JP2022525512A - 中空糸膜を生成するためのシステム及び方法 - Google Patents

中空糸膜を生成するためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1つの中空糸膜の生成のためのシステム及び方法に関連し、紡糸塊は、紡糸ユニットを通じて押し出されて紡糸スレッドを形成し、析出槽内で析出されて中空糸膜を形成し、中空糸膜は、任意的に洗浄槽内で洗浄され、中空糸膜はまた、少なくとも1つの乾燥ユニットを通して案内され、乾燥ユニットは、圧力セクションを有し、これは、大気圧と比較して正圧を圧力セクション内に設定することができるように設計され、少なくとも1つ中空糸膜(104)に含有された析出剤又は洗浄剤の少なくとも一部は、少なくとも1つの中空糸膜から除去される。【選択図】図1

Description

本発明は、中空糸膜(hollow fiber membrane、中空繊維膜)の製造のための装置に関する。特に、本発明は、中空糸膜の製造のために改善された乾燥ユニットを含む装置に関する。
更に別の態様では、本発明は、中空糸膜の製造の方法に関する。特に、本発明は、中空糸膜の改善された乾燥工程を有する中空糸膜の製造の方法に関する。
中空糸膜は、濾過技術において広く使用されている。特に、中空糸膜は、医療技術では、例えば、透析では、腎疾患を有する患者の血液から有害な代謝物を除去するのに使用される。同様に、中空糸膜は、水処理において汚染水を処理するためにも使用される。そのような用途では、中空糸膜は、いわゆる中空糸膜フィルタの中に組み込まれる。これらの中空糸膜フィルタでは、中空糸膜フィルタの円筒形ハウジング内に多数の中空糸膜が配置されて中空糸膜バンドルを形成する。透析のための中空糸膜フィルタは、そのようなフィルタの典型的なバージョンでは約23cmの長さを有する10,000個の中空糸膜を含有する。医療技術の分野では、特に透析の分野では、そのような中空糸膜フィルタは、衛生上の理由からそれらの使用に関して使い捨て物品として提供される。従って、腎疾患を有する患者に必須の透析治療を提供することができるように透析だけでも中空糸膜フィルタに対する多大な要求が存在する。
中空糸膜フィルタの製造のための中空糸膜に対する高い要求を満たすために、中空糸膜の製造工程の生産性に対して多大な要求が課せられる。いわゆる乾燥-湿潤紡糸工程での方法は、それ自体確立されており、最初に、流体紡糸塊が与えられ、これが紡糸スレッドに押し出され、これが相反転工程で中空糸膜に凝集されて析出される。そのような紡糸工程は、多数の同時生成中空糸膜が組み合わされて中空糸膜の群を形成し、リール上に巻き取られてバンドルストランドを形成するように設計される。バンドルストランドは、次に所要の長さに分割され、中空糸膜フィルタに後で使用される個々の中空糸膜バンドルになる。
乾燥-湿潤工程を用いる中空糸膜の製造に関する従来技術からの公知の方法は、調製された紡糸塊に基づくものである。典型的な紡糸塊は、疎水性ポリマーと、親水性ポリマーと、適用可能な場合に更に別の添加剤と、極性非プロトン性溶媒とのポリマー溶液の形態で一般的に生成される。
紡糸塊は、紡糸口金を通して紡糸ユニット内で押し出される。紡糸ユニットは、中空紡糸スレッドの群を紡糸口金を通して押し出すことができるように多数の紡糸口金を装備することができる。単一の紡糸口金は、紡糸スレッド内の紡糸塊の相反転を引き起こす凝集媒体で紡糸スレッドのキャビティが充満されるように構成される。本出願では、用語「キャビティ」及び「内腔」は、同義語として使用される。このタイプの紡糸口金は、従来技術で公知である。一例として、ここではWO 03/076701 A1の図1から図5に示されている紡糸口金に言及する。個々の紡糸スレッドは、析出ギャップを垂直に通るように案内され、中空糸膜の膜構造が更に固められる析出槽の中に、例えば、水に給送される。個々の中空糸膜は、次に、滑車によって析出槽から給送され、膜から溶媒及び余剰ポリマーを除去するために更に別の滑車及び案内手段を通じて通常は1又は2以上の洗浄槽の中に案内される。洗浄槽は、多くの場合に洗浄媒体としての水を収容する。
析出槽及び洗浄槽を通された後に、中空糸膜は、液体、特に水で完全に充満され、すなわち、中空糸膜のキャビティ及び中空糸膜の壁の孔隙は、液体、特に水で充満される。中空糸膜は、すなわち、例えばその自重の数倍の液体を析出槽又は洗浄槽から案内された後に搬送する。
洗浄槽を離れた後に、中空糸膜は、個々に案内された中空糸膜を滑車及び適切な案内手段を通して乾燥チャンバの中に導入することにより、公知の製造方法に従って乾燥させられる。乾燥チャンバでは、中空糸膜によって覆われることになる距離は、滑車及び案内手段によって決定される。搬送速度に基づいて、これは、乾燥チャンバでの中空糸膜の予め決められた滞留時間をもたらす。乾燥は、高温を印加することによって達成される。ここで、温度は、中空糸膜内で搬送される液体、特に水が気化するようなレベルに設定される。気化した液体は、中空糸膜が乾燥チャンバを通過した後に乾燥チャンバから乾燥状態で排出され、それを更に別の処理段階まで給送することができるように乾燥チャンバから排出される。
製造工程内では、中空糸膜の乾燥後に、中空糸膜の波状化段階を実施することができる。ここで、中空糸膜は、適切な歯車を用いて波形を機械的にエンボス加工される。更に、中空糸膜の群が一緒にされてリールによって巻き取られることは公知である。中空糸膜フィルタの製造に必要な中空糸膜バンドルは、リールの上に巻かれた中空糸膜から個々のバンドルストランドを切り出すことによって得られる。
紡糸塊の押し出し速度、滑車及び案内手段、並びに中空糸膜を受け入れるためのリールは、中空糸膜を製造するための装置を通して中空糸膜を搬送することができる速度を決定する。約450mm/sの搬送速度が、中空糸膜の製造のための従来技術から公知である。中空糸膜の搬送速度は、製造工程の生産性を最終的に決定付ける。しかし、搬送中の中空糸膜に対する増大する機械的衝撃は、増大する数の損傷繊維(糸)をもたらす可能性が高いので、搬送速度は、自由に高めることはできない。特に、搬送速度が過度に高く選択される場合に、個々の繊維(fiber、糸)が破断又は崩壊することが予想されることになる。中空糸膜のそのような損傷は、一緒にされてリールによって巻き取られた中空糸膜を中空糸膜フィルタへの更に別の処理に対して分離した中空糸膜バンドルの形態で使用不能にする。
公知の製造方法の乾燥工程も中空糸膜に対して破損効果を有する可能性がある。望ましい高い生産性を達成するために、従来技術による方法は、乾燥チャンバ内で指定搬送速度で繊維(糸)を完全に乾燥させるために高温が使用されることを必要とする。温度が過度に高い場合に、中空糸膜上で変形が観察される可能性があり、これは、それらを中空糸膜フィルタの構成に使用するのに不適切にする。これに加えて、高温への露出が過度に長い場合に、中空糸への熱酸化損傷が発生する可能性がある。これに加えて、乾燥チャンバでの高い乾燥温度は、大量のエネルギを必要とし、これは、次に、製造工程をより高価にする。
GB 731,415は、織物繊維、特に人造絹を乾燥させるためのデバイスを開示している。GB 731,415は、例えば平行に配置された複数の織物繊維が通過する乾燥チャネルを説明している。乾燥チャネルは加熱要素を含む。織物繊維を乾燥させるために乾燥チャネルに空気が供給されることも説明されている。
US 2,509,279は、流体又はガスを用いた繊維の処理のためのデバイスを説明している。繊維は、ガスを供給することができるチューブを通過する。
DE 509 429は、紡糸された人造絹スレッドを乾燥させるためのデバイスを示している。人造絹スレッドは、冷水で洗浄され、乾燥のために熱気が給送されたチューブを通過する。スレッドは、次に、加熱プレートの上を案内されてリールの上に巻かれる。
WO 03/076701 A1 GB 731,415 US 2,509,279 DE 509 429 WO17184817A1 DE 10 2017 204 524 A1 DE 10 2016 224 627
Boschetti他(2013年) Boschetti-de-Fierro他(2013年) Granath他(1967年) Sephadex.J Chromatogr A.1967年、28(C)、69~81
今日的な観点からは、従来技術から公知である中空糸膜フィルタを製造する方法は、それらの生産性及び効率に関してもはや十分ではない。特に中空糸膜フィルタの製造の観点からは、中空糸膜の製造の速度を高める永続的な必要性が存在する。これに加えて、中空糸膜の生成における製造工程をエネルギ効率的そして費用効果的な方式で最適化する必要性も存在する。
第1の態様では、この目的は、請求項1の特徴を有するデバイスによって解決される。従属請求項2から10は、代替実施形態を表している。
第2の態様では、この目的は、請求項11に記載の特徴を有する方法によって解決される。従属請求項12から15は、更に別の好ましい実施形態を表している。
第3の態様では、この目的は、中空スレッドの紡糸速度が550mm/s超、好ましくは650mm/s超、より好ましくは750mm/s超に設定されることを特徴とする中空糸膜の製造の方法によって解決される。
第1の態様では、本発明は、紡糸塊から少なくとも1つの中空紡糸スレッドを押し出し、中空紡糸スレッドのキャビティに凝集媒体を充満するために紡糸塊のソース及び凝集媒体のソースに流体接続した少なくとも1つの環状ギャップノズルを含む紡糸ユニットと、少なくとも1つの中空糸膜を形成するために少なくとも1つの紡糸スレッドを析出させるための析出槽と、必要に応じて少なくとも1つの中空糸膜を洗浄するための少なくとも1つの洗浄ユニットと、少なくとも1つの中空糸膜を乾燥させるための少なくとも1つの乾燥ユニットと、必要に応じて少なくとも1つの中空糸膜を支持体上に受け入れるための受け入れユニットとを含む少なくとも1つの中空糸膜の製造のための装置に関連し、少なくとも1つの乾燥ユニットが、圧力セクションを含み、これが、大気圧と比較して正圧を圧力セクションに設定することができるように構成されることを特徴とする。
装置は、少なくとも1つの紡糸スレッドが析出槽の中に給送され、少なくとも1つの中空糸膜に析出されるように構成され、更に、析出槽から得られた少なくとも1つの中空糸膜は、任意的に洗浄槽の中に導入されて洗浄され、更に、析出槽から得られた少なくとも1つの中空糸膜又は洗浄槽から得られた少なくとも1つの中空糸膜は、乾燥ユニットの中に導入されて乾燥させられ、更に、装置は、乾燥ユニット内で乾燥させた少なくとも1つの中空糸膜が受け入れユニットに案内されて支持体上に受け入れられるように構成することができる。
簡略化の目的で、更に別の解説では、別途指定しない限り、「少なくとも1つの環状ギャップノズル」又は「環状ギャップノズル」、「少なくとも1つの紡糸スレッド」又は「紡糸スレッド」、「少なくとも1つの中空糸膜」又は「中空糸膜」という用語は、複数形、すなわち、「複数の環状ギャップノズル」、「複数の紡糸スレッド」、及び「複数の中空糸膜」を常に含むものとして理解されるものとする。最新の中空糸紡糸装置は、1000個よりも多い又は2000個の環状ギャップノズルを含むことができる。
上述の装置を用いて生成することができる少なくとも1つの中空糸膜の壁は、好ましくは多孔性である。中空糸膜が析出槽及び存在する場合に洗浄槽の中に通される時に、中空糸膜の孔隙、並びにキャビティ、すなわち、内腔には、液体、特に水が充満する。本発明者は、生成された中空糸膜が乾燥ユニットの圧力セクションの中に通される時に、大気圧と比較して設定された正圧を用いて、液体、特に水の少なくとも一部を中空糸膜の孔隙及び中空糸膜のキャビティ、すなわち、内腔から分離することができることを見出した。これは、液体を含有する中空糸膜の重量を有意に低減する。意外なことに、この装置内の中空糸膜の搬送速度は、繊維破断又はその結果として発生する扁平化のような他の損傷なく高めることができた。特に、中空糸膜の製造工程において全体的にエネルギの有意な節約を達成することができ、中空糸の熱酸化損傷が低減されるように、より低い温度又はより短い中空糸膜セクション長内で同じ乾燥度を用いて熱乾燥を実施することができた。更に、本発明による装置を用いて生成された中空糸は、紡糸塊の溶媒の特に低い残留含有量を有する。
用語「少なくとも1つの中空糸膜の製造のための装置」は、本出願の意味では、請求項1に定められた装置を1つの中空糸膜又は同時に複数の中空糸膜を生成するのに使用することができることを意味するように理解されるものとする。本出願の意味では、用語「少なくとも1つの中空糸膜の製造」は、紡糸塊からの1又は2以上の紡糸スレッドの形成、1又は2以上の中空糸膜への1又は2以上の紡糸スレッドの析出、及び適用可能な場合は1又は2以上の中空糸膜の洗浄、これに加えて、1又は2以上の中空糸膜の乾燥、及び適用可能な場合は支持体上への1又は2以上の中空糸膜の受け入れの工程を表している。用語「製造」は、言及しない更に別の中間段階を包含する場合もある。
本出願の意味での用語「紡糸ユニット」は、紡糸塊を紡糸スレッドに押し出すのに使用する構成要素のアセンブリを意味するように理解されるものとする。
本出願の意味での用語「紡糸塊」は、少なくとも1つのポリマーが溶媒中に溶解されたポリマー溶液を意味するように理解されるものとする。特に、本出願の意味では、紡糸塊は、少なくとも1つの疎水性ポリマーと少なくとも1つの親水性ポリマーとで構成されるポリマー溶液を含むことができる。更に、疎水性ポリマーは、特にポリスルホン(PSU)とすることができ、親水性ポリマーは、特にポリビニルピロリドン(PVP)とすることができる。溶媒は、極性非プロトン性溶媒、特に、N-メチルピロリドン(NMP)、N,N-ジメチルアセトアミド、又はジメチルスルホキシド(DMSO)とすることができる。そのような材料は、透析器の製造において好ましく、それに対して例えば人工心肺では、ポリプロピレン(PP)又はポリメチルペンテン(PMP)のような非常に疎水性の高い材料が使用される。
本出願の意味での用語「紡糸スレッド」は、紡糸塊から押し出され、生成される中空糸膜の多孔構造を依然として呈していない糸を意味するように理解されるものとする。特に、本出願の意味では、「析出ギャップ」内でスレッドに押し出された析出槽の中に導入される前の紡糸塊を紡糸スレッドと呼ぶ。「析出ギャップ」は、紡糸スレッドの押し出しから析出槽内への進入までの距離であると理解される。紡糸スレッドが析出ギャップを通過する速度を本出願の意味では「引き出し速度」と呼ぶ。「搬送速度」は、引き出し速度に適応されるか、又は中空糸膜を装置を通して緊張方式で案内するために引き出し速度よりも若干高くすることができる。搬送速度が高められた場合に、引き出し速度も対応する方式で高められる。
紡糸ユニットは、1又は2以上の環状ギャップノズルを含む。本出願の意味での用語「環状ギャップノズル」は、紡糸塊を中空紡糸スレッドに押し出すことを可能にする押出ノズルを意味するように理解されるものとする。環状ギャップノズルは、凝集媒体をそれを通して押し出すことができる中心ボアを有する。更に、環状ギャップノズルは、中心ボアと同心状であり、紡糸塊がそれを通して押し出される環状ギャップを有する。このタイプの環状ギャップノズルは、従来技術から公知である。用語「環状ギャップノズル」は、中心ボアと同心に配置されたいくつかの環状ギャップを含むそのような押出ノズルを包含することも理解される。
紡糸ユニットは、紡糸塊のソースを環状ギャップノズルの環状ギャップ又は同心配置環状ギャップと流体接続し、更に凝集媒体のソースを環状ギャップノズルの中心ボアと流体接続するための給送チャネルを更に含む。紡糸塊と凝集媒体は、中空紡糸スレッドを形成するために環状ギャップノズルを通して共押し出しされ、それによって紡糸スレッドのキャビティに凝集媒体が充満する。
本出願の意味での用語「凝集媒体」は、中空紡糸スレッドの内面との接続状態で紡糸スレッド内の紡糸塊の相反転を引き起こす液体媒体を意味するように理解されるものとする。本出願に説明する方法では、非プロトン性極性溶媒と極性プロトン性溶媒との混合物からなる凝集媒体が選択される。本発明による特定の実施形態では、凝集媒体は、N-メチルピロリドン(NMP)、N,Nジメチルアセトアミド、又はジメチルスルホキシド(DMSO)と水とで構成される。この凝集媒体を用いて開始される紡糸スレッドの凝集は、「非溶媒誘起相分離」(NIPS)とも呼ぶ。更に、本出願の意味では、紡糸スレッドの凝集は、「温度誘起相分離」(TIPS)方法を用いて開始することができる。紡糸スレッドの相反転及び凝集は、温度低下によって開始される。
本出願の意味での用語「析出槽」は、押し出された紡糸スレッドがその中に導入される析出媒体のリザーバを含む構造ユニットを意味するように理解されるものとする。析出槽内では、紡糸スレッドが析出され、それによって紡糸スレッドの凝集構造が多孔性中空糸膜に更に固められる。本発明により、「析出媒体」として極性プロトン性溶媒、特に水が好ましくは使用される。しかし、代替物として又は混合物の一部として、極性プロトン性溶媒は、アルコール又は他のプロトン性液体を含有することができる。析出媒体は、成分として極性非プロトン性溶媒を含有することができる。中空糸膜が析出槽を通過した後に、中空糸膜の孔隙及びキャビティに液体が充満する。
用語「洗浄ユニット」は、析出槽から得られた中空糸膜がその中に導入される洗浄液のリザーバを含む構造ユニットを意味するように理解されるものとする。析出槽の後に中空糸膜に依然として接着する可能性がある残留溶媒及びポリマー成分が中空糸膜から除去される。本発明により、洗浄液として水を使用することが好ましい。しかし、洗浄ユニットは、異なる洗浄液を収容するいくつかのリザーバを含むことができる。中空糸膜が洗浄ユニットを通過した後に、中空糸膜の孔隙及びキャビティに液体、特に水が充満する。
用語「乾燥ユニット」は、中空糸膜をその中に導入して乾燥させることができる空間を含む構造ユニットを意味するように理解されるものとする。好ましくは、析出槽又は適用可能な場合は洗浄槽から得られて液体、特に水が充満した中空糸膜は、乾燥ユニットを用いて糸の全重量に基づいて10重量%よりも少なく、より好ましくは3重量%よりも少ない残液含有量まで乾燥させられる。乾燥ユニットは、空間を含むことができ、その中に中空糸膜が導入され、そこでは、中空糸膜が乾燥ユニット(の空間)内に搬送速度に依存する指定期間にわたって留まるように、中空糸膜が進行することになる距離が、滑車及び案内手段によって指定される
用語「受け入れユニット」は、中空糸膜を受け入れるように準備された支持体を含むデバイスを意味するように理解されるものとする。特に、この支持体は、リール、ドラム、巻き取り機、又はロールとすることができる。
本出願の意味での用語「圧力セクション」は、乾燥ユニット内にあり、請求項1に記載の設置装置の周囲圧力に対して正圧をその中に設定することができる構造ユニットを意味するように理解されるものとする。用語「正圧」は、1013.25hPaの通常大気圧との関係で捉えるべきであり、本出願の状況では通常大気圧よりも上の圧力を意味する。
当業者は、中空糸膜の製造のための装置の更なる詳細を知っているであろう。特に、中空糸膜の製造のための装置が、紡糸スレッドを析出槽を通して案内し、析出槽によって紡糸スレッドから得られた中空糸膜を洗浄槽、乾燥ユニット、及び受け入れユニットを通して搬送するために紡糸スレッド及び中空糸膜を案内するための手段を含むことは当業者には公知であろう。この関連では、当業者は、対応する案内ローラ、案内レーキ、又は案内プレートに精通していると考えられる。
更に、当業者は、紡糸塊の押し出し及び中空糸膜の形成に影響を及ぼす対応する処理パラメータ及び紡糸条件に精通していると考えられる。特に、環状ギャップノズルの温度、析出ギャップ内の相対雰囲気湿度、析出ギャップの高さ、紡糸塊及び凝集媒体の組成、並びに析出槽の温度が、中空糸膜の膜構造の形成、例えば、その多孔率及び分離特性に対して影響を有することは当業者には公知であろう。TIPS方法に関する処理パラメータは、例えば、WO17184817A1から公知である。
本発明の第1の態様の更に別の実施形態は、乾燥ユニットの圧力セクションが、圧力チャンバを含み、これが、内部空間と、少なくとも1つの中空糸膜を圧力チャンバの内部空間の中に導入するための入口と、圧力チャンバの内部空間から少なくとも1つの中空糸膜を排出するための出口と、少なくとも1つのガス入口とを含み、少なくとも1つのガス入口が、ガスソースと流体連通しており、圧力セクションが、圧力チャンバの内部空間内にガスソースを通じて正圧を発生させることができるように更に構成されることを特徴とする。
この実施形態によると、圧力チャンバを通して案内される中空糸膜に対して特に有効に作用することができる正圧を印加することができる。例えば、圧力チャンバは、例えば、管状又はスリット形であり、正圧を設定するためにその中にガスが導入されるチャネルとして構成することができる。ある一定の実施形態では、圧力チャンバの内径は一定ではなく、特に、この内径を圧力チャンバの入口及び出口に対して拡大することを想定することができる。少なくとも1つの中空糸膜又は中空糸膜の群が圧力チャンバを通して案内され、中空糸膜内で搬送される水の少なくとも一部分が設定正圧によって除去されることが想定される。正圧は、ガス入口を通って圧力チャンバの中に入るガスの流入によって設定することができる。水の除去は、液体、特に水が圧力チャンバから特に中空糸膜の搬送方向と反対の方向に排出され、従って、中空糸膜から分離された水を圧力チャンバの入口から排出することができる場合に特に有効である。
本出願の意味での用語「圧力チャンバ」は、周囲圧力と比較した時により高い圧力をその中に設定することができる区切られた空間を意味する。本出願の意味では、圧力チャンバは、中空糸膜の通過のための入口開口部と出口開口部を含む。
用語「ガスソース」は、周囲雰囲気に対して正圧でガスを供給することができる装置を意味するように理解されるものとする。特に、本出願の意味でのガスソースは、加圧ガス容器、例えば、ガスシリンダとすることができる。しかし、これに代えて、ガスソースは、圧縮空気を供給するのに使用する圧縮機とすることができる。圧力チャンバの中に導入されたガスは、上述の実施形態によると圧力チャンバの入口及び出口を通って脱け出ることができる。
用語「流体接続」は、ガスをガスソースから圧力チャンバのガス入口に案内することを可能にする接続を意味するように理解されるものとする。そのような流体接続は、パイプ又はホースとすることができる。
本発明の第1の態様の更に別の実施形態は、乾燥装置の圧力セクション内の圧力が1100hPaから10,000hPa、1200hPaから5000hPa、又は1200hPaから4000hPaであるように装置が構成されることを特徴とする。膜の多孔率及び分離特性に基づいて、この範囲内で圧力を最適に調節することができ、それによって良好な液体除去が提供されることが示されている。
本発明の第1の態様の更に別の実施形態は、少なくとも1つの中空糸膜を圧力チャンバの内部空間の中に導入するための入口の断面積、及び圧力チャンバから少なくとも1つの中空糸膜を排出するための出口の断面積が、中空糸膜の断面積又は複数の中空糸膜の断面積の合計の30倍よりも小さく、好ましくは20倍よりも小さく、より好ましくは10倍よりも小さく、より好ましくは5倍よりも小さいことを特徴とする。一部の実施形態によると、入口の断面積は、中空糸膜の断面積又は複数の中空糸膜の断面積の合計の1.1倍よりも大きく、2倍よりも大きく、又は3倍よりも大きい。
圧力チャンバの入口及び出口の断面積のサイズを用いて、圧力チャンバに通される中空糸膜の個数に依存して圧力増大を調節することができる。入口及び出口の断面積が過度に小さい場合に、圧力チャンバを通して中空糸膜を案内することがより困難になる。入口及び出口の断面積が中空糸膜の断面積又は複数の中空糸膜の断面積の合計の1.1倍よりも小さい場合にそうである場合がある。断面積が過度に大きい場合に、正圧の設定がより困難になり、望ましいガス圧力を獲得するのに必要なガスの量が増加する。
圧力チャンバの入口及び出口は、128本までの糸を圧力チャンバに通すことができるように構成することができる。多数の中空糸膜が圧力チャンバに通される場合に、中空糸膜の群内での糸からの液体、特に水の部分的除去がより困難になる。好ましくは、2個から64個の中空糸膜の群、代替実施形態では5個から32個の中空糸膜の群、更に別の代替実施形態では10個から20個の中空糸膜の群が圧力チャンバを通して案内される。ガス雰囲気の正圧によって更に多くの個数の中空糸膜から同時に液体を除去する必要がある場合に、中空糸膜を製造するための装置内にいくつかの圧力チャンバを同時にかつ平行に配置することができる。
本発明の第1の態様の更に別の実施形態は、乾燥ユニットがテンパリングセクションを含み、テンパリングセクションが、50℃から230℃の温度をテンパリングセクション内に設定することができるように配置された加熱デバイスを有することを特徴とする。
圧力セクションとテンパリングセクションとの組合せを含む乾燥ユニットは、中空糸膜の乾燥に特に有効かつ効率的であることが示されている。特に、この実施形態によると、中空糸膜からの液体、特に水の部分除去を圧力セクションによって行うことが想定される。これは、高温空気が中空糸膜の孔隙及びキャビティの中に貫入することができることでテンパリングセクション内で糸をより効率的に乾燥させることを可能にする。
用語「テンパリングセクション」は、温度がその中で50℃と230℃の間に設定される乾燥ユニットのセクションを意味する。この温度範囲は、中空糸膜が損傷を受けないが、一方で中空糸膜の十分な乾燥をもたらすことができるように選択しなければならない。この点に関して、乾燥セクションでの中空糸膜の乾燥のために、特に、70℃又はそれよりも高く、90℃又はそれよりも高く、又は110℃又はそれよりも高く、かつ210℃及びそれよりも低く、190℃及びそれよりも低く、又は170℃及びそれよりも低く、特に、70℃から210℃、90℃から190℃、又は110℃から170℃の温度範囲が設けられる。これに代えて、170℃と230℃の間の温度での乾燥を提供することもでき、この範囲は、特に高速な乾燥をもたらす。
本発明の第1の態様の更に別の実施形態は、乾燥ユニットのテンパリングセクションが、少なくとも1つの中空糸膜を導入するための入口と、少なくとも1つの中空糸膜を排出するための出口とを有するテンパリングチャンバを含むことを特徴とする。
本発明の第1の態様の更に別の実施形態は、圧力チャンバとテンパリングチャンバが別々のチャンバであり、装置が、析出槽又は適用可能な場合は洗浄槽から得られた少なくとも1つの中空糸膜が最初に圧力チャンバの中に通され、次に、テンパリングチャンバの中に通されるように更に構成されることを特徴とする。圧力チャンバと乾燥チャンバの分離は、液体を気化させる必要なく上流の圧力チャンバ内で予め除去することができるという利点を有する。次に、液体は、洗浄槽の中に搬送して戻され、それによって洗浄槽内の液体消費を低減するか又は別々に回収して再使用することができる。乾燥チャンバ内への進入後に、有意に少ない液体しか気化させる必要はなく、それによって乾燥工程が加速され、及び/又は蒸発の所要エンタルピーの低減によってエネルギ消費が低減する。
本発明の第1の態様の更に別の実施形態は、圧力セクションの圧力チャンバが、いくつかの区画に分割されることを特徴とする。有利なことに、圧力チャンバの異なる区画内に異なる圧力を設定することができる。この実施形態によると、圧力チャンバでのいくつかの区画にわたって圧力勾配を発生させることができる。圧力勾配は、圧力チャンバからの液体、特に水の特に効率的な排出、従って、少なくとも1つの中空糸膜からの液体の効率的な除去を引き起こす。
この実施形態によると、ガス入口は、圧力チャンバの少なくとも1つの区画に配置される。中空糸膜から分離された水の排出のための水出口を圧力チャンバの更に別の区画に配置することができる。区画は、圧力チャンバでの適切な幾何学的設計によって圧力チャンバ内に形成することができ、別の区画から分離することができる。区画は、仕切り壁によって互いに分離することができる。この関連では、用語「分離」は、区画内に異なる圧力が独立に確立され、従って、圧力チャンバの第1の区画内の第1の圧力は、第2の区画内の第2の圧力とは異なることを意味する。区画は、中空糸膜の中心通過区域に向けて開いている。
本発明の第1の態様の更に別の実施形態は、圧力チャンバの内部空間のクリア幅が、中空糸膜の進行方向と平行な断面に少なくとも1つの断面拡大部と少なくとも1つの断面縮小部とを有し、断面拡大部と断面縮小部が、好ましくは、圧力チャンバの円錐形状の内面をもたらすことを特徴とする。
圧力チャンバの円錐形内面は、中空糸膜から分離された水を特に有効に除去することができるという利点を有する。水の有効な除去に起因して、圧力チャンバの糸方向の全長を50cmよりも短く、好ましくは20cmよりも短く、より好ましくは12cmよりも短く保つことができ、それによって中空糸膜の製造のための装置のより小型の構造を可能にする。特定の実施形態によると、圧力チャンバの全長は少なくとも5cmである。
好ましい実施形態によると、圧力チャンバの内部空間内に円錐形セクションを有するいくつかの区画が形成されるように、いくつかの断面拡大部と断面縮小部は互いに交互に続く。
本発明の第1の態様の更に別の実施形態は、圧力チャンバの少なくとも1つのガス入口が、少なくとも1つの中空糸膜を圧力チャンバの中に導入するための入口と少なくとも1つの中空糸膜を圧力チャンバから排出するための出口との間の好ましくは中心で圧力チャンバの内部空間のクリア幅の断面が最大部を有する位置に配置されることを特徴とする。この実施形態は、1又は複数の中空スレッドの入口及び出口へのガスの流れを容易にする。
本発明の第1の態様の更に別の実施形態は、圧力チャンバが、液体、特に水を排出するための1又は2以上の出口を有し、出口が、圧力チャンバの内部空間のクリア幅の断面が最大部を有する位置に好ましくは配置されることを特徴とする。少なくとも1つの中空糸膜から分離された液体、特に水は、圧力チャンバの内部空間から出口を通して排出することができる。これは、液体を特に迅速に効率的に移出することができるので、圧力チャンバでの乾燥工程の効率が改善される。
本発明の第1の態様の更に別の実施形態は、圧力チャンバが1又は複数の中空スレッドのための入口と出口を有し、漏斗形開口部が入口の上に接合することを特徴とする。これは、中空糸膜又は中空糸膜の群をそれらが圧力チャンバの中に導入される時に保護する。出口は、漏斗形開口部を有することができる。全ての縁部、特に入口の全ての縁部は、好ましくは丸められる。
特に、本発明の第1の態様の実施形態では、少なくとも1つの中空糸膜を生成するための装置は、それが「高流束」中空糸膜、「中間カットオフ」中空糸膜、「高カットオフ」中空糸膜、又は体外血液処理のための血漿分離のための中空糸膜を生成するように構成されることを特徴とする。
本明細書に使用する用語「高流束」は、Boschetti他(2013年)によるデキストランふるい係数の測定によって決定することができる5kDaと10kDaの間の保持開始分子量(「MWRO」)と25kDaと65kDaの間のカットオフ分子量(「MWRO」)とを有する中空糸膜を意味する。平均孔隙半径は、3.5nmから5.5nmの領域内にあり、この場合に、孔隙サイズは、Boschetti-de-Fierro他(2013年)及びGranath他(1967年)、並びにSephadex.J Chromatogr A.1967年、28(C)、69~81にあるゲルクロマトグラフィーによる分子量分布の分析に基づくMWCOによって決定される。高流束膜と低流束膜の主な相違点は、より高い透水性と、β2ミクログロブリンのような小から中までの分子を除去する機能とである。
高流束膜のものと高カットオフ膜のものとの間である分離特性を有する膜に対して用語「中間カットオフ」膜を使用する。「低流束」膜は、高流束膜のものよりも急勾配のふるい曲線によって特徴付けられる分離特性を有する。
本明細書に使用する用語「高カットオフ」は、15kDaと20kDaの間のMWROと170kDaと320kDaの間のMWCOとを有する中空糸膜を意味する。中空糸膜は、選択層の面上で8nmと12nmの間の孔隙半径によって特徴付けられる。本明細書で言及する「高カットオフ」中空糸膜のMWRO及びMWCOの決定は、Boschetti-de-Fierro他(2013年)の方法に従って決定される。
血漿分離のための中空糸膜は、そのMWCOが「高カットオフ」中空糸膜に対して定められた値よりも大きいことを特徴とする。特に、血漿分離のための中空糸膜の孔隙サイズは、血液の細胞成分のみが膜によって保持されるようなものである。
「高流束」中空糸膜、「中間カットオフ」中空糸膜、「高カットオフ」中空糸膜、又は血漿分離のための中空糸膜は、第2の態様に従って説明されるものに従って特に良好に生成することができる。言及した中空糸膜は、圧力チャンバでの中空糸膜からの液体、特に水の除去を特に有効に行うことができるように高い透液性、特に高い透水性を有する。これは、特に10~20kDaのMWROを有する「高カットオフ」中空糸膜に適用される。
本発明により、2又は3以上の圧力チャンバを直列接続することができる。この接続は、第1の圧力チャンバ内で液体のうちの比較的小さい部分しか除去することができない時に例外なく特に有利である。この接続は、例えば、小さい孔隙直径を有することに起因して多大な手間を必要とする「低流束」中空糸膜の製造において必要である場合がある。
第2の態様では、本発明は、紡糸塊のソースを与える段階と、凝集媒体のソースを与える段階と、紡糸塊と凝集媒体とを少なくとも1つの環状ギャップノズルを通して少なくとも1つの中空紡糸スレッドに共押し出しし、中空紡糸スレッドのキャビティに凝集媒体を充満する段階と、少なくとも1つの紡糸スレッドを析出剤を収容する析出槽の中に導入し、少なくとも1つの紡糸スレッドを少なくとも1つの中空糸膜に析出する段階と、任意的に、その後に少なくとも1つの中空糸膜を洗浄剤を収容する洗浄槽の中に導入する段階と、析出槽から得られた少なくとも1つの中空糸膜又は適用可能な場合は洗浄槽から得られた少なくとも1つの中空糸膜を乾燥ユニットの中に導入する段階と、適用可能な場合は乾燥ユニットから得られた少なくとも1つの中空糸膜を支持体上に受け入れる段階とを含む少なくとも1つの中空糸膜を生成する方法であって、少なくとも1つの中空糸膜が、乾燥ユニット内の圧力セクションを通過し、ガスを圧力セクションの中に導入することによって圧力セクション内に大気圧と比較して正圧が発生され、圧力セクション内で少なくとも1つの中空糸膜内に含有された析出剤又は洗浄剤の少なくとも一部が、少なくとも1つの中空糸膜から分離されることを特徴とする方法に関する。
当業者は、中空糸膜の製造の方法の基本手順及び詳細を知っているであろう。特に、中空糸膜を生成する方法では、紡糸スレッド及び中空糸膜を案内するための手段を用いて紡糸スレッドを析出槽を通してその外に案内し、次に、それを洗浄槽、乾燥ユニット、及び受け入れユニットに搬送することは公知である。この関連では、当業者は、本発明による方法を実施するのに使用することができる対応する案内ローラ、案内レーキ、案内プレート、又は波状化ツールを知っているであろう。
当業者は、紡糸塊を押し出すための及び中空糸膜を形成するための処理パラメータ及び紡糸条件も知っているであろう。特に、当業者は、中空糸膜の膜構造の形成、例えば、その多孔率が、環状ギャップノズルの温度、析出ギャップ内の相対雰囲気湿度、析出ギャップの高さ、紡糸塊及び凝集媒体の組成、並びに析出槽の温度による影響を受けることを知っているであろう。特に、第2の態様による方法は、ナノ濾過、限外濾過、及び精密濾過のための中空糸膜を生成するのに適している。紡糸スレッドの凝集は、「非溶媒誘起相分離」(NIPS)の原理に従って好ましくは発生する。これに代えて、紡糸スレッドの凝集は、「温度誘起相分離」(TIPS)に従って制御することができる。疎水性ポリマーを用いたTIPS方法は、特に人工心肺でのガスの分離に関して特に適している。これは、特に、ポリマーPMP(ポリメチルペンテン)及びポリプロピレン(PP)に適用される。
本発明の第2の態様の更に別の実施形態は、乾燥ユニットの下流かつ潜在的には受け入れユニットの上流に波状化ツールが配置されることを特徴とする。本出願の状況では、「波状化ツール」は、中空糸膜を波形幾何学形状に形成することを可能にするツールを意味するように理解されるものとする。対応するツールは、従来技術から公知である。特に、DE 10 2017 204 524 A1に開示されている詳細を参照されたい。
第2の態様による方法は、中空糸膜の製造に適している。本方法は、(いくつかの)中空糸膜の群を同時に生成するのに同じく適している。この場合に、紡糸塊及び凝集媒体が紡糸ユニットに配置されたいくつかの環状ギャップノズルを通して押し出されて紡糸スレッド群が形成され、この紡糸スレッド群が、本発明による方法によって乾燥中空糸膜に更に処理される。特に、中空糸膜の製造のための装置は、1個から64個の中空糸膜、5個から32個の中空糸膜、10個から20個の中空糸膜、又は128個までの中空糸膜を同時に生成することができるように構成することができる。
上述した製造方法では、中空糸膜が析出槽及び存在する場合に洗浄槽の中に通されている時に、中空糸膜に液体、特に水が充満する。この製造方法では、中空糸膜の重量は、乾燥ユニットの圧力セクションによって有意に低減することができる。これは、特に、繊維破断又は扁平化のような他の繊維損傷が発生することなく中空糸膜を製造するための装置での中空糸膜の搬送速度を高めることを可能にする。特に、より低い温度で又はより短い距離にわたって同じ乾燥度が得られる熱乾燥を実施することができ、従って、この製造工程では全体のエネルギの有意な節約を達成することができ、及び/又は中空糸への熱酸化損傷を低減又は回避することができる。更に、本発明により生成された中空糸は、特に低い含有量の紡糸塊溶媒のみを有する。
本発明の第2の態様の更に別の実施形態は、圧力セクション内の正圧(大気圧と比較して)が、1100hPaから10,000hPa、1200hPaから5000hPa、又は1200hPaから4000hPaの圧力に設定されることを特徴とする。これらの指定圧力範囲は、この製造方法中に中空糸膜の孔隙及びキャビティ内に含まれる水の少なくとも一部を除去するのに有利であることが見出されている。
本発明の第2の態様の更に別の実施形態は、ガスが、空気、窒素、アルゴン、二酸化炭素、水蒸気、又はこれらの混合物から構成される群から選択されることを特徴とする。これらのガスは、中空糸膜の材料に対して不活性であるので有利であることが見出されている。好ましいガスは、窒素及び合成空気である。
本発明の第2の態様の更に別の実施形態は、圧力セクションが、30℃から125℃、好ましくは30℃から110℃、より好ましくは30℃から90℃に調節されることを特徴とする。圧力セクション内では、高温度時に、中空糸膜からの水の改善された分離が観察される。特に、中空糸膜は、100℃よりも高い温度で部分的に滅菌することができる。この場合に、圧力セクション内の水蒸気雰囲気は、正圧及び120℃に設定することが有利である。
本発明の第2の態様の更に別の実施形態は、圧力チャンバに印加されたガスの一部が流出して洗浄ユニット、特に洗浄槽内に入ることを特徴とする。本発明により、中空糸膜のタイプ及び圧力チャンバの幾何学形状に基づいて、この流出は、洗浄槽内で気泡が十分な程度で出現するまでガス圧力を調節することによって調整される。この場合に、特に有効な液体除去が確実にされる。
第2の態様の更に別の実施形態は、中空糸膜の搬送速度が、550mm/sから1000mm/s、好ましくは650mm/s超から900mm/sまで、より好ましくは750mm/sから800mm/sであることを特徴とする。
第2の態様の更に別の実施形態によると、生成される中空糸膜は、「高流束」、「中間カットオフ」、「高カットオフ」中空糸膜、又は血漿分離のための中空糸膜である。
本発明の第2の態様の更に別の実施形態によると、液体の大部分、特に好ましくは75%超又は90%超は、圧力チャンバ内で膜の孔隙及びキャビティ、すなわち、内腔から除去される。これは、効率的な液体除去を保証する。
第3の態様では、本発明は、紡糸塊のソースを与える段階と、凝集媒体のソースを与える段階と、紡糸塊と凝集媒体とを少なくとも1つの環状ギャップノズルを通して少なくとも1つの中空紡糸スレッドに共押し出し、中空紡糸スレッドのキャビティに凝集媒体を充満する段階と、少なくとも1つの紡糸スレッドを析出剤を収容する析出槽の中に導入し、少なくとも1つの紡糸スレッドを析出して少なくとも1つの中空糸膜を形成する段階と、適用可能な場合に、その後に少なくとも1つの中空糸膜を洗浄剤を収容する洗浄槽の中に導入する段階と、析出槽から得られた少なくとも1つの中空糸膜又は適用可能な場合は洗浄槽から得られた少なくとも1つの中空糸膜を少なくとも1つの乾燥ユニットの中に導入する段階と、適用可能な場合に、乾燥ユニットから得られた少なくとも1つの中空糸膜を支持体上に受け入れる段階とを含む1又は2以上の中空糸膜の製造の方法であって、中空糸膜の搬送速度が、550mm/sから1000mm/s、好ましくは650mm/s超から900mm/s、より好ましくは750mm/sから800mm/sであることを特徴とする方法に関する。
第3の態様の実施形態は、少なくとも1つの乾燥ユニットが、大気圧と比較して正圧がその中に設定される圧力セクションを含むことを特徴とする。
これらの紡糸速度では、特に経済的な中空糸膜の製造が可能である。本発明の第2の態様の実施形態は、本発明の第3の態様の主題でもある。
図面に基づく本発明の説明
以下では、本発明の更に別の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、少なくとも1つの中空糸膜の製造のための本発明による装置100の実施形態の概略図を示している。図1は、環状ギャップノズル101の断面の概略図を示している。図1には、紡糸塊のソース及び凝集媒体のソースは示されていない。更に、図1は、析出ギャップ102bを通過し、析出槽103を通して案内される紡糸スレッド102を示している。更に、紡糸スレッド及び中空糸膜を装置を通して案内するのに使用する滑車105aから105lを示している。析出槽103内で形成された中空糸膜104は、滑車によって洗浄槽106の中に案内される。代替実施形態では、いくつかの洗浄槽を順次配置することができる(図1には示していない)。更に、図1は、そこに示す1つの中空糸膜104のための入口201と出口202とを有する圧力チャンバ200を示している。中空糸膜104は、圧力チャンバを通過し、入口301、滑車105hから105l、及び出口302によってテンパリングチャンバ300を通して案内される。中空糸膜104を受け入れ、それを中空糸膜のバンドルストランドに組み合わせるリール400が示されている。簡略化の目的で、図1に記載の概略図には、1つだけの中空糸膜の製造が示されている。しかし、図1に示す装置は、多数の中空糸膜の製造にも同じく適している。圧力チャンバ200とテンパリングチャンバ300は、一緒に乾燥ユニット350を形成する。図1に示す概略的な実施形態では、テンパリングチャンバは、100℃から230℃の温度範囲で作動させることができる。図1には波状化ツールを示していない。波状化ツールは、追加的にテンパリングチャンバ300とリール400の間に配置することができる。同じく図1に示していないのは、圧力チャンバ200のガス入口である。このガス入口は、その後の図に示されている。図示のシステム100では、中空糸膜は、NIPS原理及びTIPS原理に従って製造することができる。
図2は、実施形態による圧力チャンバ200の断面の概略図を示している。図2は、入口201及び出口202を通じて圧力チャンバ200を通して案内される中空糸膜104を示している。更に、圧力チャンバ内へのガスの流れを調整するために存在する場合があるガス入口203とバルブ204が示されている。圧力チャンバは、この図に示すようにキャビティを形成する内部空間205を有する。ガスがガス入口203を通して導入されると、内部空間205内で正圧(大気圧と比較して)が増大する。
図3は、更に別の実施形態による圧力チャンバ200の断面の概略図を示している。図2と同様に、図3は、少なくとも1つの中空糸膜を導入するための入口201と、少なくとも1つの中空糸膜104を排出するための出口202と、ガス入口203と、バルブ204と、内部空間205とを示している。圧力チャンバは、この実施形態による管状幾何学形状又はスリット形幾何学形状を有することができる。
図4は、本発明による装置100の一部分の概略図を示している。洗浄槽106と、洗浄槽を通過し、更に圧力チャンバ200を通して案内される中空糸膜104と、圧力チャンバの入口201及び出口202と、圧力チャンバのガス入口203とが示されている。ガス入口203を通じた内部空間内へのガスの導入に起因して、圧力チャンバ内で正圧(大気圧と比較して)が増大し、その結果、中空糸膜104内で搬送される水又は液体の一部分が中空糸膜から分離される。特に、ガスは、孔隙の中へ、更に中空糸膜のキャビティの中へ入り込み、中空糸膜のキャビティ内で中空糸膜の搬送方向と同じ方向に及び中空糸膜の搬送方向と反対に拡散する。圧力チャンバでの3000hPaの圧力下で、中空糸膜内のガスは、上流に位置付けられる場合がある洗浄槽内又は上流に位置付けられる析出槽内で気泡の発達を観察することができる程度まで搬送方向と反対に拡散する。
図5は、内部空間205が2つの壁206a及び206bによって2つの区画205a及び205bに分割され、中空糸膜104が入口201及び出口202を通して圧力チャンバ200を通して案内される圧力チャンバ200の更に別の実施形態の概略図を示している。ガス入口203は、区画205b上に位置付けられる。流入ガスは、区画205b内に圧力P1の第1の正圧(大気圧と比較して)をもたらし、それによって第2の区画205a内に圧力P2の第2の正圧(大気圧と比較して)が確立される。図5に図示の実施形態によると、P1はP2よりも高い。圧力P1は、3000hPaとすることができる。圧力P2は、1500hPaとすることができる。これらの区画により、圧力チャンバ内に圧力勾配が設定される。
図6は、内部空間205が4つの壁206a、206b、206c、及び206dによって区画205aと205bと205cとに分割され、中空糸膜104が入口201及び出口202を通じて圧力チャンバ200を通して案内される圧力チャンバ200の更に別の実施形態の概略図を示している。ガス入口203は、区画205a上に位置付けられる。流入ガスは、区画205a内に圧力P1の第1の正圧(大気圧と比較して)をもたらし、それによって第2の区画205b内に圧力P2の第2の正圧(大気圧と比較して)が確立され、第3の区画205c内に圧力P3の第3の正圧(大気圧と比較して)が発生する。図6に図示の実施形態によると、P1はP2よりも高い。圧力P1は、3000hPaとすることができ、圧力P2よりも高い。圧力P2は、圧力P3よりも高く、それは、1500hPaとすることができる。
図7は、内部空間205がいくつかの断面拡大部といくつかの断面縮小部を有し、これらの断面拡大部と断面縮小部が圧力チャンバでのいくつかの円錐形セクションを形成する圧力チャンバ200の更に別の実施形態の概略図を示している。圧力チャンバ200の内部空間内にこれらの円錐形セクションによって3つの区画205a、205b、及び205cが形成され、中空糸膜104は、これらの区画を通り過ぎるように入口201及び出口202を通して圧力チャンバ200の中に通される。圧力チャンバの内側の円錐形セクションは、ガス入口203に関して対称に配置される。ガス入口203は、区画205a上に位置付けられる。流入ガスは、区画205a内に圧力P1の第1の正圧(大気圧と比較して)をもたらし、それによって第2の区画205b内に圧力P2の第2の正圧(大気圧と比較して)が確立され、第3の区画205c内に圧力P3の第3の正圧(大気圧と比較して)を提供する。図6に図示の実施形態によると、P1はP2よりも高い。圧力P1は、3000hPaとすることができ、圧力P2よりも高い。圧力P2は、圧力P3よりも高く、それは、1500hPaとすることができる。図7により、圧力チャンバの内部空間のクリア幅の断面が最大部207を有する位置に圧力チャンバ200の少なくとも1つのガス入口203が配置され、このガス入口は、圧力チャンバの入口と出口との間で中心に位置付けられる。図7に示す圧力チャンバ207の内部空間のクリア幅の断面最大部207aと207bは等しいサイズのものである。
図5から図7に図示の実施形態によって中空糸膜からの水の特に効率的な分離が可能である。図5から図7に示す区画が水のための出口開口部を有することを規定することができる。しかし、水の排出は、圧力チャンバの入口201及び出口202を通して可能にすることができる。
図8は、更に別の実施形態による圧力チャンバ200の断面の概略図を示している。図8は、少なくとも1つの中空糸膜104を導入するための入口201と、少なくとも1つの中空糸膜104を排出するための出口202と、ガス入口203と、内部空間205とを示している。この実施形態によると、圧力チャンバの内部空間205は、2つの非対称円錐形セクションに再分割される。
図9は、内部空間205がいくつかの断面拡大部と断面縮小部によって円錐形セクションを形成し、それによって内部空間が2つの区画205aと205bに再分割され、中空糸膜104が入口201及び出口202を通じて圧力チャンバ200を通して案内される圧力チャンバ200の更に別の実施形態の概略図を示している。円錐形セクションは、圧力チャンバの内部空間内で非対称に配置される。ガス入口203は、区画205a上に位置付けられる。流入ガスは、区画205a内に圧力P1の第1の正圧(大気圧と比較して)をもたらし、それによって第2の区画205b内に圧力P2の第2の正圧(大気圧と比較して)が確立される。図5に図示の実施形態によると、P1はP2よりも高い。圧力P1は、3000hPaとすることができる。圧力P2は、1500hPaとすることができる。これらの区画により、圧力チャンバ内に圧力勾配が設定される。図9に示す内部空間のクリア幅の断面最大部207aは、内部空間のクリア幅の断面最大部207よりも大きい。
図8及び図9は、入口201の上に接合する円錐形状が開口角αを有する実施形態を示している。更に、図8及び図9は、出口202の上に接合する円錐形状が開口角βを有する実施形態を示している。図8及び図9に記載の実施形態によると、αはβよりも大きい。
図10は、内部空間205がいくつかの断面拡大部といくつかの断面縮小部とを有し、これらの断面拡大部と断面縮小部が圧力チャンバでのいくつかの円錐形セクションを形成する圧力チャンバ200の更に別の実施形態の概略図を示している。圧力チャンバ200の内部空間内にこれらの円錐形セクションによって3つの区画205a、205b、及び205cが形成され、中空糸膜104は、これらの区画を通り過ぎるように入口201及び出口202を通して圧力チャンバ200の中に通される。圧力チャンバの内側の円錐形セクションは、ガス入口203に関して対称に配置される。ガス入口203は、区画205a上に位置付けられる。流入ガスは、区画205a内に圧力P1の第1の正圧(大気圧と比較して)をもたらし、それによって第2の区画205b内に圧力P2の第2の正圧(大気圧と比較して)が確立され、第3の区画205c内に圧力P3の第3の正圧(大気圧と比較して)を提供する。図6に図示の実施形態によると、P1はP2よりも高い。圧力P1は、3000hPaとすることができ、圧力P2よりも高い。圧力P2は、圧力P3よりも高く、それは、1500hPaとすることができる。図10により、圧力チャンバの内部空間のクリア幅の断面が最大部207を有する位置に圧力チャンバ200の少なくとも1つのガス入口203が配置され、このガス入口は、圧力チャンバの入口201と出口202の間で中心に位置付けられる。図10に示す圧力チャンバの内部空間のクリア幅の断面最大部207と207aと207bとは、異なるサイズのものである。特に、断面最大部207は、断面最大部207b及び207aよりも小さい。
図10は、入口201の上に接合する円錐形状が開口角αを有する実施形態を示している。更に、図10は、断面最大部207b又は207aの上に接合し、中心に配置されたガス入口203に向く円錐形状が開口角γを有する実施形態を示している。この実施形態では、αはγよりも小さい。これは、分離された水を特に良好に除去することができるという利点を有する。これは、圧力チャンバを通して案内される中空糸膜104の延長方向の圧力チャンバ200の全長を50cm未満、好ましくは20cm未満、好ましくは12cm未満に制限することを可能にすることができる。
図11は、圧力チャンバ200の更に別の実施形態の概略図を示している。この実施形態は、図10に図示の実施形態に本質的に対応するが、図10に図示の実施形態とは対照的に断面最大部207と207aと207bとが等しいサイズのものであり、液体、特に水のためのそれぞれの出口208、208a、及び208bが、断面最大部207、207a、及び207bの各々に配置され、水は、圧力チャンバ200内で中空糸膜104から分離され、ガス入口203は、追加的に断面最大部207に配置される。
図12は、圧力チャンバ200の更に別の実施形態の概略図を示している。この実施形態は、図6に図示の実施形態に本質的に対応するが、図6に図示の実施形態とは対照的に、圧力チャンバ200内で中空糸膜104から分離される水のための出口208、208a、及び208bは、それぞれ区画205a、205b、及び205c上に配置される。
図13は、図10に図示の実施形態に対応する圧力チャンバ20の実施形態の概略図を示している。図13は、図10に記載の実施形態の更なる詳細を示している。図13は、図示の圧力チャンバの各部分を半透明方式で例示する概略図である。図示の実施形態によると、圧力チャンバは管状方式で構成される。更に、圧力チャンバは、ガス入口200を除き長手延長軸線に関して回転対称方式で構成される。圧力チャンバの長手延長軸線は、中空糸膜104が圧力チャンバを通してその上で案内される軸線に対応する。図示の概略図では、104で参照された中空糸膜は、長手延長軸線上に位置付けられる。図13には、圧力チャンバの周囲管状壁212、並びにガス入口203の構造部品が半透明方式で例示されている。圧力チャンバの中心区域217aでは、壁217は、端部217b、217cの区域内の直径よりも大きい直径を有する。圧力チャンバ200の内部空間205は、円錐形セクションに再分割され、円錐形セクション211、212、213、214、215、及び216が互いに接合する。第1の円錐形セクション211は、中空糸膜のための入口201から圧力チャンバ200の内部空間205の第1の断面最大部まで延びる。それに続いて、第2の円錐形セクション212が、第1の断面最大部217bから断面極小部210aまで延びる。それに続いて、第3の円錐形セクション213が、第1の断面極小部210aから第2の断面最大部207まで延びる。それに続いて、第4の円錐形セクション214が、第2の断面最大部207から第2の断面極小部210bまで延びる。それに続いて、第5の円錐形セクション215が、第2の断面極小部210bから第3の断面最大部207aまで延びる。それに続いて、第6の円錐形セクション216が、第3の断面最大部から中空糸膜104のための出口202まで延びる。ガス入口を通って流れ込むガスは、中空糸膜のための入口201から中空糸膜のための出口202までに及ぶ正圧(大気圧と比較して)を圧力チャンバの内部空間205内に形成する。漏斗形の開口部201a及び202aが、入口201及び出口202に接合する。これは、中空糸膜又は中空糸膜の群をそれらが圧力チャンバを出入りする時に保護する。特に、1又は複数の中空糸膜に対する損傷を回避するために、圧力チャンバの内部空間205内の全ての縁部が丸められる。円錐形セクションの開口角α及びβは、圧力チャンバの長手延長直線に対する円錐形セクションの内面の配置によって定められる。第1及び第6の円錐形セクション211、216では、開口角をαとして表している。第2及び第5の円錐形セクションでは、開口角をβとして表している。好ましくは、図10に示すように、αはβよりも小さい。圧力チャンバ200の内部空間205の隣接円錐形セクション211、212、213、214、215、216は、ガスが内部空間205の中に流れ込む時に、図10に記載の実施形態に関して説明した圧力勾配がガス入口から中空糸膜のための入口201までの及び中空糸膜のための出口202までの領域内に確立されるように3つの区画205a、205b、及び205cを形成する。
〔比較例1〕
DE 10 2016 224 627に開示されている実施形態のうちの1つに従って16個の中空糸膜を同時に生成した。中空糸膜の製造に関して以下の仕様を用いた:16重量部のポリスルホン(SolvayからのP3500)と、4.4重量部のポリビニルピロリドン(AshlandからのK82-86)と、79.6重量部のDMACとで構成される紡糸溶液を撹拌し、60℃加熱し、脱ガスしながら均一な紡糸塊に処理した。この紡糸塊を凝集媒体を通す中心ボアを有する環状ギャップノズルを通して共押し出しし、紡糸スレッドを形成した。35%のDMACと65%の水とで構成される凝集媒体を中空紡糸スレッドの内側に案内した。環状ギャップノズルの温度は70℃であった。押し出した紡糸スレッドを100%の相対湿度を有する雰囲気を有する析出ギャップに通した。析出ギャップの高さを200mmにし、0.4sの析出ギャップ内滞留時間を設定した。従って、紡糸スレッドの引き出し速度は650mm/sであった。析出ギャップ内の紡糸スレッドの滞留時間は引き出し速度に依存し、代替比較例では変更することができる。80℃に調節した水からなる析出槽の中に紡糸スレッドを導入し、紡糸スレッドを中空糸膜に析出した。次に、中空糸膜を75℃から90℃の温度に調節した洗浄槽の中に通した。その後に、中空糸膜を100℃から150℃の温度の乾燥ユニットのテンパリングチャンバの中に通し、それによって乾燥させた。中空糸膜の搬送速度を引き出し速度に適応させた。
その後に、16個の中空糸膜をリールによって巻き取り、組み合わせた。巻かれた中空糸膜をいずれかの可能な繊維欠陥に関して分析した。リールに巻き取った中空糸膜では、扁平化繊維又は繊維破断のいくつかの事例が検出された。
〔比較例2〕
比較例1に従って中空糸膜を製造するための条件を選択した。紡糸スレッド及び中空糸膜の引き出し速度を450mm/sに低減した。中空糸膜の搬送速度を引き出し速度に適応させた。得られた中空糸膜には繊維扁平化及び繊維破断はなかった。
比較例1とは対照的に、実施例1では、洗浄槽の中に通された後かつテンパリングチャンバの中に導入する前に、16個の中空糸膜の群を図10に記載の実施形態による圧力チャンバを通して案内した。圧力チャンバの中心円錐形キャビティ内に3000hPaの圧力を発生させ、圧力チャンバの第2の円錐形キャビティ内に1500hPaの圧力を発生させ、更に圧力チャンバの第3の円錐形キャビティ内に1300hPaの圧力を発生させるように圧力チャンバのガス入口を通して空気を導入した。乾燥した中空糸膜を巻き上げ、いずれかの可能な欠陥に関して検査した。実施例1による中空糸膜の製造を様々な引き出し速度を用いて実施した。この実施によると、650mm/sの引き出し速度では繊維損傷が見つからなかった。引き出し速度という用語は、中空糸膜を製造するための装置の中を中空糸膜が通過する速度を意味するように意図したものである。
従って、実施例1により、比較例及び従って従来技術と比較した時に高い製造速度がもたらされるように引き出し速度を高めることができる。その結果、中空糸1km当たりのエネルギ節約ももたらされる。これに代えて、テンパリングセクションの距離もそれによって短くすることができ、そのために中空糸膜を製造するための装置を低い構成コストで運用することができる。
100 中空糸膜の製造のための装置
101 環状ギャップノズル
104 中空糸膜
300 テンパリングチャンバ
350 乾燥ユニット

Claims (15)

  1. 少なくとも1つの中空紡糸スレッド(102)であって、該中空紡糸スレッドのキャビティが凝集媒体で充満される中空紡糸スレッド(102)を紡糸塊から押し出すために、紡糸塊のソースと凝集媒体のソースとに流体接続された少なくとも1つの環状ギャップノズル(101)を含む紡糸ユニットと、
    少なくとも1つの中空糸膜(104)を形成するために前記少なくとも1つの紡糸スレッド(102)を析出するための析出槽(103)と、
    必要に応じて、少なくとも1つの中空糸膜(104)を洗浄するための少なくとも1つの洗浄ユニット(106)と、
    少なくとも1つの中空糸膜(104)を乾燥させるための少なくとも1つの乾燥ユニット(350)と、
    必要に応じて、少なくとも1つの中空糸膜(104)を支持体上に受け入れるための受け入れユニット(400)と、
    を含む少なくとも1つの中空糸膜の製造のための装置(100)であって、
    前記少なくとも1つの乾燥ユニットは、圧力セクションを含み、該圧力セクションは、大気圧と比較して正圧を該圧力セクションに設定することができるように構成される、
    ことを特徴とする装置(100)。
  2. 前記乾燥ユニットの前記圧力セクションは、圧力チャンバ(200)を含み、該圧力チャンバ(200)は、内部空間(205)と、前記少なくとも1つの中空糸膜(104)を該圧力チャンバの該内部空間(205)の中に導入するための入口(201)と、該圧力チャンバの該内部空間(205)から該少なくとも1つの中空糸膜(104)を排出するための出口(202)と、少なくとも1つのガス入口(203)とを含み、該少なくとも1つのガス入口(203)は、ガスソースと流体連通しており、該圧力セクションは、正圧を該ガスソースを通じて該圧力チャンバ(200)の該内部空間(215)に発生することができるように更に構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置(100)。
  3. 前記乾燥装置の前記圧力セクション内の前記圧力が1100hPaから10,000hPa、又は1200hPaから5000hPa、又は1200hPaから4000hPaであるように構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の装置。
  4. 前記少なくとも1つの中空糸膜(104)を前記圧力チャンバ(200)の前記内部空間の中に導入するための前記入口(201)の断面積及び該圧力チャンバ(200)から該少なくとも1つの中空糸膜(104)を排出するための前記出口(202)の断面積が、該中空糸膜(104)の断面積又は複数の該中空糸膜の断面積の合計の30倍よりも小さく、好ましくは20倍よりも小さく、より好ましくは10倍よりも小さく、より好ましくは5倍よりも小さく、かつ少なくとも1.1倍又はそれよりも大きいことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の装置。
  5. 前記乾燥ユニット(350)は、テンパリングセクションを更に含み、該テンパリングセクションは、50から230℃の温度を該テンパリングセクションに設定することができるように配置された加熱デバイスを有することを特徴とする請求項1から請求項4の少なくとも1項に記載の装置(100)。
  6. 前記乾燥ユニットの前記テンパリングセクションは、前記少なくとも1つの中空糸膜(104)を導入するための入口(301)と該少なくとも1つの中空糸膜(104)を排出するための出口(302)とを有するテンパリングチャンバ(300)を含むことを特徴とする請求項5に記載の装置。
  7. 前記圧力チャンバ(200)及び前記テンパリングチャンバ(300)は、別々のチャンバであり、
    装置が、前記析出槽から又は適用可能な場合に前記洗浄槽から得られた前記少なくとも1つの中空糸膜又はいくつかの中空糸膜が最初に前記圧力チャンバ(200)を通って、次に前記テンパリングチャンバ(300)を通って通過するように更に構成される、
    ことを特徴とする請求項6に記載の装置(100)。
  8. 前記圧力セクションの前記圧力チャンバ(200)は、いくつかの区画(205a)、(205b)、(205c)に分割されることを特徴とする請求項2から請求項7の少なくとも1項に記載の装置。
  9. 前記圧力チャンバ(200)の前記内部空間(205)のクリア幅が、前記少なくとも1つの中空糸膜の進行方向と平行な断面に少なくとも1つの該断面の拡大部と少なくとも1つの該断面の縮小部とを有し、該断面の該拡大部及び該断面の該縮小部は、好ましくは、該圧力チャンバの内面の円錐形状をもたらすことを特徴とする請求項2から請求項8の少なくとも1項に記載の装置。
  10. 前記圧力チャンバ(200)の前記少なくとも1つのガス入口(203)は、前記少なくとも1つの中空糸膜(104)を該圧力チャンバ(200)の中に導入するための前記入口(201)と該少なくとも1つの中空糸膜(104)を該圧力チャンバ(200)から排出するための前記出口(202)との間の、好ましくは中心の、該圧力チャンバ(200)の前記内部空間の前記クリア幅の前記断面が最大部(207)を有する位置に配置されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
  11. 前記圧力チャンバ(200)は、液体、特に水を排出するための1又は2以上の出口(208、208a、208b)を有し、該出口は、好ましくは、該圧力チャンバ(200)の前記内部空間の前記クリア幅の前記断面が最大部を有する位置に配置されることを特徴とする請求項2から請求項10の少なくとも1項に記載の装置。
  12. 紡糸塊のソースを与える段階と、
    凝集媒体のソースを与える段階と、
    前記紡糸塊と前記凝集媒体とを少なくとも1つの環状ギャップノズル(101)を通して少なくとも1つの中空紡糸スレッド(102)に共押し出しする段階であって、該中空紡糸スレッド(102)のキャビティが該凝集媒体で充満される、前記共押し出しする段階と、
    前記少なくとも1つの紡糸スレッド(102)を析出剤を収容する析出槽(103)の中に導入し、該少なくとも1つの紡糸スレッド(102)を少なくとも1つの中空糸膜(104)に析出する段階と、
    任意的に、その後に、少なくとも1つの中空糸膜(104)を洗浄剤を収容する洗浄槽(106)の中に導入する段階と、
    乾燥ユニット(350)の中に前記析出槽(103)から得られた少なくとも1つの中空糸膜(104)を導入し、又は適用可能な場合に前記洗浄槽(106)から得られた少なくとも1つの中空糸膜を導入する段階と、
    適用可能な場合に、前記乾燥ユニット(350)から得られた少なくとも1つの中空糸膜(104)を支持体上に受け入れる段階と、
    を含む少なくとも1つの中空糸膜(104)を生成する方法であって、
    前記少なくとも1つの中空糸膜(104)は、前記乾燥ユニット内の圧力セクションを通過し、該圧力セクションでは、空気、窒素、アルゴン、二酸化炭素、水蒸気、又はその混合気から構成される群から好ましくは選択されたガスを圧力セクションの中に導入することによって大気圧と比較して正圧が発生され、該少なくとも1つの中空糸膜(104)に含有された前記析出剤又は洗浄剤の少なくとも一部が、該少なくとも1つの中空糸膜から分離される、
    ことを特徴とする方法。
  13. 大気圧と比較して前記圧力セクション内の前記正圧は、1100hPaから10,000hPa、又は1200から5000hPa、又は1200から4000hPaの圧力に設定されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記圧力セクションは、30から125℃、好ましくは30から110℃、より好ましくは30から90℃に調節されることを特徴とする請求項12又は請求項13の少なくとも1項に記載の方法。
  15. 前記紡糸スレッドの搬送速度が、550mm/sから1000mm/s、好ましくは650mm/sから900mm/s、更に好ましくは750mm/sから800mm/sであることを特徴とする請求項12から請求項14のいずれか1項に記載の方法。
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