JP2022533227A - N-(4-(4-(シクロプロピルメチル)ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)キノリン-8-スルホンアミドの結晶性塩形態 - Google Patents

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Abstract

以下の構造式によって表される化合物(I)の様々な結晶性塩形態が、本明細書に提供される:非結晶性塩形態を含む薬学的組成物、それらの製造のための方法、および例えば、ピルビン酸キナーゼ欠損症などのピルビン酸キナーゼに関連する状態を治療するためのそれらの使用も、提供される。JPEG2022533227000045.jpg3376

Description

関連出願
本出願は、2019年5月22日に出願された米国仮出願第62/851,344号の利益を主張し、そのすべての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
ピルビン酸キナーゼ欠損症(PKD)は、PKLR遺伝子の劣性変異によるピルビン酸キナーゼR(PKR)酵素の欠損によって引き起こされる赤血球の疾患である(Wijk et al.Human Mutation,2008,30(3)446-453)。PKR活性化因子は、PKD、サラセミア(例えば、ベータサラセミア)、無ベータリポタンパク血症またはバッセン・コルツヴァイク症候群、鎌状赤血球症、発作性夜間ヘモグロビン尿症、貧血(例えば、先天性貧血(例えば、酵素異常症)、溶血性貧血(例えば、遺伝性および/もしくは先天性溶血性貧血、後天性溶血性貧血、ホスホグリセリン酸キナーゼ欠損によって引き起こされる慢性溶血性貧血、慢性疾患の貧血、非球状溶血性貧血または遺伝性球状赤血球症)を治療するのに有益であり得る。PKDの治療は、輸血、脾臓摘出術、鉄過剰症に対処するためのキレート療法、および/または他の疾患関連の罹患率への介入を含む支持的なものである。しかしながら現在、PKDの根本的な原因、すなわち生涯にわたる溶血性貧血の病因を治療する承認された薬は存在しない。
本明細書で化合物(I)と称される、N-(4-(4-(シクロプロピルメチル)ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)キノリン-8-スルホンアミドは、ピルビン酸キナーゼ(PKR)の赤血球アイソフォームのアロステリック活性化因子である。例えば、WO2011/002817およびWO2016/201227を参照されたく、それらの内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
Figure 2022533227000002

化合物(I)は、PKDを治療するために開発され、現在第2相臨床治験で調査中である。例えば、米国臨床治験識別子NCT02476916を参照されたい。その治療上の利点を考慮すると、単離、製造、および製剤開発を容易にするため、ならびに保存安定性を高めるために、化合物(I)の代替的な形態を開発する必要がある。この文脈において、化合物(I)の非結晶性および結晶性ヘミ硫酸塩形態は、国際出願第PCT/US2018/062197号に例証され、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。本発明は、化合物(I)の代替的な結晶性塩形態をさらに開示する。
国際公開第2011/002817号 国際公開第2016/201227号
Wijk et al.Human Mutation,2008,30(3)446-453
形態Aと称される化合物(I)の結晶性ベシル酸塩形態が、本明細書に提供される。
また、形態Bおよび形態Cと称される化合物(I)の結晶性フマル酸塩形態も、提供される。
また、形態Dおよび形態Eと称される化合物(I)の結晶性ゲンチジン酸塩形態も、提供される。
また、形態Fおよび形態Gと称される化合物(I)の結晶性塩酸塩形態も、提供される。
また、形態Hと称される化合物(I)の結晶性マレイン酸塩形態も、提供される。
また、形態Iと称される化合物(I)の結晶性マロン酸塩形態も、提供される。
また、形態Jおよび形態Kと称される化合物(I)の結晶性リン酸塩形態も、提供される。
また、形態Lと称される化合物(I)の結晶性酒石酸塩形態も、提供される。
また、形態Mと称される化合物(I)の結晶性トシル酸塩(tosylate)形態も、提供される。
また、結晶性塩形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMを含む薬学的組成物、それらの製造のための方法、および例えば、PKDなどのピルビン酸キナーゼに関連する状態を治療するためのそれらの使用も、本明細書に提供される。
結晶性ベシル酸塩形態AのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性ベシル酸塩形態Aの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。 結晶性フマル酸塩形態BのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性フマル酸塩形態Bの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。 結晶性フマル酸塩形態CのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性フマル酸塩形態Cの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。 結晶性ゲンチジン酸塩形態DのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性ゲンチジン酸塩形態Dの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。 結晶性ゲンチジン酸塩形態EのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性ゲンチジン酸塩形態Eの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。 結晶性塩酸塩形態FのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性塩酸塩形態Fの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。 結晶性塩酸塩形態GのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性塩酸塩形態Gの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。 結晶性マレイン酸塩形態HのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性マレイン酸塩形態Hの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。 結晶性マロン酸塩形態IのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性マロン酸塩形態Iの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。 結晶性リン酸塩形態JのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性リン酸塩形態Jの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。 結晶性リン酸塩形態KのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性リン酸塩形態Kの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。 結晶性酒石酸塩形態LのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性酒石酸塩形態Lの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。 結晶性トシル酸塩形態MのX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 結晶性トシル酸塩形態Mの熱重量分析(TGA)サーモグラムおよび示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムの組み合わせを示す。
定義
本明細書で使用される場合、「結晶性」は、原子の位置に長距離原子秩序が存在する化合物の固体形態を指す。固体の結晶性性質は、例えば、X線粉末回折パターンを調査することにより確認できる。XRPDが、XRPDで鋭い強度ピークを示す場合、化合物は、結晶性である。
単独で使用する場合、「形態A」、「形態B」、「形態C」、「形態D」、「形態E」、「形態F」、「形態G」、「形態H」、「形態I」、「形態J」、「形態L」、および「形態M」という用語は、それぞれ、化合物(I)の結晶性ヘミ硫酸塩形態A1、B、C、D、E、F、G、H、I、J、L、およびMを指す。「形態A」、「結晶性形態A」、および「化合物(I)の結晶性ベシル酸塩形態A」という用語は、互換的に使用される。同様に、「形態B」、「結晶性形態B」、および「化合物(I)の結晶性フマル酸塩形態B」は、互換的に使用される。同様に、「形態C」、「結晶性形態C」、および「化合物(I)の結晶性フマル酸塩形態C」は、互換的に使用される。同様に、「形態D」、「結晶性形態D」、および「化合物(I)の結晶性ゲンチジン酸塩形態D」は、互換的に使用される。同様に、「形態E」、「結晶性形態E」、および「化合物(I)の結晶性ゲンチジン酸塩形態E」は、互換的に使用される。同様に、「形態F」、「結晶性形態F」、および「化合物(I)の結晶性塩酸塩形態F」は、互換的に使用される。同様に、「形態G」、「結晶性形態G」、および「化合物(I)の結晶性塩酸塩形態G」は、互換的に使用される。同様に、「形態H」、「結晶性形態H」、および「化合物(I)の結晶性マレイン酸塩形態H」は、互換的に使用される。同様に、「形態I」、「結晶性形態I」、および「化合物(I)の結晶性マロン酸塩形態I」は、互換的に使用される。同様に、「形態J」、「結晶性形態J」、および「化合物(I)の結晶性リン酸塩形態J」は、互換的に使用される。同様に、「形態K」、「結晶性形態K」、および「化合物(I)の結晶性リン酸塩形態K」は、互換的に使用される。同様に、「形態L」、「結晶性形態L」、および「化合物(I)の結晶性酒石酸塩形態L」は、互換的に使用される。同様に、「形態M」、「結晶性形態M」、および「化合物(I)の結晶性トシル酸塩形態M」は、互換的に使用される。
別段の指定がない限り、化合物(I)の任意の所与の塩について、化合物(I)の結晶性塩形態は、各々単一の結晶性形態である。「単結晶性形態」は、化合物(I)の記載された結晶性塩形態が、単結晶または各結晶が同じ結晶形態を有する複数の結晶として存在することを意味する。特定の結晶形態の重量パーセントは、特定の結晶形態の重量を、存在する他の結晶形態の重量と、存在する非結晶性形態の重量とを足した特定の結晶の合計重量で割ったものに、100%を掛けることにより決定される。
化学的純度は、開示された形態が、異なる化学構造を有する材料を含まない程度を指す。開示された結晶形態内における化合物の化学的純度は、化合物の重量を、化合物の重量と、異なる化学構造を有する材料/不純物の重量との合計で割ったものに100%、すなわち重量パーセントを掛けたものを意味する。
「無水」および「無水物」という用語は、互換的に使用され、参照された結晶性形態が、結晶格子中に実質的に水を有しないことを意味し、例えば、カールフィッシャー分析により決定されるように1.5重量%未満である。
「溶媒和物」という用語は、化学量論的もしくは非化学量論的な量の溶媒和物、または溶媒の混合物が、結晶構造に組み込まれている結晶性化合物を指す。
「水和物」という用語は、化学量論的または非化学量論的量の水が、結晶構造に組み込まれている結晶性化合物を指す。水和物は、結晶構造に組み込まれた溶媒が水である、溶媒和物である。化合物に関して使用される場合、「無水」という用語は、結晶構造に組み込まれた溶媒を実質的に含まないことを意味する。
「非結晶性(amorphous)」という用語は、非結晶性(non-crystalline)状態または形態で存在する固体を意味する。非結晶性固体は、分子の無秩序な配置であるため、識別可能な結晶格子または単位格子を有せず、定義可能な長距離秩序化を有しない。固体の固体状態の秩序化は、当技術分野で既知の標準的な技術により、例えば、X線粉末回折(XRPD)または示差走査熱量測定(DSC)により決定され得る。非結晶性固体は、例えば、偏光顕微鏡を使用する複屈折により、結晶性固体と区別することもできる。
本明細書に記載される結晶性形態のX線粉末回折パターンの2シータ値は、機器ごとにわずかに異なり得、また温度のばらつき、試料置き換え、および内部標準の有無などの要因による、試料調製のばらつきおよびバッチごとのばらつきによっても異なり得る。したがって、別段の定義がない限り、本明細書に記載されるXRPDパターン/割り当ては、絶対的なものとして解釈されるべきではなく、±0.2度で変化できる。この変動が、結晶形態の明確な識別を妨げることなく、上記の要因を説明するであろうことは、当技術分野で周知である。別段の指定がない限り、本明細書に提供される2シータ値は、Cu Kα1放射線を使用して取得された。
定義された図の「実質的に同じXRPDパターン」または「実質的に類似のX線粉末回折パターン」は、比較の目的で、示されているピークの少なくとも90%が存在することを意味する。比較の目的で、最も強いピークの強度の±5%など、示されているものからのピーク強度のある程度の変動が許容されることを、さらに理解されたい。
試料中の別の結晶性形態に対する1つの結晶性形態の量は、既知の重量比を有する2つの結晶性形態の一連の混合物を調製することと、各々についてXRPDスペクトルを取得することによって評価され得る。例えば、試料中の結晶性フマル酸塩形態Bおよび形態Cの相対量は、それぞれ、図3および図5に示される結晶性形態Bおよび形態Cの1つ以上の特徴的なピークを選択することと、それらの相対強度を、試料XRPDにおけるそれらの相対強度を混合物XRPDにおけるそれらの相対強度と相関させることとによって評価され得る。
例えば、本明細書のDSCピークの温度値は、機器ごとにわずかに異なり得、また試料調製におけるばらつき、バッチごとのばらつき、および環境要因にも依存する。したがって、別段の定義がない限り、本明細書に記載される温度値は、絶対的なものとして解釈されるべきではなく、±5度または±2度で変化できる。
「周囲温度」および「室温」という用語は、互換的に使用され、直接の周囲に関連する気温の範囲、すなわち、20~25℃(68~77°F)を指し、15~30℃(59~86°F)の逸脱が許容されるが、ただし、平均運動温度が、United States Pharmacopeia-National Formulary(USP-NF)のガイドラインに従うことにより、25℃(77°F)を超えないことを条件とする。
本明細書に記載の化合物の「有効量」は、状態の治療において治療的利益を提供するか、またはその状態に関連する1つ以上の症状を遅延させるかもしくは最小限に抑えるのに十分な量である。「有効量」および「治療有効量」という用語は、互換的に使用される。一態様において、化合物の有効量は、単独でまたは他の療法と組み合わせた治療剤の量を意味し、状態の治療において治療的利益を提供する。「有効量」という用語は、全体的な療法を改善し、状態の症状、兆候、もしくは原因を低減もしくは回避し、かつ/または別の治療剤の治療有効性を強化する量を包含し得る。特定の実施形態において、有効量は、野生型または変異体PKRの測定可能な活性化を引き起こすのに十分な量である。特定の実施形態において、有効量は、制御することを必要とする血中の2,3-ジホスホグリセリン酸レベルを制御するか、またはピルビン酸キナーゼ欠損症(PKD)、溶血性貧血(例えば、慢性溶血性貧血、遺伝性非球状貧血)、鎌状赤血球症、サラセミア(アルファサラセミア、ベータサラセミア、または輸血非依存性サラセミアなど)、遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症、無ベータリポタンパク血症(またはバッセン・コルツヴァイク症候群)、発作性夜間ヘモグロビン尿症、後天性溶血性貧血(例えば、先天性貧血(例えば、酵素異常症))、慢性疾患の貧血を治療するか、または2,3-ジホスホグリセリン酸レベルの増加に関連する疾患もしくは状態(例えば、肝臓疾患)を治療するのに十分な量である。特定の実施形態において、有効量は、野生型もしくは変異体PKRの測定可能な活性化を引き起こし、かつ制御することを必要とする血中の2,3-ジホスホグリセリン酸レベルを制御するか、またはピルビン酸キナーゼ欠損症(PKD)、溶血性貧血(例えば、慢性溶血性貧血、遺伝性非球状貧血)、鎌状赤血球症、サラセミア(アルファサラセミア、ベータサラセミア、または輸血非依存性サラセミアなど)、遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症、無ベータリポタンパク血症(またはバッセン・コルツヴァイク症候群)、発作性夜間ヘモグロビン尿症、後天性溶血性貧血(例えば、先天性貧血(例えば、酵素異常症))、慢性疾患の貧血を治療するか、または2,3-ジホスホグリセリン酸レベルの増加に関連する疾患もしくは状態(例えば、肝臓疾患)を治療するのに十分な量である。一態様において、有効量は、ベースラインからHb濃度を1.0g/dL以上(1.5g/dL以上、または2.0g/dL以上など)増加させる対象のヘモグロビン応答を生じさせるのに必要な量である。一態様において、対象のベースラインHb濃度は、本明細書で記載される化合物で治療する前の全ての利用可能なHb濃度の平均である。特定の態様において、有効量は、患者の輸血負担を低減させるために必要な量である。一態様において、有効量は、例えば、0.1~100mg/kg体重/日などの、提供された化合物の0.01~100mg/体重kg/日である。
本明細書で使用される場合、輸血負担の低減は、少なくとも5週間以内の治療で輸血されたRBC単位の数の少なくとも20%の低減を意味する。特定の実施形態において、輸血負担の低減は、少なくとも5週間以内の治療で輸血されたRBC単位の数の33%以上の低減である。特定の実施形態において、輸血負担の低減は、少なくとも10週間(例えば、少なくとも20週間または少なくとも24週間)以内の治療で輸血されたRBC単位数の33%以上の低減である。
本明細書で使用される場合、鎌状赤血球症(SCD)、ヘモグロビンSS疾患、および鎌状赤血球貧血は、互換的に使用される。鎌状赤血球症(SCD)は、鎌状ヘモグロビン(HbS)の存在によって引き起こされる遺伝性の血液障害である。特定の実施形態において、SCDを有する対象は、自身の赤血球中にヘモグロビンSまたは鎌状ヘモグロビンと称される異常なヘモグロビンを有する。特定の実施形態において、SCDを有する人々は、体にヘモグロビンSを生成させる少なくとも1つの異常遺伝子を有する。特定の実施形態において、SCDを有する人々は、2つのヘモグロビンS遺伝子、ヘモグロビンSSを有する。
サラセミアは、遺伝性の血液疾患であり、グロビン遺伝子のうちの1つ以上における疾患を引き起こすバリアントによって、αグロビン産生対βグロビン産生の正常な比率が破壊される。特定の実施形態において、アルファグロビン凝集体(βサラセミアで見られるような)は、容易に沈殿し、これは、赤血球(RBC)膜を破壊し、酸化ストレスをもたらす。特定の実施形態において、ベータグロビン四量体(α-サラセミアに見られるHb H)は、一般に溶解性が高いが、依然として不安定であり、沈殿を形成する可能性がある。グロビン鎖合成の不均衡は、Hb濃度の正味の低減につながる可能性があり、RBC前駆体の生存に劇的な影響を及ぼし、最終的に骨髄および髄外部位での早期の破壊をもたらす(Cappellini et al,2014)。特定の実施形態において、障害は、多数の赤血球を破壊し、これが貧血につながる。特定の実施形態において、サラセミアは、アルファサラセミアである。特定の実施形態において、サラセミアは、ベータサラセミアである。他の実施形態において、サラセミアは、輸血非依存性サラセミアである。他の実施形態において、サラセミアは、ベータサラセミア中間体である。他の実施形態において、サラセミアは、Hb Eベータサラセミアである。他の実施形態において、サラセミアは、1つ以上のアルファ遺伝子の変異を伴うベータサラセミアである。
本明細書で使用される「活性化する」という用語は、野生型ピルビン酸キナーゼR(wt PKR)の活性を(測定可能なほど)増加させるか、もしくは野生型ピルビン酸キナーゼR(wt PKR)活性をwt PKRの基礎活性レベルよりも高いレベルに増加させる薬剤、または変異体ピルビン酸キナーゼR(mPKR)の活性を(測定可能なほど)増加させるか、もしくは変異体ピルビン酸キナーゼR(mPKR)活性を、変異体PKRの基礎活性レベルよりも高いレベル、例えば、野生型PKRの活性の20%、40%、50%、60%、70%、80%、90%もしくは100%であるレベルに増加させる薬剤を意味する。
本明細書において使用される「濃厚赤血球」またはPRBCという用語は、血漿のほとんどの遠心分離および除去によって全血の単位から生成された赤血球を指す。特定の実施形態において、PRBC単位は、少なくとも約95%のヘマトクリットを有する。特定の実施形態において、PRBC単位は、少なくとも約90%のヘマトクリットを有する。特定の実施形態において、PRBC単位は、少なくとも約80%のヘマトクリットを有する。特定の実施形態において、PRBC単位は、少なくとも約70%のヘマトクリットを有する。特定の実施形態において、PRBC単位は、少なくとも約60%のヘマトクリットを有する。特定の実施形態において、PRBC単位は、少なくとも約50%のヘマトクリットを有する。特定の実施形態において、PRBC単位は、少なくとも約40%のヘマトクリットを有する。特定の実施形態において、PRBC単位は、少なくとも約30%のヘマトクリットを有する。特定の実施形態において、PRBC単位は、少なくとも約20%のヘマトクリットを有する。特定の実施形態において、PRBC単位は、少なくとも約10%のヘマトクリットを有する。
「治療」、「治療する(treat)」、および「治療する(treating)」という用語は、本明細書に記載される場合、疾患もしくは障害、またはその1つ以上の症状の進行の回復、緩和、発症の可能性の低減、または進行の阻害を指す。いくつかの実施形態において、治療は、1つ以上の症状が発症している後に施され得、すなわち、治療的処置である。他の実施形態において、治療は、症状のない状態で施され得る。例えば、治療は、症状の発症前に(例えば、症状の履歴に照らして、かつ/または遺伝的もしくは他の感受性因子に照らして)感受性の高い個体に施され得、すなわち、予防的治療である。治療は、症状が回復している後も、例えば、それらの再発の可能性を低減させるか、または遅延させるために継続され得る。
本明細書で使用される場合、「対象」および「患者」という用語は、互換的に使用され得、治療を必要とする哺乳動物、例えば、コンパニオンアニマル(例えば、イヌ、ネコなど)、家畜(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギなど)、および実験動物(例えば、ラット、マウス、モルモットなど)を意味する。典型的には、対象は、治療を必要とするヒトである。特定の実施形態において、「対象」という用語は、疾患の治療を必要とするヒト対象を指す。特定の実施形態において、「対象」という用語は、PKDの治療を必要とするヒト対象を指す。特定の実施形態において、「対象」という用語は、サラセミアの治療を必要とするヒト対象を指す。特定の実施形態において、「対象」という用語は、鎌状赤血球症の治療を必要とするヒト対象を指す。特定の実施形態において、「対象」という用語は、疾患の治療を必要とする18歳を超えるヒトの成人を指す。特定の実施形態において、「対象」という用語は、疾患の治療を必要とする18歳以下のヒトの子供を指す。特定の実施形態において、対象は、定期的な輸血を必要とする患者である。本明細書で使用される場合、定期的な輸血は、治療前の52週間の期間における少なくとも4回の輸血エピソードを指す。特定の実施形態において、定期的な輸血は、治療前の52週間の期間における少なくとも5回の輸血エピソードを指す。特定の実施形態において、定期的な輸血は、治療前の52週間の期間における少なくとも6回の輸血エピソードを指す。特定の実施形態において、定期的な輸血は、治療前の52週間の期間における少なくとも7回の輸血エピソードを指す。特定の実施形態において、鎌状赤血球症、サラセミア、定期的な輸血下のPKD、および輸血非依存性PKDから選択される少なくとも1つの適応症を有する対象は、ソタテルセプト(sotatercept)(ACE-011)、ルスパテルセプト(luspatercept)(ACE-536)、ルキソリチニブ、または遺伝子療法に曝露されていない。特定の実施形態において、かかる対象は、チトクロムP450(CYP)3A4の阻害剤、CYP3A4の強力な誘導剤、P-糖タンパク質(P-gp)の強力な阻害剤、またはジゴキシンを服用していない。特定の実施形態において、かかる対象は、慢性的な抗凝固療法、同化ステロイド、造血刺激剤(例えば、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、トロンボポエチン)を受けていないか、またはスルホンアミドに対してアレルギー性でない。
「薬学的に許容される担体」という用語は、それが製剤化される化合物の薬理学的活性に悪影響を及ぼさず、かつヒトの使用に対して安全でもある、無毒性担体、アジュバント、またはビヒクルを指す。
本明細書で使用される、化合物の特定の結晶形態、非結晶性形態、またはそれらの混合物を特徴付けるために使用される数値または値の範囲と組み合わせて使用される場合の「約」および「およそ」という用語は、値または値の範囲が、特定の結晶形態、非結晶性形態、またはそれらの混合物を説明しながら、当業者に合理的であるとみなされる程度まで逸脱し得ることを意味する。
例示的な形態
以下の構造式によって表される化合物(I)のベシル酸塩が本明細書に提供され、
Figure 2022533227000003
化合物(I)とベシル酸との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)のベシル酸塩は、結晶性形態である。態様の一実施形態において、化合物(I)のベシル酸塩は、無水である。1つの具体的な実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)15.4°、15.9°、21.3°、および23.3°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Aである。別の具体的な実施形態において、結晶性形態Aは、2Θ角度(±0.2°)15.4°、15.9°、21.3°、および23.3°でのX線粉末回折ピーク、ならびに18.4°、19.0°、20.7°、および24.5°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の代替形態において、結晶性形態Aは、2Θ角度(±0.2°)15.4°、15.9°、18.4°、19.0°、20.7°、21.3°、23.3°、および24.5°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の代替形態において、結晶性形態Aは、2Θ角度(±0.2°)12.7°、14.5°、15.4°、15.9°、18.4°、19.0°、20.7°、21.3°、23.3°、23.6°、24.1°、および24.5°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Aは、図1と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な具体的な実施形態において、結晶性形態Aは、218.3℃(開始温度)での鋭い吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~215℃の0.3%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Aはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Aは、図2と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Aは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Aは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Aは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
また、以下の構造式によって表される化合物(I)のフマル酸塩も本明細書に提供され、
Figure 2022533227000004
化合物(I)とフマル酸との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)のフマル酸塩は、結晶性形態である。1つの具体的な態様において、化合物(I)のフマル酸塩は、溶媒和物である。さらに明記すると、化合物(I)のフマル酸塩は、水和物である。一実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)17.8°、24.7°、25.0°、および33.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Bである。別の実施形態において、結晶性形態Bは、2Θ角度(±0.2°)17.8°、24.7°、25.0°、および33.1°でのX線粉末回折ピーク、ならびに4.1°、8.2°、14.8°、および21.3°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の実施形態において、結晶性形態Bは、2Θ角度(±0.2°)4.1°、8.2°、14.8°、17.8°、21.3°、24.7°、25.0°、および33.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の実施形態において、結晶性形態Bは、2Θ角度(±0.2°)4.1°、8.2°、10.8°、14.8°、15.3°、17.8°、20.5°、21.3°、21.7°、24.7°、25.0°、および33.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の実施形態において、結晶性形態Bは、図3と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な実施形態において、結晶性形態Bは、75.3、193.2および251.3℃(開始温度)での3つの吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~100℃の2.2%の重量損失、同様に100~225℃の4.3%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Bはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Bは、図4と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Bは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の実施形態に記載される結晶性形態Bは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の実施形態に記載される結晶性形態Bは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
また、以下の構造式によって表される化合物(I)のフマル酸塩も本明細書に提供され、
Figure 2022533227000005
化合物(I)とフマル酸との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)のフマル酸塩は、結晶性形態である。態様の一実施形態において、化合物(I)のフマル酸塩は、無水である。1つの具体的な実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)15.6°、16.1°、18.7°、および25.2°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Cである。別の具体的な実施形態において、結晶性形態Cは、2Θ角度(±0.2°)15.6°、16.1°、18.7°、および25.2°でのX線粉末回折ピーク、ならびに11.5°、18.2°、21.3°、および24.1°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Cは、2Θ角度(±0.2°)11.5°、15.6°、16.1°、18.2°、18.7°、21.3°、24.1°、および25.2°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Cは、2Θ角度(±0.2°)8.5°、11.5°、15.6°、16.1°、17.8°、18.2°、18.7°、21.0°、21.3°、24.1°、25.2°、27.8°、および29.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Cは、図5と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な具体的な実施形態において、結晶性形態Cは、252.4℃(開始温度)での鋭い吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~200℃の1.3%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Cはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Cは、図6と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Cは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Cは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Cは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
また、以下の構造式によって表される化合物(I)のゲンチジン酸塩も本明細書に提供され、
Figure 2022533227000006
化合物(I)とゲンチジン酸との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)のゲンチジン酸塩は、結晶性形態である。態様の一実施形態において、化合物(I)のゲンチジン酸塩は、無水である。1つの具体的な実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)16.9°、21.7°、22.4°、および23.9°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Dである。別の具体的な実施形態において、結晶性形態Dは、2Θ角度(±0.2°)16.9°、21.7°、22.4°、および23.9°でのX線粉末回折ピーク、ならびに4.5°、13.2°、16.1°、および18.1°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Dは、2Θ角度(±0.2°)4.5°、13.2°、16.1°、16.9°、18.1°、21.7°、22.4°、および23.9°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Dは、2Θ角度(±0.2°)4.5°、13.2°、13.6°、16.1°、16.9°、18.1°、21.7°、22.4°、23.0°、23.9°、27.1°、および27.3°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Dは、図7と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な具体的な実施形態において、結晶性形態Dは、191.3および225.1℃(開始温度)での2つの吸熱ならびに193.3℃(開始温度)での発熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~215℃の1.4%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Dはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Dは、図8と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Dは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Dは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Dは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
また、以下の構造式によって表される化合物(I)のゲンチジン酸塩も本明細書に提供され、
Figure 2022533227000007
化合物(I)とゲンチジン酸との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)のゲンチジン酸塩は、結晶性形態である。1つの具体的な実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)18.2°、21.6°、22.1°、および22.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Eである。別の具体的な実施形態において、結晶性形態Eは、2Θ角度(±0.2°)18.2°、21.6°、22.1°、および22.7°でのX線粉末回折ピーク、ならびに13.5°、16.5°、18.0°、および23.7°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Eは、2Θ角度(±0.2°)13.5°、16.5°、18.0°、18.2°、21.6°、22.1°、22.7°、および23.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Eは、2Θ角度(±0.2°)11.8°、13.5°、16.5°、18.0°、18.2°、21.6°、22.1°、22.7°、23.7°、24.1°、25.8°、および27.3°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Eは、図9と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な具体的な実施形態において、結晶性形態Eは、192.4℃(開始温度)での鋭い吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~190℃の2.6%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Eはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Eは、図10と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Eは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Eは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Eは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
また、以下の構造式によって表される化合物(I)の塩酸塩も本明細書に提供され、
Figure 2022533227000008
化合物(I)と塩酸との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)の塩酸塩は、結晶性形態である。1つの具体的な態様において、化合物(I)の塩酸塩は、溶媒和物である。さらに明記すると、化合物(I)の塩酸塩は、水和物である。一実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)11.3°、15.3°、15.8°、および23.4°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Fである。別の具体的な実施形態において、結晶性形態Fは、2Θ角度(±0.2°)11.3°、15.3°、15.8°、および23.4°でのX線粉末回折ピーク、ならびに18.0°、19.0°、19.9°、および22.8°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の実施形態において、結晶性形態Fは、2Θ角度(±0.2°)11.3°、15.3°、15.8°、18.0°、19.0°、19.9°、22.8°、および23.4°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の実施形態において、結晶性形態Fは、2Θ角度(±0.2°)11.3°、15.3°、15.8°、15.9°、18.0°、19.0°、19.9°、20.0°、22.8°、23.4°、23.6°、25.6°、および27.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の実施形態において、結晶性形態Fは、図11と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な実施形態において、結晶性形態Fは、105.7、203.7および247.9℃(開始温度)での3つの吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~75℃の2.6%の重量損失、同様に75~200℃の0.5%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Fはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Fは、図12と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Fは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の実施形態に記載される結晶性形態Fは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の実施形態に記載される結晶性形態Fは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
また、以下の構造式によって表される化合物(I)の塩酸塩も本明細書に提供され、
Figure 2022533227000009
化合物(I)と塩酸との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)の塩酸塩は、結晶性形態である。態様の一実施形態において、化合物(I)の塩酸塩は、無水である。1つの具体的な実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)7.7°、17.5°、22.9°、および25.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Gである。別の具体的な実施形態において、結晶性形態Gは、2Θ角度(±0.2°)7.7°、17.5°、22.9°、および25.7°でのX線粉末回折ピーク、ならびに10.1°、17.3°、20.9°、および25.2°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Gは、2Θ角度(±0.2°)7.7°、10.1°、17.3°、17.5°、20.9°、22.9°、25.2°、および25.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Gは、2Θ角度(±0.2°)5.6°、7.7°、10.1°、16.6°、17.3°、17.5°、18.8°、20.9°、22.9°、25.2°、および25.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Gは、図13と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な具体的な実施形態において、結晶性形態Gは、263.9℃(開始温度)での鋭い吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~200℃の1.1%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Gはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Gは、図14と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Gは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Gは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Gは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
また、以下の構造式によって表される化合物(I)のマレイン酸塩も本明細書に提供され、
Figure 2022533227000010
化合物(I)とマレイン酸との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)のマレイン酸塩は、結晶性形態である。態様の一実施形態において、化合物(I)のマレイン酸塩は、無水である。1つの具体的な実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)21.4°、21.6°、24.5°、および26.2°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Hである。別の具体的な実施形態において、結晶性形態Hは、2Θ角度(±0.2°)21.4°、21.6°、24.5°、および26.2°でのX線粉末回折ピーク、ならびに10.8°、19.9°、20.0°、および20.8°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Hは、2Θ角度(±0.2°)10.8°、19.9°、20.0°、20.8°、21.4°、21.6°、24.5°、および26.2°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Hは、2Θ角度(±0.2°)10.8°、15.8°、16.5°、18.3°、19.4°、19.9°、20.0°、20.8°、21.4°、21.6°、24.5°、および26.2°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Hは、図15と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な具体的な実施形態において、結晶性形態Hは、200.4℃(開始温度)での鋭い吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~190℃の0.5%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Hはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Hは、図16と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Hは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Hは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Hは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
また、以下の構造式によって表される化合物(I)のマロン酸塩も本明細書に提供され、
Figure 2022533227000011
化合物(I)とマロン酸との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)のマロン酸塩は、結晶性形態である。態様の一実施形態において、化合物(I)のマロン酸塩は、無水である。1つの具体的な実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)20.3°、20.7°、21.3°、および25.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Iである。別の具体的な実施形態において、結晶性形態Iは、2Θ角度(±0.2°)20.3°、20.7°、21.3°、および25.1°でのX線粉末回折ピーク、ならびに12.1°、17.0°、18.2°、および21.5°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Iは、2Θ角度(±0.2°)12.1°、17.0°、18.2°、20.3°、20.7°、21.3°、21.5°、および25.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Iは、2Θ角度(±0.2°)12.1°、16.1°、17.0°、18.2°(二重項)、20.3°、20.7°、21.3°、21.5°、22.0°、23.4°、および25.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Iは、図17と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な具体的な実施形態において、結晶性形態Iは、171.6℃(開始温度)での鋭い吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~150℃の1.3%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Iはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Iは、図18と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Iは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Iは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Iは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
また、以下の構造式によって表される化合物(I)のリン酸塩も本明細書に提供され、
Figure 2022533227000012
化合物(I)とリン酸との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)のリン酸塩は、結晶性形態である。1つの具体的な態様において、化合物(I)のリン酸塩は、溶媒和物である。さらに明記すると、化合物(I)のリン酸塩は、水和物である。一実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)17.4°、20.0°、21.9°、および22.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Jである。別の実施形態において、結晶性形態Jは、2Θ角度(±0.2°)17.4°、20.0°、21.9°、および22.1°でのX線粉末回折ピーク、ならびに12.8°、14.2°、22.5°、および24.2°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の実施形態において、結晶性形態Jは、2Θ角度(±0.2°)12.8°、14.2°、17.4°、20.0°、21.9°、22.1°、22.5°、および24.2°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の実施形態において、結晶性形態Jは、2Θ角度(±0.2°)12.8°、13.4°、14.2°、15.0°、17.4°、20.0°、20.7°、21.9°、22.1°、22.5°、24.2°、および24.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の実施形態において、結晶性形態Jは、図19と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な実施形態において、結晶性形態Jは、65.4、209.2および220.1℃(開始温度)での3つの吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~200℃の2.3%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Jはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Jは、図20と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Jは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の実施形態に記載される結晶性形態Jは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の実施形態に記載される結晶性形態Jは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
また、以下の構造式によって表される化合物(I)のリン酸塩も本明細書に提供され、
Figure 2022533227000013
化合物(I)とリン酸との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)のリン酸塩は、結晶性形態である。態様の一実施形態において、化合物(I)のリン酸塩は、無水である。1つの具体的な実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)13.4°、15.4°、20.3°、および21.8°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Kである。別の具体的な実施形態において、結晶性形態Kは、2Θ角度(±0.2°)13.4°、15.4°、20.3°、および21.8°でのX線粉末回折ピーク、ならびに15.0°、17.9°、24.9°、および27.6°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Kは、2Θ角度(±0.2°)13.4°、15.0°、15.4°、17.9°、20.3°、21.8°、24.9°、および27.6°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Kは、2Θ角度(±0.2°)12.6°、12.9°、13.4°、15.0°、15.4°、16.4°、17.9°、18.7°、20.3°、21.8°、24.9°、および27.6°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Kは、図21と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な具体的な実施形態において、結晶性形態Kは、228.0℃(開始温度)での鋭い吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~200℃の0.8%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Kはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Kは、図22と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Kは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Kは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Kは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
また、以下の構造式によって表される化合物(I)の酒石酸塩も本明細書に提供され、
Figure 2022533227000014
化合物(I)と酒石酸との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)の酒石酸塩は、結晶性形態である。1つの具体的な態様において、化合物(I)の酒石酸塩は、溶媒和物である。さらに明記すると、化合物(I)のリン酸塩は、水和物である。一実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)7.4°、13.7°、14.4°、および22.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Lである。別の実施形態において、結晶性形態Lは、2Θ角度(±0.2°)7.4°、13.7°、14.4°、および22.7°でのX線粉末回折ピーク、ならびに14.8°、22.9°、23.4°、および27.7°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の実施形態において、結晶性形態Lは、2Θ角度(±0.2°)7.4°、13.7°、14.4°、14.8°、22.7°、22.9°、23.4°、および27.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の実施形態において、結晶性形態Lは、2Θ角度(±0.2°)7.4°、13.2°、13.7°、14.4°、14.8°、17.0°、20.0°、21.5°、22.2°、22.7°、22.9°、23.4°、および27.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の実施形態において、結晶性形態Lは、図23と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な実施形態において、結晶性形態Lは、77.2および112.2℃(開始温度)での2つの吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~150℃の8.2%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Lはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Lは、図24と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Lは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の実施形態に記載される結晶性形態Lは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の実施形態に記載される結晶性形態Lは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
また、以下の構造式によって表される化合物(I)のトシル酸塩も本明細書に提供され、
Figure 2022533227000015
化合物(I)とトシル酸(tosylic acid)との間のモル比は、1:1である。
一態様において、化合物(I)のリン酸塩は、結晶性形態である。態様の一実施形態において、化合物(I)のリン酸塩は、無水である。1つの具体的な実施形態において、結晶性形態は、2Θ角度(±0.2°)15.7°、17.8°、22.1°、および24.5°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Mである。別の具体的な実施形態において、結晶性形態Mは、2Θ角度(±0.2°)15.7°、17.8°、22.1°、および24.5°でのX線粉末回折ピーク、ならびに12.9°、15.9°、18.8°、および21.8°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Mは、2Θ角度(±0.2°)12.9°、15.7°、15.9°、17.8°、18.8°、21.8°、22.1°、および24.5°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Mは、2Θ角度(±0.2°)12.9°、13.5°、15.7°、15.9°、17.8°、18.8°、19.0°、19.8°、20.0°、21.8°、22.1°、および24.5°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる。さらに別の具体的な実施形態において、結晶性形態Mは、図25と実質的に類似のX線粉末回折パターンにより特徴付けされる。
1つの代替的な具体的な実施形態において、結晶性形態Mは、122.4および195.2℃(開始温度)での2つの吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)、または20~125℃の1.3%の重量損失、同様に125~200℃の0.2%の重量損失の熱重量分析(TGA)、またはその両方により特徴付けされ、結晶性形態Mはまた、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。代替的に、結晶性形態Mは、図26と実質的に類似の示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により特徴付けされ、結晶性形態Mは、上述のもののうちのいずれかから選択される2Θ角度でのXRPDピークを含んでもよい。
別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Mは、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である。
さらに別の代替形態において、上述の具体的な実施形態に記載される結晶性形態Mは、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の化学純度を有する。
組成物および投与
開示される結晶性形態(例えば、結晶性形態A)のうちの1つ以上を、薬学的に許容される担体と共に含む薬学的組成物が、本明細書に提供される。提供される組成物中の結晶性形態の量は、対象のPKRを測定可能に調節するのに有効であるような量である。
本明細書に記載される薬学的組成物は、薬理学の分野で既知の任意の方法により調製することができる。一般に、かかる調製方法は、開示される結晶性形態(例えば、結晶性形態A)のうちの1つ以上を担体および/または1つ以上の他の補助成分と会合させ、次いで、必要および/または所望の場合に、生成物を所望の単回または多回用量単位に成形および/または包装するステップを含む。
提供される薬学的組成物の製造に使用される薬学的に許容される担体は、不活性希釈剤、分散剤および/もしくは造粒剤、界面活性剤および/もしくは乳化剤、崩壊剤、結合剤、防腐剤、緩衝剤、潤滑剤、ならびに/または油を含む。ココアバターおよび坐剤ワックスなどの担体、着色剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤、ならびに芳香剤も、組成物中に存在し得る。
例示的な希釈剤は、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウム乳糖、ショ糖、セルロース、微結晶性セルロース、カオリン、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプン、トウモロコシデンプン、粉砂糖、およびそれらの混合物を含む。
例示的な造粒剤および/または分散剤は、ジャガイモデンプン、トウモロコシデンプン、タピオカデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、粘土、アルギン酸、グアーガム、柑橘パルプ、寒天、ベントナイト、セルロース、および木製品、天然スポンジ、陽イオン交換樹脂、炭酸カルシウム、ケイ酸、炭酸ナトリウム、架橋ポリ(ビニルピロリドン)(クロスポビドン)、ナトリウムカルボキシメチルデンプン(ナトリウムデンプングリコレート)、カルボキシメチルセルロース、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース(クロスカルメロース)、メチルセルロース、アルファ化デンプン(デンプン1500)、微結晶性デンプン、水不溶性デンプン、カルシウムカルボキシメチルセルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum)、ラウリル硫酸ナトリウム、四級アンモニウム化合物、およびそれらの混合物を含む。
例示的な界面活性剤および/または乳化剤は、天然乳化剤(例えば、アカシア、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、軟骨、コレステロール、キサンタン、ペクチン、ゼラチン、卵黄、カゼイン、ウール脂肪、コレステロール、ワックス、およびレシチン)、コロイド状粘土(例えば、ベントナイト(ケイ酸アルミニウム)およびVeegum(ケイ酸アルミニウムマグネシウム))、長鎖アミノ酸誘導体、高分子量アルコール(例えば、ステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール、モノステアリン酸トリアセチン、ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸グリセリル、およびモノステアリン酸プロピレングリコール、ポリビニルアルコール)、カルボマー(例えば、カルボキシポリメチレン、ポリアクリル酸、アクリル酸ポリマー、およびカルボキシビニルポリマー)、カラギーナン、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、粉末セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース)、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween(登録商標) 20)、ポリオキシエチレンソルビタン(Tween(登録商標) 60)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween(登録商標) 80)、ソルビタンモノパルミテート(Span(登録商標) 40)、ソルビタンモノステアレート(Span(登録商標) 60)、ソルビタントリステアレート(Span(登録商標) 65)、モノオレイン酸グリセリル、モノオレイン酸ソルビタン(Span(登録商標) 80)、ポリオキシエチレンエステル(例えば、ポリオキシエチレンモノステアレート(Myrj 45)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリオキシメチレンステアレート、およびSolutol)、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(例えば、Cremophor(登録商標))、ポリオキシエチレンエーテル(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(Brij 30))、ポリ(ビニル-ピロリドン)、ジエチレングリコールモノラウレート、トリエタノールアミンオレエート、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸エチル、オレイン酸、ラウリン酸エチル、ラウリル硫酸ナトリウム、Pluronic F-68、Poloxamer-188、臭化セトリモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、ドキュセートナトリウム、および/またはそれらの混合物を含む。
例示的な結合剤は、デンプン(例えば、トウモロコシデンプンおよびデンプンペースト)、ゼラチン、糖類(例えば、ショ糖、ブドウ糖、デキストロース、デキストリン、糖蜜、乳糖、ラクチトール、マンニトールなど)、天然および合成ガム(例えば、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アイリッシュモスの抽出物、パンワー(panwar)ガム、ガティ(ghatti)ガム、イサポール(isapol)殻の粘液、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶性セルロース、酢酸セルロース、ポリ(ビニル-ピロリドン)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum)、およびカラマツアラボガラクタン(larch arabogalactan))、アルギン酸、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、無機カルシウム塩、ケイ酸、ポリメタクリレート、ワックス、水、アルコール、ならびに/またはそれらの混合物を含む。
例示的な防腐剤は、抗酸化剤、キレート剤、抗微生物防腐剤、抗真菌防腐剤、アルコール防腐剤、酸性防腐剤、および他の防腐剤を含む。特定の実施形態において、防腐剤は、抗酸化剤である。他の実施形態において、防腐剤は、キレート剤である。
例示的な抗酸化剤は、アルファトコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、モノチオグリセロール、メタ重亜硫酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、および亜硫酸ナトリウムを含む。
例示的なキレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびその塩および水和物(例えば、エデト酸ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸二ナトリウムカルシウム、エデト酸二カリウムなど)、クエン酸およびその塩および水和物(例えば、クエン酸一水和物)、フマル酸およびその塩および水和物、リンゴ酸およびその塩および水和物、リン酸およびその塩および水和物、ならびに酒石酸およびその塩および水和物を含む。例示的な抗微生物防腐剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、ブロノポール、セトリミド、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クロロキシレノール、クレゾール、エチルアルコール、グリセリン、ヘキセチジン、イミドウレア、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀、プロピレングリコール、およびチメロサールを含む。
例示的な抗真菌防腐剤は、ブチルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、およびソルビン酸を含む。
例示的なアルコール防腐剤は、エタノール、ポリエチレングリコール、フェノール、フェノール化合物、ビスフェノール、クロロブタノール、ヒドロキシ安息香酸、およびフェニルエチルアルコールを含む。
例示的な酸性防腐剤は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ベータカロチン、クエン酸、酢酸、デヒドロ酢酸、アスコルビン酸、ソルビン酸、およびフィチン酸を含む。
他の防腐剤は、トコフェロール、酢酸トコフェロール、メシル酸デテロキシム(deteroxime mesylate)、セトリミド、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(butylated hydroxytoluened)(BHT)、エチレンジアミン、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、Glydant Plus、Phenonip、メチルパラベン、Germall 115、Germaben II、Neolone、Kathon、およびEuxylを含む。
例示的な緩衝剤は、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、塩化アンモニウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルビオン酸カルシウム、グルセプト酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、D-グルコン酸、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、プロパン酸、レブリン酸カルシウム、ペンタン酸、二塩基性リン酸カルシウム、リン酸、三塩基性リン酸カルシウム、水酸化リン酸カルシウム、酢酸カリウム、塩化カリウム、グルコン酸カリウム、カリウム混合物、二塩基性リン酸カリウム、一塩基性リン酸カリウム、リン酸カリウム混合物、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム混合物、トロメタミン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルギン酸、発熱物質を含まない水、等張生理食塩水、リンガー溶液、エチルアルコール、およびそれらの混合物を含む。
例示的な潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、シリカ、タルク、麦芽、グリセリルベハネート(glyceryl behanate)、硬化植物油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、およびそれらの混合物を含む。
例示的な天然油は、アーモンド、キョウニン、アボカド、ババス、ベルガモット、クロフサスグリ種子、ルリジサ、カデ、カモミール、キャノーラ、キャラウェイ、カルナウバ、キャスター、シナモン、ココアバター、ココナッツ、タラ肝臓、コーヒー、トウモロコシ、ワタ種子、エミュー、ユーカリ、月見草、魚、亜麻仁、ゲラニオール、ひょうたん、ブドウ種子、ヘーゼルナッツ、ヒソップ、ミリスチン酸イソプロピル、ホホバ、ククイナッツ、ラバンディン、ラベンダー、レモン、リツェアクベバ(litsea cubeba)、マカデミアナッツ、ゼニアオイ、マンゴー種子、メドウフォーム(meadowfoam)種子、ミンク、ナツメグ、オリーブ、オレンジ、オレンジラフィー、パーム、パームカーネル、トウニン、ピーナッツ、ケシ種子、カボチャ種子、菜種、米ぬか、ローズマリー、ベニバナ、ビャクダン、サスクアナ(sasquana)、セイボリー、シーバックソーン(sea buckthorn)、ゴマ、シアバター、シリコーン、ダイズ、ヒマワリ、ティーツリー、アザミ、ツバキ、ベチバー、クルミ、およびコムギ胚芽油を含む。例示的な合成油は、ステアリン酸ブチル、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、シクロメチコン、セバシン酸ジエチル、ジメチコン360、ミリスチン酸イソプロピル、鉱油、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、シリコーン油、およびそれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
本明細書に記載される組成物は、経口的、非経口的、吸入スプレーにより、局所的、直腸的、経鼻的、口腔内、経粘膜的、または眼科用製剤で投与され得る。本明細書で使用される「非経口」という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内、くも膜下腔内、肝内、病変内、および頭蓋内への注射または注入技術を含む。一態様において、本明細書で提供される薬学的組成物は、カプセル剤、錠剤、エマルション、ならびに水性懸濁剤、分散剤、および液剤を含むが、これらに限定されない、経口的に許容される剤形で経口的に投与される。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用される担体は、乳糖およびトウモロコシデンプンを含む。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も、典型的に添加される。カプセル形態での経口投与については、有用な希釈剤は、乳糖および乾燥トウモロコシデンプンを含む。水性懸濁剤および/またはエマルションが経口投与されるとき、有効成分は、油相において懸濁または溶解することができ、乳化剤および/または懸濁剤と組み合わせられる。所望の場合、特定の甘味剤および/または着香剤および/または着色剤を添加することができる。
担体材料と組み合わせて単一剤形の組成物を生成し得る、提供される結晶性形態の量は、治療される対象および特定の投与様式に応じて変化するであろう。例えば、任意の特定の対象に対する具体的な用量および治療計画は、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食事、投与時間、排泄率、薬物の組み合わせ、治療する医師の判断、および治療される特定の疾患の重症度を含む様々な要因に依存するであろう。組成物中の提供される結晶性形態の量は、組成物中の特定の形態(例えば、形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはM)にも依存するであろう。一態様において、提供される組成物は、約0.001~約100mg/kg体重/日の化合物(I)と同等の用量(例えば、約0.5~約100mg/kgの化合物(I))が、これらの組成物を受容する対象に投与され得るように製剤化され得る。代替的に、4~120時間に1mg/kgおよび1000mg/kgの化合物(I)と同等の用量も許容される。本明細書で使用する場合、用量は、特定の結晶性形態中の化合物(I)の量を指す。特定の結晶性形態の量は、化合物(I)の遊離塩基形態との同等性に基づいて計算されるであろう。
一態様において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約2mg~約3000mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、用量は、経口用量である。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約2mg~約3000mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、開示される結晶性(例えば、結晶性形態A)は、約5mg~約350mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約5mg~約200mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約5mg~約100mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約5mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約10mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約15mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約20mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の25mgにおいて。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約30mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約40mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約45mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約50mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約60mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約70mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約80mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約90mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約100mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約110mgの化合物(I)と同等に製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約120mgの化合物(I)と同等に製剤化される。
特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約2mg~約3000mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約5mg~約500mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約5mg~約200mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約5mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約5mg~約10mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり化合物(I)と同等の約15mgの用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約20mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約25mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約30mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約35mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約40mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約45mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約50mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約60mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約70mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約80mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約90mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約100mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約110mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約120mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約130mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約140mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。特定の実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり約150mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。投薬は、1日1回、2回、または3回であり得る。一態様において、例えば、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり2回の約5mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。一態様において、例えば、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり2回の約20mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。一態様において、例えば、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり2回の約50mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。一態様において、例えば、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日あたり2回の約100mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。一態様において、例えば、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日おきに1回の約5mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。一態様において、例えば、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日おきに1回の約20mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。一態様において、例えば、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日おきに1回の約50mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。一態様において、例えば、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、1日おきに1回の約100mgの化合物(I)と同等の用量での投与のために製剤化される。
一態様において、開示される形態(結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはM)は、薬学的に許容される担体と共に錠剤組成物として製剤化される。一態様において、担体は、微結晶性セルロース、マンニトール、クロスカルメロースナトリウム、およびステアリルフマル酸ナトリウムのうちの1つ以上から選択される。一態様において、担体は、例えば、50%w/w~70%w/w(±2%)、55%w/w~65%w/w(±2%)、58%w/w~62%w/w(±2%)、59%w/w(±2%)、60%w/w(±2%)、61%w/w(±2%)、62%w/w(±2%)、61%w/w、または62%w/wの量で存在する微結晶性セルロースである。別の態様において、担体は、例えば、15%w/w(±2%)~35%w/w(±2%)、20%w/w(±2%)~30%w/w(±2%)、22%w/w(±2%)~26%w/w(±2%)、22%w/w(±2%)、23%w/w(±2%)、24%w/w(±2%)、または23%w/wの量で存在するマンニトールである。別の態様において、担体は、例えば、1%w/w~5%w/w(±2%)、2%w/w~4%w/w(±2%)、2%w/w(±2%)、3%w/w(±2%)、4%w/w(±2%)または3%w/wの量で存在するクロスカルメロースナトリウムである。別の態様において、担体は、例えば、1%w/w~5%w/w(±2%)、2%w/w~4%w/w(±2%)、1%w/w(±2%)、2%w/w(±2%)、3%w/w(±2%)、または2%w/wの量で存在するフマル酸ステアリルである。いくつかの実施形態において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMは、約1~約200mgの化合物(I)と同等の量で錠剤組成物中に存在する。いくつかの実施形態において、開示される結晶性形態(例えば、結晶性形態A)は、約1~約150mgの化合物(I)と同等の量で錠剤組成物中に存在する。いくつかの実施形態において、開示される結晶性形態(例えば、結晶性形態A)は、約1~約100mgの化合物(I)と同等の量で錠剤組成物中に存在する。いくつかの実施形態において、開示される結晶性形態(例えば、結晶性形態A)は、約5mgの化合物(I)と同等の量で錠剤組成物中に存在する。いくつかの実施形態において、開示される結晶性形態(例えば、結晶性形態A)は、約20mgの化合物(I)と同等の量で錠剤組成物中に存在する。いくつかの実施形態において、開示される結晶性形態(例えば、結晶性形態A)は、約50mgの化合物(I)と同等の量で錠剤組成物中に存在する。いくつかの実施形態において、開示される結晶性形態(例えば、結晶性形態A)は、約75mgの化合物(I)と同等の量で錠剤組成物中に存在する。いくつかの実施形態において、開示される結晶性形態(例えば、結晶性形態A)は、約100mgの化合物(I)と同等の量で錠剤組成物中に存在する。
本明細書で使用される場合、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはMの用量の量は、化合物(I)の遊離塩基形態との同等性に基づく。例えば、「約1.0mgの化合物(I)と同等の量で組成物中に存在する結晶性形態A」は、約1.18mgの結晶性形態Aが、組成物中に存在し、約1.0mgの遊離塩基化合物(I)と同等であることを意味する。
一態様において、錠剤組成物は、10%w/w(±1%)の結晶性遊離塩基、62%w/w(±2%)の微結晶性セルロース、23%w/w(±2%)のマンニトール、3%w/w(±2%)のクロスカルメロースナトリウム、および2%w/w(±2%)のステアリルフマル酸を含む。
一態様において、錠剤組成物は、11.78%w/w(±1%)の結晶性形態A、62%w/w(±2%)の微結晶性セルロース、23%w/w(±2%)のマンニトール、3%w/w(±2%)のクロスカルメロースナトリウム、および2%w/w(±2%)のステアリルフマル酸を含む。
治療の方法ならびに化合物および組成物の使用
一態様において、本明細書に記載される結晶性形態およびそれらの組成物は、PKRのアロステリック活性化因子であり、一般にPKDの根本的な状態を治療するのに有用である。
したがって、ピルビン酸キナーゼ欠損症(PKD)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法であって、有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法が、本明細書に提供される。また、ピルビン酸キナーゼ欠損症(PKD)の治療を必要とする対象においてそれを行う際の使用のための、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物も、提供される。ピルビン酸キナーゼ欠損症(PKD)を治療するための医薬品の製造における、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物の使用が、さらに提供される。PKDに関連する例示的な状態は、貧血、胆嚢結石、胆石、頻脈、血色素症、黄疸性強膜、脾腫、脚部潰瘍、黄疸、疲労、および息切れを含むが、これらに限定されない。本明細書に記載される場合、PKDは、PKRの欠損症である。特定の実施形態において、PKRの欠損は、PKR変異と関連付けられる。
ピルビン酸キナーゼ欠損症(PKD)は、生涯にわたる溶血性貧血を引き起こす解糖酵素症である。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、PKLR遺伝子に少なくとも2つの変異体対立遺伝子を有する患者である。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、PKLR遺伝子に少なくとも2つの変異体対立遺伝子を有する患者であり、少なくとも1つは、ミスセンス変異である。Canu.et.al,Blood Cells,Molecules and Diseases 2016,57,pp.100-109を参照されたい。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、10.0g/dL以下のHb濃度を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、定期的な輸血下にない(例えば、治療までの12か月の期間に4回以下の輸血エピソードを有している)成人である。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、輸血非依存性の(例えば、治療前の12か月の期間に輸血された3単位以下のRBCを有する)成人である。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、定期的な輸血下にある(例えば、治療前の12か月の期間に少なくとも4回の輸血エピソード(例えば、少なくとも6回の輸血エピソードを有している)成人である。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、対象の生涯中に少なくとも5回の輸血エピソードの総数を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、対象の生涯中に少なくとも10回の輸血エピソードの総数を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、対象の生涯中に少なくとも15回の輸血エピソードの総数を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、対象の生涯中に少なくとも20回の輸血エピソードの総数を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、対象の生涯中に少なくとも25回の輸血エピソードの総数を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、対象の生涯中に少なくとも30回の輸血エピソードの総数を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、対象の生涯中に少なくとも40回の輸血エピソードの総数を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、対象の生涯中に少なくとも50回の輸血エピソードの総数を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、対象の生涯中に少なくとも60回の輸血エピソードの総数を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、対象の生涯中に少なくとも70回の輸血エピソードの総数を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、R479H変異についてホモ接合性ではないか、またはPKLR遺伝子に2つの非ミスセンス変異を有しない。特定の実施形態において、定期的な輸血下でPKDを有する対象は、治療前に12.0g/dL以下(男性の場合)または11.0g/dL以下(女性の場合)のヘモグロビン(Hb)を有する。特定の実施形態において、定期的な輸血下でPKDを有する対象は、平均して3週間に1回以下生じる輸血を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、治療前に毎日(例えば、少なくとも21日間)少なくとも0.8mg(例えば、少なくとも1.0mg)の葉酸を受けている。特定の実施形態において、定期的な輸血下のPKDを有する対象は、治療の5週間、10週間、15週間、20週間、または24週間、28週間、または32週間の間に、輸血負担の低減(例えば、輸血されたRBC単位数の少なくとも33%の低減)を達成する。特定の実施形態において、定期的な輸血下になない(治療前の12か月の期間に4回以下の輸血エピソードを有している、かつ/または治療前の3か月に輸血されていない)、PKDを有する対象は、治療前に性別に関係なく、10.0g/dL以下のヘモグロビン(Hb)を有する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、脾臓摘出を受けている。
特定の実施形態において、PKDを有する対象は、治療前のベースラインと比較して、治療後のHb濃度において少なくとも1.0g/dLの増加のヘモグロビン応答を達成する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、治療前のベースラインからのHb濃度において少なくとも1.5g/dLの増加のヘモグロビン応答を達成する。特定の実施形態において、PKDを有する対象は、治療前のベースラインからのHb濃度において少なくとも2.0g/dLの増加のヘモグロビン応答を達成する。
一実施形態において、変異体PKRは、A31V,A36G,G37Q,R40W,R40Q,L73P,S80P,P82H,R86P,I90N,T93I,G95R,M107T,G111R,A115P,S120F,H121Q,S130P,S130Y,V134D,R135D,A137T,G143S,I153T,A154T,L155P,G159V,R163C,R163L,T164N,G165V,L167M,G169G,E172Q,W201R,I219T,A221Y,D221N,G222A,I224T,G232C,N253D,G263R,G263W,E266K,V269F,L272V,L272P,G275R,G275R,E277K,V280G,D281N,F287V,F287L,V288L,D293N,D293V,A295I,A295V,I310N,I314T,E315K,N316K,V320L,V320M,S330R,D331N,D331G,D331E,G332S,V335M,A336S,R337W,R337P,R337Q,D339N,D339Q,G341A,G341D,I342F,K348N,A352D,I357T,G358R,G358E,R359C,R359H,C360Y,N361D,G364D,K365M,V368F,T371I,L374P,S376I,T384M,R385W,R385K,E387G,D390N,A392T,N393D,N393S,N393K,A394S,A394D,A394V,V395L,D397V,G398A,M403I,G406R,E407K,E407G,T408P,T408A,T408I,K410E,G411S,G411A,Q421K,A423A,A423A,R426W,R426Q,E427A,E427N,A431T,R449C,I457V,G458D,A459V,V460M,A468V,A468G,A470D,T477A,R479C,R479H,S485F,R486W,R486L,R488Q,R490W,I494T,A495T,A495V,R498C,R498H,A503V,R504L,Q505E,V506I,R510Q,G511R,G511E,R518S,R531C,R532W,R532Q,E538D,G540R,D550V,V552M,G557A,R559G,R559P,N566K,M568V,R569Q,R569L,Q58X,E174X,W201X,E241X,R270X,E440X,R486X,Q501X,L508X,R510X,E538X,R559X.からなる群から選択される。これらの変異は、Canu et al.,Blood Cells,Molecules and Diseases 2016,57,pp.100-109に記載される。一実施形態において、変異体PKRは、G332S、G364D、T384M、K410E、R479H、R479K、R486W、R532W、R510Q、およびR490Wから選択される。特定の実施形態において、変異体PKRは、A468V、A495V、I90N、T408I、およびQ421K、およびR498Hから選択される。特定の実施形態において、変異体PKRは、R532W、K410E、またはR510Qである。特定の実施形態において、変異体PKRは、R510Q、R486W、またはR479Hである。
他の態様において、溶血性貧血、鎌状赤血球症、サラセミア、遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症、無ベータリポタンパク血症、バッセン・コルツヴァイク症候群、および発作性夜間ヘモグロビン尿症から選択される疾患の治療を必要とする対象においてそれを行う方法であって、有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法が、提供される。また、対象において溶血性貧血、鎌状赤血球症、サラセミア、遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症、無ベータリポタンパク血症、バッセン・コルツヴァイク症候群、および発作性夜間ヘモグロビン尿症から選択される疾患を治療する際の使用のための、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、もしくはJ、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物も、提供される。溶血性貧血、鎌状赤血球症、サラセミア、遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症、無ベータリポタンパク血症、バッセン・コルツヴァイク症候群、および発作性夜間ヘモグロビン尿症から選択される疾患の治療を必要とする対象においてそれを行うための医薬品の製造における、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物の使用が、さらに提供される。一態様において、治療される疾患は、溶血性貧血である。
他の態様において、サラセミア(例えば、ベータサラセミアまたは輸血非依存性サラセミア)の治療を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法が、本明細書に提供される。また、サラセミア(例えば、ベータサラセミアまたは輸血非依存性サラセミア)を治療する際の使用のための、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物も、提供される。サラセミア(例えば、ベータサラセミアまたは輸血非依存性サラセミア)を治療するための医薬品の製造における、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物の使用が、さらに提供される。
特定の実施形態において、対象は、サラセミアを有する成人対象である。特定の実施形態において、対象は、βサラセミア中間体、Hb E βサラセミア、αサラセミア(Hb H疾患)、または1つ以上のα遺伝子の変異を伴うβサラセミアなどのサラセミアを有する。特定の実施形態において、対象は、ベータサラセミアまたは輸血非依存性サラセミアを有する。特定の実施形態において、対象は、ベータサラセミアまたは輸血非依存性サラセミアなどのサラセミアを有する成人男性対象である。特定の実施形態において、対象は、ベータサラセミアまたは輸血非依存性サラセミアなどのサラセミアを有する女性対象である。特定の実施形態において、対象は、ベータサラセミアまたは輸血非依存性サラセミアなどのサラセミアを有する成人女性対象である。特定の実施形態において、対象は、6.0g/dL以下のヘモグロビン濃度を有する。特定の実施形態において、対象は、7.0g/dL以下のヘモグロビン濃度を有する。特定の実施形態において、対象は、8.0g/dL以下のヘモグロビン濃度を有する。特定の実施形態において、対象は、9.0g/dL以下のヘモグロビン濃度を有する。特定の態様において、輸血非依存性サラセミアを有する対象は、サラセミアのHb SまたはHb C型の既知の病歴(例えば、過去に診断されている)を有していない。特定の実施形態において、「輸血非依存性」サラセミアという用語は、本明細書に記載される結晶性形態もしくは非結晶性形態の投与の最初の日までの24週間の期間に輸血されるRBCの4(例えば、5)単位以下を有し、かつ/または本明細書に記載される結晶性形態もしくは非結晶性形態の投与の初日よりの前の8週間にRBC輸血を有しないサラセミアを伴う対象を指す。
他の態様において、赤血球(RBC)の寿命の増加を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法が、本明細書に提供される。また、赤血球(RBC)の寿命の増加を必要とする対象においてそれを行う際の使用のための、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物も、提供される。赤血球(RBC)の寿命を増加させるための医薬品の製造における、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物の使用が、さらに提供される。一態様において、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物は、体外で全血または濃厚赤血球に直接的に追加される。
他の態様において、血中の2,3-ジホスホグリセリン酸レベルの制御を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物と血液を接触させることを含む、方法が、本明細書に提供される。また、血中の2,3-ジホスホグリセリン酸レベルの制御を必要とする対象においてそれを行う際の使用のための、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物も、提供される。血中の2,3-ジホスホグリセリン酸レベルを制御するための医薬品の製造における、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物の使用が、さらに提供される。
他の態様において、貧血の治療を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法が、本明細書に提供される。また、貧血の治療を必要とする対象においてそれを行う際の使用のための、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物も、提供される。貧血を治療するための医薬品の製造における、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物の使用が、さらに提供される。一態様において、治療される貧血は、赤血球異常形成性貧血である。
特定の実施形態において、貧血は、先天性赤血球異常形成性貧血I、II、III、またはIV型などの異常赤血球異常形成性貧血である。特定の実施形態において、貧血は、溶血性貧血である。特定の実施形態において、溶血性貧血は、PKD、鎌状赤血球症、サラセミア(例えば、アルファまたはベータまたは輸血非依存性サラセミア)、遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症)、発作性夜間ヘモグロビン尿症、無ベータ-リタンパク血症(abeta-liproteinemia)(バッセン・コルツヴァイク症候群)などの溶血性貧血の先天性および/または遺伝性形態である。特定の実施形態において、溶血性貧血は、自己免疫性溶血性貧血、薬物性溶血性貧血などの後天性溶血性貧血である。特定の実施形態において、溶血性貧血は、先天性赤血球新生紫斑病(Congenital Erythropoietic Purpura)、ファンコニー、ダイアモンド・ブラックファンの貧血などの多系統疾患の一部としての貧血である。
本明細書で使用される場合、「貧血」という用語は、赤血球(RBC)および/またはヘモグロビンの欠損を指す。本明細書において使用される場合、貧血は、例えば(これらに限定されないが)、小球性貧血、鉄欠乏性貧血、異常ヘモグロビン症、ヘム合成障害、グロビン合成障害、鉄芽球性貧血、正球性貧血、慢性疾患の貧血、再生不良性貧血、溶血性貧血、大球性貧血、巨赤芽球性貧血、悪性貧血、二形性貧血、未熟児貧血、ファンコニー貧血、遺伝性球状赤血球症、鎌状赤血球症、温式自己免疫溶血性貧血、寒冷凝集素溶血性貧血、大理石骨病、サラセミア、および骨髄異形成症候群の貧血などすべての型の臨床貧血を含む。
特定の実施形態において、貧血は、全血球計算で診断することができる。特定の実施形態において、貧血は、溶血の1つ以上のマーカーの測定値(例えば、RBC数、ヘモグロビン、網状赤血球、分裂赤血球、乳酸脱水素酵素(LDH)、ハプトグロビン、ビリルビン、およびフェリチン)および/またはヘモジデリン尿の平均赤血球体積(MCV)および/または赤血球分布幅(RDW)に基づいて診断することができる。本発明の文脈において、個体が、所望のレベル未満のヘモグロビン(Hb)、例えば、14g/dL未満、より好ましくは13g/dL未満、より好ましくは12g/dL未満、より好ましくは11g/dL未満、または最も好ましくは10g/dL未満のHb濃度を有する場合、貧血が存在する。
特定の実施形態において、本明細書に記載される有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を投与することによる、対象においてヘモグロビンの量を増加させる方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態において、サラセミアを有する対象においてヘモグロビンの量を増加させる方法であって、有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法も、本明細書に提供される。ヘモグロビンの量を増加させる方法であって、輸血非依存性サラセミアを有する対象において、本明細書に記載される有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法が、さらに提供される。特定の実施形態において、提供される方法は、対象のヘモグロビン濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、所望のレベル、例えば、10g/dL超、より好ましくは11g/dL超、より好ましくは12g/dL超、より好ましくは13g/dL超、または最も好ましくは14g/dL超にHb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、少なくとも約0.5g/dL、Hb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、少なくとも約1.0g/dL、Hb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、少なくとも約1.5g/dL、Hb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、少なくとも約2.0g/dL、Hb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、少なくとも約2.5g/dL、Hb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、少なくとも約3.0g/dL、Hb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、少なくとも約3.5g/dL、Hb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、少なくとも約4.0g/dL、Hb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、少なくとも約4.5g/dL、Hb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、少なくとも約5.0g/dL、Hb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、少なくとも約5.5g/dL、Hb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、少なくとも約6.0g/dL、Hb濃度を増加させる。特定の実施形態において、Hb濃度の増加は、本明細書に記載される有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を用いた治療の第1週目~第20週目の間(例えば、第2週目~第15週目の間、第3週目~第15週目の間、および第4週目~第12週目の間)の1回以上の評価でのベースラインから決定される。特定の実施形態において、提供される方法は、サラセミア(例えば、ベータサラセミアまたは輸血非依存性サラセミア)を有する女性対象において上述されるようにHb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、サラセミア(例えば、ベータサラセミアまたは輸血非依存性サラセミア)を有する女性対象において、Hb濃度をベースラインから約12g/dLに増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、サラセミア(例えば、ベータサラセミアまたは輸血非依存性サラセミア)を有する男性対象において、上述されるようにHb濃度を増加させる。特定の実施形態において、提供される方法は、サラセミア(例えば、ベータサラセミアまたは輸血非依存性サラセミア)を有する男性対象において、Hb濃度をベースラインから約13g/dLに増加させる。
いくつかの態様において、溶血性貧血の治療を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法が、本明細書に提供される。また、溶血性貧血の治療を必要とする対象においてそれを行う際の使用のための、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物も、提供される。溶血性貧血を治療するための医薬品の製造における、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物の使用が、さらに提供される。一態様において、治療される溶血性貧血は、遺伝性および/もしくは先天性溶血性貧血、後天性溶血性貧血、または多系統疾患の一部としての貧血である。
いくつかの態様において、鎌状赤血球症の治療を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法が、本明細書に提供される。また、鎌状赤血球症の治療を必要とする対象においてそれを行う際の使用のための、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物も、提供される。鎌状赤血球症を治療するための医薬品の製造における、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物の使用が、さらに提供される。
いくつかの態様において、サラセミア、遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症、無ベータリポタンパク血症、またはバッセン・コルツヴァイク症候群、鎌状赤血球症、発作性夜間ヘモグロビン尿症、後天性溶血性貧血、または慢性疾患の貧血の治療を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法が、本明細書に提供される。また、サラセミア、遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症、無ベータリポタンパク血症、またはバッセン・コルツヴァイク症候群、鎌状赤血球症、発作性夜間ヘモグロビン尿症、後天性溶血性貧血、または貧血の治療を必要とする対象においてそれを行う際の使用のための、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物も、提供される。サラセミア、遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症、無ベータリポタンパク血症、またはバッセン・コルツヴァイク症候群、鎌状赤血球症、発作性夜間ヘモグロビン尿症、後天性溶血性貧血、または貧血を治療するための医薬品の製造における、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物の使用が、さらに提供される。
いくつかの態様において、赤血球の野生型または変異体PKRの活性化を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法が、本明細書に提供される。また、赤血球の野生型または変異体PKRの活性化を必要とする対象においてそれを行う際の使用のための、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物も、提供される。赤血球の野生型または変異体PKRを活性化するための医薬品の製造における、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物の使用が、さらに提供される。
本明細書に記載の提供される結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはM、および薬学的組成物は、野生型と比較して低い活性を有するPKR変異体の活性化因子であり、したがって、本開示の方法に有用である。PKRにおけるこのような変異は、酵素活性(触媒効率)、制御特性(フルクトース二リン酸(FBP)/ATPによる調節)、および/または酵素の熱安定性に影響を及ぼす可能性がある。このような変異の例は、Valentini et al,JBC 2002に記載される。本明細書に記載の化合物によって活性化される変異体のいくつかの例は、G332S、G364D、T384M、R479H、R479K、R486W、R532W、R510Q、およびR490Wを含む。理論に束縛されるものではないが、特定の実施形態において、本明細書に記載の化合物は、FBP非応答PKR変異体を活性化すること、安定性が低下した変異体の熱安定性を回復すること、または障害のある変異体の触媒効率を回復することによって、PKR変異体の活性に影響を及ぼす。PKR変異体に対する本化合物の活性を活性化することは、実施例に記載の方法に従って試験されてもよい。本明細書に記載の化合物はまた、野生型PKRの活性化因子である。
特定の実施形態において、本明細書に記載の提供される結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはM、および薬学的組成物は、PKRのホスホエノールピルビン酸(PEP)への親和性を増加させる。特定の実施形態において、本明細書に記載の提供される結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはM、および薬学的組成物は、ピルビン酸およびATPにPEPおよびADPをカバーするRBCの能力を回復する。
特定の実施形態において、PKDを有する対象において輸血頻度を低減する方法であって、本明細書に記載の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはM、および薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法が、本明細書に提供される。特定の実施態様において、結晶性形態Aが投与される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも15週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも5%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも15週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも10%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも15週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも15%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも15週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも20%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも15週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも25%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも15週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも30%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも15週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも35%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも20週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも40%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも20週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも5%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも20週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも10%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも20週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも15%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも20週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも20%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも20週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも25%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも20週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも30%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも20週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも35%低減される。特定の実施形態において、輸血頻度は、少なくとも20週間にわたって輸血されるRBC単位の数において少なくとも40%低減される。
いくつかの態様において、対象を評価する方法が本明細書に提供され、方法は、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することと、対象における結晶性形態もしくは非結晶性形態のレベル、2,3-ジホスホグリセリン酸(2,3-DPG)のレベル、アデノシン三リン酸(ATP)のレベル、またはPKRの活性の値を取得することにより、対象を評価することと、を含む。いくつかの態様において、レベルの値は、結晶性形態または非結晶性形態の血漿濃度を分析することによって取得される。いくつかの態様において、2,3-DPGのレベルは、2,3-DPGの血中濃度を分析することによって取得される。いくつかの態様において、ATPのレベルは、ATPの血中濃度を分析することによって取得される。いくつかの態様において、PKRの活性は、血中の13C標識の血中濃度を分析することによって取得される。いくつかの態様において、分析は、体液の試料分析によって実行される。いくつかの態様において、体液は、血液である。いくつかの態様において、分析は、質量分析によって実行される。いくつかの態様において、分析は、LC-MSによって実行される。
いくつかの態様において、対象を評価する方法が本明細書に提供され、方法は、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはM、あるいはその薬学的組成物を用いて治療されている対象における、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物のレベル、2,3-DPGのレベル、ATPのレベル、あるいはPKRの活性の値を取得することにより、対象を評価することを含む。いくつかの態様において、取得することは、対象から試料を受け取ることを含む。いくつかの態様において、取得することは、値を別のパーティに伝達することを含む。いくつかの態様において、他のパーティは、結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を投与したパーティである。
いくつかの態様において、対象を治療する方法が本明細書に提供され、方法は、治療有効量の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、もしくはM、またはその薬学的組成物を対象に投与することと、対象における結晶性形態もしくは非結晶性形態のレベル、2,3-ジホスホグリセリン酸(2,3-DPG)のレベル、アデノシン三リン酸(ATP)のレベル、またはPKRの活性の値を取得することにより、対象を治療することと、を含む。
いくつかの態様において、有効量の開示される形態(結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、L、もしくはM)は、本明細書の以下に記載されるものを含む様々な障害を治療、予防および/または診断するために、例えばインビトロもしくはエクスビボで培養中の細胞に、または例えば、インビボで対象に投与され得る。
一態様において、開示される形態(結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、L、またはM)を含む、開示される組成物、治療の方法、およびそれらの使用は、葉酸の投与または使用をさらに含む。葉酸の投与または使用は、本明細書に記載の結晶性形態もしくは非結晶性形態の投与もしくは使用の前、最中、および/または後であり得る。しかしながら、一態様において、葉酸は、開示される形態(結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、L、またはM)の前および/または同時に投与または使用される。したがって、一態様において、本明細書に記載される状態(例えば、PKD、溶血性貧血、後天性溶血性貧血、および鎌状赤血球貧血などの貧血、サラセミア(例えば、ベータサラセミア、アルファサラセミア、輸血非依存性サラセミアなど)、鎌状赤血球症、遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症、無ベータリポタンパク血症、バッセン・コルツヴァイク症候群、ならびに発作性夜間ヘモグロビン尿症)を治療する、RBCの寿命を増加させる、血中の2,3-ジホスホグリセリン酸レベルを制御する、赤血球の野生型または変異体PKRを活性化する、ヘモグロビンの量を増加させる、2,3-ジホスホグリセリン酸(2,3-DPG)のレベル、アデノシン三リン酸(ATP)のレベル、またはPKRの活性を評価する、2,3-ジホスホグリセリン酸(2,3-DPG)のレベル、アデノシン三リン酸(ATP)のレベル、またはPKRの活性を評価するための方法であって、それを必要とする対象において、有効な開示される形態(結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、L、またはM)および葉酸を対象に投与することを含む、方法が、本明細書に提供される。
開示される形態(結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、L、またはM)の前に葉酸が投与または使用される態様において、葉酸は、開示される形態の投与または使用の少なくとも5日前、少なくとも10日前、少なくとも15日前、少なくとも20日前、または少なくとも25日前に使用され得る。一態様において、葉酸は、開示される形態の投与または使用の少なくとも20日前、少なくとも21日前、少なくとも22日前、少なくとも23日前、少なくとも24日前、または少なくとも25日前に投与または使用される。別の態様において、葉酸は、開示される形態の投与または使用の少なくとも21日前に投与される。別の態様において、葉酸は、開示される形態の投与または使用の1~30日前に投与または使用される。別の態様において、葉酸は、開示される形態の投与または使用の5~25日前に投与または使用される。別の態様において、葉酸は、開示される形態の投与または使用の10~30日前に投与または使用される。別の態様において、葉酸は、開示される形態の投与または使用の10~25日前に投与または使用される。別の態様において、葉酸は、開示される形態の投与または使用の15~25日前に投与または使用される。別の態様において、葉酸は、開示される形態の投与または使用の20~25日前に投与または使用される。
開示される形態で投与または使用される葉酸の具体的な量は、治療される対象および特定の投与様式に応じて変化するであろう。特定の態様において、葉酸の有効量は、毎日約0.1mg~約10mgである。特定の態様において、葉酸の有効量は、毎日少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1.0mgである。一態様において、葉酸の有効量は、毎日少なくとも0.8mgまたは毎日少なくとも1.0mgである。
葉酸の量は、本明細書に記載の任意の量の開示される形態と組み合わせることように意図される。したがって、特定の態様において、本明細書に記載される状態(例えば、PKD、溶血性貧血、後天性溶血性貧血、および鎌状赤血球貧血などの貧血、サラセミア(例えば、ベータサラセミア、アルファサラセミア、輸血非依存性サラセミアなど)、鎌状赤血球症、遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症、無ベータリポタンパク血症、バッセン・コルツヴァイク症候群、および発作性夜間ヘモグロビン尿症)を治療する、RBCの寿命増加させる、血中の2,3-ジホスホグリセリン酸レベルを制御する、赤血球の野生型または変異体PKRを活性化する、ヘモグロビンの量を増加させる、2,3-ジホスホグリセリン酸(2,3-DPG)のレベル、アデノシン三リン酸(ATP)のレベル、またはPKRの活性を評価する、2,3-ジホスホグリセリン酸(2,3-DPG)のレベル、アデノシン三リン酸(ATP)のレベル、またはPKRの活性を評価するための方法であって、それを必要とする対象において、有効量の本明細書に記載の開示される形態(結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、L、またはM)を対象に投与することを含む、方法が、本明細書に提供され、葉酸は、開示される形態の前および/または同時に(例えば、少なくとも21日前)に投与され、開示される形態(例えば、形態A)は、5、20、または50mg BIDの量で投与され、葉酸は、少なくとも0.8mg/日の量で投与される。
以下の実施例に示すように、結晶性および塩形態を、以下の一般的な手順に従って調製した。
化合物(I)セスキ水和物の結晶性ヘミ硫酸塩は、国際出願第PCT/US2018/062197号に明記される手順に従うことによって取得され、参照を容易にするために、本明細書では「出発物質」として定義される。国際出願第PCT/US2018/062197号の「出発物質」についてのXRPDパターンおよびピークのリストを、それぞれ、図1および表23に示す。
Figure 2022533227000016
1.機器および方法の詳細
X線粉末回折(XRPD):
Rigaku Smart-Lab X線回折システムを、線源X線ビームを使用する反射Bragg-Brentano形状について構成した。X線源は、40kVおよび44maで操作されたCu Long Fine Focus管であった。その源は、高い角度での狭い線から低角度での長方形へと変化する、試料における入射ビームプロファイルを提供した。ビーム調整スリットを線X線源上で使用して、最大ビームサイズが線に沿って10mm未満であり、線に沿い、かつ線に対して正常である両方であることを保証した。Bragg-Brentano形状は、光学装置の焦点構成要素として作用する試料自体を有する受動分散および受容スリットによって制御される、パラフォーカス形状であった。Bragg-Brentano形状の固有解像度を、部分的に回折装置半径および使用される受容スリットの幅によって調節した。典型的には、Rigaku Smart-Labを、0.1°2θ以下のピーク幅を与えるように操作した。X線ビームの軸方向の発散を、入射ビーム経路および回折ビーム経路の両方で5.0度のSollerスリットによって制御した。
粉末試料を、低バックグラウンドSiホルダ中で、試料表面を試料ホルダの参照表面と平坦かつ水平に保つように、軽い手動圧力を使用して調製した。各試料を、0.02°2θの有効なステップサイズで、毎分6°2θの連続スキャンを使用する2~40°2θで分析した。
示差走査熱量測定(DSC)
DSC分析を、TA Instruments Q2000機器を使用して実施した。機器温度較正を、インジウムを使用して実行した。DSC細胞を、各分析中に毎分約50mLの窒素パージ下で保管した。試料を、標準的な圧着アルミニウムパンに入れ、毎分10℃の速度で25℃から350℃に加熱した。
熱重量(TG)分析
TG分析を、TA Instruments Q50機器を使用して実施した。機器バランスをクラスMの重りを使用して較正し、温度較正をアルメルを使用して実行した。窒素パージは、天秤で毎分約40mLかつ炉で毎分約60mLであった。各試料を、予め風袋詰めされた白金パンに入れ、毎分10℃の速度で20℃から350℃に加熱した。
HPLC分析
HPLC分析を、UV検出器を備えたAgilent 1100シリーズ機器上で、以下の材料および動作パラメータを使用して実施した。
Figure 2022533227000017
以下の勾配を使用した:
Figure 2022533227000018
核磁気共鳴(NMR)分光法
H NMRスペクトルを、Purdue UniversityのChemistry DepartmentでBruker DRX-500分光計上で取得した。試料を、DMSO-d中で材料を溶解することによって調製した。溶液を、濾過し、その後のスペクトル取得のために個々の5mmのNMR管に置いた。DRX-500上で取得された温度制御された(298K)H NMRスペクトルは、499.89MHzの観測周波数で動作する5mmのクライオプローブを利用した。
2.塩スクリーン
出発物質を、結晶性塩を生成する試みにおいて、様々な条件下で様々な酸と混合した。9つの試料は、新しい相形成を示唆するXRPDパターンを呈することが見出された。すなわち、パターンは、出発物質または対応する酸から生じなかったピークを含んだ。これらの実験で使用された酸は、ベンゼンスルホン、フマル、ゲンチジン、塩酸、マレイン、マロン、リン酸、L-酒石酸、およびp-トルエンスルホンであった。スクリーニング条件およびXRPDパターンを、以下の表に要約する。形態A~Mの特徴付けを、以下に示す。
Figure 2022533227000019
Figure 2022533227000020
3.化合物(I)の結晶性塩形態の調製および特徴付け
実施例1:結晶性ベシル酸塩形態A
液体中の固体のスラリーからなる、78.4mg(0.174mmol)の出発物質、27.7mg(0.175mmol)のベシル酸、および1mLのアセトニトリルの混合物を、周囲温度で3日間撹拌し、続いて遠心分離および液体相のデカントを行った。次に、固体を空気中で乾燥させて、XRPDによって結晶性ベシル酸塩形態Aとして特徴付けられた塩形態を得た。形態AについてのXRPDを図1によって示し、ピークのリストを表1に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図2によって示す。
Figure 2022533227000021
実施例2:結晶性フマル酸塩形態B
液体中の固体のスラリーからなる、76.0mg(0.169mmol)の出発物質、20.1mg(0.173mmol)のフマル酸、および1mLのアセトニトリルの混合物を、周囲温度で3日間撹拌し、続いて遠心分離および液体相のデカントを行った。次に、固体を空気中で乾燥させて、XRPDによって結晶性フマル酸塩形態Bとして特徴付けられた塩形態を得た。形態BについてのXRPDを図3によって示し、ピークのリストを表2に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図4によって示す。
Figure 2022533227000022
実施例3:結晶性フマル酸塩形態C
77.9mg(0.173mmol)の出発物質と20.4mg(0.176mmol)のフマル酸との混合物を、THFとアセトンとの7mLの混合物に溶解した。溶液を、冷凍庫(約-15℃)中で3日間保管し、続いて遠心分離および液相のデカントを行った。次に、固体を空気中で乾燥させて、XRPDによって結晶性フマル酸塩形態Cとして特徴付けられた塩形態を得た。形態CについてのXRPDを図5によって示し、ピークのリストを表3に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図6によって示す。
Figure 2022533227000023
実施例4:結晶性ゲンチジン酸塩形態D
液体中の固体のスラリーからなる、78.0mg(0.175mmol)の出発物質、26.7mg(0.173mmol)のゲンチジン酸、および1mLのアセトニトリルの混合物を、周囲温度で3日間撹拌し、続いて遠心分離および液体相のデカントを行った。次に、固体を空気中で乾燥させて、XRPDによって結晶性ゲンチジン酸塩形態Dとして特徴付けられた塩形態を得た。形態DについてのXRPDを図7によって示し、ピークのリストを表4に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図8によって示す。
Figure 2022533227000024
Figure 2022533227000025
実施例5:結晶性ゲンチジン酸塩形態E
76.0mg(0.169mmol)の出発物質と26.0mg(0.169mmol)のゲンチジン酸との混合物を、THFとアセトニトリルとの7mLの混合物に溶解した。溶液を冷凍庫(約-15℃)に6日間保管し、その間に結晶化が生じた。混合物を、冷凍庫から取り出し、すべての溶媒が蒸発するまで、周囲温度でキャップなしのバイアルに放置した。得られた固体塩を、XRPDによって結晶性ゲンチジン酸塩形態Eとして特徴付けた。c形態EのXRPDを図9によって示し、ピークのリストを表5に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図10によって示す。
Figure 2022533227000026
実施例6:結晶性塩酸塩形態F
液体中の固体のスラリーからなる、78.7mg(0.175mmol)の出発物質、17.7mg(0.180mmol)の37%塩酸水溶液、および1mLのアセトニトリルの混合物を、周囲温度で3日間撹拌し、続いて遠心分離および液体相のデカントを行った。次に、固体を空気中で乾燥させて、XRPDによって結晶性塩酸塩形態Fとして特徴付けられた塩形態を得た。形態FについてのXRPDを図11によって示し、ピークのリストを表6に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図12によって示す。
Figure 2022533227000027
実施例7:結晶性塩酸塩形態G
75mg(0.17mmol)の出発物質と16.9mg(0.172mmol)の37%塩酸水溶液との混合物を、約49mLのアセトンに溶解した。溶液を冷凍庫(約-15℃)に6日間保管し、その間に結晶化が生じた。混合物を、冷凍庫から取り出し、すべての溶媒が蒸発するまで、周囲温度でキャップなしのバイアルに放置した。得られた固体塩を、XRPDによって結晶性塩酸塩形態Gとして特徴付けた。形態GについてのXRPDを図13によって示し、ピークのリストを表7に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図14によって示す。
Figure 2022533227000028
実施例8:結晶性マレイン酸塩形態H
液体中の固体のスラリーからなる、76.4mg(0.170mmol)の出発物質、19.8mg(0.171mmol)のマレイン酸、および1mLのアセトニトリルの混合物を、周囲温度で3日間撹拌し、続いて遠心分離および液体相のデカントを行った。次に、固体を空気中で乾燥させて、XRPDによって結晶性マレイン酸塩形態Hとして特徴付けられた塩形態を得た。形態HについてのXRPDを図15によって示し、ピークのリストを表8に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図16によって示す。
Figure 2022533227000029
実施例9:結晶性マロン酸塩形態I
液体中の固体のスラリーからなる、77.2mg(0.171mmol)の出発物質、18.1mg(0.174mmol)のマロン酸、および1mLのアセトニトリルの混合物を、周囲温度で3日間撹拌し、続いて遠心分離および液体相のデカントを行った。次に、固体を空気中で乾燥させて、XRPDによって結晶性マロン酸塩形態Iとして特徴付けられた塩形態を得た。形態IについてのXRPDを図17によって示し、ピークのリストを表9に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図18によって示す。
Figure 2022533227000030
実施例10:結晶性リン酸塩形態J
液体中の固体のスラリーからなる、75mg(0.17mmol)の出発物質、19.7mg(0.171mmol)の85%リン酸水溶液、および約49mLのアセトンの混合物を、周囲温度で3日間撹拌し、続いて遠心分離および液体相のデカントを行った。次に、固体を空気中で乾燥させて、XRPDによって結晶性リン酸塩形態Jとして特徴付けられた塩形態を得た。形態JについてのXRPDを図19によって示し、ピークのリストを表10に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図20によって示す。
Figure 2022533227000031
実施例11:結晶性リン酸塩形態K
液体中の固体のスラリーからなる、77.3mg(0.172mmol)の出発物質、20.1mg(0.174mmol)の85%リン酸水溶液、および約6mLのTHFの混合物を、周囲温度で3日間撹拌し、続いて遠心分離および液体相のデカントを行った。次に、固体を空気中で乾燥させて、XRPDによって結晶性リン酸塩形態Kとして特徴付けられた塩形態を得た。形態KについてのXRPDを図21によって示し、ピークのリストを表11に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図22によって示す。
Figure 2022533227000032
実施例12:結晶性酒石酸塩形態L
77.8mg(0.173mmol)の出発物質と25.9mg(0.173mmol)のL-酒石酸との混合物を、約49mLのアセトンに溶解した。溶液を冷凍庫(約-15℃)に7日間保管し、その間結晶化は生じなかった。溶液を、冷凍庫から取り出し、すべての溶媒が蒸発するまで、周囲温度でキャップなしのバイアルに放置した。得られた固体塩を、XRPDによって結晶性酒石酸塩形態Lとして特徴付けた。形態LについてのXRPDを図23によって示し、ピークのリストを表12に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図24によって示す。
Figure 2022533227000033
実施例13:結晶性トシル酸塩形態M
液体中の固体のスラリーからなる、75.6mg(0.168mmol)の出発物質、32.3mg(0.188mmol)のトシル酸、および約6mLのTHFの混合物を、周囲温度で3日間撹拌し、続いて遠心分離および液体相のデカントを行った。次に、固体を空気中で乾燥させて、XRPDによって結晶性トシル酸塩形態Mとして特徴付けられた塩形態を得た。形態MについてのXRPDを図25によって示し、ピークのリストを表13に示す。TGAおよびDSCの組み合わせを、図26によって示す。
Figure 2022533227000034
実施例14:結晶性塩形態の純度および安定性
実施例1~13に記載される手順に従って調製された結晶性塩形態A~Mの各々について、HPLCにより分析された化学純度、およびXRPDによる結晶性安定性を、表14に要約する。要約すると、これらの塩形態はすべて、99%よりも高い化学純度を生じた。塩形態(形態A、B、C、D、F、H、I、J、およびM)の大部分は、7日間の期間後、高温および相対湿度(例えば、40℃/75%RH)でそれらの元の形態を維持した。
Figure 2022533227000035
いくつもの実施形態が記載されているが、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲により定義されるものであり、例として表されている具体的な実施形態により定義されるものではない。本出願全体を通して引用されたすべての参照(文献参照、発行された特許、公開された特許出願、および同時係属特許出願を含む)の内容は、参照によりそれらの全体が本明細書に明示的に組み込まれる。別段定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者に一般的に既知の意味を与えられている。

Claims (113)

  1. 以下の構造式によって表される化合物(I)のベシル酸塩であって、
    Figure 2022533227000036
    化合物(I)とベシル酸との間のモル比が1:1である、ベシル酸塩。
  2. 前記ベシル酸塩が、結晶性形態である、請求項1に記載のベシル酸塩。
  3. 前記ベシル酸塩が、無水である、請求項2に記載のベシル酸塩。
  4. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)15.4°、15.9°、21.3°、および23.3°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Aである、請求項3に記載のベシル酸塩。
  5. 結晶性形態Aが、2Θ角度(±0.2°)15.4°、15.9°、21.3°、および23.3°でのX線粉末回折ピーク、ならびに18.4°、19.0°、20.7°、および24.5°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項4に記載のベシル酸塩。
  6. 結晶性形態Aが、2Θ角度(±0.2°)15.4°、15.9°、18.4°、19.0°、20.7°、21.3°、23.3°、および24.5°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項5に記載のベシル酸塩。
  7. 結晶性形態Aが、2Θ角度(±0.2°)12.7°、14.5°、15.4°、15.9°、18.4°、19.0°、20.7°、21.3°、23.3°、23.6°、24.1°、および24.5°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項6に記載のベシル酸塩。
  8. 結晶性形態Aが、図1と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項7に記載のベシル酸塩。
  9. 以下の構造式によって表される化合物(I)のフマル酸塩であって、
    Figure 2022533227000037
    化合物(I)とフマル酸との間のモル比が1:1である、フマル酸塩。
  10. 前記フマル酸塩が、結晶性形態である、請求項9に記載のフマル酸塩。
  11. 前記フマル酸塩が、溶媒和物である、請求項10に記載のフマル酸塩。
  12. 前記フマル酸塩が、水和物である、請求項11に記載のフマル酸塩。
  13. 前記フマル酸塩が、無水である、請求項10に記載のフマル酸塩。
  14. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)17.8°、24.7°、25.0°、および33.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Bである、請求項10に記載のフマル酸塩。
  15. 結晶性形態Bが、2Θ角度(±0.2°)17.8°、24.7°、25.0°、および33.1°でのX線粉末回折ピーク、ならびに4.1°、8.2°、14.8°、および21.3°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項14に記載のフマル酸塩。
  16. 結晶性形態Bが、2Θ角度(±0.2°)4.1°、8.2°、14.8°、17.8°、21.3°、24.7°、25.0°、および33.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項15に記載のフマル酸塩。
  17. 結晶性形態Bが、2Θ角度(±0.2°)4.1°、8.2°、10.8°、14.8°、15.3°、17.8°、20.5°、21.3°、21.7°、24.7°、25.0°、および33.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項16に記載のフマル酸塩。
  18. 結晶性形態Bが、図3と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項17に記載のフマル酸塩。
  19. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)15.6°、16.1°、18.7°、および25.2°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Cである、請求項13に記載のフマル酸塩。
  20. 結晶性形態Cが、2Θ角度(±0.2°)15.6°、16.1°、18.7°、および25.2°でのX線粉末回折ピーク、ならびに11.5°、18.2°、21.3°、および24.1°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項19に記載のフマル酸塩。
  21. 結晶性形態Cが、2Θ角度(±0.2°)11.5°、15.6°、16.1°、18.2°、18.7°、21.3°、24.1°、および25.2°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項20に記載のフマル酸塩。
  22. 結晶性形態Cが、2Θ角度(±0.2°)8.5°、11.5°、15.6°、16.1°、17.8°、18.2°、18.7°、21.0°、21.3°、24.1°、25.2°、27.8°、および29.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項21に記載のフマル酸塩。
  23. 結晶性形態Cが、図5と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項22に記載のフマル酸塩。
  24. 以下の構造式によって表される化合物(I)のゲンチジン酸塩であって、
    Figure 2022533227000038
    化合物(I)とゲンチジン酸との間のモル比が1:1である、ゲンチジン酸塩。
  25. 前記ゲンチジン酸塩が、結晶性形態である、請求項24に記載のゲンチジン酸塩。
  26. 前記ゲンチジン酸塩が、無水である、請求項25に記載のゲンチジン酸塩。
  27. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)16.9°、21.7°、22.4°、および23.9°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Dである、請求項26に記載のゲンチジン酸塩。
  28. 結晶性形態Dが、2Θ角度(±0.2°)16.9°、21.7°、22.4°、および23.9°でのX線粉末回折ピーク、ならびに4.5°、13.2°、16.1°、および18.1°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項27に記載のゲンチジン酸塩。
  29. 結晶性形態Dが、2Θ角度(±0.2°)4.5°、13.2°、16.1°、16.9°、18.1°、21.7°、22.4°、および23.9°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項28に記載のゲンチジン酸塩。
  30. 結晶性形態Dが、2Θ角度(±0.2°)4.5°、13.2°、13.6°、16.1°、16.9°、18.1°、21.7°、22.4°、23.0°、23.9°、27.1°、および27.3°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項29に記載のゲンチジン酸塩。
  31. 結晶性形態Dが、図7と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項30に記載のゲンチジン酸塩。
  32. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)18.2°、21.6°、22.1°、および22.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Eである、請求項25に記載のゲンチジン酸塩。
  33. 結晶性形態Eが、2Θ角度(±0.2°)18.2°、21.6°、22.1°、および22.7°でのX線粉末回折ピーク、ならびに13.5°、16.5°、18.0°、および23.7°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項32に記載のゲンチジン酸塩。
  34. 結晶性形態Eが、2Θ角度(±0.2°)13.5°、16.5°、18.0°、18.2°、21.6°、22.1°、22.7°、および23.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項33に記載のゲンチジン酸塩。
  35. 結晶性形態Eが、2Θ角度(±0.2°)11.8°、13.5°、16.5°、18.0°、18.2°、21.6°、22.1°、22.7°、23.7°、24.1°、25.8°、および27.3°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項34に記載のゲンチジン酸塩。
  36. 結晶性形態Eが、図9と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項35に記載のゲンチジン酸塩。
  37. 以下の構造式によって表される化合物(I)の塩酸塩であって、
    Figure 2022533227000039
    化合物(I)と塩酸との間のモル比が1:1である、塩酸塩。
  38. 前記塩酸塩が、結晶性形態である、請求項37に記載の塩酸塩。
  39. 前記塩酸塩が、溶媒和物である、請求項38に記載の塩酸塩。
  40. 前記塩酸塩が、水和物である、請求項39に記載の塩酸塩。
  41. 前記塩酸塩が、無水である、請求項38に記載の塩酸塩。
  42. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)11.3°、15.3°、15.8°、および23.4°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Fである、請求項38に記載の塩酸塩。
  43. 結晶性形態Fが、2Θ角度(±0.2°)11.3°、15.3°、15.8°、および23.4°でのX線粉末回折ピーク、ならびに18.0°、19.0°、19.9°、および22.8°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項42に記載の塩酸塩。
  44. 結晶性形態Fが、2Θ角度(±0.2°)11.3°、15.3°、15.8°、18.0°、19.0°、19.9°、22.8°、および23.4°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項43に記載の塩酸塩。
  45. 結晶性形態Fが、2Θ角度(±0.2°)11.3°、15.3°、15.8°、15.9°、18.0°、19.0°、19.9°、20.0°、22.8°、23.4°、23.6°、25.6°、および27.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項44に記載の塩酸塩。
  46. 結晶性形態Fが、図11と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項45に記載の塩酸塩。
  47. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)7.7°、17.5°、22.9°、および25.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Gである、請求項41に記載の塩酸塩。
  48. 結晶性形態Gが、2Θ角度(±0.2°)7.7°、17.5°、22.9°、および25.7°でのX線粉末回折ピーク、ならびに10.1°、17.3°、20.9°、および25.2°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項47に記載の塩酸塩。
  49. 結晶性形態Gが、2Θ角度(±0.2°)7.7°、10.1°、17.3°、17.5°、20.9°、22.9°、25.2°、および25.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項48に記載の塩酸塩。
  50. 結晶性形態Gが、2Θ角度(±0.2°)5.6°、7.7°、10.1°、16.6°、17.3°、17.5°、18.8°、20.9°、22.9°、25.2°、および25.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項49に記載の塩酸塩。
  51. 結晶性形態Gが、図13と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項50に記載の塩酸塩。
  52. 以下の構造式によって表される化合物(I)のマレイン酸塩であって、
    Figure 2022533227000040
    化合物(I)とマレイン酸との間のモル比が1:1である、マレイン酸塩。
  53. 前記マレイン酸塩が、結晶性形態である、請求項52に記載のマレイン酸塩。
  54. 前記マレイン酸塩が、無水である、請求項53に記載のマレイン酸塩。
  55. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)21.4°、21.6°、24.5°、および26.2°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Hである、請求項54に記載のマレイン酸塩。
  56. 結晶性形態Hが、2Θ角度(±0.2°)21.4°、21.6°、24.5°、および26.2°でのX線粉末回折ピーク、ならびに10.8°、19.9°、20.0°、および20.8°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項55に記載のマレイン酸塩。
  57. 結晶性形態Hが、2Θ角度(±0.2°)10.8°、19.9°、20.0°、20.8°、21.4°、21.6°、24.5°、および26.2°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項56に記載のマレイン酸塩。
  58. 結晶性形態Hが、2Θ角度(±0.2°)10.8°、15.8°、16.5°、18.3°、19.4°、19.9°、20.0°、20.8°、21.4°、21.6°、24.5°、および26.2°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項57に記載のマレイン酸塩。
  59. 結晶性形態Hが、図15と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項58に記載のマレイン酸塩。
  60. 以下の構造式によって表される化合物(I)のマロン酸塩であって、
    Figure 2022533227000041
    化合物(I)とマロン酸との間のモル比が1:1である、マロン酸塩。
  61. 前記マロン酸塩が、結晶性形態である、請求項60に記載のマロン酸塩。
  62. 前記マロン酸塩が、無水である、請求項61に記載のマロン酸塩。
  63. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)20.3°、20.7°、21.3°、および25.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Iである、請求項62に記載のマロン酸塩。
  64. 前記結晶性形態Iが、2Θ角度(±0.2°)20.3°、20.7°、21.3°、および25.1°でのX線粉末回折ピーク、ならびに12.1°、17.0°、18.2°、および21.5°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項63に記載のマロン酸塩。
  65. 結晶性形態Iが、2Θ角度(±0.2°)12.1°、17.0°、18.2°、20.3°、20.7°、21.3°、21.5°、および25.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項64に記載のマロン酸塩。
  66. 結晶性形態Iが、2Θ角度(±0.2°)12.1°、16.1°、17.0°、18.2°(二重項)、20.3°、20.7°、21.3°、21.5°、22.0°、23.4°、および25.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項65に記載のマロン酸塩。
  67. 結晶性形態Iが、図17と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項66に記載のマロン酸塩。
  68. 以下の構造式によって表される化合物(I)のリン酸塩であって、
    Figure 2022533227000042
    化合物(I)とリン酸との間のモル比が1:1である、リン酸塩。
  69. 前記リン酸塩が、結晶性形態である、請求項68に記載のリン酸塩。
  70. 前記リン酸塩が、溶媒和物である、請求項69に記載のリン酸塩。
  71. 前記リン酸塩が、水和物である、請求項70に記載のリン酸塩。
  72. 前記リン酸塩が、無水である、請求項69に記載のリン酸塩。
  73. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)17.4°、20.0°、21.9°、および22.1°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Jである、請求項69に記載のリン酸塩。
  74. 結晶性形態Jが、2Θ角度(±0.2°)17.4°、20.0°、21.9°、および22.1°でのX線粉末回折ピーク、ならびに12.8°、14.2°、22.5°、および24.2°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項73に記載のリン酸塩。
  75. 結晶性形態Jが、2Θ角度(±0.2°)12.8°、14.2°、17.4°、20.0°、21.9°、22.1°、22.5°、および24.2°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項74に記載のリン酸塩。
  76. 結晶性形態Jが、2Θ角度(±0.2°)12.8°、13.4°、14.2°、15.0°、17.4°、20.0°、20.7°、21.9°、22.1°、22.5°、24.2°、および24.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項75に記載のリン酸塩。
  77. 結晶性形態Jが、図19と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項76に記載のリン酸塩。
  78. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)13.4°、15.4°、20.3°、および21.8°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Kである、請求項72に記載のリン酸塩。
  79. 結晶性形態Kが、2Θ角度(±0.2°)13.4°、15.4°、20.3°、および21.8°でのX線粉末回折ピーク、ならびに15.0°、17.9°、24.9°、および27.6°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項78に記載のリン酸塩。
  80. 結晶性形態Kが、2Θ角度(±0.2°)13.4°、15.0°、15.4°、17.9°、20.3°、21.8°、24.9°、および27.6°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項79に記載のリン酸塩。
  81. 結晶性形態Kが、2Θ角度(±0.2°)12.6°、12.9°、13.4°、15.0°、15.4°、16.4°、17.9°、18.7°、20.3°、21.8°、24.9°、および27.6°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項80に記載のリン酸塩。
  82. 結晶性形態Kが、図21と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項81に記載のリン酸塩。
  83. 以下の構造式によって表される化合物(I)の酒石酸塩であって、
    Figure 2022533227000043
    化合物(I)と酒石酸との間のモル比が1:1である、酒石酸塩。
  84. 前記酒石酸塩が、結晶性形態である、請求項83に記載の酒石酸塩。
  85. 前記酒石酸塩が、溶媒和物である、請求項84に記載の酒石酸塩。
  86. 前記酒石酸塩が、水和物である、請求項85に記載の酒石酸塩。
  87. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)7.4°、13.7°、14.4°、および22.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Lである、請求項84に記載の酒石酸塩。
  88. 結晶性形態Lが、2Θ角度(±0.2°)7.4°、13.7°、14.4°、および22.7°でのX線粉末回折ピーク、ならびに14.8°、22.9°、23.4°、および27.7°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項87に記載の酒石酸塩。
  89. 結晶性形態Lが、2Θ角度(±0.2°)7.4°、13.7°、14.4°、14.8°、22.7°、22.9°、23.4°、および27.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項88に記載の酒石酸塩。
  90. 結晶性形態Lが、2Θ角度(±0.2°)7.4°、13.2°、13.7°、14.4°、14.8°、17.0°、20.0°、21.5°、22.2°、22.7°、22.9°、23.4°、および27.7°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項89に記載の酒石酸塩。
  91. 結晶性形態Lが、図23と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項90に記載の酒石酸塩。
  92. 以下の構造式によって表される化合物(I)のトシル酸塩(tosylate salt)であって、
    Figure 2022533227000044
    化合物(I)とトシル酸(tosylic acid)との間のモル比が1:1である、トシル酸塩。
  93. 前記トシル酸塩が、結晶性形態である、請求項92に記載のトシル酸塩。
  94. 前記トシル酸塩が、無水である、請求項93に記載のトシル酸塩。
  95. 前記結晶性形態が、2Θ角度(±0.2°)15.7°、17.8°、22.1°、および24.5°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる結晶性形態Mである、請求項94に記載のトシル酸塩。
  96. 結晶性形態Mが、2Θ角度(±0.2°)15.7°、17.8°、22.1°、および24.5°でのX線粉末回折ピーク、ならびに12.9°、15.9°、18.8°、および21.8°から選択される2Θ角度(±0.2°)での少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの追加のX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項95に記載のトシル酸塩。
  97. 結晶性形態Mが、2Θ角度(±0.2°)12.9°、15.7°、15.9°、17.8°、18.8°、21.8°、22.1°、および24.5°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項96に記載のトシル酸塩。
  98. 結晶性形態Mが、2Θ角度(±0.2°)12.9°、13.5°、15.7°、15.9°、17.8°、18.8°、19.0°、19.8°、20.0°、21.8°、22.1°、および24.5°でのX線粉末回折ピークにより特徴付けされる、請求項97に記載のトシル酸塩。
  99. 結晶性形態Mが、図25と実質的に類似のXRPDにより特徴付けされる、請求項98に記載のトシル酸塩。
  100. 前記結晶性形態が、少なくとも60重量%の単結晶性形態、少なくとも70重量%の単結晶性形態、少なくとも80重量%の単結晶性形態、少なくとも90重量%の単結晶性形態、少なくとも95重量%の単結晶性形態、または少なくとも99重量%の単結晶性形態である、請求項4~8、14~23、27~36、42~51、55~59、63~67、73~82、87~91、または95~99のいずれか一項に記載の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはM。
  101. 請求項1~100のいずれか一項に記載の塩、および薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物。
  102. 請求項1~100のいずれか一項に記載の塩、および薬学的に許容される担体を含む、錠剤組成物。
  103. 前記担体が、微結晶性セルロース、マンニトール、クロスカルメロースナトリウム、およびステアリルフマル酸ナトリウムのうちの1つ以上から選択される、請求項101に記載の組成物または請求項102に記載の錠剤組成物。
  104. 前記組成物が、約5.7~約5.9mg、約23.4~約23.6mg、または約58.7~約58.9mgの、請求項4~8、14~23、27~36、42~51、55~59、63~67、73~82、87~91、または95~99のいずれか一項に記載の結晶性形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、またはM、62%w/w(±2%)の微結晶性セルロース、23%w/w(±2%)のマンニトール、3%w/w(±2%)のクロスカルメロースナトリウム、および2%w/w(±2%)のステアリルフマル酸を含む、請求項102または103に記載の錠剤組成物。
  105. ピルビン酸キナーゼ欠損症(PKD)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法であって、有効量の請求項1~100のいずれか一項に記載の塩、または請求項101~104に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  106. 鎌状赤血球症(SCD)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法であって、有効量の請求項1~100のいずれか一項に記載の塩、または請求項101~104に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  107. サラセミア(ベータサラセミア、輸血非依存性サラセミア、および輸血依存性サラセミアなど)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法であって、有効量の請求項1~100のいずれか一項に記載の塩、または請求項101~104に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  108. 溶血性貧血の治療を必要とする対象においてそれを行う方法であって、有効量の請求項1~100のいずれか一項に記載の塩、または請求項101~104に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  109. 遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症、無ベータリポタンパク血症、バッセン・コルツヴァイク症候群、および発作性夜間ヘモグロビン尿症から選択される疾患の治療を必要とする対象においてそれを行う方法であって、有効量の請求項1~100のいずれか一項に記載の塩、または請求項101~104に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  110. 血中の2,3-ジホスホグリセリン酸レベルの制御を必要とする対象においてそれを行う方法であって、有効量の請求項1~100のいずれか一項に記載の塩、または請求項101~104に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  111. 赤血球の野生型または変異体PKRの活性化を必要とする対象においてそれを行う方法であって、有効量の請求項1~100のいずれか一項に記載の塩、または請求項101~104に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  112. ヘモグロビンの量の増加を必要とする対象においてそれを行う方法であって、有効量の請求項1~100のいずれか一項に記載の塩、または請求項101~104に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  113. 2,3-ジホスホグリセリン酸(2,3-DPG)のレベル、アデノシン三リン酸(ATP)のレベル、またはPKRの活性の評価を必要とする対象においてそれを行う方法であって、有効量の請求項1~100のいずれか一項に記載の塩、または請求項101~104に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
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