JP2022535120A - 2,3,5-三置換ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン化合物 - Google Patents

2,3,5-三置換ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン化合物 Download PDF

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Abstract

本明細書では、PI3Kγを阻害する化合物、及び当該化合物(複数可)を含む組成物、及び当該化合物を合成する方法を記載している。また、少なくとも部分的にPI3Kγが媒介するがん及び免疫関連障害などの多種多様の疾患、障害、及び病態の治療のための当該化合物及び組成物の使用も記載している。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年6月4日に出願した米国仮番号62/857,148号の優先権の利益を35 U.S.C.§119(e)の下で主張するものであって、参照により、その全内容を本明細書で援用する。
連邦政府の支援の下で研究開発が行われた発明の権利に関する陳述
該当せず
コンパクトディスクで提出した「配列表」、表、またはコンピュータプログラムリスト付属書類の参照
該当せず
ホスファチジルイノシトール 3-キナーゼ(PI3K)は、脂質キナーゼのファミリーに属しており、ホスホイノシチドのイノシトール環の3-OHをリン酸化する。これらの酵素は、細胞の成長、増殖、分化、運動性、細胞内輸送などの重要な細胞プロセスにおいて中心的な役割を果たしている。ホスホイノシチド 3-キナーゼ(PI3K)経路の脱制御は、がん、糖尿病、血栓症、関節リウマチ、喘息などの数多くの病状に関係している。現在までに、8つの公知のファミリーメンバーが、I、II、IIIの3つのクラスに細分されており、また、クラスIは、それらの調節タンパク質とシグナル伝達経路に基づいて、IA(PI3Kα、β、及びδ)、及びIB(PI3Kγ)にさらに細分化されている[J.Med.Chem.2019,62,10,4815-4850]。4つのアイソフォームは、機能と組織分布の点では異なるが、クラスI PI3Kは、免疫調節において重要な役割を果たしている。PI3Kα及びPI3Kβアイソフォームの発現は遍在しているが、PI3Kδ及びPI3Kγアイソフォームは、主に白血球で発現している[J.Med.Chem.2012,55,20,8559-8581]。PI3Kαは、血管新生とインスリンシグナル伝達に不可欠であるが、PI3KδとPI3Kγを阻害すると、がんに対する免疫応答が高まることが知られている。
PI3Kγの発現プロファイルは、心筋細胞、線維芽細胞、及び平滑筋細胞などの構造集団を含むまでに拡大してきた。心臓PI3Kγは、筋小胞体のホスホジエステラーゼ、すなわち、カテコールアミン誘発心室性不整脈に対する潜在的保護メカニズムを調節することが知られている。線維芽細胞及び基底細胞でのPI3Kγ発現の高まりは、特発性肺線維症に関係している。造血細胞とは異なり、非造血細胞でのPI3Kγ活性は、ノックアウトマウスで認められたように、肥満とインスリン抵抗性の発症において重要な役割を果たしている。
がん、炎症、及び免疫調節病態でのPI3Kγの間での有意な相関に鑑みて、当該技術分野では、PI3Kγ阻害剤が待望されている。本発明は、この要望に応じるものであり、また、関連する利点も提供する。
本発明は、ホスホイノシチド 3-キナーゼ(γアイソフォーム)の活性を阻害する化合物に関する。当該化合物は、式(I):
Figure 2022535120000001
で表したもの、または、医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物であり、式中、X、R1a、R1b、R、R4a及びR4bは、以下に定義した通りである。
関連する態様では、本明細書では、対象(例えば、ヒト)のがんを治療または予防する方法を提供しており、対象に対して、本明細書に記載した少なくとも1つのPI3Kγ阻害剤の治療有効量を投与することを含む。一部の実施形態では、本明細書では、対象に対して、本明細書に記載した化合物の少なくとも1つを、PI3Kγ媒介性調節不全の進行を逆転、遅延または停止する有効量で投与して、対象のがんを治療または予防する方法を提供する。
本明細書に記載した化合物及び組成物を使用して治療し得るがんの例として:前立腺、大腸、膵臓、子宮頸部、胃、子宮内膜、脳、肝臓、膀胱、卵巣、精巣、頭部、頸部、皮膚(黒色腫や基底がん腫など)、中皮内膜、白血球(リンパ腫や白血病など)食道、乳房、筋肉、結合組織、腸、肺(小細胞肺癌や非小細胞肺癌など)、副腎、甲状腺、腎臓、または骨のがん;神経膠芽細胞腫、中皮腫、腎細胞癌、胃癌、肉腫、絨毛癌、皮膚基底細胞癌、及び精巣セミノーマがあるが、これらに限定されない。本発明の一部の実施形態では、がんは、黒色腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、白血病、脳腫瘍、リンパ腫、肉腫、卵巣癌、頭頸部癌、頸部癌、またはカポジ肉腫である。本発明の化合物及び組成物で治療するがんの候補を、以下でさらに説明する。
特定の実施形態では、本明細書では、対象(例えば、ヒト)の感染性障害(例えば、ウイルス感染)を治療または予防する方法を提供しており、対象に対して、少なくとも1つのPI3Kγ阻害剤(例えば、本発明の新規阻害剤)の治療有効量を投与することを含む。一部の実施形態では、感染性障害は、ウイルス感染症(例えば、慢性ウイルス感染症)、細菌感染症、真菌感染症、または寄生虫感染症である。特定の実施形態では、ウイルス感染は、ヒト免疫不全ウイルス、またはサイトメガロウイルスである。
さらに別の実施形態では、本明細書では、対象(例えば、ヒト)の免疫関連疾患、障害または病態を治療または予防する方法を提供しており、対象に対して、本明細書に記載した少なくとも1つのPI3Kγ阻害剤の治療有効量を投与することを含む。免疫関連疾患、障害、及び病態の例を、以下で説明する。
さらに別の実施形態では、本明細書では、対象(例えば、ヒト)の炎症を治療または予防する方法を提供しており、対象に対して、本明細書に記載した少なくとも1つのPI3Kγ阻害剤の治療有効量を投与することを含む。炎症性疾患、障害、及び病態の例を、以下で説明する。
PI3Kγ活性を調節して全体的または部分的に治療または予防することができるその他の疾患、障害及び病態は、本明細書で提供するPI3Kγ阻害剤化合物の候補適応症である。
本明細書では、1つ以上のさらなる作用物質と、記載したPI3Kγ阻害剤との組み合わせの使用も提供する。1つ以上のさらなる作用物質は、一部のPI3Kγ調節活性を有し得る;あるいは、それらは、異なる作用機序を通じて機能し得る。一部の実施形態では、そのような作用物質は、放射線(例えば、局所放射線療法または全身放射線療法)及び/または非薬理学的性質のその他の治療法を含む。併用療法を利用する場合、本明細書に記載した化合物(複数可)と、1つのさらなる作用物質(複数可)は、単一の組成物または複数の組成物の形態とし得る、そして、治療法を、同時に、連続して、または一部のその他のレジメンを通じて実施し得る。例として、本発明は、放射線段階の後に化学療法段階を行う治療レジメンを企図している。この併用療法は、相加効果または相乗効果をもたらし得る。併用療法のその他の利点を、以下に説明する。
特定の実施形態では、本明細書に記載したPI3Kγ阻害剤を、免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて使用する方法を、本明細書で提供する。抗原特異的T細胞応答を増幅する免疫チェックポイントのブロックは、ヒトのがん治療において有望な手法であることが知られている。免疫チェックポイント(リガンド及び受容体)は、その一部が様々な種類の腫瘍細胞で選択的にアップレギュレーションを受けており、そして、ブロックの候補となる当該免疫チェックポイントの例として、PD-1(プログラム細胞死タンパク質1);PD-L1(PD-1リガンド);BTLA(B及びTリンパ球アテニュエーター);CTLA-4(細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4);TIM-3(T細胞膜タンパク質3);LAG-3(リンパ球活性化遺伝子3);TIGIT(Ig及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体);及び、キラー阻害受容体がある。免疫チェックポイント阻害剤、及びそれとの併用療法は、本明細書のその他の箇所で詳細に説明する。
その他の実施形態では、本明細書では、対象のがんを治療する方法を提供しており、対象に対して、治療有効量の少なくとも1つのPI3Kγ阻害剤と、少なくとも1つの化学療法剤を投与することを含み、当該化学療法剤として、アルキル化剤(例えば、窒素マスタード、例えば、クロランブシル、シクロホスファミド、イソファミド、メクロレタミン、メルファラン、及びウラシルマスタード;チオテパなどのアジリジン;ブスルファンなどのメタンスルホン酸エステル;ヌクレオシド類似体(例えば、ゲムシタビン);ニトロソ尿素、例えば、カルムスチン、ロムスチン、及びストレプトゾシン;トポイソメラーゼI阻害剤(例えば、イリノテカン);白金錯体、例えば、シスプラチン、カルボプラチン、及びオキサリプラチン;生体還元性アルキル化剤、例えば、マイトマイシン、プロカルバジン、ダカルバジン、及びアルトレタミン;アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、及びイダルビシン)をベースとした治療法;DNA鎖切断剤(例えば、ブレオマイシン);トポイソメラーゼII阻害剤(例えば、アムサクリン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ドキソルビシン、エトポシド、及びテニポシド);DNA副溝結合剤(例えば、プリカマイシン);代謝拮抗剤(例えば、葉酸アンタゴニスト、例えば、メトトレキサート、及びトリメトレキサート;ピリミジンアンタゴニスト、例えば、フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、CB3717、アザシチジン、シタラビン、及びフロクスウリジン;プリンアンタゴニスト、例えば、メルカプトプリン、6-チオグアニン、フルダラビン、ペントスタチン;アスパラギナーゼ;及び、ヒドロキシウレアなどのリボヌクレオチド還元酵素阻害剤);チューブリン相互作用剤(例えば、ビンクリスチン、エストラムスチン、ビンブラスチン、ドセタキソール、エポチロン誘導体、及びパクリタキセル);ホルモン剤(例えば、エストロゲン;コンジュケートしたエストロゲン;エチニルエストラジオール;ジエチルスチルベストロール;クロルトリアニセン;イデネストロール;プロゲスチン、例えば、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、メドロキシプロゲステロン、及びメゲストロール;及び、アンドロゲン、例えば、テストステロン、プロピオン酸テストステロン、フルオキシメステロン、及びメチルテストステロン);副腎コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、及びプレドニゾロン);黄体形成ホルモン放出剤、またはゴナドトロピン放出ホルモンアンタゴニスト(例えば、酢酸ロイプロリド、及び酢酸ゴセレリン);及び、抗ホルモン抗原(例えば、タモキシフェン、フルタミドなどの抗アンドロゲン剤;及び、抗副腎剤、例えば、ミトタン及びアミノグルテチミド)があるが、これらに限定されない。本発明は、当該技術分野で公知のその他の作用物質(例えば、三酸化ヒ素)、及び将来開発されるその他の化学療法剤と組み合わせて、ホスホイノシチド 3-キナーゼ(γアイソフォーム)(PI3Kγ)阻害剤を使用することも企図している。
一部の実施形態では、本明細書では、がんを治療する方法を提供しており、本明細書に記載したPI3Kγ阻害剤の治療有効量を、少なくとも1つの化学療法剤と組み合わせて投与して、いずれか一方だけを投与した場合に認められるがん生存率よりも高いがん生存率をもたらす。がんを治療する方法に関するさらなる実施形態では、本明細書に記載したPI3Kγ阻害剤の治療有効量と、少なくとも1つの化学療法剤との組み合わせを投与すると、いずれか一方の薬剤だけを投与して認められる腫瘍の大きさまたは腫瘍の増殖の抑制と比較して、腫瘍の大きさが縮小し、または腫瘍の増殖が緩慢になる。
さらなる実施形態では、本発明は、対象のがんを治療または予防するための方法を企図しており、対象に対して、本明細書に記載した少なくとも1つのPI3Kγ阻害剤の治療有効量と、少なくとも1つのシグナル伝達阻害剤(STI)の治療有効量を投与することを含む。特定の実施形態では、少なくとも1つのSTIを、bcr/ablキナーゼ阻害剤、上皮成長因子(EGF)受容体阻害剤、her-2/neu受容体阻害剤、及びファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(FTI)からなる群から選択する。その他の候補STI剤は、本明細書のその他の箇所で説明する。
本発明は、対象の腫瘍細胞の拒絶を強める方法も企図しており、少なくとも1つの化学療法剤、及び/または放射線療法を、PI3Kγ阻害剤と組み合わせて利用することを含み、その結果、腫瘍細胞の拒絶は、PI3Kγ阻害剤、化学療法剤、または放射線療法のいずれか1つだけを利用した場合よりも強くなる。
さらなる実施形態では、本発明は、対象のがんを治療する方法を提供しており、対象に対して、少なくとも1つのPI3Kγ阻害剤の治療有効量と、PI3Kγ阻害剤以外の少なくとも1つの免疫調節剤の治療有効量を投与することを含む。特定の実施形態では、少なくとも1つの免疫調節剤を、CD40L、B7、B7RP1、抗CD40、抗CD38、抗ICOS、4-IBBリガンド、樹状細胞がんワクチン、IL2、IL12、ELC/CCL19、SLC/CCL21、MCP-1、IL-4、IL-18、TNF、IL-15、MDC、IFN-a/-13、M-CSF、IL-3、GM-CSF、IL-13、抗-IL-10、及びインドールアミン 2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)からなる群から選択する。その他の候補免疫調節剤は、本明細書のその他の箇所で説明する。
本発明は、対象(例えば、ヒト)の感染性障害(例えば、ウイルス感染)を治療または予防する方法を含む実施形態を企図しており、対象に対して、本明細書に記載した少なくとも1つのPI3Kγ阻害剤の治療有効量と、抗感染薬(複数可)の治療有効量を投与することを含む。
本発明の一部の実施形態では、さらなる治療薬は、サイトカインであり、例えば、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)またはflt3-リガンドである。本発明は、ウイルス感染(例えば、慢性ウイルス感染)を治療または予防する方法も企図しており、同ウイルスとして、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタインバーウイルス(EBV)、水痘帯状ヘルペスウイルス、コクサッキーウイルス、及びヒト免疫不全ウイルス(HIV)があるが、これらに限定されない。本明細書に記載した化合物を(単独で、または併用療法の構成要素として)使用して感染症を治療することを、以下でさらに説明する。
さらなる実施形態では、感染性障害の治療は、治療有効量の本発明のPI3Kγ阻害剤の投与と組み合わせて、ワクチンを同時に投与することが効果的である。一部の実施形態では、ワクチンは、例えば、抗HIVワクチンなどの抗ウイルスワクチンである。その他の実施形態では、ワクチンは、結核またはマラリアに対して有効である。さらに別の実施形態では、ワクチンは、腫瘍ワクチン(例えば、黒色腫に対して有効なワクチン)である;当該腫瘍ワクチンは、遺伝子改変腫瘍細胞または遺伝子改変細胞株、例えば、顆粒球マクロファージ刺激因子(GM-CSF)を発現するようにトランスフェクトした遺伝子改変腫瘍細胞または遺伝子改変細胞株を含み得る。特定の実施形態では、ワクチンは、1つ以上の免疫原性ペプチド、及び/または樹状細胞を含む。
PI3Kγ阻害剤、及び少なくとも1つのさらなる治療薬を投与する感染症の治療に関する特定の実施形態では、PI3Kγ阻害剤と、さらなる治療薬の両方を投与した後に認められる感染症の症状は、いずれか一方だけを投与した後に認められる感染症での同じ症状よりも改善している。一部の実施形態では、認められる感染症の症状を、ウイルス量の減少、CD4T細胞数の増加、日和見感染症の抑制、生存期間の長期化、慢性感染症の根絶、または、それらの組み合わせとすることができる。
該当せず
本発明をさらに説明する前に、本発明が、本明細書に記載した特定の実施形態に限定されるものではない、ことを理解されたい、また、本明細書で使用する用語は、特定の実施形態だけを説明することを目的としており、限定を意図するものではない、ことも理解されたい。
数値範囲を提供する場合、当該範囲の上限と下限との間にあり、特に明示的な断りが無い限り、当該下限の10分の1までを単位とする各中間値と、当該数値範囲でのあらゆるその他の数値または中間値を、本発明は含むことを理解されたい。さらに小さな範囲での上限及び下限を、独立して、その小さな範囲は含む、そして、記載した範囲において具体的に除外したあらゆる限界値にしたがって、本発明も含み得る。記載した範囲が、限界値の一方または両方を含む場合、含まれているこれら限界値の一方または両方を除く範囲も本発明は含む。特に定義が無い限り、本明細書で使用するすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解するのと同じ意味を有する。
本明細書で使用する単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上明らかに別のことを指示していない限りは、複数の指示対象を含む。特許請求の範囲は、あらゆる任意の要素を排除するように作成し得る、ことにさらに留意されたい。したがって、この記述は、特許請求の範囲での要素の列挙または「否定的」限定の使用に関連して、「専ら」、「唯一の」などの排他的な用語の使用のための前提として機能させる、ことを意図している。
本明細書に記載した刊行物は、本出願の出願日前に開示されたものだけを提供している。さらに、提供する公開日が、実際に公開された日付とは異なる場合があり、それは個別に確認する必要がある。
概論
例えば、本明細書では、ホスホイノシチド 3-キナーゼ(γアイソフォーム)(PI3Kγ)を阻害する化合物及び組成物、及び、それらを含む医薬組成物を提供する。本明細書では、例えば、ホスホイノシチド 3-キナーゼ(γアイソフォーム)(PI3Kγ)の阻害が媒介する疾患、障害、または病態、またはそれらの症状を治療または予防する方法も提供する。
定義
特記しない限り、以下の用語は、以下に示す意味を有することを意図している。その他の用語は、本明細書全体を通して、その他の箇所で定義する。
用語「アルキル」は、それ自体を、または別の置換基の一部として、特記しない限り、指定した個数の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖炭化水素基のことを意味する(すなわち、C1-8は、1~8個の炭素を意味する)。アルキルは、C1-2、C1-3、C1-4、C1-5、C1-6、C1-7、C1-8、C1-9、C1-10、C2-3、C2-4、C2-5、C2-6、C3-4、C3-5、C3-6、C4-5、C4-6、及びC5-6などのあらゆる数の炭素を含むことができる。アルキル基の例として、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなどがある。
用語「アルキレン」は、示した個数の炭素原子を有し、少なくとも2つのその他の基を結合する直鎖または分枝鎖の飽和脂肪族ラジカル、すなわち、二価炭化水素ラジカルのことを指している。2つの部分がアルキレンに結合している場合、それらは、アルキレン基の同じ原子または異なる原子に結合することができる。例えば、直鎖アルキレンは、-(CH-の二価基とすることができ、nは、1,2,3,4,5、または6である。代表的なアルキレン基として、メチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、sec-ブチレン、ペンチレン、及びヘキシレンがあるが、これらに限定されない。本出願でXまたはX基と称することがよくあるアルキレン基は、置換することができる、または非置換のままとすることができる。XまたはX基を含む基を任意に置換する場合、任意の置換が、その部分のアルキレン部分にあり得ることを理解されたい。同様に、本明細書で使用する用語アルキレンは、特記しない限り、置換を含む。
用語「シクロアルキル」は、示した個数の環原子を有する炭化水素環(例えば、C3-6シクロアルキル)のことを指しており、完全に飽和している、または、環頂点間に2個以上の数の二重結合を持たない。また、「シクロアルキル」は、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタンなどの二環式及び多環式炭化水素環を指すことも意味する。一部の実施形態では、本開示のシクロアルキル化合物は、単環式C3-6シクロアルキル部分である。
用語「ヘテロシクロアルキル」は、示した個数の環頂点(または、員)を有しており、そして、N、O及びSから選択する1~5個のヘテロ原子を有しており、当該ヘテロ原子が炭素頂点の1~5個を置換しているシクロアルキル環のことを指し、また、窒素及び硫黄原子を任意に酸化する、そして、窒素原子(複数可)を任意に第四級化する。シクロヘテロアルキルは、単環式、二環式、または多環式環系とし得る、そして、環頂点に接続する1つまたは2つの二重結合を有し得る。シクロヘテロアルキル基の例として、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ブチロラクタム、バレロラクタム、イミダゾリジノン、ヒダントイン、ジオキソラン、フタルイミド、ピペリジン、1,4-ジオキサン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-S-オキシド、チオモルホリン-S,S-オキシド、ピペラジン、ピラン、ピリドン、3-ピロリン、チオピラン、ピロン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、キヌクリジンなどがあるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキル基は、環炭素またはヘテロ原子を介して分子の残部に結合することができる。
用語「ハロアルキル」は、示した個数の炭素原子を有するアルキル基を1~5個のハロゲン原子で置換した基のことを指しており、フッ素または塩素など、様々なハロゲンで置換した基、例えば、-CHCl、-CF、-CHF、-CHCF、-CFCF、-CF(CHを含む。
用語「アルコキシ」は、-ORラジカルのことを指しており、式中、Rは、先に定義したように、示した個数の炭素原子を有するアルキル基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、または2-プロポキシ、n-、イソ-、またはtert-ブトキシである。
用語「アルコキシアルキル」は、示した個数の炭素原子を有する線状または分枝状の一価炭化水素ラジカルのことを指しており、そして、このものは、先に定義したように、1つのアルコキシ基、例えば、2-メトキシエチル、1-、2-、または3-メトキシプロピル、2-エトキシエチルなどで置換している。
用語「ハロアルコキシ」は、-ORラジカルのことを指しており、式中、Rは、先に定義したように、ハロアルキル、例えば、-OCF3、-OCHF2などである。
用語「ハロアルコキシアルキル」は、ハロアルコキシで置換したアルキルラジカルのことを指しており、それぞれが、先に定義したように、例えば、トリフルオロメトキシエチルなどである。
用語「ヒドロキシアルキル」は、2つのヒドロキシ基が存在する場合、それらのいずれもが同じ炭素原子に存在しなければ、1~3個のヒドロキシ基で置換した、示した個数の炭素原子を有する線状または分岐状の一価炭化水素ラジカルのことを指している。代表的な例として、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシ-エチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピル、1-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロピル、2-ヒドロキシブチル、3-ヒドロキシブチル、4-ヒドロキシブチル、2,3-ジヒドロキシプロピル、1-(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチル、2,3-ジヒドロキシブチル、3,4-ジヒドロキシブチル、及び2-(ヒドロキシメチル)-3-ヒドロキシプロピル、好ましくは、2-ヒドロキシエチル、2,3-ジヒドロキシプロピル、及び1-(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチルがあるが、これらに限定されない。
用語「ヒドロキシアルコキシ」は、-ORラジカルのことを指しており、式中、Rは、先に定義したように、ヒドロキシアルキル、例えば、ヒドロキシエチルオキシ、ヒドロキシプロピルオキシなどである。
本明細書に使用する波線、
Figure 2022535120000002
は、本明細書に記載したあらゆる化学構造での単結合、二重結合、または三重結合に交差するものであり、分子の残部に対する単結合、二重結合、または三重結合の結合点を表す。加えて、環(例えば、フェニル環)の中央に延びる結合は、利用可能な環頂点のいずれかでの結合を示すことを意味する。当業者であれば、環に結合していることを示す複数の置換基は安定な化合物を提供し、そうでなければ、立体的に適合する環頂点を占有することを理解する。二価の成分に関して、表示は、いずれの方向(順方向または逆方向)をも含むことを意味する。例えば、基「-C(O)NH-」は、いずれの方向の結合:-C(O)NH-、または-NHC(O)-も含み、同様に、「-O-CHCH-」は、-O-CHCH-及び-CHCH-O-の両方を含む。
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、単独で、または別の置換基の一部として、特記しない限り、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子のことを意味する。加えて、「ハロアルキル」などの用語は、モノハロアルキル及びポリハロアルキルを含むことを意味する。例えば、用語「C1-4ハロアルキル」は、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、4-クロロブチル、3-ブロモプロピルなどを含むことを意味する。
用語「アリール」は、特記しない限り、互いに融合または共有結合している単環または多環(3つまでの環)になることができる多価不飽和の炭化水素基、一般的には、芳香族の炭化水素基のことを意味する。アリール基の例として、フェニル、ナフチル、及びビフェニルがあるが、これらに限定されない。この用語は、例えば、インダン、テトラヒドロナフタレン、クロマン、及びイソクロマン環などの融合シクロアルキルフェニル、及びヘテロシクロアルキルフェニル環系を含むことも意味する。置換基として、分子の残部への結合点は、融合環系については、芳香族部分の炭素原子、シクロアルキル部分の炭素原子、またはヘテロシクロアルキル部分の原子を介することができる。
用語「ヘテロアリール」は、N、O、及びSから選択する1~5個のヘテロ原子を含有するアリール基(または環)のことを指しており、また、窒素及び硫黄原子は任意に酸化しており、そして、窒素原子(複数可)は任意に第四級化する。ヘテロアリール基は、ヘテロ原子を介して分子の残部に結合することができる。ヘテロアリール基の例として、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニル、キノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ベンゾトリアジニル、プリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、イソベンゾフリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾトリアジニル、チエノピリジニル、チエノピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、イミダゾピリジン、ベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、キノリル、イソキノリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、プテリジニル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、チアゾリル、フリル、チエニルなどがあるが、これらに限定されない。ヘテロアリール環に関する置換基は、以下に記載する許容可能な置換基の群から選択することができる。
上記した用語(例えば、「アルキル」、「アリール」、及び「ヘテロアリール」)は、一部の実施形態では、任意に置換する。それぞれのタイプのラジカルに関して選択する置換基を、以下に提供する。
アルキルラジカル(アルキレン、アルケニル、及びアルキニルと称することがよくある基など)に関する任意の置換基を:ハロゲン、-OR’、-NR’R’’、-SR’、-SiR’R’’R’’’、-OC(O)R’、-C(O)R’、-COR’、-CONR’R’’、-OC(O)NR’R’’、-NR’’C(O)R’、-NR’-C(O)NR’’R’’’、-NR’’C(O)R’、-NH-C(NH)=NH、-NR’C(NH)=NH、-NH-C(NH)=NR’、-S(O)R’、-S(O)R’、-S(O)NR’R’’、-NR’S(O)R’’、-CN(シアノ)、-NO、アリール、アリールオキシ、オキソ、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから、0~(2m’+1)の範囲の数で選択する様々な基とすることができ、式中、m’は、そのようなラジカルにある炭素原子の総数である。R’、R’’及びR’’’は、それぞれ独立して、水素、非置換C1-8アルキル、非置換アリール、1~3個のハロゲン、C1-8アルコキシ、またはC1-8チオアルコキシ基で置換したアリール、または非置換アリール-C1-4アルキル基のことを指している。R’及びR’’が、同一の窒素原子に結合しておれば、それらが結合する窒素原子と共に互いに結合して、3-、4-、5-、6-または7-員環を形成することができる。例えば、-NR’R’’は、1-ピロリジニル、及び4-モルホリニルを含むことを意味する。
シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルラジカルに関する任意の置換基は:C(O)OR’、ハロゲン、-OR’、-NR’R’’、-SR’、-SiR’R’’R’’’、-OC(O)R’、-C(O)R’、-COR’、-CONR’R’’、-OC(O)NR’R’’、-NR’’C(O)R’、-NR’-C(O)NR’’R’’’、-NR’’C(O)R’、-NH-C(NH)=NH、-NR’C(NH)=NH、-NH-C(NH)=NR’、-S(O)R’、-S(O)R’、-S(O)NR’R’’、-NR’S(O)R’’、-CN (シアノ)、-NO、アリール、アリールオキシ、及びオキソで任意に置換したアルキルから選択する様々な基とすることができる。R’、R’’及びR’’’は、それぞれ、独立して、水素、非置換C1-8アルキル、非置換アリール、1~3個のハロゲン、C1-8アルコキシ、またはC1-8チオアルコキシ基で置換したアリール、または非置換アリール-C1-4アルキル基のことを指している。
同様に、アリール及びヘテロアリール基に関する任意の置換基は様々であり、そして、一般的には:-ハロゲン、-OR’、-OC(O)R’、-NR’R’’、-SR’、-R’、-CN、-NO、-COR’、-CONR’R’’、-C(O)R’、-OC(O)NR’R’’、-NR’’C(O)R’、-NR’’C(O)R’、-NR’-C(O)NR’’R’’’、-NH-C(NH)=NH、-NR’C(NH)=NH、-NH-C(NH)=NR’、-S(O)R’、-S(O)R’、-S(O)NR’R’’、-NR’S(O)R’’、-N、ペルフルオロ(C-C)アルコキシ、及びペルフルオロ(C-C)アルキルから選択され、その数は、0から芳香環系での開放原子価の総数に至る範囲である;そして、R’、R’’及びR’’’は、独立して、水素、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C2-8アルケニル、及びC2-8アルキニルから選択する。その他の適切な置換基として、1~6個の炭素原子のアルキレンテザーで環原子に結合した上記したアリール置換基のそれぞれがある。
アリールまたはヘテロアリール環の隣接原子での2つの置換基は、式-T-C(O)-(CH-U-、式中、T及びUは、独立して、-NH-、-O-、-CH-、または単結合であり、そして、qは0~2の整数である同式の置換基で任意に置き換え得る。あるいは、アリールまたはヘテロアリール環の隣接原子での2つの置換基は、式-A-(CR-B-、式中、A及びBは、独立して、-CH-、-O-、-NH-、-S-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)NR’-、または単結合であり、rは、1~3の整数であり、そして、R及びRは、それぞれ、独立して、Hまたはハロゲンである同式の置換基で任意に置き換え得る。そのようにして形成した新たな環の単結合の1つは、二重結合で任意に置き換え得る。あるいは、アリールまたはヘテロアリール環の隣接原子での2つの置換基は、式-(CH-X-(CH-、式中、s及びtは、独立して、0~3の整数であり、そして、Xは-O-、-NR’-、-S-、-S(O)-、-S(O)-、または-S(O)NR’-である同式の置換基で任意に置き換え得る。-NR’-及び-S(O)NR’-での置換基R’は、水素または非置換C1-6アルキルから選択する。
本明細書に使用する用語「ヘテロ原子」は、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、及びケイ素(Si)を含むことを意味する。
用語「医薬として許容可能な塩」は、活性化合物の塩を含むことを意味しており、当該塩は、本明細書に記載した化合物に認められる特定の置換基に応じて、比較的に非毒性の酸または塩基を用いて調製する。本発明の化合物が、比較的に酸性の官能基を含有する場合、塩基付加塩は、このような化合物の中性形態を、純粋な所望の塩基、または、所望の塩基を含む適切な不活性溶媒のいずれかを用いて、十分な量の所望の塩基と接触させて得ることができる。医薬として許容可能な無機塩基に由来する塩の例として、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などがある。医薬として許容可能な有機塩基に由来する塩として、第一級、第二級、及び第三級アミンの塩、例えば、置換アミン、環式アミン、天然由来アミンなど、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N、N’-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどがある。本発明の化合物が、比較的に塩基性の官能基を含む場合、酸付加塩は、このような化合物の中性形態を、純粋な所望の酸、または、所望の酸を含む適切な不活性溶媒のいずれかを用いて、十分な量の所望の酸と接触させて得ることができる。医薬として許容可能な酸付加塩の例として、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸、リン酸、一水素リン酸、二水素リン酸、硫酸、一水素硫酸、ヨウ化水素酸、または亜リン酸などの無機酸に由来する塩、ならびに、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸などの比較的に非毒性の有機酸などに由来する塩がある。アルギン酸塩などのアミノ酸の塩、及び、グルクロン酸またはガラクツロン酸などの有機酸の塩も含む(例えば、Berge, S.M.,et al,‘‘Pharmaceutical Salts’’, Journal of Pharmaceutical Science, 1977, 66, 1-19を参照されたい)。本発明の特定の化合物は、塩基及び酸の両方の官能基を含み、それにより、化合物を、塩基付加塩または酸付加塩のいずれかに変え得る。
化合物の中性形態は、従来の方法で塩を塩基または酸と接触させて、親化合物を単離することで再生し得る。化合物の親形態は、極性溶媒での溶解度などの特定の物理的性質において様々な塩形態とは異なるが、それ以外は、本発明の目的において、塩は化合物の親形態と同等である。
塩形態に加えて、本発明は、プロドラッグ形態である化合物を提供する。本明細書に記載した化合物のプロドラッグは、生理学的条件下で容易に化学変化を受けて本発明の化合物を提供する化合物である。加えて、プロドラッグは、エクスビボ環境での化学的または生化学的方法によって、本発明の化合物に変えることができる。例えば、プロドラッグは、適切な酵素または化学試薬と共に経皮パッチリザーバーに入れると、本発明の化合物へと緩慢に変化することができる。
本発明の特定の化合物は、非溶媒和形態と、水和形態を含む溶媒和形態とで存在することができる。一般的に、溶媒和形態は、非溶媒和形態と同等であり、そして、本発明の範囲に含まれることを意図している。本発明の特定の化合物は、多結晶または非晶形態で存在し得る。一般的に、すべての物理的形態は、本発明で企図している使用に関して同等であり、また、本発明の範囲に含まれることを意図している。
本発明の特定の化合物は、特定の条件下で、多形体として存在し得る。多形とは、固体材料が、複数の結晶構造の形態または相で存在する能力のことを指しており、また、結晶格子内の分子は、異なる配置またはコンフォメーションを有する。このようなタイプの違いが、パッキングに起因して存在しておれば「パッキング多形」と称する、そして、配座の違いに起因して存在しておれば「配座多形」と称する。同じ化合物の異なる多形体は、パッキング特性、分光学的特性、熱力学的特性、溶解性、融点など;溶解速度や安定性などの動力学的特性;及び、硬度や引張強度などの機械的特性などの異なる物理的特性を示すことがよくある。
多形体は、様々な範囲の温度と圧力に対する安定性に応じて、2つのタイプのいずれかに分類することができる。モノトロピックシステムでは、1つの多形体(すなわち、モノトロープ)だけが安定しており、そして、融点未満のすべての温度と圧力で低い自由エネルギー含有量と溶解度を示す。エナンチオトロピックシステムでは、1つの多形体は、特定の温度と圧力で安定しており、その他の多形体(複数可)は、様々な温度と圧力で安定している。
本発明の特定の化合物は、不斉炭素原子(光学中心)または二重結合を有する;ラセミ混合物、ジアステレオマー、幾何異性体、位置異性体、及び個々の異性体(例えば、分離したエナンチオマー)のすべてを、本発明の範囲内に含むことを意図している。
本発明の化合物は、当該化合物を構成する原子の1つ以上に、不自然な割合で原子同位体をも含み得る。同位体の不自然な割合は、自然界で認められる量から問題の原子を100%構成する量までの範囲と定義し得る。例えば、化合物に、例えば、トリチウム(H)、ヨウ素-125(125I)、または炭素-14(14C)などの放射性同位体、または、重水素(H)、または炭素-13(13C)などの非放射性同位体を組み込み得る。そのような同位体の変化は、本出願のその他の箇所に記載したものに対して、さらなる有用性を提供することができる。例えば、本発明の化合物の同位体変異形は、診断及び/または画像化試薬、または、細胞傷害性/放射性毒性治療薬としてのさらなる用途を見出し得るが、これらに限定されない。加えて、本発明の化合物の同位体変異形は、治療の間の安全性、忍容性、または有効性の改善に寄与することができる改変した薬物動態特性及び薬力学特性を有することができる。本発明の化合物のすべての同位体変異形を、放射性の有無に関係なく、本発明の範囲内に含むことを意図している。
用語「患者」または「対象」は、ヒトまたは非ヒト動物(例えば、哺乳動物)のことを指すために互換可能に使用する。
用語「投与」、「投与する」などは、例えば、対象、細胞、組織、臓器、または生物学的流体に対して使用する場合には、例えば、PI3Kγの阻害剤、それを含む医薬組成物、または診断薬を、対象、細胞、組織、臓器、または生物学的流体に接触させることを指している。細胞との関連で、投与は、細胞に対する試薬の(例えば、インビトロまたはエクスビボでの)接触、ならびに流体と試薬との接触を含んでおり、当該流体は、細胞と接触している。
用語「治療する(treat)」、「治療する(treating)」、「治療(treatment)」などは、疾患、障害または病態、またはそれらの症状が、診断された、認められるなどした後に開始する一連の行動(PI3Kγの阻害剤、またはそれを含む医薬組成物の投与など)のことを指しており、それにより、対象を冒している疾患、障害、または病態の本質的な原因の少なくとも1つ、または、対象を冒している疾患、障害、病態に関連する症状の少なくとも1つを、一時的にまたは永続的に、排除、低減、抑制、緩和または改善する。したがって、治療は、活動性疾患を阻害すること(例えば、疾患、障害または病態、またはそれらに関連する臨床症状の発症またはさらなる発症を阻むこと)を含む。
本明細書で使用する用語「治療を必要とする」は、対象が治療を必要としている、または治療の恩恵を受けられることを、医師またはその他の介護者が示す判断のことを指している。この判断は、医師または介護者の専門知識の範囲内の様々な要素に基づいて行われる。
用語「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」、「予防(prevention)」などは、(例えば、疾患、障害、病態、またはそれらの症状が認められる前に)一連の行動(例えば、PI3Kγ阻害剤、または同阻害剤を含む医薬組成物の投与など)を開始して、疾患、障害、病態などを発症するとの対象のリスクを、一時的にまたは永続的に、予防、抑制、阻害、または軽減(例えば、臨床症状が無いことで判断)することを指しており、または、一般的には、特定の疾患、障害、または病態を有する素因のある対象に関して、その発症を遅らせることを指している。特定の事例では、これらの用語は、疾患、障害、または病態の進行を遅らせること、または、有害な病態、または望ましくない病態に至るその進行を阻害することも指している。
本明細書で使用する用語「予防を必要とする」は、対象が予防的ケアを必要とする、または、予防の恩恵を受けられることを、医師またはその他の介護者が示す判断のことを指している。この判断は、医師または介護者の専門知識の範囲内の様々な要素に基づいて行われる。
句「治療有効量」は、単独で、または医薬組成物の一部として、そして、単回用量、または一連の用量の一部のいずれかで、対象に対して作用物質を投与して、対象に投与したときの疾患、障害、または病態のいずれかの症状、容態、または特徴について、検出可能なあらゆる正の効果を示すことができる量のことを指している。治療有効量は、関連する生理学的効果を測定して確認することができ、投与レジメン及び対象の病態の診断分析などに関連して調整することができる。例として、投与した後の特定の時間でのPI3Kγ阻害剤(または、例えば、その代謝産物)の血清レベルの測定は、治療有効量を使用したか否かの指標となり得る。
句「変化を起こすのに十分な量で」は、特定の療法の投与前(例えば、ベースラインレベル)と、投与した後に測定した指標のレベルとの間に検出可能な差がある、ことを意味する。指標として、客観的パラメーター(例えば、血清濃度)、または主観的パラメーター(例えば、対象の健康感)がある。
用語「小分子」は、約10kDa未満、約2kDa未満、または約1kDa未満の分子量を有する化合物のことを指している。小分子として、無機分子、有機分子、無機成分を含む有機分子、放射性原子を含む分子、及び、合成分子があるが、これらに限定されない。治療上、小分子は、細胞に対して透過性に優れ、分解を受けにくく、大きな分子よりも免疫応答を誘発しにくい傾向がある。
用語「リガンド」は、例えば、受容体のアゴニストまたはアンタゴニストとして作用することができるペプチド、ポリペプチド、メンブレン会合分子またはメンブレン結合分子、またはそれらの複合体のことを指している。リガンドは、天然及び合成リガンド、例えば、サイトカイン、サイトカイン変異体、類似体、突然変異タンパク質、及び、抗体由来の結合組成物、ならびに小分子を含む。この用語は、アゴニストでもアンタゴニストでもないが、その生物学的特性、例えば、シグナル伝達または接着に有意な影響を及ぼさずに受容体に結合することができる作用物質も含む。さらに、この用語は、例えば、化学的方法または組換え法によって、メンブラン結合リガンドの可溶性形態に変化したメンブラン結合リガンドを含む。リガンドまたは受容体は、完全に細胞内に格納し得る、すなわち、細胞質ゾル、核、またはその他の一部の細胞内区画に存在し得る。リガンドと受容体との複合体は、「リガンド-レセプター複合体」と称する。
用語「阻害剤」及び「アンタゴニスト」または「活性化剤」及び「アゴニスト」は、それぞれ、例えば、リガンド、受容体、補因子、遺伝子、細胞、組織、または臓器の活性化に関する阻害分子または活性化分子のことを指している。阻害剤とは、例えば、遺伝子、タンパク質、リガンド、受容体、または細胞を減らす、ブロックする、妨げる、活性化を遅延させる、不活性化する、脱感作する、またはダウンレギュレーションする分子のことである。活性化剤とは、例えば、遺伝子、タンパク質、リガンド、受容体、または細胞を増やす、活性化する、促す、活性化を強める、感作させる、またはアップレギュレーションする分子のことである。阻害剤は、構成的活性を抑制する、ブロックする、または不活性化する分子としても定義し得る。「アゴニスト」とは、標的と相互作用して、標的の活性化を高める、または促す分子のことである。「アンタゴニスト」とは、アゴニストの作用(複数可)を妨げる分子のことである。アンタゴニストは、アゴニストの活性を妨げる、抑制する、阻害する、または中和する、そして、アンタゴニストは、同定したアゴニストが存在しない場合でさえ、標的、例えば、標的受容体の構成的活性を妨げる、阻害する、または抑制することもできる。
用語「調節する」、「調節」などは、PI3Kγの機能または活性を、直接的または間接的のいずれかで、高めるまたは抑制する分子(例えば、活性化剤または阻害剤)の能力のことを指している。モジュレーターは、単独で作用し得るものであり、または補因子、例えば、タンパク質、金属イオン、または小分子を使用し得る。モジュレーターの例として、小分子化合物、及びその他の生物有機分子がある。小分子化合物の数多くのライブラリー(例えば、コンビナトリアルライブラリー)が市販されており、モジュレーターの同定の際の出発点として役立てることができる。当業者であれば、当該化合物ライブラリーをスクリーニングして、所望の特性を有する1つ以上の化合物を同定することができる1つ以上のアッセイ(例えば、生化学または細胞をベースとしたアッセイ)を開発することができる;次いで、医薬化学の当業者であれば、例えば、それらの類似体及び誘導体の合成及び評価をして、そのような1つ以上の当該化合物を最適化することができる。合成及び/または分子モデリング研究を、活性化剤の同定に利用することもできる。
分子の「活性」は、リガンドまたは受容体に対する分子の結合;触媒活性;遺伝子発現または細胞シグナル伝達、分化または成熟を刺激する能力;抗原性活性;その他の分子の活性の調節;などを説明し得る、または指し得る。用語「増殖活性」は、例えば、正常細胞分裂、ならびに、がん、腫瘍、異形成、細胞形質転換、転移、及び血管形成を促す、それらを必要とする、または、それらと特に関連する活性を含む。
本明細書で使用する「匹敵する」、「同等の活性」、「と同等の活性」、「同等の効果」、「と同等の効果」などは、定量的及び/または定性的に認めることができる相対的な用語である。用語の意味は、それらを使用する文脈に応じて多様に変化する。例として、受容体を活性化する2つの作用物質は、質的観点から匹敵する効果を有すると認められるが、当該技術分野で認められているアッセイ(例えば、用量応答アッセイ)、または当該技術分野で認められている動物モデルで決定したところ、一方の作用物質が、他方の作用物質の活性の20%しか達成できなければ、2つの作用物質は、定量的な観点から匹敵する効果が認められないとされる。1つの結果を、別の結果と比較する(例えば、1つの結果を、リファレンス標準と比較する)場合、「匹敵」とは、頻繁に(たとえ常にではなくとも)、1つの結果が、リファレンス標準から35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、7%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2未満%、または1%未満だけずれている、ことを意味する。特定の実施形態では、1つの結果が、リファレンス標準から15%未満、10%未満、または5%未満のずれを示す場合、その1つの結果は、リファレンス標準に匹敵する。例として、活性または効果は、有効性、安定性、溶解性、または免疫原性のことを指し得るが、これらに限定されない。
「実質的に純粋」とは、成分が、組成物の総含有量の約50%を超え、一般的には、全ポリペプチド含有量の約60%を超えて構成することを示す。より一般的には、「実質的に純粋」とは、全組成物の少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、またはそれ以上を、目的の成分が構成している組成物のことを指している。一部の事例では、ポリペプチドは、組成物の全含有量の約90%を超える、または約95%を超える量を構成する。
選択的な化合物は、特定の障害の治療において特に有用であり得る、または望ましくない副作用の可能性を減らし得る。ある実施形態では、本開示の化合物は、その他のPI3Kアイソフォームよりも選択的である。さらに別の実施形態では、本開示の化合物は、PI3K/mTOR/Akt経路でのその他のキナーゼ、及び標的よりも選択的である。具体的な例としては、PI3Kα、PI3Kβ、及びPI3Kδ、ならびにmTOR、Ak5、PIP5K、及びPDPK1がある。選択性は、例えば、PI3Kγに対する本明細書に記載した化合物の阻害を、別の標的に対する本明細書に記載した化合物の阻害と比較して決定し得る。ある実施形態では、PI3Kγの選択的阻害は、別の標的またはアイソフォームの阻害よりも、少なくとも1000倍、500倍、または100倍、または20倍大きい。
用語「応答」、例えば、細胞、組織、臓器、または生物の応答は、生化学的または生理学的挙動の変化、例えば、生物学的区画内の濃度、密度、接着、または移動、遺伝子発現の速度、または分化の状態の変化を含んでおり、当該変化は、活性化、刺激、または治療、または遺伝子プログラミングなどの内部メカニズムと相関している。特定の状況において、用語「活性化」、「刺激」などは、内部メカニズム、及び外部または環境因子が調節する細胞活性化のことを指している;一方で、用語「阻害」、「ダウンレギュレーション」などは、反対の効果のことを指している。
本明細書で互換可能に使用する用語「ポリペプチド」、「ペプチド」及び「タンパク質」は、あらゆる長さのポリマー形態のアミノ酸のことを指しており、遺伝的にコードしたアミノ酸、及び非遺伝的にコードしたアミノ酸、化学的または生化学的に修飾または誘導体化したアミノ酸、及び、修飾ポリペプチド主鎖を有するポリペプチドを含むことができる。これら用語は、融合タンパク質を含んでおり、同融合タンパク質として、異種アミノ酸配列を有する融合タンパク質、異種及び同種のリーダー配列を有し、N末端メチオニン残基を有する、または持たない融合タンパク質:免疫学的に標識したタンパク質:などがあるが、これらに限定されない。
ホスホイノソチド-3-キナーゼγ、及びその阻害
上記したように、本発明の実施に際して、本発明の化合物が、それらの活性に影響を及ぼす基本的な作用機序を正確に理解することは必要ではなく、化合物(または、そのサブセット)の効果は、ホスホイノシチド 3-キナーゼ(γアイソフォーム)の阻害を介して出現している、と考えられる。
本発明の化合物
ある特定の態様では、本明細書では、式(I)
Figure 2022535120000003
で表される化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物を提供しており、式中、
Xは、C(R)またはNである;
1a及びR1bは、それぞれ、H、C1-6アルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、-Y、-X-C(O)、-X-OR、-X-NR、-X-CONR、-X-N(R)SO、-X-SO、-X-SO、-X-SO、-X-CN、-X-Y、及び-X-Y-Y1aからなる群から独立して選択するメンバーである、式中、それぞれのXは、結合またはC1-6アルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~3個の置換基で任意にさらに置換する、及び、それぞれのY及びY1aを、C3-10シクロアルキル、4~8員ヘテロシクロアルキル、5~6員ヘテロアリール、及びアリールからなる群から独立して選択する、また、それぞれのヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、O、N、及びSから選択する1~3個のヘテロ原子環頂点を有する;及び、それぞれのY及びY1aを、ハロゲン、オキソ、CN、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、NH、NH(C1-4アルキル)、N(C1-4アルキル)、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、CO-C1-8アルキル、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1~4個の置換基でさらに置換する;
または、R1a及びR1bは、互いに結合して4~8員環またはスピロ環を任意に形成して、ハロゲン、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~4個のメンバーで任意に置換する;
は、ハロゲン、CN、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、-Y、-X-C(O)、-X-OR、-X-NR、-X-CONR、-X-SO、-X-N(R)SO、-X-SONR、-X-SO、-O-X-Y、及び-X-Yからなる群から選択するメンバーであり、式中、それぞれのXは、結合またはC1-6アルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~3個の置換基で任意にさらに置換する、及び、それぞれのYを、C3-6シクロアルキル、4~8員ヘテロシクロアルキル、及び5~6員ヘテロアリールからなる群から独立して選択する、また、それぞれのヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、O、N、及びSから選択する1~3個のヘテロ原子環頂点を有する;及び、それぞれのYを、ハロゲン、オキソ、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1~4個の置換基でさらに置換する;
は、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6ハロアルキル、及び-X-Yからなる群から選択するメンバーであり、式中、それぞれのXは、結合、C1-6アルキレン、またはC1-6ハロアルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、またはCOHで任意にさらに置換する、及び、それぞれのYを、C3-6シクロアルキル、4~8員ヘテロシクロアルキル、及び5~6員ヘテロアリールからなる群から選択する、また、それぞれのヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、O、N、及びSから選択する1~3個のヘテロ原子環頂点を有する;及び、それぞれのYを、ハロゲン、オキソ、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1~4個の置換基でさらに置換する;
4a及びR4bは、それぞれ、H、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、及びC1-6ヒドロキシアルキルからなる群から独立して選択するメンバーである;
それぞれのRを、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6アルキレン-COH、C1-6アルキレン-SOH、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、C1-3アルキルC3-6シクロアルキル、フェニル、及びO、N、及びSから選択する1~3個のヘテロ原子環頂点を有する3~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択する;そして、それぞれのRを、ハロゲン、OH、C1-4アルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1つまたは2つのメンバーでさらに置換する;
それぞれのRを、H、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6アルキレン-COH、及びC1-6アルキレン-SOHからなる群から独立して選択して、これらのそれぞれを、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHから独立して選択する1つまたは2つのメンバーで任意にさらに置換する;
及び、R及びRは、同じ窒素原子に結合しておれば、互いに結合して4~8員環またはスピロ環を任意に形成して、ハロゲン、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~4個のメンバーで任意に置換する。
一部の実施形態では、式(I)の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物を提供しており、式中:
Xは、C(R)またはNである;
1a及びR1bは、それぞれ、H、C1-6アルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、-Y、-X-C(O)、-X-OR、-X-NR、-X-CONR、-X-N(R)SO、-X-SO、-X-SO、-X-SO、-X-CN、-X-Y、及びX-Y-Y1aからなる群から独立して選択するメンバーである、式中、それぞれのXは、結合またはC1-6アルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、またはCOHで任意にさらに置換する、及び、それぞれのY及びY1aを、C3-10シクロアルキル、4~8員ヘテロシクロアルキル、5~6員ヘテロアリール、及びアリールからなる群から独立して選択して、それらのそれぞれを、ハロゲン、オキソ、CN、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、NH、NH(C1-4アルキル)、N(C1-4アルキル)、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、CO-C1-8アルキル、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1~4個の置換基でさらに置換する;
または、R1a及びR1bは、互いに結合して4~8員環またはスピロ環を任意に形成して、ハロゲン、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~4個のメンバーで任意に置換する;
は、ハロゲン、CN、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、-Y、-X-C(O)、-X-OR、-X-NR、-X-CONR、-X-SO、-X-N(R)SO、-X-SONR、-X-SO、-O-X-Y、及び-X-Yからなる群から選択するメンバーであり、式中、それぞれのXは、結合またはC1-6アルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、またはCOHの置換基で任意にさらに置換する、及び、それぞれのYを、C3-6シクロアルキル、4~8員ヘテロシクロアルキル、及び5~6員ヘテロアリールからなる群から選択して、それらのそれぞれを、ハロゲン、オキソ、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1~4個の置換基でさらに置換する;
は、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6ハロアルキル、及び-X-Yからなる群から選択するメンバーであり、式中、それぞれのXは、結合、C1-6アルキレン、またはC1-6ハロアルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、またはCOHで任意にさらに置換する、及び、それぞれのYを、C3-6シクロアルキル、4~8員ヘテロシクロアルキル、及び5~6員ヘテロアリールからなる群から選択して、それらのそれぞれを、ハロゲン、オキソ、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1~4個の置換基でさらに置換する;
4a及びR4bは、それぞれ、H、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、及びC1-6ヒドロキシアルキルからなる群から独立して選択するメンバーである;
それぞれのRを、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6アルキレン-COH、C1-6アルキレン-SOH、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、フェニル、及び3~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択して、それらのそれぞれを、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHから独立して任意に選択する1つまたは2つのメンバーでさらに置換する;
それぞれのRを、H、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6アルキレン-COH、及びC1-6アルキレン-SOHからなる群から独立して選択して、これらのそれぞれを、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHから独立して選択する1つまたは2つのメンバーで任意にさらに置換する;
及び、R及びRは、同じ窒素原子に結合しておれば、互いに結合して4~8員環またはスピロ環を任意に形成して、ハロゲン、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~4個のメンバーで任意に置換する。
選択した一部の実施形態では、式(I)の化合物は、Xが、C(R)である化合物である。
選択した一部の実施形態では、式(I)の化合物は、Xが、Nである化合物である。
選択した一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ia):
Figure 2022535120000004
で表される、または医薬として許容可能な同化合物の塩、水和物、または溶媒和物である。
選択した一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ib):
Figure 2022535120000005
で表される、または医薬として許容可能な同化合物の塩、水和物、または溶媒和物である。
選択した一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ic):
Figure 2022535120000006
で表される、または医薬として許容可能な同化合物の塩、水和物、または溶媒和物である。
選択した一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Id):
Figure 2022535120000007
で表される、または医薬として許容可能な同化合物の塩、水和物、または溶媒和物である。
選択した一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ie):
Figure 2022535120000008
で表される、または医薬として許容可能な同化合物の塩、水和物、または溶媒和物である。
選択した一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(If):
Figure 2022535120000009
で表される、または医薬として許容可能な同化合物の塩、水和物、または溶媒和物である。
選択した一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ig):
Figure 2022535120000010
で表される、または医薬として許容可能な同化合物の塩、水和物、または溶媒和物である。
選択した一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ih):
Figure 2022535120000011
で表される、または医薬として許容可能な同化合物の塩、水和物、または溶媒和物である。
選択した一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ii):
Figure 2022535120000012
で表される、または医薬として許容可能な同化合物の塩、水和物、または溶媒和物である。
選択した一部の実施形態では、式(I)、(Ia)、及び(Ib)の化合物を提供しており、式中、-N(R1a)(R1b)は:
Figure 2022535120000013
及び、それらの立体異性体からなる群から選択する。
選択した一部の実施形態では、本明細書で提供する化合物を:
Figure 2022535120000014
Figure 2022535120000015
からなる群から選択する。
選択した一部の実施形態では、式(I)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、及び(Ii)の化合物を提供しており、式中、R1a及びR1bは、それぞれ、H、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、C1-3ヒドロキシアルキル、-Y、-X-C(O)、-X-OR、-X-NR、-X-CONR、-X-N(R)SO、-X-SO、-X-SONR、-X-SO、-X-CN、-X-Y、及び-X-Y-Y1aからなる群から独立して選択するメンバーである、また、それぞれのXは、結合またはC1-3アルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、またはCOHでさらに任意に置換する、そして、それぞれのY及びY1aは、C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、5~6員ヘテロアリール、及びアリールからなる群から選択する、及び、それぞれのY及びY1aは、ハロゲン、オキソ、CN、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、NH、NH(C1-4アルキル)、N(C1-4アルキル)、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、CO-C1-8アルキル、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~4個の置換基でさらに任意に置換する。
選択した一部の実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ih)、及び(Ii)の化合物を提供しており、式中、Rは、Cl、CH、CHCH、CH(CHOH、OCH、及びNHSOCHから選択するメンバーである。さらに別の実施形態では、Rは、OCFまたはOCFHから選択するメンバーである。
選択した一部の実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ic)、(Id)、及び(Ie)の化合物を提供しており、式中、Rは:
Figure 2022535120000016
からなる群から選択するメンバーである。
選択した一部の実施形態では、式(I)の化合物を提供しており、式中、R4a及びR4bは、それぞれ、H、ハロゲン、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、及びC1-3ヒドロキシアルキルからなる群から独立して選択するメンバーである。
上記した選択した実施形態のいずれかを含むさらにその他の実施形態では、それぞれのRは、H、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、C1-3ヒドロキシアルキル、C1-3アルキレン-COH、C1-3アルキレン-SOH、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、フェニル、及び3~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択して、これらのそれぞれを、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHから独立して選択する1つまたは2つのメンバーでさらに任意に置換する;そして、それぞれのRを、H、C1-3アルキル、C3-6シクロアルキル、C1-3ハロアルキル、C1-3ヒドロキシアルキル、C1-3アルキレン-COH、及びC1-3アルキレン-SOHからなる群から独立して選択する。
選択した一部の実施形態では、表1~7のいずれか1つの化合物を提供する。
望ましい特性を有するPI3Kγ阻害剤の同定
本発明の一部は、治療に関連する少なくとも1つの特性または特徴を有するPI3Kγ阻害剤の同定に関する。候補阻害剤は、例えば、当該技術分野で受け入れられているアッセイまたはモデルを使用して同定することができ、その例を、本明細書に記載している。
同定した後に、阻害剤の特性に関するデータ(例えば、薬物動態パラメーター、溶解度または安定性を決定する手段)を提供する技術を使用して、候補阻害剤をさらに評価することができる。候補阻害剤とリファレンス標準(現在の阻害剤の「最高のクラス」のものとし得る)との比較は、そのような候補の潜在的な利用可能性の指標となる。
合成方法
特許請求の範囲に記載した化合物を調製するための一般的な方法
当業者であれば、特許請求の範囲に示した分子を調製するために利用可能な様々な方法があることを認識する。一般的に、特許請求の範囲に示した化合物を構築する有用な方法は、3つの部分からなり、この方法は、あらゆる順序で行い得る:フラグメントa~cに存在する官能基の修飾、a及びbフラグメントの接続、及びb及びcフラグメントの接続。化合物の構築に有用なフラグメントa~cに、本発明の化合物の逆合成切断を、以下に示す:
Figure 2022535120000017
特許請求した化合物を調製するための幾つかの方法を例示する(式1~4)。式1は、適切に機能化したフラグメントcを合成する1つの方法を示している。式1の事例では、容易に入手可能な4-ハロ-2-メチル安息香酸メチルエステルを、ラジカルベンジル臭素化を介して(例えば、NBSを使用して)、イソインドリノンに変換し、続いて、適切に官能化した一級アミンで環化する。式1の事例では、Xは、Cl、Br、またはIなどの適切な基から選択し得る。
Figure 2022535120000018
あるいは、イソインドリノンの形成のための多種多様な方法が、当該技術分野で公知である(例えば、https://www.organic-chemistry.org/synthesis/heterocycles/benzo-fused/isoindolinones.shtmの“Synthesis of Isoindolinones”を参照されたい)。
式2は、スズキ反応を介して、フラグメントbとcとの間に結合を形成する1つの方法を示している。式2の事例では、Zは、ClまたはBrなどの適切な基から選択し得るものであり、-B(OR)は、ボロン酸またはエステルであり、そして、カップリングは、遷移金属触媒、好ましくは、適切なリガンドを有するパラジウムで媒介する。
Figure 2022535120000019
カップリングは、有機または無機塩基を使用して補助することができ、そして、スズキカップリングを容易にするための多種多様な条件が、当該技術分野で公知である。カップリングパートナーの機能化は、式3に例示したようにして逆にもし得る。当業者であれば、同じく所望の産物をもたらすその他の組み合わせがある、ことを認識している。b及びcフラグメントの間の結合の形成は、a及びbフラグメントの間の接続を形成する前後に起こり得るものであり、そして、それらの基は、b及びcフラグメントの接続の前後にさらに修飾し得る。
Figure 2022535120000020
式4は、フラグメントaとbとの間に結合を形成する1つの方法を示している。式4の事例では、容易に入手可能な第一級アミンは、適切なアミドカップリング試薬、例えば、EDC、HOBt、HATU、またはその他の様々な試薬の存在下で、フラグメントbのカルボン酸誘導体(または、その活性化類似体)とカップリングする(https://www.organic-chemistry.org/synthesis/ClN/amides.shtmの“Synthesis of amides”を参照されたい)。当業者であれば、この形質転換を達成するために利用可能な多種多様な方法があることを理解している。
Figure 2022535120000021
本発明のあらゆる特定の化合物を最も効率的に調製するにあたって、当業者であれば、フラグメントを接続するタイミングと順序、それに、あらゆるフラグメントに存在する機能性の改良内容が、所与のあらゆる化合物の調製において変化し得ることを認識している。上記した様々な方法を使用して本発明の化合物を調製してきたが、その一部を実施例に例示する。
プロドラッグ、及び薬物送達、及び/または半減期延長のその他の手段
本発明の一部の態様では、本明細書に記載した化合物を、プロドラッグ形態で投与する。
治療活性を効果的に延ばすために、薬物分子を遺伝子操作して、送達のための担体を利用するようにし得る。当該担体を、非共有結合様式で使用して、薬物部分を物理化学的に溶媒-担体混合物に入るように製剤する、または、薬物部分の官能基の1つに担体試薬を永続的に共有結合させて使用する(一般的には、WO 2015/0202317を参照されたい)。
幾つかの非共有結合的手法が好んで使われている。例として、特定の実施形態では、ポリマー担体に封入した非共有結合薬物を含むデポー製剤を使用するが、これらに限定されない。当該製剤では、薬物分子を担体材料と組み合わせ、そして、薬物分子がバルク担体の内部に分布するように処理する。例として、注射可能な懸濁液として投与する微小粒子ポリマー-薬物凝集体(例えば、Degradex(登録商標)Microspheres(Phosphorex, Inc.));単回のボーラス注射で投与するゲル(例えば、Lupron Depot(登録商標)(AbbVie Inc.))として製剤したポリマー-薬物分子凝集体;及び、担体に薬物を可溶化することができるポリマーまたは非ポリマー物質を利用し得るリポソーム製剤(例えば、DepoCyt(登録商標)(Pacira Pharmaceuticals)がある。これらの製剤では、薬物分子の放出は、担体が膨潤した場合に、または物理的に分解した場合に起こり得る。その他の事例では、化学的分解は、薬物の生物学的環境への拡散を可能にする;当該化学分解プロセスは、自己加水分解または酵素で触媒し得る。その他の制限として、非共有結合的薬物カプセル封入は、制御されない薬物の放出防止を必要としており、そして、薬剤放出メカニズムが生分解に依存してしまうと、患者間で変動を引き起こしかねない。
特定の実施形態では、小分子及び大分子の両方を含む薬物分子は、永続的な共有結合で担体にコンジュケートする。水性流体において低い溶解度を示す特定の小分子治療薬は、親水性ポリマーとコンジュケートして可溶化することができ、その例は、本明細書の他の箇所に記載している。大分子タンパク質に関して、半減期の延長は、例えば、パルミトイル部分を用いた永続的な共有結合修飾、及び、それ自体が延長した半減期を有する別のタンパク質(例えば、Albuferon(登録商標))を用いた永続的な共有結合修飾によって達成し得る。一般的に、担体が薬物と共有結合的にコンジュケートした場合に、薬物分子は、生物学的活性の低下を示す。
特定の事例では、非共有結合性ポリマー混合物を含む、または永続的共有結合のいずれかを含む薬物分子に関連する制限は、薬物をポリマー担体に化学的にコンジュケートさせるためのプロドラッグ手法を用いることで、首尾よく取り組み得る。このことに関連して、不活性である、または薬物部分自体よりも活性の低い治療薬は、活性分子物質へと予想通りに形質転換する。放出した薬物と比較して、プロドラッグの生物学的活性が低下することは、薬物の徐放または制御放出が望ましい場合に有利である。そのような事例では、薬物の放出は、時間の経過と共に出現し、それにより、薬物の繰り返し投与、及び頻繁な投与の必要性が小さくなる。プロドラッグ手法は、薬物部分自体が、胃腸管に吸収されない、または、最適吸収に満たない場合でも有利となり得る;これらの事例では、プロドラッグは、薬物部分の吸収を促し、次いで、しばらくして後に(例えば、初回通過代謝を介して)で開裂する。生物学的に活性な薬物分子は、一般的には、担体部分と薬物分子のヒドロキシ、アミノ、またはカルボキシ基との間に形成する一時的な結合によって、ポリマー担体部分に結合する。
上記した手法は、幾つかの制限と関連している。プロドラッグの活性化は、担体と薬物分子との間の一時的な結合の酵素的または非酵素的開裂、または、両者(例えば、酵素的ステップと、それに続く非酵素的修飾)の連続的な組み合わせによって起こり得る。酵素を含まないインビトロ環境(例えば、水性緩衝溶液)では、エステルまたはアミドなどの一時的な結合が加水分解を受け得るが、対応する加水分解速度は、治療上有用な範囲の外にある。対照的に、インビボ環境では、一般的には、エステラーゼまたはアミダーゼが存在しており、そして、エステラーゼ及びアミダーゼは、加水分解の動力学の2倍から数桁の大きさの有意な触媒加速を引き起こし得る(例えば、Greenwald et al.,(1999)J Med Chem 42(18): 3857-67を参照されたい)。
本明細書に記載したように、プロドラッグは、i)生体前駆体、及びii)担体結合プロドラッグに分類され得る。生体前駆体は、担体基を含んでおらず、そして、官能基の代謝生成によって活性化する。対照的に、担体結合プロドラッグでは、活性物質は、生物活性物質の官能基での一時的な結合を介して、担体部分にコンジュケートする。好ましい官能基は、ヒドロキシル基またはアミノ基である。付着特性と加水分解条件の両方は、使用する官能基のタイプに依存する。担体は、生物学的に不活性(例えば、PEG)であり得る、または、ターゲティング特性(例えば、抗体)を有し得る。担体結合プロドラッグの担体部分が開裂すると、目的の生物活性物質が得られ、そして、生物活性物質での脱保護した官能基の性質が、その生物活性に寄与することがよくある。
特許及び科学文献は、一時的な結合を、不安定なエステル結合としている数多くの高分子プロドラッグについて説明をしている。これらの事例では、生物活性物質の官能基は、ヒドロキシル基またはカルボン酸のいずれかである(例えば、Cheng et al.(2003)Bioconjugate Chem 14:1007-17を参照されたい)。加えて、生体高分子及び特定の小分子薬物が、生物活性物質のアミノ基(複数可)(例えば、タンパク質のN末端、またはリジンアミノ基)に担体を結合することが有利であることがよくある。プロドラッグの調製の間に、アミノ基は、ヒドロキシル基またはフェノール基と比較して大きな求核性が故に、より化学選択的に取り扱われ得る。このことは、特に、多種多様の異なる反応性官能基を含有するタンパク質及びペプチドに関連しており、非選択的コンジュケート反応は、広範な特徴決定または精製を必要とする望ましくない生成物混合物をもたらし、したがって、活性成分の反応収率及び治療効率を低下させる。
一般的に、アミド結合は、エステル結合よりも加水分解に対して安定性が大きく、アミド結合の開裂速度は、担体結合プロドラッグでの治療有用性のためには遅すぎることになり得る。その結果、プロドラッグアミド結合が開裂する可能性を制御するために、構造化学成分を加えることが有利となり得る。担体物質、または薬物でも提供されないこれらの開裂を制御するさらなる化学成分は、一般的には、「リンカー」と称する。プロドラッグリンカーは、一時的な結合の加水分解速度に大きな影響を与えることができ、そして、リンカーの化学的性質の変化が、特定の特性をもたらすことはよくある。標的放出のための特定の酵素が招くアミン含有生物活性部分のプロドラッグ活性化は、リンカーの構造が、対応する内因性酵素が基質として認識する構造モチーフを表すことを必要としている。これらの事例では、一時的な結合の開裂は、酵素が触媒する一段階プロセスで起こる。例えば、シタラビンの酵素的放出は、プロテアーゼプラスミンの影響を受けており、その濃度は、様々な種類の腫瘍塊では比較的に高い。
患者間での変動は、支配的な酵素開裂の主要な欠点である。酵素レベルは、酵素的開裂によるプロドラッグ活性化の生物学的変動が認められる対象の間で有意に異なり得る。酵素レベルは、投与部位によっても変動し得る(例えば、皮下注射の場合、身体のある領域は、その他の領域よりも予想通りの治療効果をもたらす)。加えて、酵素依存性担体を結合したプロドラッグに関する薬物動態特性のインビボ-インビトロ相関を確立することは困難である。
薬物部分のアミノ基に対する一時的な結合を使用するその他の担体プロドラッグは、カスケードメカニズムに基づいている。カスケード開裂は、マスキング基と活性化基との構造的組み合わせからなるリンカー化合物が可能ならしめている。マスキング基は、エステルまたはカルバメートなどの第1の一時的な結合で、活性化基と結合している。活性化基は、第2の一時的な結合(例えば、カルバメート)を介して、薬物分子のアミノ基と結合する。第2の一時的な結合の安定性または加水分解に対する感受性は、マスキング基の有無に依存している。マスキング基の存在下では、第2の一時的な結合は非常に安定であり、薬物分子を治療的に有用な反応速度で放出しそうになく、その一方で、マスキング基の非存在下では、この結合は非常に不安定となり、薬物部分の迅速な開裂と放出を招く。
第1の一時的な結合の開裂は、カスケードメカニズムでの律速段階である。第1の段階は、活性化基の分子転位を誘導し得るものであり(例えば、Greenwald et al.(1999)J Med Chem 42:3657-67に記載したような1,6-脱離)、そして、転位は、第2の一時的な結合を、なおも一層不安定にする、それにより、その開裂を誘発する。理想的には、第1の一時的な結合の開裂速度を、所与の治療シナリオでの薬物分子の所望の放出速度と同一とする。さらに、第2の一時的な結合の開裂を、その不安定性が、第1の一時的な結合を開裂して誘発した後に実質的に瞬時に起こることが望ましい。
別の実施形態は、トリメチルロックラクトン化に基づいたポリマーアミノ含有プロドラッグを含む(例えば、Greenwald et al.(2000)J Med Chem 43(3):457-87を参照されたい)。このプロドラッグ系では、置換o-ヒドロキシフェニル-ジメチルプロピオン酸は、第1の一時的な結合としてのエステル、カーボネート、またはカルバメート基によって、PEGに結合する、そして、第2の一時的な結合としてのアミド結合の手段によって、薬物分子のアミノ基に結合する。薬物放出での律速段階は、第1の結合の酵素的開裂であり、次いで、ラクトン化による速いアミド開裂が起こり、芳香族ラクトン副生成物を放出する。Greenwald et al.が説明したプロドラッグ系の主な欠点は、キノンメチドまたは芳香族ラクトンなどの反応性に富んだ潜在的に毒性を有する芳香族小分子副生成物が、一時的な結合を開裂した後に放出されることである。潜在的に毒性を有する物質は、薬物と1:1の化学量論比で放出され、高いインビボ濃度を示すことが予想できる。
1,6-脱離に基づいた芳香族活性化基を含むカスケードプロドラッグの特定の実施形態では、マスキング基は、構造的に担体から離間している。これは、ポリマー担体と活性化基との間の安定な結合を用いることで達成することができ、安定な結合は、カスケード開裂メカニズムに関与していない。担体がマスキング基として機能せず、そして、活性化基が安定結合の手段で担体に結合している場合に、潜在的に毒性を有する副生成物(活性化基など)の放出を回避する。活性化基とポリマーとの安定した結合は、薬理学で定義されていない薬物-リンカー中間体の放出も抑制する。
前段落で説明した手法の第1の例は、マンデル酸活性化基に基づいたポリマープロドラッグ系を含む(例えば、Shabat et al.(2004)Chem Eur J 10:2626-34を参照されたい)。この手法では、マスキング基は、カルバメート結合で活性化基に結合している。活性化基は、アミド結合を介してポリアクリルアミドポリマーに永続的にコンジュケートする。触媒抗体でマスキング基の酵素的活性化をした後に、マスキング基は、環化を受けて開裂し、そして、薬物を放出する;活性化基は、薬物放出後も依然としてポリアクリルアミドポリマーに結合している。同様のプロドラッグ系は、マンデル酸活性化基と、酵素的に開裂可能なエステル結合マスキング基とに基づいている(例えば、Lee et al.(2004)Angew Chem 116:1707-10を参照されたい)。
上記したリンカーを使用する場合、1,6-脱離ステップは、依然として反応性に富んだ芳香族中間体を生成する。芳香族部分が、ポリマー担体に永続的に結合したままでも、潜在的に毒性を有する副生成物や免疫原性効果を伴う副反応を招き得る。したがって、酵素依存性でなく、開裂の間に反応性芳香族中間体を生成しない脂肪族プロドラッグリンカーを使用して、アミン含有活性剤のポリマープロドラッグを形成するリンカー技術を作り出すことが有利である。そのような例の1つでは、組織型プラスミノーゲン活性化剤及びウロキナーゼでのアミノ基の可逆的修飾のために、PEG5000-無水マレイン酸を使用している(例えば、(1987)Garman et al.FEBS Lett 223(2):361-65を参照されたい)。マレアミド酸結合を開裂して、pH7.4緩衝剤でインキュベーションして行うPEG-uPAコンジュケートからの機能的酵素の再生は、概ね6時間の半減期の一次動態に従う。マレアミド酸結合の欠点は、pH値がさらに小さくなると、コンジュケートの安定性が無くなることである。
さらなる手法は、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)グリシンアミド(ビシン)リンカーに基づいたPEGカスケードプロドラッグ系を含む(例えば、(2004)J Med Chem 47:726-34を参照されたい)。この系では、2つのPEG担体分子は、一時的な結合を介して、薬物分子のアミノ基にカップリングしたビシン分子に結合する。プロドラッグ活性化の第1のステップは、両方のPEG担体分子を、ビシン活性化基のヒドロキシ基と結合させる第1の一時的な結合の酵素的開裂に関係している。PEGとビシンとの間の異なる結合は、異なるプロドラッグ活性化動態をもたらす。プロドラッグの活性化の第2のステップは、ビシン活性化基を薬物分子のアミノ基に結合させる第2の一時的な結合の開裂が関係している。この系の欠点は、この第2の一時的なビシンアミド結合の加水分解速度が緩慢なことであり、その結果、当初の親薬物分子と比較して、異なる薬物動態特性、免疫原性、毒性、及び薬力学特性を示すビシン修飾プロドラッグ中間体を放出する。
特定の実施形態では、ジペプチドは、酵素または生体輸送系の基質であるので、標的化または標的化輸送のためのプロドラッグ開発のために利用する。ジペプチドプロドラッグを形成するための非酵素的経路、すなわち、分子内環化を受けて、対応するジケトピペラジン(DKP)を形成し、そして、活性薬物を放出する能力については、明確に定義されていない。
一部の実施形態では、ジペプチドは、薬物パラセタモールのジペプチドエステルについて記載したように、エステル結合を介して薬物部分に結合する(Gomes et al.(2005)Bio & Med Chem Lett)。この事例では、環化反応は、ペプチドのN末端アミンのエステル炭素原子を求核性攻撃するテトラヘドラル中間体を形成し、続いて、アミンから脱離基オキシアニオンに向けてプロトン移動を行い、同時にペプチド結合を形成して、環状DKP生成物及び遊離薬物を提供する、ことからなる。この方法は、インビトロで、ヒドロキシル含有薬物に適用することはできるが、対応するジペプチドエステルが、緩衝剤を使った場合よりもずっと速い速度でパラセタモールを放出するので、インビボで、エステル結合の酵素的加水分解と競合することが認められた(Gomes et al.(Molecules 12(2007)2484-2506)。ジペプチドをベースとしたプロドラッグのペプチダーゼに対する感受性は、ジペプチド部分に少なくとも1つの非天然アミノ酸を組み込むことで対処し得る。しかしながら、エステル結合を開裂することができる内因性酵素は、ペプチダーゼに限定されるものではなく、そして、当該プロドラッグ開裂の酵素依存性は、依然として予測できないインビボ性能をもたらす。
一部の実施形態では、酵素依存性を、DKPプロドラッグに対して意図的に遺伝子操作する、例えば、ジペプチドエステルプロドラッグを、ジペプチドのアミノ末端でホルミル化する、そして、酵素的脱ホルミル化を用いてジケトピペラジン形成を開始し、その後に、エステルジペプチド結合を開裂し、次いで、薬物分子を放出する(例えば、USP7,163,923を参照されたい)。さらなる例として、オクタペプチドを、ビンブラスチンの4-ヒドロキシル基に対してエステル結合で結合し、そして、N末端ヘキサペプチドを特異的酵素で除去した後に、DKP形成によって、エステル結合を開裂する(Brady et al.(2002)J Med Chem 45:4706-15を参照されたい)。
DKP形成反応の範囲は、アミドプロドラッグにも及んでいる。例として、USP5,952,294は、シタラビンのジペプチジルアミドプロドラッグに関するジケトピペラジン形成を使用するプロドラッグ活性化を説明している。この事例では、ジペプチドのカルボニルとシタラビンの芳香族アミノ基との間に、一時的な結合を形成する。しかしながら、担体またはその他の半減期延長部分または官能基が存在しないようなコンジュケートについては、徐放効果を達成することはできそうにない。
ジペプチド伸長のジケトピペラジン形成を介してペプチドを放出することができるGLP-1などの生物活性ペプチドを含むジペプチドプロドラッグも説明されている(例えば、WO2009/099763を参照されたい)。生物活性ペプチド部分は、そのアミノ酸側鎖残基の1つにさらなるPEG鎖を含んでおり、それにより、生物活性ペプチドの延長循環を達成し得る。しかしながら、この手法は、幾つかの重大な欠点に関連している。まず、PEG鎖は、その生物活性を損なわずにペプチドに結合しなくてはならず、このことは、数多くのペプチド系生物活性剤にとって達成が困難である。次に、ペグ化ペプチド自体が生物活性であるので、ジペプチドのプロ部分は、ペプチドの生物活性に影響を及ぼし、そして、その受容体結合特性に悪影響を及ぼし得る。
本発明の化合物と共に使用し得る特定の例示的な技術として、ProLynx(San Francisco,CA)、及びAscendis Pharma(Palo Alto,CA)が開発したものがある。ProLynxテクノロジープラットフォームは、異なる速度で開裂するように事前にプログラムした一連の新規リンカーを利用して、循環する半固体高分子コンジュゲートから小分子及びペプチドの制御した予測可能な持続放出を可能ならしめる。この技術により、治療薬の所望の定常状態血清レベルを、数週間から数ヶ月間にわたって維持できるようになる。
Ascendisテクノロジープラットフォームは、プロドラッグと徐放テクノロジーの利点を組み合わせて、小分子とペプチドの特性を強化する。循環している間に、独自のプロドラッグは、生理学的pH及び温度条件で規定される所定の速度で、未修飾の活性な親治療薬を放出する。治療薬は、未修飾の形態で放出されるので、当初の作用機序を保持している。
阻害剤の特性を強化する修飾
本明細書で開示した治療法の1つ以上の物理的特性、及び/または、同治療法での投与方法を改善することは、有益なことがよくあり、時には必須である。物理的特性の改善として、例えば、水溶性、生物学的利用能を高める方法、血清半減期、及び/または治療的半減期を延ばす方法、及び/または生物活性を調節する方法がある。
当該技術分野で公知の修飾として、ペグ化、Fc融合、及びアルブミン融合がある。一般的には、巨大分子作用物質(例えば、ポリペプチド)が関連するが、当該修飾は、最近では、特定の小分子で評価がされている。例として、Chiang, M.et al.(J. Am. Chem. Soc., 2014, 136(9):3370-73)は、免疫グロブリンFcドメインにコンジュケートしたアデノシン2a受容体の小分子アゴニストを説明している。小分子Fcコンジュケートは、強力なFc受容体とアデノシン2a受容体との相互作用を保持しており、そして、コンジュケートしていない小分子と比較して優れた特性を示した。小分子治療薬に対するPEG分子の共有結合も記載されている(Li、W.et al.,Progress in Polymer Science, 2013 38:421-44)。
その他の公知の修飾として、薬物動態、薬力学、及び毒性プロファイルを改善するための重水素化がある。重水素の原子量が大きいので、炭素-重水素結合の開裂には、炭素-水素結合の場合よりも多くのエネルギーが必要となる。このような強力な結合を破壊するのは非常に難しいので、薬物代謝の速度は、重水素化していない形態と比較して緩慢なものとなり、このことは、投薬の頻度抑制を可能にし、かつ、毒性をさらに抑制し得る。(Charles Schmidt、Nature Biotechnology,2017,35(6):493-494;Harbeson,S.and Tung,R.,Medchem News,2014(2):8-22)。
治療的及び予防的使用
本発明は、広範囲の疾患、障害及び/または病態、及び/またはそれらの症状の治療または予防において、本明細書に記載したPI3Kγ阻害剤を使用することを企図している。特定の使用に関する詳細を以下に説明するが、本発明は、それらに限定されない、ことを理解されたい。さらに、特定の疾患、障害、及び病態の一般的なカテゴリーを以下で説明するが、一部の疾患、障害及び病態は、2つ以上のカテゴリーに属するメンバーとし得る、そして、その他では、開示したカテゴリーのいずれのメンバーでないこともあり得る。
一部の実施形態では、本明細書に記載した疾患、障害、及び/または病態は、少なくとも部分的に、PI3Kγが媒介している。
一部の実施形態では、本明細書に記載したPI3Kγ阻害剤を、PI3Kγが媒介した調節異常の進行を、逆転または停止する上で有効な量で投与する。
腫瘍関連障害。腫瘍の免疫応答を調査する研究において、PI3Kγが、シグナル伝達カスケードでの中心ノードであることが確認されている。PI3Kγ阻害剤は、骨髄細胞の調節を通じて、例えば、抑制性骨髄細胞を阻害して、免疫抑制性腫瘍浸潤マクロファージを抑制して、または、マクロファージや樹状細胞を刺激して、がんの発生と拡大の抑制を招く効果的なT細胞応答に寄与するサイトカインを作り出すことで、抗がん免疫応答を刺激することができる。
特定の理論に縛られるものではないが、PI3Kγ阻害剤を使用して、がん、例えば、子宮、子宮頸部、乳房、前立腺、精巣、胃腸管(例えば、食道、口腔咽頭、胃、小腸または大腸、結腸または直腸)、腎臓、腎臓細胞、膀胱、骨、骨髄、皮膚、頭頸部、肝臓、胆嚢、心臓、肺、膵臓、唾液腺、副腎、甲状腺、脳(例えば、神経膠腫)、神経節、中枢神経系(CNS)及び末梢神経系(PNS)のがん、及び、造血系及び免疫系(例えば、脾臓または胸腺)のがんなど、増殖性病態または障害を治療または予防するために使用することができる。本発明は、例えば、免疫原性腫瘍、非免疫原性腫瘍、休止腫瘍、ウイルス誘発性癌(例えば、上皮細胞癌、内皮細胞癌、扁平上皮癌、及びパピローマウイルス)、腺癌、リンパ腫、癌腫、黒色腫、白血病、骨髄腫、肉腫、奇形癌、化学的に誘導したがん、転移、及び血管新生など、その他のがん関連疾患、障害または病態を、治療または予防する方法も提供する。特定の実施形態では、腫瘍またはがんは、結腸癌、卵巣癌、乳癌、黒色腫、肺癌、膠芽細胞腫、または白血病である。がん関連疾患、障害及び病態という用語(複数可)の使用は、がんに直接的または間接的に関連する病態を広く指すことを意味する、そして、例えば、血管新生及び異形成などの前がん病態を含む。
特定の実施形態では、がんは、転移性である、または転移性になるリスクがある、または、びまん性組織に存在し得るものであり、血液または骨髄のがん(例えば、白血病)を含む。
一部の実施形態では、本発明は、PI3Kγ阻害剤、及び少なくとも1つのさらなる治療薬または診断薬を使用して、増殖性病態、がん、腫瘍、または前がん状態を治療する方法を提供しており、その例は、本明細書のその他の箇所に記載している。
免疫及び炎症に関連する障害。免疫応答を調整できないと、自己免疫疾患、炎症病態、及びアレルギー病態を招くことになる。自己免疫疾患は、宿主細胞に対する免疫応答を招く耐性の機能停止に起因しており、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、乾癬、及び自己免疫(I型)糖尿病などの病態を引き起こす。慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アテローム性動脈硬化症、及び炎症性腸疾患などの慢性炎症病態は、進行している免疫応答が調整できていないことに起因している。制御されていない炎症も、がん発症の危険因子であり、そして、腫瘍の増殖と転移に寄与することが知られている。喘息やアナフィラキシーなどのアレルギー病態は、通常は、無害な抗原に対する不適切な免疫応答が引き起こしている[Curr Opin Pharmacol.2015 Aug;23:82-91.]。したがって、本明細書で使用する用語「免疫疾患」、「免疫病態」、「免疫障害」、「炎症性疾患」、「炎症病態」、「炎症性障害」などは、本明細書に記載したPI3Kγ阻害剤で治療することができ、それにより、ある程度の治療的利益が得られる免疫関連病態を広範に含むことを意図している。
本発明の化合物及び組成物で治療または予防することができる免疫関連及び炎症関連疾患、障害、及び病態のリストとして、関節炎(例えば、関節リウマチ)、腎不全、狼瘡、喘息、乾癬、大腸炎、膵炎、アレルギー、線維症、外科的合併症(例えば、炎症性サイトカインが治癒を妨げる事例)、貧血、及び線維筋痛があるが、これらに限定されない。慢性炎症に関連し得るその他の疾患及び障害として、アルツハイマー病、鬱血性心不全、脳卒中、大動脈弁狭窄症、動脈硬化症、骨粗鬆症、パーキンソン病、感染症、炎症性腸疾患(例えば、クローン病、及び潰瘍性大腸炎)、アレルギー性接触性皮膚炎、及びその他の湿疹、全身性硬化症、移植、及び多発性硬化症がある。
本開示の特定の実施形態では、PI3Kγ阻害剤は、アジュバント活性を提供して、抗原に対する免疫応答を増加または増強するために使用する。特定の実施形態では、少なくとも1つの抗原またはワクチンを、本発明の少なくとも1つのPI3Kγ阻害剤と組み合わせて対象に投与して、抗原またはワクチンに対する免疫応答を延長させる。少なくとも1つの抗原剤またはワクチン成分を、本発明の少なくとも1つのPI3Kγ阻害剤と組み合わせて含む治療組成物も提供しており、同抗原剤またはワクチン成分として、ウイルス、細菌、及び真菌、またはそれらの一部分、タンパク質、ペプチド、腫瘍特異的抗原、及び核酸ワクチンなどがあるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、本明細書に記載したPI3Kγ阻害剤は、免疫抑制剤と組み合わせることで、免疫エフェクター細胞の数を減らすことができる。
PI3Kγ阻害剤が、(例えば、現在の治療法に制限があるが故に)特に有効となり得る上記した疾患、障害、及び病態の一部を、以下にさらに詳細に説明する。
関節リウマチ(RA)は、一般的に関節の膜内層(滑膜)での慢性炎症を特徴としており、米国の人口の約1%(約210万人)で発症している。炎症プロセスでのTNF-a及びIL-1などのサイトカインの役割の理解が深まるにつれて、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)の新規のクラスの開発と導入が可能になった。作用物質(その一部は、RAの治療法と重なる)として、ENBREL(登録商標)(エタネルセプト)、REMICADE(登録商標)(インフリキシマブ)、HUMIRA(登録商標)(アダリムマブ)、及びKINERET(登録商標)(アナキンラ)がある。これらの作用物質の一部は、症状を緩和する、構造的損傷の進行を阻害する、そして、特に、患者集団での身体機能を改善するものであるが、改善された有効性、相補的な作用メカニズムを有しており、かつ重篤な副作用が少なく/皆無である代替薬剤が依然として待望されている。
乾癬は、一般的な免疫介在性慢性皮膚疾患の一群であり、米国では450万人を超える患者がおり、その内の150万人が、中等度から重度の疾患を有すると考えられている。さらに、乾癬患者の10%以上が、関節周囲の骨及び結合組織に損傷を与える乾癬性関節炎を発症している。乾癬の本質的な生理機能の理解が深まった結果、例えば、疾患の炎症性の原因であるTリンパ球及びサイトカインの活性を標的とする作用物質の導入に至っている。そのような作用物質として、ENBREL(登録商標)(エタネルセプト)、REMICADE(登録商標)(インフリキシマブ)、及びHUMIRA(登録商標)(アダリムマブ)などのTNF-α阻害剤(関節リウマチ(RA)の治療でも使用されている)と、AMEVIVE(登録商標)(アレファート)、及びRAPTIVA(登録商標)(エファリズマブ)などのT細胞阻害剤がある。これらの作用物質の幾つかは、特定の患者集団において、ある程度は有効であるが、すべての患者を効果的に治療するものではない。
その他の障害。本発明の実施形態は、少なくともあるレベルのPI3Kγ阻害によって恩恵を受け得る、その他のあらゆる障害の治療または予防のために、対象に対して、本明細書に記載したPI3Kγ阻害剤を対象に投与することを企図している。そのような疾患、障害及び病態として、例えば、心血管(例えば、心臓虚血)障害、及び代謝(例えば、糖尿病、インスリン抵抗性、肥満)障害がある。
医薬組成物
本発明のPI3Kγ阻害剤は、対象に対する投与に適した組成物の形態とし得る。一般的に、そのような組成物は、PI3Kγ阻害剤(複数可)と、医薬として許容可能である、または生理学的に許容可能である1つ以上の希釈剤、担体、または賦形剤とを含む「医薬組成物」である。特定の実施形態では、PI3Kγ阻害剤は、治療的に許容可能な量で存在する。医薬組成物は、本発明の方法で使用し得る;したがって、例えば、医薬組成物は、本明細書に記載した治療及び予防方法及び使用を実施するために、エクスビボまたはインビボで、対象に対して投与することができる。
本発明の医薬組成物は、意図した投与方法または投与経路に適合するように製剤することができる;例示的な投与経路を、本明細書に記載する。さらに、医薬組成物は、本明細書に記載したその他の治療的に活性な作用物質または化合物と組み合わせて使用して、本発明で企図している疾患、障害、及び病態を治療または予防し得る。
活性成分(例えば、PI3Kγ機能の阻害剤)を含有する医薬組成物は、経口使用に適した形態、例えば、錠剤、カプセル、トローチ、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、分散性粉末または顆粒、エマルション、硬質または軟質カプセル、または、シロップ、溶液、マイクロビーズ、またはエリキシル剤とし得る。経口使用を意図した医薬組成物は、当該技術分野で公知の医薬組成物のあらゆる製造方法に従って調製することができ、そして、組成物は、例えば、甘味剤、香味剤、着色剤、及び保存剤などの1つ以上の添加剤を含有させることで、医薬として上質かつ口当たりの良い製剤を提供し得る。錠剤、カプセル剤などは、活性成分を、医薬として許容可能な無毒性の賦形剤との混合物として含有しており、同賦形剤は、錠剤の製造に適している。これらの賦形剤を、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウムなどの希釈剤;例えば、コーンスターチまたはアルギン酸などの造粒剤及び崩壊剤;例えば、デンプン、ゼラチンまたはアカシアなどの結合剤、及び、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの潤滑剤とし得る。
経口投与に適した錠剤、カプセル剤などは、コーティングをせずに、または、公知の技術でコーティングをして、胃腸管での崩壊及び吸収を遅延させ、そして、それにより、持続作用を提供し得る。例えば、グリセリルモノステアレート、またはグリセリルジステアレートなどの時間遅延材料を使用し得る。これらは、当該技術分野で公知の技術でコーティングをして、制御放出のための浸透圧治療用錠剤も形成し得る。さらなる添加剤として、投与した組成物の送達を制御するための生分解性または生体適合性の粒子またはポリマー物質があり、例えば、ポリエステル、ポリアミン酸、ヒドロゲル、ポリビニルピロリドン、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、エチレン-ビニルアセテート、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、硫酸プロタミン、またはラクチド/グリコリドコポリマー、ポリラクチド/グリコリドコポリマー、またはエチレンビニルアセテートコポリマーなどがある。例えば、経口剤は、マイクロカプセルに封入することができ、同マイクロカプセルは、コアセルベーション技術によって、または界面重合によって、ヒドロキシメチルセルロース、またはゼラチン-マイクロカプセル、またはポリ(メチルメタクリレート)マイクロカプセルのそれぞれを使用して、または、コロイド薬物送達系において調製する。コロイド分散系として、巨大分子複合体、ナノカプセル、マイクロスフェア、マイクロビーズ、及び脂質をベースとした系、例えば、水中油型エマルジョン、ミセル、混合ミセル、及びリポソームがある。上記した製剤の調製方法は、当業者に自明である。
経口使用のための製剤を、硬質ゼラチンカプセル、または、軟質ゼラチンカプセルとして提供する、すなわち、活性成分を、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、カオリン、または微結晶性セルロースと混合して得た硬質ゼラチンカプセル、または、活性成分を、水または油媒体、例えば、ピーナッツ油、流動パラフィン、またはオリーブ油と混合して得た軟質ゼラチンカプセルとしても提供し得る。
水性懸濁液は、活性材料を、同懸濁液の製造に適した賦形剤との混合物として含有する。当該賦形剤を、懸濁剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、及びアカシアゴム;分散剤または湿潤剤、例えば、天然に存在するホスファチド(例えば、レシチン)、または、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート)、または、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、または、エチレンオキシドと、脂肪酸及びヘキシトールから誘導する部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート)、または、エチレンオキシドと、脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導する部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレエート)とすることができる。水性懸濁液は、1つ以上の防腐剤も含有し得る。
油性懸濁液は、植物油、例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油、またはヤシ油、または、流動パラフィンなどの鉱油に、活性成分を懸濁させて製剤し得る。油性懸濁液は、増粘剤、例えば、蜜蝋、硬質パラフィン、またはセチルアルコールを含有し得る。上記したような甘味剤及び香味剤を添加して、口当たりの良い経口製剤を提供し得る。
水性懸濁液の調製に適した分散性粉末及び顆粒に水を加えることで、活性成分を、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤、及び1つ以上の防腐剤との混合物として提供される。好適な分散剤または湿潤剤及び懸濁剤は、本明細書で例示する。
本発明の医薬組成物では、水中油型エマルジョンの形態もあり得る。油相を、植物油、例えば、オリーブ油またはラッカセイ油、または、例えば、流動パラフィンなどの鉱油、または、これらの混合物とし得る。適切な乳化剤を、天然に存在するガム、例えば、アカシアガムまたはトラガカントガム;天然に存在するホスファチド、例えば、大豆、レシチン、及び、脂肪酸に由来するエステルまたは部分エステル;ヘキシトール無水物、例えば、ソルビタンモノオレエート;及び、部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートとし得る。
医薬組成物は、一般的には、本発明で企図している治療有効量のPI3Kγ阻害剤と、医薬として許容可能で、かつ生理学的に許容可能な1つ以上の製剤成分を含む。医薬として許容可能で、または生理学的に許容可能な適切な希釈剤、担体または賦形剤として、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、及び重硫酸ナトリウム)、防腐剤(例えば、ベンジルアルコール、メチルパラベン、エチルまたはn-プロピル、p-ヒドロキシ安息香酸塩)、乳化剤、懸濁剤、分散剤、溶媒、充填剤、増量剤、洗浄剤、緩衝剤、ビヒクル、希釈剤、及び/またはアジュバントがあるが、これらに限定されない。例えば、適切なビヒクルを、生理食塩水、またはクエン酸緩衝生理食塩水とすることができ、非経口投与用医薬組成物に、一般的なその他の材料を補充し得る。中性緩衝生理食塩水、または血清アルブミンと混合した生理食塩水は、さらなる例示的なビヒクルである。当業者であれば、本明細書で企図している医薬組成物及び剤形で使用することができる様々な緩衝剤を容易に認識する。一般的な緩衝剤として、医薬として許容可能な弱酸、弱塩基、またはそれらの混合物があるが、これらに限定されない。一例として、緩衝剤成分を、水溶性材料、例えば、リン酸、酒石酸、乳酸、コハク酸、クエン酸、酢酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、及びそれらの塩などにすることができる。許容可能な緩衝剤として、例えば、トリス緩衝剤、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(2-エタンスルホン酸)(HEPES)、2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸ナトリウム塩(MES)、3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、及びN-トリス[ヒドロキシメチル]メチル-3-アミノプロパンスルホン酸(TAPS)がある。
医薬組成物を製剤した後に、溶液、懸濁液、ゲル、エマルジョン、固形物、または脱水または凍結乾燥した粉末として滅菌バイアルに保存し得る。このような製剤は、すぐに使用できる形態、使用前に再構成する必要がある凍結乾燥形態、使用前に希釈する必要がある液体形態、または、その他の許容可能な形態のいずれかで保存し得る。一部の実施形態では、医薬組成物を、使い捨て容器(例えば、使い捨てバイアル、アンプル、シリンジ、または自己注射器(例えば、EpiPen(登録商標)に類似したもの))で提供する一方で、多目的容器(例えば、多目的バイアル)は、その他の実施形態で提供する。
製剤は、身体での急速な分解または消失から組成物を保護するための担体、例えば、リポソーム、ヒドロゲル、プロドラッグ、及びマイクロカプセル化送達システムなどの制御放出製剤なども含むこともできる。例えば、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルステアレートなどの時間遅延材料を、それ単独で、または、ワックスと組み合わせて使用し得る。あらゆる薬物送達装置を使用して、PI3Kγ阻害剤を送達することができ、同送達装置として、インプラント(例えば、移植可能なポンプ)及びカテーテルシステム、低速注入ポンプ及びデバイスがあり、これらすべては、当業者に周知のものである。
一般的に、皮下または筋肉内に投与するデポー注射も、所定の時間にわたって本明細書に開示したPI3Kγ阻害剤を放出するために利用し得る。デポー注射は、通常は、固体または油のいずれかをベースとしており、一般的には、本明細書に記載した製剤成分の少なくとも1つを含む。当業者は、デポー注射に利用できる製剤と、その使用に精通している。
医薬組成物は、滅菌注射用の水性または油性懸濁液の形態とし得る。この懸濁液は、本明細書に記載した適切な分散剤または湿潤剤及び懸濁剤を用いて、公知の技術に従って製剤し得る。滅菌注射用製剤は、滅菌注射溶液または懸濁液を含む非経口的に許容可能な非毒性の希釈剤または溶媒、例えば、溶液を含む1,3-ブタンジオールとし得る。使用し得る許容可能な希釈剤、溶媒及び分散媒として、水、リンゲル溶液、等張性塩化ナトリウム溶液、Cremophor EL(商標)(BASF,Parsippany,NJ)、またはリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコール)、及び、それらの適切な混合物がある。加えて、滅菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒として従来から使用している。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドなどのあらゆる無菌性固定油を使用し得る。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射剤の調製において用途を見出している。吸収を遅らせる作用物質(例えば、モノステアリン酸アルミニウム、またはゼラチン)を含めることで、特定の注射可能な製剤の持続的な吸収を達成することができる。
本発明は、直腸投与用の坐剤の形態でPI3Kγ阻害剤を投与することを企図している。坐剤は、常温では固体であるが、直腸の温度で液体となる適切な非刺激性賦形剤と、薬物とを混合して調製することができ、そして、直腸内で溶解して薬物を放出する。当該材料としては、カカオバター、及びポリエチレングリコールがあるが、これらに限定されない。
本発明で企図しているPI3Kγ阻害剤は、現在公知である、または将来開発されるその他のあらゆる適切な医薬組成物(例えば、経鼻で、または吸入して使用するスプレー)の形態とし得る。
投与経路
本発明は、PI3Kγ阻害剤、及びその組成物の投与を、あらゆる適切な様式で行うことを企図している。適切な投与経路として、経口、非経口(例えば、筋肉内、静脈内、皮下(例えば、注射またはインプラント)、腹腔内、嚢内、関節内、脳内(実質内)及び脳室内、鼻、膣、舌下、眼内、直腸、局所(例えば、経皮)、頬側、及び吸入がある。一般的に、皮下または筋肉内に投与するデポー注射も、所定の時間にわたって、本明細書で開示したPI3Kγ阻害剤を放出するために利用し得る。
本発明の特定の実施形態は、経口投与を企図している。
併用療法
本発明は、PI3Kγ阻害剤を、単独で、または1つ以上の活性治療薬と組み合わせて使用することを企図している。さらなる活性治療薬を、小さな化学分子;タンパク質、抗体、ペプチボディ、ペプチド、DNA、RNAなどの巨大分子、またはそのような巨大分子のフラグメント;または、細胞療法または遺伝子治療とすることができる。そのような併用療法では、様々な活性作用物質が、異なる相補的な作用メカニズムを示すことがよくある。そのような併用療法は、1つ以上の作用物質の用量の減量を可能にし、それにより、1つ以上の作用物質に関連する有害作用を抑制または排除することで、特に有利になり得る。さらに、そのような併用療法は、基礎疾患、障害または病態に対して相乗的な治療または予防効果を有し得る。
本明細書で使用する用語「併用」は、別々に投与すること、例えば、(例えば、キットで提供し得るように)別々の投与のために個別に製剤して投与する療法と、単一の製剤(すなわち、「同時製剤」)で一緒に投与する療法があることを意味する。
特定の実施形態では、PI3Kγ阻害剤は、連続して投与または適用する、例えば、一方の作用物質を、1つ以上の他方の作用物質の前に投与する。その他の実施形態では、PI3Kγ阻害剤は、同時に投与する、例えば、2つ以上の作用物質を、同時に、または、ほぼ同時に投与する;2つ以上の作用物質を、2つ以上の別個の製剤に存在せしめる、または、単一の製剤(すなわち、同時製剤)において組み合わせ得る。2つ以上の作用物質の連続投与または同時投与のいずれであっても、それらは、本発明の目的のために、組み合わせて投与するものと見なす。
本発明のPI3Kγ阻害剤は、状況に適したあらゆる方法で、少なくとも1つのその他の(活性な)作用物質と組み合わせて使用し得る。ある実施形態では、少なくとも1つの活性作用物質と、少なくとも1つの本発明のPI3Kγ阻害剤とを使用した治療を、ある程度の時間にわたって維持する。別の実施形態では、少なくとも1つの活性作用物質を使用した治療を、(例えば、対象が安定している場合には)縮小または中止する一方で、本発明のPI3Kγ阻害剤を使用した治療を、一定の投薬レジメンで維持する。さらなる実施形態では、少なくとも1つの活性作用物質を使用した治療を、(例えば、対象が安定している場合には)縮小または中止する一方で、本発明のPI3Kγ阻害剤を使用した治療を縮小する(例えば、低用量、低頻度の投与、または短縮した治療レジメンにする)。なおもさらに別の実施形態では、少なくとも1つの活性作用物質を使用した治療を、(例えば、対象が安定している場合には)縮小または中止し、そして、本発明のPI3Kγ阻害剤を使用した治療を強化する(例えば、高用量、高頻度の投与、または長期間の治療レジメンにする)。なおもさらに別の実施形態では、少なくとも1つの活性作用物質を使用した治療を維持し、そして、本発明のPI3Kγ阻害剤を使用した治療を、縮小または中止する(例えば、低用量、低頻度の投与、または短縮した治療レジメンにする)。なおもさらに別の実施形態では、少なくとも1つの活性作用物質を使用した治療と、本発明のPI3Kγ阻害剤を使用した治療とを、縮小または中止する(例えば、低用量、低頻度の投与、または短縮した治療レジメンにする)。
腫瘍関連障害。本発明は、PI3Kγ阻害剤、及び少なくとも1つのさらなる治療薬または診断薬を使用して、増殖病態、がん、腫瘍、または前がん性疾患、障害または病態を、治療及び/または予防する方法を提供する。一部の実施形態では、さらなる治療薬または診断薬は、放射線、免疫調節剤または化学療法剤、または診断薬である。本発明で使用し得る適切な免疫調節剤として、CD40L、B7、及びB7RP1;抗CD40、抗CD38、抗ICOS、及び4-1BBリガンドなどの刺激性受容体に対する活性化モノクローナル抗体(mAb);樹状細胞抗原負荷(インビトロまたはインビボ);樹状細胞癌ワクチンなどの抗癌ワクチン;IL1,IL2、IL12、IL18,ELC/CCL19、SLC/CCL21、MCP-1、IL-4、IL-18、TNF、IL-15、MDC、IFNa/b、M-CSF、IL-3、GM-CSF、IL-13、及び抗-IL-10などのサイトカイン/ケモカイン;細菌性リポ多糖(LPS);インドールアミン 2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)阻害剤、及び免疫刺激オリゴヌクレオチドがある。
特定の実施形態では、本発明は、腫瘍増殖の腫瘍抑制する方法を提供しており、シグナル伝達阻害剤(STI)と組み合わせて、本明細書に記載したPI3Kγ阻害剤を投与して、腫瘍増殖の相加的または相乗的抑制を達成する、ことを含む。本明細書に使用する用語「シグナル伝達阻害剤」は、シグナル伝達経路での1つ以上のステップを選択的に阻害する作用物質のことを指している。本発明のシグナル伝達阻害剤(STI)として:(i)bcr/ablキナーゼ阻害剤(例えば、GLEEVEC(登録商標));(ii)キナーゼ阻害剤と抗体を含む表皮成長因子(EGF)受容体阻害剤;(iii)her-2/neu受容体阻害剤(例えば、HERCEPTIN(登録商標));(iv)Aktファミリーキナーゼ、またはAkt経路の阻害剤(例えば、ラパマイシン);(v)細胞周期キナーゼ阻害剤(例えば、フラボピリドール);及び(vi)ホスファチジルイノシトールキナーゼ阻害剤がある。免疫調節に関与する作用物質は、がん患者の腫瘍増殖を抑制するために、本明細書に記載したPI3Kγ阻害剤と組み合わせて使用することもできる。
化学療法剤の例として、アルキル化剤、例えば、チオテパ、及びシクロホスファミド;アルキルスルホネート、例えば、ブスルファン、インプロスルファン、及びピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾドパ、カルボコン、メトレドパ、及びウレドパ;エチレンイミン及びメチルアメルアミン、例えば、アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド、及びトリメチロールメラミン;窒素マスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、シクロホスファミド、エストラムスチン、イフォスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシドヒドロクロリド、メルファラン、ノベムビチン、フェネステリン、プレドニミスチン、トロポスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソ尿素、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン;抗生物質、例えば、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アウトラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリケアミシン、カラビシン、カミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、ミトマイシン、マイコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポマリドミド、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメックス、ジノスタチン、ゾルビシン;メトトレキセート、及び5-フルオロウラシル(5-FU)などの代謝拮抗物質;デノプテリン、メトトレキセート、プテロプテリン、トリメトレキセートなどの葉酸類似体;フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどのプリン類似体;ピリミジン類似体、例えば、アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、5-FU;アンドロゲン、例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗副腎;フォリン酸などの葉酸補充剤;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビスアントレン;エダトラキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジクオン;エルフォルミチン;酢酸エリプチニウム;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンティナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメト;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2’’-トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(Ara-C);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えば、パクリタキセル及びドセタキセル;クロラムブシル;ゲムシタビン;6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金及び白金配位錯体、例えば、シスプラチン、カルボプラチン、及びオキサリプラチン;ビンブラスチン;エトポシド(VP-16);イフォスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロン酸塩;CPT11;トポイソメラーゼ阻害剤;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸;エスペラミシン;カペシタビン;アントラサイクリン;アルギナーゼ阻害剤(WO 2019/173188A1、及びPCT/US2019/061657を参照されたい)、及び、上記したいずれかの医薬として許容可能な塩、酸または誘導体があるが、これらに限定されない。
化学療法剤として、腫瘍に対してホルモン作用を調節または阻害するよう作用する抗ホルモン剤、例えば、タモキシフェン、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害性4(5)-イミダゾール、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキソキシフェン、ケオキシフェン、オナプリストン、及びトレミフェンなどの抗エストロゲン;及び、抗アンドロゲン剤、例えば、アビラテロン、エンザルタミド、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、及びゴセレリン;及び、上記したいずれかの医薬として許容可能な塩、酸または誘導体もある。特定の実施形態では、併用療法は、1つ以上の化学療法剤を含む化学療法レジメンを含む。特定の実施形態では、併用療法は、ホルモン、または関連ホルモン剤の投与を含む。
PI3Kγ阻害剤と組み合わせて使用し得るさらなる治療法として、放射線療法、腫瘍抗原に対するモノクローナル抗体、モノクローナル抗体と毒素との複合体、T細胞アジュバント、骨髄移植、または抗原提示細胞(例えば、樹状細胞療法)があり、そのような抗原提示細胞を刺激するために使用するTLRアゴニストを含む。
特定の実施形態では、本発明は、アデノシンのレベルを調節する作用物質と組み合わせて、本明細書に記載した化合物を使用することを企図している。そのような治療薬は、ATPからアデノシンへの変換を触媒するエクトヌクレオチドに作用し得るものであり、例えば、ATPをADPに、そして、ADPをAMPに加水分解するエクトヌクレオシド三リン酸ジホスホヒドロラーゼ1(ENTPD1、別名、CD39または分化抗原群39)、及び、AMPをアデノシンに変換する5’-ヌクレオチダーゼ、エクト(NT5Eまたは5NT、別名、CD73または分化抗原群73)がある。CD39及びCD73の酵素活性は、様々な細胞(例えば、免疫細胞)に送達するプリン作動性シグナルの持続期間、程度、及び化学的性質を較正する上で戦略的な役割を果たす。ある実施形態では、本発明は、WO 2017/120508、WO 2018/094148、WO 2018/067424、及びWO 2020/046813に記載されているCD73阻害剤との組み合わせを企図している。
あるいは、そのような治療薬を、アデノシン2受容体(AR)アンタゴニストとすることができる。アデノシンは、4つの異なるGタンパク質共役型受容体:AR、A2aR、A2bR、及びARに結合し、そして、活性化することができる。T細胞、ナチュラルキラー細胞、そして、樹状細胞などの骨髄細胞に発現するA2aR受容体に対するアデノシンの結合は、サイクリックAMPの細胞内レベルを上昇させ、そして、そのような細胞の成熟及び/または活性化の障害となる。このプロセスは、がん細胞に対する免疫系の活性化を著しく損う。加えて、A2ARは、抗炎症性サイトカインの選択的強化、PD-1及びCTLA-4のアップレギュレーションの促進、LAG-3及びFoxp3+制御性T細胞の生成の促進、及び制御性T細胞の阻害の媒介に関与している。本明細書でさらに説明するPD-1、CTLA-4、及びその他の免疫チェックポイント。ある実施形態では、アデノシン受容体アゴニストを、二重アデノシン受容体とし得る。例示的なアデノシン受容体アゴニストは、WO/2018/136700、WO 2018/204661、またはWO 2020/023846で説明されている。
特定の実施形態では、本発明は、本明細書に記載した化合物を、養子細胞療法、すなわち、抗腫瘍活性を有する免疫細胞をがん患者に投与する新規かつ有望な形態の個別免疫療法と組み合わせて使用することを企図している。養子細胞療法は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)と、例えば、キメラ抗原受容体(CAR)またはT細胞受容体(TCR)を発現するように遺伝子操作したT細胞を使用して研究されている。一般的に、養子細胞療法では、個体からT細胞を回収し、特定の抗原を標的とする、または抗腫瘍効果を高めるために遺伝子組み換えを行い、十分な数に増幅し、そして、遺伝子組み換えT細胞をがん患者に注入する。T細胞は、増殖した細胞を後に再注入する患者から(例えば、自家で)回収することができ、またはドナー患者から(例えば、同種異系で)回収することができる。
特定の実施形態では、本発明は、遺伝子発現をサイレンシングするためのRNA干渉をベースとした治療と組み合わせて、本明細書に記載した化合物を使用することを企図している。RNAiは、長い二本鎖RNAを、低分子干渉RNA(siRNA)へと開裂することから始まる。siRNAの1つの鎖を、リボ核タンパク質複合体、別名、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)に組み込み、次いで、組み込んだsiRNA鎖に対して少なくとも部分的に相補的であるmRNA分子を同定するために使用する。RISCは、mRNAに結合することができ、または開裂することができ、その両方が、翻訳を阻害する。
免疫チェックポイント阻害剤。本発明は、免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて、本明細書に記載したPI3Kγ機能の阻害剤を使用することを企図している。
すべてのがんに特徴的な膨大な数の遺伝的及び後成的変化は、多様な抗原を提供しており、これらの抗原は、腫瘍細胞を正常な対応物と区別するために免疫系が使用することができる。T細胞の事例では、T細胞受容体(TCR)が抗原認識して開始される応答の最終的な振幅(例えば、サイトカイン産生または増殖のレベル)、及び応答の質(例えば、サイトカイン産生のパターンなど、生成する免疫応答のタイプ)は、共刺激シグナルと阻害シグナル(免疫チェックポイント)との間のバランスで調節している。正常な生理学的条件下では、免疫チェックポイントは、免疫系が病原体感染に応答している場合には、自己免疫の予防(すなわち、自己寛容の維持)にとって重要であり、また、組織の損傷を防御する上でも重要である。重要な免疫抵抗メカニズムである免疫チェックポイントタンパク質の発現は、腫瘍によって調節不全になる。
T細胞は、i)すべての細胞コンパートメントでのタンパク質に由来するペプチドの選択的認識に関する能力;ii)抗原発現細胞(CD8+エフェクターT細胞;別名、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)により)を直接に認識し、そして、死滅させる能力;及び、iii)適応性及び先天性エフェクターメカニズムを統合するCD4+ヘルパーT細胞が奏する多様な免疫応答に関する調整能力が故に、内因性抗腫瘍免疫の治療的操作を行うことに努力が振り向けられていた。
臨床現場では、抗原特異的T細胞応答の増幅をもたらす免疫チェックポイントのブロックが、ヒトのがん治療において有望な手法である、ことが示されている。
T細胞媒介性免疫は、複数の連続するステップを含んでおり、それぞれのステップで、刺激シグナル及び阻害シグナルを相殺して調節して、応答を最適化する。免疫応答でのほとんど全ての阻害シグナルは、細胞内シグナル伝達経路を最終的に調節するが、その多くは、メンブラン受容体を介して開始しており、それらのリガンドは、メンブラン結合したもの、または可溶性(サイトカイン)のもののいずれかである。T細胞活性化を調節する共刺激性で、かつ阻害性である受容体とリガンドは、正常組織と比較して、がんにおいて過剰発現されることがあまりなく、組織内でT細胞エフェクター機能を調節する阻害性リガンド及び受容体は、腫瘍細胞で、または腫瘍微小環境に関連する非形質転換細胞では、一般的には過剰発現する。可溶性であり、メンブランに結合した受容体-リガンド免疫チェックポイントの機能は、例えば、アゴニスト抗体(共刺激経路用)またはアンタゴニスト抗体(阻害経路用)を使用して調節することができる。したがって、現在のところ、がん治療用に承認を受けているほとんどの抗体とは対照的に、免疫チェックポイントをブロックする抗体は、腫瘍細胞を直接的に標的とするのではなく、リンパ球受容体またはそれらのリガンドを標的として、内在性抗腫瘍活性を高めている。[Pardoll,(April 2012)Nature Rev. Cancer 12: 252-64を参照されたい]。
その一部が、ブロックを受ける候補となる様々なタイプの腫瘍細胞において選択的にアップレギュレートされる免疫チェックポイント(リガンド及び受容体)の例として、PD-1(プログラム細胞死タンパク質1);PD-L1(PD1リガンド);BTLA(B及びTリンパ球アテニュエーター);CTLA-4(細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4);TIM-3(T細胞メンブレンタンパク質3);LAG-3(リンパ球活性化遺伝子3);TIGIT(Ig及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体);及び、キラー阻害受容体があり、同キラー阻害受容体は、構造的特徴から、i)キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)、及びii)C型レクチン受容体(II型膜貫通受容体ファミリーのメンバー)の2つのクラスに分けることができる。定義が明確に定まっていないその他の免疫チェックポイントが文献に記載されており、受容体(例えば、2B4(別名、CD244)受容体)と、リガンド(例えば、B7-H3(別名、CD276)のような特定のB7ファミリー阻害性リガンド、及びB7-H4(別名、B7-S1、B7x及びVCTN1))との両方がある。[Pardoll,(April 2012)Nature Rev. Cancer 12: 252-64を参照されたい]。
本発明は、上記した免疫チェックポイント受容体及びリガンドの阻害剤、ならびに、未だ記載されていない免疫チェックポイント受容体及びリガンドと組み合わせて、本明細書に記載したPI3Kγ機能の阻害剤を使用することを企図している。免疫チェックポイントの特定のモジュレーターについては現在承認されており、そして、その他の多くのものは開発が進められている。2011年に、黒色腫の治療で承認を受けた時点で、完全ヒト化CTLA-4モノクローナル抗体イピリムマブ(YERVOY(登録商標);Bristol-Myers Squibb)は、米国で規制当局の承認を初めて受けた免疫チェックポイント阻害剤となった。CTLA-4及び抗体(CTLA-4-Ig;アバタセプト(ORENCIA(登録商標);Bristol-Myers Squibb))を含む融合タンパク質は、関節リウマチの治療に使用されており、そして、その他の融合タンパク質は、エプスタインバーウイルスに感作する腎臓移植患者に有効であることが示されている。次に規制当局の承認を受けた免疫チェックポイント阻害剤のクラスは、PD-1と、そのリガンドであるPD-L1及びPD-L2に対するものであった。承認を受けた抗PD1抗体として、ニボルマブ(OPDIVO;Bristol-Myers Squibb)と、ペムブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標);Merck)があり、これらは、扁平上皮癌、古典的ホジキンリンパ腫、尿路上皮癌などの様々ながんに対して使用する。承認を受けた抗PD-L1抗体として、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標)、EMD Serono & Pfizer)、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標);Roche/Genentech)、及びデュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);AstraZeneca)があり、これらは、尿路上皮癌を含む特定のがんに対して使用する。TIGIT、またはそのリガンドであるCD155及びCD112を標的とする治療法で承認を受けたものは無いが、開発が進められているものとして、BMS-986207(Bristol-Myers Squibb)、MTIG7192A/RG6058(Roche/Genentech)、及びOMP-31M32(OncoMed)がある。
本発明のある態様では、特許請求したPI3Kγ阻害剤は、がん免疫療法薬と組み合わせており、当該がん免疫療法薬は、T細胞に関して(i)刺激性(共刺激性など)受容体のアゴニスト、または(ii)阻害性(共阻害など)シグナルのアンタゴニストであり、いずれも抗原特異的T細胞応答を増幅する。特定の刺激性及び抑制性分子は、免疫グロブリンスーパーファミリー(IgSF)のメンバーである。共刺激性または共阻害性受容体に結合するメンブラン結合リガンドの重要なファミリーの1つは、B7ファミリーであり、同ファミリーには、B7-1、B7-2、B7-H1(PD-L1)、B7-DC(PD-L2)、B7-H2(ICOS-L)、B7-H3、B7-H4、B7-H5(VISTA)、B7-H6、及びB7-H7(HHLA2)がある。共刺激性または共抑制性受容体に結合するメンブラン結合リガンドの別のファミリーは、同族のTNF受容体ファミリーメンバーに結合する分子のTNFファミリーであり、同ファミリーには、CD40及びCD40L、OX-40、OX-40L、CD70、CD27L、CD30、CD30L、4-1BBL、CD137(4-1BB)、TRAIL/Apo2-L、TRAILR1/DR4、TRAILR2/DR5、TRAILR3、TRAILR4、OPG、RANK、RANKL、TWEAKR/Fn14、TWEAK、BAFFR、EDAR、XEDAR、TACI、APRIL、BCMA、LT13R、LIGHT、DcR3、HVEM、VEGI/TL1A、TRAMP/DR3、EDAR、EDA1、XEDAR、EDA2、TNFR1、リンホトキシンa/TNF13、TNFR2、TNFa、LT13R、リンホトキシンa 1132、FAS、FASL、RELT、DR6、TROY、NGFRがある。
別の態様では、がん免疫療法薬は、T細胞活性化を阻害するサイトカイン(例えば、IL-6、IL-10、TGF-B、VEGF、及びその他の免疫抑制サイトカイン)、またはT細胞活性化を刺激して免疫応答を刺激するサイトカインである。
ある態様では、T細胞応答は、開示したPI3Kγ阻害剤と、(i)T細胞活性化を阻害するタンパク質のアンタゴニスト(例えば、免疫チェックポイント阻害剤)、例えば、CTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-L2、LAG-3、TIM-3、ガレクチン9、CEACAM-1、BTLA、CD69、ガレクチン-1、TIGIT、CD113、GPR56、VISTA、2B4、CD48、GARP、PD1H、LAIR1、TIM-1、及びTIM-4、及び/または(ii)T細胞活性化を刺激するタンパク質のアゴニスト、例えば、B7-1、B7-2、CD28、4-1BB(CD137)、4-1BBL、ICOS、ICOS-L、OX40、OX40L、GITR、GITRL、CD70、CD27、CD40、DR3、及びCD2の1つ以上とを組み合わせて刺激することができる。がん治療のために本発明のPI3Kγ阻害剤と組み合わせることができるその他の作用物質として、NK細胞での阻害性受容体のアンタゴニスト、またはNK細胞での活性化受容体のアゴニストがある。例えば、本明細書の化合物は、KIRのアンタゴニスト、例えば、リリルマブと組み合わせることができる。
併用療法のためのなおも別の作用物質として、マクロファージまたは単球を阻害または枯渇させる作用物質があり、例えば、CSF-1Rアンタゴニスト、例えば、RG7155(WO11/70024、WO11/107553、WO/131407、WO13/87699、WO13/119716、WO13/132044)、またはFPA-008(WO11/140249;WO13169264;WO14/036357)などのCSF-1Rアンタゴニスト抗体などがあるが、これらに限定されない。
別の態様では、開示したPI3Kγ阻害剤は、正の共刺激受容体を結合する1つ以上のアゴニスト剤、阻害性受容体、アンタゴニストを介してシグナル伝達を減衰させるブロッキング剤、及び抗腫瘍T細胞の頻度を全身的に高める1つ以上の作用物質、腫瘍微小環境での明確な免疫抑制経路を取り除き(例えば、阻害性受容体の関与(例えば、PD-L1/PD-1の相互作用)をブロックする)、Tregを(例えば、抗CD25モノクローナル抗体(例えば、ダクリズマブ)を使用して、または、エクスビボで、抗CD25ビーズ枯渇をして)枯渇させる、または阻害する、または、T細胞のアネルギーまたは完全消耗を逆転/予防する作用物質、及び腫瘍部位で自然免疫の活性化、及び/または炎症を引き起こす作用物質と共に使用することができる。
ある態様では、がん免疫療法薬は、CTLA-4アンタゴニスト、例えば、拮抗的CTLA-4抗体である。適切なCTLA-4抗体として、例えば、YERVOY(登録商標)(イピリムマブ)またはトレメリムマブがある。
別の態様では、がん免疫療法薬は、PD-L1アンタゴニスト、例えば、拮抗的PD-L1抗体である。適切なPD-L1抗体として、例えば、OPDIVO(登録商標)(ニボルマブ)、KEYTRUDA(登録商標)(ペムブロリズマブ)、またはMEDI-0680(AMP-514;WO2012/145493)、またはジンベレリマブがある。がん免疫療法薬として、ピジリズマブ(CT-011)もある。PD-1受容体を標的とする別の手法は、AMP-224と称するIgG1のFc部分に融合したPD-L2(B7-DC)の細胞外ドメインからなる組換えタンパク質である。
別の態様では、がん免疫療法薬は、PD-L1アンタゴニスト、例えば、拮抗的PD-L1抗体である。適切なPD-L1抗体として、例えば、TECENTRIC(登録商標)(アテゾリズマブ;MPDL3280A;WO2010/077634)、デュルバルマブ(MEDI4736)、BMS-936559(WO2007/005874)、及びMSB0010718C(WO2013/79174)がある
別の態様では、がん免疫療法薬は、LAG-3アンタゴニスト、例えば、拮抗的LAG-3抗体である。適切なLAG3抗体として、例えば、BMS-986016(WO10/19570、WO14/08218)、またはIMP-731またはIMP-321(WO08/132601、WO09/44273)がある。
別の態様では、がん免疫療法薬は、CD137(4-1BB)アゴニスト、例えば、作動的CD137抗体である。適切なCD137抗体として、例えば、ウレルマブ、及びPF-05082566(W012/32433)がある。
別の態様では、がん免疫療法薬は、GITRアゴニスト、例えば、作動的GITR抗体がある。適切なGITR抗体として、例えば、BMS-986153、BMS-986156、TRX-518(WO06/105021、WO09/009116)、及びMK-4166(WO11/028683)がある。
別の態様では、がん免疫療法薬は、OX40アゴニスト、例えば、作動的OX40抗体である。適切なOX40抗体として、例えば、MEDI-6383またはMEDI-6469がある。
別の態様では、がん免疫療法薬は、OX40Lアンタゴニスト、例えば、拮抗的OX40抗体である。適切なOX40Lアンタゴニストとして、例えば、RG-7888(WO06/029879)がある。
別の態様では、がん免疫療法薬は、CD40アゴニスト、例えば、作動的CD40抗体である。さらに別の実施形態では、がん免疫療法薬は、CD40アンタゴニスト、例えば、拮抗的CD40抗体である。適切なCD40抗体として、例えば、ルカツムマブまたはダセツズマブがある。
別の態様では、がん免疫療法薬は、CD27アゴニスト、例えば、作動的CD27抗体である。適切なCD27抗体として、例えば、バルリルマブがある。
別の態様では、がん免疫療法薬は、(B7H3に対する)MGA271(WO11/109400)である。
本発明は、上記したいずれかの医薬として許容可能な塩、酸または誘導体を含む。
代謝性疾患及び心血管疾患。本発明は、PI3Kγ阻害剤、及び少なくとも1つのさらなる治療薬または診断薬を使用して、特定の心臓血管及び/または代謝関連の疾患、障害及び病態、ならびにそれらに関連する障害を、治療及び/または予防する方法を提供する。
高コレステロール血症(及び、アテローム性動脈硬化症)の治療のための併用療法に有用な治療薬の例として、コレステロールの酵素的合成を阻害するスタチン(例えば、CRESTOR(登録商標)、LESCOL(登録商標)、LIPITOR(登録商標)、MEVACOR(登録商標)、PRAVACOL(登録商標)、及びZOCOR(登録商標));コレステロールを封鎖し、そして、その吸収を妨げる胆汁酸樹脂(例えば、COLESTID(登録商標)、LO-CHOLEST(登録商標)、PREVALITE(登録商標)、QUESTRAN(登録商標)、及びWELCHOL(登録商標));コレステロール吸収をブロックするエゼチミブ(ZETIA(登録商標));トリグリセリドを減らし、そして、HDLを適度に増やすフィブリン酸(例えば、TRICOR);LDLコレステロール及びトリグリセリドを適度に減らすナイアシン(例えば、NIACOR(登録商標));及び/または、上記したものの合剤(例えば、VYTORIN(登録商標)(シムバスタチンとエゼチミブ)がある。本明細書に記載したPI3Kγ阻害剤と組み合わせて使用する候補となり得る代替のコレステロール治療薬として、様々な補助剤及びハーブ(例えば、ニンニク、ポリコサノール、及びグッグル)がある。
本発明は、上記したいずれかの医薬として許容可能な塩、酸または誘導体を含む。
免疫及び炎症関連障害。本発明は、免疫関連疾患、障害及び病態;及び、炎症所見を有する疾患、障害及び病態を、PI3Kγ阻害剤、及び少なくとも1つのさらなる治療薬または診断薬を用いて、治療及び/または予防する方法を提供する。
併用療法に有用な治療薬の例として:非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えば、アスピリン、イブプロフェン、及びその他のプロピオン酸誘導体(アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン、ブクロキシン酸、カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルプロフェン、フルビプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ミロプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸、及びチオキサクロフェン)、酢酸誘導体(インドメタシン、アセメタシン、アルクロフェナック、クリダナク、ジクロフェナク、フェンクロフェナク、フェンクロジン酸、フェンチアザク、フイロフェナク、イブフェナク、イソキセパック、オクスピナク、スリンダク、チオピナク、トルメチン、ジドメタシン、及びゾメピラク)、フェナム酸誘導体(フルフェナム酸、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ニフラム酸、及びトルフェナム酸)、ビフェニルカルボン酸誘導体(ジフルニサル、及びフルフェニサル)、オキシカム(イソオキシカム、ピロオキシカム、スドオキシカム、及びテノオキシカム)、サリチル酸塩(アセチルサリチル酸、スルファサラジン)及びピラゾロン(アパゾン、ベズピペリロン、フェプラゾン、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン)があるが、これらに限定されない。その他では、シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害剤を併用する。
併用に供するその他の活性薬剤として、ステロイド、例えば、プレドニゾロン、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、ベタメタゾン、デキサメタゾン、またはヒドロコルチゾンがある。そのような併用は、ステロイドの1つ以上の悪影響を、ステロイドの必要用量を漸減して抑制または排除さえすることができるので、特に有利になり得る。
例えば、関節リウマチの治療で併用し得る活性剤のさらなる例として、サイトカイン抑制性抗炎症薬(複数可)(CSAID);その他のヒトサイトカインまたは増殖因子、例えば、TNF、LT、IL-10、IL-2、IL-6、IL-7、IL-8、IL-15、IL-16、IL-18、EMAP-II、GM-CSF、FGF、またはPDGFなどに対する抗体またはアンタゴニストがある。
活性剤の特定の組み合わせは、自己免疫、及びその後の炎症性カスケードにおける様々な時点で干渉し得るものであり、TNFアンタゴニスト、例えば、キメラ、ヒト化またはヒトTNF抗体、REMICADE(登録商標)、抗TNF抗体フラグメント(例えば、CDP870)、及び、可溶性p55またはp75 TNF受容体、それらの誘導体、p75TNFRIgG(ENBREL(登録商標))またはp55TNFR1gG(LENERCEPT(登録商標))、可溶性IL-13受容体(sIL-13)、それにTNFa変換酵素(TACE)阻害剤をも含む;同様に、IL-1阻害剤(例えば、インターロイキン-1変換酵素阻害剤)は有効であり得る。その他の組み合わせとして、インターロイキン11、抗P7、及びP-セレクチン糖タンパク質リガンド(PSGL)がある。本明細書に記載したPI3Kγ阻害剤との併用において有用な作用物質のその他の例として、インターフェロン-131a(AVONEX(登録商標))、インターフェロン-131b(BETASERON);コパキソン;高圧酸素;静脈内免疫グロブリン;クラブリビン;及び、その他のヒトサイトカインまたは成長因子に対する抗体またはそれらのアンタゴニスト(例えば、CD40リガンド、及びCD80に対する抗体)がある。
投薬
本発明のPI3Kγ阻害剤は、例えば、投与の目標(例えば、所望の達成度);製剤を投与する対象の年齢、体重、性別、及び健康状態及び身体状態;投与経路;及び、その疾患、障害、病態または症状の性質によって定める量で、対象に対して投与し得る。投薬レジメンは、投与する作用物質(複数可)に関連するあらゆる有害作用の存在、性質、及び程度も考慮に入れ得る。有効な投与量、及び投与レジメンは、例えば、安全性及び用量漸増試験、インビボ研究(例えば、動物モデル)、及び、当業者に公知のその他の方法から容易に決定することができる。
一般的に、投薬パラメーターは、投薬量が、対象に対して不可逆的に有毒である量(最大耐量(MTD))未満であり、かつ対象に対して測定可能な効果を与える上で必要な量以上であることを示す。このような量は、例えば、投与経路、及びその他の因子を考慮して、ADMEに関連する薬物動態パラメーター、及び薬力学パラメーターによって決定する。
有効用量(ED)とは、作用物質を服用する対象の一部で治療応答または所望の効果が認められる作用物質の用量または量のことである。作用物質の「中央有効量」またはED50とは、投与を受ける集団の50%において治療応答または所望の効果が認められる作用物質の用量または量のことである。ED50は、作用物質の効果の合理的な期待の尺度として一般的に使用されているが、関連するすべての因子を医師が考慮して適切と判断する用量では必ずしもない。したがって、一部の状況では、有効量は、計算して得たED50を超えており、その他の状況では、有効量は、計算して得たED50を下回っており、さらに、その他の状況では、有効量は、計算して得たED50と同じである。
加えて、本発明のPI3Kγ阻害剤の有効量は、対象に対して1回以上投与したときに、健康な対象と比較して所望の結果を与える量とし得る。例えば、特定の障害を有する対象では、有効用量は、その障害の診断パラメーター、測定値、マーカーなどを、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%改善する用量、または90%を超える改善を示す用量とし得るものであり、ここで、100%とは、正常な対象が示す診断パラメーター、測定値、マーカーなどとして定義する。
特定の実施形態では、本発明で企図しているPI3Kγ阻害剤は、対象の体重/日の用量レベルで、約0.01mg/kg~約50mg/kg、または、約1mg/kg~約25mg/kgを、1日当たり1回以上(例えば、経口的に)投与して、所望の治療効果を得る。
経口剤の投与のために、組成物は、1.0~1000mgの活性成分、特に1.0、3.0、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、50.0、75.0、100.0、150.0、200.0、250.0、300.0、400.0、500.0、600.0、750.0、800.0、900.0、及び1000.0mgの活性成分を含有する錠剤、カプセル剤等の形態で提供することができる。
特定の実施形態では、所望のPI3Kγ阻害剤の用量は、「単位剤形」に含まれる。句「単位剤形」は、所望の効果を与える上で十分な所定量のPI3Kγ阻害剤を、単独で、または、1つ以上のさらなる作用物質と組み合わせて含有している、物理的に区別する単位のことを指している。単位剤形のパラメーターは、特定の作用物質、及び達成する効果に依存していることを理解されたい。
キット
本発明は、本明細書に記載した化合物、及びその医薬組成物を含むキットも企図している。一般的に、キットは、後述するように、様々な構成要素を収容する物理的構造の形態をしており、そして、例えば、上記した方法の実施に際して利用し得る。
キットは、本明細書に開示した1つ以上の化合物(例えば、滅菌容器に収めたもの)を含むことができ、対象に対する投与に適した医薬組成物の形態とし得る。本明細書に記載した化合物は、投与前に、使用準備が整った形態(例えば、錠剤またはカプセル)、または、例えば、再構成または希釈を必要とする形態(例えば、粉末)で提供することができる。本明細書に記載した化合物を、使用者が再構成または希釈する必要がある形態とする場合、キットは、本明細書に記載した化合物と一緒に、または同化合物とは別に包装する希釈剤(例えば、滅菌水)、緩衝剤、医薬として許容可能な賦形剤なども含み得る。併用療法を企図する場合では、キットは、幾つかの作用物質を別々に含有する、または、それらを事前にキットに収め得る。キットのそれぞれの構成要素を、個別の容器に封入し得る、そして、様々な容器のすべてを、単一の容器に収め得る。本発明のキットは、キットに収容した構成要素を適切に維持する上で必要な条件(例えば、冷蔵または凍結)に向けて設計し得る。
キットは、そこに収容した構成要素の同定情報、及びそれらの使用説明(例えば、活性成分(複数可)の投薬パラメーター、臨床薬理学、例えば、作用メカニズム、薬物動態学及び薬力学、有害作用、禁忌など)を記載したラベルまたは添付文書を含み得る。ラベルまたは添付文書には、ロット番号または有効期限などの製造元情報を含めることができる。ラベルまたは添付文書は、例えば、構成要素を収容する物理的構造に一体化し得る、物理的構造内に個別に収容し得る、または、キットの構成要素(例えば、アンプル、チューブ、またはバイアル)に貼り付け得る。
ラベルまたは添付文書は、コンピューターで読み取りが可能な媒体、例えば、ディスク(例えば、ハードディスク、カード、メモリディスク)、光ディスク、例えば、CD-またはDVD-ROM/RAM、DVD、MP3、磁気テープ、または、電気的記憶媒体、例えば、RAM及びROM、または、これらのハイブリッド、例えば、磁気/光記憶媒体、FLASH媒体、またはメモリタイプカードをさらに含み、または、それらに取り込むことができる。一部の実施形態では、実際の指示書をキットに入れずにして、例えば、インターネットを介して遠隔源から指示書を取り寄せるための手段を提供する。
実験
以下の実施例は、本発明を再現及び使用する方法に関する完全な開示及び説明を当業者に対して提供するために示したものであり、本発明者らが自らの発明とみなす発明の範囲を限定することは意図しておらず、実施例では、以下の実験を行ったということ、または、以下の実験が実行し得るすべての実験であることのいずれをも意図していない。現在形で記載した例示的な記述は、必ずしも実施したものではなく、むしろ、記述に従って実施することで、本明細書に記載したデータや特徴などが明らかになる、と理解するべきである。使用する数値(例えば、量、温度など)に関して正確を期する努力をしているが、ある程度の実験誤差や偏差は考慮すべきである。
特記しない限り、部は重量部、分子量は重量平均分子量、温度は摂氏(℃)、そして、圧力は大気圧またはそれに近い気圧である。以下の標準的な略語を使用する;wt=野生型;bp=塩基対(複数可);kb=キロ塩基(複数可);nt=ヌクレオチド(複数可);aa=アミノ酸(複数可);sまたはsec=秒(複数可);min=分(複数可);hまたはhr=時間(複数可);ng=ナノグラム;μg=マイクログラム;mg=ミリグラム;g=グラム;kg=キログラム;dlまたはdL=デシリットル;μlまたはμL=マイクロリットル;mlまたはmL=ミリリットル;lまたはL=リットル;μM=マイクロモル濃度;mM=ミリモル濃度;M=モル濃度;rt=室温;kDa=キロダルトン;i.m.=筋肉内(的);i.p.=腹腔内(的);SCまたはSQ=皮下(的);QD=毎日;BID=1日2回;QW=毎週;QM=毎月;HPLC=高速液体クロマトグラフィー;BW=体重;U=単位;ns=統計的に有意ではない;PBS=リン酸緩衝食塩水;IHC=免疫組織化学;DMEM=ダルベッコ変法イーグル培地;EDTA=エチレンジアミン四酢酸。
材料及び方法
以下の一般的な材料と方法を、明示している場合には使用した、または、以下の実施例で使用し得る。
分子生物学での標準的な方法は、科学文献で説明されている(例えば、Sambrook and Russell(2001)Molecular Cloning, 3rd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y.;及びAusubel et al.(2001)Current Protocols in Molecular Biology, Vols.1-4, John Wiley and Sons, Inc., New York, N.Y.、を参照されたい、この文献では、細菌細胞でのクローニングとDNA突然変異誘発(Vol.1)、哺乳動物細胞及び酵母でのクローニング(Vol.2)、複合糖質及びタンパク質の発現(Vol.3)、及びバイオインフォマティクス(Vol.4))について説明している)。
科学文献には、免疫沈降、クロマトグラフィー、電気泳動、遠心分離、及び結晶化、ならびに化学分析、化学修飾、翻訳後修飾、融合タンパク質の産生、及びタンパク質のグリコシル化などのタンパク質の精製のための方法を説明している(例えば、Coligan et al.(2000)Current Protocols in Protein Science, Vols.1-2、John Wiley and Sons, Inc., NYを参照されたい)。
例えば、抗原性フラグメント、リーダー配列、タンパク質フォールディング、機能ドメイン、グリコシル化部位、及び配列アラインメントを決定するためのソフトウェアパッケージ、及びデータベースが利用可能である(例えば、GCG Wisconsin Package(Accelrys, Inc., San Diego, CA);及びDeCypher(商標)(TimeLogic Corp., Crystal Bay, NV)を参照されたい)。
文献には、本明細書に記載した化合物の評価の基礎として利用することができるアッセイ及びその他の実験技術が豊富に記載されている。
実施例1:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-ヒドロキシシクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000022
ステップa:シアノ酢酸メチル(44.1mL、500mmol)、KOAc(85.9g、875mmol)、及びi-PrOH(500mL)の混合物に対して、トリクロロアセトニトリル(50.1mL、500mmol)を加えた。反応混合物を、室温で、14時間撹拌した。HO(675mL)を加え、そして、形成した固形物を濾過して回収し、HO(500mL)で洗浄し、そして、真空下で乾燥させたところ、所望の生成物が、白色の固体として得られた(93.8g;77%)。
ステップb:ステップa(93.8g、385mmol)、KOAc(56.7g、578mmol)、及びDMF(385mL)の生成物の混合物に対して、0℃で、ヒドラジン一水和物(28.0mL、578mmol)を滴下して加えた。混合物を、室温で、1時間、次に、110℃で、15時間撹拌した。混合物を冷却し、そして、固形物を濾過して除去し、ケーキを、DMF(100mL)で洗浄した。濾液を、濃縮して厚膜を得た。残渣をHO(720mL)で再結晶させ、そして、回収した固形物を、HO(500mL)で洗浄した。固形物を、真空下で乾燥させたところ、所望の生成物が、淡茶色の固体として得られた(37.6g、63%)。
ステップc:ステップb(31.2g、200mmol)の生成物、1,3-ジメチルウラシル(28.0g、200mmol)、及びEtOH(700mL)の混合物に対して、室温で、NaOEt(299mL、800mmol、21重量%EtOH)を加えた。反応混合物を、還流させながら、14時間撹拌し、次いで、放冷した。固形物を、濾過して回収し、EtOHで洗浄し、そして、真空下で乾燥させたところ、所望の生成物のナトリウム塩が、褐色の固体として得られた(44.8g;92%;エチルエステル:メチルエステルが、約9:1の混合物)。所望の生成物のナトリウム塩(37.5g、154mmol)と、HO(375mL)の混合物に、室温で、2M HCl(水溶液)(76.8mL、154mL)を、60mL/分の速度で加えた。混合物を、室温で、15分間撹拌した。(水相のpHは、約4とすべきである)。沈殿した固形物を濾過して回収し、HOで洗浄し、真空下で乾燥させたところ、所望の生成物が、中性形態で、褐色の固体として得られた(28.2g;83%)。
ステップd:ステップcの生成物(26.0g、117mmol)、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(26.6g、117mmol)、及びジオキサン(234mL)の混合物に対して、室温で、POCl(32.7mL、351mmol)を加えた。反応混合物を、40℃で、14時間撹拌し、次いで、放冷した。混合物を撹拌しながら、室温で、HO(1.17L)に注いだ。固形物のNaHCO(147g)を、pHが中性になるまで注意深く加えた。EtOAc(1L)を加え、そして、混合物を濾過して、懸濁固形物をすべて除去した。相を分離し、そして、水相をEtOAc(1L)で抽出した。合わせた有機相を、NaSOで乾燥させ、そして、濃縮したところ、所望の生成物(2-アミノ-5-クロロピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボン酸エチルエステル)が、淡茶色の固体として得られた(24.9g;89%)。
ステップe:4-ブロモ-2,6-ジメチル安息香酸メチル(24.7g、102mmol)、NBS(20.8g、117mmol)、BPO(3.28g、10.2mmol、75重量%HO)、及びCCl(406mL)の混合物を、20時間、還流させながら撹拌した。冷却を行い次第に、HO(100mL)と飽和食塩水(100mL)を加えた。有機相をNaSOで乾燥させ、濃縮し、そして、得られた粗生成物を、次のステップに供した。
ステップf:ステップeの粗生成物(102mmol)、(S)-1-シクロプロピルエチルアミン(13.0g、153mmol)、B(OH)(6.30g、102mmol)、KCO(42.3g、306mmol)、及びCHCN(406mL)の混合物を、60℃で、2時間撹拌した。混合物を冷却し、固形物を濾過して除去し、そして有機相を濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、0~20%のEtOAcを含むヘキサン)で精製したところ、所望の生成物が、オフホワイトの固体として得られた(15.8g;53%)。
ステップg:ステップfの生成物(15.8g、53.8mmol)、Bpin(13.7g、53.8mmol)、PdCl(dppf)(1.97g、2.69mmol)、及びKOAc(10.6g、108mmol)の混合物に対して、N下で、脱気したジオキサン(269mL)を加えた。反応混合物を、100℃で、2時間撹拌した。冷却を行い次第に、MTBE(250mL)を加え、固形物を濾過して除去し、そして、有機相を濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、0~30%のEtOAcを含むヘキサン)で精製したところ、所望の生成物が、オフホワイトの固体として得られた(15.8g;86%)。
ステップh:ステップgの生成物(4.80g、20.0mmol)、ステップdの生成物(6.83g、20.0mmol)、PdCl(dppf)(732mg、1.00mmol)、及びKCO(5.53g、40.0mmol)の混合物に対して、N下で、4:1のジオキサン:HO(100mL)の脱気混合物を加えた。反応混合物を、100℃で、1時間撹拌した。冷却を行い次第に、飽和食塩水(20mL)と、19:1のCHCl:MeOH(500mL)とを加えた。有機相をNaSOで乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO、0~10%のMeOHを含むCHCl)及び(0~50%のアセトンを含むCHCl)で精製を2回行ったところ、所望の生成物が、黄色の固体として得られた(4.02g;48%)。
ステップi:ステップhの生成物(4.02g、9.58mmol)とEtOH(48mL)との混合物に対して、室温で、LiOH(9.58mL、28.8mmol、HOにおいて3M)を加えた。反応混合物を、80℃で、1時間撹拌した。混合物を冷却し、そして、EtOHを減圧下で除去した。HO(200mL)を加え、そして、混合物を、2M HCl(水溶液)(約14mL)で、pHを2~3にまで酸性化した。固形物を濾過して回収し、HOで洗浄し、そして、真空下で乾燥させたところ、所望の生成物が、黄色の固体として得られた(3.49g;93%)。
ステップj:ステップiの生成物(78mg、0.20mmol)、トランス-3-アミノシクロブタノール塩酸塩(27mg、0.22mmol)、HOBt水和物(34mg、0.22mmol)、EtN(138μL、1.00mmol)、及びDMF(1mL)の混合物に対して、室温で、EDCI・HCl(58mg、0.30mmol)を加えた。反応混合物を、40℃で、2時間撹拌し、そして、HO(20mL)を加えた。形成してきた固形物を濾過して回収し、そして、HOで洗浄した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、0~10%のMeOHを含むCHCl)で精製したころ、所望の生成物が、黄色の固体として得られた(70mg;76%)。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.01 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.12 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.64 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 6.54 (s, 2H), 5.18 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.59 (s, 2H), 4.50 - 4.39 (m, 2H), 3.59 (dq, J = 9.3, 6.8 Hz, 1H), 2.72 (s, 3H), 2.37 - 2.23 (m, 4H), 1.31 (d, J= 6.8 Hz, 3H), 1.23-1.11 (m, 1H), 0.64 - 0.54 (m, 1H), 0.48-0.34 (m, 2H), 0.30 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2529に対する計算値:461.2;実測値:461.1。
実施例2:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[シス-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000023
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.01 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.92 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.55 (s, 2H), 4.58 (s, 2H), 4.20 (s, 1H), 3.86 - 3.74 (m, 1H), 3.59 (dq, J = 8.6, 6.8 Hz, 1H), 2.72 (s, 3H), 1.86 - 1.69 (m, 4H), 1.69 - 1.58 (m, 2H), 1.51 - 1.40 (m, 2H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 - 1.11 (m, 4H), 0.64 - 0.54 (m, 1H), 0.48 - 0.35 (m, 2H), 0.30 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2835に対する計算値:503.3;実測値:503.2。
実施例3:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1S,3S)-3-ヒドロキシシクロペンチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000024
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.00 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.16 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.94 (d, J= 7.4 Hz, 1H), 7.62(d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.55 (s, 2H), 4.65 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 4.58 (s, 2H), 4.46 (h, J = 6.9 Hz, 1H), 4.37 - 4.30 (m, 1H), 3.59 (dq, J = 9.1, 6.8 Hz, 1H),2.71 (s, 3H), 2.27 - 2.15 (m, 1H),2.07 - 1.95(m, 2H), 1.75 (dt, J = 12.9, 6.2 Hz, 1H), 1.64 - 1.48 (m, 2H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 - 1.12 (m, 1H), 0.63 - 0.55 (m, 1H), 0.47 - 0.35 (m, 2H), 0.30 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2631に対する計算値:475.2;実測値:475.1。
実施例4:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-{トランス-3-ヒドロキシシクロブチル]メチル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000025
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.00 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.90 (t, J = 5.7 Hz, 1H),7.62 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.57 (s, 2H), 5.01 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 4.58 (s, 2H), 4.30 (h, J = 6.8 Hz,1H), 3.59 (dq, J = 9.4,6.8 Hz, 1H), 3.46 (dd, J = 7.4, 5.7 Hz, 2H), 2.72 (s, 3H), 2.45 - 2.32 (m, 1H), 2.19 - 2.09 (m, 2H), 2.07 - 1.97 (m, 2H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 - 1.11 (m, 1H),0.63 - 0.55 (m, 1H), 0.47 - 0.35 (m, 2H), 0.30 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2631に対する計算値:475.2;実測値:475.2。
実施例5:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1R,3R)-3-ヒドロキシシクロペンチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000026
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.00 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.17 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.94 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.62(d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.55 (s, 2H), 4.65 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 4.59 (s, 2H), 4.46 (h, J = 6.9 Hz, 1H), 4.33 (tq, J = 6.9, 3.5 Hz, 1H), 3.59 (dq, J = 9.1, 6.8 Hz, 1H), 2.72 (s, 3H), 2.27 - 2.15 (m, 1H), 2.07 - 1.95 (m, 2H), 1.75 (dt, J = 12.9, 6.2 Hz, 1H), 1.64 - 1.49 (m, 2H), 1.31 (d,J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 - 1.12 (m, 1H), 0.63 - 0.54 (m, 1H), 0.47 - 0.35 (m, 2H), 0.30 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2631に対する計算値:475.2;実測値:475.1。
実施例6:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000027
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR(400 MHz,DMSO-d)δ 9.01 (d, J = 7.1 Hz,1H), 8.20 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.63 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.55 (s, 2H), 5.01 (s, 1H), 4.58 (s, 2H), 4.54 - 4.43 (m, 1H), 3.60 (dq, J = 9.1, 6.8 Hz, 1H), 2.73 (s, 3H), 2.50 - 2.45 (m, 2H), 2.06 - 1.98 (m, 2H), 1.39 (s, 3H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 - 1.11 (m, 1H), 0.62 - 0.54 (m, 1H), 0.47 - 0.35 (m, 2H), 0.30 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2631に対する計算値:475.2;実測値:475.2。
実施例7:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000028
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.01 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.99 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.58 (s, 2H), 4.57 (s, 2H), 4.25 (s, 1H), 4.08 - 3.98 (m, 1H), 3.60 (dq, J = 9.3, 6.8 Hz, 1H), 2.71 (s, 3H), 2.03 - 1.89 (m, 2H), 1.65 - 1.46 (m, 6H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.20 - 1.12 (m, 1H), 1.10 (s, 3H), 0.64 - 0.55 (m, 1H), 0.48 - 0.35 (m, 2H), 0.30 - 0.20 (m, 1H). ESI MS [M+H]2835に対する計算値:503.3;実測値:503.2。
実施例8:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000029
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400MHz,CDCl)δ 8.54 (d, J = 7.1 Hz,1H),8.18 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 7.88 (s, 2H), 7.29 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.77 (s, 2H), 4.64 - 4.41 (m, 2H), 4.21 - 4.02 (m, 2H), 3.83 - 3.72 (m, 1H), 2.82 (s, 3H), 2.42 - 2.27 (m, 1H), 2.24 - 2.10 (m, 1H),2.04 - 1.62 (m, 4H), 1.39 (d, J = 6.8Hz, 3H), 1.12 - 0.97 (m, 1H), 0.73 - 0.60 (m, 1H), 0.53 - 0.32 (m, 3H). ESI MS [M+H]2631に対する計算値:475.2;実測値:475.2。
実施例9:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1S,3R)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000030
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.97 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.11 - 8.08 (m, 1H), 8.03 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.56 (s, 2H), 3.89 (m, 1H), 3.64 - 3.52 (m, 2H), 2.69 (s, 3H),2.14 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 1.90 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 1.82 - 1.72 (s, 2H), 1.37 - 1.18 (m, 8H), 1.14 (m, 1H), 0.56 (m, 1H), 0.44 - 0.33 (m, 2H), 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2733に対する計算値:489.2;実測値:489.2。
実施例10:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(3R)-5-オキソピロリジン-3-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000031
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR(400 MHz,DMSO-d) δ 8.99 (d, 7 = 7.1 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 8.16 (m ,1H), 8.04 (m, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.64 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.53 (s, 2H), 4.66 - 4.57 (m, 3H), 3.65 (dd, J = 10.1, 6.1 Hz,1H), 3.56 (m, 1H), 3.22 (m, 1H), 2.74 - 2.65 (m, 4H), 2.18 (dd, J = 16.7, 3.7 Hz, 1H), 1.28 (d, J = 6.8Hz, 3H), 1.11 (m, 1H), 0.56 (m, 1H), 0.44 - 0.34 (m, 2H), 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2528に対する計算値:474.2;実測値:474.2。
実施例11:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1R,3R)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000032
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.99 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.01 (m, 1H), 7.94 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.57 (s, 2H), 4.31 (s, 1H), 3.85 (s, 1H), 3.56 (m, 2H), 2.69 (s, 3H), 1.83 - 1.60 (m, 5H), 1.59 - 1.47 (m, 2H), 1.35 (m, 1H), 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.13 (m, 1H), 0.56 (m, 1H), 0.45 - 0.33 (m, 2H), 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2733に対する計算値:489.2;実測値:489.2。
実施例12:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-(ヒドロキシメチル)シクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000033
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.01 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.15 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.65 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.55 (s, 2H), 4.66 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 4.60 (s, 2H), 4.54 - 4.42 (m, 1H), 3.64 - 3.54 (m, 1H), 3.51 (dd, J = 6.8, 5.3 Hz, 2H), 2.73 (s, 3H), 2.47 - 2.34 (m, 1H), 2.30 - 2.18 (m, 2H), 2.16 - 2.02 (m, 2H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 - 1.09 (m, 1H), 0.66 - 0.53 (m, 1H), 0.50 - 0.32 (m, 2H), 0.30 - 0.19 (m, 1H). ESI MS [M+H]2631に対する計算値:475.2;実測値:475.2。
実施例13:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-ヒドロキシ-1-メチルシクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000034
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.01 (d, J = 7.1, 0.7 Hz, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.64 (d, J = 7.2, 0.8 Hz, 1H), 6.56 (s, 2H), 5.09 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 4.59 (s, 2H), 4.29 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 3.65 - 3.53 (m, 1H), 2.76 - 2.64 (m, 5H), 2.05 - 1.94 (m, 2H), 1.58 (s, 3H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 - 1.09 (m, 1H), 0.65 - 0.52 (m, 1H), 0.51 - 0.33 (m, 2H), 0.31 - 0.18 (m, 1H). ESI MS [M+H]2631に対する計算値:475.2;実測値:475.2。
実施例14:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)シクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000035
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.02 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.27 - 8.16 (m, 2H), 8.12 (s, 1H), 7.65 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.55 (s, 2H), 4.59 (s, 2H), 4.29 (s, 2H), 3.71 - 3.51 (m, 1H), 2.72 (d, J = 0.7 Hz, 3H), 2.49 - 2.36 (m, 3H), 2.00 - 1.84 (m, 2H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.21 - 1.10 (m, 1H), 1.07 (s, 6H), 0.67 - 0.52 (m, 1H), 0.49 - 0.32 (m, 2H), 0.29 - 0.17 (m, 1H). ESI MS [M+H]2835に対する計算値:503.3;実測値:503.2。
実施例15:m-[(5-{2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-5-イソインドリノリル}-2-アミノ-1,4,7a-トリアザ-3-インデニル)カルボニルアミノ]安息香酸
Figure 2022535120000036
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 13.07 (s, 1H), 10.21 (s, 1H), 9.08 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.17 (dq, J = 1.3, 10.2 Hz, 2H), 7.72 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.66 (dt, J = 1.3, 7.7 Hz, 1H), 7.55 - 7.48 (m, 1H), 6.69 (s, 2H), 4.62 (s, 2H), 3.58 (dd, J = 6.8, 9.2 Hz, 1H), 2.76 (s, 3H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.20 - 1.10 (m, 1H), 0.63 - 0.53 (m, 1H), 0.46 - 0.34 (m, 2H), 0.29 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2826に対する計算値:511.2;実測値:511.2。
実施例16:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000037
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.68 (s, 1H), 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.10 (d, J = 0.6 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 6.64 (s, 2H), 4.94 - 4.90 (m, 1H),4.64 (s, 2H), 4.15 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.75 (q, J = 5.5 Hz, 2H), 3.60 (dq, J = 9.2, 6.8 Hz, 1H), 2.75 (s, 3H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.13 (m, IH), 0.64 - 0.55 (m, IH), 0.48 - 0.36 (m, 2H), 0.30 - 0.22 (m, IH). ESI MS [M+H]2629に対する計算値:501.2;実測値:501.1。
実施例17:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル]ピラゾロ]1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000038
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.71 (s, 1H), 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.11 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 6.64 (s, 2H), 4.72 (s, 1H), 4.64 (s, 2H), 4.02 (s, 2H), 3.60 (dq, J = 9.4, 6.8 Hz, 1H), 2.75 (s, 3H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.12 (m, 1H), 1.09 (s, 6H), 0.64 - 0.55 (m, 1H), 0.48 - 0.35 (m, 2H), 0.31 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2833に対する計算値:529.3;実測値:529.2。
実施例18:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000039
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.64 (s, 1H), 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.69 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 6.65 (s, 2H), 4.65 (s, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.60 (dq, J = 9.3, 6.8 Hz, 1H), 2.75 (s, 3H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 - 1.13 (m, 1H), 0.64 - 0.55 (m, 1H), 0.48 - 0.36 (m, 2H), 0.30 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2527に対する計算値:471.2;実測値:471.2。
実施例19:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(1,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000040
標記化合物を、実施例1と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.32 (s, 1H), 9.07 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.65 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 4.58 (s, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.64 - 3.51 (m, 1H), 2.72 (s, 3H), 2.36 (s, 3H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.21 - 1.11 (m, 1H), 0.63 - 0.52 (m, 1H), 0.47 - 0.34 (m, 2H), 0.30 - 0.20 (m, 1H). ESI MS [M+H]2629に対する計算値:485.2;実測値:485.2。
実施例20:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000041
ステップa:4-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)アニリン(25.0g、118mmol)とNBS(21.0g、118mmol)とを含むCHCN(600mL)の溶液を、50℃で、1.5時間撹拌した。次いで、反応混合物を、室温にまで冷却し、そして、減圧下で50mLの体積にまで濃縮した。残渣をEtOAc(400mL)に溶解し、そして、飽和Na水溶液(200mL)と、飽和食塩水(200mL)で続けて洗浄した。有機相を分離し、そして、NaSOで乾燥させた。その結果、溶媒が減圧下で除去されており、そして、残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサン/EtOAc勾配)で精製したところ、2-ブロモ-4-クロロ-6-(トリフルオロメトキシ)アニリンが、黄色がかった液体として得られた(30.8g、94%収率)。H NMR (400 MHz、CDCl) δ 7.36 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.13 (dq, J = 2.9, 1.5 Hz, 1H), 4.30 (br.s, 2H).
ステップb:2-ブロモ-4-クロロ-6-(トリフルオロメトキシ)アニリン(30.8g、106mmol)、トリメチルボロキシン(14.9mL、106mmol)、及びKCO(44g、318mmol)を、ジオキサン(500mL)及びHO(50mL)と共に混合した。得られた混合物を真空下で脱気し、そして、Nを再注入した。次いで、PdCl(dppf)(2.6g、3.2mmol)を加え、そして、反応混合物を、90℃で、一晩維持した。出発物質の完全な変換をTLCで確認した後に、混合物を、室温にまで冷却し、そして、100mLの体積にまで濃縮した。残渣を、EtOAc(500mL)とHO(300mL)との間で分配し、有機相を分離し、そして、水溶液をEtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機相を、飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、そして、濃縮乾固した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサン/EtOAc勾配)で精製したところ、20.7gの4-クロロ-2-メチル-6-(トリフルオロメトキシ)アニリンと未知の不純物(それぞれ、2:1の比)との分離不可能な混合物が得られた。この材料を、さらに精製せずに、次のステップに供した。
ステップc:HBF(水溶液)(40mL、48重量%)の溶液を、機械式攪拌機を備えた丸底フラスコに入っているステップbの生成物(28.8g)とHO(100mL)との混合物に対して、室温で、加えた。得られた懸濁液を、0℃にまで冷却し、そして、温度を5℃未満に維持しながら、固形物のNaNO(9.7g、140mmol)を少しずつ加えた。添加を終えた後に、混合物を、0℃で、0.5時間撹拌し、次いで、沈殿物を濾過して回収した[注記:この生成物は、HOに部分的に溶解するので、HOを用いたさらなる洗浄は控えるべきである]。沈殿したジアゾニウム塩を、MTBE(5×100mL)で洗浄し、そして、真空下で、0.5時間乾燥させた。このようにして得た固形物を、CHCN(500mL)に溶解し、次いで、TMSCN(32.0mL、255mmol)と、CuO(4.4g、102mmol)を続けて加えた。Nの生産が完全になくなり、かつ出発物質の完全な消費がH NMRで確認できるまで、反応混合物を、60℃で撹拌した。反応混合物を、濾過し、そして、濾液を濃縮乾固した。得られた粗生成物をEtOAcに溶解し、そして、溶液を、SiOのプラグに通した。溶媒を減圧下で除去したところ、4-クロロ-2-メチル-6-(トリフルオロメトキシ)ベンゾニトリルが、赤色の油として得られた(15.1g、49%の収率)。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.31 - 7.25 (m, 1H), 7.26 - 7.19 (m, 1H), 2.57 (t, J = 0.7 Hz,3H).
ステップd:4-クロロ-2-メチル-6-(トリフルオロメトキシ)ベンゾニトリル(3.25g、13.8mmol)と、NaOH(2.2g、55.2mmol)とを含む1:1のEtOH/HO(50mL)溶液を、4時間還流させた。次いで、溶液を室温にまで冷却し、そして、1M HCl水溶液で、酸性pHにまで中和した。生成物を、EtOAc(3×70mL)で抽出した。合わせた有機相を、飽和食塩水(150ml)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮乾固した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサン/EtOAc勾配)で精製したところ、4-クロロ-2-メチル-6-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド(2.67g、収率76%)が、ベージュ色の固体として得られた。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.31-7.25(m,1H),7.26-7.19(m,1H),2.57(t,J=0.7Hz,3H).このようにして得た固体を、1:1のHSO/HO(80mL)に懸濁し、そして、0℃にまで冷却した。次いで、NaNO(2.7g、39.4mmol)を含むHO(10mL)の溶液を、10分間かけて少しずつ加えた。添加を終えた後に、混合物を、100℃で、1.5時間撹拌した。出発物質の完全な消費が確認でき次第に、混合物を室温にまで冷却し、そして、CHCl(70mL)で希釈した。有機相を分離し、そして、水溶液を、さらにCHCl(2×70mL)で抽出した。合わせた有機溶液をHOで洗浄し、乾燥を行い(NaSO)、減圧下で濃縮乾固して、粗製の4-クロロ-2-メチル-6-(トリフルオロメトキシ)安息香酸を得た。この材料を、アセトンに溶解した。次に、KCO(11.0g、80mmol)と、MeI(3.5mL、56mmol)とを、室温で加え、不均一な混合物を、55℃で、2時間撹拌した。完了次第に(TLCでモニタリングする)、混合物を室温にまで冷却し、濃縮乾固した。残渣を、EtOAc(60ml)とHO(60mL)との間で分配し、有機相を分離し、そして、この水溶液を、EtOAc(2×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、そして、濃縮乾固した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製したところ、4-クロロ-2-メチル-6-(トリフルオロメトキシ)安息香酸メチルが、黄色がかった油として得られた(3.73g、88%収率)。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.20 - 7.14 (m, 1H), 7.18 - 7.12 (m, 1H), 3.92 (s, 3H), 2.35 (t, J = 0.6 Hz,3H).
ステップe.4-クロロ-2-メチル-6-(トリフルオロメトキシ)安息香酸メチル(3.7g、13.8mmol)、NBS(2.8g、15.8mmol)、及びBPO(0.45g、0.14mmol、25重量%HOを含む)の混合物を含むCCl(55mL)を、N下で、一晩還流した。次いで、混合物を室温にまで冷却して濃縮乾固させた。残渣を、EtOAc(70mL)に溶解し、そして、HO(2×50mL)で洗浄した。有機相を、NaSOで乾燥させ、そして、濃縮乾固したところ、出発物質、所望の生成物、及び二臭素化副産物の混合物を、それぞれ、1:3:1の比率で生成した(H NMR分析)。この混合物を、さらに精製をせずに、次のステップに供した。
ステップf.ステップeの粗生成物を、CHCN(55mL)に溶解し、続いて、(S)-1-シクロプロピルエチルアミン(1.4g、16.5mmol)、KCO(5.7g、41.4mmol)、及びB(OH)(0.85g、13.8mmol)を加えた。混合物を、55℃で、2時間撹拌した。混合物を、室温にまで冷却し、そして、EtOAc(150mL)及びHO(150mL)で希釈した。有機相を分離し、水溶液をEtOAc(2×70mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、NaSOで乾燥させて濃縮乾固した。残渣を、カラムクロマトグラフィーで精製したところ、(S)-5-クロロ-2-(1-シクロプロピルエチル)-7-(トリフルオロメトキシ)イソインドリン-1-オンが、白色固体として得られた(2.45g、収率56%)。
ステップg.ステップfの生成物(1.0g、3.1mmol)、Bpin(0.87g、3.4mmol)、及びKOAc(1.07g、10.9mmol)を含むジオキサン(16mL)の混合物を、真空下で脱気し、そして、Nを再注入した。次いで、P(Cy)Pd G2(185.0mg、0.31mmol)を加え、そして、反応混合物を90℃にまで加熱して、その温度を1時間維持した。出発物質の完全な消費がLCMS分析で確認でき次第に、混合物を冷却し、そして、減圧下で濃縮した。残渣を、EtOAc(50mL)とHO(30mL)との間で分配し、有機相を分離し、そして、水相をEtOAc(2×35mL)で抽出した。合わせた有機相を、NaSOで乾燥させ、そして、減圧下で濃縮したところ、所望のボロン酸ピナコールエステルが得られ、これを、さらに精製せずに、次のステップに供した。ESI MS [M+H]1414NOに対する計算値:285.1;実測値:285.2。
ステップh.ステップgの生成物を、ジオキサン(31mL)に溶解した。この溶液に対して、2-アミノ-5-クロロピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボン酸エチルエステル(0.75g、3.1mmol)を加え、続いて、12.4mLの1M NaCO水溶液と、PdCl(dppf)(227mg、0.31mmol)とを加えた。得られた混合物を1時間還流し、次いで、室温にまで冷却し、そして、EtOAc(150mL)及びHO(100mL)で希釈した。有機相を分離し、そして、水相をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を、NaSOで乾燥させ、そして、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、EtOAc)を用いて精製したところ、所望の生成物が、暗褐色の固体として得られた(1.2g、82%の収率)。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.97 (d, J = 7.1 Hz,1H), 8.43 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.72 (d,J = 7.2 Hz,1H), 6.53 (s, 2H), 4.65 (s, 2H), 4.25 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.66 - 3.49 (m, 1H), 1.35 (t, J = 7.1 Hz,3H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz,3H), 1.21 - 1.07 (m, 1H), 0.60 - 0.50 (m, 1H), 0.47 - 0.31 (m, 2H), 0.31 - 0.20 (m, 1H).
ステップi.前出のステップの生成物(1.0g、2.0mmol)と、TMSI(2.3mL、16.0mmol)との混合物を含むDCE(10mL)を、N下で、密封バイアルに入れ、そして、暗所で、80℃で、一晩撹拌した。次に、混合物を室温にまで冷却し、DCEで希釈し、そして、100mlの5%NaHSO水溶液に注いだ。有機相を分離し、そして、水相を、10% i-PrOHを含むCHCl(4×70mL)でさらに抽出した。合わせた有機相を、NaSOで乾燥させ、そして、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、CHCl/MeOH勾配)で精製したところ、所望のカルボン酸が、黄色の固体として得られた(0.94g、67%収率)。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 12.15 (br. s, 1H), 8.98 (d ,J = 7.1 Hz,1H), 8.47 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.73 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.53 (br. s, 2H), 4.68 (s, 2H), 3.74 - 3.27 (m, 1H), 1.28 (d, J = 6.8 Hz,3H), 1.18 - 1.10 (m, 1H), 0.64 - 0.50 (m, 1H), 0.46 - 0.31 (m, 2H), 0.30 - 0.18 (m, 1H).
ステップj.実施例1と同様にして行った。H NMR (400 MHz、 DMSO-d) δ 9.06 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.20 - 8.17 (m, 1H), 7.77 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.64 (s, 2H), 4.70 (s, 2H), 3.59 (dq, J = 9.3, 6.8 Hz, 1H), 2.87 (tt, J = 7.5, 3.8 Hz,1H), 1.32 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.24 - 1.13 (m, 1H), 0.83 - 0.77 (m, 2H), 0.65 - 0.54 (m, 3H), 0.49 - 0.36 (m, 2H), 0.31 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2424に対する計算値:501.2;実測値:501.1。
実施例21:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(オキセタン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000042
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.09 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.51 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.32 (t, J = 1.4 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.63 (s, 2H), 5.07 (dt, J = 7.1, 6.3 Hz, 1H), 4.86 (dd, J = 7.4, 6.7 Hz, 2H), 4.71 (s, 2H), 4.59 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.59 (dq, J = 9.3, 6.9 Hz, 1H), 1.33 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.14 (m, 1H), 0.64 - 0.56 (m, 1H), 0.48 - 0.36 (m, 2H), 0.31 - 0.24 (m, 1H). ESI MS [M+H]2424に対する計算値:517.2;実測値:517.1。
実施例22:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000043
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.03 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.08 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.60 (s, 2H), 4.66 (s, 2H), 4.06 (m, 1H), 3.60 - 3.47 (m, 4H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.20 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 1.14 (m, 1H), 0.57 (m, 1H), 0.45 - 0.33 (m, 2H), 0.24 (m, 1H). ESI MS [M+H]2426に対する計算値:519.2;実測値:519.2。
実施例23:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[シス-3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000044
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.45 (m, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.84 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.60 (s, 2H), 4.68 (s, 2H), 4.07 - 3.97 (m, 2H), 3.57 (dd, J = 9.3, 6.8 Hz, 1H), 2.46 - 2.38 (m, 2H), 2.00 (t, J = 9.9 Hz, 2H), 1.33 - 1.24 (m, 6H), 1.15 (m, 1H), 0.57 (m, 1H), 0.45 - 0.34 (m, 2H), 0.25 (m, 1H). ESI MS [M+H]2428に対する計算値:545.2;実測値:545.2。
実施例24:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[シス-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000045
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.07 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.44 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.16 (t, J = 1.4 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.64 (s, 2H), 4.69 (s, 2H), 4.10 (s, 1H), 3.82 - 3.70 (m, 1H), 3.59 (dq, J = 9.1, 6.7 Hz, 1H), 1.82 - 1.72 (m, 2H), 1.72 - 1.66 (m, 2H), 1.66 - 1.56 (m, 2H), 1.43 (td, J = 12.8, 4.2 Hz, 2H), 1.32 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.23 - 1.16 (m, 1H), 1.15 (s, 3H), 0.64 - 0.55 (m, 1H), 0.49 - 0.35 (m, 2H), 0.31 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2832に対する計算値:573.2;実測値:573.1。
実施例25:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(2R)-1-ヒドロキシ-3-メチルブタン-2-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000046
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.23 - 8.15 (m, 1H), 7.97 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 4.60 (s, 2H), 3.86 (dq, J = 10.2, 4.9 Hz, 1H), 3.63 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 3.58 - 3.54 (m, 1H), 3.48 (dd, J = 10.9, 5.0 Hz, 1H), 2.00 (h, J = 6.8 Hz, 1H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.19 - 1.06 (m, 1H), 0.94 (dd, J = 6.8, 0.9 Hz, 6H), 0.62 - 0.50 (m, 1H), 0.47 - 0.33 (m, 2H), 0.30 - 0.16 (m, 1H). ESI MS [M+H]2630に対する計算値:547.2;実測値:547.2。
実施例26:2-アミノ-N-[(1R)-1-シクロプロピル-2-ヒドロキシエチル]-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000047
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.61 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.26 - 8.21 (m, 2H), 7.72 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.59 (s, 2H), 4.66 (s, 2H), 3.68 (dd, J = 10.5, 3.5 Hz, 1H), 3.62 - 3.52 (m, 2H), 3.52 - 3.44 (m, 1H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.19 - 1.09 (m, 2H), 0.60 - 0.53 (m, 1H), 0.46 - 0.34 (m, 5H), 0.30 - 0.21 (m, 2H). ESI MS [M+H]2628に対する計算値:545.2;実測値:545.2。
実施例27:2-アミノ-N-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]-5-[1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000048
ステップa及びb:ステップaは、実施例1のステップeと同様にして行った。ステップaの生成物(500mg、1.44mmol、1.0当量)を、CHCN(5.8mL)に溶解し、そして、(S)-トリフルオロ-2-プロピルアミン(179mg、1.58mmol、1.1当量)、KCO(597mg、4.32mmol、3.0当量)を続けて加えた。反応混合物を、80℃で、16時間撹拌し、次いで、HOとEtOAcとの間で分配した。有機層を分離し、そして、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させて濃縮した。次いで、残渣を、水無しで、120℃で、4時間加熱した。カラムクロマトグラフィー(勾配12%のEtOAcを含むヘキサン)で精製したところ、所望の化合物が、黄色の固体として得られた(152mg、30%)。
ステップc、d、e、及びf.実施例20と同様の方法を行って、標記化合物を得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.61 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.10 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 5.04 (p, J = 7.6 Hz, 1H), 4.76 (d, J = 17.8 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 4.10 - 4.01 (m, 1H), 3.54 - 3.50 (m, 2H), 1.51 (d, J = 7.1 Hz, 3H), 1.20 (d, J = 6.6 Hz, 3H). ESI MS [M+H]2221に対する計算値:547.2;実測値:547.2。
実施例28:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(3R)-5-オキソピロリジン-3-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000049
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.39 (m, 1H), 8.20 (m, 1H), 8.06 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.70 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 4.63 (m, 1H), 3.69 - 3.50 (m, 2H), 3.19 (dd, J = 9.8, 4.4 Hz, 1H), 2.63 (dd, J = 16.6, 7.9 Hz, 1H), 2.21 (dd, J = 16.5, 5.3 Hz, 1H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.13 (m, 1H), 0.58 (m, 1H), 0.45 - 0.33 (m, 2H), 0.25 (m, 1H). ESI MS [M+H]2525に対する計算値:544.2;実測値:544.2。
実施例29:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1S,3R)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000050
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。HNMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.03 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.47 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.19 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 4.66 (s, 2H), 3.98 - 3.84 (m, 1H), 3.62 - 3.52 (m, 2H), 2.14 - 2.06 (m, 1H), 1.87 - 1.70 (m, 3H), 1.35 - 1.27 (m, 1H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 - 1.09 (m, 4H), 0.60 - 0.51 (m, 1H), 0.45 - 0.33 (m, 2H), 0.28 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2730に対する計算値:559.2;実測値:559.2。
実施例30:2-アミノ-5-(2-((S)-1-シクロプロピルエチル)-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)イソインドリン-5-イル)-N-(トランス-4-(1-ヒドロキシシクロプロピル)シクロヘキシル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000051
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.51 (d, J = 7.1 HZ, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.62 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.77 (br. s, 2H), 4.64 (d, J = 17.5 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 17.5 Hz, 1H), 4.07 - 3.87 (m, 1H), 3.84 - 3.64 (m, 1H), 2.32 - 2.17 (m, 2H), 1.96 - 1.82 (m, 2H), 1.61 - 1.43 (m, 2H), 1.38 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.37 - 1.22 (m, 2H), 1.12 - 0.97 (m, 2H), 0.78 - 0.71 (m, 2H), 0.70 - 0.61 (m, 1H), 0.52 - 0.38 (m, 5H). 19F NMR (376 MHz, CDCl) δ - 57.34. ESI MS [M+H]3034に対する計算値:599.3;実測値:599.1。
実施例31:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-4-アミノシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000052
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。HNMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.06 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.41 (s, 1H), 8.15 (m, 1H), 7.83 (d, J = 4.7 Hz, 2H), 7.67 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 4.65 (s, 2H), 3.73 (m, 1H), 3.55 (m, 1H), 2.99 (m, 1H), 2.10 (d, J = 11.4 Hz, 2H), 1.98 (d, J = 11.7 Hz, 2H), 1.52 - 1.32 (m, 4H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.14 (m, 1H), 0.57 (m, 1H), 0.44 - 0.35 (m, 2H), 0.24 (m, 1H). ESI MS [M+H]2731に対する計算値:558.2;実測値:558.2。
実施例32:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000053
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.63 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.26 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.05 (m, 1H), 7.73 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.60 (s, 2H), 4.65 (s, 2H), 4.37 (ddd, J = 10.9, 8.1, 5.2 Hz, 1H), 3.57 (m, 1H), 3.29 - 3.22 (m, 2H), 2.63 (m, 1H), 1.90 (m, 1H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.13 (m, 1H), 0.57 (m, 1H), 0.45 - 0.34 (m, 2H), 0.24 (m, 1H). ESI MS [M+H]2525に対する計算値:544.2;実測値:544.2。
実施例33:2-アミノ-N-[(1R,3S)-3-アミノシクロヘキシル]-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000054
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.39 (m, 1H), 8.20 - 8.14 (m, 3H), 7.68 (dd, J = 7.4, 5.3 Hz, 2H), 4.73 (s, 2H), 3.85 (m, 1H), 3.55 (m, 1H), 3.14 (s, 1H), 2.39 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.02 - 1.91 (m, 2H), 1.80 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 1.51 - 1.10 (m, 8H), 0.56 (m, 1H), 0.44 - 0.34 (m, 2H), 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2731に対する計算値:558.2;実測値:558.2。
実施例34:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1R,3S)-3-(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000055
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 10.74 (s, 1H), 9.06 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.76 - 7.67 (m, 2H), 4.71 (s, 1H), 3.90 (m, 1H), 3.55 (m, 1H), 3.33 (t, J = 11.5 Hz, 1H), 2.69 (d, J = 5.0 Hz, 6H), 2.06 (m, 1H), 1.99 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 1.87 (m, 1H), 1.55 - 1.32 (m, 4H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.27 - 1.10 (m, 2H), 0.56 (m, 1H), 0.45 - 0.34 (m, 2H), 0.24 (m, 1H). ESI MS [M+H]2935に対する計算値:586.3;実測値:586.2。
実施例35:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000056
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.08 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.17 - 8.12 (m, 1H), 7.74 - 7.68 (m, 2H), 6.64 (s, 2H), 4.69 (s, 2H), 4.11 - 4.02 (m, 1H), 4.00 - 3.95 (m, 1H), 3.63 - 3.53 (m, 1H), 2.20 - 2.10 (m, 1H), 1.94 - 1.83 (m, 1H), 1.84 - 1.65 (m, 2H), 1.62 - 1.45 (m, 2H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 - 1.13 (m, 1H), 0.63 - 0.55 (m, 1H), 0.47 - 0.36 (m, 2H), 0.31 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2628に対する計算値:545.2;実測値:545.2。
実施例36:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1S,3S)-3-ヒドロキシシクロペンチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000057
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.06 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.18 - 8.14 (m, 1H), 7.72 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.63 (s, 2H), 4.69 (s, 2H), 4.48 (h, J = 7.4 Hz, 1H), 4.29 - 4.24 (m, 1H), 3.62 - 3.55 (m, 1H), 2.24 - 2.11 (m, 1H), 2.02 - 1.90 (m, 2H), 1.66 (ddd, J = 13.4, 7.6, 5.8 Hz, 1H), 1.60 - 1.41 (m, 2H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.09 (m, 1H), 0.63 - 0.54 (m, 1H), 0.47 - 0.35 (m, 2H), 0.30 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2628に対する計算値:545.2;実測値:545.2。
実施例37:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1R,3R)-3-ヒドロキシシクロペンチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000058
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.06 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.16 (t, J = 1.4 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 4.69 (s, 2H), 4.48 (h, J = 7.4 Hz, 1H), 4.28 - 4.23 (m, 1H), 3.63 - 3.53 (m, 1H), 2.27 - 2.13 (m, 1H), 2.04 - 1.90 (m, 2H), 1.66 (ddd, J = 13.3, 7.7, 5.9 Hz, 1H), 1.61 - 1.41 (m, 2H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.13 (m, 1H), 0.63 - 0.55 (m, 1H), 0.48 - 0.36 (m, 2H), 0.30 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2628に対する計算値:545.2;実測値:545.2。
実施例38:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(3R,4S)-4-ヒドロキシオキソラン-3-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000059
標記化合物を、実施例20と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.08 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.46 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.20 - 8.16 (m, 1H), 7.94 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.63 (s, 2H), 4.68 (s, 2H), 4.33 - 4.27 (m, 1H), 4.23 - 4.19 (m, 1H), 4.01 (td, J = 9.2, 4.6 Hz, 2H), 3.71 (dd, J = 9.0, 1.9 Hz, 1H), 3.63 - 3.56 (m, 2H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 - 1.13 (m, 1H), 0.63 - 0.55 (m, 1H), 0.47 - 0.34 (m, 2H), 0.30 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2526に対する計算値:547.2;実測値:547.2。
実施例39:5-{2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-7-トリフルオロメトキシ-5-イソインドリノイル}-2-アミノ-1,4,7α-トリアザ-3-インデンカルボキサミド
Figure 2022535120000060
ステップa:カルボン酸(55mg、0.12mmol)とCDI(29.2mg、1.8mmol、1.5当量)とを含むNMP(1.2mL)の溶液を、40℃で、2時間加熱した。出発物質を完全に消費でき次第に、NHOAc(74mg、0.96mmol、8当量)と、EtN(88μL、0.72mmol、6当量)とを加え、そして、反応物を、80℃で、一晩加熱した。反応混合物を室温にまで冷却し、そして、30mLのHOを添加したところ、溶液から黄色の生成物が沈殿した。固形物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0%~10%のMeOH/CHCl勾配)でさらに精製した。収量:41.3mg(75%)。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.68 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.31 (s, 1H), 6.63 (s, 2H), 4.68 (s, 2H), 3.64 - 3.48 (m, 1H), 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.21 - 1.07 (m, 1H), 0.60 - 0.54 (m, 1H), 0.45 - 0.32 (m, 2H), 0.29 - 0.19 (m, 1H). ESI MS [M+H]2119に対する計算値:461.1;実測値:461.1。
実施例40:(S)-2-アミノ-5-(2-(1-シクロプロピルエチル)-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)イソインドリン-5-イル)-N-(ピリジン-4-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000061
標記化合物を、実施例20及び99(下記参照)と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.84 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.61 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 8.36 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.19 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 7.66 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 4.81 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 4.75 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 3.76 - 3.60 (m, 1H), 1.44 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.25 - 1.14 (m, 1H), 0.79 - 0.61 (m, 1H), 0.59 - 0.49 (m, 1H), 0.48 - 0.41 (m, 1H), 0.42 - 0.33 (m, 1H). 19F NMR (376 MHz, CDOD) δ - 58.93. ESI MS [M+H]2623に対する計算値:538.2;実測値:538.1。
実施例41:(S)-2-アミノ-5-(2-(1-シクロプロピルエチル)-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)イソインドリン-5-イル)-N-(ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000062
標記化合物を、実施例40と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.86 (s, 1H), 9.14 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.86 (dd, J = 2.7, 0.7 Hz, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.30 (dd, J = 4.7, 1.5 Hz, 1H), 8.21 (ddd, J = 8.4, 2.6, 1.5 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.40 (ddd, J = 8.3, 4.7, 0.7 Hz, 1H), 6.77 (br. s, 2H), 4.72 (s, 2H), 3.65 - 3.51 (m, 1H), 1.33 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.27 - 1.10 (m, 1H), 0.66 - 0.53 (m, 1H), 0.48 - 0.35 (m, 2H), 0.32 - 0.22 (m, 1H). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d) δ - 56.75. ESI MS [M+H]2623に対する計算値:538.2;実測値:538.2。
実施例42:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(5-フルオロピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000063
標記化合物を、実施例40に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.99 (s, 1H), 9.12 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.66 (t, J = 1.8 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.28 (dd, J = 2.6, 0.5 Hz, 1H), 8.18 (ddd, J = 11.4, 2.7, 2.1 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.75 (s, 2H), 4.69 (s, 2H), 3.71 - 3.47 (m, 1H), 1.30 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.22 - 1.09 (m, 1H), 0.62 - 0.53 (m, 1H), 0.44 - 0.36 (m, 2H), 0.29 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2621に対する計算値:556.2;実測値:556.1。
実施例43:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(5-メトキシピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000064
標記化合物を、実施例40に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.85 (s, 1H), 9.11 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.51 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.42 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.33 (t, J = 1.4 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.90 (dd, J = 2.6, 2.1 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.75 (s, 2H), 4.68 (s, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.64 - 3.52 (m, 1H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 - 1.08 (m, 1H), 0.62 - 0.52 (m, 1H), 0.46 - 0.34 (m, 2H), 0.30 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M-H]2724に対する計算値:568.2;実測値:568.1。
実施例44:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-{2-アミノ-3-[(2-メチル-3-ピリジルアミノ)カルボニル]-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル}-7-トリフルオロメトキシ-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000065
標記化合物を、実施例40と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.68 (s, 1H), 9.16 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.89 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.39 (dd, J = 1.4, 5.3 Hz, 1H), 8.21 (t, J = 1.3 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.68 - 7.60 (m, 1H), 6.81 (br., 2H), 4.66 (s, 2H), 3.64 - 3.51 (m, 1H), 2.69 (s, 3H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.14 (ddt, J = 4.5, 8.2, 13.0 Hz, 1H), 0.64 - 0.52 (m, 1H), 0.47 - 0.33 (m, 2H), 0.30 - 0.18 (m, 1H). ESI MS [M+H]2724に対する計算値:552.2;実測値:552.2。
実施例45:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-{2-アミノ-3-[(6-メチル-3-ピリジルアミノ)カルボニル]-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル}-7-トリフルオロメトキシ-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000066
標記化合物を、実施例40と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.99 (s, 1H), 9.14 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 9.02 (s, 1H), 8.53 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.30 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.77 (br, 2H), 4.70 (s, 2H), 3.32 - 3.23 (m, 1H), 2.57 (s, 3H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 - 1.10 (m, 1H), 0.57 (dq, J = 3.4, 3.8, 8.6 Hz, 1H), 0.40 (ddq, J = 5.2, 9.3, 14.3 Hz, 2H), 0.30 - 0.20 (m, 1H). ESI MS [M+H]2724に対する計算値:552.2;実測値:552.2。
実施例46:2-[(S)-1-シクロプロピルチル]-5-{2-アミノ-3-[(6-アミノ-3-ピリジルアミノ)カルボニル]-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル}-7-トリフルオロメトキシ-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000067
標記化合物を、実施例40と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.68 (s, 1H), 9.13 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.51 (dd, J = 1.8, 10.7 Hz, 2H), 8.36 (s, 1H), 7.99 (dd, J = 2.5, 9.4 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 6.71 (br., 2H), 4.69 (s, 2H), 3.64 - 3.51 (m, 1H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.14 (ddt, J = 4.4, 8.5, 13.0 Hz, 1H), 0.62 - 0.52 (m, 1H), 0.47 - 0.33 (m, 2H), 0.30 - 0.20 (m, 1H). ESI MS [M+H]2623に対する計算値:553.2;実測値:553.2。
実施例47:(S)-2-アミノ-5-(2-(1-シクロプロピルエチル)-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)イソインドリン-5-イル)-N-(4-メチルピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000068
標記化合物を、実施例40と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.35 (s, 1H), 9.26 (s, 1H), 8.59 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.23 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 5.86 (br. s, 2H), 4.62 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 4.51 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 3.85 - 3.65 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 1.37 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.08 - 0.93 (m, 1H), 0.76 - 0.57 (m, 1H), 0.52 - 0.30 (m, 3H). 19F NMR (376 MHz, CDCl) δ - 57.51. ESI MS [M+H]2725に対する計算値:552.2;実測値:552.2。
実施例48:(S)-2-アミノ-5-(2-(1-シクロプロピルエチル)-1-オキソ-7-(トリフルオロメトキシ)イソインドリン-5-イル)-N-(4-メトキシピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000069
標記化合物を、実施例40と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.85 (s, 1H), 9.65 (s, 1H), 8.55 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.26 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 5.86 (s, 2H), 4.65 (d, J = 17.5 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 17.5 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.85 - 3.65 (m, 1H), 1.38 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.09 - 0.97 (m, 1H), 0.72 - 0.62 (m, 1H), 0.55 - 0.36 (m, 3H). 19F NMR (376 MHz, CDCl) δ - 57.66. ESI MS [M+H]2725に対する計算値:568.2;実測値:568.2。
実施例49:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000070
ステップa:4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)安息香酸(20.0g、89mmol)、(S)-1-シクロプロピルエタン-1-アミン(9.32g、107mmol、1.2当量)、HATU(40.7g、107mmol、1.2当量)、及びDIPEA(48mL、267mmol、3当量)の混合物を含む無水DMF(297mL)を、23℃で、2時間撹拌した。反応混合物を、飽和NHClで反応を停止し、EtOAcで抽出し、蒸発させ、そして、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0~40%勾配のEtOAcを含むヘキサン)で精製したところ、白色の固体の生成物が、98%の収率で得られた(25.5g)。
ステップb:ステップaの生成物(8.20g、28mmol)を、THF(140mL)に溶解し、そして、-78℃に冷却し、次いで、sec-ブチルリチウム(シクロヘキサンにおいて1.4M、50mL、70mmol、2.5当量)を滴下して加えた。-78℃で、20分後に、DMF(10.8mL、140mmol、5.0当量)を滴下して加えた。反応混合物を、-78℃で、1時間撹拌し、次いで、飽和NHClで注意深く反応を停止し、そして、EtOAcで抽出した。次に、粗生成物を、0℃で、CHCl(90ml)、EtSiH(4.5ml)、及びTFA(45ml)に溶解し、そして、反応混合物を、23℃で、20分間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、飽和NaHCOで反応を停止し、そして、CHClで抽出した。粗混合物を、カラムクロマトグラフィー(0~30%勾配のEtOAcを含むヘキサン)で精製したところ、白色の固体の生成物が、84%の収率で得られた(7.15g)。
ステップc:ステップbの生成物(6.64g、21.9mmol)、Bpin(6.11g、24.0mmol、1.1当量)、KOAc(7.52g、76.7mmol、3.5当量)、及びPCy Pd G(1.29g、2.19mmol、0.1当量)の混合物を含む無水ジオキサン(109mL)を、100℃で、1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、蒸発させ、そして、粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(0~30%勾配のEtOAcを含むヘキサン)で精製したところ、褐色の固体の生成物が、94%の収率で得られた(8.80g)。
ステップd:ステップcの生成物(7.10g、18mmol)、2-アミノ-5-クロロピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボン酸エチルエステル(4.31g、18mmol、1当量)、1M NaCO(72ml、72mmol、4当量)、及びPdCl(dppf)(658mg、0.90mmol、0.05当量)の混合物を含む無水ジオキサン(90mL)を、100℃で、1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaClで反応を停止し、EtOAcで抽出し、蒸発させ、そして、粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(30~100%勾配のEtOAcを含むヘキサン)で精製したところ、褐色の固体の生成物が、68%の収率で得られた(5.77g)。
ステップe:ステップdの生成物(5.77g、12.2mmol)とTMSI(12.2ml、85.4mmol、7当量)との混合物を含む無水CHCN(61mL)を、80℃で、15時間撹拌した。反応混合物を、飽和重亜硫酸ナトリウムで反応を停止し、CHCl:MeOH(9:1)で抽出し、そして、蒸発させた。粗生成物を、MTBEで粉砕し、そして、濾過したところ、黄色の固体の生成物が、59%の収率で得られた(3.23g)。
ステップf:ステップeの生成物(60mg、0.13mmol)、アミン(0.20mmol、1.5当量)、EDCI・HCl(38mg、0.20mmol、1.5当量)、HOBt(31mg、0.20mmol、1.5当量)、及びDIPEA(70μL、0.39mmol、3当量)の混合物を含む無水DMF(1.3mL)を、23℃で、2時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaCl水溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出し、蒸発させ、そして、粗生成物を、逆相HPLC(C18カラム、0.1%TFAを加えたCHCN及びHOの10~90%勾配)で精製したところ、黄色の固体の生成物が得られた。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.90 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.27 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.81 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 4.69 (s, 2H), 4.37 (ddd, J = 10.8, 8.1, 5.3 Hz, 1H), 3.58 (m, 1H), 3.29 - 3.23 (m, 2H), 2.71 - 2.60 (m, 1H), 1.92 (m, 1H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.15 (m, 1H), 0.58 (m, 1H), 0.47 - 0.34 (m, 2H), 0.26 (m, 1H). ESI MS [M+H]2525に対する計算値:528.2;実測値:528.2。
実施例50:5-(3-{[(R)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチルアミノ]カルボニル}-2-アミノ-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル)-2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(トリフルオロメチル)-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000071
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.83 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.10 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 5.02 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 4.70 (s, 2H), 4.12 - 4.00 (m, 1H), 3.65 - 3.45 (m, 3H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.20 - 1.13 (m, 1H), 0.63 - 0.53 (m, 1H), 0.48 - 0.36 (m, 2H), 0.32 - 0.18 (m, 1H). ESI MS [M+H]2425に対する計算値:503.2;実測値:503.1。
実施例51:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-{2-アミノ-3-[(2-ヒドロキシエチルアミノ)カルボニル]-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル}-7-(トリフルオロメチル)-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000072
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.86 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.22 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 5.01 (br s, 1H), 4.69 (s, 2H), 3.66 - 3.55 (m, 3H), 3.46 (dd, J = 5.4, 5.4 Hz, 2H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.20 - 1.10 (m, 1H), 0.62 - 0.53 (m, 1H), 0.46 - 0.34 (m, 2H), 0.28 - 0.20 (m, 1H). ESI MS [M+H]2323に対する計算値:489.2;実測値:489.2。
実施例52:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-{2-アミノ-3-[(3-ヒドロキシプロピルアミノ)カルボニル]-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル}-7-(トリフルオロメチル)-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000073
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.76 (s, 1H), 8.56 (s, 1H), 7.87 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 4.70 (s, 2H), 4.60 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.65 - 3.51 (m, 3H), 3.45 (dt, J = 6.4, 6.4 Hz, 2H), 1.73 (tt, J = 1.73 Hz, 2H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.09 (m, 1H), 0.62 - 0.52 (m, 1H), 0.46 - 0.33 (m, 2H), 0.30 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2425に対する計算値:503.2;実測値:503.1。
実施例53:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-{2-アミノ-3-[(3-オキセタニルアミノ)カルボニル]-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル}-7-(トリフルオロメチル)-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000074
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.09 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.31 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.60 (s, 2H), 5.08 - 5.01 (m, 1H), 4.85 (dd, J = 6.9, 6.9 Hz, 2H), 4.73 (s, 2H), 4.58 (dd, J = 6.4 Hz, 2H), 3.60 (dt, J = 9.2, 6.8 Hz, 1H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 - 1.09 (m, 1H), 0.62 - 0.55 (m, 1H), 0.47 - 0.34 (m, 2H), 0.29 - 0.27 (m, 1H). ESI MS [M+H]2423に対する計算値:501.2;実測値:501.1。
実施例54:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-{2-アミノ-3-[(シス-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシルアミノ)カルボニル]-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル}-7-(トリフルオロメチル)-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000075
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.06 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 7.73 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 4.70 (s, 2H), 4.09 (s, 2H), 3.77 - 3.66 (m, 1H), 3.59 (dq, J = 9.2, 6.6 Hz, 1H), 1.82 - 1.52 (m, 6H), 1.46 - 1.36 (m, 2H), 1.31 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.20 - 1.12 (m, 4H), 0.60 - 0.54 (m, 1H), 0.48 - 0.34 (m, 2H), 0.30 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2823に対する計算値:557.2;実測値:557.1。
実施例55:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-(2-アミノ-3-{[シス-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシルアミノ]カルボニル}-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル)-7-(トリフルオロメチル)-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000076
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.07 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.61 (s, 1H), 7.74 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 4.70 (s, 2H), 3.78 (br s, 1H), 3.64 - 3.54 (m, 1H), 1.99 - 1.91 (m, 2H), 1.82 - 1.74 (m, 2H), 1.69 - 1.59 (m, 4H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 - 1.08 (m, 1H), 0.61 - 0.52 (m, 1H), 0.48 - 0.35 (m, 2H), 0.30 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2828に対する計算値:611.2;実測値:611.1。
実施例56:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-{2-アミノ-3-[(3-メチル-3-オキセタニルアミノ)カルボニル]-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル}-7-(トリフルオロメチル)-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000077
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.06 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.73 (s, 1H) 8.64 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.77 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 4.81 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 4.70 (s, 2H), 4.44 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 3.64 - 3.54 (m, 1H), 1.69 (s, 3H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 - 1.14 (m, 1H), 061 - 0.53 (m, 1H), 0.47 - 0.34 (m, 2H), 0.29 - 0.20 (m, 1H). ESI MS [M+H]2525に対する計算値:515.2;実測値:515.1。
実施例57:5-(3-{[(R)-3-ヒドロキシ-1-メチルプロピルアミノ]カルボニル}-2-アミノ-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル)-2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(トリフルオロメチル)-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000078
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.06 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 7.78 - 7.73 (m, 2H), 6.61 (s, 2H), 4.71 (s, 2H), 4.51 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 4.19 - 4.12 (m, 1H), 3.67 - 3.42 (m, 3H), 1.71 (dd, J = 6.5, 6.5 Hz, 2H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.22 - 1.12 (m, 1H), 0.62 - 0.53 (m, 1H), 0.45 - 0.36 (m, 2H), 0.28 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2527に対する計算値:517.2;実測値:517.1。
実施例58:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-{2-アミノ-3-[(4-ヒドロキシブチルアミノ)カルボニル]-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル}-7-(トリフルオロメチル)-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000079
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 7.81 - 7.71 (m, 2H), 6.61 (s, 2H), 4.72 (s, 2H), 4.43 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.66 - 3.53 (m, 1H), 3.46 - 3.35 (m, 5H), 1.67 - 1.50 (m, 4H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 - 1.12 (m, 1H), 0.63 - 0.52 (m, 1H), 0.48 - 0.34 (m, 2H), 0.28 - 0.24 (m, 1H). ESI MS [M+H]2527に対する計算値:517.2;実測値:517.1。
実施例59:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-{2-アミノ-3-[(3-ヒドロキシ-3-メチルブチルアミノ)カルボニル]-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル}-7-(トリフルオロメチル)-1-イソムドリノン
Figure 2022535120000080
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.03 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.85 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 7.98 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 4.71 (s, 2H), 4.45 (s, 1H), 3.69 - 3.51 (m, 1H), 3.49 - 3.45 (m, 2H), 1.71 (dd, J = 7.1, 7.1 Hz, 2H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 - 1.04 (m, 7H), 0.61 - 0.51 (m, 1H), 0.50 - 0.29 (m, 2H), 0.32 - 0.19 (m, 1H). ESI MS [M+H]2629に対する計算値:531.2;実測値:531.1。
実施例60:2-アミノ-5-(2-((S)-1-シクロプロピルエチル)-1-オキソ-7-(トリフルオロメチル)イソインドリン-5-イル)-N-(トランス-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000081
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.61 - 8.46 (m, 2H), 8.26 - 8.15 (m, 1H), 7.77 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 5.28 (br. s, 2H), 4.69 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 4.57 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 3.99 - 3.87 (m, 1H), 3.86 - 3.75 (m, 1H), 3.53 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.30 - 2.18 (m, 2H), 1.97 - 1.88 (m, 2H), 1.64 - 1.50 (m, 1H), 1.39 (d, J = 6.9, 3H), 1.37 - 1.22 (m, 4H), 1.10 - 1.01 (m, 1H), 0.71 - 0.63 (m, 1H), 0.53 - 0.38 (m, 3H). 19F NMR (376 MHz, CDCl) δ - 59.95. ESI MS [M+H]2832に対する計算値:557.3;実測値:557.2。
実施例61:2-アミノ-5-(2-((S)-1-シクロプロピルエチル)-1-オキソ-7-(トリフルオロメチル)イソインドリン-5-イル)-N-(トランス-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)シクロヘキシル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000082
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.61 (s, 1H), 7.73 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.60 (s, 2H), 4.71 (s, 2H), 4.10 (s, 1H), 3.79 - 3.52 (m, 2H), 2.14 - 2.05 (m, 2H), 1.88 - 1.79 (m, 2H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.27 - 1.08 (m, 6H), 1.04 (s, 6H), 0.68 - 0.51 (m, 1H), 0.51 - 0.34 (m, 2H), 0.30 - 0.22 (m, 1H). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d) δ - 58.46. ESI MS [M+H]3036に対する計算値:585.3;実測値:585.1。
実施例62:2-アミノ-5-(2-((S)-1-シクロピロピルエチル)-1-オキソ-7-(トリフルオロメチル)イソインドリン-5-イル)-N-(トランス-4-(1-ヒドロキシシクロプロピル)シクロヘキシル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000083
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.57 (s, 1H), 8.53 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.68 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.77 (br. s, 2H), 4.68 (d, J = 17.3 Hz, 1H), 4.56 (d, J = 17.3 Hz, 1H), 4.01 - 3.88 (m, 1H), 3.87 - 3.76 (m, 1H), 2.34 - 2.20 (m, 2H), 1.96 - 1.86 (m, 2H), 1.59 - 1.44 (m, 2H), 1.42 - 1.26 (m, 5H), 1.12 - 0.99 (m, 2H), 0.77 - 0.71 (m, 2H), 0.70 - 0.63 (m, 1H), 0.54 - 0.47 (m, 3H), 0.46 - 0.37 (m, 2H). 19F NMR (376 MHz, CDCl) δ - 59.98. ESI MS [M+H]3034に対する計算値:583.3;実測値:583.1。
実施例63:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1S,3R)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000084
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.74 (m, 1H), 8.60 (m, 1H), 7.89 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.68 (s, 2H), 3.88 (m, 1H), 3.65 - 3.52 (m, 2H), 2.13 (m, 1H), 1.86 (m, 1H), 1.82 - 1.71 (m, 2H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.27 - 1.10 (m, 5H), 0.57 (m, 1H), 0.46 - 0.35 (m, 2H), 0.26 (m, 1H). ESI MS [M+H]2730に対する計算値:543.2;実測値:543.2。
実施例64:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(3R)-5-オキソピロリジン-3-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000085
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.10 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.75 (s, 1H), 6.59 (s, 2H), 4.74 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 4.63 (m, 1H), 3.68 - 3.56 (m, 2H), 3.21 (dd, J = 9.9, 4.5 Hz, 1H), 2.64 (dd, J = 16.5, 7.9 Hz, 1H), 2.22 (dd, J = 16.5, 5.3 Hz, 1H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.15 (m, 1H), 0.58 (m, 1H), 0.47 - 0.34 (m, 2H), 0.26 (m, 1H). ESI MS [M+H]2525に対する計算値:528.2;実測値:528.2。
実施例65:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-ヒドロキシシクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000086
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.09 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.67 (s, 1H), 7.99 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 5.13 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.74 (s, 2H), 4.48 (h, J = 6.7 Hz, 1H), 4.44 - 4.32 (m, 1H), 3.62 (dq, J = 9.3, 6.8 Hz, 1H), 2.34 - 2.22 (m, 4H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.25 - 1.15 (m, 1H), 0.64 - 0.57 (m, 1H), 0.49 - 0.37 (m, 2H), 0.33 - 0.24 (m, 1H). ESI MS [M+H]2526に対する計算値:515.2;実測値:515.1。
実施例66:5-{2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(トリフルオロメチル)-5-イソインドリノイル}-2-アミノ-1,4,7α-トリアザ-3-インデンカルボキサミド
Figure 2022535120000087
標記化合物を、実施例39及び49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.03 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.75 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.32 (s, 1H), 6.63 (s, 2H), 4.72 (s, 2H), 3.64 - 3.54 (m, 1H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.20 - 1.10 (m, 1H), 0.61 - 0.54 (m, 1H), 0.46 - 0.35 (m, 2H), 0.29 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2119に対する計算値:445.2;実測値:445.0。
実施例67:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-[2-アミノ-3-(メチルアミノ)カルボニル-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル]-7-(トリフルオロメチル)-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000088
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.03 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.81 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 7.75 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.68 (q, J = 4.7 Hz, 1H), 6.63 (s, 2H), 4.72 (s, 2H), 3.66 - 3.54 (m, 1H), 2.91 (d, J = 4.7 Hz, 3H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.09 (m, 1H), 0.63 - 0.53 (m, 1H), 0.48 - 0.34 (m, 2H), 0.29 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2221に対する計算値:459.2;実測値:459.1。
実施例68:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-[2-アミノ-3-(エチルアミノ)カルボニル-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル]-7-(トリフルオロメチル)-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000089
標記化合物を、実施例49と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 7.77 - 7.69 (m, 2H), 6.61 (s, 2H), 4.72 (s, 2H), 3.65 - 3.54 (m, 1H), 3.44 - 3.34 (m, 2H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.25 - 1.10 (m, 4H), 0.62 - 0.55 (m, 1H), 0.45 - 0.35 (m, 2H), 0.30 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2323に対する計算値:473.2;実測値:473.1。
実施例69:(S)-2-アミノ-5-(2-(1-シクロプロピルエチル)-1-オキソ-7-(トリフルオロメチル)イソインドリン-5-イル)-N-(ピリジン-4-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000090
標記化合物を、実施例49及び99(下記参照)と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.94 (s, 1H), 8.63 - 8.59 (m, 2H), 8.55 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 8.28 (s, 1H), 7.64 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 7.37 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.83 (s, 2H), 4.72 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 4.60 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 3.92 - 3.78 (m, 1H), 1.41 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.12 - 1.03 (m, 1H), 0.80 - 0.63 (m, 1H), 0.58 - 0.38 (m, 3H). 19F NMR (376 MHz, CDCl) δ - 59.81. ESI MS [M+H]2623に対する計算値:522.2;実測値:522.1。
実施例70:(S)-2-アミノ-5-(2-(1-シクロプロピルエチル)-1-オキソ-7-(トリフルオロメチル)イソインドリン-5-イル)-N-(ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000091
標記化合物を、実施例49及び99(下記参照)と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.92 (s, 1H), 9.15 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.87 (dd, J = 2.6, 0.7 Hz, 1H), 8.79 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 8.30 (dd, J = 4.7, 1.5 Hz, 1H), 8.23 (ddd, J = 8.3, 2.6, 1.5 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.41 (ddd, J = 8.3, 4.7, 0.7 Hz, 1H), 6.76 (br. s, 2H), 4.75 (s, 2H), 3.69 - 3.56 (m, 1H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.27 - 1.13 (m, 1H), 0.66 - 0.55 (m, 1H), 0.50 - 0.36 (m, 2H), 0.33 - 0.24 (m, 1H). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d) δ - 58.23. ESI MS [M+H]2623に対する計算値:522.2;実測値:522.2。
実施例71:6-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-19-アミノ-10.13-ジオキサ-6.16.20.21.24-ペンタアザペンタシクロ[16.5.2.12,9.04,8.021,25]ヘキサコサ-1(24),2,4(8),9(26),18(25),19,22-ヘプタエン-7,17-ジオン
Figure 2022535120000092
ステップa:4-ブロモ-2-フルオロ-6-メチル安息香酸メチルエステル(45.0g、182mmol、1.0当量)を含むCCl(1.14L)の溶液に対して、NBS(35.7g、200mmol、1.1当量)及びBPO(80重量%、5.51g、18.2mmol、0.1当量)を加えた。得られた混合物を、還流しながら、3時間撹拌した。完了次第に、反応混合物を、室温にまで冷却し、そして、濾過をして沈殿物を除去した。濾液を真空下で濃縮して、粗臭化ベンジルを得て、このものを、ステップbで直接に使用した。
ステップb:還流冷却器とNのバルーンとを備えた丸底フラスコにおいて、ステップaの生成物(45.0g、138mmol、1.0当量)を、(αS)-α-メチル-シクロプロパンメタンアミン塩酸塩(33.6g、276mmol、2.0当量)、KCO(57.2g、414mmol、3.0当量)、及びB(OH)(1.71g、27.6mmol、0.2当量)を含むCHCN(552mL)と合わせた。得られた混合物を、50℃で、72時間撹拌した。完了次第に、反応混合物を、室温になで冷却し、そして、溶媒の約75%を真空下で除去した。混合物を、EtOAc(300mL)とHO(200mL)との間で分配した。有機相を分離し、そして、水相を再びEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を、HOと飽和食塩水で洗浄し、次いで、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、0~30%のEtOAc/ヘキサン)で精製したところ、オフホワイトの固体として生成物を得た(2ステップで、35.0g、58%の収率)。
ステップc:水素化ナトリウム(鉱油において60%、600mg、15mmol、3.0当量)を、2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノエトキシ)エタノール(1.03g、5.0mmol、1.0当量)を含むDMF(25mL)の溶液に対して、0℃で、少しずつ加えた。15分間撹拌した後に、2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-ブロモ-7-フルオロ-1-イソインドリノン(1.5g、5.0mmol、1.0当量)を、DMF(5.0mL)に溶解し、そして、この溶液に対して加えた。反応物を、0℃で、10分間撹拌した後に、飽和NHClで反応を停止し、そして、EtOAcで抽出した。回収した有機物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/ヘキサン勾配10%~50%)で精製したところ、アリールエーテル生成物が得られた(1.18g、49%)。
ステップd:ステップcの生成物(1.18g、2.44mmol、1.0当量)を、Pd(dppf)Cl(175mg、0.24mmol、0.1当量)、Bpin(813mg、3.2mmol、1.3当量)、及びKOAc(530mg、5.2mmol、2.2当量)を含むジオキサン(24.4mL)と合わせた。得られた溶液を、100℃にまで、2時間加熱し、室温にまで冷却し、(EtOAcで洗浄した)セライトで濾過し、そして、濃縮した。得られた残渣を、精製せずに次のステップで直接に使用した。
ステップe:ステップdの生成物(2.44mmol、1.0当量)を、2-アミノ-5-クロロピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボン酸エチルエステル(587mg、2.44mmol、1.0当量)、PCy Pd G2(142mg、0.24mmol、0.1当量)、及びNaCO(2M 水溶液、7.32mmol、3.66mL)を含むジオキサン(25mL)と合わせた。得られた溶液を、100℃にまで、1時間加熱し、濃縮し、そして、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、80%EtOAcを含むヘキサンに続いて、10%MeOHを含むCHCl)で精製したところ、クロスカップリングしたエチルエステルが得られた(2ステップで、0.92g、62%)。
ステップf:ステップeのエチルエステル生成物(225mg、0.41mmol、1.0当量)を、EtOH(2.0mL)に溶解した。HO(1.39ml)、及び2N LiOH水溶液(615μL、1.23mmol、3当量)を加え、続いて、ジオキサン(2.0mL)を加えて溶解度を改善した。得られた溶液を、一晩、60℃にまで加熱し、次いで、2N HClでpHを3にまで酸性化した。溶液をEtOAcで抽出し、乾燥させ(NaSO)、そして、濃縮した(238mg、100%)。得られた材料の一部(90mg、0.15mmol)を、CHCl(2.0mL)に溶解した。TFA(0.2mL)を加え、そして、溶液を、室温で、20分間撹拌した。完了次第に、反応混合物を、トルエン(2.0mL)で希釈し、そして、TFA塩にまで濃縮した。この材料を、精製せずに使用した。
ステップg:ステップfのTFA塩(0.15mmol)を、DMF(7.5mL、0.02M)に溶解した。HOBT(25.2mg、0.165mmol、1.1当量)、EtN(105μL、0.75mmol、5.0当量)、及びEDC・HCl(43.1mg、0.225mmol、1.5当量)を順番に加えていき、そして、溶液を40℃にまで加熱した。2時間後、反応溶液を、HO(60ml)で希釈し、そして、EtOAc(×2)、続いて、2:1のCHCl:iPrOH(×1)で抽出した。合わせた有機物を濃縮し、そして、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、MeOH/CHCl勾配0%~5%)で精製したところ、標記化合物が得られた。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.99 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.79 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.65 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.47 (s, 2H), 4.53 (s, 2H), 4.49 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 3.89 (br s, 2H), 3.68 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.55 - 3.44 (m, 3H), 1.25 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.16 - 1.05 (m, 1H), 0.60 - 0.49 (m, 1H), 0.43 - 0.31 (m, 2H), 0.24 - 0.15 (m, 1H). ESI MS [M+H]2426に対する計算値:463.2;実測値:463.2。
実施例72:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000093
ステップa:C7-F-イソインドリノン(3.00g、10.0mmol、1.0当量)を、純PMBNH(4mL)と合わせ、そして、100℃にまで、14時間加熱した。反応混合物を冷却し、そして、10%クエン酸水溶液とEtOAcとで分配した。水層を分離し、そして、さらなるEtOAcで逆抽出した。有機層を合わせ、次いで、さらなる10%クエン酸水溶液、飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮したところ、次のステップで粗生成物として使用するPMBアミン付加物が得られた。
ステップb:ステップaの生成物を、TFA(15mL)と合わせ、そして、40℃で、3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、飽和NaHCO水溶液で反応を停止し、そして、EtOAcで希釈した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下での濃縮と、カラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサンから50%EtOAcまでの勾配)で精製したところ、アニリン生成物が、白色の固体として得られた(2.89g、約98%、少量の不純物が共溶出しており、このものを、次のステップで使用した)。
ステップc:ステップbの生成物(1.00g、3.38mmol、1.0当量)をCHCl(10mL)に溶解し、そして、混合物を、0℃にまで冷却した。この溶液に対して、DMAP(40mg、0.34mmol、10mol%)、DIPEA(1.6mL、10.1mmol、3.0当量)、及びMsCl(0.7mL、8.5mmol、2.5当量)を加えた。反応混合物を室温にまで温め、そして、1時間、撹拌した。1M HCl水溶液で反応を停止し、そして、EtOAcで希釈した。水層を分離し、そして、さらなるEtOAcで逆抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮したところ、ビススルホニル化生成物が得られ、このものを、次のステップでの粗生成物として使用した。
ステップd:ステップcの生成物をTHF(5mL)に溶解し、そして、TBAF(THFにおいて1M、5.4mL、5.4mmol、1.6当量)を加えた。15分後に、TBAFの残りの一部(THFにおいて1M、3.0mL、0.9当量)を加え、2時間後に、TBAFの残部(THFにおいて1M、3.0mL、0.9当量)を添加した。反応混合物を、さらに1時間撹拌し、次いで、1M HCl水溶液で反応を停止し、そして、EtOAcで希釈した。水層を分離し、そして、さらなるEtOAcで逆抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮を行い、そして、フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサンから50%EtOAcまでの勾配)で精製したところ、逆スルホンアミドが、黄色の固体として得られた(2ステップで、0.766g、2.1mmol、60%)。
ステップe:ステップdの生成物(2.00g、5.36mmol、1.0当量)を、Pd(dppf)Cl(390mg、0.54mmol、0.1当量)、Bpin(1.80g、7.10mmol、1.3当量)、及びKOAc(1.15g、11.8mmol、2.20当量)を含むジオキサン(30mL)と合わせた。得られた混合物を、100℃にまで加熱し、そして、1時間撹拌した。その後、Pd(dppf)Clの第2の部分(100mg、0.137mmol、0.03当量)を加えた。反応混合物を、さらに1時間撹拌し、次いで、室温にまで冷却し、(EtOAcで洗浄した)セライトで濾過し、そして、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、精製せずに、次のステップで直接に使用した。
ステップf:粗ピナコールボロン酸エステルを、Pd(dppf)Cl(390mg、0.54mmol、0.1当量)、1M NaCO水溶液(16mmol、16mL、3.0当量)、2-アミノ-5-クロロ-1,4,7α-トリアザ-3-インデンカルボン酸エチル(1.29g、5.36mmol、1.0当量)、及びジオキサン(20mL)と合わせた。得られた混合物を、100℃にまで加熱し、40分間撹拌した。反応混合物を、室温にまで冷却し、そして、CHCl及びHOで希釈した。水相を分離し、そして、さらなるCHClで逆抽出し、次いで、EtOAcで1回抽出した。有機層を合わせ、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮を行い、そして、カラムクロマトグラフィー(SiO、CHClから5%MeOHまでの勾配)で精製したところ、クロスカップリングしたエステル生成物が、黄金色の固体として得られた(2ステップで、2.48g、92%)。
ステップg:ステップfのエチルエステル生成物(500mg、1.00mmol、1.0当量)を、EtOH(2mL)、THF(4mL)、及びHO(2ml)に溶解した。LiOH・HO(250mg、6.00mmol、6.0当量)を加え、そして、反応混合物を、70℃にまで、15時間加熱した。得られた混合物を室温にまで冷却し、そして、溶媒を真空下で除去した。混合物をHOで希釈し、そして、2N HClでpHを3になるまで酸性化した。得られた沈殿物を真空濾過して回収し、そして、真空下、40℃で2時間乾燥させたところ、カルボン酸生成物(369mg、78%)が得られ、このものを、精製せずに次のステップで使用した。
ステップh:ステップgの生成物(50mg、0.106mmol)を、DMF(1.0mL)、及びHOBt(20mg、0.127mmol、1.2当量、20重量%HO)に溶解し、EtN(50μL、0.32mmol、3.0当量)、(1R、2R)-2-アミノシクロペンタノール塩酸塩(22mg、0.159mmol、1.5当量)、及びEDC・HCl(31mg、0.159mmol、1.5当量)を順番に加えていき、そして、溶液を、40℃にまで加熱した。0.5時間後に、反応混合物を、逆相HPLC(0.1%TFAを加えたCHCNとHOの20~80%の勾配)で直接に精製したところ、標記化合物が、黄色の固体として得られた。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.64 (s, 1H), 9.00 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.21 - 8.11 (m, 1H), 8.05 - 7.93 (m, 1H), 7.67 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.60 (s, 2H), 4.66 (s, 2H), 4.09 - 3.93 (m, 2H), 3.60 - 3.48 (m, 1H), 3.26 (s, 3H), 2.12 - 1.97 (m, 1H), 1.95 - 1.82 (m, 1H), 1.77 - 1.62 (m, 2H), 1.60 - 1.40 (m, 2H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.10 (m, 1H), 0.63 - 0.51 (m, 1H), 0.49 - 0.33 (m, 2H), 0.29 - 0.20 (m, 1H). ESI MS [M+H]2632Sに対する計算値:554.2;実測値:554.2。
実施例73:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000094
標記化合物を、実施例72に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.55 (s, 1H), 8.99 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.74 (q, J = 4.8 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.67 (s, 2H), 3.61 - 3.45 (m, 1H), 3.32 (s, 3H), 2.90 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 - 1.09 (m, 1H), 0.57 (m, 1H), 0.41 (m, 2H), 0.30 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2225Sに対する計算値:484.2;実測値:484.1。
実施例74:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-エチルピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000095
標記化合物を、実施例72に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.59 (s, 1H), 9.00 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.80 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.67 (s, 2H), 3.58 - 3.48 (m, 1H), 3.46 - 3.34 (m, 2H), 3.29 (s, 3H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.19 (m, 4H), 0.62 - 0.53 (m, 1H), 0.46 - 0.35 (m, 2H), 0.30 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2327Sに対する計算値:498.2;実測値:498.1。
実施例75:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(プロパン-2-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000096
標記化合物を、実施例72に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.65 (s, 1H), 9.00 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 7.6, 3.6 Hz, 2H), 4.67 (s, 2H), 4.24 - 4.04 (m, 1H), 3.62 - 3.45 (m, 1H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 (d, J = 6.6 Hz, 6H), 1.20 - 1.09 (m, 1H), 0.63 - 0.51 (m, 1H), 0.47 - 0.33 (m, 2H), 0.30 - 0.19 (m, 1H). ESI MS [M+H]2429Sに対する計算値:512.2;実測値:512.1。
実施例76:5-{2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(メチルスルホニルアミノ)-5-イソインドリノニル}-2-アミノ-1,4,7α-トリアザ-3-インデンカルボキサミド
Figure 2022535120000097
標記化合物を、実施例39及び72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.57 (s, 1H), 8.99 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.4 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.53 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.31 (s, 1H), 6.59 (s, 2H), 4.67 (s, 2H), 3.58 - 3.49 (m, 1H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 - 1.10 (m, 1H), 0.61 - 0.52 (m, 1H), 0.45 - 0.34 (m, 2H), 0.28 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2123Sに対する計算値:470.2;実測値:470.0。
実施例77:2-[(S)-1-シクロプロピルエチル]-5-(2-アミノ-3-{(1-スピロ[2.2]ペンチルアミノ)カルボニル}-1,4,7α-トリアザ-5-インデニル)-7-(メチルスルホニルアミノ)-1-イソインドリノン
Figure 2022535120000098
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.62 (s, 1H), 8.99 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.11 (d,J = 1.2 Hz, 1H), 8.02 (dd, J = 0.7, 1.3 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.59 (br, 2H), 4.67 (s, 2H), 3.60 - 3.48 (m, 1H), 3.26 (s, 3H), 3.19 (dt, J = 3.8, 7.2 Hz, 1H), 1.30 (m, 4H), 1.17 (ddt, J = 4.5, 8.1, 13.1 Hz, 1H), 1.07 - 0.94 (m, 2H), 0.92 - 0.80 (m, 3H), 0.63 - 0.52 (m, 1H), 0.41 (m, 2H), 0.30 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2629Sに対する計算値:536.2;実測値:536.1。
実施例78:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(オキセタン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000099
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.66 (s, 1H), 9.02 (d, J = 7.1, 0.6 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.16 - 8.05 (m, 2H), 7.60 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.60 (s, 2H), 5.10 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 4.79 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 4.70 - 4.62 (m, 4H), 3.62 - 3.46 (m, 1H), 3.31 (s, 3H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.14 (m, 1H), 0.66 - 0.51 (m, 1H), 0.48 - 0.33 (m, 2H), 0.31 - 0.19 (m, 1H). ESI MS [M+H]2428Sに対する計算値:526.2;実測値:526.2。
実施例79:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(3-メチルオキセタン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000100
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.65 (s, 1H), 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.61 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 4.80 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.69 (s, 2H), 4.45 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.65 - 3.46 (m, 1H), 3.31 (s, 3H), 1.69 (s, 3H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.29 - 1.12 (m, 1H), 0.69 - 0.52 (m, 1H), 0.51 - 0.34 (m, 2H), 0.33 - 0.19 (m, 1H). ESI MS [M+H]2530Sに対する計算値:540.2;実測値:540.2。
実施例80:2-アミノ-N-(3-シアノオキセタン-3-イル)-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000101
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.66 (s, 1H), 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.66 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.65 (s, 2H), 4.97 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 4.84 (d, 2H), 4.67 (s, 2H), 3.59 - 3.47 (m, 1H), 3.36 (s, 3H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 - 1.09 (m, 1H), 0.66 - 0.51 (m, 1H), 0.50 - 0.32 (m, 2H), 0.32 - 0.14 (m, 1H). ESI MS [M+H]2527Sに対する計算値:551.2;実測値:551.2。
実施例81:2-アミノ-N-(1-シアノシクロブチル)-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000102
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.68 (s, 1H), 9.07 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.63 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 4.69 (s, 2H), 3.61 - 3.48 (m, 1H), 3.32 (s, 3H), 2.82 - 2.71 (m, 2H), 2.60 - 2.48 (m, 2H), 2.17 - 2.03 (m, 2H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.27 - 1.13 (m, 1H), 0.64 - 0.54 (m, 1H), 0.51 - 0.36 (m, 2H), 0.34 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2629Sに対する計算値:549.2;実測値:549.2。
実施例82:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000103
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.69 (s, 1H), 9.03 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.78 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.63 (s, 2H), 4.95 (s, 1H), 4.70 (s, 2H), 4.09 (q, J = 7.9 Hz, 1H), 3.56 (dd, J = 9.2, 6.7 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 2.45 - 2.36 (m, 2H), 2.14 - 2.04 (m, 2H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.29 (s, 3H), 1.25 - 1.12 (m, 1H), 0.64 - 0.55 (m, 1H), 0.49 - 0.38 (m, 2H), 0.32 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2632Sに対する計算値:554.2;実測値:554.1。
実施例83:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-ヒドロキシ-1-メチルシクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000104
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.67 (s, 1H), 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.53 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 5.01 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.69 (s, 2H), 4.21 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 3.56 (dd, J = 9.2, 6.8 Hz, 1H), 3.28 (s, 3H), 2.75 - 2.65 (m, 2H), 1.99 - 1.87 (m, 2H), 1.54 (s, 3H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 - 1.13 (m, 1H), 0.64 - 0.53 (m, 1H), 0.50 - 0.34 (m, 2H), 0.32 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2632Sに対する計算値:554.2;実測値:554.1。
実施例84:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-メトキシシクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000105
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.68 (s, 1H), 9.03 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.59 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 4.70 (s, 2H), 4.59 (q, J = 7.4 Hz, 1H), 4.07 - 3.99 (m, 1H), 3.64 - 3.51 (m, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.18 (s, 3H), 2.32 (dd, J = 7.4, 4.9 Hz, 4H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.28 - 1.13 (m, 1H), 0.68 - 0.55 (m, 1H), 0.54 - 0.34 (m, 2H), 0.31 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2632Sに対する計算値:554.2;実測値:554.2。
実施例85:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-{[トランス-3-ヒドロキシシクロブチル]メチル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000106
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.63 (s, 1H), 9.03 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.92 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 4.99 - 4.93 (m, 1H), 4.69 (s, 2H), 4.30 - 4.22 (m, 1H), 3.61 - 3.50 (m, 1H), 3.46 - 3.39 (m, 2H), 3.31 (s, 3H), 2.47 - 2.34 (m, 1H), 2.10 - 2.00 (m, 2H), 1.97 - 1.85 (m, 2H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 - 1.12 (m, 1H), 0.64 - 0.55 (m, 1H), 0.50 - 0.37 (m, 2H), 0.31 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2632Sに対する計算値:554.2;実測値:554.1。
実施例86:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1R,3R)-3-ヒドロキシシクロペンチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000107
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.67 (s, 1H), 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 4.69 (s, 2H), 4.53 (h, J = 7.6 Hz, 1H), 4.28 - 4.23 (m, 1H), 3.61 - 3.51 (m, 1H), 3.27 (s, 3H), 2.18 - 1.89 (m, 3H), 1.72 (ddd, J = 13.0, 8.6, 5.9 Hz, 1H), 1.57 - 1.46 (m, 2H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.13 (m, 1H), 0.65 - 0.53 (m, 1H), 0.48 - 0.35 (m, 2H), 0.31 - 0.24 (m, 1H). ESI MS [M+H]2632Sに対する計算値:554.2;実測値:554.2。
実施例87:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000108
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.67 (s, 1H), 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.22 - 8.18 (m, 1H), 8.07 - 8.01 (m, 1H), 7.71 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.64 (s, 2H), 4.70 (s, 2H), 3.56 (dt, J = 9.3, 6.8 Hz, 1H), 3.33 (s, 3H), 2.90 - 2.76 (m, 1H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.28 - 1.13 (m, 1H), 0.80 - 0.72 (m, 2H), 0.70 - 0.64 (m, 2H), 0.63 - 0.53 (m, 1H), 0.50 - 0.36 (m, 2H), 0.33 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2428Sに対する計算値:510.2;実測値:510.2。
実施例88:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(3R,4S)-4-ヒドロキシオキソラン-3-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000109
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.68 (s, 1H), 9.03 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.07 (dd, J = 19.5, 1.2 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 4.67 (s, 2H), 4.32 - 4.24 (m, 2H), 3.99 (ddd, J = 13.1, 9.3, 4.8 Hz, 2H), 3.73 - 3.70 (m, 1H), 3.60 - 3.55 (m, 2H), 3.31 (s, 3H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.14 (m, 1H), 0.64 - 0.54 (m, 1H), 0.49 - 0.37 (m, 2H), 0.31 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2530Sに対する計算値:556.2;実測値:556.2。
実施例89:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[シス-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000110
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.64 (s, 1H), 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.20 - 8.13 (m, 1H), 8.07 - 7.99 (m, 1H), 7.72 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.63 (s, 2H), 4.67 (s, 2H), 3.94 (s, 1H), 3.66 - 3.52 (m, 1H), 3.27 (s, 3H), 1.95 - 1.81 (m, 2H), 1.67 - 1.42 (m, 6H), 1.33 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.28 - 1.16 (m, 1H), 1.14 (s, 3H), 0.65 - 0.55 (m, 1H), 0.53 - 0.37 (m, 2H), 0.34 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2836Sに対する計算値:582.2;実測値:582.2。
実施例90:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[シス-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000111
標記化合物を、72と同様の方法で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.66 (s, 1H), 9.00 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 7.5, 3.4 Hz, 2H), 4.66 (s, 2H), 3.92 - 3.76 (m, 1H), 3.64 - 3.48 (m, 1H), 3.32 (s, 3H), 1.87 (d, J = 10.9 Hz, 2H), 1.79 (d, J = 10.5 Hz, 2H), 1.73 - 1.57 (m, 4H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.21 - 1.11 (m, 1H), 0.57 (m, 1H), 0.41 (m, 2H), 0.31 - 0.18 (m, 1H). ESI MS [M-H]2832Sに対する計算値:636.2;実測値:636.1。
実施例91:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)シクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000112
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.69 (s, 1H), 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.61 - 7.50 (m, 2H), 6.63 (s, 2H), 4.69 (s, 2H), 4.09 (s, 1H), 3.83 - 3.69 (m, 1H), 3.61 - 3.49 (m, 1H), 3.28 (s, 3H), 2.53 - 2.49 (m, 1H), 2.03 - 1.94 (m, 2H), 1.90 - 1.80 (m, 2H), 1.48 - 0.99 (m, 13H), 0.64 - 0.55 (m, 1H), 0.50 - 0.36 (m, 2H), 0.33 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]3040Sに対する計算値:610.3;実測値:610.2。
実施例92:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-4-(1-ヒドロキシシクロプロピル)シクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000113
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.67 (s, 1H), 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.61 - 7.48 (m, 2H), 6.62 (s, 2H), 4.91 (s, 1H), 4.69 (s, 2H), 3.84 - 3.69 (m, 1H), 3.61 - 3.50 (m, 1H), 3.25 (s, 3H), 2.03 - 1.92 (m, 2H), 1.80 - 1.69 (m, 2H), 1.49 - 1.26 (m, 7H), 1.26 - 1.13 (m, 1H), 1.07 - 0.93 (m, 1H), 0.63 - 0.54 (m, 1H), 0.53 - 0.47 (m, 2H), 0.47 - 0.37 (m, 1H), 0.37 - 0.32 (m, 2H), 0.32 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]3038Sに対する計算値:608.3;実測値:608.2。
実施例93:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000114
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.66 (s, 1H), 9.01 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.95 (d,J = 8.3 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 4.68 (s, 2H), 4.16 - 4.05 (m, 1H), 3.60 - 3.46 (m, 3H), 3.32 (s, 3H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.21 - 1.09 (m, 1H), 0.67 - 0.54 (m, 1H), 0.50 - 0.35 (m, 2H), 0.33 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2430Sに対する計算値:528.2;実測値:528.2。
実施例94:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000115
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.65 (s, 1H), 9.00 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.50 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.60 (s, 2H), 4.68 (s, 2H), 3.61 - 3.49 (m, 3H), 3.31 (s, 3H), 1.41 (s, 6H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.25 - 1.12 (m, 1H), 0.67 - 0.55 (m, 1H), 0.51 - 0.36 (m, 2H), 0.34 - 0.24 (m, 1H). ESI MS [M+H]2532Sに対する計算値:542.2;実測値:542.2。
実施例95:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000116
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.64 (s, 1H), 8.49 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.41 (s, 1H), 8.13 - 8.04 (m, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.20 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.77 (s, 2H), 4.74 - 4.42 (m, 2H), 3.78 - 3.58 (m, 3H), 3.13 (s, 3H), 2.42 (s, 1H), 1.90 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.40 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.32 (s, 6H), 1.11 - 0.98 (m, 1H), 0.74 - 0.64 (m, 1H), 0.55 - 0.33 (m, 3H). ESI MS [M+H]2634Sに対する計算値:556.2;実測値:556.2。
実施例96:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(2R)-1-ヒドロキシ-3-メチルブタン-2-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000117
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.65 (s, 1H), 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.16 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.97 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 4.83 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 4.66 (s, 2H), 3.95 - 3.83 (m, 1H), 3.72 - 3.61 (m, 1H), 3.60 - 3.47 (m, 2H), 3.30 (s, 3H), 2.12 - 1.94 (m, 1H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.25 - 1.09 (m, 1H), 0.95 (dd, J = 6.8, 2.5 Hz, 6H), 0.70 - 0.52 (m, 1H), 0.49 - 0.36 (m, 2H), 0.32 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2634Sに対する計算値:556.2;実測値:556.2。
実施例97:2-アミノ-N-((R)-1-シクロプロピル-2-ヒドロキシエチル)-5-(2-((S)-1-シクロプロピルエチル)-7-(メチルスルホンアミド)-1-オキソイソインドリン-5-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000118
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz,CDCl) δ 9.64 (s, 1H), 8.46 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.70 (s, 2H), 4.60 (d, J = 17.5 Hz, 1H), 4.51 (d, J = 17.5 Hz, 1H), 3.94 - 3.88 (m, 2H), 3.74 - 3.62 (m, 2H), 3.59 - 3.48 (m, 1H), 3.09 (s, 3H), 1.39 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.28 - 1.17 (m, 1H), 1.12 - 0.98 (m, 1H), 0.71 - 0.44 (m, 4H), 0.45 - 0.33 (m, 3H). ESI MS [M+H]2632Sに対する計算値:554.2;実測値:554.2。
実施例98:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1R)-1-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)エチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000119
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.65 (s, 1H), 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.91 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.54 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.49 (s, 1H), 6.63 (s, 2H), 5.23 - 5.11 (m, 1H), 4.69 (s, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.63 - 3.50 (m, 1H), 3.21 (s, 3H), 1.56 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.25 - 1.11 (m, 1H), 0.70 - 0.54 (m, 1H), 0.53 - 0.38 (m, 2H), 0.35 - 0.24 (m, 1H). ESI MS [M+H]2732Sに対する計算値:578.2;実測値:578.2。
実施例99:(S)-2-アミノ-5-(2-(1-シクロプロピルエチル)-7-(メチルスルホンアミド)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-N-(ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000120
ステップa:EDC・HCl(0.32g、1.68mmol、1.5当量)、及びHOBt水和物(0.33g、1.68mmol、1.5当量、20重量%HO)を、カルボン酸(0.50g、1.12mmol、1.0当量)を含むDMF(5.5mL)の溶液に加えた。反応混合物を、40℃で、1時間撹拌した。次いで、得られた溶液を、室温にまで冷却した。50mLのHOを加え次第に、混合物から沈殿してきた生成物を、濾過して回収した。沈殿物を、HOで入念に洗浄し、そして、恒量が認められるまで高真空下で乾燥させた。調製したヒドロキシベンゾトリアゾールエステルは、さらに精製せずに、次のステップに供した。収量:0.56g(85%)。
ステップb:ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル(80mg、0.14mmol、1当量)、3-アミノピリジン(64mg、0.68mmol、5当量)、及びNMP(0.7mL)の混合物を、密封したバイアル内で、110℃で、2時間撹拌した。ヒドロキシベンゾトリアゾールエステルが完全に消費でき次第に、反応物を、室温にまで冷却し、そして、HOで希釈した。生成物が形成した沈殿物を濾過して回収し、そして、HOで2回洗浄した。逆相HPLC(0.1%TFAを加えたCHCNとHOの10~90%の勾配)で精製したところ、標記化合物が、淡黄色の固体として得られた。収量:32mg(43%)。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.81 (s, 1H), 9.68 (s, 1H), 9.06 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.99 (s, 1H), 8.39 - 8.23 (m, 3H), 8.10 (s, 1H), 7.63 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 8.4, 4.8 Hz, 1H), 6.73 (br. s, 2H), 4.67 (s, 2H), 3.61 - 3.47 (m, 1H), 3.32 (s, 3H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 - 1.08 (m, 1H), 0.62 - 0.54 (m, 1H), 0.49 - 0.34 (m, 2H), 0.32 - 0.20 (m, 1H). ESI MS [M+H]2627Sに対する計算値:547.2;実測値:547.1。
実施例100:(S)-2-アミノ-5-(2-(1-シクロプロピルエチル)-7-(メチルスルホンアミド)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-N-(ピリジン-4-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000121
標記化合物を、実施例99と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 10.58 (s, 1H), 9.73 (s, 1H), 9.13 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 8.27 (s, 1H), 8.18 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 8.14 (s, 1H), 7.74 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.84 (br. s, 2H), 4.70 (s, 2H), 3.65 - 3.47 (m, 1H), 3.37 (s, 3H), 1.33 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.25 - 1.08 (m, 1H), 0.64 - 0.51 (m, 1H), 0.50 - 0.34 (m, 2H), 0.34 - 0.21 (m, 1H). ESI MS[M+H]2627Sに対する計算値:547.2;実測値:547.1。
実施例101:(S)-2-アミノ-5-(2-(1-シクロプロピルエチル)-7-(メチルスルホンアミド)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-N-(2-メチルピリジン-4-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000122
標記化合物を、実施例99と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.88 (s, 1H), 9.72 (s, 1H), 9.11 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.71 - 7.61 (m, 2H), 7.53 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.78 (s, 2H), 4.72 (s, 2H), 3.66 - 3.49 (m, 1H), 3.31 (s, 3H), 2.46 (s, 3H), 1.35 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.28 - 1.08 (m, 1H), 0.67 - 0.53 (m, 1H), 0.51 - 0.35 (m, 2H), 0.37 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2729Sに対する計算値:561.2;実測値:561.2。
実施例102:(S)-2-アミノ-5-(2-(1-シクロプロピルエチル)-7-(メチルスルホンアミド)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-N-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド。
Figure 2022535120000123
標記化合物を、実施例99と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 10.43 (s, 1H), 9.72 (s, 1H), 9.14 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.89 (s, 2H), 7.74 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.84 (br. s, 2H), 4.69 (s, 2H), 3.75 - 3.42 (m, 1H), 3.28 (s, 3H), 2.61 (s, 6H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.06 (m, 1H), 0.65 - 0.53 (m, 1H), 0.50 - 0.35 (m, 2H), 0.33 - 0.21 (m, 1H). ESI MS[M+H]2831Sに対する計算値:575.2;実測値:575.2。
実施例103:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000124
標記化合物を、実施例99と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 10.02 (s, 1H), 9.74 (s, 1H), 9.45 (s, 1H), 8.75 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.73 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.42 - 7.31 (m, 1H), 4.78 - 4.55 (m, 2H), 3.69 (q, J = 7.4, 6.9 Hz, 2H), 3.15 (s, 3H), 1.74 (s, 6H), 1.42 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.16 - 0.97 (m, 1H), 0.77 - 0.62 (m, 1H), 0.59 - 0.28 (m, 3H). ESI MS [M+H]2933Sに対する計算値:605.2;実測値:605.2。
実施例104:(S)-2-アミノ-5-(2-(1-シクロプロピルエチル)-7-(メチルスルホンアミド)-1-オキソイソインドリン-5-イル)-N-フェニルピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000125
標記化合物を、実施例99と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.68(s, 1H), 9.62 (s, 1H), 8.52 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.72 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.37 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.27 - 7.22 (m, 1H), 7.12 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 4.63 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 3.77 - 3.61 (m, 1H), 3.10 (s, 3H), 1.40 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.13 - 0.98 (m, 1H), 0.73 - 0.66 (m, 1H), 0.58 - 0.30 (m, 3H). ESI MS [M+H]2728Sに対する計算値:546.2;実測値:546.1。
実施例105:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[4-(ヒドロキシメチル)フェニル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000126
標記化合物を、実施例99と同様の方法で調製した(ステップbのアミドカップリングを、150℃で、1時間行った)。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.71 (s, 1H), 9.70 (s, 1H), 8.54 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.75 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.38 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.29 - 7.26 (m, 1H), 4.72 - 4.50 (m, 4H), 3.76 - 3.66 (m, 1H), 3.12 (s, 3H), 1.41 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.15 - 0.97 (m, 1H), 0.76 - 0.61 (m, 1H), 0.58 - 0.33 (m, 3H). ESI MS [M+H]2830Sに対する計算値:576.2;実測値:576.3。
実施例106:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000127
標記化合物を、実施例99と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.68 (s, 1H), 9.41 (s, 1H), 8.49 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.24 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 4.78 - 4.49 (m, 4H), 3.78 - 3.62 (m, 1H), 3.11 (s, 3H), 1.42 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.07 (ddt, J = 13.2, 9.1, 4.4 Hz, 1H), 0.77 - 0.64 (m, 1H), 0.61 - 0.30 (m, 3H). 19F NMR (376 MHz, CDCl) δ - 71.65 (t). ESI MS [M+H]2627Sに対する計算値:618.2;実測値:618.1。
実施例107:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000128
標記化合物を、実施例99と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.66 (s, 1H), 9.46 (s, 1H), 8.59 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.93 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 4.67 - 4.45 (m, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.75 - 3.64 (m, 1H), 3.11 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 1.41 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.13 - 1.01 (m, 1H), 0.76 - 0.65 (m, 1H), 0.58 - 0.31 (m, 3H). ESI MS [M+H]2630Sに対する計算値:564.2;実測値:564.3。
実施例108:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(1,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000129
標記化合物を、実施例99と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.60 (s, 1H), 9.22 (s, 1H), 8.61 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.77 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 4.70 - 4.48 (m, 2H), 3.94 (s, 3H), 3.75 - 3.63 (m, 1H), 3.08 (s, 3H), 2.36 (s, 3H), 1.39 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.11 - 0.98 (m, 1H), 0.76 - 0.63 (m, 1H), 0.57 - 0.30 (m, 3H). ESI MS [M+H]2630Sに対する計算値:564.2;実測値:564.2。
実施例109:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000130
標記化合物を、実施例99と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 10.21 (s, 1H), 9.65 (s, 1H), 8.53 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.33 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.31 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 4.71 - 4.48 (m, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.76 - 3.62 (m, 1H), 3.16 (s, 3H), 1.39 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.11 - 0.99 (m, 1H), 0.75 - 0.61 (m, 1H), 0.57 - 0.30 (m, 3H). ESI MS [M+H]242710Sに対する計算値:551.2;実測値:551.2。
実施例110:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-エタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000131
この分子は、実施例113(下記参照)と同様の手順で調製しており、ステップaでの2-メトキシ-エタンスルホニルクロリドに代えて、エタンスルホニルクロリドを使用しており、そして、最終化合物を、最終アミドカップリングのためのシクロプロピルアミンを使用して、同じ化学的ステップを経て得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.66 (s, 1H), 9.00 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.67 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.68 (s, 2H), 3.61 - 3.51 (m, 1H), 3.39 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.92 - 2.75 (m, 1H), 1.32 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.23 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.20 - 1.10 (m, 1H), 0.79 - 0.71 (m, 2H), 0.67 - 0.62 (m, 2H), 0.62 - 0.51 (m, 1H), 0.47 - 0.34 (m, 2H), 0.30 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2530Sに対する計算値:524.1;実測値:524.1。
実施例111:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-エタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000132
標記化合物を、実施例72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.67 (s, 1H), 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.80 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.63 (s, 2H), 4.88 (s, 1H), 4.69 (s, 2H), 4.58 (q, J = 7.8 Hz, 1H), 3.57 (dd, J = 9.2, 6.7 Hz, 1H), 3.40 - 3.32 (m, 2H), 2.39 - 2.30 (m, 2H), 2.14 - 2.02 (m, 2H), 1.37 - 1.28 (m, 6H), 1.27 - 1.12 (m, 4H), 0.64 - 0.52 (m, 1H), 0.51 - 0.34 (m, 2H), 0.32 - 0.19 (m, 1H). ESI MS [M+H]2734Sに対する計算値:568.2;実測値:568.2。
実施例112:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-エタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000133
標記化合物を、実施例99と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.77 (s, 1H), 9.72 (s, 1H), 9.11 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.94 (dd, J = 2.6, 0.7 Hz, 1H), 8.32 - 8.29 (m, 2H), 8.21 (ddd, J = 8.3, 2.6, 1.5 Hz, 1H), 8.15 (d,J = 1.2 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.40 (ddd, J = 8.3, 4.7, 0.7 Hz, 1H), 6.76 (s, 2H), 4.72 (s, 2H), 3.63 - 3.52 (m, 1H), 3.43 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 1.35 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.27 - 1.15 (m, 4H), 0.63 - 0.54 (m, 1H), 0.49 - 0.37 (m, 2H), 0.32 - 0.25 (m, 1H). ESI MS [M+H]2729Sに対する計算値:561.2;実測値:561.2。
実施例113:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(2-メトキシエタンスルホンアミド)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000134
ステップa:実施例72のステップbでのアニリン生成物(500mg、1.69mmol、1.0当量)を、CHCl(6mL)に溶解し、そして、混合物を、0℃にまで冷却した。この溶液に対して、DMAP(21mg、0.169mmol、10mol%)、DIPEA(0.90mL、5.07mmol、3.0当量)、及び2-メトキシ-エタンスルホニルクロリド(670mg、4.23mmol、2.5当量)を加えた。反応混合物を、室温にまで温め、2時間撹拌した。反応を、1M HCl水溶液で停止し、そして、EtOAcで希釈した。水層を分離し、そして、さらなるEtOAcで逆抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮したところ、ビススルホニル化生成物が得られ、粗製のまま、次のステップに供した。
ステップb:ステップaの生成物をTHF(5mL)に溶解し、そして、TBAF(THFにおいて1.0M、2.70mL、2.70mmol、1.6当量)を加えた。反応混合物を1時間撹拌し、次いで、1M HCl水溶液で反応を停止し、そして、EtOAcで希釈した。水層を分離し、そして、さらなるEtOAcで逆抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮を行い、そして、フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサンから50%EtOAcの勾配)で精製したところ、逆スルホンアミドが、白色の固体として得られた(2ステップで、318mg、0.763mmol、45%)。
ステップc:ステップbの生成物(215mg、0.515mmol、1.0当量)を、Pd(dppf)Cl(38mg、0.052mmol、0.1当量)、Bpin(170mg、0.670mmol、1.3当量)、及びKOAc(111mg、1.13mmol、2.2当量)を含むジオキサン(3mL)と合わせた。得られた混合物を、100℃にまで加熱し、そして、1時間撹拌した。混合物を室温にまで冷却し、(EtOAcで洗浄した)セライトで濾過し、そして、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、精製せずに、次のステップで直接に使用した。
ステップd:ステップcで得た粗ピナコールボロン酸エステルを、Pd(dppf)Cl(38mg、0.052mmol、0.1当量)、1M NaCO水溶液(1.5mmol、1.5mL、3.0当量)、2-アミノ-5-クロロピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボン酸エチルエステル(124mg、0.515mmol、1.0当量)、及びジオキサン(2mL)と合わせた。得られた混合物を、100℃にまで加熱し、そして、1時間撹拌した。反応混合物を室温にまで冷却し、そして、CHCl及びHOで希釈した。水相を分離し、そして、さらなるCHClで逆抽出し、次いで、EtOAcで1度抽出した。有機層を合わせ、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮を行い、そして、カラムクロマトグラフィー(SiO、100%CHClから100%EtOAcの勾配)で精製したところ、クロスカップリングしたエステル生成物が得られた(2ステップで、95mg、34%)。
ステップe:ステップdのエチルエステル生成物(95mg、0.175mmol、1.0当量)を、EtOH(0.2mL)、THF(1mL)及びHO(0.2ml)に溶解した。LiOHO(88mg、2.1mmol、12.0当量)を加え、そして、反応混合物を、80℃にまで、4時間加熱した。得られた混合物を、室温にまで冷却し、そして、溶媒を真空下で除去した。混合物をHOで希釈し、そして、2N HClでpHを3にまで酸性化した。得られた沈殿物を真空濾過で回収し、そして、真空下で、40℃で、2時間乾燥させたところ、カルボン酸生成物(65mg、72%)が得られ、このものを、精製せずに次のステップで使用した。
ステップf:ステップeの生成物(65mg、0.126mmol)を、DMF(1.0mL)に溶解し、そして、シクロプロピルアミン(20μL、0.35mmol、2.0当量)、EtN(50μL、0.38mmol、3.0当量)、及び、HATU(96mg、0.252mmol、2.0当量)を順番に加えていき、そして、溶液を、室温で撹拌した。0.5時間後に、反応混合物を、2M HCl水溶液で反応を停止させ、そして、EtOAcで希釈した。水層を分離し、そして、さらなるEtOAcで逆抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮を行い、そして、フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO、100%DCM - 100%EtOAc - 100%CHCl - 10%MeOHの一連の勾配)で精製したところ、標記化合物が、黄色の固体として得られた(26.8mg、38%)。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.74 (s, 1H), 8.48 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.33 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.20 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.80 (s, 2H), 4.67 - 4.49 (m, 2H), 3.82 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 3.77 - 3.63 (m, 1H), 3.45 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 3.27 (s, 3H), 3.05 - 2.86 (m, 1H), 1.40 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.15 - 1.00 (m, 1H), 0.93 - 0.83 (m, 2H), 0.79 - 0.61 (m, 3H), 0.55 - 0.32 (m, 3H). ESI MS [M+H]2632Sに対する計算値:554.2;実測値:554.2。
実施例114:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(N-メチルメタンスルホンアミド)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000135
ステップa:臭化アリール(800mg、2.14mmol、1.0当量)を含むDMF(7mL)の溶液に対して、KCO(590mg、4.28mmol、2.0当量)及びMel(0.45mL、4.28mmol、2.0当量)を加えた。得られた混合物を、室温で、3時間撹拌した。反応を、2M HCl水溶液で停止し、そして、EtOAcで希釈した。水層を分離し、そして、さらなるEtOAcで逆抽出した。有機層を合わせ、HO、飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮したところ、粗メチル化逆スルホンアミドが得られ、このものを、次のステップで直接に使用した。
ステップb:ステップaの生成物(約2.14mmol、1.0当量)を、Pd(dppf)Cl(150mg、0.21mmol、0.1当量)、Bpin(700mg、2.78mmol、1.3当量)、及びKOAc(460mg、4.70mmol、2.2当量)を含むジオキサン(10mL)と合わせた。得られた混合物を、100℃にまで加熱し、そして、2時間撹拌した。混合物を、室温にまで冷却し、(EtOAcで洗浄した)セライトで濾過し、そして、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、精製せずに、次のステップで直接に使用した。
ステップc:ステップbで得られた粗ピナコールボロン酸エステルを、Pd(dppf)Cl(150mg、0.21mmol、0.1当量)、1M NaCO水溶液(6.5mmol、6.5mL、3.0当量)、2-アミノ-5-クロロピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボン酸エチルエステル(513mg、0.515mmol、1.0当量)、及びジオキサン(6.5mL)と合わせた。得られた混合物を、100℃にまで加熱し、そして、1.5時間撹拌した。反応混合物を、室温にまで冷却し、そして、CHCl及びHOで希釈した。水相を分離し、そして、さらなるCHClで逆抽出し、次いで、EtOAcで1度抽出した。有機層を合わせ、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮を行い、そして、カラムクロマトグラフィー(SiO、100%DCMから100%EtOAcの勾配)で精製したところ、クロスカップリングしたエステル生成物が得られた(3ステップで、550mg、50%)。
ステップd:ステップcのエチルエステル生成物(300mg、0.586mmol、1.0当量)を、EtOH(1mL)、THF(2mL)、及びHO(1mL)に溶解した。LiOH・HO(147mg、3.52mmol、6.0当量)を加え、そして、反応混合物を、70℃にまで、15時間加熱した。得られた混合物を、室温にまで冷却し、そして、溶媒を真空下で除去した。混合物を、HOで希釈し、そして、2N HClでpHを3にまで酸性化した。得られた沈殿物を真空濾過で回収し、そして、真空下、40℃で、2時間乾燥させたところ、カルボン酸生成物(130mg、46%)が得られ、このものを、精製せずに次のステップで使用した。
ステップe:ステップdの生成物(50mg、0.103mmol)を、DMF(1.0mL)に溶解し、そして、HOBt(24mg、0.134mmol、1.3当量、20重量%HO)、EtN(50μL、0.31mmol、3.0当量)、シクロプロピルアミン(10mg、0.165mmol、1.6当量)、及びEDC・HCl(31mg、0.162mmol、1.6当量)を順番に加えていき、そして、溶液を、40℃にまで加熱した。2日後に、反応混合物を、逆相HPLC(0.1%TFAを加えたCHCNとHOの20~80%勾配)で直接に精製したところ、標記化合物が、黄色の固体として得られた。H NMR (400 MHz, DMSO―d) δ 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.82 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 4.67 (s, 2H), 3.69 - 3.57 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.12 (s, 3H), 2.92 - 2.83 (m, 1H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 - 1.11 (m, 1H), 0.84 - 0.73 (m, 2H), 0.68 - 0.53 (m, 3H), 0.50 - 0.34 (m, 2H), 0.34 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2530Sに対する計算値:524.2;実測値:524.2。
実施例115:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000136
標記化合物を、実施例27及び72と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.43 (s, 1H), 9.01 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.67 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.63 (s, 2H), 5.03 (p, J = 7.6 Hz, 1H), 4.77 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 3.31 (s, 3H), 2.81 (tq, J = 7.4, 3.8 Hz, 1H), 1.51 (d, J = 7.1 Hz, 3H), 0.85 - 0.70 (m, 2H), 0.70 - 0.55 (m, 2H). ESI MS [M+H]2222Sに対する計算値:538.1;実測値:538.0。
実施例116:2-アミノ-5-{7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(オキセタン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000137
標記化合物を、実施例123(下記参照)と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.44 (s, 1H), 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.14 - 8.02 (m, 2H), 7.58 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 5.18 - 4.94 (m, 2H), 4.84 - 4.73 (m, 3H), 4.66 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 4.55 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 3.31 (s, 3H), 1.51 (d, J = 7.1 Hz, 3H). ESI MS [M+H]2222Sに対する計算値:554.1;実測値:554.1。
実施例117:(S)-2-アミノ-N-(3-シアノオキセタン-3-イル)-5-(7-(メチルスルホンアミド)-1-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)イソインドリン-5-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000138
標記化合物を、実施例123(下記参照)と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.44 (s, 1H), 9.06 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.30 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.67 (br. s, 2H), 5.10 - 4.99 (m, 1H), 4.97 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 4.84 (dd, J = 7.6, 1.9 Hz, 2H), 4.77 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 3.39 (s, 3H), 1.51 (d, J = 7.1 Hz, 3H). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d) δ - 73.53 (d, J = 8.2 Hz). ESI MS [M+H]2322Sに対する計算値:579.1;実測値:579.1。
実施例118:2-アミノ-N-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]-5-{7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000139
標記化合物を、実施例123(下記参照)と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.47 (s, 1H), 9.00 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.96 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.60 (s, 2H), 5.18 - 4.88 (m, 2H), 4.74 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 4.15 - 4.00 (m, 1H), 3.62 - 3.41 (m, 2H), 3.31 (s, 3H), 1.51 (d, J = 7.1 Hz, 3H), 1.20 (d, J = 6.7 Hz, 3H). ESI MS [M+H]2224Sに対する計算値:556.2;実測値:556.0。
実施例119:2-アミノ-N-[(2R)-1-ヒドロキシブタン-2-イル]-5-{7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000140
標記化合物を、実施例123(下記参照)と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.43 (s, 1H), 9.00 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.94 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 5.03 (p, J = 7.6 Hz, 1H), 4.91 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 4.73 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 3.96 - 3.83 (m, 1H), 3.67 - 3.55 (m, 1H), 3.54 - 3.42 (m, 1H), 3.30 (s, 3H), 1.67 (dt, J = 13.7, 6.7 Hz, 1H), 1.61 - 1.44 (m, 4H), 0.89 (t, J = 7.4 Hz, 3H). ESI MS [M+H]2326Sに対する計算値:570.2;実測値:570.0。
実施例120:2-アミノ-N-((R)-1-シクロプロピル-2-ヒドロキシエチル)-5-(7-(メチルスルホンアミド)-1-オキソ-2-((S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)イソインドリン-5-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000141
標記化合物を、実施例123(下記参照)と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.42 (s, 1H), 9.01 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.16 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.54 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.59 (br. s, 2H), 5.12 - 4.94 (m, 1H), 4.74 (d, J = 17.8 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 17.8 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 10.6, 4.2 Hz, 1H), 3.60 (dd, J = 10.6, 4.2 Hz, 1H), 3.50 - 3.42 (m, 1H), 3.31 (s, 3H), 1.51 (d, J = 7.1 Hz, 3H), 1.23 - 1.06 (m, 1H), 0.55 - 0.33 (m, 3H), 0.31 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2427Sに対する計算値:582.2;実測値:582.2。
実施例121:2-アミノ-5-{7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-ヒドロキシシクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000142
標記化合物を、実施例123(下記参照)と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.45 (s, 1H), 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.80 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 5.14 - 4.92 (m, 1H), 4.83 - 4.69 (m, 1H), 4.62 - 4.48 (m, 2H), 4.32 - 4.25 (m, 1H), 3.30 (s, 3H), 2.37 - 2.27 (m, 2H), 2.24 - 2.13 (m, 2H), 1.51 (d, J = 7.0 Hz, 4H). ESI MS [M+H]2324Sに対する計算値:568.2;実測値:568.1。
実施例122:2-アミノ-5-{7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[シス-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000143
標記化合物を、実施例123(下記参照)と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.44 (s, 1H), 9.01 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.57 - 7.46 (m, 2H), 6.70 - 6.56 (m, 2H), 5.03 (p, J = 7.6 Hz, 1H), 4.75 (d, J = 17.8 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 3.81 (q, J = 7.3 Hz, 1H), 3.36 (s, 3H), 1.74 - 1.62 (m, 4H), 1.64 - 1.54 (m, 2H), 1.51 (d, J = 7.1 Hz, 3H), 1.46 - 1.33 (m, 2H), 1.12 (s, 3H). ESI MS [M+H]2630Sに対する計算値:610.2;実測値:610.1。
実施例123:2-アミノ-5-{7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロブタン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(オキセタン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000144
ステップa:粗臭化ベンジル出発物質(6.40g、19.6mmol、1.0当量)を、CHCN(150mL)、(2S)-1,1,1-トリフルオロ-2-ブタンアミン(2.5mL、19.6mmol、1.0当量)、及びKCO(8.11g、58.8mmol、3.0当量)と合わせた。得られた混合物を、80℃で、14時間撹拌し、次いで、室温にまで冷却した。混合物を濾過し、セライトで濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサンから20%EtOAcの勾配)で精製したところ、置換生成物が、淡黄色の油(4.62g、63%)として得られ、このものを、次のステップに直接に供した。
ステップb:ステップaのアミン生成物(4.62g)を、水無しで、120℃で、4時間加熱した。カラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサンから20%EtOAcの勾配)で精製したところ、イソインドリノン生成物が、白色の固体として得られた(1.4g、33%)。
ステップc:ステップbの生成物(1.1g、3.24mmol、1.0当量)を、純PMBNH(3.5mL)と混合し、そして、100℃で、14時間加熱した。反応混合物を冷却し、そして、10%クエン酸水溶液とEtOAcで分配した。水層を、分離し、そして、さらなるEtOAcで逆抽出した。有機層を合わせ、そして、さらなる10%クエン酸水溶液、飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮したところ、PMBアミン付加物が得られ、このものを、粗製で、次のステップで使用した。
ステップd:ステップcの生成物を、TFA(6mL)と混合し、そして、50℃で、4時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、次いで、飽和NaHCO水溶液で反応を停止し、そして、EtOAcで希釈した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮し、そして、カラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサンから20%EtOAcの勾配)で精製したところ、アニリン生成物が、白色の固体として得られた(2ステップで、630mg、58%)。
ステップe:ステップdの生成物(630mg、1.87mmol、1.0当量)を、CHCl(10mL)に溶解し、そして、混合物を、0℃にまで冷却した。この溶液に対して、DMAP(22mg、0.19mmol、10mol%)、DIPEA(1.0mL、5.60mmol、3.0当量)、及びMsCl(0.40mL、4.70mmol、2.5当量)を加えた。反応混合物を、室温にまで温め、そして、1時間撹拌した。反応を、1M HCl水溶液で停止し、そして、EtOAcで希釈した。水層を分離し、そして、さらなるEtOAcで逆抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮したところ、ビススルホニル化生成物が得られ、このものを、粗製で、次のステップで使用した。
ステップf:ステップeの生成物を、THF(4mL)、HO(2mL)、及びNaOH(150mg、3.75mmol、2.0当量)と合わせた。混合物を、室温で、3時間撹拌した。反応を1M HCl水溶液で停止し、そして、EtOAcで希釈した。水層を分離し、さらなるEtOAcで逆抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮したところ、粗製の逆スルホンアミド材料(810mg)が得られ、このものを、次のステップに直接に供した。
ステップg:ステップfの生成物(810mg、1.95mmol、1.0当量)を、Pd(dppf)Cl(142mg、0.19mmol、0.1当量)、Bpin(642mg、2.54mmol、1.3当量)、及びKOAc(420mg、4.30mmol、2.2当量)を含むジオキサン(13mL)と合わせた。得られた混合物を、100℃にまで加熱し、そして、3時間撹拌した。反応物を室温にまで冷却し、(EtOAcで洗浄した)セライトで濾過し、そして、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、精製せずに、次のステップに直接に使用した。
ステップh:ステップgで得た粗ピナコールボロン酸エステルを、Pd(dppf)Cl(142mg、0.19mmol、0.1当量)、1M NaCO水溶液(6.0mmol、6.0mL、3.0当量)、2-アミノ-5-クロロピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボン酸エチルエステル(470mg、1.95mmol、1.0当量)、及びジオキサン(6mL)と合わせた。得られた混合物を、100℃にまで加熱し、そして、1時間撹拌した。反応混合物を、室温にまで冷却し、そして、CHCl及びHOで希釈した。水相を分離し、そして、さらなるCHClで逆抽出し、次いで、EtOAcで1度抽出した。有機層を合わせ、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮し、そして、カラムクロマトグラフィー(SiO、CHClから5%MeOHの勾配)で精製したところ、クロスカップリングエステル生成物が得られた(2ステップで、970mg、92%)。
ステップi:ステップhのエチルエステル生成物(970mg、1.80mmol、1.0当量)を、EtOH(5mL)、THF(10mL)、及びHO(5ml)に溶解した。LiOH・HO(460mg、10.8mmol、6.0当量)を加え、そして、反応混合物を、80℃にまで、15時間加熱した。得られた混合物を、室温にまで冷却し、そして、溶媒を真空下で除去した。混合物をHOで希釈し、そして、2N HClで、pHを3にまで酸性化した。得られた沈殿物を真空濾過して回収し、真空下、40℃で、2時間乾燥させたところ、カルボン酸生成物(479mg、52%)が得られ、このものを、精製せずに、次のステップで使用した。
ステップj:ステップiの生成物(55mg、0.107mmol)を、DMF(1.0mL)に溶解し、そして、HOBt(21mg、0.139mmol、1.3当量、20重量%HO)、EtN(50μL、0.32mmol、3.0当量)、3-オキセタナミン(13mg、0.171mmol、1.6当量)、及びEDC・HCl(33mg、0.171mmol、1.6当量)を順番に加えていき、そして、溶液を、40℃にまで加熱した。2時間後、反応混合物を、HO及びEtOAcで希釈した。水層を分離し、そして、さらなるEtOAcで逆抽出した。有機層を合わせ、HOで洗浄し、そして、MgSOで乾燥させた。減圧下で濃縮し、そして、カラムクロマトグラフィー(SiO、DCMから5%MeOHの勾配)で精製したところ、標記化合物が、黄色の固体として得られた(23mg、38%)。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.46 (s, 1H), 9.07 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.32 (s, 1H), 8.18 - 8.06 (m, 2H), 7.61 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.64 (s, 2H), 5.23 - 5.05 (m, 1H), 4.95 - 4.72 (m, 4H), 4.68 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 4.57 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.05 - 1.91 (m, 2H), 0.89 (t, J = 7.3 Hz, 3H). ESI MS [M+H]2325Sに対する計算値:568.2;実測値:568.2。
実施例124:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロブタン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000145
標記化合物を、実施例123と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.45 (s, 1H), 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.70 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 4.94 - 4.80 (m, 1H), 4.75 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 4.56 (d, J = 17.8 Hz, 1H), 3.35 (s, 3H), 2.84 (td, J = 7.1, 3.6 Hz, 1H), 1.97 (dq, J = 14.9, 7.2 Hz, 2H), 0.89 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 0.81 - 0.73 (m, 2H), 0.69 - 0.62 (m, 2H). ESI MS [M+H]2325Sに対する計算値:552.2;実測値:552.2。
実施例125:2-アミノ-5-{7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロブタン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(3-メチルオキセタン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000146
標記化合物を、実施例123と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.40 (s, 1H), 9.03 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.36 - 8.21 (m, 1H), 8.11 - 8.05 (m, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.57 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.61 (s, 2H), 4.90 - 4.79 (m, 1H), 4.77 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 4.72 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 17.8 Hz, 1H), 4.42 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.32 (s, 3H), 2.01 - 1.84 (m, 2H), 1.66 (s, 3H), 0.86 (t, J = 7.3 Hz, 3H). ESI MS [M+H]2427Sに対する計算値:582.2;実測値:582.2。
実施例126:2-アミノ-5-{7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロブタン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)シクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000147
標記化合物を、実施例123と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.46 (s, 1H), 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.64 (s, 2H), 4.86 (p, J = 7.9 Hz, 1H), 4.75 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 17.8 Hz, 1H), 4.49 - 4.39 (m, 1H), 4.25 (s, 1H), 3.33 (s, 3H), 2.40 - 2.24 (m, 3H), 2.11 - 1.91 (m, 4H), 1.07 (s, 6H), 0.89 (t, J = 7.3 Hz, 3H). ESI MS [M+H]2733Sに対する計算値:624.2;実測値:624.2。
実施例127:2-アミノ-5-{7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロブタン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000148
標記化合物を、実施例123と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.43 (s, 1H), 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.03 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.64 (br. s, 2H), 4.87 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 4.72 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 3.95 - 3.90 (m, 1H), 3.31 (s, 3H), 1.96 (p, J = 7.4 Hz, 2H), 1.92 - 1.83 (m, 2H), 1.60 - 1.45 (m, 6H), 1.12 (s, 3H), 0.88 (t, J = 7.3 Hz, 3H). ESI MS [M+H]2733Sに対する計算値:624.2;実測値:624.2。
実施例128:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000149
この分子は、実施例123と同様の手順で調製しており、ステップaでの(2S)-1,1,1-トリフルオロ-2-ブタンアミンに代えて、(αS)-α-(トリフルオロメチル)シクロプロパンメタンアミンを使用し、かつ、シクロプロピルアミンを、最終アミドカップリングのために使用した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.43 (s, 1H), 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.70 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.65 (s, 2H), 4.92 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 4.70 (d,J = 17.9 Hz, 1H), 4.26 - 4.11 (m, 1H), 3.35 (s, 3H), 2.88 - 2.79 (m, 1H), 1.57 - 1.43 (m, 1H), 0.91 - 0.57 (m, 7H), 0.33 - 0.18 (m, 1H). ESI MS [M+H]2425Sに対する計算値:564.2;実測値:564.2。
実施例129:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1R)-1-シクロプロピル-2,2,2-トリフルオロエチル]-7-メタンスルホンアミド-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000150
この分子は、実施例123と同様の手順で調製しており、ステップaでの(2S)-1,1,1-トリフルオロ-2-ブタンアミンに代えて、(αR)-α-(トリフルオロメチル)シクロプロパンメタンアミンを使用し、かつ、シクロプロピルアミンを、最終アミドカップリングのために使用した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.43 (s, 1H), 9.04 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.70 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.65 (s, 2H), 4.92 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 4.26 - 4.11 (m, 1H), 3.35 (s, 3H), 2.88 - 2.79 (m, 1H), 1.57 - 1.43 (m, 1H), 0.91 - 0.57 (m, 7H), 0.33 - 0.18 (m, 1H). ESI MS [M+H]2425Sに対する計算値:564.2;実測値:564.2。
実施例130:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホニル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000151
ステップa:実施例1のステップhと同様の方法で行った。
ステップb:ステップaの生成物(1.00g、2.35mmol)と、NMP(7.8mL)との混合物に対して、室温で、ナトリウムメタンチオラート(165mg、2.35mmol)を一度に加えた。反応混合物を、室温で、3時間撹拌した。EtOAc(100mL)を加え、そして、有機相を、1:1のHO:飽和食塩水(4×100mL)で洗浄した。有機相を、NaSOで乾燥させ、そして、濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(SiO、0~10%のMeOHを含むCHCl)で精製したところ、所望の生成物が、橙色の固体として得られた(968mg;91%)。
ステップc:反応を、実施例1のステップiと同様の方法で進めたところ、所望の生成物が、黄色の固体として得られた(906mg、85%)。
ステップd:反応を、実施例1のステップjと同様の方法で進めたところ、所望の生成物が、黄色の固体として得られた(91mg、60%)。
ステップe:ステップcの生成物(91mg、0.182mmol)を含む9:1のCHCl:MeOH(3.6mL)の混合物に対して、m-CPBA(125mg、0.543mmol、75重量%HO)を一度に加えた。反応混合物を、室温で、3時間撹拌し、そして、減圧下で濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(SiO、0~15%のMeOHを含むCHCl)で精製し、続いて、逆相HPLC(0.1%TFAを加えたCHCN及びHOの5~95%)で精製したところ、所望の生成物が、黄色の固体として得られた(10mg;10%)。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.63 (s, 1H), 9.14 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 9.05 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.85 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.81 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.79 (s, 1H), 6.72 (s, 2H), 4.80 (s, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.72 (s, 3H), 3.70 - 3.62 (m, 1H), 1.36 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.28 - 1.17 (m, 1H), 0.67 - 0.57 (m, 1H), 0.51 - 0.39 (m, 2H), 0.36 - 0.27 (m, 1H). ESI MS [M+H]2527Sに対する計算値:535.2;実測値:535.1。
実施例131:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホニル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[シス-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000152
標記化合物を、実施例130と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.08 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.79 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.65 (s, 2H), 4.77 (s, 2H), 4.06 (s, 1H), 3.83 - 3.70 (m, 1H), 3.70 - 3.60 (m, 4H), 1.85 - 1.67 (m, 4H), 1.65 - 1.56 (m, 2H), 1.49 - 1.38 (m, 2H), 1.35 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.27 - 1.17 (m, 1H), 1.14 (s, 3H), 0.66 - 0.57 (m, 1H), 0.51 - 0.39 (m, 2H), 0.34 - 0.27 (m, 1H). ESI MS [M+H]2835Sに対する計算値:567.2;実測値:567.1。
実施例132:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-メタンスルホニル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000153
標記化合物を、実施例130と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.08 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.87 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.76 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 4.77 (s, 2H), 3.69 (s, 4H), 3.68 - 3.60 (m, 1H), 2.96 - 2.87 (m, 1H), 1.35 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.27 - 1.15 (m, 1H), 0.83 - 0.75 (m, 2H), 0.76 - 0.69 (m, 2H), 0.65 - 0.57 (m, 1H), 0.50 - 0.40 (m, 2H), 0.34 - 0.27 (m, 1H). ESI MS [M+H]2427Sに対する計算値:495.2;実測値:495.0。
実施例133:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(エタンスルホニル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000154
標記化合物を、実施例130と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.09 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.85 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.76 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 4.77 (s, 2H), 3.98 - 3.87 (m, 2H), 3.64 (dq, J = 8.9, 6.8 Hz, 1H), 2.96 - 2.88 (m, 1H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 - 1.13 (m, 4H), 0.83 - 0.75 (m, 2H), 0.73 - 0.67 (m, 2H), 0.66 - 0.58 (m, 1H), 0.50 - 0.38 (m, 2H), 0.33 - 0.25 (m, 1H). ESI MS [M+H]2529Sに対する計算値:509.2;実測値:509.1。
実施例134:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(プロパン-2-スルホニル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000155
標記化合物を、実施例130と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.09 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.82 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 4.77 (s, 2H), 4.58 (h, J = 6.8 Hz, 1H), 3.63 (dq, J = 9.0, 6.8 Hz, 1H), 2.97 - 2.87 (m, 1H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.28 - 1.16 (m, 7H), 0.83 - 0.75 (m, 2H), 0.72 - 0.66 (m, 2H), 0.65 - 0.58 (m, 1H), 0.50 - 0.37 (m, 2H), 0.33 - 0.26 (m, 1H). ESI MS [M+H]2631Sに対する計算値:523.2;実測値:523.1。
実施例135:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-シクロプロピルメタンスルホニル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000156
標記化合物を、実施例130と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.86 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 4.76 (s, 2H), 3.88 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.66 - 3.56 (m, 1H), 2.94 - 2.87 (m, 1H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.17 (m, 1H), 0.88 (m, 1H), 0.79 - 0.73 (m, 2H), 0.73 - 0.66 (m, 2H), 0.61 - 0.55 (m, 1H), 0.47 - 0.36 (m, 4H), 0.28 - 0.16 (m, 3H).ESI MS [M+H]2731Sに対する計算値:535.2;実測値:535.2。
実施例136:2-アミノ-5-[7-(シクロブタンスルホニル)-2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]-N-シクロプロピルピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000157
標記化合物を、実施例130と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.06 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.83 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.70 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 5.15 (p, J = 8.1 Hz, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.61 (m, 1H), 2.91 (td, J = 7.2, 3.8 Hz, 1H), 2.39 - 2.26 (m, 2H), 2.22 - 2.10 (m, 2H), 2.03 - 1.93 (m, 2H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.17 (m, 1H), 0.81 - 0.76 (m, 2H), 0.71 - 0.66 (m, 2H), 0.57 (m, 1H), 0.47 - 0.35 (m, 2H), 0.27 (m, 1H). ESI MS [M+H]2731Sに対する計算値:535.2;実測値:535.2。
実施例137:2-アミノ-5-[7-(シクロペンタンスルホニル)-2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]-N-シクロプロピルピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000158
標記化合物を、実施例130と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.09 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.84 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.73 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 4.93 (tt, J = 9.1, 6.0 Hz, 1H), 4.77 (s, 2H), 3.64 (dq, J = 8.9, 6.8 Hz, 1H), 2.98 - 2.88 (m, 1H), 1.99 - 1.80 (m, 4H), 1.79 - 1.67 (m, 2H), 1.67 - 1.54 (m, 2H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 - 1.15 (m, 1H), 0.82 - 0.74 (m, 2H), 0.71 - 0.64 (m, 2H), 0.64 - 0.57 (m, 1H), 0.50 - 0.37 (m, 2H), 0.34 - 0.25 (m, 1H). ESI MS [M+H]2833Sに対する計算値:549.2;実測値:549.1。
実施例138:2-アミノ-5-[7-(シクロヘキサンスルホニル)-2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]-N-シクロプロピルピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000159
標記化合物を、実施例130と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.09 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.80 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 4.77 (s, 2H), 4.37 (tt, J = 12.0, 3.4 Hz, 1H), 3.66 (dq, J = 9.0, 6.9 Hz, 1H), 2.96 - 2.88 (m, 1H), 1.93 - 1.76 (m, 5H), 1.70 - 1.58 (m, 1H), 1.55 - 1.40 (m, 2H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 - 1.14 (m, 5H), 0.83 - 0.76 (m, 2H), 0.72 - 0.66 (m, 2H), 0.65 - 0.57 (m, 1H), 0.49 - 0.39 (m, 2H), 0.34 - 0.27 (m, 1H). ESI MS [M+H]2935Sに対する計算値:563.2;実測値:563.1。
実施例139:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-[7-(メチルスルファモイル)-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000160
ステップa:4-ブロモ-2-(ブロモメチル)-6-フルオロ安息香酸メチル(23.4g、71.8mmol、1.0当量)及び(2S)-1,1,1-トリフルオロ-2-プロパンアミン(7.41mL、75.4mmol、1.05当量)を含むCHCN(360mL、0.2M)の溶液に対して、KCO(29.8g、215.4mmol、3.0当量)を加えた。混合物を、一晩、60℃にまで加熱した。混合物を濾過し、濃縮乾固し、そして、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0→20%のEtOAc/ヘキサン)で精製したところ、所望の生成物が、無色の油として得られた(15.9g、62%)。ESI MS[M+H]1212BrFNOに対する計算値:358.0;実測値:358.0。
ステップb:ステップaの生成物(5.0g、15.3mmol)を入れたフラスコを、N下で、一晩、130℃にまで加熱した。所望の生成物を、さらに精製せずに使用した。ESI MS[M+H]11BrFNOに対する計算値:326.0;実測値:326.0。
ステップc:ステップbの生成物(661mg、0.2.03mmol、1.0当量)を、Pd(dppf)Cl(146mg、0.20mmol、0.1当量)、Bpin(618mg、2.43mmol、1.2当量)、及びKOAc(497mg、5.08mmol、2.5当量)を含むジオキサン(6.8mL)と合わせた。得られた溶液を、100℃にまで、2時間加熱し、室温にまで冷却し、(EtOAcで洗浄した)セライトで濾過し、そして、濃縮した。得られた残渣を、精製せずに、次のステップで直接に使用した。
ステップd:ステップcの生成物残渣(511mg、1.37mmol、1.0当量)を、2-アミノ-5-クロロピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボン酸エチルエステル(330mg、1.37mmol、1.0当量)、Pd(dppf)Cl(102mg、0.14mmol、0.1当量)、及びNaCO(1M水溶液、5.5mL)を含むジオキサン(13.7mL)と合わせた。得られた溶液を、100℃にまで、1時間加熱し、濃縮し、そして、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0→10%のMeOH/CHCl)で精製したところ、クロスカップリングしたエチルエステルが得られた(2ステップで、340mg、37%)。ESI MS[M+H]2017に対する計算値:452.1;実測値:452.1。
ステップe:ステップdの生成物(500mg、1.11mmol、1.0当量)とベンジルメルカプタン(143μL、1.22mmol、1.1当量)を含むDMF(3.7mL、0.3M)の溶液に対して、KCO(460mg、3.33mmol、3.0当量)を加えた。混合物を、55℃にまで、4時間加熱した。室温にまで冷却した後に、混合物を、EtOAcとHOとの間で分配した。有機層を、HO(2×)と飽和食塩水で洗浄し、そして、MgSOで乾燥させて、濃縮乾固した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0→10%のMeOH/CHCl)を使用したところ、所望の生成物が得られた(494mg、84%)。ESI MS[M+H]2724Sに対する計算値:556.2;実測値:556.1。
ステップf:ステップeの生成物(494mg、0.936mmol、1.0当量)を含むEtOH(4.7mL、0.2M)の懸濁液に対して、LiOH(3M水溶液、0.94mL、2.81mmol)を加えた。混合物を、80℃にまで、1時間加熱した。室温まで冷却した後に、EtOHを減圧下で除去した。2M HClを加えて生成物を沈殿させ、そして、濾過した。所望の生成物を、さらに精製せずに使用した。ESI MS[M+H]2520Sに対する計算値:528.1;実測値:528.1。
ステップg:ステップfの生成物の溶液に対して、シクロプロピルアミン(70μL、1.03mmol、1.1当量)、HOBt(158mg、1.03mmol、1.1当量)、及びEtN(652μL、4.68mmol、5当量)を含むDMF(9.4mL、0.1M)を、室温で、EDC(269mg、1.40mmol、1.5当量)の存在下で加えた。反応混合物を、40℃にまで、4時間加熱した。混合物をEtOAcで希釈し、そして、10%クエン酸、HO、及び飽和食塩水で順番に洗浄した。有機物を、MgSOで乾燥させ、濾過し、そして、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0→10%のMeOH/CHCl)を使用したところ、所望の生成物が得られた(2ステップで、230mg、44%)。ESI MS[M+H]2825Sに対する計算値:567.2;実測値:567.1。
ステップh:ステップg(230mg、0.41mmol、1.0当量)の生成物を含むAcOH(2.41mL)及びHO(266pL)の溶液に対して、NCS(163mg、1.22モル)を加えた。反応物を、室温で、3時間撹拌し、次いで、EtOAcとHOとの間で分配した。有機層を、HOと飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、そして、濃縮乾固した。粗塩化スルホニルを、CHCl(3.3mL、0.13M)で再構成し、そして、氷浴で0℃にまで冷却した。ピリジン(547μL、0.75M)とメチルアミン(40重量%水溶液、177μL、2.05mmol、5当量)を同時に加えた。1時間後に、反応混合物を、EtOAcと1M HClとの間で分配した。有機層を、HOと飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、そして、濃縮した。粗生成物をDMSOで再構成し、そして、逆相HPLC(C18、0.1%TFAを加えたCHCN/HO)を使用したところ、所望の生成物が、凍結乾燥をした後に、白色の固体として得られた(32mg、15%収率)。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.07 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 11.4 Hz, 2H), 7.77 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.11 (q, J = 5.1 Hz, 1H), 5.12 (p, J = 7.6 Hz, 1H), 4.87 (d, J = 18.1 Hz, 1H), 4.66 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 2.89 (tq, J = 7.7, 4.0 Hz, 1H), 2.53 (d, J = 5.2 Hz, 3H), 1.54 (d, J = 7.1 Hz, 3H), 0.89 - 0.72 (m, 2H), 0.71 - 0.60 (m, 2H). ESI MS [M+H]2222Sに対する計算値:538.1;実測値:538.0。
実施例140:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(メチルスルファモイル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000161
標記化合物を、実施例99及び139と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.69 (s, 1H), 9.14 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.90 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.81 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.82 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.57 (q, J = 5.1 Hz, 1H), 4.85 (s, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.68 (dq, J = 9.6, 6.9 Hz, 1H), 2.56 (d, J = 5.1 Hz, 3H), 1.37 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.29 - 1.18 (m, 1H), 0.69 - 0.57 (m, 1H), 0.53 - 0.40 (m, 2H), 0.37 - 0.28 (m, 1H). ESI MS [M+H]2528Sに対する計算値:550.2;実測値:550.1。
実施例141:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(メチルスルファモイル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[トランス-3-ヒドロキシシクロブチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000162
標記化合物を、実施例139と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.09 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.80 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.50 (q, J = 5.1 Hz, 1H), 6.63 (s, 2H), 5.07 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.82 (s, 2H), 4.60 - 4.49 (m, 1H), 4.41 - 4.31 (m, 1H), 3.73 - 3.62 (m, 1H), 2.53 (d, J = 5.2 Hz, 3H), 2.39 - 2.23 (m, 4H), 1.36 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.28 - 1.18 (m, 1H), 0.67 - 0.58 (m, 1H), 0.52 - 0.40 (m, 2H), 0.35 - 0.28 (m, 1H). ESI MS [M+H]2530Sに対する計算値:503.3;実測値:503.2。
実施例142:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(メチルスルファモイル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000163
標記化合物を、実施例139と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.08 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 7.81 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.53 (q, J = 5.1 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 4.82 (s, 2H), 3.67 (dq, J = 8.5, 6.8 Hz, 1H), 2.91 (tt, J = 7.7, 3.8 Hz, 1H), 2.54 (d, J = 5.2 Hz, 3H), 1.36 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.28 - 1.17 (m, 1H), 0.83 - 0.77 (m, 2H), 0.71 - 0.65 (m, 2H), 0.65 - 0.58 (m, 1H), 0.51 - 0.39 (m, 2H), 0.35 - 0.27 (m, 1H). ESI MS [M+H]2428Sに対する計算値:510.2;実測値:510.1。
実施例143:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(エチルスルファモイル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000164
標記化合物を、実施例139と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.08 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.74 - 8.69 (m, 2H), 7.80 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.70 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 4.82 (s, 2H), 3.67 (dq, J = 8.9, 6.8 Hz, 1H), 2.97 - 2.87 (m, 3H), 1.37 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.29 - 1.18 (m, 1H), 0.97 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.84 - 0.76 (m, 2H), 0.71 - 0.65 (m, 2H), 0.65 - 0.59 (m, 1H), 0.50 - 0.40 (m, 2H), 0.35 - 0.27 (m, 1H). ESI MS [M+H]2530Sに対する計算値:524.2;実測値:524.1。
実施例144:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(ジメチルスルファモイル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000165
標記化合物を、実施例139と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.08 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.75 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.68 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 4.70 (s, 2H), 3.63 (dq, J = 9.6, 6.8Hz, 1H), 2.94 - 2.87 (m, 1H), 2.85 (s, 6H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 - 1.13 (m, 1H), 0.83 - 0.75 (m, 2H), 0.70 - 0.64 (m, 2H), 0.64 - 0.56 (m, 1H), 0.48 - 0.37 (m, 2H), 0.31 - 0.24 (m, 1H). ESI MS [M+H]2530Sに対する計算値:524.2;実測値:524.1。
実施例145:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-[(3R)-オキソラン-3-イルオキシ]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(3R)-5-オキソピロリジン-3-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000166
ステップa:60%の水素化ナトリウム(120mg、3.0mmol)を含む油を、3mLの乾燥THFで懸濁させ、そして、0℃にまで冷却した。この冷溶液に対して、(R)-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン(176.2mg、2.0mmol)を滴下し、そして、同じ温度で、0.5時間撹拌した。次いで、5-ブロモ-7-フルオロ-イソインドリノン(594mg、2.0mmol)の2mLのTHF溶液を、先に調製したアルコキシドに対して、0℃で、滴下した。添加をした後に、氷浴を取り外し、そして、室温で、1時間撹拌した。2mLの飽和NHClで反応を停止した。水層を、EtOAc(2×10mL)で抽出し、NaSOで乾燥させ、そして、さらに精製せずに、次のステップに供した。ESI MS [M+H]1720BrNOに対する計算値:366.1;実測値:366.1。
ステップb:ステップaの粗生成物を、10mLの乾燥・脱ガスしたジオキサンに溶解させた。この溶液に対して、Bpin(507.9mg、2.0mmol)、KOAc(392.6mg、2.0mmol)、及びPd(dppf)Cl(73.2mg、0.1mmol)を加えた。次に、混合物を、密封バイアル内で、100℃で、1時間加熱した。反応混合物を室温にまで冷却した後に、10mLのEtOAcを加え、そして、固体を濾別した。濾液を濃縮し、そして、さらに精製せずに、スズキカップリングに供した。このようにして得た粗ボロン酸エステルを、10mLの脱気したジオキサン/HO(5:1)に再溶解した。このものに対して、2-アミノ-5-クロロピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボン酸エチルエステル(480mg、2.0mmol)、NaCO(212mg、4mmol)、及びPd(dppf)Cl(73.2mg、0.1mmol)を加えた。次に、混合物を、密封バイアル内で、100℃で、1時間加熱した。反応混合物を、室温にまで冷却した後に、5mLの飽和NHClを加え、そして、水相を、EtOAc(2×20mL)で抽出した。プールした有機層をNaSOで乾燥させ、CHCl/アセトンで濃縮及び精製したところ、所望の生成物が得られた(2ステップで、698mg、71%)。ESI MS [M+H]2732に対する計算値:492.2;実測値:492.2。
ステップc:ステップbの生成物(698mg、1.42mmol)を、7mLのEtOHに懸濁した。この懸濁液に対して、3.0M LiOH(1.42mL、4.26mmol)の水溶液を加えた。次に、混合物を、80℃で、3時間加熱した。室温まで冷却した後に、1.0M HCl溶液(4.26mL、4.26mmol)を加えた。このようにして得られた沈殿物を濾過し、HOで洗浄し、乾燥させて所望の酸を得て、このものを、さらに精製せずに使用した。ESI MS [M+H]2427に対する計算値:464.2;実測値:464.1。
ステップd:ステップcで得た酸(50mg、0.11mmol)、EDC-HCl(32.6mg、0.17mmol)、HOBT水和物(18.53mg、0.12mmol)、及びEtN(77μL、0.55mmol)を、4ドラムのガラスバイアルに入れた。このバイアルに、1mLのDMF及び(R)-4-アミノピロリジン-2-オン(16.5mg、0.12mmol)を加えた。次に、反応混合物を、40℃で、8時間撹拌した。室温まで冷却した後に、材料を、逆相HPLC(C18カラム、0.1%TFAを加えたCHCNとHOの10~90%勾配)で精製したところ、生成物が、白色の固体として得られた(31mg、52%収率):H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.01 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.73 - 7.64 (m, 2H), 5.37 (td, J = 4.5, 2.1 Hz, 1H), 4.71 - 4.61 (m, 1H), 4.57 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 3.98 - 3.85 (m, 3H), 3.77 (td, J = 8.2, 4.5 Hz, 1H), 3.64 (ddd, J = 10.0, 6.4, 0.7 Hz, 1H), 3.51 (dq, J = 9.3, 6.8 Hz, 1H), 3.26 - 3.16 (m, 1H), 2.66 (dd, J = 16.6, 7.8 Hz, 1H), 2.28 - 2.14 (m, 2H), 2.04 (dddd, J = 12.9, 6.6, 3.4, 1.3 Hz, 1H), 1.26 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.16 - 1.02 (m, 1H), 0.62 - 0.49 (m, 1H), 0.45 - 0.30 (m, 2H), 0.28 - 0.15 (m, 1H). ESI MS [M+H]2831に対する計算値:546.2;実測値:546.2。
実施例146:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-[(3S)-オキソラン-3-イルオキシ]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000167
標記化合物を、実施例145に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d)δ 8.99 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 3.4Hz, 1H), 7.70 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.58 (s, 2H), 5.36 (tt, J = 4.7, 2.2 Hz, 1H), 4.55 (s, 2H), 3.96 (dd, J = 10.2, 4.6 Hz, 1H), 3.93 - 3.86 (m, 3H), 3.78 (td, J = 8.2, 4.6 Hz, 1H), 3.56 - 3.45 (m, 1H), 2.81 (tq, J = 7.3, 3.8 Hz, 1H), 2.27 (dtd, J = 13.4, 8.2, 6.3 Hz, 1H), 2.06 (dt, J = 12.6, 5.9 Hz, 1H), 1.26 (d, J = 6.8Hz, 4H), 1.12 (dtd, J = 13.2, 8.9, 8.3, 4.9 Hz, 1H), 0.79 - 0.72 (m, 2H), 0.60 - 0.56 (m, 2H), 0.43 - 0.30 (m, 2H), 0.25 - 0.17 (m, 1H). ESI MS [M+H]2730に対する計算値:503.2;実測値:503.1。
実施例147:2-アミノ-N-[(1R)-1-シクロプロピル-2-ヒドロキシエチル]-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-[(3R)-オキソラン-3-イルオキシ]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000168
標記化合物を、実施例145に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d)δ 9.00 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.40 (ddt, J = 6.4, 4.4, 1.8 Hz, 1H), 4.52 (s, 2H), 3.96 - 3.90 (m, 1H), 3.90 - 3.82 (m, 2H), 3.76 (td, J = 8.2, 4.4 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 10.4, 3.1 Hz, 1H), 3.58 (dd, J = 10.5, 3.7 Hz, 1H), 3.53 - 3.45 (m, 2H), 2.22 (dtd, J = 13.3, 8.2, 6.1 Hz, 1H), 2.08 - 1.96 (m, 1H), 1.26 (d,J = 6.8Hz, 3H), 1.18 - 1.04 (m, 2H), 0.62 - 0.51 (m, 1H), 0.46 - 0.30 (m, 5H), 0.30 - 0.17 (m, 2H). ESI MS [M+H]2934に対する計算値:547.2;実測値:547.2。
実施例148:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-[(3R)-オキソラン-3-イルオキシ]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000169
標記化合物を、実施例145に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.99 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.36 (ddt, J = 6.5, 4.4, 1.9 Hz, 1H), 4.55 (s, 2H), 3.99 - 3.88 (m, 3H), 3.79 (td, J = 8.2, 4.6 Hz, 1H), 3.56 - 3.47 (m, 1H), 2.81 (tq, J = 7.3, 3.8 Hz, 1H), 2.31 - 2.21 (m, 1H), 2.12 - 2.03 (m, 1H), 1.26 (d, J = 6.8Hz, 3H), 1.18 - 1.07 (m, 1H), 0.81 - 0.72 (m, 2H), 0.61 - 0.55 (m, 2H), 0.43 - 0.31 (m, 2H), 0.26 - 0.19 (m, 1H). ESIMS [M+H]2730に対する計算値:503.2;実測値:503.1。
実施例149:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-{[(1R,4R)-4-ヒドロキシシクロヘキシル]オキシ}-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000170
標記化合物を、実施例145に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.98 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.69 (dq, J = 8.6, 4.7, 4.1 Hz, 1H), 4.53 (s, 2H), 3.59 (tt, J = 8.1, 3.7 Hz, 1H), 3.52 (dq, J = 9.2, 6.8 Hz, 1H), 2.83 (tq, J = 7.3, 3.8 Hz, 1H), 2.02 (d, J = 11.9 Hz, 2H), 1.94 - 1.80 (m, 2H), 1.53 (q, J = 10.8 Hz, 2H), 1.41 - 1.29 (m, 2H), 1.26 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.17 - 1.03 (m, 1H), 0.84 - 0.73 (m, 2H), 0.56 (dddd, J = 9.5, 8.4, 5.2, 4.2 Hz, 3H), 0.46 - 0.30 (m, 2H), 0.26 - 0.15 (m, 1H). ESI MS [M+H]2934に対する計算値:531.3;実測値:531.2。
実施例150:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-[(3R)-3-ヒドロキシピロリジン-1-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000171
ステップa:圧力解放キャップを備えたガラスバイアルに、5-ブロモ-7-フルオロ-イソインドリノン(594mg、2.0mmol)、(S)-3-ヒドロキシピロリジン(216mg、3.0mmol)、KCO(555mg、4.0mmol)、及び4mLのNMPを入れた。混合物を、80℃で、2時間加熱した。室温まで冷却した後に、5mLのHOを加えた。水層をEtOAc(2×10mL)で抽出し、NaSOで乾燥させ、そして濃縮した。このようにして得られた粗生成物を、実施例145のステップb、c、dと同様の一連のステップに供したところ、標記化合物が得られた。H NMR (400 MHz,DMSO-d)δ 8.94 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.60 - 7.53 (m, 2H), 7.49 - 7.45 (m, 1H), 6.54 (s, 2H), 4.86 (s, 1H), 4.50 (s, 2H), 4.34 (s, 1H), 4.00 (dd, J = 11.4, 4.7 Hz, 1H), 3.74 (td, J = 9.5, 6.7 Hz, 1H), 3.61 - 3.44 (m, 2H), 3.23 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 2.83 (tq, J = 7.3, 3.8 Hz, 1H), 2.00 (m, 1H), 1.92 - 1.81 (m, 1H), 1.26 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.15 - 1.04 (m, 1H), 0.81 - 0.74 (m, 2H), 0.59 - 0.49 (m, 3H), 0.40 - 0.30 (m, 2H), 0.25 - 0.17 (m, 1H). ESI MS [M+H]2731に対する計算値:502.2;実測値:502.2。
実施例151:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-[(3R)-3-ヒドロキシピロリジン-1-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[シス-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000172
標記化合物を、実施例150に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.94 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.58 - 7.52 (m, 2H), 7.46 - 7.41 (m, 1H), 4.48 (s, 2H), 4.34 (s, 1H), 3.96 (dd, J = 11.3, 4.8 Hz, 1H), 3.83 - 3.66 (m, 2H), 3.60 - 3.44 (m, 2H), 3.31 - 3.20 (m, 1H), 2.05 - 1.93 (m, 1H), 1.88 (dd, J = 10.3, 6.0 Hz, 1H), 1.78 - 1.68 (m, 1H), 1.65 - 1.53 (m, 2H), 1.41 (td, J = 12.9, 4.3 Hz, 2H), 1.26 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.12 (s, 3H), 0.59 - 0.49 (m, 1H), 0.41 - 0.29 (m, 2H), 0.25 - 0.18 (m, 1H). ESI MS [M-H]3139に対する計算値:574.3;実測値:574.2。
実施例152:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-[(3S)-3-ヒドロキシピロリジン-1-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000173
標記化合物を、実施例150に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.94 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.59 - 7.54 (m, 2H), 7.47 (s, 1H), 4.50 (d, J = 3.4 Hz, 2H), 4.34 (s, 1H), 3.97 (dd, J = 11.4, 4.8 Hz, 1H), 3.75 - 3.65 (m, 1H), 3.60 - 3.42 (m, 2H), 3.27 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 2.82 (tt, J = 7.3, 3.7 Hz, 1H), 2.06 - 1.95 (m, 1H), 1.86 (s, 1H), 1.23 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.10 (ddt, J = 12.9, 8.5, 4.3 Hz, 1H), 0.78 (td, J = 6.9, 4.7 Hz, 2H), 0.57 - 0.54 (m, 2H), 0.37 (ddt, J = 21.2, 9.5, 4.2 Hz, 2H), 0.28 - 0.16 (m, 1H). ESI MS [M+H]2731に対する計算値:502.2;実測値:502.1。
実施例153:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-[(3R)-3-ヒドロキシピロリジン-1-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[シス-4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000174
標記化合物を、実施例150に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.95 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.46 - 7.40 (m, 1H), 4.49 (s, 2H), 4.34 (s, 1H), 3.97 (dd, J = 11.3, 4.8 Hz, 1H), 3.89 - 3.76 (m, 1H), 3.71 (q, J = 8.9 Hz, 1H), 3.60 - 3.44 (m, 2H), 3.30 - 3.21 (m, 1H), 2.06 - 1.95 (m, 1H), 1.91 (d, J = 10.0 Hz, 3H), 1.79 (d, J = 10.0 Hz, 2H), 1.70 - 1.53 (m, 5H), 1.26 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.13 - 1.03 (m, 1H), 0.58 - 0.48 (m, 1H), 0.42 - 0.29 (m, 2H), 0.22 (m, 1H). ESI MS [M-H]3136に対する計算値:628.3;実測値:628.2
実施例154:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[シス-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000175
標記化合物を、実施例150に記載したものと同様の手順で合成した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.97 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.69 - 7.63 (m, 2H), 7.58 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.52 (s, 2H), 3.84 - 3.26 (m, 10H), 1.73 - 1.55 (m, 6H), 1.45 - 1.37 (m, 2H), 1.26 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.12 (s, 3H), 0.61 - 0.49 (m, 1H), 0.44 - 0.29 (m, 2H), 0.21 (m, 1H). ESI MS [M-H]3139に対する計算値:574.3;実測値:574.2。
実施例155:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000176
標記化合物を、実施例145と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.59 (s, 2H), 5.06 (q, J = 8.9 Hz, 2H), 4.59 (s, 2H), 3.58 - 3.48 (m, 1H), 2.83 (tt, J = 7.5, 3.7 Hz, 1H), 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.18 - 1.08 (m, 1H), 0.80 - 0.70 (m, 2H), 0.64 - 0.57 (m, 2H), 0.57 - 0.51 (m, 1H), 0.44 - 0.30 (m, 2H), 0.26 - 0.18 (m, 1H). ESI MS [M+H]2526に対する計算値:515.2;実測値:515.2。
実施例156:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000177
標記化合物を、実施例145と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.60 (s, 2H), 5.10 - 5.01 (m, 2H), 4.59 (s, 2H), 4.14 - 4.04 (m, 1H), 3.60 - 3.50 (m, 3H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.19 - 1.09 (m, 1H), 0.63 - 0.55 (m, 1H), 0.46 - 0.36 (m, 2H), 0.29 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2528に対する計算値:533.2;実測値:533.2。
実施例157:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(3,3-ジフルオロシクロブトキシ)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000178
標記化合物を、実施例145と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.02 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 6.58 (s, 2H), 5.17 - 5.05 (m, 1H), 4.59 (s, 2H), 3.58 - 3.49 (m, 1H), 3.37 - 3.25 (m, 2H), 2.89 - 2.75 (m, 3H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.18 - 1.10 (m, 1H), 0.81 - 0.75 (m, 2H), 0.64 - 0.60 (m, 2H), 0.60 - 0.53 (m, 1H), 0.46 - 0.34 (m, 2H), 0.28 - 0.18 (m, 1H). ESI MS [M+H]2729に対する計算値:523.2;実測値:523.2。
実施例158:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(ジフルオロメトキシ)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000179
ステップa:イソインドリノン(1.50g、5.03mmol)を含むDME(0.3M、15mL)の溶液に対して、室温で、カリウムトリメチルシラノレート(2.26g、17.61mmol、3.5当量)を加えた。反応混合物を、84℃で、1.5時間撹拌した。反応混合物を、HCl[1N]で酸性化し、そして、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を、HOで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、そして、真空下で蒸発させた。得られた残渣をクロマトグラフィー(SiO、0~15%勾配でEtOAcを含むヘキサン)で精製したところ、生成物が、橙色の固体として得られた(1.13g、76%)。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 10.10 (s, 1H), 7.22 - 7.16 (m, 1H), 6.98 - 6.96 (m, 1H), 4.41 (s, 2H), 3.45 (dq, J = 9.3, 6.8 Hz, 1H), 1.20 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.08 - 0.98 (m, 1H), 0.57 - 0.46 (m, 1H), 0.41 - 0.26 (m, 2H), 0.21 - 0.12 (m, 1H).
ステップb:ステップaの生成物(1.13g、3.82mmol)を、室温で、CHCN(75mL)に溶解し、そして、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(0.93g、6.11mmol、1.6当量)を加え、続いて、KCO(1.16g、8.40mmol、2.2当量)を加えた。反応物を、80℃で、4時間撹拌した。次に、反応物を冷却し、次いで、CHClで希釈し、NaHCOで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、そして、真空下で蒸発させた。得られた残渣をクロマトグラフィー(SiO、0~15%勾配でEtOAcを含むヘキサン)で精製したところ、生成物が、白色の固体として得られた(0.96g、72%)。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.48 - 7.46 (m, 1H), 7.38 - 7.36 (m, 1H), 7.08 (t, JH-F = 75.2 Hz, 1H) 4.54 - 4.35 (m, 2H), 3.68 (dq, J = 9.5, 6.8 Hz, 1H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.04 - 0.90 (m, 1H), 0.69 - 0.58 (m, 1H), 0.48 - 0.29 (m, 3H). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d) δ - 83.6 (dd, J = 74.9, 2.7 Hz, 2F).
ステップc:ステップbの生成物(500mg、1.44mmol、1.0当量)を、Pd(dppf)Cl(114mg、0.14mmol、0.1当量)、Bpin(366mg、1.44mmol、1.1当量)、及びKOAc(423mg、4.32mmol、3.0当量)を含むジオキサン(7.0mL、0.2M)と合わせた。得られた溶液を、90℃にまで2時間加熱し、室温にまで冷却し、セライトを通して濾過し、EtOAcで洗浄し、そして、濃縮した。得られた残渣を、精製せずに、次のステップで直接に使用した。
ステップd:ステップcの生成物残渣を、エチル 2-アミノ-5-クロロピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボン酸エチルエステル(346mg、1.44mmol、1.0当量)、Pd(dppf)Cl(118mg、0.144mmol、0.1当量)、及びNaCO(382mg、3.60mmol、2.5当量)を含むジオキサン(4.8mL)及びHO(2.4mL)と合わせた。得られた溶液を、100℃にまで、1時間加熱し、セライトで濾過し、濃縮し、そして、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/ヘキサン勾配)で精製したところ、クロスカップリングしたエチルエステルが得られた(2ステップで、420mg、62%)。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.98 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.43 (t, JH-F = 74.5 Hz, 1H), 6.51 (s, 2H), 4.64 (s, 2H), 4.27 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.60 - 3.48 (m, 1H), 1.36 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.18 - 1.09 (m, 1H), 0.59 - 0.51 (m, 1H), 0.43 - 0.33 (m, 2H), 0.27 - 0.18 (m, 1H). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d) δ - 82.6 (dd, J = 74.5, 3.1 Hz, 2F).
ステップe:ステップdの生成物(370mg、0.786mmol)を、DCE(4.0mL、0.2M)に溶解し、そして、TMSI(0.7mL、4.71mmol、6.0当量)を滴下して加えた。反応物を、80℃で、16時間撹拌した。反応混合物を、室温にまで冷却し、そして、NaHSO(飽和水溶液)を加えた。pHをpH=3に調整し、生成物をCHCl(3×)で抽出し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させ、そして、残渣をさらに精製せずに次のステップで使用した(346mg、99%)。
ステップf:ステップeの生成物(50mg、0.11mmol)を、DMF(1.0mL、0.1M)に溶解した。HATU(64mg、0.17mmol、1.5当量)、EtN(80μL、0.56mmol、5.0当量)、及びシクロプロピルアミン(12μL、0.17mmol、1.5当量)を順番に加えていき、そして、溶液を、40℃にまで加熱した。2時間後に、反応溶液を、DMSO(2ml)で希釈し、そして、生成物を、逆相HPLC(0.1%TFAを加えたCHCNとHOの20~80%勾配)で精製したところ、標記化合物が、淡黄色の固体として得られた。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.02 - 7.99 (m, 1H), 7.79 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.51 (t, J = 74.3 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 4.67 (s, 2H), 3.62 - 3.53 (m, 1H), 2.91 - 2.84 (m, 1H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 - 1.12 (m, 1H), 0.82 - 0.76 (m, 2H), 0.63 - 0.55 (m, 3H), 0.47 - 0.36 (m, 2H), 0.30 - 0.24 (m, 1H). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d) δ -82.8 (dd, J = 74.3, 1.9 Hz, 2F). ESI MS [M+H]2425に対する計算値:483.2;実測値:483.2。
実施例159:2-アミノ-N-[(1R)-1-シクロプロピル-2-ヒドロキシエチル]-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(ジフルオロメトキシ)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000180
標記化合物を、実施例158と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.52 - 8.48 (m, 1H), 8.30 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.49 (t, J = 74.7 Hz, 1H), 6.60 (s, 2H), 4.65 (s, 2H), 3.72 (dd, J = 10.6, 3.4 Hz, 1H), 3.65 - 3.54 (m, 3H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 - 1.11 (m, 2H), 0.64 - 0.53 (m, 1H), 0.49 - 0.35 (m, 5H), 0.33 - 0.22 (m, 2H). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d) δ -83.0 (dd, J = 74.4, 37.6 Hz, 2F). ESI MS [M+H]2629に対する計算値:527.2;実測値:527.2。
実施例160:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(ジフルオロメトキシ)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[シス-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000181
標記化合物を、実施例158と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.05 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.99 - 7.95 (m, 1H), 7.71 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 74.4 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 4.66 (s, 2H), 3.82 - 3.71 (m, 1H), 3.61 - 3.53 (m, 1H), 1.84 - 1.53 (m, 6H), 1.49 - 1.37 (m, 2H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.21 - 1.14 (m, 1H), 1.14 (s, 3H), 0.63 - 0.53 (m, 1H), 0.48 - 0.32 (m, 2H), 0.29 - 0.22 (m, 1H). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d) δ -82.7 (dd, J = 74.4, 4.5 Hz, 2F). ESI MS [M+H]2833に対する計算値:555.2;実測値:555.2。
実施例161:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(ジフルオロメトキシ)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-(ピリジン-3-イル)ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000182
標記化合物を、実施例158及び99と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 10.06 (s, 1H), 9.15 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 9.10 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.44 (dd, J = 5.1, 1.4 Hz, 1H), 8.41 - 8.34 (m, 2H), 8.21 - 8.17 (m, 1H), 7.79 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 8.5, 5.0 Hz, 1H), 7.53 (t, J = 74.5 Hz, 1H), 6.78 (s, 2H), 4.70 (s, 2H), 3.63 - 3.54 (m, 2H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23 - 1.12 (m, 1H), 0.65 - 0.55 (m, 1H), 0.48 - 0.37 (m, 2H), 0.31 - 0.23 (m, 1H). ESI MS [M+H]2624に対する計算値:520.2;実測値:520.2。
実施例162:2-アミノ-5-{7-クロロ-2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-シクロプロピルピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000183
ステップa~d:実施例1のステップe~ステップhと同様の方法で行った。
ステップe及びf:実施例27と同様の方法を行ったところ、標記化合物が得られた。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.01 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.59 (s, 2H), 4.63 (s, 2H), 3.60 - 3.52 (m, 1H), 2.89 - 2.82 (m, 1H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.20 - 1.09 (m, 1H), 0.83 - 0.76 (m, 2H), 0.62 - 0.52 (m, 3H), 0.45 - 0.34 (m, 2H), 0.27 - 0.20 (m, 1H). ESI MS [M+H]2324ClNに対する計算値:451.2;実測値:451.2。
実施例163:2-アミノ-5-{7-クロロ-2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000184
標記化合物を、実施例162と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.01 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.54 - 8.51 (m, 1H), 8.36 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.58 (s, 2H), 4.60 (s, 2H), 4.11 - 3.99 (m, 1H), 3.60 - 3.51 (m, 3H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.18 - 1.09 (m, 1H), 0.60 - 0.52 (m, 1H), 0.44 - 0.34 (m, 2H), 0.27 - 0.19 (m, 1H). ESI MS [M+H]2326ClNに対する計算値:469.2;実測値:469.2。
実施例164:2-アミノ-5-{7-クロロ-1-オキソ-2-[(2S)-1,1,1-トリフルオロブタン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000185
標記化合物を、実施例162と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.03 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.57 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.42 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.59 (s, 2H), 4.86 (h, J = 8.1 Hz, 1H), 4.64 (d, J = 17.8 Hz, 1H), 4.49 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 4.09 - 3.99 (m, 1H), 3.56 (d, J = 3.7 Hz, 2H), 1.93 (h, J = 7.1 Hz, 2H), 1.22 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.85 (t, J = 7.3 Hz, 3H). ESI MS [M+H]2223ClFに対する計算値:511.1;実測値:511.2。
実施例165:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{7-シクロプロピル-2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000186
ステップa:塩化アリール(500mg、1.14mmol)、シクロプロピルボロン酸(147mg、1.70mmol、1.5当量)、及びリン酸カリウム(723mg、3.41mmol、3.0当量)を含むトルエン(5.0mL、0.2M)及びHO(0.5mL)の溶液に対して、N下で、PCyPdG2(67mg、0.114mmol、0.1当量)を加えた。混合物を、100℃にまで、2時間加熱し、次いで、室温にまで冷却した。反応溶液を、セライトとNaSOのパッドで濾過し、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(勾配100%のEtOAcを含むヘキサン)で精製したところ、所望の化合物が、黄色の固体として得られた(436mg、86%)。
ステップb:ステップaのエチルエステル生成物(436mg、0.978mmol、1.0当量)を、ジオキサン(3.0mL)に溶解し、そして、EtOH(3.0mL)、HO(3.0mL)、及びLiOH・HO(123mg、2.93mmol、3.0当量)を加えた。得られた溶液を、70℃にまで、3時間加熱した。得られた混合物を、室温にまで冷却し、そして、溶媒を真空下で除去した。混合物をHOで希釈し、そして、HCl[1N]でpH=3に酸性化した。生成物を、CHCl(3×)を使用して抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして、真空下で濃縮したところ、カルボン酸が得られ、このものを、精製せずに次のステップで使用した(390mg、96%)。
ステップc:実施例1と同様の方法を行って、標記化合物を得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.96 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 6.54 (s, 2H), 4.56 (s, 2H), 3.60 - 3.55 (m, 1H), 3.51 - 3.44 (m, 1H), 2.85 (tt, J = 7.5, 3.8 Hz, 1H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.19 - 1.08 (m, 3H), 0.95 - 0.88 (m, 2H), 0.82 - 0.75 (m, 2H), 0.60 - 0.52 (m, 3H), 0.44 - 0.33 (m, 2H), 0.27 - 0.20 (m, 1H). ESI MS [M+H]2629に対する計算値:457.2;実測値:457.2。
実施例166:2-アミノ-5-{7-シクロプロピル-2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000187
標記化合物を、実施例165と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.95 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 6.54 (s, 2H), 4.54 (s, 2H), 4.13 - 4.03 (m, 1H), 3.62 - 3.56 (m, 1H), 3.55 - 3.49 (m, 2H), 3.49 - 3.43 (m, 1H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.22 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.18 - 1.10 (m, 1H), 1.10 - 1.05 (m, 2H), 1.0 - 0.92 (m, 2H), 0.61 - 0.53 (m, 1H), 0.45 - 0.34 (m, 2H), 0.26 - 0.21 (m, 1H). ESI MS [M+H]2631に対する計算値:475.2;実測値:475.2。
実施例167:2-アミノ-5-{7-シクロプロピル-2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[(1R)-1-シクロプロピル-2-ヒドロキシエチル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000188
標記化合物を、実施例165と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.98 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 6.52 (s, 2H), 4.56 (s, 2H), 3.70 (dd, J = 10.5, 3.6 Hz, 1H), 3.66 - 3.57 (m, 2H), 3.58 - 3.44 (m, 2H), 1.32 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.24 - 1.12 (m, 2H), 1.12 - 1.05 (m, 2H), 1.02 - 0.93 (m, 2H), 0.64 - 0.54 (m, 1H), 0.50 - 0.36 (m, 5H), 0.32 - 0.22 (m, 2H). ESI MS [M+H]2833に対する計算値:501.2;実測値:501.2。
実施例168:2-アミノ-N-[(1R)-1-シクロプロピル-2-ヒドロキシエチル]-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-エチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000189
ステップa:塩化アリール(162mg、0.368mmol、1.0当量)を、SPhosPd G3(29mg、0.037mmol、0.1当量)とKPO(156mg、0.735mmol、2.0当量)とを含むジオキサン(1.84mL)及びHO(1.84mL)と合わせた。得られた混合物を、溶液にNを約3分間泡立てて脱気し、次いで、100℃にまで、1時間加熱した。混合物を室温にまで冷却し、(EtOAcで洗浄した)セライトで濾過し、そして濃縮した。得られた残渣を、精製せずに、次のステップで直接に使用した。
ステップb:ステップaの生成物を、10%Pd/C(160mg)を含むMeOH(5mL)と混合した。Hのバルーンから溶液に対して気泡を約2分間送り続け、そして、得られた混合物を、Hのバルーンの下で、14時間撹拌した。混合物を、EtOAcで希釈し、(EtOAcで洗浄した)セライトで濾過し、そして、濃縮した。得られた残渣を、精製せずに、次のステップで直接に使用した。
ステップc~d:ステップbの生成物を、実施例1と同様の方法で標記化合物に変えた。H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.57 - 8.46 (m, 1H), 8.40 - 8.28 (m, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.28 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 5.56 (brs, 2H), 4.66 - 4.36 (m, 2H), 4.05 - 3.97 (m, 1H), 3.93 - 3.84 (m, 1H), 3.84 - 3.71 (m, 1H), 3.54 - 3.38 (m, 1H), 3.26 (q, J = 7.4 Hz, 2H), 1.37 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.33 (t, J = 7.5 Hz, 3H), 1.18 - 0.97 (m, 2H), 0.74 - 0.57 (m, 3H), 0.57 - 0.34 (m, 5H). ESI MS [M+H]2733に対する計算値:489.2;実測値:489.2。
実施例169:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-1-オキソ-7-(プロパン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000190
ステップa:塩化アリール(1.0g、2.27mmol)、イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル(1.28mL、6.82mmol、3.0当量)、及びKPO(1.45g、6.82mmol、3.0当量)を含むトルエン(10.0mL、0.2M)及びHO(1.0mL)の溶液に対して、N下で、PCyPdG2(0.13g、0.23mmol、0.1当量)を加えた。混合物を、100℃にまで、2時間加熱し、次いで、室温にまで冷却した。反応溶液を、セライトとNaSOのパッドで濾過し、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(勾配100%のEtOAcを含むヘキサン)で精製したところ、所望の化合物が、黄色の固体として得られた(800mg、80%)。
ステップb:ステップaの生成物(290mg、0.650mmol)を、MeOH(4.0mL、0.15M)に溶解し、そして、PtOを、AcOHの触媒量で加えた(32mg)。混合物を、室温で、H雰囲気下で、24時間撹拌した。次いで、反応混合物を、セライト及びNaSOのパッドで濾過し、そして、濾液を濃縮した。カラムクロマトグラフィー(勾配100%のEtOAcを含むヘキサン)で精製したところ、所望の化合物が、黄色の固体として得られた(52mg、18%)。
ステップc:ステップbのエチルエステル生成物(35mg、0.078mmol、1.0当量)を、ジオキサン(0.5mL)に溶解し、そして、EtOH(0.5mL)、HO(0.5mL)、及びLiOH・HO(12mg、0.23mmol、3.0当量)を加えた。得られた溶液を、70℃にまで、3時間加熱した。得られた混合物を室温にまで冷却し、そして、溶媒を真空下で除去した。混合物を、HOで希釈し、そして、HCl[1N]でpH=3に酸性化した。生成物を、CHCl(3×)を使用して抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮してカルボン酸を得て、このものを、精製せずに次のステップで使用した(28mg、85%)。
ステップd:実施例1と同様の方法を行った。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.00 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.21 - 8.14 (m, 2H), 7.89 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.56 (s, 2H), 4.58 (s, 2H), 4.44 - 4.33 (m, 1H), 3.65 - 3.57 (m, 1H), 2.93 - 2.85 (m, 1H), 1.33 - 1.27 (m, 10H), 1.22 - 1.12 (m, 1H), 0.84 - 0.76 (m, 2H), 0.62 - 0.53 (m, 3H), 0.46 - 0.34 (m, 2H), 0.29 - 0.22 (m, 1H). ESI MS [M+H]2631に対する計算値:459.2;実測値:459.2。
実施例170:2-アミノ-N-シクロプロピル-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000191
ステップa:カルボン酸出発物質(1.03g、3.18mmol、1.0当量、PCT国際出願2017153527、2017年9月14日に従って調製した)と、濃HSO(1.6mL)を含むMeOH(60mL)の混合物を、6時間、還流させながら加熱した。次いで、反応混合物を、室温にまで冷却し、そして、MeOHを真空下で除去した。次に、混合物を、EtOAc(60mL)で希釈し、そして、飽和NaHCO水溶液(2×40mL)と飽和食塩水(40mL)で洗浄した。有機相を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして真空下で濃縮して、メチルエステル生成物(800mg)を得て、このものを、精製せずに、次のステップで使用した。
ステップb:ステップaの生成物(800mg、2.36mmol、1.0当量)を含むTHF(12mL)の溶液を、MeMgBrを含むEtO(6.31mL、3M)の溶液に対して、0℃で、15分かけて滴下して加えた。得られた溶液を室温まで温め、そして、さらに3時間撹拌した。次いで、反応混合物を、0℃にまで冷却し、飽和NHCI水溶液(10mL)を滴下して反応を停止した。得られた混合物を、EtOAc(20mL)で抽出した。有機相を、HO(2×20mL)及び飽和食塩水(20mL)で続けて洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサン/EtOAc勾配)で精製したところ、アルコール生成物が得られた(2ステップで、263mg、24%収率)。
ステップc:ステップbの生成物(263mg、0.777mmol、1.0当量)を、Pd(dppf)Cl(58.5mg、0.080mmol、0.1当量)、Bpin(217mg、0.855mmol、1.1当量)、及びKOAc(152mg、1.55mmol、2.0当量)を含むジオキサン(3.90mL)と合わせた。得られた溶液を、100℃にまで、2時間加熱し、室温まで冷却し、(EtOAcで洗浄した)セライトで濾過し、そして、濃縮した。得られた残渣を、精製せずに、次のステップで直接に使用した。
ステップd:ステップcの生成物残渣を、2-アミノ-5-クロロピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボン酸エチルエステル(185mg、0.777mmol、1.0当量)、Pd(dppf)Cl(56mg、0.077mmol、0.1当量)、及びKCO(2M水溶液、1.54mmol、0.77mL)を含むジオキサン(7.7mL)と合わせた。得られた溶液を、100℃にまで、1時間加熱し、濃縮し、そして、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0→8% MeOH/CHCl)で精製したところ、クロスカップリングしたエチルエステルが得られた(2ステップで、214mg、60%)。
ステップe:ステップdのエチルエステル生成物(214mg、0.462mmol、1.0当量)を、EtOH(4.6mL)に溶解し、そして、3M LiOH水溶液(0.46mL)を加えた。得られた溶液を、80℃にまで、4時間加熱した。得られた混合物を、室温にまで冷却し、溶媒を真空下で除去した。混合物を、HOで希釈し、そして、2N HClでpHを3に酸性化した。得られた沈殿物を、真空濾過して回収し、そして、真空下で24時間乾燥させたところ、カルボン酸生成物が得られ、このものを、精製せずに、次のステップで使用した。
ステップf:ステップeの生成物(0.10mmol)を、NMP(0.5mL、0.2M)に溶解した。HOBt(84mg、0.44mmol、4.4当量、20重量%HO)、EtN(70μL、0.5mmol、5.0当量)、及びEDC・HCl(29mg、0.11mmol、1.1当量)を順番に加えていき、そして、溶液を、40℃にまで加熱した。2時間後に、反応溶液を、HO(8ml)で希釈し、そして、得られた沈殿物を真空濾過で回収した。逆相HPLC(0.1%TFAを加えたCHCNとHOの10~90%勾配)で精製したところ、標記化合物が、淡黄色の固体として得られた。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.53 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.03 - 7.98 (m, 1H), 7.95 - 7.91 (m, 1H), 7.24 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 4.77 - 4.51 (m, 2H), 3.82 (dq, J = 9.5, 6.8 Hz, 1H), 2.98 - 2.89 (m, 1H), 1.79 - 1.73 (m, 6H), 1.41 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.14 - 1.00 (m, 1H), 0.97 - 0.87 (m, 2H), 0.75 - 0.62 (m, 3H), 0.56 - 0.34 (m, 3H). ESI MS [M+H]2630に対する計算値:475.2;実測値:475.2。
実施例171:2-アミノ-5-{2-[(1S)-1-シクロプロピルエチル]-7-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル}-N-[シス-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル]ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-カルボキサミド
Figure 2022535120000192
標記化合物を、実施例170と同様の方法で調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.49 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.20 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.75 (s, 2H), 4.73 - 4.50 (m, 2H), 4.06 - 3.91 (m, 1H), 3.80 (dq, J = 9.5, 6.8 Hz, 1H), 2.00 - 1.88 (m, 2H), 1.80 - 1.67 (m, 9H), 1.65 - 1.52 (m, 3H), 1.40 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.28 (s, 3H), 1.16 - 0.99 (m, 2H), 0.73 - 0.64 (m, 1H), 0.54 - 0.30 (m, 3H). ESI MS [M+H]3039に対する計算値:547.3;実測値:547.3。
分析方法:
LC:Agilent 1100シリーズ;質量分析計:Agilent G6120BA、シングル四重極
LC-MS法:Agilent Zorbax Eclipse Plus C18、4.6×100mm、3.5μM、35℃、1.5mL/分の流量、0%~100%Bの2.5分勾配、100%Bで0.5分間の洗浄;A=0.1%のギ酸/5%アセトニトリル/94.9%水;B=0.1%のギ酸/5%水/94.9%アセトニトリル
フラッシュカラム:ISCO Rf+
逆相HPLC:ISCO-EZ、または、Agilent 1260;カラム:Kinetex 5μm EVO C18 100A;250×21.2mm(Phenomenex)
生物学的実施例
PI3Kキナーゼ活性の阻害
化合物の評価を行って、クラスI PI3Kサブユニットp110α/p85α(Promega、カタログ番号 V1721)、p110β/p85α(Promega、カタログ番号 V1751)、p120γ(Promega、カタログ番号 V1761)、及びp110δ/p85α(Promega、カタログ番号 V1771)のキナーゼ活性の阻害に関する同化合物の有効性を決定した。ホスファチジルイノシトール 4,5-ビスホスフェート(PIP2)(Promega、カタログ番号 V1701)をリン酸化する間に消費をして、ホスファチジルイノシトール(3,4,5)-トリスホスフェート(PIP3)を生成するATPから得られたADP(アデノシン二リン酸)の機能に応じて活性を決定した。反応終了時のアッセイ混合物でのADPレベルは、ADP Glo(Promega、カタログ番号 V9103)を使用して、製造業者の推奨プロトコルに従って定量した。
アッセイの当日に、化合物をDMSOに可溶化させ、そして、384ウェルの白色のOpti-プレート(Perkin Elmer、カタログ番号 6007290)に分注して、14箇所で1:2の滴定となるようにした。それぞれのPI3Kサブユニットに関する酵素を、100mM HEPES、pH7.4、100mM NaCl、6mM MgCl、及び0.05%BSAにおいて調製した。p110α/p85αは、2nM(2×)で調製した、p110β/p85αは、7nM(2×)で調製した、p120γは、8nM(2×)で調製した、そして、p110δ/p85αは、2nM(2×)で調製した。それぞれのPI3Kサブユニットの2×酵素希釈液の5μlを、化合物を事前に分注した384ウェルの白色のOpti-プレートに加え、そして、室温で、1時間インキュベーションした。0.1mg/ml(2×)のPIP2と、50μM(2×)ATP(Promega、カタログ番号 V915)とを含む基質混合物を、25mM HEPESと0.5mM EGTAにおいて調製した。様々なPI3Kアイソフォームを含有するプレートのそれぞれのウェルに対して、5μlの2×基質混合物を加えて反応を開始し、そして、室温で、60分間、反応を進行させた。10μlのADP Glo試薬1を、それぞれのプレートのウェルに加え、そして、製造業者の指示に従って、室温で、45分間インキュベーションした。インキュベーションした後に、20μlのADP Glo試薬2を、それぞれのプレートに加え、そして、さらに45分間インキュベーションした。ADP Gloが生成した発光シグナルを、Perkin Elmer Envisionマルチモードリーダーで読み取って定量した。化合物の(IC50の)有効性を、標準の4-パラメーターフィット非線形回帰フィットを使用して決定した。
THP-1細胞でのPI3Kγ細胞アッセイ
アッセイの前日に、THP-1細胞(ATCC、カタログ番号 TIB-202)を、T175フラスコ(Thermo Fisher、カタログ番号 11965092、カタログ番号 12-562-000)に入れた無血清DMEMに対して、1×10個の細胞/mlの密度で接種を行い、そして、5%CO及び37℃で、一晩、インキュベーションした。
実験の当日に、14箇所で1:2滴定の状態にある試験化合物を、384ウェルのOpti-プレート(Perkin Elmer、カタログ番号 6007290)に事前に分注した。20μlの血清飢餓THP-1細胞を、無血清DMEMの化合物プレートに対して、9×10個の細胞/mlの密度で加えた。最終的なアッセイ条件は、1.8×10個/ウェルのTHP-1細胞から構成されており、同ウェルには、試験化合物を含む4nM~30μMの濃度範囲の2%DMSOが入っていた。試験化合物と、37℃及び5%COで、60分間インキュベーションした後に、THP-1細胞を、25nM rhMCP-1(R&D Systems、カタログ番号 279-MC-010)で、37℃で、2分間刺激した。THP-1細胞での内因性AKTセリン残基473のPI3Kγ刺激リン酸化を、AlphaLISA SureFire Ultra AKT 1/2/3(pS473)Assay Kit(Perkin Elmer、カタログ番号 ALSU-PAKT-B50K)を使用して、製造業者の推奨プロトコルに従って測定した。簡潔に説明すると、刺激を与えた後に、10μLの4×溶解緩衝剤を、細胞に対して加えた。室温で、60分間インキュベーションした後に、10μLの細胞溶解物を、新たな384ウェルのOpti-プレート、すなわち、5μLのAlphaLisaアクセプタービーズと、5μLのAlphaLisaドナービーズが加えられている同プレートに移した。暗所で、室温で、さらに120分間インキュベーションした後に、Envision 2102マルチラベルリーダーを使用して、AlphaLisaシグナルを評価した。PI3Kγ活性は、内因性AKTリン酸化レベルとの相関として評価した。それぞれの試験ウェルでの最大活性パーセンテージは、DMSO(100%活性)と、ポジティブコントロールで処理した細胞ウェル(0%活性)に基づいて計算した。試験化合物の(IC50の)有効性を、標準の4-パラメーターフィット非線形回帰フィットを使用して決定した。
Figure 2022535120000193
Figure 2022535120000194
Figure 2022535120000195
Figure 2022535120000196
Figure 2022535120000197
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Figure 2022535120000199
Figure 2022535120000200
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Figure 2022535120000229
Figure 2022535120000230
本発明の特定の実施形態を本明細書に記載しており、本発明を実施する上で本発明者らが知得している最良の形態が含まれている。上記した説明を読めば、開示した実施形態の変更は、当業者に自明になり得る、そして、当業者であれば、そのような変更を適切に使用し得ると考えられる。したがって、本発明を、本明細書に具体的に記載した以外の方法で実施すること、そして、本発明は、適用法が許容する限りは、添付した特許請求の範囲に記載した内容のすべての変更と同等物を含むことを意図している。さらに、本明細書で特記しない限り、あるいは、文脈から明らかに矛盾しない限りは、すべての可能な変更を加えた上記した要素のいかなる組み合わせも本発明に含まれる。
本明細書で引用するすべての刊行物、特許出願、受託番号、及びその他の参考文献は、それぞれの個別の刊行物または特許出願を、参照により、あたかも具体的かつ個別に援用することを示すものと同然に、参照により、本明細書で援用する。

Claims (60)

  1. 式(I)
    Figure 2022535120000231
    で表される化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物であって、式中、
    Xは、C(R)またはNである;
    1a及びR1bは、それぞれ、H、C1-6アルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、-Y、-X-C(O)、-X-OR、-X-NR、-X-CONR、-X-N(R)SO、-X-SO、-X-SO、-X-SO、-X-CN、-X-Y、及び-X-Y-Y1aからなる群から独立して選択するメンバーである、式中、それぞれのXは、結合またはC1-6アルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~3個の置換基で任意にさらに置換する、及び、それぞれのY及びY1aを、C3-10シクロアルキル、4~8員ヘテロシクロアルキル、5~6員ヘテロアリール、及びアリールからなる群から独立して選択する、また、それぞれのヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、O、N、及びSから選択する1~3個のヘテロ原子環頂点を有する;及び、それぞれのY及びY1aを、ハロゲン、オキソ、CN、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、NH、NH(C1-4アルキル)、N(C1-4アルキル)、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、CO-C1-8アルキル、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1~4個の置換基でさらに置換する;
    または、R1a及びR1bは、互いに結合して4~8員環またはスピロ環を任意に形成して、ハロゲン、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~4個のメンバーで任意に置換する;
    は、ハロゲン、CN、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、-Y、-X-C(O)、-X-OR、-X-NR、-X-CONR、-X-SO、-X-N(R)SO、-X-SONR、-X-SO、-O-X-Y、及び-X-Yからなる群から選択するメンバーであり、式中、それぞれのXは、結合またはC1-6アルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~3個の置換基で任意にさらに置換する、及び、それぞれのYを、C3-6シクロアルキル、4~8員ヘテロシクロアルキル、及び5~6員ヘテロアリールからなる群から選択する、また、それぞれのヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、O、N、及びSから選択する1~3個のヘテロ原子環頂点を有する;及び、それぞれのYを、ハロゲン、オキソ、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1~4個の置換基でさらに置換する;
    は、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6ハロアルキル、及び-X-Yからなる群から選択するメンバーであり、式中、それぞれのXは、結合、C1-6アルキレン、またはC1-6ハロアルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、またはCOHで任意にさらに置換する、及び、それぞれのYを、C3-6シクロアルキル、4~8員ヘテロシクロアルキル、及び5~6員ヘテロアリールからなる群から選択する、また、それぞれのヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、O、N、及びSから選択する1~3個のヘテロ原子環頂点を有する;及び、それぞれのYを、ハロゲン、オキソ、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1~4個の置換基でさらに置換する;
    4a及びR4bは、それぞれ、H、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、及びC1-6ヒドロキシアルキルからなる群から独立して選択するメンバーである;
    それぞれのRを、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6アルキレン-COH、C1-6アルキレン-SOH、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、C1-3アルキルC3-6シクロアルキル、フェニル、及びO、N、及びSから選択する1~3個のヘテロ原子環頂点を有する3~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択する;そして、それぞれのRを、ハロゲン、OH、C1-4アルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHから独立して任意に選択する1つまたは2つのメンバーでさらに置換する;
    それぞれのRを、H、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6アルキレン-COH、及びC1-6アルキレン-SOHからなる群から独立して選択して、これらのそれぞれを、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHから独立して選択する1つまたは2つのメンバーで任意にさらに置換する;
    及び、R及びRは、同じ窒素原子に結合しておれば、互いに結合して4~8員環またはスピロ環を任意に形成して、ハロゲン、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~4個のメンバーで任意に置換する、前記化合物。
  2. Xは、C(R)またはNである;
    1a及びR1bは、それぞれ、H、C1-6アルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、-Y、-X-C(O)、-X-OR、-X-NR、-X-CONR、-X-N(R)SO、-X-SO、-X-SONR、-X-SO、-X-CN、-X-Y、及び-X-Y-Y1aからなる群から独立して選択するメンバーである、式中、それぞれのXは、結合またはC1-6アルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、またはCOHで任意にさらに置換する、及び、それぞれのY及びY1aを、C3-10シクロアルキル、4~8員ヘテロシクロアルキル、5~6員ヘテロアリール、及びアリールからなる群から独立して選択して、それらのそれぞれを、ハロゲン、オキソ、CN、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、NH、NH(C1-4アルキル)、N(C1-4アルキル)、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、CO-C1-8アルキル、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1~4個の置換基でさらに置換する;
    または、R1a及びR1bは、互いに結合して4~8員環またはスピロ環を任意に形成して、ハロゲン、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~4個のメンバーで任意に置換する;
    は、ハロゲン、CN、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、-Y、-X-C(O)、-X-OR、-X-NR、-X-CONR、-X-SO、-X-N(R)SO、-X-SONR、-X-SO、-O-X-Y、及び-X-Yからなる群から選択するメンバーであり、式中、それぞれのXは、結合またはC1-6アルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、またはCOHの置換基で任意にさらに置換する、及び、それぞれのYを、C3-6シクロアルキル、4~8員ヘテロシクロアルキル、及び5~6員ヘテロアリールからなる群から選択して、それらのそれぞれを、ハロゲン、オキソ、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1~4個の置換基でさらに置換する;
    は、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6ハロアルキル、及び-X-Yからなる群から選択するメンバーであり、式中、それぞれのXは、結合、C1-6アルキレン、またはC1-6ハロアルキレンであり、そして、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、またはCOHで任意にさらに置換する、及び、それぞれのYを、C3-6シクロアルキル、4~8員ヘテロシクロアルキル、及び5~6員ヘテロアリールからなる群から選択して、それらのそれぞれを、ハロゲン、オキソ、OH、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4ヒドロキシアルコキシ、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1~4個の置換基でさらに置換する;
    4a及びR4bは、それぞれ、H、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、及びC1-6ヒドロキシアルキルからなる群から独立して選択するメンバーである:
    それぞれのRを、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6アルキレン-COH、C1-6アルキレン-SOH、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、フェニル、及び3~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択して、それらのそれぞれを、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して任意に選択する1つまたは2つのメンバーでさらに置換する;
    それぞれのRを、H、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6アルキレン-COH、及びC1-6アルキレン-SOHからなる群から独立して選択して、これらのそれぞれを、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHから独立して選択する1つまたは2つのメンバーで任意にさらに置換する;
    及び、R及びRは、同じ窒素原子に結合しておれば、互いに結合して4~8員環またはスピロ環を任意に形成して、ハロゲン、OH、SONH、CONH、C(O)NHOH、PO、COO-C1-8アルキル、及びCOHからなる群から独立して選択する1~4個のメンバーで任意に置換する、
    請求項1に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  3. Xが、C(R)である、請求項1に記載の化合物。
  4. Xが、Nである、請求項1に記載の化合物。
  5. 式(Ia):
    Figure 2022535120000232
    を有する請求項1に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  6. 式(Ib):
    Figure 2022535120000233
    を有する請求項1に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  7. 式(Ic):
    Figure 2022535120000234
    を有する請求項1に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  8. 式(Id):
    Figure 2022535120000235
    を有する請求項1に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  9. 式(Ie):
    Figure 2022535120000236
    を有する請求項1に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  10. 式(If):
    Figure 2022535120000237
    を有する請求項1に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  11. 式(Ig):
    Figure 2022535120000238
    を有する請求項1に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  12. 式(Ih):
    Figure 2022535120000239
    を有する請求項1に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  13. 式(Ii):
    Figure 2022535120000240
    を有する請求項1に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  14. -N(R1a)(R1b)を:
    Figure 2022535120000241
    及び、それらの立体異性体からなる群から選択する、請求項1に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  15. -N(R1a)(R1b)を:
    Figure 2022535120000242
    からなる群から選択する、請求項1に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  16. -N(R1a)(R1b)を:
    Figure 2022535120000243
    及び、それらの立体異性体からなる群から選択する、請求項6~13のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  17. -N(R1a)(R1b)を:
    Figure 2022535120000244
    からなる群から選択する、請求項6~13のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容可能なその塩、水和物、または溶媒和物。
  18. Figure 2022535120000245
    Figure 2022535120000246
    からなる群から選択する、請求項1に記載の化合物。
  19. 表1、表2、表3、表4、表5、表6、または表7の化合物から選択する、請求項1に記載の化合物。
  20. 請求項1~19のいずれか1項に記載の化合物と、医薬として許容可能な賦形剤とを含む医薬組成物。
  21. 少なくとも部分的にPI3Kγが媒介する疾患、障害、または病態を治療する方法であって、請求項1~19の化合物のいずれか1つの治療有効量を、それを必要とする対象に対して投与することを含む、前記方法。
  22. 前記化合物を、PI3Kγ媒介性調節不全の進行を、逆転、遅延、または停止する有効量で投与する、請求項21に記載の方法。
  23. 前記疾患、障害、または病態が、がんである、請求項21~22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記がんが、前立腺、結腸、直腸、膵臓、子宮頸部、胃、子宮内膜、子宮、脳、肝臓、膀胱、卵巣、精巣、頭部、頸部、皮膚(黒色腫や基底がん腫など)、中皮内膜、白血球(リンパ腫や白血病など)、食道、乳房、筋肉、結合組織、腸、肺(小細胞肺癌や非小細胞肺癌など)、副腎、甲状腺、腎臓、または骨のがん;または、神経膠芽細胞腫、中皮腫、腎細胞癌、胃癌、肉腫(カポジ肉腫など)、絨毛癌、皮膚基底細胞癌、または精巣セミノーマである、請求項23に記載の方法。
  25. 前記がんを、黒色腫、大腸癌、膵臓癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、白血病、脳腫瘍、リンパ腫、卵巣癌、カポジ肉腫、腎細胞癌、頭頸部癌、食道癌、及び尿路上皮癌からなる群から選択する、請求項23に記載の方法。
  26. 前記疾患、障害、または病態が、免疫関連の疾患、障害、または病態である、請求項21~22のいずれか1項に記載の方法。
  27. 前記免疫関連疾患、障害、または病態を、関節リウマチ、腎不全、狼瘡、喘息、乾癬、大腸炎、膵炎、アレルギー、線維症、線維筋痛症性貧血、アルツハイマー病、鬱血性心不全、脳卒中、大動脈弁狭窄症、動脈硬化症、骨粗鬆症、パーキンソン病、感染症、クローン病、潰瘍性大腸炎、アレルギー性接触皮膚炎、及びその他の湿疹、全身性硬化症、及び、多発性硬化症からなる群から選択する、請求項26に記載の方法。
  28. 少なくとも1つのさらなる治療薬をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  29. 少なくとも1つのさらなる前記治療薬が、化学療法剤、免疫調節剤、及び/または炎症調節剤、または放射線である、請求項28に記載の方法。
  30. 少なくとも1つのさらなる前記治療薬が、免疫チェックポイント阻害剤、化学療法剤、ARアンタゴニスト、またはCD73阻害剤である、請求項28に記載の方法。
  31. 前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1、PD-L1、BTLA、LAG-3、B7ファミリーメンバー、TIM-3、TIGIT、またはCTLA-4の少なくとも1つの活性をブロックする、請求項30に記載の方法。
  32. 前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1またはPD-L1の活性をブロックする、請求項31に記載の方法。
  33. 前記免疫チェックポイント阻害剤を、ジンベレリマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アベルマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、及びセミプリマブからなる群から選択する、請求項32に記載の方法。
  34. 前記免疫チェックポイント阻害剤が、TIGITの活性をブロックする、請求項31に記載の方法。
  35. 前記免疫チェックポイント阻害剤が、そのリガンドを活性化してTIGITの活性をブロックする、請求項34に記載の方法。
  36. 化学療法剤をさらに含む、請求項31~35のいずれか1項に記載の方法。
  37. Rアンタゴニストをさらに含む、請求項31~36のいずれか1項に記載の方法。
  38. CD73阻害剤をさらに含む、請求項31~37のいずれか1項に記載の方法。
  39. 放射線をさらに含む、請求項31~38のいずれか1項に記載の方法。
  40. 請求項1~19のいずれか1項に記載の化合物と、少なくとも1つのさらなる治療薬とを含む組み合わせ。
  41. 少なくとも1つのさらなる前記治療薬が、化学療法剤、免疫調節剤、及び/または炎症調節剤、または放射線である、請求項40に記載の組み合わせ。
  42. 少なくとも1つのさらなる前記治療薬が、免疫チェックポイント阻害剤、化学療法剤、ARアンタゴニスト、またはCD73阻害剤である、請求項40に記載の組み合わせ。
  43. 前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1、PD-L1、BTLA、LAG-3、B7ファミリーメンバー、TIM-3、TIGIT、またはCTLA-4の少なくとも1つの活性をブロックする、請求項42に記載の組み合わせ。
  44. 前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1またはPD-L1の活性をブロックする、請求項43に記載の組み合わせ。
  45. 前記免疫チェックポイント阻害剤が、TIGITの活性をブロックする、請求項43に記載の組み合わせ。
  46. 前記免疫チェックポイント阻害剤が、そのリガンドを活性化してTIGITの活性をブロックする、請求項45に記載の組み合わせ。
  47. 化学療法剤をさらに含む、請求項44~46のいずれか1項に記載の組み合わせ。
  48. 前記化学療法剤が、白金をベースとする化学療法剤、またはアントラサイクリンをベースとする化学療法剤を含む、請求項47に記載の組み合わせ。
  49. 前記化学療法剤を、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ドキソルビシン、及びパクリタキセルからなる群から選択する、請求項48に記載の組み合わせ。
  50. Rアンタゴニストをさらに含む、請求項44~49のいずれか1項に記載の組み合わせ。
  51. CD73阻害剤をさらに含む、請求項44~50のいずれか1項に記載の組み合わせ。
  52. 放射線をさらに含む、請求項44~51のいずれか1項に記載の組み合わせ。
  53. 少なくとも1つのさらなる前記治療薬が、化学療法剤である、請求項41に記載の組み合わせ。
  54. 前記化学療法剤が、白金をベースとする化学療法剤、またはアントラサイクリンをベースとする化学療法剤である、請求項53に記載の組み合わせ。
  55. 前記化学療法剤を、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ドキソルビシン、及びパクリタキセルからなる群から選択する、請求項54に記載の組み合わせ。
  56. アデノシンの細胞外産生を標的とする作用物質をさらに含む、請求項55に記載の組み合わせ。
  57. 放射線をさらに含む、請求項54~56に記載の組み合わせ。
  58. 前記化合物と、少なくとも1つのさらなる前記治療薬とを組み合わせて投与する、請求項40~57のいずれか1項に記載の組み合わせ。
  59. 前記化合物と、少なくとも1つのさらなる前記治療薬を連続して投与する、請求項40~57のいずれか1項に記載の組み合わせ。
  60. 前記化合物を投与する治療期間と、少なくとも1つのさらなる前記治療薬を投与する治療期間とが重複する、請求項40~57のいずれか1項に記載の組み合わせ。
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