ある変形例では、磁気誘導治療又は電気刺激治療を提供する様々な装置及び方法が提供される。ある変形例では、様々な装置及び方法が、神経インパルスの刺激及び遮断の両方を含む、中枢神経、末梢神経、及び他の組織変調又は刺激治療のために提供される。ある変形例では、低周波導入治療が実行される。ある変形例では、これらの装置及び方法は、尿失禁(UI)過活動膀胱(OAB)及び他の症状の治療及び防止に役立つ。
ある変形例では、磁気エネルギーの用量が磁場に曝露される標的神経における伝導に従って調整可能である磁気誘導治療のための装置及び方法が提供される。
ある変形例では、磁気エネルギーの流動が、磁場を産生する導電性コイルを含む筐体の位置を変更することなく、患者又は医療提供者によって、指向的に調節可能である磁気誘導治療のための装置及び方法が提供される。
ある変形例では、標的神経における伝導を検出するために最適化された場所及び量において、標的神経に、例えば、磁気エネルギー、電気エネルギー、又は超音波エネルギーのようなエネルギーを提供することによって、様々な病気を治療するための装置及び方法が提供される。
ある変形例では、1つ以上のエネルギー発生器と、1つ以上のエネルギー発生器と電気的に接続された論理制御器と、論理制御器に接続される、標的神経における電気伝導を検出するための1つ以上のセンサとを含む、内科的治療を送達するためのエネルギー放出装置が提供される。1つ以上のエネルギー発生器は、論理制御器からの信号の受信に応じて、標的神経に集束されるエネルギーを産生し、適用されるエネルギーは、標的神経における電気伝導に基づいて、1つ以上のセンサによって提供される入力に従って、論理制御器によって変化される。適用される治療の有効性に関する、センサによって、論理制御器に提供されるフィードバックにより、論理制御器は、コイルに伝達される電流を変調する。
適用されるエネルギーは、磁場、電場、超音波、可視光、あるいは赤外線又は紫外線エネルギーであってもよい。磁場が適用される場合、エネルギー放出デバイスは、磁気誘導治療を提供し、人間工学的筐体内に配置される1つ以上の導電性コイルを含む装置である。論理制御器は、1つ以上のコイルに電気的に接続され、1つ以上のセンサは、標的神経における電気伝導を検出し、論理制御器にフィードバックを提供するように、論理制御器に接続される。導電性コイルは、論理制御器から電流を受信し、標的神経に集束する磁場を産生し、論理制御器によって供給される電流はセンサによって提供される入力に従って、論理制御器によって変化され、それによって、標的神経に提供される治療の効率に従って、磁場の振幅、周波数、又は方向、あるいは1つ以上のコイルの発火順序を変化させる。ある変形例では、導電性コイルを含む筐体は、可撓性ラップ、受台、又は被服であり、コイルは、所望の方向及び振幅を伴う磁場を異なる身体部分に発生させるように、筐体内の異なる位置に重複及び/又は配置される。
1つ以上のコイルは、筐体内で静止されても又は可動であってもよく、最も有効な方向にコイルを配置することによって、標的神経に流動する磁気の方向を最適化することが可能である。異なる変形例では、コイルは、ノブ、レバー、又は類似したタイプのアクチュエータに作用することによって、手動で可動であるか、あるいはセンサによって提供される入力に応答して、論理制御器により自動的に平行移動される。コイルの好ましい位置が確立されると、コイルは、定位置に係止され、連続治療セッションの間、その位置を維持する。他の変形例では、センサは、筐体内に組み込まれる、又は代わりに、筐体から独立して、所望の身体部分に配置されてもよい。
更に他の変形例では、誘導コイルは、患者の身体の外部にある筐体内に配置され、付加的誘導コイルが、患者の体内に埋め込まれ、外部誘導コイルに磁気的に連結される。このコイル配置では、エネルギーは、外部コイルから内部コイルに伝達され、埋込式デバイスを再充電又は活性化される。更に他の変形例では、電流は、1つ以上のセンサによって提供される入力、及び、磁場の適用後、患者が知覚した筋肉応答、例えば、つま先の痙攣に従って、患者によって提供される入力の両方に基づいて、論理制御器によって変えられてもよい。
更に他の変形例では、神経刺激のためのエネルギー源は電気エネルギーであり、神経伝導は、直接電気刺激からの交絡干渉に関わらず、神経伝導の検出を可能にするように、刺激の部位から十分に離れた部位で検出される。これらの変形例では、神経及び筋肉の直接電気刺激は、最適治療を提供し、電極移行又は他の電極故障の場合、身体組織の刺激の欠如を報告するように調整される。更に、これらの変形例は、信号の制御は、センサによって、信号発生器ループに提供されるため、所要電力の低減を可能にする。
他の変形例では、内科的治療を提供するためのエネルギー放出システムが提供される。システムは、筐体内又はそれに沿って配置され、コイルに近接した標的神経に集束する磁場を発生させるように構成される1つ以上の導電性コイルと;標的神経における電気伝導を検出するように構成される微小針パッチの形態の1つ以上のセンサと;導電性コイルに連結され、随意にセンサと通信する制御器と;を含む。
他の変形例では、内科的治療を提供するためのエネルギー放出システムが提供される。システムは、1つ以上の電極の表面に配置される1つ以上の微小針アレイを有し、微小針パッチに近接した標的神経に集束する電気又は磁気刺激あるいは場を発生もしくは送達するように構成される1つ以上の微小針パッチと;標的神経における電気伝導を検出するように構成される1つ以上のセンサと;導電性コイルに連結され、随意にセンサと通信する制御器と;を含む。随意に、上記の変形例は電極針を組み込んでもよい。随意に、上記の変形例又はシステムは、伝導あるいは刺激を検出するためのセンサもしくは機構を伴わずに用いられてもよい。
様々な症状を治療するための上記の装置、システム、及びそれらの変形例の使用方法もまた、本明細書に記載される。
図1を参照すると、第1の変形例は、脛骨神経24の一部を円周方向に囲むように、足首22を覆って配置されるように示されるコイルラップ20を含む。脛骨神経24が標的とされるため、本変形例は、特に、OAB及びVIの治療に好適である。他の変形例では、コイルラップ20は、脛骨神経24の一部、あるいは脛骨神経24から分岐する、又はそこに接続される他の神経を含む他の身体部分を囲むように構成されてもよく、これらの変形例はOAB及びVIを治療するために更に好適になる。更に他の変形例では、コイルラップ20は、他の病気の治療が意図される時、他の神経を含む身体部分を囲むように構成される。
コイルラップ20は、足首22を覆って装着するのに好適な様々な材料から製造される。好ましくは、コイルラップは、被服物として縫製される時、刺激性がなく、好ましくは、通気性があるように、天然又は合成の軟質の身体適合性材料、例えば、綿、ウール、ポリエステル、レーヨン、Gore−Tex(登録商標)、あるいは当業者に周知の他の繊維又は材料から生産される。コイルラップ22は更に、柔らかくドレープ的な感触を提供することによって、患者にさらなる快適性を提供するように、ウレタンゲル等の成形又は鋳造された合成材料から製造されてもよい。加えて、コイルラップ20は、単一層の材料又は複数の材料層から生産され、層間に詰物又は他の充填物を含んでもよい。
コイルラップ20は、脛骨神経24にわたって流動するパルス磁場を生成し、脛骨神経24に沿って流動し、脛骨神経24の長さに沿って、その仙骨又は陰部神経根起始部まで伝播する電流を発生させるように配置される1つ以上の導電性コイル26を含む。コイル26は、単純螺旋パターンにおいて、又は8の字形コイル、四つ葉のクローバー形コイル、ヘルムホルツコイル、改良型ヘルムホルツコイルとして成形される単一コイルである、あるいは上記のコイルパターンの組み合わせとして成形されてもよい。加えて、上記のもの以外の他のコイル設計も、磁場が、脛骨神経24又は他の標的神経を包むように発生する限り、用いられてもよい。複数のコイルが用いられる場合、そのようなコイルは、足首22の片側に配置される、又は2つ以上の側、例えば、両側に配置され、脛骨神経24又は目的の他の末梢神経を通して、磁場の流動を強化及び指向する。
コイルラップ20は、例えば、足首22を覆着できる略円筒形バンド、あるいは、足首22の周囲に巻かれ、その端部をバックル、フープ及びループシステム又は当業者に周知の他の閉鎖システムと接続させることができる開放バンドのような人間工学的ラップとして好ましくは構成される。足首22でコイルラップ20の位置を適切に調節することによって、患者又は医療提供者は、以下に詳述されるように、システムフィードバック又は患者の知覚に基づいて、脛骨神経24を通して磁場の流動を最適化することができる。
コイル26を通って磁場を生成する電流は、例えば、電力コード32によりコイル26に接続されるプログラム可能論理制御器28によって供給される。神経伝導に基づいて、磁場の強度を調整し、コイル26の活性化を制御するために、論理制御器28に情報を供給するセンサ30もまた、提供される。センサ30の目的は、意図された治療が最も効果的になるように、標的神経の発火を検出及び記録し、論理制御器28に関連情報を提供することである。例えば、センサ入力は、論理制御器28に、センサ入力に基づいて、磁場の強度又はパルス振幅を改変させる、あるいはある順序でコイルを発火させてもよい。
本変形例、及び本明細書に後述される他の変形例では、センサ30は、1つ以上のセンサパッチを含み、磁場への直接曝露の領域から異なる距離に配置される。例えば、センサ30は、EKGパッチの形態の電圧又は電流検出器として構成され、その活性化を検出するように、標的神経に近接したいずれかの場所に配置されてもよい。説明を容易にするために、用語「コイル」は、以下、別様に規定されない限り、「1つ以上のコイル」を示し、「センサ」は、「1つ以上のセンサ」を示すように使用される。
上記の配置によって、コイルラップ20は、神経伝導の有無が検出され、いくつかの変形例ではコイルラップ20が最初に患者に嵌合されて微調整された時に測定されるので、初期治療セッションの間及び連続治療セッションの間、再現的に正確なレベルの刺激を提供する。適用される磁場の適切な変調に加え、足首22を覆うコイル26の位置決めも、磁場の方向を微調整するようにセンサ30によって提供される入力に従って調整される。末梢神経伝導が達成されることを保証するための上記の自動化フィードバックループを通して標的神経に提供される刺激の方向、振幅、及びレベルのそのような調節は、重要な特徴の1つである。
磁気パルスが、センサ30に実質的に干渉しない場合、システムに供給される電力が保存されるように、センサ30は刺激野内に直接置かれる。これは、特に、バッテリ駆動システムでは重要である。代わりに、センサ30が磁場から離れて配置され、なお適切に神経刺激を検出してもよい。
コイルラップ20の使用方法において、コイル26の振幅及び/又は発火順序は、神経伝導が検出されるまで磁場が強度及び/又は幅を増加して、その後、適用された刺激が治療の残りの電流レベルに調節又は維持されるように、徐々に上昇される。刺激のレベルも、センサ30からのフィードバックと患者の知覚に基づいたフィードバックの組み合わせにより制御されてもよい。例えば、患者は、過剰刺激、特に、過剰なレベルの筋肉刺激を知覚するとスイッチを起動する。一事例では、患者は、つま先に単収縮を感じる、又は足底に感覚異常を経験すると、ボタンを押す、あるいはノブを回すように求められる。次いで、患者は、つま先の単収縮又は足の感覚異常を感じなくなるまで継続してボタンを押す、あるいはノブを回した位置に維持することで、その適用された刺激のレベルが最適な治療レベルに対応していることが示される。その時点から、患者は、システムが最適レベルに維持されたまま治療が終了するまで、単に、その足、膝、又は他の肢をコイルラップ20内に保持するように指示される。患者入力を追加することで、患者はセンサ30により論理制御器28に提供される信号を超えて、自身で磁場の強度を調節することができるので、患者の治療の間、コイルラップ20の制御が可能になる。
刺激される神経の伝導経路に沿って、1つ以上の神経における伝導を検出し、該当する場合にそれを測定することで、標的神経が刺激されたことを確認し、患者に適用される治療の有効性の正確な査定が提供される。筋肉収縮の付随する検出によっても、標的神経が刺激されていることを確認し、患者の解剖学的及び生理学的特色に照らして、刺激が過剰レベルで適用されていないかどうかに関して患者又は医療提供者に指標が提供される。
上記のことに基づいて、コイルラップ20は、外来ベースによる後脛骨神経を介する一貫したユーザーに優しい末梢神経の標的化及び変調、特に、標的陰部神経及び仙骨神経叢の標的化及び変調を可能にする。複数のコイル26が存在する時、コイル26は、同時に、又は異なるように、活性化され、所望の磁場を発生させてもよい。コイル26のそれぞれの方向及び場所は、医療提供者又は患者によって可逆的あるいは不可逆的に調節され、各患者の生体構造及び治療ニーズにより適用される場所がカスタマイズされる。医療提供者が、コイル26のそれぞれの位置及び発火順序を最適化した後、患者は、所望の神経を一貫して標的化するように調節されたコイルラップ20を装着して帰宅してもよい。本変形例の一変形例では、自動フィードバックシステムは、初期設定の際、また、連続治療セッションの間、コイルラップ20内のコイル26の発火順序、発火強度、又は位置のうちの1つ以上を調節する。
要約すると、ある変形例は、神経伝導に関する情報を論理制御器28に供給し、論理制御器28は、神経が所望の刺激、いくつかの変形例では所望の量の刺激を受信しているかどうかに基づいて、センサ26から受信した情報に従って、コイルラップ20に送信される電流を調整することから構成されるループの生成を含む。この配置により、標的神経の一貫した反復可能刺激が達成できるので、自宅医療環境内において前例のないレベルの治療の制御及び柔軟性がもたらされる。患者の生体構造及び生理学的変動に従って、コイル26の位置を調節することに加えて、パルス振幅を制御することもまた、同一患者に関する異なる治療セッションの間でも、非常に重要となる。例えば、下肢浮腫を伴う患者は、脚及び足首の腫脹の有無によって、コイルラップ20を適切に調節する際に困難であり、後脛骨神経24(VI治療の場合)に浸透するように要求される電力は、神経の可変深度のため、非常に変動する。したがって、センサ26によって提供されるフィードバックを得ることは、オプションとしてではなく、治療の正確な用量を達成するために必須となる。卓上試験では、本明細書に記載されるように構築されるシステムが非侵襲的に治療電気刺激に類似した電流を発生し、異なる設定で実行できることが実証された。
図2を参照すると、第2の変形例が、脛骨神経38を標的化することによって、VIを治療する目的のために、足首36を覆って配置されるコイルラップ34を参照して説明される。この第2の変形例では、1つ以上のヘルムホルツコイル40が、コイルラップ34内に置かれ、脛骨神経38にわたってより狭小に指向された磁場を生成する。本明細書に記載される他のすべての変形例におけるように、2つ以上のコイル(本変形例では、2つ以上のヘルムホルツコイル40)が、脛骨神経にわたって、磁束を最適化するために、コイルラップ34内に配置され、コイルラップ34内の異なる位置に配置される。例えば、2つのヘルムホルツコイルは、コイルラップ34内において、一方が他方と反対に配置されてもよい。
ヘルムホルツコイル構成において要求されるように、コイル巻線を共通縦軸に沿って配置することによって、脛骨神経38又は他の神経のより集束された磁場及びより正確な標的化がもたらされる。前の変形例のように、コイル40の動作は論理制御器42によって制御され、順に脛骨神経44内の伝導を監視し、進行中の治療の有効性に関して論理制御器42にフィードバックを生成するセンサ44に接続される。したがって、前の変形例のように、センサ44と論理制御器42の連結により、脛骨神経38のレベルで測定された結果に従って、コイルラップ34の動作は最適化される。また、前の変形例におけるように、論理制御器42によって、ヘルムホルツコイル40に提供される電流のパラメータに対する手動調節もまた、患者又は医療提供者によって、手動で行われ、コイルラップ34は、コイルラップ34内のヘルムホルツコイル40の位置は、患者又は医療提供者によって手動で、あるいは論理制御器42によって自動的に、所望に応じて調節されるように構築される。
図3を参照すると、第3の変形例は、後脛骨神経(図示せず)を刺激するために、膝の領域内の患者の膝窩を覆って巻くように構成されるコイルラップ46を含む。コイルラップ46の構成及び構造は、コイルラップ46により被覆される身体部分を反映するが、コイルの種類、数、及び変位(例えば、重複コイルの使用);コイルと論理制御器の接続;及び神経伝導を検出するための1つ以上のセンサ(同様に図示せず)の使用;等、コイルラップ46の鍵となるシステム構成要素はすべて、上記の変形例におけるものと同等のものである。
図4を参照すると、第4の変形例は、足50の少なくとも一部を含むように構築される、足置き又は足受台48を含む。1つ以上のコイル52は、受台48内に封入され、センサ54は、脛骨神経55の経路に沿って配置され、脛骨神経55内の伝導を感知し、また、論理制御器56に接続される。コイル52、センサ54、及び論理制御器56は、上記の変形例と異なって配置されても、同様に配置されてもよい。
受台48は、以下に詳述されるように、様々な材料から作製され、一体型である、あるいは中空又は半中空構造を有し、受台48内でコイル52の移動を可能にしてもよい。好ましくは、受台48は、刺激コイル52の位置を刺激の領域に整合させる位置において、患者の足首及び踵を受台48内に保持することができる人間工学的設計を有する。受台48の設計により、特に治療の間、着席したままである方が好ましい患者に対して快適な治療が送達され、医療施設内で要求される治療を行う、又は、典型的には、医療施設における初期セッション及び適切な訓練後、受台48を自宅に持ち帰ることができる。その場合、患者は、センサ54を自動的に適用し、刺激を快適なレベルに調節するように訓練される。
図4は、重複するように配置されたコイル52、及び刺激部位に対して近位に位置決めされた単一センサパッチ54の使用を示す。しかしながら、コイル52は、単一コイル、8の字形コイル、四つ葉のクローバー形コイル、ヘルムホルツコイル、改良型ヘルムホルツコイル、又は上記のコイルの他の組み合わせとして、あるいは標的神経に効果的刺激を提供する他のコイル設計として構成されてもよい。加えて、コイル52は、センサ54によって提供されるフィードバックに従って、個々に、連続的に、又は同時に、発火されてもよい。
本変形例の一変形例では、センサ54は、必要に応じて、コイル52の刺激パラメータを調節するために、フィードバックを論理制御器56に提供する導電性電極パッチを含む。代わりに、センサ54は、患者の皮膚に貼付される、又は受台48の構造内に組み込まれるかのいずれかであるセンサパッチであってもよい。
図5を参照すると、第5の変形例は、1つ以上の導電性コイル60、1つ以上のセンサ62、及び論理制御器64を含む膝置き又は膝受台58を含む。本変形例の構成要素は、受台58の構造及び材料、コイル60の性質及び変位、センサ62の種類及び動作、及び論理制御器64の機能及び動作に関して上記の変形例を参照して説明されるものに類似する。受台58は、患者の膝窩を標的化し、したがって、脛骨神経66を標的化するように構成される。その点に関して、本変形例は、図3に示される変形例に類似するが、図3の変形例が、患者が立位にある間に装着されるラップとして構成される一方、本変形例は、患者が座位又は水平位にある間の治療により好適である受台として構成される。
図4に示される足受台の使用方法が、図6A−6Dを参照して説明される。図6Aに示される第1のステップの間、足68は、コイル72への電気電力の流動を管理する論理制御器(図示せず)に接続される1つ以上の導電性コイル72を含む受台70内に置かれる。
図6Bに示される第2のステップの間、センサ74は、脛骨神経78又は別の標的神経内の導電性を検出するために、足68又は足首76あるいは患者の身体の別の適切な部分に置かれる。
図6Cに示される第3のステップの間、医療提供者は、センサ74によって提供される(例えば、計測器77を読むことによって)導電性測定値を分析し、最初に、神経78内の伝導が検出されるまで、コイル72の位置決めを調節する。例えば、医療提供者は、ノブ80を回転させ、コイル72が、適切な振幅及び強度の磁場が適用され、神経78内に伝導を生じさせるまで平行移動されるように、レバーを摺動させる、又は当技術分野で周知のコイル72の他の変位システムを作動させてもよい。次いで、コイル72の位置は、神経78内の伝導の最適レベルが達成されるまで微調整され、治療は、担当医療提供者によって処方される時間の長さの間、継続される。
図6Dに示される第4の任意のステップの間、連続治療セッションのための設定が、医療提供者又は患者により所定の設定を使用して治療を反復するように、例えば、ノブ80を係止することによって(一変形例では、ピン81によって)、設定される。代わりに、患者は、各治療セッションの要求に応じて、適用される磁場の振幅及び/又は強度を調節するように訓練されてもよい。
この方法は、足受台70に関して説明されているが、同一方法ステップが、異なる構成のコイルラップ又は受台、例えば、上記の図を参照して説明されるコイルラップ及び受台に対して想定されてもよい。
代替的な変形例では、論理制御器(図示せず)は、初期及び連続セッションの間、自動的にコイル位置決めを調節し、治療を最適化する。この設定は、実行が困難であるが、患者位置決めの修正又は患者の生体構造の変化(例えば、足が腫脹している時)に関わらず、各治療セッションの間、標的神経の正確な標的化を提供する。本変形例では、デバイスは、単に刺激が感知されるまで、コイル84の配向を変更させる。
更に、コイル84は、単一方向に沿って(例えば、水平に)又は複数の方向に沿って、平行移動され、標的神経に対して、コイル84の最も正確な位置決めを提供してもよい。
図4に示される足受台の使用の第2の方法が、ここで図7を参照して説明される。この第2の方法も、可逆的に係止可能かつ調節可能な配向を有する1つ以上のコイル84を採用する足受台82に関して説明されるが、この方法は、上記の図又は他の変形例を参照して説明されるもののように、身体装着コイルラップとともに同様に実行されてもよい。この方法では、患者又は医療提供者は、コイル84の位置決めを調節し、標的神経89内の導電性を検出する。
コイル84の位置は、異なる方向(示される変形例では、水平に平行移動されるに平行移動され、神経89内の伝導が、センサ(例えば、センサパッチ86)によって検出されると、初期位置に係止される。
より具体的には、図7Aは、受台82内への足88と、足首90又は患者の他の適切な身体部分へのセンサパッチ86の初期の位置決めを示す。足88の適切な位置決めが達成された後、ノブ92(又は、他の同等デバイス)が採用され、図7Bに示されるように、センサパッチ86によって提供される信号(例えば、神経伝導信号)に基づいて、コイル84の位置を調節する。
図7Cを参照すると、神経伝導が検出された後、コイル84は、定位置に係止され、更に図7Dを参照すると、足受台82は、自宅又は医療施設環境におけるさらなる使用のために、コイル84を定位置に係止されたまま保持する。したがって、この方法では、患者又は医療提供者は、標的神経内の電気伝導が検出されるまで、後方及び1つの軸に沿って、コイル84を摺動させることによって、コイル位置を単に調節するが、全3つの軸に沿った調節も、本変形例の異なる変形例において可能である。
図8を参照すると、第6の変形例は、複数のセンサの使用に関するものである。図8は、足受台98として成形される変形例を示すが、受台又はラップ、あるいは別に成形されるかどうかに関わらず、以下の説明が他の設計にも関連するものであると理解される。本明細書に記載される複数のセンサ94は、神経又は筋肉刺激によって生じる、神経インパルス、筋肉収縮、単収縮等を含む、様々な生理学的変化を検出する。
示されるセンサ94のうちの1つ以上は、刺激される身体領域(例えば、背中、脚、腕、頸部、頭部、胴体等)にわたって採用され、実際の受台又はラップ内に組み込まれる、あるいは別の方法で受台又はラップから別個に適用されるかのいずれかであってもよい。
センサ94は、神経伝導経路に沿って、受台98の外側の身体に取り付けられ、治療開始前に、論理制御器(図示せず)に接続される使い捨ての単回使用EKG式パッチとして構築されてもよい。この配置により、経皮的デバイスとともに存在し得る感染又は他の有害な副作用の危険性を伴わずに、センサ94の密接な身体接触が提供される。センサ94は、刺激治療の開始及び監視の両方のために採用される;より具体的には、センサ94は、治療の開始の際に使用され、磁場の強度を最適化する、及び/又は受台98内のコイル96の位置決めを調節してもよい。治療が開始されると、センサ94は、正確な刺激のレベルが提供されていることを保証するように、神経伝導の監視を継続する。いくつかの理由から、神経伝導が、治療の間に減衰する場合、論理制御器は、自動的に磁場を調節し、適切な時間の間、適切な治療が送達されることを保証することができる。
本変形例又は本明細書に記載される変形例のいずれかにおけるセンサ94のうちの1つ以上は、誘導技術が神経又は組織に及ぼす刺激の影響を記録するのと同様に神経又は組織を刺激するために使用されるように、下層神経からインパルスを受信するように設計される誘導コイルの形態をとってもよい。センサ94のいずれも、センサとデバイスとの間の通信が有効である限り、無線信号、有線信号、無線周波数、Bluetooth(登録商標)、赤外線、超音波、電流回路の直接の切り替え等を含むがこれらに限定されない、1つ以上の接続モードを通して論理制御器に接続されてもよい。
この方法の実施の間、医療提供者は、第1の治療セッションの際、デバイスを調節する、例えばコイル96を定位置に係止するようにセンサ94を使用し、各連続治療セッションの際にはセンサ94の使用を必要としないように単に選択することができる。
図9A−9Dを参照すると、身体装着人間工学的アプリケータ被服物として成形される異なる非限定的変形例が示される。これらの変形例はそれぞれ、重複コイルとともに示されるが、他の構成のコイルが使用されてもよい。図9A−9Dのラップはそれぞれ、コイルラップに対応し、その中に、身体部分が置かれる。これらの被服物は、論理制御器(同様に図示せず)にフィードバックを提供する1つ以上のセンサ(図示せず)を含む、又はセンサは、それらの被服物から別個に適用されてもよい。システムはまた、アプリケータ内にコイルを可逆的又は不可逆的に係止するように含まれてもよい。
より具体的には、図9Aは、コイル100が膝ラップ102内に埋め込まれ、コネクタ104によって、論理制御器(図示せず)に接続される変形例を示す。図9Bは、コイル106が腹部被服物、例えば下着108内に配置され、コイル106がまたコネクタ110によって論理制御器(図示せず)に接続される変形例を示す。マーキング112が下着108の片側に追加され、ラップ配向を示してもよい。図9Cは、コイル116がコネクタ118によって論理制御器(図示せず)に接続されるバンド114の様な形状のコイルラップを示す。この変形例が採用される時、バンド114は、身体部分(例えば、腕)に巻かれ、当技術分野において周知のシステム、例えば、面ファスナーシステム、ストラップ及びバックルシステム、又は単にバンド114の別の部分の布地又は他の材料に係合するバンド114の一端に配置されたフックによって定位置に配置されてもよい。図9Dは、肩ストラップ120として成形された変形例を示しており、その長さは、バックル122によって調節され、例えば、示されるように腕と肩との間の接合部の1つ以上の点に配置されるコイル124を有する。これらの変形例はそれぞれ、被服物に連結され、又は被服物から別個に貼付される1つ以上のセンサ(図示せず)を含む。
示されない他の変形例は、帽子等の頭部装着被服物;頚椎装具等の首装着被服物;及び腰部被服物を含むがこれらに限定されるものではない。各被服物及びアプリケータはまた、標的神経又は神経に関連して、コイルの適切な位置付けが確立された後、いかなる感知構成要素の使用も必要とすることなく、上記の係止標的化コイルの特徴を用いてもよい。
更に他の変形例が、図10及び11で示される。これらの変形例では、神経刺激のエネルギー源は、経皮的針124等の経皮的な刺激装置、又は電極126等の経表皮的刺激装置等を通して分配される電気エネルギーである。図10に示されるように、電気パルス制御器128は、経皮的針124及びセンサ134の両方に電気的に接続され、所望のフィードバックを提供し、経皮的針134への電力を変調させる。図11の変形例では、電気パルス制御器130は、電極126及びセンサ136の両方に接続され、電気パルス制御器128のものに類似する機能を果たす。これらの変形例では、神経伝導は、刺激の部位から十分に離れた部位で検出され、したがって、直接電気刺激からの交絡干渉に関わらず、神経伝導の検出を可能にする。更に、神経及び筋肉の直接電気刺激は、最適治療を提供するように調整され、電極移行又は他の電極故障の場合、身体組織の刺激の欠如を報告してもよい。また更に、これらの変形例は、信号の制御が、センサによって、信号発生器ループに提供されるため、所要電力の低減を可能にする。
示されるように、本明細書に記載される原理に従って構築されるデバイスは、具体的には、一貫した反復可能な様式において後脛骨神経を標的化する人間工学的ラップ又は受台を採用することで、非侵襲的な様式で後脛骨神経又は他の末梢神経の標的化された精密な刺激を提供することができる。例えば、OAB又はVIの患者では、コイルの新規の可逆的に係止可能な移動及び論理制御器−センサループの使用により、1つ以上の標的神経内で実際に誘発される刺激の量及び治療に対する患者の応答に従って、場所、振幅、及び強度を変動することができる磁場の適用が可能になる。本明細書に記載される変形例による装置が低周波数、高周波数、中周波数、及び超高周波数を含むいかなる周波数の刺激を送達し、重複及び非重複コイルは所望の磁場を発生させるために使用されてもよいが、境界領域を標的化し、より完全な刺激を達成するその能力のため、重複又はヘルムホルツコイルが好ましい。
本明細書に記載される装置及び方法の様々な変形例の使用を通して治療され得る病気は、OAB及びVIだけではなく、肥満、鬱病、尿失禁、便失禁、高血圧、疼痛、背痛、下肢静止不能症候群、ギランバレー症候群、四肢麻痺、対麻痺、糖尿病性神経障害、運動障害、錯感覚、歯科治療による疼痛、変形性膝関節症、麻酔(手術中の疼痛緩和)、アルツハイマー病、狭心症(心臓病による胸痛)、強直性脊椎炎、背痛、灼熱痛、癌疼痛、慢性疼痛、月経困難症(痛みを伴う月経)、頭痛、片麻痺、片側不全麻痺(体の片側の麻痺)、陣痛、胆石破砕術中の局所麻酔、顔面痛、三叉神経痛、歯ぎしり痛(歯がズキズキする痛み)、筋筋膜痛、妊娠による嘔気嘔吐、首及び肩痛、骨折による疼痛、肋骨骨折又は急性外傷、糖尿病性末梢神経障害、幻肢痛、帯状疱疹後神経痛(帯状疱疹後の疼痛)、術後イレウス(腸閉塞症)、過敏性腸症候群、術後嘔気嘔吐、術後痛、脳卒中後リハビリテーション、リウマチ性関節炎、皮膚潰瘍、脊髄損傷、側頭骨顎関節痛、排尿筋不安定、脊髄性筋萎縮症(小児性)、子宮鏡検査中の疼痛、胃不全麻痺、慢性閉塞性肺疾患リハビリテーション、手根管症候群、軟部組織損傷、多発性硬化症、間欠性跛行、注意欠陥多動性障害(ADHD)、認識機能障害、膝関節置換術の疼痛、アカラシア、アトピー性湿疹、滑液包炎、手根管症候群、認知症、鬱病、ドライマウス、ジストニア、脳の血流増加、子宮及び胎盤の血液かん流の増加、食道けいれん、線維筋痛、骨折痛、ギランバレー症候群、血友病、疱疹、股関節痛、間質性膀胱炎、過敏性腸症候群、そう痒症、関節痛、陣痛誘発、局部麻酔、月経痛、筋けいれん、筋痙直、筋挫傷又は筋肉痛、筋骨格外傷、筋膜性疼痛機能不全症候群、神経損傷、変形性関節症、疼痛用医薬に伴うもの、膵炎、レイノー現象、反復運動損傷、仙骨痛、統合失調症、帯状疱疹、肩関節亜脱臼、鎌状赤血球貧血痛、皮弁虚血(美容整形手術中の)、オディ括約筋障害、スポーツ損傷、静脈血栓症、耳鳴(耳鳴り)、脚不穏症、震え、むち打ち、及び神経痛を含む。埋込型神経刺激装置とは対照的に、本治療は、完全に非侵襲的であり、永久神経刺激デバイスを埋め込むための大手術を必要としない。更に、本治療は、電力消費及び神経刺激の必要条件に従って送達される治療のレベルを最適化し、専門の医療提供者によって送達されなくてもよいように制御することができる。
他の変形例では、神経刺激は、例えば、侵襲的電気針を標的身体部分に挿入して変調することによって、電気経表皮的刺激として適用され、正確な刺激のレベルを検出する及び/又は維持するために使用される1つ以上のセンサから論理制御器に返送される情報に基づいて刺激は変調される。経表皮的電気刺激センサは、身体に独立して配置される、又はラップ内に組み込まれて、本種類の治療と本質的に関連付けられる熱傷の危険性と直接関連する皮膚への電気接続の質に関してフィードバックを提供してもよい。実際、これらの刺激の方法は、結果として生じる皮膚の炎症及び潜在的熱傷の危険性のために最適ではない場合があり、神経障害を有する患者の多くの割当において非常に深刻な問題である。パッチが、経表皮的刺激を監視するように非常に密接して貼付される場合でも、パッチはなお、変位され、熱傷を生じさせる可能性がある。更に、潜在的干渉電気インパルスが治療部位に発生し、神経伝導を検出するのに騒がしい環境をもたらす可能性がある。
更に他の変形例では、埋め込まれたコイル又は複数のコイルに誘導的に接続される外部コイル又は複数のコイルが用いられる。これらの変形例では、人間工学的アプリケータは、ユーザー又は医療提供者によって調節され、外部と埋め込まれたコイルとの間の誘導電力伝送を最適化する。1つ以上のセンサは、相対的コイル位置が最適化されたことのフィードバックを提供するために用いられ、次いで外部コイルは人間工学的アプリケータ内の定位置に可逆的に係止されてもよい。本変形例の2つの用途は、埋込可能デバイスを再充電するための電力の伝送、及び埋込可能デバイスを起動させるための電力の伝送に関連するものである。
第1の用途では、埋込式再充電可能デバイスが用いられる時、外部コイルは、外部コイルによって発生される誘導場によって、埋め込まれたデバイスを再充電するために使用される。外部コイルは、磁場又は確立されている磁気連結の質及び程度に関連する他の電気特性によって被る抵抗の量を判定する回路を含む。このフィードバックに基づいて、外部コイルの位置は、手動又は自動的に調節され、各再充電セッションの間に達成される連結を最適化する。代わりに、センサは、埋込式デバイス内に組み込まれ、外部コイル及び/又は無線通信を介して接続された回路に連結する磁気の程度及び質を通信し、外部再充電コイルの自動又は手動調節のためのフィードバックを提供してもよい。
人間工学的アプリケータ内のコイルは、再充電セッションの継続時間の間、定位置に可逆的に係止され、埋込式デバイスも、埋込式デバイスが完全に再充電されたことを外部再充電ユニットに通信し、完了した再充電セッションを終了する。埋め込まれたデバイスの断続的再充電を提供することによって、本明細書に記載されるような装置は、埋込式デバイスが、その意図された機能を最適に行うために、より多くの電力を費やすことができるようにし、バッテリ寿命の保護又は延長に関する懸念を低減させる。
第2の用途では、電力供給コイルは、適用される磁場によって被る抵抗の量、又は達成されている磁気連結の質及び程度を反映する他の電気特性を判定するための回路を含む。このフィードバックに基づいて、アプリケータ内の電力供給コイルは、手動又は自動的に調節され、各治療セッションの開始時、コイル連結を起動及び最適化してもよい。代わりに、センサは、埋込式デバイス内に組み込まれ、無線通信を介して、磁気連結の程度及び質を外部通信し、次に電力供給コイルの自動又は手動調節のためのフィードバックを提供してもよい。本変形例の一変形例では、誘導コイルは、後脛骨神経を標的化する針に磁気的に連結される。
VI及び/又はOABに罹患する患者における、本明細書に記載されるような装置の使用の例示的方法は、以下のステップを含む。
患者は、可撓性材料内に含まれる導電性ラップを足首の領域を覆って(又は、代わりに膝を覆って)配置し、要求されるパルス磁場を提供する。代わりに、患者は、埋め込まれたコイルを有する人間工学的足/脚置き又は受台を使用してもよい。
センサ(例えば、センサパッチ)は、神経の経路に沿って患者の身体に、求心性神経刺激を保証するように、理想的には刺激部位に対して近位に配置され、論理制御器に接続される。
医師又は医療提供者は、神経伝導が、患者及びセンサフィードバックに基づいて達成されるまで、ラップ又は受台内のコイルを調節する。最適位置が模索され、コイルは導電性ラップ又は人間工学的受台内の定位置に可逆的に係止され、その後の使用の際、この位置のままにされてもよい。
治療セッションの間、論理制御器は、コイルへの電流を提供し、誘導磁場を発生させる。一変形例では、この磁場は、低振幅から開始し、センサ及び可能であれば運動伝導を感じる患者によって伝達されるように、神経伝導が閾値レベルを超えるまで徐々に上昇する。代わりに、1つ以上のコイルもまた、刺激が初期コイル構成によって生じない又は不十分である場合に刺激の被覆面積を増加するように活性化されてもよい。
最適な刺激は、例えば、標的化された組織深度において、周波数10−30Hzで方形波電気信号の発生可能な電磁場への曝露を測定することによって、様々な様式で判定される。信号の方形波構成は、フーリエ変換によって発生される、又はいかなる様式で発生される上昇電流であってもよい。
誘導磁気パルスは、適切な使用の継続時間の間、例えば、15−30分間継続する。センサは、治療セッション全体の間、定位置に配置され、刺激が一貫して生じることを保証し、神経伝導が低下する場合には適切な補正を提供する。論理制御器は、バッテリ等の携帯電源、又は従来の壁コンセント等の固定電源のいずれかによって駆動されてもよい。
導電性ラップ及び/又は人間工学的受台は、治療刺激が送達されていない時、典型的には、治療セッションの終了時、身体から除去される。
導電性ラップ及び/又は人間工学的受台は、示されるように、例えば、毎日センサパッチ(理想的には、使い捨て)とともに再適用され、ステップ4からステップ8が繰り返される。
本明細書に記載されるデバイス及び方法は、神経、筋肉、皮膚、脈管構造、又は人体内の他の器官あるいは組織を含む体内組織に適用されてもよい。更に、本明細書に記載されるデバイス及び方法は、刺激源が、電磁場、直流、RF場、赤外線エネルギー、可視光、紫外線光、超音波、又は他のエネルギー分配デバイスであるかどうかに関わらず、神経調節に好適である状態を治療するために使用されてもよい。
他の変形例では、図12に示されるように、内科的治療を提供するエネルギー放出システム210は、筐体214内又はそれに沿って置かれる1つ以上の導電性コイル212、標的神経内の電気伝導を検出するあるいは筋肉刺激を検出するように構成される1つ以上のセンサ216、及び導電性コイル212に接続あるいは連結され、随意にセンサ216と通信する制御器218を含む。ある変形例では(図12に示されるように)、制御器218は、筐体214と一体型であってもよい。コイル212は、制御器218によって発生される電流が、標的神経、例えば、脛骨神経220、筋肉、又は標的神経の一部を含む他の身体部分、あるいはコイル212に近接して位置する標的神経から分岐する神経を刺激する磁場を発生させるコイル212を通過するように構成される。この特定の変形例では、筐体214は、図4に示されるように、足受台の形態であるが、筐体はまた、可撓性ラップ、被服物、又は対象者によって使用されるために好適な他の設計の形態であり得る。本明細書に記載される様々な変形例では、センサは、電圧又は電流を検出し、当技術分野において周知の様々な方法又は技法を使用して、筐体及び/又は制御器に接続、連結、無線接続、又は連結、あるいは別に通信してもよい。センサは、標的神経(図12に示されるように)を刺激する結果としての筋肉刺激を検出するために筋肉を覆う、又は標的神経の伝導を検出するために好適な対象者の身体の他の部分を覆うように配置される。
図13及び16を参照すると、センサは、対象者の皮膚表面に取り外せるように取り付けられる微小針パッチ228の形態をとる。微小針パッチ228は、1つ以上の電極232、及び、1つ以上の微小針アレイ234を形成する電極232の表面上に蒸着又は配列される1つ以上の微小針235を有する筐体231を含む。図13では、微小針パッチ228は、正方形の形状を有し、微小針235は、16X16構成で電極232の底面表面236に配列される。しかしながら、図14−15に示されるように、微小針パッチは、様々な形状、例えば、円形、楕円形229、長方形230、六角形、及び様々なサイズで設計されてもよい。微小針は、特定の使用及び針に応じて、様々な配置及びパターン(例えば、14×14、12×12等)で配列されてもよい。
加えて、微小針は、特定の微小針パッチが用いられる場所及び送達される治療に応じて、様々な構成及び配置で、電極表面又はパッチに取着、蒸着、あるいは配列されてもよい。アレイ内に含まれる微小針の数は、可変である。例えば、微小針の数は、約5から500、又は100から400、又は約200から300、又は約256の範囲であってもよい。微小針が強固な高導電性材料で構成される変形例では、必要な微小針の数は、より少なくてもよく、約5から100、又は10から50、又は5から50の範囲であってもよい。しかしながら、微小針が、より高抵抗の金属で構成される場合、例えば、約100から500、又は約200から300、又は500以上のより多い数の針が必要とされる。
図18を参照すると、1つ以上の微小針235で構成される微小針アレイ234の拡大図が示される。微小針235は、基部部分238及び上方部分239を含む。微小針235は、約1から400ミクロン、又は10から400ミクロン、又は好ましくは、約100から150ミクロンの範囲内の長さ、及び約1から100ミクロンの範囲内の直径を有する。微小針235は、直径がテーパ状であって、基部部分238から上方部分239へとより大きな直径からより小さな直径となり、微小針の遠位先端240は、好ましくは尖頭又は鋭利である。微小針235の上方部分239は、約10−30ミクロン、又は約15から25ミクロンの範囲内の直径を有してもよい。随意に、生産の容易さのために、微小針235の基部部分238は、微小針235の遠位先端240又は上方部分239より厚くてもよい。ある変形例では、図17に示されるように、球状部237が、微小針235の遠位先端240に提供され、患者又は対象者の皮膚内への微小針235の効果的な係留をもたらしてもよい。微小針335は、いかなる数の摩擦又は把持増加特徴をも含むことができる。例えば、突起、返し、球状部、あるいは粗面化表面又は先端を含んでもよい。微小針235は、様々な構成、例えば、直線、屈曲、濾過、中空、又は上記の組み合わせをとってもよい。
他の変形例では、微小針は、長さ約480から1450ミクロン、幅約160から470ミクロン、厚さ約30から100ミクロン、及び先端角度約20から90度を有し、アレイは5から50の微小針を含む。例えば、これらの寸法を有する微小針は、皮下注射針より痛みが少ないことが示されている。微小針の長さ及び数は、経験される疼痛のレベルに影響を及ぼす可能性がある。微小針長さ及び/又は微小針の数を減少させることは、有益であって、更に疼痛を緩和し、快適性を提供するように作用する。
ある変形例では、1つ以上の微小針は、微小針が、重層電極又は他の表面に電気信号を伝達し得るように導電性材料を含む。微小針は、導電性材料から構成される、及び/又は導電性材料で被覆される。随意に、微小針は、導電性材料で被覆され、非導電性材料で構築されてもよい。微小針は、様々な材料、例えば、金属、ステンレス鋼、純金又はNI上の金の塗膜、Pd又はPd−Co、Pt、シリコン、二酸化ケイ素、ポリマー、ガラス、生体適合性ポリマー、チタン、銀、又は縫合糸材料を使用して加工される。微小針の先端が、挿入の際に割れた又は折れた場合に容易に生分解するように、生分解性ポリマーも使用されてもよい。
微小針アレイ234は、当業者に周知の様々な製造方法を使用して、構築又は加工される。微小針は、電極の表面に配列、取着、エッチング、又は蒸着される。別の変形例では、微小針は、電極及び微小針を含む、微小針パッチが、1つの材料から作製され耐性があり安定した微小針パッチを生成するように、シリコン電極からエッチングされる、又はその上に蒸着される。
図18に示されるように、微小針は、シリコン基板上にミクロンサイズの孔を生成し、KOH溶液を使用して、針形状を生成することによって、加工される。他の変形例では、微小針は、非導電性材料から作製されるが、微小針パッチが対象者の皮膚に効果的に接着又は付着するように優れた係留特性を提供するように用いられる。
ある変形例では、微小針アレイは、ガラス基板上にSU−8をパターン化し、リソグラフィによって針形状を画定することによって、加工される。針の先端は、反応性イオンエッチングを使用して、先鋭化することができる。随意に、孔は、例えばレーザによって、微小針及び基部基板を通して穿通されてもよい。孔は、中心から外れるが、微小針軸に平行に穿通され、針先端下方の針シャフトに沿って、側開口孔内で終端してもよい。所望に応じて、孔は、薬物をカプセル化する、薬物、薬剤、インスリン、タンパク質、ナノ粒子の注射又は注入のための微小流体針孔としての役割を果たす、もしくは別個に、あるいは電気又は磁気治療と組み合わせて使用されるワクチン等のためのウイルスを送達するための能力を発揮することができる。微小針はまた、その機械的強度を増加させることができる電気鍍着によってニッケルで被覆されてもよい。
ある変形例では、微小針パッチ又は微小針電極アレイは、複製が鋳造されて電気的に活性化されるマスタ構造を加工することによって作製される。例えば、SU−8が、アレイマスクパターンを担持するガラス基板上で回転成形され、焼成されて、背面から曝露され、テーパ状針構造を形成してもよい。微小針は、RIEエッチングによって先鋭化される。次いで、PDMS(ポリジメチルシロキサン)又は類似した材料の鋳型が、マスタから複製される。PMMA(ポリメタクリル酸メチル)微小針アレイは、溶液流延によって形成されて、鋳型から外される。
アレイに電気機能性を提供するために、Ti/Cuシード層が、PMMAアレイ上に蒸着され、エキシマーレーザによってパターン化され、隣接する列を電気的に絶縁する。Ni層(例えば、約15から30ミクロン、又は20から25ミクロンの厚さ)が、構造的剛性を向上させるために、パターン化されたシード層上に電気鍍着されてもよい。アレイへの背面電気接続は、孔を背面エッチングし、孔を通した電気接続を形成することで形成されてもよい。
別の変形例では、微小針アレイは、16X16アレイ(すなわち、256針)で配置される。各針は、約400ミクロンの高さを有し、基部直径は、約100ミクロンである。微小針間のピッチは、約250ミクロンであり得る。微小針アレイは次いで、金属により被覆され、電気機能性を提供するようにレーザエッチングされる。随意に、微小針の列は、交互列が交互電気極性を提供できるように、互いに電気的に絶縁されてもよい。アレイはまた、電力源と接合される。微小針は、ポリマーから作製され、金属によって被覆され、交互電極として作用するようにエッチングされる。ある変形例では、列又は群毎の微小針の発火順序は、可変である、又は交互するように構成されてもよい。
ある変形例では、微小針アレイは、複数のチャネルを有する1つ以上の微小針を含む。例えば、多重チャネルシリコン微小針は、神経又は他の組織中に生体活性化合物を送達する一方、同時に、ニューロン及び神経を監視及び刺激するように構築されてもよい。
図19は、表皮16を被覆する外側角質層15で構成される皮膚10の断面図を示す。皮膚はまた、真皮18、皮下組織/脂肪12を含み、これらの層は、筋肉組織14を被覆する。図19に示されるように、微小針パッチ228が対象者の皮膚に取り付けられると、微小針235は外側絶縁角質層15を穿刺する。微小針パッチ228は、刺激された神経を通過する電流を検出し、検出された電流が、微小針235を通って伝導し、それによって、概して皮膚の外側10から15ミクロンを包囲する低導電性角質層15を迂回するように優先信号を提供することができる。他の変形例では、微小針235は、角質層15を穿刺するために十分に長いが、神経終末を穿刺しないように十分に短く加工して、疼痛、感染、又は損傷の危険を低減させる。
ある変形例では、微小針は、その対応する電極又は重層電極と直接接触するように形成される。例えば、微小針パッチは、接着性電極パッドを含み、導電性ゲルを用いて微小針を定位置に保持し、微小針の破損又は屈曲からの剪断力を防止するのを支援してもよい。
ある変形例では、図20a−20dに示されるように、微小針パッチ又はアプリケータは、単一パッチあるいはアプリケータ上に複数の電極、例えば、正、負、及び/又は制御あるいは接地電極を含み、そこで微小針は、適切な電極に伝導するように複数のアレイ内に群化される。例えば、図20a及び20bは、正、負、及び制御電極を有する単一パッチを示し、電極の別個のアレイは、それぞれの電極と各々接触する。この配置は、単一パッチを使用して生成することができる。代わりに、図20cに示されるように、2つのパッチで実行されてもよく、一方は、対応する微小針アレイを伴う制御電極を含むもので、もう一方は、対応する微小針アレイを伴う正及び負電極を含むものである。様々な電極は互換性がある。代わりに、図20dに示されるように、3つのパッチが実行されてもよく、それぞれ、対応する微小針アレイを伴う別個の電極(制御、正、又は負)を有する。使用時、ある変形例では、制御電極は、骨の上方あるいは近くに取り付けられる一方で、正及び/又は負電極は、神経あるいは筋肉の上方に取り付けられてもよい。
再度図12を参照すると、エネルギー放出システム210は、様々な症状、例えば、とりわけ、尿失禁、下肢静止不能症候群、及び便失禁を治療又は防止するために使用される。エネルギー放出システム210は、筐体214内又はそれに沿って配置される1つ以上の導電性コイル212、標的神経内の電気伝導を検出する、又は筋肉刺激を検出するように構成される1つ以上のセンサ216、及び導電性コイル212に連結され、随意にセンサ216と通信する制御器218を含む。コイル212は、制御器218によって発生する電流が、標的神経、例えば、脛骨神経220、筋肉、又は標的神経の一部を含む他の身体部分、あるいはコイル212に近接して位置する標的神経から分岐する神経を刺激する磁場を発生させてコイル212を通過するように構成される。この特定の変形例では、筐体214は、図4に示されるように、足受台の形態であるが、筐体はまた、可撓性ラップ、被服物、又は対象者によって使用されるのに好適な他の設計の形態であってもよい。
また図12を参照すると、エネルギー放出システム210は、様々な症状、例えば、尿失禁、下肢静止不能症候群、又は便失禁を治療あるいは防止するために使用される。ある変形例では、エネルギー放出システム210を使用する方法は、患者の身体の第1の部分内の後脛骨神経220が、筐体内又はそれに沿って位置決めされる1つ以上の導電性コイル212に近接するように、筐体214に対して、患者の身の第1の部分体、例えば、足、足首、又は脚の位置決めを含む。この特定の変形例では、患者の足は、足受台215の形態である筐体内に位置決めされる。微小針パッチ228の形態のセンサは、随意に、後脛骨神経220に近接する患者の身体の第2の部分に沿って位置決めされてもよい。この特定の変形例では、微小針パッチ228は、筋肉を覆って、患者の足に取り付けられ筋肉刺激を検出する。代わりに、パッチは、患者のいずれかの場所、例えば、コイル212に近接し、その上流にある後脛骨神経220に近接する脚上に配置されてもよい。微小針パッチ228は、上記のように、1つ以上の微小針アレイ及び1つ以上の電極から構成される。
患者の足が定位置にあって、微小針パッチ228(例えば、導電性微小針パッチ)が定位置に置かれると、電流は、制御器218から、コイル212を通って通過し、その結果、コイル212は後脛骨神経220に集束される磁場を発生する。磁場は、脛骨神経220を刺激し、脛骨神経220に沿って流動し、その仙骨又は陰部神経根へと、その長さに沿って広がる電流を発生させる。微小針パッチ228は、対応する筋肉刺激、又は単収縮、あるいは刺激された後脛骨神経を通る電気伝導を検出する。検出に応じて、微小針アレイは、微小針パッチ228の重層電極へと電気信号を伝導及び伝送する。信号は、一体型又は別個の制御器あるいはデバイスであってもよい制御器218、もしくは制御器218に連結される別個の制御器に伝送される。そして制御器は、微小針パッチ228から受信した信号に基づいて、(電流又は磁場を調節するために)変動又は調節され、後脛骨神経220の適切な伝導が生じて治療の適切かつ正確な用量が受信されていることを保証することができる。センサの利用が示されているが、システムがセンサを伴わずに使用されることも想定される。
図21を参照すると、図12に関する上記のエネルギー放出システム210の使用方法は、導電性微小針パッチ228が求心性後脛骨神経220を覆って、近接して又は近位に、すなわち、患者の膝の後方に配置されるように変更される。この位置では、導電性微小針パッチ228は、求心性後脛骨神経を通る電気伝導を検出する、すなわち、後脛骨神経を通って、脳及び脊髄まで戻って伝わる電気信号を検出する、又は対応する筋肉刺激を検出する。微小針パッチ228は、制御器218又は制御器218に連結された別個の制御器に信号を送信する。そして制御器は、微小針パッチ228から受信した信号に基づいて、変動又は調節され、後脛骨神経220の適切な伝導又は刺激が生じ、治療の適切かつ正確な用量が送達されていることを保証することができる。
エネルギー放出システム210内で用いられるセンサは、上記のように微小針パッチ228であってもよく、あるいは随意に、センサは、当技術分野において周知である又は本明細書に記載される変形例のいずれかに記載されるセンサタイプ(例えば、EKGセンサ)であってもよい。エネルギー放出システム250はまた、センサを伴わずに用いられることも想定される。随意に、センサは、1つ以上の導電性コイルとともに、筐体、例えば、足受台内又はそれに沿って位置決めされる、あるいは筐体又は導電性コイルから離れた部位に位置決めされてもよい。
ある変形例では、エネルギー放出システム210は、随意に、標的神経又は筋肉に近接して位置決めされ、標的神経又は筋肉に付加的あるいは補助的電気もしくは磁気刺激を提供する1つ以上の導電性微小針パッチを含む。
図22を参照すると、図12に関する上記のエネルギー放出システム210は、エネルギー放出システム260を生成するように変更される。エネルギー放出システム260は更に、1つ以上の経皮的電極針262又は他の針、あるいは制御器218に連結され、標的神経又は刺激部位に近接する対象者の身体に挿入される端部を有する他の経皮的電極を含む。経皮的電極針262は、1つ以上の導電性コイル212に誘導的に連結される。使用時、患者の身体の第1の部分、例えば、足、足首、又は脚は、患者の身体の第1の部分内に位置する標的神経、例えば後脛骨神経220は、筐体214内又はそれに沿って配置される1つ以上の導電性コイル212に近接するように、筐体214、例えば足受台215に対して位置決めされる。導電性コイル212は、選択された刺激部位261に対して、近接して、随意に下流又は遠位に、位置決めされる。経皮的電極針262は、先端が刺激される刺激部位又は標的神経に近接する位置及び深度まで、皮膚を通して挿入される。制御器218は起動され、電流が導電性コイル212を通過する。結果として生じる磁場により、矢印iによって示されるように、導電性コイル212から内部経皮的電極針262まで通過させることによって、内部刺激部位261を横断する電流が発生する。また、経皮的電極針は、発生した磁場内に位置決めされ、それにより、磁場自体が、標的神経を刺激する、又は内部刺激部位を横断する電流が経皮的電極内に発生する。随意に、電流は、制御器218から導電性コイル212を通って、及び/又は制御器218から経皮的電極針262を通って通過し、電流がコイルと針との間を通過するのに伴って、内部刺激部位を横断してもよい。
エネルギー放出システム260では、導電性コイル212と経皮的電極針262との間に発生する電流密度及び後続電場強度は、従来の経皮的な刺激装置により発生するものより大きい。より大きな電場強度により、導電性コイル212及び経皮的電極針262のための部位選定がより容易になる。更に、皮膚表面を通る負荷インピーダンスは、内部インピーダンスを遥かに上回り、したがって、比較的に高い負荷インピーダンスは、高電流パルスによる組織及び神経への損傷の可能性を低減させる。
再び図22を参照すると、本明細書に記載されるエネルギー放出システムのいずかにおいて使用する経皮的電極針は、様々な設計を含む。例えば、経皮的電極針262は、金属又はプラスチックハンドル263を含み、ユーザーの安全な把持を提供する一方、ユーザーへのショックの危険性を最小限にする。針先端は、針先端から約0.5から10mm又は約2.0mm延びる末端部分264を有することができ、医療グレードのステンレス鋼又は他の生体適合性金属から構築されてもよい。針の直径は、挿入の際、外傷を最小限にするように小さく(約0.25mm未満)あることができる。随意に、針262は、露出した先端面積264を除き、Teflon又は類似絶縁材料265によって被覆されることができる。これにより、先端におけるより高い電場密度が可能になり、より精密な動作をすることができる。露出した針先端面積264は、炎症又は疼痛を生じさせる可能性のある高過ぎる局所電場をもたらさないように、十分に大きな表面積を有するべきである。
別の変形例では、図23に示されるように、経皮的電極針272が、エネルギー放出システム260において使用される。経皮的電極針272は、医療グレードのステンレス鋼又は他の生体適合性導電性金属から構築されてもよい。経皮的電極針272は、刺激される事前に選択された内部刺激部位又は標的神経に近接して、患者の身体内に挿入するための第1の端部276、及び第2の端部277を含む。針電極272のサイズは、挿入の際の外傷を最小限にするように、好ましくは小さく、例えば、34G針電極(0.22x10mm)である。経皮的電極針272はまた、導電性アダプタ、例えば、導電性テープ部材273を含んでもよい。テープ部材273は、導電性接着性部分274及び導電性非接着性部分275を含む。代わりに、アダプタは、導電性クリップを含んでもよい。針電極272の第2の端部277は、好ましくは、拡大部分を含み、導電性テープ部材273をそこにより容易に接着可能にする。経皮的針電極272が適切に位置決めされたことが判定されると、針は、針電極の第2の端部277上に導電性テープ部材272の接着性部分274の両端を折重し、それによって、その間に電気接続を形成することで導電性テープ部材273に固定して接着される。経皮的針電極272は、導電性テープ部材273を介して、制御器218に電気的に連結される。当業者に周知の様々な他の埋込式又は挿入可能電極針もまた、上記のシステムにおいて用いられてもよい。
上記のようなエネルギー放出システム260の変形例において、かつ図22−23に示されるように、導電性微小針パッチ228等のセンサ216は、刺激された後脛骨神経220を通る電気伝導を検出する、又は筋肉刺激を検出し、信号を制御器218に伝送するために用いられる。信号は、制御器218、別個の制御器又はデバイス、あるいは制御器218に連結される別個の制御器に伝送される。そして制御器は、微小針パッチ228からの信号に基づいて、変更又は調節され、後脛骨神経220の適切な伝導が生じ、適切かつ正確な用量の治療が受信されていることを保証することができる。また、エネルギーシステム260は、センサ216を伴わずに用いることが想定され、例えば、図24−25を参照のこと。随意に、他の種類のセンサが、本明細書に記載される他のセンサ及び当業者に周知のセンサ等、微小針パッチセンサの代わりに使用されてもよい。センサは、標的神経の伝導を検出するために好適な対象者の身体の一部を覆って(例えば、示されるように脚上に)、又は標的神経の刺激から生じる筋肉刺激を検出するように、筋肉を覆って配置されてもよい。
ある変形例では、図26に示されるように、内科的治療を提供するエネルギー放出システム250は、1つ以上の電極の表面上に蒸着される1つ以上の微小針アレイを有する微小針パッチ252(例えば、導電性微小針パッチ);標的神経内の電気伝導を検出する、又は筋肉刺激を検出するように構成される1つ以上のセンサ221;及び微小針パッチ252に連結され、センサ221と通信する制御器218を含む。微小針パッチ252は、制御器218によって発生する電流が、微小針パッチ252を通過し、磁場を発生させる、あるいは標的神経、例えば、脛骨神経220、標的神経の一部を含む筋肉又は他の身体部分、あるいは微小針パッチ252に近接して位置する標的神経から分岐する神経に電気又は磁気刺激を送達もしくは発生させるように構成される。
図26を参照すると、エネルギー放出システム250の使用方法は、患者の身体の第1の部分内の後脛骨神経220に近接して、患者の身体の第1の部分、例えば、足、足首、又は脚上への導電性微小針パッチ252の配置を含む。センサ221は、後脛骨神経220に近接して、患者の身体の第2の部分に沿って位置決めされる。この特定の変形例では、センサ216は、導電性微小針パッチ252の近位かつ上流の後脛骨神経220に近接して、患者の脚に取り付けられる。導電性微小針パッチ252は、上記の変形例に説明されるように、1つ以上の微小針アレイ及び1つ以上の電極で構成される。
導電性微小針パッチ252及びセンサ221が定位置に置かれると、電流が制御器218から導電性微小針パッチ252を通って通過し、後脛骨神経220の電気刺激をもたらす。代わりに、微小針アレイは、微小針パッチ252が、電気刺激を伴わずに、上記の変形例に説明される1つ以上のコイルと類似する様式で、脛骨神経220を刺激する磁場を発生させるように絶縁される、又は非導電性材料から構築されてもよい。刺激が、電気又は磁気であるかどうかに関わらず、いずれの刺激も、その仙骨又は陰部神経根まで、脛骨神経220に沿って流動し、その長さに沿って広がる電流を発生させる。センサ221は、刺激された後脛骨神経220を通る電気伝導を検出し、そして信号を制御器218に伝送する。ある変形例では、センサは、微小針パッチセンサの形態である。信号は、制御器218、別個の制御器又はデバイス、あるいは制御器218に連結される別個の制御器に伝送される。そして制御器は、センサ221からの信号に基づいて、変更又は調節され、後脛骨神経220の適切な伝導が生じ、適切かつ正確な用量の治療が受信されていることを保証することができる。
エネルギー放出システム250において用いられるセンサは、他の変形例に関連した上記の種類のセンサであってもよい。随意に、例えば、センサは、微小針パッチであってもよい。エネルギー放出システム250はまた、センサを伴わずに用いられることも想定される。センサは、標的神経の伝導を検出するために好適な対象者の身体の一部を覆って(例えば、示されるように、脚上に)、又は標的神経の刺激から生じる筋肉刺激を検出するように、筋肉を覆って配置されてもよい。
ある変形例では、エネルギー放出システム250は、標的神経又は筋肉に近接して位置決めされ、標的神経又は筋肉の付加的又は補助的刺激を提供することができる筐体内又はそれに沿って配置される、1つ以上の導電性コイルを随意に含んでもよい。
図27を参照すると、図26に関連した上記のエネルギー放出システム250は、エネルギー放出システム280を生成するように変更される。エネルギー放出システム280は更に、制御器218に連結され、標的神経に近接して、対象者の身体内に挿入可能な端部を有する1つ以上の経皮的電極針262を含む。随意に、電極針は、自然の開口等の対象者の開口又は開放部に挿入可能なように、非経皮的であってもよい。経皮的電極針262は、導電性微小針パッチ252に誘導的に連結される。使用時、微小針パッチ252は、患者の身体の第1の部分内かつ選択された刺激部位261の下流又は遠位の後脛骨神経220に近接して、患者の身体の第1の部分、例えば、足、足首、又は脚上に配置される。経皮的電極針262は、先端を刺激される標的神経に近接させる位置及び深度まで、皮膚を通して挿入される。
制御器218が起動し、電流は、微小針パッチ252を通って通過し、矢印iに示されるように、微小針パッチ252から内部経皮的電極針262に通過することによって、内部刺激部位261を横断する。微小針パッチ252を通過する電流はまた、電流を発生できる磁場を生じ、微小針パッチ252から内部経皮的電極針262に通過することによって、内部刺激部位261を横断してもよい。また、経皮的電極針は、発生された磁場内に位置決めされてもよく、それによって、磁場が、標的神経を刺激し、内部刺激部位を横断する電流を経皮的電極内に発生させる。随意に、電流は、制御器218から微小針パッチ252を通って、及び/又は制御器218から経皮的電極針262を通って通過され、電流がパッチと針との間を通過するのに伴って、内部刺激部位を横断してもよい。
図28を参照すると、エネルギー放出システム280は、経皮的電極針262の代わりに経皮的電極針272を使用することによって、修正される。経皮的電極針272は、図23に関して上記のように、構築され、機能する。当業者に周知の様々な他の埋込式又は挿入可能電極針もまた、上記のシステムにおいて用いられてもよい。加えて、エネルギー放出システム280は、電気又は磁気刺激が必要に応じて調節できるように、センサを用いて、刺激された後脛骨神経220を通る電気伝導を検出し、検出された伝導を示す対応する信号を制御器218又は他のデバイスに送信する。センサは、センサ221であってもよく、又は随意に、センサは、微小針パッチであってもよい。エネルギー放出システム280は、センサを伴わずに用いられることも想定される。センサは、標的神経の伝導を検出するために好適な対象者の身体の一部を覆って(例えば、示されるように、脚上に)、又は標的神経の刺激から生じる筋肉刺激を検出するように、筋肉を覆って配置されてもよい。
上記のシステムのいずれにおいても、センサが、エネルギー放出デバイス、例えば、導電性コイル又は導電性微小針パッチに連結又は接続される、あるいは別途それと通信する変形例も想定される。
ある変形例では、微小針パッチのうちの1つ以上の微小針は、微小針が電気信号を重層電極又は他の表面に伝送するような導電性材料を含む。微小針は、導電性材料から構築される、及び/又は導電性材料によって被覆される。随意に、微小針は、導電性材料によって被覆され、非導電性材料から構築されてもよい。微小針は、様々な材料、例えば、金属、ステンレス鋼、純金又はNI上の金の塗膜、Pd又はPd−Co、Pt、シリコン、二酸化ケイ素、ポリマー、ガラス、生体適合性ポリマー、チタン、銀、又は縫合糸材料を使用して加工されてもよい。微小針の先端が、挿入の際に割れた又は折れた場合に容易に生分解するように、生分解性ポリマーも使用されてもよい。随意に、微小針パッチは、非導電性であってもよい。
ある変形例では、伝導率又は伝導を向上するための電極パッチが提供される。パッチは、第1の表面及び/又は第2の表面を有する少なくとも1つの電極を含むことができる。電極は、随意に、様々な他の材料又は接着性材料に取り付けられてもよい。微小針のアレイは、電極の表面に蒸着される、あるいはパッチ又は他の材料に取着され、間接的もしくは直接、電極に接続される。微小針のアレイは、導電性材料を含む。そのようなパッチは、筋肉刺激又は電気伝導率を検出する、あるいは電気刺激又は磁場を例えば標的神経に提供もしくは送達するためのセンサとして使用されてもよく、随意に、本明細書に記載される変形例のいずれかにおいて、あるいは伝導率又は伝導の向上が所望されるいかなる用途において使用されてもよい。微小針は、単純アブレーション及び他の技法と比較して、インピーダンスの低減において改良され、疼痛が少なく、患者にとってより快適である。
ある変形例では、皮膚において感知され、微小針パッチ又は微小針アレイによって検出あるいは伝導可能な典型的電圧は、約1から400マイクロボルト又は約10から300マイクロボルトの範囲である。
ある変形例では、本明細書に記載されるエネルギー放出システムを用いて、尿失禁又は様々な骨盤底障害を伴う対象者を治療する方法が想定される。尿失禁と関連付けられる症状が、観察、検出、又は診断される。1つ以上のエネルギー発生器、例えば、1つ以上の導電性コイル又は1つ以上の微小針パッチを有するエネルギー放出デバイスは、標的神経、例えば、脛骨又は後脛骨神経、あるいは膝窩又は仙骨神経、もしくは対象者又は患者の身体の第1の部分に沿った対象者又は患者のそれらの側枝に近接して、位置決めされる。対象者は、尿失禁と関連付けられる症状を呈してもよく、又は呈していなくてもよい。導電性コイルの場合、コイルは、足又は膝受台等の筐体内又はそれに沿って、位置決めされ、足又は脚はその中に位置決めされる。微小針パッチの場合、パッチは、対象者の皮膚に取り付けられる。随意に、方法は、身体の第1の部分内の標的神経が、エネルギー放出デバイス内又はそれに沿って配置される少なくとも1つのエネルギー発生器に近接するように、エネルギー放出デバイスに対して、尿失禁と関連付けられる症状を呈する対象者の身体の第1の部分の位置決めを伴う。
そして電流は、エネルギー発生器を通って通過し、エネルギー、例えば、脛骨又は後脛骨神経あるいはそれらの側枝に集束される磁気又は電磁場、あるいは電気又は磁気エネルギー、もしくは刺激を産生、発生、又は送達する。これにより、順に、陰部神経、仙骨神経叢、又は骨盤底内の他の神経の刺激が生じる。様々な筋肉、括約筋、神経、器官、及び尿管及び膀胱の導管に分布する様々な神経は、直接又は間接的に、刺激される。ある変形例では、電流は、後脛骨神経を刺激する磁気又は電磁場を発生される1つ以上のコイルを通過する。ある変形例では、対象者の身体の第1の部分に対するコイルの位置決めは、必要に応じて、後脛骨神経上に磁場を再集束するように調節される。ある変形例では、電流は、微小針パッチを通過され、電気又は磁気刺激あるいは磁場を発生もしくは送達する。対象者の身体の第1の部分に対する微小針パッチの位置決めは、必要に応じて、後脛骨神経上に電気又は磁気刺激あるいは磁場を再集束するように調節される。
随意に、標的神経、例えば後脛骨神経を通る電気伝導、又は筋肉刺激は、少なくとも1つのセンサを介して検出される。導電性センサは、対象者の身体の第2の部分に沿って、後脛骨神経に近接して、位置決めされる。随意に、センサは、神経刺激から生じる筋肉刺激又は単収縮を検出するように、対応する筋肉を覆って、位置決めされる。随意に、電気伝導は、身体の第1の部分と異なる対象者の身体の第2の部分に沿って検出される。随意に、センサは、微小針パッチの形態である。ある変形例では、センサは、求心性後脛骨神経に沿って電気伝導を検出するように、対象者の膝の背後、あるいは患者の脚又は足の別の部分に位置決めされる。他の変形例では、センサは、1つ以上の導電性コイルとともに、筐体内又はそれに沿って、位置決めされる。
センサが使用される場合、信号は、センサから受信され、信号は、標的神経、例えば、後脛骨神経の電気伝導を示す。電流は、エネルギー発生器と通信する制御器を用いて、調節又は変動される。調節は、適切なレベルの伝導率の及び適切なレベルの神経又は筋肉刺激を達成することで尿失禁の適切な治療を最適化あるいは保証するため、導電性センサによって検出された神経もしくは筋肉刺激に応答して行われてもよい。電流、周波数、磁場、治療持続時間等の適切なレベル又はパラメータは、尿失禁と関連付けられる症状の軽減の観察又は検出、又はその防止をもたらすものである。センサが使用されない場合には、治療が施され、適切なレベル及びパラメータは、症状の緩和又は防止の観察あるいは検出を通して達成される。これらの症状の例は、泌尿器機能の制御不能、尿漏、及び膀胱制御の喪失を含むがこれらに限定されるものではない。
ある変形例では、発生した磁場、電気、又は磁気刺激の振幅、周波数、方向、あるいはコイル又は微小針アレイを構成する微小針の発火順序は、調節される。随意に、電流は、患者の筋肉応答に従って変動されてもよい。したがって、尿失禁を治療するために、磁場又は電気刺激は、所望の効果(例えば、症状の緩和)が達成されるまで、対象者又は患者に適用される。
ある変形例では、本明細書に記載されるエネルギー放出システムを用いて、便失禁を伴う対象者を治療する方法が想定される。便失禁と関連付けられる症状が、観察、検出、又は診断される。1つ以上のエネルギー発生器を有するエネルギー放出デバイス、例えば、1つ以上の導電性コイル又は1つ以上の微小針パッチは、標的神経、例えば、脛骨又は後脛骨神経あるいは、膝窩又は仙骨神経、もしくは対象者の身体の第1の部分に沿った対象者のその側枝に近接して位置決めされる。対象者は、便失禁と関連付けられる症状を呈していても、又は呈していなくてもよい。導電性コイルの場合、コイルは、足又は膝受台等の筐体内又はそれに沿って、位置決めされ、足又は脚は、その中に位置決めされる。微小針パッチの場合、パッチは、対象者の皮膚に取り付けられてもよい。随意に、方法は、身体の第1の部分内の標的神経が、エネルギー放出デバイス内又はそれに沿って配置される少なくとも1つのエネルギー発生器に近接するように、エネルギー放出デバイスに対して、便失禁と関連付けられる症状を呈する対象者の身体の第1の部分の位置決めを伴う。
そして電流は、エネルギー発生器を通って通過し、エネルギー、例えば、脛骨又は後脛骨神経あるいはその側枝上に集束される磁気又は電磁場、あるいは電気又は磁気エネルギー、もしくは刺激を産生、発生、又は送達する。これにより、順に、陰部神経、仙骨神経叢、又は骨盤底内の神経の刺激が生じる。様々な筋肉、括約筋、直腸、神経、器官、及び排便、便意制御、及び腸と関連付けられた導管に分布する様々な神経は、直接又は間接的に、刺激される。随意に、電流は、後脛骨神経を刺激する、磁気又は電磁場を発生させる1つ以上のコイルを通過する。ある変形例では、対象者の身体の第1の部分に対するコイルの位置決めは、必要に応じて、後脛骨神経上に磁場を再集束するように調節される。ある変形例では、電流は、微小針パッチを通過され、電気又は磁気刺激あるいは磁場を発生もしくは送達する。対象者の身体の第1の部分に対する微小針パッチの位置決めは、必要に応じて、後脛骨神経上に電気又は磁気刺激あるいは磁場を再集束するように調節される。
随意に、標的神経、例えば後脛骨神経を通る電気伝導、又は筋肉刺激は、少なくとも1つのセンサを介して検出される。導電性センサは、対象者の身体の第2の部分に沿って、後脛骨神経に近接して位置決めされる。随意に、センサは、神経刺激から生じる筋肉刺激又は単収縮を検出するように、対応する筋肉を覆って位置決めされる。随意に、電気伝導は、身体の第1の部分と異なる対象者の身体の第2の部分に沿って検出される。随意に、センサは、微小針パッチの形態である。ある変形例では、センサは、求心性後脛骨神経に沿って電気伝導を検出するように、対象者の膝の背後、あるいは患者の脚又は足の別の部分に位置決めされる。他の変形例では、センサは、1つ以上の導電性コイルとともに、筐体内又はそれに沿って、位置決めされる。
センサが使用される場合、信号は、センサから受信され、信号は、標的神経、例えば、後脛骨神経の電気伝導を示す。電流は、エネルギー発生器と通信する制御器を用いて、調節又は変動される。調節は、適切なレベルの伝導率の及び適切なレベルの神経又は筋肉刺激を達成することで便失禁の適切な治療を最適化あるいは保証するため、導電性センサによって検出された神経もしくは筋肉刺激に応答して行われてもよい。電流、周波数、磁場、治療持続時間等の適切なレベル又はパラメータは、便失禁と関連付けられる症状の軽減の観察又は検出、又はその防止をもたらすものである。センサが使用されない場合には、治療が施され、適切なレベル及びパラメータは、症状の緩和又は防止の観察あるいは検出を通して達成される。これらの症状の例は、直腸内に便を留保する自主的管理の喪失、便意制御の喪失、排便の制御不能、及び便漏を含むがこれらに限定されるものではない。
ある変形例では、発生する磁場、電気、又は磁気刺激の振幅、周波数、方向、あるいはコイル又は微小針アレイを構成する微小針の発火順序は、調節される。随意に、電流は、患者における筋肉応答に従って変動されてもよい。したがって、便失禁を治療するために、磁場又は電気刺激は、所望の効果(例えば、症状の緩和)が達成されるまで、対象者又は患者に適用される。
ある変形例では、本明細書に記載されるエネルギー放出システムを用いて、下肢静止不能症候群を伴う対象者を治療する方法が想定される。下肢静止不能症候群(RLS又はエクボム症候群)に罹患した患者は、座位又は立位のままじっとしていることができない。移動体、例えば、車、飛行機、電車内、あるいは長い会議、広義、映画、又は他の講演に出席する等、運動不穏状態を維持し、限定された認知刺激を要求する活動は、不可能ではないにしても、困難となる。これらの感覚は、夜間により深刻となり、RLS患者は、事実上睡眠が困難となり、その生活の質の低下がもたらされる。運動の衝動は、休息の間に増加するが、歩行等の運動により完全に消失する。しかしながら、運動を停止すると、症状は、その強さを増して復活する。RLS患者が、じっとしたまま横たわるよう強制される場合、症状は、荷重バネのように蓄積し続け、最終的に、脚は、無意識に動き、症状を直ちに緩和させるようになる。
そのように下肢静止不能症候群と関連付けられる症状が、観察、検出、又は診断される。1つ以上のエネルギー発生器を有するエネルギー放出デバイス、例えば、1つ以上の導電性コイル又は1つ以上の微小針パッチは、対象者の身体の第1の部分に沿った対象者の標的神経、例えば、脛骨又は後脛骨神経、あるいは膝窩又は仙骨神経、もしくは下肢静止不能症候群と関連付けられるその側枝又は他の神経に近接して、位置決めされる。対象者は、下肢静止不能症候群と関連付けられる症状を呈していても、又は呈していなくてもよい。導電性コイルの場合、コイルは、足又は膝受台等の筐体内又はそれに沿って、位置決めされ、足又は脚はその中に位置決めされる。微小針パッチの場合、パッチは、対象者の皮膚に取り付けられる。随意に、方法は、身体の第1の部分内の標的神経が、エネルギー放出デバイス内又はそれに沿って配置される少なくとも1つのエネルギー発生器に近接するように、エネルギー放出デバイスへの下肢静止不能症候群と関連付けられる症状を呈する対象者の身体の第1の部分の位置決めを伴う。
そして電流は、エネルギー、例えば、下肢静止不能症候群と関連付けられた脛骨又は後脛骨神経あるいはその側枝又は他の神経上に集束される、磁場又は電気、あるいは磁気エネルギー又は刺激を産生、発生、又は送達するように、エネルギー発生器を通過する。これにより、順に、下肢静止不能症候群と関連付けられた骨盤底あるいは様々な筋肉、神経、又は器官に分布する陰部神経、仙骨神経叢、又は他の神経の刺激が生じる。様々な神経は、直接又は間接的に、刺激される。随意に、電流は、後脛骨神経を刺激する、磁気又は電磁場を発生させる1つ以上のコイルを通過される。ある変形例では、対象者の身体の第1の部分に対するコイルの位置決めは、必要に応じて、後脛骨神経上に磁場を再集束するように調節される。ある変形例では、電流は、微小針パッチを通過され、電気又は磁気刺激あるいは磁場を発生もしくは送達する。対象者の身体の第1の部分に対する微小針パッチの位置決めは、必要に応じて、後脛骨神経上に電気又は磁気刺激あるいは磁場を再集束するように調節される。
随意に、標的神経、例えば、後脛骨神経を通る電気伝導、又は筋肉刺激は、少なくとも1つのセンサを介して検出される。導電性センサは、対象者の身体の第2の部分に沿って、後脛骨神経に近接して位置決めされる。随意に、センサは、神経刺激から生じる筋肉刺激又は単収縮を検出するように、対応する筋肉を覆って位置決めされる。随意に、電気伝導は、身体の第1の部分と異なる対象者の身体の第2の部分に沿って検出される。随意に、センサは、微小針パッチの形態である。ある変形例では、センサは、求心性後脛骨神経に沿って電気伝導を検出するように、対象者の膝の背後、あるいは患者の脚又は足の別の部分に位置決めされる。他の変形例では、センサは、1つ以上の導電性コイルとともに、筐体内又はそれに沿って位置決めされる。
センサが使用される場合、信号は、センサから受信され、信号は、標的神経、例えば後脛骨神経の電気伝導を示す。電流は、エネルギー発生器と通信する制御器を使用して、調節又は変動される。調節は、適切なレベルの伝導率及び適切なレベルの神経又は筋肉刺激を達成することで下肢静止不能症候群の適切な治療を最適化又は保証するために、導電性センサによって検出された神経又は筋肉刺激に応答して行われてもよい。電流、周波数、磁場、治療持続時間等のための適切なレベル又はパラメータは、下肢静止不能症候群と関連付けられる症状の軽減の観察又は検出あるいは防止をもたらすものである。センサが使用されない場合には、治療が施され、適切なレベル及びパラメータは、症状の緩和又は防止の観察あるいは検出を通して達成される。これらの症状の例は、肢の不快感、通常、脚の抑え難い運動衝動;運動不穏状態、休息による症状の復元又は悪化;及び夕方及び夜間の症状悪化を含むがこれらに限定されるものではない。
ある変形例では、発生する磁場、電気、又は磁気刺激の振幅、周波数、方向、あるいはコイル又は微小針アレイを構成する微小針の発火順序は、調節される。随意に、電流は、患者における筋肉応答に従って変動されてもよい。したがって、下肢静止不能症候群を治療するために、磁場又は電気刺激は、所望の効果(例えば、症状の緩和)が達成されるまで、対象者又は患者に適用される。
ある変形例では、本明細書に記載されるエネルギー放出システムを用いて、早漏又は様々な骨盤底障害に罹患する対象者を治療する方法が想定される。早漏と関連付けられる症状が、観察、検出、又は診断される。1つ以上のエネルギー発生器を有するエネルギー放出デバイス、例えば、1つ以上の導電性コイル又は1つ以上の微小針パッチは、標的神経、例えば脛骨又は後脛骨神経あるいは、膝窩又は仙骨神経、もしくは対象者の身体の第1の部分に沿った対象者のその側枝に近接して、位置決めされる。対象者は、早漏と関連付けられる症状を呈していても、又は呈していなくてもよい。導電性コイルの場合、コイルは、足又は膝受台等の筐体内又はそれに沿って、位置決めされ、足又は脚はその中に位置決めされる。微小針パッチの場合、パッチは、対象者の皮膚に取り付けられてもよい。随意に、方法は、身体の第1の部分内の標的神経がエネルギー放出デバイス内又はそれに沿って配置される、少なくとも1つのエネルギー発生器に近接するように、エネルギー放出デバイスへと早漏と関連付けられる症状を呈する対象者の身体の第1の部分の位置決めを伴う。
そして電流は、エネルギー発生器を通って通過し、エネルギー、例えば、脛骨又は後脛骨神経あるいはそれらの側枝に集束される磁気又は電磁場、あるいは電気又は磁気エネルギー、もしくは刺激を産生、発生、又は送達する。これにより、順に、陰部神経、仙骨神経叢、又は他の骨盤底内の神経、あるいは射精の制御と関連付けられた神経の刺激が生じる。様々な筋肉、括約筋、神経、器官、及び尿管、膀胱、又は生殖系の導管、あるいは骨盤底に分布する様々な神経は、直接又は間接的に、刺激される。随意に、電流は、後脛骨神経を刺激する磁気又は電磁場を発生させる1つ以上のコイルを通過される。ある変形例では、対象者の身体の第1の部分に対するコイルの位置決めは、必要に応じて、後脛骨神経上に磁場を再集束するように調節される。ある変形例では、電流は、微小針パッチを通過され、電気又は磁気刺激あるいは磁場を発生もしくは送達する。対象者の身体の第1の部分に対する微小針パッチの位置決めは、必要に応じて、後脛骨神経上に電気又は磁気刺激あるいは磁場を再集束するように調節される。
随意に、標的神経、例えば、後脛骨神経を通る電気伝導、又は筋肉刺激は、少なくとも1つのセンサを介して検出される。導電性センサは、対象者の身体の第2の部分に沿って、後脛骨神経に近接して位置決めされる。随意に、センサは、神経刺激から生じる筋肉刺激又は単収縮を検出するように、対応する筋肉を覆って位置決めされる。随意に、電気伝導は、身体の第1の部分と異なる対象者の身体の第2の部分に沿って検出される。随意に、センサは、微小針パッチの形態である。ある変形例では、センサは、求心性後脛骨神経に沿って電気伝導を検出するように、対象者の膝の背後、あるいは患者の脚又は足の別の部分に位置決めされる。他の変形例では、センサは、1つ以上の導電性コイルとともに、筐体内又はそれに沿って、位置決めされる。
センサが使用される場合、信号は、センサから受信され、信号は、後脛骨神経の電気伝導を示す。電流は、エネルギー発生器と通信する制御器を使用して、調節又は変動される。調節は、適切なレベルの伝導率及び適切なレベルの神経又は筋肉刺激を達成することで早漏の適切な治療を最適化又は保証するために、導電性センサによって検出された神経又は筋肉刺激に応答して行われてもよい。電流、周波数、磁場、治療持続時間等のための適切なレベルは、早漏と関連付けられる症状の軽減の観察又は検出あるいは防止をもたらすものである。センサが使用されない場合、治療が施され、適切なレベル及びパラメータは、症状の緩和又は防止を観察あるいは検出を通して達成され得る。これらの症状の例は、挿入1分以内の射精の頻発;挿入時の射精遅延不能;もしくは挿入前、挿入時、又は挿入直後の最小刺激による持続性あるいは再発性射精;を含むがこれらに限定されるものではない。
ある変形例では、発生した磁場、電気、又は磁気刺激の振幅、周波数、方向、あるいはコイル又は微小針アレイを構成する微小針の発火順序は、調節される。随意に、電流は、患者における筋肉応答に従って変動されてもよい。したがって、早漏を治療するために、磁場又は電気刺激は、所望の効果(例えば、症状の緩和)が達成されるまで、対象者又は患者に適用される。
本明細書に記載されるシステム及び方法を使用して、様々な症状、例えば、尿失禁を治療するための例示的治療パラメータは、以下を含む。約10から20ヘルツにおける導電性コイルの動作は、約0.25から1.5テスラの磁場を発生し、コイルは、症状が軽減するまで、症状の重症度に応じて約30分/日又は30分/週の持続時間の間、患者に貼付される。上記の治療パラメータ又はパラメータに関する変形例は、尿失禁、便失禁、下肢静止不能症候群、又は早漏、あるいは他の症状の治療のために使用されてもよい。例えば、コイルは、以下の範囲内の様々なパラメータ範囲で動作する:約5から100ヘルツ、約1から10テスラ、約15分から2時間/日又は週。早漏を治療する際、患者は、性交の約4から10時間前に、治療を受ける。初期治療後、治療の維持段階は、様々な症状に対して変えられる。例えば、維持段階では、30分/週又は30分/月の間、本明細書に記載されるパラメータで本明細書に記載されるシステム及び方法の適用を要求する治療パラメータは、症状を治療又は防止する所望の結果が達成されるまで、患者に及ぼす影響、あるいは刺激に関するセンサ又は患者フィードバックに基づいて、変動もしくは修正されてもよい。
ある変形例では、図29a−29dに示されるように、エネルギー放出デバイスは、制御器289及び足受台290を含む。足受台290は、垂直足プレート291及び水平足プレート292を含み、各プレートは、垂直足プレートノブ293及び水平足プレートノブ294を使用して調節することができる。1つ以上のEMGプラグ295は、提供される。空芯コイル297又は他の種類のコイルは、提供される。ディスプレイ画面296も、電力コード298とともに提供される。ディスプレイ画面296は、適用される電力又は電流のレベル、治療時間、受台デバイスの温度、検出された電流レベル及び/又は生理学的パラメータ等、様々な情報をユーザー及び/又は施術者に表示し、効果的かつ効率的治療を促進することができる。情報を使用して、制御器を変更又は調節し、標的神経、例えば後脛骨神経220の適切な伝導又は筋肉刺激が生じて適切かつ正確な用量の治療が受信されていることを保証することができる。以下に影響を及ぼす制御も含まれる:電力、磁場強度、周波数、パルス、治療の開始/一時停止及びキャンセル(示されるように)、又は当業者が、制御又は監視するために必要又は有用であると見出す他のパラメータ。ある変形例では、センサは、足受台又は他のエネルギー放出装置、制御器、筐体、導電性コイル、あるいは微小針パッチと接続される、もしくは通信する。
ある変形例では、図30A−30Bに示されるように、エネルギー放出デバイスは、制御器及び膝支持又は膝受台を含む。受台は、膝窩又は膝のすぐ後の面積に近接して、導電性コイルを提供するように構成される。ある変形例では、膝受台は、膝窩に直接圧力をかけずに、膝の少なくとも一部又は実質的に膝全体を受信又は囲むように構成され、それによって、静脈血栓症を最小限にする又は回避する。一変形例では、デバイスは、膝が屈曲位置(図30A)にある間に用いられる。別の変形例では、デバイスは、非屈曲位置(図30B)にある間に用いられる。
ある変形例では、エネルギー放出デバイス、例えば、足支持又は足受台、膝支持又は膝受台等は、標的神経が自動的に標的化されるように位置決めされる、導電性コイルを含む。導電性コイルは、発生した電磁場又は磁場が、標的神経の解剖学的場所に基づいて、患者内の標的神経を囲み、刺激し、したがって、患者がデバイス内に特定の身体部分を位置決めすると患者内の神経の自動標的化を提供するように、デバイス内に構成、サイズ設定、及び位置決めされる。
本明細書に記載される様々な変形例では、センサは、電圧又は電流を検出し、当技術分野において周知の様々な方法又は技法を使用して、筐体、導電性コイル、微小針パッチ、エネルギー放出装置又はデバイス、エネルギー発生器、あるいは電極針及び/又は制御器に接続、連結、無線接続又は連結、あるいは別途通信する。本明細書に記載される様々な変形例では、筐体、導電性コイル、微小針パッチ、エネルギー放出装置、エネルギー発生器、又は電極針は、当技術分野において周知の様々な方法又は技法を使用して、相互、制御器、又はセンサに接続、連結、無線接続又は連結、あるいは別途に通信する。
本明細書で説明され、対応する図で示される変形例のいずれかにおいて使用されるコイルは、様々な形状、サイズ、及び構成をとる。例えば、コイルは、螺旋(示されるように)として成形される、又は単純螺旋パターンを有する、あるいは8の字形コイル、四つ葉のクローバー形コイル、ヘルムホルツコイル、改良型ヘルムホルツコイルであってもよく、もしくは上記のコイルパターンの組み合わせとして成形されてもよい。加えて、上記のもの以外の他のコイル設計も、磁場が、標的神経を包含するように発生される限り、用いられる場合がある。
コイルは、様々な寸法及び構成を有する。ある変形例では、コイルは、中央開口を有してもよい。開口の直径は、約0.5インチから2インチ又は1インチから1.5インチの範囲である、あるいは開口は約1インチの直径を有する。コイル本体の直径は、可変である。例えば、直径は約3.0から約7インチ又は約4から約5インチの範囲である、あるいは直径は約4.5インチである。コイル本体は、いかなる好適な数の巻線を含んでもよい。例えば、コイル本体は、約2から約25の巻線、又は約10から20の巻線、あるいは14から17の巻線を含む。隣接する巻線は、互いに離れ、その間に空隙を提供する。巻線の一端又は断面は、様々な寸法を有する。例えば、端部又は断面は、その幅を上回る高さを有してもよい。巻線の一端又は断面は、約1から5cm、又は約10mmから51mm(約0.3インチから2インチ)、又は約25mmから40mm(約1インチから1.5インチ)、又は約12mmから40mm(約0.5インチから1.5インチ)、又は約0.5インチから2インチの範囲の高さを有する。巻線の一端又は断面は、約0.5mmから約5mm(約0.019インチから0.19インチ)、又は約1mmから約2mm(約0.03インチから0.07インチ)、又は約0.2mmから約1.6mm(約0.01インチから0.06インチ)の範囲の幅を有する。上記のものはすべて、例示的寸法であって、他の寸法もまた、デバイスの使用及び構成に応じて想定される。
ある変形例では、電磁又は磁気誘導治療のためのシステムあるいはデバイスは、アプリケータ内又はそれに沿って配置される1つ以上の導電性コイルを含む。コイルは、コイルに近接して位置決めされた標的神経、筋肉、又は他の身体組織に集束される電磁場又は磁場を発生させるように構成される。システムはまた、1つ以上のセンサを含んでもよい。センサは、標的神経内の電気伝導を検出する、あるいは筋肉又は他の身体組織の刺激を検出するように構成される。センサはまた、標的神経内の電気伝導によって生じる筋肉応答を検出する。センサは、適用された電磁又は磁気誘導治療の有効性に関するフィードバックを提供する。随意に、ユーザーは、センサを使用して、又は使用せずに、ユーザーによる検出に基づいて、そのようなフィードバックを提供してもよい。システムはまた、センサと通信する制御器を含んでもよい。制御器は、センサ又はユーザーからのフィードバックに基づいて、標的神経に集束される磁場を調節するためにコイルを通る電流を変動させるように、調節可能である。本明細書に記載される様々なシステム又はデバイスは、センサを伴って又は伴わずに、用いられる。
様々な症状を治療するために、患者の身体の様々な部分を刺激するように設計又は構成される様々な電磁あるいは磁気誘導アプリケータが、本明細書において想定される。
図31Aは、手又は腕アプリケータ310の変形例を示す。手又は腕アプリケータ310は、手又は腕内の標的神経、筋肉、あるいは他の組織に集束される電磁場又は磁場を発生させるため、手又は腕に対してあるいはそれに近接して位置決めされるように手又は腕に対して人間工学的である、あるいはその輪郭に合致している。随意に、手又は腕アプリケータ310は、患者の手又は腕全体を刺激するように設計され、例えば、患者は、身体のそれらの部分への神経支配が制限される、あるいは低減される。
図31Bはまた、足、膝、又は脚アプリケータ320の変形例を示す。足、膝、又は脚アプリケータ320は、足、膝、又は脚内の標的神経、筋肉、あるいは他の組織に集束される電磁場又は磁場を発生させるため、足、膝、又は脚に対して又はそれに近接して位置決めされるように、足、膝、又は脚に対して人間工学的である、あるいはその輪郭に合致している。随意に、足、膝、又は脚アプリケータ320は、患者の足、膝、又は脚全体を刺激するように設計されてもよく、例えば、患者は、身体のそれらの部分への神経支配が制限される、あるいは低減される。
図32は、独立型背中アプリケータ330の変形例を示す。背中アプリケータ330は、背中内の標的神経、筋肉、あるいは他の組織に集束される電磁場又は磁場を発生させるため、背中に対して又はそれに近接して位置決めされるように、背中又は背中の特定の面積に対して人間工学的である、あるいはその輪郭に合致している。背中アプリケータ330は、背骨に沿って整合される、又は背骨に近接して位置決め可能である。背中アプリケータ330は、神経側枝、後根神経節、脊髄自体、又は体内の他の神経を刺激し、様々な症状を治療する、例えば、萎縮又は麻痺を治療するために用いられてもよい。
背中アプリケータ330は、断続的にパルスを発生するいくつかのコイルを含む。ある変形例では、センサは、皮節内の筋肉上に配置され、適切な後根神経節又は椎体の刺激を保証するためのフィードバックを提供する。センサは、アプリケータ、例えば、複数のコイルを有するアプリケータ内の適切又は効果的なコイルに対しチャネルエネルギー又は電流にフィードバックを提供する。
図33は、コードのある背中アプリケータ340、センサ342、及び論理制御器344を含むシステムを示す。様々なセンサには、例えば、三極リード線EMG、他のEMG電極、極微針電極、あるいは神経発火及び/又は筋肉収縮と関連する生理学的変化を検出するためのいかなるセンサが用いられてもよい。センサ342は、治療を監視及び/又は制御するために使用されるフィードバックを提供する。センサ342は、クリニック又は在宅医療の環境に配置される、あるいはそこでの治療を最適化するために使用される。アプリケータ340は、パルス発生器及び/又は論理制御器回路を含んでも、含まなくてもよい。図33は、別個のユニットとして、論理制御器344及びパルス発生器を示す。論理制御器は、センサ342からのフィードバックに基づいて、治療を最適化し、エネルギーの使用又は過熱を最小限にする。随意に、論理制御器344は、アプリケータに組み込まれてもよい。論理制御器344は、アプリケータから分離している、又はアプリケータに組み込まれているかに関わらず、センサからのフィードバックに基づいて制御される。
図34は、背中全体アプリケータ350、センサ352、及び論理制御器354を含むシステムを示す。1つ以上の背中アプリケータ350が提供される。1つ以上のアプリケータ350は、自動治療標的化を含む。アプリケータ350は、変形性関節症治療、背中又は首痛治療、筋萎縮の防止、及び/又は麻痺、卒中後、あるいは他の神経損傷症状に罹患後の神経回復のために、連続的に発火され、背骨全体又は一連の後根神経節を刺激することができる(ユーザー又はセンサフィードバックを伴う、あるいは伴わずに)複数のコイルを含む。一変形例では、1つ以上のアプリケータ350は、ユーザー又はセンサフィードバックに基づいて刺激のための最適なコイルを判定するために、連続的に発火される複数のコイルを含む。最適なコイルが判定されると、そのコイルは残りの治療のために選択され、使用される。別の変形例では、1つ以上のアプリケータは、アプリケータ筐体内を摺動可能、調節可能、又は可動である1つ以上のコイルを含む。コイルは、アプリケータ筐体内を移動し、広い領域を治療する、及び/又はユーザーからのフィードバック及び/又はセンサからのフィードバックに基づいて、最適な治療ゾーンに集束される。
図35は、背骨に近接して位置決めされる、又はそれ沿って整合される背中アプリケータ360の変形例を示す。背中アプリケータ360は、人間工学的特徴を有する、又は背骨に近接して配置される、あるいは背骨は、アプリケータ360に近接して位置決めされてもよい。アプリケータ360は、断続的にパルスを発するいくつかのコイルを含む。図35に示されるように、背中アプリケータ360又は集束背中アプリケータは、人間工学的位置決め要素361(例えば、ベルト)により患者に保持され、最適な位置に背中アプリケータ360が保持されて頸部、胸部、腰部、仙骨、及び/又は腰仙部湾曲症に適合される。アプリケータ360は、刺激される個人及び面積に応じて、位置決め要素361に沿ったいかなる場所に配置されてもよい。随意に、センサリード線362は、アプリケータ360の作動によって励起される筋肉組織を覆って、又は神経に沿って配置されてもよい。一変形例では、論理制御器364からアプリケータ360内に位置決めされたコイルに電力又は電流を適用するためのコイル電力線365は、空気又は液体冷却のような流体冷却を含む。
図36は、幻想痛又は神経障害性痛に関与する標的神経に集束される磁場を発生されるように設計あるいは構成されるアプリケータ366を示す。アプリケータ366又は幻想痛治療刺激装置ユニットは、幻想痛又は神経障害性痛治療を提供するために、幻想痛又は神経障害痛を治療するために用いられる。アプリケータ366は、人間工学的である、あるいは幻想痛又は神経障害性痛に関与する神経に対して又はそれに近接して位置決めされるようにその輪郭に合致する。
図37は、顔面神経痛アプリケータ380を示す。顔面神経痛アプリケータ380は、人間工学的である、あるいは顔又は頭部に対して位置決めされるようにその輪郭に合致し、顔面神経痛に関与する神経を刺激する。アプリケータ380は、患者の顔又は頭部に対して、それに近接して、あるいはその上に位置決めされるように、設計又は構成され、顔面神経痛を治療するために、顔面神経痛に関与する神経、例えば、三叉神経に集束される磁場を発生させる。随意に、センサは、顔面神経に沿って位置決めされ、適切な治療を保証し、神経伝導又は身体刺激に関して、例えば、論理制御器にフィードバックを提供する。
ある変形例では、アプリケータは、そのような神経痛を治療するために、一般的神経痛に関与する一般的神経を標的化するように人間工学的に設計される。他の変形例では、アプリケータは、無痛で穿刺するアプリケータにより発生する磁場の能力によって、深神経内を含む、事実上患者の身体上のいかなる場所においても神経痛を治療するために使用される。ある変形例では、アプリケータは、中枢神経痛又は末梢神経痛を治療するために、標的神経に集束される磁場を発生させるように設計される。
図38は、前頭皮質に対して近接して、又はそれを覆って位置決めされるように設計あるいは構成される鬱病アプリケータ386を示す。アプリケータ386は、人間工学的である、あるいは頭部に対して位置決めされるようにその輪郭に合致して前頭皮質を刺激する。アプリケータ386は、鬱病を治療するために、前頭皮質上に集束される電磁場又は磁場を発生させる。センサは、運動皮質の側枝内に位置決めされる。センサは、アプリケータ386又はコイルの適切な配置を保証するために、フィードバックを提供する。一変形例では、アプリケータ386は、治療用コイルの後にある距離、例えば、治療用コイルの後に約5cm置いて配置される、治療用コイル及び標的化コイル(例えば小型非治療コイル)を含む。標的化コイルの発火が、センサ(又は、ユーザーフィードバック)によって感知されると、治療用コイルは、鬱病治療のために、前頭皮質を覆って、正確又は最適な位置に位置決めされる。
図39は、後頭神経に対して近接して、又はそれ覆って位置決めされるように設計あるいは構成される偏頭痛アプリケータ390を示す。アプリケータ390は、人間工学的である、あるいは顔又は頭部に対して位置決めされるようにその輪郭に合致し、後頭神経を刺激する。アプリケータ390は、後頭神経上に集束される電磁場又は磁場を発生し偏頭痛を停止、防止、又は治療する。アプリケータ390は、後頭神経を覆う適切な配置を保証するために、人間工学的設計を有してもよい。一変形例では、アプリケータ390は、単一(又は、いくつかの)パルスデバイスである。アプリケータ390は、可搬性の形態である。アプリケータ390はまた、有効な冷却特徴を伴わなくてもよい。随意に、アプリケータ390は、冷却特徴を有してもよい。別の変形例では、アプリケータは、多重パルス高周波数デバイスである。そのようなアプリケータは、冷却が、コイル又はアプリケータを冷却させるための高速気流等、液体あるいは気流を利用することによって提供される冷却特徴を含む。
図40は、膝に対して人間工学的である、あるいはその輪郭に合致する刺激コイルプラットフォームの形態におけるアプリケータ396の変形例を示す。アプリケータ396は、膝に対して又はそれに近接して位置決めされるように構成される、あるいはアプリケータ396は、膝が、アプリケータ396に対して又はそれに近接して位置決めされるように構成される。アプリケータ396は、様々な症状、例えば、過活動膀胱、神経障害性痛、又は下肢静止不能症を治療するための末梢神経への刺激のために、膝窩神経に集束される電磁場又は磁場を発生させるように構成される。一変形例では、刺激コイルは、患者の膝又は膝窩の背後の面積を標的化し、膝は、いかなる位置においても刺激コイルプラットフォームアプリケータ上に静置されてもよい。
ある変形例では、アプリケータは、患者が座位、立位、又は伏臥位にある時、膝の周囲に位置決めされる1つ又は2つの(双方向)磁場発生コイルを含む。ある変形例では、パルス発生器又は論理制御器397は、1つ以上のコイルを通して、エネルギーを送信し、電磁場又は磁場を生成する。アプリケータ又はコイルは、刺激又は非刺激磁場を発生させる。センサ又はユーザーフィードバックは、例えば、刺激磁場により治療を最適化するために、論理制御器にフィードバックを提供する。アプリケータは、患者の身体の面積、膝痛又は変形性関節炎のような様々な整形外科的徴候を治療するために、例えば、膝に集束される磁場を発生させるために用いられる。アプリケータは、例えば、末梢神経刺激を介して、様々な非整形外科的徴候を治療するために、患者の身体の面積に集束される磁場を発生させるために用いられる。
図30A−30Bは、膝窩神経刺激及び/又は膝の治療のために用いられるアプリケータ400の変形例を示す。アプリケータは、膝窩神経刺激のために膝窩神経に、又は変形性関節炎を治療するために膝に集束される電磁場又は磁場を発生するように設計あるいは構成される。アプリケータは、膝に対して、又はそれに近接して位置決めされるように構成される、あるいはアプリケータは、膝がアプリケータに対して、又はそれに近接して位置決めされるように構成される。脚は、アプリケータコイル上に静置する、又はその上方に位置付けられる。随意に、図30Bに示されるように、足置き104は、足を保持するために提供されてもよい。
図41は、肩ハーネスの形態において、人間工学的位置決め要素411により患者の身体上に保持される人間工学的背中アプリケータ410の変形例を含むシステムを示す。センサ412及び論理制御器414もまた、提供される。アプリケータ410は、様々な位置決め要素411、例えば、肩ハーネス、上部胴体被服物、又は人間工学的背中の輪郭に合致したプレートを含む。アプリケータ410は、刺激又は非刺激装置である。別の変形例では、アプリケータは、刺激コイルが刺激を必要とする患者の身体の面積を確実に覆うように座席又は椅子に静置される。ある変形例では、1つ以上のコイルは、アプリケータ上に固定される(医療提供者又は患者によって、事前標的化を必要とする)、あるいは1つ以上のコイルは、アプリケータ内又はそれに沿って、自由に移動し、所望又は最適位置に位置すると定位置に係止される。コイルはまた、センサ又はユーザーフィードバックに基づいて、コイルの標的化を最適化するために、自動的に移動してもよい。システムは、単一ユニットに組み込まれる、又は、示されるように、別個の論理制御器を含む少なくとも2つの構成要素を有する。
本明細書に記載されるアプリケータのいずれの場合も、そのアプリケータは、以下の特徴のうちの1つ以上を含む。アプリケータは、人間工学的である、あるいはアプリケータが刺激を送達する特定の身体の領域又は生体構造の輪郭に合致する。アプリケータは、特定の身体の領域に対して、その上に、その周囲に、又はそれに近接して、位置決めされるように構成あるいは設計される、もしくはアプリケータは、標的身体の領域が、アプリケータに対して、その上に、その周囲に、又はそれに近接して、位置決めされるように構成あるいは設計される。アプリケータは、アプリケータ内への標的身体部分又は生体構造の挿入あるいは進入を可能にする、もしくは標的身体部分又は生体構造上あるいはその周囲へのアプリケータの配置を可能にするように、開放可能又は調節可能である。アプリケータは、いかなる種類の体形にも対応できるように可撓性を有する又は人間工学的である。ある変形例では、ソレノイド型コイルは、身体の標的面積又は領域に直接PEMF刺激を送達するために、アプリケータに組み込まれる。ある変形例では、本明細書に記載されるアプリケータのいずれも、それぞれの標的身体面積又は生体構造に近接する、あるいはアプリケータは、身体領域又は標的生体構造が、アプリケータに近接するように設計される。
ある変形例では、本明細書に記載されるアプリケータ又はシステムのいずれも、センサを伴って、又は伴わずに、電磁あるいは磁気誘導治療を提供する。
ある変形例では、例えば慢性及び急性痛を含む様々な症状の治療のために、神経、筋肉(浅層筋及び深層筋を含む)、及び/又は他の身体組織を含む人体の組織に刺激を提供するための電磁刺激デバイス又はアプリケータが提供される。
デバイスは、人間工学的身体の輪郭に合致したアプリケータ内に封入される誘導コイルを用いて特定の身体の領域を標的化する。コイルは、疼痛症候群に関与する又は伴う身体全体の末梢神経を標的化するように設計される。
本明細書に記載されるデバイスの様々な設計及び構成は、より容易な適用、より一貫した治療、自宅での使用を可能にする一方、治療用パルス電磁場によって、解剖学的領域を標的化する。磁場はまた、断続的に送達又は適用され、便宜的かつ容易な使用を可能にする一方、耐久性の利点を提供することができる。パルス電磁場又は磁場による断続的外部刺激によって、神経又は他の組織は、馴化せずに、神経、筋肉、又は組織機能に連続かつ継続的影響をもたらすように刺激される。
本明細書に記載される電磁又は磁気誘導刺激デバイスは、実質的に、最先端の電磁刺激技術を改善し、PEMF治療の送達をユーザーに優しい、身体輪郭に合致したアプリケータに組み込む。ある変形例では、PEMF治療のための送達システムは、例えば、以下のような要素を含む。(1)同一身体面積に反復的適用かつ一貫した治療を提供する、人間工学的な身体輪郭に合致したアプリケータ。アプリケータは、同一身体面積に、反復的かつ一貫した治療を促進するクリアなマーキングでコード化される;(2)刺激が効果的に生じるフィードバックを提供するためのセンサの使用;及び/又は(3)馴化せずに、様々な症状、例えば、慢性痛効果的に治療するための断続的刺激の使用。これらの要素は、個々にあるいはこれらの要素の様々な組み合わせは、多くのクリニック及び自宅における使用が簡単な医療用途内に用途を有する経済的に設計されたシステムを提供する。
ある変形例では、患者に著しい不快感を与えずに、神経、筋肉(浅層筋及び深層筋を含む)、及び/又は他の身体組織を含む人体組織に刺激を提供することができる電磁気又は磁気誘導刺激デバイスが提供される。導電性刺激コイルは、同一身体面積に反復的適用及び一貫した治療を提供するためのクリアなマーキングでコード化される人間工学的な身体の輪郭に合致したアプリケータ内に封入される。アプリケータの設計により容易な使用が可能になり、またPEMFのインパルスに曝露される解剖学的領域の標的化を可能にする。電磁刺激デバイスは、患者のユーザーに優しい方法でPEMFを提供してもよく、デバイスは可搬性である。デバイスは、病院、外来クリニック、治療専門家のオフィス、又は患者の自宅において用いられてもよい。
ある変形例では、電磁気又は磁気誘導刺激デバイスは、身体の領域を刺激し、最大刺激(すなわち、筋繊維の収縮及び神経の発火を生じさせる)及び亜最大刺激(治療を提供するが、筋繊維の収縮を生じさせない)の両方を必要とする症状を治療する。
本明細書に記載される電磁気又は磁気誘導あるいは刺激デバイスは、様々な適応症のために用いられてもよい。適応症は、最大及び亜最大分類に分割され、最大分類は亜最大分類より大幅に高いレベルの誘導電流を必要とする。デバイスの最大適用として、慢性痛を治療するための末梢神経系の非侵襲的刺激(断続的又は継続的);ホルモン又は細胞増殖の上方あるいは下方調節のための神経の刺激;個人が骨折を負う、四肢又は他の身体部分の麻痺を経験する、あるいは膝のACL修復等の外科手術を受けた後の回復の際の治療となるような萎縮の治療及び/又は防止;神経性あるいは過活動膀胱及び腸の治療、及び神経経路の改変又は上記の要因の上方/下方調節のための中枢神経痛神経系の刺激;を含むがこれらに限定されるものではない。
デバイスの付加的用途として、神経障害痛(例えば、四肢の幻想痛又は他の神経痛)又は整形外科的疼痛(背及び首痛あるいは骨格関連痛)の治療;過活動膀胱及び腸の治療;及び関節炎及び/又は整形外科症状の治療;を含むがこれらに限定されるものではない。
ある変形例では、デバイスは、治療の正確かつ標的送達を促進するように設計された人間工学的アプリケータを用いて、PEMF刺激を選択的解剖学的身体の領域に送達するために提供される。アプリケータは、身体の同一身体面積に反復的適用及び一貫した治療を提供するためのクリアな又は固体のマーキングでコード化される。この設計により、重要神経、筋肉、及び/又は身体組織の刺激のためのデバイスの配置が容易になる。
ある変形例では、選択的に神経、筋肉、及び/又は身体組織を電磁的に刺激するために用いられるデバイスが提供され、デバイスは、ユーザーに優しく、自宅の医療環境において慣れていない患者によっても使用可能である。
ある変形例では、デバイスは、重要神経を標的化して、デバイスを操作するのにオペレータが高度に訓練される必要を排除する人間工学的アプリケータによって、選択的に神経、筋肉、及び身体組織を電磁気的に刺激し、一貫した治療を提供するために提供される。
ある変形例では、電磁気又は磁気誘導システムあるいはデバイスは、疼痛等の慢性状態の治療で断続的に適用されたパルス磁場を提供するように構成又は設計される。例えば、本明細書に記載されるデバイスは、慢性痛又は他の慢性状態を治療するために、より短い断続的刺激を提供してもよい。パルス磁場の送達は、過活動膀胱等の症状、及び神経障害痛、下肢静止不能症、及び整形外科的疼痛(例えば、脊椎痛、背痛等)等の他の慢性神経系及び整形外科症状を治療する際、神経機能に連続的かつ継続的な影響を有する。
ある変形例では、断続的パルス磁場は、神経障害痛、幻想痛、及び慢性神経痛等の慢性及び急性非整形外科症状、及び背痛及び首痛等の慢性及び急性整形外科症状の治療のために用いられる。治療用磁場は、個々の患者に対する影響の持続性に応じて、頻繁に(例えば、1日に数回)、又は低頻度に(例えば、1週間又は1ヶ月に1回)適用されてもよい。磁場の使用を伴う治療は、神経を刺激するための外科手術又は針を必要としない。また、断続的パルス磁場の送達は、その間、神経が刺激信号を受けない周期が存在することを保証することで、刺激装置信号に対して、神経が馴化することを防止する。それゆえに、本明細書に記載される電磁気又は磁気誘導システムあるいはデバイスは、圧倒的な使いやすさ、非侵襲性、センサフィードバック及び/又は人間工学的標的化に基づいた治療の信頼性、及び/あるいはあるシステム及びデバイスにより提供される断続的刺激による馴化の欠如を提供する。
ある変形例では、本明細書に記載される電磁気又は磁気誘導システムあるいはデバイスは、冷却剤、例えば、液体又は空気がコイルの導電性表面と直接接触する誘導コイルの巻線を通して及び/又はその間に引き込まれる空冷コイルを組み込む。コイルを通して空気又は他の流体を引き込むことで、デバイスのコイル及び電子機器を損傷する、又は患者を過度の温度に曝露させ得るほどコイルが過熱するのを防止する。
ある変形例では、本明細書に記載されるシステム及びデバイスは、例えば、萎縮防止、神経修復/再生、神経変調、慢性痛、ホルモンの上方又は下方調節、下肢静止不能症、幻想痛痛等を含む様々な症状のために、神経を刺激するように用いられる。システム及びデバイスはまた、組織治癒、再生、及び/又は成長を加速させるために、筋肉及び/又は他の身体組織を刺激するために使用されてもよい。
ある変形例では、本明細書に記載される電磁気又は磁気誘導システムあるいはデバイス及び他の埋込式又は体外デバイスにより、フィードバックに基づく神経刺激の自動調節が可能になる。
一変形例では、体外又は埋込式デバイス、例えば、本明細書に記載される電磁気又は磁気誘導デバイス、ペースメーカー、除細動器、又は神経刺激装置のいずれも、センサ又はユーザーにより提供されるフィードバックに基づいて、神経刺激の自動調節を可能にする特徴を含む。この特徴は、疼痛及び電力使用を最小限にする一方、最適治療送達を保証することができる。デバイスは、刺激装置及び感知構成要素を含む。刺激装置は、最大(安全)閾値まで、センサからのフィードバックに基づいて、自動的に調節可能である。各治療は、より低い電力パルスから開始し、その後、センサが刺激を検出するまで電力パルスを増加させてもよい。アルゴリズムは、使用電力の最小化を可能にし、かつ症状が変化するのに伴って電力設定の自動調節を可能にする。
一変形例では、埋込式デバイスは、デバイスが、組織又は神経を刺激し、同一部位における刺激を感知できるようにセンサを含む。例えば、センサは、刺激の部位における神経伝導に関して、埋込式デバイスにフィードバックを提供する。線維症が刺激の部位における移植片の周囲に発生するのに伴って、フィードバックは、標的神経が線維症により効果的に刺激されていないかどうかを示し、必要に応じて電力又は刺激のレベルを増減させ、標的部位を効果的に刺激し、線維症による妨害を克服する。線維症が移植片の周囲に発生するのに伴って、患者は、デバイスの刺激電力の調節のために、医師又は他のオペレータに報告を返す必要はない。デバイスは、標的神経又は組織の感知刺激に基づいて、刺激電力又はレベルを自動的に調節する。これは、治療の効果が徐々に弱まるのに気付くのに伴って、1日に1回、自身でその治療を監視しているユーザーによる推測作業を排除する。これによりまた、調節のために医師又はオペレータを頻繁に再訪問することを最小限にするために設定される場合がある不必要に高い電力レベルにユーザーが曝露される危険性を排除する。
図42A及び42は、上記の特徴に従って、所望の刺激を達成するために必要とされる刺激電力の量が、線維症の結果、どのように自動的に調節されるかの実施例を示す。図42Aによると、デバイスの初期埋込後、刺激電力のレベルは、標的神経又は組織の刺激が感知される(例えば、約10mVで、正方形のボックスによって示される)まで増加される。そして、効果的な刺激治療が送達される。図42Bによると、線維症発生後、所望のレベルの刺激を維持し、効果的刺激治療を提供するために、刺激電力のレベルは、標的神経又は組織の刺激が感知される(例えば、20mVで、正方形のボックスによって示される)まで増加される。図42Bにおける例によると、線維症の存在は、効果的刺激治療を送達するための刺激電力レベルの増加を必要とする。
センサフィードバックに基づく自動調節特徴は、いかなる刺激装置あるいは非刺激埋込式又は体外デバイス内で用いられてもよく、デバイスは、所望の刺激を検出できるセンサ、及び、適切な刺激を保証するためにパラメータ(例えば、電力、周波数等)を自動的に調節できるフィードバックループを組み込む。
ある変形例では、本明細書に記載される電磁気又は磁気誘導システムあるいはデバイス、及び他の埋込式又は体外デバイスは、コイルの自動標的化を可能にする特徴を含む。
デバイスは、複数の誘導コイル又は1つ以上の可動誘導コイルを含む。デバイスはまた、フィードバックアルゴリズムに基づいてセンサを含む。一変形例では、デバイスは、自動的に感知される、又はユーザーによって検出される応答を生じる部位で患者の身体を覆って、あるいは近接して位置決めされる標的化又は可動コイルを含む。この応答が検出されると、コイルはその刺激位置に移動する、又は小型標的化コイルが使用される場合には、治療用コイルは治療面積を既に覆っていることがある。応答が検出されると、治療は自動的に開始する。
鬱病の治療に関連する一実施例では、運動皮質が、親指が動くのが認められるまで刺激される。そして、コイルは、例えば、約5cmから約5インチ、前頭皮質を覆う位置へと前方に前進される。この特徴により、コイルを移動又は位置決めする際に行われる推測作業を排除し、ユーザーフィードバックあるいはEMGセンサ又は他のセンサフィードバックに基づいて、例えば、親指を覆って治療を自動化することができる。
図43Aは、頭蓋骨上に位置決めされるデバイス420の実施例を示す。デバイスは、治療コイル422及び標的化コイル423を含む。治療コイル422は、標的化コイル423刺激によるEMG検出によって位置決めされ、標的化コイルは移動しなくてもよい。
図43Bに示される別の変形例では、人間工学的固定具又はアプリケータ430(例えば、ヘルメット)が装着され、アプリケータ上に位置付けられるコイル432は、自動的に又はユーザー介入によって、その標的化位置からその治療用位置に摺動又は移動してもよい。
コイルの自動標的化を可能にする特徴は、刺激又は副刺激磁場によって、神経、身体、又は他の組織を刺激するように設計されるいかなるデバイス内で用いられてもよく、デバイスは、検出可能信号又は応答に基づいて標的化される。
本明細書に記載される様々な電磁気又は磁気誘導刺激システム及び方法を用いて治療される他の症状として、骨盤痛、間質性膀胱炎、線維筋痛、慢性疲労及び早期陣痛、疼痛症候群、過敏性腸症候群、外陰痛、ヘルペス性神経痛、三叉神経痛、及び筋膜疼痛を含むがこれらに限定されるものではない。
以下の実施例は、制限的なものではなく、例証のために提供される。当業者は、同等デバイスを作製及び使用するための指針としてこれらの実施例を使用することが可能である。
各実施例では、治療効果の最大範囲を判定するために、最低6週間、断続的治療が適用され、症状/スコアが追跡されるべきである。
神経障害痛の治療における有効性の実験試験:神経障害性痛治療のための最適刺激強度;最適用途パラメータ、すなわち、コイルの各使い捨てアレイ内の刺激の頻度、治療の持続時間、刺激コイルの場所;及び空電内の最適コイル直径/配置;は、以下の実験プロトコルを使用して判定することができる:治療前、治療中、及び治療後、患者は、最低6週間にわたって、毎週、刺激後の神経障害性痛のスコアを報告する。
神経筋痛の治療における有効性の実験試験:神経筋痛治療の有効性の実験試験は、患者報告疼痛スコアを監視することによって試験することができる。標準化スケールが用いられてもよく、実行可能である場合、局所生検及び血液試験は、循環因子及び局所仲介物質に及ぶ治療用磁場の影響を判定する際に有用である。最適パルス振幅、持続時間、刺激部位は、報告疼痛スコア及び診断試験に基づいて査定される。
整形外科症状(すなわち、関節炎、背痛、及び首痛)の治療における有効性の実験試験:関節炎治療の有効性は、患者報告機能性スコアを監視することによって試験することができる。標準化された自覚的機能性スケールが用いられてもよく、実行可能である場合、局所生検は、治療される軟骨及び関節炎領域に及ぶ治療用磁場の影響を判定する際に有用である。軟骨破壊は、関節炎のよく研究された副作用であるため、この破壊の減少は、療法治療の有効性に対する貴重な指標となる。最適パルス振幅、持続時間、刺激部位は、報告機能性スコア及び診断試験に基づいて査定される。疼痛スコアもまた、背痛、首痛等の整形外科症状に及ぶデバイスの影響を判定するために測定される。標準化された疼痛スケールは、潜在的利点を判定するために、治療前後に使用されてもよい。
また、本明細書に記載されるエネルギー放出システム又はデバイスのいずれも、導電性コイルによって発生され、患者に送達される電磁場又は磁場、あるいは患者に送達された電気刺激から生じる、刺激される神経又は筋肉組織刺激の伝導を検出するためのセンサを伴って、又は伴わずに使用できることが想定される。また上記の変形例のいずれにおいても、制御器は、随意に導電性コイル及び/又はセンサに接続、連結、統合される、あるいは別途通信する。随意に、センサは、導電性コイルに接続、連結、統合される、あるいは別途に通信してもよい。
ある変形例では、経皮的電気刺激治療は、患者又は対象者に提供される。1つ以上の刺激電極は、患者の標的神経上の平滑な皮膚に配置される。電気刺激又は電気刺激はそれから、平滑な皮膚表面を通して又は全体に刺激電極を経て患者の標的神経へ供給され、標的神経を刺激する。電気刺激は、運動及び/又は知覚神経伝導を生成するのに十分なレベルそして方法で供給される。例えば、電気刺激は、患者にとって安全でかつ耐えられる範囲で約5Hzから約80Hzまで、もしくは約20HZ又は30Hzから約60Hz又は30Hzを超える周波数で供給することができる。刺激は、非侵襲的な方法で供給される。
刺激電極は、身体の様々な領域に位置決めされる。ある変形例では、刺激電極は、掌又は足底の皮膚表面に位置決めされる。例えば、刺激電極は、足底神経上の平滑な皮膚表面に位置決めされ、そこで電気刺激が足底神経を刺激する。足底神経を刺激することが、脛骨神経の刺激につながり、例えば尿失禁又は過活動膀胱のような様々な状態を治療することができる。
様々な形の電極が、例えば、表面電極、極微針電極、TENS(経皮性電気神経刺激)パッチ、又は他の電極のような皮膚上又は皮膚面に配置される刺激電極として用いられる。随意に、導電性物質が標的神経の近くに注入又は移植され、刺激電極から標的神経への電気伝導率を改善させる。電気刺激は断続的に又は長期ベースで供給され、組織浸透及び/又は信号耐性を向上するために建設的及び/又は破壊的に設計された1つ以上の電気信号を含む。
ある変形例では、電気刺激治療で生じる神経刺激は、対象者に配置される又は近くの1つのセンサを経て検出される。センサは、検出された電気刺激を示す信号を出力し、それによって適用された電気刺激治療の有効性についてのフィードバックを提供して、治療を調整又は最適化することができる。フィードバックループはクエリを出し、最小限のエネルギー量が標的神経を刺激するために適用され、熱傷又は不耐の危険性を減らすことを保証するように電気刺激治療が調整される。随意に、フィードバックループは、刺激電極の位置決めが電気刺激治療を最適化するように調整されるようにクエリを出してもよい。表面電極、極微針電極又は運動センサを含む様々なセンサが用いられるが、それらに限定されるものではない。ある変形例では、センサは、モーター及び/又は知覚神経の伝導を検出する。例えば、センサは、標的神経又は他の神経あるいは関連した神経の求心性又は遠心性の神経刺激を検出することができる。
ある変形例では、接地電極が用いられる。例えば、接地電極は対象者に配置され、平滑な表面による刺激電極からの電流の浸透を容易にして、標的神経を刺激してもよい。
ある変形例では、刺激電極は、接着剤あるいは付属装置又はファスナーのような他の形態で平滑な皮膚表面に配置又は取り付けられる。他の変形例において、刺激電極は、人間工学的アプリケータで平滑な皮膚表面に配置又は保持することができる。
身体の様々な領域に電極を位置決めして、経皮的電気刺激のような電気刺激を供給する様々なアプリケータが用いられる。例えば、アプリケータは、足底の表面又は足の平滑な表面に対するように、その上に又はそれと接触して配置されるように構成されるインソールの形態であってもよく、インソールに配置される電極は、平滑な皮膚表面を通して又は全体で、足の標的神経又はその他組織に電気刺激を供給する。インソールは、矯正器具又は靴に配置されるように構成されてもよく、対象者が歩く一方で電気刺激が対象者に供給される。他の変形例において、アプリケータは、足プレート又は足置き又は足受台であり、そこに足又は脚の他の部分あるいは身体が配置されて、プレート、足置き又は足受台、あるいは、プレート、足置き又は足受台の電極から平滑な皮膚表面を通して又は全体で電気刺激を受信する。
他の変形例において、アプリケータは、手のひらの表面又は手の平滑な表面に対するように、接触して又はその上に配置されるように構成される手袋、固定器又は他のハンドラップである。手袋、固定器又はラップの電極は、手の標的神経又は組織の平滑な皮膚表面を通して又は全体で電気刺激を供給する。
様々なアプリケータ又は人間工学的アプリケータは、対象者に経皮的電気刺激治療を提供するために用いられる。ある変形例では、アプリケータは、1つ以上の刺激電極及び1つ以上の電気パルス発生器又は制御器を含む。電気パルス発生器は、刺激電極に連結される。電気パルス発生器は、アプリケータに組み込まれる。随意に、電気パルス発生器は、アプリケータと分離していても、アプリケータ又は刺激電極から離れて位置決めされていてもよい。アプリケータは、神経刺激を検出する及び/又は、適用された電気刺激治療の有効性についてのフィードバックを提供するように構成される1つ以上のセンサ電極を含む。そのようなフィードバックにより、治療が調整される、調節される及び/又は最適化される。センサは、運動及び/又は知覚神経刺激を検出する。例えば、センサは求心性又は遠心性の神経刺激を検出してもよい。ある変形例では、刺激電極の位置決めは、電気刺激治療を最適化するため、センサからのフィードバックに基づいて調整される。
アプリケータはまた、1つ以上の接地又は接地電極を含む。接地電極は、アプリケータの構成要素であっても、あるいは、ストラップ又は他の付属装置により対象者に別々に取り付けられてもよい。接地電極は、平滑な表面による電流の浸透を容易にする位置で対象者に配置され、例えば、刺激電極と関連する身体部分の反対側の表面上の標的神経を刺激する。
上記のように、アプリケータは、身体の様々な部分のために設計される。人間工学的アプリケータは、足底の表面又は足の平滑な表面に対して又はその上に配置されるインソールの形態であってもよく、インソールの電極は、足の標的神経へ平滑な表面を通じて又は全体で電気刺激を供給する。インソールは、矯正器具又は靴に配置される。アプリケータはまた、足プレート、足受台又は足置きの形態であってもよい。他の変形例において、アプリケータは、手の一部又は上端を刺激するように設計される。例えば、手袋又は固定器の形態の人間工学的アプリケータは、手のひらの表面に対して又はその上に配置されるように構成され、手袋又は固定器の電極は、平滑な表面全体で手の標的神経に電気刺激を供給する。
本明細書に記載の様々なアプリケータ又は人間工学的アプリケータは、1つ以上の刺激電極の配置する又は位置決めするように設計又は構成され、平滑な皮膚表面を通じて又は全体で経皮的電気刺激をその下の標的神経又は他の組織へ供給して、標的神経又は組織を刺激する。ある変形例では、電気刺激又は刺激は、対象者にとって安全でかつ耐えられるままであるような、例えば約5Hzから約60Hz、又は30Hzを超えるような様々な周波数で供給される。
他の変形例において、1つ以上の刺激電極は人間工学的アプリケータがない場合、例えば、有線又は無線パッチ、接着剤又は極微針電極として別途皮膚面に取り付けられ、平滑な皮膚表面全体で又はそれを通して電気刺激を供給して、下の標的神経又は組織を刺激する。そのような電極は、1つ以上の接地又はセンサ電極と組み合わせて使うことができる。そのような刺激電極は、対象者にとって安全でかつ耐えられるままであるような、例えば約5Hzから約60Hz、又は30Hzを超えるような様々な周波数で電気刺激又は複数の電気刺激を供給する。
ある変形例では、アプリケータは2つ以上の刺激電極を含む、あるいは、2つ以上の刺激電極はアプリケータなしで用いられてもよい。
ある変形例では、エネルギーベースの刺激治療を対象者に提供する方法、システム及び/又はアプリケータが提供される。エネルギー放出デバイスは、標的組織の上の平滑な表面に近接して配置される。エネルギーは、平滑な皮膚表面を通して又は全体で標的組織にエネルギー放出デバイスから供給され、例えば標的神経のような標的組織を刺激する電流、電磁気又は磁場あるいは電磁、又は磁気誘導刺激、超音波又はRF場を含むがこれらに限定されない。様々なエネルギー源又はエネルギー方式がエネルギー放出デバイスによって供給される。エネルギーは、様々な周波数で供給される。例えば、エネルギーは、対象者にとって安全でかつ耐えられるままであるような、例えば約5Hzから約60Hz、又は30Hzを超えるような様々な周波数で供給される。
エネルギーベースの刺激治療は、過活動膀胱、尿失禁、便失禁、慢性痛、鬱病、偏頭痛、癲癇、肥満、下肢静止不能症候群又は下垂足を含むがこれらに限定されない様々な状態を治療するために用いられる。エネルギーは平滑な皮膚表面を通じて供給され、他の組織を刺激する神経調節を提供する。刺激される組織は、中心神経、末梢神経、筋肉、皮膚又は脈管構造を含むがこれらに限定されるものではない。随意に、導電性物質は標的組織の近くに移植又は注入され、標的組織への導電率を改善させる。
一変形例において、対象者の尿失禁又は過活動膀胱を治療する方法は次のステップの1つ以上を含む。足底神経又は足の他の神経の上の平滑な皮膚表面に、(例えば上記のようなアプリケータの又は接着剤あるいは付属電極として)刺激電極を配置する。そして電気刺激は、足底神経へ平滑な皮膚表面を通して又は全体に供給され、足底神経を刺激して、例えば仙骨神経叢又は陰部神経の刺激により尿失禁又は過活動膀胱を治療する脛骨神経の刺激につながる。
他の変形例において、様々な電気刺激方法、及び電気刺激アプリケータ又は電極が、本明細書に記載されている状態を治療するために用いられる。
ある変形例では、エネルギーベースの刺激治療を対象者に提供する方法、システム及び/又はアプリケータが提供される。エネルギー放出デバイスは、標的神経又は組織の上の皮膚表面に近接してあるいはその上に配置される。エネルギー放出デバイスは、例えば、電気刺激を供給するための電極又はアプリケータ、あるいは電磁気又は磁気刺激又は誘導治療を提供するアプリケータのように、本明細書に記載されている及び/又は図1−49のいずれかで示されるデバイス、システム又はアプリケータを含む。エネルギーは、標的神経へと皮膚表面(例えば平滑な皮膚表面又は他の皮膚表面、あるいは平滑でない皮膚表面)を通じて又は全体に約1Hzから約30Hzまでの周波数で供給され、対象者にとって安全でかつ耐えられるままであるような運動及び/又は知覚神経伝導を生成する。ある変形例では、エネルギーは10Hz未満の周波数で供給され、運動及び/又は知覚神経伝導を生成する。
患者の皮膚を通して又は全体に約1Hzから約30Hzの周波数又は10Hz未満の周波数で経皮的に供給されるエネルギーは、標的神経を刺激する、あるいは運動及び/又は知覚神経伝導を生成することが予期せず発見された。例えば、患者の皮膚を通して又は全体に約1Hzから約30Hzの周波数又は10Hz未満の周波数で経皮的に供給されるエネルギーは、脛骨神経を刺激する、あるいは運動及び/又は知覚神経伝導を生成することが予期せず発見され、そのレベルの刺激は、尿失禁、過活動膀胱、便失禁又は他の状態で苦しんでいる患者を治療するために十分である。エネルギーは、平滑な皮膚表面、又は平滑でない皮膚表面あるいは他の皮膚表面(例えば脛骨神経の上の皮膚表面)を通じて又は全体で供給される。
様々なエネルギー源又はエネルギーの形態は、エネルギー放出デバイスによって供給され、電流、電磁気又は磁場あるいは電磁、又は磁気誘導刺激、超音波又はRF場を含むがこれらに限定されない。エネルギーベースの刺激治療は、過活動膀胱、尿失禁、便失禁、慢性痛、鬱病、偏頭痛、癲癇、肥満、下肢静止不能症候群又は下垂足を含むがこれらに限定されない様々な状態を治療するために用いられる。エネルギーは平滑な皮膚表面又は他の皮膚表面を通じて供給され、他の組織を刺激する神経調節を提供する。刺激される組織は、中心神経、末梢神経、筋肉、皮膚又は脈管構造を含むがこれらに限定されるものではない。随意に、導電性物質は標的組織の近くに移植又は注入され、標的組織への導電率を改善させる。
図44は、足の下側、足裏又は足底、あるいは平滑な表面の図を提供して足の解剖学的構造を示すものである。内側及び外側の足底神経は足裏を刺激し、脛骨神経の後部側枝から生じる。足底神経又はその側枝を刺激する様々な刺激部位は、足底神経の近くに、近接してあるいはそれに沿って位置する。図44は、足底神経の上に足の平滑な表面を通じて位置する刺激部位510の一例を示す。第2の例示的な刺激部位512もまた、末梢部の第1の刺激部位510から離れた足底神経上の足の平滑な表面における位置で表される。例えば電気又は電磁刺激のようなエネルギーベースの刺激は、1つ以上の刺激部位において足の平滑な表面を通して又は全体で経皮的に供給され、足底神経又は足の他の神経を刺激する。
ある変形例では、電気刺激は、対象者の平滑な表面を通して又は全体で、例えば足又は手の平滑な表面を通して又は全体で経皮的に供給される。電気刺激は、モーター及び/又は知覚神経の伝導を生成するのに十分である。1つ以上の標的神経又は他の標的組織上の平滑な皮膚表面を覆う又はその上のどこかに1つ以上の電極を配置することによって、電気刺激は供給される。刺激装置及び/又は接地電極が用いられてもよい。例示的な電極は、表面電極、乾燥電極、ゲル電極、極微針電極又は電気刺激を供給する他の適切な電極を含むがこれらに限定されるものではない。電極は、平滑な表面に付着又は別途取り付けられる。随意に、電極は、(本明細書で更に詳細に説明されるように)平滑な表面に接触して、近接して又はその上で装着可能な衣服、足受台、アプリケータ又は身体載置台又は支持により保持又は配置されてもよい。
一変形例において、電気刺激は、下にある足底神経又は他の標的神経上の足の平滑な表面に1つ以上の電極を位置決めすることによって、図44において表される1つ以上の刺激部位又は類似した部位に供給される。接地電極(図示せず)は、足のどこにでも配置することができる。例えば、接地電極は足の後部又は上部表面を通じて配置され、足底神経又は足の他の標的神経への足の平滑な表面を通じた電流又は刺激のより深い浸透を促進又は容易にする。
身体表面を通して又は全体での平滑な表面上、例えば手のひらの平滑な表面又は足底の表面上に配置された電極を経た電気刺激の送達は、安全でかつ耐えられるままであるような身体の平滑でない表面による電気刺激の供給よりも、電気刺激を供給するのにより高い周波数及び/又は高い振幅電気波動あるいは電気刺激の使用を予期せずに可能にするものである。例えば、約5Hzから約60Hzの周波数(後脛骨神経の運動及び/又は知覚神経伝導を生成するのに有効であると発見された範囲)を有する電気刺激は、患者にとって安全でかつ耐えられるままであるように、熱傷又は損傷を避けるような方法で、平滑な皮膚表面を通じて又は全体で(平滑な皮膚表面上に配置された電極を経て)、(そこに運動及び/又は知覚神経伝導を生成するために)標的神経又は組織を刺激するために用いられる。随意に、約5Hzから約60Hz又は30Hzを超える周波数を有する電気刺激が用いられてもよい。
対照的に、約5Hzから約60Hz又はそれ以上の周波数を有する電気刺激を用いて(平滑でない皮膚表面上に配置される電極を経て)平滑でない皮膚表面を通じて標的神経又は組織を刺激することは、耐えがたく痛みを伴うものであり、熱傷又は損傷につながるので、そのような処置は非実用的で実行不可能である。
身体の平滑でない表面を通じて、例えば母趾外転筋の運動反応を誘発する内くるぶしの近くの神経の上の部位を刺激することによる電気刺激の供給は、患者にとって痛みを伴うショックを生成する。例えばEMG診断法の用途のような単一パルスではそのような電気刺激は耐えられるが、周波数が増加するにつれて、衝撃的な知覚が起こりすぐに痛くなり耐えがたくなる。
約5Hzから約60Hz、又は30Hzを超える周波数を有する、例えば電磁又は磁気刺激のような他のエネルギー源が用いられる、患者にとって安全でかつ耐えられるままであるように平滑な表面を通じて標的神経又は組織を刺激することが想定される。
電気又は他のエネルギーベースの刺激を患者に適用する様々な電極及び/又はアプリケータは、本明細書に記載されている。
図45は、足の平滑な表面に電気刺激を供給する人間工学的インソール又は靴アプリケータの一変形例を示す。人間工学的インソール520は1つ以上の刺激電極522を含み、電気刺激をユーザーに供給する。電極522は、人間工学的インソール520に取り付けられる又は配置される。人間工学的インソール520は、足の平滑な表面に対して、接触してあるいは近接して刺激電極522を保つ又は配置し、平滑な表面を通じて下にある標的神経又は組織へと電気刺激を供給する。随意に、電極は、刺激の提供、検出及び/又は接地のために用いられる。ある変形例では、電極は、1つ以上の導線に取り付けられても、無線であっても、及び/又は電気パルス発生器又はその他発生器あるいは制御器に連結されても、及び/又は、人間工学的インソールに取り付けられなくても、あるいは配置されなくてもよい。本明細書に記載されている電極は、耐久性がある、再使用可能である及び/又は使い捨てである。
電気パルス発生器524又は他の発生器あるいは制御器は、刺激電極522に連結される。電気パルス発生器524は、人間工学的インソール520に組み込まれる又は取り付けられる。接地電極526又は他の接地もまた、提供される。接地電極526は、人間工学的インソール、矯正器具、靴又は靴アプリケータあるいはユーザーの身体上の他の所から伸びる又は取り付けられるストラップ又はバンドに取り付けられる。接地電極は1つ以上の導線に取り付けられる、又は、無線である、及び/又は刺激電極522及び/又はパルス発生器又は制御器に連結される。接地電極526は、足上のどこに配置されてもよい。例えば、接地電極526は、足の後部又は上部の表面上に配置され、足の平滑な表面を通じて足底神経又は足の他の標的神経へ電流又は刺激のより深い浸透を促進する又は容易にする。
ある変形例では、電気パルス発生器又は制御器は、人間工学的インソール及びそこに配置される電極から離れて又は遠隔に位置する。例えば、電気パルス発生器は、ベルトに取り付けられる、ポケット内に配置する、あるいはふくらはぎ又は身体の他の領域に結び付けられるように身体のどこかに取付けられる。パルス発生器は、導線を経て又は無線で刺激電極又は他の電極に通信する又は連結する。
ある変形例では、人間工学的インソールは、矯正器具、靴アプリケータ又は足の他の支持に組み込まれて特注される。例えば、人間工学的インソールは矯正器具又は靴アプリケータに組み込まれて、電気刺激治療を受信する一方でユーザーに歩き回る自由を提供する。
身体の他の領域のために設計される他の人間工学的アプリケータは、身体の様々な領域上に電気刺激を供給するために用いられる。例えば、図48は手袋、固定器又は他のハンドラップ、又はアプリケータ550のような手袋を示す。アプリケータ550は1つ以上の刺激電極552を含み、アプリケータ550は、手の平滑な表面又は手のひらの領域の上に又はそれに接触して電極552を保持又は配置して、下にある手の標的神経又は組織へ手の平滑な表面を通して又は全体で電気刺激を供給する。接地電極556又は他の接地は他の場所で手に取り付けられる、及び/又は、アプリケータのストラップに取り付けられる。刺激装置及び/又は接地電極552、556は電気パルス発生器554に連結され、患者に直接又は間隔をおいてアプリケータ550又は様々な場所で配置される。随意に、センサ電極(図示せず)は患者に取り付けられて、神経又は他の組織刺激を検出し、治療を最適化するため、治療の有効性に関するフィードバックを提供する。センサは、電気パルス発生器554に連結される。
他の変形例において、アプリケータは、足又はハンドプレート、足受台又は支持の形態である。例えば、ユーザーは、素足を足プレートに載置する又は配置して、プレートから又はプレートに取り付けられた1つ以上の電極から電気刺激治療を受信する。他の変形例において、ユーザーは、ハンドプレート又は支持に手のひらを載置する又は配置して、上肢の刺激を提供するためにプレートから又はプレートに取り付けられた1つ以上の電極から電気刺激治療を受信する。
図46は、足の平滑な表面上に電気刺激を供給する人間工学的インソール又は靴アプリケータの他の変形例を示す。人間工学的インソール530は1つ以上の電極532を含み、電気刺激をユーザーに供給する。電極532は、人間工学的インソール530に取り付けられる又は配置される。人間工学的インソール20は、平滑な表面又は足底の表面に対して、接触して又はそれに近接して電極532を保つ又は配置して、平滑な表面を通じて下の標的神経又は組織に電気刺激を供給する。ある変形例では、電極は、1つ以上の導線に取り付けられる又は無線である、及び/又は電気パルス発生器又は他の生成プログラム又は制御器に連結する、及び/又は、人間工学的インソールに取り付けられない、あるいは配置されない。
電気パルス発生器534あるいは他の発生器又は制御器は、刺激電極532に連結される。電気パルス発生器534は、人間工学的インソール530に組み込まれる又は取り付けられる。接地電極536又は他の接地点もまた、提供される。接地電極536は、人間工学的インソール、矯正器具、靴又は靴アプリケータあるいはユーザーの身体上の他の所から伸びる又は取り付けられるストラップ又はバンドに取り付けられる。接地電極は1つ以上の導線に取り付けられる、又は、無線である、及び/又は刺激電極532及び/又はパルス発生器又は制御器に連結される。接地電極536は、足上のどこに配置されてもよい。例えば、接地電極534は、足の後部又は上部の表面上に配置され、足の平滑な表面を通じて足底神経又は足の他の標的神経へ電流又は刺激のより深い浸透を促進する又は容易にする。
ある変形例では、電気パルス発生器又は制御器は、人間工学的インソール及びそこに配置される電極から離れて又は遠隔に位置する。例えば、電気パルス発生器は、ベルトに取り付けられる、ポケット内に配置する、あるいはふくらはぎ又は身体の他の領域に結び付けられるように身体のどこかに取付けられる。パルス発生器は、導線を経て又は無線で刺激電極又は他の電極に通信する又は連結する。
人間工学的インソール530は、1つ以上のセンサ電極を含む。例えば、図46で示される一変形例で、刺激電極532はまた、センサ電極として作用する。電極532は、下の標的神経の刺激を検出して、適用された電気刺激治療の有効性に関してフィードバックを提供する。例えば、電極532は、運動及び/又は知覚神経伝導を検出する。電極532を経た神経刺激に関する検出及びフィードバックにより、刺激治療を最適化するための治療パラメータの自動調整が提供される、又は、治療パラメータの手動調整を案内するあるいは可能にする。随意に、追加のセンサ電極533も、同様に提供される。
ある変形例では、1つ以上の分離した又は専用のセンサ電極が、人間工学的インソールに取り付けられる又は配置され、連続的に及び/又は断続的に神経の刺激を検出する。人間工学的インソール530は、下の標的神経の刺激を検出するために足の平滑な表面に対して、接触して又はそれに近接してセンサ電極を保つ又は配置され、適用された電気刺激治療の有効性に関してフィードバックを提供する。例えば、センサ電極は、運動及び/又は知覚神経伝導を検出する。センサ電極を経た神経刺激に関する検出及びフィードバックにより、刺激治療を最適化するための治療パラメータの自動調整が提供される、又は、治療パラメータの手動調整を案内するあるいは可能にする。センサ電極は、電気パルス発生器に連結される又は接続される。ある変形例では、センサ電極は1つ以上の導線に取り付けられる、又は無線である、及び/又はパルス発生器に連結される、及び/又は、人間工学的インソールに取り付けられない、あるいは配置されない。
センサ又はセンサを有するアプリケータにより、下の平滑な表面の神経の刺激を検知することができ、刺激装置治療を最適化するため、刺激のパラメータ又は刺激されている領域の位置を調整する手動又は自動フィードバックを可能にする。
ある変形例では、センサ電極は、神経伝導の又は運動あるいは感覚インパルスの経路に沿って配置又は置かれる。随意に、センサ電極は、神経伝導経路に沿って刺激電極の近位に配置される。
ある変形例では、電極は、1つ以上の導線に取り付けられる、無線である、及び/又は電気パルス発生器又は他の発生器あるいは制御器に連結する、及び/又は、アプリケータ又は支持に配置されない。例えば、1つ以上の刺激電極は、患者の平滑な皮膚表面に付着される又は別途取り付けられる。1つ以上の接地電極及び/又は1つ以上のセンサ電極もまた、患者に付着される又は別途取り付けられる。刺激電極、センサ電極及び/又は接地は、導線を使用して又は無線で電気パルス発生器に及び/又は互いに連結される。電気パルス発生器は、様々な場所に配置される又は患者の身体のどこに置かれてもよい。例えば、電気パルス発生器又は制御器は、患者によって保持される、患者が着用するベルト又はストラップ上に配置される、又は、患者のポケット又はポーチに置かれてもよい。
例えば、図47は、足の平滑な皮膚表面又は足裏に取り付けられた刺激電極542の一変形例を示す。接地電極546は、他の場所で足に取り付けられてもよい。刺激装置及び/又は接地電極542、546は、患者の様々な場所に置かれる又は間隔をおいて配置される電気パルス発生器544に連結される。随意に、センサ電極(図示せず)は、神経又は他の組織刺激を検出するために患者に取り付けられ、治療を最適化するために治療の有効性に関するフィードバックを提供する。センサは、電気パルス発生器544に連結されてもよい。
図49は、手の平滑な皮膚表面又は手のひらに取り付けられた刺激電極562の他の変形例を示す。接地電極566は、他の場所で手に取り付けられてもよい。刺激装置及び/又は接地電極562、546は、患者の様々な場所に置かれる又は間隔をおいて配置される電気パルス発生器564に連結される。随意に、センサ電極(図示せず)は、神経又は他の組織刺激を検出するために患者に取り付けられ、治療を最適化するために治療の有効性に関するフィードバックを提供する。センサは、電気パルス発生器564に連結することができる。
ある変形例では、OAB及びUIを患う個人の後脛骨神経の電気刺激(ES)を経皮的な電界を経て提供するシステムと方法が提供される。ゲルを伴う及び伴わない表面電極、極微針電極、及び強圧下での電極を含むがこれらに限定されない電気刺激を供給する様々な電極が用いられる。
電気刺激は、身体の平滑な皮膚表面(例えば手のひら及び足裏)の下にある神経に向けられる。安全でありかつ耐えられるままであるように平滑な皮膚表面を通して又は全体で電気刺激を経皮的に供給する場合、(平滑でない皮膚表面で用いられ、耐えられるよりも)高いレベルの力が用いられる。例えば、足底の平滑な表面に位置する表面電極を経た足底神経又は足の他の神経の刺激は非常に耐えやすいものであり、針ベースの後脛骨神経の侵襲性の刺激に類似しているが無侵襲的であるような感覚をもたらすことにつながる。
様々なデバイス又はアプリケータは、平滑な表面の神経を断続的又は連続的に刺激するため、足及び/又は手あるいは身体の他の部分に適用される。電気刺激は、表面又は極微針電極を経て供給される。標的神経への導電率を改善するため、様々な装置が移植可能又は注入可能な物質とともに使われる。上記のように、平滑な皮膚表面上に経皮的に電気刺激を提供する様々な方法及び装置が、過活動膀胱、尿失禁、便失禁、慢性痛、鬱病、偏頭痛、癲癇、肥満、下肢静止不能症候群又は下垂足を含むがこれらに限定されない神経調節により影響を受ける疾患を治療するために使われる。方法は、断続的に又は、必要に応じて長期間にわたり適用される。刺激電極表面は、接着剤又は人間工学的アプリケータを経て平滑な表面と接触して保持される。
刺激が意図されたものであることを示すフィードバックは、刺激装置に提供される。これはeMGタイプの測定装置、運動センサ又は他の検知装置に関係するものである。このフィードバックループは断続的にクエリが出され、刺激は、熱傷又は不耐の危険性を減らすため最小限のエネルギー量が用いられることを保証するように調整される。
ある変形例では、装置は、人間工学的ラップ又は足受台を含む。センサフィードバックにより、センサフィードバックに基づいた電極の位置決めの最適化が可能になり、神経調節の有効性を増す一方で熱傷又は不耐の危険性が更に減少する。
本明細書に記載される方法及びデバイスは、神経、筋肉、皮膚、脈管構造、又は人体内の他の器官あるいは組織を含む様々な人体組織を刺激するために用いられてもよい。方法及びデバイスは、刺激源が、電磁場、直流、超音波又はRF場であるかどうかに関わらず、神経調節を経て、適切な状態を治療する又は適切な機能を実行するために使用されてもよい。
ある変形例では、例えば手のひら又は足底の表面のような平滑な皮膚表面を通じた神経調節及び/又は低周波導入治療を実行する方法、システム及び/又はデバイスが、提供される。方法及びシステムは、尿失禁(UI)及び/又は過活動膀胱(GAB)のような様々な状態を治療又は予防するために用いられる。
例えば、UI又はOABを患っている患者は、足の平滑な表面をインソール、足置き又は足プレートアプリケータ上に置き、足の平滑な表面とインソール、足置き又は足プレートアプリケータの刺激電極との間に接触を提供する。代わりに、鎖でつながれる又は導線を有する電極が、アプリケータなしで又はアプリケータから分離して使われてもよい。電極は、接着剤で又は皮膚パッチとして平滑な表面に取り付けられる又は接触して保持される。
刺激電極は、平滑な表面上に標的神経の経路に沿って配置される。刺激電極は、刺激部位に近接して配置され、求心性神経刺激が発生することを保証する。接地電極は、同様に身体に配置される。1つ以上の感知電極は、神経伝導の経路又はモーターあるいは感覚インパルスに沿って配置される。刺激装置及び/又は感知電極は、パルス発生器接続される又は連結される。パルス発生器及び電極は、インソール、足プレート又は他のアプリケータに組み込まれる又は一体化される。代わりに、電極はパルス発生器に接続される又は連結されてもよく、そこで電極は、インソール、足プレート又はアプリケータに組み込まれない又は一体化されない。
神経伝導がセンサ電極によって検出される、及び/又は、例えばボタン又は他の指示器を押圧することで運動伝導が発生したという信号を送る患者により検出されるまで、刺激電極を経た電気刺激は、低振幅から始まり、ゆっくり逓増又は増加する。
刺激が検出されると、電気パルス又は電気刺激は、使用又は治療の目的の継続期間の間続けられる。電気刺激は、断続的な治療を提供するために断続的に供給される。例えば、電気刺激は、15−30分間隔で供給されてもよい。他の例では、電気刺激は、持続的な治療を提供するために連続的に供給される。
センサは、電気刺激治療の間適切な位置に配置されたままであり、刺激が全期間の間又は実質的に全期間の間起こることを保証し、信号が弱まった場合には修正又は調整が可能である。パルス発生器又はセンサを作動する制御器は、携帯型エネルギー源(例えば電池)又は固定したエネルギー源(例えば伝統的な壁コンセント)によって電力を供給される。
ある変形例では、電気刺激は、標的組織の深さで約5Hzから約60Hzの周波数で方形波電気信号を有する。信号の方形波構成は、フーリエ変換によって発生される、又はいかなる形態で発生される上昇電流であってもよい。
治療刺激が供給されない場合、インソール、足置き又は足プレートは身体から取り除かれる。インソール、足置き又は足プレートは、示されるように(使い捨てでもよい)センサパッチとともに再使用されてもよい。例えば、電気刺激治療は毎日提供されてもよく、上記のステップの1つ以上が繰り返される。
電気刺激は、刺激が運動、感覚及び/又は閾下の刺激を提供するような方法で本明細書に記載されている変形例のいずれかにより供給される。本明細書に記載された様々なエネルギーベースの刺激システムのいずれかは、在宅で又は外来で治療を提供するような様々な設定で治療を提供するために用いられる。
ある変形例では、上記のように、例えばゲルパッド又はゲルパッド電極のようなデバイス、アプリケータ、パッド又は衣服は1つ以上の電極を含む、又は、それに連結される1つ以上の電極を有する。デバイス、アプリケータ、パッド、衣服及び/又は電極は、例えば足底又は手のひらの皮膚表面のような平滑な皮膚表面を通して又は全体で電気、磁気又は電磁刺激のようなエネルギーを供給又は提供する。痛みレセプタが(例えば足又は手のひらで)平滑な皮膚表面の深くに配置されることで、身体の他の領域においてよりも、患者は表面の刺激から生じる痛みに対してより高い耐性を有することができる。これらの表面又は領域では患者が呈する痛みに対して耐性が高いので、これらの表面上に刺激を適用することで、より高い周波数又は力、あるいは、より強く又はより長い持続期間で刺激が供給されるのが可能になる。
加えて、装置、アプリケータ、パッド及び/又は電極は、1つ以上の薬物、薬剤又は治療剤を含む、担持する、又はそれで被覆されてもよい。例えば、図45に示すアプリケータ又はパッド520又は電極522、あるいは図48に示すアプリケータ又はパッド550又は電極552は、薬物又は他の治療剤で被覆される、又は別途含んでもよい。随意に、1つ以上の電極はパッド又はアプリケータなしで用いられ、電極は電極の表面に薬物又は薬剤の被覆を有する。ある変形例では、アプリケータ、パッド及び/又は電極は、鎮痛剤、麻酔薬又は局部麻酔剤で被覆される。鎮痛剤、麻酔薬又は局部麻酔剤により、患者の疼痛耐性は増加又は向上する、あるいは、痛みの知覚を減らす又は排除することができ、例えば電気刺激のようなエネルギーが、より高い周波数、強い力、強度及び/又はより長い持続期間で適用される又は供給される。薬物又は薬剤は、アプリケータ、パッド及び/又は電極の表面に被覆され、アプリケータ、パッド又は電極が皮膚に適用される時、薬物又は薬剤がアプリケータ、パッド及び/又は電極と、患者の平滑な皮膚表面との間に配置されてこれにより、皮膚に薬物が適用される。被覆が患者に徐放的に薬物、薬剤又は有効成分を提供するように、薬物又は薬剤は、徐放的に、あるいは徐放性の薬物又は薬剤として提供される。例えば平滑な表面を通して又は全体に刺激を供給するために本明細書に記載されているアプリケータ、パッド、インソール、手袋、ラップ、固定器、プレート、プラットフォーム、電極及び/又は他のエネルギー送達デバイスのいずれかは、上記のように薬物で被覆される又は含んでもよい。
ある変形例では、例えば、電気、磁気又は電磁刺激のようなエネルギー刺激は、克服する又は刺激への標的組織の馴化を避けるようなパラメータで平滑な皮膚表面に提供される。例えば、10分間、刺激が連続的に提供されて、そこで刺激は10分ごとに約30秒の間隔で自動的に休止する又は停止してもよい。この刺激の断続的な休止又は中断により、神経、筋肉又は他の組織のような標的組織の供給された刺激への馴化を予防する又は克服することができる。
一変形例において、例えば足底又は手のひらの皮膚表面のような平滑な皮膚表面を通じて標的神経又は他の組織を刺激するための治療パラメータは、以下を含む:30分の継続期間の間、電気又は磁気刺激を適用し、10分の刺激の後約30秒の間隔で休止して、そしてまた10分間刺激する。他の変形例において、治療パラメータは変化してもよく、例えば、刺激は、0から100分以上で、又は、症状を治療するのに必要な時間変動する間隔の間適用される。ある変形例では、例えば、刺激は、20分、40分、50分又は60分の間適用される又は提供される。ある変形例では、例えば、刺激の中断は、0から100秒、又は5から60秒、あるいは20から40秒変動する間隔であってもよい。
他の変形例において、センサ(例えばEMGセンサ)が用いられ、標的神経、筋肉又は他の組織の刺激又は励起の減少(又は結果として生じる刺激の欠如)、あるいは刺激への反応の減少といった馴化の徴候を検出することができる。フィードバックループを通したセンサによる馴化又は刺激レベルの検出により、所定の間隔又は持続期間の間、又は馴化が検出されないようになるまで自動的に刺激装置は標的神経又は組織への刺激の送達を休止する又は停止する。本明細書に記載されている変形例のいずれかにおいて、予め定められた又は予め設定された方法で、及び/又はセンサにより提供されたフィードバックに基づいて、刺激は、自動的に、手動で、又は他の制御器、あるいは電気パルス発生器又は制御器を経て休止する。
ある変形例では、電気エネルギー又は刺激は、導電性の微小針パッチ、ニードル又は他の電極のような電極を通じて、又は本明細書に記載されているデバイス又はアプリケータのいずれかを用いて平滑な皮膚表面に適用される。様々な電極、装置及び/又は刺激を提供するアプリケータは、患者の足底又は手のひらの表面に適用される。例えば、足底の表面に提供される場合、電極は、片足又は両足に適用される。刺激は片足に適用される場合には、もう片方の足は接地として使われる、すなわち、刺激は片足に供給されて、もう一方から出て行く。本明細書に記載されているデバイス、アプリケータ及び/又は電極、及び/又は様々な方法、治療及び治療パラメータを使用して、例えば、尿失禁、過活動膀胱、癲癇、偏頭痛及び鬱病等の様々な状態が治療される。
ある変形例では、主にF波検出を用いたフィードバック信号の検出に基づいて、あるいは、足又は手のF波又はM波の検出に基づいて、電気刺激を使用している患者の治療は監視される及び/又は調整される。例えば、F波又はF波フィードバック(例えば、センサ又は電極センサを経た)の検出が、適用された刺激治療を監視及び/又は調整する際に使われる。随意に、F波が検出されて必要に応じて調整されるまで、刺激は逓増されてもよい。F波検出は、神経伝導速度を測定する。F波検出は、筋肉から生じる反射的反応を測定するH反射検出に対して使われてもよい。他の変形例において、随意に、F波及びH反射検出の両方が使われる、又は、H反射検出のみが使われてもよい。サブモーター刺激への刺激が、実行される。ある変形例では、F波、M波及び/又はH反射は、足、手又は他の部位において検出される。
電気エネルギーは、本明細書に記載されている装置、アプリケータ又は電極のいずれかを用いて、特定の周波数及び/又はパラメータで、又は様々な負荷サイクルを用いて適用される又は供給される。一実施例において、電気エネルギーは、後に1/4秒の中断が続く一連の5パルス、そして次の5パルスで、(例えば、最大上刺激を提供するために)5Hzから20Hzの周波数で適用される。治療サイクル当たり最高10パルスが提供される。一連の10パルスは、必要に応じて繰り返される。他の例では、後に中断が続く一連の10パルス、そして次の10パルスが、例えば、5Hzから20Hz又は約20Hzの周波数で適用される。1/4秒の中断時間は、適用されるパルスの数及びサイクル数と同様に変化してもよい。このパルス治療は、1つ以上又はいくつかのサイクルにより適用される。パルス治療又は刺激は、検出可能なF波を生じる。ある変形例では、本明細書に記載されている治療パラメータのいずれも、例えば、パルスの半分のみが刺激性であるようにパルスの1つ以上のサイクルが20Hzで提供されるように、パルスの半分のみが刺激性である場合にも適用される。
ある周波数、例えば20Hzより大きく適用される周波数により、テタニー(すなわち、痛みを伴う、非自発的な筋肉痙攣)と呼ばれる痛みを伴う状態につながる可能性があり、これは、患者において周波数の上限レベルに達したというしるしである。テタニーは、テタニーに関するフィードバックを提供するセンサ、例えば、EMGセンサ又は筋電図記録法を使用して監視される。テタニーは、EMGによって識別される。図50は、刺激又は電気活動のレベルの検出におけるテタニーが起こりそうなレベルまでの段階的な増加を示すEMG表示の例を示すものである。システムがテタニーの始まりを検出する又はテタニーフィードバックを提供すると、治療周波数又は出力(電極又はデバイスによって供給される刺激の)は減少される、調整される、あるいは自動的に又は手動で停止される。テタニーを起こす周波数は、個人によって変わる。
一変形例において、例えば、電気エネルギーのようなエネルギーを供給する治療装置又はアプリケータは、1つ以上の微小針、微小針電極、又はプラットフォームに配置される他の電極を有するプラットフォームを含む。微小針は、皮膚の異なる層を貫通する、例えば皮膚上の皮膚硬結を貫通するために長さが変化する。患者は、治療を受信するために足をプラットフォームに置く。随意に、フィードバック/監視電極又は電極センサを有する別個のストラップが足全体を包み、フィードバック/監視電極を患者に置く又は配置してもよい。ストラップ及びフィードバック電極又は電極センサは、プラットフォームに連結される又は分離している。他の変形例において、刺激電極は、患者の靴、ソックス又は手袋に置かれる。ある変形例では、TENS電極又は刺激装置が用いられる。
センサを用いた刺激、励起又は伝導の検出により、適用された治療を最適化する又は調整する情報が提供される。治療の間、刺激、励起、電気活動、反応、F波及び/又はEMGが検出されない、又はその減少が検出されない場合、これは、1つ以上電極又はデバイスあるいはアプリケータに関して足、手のひら又は他の部位の誤配置である可能性がある。
本明細書に記載されている刺激を提供するデバイス、アプリケータ及び/又は電極、及び/又は様々な方法、治療及び治療パラメータを使用して、例えば、尿失禁、過活動膀胱、癲癇、偏頭痛及び鬱病等の様々な状態が治療される。
ある変形例では、電気、電磁、磁気エネルギー及び/又はその他のエネルギーは、上記に記載のシステム及び/又は方法のいずれかにより刺激を提供するために用いられる。
本明細書に説明及び示される個々の変形例はそれぞれ、容易に、他の変形例のいずれかの特徴から分離される、又はそれと組み合わせられる分離した構成要素及び特徴を有する。修正は、事柄、プロセス、プロセス作用、又はステップの特定の状況、材料、組成を本発明の目的、精神、又は範囲に適応するように行われる。
本明細書に列挙される方法は、論理的に可能な列挙された事象のいかなる順番で、及び列挙された事象の順番で実行されてもよい。更に、値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限との間の各介在値、及び記載された範囲内のいかなる他の記載又は介在値も本発明内に包含される。また、説明される発明の変形例の随意の特徴は、独立して、又は本明細書に記載される特徴のうちの1つ以上と組み合わせて、記載及び請求されてもよい。
本明細書に記載されたすべての既存の主題(例えば、刊行物、特許、特許出願、及びハードウェア)は、参照することによって全体として本明細書に組み込まれるが、主題が、本発明のものと矛盾する場合は除く(その場合、本明細書に存在するものが優先するものとする)。参照される項目は、本願の出願日に先立つその開示に対してのみ提供される。本明細書のいずれも、本発明が、先行発明を理由として、そのような題材に先行する権利がないことの承認として解釈されない。
単数形項目の参照は、複数の同一項目が存在する可能性を含む。より具体的には、本明細書及び添付の請求項で使用されるように、単数形「a」、「an」、「said」、及び「the」は、文脈によって、別途明確に示されない限り、複数の参照を含む。更に、請求項は、随意の要素を排除するように書かれることに留意のこと。したがって、この記載は、請求項要素の列挙と関係する、「唯一(solely)」、「のみ(only)」等のそのような排他的用語の使用、あるいは「否定的」限定の使用のための先行詞としての役割を果たすように意図される。別途定義されない限り、本明細書で使用される、すべての技術及び科学用語は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。
本開示は、記載される特定の形態の範囲に限定されることを意図するものではなく、本明細書に記載される変形例の代替、修正、及び均等物を網羅することが意図される。更に、開示の範囲は、本開示に照らして、当業者に明白となる他の変形例を完全に包含する。本発明の範囲は、添付の請求項によってのみ限定される。