JP2022537385A - 大環状キナーゼ阻害剤の多形 - Google Patents

大環状キナーゼ阻害剤の多形 Download PDF

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Abstract

本発明は、哺乳動物における癌のような疾患処置に有用な(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの多形に関する。本発明はまた、このような多形を含む組成物および哺乳動物、特にヒトにおける癌のような疾患の処置におけるこのような組成物の使用方法に関する。

Description

関連出願の相互参照
本願は、合衆国法典第35巻、第119条(e)のもと、2019年6月19日に出願された米国仮出願番号第62/863,493号、2020年1月11日に出願された米国仮出願番号第62/959,940号および2020年7月8日に出願された米国仮出願番号63/036,102に対する優先権を主張するものであり、これらの全体の開示は参照により本明細書に包含させる。
本発明は、哺乳動物における癌のような疾患の処置に有用な(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンまたはその水和物の多形に関する。本発明はまた、このような多形を含む組成物および哺乳動物、特にヒトにおける癌のような疾患の処置におけるこのような組成物の使用方法に関する。
式I
Figure 2022537385000002
により表される化合物(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オン(本明細書において、「化合物I」とも称される)は、野生型および変異型RET、SRCおよびFGFR1/2に対して活性を示す、効果的な小分子複数標的キナーゼ阻害剤である。化合物Iはチロシンキナーゼ受容体の阻害により薬理的に媒介される抗腫瘍特性を含む特性を有する。化合物Iは、その全体の参照により本明細書に包含させる2018年12月18日に出願された国際特許公開番号、国際公開第2019/126121号A1(国際特許出願番号PCT/US2018/066158号)に開示されている。
タンパク質キナーゼは、細胞成長、増殖および生存についての重要な制御因子である。癌、疼痛、神経疾患、自己免疫疾患および炎症のような多様な疾患は、変異型RETまたはFGFR1/2の活性化など、受容体チロシンキナーゼにより媒介されることが示されている。例えば、遺伝的およびエピジェネティックな変化は癌細胞に蓄積し、悪性プロセスを進行させるシグナル形質導入経路の異常活性化をもたらし得る。Manning, G. et al., Science 2002, 298, 1912-1934。これらのシグナル伝達経路の薬理学的阻害は、標的癌治療に対する有用な介入機会を提示する。Sawyers, C., Nature 2004, 432, 294-297。
化合物Iは、RET活性化変異のような受容体チロシンキナーゼに関連する疾患の処置おける適用が見出されているが、化学的およびエナンチオマー的な安定性を維持しながら、改善された特性、例えば改善された結晶性、溶解性および/または吸湿性の低下を有する多形形態は有利である。
ある態様において、本発明は、(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンまたはその水和物の結晶形態を提供する。
別の実施態様において、(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの結晶多形形態は、水和物である。
別の実施態様において、(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの結晶多形形態は、無水物である。
別の実施態様において、化合物Iの結晶多形形態AまたはDは、式
Figure 2022537385000003
により表される。
さらなる実施態様において、結晶多形形態は、20.1±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施態様において、結晶多形形態は、11.3±0.1および20.1±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施態様において、結晶多形形態は、11.3±0.1、20.1±0.1、および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施態様において、結晶多形形態は、11.3±0.1、18.0±0.1、20.1±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施態様において、結晶多形形態は、10.3±0.1、11.3±0.1、18.0±0.1、20.1±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施態様において、結晶多形形態は、10.3±0.1、11.3±0.1、16.6±0.1、18.0±0.1、20.1±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施態様において、結晶多形形態は、10.3±0.1、11.3±0.1、16.6±0.1、18.0±0.1、20.1±0.1、20.5±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。
さらなる態様において、結晶形態は、図1に示すものと本質的に同一の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。
さらなる実施態様において、結晶多形形態は、18.8±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施態様において、結晶多形形態は、18.8±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施態様において、結晶多形形態は、12.3±0.1、18.8±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施態様において、結晶多形形態は、12.3±0.1、18.8±0.1、19.4±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施態様において、結晶多形形態は、12.3±0.1、13.1±0.1、18.8±0.1、19.4±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施態様において、結晶多形形態は、12.3±0.1、13.1±0.1、15.3±0.1、18.8±0.1、19.4±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施態様において、結晶多形形態は、9.4±0.1、12.3±0.1、13.1±0.1、15.3±0.1、18.8±0.1、19.4±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。
さらなる態様において、結晶形態は、図3に示すものと本質的に同一の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。
本発明はさらに、式
Figure 2022537385000004
の化合物Iの多形形態Aまたは形態Dを含む医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、本明細書に記載の医薬組成物を含むカプセル剤を提供する。
別の態様において、本発明は、哺乳動物に治療有効量の本明細書に記載の(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの多形形態AもしくはD、または本明細書に記載の(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの多形形態AもしくはDを含む医薬組成物を投与することを含む、ヒトを含む哺乳動物における疾患、特に癌の処置方法を提供する。
ある実施態様において、本発明は、処置を必要とする哺乳動物に治療有効量の化合物Iの遊離塩基の多形形態AまたはDを投与することを含む、ヒトを含む前記哺乳動物における異常細胞増殖の処置方法を提供する。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、少なくとも1つの遺伝的に変化したチロシンキナーゼにより媒介される。
いくつかの実施態様において、異常細胞増殖はRET、SRC、FGFR1/2またはそれらの組合せにより媒介される。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は野生型または変異型RETにより媒介される。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は野生型または変異型SRCにより媒介される。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は野生型または変異型FGFR1/2により媒介される。
いくつかの実施態様において、本発明は、治療有効量の化合物Iを投与することを含む、処置を必要とする患者における異常細胞増殖の処置方法を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、治療有効量の化合物Iの遊離塩基の多形形態AまたはDを投与することを含む、処置を必要とする患者における異常細胞増殖の処置方法を提供する。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、遺伝的に変化したRETにより媒介される癌である。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、A883F、E762Q、G691S、L790F、M918T、R749T、R813Q、S891A、S904A、S904F、V778I、V804L、V804M、Y791FおよびY806Hから成る群から選択される少なくとも1個の点変異を含む遺伝的に変化したRETにより媒介される癌である。
いくつかの実施態様において、本発明は、治療有効量の化合物Iを投与することを含む、処置を必要とする患者における異常細胞増殖の処置方法を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、治療有効量の化合物Iの遊離塩基の多形形態AまたはDを投与することを含む、処置を必要とする患者における異常細胞増殖の処置方法を提供する。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、RET遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントおよびタンパク質二量体化またはオリゴマー化を促進するためにコイルドコイル相互作用を形成し得るタンパク質のフラグメントを含む融合タンパク質により媒介される癌である。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、KIF5B、CCDC6、NCOA4、TRIM24、TRIM33、PRKAR1A、GOLGA5、KTN1、ERC1、MBD1およびTRIM27から成る群から選択される遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントを含む融合タンパク質により媒介される癌である。いくつかの実施態様において、融合タンパク質は、RET遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントおよびKIF5B遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントを含む。いくつかの実施態様において、遺伝的に変化したRETは、KIF5B-RET、CCDC6-RET、NCOA4-RET、TRIM24-RET、TRIM33-RET、PRKAR1A-RET、GOLGA5-RET、KTN1-RET、ERC1-RET、MBD1-RETまたはTRIM27-RET融合タンパク質である。いくつかの実施態様において、遺伝的に変化したRETは、KIF5B-RET融合タンパク質である。いくつかの実施態様において、KIF5B-RET融合タンパク質は、野生型タンパク質である。いくつかの実施態様において、KIF5B-RET融合タンパク質は少なくとも1つの耐性変異を含む。いくつかの実施態様において、KIF5B-RET融合タンパク質は少なくとも1つのゲートキーパー耐性変異を含む。いくつかの実施態様において、KIF5B-RET融合タンパク質少なくとも1つのソルベントフロント耐性変異を含む。いくつかの実施態様において、KIF5B-RET融合タンパク質は、A883F、E762Q、G691S、L790F、M918T、R749T、R813Q、S891A、S904A、S904F、V778I、V804L、V804M、Y791F、Y806H、V804M、G810R、G810CおよびG810Sから成る群から選択される少なくとも1つの変異を含む。いくつかの実施態様において、KIF5B-RET融合タンパク質は、V804M、G810R、G810CおよびG810Sから成る群から選択される少なくとも1つの変異を含む。
いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は癌である。いくつかの実施態様において、癌は、肺癌、非小細胞性肺癌、小細胞肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頚部癌、肝細胞癌、皮膚または眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、胃および食道-胃癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、未分化大細胞リンパ腫のようなリンパ性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または輸尿管の癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、神経膠芽腫、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍およびそれらの組合せから成る群から選択される。
本発明のさらなる実施態様、特徴および利点は、次の詳細な説明および本発明の実例から明らかである。本発明の化合物は、次の列挙された項のいずれかにおける実施態様として記載され得る。本明細書に記載の任意の実施態様は、実施態様が互いに矛盾しない限り、本明細書に記載の任意の他の実施態様に関連して使用され得ると理解される
1.(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンまたはその水和物の結晶多形形態。
2.結晶形態が(7S,13R)-11-フルオロ-7,13-ジメチル-6,7,13,14-テトラヒドロ-1,15-エテノピラゾロ[4,3-f][1,4,8,10]ベンゾオキサトリアザシクロトリデシン-4(5H)-オンの遊離塩基またはその水和物の多形形態である、項1の結晶多形形態。
3.結晶形態が一水和物である、項1または2の結晶多形。
4.結晶形態が無水物である、項1または2の結晶多形。
5.20.1±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの結晶多形形態A。
6.11.3±0.1および20.1±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、項5の結晶多形形態。
7.11.3±0.1、20.1±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、項5または6の結晶多形形態。
8.11.3±0.1、18.0±0.1、20.1±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、項5~7のいずれか1つの結晶多形形態。
9.10.3±0.1、11.3±0.1、18.0±0.1、20.1±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、項5~8のいずれかの結晶多形形態。
10.10.3±0.1、11.3±0.1、16.6±0.1、18.0±0.1、20.1±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、項5~9のいずれか1つの結晶多形形態。
11.10.3±0.1、11.3±0.1、16.6±0.1、18.0±0.1、20.1±0.1、20.5±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、項5~10のいずれか1つの結晶多形形態。
12.18.8±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの結晶多形形態D。
13.18.8±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、項12の結晶多形形態。
14.12.3±0.1、18.8±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、項12または13の結晶多形形態。
15.12.3±0.1、18.8±0.1、19.4±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、項12~14のいずれか1つの結晶多形形態。
16.12.3±0.1、13.1±0.1、18.8±0.1、19.4±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、項12~15のいずれか1つの結晶多形形態。
17.12.3±0.1、13.1±0.1、15.3±0.1、18.8±0.1、19.4±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、項12~16のいずれか1つの結晶多形形態。
18.9.4±0.1、12.3±0.1、13.1±0.1、15.3±0.1、18.8±0.1、19.4±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、項12~17のいずれか1つの結晶多形形態。
19.表3から選択される少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7または少なくとも約8のピークを含むラマンスペクトルを有する、項1~11のいずれか1つの結晶多形形態。
20.図1に示されるものと実質的に同一の粉末X線回折パターンを有する、(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの結晶多形形態。
21.図3に示されるものと実質的に同一の粉末X線回折パターンを有する、(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの結晶多形形態。
22.項1~21のいずれか1つの結晶多形形態を含む医薬組成物。
23.治療有効量の項1~21のいずれかの結晶多形形態を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における疾患の処置方法。
24.哺乳動物がヒトである、項23の方法。
25.疾患が癌、疼痛、神経疾患、自己免疫疾患および炎症から成る群から選択されるものである、項23または24の方法
26.疾患が癌である、項23~25のいずれか1つの方法。
27.癌が、肺癌、非小細胞性肺癌、小細胞肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頚部癌、肝細胞癌、皮膚または眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、胃および食道-胃癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、未分化大細胞リンパ腫のようなリンパ性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または輸尿管の癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、神経膠芽腫、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍およびこれらの組合せから成る群から選択されるものである、項26の方法。
28.疾患が遺伝的に変化したRETにより媒介される癌である、項23~27のいずれか1つの方法。
29.疾患が、A883F、E762Q、G691S、L790F、M918T、R749T、R813Q、S891A、S904A、S904F、V778I、V804L、V804M、Y791FおよびY806Hから成る群から選択される少なくとも1点の変異を含む遺伝的に変化したRETによる媒介される癌である、項23~27のいずれか1つの方法。
30.疾患が、RET遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントおよびタンパク質二量体化またはオリゴマー化を促進するためにコイルドコイル相互作用を形成し得るタンパク質のフラグメントを含む融合タンパク質により媒介される癌である、請求項23~27のいずれか一項の方法。
31.疾患が、RET遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントならびにKIF5B、CCDC6、NCOA4、TRIM24、TRIM33、PRKAR1A、GOLGA5、KTN1、ERC1、MBD1およびTRIM27から成る群から選択される遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントを含む融合タンパク質により媒介される癌である、項23~27のいずれかの方法。
32.融合タンパク質がRET遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントおよびKIF5B遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントを含む、項31の方法。
33.遺伝的に変化したRETがKIF5B-RET、CCDC6-RET、NCOA4-RET、TRIM24-RET、TRIM33-RET、PRKAR1A -RET、GOLGA5-RET、KTN1-RET、ERC1-RET、MBD1-RETまたはTRIM27-RET融合タンパク質である、項28の方法。
34.遺伝的に変化したRETがKIF5B-RET融合タンパク質である、項28または33の方法
35.KIF5B-RET融合タンパク質が野生型タンパク質である、項28、33または34の方法。
36.KIF5B-RET融合タンパク質が少なくとも1つの耐性変異を含む、項28、33または34の方法。
37.KIF5B-RET融合タンパク質が少なくとも1つのゲートキーパー耐性変異を含む項28、33または34の方法。
38.KIF5B-RET融合タンパク質が少なくとも1つのソルベントフロント耐性変異を含む、項28、33または34の方法。
39.KIF5B-RET融合タンパク質が、A883F、E762Q、G691S、L790F、M918T、R749T、R813Q、S891A、S904A、S904F、V778I、V804L、V804M、Y791F、Y806H 、V804M、G810R、G810CおよびG810Sから成る群から選択される少なくとも1つの変異を含む、項28、33または34の方法。
40.KIF5B-RET融合タンパク質がV804M、G810R、G810CおよびG810Sから成る群から選択される少なくとも1つの変異を含む、項28、33または34の方法。
定義
特に断らない限り、本明細書で使用される用語「異常細胞増殖」とは、正常な制御メカニズムから独立した細胞増殖(例えば、接触阻害の喪失)をいう。
特に断らない限り、本明細書で使用される用語「処置する(treating)」は、進行を逆転させる、軽減する、阻害すること(すなわち、治癒的処置)、またはこのような用語が適用される障害もしくは状態、またはこのような障害もしくは状態の1以上の症状を妨げることを意味する。特に断らない限り、本明細書で使用される用語「処置」とは、上記で定義される「処置する(treating)」としての処置する行為をいう。「予防的」処置は、疾患、疾患の症状もしくは医学的状態の進行の遅延、現れ得る症状の抑制または疾患もしくは症状の進行もしくは再発のリスクの低減を示すことを意味する。「治癒的」処置は、存在する疾患、症状もしくは状態の重篤度の低減または悪化の抑制を含む。このように、処置は、存在する疾患症状の悪化の改善もしくは予防、発症からのさらなる症状の予防、症状の根本的な全身的原因の改善もしくは予防、障害もしくは疾患の阻害、例えば、障害もしくは疾患の進行の停止、障害もしくは疾患の緩和、障害もしくは疾患の退行の誘発、疾患もしくは障害により引き起こされた状態の緩和、または疾患もしくは障害の症状の停止を含む。
用語「対象」とは、処置を必要とする哺乳動物患者、例えば、ヒトをいう。
本明細書で使用される、X線回折ピーク位置に関する用語「本質的に同一の」は、典型的なピーク位置および強度の変動性が考慮されることを意味する。例えば、当業者は、ピーク位置(2θ)は幾分かの機器間の変動性、典型的には、0.1°の程度の変動性を示すことを理解する。さらに、当業者は、相対ピーク強度は機器内の変動性ならびに結晶化度、好ましい配向、調製されたサンプル表面および当業者に知られる他の因子による変動性を示し、定性的測定としてのみ考慮されるべきであることを理解する
(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オン一水和物、多形形態Aの結晶形態の粉末X線回折パターンを示す。 (3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オン一水和物、多形形態Aの結晶形態の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す。 (3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オン(無溶媒および無水)、多形形態Dの結晶形態の粉末X線回折パターンを示す。 (3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オン(無溶媒および無水)、多形形態Dの結晶形態示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す。 Ba/F3 KIF5B-RET細胞増殖アッセイにおける化合物I、Loxo-292およびBLU-667の活性を示すチャート。(▲)化合物I;(■)BLU-667;(●)Loxo-292。 Ba/F3 KIF5B-RET細胞増殖アッセイにおける化合物I、Loxo-292およびBLU-667の活性を示すチャート。(▲)化合物I;(■)BLU-667;(●)Loxo-292。 Ba/F3遺伝子組み換え細胞における残基Y905でのRET-G810Cリン酸化に対する、多様なnM濃度での化合物Iの効果を示すゲル画像。 Ba/F3遺伝子組み換え細胞における残基Y905でのRET-G810Cリン酸化に対する、多様なnM濃度でのLOXO-292の効果を示すゲル画像。
詳細な説明
本願発明についてさらに記載する前に、本発明は、記載された特定の実施態様に限定されず、当然に変化し得ると理解されるべきである。また、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲のみにより限定されるため、本明細書で使用される用語は、特定の実施態様を記載することのみを目的とするものであり、限定することを意図しないと理解されるべきである。
特に定義されない限り、全ての技術用語および科学用語は、本発明の属する分野の当業者により通常理解されるもの意義と同一の意義を有する。本明細書で言及される全ての特許、出願、公開された出願および他の刊行物は、これら全体の参照により包含される。この章において示された定義が参照により包含させる特許、出願、公開された出願および他の刊行物に示された定義と逆であるか、あるいは一致しないならば、この章で示された定義が参照により本明細書に包含される定義に優先する。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「ある(a)」「ある(an)」および「その(the)」は、文脈により明確に示されない限り、複数の指示物を含む。さらに、請求項はいずれかの任意の要素を除外するために記載され得ることに留意する。従って、この記載は、請求項の要素の記載に関連して「単独で」、「のみ」などのような排他的用語を使用するための、または「否定的な」限定を使用するための先行詞として働くことを意図している。
(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オン一水和物の特有の物理形態、多形形態Aは、本明細書に記載の方法に従って製造された。遊離塩基多形形態Aの粉末X線回折(PXRD)パターンを、表1に示された対応する表データとともに図1に示す。
Figure 2022537385000005
結晶多形形態AについてのDSCサーモグラムを図2に示す。
(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オン(無溶媒および無水)の特有の物理形態、多形形態Dは、本明細書に記載の方法に従って製造された。遊離塩基多形形態Dの粉末X線回折(PXRD)パターンを、表2に示された対応する表データとともに図3に示す。
Figure 2022537385000006

Figure 2022537385000007
結晶多形形態DについてのDSCサーモグラムを図4に示す。
ある態様において、本発明の化合物および医薬組成物は、特異的にチロシン受容体キナーゼ、特に、RET、SRCまたはFGFR1/2を標的とする。従って、これらの化合物および医薬組成物は、これらのキナーゼの活性を妨げる、逆転させるまたじゃ阻害するために使用され得る。いくつかの実施態様において、1以上の受容体チロシンキナーゼにより媒介される疾患の処置方法が、本明細書に記載される。
典型定期な疾患は、癌、疼痛、神経疾患、自己免疫疾患および炎症を含む。
いくつかの実施態様において、治療有効量の化合物Iの結晶多形形態AまたはDを投与することを含む、癌の処置方法が記載される。癌は、限定されないが、非小細胞性肺癌、小細胞肺癌などの肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頚部癌、肝細胞癌、皮膚または眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、胃および食道-胃癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、未分化大細胞リンパ腫のようなリンパ性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または輸尿管の癌、腎細胞癌、腎盂癌、神経膠芽腫、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫などの中枢神経系(CNS)の新生物、下垂体腺腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍およびこれらの組合せを含む。
いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、RET、SRC、FGFR1/2またはこれらの組合せにより媒介される。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、野生型または変異型RETにより媒介される。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、野生型または変異型SRCにより媒介される。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、野生型または変異型FGFR1/2により媒介される。
いくつかの実施態様において、本発明は、処置を必要とする患者に治療有効量の化合物Iを投与することを含む、患者における異常細胞増殖を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、治療有効量の化合物Iの遊離塩基多形形態AまたはDを投与することを含む、患者における異常細胞増殖を提供する。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、遺伝的に変化したRETにより媒介される癌である。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、A883F、E762Q、G691S、L790F、M918T、R749T、R813Q、S891A、S904A、S904F、V778I、V804L、V804M、Y791FおよびY806Hから成る群から選択される少なくとも1つの点変異を含む遺伝的に変化したRETにより媒介される癌である。
いくつかの実施態様において、本発明は、治療有効量の化合物Iを投与することを含む、患者における異常細胞増殖の処置方法を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、治療有効量の化合物Iの遊離塩基多形形態AまたはDを投与することを含む、患者における異常細胞増殖の処置方法を提供する。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、RET遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントおよびタンパク質二量体化またはオリゴマー化を促進するためにコイルドコイル相互作用を形成し得るタンパク質のフラグメントを含む融合タンパク質により媒介される癌である。いくつかの実施態様において、異常細胞増殖は、RET遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントならびにKIF5B、CCDC6、NCOA4、TRIM24、TRIM33、PRKAR1A、GOLGA5、KTN1、ERC1、MBD1およびTRIM27から成る群から選択される遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントを含む融合タンパク質により媒介される癌である。いくつかの実施態様において、融合タンパク質は、RET遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントおよびKIF5B遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントを含む。いくつかの実施態様において、遺伝的に変化したRETは、KIF5B-RET、CCDC6-RET、NCOA4-RET、TRIM24-RET、TRIM33-RET、PRKAR1A-RET、GOLGA5-RET、KTN1-RET、ERC1-RET、MBD1-RETまたはTRIM27-RET融合タンパク質である。いくつかの実施態様において、遺伝的に変化したRETは、KIF5B-RET融合タンパク質である。いくつかの実施態様において、KIF5B-RET融合タンパク質は、野生型タンパク質である。いくつかの実施態様において、KIF5B-RET融合タンパク質は、少なくとも1つの耐性変異を含む。いくつかの実施態様において、KIF5B-RET融合タンパク質は、少なくとも1つのゲートキーパー耐性変異を含む。いくつかの実施態様において、KIF5B-RET融合タンパク質は、少なくとも1つのソルベントフロント耐性変異を含む。いくつかの実施態様において、KIF5B-RET融合タンパク質は、A883F、E762Q、G691S、L790F、M918T、R749T、R813Q、S891A、S904A、S904F、V778I、V804L、V804M、Y791F、Y806H、V804M、G810R、G810CおよびG810Sから成る群から選択される少なくとも1つの変異。いくつかの実施態様において、KIF5B-RET融合タンパク質は、V804M、G810R、G810CおよびG810Sから成る群から選択される少なくとも1つの変異を含む。
いくつかの実施態様において、治療有効量の化合物Iの結晶多形形態AまたはDを投与することを含む、疼痛の処置または予防方法がここに記載される。疼痛は、例えば、癌痛、化学療法治療、神経痛、傷害に由来する疼痛を含む何らかの原因または病因に由来する疼痛または他の原因に由来する疼痛を含む。
いくつかの実施態様において、治療有効量の化合物Iの結晶多形形態AまたはDを投与することを含む、自己免疫疾患の処置方法がここに記載される。自己免疫疾患は、例えば、リウマチ性関節炎、シェーグレン症候群、I型糖尿病および狼瘡を含む。典型的な神経疾患は、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症およびハンチントン病を含む。
いくつかの実施態様において、治療有効量の化合物Iの結晶多形形態AまたはDを投与することを含む、炎症性疾患の処置方法がここに記載される。典型的な炎症性疾患は、アテローム性動脈硬化症、アレルギーおよび感染または傷害に由来する炎症を含む。
本発明による処置方法において、「有効量」は、処置を必要とする患者において一般的に所望の治療的利益をもたらすのに十分な量または用量を意味する。本発明の化合物の有効量は、所定の因子、例えば、投与の方法もしくは経路または薬物送達、薬剤の薬物動態、感染の重篤度および経過、対象の健康状態、状態および体重ならびに処置をする医師の判断と考慮して、モデリング、用量漸増または臨床的治験のような所定の方法により確認され得る。典型的な用量は、約0.1mg~1g/日、または約1mg~50mg/日、または約50~250mg/日、または約250mg~1g/日の範囲である。総投与量は、単回または分割投与量単位(例えば、BID、TID、QID)で与えられる。
患者の疾患の改善が起こると、予防または維持処置のために用量が調整され得る。例えば、投与量または投与頻度は、症状に応じて所望の治療または予防効果が維持されるレベルまで低減され得る。当然、症状が適切なレベルまで軽減されたならば、処置は終了してよい。しかしながら、患者は症状の再発に応じて長期にわたる断続的処置を必要とし得る。患者はまた、長期にわたる長期治療を必要とし得る。
医薬組成物
本発明は、本明細書に記載の化合物Iの遊離塩基多形形態AまたはDを含む医薬組成物に関する。本発明の医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、丸薬、粉末剤、持続放出製剤、溶液剤、懸濁剤のような経口投与に適切な形態であり得るか、無菌溶液、懸濁剤またはエマルジョン剤のような非経腸注射に適切な形態であり得るか、軟膏剤またはクリーム剤のような局所投与に適切な形態であり得るか、または坐剤のような直腸投与に適切な形態であり得る。医薬組成物は、正確な投与量の単回投与に適切な単位投与形態であり得る。医薬組成物は、従来の薬学的に許容される賦形剤を含み得る。さらに、本明細書に記載の医薬組成物は、他の医学的または薬学的物質、担体、アジュバントなどを含む。
薬学的に許容される賦形剤は、非毒性であり、その他の点では、対象への投与に生物学的に適切な物質である。このような賦形剤は、本明細書に記載の化合物の投与を容易にし、かつ有効成分と適合する。薬学的に許容される賦形剤の例は、安定化剤、滑沢剤、界面活性剤、希釈剤、抗酸化剤、結合剤、着色剤、充填剤、乳化剤または調味剤を含む。好ましい実施態様において、本発明による医薬組成物は、無菌組成物である。医薬組成物は、既知のまたは当業者に利用可能な調合技術を用いて製造され得る。
無菌組成物もまた、本発明により企図され、このような組成物を管理する国および地方の規制に従った組成物を含む。
本明細書に記載の医薬組成物および化合物は、多様な投与形態の製造のための当分野で既知の従来の方法に従って、薬学的溶媒または担体中で溶液剤、エマルジョン剤、懸濁剤または分散剤として、または固体担体とともに丸薬、錠剤、ロゼンジ剤、坐剤、サシェ、糖衣錠剤、顆粒剤、粉末剤、元へ戻すための粉末剤またはカプセル剤として製剤され得る。本発明の医薬組成物は、経口、非経腸、直腸、経鼻、局所もしくは眼の経路または吸入による適切な経路により投与され得る。いくつかの実施態様において、組成物は静脈内または経口投与のために製剤化される。
経口投与のために、本発明の化合物は、錠剤またはカプセル剤のような固体形態で、または溶液剤、エマルジョン剤もしくは懸濁剤として提供され得る。経口組成物を製造するために、本発明の化合物は、製剤化され、例えば、約0.1mg~1g/日、または約1mg~50mg/日、または約50~250mg/日、または約250mg~1g/日の用量で得られ得る。経口錠剤は、希釈剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、甘味剤、風味剤、着色剤および防腐剤のような適合する薬学的に許容される賦形剤と混合された有効成分を含む。適切な不活性充填剤は、炭酸ナトリウムおよび炭酸カルシウム、リン酸ナトリウムおよびリン酸カルシウム、ラクトース、デンプン、糖、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、ソルビトールなどを含む。典型的な液体経口賦形剤は、エタノール、グリセロール、水などを含む。デンプン、ポリビニル-ピロリドン(PVP)、デンプングリコール酸ナトリウム、微結晶セルロースおよびアルギン酸は、典型的な崩壊剤である。結合剤は、デンプンおよびゼラチンを含み得る。滑沢剤は、存在するならば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであり得る。所望ならば、錠剤は、消化管における吸収を遅延させるためにモノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルのような物質でコーティングされ得るか、または腸溶コートでコーティングされ得る。
経口投与のためのカプセル剤は、硬ゼラチンカプセル剤および軟ゼラチンカプセル剤を含む。硬ゼラチンカプセル剤を製造するために、有効成分は固体、半固体または液体希釈剤と混合され得る。軟ゼラチンカプセル剤は、有効成分を水、ピーナツ油またはオリーブ油のような油、液体パラフィン、短鎖脂肪酸のモノおよびジグリセリドの混合物、ポリエチレングリコール400またはプロピレングリコールと混合することにより製造され得る。
経口投与のための液体剤は、懸濁剤、溶液剤、エマルジョン剤またはシロップ剤の形態であり得るか、または凍結乾燥され得るか、または使用前に水または適切なビークルで元に戻すための乾燥製品として提供され得る。このような液体組成物は場合により、薬学的に許容される賦形剤、例えば、懸濁化剤(例えば、ソルビトール、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルなど);非水性ビークル、例えば、油(例えば、アーモンド油または分画されたココナッツ油)、プロピレングリコール、エチルアルコールまたは水;防腐剤(例えば、メチルもしくはプロピル p-ヒドロキシベンゾエートまたはソルビン酸);レシチンのような湿潤剤;および所望ならば、風味剤または着色剤を含んでよい。
静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻腔内または皮下経路を含む非経腸使用のために、本発明の薬剤は、適切なpHおよび等張性に緩衝化された緩衝液無菌水溶液または懸濁液で、または非経腸的に許容される油で提供され得る。適切な水性ビークルは、リンガー溶液および生理食塩水を含む。このような形態は、アンプルまたは使い捨て注入デバイスのような単位用量形態で、適切な用量を引き抜き得るバイアルのような複数用量形態で、または注入可能な製剤を調製するために使用され得る固体形態または予め濃縮された形態で提供され得る。例示的な注入用量は、数分から数日の範囲の期間、薬学的な担体と混合された約1~1000μg/kg/分の薬剤である。
経鼻、吸入または経口投与のために、本発明の医薬組成物は、例えば、適切な担体も含むスプレー製剤を用いて投与され得る。本発明の組成物は、直腸投与のために坐剤として製剤され得る。
局所適用のために、本発明の化合物は、好ましくは、クリーム剤または軟膏剤または局所投与に適切な類似のビークルとして製剤される。局所投与のために、本発明の化合物は、ビークルに対して約0.1%~約10%の薬物濃度で、薬学的な担体と混合され得る。本発明の薬剤の別の投与方法は、経皮送達に有効はパッチ製剤を利用し得る
特定量の活性化合物を含む多様な医薬組成物の製造方法は当業者に知られているか、または明らかである。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easter, Pa., 15th Edition (1975)。
薬物の組合せ
本明細書に記載の本発明の化合物は、本明細書に記載の疾患および障害の処置において、医薬組成物または方法における1以上のさらなる有効成分と組み合わせて使用され得る。さらに、さらなる有効成分は、意図される疾患標的に対する治療の有害作用を軽減する他の治療剤または薬剤を含む。このような組み合わせは、有効性の増加、他の疾患症状の改善、1以上の副作用の低減または本発明の化合物の必要用量の低減に役立ち得る。さらなる有効成分は、本発明の化合物と別々に医薬組成物投与され得るか、または単一の医薬組成物に本発明の化合物とともに含まれ得る。さらなる有効成分は、本発明の化合物の投与と同時に、投与前にまたは投与後に投与され得る。
組合せ剤は、疾患に関連する他の標的に対して有効な成分を含む、本明細書に記載の疾患および障害の処置において知られるまたは有効であることが知られるさらなる有効成分を含む。例えば、本発明の組成物および製剤および処置方法は、他の薬物または医薬、例えば、標的とする疾患または関連する症状もしくは状態の処置または緩和に有用な他の活性剤をさらに含む。癌適応症のために、さらなるこのような薬剤は、限定されないが、EGFR阻害剤(例えば、エルロチニブ、ゲフィチニブ)、Raf阻害剤(例えば、ベムラフェニブ)、VEGFR阻害剤(例えば、スニチニブ)、ALK阻害剤(例えば、クリゾチニブ)のようなキナーゼ阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍抗生物質、トポイソメラーゼ阻害剤、白金薬物、有糸分裂阻害剤、抗体、ホルモン治療剤またはコルチコステロイドのような標準的な化学治療剤を含む。疼痛適応症のために、適切な組合せ剤は、NSAIDのような抗炎症剤を含む。本発明の医薬組成物は、1以上のこのような活性剤をさらに含み得て、処置方法は、有効量の1以上のこのような活性剤をさらに投与することを含み得る。
下記に提供される実施例および製造は、さらに本発明の実施態様の特定の態様を示し、例示する。本発明の範囲は、いかなる場合も、次の実施例の範囲により限定されるものではないと理解されるべきである。
略語
本明細書に記載の実施例は、当業者に知られた次の略語により記載されたものを含む物質を使用する。
Figure 2022537385000008
実施例1
化合物Iの合成
次の合成スキームに従って、化合物Iを合成した:
(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オン(5)の製造
Figure 2022537385000009
工程1.B-1(454mg、1.49mmol)およびA-5(358mg、1.49mmol)のt-BuOH(5.0mL)溶液にヒューニッヒ塩基(963mg、7.45mmol、1.30mL)を添加した。混合物を105℃で17時間加熱した。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ISCO系、シリカ(12g)、ヘキサン)中10~40% 酢酸エチルヘキサン)により、5-1(292mg、収率38%)を得た。
工程2.5-1(18.8mg、37μmol)のDMF(3mL)溶液にKOt-Pentのトルエン溶液(1.7M、65μL)を添加した。反応物を室温で20時間撹拌した。反応物を-20℃に冷却し、飽和NHCl溶液(5mL)でクエンチし、その後、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ISCO系、シリカ(12g)、ジクロロメタン中0~5% メタノール)により、5-2(6.2mg、収率39%)を得た。
工程3.5-2(6.2mg、14.5μmol)のEtOH(4mL)溶液に、水性HClの1,4-ジオキサン溶液(4.0M、3.0mL)を添加した。混合物を70℃で6時間加熱した。混合物を冷却し、減圧下で濃縮し、高真空下で乾燥させ、粗製の5-3を得た。化合物をそのまま使用した。
工程4.5-3(6.2mg、14.5μmol)およびA-3-1A(17mg、73μmol、tert-ブチル (R)-5-メチル-1,2,3-オキサチアゾリジン-3-カルボキシレート 2,2-ジオキシド、例えば、Advanced ChemBlocks Incから入手可能)のDMF(250μL)溶液にKCO(14.0mg、101μmol)を添加し、2時間撹拌した。混合物を冷却し、水(5mL)でクエンチし、その後、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ISCO系、シリカ(12g)、ヘキサン中20~100% 酢酸エチル)により、5-4(6.1mg、収率73%)を得た。
工程5.環境温度で、5-4(6.1mg、10.7μmol)のMeOH(3mL)およびTHF(1mL)溶液に水性LiOH溶液(2.0M、1.0mL)を添加した。混合物を60℃で16時間加熱し、-20℃に冷却し、その後、水性HCl溶液(2.0M)でクエンチし、酸性にした。混合物をDCM(3×5mL)で抽出し、NaSOで乾燥させ減圧下で濃縮し、高真空下で乾燥させた。粗製の物質をDCM(4mL)に溶解し、HCl-1,4-ジオキサン溶液(4M、3mL)を添加した。混合物を環境温度で2時間撹拌し、減圧下で濃縮し、高真空下で乾燥させた。粗製の物質をDMF(2.0mL)およびDCM(4.0mL)に溶解し、ヒューニッヒ塩基(185mg、1.4mmol、250μL)を添加し、FDPP(34.5mg、89μmol)を一度に添加した。反応物を1時間撹拌し、その後、2M NaCO溶液(5mL)でクエンチした。混合物を5分間撹拌し、その後、DCM(4×10mL)で抽出した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ISCO系、シリカ(12g)、ジクロロメタン中0~5% メタノール)により、5(3.21mg、収率71%を得た)。
(1S,2R)-2-(((5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)メチル)アミノ)シクロペンタン-1-オール(A-5)の製造
Figure 2022537385000010
(1S,2R)-2-アミノシクロペンタノール HCl塩(69mg、504μmol)、ヒューニッヒ塩基(196mg、0.26mL、1.5mmol)およびA-1-4(150.00mg、504μmol)の乾燥MeOH(2.50mL)溶液を65℃で1時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、NaBH(38mg、1.0mmol)を添加した。混合物を2時間撹拌し、その後、水(3mL)でクエンチし、5分間撹拌した。混合物をDCM(3×5mL)で抽出し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ISCO系、シリカ(12g)、ヘキサン中25~50% 酢酸エチル)により、A-1(125.3mg、327μmol、収率64.9%)を得た。
工程2において5-フルオロ-2-メトキシニコチンアルデヒドを用いて、一般的方法Aに従って、化合物A-5を製造した。
エチル 6-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボキシレート(B-1)の製造。
Figure 2022537385000011
工程1.B-1-1(10.00g、47.80mmol、1.00当量、エチル 5-ヒドロキシピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボキシレート、例えば、Suzhou Devi Pharma Technology Co, Ltd.から入手可能)の酢酸(100.00mL)溶液に臭素(7.64g、47.80mmol、2.46mL、1.00当量)を添加した。混合物を180℃で6時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)は出発物質が完全に消費されたことを示し、新たな1つのスポットが見られた。混合物を水(30mL)でクエンチした。混合物をろ過し、ケーキを濃縮し、B-1-2を白色固体(10.00g、34.71mmol、収率72.62%)として得た。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ:12.34(brs、1H)、9.25(s、1H)、8.15(s、1H)、4.28(q、J=7.2Hz、2H)、1.29(t、J=7.2Hz、3H)。
工程2.B-1-2(6.00g、20.97mmol、1.00当量)のオキシ塩化リン(60mL)溶液に。混合物を120℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)は出発物質が完全に消費されたことを示し、新たな1つのスポットが見られた。反応物混合物をろ過し、減圧下で濃縮し、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)により精製し、B-1を白色固体(2.50g、8.21mmol、収率39.15%)として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ:8.94(s、1H)、8.54(s、1H)、4.43(q、J=7.2Hz、2H)、1.42(t、J=7.2Hz、3H)。
実施例2
化合物Iの結晶多形形態Aの形成
化合物I(13.8g)のエタノール(30mL)溶液を水(10mL)で処理した。沈殿から直接得られた固体の化合物Iは、化合物Iの結晶多形形態Aであった。
実施例3
化合物Iの結晶多形形態Dの形成
実施例1、工程5から直接得られた固体化合物Iの結晶多形形態A(302mg)を無水2-プロパノール(1.5mL)中で平衡化させ、化合物Iの結晶多形形態Dを得た。
化合物Iの結晶多形形態Aの試験
実施例4
化合物Iの結晶多形形態Aの粉末X線回折(PXRD)
化合物I、結晶多形形態Aのサンプルを、Mythen1K検出器およびCu-Kα1照射器を備えたStoe Stadi P粉末X線回折計でのPXRDのために使用した。収集中、好ましい配向ピークを限定するためにサンプルを回転させた。データは、0.02° 2θのステップ幅および1ステップあたり12秒のスキャン速度を用いて1.5°~50.5° 2θまで収集した。結果を図1に示す。
実施例5
化合物Iの結晶多形形態Aの示差走査熱量測定(DSC)
密封した金製サンプルパンを用いて、TA Instruments DSC Q2000でDSC測定を実施した。3.2150mgの化合物I、結晶多形形態Aのサンプルを、-70℃で平衡化させ、その後、10℃/分の速度で200℃まで昇温させた。化合物I、結晶多形形態Aのサンプルは、155.5℃のピーク温度で発熱ピークを示した。結果を図2に示す。
実施例6
化合物Iの結晶多形形態AのFT-ラマンスペクトル
1064nmで作動する近赤外Nd:YAGレーザーおよび液体窒素冷却ゲルマニウム検出器を備えたBruker MultiRAM FT-ラマン系を用いて、化合物I、結晶多形形態AのサンプルでFT-ラマンを実施した。2cm-1の分割で64回のスキャンを3500~50cm-1の範囲で積算した。レーザー力は300mWであった。100cm-1を超えるデータのみをフィルターカットオフ効果により評価した。化合物I、結晶多形形態Aのサンプルは、表3のような吸収を示した。
Figure 2022537385000012

Figure 2022537385000013
化合物Iの結晶多形形態D
実施例7
化合物Iの結晶多形形態Dの粉末X線回折(PXRD)
化合物I、結晶多形形態Dのサンプルを、Mythen1K検出器およびCu-Kα1照射器を備えたStoe Stadi P粉末X線回折計でのPXRDのために使用した。収集中、好ましい配向ピークを限定するためにサンプルを回転させた。データは、0.02° 2θのステップ幅および1ステップあたり12秒のスキャン速度を用いて1.5°~50.5° 2θまで収集した。結果を図3に示す。
実施例8
化合物Iの結晶多形形態Dの示差走査熱量測定(DSC)
密封した金製サンプルパンを用いて、A Instruments DSC Q2000でDSC測定を実施した。1.8860mgの化合物I、結晶多形形態Dのサンプルを、-70℃で平衡化させ、その後、10℃/分の速度で300℃まで昇温させた。化合物I、結晶多形形態Dのサンプルは、239.5℃のピーク温度で発熱ピークを示した。結果を図4に示す。
生物学的実施例
実施例9:
生化学的キナーゼアッセイ法
引用文献(Anastassiadis T, et al Nat Biotechnol. 2011, 29, 1039)に記載の方法に従って、生化学的キナーゼアッセイをReaction Biology社(www.reactionbiology.com、マルバーン、ペンシルベニア州)で実施した。必要とされる補因子を有する特定のキナーゼ/基質対を、反応緩衝液緩衝液;20mM Hepes pH 7.5、10mM MgCl、1mM EGTA、0.02% Brij35、0.02mg/ml BSA、0.1mM NaVO、2mM DTT、1% DMSO中で調製した。化合物を反応液に添加し、約20分後にATP(Sigma、セントルイス、ミズーリ州)と33P ATP(Perkin Elmer、ウォルサム、マサチューセッツ州)の混合物を最終濃度10μMで添加した。反応を室温で120分間実施し、反応物をP81イオン交換ろ紙(Whatman Inc.、ピスカタウェイ、ニュージャージー州)上にスポットした。0.75% リン酸中でろ紙を全体的に洗浄することにより、結合していないリン酸を除去した。不活性酵素を含む対照反応に由来するバックグラウンドを差し引いた後、キナーゼ活性データを、ビークル(ジメチルスルホキシド)反応物と比較した試験サンプル中のパーセント残存キナーゼ活性として表した。Prism(GraphPadソフトウェア)を用いて、IC50値および曲線の適合を得た。
細胞株および細胞培養:
ヒト髄質甲状腺癌細胞株TT(RET M918T変異を含む)および急性骨髄性細胞株KG-1をATCCから購入した。ヒト結腸癌細胞株KM12(TPM3-TRKAを含む)をNCIから入手した。
クローニングおよびBa/F3安定細胞株の作製
EML4-ALK遺伝子(バリアント1)をGenScriptで合成し、pCDH-CMV-MCS-EF1-Puro プラスミド(System Biosciences、Inc)にクローニングした。Ba/F3細胞をEML4-ALK野生型を含むレンチウイルスで形質導入し、Ba/F3-EML4-ALK野生型を作製した。ピューロマイシン処理、IL-3除去により、安定な細胞株を選択した。簡潔には、8μg/mLのプロタミン硫酸塩の存在下、5×10個のBa/F3細胞をレンチウイルス上清で形質導入した。その後、形質導入された細胞を10% FBSを添加したIL3含有培地RPMI1640の存在下、1μg/mL ピューロマイシンを用いて選定した。選定の10~12日後、生存細胞をIL3非依存性増殖のためにさらに選定した。
KIF5B-RET遺伝子をGenScriptで合成し、pCDH-CMV-MCS-EF1-Puroプラスミド(System Biosciences,Inc)にクローニングした。KIF5B-RET点変異 V804MおよびG810CをGenScriptでPCRにより作製し、シーケンシングにより確認した。Ba/F3細胞をKIF5B-RET野生型または変異型を含むレンチウイルスで形質導入し、Ba/F3-KIF5B-RET野生型および変異型を形質導入する。ピューロマイシン処理、IL-3除去により、安定な細胞株を選択した。簡潔には、8μg/mLのプロタミン硫酸塩の存在下、5×10個のBa/F3細胞をレンチウイルス上清で形質導入した。その後、形質導入された細胞を10% FBSを添加したIL3含有培地RPMI1640の存在下、1μg/mL ピューロマイシンを用いて選定した。選定の10~12日後、生存細胞をIL3非依存性増殖のためにさらに選定した。
細胞増殖アッセイ:
384ウェル白色プレートに1ウェルあたり2000個の細胞を24時間播種し、その後、化合物で72時間(37℃、5% CO)処理した。製造者のプロトコルに従って、CellTiter-Gloルシフェラーゼベース検出アッセイ(Promega)を後いて細胞増殖を測定した。GraphPad Prismソフトウェア(GraphPad、Inc.,サンディエゴ、カリフォルニア州)を用いてIC50を決定した。
データおよび結果:
化合物Iの酵素キナーゼ活性
Figure 2022537385000014
抗細胞増殖活性
Figure 2022537385000015
化合物I抗細胞増殖比較
Figure 2022537385000016
図5Aおよび図5Bも参照。
化合物IはBa/F3 KIF5B-RET G810C自動リン酸化を強力に阻害する
Ba/F3遺伝子組み換え細胞におけるY905でのRET-G810C リン酸化に対する効果。多様な濃度の化合物I、LOXO-292をBa/F3 KIF5B-RET G810C(24ウェルプレート中、1ウェルあたり100万個の細胞)と4時間インキュベートした。細胞を回収し、溶解し、SDS-PAGEおよび関連する抗体を用いた免疫ブロッティングによりp-RET(Y905、RETレベルを決定した。アクチンをローディングコントロールとして使用した。化合物Iは1~3nMのIC50を有し、LOXO-292はIC50300nMを超えるものであった。結果を図6Aおよび図6Bに示す。

Claims (40)

  1. (3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンまたはその水和物の結晶多形形態。
  2. 結晶形態が(7S,13R)-11-フルオロ-7,13-ジメチル-6,7,13,14-テトラヒドロ-1,15-エテノピラゾロ[4,3-f][1,4,8,10]ベンゾオキサトリアザシクロトリデシン-4(5H)-オンの遊離塩基またはその水和物の多形形態である、請求項1に記載の結晶多形形態。
  3. 結晶形態が一水和物である、請求項1または2に記載の結晶多形。
  4. 結晶形態が無水物である、請求項1または2に記載の結晶多形。
  5. 20.1±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの結晶多形形態A。
  6. 11.3±0.1および20.1±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項5に記載の結晶多形形態。
  7. 11.3±0.1、20.1±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項5または6に記載の結晶多形形態。
  8. 11.3±0.1、18.0±0.1、20.1±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項5~7のいずれか一項に記載の結晶多形形態。
  9. 10.3±0.1、11.3±0.1、18.0±0.1、20.1±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項5~8のいずれか一項に記載の結晶多形形態。
  10. 10.3±0.1、11.3±0.1、16.6±0.1、18.0±0.1、20.1±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項5~9のいずれか一項に記載の結晶多形形態。
  11. 10.3±0.1、11.3±0.1、16.6±0.1、18.0±0.1、20.1±0.1、20.5±0.1および23.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項5~10のいずれか一項に記載の結晶多形形態。
  12. 18.8±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの結晶多形形態D。
  13. 18.8±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項12に記載の結晶多形形態。
  14. 12.3±0.1、18.8±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項12または13に記載の結晶多形形態。
  15. 12.3±0.1、18.8±0.1、19.4±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項12~14のいずれか一項に記載の結晶多形形態。
  16. 12.3±0.1、13.1±0.1、18.8±0.1、19.4±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項12~15のいずれか一項に記載の結晶多形形態。
  17. 12.3±0.1、13.1±0.1、15.3±0.1、18.8±0.1、19.4±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項12~16のいずれか一項に記載の結晶多形形態。
  18. 9.4±0.1、12.3±0.1、13.1±0.1、15.3±0.1、18.8±0.1、19.4±0.1および20.9±0.1の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項12~17のいずれか一項に記載の結晶多形形態。
  19. 表3から選択される少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7または少なくとも約8のピークを含むラマンスペクトルを有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の結晶多形形態。
  20. 図1に示されるものと実質的に同一の粉末X線回折パターンを有する、(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの結晶多形形態。
  21. 図3に示されるものと実質的に同一の粉末X線回折パターンを有する、(3aR,11S,20aS)-7-フルオロ-11-メチル-2,3,3a,12,13,20a-ヘキサヒドロ-1H,5H-17,19-(メテノ)シクロペンタ[5,6][1,4]オキサジノ[3,4-i]ピラゾロ[4,3-f]ピリド[3,2-l][1,4,8,10]オキサトリアザシクロトリデシン-14(11H)-オンの結晶多形形態。
  22. 請求項1~21のいずれか一項に記載の結晶多形形態を含む医薬組成物。
  23. 治療有効量の請求項1~21のいずれか一項に記載の結晶多形形態を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における疾患の処置方法。
  24. 哺乳動物がヒトである、請求項23に記載の方法。
  25. 疾患が癌、疼痛、神経疾患、自己免疫疾患および炎症から成る群から選択されるものである、請求項23または24に記載の方法。
  26. 疾患が癌である、請求項23~25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 癌が、肺癌、非小細胞性肺癌、小細胞肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頚部癌、肝細胞癌、皮膚または眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、胃および食道-胃癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、未分化大細胞リンパ腫などのリンパ性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または輸尿管の癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、神経膠芽腫、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍およびこれらの組合せから成る群から選択されるものである、請求項26に記載の方法。
  28. 疾患が遺伝的に変化したRETにより媒介される癌である、請求項23~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 疾患が、A883F、E762Q、G691S、L790F、M918T、R749T、R813Q、S891A、S904A、S904F、V778I、V804L、V804M、Y791FおよびY806Hから成る群から選択される少なくとも1点の変異を含む遺伝的に変化したRETによる媒介される癌である、請求項23~27のいずれか一項に記載の方法。
  30. 疾患が、RET遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントおよびタンパク質二量体化またはオリゴマー化を促進するためにコイルドコイル相互作用を形成し得るタンパク質のフラグメントを含む融合タンパク質により媒介される癌である、請求項23~27のいずれか一項に記載の方法。
  31. 疾患が、RET遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントならびにKIF5B、CCDC6、NCOA4、TRIM24、TRIM33、PRKAR1A、GOLGA5、KTN1、ERC1、MBD1およびTRIM27から成る群から選択される遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメント含む融合タンパク質により媒介される癌である、請求項23~27のいずれか一項に記載の方法。
  32. 融合タンパク質がRET遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントおよびKIF5B遺伝子によりコードされるタンパク質のフラグメントを含む、請求項31に記載の方法。
  33. 遺伝的に変化したRETが、KIF5B-RET、CCDC6-RET、NCOA4-RET、TRIM24-RET、TRIM33-RET、PRKAR1A-RET、GOLGA5-RET、KTN1-RET、ERC1-RET、MBD1-RETまたはTRIM27-RET融合タンパク質である、請求項28に記載の方法。
  34. 遺伝的に変化したRETがKIF5B-RET融合タンパク質である、請求項28または33に記載の方法。
  35. KIF5B-RET融合タンパク質が野生型タンパク質である、請求項28、33または34に記載の方法。
  36. KIF5B-RET融合タンパク質が少なくとも1つの耐性変異を含む、請求項28、33または34に記載の方法。
  37. KIF5B-RET融合タンパク質が少なくとも1つのゲートキーパー耐性変異を含む請求項28、33または34に記載の方法。
  38. KIF5B-RET融合タンパク質が少なくとも1つのソルベントフロント耐性変異を含む、請求項28、33または34に記載の方法。
  39. KIF5B-RET融合タンパク質が、A883F、E762Q、G691S、L790F、M918T、R749T、R813Q、S891A、S904A、S904F、V778I、V804L、V804M、Y791F、Y806H、V804M、G810R、G810CおよびG810Sから成る群から選択される少なくとも1つの変異を含む、請求項28、33または34に記載の方法。
  40. KIF5B-RET融合タンパク質がV804M、G810RG810CおよびG810Sから成る群から選択される少なくとも1つの変異を含む、請求項28、33または34に記載の方法。
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