JP2022533847A - 脊椎アライメントコンポーネント - Google Patents

Abstract

脊椎アライメントコンポーネントは、ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むように適合され、第一遠位端部を有する第一硬質細長部材、及び第二遠位端部を有する第二硬質細長部材を含む。第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材は、第一遠位端部と第二遠位端部との間の変位を調整するために、互いに対して独立して可動である。また、このコンポーネントを組み込むウェアラブル脊椎アライメント装置を説明する。コンポーネント及び装置は、理想的なアライメントを促進し、着用者の姿勢を矯正する手段を提供する。

Description

関連出願
本出願は、２０１９年５月２０日に出願された英国特許出願第１９０７０９５．２号に関連し、その優先権を主張し、その内容は、参照によりその全体が本明細書に援用されている。

本発明は、脊椎アライメントコンポーネントに関し、さらに特に、独立して可動である第一及び第二硬質細長部材を含む脊椎アライメントコンポーネントに関する。また、本発明は、脊椎アライメントコンポーネントを含む、ウェアラブル脊椎アライメント装置などのウェアラブルアライメントデバイス、ならびに日常の活動及び運動中の姿勢を矯正するための脊椎アライメントコンポーネントの使用に関する。

姿勢が悪いと、健康状態が悪化し、不調になり、痛み、けがをする可能性がある。労働日数が低下することにより、労働生産性が低下し、回避可能なけがにより、生活の質が損なわれる。

正しい姿勢は、理想的なアライメントによってもたらされる。理想的なアライメントは、仙椎の頂点、胸椎の頂点、及び後頭部の背面が同一直線上にあるときに取られる位置である。理想的なアライメントは、身体の主軸が１本の垂直線で横切られることができるように身体の主軸を配列する。

従来、理想的なアライメントのトレーニングは、姿勢の専門家（医師または理学療法士など）による指導を含む。患者は、まっすぐな剛体（壁、ポール、またはほうきの柄など）に背を向けて立ち、その剛体に患者の頭、両肩及び骨盤が接触するように指導される。このアプローチの不利な点は、姿勢の専門家の要件、トレーニング中の可動性の欠如、及び方法がハンズフリーではないことを含む。そのため、トレーニングは、短期間、及び日常の活動または運動が行われていない間に制限される。

他のアプローチは、ウェアラブルデバイスを使用する。これらのデバイスは、着用者の頭部、両肩及び骨盤の背面にまっすぐな剛体（壁またはポールに相当する）を固定することを目的とする。固定手段は、多くの場合、頭部、胴体及び腹部の周りに配置されるため、着用者の頭部及び殿部での回転及び屈曲を制限する。

固定手段は、多くの場合、着用者の理想的なアライメントへの動きを支援する弾性ストラップまたは張力付与ストラップを含む。例えば、実質的に水平方向で硬質部材に向かう力を頭部、両肩及び腹部上に加え、実質的に水平方向で硬質部材から離れる力を頸椎に加える。力は着用者を理想的なアライメントに拘束する。結果として、着用者は、理想的なアライメントを維持するために精神的または肉体的に適応しないため、理想的なアライメントを与えるデバイスに依存するようになる。

さらに、既知のデバイスは扱いにくく、着用者に取り付けるのが難しいため、デバイスの着用を希望する着用者に第三者の支援が必要となる。これは必ずしも実用的であるとは限らない。なぜならば、着用者は、最適な長期にわたる姿勢改善結果を得るために、このようなデバイスを日常的に使用することを望む可能性があるからである。既存のデバイスは、個人または自宅での使用を目的とするものではなく、医師または理学療法士などの立会いのもとでの使用を目的とするものである。

これらのようなデバイスは、多くの場合、固定サイズである。それらは大きく、小型化できないため、使用しないときに保管が困難になる。固定サイズのデバイスは、狭いサイズ範囲の着用者にのみ適している。

他のデバイスは、正しい姿勢、または誤った姿勢が達成されると、着用者に通信する手段を組み込む。これらのデバイスは、腹部などの身体の一部分の姿勢に着目することが多いため、全身の理想的なアライメントにならない。日常の活動及び運動中に、位置における変化が考慮されないと、デバイスは誤ったフィードバックを通信することになる。これにより、着用者が混乱し、そのような活動中にデバイスを使用できなくし、理想的でないアライメント、及び誤った姿勢が助長される可能性がある。

日常の活動及び運動中に着用者の動き及び屈曲性を妨げないうえ、着用者が理想的なアライメントを達成するのを援助するデバイスに着用者を依存させないが、人生のあらゆる局面で理想的なアライメント及び正しい姿勢を促進する改善された手段を提供するデバイスが必要である。着用者が簡単に適所に置き、サイズ調整し、取り外し、保管することができる多用途のデバイスもまた必要である。

本発明の第一態様は、ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むように適合される脊椎アライメントコンポーネントであり、この脊椎アライメントコンポーネントは、
第一遠位端部を有する第一硬質細長部材、及び
第二遠位端部を有する第二硬質細長部材、
を含み、
第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材は第一遠位端部と第二遠位端部との間の変位を調整するために、互いに対して独立して可動である。

脊椎アライメントコンポーネントは、幅広いウェアラブル装置に簡単に組み込まれることができる別個のコンポーネントまたはユニットであり、これらの幅広いウェアラブル装置は、バックパック（リュックサックもしくはナップザックとも称される）、ハーネス、またはコートもしくはジャケットなどの衣類を含むが、これらに限定されない。したがって、本発明は、姿勢を改善するのを助けるためにさまざまな異なる設定で使用可能な多用途のデバイスを提供する。

このコンポーネントは、ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込まれ、ユーザによって着用されると、姿勢を改善する補助具として使用される。第一硬質細長部材は第一接触部を含み、第二細長部材は第二接触部を含み、さらにコンポーネントは第三接触部を含む。このコンポーネントが着用者によって着用されるウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込まれる場合、コンポーネントは、第一、第二及び第三接触部が同一直線上に配列され、着用者のそれぞれ後頭部、仙椎及び胸椎に接触するように配置されるように調整可能である。３つの接触部は同一直線上にあるため、これらの接触部と着用者の後頭部、仙椎及び胸椎が接触を達成すると、着用者は理想的なアライメントになる。これらの接触部は、コンポーネントの長さに沿って配置されるので、接触が達成されると、接触部は同一直線上にとどまり、着用者に触覚フィードバックを提供する。コンポーネントの細長部材の剛性（または硬度）により、コンポーネントが着用されることに関連する垂直抗力を受ける場合でも、使用中、３つの接触部が実質的に同一直線上にとどまることが確実にされる。換言すれば、剛性により、着用者が使用中に３つの接触部すべてとの接触を感じると、理想的なアライメントを維持することができることが確実にされる。着用者は、触覚フィードバックを使用して、それらの接触部が３点すべてで同時に接触を達成するようにガイドすることで、理想的なアライメントを達成する。

本発明の第二態様は、第一態様による脊椎アライメントコンポーネントを含むウェアラブル脊椎アライメント装置、及びこの装置を着用者の胴体に取り付けるための固定システムである。

第二態様のウェアラブル脊椎アライメント装置は、脊椎アライメントコンポーネントの着用を容易にすることで、着用者は上記の姿勢改善の利点を達成することができる。ウェアラブル脊椎アライメント装置の設計は、第一、第二及び第三接触部のうちの１つ以上が着用者のそれぞれ後頭部、仙椎及び胸椎と接触することができるように、コンポーネントが着用者の背面に固定して保持されるために提供されるという条件に限定されない。ウェアラブル脊椎アライメント装置の非限定的な例は、バックパック、ハーネス、または衣類（例えば、シャツ、ブラウス、Ｔシャツ、コート、ジャケットまたはスウェットシャツ）から選択される装置に組み込まれる脊椎アライメントコンポーネントを含む。

本発明の第三態様は、ウェアラブル脊椎アライメント装置における第一態様による脊椎アライメントコンポーネントの使用である。

本発明の第四態様は、ウェアラブル脊椎アライメント装置の製造における第一態様による脊椎アライメントコンポーネントの使用である。

本発明の第五態様は、ユーザの姿勢を改善する、または矯正する第一態様による脊椎アライメントコンポーネントの使用である。

本発明の第六態様は、ウェアラブルアライメントデバイスまたは装置における第一態様による脊椎アライメントコンポーネントの使用である。

本発明の第七態様は、ウェアラブルアライメントデバイスであり、このウェアラブルアライメントデバイスは、第一、第二及び第三接触部を有する硬質細長部材であって、その長さに沿って第一、第二及び第三接触部が配置されることにより、デバイスが着用者によって着用されると、第一、第二及び第三接触部が同一直線上に配列され、着用者のそれぞれ後頭部、仙椎及び胸椎に接触するように配置される、硬質細長部材と、着用者の左肩及び右肩を取り囲むように適合される左肩ループ及び右肩ループ、ならびにこれらの左肩ループ及び右肩ループを、着用者の前面を横切って連結するように適合される少なくとも１つの水平方向固定ストラップを有する固定システムとを含む。そのウェアラブルアライメントデバイスでは、デバイスが着用者によって着用されると、固定システムは、胸椎と接触している第三接触部を固定するように配置され、第一及び第二接触部は、それぞれ後頭部及び仙椎から離れて可動なままである。

第七態様によるデバイスでは、３つの接触部が同一直線上にあるため、これらの接触部と着用者の後頭部、仙椎及び胸椎が接触を達成すると、着用者は理想的なアライメントになる。これらの接触部は、硬質細長部材の長さに沿って配置されるので、接触が達成されると、接触部は同一直線上にとどまり、着用者に触覚フィードバックを提供する。細長部材の剛性（または硬度）により、細長部材が着用されることに関連する垂直抗力を受ける場合でも、使用中、細長部材上の３つの接触部が実質的に同一直線上にとどまることが確実にされる。換言すれば、剛性により、着用者が使用中に３つの接触部すべてとの接触を感じると、理想的なアライメントを維持することができることが確実にされる。着用者は、触覚フィードバックを使用して、それらの接触部が３点すべてで同時に接触を達成するようにガイドすることで、理想的なアライメントを達成する。

固定システムによって、胸椎と接触している第三接触部のみが固定され、第一及び第二接触部は、それぞれ頭部及び仙椎と接触して固定されないが、それぞれ頭部及び仙椎に隣接して保持され、それぞれ頭部及び仙椎から離れて可動なままである。

その結果、着用者の動きを固定システムが制限することが最小になり、着用者のウエスト及び頭部を取り囲む固定ストラップがないことにより、脊椎及び頸部の屈曲が大きくなることができるため、日常の活動及び運動が妨げられない。

また、着用者のウエスト及び頭部を取り囲む固定ストラップがないことは、着用者が理想的なアライメントを強いられないが、デバイスの第一、第二及び第三接触部と接触させることによって自分の身体を理想的なアライメントに独立して動かす必要があることを意味する。理想的なアライメントを達成するための独立した動き（強いられた動きと比較して）は、着用者による、より反復的かつ持続的な精神的かつ肉体的な行動を必要とする。より反復的かつ持続的な行動は適応を高めるため、優れたマッスルメモリーをもたらす。有利なことに、着用者が理想的なアライメント及び正しい姿勢を維持するために効率的に精神的かつ肉体的に適応しているので、本発明は、着用者がアライメントまたは姿勢トレーニングデバイスに依存するようになるのを抑える。

本発明の第八態様は、第七態様によるウェアラブルアライメントデバイスを使用して着用者のアライメントを改善する方法である。

本発明の第九態様は、第七態様によるウェアラブルアライメントデバイスの製造方法である。

本発明の第十態様は、第七態様によるウェアラブルアライメントデバイスを含むバッグである。いくつかの実施形態では、バッグはリュックサックである。

本発明の第十一態様は、第七態様によるウェアラブルアライメントデバイスを含む衣類である。いくつかの実施形態では、衣類はベストまたはジレを含む。

本発明の第十二態様は、ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むように適合される脊椎アライメントコンポーネントであり、この脊椎アライメントコンポーネントは、コンポーネントの使用中に着用者の動き、位置及び向きのうちの１つ以上を検知する感知手段を含む。

このようにして、ユーザが最適な身体の位置（例えば、理想的なアライメント）、動き及び／または向きを用いるようにガイドすることにより、けがのリスクを軽減させることができるコンポーネントが提供される。

本発明の第十三態様は、第十二態様による脊椎アライメントコンポーネントを含むウェアラブル脊椎アライメント装置、及びこの装置を着用者の胴体に取り付けるための固定システムである。ウェアラブル脊椎アライメント装置はバックパックであってもよい。

本発明のさらなる任意選択の特徴及び利点を以下に示す。

発明の開示
本発明の第一態様による脊椎アライメントコンポーネントは、ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むように適合される。脊椎アライメントコンポーネントは、第一遠位端部を有する第一硬質細長部材、及び第二遠位端部を有する第二硬質細長部材を含む。この脊椎アライメントコンポーネントでは、第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材は、第一遠位端部と第二遠位端部との間の変位を調整するために、互いに対して独立して可動である。

コンポーネントは、第一遠位端部と第二遠位端部との間の変位を調整するために互いに対して独立して可動である別個の第一及び第二硬質細長部材を含む。いくつかの実施形態では、コンポーネントは、第一及び第二硬質細長部材の一方または両方を動かすことによって伸長した構成に調整可能であり、伸長した構成では、コンポーネントは、第一、第二及び第三接触部を含み、これらの接触部は、コンポーネントに沿って同一直線上に配列され、着用者の背面に固定されると、着用者のそれぞれ後頭部、仙椎及び胸椎に接触するように配置される。いくつかの実施形態では、コンポーネントは、第一及び第二硬質細長部材の一方または両方を動かすことによって引き込まれた構成に調整可能であり、引き込まれた構成では、コンポーネントは、着用者の背面に固定されると、着用者の胸椎に接触するように配置される第三接触部を含む。いくつかの実施形態では、引き込まれた構成では、コンポーネントは、着用者の後頭部も仙椎もどちらも隣接しない、または接触しない。

第一及び第二硬質細長部材の一方もしくは両方は、第一遠位端部と第二遠位端部との間の変位を増加させるために互いに対して動かされてもよい（伸長してもよい）、または第一及び第二硬質細長部材の一方もしくは両方は、第一遠位端部と第二遠位端部との間の変位を減少させるために互いに対して動かされてもよい（引き込まれてもよい）。これにより、ユーザのニーズに合うように多くの異なる方法で調整可能なデバイスが提供される。ユーザは、必要に応じて２つの硬質細長部材の１つだけを動かしてもよい（伸長させてもよい、もしくは引き込んでもよい）、または両方の硬質細長部材を動かしてもよい（伸長させてもよい、もしくは引き込んでもよい）。

場合によっては、ユーザは、２つの硬質細長部材の両方を動かして、第一遠位端部と第二遠位端部との間の変位を増加させたいと望むことがある。ユーザによって着用されるウェアラブル装置にコンポーネントが組み込まれる場合、ユーザは、第一硬質細長部材上の第一接触部がユーザの後頭部とアライメントされ、第二硬質細長部材上の第二接触部がユーザの仙椎とアライメントされるまで、第一及び第二硬質細長部材の両方を動かしてもよい。このようにして、ユーザが理想的なアライメントを用いたいと望む場合、ユーザは、後頭部と第一接触部の接触、仙椎と第二接触部の接触、及び胸椎と第三接触部の接触を確実にする。あるいは、ユーザは、第一遠位端部と第二遠位端部との間の変位が減少する配置を用いたいと望む場合がある。ユーザは、第一硬質細長部材上の第一接触部がユーザの後頭部とアライメントされるまで第一硬質細長部材を動かすことができ、ユーザは、第二硬質細長部材を動かす（引き込む）ことで、第一遠位端部と第二遠位端部との間の変位を減少させることができる。このようにして、第二硬質細長部材が引き込まれることで、ユーザは、例えば、デバイスを使用しながら座ることができるにもかかわらず、後頭部と胸椎との間の良好なアライメントを確実にすることができることにより、作業関連上肢障害（ＷＲＵＬＤ）などのリスクを低減させることができる。

他の状況では、ユーザは、２つの硬質細長部材の両方を動かして（引き込んで）、第一遠位端部と第二遠位端部との間の変位を減少させることができる。このようにして、硬質細長部材が引き込まれているコンパクトな配置をコンポーネントが用いることにより、コンポーネントまたはそれが組み込まれている装置の運搬が容易になる。これは、コンポーネントがバッグまたは衣類に組み込まれていて、コンポーネントが他の人に見えないバッグまたは衣類をユーザが着用したいと望む場合に特に有利である。次に、ユーザは、姿勢改善のためにバッグまたは衣類を使用したいと望む適切な時点で、第一及び第二細長部材を伸長させることができる。

脊椎アライメントコンポーネントは、ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むように適合される。換言すれば、脊椎アライメントコンポーネントは、コンポーネントを、バックパック、ハーネスまたは衣類などのウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むための手段を含む。このようにして、ウェアラブル脊椎アライメント装置で使用するためにコンポーネントを特別に設計して適合させ、ユーザが姿勢改善トレーニングのために着用することができるデバイスを提供する。このようにして、ユーザまたは製造業者の特定のニーズに応じて、さまざまな用途に用いられることができる多用途のデバイスが提供される。ウェアラブル脊椎アライメント装置へのコンポーネントの組み込みは、装置の通常の使用中にユーザがウェアラブル脊椎アライメント装置からコンポーネントを取り外すことが意図されないように、製造業者によって行われることができる。例えば、コンポーネントは、製造業者によって、バッグまたは衣類などのウェアラブル脊椎アライメント装置に縫い付けられてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、コンポーネントは、ウェアラブル脊椎アライメント装置に不可逆的に組み込まれる。この文脈において、「不可逆的に組み込まれる」という用語は、ウェアラブル脊椎アライメント装置に損傷を与えることなくウェアラブル脊椎アライメント装置からコンポーネントが容易に取り外されることができないような方法で、コンポーネントをウェアラブル脊椎アライメント装置に固定することに関する。

代替の実施形態では、ウェアラブル脊椎アライメント装置へのコンポーネントの組み込みは、ユーザ自身がコンポーネントのために特定の用途を選択することができるように、ユーザによって実行されてもよい。それらのような実施形態では、コンポーネントがウェアラブル脊椎アライメント装置に可逆的に組み込まれることができるように、コンポーネントを補うバッグまたは衣類などのウェアラブル脊椎アライメント装置が提供されてもよい。ウェアラブル脊椎アライメント装置は、例えば、コンポーネントを補うサイズ及び形状を有するキャビティを含むことによって、コンポーネントを受容するように特に適合されてもよい。したがって、コンポーネントは、コンポーネントを適所に可逆的に固定するための手段を含んでもよい。

いくつかの実施形態では、コンポーネントは、第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材のそれぞれを所定の特定の位置に固定するための手段を含む。それらのような手段は、第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材のそれぞれが、複数の位置のうちの１つに固定されることを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材のそれぞれは、この部材を第一完全引き込み位置及び第二完全伸長位置に固定する手段を含む。いくつかの実施形態では、第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材のそれぞれは、この部材を第一完全引き込み位置と第二完全伸長位置との中間にある１つ以上の位置に固定する手段を含む。このようにして、ユーザは、コンポーネントの意図された使用に適した第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材のそれぞれのために位置を選択することができる。例えば、ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込まれてユーザによって着用されると、第一接触部が後頭部に接触し、第二接触部が仙椎に接触するように、ユーザのサイズ（すなわち、ユーザの胸椎とユーザの後頭部及び仙椎のそれぞれとの間の距離）に応じて、ユーザは第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材のそれぞれのために、完全伸長位置、または中間伸長位置を選択してもよい。

いくつかの実施形態では、脊椎アライメントコンポーネントは、第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材のそれぞれを受容するハウジングをさらに含み、このハウジングから第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材のそれぞれは可逆的に伸長可能である。いくつかの実施形態では、第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材がハウジング内に完全に引き込まれると、第一遠位端部及び第二遠位端部のそれぞれはハウジングの外部にとどまる。そのようなハウジングを提供することにより、必要に応じて部材をハウジングから、またはハウジング内に伸長させる、または引き込むことによって、部材は互いに対して容易に調整可能であることができる。そのようなハウジングは、コンポーネントが運搬されているときに、または姿勢トレーニングに使用されていないときに、硬質細長部材を便利に保管する、または隠す手段をも提供する。そのうえ、このように細長部材を保管する手段を提供することにより、細長部材への損傷のリスクが低減され、デバイスの寿命が延びる。

いくつかの実施形態では、ハウジングは、細長い構造を有し、この細長い構造は硬質細長部材の細長い構造を補う。いくつかの実施形態では、ハウジングは、一次軸を有し、この一次軸は第一及び第二硬質細長部材のそれぞれの一次軸と平行に位置する。

いくつかの実施形態では、第一及び第二硬質細長部材のそれぞれは、ハウジング内に摺動自在に受容される。いくつかの実施形態では、第一及び第二硬質細長部材のそれぞれは、ハウジング内で軸方向に摺動可能である。このようにして、それらの部材をハウジング内で摺動させることにより、部材を容易に、ハウジング内に引き込んでもよい、またはハウジングから伸長させてもよい。

いくつかの実施形態では、ハウジングは、第一及び第二硬質細長部材を受容し、ガイドするように構成される１つ以上のチャネルを画定する。いくつかの実施形態では、ハウジングは、第一硬質細長部材を受容してガイドするように構成される第一チャネル、及び第二硬質細長部材を受容してガイドするように構成される第二チャネルを画定する。いくつかの実施形態では、第一及び第二チャネルは平行である。いくつかの実施形態では、第一及び第二チャネルは、ハウジング内の仕切り壁部によって分離される。仕切り壁部は、ハウジングの内部の全長に沿って延在することができる。第一硬質細長部材は、第一チャネルによって摺動自在に受容されてもよい。第二硬質細長部材は、第二チャネルによって摺動自在に受容されてもよい。

いくつかの実施形態では、それらの部材は、ハウジング内に画定されるチャネルに、各部材の相補的な断面を提供することによって、ハウジング内で摺動可能である。いくつかの実施形態では、硬質細長部材、及びそれを受容してガイドするように適合されるチャネルは、硬質細長部材のガイドを容易にする、相補的な表面構造を有する。これらの相補的な構造は、溝部、及びその溝部内で滑合する相補的なレールを含んでもよい。

いくつかの実施形態では、ハウジングは、第一硬質細長部材を受容してガイドするように構成される第一チャネル、及び第二硬質細長部材を受容してガイドするように構成される第二チャネルを画定し、第一及び第二チャネルは平行であり、ハウジング内で仕切り壁部によって分離され、ハウジングの第一端部は第一チャネルの第一端部、及び第二チャネルの第一端部を含み、ハウジングの第二端部は第一チャネルの第二端部、及び第二チャネルの第二端部を含み、第一チャネルの第一端部、及び第二チャネルの第二端部は開口し、第一または第二硬質細長部材のうちの１つを摺動自在に受容することができ、第一チャネルの第二端部、及び第二チャネルの第二端部は第一または第二硬質細長部材の通過を防止するように封止される。このようにして、独立して伸長可能であるが、正反対の方向に伸長可能である第一及び第二硬質細長部材を同じハウジング内に収容する、コンパクトな手段が提供される。

いくつかの実施形態では、ハウジングは、第一硬質細長部材を受容してガイドするように構成される第一チャネル、及び第二硬質細長部材を受容してガイドするように構成される第二チャネルを画定し、第一及び第二チャネルは平行であり、ハウジング内で仕切り壁部によって分離され、ハウジングはハウジングの１つの端部で第一及び第二チャネルの両方を覆う第一エンドキャップ、ならびにハウジングのもう１つの端部で第一及び第二チャネルの両方を覆う第二エンドキャップをさらに含み、第一エンドキャップは第二チャネルを遮断し、第一チャネルへのアクセスを提供するアパーチャを画定し、第二エンドキャップは第一チャネルを遮断し、第二チャネルへのアクセスを提供するアパーチャを画定する。このようにして、第一細長部材は、第一エンドキャップ中のアパーチャを介してハウジングの１つの端部で第一チャネル内に受容されてもよく、第一チャネルの出口を遮断するように配列される第二エンドキャップに、第一硬質部材の端部が接合するまで、ハウジングに沿って進むようにチャネルによってガイドされてもよい。同様に、第二細長部材は、第二エンドキャップ中のアパーチャを介してハウジングの１つの端部で第二チャネル内に受容されてもよく、第二チャネルの出口を遮断するように配列される第一エンドキャップに、第二硬質部材の端部が接合するまで、ハウジングに沿って進むようにチャネルによってガイドされてもよい。このようにして、チャネルに沿った第一及び第二硬質細長部材の進行は、所望の範囲を越えたハウジング内への過度な引き込みを防止するために制限される。さらに、これにより、独立して伸長可能であるが、正反対の方向に伸長可能である第一及び第二硬質細長部材を同じハウジング内に収容する、コンパクトな手段が提供される。

いくつかの実施形態では、第一硬質細長部材は、第一硬質細長部材を第一方向に動かすことによってハウジングから伸長可能であり、第二硬質細長部材は、第二硬質細長部材を第二方向に動かすことによってハウジングから伸長可能であり、第一方向は第二方向に正反対である。このようにして、ハウジングからの第一及び第二硬質細長部材の両方の伸長により、コンポーネント全体の長さが伸長し、後頭部と第一硬質細長部材の接触、及び仙椎と第二硬質細長部材の接触が容易になる。

いくつかの実施形態では、ハウジングは、第一チャネル及び第二チャネルを画定する硬質細長ハウジングであり、第一チャネルは第一硬質細長部材を受容するように適合され、第二チャネルは第二硬質細長部材を受容するように適合され、第一及び第二硬質細長部材のそれぞれはハウジング内に摺動自在に各受容される。いくつかの実施形態では、第一チャネル及び第二チャネルは、ハウジングによって画定され、仕切り壁部によって分離される平行なチャネルである。

いくつかの実施形態では、第一チャネル及び第二チャネルのそれぞれは、ハウジングの軸方向の全長に沿って延在する。

いくつかの実施形態では、脊椎アライメントコンポーネントは、ハウジングと、第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材のそれぞれとの間の摩擦嵌め、または締まり嵌め機構を含む。いくつかの実施形態では、脊椎アライメントコンポーネントは、ハウジングと、第一硬質細長部材及び第二硬質細長部材のそれぞれとの間に徐々に締め込んで調整可能な摩擦嵌め、または締まり嵌め機構を含む。摩擦嵌め機構は、第二表面に沿って配設される歯部の線形アレイと協働する第一表面上のレジリエントな突出部を含んでもよく、第一及び第二表面のうちの一方はハウジングの内面を含み、第一及び第二表面のうちの他方は第一または第二硬質細長部材の外面を含むことにより、硬質細長部材がハウジングに対して動かされると、突出部は歯部の線形アレイに沿って動き、レジリエントな突出部と、線形アレイからの１つ以上の歯部との間の締めしろは、ハウジングに対する特定の位置に硬質細長部材の一時的な固定を容易にする。いくつかの実施形態では、軸方向内の硬質細長部材に十分なレベルの力を加えることで、この力が取り除かれるまで細長部材を軸方向に進めることによって、締めしろを押し切り、レジリエントな突出部とハウジング上の歯部との間の締めしろは、新しい位置に硬質細長部材を固定する。このような締めしろ機構は、ボタンまたはレバーなどのいずれかのトリガ機構を最初に作動させる必要なく、コンポーネントの配置を調整する単純な手段を提供する。これにより、例えば、ユーザが運動の合間に移行しており、その次の運動に合わせてコンポーネントの配置を迅速に調整したいと望む場合などに、望ましい高速な調整機能が提供される。

このように、ユーザは、わずかな力を加えて、ハウジングと第一または第二硬質細長部材との間の摩擦を押し切り、この部材をハウジングに対して動かすことによって、コンポーネントを容易に調整可能である。同時に、摩擦嵌めを押し切るために必要な力は、重力の影響下などでは、ハウジングに対する部材の不注意な動きを防止するのに十分であることができる。このようにして、第一及び第二細長部材の位置がユーザによって設定されると、それらの位置は使用中に固定され、デバイスの改善された機能を提供する。

脊椎アライメントコンポーネントは、ウェアラブルコンポーネントに固定するための取り付け手段を含むことによって、ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むように適合されてもよい。脊椎アライメントコンポーネントは、ウェアラブルコンポーネントに固定するための取り付け手段をハウジングに含めることによって、ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むように適合されてもよい。取り付け手段は、ハウジングの本体から外向きに延出する１つ以上のフランジを含んでもよい。１つ以上のフランジは、固定手段が通過することができる１つ以上のアパーチャを各含んでもよい。

いくつかの実施形態では、第一遠位端部と第二遠位端部との間の変位は、ユーザが理想的なアライメントにあると、ユーザの後頭部と仙椎との間の距離に対応するように調整可能である。

いくつかの実施形態では、コンポーネントは、感知手段、例えば、１つ以上のセンサを含む。いくつかの実施形態では、コンポーネントのハウジングは、感知手段を含む。いくつかの実施形態では、コンポーネントの硬質細長部材の一方または両方は感知手段を含む。感知手段は、例えば、身体部位に対する近接または接触を検知するための近接または圧力センサを提供することなどによって、ユーザの身体部位に対するコンポーネントの位置を測定するように適合されてもよい。感知手段は、例えば、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、３自由度（３ＤＯＦ）トラッカー、及び６自由度（６ＤＯＦ）トラッカーから選択される１つ以上のセンサを提供することなどによって、空間内のコンポーネントの位置または向きを測定するように適合されてもよい。

いくつかの実施形態では、第一遠位端部及び第二遠位端部のそれぞれは、感知手段であって、接触部と着用者の身体との間の接触または近接を感知し、センサデータを生成するように適合される、感知手段、及び通信手段であって、このセンサデータを１つ以上のユーザデバイスと通信するように適合される、通信手段を含む。

いくつかの実施形態では、第一細長コンポーネント及び第二細長コンポーネントのそれぞれは、第一遠位端部及び第二遠位端部のそれぞれに隣接する拡大した輪郭を有する末端領域を含む。いくつかの実施形態では、拡大した輪郭は、一方向で側方に延出する末端領域の突出部によって提供される。

いくつかの実施形態では、拡大した輪郭は、一方向で側方に延出する末端領域の突出部によって提供される。

拡大した輪郭は、末端領域と着用者の後頭部または仙椎との間の密接な接触を容易にする。

いくつかの実施形態では、第一及び第二細長コンポーネントのそれぞれの末端領域は、軟性または軟質材料を含む。このようにして、後頭部または仙椎との快適な接触が提供されるため、着用者は痛みまたは不快を感じることなく理想的なアライメントを達成することができる。

いくつかの実施形態では、末端領域は取り外し可能なキャップである。いくつかの実施形態では、末端領域は、軟性または軟質材料から作られる取り外し可能なキャップである。いくつかの実施形態では、取り外し可能なキャップは、硬質細長部材に押し込み嵌め合わされる。取り外し可能なキャップは、感知手段であって、接触部と着用者の身体との間の接触または近接を感知し、センサデータを生成するように適合される、感知手段、及び通信手段であって、このセンサデータを１つ以上のユーザデバイスと通信するように適合される、通信手段を含む。

例えば、取り外し可能なキャップは、センサデータをモバイルデバイスなどの関連ハードウェアに送信するように適合されるＢｌｕｅｔｏｏｔｈ送信機を含んでもよく、この関連ハードウェアは、データを解釈して有用なフィードバックをユーザに提供する、コンピュータプログラムまたはアプリなどの適切なソフトウェアを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ヘッドホンなどを介して、オーディオフィードバックをユーザに提供してもよい。したがって、ユーザは、自分の身体の位置に関するリアルタイムの情報またはフィードバックを受信することができる。また、ユーザは、コンポーネント内のセンサによって受信され、関連ハードウェアに送信されるセンサデータに基づいて、身体の位置を補正して理想的なアライメントを達成するために、どのような身体の動きが必要である可能性のあるかに関する指示を受信してもよい。一例として、ユーザの後頭部が第一硬質細長部材の末端領域（接触部）との接触を失う場合、これを第一硬質細長部材内のセンサが検知し、失われた接触に関するデータを、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈを介してユーザのモバイルデバイスに送信する。次に、ユーザのモバイルデバイスにインストールされたアプリは、ビジュアルキューまたはオーディオキューなどによって、接触が失われたことをユーザに通知し、ユーザが頭を後方に傾けて第一硬質細長部材との接触を回復し、再び理想的なアライメントを達成するように促すことができる。

脊椎アライメントコンポーネントは、脊椎アライメントトレーニングコンポーネント、換言すれば、姿勢トレーニングに使用するためのコンポーネントであってもよい。特に、このコンポーネントは、体型を改善してけがのリスクを減らす最適な身体の位置決め及び動きを確実にするために、フィットネスまたは筋力トレーニング中にジムなどで使用するためのものである。

本発明の第二態様は、第一態様による脊椎アライメントコンポーネントを含むウェアラブル脊椎アライメント装置、及びこの装置を着用者の胴体に取り付けるための固定システムである。

そのような脊椎アライメント装置は、例えば、運動している間、または日常の活動を行っている間に、着用者が脊椎アライメントコンポーネントを使用して姿勢を改善することを容易にする。着用者は、固定システムを使用して自分の胸椎と接触している脊椎アライメントコンポーネントを自分の胴体に対して固定することができ、硬質細長部材の一方または両方を伸長させることができることにより、硬質細長部材の一方または両方は着用者の後頭部及び仙椎の一方または両方に隣接する。

いくつかの実施形態では、固定システムは、１つ以上のストラップに取り付けるように適合される１つ以上の取り付け点を含む。いくつかの実施形態では、固定システムは、１つ以上のストラップを含み、これら１つ以上のストラップは、コンポーネントが着用者の胸椎と接触して着用者の背面に対して固定されることを可能にするような方法で、脊椎アライメントコンポーネントに連結される。

ウェアラブル脊椎アライメント装置は、第一態様による脊椎アライメントコンポーネントに連結されるハーネスを含んでもよい。ハーネスは、着用者の左肩及び右肩を取り囲むように適合される左肩ループ及び右肩ループを有する固定システムを含んでもよい。ハーネスは、着用者の胴体下部またはウエストに巻き付けられるために、少なくとも１つの水平方向固定ストラップを含んでもよい。

ウェアラブル脊椎アライメント装置は、第一態様による脊椎アライメントコンポーネント、及び外部ハウジングを含んでもよく、脊椎アライメントコンポーネントは外部ハウジング内に保持され、外部ハウジングは固定システムによって着用者の胴体に固定されるように適合され、外部ハウジングは第一及び第二硬質細長部材のそれぞれが各通過する第一及び第二アパーチャを画定する。固定システムは、ストラップ用の１つ以上の取り付け点を含んでもよい。固定システムは、１つ以上のストラップを含んでもよい。

いくつかの実施形態では、１つ以上のキャビティは、脊椎アライメントコンポーネントと外部ハウジングの内壁部との間に画定される。

いくつかの実施形態では、脊椎アライメントコンポーネントは、外部ハウジングに固定して取り付けられる。

いくつかの実施形態では、外部ハウジングは、脊椎アライメントコンポーネントのハウジングを囲み、第一及び第二硬質細長部材のそれぞれが各通過する第一及び第二アパーチャを画定する。

いくつかの実施形態では、外部ハウジングは中空シェルを含む。いくつかの実施形態では、外部ハウジングは、第一壁部及び第二壁部によって画定される中空シェルを含み、第一壁部及び第二壁部は、それらのそれぞれの周辺部の周りで互いに取り付けられる。第一及び第二壁部は、縫い付けによって取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、第一及び第二壁部の一方または両方は、第二壁部に取り付けるように適合される周辺フランジ領域を含む。いくつかの実施形態では、第一及び第二アパーチャは、第一及び第二壁部のうちの１つを通してか、第一壁部と第二壁部との間かいずれかに各位置している。

外部ハウジングは、軟質材料を含んでもよい。これにより、より快適な表面が提供され、この表面に対して着用者の身体部位が使用中に静止することができる。

外部ハウジングは、１つ以上の内部キャビティへのアクセスを提供する１つ以上の細長アパーチャを含んでもよく、１つ以上の内部キャビティは、外部ハウジングと脊椎アライメントコンポーネントのハウジングとの間に画定される。１つ以上の細長アパーチャは、閉口手段によって可逆的に封止可能であってもよい。いくつかの実施形態では、閉口手段は、ファスナまたはボタンを含む。いくつかの実施形態では、１つ以上の細長アパーチャは、外部ハウジングの表面上に位置しており、この表面は、ウェアラブル脊椎アライメント装置が着用者によって使用されていると、着用者の身体部位に接触するように適合される。このようにして、１つ以上の細長アパーチャは、着用者の身体に対して隠され、容易に見えない。これにより、目立たないデザインが提供され、そのうえ、使用中のウェアラブル脊椎アライメント装置から、もてあそばれるリスクまたは盗難のリスクが低減される。いくつかの実施形態では、脊椎アライメントコンポーネントが外部ハウジング内に固定されると、脊椎アライメントコンポーネントの向きと実質的に平行に延在する２つの細長アパーチャが提供される。これにより、脊椎アライメントコンポーネントと、このコンポーネントのいずれかの側面上の外部ハウジングの内壁部との間に画定されたキャビティの実質的な長さに沿って、キャビティへのアクセスが提供されることで、ウェアラブル脊椎アライメント装置の保管能力及び機能が改善される。

外部ハウジングは、１つ以上のストラップを含む固定システムによって着用者の胴体に固定されるように適合される。いくつかの実施形態では、外部ハウジングは、ストラップを取り付ける１つ以上の取り付け点を含む。取り付け点は、バックルまたはクラスプを含んでもよい。いくつかの実施形態では、外部ハウジングは、複数のショルダーストラップ取り付け点、及び複数のウエストストラップ取り付け点を含む。

いくつかの実施形態では、外部ハウジング内のキャビティは第一壁部と第二壁部との間に画定され、第一壁部及び第二壁部は外部ハウジングの外面を画定する。第一壁部は、使用中にユーザの胴体に取り付けられると、ユーザの身体部位に接触することが意図される、またはそれに接触するように適合される外部ハウジングの一部分の外面を形成してもよく、第二壁部は、ユーザの身体部位に接触することが意図されない、またはそれに接触するように適合されない外部ハウジングの一部分の外面を形成してもよい。いくつかの実施形態では、第一壁部は、軟質または「軟性」材料を含む。いくつかの実施形態では、第一壁部は、発泡体及び布から選択される材料を含む。いくつかの実施形態では、第一壁部は、発泡体の層、及び布の層を含む。そのような軟質または「軟性」材料は、快適な表面を提供し、この快適な表面に対して、使用中にユーザの身体部位（例えば、背面）が接触することができる。いくつかの実施形態では、第二壁部は、硬質または半硬質の材料を含む。それらのような材料の非限定的な例は、ＥＶＡフォーム及び硬質または半硬質プラスチック材料を含む。このようにして、外部ハウジングはその形状を保ち、キャビティ内のあらゆる内容物への損傷を防ぐ。第一壁部及び第二壁部の組み合わせは、快適に着用しながらその形状を保つレジリエントな外部ハウジングを提供する。第一壁部及び第二壁部は、縫い付けなどによって合わせて固定されてもよい。第一壁部及び第二壁部のうちの１つ以上は、第二壁部に対する第一壁部の固定を容易にする外部フランジ部を含んでもよい。

いくつかの実施形態では、上記の１つ以上の細長アパーチャは、外部ハウジングの第一壁部内に存在していることにより、装置が着用者によって着用されると、着用者の背面に対して位置していることができる。

いくつかの実施形態では、外部ハウジングの第一壁部は、１つ以上の突出部を含み、各突出部は、ストラップを取り付けるための取り付け点を含む。このように、取り付け点は、軟質突出部上に位置しており、この軟質突出部は、第一壁部から延出することにより、ストラップが固定されると、着用者の身体の輪郭と合わせて曲がり、固めることができることで、快適さを向上させる。

いくつかの実施形態では、脊椎アライメントコンポーネントは、縫い付けによって外部ハウジング内に固定して取り付けられる。いくつかの実施形態では、脊椎アライメントコンポーネントは、第一及び第二硬質細長部材が第一及び第二アパーチャ内に位置していることにより、外部ハウジング内の適所に固定される。それらのような実施形態では、コンポーネントを外部ハウジングにさらに固定する必要がない場合がある。いくつかの実施形態では、第一及び第二アパーチャのサイズ及び形状は、それぞれ第一及び第二硬質細長部材の断面に対応することにより、とまり嵌めを提供し、外部ハウジング内のコンポーネントの側方の動きを防止する、または減少させる。

いくつかの実施形態では、ウェアラブル脊椎アライメント装置は、第一態様による脊椎アライメントコンポーネント、及びバックパックを含み、脊椎アライメントコンポーネントはバックパックに固定して取り付けられる。

いくつかの実施形態では、脊椎アライメントコンポーネントは、縫い付けによってバックパックに固定して取り付けられる。

本発明の第三態様は、ウェアラブル脊椎アライメント装置における第一態様による脊椎アライメントコンポーネントの使用である。

本発明の第四態様は、ウェアラブル脊椎アライメント装置の製造における第一態様による脊椎アライメントコンポーネントの使用である。

本発明の第五態様は、ユーザの姿勢を改善する、または矯正する第一態様による脊椎アライメントコンポーネントの使用である。

本発明の第六態様は、ウェアラブルアライメントデバイスまたは装置における第一態様による脊椎アライメントコンポーネントの使用である。

本発明の第七態様は、ウェアラブルアライメントデバイスであり、このウェアラブルアライメントデバイスは、第一、第二及び第三接触部を有する硬質細長部材であって、その長さに沿って第一、第二及び第三接触部が配置されることにより、デバイスが着用者によって着用されると、第一、第二及び第三接触部が同一直線上に配列され、着用者のそれぞれ後頭部、仙椎及び胸椎に接触するように配置される、硬質細長部材と、着用者の左肩及び右肩を取り囲むように適合される左肩ループ及び右肩ループ、ならびにこれらの左肩ループ及び右肩ループを、着用者の前面を横切って連結するように適合される少なくとも１つの水平方向固定ストラップを有する固定システムと、を含む。そのウェアラブルアライメントデバイスでは、デバイスが着用者によって着用されると、固定システムは、胸椎と接触している第三接触部を固定するように配置され、第一及び第二接触部は、それぞれ後頭部及び仙椎から離れて可動なままである。

いくつかの実施形態では、本発明の第七態様は、ウェアラブルアライメントデバイスであり、このウェアラブルアライメントデバイスは、第一、第二及び第三接触部を有する本発明の第一態様による脊椎アライメントコンポーネントであって、その長さに沿って第一、第二及び第三接触部が配置されることにより、デバイスが着用者によって着用されると、第一、第二及び第三接触部が同一直線上に配列され、着用者のそれぞれ後頭部、仙椎及び胸椎に接触するように配置される、脊椎アライメントコンポーネントと、着用者の左肩及び右肩を取り囲むように適合される左肩ループ及び右肩ループ、ならびにこれらの左肩ループ及び右肩ループを、着用者の前面を横切って連結するように適合される少なくとも１つの水平方向固定ストラップを有する固定システムと、を含む。そのウェアラブルアライメントデバイスでは、デバイスが着用者によって着用されると、固定システムは、胸椎と接触している第三接触部を固定するように配置され、第一及び第二接触部は、それぞれ後頭部及び仙椎から離れて可動なままである。

第七態様のデバイスが着用者によって着用されると、第一、第二及び第三接触部は、同一直線上に配列され、着用者のそれぞれ後頭部、仙椎及び胸椎に接触するように配置される。換言すれば、着用者の後頭部、仙椎及び胸椎が細長部材のそれぞれ第一、第二及び第三接触部と接触して置かれると、着用者は理想的なアライメントになる。

第七態様のデバイスが着用者によって着用されると、硬質細長部材の第三接触部は、固定システムによって着用者の胸椎と接触して保持される。固定システムは、固定システムを使用してデバイスを着用者に取り付けると、硬質細長部材が胸椎と接触している第三接触部を固定するように配置され、第一及び第二接触部がそれぞれ後頭部及び仙椎から離れて可動なままであるような方法で硬質細長部材に連結される。

本明細書では、「胸椎」は、椎骨Ｔ２からＴ７、好ましくは椎骨Ｔ４からＴ６を含む脊椎の長さの部分を指す。本明細書では、「仙椎」は、椎骨Ｓ２からＳ５、好ましくは椎骨Ｓ４からＳ５を含む脊椎の長さの部分を指す。本明細書では、「後頭部」は、特に後頭骨の上部を含む、着用者の頭部の背面を指す。

いくつかの実施形態では、ウェアラブルアライメントデバイスは、デバイスを着用者のウエストに固定するためのいかなる手段も含まない。このようにして、着用者は、必要な場合、例えば、運動の合間に動く場合、またはウエイトを準備する場合、ウエストを曲げることによって理想的なアライメントを中断することができる。それにもかかわらず、デバイスを着用者の胸椎に固定することは、脊椎と細長部材の３つの接触部すべてとの接触を感知することによって、着用者が必要な場合には理想的なアライメントを用いることが依然としてできることを意味する。また、これは、着用者が経験する動きの制限を最小にするので、日常の活動及び運動が妨げられない。例えば、いくつかの実施形態では、ウェアラブルアライメントデバイスは、着用者のウエストを取り囲むように配列される固定ストラップを含まない。

いくつかの実施形態では、ウェアラブルアライメントデバイスは、デバイスを着用者の頭部に固定するためのいかなる手段も含まない。このようにして、着用者は、必要な場合、例えば、運動またはランニングの合間に動く場合、頸部を動かす、または頭を回旋させることにより、理想的なアライメントを中断することができる。それにもかかわらず、デバイスを着用者の胸椎に固定することは、脊椎と細長部材の３つの接触部すべてとの接触を感知することによって、着用者が必要な場合には理想的なアライメントを用いることが依然としてできることを意味する。また、これは、着用者が経験する動きの制限を最小にするので、日常の活動及び運動が妨げられない。例えば、いくつかの実施形態では、ウェアラブルアライメントデバイスは、着用者の頭部を取り囲むように配列される固定ストラップを含まない。

いくつかの実施形態では、ウェアラブルアライメントデバイスは、デバイスを着用者のウエストに固定する手段も、デバイスを着用者の頭部に固定する手段もどちらも含まない。これにより、ウェアラブルアライメントデバイスは、細長部材と後頭部及び仙椎（すなわち、理想的なアライメントライン上の２つの周辺点）との間のいかなる強制的な接触もなく、着用者に固定される。細長部材は、後頭部及び仙椎からある程度離れて自由に動き、必要に応じて着用者のより広範囲の動きを可能にする。したがって、このデバイスは、より多用途であり、長期間（例えば、理想的なアライメントが不要な運動の合間に）着用されることができ、着用者が理想的なアライメント及び正しい姿勢を維持するように精神的かつ肉体的に効率的に適応しているため、着用者に理想的なアライメントを強いずにマッスルメモリーを改善することにより、着用者がアライメントまたは姿勢トレーニングデバイスに依存するようになるのを止める。

いくつかの実施形態では、左肩ループ及び右肩ループ及び水平方向固定ストラップ（複数可）は軟質材料で構成され、軟質材料は布である。いくつかの実施形態では、布は伸縮性があり、いくつかのそれらのような実施形態では、布はエラスタンを含む。いくつかの実施形態では、布は低密度材料であり、いくつかのそれらのような実施形態では、布は通気性または透水性の材料である。いくつかの実施形態では、左肩ループ及び右肩ループはネオプレンで構成される。いくつかの実施形態では、水平方向固定ストラップ（複数可）はネオプレンで構成される。いくつかの実施形態では、左肩ループ及び右肩ループ及び水平方向固定ストラップ（複数可）はネオプレンで構成される。

固定システムは、着用者が激しく呼吸している場合、または脊椎の屈曲を伴う動きに従事している場合でさえ、胸椎と接触している第三接触部をしっかりと固定する。また、肩ループ及び水平方向固定ストラップ（複数可）は、日常のさまざまな活動及び運動中に着用者の快適さを向上させる。

肩ループ及び１つ以上の水平方向固定ストラップを使用することにより、デバイスを不快な締め付けで固定する必要がなく、着用者の身体に沿ったデバイスの意図しない垂直方向の動きが防止されることから、デバイスが着用者に確実に取り付けられる。対照的に、胴体を水平方向に取り囲む１つ以上のストラップのみを含むデバイスは、使用中にデバイスが着用者の胴体から落下するのを防ぐために、着用者に締着する必要がある。そのような締着は、不快であり、呼吸及び動きを制限し、痛み及び／またはけがを引き起こす可能性がある。

肩ループは、硬質細長部材に直接取り付けられてもよい、または材料の本体などの別個の本体に取り付けられてから、硬質細長部材に取り付けられてもよい。肩ループは、単一の長さの材料から形成されてよく、または、硬質細長部材に別々に連結される、もしくは別個の本体に別々に連結されてから硬質細長部材に取り付けられる、複数の長さの材料から形成されてもよい。

いくつかの実施形態では、肩ループは、それらの長さに沿ってさまざまな幅を有し、この幅は、肩の上部と接触している部分で最大であり、腕と胴体との間の部分で最小である。いくつかの実施形態では、肩ループは発泡体パッドを含む。これは、着用者の動きの制限を最小にしながら、着用者の身体にかかる肩ループの圧力を低減させるのに役立つ。

肩ループは、第三接触部が胸椎に接触していることを保持するように形成され、特に着用者がランニングなどの垂直方向の動きを伴う運動及び日常の活動に夢中になっている場合、接触部の垂直方向および水平方向の変位を最小にするように形成される。

固定システムは、左肩ループ及び右肩ループを連結するように適合される少なくとも１つの水平方向固定ストラップをさらに含む。いくつかの実施形態では、これは、左肩ループと右肩ループとの間で締め付けるように適合される。いくつかの実施形態では、ストラップは伸縮性がある。いくつかの実施形態では、ストラップは発泡体パッドを含む。これは、着用者の動きの制限を最小にしながら、着用者の身体にかかるストラップの圧力を低減させるのに役立つ。

そのようなストラップは、第三接触部が胸椎に接触していることを保持するのを支援し、特に着用者がクロストレーニングまたはウエイトリフティングなどの水平方向の動きを伴う運動及び日常の活動に夢中になっている場合、接触部の垂直方向及び水平方向の変位を最小にする。水平方向固定ストラップ（複数可）は、使用中に肩ループの位置を固定し続けるのにも役立ち、理想的なアライメントを容易にする正しい位置に硬質細長部材がとどまることを確実にする。

肩ループ及び水平方向固定ストラップ（複数可）の組み合わせにより、細長部材の第三接触部と胸椎との間にしっかり固定された接触が提供されるにもかかわらず、細長部材に対する着用者の後頭部及び仙椎の動きが可能になる。

いくつかの実施形態では、固定システムは、１つ以上の締め付け手段を含み、肩ループまたは水平方向固定ストラップのうちの１つ以上は、締め付け手段によって可逆的に取り外し可能である。いくつかの実施形態では、水平方向固定ストラップのうちの少なくとも１つは、左肩ループ及び右肩ループに取り付けられ、締め付け手段を介して左肩ループと右肩ループとの間で締め付けるように適合されることにより、左肩ループ及び右肩ループを可逆的に連結する。いくつかの実施形態では、使用中に着用者の左肩及び右肩を取り囲む２つの肩ループは、締め付け手段をさらに含む。いくつかの実施形態では、肩ループ及び水平方向固定ストラップ（複数可）のうちの１つ以上は、締め付け手段を含む。

締め付け手段の特定の形態は限定されないが、２つの長さのストラップを合わせて一時的に締め付ける多くの適切な手段が当業者によく知られている。好ましくは、固定ストラップは、締め付け手段によって合わせて一時的に締め付けられるように適合される。すなわち、それらは、着用者が結び目を作って固定することを単に要求するのではなく、適切な適合を含む。

いくつかの実施形態では、締め付け手段は、フックアンドループクロージャを含む。いくつかの実施形態では、締め付け手段は、バックル及びクラスプの留め具を含む。

締め付け手段は、第三者による支援を必要とせずに、着用者による身体へのデバイスの容易な取り付け及び取り外しを促進する。着用者は、さまざまな日常の活動または運動で使用するために、肩ループ及び水平方向固定ストラップの組み合わせを選択することができる。これは、さまざまな活動中に使用するためのより用途の広いデバイスを提供するのに役立つ。例えば、着用者は、ウォーキング中に、またはウエイトリフティング器具のセットアップ中に肩ループのみを選択してもよいが、ランニング中に、またはウエイトリフティングの実行中に水平方向固定ストラップを追加で係合してもよい。

いくつかの実施形態では、固定システムは、１つ以上の調整手段を含み、これらの調整手段は、肩ループまたは水平方向固定ストラップのうちの１つ以上の長さを可逆的に調整するように動作可能である。いくつかの実施形態では、左肩ループ及び右肩ループは、調整手段をさらに各含む。いくつかの実施形態では、水平方向固定ストラップの少なくとも１つは、調整手段をさらに含む。いくつかの実施形態では、肩ループ及び水平方向固定ストラップのうちの１つ以上は、調整手段を含む。

いくつかの実施形態では、調整手段は、フックアンドループクロージャを含み、フック部分及びループ部分の重なり具合により、固定ストラップまたは肩ループの長さが調整される。いくつかの実施形態では、調整手段は、バックルまたはクラスプの締め付け手段を含む。いくつかの実施形態では、調整手段は、摩擦に基づいたラチェットシステムを含む。

調整手段の特定の形態は限定されないが、ストラップの長さを調整するのに多くの適切な手段が当業者によく知られている。いくつかの実施形態では、調整手段は、調整後にストラップを特定の長さで一時的に保持する、または固定する手段を含む。

調整手段により、より広いサイズ範囲の着用者がデバイスを使用することができる。調整手段により、着用者は、第三接触部から胸椎上への圧力を調節すること、両肩及び胴体上の固定ストラップまたは肩ループの圧力を調節すること、ならびにデバイスによって提供される拘束を調節することができる。この結果、デバイスは、さまざまな日常の活動及び運動中に、より快適で使いやすくなる。

硬質細長部材は、着用者の後頭部、仙椎及び胸椎との接触を容易にするのに十分な長さである必要がある。また、それは、使用中に３つの接触部が実質的に同一直線上にとどまるように、十分な剛性または硬度を有する必要がある。本明細書では、「実質的に同一直線上」は、使用中に着用者が細長部材に用いることが予期されることができる垂直抗力の下で、細長部材が直線から最大垂直距離５ｃｍまで、例えば、最大４ｃｍ、最大３ｃｍ、最大２ｃｍ、または最大１ｃｍで変形することを示す（垂直距離は変形時の細長部材の端部の一部分と、線形時のその位置との間で測定される）。

硬質細長部材の特定の材料及び形態は限定されないが、多くの適切な材料及び形状が当業者によく知られている。いくつかの実施形態では、細長部材は円筒形である。いくつかの実施形態では、細長部材は中空である。いくつかの実施形態では、細長部材は円筒形及び中空である。ある特定の実施形態では、細長部材は、アルミニウムなどの適切な金属から作られる。ある特定の実施形態では、細長部材は、適切な硬質プラスチックから作られる。

円筒形は着用者の背面に相補的であり、着用者の肩甲骨の間にフィットするように適合される。また、円筒は、細長部材に沿って単一の接触線を提供し、着用者の背面との正確な接触、及び正確な触覚フィードバックを確実にする（さまざまな接触点を各垂直位置に提供する平面の細長部材などと比較して）。この構成は低重量でもあることにより、着用者が経験する動きの制限が最小になるため、日常の活動及び運動が妨げられない。

いくつかの実施形態では、細長部材は、使用中に硬質細長部材が着用者のウエストよりも下に突出しないような長さである。いくつかの実施形態では、細長部材は、使用中に硬質細長部材が着用者の頭部よりも上に突出しないような長さである。そのような構成は、細長部材の周辺端部が着用者の動きを妨げるのを防ぎ、例えば、低い吊設物の下を走る、またはエクササイズベンチに座るなど、日常の活動及び運動中に、外部からの物体との接触によって細長部材が変位するのを防ぐ。

いくつかの実施形態では、硬質細長部材は固定長を有し、使用中に硬質細長部材が着用者のウエストより下に突出しないような長さの細長部材であるように、及び／または使用中に硬質細長部材が着用者の頭部より上に突出しないような長さの細長部材であるように、着用者はデバイスのサイズを選択する。

いくつかの実施形態では、硬質細長部材は可変長を有し、その細長部材は着用者のウエストより下に突出しない、及び／または着用者の頭部より上に突出しないように、着用者は細長部材の長さを選択することができる。

いくつかの実施形態では、細長部材は、細長部材の長さを可逆的に調整するように適合される少なくとも１つの伸長可能な細長部分をさらに含み、伸長可能な細長部分は、しっかり固定され、細長部材の本体に対して実質的に同一直線上にある。いくつかの実施形態では、細長部材は、２つの伸長可能な細長部分を含む。いくつかの実施形態では、伸長可能な細長部分は、入れ子式同心管状部分を含む。いくつかの実施形態では、伸長可能な細長部分は、複数の取り外し可能な部分を含む。いくつかの実施形態では、伸長可能な細長部分は、折りたたみ機構によって連接される複数の取り外し可能な部分を含む。

いくつかの実施形態では、伸長可能な細長部分は、少なくとも１つの固定クリップによって細長部材の本体に対して、しっかりと固定され、実質的に同一直線上にある。いくつかの実施形態では、固定クリップは摩擦ロックである。いくつかの実施形態では、摩擦ロックはフリップロックである。いくつかの実施形態では、摩擦ロックはツイストロックである。

可変長の細長部材は、単一のデバイスをより広いサイズ範囲の着用者が使用することを可能にすることにより、複数のサイズのデバイスを提供すること、及び着用者間でのデバイスの移行（例えば、ジムなどでの共有デバイスの場合）を容易にすることに関連するコストを削減させる。また、これにより、異なるサイズの固定長の細長部材デバイス間の細長部材の長さが大きく変わることと比較して、着用者が最適なフィットのために細長部材の長さを微調整することができる。

いくつかの実施形態では、固定システムはバッグに組み込まれる。バッグはリュックサックであってもよい。いくつかの実施形態では、バッグは、アライメントデバイスに可逆的に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、固定システムは衣類に組み込まれる。衣類はベストまたはジレを含んでもよい。これにより、デバイスを日常の活動中に簡単に使用することができ、デバイスの見た目がよりよくなる。このデバイスは、身の回り品を運ぶ機能など、追加の便利な機能を設けられる。

いくつかの実施形態では、ウェアラブルアライメントデバイスはセンサを含む。いくつかの実施形態では、センサは、センサデータを生成するように構成される。いくつかの実施形態では、センサは、接触部と着用者の身体との間の接触を感知するように構成される。いくつかの実施形態では、センサは、例えば、垂直方向に対する向きなど、硬質細長部材の向きを感知するように構成される。これは、理想的なアライメントにある場合の好ましい向きが垂直方向であるため、すなわち、仙椎の頂点、胸椎の頂点、及び後頭部の背面を通過する線が垂直方向に対して平行であるため、重要である。この姿勢を取る人は、背面上のひずみレベルが最小になり、けがのリスクが低減する。

いくつかの実施形態では、センサは、細長部材に沿って１つ以上の接触部の周りに配置され、第一、第二及び第三接触部は、任意選択のそれぞれ第一、第二及び第三感知手段を含む。いくつかの実施形態では、第一接触部はセンサを含む。いくつかの実施形態では、第一及び第二接触部は、それぞれ第一及び第二センサを含む。いくつかの実施形態では、第一、第二及び第三接触部は、それぞれ第一、第二及び第三センサを含む。

いくつかの実施形態では、センサは機械的な力センサであり、機械的なセンサは、触覚センサ、力センサまたはロードセルを含む。いくつかの実施形態では、触覚センサ、力センサまたはロードセルは、ピエゾ抵抗センサ、圧電センサ、静電容量センサ、弾性抵抗センサ、力感知抵抗器、圧力センサアレイ、油圧ロードセル、ニューマチックロードセル、または静電容量式ロードセルを含む。機械的な力センサは、それに作用する機械的な力を検知するように適合され、着用者の身体が接触部に接触している場合、及び接触していない場合の機械的な力を区別することができる。

いくつかの実施形態では、センサは近接センサであり、この近接センサは、静電容量式近接センサ、誘導式近接センサ、光電式近接センサ、光近接センサ、または超音波式近接センサである。近接センサは、着用者の身体とデバイスの接触部との間の距離を検知するように適合され、この距離がゼロである場合、着用者の身体は接触部に接触しており、距離がゼロより大きい場合、着用者の身体は接触部に接触していない。

いくつかの実施形態では、センサは、垂直方向に対する硬質細長部材の向きを感知するように適合される加速度計または傾斜計である。これにより、着用者が垂直方向にアライメントされる場合、例えば、第一、第二及び第三接触部（またはそれぞれ後頭部、仙椎及び胸椎）が垂直方向で同一直線上にある場合などを示す機能がデバイスに提供される。

いくつかの実施形態では、デバイスは、第一、第二及び第三接触部にそれぞれ第一、第二及び第三センサ、ならびに硬質細長部材の向きを感知するように適合されるセンサを含む。このようにして、デバイスは、着用者と第一、第二及び第三接触部のそれぞれとの間で接触するかどうかを感知することができるうえ、硬質細長部材の向きを感知することができるため、例えば、着用者は背面上のひずみを減少させる垂直方向の向きを確保することができる。

いくつかの実施形態では、センサデータはカテゴリ化されており、第一データは着用者の身体と接触部との間の接触があることを示し、第二データは着用者の身体と接触部との間の接触がないことを示す。いくつかの実施形態では、センサデータは連続的であり、力または距離は、着用者の身体と接触部との間の接触があること、または接触がないことを示す。

センサの特定の形式は限定されないが、接触部と着用者の身体との間の接触を感知すること、または硬質細長部材の向きを感知すること、及びセンサデータを生成することに適している多くの手段が当業者によく知られている。

いくつかの実施形態では、ウェアラブルアライメントデバイスは、通信手段を含み、これらの通信手段は、センサデータを１つ以上のユーザデバイスと通信するように構成される。いくつかの実施形態では、ユーザデバイスは、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、スマートテレビ、モニタ、タブレット、スマートウォッチ、スマートアイウェア、スマートヘッドホン、またはコンピュータのいずれかを含む。いくつかの実施形態では、通信手段は、センサデータを無線で通信するように構成される。

いくつかの実施形態では、ユーザデバイスは、センサデータを使用可能なフィードバックに変換し、この使用可能なフィードバックにより、着用者が理想的なアライメントを達成するようにガイドするように構成される。いくつかの実施形態では、ユーザデバイスは、アプリケーションを介してセンサデータを使用可能なフィードバックに変換するように構成される。これにより、着用者が第一、第二または第三接触部のいずれかに（それぞれ着用者の後頭部、仙椎または胸椎と）接触させているとき、したがって、理想的なアライメントにあるときを示す機能がデバイスに提供される。

いくつかの実施形態では、フィードバックは、運動感覚フィードバック、ハプティックフィードバック、または触覚フィードバックを含む。いくつかの実施形態では、フィードバックは、オーディオフィードバックを含み、このオーディオフィードバックは、可変空間位置、ピッチ、持続時間、音量、音色、または口頭指示を含む。いくつかの実施形態では、フィードバックはビジュアルフィードバックを含み、このビジュアルフィードバックは、サイン、テキスト、タイポグラフィ、アニメーション、色、照明、写真、イラスト、図またはビデオを含む。

いくつかの実施形態では、ウェアラブルアライメントデバイスは、センサデータを格納するように構成されるメモリを含む。

本発明の第十二態様は、ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むように適合される脊椎アライメントコンポーネントであり、この脊椎アライメントコンポーネントは、コンポーネントの使用中に着用者の動き、位置及び向きのうちの１つ以上を検知する感知手段を含む。

感知手段は、１つ以上のセンサを含んでもよい。感知手段は、コンポーネントの位置または向きを測定するように構成される、１つ以上の位置／向きセンサを含んでもよい。コンポーネントは、測定された位置または向きに基づいてコンポーネントの位置または向きを決定するように構成されるコントローラをさらに含んでもよい。１つ以上のセンサは、それぞれ加速度計、ジャイロスコープ及び／または磁力計から選択されてもよい。センサは慣性計測装置（ＩＭＵ）でもよい。具体的には、センサは、それぞれのセンサ（したがって、それぞれの身体部位）の加速度及び角速度を測定する、１つ以上の加速度計及び１つ以上のジャイロスコープを各含んでもよい。センサは、加速度計及びジャイロスコープを含んでもよく、加速度計及びジャイロスコープは、センサに直交して取り付けられる。センサは、例えば、微小電気機械システム（ＭＥＭＳ）センサであってもよい。センサは、３自由度（３ＤＯＦ）トラッカーであってもよい。他の実施形態では、センサは、６自由度（６ＤＯＦ）トラッカーであってもよい。

第十二態様によるコンポーネントは、硬質細長部材、例えば、第七態様に照らして上記のような硬質細長部材を含んでもよい。硬質細長部材は、第一及び第二センサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第一センサは細長部材の一方の軸方向の末端部に位置しており、第二センサは他方の軸方向の末端部に位置している。第一及び第二センサは、それぞれのセンサ（したがって、これらのセンサに関連するそれぞれの身体部位）の加速度及び角速度を測定する、１つ以上の加速度計及び１つ以上のジャイロスコープを各含んでもよい。

第十二態様によるコンポーネントは、コンポーネントの使用中の着用者の動き、位置及び向きのうちの１つ以上を検知する感知手段をも含むことを条件とする、第一態様によるコンポーネントの構造を有していてもよい。したがって、コンポーネントは、第一及び第二硬質細長部材をも含んでもよい。いくつかの実施形態では、コンポーネントのハウジングは、感知手段を含む。いくつかの実施形態では、コンポーネントのハウジングは、第一及び第二センサを含む。このようにして、着用者の位置、動きまたは向きに関する、一貫性のある有用なデータは、硬質細長部材の配置に関係なく、コンポーネントによって収集されてもよい。これにより、コンポーネントは、硬質細長部材が引き込まれた構成にある場合でも、着用者が理想的なアライメントにあるかどうかに関する情報など、着用者の位置、動きまたは向きに関する有用な情報をユーザに提供することができる。

本発明の第十三態様は、第十二態様による脊椎アライメントコンポーネントを含むウェアラブル脊椎アライメント装置、及びこの装置を着用者の胴体に取り付けるための固定システムである。ウェアラブル脊椎アライメント装置はバックパックであってもよい。

第十三態様のウェアラブル脊椎アライメント装置は、着用者が１つ以上の身体部位の位置、動きまたは向きなどの情報を監視し、それらの位置、動きまたは向きを適合させることで、より最適な状態を達成する手段を提供する。

本発明は、上記のようなその好ましい実施形態に関連して説明されてきたが、本発明の範囲から逸脱することなく、他の多くの可能な修正形態及び変形形態を得ることができることを理解されたい。したがって、添付の請求項または特許請求の範囲が本発明の範囲内にある、それらのような修正形態及び変形形態を網羅することが企図される。

本発明による脊椎アライメントコンポーネントの一実施形態の（ａ）側面図、及び（ｂ）背面図を示す。 本発明による脊椎アライメントコンポーネントの斜視図、（ａ）完全に引き込まれた構成、及び（ｂ）完全に伸長した構成を示す。 （ａ）本発明による脊椎アライメントコンポーネントの一実施形態の一部分の分解図、及び（ｂ）本発明による脊椎アライメントコンポーネントのハウジングの断面図を示す。 図１～３に示される脊椎アライメントコンポーネントを組み込む、本発明によるウェアラブル脊椎アライメント装置の第一実施形態の（ａ）側面図、（ｂ）正面図、及び（ｃ）斜視図を示す。 図４からのウェアラブル脊椎アライメント装置の実施形態の分解図を示す。 図１～３に示される脊椎アライメントコンポーネントを組み込む、本発明によるウェアラブル脊椎アライメント装置の第二実施形態の（ａ）側面図、（ｂ）正面図、及び（ｃ）斜視図を示す。 図６からのウェアラブル脊椎アライメント装置の実施形態の分解図を示す。 図１～３に示される脊椎アライメントコンポーネントをバックパック内に組み込む、本発明によるウェアラブル脊椎アライメント装置の第三実施形態を（ａ）伸長した構成の背面図、（ｂ）伸長した構成の側面図、及び（ｃ）引き込まれた構成の側面図に示す。 図１～３に示される脊椎アライメントコンポーネントをハーネス内に組み込む、本発明によるウェアラブル脊椎アライメント装置の第四実施形態を（ａ）正面図、（ｂ）伸長した構成の背面図、（ｃ）伸長した構成の側面図、及び（ｄ）引き込まれた構成の側面図に示す。 ウェアラブルアライメントデバイスの一実施形態の斜視図である。 ウェアラブルアライメントデバイスの一実施形態の正面図である。 ウェアラブルアライメントデバイスの一実施形態を着用している着用者の斜視図である。 ウェアラブルアライメントデバイスの一実施形態を着用して、理想的なアライメントで位置決めされる着用者の側面図である。 ウェアラブルアライメントデバイスの一実施形態を着用して、理想的なアライメントに位置決めされていない着用者の側面図である。 ウェアラブルアライメントデバイスの別の実施形態の背面図である。

以下の説明では、図中の同様の特徴は、同様の参照番号が与えられている。

図１は、本発明による脊椎アライメントコンポーネント１の第一実施形態の側面図（ａ）、及び背面図（ｂ）を示す。

脊椎アライメントコンポーネントは、２つの硬質細長部材１２ａ及び１２ｂを独立して受容してガイドする、硬質プラスチック材料で作られる細長ハウジング１１で構成される。第一硬質細長部材１２ａは第一アパーチャ（図示せず）を通ってハウジング１１から上方に（図１に見られるように）延出し、第二硬質細長部材１２ｂは第二アパーチャ（図示せず）を通ってハウジング１１から下方に（図１に見られるように）延出する。第一及び第二硬質細長部材１２ａ、１２ｂのそれぞれは、ハウジング１１によって画定される、それぞれの内部チャネル内でハウジング１１と摺動自在に係合する。図１は、第一及び第二硬質細長部材１２ａ、１２ｂのそれぞれが可能な限り最大限までハウジング１１から伸長している、完全に伸長した構成でのコンポーネントを示す。さらなる伸長は、コンポーネント内の戻り止め機構によって防止されてもよく、または単にコンポーネントからの硬質細長部材の完全な取り外しにつながってもよく、その場合、ユーザが細長部材をハウジングに戻すまで、コンポーネントはその機能を果たさなくなる可能性がある。第一硬質細長部材１２ａはハウジング１１から最も遠い第一細長部材の末端部である第一遠位端部１０ａを含み、第二硬質細長部材１２ｂはハウジング１１から最も遠い第二細長部材の末端部である第二遠位端部１０ｂを含む。この完全に伸長した構成では、第一遠位端部１０ａと第二遠位端部１０ｂとの間の変位は最大値を取る。第一及び第二硬質細長部材は、ハウジング内に設けられるそれぞれのチャネルに沿って摺動することにより、ハウジングの内外に独立して可動である。

示される実施形態では、第一及び第二硬質細長部材１２ａ、１２ｂは、それぞれアルミニウムから作られている。

ハウジング１１とそれぞれの第一硬質細長部材１２ａ及び第二硬質細長部材１２ｂとの間で調整可能な締まり嵌め（以下でより詳細に説明される）は、それらの選択された位置を硬質細長部材１２ａ、１２ｂがハウジングのチャネル内で維持することを確実にし、複数の利用可能な軸方向の位置のうちの１つを選択するように調整されることができる。

第一硬質細長部材１２ａは、硬質細長部材から側方に外向きに延出する側方突出部を備える第一キャップ１４ａを含む末端領域を有する。同等のキャップ１４ｂは、第二硬質細長部材１２ｂの末端領域にある。キャップ１４ａ、１４ｂは、ジャイロスコープ及びＢｌｕｅｔｏｏｔｈ接続のハードウェア（図示せず）を含むセンサ機器を各収容する。キャップ１４ａ、１４ｂは、成形された軟性、軟質プラスチック材料またはネオプレンから各形成されることにより、ユーザのそれぞれ後頭部及び仙椎に快適な接触点を提供する。突出部は、ユーザの関連する身体部位との接触を容易にする。

第一及び第二硬質細長部材のそれぞれは、それらの長さに沿って軸方向に向けられたレールを含み、これらのレールは、ハウジング１１のチャネル内の軸方向に向けられた溝部に相補的であり、細長部材とハウジングとの間に固定される嵌め合いを提供する（以下でより詳細に説明される）。

図２は、図１に示される脊椎アライメントコンポーネントの同じ実施形態の斜視図を示す。図２（ａ）では、コンポーネントはその完全に引き込まれた構成で示される。図２（ａ）では、コンポーネントは、その完全に伸長した構成で示される。図２（ａ）に示される完全に引き込まれた構成では、第一遠位端部１０ａと第二遠位端部１０ｂとの間の変位が最小値を取るように、硬質細長部材１２ａ及び１２ｂの両方は、完全に引き込まれるまでハウジング１１に押し込まれた。図２（ｂ）に示される完全に伸長した構成では、第一遠位端部１０ａと第二遠位端部１０ｂとの間の変位が最大値を取るように、硬質細長部材１２ａ及び１２ｂの両方は、完全に伸長するまでハウジング１１から引き出された。図２（ａ）に示される引き込まれた構成は、コンポーネントの運搬または保管に適している場合がある。図２（ｂ）に示される伸長した構成は、以下でより詳細に説明されるように、コンポーネントがウェアラブルアライメントデバイスの一部分として使用されている場合に適していることがある。

図３（ａ）は、各コンポーネントをより詳細に示す、脊椎アライメントコンポーネント１の第一実施形態の一部分の分解図を示す。図３（ｂ）は、ハウジング１１の横断面を示す。

第一硬質細長部材１２ａは、レジリエントな金属から形成される２つのレジリエントな突出部を含む。レジリエントな突出部１３ａ、１３ｂのそれぞれは、２つのアパーチャを画定する平面領域、及び２つの脚部を含む非平面領域を有する。レジリエントな突出部は、ねじ１３ｃ（そのうちの１つのみが図３（ａ）でラベル付けされる）がレジリエントな突出部内の対応するアパーチャを通過し、第一硬質細長部材１２ａ内のねじ穴１３ｄ（そのうちの１つのみが図３（ａ）でラベル付けされる）と係合することによって、第一硬質細長部材１２ａの対向する外向きの端面に取り付けられる。レジリエントな突出部を第一硬質細長部材に取り付けると、平面領域は第一硬質細長部材の外面と同一平面上にあり、非平面領域は第一硬質細長部材の外面から突出する。

キャップ１４ａは、押し込み嵌めによって硬質細長部材１２ａに取り付けられる。キャップ１４ａの下部からの突出部と硬質細長部材１２ａとの間に摩擦嵌めが設けられる。

ハウジング１１は、軸方向に延在する第一チャネル１５ａ及び第二チャネル１５ｂを画定し、これらのチャネルは、ハウジングの全長に沿って延在し、ハウジングのいずれかの端部で開口する（各チャネルがハウジングを通って軸方向に延在する通路または穴部を設けるように）。各チャネルは、チャネルの２つの対向する内壁部に沿って配列される歯部１６の線形アレイを含む。第一硬質細長部材１２ａの表面上のレジリエントな各突出部は、チャネル１５ａの内面に沿って位置する歯部１６のそれぞれの線形アレイと干渉する。これにより、複数の別個の軸方向の位置が提供され、これらの位置では、レジリエントな突出部１３ａ、１３ｂと、歯部１６のアレイとの間の干渉が原因で、第一硬質細長部材１２ａがチャネル１５ａ内に位置していることができる。

ハウジングエンドキャップ１９は、ねじ１９ｃ及び１９ｄを対応するアパーチャ１１６ａ及び１９ｂに通し、ハウジング１１の本体内のねじ穴１１ａ、１１ｂに進めることによって、ハウジング１１の端部に取り付けられる。ハウジングエンドキャップ１９はアパーチャ１９ａを画定し、その寸法は第一硬質細長部材１２ａの寸法に対応することにより、硬質細長部材１２ａは、とまり嵌めを用いてアパーチャ１９ａによって摺動自在に受容される。ハウジングエンドキャップ１９がハウジング１２ａ上の適所に固定される場合、チャネル１５ａの開口部はアパーチャ１９ａを通してアクセス可能であるが、チャネル１５ａの開口部は閉塞される。チャネル１５ｂのこの閉塞された端部は、もう１つの端部（図示せず）からハウジング１１内に引き込まれると、第二硬質細長部材１２ｂにストッパを提供する。第二硬質細長部材１２ｂの端部がハウジングエンドキャップ１９に接合するまで、第二硬質細長部材をチャネル１５ｂ内に押し込み、このハウジングエンドキャップ１９は、チャネル１５ｂの端部を覆うことで、ストッパを提供し、ハウジング１１内への第二硬質細長部材のさらなる引き込みを防止する。

同等のハウジングエンドキャップ（図示せず）がハウジング１１のもう１つの端部上に挿入されるが、逆向きに挿入される。すなわち、ハウジングエンドキャップ内のアパーチャは、チャネル１５ｂの入口へのアクセスを可能にするが、チャネル１５ａを閉塞させる。したがって、第一硬質細長部材１２ａは、第一硬質細長部材１２ａの端部がハウジングエンドキャップ（図示せず）に接合するまで、ハウジング内に押し込まれると、チャネル１５ａに沿って内向きに進むことにより、ハウジング内への第一硬質細長部材のいかなるさらなる動きも妨げられる。

図３（ｂ）は、２つの平行なチャネル１５ａ及び１５ｂがはっきりと見えるハウジング１１の断面図を提供する。これらのチャネルは、それぞれ実質的にＣ字形の断面であり、２つの硬質細長部材１２ａ、１２ｂの実質的にＣ字形の断面を相補する。チャネル１５ａ、１５ｂは、仕切り壁部１１９によって分離される。第一硬質細長部材１２ａ上の平行なレール１２ｃ及び１２ｄは、チャネル１５ａの壁部中の相補的な溝部１８ａ、１８ｂ内で嵌合し、部材１２ａとチャネル１５ａとの間にしっかりと固定された嵌め合いを提供し、チャネル１５ａ内で、そのチャネル１５ａに沿った部材１２ａの摺動運動を容易にする。

ハウジング１１は、４つの側方に延在するフランジ１７（明確にするためにそのうちの１つのみが図３にラベル付けされる）を含み、これらのフランジは、ハウジング１１をウェアラブル脊椎アライメント装置に固定して取り付ける手段を提供する。例えば、フランジ１７を、バッグまたは衣類中の相補的なポケット内に装入してもよい。フランジ１７は、ウェアラブル脊椎アライメント装置内に固定するための取り付け点を提供する、１つ以上のアパーチャ（図示せず）を含んでもよい。

ハウジングは、適切な形状のダイを通してプラスチック材料を押し出すことによって製造されることができる。

図４は、脊椎アライメントコンポーネント１を組み込むウェアラブル脊椎アライメント装置２を示す。図４（ａ）は側面図であり、図４（ｂ）は正面図であり、図４（ｃ）は斜視図である。わかりやすくするために、図４（ａ）～（ｃ）内に複数回現れる、すべての特徴にラベル付けするとは限らない。

ウェアラブル脊椎アライメント装置２は、中空の外部ハウジングまたはシェル２１内の脊椎アライメントコンポーネント１で構成される。中空シェル２１は、半硬質の熱成形されたＥＶＡフォームで作られる凸状のフロントパネル２１ａ、及び織物層で覆われる軟性、軟質の発泡体で作られる平面のバックパネル２１ｂ（図５に示される）で構成される。フロントパネル２１ａ及びバックパネル２１ｂは、バックパネル２１ｂとフロントパネル２１ａの外部フランジ２２との間に縫い付けることによって合わせて固定される。

第一アパーチャ２３ａ（図５に最もよく見える）は、フロントパネル２１ａとバックパネル２１ｂとの間に画定される。第二アパーチャ２３ｂ（図５に最もよく見える）は、フロントパネル２１ａ内に画定される。アパーチャ２３ａ及び２３ｂは、脊椎アライメントコンポーネント１のそれぞれ第一及び第二硬質細長部材１２ａ及び１２ｂを受容するように配列される。脊椎アライメントコンポーネント１のハウジング１１は、中空シェル２１内に存在し、第一及び第二硬質細長部材１２ａ及び１２ｂは、ハウジング１１から出て、中空シェル内のそれぞれアパーチャ２３ａ及び２３ｂを外向きに通って伸長する。装置を組み立てると、最初にコンポーネント１のハウジング１１はフロントパネル２１ａ内に置かれ、第二硬質細長部材１２ｂは第二アパーチャ２３ｂを通過して第二チャネル１５ｂに入り、第一硬質細長部材１２ａは第一アパーチャ２３ａを通過して第一チャネル１５ａに入ってから、バックパネル２１ｂはフロントパネル２１ａに対して置かれ、フランジ２２に沿って適所に縫い付けられることにより、このように作られたアパーチャ２３ａを介して第一硬質細長部材１２ａはフロントパネル２１ａとバックパネル２１ｂとの間を通過する。

バックパネル２１ｂは、バックル２５ａ、２５ｂ、２５ｃ及び２５ｄを維持する、突出する軟質コーナー部２４ａ、２４ｂ、２４ｃ及び２４ｄを含む。バックパネル２１ｂが着用者の背面に対して保持されており、フロントパネル２１ａが着用者から離れて外向きに面している状態で、バックルは、着用者の両肩及びウエストの周りを通るストラップ（図示せず）の端部を受容し、ウェアラブル脊椎アライメント装置２を着用者の胴体に固定するように設計される。

図５は、中空シェル２１内に位置決めされるコンポーネント１を示す、ウェアラブル脊椎アライメント装置２の分解図である。シェル２１のフロントパネル２１ａ内のアパーチャ２３ｂが見える。さらに、細長アパーチャまたはスリット２６ａ及び２６ｂは、バックパネル２１ｂの周辺部に沿って設けられる。スリット２６ａ及び２６ｂは、着用者が中空シェル２１の内部にアクセスするための、特にコンポーネント１のハウジング１１のいずれかの側面上の中空シェル２１内に作られるキャビティにアクセスするためのアクセス点を提供する。これらのキャビティは、装置が使用中でありながら、個人の所有物を保管するのに有用な保管設備を着用者に提供する。図５のスリット２６ａ及び２６ｂは、リヤパネル２１ｂの軟質の布を引いてスリット開口部の断面を拡大することによって開口されることができる。バックパネルの布のレジリエントな性質は、布が解放されると、スリット開口部の断面が狭いサイズに戻るため、特定の閉口手段、例えばファスナまたはボタンなどがさらなる固定のために設けられてもよいが、それらのような閉口手段が必要とされないことを意味する。

シェル２１の中空設計は、ハウジング１１のいずれかの側面上のシェル２１内にキャビティ（図示せず）を作製する。

図５の残りの特徴は、前の図面を参照して説明されている。

図６は、ウェアラブル脊椎アライメント装置３の第二実施形態を示す。図４（ａ）は側面図であり、図４（ｂ）は正面図であり、図４（ｃ）は斜視図である。この装置のすべての特徴は、バックパネル３１ｂ内に細長アパーチャを設ける代わりに、ウェアラブル脊椎アライメント装置３が中空シェル３１のフロントパネル３１ａ内に細長アパーチャ３６ａ及び３６ｂを設けることを除き、図４に示されるウェアラブル脊椎アライメント装置２の特徴に対応する。細長アパーチャ３６ａ及び３６ｂのそれぞれは、アパーチャを閉口するためのファスナ機構３７を含む。

図７は、中空シェル３１内に位置決めされるコンポーネント１を示す、ウェアラブル脊椎アライメント装置３の分解図である。

図８は、バックパック４１に組み込まれる脊椎アライメントコンポーネント１を含むウェアラブル脊椎アライメント装置４を示す。コンポーネント１は、コンポーネントをバックパックに固定することによって、例えば、縫い付けてコンポーネントを適所に不可逆的に固定することによって、バックパック４１に組み込まれてもよい。図８（ａ）は、第一硬質細長部材１２ａの第一接触部が着用者の後頭部に隣接して、第二硬質細長部材１２ｂの第二接触部が着用者の仙椎に隣接するように、コンポーネント１の第一及び第二硬質細長部材１２ａ、１２ｂがハウジング１１から完全に伸長している背面図を示す。第三接触部は、ハウジング１１上にあり、バックパックが着用されている間、ショルダーストラップによって、着用者の胸椎に対して常に固定される。

図８に示されるバックパックなどのウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込まれるコンポーネントを使用すると、着用者は、コンポーネントが他の人に見えることが望ましくない場合のバックパックの通常の日常的な使用中に、コンポーネント１の第一及び第二硬質細長部材１２ａ、１２ｂの一方または両方をバックパックに向けてハウジング１１に押し込むことによって、それらを引き込むことができる。図８（ｃ）は、第一及び第二硬質細長部材１２ａ、１２ｂの両方が見えるのを最小にするように、それらがハウジング１１内に完全に引き込まれているような装置の配置を示す。これにより、第一及び第二硬質細長部材１２ａ、１２ｂが他の人に見えない状態で、必要に応じて通常のバックパックとして使用されることできる多用途の装置が着用者に提供される。

着用者が装置を姿勢補助具として使用することを望む場合、例えば、運動を行う場合、この装置は、第一及び第二硬質細長部材１２ａ、１２ｂをハウジング１１から引き離すことによって、それら第一及び第二硬質細長部材１２ａ、１２ｂを伸長させてもよい。あるいは、着用者は、第一及び第二硬質細長部材１２ａ、１２ｂのうちの１つのみを伸長させて、残りの部材を引き込まれた構成のままにしてもよい。例えば、着用者は、着座位置を用いて、着座中に良好な姿勢を確実にすることができるように、第一硬質細長部材１２ａのみを伸長させて後頭部に接触させることを望むことがある。

細長部材の１つを伸長させ、後頭部と第一接触部との間、及び仙椎と第二接触部との間の接触を確実にするように、この細長部材の本体を位置決めすることによって、着用者は理想的なアライメントを達成する。

図９は、ユーザの胴体への固定に適合されるハーネス５１に組み込まれる脊椎アライメントコンポーネント１を含むウェアラブル脊椎アライメント装置５の代替の実施形態を示す。ハーネスは、示されるように、着用者の両肩を取り囲むように配列される第一及び第二ショルダーストラップ５２、５３を含む。また、ハーネスは、着用者の胴体の前面全体に取り付け可能な左ストラップコンポーネント及び右ストラップコンポーネントで構成される水平方向ストラップ５４を含む。示される実施形態では、左ストラップコンポーネント及び右ストラップコンポーネントは、フックアンドループ型の留め具を用いて取り付け可能であるが、当業者に知られている任意の適切な締め付け機構を用いてもよい。締め付けられると、水平方向ストラップが着用者の胴体、例えば着用者のウエストの周りを通ることにより、コンポーネントが着用者の背面にさらに固定されるため、コンポーネントが胸椎との接触から離れて動くリスクが最小になる。

本発明のさらなる実施形態では、図１～３に示されるコンポーネントは、複数の位置／向きセンサを含む。例えば、コンポーネントの位置または向きを測定する２つ以上のセンサが設けられてもよい。一実施形態では、センサをハウジング１１内に含む。例えば、ハウジング１１の１つの端部でエンドキャップ１９の近くに位置している（またはそのエンドキャップ１９に取り付けられる）第一センサ、及びハウジングのもう１つの端部でエンドキャップ（図示せず）の近くにある（またはそのエンドキャップに取り付けられる）第二センサがあってもよい。そのような実施形態は、硬質細長部材が伸長しているか、引き込まれているかに関係なく、位置または向きのデータの測定を容易にする。

図１０から１４には、本発明の第七態様の装置の一実施形態である、ウェアラブル脊椎アライメント装置１００のさらなる実施形態１００が示される。

図１０は、３つの接触部１１１、１１２、１１３を有する、硬質細長部材１１０を含むウェアラブルアライメントデバイス１００を示す。第一接触部１１１、第二接触部１１２、及び第三接触部１１３は、硬質細長部材に沿って同一直線上に配列される。

硬質細長部材１１０は、硬質プラスチックから形成され、実質的に円筒形であり、着用者の後頭部と仙椎との間の距離にほぼ等しい長さである。それは、細長部材の中間部分を取り囲み、保定する布製シース１１５によって固定システム１１４に取り付けられる。代替の実施形態では、硬質細長部材１１０は、コンポーネントのハウジングがシース１１５内の固定システムに取り付けられている状態で、図１～３を参照して上記に説明されるような脊椎アライメントコンポーネントによって元の位置に戻される。

図１１は、左及び右肩ループ１２０、１２１、ならびに２つの水平方向固定ストラップ１２２、１２３を含む固定システム１１４を示す。肩ループ１２０、１２１は着用者の両肩を取り囲むように配置され、２つの水平方向固定ストラップ１２２、１２３は着用者の前面を横切って左肩ループ及び右肩ループを連結する。水平方向固定ストラップ１２２、１２３は、左肩ループ及び右肩ループを一時的かつ可逆的に連結するためのバックル及びクラスプの留め具１２４、ならびに水平方向固定ストラップの長さを可逆的に調整するための摩擦に基づいたアジャスタ１２５を含む。

図１２、１３ａ及び１３ｂは、ウェアラブルアライメントデバイス１００の第一実施形態を着用している着用者１３０を示す。着用者は、留め具１２４を解放して水平方向固定ストラップ１２２、１２３を外し、アジャスタ１２５を緩めて、水平方向固定ストラップ１２２、１２３の長さを増加させることによって、デバイスを装着する。着用者は、自分の左腕を左肩ループ１２０に通し、自分の右腕を右肩ループ１２１に通す。左肩ループ１２０及び右肩ループ１２１は着用者の両肩を取り囲み、硬質細長部材１１０は着用者の背面の周りに位置決めされる。

着用者は、バックル及びクラスプの留め具１２４を係合することによって、自分の前面を横切る水平方向固定ストラップ１２２、１２３を締め付ける。着用者は、硬質細長部材１１０を自分の背面の中央内に固定して置くために、摩擦に基づいたアジャスタ１２５を通してストラップを引くことによって、水平方向固定ストラップの長さを調整する。第三接触部１１３は、着用者の胸椎１３３に対して固定される。このデバイスは、硬質細長部材を着用者のウエストまたは頭部に固定するためのいかなる手段も含まない。

第一接触部１１１は後頭部１３１の周りに配置されるが、第一接触部は着用者が理想的なアライメントにある場合にのみ後頭部と接触している。したがって、着用者は、デバイスからの制限が最小になっている状態で、自分の頭部を自由に回転させ、うなずかせ、振って、動かすことができる。

第三接触部１１３は仙椎１３３の周りに配置されるが、第三接触部は着用者が理想的なアライメントにある場合にのみ仙椎と接触している。したがって、着用者は、デバイスからの制限が最小になっている状態で、自分の殿部及び背下部を自由に回転させ、曲げ、動かすことができる。

図１３ａは、理想的なアライメントに位置決めされる着用者を示す。第一、第二及び第三接触部１１１、１１２、１１３は、後頭部、仙椎及び胸椎１３１、１３２、１３３と接触している。図１３ｂは、理想的なアライメントに位置決めされていない着用者を示す。第三接触部１１３のみが胸椎１３３と接触しており、第一及び第二接触部１１１、１１２は、後頭部及び仙椎１３１、１３２と接触していない。

これにより、着用者が理想的なアライメントから離れると、第一接触部１１１または第二接触部１１２のうちの少なくとも１つがそれぞれ後頭部１３１及び仙椎１３２から離れることが実証される。理想的なアライメントを強いる、着用者の頭部またはウエストの周りに固定手段がないため、着用者は独立して自分の身体を理想的なアライメントに動かす。着用者は、硬質細長部材からの触覚フィードバックを使用して、理想的なアライメントが達成されていると決定する。着用者は、デバイスを着用しながら日常の活動及び運動を行い、触覚フィードバックを使用して理想的なアライメントを維持する。それにより、彼らは、日常の活動及び運動を行いながら、理想的なアライメント及び正しい姿勢を維持するように精神的かつ肉体的に適応する。

図面を参照して、ウェアラブルアライメントデバイス２００の第二実施形態が図１４に示される。

図１４は、本明細書で議論されるウェアラブルアライメントデバイスの第一実施形態の特徴を含むウェアラブルアライメントデバイス２００を示す。図１４は、肩甲骨の間で着用者の脊椎に沿って位置決めされる硬質細長部材を示す。

このデバイスは、下部の伸長可能な細長部分２５１、及び上部の伸長可能な細長部分２５２をさらに含む。伸長可能な細長部分は、硬質細長部材２５３の本体と同心であり、その中から入れ子式で伸長して、硬質細長部材の全長を調整する。下部固定クリップ２５４及び上部固定クリップ２５５は、硬質細長部材２５３の本体から伸長可能な細長部分２５１、２５２の伸長を固定する。クリップは、硬質細長部材の本体に対して硬質のある伸長可能な細長部分を保持し、接触部の共線性を維持する。クリップはフリクションロッククリップであり、フリップロックによって操作可能である。

着用者は、フリクションロッククリップ２５４、２５５のフリップロックを開き、伸長可能な細長部分を硬質細長部材２５３の本体の内に、または外に摺動させることによって、伸長可能な細長部分２５１、２５２の伸長を調整する。着用者は、第一接触部を自分の後頭部の近位に配置し、第二接触部を自分の仙椎の近位に配置し、そのうえ、硬質細長部材の周辺部を着用者のウエストより下、または着用者の頭部より上に突出させないように、硬質細長部材の全長を調整する。

図１４は、第一及び第二接触部２５８、２５９の周りに配置される第一及び第二センサ２５６、２５７を示す。センサ２５６、２５７は、着用者の身体が接触部と接触すると感知して、そのデータをユーザデバイスに通信する、力センサ及び無線通信手段を含む。

また、デバイスは、硬質細長部材が垂直方向にアライメントされると感知し、これをユーザデバイスとの通信を介してユーザにフィードバックする、傾斜計（図示せず）を含む。

着用者は、ユーザデバイスからのフィードバックを使用して、理想的なアライメントが達成されていると判定する。着用者は、ユーザデバイスからの記録されたフィードバックを使用して、日常の活動及び運動中に理想的なアライメントが達成されている場合、または達成されていない場合に見直す。それにより、彼らは、日常の活動及び運動を行いながら、理想的なアライメント及び正しい姿勢を維持するように精神的かつ肉体的に適応する。

本発明が２つの実施形態に関連して説明されてきたが、本発明の範囲から逸脱することなく、他の多くの可能な実施形態を行うことができることを理解されたい。したがって、添付の請求項または特許請求の範囲が本発明の範囲内にある、それらのような実施形態を網羅することが企図される。

本開示のさらなる態様及び実施形態
以下の番号付きの条項は、本開示のさらなる態様及び実施形態を規定する。

条項１．第一接触部、第二接触部及び第三接触部を含む硬質細長部材であって、その長さに沿って前記第一接触部、前記第二接触部及び前記第三接触部は配置されることにより、ウェアラブルアライメントデバイスが着用者によって着用されると、前記第一接触部、前記第二接触部及び前記第三接触部が同一直線上に配列されて、前記着用者のそれぞれ後頭部、仙椎及び胸椎に接触するように配置される、前記硬質細長部材と、
前記着用者の左肩及び右肩を取り囲むように適合される左肩ループ及び右肩ループ、ならびに前記着用者の前面を横切って前記左肩ループ及び前記右肩ループを連結するように適合される少なくとも１つの水平方向固定ストラップを有する固定システムと、
を含み、
前記デバイスが前記着用者によって着用されると、前記固定システムは前記胸椎と接触している前記第三接触部を固定するように配置され、前記第一接触部及び前記第二接触部はそれぞれ前記後頭部及び前記仙椎から離れて可動なままである、ウェアラブルアライメントデバイス。

条項２．前記ウェアラブルアライメントデバイスは、前記着用者のウエストを取り囲むように配列される固定ストラップを含まない、条項１に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項３．前記ウェアラブルアライメントデバイスは、前記着用者の頭部を取り囲むように配列される固定ストラップを含まない、条項１または条項２のいずれかに記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項４．前記少なくとも１つの水平方向固定ストラップは締め付け手段を含み、前記締め付け手段は、前記着用者の前面を横切って前記水平方向固定ストラップを可逆的に取り外せるように動作可能である、条項１から３のいずれか１項に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項５．少なくとも１つの肩ループは締め付け手段を含み、前記締め付け手段は、前記肩ループを、取り囲む前記着用者の肩から可逆的に取り外せるように動作可能である、条項１から４のいずれか１項に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項６．前記締め付け手段はバックル及びクラスプを含む、条項４または条項５のいずれかに記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項７．前記少なくとも１つの水平方向固定ストラップは調整手段を含み、前記調整手段は、前記水平方向固定ストラップの長さを可逆的に調整するように動作可能である、条項１から６のいずれか１項に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項８．前記少なくとも１つの肩ループは調整手段を含み、前記調整手段は、前記肩ループの長さを可逆的に調整するように動作可能である、条項１から７のいずれか１項に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項９．前記調整手段は摩擦に基づいたアジャスタを含む、条項７または条項８のいずれかに記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項１０．前記硬質細長部材は円筒形である、条項１から９のいずれか１項に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項１１．前記硬質細長部材はアルミニウムなどの適切な金属からなる、条項１から１０のいずれか１項に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項１２．前記硬質細長部材は、前記硬質細長部材の前記長さを可逆的に調整するように適合される少なくとも１つの伸長可能な細長部分を含み、前記伸長可能な細長部分は、前記細長部材の本体に対して、しっかりと固定されて同一直線上にある、条項１から１１のいずれか１項に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項１３．前記硬質細長部材は、２つの伸長可能な細長部分を含む、条項１２に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項１４．前記固定システムはバッグに組み込まれる、条項１から１３のいずれか１項に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項１５．前記固定システムは衣類に組み込まれる、条項１から１３のいずれか１項に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項１６．感知手段であって、接触部と前記着用者の身体との間の接触を感知し、センサデータを生成するように適合される、前記感知手段、及び通信手段であって、前記センサデータを１つ以上のユーザデバイスと通信するように適合される、前記通信手段をさらに含む、条項１から１５のいずれか１項に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項１７．前記感知手段は、前記第一接触部及び前記第二接触部の周りに配置される、条項１６に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項１８．前記感知手段は、前記第一接触部の周りに配置される、条項１６に記載のウェアラブルアライメントデバイス。

条項１９．条項１から１８のいずれか１項に記載の前記着用者のアライメントを改善するウェアラブルアライメントデバイスを使用する方法。

条項２０．条項１から１９のいずれか１項に記載のウェアラブルアライメントデバイスを製造する方法。

Claims (30)

1. ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むように適合される脊椎アライメントコンポーネントであって、
   第一遠位端部を有する第一硬質細長部材、及び
   第二遠位端部を有する第二硬質細長部材、
   を含み、
   前記第一硬質細長部材及び前記第二硬質細長部材は前記第一遠位端部と前記第二遠位端部との間の変位を調整するために、互いに対して独立して可動である、前記脊椎アライメントコンポーネント。
2. 前記第一硬質細長部材及び前記第二硬質細長部材のそれぞれを受容するハウジングをさらに含み、
   前記第一硬質細長部材及び前記第二硬質細長部材のそれぞれは、前記ハウジングから可逆的に伸長可能であり、
   前記第一硬質細長部材及び前記第二硬質細長部材は前記ハウジング内に引き込まれると、前記第一遠位端部及び前記第二遠位端部のそれぞれは前記ハウジングの外部に残る、請求項１に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
3. 前記第一硬質細長部材及び前記第二硬質細長部材のそれぞれは、前記ハウジング内で摺動自在に受容され、前記第一硬質細長部材及び前記第二硬質細長部材のそれぞれは前記ハウジング内で軸方向に摺動可能である、請求項２に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
4. 前記第一硬質細長部材は前記ハウジングから第一方向に伸長可能であり、前記第二硬質細長部材は前記ハウジングから第二方向に伸長可能であり、
   前記第一方向は前記第二方向に正反対である、請求項２または３に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
5. 前記ハウジングは第一チャネル及び第二チャネルを画定する硬質細長ハウジングであり、前記第一チャネルは前記第一硬質細長部材を受容するように適合され、前記第二チャネルは前記第二硬質細長部材を受容するように適合され、
   前記第一硬質細長部材及び前記第二硬質細長部材のそれぞれは前記ハウジング内に摺動自在に各受容される、請求項２から４のいずれか１項に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
6. 前記第一チャネル及び前記第二チャネルは、前記ハウジングによって画定され、仕切り壁部によって分離される、平行なチャネルである、請求項５に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
7. 前記第一チャネル及び前記第二チャネルのそれぞれは、前記ハウジングの軸方向の全長に沿って延在する、請求項５または６に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
8. 前記ハウジングと、前記第一硬質細長部材及び前記第二硬質細長部材のそれぞれとの間の摩擦嵌め機構を含む、請求項２から７のいずれか１項に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
9. 前記摩擦嵌め機構は、前記第一硬質細長部材及び前記第二硬質細長部材のそれぞれの外面上にレジリエントな突出部を含み、前記レジリエントな突出部は前記ハウジングの内面に沿って配設される歯部の線形アレイと協働することにより、前記硬質細長部材が前記ハウジングに対して動かされると、前記突出部は前記歯部の線形アレイに沿って動き、前記レジリエントな突出部と、前記線形アレイからの１つ以上の歯部との間の干渉は前記ハウジングに対する特定の位置内での前記硬質細長部材の一時的な固定を容易にする、請求項８に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
10. 前記コンポーネントは、ウェアラブルコンポーネントへの固定のための取り付け手段を含むことによって、前記ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むように適合される、請求項１から９のいずれか１項に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
11. 前記コンポーネントは、前記ウェアラブルコンポーネントへの前記固定のための前記取り付け手段を前記ハウジング上に含むことによって、前記ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むように適合される、請求項２から９のいずれか１項に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
12. 前記取り付け手段は、前記ハウジングの本体から外向きに延出する１つ以上のフランジを含み、前記１つ以上のフランジは、それぞれ、固定手段が通過することができる１つ以上のアパーチャを任意選択で各含む、請求項１１に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
13. 前記第一遠位端部と前記第二遠位端部との間の前記変位は、ユーザが理想的なアライメントにあると、前記ユーザの後頭部と仙椎との間の距離に対応するように調整可能である、請求項１から１２のいずれか１項に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
14. 前記第一遠位端部及び前記第二遠位端部のそれぞれは、
    感知手段であって、接触部と着用者の身体との間の接触を感知し、センサデータを生成するように適合される、前記感知手段と、
    通信手段であって、前記センサデータを１つ以上のユーザデバイスと通信するように適合される、前記通信手段と、
    を含む、請求項１から１３のいずれか１項に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
15. 前記第一細長コンポーネント及び前記第二細長コンポーネントのそれぞれは、前記第一遠位端部及び前記第二遠位端部のそれぞれに隣接する拡大した輪郭を有する末端領域を含む、請求項１から１４のいずれか１項に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
16. 前記拡大した輪郭は、一方向に側方に延出する前記末端領域の突出部によって提供される、請求項１５に記載の脊椎アライメントコンポーネント。
17. 請求項１から１６のいずれか１項に記載の脊椎アライメントコンポーネントを含むウェアラブル脊椎アライメント装置、及び前記装置を着用者の胴体に取り付ける固定システム。
18. 外部ハウジングを含み、
    前記脊椎アライメントコンポーネントは、前記外部ハウジング内に保持され、
    前記外部ハウジングは、１つ以上のストラップを含む固定システムによって前記着用者の前記胴体に固定するように適合され、
    前記外部ハウジングは、前記第一硬質細長部材及び前記第二硬質細長部材のそれぞれが各通過する第一アパーチャ及び第二アパーチャを画定する、請求項１７に記載のウェアラブル脊椎アライメント装置。
19. １つ以上のキャビティは、前記脊椎アライメントコンポーネントと、前記外部ハウジングの内壁部との間に画定される、請求項１８に記載のウェアラブル脊椎アライメント装置。
20. 前記脊椎アライメントコンポーネントは、前記外部ハウジングに固定して取り付けられる、請求項１８または１９に記載のウェアラブル脊椎アライメント装置。
21. 前記脊椎アライメントコンポーネントは、縫い付けによって前記外部ハウジングに固定して取り付けられる、請求項２０に記載のウェアラブル脊椎アライメント装置。
22. 請求項１から１６のいずれか１項に記載の脊椎アライメントコンポーネント、及びバックパックを含むウェアラブル脊椎アライメント装置であって、前記脊椎アライメントコンポーネントは前記バックパックに固定して取り付けられる、前記ウェアラブル脊椎アライメント装置。
23. 前記脊椎アライメントコンポーネントは、縫い付けによって前記バックパックに固定して取り付けられる、請求項２２に記載のウェアラブル脊椎アライメント装置。
24. 請求項１から１６のいずれか１項に記載の脊椎アライメントコンポーネントを含むウェアラブル脊椎アライメント装置、及び前記装置をユーザの胴体に固定するように適合されるハーネス。
25. ユーザの姿勢を矯正する、請求項１から１６のいずれか１項に記載の脊椎アライメントコンポーネント、または請求項１７から２４のいずれか１項に記載の装置の使用。
26. ウェアラブルアライメントデバイスまたは装置における、請求項１から１６のいずれか１項に記載の脊椎アライメントコンポーネントの使用。
27. 前記ウェアラブルアライメントデバイスまたは装置はバックパックを含む、請求項２６に記載の使用。
28. ウェアラブル脊椎アライメント装置に組み込むように適合される脊椎アライメントコンポーネントであって、前記脊椎アライメントコンポーネントは、前記コンポーネントの使用中に着用者の動き、位置、及び向きのうちの１つ以上を検知する感知手段を含む、脊椎アライメントコンポーネント。
29. ウェアラブル脊椎アライメント装置であって、第十二態様による前記脊椎アライメントコンポーネント、及び前記装置を着用者の胴体に取り付ける固定システムを含む、ウェアラブル脊椎アライメント装置。
30. 前記装置はバックパックである、請求項２９に記載のウェアラブル脊椎アライメント装置。

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