JP2022517610A - 複素環化合物塩およびその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物を提供し、前記薬学的に許容される塩はアルカリ金属塩から選ばれる。発明者は、意外に、3種の塩のうち、特にナトリウム塩、リチウム塩および両者の水和物の溶解度と溶出度は式A化合物に対して明らかに改善されたため、式A化合物よりも薬物にしやすいことを見出した。また、本発明は、急性肺損傷または急性呼吸窮迫症候群を治療する薬物の製造における、式Aで表される複素環化合物、す巌物、その薬学的に許容れるアルカリ金属塩または前記アルカリ金属塩の水和物の使用を提供する。実験結果から、上記化合物はマクロファージおよび好中球の肺部への浸透を抑制することにより、肺血管の透過性を低下させ、炎症性サイトカインとケモカインの生成を減少してIL-10の生成を促進し、タバコ煙CSまたはリポ多糖LPSに誘導される急性肺損傷または急性呼吸窮迫症候群を大幅に緩和する。JPEG2022517610000034.jpg7385

Description

本願は2019年1月10日に中国国家知識産権局に提出した、特許出願番号CN201910024238.0の発明名称が「CRTH2受容体拮抗薬としての複素環化合物の塩およびその製造方法と使用」および2019年5月22日に中国国家知識産権局に提出した特許出願番号CN201910431026.4の発明名称が「複素環化合物およびその塩の使用」の2件の先行出願の優先権を要求する。その2件の出願の全文は引用の形で本願に取り込まれる。
本発明は、医薬の技術分野に属し、具体的に、複素環化合物塩およびその使用に関する。
急性肺損傷/急性呼吸窮迫症候群(ALI/ARDS)とは、心因性以外の様々な肺内外の発病要素による急性の進行性低酸素性呼吸不全である。1967年にAshbaughらによって成人呼吸窮迫症候群(adult respiratory distress syndrome、ARDS)が報告されて以来、国内外の多くの学者に注目され、そして大量の臨床と実験研究の仕事が行われた。我が国では、ALI/ARDS専門検討会が相次いで開かれ、主にALI/ARDSの定義、発症機序、診断基準および治療について深く検討された。ALI/ARDSに対する意識が明らかに高くなり、ALI/ARDSに対する命名、定義が徐々に規範化され、その発病機序に深い認識が得られ、臨床で使いやすいALI/ARDSの診断基準が提案され、比較的に成熟した治療経験および措置が蓄積し、ALI/ARDSの発症率と病死率はいずれも下がる傾向にある。しかし、明確に意識すべきのは、ALI/ARDSの病因および発症機序が複雑で、病原になるものが多く、現在、発症機序に対する有効な治療措置が欠けており、ALI/ARDSの病死率はまだ高い。そのため、ALI/ARDSを治療する薬物の開発が必要である。
中国発明特許出願CN101896178Bでは、下記式Iで表される複素環化合物がCRTH2受容体拮抗薬として公開された。
Figure 2022517610000002
その実施例3では、以下のような構造の化合物が公開された。
Figure 2022517610000003
当業者には、薬物化合物に結晶形が存在する現象が一般的であるが、ある薬物化合物は結晶形が得られるかというのは、所望の製品を得るために、大量の実験とスクリーニングが必要である。そして、それに基づいて性能が改善された製品を開発することは、従来、さらなる需要になっている。そのため、薬物に携わる者の重要な仕事の一つとして、薬物の安定した結晶形を見つけることが含まれている。しかしながら、このような課題の解決は、後から見えるように簡単なことではない。効率的な薬物の研究・開発過程は、製品の品質、再現性、耐久性およびコストと利益の総合的な考慮に着眼する必要がある。
本発明者は、下記式Aで表される複素環化合物は水に不溶で、これは式Aで表される複素環化合物の薬らしさに深く影響する。そのため、製薬の要求に満足するように、その構造を改良する必要がある。
Figure 2022517610000004
上記課題を解決するため、本発明は、式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物を提供し、前記薬学的に許容される塩はアルカリ金属塩から選ばれ、ナトリウム塩、リチウム塩またはカリウム塩が好ましい。
Figure 2022517610000005
好ましくは、前記式A化合物は水和物の形態で、そのうちの水含有量が3.5~5.0%である。
本発明によれば、前記水和物は一水和物が好ましい。
実例として、前記水和物は下記式A-N、A-LまたはA-Kで表される化合物から選ばれる。
Figure 2022517610000006
好ましくは、式A-Nで表される化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は16.4±0.2°、18.9±0.2°、21.7±0.2°、24.0±0.2°に特徴ピークがある。
好ましくは、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.8±0.2°、16.4±0.2°、16.7±0.2°、16.9±0.2°、17.1±0.2°、17.8±0.2°、18.6±0.2°、18.9±0.2°、21.7±0.2°、23.7±0.2°、24.0±0.2°に特徴ピークがある。
より好ましくは、前記結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は5.6±0.2°、11.8±0.2°、14.0±0.2°、15.8±0.2°、16.4±0.2°、16.7±0.2°、16.9±0.2°、17.1±0.2°、17.8±0.2°、18.6±0.2°、18.9±0.2°、20.3±0.2°、21.7±0.2°、23.7±0.2°、24.0±0.2°、26.1±0.2°、28.1±0.2°、28.5±0.2°、29.8±0.2°に特徴ピークがある。
さらに好ましくは、前記結晶水和物は基本的に図4で示される粉末X線回折スペクトル(XRPD)を有する。
好ましくは、前記ナトリウム塩の結晶水和物における水の質量分率は3.4~4.4%で、より好ましくは3.6~4.2%である。
さらに好ましくは、前記ナトリウム塩の結晶水和物は基本的に図5で示されるDSC-TGAグラフを有する。
好ましくは、前記ナトリウム塩の結晶水和物における水の含有量は3.5~4.5%で、より好ましくは3.9~4.3%である。
本発明によれば、式A-Kで表されるカリウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は15.6±0.2°、21.4±0.2°、24.0±0.2°に特徴ピークがある。
好ましくは、式A-Kで表されるカリウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.7±0.2°、15.6±0.2°、16.6±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、21.4±0.2°、24.0±0.2°、28.2±0.2°に特徴ピークがある。
好ましくは、式A-Kで表されるカリウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.7±0.2°、15.6±0.2°、15.9±0.2°、16.6±0.2°、17.4±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、21.4±0.2°、23.5±0.2°、24.0±0.2°、27.7±0.2°、28.2±0.2°に特徴ピークがある。
より好ましくは、前記カリウム塩の結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.7±0.2°、14.0±0.2°、15.6±0.2°、15.9±0.2°、16.6±0.2°、17.4±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、20.1±0.2°、21.4±0.2°、23.5±0.2°、24.0±0.2°、27.5±0.2°、27.7±0.2°、28.2±0.2°、28.6±0.2°、29.3±0.2°、29.6±0.2°に特徴ピークがある。
さらに好ましくは、前記カリウム塩の結晶水和物は基本的に図6で示される粉末X線回折スペクトルを有する。
好ましくは、前記カリウム塩の結晶水和物における水の質量分率は3.3~4.3%で、より好ましくは3.5~4.1%である。
さらに好ましくは、前記カリウム塩の結晶水和物は基本的に図7で示されるDSC-TGAグラフを有する。
本発明によれば、式A-Lで表されるリチウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は16.7±0.2°、18.8±0.2°、21.9±0.2°、23.9±0.2°に特徴ピークがある。
より好ましくは、前記リチウム塩の結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は5.6±0.2°、8.8±0.2°、11.8±0.2°、14.0±0.2°、16.3±0.2°、16.7±0.2°、16.9±0.2°、17.0±0.2°、17.7±0.2°、18.5±0.2°、18.8±0.2°、21.9±0.2°、23.9±0.2°、28.2±0.2°に特徴ピークがある。
さらに好ましくは、前記リチウム塩の結晶水和物は基本的に図8で示される粉末X線回折スペクトルを有する。
好ましくは、前記リチウム塩の結晶水和物における水の質量分率は3.6~4.6%で、より好ましくは3.9~4.5%である。
さらに好ましくは、前記リチウム塩の結晶水和物は基本的に図9で示されるDSC-TGAグラフを有する。
また、本発明は、式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物の製造方法であって、
式Aで表される化合物をケトン系溶媒に溶解させ、ケトン系溶媒にアルカリ金属水酸化物の水溶液を入れて反応させ、ろ過し、乾燥して得る工程を含み、ここで、前記アルカリ金属水酸化物は水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウムが好ましい方法を提供する。
本発明において、式Aで表される複素環化合物の製造は、特許文献CN101896178Bにおける実施例3および4に記載された方法を参照して製造することができる。たとえば、式Aで表される複素環化合物のラセミ体をChiralcel OJ-RHカラム(Chiralcel Technologies)において0.05%トリフルオロ酢酸を含有するメタノール溶液で溶離させ、分離して式Aで表される複素環化合物を得る。
本発明の製造方法によれば、前記アルカリ金属水酸化物水溶液の濃度は(0.1~1)g/mL、好ましくは(0.15~0.55)g/mL、たとえば0.153、0.375または0.533 g/mLである。
本発明の製造方法によれば、前記ケトン系溶媒はアセトンまたはメチルエチルケトンから選ばれる。
本発明の製造方法によれば、前記ケトン系溶媒とアルカリ金属水酸化物の水溶液の体積比は(40~60):1、たとえば50:1または52.5:1である。
本発明によって提供される式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物は、プロスタグランジン受容体と相互作用する能力により、プロスタグランジンによる哺乳動物、特にヒトの個体における不良症状の防止または逆転に使用することができる。プロスタグランジンに作用するこのような模倣または拮抗から、本発明的化合物およびその薬物組成物は、哺乳動物、特にヒトの呼吸器疾患(respiratory condition)、アレルギー性疾患、疼痛、炎症性疾患、粘液分泌障害(mucus secretion disorder)、骨疾患、睡眠障害(sleep disorder)、生殖疾患、血液凝固障害(blood coagulation disorder)、視力問題および免疫や自己免疫性疾患の治療、予防または改善に有用である。また、当該化合物は、細胞の腫瘍性形質転換および転移性腫瘍の生長を抑制することもでき、そしてこれによって様々な形態の癌の治療に有用である。式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物は、プロスタグランジンが仲介する増殖性疾患、たとえば糖尿病網膜症や腫瘍の血管新生において生じうる増殖性疾患の治療および/または予防にも有用である。式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物は、収縮性プロスタノイド(prostanoid)を拮抗するか、弛緩性プロスタノイドを模倣することによってプロスタノイドに誘導される平滑筋の収縮を抑制することもでき、そしてこれによって生理痛、早産および好酸球関連性疾患の治療に有用である。より具体的に、式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物は、プロスタグランジンD2受容体(CRTH2)の拮抗薬である。
また、本発明は、CRTH2受容体を含むPGD2受容体を拮抗する方法であって、それが必要な哺乳動物に有効量の式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物を施用する工程を含む方法を提供する。
本発明のもう一つの側面では、プロスタグランジンが仲介する疾患を治療または予防する方法であって、その治療が必要な哺乳動物患者に有効に前記プロスタグランジンが仲介する疾患を治療または予防できる量の式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物を施用する工程を含む方法を提供する。
本発明の化合物および組成物は、プロスタグランジンが仲介する疾患の治療に有用で、アレルギー性鼻炎、鼻詰まり、鼻水、通年性鼻炎、鼻炎、アレルギー性喘息を含む喘息、慢性閉塞性肺疾患およびほかの形態の肺炎、睡眠障害および睡眠・覚醒周期障害(sleep-wake cycle disorder)、プロスタノイドに誘導される平滑筋の収縮に関連する生理痛および早産、好酸球関連性疾患、血栓症、緑内障および視力障害、閉塞性血管疾患、うっ血性心不全、抗凝固治療が必要な疾患または障害、たとえば損傷後治療や手術後治療、炎症、壊疽、レイノー病、細胞保護を含む粘液分泌障害、疼痛および片頭痛、骨形成と再吸収の制御が必要な疾患、たとえば骨粗鬆症、ショック、発熱を含む体温調節、ならびに免疫調節が必要な免疫性疾患または障害を含むが、これらに限定されない。より具体的に、治療される疾患はプロスタグランジンD2が仲介する疾患、たとえばアレルギー性鼻炎、肺うっ血およびアレルギー性喘息を含む喘息である。
また、本発明は、プロスタグランジンが仲介する疾患を治療または予防する方法であって、その治療が必要な哺乳動物患者に有効にプロスタグランジンが仲介する疾患を治療または予防できる量の式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物を施用する工程を含み、ここで、前記プロスタグランジンが仲介する疾患は鼻詰まり、アレルギー性鼻炎および通年性鼻炎を含む鼻炎、ならびにアレルギー性喘息を含む喘息である方法を提供する。
また、本発明は、プロスタグランジンD2が仲介する疾患を治療または予防する方法であって、その治療が必要な哺乳動物患者に有効にプロスタグランジンD2が仲介する疾患を治療または予防できる量の式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物を施用する工程を含み、ここで、前記プロスタグランジンD2が仲介する疾患は鼻詰まりまたは喘息である方法を提供する。
また、本発明は、その治療が必要な患者において鼻詰まりを治療する方法であって、前記患者に治療有効量の式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物を施用する工程を含む方法を提供する。
また、本発明は、その治療が必要な患者において喘息、特にアレルギー性喘息を治療する方法であって、前記患者に治療有効量の式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物を施用する工程を含む方法を提供する。
当業者には、本明細書で公開された化合物の施用は本分野で熟知される薬学的に許容される賦形剤と混合することができることが容易に理解される。具体的に、全身施用の薬物として、経口または胃腸外投与あるいは吸入に適するカプセル剤、散剤、丸剤や錠剤などに調製することができる。
プロスタグランジンが仲介する疾患を治療または予防するため、式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物はほかの治療薬とともに投与することができる。そのため、本発明のもう一つの側面では、プロスタグランジンが仲介する疾患を治療する薬物組成物であって、治療有効量の式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物と、1つまたは複数のほかの治療薬とを含む組成物を提供する。式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物とともに併用治療に使用される適切な治療薬は、(1)DP受容体拮抗薬、たとえばS-5751やラロピプラント(laropiprant)、(2)コルチコステロイド、たとえばトリアムシノロンアセトニド(triamcinolone acetonide)、(3)β-作動薬、たとえばサルメテロール(salmeterol)、ホルモテロール(formoterol)、テルブタリン(terbutaline)、メタプロテレノール(metaproterenol)やアルブテロール(albuterol)など、(4)ロイコトリエン受容体拮抗薬またはリポキシゲナーゼ(lipooxygenase)阻害薬を含むロイコトリエン修飾薬、たとえばモンテルカスト(montelukast)、ザフィルルカスト(zafirlukast)、プランルカスト(pranlukast)やザイリュートン(zileuton)、(5)抗ヒスタミン薬、たとえばブロムフェニラミン(bromopheniramine)、クロルフェニラミン(chlorpheniramine)、デクスクロルフェニラミン(dexchlorpheniramine)、トリプロリジン(triprolidine)、クレマスチン(clemastine)、ジフェンヒドラミン(diphenhydramine)、ジフェニルピラリン(diphenylpyraline)、トリペレナミン(tripelennamine)、ヒドロキシジン(hydroxyzine)、メトジラジン(methdilazine)、プロメタジン(promethazine)、トリメプラジン(trimeprazine)、アザタジン(azatadine)、シプロヘプタジン(cyproheptadine)、アンタゾリン(antazoline)、フェニラミン(pheniramine)、ピリラミン(pyrilamine)、アステミゾール(astemizole)、テルフェナジン(terfenadine)、ロラタジン(loratadine)、セチリジン(cetirizine)、フェキソフェナジン(fexofenadine)やデスカルボエトキシロラタジン(descarboethoxyloratadine)など、(6)フェニレフリン(phenylephrine)、フェニルプロパノールアミン(phenylpropanolamine)、プソイドエフェドリン(pseudophedrine)、オキシメタゾリン(oxymetazoline)、エピネフリン(ephinephrine)、ナファゾリン(naphazoline)、キシロメタゾリン(xylometazoline)、プロピルヘキセドリン(propylhexedrine)やレボデスオキシエフェドリン(levo-desoxyephedrine)を含むうっ血除去薬、(7)コデイン(codeine)、ヒドロコドン(hydrocodone)、カラミフェン(caramiphen)、カルベタペンテン(carbetapentane)やデキストロ
メトルファン(dextramethorphan)を含む鎮咳薬(antiitussive)、(8)プロスタグランジンF作動薬を含む別のプロスタグランジンリガンド、たとえばラタノプロスト(latanoprost)、ミソプロストール(misoprostol)、エンプロスチル(enprostil)、リオプロスチル(rioprostil)、オルノプロスチル(omoprostol)やロサプロストル(rosaprostol)、(9)利尿薬、(10)非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、たとえばプロピオン酸誘導体(アルミノプロフェン(alminoprofen)、ベノキサプロフェン(benoxaprofen)、ブクロクス酸(bucloxic acid)、カルプロフェン(carprofen)、フェンブフェン(fenbufen)、フェノプロフェン(fenoprofen)、フルプロフェン(fluprofen)、フルビプロフェン(flurbiprofen)、イブプロフェン(ibuprofen)、インドプロフェン(indoprofen)、ケトプロフェン(ketoprofen)、ミロプロフェン(miroprofen)、ナプロキセン(naproxen)、オキサプロジン(oxaprozin)、ピルプロフェン(pirprofen)、プラノプロフェン(pranoprofen)、スプロフェン(suprofen)、チアプロフェン酸(tiaprofenic acid)やチオキサプロフェン(tioxaprofen))、酢酸誘導体(インドメタシン(indomethacin)、アセメタシン(acemetacin)、アルクロフェナク(alclofenac)、クリダナク(clidanac)、ジクロフェナク(diclofenac)、フェンクロフェナク(fenclofenac)、フェンクロズ酸(fenclozic acid)、フェンチアザク(fentiazac)、フルフェナク(furofenac)、イブフェナク(ibufenac)、イソキセパク(isoxepac)、オキシピナク(oxpinac)、スリンダク(sulindac)、チオピナク(tiopinac)、トルメチン(tolmetin)、ジドメタシン(zidometacin)やゾメピラク(zomepirac))、フェナム酸(fenamic acid)誘導体(フルフェナム酸(flufenamic acid)、メクロフェナム酸(meclofenamic acid)、メフェナム酸(mefenamic acid)、ニフルム酸(niflumic acid)やトルフェナム酸(tolfenamic acid))、ビフェニルカルボン酸誘導体(ジフルニサル(diflunisal)やフルフェニサル(flufenisal))、オキシカム系(oxicams)(イソキシカム(isoxicam)、ピロキシカム(piroxicam)、スドキシカム(sudoxicam)やテノキシカム(tenoxican))、サリチル酸系(アセチルサリチル酸、スルファサラジン(sulfasalazine))およびピラゾロン(アパゾン(apazone)、ベンズピペリロン(bezpiperylon)、フェプラゾン(feprazone)、モフェブタゾン(mofebutazone)、オキシフェンブタゾン(oxyphenbutazone)、フェニルブタゾン(phenylbutazone))、(11)クロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬、たとえばセレコキシブ(celecoxib)やロフェコキシブ(rofecoxib)、(12)ホスホジエステラーゼIV型(PDE-IV)阻害薬、たとえばアリフロ(Ariflo)、ロフルミラスト(roflumilast)、(13)ケモカイン受容体の拮抗薬、特にCCR-I、CCR-2およびCCR-3、(14)コレステロール降下剤、たとえばHMG-CoAレダクターゼ阻害薬(ロバスタチン(lovastatin)、シンバスタチン(simvastatin)やプラバスタチン(pravastatin)、フルバスタチン(fluvastatin)、アトロバスタチン(atorvastatin)やほかのスタチン)、キレート剤(コレスチラミン(cholestyramine)やコレスチポール(colestipol))、ニコチン酸、フェノフィブリン酸(fenofibric acid)誘導体(ゲムフィブロジル(gemfbrozil)、クロフィブラート(clofibrat)、フェノフィブラート(fenofibrate)やベンザフィブラート(benzafibrate))、およびプロブコール(probucol)、(15)抗糖尿病薬、たとえばインスリン、スルホニルウレア系、ビグアナイド(メトホルミン)、α-グルコシダーゼ阻害薬(アカルボース)およびグリタゾン系(glitazones)(トログリタゾン(troglitazone)、ピオグリタゾン(pioglitazone)、エングリタゾン(englitazone)やロシグリタゾン(rosiglitazone)など)、(16)インターフェロンβ製剤(インターフェロンβ-1a、インターフェロンβ-1b)、(17)抗コリン薬、たとえばムスカリン拮抗薬(muscarinic antagonist)(イプラトロピウム臭化物(ipratropium bromide)やチオトロピウム臭化物(tiotropium bromide))、および選択的ムスカリンM3拮抗薬、(18)ステロイド、たとえばベクロメタゾン(beclomethasone)、メチルプレドニゾロン(methylprednisolone)、ベタメタゾン(betamethasone)、プレドニゾン(prednisone)、デキサメタゾン(dexamethasone)やヒドロコルチゾン(hydrocortisone)、(19)片頭痛の治療によく使用されるトリプタン系(triptans)、たとえばスミトリプタン(sumitriptan)やリザトリプタン(rizatriptan)、(20)アレンドロネート(alendronate)およびほかの骨粗鬆症治療薬、(21)ほかの化合物、たとえば5-アミノサリチル酸およびそのプロドラッグ、抗代謝薬、たとえばアザチオプリン(azathioprine)や6-メルカプトプリン、細胞障害性癌化学治療薬、ブラジキニン(BK2)拮抗薬、たとえばFK-3657、TP受容体拮抗薬、たとえばセラトロダスト(seratrodast)、ニューロキニン拮抗薬(NK1/NK2)、VLA-4拮抗薬、たとえばUS 5,510,332、WO97/03094、WO97/02289、WO96/40781、WO96/22966、WO96/20216、WO96/01644、WO96/06108、WO95/15973およびWO96/31206に記載の拮抗薬を含む。
また、本発明は、急性肺損傷または急性呼吸窮迫症候群を治療する薬物の製造における、式Aで表される複素環化合物、あるいは上記のようなその薬学的に許容れる塩またはその水和物の少なくとも一つの使用を提供する。
Figure 2022517610000007
本発明の実施形態によれば、前記急性肺損傷はタバコ煙(cigarette smoke、CS)またはリポ多糖(lipopolysaccharide、LPS)に誘導される急性肺損傷から選ばれる。
本発明の技術方案によれば、前記式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩はアルカリ金属塩から選ばれる。
本発明の技術方案によれば、前記水和物は式Aで表される複素環化合物の水和物、または式Aで表される複素環化合物のアルカリ金属塩の水和物から選ばれる。
本発明の好適な技術方案によれば、前記式Aで表される複素環化合物またはその薬学的に許容れる塩は結晶の形態で、たとえば式Aで表される複素環化合物の結晶形、その水和物の結晶形、その薬学的に許容れるアルカリ金属塩の結晶形または前記アルカリ金属塩の水和物の結晶形である。
本発明の実施形態によれば、式Aで表される複素環化合物またはその水和物の結晶形のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.1±0.2°、11.4±0.2°、17.9±0.2°、22.6±0.2°、24.4±0.2°に特徴ピークがある。
好ましくは、前記結晶形のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は8.6±0.2°、11.1±0.2°、11.4±0.2°、14.1±0.2°、16.1±0.2°、17.9±0.2°、20.9±0.2°、22.6±0.2°、24.4±0.2°、25.8±0.2°に特徴ピークがある。
より好ましくは、前記結晶形のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は8.6±0.2°、11.1±0.2°、11.4±0.2°、14.1±0.2°、15.6±0.2°、16.1±0.2°、17.9±0.2°、18.3±0.2°、20.9±0.2°、22.6±0.2°、24.4±0.2°、25.8±0.2°、26.5±0.2°、28.9±0.2°に特徴ピークがある。
さらに好ましくは、前記結晶形は基本的に図1で示される粉末X線回折スペクトルを有する。
さらに好ましくは、前記結晶形は基本的に図2で示されるDSC-TGAグラフを有する。
本発明によれば、式Aで表される複素環化合物の水和物の結晶形は一水和物が好ましい。さらに好ましくは、前記水和物における水の質量分率は4.2~5.2%で、より好ましくは4.5~5.0%である。
前記一水和物は、以下で示される。
Figure 2022517610000008
またさらに好ましくは、前記結晶形は単結晶で、下記の単結晶パラメーターを有する。
Figure 2022517610000009
また、本発明は、式Aで表される複素環化合物またはその水和物の結晶形の製造方法であって、
式Aで表される化合物をケトン系溶媒と水からなる混合溶媒に置き、加熱して溶解させた後、降温させ、撹拌して結晶を析出させ、式Aで表される複素環化合物またはその水和物の結晶形を得る工程を含む方法を提供する。
Figure 2022517610000010
本発明において、式Aで表される複素環化合物の製造は、特許文献CN101896178Bにおける実施例3および4に記載された方法を参照して製造することができる。たとえば、式Aで表される複素環化合物のラセミ体をChiralcel OJ-RHカラム(Chiralcel Technologies)において0.05%トリフルオロ酢酸を含有するメタノール溶液で溶離させ、分離して式Aで表される複素環化合物を得る。
本発明の製造方法によれば、前記ケトン系溶媒はアセトンまたはメチルエチルケトンから選ばれる。
本発明の製造方法によれば、前記ケトン系溶媒と水の体積比は(1~3):1、たとえば1:1である。
本発明の製造方法によれば、前記加熱の温度は30~80℃、好ましくは40~60℃である。
本発明の実施形態によれば、前記式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容されるアルカリ金属塩はナトリウム塩、リチウム塩またはカリウム塩が好ましく、前記アルカリ金属塩の水和物はナトリウム塩、リチウム塩またはカリウム塩の水和物から選ばれる。
好ましくは、前記式A化合物のアルカリ金属塩の結晶形は、水和物の形態である。
本発明によれば、前記式A化合物のアルカリ金属塩の結晶水和物は一水和物が好ましい。
実例として、前記式A化合物のアルカリ金属塩の結晶水和物は下記式A-N、A-LまたはA-Kで表される化合物から選ばれる。
Figure 2022517610000011
好ましくは、式A-Nで表される化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は16.4±0.2°、18.9±0.2°、21.7±0.2°、24.0±0.2°に特徴ピークがある。
好ましくは、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.8±0.2°、16.4±0.2°、16.7±0.2°、16.9±0.2°、17.1±0.2°、17.8±0.2°、18.6±0.2°、18.9±0.2°、21.7±0.2°、23.7±0.2°、24.0±0.2°に特徴ピークがある。
より好ましくは、前記結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は5.6±0.2°、11.8±0.2°、14.0±0.2°、15.8±0.2°、16.4±0.2°、16.7±0.2°、16.9±0.2°、17.1±0.2°、17.8±0.2°、18.6±0.2°、18.9±0.2°、20.3±0.2°、21.7±0.2°、23.7±0.2°、24.0±0.2°、26.1±0.2°、28.1±0.2°、28.5±0.2°、29.8±0.2°に特徴ピークがある。
さらに好ましくは、前記結晶水和物は基本的に図4で示される粉末X線回折スペクトル(XRPD)を有する。
好ましくは、前記式A-Nで表される化合物の結晶水和物における水の質量分率は3.4~4.4%で、より好ましくは3.6~4.2%である。
さらに好ましくは、前記式A-Nで表される化合物の結晶水和物は基本的に図5で示されるDSC-TGAグラフを有する。
本発明によれば、式A-Kで表されるカリウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は15.6±0.2°、21.4±0.2°、24.0±0.2°に特徴ピークがある。
好ましくは、式A-Kで表されるカリウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.7±0.2°、15.6±0.2°、16.6±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、21.4±0.2°、24.0±0.2°、28.2±0.2°に特徴ピークがある。
好ましくは、式A-Kで表されるカリウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.7±0.2°、15.6±0.2°、15.9±0.2°、16.6±0.2°、17.4±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、21.4±0.2°、23.5±0.2°、24.0±0.2°、27.7±0.2°、28.2±0.2°に特徴ピークがある。
より好ましくは、前記式A-Kで表される化合物の結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.7±0.2°、14.0±0.2°、15.6±0.2°、15.9±0.2°、16.6±0.2°、17.4±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、20.1±0.2°、21.4±0.2°、23.5±0.2°、24.0±0.2°、27.5±0.2°、27.7±0.2°、28.2±0.2°、28.6±0.2°、29.3±0.2°、29.6±0.2°に特徴ピークがある。
さらに好ましくは、前記式A-Kで表される化合物の結晶水和物は基本的に図6で示される粉末X線回折スペクトルを有する。
好ましくは、前記式A-Kで表される化合物の結晶水和物における水の質量分率は3.3~4.3%で、より好ましくは3.5~4.1%である。
さらに好ましくは、前記式A-Kで表される化合物の結晶水和物は基本的に図7で示されるDSC-TGAグラフを有する。
本発明によれば、式A-Lで表されるリチウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は16.7±0.2°、18.8±0.2°、21.9±0.2°、23.9±0.2°に特徴ピークがある。
より好ましくは、前記式A-Lで表される化合物の結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は5.6±0.2°、8.8±0.2°、11.8±0.2°、14.0±0.2°、16.3±0.2°、16.7±0.2°、16.9±0.2°、17.0±0.2°、17.7±0.2°、18.5±0.2°、18.8±0.2°、21.9±0.2°、23.9±0.2°、28.2±0.2°に特徴ピークがある。
さらに好ましくは、前記式A-Lで表される化合物の結晶水和物は基本的に図8で示される粉末X線回折スペクトルを有する。
好ましくは、前記式A-Lで表される化合物の結晶水和物における水の質量分率は3.6~4.6%で、より好ましくは3.9~4.5%である。
さらに好ましくは、前記式A-Lで表される化合物の結晶水和物は基本的に図9で示されるDSC-TGAグラフを有する。
また、本発明は、式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物の製造方法であって、
式Aで表される化合物をケトン系溶媒に溶解させ、ケトン系溶媒にアルカリ金属水酸化物の水溶液を入れて反応させ、ろ過し、乾燥して得る工程を含み、ここで、前記アルカリ金属水酸化物は水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウムが好ましい本発明において、式Aで表される複素環化合物の製造は、特許文献CN101896178Bにおける実施例3および4に記載された方法を参照して製造することができる。たとえば、式Aで表される複素環化合物のラセミ体をChiralcel OJ-RHカラム(Chiralcel Technologies)において0.05%トリフルオロ酢酸を含有するメタノール溶液で溶離させ、分離して式Aで表される複素環化合物を得る方法を提供する。
本発明の式Aで表される複素環化合物、薬学的に許容される塩、水和物およびその製造は出願番号が201910024238.0で、出願日が2019年1月10日である発明特許出願を参照することができ、その全文を参照として本明細書に取り込む。
また、本発明は、急性肺損傷または急性呼吸窮迫症候群を治療するための薬物組成物であって、治療有効量の本発明に係る式Aで表される複素環化合物、上記のようなその薬学的に許容される塩またはその水和物を含む組成物を提供する。
本発明の実施形態によれば、前記急性肺損傷はタバコ煙CSまたはリポ多糖LPSに誘導される急性肺損傷から選ばれる。
本発明の技術方案によれば、前記式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩はアルカリ金属塩から選ばれる。
本発明の技術方案によれば、前記水和物は式Aで表される複素環化合物の水和物、または式Aで表される複素環化合物のアルカリ金属塩の水和物から選ばれる。
本発明の好適な技術方案によれば、前記式Aで表される複素環化合物またはその薬学的に許容れる塩は結晶の形態で、たとえば式Aで表される複素環化合物の結晶形、その水和物の結晶形、その薬学的に許容れるアルカリ金属塩の結晶形または前記アルカリ金属塩の水和物の結晶形から選ばれる少なくとも一つである。
本発明の実施形態によれば、前記薬物組成物は、さらに、少なくとも一つの薬学的に許容される補助剤を含む。前記補助剤は不活性で、無毒性の賦形剤、ビヒクルまたは希釈剤でもよく、たとえば、前記補助剤は、崩壊剤、流動化剤、滑剤、充填剤、結合剤、着色剤、沸騰剤、矯味剤、防腐剤、コーティング材などから選ばれる1種、2種または複数種である。
また、本発明は、急性肺損傷または急性呼吸窮迫症候群を治療する方法であって、その治療が必要な哺乳動物患者に治療有効量の上記式Aで表される複素環化合物、上記のようなその薬学的に許容される塩またはその水和物を施用する工程を含む方法を提供する。
また、本発明は、急性肺損傷または急性呼吸窮迫症候群を治療する方法であって、その治療が必要な哺乳動物患者に治療有効量の上記薬物組成物を施用する工程を含む方法を提供する。
本発明の実施形態によれば、前記急性肺損傷はCSまたはLPSに誘導される急性肺損傷から選ばれる。
本発明の技術方案によれば、前記式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩はアルカリ金属塩から選ばれる。
本発明の技術方案によれば、前記水和物は式Aで表される複素環化合物の水和物、または式Aで表される複素環化合物のアルカリ金属塩の水和物から選ばれる。
本発明の好適な技術方案によれば、前記式Aで表される複素環化合物またはその薬学的に許容れる塩は結晶の形態で、たとえば式Aで表される複素環化合物の結晶形、その水和物の結晶形、その薬学的に許容れるアルカリ金属塩の結晶形または前記アルカリ金属塩の水和物の結晶形から選ばれる少なくとも一つである。
有益な効果
本発明は、まず、式A化合物のナトリウム塩、カリウム塩またはリチウム塩、および前記塩の水和物を提供する。発明者は、意外に、3種の塩は式A化合物に対する溶解度と溶出度がいずれも改善され、特にナトリウム塩、リチウム塩および両者の水和物の溶解度と溶出度は式A化合物に対して明らかに改善されたため、式A化合物よりも薬物にしやすいことを見出した。また、ナトリウム塩、リチウム塩および両者の水和物は、明らかに式A化合物よりも優れた安定性を有する。
また、発明者は、式A化合物のナトリウム塩、リチウム塩およびカリウム塩の水和物は結晶形に調製することができることを見出し、これによって式A化合物のナトリウム塩、リチウム塩およびカリウム塩または前記塩の水和物は式A化合物よりも薬物への開発に適することが示される。
また、本発明は、急性肺損傷または急性呼吸窮迫症候群を治療する薬物の製造における、式Aで表される複素環化合物、す巌物、その薬学的に許容れるアルカリ金属塩または前記アルカリ金属塩の水和物の使用を提供する。実験結果から、上記化合物はマクロファージおよび好中球の肺部への浸透を抑制することにより、肺血管の透過性を低下させ、炎症性サイトカインとケモカインの生成を減少してIL-10の生成を促進し、タバコ煙CSまたはリポ多糖LPSに誘導される急性肺損傷または急性呼吸窮迫症候群を大幅に緩和し、そして前記化合物は炎症性肺損傷を中止または緩和し、肺水腫を軽減し、組織への酸素供給を保証することができることから、急性呼吸窮迫症候群に優れた治療または緩和作用があることが示される。
は、製造例2で得られた結晶形のXRPDスペクトルである。 は、製造例2で得られた結晶形のDSC-TGAグラフである。 は、製造例2で得られた結晶形の三次元構造図および単位胞の図である。 は、製造例3で得られたナトリウム塩の水和物のXRPDスペクトルである。 は、製造例3で得られたナトリウム塩の水和物のDSC-TGAグラフである。
は、製造例4で得られたカリウム塩の水和物のXRPDスペクトルである。 は、製造例4で得られたカリウム塩の水和物のDSC-TGAグラフである。 は、製造例5で得られたリチウム塩の水和物のXRPDスペクトルである。 は、製造例5で得られたリチウム塩の水和物のDSC-TGAグラフである。
は、CT-NAのBALFにおける炎症細胞数、酸素分圧(PO2)、肺重量係数およびBALFにおけるアルブミン含有量に対する影響である。マウスは連続7日CSへの露出の1時間前にCT-NA(10および30 mg/kg)、生理食塩水、Dex(1 mg/kg)を胃内投与した。BALFは最後のCS露出の24時間後に収集した。(A)収集されたBALFにおける好中球(黒色の矢印)およびマクロファージ(灰色の矢印)の画像である。(B)BALFにおけるすべての細胞、マクロファージ、好中球およびリンパ球の浸潤特徴である(左から右へ、それぞれビヒクル生理食塩水群、ビヒクルCS露出群CT-NA 10 mg/kgCS露出群、CT-NA 30 mg/kgCS露出群およびデキサメタゾン(Dex)1 mg/kg CS露出群)。(C)CS露出の24時間後に、moor VMS-OXY(登録商標)モニタリング装置(Moor Instruments,United Kingdom)によってすべてのマウスの酸素分圧(PO2)を測定した。(D)解剖された肺組織から表面の血液を吸い出した後、肺重量比は、各マウスの個体の肺重量をその全体重で割って肺重量比を算出した。(E)アルブミン測定キットによってBALFにおけるアルブミン濃度を測定した。対照(Ctrl)群と比べ、## p <0.01で、* p <0.05と** p <0.01はモデル群(model)と比べる。数値は平均値±SEMで表示され、n = 12である(各群)。
は、CT-NAのCSに誘導されたALIマウスのBALFにおける炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6)、ケモカイン(KC)および抗炎症サイトカイン(IL-10)の発現に対する影響である。収集されたBALFはそれぞれELISAキットによってTNF-α(A)、IL-1β(B)、IL-6(C)、KC(D)およびIL-10(E)の発現レベルを分析した。対照(Ctrl)群と比べ、## p <0.01で、* p <0.05と** p <0.01はモデル群(model)と比べる。数値は平均値±SEMで表示され、n = 12である(各群)。
は、CT-NAのCSに誘導されたALIマウスの肺組織の組織病理学的変化に対する影響である。各実験群のパラフィン包埋肺切片をヘマトキシリン・エオジンで染色して組織病理学の評価を行った。(A)H&Eで染色された肺組織の代表的な画像で、マクロファージ、好中球および炎症細胞の浸潤が証明された。(B)炎症細胞の浸潤を定量的に分析して肺切片から炎症の重篤度を判断した。対照(Ctrl)群と比べ、## p <0.01で、* p <0.05と** p <0.01はモデル群(model)と比べる。数値は平均値±SEMで表示され、n = 12である(各群)。
は、CT-NAの肺MPO活性およびPGD2に誘導された体外好中球の遊走に対する影響で、CSEに誘導されたPGD2分泌の初代マクロファージを評価した。(A)MPOキットによって肺ホモジネートにおけるMPOの活性を測定した。数値は平均値±SEMで表示され、n = 12である(各群)。CT-NA不使用(B)とCT-NA使用(C)においてBoydenチャンバー検出キット(ウェルサイズ3 μm)によってPGD2に誘導された好中球の遊走を検出した。(D)異なる濃度のCSE(2%、4%および8%)で分離された初代マクロファージを24時間処理した後、PGD2 ELISAキットによって分泌細胞外PGD2のタンパク質レベルを評価した。対照(Ctrl)群と比べ、## p <0.01で、* p <0.05と** p <0.01はモデル群(model)と比べる。すべての実験は、各条件において、3つのウェルで3回実験を繰り返した。数値は平均値±SEMで表示される。
は、CT-NAのCSE(4%)およびPGD2に誘導された炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6)、ケモカイン(KC)およびRAW 264.7マクロファージが生成した抗炎症サイトカイン(IL-10)のタンパク質レベルに対する影響である。RAW 264.7マクロファージから分離された上清液をCT-NAで1時間前処理し、そしてCSE/PGD2で24時間処理した後、説明書の方法に従ってそれぞれELISAキットによってIL-1β(AとF)、TNF-α(BとG)、IL-6(CとH)、KC(DとI)および細胞外に分泌されたIL-10(EとJ)のタンパク質レベルを測定した。 対照(Ctrl)群と比べ、## p <0.01で、* p <0.05と** p <0.01はPGD2と比べる。すべての実験は、各条件において、3つのウェルで3回実験を繰り返した。数値は平均値±SEMで表示される。
は、CT-NAのCSE(4%)およびPGD2に誘導された炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6)、ケモカイン(KC)およびRAW 264.7マクロファージが生成した抗炎症サイトカイン(IL-10)のmRNA発現に対する影響である。RAW 264.7マクロファージから分離されたRNAsをCT-NAで1時間処理し、そしてCSE/PGD2で24時間処理し、それぞれRT-PCRによってIL-1β(AとF)、TNF-α(BとG)、IL-6(CとH)、KC(DとI)およびIL-10(EとJ)のmRNA発現レベルを分析した。 対照(Ctrl)群と比べ、## p <0.01で、* p <0.05と** p <0.01はPGD2と比べる。すべての実験は、各条件において、3つのウェルで3回実験を繰り返した。数値は平均値±SEMで表示される。
は、LPSに誘導されるALIマウスモデルを構築する過程である。気管内へのLPSの点滴の1時間前と12時間後にCT-NA(10および30 mg/kg)またはDex(陽性対照、1 mg / kg)を胃内投与した。LPS誘導の24時間後、マウスを殺処分してBALFおよび肺組織のサンプルを調製した。 は、CT-NAのBALFの炎症細胞の計数と分類、酸素飽和度(SO2)および肺重量係数に対する影響である。急性肺損傷に対し、(A)気管内へのLPSの点滴の1時間前と12時間後にCT-NA(10および30 mg/kg)またはDex(1 mg / kg)を胃内投与した。LPS誘導の24時間後、BALFを収集して細胞総数、好中球、マクロファージおよびリンパ球の数を計算した(細胞総数では、左から右へ、それぞれビヒクル生理食塩水群、ビヒクルLPS誘導群、LPS誘導+CT-NA 10 mg/kg群、LPS誘導+CT-NA30 mg/kg群およびLPS誘導+デキサメタゾン(Dex)1 mg/kg群で、ほかの数種の検出結果の表記は細胞総数と同様である)。(B)LPS誘導の24時間後、moor VMS-OXY(登録商標)モニタリング装置によってすべてのマウスの酸素飽和度(SO2)を測定した。(D)LPS誘導の24時間後、肺重量係数は、各マウスの個体の肺重量をその体重で割って算出した。ビヒクル生理食塩水群では、## P <0.01で、ビヒクルLPS誘導群では、* P <0.05、** P <0.01である。数値は平均値±S.E.M.で表示され、各群はn = 12である。
は、CT-NAのLPSに誘導されたALIマウスのBALFにおける炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6)およびケモカイン(KC)の生成に対する影響である。BALFを収集してそれぞれ相応するELISAキットによってTNF-α(A)、IL-1β(B)、IL-6(C)およびKC(D)のレベルを分析した。ビヒクル+ビヒクル群では、## P <0.01で、ビヒクルLPS誘導群では、* P <0.05、** P <0.01である。数値は平均値±S.E.M.で表示され、各群はn = 12である。
は、CT-NAのLPSに誘導されたALIマウスの肺組織の病理学の変化に対する影響である。各実験群のパラフィン包埋の肺切片をH&Eで染色して組織病理学の分析に使用した。(A)H&Eで染色された肺組織の代表的な画像から、水腫、好中球および炎症性細胞の浸潤が示された。(B)盲検で2名の肺部の専門知識を有する病理学者によって肺損傷に対して定量的に病理を分析された。ビヒクル+ビヒクル群では、## P <0.01で、ビヒクルLPS誘導群では、* P <0.05、** P <0.01である。数値は平均値±S.E.M.で表示され、各群はn = 12である。
は、CT-NAのLPSに誘導された肺血管透過性に対する影響である。LPS誘導の24時間後、(A)アルブミン測定キットによってBALFにおけるアルブミンを測定した。(B)エバンスブルー色素(50mg/kg)をすべてのマウスの尾静脉に注入し、1時間後、安楽死させた。エバンスブルー色素の肺組織における蓄積によって肺血管の透過性を確認した。ビヒクル+ビヒクル群では、## P <0.01で、ビヒクルLPS誘導群では、* P <0.05、** P <0.01である。数値は平均値±S.E.M.で表示され、各群はn = 12である。
は、CT-NAの肺MPO活性、体外でPGD2に誘導された体外好中球の遊走に対する影響で、LPSに誘導された初代マクロファージにおけるPGD2の分泌を評価した。(A)MPOキットによって肺ホモジネートのMPO活性を測定した。ビヒクル+ビヒクル群では、## P <0.01で、ビヒクルLPS誘導群では、** P <0.01である。数値は平均値±S.E.M.で表示され、各群はn = 12である。(BとC)Boydenチャンバー検出キット(ウェルサイズ3 μm)によってCT-NAを使用する場合または不使用の場合におけるPGD2に誘導された好中球の遊走を評価した。ビヒクル+ビヒクル群では、## P <0.01で、ビヒクル群またはPGD2+ビヒクル群では、* P <0.05、** P <0.01である。数値は平均値±S.E.M.で表示され、各群はn = 3である。(D)分離された初代マクロファージを異なる濃度のLPS(0.01、0.1、1および10μM)で24 h前処理した後、上清液を収集し、PGD2 ELISAキットによってPGD2タンパク質レベルを測定した。ビヒクル群では、## P <0.01。数値は平均値±S.E.M.で表示され、各群はn = 3である。
は、CT-NAの炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6)およびLPSまたはPGD2で刺激されたRAW264.7マクロファージから分泌されるケモカイン(KC)に対する影響である。CT-NAでRAW264.7マクロファージを1時間前処理し、そしてさらにCT-NAおよびLPS/PGD2で24時間処理した後、培地を収集してそれぞれ相応するELISAキットによってIL-1β(AとE)、TNF-α(BとF)、IL-6(CとG)およびKC(DとH)の分泌レベルを測定した。ビヒクル+ビヒクル群では、## P <0.01で、LPS/PGD2+ビヒクル群では、* P <0.05、** P <0.01である。数値は平均値±S.E.M.で表示され、各群はn = 3である。
は、CT-NAの炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6)およびLPSまたはPGD2で刺激されたRAW264.7マクロファージから分泌されるケモカイン(KC)のmRNA発現に対する影響である。CT-NAでRAW264.7マクロファージを1時間前処理し、そしてさらにCT-NAおよびLPS/PGD2で24時間処理した後、RNAを抽出し、RT-PCRによってIL-1β(AとE)、TNF-α(BとF)、IL-6(CとG)およびKC(DとH)の発現を分析した。対照群では、## P <0.01で、モデル群では、* P <0.05、** P <0.01である。ビヒクル+ビヒクル群では、## P <0.01で、LPS/PGD2+ビヒクル群では、* P <0.05、** P <0.01である。数値は平均値±S.E.M.で表示され、各群はn = 3である。
は、CT-NAの炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6)、LPSとPGD2で刺激された初代マクロファージから分泌されるケモカイン(KC)のmRNA発現に対する影響である。CT-NAで初代マクロファージを1時間前処理し、そしてさらにCT-NAおよびLPS/PGD2で24時間処理した後、全RNAを抽出し、RT-PCRによってIL-1β(AとE)、TNF-α(BとF)、IL-6(CとG)およびKC(DとH)の発現を分析した。ビヒクル+ビヒクル群では、## P <0.01で、LPS/PGD2+ビヒクル群では、* P <0.05、** P <0.01である。数値は平均値±S.E.M.で表示され、各群はn = 3である。
は、CT-NAのNF-κBのRAW 264.7マクロファージまたは肺におけるLPS刺激シグナル経路の活性化応答に対する影響である。(A)RAW264.7マクロファージはLPS(100 ng / ml)による処理の1時間前にCT-NA(0.5、1、10および100μM)で1時間前処理した。(B)保存された肺組織をRIPA緩衝液においてホモジナイズして全タンパク質を抽出した。所定の抗体でタンパク質に対してウェスタンブロッティングによる解析を行った。β-アクチンを内部コントロールとした。すべての実験は少なくとも3回繰り返した。
DSC-TGA検出項目の装置名称および型番:同時熱分析装置(STA449F3)で20℃から350℃に昇温させた。
製造例2におけるXRPD検出項目の装置名称および型番:AFC10/Saturn724+Rigaku型X線回折分析装置。
製造例3~5におけるXRPD検出項目の装置名称および型番:D2 PHASER X線回折装置(独国ブルカー社)。
以下、具体的な実施例を合わせて本発明の技術方案をさらに詳しく説明する。下記実施例は本発明を例示的に説明および解釈するものにすぎず、本発明の保護範囲に対する制限と解釈されない。本発明の上記内容に基づいて実現される技術はいずれも本発明の保護する範囲に含まれる。
別途に説明しない限り、以下の実施例で使用された原料および試薬はいずれも市販品であるか、既知の方法によって製造された。
製造例1、式A化合物の製造
Figure 2022517610000012
特許文献CN101896178Bにおける実施例3および4に記載の方法を参照し、式Aで表される複素環化合物のラセミ体(20 g)をChiralcel OJ-RHカラム(Chiralcel Technologies)において0.05%TFAを含有するメタノールで溶離させ、分離して式Aで表される複素環化合物(6.24 g、収率31.2%)を得た。
1H NMR(600MHz, CD3OD): 8.14-8.15 (m, 1H), 8.00-8.03 (m, 2H), 7.92-7.94 (m, 1H), 7.38-7.42 (m, 2H),7.10-7.13 (m, 1H), 4.50-4.54 (m, 1H), 4.38-4.40 (m, 1H), 3.92-3.96 (m, 1H), 3.63-3.72 (m, 2H), 3.17-3.22 (m, 1H), 2.85-2.95 (m, 4H), 1.99-2.02 (m, 1H), 1.76-1.79 (m, 1H).
製造例2、式A化合物の一水和物の結晶形の製造
Figure 2022517610000013
特許文献CN101896178Bにおける実施例3および4に記載の方法を参照し、式A複素環化合物のラセミ体(0.500 g)をChiralcel OJ-RHカラム(Chiralcel Technologies)において0.05%TFAを含有するメタノールで溶離させ、溶離液を収集して溶媒がなくなるように濃縮し、産物を約0.2 g得たが、無定形であった。濃縮物にアセトン(2.5 mL)および水(2.5 mL)を入れ、40~50℃で加熱して溶解させた後、0~10℃に降温させ、撹拌して結晶を2~3 h析出させ、ろ過して式Aで表される複素環化合物の結晶形(0.156 g)を得たが、収率が31.2%であった。前記結晶形のXRPDの検出結果は図1に示され、そのDSC-TGAの検出結果は図2に示され、図2のDSCグラフから、それぞれ86.4℃と130.4℃に吸熱ピークが現れたことがわかり、TGA熱重量グラフでは、重量減少が4.29%であったことが示された。当該結晶形のDSC-TGAグラフから、当該結晶形が一水和物であることが示された。図3は得られた結晶形の三次元構造図および単位胞の図である。
1H NMR(600MHz, CD3OD): 8.13-8.15 (m, 1H), 8.00-8.04(m, 2H), 7.92-7.95(m, 1H), 7.37-7.42 (m, 2H),7.09-7.14(m, 1H), 4.50-4.55(m, 1H), 4.38-4.42(m, 1H), 3.91-3.97(m, 1H), 3.61-3.71(m, 2H), 3.17-3.23(m, 1H), 2.85-2.95 (m, 4H), 1.97-2.02 (m, 1H), 1.75-1.79 (m, 1H).
製造例3、式A化合物のナトリウム塩の水和物(CT-NA)の製造
Figure 2022517610000014
化合物A(17.6 g)をアセトン(210 mL)で溶解させ、50℃に昇温させて溶解まで撹拌し、当該溶液に水酸化ナトリウム水溶液(1.5 gの水酸化ナトリウムを4 mLの精製水に溶解させて調製したもの)を滴下し、滴下終了後、50℃に維持して4h撹拌した。ろ過し、ケーキを50℃で真空減圧において6h乾燥し、化合物Aのナトリウム塩の水和物(15.8 g、収率82%)を得た。得られたナトリウム塩は良い結晶性を示し、そのXRPD特徴付けデータは図4に示す。DSC-TGAの検出結果は図5に示され、図5のDSCグラフから、それぞれ130.2℃と176.6℃に吸熱ピークが現れたことがわかり、TGA熱重量グラフでは、重量減少が3.99%であったことが示された。当該結晶形のDSC-TGAグラフから、当該結晶形が一水和物であることが示された。
1H NMR(600MHz, CD3OD): 8.08-8.10 (m, 1H), 7.96-8.02 (m, 3H), 7.37-7.41 (m, 2H), 7.05-7.08 (m, 1H), 4.50-4.52 (m, 1H), 4.37-4.41 (m, 1H), 3.89-3.93 (m, 1H), 3.46-3.55(m, 2H), 3.17-3.22(m, 1H), 2.93(s, 3H), 2.90-2.92(m, 1H),1.96-2.00(m, 1H), 1.70-1.73(m, 1H).
製造例4、式A化合物のカリウム塩の水和物の製造
Figure 2022517610000015
化合物A(50.0 g)をアセトン(600 mL)で溶解させ、室温で反応液にゆっくり水酸化カリウム水溶液(6.4 gの水酸化カリウムを12 mLの精製水に溶解させて調製したもの)を滴下し、室温で撹拌しながら3h反応させ、吸引ろ過し、50℃で真空減圧において6h乾燥し、化合物Aのカリウム塩の水和物(36.4 g、収率64%)を得た。得られたカリウム塩は良い結晶性を示し、そのXRPDスペクトルは図6に、そのDSC-TGAは図7に示す。図7のDSCグラフから、それぞれ64.1℃と270.4℃に吸熱ピークが現れたことがわかり、TGA熱重量グラフでは、重量減少が3.82%であったことが示された。当該結晶形のDSC-TGAグラフから、当該結晶形が一水和物であることが示された。
1H NMR(600MHz, DMSO-d6): 7.98-8.05 (m, 3H), 7.80-7.83 (m, 1H), 7.48-7.52 (m, 2H), 6.94-6.97 (m, 1H), 4.30-4.33 (m, 1H), 4.16-4.20 (m, 1H), 3.81-3.86 (m, 1H), 3.06-3.17(m, 3H), 2.83(s, 3H), 2.76-2.82(m, 1H),1.82-1.90(m, 1H), 1.55-1.58(m, 1H).
製造例5、式A化合物のリチウム塩の水和物の製造
Figure 2022517610000016
化合物A(50.0 g)をアセトン(900 mL)で溶解させ、室温で反応液にゆっくり水酸化リチウム水溶液(2.75 gの水酸化リチウムを18 mLの精製水に溶解させて調製したもの)を滴下し、室温で撹拌しながら3h反応させ、吸引ろ過し、ケーキを50℃で真空減圧において6h乾燥し、化合物Aのリチウム塩の水和物(26.0 g、収率49%)を得た。得られたリチウム塩は良い結晶性を示し、そのXRPDスペクトルは図8に、そのDSC-TGAは図9に示す。図9のDSCグラフから、それぞれ138.8℃と180.7℃に吸熱ピークが現れたことがわかり、TGA熱重量グラフでは、重量減少が4.47%であったことが示された。当該結晶形のDSC-TGAグラフから、当該結晶形が一水和物であることが示された。
1H NMR(600MHz, DMSO-d6): 7.98-8.06 (m, 3H), 7.81-7.83 (m, 1H), 7.47-7.52 (m, 2H), 6.91-6.94 (m, 1H), 4.28-4.34 (m, 1H), 4.15-4.19 (m, 1H), 3.80-3.84 (m, 1H), 3.18-3.26(m, 2H), 3.05-3.08(m, 1H), 2.82(s, 3H), 2.77-2.81(m, 1H),1.80-1.87(m, 1H), 1.53-1.56(m, 1H).
テスト例1、溶解度テスト
以上で得られた水和物と式A化合物に対して異なるpHの溶液において溶解度テストを行い、テスト方法は以下の通りである。
1.1、異なるpHの媒体の調製
pH1.0媒体:塩酸を0.9 mL取り、水を入れて1000 mLに希釈し、均一に振とうして得られた。
pH4.5媒体:リン酸二水素カリウム(KH2PO4)を6.80 g取り、水を適量に入れて溶解させ、1000 mLに希釈し、リン酸または水酸化ナトリウムでpH値を4.5に調整し、均一に振とうして得られた。
pH6.8媒体:リン酸水素二ナトリウム(Na2HPO4・12H2O)を55.38 gとクエン酸(C6H8O8・H2O)を4.77 g取り、水を適量に入れて溶解させ、1000 mLに希釈し、リン酸または水酸化ナトリウムでpH値を6.8に調整し、均一に振とうして得られた。
純水媒体:精製水
1.2、試験方法:所定量の被験サンプルを取り、それぞれ少しずつ相応するpHの媒体を入れ、振とうし、飽和状態まで繰り返し、被験品の仕込み量および溶媒の使用量を記録し、サンプルの溶解時の濃度を計算し、テスト結果を表1に示す。
Figure 2022517610000017
表1の結果から、ナトリウム塩の水和物は異なるpHにおける水溶性が最も良く、リチウム塩の水和物とナトリウム塩の水和物は基本的に相当し、カリウム塩の水和物はpH4.5の場合、ナトリウム塩の水和物およびリチウム塩の水和物に相当するが、ほかのpHおよび精製水においていずれもナトリウム塩の水和物およびリチウム塩の水和物よりも劣り、遊離酸(化合物A)は異なるpHにおける水溶性がいずれも劣ることがわかる。得られた3種の塩の水和物のうち、特にナトリウム塩およびリチウム塩の水和物は溶解性が明らかに化合物Aよりも良いことがわかる。
テスト例2、溶出度テスト
以上で得られた水和物と式A化合物に対して溶出度テストを行い、テスト方法は以下の通りである。
工程1:原料の前処理
サンプルに100メッシュの篩を通させた。
工程2:原料と補助剤の混合
処方量に従って原料および乳糖を量り、等量逐次増加で混合した後、さらに篩を通させて混合した。
Figure 2022517610000018
工程3:カプセル充填
カプセル充填プレートでカプセル充填を行い、ロックし、充填量の差が±5%になるようにした。ちゃんとロックし、位置ずれや凹みの現象がないように、外観の検出を行った。
検査方法:溶出度測定法(中国薬局方2015年版四部通則0931 第二法)
溶出媒体:水溶液
回転数:50 rpm
サンプリング時間:30 min
具体的な試験方法:本製品を取り、溶出度測定法(中国薬局方2015年版四部通則0931 第二法)に従い、水溶液900 mlを溶出媒体とし、回転数が50 rpmで、方法に沿って操作し、30 min経た後、溶液を約10 ml取り、ろ過し、精密に量ってろ液を適量に取り、溶出媒体で定量に1 mlあたりにサンプルを約10μg含む溶液に希釈し、紫外-可視分光光度法(中国薬局方2015年版四部通則0401)に従い、波長231 nmで吸光度を測定した。別途にサンプルの対照品を適量に取り、精密に量り、溶出媒体を入れて溶解させ、定量的に1 mlあたりにサンプルを約10μg含む溶液に希釈し、同法によって測定し、1粒あたりの溶出量を計算した。
結果を表2~表4に示す。
Figure 2022517610000019
Figure 2022517610000020
Figure 2022517610000021
上記と同様の方法によって化合物Aの溶出度をテストしたが、化合物Aは水溶性が劣るため、その溶出度が基本的に0であった。
上記内容から、本発明で得られる3種の塩の水和物はいずれも良い溶出度を示し、そのうち、ナトリウム塩の水和物の溶出度が最も良かったことがわかる。
テスト例3、安定性テスト
試験過程:各被験品を適量に取って清潔な時計皿に置き、開放の状態にし、光照射4500lx±500lx、高温60℃、高湿92.5%RHの条件においてそれぞれ5日、10日置き、性状、関連物質を測定し、そして0日の結果と比べ、安定性を考察した。
関連物質の検査方法は以下の通りである。
被験品溶液の調製:各被験品を約10 mg取り、10 mlメスフラスコに置き、50%アセトニトリルを入れて溶解させ、目盛まで希釈し、均一に振とうし、ろ過し、被験品溶液とした。精密に被験品溶液を10μl取り、上記クロマトグラフィー方法によって仕込み、面積正規化法によって最大単一不純物および総不純物を計算した。
試験結果:
Figure 2022517610000022
Figure 2022517610000023
Figure 2022517610000024
Figure 2022517610000025
上記結果から、高温、高湿の条件において、式A化合物、本願で得られるナトリウム塩、カリウム塩およびリチウム塩の水和物はいずれも安定しているが、光照射の条件において、式A化合物の分解が顕著で、一方、塩になって得られる化合物は光照射に対する安定性が顕著に増強したことがわかる。これにより、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩の安定性は明らかに式A化合物よりも良いことがわかる。
実施例1
製造例3で製造された式A化合物のナトリウム塩の水和物CT-NAを活性テストに使用した。テスト方法は以下の通りである。
1.1 マウスの処理
特定病原体フリー(SPF)の雌Balb/cマウス(22~28グラム、8周齢)は上海SIPPR-BK実験動物有限公司から購入された。マウスは隔離された通風かご(4~5匹マウス/かご)において、40~60%湿度、24±2℃、12時間/12時間明暗交替の環境で自由に摂食・飲水させた。
1.2 タバコ煙(CS)に誘導される肺損傷モデルの構築および酸素分圧の測定
モデルの構築:マウスをランダムに5群に分け(12匹/群)、それぞれ対照群(マウスが新鮮な空気に露出する)、生理食塩水群(マウスがタバコ煙に露出する)、デキサメタゾン(Dex)群(1 mg/kg)(マウスがタバコ煙に露出する)、CT-NA 10 mg/kg群およびCT-NA30 mg/kg群(マウスがタバコ煙に露出する)である。群によってそれぞれマウスに生理食塩水、DexおよびCT-NAを胃内投与した。その後、マウスが新鮮な空気またはタバコ煙に露出するようにした。タバコ煙は3R4F研究級紙巻タバコ(約600 mg TPM/m3および29.9 mgニコチン/m3を含有する)を直方体プラスチック箱(65×50×45 cm)において10本/日で、1本が燃え尽きた後、次の1本を着火させる頻度で燃焼し、計7日連続で繰り返した。毎日マウスの体重および一般状況を検査した。タバコ雰囲気に露出する最後の1回の24時間後、moor VMS-OXY(登録商標)測定装置によってすべてのマウスの酸素分圧(PO2)を測定することにより、波長500~650nmの範囲内の酸化/還元ヘモグロビンの微小循環における濃度および酸素飽和度(百分率)を測定した。その後、すべてのマウスを安楽死させて気管支肺胞洗浄液(BALF)を収集し、炎症細胞総数、サイトカインレベルおよびアルブミン濃度の測定に使用した。そして、肺部組織を収集して肺重量係数、組織検出およびMPO活性の測定に使用した。
1.2.1 炎症細胞の計数
マウスを安楽死させた後、手術で気管を露出させ、さらに右肺を0.4mL/回で1%FBSおよび5000IU/Lヘパリンを含有する無菌生理食塩水で3回洗浄し、気管カテーテルを介してBALFを収集した。血球計数器でBALFにおける細胞総数を測定した後、残りのBALFを1000×g、4℃で10分間遠心した。上清液を二等分して-80℃で保存し、次のサイトカインまたはアルブミン濃度の測定に使用した。得られた細胞沈殿をスライドガラスに塗抹した。その後、好中球、マクロファージおよびリンパ球の形態学基準に基づき、光学顕微鏡において塗抹標本をWright-Giemsa染色して200個の細胞を計数した。
1.2.2 肺重量比
肺水腫の指標として、肺重量比は1匹のマウスの肺表面の血液・組織を吸い取った後の個体の肺重量を、全体重で割ったものである。
1.2.3 アルブミンの測定
アルブミン測定キットおよび分光光度計によって628 nmでBALF上清液におけるアルブミン濃度を測定した。BALFで測定されたアルブミン濃度の比はアルブミンのレベルのみならず、肺微小血管の透過性も示す。
1.2.4 ELISAによる体内サイトカインの測定
使用説明書に従ってそれぞれELISA検出キットによってBALF上清液における炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6)、ケモカイン(KC)および抗炎症サイトカイン(IL-10)の発現レベルを測定した。450 nmにおける光密度を測定した後、標準曲線によってサイトカインの発現を計算した。
1.2.5 肺組織病理学
各マウスの左肺下葉を10%中性ホルマリンに保存して組織病理学の検査に使用した。保存された左肺下葉をパラフィンに包埋した後、主要肺内気管支の最大縦方向ビューが露出するように切片した(4μm)。標準方法によってヘマトキシリン・エオジン(H&E)で染色した。5点スコアシステムで肺水腫、炎症の重篤度および炎症細胞の浸潤程度を評価した。簡単に言うと、スコアシステムは、0=正常、1=非常に軽度、2=軽度、3=中度、4=顕著、5=重度である。各肺断面を少なくとも3つの異なる視野で採点した。12匹のマウスのスコアの平均値を取った。
1.2.6 MPO測定
MPO活性を評価するため、50 mgの左肺の柵状組織を洗浄した後、生理食塩水でホモジナイズした。MPO測定キットを使用し、検出基準に従って吸光度の460 nmにおける変化を測定することによってMPOの活性を確認した。
1.2.7 好中球の分離およびCT-NAのPGD2に誘導される好中球の遊走に対する影響の測定
マウスに20 ml/kgの糖原(1.5%)を胃内投与した。4時間後、マウスを安楽死させ、腹膜の洗浄液から好中球を分離した。CT-NAの好中球の遊走に対する影響は、活性化のPGD2/CRTH2受容体が好中球の遊走を促進するため、Boydenチャンバー検出キット(孔径3μm)によって検出し、PGD2を化学誘導剤とした。最初に、分離された好中球(4×105)を100 μLHBSSに希釈してPGD2に4時間遊走させ(0.1、1および10 μM)、適切なPGD2濃度を探した。その後、CT-NA(1および10 μM)で前処理して分離された好中球(4×105)を使用し、それらのPGD2(1 μM)への遊走は遊走の好中球を計算して評価した。そして、さらにもう一つの有効なCRTH2阻害剤OC459を使用し、CT-NAの検出結果を再確認した。
1.2.8 タバコ煙抽出物(CSE)の調製
真空ポンプで3R4F研究級タバコによるタバコ煙を輸送して50 ml PBSを通過させた。5本のタバコで50 ml PBSを通過した煙を調製し、1本のタバコは5分間燃焼させた。タバコがない場合、類似する方法によって対照溶液を調製した。煙の抽出が完成した後、CSEを-80℃で保存した。
1.2.9 初代マクロファージの分離およびCSEに誘導される初代マクロファージからのPGD2の分泌の評価
腹膜腔から初代マクロファージを分離したが、方法を以下に簡単に説明する。メルカプト酢酸塩(4%)を20 ml/kg体重の投与量で連続3日マウスの腹腔に注入した。5日目に(最後のメルカプト酢酸塩の注射の48時間後)、マウスを安楽死させて腹膜洗浄液から初代マクロファージを分離した。分離された初代マクロファージ(4×105 /ウェル)を12ウェルプレートに入れて37℃で培養した。その後、12ウェルプレートの培地を無血清RPMI-1640培地に変え、そして10~12時間インキュベートした後、異なる濃度のCSE(2%、4%、および8%)に24時間露出した。処理完了後、初代マクロファージの上清液を収集し、説明書の方法に従い、ELISAキットによって分泌された細胞外PGD2のタンパク質レベルを測定した。
1.2.10 細胞活性テスト
RAW 264.7マクロファージ、マウス白血病単核マクロファージ、細胞系は、米国培養細胞系統保存機関(ATCC、マナサス、バージニア州、米国)。RAW 264.7マクロファージをRPMI-1640培地において培養し、当該培地にペニシリン(100U/ml)、ストレプトマイシン(100 μg/ml)および10%FBSが含まれる。CT-NA(0-100 μM)の単独使用、およびそれとPGD2(0-100 μM)、CSEを組み合わせた後、RAW264.7マクロファージ(1~10%)に対する毒性を測定し、標準方法に従い、メチルチアゾール-テトラゾール(MTT)で測定して評価した。簡単にいうと、RAW 264.7マクロファージを4×105個細胞/mlの濃度で96ウェルプレートに接種して24時間後、37℃でCT-NA(0~100 μM)に1時間露出させた。そして、RAW 264.7マクロファージをさらにCSE(4%)およびPGD2(10 μM)に24時間露出させた後、MTT(5 mg/ml)で37℃で4時間処理した。その後、各ウェルの上清液をDMSO(200μl/ウェル)に変更し、570 nmにおける吸光度を測定した。
1.2.11 ELISAおよびリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)による体外サイトカインの測定
RAW 264.7マクロファージを2枚の12ウェルプレートに入れた。その後、12ウェルプレートの培地を無血清RPMI-1640培地に変え、10~12時間インキュベートした後、CT-NA(10および100 μM)に1時間露出させた。1時間後、1枚の12ウェルプレートをCSE(4%)で処理し、もう1枚をPGD2(10μM)で24時間処理した。処理後、処理細胞の上清液を収集し、説明書の方法に従い、ELISAキットによってTNF-α、IL-1β、IL-6、KCおよび細胞外に分泌されたIL-10のタンパク質レベルを測定した。その後、処理された各プレートのRNAサンプルをHiScript5×QRTSuperMixで抽出してcDNAに逆転写した後、RT-PCRを行った。RT-PCRはBioRad CFX96 Touch(登録商標)リアルタイムPCR検出システム(BioRad、米国)によって処理し、当該システムはAceQRqPCRSYBR Green Master Mixが使用された。また、閾値のサイクル数はBioRad CFX Managerソフトで得られた。RT-PCR反応に使用されたプライマーは表1に示される。β-アクチンを内部対照として使用した。RT-PCR反応は3回繰り返した。標的mRNAの相対発現はそれぞれのβ-アクチンで校正された。
Figure 2022517610000026
1.2.12 統計分析
数値は平均値±SEMである。統計学はSPSS(SPSS社、シカゴ、IL)によって計算された。一元配置ANOVA方法によってF値を比較し、p>0.05の場合、ダネット多重比較検定(Dunnett multiple comparisons test)でパラメーターデータの差を計算し、p<0.05の場合、マン・ホイットニーのノンパラメトリックU検定(Mann-Whitney U non-parametric test)で差を比較した。p<0.05およびp<0.01は統計学的に有意であるとされる。
2.1 CT-NAのBALFにおけるCSに誘導される炎症細胞数に対する影響
最後のCSへの露出の24時間後、CT-NAのBALFにおける総細胞および異なる細胞の浸潤、特に好中球およびマクロファージに対する影響はライトギムザ(Wright-Giemsa)染色方法によって分析した。図10AおよびBに示すように、CSに露出した後、総細胞数、マクロファージ数および好中球数が顕著に増加した(p<0.01)。同時に、CT-NA(10および30 mg/kg)およびDex(1 mg/kg)による前処理は顕著に総細胞数、マクロファージ数および好中球数を低下させた(p<0.01)。これらの顕著な効果によってCT-NAがCRTH2拮抗作用を通して顕著にCSに誘導される肺部炎症を改善できることが証明された。
2.2 CT-NAのCSに誘導される低酸素血症、肺水腫および肺透過性に対する影響
CSに誘導される低酸素血症、肺水腫および肺透過性はそれぞれ酸素分圧(PO2)、肺重量係数、およびBALFアルブミン含有量を測定することによって評価した。CS処理群では、PO2が顕著に低下したが(p<0.01)、対照群と比べ、肺重量係数およびBALFアルブミン含有量が顕著に増加し(p<0.01)、CSによって誘導される動物モデルに成功したことが示された。しかし、CT-NA(10および30 mg/kg)群では、PO2が顕著に高くなり(p<0.01)(図10 C)、肺重量係数が一部で低下し(p<0.05)(図10D)、そしてBALFアルブミン含有量が顕著に低くなった(p<0.01)(図10E)。これらの優れた結果から、CRTH2抗体CT-NAは低酸素血症、肺透過性および水腫を低減させることにより、有効にマウスをCSに誘導される肺損傷から保護することができることが示された。
2.3 CT-NAのBALFにおけるCSに誘導されるサイトカイン分泌に対する影響
CT-NAがBALFにおけるサイトカインの分泌に影響できるか、確認するため、それぞれELISAキットによって炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6)、ケモカイン(KC)および抗炎症サイトカイン(IL-10)の発現レベルを検出した。図11A、B、CおよびDに示すように、CS露出群では、TNF-α、IL-1β、IL-6およびKCの発現レベルが対照群と比べて顕著に増加した(p<0.01)。同時に、CSに誘導されるTNF-α、IL-1β、IL-6およびKCの過剰発現はCT-NA処理によって有効に減少することができる(10および30 mg/kg)(p<0.01)。それに対し、CS露出群では、IL-10の発現レベルが顕著に低下したが(p<0.01)、CT-NA処理によってCSに誘導されるIL-10抑制作用が逆転された(p<0.01)(図11E)。これらの結果から、CRTH2受容体はCT-NAによって遮断されたことで、炎症性サイトカイン、好中球、ケモカインの生成を抑制し、そして抗炎症サイトカイン(IL-10)の生成を刺激することによってCSに誘導されるALIマウスをさらなる肺部炎症から保護することがわかる。
2.4 CT-NAのCSに誘導された肺組織の病理学的変化に対する影響
CT-NAのCSに誘導された肺組織の病理学的変化に対する保護作用を評価するため、H&E染色実験を行った。図12Aに示すように、対照群では、肺組織が正常の肺組織学を示したが、CS露出群では、肺組織が明らかな組織病理学的変化、たとえば、炎症細胞およびマクロファージの浸潤、および好中球の肺胞腔への進入と間質の浮腫を示した。逆に、CT-NA(10および30 mg/kg)またはDex(1mg/kg)で前処理することにより、これらの変化が顕著に改善された。また、病理スコアで炎症、炎症細胞の浸潤および肺水腫の重篤度を確認した。肺部炎症スコアの結果から、CSへの露出が平均病理スコアを増加させたことが示された(p<0.01)。一方、CT-NA(10および30 mg/kg)およびDex(1 mg/kg)が投与量に依存して顕著に平均病理スコアを低下させた(p<0.01)(図12B)。検出結果から、CT-NAがCRTH2受容体を遮断することによって顕著にCSによる肺損傷の重篤度を軽減させたことが示された。
2.5 CT-NAのCSに誘導されたMPO活性に対する影響
上記良好な検出結果から、さらに肺組織のMPO活性を評価した。活性化の好中球から生成するMPOは、好中球の浸潤および肺組織損傷の重要なマーカーである。肺組織のMPO活性は、CSに露出された場合が新鮮な空气に露出した場合よりも顕著に増加したことがわかった(p<0.01)(図13A)。注目すべきのは、CT-NA(10および30 mg/kg)およびDex(1 mg/kg)はMPO活性を弱くさせる(p<0.01)ことから、CRTH2受容体の遮断が有効に好中球の肺胞および間隙への侵入を抑制できることが示された。
2.6 CT-NAのPGD2に誘導される体外好中球の遊走に対する影響
MPOの検出結果に基づき、活性化のPGD2/CRTH2受容体が好中球の遊走およびその機能を促進するため、さらにBoydenチャンバー検出キットによってCT-NAのPGD2に誘導される好中球の遊走に対する直接の影響を評価した。また、好中球が放出する炎症媒体が肺損傷を深刻化させる可能性がある。マウスの腹腔から分離された好中球を1.5%糖原で攻撃した後、ライトギムザ(Wright-Giemsa)染色および細胞活力の測定を行うことによって好中球の特徴を検査した。4時間インキュベートすると、顕著な好中球のPGD2への遊走が示された(p<0.01)(1および10μM)(図13B)。同時に、CT-NAによる前処理(1および10μM)は顕著にPGD2に誘導された好中球の遊走を軽減させた(p<0.01)(図13C)。同様に、もう1種のCRTH2拮抗剤OC459もPGD2に誘導された好中球の遊走を抑制した(図13C)。同様に、これらのデータから、CRTH2拮抗剤が明らかにPGD2に誘導された好中球の遊走を減少させることが明確に示された。
2.7 CSEによる初代マクロファージのPGD2分泌の促進
CSEがPGD2の分泌に影響するか、テストするため、異なる濃度のCSE(2%、4%および8%)で分離された初代マクロファージを24時間処理した後、PGD2 ELISAキットによって分泌細胞外PGD2のタンパク質レベルを評価した。対照群と比べ、CSE(4%)による処理が顕著にPGD2の分泌を促進したことがわかった(p<0.01)(図13D)。
2.8 CT-NAのCSEおよびPGD2に誘導されたRAW 264.7マクロファージのサイトカイン分泌にする影響
顕著な体内テスト結果に基づき、活性化のマクロファージにおけるPGD2/CRTH2受容体が炎症性サイトカインの発現を増加させることによって顕著に疾患の活性を増加させるため、さらにCT-NA処理がCSEおよびPGD2によって刺激されたRAW 264.7マクロファージのサイトカイン分泌を抑制するかというのを考えた。MTT測定から、PGD2(10 μM)+濃度が100 μMと高いCT-NA、およびCSE 4%+濃度が100 μMと高いCT-NAはRAW 264.7マクロファージに毒性がないことが示された。また、ELISA(図14)およびRT-PCR(図15)の結果から、CT-NA(10および100 μM)による処理はCSEおよびPGD2によって刺激されたRAW 264.7マクロファージが生成するIL-1β、IL-6、TNF-αおよびKCのタンパク質とmRNAのレベルを抑制するのみならず(p<0.01)、投与量に依存してCSEおよびPGD2によって誘導されたIL-10抑制を逆転させることもできることが証明された(p <0.01)。そのため、体外で得られた検出結果(図14および15)は体内で得られた検出結果に類似する(図11)ものである。つまり、これらのデータから、CRTH2の拮抗作用は有効に炎症性サイトカインおよびケモカインの生成を改善し、CSEおよびPGD2によって活性化されたRAW 264.7マクロファージから生成する抗炎症サイトカインを促進することが示された。
実施例2
2.1.1 マウスの処理、LPSに誘導されるALIモデルの構築および酸素飽和度の測定
特定病原体フリー(SPF)のBalb/cマウス(♂/♀、20~26グラム、8周齢)は上海SIPPR-BK実験動物有限公司から購入された。マウスは隔離された通風かごにおいて、40~60%湿度、24±2℃、12時間/12時間明暗交替の環境で自由に摂食・飲水させた。LPSに誘導されるALIモデルの構築時、方法を以下に簡単に説明する。マウスをランダムに対照群(マウス12匹)およびLPS群(マウス48匹)に分けた。LPS群(マウス48匹)をさらに4つのサブ群(12匹マウス/群)に分けた。LPSの4つのサブ群では、未麻酔のマウスにそれぞれ生理食塩水(NS)、10mg/kg CT-NA、30mg/kg CT-NAおよび1mg/kg Dexを胃内投与した。1時間後、マウスをペントバルビタールトンナトリウムで麻酔(腹腔注射40mg/kg)した後、気管内に対照群でNSを、そしてすべてのLPSサブ群でLPS(4 mg/kg)を点滴した。12時間後、LPS群では、未麻酔のマウスにそれぞれNS、10mg/kg CT-NA、30mg/kg CT-NAおよび1mg/kg Dexを投与した(図16)。生理食塩水およびLPSはいずれも10μl/10グラム体重になるように施用した。LPS誘導の24時間後、moor VMS-OXY(登録商標)モニタリング装置によって波長500~650 nmの範囲内の微小循環における酸素飽和度(%)を測定することによってすべてのマウスの酸素飽和度を測定した。SO2とは血液における全ヘモグロビンに対する酸化ヘモグロビンの百分率を表す。SO2を測定した後、各マウスのBALFを収集して炎症細胞の計数と分類およびアルブミン濃度と炎症性サイトカイン/ケモカインレベルの測定に使用した。また、肺も組織学検査、肺重量係数およびMPO活性の測定に使用した。
2.1.2 細胞計数および肺重量係数
マウスを安楽死させて気管を露出させた後、右肺を0.4mL/回でウシ血清アルブミン(BSA)および5000IU/Lヘパリンを含有する無菌生理食塩水で3回洗浄し、気管カテーテルを介してBALFを収集した。血球計数器でBALFにおける細胞総数を測定した後、残りのBALFを1000×g、4℃で10分間遠心した。上清液を二等分して-80℃で保存し、次の炎症性サイトカインまたはアルブミン濃度の測定に使用した。得られた細胞沈殿をスライドガラスに塗抹した。その後、好中球、マクロファージおよびリンパ球の形態学基準に基づき、光学顕微鏡において塗抹標本をWright-Giemsa染色して200個の細胞を計数した。取り出された肺組織は表面血液を吸い取った後、重量を量り、肺重量係数を計算した。肺重量係数は肺水腫の指標で、その計算方法はは1匹のマウスの肺表面の血液・組織を吸い取った後の個体の肺重量を全体重で割ったものである。
2.1.3 ELISAによる体内の炎症性サイトカインおよびケモカインの評価
使用説明書に従ってそれぞれ相応するELISAキットによってBALFにおける炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6)、ケモカイン(KC、マウスIL-8モノログ)の発現レベルを測定した。450 nmにおける光密度を測定した後、標準曲線によって発現レベルを計算した。
2.1.4 病理学テスト
各マウスの左肺下葉を10%中性ホルマリンに保存して組織病理学の検査に使用したが、ホルマリンは室温において22~25 cm H2Oの一定の圧力で48時間滴下した。保存された左肺下葉をパラフィンに包埋した後、主要肺内気管支の最大縦方向ビューが露出するように切片した(4μm)。その後、H&Eで染色して肺水腫を評価し、そして光学顕微鏡において好中球および炎症細胞の浸潤を観察した。肺部の水腫、出血、肺胞壁の増厚、好中球および炎症細胞の浸潤に対して計数および採点を行って肺損傷の重篤度を評価した。スコアシステムは、0=正常、1=非常に軽度、2=軽度、3=中度、4=顕著、5=重度である。総肺損傷スコアは4つの基準の合計である。12匹のマウスのスコアの平均値を取った。
2.1.5 体内肺血管透過性テスト
エバンスブルーは快速にアルブミンと結合して血管内に制限される色素で、内皮は正常の生理条件においてアルブミンに対して透過不能なためである。エバンスブルー色素の肺における外への浸透を測定することによって肺微小血管透過性を測定した。方法を以下に簡単に説明する。マウスをランダムに対照群(マウス12匹)およびLPS群(マウス48匹)に分けた。LPS群(マウス48匹)をさらに4つのサブ群(12匹マウス/群)に分けた。肺微小血管透過性を測定するため、LPSの4つのサブ群では、未麻酔のマウスにそれぞれNS、10mg/kg CT-NA、30mg/kg CT-NAおよび1mg/kg Dexを胃内投与した。1時間後、麻酔マウスの気管内にNS(対照群)およびLPS(LPS群)を点滴し、両者はいずれも10μl/10グラム体重になるように施用した。LPSによる誘導の24時間後、エバンスブルー色素(50mg/kg)をすべてのマウスの尾静脉に注入し、1時間後、安楽死させた。マウスを殺処分した後、NSをゆっくりマウスの右心室に注入し、肺部組織の血液をすべて排出させた。室温において、慎重に右肺を取り出し、切片してホルムアミド(3ml/100mg)に置いた。24時間インキュベートした後、サンプルを500×gで10分間遠心した(4℃)。標準曲線法によって620 nmにおけるホルムアミドブランクを測定し、上清液から抽出されたエバンスブルー色素の吸光度を測定した。測定値はμg色素/100mg湿肺重量を表す。さらに、628 nmにおいて分光光度計およびアルブミン測定キットでBALFにおけるアルブミン濃度を測定した。BALFで測定されたアルブミン濃度の比はアルブミンのレベルのみならず、肺微小血管の透過性も示す。
2.1.6 MPO活性測定
MPO活性測定の手順は以下の通りである。正確に左肺の柵状組織を量って均質化培地で体積分率が5%のホモジネートを調製した(左肺の柵状組織と均質化培地の体積比が1:19である)。その後、ホモジネート(0.9ml)および反応緩衝液(0.1ml)を9:1の比率で十分に混合し(十分なホモジネートがない場合、体積分率が5%のホモジネートおよび反応緩衝液は9:1の比率で相応して減少してもよい)、さらに37℃で15分間インキュベートした。そして、標準曲線に基づいて分光光度計で吸光度の460 nmにおける変化を測定することによってMPOの活性を測定した。
2.1.7 好中球の分離およびPGD2に誘導される体外好中球の遊走の評価
好中球を分離する方法およびCT-NAの好中球の遊走に対する影響をテストする方法は以下に簡単に説明する。1.5%糖原を20 ml/kg体重の投与量でマウスに胃内注射した。4時間後、マウスを安楽死させ、腹膜の洗浄液から好中球を分離した。CT-NAの好中球の遊走に対する影響は、活性化のPGD2/CRTH2受容体が好中球の遊走を促進するため、Boydenチャンバー検出キット(孔径3μm、ビレリカ、MA)によって検出し、PGD2を化学誘導剤とした。まず、分離された好中球を4×105細胞/mlでBoydenチャンバー検出キットのウェルの上側に接種し、下のチャンバーに異なる濃度のPGD2(0.1、1および10μM)が含まれ、好中球を37℃でPGD2に4時間遊走させることにより、適切なPGD2濃度を探した。適切なPGD2濃度が見つかった後、CT-NA(1および10μM)およびもう1種の有効なCRTH2阻害剤OC459(10μM)で前処理された好中球の4時間のPGD2(1μM)への遊走をテストした。
2.1.8 腹腔マクロファージの分離およびLPSに誘導された腹腔マクロファージのPGD2分泌の評価
方法を以下に簡単に説明する。メルカプト酢酸塩(4%)を20ml/kg体重の投与量で連続3日マウスの腹腔に注入した。最後のメルカプト酢酸塩の注射の48時間後(5日目に)、マウスを安楽死させて腹膜洗浄液から初代マクロファージを分離した。分離された腹腔マクロファージを12ウェルプレートに入れて(4×105 /ウェル)37℃で培養した。加熱されたPBSで3回軽く洗浄して非粘着細胞を除去した。この時、90%超の細胞はマクロファージで、それを37℃で、ペニシリン(100U/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)および10%FBSを含有するDMEM/高ブドウ糖培地において培養した。適応した後、無血清DMEM/高ブドウ糖を12ウェルプレートに入れて10~12時間後、異なる濃度のLPS(0.01、0.1、1および10μM)で24時間処理した。処理完了後、腹腔マクロファージの上清液を収集し、説明書の方法に従い、ELISAキットによってPGD2のタンパク質レベルを測定した。
2.1.9 細胞培養および細胞活性測定
RAW 264.7マクロファージ、マウス白血病単核マクロファージ、細胞系は、ATCC(マナサス、バージニア州、米国)から購入、そしてRPMI-1640培地において培養し、当該培地にペニシリン(100U/ml)、ストレプトマイシン(100 μg/ml)および10%牛胎児血清が含まれる。RAW 264.7マクロファージは抗炎症薬のスクリーニングおよび炎症性サイトカインと酵素の生成を刺激する阻害剤経路の評価の理想的なモデルである。標準方法に従い、MTTでCT-NA単独使用、およびそれとPGD2、LPSの組み合わせのRAW 264.7マクロファージおよび分離された腹腔マクロファージに対する毒性を測定した。簡単にいうと、RAW 264.7マクロファージを4×105個細胞/mlの濃度で96ウェルプレートに接種して12時間後、37℃でCT-NA(0~200 μM)に1時間露出させた。そして、RAW 264.7マクロファージをさらにLPS(100 ng/ml)およびPGD2(10 μM)に24時間露出させた後、MTT(5 mg/ml)で37℃で4時間処理した。その後、各ウェルの上清液をDMSO(200μl/ウェル)に変更し、570 nmにおける吸光度を測定した。
2.1.10 体外ELISA測定およびリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)解析
ELISAおよびRT-PCRについて、RAW 264.7マクロファージをコンフルエンス70~80%になった時点で2枚の12ウェルプレートに入れた。その後、12ウェルプレートの培地を無血清RPMI-1640培地に変え、10~12時間インキュベートした後、CT-NA(10および100 μM)に1時間露出させた。1時間後、1枚の12ウェルプレートをLPS(100 ng/ml)で24時間処理し、もう1枚をPGD2(10μM)で24時間処理した。処理後、処理細胞の上清液を収集し、説明書の方法に従い、ELISAキットによってTNF-α、IL-1β、IL-6、KCのタンパク質レベルを測定した。その後、処理された各プレートのRNAサンプルをHiScript5×QRTSuperMixで抽出してcDNAに逆転写した後、RT-PCRを行った。RT-PCRはBioRad CFX96 Touch(登録商標)リアルタイムPCR検出システム(カリフォルニア州サンディエゴ)によって処理した。同様に、分離された腹膜マクロファージから抽出された全RNAでIL-1β、TNF-α、IL-6およびKCのmRNAレベルを分析した。RT-PCR反応に使用されたプライマーは表2に示される。β-アクチンを内部対照として使用した。RT-PCR反応は3回繰り返した。標的mRNAの相対発現はそれぞれのβ-アクチンで校正された。
Figure 2022517610000027
2.1.11 ウェスタンブロッティング解析
全タンパク質の抽出およびウェスタンブロッティングの測定方法は以下の通りである。肺組織をRIPA緩衝液(0.5M Tris-HCl、pH 7.4、1.5M NaCl、2.5%デオキシコール酸、10%NP-40、10mM EDTA)においてホモジナイズし、緩衝液にさらにプロテアーゼおよびホスファターゼ阻害剤(Sigma-Aldrich、St.Louis、MO)が含まれる。RAW 264.7マクロファージをコンフルエンス70~80%で2枚の6ウェルプレートに接種した。無血清RPMI-1640培地で一晩培養して飢餓させた後、CT-NAでRAW264.7マクロファージ(0.5、1、10および100μM)を1時間前処理した。そして、1枚の6ウェルプレートをLPS(100 ng/ml)で1時間処理し、もう1枚をPGD2(10μM)で1時間処理した。PBSで3回洗浄した後、細胞を氷の環境においてプロテアーゼおよびホスファターゼ阻害剤を含有するRIPA緩衝液で振とうして直接30分間分解させた。その後、分解物を4℃の環境において、12,300×gで15分間遠心し、上清液を収集した。Bradfordタンパク質測定(BCA)を行ってタンパク質濃度を測定した。等量のタンパク質(30μg)を12%SDS-PAGEで分離し、0.45μmポリフッ化ビニリデン(PVDF)フィルム(Millipore、Bedford、MA)に移した。室温において5%(wt/vol)脱脂粉乳でフィルムを1~2時間ブロッキングして非特異的な結合を減少した。その後、フィルムをIκBα(1:1000)、リン酸-IκBα(1:1000)、NF-κBP65(1:1000)、リン酸化NF-κBP65特異性の初代抗体と4℃において一緒に一晩インキュベートし、二次抗体IRDye680および800と室温において1時間インキュベートした後、TBSTで3回洗浄した。Odyssey赤外イメージングシステム(LI-COR Biosciences Lincoln、NE)によって免疫反応シグナルを示させた。ウェスタンブロッティング解析は3回繰り返し、β-アクチンを内部標準とした。肺をホモジナイズした後、同様の操作を行った。
2.1.12 統計分析
数値は平均値±SEMである。統計学はSPSS(SPSS社、シカゴ、IL)によって計算された。一元配置ANOVA方法によってF値を比較し、p>0.05の場合、ダネット多重比較検定(Dunnett multiple comparisons test)でパラメーターデータの差を計算し、p<0.05の場合、マン・ホイットニーのノンパラメトリックU検定(Mann-Whitney U non-parametric test)で差を比較した。p<0.05およびp<0.01は統計学的に有意であるとされる。
3.1 CT-NAのLPSに誘導された肺損傷に対する緩和
LPSによる誘導の24時間後、BALFを収集してライトギムザ(Wright-Giemsa)染色法によってCT-NAの細胞浸潤に対する影響を分析した。NS攻撃群と比べ、LPSによる誘導は総細胞、好中球およびマクロファージの浸潤を強化した(P<0.01)。しかし、ビヒクルで処理される対照群と比べ、10および30mg/kg投与量のCT-NAは投与量に依存して顕著にLPSに誘導される総細胞、好中球およびマクロファージの増加を軽減させたが、BALFにリンパ球が含まれず(P<0.01)、CT-NA投与量が30mg/kgの場合、1mg/kgのDexと所見が基本的に同様であった(図17A)。それぞれSO2および肺湿重量係数を測定することによってLPSに誘導された低酸素血症および肺水腫を評価した結果、対照群と比べ、LPS誘導群では、低いSO2および高い肺湿重量係数が示され(P<0.01)、CT-NAで10および30 mg/kg投与量で処理し、投与量に依存して顕著にSO2を向上させて(P<0.01)かつ顕著に肺湿重量係数を低下させた(P <0.01)(図17BおよびC)。10または30mg/kgのCT-NA、および1mg/kgのDexは同様にそれぞれSO2を増強して肺湿重量係数を低下させた。上記結果から、CT-NAのCRTH2拮抗作用によって顕著にLPSに誘導されるALIモデルにおける肺部炎症、低酸素血症および肺水腫を改善できることが示された。
3.2 CT-NAのBALFにおけるLPSに誘導された炎症性サイトカインおよびケモカインの生成に対する改善
それぞれELISAキットによって収集されたBALFにおけるIL-1β、TNF-α、IL-6およびKCの発現レベルを測定することにより、CT-NAの炎症性サイトカインおよびケモカインに対する影響を確認した。ビヒクル攻撃群と比べ、LPSによる誘導は顕著にIL-1β、TNF-α、IL-6およびKCの発現を増加させ(P<0.01)、逆に、10および30 mg/kgCT-NA、1 mg/kgDexは投与量に依存して有効にIL-1β、TNF-α、IL-6およびKCの生成を減少させた(P<0.05またはP<0.01)(図18A-D)。これらのデータは、CT-NAのCRTH2に対する拮抗作用がさらにLPSに誘導されたALIマウスを炎症性サイトカインおよび好中球ケモカインによる肺部炎症から保護できることを意味する。
3.3 CT-NAのLPSに誘導された肺組織の病理学的変化に対する軽減
CT-NAのLPSに誘導された肺組織の病理学に対する保護作用は、H&E染色およびパラフィン包埋の肺切片において検査した。LPSに誘導されたマウスは対照マウスと比べて顕著な組織病理学の変化がある(図19A)。比較すると、10および30mg/kgのCT-NAまたは1mg/kgのDexで処理されたLPSに誘導されたマウスは顕著に軽減されたこれらの組織病理学的変化を示し、CT-NAよる組織病理学的変化は投与量依存性を示した(図19A)。平均病理学スコアは、炎症細胞の出血と浸潤、好中球の気管支周囲と血管周囲組織への進入の面において、ビヒクル攻撃と比べ、LPSによる誘導後、顕著に増加し(P<0.01)、一方、CT-NAが10(P<0.05)および30 mg/kg(P<0.01)の場合またはDexが1mg/kg投与量(P<0.01)の場合は顕著に病理スコアを低下させ、CT-NAの結果はまた投与量依存性を示した(図19B)。そのため、CT-NAがCRTH2受容体を遮断して顕著にLPSに誘導された肺損傷の重篤度を軽減させ、そしてLPSに誘導された肺組織損傷を逆転させる。
3.4 CT-NAによる肺血管透過性の最小化
肺のBALFにおけるアルブミン含有量およびエバンスブルー色素の外への遊走を測定することによってCT-NAのLPSに誘導された肺血管透過性に対する保護作用をテストした。対照群と比べ、LPS誘導群では、BALFにおけるアルブミン含有量が顕著に増加し(P<0.01)、一方、CT-NAが10 mg/kg(P<0.05)および30 mg/kg(P<0.01)またはDexが1 mg/kg(P<0.01)の投与量の場合、顕著にBALFにおけるアルブミン含有量を低下させた(図20A)。対照群と比べ、LPS誘導群では、エバンスブルー色素の肺血管への漏れおよび定量の外への浸透が顕著に増加し(P<0.01)、CT-NAが10 mg/kg(P<0.05)および30 mg/kg(P<0.01)またはDexが1 mg/kg(P<0.01)の投与量で投与した場合、顕著にLPSに誘導されたエバンスブルー色素の肺血管への漏れおよび外への浸透を低下させた(図20B)。そのため、これらの結果はCRTH2拮抗が有効にLPSに誘導されるALIマウスの肺血管透過性を改善できることを示した。
3.5 CT-NAによるLPSに誘導された肺部MPO活性の低下
MPOは活性化の好中球から生成し、好中球の浸潤および肺組織損傷の重要なマーカーである。MPO活性の増加は活性化の好中球の肺におけう蓄積を反映する。LPS誘導群では、マウスのMPO活性が明らかに対照群よりも高かった(P<0.01)。CT-NAの10および30 mg/kg(いずれもP<0.01)またはDexの1 mg/kg(P<0.01)の投与量で処理した場合、顕著にMPO活性を低下させ、CT-NAはまた投与量依存性を示した(図21A)。そのため、CT-NAのCRTH2受容体に対する遮断が有効に好中球の肺胞および間隙への浸潤を抑制することができる。
3.6 CT-NAによるPGD2に誘導された体外好中球の遊走の弱化
ALI症状の主因が好中球が放出する有害な炎症媒体であるため、transwell測定によってCT-NAの好中球の遊走に対する影響を評価した。ライトギムザ(Wright-Giemsa)によって分離された好中球の特徴を評価し、そして細胞活性測定を行った。活性化のPGD2/CRTH2受容体は好中球の遊走およびその機能を促進するため、PGD2を化学誘導物とした。4時間インキュベートした後、顕著な好中球のPGD2への遊走が観察され、濃度の範囲が1~10μMである(p<0.05またはp<0.01)(図21B)。1および10μMのCT-NA(いずれもp<0.01)または10μMのOC459(P<0.01)で好中球を前処理し、顕著に1μMのPGD2に誘導された好中球の遊走を軽減させた(図21C)。つまり、これらのデータから、CRTH2拮抗剤が顕著に好中球のPGD2への遊走を減少させることが示された。
3.7 LPSによる分離された腹膜マクロファージのPGD2分泌の促進
異なる濃度のLPSで分離された腹膜マクロファージを誘導し、ELISAキットによって細胞外に分泌されたPGD2タンパク質の量を測定した。ビヒクル処理と比べ、濃度が0.01~10μMのLPS(いずれもP<0.01)による処理は顕著にPGD2の分泌を促進した(図21D)。
3.8 CT-NAによるLPSおよびPGD2に誘導されたRAW 264.7マクロファージおよび分離された腹膜マクロファージの炎症性サイトカインおよびケモカインの分泌の減少
炎症性サイトカインはALI発病機序の肝心な要素で、過剰発現の炎症性サイトカイン、マクロファージにおけるPGD2/CRTH2受容体の活性化によって疾患の状況を悪化させる。そのため、マクロファージにおいてもCT-NAによる処理のLPSまたはPGD2に誘導される炎症性サイトカインに対する影響をテストした。MTT測定により、投与量100ng/mlのLPS+投与量が100μMと高いCT-NA、または投与量10μMのPGD2+投与量が100μMと高いCT-NAはRAW 264.7マクロファージおよび分離された腹膜マクロファージに毒性がないことが示された。ELISAによる炎症性サイトカインおよびケモカインの発現に対する影響はELISAによって測定した。CT-NAはそれぞれ10および100μMの場合、投与量に依存してIL-1β、TNF-α、IL-6およびKCのLPS(図22A-D)またはPGD2(図22E-H)刺激に応答するタンパク質発現を抑制する。定量RT-PCRにより、CT-NAは投与量が10および100μMの場合、投与量に依存してLPSまたはPGD2に刺激されたRAW264.7マクロファージ(図23A-H)および分離された腹膜マクロファージ(図24A-H)におけるIL-1β、TNF-α、IL-6およびKCのmRNA発現を低下させたことが証明された(いずれもP<0.05またはいずれもP<0.01)。そのため、これらの体外結果は図19に示される体内結果に一致し、CT-NAのCRTH2拮抗作用が有効にLPSおよびPGD2に誘導されたRAW 264.7マクロファージおよび分離された腹膜マクロファージからの炎症性サイトカインおよびケモカインの生成を改善したことが示された。
3.9 CT-NAの体外と体内におけるP65活性化に対する抑制
CT-NAが顕著にLPSに誘導されるALIを抑制する潜在の機序はウェスタンブロッティング解析によって探索した。NF-κBが炎症促進媒体の活性化、好中球の浸潤および肺血管透過性の増加に必要なものであるため、研究の重点はCT-NAのLPSに誘導されるNF-κB活性化経路に対する影響である。ビヒクル処理群と比べ、LPSによるRAW264.7マクロファージおよび肺組織の誘導はIκBαのリン酸化および分解を強く誘導することで、それぞれリン酸化P65またはP65レベルを増加または減少させた(図25AおよびB)。0.5、1.0、10および100μMのCT-NAによるRAW264.7マクロファージの処理、あるいは10mg/kgまたは30mg/kgの投与量によるALIマウスの処理は、投与量に依存してLPSに誘導されるIκBαおよびP65活性を低下させ、そしてLPSに誘導されるIκBαおよびP65の分解を強く逆転させた(図25AおよびB)。そのため、CRTH2受容体拮抗薬であるCT-NAはNF-κBシグナル伝達を抑制する形でマウスをLPSに誘導されるALIから保護する可能性が最もある。
上記のように、実験結果から、本発明によって提供される式Aで表される複素環化合物、その水和物、その薬学的に許容される塩(たとえばアルカリ金属塩)または前記塩(たとえばアルカリ金属塩)の水和物は肺部のマクロファージおよび好中球の好ましくない遊走を抑制することにより、肺血管透過性を低下させ、炎症性サイトカインとケモカインの生成を改善してIL-10の生成を強化し、タバコ煙CSまたはリポ多糖LPSに誘導される急性肺損傷を大幅に緩和したことが示された。 そして、炎症性肺損傷を中止または緩和し、肺水腫を軽減し、組織への酸素供給を保証することができるため、本発明によって提供される式Aで表される複素環化合物の結晶形、その水和物の結晶形、その薬学的に許容されるアルカリ金属塩または前記アルカリ金属塩の水和物は急性呼吸窮迫症候群に良い治療または緩和作用がある。
以上、本発明の実施形態を説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されない。本発明の趣旨と原則の範囲内で行われるいずれの変更、同等代替、改良なども、本発明の保護範囲内に含まれる。

Claims (10)

  1. 式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物であって、前記薬学的に許容される塩はアルカリ金属塩から選ばれ、ナトリウム塩、リチウム塩またはカリウム塩が好ましいことを特徴とする塩または前記塩の水和物。
    Figure 2022517610000028
  2. 前記水和物は一水和物で、
    好ましくは、前記水和物は下記式A-N、A-KまたはA-Lで表される化合物から選ばれ、
    Figure 2022517610000029
    好ましくは、式A-Nで表される化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は16.4±0.2°、18.9±0.2°、21.7±0.2°、24.0±0.2°に特徴ピークがあり、
    好ましくは、前記結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.8±0.2°、16.4±0.2°、16.7±0.2°、16.9±0.2°、17.1±0.2°、17.8±0.2°、18.6±0.2°、18.9±0.2°、21.7±0.2°、23.7±0.2°、24.0±0.2°に特徴ピークがあり、
    より好ましくは、前記結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は5.6±0.2°、11.8±0.2°、14.0±0.2°、15.8±0.2°、16.4±0.2°、16.7±0.2°、16.9±0.2°、17.1±0.2°、17.8±0.2°、18.6±0.2°、18.9±0.2°、20.3±0.2°、21.7±0.2°、23.7±0.2°、24.0±0.2°、26.1±0.2°、28.1±0.2°、28.5±0.2°、29.8±0.2°に特徴ピークがあり、
    さらに好ましくは、前記結晶水和物はCu-Kα輻射による、基本的に図4で示される粉末X線回折スペクトルを有し、
    好ましくは、式A-Kで表されるカリウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.7±0.2°、15.6±0.2°、16.6±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、21.4±0.2°、24.0±0.2°、28.2±0.2°に特徴ピークがあり、
    より好ましくは、前記カリウム塩の結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.7±0.2°、15.6±0.2°、15.9±0.2°、16.6±0.2°、17.4±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、21.4±0.2°、23.5±0.2°、24.0±0.2°、27.7±0.2°、28.2±0.2°に特徴ピークがあり、
    より好ましくは、前記カリウム塩の結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.7±0.2°、14.0±0.2°、15.6±0.2°、15.9±0.2°、16.6±0.2°、17.4±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、20.1±0.2°、21.4±0.2°、23.5±0.2°、24.0±0.2°、27.5±0.2°、27.7±0.2°、28.2±0.2°、28.6±0.2°、29.3±0.2°、29.6±0.2°に特徴ピークがあり、
    さらに好ましくは、前記カリウム塩の結晶水和物は基本的に図6で示される粉末X線回折スペクトルを有し、
    好ましくは、式A-Lで表される化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は16.7±0.2°、18.8±0.2°、21.9±0.2°、23.9±0.2°に特徴ピークがあり、
    より好ましくは、前記リチウム塩の結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は5.6±0.2°、8.8±0.2°、11.8±0.2°、14.0±0.2°、16.3±0.2°、16.7±0.2°、16.9±0.2°、17.0±0.2°、17.7±0.2°、18.5±0.2°、18.8±0.2°、21.9±0.2°、23.9±0.2°、28.2±0.2°に特徴ピークがあり、
    さらに好ましくは、前記リチウム塩の結晶水和物は基本的に図8で示される粉末X線回折スペクトルを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物。
  3. 請求項1または2に記載の式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物の製造方法であって、
    式Aで表される化合物をケトン系溶媒に溶解させ、ケトン系溶媒にアルカリ金属水酸化物の水溶液を入れて反応させ、ろ過し、乾燥して得る工程を含み、ここで、前記アルカリ金属水酸化物は水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウムが好ましい
    工程を含むことを特徴とする方法。
  4. 請求項1または2に記載の式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物を含む薬物組成物。
  5. 急性肺損傷または急性呼吸窮迫症候群を治療するための薬物組成物であって、治療有効量の式Aで表される複素環化合物、薬学的に許容される塩またはその水和物を含み、
    好ましくは、前記薬物組成物は、さらに、少なくとも一つの薬学的に許容される補助剤を含み、
    好ましくは、前記補助剤は不活性で、無毒性の賦形剤、ビヒクルまたは希釈剤で、たとえば、前記補助剤は、崩壊剤、流動化剤、滑剤、充填剤、結合剤、着色剤、沸騰剤、矯味剤、防腐剤、コーティング材から選ばれる1種、2種または複数種である
    組成物。
  6. CRTH2が仲介する疾患を治療または予防する薬物の製造における式Aで表される複素環化合物の使用であって、
    Figure 2022517610000030
    好ましくは、式Aで表される複素環化合物はその薬学的に許容される塩または前記塩の水和物から選ばれ、
    より好ましくは、式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩または前記塩の水和物は請求項1または2に記載の定義を有し、
    好ましくは、前記CRTH2が仲介する疾患は、アレルギー性鼻炎、鼻詰まり、鼻水、通年性鼻炎、鼻炎、アレルギー性喘息を含む喘息、慢性閉塞性肺疾患およびほかの形態の肺炎、睡眠障害および睡眠・覚醒周期障害(sleep-wake cycle disorder)、プロスタノイドに誘導される平滑筋の収縮に関連する生理痛および早産、好酸球関連性疾患、血栓症、緑内障および視力障害、閉塞性血管疾患、うっ血性心不全、抗凝固治療が必要な疾患または障害、たとえば損傷後治療や手術後治療、炎症、壊疽、レイノー病、細胞保護を含む粘液分泌障害、疼痛および片頭痛、骨形成と再吸収の制御が必要な疾患、たとえば骨粗鬆症、ショック、発熱を含む体温調節、ならびに免疫調節が必要な免疫性疾患または障害を含むが、これらに限定されず、
    より好ましくは、前記CRTH2が仲介する疾患は、アレルギー性鼻炎、肺うっ血およびアレルギー性喘息を含む喘息から選ばれる
    使用。
  7. 急性肺損傷または急性呼吸窮迫症候群を治療する薬物の製造における、式Aで表される複素環化合物、その薬学的に許容れる塩またはその水和物の少なくとも一つの使用。
    Figure 2022517610000031
  8. 前記急性肺損傷はタバコ煙(cigarette smoke、CS)またはリポ多糖(lipopolysaccharide、LPS)に誘導される急性肺損傷から選ばれることを特徴とする請求項7に記載の使用。
  9. 前記式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容される塩はアルカリ金属塩から選ばれ、
    好ましくは、前記水和物は式Aで表される複素環化合物の水和物、または式Aで表される複素環化合物のアルカリ金属塩の水和物から選ばれ、
    好ましくは、前記式Aで表される複素環化合物またはその薬学的に許容れる塩は結晶の形態で、たとえば式Aで表される複素環化合物の結晶形、その水和物の結晶形、その薬学的に許容れるアルカリ金属塩の結晶形または前記アルカリ金属塩の水和物の結晶形で、
    好ましくは、式Aで表される複素環化合物またはその水和物の結晶形のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.1±0.2°、11.4±0.2°、17.9±0.2°、22.6±0.2°、24.4±0.2°に特徴ピークがあり、
    好ましくは、前記結晶形のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は8.6±0.2°、11.1±0.2°、11.4±0.2°、14.1±0.2°、16.1±0.2°、17.9±0.2°、20.9±0.2°、22.6±0.2°、24.4±0.2°、25.8±0.2°に特徴ピークがあり、
    より好ましくは、前記結晶形のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は8.6±0.2°、11.1±0.2°、11.4±0.2°、14.1±0.2°、15.6±0.2°、16.1±0.2°、17.9±0.2°、18.3±0.2°、20.9±0.2°、22.6±0.2°、24.4±0.2°、25.8±0.2°、26.5±0.2°、28.9±0.2°に特徴ピークがあり、
    さらに好ましくは、前記結晶形は基本的に図1で示される粉末X線回折スペクトルを有し、
    好ましくは、式Aで表される複素環化合物の水和物の結晶形は一水和物で、
    より好ましくは、前記結晶形は単結晶で、下記の単結晶パラメーターを有し、
    Figure 2022517610000032
    好ましくは、その薬学的に許容されるアルカリ金属塩は請求項1~3のいずれかに記載の定義を有する
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の使用。
  10. 前記式Aで表される複素環化合物の薬学的に許容されるアルカリ金属塩はナトリウム塩、リチウム塩またはカリウム塩で、前記アルカリ金属塩の水和物はナトリウム塩、リチウム塩またはカリウム塩の水和物から選ばれ、
    好ましくは、前記式A化合物のアルカリ金属塩の結晶形は、水和物の形態で、
    より好ましくは、前記式A化合物のアルカリ金属塩の結晶水和物は、一水和物で、
    好ましくは、前記式A化合物のアルカリ金属塩の結晶水和物は下記式A-N、A-LまたはA-Kで表される化合物から選ばれ、
    Figure 2022517610000033
    好ましくは、式A-Nで表される化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は16.4±0.2°、18.9±0.2°、21.7±0.2°、24.0±0.2°に特徴ピークがあり、
    好ましくは、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.8±0.2°、16.4±0.2°、16.7±0.2°、16.9±0.2°、17.1±0.2°、17.8±0.2°、18.6±0.2°、18.9±0.2°、21.7±0.2°、23.7±0.2°、24.0±0.2°に特徴ピークがあり、
    より好ましくは、前記結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は5.6±0.2°、11.8±0.2°、14.0±0.2°、15.8±0.2°、16.4±0.2°、16.7±0.2°、16.9±0.2°、17.1±0.2°、17.8±0.2°、18.6±0.2°、18.9±0.2°、20.3±0.2°、21.7±0.2°、23.7±0.2°、24.0±0.2°、26.1±0.2°、28.1±0.2°、28.5±0.2°、29.8±0.2°に特徴ピークがあり、
    さらに好ましくは、前記結晶水和物は基本的に図4で示される粉末X線回折スペクトル(XRPD)を有し、
    好ましくは、前記式A-Nで表される化合物の結晶水和物における水の質量分率は3.4~4.4%で、
    より好ましくは、式A-Kで表されるカリウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は15.6±0.2°、21.4±0.2°、24.0±0.2°に特徴ピークがあり、
    好ましくは、式A-Kで表されるカリウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.7±0.2°、15.6±0.2°、16.6±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、21.4±0.2°、24.0±0.2°、28.2±0.2°に特徴ピークがあり、
    好ましくは、式A-Kで表されるカリウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.7±0.2°、15.6±0.2°、15.9±0.2°、16.6±0.2°、17.4±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、21.4±0.2°、23.5±0.2°、24.0±0.2°、27.7±0.2°、28.2±0.2°に特徴ピークがあり、
    より好ましくは、前記式A-Kで表される化合物の結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は11.7±0.2°、14.0±0.2°、15.6±0.2°、15.9±0.2°、16.6±0.2°、17.4±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、20.1±0.2°、21.4±0.2°、23.5±0.2°、24.0±0.2°、27.5±0.2°、27.7±0.2°、28.2±0.2°、28.6±0.2°、29.3±0.2°、29.6±0.2°に特徴ピークがあり、
    さらに好ましくは、前記式A-Kで表される化合物の結晶水和物は基本的に図6で示される粉末X線回折スペクトルを有し、
    好ましくは、前記式A-Kで表される化合物の結晶水和物における水の質量分率は3.3~4.3%で、
    より好ましくは、式A-Lで表されるリチウム塩化合物は結晶水和物で、そのCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は16.7±0.2°、18.8±0.2°、21.9±0.2°、23.9±0.2°に特徴ピークがあり、
    より好ましくは、前記式A-Lで表される化合物の結晶水和物のCu-Kα輻射による、2θ角で表示される粉末X線回折は5.6±0.2°、8.8±0.2°、11.8±0.2°、14.0±0.2°、16.3±0.2°、16.7±0.2°、16.9±0.2°、17.0±0.2°、17.7±0.2°、18.5±0.2°、18.8±0.2°、21.9±0.2°、23.9±0.2°、28.2±0.2°に特徴ピークがあり、
    さらに好ましくは、前記式A-Lで表される化合物の結晶水和物は基本的に図8で示される粉末X線回折スペクトルを有し、
    好ましくは、前記式A-Lで表される化合物の結晶水和物における水の質量分率は3.6~4.6%である
    ことを特徴とする請求項6~8のいずれかに記載の使用。
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