JP2022538319A - クイックチェンジシステム、このタイプのクイックチェンジシステムを備えた回転式インデックステーブル、および使用 - Google Patents

Abstract

本発明は、少なくとも１つの受容部品（２）および少なくとも１つの交換ツール（３、３’）を含むクイックチェンジシステム（１、１’）に関し、受容部品（２）は、各交換ツール（３）を受容するための少なくとも１つの受容開口部（４）を有し、少なくとも１つの玉軸受片（５）が、交換ツール（３、３’）を受容部品（２）に一時的に固定するために設けられ、玉軸受片（５）は、片側が閉じられたスリーブ（６）を含み、バネ式のスラストボール（７）が、スリーブ（６）の中に配置されており、スラストボール（７）は、手動で交換ツール（３、３’）のボール受容開口部（８）に係合され、再び交換ツール（３、３’）のボール受容開口部（８）から係合が解除され得る。本発明はまた、このタイプの少なくとも１つのクイックチェンジシステム（１、１’）を含む回転式インデックステーブル（１００）、およびその使用にも関する。

Description

本発明は、少なくとも１つの受容部品および少なくとも１つの交換ツールを含むクイックチェンジシステムに関する。当該システムにおいて、受容部品は、各交換ツールを受容するための少なくとも１つの受容開口部を有する。本発明はさらに、クイックチェンジシステムを備えた回転式インデックステーブルおよびその使用に関する。

冒頭で述べたタイプのクイックチェンジシステムは、例えば、独国特許第１０３０４５０７（Ｄ１）号において既知である。当該特許で説明されている交換ツールシステムは、ツールをハンドリングデバイスに取り外し可能に結合するために提供されている。この場合では、交換ヘッド、交換アダプタ、および交換ヘッドを交換アダプタで係止するための係止手段が提供されている。係止手段は、弾性的に変形可能な作動構成要素を含み、これは、係止状態において、係止要素がそれぞれの係止位置に保持されるように、弾性的に事前に張力が印加された様式で係止要素に作用している。

本発明の目的は、より少ない設置スペースを必要とする代替のクイックチェンジシステムを提供することである。さらに、本発明の目的は、かかるクイックチェンジシステムの使用点および使用を示すことである。

この目的は、少なくとも１つの受容部品および少なくとも１つの交換ツールを含むクイックチェンジシステムによって実現され、

－受容部品は、各交換ツールを受容するための少なくとも１つの受容開口部を有し、

少なくとも１つの玉軸受片が、交換ツールを受容部品に一時的に固定するために設けられ、玉軸受片は、片側が閉じられたスリーブを含み、バネ式のスラストボールが、スリーブの中に配置されており、スラストボールは、手動で交換ツールのボール受容開口部に係合され、再び交換ツールのボール受容開口部から係合が解除され得る。

クイックチェンジシステムは、特に省スペースの様式で使用でき、追加のツールなしで使用できる。交換ツールと受容部品との間の保持力を、手動で操作可能なフレーム内で保持できるため、交換ツールの手動による係合および係合解除が可能である。したがって、かかるクイックチェンジシステムを備えた機械は、迅速に後付けすることができ、より少ない人的労力を必要とする。

この場合のボール受容開口部は、例えば、対応して配置されたスラストボールとの係合が可能であるように寸法が決められた凹部、止まり孔、切り欠き、隣接するドリル孔、切り込み、溝などであると理解される。

特に、片側が閉じられた、玉軸受片のスリーブは、対称軸Ｓを有し、スラストボールは、対称軸Ｓに沿って移動可能であり、ボール受容開口部は、受容部品および交換ツールの係合状態において、対称軸Ｓに対して平行に延在する中心軸Ｍを有する。本発明によるクイックチェンジシステムの特に好ましい実施形態では、対称軸Ｓおよび中心軸Ｍは、係合状態において、１～３．５ｍｍの距離Ａで平行に延在している。係合状態の対称軸Ｓと中心軸Ｍとの距離Ａを調整することにより、保持力によって、交換ツールと受容部品との間のバネ効果に関連して最適に管理可能な垂直方向に調整することができる。距離Ａが小さいほど、保持力は小さくなる。この場合、保持力は５～５０Ｎの範囲で設定できる。

スリーブが片側で閉じている玉軸受片の当該スリーブは、この場合、スラストボールがスリーブ内に確実に保持されるように、その開いた側の領域で寸法が決められている。

受容部品および交換ツールは、好ましくは、交換ツールが対称軸Ｓに対して垂直に延在する係合方向で受容開口部に押し込まれ得るように係合され得る。

この場合、交換ツール上に少なくとも１つの交換ツール停止部が形成されると有利であることが証明されており、この停止部により、受容開口部における交換ツールの垂直位置の確立が可能になる。好ましくは、交換ツールが受容開口部内で移動するのを確実に防止する２つの交換ツール停止部が設けられる。

ボール受容開口部は、好ましくは、係合状態でスラストボールと接触する接触領域を有しており、接触領域には、面取り部とも称されるエッジブレークが設けられている。この場合、０．２～０．４ｍｍの範囲のエッジブレークが有利であることが証明されている。この場合のエッジブレークは、形成された２つの面取りエッジの各々と、ボール受容開口部の元々存在していた（そして面取りの適用時に除去された）エッジとの間の距離の長さを示す。

好ましくは、少なくとも１つのセンタリングピンが、受容部品上にさらに設けられ、このセンタリングピンは、交換ツールのセンタリング開口部に組み込むことができる。あるいは、少なくとも１つのセンタリングピンが交換ツール上に設けられ、このセンタリングピンは、受容部品のセンタリング開口部に組み込むことができる。これにより、交換ツールに対する受容部品のねじれが防止され、交換ツールが所望の取り付け位置に確実に固定される。

この目的は、本発明による少なくとも１つのクイックチェンジシステム、特に本発明による少なくとも２つのクイックチェンジシステムを含む回転式インデックステーブルが提供されるという点でさらに実現される。

特に、本発明による回転式インデックステーブルの使用が、ローラーベアリングもしくはスライドベアリングの取り付け、またはローラーベアリングもしくはスライドベアリング部品の機械加工に有利であることが証明されている。さらに、かかる回転式インデックステーブルの使用が、モータ部品の取り付けまたは機械加工に有利であることが証明されている。

図１ａ～図６は、例として、本発明によるクイックチェンジシステム、ならびにそれを装備し得る回転式インデックステーブルを説明することを意図している。

３次元ビューにおける第１のクイックチェンジシステムである。 縦断面図における図１ａの第１のクイックチェンジシステムである。 玉軸受片の断面図における図１ａの第１のクイックチェンジシステムである。 ３次元ビューにおける第２のクイックチェンジシステムである。 部分表現で下方から見た３次元ビューにおける図２の第２のクイックチェンジシステムである。 図２および３による第２のクイックチェンジシステムの玉軸受片のうちの１つの断面図である。 断面図の拡大図における、スラストボールが係合した状態での玉軸受片の例である。 回転式インデックステーブルである。

図１ａ～１ｃは、３次元ビューでの第１のクイックチェンジシステム１を示し、図１ｂは、縦断面図における図１ａの第１のクイックチェンジシステム１を示し、図１ｃは、玉軸受片５の断面図における図１ａの第１のクイックチェンジシステム１を示している。図１ａ～１ｃの同じ参照記号は、同じ要素を示している。

第１のクイックチェンジシステム１は、受容部品２と交換ツール３とを含み、受容部品２は、交換ツール３を受容するための受容開口部４を有する。さらに、交換部品３を受容部品２に一時的に固定するために、２つの玉軸受片５（図１ｃを参照）が受容部品２に設けられている。各玉軸受片５は、片側が閉じられたスリーブ６（図５を参照）を含み、その中に、バネに取り付けられたスラストボール７が配置されている。スラストボール７は、手動で各ボール受容開口部８を備えた交換ツール３に係合され得、次いで、例えば、異なる寸法の交換ツール３’（図２～４を参照）または異なる機械加工プロセス用に設計された交換ツールへの変更を迅速に実施するために、再び交換ツール３から係合が解除され得る。交換ツール３をねじれを防止するように取り付けるために、ここでは、受容部品２にセンタリングピン９が設けられており、そのセンタリングピン９に、交換ツール３のセンタリング開口部１０を移動させることができる。交換ツール３は、受容部品２と係合するために、係合方向Ｅで受容部品２上に手動で移動される。ここで、交換ツール３上に設けられた交換ツール停止部３ａ、３ｂ（図１ｂを参照）は、受容部品２の上下で接触するように配置され、交換ツール３は、２つのスラストボール７がボール受容開口部８と係合し、センタリングピン９がセンタリング開口部１０内に入るまで、受容開口部４内に移動される。

図２は、第２のクイックチェンジシステム１’を３次元ビューで示している。第２のクイックチェンジシステム１’は、受容部品２と交換ツール３’とを含み、受容部品２は、交換ツール３’を受容するための受容開口部を有する。交換部品３’を受容部品２に一時的に固定するために、受容部品２に２つの玉軸受片５が設けられており、玉軸受片５のうちの１つのみが部分断面に示され、視認可能となっている。スラストボール７（図３を参照）は、手動で各ボール受容開口部８（図３を参照）を備えた交換ツール３’に係合され得、次いで、例えば、異なる寸法の交換ツール３’（図１ａを参照）または異なる機械加工プロセス用に設計された交換ツールへの変更を迅速に実施するために、再び交換ツール３’から係合が解除され得る。交換ツール３’をねじれを防止するように取り付けるために、受容部品２にセンタリングピン９が設けられており、そのセンタリングピン９に、交換ツール３’上のセンタリング開口部１０を移動させることができる。交換ツール３’は、受容部品２と係合するために、係合方向Ｅで受容部品２上に手動で移動される。ここで、交換ツール３’上に設けられた交換ツール停止部３ａ’、３ｂ’は、受容部品２の上下で接触するように配置され、交換ツール３’は、２つのスラストボール７（図３を参照）がボール受容開口部８と係合し、センタリングピン９がセンタリング開口部１０内に入るまで、受容開口部内に移動される。

図３は部分表現において下方から見た３次元ビューにおける図２の第２のクイックチェンジシステム１’を示している。上記の図２で説明したものと同じ参照記号は、同じ要素を示している。

図４は、図２および３による第２のクイックチェンジシステム１’の玉軸受片５のうちの１つの断面図を示している。上記の図２または３で説明したものと同じ参照記号は、同じ要素を示している。

図５は、断面拡大図における可能な玉軸受片５の例を示している。片側が閉じているスリーブ６が識別でき、その中に、バネ要素１１によってバネ取り付けされたスラストボール７が配置されている。スリーブ６は、対称軸Ｓを有しており、その中で、スラストボール７は対称軸Ｓに沿って移動することができる。この場合、螺旋圧縮バネがバネ要素１１として設けられているが、円錐バネ、皿バネ、エラストマーから形成された要素などの異なって設計されたバネ要素も使用することができる。

この場合、ボール受容開口部８の領域にある止まり孔の形態である交換ツール３の断面が、玉軸受片５の上で識別可能である。本明細書で示されるように、ボール受容開口部８は、受容部品２および交換ツール３の係合状態において、対称軸Ｓに対して平行に延在する中心軸Ｍを有する。

対称軸Ｓおよび中心軸Ｍは、係合状態において、１～３．５ｍｍの範囲の距離Ａで互いに平行に延在する。この場合の距離Ａの選択は、係合状態における交換ツール３と受容部品２との間の保持力に直接影響を与える。ボール受容開口部８は、少なくとも接触領域８ａにエッジブレークを有しており、ボール受容開口部８のエッジがスラストボール７の表面と接触する。この場合のエッジブレークのサイズの選択は、係合状態の交換ツール３と受容部品２との間の保持力にも影響を与える。

それぞれの適用の場合で必要な保持力に関連する特定の設計構成は、複数のテストを用いて決定することができる。

図６は、回転式インデックステーブル１００を備えた回転式インデックステーブルユニット１１０を示している。保持器１２を含む回転式インデックステーブル１００は、回転軸Ｒの周りに回転可能に配置されている。複数の第１のクイックチェンジシステム１（例えば、図１ａによる）は、その受容部品２が保持器１２に取り付けられており、回転式インデックステーブル１００上に配置されている。この場合、受容部品２はまた、任意選択で、保持器１２と一体として設計され得る。回転式インデックステーブル１００を、従来と同じ受容部品２を備えた異なる交換ツール３に後付けすることは、効率的で純粋な手作業であり、これは、追加の組み立てツールを使用することなく、最小限のセットアップ時間で実行できることを意味する。

１、１’クイックチェンジシステム
２ 受容部品
３、３’交換ツール
３ａ、３ｂ、３ａ’、３ｂ’交換ツール停止部
４ 受容開口部
５ 玉軸受片
６ スリーブ
７ スラストボール
８ ボール受容開口部
８ａ 接触領域
９ センタリングピン
１０ センタリング開口部
１１ バネ要素
１２ 保持器
１００ 回転式インデックステーブル
１１０ 回転式インデックステーブルユニット
Ａ 距離
Ｓ 対称軸
Ｍ 中心軸
Ｅ 係合方向
Ｒ 回転軸

Claims (8)

1. 少なくとも１つの受容部品（２）および少なくとも１つの交換ツール（３、３’）を含むクイックチェンジシステム（１、１’）であって、
   前記受容部品（２）が、各交換ツール（３、３’）を受容するための少なくとも１つの受容開口部（４）を有し、
   少なくとも１つの玉軸受片（５）が、前記交換ツール（３、３’）を前記受容部品（２）に一時的に固定するために設けられ、前記玉軸受片（５）は、片側が閉じられたスリーブ（６）を含み、バネ式のスラストボール（７）が、前記スリーブ（６）の中に配置されており、前記スラストボール（７）は、手動で前記交換ツール（３、３’）のボール受容開口部（８）に手動で係合され、再び前記ボール受容開口部（８）から係合が解除されるように構成される、クイックチェンジシステム（１、１’）。
2. 片側が閉じられた前記スリーブ（６）が、対称軸（Ｓ）を有し、前記スラストボール（７）が、前記対称軸（Ｓ）に沿って移動可能であり、前記ボール受容開口部（８）が、前記受容部品（２）および前記交換ツール（３、３’）の係合状態において、前記対称軸（Ｓ）に対して平行に延在する中心軸（Ｍ）を有する、請求項１に記載のクイックチェンジシステム（１、１’）。
3. 前記対称軸（Ｓ）および前記中心軸（Ｍ）が、前記係合状態において、１～３．５ｍｍの距離（Ａ）で平行に延在している、請求項２に記載のクイックチェンジシステム（１、１’）。
4. 前記受容部品（２）および前記交換ツール（３、３’）は、前記交換ツール（３、３’）が前記対称軸（Ｓ）に対して垂直に延在する係合方向（Ｅ）で前記受容開口部（４）内に移動できるように係合することができる、請求項２または３に記載のクイックチェンジシステム（１、１’）。
5. 前記ボール受容開口部（８）が、前記係合状態で前記スラストボール（７）と接触する接触領域（８ａ）を有し、前記接触領域（８ａ）が、エッジブレークを備えている、請求項１～４のいずれか一項に記載のクイックチェンジシステム（１、１’）。
6. 少なくとも１つのセンタリングピン（９）が、前記受容部品（２）上に設けられ、前記センタリングピンは、前記交換ツール（３、３’）のセンタリング開口部（１０）に組み込むことができ、
   少なくとも１つのセンタリングピン（９）が、前記交換ツール（３、３’）上に設けられ、前記センタリングピンは、前記受容部品（２）のセンタリング開口部（１０）に組み込むことができる、請求項１～５のいずれか一項に記載のクイックチェンジシステム（１、１’）。
7. 少なくとも１つのクイックチェンジシステム（１、１’）、特に請求項１～６のいずれか一項に記載の少なくとも２つのクイックチェンジシステム（１、１’）を含む、回転式インデックステーブル（１００）。
8. ローラーベアリングもしくはスライドベアリングの取り付け、またはローラーベアリングもしくはスライドベアリング部品の機械加工、ならびにモータ部品の取り付けまたは機械加工のための、請求項７に記載の回転式インデックステーブル（１００）の使用方法。

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