JP2022532929A - 除草剤としてのピラゾール-置換されたピロリジノン - Google Patents

除草剤としてのピラゾール-置換されたピロリジノン Download PDF

Info

Publication number
JP2022532929A
JP2022532929A JP2021569356A JP2021569356A JP2022532929A JP 2022532929 A JP2022532929 A JP 2022532929A JP 2021569356 A JP2021569356 A JP 2021569356A JP 2021569356 A JP2021569356 A JP 2021569356A JP 2022532929 A JP2022532929 A JP 2022532929A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
compound
methyl
haloalkyl
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021569356A
Other languages
English (en)
Inventor
ジェームズ・アラン・モーリス
トラヴィス・チャンドラー・マクマホン
トーマス・マーティン・スティーヴンソン
マシュー・ジェームズ・キャンベル
ショーン・ウン
サリー・エリザベス・ラッセル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FMC Corp
Original Assignee
FMC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FMC Corp filed Critical FMC Corp
Publication of JP2022532929A publication Critical patent/JP2022532929A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D403/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D401/00
    • C07D403/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D401/00 containing two hetero rings
    • C07D403/04Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D401/00 containing two hetero rings directly linked by a ring-member-to-ring-member bond
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N43/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds
    • A01N43/48Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with two nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • A01N43/561,2-Diazoles; Hydrogenated 1,2-diazoles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01PBIOCIDAL, PEST REPELLANT, PEST ATTRACTANT OR PLANT GROWTH REGULATORY ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR PREPARATIONS
    • A01P13/00Herbicides; Algicides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D401/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
    • C07D401/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing three or more hetero rings

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

開示されているのは、式(1)の化合物(それらのすべての立体異性体、N-オキシド、及び塩を含む)であって、【化1】TIFF2022532929000071.tif45170ここでQは、【化2】TIFF2022532929000072.tif44170からなる群より選択され、そしてR1、R2、R3、Y、R4、R5、n、R6、W、及びR9は、本明細書に開示されているものである。さらに開示されているのは、式(1)の化合物を含む組成物、及び望ましくない植生又はその環境を、有効量の本発明の化合物又は組成物と接触させることを含む、望ましくない植生を防除するための方法である。

Description

本発明は、ある種のピラゾール-置換されたピロリジノン、それらのN-オキシド、塩、及び組成物、並びに望ましくない植生を防除するためのそれらの使用方法に関する。
望ましくない植生を防除することは、高い収穫効率を達成するには、極めて重要である。なかんずく、特にたとえば、イネ、ダイズ、テンサイ、トウモロコシ、ジャガイモ、コムギ、オオムギ、トマト、及びプランテーション作物のような有用な作物の中での雑草の増殖の選択的な防除を達成することは、極めて望ましい。そのような有用な作物の中での雑草の増殖を放置することは、生産性を著しく低下させ、それによって、消費者に対してコスト上昇をもたらす原因となりうる。非耕作地における望ましくない植生の防除もまた重要である。これらの目的のために、多くの製品が市場で入手可能ではあるが、効果がより高く、コストがより低く、毒性がより低く、環境的により安全であるか、又は異なった作用機構を有する新規な化合物が、依然として必要とされている。
特許文献1及び特許文献2には、ある種の置換された環状アミド及びそれらの除草剤としての使用が開示されている。それらの公刊物には、本発明のピラゾール-置換されたピロリジノンは開示されていない。
国際公開第2015/084796号パンフレット 国際公開第2016/196593号パンフレット
本発明は、式1の化合物(それらのすべての立体異性体、N-オキシド、及び塩を含む)、それらを含む農薬組成物、並びに除草剤としてのそれらの使用を目的としている:
Figure 2022532929000002
式中、Qは、以下のものからなる群より選択され;
Figure 2022532929000003
は、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cシクロアルキル、又はC~Cシクロアルキルアルキルであり;
は、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり;
は、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、又はC~Cハロアルコキシであり;
Yは、O又はSであり;
は、H、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり;
は、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり;
nは、1、2、3、又は4であり;
は、H、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、又はC~Cアルキルであり;
Wは、フェニル又はピリジルであるが、それぞれのフェニル又はピリジルは、場合によっては、最高5個までのRで置換されており;そして
それぞれのRは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルケニル、C~Cハロアルケニル、C~Cアルキニル、C~Cハロアルキニル、C~Cニトロアルキル、C~Cニトロアルケニル、C~Cアルコキシアルキル、C~Cハロアルコキシアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cハロシクロアルキル、シクロプロピルメチル、メチルシクロプロピル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルコキシ、C~Cアルケニルオキシ、C~Cハロアルケニルオキシ、C~Cアルキニルオキシ、C~Cハロアルキニルオキシ、C~Cシクロアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cハロアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、C~Cハロアルキルスルフィニル、C~Cアルキルスルホニル、C~Cハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、ホルミル、C~Cアルキルカルボニル、C~Cアルキルカルボニルオキシ、C~Cアルキルスルホニルオキシ、C~Cハロアルキルスルホニルオキシ、アミノ、C~Cアルキルアミノ、C~Cジアルキルアミノ、ホルミルアミノ、C~Cアルキルカルボニルアミノ、-SF、-SCN、C~Cトリアルキルシリル、トリメチルシリルメチル、又はトリメチルシリルメトキシであるが;
ただし、その化合物は、QがQ-1であり;RがHであり;RがCHであり;RがC(CHであり;RがHであり;RがHであり;YがOであり、Wが、その2位でRを用いて置換されたフェニルであり;そしてRがFである式1の化合物以外のものである。
より具体的には、本発明は、式1の化合物(すべての立体異性体を含む)、それらのN-オキシド又は塩に関連する。本発明はさらに、本発明の化合物(すなわち、除草剤としての有効量にある)、並びに界面活性剤、固体希釈剤、及び液状希釈剤からなる群より選択される少なくとも1種の成分を含む、除草剤組成物にも関する。本発明はさらに、望ましくない植生の増殖を防除するための方法にも関し、それには、その植生又はその環境を、(たとえば、本明細書に記載の組成物としての)本発明の化合物の除草剤としての有効量と接触させることが含まれる。
本発明にはさらに、以下のものを含む除草剤混合物も含まれる:(a)式1、それらのN-オキシド、及び塩から選択される化合物、並びに(b)(b1)~(b16)から選択される少なくとも1種のさらなる有効成分;及び(b1)~(b16)の化合物の塩(以下において説明する)。
本明細書で使用するとき、「含む」(「comprises」、「comprising」、「includes」、「including」、「contains」、「containing」)、「有する」(「has」、「having」)、「を特徴とする」(「characterized by」)という用語、又はそれらの各種変化形は、明示的に指示された各種の制限に従った、非排他的な包含をカバーすることを意図している。たとえば、任意の要素を含む組成、混合物、プロセス又は方法は、必ずしもそれらの要素のみに限定されることはなく、そのような組成、混合物、プロセス、又は方法に明示的に指示されなかったり、或いは固有でなかったりする、他の要素も含むことができる。
転換句(transitional phrase)の「からなる(consisting of)」は、特定されていない、いかなる要素、ステップ、又は成分も排除する。特許請求項において、請求項が、不純物は別として、引用されたものとは異なる物質を包含するようにして閉じているのなら、通常、それと関連している。「consisiting of」という文言が、前文の直後というよりは、請求項の主要部の条項の中に現れている場合には、それは、その請求項の中で言及された要素のみを限定する;その他の要素は、全体として、その請求項から排除されることはない。
転換句の「から実質的になる(consisting essentially of)」は、文言として開示されたものに加わるが、ただし、これらの追加の物質、ステップ、構成、成分、又は要素が、その特許請求された発明の、基本的且つ新規な特性に、大きく影響することはないという場合の、物質、ステップ、構成、成分、又は要素を含む、組成物又は方法を定義するのに使用されている。「consisting essentially of」という用語は、「comprising」と、「consisting of」の中間を占めている。
出願人が、発明又はその一部を、たとえば「comprising」のようなオープンエンド用語で定義した場合には、(そうではないとの記述がない限り)、その記述は、「consisting essentially of」又は「consisting of」の用語を使用しているそのような発明もまた記述していると解釈するべきであるということは容易に理解されるべきである。
さらに、それとは反対に、明示的に記述されていない限り、「又は(or)」は、包括的な「or」を指すのであって、排他的「or」を指すのではない。たとえば、条件「A又はB(A or B)」は、以下のいずれかにより満足される:Aが真であり(又は存在し)且つBが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在しない)且つBが真である(又は存在する)、並びに、AとBの両方が真である(又は存在する)。
さらに、本発明の要素又は成分に先行する、不定冠詞の「a」及び「an」は、その要素又は成分の場合(すなわち、出現)の数に関しては非限定的であるものとする。したがって、「a」及び「an」は、1つ、又は少なくとも1つを含むと読み取るべきであり、そしてその要素又は成分のそのような単数の語形には、その数が単数を意味していることが明らかではない限り、複数もまた含まれる。
本明細書において言及する場合、単独、又は複数の語の組み合わせで使用される、「幼苗(seedling)」という用語は、種子の胚芽から発育している、若い植物を意味している。
本明細書において言及する場合、単独、又は「広葉雑草(broadleaf weed)」のような用語で使用される、「広葉(broadleaf)」という用語は、双子葉(dicot)又は双子葉植物(dicotyledon)を意味しており、その用語は、2枚の子葉を有する胚芽を特徴とする被子植物の群を記述するのに使用される。
本明細書で使用するとき、「アルキル化剤」という用語は、その中の炭素含有基が、前記炭素原子に対する求核試薬の結合によって置き換えることが可能な、たとえばハライド又はスルホネートのような脱離基に、炭素原子を介して結合される、化合物を指している。特に断らない限り、「アルキル化」という用語は、その炭素含有基をアルキルに限定する訳ではなく、アルキル化剤の中の炭素含有基には、R及びRで特定される炭素結合された置換基の変種も含まれる。
上の説明における、単独、又は「アルキルチオ」又は「ハロアルキル」のような化合物用語で使用される、「アルキル」という用語には、直鎖状又は分岐状のアルキル、たとえば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、又は各種のブチル、ペンチル若しくはヘキシル異性体が含まれる。「アルケニル」には、直鎖状又は分岐状のアルケン、たとえばエテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、並びに各種のブテニル、ペンテニル、及びヘキセニル異性体が含まれる。「アルケニル」にはさらに、ポリエンたとえば、1,3-ブタジエニル及び2,4-ヘキサジエニルも含まれる。「アルキニル」には、直鎖状又は分岐状のアルキンたとえば、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、並びに各種のブチニル、ペンチニル及びヘキシニル異性体が含まれる。「アルキニル」にはさらに、複数の三重結合、たとえば2,5-ヘキサジイニル(2,5-hexadiynyl)からなる残基を含むことも可能である。
「アルコキシ」には、たとえば、メトキシ、エトキシ、n-プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、並びに各種のブトキシ、ペントキシ、及びヘキシロキシ異性体が含まれる。「アルコキシアルキル」は、アルキルにおけるアルコキシ置換を表している。「アルコキシアルキル」の例としては、CHOCH、CHOCHCH、CHCHOCH、CHCHCHCHOCH、及びCHCHOCHCHが挙げられる。「アルケニルオキシ」には、直鎖状又は分岐状のアルケニルオキシ残基が含まれる。「アルケニルオキシ」の例としては、HC=CHCHO、(CHC=CHCHO、(CH)CH=CHCHO、(CH)CH=C(CH)CHO、及びCH=CHCHCHOが挙げられる。「アルキニルオキシ」には、直鎖状又は分岐状のアルキニルオキシ残基が含まれる。「アルキニルオキシ」の例としては、HC≡CCHO、CHC≡CCHO、及びCHC≡CCHCHOが挙げられる。「アルキルチオ」には、分岐状又は直鎖状のアルキルチオ残基たとえば、メチルチオ、エチルチオ、並びに各種のプロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、及びヘキシルチオ異性体が含まれる。「アルキルスルフィニル」には、アルキルスルフィニル基の両方の鏡像異性体が含まれる。「アルキルスルフィニル」の例としては、CHS(O)-、CHCHS(O)-、CHCHCHS(O)-、(CHCHS(O)-、並びに各種のブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、及びヘキシルスルフィニル異性体が挙げられる。「アルキルスルホニル」の例としては、CHS(O)-、CHCHS(O)-、CHCHCHS(O)-、(CHCHS(O)-、並びに各種のブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、及びヘキシルスルホニル異性体が挙げられる。「アルキルアミノ」、「ジアルキルアミノ」などは、上の例と同様にして定義される。
「シクロアルキル」には、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが含まれる。「アルキルシクロアルキル」の用語は、シクロアルキル残基の上でのアルキル置換を表し、たとえば、エチルシクロプロピル、i-プロピルシクロブチル、3-メチルシクロペンチル、及び4-メチルシクロヘキシルが含まれる。「シクロアルキルアルキル」の用語は、アルキル残基の上でのシクロアルキル置換を表す。「シクロアルキルアルキル」の例としては、シクロプロピルメチル、シクロペンチルエチル、及びその他の直鎖状又は分岐状のアルキル基に結合されたシクロアルキル残基が挙げられる。「シクロアルコキシ」の用語は、酸素原子を介して結合されたシクロアルキル、たとえばシクロペンチルオキシ及びシクロヘキシロキシを表す。「シクロアルキルアルコキシ」は、酸素原子を介して、アルキル鎖に結合されたシクロアルキルアルキルを表す。「シクロアルキルアルコキシ」の例としては、シクロプロピルメトキシ、シクロペンチルエトキシ、及びその他の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基に結合されたシクロアルキル残基が挙げられる。
「ハロゲン(halogen)」という用語には、単独又は「ハロアルキル」のような化合物用語の中で、或いは「ハロゲンを用いて置換されたアルキル」のような記述で使用されたとき、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素が含まれる。さらに、「ハロアルキル」のような化合物用語の中で使用されたとき、又は「ハロゲンを用いて置換されたアルキル」のような記述で使用されたとき、前記アルキルは、部分的又は完全にハロゲン原子(それらは、同一であっても、異なっていてもよい)で置換されていてもよい。「ハロアルキル」又は「ハロゲンを用いて置換されたアルキル」の例としては、FC、ClCH、CFCH、及びCFCClが挙げられる。「ハロシクロアルキル」、「ハロアルコキシ」、「ハロアルキルチオ」、「ハロアルキルスルフィニル」、「ハロアルキルスルホニル」、「ハロアルケニル」、「ハロアルキニル」などの用語は、「ハロアルキル」の用語と同様にして定義される。「ハロシクロアルキル」の例としては、2-クロロシクロプロピル及び2-ブロモシクロブチルが挙げられる。「ハロアルコキシ」の例としては、CFO-、CClCHO-、HCFCHCHO-、及びCFCHO-が挙げられる。「ハロアルキルチオ」の例としては、CClS-、CFS-、CClCHS-、及びClCHCHCHS-が挙げられる。「ハロアルキルスルフィニル」の例としては、CFS(O)-、CClS(O)-、CFCHS(O)-、及びCFCFS(O)-が挙げられる。「ハロアルキルスルホニル」の例としては、CFS(O)-、CClS(O)-、CFCHS(O)-、及びCFCFS(O)-が挙げられる。「ハロアルケニル」の例としては、(Cl)C=CHCH-、及びCFCHCH=CHCH-が挙げられる。「ハロアルキニル」の例としては、HC≡CCHCl-、CFC≡C-、CClC≡C-、及びFCHC≡CCH-が挙げられる。
「アルキルカルボニル」は、C(=O)残基に結合された直鎖状又は分岐状のアルキル残基を表す。「アルキルカルボニル」の例としては、CHC(=O)-、CHCHCHC(=O)-、及び(CHCHC(=O)-が挙げられる。「アルコキシカルボニル」の例としては、CHOC(=O)-、CHCHOC(=O)-、CHCHCHOC(=O)-、(CHCHOC(=O)-、及び各種のブトキシ又はペントキシカルボニル異性体が挙げられる。
置換基の中の炭素原子の合計数は、「C~C」の接頭表記によって示されるが、ここでi及びjは、1~8の数である。たとえば、C~Cアルキルスルホニルは、メチルスルホニルからブチルスルホニルまでを表し;Cアルコキシアルキルは、CHOCH-を表し;Cアルコキシアルキルは、たとえば、CHCH(OCH)-、CHOCHCH-、又はCHCHOCH-を表し;そしてCアルコキシアルキルは、全部で4個の炭素原子を含むアルコキシ基で置換されたアルキル基の各種の異性体を表し、例としては、CHCHCHOCH-、及びCHCHOCHCH-が挙げられる。
ある化合物が、その置換基の数が1を越えることが可能であることを示す下付文字を担持する置換基を用いて置換されている場合には、前記置換基(それらが1を越えた場合)は、独立して、定義された置換基の群、たとえば、([R(5)]、nは、1、2、3又は4)から選択される。ある基が、水素であることが可能な置換基、たとえば(R又はR)を含んでいて、次いで、この置換基が水素とした場合には、このことは、前記の基が非置換であるということと、等価であると認められる。フェニル又はピリジルの関連して、「場合によっては置換された」という用語は、非置換であるか、又は非置換の類似体によって保持されている生物学的活性を消失させることがない、少なくとも1種の非水素置換基を有している基であることを示している。本明細書で使用するとき、特に断らない限り、以下の定義が適用されるものとする。「場合によっては置換された」という用語は、「置換若しくは非置換の」という文言、又は「(非)置換の」という用語と相互に交換可能に使用される。特に断らない限り、場合によっては置換された基では、その基のそれぞれの交換可能な位置に置換基を有していてよく、そしてそれぞれの置換は互いに独立している。
上に記したように、Wは、フェニル又はピリジルとすることが可能であり、それぞれのフェニル又はピリジルは、場合によっては、5個までのRで置換されている。フェニル又はピリジルの例としては、以下のものが挙げられる:
Figure 2022532929000004
基が、構造U-1、U-49、U-50、及びU-51の中に示されているが、それらは任意の置換基であるので、それらが存在する必要がないことに注意されたい。(RとU基との間の結合点が浮動的に描かれている場合には、(Rは、U基の、利用可能などの炭素原子にも結合することが可能であるということに注意されたい。
当技術分野に関しては、芳香族及び非芳香族複素環式環及び環構造の調製を可能とする広く各種の合成方法が公知である。詳しい総説についは、以下の文献を参照されたい:Comprehensive Heterocyclic Chemistry(A.R.Katritzky and C.W.Rees editors-in-chief,Pergamon Press,Oxford,1984)の8巻セット、並びに、Comprehensive Heterocyclic Chemistry II(A.R.Katritzky,C.W.Rees,and E.F.V.Scriven editors-in-chief,Pergamon Press,Oxford,1996)の12巻セット。
本発明の化合物では、1種又は複数の立体異性体が存在可能である。各種の立体異性体としては、鏡像異性体、ジアステレオマー、アトロプ異性体、及び幾何異性体が挙げられる。立体異性体とは、同一の構成を有しているが、それらの原子の空間配置が異なっている異性体であって、鏡像異性体、ジアステレオマー、cis-trans異性体(幾何異性体とも呼ばれる)、及びアトロプ異性体が含まれる。アトロプ異性体は、単結合の回りでの束縛回転から生じるものであって、その回転の障壁が高いために、それらの異性体種を単離することが可能である。当業者のよく理解するところであろうが、1つの立体異性体が、他の立体異性体よりも高濃度にするか、又は他の立体異性体から分離するときに、反応性がより高くてもよいし、及び/又は有利な効果を示してもよい。それに加えて、当業者であれば、前記立体異性体の分離法、富化法、及び/又は選択的な調製法を知っている。本発明の化合物は、複数の立体異性体の混合物として、個々の立体異性体として、又は光学活性の形態として存在させることができる。
たとえば、以下において示すように、ピロリジノン環の3位で炭素に結合されたC(O)NH(W)残基と、環の4位で炭素に結合されたQとは、一般的にはtrans型の立体配置で見出される。これら2個の炭素原子は両方とも、キラル中心を有している。鏡像異性体の最もよくあるペアは、式1’及び式1”として表される。本発明はすべての立体異性体に関連するものの、生物学的可用性の面で好ましい鏡像異性体は、式1’(本明細書では、(3S,4R)又は索引表Aの「立体(3,4)」の列の中で「S,R」ともよばれる)であると認められているが、この場合、アミド(すなわち、C(O)NH(W))残基は、手前に飛び出しており、そしてQ残基は、奥に引っ込んでいる。立体異性のすべての態様についての包括的な議論については、次の文献を参照されたい:Ernest L.Eliel and Samuel H.Wilen,Stereochemistry of Organic Compounds,John Wiley & Sons,1994。
Figure 2022532929000005
本明細書において描かれた分子の描写は、立体化学を描写するための、標準的な慣例に従っている。立体的な配置を描写するために、図の面から立ち上がって観察者の方に向かっている結合は、実線のくさび形で表現され、そのくさび形の幅広い方の末端が、図の面から立ち上がって観察者の方に向かう原子に結合されている。面の下の方に向かい、観察者から離れていく結合は、点線のくさび形で表現され、そのくさび形の狭い方の末端が、原子に結合され、観察者からはさらに遠ざかっていく。一定の幅の線は、実線又は点線のくさびで示された結合に対して、反対すなわち中性の方向を有する結合を示しており、そして一定の幅の線はさらに、特定の立体的な配置を規定することを意図しない、分子又は分子の一部にある結合を示している。
本発明には、たとえば、式1’及び1”の鏡像異性体を等量含む、ラセミ混合物も含まれる。さらには、本発明には、式1の鏡像異性体の中のラセミ混合物に比較して、富化された化合物も含まれる。式1の化合物の実質的に純粋な鏡像異性体、たとえば式1’及び式1”もまた含まれる。
鏡像異性体的に富化させた場合、一方の鏡像異性体が、他のものよりも多い量で存在し、その濃縮の程度は、鏡像異性体過剰率(enantiomeric excess=「ee」)の表現で定義することが可能であるが、それは、(2x-1)*100%として定義され、ここで、xは、その混合物の中で多い方の鏡像異性体のモル分率である(たとえば、20%の「ee」は、60:40の鏡像異性体の比率に相当する)。
本発明の組成物は、活性がより高い異性体の、好ましくは少なくとも50%の鏡像異性体過剰率;より好ましくは少なくとも75%の鏡像異性体過剰率;さらにより好ましくは少なくとも90%の鏡像異性体過剰率;そして最も好ましくは少なくとも94%の鏡像異性体(>99%ee)過剰を有している。特に注目すべきは、活性がより高い異性体の、本質的に鏡像異性体的に純粋な実施態様である。
式1の化合物には、追加のキラル中心を含むこともできる。たとえば、置換基及びその他の分子成分たとえばR及びRが、キラル中心を含んでいてもよい。本発明には、これらの追加のキラル中心で、富化されると共に、実質的に純粋な立体的な配置を有するラセミ混合物も含まれる。
本発明の化合物は、式1におけるアミド結合(たとえば、C(O)NH(W))の回りでの束縛回転が理由の、1種又は複数の配座異性体として存在することも可能である。本発明には、配座異性体の混合物も含まれる。それに加えて、本発明には、他方に対して、一方の配座異性体が富化された化合物も含まれる。
式1の化合物は、典型的には、2種以上の形態で存在し、そのため式1には、それらで表される化合物の結晶性及び非晶性の形態のすべてが含まれる。非晶性の形態には、固体である実施態様たとえばワックス及びゴム、さらには液体である実施態様たとえば溶液及び溶融物が含まれる。結晶性の形態には、実質的に単結晶タイプを表す実施態様、及び多形の混合物(すなわち、複数の結晶性タイプ)を表す実施態様が含まれる。「多形(polymorph)」という用語は、各種の結晶性の形態で結晶化することが可能な、化合物の特定の結晶性の形態を表しており、これらの形態は、結晶格子の中での、各種の分子の配列及び/又は配座を有している。複数の多形が、同一の化学組成を有することできるが、それらはさらに、その格子の中に弱く、又は強く結合されることが可能な、共結晶された水又は他の分子の存否によって、組成が異なっていることも可能である。多形は、結晶の形状、密度、硬度、色、化学的安定性、融点、吸湿性、懸濁性、溶解速度、及び生物学的アベイラビリティーのような、化学的、物理的、及び生物学的性質の面で異なっている可能性がある。当業者が認めるところであろうが、式1の化合物の特定の多形が、式1の同一の化合物の他の多形、又は複数の多形の混合物に比較して、有利な効果(たとえば、有用な配合を調製する際の適合性、改良された生物学的性能)を示すことが可能である。式1の化合物の特定の多形の調製及び単離は、たとえば、選択された溶媒及び温度を使用する結晶化など、当業者には公知の方法によって達成することができる。多形についての包括的な議論に関しては、次の文献を参照されたい:R.Hilfiker,Ed.,Polymorphism in the Pharmaceutical Industry,Wiley-VCH,Weinheim,2006。
当業者の認識するところであろうが、全部の窒素含有複素環がN-オキシドを形成できる訳ではないが、その理由は、その窒素が、酸化されてオキシドとなるには、利用可能な孤立電子対を必要とするからである。N-オキシドを形成することが可能なそれらの窒素含有複素環は、当業者のよく知るところであろう。第三級アミンがN-オキシドを形成することが可能であることもまた、当業者のよく知るところであろう。複素環及び第三級アミンのN-オキシドを調製するための合成方法は、ペルオキシ酸たとえば過酢酸及びm-クロロ過安息香酸(MCPBA)、過酸化水素、アルキルヒドロペルオキシドたとえば、t-ブチルヒドロペルオキシド、過ホウ酸ナトリウム、並びにジオキシランたとえばジメチルジオキシランを用いて、複素環及び第三級アミンを酸化させることも含めて、当業者の極めてよく知るところである。N-オキシドを調製するためのこれらの方法は、文献に広く記述され、総説が書かれているが、たとえば、以下の文献を参照されたい:T.L.Gilchrist,Comprehensive Organic Synthesis,vol.7,pp 748-750(S.V.Ley,Ed.,Pergamon Press);M.Tisler and B.Stanovnik,Comprehensive Heterocyclic Chemistry,vol.3,pp.18-20(A.J.Boulton and A.McKillop,Eds.,Pergamon Press);M.R.Grimmett and B.R.T.Keene,Advances in Heterocyclic Chemistry,vol.43,pp.149-161(A.R.Katritzky,Ed.,Academic Press);M.Tisler and B.Stanovnik,Advances in Heterocyclic Chemistry,vol.9,pp.285-291(A.R.Katritzky and A.J.Boulton,Eds.,Academic Press);及びG.W.H.Cheeseman and E.S.G.Werstiuk,Advances in Heterocyclic Chemistry,vol.22,pp.390-392(A.R.Katritzky and A.J.Boulton,Eds.,Academic Press)。
当業者の認識するところであるが、環境内及び生理学的条件下では、化合物の塩は、それらに相当する非塩の形態とは平衡関係にあることが理由で、塩は、その非塩の形態と、生物学的実用性を分け合っている。したがって、広く各種の式1の化合物の塩が、望ましくない植生を防除するのに有用である(すなわち、農薬として適している)。式1の化合物の塩としては、たとえば以下のような無機酸又は有機酸との酸付加塩が挙げられる:臭化水素酸、塩化水素酸、硝酸、リン酸、硫酸、酢酸、酪酸、フマル酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、プロピン酸、サリチル酸、酒石酸、4-トルエンスルホン酸、又は吉草酸。式1の化合物に、カルボン酸又はフェノールのような酸性の残基が含まれているような場合には、塩としてはさらに、たとえば以下のような有機又は無機の塩基を用いて形成されたものが含まれる:ピリジン、トリエチルアミン若しくはアンモニア、又はアミド、水素化物、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、若しくはバリウムの水酸化物又は炭酸塩。したがって、本発明には、式1から選択される化合物、それらのN-オキシド及び農薬として好適な塩が含まれる。
「課題を解決するための手段」のところに記載された本発明の実施態様には、以下の実施態様が含まれる(すなわち、以下の実施態様において使用される式1には、それらのN-オキシド及び塩も含まれる):
実施態様1.「課題を解決するための手段」に記載の式1の化合物。
実施態様2.Qが、Q-1及びQ-2からなる群より選択される、実施態様1に記載の化合物。
実施態様3.Qが、Q-1である、実施態様1に記載の化合物。
実施態様4.Yが、Oである、実施態様1~3のいずれかに記載の化合物。
実施態様5.Rが、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、又はC~Cシクロアルキルアルキルである、実施態様1~4のいずれかに記載の化合物。
実施態様6.Rが、H、C~Cアルキル、又はC~Cシクロアルキルアルキルである、実施態様5に記載の化合物。
実施態様7.Rが、H、CH、又はシクロプロピルメチルである、実施態様6に記載の化合物。
実施態様8.Rが、H又はCHである、実施態様7に記載の化合物。
実施態様9.Rが、CHである、実施態様8に記載の化合物。
実施態様10.Rが、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルである、実施態様1~9のいずれかに記載の化合物。
実施態様11.Rが、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルである、実施態様1~10のいずれかに記載の化合物。
実施態様12.Rが、CH又はCHCFである、実施態様11に記載の化合物。
実施態様13.Rが、CHである、実施態様12に記載の化合物。
実施態様14.Rが、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルである、実施態様1~13のいずれかに記載の化合物。
実施態様15.Rが、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルである、実施態様14に記載の化合物。
実施態様16.Rが、Cl、CH、又はCFである、実施態様15に記載の化合物。
実施態様17.Rが、CH又はCFである、実施態様16に記載の化合物。
実施態様18.Rが、CFである、実施態様17に記載の化合物。
実施態様19.Rが、H又はClである、実施態様1~18のいずれかに記載の化合物。
実施態様20.Rが、Hである、実施態様19に記載の化合物。
実施態様21.Rが、F、Cl、又はBrである、実施態様1~20のいずれかに記載の化合物。
実施態様22.Rが、F又はClである、実施態様21に記載の化合物。
実施態様23.Rが、Fである、実施態様22に記載の化合物。
実施態様24.Rが、H、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、又はC~Cアルキルである、実施態様1~23のいずれかに記載の化合物。
実施態様25.Rが、H、Cl、ヒドロキシ、OCH、又はCHである、実施態様24に記載の化合物。
実施態様26.Rが、Hである、実施態様25に記載の化合物。
実施態様27.Rが、Clである、実施態様25に記載の化合物。
実施態様28.Rが、ヒドロキシである、実施態様25に記載の化合物。
実施態様29.Rが、OCHである、実施態様25に記載の化合物。
実施態様30.Rが、CHである、実施態様25に記載の化合物。
実施態様31.nが、1、2、又は3である、実施態様21~30のいずれかに記載の化合物。
実施態様32.nが、1又は2である、実施態様31に記載の化合物。
実施態様33.nが、1である、実施態様32に記載の化合物。
実施態様34.Wが、フェニル、3-ピリジル、又は4-ピリジルであり、それぞれのフェニル、3-ピリジル、又は4-ピリジルが、場合によっては、4個までのRを用いて置換されている、実施態様1~33のいずれかに記載の化合物。
実施態様35.Wが、フェニル又は3-ピリジルであり、それぞれのフェニル、又は3-ピリジルが、場合によっては、3個までのRを用いて置換されている、実施態様34に記載の化合物。
実施態様36.Wが、3個までのRを用いて置換されたフェニルである、実施態様35に記載の化合物。
実施態様37.それぞれのRが、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシアルキル、C~Cハロアルコキシアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cハロシクロアルキル、シクロプロピルメチル、メチルシクロプロピル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルコキシ、C~Cシクロアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cハロアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、C~Cハロアルキルスルフィニル、C~Cアルキルスルホニル、C~Cハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、ホルミル、C~Cアルキルカルボニル、C~Cアルキルカルボニルオキシ、C~Cアルキルスルホニルオキシ、C~Cハロアルキルスルホニルオキシである、実施態様1~36のいずれかに記載の化合物。
実施態様38.それぞれのRが、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、又はC~Cアルキルスルホニルである、実施態様37に記載の化合物。
実施態様39.それぞれのRが、独立して、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、又はC~Cアルキルスルホニルである、実施態様38に記載の化合物。
実施態様40.それぞれのRが、独立して、F、Cl、CH、CF、又はSOCHである、実施態様39に記載の化合物。
実施態様41.それぞれのRが、独立して、F又はCFである、実施態様40に記載の化合物。
実施態様42.Rが、(式1の残りに対する接続に関連して)Wのオルト位、メタ位、又はパラ位にある、実施態様34~41のいずれかに記載の化合物。
実施態様43.Rが、(式1の残りに対する接続に関連して)Wのオルト位及びメタ位にある、実施態様34~41のいずれかに記載の化合物。
実施態様44.「課題を解決するための手段」に記載の化合物であって、RがC~Cアルキルである場合には、RがC~Cハロアルキルである、化合物。
本発明の特定の実施態様は、YがOであり;RがCHであり;QがQ-1であり;RがCHであり;RがCFであり;RがHであり;Wが、2位で1個のR、そして3位で1個のRを用いて置換されたフェニルであり;両方のRが、独立してFであり;そしてRがHである、式1の化合物である。
本発明にはさらに、以下のものを含む除草剤混合物が含まれる:(a)式1、それらのN-オキシド、及び塩から選択される化合物(「課題を解決するための手段」に記載されているような)、並びに(b)少なくとも1種のさらなる有効成分、それらは以下のものから選択される:(b1)光化学系II阻害剤、(b2)アセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)阻害剤、(b3)アセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACCアーゼ)阻害剤、(b4)オーキシン模倣物、(b5)5-エノール-ピルビルシキメート-3-ホスフェート(EPSP)シンターゼ阻害剤、(b6)光化学系I電子ダイバーター(electron diverter)、(b7)プロトポリフィリノーゲンオキシダーゼ(PPO)阻害剤、(b8)グルタミンシンテターゼ(GS)阻害剤、(b9)超長鎖脂肪酸(VLCFA)エロンガーゼ阻害剤、(b10)オーキシン輸送阻害剤、(b11)フィトエンデサチュラーゼ(PDS)阻害剤、(b12)4-ヒドロキシフェニル-ピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤、(b13)ホモゲンチジン酸ソラネシルトランスフェラーゼ(HST)阻害剤、(b14)セルロース生合成阻害剤、(b15)その他の除草剤(有糸分裂撹乱物質、有機ヒ素化合物、アシュラム、ブロモブチド、シンメチリン、クミルロン、ダゾメット、2-[(2,5-ジクロロフェニル)メチル]-4,4-ジメチル-3-イソオキサゾリジノン、ジフェンゾコート、ダイムロン、エトベンザニド、フルレノール、ホサミン、ホサミン-アンモニウム、ヒダントサイジン、メタム、メチルダイムロン、オレイン酸、オキサジクロメフォン、ペラルゴン酸、及びビリブチカルブを含む)、(b16)除草剤毒性緩和剤(herbicide safener)、並びに(b1)~(b16)の化合物の塩。
実施態様1~44、さらには本明細書に記載の任意の他の実施態様も含めて、本発明の実施態様は、どのように組み合わせてもよく、そしてそれらの実施態様における各種の記述は、式1の化合物に関連するだけではなく、式1の化合物を調製するのに有用な中間体化合物にも関連する。実施態様1~44の組み合わせは、次のように記すことができる:
実施態様A.式1の化合物であって、
が、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、又はC~Cシクロアルキルアルキルであり:
が、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり;
が、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり;
Yが、Oであり;
が、H又はClであり;
が、F、Cl、又はBrであり;
nが、1、2、又は3であり;
が、H、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、又はC~Cアルキルであり;
Wが、フェニル、3-ピリジル、又は4-ピリジルであり、それぞれのフェニル、3-ピリジル、又は4-ピリジルが、場合によっては、4個までのRを用いて置換されており;そして
それぞれのRが、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシアルキル、C~Cハロアルコキシアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cハロシクロアルキル、シクロプロピルメチル、メチルシクロプロピル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルコキシ、C~Cシクロアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cハロアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、C~Cハロアルキルスルフィニル、C~Cアルキルスルホニル、C~Cハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、ホルミル、C~Cアルキルカルボニル、C~Cアルキルカルボニルオキシ、C~Cアルキルスルホニルオキシ、C~Cハロアルキルスルホニルオキシである;
化合物。
実施態様B.実施態様Aの化合物であって、
Qが、Q-1及びQ-2からなる群より選択され;
が、H、C~Cシクロアルキルアルキル、又はC~Cアルキルであり;
が、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり;
が、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり;
が、Hであり;
nが、1又は2であり;
が、H、Cl、ヒドロキシ、OCH、又はCHであり;
Wが、フェニル又は3-ピリジルであり、それぞれのフェニル、又は3-ピリジルが、場合によっては、3個までのRを用いて置換されており;そして
それぞれのRが、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、又はC~Cアルキルスルホニルである;
化合物。
実施態様C.実施態様Bの化合物であって、
Qが、Q-1であり;
が、H、シクロプロピルメチル、又はCHであり:
が、CH又はCHCFであり:
が、Cl、CH、又はCFであり:
が、Hであり;
Wが、3個までのRを用いて置換されたフェニルであり;そして、
それぞれのRが、独立して、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、又はC~Cアルキルスルホニルである;
化合物。
実施態様D.実施態様Cの化合物であって、
が、H又はCHであり:
が、CHであり;
が、CH又はCFであり:
が、Hであり;そして
それぞれのRが、独立して、F又はCFであり;そして
が、(式1の残りに対する接続に関連して)Wのオルト位、メタ位、又はパラ位にある;
化合物。
1つの特定の実施態様は、次の式1の化合物である:
(3S,4R)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-1-メチル-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボキサミド。
本発明はさらに、望ましくない植生を除去するための方法にも関し、本発明の化合物の除草剤としての(たとえば、本明細書に記載の組成物として)有効量を施用することが含まれる。使用方法に関連する実施態様として注目すべきは、先に記述した実施態様の化合物を含むものである。本発明の化合物は、たとえばコムギ、オオムギ、トウモロコシ、ダイズ、ヒマワリ、ワタ、アブラナ、及びイネ、並びに特殊作物たとえば、サトウキビ、カンキツ類、果実、及びナッツ作物のような作物において、雑草を選択的に除去するのに特に有用である。
実施態様として同様に注目すべきは、先に述べた実施態様の化合物を含む本発明の除草剤組成物である。
本発明にはさらに、以下のものを含む除草剤混合物が含まれる:(a)式1、それらのN-オキシド、及び塩から選択される化合物、並びに(b)少なくとも1種のさらなる有効成分、それらは以下のものから選択される:(b1)光化学系II阻害剤、(b2)アセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)阻害剤、(b3)アセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACCアーゼ)阻害剤、(b4)オーキシン模倣物、(b5)5-エノール-ピルビルシキメート-3-ホスフェート(EPSP)シンターゼ阻害剤、(b6)光化学系I電子ダイバーター、(b7)プロトポリフィリノーゲンオキシダーゼ(PPO)阻害剤、(b8)グルタミンシンテターゼ(GS)阻害剤、(b9)超長鎖脂肪酸(VLCFA)エロンガーゼ阻害剤、(b10)オーキシン輸送阻害剤、(b11)フィトエンデサチュラーゼ(PDS)阻害剤、(b12)4-ヒドロキシフェニル-ピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤、(b13)ホモゲンチジン酸ソラネシルトランスフェラーゼ(HST)阻害剤、(b14)セルロース生合成阻害剤、(b15)その他の除草剤(有糸分裂撹乱物質、有機ヒ素化合物、アシュラム、ブロモブチド、シンメチリン、クミルロン、ダゾメット、ジフェンゾコート、ダイムロン、エトベンザニド、フルレノール、ホサミン、ホサミン-アンモニウム、ヒダントサイジン、メタム、メチルダイムロン、オレイン酸、オキサジクロメフォン、ペラルゴン酸、及びピリブチカルブを含む)、(b16)除草剤毒性緩和剤、並びに(b1)~(b16)の化合物の塩。
「光化学系II阻害剤」(b1)は、Q-結合ニッチ(Q-binding niche)のところでD-1タンパク質に結合する化合物であって、それにより、葉緑体のチラコイド膜におけるQからQへの電子伝達をブロックする。光化学系IIを通る経路からブロックされた電子は、一連の反応を介して輸送されて、毒性の化合物を形成し、それが、細胞膜を崩壊させ、葉緑体の膨潤、膜漏れ、及び最終的には細胞の破壊をもたらす。そのQ-結合ニッチには、三つの異なった結合部位を有している:結合部位Aは、トリアジンたとえばアトラジン、トリアジノンたとえばヘキサジノン、及びウラシルたとえばブロマシルに結合し;結合部位Bは、フェニル尿素たとえばジウロンと結合し;そして結合部位Cは、ベンゾチアジアゾールたとえばベンタゾン、ニトリルたとえばブロモキシニル、及びフェニルピリダジンたとえばピリデートと結合する。光化学系II阻害剤の例としては、以下のものが挙げられる:アメトリン、アミカルバゾン、アトラジン、ベンタゾン、ブロマシル、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、クロルブロムロン、クロリダゾン、クロロトルロン、クロロキシウロン、クミルロン、シアナジン、ダイムロン、デスメディファム、デスメトリン、ジメフロン、ジメタメトリン、ジウロン、エチジムロン、フェニュロン、フルオメツロン、ヘキサジノン、アイオキシニル、イソプロツロン、イソウロン、レナシル、リニュロン、メタミトロン、メタベンズチアズロン、メトブロムロン、メトキシウロン、メトリブジン、モノリニューロン、ネブロン、ペンタノクロール、フェンメディファム、プロメトン、プロメトリン、プロパニル、プロパジン、ピリダフォル、ピリデート、シデュロン、シマジン、シメトリン、テブチウロン、ターバシル、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、及びトリエタジン。
「AHAS阻害剤」(b2)は、アセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)を阻害する化合物であって、アセトラクテート合成酵素(ALS)としても知られ、タンパク質の合成及び細胞の生長で必要とされる、分岐鎖の脂肪族アミノ酸たとえばバリン、ロイシン、及びイソロイシンの産生を阻害することによって、植物を死滅させる。AHAS阻害剤の例としては、以下のものが挙げられる:アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン-メチル、ビスピリバック-ナトリウム、クロランスラム-メチル、クロリムロン-エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、ジクロスラム、エタメトスルフロン-メチル、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フロラスラム、フルカルバゾン-ナトリウム、フルメトスラム、フルピルスルフロン-メチル、フルピルスルフロン-ナトリウム、フォラムスルフロン、ハロスルフロン-メチル、イマザメタブンズ-メチル、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン-メチル(ナトリウム塩を含む)、ヨーフェンスルフロン(2-ヨード-N-[[(4-メトキシ-6-メチル-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ]カルボニル]ベンゼンスルホンアミド)、メゾスルフロン-メチル、メタゾスルフロン(3-クロロ-4-(5,6-ジヒドロ-5-メチル-1,4,2-ジオキサジン-3-イル)-N-[[(4,6-ジメトキシ-2-ピリミジニル)アミノ]カルボニル]-1-メチル-1H-ピラゾル-5-スルホンアミド)、メトスラム、メトスルフロン-メチル、ニコスルフロン、オキサスルフロン、ペノクスラム、プリミスルフロン-メチル、プロポキシカルバゾン-ナトリウム、プロピリスルフロン(2-クロロ-N-[[(4,6-ジメトキシ-2-ピリミジニル)アミノ]カルボニル]-6-プロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-スルホンアミド)、プロスルフロン、ピラゾスルフロン-エチル、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、ピリミノバック-メチル、ピリチオバック-ナトリウム、リムスルフロン、スルホメツロン-メチル、スルホスルフロン、チエンカルバゾン、チフェンスルフロン-メチル、トリアファモン(N-[2-[(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)カルボニル]-6-フルオロフェニル]-1,1-ジフルオロ-N-メチルメタンスルホンアミド)、トリアスルフロン、トリベヌロン-メチル、トリフロキシスルフロン(ナトリウム塩を含む)、トリフルスルフロン-メチル、及びトリトスルフロン。
「ACCアーゼ阻害剤」(b3)は、アセチル-CoAカルボキシラーゼ酵素を阻害する化合物であるが、この酵素は、植物の中での脂質及び脂肪酸の合成における初期段階に、触媒作用の働きをする。脂質は、細胞膜の必須成分であり、これ無くしては、新しい細胞を産生することができない。アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害作用と、それに続く脂質産生の不足のために、特に、活発な生長領域たとえば分裂組織における細胞膜の完全性が失われることとなる。最後には、苗条及び根茎の生長が停止し、苗条の分裂組織及び根茎の芽が枯れ始める。ACCアーゼ阻害剤の例としては、以下のものが挙げられる:アロキシジム、ブトロキシジム、クレトジム、クロジナホップ、シクロキシジム、シハロホップ、ジクロホップ、フェノキサプロップ、フルアジホップ、ハロキシホップ、ピノキサデン、プロホキシジム、プロパキザホップ、キザロホップ、セトキシジム、テプラロキシジム、及びトラルコキシジム(分割された形態たとえば、フェノキサプロップ-P、フルアジホップ-P、ハロキシホップ-P、及びキザロホップ-P、並びにエステルの形態たとえば、クロジナホップ-プロパルギル、シハロホップ-ブチル、ジクロホップ-メチル、及びフェノキサプロップP-エチルを含む)。
オーキシンは、多くの植物組織における成長を調節する植物ホルモンである。「オーキシン模倣物」(b4)は、植物成長ホルモンのオーキシンを模倣する化合物であるので、制御不能且つ無秩序な生長をもたらし、感受性の高い種では、植物の死に至らしめる。オーキシン模倣物の例としては、以下のものが挙げられる:アミノシクロピラクロル(6-アミノ-5-クロロ-2-シクロプロピル-4-ピリミジンカルボン酸)並びにそのメチル及びエチルエステル並びにそのナトリウム塩及びカリウム塩、アミノピラリド、ベナゾリン-エチル、クロルアンベン、クラシホス、クロメプロップ、クロピラリド、ジカンバ、2,4-D、2,4-DB、ジクロプロップ、フルロキシピル、ハラウキシフェン(4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-ピリジンカルボン酸)、ハラウキシフェン-メチル(4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-ピリジンカルボキン酸メチル)、MCPA、MCPB、メコプロプ、ピクロラム、キンクロラック、キンメラック、2,3,6-TBA、トリクロピル、並びに4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-5-フルオロ-2-ピリジンカルボン酸メチル。
「EPSPシンターゼ阻害剤」(b5)は、芳香族アミノ酸たとえば、チロシン、トリプトファン、及びフェニルアラニンの合成に関与する酵素である、5-エノール-ピルビルシキメート-3-ホスフェートシンターゼを阻害する化合物である。EPSP阻害除草剤は、植物の葉を介して容易に吸収され、師部を通して成長点に移行する。グリホサートは、この群に属する、比較的非選択的な出芽後除草剤である。グリホサートにはとしては、エステル並びに、たとえばアンモニウム、イソプロピルアンモニウム、カリウム、ナトリウム(セスキナトリウムを含む)、及びトリメシウム(別名、スルホサート)の塩が含まれる。
「光化学系I電子ダイバーター」(b6)は、光化学系Iから電子を受け取る化合物であって、いくつかのサイクルの後で、ヒドロキシルラジカルを発生する。これらのラジカルは、反応性が極めて高く、膜脂肪酸及びクロロフィルも含めて、不飽和脂質を容易に破壊する。これが、細胞膜の完全性を破壊し、その結果、細胞及び細胞小器官で「漏れ(leak)」が生じ、葉が急速に萎れて乾燥し、最後には植物の死滅に到る。光合成阻害剤のこの第二のタイプの例としては、ジクワット及びパラコートが挙げられる。
「PPO阻害剤」(b7)は、酵素のプロトポリフィリノーゲンオキシダーゼを阻害する化合物であって、植物の中で高度に活性が高い化合物を急速に生成させ、それが細胞膜を破壊し、細胞流体を漏れ出させる。PPO阻害剤の例としては、以下のものが挙げられる:アシフルオルフェン-ナトリウム、アザフェニジン、ベンズフェンジゾン、ビフェノックス、ブタフェナシル、カルフェントラゾン、カルフェントラゾン-エチル、クロメトキシフェン、シニドン-エチル、フルアゾレート、フルフェンピル-エチル、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルオログリコフェン-エチル、フルチアセット-メチル、ホメサフェン、ハロサフェン、ラクトフェン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキシフルオルフェン、ペントキサゾン、プロフルアゾール、ピラクロニル、ピラフルフェン-エチル、サフルフェナシル、スルフェントラゾン、チジアジミン、トリフルジモキサジン(ジヒドロ-1,5-ジメチル-6-チオキソ-3-[2,2,7-トリフルオロ-3,4-ジヒドロ-3-オキソ-4-(2-プロピン-1-イル)-2H-1,4-ベンゾキサジン-6-イル]-1,3,5-トリアジン-2,4(1H,3H)-ジオン)、及びチアフェナシル(メチルN-[2-[[2-クロロ-5-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-4-フルオロフェニル]チオ]-1-オキソプロピル]-β-アラニネート)。
「GS阻害剤」(b8)は、グルタミンシンテターゼ酵素の活性を阻害する化合物であるが、植物はその酵素を使用して、アンモニアをグルタミンに変換させる。したがって、アンモニアが蓄積して、グルタミンのレベルが低下する。植物へのダメージが、アンモニアの毒性と、他の代謝過程で必要とされるアミノ酸の欠乏との効果が重なりあって起きるのであろう。GS阻害剤としては、以下のものが挙げられる:グルホシネート並びにそのエステル及び塩、たとえばグルホシネート-アンモニウム及びその他のホスフィノトリシン誘導体、グルホシネート-P ((2S)-2-アミノ-4-(ヒドロキシメチルホスフィニル)ブタン酸)、及びビラナホス。
「超長鎖脂肪酸(VLCFA)エロンガーゼ阻害剤」(b9)は、エロンガーゼを阻害する広く、各種の化学構造を有する除草剤である。エロンガーゼは、葉緑体の内部又は近傍に位置する酵素の1つであって、超長鎖脂肪酸の生合成に与っている。植物においては、超長鎖脂肪酸は、疎水性ポリマーの主成分であって、葉の表面での乾燥を防止し、花粉粒に安定性を与える。そのような除草剤としては、以下のものが挙げられる:アセトクロール、アラクロール、アニロフォス、ブタクロール、カフェンストロール、ジメタクロル、ジメテナミド、ジフェナミド、フェノキサスルホン(3-[[(2,5-ジクロロ-4-エトキシフェニル)メチル]スルホニル]-4,5-ジヒドロ-5,5-ジメチルイソオキサゾール)、フェントラザミド、フルフェナセット、インダノファン、メフェナセット、メタザクロール、メトラクロール、ナプロアニリド、ナプロパミド、ナプロパミド-M((2R)-N,N-ジエチル-2-(1-ナフタレニルオキシ)プロパナミド)、ペトキサミド、ピペロホス、プレチラクロール、プロパクロール、プロピソクロル、ピロキサスルホン、及びテニルクロール(分割形態、たとえばS-メトラクロール、並びにクロロアセトアミド、及びオキシアセトアミドを含む)。
「オーキシン輸送阻害剤」(b10)は、たとえばオーキシン輸送タンパク質と結合することによって、植物におけるオーキシンの輸送を阻害する化学的物質である。オーキシン輸送阻害剤の例としては、以下のものが挙げられる:ジフルフェンゾピル、ナプタラム(N-(1-ナフチル)フタルアミド酸、及び2-[(1-ナフタレニルアミノ)カルボニル]安息香酸としても知られている)。
「PDS阻害剤」(b11)は、フィトエンデサチュラーゼステップにおいて、カロテノイドの生合成経路を阻害する化合物である。PDS阻害剤の例としては、以下のものが挙げられる:ベフルブタミド、ベフルブタミド-M、ジフルフェニカン、フルリドン、フルロクロリドン、フルルタモン、ノルフルルゾン、及びピコリナフェン。
「HPPD阻害剤」(b12)は、4-ヒドロキシフェニル-ピルビン酸ジオキシゲナーゼの合成の生合成を阻害する化学的物質である。HPPD阻害剤の例としては、以下のものが挙げられる:ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ビシクロピロン(4-ヒドロキシ-3-[[2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジニル]カルボニル]ビシクロ[3.2.1]オクト-3-エン-2-オン)、フェンキノトリオン(2-[[8-クロロ-3,4-ジヒドロ-4-(4-メトキシフェニル)-3-オキソ-2-キノキサリニル]カルボニル]-1,3-シクロヘキサンジオン)、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、メソトリオン、ピラスルホトール、ピラゾリネート、ピラゾキシフェン、スルコトリオン、テフリルトリオン、テンボトリオン、トルピラレート(1-[[1-エチル-4-[3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル]-1H-ピラゾル-5-イル]オキシ]エチルメチルカーボネート)、トプラメゾン、5-クロロ-3-[(2-ヒドロキシ-6-オキソ-1-シクロヘキセン-1-イル)カルボニル]-1-(4-メトキシフェニル)-2(1H)-キノキサリノン、4-(2,6-ジエチル-4-メチルフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6-ジメチル-3(2H)-ピリダジノン、4-(4-フルオロフェニル)-6-[(2-ヒドロキシ-6-オキソ-1-シクロヘキセン-1-イル)カルボニル]-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン、5-[(2-ヒドロキシ-6-オキソ-1-シクロヘキセン-1-イル)カルボニル]-2-(3-メトキシフェニル)-3-(3-メトキシプロピル)-4(3H)-ピリミジノン、2-メチル-N-(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾル-3-イル)-3-(メチルスルフィニル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド、及び2-メチル-3-(メチルスルホニル)-N-(1-メチル-1H-テトラゾル-5-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド。
「HST阻害剤」(b13)は、ホモゲンチセートを2-メチル-6-ソラニル-1,4-ベンゾキノンに転換させる植物の性能を乱して、それにより、カロテノイドの生合成を乱す。HST阻害剤の例としては、以下のものが挙げられる:ハロキシジン、ピリクロール、3-(2-クロロ-3,6-ジフルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1-メチル-1,5-ナフチリジン-2(1H)-オン、7-(3,5-ジクロロ-4-ピリジニル)-5-(2,2-ジフルオロエチル)-8-ヒドロキシピリド[2,3-b]ピラジン-6(5H)-オン、及び4-(2,6-ジエチル-4-メチルフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6-ジメチル-3(2H)-ピリダジノン。
HST阻害剤にはさらに、式A及びBの化合物も含まれる:
Figure 2022532929000006
式中、Rd1は、H、Cl、又はCFであり;Rd2は、H、Cl、又はBrであり;Rd3は、H、又はClであり;Rd4は、H、Cl、又はCFであり;Rd5は、CH、CHCH、又はCHCHFであり;そしてRd6はOH、又は-OC(=O)-i-Prであり;そして、Re1は、H、F、Cl、CH、又はCHCHであり;Re2は、H、又はCFであり;Re3は、H、CH、又はCHCHであり;Re4は、H、F、又はBrであり;Re5は、Cl、CH、CF、OCF、又はCHCHであり;Re6は、H、CH、CHCHF、又はC≡CHであり;Re7は、OH、-OC(=O)Et、-OC(=O)-i-Pr、又は-OC(=O)-t-Buであり;そして、Ae8は、N又はCHである。
「セルロース生合成阻害剤」(b14)は、ある種の植物において、セルロースの生合成を阻害する。それらは、出芽前か、又は出芽後間もない幼い植物又は、急速に成長している植物に適用すると、最も効果的である。セルロース生合成阻害剤の例としては、以下のものが挙げられる:クロルチアミド、ジクロベニル、フロポキサム、インダジフラム(N-[(1R,2S)-2,3-ジヒドロ-2,6-ジメチル-1H-インデン-1-イル]-6-(1-フルオロエチル)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン)、イソキサベン、及びトリアジフラム。
「その他の除草剤」(b15)としては、たとえば以下のような、各種各様の作用モードで機能する除草剤が挙げられる:有糸分裂撹乱物質(たとえば、フラムプロップ-M-メチル、及びフラムプロップ-M-イソプロピル)、有機ヒ素化合物(たとえば、DSMA、及びMSMA)、7,8-ジヒドロプテロエートシンターゼ阻害剤、葉緑体イソプレノイド合成阻害剤、及び細胞壁生合成阻害剤。その他の除草剤には、以下のような除草剤も含まれる:作用モードが知られていないもの、又は、(b1)~(b14)に列記された特定のカテゴリーに入らないもの、又は上で列記したモードの組み合わせで作用するもの。その他の除草剤の例としては、以下のものが挙げられる:アクロニフェン、アシュラム、アミトロール、ビクスロゾン、ブロモブチド、シンメチリン、クロマゾン、クミルロン、シクロピリモレート(4-モルホリンカルボン酸6-クロロ-3-(2-シクロプロピル-6-メチルフェノキシ)-4-ピリダジニル)、ダイムロン、ジフェンゾコート、エトベンザニド、フルオメツロン、フルレノール、ホサミン、ホサミン-アンモニウム、ダゾメット、ダイムロン、イプフェンカルバゾン(1-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,5-ジヒドロ-N-(1-メチルエチル)-5-オキソ-4H-1,2,4-トリアゾール-4-カルボキサミド)、メタム、メチルダイムロン、オレイン酸、オキサジクロメフォン、ペラルゴン酸、ビリブチカルブ、及び5-[[(2,6-ジフルオロフェニル)メトキシ]メチル]-4,5-ジヒドロ-5-メチル-3-(3-メチル-2-チエニル)イソオキサゾール。
「除草剤毒性緩和剤」(b16)は、除草剤の配合物に添加して、ある種の作物に対する、その除草剤の植物毒性効果を排除又は低減するための物質である。これらの化合物は、除草剤による害から作物を保護するが、典型的には、その除草剤が望ましくない植生を防除することは妨げない。除草剤毒性緩和剤の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:ベノキサコル、クロキントセット-メキシル、クミルロン、シオメトリニル、シプロスルファミド、ダイムロン、ジクロルミド、ジシクロノン、ジエトレート、ジメピペレート、フェンクロラゾール-エチル、フェンクロリム、フルラゾール、フルクソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン-エチル、メフェンピル-ジエチル、メフェネート、メトキシフェノン、無水ナフタル酸、オキサベトリニル、N-(アミノカルボニル)-2-メチルベンゼンスルホンアミド、及びN-(アミノカルボニル)-2-フルオロベンゼンスルホンアミド、1-ブロモ-4-[(クロロメチル)スルホニル]ベンゼン、2-(ジクロロメチル)-2-メチル-1,3-ジオキソラン(MG 191)、4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4-アゾスピロ[4.5]デカン(MON 4660)、2,2-ジクロロ-1-(2,2,5-トリメチル-3-オキサゾリジニル)-エタノン、及び2-メトキシ-N-[[4-[[(メチルアミノ)カルボニル]アミノ]フェニル]スルホニル]-ベンズアミド。
式1の化合物は、合成有機化学の分野では公知の一般的な方法により調製することができる。スキーム1~19に記載の以下の方法及び変法の1つ又は複数を使用して、式1の化合物を調製することができる。以下の式1~28の化合物におけるQ、R、R、R、Y、R、R、n、R、W、及びRの定義は、特に断らないかぎり、先に「課題を解決するための手段」において定義されたものである。式1A、1B、1C、4A、5A、5A’、5A”、5C、及び8Aの化合物は、式1の化合物のサブセットであって、式1A、1B、1C、4A、5A、5A’、5A”、5C、及び8Aにおける置換基はすべて、特に断らない限り、先に式1で定義されたのと同じである。
スキーム1に見られるように、式1の化合物A(すなわち、YがOである、式1の化合物)は、式2の酸を式3のアミンと、脱水カップリング試薬たとえば、プロピルホスホン酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド、N,N’-カルボニルジイミダゾール、2-クロロ-l,3-ジメチルイミダゾリウムクロリド、又は2-クロロ-l-メチルピリジニウムヨーダイドの存在下に反応させることにより、調製することができる。ポリマーに担持された反応剤、たとえばポリマーに担持されたシクロヘキシルカルボジイミドもまた好適である。これらの反応は、典型的には、溶媒たとえば、ジクロロメタン、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、又は酢酸エチルの中で、塩基たとえばトリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルアミン、又は1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス-7-エンの存在下に、0~60℃の範囲の温度で実施される。プロピルホスホン酸無水物を採用したカップリング条件については、Organic Process Research & Development,2009,13,900-906を参照されたい。
Figure 2022532929000007
スキーム2に見られるように、式2の化合物は、式4のエステルを、当業者には公知の方法により加水分解させることによって調製することができる。加水分解は、水性塩基又は水性酸の存在下、典型的には共溶媒の存在下に実施される。その反応に適した塩基としては、以下のものが挙げられるが、それらに限定される訳ではない:水酸化物たとえば、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム、並びに炭酸塩たとえば、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウム。その反応に適した酸としては、以下のものが挙げられるが、それらに限定される訳ではない:無機酸たとえば、塩酸、臭化水素酸、及び硫酸、並びに有機酸たとえば、酢酸及びトリフルオロ酢酸。その反応には、広く各種の共溶媒が適していて、その例としては、以下のものが挙げられるが、それらに限定される訳ではない:メタノール、エタノール、及びテトラヒドロフラン。その反応は、-20℃からその溶媒の沸点の範囲、典型的には0~100℃の温度で実施される。それに加えて、RがHである式2の化合物は、アルキル化反応によって、Rが、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキルである、式2の化合物にさらに転化させることが可能である。各種の塩基及びアルキル化剤が可能であるが、式2の化合物(RがH)を、過剰のカリウム-tert-ブトキシドとテトラヒドロフラン中0℃で処理し、そしてアルキル化反応剤を添加する方法が好ましい。
Figure 2022532929000008
スキーム3に見られるように、式4Aの化合物(RがHである式4の化合物)は、式5の化合物を還元し、次いでそのようにして得られた中間体のアミンを、その系の中で環化させることによって得ることができる。式5の化合物の中の脂肪族ニトロ基を還元させるため、広く各種の方法が、文献からも公知である。当業者には公知の方法としては、パラジウム/カーボン又はラネーニッケル、酸性媒体中での鉄又は亜鉛金属(たとえば、Berichte der Deutschen Chemischen Gesellschaft,1904,37,3520-3525参照)、並びにリチウムアルミニウムハイドライドの存在下での接触水素化が挙げられる。脂肪族ニトロ基の還元はさらに、プロトン源たとえばメタノールの存在下で、ヨウ化サマリウム(II)を用いて達成することができる(たとえば、Tetrahedron Letters,1991,32(14),1699-1702参照)。別な方法として、ニッケル触媒たとえば酢酸ニッケル(II)、又は塩化ニッケル(II)の存在下で、ホウ水素化ナトリウムを使用することも可能である(たとえば、Tetrahedron Letters,1985,26(52),6413-6416参照)。
Figure 2022532929000009
スキーム4に見られるように、式5の化合物は、典型的には塩基の存在下に、式6のジエステルを、式7のニトロアルカンと反応させることによって、調製することができる。その反応に好適な塩基としては、以下のものが挙げられる:アルカリ金属の低級アルコキシドたとえば、メタノール中のナトリウムメトキシド、又はエタノール中のナトリウムエトキシド。式6のジエステル化合物と、塩基の低級アルコキシドとが、同一のアルコールから誘導されているのが好ましい。式6の化合物は、当業者には公知の方法、たとえば、アルデヒドとマロネートとのクネベナーゲル縮合によって調製することができる(たとえば、G.Jones,Organic Reactions,Volume 15,John Wiley and Sons,1967参照)。
Figure 2022532929000010
式5Aの化合物は、スキーム5に見られるように、塩基の存在下で、式8の化合物を式9のマロン酸エステルと反応させることにより調製することができる。この反応に適した塩基としては、以下のものが挙げられるが、それらに限定される訳ではない:アルカリ金属の低級アルコキシド、たとえば、メタノール中のナトリウムメトキシド、若しくはエタノールの中のナトリウムエトキシド、又は塩基、溶媒たとえばテトラヒドロフランの中のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、及びリチウムジイソプロピルアミド。その反応は、典型的には、-78℃~23℃の範囲で実施される。この変換に効果的な条件関しては、Synthesis,2005,2239~2245を参照されたい。触媒の非存在下に、還流水の中で、この変換を実施するための条件が、次の文献に報告されている:Synthetic Communications,2013,43,744-748。
Figure 2022532929000011
式9の化合物は、スキーム6に見られるように、式14のアルデヒドと式9のマロン酸エステルとをクネベナーゲル縮合させることによって調製することができる。スキーム6に見られるように、式8の化合物は、式14のアルデヒドとニトロメタンとのクネベナーゲル縮合によって調製することができる。
Figure 2022532929000012
式5A’及び5A”の化合物は、スキーム7に見られるように、キラル触媒の存在下、場合によっては適切な塩基の存在下に、式8のニトロアルケンを式9のマロン酸エステルと反応させることによって、立体選択的に調製することができる。適切な触媒としては、以下のものが挙げられるが、それらに限定される訳ではない:近接したジアミン配位子を有するNi(II)、たとえばNi(II)ビス[(R,R)-N,N’-ジベンジルシクロヘキサン-1,2-ジアミン]ジブロミド、Ni(II)ビス[(S,S)-N,N’-ジベンジルシクロヘキサン-1,2-ジアミン]ジブロミド、又はニッケル(II)ブロミドとキラル 1,1’-ビス(テトラヒドロイソキノリン)タイプのジアミン。この反応に好適な有機塩基としては、以下のものが挙げられるが、それらに限定される訳ではない:、ピペリジン、モルホリン、トリエチルアミン、4-メチルモルホリン、又はN,N-ジイソプロピルエチルアミン。この変換は、ニートで、又はテトラヒドロフラン、トルエン、若しくはジクロロメタンの溶媒中で、達成することができる。典型的には、その反応は、0~1当量の触媒、及び場合によっては0~1当量の塩基を使用して、-78℃~80℃の範囲で実施される。この変換を実施するための条件が、下記の文献に報告されている:J.Am.Chem.Soc.,2005,9958-9959又はEur.J.Org.Chem.,2011,5441-5446。式8のニトロアルケンは、当業者には公知の方法により、アルデヒド及びニトロメタンから調製することができる。
Figure 2022532929000013
スキーム8に見られるように、式10の化合物は、スキーム4で述べた方法と同様にして、溶媒中で塩基の存在下に、式11の化合物を式7の化合物と反応させることによって、調製することができる。
Figure 2022532929000014
スキーム9に見られるように、スキーム5の方法と同様にして、式8のニトロアルケンを式12の化合物と反応させることによって、式10の化合物を調製することができる。
Figure 2022532929000015
スキーム10に見られるように、式11Aの化合物は、当業者には公知の方法により、式12のマロン酸アミドを、式14のアルデヒドと反応させることによって、調製することができる。スキーム10にさらに見られるように、式12のマロン酸アミドは、当業者には公知の方法により、式13の低級アルキルマロニルクロリドたとえば、メチルマロニルクロリドを、式3のアミンと反応させることによって、容易に調製することができる。
Figure 2022532929000016
スキーム11に見られるように、式1Bの化合物は、塩基の存在下に、式15の化合物を、式16のイソシアネートと反応させることによって製造することができる。本発明のプロセスで使用することが可能な塩基の例としては、スキーム4の方法のために列挙したものが挙げられる。その反応温度は、-78℃から、使用した不活性溶媒の沸点までの範囲で選択することができる。典型的には、その反応は、溶媒たとえばトルエンの中で、-78℃~100℃の温度で実施される。
Figure 2022532929000017
スキーム12に見られるように、式15の化合物は、塩基の存在下に、式17の化合物を、式18の相当する求電子試薬と反応させることにより調製することができる。式18において、Gは、脱離基(leaving group、すなわちnucleofuge)である。Rの選択に依存するが、その反応に適切な求電子試薬としては、アルキルハライド、たとえば塩化物、臭化物、及びヨウ化物、アルキルスルホネートが挙げられる。その反応に好適な塩基としては、以下のものが挙げられる:無機塩基たとえば、アルカリ、又はアルカリ土類金属(たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、及びセシウム)の水酸化物、アルコキシド、炭酸塩、及びリン酸塩、並びに有機塩基たとえば、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、及び1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス-7-エン。その反応には広く各種の溶媒が適していて、たとえば以下のものが挙げられるが、これらの限定される訳ではない:テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジノン、アセトニトリル、C~Cアルコール、及びアセトン、さらにはこれらの溶媒の混合物。この反応は、-20~200℃、典型的には0~50℃の範囲の温度で実施される。
Figure 2022532929000018
スキーム13に見られるように、式17の化合物は、当業者には公知の方法により、式2の酸を脱炭酸させることによって調製することができる。脱炭酸反応は、溶媒中、典型的には酸の存在下に、式2の化合物を加熱することにより実施される。その反応に適した酸としては、p-トルエンスルホン酸が挙げられるが、これに限定される訳ではない。その反応には、トルエン、酢酸イソプロピル、及びメチルイソブチルケトンなど、広く各種の共溶媒が適しているが、これらに限定される訳ではない。その反応は、-20℃からその溶媒の沸点の範囲、典型的には0~150℃の温度で実施される。
Figure 2022532929000019
スキーム14に見られるように、式1Cの化合物(すなわち、RがHであり、そしてYがSである、式1の化合物)は、溶媒たとえばテトラヒドロフラン又はトルエンの中で、式1Aの化合物を、少なくとも1当量の、加硫反応剤たとえば、Lawesson試薬、十硫化四リン、又は五硫化二リンと反応させることによって、調製することができる。典型的には、その反応は、0~115℃の範囲の温度で実施される。
Figure 2022532929000020
式8の化合物はさらに、スキーム15に詳細が示されているようにして、式19のニトロエナミンと、グリニャール反応剤、又は式20のリチウム反応剤との反応から調製することもできる。この反応の例と条件については、Severin in Chem.Ber.,1969,102,2966-71を参照されたい。グリニャール反応剤及びリチウム反応剤は、公知であるか、又は市場で入手可能である臭化物及びヨウ化物でのハロゲン金属交換反応によって合成してもよい。
Figure 2022532929000021
式6及び式8の化合物のための出発物質として使用される、式14のアルデヒド及びハロゲン化物(式20の化合物を調製するための前駆体)は、市場で入手可能であるか、又は当業者には公知である。QがQ-1であり、Rがアルキル又はハロアルキルである、出発化合物を合成するために有用な方法は、J.Heterocyclic Chem.,1989,26,895~98に見出される。QがQ-1又はQ-2であるピラゾール出発物質を合成するための方法についての総説は、Chem.Rev.,2011,111,6984~7034及びその中に引用された文献に見出される。QがQ-3であるインダゾール化合物を合成するのに有用な方法は、国際公開第2011/050245号パンフレット及び国際公開第2018/177781号パンフレット、並びにMolecules,2018,23(11),2783及びその中に引用された文献に見出すことができる。ピラゾールの3位、4位及び5位を官能化させるためのメタレーション反応は、Christina Despotopoulou,University of Munich(LMU),2009の学位論文及びその中に引用された文献に詳細に説明されている。
QがQ-1であり、そしてRがアルキル又はハロアルキルである式14の化合物の合成を、スキーム16に示す。式21の化合物を、塩基の存在下に、式22の化合物と反応させると、式23の中間体を得ることができる。式23の化合物は、次いで、アルキルヒドラジンと反応させることにより環化させて、ピラゾリン(Rがハロアルキルの場合)及びピラゾール(Rがアルキルの場合)とすることが可能であり、水性の酸を使用して1ステップでそれらを加水分解又は脱水させて、式14の化合物(ここで、QはQ-1である)を得ることができる。その環化において使用される塩基は、以下のものであってよいが、それらに限定される訳ではない:アルカリの水酸化物及び低級アルコキシドたとえばナトリウムメトキシド、カリウムtert-ブトキシド及びナトリウムtert-ブトキシド、アルカリの水素化物たとえば、水素化ナトリウム、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、及びリチウムヘキサメチルジシラジド。加水分解/脱水ステップのためには、水性の酸たとえば、塩酸、硫酸、酢酸、及びトリフルオロ酢酸が適しているが、これらに限定される訳ではない。
Figure 2022532929000022
式4の化合物の合成のまた別の経路を、スキーム17に示す。式24の化合物と式25のアクリレートとの付加環化により、保護されたチオカルボニルを有するピロリジノン環構造(たとえば式26の化合物)が得られる。そのチオカルボニルは、たとえばオキソン及び過酸化水素のような反応剤を用いた酸化性条件下で加水分解して、カルボニルとすることができる。これらの付加環化を実施する条件及び式24の化合物を合成するための方法については、Fishwick、Tet.Lett.,1995,36,9409-9412及び引用されている文献たとえばEur.J.Org.Chem.,2001,3533-3544を参照されたい。式25のアクリレートは、式14のアルデヒドのウィッティッヒ反応、又はホルナー-エモンス ワズワース反応によるか、又は相当するハロゲン化物質のヘック反応によって、容易に作成することができる。
Figure 2022532929000023
式1の化合物を合成するためのまた別な有用な方法を、スキーム18に示す。式27のボロン酸を式28の不飽和ピロリジノンに、ロジウム触媒で付加反応させると、ロジウム触媒の存在下で式1の化合物が直接得られる(林反応)。林反応を実施するための広く各種の条件及び触媒については、Frost et.al.,Chem.Soc.Rev.,2010,39,2093-2105及びその中の参考文献に記載がある。この総説論文にはさらに、鏡像異性体的に純粋な反応生成物を得るための条件も記載されている。式28の不飽和ピロリジノンは、公知の飽和ピロリジノンから、多くのタイプの脱水素条件、たとえばフェニルセレニド脱離反応によって、作成することができる。
Figure 2022532929000024
各種の官能基を、他のものに転換させて、異なった式1の化合物を得ることができるのは、当業者のよく知るところである。単純且つ直裁的なやり方での官能基の相互転換を説明した、有用な情報源としては、Larock,R.C.,Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations,2nd Ed.,Wiley-VCH,New York,1999を参照されたい。たとえば、式1の化合物を調製するための中間体がは、芳香族ニトロ基を含んでいてよく、それを還元してアミノ基とし、次いで、サンドマイヤー反応のような当技術分野周知の反応を介して、各種のハロゲン化物に転換させて、式1の化合物を得ることが可能である。上述の反応は、多くの場合、順序を変えて実施することもできる。
上述の、式1の化合物を調製するためのいくつかの反応剤及び反応条件が、それらの中間体の中に存在するある種の官能基とは両立しない可能性があることは、認識されている。それらの場合においては、合成への、一連の保護/脱保護採用、又は官能基の相互転換が、所望の反応生成物を得る手立てとなるであろう。保護基の使用及び選択は、化学合成の熟練者には明らかであろう(たとえば、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,2nd ed.;Wiley:New York,1991参照)。当業者の認識するところであろうが、いくつかの場合においては、式1の化合物の合成を完成させるためには、各種の個々のスキームにおいて示された所定の反応剤を導入した後で、詳しくは記述されていない追加の通常の合成ステップを実施することが必要となるかもしれない。これもまた、当業者の認識するところであろうが、式1の化合物を調製するために提示された特定の順序とは違う順序で、上述のスキームで説明されたステップを組み合わせて実施することが必要となるかもしれない。
当業者がさらに認識するところであろうが、本明細書に記載の式1の化合物及び中間体を、各種の求電子性反応、求核性反応、ラジカル反応、有機金属反応、酸化反応、及び還元反応にかけて、置換基を加えたり、又は既存の置換基を変性したりすることも可能である。
先の記述を使用する当業者は、余分な努力をしなくても、本発明を、その最大限まで利用することが可能であると考えられる。以下の非限定的実施例で、本発明を説明する。以下の実施例におけるステップは、合成変換全体におけるそれぞれのステップのための手順を説明するものであり、そしてそれぞれのステップのための出発物質は、必ずしも、その手順が他の実施例又はステップで記述されている、特定の調製操作によって調製される必要はない。クロマトグラフの溶媒混合物の場合を除き、そうではないと示されない限り、パーセントは重量基準である。クロマトグラフの溶媒混合物の場合の部及びパーセントは、特に断らない限り、体積基準である。H NMRスペクトルは、テトラメチルシランから下へ数えてのppmで表し、「s」はシングレットを意味し、「d」はダブレットを意味し、「t」はトリプレットを意味し、「q」はカルテットを意味し、「m」はマルチプレットを意味し、「dd」はダブレットのダブレットを意味し、「br」はブロードを意味し、そして「brs」は、ブロードなシングレットを意味している。質量スペクトル(MS)は、その分子にH+(分子量、1)を加えて形成される最大の同位体存在度の親イオン(M+1)か、又はその分子からH+(分子量、1)を失った(M-1)の分子量として表すが、これは、液体クロマトグラフィーと組み合わせ、大気圧化学イオン化(AP+)を使用した質量分析計(LCMS)を使用して観察されたものであって、「amu」は、統一原子質量単位を表す。
合成実施例1
(3S,4R)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-1-メチル-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボキサミド(化合物13)の調製
ステップA:4,4-ジエトキシ-1,1,1-トリフルオロ-3-ブテン-2-オンの調製
ジクロロメタン(3500mL)中、オルト酢酸トリエチル(450g、2.77mol)及びピリジン(550g、6.9mol)の溶液に、0℃で、無水トリフルオロ酢酸(1135g、5.54mol)を滴下により添加した。その反応混合物を、周囲温度で一夜撹拌してから、冷飽和NaHCO溶液を用いて反応停止させ、次いで水を用いて洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、真空下で乾燥させると、表題化合物が、油状物として得られた(500g、85%)。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ4.94(s,1H),4.37(q,2H),4.15(q,2H),1.46(t,3H),1.42(t,3H).LC-MS(ESI)m/z213(M+H)
ステップB:(3E)-4-アミノ-4-エトキシ-1,1,1-トリフルオロ-3-ブテン-2-オンの調製
アセトニトリル(2500mL)中の4,4-ジエトキシ-1,1,1-トリフルオロ-3-ブテン-2-オン(すなわち、ステップAで得られた反応生成物、500g、2.35mol)の溶液に、室温で、NHOHの28%水溶液(500mL)を滴下により添加した。その反応混合物を、周囲温度で一夜撹拌した。減圧下で溶媒を除去し、ジクロロメタンを添加してから、水を用いて洗浄した。その有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、表題化合物が固形物として得られた(325g、75%)。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ9.79(br,1H),5.66 br,1H),5.13(s,1H),4.15(q,2H),1.38(t,3H).LC-MS(ESI)m/z184(M+H)
ステップC:1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-アミンの調製
エタノール(1500mL)中の(3E)-4-アミノ-4-エトキシ-1,1,1-トリフルオロ-3-ブテン-2-オン(すなわち、ステップBで得られた反応生成物、325g、1.76mol)及び硫酸メチルヒドラジン(1:1、299g、2.11mol)の懸濁液に、周囲温度で、トリエチルアミン(285g、2.8mol)を添加した。その反応混合物を加熱し、95℃で7時間撹拌した。その反応混合物を減圧下で濃縮し、そのようにして得られた残渣を、水を用いて希釈し、NaHCO溶液を用いて塩基性にし、そしてジクロロメタンを用いて抽出した。その有機抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させてから、減圧下で濃縮した。そのようにして得られた粗反応生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶出液として5~25%酢酸エチル/ヘキサンを用いて溶出)により精製すると、表題化合物が、褐色の低融点固形物として得られた(75g、25%)。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.94(s,1H),3.78(s,3H),3.67(br,2H).LC-MS(ESI)m/z166(M+H)
ステップD:3-ヨード-1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾールの調製
濃塩酸(濃縮、750mL)中の、1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-アミン(75g、0.454mol)の溶液に、水(50mL)中に溶解させた亜硝酸ナトリウム(38g、0.545mol)の溶液を、-10℃で、滴下により添加した。その反応混合物を、-10℃で30分間撹拌してから、水(200mL)中ヨウ化カリウム(162g、0.98mol)の溶液を、-10℃で、滴下により添加した。その反応物を、1時間以上かけて徐々に周囲温度とした。水及びジクロロメタンを用いて、その反応混合物を希釈した。チオ硫酸ナトリウムの飽和溶液を添加すると、透明な溶液が得られた。その有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。その粗反応生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中5~10%酢酸エチルを用いて溶出)により精製すると、表題化合物が、淡黄色の液状物として得られた(70g、55%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 4.01(d,J=0.61Hz,3H)6.76(s,1H).LC-MS(ESI)m/z277(M+H)
ステップE:1-メチル-3-[(1E)-2-ニトロエテニル]-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾールの調製
イソプロピルマグネシウムクロリド-塩化リチウムの錯体(テトラヒドロフラン中1.3M溶液、293mL、0.382mmol)を、テトラヒドロフラン(700mL)中の3-ヨード-1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール(すなわち、ステップDの反応生成物、70g、0.254mol)に、-20℃で、滴下により添加し、同じ温度で2時間撹拌した。テトラヒドロフラン(200mL)中の1-(ジメチルアミノ)-2-ニトロエチレン(44.5g、0.382mol)の溶液を添加し、その反応液を、1時間かけて徐々に温めて室温とした。塩酸水溶液(2M)を用いて、慎重にその反応を停止させてから、1時間撹拌し、そして酢酸エチルを用いて抽出した。食塩水を用いて、その有機層を洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、シリカゲル上で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(10%酢酸エチル/石油エーテルを用いて溶出)により精製すると、表題化合物が、黄色の油状物として得られた(35g、62%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.89(d,J=13.7Hz,1H),7.63(d,J=13.7Hz,1H),6.88(s,1H),4.05(d,J=0.6Hz,3H).LC-MS(ESI)m/z222(M+H)
ステップF:2-[(1S)-1-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-ニトロエチル]プロパンジオン酸1,3-ジエチルの調製
トルエン(100mL)中の1-メチル-3-[(1E)-2-ニトロエテニル]-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール(すなわち、ステップEで得られた反応生成物、35g、0.158mol)の溶液に、マロン酸ジエチル(32.8g、0.205mol)、次いでニッケルビス[(1R,2R)-N1,N2-ビス(フェニルメチル)-1,2-シクロヘキサンジアミン-N1,N2]ジブロモ-(OC-6-12)-2(0.02当量、2.5g、3.16mmol)を添加し、その混合物を、周囲温度で16時間撹拌した。次いで、その反応混合物を減圧下で濃縮し、そのようにして得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(25%酢酸エチル/石油エーテルを用いて溶出)により精製すると、表題化合物が、淡桃黄色の油状物として得られた(55g、92%)。
1H NMR:(400MHz,CDCl3)δ 6.53(s,1H),5.01(dd,1H),4.88(dd,J=4.3,13.9Hz,1H),4.35(dd,J=4.4,7.7,9.0Hz,1H),4.22(q,2H),4.16(q,J=7.1Hz,2H),3.90(s,3H),3.89(d,1H),1.26(t,3H),1.20(t,J=7.2Hz,3H).LC-MS(ESI)m/z382(M+H)
ステップG:(3R,4R)-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボン酸エチルの調製
エタノール(500mL)中の、2-[(1S)-1-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-ニトロエチル]プロパンジオン酸1,3-ジエチル(すなわち、ステップFで得られた反応生成物、55g、21.9mmol)の溶液に、窒素下、0~5℃(氷浴)で、塩化ニッケル(II)六水和物(5.45g、22.9mmol)を添加した。次いで、その淡緑青色の溶液に、ホウ水素化ナトリウム(2.5g、65.7mmol)を少しずつ添加した(泡立ちあり)。ホウ水素化ナトリウムの最初の一部を添加すると直ちに、その反応混合物は黒色に変わった。30分後に、冷却浴を外し、その反応混合物が周囲温度に暖まるまで放置した。その反応混合物を、周囲温度でさらに3時間撹拌した。その反応混合物を氷水浴中で冷却して、約5~10℃とし、NHCl溶液を用いて、徐々に反応を停止させた。酢酸エチル(2000mL)を用いてその混合物を希釈し、Celite(登録商標)珪藻土濾過助剤の層を通過させて濾過し、水及び酢酸エチルを数回用いて洗浄した。その有機層を分離し、水、飽和食塩水溶液を用いて洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。その残渣を、カラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチル/石油エーテルを用いて溶出)により精製すると、表題化合物が、黄色の油状物として得られた(23g、52%)。
1H NMR:(400MHz,CDCl3)δ 6.91(br s,1H),6.47(s,1H),4.28(q,J=7.2Hz,2H),4.14(q,1H),3.94(d,3H),3.80(d,J=1.0,9.0Hz,1H),3.63(d,J=9.3Hz,1H),3.52(dd,J=8.2,9.5Hz,1H),1.32(t,J=7.2Hz,3H).LC-MS(ESI)m/z306(M+H)
ステップH:(3R,4R)-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボン酸の調製
メタノール及びテトラヒドロフラン(1:1、150mL)の混合物の中の、(3R,4R)-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボキン酸エチル(すなわち、ステップGで得られた反応生成物、20g、65.5mmol)の溶液に、50mLの水の中の、水酸化リチウム(3.73g、98.3mmol)を、0℃で添加した。次いで、その反応物を、周囲温度で2時間撹拌してから、水を用いて希釈し、メチルtert-ブチルエーテルを用いて洗浄した。塩酸水溶液(1.5N)を用いてその水層を酸性化し、酢酸エチルを用いて抽出した。飽和食塩水溶液を用いて、その酢酸エチル層を洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、表題化合物が淡黄色の液状物として得られた(14g、77%)。
1H NMR:(400MHz,CDCl3)δ 6.59(s,1H),4.09(q,1H),3.94(s,3H),3.85-3.77(m,1H),3.72(d,J=10.0Hz,1H),3.66-3.58(m,1H).LC-MS(ESI)m/z278(M+H)
ステップI:(3R,4R)-1-メチル-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボン酸の調製
脱水テトラヒドロフラン(75mL)中の、(3R,4R)-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボン酸(すなわち、ステップHで得られた反応生成物、14g、50.5mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(75mL)の中の、カリウムtert-ブトキシド(テトラヒドロフラン中1M溶液、126mL)の溶液に、0℃で、添加した。ヨードメタン(7.2g、101mmol)を、0℃で、滴下により添加した。その反応混合物を、周囲温度で2時間撹拌してから、水を用いて希釈し、塩酸水溶液(1.5N)を用いて酸性化し、そして酢酸エチルを用いて抽出した。飽和食塩水溶液を用いてその有機層を洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、10gの表題化合物が、淡黄色の液状物として得られた(68%)。
1H NMR:(400MHz,CDCl3)δ 6.68(s,1H),3.97(q,1H),3.94(s,3H),3.76-3.68(m,3H),2.99(s,3H).LC-MS(ESI)m/z292(M+H)
ステップJ:(3S,4R)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-1-メチル-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボキサミドの調製
酢酸エチル(100mL)中の、(3R,4R)-1-メチル-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボン酸(10g、34.3mmol)の溶液に、トリエチルアミン(10.41g、103mmol)を、周囲温度で添加した。T3P(酢酸エチル中50%溶液、32.7g、51.5mmol)を、0℃で、滴下により添加した。その反応物を、周囲温度で12時間撹拌してから、水、飽和食塩水溶液を用いて洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、カラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチル/石油エーテルを用いて溶出)により精製すると、表題化合物が、淡桃色の固形物として得られた(10g、68%)。
1H NMR:(400MHz,CDCl3)δ 10.16(br s,1H),8.08-8.01(m,1H),7.02(ddt,J=2.1,5.9,8.3Hz,1H),6.93-6.84(m,1H),6.69(s,1H),4.09(q,1H),3.94(s,3H),3.78(d,J=9.5Hz,1H),3.76-3.65(m,2H),2.98(s,3H).LC-MS(ESI)m/z403(M+H)
合成実施例2
(3S,4R)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-1-メチル-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボキサミド(化合物13)の、また別の調製法
ステップA:1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-カルボクスアルデヒドの調製
ジクロロメタン(60mL)の中の、1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-メタノール(6.7g)の溶液を撹拌しながら、氷浴を用いて冷却した。クロロクロム酸ピリジニウム(9.6g)を、5分間かけて、少しずつ添加した。Celite(登録商標)珪藻土濾過助剤(15g)を添加し、その反応液を、周囲温度で2.5時間撹拌した。その反応液を、Celite(登録商標)珪藻土濾過助剤のプラグを通して濾過してから、減圧下16℃で濃縮した。そのようにして得られた黒色の油状物を、ジエチルエーテルの中に移し、シリカのプラグを通して流してから、減圧下16℃で濃縮すると、表題化合物が、透明な油状物として得られた(4.8g)。
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 9.95(s,1H),7.14(s,1H),4.11(m,3H).
1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-カルボクスアルデヒドのまた別の調製法
ステップA1:5,5,5-トリフルオロ-4-ヒドロキシ-1,1-ジメトキシ-3-ペンテン-2-オンの調製
ジエチルエーテル(90mL)中の、メチルグリオキサール1,1-ジメチルアセタール(17.7g)及びトリフルオロ酢酸エチル(27g)の混合物を、ジエチルエーテル(210mL)中のナトリウムメトキシド(メタノール中30重量%、40g)の撹拌溶液に、窒素下-5℃で、30分かけて滴下により添加した。その反応液を、-5℃~4℃の間の温度で2時間撹拌してから、濃塩酸(30mL)と氷チップ(150g)の撹拌スラリーの中に注ぎ込んだ。層分離させ、その水相を、ジエチルエーテル及びメチルtert-ブチルエーテルを用いて抽出してから、その有機抽出物を合わせて、飽和塩化アンモニウム水溶液を用いて洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、表題化合物が淡いオレンジ色の油状物(30.5g)として得られるが、それをさらに精製することなく、次のステップで使用した。
1H NMR(500MHz,CDCl3,エノール互変異性体)δ 6.33(s,1H),4.82(s,1H),3.43(s,6H).
ステップA2:3-(ジメトキシメチル)-4,5-ジヒドロ-1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-5-オールの調製
メタノール(75mL)中のメチルヒドラジン(6.9g)の溶液を、メタノール(150mL)中の5,5,5-トリフルオロ-4-ヒドロキシ-1,1-ジメトキシ-3-ペンテン-2-オン(すなわち、ステップAの反応生成物、30.5g)の撹拌溶液に、窒素下-5℃で、15分間かけて、滴下により添加した。その反応混合物を、-5℃~4℃の間の温度で1時間撹拌してから、減圧下で濃縮すると、オレンジ色の油状物が得られた(34g)。その油状物を、シリカゲル(ジクロロメタン中0~30%メチルtert-ブチルエーテルを用いて溶出)上でクロマトグラフ精製すると、表題化合物が、淡黄色の油状物として得られた(23.7g)。
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 4.92(s,1H),3.43(s,3H),3.37(s,3H),3.25-3.21(m,1H),2.99(s,3H),2.95-2.92(m,1H).
ステップA3:1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-カルボクスアルデヒドの調製
濃塩酸(100mL)を、ジエチルエーテル(300mL)の中の3-(ジメトキシメチル)-4,5-ジヒドロ-1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-5-オール(すなわち、ステップA2の反応生成物、31.1g)の撹拌溶液に、-36℃で10分かけて、滴下により添加した。次いで、その反応混合物を、放置して室温にまで温め、2時間、激しく撹拌した。次いで、層分離させ、ジエチルエーテルを用いて2回、その水相を抽出した。有機抽出物を合わせ、飽和塩化アンモニウム水溶液を用いて(1回)洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして減圧下25℃未満で濃縮すると、表題化合物が、淡黄色の油状物として得られた(18.9g)。
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 9.95(s,1H),7.14(s,1H),4.11(br s,3H).
ステップB:1-メチル-3-[(1E)-2-ニトロエテニル]-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾールの調製
メタノール(50mL)の中の、1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-カルボクスアルデヒド(すなわち、ステップA、又はA3の反応生成物、4.8g)の撹拌溶液に、ニトロメタン(1.5mL)を添加した。その混合物を冷却して-5℃とし、水(10mL)を用いて希釈した水性水酸化ナトリウム(50重量%、2.3g)を、15分かけて滴下により添加したが、温度は0℃未満に維持した。0℃~5℃の間で、さらに3時間撹拌を続けてから、その反応混合物を、1Nの塩酸水溶液(50mL)に注ぎ込んだ。その反応混合物を分液漏斗に移し、酢酸エチル(3×50mL)を用いて、その水相を抽出した。有機抽出物を合わせ、食塩水を用いて洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして減圧下で濃縮すると、黄色の油状物が得られた(5.5g)。
そのようにして得られた中間体(5.5g)を、トルエン(50mL)の中に移した。ドライアイス/アセトン浴を用いてその溶液を冷却して-10℃とし、塩化メタンスルホニル(2.0mL)を、注射器を介して添加した。次いで、トリエチルアミン(7.3mL)を、15分間かけて滴下により添加したが、温度は、0℃以下に維持した。次いで、そのようにして得られた溶液を、同じ温度で2時間撹拌した。その反応混合物を、1Nの塩酸水溶液(60mL)に注ぎ込み、分液漏斗に移した。その水相を、酢酸エチル(3×50mL)を用いて抽出してから、有機抽出物を合わせて、食塩水を用いて洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。その粗製物を、シリカゲル上のクロマトグラフ(ヘキサン中酢酸エチルを0~10%でグラジエントさせて溶出)で精製すると、表題化合物が、琥珀色の油状物として得られた(3.2g)。
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 7.90-7.87(m,1H),7.64-7.62(m,1H),6.88(s,1H),4.06(m,3H).
ステップC:2-[(1S)-1-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-ニトロエチル]プロパンジオン酸1,3-ジエチルの調製
トルエン(25mL)中の、1-メチル-3-[(1E)-2-ニトロエテニル]-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール(すなわち、ステップBの反応生成物、3.2g)とマロン酸ジエチル(3.3mL)との撹拌混合物に、撹拌しながら、Ni(II)ビス[(R,R)-N,N’-ジベンジルシクロヘキサン-1,2-ジアミン]ブロミド(J.Am.Chem.Soc.,2005,127,9958-9959の記載に従って調製;0.232g)を添加した。そのようにして得られた溶液を、周囲温度で16時間撹拌した。次いで、揮発成分を減圧下に除去すると、表題化合物が琥珀色の油状物(5.7g)として得られたが、そのものを精製することなく使用した。
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 6.53(s,1H),5.03-4.98(m,1H),4.90-4.86(m,1H),4.37-4.33(m,1H),4.25-4.14(m,4H),3.90-3.88(m,4H),1.28-1.19(m,6H).
ステップD:(3R,4R)-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボン酸エチルの調製
2-[(1S)-1-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-ニトロエチル]プロパンジオン酸1,3-ジエチル(すなわち、ステップCの反応生成物、5.7g)と、塩化ニッケル(II)六水和物(3.55g)と、エタノール(60mL)との撹拌混合物を、氷浴の中で冷却し、そしてホウ水素化ナトリウム(1.7g)を用い、10分かけて少しずつ処理した。そのようにして得られた混合物を、周囲温度で18時間撹拌した。次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)及び酢酸エチル(100mL)を添加し、その混合物を2時間撹拌した。層分離させ、酢酸エチル(2×100mL)を用いて、その水層を抽出した。有機抽出物を合わせ、飽和塩化アンモニウム溶液(100mL)及び食塩水(100mL)を用いて洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、表題化合物が、粘稠な緑色の色合いの油状物(5.2g)として得られたが、それを、精製することなく使用した。
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 6.67(br s,1H),6.47(s,1H),4.30-4.25(m,2H),4.16-4.10(m,1H),3.94-3.93(m,3H),3.81-3.76(m,1H),3.63-3.61(m,1H),3.54-3.50(m,1H),1.33-1.30(m,3H).
ステップE:(3R,4R)-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボン酸の調製
エタノール(50mL)中の、(3R,4R)-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボン酸エチル(すなわち、ステップDの反応生成物、5.2g)と、水性水酸化ナトリウム(50重量%、4.1g)との混合物を、周囲温度で3時間撹拌した。次いで、その反応混合物を、水(50mL)で希釈し、ジエチルエーテル(2×50mL)を用いて洗浄した。濃塩酸を用いてその水相を酸性化してpH2とし、酢酸エチル(3×50mL)を用いて抽出した。酢酸エチル抽出物を合わせ、食塩水を用いて洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、表題化合物が、白色の固形物(3.5g)として得られたが、それを、さらに精製することなく使用した。
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 6.66(s,1H),6.34(br s,1H),4.08-4.03(m,1H),3.94(m,3H),3.82-3.78(m,1H),3.72-3.67(m,2H).
ステップE:(3R,4R)-1-メチル-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボン酸の調製
テトラヒドロフラン(10mL)中の、(3R,4R)-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボン酸(すなわち、ステップEの反応生成物、3.5g)の溶液を、氷浴で冷却したカリウムtert-ブトキシド(テトラヒドロフラン中1M、30.3mL)の懸濁液に滴下により添加したが、その添加の間、温度は5℃未満に維持した。そのようにして得られた粘度の溶液を、0℃で10分間撹拌した。注射器を介してヨードメタン(1.34mL)を添加し、その反応液を、周囲温度で、さらに4時間撹拌した。減圧下に溶媒を除去し、そのようにして得られた固形物を、水(50mL)及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液(30mL)の中に移し、ジエチルエーテル(2×50mL)を用いて抽出した。濃塩酸を用いてその水相を酸性化してpH2とし、酢酸エチル(3×50mL)を用いて抽出した。酢酸エチル抽出物を合わせ、食塩水を用いて洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、表題化合物が、琥珀色の油状物として得られた(3.5g)。
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 6.68(s,1H),3.98-3.88(m,4H),3.77-3.67(m,3H),2.99(m,3H).
ステップG:(3S,4R)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-1-メチル-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボキサミドの調製
ジクロロメタン(40mL)中の、(3R,4R)-1-メチル-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボン酸(すなわち、ステップFの反応生成物、3.5g)と、トリエチルアミン(5mL)と、2,3-ジフルオロアニリン(1.3mL)との混合物を、氷浴を用いて冷却してから、プロピルホスホン酸無水物(酢酸エチル中50重量%、13.0g)で処理した。そのようにして得られた混合物を、周囲温度で18時間撹拌してから、減圧下で濃縮した。その粗製物を、シリカゲル上のクロマトグラフ(ヘキサン中酢酸エチルを0~50%でグラジエントさせて溶出)で精製すると、油状の固形物が得られた(2.3g)。次いで、その物質を、加熱したヘキサンを用いてトリチュレートすると、表題化合物が、白色の固形物として得られた(2.1g)。
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 10.16(br s,1H),8.06-8.03(m,1H),7.03-7.00(m,1H),6.91-6.86(m,1H),6.69(s,1H),4.12-4.06(m,1H),3.94(m,3H),3.79-3.66(m,3H),2.98(m,3H).
本明細書に記載の手順を、当技術分野公知の方法と合わせることによって、以下の表1~16の化合物を調製することができる。以下の表においては、次の略称を使用している:iはイソを意味し、Meはメチルを意味し、Etはエチルを意味し、Prはプロピルを意味し、i-Prはイソプロピルを意味し、Phフェニルを意味し、OMeはメトキシを意味し、OEtはエトキシを意味し、SMeはメチルチオを意味し、S(O)Meはメチルスルフィニルを意味し、そしてS(O)Meはメチルスルホニルを意味している。
Figure 2022532929000025
表2は、表1と同じ方式で構成されているが、ただし、列見出しの「RはMeであり、RはHであり、YはOであり、WはPh(2-F)であり;そしてQは、以下のものである」は、次の表2に記載の列見出しと置き換える(すなわち、WはPh(2,3-ジ-F)であり;そしてQは、以下のものである)。したがって、表2における最初の見出しのものは、RはMeであり、RはHであり、YはOであり、WはPh(2,3-ジ-F)であり;Qはピラゾル-3-イル(1-Me,5-CF)である、式1の化合物である。表3~16も、同様に構成されている。
Figure 2022532929000026
本発明の化合物は、一般的には、キャリアとして機能する、界面活性剤、固体希釈剤、及び液状希釈剤からなる群より選択される、少なくとも1種のさらなる成分と共に、組成物、すなわち配合物の中の除草性有効成分として使用されるであろう。その配合物又は組成物の成分は、その有効成分の物理的性質、施用モード、並びに土壌のタイプ、水分及び温度などのような環境因子に合わせて選択される。
有用な配合物としては、液体及び固体両方の組成物が挙げられる。液体組成物としては、溶液(乳剤(emulsifiable concentrate)を含む)、懸濁液、エマルション(マイクロエマルション、水中油型エマルション、流動性濃縮物、及び/又はサスポエマルションを含む)などが挙げられるが、それらは、場合によっては、増粘させてゲルとなっていてもよい。水性の液体組成物の一般的なタイプは、可溶性濃縮物、懸濁液濃縮物、カプセル懸濁液、濃縮エマルション、マイクロエマルション、水中油型エマルション、流動性濃縮物、及びサスポエマルションである。非水性の液体組成物の一般的なタイプは、乳剤、マイクロ乳剤、分散性濃縮物、及び油分散体である。
固体の組成物の一般的なタイプは、微粉(dust)、粉体、顆粒、ペレット、プリル(prill)、パスティル(pastille)、錠剤、充填フィルム(種子コーティングを含む)などであり、それは、水分散性(「湿潤性(wettable)」)又は水可溶性であってよい。皮膜形成性溶液又は流動性懸濁液から形成されたフィルム及びコーティングは、種子処理には特に有用である。有効成分を、(マイクロ)カプセル化したり、さらに加工して、懸濁液又は固形の配合物としたりすることが可能であり;また別な方法として、有効成分の配合物全体を、カプセル化する(又は「オーバーコートする」)ことも可能である。カプセル化することによって、有効成分の放出を制御したり、又は遅らせたりすることができる。乳化性の顆粒は、乳剤配合物と乾燥顆粒状配合物との両方の利点を組み合わせている。高強度の組成物(high-strength composition)は、主として、さらなる配合をするための中間体として使用される。
噴霧可能な配合物は、典型的には、適切な媒体の中に希釈してから、噴霧される。そのような液体及び固体の配合物は、噴霧媒体、通常は水であるが、時には、他の適切な媒体たとえば、芳香族、又はパラフィン系炭化水素、又は植物油の中に容易に希釈できるように配合されている。噴霧容積は、1ヘクタールあたり、約1リットル~数千リットルの範囲とすることが可能であるが、より典型的には、1ヘクタールあたり、約10リットル~数百リットルの範囲である。噴霧可能な配合物は、空中散布若しくは地上散布による茎葉処理のため、又は植物の生育培地に施用するために、水、又は他の適切な媒体とタンク混合することができる。液体配合物及び乾燥配合物は、点滴灌漑システムの中に直接計量仕込みすることもできるし、或いは植え付けの際に畦の中に計量仕込みすることもできる。
配合物には、典型的には、下記の概略範囲内で、有効成分、希釈剤、及び界面活性剤の有効量を含むが、それらの合計が100重量パーセントとなるようにする。
Figure 2022532929000027
固体希釈剤としては、たとえば以下のものが挙げられる:クレー、たとえばベントナイト、モンモリロナイト、アタパルジャイト、及びカオリン、セッコウ、セルロース、二酸化チタン、酸化亜鉛、デンプン、デキストリン、糖類(たとえば、ラクトース、スクロース)、シリカ、タルク、マイカ、珪藻土、尿素、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウム、並びに硫酸ナトリウム。典型的な固体希釈剤が、次の文献に記載されている:Watkins et.al.,Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers,2nd Ed.,Dorland Books,Caldwell,New Jersey。
液状希釈剤としては、たとえば、以下のものが挙げられる:水、N,N-ジメチルアルカンアミド(たとえば、N,N-ジメチルホルムアミド)、リモネン、ジメチルスルホキシド、N-アルキルピロリドン(たとえば、N-メチルピロリジノン)、リン酸アルキル(たとえば、リン酸トリエチル)、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、パラフィン(たとえば、白色鉱油、ノルマルパラフィン、イソパラフィン)、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、グリセリン、グリセロールトリアセテート、ソルビトール、芳香族炭化水素、脱芳香族脂肪族化合物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ケトン、たとえば、シクロヘキサノン、2-ヘプタノン、イソホロン、及び4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン、酢酸エステル、たとえば酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、酢酸ヘプチル、酢酸オクチル、酢酸ノニル、酢酸トリデシル、及び酢酸イソボルニル、その他のエステル、たとえば、アルキル化乳酸エステル、二塩基性エステル、安息香酸アルキル及び安息香酸アリール、γ-ブチロラクトン、並びにアルコール(これは、直鎖状、分岐状、飽和若しくは不飽和であってよく、たとえばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール、イソブチルアルコール、n-ヘキサノール、2-エチルヘキサノール、n-オクタノール、デカノール、イソデシルアルコール、イソオクタデカノール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、オレイルアルコール、シクロヘキサノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジアセトンアルコール、クレゾール、並びにベンジルアルコール)。液状希釈剤としてはさらに、以下のものが挙げられる:飽和及び不飽和脂肪酸(典型的にはC~C22)のグリセロールエステル、たとえば植物の種子及び果実油(たとえば、オリーブ油、ヒマシ油、アマニ油、ゴマ油、トウモロコシ油(corn oil)(トウモロコシ油(maize oil))、落花生油、ヒマワリ油、グレープシード油、サフラワー油、綿実油、ダイズ油、菜種油、ココナッツ油、及びパーム核油)、動物由来の脂肪(たとえば、牛脂、豚脂、ラード、タラ肝油、魚油)、並びにそれらの混合物。液状希釈剤としてはさらに、アルキル化脂肪酸(たとえば、メチル化、エチル化、ブチル化)が挙げられるが、ここでそれらの脂肪酸は、植物及び動物由来のグリセロールエステルの加水分解により得ることが可能であり、そして蒸留によって精製することができる。典型的な液状希釈剤は、次の文献に記載されている:Marsden,Solvents Guide,2nd Ed.,Interscience,New York,1950。
本発明の固体及び液体組成物には、多くの場合、1種又は複数の界面活性剤が含まれる。液体に添加した場合、界面活性剤(surfactant)(「界面活性剤(surface-active agent)」としても知られている)は、一般的には液体の表面張力を変更、ほとんどの場合は低減させる。界面活性剤分子の中の親水性及び親油性の基の性質に応じて、界面活性剤は、湿潤剤、分散剤、乳化剤、又は消泡剤として有用となりうる。
界面活性剤は、ノニオン性、アニオン性、又はカチオン性に分類することができる。本発明の組成物に有用なノニオン界面活性剤としては、以下のものが挙げられるが、それらに限定される訳ではない:アルコールアルコキシレートたとえば、天然及び合成のアルコール(分岐状であっても、又は直鎖状であってもよい)をベースとし、そしてアルコールと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はそれらの混合物とから調製されるアルコールアルコキシレート;アミンエトキシレート、アルカノールアミド、及びエトキシル化アルカノールアミド;アルコキシル化トリグリセリドたとえば、エトキシル化したダイズ油、アマニ油、及びナタネ油;アルキルフェノールアルコキシレートたとえば、オクチルフェノールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、ジノニルフェノールエトキシレート、及びドデシルフェノールエトキシレート(フェノールと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はそれらの混合物とから調製);エチレンオキシド、又はプロピレンオキシドから調製したブロックポリマー、及びその末端ブロックがプロピレンオキシドから調製された、リバースブロックポリマー;エトキシル化脂肪酸;エトキシル化脂肪族エステル及び油;エトキシル化メチルエステル;エトキシル化トリスチリルフェノール(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はそれらの混合物から調製したものを含む);脂肪酸エステル、グリセロールエステル、ラノリンベースの誘導体、ポリエトキシレートエステルたとえば、ポリエトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエトキシル化ソルビトール脂肪酸エステル、及びポリエトキシル化グリセロール脂肪酸エステル;その他のソルビタン誘導体たとえば、ソルビタンエステル;ポリマー性界面活性剤たとえば、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、アルキドPEG(ポリエチレングリコール)樹脂、グラフト若しくは櫛形ポリマー、及び星形ポリマー;ポリエチレングリコール(PEG);ポリエチレングリコール脂肪酸エステル;シリコーンベースの界面活性剤;並びに糖類誘導体たとえば、スクロースエステル、アルキルポリグリコシド、及びアルキル多糖類。
有用なアニオン界面活性剤としては、以下のものが挙げられるが、それらに限定される訳ではない:アルキルアリールスルホン酸及びそれらの塩;カルボキシレートアルコール、又はアルキルフェノールエトキシレート;ジフェニルスルホネート誘導体;リグニン及びリグニン誘導体、たとえばリグノスルホネート;マレイン酸若しくはコハク酸、又はそれらの無水物;オレフィンスルホネート;リン酸エステル、たとえば、アルコールアルコキシレートのリン酸エステル、アルキルフェノールアルコキシレートのリン酸エステル、及びスチリルフェノールエトキシレートのリン酸エステル;タンパク質ベースの界面活性剤;サルコシン誘導体;スチリルフェノールエーテルスルフェート;油及び脂肪酸の硫酸塩及びスルホン酸塩;エトキシル化アルキルフェノールの硫酸塩及びスルホン酸塩;アルコールの硫酸塩;エトキシル化アルコールの硫酸塩;アミン及びアミドのスルホン酸塩たとえば、N,N-アルキルタウレート;ベンゼン、クメン、トルエン、キシレン、並びにドデシルベンゼン及びトリデシルベンゼンのスルホン酸塩;縮合ナフタレンのスルホン酸塩;ナフタレン及びアルキルナフタレンのスルホン酸塩;分留した石油のスルホン酸塩;スルホスクシンアミド酸塩;並びにスルホコハク酸塩及びそれらの誘導体、たとえばスルホコハク酸ジアルキルの塩。
有用なカチオン界面活性剤としては、以下のものが挙げられるが、それらに限定される訳ではない:アミド及びエトキシル化アミド;アミン、たとえばN-アルキルプロパンジアミン、トリプロピレントリアミン、及びジプロピレンテトラミン、及びエトキシル化アミン、エトキシル化ジアミン、及びプロポキシル化アミン(アミンと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はそれらの混合物とから調製);アミン塩、たとえば、アミンの酢酸塩及びジアミンの塩;第四級アンモニウム塩たとえば、四級塩、エトキシル化四級塩、及びジ四級塩;並びにアミンオキシド、たとえばアルキルジメチルアミンオキシド及びビス-(2-ヒドロキシエチル)-アルキルアミンオキシド。
本発明の組成物に有用なものとしては、ノニオン性界面活性剤とアニオン界面活性剤との混合物、又はノニオン性界面活性剤とカチオン界面活性剤との混合物がある。ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、及びカチオン界面活性剤、並びにそれらの推奨される使用は、たとえば以下の各種の公刊された参考文献に開示されている:McCutcheon’s Emulsifiers and Detergents,annual American and International Editions published by McCutcheon’s Division,The Manufacturing Confectioner Publishein Co.;Sisely and Wood,Encyclopedia of Surface Active Agents,Chemical Publ.Co.,Inc.,New York,1964;及びA.S.Davidson and B.Milwidsky,Synthetic Detergents,Seventh Edition,John Wiley and Sons,New York,1987。
本発明の組成物にはさらに、配合助剤(それらのいくつかは、固体希釈剤、液状希釈剤、又は界面活性剤としても機能すると考えられ得る)として当業者には公知の、配合助剤及び添加剤が含まれていてもよい。そのような配合助剤及び添加剤は、以下のものを調節することができる:pH(緩衝剤)、加工の際の泡立ち(消泡剤たとえばポリオルガノシロキサン)、有効成分の沈降(懸濁剤)、粘度(チキソトロピック増粘剤)、容器内での微生物の増殖(抗微生物剤)、製品の凍結(不凍液)、色(染料/顔料分散)、洗い流し(wash-off)(製膜剤、又はステッカー)、蒸発(蒸発抑制剤)、及びその他の配合属性。製膜剤としては、たとえば以下のもの挙げられる:ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー、及びワックス。配合助剤及び添加剤の例としては、以下の文献に列挙されているものが挙げられる:McCutcheon’s Volume 2:Functional Materials,annual International and North American editions published by McCutcheon’s Division,The Manufacturing Confectioner Publishing Co.,;及び国際公開第03/024222号パンフレット。
式1の化合物及びその他の各種有効成分は、典型的には、その有効成分を溶媒の中に溶解させるか、或いは液体又は乾燥希釈剤の中で、摩砕させるかによって、本発明の組成物の中に組み入れられる。乳剤も含めて、溶液は、複数の成分を単に混合することにより調製することができる。乳剤として使用することを目的とした液体組成物の溶媒が水-非混和性である場合には、典型的には、乳化剤を添加し、水で希釈して、活性成分含有溶媒を乳化させる。2,000μmまでの粒子直径を有する有効成分のスラリー剤は、媒体ミル(media mill)を使用した湿式ミルにかけて、平均直径が3μm未満の粒子を得ることができる。水性スラリーを、最終的な懸濁液濃縮物とすることもできるし(たとえば、米国特許第3,060,084号明細書参照)、或いは噴霧乾燥によってさらに加工して、水分散性顆粒剤を形成させることもできる。乾燥配合物とするには、通常、乾式摩砕プロセスを必要とするが、それによって、2~10μmの範囲の平均粒子直径となる。微粉及び粉体は、ブレンド、及び通常は(たとえばハンマーミル又は流体エネルギーミルを使用した)摩砕をすることによって調製することができる。顆粒及びペレットは、前もって成形した顆粒状キャリアの上に活性物質を噴霧するか、又は、凝集法により調製することができる。参照:Browning,“Agglomeration”,Chemical Engineering,December 4,1967,pp.147-48、Perry’s Chemical Engineer’s Handbook,4th Ed.,McGraw-Hill,New York,1963,pages 8-57;及び以下;国際公開第91/13546号パンフレット。ペレットは、米国特許第4,172,714号明細書の記載に従って調製することができる。水分散性及び水可溶性の顆粒は、米国特許第4,144,050号明細書、米国特許第3,920,442号明細書、及び独国特許第3,246,493号明細書の教示に従って調製することができる。錠剤は、米国特許第5,180,587号明細書、米国特許第5,232,701号明細書、及び米国特許第5,208,030号明細書の教示に従って調製することができる。フィルムは、英国特許第2,095,558号明細書及び米国特許第3,299,566号明細書の教示に従って調製することができる。
配合技術に関するさらなる情報は、以下の文献を参照されたい:T.S.Woods,“The Formulator’s Toolbox-Product Forms for Modern Agriculture”in Pesticide Chemistry and Bioscience,The Food-Environment Challenge,T.Brooks and T.R.Roberts,Eds.Proceedings of the 9th International Congress on Pesticide Chemistry,The Royal Society of Chemistry,Cambridge,1999,pp.120-133。さらには、以下の文献も参照されたい:米国特許第3,235,361号明細書、第6列第16行~第7列第19行、及び実施例10~41;米国特許第3,309,192号明細書、第5列第43行~第7列第62行、及び実施例8、12、15、39、41、52、53、58、132、138~140、162~164、166、167、及び169~182;米国特許第2,891,855号明細書、第3列第66行~第5列第17行、及び実施例1~4;Klingman,Weed Control as a Science,John Wiley and Sons,Inc.,New York,1961,pp 81-96;Hance et al.,Weed Control Handbook,8th Ed.,Blackwell Scientific Publications,Oxford,1989;及びDevelopments in formulation technology,PJB Publications,Richmond,UK,2000。
以下の実施例においては、すべてのパーセントは重量基準であり、そしてすべての配合物は慣用される方法で調製する。化合物の番号は、索引表Aでの化合物を指している。先の記述を使用する当業者は、余分な努力をしなくても、本発明を、その最大限まで利用することが可能であると考えられる。したがって、以下の実施例は、単に説明のためと受け取るべきであって、いかなる点においても本開示を限定するものではない。特に断らない限り、パーセントは重量基準である。
実施例A
高強度濃縮物
化合物13 98.5%
シリカエーロゲル 0.5%
合成アモルファス微粉シリカ 1.0%。
実施例B
水和剤
化合物13 65.0%
ドデシルフェノールポリエチレングリコールエーテル 2.0%
リグニンスルホン酸ナトリウム 4.0%
シリコアルミン酸ナトリウム 6.0%
モンモリロナイト(焼成品) 23.0%。
実施例C
顆粒
化合物13 10.0%
アタパルジャイト顆粒(低揮発分、0.71/0.30mm;U.S.S.No.25-50篩) 90.0%。
実施例D
押出加工ペレット
化合物13 25.0%
無水硫酸ナトリウム 10.0%
粗リグニンスルホン酸カルシウム 5.0%
アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム 1.0%
カルシウム/マグネシウムベントナイト 59.0%。
実施例E
乳剤
化合物13 10.0%
ポリオキシエチレンソルビトールヘキソオレエート 20.0%
~C10脂肪酸メチルエステル 70.0%。
実施例F
マイクロエマルション
化合物13 5.0%
ポリビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマー 30.0%
アルキルポリグリコシド 30.0%
グリセリルモノオレエート 15.0%
水 20.0%。
実施例G
懸濁液濃縮物
化合物13 35%
ブチルポリオキシエチレン/ポリプロピレンブロックコポリマー 4.0%
ステアリン酸/ポリエチレングリコールコポリマー 1.0%
スチレンアクリリックポリマー 1.0%
キサンタンゴム 0.1%
プロピレングリコール 5.0%
シリコーンベースの消泡剤 0.1%
1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン 0.1%
水 53.7%。
実施例H
水中エマルション
化合物13 10.0%
ブチルポリオキシエチレン/ポリプロピレンブロックコポリマー 4.0%
ステアリン酸/ポリエチレングリコールコポリマー 1.0%
スチレンアクリリックポリマー 1.0%
キサンタンゴム 0.1%
プロピレングリコール 5.0%
シリコーンベースの消泡剤 0.1%
1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン 0.1%
芳香族石油ベースの炭化水素 20.0
水 58.7%。
実施例I
油分散体
化合物13 25%
ポリオキシエチレンソルビトールヘキサオレエート 15%
有機変性ベントナイトクレー 2.5%
脂肪酸メチルエステル 57.5%。
本発明の開示にはさらに、上記の実施例A~Iではあるが、ただし「化合物13」を以下のもので置き換えたものも含まれる:「化合物1」、「化合物2」、「化合物3」、「化合物4」、「化合物5」、「化合物6」、「化合物7」、「化合物8」、「化合物9」、「化合物10」、「化合物11」、「化合物12」、「化合物14」、「化合物15」、「化合物16」、「化合物17」、「化合物18」、「化合物19」、「化合物20」、「化合物21」、「化合物22」、「化合物23」、「化合物24」、「化合物25」、「化合物26」、「化合物27」、「化合物28」、「化合物29」、「化合物30」、「化合物31」、及び「化合物32」(上記のものは、索引表Aに記載されている)。試験結果が示すところでは、本発明の化合物は、活性の高い出芽前施用除草剤、及び/又は出芽後施用除草剤、及び/又は植物生長調節剤である。本発明の化合物は、一般的には、出芽後の雑草防除(すなわち、雑草の幼苗が土壌から現れた後で施用)、及び出芽前の雑草防除(すなわち、雑草の幼苗が土壌から現れる前に施用)において、最高の活性を示す。それらの多くは、すべての植生を完全に防除することが望まれる、たとえば次のような領域での、広域範囲の出芽前及び/又は出芽後の雑草防除に有用である:燃料貯蔵タンクの周辺、産業用貯蔵地区、駐車場、ドライブインシアター、飛行場、河岸、灌漑用その他の水路、大型の屋外広告板周辺、及び鉄道施設。本発明の化合物の多くは、作物対雑草で選択的代謝を有しているか、又は作物及び雑草における生理学的阻害の領域で選択的な活性を有しているか、又は作物と雑草が混じった環境上若しくは環境中での選択的な配置(placement)を有しているために、作物/雑草が混じったところでの、イネ科雑草(grass)及び広葉雑草の選択的防除に有用である。当業者の認識しているところであろうが、単一の化合物又は一群の化合物の中での選択因子を好適に組み合わせることは、通常の生物学的及び/又は生化学的アッセイによって容易に決めることができる。本発明の化合物は、以下のような重要な農作物に対する耐性を示すことができる(これらに限定される訳ではない):アルファルファ、オオムギ、ワタ、コムギ、セイヨウアブラナ、テンサイ、トウモロコシ(corn)(トウモロコシ(maize))、モロコシ、ダイズ、イネ、オートムギ、エンドウナッツ、野菜、トマト、ジャガイモ、多年生プランテーション作物(コーヒー、ココア、アブラヤシ(oil palm)、ゴムを含む)、サトウキビ、カンキツ類、グレープシード、果樹、堅果樹(nut tree)、バナナ、オオバコ、パイナップル、ホップ、茶の木、並びに樹木林たとえば、ユーカリ及び針葉樹(たとえば、テーダマツ)、並びに芝生種(たとえば、ケンタッキーブルーグラス、セントオーガスチングラス、ケンタッキーフェスク(Kentucky fescue)及びギョウギシバ)。本発明の化合物は、遺伝子形質転換された作物、又は除草剤に対する耐性を組み入れるか、無脊椎有害生物に対して毒性のタンパク質(たとえば、バシラス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)トキシン)を発現するか、及び/又はその他の有用な特性を発現するように品種改良した作物において有用となりうる。当業者の認識するところであろうが、すべての化合物が、すべての雑草に対して、同程度に有効である訳ではない。その一方で、本発明の主題である化合物は、植物の生長を調節するのに有用である。
本発明の化合物は、出芽前及び出芽後両方で除草活性を有していて、植生を死滅させるか若しくは損傷を与えるか、又はその生長を抑制することにより、望ましくない植生を防除するので、その化合物は、本発明の化合物、又は前記化合物と、界面活性剤、固体希釈剤又は液状希釈剤の少なくとも1種とを含む組成物の除草剤としての有効量を、その望ましくない植生の茎葉若しくはその他の部分、又はその中で、その望ましくない植生が生長しているか、又はその望ましくない植生の種子若しくはその他のむかごを取り巻く、その望ましくない植生の環境、たとえば土壌又は水と接触させることを含む各種の方法によって、有用に施用することができる。
本発明の化合物の除草剤としての有効量は、いくつかの因子によって決まる。それらの因子としては、以下のものが挙げられる:選択される配合物、施用方法、存在している植生の量及びタイプ、成長条件など。一般的には、本発明の化合物の除草剤としての有効量は、約0.001~20kg/ha、好ましくは約0.004~1kg/haの範囲である。当業者ならば、雑草防除を所望のレベルとするのに必要な、除草剤としての有効量は、容易に決めることができる。
1つの一般的な実施態様においては、本発明の化合物を、典型的には配合された組成物の形で、生長媒体(たとえば、土壌)と接触状態にある、望ましい植生(たとえば、作物)と望ましくない植生(すなわち、雑草)とを含む領域(いずれも、種子、幼苗、及び/又はより生長した植物であってよい)に施用する。この領域においては、本発明の化合物を含む組成物は、特にはその望ましくない植生の植物又はその一部、及び/又はその植物と接触状態にある生長媒体に、直接施用することができる。
最も典型的には、本発明の化合物は、望ましくない植生を防除するために使用されるが、処理される領域いおいて、望ましい植生を本発明の化合物と接触させることによって、その望ましい植生における遺伝子の特性と、遺伝子の修飾を介して取り込まれる特性も含めて、超相加的又は相乗効果が得られる可能性がある。たとえば、植食性の害虫、又は植物病害に対する耐性、生物学的/非生物学的ストレス又は貯蔵安定性に対する耐性は、その望ましい植生における遺伝子の特性から予想されるよりは、大きいかもしれない。
本発明の化合物はさらに、さらに広範な農業保護スペクトルを与える多成分殺生物剤を形成させるために、1種又は複数のその他の生物活性化合物又は薬剤と混合することも可能であるが、そのようなものとしては、以下のものが挙げられる:除草剤、除草剤毒性緩和剤、殺真菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、殺菌剤、ダニ駆除剤、生長調整物質たとえば昆虫の脱皮阻害剤及び発根刺激剤、化学不妊剤、信号化学物質、忌避剤、誘引剤、フェロモン、摂食刺激剤、植物養分、その他の生物活性化合物、又は昆虫病原性細菌、ウイルス、又は真菌。本発明の化合物と他の除草剤との混合物は、さらなる雑草種に対する活性スペクトルを拡げ、各種の抵抗性バイオタイプの増殖を抑制することが可能である。したがって、本発明はさらに、式1の化合物(除草剤としての有効量の)、及び少なくとも1種のさらなる生物活性化合物又は薬剤(生物学的有効量の)を含む組成物にも関連し、そして界面活性剤、固体希釈剤、又は液状希釈剤の少なくとも1種をさらに含むことも可能である。その他の生物活性化合物又は薬剤は、界面活性剤、固体希釈剤、又は液状希釈剤の少なくとも1種を含む組成物の中に、配合することができる。本発明の混合物には、1種又は複数のその他の生物活性化合物又は薬剤を、式1の化合物と共に配合して、プレミックスを形成させるか、或いは、1種又は複数のその他の生物活性化合物又は薬剤を、式1の化合物とは別途に配合して、その配合物を、施用する前に組み合わせるか(たとえば、散布タンクの中で)、或いは別の方法として、順次に施用することもできる。
下記の除草剤の1種又は複数と本発明の化合物との混合物は、雑草防除に特に有用となりうる:アセトクロール、アシフルオルフェン及びそのナトリウム塩、アクロニフェン、アクロレイン(2-プロペナル)、アラクロール、アロキシジム、アメトリン、アミカルバゾン、アミドスルフロン、アミノシクロピラクロル及びそのエステル(たとえば、メチル、エチル)及び塩(たとえば、ナトリウム、カリウム)、アミノピラリド、アミトロール、スルファミン酸アンモニウム、アニロフォス、アシュラム、アトラジン、アジムスルフロン、ベフルブタミド、ベフレブタミド-M、ベナゾリン、ベナゾリン-エチル、ベンカルバゾン、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスルフロン-メチル、ベンスリド、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ビシクロピロン、ビフェノックス、ビラナホス、ビスピリバック及びそのナトリウム塩、ブロマシル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブロモキシニルオクタノエート、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブトラリン、ブトロキシジム、ブチレート、カフェンストロール、カルベタミド、カルフェントラゾン-エチル、カテキン、クロメトキシフェン、クロルアンベン、クロルブロムロン、クロルフルレノール-メチル、クロリダゾン、クロリムロン-エチル、クロロトルロン、クロルプロファム、クロルスルフロン、クロルタール-ジメチル、クロルチアミド、シニドン-エチル、シンメチリン、シノスルフロン、クラシホス、クレホキシジム、クレトジム、クロジナホップ-プロパルギル、クロマゾン、クロメプロップ、クロピラリド、クロピラリド-オラミン、クロランスラム-メチル、クミルロン、シアナジン、シクロエート、シクロピリモレート、シクロスルファムロン、シクロキシジム、シハロホップ-ブチル、2,4-D並びにそのブトチル、ブチル、イソオクチル及びイソプロピルエステル並びにそのジメチルアンモニウム、ジオールアミン、及びトロラミン塩、ダイムロン、ダラポン、ダラポン-ナトリウム、ダゾメット、2,4-DB並びにそのジメチルアンモニウム、カリウム及びナトリウム塩、デスメディファム、デスメトリン、ジカンバ並びにそのジグリコールアンモニウム、ジメチルアンモニウム、カリウム、及びナトリウム塩、ジクロベニル、ジクロルプロップ、ジクロホップ-メチル、ジクロスラム、ジフェンゾコートメチルスルフェート、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロル、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジメテナミド-P、ジメチピン、ジメチルアルシン酸及びそのナトリウム塩、ジニトラミン、ジノテルブ、ジフェナミド、ジクワットジブロミド、ジチオピル、ジウロン、DNOC、エンドタール、EPTC、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメトスルフロン-メチル、エチオジン、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシスルフロン、エトベンザニド、フェノキサプロップ-エチル、フェノキサプロップ-P-エチル、フェノキサスルホン、フェンキノトリオン、フェントラザミド、フェニュロン、フェニュロン-TCA、フラムプロップ-メチル、フラムプロップ-M-イソプロピル、フラムプロップ-M-メチル、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ-ブチル、フルアジホップ-P-ブチル、フルアゾレート、フルカルバゾン、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセット、フルフェンピル、フルフェンピル-エチル、フルメトスラム、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルオメツロン、フルオログリコフェン-エチル、フロポキサム、フルピルスルフロン-メチル及びそのナトリウム塩、フルレノール、フルレノール-ブチル、フルリドン、フルロクロリドン、フルロキシピル、フルルタモン、フルチアセット-メチル、ホメサフェン、フォラムスルフロン、ホサミン-アンモニウム、グルホシネート、グルホシネート-アンモニウム、グルホシネート-P、グリホサート、及びその塩たとえば、アンモニウム、イソプロピルアンモニウム、カリウム、ナトリウム(セスキナトリウムを含む)及びトリメシウム(別名、スルホサート)の塩、ハラウキシフェン、ハラウキシフェン-メチル、ハロスルフロン-メチル、ハロキシホップ-エトチル、ハロキシホップ-メチル、ヘキサジノン、ヒダントサイジン、イマザメタブンズ-メチル、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマザキン-アンモニウム、イマゼタピル、イマゼタピル-アンモニウム、イマゾスルフロン、インダノファン、インダジフラム、イオフェンスルフロン、ヨードスルフロン-メチル、アイオキシニル、アイオキシニルオクタノエート、アイオキシニル-ナトリウム、イプフェンカルバゾン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサフルトール、イソキサクロルトール、ラクトフェン、レナシル、リニュロン、マレイン酸ヒドラジド、MCPA及びその塩(たとえば、MCPA-ジメチルアンモニウム、MCPA-カリウム、及びMCPA-ナトリウム、エステル(たとえば、MCPA-2-エチルヘキシル、MCPA-ブトチル)及びチオエステル(たとえば、MCPA-チオエチル)、MCPB及びその塩(たとえば、MCPB-ナトリウム)及びエステル(たとえば、MCPB-エチル)、メコプロプ、メコプロプ-P、メフェナセット、メフルイジド、メゾスルフロン-メチル、メソトリオン、メタム-ナトリウム、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロール、メタゾスルフロン、メタベンズチアズロン、メチルアルソン酸並びにそのカルシウム、モノアンモニウム、モノナトリウム、及びジナトリウム塩、メチルダイムロン、メトベンズロン、メトブロムロン、メトラクロール、S-メトラクロール、メトスラム、メトキシウロン、メトリブジン、メトスルフロン-メチル、モリネート、モノリニューロン、ナプロアニリド、ナプロパミド、ナプロパミド-M、ナプタラム、ネブロン、ニコスルフロン、ノルフルラゾン、オルベンカルブ、オルトスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメフォン、オキシフルオルフェン、パラコートジクロリド、ペブレート、ペラルゴン酸、ペンジメタリン、ペノクスラム、ペンタノクロール、ペントキサゾン、パーフルイドン、ペトキサミド、ペトキシアミド、フェンメディファム、ピクロラム、ピクロラム-カリウム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、プレチラクロール、プリミスルフロン-メチル、プロジアミン、プロホキシジム、プロメトン、プロメトリン、プロパクロール、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム、プロピソクロル、プロポキシカルバゾン、プロピリスルフロン、プロピザミド、プロスルホカルブ、プロスルフロン、ピラクロニル、ピラフルフェン-エチル、ピラスルホトール、ピラゾギル、ピラゾリネート、ピラゾキシフェン、ピラゾスルフロン-エチル、ピリベンゾキシム、ビリブチカルブ、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバック-メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピリチオバック-ナトリウム、ピロキサスルホン、ピロキシスラム、キンクロラック、キンメラック、キノクラミン、キザロホップ-エチル、キザロホップ-P-エチル、キザロホップ-P-テフリル、リムスルフロン、サフルフェナシル、セトキシジム、シデュロン、シマジン、シメトリン、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルホメツロン-メチル、スルホスルフロン、2,3,6-TBA、TCA、TCA-ナトリウム塩、テブタム、テブチウロン、テフリルトリオン、テンボトリオン、テプラロキシジム、ターバシル、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、テニルクロール、チアゾピル、チエンカルバゾン、チフェンスルフロン-メチル、チオベンカルブ、チアフェナシル、チオカルバジル、トルピラレート、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリ-アラート、トリアファモン、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリベヌロン-メチル、トリクロピル、トリクロピル-ブトチル、トリクロピル-トリエチルアンモニウム、トリジファン、トリエタジン、トリフロキシスルフロン、トリフルジモキサジン、トリフルラリン、トリフルスルフロン-メチル、トリトスルフロン、バーノレート、3-(2-クロロ-3,6-ジフルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1-メチル-1,5-ナフチリジン-2(1H)-オン、5-クロロ-3-[(2-ヒドロキシ-6-オキソ-1-シクロヘキセン-1-イル)カルボニル]-1-(4-メトキシフェニル)-2(1H)-キノキサリノン、2-クロロ-N-(1-メチル-1H-テトラゾル-5-イル)-6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジンカルボキサミド、7-(3,5-ジクロロ-4-ピリジニル)-5-(2,2-ジフルオロエチル)-8-ヒドロキシピリド[2,3-b]ピラジン-6(5H)-オン)、4-(2,6-ジエチル-4-メチルフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6-ジメチル-3(2H)-ピリダジノン)、5-[[(2,6-ジフルオロフェニル)メトキシ]メチル]-4,5-ジヒドロ-5-メチル-3-(3-メチル-2-チエニル)イソオキサゾール(旧称、メチオキソリン(methioxolin))、4-(4-フルオロフェニル)-6-[(2-ヒドロキシ-6-オキソ-1-シクロヘキセン-1-イル)カルボニル]-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン、4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-5-フルオロ-2-ピリジンカルボキン酸メチル、2-メチル-3-(メチルスルホニル)-N-(1-メチル-1H-テトラゾル-5-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド、並びに2-メチル-N-(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾル-3-イル)-3-(メチルスルフィニル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド。その他の除草剤としては、たとえば以下のような生物除草剤が挙げられる:アルテナリア・デストルエンス・シモンズ(Alternanria destruens Simmons)、コレトトリクム・グロエオスポリオデス・(Penz.)Penz.& Sacc.(Colletotrichum gloeosporiodes(Penz.)Penz.& Sacc.)、ドレキシエラ・モノセラス(Drechsiera monoceras)(MTB-951)、ミロテシウム・ベルカリア(Myrotheciium verrucaria)(Albertini & Schweinitz)Ditmar:Fries、フィトフトラ・パルミボラ(Phytophthora palmivora)・(Butl.)Butl.、及びプッチニア・ツラスペオス・シュブ(Puccinia thlaspeos Schub)。
本発明の化合物は、アビグリシン、N-(フェニルメチル)-1H-プリン-6-アミン、エポコレオン、ジベレリン酸、ジベレリンA及びA、ハーピンタンパク質、塩化メピコート、プロヘキサジオンカルシウム、プロヒドロジャスモン、ナトリウムニトロフェノレート及びトリネキサパック-メチルのような植物成長調節剤、並びに植物生長調節生物体(plant growth modifying organism)たとえば、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)菌株BP01と組み合わせて使用することもできる。
農業用保護剤(すなわち、除草剤、除草剤毒性緩和剤、殺虫剤、殺真菌剤、殺線虫剤、ダニ駆除剤、及び生物学的薬剤)についての一般的な参考文献としては、以下のものが挙げられる:The Pesticide Manual,13th Edition,C.D.S.Tomlin,Ed.,British Crop Protection Council,Farnham,Surrey,U.K.,2003、及びThe BioPesticide Manual,2nd Edition,L.G.Copping,Ed.,British Crop Protection Council,Farnham,Surrey,U.K.,2001。
これら各種の混合パートナーの1つ又は複数を使用するような実施態様においては、その混合パートナーは、典型的には、混合するパートナーが単独で使用される場合に慣用される量と同程度の量で使用される。より具体的には、混合物においては、有効成分は多くの場合、製品ラベルに規定されている、有効成分単独で使用するための散布量の半分~全部の間の散布量で施用されることが多い。これらの量は、たとえば次の参考文献に記載されている:The Pesticide Manual及びThe BioPesticide Manual。これら各種の混合パートナー(合計したもの)の、式1の化合物に対する重量比は、典型的には、約1:3000~約3000:1の間である。注目すべきは、約1:300~約300:1の間の重量比(たとえば、約1:30~約30:1の間の比率)である。当業者ならば、所望の生物学的活性スペクトルを得るのに必要な、有効成分の生物学的有効量を、単純な実験で容易に決めることができる。これらの追加の成分を含むことによって、式1の化合物単独によって防除されるスペクトルよりも広く、防除される雑草のスペクトルを拡げることが可能となるということは明らかであろう。
ある種の場合においては、本発明の化合物を他の生物活性(特に除草性)化合物又は薬剤(すなわち、有効成分)と組み合わせることによって、雑草に対しては、添加量を上回る(すなわち、相乗的)効果が得られ、及び/又は作物又はその他の望ましい植物に対しては、相加作用を下回る(すなわち、安全化)結果を得ることができる。効果的に有害生物を防除しながらも、環境に放出される有効成分の量を減らすことが、常に望ましい。作物に過剰な損傷を与えることなく、より効果的な雑草防除を行うために、より多くの量の有効成分を使用する性能もまた望ましい。農学的に満足のいくレベルの雑草防除を得られる散布量で、除草性有効成分の相乗作用が、雑草で起きるのなら、そのような組み合わせは、作物の製造コストを下げ、環境への負担を軽減するには、有利となりうる。作物での、除草性有効成分の安全化が起きるのなら、そのような組み合わせは、雑草との競合を抑えて、作物を保護を高めるために有利となりうる。
注目すべきは、本発明の化合物と、少なくとも1種の他の除草性有効成分との組み合わせである。特に注目すべきは、それらの他の除草性有効成分が、本発明の化合物とは異なった作用点(site of action)を有しているような、組み合わせである。ある種の場合においては、似たような防除スペクトルではあるが、異なった作用点を有する、少なくとも1種の他の除草性有効成分との組み合わせが、抵抗性管理には特に有利となるであろう。したがって、本発明の組成物には、似たような防除スペクトルではあるが、異なった作用点を有する、少なくとも1種のさらなる除草性有効成分を(除草剤としての有効量で)さらに含むことができる。
本発明の化合物は、ある種の作物への安全性を増大させるために、たとえば以下のような除草剤毒性緩和剤と組み合わせて使用することもできる:アリドクロル、ベノキサコル、クロキントセット-メキシル、クミルロン、シオメトリニル、シプロスルホンアミド、ダイムロン、ジクロルミド、ジシクロノン、ジエトレート、ジメピペレート、フェンクロラゾール-エチル、フェンクロリム、フルラゾール、フルクソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン-エチル、メフェンピル-ジエチル、メフェネート、メトキシフェノン無水ナフタル酸(1,8-無水ナフタル酸)、オキサベトリニル、N-(アミノカルボニル)-2-メチルベンゼンスルホンアミド、N-(アミノカルボニル)-2-フルオロベンゼンスルホンアミド、1-ブロモ-4-[(クロロメチル)スルホニル]ベンゼン(BCS)、4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4-アゾスピロ[4.5]デカン(MON 4660)、2-(ジクロロメチル)-2-メチル-1,3-ジオキソラン(MG 191)、1,6-ジヒドロ-1-(2-メトキシフェニル)-6-オキソ-2-フェニル-5-ピリミジンカルボン酸エチル、2-ヒドロキシ-N,N-ジメチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-カルボキサミド、及び3-オキソ-1-シクロヘキセン-l-イル,1-(3,4-ジメチルフェニル)-1,6-ジヒドロ-6-オキソ-2-フェニル-5-ピリミジンカルボキシレート、2,2-ジクロロ-1-(2,2,5-トリメチル-3-オキサゾリジニル)-エタノン、及び2-メトキシ-N-[[4-[[(メチルアミノ)カルボニル]アミノ]フェニル]スルホニル]-ベンズアミド。除草剤毒性緩和剤の追加の有効量は、本発明の化合物と同時に施用することもでき、或いは種子処理として施用することもできる。したがって、本発明の態様は、本発明の化合物と、解毒有効量の除草剤毒性緩和剤を含む除草剤混合物に関する。種子処理は、選択的に雑草防除をするには特に有用であるが、その理由は、作物に対する解毒作用を限定するからである。したがって、本発明の特に有用な実施態様は、作物の中の望ましくない植生の増殖を選択的に防除するための方法であり、本発明の化合物の除草剤としての有効量を用いて、作物の領域と接触させることを含むが、ここで、それから作物が生長する種子を、毒性緩和剤の解毒有効量を用いて処理する。毒性緩和剤の解毒有効量は、当業者ならば、簡単な実験によって容易に求めることができる。
本発明の化合物はさらに、以下のものと混合することができる:(1)ポリヌクレオチド、非限定的に挙げれば、たとえば除草効果を付与する遺伝子操作した転写物のダウンレギュレーション、干渉、抑制、又はサイレンシングを介して特定の標的の量に影響する、DNA、RNA、及び/又は化学修飾されたヌクレオチド;又は、(2)ポリヌクレオチド、非限定的に挙げれば、たとえば毒性緩和効果を付与する遺伝子操作した転写物のダウンレギュレーション、干渉、抑制、又はサイレンシングを介して特定の標的の量に影響する、DNA、RNA、及び/又は化学修飾されたヌクレオチド。
注目すべきは、(除草剤としての有効量の)本発明の化合物、(有効量の)その他の除草剤及び除草剤毒性緩和剤からなる群より選択される少なくとも1種のさらなる有効成分、並びに界面活性剤、固体希釈剤、及び液状希釈剤からなる群より選択される少なくとも1種の成分を含む、組成物である。
望ましくない植生の、より良好な防除(たとえば相乗作用を利用したより低い使用割合、防除される雑草のより広範なスペクトル、又は作物の安全性の向上)のため、又は抵抗性雑草の発生を防止するために好ましいのは、本発明の化合物と、以下のものからなる群より選択される除草剤との混合物である:アトラジン、アジムスルフロン、ベフルブタミド、S-ベフルブタミド、ベンズイソチアゾリノン、ビクスロゾン、カルフェントラゾン-エチル、クロリムロン-エチル、クロルスルフロン-メチル、クロマゾン、クロピラリドカリウム、クロランスラム-メチル、2-[(2,5-ジクロロフェニル)メチル]-4,4-ジメチル-3-イソオキサゾリジノン、エタメトスルフロン-メチル、フルメトスラム、4-(4-フルオロフェニル)-6-[(2-ヒドロキシ-6-オキソ-1-シクロヘキセン-1-イル)カルボニル]-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5-(2H,4H)-ジオン、フルピルスルフロン-メチル、フルチアセット-メチル、ホメサフェン、イマゼタピル、レナシル、メソトリオン、メトリブジン、メトスルフロン-メチル、ペトキサミド、ピクロラム、ピロキサスルホン、キンクロラック、リムスルフロン、S-メトラクロール、スルフェントラゾン、チフェンスルフロン-メチル、トリフルスルフロン-メチル、及びトリベヌロン-メチル。
表A1に、本発明の混合物、組成物、及び方法を説明する、成分(a)と成分(b)との具体的な組み合わせを列記する。成分(a)の列にある化合物13は、索引表Aで同定される。表A1の第2列には、具体的な成分(b)の化合物が列記してある(たとえば、第1行では「2,4-D」)。表A1の第3列、第4列、及び第5列には、成分(b)に対して、成分(a)化合物が、圃場で生長している作物に典型的に施用される割合の重量比の範囲を列記してある(すなわち、(a):(b))。したがって、たとえば、表A1の第1行には、成分(a)(すなわち、索引表Aにおける化合物13)と2,4-Dとの組み合わせが、典型的には、1:192~6:1の間の重量比で施用されることが、具体的に開示されている。表A1の残りの行も、同様にして構成されている。
Figure 2022532929000028
Figure 2022532929000029
Figure 2022532929000030
Figure 2022532929000031
Figure 2022532929000032
Figure 2022532929000033
Figure 2022532929000034
表A2は、上の表A1と同じ構成ではあるが、ただし、「成分(a)」の列見出しの下の内容が、以下に示すそれぞれの成分(a)の列で、置き換えられている。成分(a)の列にある化合物1は、索引表Aで同定される。したがって、たとえば、表A2においては、「成分(a)」の列見出しの下の内容はすべて、「化合物2」(すなわち、索引表Aで同定される化合物2)を表しており、表A2の中の列見出しの下の第1行は、化合物2と、2,4-Dとの混合物を具体的に開示している。表A3~A31も同様にして構成されている。
Figure 2022532929000035
望ましくない植生の、より良好な防除(たとえば相乗作用を利用したより低い使用割合、防除される雑草のより広範なスペクトル、又は作物の安全性の向上)のため、又は抵抗性雑草の発生を防止するために好ましいのは、本発明の化合物と、以下のものからなる群より選択される除草剤との混合物である:クロルスルフロン、エタメトスルフロン、クロリムロン-エチル、メソトリオン、チフェンスルフロン-メチル、フルピルスルフロン-メチル、トリベヌロン-メチル、メトスルフロン-メチル、トリスルフロン-メチル、ピロキサスルホン、ピノキサデン、テンボトリオン、ピロキシスラム、メトラクロール、及びS-メトラクロール。
以下の試験によって、特定の雑草に対する、本発明の化合物の防除有効性を示す。しかしながら、それらの化合物によって達成される雑草防除は、それらの種に限定される訳ではない。化合物の説明については、索引表A及びBを参照されたい。以下の索引表においては、次の略称を使用している:Etはエチルである。(R)又は(S)は、非対称炭素中心の絶対キラリティーを表している。「rac.」は、ラセミ混合物を意味している。「立体(3,4)」は、ピロリジノン環の3位及び4位での立体化学を述べている。「化合物番号」の略称は、「化合物番号」を表している。略称「Ex.」は、「実施例」を表し、それに続く数字で、その化合物が調製された合成実施例を示している。質量スペクトルは、大気圧化学イオン化(AP+)を使用することにより観察された、分子にH+(分子量、1)を加えることによって形成される最大の同位体存在度の親イオン(M+1)の分子量として、推定精度±0.5Da以内で、報告されている。
Figure 2022532929000036
Figure 2022532929000037
Figure 2022532929000038
Figure 2022532929000039
Figure 2022532929000040
本発明の生物学的実施例
試験A
出芽前プロトコール
トウモロコシ(ゼア・メイズ(Zea mays)、ZEAMX)、アキノエノコログサ(セタリア・ファベリ(Setaria faberi)、SETFA)、ヒメタイヌビエ(エキノクロア・クルスガリ(Echinochloa crus-galli)、ECHCG)、アメリカアサガオ(イポモエア・ヘデラセア(Ipomoea hederacea)、IPOHE)、赤根ブタクサ(アマランサス・レトロフレクス(Amaranthus retroflexus)、AMARE)、及びイチビ(アブチロン・テオフラスティ(Abutilon theophrasti)、ABUTH)の種子を、ポットの中の標準土壌の中に蒔いた。温室の中、調節した条件下(24/16℃、昼/夜;14時間の照射;65%湿度)で、1日栽培した後で、0.5%のTween 20(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、CAS RN 9005-64-5)を含むアセトン/水(50:50)の溶液中の、技術的有効成分の配合物から誘導された水性噴霧溶液を用いて、その植物に噴霧して、試験化合物の最終投与量が、15.625、62.5、又は250g/haとなるようにした。
次いで、その試験植物を、温室の中、調節した条件下(24/16℃、昼/夜;14時間の照射;65%湿度)で生長させ、1日に2回散水した。13日後に、その試験を評価した(100=植物に完全なダメージ;0=植物にダメージなし)。結果を、後に示す。
出芽後プロトコール
トウモロコシ(ゼア・メイズ(Zea mays)、ZEAMX)、アキノエノコログサ(セタリア・ファベリ(Setaria faberi)、SETFA)、ヒメタイヌビエ(エキノクロア・クルスガリ(Echinochloa crus-galli)、ECHCG)、アメリカアサガオ(イポモエア・ヘデラセア(Ipomoea hederacea)、IPOHE)、赤根ブタクサ(アマランサス・レトロフレクス(Amaranthus retroflexus)、AMARE)、及びイチビ(アブチロン・テオフラスティ(Abutilon theophrasti)、ABUTH)の種子を、ポットの中の標準土壌の中に蒔いた。温室の中、調節した条件下(24/16℃、昼/夜;14時間の照射;65%湿度)で、8日栽培した後で、0.5%のTween 20(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、CAS RN 9005-64-5)を含むアセトン/水(50:50)の溶液中の、技術的有効成分の配合物から誘導された水性噴霧溶液を用いて、その植物に噴霧して、試験化合物の最終投与量が、15.625、62.5、又は250g/haになるようにした。
次いで、その試験植物を、温室の中、調節した条件下(24/16℃、昼/夜;14時間の照射;65%湿度)で生長させ、1日に2回散水した。13日後に、その試験を評価した(100=植物に完全なダメージ;0=植物にダメージなし)。結果を、後に示す。
Figure 2022532929000041
Figure 2022532929000042
Figure 2022532929000043
Figure 2022532929000044
Figure 2022532929000045
Figure 2022532929000046
試験B
以下のものから選択される植物種の種子を、シルトローム土壌の中に植え、出芽前に、植物毒性のない、界面活性剤を含む溶媒混合物の中に配合した試験薬剤を用いて処理した:ブラックグラス(アロペクルス・ミオスロイデス(Alopecurus myosuroides))、イタリアンライグラス(ロリウム・ムルチフロラム(Lolium multiflorum))、コムギ(冬)(冬コムギ、トリティクム・エスティブム(Triticum aestivum))、トウモロコシ(ゼア・メイズ(Zea mays))、ラージ(Lg)メヒシバ(ディジタリア・サングイナリス(Digitaria sanguinalis))、アキノエノコログサ(セタリア・ファベリ(Setaria faberi))、ヒメモロコシ(ソルグム・ハレペンセ(Sorghum halepense))、ブタクサ(一般的なブタクサ、アンブロシア・エラチオール(Ambrosia elatior))、ダイズ(グリシン・マックス(Glycine max))、ヒメタイヌビエ(エキノクロア・クルスガリ(Echinochloa crus-galli))、ウォーターヘンプ(一般的なウォーターヘンプ、アマランサス・ルディス(Amaranthus rudis))、パルマーブタクサ(アマランサス・パルメリ(Amaranthus palmeri))、及びスリナムグラス(ブランキアリア・デクムベンス(Branchiaria decumbens))。
処理した植物及び対照を、温室の中で19~21日間保持し、その後で、すべての種を、対照と比較し、肉眼で評価した。表Bにまとめた、植物の応答の等級付けは、0~100の尺度を基準にして、0は効果なし、そして100は完全に防除を表している。
Figure 2022532929000047
試験C
以下のものから選択される植物種の種子を、シルトローム土壌の中に植え、出芽前に、植物毒性のない、界面活性剤を含む溶媒混合物の中に配合した試験薬剤を用いて処理した:トウモロコシ(ゼア・メイズ(Zea mays))、ダイズ(グリシン・マックス(Glycine max))、イチビ(アブチロン・テオフラスティ(Abutilon theophrasti))、パルマーブタクサ(アマランサス・パルメリ(Amaranthus palmeri))、ウォーターヘンプ(一般的なウォーターヘンプ、アマランサス・ルディス(Amaranthus rudis))、スリナムグラス(ブランキアリア・デクムベンス(Branchiaria decumbens))、ラージ(Lg)メヒシバ(ディジタリア・サングイナリス(Digitaria sanguinalis))、オオクサキビ(パニクム・ジコトミフロルム(Panicum dichotomiflorum))、アキノエノコログサ(セタリア・ファベリ(Setaria faberi))、ブタクサ(一般的なブタクサ、アンブロシア・エラチオール(Ambrosia elatior))、ヒメタイヌビエ(エキノクロア・クルスガリ(Echinochloa crus-galli))、E.イヌホオズキ(ソラヌム・プチカンスム(Solanum ptycanthum))、及びヒメムカシヨモギ(コニザ・カナデンシス(Conyza canadensis))。
処理した植物及び対照を、温室の中で19~21日間保持し、その後で、すべての種を、対照と比較し、肉眼で評価した。表Cにまとめた、植物の応答の等級付けは、0~100の尺度を基準にして、0は効果なし、そして100は完全に防除を表している。
Figure 2022532929000048
試験D
有機溶剤と乳化剤との混合物の中に有効成分を溶解させることにより50g/Lの試験薬剤を含む配合物を調製したが、その詳細は、表に示している。次いで、この配合物を、溶解を促進させるための少量(可変)のアセトンと混合してから、水性希釈剤としての0.2%(v/v)の助剤水溶液を添加して、水性噴霧溶液を形成させたが、それには、所定の濃度の有効成分で含まれている。
Figure 2022532929000049
次いで、この水性噴霧溶液を、1日の栽培後(出芽前)又は約12日の栽培後(出芽後)に、除草剤毒性緩和剤を用いて種子処理しておいた、トウモロコシ及びコムギを含む植物に噴霧した。植物は、標準土壌に蒔いた種子から生長させ、温室の中、調節した条件下(24/18℃又は20/16℃、昼/夜;16時間の照射;65%湿度)においた。噴霧施用の後で、植物を次いで温室内で、同一条件で、1日に2回散水して、生長させた。出芽後については、15日後、そして出芽前については20DAAに、試験により評価した(100=植物に完全なダメージ;0=植物にダメージなし)。
Figure 2022532929000050
Figure 2022532929000051
Figure 2022532929000052
Figure 2022532929000053
Figure 2022532929000054
Figure 2022532929000055
Figure 2022532929000056
Figure 2022532929000057
Figure 2022532929000058
Figure 2022532929000059
Figure 2022532929000060
Figure 2022532929000061
Figure 2022532929000062
Figure 2022532929000063
Figure 2022532929000064
Figure 2022532929000065
Figure 2022532929000066
Figure 2022532929000067
Figure 2022532929000068

Claims (10)

  1. 式1から選択される化合物(それらのすべての立体異性体、N-オキシド、及び塩を含む)であって:
    Figure 2022532929000069
    式中、Qは、以下のものからなる群より選択され;
    Figure 2022532929000070
    は、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cシクロアルキル、又はC~Cシクロアルキルアルキルであり;
    は、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり;
    は、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、又はC~Cハロアルコキシであり;
    Yは、O又はSであり;
    は、H、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり;
    は、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり;
    nは、1、2、3、又は4であり;
    は、H、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、又はC~Cアルキルであり;
    Wは、フェニル又はピリジルであるが、それぞれのフェニル又はピリジルは、場合によっては、最高5個までのRで置換されており;そして
    それぞれのRは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルケニル、C~Cハロアルケニル、C~Cアルキニル、C~Cハロアルキニル、C~Cニトロアルキル、C~Cニトロアルケニル、C~Cアルコキシアルキル、C~Cハロアルコキシアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cハロシクロアルキル、シクロプロピルメチル、メチルシクロプロピル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルコキシ、C~Cアルケニルオキシ、C~Cハロアルケニルオキシ、C~Cアルキニルオキシ、C~Cハロアルキニルオキシ、C~Cシクロアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cハロアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、C~Cハロアルキルスルフィニル、C~Cアルキルスルホニル、C~Cハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、ホルミル、C~Cアルキルカルボニル、C~Cアルキルカルボニルオキシ、C~Cアルキルスルホニルオキシ、C~Cハロアルキルスルホニルオキシ、アミノ、C~Cアルキルアミノ、C~Cジアルキルアミノ、ホルミルアミノ、C~Cアルキルカルボニルアミノ、-SF、-SCN、C~Cトリアルキルシリル、トリメチルシリルメチル、又はトリメチルシリルメトキシであるが;
    ただし、前記化合物が、QがQ-1であり;RがHであり;RがCHであり;RがC(CHであり;RがHであり;RがHであり;YがOであり、Wが、その2位でRを用いて置換されたフェニルであり;そしてRがFである式1の化合物以外のものである;
    化合物。
  2. が、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、又はC~Cシクロアルキルアルキルであり:
    が、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり;
    が、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり;
    Yが、Oであり;
    が、H又はClであり;
    が、F、Cl、又はBrであり;
    nが、1、2、又は3であり;
    が、H、ハロゲン、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、又はC~Cアルキルであり;
    Wが、フェニル、3-ピリジル、又は4-ピリジルであり、それぞれのフェニル、3-ピリジル、又は4-ピリジルが、場合によっては、4個までのRを用いて置換されており;そして
    それぞれのRが、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシアルキル、C~Cハロアルコキシアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cハロシクロアルキル、シクロプロピルメチル、メチルシクロプロピル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルコキシ、C~Cシクロアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cハロアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、C~Cハロアルキルスルフィニル、C~Cアルキルスルホニル、C~Cハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、ホルミル、C~Cアルキルカルボニル、C~Cアルキルカルボニルオキシ、C~Cアルキルスルホニルオキシ、C~Cハロアルキルスルホニルオキシである;
    請求項1に記載の化合物。
  3. Qが、Q-1及びQ-2からなる群より選択され;
    が、H、C~Cアルキル、又はC~Cシクロアルキルアルキルであり;
    が、C~Cアルキル又はC~Cハロアルキルであり;
    が、ハロゲン、C~Cアルキル、又はC~Cハロアルキルであり;
    が、Hであり;
    nが、1又は2であり;
    が、H、Cl、ヒドロキシ、OCH、又はCHであり;
    Wが、フェニル又は3-ピリジルであり、それぞれのフェニル、又は3-ピリジルが、場合によっては、3個までのRを用いて置換されており;そして
    それぞれのRが、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、又はC~Cアルキルスルホニルである;
    請求項2に記載の化合物。
  4. Qが、Q-1であり;
    が、H、CH、又はシクロプロピルメチルであり;
    が、CH又はCHCFであり:
    が、Cl、CH、又はCFであり:
    が、Hであり;そして
    Wが、3個までのRを用いて置換されたフェニルであり;そして、
    それぞれのRが、独立して、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、又はC~Cアルキルスルホニルである;
    請求項3に記載の化合物。
  5. が、H又はCHであり:
    が、CHであり;
    が、CH又はCFであり:
    が、Hであり;そして
    それぞれのRが、独立して、F又はCFであり;そして
    が、(式1の残りに対する接続に関連して)Wのオルト位、メタ位、又はパラ位にある;
    請求項4に記載の化合物。
  6. (3S,4R)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-1-メチル-4-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾル-3-イル]-2-オキソ-3-ピロリジンカルボキサミドである、請求項1に記載の化合物。
  7. 除草剤組成物であって、請求項1に記載の化合物、並びに界面活性剤、固体希釈剤、及び液状希釈剤からなる群より選択される少なくとも1種の成分を含む、除草剤組成物。
  8. 除草剤組成物であって、請求項1に記載の化合物、他の除草剤及び除草剤毒性緩和剤、並びに界面活性剤、固体希釈剤、及び液状希釈剤からなる群より選択される少なくとも1種の成分からなる群より選択される少なくとも1種のさらなる有効成分を含む、除草剤組成物。
  9. 除草剤混合物であって、
    (a)請求項1に記載の化合物、並びに、
    (b)以下のものから選択される少なくとも1種のさらなる有効成分:(b1)光化学系II阻害剤、(b2)アセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)阻害剤、(b3)アセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACCアーゼ)阻害剤、(b4)オーキシン模倣物、(b5)5-エノール-ピルビルシキメート-3-ホスフェート(EPSP)シンターゼ阻害剤、(b6)光化学系I電子ダイバーター、(b7)プロトポリフィリノーゲンオキシダーゼ(PPO)阻害剤、(b8)グルタミンシンテターゼ(GS)阻害剤、(b9)超長鎖脂肪酸(VLCFA)エロンガーゼ阻害剤、(b10)オーキシン輸送阻害剤、(b11)フィトエンデサチュラーゼ(PDS)阻害剤、(b12)4-ヒドロキシフェニル-ピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤、(b13)ホモゲンチジン酸ソラネシルトランスフェラーゼ(HST)阻害剤、(b14)セルロース生合成阻害剤、(b15)その他の除草剤(有糸分裂撹乱物質、有機ヒ素化合物、アシュラム、ブロモブチド、シンメチリン、クミルロン、ダゾメット、2-[(2,5-ジクロロフェニル)メチル]-4,4-ジメチル-3-イソオキサゾリジノン、ジフェンゾコート、ダイムロン、エトベンザニド、フルレノール、ホサミン、ホサミン-アンモニウム、ヒダントサイジン、メタム、メチルダイムロン、オレイン酸、オキサジクロメフォン、ペラルゴン酸、及びビリブチカルブを含む)、(b16)除草剤毒性緩和剤、並びに(b1)~(b16)の化合物の塩;
    を含む除草剤混合物。
  10. 望ましくない植生の増殖を防除するための方法であって、前記植生又はその環境を、請求項1に記載の化合物の除草剤としての有効量と接触させることを含む、方法。
JP2021569356A 2019-05-24 2020-05-22 除草剤としてのピラゾール-置換されたピロリジノン Pending JP2022532929A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962852971P 2019-05-24 2019-05-24
US62/852,971 2019-05-24
PCT/US2020/034232 WO2020242946A1 (en) 2019-05-24 2020-05-22 Pyrazole-substituted pyrrolidinones as herbicides

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022532929A true JP2022532929A (ja) 2022-07-20

Family

ID=71078626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021569356A Pending JP2022532929A (ja) 2019-05-24 2020-05-22 除草剤としてのピラゾール-置換されたピロリジノン

Country Status (17)

Country Link
US (1) US20220281848A1 (ja)
EP (1) EP3976599A1 (ja)
JP (1) JP2022532929A (ja)
KR (1) KR20220012302A (ja)
CN (1) CN113874365A (ja)
AR (1) AR118994A1 (ja)
AU (1) AU2020283532A1 (ja)
BR (1) BR112021023535A2 (ja)
CA (1) CA3141576A1 (ja)
CL (1) CL2021003089A1 (ja)
CO (1) CO2021017706A2 (ja)
IL (1) IL287882A (ja)
MA (1) MA56030A (ja)
MX (1) MX2021014354A (ja)
PE (1) PE20221411A1 (ja)
SG (1) SG11202112962UA (ja)
WO (1) WO2020242946A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11589583B2 (en) 2013-12-03 2023-02-28 Fmc Corporation Pyrrolidinones herbicides
GB202012143D0 (en) * 2020-08-05 2020-09-16 Syngenta Crop Protection Ag Herbicidal compounds
WO2023146323A1 (ko) 2022-01-27 2023-08-03 주식회사 엘지에너지솔루션 전고체 전지용 전극의 제조방법 및 전고체 전지용 전극

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2891855A (en) 1954-08-16 1959-06-23 Geigy Ag J R Compositions and methods for influencing the growth of plants
US3235361A (en) 1962-10-29 1966-02-15 Du Pont Method for the control of undesirable vegetation
US3060084A (en) 1961-06-09 1962-10-23 Du Pont Improved homogeneous, readily dispersed, pesticidal concentrate
US3299566A (en) 1964-06-01 1967-01-24 Olin Mathieson Water soluble film containing agricultural chemicals
US3309192A (en) 1964-12-02 1967-03-14 Du Pont Method of controlling seedling weed grasses
US4144050A (en) 1969-02-05 1979-03-13 Hoechst Aktiengesellschaft Micro granules for pesticides and process for their manufacture
US3920442A (en) 1972-09-18 1975-11-18 Du Pont Water-dispersible pesticide aggregates
US4111681A (en) * 1976-09-09 1978-09-05 E. I. Du Pont De Nemours And Company Cycloalkanapyrazole-3-carbonitrile herbicides
US4172714A (en) 1976-12-20 1979-10-30 E. I. Du Pont De Nemours And Company Dry compactible, swellable herbicidal compositions and pellets produced therefrom
GB2095558B (en) 1981-03-30 1984-10-24 Avon Packers Ltd Formulation of agricultural chemicals
DE3246493A1 (de) 1982-12-16 1984-06-20 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur herstellung von wasserdispergierbaren granulaten
US5180587A (en) 1988-06-28 1993-01-19 E. I. Du Pont De Nemours And Company Tablet formulations of pesticides
ES2166919T3 (es) 1989-08-30 2002-05-01 Kynoch Agrochemicals Proprieta Preparacion de un dispositivo dosificador.
US5372989A (en) 1990-03-12 1994-12-13 E. I. Du Pont De Nemours And Company Water-dispersible or water-soluble pesticide grandules from heat-activated binders
EP0480679B1 (en) 1990-10-11 1996-09-18 Sumitomo Chemical Company Limited Pesticidal composition
BR9713027A (pt) * 1996-11-12 2000-01-25 Novartis Ag Derivados de pirazol úteis como herbicidas
DE10146591A1 (de) * 2001-09-21 2003-04-10 Bayer Cropscience Ag Herbizide auf Basis von substituierten Thien-3-yl-sulfonylamino(thio)carbonyl-triazolin(thi)onen
TW200724033A (en) 2001-09-21 2007-07-01 Du Pont Anthranilamide arthropodicide treatment
KR20110007258A (ko) * 2006-03-22 2011-01-21 에프. 호프만-라 로슈 아게 11-베타-hsd-1로서의 피라졸
MX2008015648A (es) * 2006-06-21 2009-01-09 Du Pont Pirazinonas como inhibidores de proliferacion celular.
WO2008107398A2 (en) * 2007-03-02 2008-09-12 Basf Se Pyrazine compounds
WO2011050245A1 (en) 2009-10-23 2011-04-28 Yangbo Feng Bicyclic heteroaryls as kinase inhibitors
SG10201804652VA (en) 2013-12-03 2018-07-30 Du Pont Pyrrolidinones as herbicides
WO2016196593A1 (en) * 2015-06-02 2016-12-08 E I Du Pont De Nemours And Company Substituted cyclic amides and their use as herbicides
AU2016371496B2 (en) * 2015-12-14 2021-01-14 Fmc Corporation Heterocycle-substituted bicyclic azole pesticides
UA125313C2 (uk) 2017-03-28 2022-02-16 Басф Се Пестициди
GB201901559D0 (en) * 2019-02-05 2019-03-27 Syngenta Crop Protection Ag Herbicidal compositions

Also Published As

Publication number Publication date
BR112021023535A2 (pt) 2022-01-25
CA3141576A1 (en) 2020-12-03
MX2021014354A (es) 2022-01-06
US20220281848A1 (en) 2022-09-08
AR118994A1 (es) 2021-11-17
EP3976599A1 (en) 2022-04-06
AU2020283532A1 (en) 2021-12-23
CO2021017706A2 (es) 2022-05-20
CL2021003089A1 (es) 2022-07-08
PE20221411A1 (es) 2022-09-20
IL287882A (en) 2022-01-01
SG11202112962UA (en) 2021-12-30
WO2020242946A1 (en) 2020-12-03
KR20220012302A (ko) 2022-02-03
CN113874365A (zh) 2021-12-31
MA56030A (fr) 2022-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7088984B2 (ja) ピペリジノン除草剤
CN107709310B (zh) 取代的环酰胺及其作为除草剂的用途
CN107466290B (zh) 作为除草剂的取代的环酰胺
CN110407730B (zh) 吡咯烷酮除草剂
CN113402394B (zh) 作为除草剂的芳基取代的双环化合物
JP6869192B2 (ja) 除草剤としての置換環状アミド
JP6835740B2 (ja) 除草剤としてのブチロラクトン
CN107635974B (zh) 作为除草剂的2-(苯氧基或苯硫基)嘧啶衍生物
CN107250134B (zh) 作为除草剂的取代的嘧啶氧基吡啶衍生物
CN110944987B (zh) 除草3-取代内酰胺
KR20160146963A (ko) 피리다지논계 제초제
JP2022532929A (ja) 除草剤としてのピラゾール-置換されたピロリジノン
JP2022519247A (ja) 除草剤としてのジアミノ置換ピリジンおよびピリミジン
CN110785413B (zh) 作为除草剂的嘧啶氧基苯并稠合化合物
JP2023535957A (ja) 置換ハロアルキルスルホンアニリド除草剤
JP2024506366A (ja) ハロアルキルスルホニルアニリド基でn-置換された除草性の環状アミド
JP2023554672A (ja) 置換ピリダジノン除草剤
CN110785413A (zh) 作为除草剂的嘧啶氧基苯并稠合化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230519