JP2022530966A - 分析物を調製するための方法および関連キット - Google Patents

分析物を調製するための方法および関連キット Download PDF

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Abstract

本明細書で提供されるのは、分析のための分析物(例えば、高分子または複数の高分子、ペプチド、ポリペプチド、およびタンパク質)を調製および処理するための方法である。いくつかの実施形態において、分析物は、baitおよび捕捉核酸、固体支持体、ならびにbaitおよび捕捉核酸を含む反応混合物の使用を含む方法で調製および処理される。いくつかの実施形態において、分析物は、固体支持体にカップリングされる。また、分析物を調製するために提供された方法を実行するための構成要素を含むキットも提供される。

Description

関連出願
本出願は、2019年4月30日に出願された米国仮特許出願第62/840,675号の優先権を主張し、その開示および内容は、あらゆる目的のためにその全体が参照により組み込まれる。
連邦政府資金による研究の記載
本発明は、助成金番号R44CA203629の下で米国国立衛生研究所の国立がん研究所によって授与された政府支援を受けて行われた。米国政府は、この助成金に従って、本発明に関して一定の権利を有する。
ASCIIテキストでの配列表
本特許または出願ファイルには、コンピューターで読み取り可能なASCIIテキスト形式で提出された配列表(ファイル名:4614-2001540_20200410_SeqList_ST25.txt、記録日:2020年4月10日、サイズ:15,601バイト)が含まれる。配列表ファイルの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、分析のための分析物(例えば、高分子または複数の高分子、ペプチド、ポリペプチド、およびタンパク質)を調製および処理するための方法に関する。いくつかの実施形態において、分析物は、baitおよび捕捉核酸、固体支持体、ならびにbaitおよび捕捉核酸を含む反応混合物を使用する方法で調製および処理される。いくつかの実施形態において、分析物は、固体支持体にカップリングされる。また、分析物を調製するために提供された方法を実行するための構成要素を含むキットも提供される。いくつかの実施形態において、方法およびキットは、シーケンシングのための分析物を調製するためのものである。
本開示は、評価のために分析物を調製および処理する、例えば、分析(例えば、シーケンシング)のためにタンパク質を調製する方法に関する。既存の方法論から、DNA-タンパク質共役体のDNA指向性固定化が、抗体を固定化するために使用されている(Kim et al.,Sensors(Basel)(2008)8(10):6605-6641、Dahotre et al.,PNAS(2018)115(17):4357-4362、Jung et al.,Anal.Chem(2007)79(17):6534-6541)。他のハイブリダイゼーション方法は、標的核酸をハイブリダイズおよび検出するためのプローブとして核酸を使用することを含む(米国特許公開第5,770,365号)。
しかしながら、タンパク質分析(例えば、タンパク質シーケンシング)と適合性のある核酸-分析物共役体の形式を生成するには、分析物を効率的に調製するための方法が必要である。例えば、分析物を調製する望ましい方法は、分解ベースのポリペプチドシーケンシングアッセイと適合性があり得る。さらに、成分が付着したままであり、様々な化学的および/または酵素的反応を伴うタンパク質分析アッセイでの使用に利用可能であるように、分析物を固体支持体上に固定化することが有利であり得る。いくつかの実施形態において、アッセイは、化学試薬および/または酵素による複数のサイクルおよび処理を伴い得る。場合によっては、分析物および核酸は、核酸成分が核酸ベースのアッセイでの使用に利用可能であるように調製される。
したがって、分析および/またはシーケンシングのための分析物の調製に関連する改良されたまたは新しい技法とともに、タンパク質シーケンシングおよび/または分析、ならびにそれを達成するための製品、方法、およびキットへの適用の必要性が残っている。分析物の評価を可能にする形式で分析物を捕捉するための効率的な方法、例えば、核酸ベースのアッセイが必要である。本開示は、これらおよび他の関連する必要性を満たす。
本発明のこれらおよび他の態様は、以下の発明を実施するための形態を参照することで明らかになるであろう。この目的のために、特定の背景情報、手順、化合物、および/または組成物をより詳細に説明する様々な参考文献が本明細書に記載されており、各々が、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
米国特許第5,770,365号明細書
Kim et al.,Sensors(Basel)(2008)8(10):6605-6641 Dahotre et al.,PNAS(2018)115(17):4357-4362 Jung et al.,Anal.Chem(2007)79(17):6534-6541
本発明の概要は、特許請求される主題の範囲を制限するために使用されることを意図しない。特許請求される主題の他の特徴、詳細、有用性、および利点は、添付の図面および添付の特許請求の範囲に開示された態様を含む、発明を実施するための形態から明らかになるであろう。
本明細書で提供されるのは、分析物をbait核酸に付着させて核酸-分析物キメラを生成することと、核酸-分析物キメラ中のbait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって核酸-分析物キメラを固体支持体に近接させることと、核酸-分析物キメラを固体支持体に共有結合的にカップリングすることと、を含む、分析物を処理するための方法であり、複数の核酸-分析物キメラは、固体支持体上でカップリングされ、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラは、約50nm以上の平均距離で互いに離間している。
本明細書で提供されるのは、分析物をbait核酸に付着させて核酸-分析物キメラを生成すること、核酸-分析物キメラ中のbait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって核酸-分析物キメラを固体支持体に近接させること、および核酸-分析物キメラを固体支持体に共有結合的にカップリングすることによって生成される核酸-分析物共役体であり、複数の核酸-分析物キメラは、固体支持体上でカップリングされ、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラは、約50nm以上の平均距離で離間している。
本明細書で提供されるのは、複数のbait核酸(当該bait核酸の各々は、分析物に付着するように構成される)、および複数の付着した捕捉核酸(当該捕捉核酸の各々は、対応するbait核酸に相補的な配列を含む)を含む固体支持体を含むキットであり、任意の隣接して付着された捕捉核酸は、固体支持体上で約50nm以上の平均距離で離間している。
添付の図面を参照して、本発明の非限定的な実施形態を例として説明する。図面は模式的であり、正確な縮尺は意図されない。例示目的上、すべての構成要素がすべての図面において標識されるとは限らず、また、当業者が本発明を理解することを可能にするために例示が必要とされない場合は、本発明の各実施形態のすべての構成要素が示されるとも限らない。
分析物をbait核酸に付着させ、核酸-分析物キメラをビーズにカップリングするための例示的な方法を示す。いくつかの例では、分析物は、直接的または間接的に(例えば、リンカーを介して)bait核酸に付着している。図1Aでは、分析物は、bait核酸の内部位置に付着しており、核酸-分析物キメラは、捕捉核酸の3’末端に付着している。図1Bでは、分析物は、bait核酸の3’末端に付着しており、核酸-分析物キメラは、捕捉核酸の3’末端に付着している。図1Cでは、分析物は、bait核酸の内部位置に付着しており、核酸-分析物キメラは、捕捉核酸の5’末端に付着している。図1Dでは、分析物は、bait核酸の5’末端に付着しており、核酸-分析物キメラは、捕捉核酸の5’末端に付着している。いくつかの実施形態において、bait核酸の捕捉核酸への付着は、ライゲーションによるものである。 タンパク質分析物の光親和性標識および固定化のための方法を示す。光活性ベンゾフェノン部分を有するbait核酸を使用して、UV365nm光への曝露時にタンパク質をランダムに標識し、それによって核酸-分析物キメラを形成する(図2A)。このプロセスは、アルキン-ベンゾフェノンおよびアジド-オリゴを使用した2ステップ手順で行うこともできる。核酸-分析物キメラは、それらのbait核酸を介して、反応性ソラレン部分を有する相補的捕捉核酸で誘導体化された表面にハイブリダイズされる(図2B)。複合体は、UV光への曝露時にソラレンと共有結合的に架橋される(図2C)。 [図3-7]任意選択的に、バーコード配列を付加することを含む、固体支持体上に核酸-分析物共役体を形成するための例示的なステップおよび構成を示す。場合によっては、バーコード配列は、サンプルバーコード、画分バーコード、空間バーコード、コンパートメントタグ、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。同様の方法を使用して、UMIまたは他の機能的核酸成分、例えば、ユニバーサルプライミング部位、別の核酸部分に付着したスペーサー配列に相補的なスペーサー配列、またはそれらの任意の組み合わせを付加することができる。 分析物を固定化するための以下のステップを示す。バーコードテンプレート(BC’)は、核酸-分析物キメラにハイブリダイズする。伸長反応を使用して、バーコード配列を含むようにbait核酸の3’末端を伸長させる。新たに伸長されたバーコードを有する核酸-分析物キメラを、bait核酸(分析物およびバーコードを含む)を固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、固体支持体に近接させる。核酸-分析物キメラを、捕捉核酸およびbait核酸を(例えば、ライゲーションを介して)付着させることによって、固体支持体に共有結合的にカップリングする。 分析物を固定化するための以下のステップを示す。核酸-分析物キメラを、bait核酸(分析物を含む)を固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、固体支持体に近接させる。核酸-分析物キメラを、捕捉核酸およびbait核酸を(例えば、ライゲーションを介して)付着させることによって、固体支持体に共有結合的にカップリングする。バーコードテンプレート(BC’)を使用して伸長反応を実行して、テンプレートからのバーコード配列を含むようにbait核酸の3’末端を伸長させる。消化反応を使用して、固体支持体にカップリングした核酸-分析物共役体からバーコードテンプレートを放出する。 分析物を固定化するための以下のステップを示す。ライゲーション反応を使用して、bait核酸をバーコードに付着させる。バーコードが付着した核酸-分析物キメラを、bait核酸(分析物およびバーコードを含む)を固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、固体支持体に近接させる。核酸-分析物キメラを、捕捉核酸およびbait核酸を(例えば、ライゲーションを介して)付着させることによって、固体支持体に共有結合的にカップリングする。いくつかの実施形態において、スプリント核酸鎖が使用され、スプリントは、ハイブリダイゼーションを介してbait核酸およびバーコードを架橋し、効率的なライゲーションまたは化学的カップリングを可能にする。いくつかの実施形態において、スプリント核酸は、bait核酸から分離されている。 捕捉核酸の3’末端へのバーコードの付着(例えば、ライゲーションを介して)、およびbait核酸を5’捕捉核酸に(例えば、ライゲーションを介して)付着させることによる核酸-分析物キメラの固体支持体へのカップリングを示す。図6において、バーコードは、核酸-分析物キメラの領域にハイブリダイズし、キメラのbait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、両方が固体支持体に近接される。核酸-分析物キメラは、捕捉核酸の5’末端をbait核酸に(例えば、ライゲーションを介して)付着させることによって、固体支持体に共有結合的にカップリングされる。バーコードは、捕捉核酸の3’末端に(例えば、ライゲーションを介して)付着される。図7において、核酸-分析物キメラは、キメラのbait核酸を、固体支持体に付着している捕捉核酸の5’末端にハイブリダイズすることによって、固体支持体に近接され、捕捉核酸は、バーコード配列を含む。 同上。 バーコードおよび任意選択的に他の核酸成分をbait核酸に設置するためのステップを示す。核酸-分析物キメラを、複数のdU、UMI、バーコード、および/またはスペーサー配列を含む核酸テンプレートにハイブリダイズする。プライマー伸長を反応(例えば、25℃でクレノウ断片(エキソ-)を含む)において実行して、テンプレートバーコードからのUMI、バーコード、および/またはスペーサーを(分析物に付着した)bait核酸に設置する。得られたdsDNAをUSER酵素で処理してdU部位を消化し、加熱して消化された断片を除去する。場合によっては、bait核酸は、ユニバーサルプライミング部位またはその一部を含む。 逆転写を使用して、バーコードおよび任意選択的に他の核酸成分をbait核酸に設置するためのステップを示す。UMI、バーコード、および/またはスペーサー配列を含むRNAバーコードテンプレートを使用し、逆転写酵素(RNase H-)との反応において約50℃で約1時間逆転写を実行して、UMI、バーコード、および/またはスペーサー配列をbait核酸に設置する)、得られたRNA/DNAハイブリッドをRNaseで処理して、RNAバーコードテンプレートを消化する。場合によっては、bait核酸は、ユニバーサルプライミング部位またはその一部を含む。 修飾されたN末端フェニルアラニンのF結合剤を使用する例示的なペプチド分析アッセイで評価された様々なペプチドのエンコーディング効率の要約である。
本明細書で提供されるのは、分析物(例えば、高分子または複数の高分子、ペプチド、ポリペプチド、およびタンパク質)を調製するための方法およびキットである。いくつかの実施形態において、この方法およびキットは、シーケンシングおよび/または分析の調製において分析物を処理するためのものである。いくつかの実施形態において、方法は、分析物を固体支持体に付着させることを含む。いくつかの実施形態において、固定化された核酸-分析物キメラは、分析物の分析のために構成され、例えば、分析は、分子認識事象のバーコード化および核酸エンコーディング、ならびに/または検出可能な標識を用いる。いくつかの実施形態において、方法は、分析物をbait核酸に付着させて核酸-分析物キメラを生成することと、核酸-分析物キメラ中のbait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、核酸-分析物キメラを固体支持体に近接させることと、核酸-分析物キメラを固体支持体に共有結合的にカップリングすることと、を含み、複数の核酸-分析物キメラは、固体支持体上でカップリングされ、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラは、約50nm以上の平均距離で互いに離間している。いくつかの実施形態において、分析物は、生物学的サンプルから得られる。場合によっては、分析物は、タンパク質である。いくつかの実施形態において、分析物は、ペプチド、例えば、サンプルから得られた断片化タンパク質から生成されるペプチドである。また、本明細書で提供される方法のうちのいずれかによって生成される核酸-分析物共役体も提供される。
また、シーケンシングおよび/または分析のために分析物を処理および調製するために提供された方法を実行するための成分および/または試薬を含むキットも提供される。いくつかの実施形態において、キットはまた、本明細書で提供される分析物を調製または処理するための方法のうちのいずれかを実行するためにキットを使用するための説明書を含む。
抗体を固体表面上に固定化するためのものを含む、分析物を固定化および捕捉するための既存の方法論には、DNA-タンパク質共役体のDNA指向性固定化が含まれる(Kim et al.,Sensors(Basel).(2008)8(10):6605-6641、Dahotre et al.,PNAS(2018)115(17):4357-4362、Jung et al.,Anal.Chem(2007)79(17):6534-6541)。他の既知のハイブリダイゼーション方法は、核酸をプローブとして使用して標的核酸をハイブリダイズおよび検出することを含む(米国特許第5,770,365号)。
しかしながら、タンパク質分析(例えば、タンパク質シーケンシング)と適合性のある核酸-分析物共役体の形式を生成するには、分析物を効率的に調製するための方法が必要である。例えば、分析物および核酸成分が、様々な化学および/または酵素反応を伴うタンパク質分析アッセイを通して付着および/または固定化されたままであるように、分析物が固体支持体上に固定化されることが有利であり得る。いくつかの実施形態において、アッセイは、化学試薬および/または酵素による複数のサイクルおよび処理を伴い得る。場合によっては、分析物および/または核酸は、アッセイの複数のサイクルを含む、タンパク質分析アッセイの間、両方が利用可能であり、利用可能なままであるように、固体支持体にカップリングされる。場合によっては、分析物および核酸は、核酸成分が核酸ベースの分析物アッセイでの使用に利用可能であるように調製される。例えば、使用される核酸は、下流のDNAシーケンシングに有用な成分など、下流の分析で使用される成分を含み得る。
したがって、分析および/またはシーケンシングのための分析物の調製に関連する改良された技法とともに、タンパク質シーケンシングおよび/または分析、ならびにそれを達成するための製品、方法、およびキットへの適用の必要性が残っている。分析物の評価を可能にする形式で分析物を捕捉するための効率的な方法、例えば、核酸ベースのアッセイを使用することが必要である。本開示は、これらおよび他の関連する必要性を満たす。いくつかの実施形態において、本開示は、部分的に、タンパク質およびペプチドの特徴付けおよびシーケンシングへの直接適用を伴う、高度に平行な、ハイスループットのデジタル高分子(例えば、ポリペプチド)の特徴付けおよび定量化の方法とともに使用する分析物を調製するための方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本明細書で提供されるのは、分析物をbait核酸に付着させて核酸-分析物キメラを生成することと、核酸-分析物キメラ中のbait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、核酸-分析物キメラを固体支持体に近接させることと、核酸-分析物キメラを固体支持体に共有結合的にカップリングすることと、を含む、分析物を処理するための方法であり、複数の核酸-分析物キメラは、固体支持体上でカップリングされ、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラは、約50nm以上の平均距離で互いに離間している。また、分析物をbait核酸に付着させて核酸-分析物キメラを生成すること、核酸-分析物キメラ中のbait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、核酸-分析物キメラを固体支持体に近接させること、および核酸-分析物キメラを固体支持体に共有結合的にカップリングすることによって生成される核酸-分析物共役体も提供され、複数の核酸-分析物キメラは、固体支持体上でカップリングされ、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラは、約50nm以上の平均距離で互いに離間している。いくつかの実施形態において、分析物は、サンプルから得られた複数の高分子、例えば、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、またはそれらの断片を含む。いくつかの実施形態において、サンプルは、対象から得られる。いくつかの実施形態において、分析物は、直接的または間接的にbait核酸にカップリングされる。いくつかの実施形態において、分析物は、固体支持体に直接的または間接的にカップリングされる。
いくつかの実施形態において、分析物は、bait核酸の3’末端に付着される。いくつかの実施形態において、分析物は、bait核酸の5’末端に付着される。いくつかの実施形態において、分析物は、bait核酸の内部位置に付着される。いくつかの態様において、捕捉核酸、核酸-分析物キメラ、および/またはbait核酸は、バーコードをさらに含む。場合によっては、分析物を調製および処理するための方法は、それが固体支持体にカップリングされた後、バーコードを核酸-分析物キメラに付着させることをさらに含む。いくつかの例では、バーコードは、コンパートメントバーコード、パーティションバーコード、サンプルバーコード、画分バーコード、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態において、核酸-分析物共役体は、核酸ベースの分析物シーケンシングアッセイとともに使用するために適合性がある。いくつかの実施形態において、bait核酸-分析物キメラを固体支持体に共役した後、bait核酸の5’末端が、反応に利用可能である。いくつかの実施形態において、bait核酸-分析物キメラを固体支持体に共役した後、捕捉核酸の5’末端が、反応に利用可能である。いくつかの実施形態において、bait核酸-分析物キメラを固体支持体に共役した後、bait核酸の3’末端が、反応に利用可能である。いくつかの実施形態において、bait核酸-分析物キメラを固体支持体に共役した後、捕捉核酸の3’末端が、反応に利用可能である。いくつかの例では、核酸は、伸長反応、例えば、PCR伸長反応、および/またはライゲーション反応に利用可能である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される分析物を処理するための方法は、分析物を、分析物に結合することができる結合剤と接触させることと(結合剤は、結合剤に関する識別情報を有するコーディングタグを含む)、コーディングタグの識別情報をbait核酸または捕捉核酸に転送することと、を含むアッセイを使用して分析物を分析するために適合性である。いくつかの例では、固体支持体上の核酸-分析物共役体は、カップリング後に、核酸および分析物の両方が、分析物を分析物に結合することができる結合剤と接触させることと(結合剤は、結合剤に関する識別情報を有するコーディングタグを含む)、コーディングタグの識別情報をbait核酸または捕捉核酸に転送することと、を含むアッセイにおける使用に利用可能であるように生成される。いくつかの例では、固体支持体上の核酸-分析物共役体は、結合剤との接触および識別情報の転送の1つ以上のサイクルを含むシーケンシングアッセイでの使用に適合性がある。
本明細書で提供されるのは、(a)複数のbait核酸(当該bait核酸の各々は、分析物に付着するように構成される)、および(b)複数の付着した捕捉核酸(当該捕捉核酸の各々は、対応するbait核酸に相補的な配列を含む)を含む固体支持体を含むキットであり、任意の隣接して付着された捕捉核酸は、固体支持体上で約50nm以上の平均距離で離間している。いくつかの実施形態において、(a)複数のbait核酸(当該bait核酸の各々は、分析物に付着するように構成される)、および(b)複数の捕捉核酸(当該捕捉核酸の各々は、対応するbait核酸に相補的な配列を含む)を含むキットが提供される。
本開示の完全な理解を提供するために、以下の説明には多くの具体的な詳細が記載される。これらの詳細は、例示目的で提供されており、特許請求される主題は、これらの特定の詳細の一部または全部がなくても、特許請求の範囲に従って実施することができる。特許請求される主題の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を使用することができ、構造変更を行うことができることを理解されたい。個々の実施形態のうちの1つ以上で説明される様々な特徴および機能は、それらが説明される特定の実施形態へのそれらの適用可能性に関して限定されないことを理解されたい。代わりに、それらは、そのような実施形態が説明されるかどうか、およびそのような特徴が説明される実施形態の一部として提示されるかどうかにかかわらず、単独で、またはある組み合わせで、本開示の他の実施形態の1つ以上に適用することができる。明確にするために、特許請求される主題に関連する技術分野で既知の技術項目(technical material)は、特許請求される主題が不必要に不明瞭とならない程詳細には説明されない。
本出願で言及される特許文書、科学論文およびデータベースを含むすべての出版物は、個々の出版物が参照により個別に組み込まれるのと同じ程度まで、あらゆる目的のためにそれらの全体が参照により組み込まれる。出版物または文書の引用は、これらのいずれかが関連する先行技術であることを承認することを意図しておらず、これらの出版物または文書の内容または日付に関するいかなる承認を構成するものではない。
すべての見出しは、読者の利便性のために提供されるものであり、特に明記しない限り、見出しに続く本文の意味を限定するために使用されるべきでない。
定義
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者により通常理解されるものと同じ意味を有する。本章に記載される定義が、参照により本明細書に組み込まれる特許、出願、公開出願、および他の出版物に記載される定義に反するか、さもなければそれと矛盾する場合、本章に記載される定義は、参照により本明細書に組み込まれる定義よりも優先される。
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明確に別のことを指示する場合を除き、複数の指示対象を包含する。したがって、例えば、「ペプチド(a peptide)」への言及は、1つ以上のペプチド、またはペプチドの混合物を包含する。「分析物」への言及は、1つ以上の分析物、または分析物の混合物を包含する。また、本明細書で使用される場合、具体的に述べられているか、または文脈から明らかである場合を除き、「または(or)」という用語は、包括的であると理解され、「または(or)」および「および(and)」の両方を包含する。
本明細書で使用される場合、「約(about)」という用語は、当業者に容易に知られている各値の通常の誤差範囲を指す。本明細書における「約」値またはパラメータへの言及は、その値またはパラメータ自体を対象とする実施形態を包含(および説明)する。例えば、「約X」について言及する記載は、「X」についての記載を包含する。
本明細書で使用される場合、「高分子」という用語は、より小さなサブユニットで構成される大きな分子を包含する。高分子の例としては、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、核酸、炭水化物、脂質、大員環が挙げられるが、これらに限定されない。高分子はまた、一緒に共有結合された2タイプ以上の高分子の組み合わせで構成されるキメラ高分子(例えば、核酸に連結されたペプチド)を含む。高分子はまた、2つ以上の高分子の非共有結合複合体で構成される「高分子集合体」も含み得る。高分子集合体は、同じタイプの高分子(例えば、タンパク質-タンパク質)またはさらに2つの異なるタイプの高分子(例えば、タンパク質-DNA)で構成され得る。
本明細書で使用される場合、「ポリペプチド」という用語は、ペプチドおよびタンパク質を包含し、ペプチド結合によって接合された2つ以上のアミノ酸の鎖を含む分子を指す。いくつかの実施形態において、ポリペプチドは、2~50個のアミノ酸を含み、例えば、20~30個を超えるアミノ酸を有する。いくつかの実施形態において、ペプチドは、二次、三次、またはより高次の構造を含まない。いくつかの実施形態において、ポリペプチドは、タンパク質である。いくつかの実施形態において、タンパク質は、30個以上のアミノ酸を含み、例えば、50個を超えるアミノ酸を有する。いくつかの実施形態において、タンパク質は、一次構造に加えて、二次、三次、またはより高次の構造を含む。ポリペプチドのアミノ酸は、最も典型的にはL-アミノ酸であるが、D-アミノ酸、修飾アミノ酸、アミノ酸類似体、アミノ酸模倣物、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。ポリペプチドは、天然に存在するか、合成的に産生されるか、または組換え的に発現され得る。ポリペプチドは、合成的に産生されるか、単離されるか、組換え的に発現されるか、または上記のような方法論の組み合わせによって産生され得る。ポリペプチドはまた、アミノ酸鎖を修飾する追加の基、例えば、翻訳後修飾を介して追加される官能基を含み得る。ポリマーは、直鎖状または分岐鎖状であってもよく、修飾アミノ酸を含んでもよく、非アミノ酸によって中断されてもよい。この用語はまた、天然にまたは介入によって修飾されたアミノ酸ポリマーを包含し、例えば、ジスルフィド結合の形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、または標識成分との共役などの他の操作または修飾である。
本明細書で使用される場合、「アミノ酸」という用語は、ペプチドの単量体サブユニットとして機能する、アミン基、カルボン酸基、および各アミノ酸に特異的な側鎖を含む有機化合物を指す。アミノ酸としては、20個の標準的、天然または正準アミノ酸、および非標準的なアミノ酸が挙げられる。標準的な天然アミノ酸としては、アラニン(AまたはAla)、システイン(CまたはCys)、アスパラギン酸(DまたはAsp)、グルタミン酸(EまたはGlu)、フェニルアラニン(FまたはPhe)、グリシン(GまたはGly)、ヒスチジン(HまたはHis)、イソロイシン(IまたはIle)、リジン(KまたはLys)、ロイシン(LまたはLeu)、メチオニン(MまたはMet)、アスパラギン(NまたはAsn)、プロリン(PまたはPro)、グルタミン(QまたはGln)、アルギニン(RまたはArg)、セリン(SまたはSer)、スレオニン(TまたはThr)、バリン(VまたはVal)、トリプトファン(WまたはTrp)、およびチロシン(YまたはTyr)が挙げられる。アミノ酸は、L-アミノ酸またはD-アミノ酸であり得る。非標準的なアミノ酸は、天然に存在するか、化学的に合成される修飾アミノ酸、アミノ酸類似体、アミノ酸模倣物、非標準的タンパク質原性アミノ酸、または非タンパク質原性アミノ酸であり得る。非標準的なアミノ酸の例としては、セレノシステイン、ピロリシン、およびN-ホルミルメチオニン、β-アミノ酸、ホモアミノ酸、プロリンおよびピルビン酸誘導体、3-置換アラニン誘導体、グリシン誘導体、環-置換フェニルアラニンおよびチロシン誘導体、線状コアアミノ酸、N-メチルアミノ酸が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「翻訳後修飾」という用語は、リボソームによるその翻訳が完了した後にペプチド上で生じる修飾を指す。翻訳後修飾は、共有結合による化学修飾または酵素修飾であり得る。翻訳後修飾の例としては、アシル化、アセチル化、アルキル化(メチル化を含む)、ビオチン化、ブチリル化、カルバミル化、カルボニル化、脱アミド化、脱イミノ化(deiminiation)、ジフタミド形成、ジスルフィド架橋形成、脱離(eliminylation)、フラビン付着、ホルミル化、ガンマカルボキシル化、グルタミル化、グリシル化、グリコシル化、グリピエーション、ヘムC付着、ヒドロキシル化、ヒプシン形成、ヨウ素化、イソプレニル化、脂質化、リポイル化、マロニル化、メチル化、ミリストリル化(myristolylation)、酸化、パルミトイル化、ペグ化、ホスホパンテテイン化、リン酸化、プロピオニル化、レチニリデンシフ塩基形成、S-グルタチオン付加、S-ニトロシル化、S-スルフェニル化、セレン化、スクシニル化、スルフィン化、ユビキチン化、およびC末端アミド化が挙げられるが、これらに限定されない。翻訳後修飾としては、ペプチドのアミノ末端および/またはカルボキシル末端の修飾が挙げられる。末端アミノ基の修飾としては、デスアミノ、N-低級アルキル、N-ジ-低級アルキル、およびN-アシル修飾が挙げられるが、これらに限定されない。末端カルボキシ基の修飾としては、アミド、低級アルキルアミド、ジアルキルアミド、および低級アルキルエステル修飾(例えば、低級アルキルはC~Cアルキルである)が挙げられるが、これらに限定されない。翻訳後修飾としては、アミノ末端とカルボキシ末端との間にあるアミノ酸の修飾(例えば、上記のものであるが、これらに限定されない)も挙げられる。翻訳後修飾という用語はまた、1つ以上の検出可能な標識を含むペプチド修飾を含み得る。
本明細書で使用される場合、「結合剤」という用語は、分析物、例えば、ポリペプチドまたはポリペプチドの成分もしくは機構に結合する、それと会合する、それと一体化する、それを認識する、またはそれと組み合わされる核酸分子、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、炭水化物、または小分子を指す。結合剤は、分析物、例えば、ポリペプチドまたはポリペプチドの成分もしくは機構と共有結合性会合または非共有結合性会合を形成し得る。結合剤はまた、核酸分子-ペプチドキメラ結合剤または炭水化物-ペプチドキメラ結合剤などの2タイプ以上の分子で構成されるキメラ結合剤であり得る。結合剤は、天然に存在するか、合成的に産生されるか、または組換え的に発現される分子であり得る。結合剤は、ポリペプチドの単一の単量体またはサブユニット(例えば、ポリペプチドの単一アミノ酸)に結合し得るか、またはポリペプチドの複数の連結されたサブユニット(例えば、より長いペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質分子のジペプチド、トリペプチド、またはより高次のペプチド)に結合し得る。結合剤は、線状分子または三次元構造(立体配座)とも呼ばれる)を有する分子に結合し得る。例えば、抗体結合剤は、線状ペプチド、ポリペプチド、もしくはタンパク質に結合するか、または立体配座ペプチド、ポリペプチド、もしくはタンパク質に結合し得る。結合剤は、ペプチド、ポリペプチド、もしくはタンパク質分子のN末端ペプチド、C末端ペプチド、または介在ペプチドに結合し得る。結合剤は、ペプチド分子のN末端アミノ酸、C末端アミノ酸、または介在アミノ酸に結合し得る。結合剤は、N末端またはC末端のジアミノ酸部分に結合し得る。結合剤は、好ましくは、修飾または標識されていないアミノ酸よりも、化学的に修飾または標識されたアミノ酸(例えば、試薬(例えば、化合物)によって官能化されたアミノ酸)に結合し得る。例えば、結合剤は、好ましくは、当該部分を持たないアミノ酸よりも、アセチル部分、Cbz部分、グアニル部分、ダンシル部分、PTC部分、DNP部分、SNP部分、二複素環式メタンイミン部分などで官能化されたアミノ酸に結合し得る。結合剤は、ペプチド分子の翻訳後修飾に結合し得る。結合剤は、ポリペプチドの成分または機構への選択的結合を示し得る(例えば、結合剤は、20個の可能な天然アミノ酸残基のうちの1つに選択的に結合し、他の19個の天然アミノ酸残基には非常に低い親和性で結合するか、または全く結合しない可能性がある)。結合剤が、ポリペプチドの複数の成分または機構に結合することができる場合、結合剤は、低い選択的結合を示し得る(例えば、結合剤は、2つ以上の異なるアミノ酸残基に同様の親和性で結合し得る)。結合剤は、リンカーによって結合剤に接合され得るコーディングタグを含むか、またはそれに付着する。
本明細書で使用される場合、「リンカー」という用語は、2つの分子を接合するために使用されるヌクレオチド、ヌクレオチド類似体、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、または非ヌクレオチド化学部分のうちの1つ以上を指す。リンカーを使用して、例えば、結合剤をコーディングタグと、bait核酸をポリペプチドと、ポリペプチドを固体支持体と、捕捉核酸を固体支持体と接合することができる。特定の実施形態において、リンカーは、酵素反応または化学反応(例えば、クリック化学)によって、2つの分子を接合する。
本明細書で使用される場合、「プロテオーム」という用語は、任意の生物の、特定の時間にゲノム、細胞、組織、または生物によって発現されるタンパク質、ポリペプチドまたはペプチド(それらの共役体または複合体を含む)の全セットを含み得る。一態様において、プロテオームは、規定された条件下で、所与の時間に、所与のタイプの細胞または生物において発現されるタンパク質のセットである。プロテオミクスは、プロテオームの研究である。例えば、「細胞プロテオーム」は、ホルモン刺激への曝露など、特定の一連の環境条件下で特定の細胞型において見られるタンパク質の集合を含み得る。生物の完全なプロテオームには、様々な細胞プロテオームのすべてからのタンパク質の完全なセットが含まれ得る。プロテオームには、特定の細胞レベル下の生体系におけるタンパク質の集合も含まれ得る。例えば、ウイルス内のすべてのタンパク質は、ウイルスプロテオームと呼ばれる可能性がある。本明細書で使用される場合、「プロテオーム」という用語は、キノーム;セクレトーム;レセプトーム(例えば、GPCRome);免疫プロテオーム;ニュートリプロテオーム;翻訳後修飾(例えば、リン酸化、ユビキチン化、メチル化、アセチル化、グリコシル化、酸化、脂質化、および/もしくはニトロシル化)によって規定されるプロテオームサブセット、例えば、ホスホプロテオーム(例えば、ホスホチロシン-プロテオーム、チロシン-キノーム、およびチロシン-ホスファトーム)、グリコプロテオームなど;組織もしくは器官、発達段階、または生理学的もしくは病理学的状態に関連するプロテオームサブセット;細胞周期、分化(もしくは脱分化)、細胞死、老化、細胞移動、形質転換、または転移などの細胞プロセスに関連するプロテオームサブセット;あるいはそれらの任意の組み合わせを含むが、これに限定されないプロテオームのサブセットを含む。本明細書で使用される場合、「プロテオミクス」という用語は、細胞、組織、および体液内のプロテオームの分析、ならびに細胞内および組織内のプロテオームの対応する空間分布を指す。いくつかの実施形態において、分析は、定量的および/または定性的分析を含み得る。さらに、プロテオミクス研究には、生物学および規定された生物学的または化学的刺激の関数として経時的に継続変化するプロテオームの動的状態が含まれる。
遊離アミノ基を有するペプチド鎖の一方の末端の末端アミノ酸は、本明細書では「N末端アミノ酸」(NTAA)と呼ばれる。遊離カルボキシル基を有する鎖のもう一方の末端の末端アミノ酸は、本明細書では「C末端アミノ酸」(CTAA)と呼ばれる。N末端ジアミノ酸は、N末端アミノ酸および最後から2番目のN末端アミノ酸で構成されている。C末端ジアミノ酸は、C末端についても同様に定義されている。ペプチドの長さが「n」個のアミノ酸である場合、ペプチドを構成するアミノ酸には、順に番号を付けることができる。本明細書で使用される場合、NTAAは、n番目のアミノ酸(本明細書では「nNTAA」とも呼ばれる)とみなされる。この命名法を使用すると、次のアミノ酸は、n-1個のアミノ酸、次いでn-2個のアミノ酸というように、ペプチドのN末端からC末端までの長さを下っていく。特定の実施形態において、NTAA、CTAA、またはその両方は、化学部分で官能化され得る。
本明細書で使用される場合、「バーコード」という用語は、ポリペプチド、結合剤、結合サイクルからの結合剤のセット、サンプルポリペプチド、サンプルのセット、コンパートメント(例えば、液滴、ビーズ、もしく分離された位置)内のポリペプチド、コンパートメントのセット内のポリペプチド、ポリペプチドの画分、ポリペプチド画分のセット、空間領域もしくは空間領域のセット、ポリペプチドのライブラリー、または結合剤のライブラリーについての固有の識別子タグまたは起源情報を提供する、約2~約30塩基(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29または30塩基)の核酸分子を指す。バーコードは、人工的な配列または天然に存在する配列であり得る。特定の実施形態において、バーコードの集団内の各バーコードは異なる。他の実施形態において、バーコードの集団におけるバーコードの一部分は異なり、例えば、バーコードの集団におけるバーコードの少なくとも約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%異なる。バーコードの集団は、ランダムに生成されるか、またはランダムではなく生成される可能性がある。特定の実施形態において、バーコードの集団は、エラー訂正バーコードである。バーコードを分析において使用して、個々のポリペプチド、サンプル、ライブラリーなどに由来する配列リードを識別することができる。またバーコードを、マッピングを強化するために小さなコンパートメントに分配されたポリペプチド集合のデコンボリューションに使用することもできる。例えば、ペプチドをプロテオームにマッピングし直すのではなく、ペプチドを元のタンパク質分子またはタンパク質複合体にマッピングし直す。BC’は、バーコード(BC)に相補的なスペーサー配列を指す。
「サンプルタグ」とも呼ばれる「サンプルバーコード」は、ポリペプチドがどのサンプルに由来するかを識別する。
「空間バーコード」は、ポリペプチドが由来する2Dまたは3D組織切片の領域を識別する。空間バーコードは、組織切片の分子病理学に使用することができる。空間バーコードは、組織切片からの複数のサンプルまたはライブラリーの多重シーケンシングを可能にする。
本明細書で使用される場合、「結合サイクル特異的タグ」、「結合サイクル特異的バーコード」、または「結合サイクル特異的配列」という用語は、特定の結合サイクル内で使用される結合剤のライブラリーを識別するために使用される固有の配列を指す。結合サイクル特異的タグは、約2塩基~約8塩基(例えば、2、3、4、5、6、7、または8塩基)の長さを含み得る。結合サイクル特異的タグは、スペーサー配列の一部、エンコーダー配列の一部、UMIの一部として、またはコーディングタグ内の別個の構成要素として、結合剤のコーディングタグ内に組み込むことができる。
本明細書で使用される場合、「スペーサー」(Sp)という用語は、核酸(例えば、bait核酸もしくは捕捉核酸)またはコーディングタグの末端上に存在する、約1塩基~約20塩基(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20塩基)の長さの核酸分子を指す。特定の実施形態において、スペーサー配列は、一端または両端でコーディングタグのエンコーダー配列に隣接する。結合剤のポリペプチドへの結合に続いて、コーディングタグ上の相補的スペーサー配列とbaitまたは捕捉核酸上の相補的スペーサー配列との間のアニーリングにより、プライマー伸長反応またはライゲーションを介した結合情報の、核酸構築物(例えば、baitもしくは捕捉核酸)への転送を可能にする。Sp’は、Spに相補的なスペーサー配列を指す。好ましくは、結合剤ライブラリー内のスペーサー配列は、同じ数の塩基を有する。共通の(共有または同一の)スペーサーを、結合剤ライブラリーで使用することができる。スペーサー配列は、特定の結合サイクルにおいて使用される結合剤を追跡するために、「サイクル特異的」配列を有し得る。スペーサー配列(Sp)は、すべての結合サイクルにわたって一定であるか、特定のクラスのポリペプチドに特異的であるか、または結合サイクル数に特異的である可能性がある。ポリペプチドクラス特異的スペーサーにより、完了した結合/伸長サイクルからの伸長核酸に存在する同種結合剤のコーディングタグ情報を、後続の結合サイクルにおける同じクラスのポリペプチドを認識する別の結合剤のコーディングタグに、クラス特異的スペーサーを介してアニーリングすることができる。正確な同種の対の逐次的な結合によってのみ、相互作用するスペーサー要素および効果的なプライマー伸長がもたらされる。スペーサー配列は、コーディングタグからの識別情報が転送される核酸内(例えば、baitもしくは捕捉核酸上)の相補的スペーサー配列にアニーリングして、プライマー伸長(ポリメラーゼ伸長とも呼ばれる)反応を開始させるか、またはライゲーション反応用の「スプリント」を提供するか、または「粘着末端」ライゲーション反応を媒介するのに十分な数の塩基を含み得る。スペーサー配列は、コーディングタグ内のエンコーダー配列よりも少ない数の塩基を含み得る。
本明細書で使用される場合、「ポリメラーゼ伸長」とも呼ばれる「プライマー伸長」という用語は、核酸ポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼ)によって触媒され、それにより、相補鎖にアニーリングする核酸分子(例えば、オリゴヌクレオチドプライマー、スペーサー配列)が、相補鎖を鋳型として使用してポリメラーゼによって伸長される反応を指す。
本明細書で使用される場合、「固有の分子識別子」または「UMI」という用語は、UMIが連結される各ポリペプチドまたは結合剤に、固有の識別子タグを提供する、約3~約40塩基(3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、または40塩基)の長さの核酸分子を指す。ポリペプチドUMIを使用して、複数の伸長核酸からのシーケンシングデータを計算によりデコンボリューションして、個々のポリペプチドに由来する伸長核酸を識別することができる。ポリペプチドUMIを使用して、NGSリードを固有のUMIに折り畳むことにより、元のポリペプチド分子を正確に計数することができる。結合剤UMIを使用して、特定のポリペプチドに結合する個々の分子結合剤を識別することができる。例えば、UMIを使用して、特定のペプチド分子に対して発生する単一のアミノ酸に特異的な結合剤の個々の結合事象の数を特定することができる。UMIおよびバーコードを両方とも結合剤またはポリペプチドに関連して参照する場合、バーコードは、個々の結合剤またはポリペプチドに関するUMI以外の識別情報を指す(例えば、サンプルバーコード、コンパートメントバーコード、結合サイクルバーコード)ことが理解される。
本明細書で使用される場合、「ユニバーサルプライミング部位」または「ユニバーサルプライマー」または「ユニバーサルプライミング配列」という用語は、ライブラリーの増幅および/またはシーケンシング反応に使用され得る核酸分子を指す。ユニバーサルプライミング部位には、PCR増幅用のプライミング部位(プライマー配列)、いくつかの次世代シーケンシングプラットフォームにおいてブリッジ増幅を可能にするフローセル表面上の相補的オリゴヌクレオチドにアニーリングするフローセルアダプター配列、シーケンシングプライミング部位、またはそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。ユニバーサルプライミング部位は、次世代デジタルシーケンシングと組み合わせて一般的に使用されるものを含む、他のタイプの増幅に使用することができる。例えば、伸長された核酸分子を環状化し、ユニバーサルプライミング部位をローリングサークル増幅に使用して、シーケンシングテンプレートとして使用することができるDNAナノボールを形成することができる(Drmanac et al.,2009,Science 327:78-81)。あるいは、核酸分子を環状化し、ユニバーサルプライミング部位からのポリメラーゼ伸長によって直接シーケンシングすることができる(Korlach et al.,2008,Proc.Natl.Acad.Sci.105:1176-1181)。「ユニバーサルプライミング部位」または「ユニバーサルプライマー」に関連して使用される場合の「フォワード」という用語は、「5」または「センス」と呼ばれる場合もある。「ユニバーサルプライミング部位」または「ユニバーサルプライマー」に関連して使用される場合の「リバース」という用語は、「3」または「アンチセンス」と呼ばれる場合もある。
本明細書で使用される場合、「固体支持体」、「固体表面」、または「固体基質」、または「シーケンシング基質」、または「基質」という用語は、共有結合性の相互作用および非共有結合性の相互作用、またはそれらの任意の組み合わせを含む、当技術分野で既知の任意の手段によって、直接的または間接的にポリペプチドを関連付けることができる、多孔質材料および非多孔質材料を含めた任意の固体材料を指す。固体支持体は、二次元(例えば、平面)または三次元(例えば、ゲルマトリックスまたはビーズ)であり得る。固体支持体は、ビーズ、マイクロビーズ、アレイ、ガラス表面、シリコン表面、プラスチック表面、フィルター、膜、PTFE膜、PTFE膜、ニトロセルロース膜、ニトロセルロースベースのポリマー表面、ナイロン、シリコンウェーハチップ、フロースルーチップ、フローセル、シグナル変換電子機器を含めたバイオチップ、チャネル、マイクロタイターウェル、ELISAプレート、回転干渉計ディスク(spinning interferometry disc)、ポリマーマトリックス、ナノ粒子、またはミクロスフェアを含むが、これらに限定されない任意の支持体表面であり得る。固体支持体の材料としては、アクリルアミド、アガロース、セルロース、デキストラン、ニトロセルロース、ガラス、金、石英、ポリスチレン、ポリエチレン酢酸ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリエチレンオキシド、ポリシリケート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール(PVA)、テフロン(登録商標)、フルオロカーボン、ナイロン、シリコンゴム、ポリ無水物、ポリグリコール酸、ポリ塩化ビニル、ポリ乳酸、ポリオルトエステル、官能化シラン、ポリプロピルフメレート、コラーゲン、グリコサミノグリカン、ポリアミノ酸、デキストラン、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。固体支持体はさらに、薄膜、膜、ボトル、皿、繊維、織繊維、チューブなどの成形ポリマー、粒子、ビーズ、ミクロスフェア、微粒子、またはそれらの任意の組み合わせを含む。例えば、固体表面がビーズである場合、ビーズとしては、セラミックビーズ、ポリスチレンビーズ、ポリマービーズ、ポリアクリレートビーズ、メチルスチレンビーズ、アガロースビーズ、セルロースビーズ、デキストランビーズ、アクリルアミドビーズ、固体コアビーズ、多孔質ビーズ、常磁性ビーズ、ガラスビーズ、もしくは制御された多孔質ビーズ、シリカベースのビーズ、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。ビーズは、球形であっても不規則な形状であってもよい。ビーズまたは支持体は、多孔質であり得る。ビーズのサイズは、ナノメートル、例えば100nm~数ミリメートル、例えば1mmまでの範囲であり得る。特定の実施形態において、ビーズのサイズは、約0.2ミクロン~約200ミクロン、または約0.5ミクロン~約5ミクロンの範囲である。いくつかの実施形態において、ビーズは、直径約1、1.5、2、2.5、2.8、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、15、または20μmであり得る。特定の実施形態において、「ビーズ」固体支持体は、個々のビーズまたは複数のビーズを指す場合がある。いくつかの実施形態において、固体表面はナノ粒子である。特定の実施形態において、ナノ粒子のサイズは、直径が約1nm~約500nm、例えば、直径が約1nm~約20nm、約1nm~約50nm、約1nm~約100nm、約10nm~約50nm、約10nm~約100nm、約10nm~約200nm、約50nm~約100nm、約50nm~約150、約50nm~約200nm、約100nm~約200nm、または約200nm~約500nmの範囲である。いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、直径が約10nm、約50nm、約100nm、約150nm、約200nm、約300nm、または約500nmであり得る。いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、直径が約200nm未満である。
本明細書で使用される場合、「核酸」、「核酸分子」、または「ポリヌクレオチド」という用語は、3’-5’ホスホジエステル結合によって連結されたデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドを含む一本鎖または二本鎖ポリヌクレオチド、およびポリヌクレオチド類似体を指す。核酸分子としては、DNA、RNA、およびcDNAが挙げられるが、これらに限定されない。ポリヌクレオチド類似体は、天然ポリヌクレオチドに見られる標準的なホスホジエステル結合以外の骨格、および、任意選択的に、リボースまたはデオキシリボース以外の修飾された糖部分を有し得る。ポリヌクレオチド類似体は、ワトソンクリック塩基対形成による、標準的なポリヌクレオチド塩基への水素結合が可能な塩基を含み、類似体骨格は、オリゴヌクレオチド類似体分子と標準的なポリヌクレオチドの塩基との間の配列特異的な様式でのそのような水素結合を可能にする方式で塩基を提示する。ポリヌクレオチド類似体の例としては、異種核酸(XNA)、架橋核酸(BNA)、グリコール核酸(GNA)、ペプチド核酸(PNA)、γPNA、モルホリノポリヌクレオチド、ロックされた核酸(LNA)、トレオース核酸(TNA)、2’-O-メチルポリヌクレオチド、2’-O-アルキルリボシル置換ポリヌクレオチド、ホスホロチオエートポリヌクレオチド、およびボロノホスフェートポリヌクレオチドが挙げられるが、これらに限定されない。ポリヌクレオチド類似体は、例えば、7-デアザプリン類似体、8-ハロプリン類似体、5-ハロピリミジン類似体、またはヒポキサンチン、ニトロアゾール、イソカルボスチリル類似体、アゾールカルボキサミド、および芳香族トリアゾール類似体、または親和性結合のためのビオチン部分などの追加の官能基(functionality)を有する塩基類似体を含む任意の塩基と対になることができるユニバーサル塩基類似体を含む、プリンまたはピリミジン類似体を有し得る。いくつかの実施形態において、核酸分子またはオリゴヌクレオチドは、修飾されたオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、核酸分子またはオリゴヌクレオチドは、偽相補的塩基を有するDNA、保護された塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、もしくはモルホリノDNA、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、核酸分子またはオリゴヌクレオチドは、骨格修飾、糖修飾、または核酸塩基修飾される。いくつかの実施形態において、核酸分子またはオリゴヌクレオチドは、Allocなどの核酸塩基保護基、チランなどの求電子性保護基、アセチル保護基、ニトロベンジル保護基、スルホネート保護基、または従来の塩基不安定性保護基を有する。
本明細書で使用される場合、「核酸シーケンシング」は、核酸分子または核酸分子のサンプル中のヌクレオチドの順序の決定を意味する。
本明細書で使用される場合、「次世代シーケンシング」は、数百万~数十億の分子の並行したシーケンシングを可能にするハイスループットシーケンシング方法を指す。次世代シーケンシング方法の例としては、合成によるシーケンシング、ライゲーションによるシーケンシング、ハイブリダイゼーションによるシーケンシング、ポロニーシーケンシング、イオン半導体シーケンシング、およびパイロシーケンシングが挙げられる。プライマーを固体基質に付着させ、相補配列を核酸分子に付着させることにより、プライマーを介して核酸分子を固体基質にハイブリダイズさせることができ、次いで、ポリメラーゼを使用して増幅することにより、固体基質上の別個の領域に複数のコピーを生成することができる(これらのグループ分けは、ポリメラーゼコロニーまたはポロニーと呼ばれる場合もある)。その結果、シーケンシングプロセス中に、特定の位置のヌクレオチドを複数回(例えば、数百回または数千回)シーケンシングすることができる。このカバレッジの深度は「ディープシーケンシング」と呼ばれる。ハイスループット核酸シーケンシング技術の例としては、Service(Science 311:1544-1546,2006)によってレビューされるように、Illumina、BGI、Qiagen、Thermo-Fisher、およびRocheによって提供されるプラットフォームを含み、パラレルビーズアレイ、合成によるシーケンシング、ライゲーションによるシーケンシング、キャピラリー電気泳動、電子マイクロチップ、「バイオチップ」、マイクロアレイ、並列マイクロチップ、および単一分子アレイなどの形式が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「単一分子シーケンシング」または「第3世代シーケンシング」は、単一分子シーケンシング機器からの読み取りがDNAの単一分子のシーケンシングによって生成される次世代シーケンシング方法を指す。段階的アプローチでのシーケンシングのために多数のDNA分子を並行してクローン化するために増幅に依存する次世代シーケンシング方法とは異なり、単一分子シーケンシングはDNAの単一分子にインターロゲートし(interrogates)、増幅や同期を必要としない。単一分子シーケンシングには、各塩基の取り込み後にシーケンシング反応を一時停止する必要がある方法(「ウォッシュアンドスキャン」サイクル)と、読み取りステップ間で停止する必要がない方法が含まれる。単一分子シーケンシング方法の例としては、単一分子リアルタイムシーケンシング(Pacific Biosciences)、ナノポアベースのシーケンシング(Oxford Nanopore)、デュープレックスインタラプテッドナノポアシーケンシング、および高度な顕微鏡を使用するDNAの直接イメージングが挙げられる。
本明細書で使用される場合、分析物(例えば、ポリペプチド)を「分析する」とは、分析物、例えば、ポリペプチドの成分の全部または一部分を識別、定量化、特徴付け、区別すること、またはそれらの組み合わせを意味する。例えば、ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質の分析には、ペプチドのアミノ酸配列(連続または非連続)の全部または一部分を決定することが含まれる。ポリペプチドの分析には、ポリペプチドの成分の部分的な識別も含まれる。例えば、ポリペプチドタンパク質配列中のアミノ酸の部分的な識別は、可能なアミノ酸のサブセットに属するものとしてタンパク質中のアミノ酸を識別することができる。分析は通常、nNTAAの分析から始まり、ペプチドの次のアミノ酸(すなわち、n-1、n-2、n-3など)に進む。これは、nNTAAを脱離させ、それによってペプチドのn-1個のアミノ酸をN末端アミノ酸(本明細書では「n-1NTAA」と呼ぶ)に変換することによって達成される。ペプチドの分析には、ペプチドの翻訳後修飾の存在および頻度決定も含まれ得る。これには、ペプチドの翻訳後修飾の順序に関する情報が含まれても、含まれなくてもよい。ペプチドの分析には、ペプチド中のエピトープの存在および頻度の決定も含まれ得る。これには、ペプチド内のエピトープの順序または位置に関する情報が含まれても、含まれなくてもよい。ペプチドの分析は、異なるタイプの分析の組み合わせ、例えば、エピトープ情報、アミノ酸配列情報、翻訳後修飾情報、またはそれらの任意の組み合わせの取得を含み得る。
本明細書で使用される場合、「コンパートメント」という用語は、ポリペプチドのサンプルから分析物(例えば、ポリペプチド)のサブセットを分離または単離する物理的領域または体積を指す。例えば、コンパートメントは、個々の細胞を他の細胞から分離するか、またはサンプルのプロテオームのサブセットをサンプルの残りのプロテオームから分離することができる。コンパートメントは、水性コンパートメント(例えば、マイクロ流体液滴)、固体コンパートメント(例えば、プレート、チューブ、バイアル、ゲルビーズ上のピコタイターウェルまたはマイクロタイターウェル)、ビーズ表面、多孔質ビーズ内部、または表面上の分離された領域であり得る。コンパートメントは、ポリペプチドを固定化することができる1つ以上のビーズを含み得る。
本明細書で使用される場合、「コンパートメントタグ」または「コンパートメントバーコード」という用語は、1つ以上のコンパートメント(例えば、マイクロ流体液滴、ビーズ表面)内の構築物(例えば、単一細胞のプロテオーム)についての識別情報を含む、約4塩基~約100塩基(4塩基、100塩基、およびそれらの間の任意の整数を含む)の一本鎖または二本鎖核酸分子を指す。コンパートメントバーコードは、複数(例えば、数百万~数十億)のコンパートメントから同じ物理コンパートメントまたはコンパートメントの群に分離されたサンプル中のポリペプチドのサブセットを識別する。したがって、コンパートメントタグを使用して、構成要素が一緒にプールされた後でも、同じコンパートメントタグを有する1つ以上のコンパートメントに由来する構成要素を、異なるコンパートメントタグを有する別のコンパートメントの構成要素から区別することができる。各コンパートメント内または2つ以上のコンパートメントの群内のタンパク質および/またはペプチドを固有のコンパートメントタグで標識することによって、個々のコンパートメントまたはコンパートメントの群内の同じタンパク質、タンパク質複合体、または細胞に由来するペプチドを識別することができる。コンパートメントタグは、任意選択的に、片側または両側にスペーサー配列が隣接するバーコードおよび任意選択的なユニバーサルプライマーを含む。スペーサー配列は、コーディングタグからの識別情報が転送される核酸のスペーサー配列に相補的であり得、コンパートメントタグ情報の核酸への転送を可能にする。コンパートメントタグはまた、特にコンパートメントタグが、本明細書に記載される下流ペプチド分析方法で使用されるbaitまたは捕捉核酸を含む実施形態の場合、ユニバーサルプライミング部位、(それに付着したペプチドの識別情報を提供するための)固有の分子識別子、またはその両方を含み得る。コンパートメントタグは、ペプチドにカップリングするための官能性部分(例えば、アルデヒド、NHS、mTet、アルキンなど)を含み得る。あるいは、コンパートメントタグは、タンパク質リガーゼの認識配列を含むペプチドを含み、目的のペプチドへのコンパートメントタグのライゲーションを可能にすることができる。コンパートメントは、単一のコンパートメントタグ、任意選択的なUMI配列を除いて複数の同一のコンパートメントタグ、または2つ以上の異なるコンパートメントタグを含むことができる。特定の実施形態において、各コンパートメントは、固有のコンパートメントタグ(1対1マッピング)を含む。他の実施形態において、コンパートメントのより大きな集団からの複数のコンパートメントは、同じコンパートメントタグを含む(多対1マッピング)。コンパートメントタグは、コンパートメント内の固体支持体(例えば、ビーズ)に接合し得るか、またはコンパートメント自体の表面(例えば、ピコタイターウェルの表面)に接合し得る。あるいは、コンパートメントタグは、コンパートメント内の溶液中で遊離していてもよい。
本明細書で使用される場合、「パーティション」という用語は、サンプル内の分析物の集団からの分析物(例えば、ペプチド)の亜集団への固有のバーコードの割り当てを指す。バーコードの割り当ては、ランダムであってもよい。特定の実施形態において、パーティショニングは、分析物をコンパートメントに分配することによって達成され得る。パーティションは、単一のコンパートメント内の分析物、またはコンパートメントの集団からの複数のコンパートメント内の分析物で構成され得る。
本明細書で使用される場合、「パーティションタグ」または「パーティションバーコード」は、パーティションについての識別情報を含む約4塩基~約100塩基(4塩基、100塩基、およびそれらの間の任意の整数を含む)の一本鎖または二本鎖核酸分子を指す。特定の実施形態において、ポリペプチドのパーティションタグは、同じバーコードで標識されたコンパートメントへのポリペプチドのパーティショニングから生じる同一のコンパートメントタグを指す。
本明細書で使用される場合、「画分」という用語は、物理的または化学的分離方法、例えば、サイズ、疎水性、等電点、親和性などによる画分化を使用して、サンプルまたは細胞小器官の残りから分類されたサンプル内の分析物(例えば、ポリペプチド)のサブセットを指す。分離方法には、HPLC分離、ゲル分離、親和性分離、細胞画分、細胞小器官画分、組織画分などが含まれる。流量、磁気、電流、質量、密度などの物理的特性を分離に使用することもできる。
本明細書で使用される場合、「画分バーコード」という用語は、画分内の分析物(例えば、ポリペプチド)についての識別情報を含む、約4塩基~約100塩基(4塩基、100塩基、およびそれらの間の任意の整数を含む)の一本鎖または二本鎖核酸分子を指す。
本明細書で使用される場合、「コーディングタグ」という用語は、その関連する結合剤に関する識別情報を含む、任意の好適な長さを有するポリヌクレオチド、例えば、2~100(2および100を含む)の任意の整数を含む、約2塩基~約100塩基の核酸分子を指す。「コーディングタグ」は、「シーケンシング可能なポリマー」から作製することもできる(例えば、Niu et al.,2013,Nat.Chem.5:282-292、Roy et al.,2015,Nat.Commun.6:7237、Lutz et al.,2015,Macromolecules 48:4759-4767を参照。これらの各々は、参照によりその全体が組み込まれる)。コーディングタグは、エンコーダー配列を含み得、このエンコーダー配列には、任意選択的に、片側に1つのスペーサーが隣接するか、任意選択的に、両側にスペーサーが隣接する。コーディングタグはまた、任意選択的なUMIおよび/または任意選択的な結合サイクル固有のバーコードで構成され得る。コーディングタグは、一本鎖または二本鎖であり得る。二本鎖コーディングタグは、平滑末端、突出末端、またはその両方を含み得る。コーディングタグは、結合剤に直接付着しているコーディングタグ、結合剤に直接付着しているコーディングタグにハイブリダイズした相補配列(例えば、二本鎖コーディングタグの場合)、または伸長記録タグに存在するコーディングタグ情報を指す場合がある。特定の実施形態において、コーディングタグは、結合サイクル固有のスペーサーまたはバーコード、固有の分子識別子、ユニバーサルプライミング部位、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含み得る。
本明細書に記載される本発明の態様および実施形態は、態様および実施形態「からなる(consisting)」、ならびに/または態様および実施形態「から本質的になる」を包含することが理解される。
本開示を通じて、本発明の様々な態様が、範囲形式で提示される。範囲形式での記載は、単に便宜上および簡潔にするためのものであり、本発明の範囲に対する不動の限定として解釈されるべきではないことを理解されたい。したがって、範囲の記載は、すべての可能なサブ範囲、およびその範囲内の個々の数値を具体的に開示するとみなすべきである。例えば、1~6などの範囲の記載は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などのサブ範囲、およびその範囲内の個々の数(例えば、1、2、3、4、5および6)を具体的に開示するとみなすべきである。これは、範囲の幅に関係なく適用される。
本発明の他の目的、利点および特徴は、添付の図面と結び付けられた以下の明細書から明らかになるであろう。
I.分析物を調製し、核酸-分析物共役体を生成する方法
本明細書で提供されるのは、分析物(例えば、高分子または複数の高分子、ペプチド、ポリペプチド、およびタンパク質)を調製するための方法およびキットである。いくつかの実施形態において、この方法およびキットは、シーケンシングおよび/または分析の調製において分析物を処理するためのものである。いくつかの実施形態において、方法は、分析物を固体支持体に付着させることを含む。いくつかの実施形態において、核酸-分析物共役体は、分析物の分析のために構成され、例えば、分析は、分子認識事象のバーコード化および核酸エンコーディング、ならびに/または検出可能な標識を用いる。いくつかの実施形態において、この方法は、分析物をbait核酸に付着させて、核酸-分析物キメラを生成することを含む。いくつかの態様において、方法は、核酸-分析物キメラ中のbait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、核酸-分析物キメラを固体支持体に近接させることと、核酸-分析物キメラを固体支持体に共有結合的にハイブリダイズすることと、をさらに含む。いくつかの実施形態において、複数の核酸-分析物キメラは、固体支持体上でカップリングされ、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラは、約50nm以上の平均距離で互いに離間している。隣接してカップリングされた核酸-分析物または隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラは、二次元空間において任意の方向で互いに隣接している分子を指し得る。場合によっては、隣接してカップリングされた核酸-分析物または隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラは、三次元空間において任意の方向で互いに隣接している分子を指し得る。いくつかの実施形態において、分析物は、生物学的サンプルから得られる複数の分析物(例えば、2つ以上)を含む。場合によっては、分析物は、タンパク質である。いくつかの実施形態において、分析物は、ペプチド、例えば、サンプルから得られた断片化タンパク質から生成されるペプチドである。また、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに従って生成された核酸-分析物共役体も提供される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法および共役体は、分子認識事象のバーコード化および核酸エンコーディング、ならびに/または検出可能な標識を用いるタンパク質分析と適合性のある分析物を調製するためのものである。
A.分析物およびサンプル
一態様において、本開示は、分析物、例えば、タンパク質、ポリペプチド、およびペプチドを含む高分子の調製および処理に関する。場合によっては、高分子は、より小さなサブユニットで構成される任意の大きな分子である。特定の実施形態において、高分子は、タンパク質、タンパク質複合体、ポリペプチド、ペプチド、核酸分子、炭水化物、脂質、大員環、またはキメラ高分子である。特定の実施形態において、タンパク質分析物は、共有結合的カップリングを介して固体支持体に付着される。
提供される実施形態のうちのいずれかのいくつかにおいて、本明細書に開示されるキットおよび方法に従って調製または処理された分析物(例えば、高分子、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド)は、細胞(初代細胞および培養細胞株の両方)、細胞溶解物もしくは抽出物、細胞小器官もしくは小胞(エキソソーム、組織および組織抽出物を含む)などの生物学的サンプル;生検;糞便物質;事実上すべての生物の体液(血液、全血、血清、血漿、尿、リンパ液、胆汁、脳脊髄液、間質液、水性もしくは硝子体液、初乳、痰、羊水、唾液、肛門および膣の分泌物、発汗および精液、漏出液、滲出液(例えば、膿瘍もしくは任意の他の感染もしくは炎症部位から得られた流体)もしくは関節(正常な関節、または関節リウマチ、変形性関節症、痛風もしくは敗血症性関節炎などの疾患に冒された関節)から得られた流体)(ミクロビオーム含有サンプルを含むヒト由来のサンプルが特に好ましい);環境サンプル(空気、農業、水、および土壌サンプルなど);微生物バイオフィルムおよび/または群集に由来するサンプル、ならびに微生物胞子を含む微生物サンプル;細胞外液、細胞培養からの細胞外上清、細菌における封入体、ミトコンドリアコンパートメントを含む細胞および亜細胞コンパートメント、ならびに細胞ペリプラズムを含む研究サンプルを含むが、これらに限定されない好適な供給源またはサンプルから得ることができる。場合によっては、分析物を複数のサンプルから得て、複数のサンプルをプールする。
特定の実施形態において、分析物は、タンパク質、タンパク質複合体、ポリペプチド、またはペプチドである。例えば、分析物の評価は、次世代のシーケンシング法を介して分析することができる核酸でエンコードされたライブラリーを生成することによって、アミノ酸配列情報およびペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質の翻訳後修飾を決定することを含み得る。ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、またはタンパク質複合体は、標準的な天然に存在するアミノ酸、修飾されたアミノ酸(例えば、翻訳後修飾)、アミノ酸類似体、アミノ酸模倣物、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質は、天然に存在するか、合成的に産生されるか、または組換え的に発現される。前述の実施形態のうちのいずれかにおいて、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、またはタンパク質複合体は、翻訳後修飾をさらに含み得る。
ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質の翻訳後修飾(PTM)は、共有結合修飾または酵素修飾であり得る。翻訳後修飾の例としては、アシル化、アセチル化、アルキル化(メチル化を含む)、ビオチン化、ブチリル化、カルバミル化、カルボニル化、脱アミド化、脱イミノ化(deiminiation)、ジフタミド形成、ジスルフィド架橋形成、脱離(eliminylation)、フラビン付着、ホルミル化、ガンマカルボキシル化、グルタミル化、グリシル化、グリコシル化(例えば、N-連結型、O-連結型、C-連結型ホスホグリコシル化)、グリピエーション、ヘムC付着、ヒドロキシル化、ヒプシン形成、ヨウ素化、イソプレニル化、脂質化、リポイル化、マロニル化、メチル化、ミリストリル化(myristolylation)、酸化、パルミトイル化、ペグ化、ホスホパンテテイン化、リン酸化、プロピオニル化、レチニリデンシフ塩基形成、S-グルタチオン付加(glutathionylation)、S-ニトロシル化、S-スルフェニル化、セレン化、スクシニル化、スルフィン化、ユビキチン化、およびC末端アミド化が挙げられるが、これらに限定されない。翻訳後修飾としては、ペプチド、ポリペプチドもしくはタンパク質のアミノ末端および/またはカルボキシル末端の修飾が挙げられる。末端アミノ基の修飾としては、デスアミノ、N-低級アルキル、N-ジ-低級アルキル、およびN-アシル修飾が挙げられるが、これらに限定されない。末端カルボキシ基の修飾としては、アミド、低級アルキルアミド、ジアルキルアミド、および低級アルキルエステル修飾(例えば、低級アルキルはC1~C4アルキルである)が挙げられるが、これらに限定されない。翻訳後修飾としては、ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質のアミノ末端とカルボキシ末端との間にあるアミノ酸の修飾(例えば、上記のものであるが、これらに限定されない)も挙げられる。翻訳後修飾は、細胞内のタンパク質の「生物学」、例えば、その活性、構造、安定性、または局在化を調節することができる。リン酸化は最も一般的な翻訳後修飾であり、タンパク質の調節、特に細胞シグナル伝達において重要な役割を果たす(Prabakaran et al.,(2012)Wiley Interdiscip Rev Syst Biol Med 4:565-583)。グリコシル化などのタンパク質への糖の付加は、タンパク質の折り畳みを促進し、安定性を改善し、調節機能を変更することが示されている。脂質がタンパク質に付着することにより、細胞膜を標的とすることができる。翻訳後修飾はまた、1つ以上の検出可能な標識を含むようにペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質修飾を含み得る。
特定の実施形態において、分析物(例えば、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質)は断片化され得る。例えば、断片化されたペプチドは、生物学的サンプルなどのサンプルからタンパク質を断片化することによって得ることができる。ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質は、プロテアーゼまたはエンドペプチダーゼによる断片化を含む、当技術分野において既知の任意の手段によって断片化され得る。例えば、分析物(例えば、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質)は、トリプシン、LysN、またはLysCで処理される。
いくつかの実施形態において、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質分析物の断片化は、特定のプロテアーゼまたはエンドペプチダーゼの使用によって標的とされる。特定のプロテアーゼまたはエンドペプチダーゼは、特定のコンセンサス配列(例えば、ENLYFQ\Sコンセンサス配列に特異的なTEVプロテアーゼ)に結合して切断する。他の実施形態において、ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質の断片化は、非特異的プロテアーゼまたはエンドペプチダーゼの使用による標的とされないか、またはランダムである。非特異的プロテアーゼは、コンセンサス配列ではなく、特定のアミノ酸残基に結合して切断する場合がある(例えば、プロテイナーゼKは、非特異的セリンプロテアーゼである)。プロテイナーゼおよびエンドペプチダーゼは、当技術分野で知られており、タンパク質またはポリペプチドをより小さなペプチド断片に切断するために使用され得るそのような例としては、プロテイナーゼK、トリプシン、キモトリプシン、ペプシン、サーモリシン、トロンビン、第Xa因子、フリン、エンドペプチダーゼ、パパイン、ペプシン、サブチリシン、エラスターゼ、エンテロキナーゼ、Genenase(商標)I、エンドプロテイナーゼLysC、エンドプロテイナーゼAspN、エンドプロテイナーゼGluCなどが挙げられる(Granvogl et al.,2007 Anal Bioanal Chem 389:991-1002)。特定の実施形態において、ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質は、プロテイナーゼK、または任意選択的に、プロテイナーゼKの熱不安定性バージョンによって断片化されて、迅速な不活性化を可能にする。プロテイナーゼKは、尿素およびSDSなどの変性試薬で非常に安定しており、完全に変性したタンパク質の消化を可能にする。ペプチドへのタンパク質およびポリペプチドの断片化は、bait核酸または他の核酸成分への付着の前または後に実行することができる。
化学試薬を使用して、タンパク質をペプチド断片に消化することもできる。化学試薬は、特定のアミノ酸残基で切断する可能性がある(例えば、臭化シアンは、メチオニン残基のC末端のペプチド結合を加水分解する)。ポリペプチドまたはタンパク質をより小さなペプチドに断片化するための化学試薬としては、臭化シアン(CNBr)、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、ギ酸、BNPS-スカトール[2-(2-ニトロフェニルスルフェニル)-3-メチルインドール]、ヨードソ安息香酸、・NTCB+Ni(2-ニトロ-5-チオシアノ安息香酸)などが挙げられる。
いくつかの実施形態において、bait核酸に付着した分析物は、断片化されたタンパク質またはペプチドを含む。特定の実施形態において、酵素的または化学的切断に続いて、得られるペプチド断片は、ほぼ同じ所望の長さ、例えば、約10個のアミノ酸~約70個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約50個のアミノ酸、約10個~約40個のアミノ酸、約10個~約30個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約70個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約50個のアミノ酸、約20個~約40個のアミノ酸、約20個~約30個のアミノ酸、約30個のアミノ酸~約70個のアミノ酸、約30個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約30個のアミノ酸~約50個のアミノ酸、または約30個のアミノ酸~約40個のアミノ酸である。切断反応は、タンパク質またはポリペプチドサンプルを、プロテイナーゼまたはエンドペプチダーゼ切断部位を含むペプチド配列を含む短い試験FRET(蛍光共鳴エネルギー転送)ペプチドでスパイクすることによって、例えば、リアルタイムで監視することができる。無傷のFRETペプチドでは、切断部位を含むペプチド配列のいずれかの末端に蛍光基および消光基が付着しており、消光剤とフルオロフォアとの間の蛍光共鳴エネルギー転送により、蛍光が低くなる。プロテアーゼまたはエンドペプチダーゼによって試験ペプチドが切断されると、消光剤およびフルオロフォアが分離され、蛍光が大幅に増加する。特定の蛍光強度が達成されたときに切断反応を停止することができ、再現性のある切断終点を達成することができる。
特定の実施形態において、複数のタンパク質分析物が、固体支持体に付着している。例えば、タンパク質のサンプルは、生物学的サンプルから得られ、断片化される。いくつかの実施形態において、複数の断片化されたタンパク質は、本明細書で提供される方法のうちのいずれかを実行することによって、固体支持体(例えば、複数の固体支持体)に付着される。いくつかの実施形態において、複数の断片化されたペプチドが、ビーズに付着される。場合によっては、固体支持体(例えば、ビーズ)に付着した断片化されたタンパク質は、断片化されたタンパク質全体のランダムな部分である。場合によっては、固体支持体に付着した分析物の識別は不明である。いくつかの実施形態において、固体支持体に付着した分析物は、標的とされない。いくつかの実施形態において、固体支持体に付着した分析物の識別は未知であり、本明細書で提供される方法は、分析物を特徴付け、評価、識別、分析、および/またはシーケンシングするために使用できる分析方法で使用するための核酸-分析物共役体を生成する。
いくつかの実施形態において、分析物は、サンプルから得られ、分析物は、bait核酸に付着する前にタンパク質画分法を受けることができる。いくつかの実施形態において、分析物は、サンプルから得られ、分析物は、bait核酸に付着した後にタンパク質画分法を受けることができる。いくつかの実施形態において、分析物は、サンプルから得られ、分析物は、固体支持体に付着する前にタンパク質画分法を受けることができる。いくつかの実施形態において、分析物は、サンプルから得られ、分析物は、固体支持体に付着した後にタンパク質画分法を受けることができる。
いくつかの実施形態において、分析物(例えば、タンパク質またはペプチド)は、細胞位置、分子量、疎水性、もしくは等電点などの1つ以上の特性、またはタンパク質濃縮法を使用して分離される。あるいは、またはさらに、タンパク質濃縮法を使用して、特定のタンパク質またはペプチドを選択する(例えば、Whiteaker et al.,(2007)Anal.Biochem.362:44-54を参照、その全体が参照により組み込まれる)、または特定の翻訳後修飾を選択することができる(例えば、Huang et al.,2014.J.Chromatogr.A 1372:1-17を参照、その全体が参照により組み込まれる)。あるいは、免疫グロブリンなどの1つ以上の特定クラスのタンパク質、またはIgGなどの免疫グロブリン(Ig)アイソタイプを、分析のためにアフィニティー濃縮または選択することができる。免疫グロブリン分子の場合、親和性結合に関与する超可変配列の配列および存在量または頻度の分析は、特にそれらが疾患の進行に応答して変化するか、または健康、免疫、および/もしくは疾患の表現型と相関するため、特に興味深い。標準的な免疫親和性法を使用して、過剰に豊富なタンパク質をサンプルから減算することもできる。豊富なタンパク質の除去は、タンパク質成分の80%超がアルブミンおよび免疫グロブリンである血漿サンプルに役立つ可能性がある。PROTIAおよびPROT20(Sigma-Aldrich)などの、過剰に豊富なタンパク質の血漿サンプルを除去する(depletion)ためのいくつかの市販製品が入手可能である。
特定の実施形態において、分析物は、タンパク質またはポリペプチドを含む。一実施形態において、タンパク質またはポリペプチド分析物は、核酸ポリマー(例えば、bait核酸)に付着される。いくつかの実施形態において、分析物は、bait核酸に直接付着される。いくつかの実施形態において、分析物は、bait核酸に間接的に(例えば、リンカーを介して)付着される。様々なリンカーが当技術分野で知られており、それらを任意選択的に使用して、分析物をbait核酸に付着させることができる。いくつかの実施形態において、タンパク質またはポリペプチドは、bait核酸に付着させるためのアミン反応性カップリング剤などの反応性カップリング部分で標識されている。例えば、タンパク質またはポリペプチドのリジン残基は、反応性カップリング部分で標識される。
いくつかの実施形態において、分析物および/またはbait核酸は、反応性カップリング部分を含む。bait核酸は、タンパク質シーケンシングまたは分析アッセイにおいてコーディングタグ情報を核酸に転送するために使用される方法と適合性がある限り、任意の適切な位置および構成で分析物に付着させることができる。いくつかの実施形態において、分析物は、bait核酸の3’末端または5’末端などのbait核酸の様々な位置で(直接または適切なリンカーを使用して)bait核酸に付着される。いくつかの実施形態において、分析物は、bait核酸の内部位置で(直接または適切なリンカーを使用して)bait核酸に付着される。
いくつかの実施形態において、bait核酸は、修飾された塩基(例えば、i5-オクタジイニルdU)を含む。例えば、修飾された塩基は、アルキンを含むか、または修飾された塩基は、反応性カップリング部分(例えば、アルキン)をbait核酸に挿入するために構成される。いくつかの例では、反応性カップリング部分は、bait核酸を分析物に付着させるためのものである。いくつかの実施形態において、分析物は、化学ライゲーションを使用してbait核酸に付着される。bait核酸は、1つ以上のリンカーを使用して分析物に付着させることができる。
特定の実施形態において、bait核酸は、反応性カップリング部分(例えば、分析物への共役のため)、リンカー、ユニバーサルプライミング配列、バーコード(例えば、コンパートメントタグ、パーティションバーコード、サンプルバーコード、画分バーコード、またはそれらの任意の組み合わせ)、任意選択的なUMI、およびスペーサー(Sp)配列を含む。いくつかの実施形態において、bait核酸は、別の核酸ポリマーからの情報転送を容易にするためのスペーサー配列を含む。
B.bait核酸および捕捉核酸のハイブリダイゼーションを介した固体支持体への分析物のカップリング
いくつかの態様において、本明細書で提供される方法および共役体は、分析物を処理することを含み、分析物をbait核酸に付着させて核酸-分析物キメラを生成することと、核酸-分析物キメラ中のbait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、核酸-分析物キメラを固体支持体に近接させることと、を含む。いくつかの実施形態において、捕捉核酸、核酸-分析物キメラ、および/またはbait核酸のうちの1つ以上は、バーコードまたは他の核酸成分をさらに含む。場合によっては、提供される方法は、固体支持体にカップリングする前に、固体支持体上のカップリングされた核酸-分析物キメラにバーコードを付着させることを含む。
いくつかの実施形態において、核酸成分および核酸タグ(例えば、baitもしくは捕捉核酸、バーコード、UMI)は、DNAまたはRNAの鎖、あるいはキメラDNA-RNA鎖、あるいはペプチド核酸などの核酸様化合物を含み得る。いくつかの実施形態において、核酸鎖はまた、当技術分野で知られているものなどの修飾されたDNAまたはRNA塩基を含み得る。
いくつかの実施形態において、bait核酸は、捕捉核酸にハイブリダイズするための一本鎖領域を含む。いくつかの実施形態において、bait核酸は、捕捉核酸に実質的に相補的である少なくとも1つの核酸領域を含む。いくつかの例では、bait核酸は、捕捉核酸配列に選択的に結合するヌクレオチドの配列を含む。いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、bait核酸に実質的に相補的である一本鎖領域を含む。「実質的に相補的」とは、用いられる条件下で標的核酸配列にハイブリダイズすることができる配列を指す。好ましい実施形態において、「実質的に相補的な」一本鎖領域は、標的核酸配列に正確に相補的である。例えば、bait核酸に相補的な捕捉核酸の一本鎖領域は、少なくとも5塩基、少なくとも6塩基、少なくとも7塩基、少なくとも8塩基、少なくとも9塩基、少なくとも10塩基、少なくとも12塩基、少なくとも14塩基、少なくとも16塩基、少なくとも20塩基、少なくとも24塩基、少なくとも30塩基、または少なくとも34塩基を有し得る。いくつかの実施形態において、bait核酸に相補的な捕捉核酸の一本鎖領域は、40塩基未満、30塩基未満、または25塩基未満を有する。
場合によっては、bait核酸の捕捉核酸へのハイブリダイゼーションは、8個以上の相補的塩基、16個以上の相補的塩基、18個以上の相補的塩基、24個以上の相補的塩基、34個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む。一実施形態において、bait核酸の捕捉核酸へのハイブリダイゼーションは、16個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む。いくつかの実施形態において、bait核酸の捕捉核酸へのハイブリダイゼーションは、18個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む。いくつかの実施形態において、bait核酸の捕捉核酸へのハイブリダイゼーションは、20個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む。いくつかの実施形態において、bait核酸の捕捉核酸へのハイブリダイゼーションは、24個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む。当業者は、bait核酸と捕捉核酸との間に安定なハイブリダイゼーション領域を形成するのに十分な数の塩基を有する相補的領域を選択することができる。いくつかの実施形態において、bait核酸にハイブリダイズするための捕捉核酸の領域は、捕捉核酸の3’または5’末端に位置する。
いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、スプリント核酸鎖を含み、スプリントは、ハイブリダイゼーションを介して捕捉核酸およびbaitを架橋し、効率的なライゲーションまたは化学的カップリングを可能にする。いくつかの実施形態において、スプリント核酸は、捕捉核酸から分離されている。いくつかの実施形態において、bait核酸は、スプリント核酸鎖を含み、スプリントは、ハイブリダイゼーションを介して捕捉核酸およびbaitを架橋し、効率的なライゲーションまたは化学的カップリングを可能にする。いくつかの実施形態において、スプリント核酸は、bait核酸から分離されている。
いくつかの提供された実施形態において、bait核酸は、捕捉核酸にカップリングされる。いくつかの例では、bait核酸の捕捉核酸へのカップリングは、共有結合的カップリングによるものである。いくつかの例では、bait核酸の5’末端が、捕捉核酸の3’末端にカップリングされる。場合によっては、bait核酸の3’末端が、捕捉核酸の5’末端にカップリングされる。例えば、分析物-bait核酸共役体は、核酸-分析物キメラにハイブリダイズし、捕捉核酸の5’末端に付着される(図1C~1D)。
場合によっては、捕捉核酸は、直接的または間接的に固体支持体上に固定化される。いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、bait核酸を捕捉核酸にハイブリダイズする前に、固体支持体に付着される。baitおよび捕捉核酸のハイブリダイゼーションは、例えば、化学的カップリングと比較して、固定化の効率を高める。いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、反応性カップリング部分を含む。いくつかの実施形態において、固体支持体は、反応性カップリング部分を含む。いくつかの実施形態において、反応性カップリング部分は、固体支持体を捕捉核酸に付着させる前に、またはそれと同時に、固体支持体に付着される。
いくつかの実施形態において、捕捉および/またはbait核酸は、反応性カップリング部分を含む。例えば、反応性カップリング部分は、baitおよび捕捉核酸を共有結合的にカップリングするためのものである。いくつかの実施形態において、bait核酸は、化学結合を使用して捕捉核酸にカップリングされる。標準的な化学ライゲーションまたは「クリック化学」を使用して、bait核酸および捕捉核酸をカップリングすることができる(Gunderson et al.,Genome Res(1998)8(11):1142-1153、Peng et al.,European J Org Chem(2010)(22):4194-4197、El-Sagheeret al.,Proc Natl Acad Sci USA(2011)108(28):11338-11343、El-Sagheer et al.,Org Biomol Chem(2011)9(1):232-235、Sharma et al.,Anal Chem(2012)84(14):6104-6109、Roloff et al.,Bioorg Med Chem(2013)21(12):3458-3464、Litovchick et al.,Artif DNA PNA XNA(2014)5(1):e27896、Roloff et al.,Methods Mol Biol(2014)1050:131-141)。いくつかの実施形態において、bait核酸は、光または光活性化結合(例えば、光架橋)を使用して捕捉核酸にカップリングされる。当業者は、様々な結合部分をbait核酸にカップリングする方法を決定することができる。例えば、bait核酸または核酸-分析物キメラは、光活性部分を含む。いくつかの実施形態において、細胞株は、付着のための特定の部分を産生するように操作され得る。いくつかの実施形態において、光活性ベンゾフェノン部分は、bait核酸に付加される。いくつかの特定の場合では、光活性ベンゾフェノン部分は、アルキン-ベンゾフェノンおよびアジド-オリゴを使用してbait核酸に付着している。いくつかの例では、固体支持体に付着した捕捉核酸は、反応性ソラレン部分を含む。いくつかの実施形態において、分析物は、bait核酸の相補的捕捉核酸へのハイブリダイゼーションによって、相補的捕捉核酸で誘導体化された表面に固定化される。捕捉核酸は、反応性ソラレン部分を含み得、UV光への曝露は、bait核酸および捕捉核酸を共有結合的にカップリングする(図2A~2C)。
一実施形態において、baitおよび捕捉核酸は、核酸ヘアピンを含まない。いくつかの実施形態において、ハイブリダイズしたbaitおよび捕捉核酸は、二本鎖核酸構造を形成する。一実施形態において、bait核酸は、捕捉核酸にハイブリダイズし、核酸-分析物キメラは、固体支持体に直接的または間接的に付着する。
場合によっては、bait核酸を、ライゲーションを使用して捕捉核酸に付着させる。DNAの酵素的ライゲーションでは、bait核酸の3’ヒドロキシルにライゲーションするために、捕捉核酸の5’リン酸塩が必要である。他のいくつかの場合では、捕捉核酸の3’ヒドロキシルにライゲーションするために、bait核酸の5’リン酸塩が必要である。提供される実施形態のうちのいずれかのいくつかでは、付着は、baitまたは捕捉核酸に付着している追加の核酸配列(例えば、バーコード、UMI、スペーサー)へのものであり得る。
一実施形態において、baitまたは捕捉核酸は、スプリント核酸鎖を含み、スプリントは、ハイブリダイゼーションを介してbaitおよび捕捉核酸を架橋し、効率的なライゲーションまたは化学的カップリングを可能にする。いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、スプリント核酸鎖を含む。いくつかの実施形態において、スプリント核酸鎖は、一時的に使用される。いくつかの実施形態において、スプリント核酸鎖は、bait核酸-分析物キメラが、捕捉核酸を介して固体支持体、ビーズに付着またはカップリングされた後に除去される。別の実施形態において、baitまたは捕捉核酸は、核酸ヘアピンを含む(例えば、Riccelli et al.,Nucleic Acids Res.(2001)29(4):996-1004を参照)。核酸ヘアピンは、少なくとも1つの分子内二重鎖が形成され得るように、少なくとも2つの相互に相補的な核酸領域を含む単分子核酸含有構造である(例えば、米国特許公開第5,770,365号を参照)。特定の実施形態において、相互に相補的な核酸領域は、核酸鎖を介して接続される。いくつかの例では、ヘアピンは、一本鎖の核酸を含む。
いくつかの特定の例では、捕捉核酸のヘアピンは、少なくとも2塩基対、少なくとも4塩基対、少なくとも8塩基対、少なくとも16塩基対、少なくとも24塩基対、少なくとも32塩基対、および少なくとも40塩基対の長さを有する少なくとも1つの分子内二重鎖を形成する。当業者は、二重鎖形成の任意の所望の相対的安定性を達成するために、二重鎖領域における塩基対のサイズ、数、および構成を調整することができるであろう。いくつかの実施形態において、分子内二重鎖は、約40塩基対未満、30塩基対未満、または20塩基対未満の長さを含む。いくつかの例では、捕捉核酸のヘアピンは、16塩基対の長さを含む少なくとも1つの分子内二重鎖を形成する。
いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、本明細書において「ループ」または「リンカー」と呼ばれる、相互相補性の領域を接続する領域を含む。好ましい実施形態において、ループは、核酸の鎖または修飾された核酸を含む。いくつかの例では、核酸ループは、2~20ヌクレオチド、例えば3~8ヌクレオチドを含む。他の実施形態において、ループは、核酸ベースではないリンカー領域を含む。例えば、アルキル鎖を含む、ループ領域での使用に好適な様々な非核酸リンカーは、当技術分野で知られている(例えば、Doktycz et al.(1993)Biopolymers 33:1765を参照)。いくつかの実施形態において、ループまたはリンカーのサイズ、組成、および構成は、相互相補性の領域が分子内二重鎖を形成することを可能にするように選択される。場合によっては、ヘアピンは、複数のループを形成することができる。
いくつかの実施形態において、bait核酸のうちの少なくとも1つは、バーコードをさらに含む。いくつかの実施形態において、bait核酸のうちの少なくとも1つは、固有の分子識別子(UMI)をさらに含む。いくつかの実施形態において、捕捉核酸のうちの少なくとも1つは、バーコードをさらに含む。いくつかの実施形態において、捕捉核酸のうちの少なくとも1つは、固有の分子識別子(UMI)をさらに含む。いくつかの実施形態において、バーコードは、UMIを含む。いくつかの実施形態において、バーコードは、サンプルバーコード、画分バーコード、空間バーコード、コンパートメントタグ、またはそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの例では、バーコードおよび/またはUMIは、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、またはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む。
UMIは、各分析物(例えば、高分子、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド)の固有の識別子タグであり得る。UMIは、約3~約40個の塩基、約3~約30個の塩基、約3個~約20個の塩基、または約3個~約10個の塩基、または約3個~約8個の塩基であり得る。いくつかの実施形態において、UMIは、約3の塩基、4個の塩基、5個の塩基、6個の塩基、7個の塩基、8個の塩基、9個の塩基、10個の塩基、11個の塩基、12個の塩基、13個の塩基、14個の塩基、15個の塩基、16個の塩基、17個の塩基、18個の塩基、19個の塩基、20個の塩基、25個の塩基、30個の塩基、35個の塩基、または40個の塩基の長さである。UMIを使用して、分析物の配列を決定するために使用される方法からシーケンシングデータをデコンボリューションし、個々の分析物からの配列リードを識別することができる。いくつかの実施形態において、分析物のライブラリー内で、各分析物は、単一の固有のUMIと関連付けられている。他の実施形態において、分析物は断片化され得、分析物の複数の部分が、同じUMIと関連付けられ得る。いくつかの実施形態において、UMIは、配列分析中にこれらの成分を区別することを容易にするために、スペーサーまたは他のバーコード配列とは異なる塩基配列を有する。
いくつかの実施形態において、1つ以上のバーコードは、bait核酸、捕捉核酸、および/または核酸-分析物共役体に付着される。いくつかの他の実施形態において、1つ以上のバーコードは、固体支持体にカップリングされた核酸-分析物共役体に付着または設置される。いくつかの実施形態において、核酸-分析物キメラは、例えば、固体支持体にカップリングする前に、バーコードなどの核酸タグで標識することができる。いくつかの例では、核酸-分析物キメラは、最初にユニバーサルDNAタグで標識することができる。場合によっては、バーコードは、サンプル、コンパートメント、物理的位置、空間バーコードなどを表す情報を含み得る。例えば、国際特許公開第WO2014/201273号を参照されたい。場合によっては、バーコードまたは他の核酸タグは、酵素的または化学的カップリングステップを通じてタンパク質に付着される。
いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、様々なタイプの識別情報のための1つ以上のバーコード配列を含み得るヘアピンを含む。例えば、捕捉核酸は、ポリペプチドが固定化された支持体(例えば、ビーズ)に関する情報を含むバーコードを含み得る。いくつかの実施形態において、bait核酸は、様々なタイプの識別情報のための1つ以上のバーコード配列を含み得る。例えば、bait核酸は、サンプルバーコードおよび/または対照ペプチドを識別するのに有用なバーコードを含み得る。捕捉核酸および/またはbait核酸は、1つ以上のバーコード配列に加えて、任意選択的なUMI配列を含み得る。
いくつかの実施形態において、分析物を調製するために本明細書で提供される方法は、1つ以上のバーコードをbait核酸に付着させることをさらに含む。いくつかの実施形態において、分析物を調製するために本明細書で提供される方法は、1つ以上のバーコードを捕捉核酸に付着させることをさらに含む。1つ以上のバーコードの付着には、酵素的または化学的方法が含まれる。いくつかの実施形態において、バーコードは、核酸伸長(例えば、PCR伸長)を使用して付着される。いくつかの実施形態において、バーコードは、ライゲーション反応を使用して、baitまたは捕捉核酸に付着される。いくつかの例では、2つ以上のバーコードが、bait核酸に付着される。いくつかの例では、2つ以上のバーコードが、捕捉核酸に付着される。
いくつかの実施形態において、バーコードは、bait核酸の5’末端に付着される。いくつかの実施形態において、バーコードは、bait核酸の3’末端に付着される。いくつかの実施形態において、バーコードは、捕捉核酸の5’末端に付着される。いくつかの実施形態において、バーコードは、捕捉核酸の3’末端に付着される。いくつかの実施形態において、バーコードは、核酸-分析物キメラの5’末端に付着される。いくつかの実施形態において、バーコードは、核酸-分析物キメラの3’末端に付着される。いくつかの実施形態において、バーコードは、固体支持体にカップリングされた核酸-分析物共役体の5’末端に付着される。いくつかの実施形態において、バーコードは、固体支持体にカップリングされた核酸-分析物共役体の3’末端に付着される。いくつかの特定の実施形態において、バーコードの5’末端は、リン酸化されている。
いくつかの実施形態において、本明細書で提供される方法を使用して、分析物がバーコード化されるように分析物が付着したbait核酸とカップリングした固体支持体を調製する。いくつかの実施形態において、固体支持体は、各分析物と関連付けられる複数の核酸とカップリングされ、使用されるバーコードは、様々なバーコード配列を含む。
バーコードは、bait核酸に相補的な核酸配列を含むバーコードテンプレート(BC’)を使用して付加することができる。いくつかの実施形態において、バーコードテンプレートは、DNAであるか、またはDNAを含む。いくつかの実施形態において、バーコードテンプレートは、RNAであるか、またはRNAを含む。いくつかの実施形態において、バーコードをbaitまたは捕捉核酸に付着させるために使用されるバーコードテンプレートは、baitまたは捕捉核酸にハイブリダイズするように構成される。いくつかの実施形態において、バーコードを付着させるための方法は、消化反応をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、バーコードがバーコードテンプレートから転送された後に消化反応が実行される。いくつかの実施形態において、分析物をbait核酸に付着させる前に、バーコードをbait核酸に付着させる。いくつかの実施形態において、分析物をbait核酸に付着させた後に、バーコードをbait核酸に付着させる。いくつかの例では、バーコードの付着は、伸長、プライマー伸長、またはライゲーションを使用して実行することができる。いくつかの実施形態において、新たに設置されたバーコードを有する核酸-分析物キメラは、洗浄され、消化酵素で処理され、および/または熱で処理される。
図3~9は、バーコードをbait核酸、捕捉核酸、核酸-分析物キメラ、または固体支持体にカップリングされた核酸-分析物共役体に付着させるための例示的な方法を示す概略図である。
いくつかの特定の実施形態において、分析物を、bait核酸に付着させる。バーコードテンプレート(BC’)は、核酸-分析物キメラにハイブリダイズする。伸長反応を使用して、バーコード配列を含むようにbait核酸の3’末端を伸長させる。新たに伸長されたバーコードを有する核酸-分析物キメラを、bait核酸(分析物およびバーコードを含む)を固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、固体支持体に近接させる。核酸-分析物キメラを、捕捉核酸およびbait核酸を(例えば、ライゲーションを介して)付着させることによって、固体支持体に共有結合的にカップリングする(図3)。
いくつかの特定の実施形態において、分析物を、bait核酸に付着させる。核酸-分析物キメラを、bait核酸(分析物を含む)を固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、固体支持体に近接させる。核酸-分析物キメラを、捕捉核酸およびbait核酸を(例えば、ライゲーションを介して)付着させることによって、固体支持体に共有結合的にカップリングする。バーコードテンプレート(BC’)を使用して、バーコード配列を含むようにbait核酸の3’末端を伸長させる。消化反応を使用して、固体支持体にカップリングされた核酸-分析物共役体からバーコードテンプレートを放出する(図4)。
いくつかの態様において、バーコードを付着させることは、プライマー伸長を含み得る。いくつかの例では、プライマー伸長は、バーコードがbait核酸上に設置されるように、クレノウ断片(エキソ-)およびテンプレートバーコードを含む反応溶液とともに25℃~37℃でインキュベートすることによって実行される。いくつかの例では、バーコードテンプレートは、dU含有核酸を含む。いくつかの実施形態において、洗浄ステップは、バーコードが設置された後に実行される。いくつかの態様において、捕捉核酸は、バーコードテンプレートに相補的な核酸の配列を含む。場合によっては、baitまたは捕捉核酸は、バーコードテンプレートへのハイブリダイゼーションを可能にするように構成される。いくつかの例では、伸長反応は、固体支持体にカップリングされた核酸-分析物共役体をクレノウ断片(エキソ-)を含む反応溶液とともに25℃~37℃で5分間インキュベートすることによって実行して、bait核酸を伸長してバーコードを設置する。いくつかの実施形態において、伸長によって設置されたバーコードを有する核酸-分析物共役体を洗浄し、USER酵素(New England Biolabs)で処理して、アッセイのための消化された鎖をすべて除去する。
いくつかの特定の実施形態において、分析物を、bait核酸に付着させる。ライゲーション反応を使用して、bait核酸をバーコードに付着させる。バーコードが付着した核酸-分析物キメラを、bait核酸(分析物およびバーコードを含む)を固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、固体支持体に近接させる。核酸-分析物キメラを、捕捉核酸およびbait核酸を(例えば、ライゲーションを介して)付着させることによって、固体支持体に共有結合的にカップリングする。一実施形態において、bait核酸は、スプリント核酸鎖を含み、スプリントは、ハイブリダイゼーションを介してbait核酸およびバーコードを架橋し、効率的なライゲーションまたは化学的カップリングを可能にする。(図5)。
図6および7は、捕捉核酸の3’末端へのバーコードの付着、およびbait核酸を5’捕捉核酸に付着させることによる固体支持体への核酸-分析物キメラのカップリングを示す。いくつかの特定の実施形態において、分析物を、bait核酸に付着させる。核酸-分析物キメラを、bait核酸を固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、固体支持体に近接させる。核酸-分析物キメラを、捕捉核酸の5’末端および3’bait核酸を(例えば、ライゲーションを介して)付着させることによって、固体支持体に共有結合的にカップリングする。バーコードを、(例えば、ライゲーションを介して)捕捉核酸の3’末端に付着させる(図6)。いくつかの実施形態において、核酸-分析物キメラのbait核酸は、固体支持体に付着している捕捉核酸の5’末端に付着しており、捕捉核酸は、バーコード配列を含む(図7)。
いくつかの態様において、バーコードを付着させることは、dUを含む核酸バーコードテンプレートを使用することを含み得る。いくつかの態様において、バーコードを付着させることは、bait核酸、捕捉核酸、または核酸-分析物キメラをUSER酵素で処理することをさらに含み得る。いくつかの態様において、バーコードを付着または設置するために提供される方法は、バーコードが設置された核酸をUSER酵素で処理することを含む。例えば、キメラは、複数のdU、UMI、バーコード、および/またはスペーサー配列を含む核酸バーコードテンプレートにハイブリダイズされる。プライマー伸長を、クレノウ断片(エキソ-)を含む反応において25℃~37℃で実行して、テンプレートから(分析物に付着した)bait核酸にUMI、バーコード、および/またはスペーサーを設置する。得られたdsDNAをUSER酵素(New England Biolabs)で処理してdU部位を消化し、加熱して消化された断片を除去する(図8)。
いくつかの態様において、バーコードを付着させることは、RNAバーコードテンプレートを使用することを含み得る。例えば、逆転写反応を使用して、バーコードをbait核酸に設置することができる。いくつかの態様において、バーコードテンプレートは、UMI、バーコード、および/またはスペーサー配列を含むRNAテンプレートを使用することを含み得る。例えば、逆転写酵素(RNase H-)を含む反応において逆転写を実行して、UMI、バーコード、および/またはスペーサー配列をbait核酸に設置する。場合によっては、逆転写酵素との反応を熱で処理して、逆転写酵素を不活性化することができる。場合によっては、得られたRNA/DNAハイブリッドを、RNase AおよびT1カクテル(Thermo Fisher)およびRNase Hで処理して、RNAバーコードテンプレートを消化する(図9)。いくつかの実施形態において、次いで、新たに設置されたバーコードを有する核酸-分析物キメラを、bait核酸を(分析物およびバーコードとともに)固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、固体支持体に近接させる。核酸-分析物キメラを、捕捉核酸およびbait核酸を(例えば、ライゲーションを介して)付着させることによって、固体支持体に共有結合的にカップリングする。
bait核酸および/または捕捉核酸は、他の機能的構成要素、例えば、ユニバーサルプライミング部位、別の核酸部分に付着したスペーサー配列に相補的なスペーサー配列、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、下流のシーケンシングステップで使用するためのアダプター配列(例えば、次世代シーケンシングプラットフォームのためにフローセル表面上の相補的オリゴヌクレオチドにアニーリングするフローセルアダプター配列)を含む。特定の実施形態において、ユニバーサルDNA配列は、ユニバーサルプライミング配列である。標識タンパク質上のユニバーサル配列が(例えば、ビーズに結合された)baitまたは捕捉核酸の相補的配列にハイブリダイゼーションすると、アニーリングされたユニバーサル配列は、プライマー伸長を介して伸長され得る。いくつかの実施形態において、ユニバーサルプライミング部位は、増幅、シーケンシング、またはその両方のためのプライミング部位を含む。いくつかの実施形態において、ユニバーサルリバースプライミング部位は、Illumina P7プライマー(5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGAT-3’-配列番号2)またはIllumina P5プライマー(5’-AATGATACGGCGACCACCGA-3’-配列番号1)である。いくつかの実施形態において、使用されるユニバーサルプライミング部位は、配列5’-ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT-3’(配列番号32)および5’-GACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCT-3’(配列番号33)を含む。
いくつかの実施形態において、下流シーケンシングステップは、記録タグ核酸の一端または両端に対するアダプターを使用し得る。シーケンシングは、市販のシーケンシング機器のうちのいずれかによって、または任意の既知の方法によって達成することができる。いくつかの例では、捕捉核酸は、インデックス配列、アダプター配列、表面に付着したシーケンシングプラットフォームオリゴヌクレオチドに特異的に結合する核酸ドメイン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一例では、アダプターは、捕捉核酸に含まれ、Illuminaシーケンシングマシンで使用されるように設計されている。目的の配列プラットフォームとしては、Illumina(登録商標)のHiSeq(商標)、MiSeq(商標)、およびGenome Analyzer(商標)シーケンシングシステム;Ion Torrent(商標)のIon PGM(商標)およびIon Proton(商標)シーケンシングシステム;Pacific BiosciencesのPACBIO RS IIシーケンシングシステム、Life Technologies(商標)のSOLidシーケンシングシステム、Rocheの454 GS FLX+およびGS Juniorシーケンシングシステム、または任意の他のシーケンシングプラットフォームが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、bait核酸は、その5’末端および/または3’末端にスペーサーポリマーを含む。いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、その5’末端および/または3’末端にスペーサーポリマーを含む。スペーサー配列は、いくつかの例では、bait核酸の3’末端にある。スペーサー配列は、いくつかの例では、bait核酸の5’末端にある。いくつかの実施形態において、スペーサー配列は、baitまたは捕捉核酸へのポリメラーゼ伸長を使用して、核酸情報の転送を可能にするように構成される。いくつかの実施形態において、スペーサー配列は、固体支持体にカップリングされた核酸-分析物共役体へのポリメラーゼ伸長を使用して、核酸情報の転送を可能にするように構成される。
いくつかの実施形態において、スペーサーポリマーは、少なくとも1ヌクレオチド、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチド、少なくとも6ヌクレオチド、少なくとも7ヌクレオチド、少なくとも8ヌクレオチド、少なくとも9ヌクレオチド、少なくとも10ヌクレオチド、少なくとも15ヌクレオチド、または少なくとも20ヌクレオチド以上を含む。スペーサーポリマーは、任意の好適な核酸、例えば、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子;非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含み得る。
いくつかの特定の実施形態において、bait核酸は、その5’または3’末端に、PCR反応のためのユニバーサルプライマー部位、UMI、サンプルバーコード、およびスペーサー(ユニバーサル配列)をさらに含む。いくつかの特定の実施形態において、捕捉核酸は、その5’または3’末端に、スペーサー(ユニバーサル配列)、サンプルバーコード、UMI、およびPCR反応のためのユニバーサルプライマー部位をさらに含む。いくつかの態様において、核酸成分の順序は、様々な方法で組み合わせることができる。いくつかの好ましい実施形態において、スペーサー配列は、ポリメラーゼ伸長を使用して、分析物と関連付けられる核酸にコーディングタグ情報を転送する実施形態において、好ましくは、結合剤からの識別情報が転送される核酸の3’末端にある。
固体支持体は、ビーズ、マイクロビーズ、アレイ、ガラス表面、シリコン表面、プラスチック表面、フィルター、膜、PTFE膜、ナイロン、シリコンウェーハチップ、フローセル、フロースルーチップ、シグナル変換電子機器を含めたバイオチップ、マイクロタイターウェル、ELISAプレート、回転干渉計ディスク、ニトロセルロース膜、ニトロセルロースベースのポリマー表面、ナノ粒子、またはミクロスフェアを含むが、これらに限定されない任意の支持体表面であり得る。固体支持体の材料としては、アクリルアミド、アガロース、セルロース、デキストラン、ニトロセルロース、ガラス、金、石英、ポリスチレン、ポリエチレン酢酸ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリエチレンオキシド、ポリシリケート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール(PVA)、テフロン(登録商標)、フルオロカーボン、ナイロン、シリコンゴム、シリカ、ポリ無水物、ポリグリコール酸、ポリ塩化ビニル、ポリ乳酸、ポリオルトエステル、官能化シラン、ポリプロピルフメレート、コラーゲン、グリコサミノグリカン、ポリアミノ酸、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、固体支持体は、ビーズ、例えば、ポリスチレンビーズ、ポリマービーズ、ポリアクリレートビーズ、アガロースビーズ、セルロースビーズ、デキストランビーズ、アクリルアミドビーズ、固体コアビーズ、多孔質ビーズ、常磁性ビーズ、ガラスビーズ、シリカベースのビーズ、もしくは制御された多孔質ビーズ、またはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、誘導体化されるか、または部分(例えば、反応性カップリング部分)を含み、固体支持体への結合を可能にする。いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、bait核酸への結合を可能にする部分(例えば、反応性カップリング部分)を含む。いくつかの他の実施形態において、bait核酸は、誘導体化されるか、または部分(例えば、反応性カップリング部分)を含み、固体支持体への結合を可能にする。固体支持体に結合するための核酸を誘導体化する方法およびそれを達成するための試薬は、当技術分野で知られている。この目的のために、好ましくは迅速かつ実質的に不可逆的である任意の反応を使用して、核酸を固体支持体に付着させることができる。捕捉核酸は、共有結合または非共有結合を介して固体支持体に結合することができる。好ましい実施形態において、捕捉核酸は、ビオチンに共有結合して、ビオチン化共役体を形成する。次いで、ビオチン化共役体は、例えば、アビジンまたはストレプトアビジンで誘導体化された固体の不溶性支持体に結合することによって、固体表面に結合される。捕捉核酸は、ループ領域に修飾された核酸を組み込むことによって、固体支持体に結合するために誘導体化することができる。他の実施形態において、捕捉部分は、ループ領域以外の領域で誘導体化される。
例示的な反応としては、トリアゾールを形成するためのアジドおよびアルキンの銅触媒反応(Huisgen 1,3-双極子環付加)、株促進型アジドアルキン環付加(SPAAC)、ジエンおよびジエノフィルの反応(ディールス・アルダー)、株促進型アルキン-ニトロン環付加、歪みアルケンとアジド、テトラジン、またはテトラゾールとの反応、アルケンおよびアジド[3+2]環付加、アルケンおよびテトラジン逆電子要求ディールス・アルダー(IEDDA)反応(例えば、m-テトラジン(mTet)またはフェニルテトラジン(pTet)およびトランス-シクロオクテン(TCO)、もしくはpTetおよびアルケン)、アルケンおよびテトラゾール光化学反応、アジドおよびホスフィンのシュタウディンガーライゲーション、ならびに求電子性原子に対する求核攻撃による脱離基の置換などの様々な置換反応(Horisawa 2014、Knall,Hollauf et al.2014)が挙げられる。例示的な置換反応には、アミンと、活性化エステル、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、イソシアネート、イソチオシアネート、アルデヒド、エポキシドなどとの反応が含まれる。
いくつかの実施形態において、iEDDAクリック化学は、迅速であり、かつ、低入力濃度で高収率を実現するという理由で、ポリペプチドを固体支持体に固定化するために使用される。別の実施形態において、m-テトラジンは結合安定性が改善されているので、テトラジンではなくm-テトラジンがiEDDAクリック化学反応において使用される。別の実施形態において、フェニルテトラジン(pTet)は、iEDDAクリック化学反応において使用される。
いくつかの実施形態において、複数の捕捉核酸が、固体支持体にカップリングされる。場合によっては、捕捉核酸上のbait核酸に相補的な配列領域は、複数の捕捉核酸間で同じである。場合によっては、様々な分析物に付着したbait核酸は、捕捉核酸と同じ相補的配列を含む。
いくつかの実施形態において、固体支持体の表面は、不動態化(ブロック)されている。「不動態化された」表面とは、材料の外層で処理された表面を指す。表面を不動態化する方法としては、蛍光単一分子分析の文献からの標準方法が挙げられ、ポリマー様ポリエチレングリコール(PEG)(Pan et al.,2015,Phys.Biol.12:045006)、ポリシロキサン(例えば、Pluronic F-127)、星型ポリマー(例えば、星型PEG)(Groll et al.,2010,Methods Enzymol.472:1-18)、疎水性ジクロロジメチルシラン(DDS)+自己組織化Tween(登録商標)-20(Hua et al.,2014,Nat.Methods 11:1233-1236)、ダイアモンド様炭素(DLC)、DLC+PEG(Stavis et al.,2011,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 108:983-988)、および両性イオン部分(例えば、米国特許出願公開第US2006/0183863号)で表面を不動態化することを含む。共有表面修飾に加えて、Tween(登録商標)-20のような界面活性剤、溶液中のポリシロキサン(Pluronicシリーズ)、ポリビニルアルコール(PVA)、ならびにBSAおよびカゼインのようなタンパク質を含む、多くの不動態化剤を用いることもできる。あるいは、分析物(例えば、タンパク質、ポリペプチド、またはペプチド)の密度は、タンパク質、ポリペプチド、またはペプチドを固体基質に固定化するときに競合物質または「ダミー」反応性分子をスパイクすることによって、固体基質の表面上またはその体積内で滴定することができる。いくつかの実施形態において、様々な分子量のPEGはまた、約300Da~50kDa以上の分子量への不動態化のために使用され得る。
複数の核酸-分析物キメラが同じ固体支持体上に固定化される特定の実施形態において、核酸-分析物キメラは、分析物を評価するために使用される分析方法に対応するために適切に離間させることができる。例えば、分析物を評価およびシーケンシングするための核酸ベースの方法を実行することを可能にするために最適に、核酸-分析物キメラを離間させることが有利であり得る。いくつかの実施形態において、分析物を評価およびシーケンシングするための方法は、分析物に結合する結合剤を含み、結合剤は、分析物に付着した核酸(例えば、baitまたは捕捉核酸)に転送される情報を有するコーディングタグを含む。場合によっては、1つの分析物に結合した結合剤のコーディングタグからの情報転送が、隣接する分析物に到達することがある。
固体支持体上の分析物(例えば、タンパク質、ポリペプチド、もしくはペプチド間隔)または核酸-分析物キメラ間隔を制御するために、官能性カップリング基(例えば、TCO)の密度を基質表面上で滴定することができる。いくつかの実施形態において、隣接してカップリングされた分析物または核酸-分析物キメラは、約50nm~約500nm、または約50nm~約400nm、または約50nm~約300nm、または約50nm~約200nm、または約50nm~約100nmの平均距離で、固体支持体の表面上または体積内(例えば、多孔質支持体)で互いに離間している。いくつかの実施形態において、隣接してカップリングされた分析物または核酸-分析物キメラは、少なくとも50nm、少なくとも60nm、少なくとも70nm、少なくとも80nm、少なくとも90nm、少なくとも100nm、少なくとも150nm、少なくとも200nm、少なくとも250nm、少なくとも300nm、少なくとも350nm、少なくとも400nm、少なくとも450nm、または少なくとも500nmの平均距離で、固体支持体の表面上で互いに離間している。いくつかの実施形態において、隣接してカップリングされた分析物または核酸-分析物キメラは、少なくとも50nmの平均距離で、固体支持体の表面上で互いに離間している。いくつかの実施形態において、隣接してカップリングされた分析物または核酸-分析物キメラは、経験的に、分子間事象対分子内事象(例えば、情報の転送)の相対頻度が、<1:10、<1:100、<1:1,000、または<1:10,000であるように、固体支持体の表面上または体積内で互いに離間している。
いくつかの実施形態において、複数の核酸-分析物キメラは、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~100nm、約50~250nm、約50~500nm、約50~750nm、約50~1000nm、約50~1500nm、約50~2000nm、約100~250nm、約100~500nm、約200~500nm、約300~500nm、約100~1000nm、約500~600nm、約500~700nm、約500~800nm、約500~900nm、約500~1000nm、約500~2000nm、約500~5000nm、約1000~5000nm、または約3000~5000nmの範囲の平均距離で互いに離間するように、固体支持体上でカップリングされる。
いくつかの実施形態において、固体支持体上の分析物の間隔は、固体支持体上の捕捉核酸の濃度および/または数を制御することによって達成される。いくつかの実施形態において、任意の隣接してカップリングされた捕捉核酸は、約50nm~約500nm、または約50nm~約400nm、または約50nm~約300nm、または約50nm~約200nm、または約50nm~約100nmの距離で、固体支持体の表面上または体積内(例えば、多孔質支持体)で互いに離間している。いくつかの実施形態において、任意の隣接してカップリングされた捕捉核酸は、少なくとも50nm、少なくとも60nm、少なくとも70nm、少なくとも80nm、少なくとも90nm、少なくとも100nm、少なくとも150nm、少なくとも200nm、少なくとも250nm、少なくとも300nm、少なくとも350nm、少なくとも400nm、少なくとも450nm、または少なくとも500nmの平均距離で、固体支持体の表面上で互いに離間している。いくつかの実施形態において、任意の隣接してカップリングされた捕捉核酸は、少なくとも50nmの平均距離で、固体支持体の表面上で互いに離間している。いくつかの実施形態において、任意の隣接してカップリングされた捕捉核酸は、経験的に、分子間事象対分子内事象(例えば、情報の転送)の相対頻度が、<1:10、<1:100、<1:1,000、または<1:10,000であるように、固体支持体の表面上または体積内で互いに離間している。
好適な間隔頻度は、機能的アッセイを使用して経験的に決定することができ、希釈することによって、および/または基質表面の付着部位をめぐって競合する「ダミー」スペーサー分子をスパイクすることによって達成することができる。例えば、PEG-5000(分子量:約5000)は、基質表面(例えば、ビーズ表面)上のペプチド間の隙間をブロックするために使用される。さらに、ペプチドは、PEG-5000分子にも付着した官能性部分にカップリングする。いくつかの実施形態において、官能性部分は、アルデヒド、アジド/アルキン、またはマレミド/チオール、またはエポキシド/求核試薬、または逆電子要求ディールス・アルダー(iEDDA)基、またはシュタウディンガー反応のための部分である。いくつかの実施形態において、官能性部分は、アルデヒド基である。
好ましい実施形態において、これは、NHS-PEG-5000-TCO+NHS-PEG-5000-メチルの混合物をアミン誘導体化ビーズにカップリングすることによって達成される。2つのPEG間の化学量論比(TCO対メチル)を滴定して、基質表面に好適な密度の機能的カップリング部分(TCO基)を生成する。メチルPEGはカップリングに対して不活性である。TCO基間の有効な間隔は、表面のTCO基の密度を測定することで計算することができる。特定の実施形態において、固体表面上のカップリング部分(例えば、TCO)間の平均間隔は、少なくとも50nm、少なくとも100nm、少なくとも250nm、または少なくとも500nmである。ビーズのPEG5000-TCO/メチル誘導体化後、表面の過剰なNH基を反応性無水物(コハク酸無水物またはコハク酸無水物など)でクエンチする。
いくつかの実施形態において、間隔は、基質表面上の利用可能な付着分子の比率を滴定することによって達成される。いくつかの例では、基質表面(例えば、ビーズ表面)は、活性化剤(例えば、活性化剤はEDCおよびスルホ-NHSである)で処理されるカルボキシル基(COOH)で官能化される。いくつかの例では、基質表面(例えば、ビーズ表面)は、NHS部分を含む。いくつかの実施形態において、mPEG-NHおよびNH-PEG-mTetの混合物を、活性化されたビーズに付加する(nは、任意の数、例えば、n=1~n=100以上の任意の数である)。一例では、mPEG-NH(カップリングに利用可能でない)とNH-PEG-mTet(カップリングに利用可能)との間の比率を滴定して、分析物を基質表面上に付着させるために利用可能な適切な密度の官能性部分を生成する。特定の実施形態において、固体表面上のカップリング部分(例えば、NH-PEG-mTet)間の平均間隔は、少なくとも50nm、少なくとも100nm、少なくとも250nm、または少なくとも500nmである。いくつかの特定の実施形態において、NH-PEG-mTetとmPEG-NHとの比率は、約1:1000もしくは1:1000超、約1:10,000もしくは1:10,000超、約1:100,000もしくは1:100,000超、または約1:1,000,000もしくは1:1,000,000超である。いくつかのさらなる実施形態において、捕捉核酸は、NH-PEG-mTetに付着する。
いくつかの実施形態において、固体支持体上の分析物の間隔は、固体支持体上の利用可能な捕捉核酸の濃度および/または数を制御することによって達成される。いくつかの実施形態において、固体支持体上の分析物の間隔は、固体支持体上の利用可能なCOOHまたは他の官能基の濃度および/または数を制御することによって達成される。いくつかの特定の例では、分析物に付着していないbait核酸に結合することによって、捕捉核酸を利用不可能にすることができる。場合によっては、利用可能な捕捉核酸と利用不可能な捕捉核酸の比率が滴定され、決定される。
II.タンパク質分析アッセイにおける調製または処理された分析物の例示的な使用
本明細書で提供されるのは、分析物を処理し、分析に適合性のある形式で分析物を固定化する方法である。例えば、固体支持体上に固定化された調製された分析物は、分解ベースのポリペプチドシーケンシングアッセイと適合性のある形式である。場合によっては、支持体にカップリングされた核酸-分析物共役体の形式が、他の高分子の付加に利用可能である。付加された高分子は、分析物(またはその一部)の配列に関する情報を含み得る。いくつかの例では、付加される高分子は、baitまたは捕捉核酸に付加される核酸である。いくつかの特定の実施形態において、この目的のために、固体支持体にカップリングされた核酸-分析物共役体の核酸成分は、情報を保持、コピー、または保存することができる。
いくつかの実施形態において、分析方法は、分析物(例えば、ポリペプチドまたはペプチド)の少なくとも一部の配列を決定するためのものである。場合によっては、この分析方法は、国際特許公開第WO2017/192633号、同第WO2019/089836号、同第WO2019/089846号、および同第WO2019/089851号に記載される方法のうちのいずれかを実行することを含み得る。場合によっては、ポリペプチドの配列は、ポリペプチド配列を表す伸長核酸配列、例えば、baitまたは捕捉核酸(またはそれに付着した任意の追加のバーコードもしくはタグ)上の伸長核酸の構築によって分析される。場合によっては、分析物を処理するための本明細書で提供される方法は、ProteoCodeアッセイに適用するか、またはProteoCodeアッセイと組み合わせて使用することができる。
いくつかの実施形態において、成分(核酸および分析物)は、付着または固定化されたままであり、様々な化学的および/または酵素的反応を含むタンパク質分析アッセイにおける使用に利用可能であることが望ましい。いくつかの実施形態において、アッセイは、化学試薬および/または酵素による複数のサイクルおよび処理を伴い得る。
いくつかの実施形態において、分析物を処理するために本明細書で提供される方法は、分析物を、分析物に結合することができる結合剤と接触させることと(結合剤は、結合剤に関する識別情報を有するコーディングタグを含む)、コーディングタグの識別情報をbait核酸または捕捉核酸に転送することと、をさらに含む。いくつかの実施形態において、識別情報のbaitまたは捕捉核酸への転送は、伸長核酸を形成する。この伸長核酸はまた、ビーズに(例えば、間接的に)付着され得る。場合によっては、この方法は、分析物を、分析物に結合することができる追加の結合剤と接触させるステップと(追加の結合剤は、追加の結合剤に関する識別情報を有するコーディングタグを含む)、追加の結合剤に関するコーディングタグの識別情報を、bait核酸もしくは捕捉核酸(またはその伸長)に転送し、それを1回以上繰り返すステップと、をさらに含む。いくつかの例では、コーディングタグの識別情報の、bait核酸または捕捉核酸への転送は、リガーゼ(例えば、DNAリガーゼ)によって媒介される。いくつかの例では、コーディングタグの識別情報の、bait核酸または捕捉核酸への転送は、ポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼ)によって媒介される。いくつかの例では、コーディングタグの識別情報の、bait核酸または捕捉核酸への転送は、化学ライゲーションによって媒介される。
A.アミノ酸認識、情報転送、およびアミノ酸除去の循環ラウンドによるポリペプチドの特徴付け
ポリペプチド分析物の分析の例示的なワークフローでは、ポリペプチドの処理および分析は、以下のとおりである:タンパク質分解消化物からのポリペプチドの大きな集合(例えば、5000万~10億個またはそれ以上)を、bait核酸に付着させて核酸-分析物キメラを形成し、この核酸-分析物キメラを、単一分子シーケンシング基質(例えば、ビーズ)上に適切な分子内間隔でランダムに固定化する。ビーズへのペプチド分析物の固定化は、セクションIに記載されている方法のうちのいずれかを使用して実行される。周期的に、各ペプチド分析物の末端アミノ酸(例えば、N末端アミノ酸)が標識される(例えば、PTC、修飾されたPTC、Cbz、DNP、SNP、アセチル、グアニジニル、二複素環式メタンイミン)。場合によっては、末端アミノ酸の標識を後のステップとして実行することができる。各固定化されたペプチドのN末端アミノ酸(または標識されたN末端アミノ酸、例えば、PITC-NTAA、Cbz-NTAA、DNP-NTAA、SNP-NTAA、アセチル-NTAA、グアニジニル化-NTAA、二複素環式メタンイミンで修飾されたNTAA)を、コーディングタグに付着した同族のNTAA結合剤によって結合し、結合したNTAA結合剤と関連付けられたコーディングタグからの識別情報を、固定化したペプチド分析物と関連付けられたbaitまたは捕捉核酸に転送し、それによってコーディングタグからの情報を含む伸長核酸を生成する。いくつかの実施形態において、1つ以上の結合剤は、ポリペプチドから除去または放出される。標識されたNTAAは、酵素的または化学的に除去される。標識、結合剤との接触、識別情報の転送、および末端アミノ酸の除去のうちの1つ以上のサイクルを実行することができる。
本明細書に記載されるように、コーディングタグからの識別情報が転送される核酸は、bait核酸、捕捉核酸、またはそれらの一部であり得る。いくつかの実施形態において、コーディングタグからの識別情報は、baitまたは捕捉核酸に付着したバーコードまたは他の核酸成分に転送される。いくつかの実施形態において、コーディングタグからの識別情報は、baitまたは捕捉核酸の一部であるbaitまたは捕捉核酸上の伸長核酸に転送される。いくつかの実施形態において、bait核酸または捕捉核酸(任意の追加のバーコードもしくはそれに付着した他の核酸成分を含む)、あるいはその一部は、「記録タグ」として機能し得る。「記録タグ」または記録タグとして使用するための核酸配列を含むbaitまたは捕捉核酸の部分は、部分、例えば、化学カップリング部分、核酸分子、ポリヌクレオチド配列、またはシーケンシング可能なポリマー分子を指すか、またはそれらであり得(例えば、Niu et al.,2013,Nat.Chem.5:282-292、Roy et al.,2015,Nat.Commun.6:7237、Lutz,2015,Macromolecules 48:4759-4767を参照、これらの各々は、参照によりその全体が組み込まれる)、そこにコーディングタグの識別情報が転送され得る。記録タグは、DNA、RNA、もしくはPNA、gPNA、GNA、HNA、BNA、XNA、TNAを含むポリヌクレオチド類似体、またはそれらの組み合わせを含み得る。コーディングタグの識別情報は、他の核酸成分も含むbaitまたは捕捉核酸に転送され得る。識別情報は、同一性、サンプル、画分、パーティション、空間位置、相互作用する隣接分子、サイクル数などに関する情報など、分子を特徴付ける任意の情報を含むことができる。さらに、UMI情報の存在を識別情報として分類することもできる。特定の実施形態において、結合剤がポリペプチドに結合した後、結合剤に連結されたコーディングタグからの情報を、結合剤がポリペプチドに結合している間に、ポリペプチドと関連付けられたbaitもしくは捕捉核酸(またはその部分)に転送することができる。他の実施形態において、結合剤がポリペプチドに結合した後、ポリペプチドと関連付けられた記録タグからの情報を、結合剤がポリペプチドに結合している間に、結合剤に連結されたコーディングタグに転送することができる。いくつかの実施形態において、コーディングタグの識別情報は、ポリメラーゼ伸長がコーディングタグ情報を転送するために使用される実施形態において、baitまたは捕捉核酸の3’末端に転送される。
結合剤と関連付けられたコーディングタグは、その関連付けられた結合剤に関する識別情報を含む、任意の好適な長さを有するポリヌクレオチド、例えば、2~100(2および100を含む)の任意の整数を含む、約2塩基~約100塩基の核酸分子であるか、またはそれを含む。「コーディングタグ」は、「シーケンシング可能なポリマー」から作製することもできる(例えば、Niu et al.,2013,Nat.Chem.5:282-292、Roy et al.,2015,Nat.Commun.6:7237、Lutz 2015,Macromolecules 48:4759-4767を参照。これらの各々は参照により組み込まれる)。コーディングタグは、任意選択的に、片側に1つのスペーサーが隣接するか、任意選択的に、両側にスペーサーが隣接する、エンコーダー配列、または識別情報を有する配列を含み得る。コーディングタグはまた、任意選択的なUMIおよび/または任意の結合サイクル固有のバーコードで構成され得る。コーディングタグは、一本鎖または二本鎖であり得る。二本鎖コーディングタグは、平滑末端、突出末端、またはその両方を含み得る。コーディングタグは、結合剤に直接付着しているコーディングタグ、結合剤に直接付着しているコーディングタグにハイブリダイズした相補配列(例えば、二本鎖コーディングタグの場合)、またはbaitもしくは捕捉核酸上の伸長核酸に存在するコーディングタグ情報を指す場合がある。特定の実施形態において、コーディングタグは、結合サイクル固有のスペーサーまたはバーコード、固有の分子識別子、ユニバーサルプライミング部位、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含み得る。
いくつかの実施形態において、分解によるペプチドまたはポリペプチドシーケンシングアッセイのプロセスにおけるステップの順序は、逆にするか、または様々な順序で実行することができる。例えば、いくつかの実施形態において、末端アミノ酸標識は、ポリペプチドを結合剤に結合する前および/または後に実施することができる。
いくつかの実施形態において、コーディングタグからの識別情報は、結合剤によって結合された分析物上のアミノ酸の同一性に関する情報を含む。
いくつかの例では、1つ以上の結合剤からの情報を含む最終的な伸長核酸(それに付着した任意の追加のバーコードを含むbaitもしくは捕捉核酸)は、下流増幅ならびに/またはDNAシーケンシングを容易にするために、任意選択的に配列(例えば、アダプター配列および/もしくはユニバーサルプライミング部位)に隣接する。フォワードユニバーサルプライミング部位(例えば、IlluminaのP5-S1配列)は、baitまたは捕捉核酸の元の設計の一部であり得、リバースユニバーサルプライミング部位(例えば、IlluminaのP7-S2’配列)は、核酸の伸長における最終ステップとして追加することができる。いくつかの実施形態において、使用されるユニバーサルプライミング部位は、配列番号1、2、32、および33に記載される配列のうちのいずれかを含む。いくつかの実施形態において、フォワードおよびリバースプライミング部位の追加は、結合剤とは独立して行うことができる。
本明細書に記載される方法では、結合剤がポリペプチド分析物に結合すると、その連結されたコーディングタグの識別情報が、ポリペプチド分析物と関連付けられた核酸に転送され、それによって伸長核酸が生成される。ポリペプチド分析物と関連付けられた核酸は、セクションIに記載されるように、bait核酸または捕捉核酸であり得る。いくつかの実施形態において、bait核酸または捕捉核酸は、バーコードおよび/または他の核酸成分をさらに含む。特定の実施形態において、結合剤のコーディングタグからの識別情報は、bait核酸もしくは捕捉核酸に転送されるか、またはそれに付着した任意の既存のバーコード(もしくは他の核酸成分)に追加される。分析物と関連付けられた核酸へのコーディングタグの識別情報の転送は、伸長またはライゲーションを使用して実行することができる。いくつかの実施形態において、スペーサーは、捕捉またはbait核酸の末端に付加され、スペーサーは、識別情報の転送を容易にするために、コーディングタグ上の配列とハイブリダイズすることができる配列を含む。
記録タグとして使用されるように構成されたbaitもしくは捕捉核酸、またはその一部は、部分、例えば、化学カップリング部分、核酸分子、またはシーケンシング可能なポリマー分子であり得(例えば、Niu et al.,2013,Nat.Chem.5:282-292、Roy et al.,2015,Nat.Commun.6:7237、Lutz,2015,Macromolecules 48:4759-4767を参照、これらの各々は、参照によりその全体が組み込まれる)、そこにコーディングタグの識別情報が転送され得るか、またはそこから記録タグと関連付けられた高分子に関する識別情報(例えば、UMI情報)がコーディングタグに転送され得る。特定の実施形態において、結合剤がポリペプチドに結合した後、結合剤に連結したコーディングタグからの情報を、結合剤がポリペプチドに結合している間に、ポリペプチドと関連付けられた核酸に転送することができる。
コーディングタグからの識別情報を有する分析物と関連付けられた伸長核酸は、実行される各結合サイクルを表す結合剤のコーディングタグからの情報を含み得る。しかしながら、場合によっては、伸長核酸はまた、例えば、結合剤がポリペプチド分析物に結合することができない場合、コーディングタグが欠落しているか、損傷しているか、または欠陥があるために、プライマー伸長反応が失敗したために、「欠落した」結合サイクルを経験する場合がある。結合事象が発生した場合でも、例えば、コーディングタグが損傷しているか、欠陥があるため、プライマー伸長反応においてエラーが発生したため、コーディングタグからの情報の転送が不完全であるか、または100%未満の精度であり得る)。したがって、伸長核酸は、その関連付けられたポリペプチドで発生した結合事象の100%、または最大95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、65%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、もしくはその任意の部分範囲を表し得る。さらに、伸長核酸に存在するコーディングタグ情報は、対応するコーディングタグに対して少なくとも30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%の同一性を有し得る。
特定の実施形態において、固定化されたペプチド分析物と関連付けられたbaitまたは捕捉核酸上の伸長核酸は、複数の連続する結合事象を表す複数のコーディングタグからの情報を含み得る。これらの実施形態において、固定化されたペプチド分析物と関連付けられたbaitまたは捕捉核酸上の単一の連結された伸長核酸は、単一のポリペプチドを代表することができる。本明細書で言及されるように、固定化されたペプチド分析物と関連付けられたbaitまたは捕捉核酸へのコーディングタグ情報の転送はまた、複数の連続する結合事象を含む方法で起こるように、baitまたは捕捉核酸上の伸長核酸への転送を含む。
特定の実施形態において、結合事象情報は、コーディングタグから固定化されたペプチドと関連付けられたbaitまたは捕捉核酸に周期的に転送される。交差反応性結合事象は、2つ以上の独立した結合事象を識別する少なくとも2つの異なるコーディングタグが同じクラスの結合剤(特定のタンパク質と同族)にマッピングされることを要求することにより、シーケンシング後に情報から(informatically)除外することができる。コーディングタグには、1つ以上のスペーサー配列に加えて、任意選択的なUMI配列を含めることができる。ユニバーサルプライミング配列はまた、増幅およびNGSシーケンシングのために固定化されたペプチド分析物と関連付けられたbaitまたは捕捉核酸上の伸長核酸に含まれ得る。
特定の結合剤と関連付けられたコーディングタグ情報は、様々な方法を使用して転送され得る。特定の実施形態において、コーディングタグの情報は、プライマー伸長を介して、固定化されたペプチド分析物と関連付けられたbaitまたは捕捉核酸上の核酸に転送される(Chan et al.,2015,Curr Opin Chem Biol.26:55-61)。baitもしくは捕捉核酸の3’末端のスペーサー配列またはbaitもしくは捕捉核酸に付着した核酸は、コーディングタグの3’末端の相補的スペーサー配列とアニーリングし、ポリメラーゼ(例えば、鎖-置換ポリメラーゼ)は、アニーリングされたコーディングタグをテンプレートとして使用して、baitまたは捕捉核酸上の核酸配列を伸長する。いくつかの実施形態において、コーディングタグエンコーダー配列および5’スペーサーに相補的なオリゴヌクレオチドをコーディングタグに事前にアニーリングして、伸長核酸に存在する内部エンコーダーおよびスペーサー配列へのコーディングタグのハイブリダイゼーションを防ぐことができる。依然として一本鎖の状態であるコーディングタグ上の3’末端スペーサーは、好ましくは、baitまたは捕捉核酸(または任意のバーコードもしくは他の核酸成分)上の末端3’スペーサーに結合する。他の実施形態において、固定化されたペプチド分析物と関連付けられたbaitまたは捕捉核酸上の発生期の核酸を、一本鎖結合タンパク質でコーティングして、内部部位へのコーディングタグのアニーリングを防ぐことができる。あるいは、発生期の核酸を、RecA(またはuvsXなどの関連する相同体)でコーティングして、完全に二本鎖のコーディングタグへの3’末端の侵入を促進することもできる(Bell et al.,2012,Nature 491:274-278)。この構成は、二本鎖コーディングタグが、固定化されたペプチド分析物と関連付けられたbaitまたは捕捉核酸上の内部核酸要素と相互作用するのを防ぐが、伸長核酸のRecAでコーティングされた3’テールによる鎖侵入の影響を受けやすくなる(Bell,et al.,2015,Elife 4:e08646)。一本鎖結合タンパク質の存在は、鎖置換反応を促進する可能性がある。
いくつかの実施形態において、プライマー伸長のために使用されるDNAポリメラーゼは、鎖置換活性を有し、3’-5エキソヌクレアーゼ活性が制限されるか、または欠如する。このようなポリメラーゼの多くの例のいくつかには、クレノウエキソ-(DNA Pol1のクレノウ断片)、T4 DNAポリメラーゼエキソ-、T7 DNAポリメラーゼエキソ(Sequenase 2.0)、Pfuエキソ-、Ventエキソ-、Deep Ventエキソ-、Bst DNAポリメラーゼ大断片エキソ-、Bca Pol、9°N Pol、およびPhi29 Polエキソ-が含まれる。好ましい実施形態において、DNAポリメラーゼは、室温および45℃までで活性である。別の実施形態において、好熱性ポリメラーゼの「ウォームスタート」バージョンは、ポリメラーゼが活性化され、約40℃~50℃で使用されるように採用される。例示的なウォームスタートポリメラーゼは、Bst 2.0 Warm Start DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)である。
鎖置換複製に有用な添加剤には、E.coliのSSBタンパク質、ファージT4遺伝子32産物、ファージT7遺伝子2.5タンパク質、ファージPf3 SSB、複製タンパク質A RPA32およびRPA14サブユニット(Wold,1997)などの、細菌、ウイルス、または真核生物由来の多数の一本鎖DNA結合タンパク質(SSBタンパク質)のうちのいずれか;アデノウイルスDNA結合タンパク質、単純ヘルペスタンパク質ICP8、BMRF1ポリメラーゼアクセサリーサブユニット、ヘルペスウイルスUL29 SSB様タンパク質などの、他のDNA結合タンパク質;ファージT7ヘリカーゼ/プリマーゼ、ファージT4遺伝子41ヘリカーゼ、E.coli Repヘリカーゼ、E.coli recBCDヘリカーゼ、recA、E.coli、真核生物トポイソメラーゼ(Annu Rev Biochem.(2001)70:369-413)などの、DNA複製に関与することが知られている多くの複製複合体タンパク質のうちのいずれかが含まれる。
再コーディング(recoding)タグの末端スペーサー配列が伸長自己伸長をプライミングする場合などのミスプライミングまたは自己プライミング事象は、一本鎖結合タンパク質(T4遺伝子32、E.coli SSBなど)、DMSO(1~10%)、ホルムアミド(1~10%)、BSA(10~100ug/ml)、TMACl(1~5mM)、硫酸アンモニウム(10~50mM)、ベタイン(1~3M)、グリセロール(5~40%)、またはエチレングリコール(5~40%)をプライマー伸長反応に含めることによって最小限に抑えることができる。
クレノウエキソ-、T7 DNAポリメラーゼエキソ-(Sequenase 2.0)などのほとんどのタイプAポリメラーゼは、3’エキソヌクレアーゼ活性(内因性または操作による除去)を欠いており、Taqポリメラーゼは、ヌクレオチド、好ましくはアデノシン塩基(配列との関連に応じて、程度は低いがG塩基)の、二重増幅産物の3’平滑末端への非鋳型的付加を触媒する。Taqポリメラーゼの場合、3’ピリミジン(C>T)は非鋳型的アデノシン付加を最小限に抑えるが、3’プリンヌクレオチド(G>A)は鋳型化されていないアデノシンの付加を優先する。いくつかの実施形態において、プライマー伸長のためにTaqポリメラーゼを使用して、結合剤から遠位のスペーサー配列と、隣接するバーコード配列(例えば、エンコーダー配列またはサイクル特異的配列)との間のコーディングタグにおけるチミジン塩基の配置は、baitまたは捕捉核酸のスペーサー配列の3’末端に鋳型化されていないアデノシンヌクレオチドが散発的に含まれることに対応する。このようにして、(鋳型化されていないアデノシン塩基の有無にかかわらず)固定化されたペプチド分析物と関連付けられたbaitまたは捕捉核酸上の伸長核酸は、コーディングタグにアニーリングし、プライマー伸長を受けることができる。
あるいは、鋳型化されていない塩基の付加は、特にO-ヘリックス領域において、鋳型化されていない末端トランスフェラーゼ活性が1つ以上の点突然変異によって大幅に低減した突然変異体ポリメラーゼ(中温性または好熱性)を用いることによって低減することができる(米国特許第7,501,237号を参照)(Yang et al.,Nucleic Acids Res.(2002)30(19):4314-4320)。3’エキソヌクレアーゼ欠損であり、鎖置換能を有するPfuエキソ-も、鋳型化されていない末端トランスフェラーゼ活性を持たない。
別の実施形態において、ポリメラーゼ伸長緩衝液は、pH値6~9のTris-アセテート、Tris-HCl、HEPESなどの40~120mMの緩衝剤で構成される。
伸長核酸の末端スペーサー配列と伸長核酸の内部領域との自己アニーリングによって開始される自己プライミング/ミスプライミング事象は、baitまたは捕捉核酸上の核酸に疑似相補的塩基を含めることによって最小限に抑えることができる(Lahoud et al.,Nucleic Acids Res.(2008)36:3409-3419)、(Hoshika et al.,Angew Chem Int Ed Engl(2010)49(32):5554-5557)。疑似相補的塩基は、化学修飾の存在により、互いに二重鎖を形成するためのハイブリダイゼーション親和性が大幅に低下することを示す。しかしながら、多くの疑似相補的修飾塩基は、天然のDNAまたはRNA配列と強い塩基対を形成する可能性がある。特定の実施形態において、コーディングタグスペーサー配列は、複数のAおよびT塩基で構成され、市販の疑似相補的塩基である2-アミノアデニンおよび2-チオチミンは、ホスホルアミダイトオリゴヌクレオチド合成を使用してbaitまたは捕捉核酸に組み込まれる。追加の疑似相補的塩基は、疑似相補的ヌクレオチドを反応に加えることにより、プライマー伸長中に伸長核酸に組み込むことができる(Gamper et al.,Biochemistry.(2006)45(22):6978-86)。
いくつかの実施形態において、溶液中のコーディングタグ標識結合剤と固定化されたタンパク質分析物の核酸との非特異的相互作用を最小限に抑えるために、スペーサー配列を含む核酸に相補的な競合(ブロッキングとも呼ばれる)オリゴヌクレオチドを結合反応に加えて、非特異的な相互作用を最小限に抑えることができる。いくつかの実施形態において、ブロッキングオリゴヌクレオチドは、結合剤またはその一部に付着したコーディングタグに相補的な配列を含む。例えば、ブロッキングオリゴヌクレオチドは、コーディングタグのスペーサーおよび/またはバーコード配列に相補的な配列を含む。いくつかの実施形態において、ブロッキングオリゴヌクレオチドは比較的短い。過剰な競合オリゴヌクレオチドは、プライマー伸長の前に結合反応から洗い流され、これにより、特にわずかに高い温度(例えば、30~50℃)に曝露された場合に、アニーリングされた競合オリゴヌクレオチドが、baitまたは捕捉核酸上の核酸から効果的に解離される。ブロッキングオリゴヌクレオチドは、プライマー伸長を防ぐために、その3’末端にターミネーターヌクレオチドを含み得る。
特定の実施形態において、baitまたは捕捉核酸上のスペーサー配列の、コーディングタグ上の相補的スペーサー配列へのアニーリングは、プライマー伸長反応条件下で準安定である(すなわち、アニーリングTmは、反応温度に類似する)。これにより、コーディングタグのスペーサー配列は、baitもしくは捕捉核酸(またはその伸長)のスペーサー配列にアニーリングされた任意のブロッキングオリゴヌクレオチドを置換することができる。
特定の結合剤と関連付けられたコーディングタグ情報はまた、ライゲーションを介して、固定化されたペプチド分析物と関連付けられたbaitまたは捕捉核酸上の核酸に転送され得る。ライゲーションは、平滑末端ライゲーションまたは粘着末端ライゲーションである可能性がある。ライゲーションは、酵素的ライゲーション反応である可能性がある。リガーゼの例としては、CV DNAリガーゼ、T4 DNAリガーゼ、T7 DNAリガーゼ、T3 DNAリガーゼ、Taq DNAリガーゼ、E.coli DNAリガーゼ、9°N DNAリガーゼ、Electroligase(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない(例えば、米国特許公開第US2014/0378315号を参照)。あるいは、ライゲーションは、化学ライゲーション反応であり得る。国際特許公開第WO2017/192633号に例証されるようないくつかの実施形態において、スペーサーのないライゲーションは、「記録ヘルパー」配列とコーディングタグ上のアームとのハイブリダイゼーションを使用することによって達成される。アニーリングされた相補的配列は、標準的な化学ライゲーションまたは「クリック化学」を使用して化学的にライゲーションされる(Gunderson et al.,Genome Res(1998)8(11):1142-1153、Peng et al.,European J Org Chem(2010)(22):4194-4197、El-Sagheeret al.,Proc Natl Acad Sci USA(2011)108(28):11338-11343、El-Sagheer et al.,Org Biomol Chem(2011)9(1):232-235、Sharma et al.,Anal Chem(2012)84(14):6104-6109、Roloff et al.,Bioorg Med Chem(2013)21(12):3458-3464、Litovchick et al.,Artif DNA PNA XNA(2014)5(1):e27896、Roloff et al.,Methods Mol Biol(2014)1050:131-141)。
別の実施形態において、PNAの転送は、公開された技術を使用する化学ライゲーションで達成することができる。PNAの構造は、5’N末端アミン基および非反応性3’C末端アミドを有するようなものである。PNAの化学ライゲーションでは、化学的に活性になるように末端を修飾する必要がある。これは通常、5’N末端をシステイニル部分で誘導体化し、3’C末端をチオエステル部分で誘導体化することによって行われる。このような修飾されたPNAは、標準の天然化学ライゲーション条件を使用して簡単にカップリングする(Roloff et al.,(2013)Bioorgan.Med.Chem.21:3458-3464)。
いくつかの実施形態において、コーディングタグ情報は、トポイソメラーゼを使用して転送することができる。トポイソメラーゼを使用して使用して、baitもしくは捕捉核酸(またはその伸長もしくは付着した任意の核酸)上のトポ荷電3’リン酸塩を、コーディングタグ上の5’末端またはその補体にライゲーションすることができる(Shuman et al.,1994,J.Biol.Chem.269:32678-32684)。
本明細書に記載されるように、結合剤は、翻訳後修飾されたアミノ酸に結合し得る。したがって、特定の実施形態において、分析物と関連付けられた伸長核酸は、ポリペプチド分析物のアミノ酸配列および翻訳後修飾に関連するコーディングタグ情報を含む。いくつかの実施形態において、内部の翻訳後修飾アミノ酸(例えば、リン酸化、グリコシル化、スクシニル化、ユビキチン化、S-ニトロシル化、メチル化、N-アセチル化、脂質化など)の検出は、末端アミノ酸(例えば、NTAAまたはCTAA)の検出および脱離の前に達成される。一例では、ペプチドは、PTM修飾のために結合剤と接触され、固定化されたペプチド分析物と関連付けられたbaitまたは捕捉核酸上の核酸に転送される。アミノ酸修飾に関連するコーディングタグ情報の検出および転送が完了すると、N末端またはC末端分解法を使用して一次アミノ酸配列のコーディングタグ情報を検出および転送する前に、PTM修飾基を除去することができる。したがって、得られた伸長核酸は、一次アミノ酸配列情報とともに、ペプチド配列における翻訳後修飾の存在を示すが、連続した順序ではない。
いくつかの実施形態において、内部の翻訳後修飾アミノ酸の検出は、一次アミノ酸配列の検出と同時に行われ得る。一例では、NTAA(またはCTAA)を、単独で、または結合剤のライブラリー(例えば、20個の標準アミノ酸および選択された翻訳後修飾アミノ酸のための結合剤で構成されるライブラリー)の一部として、翻訳後修飾アミノ酸に特異的な結合剤と接触させる。末端アミノ酸の脱離および結合剤(または結合剤のライブラリー)との接触の連続サイクルが続く。したがって、固定化されたペプチド分析物と関連付けられたbaitまたは捕捉核酸上の得られた伸長核酸は、一次アミノ酸配列の文脈における翻訳後修飾の存在および順序を示す。
特定の実施形態において、baitまたは捕捉核酸上の核酸のアンサンブルをポリペプチドごとに用いて、コーディングタグ情報転送の全体的な堅牢性および効率を改善することができる。単一の核酸ではなく、所与のポリペプチドと関連付けられた核酸の集合を使用することにより、ライブラリー構築の効率を改善することができる。
タンパク質、ポリペプチド、およびペプチドを含む変性した分析物の分析を伴う実施形態の場合、結合した結合剤およびアニーリングされたコーディングタグは、高度に変性する条件(例えば、0.1~0.2N NaOH、6M尿素、2.4Mグアニジニウムイソチオシアネート、95%ホルムアミドなど)を使用することによって、識別情報(例えば、プライマー伸長)の転送後に除去することができる。
ペプチドの分析に関連する特定の実施形態において、結合剤の結合およびコーディングタグ情報の転送に続いて、末端アミノ酸がペプチドから除去または切断されて、新しい末端アミノ酸が露出される。いくつかの実施形態において、末端アミノ酸は、NTAAである。他の実施形態において、末端アミノ酸は、CTAAである。末端アミノ酸の切断は、化学的切断および酵素的切断を含む、任意の数の既知の技法によって達成することができる。
いくつかの実施形態において、修飾または標識されたN末端アミノ酸の除去を触媒する操作された酵素またはそれを促進する試薬が使用される。いくつかの実施形態において、末端アミノ酸は、国際特許公開第WO2019/089846号または米国仮特許出願第62/841,171号に記載されている方法のうちのいずれかを使用して除去または排除される。いくつかの実施形態において、末端アミノの切断は、カルボキシペプチダーゼ、アミノペプチダーゼ、ジペプチジルペプチダーゼ、ジペプチジルアミノペプチダーゼまたはそれらのバリアント、突然変異体、もしくは修飾タンパク質;加水分解酵素またはそのバリアント、突然変異体、もしくは修飾タンパク質;穏やかなエドマン分解試薬;エドマナーゼ酵素;無水TFA、塩基;あるいはそれらの任意の組み合わせを使用する。
いくつかの実施形態において、穏やかなエドマン分解は、ジクロロ酸もしくはモノクロロ酸を使用するか、穏やかなエドマン分解は、TFA、TCA、もしくはDCAを使用するか、または穏やかなエドマン分解は、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、もしくは酢酸トリエチルアンモニウム(EtNHOAc)を使用する。場合によっては、アミノ酸を除去するための試薬は、塩基を含む。いくつかの実施形態において、塩基は、水酸化物、アルキル化アミン、環状アミン、炭酸塩緩衝液、リン酸三ナトリウム緩衝液、または金属塩である。いくつかの例では、水酸化物は、水酸化ナトリウムである。アルキル化アミンは、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、アニリン、ジフェニルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、およびリチウムジイソプロピルアミド(LDA)から選択される。環状アミンは、ピリジン、ピリミジン、イミダゾール、ピロール、インドール、ピペリジン、プロリジン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、および1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン(DBN)から選択される。炭酸塩緩衝液は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、または重炭酸カルシウムを含む。金属塩は、銀を含む。または金属塩は、AgClOである。
場合によっては、NTAAの酵素的切断は、アミノペプチダーゼまたは他のペプチダーゼによって達成され得る。アミノペプチダーゼは、単量体および多量体酵素として天然に存在し、金属またはATP依存性である可能性がある。天然のアミノペプチダーゼは、特異性が非常に限られており、一般的にN末端アミノ酸を進行的に切断し、次々とアミノ酸を切断する。本明細書に記載される方法では、アミノペプチダーゼ(例えば、金属酵素アミノペプチダーゼ)は、N末端標識で修飾された場合にのみNTAAへの特異的結合または触媒活性を有するように操作することができる。例えば、アミノペプチダーゼは、PTC、修飾PTC、Cbz、DNP、SNP、アセチル、グアニジニル、二複素環式メタンイミンなどの基によって修飾されている場合にのみN末端アミノ酸を切断するように操作することができる。このようにして、アミノペプチダーゼは、N末端から一度に単一のアミノ酸のみを切断し、分解サイクルの制御を可能にする。いくつかの実施形態において、修飾されたアミノペプチダーゼは、N末端標識に対して選択的である一方で、アミノ酸残基の同一性に関して非選択的である。他の実施形態において、修飾されたアミノペプチダーゼは、アミノ酸残基の同一性およびN末端標識の両方に対して選択的である。
いくつかの実施形態において、この方法は、ステップ(b)の前にN末端プロリンを切断するのに好適な条件下で、ポリペプチドをプロリンアミノペプチダーゼと接触させることをさらに含む。いくつかの例では、プロリンアミノペプチダーゼ(PAP)は、ポリペプチドからN末端プロリンを特異的に切断することができる酵素である。N末端プロリンを切断するPAP酵素は、プロリンイミノペプチダーゼ(PIP)とも呼ばれる。既知の単量体PAPとしては、B.coagulans、L.delbrueckii、N.gonorrhoeae、F.meningosepticum、S.marcescens、T.acidophilum、L.plantarum(MEROPS S33.001)からのファミリーメンバーが挙げられる(Nakajima et al.,J Bacteriol.(2006)188(4):1599-606、Kitazono et al.,Bacteriol(1992)174(24):7919-7925)。既知の多量体PAPとしては、D.hansenii(Bolumar et al.,(2003)86(1-2):141-151)および他の種からの同様の相同体(Basten et al.,Mol Genet Genomics(2005)272(6):673-679)が挙げられる。PAPの天然のまたは操作されたバリアント/突然変異体のいずれかを用いることができる。
CTAA結合剤に関連する実施形態については、ペプチドからCTAAを切断する方法もまた、当技術分野で知られている。例えば、米国特許第6,046,053号は、ペプチドまたはタンパク質をアルキル酸無水物と反応させて、カルボキシ末端をオキサゾロンに変換し、酸およびアルコールまたはエステルとの反応によってC末端アミノ酸を遊離させる方法を開示している。CTAAの酵素的切断は、カルボキシペプチダーゼによって達成することもできる。いくつかのカルボキシペプチダーゼは、アミノ酸の優先度を示し、例えば、カルボキシペプチダーゼBは、アルギニンおよびリジンなどの塩基性アミノ酸において優先的に切断する。上記のように、カルボキシペプチダーゼはまた、アミノペプチダーゼと同じ方法で修飾されて、C末端標識を有するCTAAに特異的に結合するカルボキシペプチダーゼを操作することができる。このように、カルボキシペプチダーゼは、C末端から一度に単一のアミノ酸のみを切断し、分解サイクルの制御を可能にする。いくつかの実施形態において、修飾されたカルボキシペプチダーゼは、C末端標識に対して選択的である一方で、アミノ酸残基の同一性に関して非選択的である。他の実施形態において、修飾されたカルボキシペプチダーゼは、アミノ酸残基の同一性およびC末端標識の両方に対して選択的である。
B.アミノ酸認識のための結合剤
特定の実施形態において、本開示で提供されるポリペプチドを分析するための方法は、ポリペプチド分析物が複数の結合剤と接触する場合、複数の結合サイクルを含み、結合剤の連続的な結合により、核酸ベースのコーディングタグの形態でのこれまでの結合情報を、ポリペプチドと関連付けられた少なくとも1つの核酸(例えば、baitまたは捕捉核酸)に転送する。このようにして、複数の結合事象に関する情報を含むこれまでの記録が核酸形式で生成される。
いくつかの実施形態において、結合剤は、分析物または分析物の任意の部分の同族の結合剤であり得る。特定の実施形態において、結合剤は、NTAA、CTAA、介在アミノ酸、ジペプチド(2つのアミノ酸の配列)、トリペプチド(3つのアミノ酸の配列)、またはペプチド分子のより高次のペプチドに結合し得る。いくつかの実施形態において、結合剤のライブラリー中の各結合剤は、特定のアミノ酸、例えば、20個の標準的な天然に存在するアミノ酸のうちの1つに選択的に結合する。標準的な天然に存在するアミノ酸としては、アラニン(AまたはAla)、システイン(CまたはCys)、アスパラギン酸(DまたはAsp)、グルタミン酸(EまたはGlu)、フェニルアラニン(FまたはPhe)、グリシン(GまたはGly)、ヒスチジン(HまたはHis)、イソロイシン(IまたはIle)、リジン(KまたはLys)、ロイシン(LまたはLeu)、メチオニン(MまたはMet)、アスパラギン(NまたはAsn)、プロリン(PまたはPro)、グルタミン(QまたはGln)、アルギニン(RまたはArg)、セリン(SまたはSer)、スレオニン(TまたはThr)、バリン(VまたはVal)、トリプトファン(WまたはTrp)、およびチロシン(YまたはTyr)が挙げられる。いくつかの実施形態において、結合剤は、未修飾または天然のアミノ酸に結合する。いくつかの例では、結合剤は、未修飾または天然のジペプチド(2つのアミノ酸の配列)、トリペプチド(3つのアミノ酸の配列)、またはペプチド分子のより高次のペプチドに結合する。結合剤は、天然または未修飾のNTAAに対する高い親和性、天然または未修飾のNTAAに対する高い特異性、あるいはその両方のために設計され得る。いくつかの実施形態において、結合剤は、ファージディスプレイを使用する有望な親和性足場の指向性進化を通じて開発することができる。
結合剤は、ペプチド、ポリペプチド、もしくはタンパク質分子のN末端ペプチド、C末端ペプチド、または介在ペプチドに結合し得る。結合剤は、ペプチド分子のN末端アミノ酸、C末端アミノ酸、または介在アミノ酸に結合し得る。結合剤は、N末端またはC末端のジアミノ酸部分に結合し得る。結合剤は、好ましくは、化学的に修飾または標識されたアミノ酸に結合し得る。例えば、結合剤は、好ましくは、当該部分を持たないアミノ酸よりも、アセチル部分、Cbz部分、グアニル部分、ダンシル部分、PTC部分、DNP部分、SNP部分、複素環メタンイミン部分などで官能化されたアミノ酸に結合し得る。修飾または標識されたNTAAは、フェニルイソチオシアネート、PITC、1-フルオロ-2,4-ジニトロベンゼン(サンガー試薬、DNFB)、塩化ベンジルオキシカルボニルまたは塩化カルボベンゾキシ(Cbz-Cl)、N-(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(Cbz-OSuもしくはCbz-O-NHS)、ダンシルクロリド(DNS-Cl、もしくは1-ジメチルアミノナフタレン-5-スルホニルクロリド)、4-スルホニル-2-ニトロフルオロベンゼン(SNFB)、N-アセチル-イサト酸無水物、イサト酸無水物、2-ピリジンカルボキサルデヒド、2-ホルミルフェニルボロン酸、2-アセチルフェニルボロン酸、1-フルオロ-2,4-ジニトロベンゼン、無水コハク酸、4-クロロ-7-ニトロベンゾフラザン、ペンタフルオロフェニルイソチオシアネート、4-(トリフルオロメトキシ)-フェニルイソチオシアネート、4-(トリフルオロメチル)-フェニルイソチオシアネート、3-(カルボン酸)-フェニルイソチオシアネート、3-(トリフルオロメチル)-フェニルイソチオシアネート、1-ナフチルイソチオシアネート、N-ニトロイミダゾール-1-カルボキシミドアミド、N,N,A≦-ビス(ピバロイル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミジン、N,N,A≦-ビス(ベンジルオキシカルボニル)-1H-ピラゾール-1-カルボキサミジン、アセチル化試薬、グアニジニル化試薬、チオアシル化試薬、チオアセチル化試薬、またはチオベンジル化試薬、または二複素環式メタンイミン試薬で官能化されるものであり得る。いくつかの例において、結合剤は、試薬と接触させることによって、または国際特許公開第WO2019/089846号または米国仮特許出願第62/841,171号に記載されている方法を使用することによって標識されたアミノ酸に結合する。場合によっては、結合剤は、アミン修飾試薬によって標識されたアミノ酸に結合する。
いくつかの実施形態において、結合剤は、部分的に特異的または選択的である。いくつかの態様において、結合剤は、1つ以上のアミノ酸に優先的に結合する。例えば、結合剤は、他のアミノ酸よりもアミノ酸A、C、およびGに優先的に結合し得る。他のいくつかの例では、結合剤は、複数のアミノ酸に選択的または特異的に結合し得る。いくつかの態様において、結合剤はまた、末端アミノ酸からの第2、第3、第4、第5などの位置にある1つ以上のアミノ酸を優先し得る。場合によっては、結合剤は、特定の末端アミノ酸および1つ以上の最後から2番目のアミノ酸に優先的に結合する。場合によっては、結合剤は、1つ以上の特定の末端アミノ酸および最後から2番目の1つのアミノ酸に優先的に結合する。例えば、結合剤は、AA、AC、およびAGに優先的に結合し得るか、または結合剤は、AA、CA、およびGAに優先的に結合し得る。いくつかの特定の例では、異なる特異性を有する結合剤が、同じコーディングタグを共有することができる。
特定の実施形態において、溶液中の結合剤の濃度は、アッセイのバックグラウンドおよび/または偽陽性の結果を低減するように制御される。
いくつかの実施形態において、結合剤の濃度は、任意の好適な濃度、例えば、約0.0001nM、約0.001nM、約0.01nM、約0.1nM、約1nM、約2nM、約5nM、約10nM、約20nM、約50nM、約100nM、約200nM、約500nM、または約1000nMであり得る。他の実施形態において、アッセイで使用される可溶性共役体の濃度は、約0.0001nM~約0.001nM、約0.001nM~約0.01nM、約0.01nM~約0.1nM、約0.1nM~約1nM、約1nM~約2nM、約2nM~約5nM、約5nM~約10nM、約10nM~約20nM、約20nM~約50nM、約50nM~約100nM、約100nM~約200nM、約200nM~約500nM、約500nM~約1000nM、または約1000nMを超える。
いくつかの実施形態において、可溶性結合剤分子と固定化されたポリペプチドおよび/または核酸(例えば、核酸-分析物共役体の)との間の比率は、任意の好適な範囲、例えば、約0.00001:1、約0.0001:1、約0.001:1、約0.01:1、約0.1:1、約1:1、約2:1、約5:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約35:1、約40:1、約45:1、約50:1、約55:1、約60:1、約65:1、約70:1、約75:1、約80:1、約85:1、約90:1、約95:1、約100:1、約10:1、約10:1、約10:1、もしくはそれ以上、または上記の比率の間の任意の比率であり得る。可溶性結合剤分子と固定化されたポリペプチドおよび/または核酸(例えば、核酸-分析物共役体の)との間のより高い比率を使用して、結合および/またはコーディングタグ情報の転送を完了させることができる。これは、サンプル中の少量のポリペプチドを検出および/または分析するのに特に有用である可能性がある。
特定の実施形態において、結合剤は、約500nM以下、約200nM以下、約100nM以下、約50nM以下、または約10nM以下、約5nM以下、約1nM以下、約0.5nM以下、または約0.1nM以下のKを有する。特定の実施形態において、結合剤を、>10×、>100×、または>1000×そのKの濃度で高分子に付加して、結合を完了させる。特に、低いオフレートでの高い結合親和性は、コーディングタグと記録タグとの間の情報転送に有効である可能性がある。
N末端分解によるアプローチを使用してペプチドまたはポリペプチドを分析する方法に関連する実施形態において、第1の結合剤をn個のアミノ酸のペプチドのnNTAAに接触させて結合し、第1の結合剤のコーディングタグ情報を、ペプチドと関連付けられた核酸に転送し、それによって(例えば、baitまたは捕捉核酸上の)一次伸長核酸を生成し、nNTAAは、本明細書に記載されるように排除される。酵素または化学試薬と接触させることによるn個の標識NTAAの除去は、ペプチドのn-1個のアミノ酸をN末端アミノ酸に変換し、これは本明細書ではn-1NTAAと呼ばれる。第2の結合剤をペプチドと接触させ、n-1NTAAに結合し、二次結合剤のコーディングタグ情報を一次伸長核酸に転送し、それによって(例えば、ペプチドを表す連結されたn次伸長核酸を生成するために)二次伸長核酸を生成する。n-1標識NTAAの排除は、ペプチドのn-2個のアミノ酸をN末端アミノ酸に変換し、これは本明細書ではn-2 NTAAと呼ばれる。追加の結合、転送、標識、および除去は、上記のように最大n個のアミノ酸で起こり、n次伸長核酸または集合的にペプチドを表すn個の別個の伸長核酸を生成することができる。本明細書で使用される場合、結合剤、コーディングタグ、または伸長核酸に関して使用される場合のn「次(order)」は、結合剤およびその関連付けられたコーディングタグが使用されるn回目の結合サイクル、または伸長核酸が(例えば、baitまたは捕捉核酸上に)作成されるn回目の結合サイクルを指す。いくつかの実施形態において、記載された例示的なアプローチにおけるNTAAを含むステップは、代わりに、C末端アミノ酸(CTAA)を用いて実行され得る。
いくつかの実施形態において、第1の結合剤および第2の結合剤のポリペプチド分析物への接触、および任意選択的に、任意のさらなる結合剤(例えば、第3の結合剤、第4の結合剤、第5の結合剤など)の接触が同時に実行される。例えば、第1の結合剤および第2の結合剤、および任意選択的に、任意のさらに高次の結合剤を一緒にプールして、例えば、結合剤のライブラリーを形成することができる。別の例では、第1の結合剤および第2の結合剤、ならびに任意選択的に、任意のさらに高次の結合剤が、一緒にプールされるのではなく、ポリペプチドに同時に添加される。一実施形態において、結合剤のライブラリーは、20個の標準的な天然に存在するアミノ酸に選択的に結合する少なくとも20個の結合剤を含む。いくつかの実施形態において、結合剤のライブラリーは、修飾されたアミノ酸に選択的に結合する結合剤を含み得る。
他の実施形態において、第1の結合剤および第2の結合剤、および任意選択的に、任意のさらに高次の結合剤を、各々、別個の結合サイクルでポリペプチドと接触させ、連続した順序で加える。特定の実施形態において、複数の結合剤は、同時に並行して使用される。この並行アプローチは、時間を節約し、(結合剤が競合しているために)同族結合剤によって結合される部位に、同族ではない結合剤が非特異的に結合するのを減らす。
本明細書に記載される方法によって生成される(例えば、baitもしくは捕捉核酸上の)最終的な伸長核酸の長さは、コーディングタグの長さ(例えば、エンコーダー配列およびスペーサー)、核酸の長さ(例えば、任意選択的に任意の固有の分子識別子、スペーサー、ユニバーサルプライミング部位、バーコード、もしくはそれらの組み合わせ)、実行された結合サイクルの数、ならびに各結合サイクルからのコーディングタグが同じ伸長核酸に転送されるか、または複数の伸長核酸に転送されるかどうか、を含む複数の要因に依存する。いくつかの例では、コーディングタグが、両側に5個の塩基のスペーサーが隣接する、5個の塩基のエンコーダー配列を有する場合、ペプチドの結合剤の履歴を表す最終的な伸長核酸のコーディングタグ情報は、10個の塩基×サイクルの数である。
最終結合サイクルおよび最終結合剤のコーディングタグ情報の(例えば、baitまたは捕捉核酸上の)伸長核酸への転送後、ライゲーション、プライマー伸長、または当技術分野で知られている他の方法を介してユニバーサルリバースプライミング部位を付加することによって、タグをキャップすることができる。いくつかの実施形態において、(例えば、baitまたは捕捉核酸上の)核酸内のユニバーサルフォワードプライミング部位は、最終的な伸長核酸に付加されるユニバーサルリバースプライミング部位と適合性がある。いくつかの実施形態において、伸長核酸への最終的な転送後、キャッピングバーコードは、ユニバーサルリバースプライミング部位の付加によって導入され得る。場合によっては、任意選択的UMIを、伸長核酸に付加することもできる。いくつかの実施形態において、ユニバーサルリバースプライミング部位は、Illumina P7プライマー(5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGAT-3’-配列番号2)もしくはIllumina P5プライマー(5’-AATGATACGGCGACCACCGA-3’-配列番号1)、または配列番号32もしくは33に記載される配列である。コーディングタグからの識別情報が転送される核酸の鎖センスに応じて、センスまたはアンチセンスP7を付加することができる。伸長核酸ライブラリーは、固体支持体(例えば、ビーズ)から直接切断または増幅することができ、従来の次世代シーケンシングアッセイおよびプロトコルで使用することができる。
いくつかの実施形態において、プライマー伸長反応は、一本鎖伸長核酸(例えば、baitまたは捕捉核酸上で伸長された)のライブラリー上で実行されて、その相補鎖をコピーする。いくつかの実施形態において、ペプチドシーケンシングアッセイ(例えば、ProteoCodeアッセイ)は、周期的進行におけるいくつかの化学的および酵素的ステップを含む。場合によっては、単一分子アッセイの1つの利点は、様々な周期的な化学的/酵素的ステップにおける非効率性に対する堅牢性である。いくつかの実施形態において、コーディングタグ配列に存在するサイクル特異的バーコードの使用は、アッセイに利点を与える。
C.タグの処理および分析
1つ以上のコーディングタグおよび目的のポリペプチドを表す任意の他のタグ(バーコード、UMIなど)からの識別情報を有する分析物と関連付けられる伸長核酸は、様々な核酸シーケンシング方法を使用して処理および分析することができる。いくつかの実施形態において、この方法は、bait核酸または捕捉核酸に転送された結合剤に関する識別情報を分析することを含む。シーケンシング方法の例としては、チェーンターミネーションシーケンシング(サンガーシーケンシング);合成によるシーケンシング、ライゲーションによるシーケンシング、ハイブリダイゼーションによるシーケンシング、ポロニーシーケンシング、イオン半導体シーケンシング、パイロシーケンシングなどの次世代シーケンシング方法;単一分子リアルタイムシーケンシング、ナノポアベースのシーケンシング、デュプレックスインタラプテッドシーケンシング、高度な顕微鏡を使用したDNAの直接イメージングなどの第3代シーケンシング方法が含まれるが、これらに限定されない。
本発明で使用するのに好適なシーケンシング方法としては、ハイブリダイゼーションによるシーケンシング、合成技術(例えば、HiSeq(商標)およびSolexa(商標)、Illumina)によるシーケンシング、SMRT(商標)(単一分子リアルタイム)技術(Pacific Biosciences)、真の単一分子シーケンシング(例えば、HeliScope(商標)、Helicos Biosciences)、大規模並列次世代シーケンシング(例えば、SOLiD(商標)、Applied Biosciences、SolexaおよびHiSeq(商標)、Illumina)、超並列半導体シーケンシング(例えば、Ion Torrent)、パイロシーケンシング技術(例えば、GS FLXおよびGS Junior Systems、Roche/454)、ならびにナノポア配列(例えば、Oxford Nanopore Technologies)が挙げられるが、これらに限定されない。
核酸(例えば、伸長核酸)のライブラリーは、様々な方法で増幅され得る。核酸(例えば、伸長核酸)のライブラリーは、例えば、PCRまたはエマルジョンPCRを介して、指数関数的増幅を受ける。エマルジョンPCRは、より均一な増幅をもたらすことが知られている(Hori,Fukano et al.,Biochem Biophys Res Commun(2007)352(2):323-328)。あるいは、核酸(例えば、伸長核酸)のライブラリーは、例えば、T7 RNAポリメラーゼを使用するテンプレートDNAのインビトロ転写を介して、線形増幅を受けることができる。核酸(例えば、伸長核酸)のライブラリーは、そこに含まれるユニバーサルフォワードプライミング部位およびユニバーサルリバースプライミング部位と適合性のあるプライマーを使用して増幅させることができる。伸長核酸のライブラリー(例えば、baitもしくは捕捉核酸上)を、テールドプライマーを使用して増幅させて、伸長核酸の5’末端、3’末端、またはその両端のいずれかに配列を付加することもできる。伸長核酸の末端に付加することができる配列には、ライブラリー特異的インデックス配列が含まれ、1回のシーケンシング実行での複数のライブラリー、アダプター配列、リードプライマー配列、または他の配列を多重化して、伸長核酸のライブラリーをシーケンシングプラットフォームと適合性のあるものにすることができる。次世代シーケンシングのための調製におけるライブラリー増幅の例は、以下のとおりである。約1mgのビーズ(約10ng)、200μMのdNTP、1μMの各フォワードおよびリバース増幅プライマー、0.5μl(1U)のPhusion Hot Start酵素(New England Biolabs)から溶出された伸長核酸ライブラリーを使用して、20μlのPCR反応容量を設定し、98℃で30秒間、続いて98℃で10秒間、60℃で30秒間、72℃で30秒間、72℃で7分間を20サイクルのサイクル条件に供し、次いで4℃で保持する。
特定の実施形態において、増幅前、増幅中、または増幅後のいずれかで、核酸(例えば、伸長核酸)のライブラリーは、標的濃縮を受けることができる。いくつかの実施形態において、標的濃縮を使用して、シーケンシングの前に、伸長核酸のライブラリーから目的のポリペプチドを表す伸長核酸を選択的に捕捉または増幅させることができる。いくつかの態様において、標的タンパク質に対して高度に特異的な結合剤を産生する際の費用が高く、かつ困難であるために、タンパク質シーケンシングのための標的濃縮は難解である。場合によっては、抗体は非特異的であり、何千ものタンパク質にまたがって生産を拡大することが難しいことで有名である。いくつかの実施形態において、本開示の方法は、タンパク質コードを核酸コードに変換することによってこの問題を回避し、核酸コードは、次に、DNAライブラリーに利用可能な広範囲の標的DNA濃縮戦略を利用することができる。場合によっては、対応する伸長核酸を濃縮することによって、目的のペプチドをサンプル中で濃縮することができる。標的濃縮の方法は、当技術分野で知られており、ハイブリッド捕捉アッセイ、TruSeqカスタムアンプリコン(Illumina)などのPCRベースのアッセイ、パドロックプローブ(分子反転プローブとも呼ばれる)などが含まれる(Mamanova et al.,(2010)Nature Methods 7:111-118、Bodi et al.,J.Biomol.Tech.(2013)24:73-86、Ballester et al.,(2016)Expert Review of Molecular Diagnostics 357-372、Mertes et al.,(2011)Brief Funct.Genomics 10:374-386、Nilsson et al.,(1994)Science 265:2085-8を参照、これらの各々は、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる)。
一実施形態において、核酸(例えば、伸長核酸)のライブラリーは、ハイブリッド捕捉ベースのアッセイを介して濃縮される。ハイブリッド捕捉ベースのアッセイでは、伸長核酸のライブラリーは、親和性タグ(例えば、ビオチン)で標識された標的特異的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされる。標的特異的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズした伸長核酸を、親和性リガンド(例えば、ストレプトアビジンでコーティングされたビーズ)を使用して、親和性タグを介して「プルダウン」し、バックグラウンド(非特異的)伸長核酸を洗い流す。次いで、濃縮された伸長核酸(例えば、伸長核酸)が、陽性濃縮(例えば、ビーズから溶出される)のために得られる。いくつかの実施形態において、目的のペプチドの対応する伸長核酸ライブラリー表現に相補的なオリゴヌクレオチドを、ハイブリッド捕捉アッセイにおいて使用することができる。いくつかの実施形態において、同じまたは異なるbaitセットを用いて、連続的なラウンドまたは濃縮を実行することもできる。
その断片(例えば、ペプチド)を表す伸長核酸のライブラリー内のポリペプチドの全長を濃縮するために、タンパク質の核酸表現全体にわたって「タイル状」のbaitオリゴヌクレオチドを設計することができる。
別の実施形態において、プライマー伸長およびライゲーションベースの媒介増幅濃縮(AmpliSeq、PCR、TruSeq TSCAなど)を使用して、ポリペプチドのサブセットを表すライブラリー要素の濃縮画分を選択およびモジュール化することができる。競合するオリゴヌクレオチドを使用して、プライマーの伸長、ライゲーション、または増幅の程度を調整することもできる。最も単純な実施において、これは、ユニバーサルプライマーテールを含む標的特異的プライマーと5’ユニバーサルプライマーテールを欠く競合プライマーとの混合物を有することによって達成することができる。最初のプライマー伸長後、5’ユニバーサルプライマー配列を持つプライマーのみを増幅することができる。ユニバーサルプライマー配列がある場合とない場合のプライマーの比率は、増幅される標的の割合を制御する。他の実施形態において、ハイブリダイズするが非伸長性であるプライマーを含めることを使用して、プライマー伸長、ライゲーション、または増幅を受けるライブラリー要素の割合を調節することができる。
標的濃縮法を負の選択モードで使用して、シーケンシングの前にライブラリーから伸長核酸を選択的に除去することもできる。除去することができる望ましくない伸長核酸の例は、例えば、タンパク質、アルブミン、免疫グロブリンなどのために、過剰に豊富なポリペプチド種を表すものである。
標的にハイブリダイズするがビオチン部分を欠く競合オリゴヌクレオチドbaitをハイブリッド捕捉ステップで使用して、濃縮された特定の遺伝子座の画分を調節することもできる。競合オリゴヌクレオチドbaitは、濃縮中にプルダウンされた標的の割合を効果的に調節する標準的なビオチン化baitと、標的へのハイブリダイゼーションをめぐって競合する。タンパク質発現の10桁のダイナミックレンジは、特にアルブミンなどの過剰に豊富な種の場合、この競合抑制アプローチを使用して数桁圧縮することができる。したがって、標準的なハイブリッド捕捉と比較して、特定の遺伝子座に対して捕捉されたライブラリー要素の割合は、100%~0%の濃縮に下方調整することができる。
さらに、ライブラリー正準化技法を使用して、伸長核酸ライブラリーから過剰に豊富な種を除去することができる。このアプローチは、トリプシン、LysC、GluCなどの部位特異的プロテアーゼ消化によって生成されたペプチドに由来する定義された長さのライブラリーに最適である。一例では、正準化は、二本鎖ライブラリーを変性させ、ライブラリー要素を再アニーリングさせることによって達成することができる。二分子ハイブリダイゼーション速度論の二次速度定数により、豊富なライブラリー要素は、豊富でない要素よりも迅速に再アニーリングする(Bochman,Paeschke et al.2012)。ssDNAライブラリー要素は、ヒドロキシアパタイトカラムでのクロマトグラフィー(VanderNoot,et al.,2012,Biotechniques 53:373-380)、またはdsDNAライブラリー要素を破壊するタラバガニ(Shagin et al.,(2002)Genome Res.12:1935-42)からの二重特異性ヌクレアーゼ(DSN)によるライブラリーの処理などの当技術分野で既知の方法を使用して、豊富なdsDNAライブラリー要素から分離することができる。
固体支持体に付着する前のポリペプチドおよび/または得られる伸長核酸ライブラリーの画分化、濃縮、および減算法の任意の組み合わせにより、シーケンシングリードを節約し、豊富でない種の測定を改善することができる。
いくつかの実施形態において、核酸(例えば、伸長核酸)のライブラリーは、ライゲーションまたは末端相補的PCRによって連結されて、それぞれ複数の異なる伸長レコーダータグ、伸長コーディングタグ、またはジタグを含む長いDNA分子を作成する(Du et al.,(2003)BioTechniques 35:66-72、Muecke et al.,(2008)Structure 16:837-841、米国特許第5,834,252号、これらの各々は、参照によりその全体が組み込まれる)。この実施形態は、DNAの長い鎖がナノポアシーケンシングデバイスによって分析されるナノポアシーケンシングにとって好ましい。
いくつかの実施形態において、直接的な単一分子分析は、核酸(例えば、伸長核酸)に対して実行される(例えば、Harris et al.,(2008)Science 320:106-109を参照)。核酸(例えば、伸長核酸)は、フローセルまたはフローセル表面へのロードに適合性のあるビーズ(任意選択的に、マイクロセルパターン化される)などの固体支持体上で直接分析することができ、フローセルまたはビーズは、単一分子シーケンサーまたは単一分子デコーディング機器と統合され得る。単一分子デコーディングの場合、デコーディングオリゴヌクレオチドのプールされた蛍光標識された数ラウンドのハイブリダイゼーション(Gunderson et al.,(2004)Genome Res.14:970-7)を使用して、(例えば、baitまたは捕捉核酸上の)伸長核酸内のコーディングタグの同一性および順序の両方を確認することができる。いくつかの実施形態において、結合剤は、上記のようにサイクル特異的コーディングタグで標識することができる(Gunderson et al.,(2004)Genome Res.14:970-7も参照)。サイクル特異的コーディングタグは、単一のポリペプチドを表す単一の連結された伸長核酸、または単一のポリペプチドを表す伸長核酸の集合の両方に対して機能するであろう。
核酸ライブラリーの(例えば、伸長核酸の)シーケンシングに続いて、得られる配列は、UMIによって折り畳まれた後、それらの対応するポリペプチドと関連付けられ、プロテオーム全体にアラインメントされる。結果として生じる配列はまた、それらのコンパートメントタグによって折り畳まれ、それらの対応するコンパートメントプロテオームと関連付けられることができ、これは、特定の実施形態において、単一または非常に限られた数のタンパク質分子のみを含む。タンパク質の識別および定量化はいずれも、このデジタルペプチド情報から簡単に導き出すことができる。
いくつかの実施形態において、コーディングタグ配列は、特定のシーケンシング分析プラットフォームのために最適化することができる。特定の実施形態において、シーケンシングプラットフォームはナノポアシーケンシングである。いくつかの実施形態において、シーケンシングプラットフォームは、>1%、>5%、>10%、>15%、>20%、>25%、または>30%の1塩基当たりのエラー率を有する。例えば、ナノポアシーケンシング機器を使用して、伸長核酸を分析する場合、バーコード配列(例えば、コーディングタグからの識別情報を含む配列)は、ナノポアを通過する際に最適に電気的に区別可能であるように設計することができる。さらに、デュープレックスインタラプテッドナノポアシーケンシング(DI)と呼ばれる技法を、分子モーターを必要とせずにナノポア鎖シーケンシングで用いることができるため、システム設計が大幅に簡素化される(Derrington et al.,Proc Natl Acad Sci USA(2010)107(37):16060-16065)。DIナノポアシーケンシングによる伸長核酸の読み出しには、連結された伸長核酸ライブラリーのスペーサー要素を相補的なオリゴヌクレオチドでアニーリングする必要がある。本明細書で使用されるオリゴヌクレオチドは、得られる二重鎖の有効Tmを増加させるために、LNA、または他の修飾された核酸または類似体を含み得る。これらの二重鎖スペーサー領域で装飾された一本鎖伸長核酸が細孔を通過すると、二本鎖領域は狭窄ゾーンで一時的に失速し、二重鎖領域に隣接する約3つの塩基の電流読み出しを可能にする。DIナノポアシーケンシングの特定の実施形態において、コーディングタグからの識別情報を含むエンコーダー配列は、スペーサー要素に隣接する3つの塩基が、最大限に電気的に区別可能なナノポアシグナルを作成するように設計される(Derrington et al.,Proc Natl Acad Sci USA(2010)107(37):16060-16065)。モーターフリーDIシーケンシングの代わりとして、スペーサー要素は、G-カルテットなどの二次構造を採用するように設計することができ、この構造は、隣接するエンコーダー配列の読み出しを可能にするナノポアを通過するときに、伸長核酸を一時的に失速させるであろう(Shim et al.,Nucleic Acids Res(2009)37(3):972-982、Zhang et al.,mAbs(2016)8,524-535)。ストールを通過した後、次のスペーサーは、再び一時的なストールを作製し、次のエンコーダー配列の読み出しなどを可能にする。
本明細書に開示される方法は、複数のポリペプチド分析物の同時(多重化)の検出、識別、定量化、および/またはシーケンシングを含む分析に使用することができる。本明細書で使用される多重化は、同じアッセイにおける複数のポリペプチドの分析を指す。複数のポリペプチドは、同じサンプルまたは異なるサンプルに由来し得る。複数のポリペプチドは、同じ対象または異なる対象に由来し得る。分析される複数のポリペプチドは、異なるポリペプチド、または異なるサンプルに由来する同じポリペプチドであり得る。複数のポリペプチドには、2個以上のポリペプチド、5個以上のポリペプチド、10個以上のポリペプチド、50個以上のポリペプチド、100個以上のポリペプチド、500個以上のポリペプチド、1000個以上のポリペプチド、5,000個以上のポリペプチド、10,000個以上のポリペプチド、50,000個以上のポリペプチド、100,000個以上のポリペプチド、500,000個以上のポリペプチド、または1,000,000個以上のポリペプチドが含まれる。
サンプルの多重化は、ポリペプチドサンプルと関連付けられた核酸(例えば、baitまたは捕捉核酸)の事前のバーコード化によって達成することができる。各バーコードは異なるサンプルを表し、周期的結合アッセイまたは配列分析の前にサンプルをプールすることができる。いくつかの実施形態において、同じビーズ上に固定化されたポリペプチドは、ビーズバーコードでバーコード化されている。例えば、捕捉核酸は、タンパク質分析アッセイのいくつかまたはすべてのステップのために、異なるビーズバーコードを有するサンプルを組み合わせて処理することを可能にするビーズバーコードを含み得る。このようにして、多くのバーコード標識サンプルを単一のチューブで同時に処理することができる。このアプローチは、逆相タンパク質アレイ(RPPA)で実施されるイムノアッセイを大幅に改良したものである(Akbani et al.,Mol Cell Proteomics(2014)13(7):1625-1643、Creighton et al.,Drug Des Devel Ther(2015)9:3519-3527、Nishizuka et al.,Drug Metab Pharmacokinet(2016)31(1):35-45)。このように、本開示は、本質的に、単純なワークフローで、RPPAアッセイに代わる高度にデジタル化されたサンプルおよび分析物の多重化された代替物を提供する。
III.キット、構成要素、および製造品
本明細書で提供されるのは、分析物を処理または調製するための構成要素を含むキットおよび製造品である。いくつかの実施形態において、キットは、分析物に付着するように構成された複数のbait核酸と、複数の付着した捕捉核酸を含む固体支持体とを含み、当該捕捉核酸の各々は、対応するbait核酸に相補的な配列を含み、任意の隣接して付着した捕捉核酸は、約50nm以上の平均距離で固体支持体上で離間している。いくつかの実施形態において、キットはまた、分析物を調製および処理するための構成要素を使用するための説明書を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で提供されるキットは、シーケンシングおよび/または分析のためのペプチド、ポリペプチド、およびタンパク質を含む分析物を処理する際に使用するためのものである。いくつかの実施形態において、本明細書で提供されるキットは、分子認識事象のバーコード化および核酸エンコーディング、ならびに/または検出可能な標識を用いるタンパク質分析のための分析物を調製するためのものである。いくつかの実施形態において、キットはまた、ポリペプチドを処理し、ポリペプチドを分析するための他の成分を含み、ポリペプチド分析のための他の試薬を含む。
一態様において、本明細書で提供されるのは、反応混合物を調製するために使用される成分である。好ましい実施形態において、反応混合物は、溶液である。いくつかの好ましい実施形態において、反応混合物は、以下:捕捉核酸(例えば、固体または不溶性の支持体に付着している)およびbait核酸のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態において、キットは、セクションIAに記載されている任意のサンプルなどのサンプルから得られる複数の分析物を調製するためのものである。いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、ProteoCodeアッセイを実行するために適合性のある形式で固体支持体上に提供される。
提供される実施形態のうちのいずれかのいくつかにおいて、キットは、複数のbait核酸および複数の捕捉核酸を含む。いくつかの実施形態において、キットは、セクションIに記載されるbait核酸のうちのいずれかを含む。いくつかの実施形態において、bait核酸は、分析物がbait核酸の3’末端に付着することを可能にするように構成される。いくつかの実施形態において、bait核酸は、分析物がbait核酸の5’末端に付着することを可能にするように構成される。場合によっては、bait核酸は、分析物がbait核酸の内部位置に付着することを可能にするように構成される。いくつかの実施形態において、bait核酸は、反応性カップリング部分を含む。いくつかの例では、反応性カップリング部分は、光エネルギー、化学試薬、または酵素試薬を適用することによって活性化される。
いくつかの実施形態において、キットは、セクションIに記載される捕捉核酸のうちのいずれかを含む。いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、固体支持体上に提供される。いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、ユニバーサルプライミング部位および/またはアダプター配列を含む、下流シーケンシングのための1つ以上の成分を含む。捕捉核酸は、固体支持体上での分析物、例えば、核酸-分析物キメラの形態の分析物の所望の間隔を可能にする形式で提供され得る。キットのいくつかの実施形態において、捕捉核酸の濃度は、基質表面上で滴定され得る。例えば、捕捉核酸は、任意の隣接してカップリングされた分析物、例えば、核酸-分析物キメラの形態の分析物が、60nm以上、70nm以上、80nm以上、90nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、400nm以上、500nm以上、または1000nm以上の平均距離で、固体支持体上で互いに離間するように、分析物を固体支持体にカップリングするように構成される。場合によっては、捕捉核酸は、任意の隣接してカップリングされた分析物、例えば、核酸-分析物キメラの形態の分析物が、約50~100nm、約50~250nm、約50~500nm、約50~750nm、約50~1000nm、約50~1500nm、約50~2000nm、約100~250nm、約100~500nm、約200~500nm、約300~500nm、約100~1000nm、約500~600nm、約500~700nm、約500~800nm、約500~900nm、約500~1000nm、約500~2000nm、約500~5000nm、約1000~5000nm、または約3000~5000nmの範囲の平均距離で、固体支持体上で互いに離間するように、分析物を固体支持体にカップリングするように構成される。いくつかの好ましい実施形態において、捕捉核酸は、任意の隣接してカップリングされた分析物、例えば、核酸-分析物キメラの形態の分析物が、約50~500nmの範囲の平均距離で、固体支持体上で互いに離間するように、分析物を固体支持体にカップリングするように構成される。
いくつかの実施形態において、任意の隣接してカップリングされた捕捉核酸は、約50nm~約500nm、または約50nm~約400nm、または約50nm~約300nm、または約50nm~約200nm、または約50nm~約100nmの距離で、固体支持体の表面上または体積内(例えば、多孔質支持体)で互いに離間している。いくつかの実施形態において、任意の隣接してカップリングされた分析物、例えば、核酸-分析物キメラの形態の分析物は、少なくとも50nm、少なくとも60nm、少なくとも70nm、少なくとも80nm、少なくとも90nm、少なくとも100nm、少なくとも150nm、少なくとも200nm、少なくとも250nm、少なくとも300nm、少なくとも350nm、少なくとも400nm、少なくとも450nm、または少なくとも500nmの平均距離で、固体支持体の表面上で互いに離間している。いくつかの実施形態において、任意の隣接してカップリングされた分析物、例えば、核酸-分析物キメラの形態の分析物は、少なくとも50nmの平均距離で、固体支持体の表面上で互いに離間している。
いくつかの実施形態において、キットは、捕捉核酸が付着した基質または固体支持体を含む。固体支持体は、ビーズ、多孔質ビーズ、磁性ビーズ、常磁性ビーズ、多孔質マトリックス、アレイ、表面、ガラス表面、シリコン表面、プラスチック表面、スライド、フィルター、ナイロン、チップ、シリコンウェーハチップ、フロースルーチップ、信号変換電子機器を含むバイオチップ、ウェル、マイクロタイターウェル、プレート、ELISAプレート、ディスク、回転干渉測定ディスク、膜、PTFE膜、ニトロセルロース膜、ニトロセルロースベースのポリマー表面、ナノ粒子(例えば、磁性ナノ粒子(Fe)、金ナノ粒子、および/または銀ナノ粒子などの金属を含む)、量子ドット、ナノシェル、ナノケージ、ミクロスフェア、ならびにそれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。いくつかの実施形態において、キットは、複数の基質を含む。場合によっては、固体支持体の表面は、反応性カップリング部分を含む。いくつかの実施形態において、捕捉核酸は、反応性カップリング部分を含む。
いくつかの実施形態において、キットおよび製造品は、複数のバーコードをさらに含む。バーコードは、コンパートメントバーコード、パーティションバーコード、サンプルバーコード、画分バーコード、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。場合によっては、バーコードは、固有の分子識別子(UMI)を含む。いくつかの例では、バーコードは、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態において、キット内のバーコードは、bait核酸に付着され、および/または捕捉核酸に付着される。いくつかの実施形態において、キット内のバーコードは、固体支持体(例えば、ビーズ)に付着した捕捉核酸に付着される。場合によっては、バーコードは、bait核酸または捕捉核酸に付着するように構成される。特定の実施形態において、核酸種の各集団は、別個の容器内にある。例えば、バーコードは、各容器が同じである複数のバーコードを保持する個々の容器で提供される。バーコードはまた、様々なバーコードが互いに空間的に分離されるように、コンパートメントを備えた任意の好適な材料または構造で提供され得る。例えば、マイクロプレートを使用して、各ウェルが複数の同じバーコードを含む96個のバーコードを提供する。6、24、96、384、1536、3456、または9600ウェルを有するマイクロプレートを含むがこれらに限定されない、バーコードを提供するための任意の好適な容器を使用することができる。いくつかの実施形態において、キットおよび製造品は、複数のUMI(例えば、UMIを含むポリヌクレオチド)をさらに含む。
いくつかの実施形態において、キットおよび製造品は、カップリング試薬をさらに含む。例えば、カップリング試薬は、酵素または化学的カップリング試薬であり得る。試薬を使用して、bait核酸を捕捉核酸に付着させるため、bait核酸を固体支持体に付着させるため、分析物をbait核酸に付着させるため、および/または任意の2つ以上の核酸成分を付着させることができる。キットは、カップリング試薬を活性化するために必要な任意の関連する構成要素をさらに含み得る。いくつかの特定の実施形態において、キットは、リガーゼをさらに含む。
いくつかの実施形態において、キットは、分析物を処理するための試薬をさらに含む。分析物の画分化、濃縮、および減算法の任意の組み合わせを実行することができる。例えば、試薬を使用して、分析物を断片化または消化することができる。場合によっては、キットは、分析物を画分化、単離、減算、濃縮するための試薬および成分を含む。いくつかの例では、キットは、トリプシン、LysN、またはLysCなどのプロテアーゼをさらに含む。
いくつかの実施形態において、キットはまた、所望の反応のうちのいずれかが起こるのに必要な1つ以上の緩衝液または反応流体を含む。洗浄緩衝液、反応緩衝液、および結合緩衝液、溶出緩衝液などを含む緩衝液は、当業者に知られている。いくつかの実施形態において、キットは、本明細書に記載の他の試薬に付随する緩衝液および他の成分をさらに含む。試薬、緩衝液、および他の成分は、バイアル(密封されたバイアルなど)、容器、アンプル、ボトル、ジャー、柔軟な包装(例えば、密封されたマイラー(Mylar)またはビニール袋)などで提供され得る。キットの構成要素はいずれも滅菌および/または密封することができる。
いくつかの実施形態において、キットは、核酸配列分析のための1つ以上の試薬を含む。いくつかの例では、配列分析用の試薬は、合成によるシーケンシング、ライゲーションによるシーケンシング、ハイブリダイゼーションによるシーケンシング、ポロニーシーケンシング、イオン半導体シーケンシング、パイロシーケンシング、単一分子リアルタイムシーケンシング、ナノポアベースのシーケンシング、または高度な顕微鏡を使用するDNAのダイレクトイメージング、またはそれらの任意の組み合わせにおいて使用されるためのものである。
いくつかの実施形態において、キットまたは製造品は、本明細書に記載の方法および使用に関する説明書をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、説明書は、ポリペプチドを調製および処理する方法に向けられている。本明細書に記載のキットはまた、他の緩衝液、希釈剤、フィルター、注射器、および本明細書に記載の任意の方法を実行するための説明書を伴う添付文書を含む、商業的およびユーザーの観点から望ましい他の材料を含み得る。
上述のキット構成要素のうちのいずれか、および任意の分子、分子複合体または共役体、試薬(例えば、化学的もしくは生物学的試薬)、薬剤、構造(例えば、支持体、表面、粒子、もしくはビーズ)、反応中間体、反応産生物、結合複合体、または例示的なキットおよび方法で開示および/または使用される任意の他の製造品は、キットを形成するために別個にまたは任意の好適な組み合わせで提供され得る。
IV.例示的な実施形態
提供される実施形態の中には、以下のものがある。
1.分析物を処理するための方法であって、
分析物をbait核酸に付着させて、核酸-分析物キメラを生成することと、
核酸-分析物キメラ中のbait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、核酸-分析物キメラを固体支持体に近接させることと、
核酸-分析物キメラを固体支持体に共有結合的にカップリングすることと、を含み、
複数の核酸-分析物キメラが、固体支持体上でカップリングされ、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50nm以上の平均距離で互いに離間している、方法。
2.分析物が、bait核酸の3’末端に付着される、実施形態1に記載の方法。
3.分析物が、bait核酸の5’末端に付着される、実施形態1に記載の方法。
4.分析物が、bait核酸の内部位置に付着される、実施形態1に記載の方法。
5.任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約60nm以上、70nm以上、80nm以上、90nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、400nm以上、500nm以上、または1000nm以上の平均距離で離間している、実施形態1~4のいずれか1つに記載の方法。
6.任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~100nm、約50~250nm、約50~500nm、約50~750nm、約50~1000nm、約50~1500nm、約50~2000nm、約100~250nm、約100~500nm、約200~500nm、約300~500nm、約100~1000nm、約500~600nm、約500~700nm、約500~800nm、約500~900nm、約500~1000nm、約500~2000nm、約500~5000nm、約1000~5000nm、または約3000~5000nmの範囲の平均距離で離間している、実施形態1~4のいずれか1つに記載の方法。
7.任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~500nmの範囲の平均距離で離間している、実施形態1~4のいずれか1つに記載の方法。
8.捕捉核酸、核酸-分析物キメラ、および/またはbait核酸が、バーコードをさらに含む、実施形態1~7のいずれか1つに記載の方法。
9.カップリングされた核酸-分析物キメラにバーコードを付着させることをさらに含む、実施形態1~8のいずれか1つに記載の方法。
10.バーコードが、コンパートメントバーコード、パーティションバーコード、サンプルバーコード、画分バーコード、またはそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態8または実施形態9に記載の方法。
11.バーコードが、固有の分子識別子(UMI)を含む、実施形態8~10のいずれか1つに記載の方法。
12.捕捉核酸、核酸-分析物キメラ、bait核酸、および/またはカップリングされた核酸-分析物キメラが、固有の分子識別子(UMI)をさらに含む、実施形態1~11のいずれか1つに記載の方法。
13.バーコードが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態9~12のいずれか1つに記載の方法。
14.核酸-分析物キメラが、固体支持体に直接的または間接的に共有結合的にカップリングされる、実施形態1~13のいずれか1つに記載の方法。
15.bait核酸が、捕捉核酸に共有結合的にカップリングされる、実施形態1~14のいずれか1つに記載の方法。
16.共有結合的カップリングが、ライゲーション試薬を使用して実行される、実施形態15に記載の方法。
17.bait核酸の5’末端が、捕捉核酸の3’末端にカップリングされる、実施形態15または実施形態16に記載の方法。
18.bait核酸の3’末端が、捕捉核酸の5’末端にカップリングされる、実施形態15または実施形態16に記載の方法。
19.捕捉核酸が、核酸ヘアピンを含む、実施形態1~18のいずれか1つに記載の方法。
20.捕捉核酸が、スプリント核酸を含む、実施形態1~19のいずれか1つに記載の方法。
21.スプリント核酸が、捕捉核酸および/またはbait核酸に相補的な配列を含む、実施形態20に記載の方法。
22.捕捉核酸が、反応性カップリング部分を含む、実施形態1~21のいずれか1つに記載の方法。
23.捕捉核酸が、反応性カップリング部分を介して固体支持体に付着される、実施形態22に記載の方法。
24.捕捉核酸が、反応性カップリング部分を介してbait核酸に付着される、実施形態22に記載の方法。
25.分析物が、生物学的サンプルから得られる、実施形態1~24のいずれか1つに記載の方法。
26.捕捉核酸へのbait核酸のハイブリダイゼーションが、8個以上の相補的塩基、16個以上の相補的塩基、24個以上の相補的塩基、34個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む、実施形態1~25のいずれか1つに記載の方法。
27.捕捉核酸へのbait核酸のハイブリダイゼーションが、18個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む、実施形態1~26のいずれか1つに記載の方法。
28.分析物が、ポリペプチドである、実施形態1~27のいずれか1つに記載の方法。
29.分析物が、タンパク質またはペプチドである、実施形態28に記載の方法。
30.ペプチドが、タンパク質、例えば、生物学的サンプルからのタンパク質を断片化することによって得られる、実施形態29に記載の方法。
31.断片化が、タンパク質をプロテアーゼと接触させることによって実行される、実施形態30に記載の方法。
32.プロテアーゼが、トリプシン、LysN、またはLysCである、実施形態31に記載の方法。
33.分析物が、複数のプールされたサンプルからの分析物を含む、実施形態1~32のいずれか1つに記載の方法。
34.分析物および/またはbait核酸が、反応性カップリング部分を含む、実施形態1~33のいずれか1つに記載の方法。
35.分析物が、化学ライゲーションを使用してbait核酸に付着される、実施形態1~34のいずれか1つに記載の方法。
36.分析物が、bait核酸に直接的または間接的に付着される、実施形態1~35のいずれか1つに記載の方法。
37.核酸-分析物キメラを固体支持体にカップリングした後、
bait核酸の5’末端が、反応に利用可能である、
捕捉核酸の5’末端が、反応に利用可能である、
bait核酸の3’末端が、反応に利用可能である、および/または
捕捉核酸の3’末端が、反応に利用可能である、実施形態1~36のいずれか1つに記載の方法。
38.核酸が、伸長反応、例えば、PCR伸長反応、および/またはライゲーション反応に利用可能である、実施形態37に記載の方法。
39.bait核酸および/または捕捉核酸が、スペーサーポリマーをさらに含む、実施形態1~38のいずれか1つに記載の方法。
40.スペーサーポリマーが、少なくとも1ヌクレオチド、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチド、少なくとも6ヌクレオチド、少なくとも7ヌクレオチド、少なくとも8ヌクレオチド、少なくとも9ヌクレオチド、少なくとも10ヌクレオチド、少なくとも15ヌクレオチド、または少なくとも20ヌクレオチド以上を含む、実施形態39に記載の方法。
41.スペーサーポリマーが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態39および実施形態40に記載の方法。
42.bait核酸が、その5’末端および/または3’末端にスペーサーポリマーを含む、実施形態39~41のいずれか1つに記載の方法。
43.捕捉核酸が、その5’末端および/または3’末端にスペーサーポリマーを含む、実施形態39~41のいずれか1つに記載の方法。
44.bait核酸および/または捕捉核酸が、ユニバーサルプライミング部位をさらに含む、実施形態1~43のいずれか1つに記載の方法。
45.ユニバーサルプライミング部位が、増幅、シーケンシング、またはその両方のためのプライミング部位を含む、実施形態44に記載の方法。
46.捕捉核酸が、シーケンシングに使用するためのアダプター核酸配列を含む、実施形態1~45のいずれか1つに記載の方法。
47.アダプター核酸配列が、IlluminaシーケンシングプラットフォームまたはPacific Biosciences of Californiaシーケンシングプラットフォームとともに使用するためのものである、実施形態46に記載の方法。
48.固体支持体が、ビーズ、多孔質ビーズ、多孔質マトリックス、アレイ、ガラス表面、シリコン表面、プラスチック表面、フィルター、膜、ナイロン、PTFE膜、ナイロン、シリコンウェーハチップ、フロースルーチップ、シグナル変換電子機器を含むバイオチップ、マイクロタイターウェル、ELISAプレート、回転干渉計ディスク、ニトロセルロース膜、ニトロセルロースベースのポリマー表面、ナノ粒子、またはミクロスフェアである、実施形態1~47のいずれか1つに記載の方法。
49.固体支持体が、ポリスチレンビーズ、ポリアクリレートビーズ、ポリマービーズ、アガロースビーズ、セルロースビーズ、デキストランビーズ、アクリルアミドビーズ、固体コアビーズ、多孔質ビーズ、常磁性ビーズ、ガラスビーズ、制御された多孔質ビーズ、シリカベースのビーズ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態48に記載の方法。
50.
分析物を、分析物に結合することができる結合剤と接触させることであって、結合剤が、結合剤に関する識別情報を有するコーディングタグを含む、接触させることと、
コーディングタグの識別情報をbait核酸または捕捉核酸に転送することと、をさらに含む、実施形態1~49のいずれか1つに記載の方法。
51.
分析物を、分析物に結合することができる追加の結合剤と接触させることであって、追加の結合剤が、追加の結合剤に関する識別情報を有するコーディングタグを含む、接触させることと、
追加の結合剤に関するコーディングタグの識別情報をbait核酸または捕捉核酸に転送することと、を1回以上繰り返すことをさらに含む、実施形態50に記載の方法。
52.コーディングタグの識別情報をbait核酸または捕捉核酸に転送することが、DNAリガーゼによって媒介される、実施形態50または実施形態51に記載の方法。
53.コーディングタグの識別情報をbait核酸または捕捉核酸に転送することが、DNAポリメラーゼによって媒介される、実施形態50または実施形態51に記載の方法。
54.コーディングタグの識別情報をbait核酸または捕捉核酸に転送することが、化学ライゲーションによって媒介される、実施形態50または実施形態51に記載の方法。
55.コーディングタグが、スペーサー、結合サイクル特異的配列、固有の分子識別子、ユニバーサルプライミング部位、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含む、実施形態50~54のいずれか1つに記載の方法。
56.
分析物をbait核酸に付着させて、核酸-分析物キメラを生成するステップ、
核酸-分析物キメラ中のbait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、核酸-分析物キメラを固体支持体に近接させるステップ、および
核酸-分析物キメラを固体支持体に共有結合的にカップリングするステップによって生成される核酸-分析物共役体であって、
複数の核酸-分析物キメラが、固体支持体上でカップリングされ、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50nm以上の平均距離で離間している、核酸-分析物共役体。
57.分析物が、bait核酸の3’末端に付着される、実施形態56に記載の核酸-分析物共役体。
58.分析物が、bait核酸の5’末端に付着される、実施形態56に記載の核酸-分析物共役体。
59.分析物が、bait核酸の内部位置に付着される、実施形態56に記載の核酸-分析物共役体。
60.任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約60nm以上、70nm以上、80nm以上、90nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、400nm以上、500nm以上、または1000nm以上の平均距離で離間している、実施形態56~59のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
61.任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~100nm、約50~250nm、約50~500nm、約50~750nm、約50~1000nm、約50~1500nm、約50~2000nm、約100~250nm、約100~500nm、約200~500nm、約300~500nm、約100~1000nm、約500~600nm、約500~700nm、約500~800nm、約500~900nm、約500~1000nm、約500~2000nm、約500~5000nm、約1000~5000nm、または約3000~5000nmの範囲の平均距離で離間している、実施形態56~60のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
62.任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~500nmの範囲の平均距離で離間している、実施形態56~61のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
63.捕捉核酸、核酸-分析物キメラ、および/またはbait核酸が、バーコードをさらに含む、実施形態56~62のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
64.カップリングされた核酸-分析物キメラが、バーコードをさらに含む、実施形態56~63のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
65.バーコードが、コンパートメントバーコード、パーティションバーコード、サンプルバーコード、画分バーコード、またはそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態64に記載の核酸-分析物共役体。
66.バーコードが、固有の分子識別子(UMI)を含む、実施形態62~64のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
67.捕捉核酸、核酸-分析物キメラ、bait核酸、および/またはカップリングされた核酸-分析物キメラが、固有の分子識別子(UMI)をさらに含む、実施形態56~66のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
68.バーコードが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態64~67のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
69.核酸-分析物キメラが、固体支持体に直接的または間接的に共有結合的にカップリングされる、実施形態56~68のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
70.bait核酸が、捕捉核酸に共有結合的にカップリングされる、実施形態56~69のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
71.共有結合的カップリングが、ライゲーション試薬を使用して実行される、実施形態70に記載の核酸-分析物共役体。
72.bait核酸の5’末端が、捕捉核酸の3’末端にカップリングされる、実施形態70または実施形態71に記載の核酸-分析物共役体。
73.bait核酸の3’末端が、捕捉核酸の5’末端にカップリングされる、実施形態70または実施形態71に記載の核酸-分析物共役体。
74.捕捉核酸が、核酸ヘアピンを含む、実施形態56~73のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
75.捕捉核酸が、スプリント核酸を含む、実施形態56~74のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
76.スプリント核酸が、捕捉核酸および/またはbait核酸に相補的な配列を含む、実施形態75に記載の核酸-分析物共役体。
77.捕捉核酸が、反応性カップリング部分を含む、実施形態56~76のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
78.捕捉核酸が、反応性カップリング部分を介して固体支持体に付着される、実施形態77に記載の核酸-分析物共役体。
79.捕捉核酸が、反応性カップリング部分を介してbait核酸に付着される、実施形態77に記載の核酸-分析物共役体。
80.分析物が、生物学的サンプルから得られる、実施形態56~79のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
81.捕捉核酸へのbait核酸のハイブリダイゼーションが、8個以上の相補的塩基、16個以上の相補的塩基、24個以上の相補的塩基、34個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む、実施形態56~80のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
82.捕捉核酸へのbait核酸のハイブリダイゼーションが、16個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む、実施形態56~80のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
83.分析物が、ポリペプチドである、実施形態56~82のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
84.分析物が、タンパク質またはペプチドである、実施形態82に記載の核酸-分析物共役体。
85.ペプチドが、タンパク質、例えば、生物学的サンプルからのタンパク質を断片化することによって得られる、実施形態84に記載の核酸-分析物共役体。
86.断片化が、タンパク質をプロテアーゼと接触させることによって実行される、実施形態85に記載の核酸-分析物共役体。
87.プロテアーゼが、トリプシン、LysN、またはLysCである、実施形態86に記載の核酸-分析物共役体。
88.分析物が、複数のプールされたサンプルからの分析物を含む、実施形態56~87のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
89.分析物および/またはbait核酸が、反応性カップリング部分を含む、実施形態56~88のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
90.分析物が、化学ライゲーションを使用してbait核酸に付着される、実施形態56~89のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
91.分析物が、bait核酸に直接的または間接的に付着される、実施形態56~90のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
92.核酸-分析物キメラを固体支持体にカップリングした後、
bait核酸の5’末端が、反応に利用可能である、
捕捉核酸の5’末端が、反応に利用可能である、
bait核酸の3’末端が、反応に利用可能である、および/または
捕捉核酸の3’末端が、反応に利用可能である、実施形態56~91のいずれか1つの核酸-分析物共役体。
93.核酸が、伸長反応、例えば、PCR伸長反応、および/またはライゲーション反応に利用可能である、実施形態92に記載の核酸-分析物共役体。
94.bait核酸および/または捕捉核酸が、スペーサーポリマーをさらに含む、実施形態54~93のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
95.スペーサーポリマーが、少なくとも1ヌクレオチド、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチド、少なくとも6ヌクレオチド、少なくとも7ヌクレオチド、少なくとも8ヌクレオチド、少なくとも9ヌクレオチド、少なくとも10ヌクレオチド、少なくとも15ヌクレオチド、または少なくとも20ヌクレオチド以上を含む、実施形態94に記載の核酸-分析物共役体。
96.スペーサーポリマーが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態94または実施形態95に記載の核酸-分析物共役体。
97.bait核酸が、その5’末端および/または3’末端にスペーサーポリマーを含む、実施形態94~96のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
98.捕捉核酸が、その5’末端および/または3’末端にスペーサーポリマーを含む、実施形態94~96のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
99.bait核酸および/または捕捉核酸が、ユニバーサルプライミング部位をさらに含む、実施形態56~98のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
100.ユニバーサルプライミング部位が、増幅、シーケンシング、またはその両方のためのプライミング部位を含む、実施形態99に記載の核酸-分析物共役体。
101.捕捉核酸が、シーケンシングに使用するためのアダプター核酸配列を含む、実施形態56~100のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
102.アダプター核酸配列が、IlluminaシーケンシングプラットフォームまたはPacific Biosciences of Californiaシーケンシングプラットフォームとともに使用するためのものである、実施形態101に記載の核酸-分析物共役体。
103.固体支持体が、ビーズ、多孔質ビーズ、多孔質マトリックス、アレイ、ガラス表面、シリコン表面、プラスチック表面、フィルター、膜、PTFE膜、ナイロン、シリコンウェーハチップ、フロースルーチップ、シグナル変換電子機器を含むバイオチップ、マイクロタイターウェル、ELISAプレート、回転干渉計ディスク、ニトロセルロース膜、ニトロセルロースベースのポリマー表面、ナノ粒子、またはミクロスフェアである、実施形態56~102のいずれか1つに記載の核酸-分析物共役体。
104.固体支持体が、ポリスチレンビーズ、ポリアクリレートビーズ、ポリマービーズ、アガロースビーズ、セルロースビーズ、デキストランビーズ、アクリルアミドビーズ、固体コアビーズ、多孔質ビーズ、常磁性ビーズ、ガラスビーズ、制御された多孔質ビーズ、シリカベースのビーズ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態103に記載の核酸-分析物共役体。
105.キットであって、
(a)複数のbait核酸であって、当該bait核酸の各々が、分析物に付着するように構成されている、複数のbait核酸と、
(b)複数の付着した捕捉核酸を含む固体支持体であって、当該捕捉核酸の各々が、対応するbait核酸に相補的な配列を含み、任意の隣接して付着された捕捉核酸が、当該固体支持体上で約50nm以上の平均距離で離間している、固体支持体と、を含む、キット。
106.bait核酸のうちの少なくとも1つが、分析物がbait核酸の3’末端に付着するのを可能にするように構成されている、実施形態105に記載のキット。
107.bait核酸のうちの少なくとも1つが、分析物がbait核酸の5’末端に付着するのを可能にするように構成されている、実施形態105に記載のキット。
108.bait核酸のうちの少なくとも1つが、分析物がbait核酸の内部位置に付着するのを可能にするように構成されている、実施形態105に記載のキット。
109.任意の隣接して付着された捕捉核酸が、固体支持体上で約60nm以上、70nm以上、80nm以上、90nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、400nm以上、500nm以上、または1000nm以上の平均距離で離間して、固体支持体に分析物をカップリングするように構成されている、実施形態105~108のいずれか1つに記載のキット。
110.任意の隣接して付着された捕捉核酸が、固体支持体上で約50~100nm、約50~250nm、約50~500nm、約50~750nm、約50~1000nm、約50~1500nm、約50~2000nm、約100~250nm、約100~500nm、約200~500nm、約300~500nm、約100~1000nm、約500~600nm、約500~700nm、約500~800nm、約500~900nm、約500~1000nm、約500~2000nm、約500~5000nm、約1000~5000nm、または約3000~5000nmの範囲の平均距離で離間して、固体支持体に分析物をカップリングするように構成されている、実施形態105~109のいずれか1つに記載のキット。
111.隣接して付着された捕捉核酸が、固体支持体上で約50~500nmの範囲の平均距離で離間して、固体支持体に分析物をカップリングするように構成されている、実施形態105~109のいずれか1つに記載のキット。
112.複数のバーコードをさらに含む、実施形態105~111のいずれか1つに記載のキット。
113.バーコードが、bait核酸または捕捉核酸に付着しているか、または
バーコードが、bait核酸または捕捉核酸に付着するように構成されている、実施形態112に記載のキット。
114.バーコードが、コンパートメントバーコード、パーティションバーコード、サンプルバーコード、画分バーコード、またはそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態112または実施形態113に記載のキット。
115.バーコードが、固有の分子識別子(UMI)を含む、実施形態112~114のいずれか1つに記載のキット。
116.捕捉核酸のうちの少なくとも1つおよび/またはbait核酸のうちの少なくとも1つが、固有の分子識別子(UMI)をさらに含む、実施形態105~115のいずれか1つに記載のキット。
117.バーコードが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態109~116のいずれか1つに記載のキット。
118.bait核酸のうちの少なくとも1つが、反応性カップリング部分を含む、実施形態105~117のいずれか1つに記載のキット。
119.固体支持体の表面が、反応性カップリング部分を含む、実施形態105~118のいずれか1つに記載のキット。
120.捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、反応性カップリング部分を含む、実施形態105~119のいずれか1つに記載のキット。
121.反応性カップリング部分が、光エネルギー、化学試薬、または酵素試薬を適用することによって活性化されるように構成されている、実施形態118~120のいずれか1つに記載のキット。
122.酵素試薬が、リガーゼである、実施形態121に記載のキット。
123.カップリング試薬をさらに含む、実施形態105~122のいずれか1つに記載のキット。
124.カップリング試薬が、酵素カップリング試薬または化学カップリング試薬である、実施形態123に記載のキット。
125.酵素カップリング試薬が、リガーゼである、実施形態124に記載のキット。
126.プロテアーゼをさらに含む、実施形態105~125のいずれか1つに記載のキット。
127.プロテアーゼが、トリプシン、LysN、またはLysCである、実施形態126に記載のキット。
128.捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、核酸ヘアピンを含む、実施形態105~127のいずれか1つに記載のキット。
129.捕捉核酸が、スプリント核酸を含む、実施形態105~128のいずれか1つに記載のキット。
130.スプリント核酸が、捕捉核酸および/またはbait核酸に相補的な配列を含む、実施形態129に記載のキット。
131.捕捉核酸のうちの少なくとも1つに対するbait核酸のうちの少なくとも1つの相補的配列が、8個以上の相補的塩基、16個以上の相補的塩基、24個以上の相補的塩基、34個以上の相補的塩基を含む、実施形態105~130のいずれか1つに記載のキット。
132.捕捉核酸のうちの少なくとも1つに対するbait核酸のうちの少なくとも1つの相補的配列が、16個以上の相補的塩基を含む、実施形態105~130のいずれか1つに記載のキット。
133.化学ライゲーション試薬をさらに含む、実施形態105~132のいずれか1つに記載のキット。
134.bait核酸のうちの少なくとも1つおよび/または捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、スペーサーポリマーをさらに含む、実施形態105~133のいずれか1つに記載のキット。
135.スペーサーポリマーが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態134に記載のキット。
136.bait核酸のうちの少なくとも1つおよび/または捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、ユニバーサルプライミング部位をさらに含む、実施形態105~135のいずれか1つに記載のキット。
137.ユニバーサルプライミング部位が、増幅、シーケンシング、またはその両方のためのプライミング部位を含む、実施形態136に記載のキット。
138.捕捉核酸が、シーケンシングに使用するためのアダプター核酸配列を含む、実施形態105~137のいずれか1つに記載のキット。
139.アダプター核酸配列が、IlluminaシーケンシングプラットフォームまたはPacific Biosciencesシーケンシングプラットフォームとともに使用するためのものである、実施形態138に記載のキット。
140.bait核酸のうちの少なくとも1つが、その5’末端および/または3’末端にスペーサーポリマーを含む、実施形態134~139のいずれか1つに記載のキット。
141.捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、その5’末端および/または3’末端にスペーサーポリマーを含む、実施形態134~140のいずれか1つに記載のキット。
142.固体支持体が、ビーズ、多孔質ビーズ、多孔質マトリックス、アレイ、ガラス表面、シリコン表面、プラスチック表面、フィルター、膜、PTFE膜、ナイロン、シリコンウェーハチップ、フロースルーチップ、シグナル変換電子機器を含むバイオチップ、マイクロタイターウェル、ELISAプレート、回転干渉計ディスク、ニトロセルロース膜、ニトロセルロースベースのポリマー表面、ナノ粒子、またはミクロスフェアである、実施形態105~141のいずれか1つに記載のキット。
以下の実施例は、本明細書において提供される方法、組成物、および使用を説明するために提供されるが、これらを限定するものではない。
実施例1:核酸ハイブリダイゼーションおよび固体支持体へのカップリングを使用した分析物固定化の評価
この実施例は、核酸-ペプチド分析物キメラを固体支持体にカップリングするための例示的な方法、および固定化された分析物を使用するエンコーディングアッセイの評価を説明する。
ハイブリダイゼーションベースの固定化方法では、核酸-ペプチドキメラをハイブリダイズし、磁気ビーズ上に化学的に固定化されたヘアピン捕捉DNAにライゲーションした。捕捉核酸を、トランス-シクロオクテン(TCO)およびメチルテトラジン(mTet)ベースのクリック化学を使用してビーズに共役した。TCOで修飾された短いヘアピン捕捉核酸(16塩基対ステム、5塩基ループ、24塩基5’オーバーハング)を、mTetでコーティングされた磁気ビーズと反応させた。リン酸化された核酸-ペプチドキメラ(10nM)を、ビーズに付着したヘアピンDNAに5×SSC、0.02% SDSでアニーリングし、37℃で30分間インキュベートした。ビーズをPBSTで1回洗浄し、T4 DNAリガーゼを含む1×Quick ligation溶液(New England Biolabs,USA)に再懸濁した。25℃で30分間インキュベートした後、ビーズをPBSTで2回洗浄し、50μLのPBSTに再懸濁した。アミノFA末端ペプチド(FAGVAMPGAEDDVVGSGSK、配列番号3)、アミノAFA末端ペプチド(AFAGVAMPGAEDDVVGSGSK、配列番号4)、およびアミノAA末端ペプチド(AAGVAMPGAEDDVVGSGSK、配列番号5)を含む固定化された全核酸-ペプチドキメラを、特定のプライマーセットを使用したqPCRによって定量化した。比較のために、ライゲーションステップを伴わない非ハイブリダイゼーションベースの方法を使用して、ペプチドをビーズに固定化した。非ハイブリダイゼーションベースの方法は、アミノFA末端ペプチド、アミノAFA末端ペプチド、およびアミノAA末端ペプチドを含む30μMのTCOで修飾されたDNAタグ付きペプチドを、mTetでコーティングされた磁気ビーズとともに25℃で一晩インキュベートすることによって実行した。
表1に示されるように、1:100,000のグラフト密度の非ハイブリダイゼーション調製法、および1:10,000のグラフト密度のハイブリダイゼーションベースの調製法で同様のCt値が観察された。ハイブリダイゼーションベースの調製法のDNAタグ付きペプチドのローディング量は、非ハイブリダイゼーション調製法の場合と比較して、1/3000であった。一般に、ハイブリダイゼーションベースの固定化法に必要な出発物質が少ないことが観察された。
Figure 2022530966000002
さらに、上記のように調製および固定化されたペプチドを、ProteoCodeアッセイを使用したペプチドシーケンシングに使用した。上記の2つの方法(ハイブリダイゼーションおよび非ハイブリダイゼーション)に記載されているように、ペプチドを基質上に固定化した。アッセイで試験された例示的なペプチドには、アミノFA末端ペプチド(FAGVAMPGAEDDVVGSGSK、配列番号3)、アミノAFA末端ペプチド(AFAGVAMPGAEDDVVGSGSK、配列番号4)、およびアミノAA末端ペプチド(AAGVAMPGAEDDVVGSGSK、配列番号5)が含まれる。ペプチドが付着していないオリゴヌクレオチドもまた、対照として試験した。
フェニルアラニンがN末端アミノ酸残基である場合にフェニルアラニンに結合する例示的な結合剤を、コーディングタグ(F結合剤)と共役した。アッセイでは、コーディングタグと共役したFバインダーを、核酸-ペプチドキメラが固定化されたビーズとともに37℃で30分間インキュベートした。PBST洗浄後、ビーズを50mMのTris-HCl(pH7.5)、2mMのMgSO、50mMのNaCl、1mMのDTT、0.1%のTween(登録商標) 20、0.1mg/mLのBSA、0.125mMのdNTP、0.125単位/μLのクレノウ断片(3’->5’エキソ-)(MCLAB,USA)を含むエンコーディング混合物とともに、37℃で5分間インキュベートした。ビーズをPBST+10%ホルムアミドで1回、0.1M NaOHで1回、10%ホルムアミドを含むPBSTで1回洗浄した。得られたビーズをPBSTに再懸濁した。試験したペプチドのN末端アミノ酸とFバインダーの結合に成功した後、コーディングタグの情報を固定化ペプチド(伸長記録タグ)に付着した核酸に転送した。アッセイの伸長記録タグをPCR増幅にかけ、次世代シーケンシング(NGS)によって分析した。
Figure 2022530966000003
ハイブリダイゼーションおよび非ハイブリダイゼーションベースの調製方法の両方において、アミノFA末端ペプチドに付着した記録タグで高いエンコーディング効率が観察され、コーディングタグの情報が、N末端F結合に対応する記録タグに転送されたことを示している。非ハイブリダイゼーション法を使用して調製されたサンプルと比較して、ハイブリダイゼーションベースの方法を使用して調製されたサンプルにおいて、アミノFA末端ペプチドのより高いエンコーディング効率が観察された。さらに、AAおよびAFA負の対照ペプチドの低いエンコーディング効率が、ハイブリダイゼーションベースの方法を使用して調製されたサンプルで観察された。ハイブリダイゼーションベースの方法を使用して調製されたサンプルでは、シグナル対雑音比(%FAエンコーディング/%AAエンコーディング)は34であった。
実施例2:様々な方法を使用して調製およびバーコード化された分析物のエンコーディング機能の評価
この実施例は、核酸-分析物共役体を固体支持体にカップリングするための例示的な方法、およびバーコード、UMI、または他の核酸タグもしくは成分を、baitまたは捕捉核酸に付着させるための様々な方法を説明する。この実施例では、ペプチド分析物を固定化するための試験された形式には、表3から選択された核酸配列が含まれていた。
Figure 2022530966000004
バーコード配列を設置し、ペプチドを固定化するための5つの異なる方法を実行し、試験した。以下に記載される方法では、バーコード配列およびスペーサー配列を設置した。場合によっては、固有の分子識別子(UMI)をbaitもしくはリバースbait核酸に含めることができるか、またはバーコードとともに付加することができる。実行された例示的方法のうちのいくつかでは、ユニバーサルプライミング部位(もしくはその一部)が、bait核酸に含まれるか、またはバーコード配列が付加された。この実施例に記載される方法において、ペプチドのハイブリダイゼーションベースの固定化は、方法1、2、および3において、ビーズをライゲーション後に3回洗浄したことを除いて、実質的に実施例1に記載されるように実行した(PBST、NaOH、およびPBST)。
図3に一般的に示されるスキームを使用する方法1では、アミノFAペプチド(FAGVAMPGAEDDVVGSGSK、配列番号3)を、bait核酸(配列番号6)に付着させた。バーコード化は、1×カスタム緩衝液(New England BioLabs,USA)、0.125mM dNTP、1μMのbait核酸-ペプチドキメラ、1.5μMのバーコードテンプレート(CACTCAGTCCATTAACNNNNNNNNNNCTAGTGTCGCGGACUACGCAUTACUGAGAACUTG、配列番号12)、および0.125単位/μLのクレノウ断片(3’->5’エキソ-)(MCLAB,USA)を含む50μLのバーコード化混合物中、37℃で5分間実行した。バーコードテンプレートは各々、4つのdU部位を含んでいた。伸長によりバーコードをbait核酸(ペプチドが付着した)に転写した後、バーコード化テンプレートを、2.5ユニットのUSER酵素(New England BioLabs,USA)とともに37℃で30分間インキュベートすることによって消化した。EDTAを50mMで反応物に添加して、ポリメラーゼをクエンチした。得られたバーコード化されたbait核酸(ペプチドが付着した)を10nMに希釈して、ペプチドのハイブリダイゼーションベースの固定化および捕捉核酸への付着(配列番号8に記載される配列)を行った。
図4に一般的に示されるスキームを使用する方法2では、アミノFAペプチド(FAGVAMPGAEDDVVGSGSK、配列番号3)を、bait核酸(配列番号6)に付着させた。bait核酸-ペプチドキメラを、捕捉核酸が付着したビーズにロードした。ビーズ上の捕捉核酸は、捕捉核酸の5’末端にバーコードテンプレート(CACTCAGTCCATTAACNNNNNNNNNNCTAGTGTCGCGGACUACGCATTACTGAGAAGCTTGCTAGTCGACGTGGTCCTT/iAmMC6T/TTGGACCACGTCGACTAG、配列番号9)を含んでいた。バーコードテンプレートは各々、1つのdU部位を含んでいた。bait核酸-ペプチドキメラを、ハイブリダイズしたベースの固定化およびカップリングを使用して、捕捉核酸に付着させた。バーコード化は、捕捉核酸の5’末端にあるバーコードテンプレートを使用したビーズの伸長を使用して実行した。1×カスタム緩衝液(New England BioLabs,USA)、0.125mMのdNTP、および0.125単位/μLのクレノウ断片(3’->5’エキソ-)(MCLAB,USA)を含む50μLのバーコード化混合物を使用し、反応物を37℃で5分間インキュベートした。伸長によってバーコードをbait核酸に転送した後、ビーズをPBSTで2回洗浄した。伸長に使用した捕捉核酸上のバーコードテンプレートを、2.5ユニットのUSER酵素(New England BioLabs,USA)とともに37℃で30分間インキュベートすることによって消化した。この方法では、bait核酸-ペプチドキメラが付着していない捕捉核酸で伸長が起こった場合、Hind III制限部位が形成された。1×カスタム緩衝液および2.5単位のHind III(New England BioLabs,USA)を含む50μLの制限酵素溶液をサンプルに添加し、37℃で30分間インキュベートして、バーコード化されているがbait核酸-ペプチドキメラが付着していないこれらの捕捉核酸を消化した。bait核酸ペプチドキメラが捕捉核酸に付着し、バーコード化がbait核酸への伸長によって起こった場合、Hind III部位は形成されない。得られたビーズをPBSTで1回、0.1M NaOHで1回、PBSTで1回洗浄した。
図5に一般的に示されるスキームを使用する方法3では、アミノFAペプチド(FAGVAMPGAEDDVVGSGSK、配列番号3)を、bait核酸(配列番号6)に付着させた。bait核酸の一部およびバーコードの一部に相補的な配列を含むスプリントDNAを使用して、ハイブリダイゼーションを介してbait核酸およびバーコードを架橋した。バーコード化は、1×Quick Ligase緩衝液(New England BioLabs,USA)、1.5μMのスプリントDNA(CCATTAACCTAGTGTCGC、配列番号14)、2μMのバーコード(/5Phos/GTTAATGGACTGAGTG、配列番号15)、1μMのbait核酸タグ付きペプチド、および2.5単位のQuick Ligase(New England BioLabs、USA)を含む50μLのバーコード化混合物中、25℃で5分間実行した。バーコードをbait核酸-ペプチドキメラのbait核酸に付着させた後、EDTAを50mMで反応物に添加してリガーゼをクエンチし、スプリントDNAをNaOHで洗い流した。得られたバーコード化bait核酸-ペプチドキメラを10nMに希釈し、ハイブリダイゼーションベースの方法を使用して、捕捉核酸(配列番号8に記載される配列)に付着させた。
図6に一般的に示されるスキームを使用する方法4では、アミノFAペプチド(FAGVAMPGAEDDVVGSGSK、配列番号3)を、bait核酸(リバース、配列番号7)に付着させた。bait核酸-ペプチドキメラ(10nM)を、5×SSC、0.02% SDSを含む50μLのアニーリング溶液中の5nMバーコード(/5Phos/CAAGTTCTCAGTAATGCGTAGTCCGCGACACTAGNNNNNNNNNNGTTAATGGACTGAGTG、配列番号13)と混合し、リン酸化捕捉核酸(配列番号10)で固定化されたビーズと37℃で30分間インキュベートした。ビーズをPBSTで1回洗浄し、T4 DNAリガーゼを含む1×Quick ligation溶液(New England BioLabs,USA)に再懸濁して、核酸-ペプチドキメラおよびバーコードの両方を捕捉核酸にライゲーションした。25℃で30分間インキュベートした後、ビーズをPBSTで2回洗浄し、50μlのPBSTに再懸濁した。
図7に一般的に示されるスキームを使用する方法5では、アミノFAペプチド(FAGVAMPGAEDDVVGSGSK、配列番号3)を、bait核酸(リバース、配列番号7)に付着させた。bait核酸-ペプチドキメラ(10nM)を、5×SSC、0.02% SDS中のビーズに固定化されたバーコード配列(配列番号11)を含むリン酸化捕捉核酸にアニーリングし、37℃で30分間インキュベートした。ビーズをPBSTで1回洗浄し、T4 DNAリガーゼを含む1×Quick ligation溶液(New England BioLabs,USA)に再懸濁して、bait核酸-ペプチドキメラを捕捉核酸に付着させた。25℃で30分間インキュベートした後、ビーズをPBSTで2回洗浄し、50μlのPBSTに再懸濁した。
固定化されたペプチドは、フェニルアラニンがN末端アミノ酸残基である場合にフェニルアラニンに結合する例示的な結合剤(コーディングタグが付着した)を使用して、実質的に上記のようにProteoCodeアッセイを使用するペプチドシーケンシングに使用された。アミノFA末端を有する例示的なペプチド(FAGVAMPGAEDDVVGSGSK、配列番号3)を使用した。ペプチドが付着していないオリゴヌクレオチドもまた、対照として試験した。アッセイの伸長記録タグをPCR増幅にかけ、次世代シーケンシング(NGS)によって分析した。表4に示されるように、ペプチドを固定化し、バーコードを設置するために試験されたすべての方法で、エンコーディングがもたらされた。
Figure 2022530966000005
実施例3:官能化されたN末端アミノ酸によるペプチドのエンコーディングの評価
この実施例は、ペプチド上の官能化された(例えば、修飾された)N末端アミノ酸を認識する結合剤を使用して実行される、固定化ペプチドを評価するための例示的なエンコーディングアッセイを説明する。
核酸-ペプチドキメラ(bait核酸に接合したペプチド)をハイブリダイズさせ、実質的に実施例1に記載されているようにアガロースビーズ上に化学的に固定化されたヘアピン捕捉DNAにライゲーションした。この実験では、ヘアピン捕捉DNAは、bait核酸の一部に相補的なハイブリダイゼーション配列を含んでいた。bait核酸とライゲーションした後、ヘアピン捕捉DNA-bait核酸は、下流シーケンシング分析用のアダプター配列(ユニバーサルフォワードプライミング部位)を含んでいた。様々なペプチドを、配列番号25~31に記載されるようにエンコーディングアッセイで試験し、各々が、アッセイにおいて記録タグ(RT)として使用された、表5に示された核酸配列と関連付けられた。
Figure 2022530966000006
この例示的なモデルシステムでは、固定化されたペプチド上の修飾されたN末端フェニルアラニン残基(F)に結合するように構成された同族の結合剤を使用した。エンコーディングは、結合剤と関連付けられたコーディングタグからペプチドと関連付けられた記録タグに情報を転送することによって発生し、それによって伸長記録タグを生成した。エンコーディングアッセイの場合、修飾されたNTAAを認識するフェニルアラニン(F)の200nMの例示的な結合剤を、NTAAを修飾するための例示的な化学試薬で処理されたペプチドとともに室温で30分間インキュベートした。PBST緩衝液で迅速に洗浄して過剰な結合剤を除去した後、混合物を0.125単位/μLのクレノウ断片(3’->5’エキソ-)(MCLAB,USA)、dNTP混合物(各125μM)、50mMのTris-HCl(pH7.5)、2mMのMgSO、50mMのNaCl、1mMのDTT、0.1%のTween(登録商標)20、および0.1mg/mLのBSAとともに室温で5分間インキュベートした。ユニバーサルリバースプライミング部位(配列番号34~45)を含むDNA配列で洗浄およびキャッピングした後、アッセイの伸長記録タグをPCR増幅に供し、次世代シーケンシング(NGS)によって分析した。この実験では、各ウェルのサンプルを、後のステップでサンプルウェルの同一性を決定できるバーコードを含むキャッピングDNAでキャップしたが、異なるウェルからのサンプルを処理用にプールした。
図10は、試験されたペプチド(N末端フェニルアラニンおよび他のN末端アミノ酸を有するペプチドを含む)についてのF結合剤を用いたエンコーディング効率を示す。ペプチドと関連付けられていない記録タグのみ(RTのみ)の対照も使用された。要約すると、N末端フェニルアラニンで終わるペプチドをエンコーディングするF結合剤の増加が検出され、エンコーディングアッセイにおけるペプチドおよび例示的な核酸のハイブリダイゼーションベースの固定化の使用を示している。
本開示は、例えば、本発明の様々な態様を説明するために提供される特定の開示された実施形態に範囲を限定することを意図するものではない。記載される組成物および方法に対する様々な変更が、本明細書の説明および教示から明らかになるであろう。そのような変形は、本開示の真の範囲および趣旨から逸脱することなく実施することができ、本開示の範囲内であることが意図される。これらおよび他の変更は、上記の詳細な説明に照らして実施形態に対して行うことができる。一般に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、特許請求の範囲を、明細書および特許請求の範囲に開示された特定の実施形態に限定するものと解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が権利を持つ均等物の全範囲とともに、すべての可能な実施形態を含むように解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は、本開示によって限定されない。
Figure 2022530966000007
Figure 2022530966000008
添付の図面を参照して、本発明の非限定的な実施形態を例として説明する。図面は模式的であり、正確な縮尺は意図されない。例示目的上、すべての構成要素がすべての図面において標識されるとは限らず、また、当業者が本発明を理解することを可能にするために例示が必要とされない場合は、本発明の各実施形態のすべての構成要素が示されるとも限らない。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
分析物を処理するための方法であって、
分析物をbait核酸に付着させて、核酸-分析物キメラを生成することと、
前記核酸-分析物キメラ中の前記bait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、前記核酸-分析物キメラを前記固体支持体に近接させることと、
前記核酸-分析物キメラを前記固体支持体に共有結合的にカップリングすることと、を含み、
複数の前記核酸-分析物キメラが、前記固体支持体上でカップリングされ、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50nm以上の平均距離で互いに離間している、方法。
(項目2)
前記分析物が、前記bait核酸の3’末端に付着される、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記分析物が、前記bait核酸の5’末端に付着される、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記分析物が、前記bait核酸の内部位置に付着される、項目1に記載の方法。
(項目5)
任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約60nm以上、70nm以上、80nm以上、90nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、400nm以上、500nm以上、または1000nm以上の平均距離で離間している、項目1~4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~100nm、約50~250nm、約50~500nm、約50~750nm、約50~1000nm、約50~1500nm、約50~2000nm、約100~250nm、約100~500nm、約200~500nm、約300~500nm、約100~1000nm、約500~600nm、約500~700nm、約500~800nm、約500~900nm、約500~1000nm、約500~2000nm、約500~5000nm、約1000~5000nm、または約3000~5000nmの範囲の平均距離で離間している、項目1~4のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~500nmの範囲の平均距離で離間している、項目1~4のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記捕捉核酸、前記核酸-分析物キメラ、および/または前記bait核酸が、バーコードをさらに含む、項目1~7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記カップリングされた核酸-分析物キメラにバーコードを付着させることをさらに含む、項目1~8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記バーコードが、コンパートメントバーコード、パーティションバーコード、サンプルバーコード、画分バーコード、またはそれらの任意の組み合わせを含む、項目8または項目9に記載の方法。
(項目11)
前記バーコードが、固有の分子識別子(UMI)を含む、項目8~10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記捕捉核酸、前記核酸-分析物キメラ、前記bait核酸、および/または前記カップリングされた核酸-分析物キメラが、固有の分子識別子(UMI)をさらに含む、項目1~11のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
前記バーコードが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、項目9~12のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記核酸-分析物キメラが、前記固体支持体に直接的または間接的に共有結合的にカップリングされる、項目1~13のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記bait核酸が、前記捕捉核酸に共有結合的にカップリングされる、項目1~14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記共有結合的カップリングが、ライゲーション試薬を使用して実行される、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記bait核酸の前記5’末端が、前記捕捉核酸の前記3’末端にカップリングされる、項目15または項目16に記載の方法。
(項目18)
前記bait核酸の前記3’末端が、前記捕捉核酸の前記5’末端にカップリングされる、項目15または項目16に記載の方法。
(項目19)
前記捕捉核酸が、核酸ヘアピンを含む、項目1~18のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
前記捕捉核酸が、スプリント核酸を含む、項目1~19のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
前記スプリント核酸が、前記捕捉核酸および/または前記bait核酸に相補的な配列を含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記捕捉核酸が、反応性カップリング部分を含む、項目1~21のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
前記捕捉核酸が、前記反応性カップリング部分を介して前記固体支持体に付着される、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記捕捉核酸が、前記反応性カップリング部分を介して前記bait核酸に付着される、項目22に記載の方法。
(項目25)
前記分析物が、生物学的サンプルから得られる、項目1~24のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
前記捕捉核酸への前記bait核酸の前記ハイブリダイゼーションが、8個以上の相補的塩基、16個以上の相補的塩基、24個以上の相補的塩基、34個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む、項目1~25のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
前記捕捉核酸への前記bait核酸の前記ハイブリダイゼーションが、18個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む、項目1~26のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
前記分析物が、ポリペプチドである、項目1~27のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
前記分析物が、タンパク質またはペプチドである、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記ペプチドが、タンパク質、例えば、生物学的サンプルからのタンパク質を断片化することによって得られる、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記断片化が、前記タンパク質をプロテアーゼと接触させることによって実行される、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記プロテアーゼが、トリプシン、LysN、またはLysCである、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記分析物が、複数のプールされたサンプルからの分析物を含む、項目1~32のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
前記分析物および/またはbait核酸が、反応性カップリング部分を含む、項目1~33のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
前記分析物が、化学ライゲーションを使用して前記bait核酸に付着される、項目1~34のいずれか一項に記載の方法。
(項目36)
前記分析物が、前記bait核酸に直接的または間接的に付着される、項目1~35のいずれか一項に記載の方法。
(項目37)
前記核酸-分析物キメラを前記固体支持体にカップリングした後、
前記bait核酸の前記5’末端が、反応に利用可能である、
前記捕捉核酸の前記5’末端が、反応に利用可能である、
前記bait核酸の前記3’末端が、反応に利用可能である、および/または
前記捕捉核酸の前記3’末端が、反応に利用可能である、項目1~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目38)
前記核酸が、伸長反応、例えば、PCR伸長反応、および/またはライゲーション反応に利用可能である、項目37に記載の方法。
(項目39)
前記bait核酸および/または捕捉核酸が、スペーサーポリマーをさらに含む、項目1~38のいずれか一項に記載の方法。
(項目40)
前記スペーサーポリマーが、少なくとも1ヌクレオチド、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチド、少なくとも6ヌクレオチド、少なくとも7ヌクレオチド、少なくとも8ヌクレオチド、少なくとも9ヌクレオチド、少なくとも10ヌクレオチド、少なくとも15ヌクレオチド、または少なくとも20ヌクレオチド以上を含む、項目39に記載の方法。
(項目41)
前記スペーサーポリマーが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、項目39および項目40に記載の方法。
(項目42)
前記bait核酸が、その5’末端および/または3’末端にスペーサーポリマーを含む、項目39~41のいずれか一項に記載の方法。
(項目43)
前記捕捉核酸が、その5’末端および/または3’末端にスペーサーポリマーを含む、項目39~41のいずれか一項に記載の方法。
(項目44)
前記bait核酸および/または捕捉核酸が、ユニバーサルプライミング部位をさらに含む、項目1~43のいずれか一項に記載の方法。
(項目45)
前記ユニバーサルプライミング部位が、増幅、シーケンシング、またはその両方のためのプライミング部位を含む、項目44に記載の方法。
(項目46)
前記捕捉核酸が、シーケンシングに使用するためのアダプター核酸配列を含む、項目1~45のいずれか一項に記載の方法。
(項目47)
前記アダプター核酸配列が、IlluminaシーケンシングプラットフォームまたはPacific Biosciences of Californiaシーケンシングプラットフォームとともに使用するためのものである、項目46に記載の方法。
(項目48)
前記固体支持体が、ビーズ、多孔質ビーズ、多孔質マトリックス、アレイ、ガラス表面、シリコン表面、プラスチック表面、フィルター、膜、PTFE膜、ナイロン、シリコンウェーハチップ、フロースルーチップ、シグナル変換電子機器を含むバイオチップ、マイクロタイターウェル、ELISAプレート、回転干渉計ディスク、ニトロセルロース膜、ニトロセルロースベースのポリマー表面、ナノ粒子、またはミクロスフェアである、項目1~47のいずれか一項に記載の方法。
(項目49)
前記固体支持体が、ポリスチレンビーズ、ポリアクリレートビーズ、ポリマービーズ、アガロースビーズ、セルロースビーズ、デキストランビーズ、アクリルアミドビーズ、固体コアビーズ、多孔質ビーズ、常磁性ビーズ、ガラスビーズ、制御された多孔質ビーズ、シリカベースのビーズ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、項目48に記載の方法。
(項目50)
前記分析物を、前記分析物に結合することができる結合剤と接触させることであって、前記結合剤が、前記結合剤に関する識別情報を有するコーディングタグを含む、接触させることと、
前記コーディングタグの前記識別情報を前記bait核酸または捕捉核酸に転送することと、をさらに含む、項目1~49のいずれか一項に記載の方法。
(項目51)
前記分析物を、前記分析物に結合することができる追加の結合剤と接触させることであって、前記追加の結合剤が、前記追加の結合剤に関する識別情報を有するコーディングタグを含む、接触させることと、
前記追加の結合剤に関する前記コーディングタグの前記識別情報を前記bait核酸または捕捉核酸に転送することと、を1回以上繰り返すことをさらに含む、項目50に記載の方法。
(項目52)
前記コーディングタグの前記識別情報を前記bait核酸または捕捉核酸に転送することが、DNAリガーゼによって媒介される、項目50または項目51に記載の方法。
(項目53)
前記コーディングタグの前記識別情報を前記bait核酸または捕捉核酸に転送することが、DNAポリメラーゼによって媒介される、項目50または項目51に記載の方法。
(項目54)
前記コーディングタグの前記識別情報を前記bait核酸または捕捉核酸に転送することが、化学ライゲーションによって媒介される、項目50または項目51に記載の方法。
(項目55)
前記コーディングタグが、スペーサー、結合サイクル特異的配列、固有の分子識別子、ユニバーサルプライミング部位、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含む、項目50~54のいずれか一項に記載の方法。
(項目56)
分析物をbait核酸に付着させて、核酸-分析物キメラを生成するステップ、
前記核酸-分析物キメラ中の前記bait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、前記核酸-分析物キメラを前記固体支持体に近接させるステップ、および
前記核酸-分析物キメラを前記固体支持体に共有結合的にカップリングするステップによって生成される核酸-分析物共役体であって、
複数の核酸-分析物キメラが、前記固体支持体上でカップリングされ、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50nm以上の平均距離で離間している、核酸-分析物共役体。
(項目57)
前記分析物が、前記bait核酸の前記3’末端に付着される、項目56に記載の核酸-分析物共役体。
(項目58)
前記分析物が、前記bait核酸の前記5’末端に付着される、項目56に記載の核酸-分析物共役体。
(項目59)
前記分析物が、前記bait核酸の内部位置に付着される、項目56に記載の核酸-分析物共役体。
(項目60)
任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約60nm以上、70nm以上、80nm以上、90nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、400nm以上、500nm以上、または1000nm以上の平均距離で離間している、項目56~59のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目61)
任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~100nm、約50~250nm、約50~500nm、約50~750nm、約50~1000nm、約50~1500nm、約50~2000nm、約100~250nm、約100~500nm、約200~500nm、約300~500nm、約100~1000nm、約500~600nm、約500~700nm、約500~800nm、約500~900nm、約500~1000nm、約500~2000nm、約500~5000nm、約1000~5000nm、または約3000~5000nmの範囲の平均距離で離間している、項目56~60のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目62)
任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~500nmの範囲の平均距離で離間している、項目56~61のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目63)
前記捕捉核酸、前記核酸-分析物キメラ、および/または前記bait核酸が、バーコードをさらに含む、項目56~62のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目64)
前記カップリングされた核酸-分析物キメラが、バーコードをさらに含む、項目56~63のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目65)
前記バーコードが、コンパートメントバーコード、パーティションバーコード、サンプルバーコード、画分バーコード、またはそれらの任意の組み合わせを含む、項目64に記載の核酸-分析物共役体。
(項目66)
前記バーコードが、固有の分子識別子(UMI)を含む、項目62~64のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目67)
前記捕捉核酸、前記核酸-分析物キメラ、前記bait核酸、および/または前記カップリングされた核酸-分析物キメラが、固有の分子識別子(UMI)をさらに含む、項目56~66のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目68)
前記バーコードが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、項目64~67のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目69)
前記核酸-分析物キメラが、前記固体支持体に直接的または間接的に共有結合的にカップリングされる、項目56~68のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目70)
前記bait核酸が、前記捕捉核酸に共有結合的にカップリングされる、項目56~69のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目71)
前記共有結合的カップリングが、ライゲーション試薬を使用して実行される、項目70に記載の核酸-分析物共役体。
(項目72)
前記bait核酸の前記5’末端が、前記捕捉核酸の前記3’末端にカップリングされる、項目70または項目71に記載の核酸-分析物共役体。
(項目73)
前記bait核酸の前記3’末端が、前記捕捉核酸の前記5’末端にカップリングされる、項目70または項目71に記載の核酸-分析物共役体。
(項目74)
前記捕捉核酸が、核酸ヘアピンを含む、項目56~73のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目75)
前記捕捉核酸が、スプリント核酸を含む、項目56~74のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目76)
前記スプリント核酸が、前記捕捉核酸および/または前記bait核酸に相補的な配列を含む、項目75に記載の核酸-分析物共役体。
(項目77)
前記捕捉核酸が、反応性カップリング部分を含む、項目56~76のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目78)
前記捕捉核酸が、前記反応性カップリング部分を介して前記固体支持体に付着される、項目77に記載の核酸-分析物共役体。
(項目79)
前記捕捉核酸が、前記反応性カップリング部分を介して前記bait核酸に付着される、項目77に記載の核酸-分析物共役体。
(項目80)
前記分析物が、生物学的サンプルから得られる、項目56~79のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目81)
前記捕捉核酸への前記bait核酸の前記ハイブリダイゼーションが、8個以上の相補的塩基、16個以上の相補的塩基、24個以上の相補的塩基、34個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む、項目56~80のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目82)
前記捕捉核酸への前記bait核酸の前記ハイブリダイゼーションが、16個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む、項目56~80のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目83)
前記分析物が、ポリペプチドである、項目56~82のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目84)
前記分析物が、タンパク質またはペプチドである、項目83に記載の核酸-分析物共役体。
(項目85)
前記ペプチドが、タンパク質、例えば、生物学的サンプルからのタンパク質を断片化することによって得られる、項目84に記載の核酸-分析物共役体。
(項目86)
前記断片化が、前記タンパク質をプロテアーゼと接触させることによって実行される、項目85に記載の核酸-分析物共役体。
(項目87)
前記プロテアーゼが、トリプシン、LysN、またはLysCである、項目86に記載の核酸-分析物共役体。
(項目88)
前記分析物が、複数のプールされたサンプルからの分析物を含む、項目56~87のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目89)
前記分析物および/またはbait核酸が、反応性カップリング部分を含む、項目56~88のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目90)
前記分析物が、化学ライゲーションを使用して前記bait核酸に付着される、項目56~89のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目91)
前記分析物が、前記bait核酸に直接的または間接的に付着される、項目56~90のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目92)
前記核酸-分析物キメラを前記固体支持体にカップリングした後、
前記bait核酸の前記5’末端が、反応に利用可能である、
前記捕捉核酸の前記5’末端が、反応に利用可能である、
前記bait核酸の前記3’末端が、反応に利用可能である、および/または
前記捕捉核酸の前記3’末端が、反応に利用可能である、項目56~91のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目93)
前記核酸が、伸長反応、例えば、PCR伸長反応、および/またはライゲーション反応に利用可能である、項目92に記載の核酸-分析物共役体。
(項目94)
前記bait核酸および/または捕捉核酸が、スペーサーポリマーをさらに含む、項目54~93のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目95)
前記スペーサーポリマーが、少なくとも1ヌクレオチド、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチド、少なくとも6ヌクレオチド、少なくとも7ヌクレオチド、少なくとも8ヌクレオチド、少なくとも9ヌクレオチド、少なくとも10ヌクレオチド、少なくとも15ヌクレオチド、または少なくとも20ヌクレオチド以上を含む、項目94に記載の核酸-分析物共役体。
(項目96)
前記スペーサーポリマーが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、項目94または項目95に記載の核酸-分析物共役体。
(項目97)
前記bait核酸が、その5’末端および/または3’末端に前記スペーサーポリマーを含む、項目94~96のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目98)
前記捕捉核酸が、その5’末端および/または3’末端に前記スペーサーポリマーを含む、項目94~96のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目99)
前記bait核酸および/または捕捉核酸が、ユニバーサルプライミング部位をさらに含む、項目56~98のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目100)
前記ユニバーサルプライミング部位が、増幅、シーケンシング、またはその両方のためのプライミング部位を含む、項目99に記載の核酸-分析物共役体。
(項目101)
前記捕捉核酸が、シーケンシングに使用するためのアダプター核酸配列を含む、項目56~100のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目102)
前記アダプター核酸配列が、IlluminaシーケンシングプラットフォームまたはPacific Biosciences of Californiaシーケンシングプラットフォームとともに使用するためのものである、項目101に記載の核酸-分析物共役体。
(項目103)
前記固体支持体が、ビーズ、多孔質ビーズ、多孔質マトリックス、アレイ、ガラス表面、シリコン表面、プラスチック表面、フィルター、膜、PTFE膜、ナイロン、シリコンウェーハチップ、フロースルーチップ、シグナル変換電子機器を含むバイオチップ、マイクロタイターウェル、ELISAプレート、回転干渉計ディスク、ニトロセルロース膜、ニトロセルロースベースのポリマー表面、ナノ粒子、またはミクロスフェアである、項目56~102のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
(項目104)
前記固体支持体が、ポリスチレンビーズ、ポリアクリレートビーズ、ポリマービーズ、アガロースビーズ、セルロースビーズ、デキストランビーズ、アクリルアミドビーズ、固体コアビーズ、多孔質ビーズ、常磁性ビーズ、ガラスビーズ、制御された多孔質ビーズ、シリカベースのビーズ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、項目103に記載の核酸-分析物共役体。
(項目105)
キットであって、
(a)複数のbait核酸であって、前記bait核酸の各々が、分析物に付着するように構成されている、複数のbait核酸と、
(b)複数の付着した捕捉核酸を含む固体支持体であって、前記捕捉核酸の各々が、対応するbait核酸に相補的な配列を含み、任意の隣接して付着された捕捉核酸が、前記固体支持体上で約50nm以上の平均距離で離間している、固体支持体と、を含む、キット。
(項目106)
前記bait核酸のうちの少なくとも1つが、前記分析物が前記bait核酸の前記3’末端に付着するのを可能にするように構成されている、項目105に記載のキット。
(項目107)
前記bait核酸のうちの少なくとも1つが、前記分析物が前記bait核酸の前記5’末端に付着するのを可能にするように構成されている、項目105に記載のキット。
(項目108)
前記bait核酸のうちの少なくとも1つが、前記分析物が前記bait核酸の内部位置に付着するのを可能にするように構成されている、項目105に記載のキット。
(項目109)
任意の隣接して付着された捕捉核酸が、前記固体支持体上で約60nm以上、70nm以上、80nm以上、90nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、400nm以上、500nm以上、または1000nm以上の平均距離で離間して、前記固体支持体に前記分析物をカップリングするように構成されている、項目105~108のいずれか一項に記載のキット。
(項目110)
任意の隣接して付着された捕捉核酸が、前記固体支持体上で約50~100nm、約50~250nm、約50~500nm、約50~750nm、約50~1000nm、約50~1500nm、約50~2000nm、約100~250nm、約100~500nm、約200~500nm、約300~500nm、約100~1000nm、約500~600nm、約500~700nm、約500~800nm、約500~900nm、約500~1000nm、約500~2000nm、約500~5000nm、約1000~5000nm、または約3000~5000nmの範囲の平均距離で離間して、前記固体支持体に前記分析物をカップリングするように構成されている、項目105~109のいずれか一項に記載のキット。
(項目111)
任意の隣接して付着された捕捉核酸が、前記固体支持体上で約50~500nmの範囲の平均距離で離間して、前記固体支持体に前記分析物をカップリングするように構成されている、項目105~109のいずれか一項に記載のキット。
(項目112)
複数のバーコードをさらに含む、項目105~111のいずれか一項に記載のキット。
(項目113)
前記バーコードが、前記bait核酸もしくは前記捕捉核酸に付着しているか、または
前記バーコードが、前記bait核酸もしくは前記捕捉核酸に付着するように構成されている、項目112に記載のキット。
(項目114)
前記バーコードが、コンパートメントバーコード、パーティションバーコード、サンプルバーコード、画分バーコード、またはそれらの任意の組み合わせを含む、項目112または項目113に記載のキット。
(項目115)
前記バーコードが、固有の分子識別子(UMI)を含む、項目112~114のいずれか一項に記載のキット。
(項目116)
前記捕捉核酸のうちの少なくとも1つおよび/または前記bait核酸のうちの少なくとも1つが、固有の分子識別子(UMI)をさらに含む、項目105~115のいずれか一項に記載のキット。
(項目117)
前記バーコードが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、項目109~116のいずれか一項に記載のキット。
(項目118)
前記bait核酸のうちの少なくとも1つが、反応性カップリング部分を含む、項目105~117のいずれか一項に記載のキット。
(項目119)
前記固体支持体の表面が、反応性カップリング部分を含む、項目105~118のいずれか一項に記載のキット。
(項目120)
前記捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、反応性カップリング部分を含む、項目105~119のいずれか一項に記載のキット。
(項目121)
前記反応性カップリング部分が、光エネルギー、化学試薬、または酵素試薬を適用することによって活性化されるように構成されている、項目118~120のいずれか一項に記載のキット。
(項目122)
前記酵素試薬が、リガーゼである、項目121に記載のキット。
(項目123)
カップリング試薬をさらに含む、項目105~122のいずれか一項に記載のキット。
(項目124)
前記カップリング試薬が、酵素カップリング試薬または化学カップリング試薬である、項目123に記載のキット。
(項目125)
前記酵素カップリング試薬が、リガーゼである、項目124に記載のキット。
(項目126)
プロテアーゼをさらに含む、項目105~125のいずれか一項に記載のキット。
(項目127)
前記プロテアーゼが、トリプシン、LysN、またはLysCである、項目126に記載のキット。
(項目128)
前記捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、核酸ヘアピンを含む、項目105~127のいずれか一項に記載のキット。
(項目129)
前記捕捉核酸が、スプリント核酸を含む、項目105~128のいずれか一項に記載のキット。
(項目130)
前記スプリント核酸が、前記捕捉核酸および/または前記bait核酸に相補的な配列を含む、項目129に記載のキット。
(項目131)
前記捕捉核酸のうちの少なくとも1つに対する前記bait核酸のうちの少なくとも1つの前記相補的配列が、8個以上の相補的塩基、16個以上の相補的塩基、24個以上の相補的塩基、34個以上の相補的塩基を含む、項目105~130のいずれか一項に記載のキット。
(項目132)
前記捕捉核酸のうちの少なくとも1つに対する前記bait核酸のうちの少なくとも1つの前記相補的配列が、16個以上の相補的塩基を含む、項目105~130のいずれか一項に記載のキット。
(項目133)
化学ライゲーション試薬をさらに含む、項目105~132のいずれか一項に記載のキット。
(項目134)
前記bait核酸のうちの少なくとも1つおよび/または捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、スペーサーポリマーをさらに含む、項目105~133のいずれか一項に記載のキット。
(項目135)
前記スペーサーポリマーが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、項目134に記載のキット。
(項目136)
前記bait核酸のうちの少なくとも1つおよび/または捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、ユニバーサルプライミング部位をさらに含む、項目105~135のいずれか一項に記載のキット。
(項目137)
前記ユニバーサルプライミング部位が、増幅、シーケンシング、またはその両方のためのプライミング部位を含む、項目136に記載のキット。
(項目138)
前記捕捉核酸が、シーケンシングに使用するためのアダプター核酸配列を含む、項目105~137のいずれか一項に記載のキット。
(項目139)
前記アダプター核酸配列が、IlluminaシーケンシングプラットフォームまたはPacific Biosciencesシーケンシングプラットフォームとともに使用するためのものである、項目138に記載のキット。
(項目140)
前記bait核酸のうちの少なくとも1つが、その5’末端および/または3’末端に前記スペーサーポリマーを含む、項目134~139のいずれか一項に記載のキット。
(項目141)
前記捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、その5’末端および/または3’末端に前記スペーサーポリマーを含む、項目134~140のいずれか一項に記載のキット。
(項目142)
前記固体支持体が、ビーズ、多孔質ビーズ、多孔質マトリックス、アレイ、ガラス表面、シリコン表面、プラスチック表面、フィルター、膜、PTFE膜、ナイロン、シリコンウェーハチップ、フロースルーチップ、シグナル変換電子機器を含むバイオチップ、マイクロタイターウェル、ELISAプレート、回転干渉計ディスク、ニトロセルロース膜、ニトロセルロースベースのポリマー表面、ナノ粒子、またはミクロスフェアである、項目105~141のいずれか一項に記載のキット。
(項目143)
前記固体支持体が、ポリスチレンビーズ、ポリアクリレートビーズ、ポリマービーズ、アガロースビーズ、セルロースビーズ、デキストランビーズ、アクリルアミドビーズ、固体コアビーズ、多孔質ビーズ、常磁性ビーズ、ガラスビーズ、制御された多孔質ビーズ、シリカベースのビーズ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、項目142に記載のキット。

Claims (143)

  1. 分析物を処理するための方法であって、
    分析物をbait核酸に付着させて、核酸-分析物キメラを生成することと、
    前記核酸-分析物キメラ中の前記bait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、前記核酸-分析物キメラを前記固体支持体に近接させることと、
    前記核酸-分析物キメラを前記固体支持体に共有結合的にカップリングすることと、を含み、
    複数の前記核酸-分析物キメラが、前記固体支持体上でカップリングされ、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50nm以上の平均距離で互いに離間している、方法。
  2. 前記分析物が、前記bait核酸の3’末端に付着される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記分析物が、前記bait核酸の5’末端に付着される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記分析物が、前記bait核酸の内部位置に付着される、請求項1に記載の方法。
  5. 任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約60nm以上、70nm以上、80nm以上、90nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、400nm以上、500nm以上、または1000nm以上の平均距離で離間している、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~100nm、約50~250nm、約50~500nm、約50~750nm、約50~1000nm、約50~1500nm、約50~2000nm、約100~250nm、約100~500nm、約200~500nm、約300~500nm、約100~1000nm、約500~600nm、約500~700nm、約500~800nm、約500~900nm、約500~1000nm、約500~2000nm、約500~5000nm、約1000~5000nm、または約3000~5000nmの範囲の平均距離で離間している、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~500nmの範囲の平均距離で離間している、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記捕捉核酸、前記核酸-分析物キメラ、および/または前記bait核酸が、バーコードをさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記カップリングされた核酸-分析物キメラにバーコードを付着させることをさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記バーコードが、コンパートメントバーコード、パーティションバーコード、サンプルバーコード、画分バーコード、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項8または請求項9に記載の方法。
  11. 前記バーコードが、固有の分子識別子(UMI)を含む、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記捕捉核酸、前記核酸-分析物キメラ、前記bait核酸、および/または前記カップリングされた核酸-分析物キメラが、固有の分子識別子(UMI)をさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記バーコードが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、請求項9~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記核酸-分析物キメラが、前記固体支持体に直接的または間接的に共有結合的にカップリングされる、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記bait核酸が、前記捕捉核酸に共有結合的にカップリングされる、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記共有結合的カップリングが、ライゲーション試薬を使用して実行される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記bait核酸の前記5’末端が、前記捕捉核酸の前記3’末端にカップリングされる、請求項15または請求項16に記載の方法。
  18. 前記bait核酸の前記3’末端が、前記捕捉核酸の前記5’末端にカップリングされる、請求項15または請求項16に記載の方法。
  19. 前記捕捉核酸が、核酸ヘアピンを含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記捕捉核酸が、スプリント核酸を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記スプリント核酸が、前記捕捉核酸および/または前記bait核酸に相補的な配列を含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記捕捉核酸が、反応性カップリング部分を含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記捕捉核酸が、前記反応性カップリング部分を介して前記固体支持体に付着される、請求項22に記載の方法。
  24. 前記捕捉核酸が、前記反応性カップリング部分を介して前記bait核酸に付着される、請求項22に記載の方法。
  25. 前記分析物が、生物学的サンプルから得られる、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記捕捉核酸への前記bait核酸の前記ハイブリダイゼーションが、8個以上の相補的塩基、16個以上の相補的塩基、24個以上の相補的塩基、34個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記捕捉核酸への前記bait核酸の前記ハイブリダイゼーションが、18個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記分析物が、ポリペプチドである、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記分析物が、タンパク質またはペプチドである、請求項28に記載の方法。
  30. 前記ペプチドが、タンパク質、例えば、生物学的サンプルからのタンパク質を断片化することによって得られる、請求項29に記載の方法。
  31. 前記断片化が、前記タンパク質をプロテアーゼと接触させることによって実行される、請求項30に記載の方法。
  32. 前記プロテアーゼが、トリプシン、LysN、またはLysCである、請求項31に記載の方法。
  33. 前記分析物が、複数のプールされたサンプルからの分析物を含む、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記分析物および/またはbait核酸が、反応性カップリング部分を含む、請求項1~33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記分析物が、化学ライゲーションを使用して前記bait核酸に付着される、請求項1~34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記分析物が、前記bait核酸に直接的または間接的に付着される、請求項1~35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記核酸-分析物キメラを前記固体支持体にカップリングした後、
    前記bait核酸の前記5’末端が、反応に利用可能である、
    前記捕捉核酸の前記5’末端が、反応に利用可能である、
    前記bait核酸の前記3’末端が、反応に利用可能である、および/または
    前記捕捉核酸の前記3’末端が、反応に利用可能である、請求項1~36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記核酸が、伸長反応、例えば、PCR伸長反応、および/またはライゲーション反応に利用可能である、請求項37に記載の方法。
  39. 前記bait核酸および/または捕捉核酸が、スペーサーポリマーをさらに含む、請求項1~38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記スペーサーポリマーが、少なくとも1ヌクレオチド、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチド、少なくとも6ヌクレオチド、少なくとも7ヌクレオチド、少なくとも8ヌクレオチド、少なくとも9ヌクレオチド、少なくとも10ヌクレオチド、少なくとも15ヌクレオチド、または少なくとも20ヌクレオチド以上を含む、請求項39に記載の方法。
  41. 前記スペーサーポリマーが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、請求項39および請求項40に記載の方法。
  42. 前記bait核酸が、その5’末端および/または3’末端にスペーサーポリマーを含む、請求項39~41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記捕捉核酸が、その5’末端および/または3’末端にスペーサーポリマーを含む、請求項39~41のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記bait核酸および/または捕捉核酸が、ユニバーサルプライミング部位をさらに含む、請求項1~43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記ユニバーサルプライミング部位が、増幅、シーケンシング、またはその両方のためのプライミング部位を含む、請求項44に記載の方法。
  46. 前記捕捉核酸が、シーケンシングに使用するためのアダプター核酸配列を含む、請求項1~45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記アダプター核酸配列が、IlluminaシーケンシングプラットフォームまたはPacific Biosciences of Californiaシーケンシングプラットフォームとともに使用するためのものである、請求項46に記載の方法。
  48. 前記固体支持体が、ビーズ、多孔質ビーズ、多孔質マトリックス、アレイ、ガラス表面、シリコン表面、プラスチック表面、フィルター、膜、PTFE膜、ナイロン、シリコンウェーハチップ、フロースルーチップ、シグナル変換電子機器を含むバイオチップ、マイクロタイターウェル、ELISAプレート、回転干渉計ディスク、ニトロセルロース膜、ニトロセルロースベースのポリマー表面、ナノ粒子、またはミクロスフェアである、請求項1~47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記固体支持体が、ポリスチレンビーズ、ポリアクリレートビーズ、ポリマービーズ、アガロースビーズ、セルロースビーズ、デキストランビーズ、アクリルアミドビーズ、固体コアビーズ、多孔質ビーズ、常磁性ビーズ、ガラスビーズ、制御された多孔質ビーズ、シリカベースのビーズ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項48に記載の方法。
  50. 前記分析物を、前記分析物に結合することができる結合剤と接触させることであって、前記結合剤が、前記結合剤に関する識別情報を有するコーディングタグを含む、接触させることと、
    前記コーディングタグの前記識別情報を前記bait核酸または捕捉核酸に転送することと、をさらに含む、請求項1~49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記分析物を、前記分析物に結合することができる追加の結合剤と接触させることであって、前記追加の結合剤が、前記追加の結合剤に関する識別情報を有するコーディングタグを含む、接触させることと、
    前記追加の結合剤に関する前記コーディングタグの前記識別情報を前記bait核酸または捕捉核酸に転送することと、を1回以上繰り返すことをさらに含む、請求項50に記載の方法。
  52. 前記コーディングタグの前記識別情報を前記bait核酸または捕捉核酸に転送することが、DNAリガーゼによって媒介される、請求項50または請求項51に記載の方法。
  53. 前記コーディングタグの前記識別情報を前記bait核酸または捕捉核酸に転送することが、DNAポリメラーゼによって媒介される、請求項50または請求項51に記載の方法。
  54. 前記コーディングタグの前記識別情報を前記bait核酸または捕捉核酸に転送することが、化学ライゲーションによって媒介される、請求項50または請求項51に記載の方法。
  55. 前記コーディングタグが、スペーサー、結合サイクル特異的配列、固有の分子識別子、ユニバーサルプライミング部位、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含む、請求項50~54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 分析物をbait核酸に付着させて、核酸-分析物キメラを生成するステップ、
    前記核酸-分析物キメラ中の前記bait核酸を、固体支持体に付着した捕捉核酸にハイブリダイズすることによって、前記核酸-分析物キメラを前記固体支持体に近接させるステップ、および
    前記核酸-分析物キメラを前記固体支持体に共有結合的にカップリングするステップによって生成される核酸-分析物共役体であって、
    複数の核酸-分析物キメラが、前記固体支持体上でカップリングされ、任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50nm以上の平均距離で離間している、核酸-分析物共役体。
  57. 前記分析物が、前記bait核酸の前記3’末端に付着される、請求項56に記載の核酸-分析物共役体。
  58. 前記分析物が、前記bait核酸の前記5’末端に付着される、請求項56に記載の核酸-分析物共役体。
  59. 前記分析物が、前記bait核酸の内部位置に付着される、請求項56に記載の核酸-分析物共役体。
  60. 任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約60nm以上、70nm以上、80nm以上、90nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、400nm以上、500nm以上、または1000nm以上の平均距離で離間している、請求項56~59のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  61. 任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~100nm、約50~250nm、約50~500nm、約50~750nm、約50~1000nm、約50~1500nm、約50~2000nm、約100~250nm、約100~500nm、約200~500nm、約300~500nm、約100~1000nm、約500~600nm、約500~700nm、約500~800nm、約500~900nm、約500~1000nm、約500~2000nm、約500~5000nm、約1000~5000nm、または約3000~5000nmの範囲の平均距離で離間している、請求項56~60のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  62. 任意の隣接してカップリングされた核酸-分析物キメラが、約50~500nmの範囲の平均距離で離間している、請求項56~61のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  63. 前記捕捉核酸、前記核酸-分析物キメラ、および/または前記bait核酸が、バーコードをさらに含む、請求項56~62のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  64. 前記カップリングされた核酸-分析物キメラが、バーコードをさらに含む、請求項56~63のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  65. 前記バーコードが、コンパートメントバーコード、パーティションバーコード、サンプルバーコード、画分バーコード、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項64に記載の核酸-分析物共役体。
  66. 前記バーコードが、固有の分子識別子(UMI)を含む、請求項62~64のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  67. 前記捕捉核酸、前記核酸-分析物キメラ、前記bait核酸、および/または前記カップリングされた核酸-分析物キメラが、固有の分子識別子(UMI)をさらに含む、請求項56~66のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  68. 前記バーコードが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、請求項64~67のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  69. 前記核酸-分析物キメラが、前記固体支持体に直接的または間接的に共有結合的にカップリングされる、請求項56~68のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  70. 前記bait核酸が、前記捕捉核酸に共有結合的にカップリングされる、請求項56~69のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  71. 前記共有結合的カップリングが、ライゲーション試薬を使用して実行される、請求項70に記載の核酸-分析物共役体。
  72. 前記bait核酸の前記5’末端が、前記捕捉核酸の前記3’末端にカップリングされる、請求項70または請求項71に記載の核酸-分析物共役体。
  73. 前記bait核酸の前記3’末端が、前記捕捉核酸の前記5’末端にカップリングされる、請求項70または請求項71に記載の核酸-分析物共役体。
  74. 前記捕捉核酸が、核酸ヘアピンを含む、請求項56~73のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  75. 前記捕捉核酸が、スプリント核酸を含む、請求項56~74のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  76. 前記スプリント核酸が、前記捕捉核酸および/または前記bait核酸に相補的な配列を含む、請求項75に記載の核酸-分析物共役体。
  77. 前記捕捉核酸が、反応性カップリング部分を含む、請求項56~76のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  78. 前記捕捉核酸が、前記反応性カップリング部分を介して前記固体支持体に付着される、請求項77に記載の核酸-分析物共役体。
  79. 前記捕捉核酸が、前記反応性カップリング部分を介して前記bait核酸に付着される、請求項77に記載の核酸-分析物共役体。
  80. 前記分析物が、生物学的サンプルから得られる、請求項56~79のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  81. 前記捕捉核酸への前記bait核酸の前記ハイブリダイゼーションが、8個以上の相補的塩基、16個以上の相補的塩基、24個以上の相補的塩基、34個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む、請求項56~80のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  82. 前記捕捉核酸への前記bait核酸の前記ハイブリダイゼーションが、16個以上の相補的塩基のハイブリダイゼーションを含む、請求項56~80のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  83. 前記分析物が、ポリペプチドである、請求項56~82のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  84. 前記分析物が、タンパク質またはペプチドである、請求項83に記載の核酸-分析物共役体。
  85. 前記ペプチドが、タンパク質、例えば、生物学的サンプルからのタンパク質を断片化することによって得られる、請求項84に記載の核酸-分析物共役体。
  86. 前記断片化が、前記タンパク質をプロテアーゼと接触させることによって実行される、請求項85に記載の核酸-分析物共役体。
  87. 前記プロテアーゼが、トリプシン、LysN、またはLysCである、請求項86に記載の核酸-分析物共役体。
  88. 前記分析物が、複数のプールされたサンプルからの分析物を含む、請求項56~87のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  89. 前記分析物および/またはbait核酸が、反応性カップリング部分を含む、請求項56~88のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  90. 前記分析物が、化学ライゲーションを使用して前記bait核酸に付着される、請求項56~89のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  91. 前記分析物が、前記bait核酸に直接的または間接的に付着される、請求項56~90のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  92. 前記核酸-分析物キメラを前記固体支持体にカップリングした後、
    前記bait核酸の前記5’末端が、反応に利用可能である、
    前記捕捉核酸の前記5’末端が、反応に利用可能である、
    前記bait核酸の前記3’末端が、反応に利用可能である、および/または
    前記捕捉核酸の前記3’末端が、反応に利用可能である、請求項56~91のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  93. 前記核酸が、伸長反応、例えば、PCR伸長反応、および/またはライゲーション反応に利用可能である、請求項92に記載の核酸-分析物共役体。
  94. 前記bait核酸および/または捕捉核酸が、スペーサーポリマーをさらに含む、請求項54~93のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  95. 前記スペーサーポリマーが、少なくとも1ヌクレオチド、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチド、少なくとも6ヌクレオチド、少なくとも7ヌクレオチド、少なくとも8ヌクレオチド、少なくとも9ヌクレオチド、少なくとも10ヌクレオチド、少なくとも15ヌクレオチド、または少なくとも20ヌクレオチド以上を含む、請求項94に記載の核酸-分析物共役体。
  96. 前記スペーサーポリマーが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、請求項94または請求項95に記載の核酸-分析物共役体。
  97. 前記bait核酸が、その5’末端および/または3’末端に前記スペーサーポリマーを含む、請求項94~96のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  98. 前記捕捉核酸が、その5’末端および/または3’末端に前記スペーサーポリマーを含む、請求項94~96のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  99. 前記bait核酸および/または捕捉核酸が、ユニバーサルプライミング部位をさらに含む、請求項56~98のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  100. 前記ユニバーサルプライミング部位が、増幅、シーケンシング、またはその両方のためのプライミング部位を含む、請求項99に記載の核酸-分析物共役体。
  101. 前記捕捉核酸が、シーケンシングに使用するためのアダプター核酸配列を含む、請求項56~100のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  102. 前記アダプター核酸配列が、IlluminaシーケンシングプラットフォームまたはPacific Biosciences of Californiaシーケンシングプラットフォームとともに使用するためのものである、請求項101に記載の核酸-分析物共役体。
  103. 前記固体支持体が、ビーズ、多孔質ビーズ、多孔質マトリックス、アレイ、ガラス表面、シリコン表面、プラスチック表面、フィルター、膜、PTFE膜、ナイロン、シリコンウェーハチップ、フロースルーチップ、シグナル変換電子機器を含むバイオチップ、マイクロタイターウェル、ELISAプレート、回転干渉計ディスク、ニトロセルロース膜、ニトロセルロースベースのポリマー表面、ナノ粒子、またはミクロスフェアである、請求項56~102のいずれか一項に記載の核酸-分析物共役体。
  104. 前記固体支持体が、ポリスチレンビーズ、ポリアクリレートビーズ、ポリマービーズ、アガロースビーズ、セルロースビーズ、デキストランビーズ、アクリルアミドビーズ、固体コアビーズ、多孔質ビーズ、常磁性ビーズ、ガラスビーズ、制御された多孔質ビーズ、シリカベースのビーズ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項103に記載の核酸-分析物共役体。
  105. キットであって、
    (a)複数のbait核酸であって、前記bait核酸の各々が、分析物に付着するように構成されている、複数のbait核酸と、
    (b)複数の付着した捕捉核酸を含む固体支持体であって、前記捕捉核酸の各々が、対応するbait核酸に相補的な配列を含み、任意の隣接して付着された捕捉核酸が、前記固体支持体上で約50nm以上の平均距離で離間している、固体支持体と、を含む、キット。
  106. 前記bait核酸のうちの少なくとも1つが、前記分析物が前記bait核酸の前記3’末端に付着するのを可能にするように構成されている、請求項105に記載のキット。
  107. 前記bait核酸のうちの少なくとも1つが、前記分析物が前記bait核酸の前記5’末端に付着するのを可能にするように構成されている、請求項105に記載のキット。
  108. 前記bait核酸のうちの少なくとも1つが、前記分析物が前記bait核酸の内部位置に付着するのを可能にするように構成されている、請求項105に記載のキット。
  109. 任意の隣接して付着された捕捉核酸が、前記固体支持体上で約60nm以上、70nm以上、80nm以上、90nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、400nm以上、500nm以上、または1000nm以上の平均距離で離間して、前記固体支持体に前記分析物をカップリングするように構成されている、請求項105~108のいずれか一項に記載のキット。
  110. 任意の隣接して付着された捕捉核酸が、前記固体支持体上で約50~100nm、約50~250nm、約50~500nm、約50~750nm、約50~1000nm、約50~1500nm、約50~2000nm、約100~250nm、約100~500nm、約200~500nm、約300~500nm、約100~1000nm、約500~600nm、約500~700nm、約500~800nm、約500~900nm、約500~1000nm、約500~2000nm、約500~5000nm、約1000~5000nm、または約3000~5000nmの範囲の平均距離で離間して、前記固体支持体に前記分析物をカップリングするように構成されている、請求項105~109のいずれか一項に記載のキット。
  111. 任意の隣接して付着された捕捉核酸が、前記固体支持体上で約50~500nmの範囲の平均距離で離間して、前記固体支持体に前記分析物をカップリングするように構成されている、請求項105~109のいずれか一項に記載のキット。
  112. 複数のバーコードをさらに含む、請求項105~111のいずれか一項に記載のキット。
  113. 前記バーコードが、前記bait核酸もしくは前記捕捉核酸に付着しているか、または
    前記バーコードが、前記bait核酸もしくは前記捕捉核酸に付着するように構成されている、請求項112に記載のキット。
  114. 前記バーコードが、コンパートメントバーコード、パーティションバーコード、サンプルバーコード、画分バーコード、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項112または請求項113に記載のキット。
  115. 前記バーコードが、固有の分子識別子(UMI)を含む、請求項112~114のいずれか一項に記載のキット。
  116. 前記捕捉核酸のうちの少なくとも1つおよび/または前記bait核酸のうちの少なくとも1つが、固有の分子識別子(UMI)をさらに含む、請求項105~115のいずれか一項に記載のキット。
  117. 前記バーコードが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、請求項109~116のいずれか一項に記載のキット。
  118. 前記bait核酸のうちの少なくとも1つが、反応性カップリング部分を含む、請求項105~117のいずれか一項に記載のキット。
  119. 前記固体支持体の表面が、反応性カップリング部分を含む、請求項105~118のいずれか一項に記載のキット。
  120. 前記捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、反応性カップリング部分を含む、請求項105~119のいずれか一項に記載のキット。
  121. 前記反応性カップリング部分が、光エネルギー、化学試薬、または酵素試薬を適用することによって活性化されるように構成されている、請求項118~120のいずれか一項に記載のキット。
  122. 前記酵素試薬が、リガーゼである、請求項121に記載のキット。
  123. カップリング試薬をさらに含む、請求項105~122のいずれか一項に記載のキット。
  124. 前記カップリング試薬が、酵素カップリング試薬または化学カップリング試薬である、請求項123に記載のキット。
  125. 前記酵素カップリング試薬が、リガーゼである、請求項124に記載のキット。
  126. プロテアーゼをさらに含む、請求項105~125のいずれか一項に記載のキット。
  127. 前記プロテアーゼが、トリプシン、LysN、またはLysCである、請求項126に記載のキット。
  128. 前記捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、核酸ヘアピンを含む、請求項105~127のいずれか一項に記載のキット。
  129. 前記捕捉核酸が、スプリント核酸を含む、請求項105~128のいずれか一項に記載のキット。
  130. 前記スプリント核酸が、前記捕捉核酸および/または前記bait核酸に相補的な配列を含む、請求項129に記載のキット。
  131. 前記捕捉核酸のうちの少なくとも1つに対する前記bait核酸のうちの少なくとも1つの前記相補的配列が、8個以上の相補的塩基、16個以上の相補的塩基、24個以上の相補的塩基、34個以上の相補的塩基を含む、請求項105~130のいずれか一項に記載のキット。
  132. 前記捕捉核酸のうちの少なくとも1つに対する前記bait核酸のうちの少なくとも1つの前記相補的配列が、16個以上の相補的塩基を含む、請求項105~130のいずれか一項に記載のキット。
  133. 化学ライゲーション試薬をさらに含む、請求項105~132のいずれか一項に記載のキット。
  134. 前記bait核酸のうちの少なくとも1つおよび/または捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、スペーサーポリマーをさらに含む、請求項105~133のいずれか一項に記載のキット。
  135. 前記スペーサーポリマーが、DNA分子、偽相補的塩基を有するDNA、RNA分子、BNA分子、XNA分子、LNA分子、PNA分子、γPNA分子、非核酸シーケンシング可能なポリマー、例えば、多糖類、ポリペプチド、ペプチド、もしくはポリアミド、またはそれらの組み合わせを含む、請求項134に記載のキット。
  136. 前記bait核酸のうちの少なくとも1つおよび/または捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、ユニバーサルプライミング部位をさらに含む、請求項105~135のいずれか一項に記載のキット。
  137. 前記ユニバーサルプライミング部位が、増幅、シーケンシング、またはその両方のためのプライミング部位を含む、請求項136に記載のキット。
  138. 前記捕捉核酸が、シーケンシングに使用するためのアダプター核酸配列を含む、請求項105~137のいずれか一項に記載のキット。
  139. 前記アダプター核酸配列が、IlluminaシーケンシングプラットフォームまたはPacific Biosciencesシーケンシングプラットフォームとともに使用するためのものである、請求項138に記載のキット。
  140. 前記bait核酸のうちの少なくとも1つが、その5’末端および/または3’末端に前記スペーサーポリマーを含む、請求項134~139のいずれか一項に記載のキット。
  141. 前記捕捉核酸のうちの少なくとも1つが、その5’末端および/または3’末端に前記スペーサーポリマーを含む、請求項134~140のいずれか一項に記載のキット。
  142. 前記固体支持体が、ビーズ、多孔質ビーズ、多孔質マトリックス、アレイ、ガラス表面、シリコン表面、プラスチック表面、フィルター、膜、PTFE膜、ナイロン、シリコンウェーハチップ、フロースルーチップ、シグナル変換電子機器を含むバイオチップ、マイクロタイターウェル、ELISAプレート、回転干渉計ディスク、ニトロセルロース膜、ニトロセルロースベースのポリマー表面、ナノ粒子、またはミクロスフェアである、請求項105~141のいずれか一項に記載のキット。
  143. 前記固体支持体が、ポリスチレンビーズ、ポリアクリレートビーズ、ポリマービーズ、アガロースビーズ、セルロースビーズ、デキストランビーズ、アクリルアミドビーズ、固体コアビーズ、多孔質ビーズ、常磁性ビーズ、ガラスビーズ、制御された多孔質ビーズ、シリカベースのビーズ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項142に記載のキット。
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