JP2022526090A - カチオン交換樹脂の再生のための組成物および方法 - Google Patents

カチオン交換樹脂の再生のための組成物および方法 Download PDF

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Abstract

水質の軟化または調節システムにおいて用いられるイオン交換物質の再生のための方法。方法は、イオン交換物質を、一般式Iを有する化合物を含む水性プロセス流体と接触させて、少なくとも1つの標的物質が除去されて再生されたイオン交換物質を得るステップを含む。前記標的物質は、以下の、硬水の供給源から抽出されたものなどの金属イオン、イオン的に可溶性の有機化合物、活性な水性病原体の少なくとも1つを含む。接触ステップ中に、イオン交換物質と結合した前記標的物質の少なくとも一部は、前記イオン交換物質との結合から除去される。前記標的物質は、イオン交換物質との結合から除去された後、プロセス流体中に保持され、適切な回収源および/または除去源に搬送される。

Description

本願は、2019年3月15日出願の米国仮出願番号第62/819,196号の優先権を主張する、特許協力条約の規定に基づく出願であり、その開示は全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、水処理に関する。より具体的には、本開示は、水処理のプロセスおよび操作において用いられるカチオン交換樹脂を再生する組成物および方法に関する。
様々な家庭用途における、ボイラー給水などの産業上の適用における、または他の様々な使用のための、硬度を引き起こす元素を含有する原水の使用は、機器に実質的な損傷を引き起こし、頻繁な洗浄操作を必要とする場合がある。さらに、様々な家庭用途において、硬度を含有する原水は、石けんおよび洗剤の効率を妨げる場合があり、使用される水に望ましくない味を付与するおそれがある。
当技術分野では、水の総硬度は、一般に、水中に存在するカルシウム塩およびマグネシウム塩の組合せ濃度によって引き起こされると理解される。この値は、通常、百万分率(ppm)炭酸カルシウムとして表される。給水における高濃度のこのような物質によって引き起こされる損傷および洗浄の問題は、家庭状況においてはあまり望ましくなく、ダウンタイムにおいても機器を置き換えるコストにおいても、商業的操作に費用がかかるおそれがある。操作および投資コストから見ると、機器に導入する前に硬度およびアルカリ度を除去するために、供給される原水を処理することが望ましく、多くの場合に経済的である。
硬水軟化剤は、イオン交換により水から硬度を除去するために使用される。このような操作の1つの欠点は、現場での再生が、イオン交換再生剤として塩の使用を必要とすることである。多くの自治体では、塩水再生のための塩の使用は、自治体の処理施設に置かれたバイオリアクターに対する塩化ナトリウムの影響に起因して、削減されつつある。この問題に対処するために、ボトル交換槽の使用が用いられてきた。これらのシステムは、現場での再生にとって費用がかかる代替である。したがって、所望に応じてまたは必要に応じて原位置での再生のために使用することができる、イオン交換樹脂の再生のためのシステムおよび方法を提供することは望ましいであろう。
水質の軟化または調節システムにおいて用いられるイオン交換物質の再生のための方法であって、イオン交換物質を水性プロセス流体と接触させて、再生されたイオン交換物質を得るステップを含み、イオン交換物質が、それと結合した少なくとも1つの標的物質を有する、方法。標的物質は、以下の、硬水供給源から抽出されたものなどの金属イオン、イオン的に可溶性の有機化合物、活性な水性病原体の少なくとも1つを含む。水性プロセス流体は、一般式
Figure 2022526090000001
[式中、xは、≧3の奇数であり、
yは、1~20の間の整数であり、
Zは、多原子イオン、単原子イオン、または多原子イオンおよび単原子イオンの混合物である]
を有する化合物を含み、
接触ステップ中に、イオン交換物質と結合した標的物質の少なくとも一部は、イオン交換物質との結合から除去される。標的物質は、イオン交換物質との結合から除去された後、所望に応じてまたは必要に応じて、プロセス流体中に保持され、適切な回収源および/または除去源に搬送し得る。
ある特定の状況では、標的物質は、硬水から抽出されるマグネシウムおよび/またはカルシウムなどの金属カチオンを含み得る。処理すべき水性流に応じて、他の金属カチオンも、標的物質に含まれ得る。ある特定の実施形態では、マグネシウムおよび/またはカルシウムカチオンなどの金属カチオンは、イオン交換物質において、多原子イオン、単原子イオンまたは多原子イオンおよび単原子イオンの混合物Zで全部または一部を置き換え得ることが企図される。
本明細書では、水質の軟化システムにおけるイオン交換物質の再生のための方法であって、イオン交換物質を水性プロセス流体と接触させて、再生されたイオン交換物質を得るステップを含む方法が開示される。水性プロセス流体は、一般式
Figure 2022526090000002
[式中、xは、≧3の奇数であり、
yは、1~20の間の整数であり、
Zは、少なくとも1つの多原子イオン、少なくとも1つの単原子イオン、または少なくとも1つの多原子イオンおよび少なくとも1つの単原子イオンの混合物である]
を有する化合物を含む。
再生すべきイオン交換物質は、任意の適切なイオン交換樹脂、またはイオン交換物質と結合した少なくとも1つの標的物質を含む他の物質でもよい。標的物質は、水質の軟化または調節流に見出される1つまたは複数の化合物でもよい。標的物質は、全部または一部除去すべき物質であり、限定されるものではないが、金属イオン、イオン的に可溶性の有機化合物、活性な水性病原体などの少なくとも1つを含み得る。
標的物質は、結合または親和性のいずれかによってイオン交換物質との接触を維持される物質でもよい。本明細書に開示される接触ステップ中に、標的物質の少なくとも一部は、イオン交換樹脂物質から解離され、水性プロセス流体に移され、水性プロセス流体によって除去される。接触ステップは、イオン交換物質との結合から標的物質の少なくとも一部を放出するのに十分な期間にわたって継続することができる。ある特定の実施形態では、水性プロセス流体とイオン交換物質の接触期間は、2分~5時間の間でもよい。ある特定の実施形態では、水性プロセス流体とイオン交換物質の接触期間は、5分~5時間の間でもよい。ある特定の実施形態では、水性プロセス流体とイオン交換物質の接触期間は、2分~45分の間でもよい。ある特定の実施形態では、水性プロセス流体とイオン交換物質の接触期間は、5分~45分の間でもよい。ある特定の実施形態では、水性プロセス流体とイオン交換物質の接触期間は、2分~30分の間でもよい。ある特定の実施形態では、水性プロセス流体とイオン交換物質の接触期間は、2分~20分の間でもよい。ある特定の実施形態では、水性プロセス流体とイオン交換物質の接触期間は、5分~5時間の間でもよい。ある特定の実施形態では、水性プロセス流体とイオン交換物質の接触期間は、10分~2時間の間でもよい。
水性プロセス流体とイオン交換物質の接触は、ある特定の状況では、10°~30°の間の温度で行うことができる。また本開示の範囲では、所望の場合または必要な場合、接触ステップを高温で行うことができることが考慮される。また本開示の範囲には、接触ステップを高温で行うことが含まれ、その高温限界値は、処理されている当該イオン交換樹脂の熱分解温度によって制限される限界である。ある特定の実施形態では、水性プロセス流体とイオン交換物質の接触は、イオン交換樹脂がアニオン交換樹脂物質である特定の状況では10°~60℃の間の温度で行うことができ、イオン交換物質がカチオン交換樹脂物質である特定の状況では、10°~130℃の間の温度で行うことができる。
接触ステップにおいて高温が用いられる場合、温度上昇は、水性プロセス流体を、先に定義される範囲などの所望の範囲内の、接触中の温度などの高温を達成するのに十分な高温に加熱することによって達成することができる。プロセス流体の加熱は、任意の適切な熱伝達機構によって行うことができる。ある特定の方法では、水性プロセス流体は、イオン交換物質と接触させる前または接触させる際に、希釈および/または熱移動によって熱冷却を達成し得る場合のように、処理すべき特定のイオン交換物質に伴う熱分解温度の限界値よりも高い温度に加熱することができる。
本明細書に開示される方法によって処理することができるイオン交換物質は、水流からの標的物質の除去および標的物質のイオン交換物質との結合を促進する、有機化合物、無機化合物またはその2種の混合物でもよい。水流から除去される標的物質は、以下の、金属イオン、イオン的に可溶性の有機化合物、活性な水性病原体の1つまたは複数でもよい。
多くの用途適用において、イオン交換樹脂は、一般に水質軟化と呼ばれるプロセスにおいて、少なくとも1つの高ミネラル含量水源または水流(一般に硬水と呼ばれる)からカルシウム、マグネシウムおよび他の金属カチオンなどの物質を除去する化合物または化合物の組合せでもよい。水の硬度は、典型的に、水中に存在する多価カチオンの濃度によって決定される。本明細書で使用される場合、多価カチオンという用語は、1+を超える電荷を有する金属錯体として定義される。多くの状況では、多価カチオンは、2+の電荷を有する。処理すべき水流中に存在する金属カチオンは、限定されるものではないが、Ca2+、Mg2+などのカチオンを含み得る。また本開示の範囲では、水質調節すべき水流が、バリウム、ラジウム、ストロンチウム、鉄、アルミニウム、マンガンなどの元素のイオンを含み得ることが考慮される。
水のpHおよび温度と共に、水に溶解した金属の正確な混合物が、水の硬度の挙動を決定するので、1つの数値で定量することは困難である。しかし、アメリカ地質調査所は、以下の表Iに記載される分類スキームを提供している。
Figure 2022526090000003
本明細書に開示される方法によって再生または再充填され得るイオン交換樹脂の非限定的な例として、限定されるものではないが、ポリマー性イオン交換樹脂物質、および無機物質、例えばゼオライトが挙げられる。ポリマー性イオン交換樹脂は、それに限定されるものではないが、ビーズ、膜などを含む任意の適切な物理的形態でもよい。
本明細書に開示される方法に従って処理することができる適切なポリマー性イオン交換樹脂の非限定的な例として、弱酸性カチオン交換樹脂、強酸性カチオン交換樹脂、ゼオライトなどが挙げられる。
いかなる理論にも拘泥するものではないが、本明細書に開示される方法によって処理することができる弱酸性カチオン交換樹脂は、全体的または部分的に、ジビニルベンゼンなどの二官能性モノマーで架橋されたアクリル酸またはメタクリル酸から構成された物質から構成し得ると考えられる。ある特定の物質において、イオン交換樹脂を得る合成プロセスは、懸濁重合で酸のエステルを用いて始めることができ、続いて、得られた生成物を加水分解すると、官能性酸基が生成される。得られた樹脂物質は、ポリアクリル酸骨格およびその骨格に結合している複数の官能性カルボン酸基を有する物質であってもよい。
弱酸性カチオン交換樹脂は、水素イオンに対して高親和性を有し、無機強酸を用いて再生することができる。酸で再生された樹脂は、カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属ならびにアルカリ金属に対して、アルカリ度と関連する高い容量を示すことができる。全く予想外に、弱酸性カチオン交換樹脂は、本明細書に開示されるプロセス流体物質に曝露することによって再生し得ることが見出された。いかなる理論にも拘泥するものではないが、本明細書に開示されるプロセス流体は、特に弱酸性カチオン交換物質において、イオン交換物質と結合する金属イオンを置換し、置換された金属イオンを水素イオンで置き換える水素イオン源を供すると考えられる。
強酸性カチオン樹脂は、架橋されたポリスチレンスルホネート化合物であってもよいと考えられる。強酸性カチオン樹脂物質の非限定的な例として、15%までのジビニルベンゼンを含むことができるポリスチレン樹脂が挙げられる。いかなる理論にも拘泥するものではないが、プロセス流体物質は、強酸性カチオン樹脂と結合する金属イオンを置換することができる水素源を供し、強酸性カチオン樹脂物質中に、水素イオンを置き戻す水素イオン源を供し得ると考えられる。
所望の場合または必要な場合、イオン交換物質は、全体的または部分的に、ゼオライトなどの無機物質から構成し得る。
接触ステップ中に、水性プロセス流体は、任意の適切な方式でイオン交換樹脂と接触させることができる。ある特定の実施形態では、プロセス流は、固定されたまたは部分的に固定された関係に保持されたイオン交換物質床と接触させるために導入される。プロセス流体は、溶出などのプロセスによって、標的物質の除去または解離、およびイオン交換物質からのプロセス流体の移動を容易にする方式で、イオン交換物質と接触させるように導入することができる。
所望の場合または必要な場合、接触ステップは、それに限定されるものではないが、同時流再生プロセス、逆流再生プロセス、充填床再生などを含む様々なプロセスによって達成することができる。
本明細書で使用される場合、並流または同時流再生プロセスには、典型的に適切な容器に含有されている固定量のイオン交換物質が、本明細書に開示される水性プロセス流体をサービス流(下方)と同じ方向でイオン交換樹脂物質と接触するように導入することによって再生されるプロセスが含まれる。所望の場合または必要な場合、そのプロセスは、懸濁した固体および樹脂の細粒を除去するために行うことができる逆洗ステップを含むこともできる。
本明細書で使用される場合、逆流または向流再生プロセスには、典型的に適切な容器に含有されている固定量のイオン交換物質が、本明細書に開示される水性プロセス流体を、サービス流と反対の逆方向でイオン交換樹脂物質と接触するように導入することによって再生されるプロセスが含まれる。
ブロック床システムには、イオン交換物質床が、空気、水、または適切な不活性な物質もしくは塊によって押し下げられるシステムが含まれる。典型的には、サービス流は、下向きであり、水性プロセス流体の導入は、上向流として導入される。
充填床システムは、床が、サービス流体の上向流および水性プロセス流体の下向流、またはその逆と共に存在する位置に維持されるシステムである。
所望の場合または必要な場合、水性プロセス流体は、金属キレート剤などを含む1つまたは複数の追加の成分を含むことができる。適切な金属キレート剤の非限定的な例として、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、コハク酸ナトリウム、コハク酸カリウム、アスパルテート、マレエート、エチレンジアミンテトラアセテート、エチレングリコールテトラアセテート、重合化アミノ酸、1,2-ビス(o-アミノフェノキシ)エタン-N,N,N’,N’-テトラアセテート、スルホン化ポリカルボキシレートコポリマー、ポリメタクリレートなどが挙げられる。金属キレート剤の量は、置換された金属カチオンの少なくとも一部をイオン交換物質との接触から隔離するのに十分な量で存在することができる。ある特定の実施形態では、キレート剤は、水性プロセス流体の0.001vol%~10vol%の間の量で存在できることが企図される。ある特定の実施形態では、金属キレート剤は、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、コハク酸ナトリウム、コハク酸カリウム、アスパルテート、マレエート、エチレンジアミンテトラアセテート、エチレングリコールテトラアセテート、重合化アミノ酸、1,2-ビス(o-アミノフェノキシ)エタン-N,N,N’,N’-テトラアセテート、スルホン化ポリカルボキシレートコポリマー、ポリメタクリレート、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
本明細書に広く開示される通り、水性プロセス流体は、0.001vol%~50vol%の間の一般式
Figure 2022526090000004
[式中、xは、≧3の奇数であり、
yは、1~20の間の整数であり、
Zは、少なくとも1つの多原子イオン、少なくとも1つの単原子イオン、または少なくとも1つの多原子イオンおよび少なくとも1つの単原子イオンの混合物である]
を有する化合物および水を含む。
本明細書に開示される化合物は、オキソニウムイオン由来の錯体と解釈することができる。本明細書で定義される「オキソニウムイオン錯体」は、一般に、少なくとも1つの三価の酸素結合を有する正の酸素カチオンと定義される。ある特定の実施形態では、酸素カチオンは、混合物として存在する1個、2個および3個の三価結合酸素カチオンから主に構成された集団として、または1個、2個もしくは3個の三価結合酸素カチオンだけを有する物質として水溶液中に存在する。三価酸素カチオンを有するオキソニウムイオンの非限定的な例として、ヒドロニウムイオンの少なくとも1つを挙げることができる。
ある特定の実施形態では、酸素カチオンが、混合物として存在する1個、2個および3個の三価結合酸素アニオンから主に構成された集団として、または1個、2個もしくは3個の三価結合酸素アニオンだけを有する物質として水溶液中に存在することが企図される。
本明細書に開示される水性プロセス流体において、化合物の少なくとも一部は、ヒドロニウムイオン、ヒドロニウムイオン錯体およびそれらの混合物として存在することが企図される。化合物における適切なカチオン性物質は、ヒドロキソニウムイオン錯体と呼ぶこともでき、ある特定の適用では6未満の有効pHおよび他の適用では5未満の有効pHを有する水性プロセス流体を提供することができる。
化合物は、水性プロセス流体中に存在する場合、依然として識別可能な安定なヒドロニウム物質として機能する。本明細書に開示される安定なヒドロニウム物質は、水分子と錯体化して、様々な幾何形状の水和ケージを形成することができると考えられ、その非限定的な例は、以下により詳細に記載される。本明細書に開示される安定な電解質物質は、水溶液などの極性溶媒に導入される場合、安定であり、所望に応じてまたは必要に応じて当該溶媒から単離することができる。
≧1.74のpKを有するものなどの従来の有機および無機強酸は、水に添加されると、水溶液中で完全にイオン化する。そうして生じたイオンは、既存の水分子をプロトン化して、HO+を形成し、安定なクラスターを結合させる。<1.74のpKを有するものなどのより弱い酸は、水に添加されると、水溶液中で決して完全にはイオン化することはないが、ある特定の適用では実用性を有することができる。したがって、安定な電解質物質を生成するために用いられる酸物質は、1つまたは複数の酸の組合せであってもよいことが企図される。ある特定の実施形態では、酸物質は、1.74以上のpKを有する少なくとも1つの酸を、より弱い酸と組み合わせて含む。
本開示では、本明細書で定義される安定なヒドロニウム電解質物質が水溶液中に存在する場合、極性溶媒を生成し、その溶液中に元々存在している水素イオン濃度とは独立な、対応する溶液に添加される安定なヒドロニウム電解質物質の量に依存する有効pKを提供することが、全く予想外に見出された。得られた溶液は、ある特定の適用では、安定なヒドロニウム物質の添加前の溶液の初期pHが6~8の間である場合、0~5の間の有効pKを有することができる。
また、本明細書に開示される安定な電解質物質を、アルカリ範囲、例えば8~12の間の初期pHを有する水性物質に添加すると、得られた溶媒のpHおよび/または得られた溶液の有効なもしくは実際のpKを有効に調整できることが企図される。本明細書に開示される安定な電解質物質の添加は、それに限定されるものではないが、発熱性、酸化などを含む知覚可能な反応性質を伴わずにアルカリ溶液に添加することができる。
本明細書に開示される安定なヒドロニウム物質は、長時間存在し、その後、所望に応じてまたは必要に応じて溶液から単離することができる濃縮ヒドロニウムイオンの供給源を提供する。
ある特定の実施形態では、水性プロセス流体は、式
Figure 2022526090000005
[式中、xは、3~11の間の奇数であり、
yは、1~10の間の整数であり、
Zは、多原子または単原子イオンである]
を有する化合物を含むことができる。
多原子イオンZは、1つまたは複数のプロトンを供与する能力を有する酸から誘導されるイオンであってもよい。当該酸は、23℃で≧1.7のpK値を有すると思われる酸であってもよい。用いられる多原子イオンZは、+2以上の電荷を有するものであってもよい。このような多原子イオンの非限定的な例として、硫酸イオン、炭酸イオン、リン酸イオン、シュウ酸イオン、クロム酸イオン、ジクロム酸イオン、ピロリン酸イオンおよびそれらの混合物が挙げられる。ある特定の実施形態では、多原子イオンは、≦1.7のpK値を有する酸から誘導されたイオンを含む多原子イオンを含む混合物から誘導され得ることが企図される。
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される化合物は、10ppm~1000ppmの間の濃度で存在する、有効濃度の安定なヒドロニウムイオン物質を提供することができ、ある特定の実施形態では、化合物は、適切な水性溶媒または有機溶媒と混合される場合、100ppm~2000ppmの間より大きい濃度で存在する。また化合物は、ある特定の実施形態では1000ppm~10000ppmの間の量で存在し、一方、他の実施形態では、化合物は、0.5vol%~15vol%の間の濃度で存在し得ることが企図される。
本明細書に開示される化合物が存在する結果として溶液中に存在するヒドロニウムイオン錯体は、酸全体に対する遊離酸の比の変化を同時に伴わずに、酸官能基が変化した水性プロセス流体をもたらし得ることが、全く予想外に見出された。酸官能基の変化には、測定pHの変化、遊離酸と酸全体の比の変化、比重の変化およびレオロジーなどの特徴が含まれ得る。また、初期ヒドロニウムイオン錯体を含有する安定な電解質物質の生成に使用されている現在の酸物質と比較して、スペクトル出力およびクロマトグラフィー出力の変化が認められる。本明細書に開示される安定な電解質物質の添加は、観察された遊離酸と酸全体の比の変化に相関しないpKの変化をもたらす。
したがって、本明細書に開示される水性プロセス流体は、0~5の間の有効pKを有することができる。また、得られた溶液のpKは、カロメル電極、特定のイオンORPプローブによって測定すると、0未満の値を示し得ると理解されたい。本明細書で使用される場合、「有効pK」という用語は、得られた溶媒中に存在する利用可能な総ヒドロニウムイオン濃度の尺度である。したがって、物質のpHおよび/または付随するpKaは、測定される場合には-3~7の間の数値を示し得る可能性がある。本明細書に開示される水性プロセス流体中に存在する化合物は、ヒドロニウムイオン電解質物質および/またはその関連格子もしくはケージとの水素プロトンの少なくとも部分的な配位を容易にし得ると考えられる。したがって、導入された安定なヒドロニウムイオン電解質物質は、水素イオンと関連する導入された水素の選択的機能性を可能にする状態で存在する。
本明細書に開示される水性組成物中に存在する化合物の少なくとも一部は、一般式
Figure 2022526090000006
[xは、≧3の奇数であり、
yは、1~20の間の整数であり、
Zは、-1~-3の間の電荷を有する第14族~第17族の単原子イオンまたは-1~-3の間の電荷を有する多原子イオンの1つである]
を有することができることが企図される。
本明細書に開示される水性組成物中に存在する化合物において、Zとして用いることができる単原子構成物には、第17族のハロゲン化物、例えばフッ化物、塩化物、ヨウ化物および臭化物、第15族の物質、例えば窒化物およびリン化物、ならびに第16族の物質、例えば酸化物および硫化物が含まれる。多原子構成物には、炭酸塩、炭酸水素塩、クロム酸塩、シアン化物、窒化物、硝酸塩、過マンガン酸塩、リン酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、亜塩素酸塩、過塩素酸塩、臭化水素酸塩、亜臭素酸塩、臭素酸塩、ヨウ化物、硫酸水素塩、亜硫酸水素塩が含まれる。組成物は、先に列挙した物質のただ1つから構成されていてもよく、または列挙される化合物の1つもしくは複数の組合せであってもよいことが企図される。
またある特定の実施形態では、xが3~9の間の整数であり、一部の実施形態では、xが3~6の間の整数であることが企図される。
ある特定の実施形態では、yは、1~10の間の整数であり、他の実施形態では、yは、1~5の間の整数である。
ある特定の実施形態では、水性プロセス流体中に存在する化合物は、一般式
Figure 2022526090000007
[xは、3~12の間の奇数であり、
yは、1~20の間の整数であり、
Zは、先に概説される通り、-1~-3の間の電荷を有する第14族~第17族の単原子イオン、または-1~-3の間の電荷を有する多原子イオンの1つであり、一部の実施形態は3~9の間のxを有し、yは1~5の間の整数である]
を有することができる。
組成物は、値xが、3を超える整数の、好ましくは3~10の間の整数の平均分布である、異性体分布として存在することが企図される。
得られた溶液は、本明細書に開示される水性プロセス流体に存在する場合、一般式
Figure 2022526090000008
[式中、xは、≧3の奇数である]
を有する式を含むことができる。
本明細書に開示される化合物のイオン化したものは、本開示でヒドロニウムイオン錯体と呼ばれる個々の各イオン錯体において7個を超える水素原子を有する、独特なイオン錯体で存在することが企図される。本明細書で使用される場合、「ヒドロニウムイオン錯体」という用語は、カチオンHx-1+(式中、xは、3以上の整数である)を取り囲む分子のクラスターとして、広く定義することができる。ヒドロニウムイオン錯体は、水分子としてそれと錯体化した、少なくとも4個の追加の水素分子および化学量論の割合の酸素分子を含むことができる。したがって、本明細書のプロセスにおいて用いることができるヒドロニウムイオン錯体の非限定的な例の定型表示は、式
Figure 2022526090000009
[式中、xは、3以上の奇数であり、
yは、1~20の整数であり、ある特定の実施形態では、yは、3~9の間の整数である]
によって図示することができる。
このような構造において、
Figure 2022526090000010
コアは、複数のHO分子によってプロトン化される。本明細書に開示される組成物中に存在するヒドロニウム錯体は、Eigen錯体カチオン、Zundel錯体カチオンまたはそれら2つの混合物として存在し得ることが企図される。Eigen溶媒和構造は、H+構造の中心にヒドロニウムイオンを有することができ、ヒドロニウム錯体は3個の隣接する水分子に強力に結合している。Zundel溶媒和錯体は、プロトンが2個の水分子によって等しく共有されているH+錯体であってもよい。溶媒和錯体は、典型的に、Eigen溶媒和構造およびZundel溶媒和構造の間の平衡状態で存在する。今まで、それぞれの溶媒和構造錯体は、一般に、Zundel溶媒和構造を促進する平衡状態で存在していた。
いかなる理論にも拘泥するものではないが、ヒドロニウムイオンがEigen錯体を促進する平衡状態で存在する、安定な物質が生成され得ると考えられる。また本開示は、プロセス流におけるEigen錯体の濃度増加によって、ある種類の新規な増強された酸素供与体オキソニウム物質が提供され得るという、予期しなかった発見を前提としている。
本明細書に開示される水性プロセス流体は、ある特定の実施形態ではEigen溶媒和状態とZundel溶媒和状態の比が、1.2対1~15対1の間であってもよく、他の実施形態では1.2対1~5対1の間の比であってもよい。
本明細書に論じられるオキソニウム錯体は、様々なプロセスによって用いられる他の物質を含み得ることが企図される。水和ヒドロニウムイオンを生成するための一般的プロセスの非限定的な例は、米国特許第5,830,838号に論じられており、この明細書は参照により本明細書に組み込まれる。
水性プロセス流体において用いられる化合物は、化学的構造
Figure 2022526090000011
[式中、xは、≧3の奇数であり、
yは、1~20の間の整数であり、
Zは、多原子または単原子イオンである]
を有することができる。
ある特定の実施形態では、水性プロセス流体は、以下の化学的構造
Figure 2022526090000012
[式中、xは、3~11の間の奇数であり、
yは、1~10の間の整数であり、
Zは、多原子イオンまたは単原子イオンである]
を有することができる。
用いられる多原子イオンは、1つまたは複数のプロトンを供与する能力を有する酸から誘導されたイオンであってもよい。当該酸は、23℃で≧1.7のpKa値を有すると思われる酸であってもよい。用いられるイオンは、+2以上の電荷を有するイオンであってもよい。このようなイオンの非限定的な例として、硫酸イオン、炭酸イオン、リン酸イオン、クロム酸イオン、ジクロム酸イオン、ピロリン酸イオンおよびそれらの混合物が挙げられる。ある特定の実施形態では、多原子イオンは、≦1.7のpKa値を有する酸から誘導されたイオンを含む多原子イオン混合物を含む混合物から誘導され得ることが企図される。
ある特定の実施形態では、組成物は、以下の、水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリサルフェート(1:1);水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリカーボネート(1:1)、水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリホスフェート、(1:1);水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリオキサレート(1:1);水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリクロメート(1:1) 水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリジクロメート(1:1)、水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリピロホスフェート(1:1)、およびそれらの混合物の少なくとも1つの化学量論的に平衡状態の化学組成から構成される。
所望の場合または必要な場合、水性プロセス流体中に存在する化合物は、適切な無機水酸化物を適切な無機酸に添加することによって形成することができる。無機酸は、22°~70°ボーメの間の密度を有していてもよく、比重は約1.18~1.93の間であってもよい。ある特定の実施形態では、無機酸は、50°~67°ボーメの間の密度を有し、比重は1.53~1.85の間であることが企図される。無機酸は、単原子酸または多原子酸のいずれであってもよい。
用いられる無機酸は、均質であってもよく、または規定のパラメータ以内にある様々な酸化合物の混合物であってもよい。また、酸は、企図されたパラメータの外側にあるが、他の物質と組み合わされると、特定された範囲内の平均酸組成値をもたらす1つまたは複数の酸化合物を含む混合物であってもよいことが企図される。用いられる1つまたは複数の無機酸は、任意の適切な等級または純度であってもよい。ある特定の場合、工業等級および/または食品等級の物質を、様々な適用において上手く用いることができる。
本明細書に開示される安定な電解質物質の調製では、無機酸は、任意の適切な体積の液体形態で、任意の適切な反応容器に含有されていてもよい。様々な実施形態では、反応容器は、適切な体積の非反応性ビーカーであってもよいことが企図される。用いられる酸の体積は、50mlの少量であってもよい。最大5000ガロンまたはそれよりも大きい体積を含む、より大きい体積も、本発明の範囲内にあるとみなされる。
無機酸は、およそ周囲温度などの適切な温度で、反応容器内に維持され得る。初期無機酸をおよそ23°~約70℃の間の範囲に維持することが、本開示の範囲に含まれる。しかし、15°~約40℃の範囲のより低い温度を用いることもできる。
無機酸は、およそ0.5HP~3HPの間の範囲の機械的エネルギーを付与するのに適した手段によって撹拌され、プロセスのある特定の適用では、1~2.5HPの間の機械的エネルギーを付与する撹拌レベルが用いられる。撹拌は、それに限定されるものではないが、DCサーボドライブ、電動羽根車、磁気撹拌機、化学的インダクタなどを含む様々な適切な機械的手段によって付与することができる。
撹拌は、水酸化物を添加する直前の期間に開始することができ、水酸化物導入ステップの少なくとも一部中のある期間にわたって継続することができる。
本明細書に開示されるプロセスにおいて、最適な酸物質は、少なくとも7以上の平均モル濃度(M)を有する濃酸であってもよい。ある特定の手順では、平均モル濃度は、少なくとも10以上であり、ある特定の適用では7~10の間の平均モル濃度が有用である。用いられる最適な酸物質は、純粋な液体、液体スラリーまたは本質的に濃縮された形態の溶解した酸の水溶液として存在することができる。
適切な酸物質は、水性または非水性物質のいずれであってもよい。適切な酸物質の非限定的な例として、以下の、塩酸、硝酸、リン酸、塩素酸、過塩素酸、クロム酸、硫酸、過マンガン酸、青酸、臭素酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、ヨウ素酸、フルオロホウ酸、フルオロケイ酸、フルオロチタン酸の1つまたは複数を挙げることができる。
ある特定の実施形態では、用いられる規定体積の液体濃縮強酸は、55°~67°ボーメの間の比重を有する硫酸であってもよい。この物質は、反応容器に入れ、16°~70℃の間の温度で機械的に撹拌することができる。
ある特定の生成方法では、測定された規定量の適切な水酸化物物質を、測定された規定量で非反応性容器内に存在する濃硫酸などの撹拌されている酸に添加することができる。添加される水酸化物の量は、組成物中に沈殿物および/または懸濁した固体もしくはコロイド懸濁液として存在する固体物質を生成するのに十分な量である。用いられる水酸化物物質は、水溶性のまたは部分的に水溶性の無機水酸化物であってもよい。本明細書に開示されるプロセスにおいて用いられる部分的に水溶性の水酸化物は、一般に、それらに添加される酸物質と混和性を示すものである。適切な部分的に水溶性の無機水酸化物の非限定的な例は、当該酸と少なくとも50%の混和性を示すものである。無機水酸化物は、無水または水和のいずれであってもよい。
水溶性無機水酸化物の非限定的な例として、水溶性アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物および希土類水酸化物の単独、または互いとの組合せが挙げられる。他の水酸化物も、本開示の範囲内にあるとみなされる。「水溶性」は、用いられる水酸化物物質と共にこの用語が定義される場合、標準温度および標準圧力で水に75%以上の溶解特徴を示す物質と定義される。典型的に利用される水酸化物は、酸物質に導入することができる液体物質である。水酸化物は、真溶液、懸濁液または過飽和スラリーとして導入することができる。ある特定の実施形態では、水溶液中の無機水酸化物の濃度は、それが導入される当該酸の濃度に依存し得ることが企図される。水酸化物物質に適した濃度の非限定的な例は、5モル物質の5超~50%の水酸化物濃度である。
適切な水酸化物物質には、それに限定されるものではないが、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、および/または水酸化銀が含まれる。無機水酸化物溶液は、用いられる場合、5モル物質の5~50%の間の無機水酸化物濃度を有することができ、ある特定の適用では5~20%の間の濃度が用いられる。無機水酸化物物質は、ある特定のプロセスでは、消石灰として存在するものなどの、適切な水溶液中の水酸化カルシウムであってもよい。
開示されるプロセスでは、液体または流体形態の無機水酸化物は、既定の共鳴時間を与えるように、1つまたは複数の計量体積で撹拌中の酸物質に、既定の期間にわたって導入される。概説されるプロセスにおける共鳴時間とは、本明細書に開示されるヒドロニウムイオン物質が生じる環境を促進し、提供するのに必要な期間であるとみなされる。本明細書に開示されるプロセスにおいて用いられる共鳴期間は、典型的に12~120時間の間であり、ある特定の適用では24~72時間の間およびその増分の共鳴期間が利用される。
プロセスの様々な適用では、無機水酸化物は、複数の計量体積で撹拌体積の酸の上面に導入される。典型的に、無機水酸化物物質の全量が、共鳴期間にわたって、複数の測定分量として導入される。多くの場合、先行計量添加が用いられる。「先行計量添加」という用語は、本明細書で使用される場合、全水酸化物体積の添加のより多くの分量が共鳴時間の初期部分の間に添加されることを意味すると解釈される。所望の共鳴時間の初期百分率とは、全共鳴時間の最初の25%~50%の間であるとみなされる。
添加される各計量体積の割合は、等しくてもよく、または外部プロセス条件、原位置でのプロセス条件、特定の物質特徴などの非限定的な因子に基づいて変わり得ると理解されたい。計量体積の数は、3~12の間であってもよいことが企図される。各計量体積の添加の間の間隔は、開示されるプロセスのある特定の適用では、5~60分の間であってもよい。実際の添加期間は、ある特定の適用では60分~5時間の間であってもよい。
プロセスのある特定の適用では、5重量%/体積の水酸化カルシウム物質100ml体積を、66°ボーメ濃硫酸50mlに、毎分2mlの5計量増分で混合せずにまたは混合して添加する。水酸化物物質を硫酸に添加すると、液体濁度が増大した物質が生成される。液体濁度の増大は、硫酸カルシウム固体が沈殿物として形成されることを示す。生成された硫酸カルシウムは、協調された濃度の懸濁固体および溶解固体を提供するために、水酸化物添加の継続と協調した様式で除去することができる。
いかなる理論にも拘泥するものではないが、本明細書に定義される方式で水酸化カルシウムを硫酸に添加すると、硫酸に付随する1つまたは複数の初期水素プロトンが消費されて、水素プロトンの酸素化が生じ、したがって当該のプロトンは、水酸化物の添加時に一般に予測されるようにオフガスにならないと考えられる。その代わりに、1つまたは複数のプロトンは、液体物質中に存在するイオン性水分子成分と再結合する。
定義される適切な共鳴時間が経過した後、得られた物質は、2000ガウスを超える値の非双極性磁場に晒され、ある特定の適用では、200万ガウスを超える磁場が用いられる。ある特定の状況では、10,000~200万ガウスの間の磁場を用いることができることが企図される。磁場は、様々な適切な手段によって生成することができる。適切な磁場発生装置の1つの非限定的な例は、WurzburgerのUS7,122,269に見出され、その明細書は参照により本明細書に組み込まれる。
プロセス中に生じ、沈殿物または懸濁固体として存在する固体物質は、任意の適切な手段によって除去することができる。このような除去手段には、それに限定する必要はないが、以下の、重量測定、強制濾過、遠心分離、逆浸透などが含まれる。
この方法によって生成される物質は、周囲温度および50~75%の間の相対湿度で貯蔵される場合、少なくとも1年間安定であると考えられる、常温保存可能な粘性液体である。得られた物質は、希釈せずに様々な最終用途適用において使用することができる。物質は、荷電平衡状態でない酸プロトンの全モルの8~9%を含有する、1.87~1.78モルの物質を有することができる。本明細書に開示されるプロセスから生じる得られた物質は、水素電量測定およびFFTIRスペクトル分析により滴定法で測定された場合、200~150M強度、ある特定の場合には187~178M強度のモル濃度を有する。物質は、1.15を超える重量測定範囲を有し、ある特定の場合には1.9を超える範囲である。物質は、分析される場合、1モルの水に含有される水素に対して1立方ml当たり容積測定で最大1300倍のオルト水素をもたらすことが示される。得られた物質は、本明細書に開示される水性プロセス流体を生成するのに十分な水と混合することができる。また、得られた物質を水に導入することによって、15体積%超のヒドロニウムイオン濃度を有する溶液がもたらされることが企図される。いくつかの適用では、ヒドロニウムイオン濃度は、25%を超えてもよく、ヒドロニウムイオン濃度は、ある特定の実施形態では15~50体積%の間であってもよいことが企図される。
また、本明細書に開示される方法は、イオン交換物質との結合から1つまたは複数のイオン的に可溶性の有機化合物を除去するために用いることができる。イオン交換樹脂との結合からイオン的に可溶性の有機化合物を除去するための方法は、イオン交換物質を、以下の一般式
Figure 2022526090000013
[式中、xは、≧3の奇数であり、
yは、1~20の間の整数であり、
Zは、多原子イオン、単原子イオン、または多原子イオンおよび単原子イオンの混合物である]
の化合物を含む水性プロセス流体と接触させるステップを含み、
接触ステップは、イオン交換樹脂と結合したイオン的に可溶性の有機物質の濃度を低減するのに十分な期間にわたって進行する。
ある特定の実施形態では、本開示は、イオン交換樹脂の処理によって、イオン交換樹脂と結合したイオン的に可溶性の有機化合物が低減されることを企図する。この低減は、イオン交換樹脂と結合した金属イオンの同時低減を伴って、または伴わずに生じ得る。
本明細書に開示される方法による処理に適したイオン的に可溶性の有機化合物の非限定的な例として、以下の、5個以下の炭素原子を有する単官能性カルボン酸、6個以下の炭素原子を有する単官能性アミン、単官能性アルコール、単官能性アルデヒドの少なくとも1つが挙げられる。ある特定の実施形態では、イオン的に可溶性の有機化合物は、アセトアルデヒド、酢酸、アセトン、アセトニトリル、1.2-ブテンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2-ブトキシエタノール、酪酸、ジエタノールアミン、ジエチレントリアミン、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、エタノール、エチルアミン、エチレングリコール、ギ酸、フルフリルアルコール、グリセロール、メタノール、メチルジエタノールアミン、メチルイソシアニド、N-メチル-2-ピロリドン、1-プロパノール、1,3-プロパンジオール、1,5-プロパンジオール、2-プロパノール、プロパン酸、プロピレングリコール、ピリジン、テトラヒドロフラン、トリエチレングリコールおよびそれらの混合物からなる群から選択することができる。
また、本明細書に開示される方法は、イオン交換物質と結合し得る少なくとも1種の水性病原体を低減または排除するために用いることができることが企図される。ある特定の実施形態では、水性病原体は、原生動物、細菌、ウイルス、藻類、寄生虫およびそれらの混合物からなる群から選択することができる。
水性病原性原生動物の非限定的な例として、以下の、アカントアメーバ・カステラーニ(Acanthamoeba castelanii)、多食アメーバ(Acanthamoeba polyphaga)、エントアメーバ・ヒストリチカ(Entamoeba histolytica)、クリプトスポリジウム・パルバム(Cryptosporidium parvum)、シクロスポラ・カイエタネンシス(Cyclospora cayetanensis)、ランブル鞭毛虫(Giardia lamblia)、微胞子虫(Microsporidia)、エンセファリトゾーン・インテスティナリス(Encephalitozoon intestinalis)、ネグレリア・フォーレリ(Naegleria fowleri)の少なくとも1つが挙げられる。本明細書に開示される方法のある特定の適用では、水性病原性原生動物は、アカントアメーバ・カステラーニ、多食アメーバ、エントアメーバ・ヒストリチカ、クリプトスポリジウム・パルバム、シクロスポラ・カイエタネンシス、ランブル鞭毛虫、微胞子虫、エンセファリトゾーン・インテスティナリス、ネグレリア・フォーレリおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
水性病原菌の非限定的な例として、以下の、クロストリジウム・ボツリヌム(Clotridium botulinum)、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholerae)、大腸菌(Escherichia coli)、マイコバクテリウム・マリヌム(Mycobacterium marinum)、志賀赤痢菌(Shegella dysenteriae)、フレクスナー赤痢菌(Shegella flexneri)、ボイド赤痢菌(Shegella boydii)、ソンネ赤痢菌(Shegella sonnei)、サルモネラ・チフィ(Salmonella typhi)、サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)、サルモネラ・エンテリティディス(Salmonella enteritidis)、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pnuemophila)、レプトスピラ(Leptospira)、ビブリオ・ブルニフィカス(Vibrio vulnificus)、ビブリオ・アルギノリチカス(Vibrio alginolyticus)、腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)の少なくとも1つが挙げられる。本明細書に開示される方法のある特定の適用では、水性病原菌は、クロストリジウム・ボツリヌム、カンピロバクター・ジェジュニ、ビブリオ・コレラエ、大腸菌、マイコバクテリウム・マリヌム、志賀赤痢菌、フレクスナー赤痢菌、ボイド赤痢菌、ソンネ赤痢菌、サルモネラ・チフィ、サルモネラ・チフィムリウム、サルモネラ・エンテリティディス、レジオネラ・ニューモフィラ、レプトスピラ、ビブリオ・ブルニフィカス、ビブリオ・アルギノリチカス、腸炎ビブリオおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
水性病原性ウイルスの非限定的な例として、以下の、コロナウイルス、肝炎Aウイルス、肝炎Eウイルス、ノロウイルス、ポリオーマウイルスの少なくとも1つが挙げられる。本明細書に開示される方法のある特定の適用では、水性病原菌は、コロナウイルス、肝炎Aウイルス、肝炎Eウイルス、ノロウイルス、ポリオーマウイルスおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
水性病原性藻類の非限定的な例には、デスモデスムス・アルマトゥス(desmodesmus armatus)が挙げられる。水性病原性寄生虫の非限定的な例には、メジナ虫(dracunclus medinesis)が挙げられる。
本明細書に開示される本発明のよりよい理解のために、以下の実施例が提示される。実施例は、例示的であるとみなすべきであり、本開示の範囲または特許請求される主題を制限するものとみなすべきではない。
[実施例I]
本明細書に開示される方法の水性プロセス流体において用いられる活性化合物を、98%の質量分率のHSO、7を超える平均モル濃度(M)、および66°ボーメの比重を有する濃縮液体硫酸50mlを非反応性容器に入れることによって調製し、磁気撹拌機によって撹拌して1HPの機械的エネルギーを液体に付与しながら25℃で維持する。
撹拌を開始したら、測定量の水酸化ナトリウムを、撹拌されている酸物質の上面に添加する。用いられる水酸化ナトリウム物質は、5M水酸化カルシウムの20%水溶液であり、5計量体積で1分当たり2mlの速度で5時間の期間にわたって導入して、共鳴時間を24時間にする。各計量体積の導入期間は、30分である。
水酸化カルシウムを硫酸に添加すると共に濁りが生じ、固体硫酸カルシウムの形成が示される。固体は、プロセス中に周期的に沈殿し、沈殿物は、反応溶液との接触から除去される。
24時間の共鳴時間が完了したら、得られた物質を2400ガウスの非双極性磁場に曝露し、その結果、観察可能な沈殿物および懸濁した固体が2時間の期間にわたって生成される。得られた物質を遠心分離し、強制濾過して、沈殿物および懸濁した固体を単離する。
[実施例II]
実施例Iで生成した物質を、個々の試料に分ける。いくつかの試料を、常温保存可能性を決定するために、密封容器内に標準温度および50%相対湿度で貯蔵する。他の試料に分析手順を施して、組成を決定する。試験試料にFFTIRスペクトル分析を施し、水素電量測定で滴定する。試料物質は、187~178M強度の範囲のモル濃度を有する。物質は、1.15を超える重量測定範囲を有し、ある特定の場合には1.9を超える範囲を有する。組成物は安定であり、荷電平衡状態でない酸プロトンの全モルの8~9%を含有する、1.87~1.78モルの物質を有する。FFTIR分析は、物質が、水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリサルフェート(1:1)の式を有することを示している。
[実施例III]
実施例Iに概説される方法に従って生成した物質5ml分量を、標準温度および標準圧力において脱イオン化された蒸留水5ml分量に混合する。過剰の水素イオン濃度は、15体積%超として測定され、物質のpHは1であると決定される。
[実施例IV]
実施例Iに概説されるプロセスを、0ppmの測定硬度レベルを有する水と混合する場合に、100ガロンの量で15vol%の濃度の水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリサルフェート(1:1)を有する水性プロセス流体をもたらす十分な化合物を生成するためにスケールアップする。
[実施例V]
使用済みの弱酸性カチオン交換イオン交換樹脂ビーズ15ポンドを、容器内で単離して床を形成し、それを、樹脂床を通して水性プロセス流体を連続的に再循環させることによって、2時間の期間にわたって実施例IVの組成物と接触させ、接触期間の最後に、再循環している物質を除去し、分析する。再循環している物質は、高レベルのカルシウムイオンおよびマグネシウムイオンを示す。
[実施例VI]
150ppmの硬度を有する水100ガロンを、実施例Vで処理される通り、弱酸性カチオン交換樹脂ビーズを介して供給する。弱酸性カチオン交換樹脂ビーズの床を出る水の硬度を測定し、10~40ppmの間であることが見出される。
[実施例VII]
床としての弱カチオン性交換樹脂ビーズである酸性ビーズ配置の15オンスの複数の試料に、それぞれ、表Iに概説される病原体を接種させる。各床の初期病原体負荷を決定し、それぞれの床を、それぞれ実施例IVの組成物と接触させる。接触させた後、各床の病原体負荷を確認し、病原体負荷が少なくとも95%減少することを実証する。
Figure 2022526090000014
本発明を、最も実用的な好ましい実施形態と現在考えられるものに関して記載してきたが、本発明は、開示される実施形態に限定すべきではなく、それとは対照的に、添付の特許請求の範囲の精神および範囲に含まれる様々な改変形態および等価な配置を包含することを意図しており、その範囲には、法の下で許容されるこのようなあらゆる改変形態および等価な構造を包含するように、最も広範な解釈を与えるべきであると理解されたい。

Claims (25)

  1. 水質の軟化または調節システムにおいて用いられるイオン交換物質の再生のための方法であって、
    イオン交換物質を水性プロセス流体と接触させて、再生されたイオン交換物質を得るステップを含み、イオン交換物質が、それと結合した少なくとも1つの標的物質を有し、前記標的物質が、金属イオン、イオン的に可溶性の有機化合物、活性な水性病原体の少なくとも1つを含み、前記水性プロセス流体が、一般式
    Figure 2022526090000015

    [式中、xは、≧3の奇数であり、
    yは、1~20の間の整数であり、
    Zは、多原子イオン、単原子イオン、または多原子イオンおよび単原子イオンの混合物である]
    を有する化合物を含み、
    接触ステップ中に、前記イオン交換物質と結合した前記標的物質の少なくとも一部が除去される、方法。
  2. 前記イオン交換物質が、カルボン酸活性部位を含有する弱酸性カチオン樹脂である、請求項1に記載の方法。
  3. 水溶液が、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、コハク酸ナトリウム、コハク酸カリウム、アスパルテート、マレエート、エチレンジアミンテトラアセテート、エチレングリコールテトラアセテート、重合化アミノ酸、1,2-ビス(o-アミノフェノキシ)エタン-N,N,N’,N’-テトラアセテート、スルホン化ポリカルボキシレートコポリマー、ポリメタクリレート、およびそれらの混合物からなる群から選択される金属キレート剤をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記イオン交換物質が、強酸性カチオン交換樹脂または弱酸性カチオン交換樹脂の1つである、請求項1に記載の方法。
  5. イオン交換樹脂が、膜またはビーズ形状の物質の1つである、請求項4に記載の方法。
  6. イオン交換樹脂が、カルボン酸基を有する弱酸性カチオン性樹脂である、請求項5に記載の方法。
  7. 水溶液または分散液中の前記化合物が、Zが-1~-3の間の電荷値を有する第14族~第17族の単原子イオンまたは-1~-3の間の電荷を有する多原子イオンの1つである化合物である、請求項6に記載の方法。
  8. 水溶液または分散液中の前記化合物における多原子イオンが、-2以上の電荷を有する、請求項7に記載の方法。
  9. Zが、サルフェート、カーボネート、ホスフェート、オキサレート、クロメート、ジクロメート、ピロホスフェートおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 水溶液または分散液中の前記化合物が、以下の、水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリサルフェート(1:1);水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリカーボネート(1:1)、水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリホスフェート、(1:1);水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリオキサレート(1:1);水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリクロメート(1:1) 水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリジクロメート(1:1)、水素(1+)、トリアクア-μ3-オキソトリピロホスフェート(1:1)、およびそれらの混合物の少なくとも1つの化学量論的に平衡状態の化学組成である、請求項6に記載の方法。
  11. 水溶液が、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、コハク酸ナトリウム、コハク酸カリウム、アスパルテート、マレエート、エチレンジアミンテトラアセテート、エチレングリコールテトラアセテート、重合化アミノ酸、1,2-ビス(o-アミノフェノキシ)エタン-N,N,N’,N’-テトラアセテート、スルホン化ポリカルボキシレートコポリマー、ポリメタクリレート、およびそれらの混合物からなる群から選択される金属キレート剤をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 除去される前記標的物質が、硬水から抽出された、イオン交換物質と結合する金属イオンを含む、請求項1に記載の方法。
  13. 抽出された前記金属イオンが、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、またはマグネシウムイオンおよびカルシウムイオンの混合物の少なくとも1つを含む、請求項12に記載の方法。
  14. イオン交換樹脂と結合した前記金属イオンの少なくとも一部が、多原子イオン、単原子イオン、または多原子イオンおよび単原子イオンの混合物Zで置き換えられる、請求項12に記載の方法。
  15. 除去される前記標的物質が、イオン的に可溶性の有機化合物を含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記イオン的に可溶性の有機化合物が、5個以下の炭素原子を有する単官能性カルボン酸、6個以下の炭素原子を有する単官能性アミン、単官能性アルコール、単官能性アルデヒドの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記イオン的に可溶性の有機化合物が、アセトアルデヒド、酢酸、アセトン、アセトニトリル、1.2-ブテンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2-ブトキシエタノール、酪酸、ジエタノールアミン、ジエチレントリアミン、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、エタノール、エチルアミン、エチレングリコール、ギ酸、フルフリルアルコール、グリセロール、メタノール、メチルジエタノールアミン、メチルイソシアニド、N-メチル-2-ピロリドン、1-プロパノール、1,3-プロパンジオール、1,5-プロパンジオール、2-プロパノール、プロパン酸、プロピレングリコール、ピリジン、テトラヒドロフラン、トリエチレングリコールおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
  18. 除去すべき標的化合物が、少なくとも1つの活性な水性病原体であり、少なくとも1つの活性な水性病原体が、原生動物、細菌、ウイルス、藻類、寄生虫およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  19. 前記原生動物が、以下の、アカントアメーバ・カステラーニ、多食アメーバ、エントアメーバ・ヒストリチカ、クリプトスポリジウム・パルバム、シクロスポラ・カイエタネンシス、ランブル鞭毛虫、微胞子虫、エンセファリトゾーン・インテスティナリス、ネグレリア・フォーレリの少なくとも1つである、請求項18に記載の方法。
  20. 前記細菌が、以下の、クロストリジウム・ボツリヌム、カンピロバクター・ジェジュニ、ビブリオ・コレラエ、大腸菌、マイコバクテリウム・マリヌム、志賀赤痢菌、フレクスナー赤痢菌、ボイド赤痢菌、ソンネ赤痢菌、サルモネラ・チフィ、サルモネラ・チフィムリウム、サルモネラ・エンテリティディス、レジオネラ・ニューモフィラ、レプトスピラ、ビブリオ・ブルニフィカス、ビブリオ・アルギノリチカス、腸炎ビブリオの少なくとも1つである、請求項18に記載の方法。
  21. 前記ウイルスが、以下の、コロナウイルス、肝炎Aウイルス、肝炎Eウイルス、ノロウイルス、ポリオーマウイルスの少なくとも1つである、請求項18に記載の方法。
  22. 前記藻類が、デスモデスムス・アルマトゥスである、請求項18に記載の方法。
  23. 前記寄生虫が、メジナ虫である、請求項18に記載の方法。
  24. 水質の軟化システムにおけるイオン交換物質の再生のための方法であって、
    イオン交換物質を水溶液または分散液と接触させて、再生されたイオン交換物質を得るステップを含み、イオン交換物質が、硬水供給源から抽出された、金属イオン、イオン的に可溶性の有機化合物、活性な水性病原体の少なくとも1つを含み、前記水溶液または分散液が、一般式
    Figure 2022526090000016

    [式中、xは、3以上の奇数であり、
    yは、1~20の間の整数であり、
    Zは、-1~-3の間の電荷値を有する第14族~第17族の単原子イオンまたは-1~-3の間の電荷を有する多原子イオンの1つである]
    を有する化合物を含み、
    接触ステップ中に、前記イオン交換物質中に存在する硬水から抽出された金属イオンの少なくとも一部が、多原子イオン、単原子イオンまたは多原子イオンおよび単原子イオンの混合物Zで置き換えられる、方法。
  25. 前記水溶液が、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、コハク酸ナトリウム、コハク酸カリウム、アスパルテート、マレエート、エチレンジアミンテトラアセテート、エチレングリコールテトラアセテート、重合化アミノ酸、1,2-ビス(o-アミノフェノキシ)エタン-N,N,N’,N’-テトラアセテート、スルホン化ポリカルボキシレートコポリマー、ポリメタクリレート、およびそれらの混合物からなる群から選択される金属キレート剤をさらに含む、請求項24に記載の方法。
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