JP2022517997A - 到達するのを治療するための解剖学的な生理学的事象装置及び方法 - Google Patents

Abstract

性的放出を防止する、遅延させる、又は制御するために神経調節治療を変化させることができる神経調節装置及び方法。この装置は、検出された生理学的、化学的、又は電気的現象を利用して治療の適用を制御することができる。【選択図】図１６

Description

（優先権）
本出願は、それぞれが引用により本明細書中に完全に組み込まれている、2019年1月10日に出願された米国仮特許出願第62／790,474号、2019年5月2日に出願された米国仮特許出願第62／841,996号、及び2019年12月28日に出願された米国仮特許出願第62／954,434号の優先権及び利益を主張する。

（分野）
本発明は、一般に、限定されるものではないが、男性の早漏などの性機能障害又は女性のオーガズムの欠如又はノンストップを含む骨盤の健康状態の処置、より詳細には、早漏又はオーガズム事象の到達を遅延させる、中断する、又は停止するための方法及び装置に関する。

（背景）
早漏などの性機能障害者が射精事象を遅延させることを可能にするためにいくつかの装置及び方法が利用可能である。これらの装置及び方法は、一般に、薬理学的クリームの形で陰茎の表面に適用されるか、又は陰茎の神経に電気パルスを送達するために陰茎内又はその近くに植え込まれる。

一般的に言えば、利用可能である又は説明されている方法は、様々な締め付け装置の使用を含む。これらの装置は、何世紀にもわたって使用されている米国特許第5,921,914号に記載されているものと同様に、典型的には、陰茎を締め付けるために該陰茎の基部の周りに装着される。締め付けにより、陰茎を勃起したままにし、精液の流れを防止する。これらの締め付け装置の問題は、陰茎の血液の流出が妨げられることである。これにより、陰茎の温度の低下を引き起こし得る血液貯留効果が可能となり、それによって陰茎が冷たく感じる。これは、早漏に苦しんでいる人及びその性的パートナーにとって不快であり得る。

締め付け装置の欠点を克服するために、早漏を処置するための様々な化合物が開発された。これらの化合物は、伝統的に局所麻酔化合物の形をとっていた。局所化合物の問題は、それらが、典型的には性交の直前に適用されることである。性交の直前に局所化合物を適用すると、しばしば局所化合物が性的パートナーに移ることになる。その結果、早漏に苦しんでいる個人のパートナーが、化合物にさらされる可能性があり、それによって性器が鈍感になり、性的興奮を遅れる、又は性的興奮に悪影響を及ぼす。従って、局所化合物は、早漏に苦しんでいる個人に効果的な解決策を提供することができなかった。

局所化合物に関連する問題に取り組むために、患者は、処置の一形態として抗うつ薬を処方されてきた。抗うつ薬の使用は、米国特許第4,507,323号、同第4,940,731号、同第5,151,448号、及び同第5,276,042号を含めて広く開示されている。これらの薬物は、ある程度の成功を収めているが；それらの有効性は時間経過と共に低下する傾向があり、患者に該薬物の使用をやめさせる原因となり得る重大な副作用に悩まされている。

局所化合物及び薬物が十分な解決策を提供できなかったため、医療機器会社は、早漏を防止しようとして陰茎の神経を刺激する様々な電気刺激装置を開発した。例えば、Gerberの米国特許第7,328,069号では、Medtronicが、陰部神経を刺激するためにリード線が患者の骨盤腔に延びる、患者の腹部に植え込み装置を開発した。これらの植え込み装置の問題は、限定されるものではないが感染を含む、外科手術に関連するすべての合併症の欠点を抱えていることである。他の開発者が、植え込む必要がなく、代わりに陰茎の上に配置される電気刺激装置を開発した。これらの装置は、Chiuの米国特許第9,017,244号に記載されているものと同様に、陰茎に電気刺激を送達するカフ又はコンドーム型装置を使用する。

すべての利用可能な装置又は記載の装置があるにもかかわらず、性機能障害を処置するための改善された装置及び方法が依然として必要とされている。患者とパートナーの両方の興奮に悪影響を与えず、植え込みを必要としない、早漏などの性機能障害を処置する装置及び方法が必要とされている。加えて、解剖学的に近づいている射精事象を感知し、次いでその事象を止める処置を施す治療装置及び治療方法も非常に望ましいであろう。

（概要）
本発明は、例えば、世界中の男性の最大30％に影響を与える状態である早漏などの骨盤の健康機能障害又は性機能障害の処置である。様々な実施態様は、近づいている射精事象などの解剖学的な生理学的変化を感知し、次いで、神経（例えば、陰部神経）又は筋肉を経皮的に刺激して、又は混乱させて、射精事象などの解剖学的な生理学的事象を中断する、停止させる、又は変更する治療を施すように構成されている。射精の制御のために、本明細書に記載の装置及び方法は、射精が起こるのを男性又は女性が望むまで射精を遅延させるために、陰茎と脳との間の神経経路を刺激し、従って阻害する。神経経路全体又はその一部を刺激又は処置して、本明細書で示される治療を行うことができる。

本発明の実施態様の一例では、カフ、リング、パッチ、クリップ、又は同様のタイプの装置が、陰茎の一部、又は早漏などの状態を処置するのに有効な別の解剖学的部位に取り外し可能に固定される。装置を陰茎又は会陰の一部、又は別の解剖学的部位に固定して、処置又は治療を提供することができる。様々な装置は、近づいている射精事象又は失禁を引き起こし得るくしゃみなどの他の事象などの解剖学的事象を感知することができる1つ又は複数のセンサを備えることができる。センサは、解剖学的事象に関連するあらゆる種類の生理学的、化学的、又は電気的現象を検出することができる。例えば、センサは、陰茎の周囲の増加若しくは変化、又は陰茎によって生成される電位の状態を検出するように構成することができる。

装置は、検出された生理学的、化学的、又は電気的現象を利用して治療の適用を制御することができる。本発明の一実施態様では、治療は、陰部神経を機械的に刺激して「超」神経混乱（"ultra" nerve confusion）を引き起こすことができる脈動収縮カフから構成することができる。このカフは、陰茎を圧縮するために膨張及び収縮することができる内側の膨張可能な部材を備えることができる。カフはまた、装置に電流を流すと陰茎とその神経を圧迫することができるバイメタル内側リング又は表面を備えることができる。

治療装置は、陰部神経又は背神経を鈍感にすることができる医薬化合物を送達することができるカフを備えることができる。このカフは、陰茎又は解剖学的部位に化合物を適用し、次いで、性的パートナーの障壁として機能して交差曝露を防止することができる。カフはまた、記載の実施態様のいずれかを使用して化合物を適用し、次いで、真皮を介して神経に化合物をより効果的に送達するために陰茎に圧力を加えることができる。

カフ又は同様の支持装置はまた、陰茎の様々な神経に干渉する波を生成するため、又は真皮を介して化合物を送達するのを助けるために水晶などの超音波源によって生成される波生成メカニズムを備えることができる。この波は、信号経路に干渉する周波数で伝送されるため、射精事象を遅延させる。本発明の別の実施態様の例では、カフは、活性化されると、陰茎からの神経信号に干渉して同様に射精を遅延させる他の要素（例えば、電気的、機械的、化学的、又は磁気的）を備えることができる。

本発明はまた、処置の送達を制御する遠隔有線又は無線制御装置を含み得る。例えば、制御装置は、専用の装置、又はスマートフォン、時計、又は誰かが装着若しくは保持する同様の装置を介して作動させることができる。制御装置を制御できる人は誰でも、カフ、リング、又は他の支持構造などの治療装置を作動させる又は作動を停止させることができる。作動が停止されると、治療装置は、解剖学的構造と処置されるべき生理学的事象との間で伝送される神経信号に干渉しないであろう。しかしながら、作動されると、治療装置は、超神経混乱を引き起こし、射精事象を防止する。神経信号混乱のレベルは、制御装置を保持又は着用している人によって制御できるため、所望の射精のタイミングが、いずれかの当事者によって制御され得る。

本発明の他の実施態様では、折り曲げ可能又はヒンジ可能な刺激装置は、ハウジング、回路基板要素、1つ又は複数の電極又は電極対、及び電源（例えば、バッテリ）を備えることができる。さらに、タッチボタン又は他の作動機構を含めることができる。作動機構を押圧して、装置をオン・オフにすることができる、及び押圧又はタップして刺激を増加又は変化させることができるなどである。この装置は、射精プロセスに関与する神経及び受容体を「混乱」させるために、有効周波数が変動するパルスの不均一で変化する有効な電気刺激タイミングを提供する。装置は、刺激のために電極が組織に接触するよう該装置を選択的に操作して配置できるように、リビングヒンジ部分でヒンジ可能である。装置は、複数の電極が尿道と平行に延びる神経の平面を横切るように経会陰的に配置することができる。

上記の概要は、本発明の範囲を限定すること、又は本発明の各実施態様、態様、実施、特徴、又は利点を説明することを意図するものではない。本発明の詳細な技術及び好ましい実施態様は、特許請求される発明の特徴を当業者が十分に理解するために、添付の図面を伴う以下の段落に記載される。前述の特徴及び以下に解説される特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の組み合わせだけではなく、他の組み合わせでも単独でも使用できることを理解されたい。

（図面の簡単な説明）
図1は、本発明の実施態様による性機能障害処置システムの斜視図である。 図2は、本発明の実施態様による性機能障害処置システムの端面図である。 図3は、本発明の実施態様による、トランスデューサと共に使用される結合部材の断面図である。 図4は、本発明の実施態様による、弾性リング又はベースを備えた性機能障害処置システムの端面図である。 図5は、本発明の実施態様による、トランスデューサのアレイを備えた性機能障害処置システムの端面図である。 図6は、本発明の実施態様による、リング内に埋め込まれた1つ又は複数の電源を備えた性機能障害処置システムの断面図である。 図7は、本発明の実施態様による、1つ又は複数の電源及びトランスデューサを備えた使い捨て又は再利用可能な性機能障害処置パッチの端面図である。 図8は、本発明の実施態様による、シースを有する性機能障害処置システムの側面図である。 図9は、本発明の実施態様による、シースを有する性機能障害処置システムの側面図である。 図10は、本発明の実施態様による、スリーブを有する性機能障害処置システムの側面図である。 図11は、本発明の実施態様による、複数の構成要素からなる性機能障害処置装置の側面図である。 図12は、本発明の実施態様による、使用中の、圧縮可能なバイメタル内部構成要素を有する性機能障害処置システムの断面図である。 図13は、本発明の実施態様による、使用中の、内部ブラダーを有する性機能障害処置システムの断面図である。 図14は、本発明の実施態様による、使用中の、内部チャンバー内に減感剤／減感化合物を有する性機能障害処置システムの断面図である。 図15は、本発明の実施態様による、早漏などの性機能障害を処置する例示的な方法の線図である。 図16は、本発明の実施態様による、モバイル機器制御装置を備えたヒンジ可能な性機能障害処置システムの斜視図である。 図17は、本発明の実施態様による、使用のためにリビングヒンジを中心に回動する、ヒンジ可能な性機能障害処置システムの斜視図である。 図18は、本発明の実施態様による、ヒンジ可能な性機能障害処置システムの上面斜視図である。 図19は、本発明の実施態様による、ヒンジ可能な性機能障害処置システムの底面斜視図である。 図20は、本発明の実施態様による、ヒンジ可能な性機能障害処置システムの正面図である。 図21は、本発明の実施態様による、ヒンジ可能な性機能障害処置システムの背面図である。 図22は、本発明の実施態様による、ヒンジ可能な性機能障害処置システム用の回路基板要素の上面斜視図である。 図23は、本発明の実施態様による、ヒンジ可能な性機能障害処置システム用の回路基板要素の底面図である。 図24は、本発明の実施態様による、ヒンジ可能な性機能障害処置システムの最初の解剖学的配置の図である。 図25は、本発明の実施態様による、ヒンジ可能な性機能障害処置システムのヒンジ式に揺動した又は回動した治療配置の図である。 図26は、本発明の実施態様による、ヒンジ可能な性機能障害処置システム用の回路基板要素、動作構成要素、及び特徴の概略ブロック図である。 図27は、本発明の実施態様による、ヒンジ可能な性機能障害処置システム用の回路基板要素、動作構成要素、及び特徴の概略ブロック図である。

（詳細な説明）
以下の説明では、本発明を、様々な例示的な実施態様を参照して説明する。それにもかかわらず、これらの実施態様は、本発明を、本明細書に記載のどの具体的な例、環境、適用、又は特定の実施に限定することを意図するものではない。従って、これらの実施態様の例の説明は、本発明を限定するのではなく、例示目的でのみ提供される。

構成要素の寸法及び相対的比率は、単に実施態様の例であり、所与の特許請求の範囲で特に限定されない限り、変更することができる。従って、寸法は、本発明の範囲から逸脱することなく様々であり得る。

本発明は、早漏などの性機能障害を処置するための装置、システム、及び方法を例示する。本発明は、早漏などの性機能障害に苦しむ患者にとって特に有利であるが、射精を遅延又は変更することを望む他の人も使用することができる。本発明はまた、性的活動又は射精を変化させる目的で性器を鈍感にする手段として使用することができる。本発明は、ヒトへの適用はもちろん、獣医学的適用も可能である。本発明は、男性に適用可能であると記載されるが、開示されるシステム、装置、及び方法は、限定されるものではないが、性機能障害及び失禁を含む女性の骨盤の健康障害を処置するためにも使用できることを理解されたい。

本発明の実施態様の例では、図1～図14に例示されているように、精液の早期放出などの生理学的事象を制御するための装置、方法、又は生理学的事象制御システム10が示されている。これらの実施態様では、装置10は、陰茎の一部の周りに、会陰に、又は性機能などの生理学的事象を変更する、例えば、射精又は性的快感の絶頂を遅延させる又は変更することを望む個人の別の解剖学的部位に取り外し可能に配置できるリング、ベース、又はカフ20、又はパッチ60を備える。

装置10はまた、カフ20又はパッチ60に取り付けられるか、又はその一部として組み込まれる超音波発生器30a又は電気発生器30bなどの1つ又は複数の神経調節装置を備える。超音波発生器30a又は電気発生器30bは、陰茎の陰部神経又は背神経内の神経混乱を引き起こすエネルギーを生成する。神経混乱は、性機能の変化（即ち、射精事象の遅延）を引き起こす。機械的刺激装置などの他の神経調節装置も使用することができ、本発明の精神及び範囲内であると見なされるべきであることに留意されたい。

カフ20又はパッチ60の目的の1つは、処置されるべき陰茎又は会陰などの性器の一部に近接して超音波発生器30a又は電気発生器30bを配置することである。以下でより詳細に論じられるように、本発明の一実施態様では、超音波発生器30a又は電気発生器30b及び本発明の他の特徴を制御する制御装置50が設けられている。

これらの装置の重要な特徴は、近づいている射精事象を感知して治療を施す機能である。治療装置10は、射精事象に関連するあらゆるタイプの生理学的、化学的、又は電気的現象を検出することができる1つ又は複数のセンサ22を備える。例えば、センサ22は、陰茎の周囲の増加若しくは変化、又は陰茎によって生成される電位の状態を検出することができる。

図1に例示されているように、本発明の実施態様のリング又はカフ20では、該リング又はカフ20を、患者の陰茎の周囲に延在させることができる。射精を処置又は遅延させる方法の1つでは、リング又はカフ20は、一般に陰茎の基部に近接して配置することができる。しかしながら、リング又はカフ20は、効果的な治療を提供することができる性器の任意の部位に、又はそこに沿って配置することができる。効果的な治療の部位は、個々人によって及び処置用途によって異なり得ることに留意されたい。

リング又はカフ20のセンサ22は、陰茎の周囲に延在するバンドを備えることができる。射精事象が近づくと、陰茎は、一般に形状又はサイズが変化する。これらの変化の割合は、射精事象が近づくにつれて時間と共に増加し得る。センサ22は、これらの変化を検出して、神経混乱を引き起こす治療の適用を開始し、従って射精を遅延させることができる。

リング又はカフ20は、使用前又は使用中に性器上に伸ばすことができるように、一般にエラストマー材料を含み得る。リング又はカフ20は、シリコーンなどの耐久性があり、しかもしなやかである材料から製造することができる。装置10は性交中に着用することができるため、リング又はカフ20は、理想的には、パートナーが気付きもしないし、該パートナーが興味もひかない外形を有するべきである。最後に、リング又はカフ20の材料は、使用後の容易な洗浄を可能にする。

リング又はカフ20はまた、様々なサイズの使用者に対応するよう調整できるように調整可能であり得る。リング又はカフ20は、調整可能であることを可能にする様々な特徴を備えるように製造することができる。実施態様の例では、リング又はカフ20は、連結器21によって1つに結合できる一対の相反する自由端を有し得る。他の調整可能なメカニズムも可能であり、本明細書に提示される実施態様は限定目的と見なされるべきではない。

図2に例示されているように、リング又はカフ20は、超音波発生器30a又は電気発生器30b、及び電源を支持するために使用される。様々な例では、超音波発生器30a又は電気発生器30bは、植え込み不可であり、近づいている射精事象に応答して、超音波出力若しくは超音波32、又は電流を生成するように構成されている。

駆動信号が、センサ22と動作通信する制御装置50によって提供される。制御装置50は、放出されるエネルギーの量を制御し、また、性器若しくは陰茎に放出される又は加えられるエネルギーのパターンを制御することができる。制御装置50は、無線で、又は接続部52によって超音波発生器30a又は電気発生器30bと通信することができる。

超音波発生器30a又は電気発生器30bでは、超音波エネルギー又は電気エネルギーが、1つ又は複数のエネルギー放出面又はプローブ34によって陰茎の組織の表面に加えられる。図2に例示されているように、エネルギー放出面又はプローブ34は、陰茎又は性器の組織と直接物理的に接触することができる。他の実施態様では、エネルギー放出面34は、陰茎又は性器の組織に近接して配置することができる。陰茎の上面又は表面近くに描かれているが、プローブ34は、カフ20上の任意の治療上有効な部位に配置することができる。

超音波発生器30a又は電気発生器30bは、効果的な治療を提供するために必要な周波数又は電流でエネルギーを放出するように構成されている。制御装置50は、センサ22を介して、行われている治療が効果的であるか否かを検出することができる。例えば、制御装置50は、陰茎の生理学的、化学的、又は電位特性の低下があるか否かを検出することができる。変化が検出されない場合、制御装置50は、器官に加えられるエネルギーの量を増加させることができる。

特に図2に例示されているように、放出されるエネルギーは、種類に関係なく、プローブ34の放出面とほぼ垂直に調整することができる。しかしながら、他の実施態様の例では、放出要素34は、一般に様々な角度に調整することができる。

超音波発生器30a又は電気発生器30bは、一部の例を挙げると、ポリ塩化ビニル（PVC）、ポリプロピレン（PP）、ポリエチレン（PE）、ポリスチレン（PS）、並びにナイロンポリエチレンテレフタレート（PET）、ポリイミド（PA）、ポリカーボネート（PC）、アクリロニトリルブタジエン（ABS）、ポリエーテルエーテルケトン（PEEK）、及びポリウレタン（PU）などの耐久性材料から形成されたハウジング31内に配置することができる。超音波発生器30a又は電気発生器30b及びそのハウジングは、理想的には流体に対して耐性があり、容易に洗浄することができる。リング又はカフ30はまた、ハウジング31と同様の材料又は異なる材料から製造することができる。ハウジング31は、使用者が、交換又は修理目的で超音波発生器30a又は電気発生器30bを取り外すことを可能にする。

超音波発生器30a又は電気発生器30bは、作動されると、神経、例えば、背神経又は陰部神経を刺激又は抑制するエネルギー（波又は電流）32を該神経に向けて放出する。本発明では、制御装置50は、プローブ34を流れるエネルギーの強度及びパターンを変更することができる。エネルギーの強度及びパターンを変更する能力は、標的とされる神経の混乱を可能にする。神経混乱は、近づいている射精事象を示す神経信号が脳に伝わるのを防止する。本発明の一実施態様では、制御装置50は、強度及びパターンを連続的に変更して、身体が刺激に適応する事象に適応させてから、射精事象を示す神経信号を脳に送り始めることができる。

超音波発生器30aは、一般に、高周波交流に応答する発生器からなる。次いで、高周波電流は、超音波発生器30aによって機械的（音響）振動に変換される。超音波発生器30aは、2つの電極間に挿入された結晶からなる。交流電荷が結晶の表面に加えられると、該結晶は、高速で振動し、それによって音波が生成される。

本発明のさらに別の実施態様では、超音波発生器30aは、接触媒質を介してエネルギー波又は振動を生成することができる。超音波は、空気よりも水、油、又は伝達ゲルを介してより効果的に伝達されることが知られている。その結果、図3に例示されているように、結合部材36は、超音波が所望の処置部位に適切に伝達されることを確実にするために、超音波発生器30aの放出面34を患者の陰茎に「結合」するために使用することができる。結合部材36は、例えば、処置されるべき領域にわたって患者の皮膚に適用されるゲル又はローションの形態であり得る。次いで、超音波発生器30aを結合部材36上に配置することができ、該発生器が作動される。放出面34で生成される超音波32は、背神経又は陰部神経を刺激するために結合部材36を介して患者に伝達される。

本発明の別の実施態様の例では、結合部材36は、音波を患者の陰茎に伝達することができる材料のシート、パッド、又はディスクを含み得る。結合部材36は、概ね相反する平面37A、37Bを有することができ、該平面は、患者の陰茎の皮膚及びトランスデューサ30の放出面34に対して配置することを可能にする。平面37A、37Bは、結合部材36の表面が汚れずに維持することを可能にするフィルム部材38A、38Bによって覆うことができる。結合部材36が固体材料又はゲルなどの半固体材料を含む実施態様では、フィルム38A、38Bは、結合部材36がその水分含有量を維持することを可能にする。これらのパッド又は結合部材36は、トランスデューサと一緒に販売してもよいし、又は使用者がシステム装置又はシステム10を再使用できるように別個に販売してもよい。

超音波発生器30aの特性は、その直径及び周波数に依存する。例えば、直径が小さいと、一般に直径が小さい超音波ビームが生成される。本発明の実施態様の例では、約400 khzの超音波周波数を使用して、背神経又は陰部神経を刺激することができる。0.5～3 MHzを含む超音波周波数の範囲を使用して、神経を処置することもできる。開業医は、制御装置50を使用して、患者の寸法に応じて特定の周波数を選択することができる。

本発明の実施態様の例では、装置10の他のパラメータは：
・1ミリ秒のパルス幅、及び0.01～5,000ミリ秒の処置可能な範囲
・100 Hzの刺激周波数
・0.5～3 MHz又は0.5～5 MHzの超音波処置可能な範囲
・400 W／cm²～7,500 W／cm²の処置可能な範囲での音響出力を含み得る。

他の処置可能な範囲も可能であり、このような範囲を、様々な状態を処置するために使用することができる。従って、上記の範囲は限定と見なされるべきでない。

本発明の装置10は、提供される治療を自動的に制御することができる制御装置50を備えるが、該制御装置50は、使用者又はパートナーによっても少なくとも部分的に制御することができる。例えば、制御装置50を使用して、超音波発生器30a又は電気発生器30b、又はリング若しくはカフ20内の他の要素を作動させることができる。制御装置50を使用して、処置される個人又はそのパートナーが超音波発生器30a又は電気発生器30bをオフにすることもできる。超音波発生器30a又は電気発生器30bをオフにすると、治療が中止され、射精事象が可能になる、又は許可される。制御装置50の少なくとも限定された制御を提供することによって、使用者又はそのパートナーは、射精を遅延させるなどの性機能を所望の期間まで変更することができる。この制御は、両者が、望む性的満足を確実に達成できるようにする。

システムは、制御装置50と動作通信するモバイル機器（例えば、スマートフォン又は他の装置）を含み得る。しかしながら、限定されるものではないが無線スマートウォッチなどを含む、その他の種類の制御装置も使用することができる。装置10はまた、超音波発生器30a又は電気発生器30b専用の制御装置50を使用することができる。この専用装置は、有線又は無線であり得る。使用される制御装置50の種類に関係なく、制御装置は、装置又はシステム10を制御する機能（例えば、超音波発生器30a又は電気発生器30bをオン・オフする、フィードバックを受信する、データを監視する、データを記録する、出力を制御又は調整するなど）を有するべきである。

図4～図6に例示されているように、リング又はカフ20は、その形状が最小化されるように、超音波発生器30a又は電気発生器30b、プローブ34、他の要素（電源40など）、及びセンサ22をその構造に組み込むことができる。特に図4に例示されているように、プローブ34は、超音波発生器30a又は電気発生器30bに近接して配置される。この実施態様では、使用者は、ハウジング31、従ってプローブ34の位置を使用して、装置又はシステム10を特定の治療部位に正しく配置する。

本発明の別の実施態様では、図5に例示されているように、リング又はカフ20は、該カフ20の周りに配置される複数のプローブ34及びセンサ22を備えることができる。プローブ34は、カフ20の周囲にエネルギーを放出するために超音波発生器30a又は電気発生器30bに動作可能に結合される。この特定の実施態様では、プローブ34又はセンサ22は、カフ20の周囲に連続エネルギーが作用するように、間隔を空けて、又は互いに近接して配置することができる。

図6に例示されているように、1つ以上の電源40をリング又はカフ20に配置して、超音波発生器30a又は電気発生器30b及びプローブ34に電力を供給することができる。電源40及びプローブ34は、カフ20の調整中に装置又はシステム10の連続動作を可能にする弾性、可撓性、及び／又は伸縮性の導電性材料によって動作可能に結合することができる。この特定の実施態様では、ハウジングを排除し、超音波発生器30a又は電気発生器30bをカフ20に組み込むことができる。この実施態様の設計は、性的事象又は性交の際に使用するのに有利であり得るより薄い形状を提供する。この設計は、本明細書に記載の実施態様のいずれかに採用することができることを理解されたい。

図7に例示されているように、本発明の実施態様の例では、装置10は、意図しない射精、放出、又は性的快感の絶頂などの性機能障害を処置するために使用者が着用できる取り外し可能な基板又はパッチ60を備えることができる。パッチ60は、1つ又は複数の電源40及び超音波発生器30a又は電気発生器30bを収容又は支持することができるベース部材62を備える。電源40は、神経混乱治療を提供するために、使用者の組織に配置して取り外し可能に接着できる1つ又は複数の電極30に動作可能に結合されている。

パッチ60、又は本発明のその他の装置は、回路を完成させるために使用者の皮膚の導電性を利用する作動機構を備えることができる。例えば、装置10が使用者に配置されると、回路が完成し、装置10を作動させることができる。装置が作動されると、電極30は、治療を提供するためのエネルギーを生成する。装置10が取り外されると、回路は遮断され、電極30はエネルギー波の生成を停止する。本明細書では他の作動制御機構も企図され、該制御機構は、使用者による装置のオン・オフを可能にする作動スイッチを備えてもよいし、又は必要に応じて他の方法で装置の出力を制御してもよい。また、上記の制御装置50を使用してパッチ60を制御することができる。

本発明の他の実施態様と同様に、パッチ60はまた、近づいている射精事象を検出して治療を自動的に行うことができる1つ又は複数のセンサ22を備える。本発明の実施態様の例では、センサ22は、生理学的、化学的、又は電気的現象、又は陰茎若しくは会陰の変化を検出して、近づいている射精に関連付けることができる。次いで、制御装置50は、送達されるエネルギーの強度及び／又はパターンを調節して、標的となる1つ又は複数の神経に神経混乱をもたらすことができる。

図8～図9に例示されているように、本発明の別の実施態様は、性感染症（「STD」）の予防を伴う性機能障害の処置を包含する。これらの特定の実施態様では、装置又はシステム10は、リング又はカフ20が組み込まれたシース70を含む。シース70は、使用者が着用したときに治療部位に配置される1つ又は複数の超音波発生器30a又は電気発生器30bを備える。超音波発生器30a又は電気発生器30bは、シース70の長さ若しくは周囲に沿って（図8に例示されているように）配置してもよいし、又は器官の先端部（図9に例示されているように）又基部などの特定の部位に配置してもよい。超音波発生器30a又は電気発生器30bは、カフ20に組み込まれた1つ又は複数の電源40に動作可能に結合することができる。図8及び図9の実施態様は、性的事象中に着用され、その後廃棄することができる。別の実施態様の例では、シース70を洗浄して再利用することができ、且つ電源40を再充電することができる。

本明細書を通して議論されるように、カフ20、パッチ60、又はシース70は、性交中に着用することができる。しかしながら、それぞれは、性交以外の処置期間中に着用できることも可能である。例えば、カフ20、パッチ60、又はシース70は、衣服の下に着用することができ、これにより、使用者が、装置10を作動させる、又はトレーニングモードに切り替えることができ、それによって、処置セッションが開始され、神経混乱が、射精事象を遅延させるために神経を訓練する目的で標的の神経にもたらされる。トレーニングモードでは、いつでもどこでも治療を行うことができる。本発明の利点の1つは、本発明が、自由裁量であり、性交の前に治療を提供するために使用できることである。

図10に例示されているように、本発明の装置又はシステム10はまた、治療を行うために使用することができる再利用可能な治療スリーブ80を含む。スリーブ80は、閉鎖端部、及び使用者の陰茎を受容するように適合された開口端部を有する概ね剛性又は可撓性の管であり得る。スリーブ80は、使用者の陰茎に治療を提供するように配置された1つ又は複数の超音波発生器30a又は電気発生器30bを支持することができる側壁82を備える。超音波発生器30a又は電気発生器30bは、スリーブ80の内面に取り付けてもよいし、又はその中に埋め込んでもよい。スリーブ80はまた、トランスデューサ30（複数可）を処置部位から離間して配置するようにプローブ34を備えることができる。

スリーブ80の側壁82はまた、超音波発生器30a又は電気発生器30bに動作可能に結合された1つ又は複数の電源40を支持するように設計されている。電源40は、無線で再充電することができる。スリーブ80はまた、使用者がスリーブ80を差し込んで電源40を再充電することを可能にする電源コードを備えることができる。

本発明の実施態様の一例では、スリーブ80は、超音波発生器30a又は電気発生器30bに流れる電力を使用者が制御することを可能にするアクチュエータ84を備えることができる。アクチュエータ84は、スリーブ80に取り付けられたスイッチを備えてもよいし、又は動作通信する無線若しくは有線制御装置50を備えてもよい。上で論じたように、制御装置50は、スマートフォン、時計などのモバイルスマート機器を含み得る。

本発明の別の実施態様の例では、図11に例示されているように、複数の構成要素からなる装置10が使用される。この実施態様では、パッチ60は、治療を提供するために患者の会陰に配置される一方、カフ20又は他のセンサ22は、陰茎の生理学的変化を感知するために該陰茎と接触して、又は該陰茎の周りに配置される。カフ20又はセンサ22は、生理学的変化を検出してそのデータを制御装置50に送信し、次いで、該制御装置50が、パッチ60を制御して治療を提供する。制御装置50は、提供されている治療を調整及び制御するためにカフ20又はセンサ22を連続的に監視することができる。

制御装置50を使用して、加えられるエネルギーの強度及び／又はパターンを制御する。加えられるエネルギーの強度及び／又はパターンを連続的に制御する能力は、神経混乱を増強して、神経刺激の超混乱を引き起こす。複数の構成要素の実施態様（例えば、会陰上の電極及び陰茎の周囲のバンド）では、制御装置50は、陰茎の周囲の変化を感知することができ、次いで、該制御装置50は、電極によって陰部神経に送られる電気信号を変更することができる。バンドが電極又は接点などの処置構成要素も含む実施態様では、反対も可能である。

図12に例示されているように、カフ20は、電流が加えられると、バイメタル構成要素又は内部要素42が圧縮又は収縮することができ、これにより、陰茎の組織が圧縮又は収縮されるように、該バイメタル構成要素又は内部要素42を備えることができる。バイメタル構成要素又は内部要素42の収縮を使用して、陰茎の筋肉及び／又は神経を締め付ける又は収縮させて神経信号の伝播を引き起こす。制御装置50は、陰茎の収縮の強度、持続時間、及びパターンを連続的に制御及び変更することができる。収縮の変化は、超神経混乱をもたらす。機械的収縮はまた、会陰に配置されるパッチ60と組み合わせて使用することができる。カフ20は、機械的神経混乱をもたらすことができる一方、パッチ60は、電気的神経混乱を引き起こす。治療の組み合わせは、超神経混乱を引き起こすことを容易にする。

図13に例示されているように、他の機械的圧縮装置も使用することができる。例えば、カフ20は、陰茎の一部を圧縮して機械的神経混乱を引き起こすことができる、膨張可能な1つ又は複数の内部ブラダー44を備えることができる。膨張可能なブラダー44は、制御装置50によって制御されるポンプと流体連通している。制御装置50は、膨張可能なブラダー44の一部又は全部を選択的に膨張させることができる。制御装置50はまた、ブラダー44の膨張の量又は強度を制御することができる。ブラダー44の強度及び所望の数及び位置を制御することにより、制御装置50は、標的の神経に超神経混乱を引き起こすことができる。膨張可能なブラダーを備えるカフ20はまた、パッチ60と組み合わせて使用することができる。

図14に例示されているように、減感剤／化合物46は、本発明の装置10と共に使用して、追加の神経遮断特性を提供し、射精事象をさらに遅延させることができる。減感剤／化合物46を陰茎又は会陰の真皮に適用することができ、次いで、装置10を作動させて真皮に圧力又は電荷を加えて、該減感剤／化合物46の陰茎への浸透を助けることができる。別の実施態様では、減感剤／化合物46は、カフ20の内部に保存され、開口部を介して、処置される陰茎の皮膚又は真皮に送達することができる。制御装置50は、減感剤／化合物を送達するために使用されるポンプ又は他の同様の装置と動作通信する。減感剤／化合物46はまた、パッチ60と共に使用することができる。減感剤／化合物が投与されたら、カフ20又はパッチ60は、パートナーへの交差曝露を心配することなく取り外すことができる。

本発明のさらに別の実施態様では、制御装置50は、パートナーの生理学的状態又は行動を感知することに基づいて、治療の送達を制御することができる。例えば、パートナーが性交に関連する動き又は強度を増加させたら、制御装置50は、作動させて射精事象を遅延させるために、カフ20、パッチ60、又はその組み合わせを制御することができる。

様々な実施態様での使用では、図15に例示されているように、使用者又は医師は、工程60で陰茎の背神経若しくは陰部神経又は陰茎の複数の陰部神経を見つける。次いで、使用者又はそのパートナーは、1つ又は複数のトランスデューサ30が、処置されるべき神経に近接して配置されるように、工程62で陰茎にカフ20、パッチ60、シース70、又はスリーブ80を配置する。いくつかの実施態様では、次いで、使用者又はそのパートナーは、フィルム38A、38Bを結合部材36から剥がして、該結合部材36を、トランスデューサ30の放出面34と陰茎との間に配置することができる。次いで、工程64で、使用者又はそのパートナーは、制御装置50又はアクチュエータ84を使用して、1つ又は複数のトランスデューサ30を作動させることができる。次いで、工程66に示されているように、超音波発生器30aが音波34を放出する。装置10が性交中に使用される場合、工程68で、使用者及びそのパートナーは性交を開始することができる。使用者又はパートナーのいずれかが、処置された使用者の射精を許可したいと思う場合、工程70で、該使用者又はパートナーは、制御装置50を使用して1つ又は複数のトランスデューサ30（例えば、超音波発生器30a）のスイッチを切り、それによって音波34を停止させ、使用者が射精することを可能にする。

本発明の一実施態様では、装置10は、特定の期間にわたって治療の強度を増加又は減少させることができる。例えば、装置10は、患者又は使用者には知覚できない量の治療、例えば、音響エネルギー又は電気エネルギーを加えることができる。次いで、装置10は、治療の強度を事前に設定されたレベルまで徐々に増加させることができる。一定期間後、装置10は、治療の強度を徐々に減少させることができる。治療は、一定期間の間、治療レベルを循環させることができる。本発明の実施態様の別の例では、使用者又は第三者は、治療セッションの強度レベル及び／又は継続期間を手動で調整することができる。

本発明のさらに別の実施態様では、装置10は、患者に植え込み可能であり得る。植え込み可能な装置又はシステムは、生体適合性ハウジング、超音波生成又は電気生成システムなどの内部治療回路を含む。早漏を処置することができるリード線を、陰茎の背神経又は陰部神経などの神経に近接して植え込んで配置することができる。

植え込み可能なシステムは、患者の恥骨領域に挿入できる送達針を含む送達システムを使用することによって診療所環境で植え込むことができる。実施態様の一例では、送達針を患者の尿道に挿入して、システム10を患者の恥骨に送達することができる。さらに別の実施態様の例では、送達針を経腹壁的に挿入して、システムを患者の恥骨領域に送達することができる。装置10は、該装置10が背神経又は陰部神経に近接して配置されるように、恥骨の前部又は陰茎の基部に配置することができる。理想的には、装置10は、陰茎の背神経又は陰部神経に近接して配置され、制御装置50によって経皮的に作動させることができる。植え込み可能な実施態様では、超音波発生器30a又は電気発生器30bは、経皮的に（例えば、無線で）再充電できる再充電可能な電源を備える。植え込み可能な実施態様の利点の1つは、使用者のパートナーがシステム10の使用に気づかないことである。

本発明の別の実施態様では、図16～図27に例示されているように、折り曲げ可能な、可撓性の、又はヒンジ可能な装置100は、ハウジング102、制御装置又は回路基板要素104、1つ又は複数の電極又は電極対130、及び電源140（例えば、バッテリ）を備えることができる。ハウジングは、折り曲げ可能なウィング又は電極格納部分102a、及び中心本体部分102bを備えることができる。装置100は、リビングヒンジ部分108でヒンジ可能であるため、刺激のために電極130が組織に接触するように該装置100を選択的に操作して配置することができる。さらに、ボタン、タッチセンサ、又は他の作動機構106を含めることができる。機構106を押圧して装置100をオンとオフで切り替えることができる、押圧又はタップして刺激を増大又は変化させることができるなどである。電源140及び他の構成要素及び回路は、中心本体部分102b内に収容することができる。

回路基板要素104は、ハウジング102内に含められ、折り曲げ可能な回路部分104aは、電極130が位置決めのために折り曲げ可能なウィング部分102aから（例えば、該ハウジング102の開口部又は孔を介して）延出して患者の組織と接触するように、該ウィング部分102a内に固定される。折り曲げ可能な部分104aは、回路ヒンジ部分104bで折れ曲がる、又は回動する（例えば、図24）。

ハウジング102は、織物、プラスチックストリップ（PVC、ポリエチレン、又はポリウレタンなど）、又はラテックスストリップなどの可撓性材料の1つ又は複数の層を備えることができる。回路基板要素104及び電極130などの装置100の内部構成要素は、1つ又は複数の層の間に挟むことができる。ハウジング102は、電極130の使用者の皮膚への接触を許可又は可能にするために、該電極に近接した1つ又は複数の開口部を備えることができる。ハウジング102はまた、電極130を保護することを可能にするが、刺激処置が導電性材料を通って使用者の皮膚に到達することも可能にするために、該電極上に配置された導電性部分を備えることができる。ハウジング102は、使い捨てである任意の材料を備えてもよいし、又は洗浄又は滅菌できるようにしてもよい。

本発明の別の実施態様では、ハウジング102は、PVC、ポリエチレン、又はポリウレタン材料から製造された成形可撓性ハウジングを含み得る。ハウジング102は、回路基板要素104及び電極130を保持するように構成された内部を有する。成形ハウジング102はまた、電極130、センサ、スイッチ、及び装置100と動作通信する他の特徴を保持するための開口部又は凹部を備えることができる。

本発明の実施態様の一例では、電極格納部分102aは、一般に、中心本体部分102bの厚さよりも薄い、厚い、又は等しい厚さを有し得る。電極格納部分102aの厚さの変化は、中心本体部分102bに対するそれらの屈曲を可能にするのを助けることができる。ハウジング102はまた、電極格納部分102aと中心本体部分102bとの間に延在し、それらを接続する1つ又は複数のウェブ部分を備えることができる。このウェブ部分は、電極格納部分102aのより容易な屈曲を助けるように、該電極格納部分102a及び中心本体部分102bの厚さよりも一般的に薄い厚さを有し得る。

動作中、装置100は、射精プロセスに関与する神経及び受容体を「混乱させる」ために、有効周波数が変動するパルスの不均一で変化する有効な電気刺激タイミングを提供する。標的のニューラルネットワークは、会陰の領域内で、陰茎の基部と脊髄との間に延びている。これは、射精プロセスに関与する神経と受容体に最も近い解剖学的領域である。装置100を介して電気刺激も受け取ることができる領域内に他の興奮性組織が存在する。装置100は、尿道と平行に延びる神経の平面を電極130が横切るように経会陰的に配置される。

装置100の電気刺激は、ある電極から別の電極への不均一な選択を使用して電極130によって案内される。この刺激パターンは、経路の長さを様々にし、それらの神経及び受容体に接触する刺激の時間及び物理的距離を変動させる。これにより、射精ニューラルネットワーク内の様々な時間及び方向に「超」神経刺激が生じ、それによって、様々な絶対的及び相対的な不応期、並びにそれらのベースライン静止膜電位がもたらされる。刺激は、会陰領域の興奮性細胞の不応期の様々な部分で起こり、それによって神経混乱を介して射精プロセスが神経調節される。この「超混乱」は、神経及び受容体に伝わり、これが神経信号伝導の調節を促進し、射精の時間が延長される。刺激は絶えず変化しているため、電気信号への神経学的適応が劇的に減少する、又は排除され、さらに経路がより効果的に神経調節される。

装置100は、回路基板要素104との無線動作通信で、スマートフォン及び実行されているモバイルアプリなどの遠隔又はモバイル機器150を用いて制御及び調整することができる。モバイルアプリは、フィードバックを受信し、動作を監視し、装置及び処置の情報とデータを記録し、該装置及び処置の情報とデータを分析することなどができる。モバイル機器150は、患者、患者のパートナー、及び他の許可された第三者によって使用及び操作することができる。

使用中に1つ又は複数の電極130上に配置されて接着される導電性電極ゲルパッド160が設けられている。1つのゲルパッド160は、1つの電極130、又は隣接する2つの電極130を覆うことができる。ゲルパッド160は、装置100の使用の合間に交換することができる。装置100のハウジング102は、電極格納部分102a及び102bの周りに延びる高くなった隆起部分を備えることができる。この高くなった隆起部分は、使用者が電極130上にゲルパッド160を配置するのに役立つ。

本発明の装置100は、再利用可能であると説明されているが、本明細書では、装置100を1回限りの使い捨て製品として製造できることも企図されている。

図24及び図25は、効果的な処置及び治療を容易にするために例示的な男性患者に配置された、使用中の装置100を示している。図24は、概ねヒンジしていない構成の装置100の会陰への最初の取り付けを示している。図25は、会陰にヒンジして配置された後の装置100を示している。

図26及び図27の概略図に示されているように、装置100の実施態様は、タッチセンサ106、マイクロ制御装置110、刺激波発生器112、電源140、複数の刺激ドライバ114、及び複数の電極130を備える。装置100の構成要素を制御するために使用される該装置の電源140は再充電可能であり得る。従って、装置100は、充電ポート又は無線充電技術を備えることができる。本発明の実施態様の別の例では、電源140は、1つ又は複数の電極130を介した無線送信によって充電することができる。このようにして、1つ又は複数の電極130は、処置を施すことと、電源140を充電することの2つの機能を提供することができる。装置100は、電源140を充電するために該装置の一部又はその1つ又は複数の電極130とインターフェースすることができる無線充電器を備えることができる。

搭載電源140は、装置100が、電極130を介して、電圧及び周波数が異なる4つの刺激ベクトルを生成することを可能にする。例えば、ベクトルシーケンスは、電極1から電極2；電極1から電極3；電極4から電極3；及び電極4から電極2のパターンを含み得る。このパターンは、繰り返してもよいし、又は異なるパターン間で交互してもよい。使用者が選択した電圧目標は、パルス周波数も変更する。他の効果的な治療用ベクトルパターン及び制御調整もまた、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく利用することができる。例えば、ベクトルドライブは、ランダム又はほぼランダムにすることができ、電圧、周波数、及び他のベクトルパターンを変更することができ、シーケンス又は変調電圧及び／若しくは周波数を調整して最高レベルの神経混乱、電圧、及び周波数を得ることができ、適用される変調は独立に制御することができ、そして使用者の制御によって最終的な射精事象をもたらす刺激及び無刺激（又はパターンによって異なる）が発生し得る。

装置100は、そのパラメータのいずれかを変更して、標的の神経及び経路の「超混乱」を助けることができる。以下は、変更することができる装置パラメータの例である：
・電圧及び／又は電流のレベル
・電圧及び／又は電流の持続時間
・刺激送達の頻度又は期間
・送達されるエネルギー
・インピーダンス
・適用される刺激ベクトルのパターン及びシーケンス
・上記の変数の1つ又は複数の変調。

本発明はまた、射精を遅延させるための効果的な刺激治療を提供するために、近づいている射精事象を感知し、上記の装置パラメータの1つを変更又は変調することができる1つ又は複数のセンサを備えることができる。実施態様の一例では、電極130はまた、センサとしても機能することができる。この実施態様では、電極130は、近づいている射精事象を知らせる皮膚電位の変化を感知することができる。他のセンサも使用することができる。例えば、伸長センサを使用して、陰茎の蠕動波又は収縮を検出することができる。これらの収縮は、典型的には、射精の前及び射精と同時に起こる。蠕動収縮が検出されると、装置100は、治療を調節し、それによって蠕動収縮が停止するまで神経を混乱させることができる。このプロセスは、ユーザー又はそのパートナーが射精事象の発生を望むまで繰り返すことができ、射精事象の発生を望んだ時点で、提供されている治療を止める又は減らすことができる。

生理学的パラメータ及び装置パラメータを検出するためのセンサには、加速度計、伸長センサ、インピーダンスセンサ（事象に近づくことを変更する、又は他の因子に関連して変更することができる）、温度センサ、運動センサ（力、距離、反復率などの1D、2D、及び3D加速度計）、LED光源を用いた又は用いていない光センサ（例えば、心拍数、血流量を感知するため）、及び／又は圧力センサ（例えば、血圧又は陰茎の直径の変化を測定する）が含まれ得る。他のセンサ及び検出装置もまた、本発明の精神及び範囲内にあると見なされる。

本発明は、最も実用的で好ましい実施態様であると現在考えられている実施態様に関連して説明してきたが、本発明が開示された実施態様に限定されないことは当業者には明らかであろう。本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、多くの修正及び等価の変更を行うことができることは当業者には容易に明らかであり、そのような範囲には、すべての等価の構造及び製品を包含するよう添付の特許請求の範囲の最も広い解釈が与えられる。さらに、様々な実施態様の例の特徴又は態様は、本発明の範囲から逸脱することなく、（たとえそのような組み合わせが本明細書に明示的に記載されていなくても）組み合わせて一致させることができる。

Claims (20)

1. 近づいている性的事象を変更するためのシステムであって：
   中心本体部分、第1及び第2の電極格納部分、並びに第1及び第2のヒンジ部分を有するハウジング部分であって、該第1及び第2の電極格納部分が、該第1及び第2のヒンジ部分で該中心本体部分から離れる方向に回動可能である、該ハウジング部分；
   回路要素；並びに
   電気刺激を提供するために該回路要素と動作通信する少なくとも第1及び第2の電極を含み、
   該第1の電極が、該第1の電極格納部分を備え、該第2の電極が、該第2の電極格納部分を備え、該少なくとも第1及び第2の電極が、経会陰組織接触のために回動可能である、前記システム。
2. 前記少なくとも第1及び第2の電極が、第3及び第4の電極をさらに含む、請求項1記載のシステム。
3. 前記第1及び第3の電極が第1の電極対を形成し、前記第2及び第4の電極が第2の電極対を形成する、請求項2記載のシステム。
4. 前記第1の電極対が、前記第1の電極格納部分を備え、前記第2の電極対が、前記第2の電極格納部分を備えている、請求項3記載のシステム。
5. 無線制御装置及び遠隔装置をさらに含む、請求項1記載のシステム。
6. 前記遠隔装置が、モバイルアプリを実行するモバイル機器である、請求項5記載のシステム。
7. 手動操作されるように構成された作動機構をさらに含む、請求項1記載のシステム。
8. 前記作動機構が、少なくとも前記第1及び第2の電極への刺激強度を調整するように構成されている、請求項7記載のシステム。
9. 前記第1及び第2のヒンジ部分が、前記中心本体部分の第1及び第2の側面に沿って長手方向に延びる第1及び第2のリビングヒンジを含む、請求項1記載のシステム。
10. 近づいている射精事象を変更するためのシステムであって：
    中心本体部分、第1及び第2の電極格納部分、並びに第1及び第2のヒンジ部分を有するハウジング部分であって、該第1の電極格納部分が、該第1のヒンジ部分において該中心体部分の軸に対して回動可能であり、該第2の電極格納部分が、該第2のヒンジ部分において該中心本体部分の軸に対して回動可能である、該ハウジング部分；
    少なくとも刺激パターンを変化させるように構成された制御装置ユニット；並びに
    それぞれが該制御装置ユニットと動作通信して様々な電気刺激を提供する1つ又は複数の電極対であって、会陰領域に様々な神経調節治療を提供するために該第1及び第2の電極格納部分を備えている、該1つ又は複数の電極対を含む、前記システム。
11. 前記制御装置ユニットが無線制御装置を備える、請求項10記載のシステム。
12. 前記無線制御装置と動作通信する遠隔モバイル機器をさらに含む、請求項11記載のシステム。
13. 前記1つ又は複数の電極対上に配置可能な少なくとも1つの交換可能な導電性パッドをさらに含む、請求項10記載のシステム。
14. 手動入力を受け取るように構成された、前記制御装置ユニットと動作通信する作動要素をさらに含む、請求項10記載のシステム。
15. 前記作動要素が、前記1つ又は複数の電極対の刺激パターンを調整するための手動入力を受け取るように構成されている、請求項10記載のシステム。
16. 前記第1及び第2のヒンジ部分が、前記中心本体部分の第1及び第2の側面に沿って長手方向に延びる第1及び第2のリビングヒンジを含む、請求項10記載のシステム。
17. 前記制御装置ユニットが、パラメータを感知するためにセンサをさらに備える、請求項10記載のシステム。
18. 前記制御装置ユニットと動作通信するモバイル機器をさらに含み、該モバイル機器が、前記1つ又は複数の対の電極への刺激出力を制御するためのソフトウェアを実行するように構成されている、請求項10記載のシステム。
19. 前記ソフトウェアが、前記制御装置ユニットからのフィードバックを受信するように構成されている、請求項18記載のシステム。
20. 前記ソフトウェアが、前記制御装置ユニットを介して刺激出力を監視及び制御するように構成されている、請求項18記載のシステム。

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