JP2022537210A

JP2022537210A - ディフューザを備えた芳香剤ボトル

Info

Publication number: JP2022537210A
Application number: JP2021575988A
Authority: JP
Inventors: ジョルジュビュゾー，エルベ
Original assignee: イーエルシーマネージメントエルエルシー
Priority date: 2019-06-20
Filing date: 2020-06-22
Publication date: 2022-08-24
Also published as: WO2020257806A1; EP3986202A1; KR20220020969A; US20200399023A1; EP3986202A4; AU2020297624B2; AU2020297624A1; US11267615B2; CA3144380A1; CN114206401A

Abstract

環境中への芳香剤製品の制御された放出のためのディフューザ部材を備えた芳香剤ボトル。芳香剤ボトルは、ある表面に液体芳香剤製品を吹き付けるための噴霧ポンプを使用する。ディフューザ部材は、容器の外装部分に格納されている。ディフューザ部材は、芳香性の分子の制御された放出を生じさせること可能である。芳香剤ボトルは、通常の形式で香水を皮膚に吹き付けるために使用することもできる。【選択図】図１

Description

本発明は、香水ディスペンサおよび環境中への香水の制御された放出のためのディフューザの分野に関する。

背景
香水または精油のような液体芳香剤製品を吸収性の材料に施した場合、この液体芳香剤製品は、材料内の小さな空間または気孔内に蓄積する。このことは、環境中への芳香性の分子の蒸発を遅らせる効果を有している。この目的のために役立ち得る吸収性の材料の例は、種々異なる木材、スポンジ、コットン、不織布、溶岩石およびセラミックスを含んでいる。この効果は、芳香性の分子の制御された安定的な放出により、よい香りのする環境を作り出すために使用することができる。

よい香りのする環境を作り出す１つの方法は、よい香りのする環境が望まれている空間にある吸収性の材料の表面に１種以上の芳香剤製品を施すことを含んでいる。このことは、ボトルから吸収性の材料へと芳香剤製品を注ぐかまたは吹き付けることによって行われてきた。芳香剤製品中の芳香性の分子は、吸収性の材料の気孔内に蓄積し、環境中へゆっくりと放出される。一般に、この方法では、吸収性の材料は、芳香剤製品のボトルから常に分離している。

よい香りのする環境を作り出す別の公知の方法は、木製リードを利用する。竹および籐は、この目的にとって一般的である。１つ以上のリードの一端が、香水または精油の瓶の液槽内に挿入されている一方で、反対側の端は、瓶から出るように延びている。香水または精油は、瓶から出るように延びている各リードの部分内へと吸い上げられ、繊維間の小さな空間内に蓄積し、この空間から芳香性の分子が空気中へゆっくりと時間をかけて放出される。この方法は、瓶内の香水の液槽内へ連続的に直接にアクセスできる場合にのみ使用することができる。

発明者らが知る限り、容器の外装部分にディフューザ部材を格納する芳香剤製品の容器は知られていない。

本体を貫通する穴を有するガラス瓶が知られている。「本体を貫通する」とは、穴が、一方の外面から他方の外面にまで、瓶を完全に貫通する通路として形成されていることを意味する。この例には、米国意匠特許発明第４７６５０号明細書、第７１１２５号明細書、第１８３９４０号明細書、第１９５５９９号明細書、第１９９６９９号明細書、第２７６７９１号明細書、第３０１３０７号明細書、第５１９０３３号明細書が含まれる。

発明の概要
本発明は、液体芳香剤製品のための容器、好適にはガラスと、芳香剤製品をある表面に吹き付けるための噴霧ポンプと、容器の外装部分に格納されたディフューザ部材とを備える。ディフューザ部材は、液体芳香剤製品が補充された場合に、芳香性の分子の制御された放出を生じさせることが可能である。

液体芳香剤製品のための容器と、容器の外装部分に位置する凹部内に格納されているディフューザ部材とを示す図である。液体芳香剤製品のための容器の凹部から取り外されようとしているディフューザ部材を示す図であり、凹部は、一方の外面から他方の外面まで容器を完全に貫通する通路として形成されている。ディフューザ部材が取り出された状態で、図２に示した容器を示す図である。液体芳香剤製品が吹き付けられているディフューザ部材を示す図である。液体芳香剤製品が吹き付けられた後に、図２に示した容器内に再び挿入されているディフューザ部材を示す図である。図２に示した通路の１つの実施形態を示す図であり、通路は、一方の外面から他方の外面へと通過するにつれて次第に狭くなっている。図２に示した通路の別の実施形態を示す図であり、通路は、一方の外面から他方の外面へ通過するにつれてまず狭くなり、次いで広くなっている。

詳細な説明
本発明は、液体芳香剤製品のための容器（１）と、この容器に取り付けられ、液体芳香剤製品をある表面に吹き付けるための噴霧ポンプ（２）であって、容器から液体芳香剤製品を汲み上げることができる噴霧ポンプと、容器の外装部分に格納されたディフューザ部材（３）とを備える。ディフューザ部材は、芳香性の分子の制御された放出を生じさせることが可能である。

図面を参照すると、容器（１）は、香水または１種以上の精油のような液体芳香剤製品を貯蔵するために適している。好適な容器は、芳香剤製品に対して不活性であるガラス瓶を含むが、特に芳香剤製品に対して不活性である表面処理によって内部がライニングされている場合には、プラスチック製容器および金属製容器も有益であるかもしれない。香水は、一般的にはアルコールベースで提供されているが、水性アルコールまたは単純に水性である香水が知られており、本発明において使用することができる。本発明の容器は、典型的には、香水産業において一般的に見られるタイプのスプレーポンプ（２）を受け入れるためのネックを備えて形成されている。これらのポンプは、圧着（crimp-on）タイプ、非圧着タイプまたはねじ付けタイプであってよい。別の特定のディフューザ設計に対する本発明の利点の１つは、いくつかのディフューザ設計が容器の液溜め部へのアクセスを要求するのに対して、本発明はスプレーポンプを容器に恒久的に取り付けておくことができる（すなわち、圧着タイプである）ことである。

容器（１）の外装は、ディフューザ部材３を収容するための場所を有している。このためには、容器の外面に凹部（１０）が設けられている。凹部は、有底穴として、または容器を完全に貫通する通路として形成されていてもよい。好適には、凹部は、一方の外面から他方の外面まで容器を完全に貫通する通路として形成されている。以下では、本発明のこの好適な態様を説明するが、本発明の原理は、凹部が有底穴として形成されている態様に容易に適用可能である。

図２～図５に示した容器（１）では、凹部（１０）は、一方の外面、すなわち容器の前面（１a）から、他方の外面、つまり容器の後面（１b）まで貫通する通路（１c）として形成されている。「前」および「後」という表記は、この段階では任意であり、異形の容器にとって、「前」および「後」という用語は、別に意味を有しないかもしれないことが理解される。強調されているのは、好適な実施形態において、凹部が、容器の表面のある領域へ入り、容器の表面の別の領域から出てくる通路を形成していることである。

通路（１c）は、端から端まで一形状の横断面を有している。たとえば、図面において、横断面の形状は端から端までほぼ矩形であるが、これに限定されていない。通路の端から端までの横断面形状は、円形、三角形または異形のような、容器の製造が許容するあらゆる形状であってよい。しかし、好適な実施形態において、通路は、直線であるか、または直線に極めて近い。すなわち、通路は、長手方向軸線に沿って一定またはほぼ一定である横断面形状を有している。この通路の１つの例は、図３において最も良好に確認することができ、矩形の横断面形状は、水平方向の長手方向軸線（１e）に沿ってほぼ一定である。この特徴は、硬質のディフューザ部材（３）を通路内へ、かつ通路から出るように移動させることを可能にする。通路が捩れや捻りを有している場合には、硬質のディフューザ部材（３）はこの移動を行うことができない。しかし、ディフューザが柔軟な材料から形成されている場合、通路が直線である必要はない。

ディフューザ部材（３）は、ディフューザ部材の外面（３c）を有する１種以上の活性材料（３a）を備えている。「活性材料」とは、この材料の表面が芳香性の分子を保持し、制御された形式で時間をかけてゆっくりと放出できることを意味している。この目的のために適した材料には、木材、スポンジ、コットン、不織布、溶岩石および多孔質セラミックスを含むことができる。ディフューザ部材は、芳香性の分子のゆっくりとした放出を調整しない１種以上の不活性材料（３b）も含むことができる。このような材料は、活性材料を支持するために、またはディフューザ部材の取り扱いを補助するために、または容器（１）の通路（１c）内におけるディフューザ部材の固定を補助するために、ディフューザに追加することができる。図面において、活性材料および不活性材料は、平坦な界面で結合しており、接着剤のような任意の適切な手段によって互いに接着されていてよい。

概して、ディフューザ部材（３）は、容器（１）の凹部（１０）内に格納または収容されるように十分に小さい。いくつかの好適な実施形態では、ディフューザ部材は、通路（１c）のような凹部内に完全にフィットするので、ディフューザ部材のどの部分も、容器の表面を越えて突出していない。別の実施形態では、ディフューザ部材の一部が、容器の表面を越えて突出しており、これにより、この部分をユーザが掴んで、凹部から持ち上げることができる。

通路（１c）は、容器の表面（１d）により画定されている（図３を参照）。好適には、ディフューザ部材は、通路のこの面（１d）と締まり嵌めを形成するので、ディフューザ部材は、通路から脱落しないが、ユーザによって僅かな力を加えることで取り出すことができる。

好適には、ディフューザ部材（３）は、端から端まで通路（１c）と同一の横断面形状を有している。このことは、ディフューザ部材が、まさにその形状に応じて、任意の向きで、または限られた数の向きだけで、または１つの向きだけで通路内にフィット可能であることを意味することができる。芳香剤ボトルおよびディフューザ部材の一貫した外観を得ることが必要である場合、ただ一つの向きが好適であり得る。たとえば、ディフューザ部材が表面装飾または文字列を有している場合、装飾または文字列が常に同一の向きであることを保証すると有利である。図面において、通路およびディフューザ部材の端から端までの横断面形状は矩形であるが、これらの少なくとも一方の横断面形状が矩形から僅かに外れることで、ディフューザ部材は１つの向きだけで通路内にフィットすることができる。

いくつかの実施形態では、ディフューザ部材（３）を通路（１c）の一端だけから挿入し、かつ取り出すことが可能である。通路の他端は、ディフューザ部材を受け入れるには過小であるようにされている。ディフューザ部材は、通路内に緩く設置されていてもよく、または通路の中央に向けて漸次の狭窄が設けられている場合、ディフューザ部材が収容のために通路に挿入されたときに締まり嵌めが形成される。このタイプの通路は、図６により示されている。

代替的には、通路（１c）の両端が、ディフューザ部材（３）を受け入れるのに十分なほど大きくてもよい。通路全体がディフューザ部材より大きい場合、ディフューザ部材は、単に緩く通路内に設置されるだけである。代替的には、通路の中央が、いずれかの端よりも狭くてもよい。通路とディフューザ部材との間に僅かな締め代しか存在しない場合、ディフューザ部材は、通路のいずれかの端に入ることができ、完全に通路を通過して、かつ反対側の端から取り外すことができる。「僅かな締め代」とは、収容のためにディフューザ部材を所定の場所に保持するのに十分な締め代を意味するが、ユーザは、この締め代に打ち勝つためにディフューザ部材を容易に押すことができる。別の代替手段では、ディフューザ部材が、通路（１c）のいずれかの端に入ることができるが、中央へ向けた通路の狭窄は、僅かな締め代よりも大きく、ディフューザ部材が通路の他端へ通過することを防止するのに十分である。この場合、ディフューザ部材は、このディフューザ部材が入った、通路の同一の端から取り出される必要がある。これらの実施形態の全てが、図７によって示唆されている。

任意には、ディフューザ部材（３）のいくつかの寸法が、その長手方向軸線に沿って変化していてもよい。このことは、上述のように、通路（１c）が、その水平方向の長手方向軸線（１e）に沿って一定の横断面サイズおよび形状を有している場合に、特に有用である。このような場合、ディフューザ部材をあらゆる締め代なしに通路（１c）内に挿入することができるが、ディフューザ部材が通路内にさらに押し込まれると、ディフューザ部材の寸法の増大によって、ディフューザ部材（３）と通路（１c）との間に締まり嵌めが生じる。このことの例は、ディフューザ部材の外周部が、不活性材料（３b）の外面（３d）から活性材料（３a）の外面（３c）へ向かって見て増大している図４において確認することができる。

ユーザが、芳香剤を導入することにより自身の環境を変更したい場合には、ユーザは容器（１）の凹部（１０）からディフューザ部材（３）を取り外す。凹部が通路（１c）として形成されている場合、ディフューザ部材を通路から押し出すために、ディフューザ部材の一側に圧力を加えることができる。凹部が有底穴として形成されている場合、ディフューザ部材は、穴から引き出されなければならない。凹部から取り出され、スプレーポンプ（２）からキャップ（４）が取り外された状態で、ユーザは、活性材料（３a）の表面（３c）の少なくとも一部に液体芳香剤製品を吹き付けることによって、液体芳香剤製品をディフューザ部材に補充する。この段階で、ディフューザ部材を凹部内に戻すことができる。凹部が有底穴として形成されている場合、ユーザは、ディフューザ部材の、吹き付けが行われた部分が確実に外を向くようにすべきである。しかし、凹部が容器を通過する通路として形成されている場合、通路内でのディフューザ部材の向きはあまり重要ではない。いずれの方法でも、製品の容器とディフューザ部材とは、常に一緒にされる。当然ながら、容器は、通常の形式で香水を皮膚に吹き付けるために使用することもできる。

Claims

液体芳香剤製品を収容するのに適した容器（１）であって、前記容器は、凹部（１０）を有する外面（１a）と、
前記凹部に格納されたディフューザ部材（３）と、を備え、
前記ディフューザ部材は、前記液体芳香剤製品が補充された場合に芳香性の分子の制御された放出を生じさせることが可能である、容器（１）およびディフューザ部材（３）。
前記凹部（１０）は、前記容器を完全に貫通する通路（１c）として形成されている、請求項１に記載の容器（１）およびディフューザ部材（３）。
前記ディフューザ部材は、前記通路（１c）内で締まり嵌めを形成する、請求項２に記載の容器（１）およびディフューザ部材（３）。
前記ディフューザ部材を前記通路（１c）のいずれかの端に完全に挿入することが可能である、請求項３に記載の容器（１）およびディフューザ部材（３）。
前記ディフューザ部材を前記通路（１c）のいずれかの端に挿入し、前記ディフューザ部材に前記通路を通過させ、次いで、前記通路の反対側の端から前記ディフューザ部材を取り出すことが可能である、請求項４に記載の容器（１）およびディフューザ部材（３）。
前記ディフューザ部材を前記通路（１c）の一端だけに完全に挿入することが可能である、請求項３に記載の容器（１）およびディフューザ部材（３）。
前記ディフューザ部材が、限られた数の向きだけで前記通路内にフィットすることができる、請求項３に記載の容器（１）およびディフューザ部材（３）。
前記ディフューザ部材が、１つの向きだけで前記通路内にフィットすることができる、請求項７に記載の容器（１）およびディフューザ部材（３）。
前記容器に恒久的に取り付けられ、前記ディフューザ部材への補充のために液体芳香剤製品を前記容器から汲み上げることができる噴霧ポンプをさらに備える、請求項１に記載の容器（１）およびディフューザ部材（３）。