JP2022548249A - 診断用染色体マーカー - Google Patents
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Abstract
自閉症スペクトラム障害の予後に関連する染色体の領域および相互作用を分析するプロセス。
Description
本発明は疾患マーカーに関する。
自閉症スペクトラム障害(ASD)は、遺伝的および環境的因子の組み合わせに関連付けられると考えられている。危険因子には、特定の感染症、毒素、自己免疫疾患、コカインおよび大気汚染などが挙げられる。世界的には、自閉症は2480万人に影響を及ぼしている推定される(2015年推定)。先進国では、1.5%に近い子どもがASDと診断されている(2017年推定)。この割合は2000年の推定の0.7%から顕著に増加している。
本発明は、染色体コンフォメーションシグネチャを用いて、代理全身プロファイリングにおいて検出された3Dゲノムアーキテクチャの全身的有意差を測定することで、自閉症スペクトラム障害(ASD)に対しておよびASDの様々な形態に対して特異的であるディセミネーティング(disseminating)な個々の染色体コンフォメーションを識別できるという知見に基づくものである。
そこで、本発明は、集団内のサブグループを表す染色体状態を検出するためのプロセスであって、その染色体状態に関連する染色体相互作用がゲノムの定義された領域内に存在するかまたは存在しないかを特定する工程を含み;かつ
- 上記染色体相互作用は、任意に、どの染色体相互作用が集団のサブグループに対応する染色体状態に関連するかを判定する方法によって同定されており、当該方法は、染色体の異なる状態を有するサブグループ由来の核酸の第1のセットをインデックス核酸の第2のセットと接触させる工程、および相補的配列のハイブリダイズを可能にする工程を含み、核酸の第1および第2のセットにおける核酸は、染色体相互作用で一緒になった両方の染色体領域由来の配列を含むライゲートされた産物を表し、また核酸の第1のセットと第2のセットとの間のハイブリダイゼーションのパターンにより、どの染色体相互作用がそのサブグループに特異的であるかの判定が可能になり;そして
- サブグループは自閉症スペクトラム障害(ASD)の予後に関連し、染色体相互作用は、
(i)表1、2、3または4のいずれかに挙げられる領域または遺伝子のいずれかに存在する、および/または
(ii)表1、2、3または4のいずれかに示される任意のプローブによって表される染色体相互作用のいずれかに対応する、および/または
(iii)(i)または(ii)を含むまたは(i)または(ii)に隣接する4,000塩基領域に存在する、プロセスを提供する。
- 上記染色体相互作用は、任意に、どの染色体相互作用が集団のサブグループに対応する染色体状態に関連するかを判定する方法によって同定されており、当該方法は、染色体の異なる状態を有するサブグループ由来の核酸の第1のセットをインデックス核酸の第2のセットと接触させる工程、および相補的配列のハイブリダイズを可能にする工程を含み、核酸の第1および第2のセットにおける核酸は、染色体相互作用で一緒になった両方の染色体領域由来の配列を含むライゲートされた産物を表し、また核酸の第1のセットと第2のセットとの間のハイブリダイゼーションのパターンにより、どの染色体相互作用がそのサブグループに特異的であるかの判定が可能になり;そして
- サブグループは自閉症スペクトラム障害(ASD)の予後に関連し、染色体相互作用は、
(i)表1、2、3または4のいずれかに挙げられる領域または遺伝子のいずれかに存在する、および/または
(ii)表1、2、3または4のいずれかに示される任意のプローブによって表される染色体相互作用のいずれかに対応する、および/または
(iii)(i)または(ii)を含むまたは(i)または(ii)に隣接する4,000塩基領域に存在する、プロセスを提供する。
さらに、本発明は、ASDの予後を同定するためのプロセスであって、表1、2、3または4のいずれかに表されるような染色体相互作用が、存在するかまたは存在しないかを特定し、それにより予後を判定することを含む、プロセスを提供する。一態様では、本発明は、ASDの予後を同定するためのプロセスであって、表8、9または10のいずれかに表されるような染色体相互作用が、存在するかまたは存在しないかを特定し、それにより予後を判定する、プロセスを提供する。本発明はまた、本明細書に記載された表のいずれかにより表されるような染色体相互作用が、存在するかまたは存在しないかを特定し、それにより予後を判定することを含むASDの予後を同定するプロセスを提供する。
本発明の実施態様
本発明は、ASDの重症度および/またはタイプ、侵攻性(aggressive)または緩慢性(indolent)であるかについて、を含むASDの予後の判定に関する。この判定は、本明細書において、例えば表のいずれかに、開示される関連マーカー、またはマーカーの好ましい組み合わせ、または本明細書において開示される定義された具体的な領域におけるマーカー、のいずれかを分類することによりなされる。よって、本発明は、ASDの状態を判定するため、例えばASDまたはASDのそのタイプを診断するため、またはASDの予後またはASDのそのタイプを判定するために個人を分類する方法に関する。
本発明は、ASDの重症度および/またはタイプ、侵攻性(aggressive)または緩慢性(indolent)であるかについて、を含むASDの予後の判定に関する。この判定は、本明細書において、例えば表のいずれかに、開示される関連マーカー、またはマーカーの好ましい組み合わせ、または本明細書において開示される定義された具体的な領域におけるマーカー、のいずれかを分類することによりなされる。よって、本発明は、ASDの状態を判定するため、例えばASDまたはASDのそのタイプを診断するため、またはASDの予後またはASDのそのタイプを判定するために個人を分類する方法に関する。
本質的には、本発明のプロセスにおいて、ASDの亜集団は、マーカーの分類により同定され得る。したがって、本発明は、例えば、予後ASDに関連するエピジェネティックマーカーのパネルに関する。ゆえに本発明は、患者のニーズを正確に反映する個別治療を患者に与えることを可能とする。本明細書で言及される任意の治療、例えば薬物は、分類の結果に基づいて個体に投与することができる。よって、本発明のプロセスは、治療に関して個体を選択するために実行され得る。
好ましくは、そのプロセスにおいて分類されたマーカーは、表のプローブまたはプライマー配列により表されるものである。
発明のプロセス
本発明のプロセスは、予後に関連する染色体相互作用を検出するための分類システムを含む。この分類は、染色体相互作用で一緒になっている染色体の架橋領域に基づく本明細書で言及されるEpiSwitch(商標)システムを使用して実施することができ、染色体DNAを切断し、その後、架橋実体に存在する核酸をライゲートして、染色体相互作用を形成した両方の領域由来の配列を有するライゲートされた核酸を誘導する。このライゲートされた核酸の検出は、特定の染色体相互作用の有無の判定を可能にする。
本発明のプロセスは、予後に関連する染色体相互作用を検出するための分類システムを含む。この分類は、染色体相互作用で一緒になっている染色体の架橋領域に基づく本明細書で言及されるEpiSwitch(商標)システムを使用して実施することができ、染色体DNAを切断し、その後、架橋実体に存在する核酸をライゲートして、染色体相互作用を形成した両方の領域由来の配列を有するライゲートされた核酸を誘導する。このライゲートされた核酸の検出は、特定の染色体相互作用の有無の判定を可能にする。
染色体相互作用は、第1および第2の核酸の集団が使用される上記の方法を使用して同定され得る。これらの核酸は、EpiSwitch(商標)の技術を使用して生成することもできる。
本発明に関連するエピジェネティックな相互作用
本明細書で使用される場合、「エピジェネティック」および「染色体」相互作用という用語は、典型的には、染色体の遠位領域間の相互作用を意味し、上記相互作用は動的であり、染色体の領域の状態に応じて変化、形成または破壊される。
本明細書で使用される場合、「エピジェネティック」および「染色体」相互作用という用語は、典型的には、染色体の遠位領域間の相互作用を意味し、上記相互作用は動的であり、染色体の領域の状態に応じて変化、形成または破壊される。
本発明の特定のプロセスでは、染色体相互作用は、典型的には、最初に相互作用の一部である染色体の両方の領域由来の配列を含むライゲートされた核酸を生成することによって検出される。そのようなプロセスでは、その領域は、任意の適切な手段によって架橋することができる。好ましい態様では、相互作用は、ホルムアルデヒドを用いて架橋されるが、任意のアルデヒド、またはD-ビオチノイル-e-アミノカプロン酸-N-ヒドロキシスクシンイミドエステルまたはジゴキシゲニン-3-O-メチルカルボニル-e-アミノカプロン酸-N-ヒドロキシスクシンイミドエステルによっても架橋され得る。パラホルムアルデヒドは、4オングストローム離れたDNA鎖を架橋することができる。好ましくは、染色体相互作用は同じ染色体上にあり、随意に2~10オングストローム離れている。
染色体相互作用は、例えば、生理学的状態の変化に応答して転写または抑制されている場合、染色体の領域の状態を反映し得る。本明細書で定義されるサブグループに特異的な染色体相互作用は安定であることがわかっており、したがって、2つのサブグループ間の差を測定する信頼性の高い手段が提供される。
さらに、特性(予後など)に特異的な染色体相互作用は、通常、例えば、メチル化やヒストンタンパク質の結合の変化などの他のエピジェネティックマーカーと比較して、生物学的プロセスの初期に起こる。したがって、本発明のプロセスは、生物学的プロセスの初期段階を検出することができる。これにより、結果としてより効果的なものである早期介入(例えば治療)が可能となる。染色体相互作用はまた、個体の現在の状態を反映しているため、予後の変化を評価するために使用することができる。さらに、同じサブグループ内の個体間には関連する染色体相互作用にほとんど変化がない。染色体相互作用の検出は、遺伝子ごとに考えられ得る異なる相互作用が最大50あり非常に有益であり、そのため本発明のプロセスでは、500,000の異なる相互作用を照合することができる。
染色体相互作用と遺伝子マーカーまたはメチル化などの他のタイプのエピジェネティックマーカーとの間には1対1の対応はない。したがって、染色体の相互作用は、別個の制御モダリティ(modality)を表す。
好ましいマーカーセット
本明細書において、「マーカー」または「バイオマーカー」という用語は、本発明において検出(分類)することができる特異的な染色体相互作用を指す。特異的なマーカーが本明細書に開示されており、それらはいずれも本発明で使用され得る。マーカーのさらなるセットが、例えば、本明細書に開示される組み合わせまたは数で使用され得る。本明細書の表に開示されている特異的なマーカーが好ましいだけでなく、本明細書の表に言及されている遺伝子および領域に存在するマーカーも好ましい。これらは、任意の適切な方法、例えば、qPCR法を含む、本明細書に開示されるPCRまたはプローブベースの方法によって分類され得る。マーカーは、本明細書では、位置によって、またはプローブおよび/またはプライマー配列によって定義される。
本明細書において、「マーカー」または「バイオマーカー」という用語は、本発明において検出(分類)することができる特異的な染色体相互作用を指す。特異的なマーカーが本明細書に開示されており、それらはいずれも本発明で使用され得る。マーカーのさらなるセットが、例えば、本明細書に開示される組み合わせまたは数で使用され得る。本明細書の表に開示されている特異的なマーカーが好ましいだけでなく、本明細書の表に言及されている遺伝子および領域に存在するマーカーも好ましい。これらは、任意の適切な方法、例えば、qPCR法を含む、本明細書に開示されるPCRまたはプローブベースの方法によって分類され得る。マーカーは、本明細書では、位置によって、またはプローブおよび/またはプライマー配列によって定義される。
染色体相互作用の位置および原因
染色体相互作用は重複し、関連する遺伝子または記述されていない遺伝子をコードすることが示されている染色体の領域を含み得るが、等しく遺伝子間領域に存在し得る。本発明者らが、すべての領域におけるエピジェネティックな相互作用が、染色体遺伝子座の状態を判定する上で等しく重要であることを発見したことにさらに留意されたい。これらの相互作用は、必ずしも遺伝子座に位置する特定の遺伝子のコード領域に存在するとは限らず、遺伝子間領域に存在し得る。
染色体相互作用は重複し、関連する遺伝子または記述されていない遺伝子をコードすることが示されている染色体の領域を含み得るが、等しく遺伝子間領域に存在し得る。本発明者らが、すべての領域におけるエピジェネティックな相互作用が、染色体遺伝子座の状態を判定する上で等しく重要であることを発見したことにさらに留意されたい。これらの相互作用は、必ずしも遺伝子座に位置する特定の遺伝子のコード領域に存在するとは限らず、遺伝子間領域に存在し得る。
本発明で検出される染色体相互作用は、環境要因、DNAメチル化、非コードアンチセンスRNA転写物、非変異原性発癌物質、ヒストン修飾、クロマチンリモデリング、および特異的な局所DNA相互作用による、基礎となるDNA配列に対する変化によって影響され得る。染色体相互作用につながる変化は、基礎となる核酸配列に対する変化によって影響され得、それら自体は遺伝子産物または遺伝子発現のモードに直接影響しない。そのような変化は、例えば、遺伝子内および/または遺伝子外のSNP、遺伝子融合および/または遺伝子間DNA、マイクロRNA、および非コードRNAの欠失であり得る。例えば、SNPのおよそ20%が非コード領域に存在することが知られているため、記載されるプロセスは非コード状況でも有益である。一態様では、相互作用を形成するために一緒になる染色体の領域は、同じ染色体上で5kb、3kb、1kb、500塩基対または200塩基対未満離れている。
検出される染色体相互作用は、好ましくは、表1、2、3、または4のいずれかに言及されているいずれかの遺伝子内に存在する。しかし、それはまた、遺伝子の上流または下流、例えば、遺伝子またはコード配列から最大50,000、最大30,000、最大20,000、最大10,000、または最大5000塩基上流または下流であり得る。
サブグループ、時点および個別治療
一つの局面において、本発明は予後を判定する。これは、1つまたは複数の定義された時点、例えば、少なくとも1、2、5、8または10の異なる時点で行われ得る。少なくとも1、2、5または8の時点間の期間は、少なくとも5、10、20、50、80または100日であり得る。
一つの局面において、本発明は予後を判定する。これは、1つまたは複数の定義された時点、例えば、少なくとも1、2、5、8または10の異なる時点で行われ得る。少なくとも1、2、5または8の時点間の期間は、少なくとも5、10、20、50、80または100日であり得る。
本明細書で使用されるように、「サブグループ」は、好ましくは集団サブグループ、より好ましくは特定の真核生物などの特定の動物の集団内のサブグループ、または哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト、非ヒト霊長類、またはげっ歯類、例えばマウスまたはラット)を指す。最も好ましくは、「サブグループ」は、ヒト集団内のサブグループを指す。
本発明は、集団内の特定のサブグループを検出および処置することを含む。本発明者らは、染色体相互作用が、所与の集団内のサブセット(例えば、少なくとも2つのサブセット)間で異なることを発見した。これらの違いを識別することで、医師は、プロセスで記載されているように、患者を集団の1つのサブセットの一部として分類することができる。したがって、本発明は、エピジェネティックな染色体相互作用、例えば薬物および/またはその用量および/またはその投与頻度、に基づいて患者用に薬剤を個人化するプロセスを医師に提供する。
本発明は、ASDの広い定義に含まれる任意の特定の状態に関する。一態様では、状態は自閉症または小児自閉症である。状態は、アスペルガー症候群、PDD-NOS(広汎性発達障害)または小児期崩壊性障害であってもよい。本発明は、薬物またはデジタルメディアデバイスへの依存症などの依存症状態を含む任意のPDD-NOS状態に関する。ASD EpiSwitchマーカーは、依存症経路、ニューロキシンおよびニューロリギン制御の経路、エストロゲンシグナル伝達、NK細胞のTH17分化および制御、Hippo、IL4およびIL13制御、HPV感染およびmTORシグナル伝達におけるエピジェネティックな脱制御および制御欠陥を明らかにする。
ライゲートされた核酸の生成
本発明の特定の態様は、ライゲートされた核酸、特にライゲートされたDNAを利用する。これらは、染色体相互作用で一緒になる領域の両方からの配列を含み、したがって相互作用に関する情報を提供する。本明細書に記載されるEpiSwitch(商標)法は、染色体相互作用を検出するためにそのようなライゲートされた核酸の生成を使用する。
本発明の特定の態様は、ライゲートされた核酸、特にライゲートされたDNAを利用する。これらは、染色体相互作用で一緒になる領域の両方からの配列を含み、したがって相互作用に関する情報を提供する。本明細書に記載されるEpiSwitch(商標)法は、染色体相互作用を検出するためにそのようなライゲートされた核酸の生成を使用する。
したがって、本発明のプロセスは、以下の工程(これらの工程を含む方法を含む)によってライゲートされた核酸(例えばDNA)を生成する工程を含み得る:
(i)好ましくはインビトロで、染色体遺伝子座に存在するエピジェネティックな染色体相互作用を架橋する工程;
(ii)随意に、架橋されたDNAを上記染色体遺伝子座から単離する工程;
(iii)上記架橋されたDNAを、例えば、少なくとも1回切断する酵素(特に、上記染色体遺伝子座内で少なくとも1回切断する酵素)を用いる制限分解によって切断にさらす工程;
(iv)(特にDNAループを形成するために)上記架橋された切断したDNA末端をライゲートする工程;および
(v)随意に、特異的な染色体相互作用の存在を同定するために、特にPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)などの技術を使用して、上記ライゲートされたDNAおよび/または上記DNAループの存在を同定する工程。
(i)好ましくはインビトロで、染色体遺伝子座に存在するエピジェネティックな染色体相互作用を架橋する工程;
(ii)随意に、架橋されたDNAを上記染色体遺伝子座から単離する工程;
(iii)上記架橋されたDNAを、例えば、少なくとも1回切断する酵素(特に、上記染色体遺伝子座内で少なくとも1回切断する酵素)を用いる制限分解によって切断にさらす工程;
(iv)(特にDNAループを形成するために)上記架橋された切断したDNA末端をライゲートする工程;および
(v)随意に、特異的な染色体相互作用の存在を同定するために、特にPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)などの技術を使用して、上記ライゲートされたDNAおよび/または上記DNAループの存在を同定する工程。
これらの工程は、本明細書に言及される任意の態様に関する染色体相互作用を検出するために実行され得る。これらの工程はまた、本明細書に言及される第1および/または核酸の第2のセットを生成するために実行され得る。
PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)は、ライゲートされた核酸を検出または識別するために使用され得、例えば、生成されるPCR産物のサイズが、存在する特異的な染色体相互作用を示唆し得るため、遺伝子座の状態を同定するために使用され得る。好ましい態様では、表5に示される少なくとも1つ、2つ、または3つのプライマーまたはプライマー対が、PCR反応において使用される。他の態様では、表1、2、3または4に示される少なくとも1、10、20、30、50もしくは80のプライマーまたはプライマー対が、PCR反応において使用される。当業者は、対象の染色体遺伝子座内のDNAを切断するために使用することができる多数の制限酵素を認識する。使用される特定の酵素が、研究される遺伝子座およびそこに位置するDNAの配列に依存することは明らかであろう。本発明に記載されるようにDNAを切断するために使用することができる制限酵素の非限定的な例は、TaqIである。
EpiSwitch(商標)の技術
EpiSwitch(商標)の技術はまた、表現型に特異的なエピジェネティックな染色体コンフォメーションシグネチャの検出におけるマイクロアレイEpiSwitch(商標)マーカーデータの使用に関する。本明細書に記載される方法でライゲートされた核酸を利用するEpiSwitch(商標)などの態様には、いくつかの利点がある。それらは、例えば、本発明の核酸の第1のセットからの核酸配列が核酸の第2のセットとハイブリダイズするかまたはハイブリダイズしないために、低レベルの確率的ノイズを有する。これにより、エピジェネティックレベルで複雑なメカニズムを測定する比較的簡単な方法を可能にするバイナリ結果が提供される。EpiSwitch(商標)の技術はまた、処理時間が速く、コストも低い。一態様では、処理時間は3時間から6時間である。
EpiSwitch(商標)の技術はまた、表現型に特異的なエピジェネティックな染色体コンフォメーションシグネチャの検出におけるマイクロアレイEpiSwitch(商標)マーカーデータの使用に関する。本明細書に記載される方法でライゲートされた核酸を利用するEpiSwitch(商標)などの態様には、いくつかの利点がある。それらは、例えば、本発明の核酸の第1のセットからの核酸配列が核酸の第2のセットとハイブリダイズするかまたはハイブリダイズしないために、低レベルの確率的ノイズを有する。これにより、エピジェネティックレベルで複雑なメカニズムを測定する比較的簡単な方法を可能にするバイナリ結果が提供される。EpiSwitch(商標)の技術はまた、処理時間が速く、コストも低い。一態様では、処理時間は3時間から6時間である。
サンプルおよびサンプル処理
本発明のプロセスは、通常、サンプル上で実行される。サンプルは、定義された時点で、例えば、本明細書で定義された任意の時点で取得され得る。サンプルは、通常、個体からのDNAを含む。それは、通常、細胞を含む。一態様では、サンプルは、低侵襲的手段によって得られ、例えば、血液サンプルであり得る。DNAが抽出され、標準的な制限酵素で切断され得る。これにより、どの染色体コンフォメーションが保持され、EpiSwitch(商標)プラットフォームで検出されるかを予め判定することができる。水平伝播を含む、組織と血液との間の染色体相互作用の同期により、血液サンプルを使用して、疾患に関連する組織などの組織内の染色体相互作用を検出することができる。
本発明のプロセスは、通常、サンプル上で実行される。サンプルは、定義された時点で、例えば、本明細書で定義された任意の時点で取得され得る。サンプルは、通常、個体からのDNAを含む。それは、通常、細胞を含む。一態様では、サンプルは、低侵襲的手段によって得られ、例えば、血液サンプルであり得る。DNAが抽出され、標準的な制限酵素で切断され得る。これにより、どの染色体コンフォメーションが保持され、EpiSwitch(商標)プラットフォームで検出されるかを予め判定することができる。水平伝播を含む、組織と血液との間の染色体相互作用の同期により、血液サンプルを使用して、疾患に関連する組織などの組織内の染色体相互作用を検出することができる。
本発明の核酸の性質
本発明は、本発明のプロセスで使用または生成されるものとして本明細書に記載されているライゲートされた核酸などの特定の核酸に関する。これらは、本明細書に言及される第1および第2の核酸と同じであり得るか、またはそれらの特性のいずれかを有し得る。本発明の核酸は、典型的に、2つの部分を含み、その各々は、染色体相互作用で一緒になる染色体の2つの領域のうちの1つからの配列を含む。典型的に、各部分は、少なくとも8、10、15、20、30または40ヌクレオチドの長さ、例えば10~40ヌクレオチドの長さである。好ましい核酸は、表のいずれかに言及される遺伝子のいずれかからの配列を含む。典型的に、好ましい核酸は、表1、2、3または4に言及される特異的なプローブ配列を含むか、またはそのような配列の断片および/または相同体を含む。
本発明は、本発明のプロセスで使用または生成されるものとして本明細書に記載されているライゲートされた核酸などの特定の核酸に関する。これらは、本明細書に言及される第1および第2の核酸と同じであり得るか、またはそれらの特性のいずれかを有し得る。本発明の核酸は、典型的に、2つの部分を含み、その各々は、染色体相互作用で一緒になる染色体の2つの領域のうちの1つからの配列を含む。典型的に、各部分は、少なくとも8、10、15、20、30または40ヌクレオチドの長さ、例えば10~40ヌクレオチドの長さである。好ましい核酸は、表のいずれかに言及される遺伝子のいずれかからの配列を含む。典型的に、好ましい核酸は、表1、2、3または4に言及される特異的なプローブ配列を含むか、またはそのような配列の断片および/または相同体を含む。
好ましくは、核酸はDNAである。特異的な配列が提供される場合、本発明が、特定の態様で必要とされるように相補的配列を使用し得ることが理解される。好ましくは、核酸はDNAである。特異的な配列が提供される場合、本発明が、特定の態様で必要とされるように相補的配列を使用し得ることが理解される。
表1、2、3または4に示されるプライマーはまた、本明細書に記載されるように本発明において使用され得る。一態様では、表1、2、3または4に示される配列、または表1、2、3または4に示される任意の配列の断片および/または相同体のいずれかを含むプライマーが使用される。
「第1」および「第2」核酸
本発明の一態様では:
- 核酸の第2のセットは、核酸の第1のセットよりも大きな個体のグループに由来する;および/または
- 核酸の第1のセットは、少なくとも8の個体に由来する;および/または
- 核酸の第1のセットは、第1のサブグループ由来の少なくとも4の個体および、好ましくは第1のサブグループと重複しない第2のサブグループ由来の少なくとも4の個体に由来する。
本発明の一態様では:
- 核酸の第2のセットは、核酸の第1のセットよりも大きな個体のグループに由来する;および/または
- 核酸の第1のセットは、少なくとも8の個体に由来する;および/または
- 核酸の第1のセットは、第1のサブグループ由来の少なくとも4の個体および、好ましくは第1のサブグループと重複しない第2のサブグループ由来の少なくとも4の個体に由来する。
本発明のさらなる態様では:
- 核酸の第2のセットは選択されないグループを表し;および/または
- 核酸の第2のセットは定義された位置でアレイに結合され;および/または
- 核酸の第2のセットは少なくとも100の異なる遺伝子における染色体相互作用を表し;および/または
- 核酸の第2のセットは、少なくとも1000の異なる染色体相互作用を表す少なくとも1000の異なる核酸を含み;および/または
- 核酸の第1のセットおよび核酸の第2のセットは、10~100ヌクレオチド塩基長を有する少なくとも100の拡散を含む。
- 核酸の第2のセットは選択されないグループを表し;および/または
- 核酸の第2のセットは定義された位置でアレイに結合され;および/または
- 核酸の第2のセットは少なくとも100の異なる遺伝子における染色体相互作用を表し;および/または
- 核酸の第2のセットは、少なくとも1000の異なる染色体相互作用を表す少なくとも1000の異なる核酸を含み;および/または
- 核酸の第1のセットおよび核酸の第2のセットは、10~100ヌクレオチド塩基長を有する少なくとも100の拡散を含む。
核酸の第2のセット-「インデックス」配列
核酸配列の第2のセットは、インデックス配列のセットであるという機能を有し、本質的に、サブグループの特異的配列を同定するのに適した核酸配列のセットである。それらは「バックグラウンド」染色体相互作用を表すことができ、何らかの方法で選択され得るか、または選択され得ない。それらは概して、考えられるすべての染色体相互作用のサブセットである。
核酸配列の第2のセットは、インデックス配列のセットであるという機能を有し、本質的に、サブグループの特異的配列を同定するのに適した核酸配列のセットである。それらは「バックグラウンド」染色体相互作用を表すことができ、何らかの方法で選択され得るか、または選択され得ない。それらは概して、考えられるすべての染色体相互作用のサブセットである。
核酸の第2のセットは、任意の適切なプロセスによって導き出され得る。それらは、計算によって導き出すことができるか、または個体の染色体相互作用に基づき得る。それらは典型的に、核酸の第1のセットよりも大きな集団群を表す。1つの特定の態様では、核酸の第2のセットは、特異的なセットの遺伝子における考えられるすべてのエピジェネティックな染色体相互作用を表す。別の特定の態様では、核酸の第2のセットは、本明細書に記載される集団に存在する考えられるすべてのエピジェネティックな染色体相互作用の大部分を表す。1つの特定の態様では、核酸の第2のセットは、少なくとも20、50、100または500の遺伝子、例えば20~100または50~500の遺伝子におけるエピジェネティックな染色体相互作用の少なくとも50%または少なくとも80%を表す。
核酸の第2のセットは、典型的に、集団における表現型を変更、調節、または何らかの方法で媒介する、少なくとも100の考えられるエピジェネティックな染色体相互作用を表す。核酸の第2のセットは、種における病状(典型的に診断または予後に関連する)に影響を与える染色体相互作用を表し得る。核酸の第2のセットは、典型的に、予後のサブグループに関連するおよび関連しないという両方のエピジェネティックな相互作用を表す配列を含む。
1つの特定の態様では、核酸の第2のセットは、少なくとも部分的に集団における自然起源の配列に由来し、典型的に、インシリコのプロセスによって得られる。上記核酸は、自然起源の核酸に存在する核酸の対応する部分と比較して、単一または複数の突然変異をさらに含み得る。突然変異には、1つまたは複数のヌクレオチド塩基対の欠失、置換、および/または付加が含まれる。1つの特定の態様では、核酸の第2のセットは、自然起源の種に存在する核酸の対応する部分に対して少なくとも70%の配列同一性を有する相同体および/またはオルソログを表す配列を含み得る。別の特定の態様では、自然起源の種に存在する核酸の対応する部分に対する少なくとも80%の配列同一性または少なくとも90%の配列同一性が提供される。
核酸の第2のセットの特性
1つの特定の態様では、核酸の第2のセットには少なくとも100の異なる核酸配列、好ましくは少なくとも1000、2000または5000の異なる核酸配列があり、最大で100,000、1,000,000または10,000,000の異なる核酸配列がある。典型的な数は、1,000~100,000の異なる核酸配列など、100~1,000,000である。これらのすべてまたは少なくとも90%または少なくとも50%は異なる染色体相互作用に対応する。
1つの特定の態様では、核酸の第2のセットには少なくとも100の異なる核酸配列、好ましくは少なくとも1000、2000または5000の異なる核酸配列があり、最大で100,000、1,000,000または10,000,000の異なる核酸配列がある。典型的な数は、1,000~100,000の異なる核酸配列など、100~1,000,000である。これらのすべてまたは少なくとも90%または少なくとも50%は異なる染色体相互作用に対応する。
1つの特定の態様では、核酸の第2のセットは、少なくとも20の異なる遺伝子座または遺伝子、好ましくは少なくとも40の異なる遺伝子座または遺伝子、より好ましくは、100~10,000の異なる遺伝子座または遺伝子など、少なくとも100、少なくとも500、少なくとも1000または少なくとも5000の異なる遺伝子座または遺伝子における染色体相互作用を表す。第2のセットの核酸の長さは、サブグループに特異的な染色体相互作用の同定を可能にするために、ワトソン・クリック塩基対に従って第1のセットの核酸に特異的にハイブリダイズするのに適している。典型的には、核酸の第2のセットは、染色体相互作用で一緒になる2つの染色体領域に配列で対応する2つの部分を含む。核酸の第2のセットは、典型的に、少なくとも10塩基(ヌクレオチド)長、好ましくは20塩基長、好ましくはまた30塩基長である核酸配列を含む。別の態様では、核酸配列は、長さにおいて最大で500塩基対、好ましくは最大で100塩基対、好ましくはまた最大で50塩基対であり得る。好ましい態様では、核酸の第2のセットは、17塩基対~25塩基対の間の核酸配列を含む。一態様では、核酸配列の第2のセットの少なくとも100%、80%または50%が、上記のような長さを有する。好ましくは、異なる核酸は、重複する配列を有さず、例えば、核酸の少なくとも100%、90%、80%、または50%は、少なくとも5つの連続するヌクレオチドにわたって同じ配列を有さない。
核酸の第2のセットが「インデックス」として作用することを考慮すると、第2の核酸の同一のセットが、種々の特性に対するサブグループを表す第1の核酸の種々のセットと共に使用され得る、すなわち、核酸の第2のセットは、種々の特性に関連する染色体相互作用を同定するために使用することができる核酸の「普遍的」集合を表し得る。
核酸の第1のセット
核酸の第1のセットは、典型的に、予後に関連するサブグループからのものである。第1の核酸は、本明細書に言及される核酸の第2のセットの特徴および特性のいずれかを有し得る。核酸の第1のセットは、通常、本明細書に記載される処置および処理、特にEpiSwitch(商標)の架橋および切断工程を受けた個体からのサンプルに由来する。典型的に、核酸の第1のセットは、個体から採取されたサンプルに存在する染色体相互作用のすべてまたは少なくとも80%または50%を表す。
核酸の第1のセットは、典型的に、予後に関連するサブグループからのものである。第1の核酸は、本明細書に言及される核酸の第2のセットの特徴および特性のいずれかを有し得る。核酸の第1のセットは、通常、本明細書に記載される処置および処理、特にEpiSwitch(商標)の架橋および切断工程を受けた個体からのサンプルに由来する。典型的に、核酸の第1のセットは、個体から採取されたサンプルに存在する染色体相互作用のすべてまたは少なくとも80%または50%を表す。
典型的に、核酸の第1のセットは、核酸の第2のセットによって表される染色体相互作用と比較して、核酸の第2のセットによって表される遺伝子座または遺伝子にわたる染色体相互作用のより小さな集団を表す、すなわち、核酸の第2のセットは、定義されたセットの遺伝子座または遺伝子における相互作用のバックグラウンドまたはインデックスのセットを表している。
核酸のライブラリ
本明細書に言及される核酸集団のタイプはいずれも、「第1」または「第2」の核酸などの、そのタイプの少なくとも200、少なくとも500、少なくとも1000、少なくとも5000、または少なくとも10000の異なる核酸を含むライブラリの形態で存在し得る。このようなライブラリは、アレイに結合されている形態であり得る。ライブラリは、表1、2、3または4に示されるプローブまたはプライマー対のいくつかまたはすべてを含み得る。ライブラリは組成物の形態であってもよく、または核酸が別個の容器に提供されたキットの形態であってもよい。
本明細書に言及される核酸集団のタイプはいずれも、「第1」または「第2」の核酸などの、そのタイプの少なくとも200、少なくとも500、少なくとも1000、少なくとも5000、または少なくとも10000の異なる核酸を含むライブラリの形態で存在し得る。このようなライブラリは、アレイに結合されている形態であり得る。ライブラリは、表1、2、3または4に示されるプローブまたはプライマー対のいくつかまたはすべてを含み得る。ライブラリは組成物の形態であってもよく、または核酸が別個の容器に提供されたキットの形態であってもよい。
ハイブリダイゼーション
本発明は、核酸の第1のセットおよび核酸の第2のセットからの完全にまたは部分的に相補的な核酸配列がハイブリダイズすることを可能にするための手段を必要とする。一態様では、核酸の第1のセットのすべてが、単一のアッセイにおいて、すなわち単一のハイブリダイゼーション工程において、核酸の第2のセットのすべてと接触させられる。しかし、任意の適切なアッセイを使用することができる。
本発明は、核酸の第1のセットおよび核酸の第2のセットからの完全にまたは部分的に相補的な核酸配列がハイブリダイズすることを可能にするための手段を必要とする。一態様では、核酸の第1のセットのすべてが、単一のアッセイにおいて、すなわち単一のハイブリダイゼーション工程において、核酸の第2のセットのすべてと接触させられる。しかし、任意の適切なアッセイを使用することができる。
標識核酸およびハイブリダイゼーションのパターン
本明細書に言及される核酸は、好ましくは、成功したハイブリダイゼーションの検出を支援するフルオロフォア(蛍光分子)または放射性標識などの独立した標識を使用して標識化され得る。特定の標識はUV光の下で検出することができる。ハイブリダイゼーションのパターンは、例えば本明細書に記載されるアレイ上で、2つのサブグループ間のエピジェネティックな染色体相互作用の差を表し、したがって、エピジェネティックな染色体相互作用を比較するプロセスおよびどのエピジェネティックな染色体相互作用が本発明の集団におけるサブグループに特異的であるかの判定を提供する。
本明細書に言及される核酸は、好ましくは、成功したハイブリダイゼーションの検出を支援するフルオロフォア(蛍光分子)または放射性標識などの独立した標識を使用して標識化され得る。特定の標識はUV光の下で検出することができる。ハイブリダイゼーションのパターンは、例えば本明細書に記載されるアレイ上で、2つのサブグループ間のエピジェネティックな染色体相互作用の差を表し、したがって、エピジェネティックな染色体相互作用を比較するプロセスおよびどのエピジェネティックな染色体相互作用が本発明の集団におけるサブグループに特異的であるかの判定を提供する。
「ハイブリダイゼーションのパターン」という用語は、核酸の第1のセットと核酸の第2のセットとの間のハイブリダイゼーションの有無、すなわち、第1のセットからのどの特異的な核酸が第2のセットからのどの特異的な核酸とハイブリダイズするかを広くカバーし、そのため、任意の特定のアッセイもしくは技術、または「パターン」を検出することができる表面もしくはアレイを有する必要性に限定されない。
特定の特徴を有するサブグループの選択
本発明は、個体の予後に関連する特徴の有無を判定するために、染色体相互作用、典型的には5~20または5~500のそのような相互作用、好ましくは20~300または50~100の相互作用の有無を検出する工程を含むプロセスを提供する。好ましくは、染色体相互作用は、本明細書に言及される遺伝子のいずれかにおけるものである。一態様では、分類されている染色体相互作用は、表1、2、3または4の核酸によって表されるものである。表における「検出されたループ」というタイトルの列は、どのサブグループが各プローブによって検出されるかを示している。検出は、そのサブグループ内の染色体相互作用の有無の検出であり得る。
本発明は、個体の予後に関連する特徴の有無を判定するために、染色体相互作用、典型的には5~20または5~500のそのような相互作用、好ましくは20~300または50~100の相互作用の有無を検出する工程を含むプロセスを提供する。好ましくは、染色体相互作用は、本明細書に言及される遺伝子のいずれかにおけるものである。一態様では、分類されている染色体相互作用は、表1、2、3または4の核酸によって表されるものである。表における「検出されたループ」というタイトルの列は、どのサブグループが各プローブによって検出されるかを示している。検出は、そのサブグループ内の染色体相互作用の有無の検出であり得る。
試験される個体
試験される個体は、典型的には本明細書に言及されている任意の種のものである。加えて、本発明のプロセスで試験される個体は、何らかの方法で選択され得る。個体は、本明細書に言及される任意の疾病に感受性であり得、および/または言及される任意の治療を必要としている可能性がある。個体は、本明細書に言及される任意の治療を受けている可能性がある。特に、個体は、ASDを患っているか、患っている疑いがある。
試験される個体は、典型的には本明細書に言及されている任意の種のものである。加えて、本発明のプロセスで試験される個体は、何らかの方法で選択され得る。個体は、本明細書に言及される任意の疾病に感受性であり得、および/または言及される任意の治療を必要としている可能性がある。個体は、本明細書に言及される任意の治療を受けている可能性がある。特に、個体は、ASDを患っているか、患っている疑いがある。
個体は、ASDの広い定義に含まれる特定の状態を有する疑いがあり得る。それは、自閉症、小児自閉症、アスペルガー症候群、PDD-NOS(広汎性発達障害)、小児期崩壊性障害、依存症(薬物やデジタルメディアデバイスへの依存症など)であり得る。
マーカーの組み合わせを分類すること
本発明は、染色体相互作用の特定の組み合わせが分類されるプロセスであって:
(i)表1、2、3または4のプローブによって表されるすべての染色体相互作用を含み;および/または
(ii)表1、2、3、または4のプローブによって表される、少なくとも25、50、100、150または200の染色体相互作用を含み;および/または
(iii)これらは一緒に表1、2、3、または4に挙げられた少なくとも10、20、30または40の領域または遺伝子に存在し;および/または
(iv)分類される染色体相互作用の少なくとも10、20、30、または40が、表1、2、3または4のプローブによって表される染色体相互作用を含むまたは表1、2、3または4のプローブによって表される染色体相互作用に隣接する4,000塩基領域に存在する、
プロセスを含む。
本発明は、染色体相互作用の特定の組み合わせが分類されるプロセスであって:
(i)表1、2、3または4のプローブによって表されるすべての染色体相互作用を含み;および/または
(ii)表1、2、3、または4のプローブによって表される、少なくとも25、50、100、150または200の染色体相互作用を含み;および/または
(iii)これらは一緒に表1、2、3、または4に挙げられた少なくとも10、20、30または40の領域または遺伝子に存在し;および/または
(iv)分類される染色体相互作用の少なくとも10、20、30、または40が、表1、2、3または4のプローブによって表される染色体相互作用を含むまたは表1、2、3または4のプローブによって表される染色体相互作用に隣接する4,000塩基領域に存在する、
プロセスを含む。
典型的には、本発明のプロセスにおいて、少なくとも20、30、40または50の染色体相互作用が分類される。
好ましい遺伝子領域、遺伝子座、遺伝子および染色体相互作用
本発明のすべての態様について、好ましい遺伝子領域、遺伝子座、遺伝子および染色体相互作用は、表、例えば表1、2、3または4に記載されている。典型的には、本発明のプロセスにおいて、染色体相互作用は、表1に挙げられた遺伝子の少なくとも10、20、30、40または50から検出される。典型的には、本発明のプロセスにおいて、染色体相互作用は、表2に挙げられた遺伝子の少なくとも10、20、30、40または50から検出される。典型的には、本発明のプロセスにおいて、染色体相互作用は、表3に挙げられた遺伝子の少なくとも10、20、30、40または50から検出される。典型的には、本発明のプロセスにおいて、染色体相互作用は、表4に挙げられた遺伝子の少なくとも10、20、30、40または50から検出される。
本発明のすべての態様について、好ましい遺伝子領域、遺伝子座、遺伝子および染色体相互作用は、表、例えば表1、2、3または4に記載されている。典型的には、本発明のプロセスにおいて、染色体相互作用は、表1に挙げられた遺伝子の少なくとも10、20、30、40または50から検出される。典型的には、本発明のプロセスにおいて、染色体相互作用は、表2に挙げられた遺伝子の少なくとも10、20、30、40または50から検出される。典型的には、本発明のプロセスにおいて、染色体相互作用は、表3に挙げられた遺伝子の少なくとも10、20、30、40または50から検出される。典型的には、本発明のプロセスにおいて、染色体相互作用は、表4に挙げられた遺伝子の少なくとも10、20、30、40または50から検出される。
好ましくは、表1のプローブ配列によって表される関連する特定の染色体相互作用の少なくとも10、20、50、150または200の存在または不存在が検出される。好ましくは、表2のプローブ配列によって表される関連する特定の染色体相互作用の少なくとも10、20、50、150または200の存在または不存在が検出される。好ましくは、表3のプローブ配列によって表される関連する特定の染色体相互作用の少なくとも10、20、50、150または200の存在または不存在が検出される。好ましくは、表4のプローブ配列によって表される関連する特定の染色体相互作用の少なくとも10、20、50、150または200の存在または不存在が検出される。染色体相互作用は、本明細書に記載の遺伝子のいずれかの上流または下流、例えば、コード配列から、例えば、上流50kbまたは下流20kb内であり得る。
好ましい組み合わせとマーカーの数
一態様では、本発明は、表1に示されるマーカーを分類することに関する。この態様では、分類されるマーカーは、他の表に存在してもよく、または存在しなくてもよい。したがって、本発明は、表1に示される染色体相互作用の1つまたは複数を分類することによってASDの予後を判定するためのプロセスを含む。典型的には、表1からの少なくとも1、5、8、10、15、20の染色体相互作用の存在または不存在が検出される。
一態様では、本発明は、表1に示されるマーカーを分類することに関する。この態様では、分類されるマーカーは、他の表に存在してもよく、または存在しなくてもよい。したがって、本発明は、表1に示される染色体相互作用の1つまたは複数を分類することによってASDの予後を判定するためのプロセスを含む。典型的には、表1からの少なくとも1、5、8、10、15、20の染色体相互作用の存在または不存在が検出される。
一態様では、本発明は、表2に示されるマーカーを分類することに関する。この態様では、分類されるマーカーは、他の表に存在してもよく、または存在しなくてもよい。したがって、本発明は、表2に示される染色体相互作用の1つまたは複数を分類することによってASDの予後を判定するためのプロセスを含む。典型的には、表2からの少なくとも1、5、8、10、15、20の染色体相互作用の存在または不存在が検出される。
一態様では、本発明は、表3に示されるマーカーを分類することに関する。この態様では、分類されるマーカーは、他の表に存在してもよく、または存在しなくてもよい。したがって、本発明は、表3に示される染色体相互作用の1つまたは複数を分類することによってASDの予後を判定するためのプロセスを含む。典型的には、表3からの少なくとも1、5、8、10、15、20の染色体相互作用の存在または不存在が検出される。
一態様では、本発明は、表4に示されるマーカーを分類することに関する。この態様では、分類されるマーカーは、他の表に存在してもよく、または存在しなくてもよい。したがって、本発明は、表4に示される染色体相互作用の1つまたは複数を分類することによってASDの予後を判定するためのプロセスを含む。典型的には、表4からの少なくとも1、5、8、10、15、20の染色体相互作用の存在または不存在が検出される。
一態様では、本発明は、表8に示されるマーカーを分類することに関する。この態様では、分類されるマーカーは、他の表に存在してもよく、または存在しなくてもよい。したがって、本発明は、表8に示される染色体相互作用の1つまたは複数を分類することによってASDの予後を判定するためのプロセスを含む。典型的には、表8からの少なくとも1、5、8、10、15、20の染色体相互作用の存在または不存在が検出される。一態様では、表8からの少なくとも30、50、80、100または150の相互作用の存在または不存在が検出される。
表8は、以下に定義されるマーカーのグループを含む。
グループA:1番から12番のマーカー
グループB:13番から76番および139番から167番のマーカー
グループC:77番から138番のマーカー
グループD:168番から183番のマーカー
グループA:1番から12番のマーカー
グループB:13番から76番および139番から167番のマーカー
グループC:77番から138番のマーカー
グループD:168番から183番のマーカー
典型的には、表8のグループAからの少なくとも1、5、8、10またはすべての染色体相互作用の存在または不存在が検出される。一態様では、表8のグループBからの少なくとも1、5、8、10、15、20またはすべての染色体相互作用の存在または不存在が検出される。典型的には、表8のグループCからの少なくとも1、5、8、10、15、20またはすべての染色体相互作用の存在または不存在が検出される。一態様では、表8のグループDからの少なくとも1、5、8、10、15、20またはすべての染色体相互作用の存在または不存在が検出される。
一態様では、本発明は、表9に示されるマーカーを分類することに関する。この態様では、分類されるマーカーは、他の表に存在してもよく、または存在しなくてもよい。したがって、本発明は、表9に示される染色体相互作用の1つまたは複数を分類することによってASDの予後を判定するためのプロセスを含む。典型的には、表9からの少なくとも1、5、8、10、15、20の染色体相互作用の存在または不存在が検出される。一態様では、表9からの少なくとも30、50、80、100または150の相互作用の存在または不存在が検出される。
表9は、以下に定義されるマーカーのグループを含む。
グループA:2番から7番および9番から15番のマーカー
グループB:1番、8番、16番から87番および149番から171番のマーカー
グループC:88番から148番のマーカー
グループD:172番から182番のマーカー
グループA:2番から7番および9番から15番のマーカー
グループB:1番、8番、16番から87番および149番から171番のマーカー
グループC:88番から148番のマーカー
グループD:172番から182番のマーカー
典型的には、表9のグループAからの少なくとも1、5、8、10またはすべての染色体相互作用の存在または不存在が検出される。一態様では、表9のグループBからの少なくとも1、5、8、10、15、20またはすべての染色体相互作用の存在または不存在が検出される。典型的には、表9のグループCからの少なくとも1、5、8、10、15、20またはすべての染色体相互作用の存在または不存在が検出される。一態様では、表9のグループDからの少なくとも1、5、8、10、15、20またはすべての染色体相互作用の存在または不存在が検出される。
一態様では、表10からの少なくとも1、5、8、10、15、20またはすべての染色体相互作用の存在または不存在が検出される。好ましい態様では、表10の最初の2つのマーカーの一方または両方が分類される。
図に記載されている染色体相互作用を分類すること
一態様では、本発明の方法は、(表に定義されているように)図のいずれかに記載されている任意の遺伝子に関連する1つまたは複数の染色体相互作用を分類することを含む。典型的には、少なくとも1、5、8、10、15または20のそのような相互作用が分類される。
一態様では、本発明の方法は、(表に定義されているように)図のいずれかに記載されている任意の遺伝子に関連する1つまたは複数の染色体相互作用を分類することを含む。典型的には、少なくとも1、5、8、10、15または20のそのような相互作用が分類される。
ASDの異なるタイプを分類すること
表からわかるように、異なるマーカーが異なるタイプのASDに特異的である(それらの存在または不存在のいずれかにより定義される)。本発明のプロセスは、典型的には、以下の特徴:
(i)健常対照(HC)に存在するが軽度および重度ASDには存在しない
(ii)軽度または重度ASDのいずれかに特有であり、かつHCに存在しない
(iii)重度および軽度ASDに共通または存在するが、HCに存在しない
(iv)重度または軽度ASDのいずれかに存在するかまたは存在しない
のいずれかを有するマーカーを分類することを含む。
表からわかるように、異なるマーカーが異なるタイプのASDに特異的である(それらの存在または不存在のいずれかにより定義される)。本発明のプロセスは、典型的には、以下の特徴:
(i)健常対照(HC)に存在するが軽度および重度ASDには存在しない
(ii)軽度または重度ASDのいずれかに特有であり、かつHCに存在しない
(iii)重度および軽度ASDに共通または存在するが、HCに存在しない
(iv)重度または軽度ASDのいずれかに存在するかまたは存在しない
のいずれかを有するマーカーを分類することを含む。
一態様では、少なくとも1、5、8、10、15または20の染色体相互作用が分類され特徴(i)を有する。さらなる態様において、少なくとも1、5、8、10、15または20の染色体相互作用が分類され特徴(ii)を有する。一態様では、少なくとも1、5、8、10、15または20の染色体相互作用が分類され特徴(iii)を有する。さらなる態様において、少なくとも1、5、8、10、15または20の染色体相互作用が分類され特徴(vi)を有する。
染色体相互作用のタイプ
一態様では、遺伝子座(染色体相互作用が検出される遺伝子および/または場所を含む)は、CTCF結合部位を含み得る。これは、転写抑制因子CTCFに結合することができる任意の配列である。その配列は、遺伝子座に1、2、または3のコピーで存在し得る配列CCCTCからなり得るか、またはそれを含み得る。CTCF結合部位配列は、配列CCGCGNGGNGGCAG(IUPAC表記)を含み得る。CTCF結合部位は、染色体相互作用の少なくとも100、500、1000または4000塩基内、または表1、2、3または4に示される染色体領域のいずれか内にあり得る。CTCF結合部位は、染色体相互作用の少なくとも100、500、1000または4000塩基内、または表1、2、3または4に示される染色体領域のいずれか内にあり得る。
一態様では、遺伝子座(染色体相互作用が検出される遺伝子および/または場所を含む)は、CTCF結合部位を含み得る。これは、転写抑制因子CTCFに結合することができる任意の配列である。その配列は、遺伝子座に1、2、または3のコピーで存在し得る配列CCCTCからなり得るか、またはそれを含み得る。CTCF結合部位配列は、配列CCGCGNGGNGGCAG(IUPAC表記)を含み得る。CTCF結合部位は、染色体相互作用の少なくとも100、500、1000または4000塩基内、または表1、2、3または4に示される染色体領域のいずれか内にあり得る。CTCF結合部位は、染色体相互作用の少なくとも100、500、1000または4000塩基内、または表1、2、3または4に示される染色体領域のいずれか内にあり得る。
一態様では、検出される染色体相互作用は、表1、2、3または4に示される遺伝子領域のいずれかに存在する。ライゲートされた核酸がそのプロセスで検出された場合、表1、2、3または4のプローブ配列のいずれかに示される配列が検出され得る。
したがって、典型的に、プローブの両方の領域からの(すなわち、染色体相互作用の両方の部位からの)配列が検出され得る。好ましい態様では、任意の表に示されるプローブと同じまたは相補的な配列を含むか、またはそれからなるプローブがそのプロセスで使用される。いくつかの態様では、表に示されるプローブ配列のいずれかに相同である配列を含むプローブが使用される。
一態様では、分類される1つまたは複数の染色体相互作用は
(i)一塩基多型(SNP)を含む;および/または
(ii)マイクロRNA(miRNA)を発現する;および/または
(iii)非コードRNA(ncRNA)を発現する;および/または
(iv)少なくとも10の連続するアミノ酸残基をコードする核酸配列を発現する;および/または
(v)調整要素を表す;および/または
(vii)CTCF結合部位を含む
遺伝子座/領域にある。
(i)一塩基多型(SNP)を含む;および/または
(ii)マイクロRNA(miRNA)を発現する;および/または
(iii)非コードRNA(ncRNA)を発現する;および/または
(iv)少なくとも10の連続するアミノ酸残基をコードする核酸配列を発現する;および/または
(v)調整要素を表す;および/または
(vii)CTCF結合部位を含む
遺伝子座/領域にある。
表の説明
表1は、健常対照に存在するが重度および軽度自閉症には存在しないマーカーを示す。「mHC」という呼称は、軽度と重度の両方に存在しないことを意味する(mHC、HCとの軽度の比較からの意味)。「sHC」という呼称は、軽度と重度の両方で存在しないことを意味する(sHC、HCとの重度の比較からの意味)。
表1は、健常対照に存在するが重度および軽度自閉症には存在しないマーカーを示す。「mHC」という呼称は、軽度と重度の両方に存在しないことを意味する(mHC、HCとの軽度の比較からの意味)。「sHC」という呼称は、軽度と重度の両方で存在しないことを意味する(sHC、HCとの重度の比較からの意味)。
表2は、軽度および重度自閉症に存在する特有のマーカーを示す。「sAD」という呼称は、それが対照および軽度に存在しないことを意味する。「mAD」という呼称は、それが対照および重度において存在しないことを意味する。
表3は、重度および軽度自閉症に存在する共通マーカーを示す。「sAD」という呼称は、軽度に存在することを意味する(HCとの重度の比較からの意味)。「mAD」という呼称は、重度(HCとの軽度の比較からの意味)に存在することを意味する。
表4は、重度または軽度自閉症のいずれかに存在しない特有のマーカーを示す。「sHC]という呼称は、健常対照に存在するが、重度およびHC患者の間の比較のためだけのものである。これは、軽度状態については何もいわない。「mHC」という呼称は、健常対照に存在するが、軽度およびHC患者の間の比較のためだけのものである。これは重度状態については何もいわない。
表8は、重度自閉症に関連するマーカーを示す。この表には、上記に定義され、表に示されているグループA、B、CおよびDの4つのマーカーグループが示されている。マーカーは、表全体から、またはグループから選択され得る。
表9は、軽度自閉症に関連するマーカーを示す。この表には、上記に定義され、表に示されているグループA、B、CおよびDの4つのマーカーグループが示されている。マーカーは、表全体から、またはグループから選択され得る。
表10は、高性能のマーカーを示しており、最適化されたパネルである。特に、このパネルは、NAMPTおよびMAP2(表のマーカー番号1および2)に関連する染色体相互作用を含む。
すべての表のLS列には、「1」または「-1」のいずれかがある。これは、比較がどのように行われるかを反映しており、健常対照は常に分子であり、それでHCに存在する有意なマーカーは1となり、疾患試料(軽度または重度)は、常に分母であり、それで疾患試料に存在する有意なマーカーは常に-1となる。
表は、プローブ(EpiSwitch(商標)マーカー)データおよび予後に関連する染色体相互作用を表す遺伝子データを示している。プローブ配列は、染色体相互作用で一緒になった遺伝子領域の両方の部位から生成されたライゲートされた産物を検出するために使用することができる配列を示す、すなわち、プローブは、ライゲートされた産物における配列に相補的な配列を含む。第1の2セットの開始-終了位置はプローブ位置を示し、第2の2セットの開始-終了位置は関連する4kb領域を示す。以下の情報がプローブデータの表に提供されている:
- HyperG_Stats:超幾何学的エンリッチメントのパラメータに基づいて遺伝子座内でその数の有意なEpiSwitch(商標)マーカーを見つける確率に対するp値
- 総プローブ数:遺伝子座で試験されたEpiSwitch(商標)コンフォメーションの総数
- 有意なプローブ数:遺伝子座で統計的に有意であることがわかったEpiSwitch(商標)コンフォメーションの数
- FDR HyperG:マルチ試験(Fimmunoresposivenesse Discovery Rate)で修正された超幾何学的p値
- パーセント有意性:遺伝子座で試験されたマーカーの数に対する有意なEpiSwitch(商標)マーカーのパーセンテージ
- logFC:エピジェネティック比(FC)の2を底とする対数
- AveExpr:すべてのアレイおよびチャネルにわたるプローブに対する平均log2式
- T:モデレートされたt統計
- p値:生のp値
- 調整p値:調整されたp値またはq値
- B-B統計(ロッドまたはB)は、その遺伝子が差次的に発現される対数オッズである。
- FC-非ログ倍率変化
- FC_1-ゼロを中心とした非ログ倍率変化
- LS-バイナリ値、これはFC_1値に関連する。-1.1未満のFC_1値、これは-1に設定され、FC_1値が1.1を超える場合は、これは1に設定される。これらの値の間の値は0である。
- HyperG_Stats:超幾何学的エンリッチメントのパラメータに基づいて遺伝子座内でその数の有意なEpiSwitch(商標)マーカーを見つける確率に対するp値
- 総プローブ数:遺伝子座で試験されたEpiSwitch(商標)コンフォメーションの総数
- 有意なプローブ数:遺伝子座で統計的に有意であることがわかったEpiSwitch(商標)コンフォメーションの数
- FDR HyperG:マルチ試験(Fimmunoresposivenesse Discovery Rate)で修正された超幾何学的p値
- パーセント有意性:遺伝子座で試験されたマーカーの数に対する有意なEpiSwitch(商標)マーカーのパーセンテージ
- logFC:エピジェネティック比(FC)の2を底とする対数
- AveExpr:すべてのアレイおよびチャネルにわたるプローブに対する平均log2式
- T:モデレートされたt統計
- p値:生のp値
- 調整p値:調整されたp値またはq値
- B-B統計(ロッドまたはB)は、その遺伝子が差次的に発現される対数オッズである。
- FC-非ログ倍率変化
- FC_1-ゼロを中心とした非ログ倍率変化
- LS-バイナリ値、これはFC_1値に関連する。-1.1未満のFC_1値、これは-1に設定され、FC_1値が1.1を超える場合は、これは1に設定される。これらの値の間の値は0である。
表は、関連する染色体相互作用が発生することがわかっている遺伝子を示している。遺伝子座の表におけるp値はHyperG Statsと同じである(超幾何学的エンリッチメントのパラメータに基づいて遺伝子座内でその数の有意なEpiSwitch(商標)を見つける確率に対するp値)。LS列は、その特定のサブグループ(予後状態)との関連する相互作用の有無を示している。
プローブは、Taq1部位から30bp離れるように設計されている。PCRの場合、PCRプライマーは典型的に、ライゲートされた産物を検出するように設計されているが、Taq1部位からの位置は様々である。
プローブ位置:
Start1-フラグメント1上のTaql部位の上流の30の塩基
End1-フラグメント1上のTaql制限部位
Start2-フラグメント2上のTaql制限部位
End2-フラグメント2上のTaql部位の下流の30塩基
Start1-フラグメント1上のTaql部位の上流の30の塩基
End1-フラグメント1上のTaql制限部位
Start2-フラグメント2上のTaql制限部位
End2-フラグメント2上のTaql部位の下流の30塩基
4kb配列位置:
Start1-フラグメント1上のTaql部位の上流の4000塩基
End1-フラグメント1上のTaql制限部位
Start2-フラグメント2上のTaql制限部位
End2-フラグメント2上のTaql部位の下流の4000塩基
Start1-フラグメント1上のTaql部位の上流の4000塩基
End1-フラグメント1上のTaql制限部位
Start2-フラグメント2上のTaql制限部位
End2-フラグメント2上のTaql部位の下流の4000塩基
ラッソまたは弾性ネット正則化全体を適合させる手順に関連するGLMNET値(ラムダを0.5(弾性ネット)に設定)。
特定のマーカーは、共有マーカーに関連する場合に2回示され、1回は軽度自閉症において、もう1回は重度自閉症において存在/不存在が参照される。
サンプル調製および染色体相互作用の検出のための好ましい態様
サンプルを調製する方法および染色体コンフォメーションを検出する方法が、本明細書に記載されている。これらの方法の最適化された(従来とは異なる)バージョンは、例えばこのセクションで説明されているように使用することができる。
サンプルを調製する方法および染色体コンフォメーションを検出する方法が、本明細書に記載されている。これらの方法の最適化された(従来とは異なる)バージョンは、例えばこのセクションで説明されているように使用することができる。
典型的に、サンプルは少なくとも2×105の細胞を含む。サンプルは最大5×105の細胞を含んでよい。一態様では、サンプルは2×105から5.5×105の細胞を含む。
染色体遺伝子座に存在するエピジェネティックな染色体相互作用の架橋が、本明細書に記載されている。これは細胞溶解が起こる前に実施され得る。細胞溶解は、4~6分間または約5分間など、3~7分間実施され得る。いくつかの態様では、細胞溶解は、少なくとも5分間および10分間未満実施される。
制限酵素によるDNAの消化が本明細書に記載されている。典型的に、DNA制限は、約20分など、約10~30分の期間、約65℃など、約55℃から約70℃で実施される。
好ましくは、頻繁にカッター制限酵素が使用され、結果として4000塩基対までの平均フラグメントサイズを有するライゲートされたDNAのフラグメントがもたらされる。随意に、制限酵素により、結果として、ライゲートされたDNAのフラグメントは、約256塩基対などの約200~300塩基対の平均フラグメントサイズを有する。一態様では、典型的なフラグメントサイズは、400~2,000または500~1,000塩基対など、200塩基対~4,000塩基対である。
EpiSwitch法の一態様では、DNA制限消化工程とDNAライゲート工程との間でDNA沈殿工程は実施されない。
DNAライゲートは本明細書に記載されている。典型的に、DNAライゲートは、約10分間など、5~30分間実施される。
サンプル中のタンパク質は、例えばプロテイナーゼ、随意にプロテイナーゼKを使用して、酵素的に消化され得る。タンパク質は、約30分~1時間、例えば約45分間酵素的に消化され得る。タンパク質の消化、例えばプロテイナーゼK消化後の一態様では、架橋反転またはフェノールDNA抽出工程はない。
一態様では、PCR検出は、好ましくは、ライゲートされた核酸の存在/不存在に対するバイナリ読み出し値を用いて、ライゲートされた核酸の単一のコピーを検出することができる。
図10は、染色体相互作用を検出する好ましい方法を示している。
本発明のプロセスおよび使用
本発明のプロセスは、様々な方法で説明することができる。これは、ライゲートされた核酸を作製する方法として説明することができ、当該方法は、(i)染色体相互作用で一緒になった染色体領域をインビトロで架橋する工程、(ii)上記架橋されたDNAを切断または制限消化切断にさらす工程、および(iii)上記架橋された切断したDNA末端をライゲートして、ライゲートされた核酸を形成する工程を含み、ライゲートされた核酸の検出は、遺伝子座での染色体状態を判定するために使用され得、好ましくは、
- 遺伝子座は、表1、2、3または4に言及される遺伝子座、領域、または遺伝子のいずれかであり得る、および/または
- 染色体相互作用は、本明細書に言及されるまたは表1、2、3または4に開示されるプローブのいずれかに対応する染色体相互作用のいずれかであり得る、および/または
- ライゲートされた産物は、(i)表1、2、3または4に開示されるプローブ配列のいずれかと同一または相同である配列または(ii)(ii)に相補的な配列を有するかまたは含み得る。
本発明のプロセスは、様々な方法で説明することができる。これは、ライゲートされた核酸を作製する方法として説明することができ、当該方法は、(i)染色体相互作用で一緒になった染色体領域をインビトロで架橋する工程、(ii)上記架橋されたDNAを切断または制限消化切断にさらす工程、および(iii)上記架橋された切断したDNA末端をライゲートして、ライゲートされた核酸を形成する工程を含み、ライゲートされた核酸の検出は、遺伝子座での染色体状態を判定するために使用され得、好ましくは、
- 遺伝子座は、表1、2、3または4に言及される遺伝子座、領域、または遺伝子のいずれかであり得る、および/または
- 染色体相互作用は、本明細書に言及されるまたは表1、2、3または4に開示されるプローブのいずれかに対応する染色体相互作用のいずれかであり得る、および/または
- ライゲートされた産物は、(i)表1、2、3または4に開示されるプローブ配列のいずれかと同一または相同である配列または(ii)(ii)に相補的な配列を有するかまたは含み得る。
本発明のプロセスは、集団内の異なるサブグループを表す染色体状態を検出するためのプロセスとして説明することができ、当該プロセスは、染色体相互作用がゲノムの定義されたエピジェネティックに活性な領域内に存在するかまたは存在しないかを判定することを含み、好ましくは、
- サブグループは状態の有無によって、または状態のタイプによって定義される、および/または
- 染色体状態は、表1、2、3または4に言及される任意の遺伝子座、領域、または遺伝子であり得る、および/または
- 染色体相互作用は、表1、2、3または4に言及されるものまたは表1、2、3または4に開示されるプローブのいずれかに対応するもののいずれかであり得る。
- サブグループは状態の有無によって、または状態のタイプによって定義される、および/または
- 染色体状態は、表1、2、3または4に言及される任意の遺伝子座、領域、または遺伝子であり得る、および/または
- 染色体相互作用は、表1、2、3または4に言及されるものまたは表1、2、3または4に開示されるプローブのいずれかに対応するもののいずれかであり得る。
本発明は、表1、2、3または4に言及される任意の遺伝子座、遺伝子または領域での染色体相互作用の検出を含む。本発明は、染色体相互作用を検出するための本明細書に言及される核酸およびプローブの使用、例えば、染色体相互作用を検出するための少なくとも1、5、10、20または50のそのような核酸またはプローブの使用を含む。核酸またはプローブは、好ましくは、少なくとも1、5、10、20または50の異なる遺伝子座または遺伝子における染色体相互作用を検出する。本発明は、表1、2、3または4にリストされたプライマーまたはプライマー対のいずれかを使用する、または本明細書に記載されるこれらのプライマーの変異体(プライマー配列を含むか、またはプライマー配列のフラグメントおよび/または相同体を含む配列)を使用する染色体相互作用の検出を含む。
染色体相互作用が、定義された遺伝子、領域、または位置内で生じるかどうかを分析する場合、相互作用で一緒になった染色体の両方の部分が、定義された遺伝子、領域、または位置内にあるか、またはいくつかの態様では、染色体の1つの部分のみが、定義された遺伝子、領域、または位置内にある。
表に示されているマーカーは、その存在または不存在が本明細書において定義される特定のASD状態(関連する表に示されている)に関連付けられている「ディセミネーティング(disseminating)」マーカーである。したがって、本発明のプロセスの結果は、マーカーがASD状態と関係づけられる経路(way)を参照して分析される。
新しい処置を特定するための本発明の方法の使用
染色体相互作用の知識は、ASDに対する新しい処置を特定するために使用することができる。本発明は、例えば、ASDの治療に関連する、新しい治療薬を特定または設計するために本明細書で定義された染色体相互作用の方法および使用を提供する。
染色体相互作用の知識は、ASDに対する新しい処置を特定するために使用することができる。本発明は、例えば、ASDの治療に関連する、新しい治療薬を特定または設計するために本明細書で定義された染色体相互作用の方法および使用を提供する。
相同体
ポリヌクレオチド/核酸(例えばDNA)配列の相同体は、本明細書で参照される。そのような相同体は、典型的に、例えば、少なくとも10、15、20、30、100またはそれ以上の連続したヌクレオチドの領域、または染色体相互作用に関与する染色体の領域に由来する核酸の部分にわたって、少なくとも70%の相同性、好ましくは少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の相同性を有する。相同性は、ヌクレオチド同一性(「ハード相同性」と呼ばれることもある)に基づいて計算され得る。
ポリヌクレオチド/核酸(例えばDNA)配列の相同体は、本明細書で参照される。そのような相同体は、典型的に、例えば、少なくとも10、15、20、30、100またはそれ以上の連続したヌクレオチドの領域、または染色体相互作用に関与する染色体の領域に由来する核酸の部分にわたって、少なくとも70%の相同性、好ましくは少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の相同性を有する。相同性は、ヌクレオチド同一性(「ハード相同性」と呼ばれることもある)に基づいて計算され得る。
したがって、特定の態様では、ポリヌクレオチド/核酸(例えばDNA)配列の相同体は、パーセンテージ配列同一性を参照することによって本明細書で言及される。典型的に、そのような相同体は、例えば、少なくとも10、15、20、30、100またはそれ以上の連続したヌクレオチドの領域、または染色体相互作用に関与する染色体の領域に由来する核酸の部分にわたって、少なくとも70%の配列同一性、好ましくは少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する。
例えば、UWGCGパッケージは、相同性および/または%配列同一性(例えば、そのデフォルト設定で使用される)を計算するために使用することができるBESTFITプログラムを提供する(Devereux et al (1984) Nucleic Acids Research 12,p387-395)。PILEUPおよびBLASTアルゴリズムは、例えば、Altschul S. F. (1993) J Mol Evol 36: 290-300;Altschul, S, F et al (1990) J Mol Biol 215: 403-10に記載されるように、相同性および/または%配列同一性を計算する、および/または配列を整列させる((典型的にそれらのデフォルト設定で)同等または対応する配列を同定するなど)ために使用することができる。
BLAST解析を実行するためのソフトウェアは、National Center for Biotechnology Informationを通じて公開されている。このアルゴリズムは、最初に、データベース配列内の同じ長さの単語と整列したときに一部の正の値の閾値スコアTに一致するかまたはそれを満たす照合配列内の長さWの短い単語を同定することによって高スコアの配列ペア(HSP)を同定することを含む。Tは近隣単語スコア閾値と呼ばれる(上記のAltschul et al)。これらの初期の近隣単語ヒットは、それらを含むHSPを見つけるために検索を開始するためのシードとして機能する。単語ヒットは、累積アラインメントスコアを増やすことができる限り、各配列に沿って両方向に拡張される。各方向の単語ヒットの拡張は、次の場合に停止される:累積アラインメントスコアがその最大達成値から数量Xだけ低下する;1つまたは複数の負のスコアの残基アラインメントの累積により、累積アラインメントスコアがゼロ以下になる;またはいずれかの配列の終わりに到達する。BLASTアルゴリズムパラメータW5 TおよびXは、アラインメントの感度および速度を判定する。BLASTプログラムは、デフォルトとして、11の語長(W)、50のBLOSUM62スコアリングマトリックス(Henikoff and Henikoff (1992) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 10915-10919を参照)アラインメント(B)、10の期待値(E)、M=5、N=4、および両方のストランドの比較を使用する。
BLASTアルゴリズムは、2つの配列間の類似性の統計分析を実施する(例えば、Karlin and Altschul (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90: 5873-5787を参照)。BLASTアルゴリズムによって提供される類似性の1つの尺度は、最小合計確率(P(N))であり、これは、2つのポリヌクレオチド配列間の一致が偶然に生じる確率の指標を提供する。例えば、第1の配列と第2の配列との比較における最小合計確率が約1未満、好ましくは約0.1未満、より好ましくは約0.01未満、最も好ましくは約0.001未満である場合、配列は別の配列と類似していると見なされる。
相同配列は、典型的に、(ヌクレオチドの置換、欠失、または挿入であり得る)10、15、または20塩基未満など、1、2、3、4またはそれ以上の塩基だけ異なる。これらの変化は、相同性および/または%配列同一性の計算に関連して、上述の領域のいずれかにわたって測定され得る。
「プライマー対」の相同性は、例えば、後に別のプライマー対と比較する(これも単一の配列として見なされる)目的で、(2つの配列が一緒に結合されているかのように)2つの配列を単一の配列と見なすことによって計算することができる。
アレイ
核酸の第2のセットはアレイに結合され得、一態様では、アレイに結合される少なくとも15,000、45,000、100,000または250,000の異なる第2の核酸があり、これらは好ましくは、少なくとも300、900、2000または5000の遺伝子座を表している。一態様では、第2の核酸の1つ、または複数、またはすべての異なる集団は、アレイの1つを超える別個の領域に結合され、事実上、アレイ上で繰り返され、エラー検出を可能にする。アレイは、Agilent SurePrint G3 Custom CGHマイクロアレイプラットフォームに基づき得る。アレイへの第1の核酸の結合の検出は、デュアルカラーシステムによって実施され得る。
核酸の第2のセットはアレイに結合され得、一態様では、アレイに結合される少なくとも15,000、45,000、100,000または250,000の異なる第2の核酸があり、これらは好ましくは、少なくとも300、900、2000または5000の遺伝子座を表している。一態様では、第2の核酸の1つ、または複数、またはすべての異なる集団は、アレイの1つを超える別個の領域に結合され、事実上、アレイ上で繰り返され、エラー検出を可能にする。アレイは、Agilent SurePrint G3 Custom CGHマイクロアレイプラットフォームに基づき得る。アレイへの第1の核酸の結合の検出は、デュアルカラーシステムによって実施され得る。
治療薬(例えば、個体の分類に基づいて選択されるか、または本発明による試験に基づいて選択される)
治療薬は本明細書に言及されている。本発明は、特定の個体、例えば本発明のプロセスによって同定された個体の病状を予防または処置する際に使用するためのそのような薬剤を提供する。これは、治療上有効な量の薬剤を必要としている個体に投与することを含み得る。本発明は、特定の個体の疾病を予防または処置するための医薬品の製造における薬剤の使用を提供する。
薬剤の配合は薬剤の性質に依存する。薬剤は、薬剤および薬学的に許容可能な担体または希釈剤を含む医薬組成物の形態で提供される。適切な担体および希釈剤には、等張食塩水、例えばリン酸緩衝生理食塩水が含まれる。典型的な経口剤形には、錠剤、カプセル、液体溶液および液体懸濁液が含まれる。薬剤は、非経口、静脈内、筋肉内、皮下、経皮、または経口投与用に製剤され得る。
薬剤の用量は、以下の様々なパラメータに従って、特に使用される物質に従って判定され得る;治療を受ける個体の年齢、体重、疾病;投与経路;および必要なレジメン。医師は、任意の特定の薬剤に必要な投与経路および投与量を判定することができる。しかし、適切な用量は、例えば、1日1回から3回摂取される、1~40mg/kgの体重など、0.1~100mg/kgの体重であり得る。
治療薬は、本明細書に開示される任意のそのような薬剤であり得るか、または本明細書の任意の表(表1、2、3または4を含む)において開示される任意のタンパク質または遺伝子を含む、本明細書に開示される任意の「標的」を標的とし得る。
ASD治療
任意の抗ASD療法、例えば、行動を調節することを目的とするなど、ASD症状を標的とする任意の薬物などを本発明において使用することができる。治療法は、向精神薬、抗けいれん薬、抗うつ薬、または抗精神薬であってもよい。抗精神薬は、リスペリドンまたはアリピプラゾールであり得る。
任意の抗ASD療法、例えば、行動を調節することを目的とするなど、ASD症状を標的とする任意の薬物などを本発明において使用することができる。治療法は、向精神薬、抗けいれん薬、抗うつ薬、または抗精神薬であってもよい。抗精神薬は、リスペリドンまたはアリピプラゾールであり得る。
本明細書に言及される物質の形態
本明細書に言及される、核酸または治療薬などの物質はいずれも、精製または単離された形態であり得る。それらは自然界に見られるものとは異なる形態であり得、例えば、それらは自然界に生じない他の物質と組み合わせて存在し得る。核酸(本明細書で定義される配列の部分を含む)は、自然界に見られるものとは異なる配列を有し得、例えば、相同性に関するセクションに記載されるように配列において少なくとも1、2、3、4またはそれ以上のヌクレオチド変化を有する。核酸は5’または3’末端に異種配列を有し得る。核酸は自然界に見られるものと化学的に異なり得、例えば、それらは何らかの方法で修飾され得るが、それでもワトソン・クリック塩基対が可能であることが好ましい。適切な場合に、核酸は二本鎖または一本鎖の形態で提供される。本発明は、本明細書に言及される特異的な核酸配列のすべてを一本鎖または二本鎖の形態で提供し、したがって、開示される任意の配列に対する相補鎖を含む。
本明細書に言及される、核酸または治療薬などの物質はいずれも、精製または単離された形態であり得る。それらは自然界に見られるものとは異なる形態であり得、例えば、それらは自然界に生じない他の物質と組み合わせて存在し得る。核酸(本明細書で定義される配列の部分を含む)は、自然界に見られるものとは異なる配列を有し得、例えば、相同性に関するセクションに記載されるように配列において少なくとも1、2、3、4またはそれ以上のヌクレオチド変化を有する。核酸は5’または3’末端に異種配列を有し得る。核酸は自然界に見られるものと化学的に異なり得、例えば、それらは何らかの方法で修飾され得るが、それでもワトソン・クリック塩基対が可能であることが好ましい。適切な場合に、核酸は二本鎖または一本鎖の形態で提供される。本発明は、本明細書に言及される特異的な核酸配列のすべてを一本鎖または二本鎖の形態で提供し、したがって、開示される任意の配列に対する相補鎖を含む。
本発明は、予後に関連する染色体相互作用の検出を含む、本発明の任意のプロセスを実行するためのキットを提供する。そのようなキットは、本発明のプロセスによって産生されたライゲートされた核酸を検出することができる薬剤などの、関連する染色体相互作用を検出することができる特異的結合剤を含むことができる。キットに存在する好ましい薬剤には、例えば本明細書に記載されるように、PCR反応においてライゲートされた核酸を増幅することができる、ライゲートされた核酸またはプライマー対にハイブリダイズすることができるプローブが含まれる。
本発明は、関連する染色体相互作用を検出することができるデバイスを提供する。デバイスは、好ましくは、本明細書に記載される任意のそのような薬剤、プローブまたはプライマー対などの、染色体相互作用を検出することができる任意の特異的結合剤、プローブまたはプライマー対を含む。
検出方法
一態様では、染色体相互作用に関連するライゲートされた配列の定量的検出が、PCR反応中の活性化で検出可能であるプローブを使用して実行され、上記ライゲートされた配列は、エピジェネティックな染色体相互作用で一緒になる2つの染色体領域からの配列を含み、上記方法は、PCR反応中にライゲートされた配列をプローブと接触させる工程、およびプローブの活性化の程度を検出する工程を含み、上記プローブはライゲートされた部位に結合する。当該方法では、典型的に、二重標識蛍光加水分解プローブを使用してMIQEに準拠した方法で特定の相互作用を検出することができる。
一態様では、染色体相互作用に関連するライゲートされた配列の定量的検出が、PCR反応中の活性化で検出可能であるプローブを使用して実行され、上記ライゲートされた配列は、エピジェネティックな染色体相互作用で一緒になる2つの染色体領域からの配列を含み、上記方法は、PCR反応中にライゲートされた配列をプローブと接触させる工程、およびプローブの活性化の程度を検出する工程を含み、上記プローブはライゲートされた部位に結合する。当該方法では、典型的に、二重標識蛍光加水分解プローブを使用してMIQEに準拠した方法で特定の相互作用を検出することができる。
プローブは概して、非アクティブおよびアクティブ状態の検出可能なラベルで標識されているため、活性化された場合にのみ検出される。活性化の程度は、PCR反応に存在するテンプレート(ライゲートされた産物)の程度に関連する。検出は、PCRのすべてまたは一部の間、例えば、PCRのサイクルの少なくとも50%または80%の間に実行され得る。
プローブは、オリゴヌクレオチドの一端に共有結合したフルオロフォア、およびヌクレオチドの他端に結合した消光剤を含むことができ、その結果、フルオロフォアの蛍光は消光剤によってクエンチされる。一態様では、フルオロフォアはオリゴヌクレオチドの5’末端に結合され、消光剤はオリゴヌクレオチドの3’末端に共有結合される。本発明の方法で使用することができるフルオロフォアには、FAM、TET、JOE、Yakima Yellow、HEX、Cyanine 3、ATTO 550、TAMRA、ROX、Texas Red、Cyanine 3.5、LC 610、LC 640、ATTO 647N、Cyanine 5、Cyanine 5.5、およびATTO 680が含まれる。適切なフルオロフォアと共に使用することができる消光剤には、TAM、BHQ1、DAB、Eclip、BHQ2、およびBBQ650が含まれ、随意に、上記フルオロフォアは、HEX、Texas RedおよびFAMから選択される。フルオロフォアと消光剤の好ましい組み合わせには、FAMとBHQ1、およびTexas RedとBHQ2が含まれる。
qPCRアッセイでのプローブの使用
本発明の加水分解プローブは、典型的に、濃度が一致したネガティブコントロールで温度勾配が最適化されている。好ましくは、一段階のPCR反応が最適化される。より好ましくは、標準曲線が計算される。ライゲートされた配列の接合部にわたって結合する特異的なプローブを使用することの利点は、ネステッドPCRアプローチを使用せずにライゲートされた配列に対する特異度を達成することができることである。本明細書に記載される方法は、低コピー数の標的の正確かつ精密な定量化を可能にする。温度勾配の最適化の前に、標的のライゲートされた配列は精製することができ、例えば、ゲル精製することができる。標的のライゲートされた配列は配列決定することができる。好ましくは、PCR反応は、約10ng、または5~15ng、または10~20ng、または10~50ng、または10~200ngのテンプレートDNAを使用して実施される。フォワードおよびリバースプライマーは、一方のプライマーが、ライゲートされたDNA配列で表される染色体領域のうちの1つの配列に結合し、もう一方のプライマーが、例えば、配列に相補的であることによって、ライゲートされたDNA配列で表される他の染色体領域に結合するように設計されている。
本発明の加水分解プローブは、典型的に、濃度が一致したネガティブコントロールで温度勾配が最適化されている。好ましくは、一段階のPCR反応が最適化される。より好ましくは、標準曲線が計算される。ライゲートされた配列の接合部にわたって結合する特異的なプローブを使用することの利点は、ネステッドPCRアプローチを使用せずにライゲートされた配列に対する特異度を達成することができることである。本明細書に記載される方法は、低コピー数の標的の正確かつ精密な定量化を可能にする。温度勾配の最適化の前に、標的のライゲートされた配列は精製することができ、例えば、ゲル精製することができる。標的のライゲートされた配列は配列決定することができる。好ましくは、PCR反応は、約10ng、または5~15ng、または10~20ng、または10~50ng、または10~200ngのテンプレートDNAを使用して実施される。フォワードおよびリバースプライマーは、一方のプライマーが、ライゲートされたDNA配列で表される染色体領域のうちの1つの配列に結合し、もう一方のプライマーが、例えば、配列に相補的であることによって、ライゲートされたDNA配列で表される他の染色体領域に結合するように設計されている。
ライゲートされたDNA標的の選択
本発明は、プライマーを、ライゲートされた配列に結合および増幅するそれらの能力に基づいて選択すること、およびそれが結合する標的配列のプローブ配列に基づく特性、特に標的配列の曲率を選択することを含む、本明細書で定義されるPCR法で使用するためのプライマーおよびプローブを選択する工程を含む。
本発明は、プライマーを、ライゲートされた配列に結合および増幅するそれらの能力に基づいて選択すること、およびそれが結合する標的配列のプローブ配列に基づく特性、特に標的配列の曲率を選択することを含む、本明細書で定義されるPCR法で使用するためのプライマーおよびプローブを選択する工程を含む。
プローブは典型的に、制限部位にまたがる並置された制限フラグメントであるライゲートされた配列に結合するように設計/選択される。本発明の一態様では、特定の染色体相互作用に関連するライゲートされる可能性のある配列の予測される曲率が、例えば、本明細書で参照される特定のアルゴリズムを使用して計算される。曲率は、例えば、らせん回転あたり10.5°など、らせん回転あたりの度数として表すことができる。ライゲートされた配列は、ライゲートされた配列が、らせん回転あたり少なくとも5°、典型的に、らせん回転あたり少なくとも10°、15°または20°、例えばらせん回転あたり5°~20°の曲率傾向ピークスコアを有する場合に標的化のために選択される。好ましくは、らせん回転あたりの曲率傾向ピークスコアは、ライゲートされた部位の上流および/または下流の20~400の塩基など、少なくとも20、50、100、200または400の塩基に対して計算される。したがって、一態様では、ライゲートされた産物における標的配列は、これらのレベルの曲率のいずれかを有する。標的配列は、最低の熱力学的構造の自由エネルギーに基づいて選択することもできる。
特定の態様
一態様では、染色体内相互作用のみが分類/検出され、(異なる染色体間の)染色体外相互作用は分類/検出されない。
一態様では、染色体内相互作用のみが分類/検出され、(異なる染色体間の)染色体外相互作用は分類/検出されない。
特定の態様では、特定の染色体相互作用、例えば、(例えば、本明細書で言及される任意のプローブまたはプライマー対によって定義されるような)本明細書で言及される任意の特異的な相互作用は分類されない。いくつかの態様では、染色体相互作用は、本明細書に言及される遺伝子のいずれにおいても分類されない。
一態様では、表のいずれにも挙げられていないマーカーは分類されず、例えば表10に挙げられたマーカーのみが分類される。
スクリーニング方法
本発明は、どの染色体相互作用が集団の予後のサブグループに対応する染色体状態に関連するかを判定する方法を提供し、当該方法は、染色体の異なる状態を有するサブグループからの核酸の第1のセットをインデックス核酸の第2のセットと接触させる工程、および相補的配列がハイブリダイズすることを可能にする工程を含み、第1および核酸の第2のセットにおける核酸は、染色体相互作用で一緒になった両方の染色体領域からの配列を含むライゲートされた産物を表し、核酸の第1のセットと核酸の第2のセットとの間のハイブリダイゼーションのパターンによって、どの染色体相互作用が予後のサブグループに特異的であるかを判定することが可能になる。サブグループは、例えば、特定の疾病または治療を参照した、本明細書で定義される特異的なサブグループのいずれかであり得る。
本発明は、どの染色体相互作用が集団の予後のサブグループに対応する染色体状態に関連するかを判定する方法を提供し、当該方法は、染色体の異なる状態を有するサブグループからの核酸の第1のセットをインデックス核酸の第2のセットと接触させる工程、および相補的配列がハイブリダイズすることを可能にする工程を含み、第1および核酸の第2のセットにおける核酸は、染色体相互作用で一緒になった両方の染色体領域からの配列を含むライゲートされた産物を表し、核酸の第1のセットと核酸の第2のセットとの間のハイブリダイゼーションのパターンによって、どの染色体相互作用が予後のサブグループに特異的であるかを判定することが可能になる。サブグループは、例えば、特定の疾病または治療を参照した、本明細書で定義される特異的なサブグループのいずれかであり得る。
本発明はさらに、ASDの治療剤を同定または設計するために本発明の予後/検出方法を用いるプロセスであって、
- 好ましくは上記プロセスが、候補薬剤がASDと関連する染色体状態に変化を引き起こさせることができるかどうかを検出するために使用され;
- 染色体相互作用が表1、2、3または4の任意のプローブにより表され;および/または
- 染色体相互作用が表1、2、3または4に挙げられる任意の領域または遺伝子に存在する;
かつ、任意には、
- 染色体相互作用が、どの染色体相互作用が請求項1に定義された染色体状態に関連するのかを判定する方法により同定され、および/または
- 染色体相互作用における変化が(i)表1、2、3または4に記載されたプローブ配列のいずれかに少なくとも70%の同一性を有するプローブ、および/または(ii)表1、2、3または4のいずれかのプライマー対に少なくとも70%の同一性を有するプライマー対を用いてモニターされる
プロセスを提供する。
- 好ましくは上記プロセスが、候補薬剤がASDと関連する染色体状態に変化を引き起こさせることができるかどうかを検出するために使用され;
- 染色体相互作用が表1、2、3または4の任意のプローブにより表され;および/または
- 染色体相互作用が表1、2、3または4に挙げられる任意の領域または遺伝子に存在する;
かつ、任意には、
- 染色体相互作用が、どの染色体相互作用が請求項1に定義された染色体状態に関連するのかを判定する方法により同定され、および/または
- 染色体相互作用における変化が(i)表1、2、3または4に記載されたプローブ配列のいずれかに少なくとも70%の同一性を有するプローブ、および/または(ii)表1、2、3または4のいずれかのプライマー対に少なくとも70%の同一性を有するプライマー対を用いてモニターされる
プロセスを提供する。
「ディセミネーティング」マーカーの分類
本明細おいて提供されるデータは、マーカーが、関連する疾患の状況について症例と非症例を区別できる「ディセミネーティング」マーカーであるということを示している。したがって、本発明を実行する場合、当業者は、個体が属するサブグループの相互作用を検出することによって判定できるであろう。一態様では、関連する疾患の状況と関連付けられる形態で(不存在または存在のいずれかによって)試験マーカーの少なくとも70%の検出という閾値が、個体が関連サブグループに属するか否かを判定するために使用され得る。他の態様では、少なくとも80%、または少なくとも90%の閾値Iが使用される。
本明細おいて提供されるデータは、マーカーが、関連する疾患の状況について症例と非症例を区別できる「ディセミネーティング」マーカーであるということを示している。したがって、本発明を実行する場合、当業者は、個体が属するサブグループの相互作用を検出することによって判定できるであろう。一態様では、関連する疾患の状況と関連付けられる形態で(不存在または存在のいずれかによって)試験マーカーの少なくとも70%の検出という閾値が、個体が関連サブグループに属するか否かを判定するために使用され得る。他の態様では、少なくとも80%、または少なくとも90%の閾値Iが使用される。
一態様では、分類器は、検出プロセスの一部として、例えば、本願明細書の表のいずれか1つに記載されているように、例えば1つまたは複数のディセミネーティングマーカーに関連する情報を含む訓練されたアルゴリズムを利用するために使用され得る。
刊行物
本明細書で言及されるすべての刊行物の内容は、引用により本明細書に組み込まれ、本発明に関連する特徴をさらに定義するために使用され得る。
本明細書で言及されるすべての刊行物の内容は、引用により本明細書に組み込まれ、本発明に関連する特徴をさらに定義するために使用され得る。
マーカーおよびマーカーのパネルを同定するために採用されたアプローチ
本願明細書に記載された発明は、表現型に密接に関連する、それ自体が制御モダリティとしての染色体コンフォメーションプロファイルおよび3Dアーキテクチャに関する。バイオマーカーの発見は、表現型の違いを表す臨床試料の代表的なコホートでのパターン認識とスクリーニングによる注釈に基づいていた。統計学的にディセミネーティングな一貫した条件付きディセミネーティング染色体コンフォメーションの同定のために、既知の遺伝子のコード部分と非コード部分を超えて、かつ非コード5’および3’の大きな揺らぎにわたり、ゲノムの重要な部分に注釈を付け、スクリーニングした。これは、例えばオープンリーディングフレーム内(イントロン)またはオープンリーディングフレームの外側の非コード部位につなぎとめる。
本願明細書に記載された発明は、表現型に密接に関連する、それ自体が制御モダリティとしての染色体コンフォメーションプロファイルおよび3Dアーキテクチャに関する。バイオマーカーの発見は、表現型の違いを表す臨床試料の代表的なコホートでのパターン認識とスクリーニングによる注釈に基づいていた。統計学的にディセミネーティングな一貫した条件付きディセミネーティング染色体コンフォメーションの同定のために、既知の遺伝子のコード部分と非コード部分を超えて、かつ非コード5’および3’の大きな揺らぎにわたり、ゲノムの重要な部分に注釈を付け、スクリーニングした。これは、例えばオープンリーディングフレーム内(イントロン)またはオープンリーディングフレームの外側の非コード部位につなぎとめる。
最良のマーカーの選択においては、我々はマーカーリードに関する統計データおよびP値により動かされる。選択され実証されたシグネチャ内の染色体コンフォメーションは、参照に使用される遺伝子の発現プロファイルに関係なく、それら自体でディセミネーティングな層別化実体である。さらに、アンカー部位でのSNP、遺伝子転写プロファイルにおける変化、H3K27acのレベルの変化など、関連する制御モダリティについてさらに作業がなされてもよい。
我々は、臨床表現型の違いとその層別化の問題を、表現型に対する基礎生物学およびエピジェネティックなコントロールに基づいて、たとえば制御ネットワークの枠組みからも取り上げている。したがって、層別化を支援するために、ネットワークの変化を捕捉することができ、たとえば、最小ノイズで試験コホートを層別化するためのマーカーの最適な数を評価することを含むマーカー削減のための機械学習アルゴリズムに従うことによって、いくつかのバイオマーカーのシグネチャを介して行われることが好ましい。これは3~20個のマーカーで終わらせることができる。
パネルのためのマーカーの選択は、相互検証の統計的性能により行うことができる(そして、例えば参照名に使用される隣接する遺伝子の機能的関連性によって行うことはできない)。
(隣接する遺伝子の名称の付いた)マーカーのパネルは、ゲノムの重要な部分に渡る14,000-60,000の注釈付きEpiSwitch部位に対する統計学的なディセミネーティング力を分析するバイアスの無い方法において、遺伝子の重要な部分に渡るスクリーニングからのクラスター化された選択の産物である。それは、層別化の問題のための既知の機能的値の遺伝子上の染色体コンフォメーションの調整された捕捉として考えるべきではない。染色体相互作用の部位の総数は、1200万であり、潜在的な組み合わせの数は120万の120万乗である。それにもかかわらず、本発明者らがフォローしたアプローチは、関連する染色体相互作用の同定を可能とする。
本出願により提供される特定のマーカーは、選択をパスしており、統計学的に(有意に)状態と関連付けられている。これは、関連する表におけるデータが証明しているものである。各マーカーは、関連する状態に現れるネットワークの脱制御の一部として、生物学的なエピジェネティックなイベントを表すとみなすことができる。実際には、これらのマーカーは、対照と比較した場合、患者のグループ全体に多い(prevalent)ことを意味している。平均して、例として、個々のマーカーは典型的には試験される患者の80%と試験される対照の10%に存在し得る。
すべてのマーカーの単純な追加は、いくつかの脱制御の間のネットワーク相互関係を表すものではない。ここで、標準多変数バイオマーカー分析、GLMNET(Rパッケージ)が導入される。GLMNETパッケージは、いくつかのマーカー間の相互依存を同定する助けとなり、それは疾患表現型を導く脱制御を達成するうえでの共同の役割を反映している。最も高いGLMNETスコアを有するマーカーのモデリングとその後の試験は、患者コホートを正確に同定する最小の数のマーカーを同定することのみならず、対照グループにおける低有病率というバックグラウンド統計ノイズのため、患者の対照グループにおける最も少ない偽陽性結果を提供する最小数も提供する。典型的には、選択されたマーカー(3~10など)のグループ(組み合わせ)は、感度および特異度両方の間の最良のバランスを提供し、多変数分析の関連で、条件に関してすべての選択された統計的に有意なマーカーの個々の性質から現れる。
本明細書において表は、長距離相互作用部位間の接合、染色体番号および並置される2つの染色体断片の開始および終了と重複するアレイ分析用アレイプローブ(60-mer)の参照名を示す。
具体的な態様
EpiSwitch(商標)プラットフォーム技術により、遺伝子座での正常な状態と異常な状態との間の規制変化のエピジェネティックな規制シグネチャを検出する。EpiSwitch(商標)プラットフォームは、染色体コンフォメーションシグネチャとしても知られるヒト染色体の高次構造の制御に関連付けられた遺伝子制御の基本的なエピジェネティックレベルを同定およびモニターする。染色体シグネチャは、遺伝子調節解除のカスケードにおける別個の主要な工程である。これらは、DNAメチル化やRNAプロファイリングなどの、後期エピジェネティックおよび遺伝子発現バイオマーカーを利用するバイオマーカープラットフォームに対する固有の一連の利点を備えた高次バイオマーカーである。
EpiSwitch(商標)プラットフォーム技術により、遺伝子座での正常な状態と異常な状態との間の規制変化のエピジェネティックな規制シグネチャを検出する。EpiSwitch(商標)プラットフォームは、染色体コンフォメーションシグネチャとしても知られるヒト染色体の高次構造の制御に関連付けられた遺伝子制御の基本的なエピジェネティックレベルを同定およびモニターする。染色体シグネチャは、遺伝子調節解除のカスケードにおける別個の主要な工程である。これらは、DNAメチル化やRNAプロファイリングなどの、後期エピジェネティックおよび遺伝子発現バイオマーカーを利用するバイオマーカープラットフォームに対する固有の一連の利点を備えた高次バイオマーカーである。
EpiSwitch(商標)アレイアッセイ
カスタムEpiSwitch(商標)アレイスクリーニングプラットフォームには、15K、45K、100K、および250Kの固有の染色体コンフォメーションの4つの密度があり、各キメラフラグメントはアレイ上で4回繰り返され、有効密度を、それぞれ60K、180K、400K、および100万にする。
カスタムEpiSwitch(商標)アレイスクリーニングプラットフォームには、15K、45K、100K、および250Kの固有の染色体コンフォメーションの4つの密度があり、各キメラフラグメントはアレイ上で4回繰り返され、有効密度を、それぞれ60K、180K、400K、および100万にする。
カスタム設計されたEpiSwitch(商標)アレイ
15KのEpiSwitch(商標)アレイは、EpiSwitch(商標)Biomarker発見技術で照合された約300の遺伝子座を含むゲノム全体をスクリーニングすることができる。EpiSwitch(商標)アレイは、Agilent SurePrint G3 Custom CGHマイクロアレイプラットフォーム上に構築され、この技術は、4つの密度、60K、180K、400K、および100万のプローブを提供する。各EpiSwitch(商標)プローブが4つ組として表示されるため、アレイあたりの密度は15K、45K、100K、および250Kまで減少し、それゆえ、再現性の統計的評価が可能になる。遺伝子座ごとに照合される潜在的なEpiSwitch(商標)マーカーの平均数は50であり、調査することができる遺伝子座の数は300、900、2000、および5000である。
15KのEpiSwitch(商標)アレイは、EpiSwitch(商標)Biomarker発見技術で照合された約300の遺伝子座を含むゲノム全体をスクリーニングすることができる。EpiSwitch(商標)アレイは、Agilent SurePrint G3 Custom CGHマイクロアレイプラットフォーム上に構築され、この技術は、4つの密度、60K、180K、400K、および100万のプローブを提供する。各EpiSwitch(商標)プローブが4つ組として表示されるため、アレイあたりの密度は15K、45K、100K、および250Kまで減少し、それゆえ、再現性の統計的評価が可能になる。遺伝子座ごとに照合される潜在的なEpiSwitch(商標)マーカーの平均数は50であり、調査することができる遺伝子座の数は300、900、2000、および5000である。
EpiSwitch(商標)カスタムアレイパイプライン
EpiSwitch(商標)アレイは、EpiSwitch(商標)ライブラリの生成後、Cy5において標識されたサンプルの1つのセット、およびCy3において標識された比較/分析されるべきサンプル(対照)のもう1つのセットを備えたデュアルカラーシステムである。アレイはAgilent SureScan Scannerを使用してスキャンされ、結果として生じる特徴がAgilent Feature Extractionソフトウェアを使用して抽出される。その後、データはRでのEpiSwitch(商標)アレイ処理スクリプトを使用して処理される。アレイは、R:Limma*でのBioconductorにおける標準デュアルカラーパッケージを使用して処理される。アレイの正規化は、Limma*でのnormalizedWithinArrays機能を使用して実行われ、これは、オンチップのAgilent陽性対照およびEpiSwitch(商標)陽性対照に対して行われる。Limma*を使用して分析するために、データはAgilent Flag呼び出しに基づいてフィルタリングされ、Agilent対照プローブは取り外され、テクニカルレプリケートプローブは平均化される。プローブは、比較されている2つのシナリオ間の違いに基づいてモデル化され、偽発見率を使用して修正される。<=-1.1または=>1.1であり、p<=0.1FDRのp値をパスする変動係数(CV)<=30%のプローブが、さらなるスクリーニングに使用される。プローブセットを減らすために、RでのFactorMineRパッケージを使用してさらなる複数因子分析が実施される。
EpiSwitch(商標)アレイは、EpiSwitch(商標)ライブラリの生成後、Cy5において標識されたサンプルの1つのセット、およびCy3において標識された比較/分析されるべきサンプル(対照)のもう1つのセットを備えたデュアルカラーシステムである。アレイはAgilent SureScan Scannerを使用してスキャンされ、結果として生じる特徴がAgilent Feature Extractionソフトウェアを使用して抽出される。その後、データはRでのEpiSwitch(商標)アレイ処理スクリプトを使用して処理される。アレイは、R:Limma*でのBioconductorにおける標準デュアルカラーパッケージを使用して処理される。アレイの正規化は、Limma*でのnormalizedWithinArrays機能を使用して実行われ、これは、オンチップのAgilent陽性対照およびEpiSwitch(商標)陽性対照に対して行われる。Limma*を使用して分析するために、データはAgilent Flag呼び出しに基づいてフィルタリングされ、Agilent対照プローブは取り外され、テクニカルレプリケートプローブは平均化される。プローブは、比較されている2つのシナリオ間の違いに基づいてモデル化され、偽発見率を使用して修正される。<=-1.1または=>1.1であり、p<=0.1FDRのp値をパスする変動係数(CV)<=30%のプローブが、さらなるスクリーニングに使用される。プローブセットを減らすために、RでのFactorMineRパッケージを使用してさらなる複数因子分析が実施される。
*注:LIMMAは、マイクロアレイ実験で差次的発現を評価するための線形モデルおよび経験ベイズプロセスである。Limmaは、マイクロアレイまたはRNA-Seqから生じる遺伝子発現データを分析するためのRパッケージである。
プローブのプールは、最初に、調整されたp値、FCおよびCV<30%(任意のカットオフポイント)パラメータに基づいて選択され、最終的にピッキングが行われる。さらなる分析および最終的なリストは、最初の2つのパラメータ(調整されたp値;FC)のみに基づいて作成される。
統計パイプライン
EpiSwitch(商標)スクリーニングアレイは、EpiSwitch(商標)PCRプラットフォームに変換するための高価値のEpiSwitch(商標)マーカーを選択するために、RでのEpiSwitch(商標)分析パッケージを使用して処理される。
EpiSwitch(商標)スクリーニングアレイは、EpiSwitch(商標)PCRプラットフォームに変換するための高価値のEpiSwitch(商標)マーカーを選択するために、RでのEpiSwitch(商標)分析パッケージを使用して処理される。
工程1
プローブを、修正された線形回帰モデルの積である、それらの修正されたp値(偽発見率、FDR)に基づいて選択する。p値<=0.1未満のプローブを選択し、その後、エピジェネティック比(ER)によってさらに減少させ、さらなる分析に選択するためにプローブERは<=-1.1または=>1.1でなければならない。最終的なフィルタは変動係数(CV)であり、プローブは<=0.3未満でなければならない。
プローブを、修正された線形回帰モデルの積である、それらの修正されたp値(偽発見率、FDR)に基づいて選択する。p値<=0.1未満のプローブを選択し、その後、エピジェネティック比(ER)によってさらに減少させ、さらなる分析に選択するためにプローブERは<=-1.1または=>1.1でなければならない。最終的なフィルタは変動係数(CV)であり、プローブは<=0.3未満でなければならない。
工程2
統計リストからの上位40のマーカーを、PCR変換に対するマーカーとして選択するためのそれらのERに基づいて選択する。負のER負荷が最も高い上位20のマーカーおよび正のER負荷が最も高い上位20のマーカーがリストを形成する。
統計リストからの上位40のマーカーを、PCR変換に対するマーカーとして選択するためのそれらのERに基づいて選択する。負のER負荷が最も高い上位20のマーカーおよび正のER負荷が最も高い上位20のマーカーがリストを形成する。
工程3
工程1から結果として得たマーカー、統計的に有意なプローブは、超幾何学的エンリッチメント(HE)を使用したエンリッチメント分析の基礎を形成する。この分析によって、有意なプローブリストからのマーカー減少が可能になり、工程2からのマーカーとともに、EpiSwitch(商標)PCRプラットフォームに変換されたプローブのリストが形成される。
工程1から結果として得たマーカー、統計的に有意なプローブは、超幾何学的エンリッチメント(HE)を使用したエンリッチメント分析の基礎を形成する。この分析によって、有意なプローブリストからのマーカー減少が可能になり、工程2からのマーカーとともに、EpiSwitch(商標)PCRプラットフォームに変換されたプローブのリストが形成される。
統計プローブは、どの遺伝的位置が統計的に有意なプローブのエンリッチメントを有しているかを判断するためにHEによって処理され、これは、どの遺伝的位置がエピジェネティックな違いのハブであるかを示している。
補正されたp値に基づく最も有意なエンリッチメント遺伝子座がプローブリストの作成のために選択される。0.3または0.2のp値未満の遺伝的位置が選択される。工程2からのマーカーを用いる、これらの遺伝子位置にマッピングされる統計プローブは、EpiSwitch(商標)PCR変換に対する高価値マーカーを形成する。
アレイの設計および処理
アレイ設計
1.遺伝子座を、SIIソフトウェア(現在はv3.2)を使用して次のように処理する。
a.これらの特異的な遺伝子座でゲノムの配列を引き出す(50kb上流および20kb下流の遺伝子配列)。
b.この領域内の配列がCCに関与する確率を定義する。
c.特異的なREを使用して配列をカットする。
d.どの制限フラグメントが特定の配向で相互作用する傾向にあるかを判定する。
e.異なるCCが一緒に相互作用する可能性をランク付けする。
2.アレイサイズを判定し、したがって利用可能なプローブ位置の数(x)を判定する。
3.x/4の相互作用を引き出す。
4.各相互作用に対して、パート1から制限部位までの30bpおよびパート2の制限部位までの30bpの配列を定義する。それらの領域が反復ではないことを確認し、反復である場合は、除外して次の相互作用をリスト上に書き取る。両方の30bpを結合してプローブを定義する。
5.x/4プローブ+定義された対照プローブのリストを作成し、4回複製して、アレイ上に作成されるべきリストを作成する。
6.カスタムCGHアレイ用のAgilent Sure設計のウェブサイトにプローブのリストをアップロードする。
7.プローブ群を使用して、AgilentカスタムCGHアレイを設計する。
アレイ設計
1.遺伝子座を、SIIソフトウェア(現在はv3.2)を使用して次のように処理する。
a.これらの特異的な遺伝子座でゲノムの配列を引き出す(50kb上流および20kb下流の遺伝子配列)。
b.この領域内の配列がCCに関与する確率を定義する。
c.特異的なREを使用して配列をカットする。
d.どの制限フラグメントが特定の配向で相互作用する傾向にあるかを判定する。
e.異なるCCが一緒に相互作用する可能性をランク付けする。
2.アレイサイズを判定し、したがって利用可能なプローブ位置の数(x)を判定する。
3.x/4の相互作用を引き出す。
4.各相互作用に対して、パート1から制限部位までの30bpおよびパート2の制限部位までの30bpの配列を定義する。それらの領域が反復ではないことを確認し、反復である場合は、除外して次の相互作用をリスト上に書き取る。両方の30bpを結合してプローブを定義する。
5.x/4プローブ+定義された対照プローブのリストを作成し、4回複製して、アレイ上に作成されるべきリストを作成する。
6.カスタムCGHアレイ用のAgilent Sure設計のウェブサイトにプローブのリストをアップロードする。
7.プローブ群を使用して、AgilentカスタムCGHアレイを設計する。
アレイ処理
1.テンプレート作成にEpiSwitch(商標)標準操作手順(SOP)を使用してサンプルを処理する。
2.アレイ処理ラボによってエタノール沈殿でクリーンアップする。
3.Agilent SureTag完全DNAラベリングキット-Agilent Oligonucleotide Array-based CGH for Genomic DNA Analysis Enzymatic labelling for Blood, Cells or Tissuesに従ってサンプルを処理する。
4.Agilent特徴抽出ソフトウェアを用いるAgilent Cスキャナーを使用してスキャンする。
1.テンプレート作成にEpiSwitch(商標)標準操作手順(SOP)を使用してサンプルを処理する。
2.アレイ処理ラボによってエタノール沈殿でクリーンアップする。
3.Agilent SureTag完全DNAラベリングキット-Agilent Oligonucleotide Array-based CGH for Genomic DNA Analysis Enzymatic labelling for Blood, Cells or Tissuesに従ってサンプルを処理する。
4.Agilent特徴抽出ソフトウェアを用いるAgilent Cスキャナーを使用してスキャンする。
EpiSwitch(商標)バイオマーカーのシグネチャは、複雑な疾患表現型の層別化において高いロバスト性、感度、および特異度を実証する。この技術は、エピジェネティクスの科学における最新のブレークスルー、非常に有益なクラスのエピジェネティックバイオマーカーとしての染色体コンフォメーションシグネチャのモニタリングおよび評価を利用する。学術環境で展開されている現在の研究方法論では、CCSを検出するために、細胞材料の生化学的処理に3~7日を要する。これらの手順は、感度および再現性が制限されており、さらに、設計段階でEpiSwitch(商標)分析パッケージによって提供される標的化された洞察の恩恵を有していない。
EpiSwitch(商標)アレイのインシリコのマーカー同定
ゲノム全体のCCS部位は、関連するすべての層別リードバイオマーカーの同定のために試験コホートからの臨床サンプル上のEpiSwitch(商標)アレイによって直接評価される。EpiSwitch(商標)アレイプラットフォームは、その高いスループット能力、および多数の遺伝子座を迅速にスクリーニングするその能力が要因で、マーカーの同定に使用される。使用したアレイはAgilentカスタムCGHアレイであったが、これにより、インシリコのソフトウェアで同定されたマーカーを照合することが可能になる。
ゲノム全体のCCS部位は、関連するすべての層別リードバイオマーカーの同定のために試験コホートからの臨床サンプル上のEpiSwitch(商標)アレイによって直接評価される。EpiSwitch(商標)アレイプラットフォームは、その高いスループット能力、および多数の遺伝子座を迅速にスクリーニングするその能力が要因で、マーカーの同定に使用される。使用したアレイはAgilentカスタムCGHアレイであったが、これにより、インシリコのソフトウェアで同定されたマーカーを照合することが可能になる。
EpiSwitch(商標)PCR
その後、EpiSwitch(商標)アレイによって同定された潜在的なマーカーが、EpiSwitch(商標)PCRまたはDNAシーケンサー(すなわち、Roche 454、Nanopore MinIONなど)のいずれかによって検証される。統計的に有意で、最良の再現性を示す上位のPCRマーカーが、最終的なEpiSwitch(商標)シグネチャセットへのさらなる減少のために選択され、独立したサンプルのコホートで検証される。EpiSwitch(商標)PCRは、確立された標準化された操作手順プロトコルに従って、訓練を受けた技術者が実施することができる。すべてのプロトコルおよび試薬の製造は、研究の質およびプロトコルを転送する機能を確かなものとするために、ISO 13485および9001認定の下で実施される。EpiSwitch(商標)PCRおよびEpiSwitch(商標)アレイバイオマーカープラットフォームは、全血および細胞株の両方の分析と互換性がある。試験は、少量の血液を使用して非常に少ないコピー数で異常を検出するのに十分な感度がある。
その後、EpiSwitch(商標)アレイによって同定された潜在的なマーカーが、EpiSwitch(商標)PCRまたはDNAシーケンサー(すなわち、Roche 454、Nanopore MinIONなど)のいずれかによって検証される。統計的に有意で、最良の再現性を示す上位のPCRマーカーが、最終的なEpiSwitch(商標)シグネチャセットへのさらなる減少のために選択され、独立したサンプルのコホートで検証される。EpiSwitch(商標)PCRは、確立された標準化された操作手順プロトコルに従って、訓練を受けた技術者が実施することができる。すべてのプロトコルおよび試薬の製造は、研究の質およびプロトコルを転送する機能を確かなものとするために、ISO 13485および9001認定の下で実施される。EpiSwitch(商標)PCRおよびEpiSwitch(商標)アレイバイオマーカープラットフォームは、全血および細胞株の両方の分析と互換性がある。試験は、少量の血液を使用して非常に少ないコピー数で異常を検出するのに十分な感度がある。
実施例1
自閉症スペクトラム障害についてのみならず、軽度自閉症対重度自閉症および健常対照におけるより具体的な違いについても、特異的なディセミネーティング個別染色体相互作用を同定すること
ASDの原因の研究は、精神医学的、心理学的および小児科的アプローチのあいだの制限、境界および違いにより影響を受けている現在の診断およびケアでは、自閉症集団における生物学的に意味のあるサブグループの客観的なバイオマーカーに基づく同定ができないことにより複雑なものとなっている。現在の診断ツールは、1)自閉症診断インタビュー-改訂版(ASI-R);2)自閉症診断観察スケジュール(ADOS);特に子供の観察による重症度の評価用の小児自閉症評価尺度(CARS)に基づくものである。社会性およびコミュニケーション障害のための診断インタビューも用いられている。一般に、自閉症スペクトラム障害は、社会性発達障害により他の発達障害と区別される。
自閉症スペクトラム障害についてのみならず、軽度自閉症対重度自閉症および健常対照におけるより具体的な違いについても、特異的なディセミネーティング個別染色体相互作用を同定すること
ASDの原因の研究は、精神医学的、心理学的および小児科的アプローチのあいだの制限、境界および違いにより影響を受けている現在の診断およびケアでは、自閉症集団における生物学的に意味のあるサブグループの客観的なバイオマーカーに基づく同定ができないことにより複雑なものとなっている。現在の診断ツールは、1)自閉症診断インタビュー-改訂版(ASI-R);2)自閉症診断観察スケジュール(ADOS);特に子供の観察による重症度の評価用の小児自閉症評価尺度(CARS)に基づくものである。社会性およびコミュニケーション障害のための診断インタビューも用いられている。一般に、自閉症スペクトラム障害は、社会性発達障害により他の発達障害と区別される。
現在の薬物治療は、社会環境における行動療法を調節するためにADS症状をターゲットとする。向精神薬、抗けいれん薬、抗うつ薬、抗精神病薬。例えば抗精神病薬のリスペリドンおよびアリピプラゾールがFDAに認可を受けている。これらの治療の副作用:体重増加、よだれ、攻撃性は、多くの場合利点を上回る。疾患脱制御の生物学的サブタイプに関連付けられる客観的なバイオマーカーがないと、オーダーメイド医療という観点から、個々の患者に有益な薬物治療を選択することが難しいままである。
プールされた健常対照の平均的なプロファイルに対して、臨床的に軽度のASDと注釈が付けられた12人の個々の患者、および重度のASDの12人の患者について、染色体コンフォメーションによる血液プロファイルのバイアスのない全ゲノムスクリーニングを使用した。
これらの比較における染色体コンフォメーションの検出は、特定の遺伝子または特定の遺伝子への偏見や関心によって引き起こされるものではない。サブグループの1つ対する統計学的に有意な染色体コンフォメーションの同定は、3Dアーキテクチャの性質により射程内に捕捉される遺伝子の制御に影響を及ぼす集合された位相的自律染色体ドメイン(assembled topological autonomous chromosome domain)の制御ドメインを特定する。これにより、EpiSwitchスクリーニングで取得した遺伝子について、発見された偏りのない全身性バイオマーカーを、ASDとの生物学的関連性と比較する、生物学的関連性の評価が可能となる。物理的に染色体コンフォメーションの長距離相互作用の標的部位/アンカーポイントは、常にゲノムの非コード部分(イントロンを含む)内にある。それらはゲノム配列を変化させず(すなわち、その制御性により非遺伝的)、ゆえにいずれの遺伝子からのタンパク質アミノ酸組成へのいかなる影響とも直接的な関係はない。
図1は、軽度または重度ASDのいずれかに存在する統計学的に有意な上位200のマーカー(健常対照(HC)に対して特定された。)を示す。これらの2つのマーカーのグループは重複(HCと比較した場合に145のマーカーが統計学的に有意でありかつ重度および軽度ASDの両方に存在した。)している。51の重度ASDマーカーは重度タイプに特有のものであった。55の軽度ASDマーカーは軽度タイプに特有のものであった。
図2は、クロマチン長距離ドメインとして確立された有意なマーカーが示され、最近接コード領域-遺伝子-が、重複する上流、下流、ドメイン内で重複する多数のシナリオにおいて同定された。オーバーラップの組み合わせの複数の組み合わせのシナリオにおいて、最も近いコード領域(遺伝子)が特定された。タンパク質コード領域との重複のこれらすべての組み合わせは、染色体コンフォメーションドメインが遺伝子の制御にどのように影響するかの生物学的例を有するとみられている。
軽度ASDに特有のマーカー(軽度のASDにのみ存在する、またはASDにのみ存在しない染色体コンフォメーション)を、それらの制御の範囲内にあることによって潜在的に影響を与える遺伝子について分析した。次に、そのタンパク質生成物を介したこれらの遺伝子は、標準のCytoscapeネットワーク構築で使用され、タンパク質は、タンパク質制御ネットワークおよび経路の既知の体系的データベースと照会される。リストの上位はニューロキシンおよびニューロリギン制御の経路であった。Hippo経路も同定された。
既知の転写因子結合部位(TFBS)に対して特異的なマーカーに関して同様の分析を行った。これは、重度ASDに特有の、軽度ASDに特有の、そして重度ASDおよび軽度ASDの両方に共通するマーカーについてなされた。各群に対して有意に強化されたTFの数は、図3のVENN図にプロットされる。例えば、軽度ASDに特有のマーカーについては、18のTFが一義的に強化され、7+5TFは重度のASDマーカーの領域で観察された強化と共有され、5+5TFは、共通の共有された軽度および重度のASDマーカーのために強化されたTFと共通され、そして5TFは、軽度、重度、共有として共有されるASDマーカーの3つすべてのグループのために今日かされたように共有された。強化されたTFの同定されたグループは、標準STRINGSネットワークおよび経路強化ツール使用され、どの制御経路およびネットワークがTFによりマーカーの3つのグループにより影響されるのかを評価した。
特有の軽度ADマーカーについてTFを伴うStringネットワークは、エストロゲンシグナル伝達およびTh17分化のコントロールについて強化された。図4は、特有の軽度ASDマーカーについてTFを伴う経路強化を示す。ニューレキシンおよびニューロリギン、hippo、中毒経路に注意されたい。
表5は、同じ分析であるが、軽度ASDに特有に存在する染色体コンフォメーションマーカーのみならず、軽度ASDに特有に存在しない染色体コンフォメーションマーカーに基づく分析を示す。マーカーの特有の存在は、検出試験に対して重要な現実的利益を有し、一方、マーカーの特有の不存在は、制御の観点から貴重な生物学的洞察をもたらす。同じ分析は、軽度および重度の両方のASDに共有されているマーカーに対してなされ、IL4、IL13およびHippoが同定された。
表6は、表5と同じ分析であるが、軽度および重度の両方に対する共有(共通)ASDマーカーに関する分析を示す。HPV感染経路に注意されたい。
重度のASDに関するCytoscapeネットワークは、IL-4介在シグナル伝達経路を同定した。
表7は、特有に存在するものだけでなく、すべての重度ASDに特有に存在しない染色体コンフォメーションを考慮したネットワーク分析である。
図7は、重度ASDマーカーのStringネットワークおよび強化分析の前の注意喚起としての図3の繰り返しである。
重度ASDマーカーに関するTFによるString分析および経路強化は、ウイルス感染経路、脳発達およびエストロゲン依存GEXを同定した。
図6は、さらなる分析のための、同定された軽度ASDマーカー経路の選択を示す。図7は、同じものであるが重度ASDに関するものであるものを示す。
図8は、軽度経路に基づく主成分分析を示す。左手の大きな楕円-軽度ASD、左手の小さな楕円-重度ASD、右手の楕円-健常対照。軽度ASDと比較して厳しい(tight)グループで駆動される重度のASDを伴う、HCのASDの両タイプからの完全な分離に注意されたい-軽度および重度ASDプロファイルにおける軽度ASDマーカー視点からの明確な差。
図9は、同じ分析であるが、重度ASD経路マーカーを用いる分析を示す。HC(右手の楕円)の両方のASD(左手の楕円)からの強い分離に注意されたい。
遺伝子座GRIN2Aが分析され、生検後の脳で検出されるH3K27acのピークの位置(ピーク自体が広く、バックグラウンドノイズを運ぶ)を参照して、血液で検出される重度または軽度のASDに対して特有の有意なEpiSwitch(商標)バイナリマーカー。H3K27acは、特定の場合に3D染色体アーキテクチャの要素と相関すると考えられている。非侵襲的バイナリマーカーは、2つの場合にマークされたピーク位置と相関することが遡及的に観察された。すべてのH3K27acピークが、軽度および重度のASD患者間の有意なディセミネーティング差と相関しているわけではない。
表8~10は、特定の性能基準を備えたさらなるマーカーのリストおよびパネルを提供する。表10については、SHAP値、つまりシャープレイ アディティブ エクスプラネーション(SHapley Additive exPlanations)が与えられ、SHAP値が、各予測子が標的変数に寄与するやり方を示す。
図11は、軽度ASDに特有のマーカーに関するネットワークおよび経路を示す。
図12は、すべての軽度ASDマーカーで開発されたネットワークの強化を示す。
図13は、共通ASDマーカーに関する経路強化を示す。
図14は、すべての共通ASDマーカーで開発されたネットワークの強化を示す。
図15は、重度ASDに特有のマーカーに関するネットワークおよび経路を示す。
図16は、重度ASDに特有のマーカーから開発したネットワークの強化を示す。
図17は、すべての重度ASDマーカーのために開発されたネットワークの強化を示す。
図18は、重度ASDマーカーを用いて構築されたTFネットワークを示す。
図19は、表10のマーカーのパフォーマンス特性を示す。トレーニングデータは左側に、テストは右側にある。
結論
EpiSwitchカスタムAgilent CGHアレイ全ゲノムスクリーニングは、次のグループ間で有意な統計学的に有意なマーカーを提供した。
1.健常対照(HC)に存在するが軽度および重度ASDには存在しない
2.軽度または重度ASDのいずれかに固有であり、かつHCに存在しない
3.重度および軽度ASDに共通であるが、HCに存在しない
4.重度または軽度ASDのいずれかにおける固有の不存在
EpiSwitchカスタムAgilent CGHアレイ全ゲノムスクリーニングは、次のグループ間で有意な統計学的に有意なマーカーを提供した。
1.健常対照(HC)に存在するが軽度および重度ASDには存在しない
2.軽度または重度ASDのいずれかに固有であり、かつHCに存在しない
3.重度および軽度ASDに共通であるが、HCに存在しない
4.重度または軽度ASDのいずれかにおける固有の不存在
ASDの患者を特定しかつサブ分類する、混乱を招く可能性のある、主観的および相反する手段という観点から、血液における染色体コンフォメーションのレベルでバイアスのない全ゲノムスクリーニングは、ASDと関連付けられる全身性の非遺伝的脱制御の測定として、健常対照、軽度および重度のASDのあいだを一貫して区分けするために、ディセミネーティング力を用いて統計学的に有意な非侵襲性バイオマーカーを同定した。同定された染色体コンフォメーションコントロールを受けるゲノムの領域の分析は、神経学的調節解除(ニューロキシンなど)、中毒、エストロゲン、HPV感染、および免疫系の再設定(NK細胞)を伴う、ASDに関与する生物学的経路機序と一致している。免疫応答は重度ASDサブグループにおける特別な存在を示す。
Claims (13)
- 集団におけるサブグループを表す染色体状態を検出するためのプロセスであって、
その染色体状態に関連する染色体相互作用がゲノムの定義された領域内に存在するかまたは存在しないかを特定する工程を含み;かつ
-前記染色体相互作用は、任意に、どの染色体相互作用が集団のサブグループに対応する染色体状態に関連するかを判定する方法によって同定されており、前記方法は、染色体の異なる状態を有するサブグループ由来の核酸の第1のセットをインデックス核酸の第2のセットと接触させる工程、および相補的配列のハイブリダイズを可能にする工程を含み、核酸の第1および第2のセットにおける核酸は、染色体相互作用で一緒になった両方の染色体領域由来の配列を含むライゲートされた産物を表し、核酸の第1のセットと第2のセットとの間のハイブリダイゼーションのパターンにより、どの染色体相互作用がサブグループに特異的であるかの判定が可能になり;および
- サブグループは自閉症スペクトラム障害(ASD)の予後に関連し、染色体相互作用は、
(i)表1、2、3または4のいずれかに挙げられる領域または遺伝子のいずれかに存在する、および/または
(ii)表1、2、3または4のいずれかに示される任意のプローブによって表される染色体相互作用のいずれかに対応する、および/または
(iii)(i)または(ii)を含むまたは(i)または(ii)に隣接する4,000塩基領域に存在する
プロセス。 - - 表1、または
- 表2、または
- 表3、または
- 表4
に表される少なくとも10の染色体相互作用が分類される
請求項1記載のプロセス。 - 表8、9または10に表される少なくとも1、5、8または10の染色体相互作用が分類される請求項1または2記載のプロセス。
- 表10に表される少なくとも1、5、8、10、15または20の染色体相互作用が分類される請求項1~3のいずれか1項に記載のプロセス。
- 染色体相互作用が、
- 個体由来の試料において分類される、および/または
- 染色体相互作用の部位でのDNAループの存在または不存在を検出することにより分類される、および/または
- 染色体コンフォメーションにおいて一緒になっている染色体の遠位の領域の存在または不存在を検出することにより分類される、および/または
- 前記分類のあいだに生成され、かつその配列が各々染色体相互作用において一緒になる染色体の領域に相当する2つの領域を含む、ライゲートされた核酸の存在を検出することにより分類され、ここでライゲートされた核酸の検出は、好ましくは、表1、2、3または4のいずれかに記載された特定のプローブ配列のいずれかに少なくとも70%の同一性を有するプローブによること、および/または(ii)表1、2、3または4のいずれかのプライマー対に少なくとも70%の同一性を有するプライマー対による、
請求項1~4のいずれか1項に記載のプロセス。 - 染色体相互作用の検出が、
(i)染色体相互作用において一緒になっている染色体領域の架橋、
(ii)任意には酵素による制限消化切断により、前記架橋された領域を切断に付すこと、および
(iii)前記架橋され切断されたDNA末端をライゲーションして核酸の第1のセット(特にライゲートされたDNAを含む)を形成すること
の工程を含むプロセスによりなされる請求項1~5のいずれか1項に記載のプロセス。 - ASDの重症度またはタイプを判定するために行われる請求項1~6のいずれか1項に記載のプロセス。
- 少なくとも1、5、8、10、15または20の染色体相互作用が軽度ASDに対して特異的であると分類される請求項1~7のいずれか1項に記載のプロセス。
- 少なくとも1、5、8、10、15または20の染色体相互作用が重度ASDに対して特異的であると分類される請求項1~8のいずれか1項に記載のプロセス。
- 分類または検出が、
ライゲートされた産物を増幅可能なプライマーおよびPCR反応のあいだにライゲーション部位に結合可能なプローブを用いる定量的PCR(qPCR)によるライゲートされた産物の特異的検出を含み、前記プローブが染色体相互作用において一緒になっている染色体領域の各々に由来する配列に相補的である配列を含み、好ましくは、前記プローブは
前記ライゲートされた産物に特異的に結合するオリゴヌクレオチド、および/または
オリゴヌクレオチドの5’末端に共有結合した蛍光団、および/または
オリゴヌクレオチドの3’末端に共有結合した消光剤
を含み、および
任意には、
前記蛍光団が、HEX、Texas RedおよびFAMから選択され、および/または
前記プローブが、10から40のヌクレオチド塩基長、好ましくは20から30のヌクレオチド塩基長の核酸配列を含む
請求項1~9のいずれか1項に記載のプロセス。 - -プロセスの結果が報告書に提供される、および/または
-プロセスの結果が患者の治療スケジュールを選択するために、好ましくは個体に特異的な治療を選択するために使用される
請求項1~10のいずれか1項に記載のプロセス。 - 個体が身体的特徴、危険因子または症状に基づいて、および好ましくは自閉症、小児期自閉症、アスペルガー症候群、PDD-NOS(広汎性発達障害)、小児期崩壊性障害または依存症の症状または危険因子を有することに基づいて事前に選択されている請求項1~11のいずれか1項に記載のプロセス。
- 請求項1~12のいずれか1項に記載のプロセスにより、治療剤が必要であると同定された個体におけるASDの治療方法において使用するための治療剤。
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