JP2022547311A - 骨髄線維症の治療のためのmdm2阻害剤の使用 - Google Patents

骨髄線維症の治療のためのmdm2阻害剤の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、骨髄線維症(MF)の治療におけるMDM2阻害剤の使用に関する。本発明は、a)MDM2阻害剤、及びb)少なくとも1つのさらなる治療薬、好ましくはルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩を含む医薬組み合わせにも関する。

Description

本発明は、MDM2阻害剤及びその組み合わせの使用に関する。
本発明は、骨髄線維症(MF)の治療におけるMDM2阻害剤の使用に関する。本発明は、a)MDM2阻害剤、及びb)少なくとも1つのさらなる治療薬を含む、MFの治療のための医薬組み合わせにも関する。
骨髄増殖性腫瘍(MPN)は、骨髄線維症(MF)、本態性血小板血症(ET)及び真性多血症(PV)を含む、成熟骨髄系細胞の増殖及び蓄積を特徴とする血液疾患の固有の異質性グループである。重要なことに、MFは、フィラデルフィア染色体陰性(即ちBCR-ABL1陰性)の骨髄増殖性腫瘍の最も重度の形態であり、有病率は、2.2/100,000集団であると推定されている。骨髄線維症(MF)は、新規の障害(PMF)として生じるか、又は以前のPV若しくはET(PPV-MF若しくはPET-MF)から発展する可能性がある。PV後MFについて報告された頻度の範囲は、それぞれ10年で4.9~6%及び15年で6~14%であり、ET後MFについてそれぞれ10年で0.8~4.9%及び15年で4~11%である(S Cerquozzi and A Tefferi,Blood Cancer Journal(2015)5,e366)。
MFがPV、ETから又は原発性障害として発症したか否かとは無関係に、それは、様々な程度のレチクリン及び/又はコラーゲン線維症、骨硬化症及び血管新生、ある程度の非定型性の血小板生成細胞並びに様々な程度の循環前駆細胞を伴う白赤芽球性パターンを示す末梢血スメアを含む骨髄間質反応を生じさせる、増加レベルのいくつかの炎症性及び血管新生促進性サイトカインの産生に関連したクローン性幹細胞増殖を特徴とする。異常な骨髄環境は、これらの部位で造血幹細胞の血液への放出、髄外造血及び臓器肥大をもたらす。臨床的に、MFは、進行性貧血、白血球減少症又は白血球増多症、血小板減少症又は血小板血症及び多臓器髄外造血を特徴とし、それは、最も顕著には、巨大脾腫に至る脾臓、重度の体質的症状、異化亢進状態、悪液質及び早死を含む。
非常に多くのサイトカイン及び成長因子受容体は、非受容体チロシンキナーゼ、ヤヌスキナーゼ(JAK)を利用して、細胞外リガンド結合を細胞内応答に伝達する。例えば、エリスロポエチン、トロンボポエチン及び顆粒球単球コロニー刺激因子の全ては、JAK2を利用する受容体を通してシグナル伝達することが知られている。JAKは、重要な潜伏転写因子のファミリーであるSTAT(転写のシグナルトランスデューサー及びアクチベーター)を含む、増殖及び生存に関与するいくつかの下流経路を活性化する。
骨髄線維症は、現在、分子(JAK2V617F、MPLW515L/K)及び細胞遺伝学的(13q-、20q-)マーカーを特徴とするクローン性幹細胞疾患であることが知られている(Pikman Y,Lee BH,Mercher T,et al.PLoS Med.2006;3(7):e270;Scott LM,Tong W,Levine RL,et al.N Engl J Med.2007;356:459-468)。JAK2V617F突然変異は、PVを有する患者の95%超並びにET及びPMFを有する患者の約50%で同定されている。さらに、前臨床状況では、動物試験は、この突然変異がMF様症候群を引き起こし得ることを示している。JAK2V617F突然変異は、JAK2チロシンキナーゼを構成的に活性化するように改変する。結果として、多血球血症、血小板血症及び白血球増多症は、成長因子調節から独立して発症し得る。確認されたJAK2突然変異が欠如している患者でも、STAT活性化の検出は、JAK活性の調節不全を示唆する。事実、JAK2の突然変異状態とは無関係に、悪性細胞は、JAK活性化サイトカイン及び/又は成長因子に対するそれらの応答性を保持するように思われ、したがってJAK阻害から利益を得ることがある。ルキソリチニブ(商品名Jakavi)を含むいくつかのJAK阻害剤がMFの治療のために認可されているが、それらは、症状の治療における効果を示しているにすぎない。疾患の進行は、停止されず、最終的に、患者は、早死することがある。
MFを有する患者は、生存期間の短縮(生存期間中央値は、6.5年である)及び生活の質(QoL)の著しい低下を有する。生存期間の短縮の場合、寄与する要素は、白血病形質転換及び血栓出血性合併症、また生活の質の低下の場合、重症貧血(赤血球(RBC)輸血を必要とすることが多い)、脾臓及び肝臓の症候性拡大、実質的MF関連症状負荷(MF-SB)並びに悪液質を含む(Tefferi and Barbui 2019)。
MFに対する唯一の有望な根治的治療は、同種造血幹細胞移植(ASCT)であり、その場合、患者の大多数は、不適格である。したがって、治療オプションは、依然として主に対症療法的であり、病徴、合併症を制御し、且つ患者のQoLを改善することを目標とする。MFの治療ランドスケープは、MFに対する分子標的療法の開発を誘起する、PMF又はPET-MFを有する患者の60%及びPPV-MFを有する患者の95%に存在するヤヌスキナーゼJAK2遺伝子のV617F突然変異の発見とともに変化している(Cervantes 2014)。JAKは、サイトカイン及び成長因子のそれらの受容体への結合後のシグナル伝達において重要な役割を果たす。JAKの異常な活性化は、悪性細胞の増殖及び生存の増強に関連している。(Valentino and Pierre 2006)。JAKは、転写因子の転写のシグナルトランスデューサー及びアクチベーター(STAT)ファミリーのメンバーを含む、悪性細胞の増殖及び生存に関与するいくつかの下流シグナル伝達経路を活性化する。
JAK阻害剤は、JAK2を標的にし、それによりJAKシグナル伝達を阻害するために開発された。ルキソリチニブは、このクラスの全ての薬剤として、主に、全てのMF患者に存在するJAK-STATシグナル伝達の調節不全をそれらのJAK2突然変異状態とは無関係に阻害するが、突然変異JAK2について選択的でなく、それは、JAK2陽性及び陰性MFの両方におけるその有効性を説明する。ルキソリチニブは、脾臓サイズを低減し、MFの症状を制御するのに非常に有効であり、これにより患者のQoLにおける顕著な改善が得られる(Cervantes et al 2016)。ルキソリチニブは、ヒドロキシ尿素に対して抵抗性又は不耐性である、PMF、PPV-MF又はPET-MFを有する患者の治療のため、またPVを有する患者の治療のため、単剤として市販承認が認められている唯一のJAK阻害剤である。ルキソリチニブは、脾腫及び/又は臨床症状を有するMF患者に対する唯一の認可された薬理学的治療薬であり、標準治療(SoC)とみなされている。ルキソリチニブは、MF患者の治療パラダイムを変化させているが、その疾患修飾効果の明確な効能は、明確に示されておらず(Cervantes 2014)、治療に関連した貧血の多くは、予測されたマイナス面である(Naymagon and Mascarenhas 2017,Mead et al 2015)。
骨髄線維症の治療を進歩させるための新しい有効な治療オプションを見出すという満たされていない高い医学的必要性が引き続き存在している。
骨髄線維症を治療するための薬剤を提供することが本発明の目的である。本発明は、MDM2阻害剤が対象における骨髄線維症の治療において有用であるという本発明者らの驚くべき知見に基づく。
本発明は、少なくとも1つのさらなる治療薬と組み合わされたMDM2阻害剤が対象における骨髄線維症の治療において有用であるという知見にも基づく。
一実施形態では、MDM2阻害剤は、
(CGM097としても知られる)式(A)
Figure 2022547311000001

の構造を有する化合物又はその薬学的に許容できる塩;
(HDM201としても知られる)式(B)
Figure 2022547311000002

の構造を有する化合物及びその薬学的に許容できる塩又はその薬学的に許容できる非共有結合誘導体(塩、溶媒和物、水和物、複合体、共結晶を含む)
からなる群から選択される。
化合物(A)及び(B)は、HDM2(ヒト二重微小染色体2)阻害剤としても知られる。
一実施形態では、MDM2阻害剤は、式(A)の構造を有する化合物又はその薬学的に許容できる塩である。
別の実施形態では、MDM2阻害剤は、式(B)の構造を有する化合物又はその薬学的に許容できる塩若しくはその薬学的に許容できる非共有結合誘導体(塩、溶媒和物、水和物、複合体、共結晶を含む)である。
式(B)の構造を有する化合物は、シレマドリン(siremadlin)のそのINNによっても知られる。
一実施形態では、MDM2阻害剤は、JAK阻害剤と組み合わされる。
ある実施形態では、JAK阻害剤は、JAK1/2阻害剤である。
ある実施形態では、JAK阻害剤は、ルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩である。
ある実施形態では、MDM2阻害剤及びJAK阻害剤は、同じ製剤中に存在する。
別の実施形態では、MDM2阻害剤及びJAK阻害剤は、別々の製剤中に存在する。
さらなる実施形態では、医薬組み合わせは、同時又は逐次投与のためのものである。
本明細書で使用する特定の用語は、下記のとおりである。本発明の化合物又は生物学的製剤は、標準命名法を用いて記載される。特に定義されない限り、本明細書で使用する全ての科学技術用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
本明細書で使用する場合、用語「組み合わせ」、「治療組み合わせ」又は「医薬組み合わせ」は、2つ以上の治療薬が時間間隔以内に独立して、同時に又は別々に投与され得る場合、特に、これらの時間間隔が、組み合わせパートナーが協同、例えば相乗効果を示すことを許容する場合の、1つの用量単位形態での固定組み合わせ若しくは非固定組み合わせ又は組み合わせ投与のための部分のキットのいずれかを指す。
用語「組み合わせ療法」は、本開示で記載される治療的状態又は障害を治療するための2つ以上の治療薬の投与を指す。かかる投与は、実質的に同時の様式、例えば活性成分の固定比を有する単一製剤又は各活性成分について別々の製剤(例えば、カプセル及び/又は静脈内製剤)でのこれらの治療薬の同時投与を包含する。さらに、かかる投与は、ほぼ同じ時点又は異なる時点のいずれかの逐次又は分離様式での治療薬の各タイプの使用も包含する。活性成分が単一製剤として投与されるか又は別々の製剤で投与されるかとは無関係に、薬剤は、同じ患者に同じ治療経過の一部として投与される。いずれの場合にも、治療レジメンは、本明細書に記載の病態又は障害を治療する場合に有益な効果をもたらすことになる。
本明細書で使用する場合、用語「MDM2阻害剤」は、MDM2の少なくとも1つの活性を選択的に標的にするか、低減するか又は阻害する化合物を指す。
本明細書で使用する場合、用語「JAK阻害剤」は、JAKの少なくとも1つの活性を選択的に標的にするか、低減するか又は阻害する化合物を指す。
用語「医薬組成物」は、哺乳動物を冒す特定の疾患又は病態を予防又は治療するために対象、例えば哺乳動物又はヒトに投与される少なくとも1つの治療薬を含有する混合物又は溶液を指すように本明細書で定義される。
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容できる」は、合理的なリスク/ベネフィット比に見合い、過剰な毒性、刺激作用、アレルギー反応及び他の合併症問題を伴わない、温血動物、例えば哺乳動物又はヒトの組織との接触に適する、健全な医学的判断の範囲内にあるような化合物、生物学的製剤(例えば、抗体)、材料、組成物及び/又は剤形を指す。
本明細書で使用する場合、用語「固定組み合わせ」、「一定用量」及び「単一製剤」は、両方の治療薬の、癌の治療又は予防において共同で治療的に有効である量を患者に送達するために製剤化された単一の担体、又は媒体、又は剤形を指す。単一媒体は、任意の薬学的に許容できる担体又は賦形剤とともに薬剤の各々の量を送達するように設計される。いくつかの実施形態では、媒体は、錠剤、カプセル剤、丸剤又はパッチである。他の実施形態では、媒体は、溶液又は懸濁液である。
用語「非固定組み合わせ」、「部分のキット」及び「分離製剤」は、活性成分の少なくとも1つが別々の実体として同時に、併用して又は特定の期限なしに経時的に患者に投与されることを意味し、かかる投与は、それを必要とする対象の身体に2つの活性成分薬剤を治療的に有効なレベルで提供する。後者は、カクテル療法、例えば3つ以上の活性成分の投与にも適用される。
用語「単位投与」は、治療中の患者に1つの剤形で両方の薬剤を併せて同時に投与することを意味するように本明細書で使用される。いくつかの実施形態では、単位投与は、単一製剤である。特定の実施形態では、単位投与は、1つ以上の媒体であって、各媒体が有効量の薬剤の少なくとも1つを薬学的に許容できる担体及び賦形剤とともに含む媒体を含む。いくつかの実施形態では、単位投与は、患者に同時に投与される1つ以上の錠剤、カプセル剤、丸剤、注射物、注入物、パッチなどである。
「経口剤形」は、経口投与が処方又は意図される単位剤形を含む。
本明細書で使用する場合、用語「治療すること」又は「治療」は、対象における少なくとも1つの症状を解放、低減若しくは軽減するか、又は疾患の進行の遅延を引き起こす治療を含む。例えば、治療は、障害の1つ又はいくつかの症状の減少又は障害、例えば癌の完全な根絶であり得る。本開示の意味の範囲内において、用語「治療する」は、発症を停止し、遅延させ(即ち疾患の臨床症状前の期間)、且つ/又は疾患の発症若しくは悪化リスクを低下させることも表す。用語「保護する」は、対象、例えば哺乳動物又はヒトにおける疾患の発症、持続又は悪化に対して予防、遅延若しくは治療又は全てを必要に応じて行うことを意味するように本明細書で使用される。本明細書で使用する場合、用語「予防する」、「予防すること」又は「予防」は、予防中の状態、疾患又は障害に関連するか又はそれによって引き起こされる少なくとも1つの症状の予防を含む。
治療薬の組み合わせの用語「薬学的有効量」、「治療有効量」又は「臨床的有効量」は、組み合わせで治療される障害の臨床的に観察可能な徴候及び症状のベースラインを上回る観察可能な又は臨床的に有意な改善を提供するのに十分な量である。
本明細書で使用する場合、用語「共同で治療活性がある」又は「共同治療効果」は、治療薬が、治療対象の温血動物、特にヒトにおいて好ましく、(好ましくは相乗的)相互作用(共同治療効果)をさらに示すような時間間隔で別々に(経時的に交互的様式、特に順序特異的な様式で)投与され得ることを意味する。これが該当するかどうかは、特に化合物の血液レベルをフォローすることにより判定され得、両方の化合物が少なくとも特定の時間間隔中に治療対象のヒトの血液中に存在することを示す。
本明細書で使用する場合、用語「対象」又は「患者」は、癌又は直接的若しくは間接的に癌を含む任意の障害を患うか又はそれに罹患する可能性がある動物を含むことが意図される。対象の例として、哺乳類、例えばヒト、類人猿、サル、イヌ、雌ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、マウス、ウサギ、ラット及びトランスジェニック非ヒト動物が挙げられる。ある実施形態では、対象は、ヒト、例えば癌を患うヒト、癌を患うリスクがあるヒト又は潜在的に癌を患う可能性があるヒトである。
用語「含む」及び「包含する」は、特に断りのない限り、その制限のない非限定的な意味で本明細書において使用される。
用語「1つの(a)」、及び「1つの(an)」、及び「その」並びに本発明の説明との関連での(特に以下の請求項との関連での)類似する参照は、本明細書で別段の指示がないか又は文脈上明らかに矛盾しない限り、単数と複数との両方を包含するように解釈されるべきである。化合物、生物学的製剤、塩などに複数形が使用される場合、これは、単一の化合物、塩なども意味するように解釈される。
用語「約」又は「およそ」は、一般に関連する対象領域の当業者によって理解されるが、特定の環境下では所与の値又は範囲の20%以内、10%以内又は5%以内を意味し得る。代わりに、特に生物システムでは、用語「約」は、所与の値のほぼ対数以内(即ち1桁分)又は2倍以内を意味する。
いくつかのMDM2阻害剤は、当業者に公知であり、本発明の組み合わせの範囲内である。
一実施形態では、MDM2阻害剤は、式(A)
Figure 2022547311000003

(A)の構造を有する化合物である(S)-1-(4-クロロ-フェニル)-7-イソプロポキシ-6-メトキシ-2-(4-{メチル-[4-(4-メチル-3-オキソ-ピペラジン-1-イル)-トランス-シクロヘキシルメチル]-アミノ}-フェニル)-1,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-3-オン又はその薬学的に許容できる塩である。
式(A)の構造を有する化合物は、本明細書で「化合物(A)」と称される。便宜上、式(A)の構造を有する化合物並びにその考えられる塩及び溶媒和物のグループは、化合物(A)と総称され、それは、化合物(A)に対する参照が代替的にその化合物又はその薬学的に許容できる塩のいずれかを指すことを意味する。化合物(A)は、全体として参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2011/076786号パンフレットに従って調製され得る。化合物(A)は、国際公開第2011/076786号パンフレットで実施例106として開示された。
別の実施形態では、MDM2阻害剤は、MDM2とp53との間の相互作用を阻害する一方、MDM4とp53との間の相互作用も阻害する、(S)-5-(5-クロロ-1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イル)-6-(4-クロロ-フェニル)-2-(2,4-ジメトキシ-ピリミジン-5-イル)-1-イソプロピル-5,6-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-d]イミダゾール-4-オンである。その調製については、全体として参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2013/111105号パンフレットに記載された。国際公開第2013/111105号パンフレットの実施例102の化合物は、式(B)
Figure 2022547311000004

(B)の構造及びその薬学的に許容できる塩又はその薬学的に許容できる非共有結合誘導体(塩、溶媒和物、水和物、複合体、共結晶を含む)を有する。
式(B)の構造を有する化合物は、本明細書で「化合物(B)」と称される。便宜上、式(B)の構造を有する化合物並びに考えられる塩、溶媒和物、水和物、複合体、共結晶のグループは、化合物(B)と総称され、それは、化合物(B)に対する参照が代替的にその化合物又はその薬学的に許容できる塩若しくは溶媒和物のいずれかを指すことを意味する。
化合物(A)及び(B)は、一般に、約50~70kgの対象に対する約1~5000mgの活性成分又は約1mg~3g、若しくは約1~250mg、若しくは約1~150mg、若しくは約0.5~100mg、若しくは約1~50mgの活性成分の単位用量で投与され得る。単位用量は、同日中又はその週中に1回又は反復的に投与され得る。より具体的には、100mg~1500mg、特に300mg~1000mgの一日量が化合物(A)にとって好適であり得る。化合物(B)の場合、10mg~1000mgの用量が好適であり得る。化合物の一日量は、休薬日を要することも又は要しないこともある。例えば、投与計画は、薬剤の3週オン及び1週オフを含み得る。さらに、投与計画は、国際公開第2015/198266号パンフレットに開示されるとおり、持続投与を含み得る。国際公開第2015/198266号パンフレットで開示された全ての投与計画は、参照により本明細書に組み込まれる。組み合わせパートナーは、同じ投与計画に従って投与されなくてもよい。化合物(A)又は(B)は、3週毎又は4週毎に使用され得る。特に、化合物(B)は、3週毎に使用され得る。それは、4週毎に患者にさらに投与され得る。化合物、医薬組成物又はその組み合わせの治療有効用量は、対象の種、体重、年齢及び個体の病態、治療中の障害若しくは疾患又はその重症度に依存する。当業者の医師、臨床医又は獣医師は、障害又は疾患の進行を予防、治療又は阻害するために必要である活性成分の各々の有効量を容易に決定することができる。
本明細書で使用する場合、「ルキソリチニブ」は、例えば、国際公開第2007/070514号パンフレット(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるとおり調製され得る、式:
Figure 2022547311000005

の、3(R)-シクロペンチル-3-[4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]プロパンニトリルとも称されるJAK1/JAK2阻害剤(R)-3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-シクロペンチルプロパンニトリルである。本明細書で使用する場合、「ルキソリチニブ」は、遊離形態を指し、「その薬学的に許容できる塩」に対する任意の参照は、例えば、国際公開第2008/157208号パンフレット(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるとおり調製され得る「その薬学的に許容できる酸付加塩」、特にリン酸ルキソリチニブを指す。ルキソリチニブは、Jakafi(登録商標)/Jakavi(登録商標)という商品名で中~高リスクの骨髄線維症の治療のために承認されている。
ルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩、特にリン酸ルキソリチニブは、経口投与される単位剤形(例えば、錠剤)であり得る。
一実施形態では、「ルキソリチニブ」は、同位体的に標識された形態を表すことも意図される。同位体標識化合物は、1つ以上の原子が選択された原子質量又は質量数を有する原子で置換されること以外、上の式によって表される構造を有する。ルキソリチニブ中に組み込み可能な同位体、例えば水素の同位体は、即ち、式:
Figure 2022547311000006

(式中、各々のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17は、H又はジュウテリウムから独立して選択されるが;但し、化合物中に少なくとも1つのジュウテリウムが存在することを条件とする)の化合物である。他の実施形態では、化合物中に複数のジュウテリウム原子が存在する。好適な化合物は、米国特許第9,249,149B2号明細書(全体として本明細書に組み込まれる)に開示されている。
1つの好ましい実施形態では、重水素化ルキソリチニブは、
Figure 2022547311000007

又は前述のいずれかの薬学的に許容できる塩からなる群から選択される。
好ましい実施形態では、重水素化ルキソリチニブは、
Figure 2022547311000008

又はその薬学的に許容できる塩である。
本明細書で使用する場合、「イタシチニブ」は、例えば、国際公開第2011/112662号パンフレット(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるとおり調製され得る、式
Figure 2022547311000009

の、2-[1-[1-[3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-カルボニル]ピペリジン-4-イル]-3-[4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピラゾール-1-イル]アゼチジン-3-イル]アセトニトリルとも称されるJAK1/JAK2阻害剤2-(3-(4-(7H-ピロロ(2,3-d)ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリルを指す。本明細書で使用する場合、「イタシチニブ」は、遊離形態を指し、「その薬学的に許容できる塩」に対する任意の参照は、「その薬学的に許容できる酸付加塩」、特にアジピン酸イタシチニブを指す。
骨髄線維症の治療
一態様では、本発明は、フィラデルフィア染色体陰性骨髄増殖性腫瘍の治療における使用のための、単独の又はJAK阻害剤、(例えば、ルキソリチニブ)若しくはその薬学的に許容できる塩と組み合わされたMDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩を提供する。
1つのさらなる態様では、本発明は、患者における骨髄線維症(MF)の治療における使用のためのMDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩を提供する。代わりに、一態様では、本発明は、患者における骨髄線維症(MF)の治療のための薬剤の製造における使用のためのMDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩を提供する。代わりに、一態様では、本発明は、患者における骨髄線維症(MF)を治療する方法であって、治療有効量のMDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩を前記患者に投与するステップを含む方法を提供する。
骨髄線維症は、原発性骨髄線維症(PMF)、本態性血小板血症後骨髄線維症(PET-MF)及び真性多血症後骨髄線維症(PPV-MF)を含む。好適には、骨髄線維症は、PMFである。
本明細書で使用する場合、用語「原発性骨髄線維症」(PMF)は、Blood,2016,127:2391-2405で公表されたとおり、「骨髄性腫瘍及び急性白血病の世界保健機関(WHO)分類の2016年改訂」を参照して定義される。原発性骨髄線維症は、前線維化期/初期原発性骨髄線維症(プレPMF)及び顕性原発性骨髄線維症(顕性PMF)を包含する。プレPMFの診断は、表1におけるプレPMFに対する2016年WHO分類に従う以下の3つの大基準及び少なくとも1つの小基準を満たすことを要求する。
Figure 2022547311000010
顕性PMFの診断は、表2における顕性PMFに対する2016年WHO分類に従う以下の3つの大基準及び少なくとも1つの小基準を満たすことを要求する。
Figure 2022547311000011
本明細書で使用する場合、用語「骨髄線維症」は、
- 「線維症グレード0」:正常な骨髄に対応する交差(クロスオーバー)のない散らばった線状レチクリン;
- 「線維症グレード1」:特に血管周囲領域内での多数の交差のある緩いレチクリンネットワーク;
- 「線維症グレード2」:ときにわずかな限局性のコラーゲン束及び/又は限局性骨硬化症を伴う、広範な交差のあるレチクリンのびまん性の密な増加;
- 「線維症グレード3」:有意な骨硬化症に関連することが多い、粗いコラーゲン束を伴う、広範な交差のあるレチクリンのびまん性の密な増加
など、2005 European consensus grading system(Thiele et.al.,Haematologica,2005,90(8),1128-1132、特にその中の1130頁の表3及び図1に定義されるとおり)に従って類別された骨髄線維症を指し、類別(即ち線維の密度及び質の類別)は、骨髄生検検体評価に基づいてなされる。
本明細書で使用する場合、用語「本態性血小板血症」(ET)は、Blood,2016,127:2391-2405で公表されたとおり、「骨髄性腫瘍及び急性白血病の世界保健機関(WHO)分類の2016年改訂」を参照して定義される。本明細書で使用する場合、用語「本態性血小板血症後骨髄線維症」(PET-MF)は、ETに続発するMF(即ちETの進行に応じて生じるMF)を指し、ここで、ETは、本明細書の上で定義されるとおりである。IWG-MRT基準(Barosi G et al,Leukemia(2008)22,437-438)によると、本態性血小板血症後骨髄線維症を診断するための基準は、以下のとおりである。
Figure 2022547311000012
本明細書で使用する場合、用語「真性多血症」(PV)は、Blood,2016,127:2391-2405で公表されたとおり、「骨髄性腫瘍及び急性白血病の世界保健機関(WHO)分類の2016年改訂」を参照して定義される。本明細書で使用する場合、用語「真性多血症後骨髄線維症」(PPV-MF)は、PVに続発するMF(即ちPVの進行に応じて生じるMF)を指す。IWG-MRT基準(Barosi G et al,Leukemia(2008)22,437-438)によると、真性多血症後骨髄線維症を診断するための基準は、以下のとおりである。
Figure 2022547311000013
本明細書で使用する場合、MFに対する国際ワーキンググループ - 骨髄増殖性新生物研究及び治療(International Working Group-Myeloproliferative Neoplasms Research and Treatment)(IWG-MRT)及び欧州白血病ネット(European Leukemia Net)(ELN)の応答基準により定義されたとおり、以下の応答基準が本明細書で使用される(Tefferi et al,Blood 2013 122:1395-1398、全体として参照により組み込まれる)。
Figure 2022547311000014
Figure 2022547311000015
一実施形態では、本発明は、骨髄線維症、特に原発性MFの治療における使用のための、単独の又はJAK阻害剤、好適にはルキソリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩と組み合わされたMDM2阻害剤、好適にはシレマドリンを提供し、ここで、患者は、表5における基準に従う治療に対する完全寛解を達成する。
一実施形態では、本発明は、骨髄線維症、特に原発性MFの治療における使用のための、単独の又はJAK阻害剤、好適にはルキソリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩と組み合わされたMDM2阻害剤、好適にはシレマドリンを提供し、ここで、患者は、表5における基準に従う治療に対する部分寛解を達成する。
患者の中でも、骨髄線維症は、急性白血病、急性形質転換を伴わない進行、心血管合併症又は血栓症、感染又は門脈圧亢進症への疾患形質転換に起因する生存短縮を頻繁に引き起こす。骨髄線維症患者の生存中央値を改善することが本発明の目的の1つである。
本明細書で使用する場合、用語「生存期間中央値」は、疾患と診断された患者グループ内の患者の半数が、最良の利用可能な治療を受けている患者と比較して又はプラセボを受けている患者と比較して依然として生存する、診断の時点又は本発明に従う治療の開始時からの期間を指し、ここで、患者は、例えば、Gangat et al(J Clin Oncol.2011 Feb 1;29(4):392-397)(全体として参照により本明細書に組み込まれる)によって記載されるとおり、骨髄線維症の同じリスク群に属する。
したがって、一実施形態では、本発明は、骨髄線維症、特に原発性MFの治療における使用のための、単独の又はJAK阻害剤、好適にはルキソリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩と組み合わされたMDM2阻害剤、好適にはシレマドリンを提供し、ここで、生存期間中央値は、高リスクのMF患者群において少なくとも3か月又は中リスクのMF患者群において少なくとも6か月、好ましくは少なくとも12か月だけ増加する。
本明細書で使用する場合、用語「対象」は、ヒトを指す。
本明細書で使用する場合、用語「治療する」、「治療すること」、「治療」又は「療法」は、有利な又は所望の結果、例えば臨床結果を得ることを意味する。有利な又は所望の結果は、本明細書で定義されるとおり、限定はされないが、1つ以上の症状の軽減を含み得る。治療の一態様は、例えば、前記治療が患者に対する最小有害作用を有する必要がある、例えば使用される薬剤が高レベルの安全性を有する必要があり、例えば事前に知られた療法の副作用をもたらさないことである。例えば、病態の症状に関連した用語「軽減」は、本明細書で使用する場合、患者における病態の症状の頻度及び振幅の少なくとも1つを低減することを指す。
本明細書で使用する場合、用語「新規に診断された」は、障害、例えば骨髄線維症の診断を指し、前記患者は、治療を全く受けていない。一実施形態では、本発明は、新規に診断された骨髄線維症患者の治療における使用のための、単独の又はJAK阻害剤、好適にはルキソリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩と組み合わされたMDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩を提供する。
本明細書で使用する場合、用語「トリプルネガティブ骨髄線維症患者」は、JAK2、CALR及びMPL突然変異が欠如した患者を指す。一実施形態では、本発明は、トリプルネガティブ骨髄線維症患者の治療における使用のための、単独の又はJAK阻害剤、好適にはルキソリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩と組み合わされたMDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩を提供する。
本明細書で使用する場合、用語「最良の利用可能な治療薬」は、単独療法として又は組み合わせにおいて、PMF、PET-MF又はPPV-MFの治療のために2018年3月以前に認可された任意の市販薬を指す。例示的な薬剤として、限定はされないが、ルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩、抗新生物剤(例えば、ヒドロキシ尿素、アナグレリド)、グルココルチコイド(例えば、プレドニゾン/プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン)、抗貧血製剤(例えば、エポエチンα)、免疫調節剤(例えば、サリドマイド、レナリドミド)、プリン類似体(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン)、抗ゴナドトロピン(例えば、ダナゾール)、インターフェロン(例えば、PEG-インターフェロン-α2a、インターフェロン-α)、ナイトロジェンマスタード類似体(例えば、メルファラン)、ピリミジン類似体(例えば、シタラビン)が挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「脾腫」は、触知可能に拡大した脾臓(例えば、脾臓は、左肋骨縁下≧5cmで触知可能である)又はイメージング検査(例えば、コンピュータ断層撮影(CT)スキャン、MRI、X線又は超音波)によって検出されるような拡大した脾臓を指し、ここで、用語「拡大した脾臓」は、正常よりもサイズが大きい脾臓(例えば、200cmの正常脾臓体積中央値)を指す。
本明細書で使用する場合、用語「脾腫の治療」は、「脾腫の改善」を指し、表5におけるMFについての国際ワーキンググループ - 骨髄増殖性新生物研究及び治療(IWG-MRT)及び欧州白血病ネット(ELN)応答基準によって定義されるとおり、脾腫の減少、例えば脾臓体積の低減を意味する。一実施形態では、本発明は、磁気共鳴画像法(MRI)又はコンピュータ断層撮影(CT)によって測定されるとおり、治療前ベースラインから例えば24週又は48週にかけて、例えば脾臓体積における≧20%、≧25%、≧30%又は≧35%の減少をもたらす、骨髄線維症の治療、特に骨髄線維症に関連する脾腫の治療における、単独の又はルキソリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩と組み合わされたMDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩の使用を提供する。
本明細書で使用する場合、用語「肝腫大」は、触知可能に拡大した肝臓又はイメージング検査(例えば、コンピュータ断層撮影(CT)スキャン)によって検出されるような拡大した肝臓を指し、ここで、用語「拡大した肝臓」は、正常よりもサイズが大きい肝臓(例えば、約1500cmの正常肝臓体積中央値)を指す。
本明細書で使用する場合、用語「肝腫大の治療」は、「肝腫大の改善」を指し、先行する表におけるMFについての国際ワーキンググループ - 骨髄増殖性新生物研究及び治療(IWG-MRT)及び欧州白血病ネット(ELN)応答基準によって定義されるとおり、肝腫大の減少、例えば肝腫大の低減を意味する。したがって、一実施形態では、本発明は、磁気共鳴画像法(MRI)又はコンピュータ断層撮影(CT)によって測定されるとおり、治療前ベースラインから例えば24週又は48週にかけて、例えば肝臓体積における≧20%、≧25%、≧30%又は≧35%の減少をもたらす、骨髄線維症の治療、特に骨髄線維症に関連する肝腫大の治療における、単独の又はルキソリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩と組み合わされたMDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩の使用を提供する。
本明細書で使用する場合、用語「血小板減少症」は、血液検体臨床検査における正常よりも低い血小板数を指す。本明細書で使用する場合、用語「血小板減少症の重症度」は、例えば、CTCAE(バージョン4.03)による血小板減少症の特定グレード1~4を指す。
本明細書で使用する場合、用語「血小板減少症の治療」は、治療前の状況と比較して又は最良の利用可能な療法若しくはプラセボ対照と比較して、「血小板減少症を安定化すること」又は「血小板減少症を改善すること」を指す。用語「血小板減少症を安定化すること」は、例えば、血小板減少症の重症度の増加を予防すること、即ち血小板数が安定なままであることを指す。用語「血小板減少症を改善すること」は、血小板減少症の重症度の軽減、即ち血小板数を増加させることを指す。一実施形態では、本発明は、治療前ベースラインから例えば治療の24週又は48週にかけて、血小板減少症の安定化又は血小板減少症の改善をもたらす、骨髄線維症の治療、特に骨髄線維症に関連する血小板減少症の治療における使用のための、単独の又はルキソリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩と組み合わされたMDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩を提供する。
本明細書で使用する場合、用語「好中球減少症」は、血液検体臨床検査における正常よりも低い値の絶対好中球数(ANC)を指す。本明細書で使用する場合、用語「好中球減少症の重症度」は、例えば、CTCAE(バージョン4.03)による好中球減少症の特定グレード1~4を指す。
本明細書で使用する場合、用語「好中球減少症の治療」は、例えば、治療前の状況と比較して又は最良の利用可能な療法若しくはプラセボ対照と比較して、「好中球減少症を安定化すること」又は「好中球減少症を改善すること」を指す。用語「好中球減少症を安定化すること」は、例えば、好中球減少症の重症度の増加を予防することを指す。用語「好中球減少症を改善すること」は、例えば、好中球減少症の重症度の減少を指す。一実施形態では、本発明は、治療前ベースラインから例えば治療の24週又は48週にかけて、好中球減少症の安定化又は好中球減少症の改善をもたらす、骨髄線維症の治療、特に骨髄線維症に関連する好中球減少症の治療における使用のための、MDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩をルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩とともに提供する。
本明細書で使用する場合、用語「貧血」は、血液検体臨床検査での男性における13.5gram/100ml未満のヘモグロビンレベル及び女性における12.0gram/100ml未満のヘモグロビンレベルを指す。本明細書で使用する場合、用語「貧血の重症度」は、例えば、CTCAE(バージョン4.03)による貧血の特定グレード1~4を指す]。
本明細書で使用する場合、用語「貧血の治療」は、例えば、治療前の状況と比較して又は最良の利用可能な療法若しくはプラセボ対照と比較して、「貧血を安定化すること」又は「貧血を改善すること」を指す。用語「貧血を安定化すること」は、例えば、貧血の重症度の増加を予防すること(例えば、「輸血非依存」患者が「輸血依存」患者になることを予防すること又は貧血グレード2が貧血グレード3になることを予防すること)を指す。用語「貧血を改善すること」は、貧血の重症度の減少又はヘモグロビンレベルの改善を指す。一実施形態では、本発明は、治療前ベースラインから例えば治療の24週又は48週にかけて、貧血の安定化又は貧血の改善をもたらす、骨髄線維症の治療、特に骨髄線維症に関連する貧血の治療における、単独の又はルキソリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩と組み合わされたMDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩の使用を提供し得る。
本明細書で使用する場合、用語「MFに関連する骨髄線維症の治療」は、例えば、治療前の状況と比較して又は最良の利用可能な療法若しくはプラセボ対照と比較して、「骨髄線維症を安定化すること」又は「骨髄線維症を改善すること」を意味する。用語「骨髄線維症を安定化すること」は、例えば、骨髄線維症の重症度の増加を予防することを指す。用語「骨髄線維症を改善すること」は、例えば、2005 European consensus grading systemに従う治療前ベースラインからの骨髄線維症の重症度の減少を指す。一実施形態では、本発明は、治療前ベースラインから例えば治療の24週又は48週にかけて、骨髄線維症の安定化又は骨髄線維症の改善をもたらす、骨髄線維症の治療、特にMFに関連する骨髄線維症の治療における、単独の又はルキソリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩と組み合わされたMDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩の使用を提供し得る。
本明細書で使用する場合、用語「骨髄線維症に関連する体質的症状」は、例えば、Mughal et al(Int J Gen Med.2014 Jan 29;7:89-101)に記載されるとおり、一般的な衰弱性の慢性骨髄線維症の症状、例えば発熱、掻痒(即ちそう痒)、腹痛/不快感、体重減少、疲労、不活動、早期満腹、寝汗又は骨痛を指す。
本明細書で使用する場合、用語「骨髄線維症に関連する体質的症状の治療」は、例えば、治療前の状況と比較して又は最良の利用可能な療法若しくはプラセボ対照と比較して、「骨髄線維症に関連する体質的症状の改善」、例えば改訂された骨髄線維症症状評価フォームバージョン2.0ダイアリー(改訂されたMFSAF v2.0)によって測定されるとおり、全症状スコアの減少を指す(Cancer 2011;117:4869-77;N Engl J Med 2012;366:799-807、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる)。一実施形態では、本発明は、治療前ベースラインから例えば治療の24週又は48週にかけて、骨髄線維症に関連する体質的症状の改善をもたらす、骨髄線維症の治療、特に骨髄線維症に関連する体質的症状の治療における、単独の又はルキソリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩と組み合わされたMDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩の使用を提供し得る。
本発明のいずれかの使用の別の実施形態では、MFに関連する体質的症状の1つ以上は、(例えば、強度、持続期間又は頻度を除去又は低減することにより)軽減される。一実施形態では、体質的症状の減少は、改訂されたMFSAF v2.0によって評価されるとおり、治療前ベースラインから例えば24週又は48週にかけて、少なくとも≧20%、少なくとも≧30%、少なくとも≧40%又は少なくとも≧50%である。
本発明のいずれかの使用の一実施形態では、MDM2阻害剤、好適にはシレマドリンは、脾摘出術又は放射線療法、例えば脾臓照射後又は前に投与される。
組み合わせ療法
一態様では、本発明は、MFの治療における使用のためのMDM2阻害剤、好適にはシレマドリンであって、少なくとも1つのさらなる活性薬剤と組み合わせて投与されるMDM2阻害剤、好適にはシレマドリンを提供する。
一実施形態では、少なくとも1つの薬剤は、非受容体チロシンキナーゼ、ヤヌスキナーゼ(JAK)の阻害剤である。非常に多くのサイトカイン及び成長因子受容体は、非受容体チロシンキナーゼ、ヤヌスキナーゼ(JAK)を利用して、細胞外リガンド結合を細胞内応答に伝達する。例えば、エリスロポエチン、トロンボポエチン及び顆粒球単球コロニー刺激因子の全ては、JAK2を利用する受容体を通してシグナル伝達することが知られている。JAKは、重要な潜伏転写因子のファミリーであるSTAT(転写のシグナルトランスデューサー及びアクチベーター)を含む、増殖及び生存に関与するいくつかの下流経路を活性化する。
したがって、本発明は、MDM2阻害剤(例えば、シレマドリン)又はその薬学的に許容できる塩の、少なくとも1つのJAK阻害剤、好適にはルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩との組み合わせ使用に関する。
一実施形態では、少なくとも1つのさらなる活性薬剤は、JAK1/JAK2阻害剤、好適にはルキソリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩又はモメロチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩、より好適にはルキソリチニブ又は薬学的に許容できる塩、より好適にはリン酸ルキソリチニブである。
ルキソリチニブは、JAK1及びJAK2の新規の強力で選択的な阻害剤を表す。ルキソリチニブは、JAK1及びJAK2を強力に阻害するが[最大半量阻害濃度(IC50)が0.4~1.7nM]、200nM(JAK酵素阻害における平均IC50値の約100倍)で試験されるとき、26のキナーゼの広範なパネルを有意に阻害せず(<30%阻害)、臨床的に関連する濃度でJAK3を阻害しない。
一実施形態では、少なくとも1つのさらなる活性薬剤は、JAK2/FLT3阻害剤、好適にはパクリチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩又はフェドラチニブ若しくはその薬学的に許容できる塩である。
一実施形態では、少なくとも1つのさらなる活性薬剤は、JAK2V617F阻害剤、好適にはガンドチニブ又はその薬学的に許容できる塩である。
一実施形態では、少なくとも1つのさらなる活性薬剤は、JAK2阻害剤、好適にはBMS-911543又はその薬学的に許容できる塩である。
一実施形態では、少なくとも1つのさらなる活性薬剤は、JAK1阻害剤、好適にはイタシチニブ又はその薬学的に許容できる塩、特にアジピン酸イタシチニブである。
一実施形態では、少なくとも1つのさらなる活性薬剤は、JAK2/Src阻害剤、好適にはNS-018又はその薬学的に許容できる塩である。
一態様では、本発明は、シレマドリン又はその薬学的に許容できる塩、及びb)JAK1/2阻害剤、好適にはルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩を含むか、本質的にそれらからなるか又はそれらからなる医薬組み合わせを提供する。好適には、医薬組み合わせは、骨髄線維症の治療における使用のためのものである。
一態様では、本発明は、骨髄線維症の治療における使用のためのシレマドリン又はその薬学的に許容できる塩を提供し、ここで、シレマドリン又はその薬学的に許容できる塩は、ルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩と組み合わせて投与され、シレマドリン又はその薬学的に許容できる塩及びルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩は、共同治療有効量で投与される。
一態様では、本発明は、骨髄線維症の治療における使用のためのルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩を提供し、ここで、ルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩は、シレマドリン又はその薬学的に許容できる塩と組み合わせて投与され、ルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩及びシレマドリン又はその薬学的に許容できる塩は、共同治療有効量で投与される。
本明細書で使用する用語「組み合わせ」又は「医薬組み合わせ」は、活性薬剤及び少なくとも1つのさらなる活性薬剤が独立して同時に又は別々に時間間隔以内に投与され得る場合、特にこれらの時間間隔が、組み合わせパートナーが協同、例えば相乗効果を示すことを可能にする場合の非固定組み合わせを指す。「同時投与」又は「組み合わせ投与」などの用語は、本明細書で使用する場合、選択された組み合わせパートナーの、それを必要とする単一対象(例えば、患者)への投与を包含することが意味され、薬剤が必ずしも同じ投与経路により又は同時に投与されない場合の治療レジメンを含むことが意図される。
用語「非固定組み合わせ」は、活性成分、例えば1つの活性薬剤及び少なくとも1つのさらなる活性薬剤の両方が同時に又は経時的に特定の時間制限なく分離実体として患者に投与されることを意味し、ここで、かかる投与は、患者の身体に2つの化合物を治療的に有効なレベルでもたらす。特に、ルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩と組み合わされたシレマドリン又はその薬学的に許容できる塩の参照は、本明細書(例えば、実施形態のいずれか又は本明細書における特許請求の範囲のいずれか)で用いられるとき、「非固定組み合わせ」を指し;少なくとも1つのさらなる活性薬剤(シレマドリンは除外される)と組み合わされたルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩の参照は、本明細書(例えば、実施形態のいずれか又は本明細書における特許請求の範囲のいずれか)で用いられるとき、1つの単位剤形(例えば、カプセル剤、錠剤、カプレット又は微粒子)での固定組み合わせ、非固定組み合わせ又は組み合わせ投与のためのパーツキットのいずれかを指し、ここで、ルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩及び1つ以上の組み合わせパートナー(例えば、さらに「医薬活性成分」、「治療薬」又は「共同剤」とも称される、本明細書で特定されるような別の薬剤)は、独立して同時に又は別々に時間間隔以内に投与され得る。
用語「治療有効量」は、研究者又は臨床医によって探求されている、組織、系又は動物(人間を含む)の所望の生物学的及び/又は医学的応答を誘発することになる薬剤又は治療薬の量を指す。
投与及び治療レジメン
化合物(A)及び(B)は、一般に、約50~70kgの対象に対する約1~5000mgの活性成分又は約1mg~3g、若しくは約1~250mg、若しくは約1~150mg、若しくは約0.5~100mg、若しくは約1~50mgの活性成分の単位用量で投与され得る。単位用量は、同日中又はその週中に1回又は反復的に投与され得る。より具体的には、100mg~1500mg、特に300mg~1000mgの一日量が化合物(A)にとって好適であり得る。化合物(B)の場合、10mg~1000mgの用量が好適であり得る。化合物の一日量は、休薬日を要することも又は要しないこともある。例えば、投与計画は、薬剤の3週オン及び1週オフを含み得る。組み合わせパートナーは、同じ投与計画に従って投与されなくてもよい。化合物(A)又は(B)は、3週毎又は4週毎に使用され得る。特に、化合物(B)は、3週毎に使用され得る。それは、4週毎に患者にさらに投与され得る。化合物、医薬組成物又はその組み合わせの治療有効用量は、対象の種、体重、年齢及び個体の病態、治療中の障害若しくは疾患又はその重症度に依存する。当業者の医師、臨床医又は獣医師は、障害又は疾患の進行を予防、治療又は阻害するのに必要である活性成分の各々の有効量を容易に決定することができる。
一実施形態では、本発明は、骨髄線維症の治療における使用のためのMDM2阻害剤、例えばシレマドリン又はその薬学的に許容できる塩であって、前記MDM2阻害剤は、ルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩と組み合わせて投与される、MDM2阻害剤、例えばシレマドリン又はその薬学的に許容できる塩を提供する。好適には、ルキソリチニブは、Jakavi(登録商標)/Jakafi(登録商標)における処方情報及び治療医師の判断に従い、患者の血球数に応じて、1日2回5mgの~1日2回25mg、例えば1日2回5mg、1日2回10mg、1日2回15mg、1日2回20mg又は1日2回25mgの量で投与される。
本明細書に記載の全ての刊行物及び特許出願は、本開示の発明概念に関連する当業者の技能レベルを意味する。全ての刊行物及び特許出願は、あたかもそれぞれの個別の刊行物又は特許出願が具体的且つ個別に参照により組み込まれることが示されるのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
略称のリスト
Ab 抗体
AE 有害事象
AML 急性骨髄性白血病
ANC 絶対好中球数
ASCT 同種造血幹細胞移植
AUC 曲線下面積
BID 1日2回
BM 骨髄
C1D1 サイクル1の1日目(及び他のサイクル及び日、例えばC1D2、C2D1などの場合には連続的)
CT コンピュータ断層撮影
CTCAE 有害事象の一般用語基準
CYP チトクロムP-450
DDI 薬剤-薬物相互作用
DLT 用量制限毒性
ECG 心電図
EORTC 欧州癌研究機関
ET 本態性血小板血症
Hb ヘモグロビン
HDM2 ヒト二重微小染色体2
IV 静脈内
IWG-MRT 国際作業ワーキンググループ - 骨髄増殖性新生物研究及び治療
JAK ヤヌスキナーゼ
LCM 左肋骨縁
MF 骨髄線維症
MPN 骨髄増殖性腫瘍
MRI 磁気共鳴画像法
PD 薬力学
PFS 進行のない生存
PK 薬物動態
PLT 血小板
PMF 原発性骨髄線維症
PRBC 赤血球濃厚液パック
PV 真性多血症
QD 1日1回
QLQ-C30 生活の質質問表Core 30
QoL 生活の質
RBC 赤血球
RP2D 推奨第2相用量
RR 奏効率
SAF 症状評価フォーム
STAT 転写のシグナルトランスデューサー及びアクチベーター
TLS 腫瘍溶解症候群
TSS 全症状スコア
WHO 世界保健機関
以下の実施例は、本発明の理解に役立つように示されるが、決してその範囲を限定するように意図されず、且つ解釈されるべきでない。
骨髄線維症患者における新規なルキソリチニブ組み合わせの安全性及び有効性を評価する無作為化非盲検第I/II相オープンプラットフォーム試験
ルキソリチニブと組み合わされたシレマドリンについての治療の用量/レジメン及び持続期間における理論的根拠
これは、シレマドリンとルキソリチニブとの組み合わせを評価する第1の試験である。
シレマドリンとルキソリチニブとの間のPK薬物-薬物相互作用(DDI)を増強することがある重複酵素の観点では、シレマドリンは、主にCYP3A4によって代謝され、インビトロでP-gp及びBCRPの基質であり、インビトロでのCYP3A4/5の時間依存性阻害剤及び可逆的阻害剤の両方である。シレマドリンは、インビトロでのCYP3A4/5の誘発剤でもあり、誘発剤よりもむしろ阻害剤として予測される正味効果を有する。ルキソリチニブは、主にCYP3A4によって代謝され、他の主要なCYP酵素又はトランスポーターを阻害する能力をほとんど又は全く有しない。
ルキソリチニブとシレマドリンとの間のPK DDIは、生理学に基づく薬物動態(PBPK)モデル(SimCyp)分析に基づき、可能性が低いか又は低いことが予測される。
シレマドリン(1~5日目にかけて毎日10、20、30又は40mg、28日サイクル)及びルキソリチニブ(5~25mg BID)について計画された組み合わせ投与下において、最小のDDI効果が予測され、CYP3A4阻害を通したルキソリチニブ曝露の<1.3倍の一過性増加(AUC及びCmax)が予測された。ルキソリチニブの曝露におけるこの一過性の限られた増加は、シレマドリンとの同時投与の期間中、ルキソリチニブの用量調節を必要とする可能性が少ない。シレマドリン全身曝露の変化は、ルキソリチニブの存在下で全く予想されない。それにもかかわらず、ルキソリチニブ及びシレマドリンの十分なPK評価を用量漸増相において実行し、ルキソリチニブ又はシレマドリンのいずれかの用量調節に対する何らかの必要性があれば、出現するPKデータに基づいて評価することになる。
ルキソリチニブは、局所的な一過性血液毒性に関連する。シレマドリンの場合、診療所で最も頻繁に報告された有害な薬物反応は、血小板減少症、好中球減少症及び貧血を含む血液学的毒性であった。したがって、シレマドリン及びルキソリチニブが同時に投与されるとき、相加的な血液毒性の可能性が生じることがあり、それは、慎重な監視に値することになる。
この試験では、シレマドリンの用量及びレジメンの選択は、固形腫瘍又は血液学的悪性腫瘍(R/R AML)を有する患者における単剤シレマドリンの用量漸増及び拡大試験である第I相試験HDM201X2101からの現在利用可能な前臨床及び臨床安全性、有効性、PK及びPK/PDモデリング情報に基づく。データカットオフ時(2018年1月15日)、199名の対象:固形腫瘍を有する115名の対象及び血液腫瘍を有する84名の患者は、様々な投与計画を適用することで治療している。AML対象におけるこの試験からの安全性及び有効性データを使用して、国際公開第2018/178925号パンフレット(参照により本明細書に組み込まれる)で開示された、1日目~7日目にかけて45mg 1日1回(QD)の28日サイクルの推奨される第2相投与計画(レジメン2C)を決定した。この投与計画時、完全寛解/不完全な血球数回復を伴う完全寛解(CR/CRi)は、それぞれ24のうちの2/4の対象(25%)であった。レジメン2Cに登録した血液腫瘍患者からの安全性特性の詳細なレビューは、想定外の毒性を全く示さなかった。
有害事象は、一般に、重症度が軽度~中等度であり、可逆的で管理可能であり、血球減少症が最も一般的に認められた有害事象であった。唯一のDLTは、腫瘍溶解症候群(TLS)であった。したがって、レジメン2Cは、この試験では、MF対象におけるルキソリチニブと組み合わされた開始用量及びレジメンを選択するための基礎として使用する。さらに、ラット異種移植片データの前臨床PK/PD腫瘍増殖阻害モデリング並びに固形及び血液腫瘍からの腫瘍増殖及び骨髄芽球データの臨床PK/PDモデリングは、シレマドリンの適用を28日サイクルあたり7連続日から5連続日に低減することで、均等な抗腫瘍活性が維持されることを示している(Guerreiro et al 2018、Meille et al 2017)。
シレマドリンの有効性は、主にサイクルあたりの累積的曝露により駆動されるように思われ、したがっておそらく選択された治療計画に非依存性であり(Guerreiro et al 2018、単独の又はルキソリチニブと組み合わされたシレマドリンのMeilleの臨床試験を、例えば骨髄線維症、特に原発性骨髄線維症を有する患者における標準診療(例として、例えばCOMFORT-1試験に類似したプラセボ対照試験)に従って実施する。
この試験の目的は、MF対象におけるルキソリチニブとシレマドリンとの組み合わせ治療の安全性、薬物動態及び予備的有効性を検討することである。試験は、以下の3つのパートからなる。
パート1:用量漸増及び安全性の慣らし(推奨される第II相用量の確認)
パート2:選択
パート3:拡大
理論的根拠の目的:
骨髄線維症(MF)は、進行性骨髄(BM)線維症及び血球の継続的減少によって定義される。髄質赤血球形成の微小環境の破壊は、MFに典型的である骨髄不全及び貧血を支配する主要な機構である。MF患者のほぼ40%が診断時にヘモグロビン(Hb)レベル<10g/dLを有する。さらに、貧血は、MFにおける予後不良に最も一貫して関連する疾患の特徴である。
ルキソリチニブは、脾腫及び体質的症状における改善を示すが、貧血を改善しない。
この試験の目的は、MF対象におけるルキソリチニブと新規な化合物シレマドリンとの組み合わせ治療の安全性、薬物動態(PK)及び予備的有効性を検討することである。この組み合わせ療法は、関連する患者報告アウトカム測定(PRO)によって取得されたとおり、血球減少症、特に貧血の改善及び生活の質(QoL)の改善に関連する、優位な疾患制御又は悪性クローンの低減の結果としての進行のない生存(PFS)の改善などの臨床的有用性の変化をもたらすことがある。
主要な組み入れ基準:
対象は、2016年の世界保健機関(WHO)基準に従う原発性骨髄線維症(PMF)の診断又は骨髄線維症研究及び治療のための国際ワーキンググループ(IWG-MRT)の2007年基準に従う本態性血小板血症(ET)(PET-MF)若しくは真性多血症(PV)後骨髄線維症(PPV-MF)の診断を有する。
左肋骨縁(LCM)から最大の脾臓突起までの少なくとも5cmの触知可能な脾臓又はベースライン時のMRI又はCTスキャンあたり少なくとも450cm3の肥大した脾臓体積(試験治療薬の初回投与8週前までのMRI/CTスキャンが許容可能である)。
試験治療薬の初回投与前少なくとも24週間、ルキソリチニブで治療されている。
試験治療薬の初回投与前≧8週間、処方されたルキソリチニブ用量(5~25mg、1日2回(BID))に対して安定である(用量調節なし)。
ヘモグロビン<10g/dL
パート1:血小板数≧75000個/μL
パート2及びパート3:血小板数≧50000個/μL。
主要な除外基準
試験指示及び要件を理解し、それに従うことができない。
試験治療薬の初回投与の30日以内又は試験治療薬の5半減期以内のいずれかより長い方に、(ルキソリチニブを除く)MFの治療のためのいずれかの治験薬を受けた。
>10%の末梢血芽球数。
スクリーニングの1年以内にモノクローナル抗体(Ab)又は免疫グロブリンに基づく薬剤を受けたか、又は以前の生物学的製剤に対する重度の過敏症反応/免疫原性(IG)を文書化している。
試験薬の初回投与前6か月以内の脾臓照射。
試験治療薬の初回投与前28日以内に血小板輸血を受けた。
既知のTP53突然変異又はTP53の欠失を有する対象。
一次目的:
各々の新規なルキソリチニブ組み合わせ治療群の予備的有効性を評価すること(パート2及び3)、
ルキソリチニブと使用される組み合わせパートナーの安全性、耐容性及び推奨第2相用量(RP2D)を特徴付けること(パート1)。
一次エンドポイント:
サイクル6の終了時、複合エンドポイント(≧1.5g/dLの貧血改善及び脾臓体積の悪化なし及び症状悪化なし)における奏効率(RR)。
試験のパート1における最初から2治療サイクル以内の用量制限毒性(DLT)の発生率及び重症度。
二次目的:
≧2.0g/dL又は≧1.5g/dLのHb改善を達成した、各治療群内の対象の割合を評価すること(パート2及び3)。
MFSAF v4.0及びEORTC QLQ-C30患者報告アウトカム(PRO)を使用して、各治療群内の骨髄線維症の症状における変化を評価すること(パート2及び3)。
シレマドリンと組み合わせて投与されたルキソリチニブの薬物動態特性を特徴付けること(パート1、2及び3)。
各治療群内の脾臓サイズの変化を評価すること(パート2及び3)。
MFの進行を遅延させること及び進行のない生存(PFS)事象までの推定時間におけるルキソリチニブ組み合わせ治療の効果を評価すること(パート2及び3)。
各治療群内の骨髄線維症に対する効果を評価すること(パート2及び3)。
ルキソリチニブ組み合わせ治療の長期安全性及び耐容性を評価すること(パート1、2及び3)。
二次エンドポイント:
MFSAF v4.0及びEORTC QLQ-C30におけるベースラインからの変化。
組み合わせレジメンにおける各治験薬のPKパラメータ(例えば、AUC、Cmax、Tmax)及び濃度対時間特性。
(触診による)脾臓長におけるベースラインからの変化。
(MRI/CTによる)脾臓体積におけるベースラインからの変化。
事象が以下のように定義される場合の進行のない生存(PFS)の推定:
ベースラインからの≧25%の(MRI/CTによる)脾臓体積増加によって評価されるときの進行性脾腫。進行日は、ベースラインからの≧25%の脾臓体積増加を確認するMRI/CT評価の日となる;
2週後に確認された、>10%であるが、<20%の循環末梢血芽球含量によって定義される加速期。進行日は、>10%の末梢血芽球含量における最初の増加日となる;
全患者に対して、少なくとも4週間持続する血小板数<35×10^9個/L又は好中球数<0.75×10^9個/Lによって定義される治療と独立に悪化する血球減少症(dCP)。進行日は、血小板<35×10^9個/L又は好中球の最初の減少日となる、
4週後に確認された<0.75×10^9個/L;
少なくとも2週間持続する≧1×10^9個/Lの絶対芽球数に関連する≧20%の末梢血芽球含量又は≧20%の骨髄芽球数によって定義される白血病形質転換。進行日は、≧1×10^9個/Lの絶対芽球数に関連する≧20%の末梢血芽球含量における最初の増加日又は≧20%の骨髄芽球数の日となる;
あらゆる原因からの死亡。
≧1グレードの骨髄線維症における、ベースラインとしての有害事象の頻度、持続期間及び重症度、ECGデータを含むバイタルサイン及び臨床検査値における異常値からの改善を達成する対象の割合。
臨床試験からの予備的結果
PKデータは、ルキソリチニブで10、15又は20mg BIDを受けて治療された患者7名及びシレマドリンで20mg QDを受けて治療された患者6名から入手することができた。この予備的PK分析の場合、用量低減/中断を考慮しなかった。名目時間を使用した。
この試験は、PK薬物相互作用における可能性を検討することに特化して設計しなかったが、病歴データの比較評価を行っている。ルキソリチニブとシレマドリンとの間のPK DDIは、PBPK分析に基づき、可能性が低いか又は低いことが予測される。CYP3A4阻害を通して、予測されたルキソリチニブ曝露の<1.3倍の一過性増加(AUC及びCmax)が観察されることがある。
ルキソリチニブの投与後、吸収は、迅速であり、Cmaxに達するまでの時間は、0.5~2時間の範囲であり、それは、この薬剤の既知のPK特性に一致した。曝露は、単剤としてルキソリチニブを受けるMF患者で以前に観察された値の曝露範囲内であった。半減期は、約3~4時間であり、反復投与時に蓄積がほとんど観察されなかった。
シレマドリンの投与後、Cmaxに達するまでの時間は、2~8時間の範囲であり、それは、この薬剤の既知のPK特性に一致した。曝露は、固形及び血液悪性腫瘍を有し、単剤としてシレマドリンを受ける患者で以前に観察された曝露と同等であった。
コホート1における患者7名を、ルキソリチニブと組み合わせた20mgのシレマドリンで治療した。DLTは、認められず、治療時、SAEは、報告されていない。1名の患者は、治療の最初の2サイクル以内でのシレマドリンの中断のために潜在的に評価不能である。ルキソリチニブとシレマドリンとの間のPK DDIは、PBPK分析に基づき、可能性が低いか又は低いことが予測される。統計学的モデルによると、シレマドリンの用量は、次のコホートにおいて1日目~5日目に30mg又は40mgまで増加し得る。

Claims (10)

  1. 患者における骨髄線維症(MF)の治療における使用のためのMDM2阻害剤。
  2. 骨髄線維症は、原発性骨髄線維症(PMF)、本態性血小板血症後骨髄線維症(PET-MF)及び真性多血症後骨髄線維症(PPV-MF)を含む、請求項1に記載の使用のためのMDM2阻害剤。
  3. 骨髄線維症は、原発性骨髄線維症(PMF)である、請求項1又は2に記載の使用のためのMDM2阻害剤。
  4. 生存期間中央値は、少なくとも3か月だけ増加する、請求項1~3のいずれか一項に記載の使用のためのMDM2阻害剤。
  5. 前記患者は、前記治療に完全に応答する、請求項1~4のいずれか一項に記載の使用のためのMDM2阻害剤。
  6. 前記MFは、新規に診断されたMFである、請求項1~5のいずれか一項に記載の使用のためのMDM2阻害剤。
  7. 少なくとも1つのさらなる活性薬剤と組み合わせて投与される、請求項1~6のいずれか一項に記載の使用のためのMDM2阻害剤。
  8. 前記少なくとも1つのさらなる活性薬剤は、JAK1/JAK2阻害剤、JAK2/FLT3阻害剤、JAK2V617F阻害剤、JAK2阻害剤、JAK1阻害剤若しくはJAK2/Src阻害剤、例えばルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩である、請求項7に記載の使用のためのMDM2阻害剤。
  9. ルキソリチニブ又はその薬学的に許容できる塩は、1日2回5mg~1日2回25mg、例えば1日2回5mg、1日2回10mg、1日2回15mg、1日2回20mg又は1日2回25mgの量で投与される、請求項8に記載の使用のためのMDM2阻害剤。
  10. シレマドリン又はその薬学的に許容できる塩である、請求項1~9のいずれか一項に記載の使用のためのMDM2阻害剤。
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