JP2022514472A - 新規抗菌性4,6-二置換2,5-ジデオキシストレプタミンアミノグリコシド系抗生物質の3’’誘導体 - Google Patents

新規抗菌性4,6-二置換2,5-ジデオキシストレプタミンアミノグリコシド系抗生物質の3’’誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、抗菌特性を有し、例えば、哺乳類の疾患の治療に使用する治療剤として適しており、特に、哺乳類の微生物感染症の治療に使用するのに適した新規治療剤である新規アミノグリコシド化合物に関する。本発明はさらに、哺乳類の病状の治療、特に微生物感染症の治療における、前記剤を含む医薬組成物の使用に関する。本発明の剤および医薬組成物は、抗生物質耐性微生物に関連する疾患の治療において特に関連性がある。本発明はさらに、抗生物質クラスに関連する細菌耐性のために治療が他の方法では困難になっている疾患の治療に使用するための化合物に関し、多剤耐性(MDR)感染症の治療に使用するのに適した新規治療剤を提供する。【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は、抗菌特性を有し、例えば、哺乳類の疾患の治療に使用する治療剤として適しており、特に哺乳類の微生物感染症の治療に使用するのに適した新規治療剤である新規アミノグリコシド化合物に関する。本発明はさらに、哺乳類の病状の治療、特に微生物感染症の治療における、前記薬剤を含む医薬組成物の使用に関する。本発明の薬剤および医薬組成物は、抗生物質耐性微生物に関連する疾患の治療に特に関連する。本発明はさらに、抗生物質クラスに関連する細菌耐性のために治療が他の方法では困難になっている疾患の治療に使用するための化合物に関し、多剤耐性(MDR)感染症の治療に使用するのに適した新規治療剤を提供する。また、本発明は、前記薬剤を製造するためのプロセスにも関する。
抗生物質耐性は、現代医学において深刻かつ拡大している現象であり、21世紀の重大な公衆衛生問題の一つとして浮上している(特に院内感染の場合)ため、社会は生命を脅かす細菌感染症に対する治療の選択肢を失いつつある。既存の抗生物質は、多剤耐性(MDR)の病原体に対して効力を失いつつある。また、細菌耐性が増加する一方で、新規抗生物質の承認率は低下している。その結果、社会は「ポスト抗生物質時代」に突入し、入院中の重篤な患者が効果的な治療や治癒を受けられない状況になっている。特に生命を脅かすのは、ESKAPEパネル(腸球菌(+)(Enterococcus faecium(+))、黄色ブドウ球菌(+)(Staphylococcus aureus(+))、クレブシエラ肺炎桿菌(-)(Klebsiella pneunomiae(-))、アシネトバクター・バウマニ(-)(Acinetobacter baumannii(-))、緑膿菌(-)(Pseudomonas aeruginosa(-)、エンテロバクター属(-)(Enterobacter spp.(-))と呼ばれるメンバーに引き起こされる感染症である。2008年に疾病予防管理センター(CDC)が発表したデータによると、この6つの細菌がすべてのヘルスケア関連感染の3分の2を占めている。また、公衆衛生にとって大きな脅威となっているのは、例えば大腸菌(E. coli)のように、公知の抗菌剤に対して耐性を獲得した細菌である。
MDR 緑膿菌(MDR Pseudomonas aeruginosa)、アシネトバクター・バウマニおよびカルバペネム(carbapenem)耐性クレブシエラ種など、いくつかの薬剤耐性グラム陰性菌による感染症が大きな問題となっている。これらの病原菌に対する治療法の選択肢は非常に限られており、臨床医は、重大な毒性を伴うポリミキシンのような、以前に見捨てられた古い薬剤の使用を余儀なくされることが多い。
アミカシンなどのアミノグリコシド系抗生物質は、生命を脅かすMDRグラム陰性菌感染症を治療するための最後の砦となる抗菌薬の一つである。アミノグリコシド系抗生物質は、安全性が高く、他の抗生物質クラスに比べて耐性菌の発生が少なく、前述のESKAPEパネルに属する病原菌に対して幅広いスペクトルを持つ。しかし、耐性菌の連続的な出現により、その臨床応用が危ぶまれている。
臨床的に最も関連性のある細菌の耐性菌メカニズムの1つは、アミノグリコシド修飾酵素(aminoglycoside modifying enzyme:AME)による薬剤分子の酵素的不活性化に基づいている。病原体が産生するAMEは、アミノグリコシドの分子構造を変化させ、標的タンパク質、すなわち30Sリボソームへの結合親和性を低下させ、その結果、耐性病原体に対して薬剤を不活性化する。AMEは3つの酵素クラスに分類される:アミノグリコシドのアミノ部分は、アミノグリコシドN-アセチル基転移酵素(aminoglycoside N-acetyltransferase:AAC)によってアセチル化され、アミノグリコシドの水酸基は、アミノグリコシドO-ホスホトランスフェラーゼ(aminoglycoside O-phosphotransferase:APH)によってリン酸基化されたり、アミノグリコシドO-ヌクレオチジル基転移酵素(aminoglycoside O-nucleotidyltransferase:ANT)によって修飾されたりすることがある。AMEの作用機序や作用部位の研究から、アミノグリコシドの部位特異的な修飾は、このような細菌耐性のメカニズムを克服するための抗生物質を開発するための有望なツールとなっている。
これに関して、アミノグリコシドの最も強力な修飾の一つは、カナマイシンAに(2S)-4-アミノ-2-ヒドロキシブチレート((2S)-4-amino-2-hydoxybutyrate:AHB)残基を導入することであり、その結果半合成抗生物質アミカシンが開発された。アミカシンは、現在、MDR細菌感染症に対して臨床で使用されている。しかし、耐性菌の連続的な進展に伴い、アミカシンの臨床応用が危ぶまれている。
そこで、次世代の半合成アミノグリコシド系抗生物質の開発の試みが当分野で進行中である。しかし、このような研究では、単一の構造修飾に焦点が当てられることが多く、その結果、複数のAMEによる耐性を同時に克服する能力が限定された抗生物質分子となってしまう。さらに、これらの半合成アミノグリコシドは、その構造的修飾により、ある細菌群に対する抗菌活性は向上するが、他の1つ以上の細菌群に対する活性は低下するため、狭いスペクトルの活性を示す。
これに関連して、カナマイシンの3''C位にグアニジン基を導入することが報告されている(Santana, A. G., Zarate, S. G., Asensio, J. L., Revuelta, J., Bastida, A. Selective modification of the 3''-amino group of kanamycin prevents significant loss of activity in resistant bacterial strains. Org. Biomol. Chem. 14, 2016, 516-525)。しかしながら、この構造修飾は、特に、大腸菌、エンテロコッカス・フェカリス、および緑膿菌などの特定の細菌種に対して著しく低下した効力を有するアミノグリコシド誘導体を生じさせ、この誘導体の適用性および関連性を著しく制限することが認められる。
また、ほかの修飾である、アミノグリコシドの2-デオキシストレプトミン(2-DOS)環の5位(5-C位としても公知)のフッ素化も報告されている。この構造修飾は、ある種の場合、結果として得られるアミノグリコシドの毒性低下に関連すると教示されている(T. Tsuchiya, T. Shitara, S. Umezawa, T. Takeuchi, M. Hamada, N. Tomono, and E. Umemura Synthesis of low-toxicity, 5-deoxy-5-fluoro and 5-deoxy-5,5-difluoro derivatives of arbekacin and its analogs, and study of structure-toxicity relationships. Carbohydr. Res. 240, 1993, 307-312; T. Shitara, Y. Kobayashi, T. Tsuchiya, and S. Umezawa. Synthesis of 5-deoxy-5-fluoro and 5-deoxy-5,5-difluoro derivatives of kanamycin B and its analogs. Study on structure-toxicity relationships, Carbohydr. Res., 232, 1992, 273-290)。
このような研究にもかかわらず、合成的に商業的に両方にも実行可能で、耐性菌を克服するだけでなく、ESKAPEパネルに属する選択された細菌株に対して、特にアミカシンやゲンタマイシンなどの公知のアミノグリコシドと比較して、幅広い、好ましくは改善された抗菌活性を示す新規アミノグリコシド化合物を同定することは、依然として疑いのない挑戦である。これに関連して、改善された抗菌活性を有する化合物の提供は、微生物感染症を低用量で効果的に治療できる可能性を秘めており、その結果、そのような感染症を治療できると同時に、例えば、腎毒性や聴器毒性などの薬剤クラスに関連する毒性のリスクを低減できるという利点がある。このような化合物を提供することが、本発明の根底にある目的の一つである。
本発明の根底にあるさらなる目的は、以下の細菌ターゲットの少なくとも1つ、好ましくは1つ以上に対して優れた、好ましくは改善された活性を示す新規アミノグリコシド化合物を提供することである:大腸菌(E. coli)、APH(3')IIIa、APH(3')Ia、AAC(6')Ie-APH(2'')Ia、AAC(6')Ib、AAC(3)III、およびAAC(3)IVの1つ以上のAMEを発現する大腸菌(または本願明細書中に本発明の化合物の活性データが提供されている菌株で発現している他のAMEのいずれか1つ以上を発現している大腸菌)、腸球菌(Enterococcus faecium)、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、クレブシエラ肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、アシネトバクター・バウマニ(Acinetobacter baumannii)、緑膿菌(Pseudomonas aeuginosa)、エンテロバクター属菌(Enterobacter spp.)、モルガネラ・モルガニー(Morganella morgannii)、プロビデンシア・スチュアルティ(Providencia stuartii)、およびエンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)(または本明細書に開示されているAMEのいずれか1つ以上を発現しているこれらの細菌のいずれかの菌株)、特に多剤耐性(multi-drug-resistant:MDR)または汎耐性(pan-drug-resistant:PDR)である前記細菌ターゲットの菌株が挙げられる。
本発明の根底にあるさらなる目的は、大腸菌、特にAPH(3')IIIa、APH(3')Ia、AAC(6')Ie-APH(2'')Ia、AAC(6')Ib、AAC(3)III、およびAAC(3)IVなどの1つ以上のAMEをコードするプラスミドを保有する菌株(または本願明細書中に本発明の化合物の活性データが提供されている菌株で発現している他のAMEのいずれか1つ以上)など、アミノグリコシド系抗生物質(アミカシンおよび/またはゲントマイシン(Gentomycin)など)に耐性を示す大腸菌株に対して優れた、好ましくは改善された活性を示す新規アミノグリコシド化合物を提供することであり、さらに、腸球菌(Enterococcus faecium)、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、クレブシエラ肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、アシネトバクター・バウマニ(Acinetobacter baumannii)、エンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)、緑膿菌(Pseudomonas aeuginosa)、モルガネラ・モルガニー(Morganella morgannii)、プロビデンシア・スチュアルティ(Providencia stuartii)および黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)のうちの1つ以上に対して優れた、好ましくは改善された活性を示す新規アミノグリコシド化合物を提供することである。
本明細書に記載されているターゲットのいずれか1つ(または2つ以上のターゲットの組み合わせ)に対して、および/または本明細書に開示された実験データに対して、優れた、好ましくは改善された活性を示す化合物を提供することは、本発明の根底にある目的を構成する。
本発明の根底にあるさらなる目的は、1つ以上の他の細菌ターゲット、特に1つ以上のアミノグリコシド系抗生物質に対して耐性を有する他の細菌ターゲットに対する活性を得ることを目的とした構造改変を行った際に失われた、特定の細菌ターゲットに対する活性を回復する化合物を提供することである。このように、本発明の目的は、ある種のアミノグリコシドが活性を示す細菌ターゲットのスペクトルを広げる化合物を提供することにある。
発明の概要
本発明は、特に医薬品、特に哺乳類の病気の治療に使用する医薬品に使用するのに適した新規化合物、より詳細には、特に哺乳類の微生物感染症の治療に使用するのに適した新規治療剤に関する。本発明の化合物は、アミカシン系抗生物質(N1位に(2S)-4-アミノ-2-ヒドロキシブチレート(AHB)基を有する4,6-二置換2-デオキシストレプトアミン(2-DOS)アミノグリコシド)と比較して、AMEによる細菌耐性を克服し、特にESKAPEパネルの細菌に対して最大16倍の抗菌活性を同時に(simulateously)高めることができると考えられる。本明細書で示されているように、5-C位でのフッ素化(5-エピ-5-フルオロ基を生じさせる、すなわち後述の式(I)の構造中に示されるような)と、アミノグリコシド骨格の3''-C位(3''位とも呼ばれる)のNH2基上にグアニジンまたは官能化されたグアニジン部分を導入することの組み合わせは、全く予期しない相乗効果をもたらし、著しく改善された抗菌活性を有するアミカシン型アミノグリコシドを残す。さらに、3''-C位置に置換/官能化されたグアニジン部分が存在することは、当技術分野では全く知られておらず、ましてや、本明細書で実証された特定のターゲットに対する優れたレベルのin vitroおよびin vivoの効力を示すことも知られていない。
したがって、本発明の化合物は、特に、(1)細菌耐性への取り組み、(2)グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対する抗菌活性の増強および拡大、(3)他の構造修飾を行ったことにより失われた1つ以上のターゲットに対する抗菌活性の回復、に使用することができる。
具体的には、本発明は以下の項目に関する:
項目:
1.式(I)の化合物またはその医薬上許容し得る塩、
Figure 2022514472000001
(i)R1はH、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、C3-6シクロアルキル、
Figure 2022514472000002
(式中、*は、式(I)中のR1が結合しているN原子との結合点である)からなる群より選択される;
(ii)R2は、H、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-OCH2F、-OCF3、-NH2、-NHCH3、-NHEt、-N(CH3)2、-N(Et)2、-NHCH2F、-NHCF3、および -NHQからなる群より選択され;
R2が、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2、の場合、前記R2基中のアルキルおよびシクロアルキル部分は、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-NH2、-NHCH3、-NHEt、-N(CH3)2、-N(Et)2、および -NHQからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい;ただし、R2が-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2の場合、前記OEt、-NHEtまたは-N(Et)2基のEt基を前記OEt、-NHEtまたは-N(Et)2基のOもしくはN原子に結合する炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい;
(iii)R3は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-NH2、-NHCH3、-NHCH2F、-NHCF3、-NHEt、-NHC3-8アルキル、-N(CH3)2、-N(Et)2、-N(C3-8アルキル)2および-NHQからなる群より選択され;
R3が-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-NHEt、-NHC3-8アルキル、-N(Et)2、-N(C3-8アルキル)2の場合、R3基中のアルキルおよびシクロアルキル部分は、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-4アルキル、-NH2、-NHCH3、-NHC2-4アルキル、-N(CH3)2、-N(C2-4アルキル)2、および-NHQからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい;ただし、前記各R3基のOまたはN原子に直接結合している前記各R3基の炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい; ならびに
R3が、-OCH3または-NHCH3の場合、前記-OCH3または-NHCH3基のCH3部分は、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;もしくは任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルで任意に置換されてもよい;
(iv)R4は、H、メチル、エチル、-CH2F、-CF3、直鎖または分枝状C3-6アルキル、置換された直鎖C2-6アルキル、置換された分枝状C3-6アルキル、任意に置換されたC3-6シクロアルキル、任意に置換された-CH2C3-6シクロアルキル、ホルミル、任意に置換されたフェニル、任意に置換された5員もしくは6員のヘテロアリール、
Figure 2022514472000003
(式中、*は、式(I)中のR4が結合しているN原子との結合点である)からなる群より選択され、ならびに
R4は、置換された直鎖C2-6アルキル、置換された分枝状C3-6アルキル、置換されたC3-6シクロアルキルまたは置換された-CH2C3-6シクロアルキルの場合、R4は、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OC2-4アルキル、-NH2、-NHCH3、-NHC2-4アルキル、-N(CH3)2、-N(C2-4アルキル)2、および -NHQからなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で置換される; ただし、式(I)の構造において、R4が結合しているN原子に直接結合している前記R4基の炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい;
(v)R5は、H; メチル;-CH2F;-CF3;エチル;直鎖または分枝状C3-8アルキル; 置換された直鎖C2-8アルキル;置換された分枝状C3-8アルキル;任意に置換されたC3-6シクロアルキル;任意に置換された-CH2C3-6シクロアルキル;任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;-C(=NH)NH2;-C(=NR7)NH2;-C(=NH)NHR8;-C(=NR7)NHR8;-C(=NR7)NR8R9;および
-X-Z からなる群より選択され、
Xは、メチレン、エチレン、直鎖または分枝状C3-8アルキレンからなる群より選択され;それぞれが、Zに結合していることに加えて、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR10、-NR10R11、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR12、-CONR12R13、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR14COCH3、および-NR15COC2-6アルキルからなる群から独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい;ただし、式(I)の構造において、Rが結合しているN原子に結合している前記X基の原子は、さらにOまたはN原子に直接結合されえない;
および
Zは、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたC3-6シクロアルキル(式中、R7 からR15のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキルおよびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群より選択される;
(vi)R6は、OHまたはNH2;
(vii)ただし、すべての式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩について、式(I)の構造において、R2とR3の両方が結合しているテトラヒドロピラン環に結合するR2の原子がOまたはN原子である場合、前記テトラヒドロピラン環に結合するR3の原子はOまたはN原子ではありえない;および式(I)の構造において、R3とR2の両方が結合しているテトラヒドロピラン環に結合するRの原子がOまたはN原子である場合、前記テトラヒドロピラン環に結合するRの原子はOまたはN原子ではありえない;および
(viii)開示されている各基について、
m = 0、1、2、3、4または5;
n = 1または2;
p = 0、1または2;
q = 1、2、3、4または5;
r = 1、2、3または4;および
(ix)すべての上記置換基およびQ部分を含む基に関しては、
Qは、
Figure 2022514472000004
(式中、*は、Qが結合しているN原子との結合点である)である。
2.R2が、H、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-OCH2F、-OCF3、-NH2、-NHCH3、-NHEt、-N(CH3)2、-N(Et)2、-NHCH2F、-NHCF3および-NHQからなる群より選択される、項目1に記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
3.R2が、H、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、-F、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-OCH2Fおよび-OCF3からなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
4.R2が、H、メチルおよびヒドロキシルからなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
5.R2が、Hおよびメチルからなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩.
6.R2がHである、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
7.R2がメチルである、項目1~5のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
8.R2がヒドロキシルである、項目1~4のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
9.R3が、H、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキルおよび-OCH2C3-6シクロアルキルからなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩であって、
R3が、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキルまたは-OCH2C3-6シクロアルキルの場合、前記R3基中のアルキルおよびシクロアルキル部分が、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-4アルキル、-NH2、-NHCH3、-NHC2-4アルキル、-N(CH3)2、-N(C2-4アルキル)2および-NHQからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意で置換されてもよい;ただし、前記各R3基中のO原子に直接結合している前記各R3基中の炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい;ならびに
R3が、-OCH3の場合、前記-OCH3基のCH3部分は、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;もしくは任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルで任意に置換されていてもよい。
10.R3が、-OCH3基のCH3部分が、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;もしくは任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルで置換された前記-OCH3の場合;
任意に置換されたは、メチル、-CH2F、-CF3、=O、=NH、=S、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR16、-NR17R18、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR22COCH3、-NR23COC2-6アルキル、-C(=NH)R24、-C(=NR25)R26、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36および-C(=NR37)NHR38(式中、R16~R38のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキル、およびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基;で任意に置換されること意味する;ただし、前記置換基の1つが、それぞれの非芳香族ヘテロシクロアルキル部分のN原子に直接結合している場合は、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36、および-C(=NR37)NHR38からなる群のみより選択されうる、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
11.R3が、-NHCH3基のCH3部分が、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;もしくは任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルで置換された前記-NHCH3の場合;
メチル、-CH2F、-CF3、=O、=NH、=S、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR16、-NR17R18、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR22COCH3、-NR23COC2-6アルキル、-C(=NH)R24、-C(=NR25)R26、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36および-C(=NR37)NHR38(式中、R16~R38のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキル、およびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換される;ただし、前記置換基の1つが、それぞれの非芳香族ヘテロシクロアルキル部分のN原子に直接結合している場合は、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36、および-C(=NR37)NHR38からなる群のみより選択されうる、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
12.R3が、H、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-OCH2(任意に置換されたフェニル)、-OCH2(任意に置換された5員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換された6員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);および -OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル)からなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
13.R2がHまたはメチル、かつR3が、H、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-OCH2(任意に置換されたフェニル)、-OCH2(任意に置換された5員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換された6員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);および-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル)からなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
14.R3が、H、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、および-OCH2C3-6シクロアルキルからなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
15.R3が、Hおよびヒドロキシルからなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
16.R3がHである、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
17.R3が、ヒドロキシルである、項目1~15のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
18.式(I)の化合物は、式(Ia)から(If)の化合物:
Figure 2022514472000005
から選択され、
式(Ia)~(If)の化合物のそれぞれについて、独立して、R1、R4、R5およびR6は、先行する請求項のいずれかに定義される通りであり、Wは、式(Ie)~(If)の化合物のそれぞれについて、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-OCH2(任意に置換されたフェニル)、-OCH2(任意に置換された5員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換された6員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);および-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル)からなる群から独立して選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
19.R6がOHである、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
20.R6がNH2である、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
21.式(I)の化合物は、式(Ig)~(Ip)の化合物:
Figure 2022514472000006
から選択され、
式(Ig)から(Ip)の化合物についてそれぞれについて、独立して、R1、R4およびR5は、先行する請求項のいずれかに定義される通りであり、Wは、式(In)から(Ip)の化合物のそれぞれについて、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-OCH2(任意に置換されたフェニル)、-OCH2(任意に置換された5員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換された6員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;および -OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル)からなる群から独立して選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
22.Wが、-OCH2(任意に置換されたフェニル)、-OCH2(任意に置換された5員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換された6員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);の場合、
任意に置換されたは、メチル、-CH2F、-CF3、=O、=NH、=S、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR16、-NR17R18、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR22COCH3、-NR23COC2-6アルキル、-C(=NH)R24、-C(=NR25)R26、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36、および-C(=NR37)NHR38(式中、R16~R38のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキル、およびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されたことを意味する;ただし、前記置換基の1つが、それぞれの非芳香族ヘテロシクロアルキル部分のN原子に直接結合している場合は、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36、および-C(=NR37)NHR38からなる群のみより選択されうる、先行する項目18~22のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
23.R1が、H、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、C3-6シクロアルキル、
Figure 2022514472000007
からなる群より選択され;
好ましくは、H、
Figure 2022514472000008
からなる群から選択され、
前記R1部分中qおよびQが項目1に定義した通りである、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
24.R1が、H、
Figure 2022514472000009
からなる群より選択され;かつ
Qが項目1に定義した通りであり、qが、それぞれの部分に対して独立して、1、2、もしくは3のいずれかであり、最も好ましくは、前記R1部分中qは1である、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
25.R1がHである、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
25a.R1が、*-CH2CH2OH、すなわち、
Figure 2022514472000010
(式中、*は、式(I)中のR1が結合しているN原子との結合点である)である、先行する項目1~24のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
26.R4が、H、
Figure 2022514472000011
からなる群より選択され、かつ前記R4部分中rおよびQは項目1に定義した通りである、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
27.R4が、H、
Figure 2022514472000012
からなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
28.R4がHである、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
29.R4が、
Figure 2022514472000013
である、項目1~27のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
30.R4
Figure 2022514472000014
である、項目1~27のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
31.R4
Figure 2022514472000015
である、項目1~27のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
32.R4
Figure 2022514472000016
である、項目1~27のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
33.R5が、任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;の場合、
前記任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;もしくは任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルは、任意に置換されたアゼチジニル、任意に置換されたジアゼチジニル、任意に置換されたオキセタニル、任意に置換されたチエタニル、任意に置換されたピロリジニル、任意に置換されたテトラヒドロフラニル、任意に置換されたテトラヒドロチオフェニル、任意に置換されたピペリジニル、任意に置換されたテトラヒドロピラニル、任意に置換されたチアニル、任意に置換されたイミダゾリジニル、任意に置換されたピラゾリジニル、任意に置換されたオキサゾリジニル、任意に置換されたイソオキサゾリジニル、任意に置換されたチアゾリジニル、任意に置換されたイソチアゾリジニル、任意に置換されたジオキソラニル、任意に置換されたジチオラニル、任意に置換されたピペラジニル、任意に置換されたモルホリニル、任意に置換されたチオモルホリニル、任意に置換された1,3-ジオキサニル、任意に置換された1,4-ジオキサニル、任意に置換された1,3-ジチアニル、および任意に置換された1,4-ジチアニル、からなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
34.R5が、任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルの場合;
前記任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルは、4-ピペリジニル、3-ピペリジニル、2-ピペリジニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、 4-オキサゾリジニル、2-モルホリニル、3-モルホリニル、4-モルホリニル、2-テトラヒドロフラニル、および3-テトラヒドロフラニルからなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
35.Zが、任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルの場合;
前記任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルは、任意に置換されたアゼチジニル、任意に置換されたジアゼチジニル、任意に置換されたオキセタニル、任意に置換されたチエタニル、任意に置換されたピロリジニル、任意に置換されたテトラヒドロフラニル、任意に置換されたテトラヒドロチオフェニル、任意に置換されたピペリジニル、任意に置換されたテトラヒドロピラニル、任意に置換されたチアニル、任意に置換されたイミダゾリジニル、任意に置換されたピラゾリジニル、任意に置換されたオキサゾリジニル、任意に置換されたイソオキサゾリジニル、任意に置換されたチアゾリジニル、任意に置換されたイソチアゾリジニル、任意に置換されたジオキソラニル、任意に置換されたジチオラニル、任意に置換されたピペラジニル、任意に置換されたモルホリニル、任意に置換されたチオモルホリニル、任意に置換された1,3-ジオキサニル、任意に置換された1,4-ジオキサニル、任意に置換された1,3-ジチアニル、および任意に置換された1,4-ジチアニルからなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
36.Zが、任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルの場合;
前記任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルは、4-ピペリジニル、3-ピペリジニル、2-ピペリジニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、4-オキサゾリジニル、2-モルホリニル、3-モルホリニル、4-モルホリニル、2-テトラヒドロフラニル、および3-テトラヒドロフラニルからなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
37.R5が、H、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、置換された直鎖C2-8アルキル、置換された分枝状C3-8アルキル、任意に置換されたC3-6シクロアルキル、
Figure 2022514472000017
(式中、*は、式(I)中のR5が結合しているN原子との結合点である)からなる群より選択され、ならびに
Aは、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;もしくは任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルからなる群より選択され;および
前記R5部分中m、n、q、pおよびR10は、前記項目のいずれかに定義される、
先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
38.R5が、任意に置換された直鎖C2-8アルキル;任意に置換された分枝状C3-8アルキル;任意に置換されたC3-6シクロアルキル;または任意に置換された-CH2C3-6シクロアルキルの場合、任意に置換されたは、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR10、-NR10R11、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR7、-CONR12R13、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR14COCH3、および-NR15COC2-6アルキル;(式中、R7~R15のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキル、およびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されたことを意味する、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
39.R5が、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルの場合、任意に置換されたは、メチル、-CH2F、-CF3、=O、=NH、=S、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR16、-NR17R18、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR22COCH3、-NR23COC2-6アルキル、-C(=NH)R24、-C(=NR25)R26、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36および-C(=NR37)NHR38からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されたことを意味する;ただし、前記置換基の1つが、それぞれの非芳香族ヘテロシクロアルキル部分のN原子に直接結合している場合は、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36および-C(=NR37)NHR38;(式中、R16~R38のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキル、およびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群のみより選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
40.Zが、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルの場合;任意に置換されたは、メチル、-CH2F、-CF3、=O、=NH、=S、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR16、-NR17R18、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR22COCH3、-NR23COC2-6アルキル、-C(=NH)R24、-C(=NR25)R26、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36、および-C(=NR37)NHR38からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されたことを意味する;ただし、前記置換基の1つが、それぞれの非芳香族ヘテロシクロアルキル部分のN原子に直接結合している場合は、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36、および-C(=NR37)NHR38;(式中、R16~R38のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキル、およびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群のみより選択されうる、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
41.R5が、H、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、
Figure 2022514472000018
からなる群より選択され、ならびに
前記R5部分におけるQおよびR10は先行する項目のいずれかに定義される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
42.R5が、H、
Figure 2022514472000019
からなる群より選択される、先行する項目のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
43.先行する項目のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物またはその医薬上許容し得る塩を含む組成物。
44.先行する項目のいずれかに記載の組成物、化合物またはその医薬上許容し得る塩を含む医薬組成物。
45.先行する項目のいずれかに記載の組成物、化合物またはその医薬上許容し得る塩および医薬上許容される担体を含む医薬組成物。
46.先行する項目のいずれかに記載の組成物、化合物またはその医薬上許容し得る塩および医薬上許容される担体、希釈剤もしくは賦形剤を含む、医薬組成物。
47.項目1~42のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物またはその医薬上許容し得る塩および少なくとも1つのさらなる抗菌剤を含む組成物であって、前記少なくとも1つのさらなる抗菌剤は、項目1から42のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物またはその医薬上許容し得る塩とは異なる、組成物。
48.少なくとも1つのさらなる抗菌剤が、当局に承認された抗生物質であり、特に、ペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、モノバクタム系抗生物質、ポリミキシン系抗生物質、リファマイシン系抗生物質、リピアルマイシン系抗生物質、キノロン系抗生物質、スルホンアミド剤系抗生物質、マクロライド系抗生物質、リンコサミド系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、アミノグリコシド系抗生物質、リポペプチド系抗生物質、グリシルサイクリン系抗生物質、糖ペプチド系抗生物質、オキサゾリジノン系抗生物質、およびリピアルマイシンからなる群より選択される当局に承認された抗生物質ファミリーのメンバーである、項目47の組成物。
49.少なくとも1つのさらなる抗菌剤が、ベータラクタム系抗生物質、特に、ペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、およびカルバペネム系抗生物質からなる群より選択されるベータラクタム系抗生物質、または任意のそれらの任意の組み合わせである、項目47または48の組成物。
50.前記組成物が、1つ以上の細菌耐性メカニズムを克服しうる少なくとも1つのさらなる剤をさらに含む、項目47~49のいずれかに記載の組成物。
51.(i)少なくとも1つのさらなる抗菌剤が、ベータラクタム系抗生物質、特に 、当局が承認した既存のベータラクタム系抗生物質、より具体的には、ペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、およびカルバペネム系抗生物質からなる群より選択される、または任意のそれらの任意の組み合わせ当局が承認した既存のベータラクタム系抗生物質;および
(ii)前記1つ以上の細菌耐性メカニズムを克服しうる少なくとも1つのさらなる剤が、クラブラン酸、スルバクタム、タゾバクタム、アビバクタム、レレバクタム、ヴァーバクタム、および任意のそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される、
項目50に記載の組成物。
52.前記ベータラクタム系抗生物質および前記1つ以上の細菌耐性メカニズムを克服しうる少なくとも1つのさらなる剤の組み合わせが、
(i)アモキシシリンおよびクラブラン酸;
(ii)チカシリンおよびクラブラン酸;
(iii)アンピシリンおよびスルバクタム;
(iv)セフォペラゾンおよびスルバクタム;
(v)ピペラシリンおよびタゾバクタム;
(vi)セフトロザンおよびタゾバクタム;
(vii)セフタジジムおよびアビバクタム;
(viii)セフタロリンおよびアビバクタム;
(ix)カルバペネム、特にインペネムまたはメロペネム、およびレレバクタム; ならびに
(x)カルバペネム、特にインペネムまたはメロペネム、およびヴァルボバクタム
からなる群より選択される、
項目51に記載の組成物。
52a.前記組成物が、さらにアミノグリコシド誘発腎毒性を抑制または予防しうる少なくとも1つのアジュバントを含む、項目43~52のいずれかに記載の組成物。
52b.前記アミノグリコシド誘発腎毒性を抑制または予防しうる少なくとも1つのアジュバントが、抗生物質、カルシウムチャネル阻害剤、ベータブロッカー、細胞保護抗狭心症薬、iNOS阻害剤、NOプレカーサー、ホルモン、抗血小板剤、スタチン系薬剤、PPAR-γアゴニスト、TNF-α合成阻害剤、ビグアナイド剤、抗酸化剤、フリーラジカル捕捉剤、抗酸化酵素、スーパーオキシドジスムターゼ模倣剤、ハーブ抽出物および任意のそれらの任意の組み合わせから選択される薬理学的なクラスのメンバーである、項目52aの組成物。
52c.前記アミノグリコシド誘発腎毒性を抑制または予防しうる少なくとも1つのアジュバントが、フォコフォマイシン、フレロキサシン、ニフェジピン、アムロジピン、カルベジロール、L-NIL、L-アルギニン、ホルモン メラトニン、サイロキシン、トラピジル、アトルバスタチン、ロジグリタゾン、ペントキシフィリン、メトホルミン、プロブコール、アミノグアニジン、L-カルニチン、エブセレン、N-アセチルシステイン、リコピン、クルクミン、チモキノン、フィッシュオイル、ビタミンE、ビタミンC、ゴマ油、ハロフジノン、レスベラトロール、ケルセチン、S-アリルシステイン、ジアリルスルフィド、コーヒー酸フェネチルエステル、S-アリルメルカプトシステイン、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣剤M40403、ラージャ・ストリクタ(Rhazya stricta)、ニンニク、カシア・アウリクラータ(Cassia auriculata)、大豆、フィランサス・アマルス(Phylanthus amarus)、アミガサタケ(Morchella esculenta)、緑茶、ニゲラ・サティバ(Nigella sativa)、リグスティクム・ワリチ(Ligusticum wallichi)、ビスカムアーティキュラタム(Viscum articulatum)、アラビアガム、ポンガミア・ピンナタの花、ニゲラ・サティバオイル、ヘミデスムスインディカス(hemidesmus indicus)、大豆のフェノールエキス、緑茶抽出物、バウヒニアプルプレア(bauhinia purpurea)、シダ・ロンボイデア(sida rhomboidea)、アポシニン(apocynin)、ピペラシリン(pipercillin)、および任意のそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される、項目52bの組成物。
53.表面上の細菌の成長を予防、阻害または停止させるための、項目1~42のいずれかに記載の化合物の使用。
54.医薬として使用するための、請求項1から42のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩、または請求項43~52cのいずれかに記載の組成物。
55.微生物感染症および/または微生物感染症によって少なくとも部分的に引き起こされる障害、苦痛または病気の治療に使用するための、項目1~42のいずれかに記載の化合物もしくはその医薬上許容し得る塩または項目43~52cのいずれかに記載の組成物。
56.前記微生物感染が、細菌感染である、項目55に記載の使用のための、化合物、その医薬上許容し得る塩または組成物。
57.前記細菌感染が、1つ以上のグラム陽性細菌種によって少なくとも部分的に引き起こされ、特に、前記1つ以上のグラム陽性細菌種が、黄色ブドウ球菌、肺炎連鎖球菌、エンテロコッカス・フェカリス、エンテロコッカス・フェシウム、および結核菌からなる群から選択される、項目56に記載の使用のための、化合物、その医薬上許容し得る塩または組成物。
58.前記細菌感染が、1つ以上のグラム陰性細菌種によって少なくとも部分的に引き起こされ、特に、前記1つ以上のグラム陰性細菌種が、アシネトバクター属; 腸内細菌科、特に、エシェリヒア属、クレブシエラ属、もしくはエンテロバクター属; マイコバクテリウム属; モルガネラ属; プロビデンシア属;およびシュードモナス属; 特にアシネトバクター・バウマニ、大腸菌、クレブシエラ肺炎桿菌、クレブシエラ・オキシトカ、エンテロバクター・クロアカエ、エンテロバクター・アエロゲネス、結核菌、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア・スチュアルティ、および緑膿菌からなる群から選択される、項目56に記載の使用のための、化合物、その医薬上許容し得る塩または組成物。
59.前記細菌感染が、1つ以上のグラム陽性細菌種によって少なくとも部分的におよび1つ以上のグラム陰性細菌種によって少なくとも部分的に引き起こされ、特に、前記1つ以上のグラム陽性細菌種が、黄色ブドウ球菌、肺炎連鎖球菌、エンテロコッカス・フェカリス、エンテロコッカス・フェシウム、および結核菌からなる群より選択され;および前記1つ以上のグラム陰性細菌種が、アシネトバクター属; 腸内細菌科、特に エシェリヒア属、クレブシエラ属、もしくはエンテロバクター属; モルガネラ属; プロビデンシア属;およびシュードモナス属; 特に アシネトバクター・バウマニ、大腸菌、クレブシエラ肺炎桿菌、クレブシエラ・オキシトカ、エンテロバクター・クロアカエ、エンテロバクター・アエロゲネス、結核菌、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア・スチュアルティ、および緑膿菌からなる群から選択される、項目56に記載の使用のための、化合物、その医薬上許容し得る塩または組成物。
60.細菌感染が、エシェリヒア属、エンテロコッカス属、ブドウ球菌属、クレブシエラ属、アシネトバクター属、シュードモナス属、エンテロバクター属、モルガネラ属、プロビデンシア属、マイコバクテリウム属および任意のそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される細菌種(spp.)によって少なくとも部分的に引き起こされる、項目56に記載の使用のための、化合物、その医薬上許容し得る塩または組成物。
61.前記エシェリヒア属が、大腸菌であり、好ましくは、前記エシェリヒア属が野生型大腸菌および1つ以上のアミノグリコシド修飾酵素を発現する大腸菌種からなる群から選択される、項目60に記載の使用のための、化合物、その医薬上許容し得る塩または組成物。
62.前記少なくとも1つのアミノグリコシド修飾酵素が、アミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ(特に APH(3’)IIIa、APH(3’)IIa、APH(3’)Ia、APH(3'')Ib、APH(3’)VI、APH(6)Id、APH(3’)VIa、APH(3’)IIb、およびAPH(6)Icからなる群から選択される);アミノグリコシドアセチルトランスフェラーゼ(特に、AAC(6’)Ib、AAC(3)III、AAC(3)IV、AAC(3)Ia、AAC(3)IIdおよびAAC(3)Ic、より具体的には、AAC(3)IIIおよびAAC(3)IV); アミノグリコシドヌクレオチジルトランスフェラーゼ(特に、ANT(3'')Ia、ANT(2'')Ia、およびANT(3''));および二元機能(bifunctional)アミノグリコシド修飾酵素(特に、AAC(6’)Ie-APH(2'')Ia);および任意のそれらの任意の組み合わせ;からなる群より選択される、項目61に記載の使用のための、化合物、その医薬上許容し得る塩または組成物。
63.前記エンテロコッカス属が、エンテロコッカス・フェシウムもしくはエンテロコッカス・フェカリス、特に エンテロコッカス・フェカリス;前記ブドウ球菌属が、黄色ブドウ球菌;前記クレブシエラ属が、クレブシエラ肺炎桿菌;前記アシネトバクター属が、アシネトバクター・バウマニ;前記シュードモナス属が、緑膿菌;前記エンテロバクター属が、エンテロバクター・クロアカエ;前記モルガネラ属が、モルガネラ・モルガニー;前記プロビデンシア属がプロビデンシア・スチュアルティ;およびマイコバクテリウム属が結核菌である、項目60に記載の使用のための、化合物、その医薬上許容し得る塩または組成物。
63a.前記エンテロコッカス・フェシウム、エンテロコッカス・フェカリス、黄色ブドウ球菌、クレブシエラ肺炎桿菌、アシネトバクター・バウマニ、緑膿菌、エンテロバクター・クロアカエ、モルガネラ・モルガニー、および/または プロビデンシア・スチュアルティが 、少なくとも1つのアミノグリコシド修飾酵素を発現する、項目63に記載の使用のための、化合物、その医薬上許容し得る塩または組成物。
63b.前記少なくとも1つのアミノグリコシド修飾酵素が、アミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ(特に、APH(3’)IIIa、APH(3’)IIa、APH(3’)Ia、APH(3'')Ib、APH(3’)VI、APH(6)Id、APH(3’)VIa、APH(3’)IIbおよびAPH(6)Ic);アミノグリコシドアセチルトランスフェラーゼ(特に、AAC(6’)Ib、AAC(3)III、AAC(3)IV、AAC(3)Ia、AAC(3)IId、およびAAC(3)Ic、より具体的にはAAC(3)IIIおよびAAC(3)IV);アミノグリコシドヌクレオチジルトランスフェラーゼ(特に、ANT(3'')Ia、ANT(2'')IaおよびANT(3''));および二元機能アミノグリコシド修飾酵素(特に、AAC(6’)Ie-APH(2'')Ia);および任意のそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される、項目63aに記載の使用のための、化合物、その医薬上許容し得る塩または組成物。
64.前記細菌感染が、当局に承認された既存の抗生物質のファミリーの少なくとも1つのメンバーに対して耐性を示す細菌種、特に、ペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、モノバクタム系抗生物質、ポリミキシン系抗生物質、リファマイシン系抗生物質、リピアルマイシン系抗生物質、キノロン系抗生物質、スルホンアミド剤系抗生物質、マクロライド系抗生物質、リンコサミド系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、アミノグリコシド系抗生物質、リポペプチド系抗生物質、グリシルサイクリン系抗生物質、糖ペプチド系抗生物質、オキサゾリジノン系抗生物質、およびリピアルマイシンからなる群から選択される1つ以上の抗生物質のファミリーの少なくとも1つのメンバーに対して耐性を示す細菌種により、少なくとも部分的に引き起こされる、項目56~63bのいずれかに記載の使用のための、化合物、その医薬上許容し得る塩または組成物。
65.前記細菌感染が、呼吸器系感染症、複雑性皮膚および軟部組織感染症、複雑性腹腔内感染症、市中感染性肺炎、院内感染性肺炎、人工呼吸器関連肺炎、尿路感染症、細菌性髄膜炎、感染性心内膜炎、敗血症、骨髄炎、敗血症性関節炎、敗血症、炭疽病、骨髄炎、結核、ハンセン病、壊死性筋膜炎、猩紅熱、リウマチ熱、産褥熱、および連鎖球菌性中毒性ショック症候群、および追加の院内感染症(例えば血管内カテーテルの使用に起因する感染症)からなるリストからの1つ以上の感染症および感染症疾患から選択される、項目56~64のいずれかに記載の使用のための、化合物、その医薬上許容し得る塩または組成物。
本願の残りの部分では、特に指定しない限り、すべての一般的な基R1、R2、R3、R4、R5、R6、X、W、Y、Z、m、n、p、q、rなどは、式(I)の部分について定義されている通りであり、これらの基が式(I)の構造部分における最も広範で一般的な定義に関連してさらに定義および/または制限されているかどうかにかかわらず、式(I)の構造部分について規定された但し書きが、本明細書のすべての構造、式および実施形態に適用される。
以下では、ある基/置換基が「式(I)について定義されている通り」、「式(I)の化合物について定義されている通り」など、例えば、「R1、R4、R5、R6は、式(I)の化合物について定義されている通りである」と言及される場合、これは、式(I)について本明細書に記載されているそれぞれの基/置換基のすべての可能な定義を意味すると理解されるべきであり、個々の基/置換基について、本明細書に開示されている前記基の最も広い定義だけでなく、任意の狭い定義、および特定の基/置換基の「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」、「特に」などの変形を含む。さらに、式(I)の化合物について「好ましい」、「より好ましい」などと本明細書に記載されている基または置換基の任意の具体例またはリストは、式(I)の最も広い範囲に該当する本明細書に記載されている化合物および式のいずれかについても「好ましい」、「より好ましい」などと理解される。
以下では、ある原子(例えばヘテロ原子)の完全な原子価が満たされていないように式や特定の化合物が描かれている場合、当該原子の原子価は描かれていない水素原子の存在によって満たされていると理解される。すなわち、描かれている種はラジカル、カチオン、アニオン、カルビンなどではなく、中性の種である。例として、以下の構造/状況が示される。
Figure 2022514472000020
として描かれている構造部分は、それぞれ
Figure 2022514472000021
を表すと理解すべきである。
さらに、本明細書では、ある特定の構造部分について、当業者が同様に理解できるが、互いに異なる図式を使用している場合がある。これらは、当業者が当該部分を単独で分析したときに理解するであろう構造部分を表していると理解されるべきであり、本明細書の他の場所で提示された同じ部分の他の描写と比較して理解するものではない。例えば、メチル基は、式「CH3」または「Me」を明示的に記述することによって描写されてもよいし、当業者が同様に理解する標準的な「直鎖」式を用いて同様に描写されてもよい。したがって、以下の2つの構造は、ともにメチル基を含んでいる。
Figure 2022514472000022
本発明の化合物(式(I)の化合物)は、本願を通して、アミノグリコシドコアの3つの6員環が椅子型コンフォメーションの形で描かれている。このように、前記環に結合している様々な置換基は、エクアトリアルまたはアキシアルのいずれかとして描かれており、この描写は、所定の立体中心のそれぞれの立体化学(存在する場合)を示している。例えば、エクアトリアルまたはアキシアルの置換基の結合角度が100%の精度で再現されていない場合(例えば、使用した描画パッケージ内の制約のため)、この点に関する混乱を避けるために、本明細書に記載されている構造について以下のように説明する。
Figure 2022514472000023
本発明の化合物は、式(I)の構造で表される。明確にするために、上には、アミノグリコシドコアの3つの6員環の様々な原子の従来の番号付けが示されている(この番号付けは本明細書で採用される)。上記の構造に示されているように、また、真の結合角の再現精度にかかわらず、本明細書の他のすべての構造に描かれているように、1位のNHR4基はエクアトリアルにある。上記の構造および本明細書の他のすべての構造で示されているように、真の結合角の再現精度にかかわらず、3位のNH2基はエクアトリアルにある。上記の構造および本明細書の他のすべての構造で示されているように、真の結合角の再現精度にかかわらず、4位のO原子はエクアトリアルにある。上記構造および本明細書の他のすべての構造で示されているように、真の結合角の再現精度にかかわらず、5位のF原子はアキシアルである。上記構造および本明細書の他のすべての構造で示されているように、真の結合角の再現精度にかかわらず、6位のO原子はエクアトリアルである。上記の構造および本明細書の他のすべての構造で示されているように、真の結合角の再現精度にかかわらず、1'-位のO原子はアキシアルである。上記の構造に示されるように、また、真の結合角の再現精度にかかわらず、本明細書の他のすべての構造に示されるように、2'位のR6基はエクアトリアルである。上記の構造に示されるように、また、真の結合角の再現精度にかかわらず、本明細書の他のすべての構造に描かれるように、3'位置のR2基はエクアトリアルである。上記の構造および本明細書の他のすべての構造において、真の結合角の再現精度にかかわらず、3'位置のR3基はアキシアルであることが示されている。上記の構造および本明細書の他のすべての構造において、真の結合角の再現精度にかかわらず、4'位置のOH基はエクアトリアルであることが示されている。上記の構造および本明細書の他のすべての構造で示されているように、真の結合角の再現精度にかかわらず、5'位のCH2NHR1基はエクアトリアルである。上記の構造および本明細書の他のすべての構造で示されているように、真の結合角の再現精度にかかわらず、1''位のO原子はアキシアルである。上記の構造および本明細書の他のすべての構造において、真の結合角の再現精度にかかわらず、2''位のOH基はエクアトリアルであることが示されている。上記の構造および本明細書の他のすべての構造で示されているように、真の結合角の再現精度にかかわらず、3''位のグアニジル基はエクアトリアルである。上記の構造および本明細書の他のすべての構造で示されているように、真の結合角の再現精度にかかわらず、4''位のOH基はエクアトリアルにある。上記の構造および本明細書の他のすべての構造で示されているように、真の結合角の再現精度にかかわらず、5''位のCH2OH基はエクアトリアルにある。
このように、式(I)の化合物の上記の描写は、有機化学の分野における慣例に従って、以下の立体化学を示す以下の構造(同一の構造および立体化学を表す2つの慣例的でわずかに異なる方法)を表すものと理解される。
Figure 2022514472000024
発明の詳細な説明
最も一般的な形態では、本発明は、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩に関するものである。
Figure 2022514472000025
R1、R2、R3、R4、R5およびR6基のそれぞれは上記本明細書での上記項目において定義されている。
従って、本発明の化合物において、R1は、H、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、C3-6シクロアルキル、
Figure 2022514472000026
(式中、*は、式(I)中のR1が結合しているN原子との結合点であり、m、n、p、q、rおよびQは、式(I)の化合物について上記本明細書に定義の通りである。)からなる群より選択される。R1は、好ましくは、H、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、C3-6シクロアルキル、
Figure 2022514472000027
からなる群より選択される。
R1は、より好ましくは、H、
Figure 2022514472000028
(式中、前記R1部分において、各部分に対して、qは、独立して1、2または3のいずれか、最も好ましくは1である)からなる群より選択される。
本発明の化合物において、R1は最も好ましくは、Hである。
本発明の化合物において、R2は、H、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、n-プロピル、o-プロピル、シクロプロピル、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-OCH2F、-OCF3、-NH2、-NHCH3、-NHEt、-N(CH3)2、-N(Et)2、-NHCH2F、-NHCF3、および-NHQからなる群より選択され;R2が、エチル、n-プロピル、o-プロピル、シクロプロピル、-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2の場合、前記R2基中のアルキルおよびシクロアルキル部分は、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-NH2、-NHCH3、-NHEt、-N(CH3)2、-N(Et)2および-NHQからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい;ただしR2が-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2の場合、前記-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2基のEt基を前記-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2基のOまたはN原子に結合する炭素原子はハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい。
前記R2基において、Q基は、式(I)の化合物に対して前記本明細書に定義の通りである。
「R2が、エチル、n-プロピル、o-プロピル、シクロプロピル、-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2の場合、前記R2基中のアルキルおよびシクロアルキル部分は、…で任意に置換されていてもよい…」という表現は、エチル基自体、n-プロピル基自体、シクロプロピル基自体、-OEt基のエチル部分、-NHEt基のエチル部分、および-N(Et)2基のエチル部分が、続いて挙げた置換基で任意に置換されていてもよいことを意味すると理解される。
「ただしR2が-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2の場合、前記-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2基のEt基を前記-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2基のOまたはN原子に結合する炭素原子はハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい」という表現は、R2 = -OEtを例にとると、R2が-OEtの場合、下線部の炭素原子-OCH2CH3(すなわち、前記-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2基のEt基を前記-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2基のOまたはN原子に結合する炭素原子)は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよいが、非下線部の炭素原子(-OEt置換基のCH3基の炭素原子)は、先に挙げた許容される置換基のいずれかで置換されていてもよい、すなわち、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-NH2、-NHCH3、-NHEt、-N(CH3)2、-N(Et)2、および-NHQからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよいことを意味すると理解される。
本発明の化合物において、R2は、好ましくは、H、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、n-プロピル、o-プロピル、シクロプロピル、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-OCH2F、-OCF3、-NH2、-NHCH3、-NHEt、-N(CH3)2、-N(Et)2、-NHCH2F、-NHCF3および-NHQからなる群より選択される。本発明の化合物において、R2は、より好ましくは、H、メチル、エチル、n-プロピル、o-プロピル、シクロプロピル、-F、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-OCH2Fおよび-OCF3からなる群より選択される。本発明の化合物において、R2は、さらにより好ましくは、H、メチル、およびヒドロキシルからなる群より選択され;また最も好ましくは、Hまたはメチルである。R2はヒドロキシルであってもよい。R2は、Hでもよい。R2はメチルでもよい。
本発明の化合物において、R3が-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-NHEt、-NHC3-8アルキル、-N(Et)2、-N(C3-8アルキル)2の場合、R3基中のアルキルおよびシクロアルキル部分は、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-4アルキル、-NH2、-NHCH3、-NHC2-4アルキル、-N(CH3)2、-N(C2-4アルキル)2および-NHQからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい;ただし、前記各R3基のOまたはN原子に直接結合している前記各R3基の炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい;ならびに
R3が、-OCH3または-NHCH3の場合、前記-OCH3または-NHCH3基のCH3部分は、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルで任意に置換されてもよい。
前記R3基において、Qは、式(I)の化合物に対して前記本明細書に定義の通りである。
「R3が-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-NHEt、-NHC3-8アルキル、-N(Et)2、-N(C3-8アルキル)2の場合、R3基中のアルキルおよびシクロアルキル部分は、…で任意に置換されていてもよい」という表現は、-OEt基のエチル部分、-OC3-8アルキル基のC3-8アルキル部分などのみが、続いて挙げた置換基で任意に置換されていてもよいことを意味していると理解される。言い換えれば,例えば,-OEt基のO原子は,続いて挙げた基で置換されることはなく(そのような置換は,Oが2の原子価しか持たない場合に,前記O原子が3つの異なる基に結合することになり,技術的に意味をなさない)、むしろ、-OEt基のEt部分(アルキル部分)のみが定義されたようにさらに置換され得る。
さらに、「ただし、前記各R3基のOまたはN原子に直接結合している前記各R3基の炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい」という表現は、R3 = -OEtを例にとると、R2が-OEtの場合、下線部の炭素原子-OCH2CH3(すなわち、それぞれのEt基をOまたはN原子に結合する炭素原子)は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよいが、非下線部の炭素原子(-OEt置換基のCH3基の炭素原子)は、先に挙げた許容される置換基のいずれかで置換されていてもよい、すなわち、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-4アルキル、-NH2、-NHCH3、-NHC2-4アルキル、-N(CH3)2、-N(C2-4アルキル)2、および-NHQからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよいことを意味すると理解される。「前記各R3基のOまたはN原子に直接結合している前記各R3基の炭素原子」という言及は、記載されているR3基に明示的に記載されている炭素原子、すなわちR3基自体の中の炭素原子(例えば、-Oet置換基の下線部の炭素原子-OCH2CH3)を意味し、式(I)の構造においてR3が結合しているアミノグリコシド環の炭素原子ではないと理解される。
上記に概説したように、本発明の化合物においてR3が-OCH3または-NHCH3の場合、前記-OCH3または-NHCH3基のCH3部分において任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルで任意に置換されてもよい。これは、例えば、R3が-OCH3である場合、前記-OCH3基のCH3部分は、R3が-OCH2-置換基である基を生じさせるように、列挙された置換基のいずれかで置換されてもよいことを意味すると理解される。前記-OCH3基が、例えば、任意に置換されたフェニルで置換されている場合、結果として生じるR3基は、-OCH2(任意に置換されたフェニル)となる。その例としては、-OCH2Phおよび-OCH2-(4-フルオロフェニル)が挙げられる。
本発明の化合物において、R3は、好ましくは、H、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、および-OCH2C3-6シクロアルキルからなる群より選択され、
R3が-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキルまたは-OCH2C3-6シクロアルキルである場合、前記R3基中のアルキルおよびシクロアルキル部分は、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-4アルキル、-NH2、-NHCH3、-NHC2-4アルキル、-N(CH3)2、-N(C2-4アルキル)2および-NHQからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換される;ただし、前記各R3基のOまたはN原子に直接結合している前記各R3部分の炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい;ならびに
R3が-OCH3 である場合、前記-OCH3基のCH3部分において、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルで、置換されてもよい。Qは、式(I)の化合物に対して前記本明細書に定義の通りである。
本発明の化合物において、R3は、より好ましくは、H、 ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-OCH2(任意に置換されたフェニル)、-OCH2(任意に置換された5員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換された6員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;および-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル)からなる群より選択される。
本発明の化合物において、R3は、さらにより好ましくは、H、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキルであり、特にHおよびヒドロキシルからなる群より選択される。従って、特に好ましい化合物においては、R3はHであってよい。従って、さらに特に好ましい化合物においては、R3は、ヒドロキシルであってよい。
特に好ましい本発明の化合物またはその医薬上許容される塩の特に好ましい一連の化合物において、R2は、HもしくはメチルかつR3はH、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-OCH2(任意に置換されたフェニル)、-OCH2(任意に置換された5員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換された6員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル)からなる群より選択され;かつR1、R4、R5およびR6は、式(I)の化合物に対して本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである)。
本発明の化合物において、R4は、H、メチル、エチル、-CH2F、-CF3、直鎖または分枝状C3-6アルキル、置換された直鎖C2-6アルキル、置換された分枝状C3-6アルキル、任意に置換されたC3-6シクロアルキル、任意に置換された-CH2C3-6シクロアルキル、ホルミル、任意に置換されたフェニル、任意に置換された5員もしくは6員のヘテロアリール、
Figure 2022514472000029
(ここで、*は、式(I)中のR4が結合しているN原子との結合点である)からなる群より選択され、ならびに
R4が、置換された直鎖C2-6アルキル、置換された分枝状C3-6アルキル、置換されたC3-6シクロアルキルまたは置換された-CH2C3-6シクロアルキルの場合、R4は、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OC2-4アルキル、-NH2、-NHCH3、-NHC2-4アルキル、-N(CH3)2、-N(C2-4アルキル)2および-NHQから独立して選択される1つ以上の置換基で置換される;ただし、式(I)の構造において、R4が結合しているN原子に直接結合している前記R4基の炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい。
前記R4基において、rおよびQは、式(I)の化合物について上記本明細書に定義の通りである。
これに関連して、「ただし、式(I)の構造においてR4に結合されたN原子に直接結合している炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい」という表現は、R4 = 置換されたエチルを例にとると、R4が置換されたエチルの場合、下線部の炭素原子-CH2CH3(すなわち、-Et基を式(I)においてR4が結合するN原子に結合する炭素原子)は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよいが、非下線部の炭素原子(置換基のCH3基の炭素原子)は、先に挙げた許容される置換基のいずれかで置換されていてもよい、すなわち、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OC2-4アルキル、-NH2、-NHCH3、-NHC2-4アルキル、-N(CH3)2、-N(C2-4アルキル)2および-NHQから独立して選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよいことを意味すると理解される。
本発明の化合物において、R4は、好ましくは、H、
Figure 2022514472000030
(式中、前記R4部分において、rおよびは、式(I)の化合物について上記本明細書に定義の通りである)からなる群より選択される。
本発明の化合物において、R4は、より好ましくは、H、
Figure 2022514472000031
からなる群より選択される。従って、R4は、Hであってもよい。
従って、特に好ましい本発明の化合物において、R4は、
Figure 2022514472000032
であってもよい。
従って、さらに特に好ましい本発明の化合物においては、R4
Figure 2022514472000033
であってもよい。
従って、さらに特に好ましい本発明の化合物においては、R4は、
Figure 2022514472000034
であってもよい。
従って、さらに特に好ましい本発明の化合物においては、R4は、
Figure 2022514472000035
であってもよい。
本発明の化合物において、R5は、H; メチル;-CH2F;-CF3;エチル;直鎖または分枝状C3-8アルキル; 置換された直鎖C2-8アルキル;置換された分枝状C3-8アルキル;任意に置換されたC3-6シクロアルキル;任意に置換された-CH2C3-6シクロアルキル;任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;-C(=NH)NH2;-C(=NR7)NH2;-C(=NH)NHR8;-C(=NR7)NHR8;-C(=NR7)NR8R9;および
-X-Zからなる群より選択され、
Xは、メチレン、エチレン、直鎖または分枝状C3-8アルキレンからなる群より選択され;それぞれが、Zに結合していることに加えて、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR10、-NR10R11、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR12、-CONR12R13、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR14COCH3、および-NR15COC2-6アルキルからなる群から独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい;ただし、式(I)の構造において、Rが結合しているN原子に結合している前記X基の原子は、さらにOまたはN原子に直接結合されえない;
ならびに
Zは、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたC3-6シクロアルキル(式中、R7 からR15のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキルおよびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群より選択される。
これに関連して、「ただし、式(I)の構造において、Rが結合しているN原子に結合している前記X基の原子は、さらにOまたはN原子に直接結合されえない」という表現は、X = エチレンの例をとると、(X基は、メチレン、エチレンまたは直鎖もしくは分枝状C3-8アルキレンであってもよい)、Xが置換されたエチレンの場合、エチレン基の下線部の炭素原子 -CH2CH2-Z(すなわち、式(I)の構造においてR5が結合するN原子に結合する前記X基の原子)は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよいが、非下線部の炭素原子(置換基のCH3基の炭素原子)は前記置換基のO原子またはN原子に直接結合するような基で置換されていてはならないことを意味すると理解される。言い換えると、下線部の炭素原子が結合できるNまたはO原子は、R5が結合されている式(I)の構造中のN原子のみである。この但し書きは、-CH2CH2-Z基の非下線部の炭素原子には適用されない。
本発明の化合物において、 R5が置換された直鎖C2-8アルキル、置換された分枝状C3-8アルキル、置換されたC3-6シクロアルキルまたは置換された-CH2C3-6シクロアルキルの場合、任意の置換基で置換されてもよい。しかしながら、この文脈においては、R5は、好ましくは、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR10、-NR10R11、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR7、-CONR12R13、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR14COCH3および-NR15COC2-6アルキル(式中、R7~R15のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキルおよびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換される。この文脈では、式(I)の構造においてR5が結合されているN原子に結合する前記C2-8アルキル、置換された分枝状C3-8アルキル、置換されたC3-6シクロアルキルまたは置換された-CH2C3-6シクロアルキル基の原子が、さらなるOまたはN原子に直接結合できないという但し書きが好ましく適用される。
本発明の化合物において、R5が、任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルである場合、前記ヘテロシクロアルキル基は、好ましくは、任意に置換されたアゼチジニル、任意に置換されたジアゼチジニル、任意に置換されたオキセタニル、任意に置換された チエタニル、任意に置換されたピロリジニル、任意に置換されたテトラヒドロフラニル、任意に置換されたテトラヒドロチオフェニル、任意に置換されたピペリジニル、任意に置換されたテトラヒドロピラニル、任意に置換されたチアニル、任意に置換されたイミダゾリジニル、任意に置換されたピラゾリジニル、任意に置換されたオキサゾリジニル、任意に置換されたイソオキサゾリジニル、任意に置換されたチアゾリジニル、任意に置換されたイソチアゾリジニル、任意に置換されたジオキソラニル、任意に置換されたジチオラニル、任意に置換されたピペラジニル、任意に置換されたモルホリニル、任意に置換されたチオモルホリニル、任意に置換された1,3-ジオキサニル、任意に置換された1,4-ジオキサニル、任意に置換された1,3-ジチアニルおよび任意に置換された1,4-ジチアニル(式中、任意の置換基は、前記ヘテロシクロアルキル基について本明細書の他のところで定義されている通りである)からなる群より選択される。この文脈においては、前記任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルは、より好ましくは、4-ピペリジニル、3-ピペリジニル、2-ピペリジニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、 4-オキサゾリジニル、2-モルホリニル、3-モルホリニル、4-モルホリニル、2-テトラヒドロフラニルおよび3-テトラヒドロフラニルからなる群より選択されてもよい。
本発明の化合物において、R5またはZが、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルの場合;任意に置換されたは、1つ以上の任意の置換基で任意に置換されたことを意味する。しかしながら、この文脈においては、任意に置換されたは、好ましくは、メチル、-CH2F、-CF3、=O、=NH、=S、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR16、-NR17R18、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR22COCH3、-NR23COC2-6アルキル、-C(=NH)R24、-C(=NR25)R26、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36、および-C(=NR37)NHR38(式中、R16~R38のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキル、およびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されてもよいことを意味する。この文脈では、式(I)の構造においてR5が結合されているN原子に結合する前記C2-8アルキル、置換された分枝状C3-8アルキル、置換されたC3-6シクロアルキル、または置換された-CH2C3-6シクロアルキル基の原子が、さらなるOまたはN原子に直接結合できないという但し書きが好ましく適用される。この文脈では、当該置換基の1つが、それぞれの非芳香族ヘテロシクロアルキル部分のN原子に直接結合する場合、メチル、-CH2F、-CF3,エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19,-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36および-C(=NR37)NHR38からなる群のみより選択されるという但し書きが好ましく適用される。
本発明の化合物において、R5は、好ましくは、H、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、置換された直鎖C2-8アルキル、置換された分枝状C3-8アルキル;任意に置換されたC3-6シクロアルキル、
Figure 2022514472000036

(式中、*は、式(I)中のR5が結合しているN原子との結合点である)からなる群より選択され、ならびに
Aは、任意に置換されたフェニル、任意に置換された5員のヘテロアリール、および任意に置換された6員のヘテロアリール、任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルからなる群より選択され;ならびに
前記R5部分におけるm、n、q、p、およびR10は、式(I)の化合物について本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである)。
この文脈においては、Aが、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルの場合、任意に置換されたは、1つ以上の任意の置換基で任意に置換されたことを意味する。しかしながら、この文脈においては、好ましくは、任意に置換されたは、メチル、-CH2F、-CF3、=O、=NH、=S,エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR16、-NR17R18、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR22COCH3、-NR23COC2-6アルキル、-C(=NH)R24、-C(=NR25)R26、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2,-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36および-C(=NR37)NHR38(R16~R38のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキル、およびC3-6シクロアルキル からなる群から独立して選択される)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されてもよいことを意味する。この文脈では、前記置換基の1つが、それぞれの非芳香族ヘテロシクロアルキル部分のN原子に直接結合する場合、メチル、-CH2F、-CF3,エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2,-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36および-C(=NR37)NHR38からなる群のみより選択されるという但し書きが好ましく適用される。この文脈では、前記置換基の1つが、それぞれのヘテロアリール部分のN原子に直接結合する場合、メチル、-CH2F、-CF3,エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36、および-C(=NR37)NHR38からなる群のみより選択されるという但し書きが好ましく適用される。
本発明の化合物において、R5は、より好ましくは、H、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、
Figure 2022514472000037
(式中、R5部分のQおよびR10は、式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))なる群より選択される。
本発明の化合物において、R5は、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000038
からなる群より選択される。
本発明において、R6は、OHおよびNH2からなる群より選択される。好ましい化合物では、R6はOHである。他の好ましい化合物では、R6はNH2である。
式(I)の化合物またはその医薬上許容し得る塩は、好ましくは、式(Ia)~(If)の化合物から選択される:
Figure 2022514472000039
式(Ia)~(If)の化合物のそれぞれについて、独立して、R1、R4、R5およびR6は、式(I)の化合物にに定義される通りであり(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである)、Wは、式(Ie)~(If)の化合物のそれぞれについて、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-OCH2(任意に置換されたフェニル)、-OCH2(任意に置換された5員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換された6員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);および-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル)からなる群から独立して選択される。
この文脈では、特に好ましいのは、R1がHの式(Ia)~(If)の化合物である。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がOHの式(Ia)~(If)の化合物である。従って、特に好ましい式(Ia)~(If)の化合物は、R1がHかつR6がOHである。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がNH2の式(Ia)~(If)の化合物である。従って、特に好ましい式(Ia)~(If)の化合物では、R1がHかつR6がNH2である。
この文脈では、さらに好ましいのは、R4が、H、
Figure 2022514472000040
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択される式(Ia)~(If)の化合物である。式(Ia)~(If)の特に好ましい化合物では、R4は、H、
Figure 2022514472000041
からなる群より選択される。
従って、特に好ましい式(Ia)~(If)の化合物では、R1はHおよびR4は、H、
Figure 2022514472000042
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000043
からなる群から選択される。
この文脈では、R6はOHであってもよい。この文脈では、R6は、NH2であってもよい。
式(Ia)~(If)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(Ic)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1がH、特に、R1がH、R6がOHかつR4がH、
Figure 2022514472000044
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である))からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000045
からなる群から選択される、式(Ic)の化合物である。
従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1がH、特に、R1がH、R6がNH2かつ、R4が、H、
Figure 2022514472000046
(式中、前記R4部分のrおよびQは、式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000047
からなる群から選択される、式(Ic)の化合物である。
式(Ia)~(If)の化合物に関連する上記の文脈においてさらに特に好ましいのは、式(Ia)~(If)の化合物(R1が*-CH2CH2OH(*は、式(Ia)から(If)のそれぞれにおいて、R5が結合しているN原子との結合点を示す)である。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がOHの式(Ia)~(If)の化合物である。従って、特に好ましい式(Ia)~(If)の化合物では、R1は*-CH2CH2OHかつR6はOHである。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がNH2の式(Ia)~(If)の化合物である。従って、特に好ましい式(Ia)~(If)の化合物では、R1は*-CH2CH2OHかつR6はNH2である。
さらにこの文脈で好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000048
(式中、前記R4部分のrおよびQは、式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択される式(Ia)~(If)の化合物である。特に好ましい式(Ia)~(If)の化合物では、R4は、H、
Figure 2022514472000049
からなる群より選択される。
従って、特に好ましい式(Ia)~(If)の化合物では、R1が*-CH2CH2OHかつR4がH、
Figure 2022514472000050
(式中、前記R4部分のrおよびQは、式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000051
からなる群から選択される。
この文脈では、R6はOHであってもよい。この文脈では、R6はNH2であってもよい。
式(Ia)~(If)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(Ic)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1が*-CH2CH2OH、特にR1が*-CH2CH2OH、R6がOHかつR4がH、
Figure 2022514472000052
(式中、前記R4部分のrおよびQは、式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000053
からなる群より選択される、式(Ic)の化合物である。
従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1が*-CH2CH2OH、特にR1が*-CH2CH2OH、R6がNH2かつR4がH、
Figure 2022514472000054
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000055
からなる群より選択される、式(Ic)の化合物である。
式(I)の化合物またはその医薬上許容し得る塩は、さらにより好ましくは、式(Ig)~(Ip)の化合物:
Figure 2022514472000056
から選択され、
式(Ig)~(Ip)の化合物のそれぞれについて独立して、R1、R4およびR5は、式(I)の化合物と同義であり(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである)、Wは、式(In)~(Ip)の化合物のそれぞれについて、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-OCH2(任意に置換されたフェニル)、-OCH2(任意に置換された5員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換された6員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);および-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル)からなる群から独立して選択される。
この文脈で特に好ましいのは、R1がHである式(Ig)~(Ip)の化合物である。
この文脈でさらに好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000057
(式中、前記R4部分のrおよびQは、式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択される、式(Ig)~(Ip)の化合物である。特に好ましい式(Ip)~(Ig)の化合物では、R4は、H、
Figure 2022514472000058
からなる群より選択される。
従って、特に好ましい式(Ig)~(Ip)の化合物では、R1はHかつR4はH、
Figure 2022514472000059
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000060
からなる群より選択される。
式(Ig)~(Ip)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(Ii)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1がH、特にR1がHかつR4がH、
Figure 2022514472000061
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000062
からなる群より選択される、式(Ii)の化合物である。
式(Ig)~(Ip)の化合物に関連する上記の文脈においてさらに特に好ましいのは、式(Ig)~(Ip)の化合物(R1が*-CH2CH2OH(*は、式(Ig)~(Ip)のそれぞれにおいて、R5が結合しているN原子との結合点を示す)である。
この文脈でさらに好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000063
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択される、式(Ig)~(Ip)の化合物である。特に好ましい式(Ip)~(Ig)の化合物では、R4は、H、
Figure 2022514472000064
からなる群より選択される。
従って、特に好ましい式(Ig)~(Ip)の化合物では、R1は*-CH2CH2OHおよびR4はH、
Figure 2022514472000065
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000066
からなる群より選択される。
式(Ig)~(Ip)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(Ii)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1が*-CH2CH2OH、特にR1が*-CH2CH2OH、かつR4がH、
Figure 2022514472000067
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000068
からなる群より選択される、式(Ii)の化合物である。式(Ia)~(If)および(Ig)~(Ip)の化合物に関する、列挙した好ましい化合物およびR1、R4および/またはR6の好ましい組み合わせなど式(Ia)~(If)および(Ig)~(Ip)の化合物に関する前述のすべての文脈の中で、R5は好ましくは、H、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、置換された直鎖C2-8アルキル、置換された分枝状C2-8アルキル;任意に置換されたC3-6シクロアルキル、
Figure 2022514472000069
(ここで、*は、式(I)中のR5が結合しているN原子との結合点である、ならびに
Aは、任意に置換されたフェニル、任意に置換された5員のヘテロアリール、および任意に置換された6員のヘテロアリール、任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;もしくは任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルからなる群より選択され;ならびに
前記R5部分のm、n、q、p、およびR10は、式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))からなる群より選択される。
この文脈では、Aが、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルの場合、任意に置換されたは、1つ以上の任意の置換基で任意に置換されたことを意味する。この文脈では、しかしながら、任意に置換されたは、好ましくは、メチル、-CH2F、-CF3、=O、=NH、=S、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR16、-NR17R18、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR22COCH3、-NR23COC2-6アルキル、-C(=NH)R24、-C(=NR25)R26、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36および-C(=NR37)NHR38(R16~R38のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキルおよびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されてもよい。この文脈では、前記置換基の1つが、それぞれの非芳香族ヘテロシクロアルキル部分のN原子に直接結合する場合、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36、および-C(=NR37)NHR38からなる群のみより選択されるという但し書きが好ましく適用される。この文脈では、前記置換基の1つが、それぞれのヘテロアリール部分のN原子に直接結合する場合、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36、および-C(=NR37)NHR38からなる群のみより選択されるという但し書きが好ましく適用される。
列挙した好ましい化合物およびR1、R4および/またはR6の好ましい組み合わせなど式(Ia)~(If)および(Ig)~(Ip)の化合物に関する前述のすべての文脈の中で、R5は、より好ましくは、H、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、
Figure 2022514472000070
(式中、前記R5部分のQおよびR10は、式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))からなる群より選択される。
列挙した好ましい化合物およびR1、R4および/またはR6の好ましい組み合わせなど式(Ia)~(If)および(Ig)~(Ip)の化合物に関する前述のすべての文脈の中で、R5は、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000071
からなる群より選択される。
他の好ましい本発明の化合物は、式(Iq):
Figure 2022514472000072
の化合物(式中、R1、R2、R3、R4、およびR6は、上記式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))である。従って、この文脈の中で、特に好ましい化合物としては、式(Iq-a)~(Iq-f)
Figure 2022514472000073
(式中、R1、R4、およびR6は、式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))の化合物が挙げられる。
この文脈での特に好ましいのは、R1がHである式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物である。この文脈でのさらに好ましい化合物は、R6がOHの式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物では、R1がHかつR6がOHである。この文脈でさらに好ましいのは、R6がNH2の式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物では、R1がHかつR6がNH2である。
この文脈では、さらに好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000074
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択される、式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物である。特に好ましい式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物では、R4がH、
Figure 2022514472000075
からなる群より選択される。
従って、特に好ましい式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物では、R1がHかつR4がH、
Figure 2022514472000076
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000077
からなる群から選択される。
この文脈では、R6はOHであってもよい。この文脈では、R6はNH2であってもよい。
式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(Iq-c)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1がHである、特にR1がH、R6がOHかつR4がH、
Figure 2022514472000078
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000079
からなる群より選択される、式(Iq-c)の化合物である。
従って、さらによりとりわけ好ましいのは、R1がHである、特にR1がH、R6がNH2かつR4がH、
Figure 2022514472000080
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000081
からなる群より選択される、式(Iq-c)の化合物である。
式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物に関連する上記の文脈において、さらに特に好ましいのは、式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物(R1が*-CH2CH2OH(*は、式(Iq-a)~(Iq-f))のそれぞれにおいてR5が結合しているN原子との結合点を示す))である。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がOHの式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物では、R1が*-CH2CH2OHかつR6がOHである。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がNH2の式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物では、R1が*-CH2CH2OHかつR6がNH2である。
この文脈でのさらに好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000082
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択される式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物である。特に好ましい式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物では、R4は、H、
Figure 2022514472000083
からなる群より選択される。
従って、特に好ましい式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物では、R1は*-CH2CH2OHかつR4は、H、
Figure 2022514472000084
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000085
からなる群より選択される。
この文脈では、R6はOHであってもよい。この文脈では、R6はNH2であってもよい。
式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(Iq-c)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1が*-CH2CH2OH、特にR1が*-CH2CH2OH、R6がOHかつR4がH、
Figure 2022514472000086
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000087
からなる群より選択される、式(Iq-c)の化合物である。
従って、さらによりとりわけ好ましいのは、R1は、*-CH2CH2OH、特にR1が*-CH2CH2OH、R6がNH2かつR4がH、
Figure 2022514472000088
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000089
からなる群より選択される、式(Iq-c)の化合物である。
他の好ましい本発明の化合物は、式(Ir)の化合物
Figure 2022514472000090
(式中、R1、R2、R3、R4、およびR6は、上記式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))である。従って、この文脈の中で、特に好ましい化合物としては、式(Ir-a)~(Ir-f)
Figure 2022514472000091
(式中、R1、R4、およびR6は、式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))の化合物が挙げられる。
この文脈で特に好ましいのは、R1がHである式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物である。この文脈でのさらに好ましい化合物は、R6がOHの式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物では、R1がHかつR6がOHである。この文脈でさらに好ましいのは、R6がNH2の式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物では、R1がHかつR6がNH2である。
この文脈では、さらに好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000092
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択される、式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物である。特に好ましい式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物では、R4がH、
Figure 2022514472000093
からなる群より選択される。
従って、特に好ましい式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物では、R1がHかつR4がH、
Figure 2022514472000094
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000095
からなる群より選択される。
この文脈では、R6はOHであってもよい。この文脈では、R6はNH2であってもよい。
式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(Ir-c)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1がHである、特にR1がH、R6がOHおよびR4がH、
Figure 2022514472000096
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000097
からなる群から選択される、式(Ir-c)の化合物である。
従って、さらによりとりわけ好ましいのは、R1がH、特にR1がH、R6がNH2かつR4がH、
Figure 2022514472000098
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000099
からなる群より選択される、式(Ir-c)の化合物である。
式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物に関連する上記の文脈において、さらに特に好ましいのは、式(Iq-a)~(Iq-f)の化合物(R1が*-CH2CH2OH(*は、式(Ir-a)~(Ir-f)のそれぞれにおいてR5が結合しているN原子との結合点を示す))である。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がOHの式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物では、R1が*-CH2CH2OHかつR6がOHである。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がNH2の式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物では、R1が*-CH2CH2OHかつR6がNH2である。
この文脈でのさらに好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000100
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択される(Ir-a)~(Ir-f)の化合物である。特に好ましい式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物は、R4がH、
Figure 2022514472000101
からなる群より選択される。
従って、特に好ましい式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物では、R1がHかつR4がH、
Figure 2022514472000102

(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000103
からなる群より選択される。
この文脈では、R6はOHであってもよい。この文脈では、R6はNH2であってもよい。
式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(Ir-c)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1が*-CH2CH2OH、特にR1が*-CH2CH2OH、R6がOHかつR4がH、
Figure 2022514472000104
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000105
からなる群から選択される、式(Ir-c)の化合物である。
従って、さらによりとりわけ好ましいのは、R1が*-CH2CH2OH、特にR1が*-CH2CH2OH、R6がNH2かつR4がH、
Figure 2022514472000106
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000107
からなる群より選択される、式(Ir-c)の化合物である。
他の好ましい本発明の化合物は、式(Is)の化合物
Figure 2022514472000108
(式中、R1、R2、R3、R4、およびR6は、上記式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))である。従って、この文脈の中で、特に好ましい化合物としては、式(Is-a)~(Is-f)
Figure 2022514472000109
(式中、R1、R4、およびR6は、式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))の化合物が挙げられる。
この文脈で特に好ましいのは、R1がHである式(Is-a)~(Is-f)の化合物である。この文脈でのさらに好ましい化合物は、R6がOHの式(Is-a)~(Is-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Is-a)~(Is-f)の化合物では、R1がHかつR6がOHである。この文脈でさらに好ましいのは、R6がNH2の式(Is-a)~(Is-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Is-a)~(Is-f)の化合物では、R1がHかつR6がNH2である。
この文脈では、さらに好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000110
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択される、式(Is-a)~(Is-f)の化合物である。特に好ましい式(Ir-a)~(Ir-f)の化合物では、R4がH、
Figure 2022514472000111
からなる群から選択される。
従って、特に好ましい式(Is-a)~(Is-f)の化合物では、R1がHかつR4が、H、
Figure 2022514472000112
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000113
からなる群より選択される。
この文脈では、R6はOHであってもよい。この文脈では、R6はNH2であってもよい。
式(Is-a)~(Is-f)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(Is-c)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1がHである、特にR1がH、R6がOHかつR4がH、
Figure 2022514472000114
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000115
からなる群から選択される、式(Is-c)の化合物である。
従って、さらによりとりわけ好ましいのは、R1がHである、特にR1がH、R6がNH2かつR4が、H、
Figure 2022514472000116
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000117
からなる群より選択される、式(Is-c)の化合物である。
式(Is-a)~(Is-f)の化合物に関連する上記の文脈において、さらに特に好ましいのは、式(Is-a)~(Is-f)の化合物(R1が*-CH2CH2OH(*は、式(Is-a)~(Is-f)のそれぞれにおいてR5が結合しているN原子との結合点を示す))である。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がOHの式(Is-a)~(Is-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Is-a)~(Is-f)の化合物では、R1が*-CH2CH2OHかつR6がOHである。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がNH2の式(Is-a)~(Is-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Is-a)~(Is-f)の化合物では、R1が*-CH2CH2OHかつR6がNH2である。
この文脈でさらに好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000118
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択される化合物(Is-a)~(Is-f)である。特に好ましい式(Is-a)~(Is-f)の化合物では、R4はH、
Figure 2022514472000119
からなる群より選択される。
従って、特に好ましい式(Is-a)~(Is-f)の化合物では、R1がHかつR4が、H、
Figure 2022514472000120
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000121
からなる群より選択される。
この文脈では、R6はOHであってもよい。この文脈では、R6はNH2であってもよい。
式(Is-a)~(Is-f)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(Is-c)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1が*-CH2CH2OHである、特にR1が*-CH2CH2OH、R6がOHかつR4がH、
Figure 2022514472000122
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000123
からなる群から選択される、式(Is-c)の化合物である。
従って、さらによりとりわけ好ましいのは、R1が*-CH2CH2OH、特にR1が*-CH2CH2OH、R6がNH2かつR4がH、
Figure 2022514472000124

(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000125
からなる群より選択される、式(Is-c)の化合物である。
他の好ましい本発明の化合物は、式(It)の化合物
Figure 2022514472000126
(式中、R1、R2、R3、R4、およびR6は、上記式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))である。従って、この文脈の中で、特に好ましい化合物としては、式(It-a)~(It-f)
Figure 2022514472000127
(式中、R1、R4、およびR6は、式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))の化合物が挙げられる。
この文脈での特に好ましいのは、R1がHである式(It-a)~(It-f)の化合物である。この文脈でのさらに好ましい化合物は、R6がOHの式(It-a)~(It-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(It-a)~(It-f)の化合物では、R1がHかつR6がOHである。この文脈でさらに好ましいのは、R6がNH2の式(It-a)~(It-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(It-a)~(It-f)の化合物では、R1がHかつR6がNH2である。
この文脈では、さらに好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000128
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択される、式(It-a)~(It-f)の化合物である。特に好ましい式(It-a)~(It-f)化合物では、R4がH、
Figure 2022514472000129
からなる群より選択される。
従って、特に好ましい式(It-a)~(It-f)の化合物では、R1がHかつR4がH、
Figure 2022514472000130
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000131
からなる群より選択される。
この文脈では、R6はOHであってもよい。この文脈では、R6はNH2であってもよい。
式(It-a)~(It-f)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(It-c)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのはR1がH、特にR1がH、R6がOHかつR4がH、
Figure 2022514472000132
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000133
からなる群から選択される、式(It-c)の化合物である。
従って、さらによりとりわけ好ましいのは、R1がH、特に、R1がH、R6がNH2かつR4がH、
Figure 2022514472000134
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000135
からなる群より選択される、式(It-c)の化合物である。
式(It-a)~(It-f)の化合物に関連する上記の文脈において、さらに特に好ましいのは、式(It-a)~(It-f)の化合物(R1が*-CH2CH2OH(*は、式(It-a)~(It-f)のそれぞれにおいてR5が結合しているN原子との結合点を示す))である。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がOHの式(It-a)~(It-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(It-a)~(It-f)の化合物では、R1が*-CH2CH2OHかつR6がOHである。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がNH2の式(It-a)~(It-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(It-a)~(It-f)の化合物では、R1が*-CH2CH2OHかつR6がNH2である。
この文脈でのさらに好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000136
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択される式(It-a)~(It-f)の化合物である。特に好ましい式(It-a)~(It-f)の化合物では、R4は、H、
Figure 2022514472000137
からなる群より選択される。
従って、特に好ましい式(It-a)~(It-f)の化合物では、R1は、*-CH2CH2OHかつR4はH、
Figure 2022514472000138
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000139
からなる群から選択される。
この文脈では、R6はOHであってもよい。この文脈では、R6はNH2であってもよい。
式(It-a)~(It-f)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(It-c)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1が*-CH2CH2OH、特にR1が*-CH2CH2OH、R6がOHかつR4がH、
Figure 2022514472000140
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000141
からなる群から選択される、式(It-c)の化合物である。
従って、さらによりとりわけ好ましいのは、R1が*-CH2CH2OH、特にR1が*-CH2CH2OH、R6がNH2かつR4がH、
Figure 2022514472000142
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000143
からなる群から選択される、式(It-c)の化合物である。
他の好ましい本発明の化合物は、式(Iu)の化合物
Figure 2022514472000144
(式中、R1、R2、R3、R4、およびR6は、上記式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))である。従って、この文脈の中で、特に好ましい化合物としては、式(Iu-a)~(Iu-f)
Figure 2022514472000145
(式中、R1、R4、およびR6は、式(I)の化合物に対する本明細書に定義の通りである(前記定義は、前記基に対して本明細書で上記に開示されている最も広い定義、または前記基に対して開示されている狭義の定義(「好ましい」、「より好ましい」、「最も好ましい」などと規定されているもの、またはそのような効果の言葉を含む)のいずれかである))の化合物が挙げられる。
この文脈で特に好ましいのは、R1がHである式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物である。この文脈でのさらに好ましい化合物は、R6がOHの式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物では、R1がHかつR6がOHである。この文脈でさらに好ましいのは、R6がNH2の式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物では、R1がHかつR6がNH2である。
この文脈では、さらに好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000146
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択される、式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物である。特に好ましい式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物では、R4は、H、
Figure 2022514472000147
からなる群より選択される。
従って、特に好ましい式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物では、R1がHかつR4がH、
Figure 2022514472000148
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000149
からなる群より選択される。
この文脈では、R6はOHであってもよい。この文脈では、R6はNH2であってもよい。
式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(Iu-c)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1がH、特にR1がH、R6がOHかつR4がH、
Figure 2022514472000150
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000151
からなる群から選択される、式(Iu-c)の化合物である。
従って、さらによりとりわけ好ましいのは、R1がH、特に、R1がH、R6がNH2かつR4がH、
Figure 2022514472000152
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000153
からなる群から選択される、式(Iu-c)の化合物である。
式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物に関連する上記の文脈において、さらに特に好ましいのは、式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物(R1が*-CH2CH2OH(*は、式(Iu-a)~(Iu-f)のそれぞれにおいてR5が結合しているN原子との結合点を示す))である。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がOHの式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物では、R1が*-CH2CH2OHかつR6がOHである。この文脈では、さらに好ましい化合物は、R6がNH2の式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物である。従って、特に好ましい式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物では、R1が*-CH2CH2OHかつR6がNH2である。
この文脈でのさらに好ましいのは、R4がH、
Figure 2022514472000154
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択される、式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物である。特に好ましい式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物では、R4は、H、
Figure 2022514472000155
からなる群から選択される。
従って、特に好ましい式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物では、R1が*-CH2CH2OHおよびR4がH、
Figure 2022514472000156
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群より選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000157
からなる群より選択される。
この文脈では、R6はOHであってもよい。この文脈では、R6はNH2であってもよい。
式(Iu-a)~(Iu-f)の化合物に関する前述のすべての文脈において、とりわけ好ましいのは、式(Iu-c)の化合物である。従って、さらにとりわけ好ましいのは、R1が*-CH2CH2OH、特にR1が*-CH2CH2OH、R6がOHかつR4がH、
Figure 2022514472000158
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択され、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000159
からなる群から選択される、式(Iu-c)の化合物である。
従って、さらによりとりわけ好ましいのは、R1が*-CH2CH2OH、特にR1が*-CH2CH2OH、R6がNH2かつR4がH、
Figure 2022514472000160
(式中、前記R4部分のrおよびQは式(I)の化合物と同義である)からなる群から選択される、最も好ましくは、H、
Figure 2022514472000161
からなる群から選択される、式(Iu-c)の化合物である。
本発明の化合物は、以下からなる群から選択されてもよい:
Figure 2022514472000162
Figure 2022514472000163
Figure 2022514472000164
Figure 2022514472000165
Figure 2022514472000166

本発明の化合物において、部分または基が、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;または任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルであるか、またはこれらを含む(または本明細書で参照される)場合には、任意に置換されたは、特に規定がない限り、任意の置換基で任意に置換されていることを意味する。好ましくは、任意に置換されたは、メチル、-CH2F、-CF3、=O、=NH、=S、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR16、-NR17R18、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR22COCH3、-NR23COC2-6アルキル、-C(=NH)R24、-C(=NR25)R26、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36および-C(=NR37)NHR38(式中、R16~R38のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキルおよびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されたことを意味する;ただし、前記置換基の1つが、列挙された非芳香族ヘテロシクロアルキル部分の1つにおいてN原子に直接結合している場合は、メチル、-CH2F、-CF3,エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36および-C(=NR37)NHR38からなる群のみより選択される。さらに、フェニル、5員ヘテロアリール、および置換された6員ヘテロアリール(heteoraryl)は、=O、=NH、=Sもしくは前記フェニル、5員ヘテロアリールもしくは置換された6員ヘテロアリール(heteoraryl)環の原子に二重結合を形成する必要のある他の置換基で置換されてはならず、その場合、前記環はもはや芳香族ではなくなることになる。
「ただし、前記置換基の1つが、それぞれの列挙された非芳香族ヘテロシクロアルキル部分の1つにおいてN原子に直接結合している場合は、メチル、-CH2F、-CF3,エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36、および-C(=NR37)NHR38からなる群のみより選択される」という表現の意味は、例として、R3 = -OCH2(4-ピペリジン)を用いてここで説明される。ピペリジン環は、任意に置換され、この文脈では、ピペリジン環のN原子は、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-CN、-CONHR19、-CONR20R21、-C(=NH)R24、-C(=N-OH)R27、-C(=N-OR28)R29、-C(=NH)NH2、-C(=NR30)NH2、-C(=NH)NHR31、-C(=NH)NR32R33、-C(=NR34)NR35R36および-C(=NR37)NHR38からなる群から選択される置換基でのみ置換されうる。そのため、ピペリジンのN原子が置換された結果、ヘテロ原子-ヘテロ原子結合は生じない。対照的に、この但し書きは、列挙された置換基のいずれかで置換されていてもよい前記ピペリジン環の炭素原子には適用されない。
本開示において、少なくとも1つが立体中心を表す原子間の化学結合が「直線」結合を用いて描かれている場合(当技術分野において、単一の異性体またはラセミ体をそれぞれ描くために標準的に使用される立体化学的な「くさび(wedge)」(定義された単一の立体化学)または「くねくね(squiggly)」(ラセミ体)結合とは対照的である)、これは、本出願の文脈において、その下にあるすべての立体異性体を直接かつ明確に開示するものと理解されるべきであり、このような描写は、すべての可能な異性体を表すために当技術分野で標準的に用いられるものであり、本出願では単に開示を最大限簡潔にする目的で採用されている。従って、
Figure 2022514472000167

(2つの立体中心を持ち、その立体中心にある原子と隣接する原子が「直線」で結合している部分の例)は、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000168
すなわち、
Figure 2022514472000169

Figure 2022514472000170
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000171
Figure 2022514472000172
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000173
Figure 2022514472000174
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000175
Figure 2022514472000176
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000177
Figure 2022514472000178
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000179
Figure 2022514472000180
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000181
Figure 2022514472000182
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000183
Figure 2022514472000184
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000185
Figure 2022514472000186
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000187
Figure 2022514472000188
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000189
Figure 2022514472000190
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000191
Figure 2022514472000192
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000193
Figure 2022514472000194
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000195
Figure 2022514472000196
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000197
Figure 2022514472000198
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000199
Figure 2022514472000200
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000201
Figure 2022514472000202
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000203
Figure 2022514472000204
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000205
Figure 2022514472000206
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000207
Figure 2022514472000208
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000209
Figure 2022514472000210
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000211
Figure 2022514472000212
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000213
Figure 2022514472000214
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000215
Figure 2022514472000216
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000217
Figure 2022514472000218
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000219
Figure 2022514472000220
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000221
Figure 2022514472000222
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000223
Figure 2022514472000224
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000225
Figure 2022514472000226
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000227
Figure 2022514472000228
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000229
Figure 2022514472000230
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000231
Figure 2022514472000232
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000233
Figure 2022514472000234
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000235
Figure 2022514472000236
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000237
Figure 2022514472000238
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000239
Figure 2022514472000240
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000241
Figure 2022514472000242
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000243
Figure 2022514472000244
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000245
Figure 2022514472000246
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000247
Figure 2022514472000248
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000249
Figure 2022514472000250
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000251
Figure 2022514472000252
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000253
Figure 2022514472000254
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000255
Figure 2022514472000256
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000257
Figure 2022514472000258
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000259
Figure 2022514472000260
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000261
Figure 2022514472000262
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000263
Figure 2022514472000264
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000265
Figure 2022514472000266
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000267
Figure 2022514472000268
は、従って、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000269
本願明細書において、立体中央に「直線」結合を用いた構造が描かれているが、上記に明示的に列挙されていない場合、前記構造に該当するそれぞれの立体異性体を直接かつ一義的にに開示することに関して、上述の明確な規則と教示が前記構造にも適用されると理解される。
Figure 2022514472000270
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000271
Figure 2022514472000272
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000273
Figure 2022514472000274
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000275
Figure 2022514472000276
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000277
Figure 2022514472000278
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000279
Figure 2022514472000280
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000281
Figure 2022514472000282
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000283
Figure 2022514472000284
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000285
Figure 2022514472000286
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000287
Figure 2022514472000288
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000289
Figure 2022514472000290
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000291
Figure 2022514472000292
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000293
Figure 2022514472000294
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000295
Figure 2022514472000296
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000297
Figure 2022514472000298
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000299
Figure 2022514472000300
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000301
Figure 2022514472000302
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000303
Figure 2022514472000304
は、さらに、以下のそれぞれを直接かつ明確に開示していると理解される:
Figure 2022514472000305
本明細書全体で使用される「アルキル」は、特に明記しない限り、直鎖状(直鎖)または分枝状の炭化水素鎖を意味する。本明細書で使用されるC2~4アルキルとは、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-、iso-、sec-およびtert-ブチルからなる、またはそれらからなる基のリストを意味する。本明細書で使用されるC2~4アルキルは、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-、o-、sec-およびtert-ブチルを含むまたはそれらからなる基のリストを意味する。本明細書で使用されるC2~6アルキルは、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、o-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、3-メチルブチル、1,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、および2,3-ジメチルブチルを含むまたはそれらからなる基のリストを意味する。本明細書で使用されるC1~6アルキルは、メチルおよびC2~6アルキルの定義において上記で引用した各基を含むまたはそれらからなる基のリストを意味する。本明細書で使用される直鎖C2~6アルキルは、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、およびn-ヘキシルからなる基のリストを意味する。本明細書で使用される直鎖C3~6アルキルは、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、およびn-ヘキシルを含むまたはそれらからなる基のリストを意味する。本明細書で使用される直鎖C3~8アルキルは、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、およびn-オクチルからなる基のリストを意味する。本明細書で使用される直鎖C2~8アルキルは、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、およびn-オクチルからなる基のリストを意味する。本明細書で使用される直鎖C3~8アルキレンは、n-プロピレン、n-ブチレン、n-ペンチレン、n-へキシレン、n-ヘプチレン、およびn-オクチレンからなる基のリストを意味する。
本明細書で使用される分枝状C3~6アルキルは、イソプロピル、o-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、1,1-ジメチルプロピル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、3-メチルブチル、1,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、および2,3-ジメチルブチルを含むまたはそれらからなる基のリストを意味する。
本明細書で使用される分枝状C3~8アルキルは、イソプロピル、o-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、1,1-ジメチルプロピル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、3-メチルブチル、1,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、2,2-ジメチルペンチル、2,3-ジメチルペンチル、2,4-ジメチルペンチル、3,3-ジメチルペンチル、3-エチルペンチル、2,2,3-トリメチルブチル、2-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、4-メチルヘプチル、3-エチルヘキシル、2,2-ジメチルヘキシル、2,3-ジメチルヘキシル、2,4-ジメチルヘキシル、2,5-ジメチルヘキシル、3,3-ジメチルヘキシル、3,4-ジメチルヘキシル、3-エチル-2-メチルペンチル、3-エチル-3-メチルペンチル、2,2,3-トリメチルペンチル、2,2,4-トリメチルペンチル、2,3,3-トリメチルペンチル、2,3,4-トリメチルペンチル、および2,2,3,3-テトラメチルブチルを含むまたはそれらからなる基のリストを意味する。
本明細書で使用されるC3~8アルキルは、直鎖C3~8アルキルの定義において上記で列挙した基および分枝状C3~8アルキルの定義において上記で列挙した基の両方をを含むまたはそれらからなる基のリストを意味する。
本明細書で使用される分枝状C3~8アルキレンは、イソプロピレン、o-ブチレン、sec-ブチレン、tert-ブチレン、1,1-ジメチルプロピレン、1-メチルブチレン、1-エチルプロピレン、2,2-ジメチルプロピレン、3-メチルブチレン、1,2-ジメチルプロピレン、2-メチルブチレン、2-メチルペンチレン、3-メチルペンチレン、2,2-ジメチルブチレン、2,3-ジメチルブチレン、2-メチルへキシレン、3-メチルへキシレン、2,2-ジメチルペンチレン、2,3-ジメチルペンチレン、2,4-ジメチルペンチレン、3,3-ジメチルペンチレン、3-エチルペンチレン、2,2,3-トリメチルブチレン、2-メチルヘプチレン、3-メチルヘプチレン、4-メチルヘプチレン、3-エチルへキシレン、2,2-ジメチルへキシレン、2,3-ジメチルへキシレン、2,4-ジメチルへキシレン、2,5-ジメチルへキシレン、3,3-ジメチルへキシレン、3,4-ジメチルへキシレン、3-エチル-2-メチルペンチレン、3-エチル-3-メチルペンチレン、2,2,3-トリメチルペンチレン、2,2,4-トリメチルペンチレン、2,3,3-トリメチルペンチレン、2,3,4-トリメチルペンチレン、および2,2,3,3-テトラメチルブチレンを含むまたはそれらからなる基のリストを意味する。
本明細書全体で使用される「シクロアルキル」は、特に明記しない限り、環自体を形成する原子が炭素原子のみである環を意味する。本明細書で使用されるC3-6シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる基のリストを意味する。
本明細書全体で使用される用語「ハロゲン」は、特に記載のない限り、F、Cl、BrまたはIを意味する。本明細書で使用される、用語「ハロゲン」は、好ましくはF、ClまたはBr、最も好ましくはFを意味する。
本明細書全体で使用される用語「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」は、ヘテロ芳香族環系の環原子として1~4個のヘテロ原子(例えば、O、S、N、またはそれらの組み合わせ)を有するアリール環系を指し、環系を形成する原子の残りは炭素原子である。ヘテロアリール環または基は、単環または縮合環系で構成されていてもよい。典型的な縮合ヘテロアリール環系は、酸素、イオウおよび窒素から選択される1から4個のヘテロ原子を含有する9または10員環系である。この意味において典型的な単一のヘテロアリール環としては、酸素、硫黄および窒素から選択される1~4個、好ましくは1~3個のヘテロ原子を含有する5~6員環である。5員ヘテロアリールの例としては、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、フラザニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ジチアゾリル、およびテトラゾリルが挙げられる。6員ヘテロアリールの例としては、ピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、トリアジニル、およびテトラジニルが挙げられる。本明細書全体で使用される、5員ヘテロアリールとしては、ピロリル(例、1-、2-、3-、4-、もしくは5-ピロリル)、フラニル(例、2-、3-、4-、もしくは5- フラニル)、チエニル(例、2-、3-、4-、もしくは5-チエニル)、イミダゾリル(例、1-、2-、4-、もしくは5- イミダゾリル)、ピラゾリル(例、1-、3-、4-、もしくは5-ピラゾリル)、オキサゾリル(例、2-、4-、もしくは5-オキサゾリル)、イソキサゾリル(例、3-、4-、もしくは5-イソキサゾリル)、チアゾリル(例、2-、4-、もしくは5-チアゾリル)、イソチアゾリル(例、3-、4-、もしくは5-イソチアゾリル)、トリアゾリル(例、4-、もしくは5-(1H-1,2,3-トリアゾ-ル)-イル; 4-、もしくは5-(2H-1,2,3-トリアゾ-ル)-イル; 3-、もしくは5-(1H-1,2,4-トリアゾ-ル)-イル; 3-、もしくは5-(4H-1,2,4-トリアゾ-ル)-イル)、フラザニル(例、3-、もしくは4-フラザニル)、オキサジアゾリル(例、3-、もしくは4-(1,2,5-オキサジアゾール)-イル; 3-、もしくは5-(1,2,4-オキサジアゾール)-イル; 4-、もしくは5-(1,2,3-オキサジアゾール)-イル; 2-、もしくは5-(1,3,4-オキサジアゾール)-イル)、チアジアゾリル(例、3-、もしくは4-(1,2,5-チアジアゾール)-イル; 3-、もしくは5-(1,2,4-チアジアゾール)-イル; 4-、もしくは5-(1,2,3-チアジアゾール)-イル; 2-、もしくは5-(1,3,4-チアジアゾール)-イル)、およびテトラゾリル(例、1-、もしくは5-(1H-テトラゾール)-イル; 1-、もしくは4-(2H-テトラゾール)-イルを挙げてもよい。本明細書全体で使用される、6員ヘテロアリールとしては、ピリジル(例、2-、3-、4-、5-もしくは6-ピリジル)、ピラジニル(例、2-、3-、5-もしくは6-ピラジニル)、ピリミジル(例、2-、4-、5-もしくは6-ピリミジル)、ピリダジニル(例、3-、4-、5-もしくは6-ピリダジニル)、トリアジニル(例、4-、もしくは5-、もしくは6-(1,2,3-トリアジン)-イル; 3-、もしくは5-、もしくは6-(1,2,4-トリアジン)-イル; 2-、もしくは4-、もしくは6-(1,3,5-トリアジン)-イル)を挙げてもよい。
本明細書全体で使用される、4、5、6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル基もしくは部位、または非芳香族複素環は、環炭素原子の1、2または3個が独立してO、N、またはS原子で置換された4、5または6員のシクロ脂肪族環を指すと理解されてよい。結果として得られる環は非芳香族である。例えば、非芳香族複素環化合物であるピペリジンを生成するためにシクロ脂肪族化合物であるシクロヘキサンの炭素原子を窒素原子に置換、5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル基(1個のヘテロ原子を含む)であるピロリジルを生成するためにシクロ脂肪族基であるシクロペンチルの炭素原子を窒素原子に置換が挙げられる。
本明細書全体で使用される、任意に置換された4員非芳香族ヘテロシクロアルキル基としては、任意に置換されたアゼチジニル(例えば、任意に置換された1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、もしくは4-アゼチジニル)、任意に置換された1,3-ジアゼチジル(例えば、任意に置換された1-ジアゼチジル、2- ジアゼチジル、3-ジアゼチジル、もしくは4-ジアゼチジル)、任意に置換されたオキセタニル(例えば、任意に置換された2-オキセタニル、3-オキセタニル、もしくは4-オキセタニル)、および任意に置換されたチエタニル(例えば、任意に置換された2-チエタニル、3-チエタニル、もしくは4-チエタニル)を挙げてもよい。
本明細書全体で使用される、 任意に置換された5員非芳香族ヘテロシクロアルキル基としては、任意に置換されたピロリジニル(例えば、任意に置換された1-ピロリジニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、4-ピロリジニル、もしくは5-ピロリジニル)、任意に置換されたピラゾリジニル(例えば、任意に置換された1-ピラゾリジニル、2-ピラゾリジニル、3-ピラゾリジニル、4-ピラゾリジニル、もしくは5-ピラゾリジニル)、任意に置換されたイミダゾリジニル(例えば、任意に置換された1-イミダゾリジニル、2-イミダゾリジニル、3-イミダゾリジニル、4-イミダゾリジニル、もしくは5-イミダゾリジニル)、任意に置換されたテトラヒドロフラニル(例えば、任意に置換された2-テトラヒドロフラニル、3-テトラヒドロフラニル、4-テトラヒドロフラニル、もしくは5-テトラヒドロフラニル)、任意に置換された1,3-ジオキソラニル(例えば、任意に置換された1,3-ジオキソラン-2-イル、1,3-ジオキソラン-4-イル、もしくは1,3-ジオキソラン-5-イル)、任意に置換されたテトラヒドロチオフェニル(例えば、任意に置換された2-テトラヒドロチオフェニル、3-テトラヒドロチオフェニル、4-テトラヒドロチオフェニル、もしくは5-テトラヒドロチオフェニル)、任意に置換されたオキサゾリジニル(例えば、任意に置換された2-オキサゾリジニル、4-オキサゾリジニル、もしくは5-オキサゾリジニル)、任意に置換されたイソキサゾリジニル(例えば、任意に置換された3-イソキサゾリジニル、4-イソキサゾリジニル、もしくは5-イソキサゾリジニル)、任意に置換された1,2-オキサチオラニル(例えば、任意に置換された1,2-オキサチオラン-3-イル、1,2-オキサチオラン-4-イル、もしくは1,2-オキサチオラン-5-イル)、任意に置換された1,3-オキサチオラニル(例えば、任意に置換された1,3-オキサチオラン-2-イル、1,3-オキサチオラン-4-イル、もしくは1,3-オキサチオラン-5-イル)、任意に置換されたチアゾリジニル(例えば、任意に置換された2-チアゾリジニル、3-チアゾリジニル、4-チアゾリジニル、もしくは5-チアゾリジニル)、および任意に置換されたイソチアゾリジニル(例えば、任意に置換された2-イソチアゾリジニル、3-イソチアゾリジニル、4-イソチアゾリジニル、もしくは5-イソチアゾリジニル)、任意に置換された1,3-ジチオラニル(例えば、任意に置換された3-ジチオラニル、4-ジチオラニル、もしくは5-ジチオラニル)を挙げてもよい。
本明細書全体で使用される、任意に置換された6員非芳香族ヘテロシクロアルキル基としては、任意に置換されたピペリジニル(例えば、任意に置換された1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、5-ピペリジニル、もしくは6-ピペリジニル)、任意に置換されたテトラヒドロピラニル(例えば、任意に置換された2-テトラヒドロピラニル、3-テトラヒドロピラニル、4-テトラヒドロピラニル、5-テトラヒドロピラニル、もしくは6-テトラヒドロピラニル)、任意に置換されたチアニル(例えば、任意に置換された2-チアニル、3-チアニル、4-チアニル、5-チアニル、もしくは6-チアニル)、任意に置換されたピペラジニル(例えば、任意に置換された1-ピペラジニル、2-ピペラジニル、3-ピペラジニル、4-ピペラジニル、5-ピペラジニル、もしくは6-ピペラジニル)、任意に置換されたモルホリニル(例えば、任意に置換された2-モルホリニル、3-モルホリニル、4-モルホリニル、5-モルホリニル、もしくは6-モルホリニル)、任意に置換されたチオモルホリニル(例えば、任意に置換された2-チオモルホリニル、3-チオモルホリニル、4-チオモルホリニル、5-チオモルホリニル、もしくは6-チオモルホリニル)、任意に置換された1,3-ジオキサニル(例えば、任意に置換された1,3-ジオキサン-2-イル、1,3-ジオキサン-4-イル、1,3-ジオキサン-5-イル、もしくは1,3-ジオキサン-6-イル)、任意に置換された1,4-ジオキサニル(例えば、任意に置換された1,4-ジオキサン-2-イル、もしくは1,2-ジオキサン-3-イル)、任意に置換された1,3-ジチアニル(例えば、任意に置換された1,3-ジチアン-2-イル、1,3-ジチアン-4-イル、1,3-ジチアン-5-イル、もしくは1,3-ジチアン-6-イル)、任意に置換された1,4-ジチアニル(例えば、任意に置換された1,4-ジチアン-2-イル、もしくは1,2-ジチアン-3-イル)を挙げてもよい。
本明細書全体で使用される「アリール」は、好ましくは、単環(例、フェニル)または複数の縮合環(例えばナフチルまたはアントリル)を有する6~14個の炭素原子数を有する不飽和芳香族炭素環式基を意味する。具体的なアリールとしては、フェニル、ビフェニル、ナフチルなどが挙げられる。
二環式縮合ヘテロアリール環系の例としては、インドリル(例、1-、2-、3-、4-、5-、6-、もしくは7-インドリル)、ベンゾフラニル(例、2-、3-、4-、5-、6-、もしくは7-ベンゾフラニル)、インダゾリル(例、1-、3-、4-、5-、6-、もしくは7-インダゾリル)、オキシインドリル(例、1-、3-、4-、5-、6-、もしくは7-オキシインドリル)、 ベンズイミダゾリル(例、1-、2-、4-、5-、6-、もしくは7- ベンズイミダゾリル)、ベンゾチオフェニル(例、2-、3-、4-、5-、6-、もしくは7-ベンゾチオフェニル)、ベンゾオキサゾリル(例、2-、4-、5-、6-、もしくは7-ベンゾオキサゾリル)、 ベンゾ[d]チアゾリル(例、2-、4-、5-、6-、もしくは7-ベンゾ[d]チアゾリル)、キノリニル(例、2-、3-、4-、5-、6-、7-、もしくは8-キノリニル)、イソキノリニル(例、1-、3-、4-、5-、6-、7-、もしくは8-イソキノリニル)、クマリニル(例、3-、4-、5-、6-、7-、もしくは8-クマリニル)、プリニル(例、2-、6-、8-、もしくは9-プリニル)、1,2-ジアザナチフル(例、3-、4-、5-、6-、7-、8-(1,2-ジアザナフト)-イル)、1,3-ジアザナチフル(例、2-、4-、5-、6-、7-、8-(1,3-ジアザナフト)-イル)、1,4-ジアザナチフル(例、2-、3-、5-、6-、7-、8-(1,4-ジアザナフト)-イル)、1,5-ジアザナチフル(例、2-、3-、4-、6-、7-、8-(1,5-ジアザナフト)-イル)、1,6-ジアザナチフル(例、2-、3-、4-、5-、7-、8-(1,6-ジアザナフト)-イル)、1,7-ジアザナチフル(例、2-、3-、4-、5-、6-、8-(1,7-ジアザナフト)-イル)、1,8-ジアザナチフル(例、2-、3-、4-、5-、6-、7-(1,8-ジアザナフト)-イル)、2,3-ジアザナチフル(例、1-、4-、5-、6-、7-、8-(2,3-ジアザナフト)-イル)、2,6-ジアザナチフル(例、1-、3-、4-、5-、7-、8-(2,6-ジアザナフト)-イル)、および2,7-ジアザナチフル(例、1-、3-、4-、5-、6-、8-(2,7-ジアザナフト)-イル)が挙げられる。
本明細書で、「置換または未置換」、「任意に置換」、「任意の置換基で置換」または「置換」されている基または部分が言及されている場合、置換されているときは、別段の定めがない限り、1つ以上の任意の置換基で置換されていてもよい。本明細書において、「置換もしくは未置換」、「任意に置換された」、「任意の置換基で置換された」、または「置換された」可能性のある基または部分が言及されている場合、置換されているときは、前記置換基の導入が、1つ以上のO、N、またはS原子を有する炭素原子を直接生じさせないことが好ましい。同様に、前記置換基の導入が、ヘテロ原子-ヘテロ原子結合(例えば、N-N、N-O、S-N、O-S、O-O、またはS-S結合)を直接生じさせないことが好ましい。
かかる置換基の例としては、本明細書に開示されている例示的な化合物および態様に見られるもの、ならびに例えば、以下が挙げられる;ハロ(例えば、クロロ、ヨード、ブロモ、またはフルオロ); C1- または2-8 アルキル; OH、NH2、NHCH3、N(CH3)2、NH(C2-6アルキル)、N(C2-6アルキル)2、SH、SCH3、SC2-6アルキル、CN、CONH2、CO2H、NO2、SO2H、SO2CH3、およびSO2アリールから独立して選択される1つ以上の置換基で置換された C1- または2-8 アルキル; C2-8 アルケニル; C2-8 アルキニル; ヒドロキシル; C1-または2-8 アルコキシル;-NH2;-NHCH3;-NHC2-6 アルキル;-N(CH3)2;-N(C2-6 アルキル)2; アミノ(1級、2級、もしくは3級);-NO2;-SH;-SCH3;-SC2-6 アルキル;-C=NH;-C=NCH3;-C=NC2-6 アルキル;-CN;-CONH2;-CONHCH3;-CONHC2-6 アルキル;-CON(CH3)2;-CON(C2-6アルキル)2; ホスホネート(phosphonato);-P(O)(OH)2;-P(O)(OH)(OCH3);-P(O)(OCH3)2;-P(O)(OH)(OC2-6 アルキル);-P(O)(OC2-6 アルキル)2;-OP(O)(OH)2;-OP(O)(OH)(OCH3);-OP(O)(OCH3)2;-OP(O)(OH)(OC2-6 アルキル);-OP(O)(OC2-6 アルキル)2;ホスフィン;-P(CH3)2;-P(C2-6 アルキル)2;-P(C3-6シクロアルキル)2;-P(アリール)2;-P(フェニル)2;-P(ヘテロアリール)2; カルボキシル;-CO2H; カルバモイル;-OCONH2;-OCONHCH3;-OCON(CH3)C2-6 アルキル;-OCON(CH3)C3-6シクロアルキル;-OCON(CH3)アリール;-OCON(CH3)フェニル;-OCON(CH3)ヘテロアリール;-OCON(CH3)2;-OCONHC2-6アルキル;-OCON(C2-6アルキル)C3-6シクロアルキル;-OCON(C2-6アルキル)アリール;-OCON(C2-6アルキル)フェニル;-OCON(C2-6アルキル)ヘテロアリール;-OCON(C2-6 アルキル)2;-OCONHC3-6シクロアルキル;-OCON(C3-6シクロアルキル)アリール;-OCON(C3-6シクロアルキル)フェニル;-OCON(C3-6 シクロアルキル)ヘテロアリール;-OCON(C3-6 シクロアルキル)2;-OCONHアリール;-OCON(アリール)フェニル;-OCON(アリール)ヘテロアリール;-OCON(アリール)2;-OCONHフェニル;-OCON(フェニル)ヘテロアリール;-OCON(フェニル)2;-OCONHヘテロアリール;-OCON(ヘテロアリール)2;-OCON(CH3)2 ;-OCON(C2-6 アルキル)2;-OCONCH3(C2-6アルキル);-NHCOOCH3;-NHCOOC2-6 アルキル;-NHCOOC3-6シクロアルキル;-NHCOOアリール;-NHCOOフェニル;-NHCOO(ヘテロアリール);-N(CH3)COOCH3;-N(CH3)COOC2-6アルキル;-N(CH3)COOC3-6シクロアルキル;-N(CH3)COOアリール;-N(CH3)COOフェニル;-N(CH3)COO(ヘテロアリール);-N(C2-6アルキル)COOCH3;-N(C2-6アルキル)COOC2-6アルキル;-N(C2-6アルキル)COOC3-6シクロアルキル;-N(C2-6アルキル)COOアリール;-N(C2-6アルキル)COOフェニル;-N(C2-6アルキル)COO(ヘテロアリール);-N(COOC3-6シクロアルキル)COOCH3;-N(COOC3-6シクロアルキル)COOC2-6アルキル;-N(COOC3-6シクロアルキル)COOC3-6シクロアルキル;-N(COOC3-6シクロアルキル)COOアリール;-N(COOC3-6シクロアルキル)COOフェニル;-N(COOC3-6シクロアルキル)COO(ヘテロアリール);-N(アリール)COOCH3;-N(アリール)COOC2-6 アルキル;-N(アリール)COOC3-6シクロアルキル;-N(アリール)COOアリール;-N(アリール)COOフェニル;-N(アリール)COO(ヘテロアリール);-N(フェニル)COOCH3;-N(フェニル)COOC2-6アルキル;-N(フェニル)COOC3-6シクロアルキル;-N(フェニル)COOアリール;-N(フェニル)COOフェニル;-N(フェニル)COO(ヘテロアリール);-N(ヘテロアリール)COOCH3;-N(ヘテロアリール)COOC2-6アルキル;-N(ヘテロアリール)COOC3-6シクロアルキル;-N(ヘテロアリール)COOアリール;-N(ヘテロアリール)COOフェニル;-N(ヘテロアリール)COO(ヘテロアリール);-NCOOCH3;-N(CH3)COOC2-6アルキル;-N(C2-6 アルキル)COOCH3;-N(C2-6 アルキル)COOC2-6アルキル; カルバメート; アセタール; 尿素;-NHCONH2;-NHCONH(CH3); NHCON(CH3)2;-NHCONH(C2-6 アルキル);-NHCON(C2-6アルキル)2;-NHCONHC3-6シクロアルキル;-NHCON(C3-6シクロアルキル)2;-NHCONHアリール;-NHCON(アリール)2;-NHCONHフェニル;-NHCON(フェニル)2;-NHCONHヘテロアリール;-NHCON(ヘテロアリール)2;-NHCON(CH3)(C2-6 アルキル);-NHCON(CH3)(C3-6 シクロアルキル);-NHCON(CH3)(アリール);-NHCON(CH3)(フェニル);-NHCON(CH3)(ヘテロアリール); -NHCON(C2-6アルキル)(C3-6シクロアルキル);-NHCON(C2-6アルキル)(アリール);-NHCON(C2-6 アルキル)(フェニル);-NHCON(C2-6アルキル)(ヘテロアリール);-NHCON(C3-6 シクロアルキル)(アリール);-NHCON(C3-6シクロアルキル)(フェニル);-NHCON(C3-6シクロアルキル)(ヘテロアリール);-NHCON(アリール)(フェニル);-NHCON(アリール)(ヘテロアリール);-NHCON(フェニル)(ヘテロアリール);-N(CH3)CONH2;-N(CH3)CONH(CH3); N(CH3)CON(CH3)2;-N(CH3)CONH(C2-6アルキル);-N(CH3)CON(C2-6アルキル)2;-N(CH3)CONHC3-6シクロアルキル;-N(CH3)CON(C3-6シクロアルキル)2;-N(CH3)CONHアリール;-N(CH3)CON(アリール)2;-N(CH3)CONHフェニル;-N(CH3)CON(フェニル)2; -N(CH3)CONHヘテロアリール;-N(CH3)CON(ヘテロアリール)2;-N(CH3)CON(CH3)(C2-6アルキル);-N(CH3)CON(CH3)(C3-6シクロアルキル);-N(CH3)CON(CH3)(アリール);-N(CH3)CON(CH3)(フェニル);-N(CH3)CON(CH3)(ヘテロアリール);-N(CH3)CON(C2-6アルキル)(C3-6シクロアルキル);-N(CH3)CON(C2-6アルキル)(アリール);-N(CH3)CON(C2-6アルキル)(フェニル);-N(CH3)CON(C2-6アルキル)(ヘテロアリール);-N(CH3)CON(C3-6シクロアルキル)(アリール);-N(CH3)CON(C3-6シクロアルキル)(フェニル);-N(CH3)CON(C3-6シクロアルキル)(ヘテロアリール);-N(CH3)CON(アリール)(フェニル);-N(CH3)CON(アリール)(ヘテロアリール);-N(CH3)CON(フェニル)(ヘテロアリール);-N(C2-6アルキル)CONH2;-N(C2-6アルキル)CONH(CH3);-N(C2-6アルキル)CON(CH3)2;-N(C2-6アルキル)CONH(C2-6アルキル);-N(C2-6アルキル)CON(C2-6アルキル)2;-N(C2-6アルキル)CONHC3-6シクロアルキル;-N(C2-6 アルキル)CON(C3-6 シクロアルキル)2;-N(C2-6 アルキル)CONHアリール;-N(C2-6アルキル)CON(アリール)2;-N(C2-6アルキル)CONHフェニル;-N(C2-6アルキル)CON(フェニル)2;
-N(C2-6アルキル)CONHヘテロアリール;-N(C2-6アルキル)CON(ヘテロアリール)2;-N(C2-6アルキル)CON(CH3)(C2-6アルキル);-N(C2-6アルキル)CON(CH3)(C3-6シクロアルキル);-N(C2-6アルキル)CON(CH3)(アリール);-N(C2-6 アルキル)CON(CH3)(フェニル);-N(C2-6アルキル)CON(CH3)(ヘテロアリール);-N(C2-6アルキル)CON(C2-6アルキル)(C3-6 シクロアルキル);-N(C2-6 アルキル)CON(C2-6 アルキル)(アリール);-N(C2-6 アルキル)CON(C2-6 アルキル)(フェニル);-N(C2-6アルキル)CON(C2-6アルキル)(ヘテロアリール);-N(C2-6アルキル)CON(C3-6シクロアルキル)(アリール);-N(C2-6アルキル)CON(C3-6シクロアルキル)(フェニル);-N(C2-6アルキル)CON(C3-6シクロアルキル)(ヘテロアリール);-N(C2-6アルキル)CON(アリール)(フェニル);-N(C2-6アルキル)CON(アリール)(ヘテロアリール);-N(C2-6アルキル)CON(フェニル)(ヘテロアリール);-N(C3-6シクロアルキル)CONH2;-N(C3-6 シクロアルキル)CONH(CH3); N(C3-6 シクロアルキル)CON(CH3)2;-N(C3-6 シクロアルキル)CONH(C2-6 アルキル);-N(C3-6 シクロアルキル)CON(C2-6 アルキル)2;-N(C3-6シクロアルキル)CONHC3-6 シクロアルキル;-N(C3-6 シクロアルキル)CON(C3-6 シクロアルキル)2;-N(C3-6シクロアルキル)CONHアリール;-N(C3-6シクロアルキル)CON(アリール)2;-N(C3-6シクロアルキル)CONHフェニル;-N(C3-6シクロアルキル)CON(フェニル)2;-N(C3-6シクロアルキル)CONHヘテロアリール;-N(C3-6シクロアルキル)CON(ヘテロアリール)2;-N(C3-6シクロアルキル)CON(CH3)(C2-6 アルキル);-N(C3-6 シクロアルキル)CON(CH3)(C3-6 シクロアルキル);-N(C3-6 シクロアルキル)CON(CH3)(アリール);-N(C3-6 シクロアルキル)CON(CH3)(フェニル);-N(C3-6シクロアルキル)CON(CH3)(ヘテロアリール);-N(C3-6シクロアルキル)CON(C2-6アルキル)(C3-6シクロアルキル);-N(C3-6 シクロアルキル)CON(C2-6 アルキル)(アリール);-N(C3-6 シクロアルキル)CON(C2-6アルキル)(フェニル);-N(C3-6シクロアルキル)CON(C2-6アルキル)(ヘテロアリール);-N(C3-6シクロアルキル)CON(C3-6シクロアルキル)(アリール);-N(C3-6シクロアルキル)CON(C3-6シクロアルキル)(フェニル);-N(C3-6 シクロアルキル)CON(C3-6 シクロアルキル)(ヘテロアリール);-N(C3-6シクロアルキル)CON(アリール)(フェニル);-N(C3-6シクロアルキル)CON(アリール)(ヘテロアリール); -N(C3-6シクロアルキル)CON(フェニル)(ヘテロアリール);-N(アリール)CONH2;-N(アリール)CONH(CH3);-N(アリール)CON(CH3)2;-N(アリール)CONH(C2-6アルキル);-N(アリール)CON(C2-6アルキル)2;-N(アリール)CONHC3-6シクロアルキル;-N(アリール)CON(C3-6シクロアルキル)2;-N(アリール)CONHアリール;-N(アリール)CON(アリール)2;-N(アリール)CONHフェニル;-N(アリール)CON(フェニル)2;-N(アリール)CONHヘテロアリール;-N(アリール)CON(ヘテロアリール)2;-N(アリール)CON(CH3)(C2-6アルキル);-N(アリール)CON(CH3)(C3-6シクロアルキル);-N(アリール)CON(CH3)(アリール);-N(アリール)CON(CH3)(フェニル);-N(アリール)CON(CH3)(ヘテロアリール);-N(アリール)CON(C2-6アルキル)(C3-6シクロアルキル);-N(アリール)CON(C2-6アルキル)(アリール);-N(アリール)CON(C2-6 アルキル)(フェニル);-N(アリール)CON(C2-6アルキル)(ヘテロアリール);-N(アリール)CON(C3-6シクロアルキル)(アリール);-N(アリール)CON(C3-6シクロアルキル)(フェニル);-N(アリール)CON(C3-6シクロアルキル)(ヘテロアリール);-N(アリール)CON(アリール)(フェニル);-N(アリール)CON(アリール)(ヘテロアリール); -N(アリール)CON(フェニル)(ヘテロアリール);-N(フェニル)CONH2;-N(フェニル)CONH(CH3);-N(フェニル)CON(CH3)2;-N(フェニル)CONH(C2-6アルキル);-N(フェニル)CON(C2-6アルキル)2;-N(フェニル)CONHC3-6シクロアルキル;-N(フェニル)CON(C3-6シクロアルキル)2;-N(フェニル)CONHアリール;-N(フェニル)CON(アリール)2;-N(フェニル)CONHフェニル;-N(フェニル)CON(フェニル)2;-N(フェニル)CONHヘテロアリール;-N(フェニル)CON(ヘテロアリール)2;-N(フェニル)CON(CH3)(C2-6アルキル); -N(フェニル)CON(CH3)(C3-6シクロアルキル);-N(フェニル)CON(CH3)(アリール);-N(フェニル)CON(CH3)(フェニル);-N(フェニル)CON(CH3)(ヘテロアリール);-N(フェニル)CON(C2-6アルキル)(C3-6シクロアルキル);-N(フェニル)CON(C2-6アルキル)(アリール);-N(フェニル)CON(C2-6アルキル)(フェニル);-N(フェニル)CON(C2-6アルキル)(ヘテロアリール);-N(フェニル)CON(C3-6シクロアルキル)(アリール);-N(フェニル)CON(C3-6シクロアルキル)(フェニル);-N(フェニル)CON(C3-6シクロアルキル)(ヘテロアリール);-N(フェニル)CON(アリール)(フェニル);-N(フェニル)CON(アリール)(ヘテロアリール);-N(フェニル)CON(フェニル)(ヘテロアリール);-N(ヘテロアリール)CONH2;-N(ヘテロアリール)CONH(CH3);-N(ヘテロアリール)CON(CH3)2;-N(ヘテロアリール)CONH(C2-6アルキル);-N(ヘテロアリール)CON(C2-6アルキル)2; -N(ヘテロアリール)CONHC3-6シクロアルキル;-N(ヘテロアリール)CON(C3-6シクロアルキル)2;-N(ヘテロアリール)CONHアリール;-N(ヘテロアリール)CON(アリール)2;-N(ヘテロアリール)CONHフェニル;-N(ヘテロアリール)CON(フェニル)2;-N(ヘテロアリール)CONHヘテロアリール;-N(ヘテロアリール)CON(ヘテロアリール)2;-N(ヘテロアリール)CON(CH3)(C2-6アルキル);-N(ヘテロアリール)CON(CH3)(C3-6シクロアルキル);-N(ヘテロアリール)CON(CH3)(アリール);-N(ヘテロアリール)CON(CH3)(フェニル);-N(ヘテロアリール)CON(CH3)(ヘテロアリール);-N(ヘテロアリール)CON(C2-6アルキル)(C3-6シクロアルキル);-N(ヘテロアリール)CON(C2-6アルキル)(アリール);-N(ヘテロアリール)CON(C2-6アルキル)(フェニル);-N(ヘテロアリール)CON(C2-6アルキル)(ヘテロアリール);-N(ヘテロアリール)CON(C3-6シクロアルキル)(アリール);-N(ヘテロアリール)CON(C3-6シクロアルキル)(フェニル);-N(ヘテロアリール)CON(C3-6シクロアルキル)(ヘテロアリール); -N(ヘテロアリール)CON(アリール)(フェニル);-N(ヘテロアリール)CON(アリール)(ヘテロアリール);-N(ヘテロアリール)CON(フェニル)(ヘテロアリール);-NHCONH(CH3);-NHCON(CH3)2;-NHCONH(C2-6アルキル);-NHCON(C2-6アルキル)2;-NHCON(CH3)(C2-6 アルキル);-N(C2-6アルキル)CONH2;-N(C2-6アルキル)CONH(CH3);-N(C2-6アルキル)CON(CH3)2;-N(C2-6アルキル)CONH(C2-6アルキル);-N(C2-6アルキル)CON(C2-6アルキル)2;-N(C2-6アルキル)CON(CH3)(C2-6 アルキル);チオカルボニル;-C(S)CH3;-C(S)C2-6 アルキル;-C(S)C3-6シクロアルキル;-C(S)アリール;-C(S)フェニル;-C(S)ヘテロアリール; スルフォニル;-SO2CH3;-SO2C2-6アルキル;-SO2C3-6シクロアルキル;-SO2アリール;-SO2Ph;-SO2ヘテロアリール; スルフィニル;-SOCH3;-SOC2-6アルキル;-SOC3-6シクロアルキル;-SOアリール;-SOPh;-SOヘテロアリール; サルフェート;-OSO2CH3;-OSO2C2-6アルキル;-OSO2C3-6シクロアルキル;-OSO2アリール;-OSO2フェニル;-OSO2ヘテロアリール;スルホンアミド;-SO2NH2;-SO2NHCH3;-SO2NHC2-6アルキル; SO2NHC3-6シクロアルキル;-SO2NHアリール;-SO2NHPh;-SO2NHヘテロアリール;-SO2N(CH3)2;-SO2N(C2-6アルキル)2;-SO2N(C3-6シクロアルキル)2; SO2N(アリール)2;-SO2N(Ph)2;-SO2N(ヘテロアリール)2;-SO2N(CH3)(C2-6アルキル);-SO2N(CH3)(C3-6シクロアルキル);
-SO2N(CH3)(アリール);-SO2N(CH3)(フェニル);-SO2N(CH3)(ヘテロアリール);-SO2N(C2-6アルキル)(C3-6シクロアルキル);-SO2N(C2-6アルキル)(アリール);-SO2N(C2-6 アルキル)(フェニル);-SO2N(C2-6アルキル)(ヘテロアリール);-SO2N(C3-6シクロアルキル)(アリール);-SO2N(C3-6シクロアルキル)(フェニル);-SO2N(C3-6シクロアルキル)(ヘテロアリール);-SO2N(アリール)(フェニル);-SO2N(アリール)(ヘテロアリール);-SO2N(フェニル)(ヘテロアリール);-NHSO2CH3;-NHSO2C2-6アルキル;-NHSO2C3-6シクロアルキル;-NHSO2アリール;-NHSO2フェニル;-NHSO2ヘテロアリール;-N(CH3)SO2CH3;-N(CH3)SO2C2-6アルキル;-N(CH3)SO2C3-6シクロアルキル;-N(CH3)SO2アリール;-N(CH3)SO2フェニル;-N(CH3)SO2ヘテロアリール;-N(C2-6アルキル)SO2CH3;-N(C2-6アルキル)SO2C2-6アルキル;-N(C2-6アルキル)SO2C3-6シクロアルキル -N(C2-6アルキル)SO2アリール;-N(C2-6アルキル)SO2フェニル;-N(C2-6アルキル)SO2ヘテロアリール;-N(C3-6シクロアルキル)SO2CH3;-N(C3-6シクロアルキル)SO2C2-6アルキル;-N(C3-6シクロアルキル)SO2C3-6シクロアルキル;-N(C3-6シクロアルキル)SO2アリール;-N(C3-6シクロアルキル)SO2フェニル;-N(C3-6シクロアルキル)SO2ヘテロアリール;-N(アリール)SO2CH3;-N(アリール)SO2C2-6アルキル;-N(アリール)SO2C3-6シクロアルキル;-N(アリール)SO2アリール;-N(アリール)SO2フェニル;-N(アリール)SO2ヘテロアリール;-N(フェニル)SO2CH3;-N(フェニル)SO2C2-6アルキル;-N(フェニル)SO2C3-6シクロアルキル;-N(フェニル)SO2アリール;-N(フェニル)SO2フェニル;-N(フェニル)SO2ヘテロアリール;-N(ヘテロアリール)SO2CH3;-N(ヘテロアリール)SO2C2-6アルキル;-N(ヘテロアリール)SO2C3-6シクロアルキル;-N(ヘテロアリール)SO2アリール;-N(ヘテロアリール)SO2フェニル;-N(ヘテロアリール)SO2ヘテロアリール;オキシム; =NOH; =NOCH3; =NOC2-6アルキル; =NOC3-6シクロアルキル; =NOアリール; =NOフェニル; =NOヘテロアリール;-CH=NOH;-CH=NOCH3;-CH=NOC2-6アルキル;-CH=NOC3-6シクロアルキル;-CH=NOアリール;-CH=NOフェニル; -CH=NOヘテロアリール;-C(CH3)=NOH;-C(CH3)=NOCH3;-C(CH3)=NOC2-6アルキル;-C(CH3)=NOC3-6シクロアルキル;-C(CH3)=NOアリール;-C(CH3)=NOフェニル;-C(CH3)=NOヘテロアリール;-C(C2-6アルキル)=NOH;-C(C2-6アルキル)=NOCH3;-C(C2-6アルキル)=NOC2-6アルキル;-C(C2-6アルキル)=NOC3-6シクロアルキル;-C(C2-6アルキル)=NOアリール;-C(C2-6アルキル)=NOフェニル;-C(C2-6アルキル)=NOヘテロアリール;-C(C3-6シクロアルキル)=NOH;
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=NN(C3-6シクロアルキル)(ヘテロアリール); =NN(C3-6シクロアルキル)(COCH3); =NN(C3-6シクロアルキル)(COC2-6アルキル); =NN(C3-6シクロアルキル)(COC3-6シクロアルキル); =NN(C3-6シクロアルキル)(COアリール); =NN(C3-6シクロアルキル)(COフェニル);=NN(C3-6シクロアルキル)(COヘテロアリール); =NN(アリール)2; =NN(アリール)(フェニル); =NN(アリール)(ヘテロアリール); =NN(アリール)(COCH3); =NN(アリール)(COC2-6アルキル);=NN(アリール)(COC3-6シクロアルキル); =NN(アリール)(COアリール); =NN(アリール)(COフェニル);=NN(アリール)(COヘテロアリール);=NN(フェニル)2; =NN(フェニル)(ヘテロアリール); =NN(フェニル)(COCH3); =NN(フェニル)(COC2-6アルキル); =NN(フェニル)(COC3-6シクロアルキル); =NN(フェニル)(COアリール); =NN(フェニル)(COフェニル);=NN(フェニル)(COヘテロアリール);=NN(ヘテロアリール)2; =NN(ヘテロアリール)(COCH3); =NN(ヘテロアリール)(COC2-6アルキル);=NN(ヘテロアリール)(COC3-6シクロアルキル); =NN(ヘテロアリール)(COアリール); =NN(ヘテロアリール)(COフェニル);=NN(ヘテロアリール)(COヘテロアリール);=NN(COCH3)2; =NN(COCH3)(COC2-6アルキル);=NN(COCH3)(COC3-6シクロアルキル); =NN(COCH3)(COアリール); =NN(COCH3)(COフェニル);=NN(COCH3)(COヘテロアリール); =NN(COC2-6アルキル)2; =NN(COC2-6アルキル)(COC3-6シクロアルキル); =NN(COC2-6アルキル)(COアリール); =NN(COC2-6アルキル)(COフェニル);=NN(COC2-6アルキル)(COヘテロアリール);=NN(COC3-6シクロアルキル)2; =NN(COC3-6シクロアルキル)(COアリール); =NN(COC3-6シクロアルキル)(COフェニル);=NN(COC3-6シクロアルキル)(COヘテロアリール); =NN(COアリール)2; =NN(COアリール)(COフェニル);=NN(COアリール)(COヘテロアリール); =NN(COフェニル)2;=NN(COフェニル)(COヘテロアリール); =NN(COヘテロアリール)2; ハロアルキル(例、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル); 置換されたアミノアシルおよびアミノアルキル;単環式もしくは縮合環式または非縮合多環式炭素環C3-8シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル))あるいは単環式もしくは縮合環式または非縮合多環式ヘテロシクロアルキル(例、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、フラニル、もしくはチアジニル); 炭素環または複素環、単環式もしくは縮合環式または非縮合多環式アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ピロリル、インドリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル,アクリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、もしくはベンゾフラニル); -O-アリール; アリール; アリール-C1- または2-6アルキル; アルコキシ;-OCH3;-OC2-6アルキル;-OC3-6シクロアルキル;-Oフェニル;-Oフェニル-C1- または2-6アルキル;-Oヘテロアリール;-CO2CH3;- CONH2;-OCH2CONH2;-NH2;-N(C1-4アルキル)2; アミド;-NHC(O)CH3;-NHC(O)C2- 6アルキル;-NHC(O)C3- 6シクロアルキル;-NHC(O)アリール;-NHC(O)フェニル;-NHC(O)ヘテロアリール;-N(CH3)C(O)CH3;-N(CH3)C(O)C2- 6アルキル;-N(CH3)C(O)C3- 6シクロアルキル;-N(CH3)C(O)アリール; -N(CH3)C(O)フェニル;-N(CH3)C(O)ヘテロアリール;-N(C2- 6アルキル)C(O)CH3;-N(C2- 6アルキル)C(O)C2- 6アルキル;-N(C2- 6アルキル)C(O)C3- 6シクロアルキル;-N(C2- 6アルキル)C(O)アリール;-N(C2- 6アルキル)C(O)フェニル;-N(C2- 6アルキル)C(O)ヘテロアリール;-N(C3- 6シクロアルキル)C(O)CH3;-N(C3- 6シクロアルキル)C(O)C2- 6アルキル;-N(C3- 6シクロアルキル)C(O)C3- 6シクロアルキル;-N(C3- 6シクロアルキル)C(O)アリール;-N(C3- 6シクロアルキル)C(O)フェニル;-N(C3- 6シクロアルキル)C(O)ヘテロアリール;-N(アリール)C(O)CH3;-N(アリール)C(O)C2- 6アルキル;-N(アリール)C(O)C3- 6シクロアルキル;-N(アリール)C(O)アリール;-N(アリール)C(O)フェニル;-N(アリール)C(O)ヘテロアリール;-N(フェニル)C(O)CH3;-N(フェニル)C(O)C2- 6アルキル;-N(フェニル)C(O)C3- 6シクロアルキル;-N(フェニル)C(O)アリール;-N(フェニル)C(O)フェニル;-N(フェニル)C(O)ヘテロアリール;-N(ヘテロアリール)C(O)CH3;-N(ヘテロアリール)C(O)C2- 6アルキル;-N(ヘテロアリール)C(O)C3- 6シクロアルキル;-N(ヘテロアリール)C(O)アリール;-N(ヘテロアリール)C(O)フェニル;-N(ヘテロアリール)C(O)ヘテロアリール; グアニジル;アミジニル;-SO2NH2;-OCHF2;-CF3;-OCF3;またかかる部分は、縮合環構造または架橋(bridge)(例えば、-OCH2O- または-O-C1-または2-6アルキレン-O-)によって任意に置換されてもよい。これらの置換基は、かかる基から選択される置換基で任意にさらに置換されてもよい。
言及することができる本発明の代表的な化合物は、遊離塩基またはその医薬上許容し得る塩として実施例に提供されるものである。本発明の化合物(遊離塩基の形態)の分子量は、好ましくは1000g/mol未満、より好ましくは900g/mol未満、最も好ましくは800g/mol未満である。
本発明の化合物およびその医薬上許容される塩が溶媒和物または多形体の形態で存在する場合、本発明には可能なあらゆる溶媒和物および多形体が含まれる。溶媒和物を形成する溶媒の種類は、薬理学的に許容される溶媒であれば特に限定されない。例えば、水、エタノール、プロパノール、アセトンなどを使用することができる。薬学的に許容される有機非毒性塩基から得られる塩には、第一級、第二級、第三級アミンのほか、環状アミン、天然に存在するアミンや合成された置換アミンなどの塩が含まれる。塩を形成することができる他の薬学的に許容される有機非毒性塩基には、アルギニンが含まれる。
用語「医薬上許容される塩」は、医薬上許容される非毒性の塩基または酸から調製される塩を指す。本発明の化合物が酸性である場合、その対応する塩は、無機塩基および有機塩基などの、医薬上許容される非毒性の塩基から簡便に調製することができる。このような無機塩基から得られる塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅(第二銅(cupric)および第一銅(cuprous)の両方)、第二鉄(ferric)、第一鉄(ferrous)、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛等との塩が挙げられる。特に好ましいのは、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウムとの塩である。塩由来の医薬上許容される有機非毒性塩基としては、第一級、第二級、第三級アミンならびに環状アミン、天然起源や合成された置換アミンなどの塩が挙げられる。塩を形成することができる他の医薬上許容される有機非毒性塩基としては、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N',N'-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、n-エチルモルホリン、n-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどが挙げられる。
本発明の化合物が塩基性である場合には、その対応塩は、無機酸や有機酸のような医薬上許容される非毒性酸から簡便に調製することができる。そのような酸としては、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸,ムチン酸,硝酸,パモ酸,パントテン酸,リン酸,コハク酸,硫酸,酒石酸,p-トルエンスルホン酸などが挙げられる。本発明の化合物が医薬品として使用される場合、好ましくは実質的に純粋な形態で提供され、例えば、少なくとも60%の純度、より好ましくは少なくとも75%の純度、特に少なくとも98%の純度で提供される(%は重量基準)。
本発明はまた、医薬または薬剤(mediciament)として使用するための本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を提供する。また、本発明は、本発明の少なくとも1つの化合物またはその医薬上許容し得る塩と、医薬上許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。本発明はさらに、本発明の少なくとも1つの化合物またはその薬学的に許容される塩と、医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。好ましくは、これらの組成物は、医薬上許容される担体、または医薬上許容される担体、希釈剤もしくは賦形剤、ならびに非毒性の治療有効量の前記少なくとも1つの本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩で構成される。
発明の化合物は、さらに抗菌剤と組み合わせて使用してもよい。従って、さらに本発明は、少なくとも1つの本発明の化合物もしくはその医薬上許容し得る塩および少なくとも1つのさらなる抗菌剤を含む組成物を提供する(前記少なくとも1つのさらなる抗菌剤は、本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩とは異なる。好ましくは、前記少なくとも1つのさらなる抗菌剤は、当局に承認された抗生物質、特に、ペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、モノバクタム系抗生物質、ポリミキシン系抗生物質、リファマイシン系抗生物質、リピアルマイシン系抗生物質、キノロン系抗生物質、スルホンアミド剤系抗生物質、マクロライド系抗生物質、リンコサミド系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、アミノグリコシド系抗生物質、リポペプチド系抗生物質、グリシルサイクリン系抗生物質、糖ペプチド系抗生物質、オキサゾリジノン系抗生物質、およびリピアルマイシンからなる群より選択される、当局に承認された抗生物質のファミリーメンバーである。本発明が、少なくとも1つの本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩および少なくとも1つのさらなる抗菌剤を含む組成物に関する場合、少なくとも1つのさらなる抗菌剤は、ベータラクタム系抗生物質であってもよく、特にペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、およびカルバペネム系抗生物質、もしくは任意のそれらの任意の組み合わせからなる群より選択されるベータラクタム系抗生物質でもよい。前述の文脈において、組成物は、1つ以上の細菌耐性メカニズムを克服しうる少なくとも1つのさらなる剤を含んでもよい。かかるさらなる剤の例としては、クラブラン酸、スルバクタム、タゾバクタム、アビバクタム、レレバクタム、ヴァーバクタム、および任意のそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
従って、かかる組成物は、好ましくは、(i)少なくとも1つのさらなる抗菌剤、該抗菌剤はベータラクタム系抗生物質、特に、当局が承認した既存のベータラクタム系抗生物質、より特に、ペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、およびカルバペネム系抗生物質からなる群より選択される当局が承認した既存のベータラクタム系抗生物質、または任意のそれらの任意の組み合わせ;ならびに(ii)1つ以上の細菌耐性メカニズムを克服しうる少なくとも1つのさらなる剤、前記さらなる剤は、好ましくは、クラブラン酸、スルバクタム、タゾバクタム、アビバクタム、レレバクタム、ヴァーバクタムおよび任意のそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される、を含んでもよい。特に注目されている、(i)β-ラクタム系抗生物質と、前記(ii)1つ以上の細菌耐性メカニズムを克服することができる少なくとも1つのさらなる剤との具体的な組み合わせとして、以下のものが挙げられる:
(i) アモキシシリンおよびクラブラン酸;
(ii) チカシリンおよびクラブラン酸;
(iii) アンピシリンおよびスルバクタム;
(iv) セフォペラゾンおよびスルバクタム;
(v) ピペラシリンおよびタゾバクタム;
(vi) セフトロザンおよびタゾバクタム;
(vii)セフタジジムおよびアビバクタム;
(viii) セフタロリンおよびアビバクタム;
(ix) カルバペネム、特にインペネムまたはメロペネム、およびレレバクタム;ならびに
(x) カルバペネム、特にインペネムまたはメロペネム、およびヴァルボバクタム。
従って、本発明は、少なくとも1つの 本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩および(i)~(x)の組み合わせのいずれかを含む組成物を提供する。これらの組成物は、さらに医薬上(pharmacetucially)許容される担体を含んでもよい。これらの組成物は、さらに医薬上(pharmacetucially)許容される担体、希釈剤および/または賦形剤を含んでもよい。
本明細書で開示される医薬組成物は、任意にさらなる治療成分またはアジュバントを含んでいてもよい。当該組成物としては、経口、直腸、局所、肺領域および非経口(皮下、筋肉内、静脈内など)投与に適した組成物が挙げられるが、どのようなケースでも最も適した経路は、特定のホスト、および活性成分を投与する状態の性質と重症度に依存する。当該医薬組成物は、簡便に単位投与形態で提供され、薬学の技術分野で知られた方法のいずれかによって調製されうる。
実際には、本発明の化合物またはその医薬上許容される塩は、活性成分として、従来の医薬配合技術に従って、医薬担体と十分に混和して配合することができる。担体は、経口、非経口(静脈内、筋肉内、皮下など)、局所及び肺領域投与など、投与したい製剤の形態に応じて様々な形態をとることができる。
このように、医薬組成物は、所定量の活性成分をそれぞれ含むカプセル、カシェ剤または錠剤などの経口投与に適した個別のユニットとして提供することができる。さらに、当該組成物は、粉末、顆粒、溶液、水性液体中の懸濁剤、非水性液剤、水中油型エマルション、油中水型エマルションとして提供することができる。上記の一般的な剤形に加えて、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩は、放出制御手段および/または送達装置によっても投与することができる。組成物は、薬学の方法のいずれかによって調製されてもよい。一般に、そのような方法は、活性成分を1つ以上の必要成分を構成する担体と関連させる工程を含む。一般に、組成物は、活性成分を、液体担体または細かく分割された固体担体またはその両方と、均一かつ十分に混合することによって調製される。この製品は、その後、所望のプレゼンテーションに簡便に成形することができる。本発明の化合物またはその医薬上許容される塩は、1つ以上の他の治療的に活性な化合物と組み合わせて医薬組成物に含めることもできる。採用される医薬用担体は、例えば、固体、液体、または気体でありえる。固体担体の例としては、ラクトース、テラアルバ、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、およびステアリン酸が挙げられる。液体担体の例としては、シュガーシロップ、ピーナッツオイル、オリーブオイルおよび水などが挙げられる。気体の担体としては、二酸化炭素、窒素などが挙げられる。
本発明の経口投与用組成物を調製する際には、任意の便利な医薬媒体を採用することができる。例えば、水、グリコール、油、アルコール、香料、保存料、着色料などを用いて、懸濁剤、エリキシル剤、溶液などの経口液体製剤を調製することができる;一方、スターチ、糖、微結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などの担体を用いて、粉末、カプセルおよび錠剤などの経口固体製剤を調製することができる。錠剤やカプセルは、投与が容易であることから、固体の医薬用担体を用いることにより好ましい経口投与ユニットである。任意の方法により、錠剤は、標準的な水性または非水性の技術でコーティングすることができる。本発明の化合物の経口投与は、前記化合物のバイオアベイラビリティを必要としない場合、例えば、結腸の感染症などの腸管の感染症の治療に特に有用である。また、本発明の化合物は、アミノグリコシドを生物学的に利用可能にするために、当技術分野で知られているドラッグデリバリー技術と組み合わせてもよい。
本発明の組成物を含む錠剤は、任意に1つ以上の付属成分(賦形剤)またはアジュバントと一緒に、圧縮または成形によって調製することができる。圧縮錠剤は、粉末や顆粒などの流動性のある形態の活性成分を、任意に結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、表面活性剤または分散剤と混合して、適切な機械で圧縮することによって調製してもよい。成形錠は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を、適切な機械で成形することによって製造してもよい。各錠剤は、好ましくは約0.05mg~約5gの活性成分を含み、各カシェ剤やカプセルは、好ましくは、約0.05mg~約5gの活性成分を含む。例えば、ヒトへの経口投与を目的とした製剤は、約0.5mg~約5gの活性剤を、組成物全体の約5~約95%に相当する適切かつ便利な量の担体物質と配合して含んでもよい。単位投与形態では、一般的に約1mgから約2gの活性成分を含み、典型的には2mg、5mg、10 mg、25 mg、50mg、100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、800mgまたは1000mgの活性成分を含む。
非経口投与に適した本発明の医薬組成物は、水中活性化合物の溶液または懸濁剤として調製してもよい。例えば、ヒドロキシプロピルセルロースのような適切な界面活性剤を含むことができる。また、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、およびそれらの混合物の油中に分散液を調製することもできる。さらに、微生物の有害な成長を防ぐために、防腐剤を含むことができる。
注射用に適した本発明の医薬組成物としては、無菌水溶液または分散液が挙げられる。さらに、組成物は、そのような滅菌注射用溶液または分散液を臨時に調製するための滅菌粉末の形態であってもよい。いずれの場合も、最終的な注射剤は無菌でなければならず、容易に注射できるように効果的な流体でなければならない。医薬組成物は、製造および保管の条件下で安定していなければならず、したがって、好ましくは、細菌および真菌などの微生物の汚染作用に対抗して保存されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例、グリセロール、プロピレングリコール、液状ポリエチレングリコール)、植物油、およびそれらの適切な混合物を含む溶媒または分散媒体とすることができる。本発明の医薬組成物は、例えば、エアゾール、クリーム、軟膏剤、ローション剤、ダスティングパウダーなど、局所使用に適した形態でありえる。さらに、組成物は、経皮吸収型デバイスでの使用に適した形態でありえる。これらの製剤は、本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を用いて、通常の処理方法によって調製してもよい。例えば、親水性物質と水を、本発明の化合物の約5重量%から約10重量%と一緒に混合して、所望の粘度を有するクリームまたは軟膏剤を調製することができる。
本発明の医薬組成物は、担体が固体である直腸投与に適した形態でありうる。混合物は、単位用量の坐剤を形成することが好ましい。適切な担体としては、ココアバターおよび当技術分野で一般的に使用される他の材料が挙げられる。坐剤は、まず組成物と軟化または溶融した担体を混合し、次いで冷やして型に入れて成形することにより簡便に形成してもよい。本発明の化合物を直腸投与することは、前記化合物のバイオアベイラビリティーを必要としない場合、例えば、結腸の感染症などの腸管の感染症の治療に特に有用である。
本発明の医薬組成物は、肺領域への投与に適した形態であり、例えば、ドライパウダーインヘラーやネブライザーなど、肺に薬剤を送達するために当技術分野で知られている任意の技術を用いた吸入によって投与することができる。このような方法で投与される医薬組成物のための適切な担体および製剤は当技術分野で知られており、本発明の化合物に適用してもよい。
前記担体成分に加えて、上記記載の医薬品製剤は、希釈剤、緩衝剤、香味料、 結合剤、表面活性剤、増粘剤、潤滑剤、保存剤(抗酸化剤など)などの適切な1つ以上の追加の担体成分を含んでもよい。さらに、意図したレシピエントの血液と製剤を等張にするために、他のアジュバントを含むことができる。本発明の化合物またはその医薬上許容される塩を含む組成物も、粉末または液体濃縮物の形態で調製してもよい。一般的には、1日あたり0.01mg/kg~ 約150mg/kg体重程度、あるいは1日あたり患者1人あたり約0.5mg~約7gの投与量が、上記の症状の治療に有効である。例えば、微生物感染症は、1日に体重1kgあたり約0.01~50mgの化合物、または、1日に患者1人あたり約0.5mg~約3.5gの化合物を投与することで効果的に治療することができる。しかしながら、特定の患者に対する具体的な投与量は、年齢、体重、健康状態、性別、食事、投与時間、投与経路、排泄率、薬剤の組み合わせ、および治療対象となる特定の疾患の重症度など、さまざまな要因に左右されることが理解される。例えば、本発明の化合物を非経口的に投与するのとは対照的に、吸入によって投与する場合には、より高い用量が必要となることが予想され、微生物感染症の治療において、吸入(例えば、ネブライザーを使用)によって化合物を投与する場合の用量は、潜在的に1日あたり0.01mg/kg~約500mg/kg体重である。上述したような組成物や剤形を調製する実際の方法は、当業者には知られているか、あるいは明らかになるであろう。The Science and Practice of Pharmacy、21st Edition(University of the Sciences in Philadelphia、2005)を参照のこと。
「医薬上許容される担体、希釈剤もしくは賦形剤」としては、これらに限定されないが、本願の有効日において米国食品医薬品局からヒトまたは家畜への使用が認められている、任意のアジュバント、担体、賦形剤、流動化剤、甘味剤、希釈剤、防腐剤、色素/着色剤、香味剤 エンハンサー、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、 懸濁化剤、安定化剤、等張化剤、溶媒または乳化剤が挙げられる。
本発明は、さらに、薬剤または医薬品中にまたは薬剤または医薬品として使用するための本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を提供する。
本明細書に開示されている化合物、本明細書に開示されている化合物の用途、本明細書に開示されている化合物を含む組成物、および本明細書に開示されている化合物を含む組成物の用途に関して、「本発明の化合物(複数可)」および「式(I)の化合物(複数可)」という用語は、交換可能であると理解されるべきである。したがって、例えば、「式(I)の化合物」の使用、または「式(I)の化合物」を含む組成物について言及する場合、これは、本明細書に記載されている最も広い定義の式(I)の化合物、およびこの最も広い定義に該当するすべてのさらなる化合物、例えば、「式(I)の化合物」の最も広い定義の1つ以上の構造的特徴をさらに制限する化合物(例えば、従属請求項でより狭い方法で定義されている式(I)の化合物、または式(Ia)~(If)、(Ig)~(Ip)などの化合物およびそれらの好ましい形態)を意味するものと理解される。
薬剤または医薬中に、または薬剤または医薬としての使用のための本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩、あるいは本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩の投与を含む治療方法に言及している場合、本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を含む本明細書に開示されているすべての組成物は、前記治療に使用するために採用され得るか、または前記治療方法に投与され得ることも理解される。
したがって、本発明は、薬剤または医薬中にまたは薬剤または医薬として使用するために、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を少なくとも1つ含む、本明細書に開示された組成物のいずれかも提供する。
本発明の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または本発明の化合物もしくはその薬学的に許容される塩を少なくとも1つ含む組成物は、微生物感染および/または微生物感染によって少なくとも部分的に引き起こされる障害、苦痛または病気の治療に使用することができる。本明細書で微生物感染症の治療に言及している場合、これは微生物感染症によって少なくとも部分的に引き起こされる障害、苦痛、または病気も対象となると理解される。
本明細書で使用される、微生物感染という用語は、好ましくは、細菌感染症を意味する。細菌感染症治療に言及している場合、細菌感染症によって少なくとも部分的に引き起こされる障害、苦痛、または病気も対象となると理解される。
本明細書では、用語「治療」は、療法的治療と予防的治療の両方が含まれる。本発明の化合物は、微生物感染症の治療のための公知の化合物または併用療法と比較して、有利な特性を示す可能性がある。本発明の化合物、またはその医薬上許容される塩は、単独で、または1つ以上の他の治療的に活性な化合物(本明細書で上に開示された少なくとも1つのさらなる抗菌剤を含むそれらの組み合わせなど)と組み合わせて投与されてもよい。他の治療的に活性な化合物は、本発明の化合物と同じ疾患または状態の治療のためのものであっても、異なる疾患または状態の治療のためのものであってもよく、例えば、免疫不全患者における使用においても同様である。治療活性化合物は、同時に、順次、または別々に投与してもよい。
本発明の化合物は、微生物感染症の治療のために他の活性化合物と一緒に投与してもよく、例えば、ペニシリン系、セファロスポリン系、ポリミキシン系、リファマイシン系、キノロン系、スルホンアミド系、マクロライド系抗生物質、リンコサミド系、テトラサイクリン系、アミノグリコシド系、環状リポペプチド系(ダプトマイシンなど)、グリシルサイクリン系、オキサゾリジノン系(リネゾリドなど)などと一緒に投与してもよい。AcrAB-TolCポンプまたはCmeABC排出ポンプなどの細菌排出ポンプの阻害剤も、本発明の化合物または組成物と併用投与(co-administered)、順次投与または別々に投与してもよい。したがって、本明細書に上記開示された任意の組成物は、AcrAB-TolCポンプの阻害剤、MexAB-、MexCD-、MexEF-、およびMexXYポンプの阻害剤、AcrDポンプの阻害剤、またはCmeABC排出ポンプの阻害剤などの細菌排出ポンプの阻害剤を少なくとも1つさらに含んでいてもよい。そのような阻害剤の例は、X.-Z. Li, P. Plesiat, H. Nikaido, Clin. Microbiol.Rev. 2015, 28(2), 337-418, and J. Sun, Z. Deng, A. Yan, Biochem. Biophys. Res. Commun. 2014, 453, 254-267に記載されており、それぞれの内容はその全体が本明細書に組み込まれている。
本発明の化合物、またはその医薬上許容される塩、および他の薬剤の薬理学的プロファイルがそれを可能にする場合、2つの薬剤の併用投与(co-administration)が好ましいかもしれない。本発明はまた、微生物感染症の治療のための医薬品の製造における、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩、および他の薬剤の使用を提供する。本発明はまた、少なくとも1つの本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩と、別の抗微生物剤、すなわち微生物感染症の治療のための他の活性化合物(本明細書の他の場所に記載されているものなど)と、医薬上許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
ゲンタマイシンなどのアミノグリコシド系抗菌剤は、投与された被験者に腎毒性を誘発することが知られている。例えば、ゲンタマイシンは、特に、尿細管壊死、近位尿細管の上皮水腫、細胞落屑、尿細管線維化、糸球体うっ血、血管周囲の浮腫および炎症の誘発に関連しており、これらは、次には腎機能障害につながる可能性がある。アミノグリコシド系抗菌剤に、腎毒性の副作用を抑制・防止するアジュバントを併用投与することで、前記抗菌剤の有用性を大幅に高めることができ、これらの副作用を気にすることなく使用することができ、また、そのようなアジュバントを併用投与しなかった場合に比べて、より高いレベルでの投与が可能となる可能性がある。アジュバンドの薬理学的クラスとしては、他の抗生物質(ホスホマイシンおよび/もしくはフレロキサシンなど)、カルシウムチャネル阻害剤(ニフェジピンおよび/またはアムロジピンなど)、ベータブロッカー(カルベジロールなど)、細胞保護抗狭心症薬(トリメタジンなど)、iNOS阻害剤(L-NILなど)、窒素酸化物(NO) 前駆体(L-アルギニンなど)、ホルモン(メラトニン および/または サイロキシンなど)、抗血小板剤(トラピジルなど)、スタチン系薬剤(アトルバスタチンなど)、PPAR-γアゴニスト(ロジグリタゾンなど)、TNF-α合成阻害剤(ペントキシフィリンなど)、ビグアナイド剤(メトホルミンなど)、抗酸化剤(プロブコール、アミノグアニジン、L-カルニチン、エブセレン、n-アセチルシステイン、リコピン、クルクミン、チモキノン、フィッシュオイル、ビタミンE、ビタミンC、ゴマ油、ハロフジノン、レスベラトロール、およびケルセチンもしくは任意のそれらの任意の組み合わせなど)、フリーラジカル捕捉剤(S-アリルシステイン、ジアリルスルフィド、コーヒー酸フェネチルエステル、S-アリルメルカプトシステイン、もしくは任意のそれらの任意の組み合わせなど)、抗酸化酵素(スーパーオキシドジスムターゼなど)、スーパーオキシド ジスムターゼ模倣剤(スーパーオキシドジスムターゼ模倣剤 M40403など)、およびハーブ抽出物(ラージャ・ストリクタ、ニンニク、カシア・アウリクラータ、大豆、フィランサス・アマルス、アミガサタケ、緑茶 ニゲラ・サティバ、リグスティクム・ワリチ、ヤドリギ関節、もしくは任意のそれらの任意の組み合わせなど)が挙げられる。さらにアジュバンドの例としては、アラビアガム、ポンガミア・ピンナタの花、ニゲラ・サティバ オイル、ヘミデスムス、PESB(大豆のフェノールエキス)、緑茶抽出物、バウヒニアプルプレア、シダ・ロンボイデア、アポシニン、およびピペラシリン(pipercillin)、ならびにゲンタマイシンの新生物毒性を軽減するように指導された薬剤及び医薬が挙げられる( Ali, B. H. et al. Basic and Clinical Pharmacology & Toxicology, 109, 225-232 and Balakumar P. et al. Pharmacological Research, 62(2010), 179-186)。このように、さらに、本発明は、少なくとも1つの本発明の化合物またはその医薬上許容される塩と、アミノグリコシド誘発腎毒性を抑制または予防することができる少なくとも1つのアジュバントとを含む組成物に関し、特に、前記少なくとも1つのアジュバントが、薬理学的クラスのかかるアジュバントおよび/または上記本明細書に記載されている特定のアジュバントから選択されるか、それらの任意の組み合わせである組成物に関する。前記組成物は、アミノグリコシド誘発腎毒性を抑制または防止することができる少なくとも1つのアジュバントをさらに含み、特に、前記少なくとも1つのアジュバントが、薬理学的クラスのかかるアジュバントおよび/または本明細書に記載されている特定のアジュバントから選択されるかそれらのいずれかの組み合わせである、上記本明細書に開示されている本発明の他の組成物のいずれかであってもよい。さらに、本発明の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書に開示されている本発明の化合物もしくはその薬学的に許容される塩を少なくとも1つ含む組成物のいずれかは、したがって、本明細書に開示されている用途または治療方法のいずれかにおいて、いずれか1つ以上の上記の薬理学的クラスのアジュバントの1つ以上のメンバーと一緒に併用投与されてもよい。
本明細書に開示されている本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩、または少なくとも1つの本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩を含む組成物のいずれかを、任意の微生物または細菌感染症の治療に使用してもよい。そのような微生物または細菌感染症は、グラム陽性細菌、グラム陰性細菌、またはその両方の組み合わせによって引き起こされるか、または少なくとも部分的に引き起こされるかもしれない。そのような微生物または細菌感染症は、グラム陽性細菌またはグラム陰性細菌のいずれかによって引き起こされてもよい。
本発明の化合物、その薬学的に許容される塩、または式(I)の少なくとも1つの化合物もしくはその薬学的に許容される塩を含む組成物によって治療され得る感染症を少なくとも部分的に引き起こすグラム陽性菌は、任意のグラム陽性菌であってよい。これらのグラム陽性菌は、特に、黄色ブドウ球菌、肺炎連鎖球菌、エンテロコッカス・フェカリス、エンテロコッカス・フェシウム、および結核菌からなる群から選択されてもよい。
本発明の化合物、その薬学的に許容される塩、または式(I)の少なくとも1つの化合物もしくはその薬学的に許容される塩を含む組成物によって治療され得る感染症を少なくとも部分的に引き起こすグラム陰性菌は、任意のグラム陰性菌であてよい。これらのグラム陰性菌は、特に、アシネトバクター属; 腸内細菌科、特に、エシェリヒア属、クレブシエラ属またはエンテロバクター属;モルガネラ属;プロビデンシア属;およびシュードモナス属からなる群から選択され、特に、アシネトバクター・バウマニ(A. baumannii)、大腸菌(E. coli)、クレブシエラ肺炎桿菌(K. pneumoniae)、クレブシエラ・オキシトカ(K. oxytoca)、エンテロバクター・クロアカエ(E. cloacae)、エンテロバクター・アエロゲネス(E. aerogenes)、モルガネラ・モルガニー(M. morgannii)、プロビデンシア・スチュアルティ(P. stuartii)および緑膿菌(P. aeruginosa)からなる群から選択される。E. coliは、野生型E. coliおよび1つ以上の アミノグリコシド修飾酵素(AME)を発現するE. coli種から選択されてもよい。さらに、この文脈では、それぞれの前記アシネトバクター属;腸内細菌科、特にエシェリヒア属、クレブシエラ属、もしくはエンテロバクター属; モルガネラ属;プロビデンシア属;シュードモナス属;アシネトバクター・バウマニ(A. baumannii); 大腸菌(E. coli);クレブシエラ肺炎桿菌(K. pneumoniae);クレブシエラ・オキシトカ(K. oxytoca);エンテロバクター・クロアカエ(E. cloacae);エンテロバクター・アエロゲネス(E. aerogenes);モルガネラ・モルガニー(M. morgannii);プロビデンシア・スチュアルティ(P. stuartii);または緑膿菌(P. aeruginosa)は、非耐性株または1つ以上のアミノグリコシド修飾酵素(AME)、特に本明細書の別の場所で開示されたAMEのファミリーのいずれかに属する1つ以上のAMEまたは本明細書の別の場所で開示された特定の個々のAMEのいずれかを発現する株のいずれかであってもよい。
アミノグリコシド修飾酵素は、所定の細菌種で発現し、アミノグリコシド分子の構造を修飾することができる抵抗性を引き起こす酵素であり、したがって、標的タンパク質、すなわち30Sリボソームサブユニットへの親和性を低下させることによって、その抗菌能力を「不活性化」する可能性がある。特に、本発明では、所定の細菌種に存在するアミノグリコシド修飾酵素は、アミノグリコシドアセチルトランスフェラーゼ(AAC)、アミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ(APH)、およびアミノグリコシドヌクレオチジルトランスフェラーゼ(aminoglycoside nucloetidyltransferase)(ANT)、二元機能アミノグリコシド修飾酵素、およびそれらのいずれかの組み合わせから選択することができる。この文脈において、AACとしては、AAC(3)-I(例えば、AAC(3)Ia、AAC(3)Ic)、AAC(3)-II(例えば、AAC(3)IId)、AAC(3)-III、AAC(3)-IV、AAC(3)-VI、AAC(6’)-I、AAC(6’)-II、AAC(6’)Ie-APH(2'')Ia、およびAAC(2’-I)が挙げられる。APHとしては、APH(2'')-I、APH(3’)-I(例えば、APH(3’)Ia)、APH(3’)-II(例えば、APH(3’)IIa、APH(3’)IIb)、APH(3’)-III(例えばAPH(3’)IIIa)、APH(3’)-IV、APH(3’)-V、APH(3’)-VI(例えば、APH(3’)VIa)、APH(3’)-VII、APH(3'')-I(例えば、APH(3'')Ib)、およびAPH(6)-I(例えば、APH(6)Ic、APH(6)Id)が挙げられる。ANTとしては、ANT(2'')-I(例えば、ANT(2'')Ia)、ANT(3'')、 ANT(3'')-I(例えば、ANT(3'')Ia)、ANT(4’)-I、ANT(4’)-II、およびANT(6)-Iが挙げられる。好ましくは、本発明の化合物が活性を示す細菌種に存在するAMEは、APH(3’)IIIa、APH(3’)Ia、APH(3’)IIb、APH(3’)VIa、APH(3'')Ib、APH(6)Ic、APH(6)Id、AAC(6’)Ib、AAC(3)III、AAC(3)IV、AAC(3)Ia、AAC(3)Ic、AAC(3)IId、ANT(2'')Ia)、ANT(3'')、ANT(3'')IaおよびAAC(6’)Ie-APH(2'')Iaから選択してもよく、最も好ましくは、APH(3’)IIIa、APH(3’)Ia、AAC(3)III、AAC(3)IVおよびAAC(6’)Ie-APH(2'')Iaから選択してもよい。
したがって、本発明はさらに、1つ以上のAME、特に、AAC(3)-I、AAC(3)-II、AAC(3)-III、AAC(3)-IV、AAC(3)-VI、AAC(6’)-I、AAC(6’)-II、AAC(6’)-APH(2'')、AAC(2’-I)、APH(2'')-I、APH(3’)-I、APH(3’)-II、APH(3’)-III、APH(3’)-IV、APH(3’)-V、APH(3’)-VI、APH(3’)-VII、APH(3'')-I、APH(6)-I、ANT(2'')-I、ANT(3'')-I、ANT(4’)-I、ANT(4’)-II、ANT(6)-Iからなる群より選択され、より特にAPH(3’)IIIa、APH(3’)Ia、AAC(3)III、AAC(3)IVおよびAAC(6’)Ie-APH(2'')Iaからなる群より選択される、1つ以上のAMEを発現する細菌によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に使用するための、本発明の化合物、その薬学的に許容される塩、または少なくとも1つの本発明の化合物もしくはその薬学的に許容される塩を含む組成物を提供する。前述の化合物、医薬上許容される塩または組成物によって治療される微生物感染に少なくとも部分的に関与する前記細菌に発現される前記AMEは、また、APH(3’)IIIa、APH(3’)Ia、APH(3’)IIa、APH(3’)IIb、APH(3’)VIa、APH(3'')Ib、APH(6)Ic、APH(6)Id、AAC(6’)Ib、AAC(3)III、AAC(3)IV、AAC(3)Ia、AAC(3)Ic、AAC(3)IId、ANT(2'')Ia)、ANT(3'')、ANT(3'')Ia、AAC(6’)Ie-APH(2'')Iaからなる群から選択されても、任意のそれらの任意の組み合わせでもよい。かかるAMEを発現する細菌種は、本明細書で規定される任意の細菌種であってよく、特に大腸菌(Escherichia coli)である。
本発明の化合物、その医薬上許容される塩、または本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩を含む組成物は、例えば、他の排出酵素および/または標的修飾酵素などの他の耐性機構を示す細菌によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に使用するのにも有効である。このような標的修飾酵素の例としては、16S RNAメチラーゼ(例、arma、rmtA、rmtBなど)が挙げられる。
式(I)の化合物、その医薬上許容される塩または少なくとも1つの式(I)の化合物もしくはその医薬上許容し得る塩を含む組成物は、さらにエシェリヒア属、エンテロコッカス属、ブドウ球菌属、クレブシエラ属、アシネトバクター属、シュードモナス属、エンテロバクター属、マイコバクテリウム属、モルガネラ属、プロビデンシア属、および任意のそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される細菌種(spp.)によって少なくとも部分的に引き起こされる細菌感染の治療に使用されてもよい。エシェリヒア属(Escherichia spp.)は、 大腸菌(E. coli)、特に 野生型E. coliもしくは1つ以上の アミノグリコシド修飾酵素(AME)を発現する E. coli 株であってもよい。エンテロコッカス属は、エンテロコッカス・フェシウムまたはエンテロコッカス・フェカリス、好ましくはエンテロコッカス・フェカリスであってよい。ブドウ球菌属は、黄色ブドウ球菌であってもよく、クレブシエラ属は、クレブシエラ肺炎桿菌であってよい。アシネトバクター属は、アシネトバクター・バウマニでもよい。シュードモナス属は、緑膿菌であってもよい。エンテロバクター属は、エンテロバクター・クロアカエでもよい。モルガネラ属はモルガネラ・モルガニーでもよい。プロビデンシア属はプロビデンシア・スチュアルティでもよい。前記種および細菌のそれぞれの株は、非耐性である株、または本明細書で別の場所で定義される1つ以上のアミノグリコシド修飾酵素(AME)を発現する株であってもよい。
本発明の化合物、その医薬上許容される塩、または本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩を少なくとも1つ含む組成物は、さらに、前記細菌感染症が、当局が承認した既存の抗生物質のファミリーの少なくとも1つのメンバーに対して耐性を示す細菌種によって少なくとも部分的に引き起こされている、細菌感染症の治療に使用することができる。この文脈および本明細書の他の箇所で使用される「当局が承認した既存の抗生物質」(本明細書では「当局が承認した抗生物質」としても言及される)は、本出願の出願日または優先権を主張する場合には優先日に、それぞれの国、地域、または国際的な領域での医薬品または少なくとも抗生物質の使用を許可する責任を負う少なくとも1つの国、地域、または国際的な規制機関によって承認された既存の抗生物質を意味すると理解すべきである。細菌種が抵抗性を示す前記当局が承認した抗生物質は、ペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、モノバクタム系抗生物質 ポリミキシン系抗生物質、リファマイシン系抗生物質、リピアルマイシン系抗生物質、キノロン系抗生物質、スルホンアミド系抗生物質、マクロライド系抗生物質、リンコサミド系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、アミノグリコシド系抗生物質、リポペプチド系抗生物質、グリシルサイクリン系抗生物質、糖ペプチド系抗生物質、オキサゾリジノン系抗生物質、およびリピアルマイシンからなる群から選択されてもよい。
当局が承認した既存のペニシリン系抗生物質の例としては、ペニシリンG、ペニシリンK、ペニシリンN、ペニシリンO、ペニシリンV、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、アンピシリン、アモキシシリン、ピバンピシリン、ヘタシリン、バカンピシリン、メタンピシリン、タランピシリン、エピシリン、カルベニシリン、ティカルシリン、テモシリン、メズロシリン、ピペラシリン、クラブラン酸、スルバクタム、タゾバクタムが挙げられる。
当局が承認した既存のセファロスポリン系抗生物質の例としては、セファゾリン、セファレキシン、セファドロキシル、セファピリン、セファゼドン、セファザフルル、セフラジン、セフロキサジン、セフテゾール、セファログリシン、セファストリル、セファロニウム、セファロリジン、セファロチン、セファトリジン、セファクロル セフォテタン、セフォキシチン、セフプロジル、セフロキシム、セフロキシムアキセチル、セファマンドール、セフミノックス、セフォニシド、セフォラニド、セフォティアム、セフブペラゾン、セフゾナム、セフメタゾール、ロラカルベフ、セフィキシム、セフトリアキソン、セフタジジム、セフォペラゾン、セフジニル、セフカペン、セフダロキシム、セフチゾキシム、セフメノキシム、セフォタキシム、セフピラミド、セフポドキシム、セフチブテン、セフジトレン、セフェタメット、セフォジジム、セフピミゾール、セフスロディン、セフテラム、セフチオレン、フロモキセフ、ラタモキセフ、セフェピム、セフォゾプラン、セフピロム、セフキノム、セフタロリンフォサミル、セフトロザン、セフトビプロール、セフチオフル、セフキノムおよびセフォベシンが挙げられる。
当局が承認した既存のカルバペネム系抗生物質の例としては、イミペネム、ドリペネム、メロペネム、エルタペネム、ファロペネムおよびディアペネムが挙げられる。
当局が承認した既存のモノバクタム系抗生物質の例としては、アズトレオナムが挙げられる。
当局が承認した既存のポリミキシン系抗生物質の例としては、ポリミキシンBおよびポリムキシンE(コリスチン)が挙げられる。
当局が承認した既存のリファマイシン系抗生物質としては、リファマイシンB、リファマイシンSV、リファンピシン(もしくはリファピン)、リファブチンおよびリファミシンが挙げられる。
当局が承認した既存のリピアルマイシン抗生物質としては、リピアルマイシンAおよびリピアルマイシンBが挙げられる。
当局が承認した既存のキノロン系抗生物質としては、シプロフロキサシン、フレロキサシン、ロメフロキサシン、ナジフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、ペフロキサシン、ルフロキサシン、バロフロキサシン、グレパフロキサシン、レボフロキサシン、パズフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、クリナフロキサシン、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン、シタフロキサシン、プルリフロキサシン、ベシフロキサシン、デラフロキサシン、およびオゼノキサシンが挙げられる。
当局が承認した既存のスルホンアミド剤系抗生物質としては、マフェニド、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファドキシン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニルアミド、スルファサラジンおよびスルフィソキサゾールが挙げられる。
当局が承認した既存のマクロライド系抗生物質の例としては、アジスロマイシン、ボロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、フルリトロマイシン、ジョサマイシン、ミデカマイシン、ミオカマイシン、オレアンドマイシン、ロキタマイシン、ロキシスロマイシン、スピラマイシン、トロレアンドマイシンおよびタイロシンが挙げられる。
当局が承認した既存のリンコサミド系抗生物質としては、リンコマイシン、クリンダマイシンおよびピリマイシンが挙げられる。
当局が承認した既存のテトラサイクリン抗生物質としては、ドキシサイクリン、クロルテトラサイクリン、クロモサイクリン、デメクロサイクリン、リメサイクリン、メクロサイクリン、メタサイクリン、ミノサイクリン、オマダサイクリン、オキシテトラサイクリン、ペニメピサイクリン、ロリテトラサイクリン、セラサイクリン、テトラサイクリンおよびエラバサイクリンが挙げられる。
当局が承認した既存のアミノグリコシド系抗生物質としては、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン、プラゾマイシン、ストレプトマイシン、ネオマイシン、およびパロモマイシン、アプラマイシン、アーベカシンおよびジベカシンが挙げられる。
当局が承認した既存のリポペプチド系抗生物質の例としては、ダプトマイシンが挙げられる。
当局が承認した既存のグリシルサイクリン系抗生物質の例としては、チゲサイクリンが挙げられる。
当局が承認した既存の糖ペプチド系抗生物質としては、バンコマイシンが挙げられる。
当局が承認した既存のオキサゾリジノン系抗生物質としては、リネゾリドおよびテディゾリッドが挙げられる。
式(I)の化合物、その医薬上許容される塩、または式(I)の化合物、その医薬上許容される塩を少なくとも1つ含む本明細書に開示された組成物のいずれかは、任意の細菌感染症の治療に使用することができる。このような細菌感染症の具体例としては、呼吸器系感染症、複雑性皮膚および軟部組織感染症、複雑性腹腔内感染症、市中感染性肺炎、院内感染性肺炎、人工呼吸器関連肺炎、尿路感染症、細菌性髄膜炎、感染性心内膜炎、敗血症、骨髄炎、敗血症性関節炎、敗血症、炭疽病、骨髄炎、結核、ハンセン病、壊死性筋膜炎、猩紅熱、リウマチ熱、産褥熱、および連鎖球菌性中毒性ショック症候群、および追加の院内感染症、例えば血管内カテーテルの使用に起因する感染症からなるリストから選択される1つ以上の感染症及び感染性疾患が挙げられる。
本発明はまた、微生物が役割を果たしている疾患または状態の治療方法を提供し、前記方法は、本明細書で定義されているように、治療有効量の式(I)の化合物、その医薬上許容される塩、または少なくとも1つの式(I)の化合物もしくはその医薬上許容される塩を含む組成物を、それを必要としている対象者に投与する工程を含み、前記対象者は、ヒトまたは動物、特に哺乳類、より特にヒトであることを特徴とする。したがって、本明細書において、医薬品として使用するための、または特定のタイプの感染症、障害、苦痛、もしくは病気の治療に使用するための、式(I)の化合物、その医薬上許容される塩、または少なくとも1つの式(I)の化合物もしくはその医薬上許容される塩を含む組成物が言及されている場合、これは、前記感染症の治療方法も対象とすることができる。治療上有効な量の式(I)の化合物、その医薬上許容される塩、または少なくとも1つの式(I)の化合物もしくはその医薬上許容される塩を含む組成物を、それを必要としている対象者に投与する工程を含み、前記対象者は、ヒトまたは動物、特に哺乳類、より特にヒトである。
従って、本発明は、また微生物感染症の治療方法を提供し、前記方法は、それを必要とする対象者に式(I)の化合物またはその医薬上許容し得る塩の治療有効量を投与する工程を含み、前記対象者は、前記対象者は、ヒトまたは動物、特に哺乳類、より特にヒトである。
本発明の化合物は、グラム陽性菌および/またはグラム陰性菌によって引き起こされる微生物感染症に対して活性を示し、したがって、その治療に使用することができる。本発明の化合物、その医薬上許容される塩、または本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩を含む組成物は、エシェリヒア属、エンテロコッカス属、ブドウ球菌属、クレブシエラ属、アシネトバクター属、シュードモナス属、およびエンテロバクター属、マイコバクテリウム属、 モルガネラ属、プロビデンシア属、および任意のそれらの任意の組み合わせの1つ以上のメンバー、特に大腸菌(E. coli)野生型、E. coli APH(3’)IIIa、E. coli APH(3’)Ia、E.coli AAC(6’)-APH(2'')、E. coli AAC(6’)Ib、E.coli AAC(3)III、E. coli AAC(3)IV、E. coli APH(3’)IIb、E. coli APH(3’)VIa、E. coli APH(3'')Ib、E. coli APH(6)Ic、E. coli APH(6)Id、E. coli AAC(3)Ia、E. coli AAC(3)Ic、E. coli AAC(3)IId、E. coli ANT(2'')Ia)、E. coli ANT(3'')、E. coli ANT(3'')Ia、E. coli AAC(6’)Ie-APH(2'')Ia、エンテロコッカス・フェカリス、エンテロコッカス・フェシウム、黄色ブドウ球菌、クレブシエラ肺炎桿菌、アシネトバクター・バウマニ、緑膿菌、エンテロバクター・クロアカエ、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア・スチュアルティ、本願明細書の他の箇所で開示する任意のAMEを発現する任意の前記細菌、および任意のそれらの任意の組み合わせ、から選択される1つ以上の細菌によって引き起こされる、または少なくとも部分的に引き起こされる細菌感染症の治療に使用されてもよい。例として、前記細菌感染症は、アシネトバクター・バウマニ、大腸菌、モルガネラ・モルガニー、およびプロビデンシア・スチュアルティのうちの1つ以上によって引き起こされるか、または少なくとも部分的に引き起こされる可能性があり、前記細菌の各々は、AAC(3)Ia、ANT(3'')Ia、APH(3'')Ib、APH(3')VI、APH(6)Id、ANT(2'')Ia、APH(3')-VIa、APH(3')-Ia、AAC(3)-IId、ANT(3'')、APH(3')-IIa、APH(3')-IIb、APH(6)-Ic、およびAAC(3)-Icから独立して選択される1つ以上のAMEを発現する。その例としては、 AAC(3)Ia、ANT(3'')Ia、APH(3'')Ib、APH(3')VIおよびAPH(6)Idから選択される1つ以上のAMEを発現するアシネトバクター・バウマニ(例えば、AAC(3)Ia、ANT(3'')Ia、APH(3'')Ib、APH(3')VIおよびAPH(6)Idを発現するアシネトバクター・バウマニ;またはANT(2'')Ia、APH(3'')-Ib、APH(3')-VIaおよびAPH(6)-Idを発現するアシネトバクター・バウマニ)が挙げられる。さらにその例としては、ANT(3'')-Ia、およびAPH(3')-Iaから選択される1つ以上のAMEを発現する大腸菌(例えば、APH(3')-Iaを発現する大腸菌;またはANT(3'')-IaおよびAPH(3')-Iaを発現する大腸菌)が挙げられる。さらにその例としては、AAC(3)-IId、ANT(3'')、APH(3'')-Ib、APH(3')-IaおよびAPH(6)-Idから選択される1つ以上のAMEを発現するモルガネラ・モルガニー(例えば、AAC(3)-IId、ANT(3'')、APH(3'')-Ib、APH(3')-IaおよびAPH(6)-Idを発現するモルガネラ・モルガニー)が挙げられる。またさらなるその例としては、AAC(3)-Ic、ANT(3'')Ia、ANT(3'')、APH(3')-IIa、APH(3')-IIb、APH(3')-VIおよびAPH(6)-Icから選択される1つ以上のAMEを発現するプロビデンシア・スチュアルティ(例えば、AAC(3)-Ic、ANT(3'')Ia、ANT(3'')、APH(3')-IIa、APH(3')-IIb、APH(3')-VI EおよびAPH(6)-Ic Eを発現するプロビデンシア・スチュアルティ)が挙げられる。
本発明の化合物およびその医薬上許容される塩は、ESKAPEパネルの細菌およびカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)感染症を少なくとも部分的に引き起こす微生物感染症に対して、特に高い効力とクロスパネル活性を示す。このように、本発明の化合物またはその医薬上許容される塩は、ESKAPEパネルの細菌および/またはカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)感染症によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に使用してもよい。したがって、本発明はまた、ESKAPEパネルの細菌および/またはカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)感染症によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症に罹患している対象者の治療方法であって、治療上有効な量の本発明の化合物またはその医薬上許容される塩を前記対象者に投与することを含む方法に関する。特に、本発明の化合物またはその医薬上許容される塩は、エンテロバクター・クロアカエによって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に使用してもよい。カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)感染症の治療に使用する場合、本発明の化合物またはその医薬上許容される塩は、大腸菌、クレブシエラ肺炎桿菌、およびエンテロバクター・クロアカのうちの少なくとも1つによって少なくとも部分的に引き起こされるカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)感染症の治療に使用してもよい。
また、本発明の化合物またはその医薬上許容される塩は、ESKAPEパネルの選択された多剤耐性(MDR)細菌の臨床分離株に対して優れたクロスパネル活性を示し、エンテロコッカス・フェカリスに対して増幅された活性を示す。本発明の化合物またはその医薬上許容される塩は、クレブシエラ肺炎桿菌、アシネトバクター・バウマニ、緑膿菌、またはそれらの任意の組み合わせによって少なくとも部分的に引き起こされるMDE微生物感染症などの、クレブシエラ肺炎桿菌、アシネトバクター・バウマニ、緑膿菌、もしくは任意のそれらの任意の組み合わせによって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に特定の使用を見出す。その例としては、OXA型カルバペネマーゼ(例、OXA-48など)、NDM型カルバペネマーゼ、VIM型カルバペネマーゼ、および/またはクレブシエラ肺炎桿菌カルバペネマーゼ(Klebsiella pneumoniae carbapenemase:KPC)、および/または基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(extended-spectrum β-lactamase)(ESBL)などのカルバペネマーゼを発現するクレブシエラ肺炎桿菌株によって少なくとも一部が引き起こされる感染症が挙げられる。また、1つのクレブシエラ肺炎桿菌株に複数の耐性原因酵素が発現していてもよい。さらにその例としては、コリスチン耐性を示すクレブシエラ肺炎桿菌株によって少なくとも部分的に引き起こされる感染症が挙げられる。前記クレブシエラ肺炎桿菌株は、さらに、特に、アミカシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン(Tobramicinとしても知られる)、セタジジムおよびメロペネムのうちの1つ以上に対して耐性を有してもよい。さらにその例としては、カルバペネム系薬剤に耐性を有するアシネトバクター・バウマンニ株(いわゆるカルバペネム耐性アシネトバクター・バウマンニ-CRAB)およびMDRアシネトバクター・バウマンニ株によって少なくとも部分的に引き起こされる感染症が挙げられる。前記アシネトバクター・バウマンニは、さらに、アミカシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、セタジジムおよびメロペネムのうちの1つ以上に対して耐性を有していてもよい。さらにその例としては、OXA型カルバペネマーゼ(例、OXA-2)、VIM型カルバペネマーゼなどのカルバペネマーゼを発現する緑膿菌株、およびMDR緑膿菌株によって少なくとも部分的に引き起こされる感染症が挙げられる。前記緑膿菌は、さらに、特にアミカシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、セタジジムおよびメロペネムのうちの1つ以上に対して耐性を有していてもよい。さらに、その例として、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)株によって少なくとも部分的に引き起こされる感染症が挙げられる。
本発明の化合物またはその医薬上許容される塩は、多剤耐性、特にアミノグリコシド(例、アミカシン、ゲンタマイシンおよび/またはトブラマイシン)、または汎耐性を有する大腸菌(E. coli)株によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に特定の使用を見出す。
本発明の化合物またはその医薬上許容される塩は、多剤耐性、特にアミノグリコシド(例、アミカシン、ゲンタマイシンおよび/またはトブラマイシン)、または汎耐性を有するエンテロコッカス・フェカリス株によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に特定の使用を見出す。
本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩または本明細書に開示されている少なくとも1つの本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を含む任意の組成物は、バンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム(VRE)によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に特定の使用を見出す。
本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩または本明細書に開示されている少なくとも1つの本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を含む任意の組成物は、多剤耐性、特にアミノグリコシド(例、アミカシン、ゲンタマイシンおよび/またはトブラマイシン)、または汎耐性を有するモルガネラ・モルガニー株によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に特定の使用を見出す。
本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩または本明細書に開示されている少なくとも1つの本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を含む任意の組成物は、多剤耐性、特にアミノグリコシド(例、アミカシン、ゲンタマイシンおよび/またはトブラマイシン)、または汎耐性を有するプロビデンシア・スチュアルティ株によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に特定の使用を見出す。
本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩または本明細書に開示されている少なくとも1つの本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を含む任意の組成物は、多剤耐性、特にアミノグリコシド(例、アミカシン、ゲンタマイシンおよび/またはトブラマイシン)、または汎耐性を有するクレブシエラ肺炎桿菌株によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に特定の使用を見出す。
本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩または本明細書に開示されている少なくとも1つの本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を含む任意の組成物は、多剤耐性、特にアミノグリコシド(例、アミカシン、ゲンタマイシンおよび/またはトブラマイシン)、または汎耐性を有するアシネトバクター・バウマニ株によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に特定の使用を見出す。
本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩または本明細書に開示されている少なくとも1つの本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を含む任意の組成物は、多剤耐性、特にアミノグリコシド(例、アミカシン、ゲンタマイシンおよび/またはトブラマイシン)、または汎耐性を有するエンテロバクター・クロアカエ株によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に特定の使用を見出す。
本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩または本明細書に開示されている少なくとも1つの本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を含む任意の組成物は、多剤耐性、特にアミノグリコシド(例、アミカシン、ゲンタマイシンおよび/またはトブラマイシン)、または汎耐性を有する緑膿菌株によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に特定の使用を見出す。
本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩または本明細書に開示されている少なくとも1つの本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を含む任意の組成物は、多剤耐性、特にアミノグリコシド(例、アミカシン、ゲンタマイシンおよび/またはトブラマイシン)、または汎耐性を有する黄色ブドウ球菌株によって少なくとも部分的に引き起こされる微生物感染症の治療に特定の使用を見出す。
一つの態様では、本発明は、医学的状態を治療するために、すなわち医薬または薬剤として使用するために、特に微生物感染および/または感染症を治療するために、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。このように、本発明は、微生物感染および/または微生物感染によって少なくとも部分的に引き起こされる障害、苦痛または病気の治療に使用するための、式(I)の化合物、またはその医薬上許容される塩を提供する。したがって、本発明は、微生物感染および/または微生物感染によって少なくとも部分的に引き起こされる障害、苦痛または病気を患っている対象を治療する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を前記対象に投与することを含む方法をさらに提供する。このようにして治療される対象は、ヒトまたは動物、特に哺乳類、より特にヒトである。微生物感染症は、細菌感染症であってもよく、好ましくは細菌感染症である。この細菌感染は、1つ以上のグラム陽性菌種および/または1つ以上のグラム陰性菌種によって少なくとも部分的に引き起こされてもよい。このようなグラム陽性菌種は、黄色ブドウ球菌、肺炎連鎖球菌、エンテロコッカス・フェカリス、エンテロコッカス・フェシウム、マイコバクテリウム結核菌からなるリストから選択された1つ以上の菌種であってもよい。このようなグラム陰性菌種は、クレブシエラ属、エシェリヒア属、アシネトバクター属、モルガネラ属、プロビデンシア属、エンテロバクター属からなるリストから選択された1つ以上の菌種であってもよい。このように、前記細菌感染症は、エシェリヒア属、エンテロコッカス属、ブドウ球菌属、クレブシエラ属、アシネトバクター属、シュードモナス属、エンテロバクター属、マイコバクテリウム属、モルガネラ属、プロビデンシア属、もしくはそれらの組み合わせからなる群から選択される細菌種(spp.)によって少なくとも部分的に引き起こされてもよい。この文脈において、エシェリヒア属(Escherichia spp.)は、大腸菌であってもよく、好ましくは、野生型大腸菌および1つ以上のアミノグリコシド修飾酵素を発現する大腸菌株からなる群から選択され、前記アミノグリコシド修飾酵素は、アミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ、特にAPH(3')IIIa、APH(3')Ia、アミノグリコシドアセチルトランスフェラーゼ、特にAAC(3)III、AAC(3)IV、二元機能アミノグリコシド修飾酵素、特にAAC(6')Ie-APH(2'')Ia、またはそれらの組み合わせからなる群から選択してもよい。前記アミノグリコシド修飾酵素は、APH(3’)IIIa、APH(3’)Ia、AAC(6’)-APH(2'')、AAC(6’)Ib、AAC(3)III、AAC(3)IV、APH(3’)IIa、APH(3’)IIb、APH(3’)VIa、APH(3'')Ib、APH(6)Ic、APH(6)Id、 AAC(3)Ia、AAC(3)Ic、AAC(3)IId、ANT(2'')Ia)、ANT(3'')、ANT(3'')Ia、 AAC(6’)Ie-APH(2'')Ia、および任意のそれらの任意の組み合わせからなる群より選択されてもよい。この文脈では、前記エンテロコッカス属は、エンテロコッカス・フェシウムまたはエンテロコッカス・フェカリス、好ましくはエンテロコッカス・フェカリスであってもよく、前記ブドウ球菌属は黄色ブドウ球菌、前記クレブシエラ属は、クレブシエラ肺炎桿菌、前記アシネトバクター属はアシネトバクター・バウマニ、前記シュードモナス属は緑膿菌、前記モルガネラ属はモルガネラ・モルガニー、前記プロビデンシア属は、プロビデンシア・スチュアルティ、および前記エンテロバクター属はエンテロバクター・クロアカエであってもよい。これらの細菌のいずれも、非耐性株または上記列挙のAMEの1つ以上を発現している株であってもよい。この文脈において、前記細菌感染は、当局が承認した既存の抗生物質のファミリーの少なくとも1つのメンバーに対して耐性を示す細菌種、特に、ペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、モノバクタム系抗生物質、ポリミキシン系抗生物質、リファマイシン系抗生物質、リピアルマイシン系抗生物質、キノロン系抗生物質、スルホンアミド剤系抗生物質、マクロライド系抗生物質、リンコサミド系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、アミノグリコシド系抗生物質、リポペプチド系抗生物質、グリシルサイクリン系抗生物質、糖ペプチド系抗生物質、オキサゾリジノン系抗生物質、およびリピアルマイシンからなる群から選択された1つ以上の抗生物質のファミリーの少なくとも1つのメンバーに対して耐性を示す細菌種によって少なくとも部分的に引き起こされてもよい。この文脈では、前記細菌感染は、呼吸器系感染症、複雑性皮膚および軟部組織感染症、複雑性腹腔内感染症、市中感染性肺炎、院内感染性肺炎、人工呼吸器関連肺炎、尿路感染症、細菌性髄膜炎、感染性心内膜炎、敗血症、骨髄炎、敗血症性関節炎、敗血症、炭疽病、骨髄炎、結核、ハンセン病、壊死性筋膜炎、猩紅熱、リウマチ熱、産褥熱、および連鎖球菌性中毒性ショック症候群、および追加の院内感染症(例えば血管内カテーテルの使用に起因する感染症)からなるリストから選択される1つ以上の感染症および感染症疾患であってもよい。
ゲンタマイシンなどの公知のアミノグリコシド系抗菌剤に共通する欠点は、in vivoでの投与時に分布量が少ないことに関連する欠点である。このような組織分布の低いレベルは、高水準の組織浸透を必要とする微生物感染症(例えば、肺炎、嚢胞性線維症、皮膚感染症、軟部組織感染症など)の治療において、ゲンタマイシンなどの従来のアミノグリコシド系抗菌剤の適用性を制限する。従って、アミノグリコシドは、かかる感染症の治療において第一選択の抗菌剤として採用されないのが一般的である。従って、本発明の根底にあるさらなる目的は、例えばゲンタマイシンなどの従来のアミノグリコシド系抗菌剤と比較して、改善された組織分布(例えば、薬物動態パラメータである分布容積(Vd)によって測定される)を有するアミノグリコシド系抗菌剤を提供することである。これに関連して、本発明の化合物は、ゲンタマイシンなどの従来のアミノグリコシド系抗菌剤よりも著しく増加した分布容積を示し、前記増加は典型的には2~5倍の範囲であると考えられる。従って、本発明の化合物、その医薬上許容される塩、または本発明の化合物もしくはその医薬上許容される塩を少なくとも1つ含む本明細書に記載の任意の組成物は、細菌感染および/または細菌感染によって少なくとも部分的に引き起こされる障害、苦痛または病気の治療に使用してもよく、前記治療は、特に肺炎、嚢胞性線維症、皮膚感染、または軟部組織感染の治療、とりわけ肺炎の治療に高度な組織浸透が必要である。
本発明の根底にあるさらなる目的は、例えばアミカシン、ゲンタマイシンなどの他の公知のアミノグリコシド系抗菌剤または本明細書中に教示される他のいずれかのアミノグリコシド系抗菌剤と比較して、少なくとも1つの細菌ファミリーまたは菌株が耐性を獲得する傾向が低減されていることを示すアミノグリコシド系抗菌剤を提供することである。多種多様な細菌株が、例えばアミカシンやゲンタマイシンなどの公知のアミノグリコシドに対して、本発明の化合物に対して耐性を獲得する傾向(proposentity)が低減されていることを示すことが見られる。このような効果は、特にA. baumannii、K. pneumoniae(ゲンタマイシン耐性の臨床分離株など)、およびE.coliの菌株において、30日間にわたって行われた多くのin vitro連続継代耐性試験で認められている。
本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩は、細菌感染および/または細菌感染によって少なくとも部分的に引き起こされる障害、苦痛または病気の治療に使用することができ、特に、前記細菌感染は、本明細書に開示された、または本明細書の実験項でデータが提供された細菌株のいずれか1つ(またはいずれかの組み合わせ)によって引き起こされる。
本発明のさらなる側面は、表面上の細菌の成長を防止、抑制、または停止するための方法に関するものであって、少なくとも1つの本発明の化合物を前記表面に適用する工程を含む。本発明の化合物は、直接または溶液などの代替形態で、前記表面に適用してもよい。従って、本発明の化合物は、防腐剤、殺菌剤、または抗菌剤として配合され、例えば、表面上の細菌の成長を防止、抑制、または停止するために使用してもよい。
このような表面は、例えば、床、ワークトップ、バスルームの表面、キッチンの表面、石の表面、木の表面、コンクリートの表面、セラミックの表面、プラスチックの表面、ガラスの表面、食器、カトラリー、鍋、フライパン、家庭用デバイスもしくはコンタクトレンズなどの医療用デバイスなどのデバイスなどのハードな表面、または、例えば、皮膚、髪、衣類、コンタクトレンズなどのソフトな表面を構成してもよい。従って、本発明の化合物は、防腐剤、殺菌剤などとして製剤化して使用することができ、および/または、医療/外科用デバイス、殺菌剤、石鹸、シャンプー、ハンドウォッシュ、脱硝剤、家庭用洗浄剤製剤、洗濯・食器用洗剤のための、外用用途、器具およびコンタクトレンズなどのデバイスのための洗浄および処理用溶液中に、ならびに他の殺菌剤及び抗菌剤適用中の成分、添加剤、防腐剤として使用することができる。
従って、本発明はさらに、表面上の細菌の成長を防止、抑制、または停止するための本発明の化合物の使用に関し、前記表面としては、床、ワークトップ、バスルームの表面、キッチンの表面、石の表面、木の表面、コンクリートの表面、セラミックの表面、プラスチックの表面、ガラスの表面、食器、カトラリー、鍋、フライパン、家庭用デバイスもしくはコンタクトレンズなどの医療用デバイスなどのデバイスなどのハードな表面、および、皮膚、髪、衣類、コンタクトレンズなどのソフトな表面が挙げられる。
本明細書で採用されているように、用語「comprising(含む)」は、「comprising」という用語が使用されている製品/方法/用途が、続いて記載されている要素から「consist exclusively of(独占的になる)」場合もあるという代替案もカバーすると理解される。
本明細書で採用されているように、用語「comprising(含む)」は、「comprising」という用語が使用されている製品/方法/使用が、続いて記載されている要素から「consist essentially of(実施的に構成されている)」場合もあるという代替案もカバーすると理解される。
特に断りのない限り、本明細書で言及されている各化学物質または組成物は、商業グレードの材料であり、商業グレードに存在すると通常理解されている異性体、副生成物、誘導体、およびその他のそのような材料を含む可能性があると解釈されるべきである。しかし、各化学成分の量は、特に断りのない限り、市販の材料に慣習的に存在する可能性のある溶媒または希釈油を除いて示されている。
特に明記しない限り、すべての合成工程およびパラメータの測定は、室温/常温、すなわち21±1℃で実施されたと理解される。
特に断りのない限り、材料の量に関する「パーセント」または「%」という用語は、重量パーセント(すなわち、%(w/w))を意味する。
本願で採用されている場合、「またはそのいずれかの組み合わせ」という表現は、当該表現の前にあるリストのメンバーの可能なすべての組み合わせが、前記リストに直接かつ明確に開示されていることを意味すると理解される。この表現は、特許法で要求されているように可能な限り簡潔な方法で対応するテキスト(明細書または請求項)を形成する単なる手段であり、一方で、前記表現は、そこから生じる可能な組み合わせの一つ一つを直接かつ明確に開示するように読まれ、理解されることを明確にしている。例えば、「A、B、C、およびそれらの任意の組み合わせから選択された」というリストは、以下の選択肢:A、B、C、A+B、A+C、B+C、A+B+Cを直接的かつ明確に開示する単一のリストであると理解される。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される、材料、成分、反応条件、分子量、炭素原子数などの量を指定するすべての数値、値、および/または表現は、そのような値を得る際に遭遇する測定のさまざまな不確実性に左右されるため、特に断りのない限り、すべての場合において「約」という用語によって修正されているものと理解される。本明細書で使用される、数値に関連して使用される「約」という用語は、本開示の文脈でその値を測定するために当業者が一般的に使用するであろう機器の誤差の範囲内を意味すると理解すべきであり、より詳細には、記載された値で正確に示される同じ機能または特性と異なるような、識別可能な機能または特性が影響を受けない記載された値の範囲内を意味する。数値と一緒に使われる「約」という用語は、その値が±20%であることを意味してもよい。数値と一緒に使われる「約」という用語は、その値が±10%であることを意味してもよい。数値と一緒に使われる「約」という用語は、その値が±5%であることを意味してもよい。数値と一緒に使われる「約」という用語は、その値が±1%であることを意味してもよい。数値と一緒に使われる「約」という用語は、その値が±0.5%であることを意味してもよい。
本発明において、特定のR基は、置換もしくは未置換のフェニルまたは5員もしくは6員のヘテロアリール(特許請求の範囲および/または明細書に定義されている)であってもよい。したがって、この基は芳香族である。本発明の文脈における「芳香族」とは、周囲(室温)温度(21±1℃)および大気圧(101.325kPa)において、対応する環が、好ましくは少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、または90%程度で、芳香族形態(互変異性体の場合は芳香族互変異性体形態)で存在することを意味する。好ましくは、「芳香族」とは、対応する環が室温および大気圧において、少なくとも95%、より好ましくは少なくとも99%、さらにより好ましくは少なくとも99.5%または少なくとも99.9%程度で、芳香族形態で存在することを意味する。
式(I)の化合物の合成中に、中間化合物中の不安定な官能基、例えばヒドロキシル基、カルボキシ基、アミノ基などは保護されていてもよい。保護基は、式(I)の化合物の合成の任意の段階で除去されてもよいし、式(I)の最終化合物に存在していてもよい。様々な不安定な官能基を保護する方法や、得られた誘導体を切断する方法についての包括的な議論は、例えば、Protective groups in Organic Synthesis, T.W. Greene and P.G.M Wuts,(2006) John Wiley & Sons, Inc., New York, 4th editionに記載されている。
式(I)の化合物に関連して本明細書に記載された可変基の好ましい基は、中間化合物にも適用される。
各可変基のための好ましい基は、一般的に、それぞれの可変基について別々に上記に記載されているが、本発明の好ましい化合物には、式(I)のいくつかの可変基または各可変基が、各可変基のための好ましい基から選択されるものが含まれる。したがって、本発明は、好ましいものとして挙げられた基のすべての組み合わせを含むことを意図している。
本明細書中で引用されている特許および特許出願を含む(ただし、これらに限定されない)すべての刊行物は、個々の刊行物が本明細書に具体的かつ個別に完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。次に、例示を目的とした以下の実施例を参照して本発明を説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
本発明の化合物は、本明細書で概説した合成手順およびアプローチを用いて合成することができる。例えば、本願の実施例の項で概説した合成手順およびアプローチは、本発明の例示的な化合物の合成を例示するものであり、これらのアプローチおよびプロトコルは、本発明の他の化合物にアクセスするために使用してもよい。本発明の特定の分子を調合するために必要な機能性を最も容易に導入できるようにするために、合成経路を修正したり、合成ステップの順序を変更したりしなければならないことは、当業者の有機化学者には明らかである。本明細書で明示されている合成経路の必要な修正や、例えば、特定の基を付与し、続いて本発明の化合物を供給するために必要な試薬などは、当業者の一般的な知識に属するものである。
例として、本発明の化合物は、以下の出発式の化合物からアクセスすることができる:
Figure 2022514472000306
上式の化合物(例えば、トブラマイシン、カナマイシンAまたはカナマイシンB)から出発して、本発明の化合物にアクセスする1つの手段は、以下の工程を含んでもよい:
1)公知の化学に基づく保護基戦略(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis, T.W. Greene and P.G.M Wuts,(2006) John Wiley & Sons, Inc., New York, 4th editionに記載されているもの)を使用し、上記化合物の様々なヘテロ原子の公知の反応性を利用して、唯一の保護されていないNH2基が1位にある化合物を開発する工程(このような保護基戦略の例としては,3,2',6'-NH2基をtert-ブチルオキシカルボニル(Boc)保護基で保護したり,3''-NH2基をトリフルオロメチルアセテート基などの直交保護基で保護したりすることが挙げられる);
2)公知の化学を用いて、R4基を1位の保護されていないNH2基に、式(I)の化合物で定義された最終形態、または本発明の化合物を提供するために必要な合成プロセスの残りの部分を可能にするような当業者に知られた適切に保護された形態のいずれかで導入する工程;
3)公知の保護基化学を用いて、唯一保護されていないOH基が5位のOH基である化合物を製造する工程(例えば、分子内の他のすべての水酸基をそれぞれアセテートエステルとして保護することができる(例えば、無水酢酸と適切な塩基を使用する));
4)そのようなフッ素化反応のための公知の化学、特にX-TalFluor-E(別名:(ジエチルアミノ)ジフルオロスルホニウムテトラフルオロボレートとしても公知)などのフッ素化剤を用いて、5位のOHをF原子で置換する工程;
5)3''位のNH2基のN-保護基を選択的に除去して、前記位置のNH2基のみが遊離するようにし、任意に同じ反応条件でOH保護基を同時に除去する工程(3''位のNH2基がトリフルオロメチルアセテートで保護され、OH基がそれぞれのアセテートなどのエステルとして保護されている場合、これは例えば、適切な溶媒(例えばメタノール)中のメトキシド(例えばナトリウムメトキシド)などの求核性の塩基性条件を用いて達成することができる;
6)NH2基を対応する遊離または置換/脱離グアニジンに変換するための公知の化学を用いて、3''位の遊離NH2基を反応させて、前記3''位に所望の遊離(R5=H)または置換/脱離(R5≠H;保護されたアミノおよび/またはヒドロキシル官能性を有するR5残基を含む)グアニジン基を導入する工程(所望のグアニジン基を確立するための適切な化学は、前記遊離の3''-NH2基と適切なN,N'-(ビス-保護)-1-グアニルピラゾール、例、N,N'-ビス- boc -1-グアニルピラゾールとの反応を含んでもよい);
7)残りの保護基を公知の化学(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis, T.W. Greene and P.G.M Wuts,(2006) John Wiley & Sons, Inc., New York, 4th edition)を用いて除去し、本発明の化合物またはその塩を得る工程。
本発明の化合物に追加の機能性または構造部分を導入する場合(例、R1がH以外である場合、R3がOHまたはエーテル部分である場合など)、そのような構造部分を導入し、従って最終的に本発明の最終化合物を実現するために必要な追加の合成工程は、再び当業者によく知られた化学に基づくことができる。そのような化学の例は、本明細書の合成の項に記載されている。これらの追加工程は、例えば、上述の基本工程(工程1)から7))に組み込むことができ、結果として得られるプロセスにおける工程の順序は、手元にある正確な化学に依存して選択され、当業者にとって日常的な合成ルート計画に属する。例えば、R3としてOH基またはエーテルを導入するには、まず3'-OH基を対応するカルボニル基に酸化し、続いて前記カルボニル基を適切な求核試薬(例、R2=Hの場合はヒドリド、R2=アルキルの場合はグリニャール試薬などの適切な有機金属化合物など)と反応させることで達成できる。結果として得られたR3 OH基は、その後、公知の化学を用いて、特に3'-エーテル化合物を製造するためにさらに精巧にすることができる。上述の3'-OH基の対応するカルボニルへの酸化は、一般的に、分子内の残りのOH基を保護することなく、前記OH基を選択的に酸化することができるので、上記工程2)に続いて直接実現することができる(この変換のための適切な酸化条件は、例えば、WO 2013/195149 A1に見出すことができる)。このカルボニル基の反応は、場合によっては(例、使用する特定の試薬とその反応性に応じて)、遊離のOH基が目的のカルボニル還元/有機金属付加を阻害する可能性があるため、このカルボニル基のそれに続く反応を、工程3に続いて、結果として生じる保護されたOH基の脱保護の前に、例えばヒドリド(カルボニル還元)で行うか、または工程3)の前に、例えば求核性有機金属試薬で行うことが好ましいかもしれない。このような合成計画は、熟練した有機化学者の日常的なルーチンに属している。しかし、一般的に言えば、水素化ホウ素ナトリウムを用いた前記カルボニル基の還元または前記カルボニル基へのグリニャール試薬の付加のいずれも、存在するヒドロキシル基を保護する必要なしにうまく行うことができる。
同様に、日常的な合成計画を用いて、本発明の化合物にR1基(R1はH以外のもの)を導入することができる。これには、例えば、直交するN-保護基を使用することが必要であり、例えば、上記工程1)に続いて、6'-NH2基を、2'-位、3'-位および3''-位のNH2基とは異なる(かつ直交する)保護基で保護する(例えば、6'-NH2基の保護にはカルボキシベンジル(Cbz)基、2'-NH2基と3-NH2基の保護にはBoc基、3''-NH2基の保護にはトリフルオロアセテート基を用いる)。このような保護基の直交性により、合成ルートの異なる段階でこれらの中心の構造を脱保護し、さらに発展させることができるという柔軟性を可能にする。6'-NH2基に様々なR1基を導入することは、当技術分野で周知の化学を用いて達成することができる。
上述したように、上記の工程1)から7)までの一般的な合成プロセスは、本発明の化合物を得るための1つの可能なルートに過ぎない。そのため、上記のプロセスを1つ以上の工程で修正したものを含む代替の合成ルートでも、本発明の化合物を得ることができる。例えば、1位のNH2基へのR4基の導入がアミド形成反応(1位のNH2基のアシル化)を伴う場合、3''-C位のNH2基を保護する必要なくこの工程を達成できる可能性がある(すなわち、他の求核性アミノ基の存在下で達成できる)方法が当技術分野でよく知られている。例えば、1)PyBOP(ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)、または2)HOMB(N-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸イミド)とEDC(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)の組み合わせをアミドカップリング剤として、適切な酸カップリングパートナーと一緒に使用すると、3''-C位よりも1-C位で選択的にアミドを形成することを可能にするかもしれない(このような化学的性質および適切な反応条件は、例えばUS2013/0217642 A1で見出すことができる)。これにより、合成に必要な全体の工程数を減らすことができるという利点がある。他の選択肢としては、合成の初期段階でグアニジン官能基を導入する方法、例えば、5-C位にフルオロ置換基を導入する前に導入する方法が挙げられる。この方法は忍容性が高く、残りの合成工程にも適用できる。これらの2つの修飾をそれぞれ組み込んだ本発明の化合物の合成方法の一例を以下の反応スキームに示す。
Figure 2022514472000307
実施例
特に明記しない限り、すべての合成工程およびパラメータの測定は、室温/常温、すなわち21±1℃で実施されたと理解される。
特に断りのない限り、本明細書で言及されている各化学物質または組成物は、商業グレードの材料であり、商業グレードに存在すると通常理解されている異性体、副生成物、誘導体、およびその他のそのような材料を含む可能性があると解釈されるべきである。
本明細書に列挙または言及されている機器を使用して行われたすべての測定は、特に指定しない限り、当該技術分野でよく知られているような、または前記機器の製造業者によって定められているような、そのような方法を実施するための標準的な手順に従って行われたと理解されるべきである。
本明細書に記載された製品を説明するために市販の製品名または商標が使用されている場合、前記製品の組成、性質、立体配置などは、本願の出願日(該当する場合は優先日)に前記名称または商標で入手可能な対応する製品のものであると理解されるべきである。
特に明記しない限り、本明細書で報告されたすべての光学密度値は、UV/VIS分光法を用いて600nmで測定された。
略語:
CLSI 臨床検査基準協会
MIC 最小発育阻止濃度
MH ミューラー・ヒントン
MH2 ミューラー・ヒントン2
LB Broth Luria Bertani ブロス
CFU コロニー形成単位
LOD 検出限界
OD 光学濃度
rH 相対湿度
ATCC American Type Culture Collection
PBS リン酸緩衝生理食塩水
DMSO ジメチルスルホキシド
DMF ジメチルホルムアミド
MeOH メタノール
EtOH エタノール
EtOAc 酢酸エチル
DCM ジクロロメタン
THF テトラヒドロフラン
LC/MS 液体クロマトグラフィー-質量分析計
NMR 核磁気共鳴
ATP 添付プロトンテスト
HSQC 異種核単一量子コヒーレンス
COSY 相関分光法
MS モレキュラーシーブ
KanaA カナマイシンA
KanaB カナマイシンB
Amika B アミカシンB
Amika A アミカシンA
Tobra トブラマイシン
AHB (2S)-(-)-4-アミノ-2-ヒドロキシ酪酸
AFB (2S)-(-)-4-アミノ-2-フルオロ酪酸
AHCA (2-アミノエチル)(ヒドロキシ)カルバミン酸
BND N-ベンジルオキシカルボニルオキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド
TFA トリフルオロ酢酸
Et3N トリエチルアミン
NaOMe ナトリウムメトキシド
DIPEA N,N-ジイソプロピルエチルアミン
LDA リチウムジイソプロピルアミド
Me メチル
Et エチル
BQ 1,4-ベンゾキノン
NaBH4 水素化ホウ素ナトリウム
HATU 1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム 3-オキシドヘキサフルオロホスフェート
XtalFluor-E (ジエチルアミノ)ジフルオロスルホニウムテトラフルオロボレート
HCl 塩酸
Gua グアニジン
Su スクシンイミド
Boc tert-ブチルオキシカルボニル
Cbz カルボキシベンジル
TBDMS tert-ブチルジメチルシリル
Ac アセテート
Tf トリフレート
tert 第3
sec 第2
tR リテンションタイム
Rf リテンションファクター
ACN アセトニトリル
TSB トリプティック大豆ブロス
A.材料と方法
1. 有機合成
方法.1H-、13C-、COSY-、HSQC-スペクトルは、溶媒としてCDCl3、DMSO-d6、MeOD-d4またはD2Oを用いて、Varian Unity Inovaスペクトロメーター(それぞれ500 MHzおよび125.7 MHz)およびVarian AMX400 スペクトロメーター(それぞれ400, 100.59 MHz)で記録した。1H-および19Fスペクトルは、溶媒としてCDCl3、DMSO-d6、MeOD-d4またはD2Oを使用し、Oxford Instruments製の7.05テスラの磁石を備えたVarian VNMRS NMR 300MHzスペクトロメーター(間接検出プローブ付き)、またはOxford Instruments製の7.05テスラの磁石を備えたMercury 300スペクトロメーター(4核自動切り替えプローブ付き)(それぞれ300 MHzおよび282 MHz)で記録した。化学シフトの値は、溶媒の共鳴を内部標準としてppmで報告されている(CDCl3: δ7.26 for 1H, δ77.2 for 13C; DMSO-d6: δ2.50 for 1H, δ39.5 for 13C; MeOD-d4: δ3.31 for 1H, δ49.2 for 13C; D2O: δ4.80 for 1H)。データは以下の通り報告されている: 化学シフト(chemical shift)(δ)、多重度(multiplicity)(s = singlet, d = doublet, t = triplet, q =quartet, br = broad, m = multiplet)、カップリング定数(coupling constant) J(Hz)、およびインテグレーション(integration)。液体クロマトグラフ法-質量分析(LCMS): システム 1: 高速液体クロマトグラフィー質量分析(HPLC-MS)スペクトルは、デガッサー(Degasser)(G1379B)、 バイナリーポンプ(binary pump)(G1312B)、 マルチカラムサーモスタット(G7116A)、オートサンプラー (G1329B)、 オートサンプラーサーモスタット(G1330B)、 UV検出器(G1315C)、 ELSD検出器(G7102A)およびAgilent 6130 質量検出器(G6130B)を備えたAgilent 1200 series HPLC システムで記録した。システム 2: 高速液体クロマトグラフィー質量分析(HPLC-MS)スペクトルをデガッサー(degasser)(G4225A)、 バイナリーポンプ(binary pump)(G1312B)、 マルチカラムサーモスタット(G7116A)、 オートサンプラー(G1329B)、 オートサンプラーサーモスタット(G1330B)、 UV 検出器(G4212B)、ELSD 検出器(G4260B)およびAgilent 6120 質量 検出器(G6120B)を備えたAgilent 1260 infinity series HPLC システムで記録した。LCMS 方法A: Krudcatcherを備えたWaters Atlantis T3 カラム(C18 逆相シリカ; 4.6 x 100 mm, 3 μm); 0.05% TFA(aq)/ACN: 80/20(2.0 min) -->(8.0 min) --> 10/90(2.0 min)(このLCMS法の説明は、最初の2分間は溶媒比が80/20 0.05%TFA(aq)/ACNで安定しており、その後8分間は溶媒比が最終的に10/90 0.05%TFA(aq)/ACNになるまでゆっくりと変化し、最後の2分間は溶媒比が10/90 0.05%TFA(aq)/ACNで安定していることを意味すると理解すべきである); 流量:1.0 ml/min; ELSD エバポレーター温度: 80 ℃; ELSD: 80 ℃; カラム 温度 22 ℃. LCMS 方法 B: Krudcatcherを備えた Waters Atlantis T3 カラム(C18 逆相シリカ; 4.6 x 100 mm、3 μm) ; 0.05% TFA(aq)/ACN: 100/20(2.0 min) -->(3 min) --> 10/90(4.0 min); 流量: 1.0 ml/min; ELSD エバポレーター温度: 80℃; ELSD ネブライザー温度: 80℃; カラム温度 22 ℃. LCMS 方法 C: Waters Symmetry C18(C18 逆相シリカ; 4.6 x 250 mm、5 μm); 0.05% TFA(aq) / ACN: 100/0(5.0 min) -->(1.0 min) --> 10/90(2.0 min); 流量: 1.0 ml/min; カラム温度: 30 ℃; ELSD: 80 ℃、Gain: 4. LCMS 方法 D: Waters XBridge BEH C18 XP カラム(架橋エチレン ハイブリッド(BEH)技術を備えたC18 逆相カラム; 2.1 x 50 mm, 2.5 μm); 移動相 A: 酢酸アンモニウム(10 mM)、 水/メタノール/アセトニトリル(900:60:40); 移動相 B: 酢酸アンモニウム(10 mM); 水/メタノール/アセトニトリル(100:540:360); 移動相 A / 移動相 B: 80/20(0.0 min) -->(1.5 min) --> 0/100(2.5 min); 流量: 0.6 ml/min; ELSD エバポレーター温度: 40 ℃; ELSD ネブライザー温度: 40 ℃; カラム 温度 35 ℃。
材料.すべての化学品および試薬は、商業サプライヤー(ACROS, Sigma Aldrich, Combi Blocks, Chem Impex, LeapChem CO., Hangzhou DayangChem CO.)から購入し、さらなる精製はしないで使用した。パラジウム触媒 [(Neocuproine)PdOAc]2OTf2 を文献の手順に従って調製した(N. R. Conley et. al., Organometallics 26(23), 5447(2007)およびG.-J. ten Brink, Adv. Synth. Catal. 345, 1341(2003))。薄層クロマトグラフィ(TLC)をMerck シリカゲル60、0.25 mmプレートを用いて行い、可視化はUV、ニンヒドリンスプレー(0.2% ニンヒドリン(エタノール))、リンモリブデン酸(PMA)ディップ(dip)(23.4 g リンモリブデン酸(300 ml エタノール)) および/または過マンガン酸カリウムステイン(KMnO4(3 g)、 K2CO3(10 g)、および水(300 mL)の混合液)により行った。カラムクロマトグラフィをシリカゲル(60-120 メッシュ)を用いて行った。アルゴン、窒素および水素を Air Productsから購入し、以下の記載のように使用した。
2. クローニング実験
微生物株: 大腸菌(Escherichia coli ATCC 25922)
培地および装置.LBブロス(Lennox、Cat.No.L3022、Sigma);寒天入りLBブロス(Lennox, Cat. No. L2897, Sigma); カナマイシンA(Cat. No. A1493, AppliChem); CloneJET PCR クローニングキット(Cat. No. K1231, Thermo Scientific); pBluescript II KS(+)(Cat. No. 212207, Agilent); pET-9b(+)(Cat. No. 69432-3, Merck); pSET152(Cat. No. PVT3395, Life Science Market); FastDigest SacI(Cat. No. FD1133, Thermo Scientific); FastDigest SalI(Cat. No. FD0644, Thermo Scientific); T4 DNA リガーゼ(Cat. No. EL0014, Thermo Scientific); アガロース MP(Cat. No. 11388991001, Roche); トリス-ボレート-EDTA 緩衝液(Cat. No. 106177, Merck); illustra GFX PCR DNAおよびゲルバンド精製キット(Cat. No. 28903471, GE Healthcare); GenElute(登録商標)HP Plasmid Miniprep kit(Cat. No. NA0160, Sigma); 加熱ブロック(Eppendorf ThermoミキサーC); インキュベーター(Sartorius Certomat BS-1); UV/VISメーター(Eppendorf BioPhotometer Plus); 遠心分離機(Beckman Coulter Avanti J-E)。
耐性酵素のクローニング.プロモーターおよびターミネーター配列を含む、AAC(3)-IIIをコードする大腸菌のコドン最適化遺伝子(GenBank acc.n.X55652.1;SEQ ID NO:1)を、ベルギーのIntegrated DNA Technologiesにより合成した。合成した遺伝子とpBluescript II KS(+)プラスミドを制限酵素SacIとSalIを用いて消化し、illustra Gel Band purification kitを用いて1% TBE-agaroseゲルから精製した。精製した直鎖状プラスミドとT4 DNAリガーゼを用いて,構成リポタンパク質lppプロモーターとリボソームRNA rrnCターミネーターの制御下でaac(3)-IIIをライゲーションし,pBlue_lpp_aacC3_rrnCを得た。
コンピテント細胞.ヒートショックコンピテント大腸菌細胞を、20%グリセロール(40%v/vグリセロール水溶液をMH2で希釈)保存した大腸菌ATCC25922を、37℃、200rpmのLBブロス中で600nmの光学密度(UV/Vis分光法で測定)が0.6になるまで-80℃で培養することにより調製した。菌体を5000gで5分間スピンダウンし、1/10量の氷冷したTSS(LB中10% PEG 8.000、5% DMSO、50mM MgCl2)に再懸濁した。100μLのアリコートを液体窒素で急速凍結し、-80℃で保存した。
プラスミドの形質転換.APH(3’)-Ia(配列番号:2)、APH(3’)-IIIa(配列番号:3)、AAC(6’)Ie-APH(2'')-Ia(配列番号:4)、AAC(3)-III(配列番号:1)、およびAAC(3)-IV(配列番号:5)をそれぞれコードする pET-9b(+)(Cat. No. 69432-3, Merck)、 pAT21-1(Prof. Dr. Patrice Courvalin, M.D., Pasteur Institute, フランスからの提供;Trieu-Cuot et.al, Mol. Gen. Genet. 198(2), 348(1985)に従って調製)、 pBluescript::AAC(6’)-Ie/APH(2'')-Ia(Prof. Dr. Sergei Vakulenko, M.D., University of Notre Dame, Indiana, USAからの提供; S. B. Vakulenko et.al., J. Biol. Chem. 287(52), 43262(2012)に従って調製)、pBlue_lpp_aacC3_rrnCおよびpSET152(Cat. No. PVT3395, Life Science Market;Bierman et al., Gene 116(1), 43(1992)に従って調製) プラスミド(約 500 ng)を個別にコンピテント細胞のバイアル中で氷上で15分間インキュベーションした。続いて、細胞を42℃に90秒間加熱し、氷上で1分間冷却した。900μLのLBを添加後、細胞を37℃、200rpmで1時間インキュベートした。50μg/mLのKanaAを添加したLB-agar上に細胞をプレーティングし、37℃で18時間インキュベートした。翌日、50μg/mLを添加した5mLのLBに単一のコロニーを接種し、37℃、200rpmで18時間培養した。各培養液の200μLサンプルを、40% v/vグリセロール水溶液200μLで希釈し、-80℃で保存した。残った培養液からPlasmid Miniprep kitを用いてプラスミドを精製した。プラスミドDNAをEurofins Genomics(ドイツ)で調査し、アミノグリコシド耐性遺伝子の同一性を確認した。
3. 最小発育阻止濃度試験
3.1 大腸菌株に対して
試験参照化合物.アミカシンサルフェート(Cat. No. 01693, Chem-Impex)、ゲンタマイシンサルフェート(Cat. No. G4918, Sigma Aldrich).
微生物株.E. coli ATCC 25922、E. coli ATCC 25922/pET-9b(+)、E. coli ATCC 25922/pAT21-1、E. coli ATCC 25922/pBluescript::AAC(6’)-Ie/APH(2”)-Ia、E. coli ATCC 25922/pBlue_lpp_aacC3_rrnC、E. coli ATCC 25922/pSET152.
培地および装置.BBL(登録商標)Mueller Hinton Broth 2(Lot. BCBW1143, Cat. No. 70192, Sigma); カナマイシンA(Cat. No. A1493, AppliChem); 96-ウェル深型ウェルプレート、 1 mL(Cat. No. 0030506.200, Eppendorf); プレートリッド(Cat. No. 0030131.525, Eppendorf); 96-ウェルプレート、F底(F-bottom)(Cat. No. 781602、 ブランド; Incubator、 Infors Multitron Pro); ラミナーフロー(Laminar flow)(Heraeus KS12); UV/VIS メーター(Eppendorf BioPhotometer Plus);プレートリーダー(Tecan Sunrise)。
化合物の調製.化合物はMH2培地で5mMの濃度に調製し,4℃で保存した。試験には,MH2で128 μMの溶液を調製した。これらの作業溶液のうち,400 μLを96ウェル深型ウェルプレートの第1列のウェルに移した。各化合物はトリプリケートで移した。プレートは、最初の列のウェルを除くすべてのウェルに、あらかじめ200μLのMH2培地を入れておいた。化合物と抗生物質を添加した後、200μLを第1カラムから第2カラムに移し、次に第2カラムから第3カラムに移すなどして、化合物を連続的に2倍に希釈した。最終的に、最後のカラムから200μLを取り出した。
接種液の調製.使用した微生物は、いずれも20%グリセロール(40%v/vグリセロール水溶液をMH2で希釈したもの)で-80℃に保存したものを5mLのMH2に接種して復活させた。プラスミドを含む大腸菌の接種液は、50μg/mLのKanaAを添加して選抜した。この接種液は、600nmでの光学密度(UV/Vis分光法で測定)が0.6~0.8になるまで培養した。これらの懸濁液のうち、MH2培地で光学密度(OD)0.1に希釈して実際の接種液を調製した。これらの接種液から200 μLを各ウェルに移し、最終的な化合物濃度は64 μM~31.3 nMとなった。すべてのプレートを900 rpmおよび70 % rHで18時間、37℃でインキュベートした。
MICの決定.18時間増殖後、200μLを96ウェルF底プレートに移した。プレートリーダーで600nmでの光学密度を測定し、読み取り前に10秒間振とうした。トリプリケートの測定値を平均し、Microsoft Excelで成長曲線をプロットした。成長が最大成長の半分の値に達した最初の列を、その化合物のMIC50値と決定した。
3.2 ESKAPEパネルの選択された細菌およびエンテロコッカス・フェカリス(DSM株)に対して
試験対照化合物.アミカシンサルフェート(Cat. No. 01693, Chem-Impex)、ゲンタマイシンサルフェート(Cat. No. G4918, Sigma Aldrich)。
微生物株.エンテロコッカス・フェカリス DSM 2570、クレブシエラ肺炎桿菌 DSM 26371、アシネトバクター・バウマニ DSM 105126、エンテロバクター・クロアカエ 3MRGN(臨床気管支吸引液の分離物)。
培地および装置.BBL(登録商標)Mueller Hinton Broth 2(Lot. BCBW1143, Cat. No. 70192, Sigma); Trypcase Soy Blood-agarプレート(Cat. No. 43001, Biomerieux); Cryoinstant(15% グリセロール含有; Cat. No. 822070ZA, VWR International); GasPak(登録商標) EZ Standard Incubation Container(Cat. No. 260671, Becton Dickinson); GasPak(登録商標) EZ Campy Container System サッシェ(Sachet)(Cat. No. 260680, Becton Dickinson); 96-ウェル深型ウェル プレート、1 mL(Cat. No. 0030506.200, Eppendorf); プレートリッド(Cat. No. 0030131.525, Eppendorf); 96-ウェルプレート、 F底(F-bottom)(Cat. No. 260860, Nunc); インキュベーター(Sartorius Certomat BS-1); ラミナーフロー(Laminar flow)(Heraeus HS12); UV/VISメーター(Perkin Elmer Lambda Bio+);プレートリーダー(Tecan Infinite M200 Pro)。
化合物の調製.化合物はMH2培地で5mMの濃度に調製し、4℃で保存した。試験には、MH2で128 μMの溶液を調製し、E. faecalisに対するテストのために、512μMの溶液を調製した。これらの作業溶液のうち,400 μLを96ウェル深型ウェルプレートの最初の列のウェルに移した。各化合物はトリプリケートで移した。プレートは、最初の列のウェルを除くすべてのウェルに、あらかじめ200μLのMH2培地を入れておいた。化合物と抗生物質を添加した後、200μLを最初の列から第2列に移し、次に第2列から第3列に移すなどして、化合物を連続的に2倍に希釈した。最終的に、最後の列から200μLを取り出した。
接種液の調製.使用した微生物はすべて、クロインスタンツチューブに入れて-28℃で保存した15%グリセロールから、血液寒天プレートにプレーティングして復活させた。A. baumanniとE. cloacaeは37℃で好気的に培養し、E. faecalisは37℃で微好気的に培養し、K. pneumoniaeは37℃で好気的に培養した。プレートは4℃で2週間まで保存した後、-28℃から新しいプレートを用意した。単一のコロニーをMH2培地に接種し、37℃、200rpmで600nmの光学密度(UV/Vis分光法で測定)が0.6~0.8になるまで培養した。これらの懸濁液のうち、MH2培地で光学密度0.1に希釈して実際の接種液を調製した。これらの接種液から各ウェルに200 μLずつ移し、最終的な化合物濃度の範囲は、K. pneumoniae、A. baumanni、E. cloacaeでは64 μM~31.3 nM、E. faecalisでは256 μM~125 nMとなった。E. faecalisを接種したプレートを、GasPak(登録商標) Campy Container System サッシェを用いてGasPak(登録商標)Container System内に置いた。すべてのプレートを、上述の微生物培養条件で200rpm、18時間培養した。
MICの決定.18時間増殖後、200μLを96ウェルF底プレートに移した。プレートリーダーで600nmでの光学密度を測定し、読み取り前に10秒間振とうした。トリプリケートの測定値を平均し、Microsoft Excelで成長曲線をプロットした。成長が最大成長の半分の値に達した最初の列を、その化合物のMIC50値と決定した。
3.3 MIC決定のプロトコル(ATCC株)
試験参照化合物.アミカシンサルフェート(Cat. No. 01693, Chem-Impex)、ゲンタマイシンサルフェート(Cat. No. G4918, Sigma Aldrich)、アジスロマイシン(Cat. No. 1046056, USP)、セフタジジム五水和物(Cat. No. 1098130, USP)、シプロフロキサシン(Cat. No. 1134313, USP)、メロペネム(Cat. No. 1392454, USP)、リファンピシン(Cat. No. R0079, TCI)、トブラマイシン(Cat. No. 1667508, USP)、バンコマイシン(Cat. No. 1709007 USP)。
微生物株.黄色ブドウ球菌 ATCC 29213、黄色ブドウ球菌 ATCC BAA-1717、大腸菌ATCC BAA-1025、クレブシエラ肺炎桿菌 ATCC BAA-1705、クレブシエラ肺炎桿菌 ATCC BAA-2524、緑膿菌 ATCC 27853、緑膿菌 ATCC BAA-2108、アシネトバクター・バウマニ ATCC BAA-1800。
培地および装置.BBLTM Mueller Hinton Broth(REF 275730, Lot.. 7009699, Becton Dickinson)、 Mueller Hinton Agar 2(Ref. No. 97580-500G-F, Lot. No. BCBV4646, Sigma)、 ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)(Cat. No. 41966-029, Gibco)、 最小必須培地(MEM)(Cat. No. 42360-024, Gibco)、 ウシ胎児血清(FBS)(Cat. No. F7524, Sigma)、 非必須アミノ酸 (NEAA)(100x, Cat. No. 11140-035, Gibco)、 ピルビン酸ナトリウム(100 mM、100x、Cat. No. 11360-039, Gibco)、スタウロスポリン(Cat. No. BS0188, Biotrend)、 Cellstar96-ウェルプレートU底(U-bottom)(Cat. No. 650180, Lot. No. E14123EB, Greiner Bio-one)、CellTiter-Glo(Cat. No. G7573, Promega)、 96-ウェルプレートV底(V-bottom)(Cat. No. 651201, Greiner)、 96-ウェルクリアープレート、U底(U-bottom)、(Cat. No. 650180, Greiner)、 96-ウェル白色プレート(透明底)(Cat. No. 655098, Greiner)、 96-ウェル深型ウェルプレート 1 mL(Cat. No. 278606, Nunc)、 ピルビン酸ナトリウム(100 mM、100x, Gibco, Cat# 11360-039)、 インキュベーター(Binder)、ラミナーフロー(Laminar flow)(Thermo Scientific)、 BioPhotometer(Eppendorf); DEN-1B(McFarland Densitometer, Biosan); McFarland standards(polymer microparticle suspension, Biosan)。
化合物調製.化合物の調製 CLSIガイドライン(Clinical and Laboratory Standards Institute(CLSI); Methods for dilution antimicrobial susceptibility tests for bacteria that grow aerobically; approved standard - ninth edition, M07-A9, Vol.32, No.2, 2012)に従い,試験化合物および参照抗生物質をDMSOで5 mg/mLのストック溶液として調製した。これらのDMSO溶液のうち、43.5 μLを深型ウェルプレート中の1656.5 μLのMH培地に移した。これらの作業溶液のうち100μLを96ウェルプレートの3列目のウェルに移した。3列目のウェルを除くすべてのウェルには,あらかじめ50 μLのMH培地を満たした。化合物や抗生物質を添加した後、3列目から4列目へ、4列目から5列目へとなど50μLずつ移し替えた。このようにして、96ウェルプレートに化合物と抗生物質を2倍に希釈して連続的にプレーティングし、最終濃度を64~0.125 μg/mLにした。
微生物の調製.臨床分離物の呼称は、Fidelta strain collection bankのものを使用した。使用した微生物はすべて、-70℃で保存したスキムミルクをMH寒天プレートにプレーティングして復活させた。翌日、各微生物の単一コロニーを再び新鮮な寒天プレートにストリークした。翌日、ダイレクトコロニーサスペンジョン法を用いて、各微生物の0.5McFarland standardに相当する濁度に達成するようなブロス液を調製した。その結果、1~2×108 CFU/mLの懸濁液が得られた。この懸濁液をMH培地で100倍に希釈して実際の接種液を調製し,最終的な微生物数を2~8×105 CFU/mLとした。微生物の各菌株につき、これらの接種液を20mLずつ用意した。96ウェルプレートの2列目から12列目まで、1ウェルあたり50μLのこれらの溶液を移した。最初の列には、1ウェルあたり50μLの純粋な増殖培地を加えた。このようにして、最初の列を培地の滅菌管理に、2列目を微生物の増殖管理に、残りのプレートをMIC測定に使用した。すべてのプレートを37℃で16~24時間インキュベートした。
MICの決定.MIC値は、96ウェルプレート内の細菌の増殖を目視して決定した。目視で細菌の増殖が認められなかった最初の列を、その列で試験した試験化合物または参照抗生物質のMIC90値として決定した。参照抗生物質のMIC値が決定されている参照株としては、ATCC株を用いた。試験したATCC株について,参照抗生物質のMIC値がCLSI(Clinical and Laboratory Standards Institute(CLSI); Performance standards for antimicrobial susceptibility testing; 23th informational supplement, M100-S23, Vol.33, No.1, 2013)の指定範囲内であれば,試験は有効とした。
3.4 MIC決定のプロトコル(臨床分離物)
3.4.1 Uppsala大学(Sweden)でのMIC決定
試験対照化合物.アミカシンジサルフェート(Cat. No. A1774, Sigma Aldrich)、アプラマイシンサルフェート(Cat. No. A2024, Sigma Aldrich)およびゲンタマイシサルフェートン(Cat. No. G1914, Sigma Aldrich).
細菌株/分離物.すべての実験室および臨床アッセイ株(P. aeruginosa PA01、 A. baumanii ATCC 19606、A. baumanii 195N(a)、A. baumanii 48F、E. coli C1162、E. coli C1181、M. morgannii S49およびP. stuartii B8-1)は、IMI ND4BB ENABLE consortium strain collection由来であった。ATCC 実験室株は、American Type Culture Collectionから直接入手した。使用した臨床株は、すでに公表され(M Juhas, et al. J. Antimicrob. Chemother., 74(4), 944-952(2019); D. Hughes et al., Antimicrob. Agents Chemother., 47(10), 3222-3232(2003))、ENABLE consortium内で耐性ジェノタイピングを行った。
培地および装置.水(Thermo Scientific, R05819); Mueller-Hinton II broth(BD Ref. 212322); 96-ウェル滅菌丸底プレート(Thermo Scientific, 262162); Sensititre Nephelometer(ThermoFisher Scientific, V3011); 0.5 McFarland Standard(ThermoFisher Scientific, E1041); 滅菌ポリエステルフィルム(VWR, 391-1251).
化合物調製.MICアッセイ手順は、CLSI M07標準法(Clinical and Laboratory Standards Institute(CLSI); Methods for dilution antimicrobial susceptibility tests for bacteria that grow aerobically; approved standard - eleventh edition, M07-A10, Vol.38, No.2, 2018)に従った。試験化合物は固形物として受け取り、活性化合物の濃度が10mg/mLになるように水に溶解した。製造業者の仕様に従って新たに調製した液体Mueller-Hinton IIブロス1mLに、濃縮化合物溶液12.8μLを加えて128μg/mLに希釈した。この溶液を2倍に連続希釈して、96ウェル滅菌丸底プレートの最初の10列に入れ、最後の2列には化合物を添加していないMueller-Hinton IIブロスを入れて,ポジティブおよびネガティブグロースコントロールとして使用した。
接種液の調製.接種液は、0.9% 滅菌NaCl 5 mLに試験菌の新鮮な培養株を数コロニーずつ懸濁して調製した。接種液の細胞密度は,Sensitre Nephelometerおよび0.5 McFarland Standardを用いて評価および調整した。この接種液をMueller-Hinton II ブロスで1:100に希釈し、この接種液50μLに試験化合物溶液50μLを加え、64~0.125μg/mLの濃度範囲とした。このプレートを滅菌ポリエステルフィルムで密封し,37℃で18時間常時インキュベートした。
MICの決定.MIC値は、96ウェルプレート内での細菌の増殖を目視により決定した。各菌株と化合物の組み合わせについて、菌の増殖を完全に阻害する最低濃度をMICとして報告した。
3.4.2 Fidelta(クロアチア)でのMIC決定
試験参照化合物.アミカシンサルフェート(Cat. No. 01693, Chem-Impex)、ゲンタマイシンサルフェート(Cat. No. G4918, Sigma Aldrich)、セフタジジム五水和物(Cat. No. 1098130, USP)、メロペネム(Cat. No. 1392454, USP)、トブラマイシン(Cat. No. 1667508, USP)。
微生物株.クレブシエラ肺炎桿菌 KP-1919(腹部)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-1935(尿)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-1936(膿瘍)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-1937(血液)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-1942(尿)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-1944(血液)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-2027(気管内吸引物)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-2029(尿)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-2030(気管)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-2031(皮膚)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-2032(尿)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-2033(尿)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-2034(尿)、 クレブシエラ肺炎桿菌 KP-2035(尿)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-2036(尿)、クレブシエラ肺炎桿菌 KP-2037(尿)、クレブシエラ肺炎桿菌 ATCC 43816、緑膿菌 PA-1948(傷口)、緑膿菌 PA-1949(尿)、緑膿菌 PA-1950(喀痰)、緑膿菌 PA-1952(傷口)、緑膿菌 PA-1953(尿)、緑膿菌 PA-1954(喀痰)、緑膿菌 PA-1967(血液)、緑膿菌 ATCC27853、アシネトバクター・バウマニ AB-1931(尿)、アシネトバクター・バウマニ AB-1932(尿)、アシネトバクター・バウマニ AB-2017(気管支の吸引物)、アシネトバクター・バウマニ AB-2018(皮膚)、アシネトバクター・バウマニ AB-2019(気管支の吸引物)、アシネトバクター・バウマニ AB-1964(血液)、アシネトバクター・バウマニ AB-2025(皮膚)、アシネトバクター・バウマニ AB-2026(皮膚)、アシネトバクター・バウマニ ATCC17978、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 MRSA-1995(体液)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 MRSA-1998(傷口)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 MRSA-1999(皮膚)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 MRSA-2003(傷口)、バンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム VRE-2005(尿)、バンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム VRE-2006(尿)、バンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム VRE-2007(尿)、バンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム VRE-2008(尿)、バンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム VRE-2009(尿)、バンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム VRE-2010(尿)、バンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム VRE-2011(直腸)、バンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム VRE-2012(直腸)、バンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム VRE-2013(直腸)。
培地および装置.BBL(登録商標) Mueller Hinton Broth(REF 275730、Lot. 7009699、Becton Dickinson); Mueller Hinton Agar 2(Ref. No. 97580-500G-F、Lot. No. BCBV4646、Sigma); Cellstar、96-ウェルプレート、U底(U-bottom)(Cat. No. 650180, Lot. No. E14123EB, Greiner Bio-one); 96-ウェル深型ウェルプレート、1 mL(Cat. No. 278606, Nunc); インキュベーター(結合剤); ラミナーフロー(Laminar flow)(Thermo Scientific); BioPhotometer(Eppendorf); DEN-1B(McFarland Densitometer, Biosan); McFarland standards (polymer microparticle suspension, Biosan).
化合物調製.試験には、試験化合物及び参照抗生物質の5 mg/mL DMSO 溶液を使用した。これらのDMSO溶液のうち、43.5 μLを深型ウェルプレート中の1656.5 μLのMH培地に移した。これらの作業溶液のうち100μLを96ウェルプレートの3列目のウェルに移した。3列目のウェルを除くすべてのウェルには,あらかじめ50 μLのMH培地を満たした。化合物や抗生物質を添加した後、3列目から4列目へ、4列目から5列目へとなど50μLずつ移し替えた。このようにして,96ウェルプレートに化合物と抗生物質を2倍に連続希釈してプレーティングし,最終濃度を64~0.125 μg/mLにした。
接種液の調製.臨床分離株の呼称は、Fidelta strain collection bankのものを使用した。使用した微生物はすべて、-70℃で保存したスキムミルクからMH寒天プレートにプレーティングして復活させた。翌日、各微生物の単一コロニーを再び新鮮な寒天プレートにストリークした。翌日、ダイレクトコロニーサスペンジョン法を用いて、各微生物の0.5McFarland基準に相当する濁度に達するようなブロス液を調製した。その結果、1~2×108 CFU/mL含む懸濁液が得られた。この懸濁液をMH培地で100倍に希釈して実際の接種液を調製し,最終的な微生物数を2~8×105 CFU/mLとした。微生物の各菌株につき、これらの接種液を20mLずつ用意した。96ウェルプレートの2列目から12列目まで、1ウェルあたり50μLのこれらの溶液を移した。最初の列には、1ウェルあたり50μLの純粋な増殖培地を加えた。このようにして,最初の列は使用する培地の滅菌管理に,2列目は微生物の増殖管理に,残りのプレートはMIC測定に使用した。すべてのプレートを37℃で16~24時間インキュベートした。
MIC決定.MIC値は、96ウェルプレート内での細菌の増殖を目視により決定した。細菌の増殖が目視できなかった最初の列を、その行で試験した化合物のMIC90値と決定した。
3.4.3 University Medical Center Groningen(オランダ)でのMIC決定
試験参照化合物.アミカシンサルフェート(Cat. No. 01693, Chem-Impex)、ゲンタマイシンサルフェート(Cat. No. G4918, Sigma Aldrich)。
細菌株/分離物.緑膿菌 ATCC 27853、大腸菌 ATCC 25922、クレブシエラ肺炎桿菌 ATCC43816、アシネトバクター・バウマニ ATCC17978、9つのクレブシエラ肺炎桿菌の臨床分離物(起源:4つ不明、3つ尿、1つ喀痰、1つカテーテルの先端)、7つの緑膿菌の臨床分離物(起源:3つ不明、1つ傷口、1つカテーテル、1つ糞便、気管支肺胞液 = BAL)、8つの大腸菌の臨床分離物(起源:2つ胆汁液、2つ直腸、1つ咽喉、2つ血液培養物、1つ喀痰)、4つのアシネトバクター・バウマニ臨床分離物(起源:2つ血液培養物、1つ喀痰、1つ骨)。
培地および装置.EUCASTガイドライン(European Committee on Antimicrobial Susceptibility Testing(EUCAST); Media preparation for EUCAST disk diffusion testing and for determination of MIC values by the broth microdilution method; Version 5.0, 2017)に示されているように、ブロスマイクロダイリューションにはMueller Hinton Broth, CM0405,(Oxoid)を使用し、寒天へのプレーティングにはMueller Hinton Agar, CM0337,(Oxoid)を使用した。試験アッセイはU底型の96ウェルプレート(Greiner Bio-one)を用いて行った。使用したすべての細菌株/分離株は、ラミナーフロー、クリーンエア(Baker)で処理した。Sanyo製のCO2インキュベーターを使用した。最後に、Synergy 2 Multi-detection Microplate Reader(BioTek)を用いて分光光度計による測定を行った。
化合物の調製.化合物を秤量し、MilliQ水に溶解した。この濃縮ストックのアリコートをさらに希釈して、所望の試験濃度に到達させた。64~0.125μg/mLの範囲の10の所望の最終濃度を得るために、連続希釈を行った。この濃度は,各96ウェルで使用した150μLの最終量を基準に算出した。これらの希釈液のうち、100μLを滅菌96ウェルプレートの各テストウェルに加えた。化合物の希釈液はすべてトリプリケートでプレートし、2つの参照抗生物質はデユープリケートで使用した。
接種液の調製.臨床分離物は、-80℃で保存したLuria Bertani培地から、MH寒天培地プレートに一晩かけてプレーティングして復活させた。翌日、数個のコロニーを採取し、10 mLのMHブロスを入れた小さなガラス瓶に接種した。その後、35℃、250rpmの振とうを行いながら、菌が対数増殖期後期に達するまで約3時間培養した。この時点で,OD600(600nmで測定した光学密度,BioTek製Synergy 2 Multi-detection Microplate Readerで測定)が0.05となるように培養液を調製した。これにより、2-8x105CFU/mLの菌体懸濁液ができあがった。培養液50 μLを,あらかじめ目的の抗生物質/培地溶液を入れた96ウェルプレートの各ウェルに添加し,1ウェルあたりの最終総量を150 μLとした。コントロールとして、MH培地と培養液のブランクを96ウェルプレートに加えた。プレートは、プレートインキュベーターを用いて、35℃で18時間静止状態でインキュベートした。
MIC決定.インキュベーション後、MIC値は、96ウェルプレート内での細菌の増殖を目視により決定した。細菌の増殖が目視できなかった最初の列を、その行で試験した化合物のMIC90値とした。また、600nmでの分光光度計の読み取り値を各ウェルで記録した。
3.5 MIC値の報告
MIC50.化合物のMIC50は、細菌の成長が最大成長の半分の値に達した時点で割り当てられた。
MIC90.化合物のMIC90は、細菌の成長が目に見えないと判断された時点で割り当てられた。
1-2、2-4、4-8などの濃度範囲で示されたMIC値は、その後の2回の希釈ステップの結果として、実際のMICが濃度範囲の低い値よりも高く、この範囲の高い値よりも低いことを意味する、すなわち、MICの範囲が1-2と報告されている場合、この範囲は「1と2の間の値」を意味し、明示的に言及されている1と2の終点は含まれないと理解される。
4. In-vivo効力
4.1 マウス好中球減少性大腿部感染モデル(クレブシエラ肺炎桿菌 ATCC 43816)
すべての動物関連研究は,2010/63/EUおよび科学研究およびその他の目的での実験動物の使用を規制する国内法令(Official Gazette 55/13)にしたがって実施された。動物研究倫理に関する機関委員会(CARE-Zg)が、動物関連の手順が動物福祉を損なわないように監督している。
In-vivo研究及びCFU決定はFidelta(Zagreb,クロアチア)により行い、マウスはすべてCharles River Laboratories(イタリア)から入手した。
ABX5006,ABX5020,ABX5026およびABX5039の4つの化合物について,クレブシエラ肺炎桿菌ATCC 43816による大腿部感染モデルマウスを用いて、2つの別々の試験を行った(ABX5006およびABX5026については表12,ABX5026およびABX5039については表13)。両試験では比較対照となる抗生物質(メロペネム、USP,Cat.No.1392454)を使用した。
好中球減少性大腿部モデル:病原体を持たないオスのCD-1マウス(1投与群6匹)体重36±4gを用いた。感染前に、シクロホスファミドを感染4日前(150mg/kg体重)および1日前(100mg/kg体重)に2回腹腔内投与することで、マウスに好中球減少を誘発した。
接種量およびメロペネム(広域抗生物質)の投与量-薬理学的スタンダードは、実験の過程でその後の死亡を伴わずに注入できる最大のCFU数を決定した過去の滴定および検証研究に基づいて選択した。皮下投与では,事前に秤量した試験物質の粉末をPBSに溶解し、pHを調整して(中性に近いpHに到達するように)、所望の最終濃度に到達させた。
第1の研究の間、ABX5006およびABX5020は、64 mg/kg(ABX5006はグループ5、ABX5020はグループ8)、16 mg/kg(ABX5006はグループ4、ABX5020はグループ7)および4 mg/kg(ABX5006はグループ3またはABX5020はグループ6)の用量で試験した。
第2の研究の間、ABX5026およびABX5039は、4 mg/kg(ABX5026はグループ5、ABX5039はグループ8)、1 mg/kg(ABX5026はグループ4、 ABX5039はグループ7)および0.25 mg/kg(ABX5026はグループ3、ABX5039はグループ6)の用量で試験した。
軽いケタミン/キシラジン麻酔下で,細菌を含む懸濁液0.10mLを両大腿部に筋肉内投与し、各マウスをクレブシエラ肺炎桿菌 ATCC 43816(6.0×103/大腿部)に感染させた。その後,8時間の間隔をおいて2回,皮下投与(10mL/kg)を行った。感染から1時間後に、上述の方法で、ビヒクル-PBS(グループ1)またはメロペネム100 mg/kg(グループ2)または試験化合物(グループ3~8)のいずれかで治療を開始した。感染24時間後にすべてのマウスにケタミン/キシラジンを過剰投与した。大腿部を無菌的に摘出し、2 mLの滅菌PBSを含む滅菌済みPrecellys試験管に別々に入れた。Precellys試験管の重量を測定し、サンプリング前とサンプリング後の重量を記録した。IKAのUltraturaxを用いて、各大腿部を滅菌PBSでホモジナイズした。ホモジナイズ後、ホモジネートの連続希釈液をCFU測定に使用した。各太もものCFU数は1つの結果として扱われる。検出限界(LOD=1.0×102 CFU/mL)未満のCFU数は、統計解析を行うために0の値で置き換えた。
サプライ/化学品.BBL(登録商標)Mueller Hinton Broth(REF 275730, Becton Dickinson); BBL(登録商標)Mueller Hinton Agar 2(REF 211438, Becton Dickinson); PBS(Cat. No. P4417, Sigma); 生理食塩水(Serial No. 1422115, HZTM);キシラジン 2%(Alfasan, International B.V.); Narkamon(ナーカモン)(100mg/mL 塩化ケタミン、Bioveta); シクロホスファミド一水和物(No. C2236, TCI); 滅菌1回使用針(BD MICROLANCE Kanuele, 27 G, REF 300220, Becton Dickinson); 5 mL シリンジ(BD Plastipak, REF 300013, Becton Dickinson)。
麻酔.1 mLのNarkamon(ナーカモン)、0.2 mL キシラジンおよび9 mL生理食塩水; 投与量: 10 mL/kg 体重。
筋肉内感染用接種液の調製.この菌株をMH寒天にストリークした。翌日、Mueller-Hintonブロスにクレブシエラ肺炎桿菌のコロニーを数個接種し、37℃でオービタルシェーカーを用いて対数増殖期に達するまでインキュベートした(OD600 = 0.6)。対数増殖した細菌を遠心分離し、同量の滅菌PBSに懸濁し、その後希釈して適切な接種液サイズの細菌懸濁液を得た。
CFUの測定.Precellys Evolutionホモジナイザー(Bertin Instruments)を用いて、硬組織用のプログラムに従って大腿部のサンプルをホモジナイズした(チューブ:7 mL、速度:6800 RPM、サイクル:4x15 s、ポーズ:5 s)。ホモジナイズ後、100μLのホモジネートを96ウェルU底プレートに移し、10μLのホモジネートを90μLのPBSに移してPBSでの連続希釈を行った。このようにして9回の連続希釈を行い、そのうちの10μLを5回繰り返して寒天プレートに接種した。その後、寒天プレートを37℃で一晩インキュベートし、CFUをカウントする。
4.2 マウス好中球減少性大腿部感染モデル(クレブシエラ肺炎桿菌 ATCC BAA-1705)
すべての動物関連研究は,2010/63/EUおよび科学研究およびその他の目的での実験動物の使用を規制する国内法令(Official Gazette 55/13)にしたがってて実施された。動物研究倫理に関する機関委員会(CARE-Zg)が、動物関連の手順が動物福祉を損なわないように監督している。
In-vivo研究及びCFU決定はFidelta(Zagreb,クロアチア)により行い、マウスはすべてCharles River Laboratories(イタリア)から入手した。
ABX5006およびABX5020の2つの化合物、および比較対照となる抗生物質(アミカシンサルフェート; Cat. No. 01693, Chem-Impex) について、クレブシエラ肺炎桿菌 ATCC BAA-1705による大腿部感染モデルマウスを用いて試験を行った。
好中球減少性大腿部モデル:病原体を持たないオスのCD-1マウス(1投与群6匹)体重36±4gを用いた。感染前に、シクロホスファミドを感染4日前(150mg/kg体重)および1日前(100mg/kg体重)に2回腹腔内投与することで、マウスに好中球減少を誘発した。
接種液サイズと抗生物質の用量は、実験の過程でその後の死亡を伴わずに注入できる最大のCFU数を決定した過去の滴定および検証研究に基づいて選択した。皮下投与では、あらかじめ秤量した被験物質の粉末(ABX5006)をPBSに溶解し,pHを調整して(中性に近いpHに到達するように)、最終濃度を64mg/kg(グループ3)の場合は6.4mg/mL、16mg/kg(グループ2)の場合は1.6mg/mLとした。皮下投与の場合、あらかじめ秤量した被験物質の粉末(ABX5020)をPBSに溶解し、pHを調整して(中性に近いpHに到達するように)、最終濃度を64mg/kg(グループ7)の場合は6.4mg/mL、16mg/kg(グループ6)の場合は1.6mg/mLとした。皮下投与では、あらかじめ秤量した基準化合物(アミカシンサルフェート)をPBSに溶解し、pHを調整して(中性に近いpHに到達するように)、最終濃度を64 mg/kg(グループ5)の場合は6.4 mg/mL、16 mg/kg(グループ4)の場合は1.6 mg/mLとした。各マウスは,軽いケタミン/キシラジン麻酔下で、菌を含む懸濁液0.10mLを両大腿部に筋肉内投与することにより、クレブシエラ肺炎桿菌 ATCC BAA-1705(1.18×106/大腿部)に感染させた。動物は8時間の間隔をおいて2回皮下投与した。感染から1時間後に,上記の方法でビヒクル-PBS(グループ1)、アミカシンサルフェート(グループ4-5)または試験化合物(グループ2-3、6-7)のいずれかで治療を開始した。
感染から24時間後、すべてのマウスにケタミン/キシラジンを過剰投与した。大腿部を無菌的に摘出し、2mLの滅菌PBSを入れた滅菌済みPrefellys試験管に別々に入れた。Precellys試験管の重量を測定し、サンプリング前とサンプリング後の重量を記録した。IKAのUltraturaxを用いて、各大腿部を滅菌PBSでホモジナイズした。ホモジナイズ後、ホモジネートの連続希釈液をCFU測定に使用した。各太もものCFU数は1つの結果として扱われる。
サプライ/化学品.BBL(登録商標)Mueller Hinton Broth(REF 275730, Becton Dickinson); BBL(登録商標)Mueller Hinton Agar 2(REF 211438, Becton Dickinson); PBS(Cat. No. P4417, Sigma); 生理食塩水(Serial No. 1422115, HZTM); キシラジン 2%(Alfasan, International B.V.); Narkamon(ナーカモン)(100mg/mL 塩化ケタミン、 Bioveta); シクロホスファミド一水和物(No. C2236, TCI);滅菌1回使用針(BD MICROLANCE Kanuele, 27 G, REF 300220, Becton Dickinson);5 mL シリンジ(BD Plastipak, REF 300013, Becton Dickinson)。
麻酔。1 mLのNarkamon(ナーカモン)、0.2 mLキシラジンおよび9 mL生理食塩水;投与量:10 mL/kg 体重。
筋肉内感染用接種液の調製.この菌株をMH寒天にストリークした。翌日、Mueller-Hintonブロスにクレブシエラ肺炎桿菌のコロニーを数個接種し、37℃でオービタルシェーカーを用いて対数増殖期に達するまでインキュベートした(OD600 = 0.6)。対数増殖した細菌を遠心分離し、同量の滅菌PBSに懸濁し、その後希釈して適切な接種液サイズの細菌懸濁液を得た。
CFUの測定.Precellys Evolutionホモジナイザー(Bertin Instruments製)を用いて、硬組織用のプログラムに従って大腿部のサンプルをホモジナイズした(チューブ:7 mL、速度:6800 RPM、サイクル:4x15 s、ポーズ:5 s)。ホモジナイズ後、100μLのホモジネートを96ウェルU底プレートに移し、10μLのホモジネートを90μLのPBSに移してPBSでの連続希釈を行った。このようにして9回の連続希釈を行い、そのうちの10μLを5回繰り返して寒天プレートに接種した。その後、寒天プレートを37℃で一晩インキュベートし、CFUをカウントする。
4.3 尿路感染症モデル(大腸菌 ATCC700336)
すべての動物関連研究は,2010/63/EUおよび科学研究およびその他の目的での実験動物の使用を規制する国内法令(Official Gazette 55/13)にしたがって実施された。動物研究倫理に関する機関委員会(CARE-Zg)が、動物関連の手順が動物福祉を損なわないように監督している。
In-vivo研究及びCFU決定はFidelta(Zagreb,クロアチア)により行い、マウスはすべてJanvier Labs(フランス)から入手した。
ABX5006およびABX5020の2つの化合物、および比較対照となる抗生物質ゲンタマイシンサルフェート; Cat. No. G4918, Sigma Aldrich) について、大腸菌ATCC700336による尿路感染症モデルマウスを用いて試験を行った。
尿路感染症モデル: 病原体を持たないメスのC3H/HeNRj マウス(1投与群8 匹)体重24±4 gを用いた。
接種液サイズと抗生物質の用量は、実験の過程でその後の死亡を伴わずに注入できる最大のCFU数を決定した過去の滴定および検証研究に基づいて選択した。
皮下投与では,あらかじめ秤量した被験物質の粉末(ABX5006)をPBSに溶解し,pHを調整して(中性に近いpHに到達するように)、最終濃度を15mg/kg(グループ5)の場合は1.5mg/mL,30mg/kg(グループ4)の場合は3.0mg/mLとした。皮下投与の場合、あらかじめ秤量した被験物質の粉末(ABX5026)をPBSに溶解し、pHを調整して(中性に近いpHに到達するように)、最終濃度を15mg/kg(グループ7)の場合は1.5mg/mL、30mg/kg(グループ6)の場合は3.0mg/mLとした。皮下投与では、あらかじめ秤量した参照化合物(ゲンタマイシンサルフェート)を0.9%塩化ナトリウム溶液に溶解し,最終濃度を15 mg/kg(グループ3)の場合は1.5 mg/mL,30 mg/kg(グループ2)の場合は3.0 mg/mLとした。各マウスは、軽いケタミン/キシラジン麻酔下で,大腸菌 ATCC700336(5.0 x 109 CFU/100 μL/マウス)に感染させた。マウスは感染の1.5時間前と感染後1時間は絶水させた。
感染から24時間後に、上記の方法でゲンタマイシン(グループ2-3)、ABX5006(グループ4-5)、ABX5026(グループ6-7)またはVehicle-PBS(グループ1)のいずれかで1度皮下投与した。
感染から24時間後、すべてのマウスにケタミン/キシラジンを過剰投与した。腎臓を無菌的に摘出し、2mLの滅菌PBSを入れた秤量済み滅菌Prefellys試験管に入れた。サンプル後、Precellys試験管の重量を一度測定した。Precellys Evolution、ホモジナイザー(BERTIN Technologies)を用いて、腎臓を滅菌PBSでホモジナイズし、CFU測定用に連続希釈した。1匹の動物の1対の腎臓を一つのサンプルとして提示する。
サプライ/化学品.Tryptic Soy Agar(BD Cat.no. 236950、Becton Dickinson)、Trypticase Soy Broth (BD Cat.no. 211768、Becton Dickinson)、2 mL シリンジ(BD Plastipak、Ref. 300185、Becton Dickinson)、1 mLシリンジ(BD Plastipak、Ref. 300013、Becton Dickinson)、滅菌1回使用針(BD MICROLANCE、27 G 3/4、Nr. 20 ref. 300220、Becton Dickinson)、滅菌1回使用針(BD MICROLANCE、25 G 1, Nr. 18 ref. 300400, Becton Dickinson)、Narkamon(ナーカモン)(100mg/mL 塩化ケタミン)(Bioveta, a.s., Czech Republic)、キシラジン 2%(Alfasan International B.V., Woerden, オランダ)、生理食塩水(HZTM, serial no.: 1422115)、PBS(Sigma, cat. no. P4417, Germany)、Precellys 溶解キット(lysing kit)(ref. no. KT03961-1-302.7, Bertin technologies, フランス)。
麻酔.1 mLのNarkamon(ナーカモン)、0.2 mL キシラジンおよび9 mL生理食塩水; 投与量: 10 mL/kg 体重。
筋肉内感染のための接種液の調製.大腸菌ATCC 700336をTryptic Soy Agarプレート上で培養し、37℃で18~20時間インキュベートした。細菌寒天の増殖物を十分な量のトリプティックソイブロス(TSB)に1.0×1010コロニー形成単位(CFU)/mLになるように懸濁し、接種液を感染に使用するまで4℃で保持した。
CFUの測定.Precellys Evolutionホモジナイザー(Bertin Instruments)を用いて、1対の腎臓をホモジナイズした。ホモジナイズ後、100μLのホモジネートを96ウェルU底プレートに移し、10μLのホモジネートを90μLのPBSに移してPBSでの連続希釈を行った。このようにして9回の連続希釈を行い、そのうちの10μLを5回繰り返して寒天プレートに接種した。その後、寒天プレートを37℃で一晩インキュベートし、CFUをカウントする。
4.4 雄のCD(Sprague Dawley)ラットを用いた最大耐用量(MTD)試験。
本試験は、AAALAC I-承認施設で実施された。本試験に関連する標準的な試験計画は、国際法/規制および動物福祉に関するクロアチア法("The Animal Protection Act", Official Gazette, NN 37/13)および動物福祉担当者が要求する倫理委員会(CARE - Zagreb)で検討された。
In-vivo研究はFidelta(Zagreb,クロアチア)により行い、ラット(Sprague Dawley)はすべてCharles River Laboratories(イタリア)から入手した。
雄のCD(Sprague Dawley)ラットに1回限りの投与(IV)を行うことにより3つの化合物、すなわちABX5006,ABX5020およびABX5039のMTDを決定した。
MTD研究:病原体を持たないオスのC3H/HeNRj ラット(1投与群3 匹)体重225-260 gを用いた。5つの異なる投与群(50 mg/kg、75 mg/kg、100 mg/kg、150 mg/kgおよび200 mg/kg)を用い、試験品を15分間かけて静脈投与した(スローインジェクション、5mL/kg)
静脈投与では,あらかじめ秤量した被験物質の粉末をPBSに溶解し,pHを調整して(中性に近いpHに到達するように),最終濃度を50mg/kg(グループ2)の場合は10.0mg/mL,75mg/kg(グループ3)の場合は15.0mg/mL、100mg/kg(グループ4)の場合は20.0mg/mL,150mg/kg(グループ3)の場合は30.0mg/mL、または200mg/kg(グループ6)の場合は40.0mg/mLとした。投与後30分、1時間後、4時間後、8時間後、および残りの試験期間(4日間)は1日2回、すべてのラットを観察した。臨床症状、体重、食餌量、死亡率を、試験の生活段階で記録した。4日間のモニタリング期間が終了するまで生存していた動物は、4日目に安楽死させた。終末試験では、すべての動物の肉眼的剖検および臓器重量の記録を行った。
サプライ/化学品.滅菌1回使用針(25 G Microlance, REF300400, Becton Dickinson); 2 mLシリンジ(REF300185, Becton Dickinson);リン酸緩衝生理食塩水(P3813, Sigma Aldrich);イソフルラン麻酔(Abbott,オランダ)
麻酔.動物はイソフルランを用いて深部麻酔をかけられ、その後、死後の完全な検査のために解剖された。
B.合成
本明細書で言及するように、「クラス1」化合物は、C-5位にフルオロ置換基を示さず、C-3''位にグアニジン基を示さないアミノグリコシド化合物である。「クラス2」アミノグリコシド化合物は、C-5位にフルオロ置換基を示すが、C-3''位にグアニジン基を示さない。「クラス3」アミノグリコシド化合物は、C-5位にフルオロ置換基を示さないが、C-3''位にグアニジン基を示す。「クラス4」化合物は、C-5位にフルオロ置換基とC-3''位にグアニジン基の両方を示すアミノグリコシド化合物であり、すなわち本発明の化合物である。
B.1 クラス1化合物(比較例)
B.1.1 Tobra-AHB(ABX5004) / KanaB-AHB(ABX4001)
Figure 2022514472000308
工程(a).ジメチルスルホキシド(1.8 L)中のトブラマイシン(30.8 g、65.88 mmol)の懸濁液に、酢酸亜鉛二水和物(59.14 g、269.42 mmol、4.1当量)を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。ジ-tert-ブチルジカーボネート(48.88 g、223.96 mmol、3.4当量)を加え、反応混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物を水(3L)に注ぎ、使用前に水(1L)、メタノール(1L)、水(1L)で洗浄したアンバーライト CG50(H+形)のプラグ上に付与した。ジメチルスルホキシドを水(6L)で溶出した。生成物を25%NH3水溶液/メタノール/水(1:2:1;6L)の混合液で溶出した。溶媒を真空中で除去した。残渣をメタノールに溶解し、コットンでろ過した。溶液を濃縮し、トルエンとの共蒸発で乾燥させ、所望の生成物C1(26.74g、34.84mmol、53%収率)を黄色の固体として得た。LC/MS(システム2、方法A): tR(min) = 5.89; MS(m/z) = 768.2(M+H+) 観測値、768.42(M+H+) 計算値。
工程(b).トブラマイシン誘導体C1(26.30 g、34.27 mmol)をジメチルスルホキシド(50 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸エチル(4.47 mL、5.34 g、37.56 mmol、1.1当量)を滴下して加えた。反応混合物を室温で5時間撹拌した後、食塩水(1.8L)に注いだ。沈殿物(白色固体)をろ過し、水(2.5L)で洗浄し、残りの水をトルエン(3x)と共蒸発することにより、真空中で乾燥させ、生成物C2(22.31g、25.83mmol、収率75%)を白色固体として得た。LC/MS(システム2、方法A): tR(min) = 6.48; MS(m/z) = 864.2(M+H+) 観測値、864.41(M+H+) 計算値。
工程(c).ジメチルホルムアミド(160 mL)中の(2S)-Boc-4-アミノ-2-ヒドロキシ酪酸(5.13 g、23.41 mmol、1.2当量)の溶液に、トリエチルアミン(3.25 mL、23.31 mmol、1.2当量)を加え、混合物を室温で10分間撹拌した。ジメチルホルムアミド(160 mL)中の化合物C2(16.86 g、19.52 mmol、1当量)の溶液を加えた後、HATU(8.89 g、23.38 mmol、1.2当量)を直ちに加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。ジメチルホルムアミドを真空中で蒸発させた後、残渣に水(500mL)を加え、白色固体が形成されて残渣油がなくなるまで混合物を振とうした。白色固体をろ過し、十分な量の水(1L)で洗浄し、残りの水をトルエン(3x)と共蒸発させて真空中で乾燥させた。得られた生成物C3(18.58g、17.44mmol、収率89%)を白色固体として単離した。LC/MS(システム2、方法A): tR(min) = 8.11; MS(m/z) = 965.2(M-Boc+H+) 観測値、965.45(M-Boc+H+) 計算値。
工程(d).メタノール(170 mL)中のアミノグリコシド誘導体C3(18.58 g、17.4 mmol)の溶液に、ナトリウムメタノレート(2.31 g、42.8 mmol、2.5当量)を加え、反応混合物を30 ℃で一晩撹拌した。翌日、ナトリウムメタノレート(1.39 g、25.7 mmol、1.5当量)の別の部分を加え、反応混合物をさらに24時間撹拌した。アンバーライトCG50(H+ 形(from))をpH7になるまで少しずつ加えた。ろ過によりアンバーライトを除去した後、残りの溶液を乾燥するまで濃縮し、粗生成物C4(16.02g)を得て、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。LC/MS(システム2、方法A): tR(min) = 6.98; MS(m/z) = 969.2(M+H+) 観測値、969.52(M+H+) 計算値。
工程(e).1,4-ジオキサン(1mL)中の粗生成物C4(50mg)の溶液に、1,4-ジオキサン(1mL)中の4N塩酸を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。真空中で揮発性物質を除去すると白色固体が得られ、これをメタノール/テトラヒドロフランから再結晶/沈殿させることで精製し、所望の生成物であるABX5004を五塩酸塩(750.93g/mol、25mg、0.033mmol、2段階で61%の収率)、白色固体として得た。LC/MS(システム2、方法 C): tR(min) = 2.16; MS(m/z) = 569.0(M+H+) 観測値、569.31(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.78(1H), 5.20(1H), 4.31(1H), 4.23 - 4.10(1H), 4.10 - 3.63(10H), 3.63 - 3.51(1H), 3.51 - 3.40(2H), 3.40 - 3.25(1H), 3.25 - 3.11(3H), 2.41 - 2.11(3H), 2.11 - 1.79(3H).
ABX5004と同じ一連の反応を用いて、カナマイシンBからABX4001の五塩酸塩を合成した。ABX4001(766.92 g/mol,五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 C): tR(min) = 2.16; MS(m/z) = 585.0(M+H+) 観測値、585.31(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.95(1H), 5.20(1H), 4.30(1H), 4.22 - 4.10(1H), 4.10 - 3.63(10H), 3.63 - 3.44(5H), 3.44 - 3.26(1H), 3.20(2H), 2.35 - 2.12(2H), 2.12 - 1.72(2H).
B.1.2 3’epi-KanaB-AHB(ABX4002) / 3’epi-KanaA-AHB(ABX3002)
Figure 2022514472000309
工程(a).ジメチルスルホキシド(900 mL)中のカナマイシンB(30 g、62.05 mmol)の懸濁液に、酢酸亜鉛二水和物(55.84 g、254.40 mmol、4.1当量)を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。ジ-tert-ブチルジカーボネート(46.04 g、210.96 mmol、3.4当量)を加え、反応混合物を室温で5時間撹拌した。次の工程では、反応混合物全体を水(3L)に注ぎ、使用前に水(1L)、メタノール(1L)、水(1L)で洗浄したアンバーライト CG50(H+ 形(from))(約250g)のプラグ上に付与した。ジメチルスルホキシドを水(6L)で溶出した。生成物を25%NH3水溶液/メタノール/水(1:2:1;6L)の混合液で溶出した。溶媒を真空中で除去した。残留物をメタノールに溶解し、コットンでろ過した。溶液を濃縮し、トルエンとの共蒸発で乾燥させ、所望の生成物B1(32.3g、41.24mmol、66%収率)を黄色固体として得た。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 5.24; MS(m/z) = 784.2(M+H+) 観測値、784.42(M+H+) 計算値。
工程(b).カナマイシンB誘導体B1(57.45 g、73.29 mmol)をジメチルスルホキシド(120 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸エチル(9.56 mL、80.6 mmol、1.1当量)を滴下して加えた。反応混合物を室温で5時間撹拌した後、食塩水(3L)に注いだ。析出物(白色固体)をろ過し、水(3L)で洗浄し、残りの水をトルエン(3x)と共蒸発による真空乾燥し、生成物B2(40.57g、46.13mmol、収率63%)を白色固体として得た。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 5.88; MS(m/z) = 880.2(M+H+) 観測値、880.40(M+H+) 計算値。
工程(c).ジメチルホルムアミド(150 mL)中の(2S)-Boc-4-アミノ-2-ヒドロキシ酪酸(12.49 g、56.97 mmol、1.2当量)の溶液に、トリエチルアミン(7.96 mL、5.78 g、57.12 mmol、1.2当量)を加え、混合物を室温で10分間撹拌した。ジメチルホルムアミド(150 mL)中の化合物B2(40.57 g、46.13 mmol、1当量)の溶液を加え、続いてHATU(21.68 g、57.02 mmol、1.2当量)を直ちに加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した後、ジメチルホルムアミドを真空で除去し、油状の残留物に水(1L)を加えた。混合物を、白色固体が形成され、残渣油がなくなるまで振とうした。白色固体をろ過し、十分な量の水(2L)で洗浄し、残りの水をトルエン(3x)と共蒸発により真空乾燥させ、白色固体として生成物B3(37.23g、34.44mmol、収率75%)を得た。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 7.51; MS(m/z) = 981.2(M-Boc+H+) 観測値、981.45(M-Boc+H+) 計算値。
工程(d).化合物B3(23.28 g、21.53 mmol)をジメチルスルホキシド(450 mL)に溶解し、ベンゾキノン(7.0 g、64.75 mmol、3当量)およびパラジウム触媒[(2,9-ジメチル-1,10-フェナントロリン)-Pd(μ-OAc)]2(OTf)2(1.63 g、1.56 mmol、7.3 mol%; N. R. Conley et. al, Organometallics 26(23), 5447(2007)およびG.-J. ten Brink, Adv. Synth. Catal. 345, 1341(2003)により公開された手順に従って合成)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した後、食塩水(2.5L)に注いだ。析出物をろ過し、水(2-3L)で洗浄し、メタノール(500mL)に取り込んだ。不溶物をコットン上でろ過し、溶液を真空で濃縮した。残渣をトルエンとの共蒸着(3x)で乾燥し、所望の生成物であるB4a(20.29g、18.80mmol、収率87%)をオフホワイトの固体として得た。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 8.01; MS(m/z) = 979.4(M-Boc+H+) 観測値、979.43(M-Boc+H+) 計算値。
工程(e).メタノール(320 mL)中のアミノグリコシド誘導体B4a(17.7 g、16.4 mmol)の溶液に、-5 ℃と0℃の間の温度で、水素化ホウ素ナトリウム(3.1 g、82 mmol、5当量)を少しずつ加えた。反応混合物を0℃で4時間撹拌した後、アンバーライトCG50(H+ 形(from))をpH7になるまで加えた。アンバーライトをろ過し、メタノールで洗浄し、ろ液を濃縮して、生成物B5a(16.6g、15.4mmol、収率94%)を白色固体として得た。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 7.72; MS(m/z) = 981.2(M-Boc+H+) 観測値、981.45(M-Boc+H+) 計算値。
工程(f).メタノール(90 mL)中のアミノグリコシド誘導体B5a(10 g、9.24 mmol)の溶液に、ナトリウムメタノレート(2.5 g、46.28 mmol、5当量)を加え、反応混合物を30℃で7日間撹拌させた。アンバーライトCG50(H+ 形(from))をpH7になるまで少しずつ加えた。ろ過によりアンバーライトを除去した後、残りの溶液を乾燥するまで濃縮し、粗生成物B6a(9.1g)を得た。この粗生成物はさらに精製することなく次の工程で使用した。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 6.49; MS(m/z) = 985.2(M+H+) 観測値、985.47(M+H+) 計算値。
工程(g).1,4-ジオキサン(1mL)中の粗生成物B6a(50mg)溶液に、1,4-ジオキサン(1mL)中の4N塩酸を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると白色固体が得られ、これをメタノール/ジクロロメタンからの再結晶/沈殿により精製して、生成物ABX4002を五塩酸塩として(766.92g/mol、32.7mg、0.043mmol、2段階で84%の収率)白色固体として得た。LC/MS(システム2、方法 C): tR(min) = 2.14; MS(m/z) = 585.0(M+H+) 観測値、585.31(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.80(1H), 5.16(1H), 4.40 - 4.19(2H), 4.19 - 3.97(2H), 3.97 - 3.62(8H), 3.62 - 3.38(3H), 3.38 - 3.35(3H), 3.25 - 3.05(2H), 2.30 - 1.14(2H), 2.01 - 1.72(2H).
ABX4002と同じ一連の反応を用いて、カナマイシンAからABX3002の四塩酸塩を合成した:ABX3002(731.45 g/mol、四塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 C): tR(min) = 2.16; MS(m/z) = 586.0(M+H+) 観測値、586.29(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.49(1H), 5.15(1H), 4.26(1H), 4.20 - 3.99(3H), 3.96 - 3.30(13H), 3.26 - 3.09(3H), 2.27 - 2.09(2H), 2.09 - 1.87(1H), 1.87 - 1.63(1H).
(2S)-Boc-4-アミノ-2-ヒドロキシ酪酸(AHB-Boc)の合成
Figure 2022514472000310
水(140 mL)中の(2S)-4-アミノ-2-ヒドロキシ酪酸(16 g、134.3 mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン(800 mL)中のジ-tert-ブチルジカーボネート(58.4 g、267.5 mmol、2当量)およびトリエチルアミン(37.6 mL、269.8 mmol、2当量)の溶液を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。テトラヒドロフランを真空中で除去した後、水溶液を1N塩酸でpH1~2に酸性化し、ジクロロメタン(3x150mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残渣をEtOAc(75mL)に取り、ヘプタン(800mL)で振とうした。有機溶液をデカントし、ガラス壁に付着したオイルを残した。オイルをEtOAcに溶解し、溶液を1口フラスコに移した。乾燥するまで真空で濃縮すると、所望の生成物である(2S)-Boc-4-アミノ-2-ヒドロキシ酪酸(18.97g、86.58mmol、64%収率)を非常に粘性の高いオイルとして得た。LC/MS(システム1、方法D): tR(min) = 0.37; MS(m/z) = 218.1(M-H+) 観測値、218.10(M-H+) 計算値。
B.2 クラス2化合物(比較例)
B.2.1 Tobra-AHB-F(ABX5024) / KanaB-AHB-F(ABX4007)
Figure 2022514472000311
化合物C3は、上記B.1.1.のクラス1化合物と同様にして合成した。
工程(d).トブラマイシン誘導体C3(34.4 g、32.3 mmol)をピリジン(320 mL)に溶解し、無水酢酸(30.35 mL、321.1 mmol、10当量)を室温で加えた。室温で一晩撹拌した後、別の部分の無水酢酸(6.07 mL、63.6 mmol、2当量)を加え、反応混合物をさらに一日撹拌した。粗混合物をヘプタン(500 mL)に注ぎ、懸濁液をシリカのプラグ上でろ過した。生成物C5は、酢酸エチル(50~70%)を含むヘプタンで溶出した(ヘプタン中の70%酢酸エチルを用いてシリカ上のRf=0.29)。揮発性物質を除去した後、生成物C5を白色固体として得た(38.3g、30.0mmol、収率93%)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 10.49; MS(m/z) = 1175.4(M-Boc+H+) 観測値、1175.51(M-Boc+H+) 計算値。
工程(e).トブラマイシン誘導体C5(38.3 g、30 mmol)をジクロロメタン(300 mL)に溶解し、トリエチルアミン(8.36 mL、60 mmol、2当量)、トリエチルアミン3フッ化水素酸塩(39.1 mL、240 mmol、4当量)、X-TalFluor-E(41.22 g、180 mmol、3当量)をこの順序で加えた。室温で一晩撹拌した後、反応混合物を0℃に冷却し、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(150mL)を注意深く加えた。粗混合物を撹拌下で室温まで温め、水層と有機層を分離した。水溶液をジクロロメタン(3x300mL)で抽出し、合わせたすべての有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮し、残渣をヘプタン中の酢酸エチル(30%~70%)を溶出液として用いたカラムクロマトグラフィーでシリカ上で精製したところ、生成物C6を白色固体として得た(20.5g、16mmol、54%の収率)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 10.70; MS(m/z) = 1177.4(M-Boc+H+) 観測値、1177.50(M-Boc+H+) 計算値。
工程(f).メタノール(160 mL)中のアミノグリコシド誘導体C6(20.5 g、16 mmol)の溶液に、ナトリウムメタノレート(8.64 g、160 mmol、10当量)を加え、反応混合物を30℃で3日間撹拌させた。アンバーライトCG50(H+ 形(from))をpH7になるまで少しずつ加えた。ろ過によってアンバーライトを除去した後、残りの溶液を乾燥するまで濃縮して、粗生成物C7(22.5g)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC/MS(システム1、方法A): tR(min) = 7.33; MS(m/z) = 971.4(M+H+) 観測値、971.52(M+H+) 計算値。
工程(g).テトラヒドロフラン(2mL)中の粗生成物C7(200mg)の溶液に、トリエチルアミン(85μL、0.6mmol、約3当量)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(65mg、0.3mmol、約1.5当量)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した後、真空で濃縮した。真空中で濃縮した後、残渣を水(10mL)中で振とうし、得られた白色沈殿物をろ過し、水(2x 10mL)で洗浄し、トルエン(3x)との共蒸発により乾燥させて、生成物C8(153mg、0.14mmol、2段階で99%の収率)を得た。LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 6.31; MS(m/z) = 971.4(M-Boc+H+) 観測値、971.52(M-Boc+H+) 計算値。
工程(h).1,4-ジオキサン(2 mL)中の化合物C8(100 mg、0.094 mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(2 mL)中の4N塩酸を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると、白色固体が得られ、これをメタノール/テトラヒドロフランから再結晶/沈殿させることで精製し、生成物ABX5024を五塩酸塩(752.92g/mol、59 mg、0.078 mmol、83%収率)の白色固体として得た。LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 1.68; MS(m/z) = 571.2(M+H+) 観測値、571.31(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.62(d, J = 51.9 Hz, 1H), 5.49(1H), 5.19(1H), 4.45 - 4.17(3H), 4.17 - 4.01(1H), 4.01 - 3.67(8H), 3.61(1H), 3.54 - 3.36(2H), 3.31 - 3.23(1H), 3.23 - 3.09(2H), 2.47 - 2.27(2H), 2.28 - 2.11(1H), 2.11 - 1.75(3H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = δ -216.09(dt, 2JHF = 52 Hz, 3JHF = 28 Hz).
ABX5024と同じ一連の反応を用いて、カナマイシンBからABX4007の五塩酸塩を合成した: ABX4007(768.92 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 1.62; MS(m/z) = 587.2(M+H+) 観測値、587.30(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.63(1H), 5.62(d, J = 51.5 Hz, 1H), 5.19(1H), 4.44 - 4.16(3H), 4.09(1H), 4.03 - 3.91(3H), 3.91 - 3.61(5H), 3.61 - 3.37(4H), 3.37 - 3.27(1H), 3.20(2H), 2.47 - 2.30(1H), 2.30 - 2.13(1H), 2.10 - 1.77(2H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = δ -216.09(dt, 2JHF = 52 Hz, 3JHF = 28 Hz).
B.2.2 3’epi-KanaB-AHB-F(ABX4003) / 3’epi-KanaA-AHB-F(ABX3005)
Figure 2022514472000312
化合物A4aは、上記B.1.2のクラス1化合物と同様にして合成した。
工程(e).カナマイシンA誘導体A4a(12g、12.2mmol)をピリジン(120mL)に溶解し、無水酢酸(17.34mL、183.3mmol、15当量)を室温で加えた。室温で一晩撹拌した後、無水酢酸の別の部分(2.88 mL、30.4 mmol、2.5当量)を加え、反応混合物をさらに一日撹拌した。粗混合物をヘプタン(200mL)に注ぎ、懸濁液をシリカのプラグ上でろ過した。生成物A7aは、酢酸エチル(100%)で溶出した(ヘプタン中の70%EtOAcを用いてシリカ上のRf=0.2)。溶媒を蒸発させて、白色固体形態の生成物A7aを得た(14.4g、11.7mmol、収率96%)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 9.72; MS(m/z) = 1132.0(M-Boc+H+) 観測値、1132.43(M-Boc+H+) 計算値。
工程(f).化合物A7a(14 g、11.37 mmol)をジクロロメタン(120 mL)に溶解し、トリエチルアミン(3.16 mL、2.29 g、22.67 mmol、2当量)、トリエチルアミン3フッ化水素酸塩(7.42 mL、7.34 g、45.52 mmol、4当量)、X-TalFluor-E(7.81 g、34.16 mmol、3当量)をこの順序で加えた。室温で一晩撹拌した後、反応混合物を0℃に冷却し、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(120mL)を慎重に加えた。粗混合物を撹拌下で室温まで温め、水層と有機層を分離した。水溶液をジクロロメタン(3x150mL)で抽出し、合わせたすべての有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、残渣をジクロロメタン中のメタノール(0%~4%)の溶液(DCM中の4%MeOHを用いてRf=0.25)を溶出液として用いたカラムクロマトグラフィーのシリカ上で精製し、生成物A8aをベージュ色の固体として得た(3.84g、3.11mmol、27%収率)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 9.83; MS(m/z) = 1134.0(M-Boc+H+) 観測値、1134.42(M-Boc+H+) 計算値。
工程(g).メタノール(60 mL)中のアミノグリコシド誘導体A8a(3.45 g、2.80 mmol)の溶液に、-10℃と0℃の間の温度で水素化ホウ素ナトリウム(535 mg、14.02 mmol、5当量)を少しずつ加えた。反応混合物を0℃で4時間撹拌した後、pHが7になるまでアンバーライトCG50(H+形(from))を加えた。この溶液をコットンでろ過し、アンバーライトをメタノールで洗浄した。真空中で溶媒を除去し、生成物A9a(3.09g、2.50mmol、収率89%)を白色固体として得た。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 9.70; MS(m/z) = 1136.4(M-Boc+H+) 観測値、1136.44(M-Boc+H+) 計算値。
工程(h).メタノール(25 mL)中のアミノグリコシドA9a(3.05 g、2.47 mmol)の溶液に、ナトリウムメタノレート(1.33 g、24.7 mmol、10当量)を加え、反応混合物を30 ℃で3日間撹拌した。アンバーライトCG50(H+ 形(from))をpH7になるまで少しずつ加えた。ろ過によりアンバーライトを除去した後、残りの溶液を乾燥するまで濃縮し、白色固体として粗生成物A10a(2.96g)を得たので、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 6.00; MS(m/z) = 888.4(M+H+) 観測値、888.45(M+H+) 計算値。
工程(i).テトラヒドロフラン(2 mL)中の粗生成物A10a(200 mg)の溶液に、トリエチルアミン(94 μL、0.68 mmol、約3当量)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(74 mg、0.34 mmol、約1.5当量)を加え、反応混合物を室温で2日間撹拌した。真空中で濃縮した後、残渣を水(10mL)で振とうした。生成した白色の沈殿物をろ過し、水(2x 10 mL)で洗浄し、トルエン(3x)との共蒸発で乾燥させ、生成物A11a(143 mg、0.15 mmol、2段階で87%の収率)を白色固体として得た。LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 5.83; MS(m/z) = 888.2(M-Boc+H+) 観測値、888.45(M-Boc+H+) 計算値。
工程(j).1,4-ジオキサン(5 mL)中の化合物A11a(100 mg、0.10 mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(2 mL)中の4N塩酸を加え、反応混合物を一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると白色固体が得られ、これをメタノール/テトラヒドロフランから再結晶/沈殿させることで精製し、生成物ABX3005を四塩酸塩(733.44g/mol、55mg、0.075mmol、75%収率)の白色固体として得た。LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 1.61; MS(m/z) = 588.2(M+H+) 観測値、588.29(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.47(d, J = 51.4 Hz, 1H), 5.22(1H), 5.14(1H), 4.39 - 4.21(2H), 4.21 - 3.96(4H), 3.96 - 3.49(8H), 3.49 - 3.33(2H), 3.26 - 3.08(3H), 2.39 - 2.26(1H), 2.24 - 2.06(1H), 2.05 - 1.63(2H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = δ -215.60(dt, 2JHF = 51.7 Hz, 3JHF= 28 Hz).
ABX3005と同じ一連の反応を用いて、カナマイシンBからABX4003の五塩酸塩を合成した: ABX4003(768.91 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 C): tR(min) = 2.15; MS(m/z) = 587.0(M+H+) 観測値、587.30(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.56(d, J = 50 Hz, 1H), 5.47(1H), 5.16(1H), 4.43 - 4.02(4H), 4.02 - 3.88(2H), 3.88 - 3.67(6H), 3.67 - 3.53(1H), 3.53 - 3.22(3H), 3.22 - 2.99(3H), 2.32(1H), 2.18(1H), 2.09 - 1.81(2H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = δ -215.95(dt, 2JHF= 51.8 Hz, 3JHF = 28.4 Hz).
B.3. クラス3化合物(比較例)
B.3.1 KanaB-AHB-Gua(ABX4009) / Tobra-AHB-Gua(ABX5005) / Tobra-AHB-Guaエチル-p-アニリン(ABX5014) / Tobra-AHB-Gua 2-tBu-エチル(ABX5015)
Figure 2022514472000313
化合物C4は、上記B.1.1のクラス1化合物と同様にして合成した。
工程(e).トブラマイシン誘導体C4(1.9gの粗物質)を1,4-ジオキサン(70mL)に溶解し、トリエチルアミン(2.2mL、1.60g、15.77mmol、約8.2当量)とQ1(2.4g、7.73mmol、約4当量)を加え、反応混合物を50℃で3日間撹拌した。別の部分のトリエチルアミン(2.2mL、1.60g、15.77mmol、約8.2当量)とQ1(2.4g、7.73mmol、約4当量)を加え、反応混合物を室温でさらに3日間撹拌した。すべての揮発性物質を除去した後、粗混合物をヘプタン中の酢酸エチル(50-80%)を用いたカラムクロマトグラフィーのシリカ上で精製し(EtOAc中のRf = 0.42)、生成物C9.1を白色固体として得た(1.06 g、0.88 mmol、2段階で46%の収率)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 8.90; MS(m/z) = 1211.2(M+H+) 観測値、1211.65(M+H+) 計算値。
工程(f).1,4-ジオキサン(20 mL)中の化合物C9.1(1.06 g、0.88 mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(20 mL)中の4N塩酸を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると白色固体が得られ、これをメタノール/テトラヒドロフランから再結晶/沈殿させて精製すると、生成物ABX5005を五塩酸塩(792.97g/mol、550mg、0.69mmol、79%収率)の白色固体として得た。LC/MS(システム2、方法 C): tR(min) = 2.19; MS(m/z) = 611.0(M+H+) 観測値、611.34(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.79(1H), 5.19(1H), 4.29(1H), 4.23 - 4.12(1H), 4.12(11H), 3.64 - 3.40(3H), 3.40 - 3.24(1H), 3.24 - 3.13(2H), 2.42 - 2.11(3H), 2.11 - 1.74(3H).
ABX5005と同じ一連の反応を用いて、カナマイシンBからABX4009の五塩酸塩を合成した: ABX4009(808.96 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 1.62; MS(m/z) = 627.2(M+H+) 観測値、627.33(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.89(1H), 5.14(1H), 4.25(1H), 4.12(1H), 4.08 - 3.73(7H), 3.73 - 3.60(2H), 3.60 - 3.39(6H), 3.30(1H), 3.22 - 3.08(2H), 2.36 - 2.06(2H), 2.06 - 1.68(2H).
ABX5014およびABX5015の塩酸塩は、対応するグアニジン誘導試薬Q4およびQ10をそれぞれ使用して合成した:
ABX5014(945.26 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 C): tR(min) = 3.399; MS(m/z) = 730.2(M+H+) 観測値、730.41(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 7.42(4H), 5.77(1H), 5.18(1H), 4.29(1H), 4.16 - 3.93(3H), 3.93 - 3.64(9H), 3.64 - 3.36(5H), 3.36 - 3.24(1H), 3.19(2H), 2.99(2H), 2.41 - 2.13(3H), 2.13 - 1.82(3H).
ABX5015(877.12 g/ mol、五塩酸塩):白色固体;LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 4.703; MS(m/z) = 695.4(M+H+) 観測値、695.43(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.78(1H), 5.19(1H), 4.28(1H), 4.14(1H), 4.11 - 3.63(11H), 3.63 - 3.37(3H), 3.37 - 3.23(3H), 3.23 - 3.10(2H), 2.39 - 2.10(3H), 2.10 - 1.77(3H), 1.54(2H), 0.94(9H).
グアニジン部分に残基R5を持つカナマイシンAの骨格(KanaA-AHB-Gua-R5)を基にした対応する誘導体は、上記ABX5005の場合と同様の一連の反応により、ただしカナマイシンAから、得ることができる。
B.3.2 3’epi-KanaB-AHB-Gua(ABX4005) / 3’epi-KanaA-AHB-Gua(ABX3004)
Figure 2022514472000314
化合物B6aは、上記B.1.2のクラス1化合物と同様にして合成した。
工程(g).カナマイシンB誘導体B6a(1.5g、粗混合物)を1,4-ジオキサン(90mL)に溶解し、トリエチルアミン(2.54mL、1.84g、18.22mmol、約13.5当量)とN,N'-ビス-boc-1-グアニルピラゾール(Q1)(1.47g、4.74mmol、約3.5当量)を加え、反応混合物を50℃で1日撹拌した。別の部分のトリエチルアミン(1.1mL、0.80g、7.89mmol、約5.8当量)とQ1(1.16g、3.74mmol、約2.8当量)を加え、反応混合物を50℃でさらに1日撹拌した。すべての揮発性物質を除去した後、粗混合物をヘプタン中の酢酸エチル(50-80%)を用いたカラムクロマトグラフィーのシリカ上で精製し、生成物B12aを白色固体として得た(613 mg、0.50 mmol、2段階で37%の収率)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 8.43; MS(m/z) = 1227.3(M+H+) 観測値、1227.65(M+H+) 計算値。
工程(h).1,4-ジオキサン(2 mL)中の化合物B12a(233 mg、0.19 mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(2 mL)中の4N塩酸を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると白色固体が得られ、これをメタノール/ジエチルエーテルからの再結晶/沈殿により精製して、生成物ABX4005を五塩酸塩(808.96g/mol、152mg、0.19mmol、99%収率)、白色固体として得た。LC/MS(システム2、方法 C): tR(min) = 2.32; MS(m/z) = 627.0(M+H+) 観測値、627.33(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.85(1H), 5.20(1H), 4.42 - 4.24(2H), 4.24 - 4.02(2H), 4.02 - 3.64(9H), 3.64 - 3.44(4H), 3.41 - 3.27(1H), 3.27 - 3.11(2H), 2.38 - 2.12(2H), 2.12 - 1.73(2H).
ABX4005と同じ一連の反応を用いて、カナマイシンAからABX3004の四塩酸塩を合成した: ABX3004(774.49 g/mol、四塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 C): tR(min) = 2.21; MS(m/z) = 627.9(M+H+) 観測値、628.31(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz、D2O) δ = 5.50(1H)、5.12(1H)、4.25(1H)、4.19 - 3.99(3H)、3.99 - 3.49(12H)、3.49 - 3.33(1H)、3.30 - 3.08(3H)、2.29 - 2.07(2H)、2.07 - 1.84(1H)、1.84 - 1.58(1H).
B.3.3 Tobra-AHB-Gua-2-アミノ-エチル(ABX5007) / Tobra-AHB-Gua-3-アミノ-プロピル(ABX5013)
Figure 2022514472000315
化合物C4は、上記B.1.1のクラス1化合物と同様にして合成した。
工程(e).トブラマイシン誘導体C4(2.67g、粗化合物)を1,4-ジオキサン(135mL)に溶解し、トリエチルアミン(2.3mL、1.67g、16.5mmol、約8.2当量)と試薬Q2(4g、8.27mmol、約4当量)を加え、反応混合物を室温で3日間撹拌させた。別の部分のトリエチルアミン(1.15mL、0.83g、8.25mmol、約4.1当量)と試薬Q2(2g、4.14mmol、約2当量)を加え、混合物を50℃でさらに3日間撹拌した。すべての揮発性物質を除去した後、粗混合物を酢酸エチル中最大5%のメタノールを用いたカラムクロマトグラフィーのシリカ上で精製し(酢酸エチル中Rf=0.27)、白色固体として生成物C9.4を得た(1.42g、1.03mmol、2段階で50%の収率)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 9.61; MS(m/z) = 1384.4(M+H+) 観測値、1384.70(M+H+) 計算値。
工程(f).化合物C9.4(130 mg、0.09 mmol)をエタノールと水の9:1混合溶媒(7 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(45 μL、0.90 mmol、10当量)の水溶液(1 mL)を加えた。室温で1日撹拌した後、揮発性物質を真空で除去し、残渣を酢酸エチル中の最大5%のメタノールを用いたカラムクロマトグラフィーのシリカ上で精製し(酢酸エチル中の5%メタノールを用いた場合、Rf = 0.69)、生成物C10.4を白色固体として得た(70 mg、0.056 mmol、62%の収率)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 8.29; MS(m/z) = 1254.4(M+H+) 観測値、1254.69(M+H+) 計算値。
工程(g).1,4-ジオキサン(1 mL)中の化合物C10.4(65 mg、0.052 mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(1 mL)中の4N塩酸を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると白色固体が得られ、これをメタノール/テトラヒドロフランから再結晶/沈殿させることで精製し、生成物ABX5007の六塩酸塩(872.48g/mol、36mg、0.041mmol、79%収率)を白色固体として得た。LC/MS(システム2、方法A): tR(min) = 0.95; MS(m/z) = 654.2(M+H+) 観測値、654.38(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz、D2O) δ = 5.79(1H)、5.20(1H)、4.36 - 4.26(1H)、4.26 - 4.14(1H)、4.14 - 3.52(15H)、3.52 - 3.42(1H)、3.37 - 3.25(3H)、3.25 - 3.13(2H)、2.42 - 2.11(3H)、2.11 - 1.75(3H).
ABX5013の六塩酸塩は、対応グアニジン誘導試薬Q3を使用して合成した.
ABX5013(886.51 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 C): tR(min) = 2.043; MS(m/z) = 668.2(M+H+) 観測値、668.39(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz、D2O) δ = 5.78(1H)、5.19(1H)、4.29(1H)、4.16(1H)、4.11 - 3.63(11H)、3.63 - 3.51(2H)、3.51 - 3.23(4H)、3.19(2H)、3.10(2H)、3.39 - 2.11(3H)、2.11 - 1.75(5H).
グアニジン部分に残基R5を持つカナマイシンA骨格(KanaA-AHB-Gua-R5)またはカナマイシンBの骨格(KanaB-AHB-Gua-R5)を基にした対応する誘導体は、上記ABX5007の場合と同様の一連の反応により、ただしカナマイシンAまたはカナマイシンBのそれぞれから、得ることができる。
B.4 クラス4化合物
B.4.1 KanaB-AHB-F-Gua(ABX4006) / Tobra-AHB-F-Gua(ABX5006) / Tobra-AHB-F-Gua 2-tBu-エチル(ABX5025) / Tobra-AHB-F-Gua(S) ピロリジン-2-イル-メチル(ABX5026) / Tobra-AHB-F-Gua シクロプロピルメチル(ABX5027) / Tobra-AHB-F-Gua 2-ヒドロキシ-エチル(ABX5029) / Tobra-AHB-F-Gua メチル(ABX5031) / Tobra-AHB-F-Guaエチル(ABX5032) / Tobra-AHB-F-Guaエチル-p-アニリン(ABX5036) / Tobra-AHB-F-Gua 2-(メチルアミノ)エチル(ABX5038) / Tobra-AHB-F-Gua(R) ピロリジン-3-イルメチル(ABX5039) / Tobra-AHB-F-Gua(S) モルホリン-2-イル メチル(ABX5040) / Tobra-AHB-F-Gua 3-ヒドロキシ-プロピル(ABX5041) / Tobra-AHB-F-Gua(S) ピロリジン-3-イルメチル(ABX5042) / Tobra-AHB-F-Gua(R) モルホリン-2-イル メチル(ABX5043) / Tobra-AHB-F-Gua(S) ピペリジン-3-イル メチル(ABX5044) / Tobra-AHB-F-Gua テトラヒドロフラン-2-イル メチル(ABX5046) / Tobra-AHB-F-Gua ピリジン-4-イル メチル(ABX5048) / Tobra-AHB-F-Gua イミダゾール-5-イル メチル(ABX5050) / Tobra-AHB-F-Gua テトラヒドロフラン-3-イル メチル(ABX5051)
Figure 2022514472000316
化合物C7は、上記B.2.1のクラス2化合物と同様にして合成した。
工程(g).トブラマイシン誘導体C7(1g、粗混合物)を1,4-ジオキサン(50mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.42mL、1.04g、10.18mmol、約13.7当量)とQ1(0.82g、2.64mmol、約3.6当量)を加え、反応混合物を45℃で3日間撹拌させた。別の部分のトリエチルアミン(0.6 mL、0.44 g、4.30 mmol、約5.8当量)とQ1(0.65 g、2.09 mmol、約2.8当量)を加え、反応混合物を45 ℃で一晩撹拌した。すべての揮発性物質を除去した後、粗混合物をヘプタン中の酢酸エチル(30-100%)を用いたカラムクロマトグラフィーのシリカ上で精製し(EtOAc中のRf = 0.48)、生成物C11.1を白色固体として得た(520 mg、0.43 mmol、2段階で58%の収率)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 9.43; MS(m/z) = 1213.2(M+H+) 観測値、1213.65(M+H+) 計算値。
工程(h).1,4-ジオキサン(6 mL)中の化合物C11.1(500 mg、0.41 mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(6 mL)中の4N塩酸を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると白色の固体が得られ、これをメタノール/DCMから再結晶/沈殿させることで精製すると、生成物ABX5006を五塩酸塩(794.96g/mol、267mg、0.34mmol、82%)の収率で白色の固体として得た。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 0.96; MS(m/z) = 613.0(M+H+) 観測値、613.33(M+H+) 計算値。
1H NMR(400 MHz, D2O): δ = 5.64(d, J = 52 Hz, 1H, H-5), 5.49(1H, H-1’), 5.17(1H, H-1”), 4.44 - 4.24(3H, H-1, H-4, H-8), 4.14(1H, H-6), 4.00 - 3.93(2H, H-2”, H-6”), 3.90 - 3.80(2H, H-3, H-5’), 3.79 - 3.67(5H, H-2’, H-4’, H-4”, H-3”, H-6”), 3.53 - 3.42(2H, H-6’, H-5”), 3.25(1H, H-6’), 3.19(2H, H-10), 2.42 - 2.33(2H, H-2eq, H-3’eq), 2.24 - 2.13(1H, H-9), 2.13 - 2.00(1H, H-3’ax), 2.00 - 1.92(1H, H-9), 1.92 - 1.83(1H, H-2ax).
13C NMR(100 MHz, 内部基準としてMeOHを含有するD2O): δ = 175.97(C=O,C-7)、158.36(C=NH, C-11), 100.35(CH, C-1”), 89.53(CH, C-1’), 87.45(d, JCF = 181 Hz, CH, C-5), 78.03(d, JCF = 16 Hz, CH, C-6), 72.91(CH, C-2”), 72.43(d, JCF = 17 Hz, CH, C-4), 69.74(3 CH, C-8, C-5’, C-4”), 68.52(CH, C-5”), 64.61(CH, C-4’), 61.11(CH2, C-6”), 57.28(CH, C-3”), 47.61(CH, C-2’), 47.37(d, JCF = 5 Hz, CH, C-3), 46.16(d, JCF = 4 Hz, CH, C-1), 40.10(CH2, C-6’), 37.13(CH2, C-10), 30.89(CH2, C-9), 29.87(CH2, C-3’), 29.83(CH2, C-2).
19F NMR(282 MHz, D2O): δ = -215.9(dt, 2JHF = 52 Hz, 3JHF = 27 Hz).
すべての信号は、1Dおよび2D-NMR分光法を用いて割り当てられた。1H、13C、APT、COSYおよびHSQCの記録と解析を行った。
Figure 2022514472000317
番号 1 H-NMR(ppm) 13 C-NMR(ppm)
1 4.39 46.16 ( 3 JCF = 4 Hz)
2 1.87および2.36 29.83
3 3.85 7.37 ( 3 JCF = 5 Hz)
4 4.30( 3 JHF = 28 Hz) 72.43 ( 2 JCF = 17 Hz)
5 5.65( 2 JHF = 52 Hz) 87.45 ( 1 JCF = 181 Hz)
6 4.14( 3 JHF = 28 Hz) 78.03 ( 2 JCF = 16 Hz)
7 - 175.97
8 4.30 69.74
9 1.95および2.16 30.89
10 3.19 37.13
11 - 158.36
1’ 5.50 89.53
2’ 3.75 47.61
3’ 2.04および2.36 29.87
4’ 3.75 64.61
5’ 3.87 69.74
6’ 3.25および3.50 40.10
1” 5.17 100.35
2” 3.96 72.91
3” 3.70 57.28
4” 3.70 69.74
5” 3.45 68.52
6” 3.71および3.96 61.11
ABX5006と同じ一連の反応を用いて、カナマイシンBからABX4006の五塩酸塩を合成した: ABX4006(810.96 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 1.63; MS(m/z) = 629.2(M+H+) 観測値、629.33(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.63(d, J = 52 Hz, 1H), 5.63(1H), 5.17(1H), 4.47 - 4.13(3H), 4.13 - 4.02(1H), 4.02 - 3.91(2H), 3.91 - 3.61(6H), 3.61 - 3.28(4H), 3.38 - 3.26(1H), 3.26 - 3.07(2H), 2.46 - 2.26(1H), 2.26 - 2.09(1H), 2.07 - 1.74(2H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = -215.90(dt, 2JHF = 53 Hz, 3JHF= 27 Hz).
ABX5025、ABX5026、ABX5027、ABX5029、ABX5031、ABX5032、ABX5036、ABX5038、ABX5039、ABX5040、ABX5041、ABX5042、ABX5043、ABX5044、ABX5046、ABX5048、ABX5050およびABX5051の塩酸塩は、対応グアニジン誘導試薬 Q4、Q5、Q6、Q7、Q8、Q9、Q10、Q21、Q11、Q17、Q20、Q12、Q18、Q16、Q27、Q24、Q25およびQ28をそれぞれ使用して合成した:
ABX5025(879.12 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 2.34; MS(m/z) = 697.4(M+H+) 観測値、697.43(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.63(d, J = 53.2 Hz, 1H), 5.49(1H), 5.17(1H), 4.52 - 4.04(4H), 4.06 - 3.59(9H), 3.50(2H), 3.35 - 3.07(5H), 2.44 - 2.26(2H), 2.27 - 1.75(4H), 1.54(2H), 0.94(9H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = -215.92(dt, 2JHF = 52 Hz, 3JHF= 26 Hz).
ABX5026(914.55 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 3.81; MS(m/z) = 696.3(M+H+) 観測値, 696.41(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.63(d, J = 52.5 Hz, 1H), 5.50(1H), 5.18(1H), 4.51 - 4.04(4H), 4.05 - 3.55(12H), 3.58 - 3.33(4H), 3.34 - 3.08(3H), 2.53 - 1.67(10H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = -215.85(dt, 2JHF= 52 Hz, 3JHF = 27 Hz).
ABX5027(849.05 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 4.99; MS(m/z) = 667.2(M+H+) 観測値、667.38(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.64(d, J = 52.5 Hz, 1H), 5.49(1H), 5.18(1H), 4.47 - 4.06(4H), 4.02 - 3.62(9H), 3.54 - 3.40(2H), 3.32 - 3.03(5H), 2.46 - 2.26(2H), 2.24 - 1.75(4H), 1.15 - 0.96(1H), 0.58(2H), 0.26(2H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = δ -215.85(dt, 2JHF = 52 Hz, 3JHF= 27 Hz).
ABX5029(839.00 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 1.64; MS(m/z) = 657.2(M+H+) 観測値、657.36(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.62(d, J = 53.9 Hz, 1H), 5.49(1H), 5.18(1H), 4.47 - 4.05(4H), 4.05 - 3.57(11H), 3.57 - 3.34(4H), 3.33 - 3.11(3H), 2.51 - 2.28(2H), 2.28 - 1.75(4H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = δ -215.85(dt, 2JHF = 54 Hz, 3JHF= 29 Hz).
ABX5031(808.98 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 1.65; MS(m/z) = 627.2(M+H+) 観測値、627.35(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.64(d, J = 52.6 Hz, 1H), 5.50(1H), 5.18(1H), 4.47 - 4.05(4H), 4.05 - 3.63(9H), 3.56 - 3.41(2H), 3.33 - 3.10(3H), 2.88(3H), 2.48 - 2.26(2H), 2.26 - 1.78(4H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = δ -215.85(dt, 2JHF = 53 Hz, 3JHF= 28 Hz).
ABX5032(823.01 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 2.20; MS(m/z) = 641.3(M+H+) 観測値、641.36(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = δ 5.62(d, J = 52.4 Hz, 1H), 5.48(1H), 5.18(1H), 4.47 - 4.04(4H), 4.053- 3.64(9H), 3.56 - 3.42(2H), 3.34 - 3.08(5H), 2.48 - 2.29(2H), 2.28 - 1.71(4H), 1.21(3H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = -215.80(dt, 2JHF = 51 Hz, 3JHF= 29 Hz).
ABX5036(950.57 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 4.57; MS(m/z) = 732.2(M+H+) 観測値、732.41(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 7.42(4H), 5.64(d, J = 52.2 Hz, 1H), 5.50(1H), 5.18(1H), 4.51 - 4.04(4H), 4.04 - 3.62(9H), 3.62 - 3.38(4H), 3.35 - 3.11(3H), 2.99(2H), 2.48 - 2.29(2H), 2.27 - 1.81(4H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = -215.91(dt, 2JHF = 53 Hz, 3JHF= 28 Hz).
ABX5038(888.50 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 1.65; MS(m/z) = 670.4(M+H+) 観測値、670.39(M+H+) 計算値。
ABX5039(914.54 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 1.64; MS(m/z) = 696.4(M+H+) 観測値、696.41(M+H+) 計算値。
ABX5040(930.54 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 1.63; MS(m/z) = 712.4(M+H+) 観測値、712.40(M+H+) 計算値。
ABX5041(853.03 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 2.04; MS(m/z) = 671.4(M+H+) 観測値、671.37(M+H+) 計算値。
ABX5042(914.54 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 2.10; MS(m/z) = 696.3(M+H+) 観測値、696.41(M+H+) 計算値。
ABX5043(930.54 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 1.95; MS(m/z) = 712.4(M+H+) 観測値、712.40(M+H+) 計算値。
ABX5044(928.57 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 3.04; MS(m/z) = 710.4(M+H+) 観測値、710.42(M+H+) 計算値。
ABX5046(879.07 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 4.53; MS(m/z) = 697.4(M+H+) 観測値、697.39(M+H+) 計算値。
ABX5048(922.52 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 2.08; MS(m/z) = 704.3(M+H+) 観測値、704.37(M+H+) 計算値。
ABX5050(911.50 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 2.11; MS(m/z) = 693.3(M+H+) 観測値、693.37(M+H+) 計算値。
ABX5051(879.07 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 5.57; MS(m/z) = 697.4(M+H+) 観測値、697.39(M+H+) 計算値。
グアニジン部分に残基R5を持つカナマイシンA骨格(KanaA-AHB-Gua-R5)を基にした対応する誘導体は、上記ABX5006の場合と同様の一連の反応により、ただしカナマイシンAから、得ることができる。
B.4.2 3’epi-KanaB-AHB-F-Gua(ABX4004) / 3’epi-KanaA-AHB-F-Gua(ABX3003)
Figure 2022514472000318
化合物B10aは、上記B.2.2のクラス2化合物と同様にして合成した。
工程(i).カナマイシンB誘導体B10a(435mg、粗化合物)を1,4-ジオキサン(25mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.37mL、0.27g、2.65mmol、約8当量)とN,N'-ビス-boc-1-グアニルピラゾール(Q1)(0.41g、1.32mmol、約4当量)を加え、反応混合物を45℃で1日撹拌させた。別の部分のトリエチルアミン(0.62 mL、0.45 g、4.44 mmol、約13.5当量)とN,N'-ビス-boc-1-グアニルピラゾール(Q1)(0.68 g、2.19 mmol、約6.6当量)を加え、反応混合物を45℃でさらに1日撹拌した。すべての揮発性物質を除去した後、粗混合物をヘプタン中の酢酸エチル(10-80%)を用いたカラムクロマトグラフィーのシリカ上で精製し(EtOAc中のRf = 0.41)、生成物B13aを白色固体として得た(220 mg、0.18 mmol、2段階で41%の収率)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 8.77; MS(m/z) = 1229.2(M+H+) 観測値、1229.64(M+H+) 計算値。
工程(j).1,4-ジオキサン(2 mL)中の化合物B13a(200 mg、0.16 mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(2 mL)中の4N塩酸を加え、反応混合物を一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると白色の固体が得られ、これをメタノール/DCMから再結晶/沈殿させることで精製し、生成物ABX4004を五塩酸塩(810.96g/mol、115mg、 0.14mmol、 89%収率)として白色固体を得た。LC/MS(システム2、方法 C): tR(min) = 2.06; MS(m/z) = 629.0(M+H+) 観測値、629.33(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.60(d, J = 52 Hz, 1H), 5.50(1H), 5.17(1H), 4.47 - 4.21(3H), 4.22 - 4.04(2H), 3.96(2H), 3.92 - 3.62(7H), 3.62 - 3.41(2H), 3.31(1H), 3.19(2H), 2.49 - 2.28(1H), 2.29 - 2.10(1H), 2.06 - 1.76(2H). 19F NMR(300 MHz, D2O) δ = -215.77(dt, 2JHF = 50 Hz, 3JHF = 27 Hz).
ABX4004と同じ一連の反応を用いて、カナマイシンAからABX3003の四塩酸塩を合成した: ABX3003(775.47 g/mol、四塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 C): tR(min) = 2.23; MS(m/z) = 630.0(M+H+) 観測値、630.31(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.51(d, J= 51.7, 1H), 5.26(1H), 5.15(1H), 4.50 - 4.24(2H), 4.24 - 3.99(4H), 3.99 - 3.53(8H), 3.53 - 3.39(2H), 3.33 - 3.12(3H), 2.33(1H), 2.15(1H), 2.03 - 1.88(1H), 1.79(1H). 19F NMR(300 MHz, D2O) δ = -215.32(dt, 2JHF = 53 Hz, 3JHF= 27 Hz).
B.4.3. Tobra-AHB-F-Gua-2-アミノ-エチル(ABX5020) / Tobra-AHB-F-Gua-3-アミノ-プロピル(ABX5030) / Tobra-AHB-F-Gua(R) 3-アミノ-ブチル(ABX5047)
Figure 2022514472000319
化合物C7は、上記B.2.1のクラス2化合物と同様にして合成した。
工程(g).トブラマイシン誘導体C7(1g、粗混合物)を1,4-ジオキサン(50mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.12mL、0.81g、8.0mmol、約10.8当量)と試薬Q2(2g、4.14mmol、約5.6当量)を加えた後、反応混合物を45℃で一晩撹拌した。さらにトリエチルアミン(0.56 mL、0.41 g、4.0 mmol、約5.4当量)と試薬Q2(1 g、2.07 mmol、約2.7当量)を加え、混合物を45℃でさらに4日間撹拌した。すべての揮発性物質を除去した後、粗混合物を、ヘプタン中最大100%のEtOAcを用いたシリカのカラムクロマトグラフィーで精製し(EtOAc中のRf = 0.58)、生成物C11.16を白色固体として得た(424 mg、0.31 mmol、2段階で42%の収率)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 9.43; MS(m/z) = 1386.6(M+H+) 観測値、1386.69(M+H+) 計算値。
工程(h).化合物C11.16(400 mg、0.29 mmol)をエタノールと水の9:1混合溶媒(25 mL)に溶解し、ヒドラジン水和物(145 μL、2.9 mmol、10当量)の水溶液(7.5 mL)を加えた。室温で1日撹拌した後、揮発性物質を真空で除去し、残渣をEtOAc中の最大5%のメタノールを用いたシリカのカラムクロマトグラフィーで精製し(EtOAc中の5%のMeOHを用いた場合、Rf= 0.29)、生成物C12.16を白色固体として得た(207 mg、0.16 mmol、57%の収率)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 8.22; MS(m/z) = 1256.6(M+H+) 観測値、1256.69(M+H+) 計算値。
工程(i).1,4-ジオキサン(2 mL)中の化合物C12.16(163 mg、0.13 mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(2 mL)中の4N塩酸を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると白色の固体が得られ、これをメタノール/DCMから再結晶/沈殿させることで精製し、生成物ABX5020の六塩酸塩(874.49g/mol、80mg、0.091mmol、70%収率)として白色固体を得た。LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 1.61; MS(m/z) = 656.4(M+H+) 観測値、656.37(M+H+) 計算値。
1H NMR(400 MHz, D2O): δ = 5.65(d, J = 52 Hz, 1H, H-5), 5.50(1H, H-1’), 5.19(1H, H-1”), 4.43 - 4.25(3H, H-1, H-4, H-8), 4.23-4.09(1H, H-6), 4.02 - 3.93(2H, H-2”, H-6”), 3.91 - 3.81(2H, H-3, H-5’), 3.81 - 3.68(5H, H-2’, H-4’, H-3”, H-4”, H-6”), 3.68 - 3.61(2H, H-12), 3.55 - 3.47(2H, H-6’, H-5”), 3.33 - 3.23(3H, H-13, H-6’), 3.23 - 3.17(2H, H-10), 2.43 - 2.35(2H, H-2eq, H-3’eq), 2.25 - 2.14(1H, H-9), 2.14 - 2.02(1H, H-3’ax), 2.02 - 1.84(2H, H-9, H-2ax).
13C NMR(100 MHz, D2Oは内部基準としてMeOHを含有): δ = 175.90(C=O, C-7), 157.65(C=NH, C-11), 100.44(CH, C-1”), 89.53(CH, C-1’), 87.35(d, JCF = 181 Hz, CH, C-5), 77.88(d, JCF = 17 Hz, CH, C-6), 72.94(CH, C-2”), 72.40(d, JCF = 17 Hz, CH, C-4), 69.74(2 CH, C-8, C-5’), 69.60(CH, C-4”), 68.47(CH, C-5”), 64.60(CH, C-4’), 61.09(CH2, C-6”), 57.47(CH, C-3”), 47.61(CH, C-2’), 47.37(d, JCF = 5 Hz, CH, C-3), 46.21(d, JCF = 5 Hz, CH, C-1), 40.10(CH2, C-6’), 38.95(CH2, C-12), 38.16(CH2, C-13), 37.13(CH2, C-10), 30.93(CH2, C-9), 29.86(CH2, C-3’), 29.84(CH2, C-2).
19F NMR(282 MHz, D2O): δ = -215.9(dt, 2JHF = 53 Hz, 3JHF = 27 Hz).
すべての信号は、1Dおよび2D-NMR分光法を用いて割り当てられた。1H、13C、APT、COSYおよびHSQCの記録と解析を行った。
Figure 2022514472000320
番号 1 H-NMR(ppm) 13 C-NMR(ppm)
1 4.40 46.21 ( 3 JCF = 5 Hz)
2 1.88および2.38 29.84
3 3.86 47.37 ( 3 JCF = 5 Hz)
4 4.32( 3 JHF = 28 Hz) 72.40 ( 2 JCF = 17 Hz)
5 5.65( 2 JHF = 52 Hz) 87.35 ( 1 JCF = 181 Hz)
6 4.16( 3 JHF = 28 Hz) 77.88 ( 2 JCF = 17 Hz)
7 - 175.90
8 4.31 69.74
9 1.98および2.20 30.93
10 3.20 37.13
11 - 157.65
12 3.65 38.95
13 3.29 38.16
1’ 5.50 89.53
2’ 3.75 47.61
3’ 2.06および2.38 29.86
4’ 3.76 64.60
5’ 3.87 69.74
6’ 3.28および3.50 40.10
1” 5.19 100.44
2” 3.98 72.94
3” 3.79 57.47
4” 3.76 69.60
5” 3.50 68.47
6” 3.72および3.97 61.09
ABX5030およびABX5047の六塩酸塩は、対応グアニジン誘導試薬 Q3およびQ29をそれぞれ使用して合成した:
ABX5030(888.50 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 1.93; MS(m/z) = 670.2(M+H+) 観測値、670.39(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.63(d, J = 52.3 Hz, 1H), 5.49(1H), 5.18(1H), 4.48 - 4.05(4H), 4.05 - 3.61(9H), 3.57 - 3.42(2H), 3.43 - 3.32(2H), 3.32 - 3.14(3H), 3.13 - 3.02(2H), 2.47 - 2.27(2H), 2.27 - 2.10(1H), 2.12 - 1.75(5H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = -215.9(dt, 2JHF = 52 Hz, 3JHF = 27 Hz).
ABX5047(902.53 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム1, 方法B): tR(min) = 2.18; MS(m/z) = 684.4(M+H+) 観測値, 684.41(M+H+) 計算値。
3’epi-KanaB-AHB-F-Gua-2-アミノ-エチル(ABX4008)の五塩酸塩および3’epi-KanaA-AHB-F-Gua-2-アミノ-エチル(ABX3006)の四塩酸塩を、それぞれ対応する前駆体B10aおよびA10a(B.2.2のクラス2化合物を参照)から、ABX5020について上記で示したのと同じ一連の反応(ステップ(g)から(i))に従って合成した。
Figure 2022514472000321
ABX4008(890.47 g/mol、六塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2, 方法 B): tR(min) = 1.63; MS(m/z) = 672.2(M+H+) 観測値、672.37(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.60(d, J = 52.1 Hz, 1H), 5.50(1H), 5.18(1H), 4.45 - 4.24(3H), 4.24 - 4.03(2H), 4.03-3.90(2H), 3.90 - 3.58(9H), 3.56 - 3.43(2H), 3.37 - 3.24(3H), 3.24 - 3.13(2H), 2.46 - 2.27(1H), 2.27- 2.08(1H), 2.04 - 1.79(2H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = -215.72(dt, 2JHF= 52 Hz, 3JHF = 27 Hz).
ABX3006(855.00 g/mol、五塩酸塩):白色固体; LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 1.63; MS(m/z) = 673.2(M+H+) 観測値、673.35(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.50(d, J = 51.3 Hz, 1H), 5.26(1H), 5.16(1H), 4.46 - 4.24(2H), 4.24 - 4.11(2H), 4.11 - 3.99(2H), 3.99- 3.59(10H), 3.57 - 3.40(2H), 3.33 - 3.23(3H), 3.22 - 3.11(2H), 2.43 - 2.25(1H), 2.26 - 2.10(1H), 2.03 - 1.70(2H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = -215.30(dt, 2JHF = 52 Hz, 3JHF= 28 Hz).
グアニジン部分に残基R5を持つカナマイシンA骨格(KanaA-AHB-Gua-R5)またはカナマイシンBの骨格(KanaB-AHB-Gua-R5)を基にした対応する誘導体は、上記ABX5020の場合と同様の一連の反応により、カナマイシンAまたはカナマイシンBのそれぞれから、得ることができる。
B.4.4 3’-Me-3’epi-KanaB-AHB-F-Gua(ABX4011)
Figure 2022514472000322
化合物B4aは、上記B.1.2のクラス1化合物と同様にして合成した。
工程(e).3'-オキソ-カナマイシンB誘導体B4a(13g、12.04mmol)をテトラヒドロフラン(700mL)に溶解し、-15℃に冷却した。メチルマグネシウムブロマイド(ジエチルエーテル中3M、96.25mL、288.75mmol、24当量)を滴下し、反応混合物を-10℃で1時間、0℃で2時間撹拌した後、4~5時間かけて15℃までゆっくりと加温した。反応混合物を冷凍庫で-20℃で一晩保存した後、冷却下(0℃)で3N塩酸を加えてpHを6に調整し、溶液を酢酸エチル(3x)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、酢酸エチル中のメタノール(0~5%)の溶液を用いたシリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製し(酢酸エチル中の5%メタノールを用いてRf=0.74)、生成物B14aを白色固体として得た(2.2g、2.01mmol、収率17%)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 7.81; MS(m/z) = 995.4(M-Boc+H+) 観測値、995.46(M-Boc+H+) 計算値。
工程(f).化合物B14a(2g、1.9mmol)をピリジン(20mL)に溶解し、無水酢酸(2.15mL、22.8mmol、12当量)を加え、室温で5日間撹拌した。粗混合物をヘプタン(200 mL)で希釈し、懸濁液をシリカのプラグ上でろ過し、ヘプタン(500 mL)で洗浄した。生成物B15aは、ヘプタンと酢酸エチル(1:1)の混合液で溶出した(ヘプタン中の70%酢酸エチルを用いてRf=0.29)。溶媒を蒸発させ、生成物B15aを白色固体の形で得た(2.0g、1.53mmol、収率81%)。LC/MS(システム1、方法A): tR(min) = 11.06; MS(m/z) = 1205.2(M-Boc+H+) 観測値、1205.52(M-Boc+H+) 計算値。
工程(g).カナマイシンB誘導体B15a(2g、1.53mmol)をジクロロメタン(15mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.43mL、3.09mmol、2当量)、トリエチルアミン3フッ化水素酸塩(1.0mL、6.13mmol、4当量)およびX-TalFluor-E(1.05g、4.6mmol、3当量)をこの順序で加えた。室温で一晩撹拌した後、反応混合物を0℃に冷却し、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(20mL)を注意深く加えた。粗混合物を撹拌下で室温まで温め、水層と有機層を分離した。水溶液をジクロロメタン(3x)で抽出し、合わせたすべての有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮し、残渣をヘプタン中の酢酸エチル(0%~50%)を溶出液として用いたシリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物B16aを白色固体として得た(600mg、0.46mmol、30%収率)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 10.46; MS(m/z) = 1207.4(M-Boc+H+) 観測値、1207.51(M-Boc+H+) 計算値。
工程(h).メタノール(5 mL)中のアミノグリコシドB16a(600 mg、0.46 mmol)の溶液に、ナトリウムメタノレート(248 mg、4.6 mmol、10当量)を加え、反応混合物を室温で4日間撹拌した。アンバーライトCG50(H+ 形(from))をpH5-6になるまで少しずつ加えた。ろ過によりアンバーライトを除去した後、残りの溶液を乾燥するまで濃縮し、白色の固体として粗生成物B17a(700mg)を得たが、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 6.77; MS(m/z) = 1023.5(M+Na+) 観測値、1023.51(M+Na+) 計算値。
工程(i).粗生成物B17a(700mg)を1,4-ジオキサン(35mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.50mL、7.8mmol、約11当量)とQ1(1.1g、7.8mmol、約11当量)を加え、反応混合物を50℃で3日間撹拌した。すべての揮発性物質を除去した後、粗混合物をヘプタン中の酢酸エチル(30-100%)を用いたシリカのカラムクロマトグラフィーで精製し(酢酸エチル中のRf= 0.58)、白色固体として生成物B18aを得た(63 mg、0.051 mmol、2段階で11%の収率)。LC/MS(システム1、方法A): tR(min) = 9.23; MS(m/z) = 1243.4(M+H+) 観測値、1243.66(M+H+) 計算値。
工程(j).1,4-ジオキサン(5 mL)中の化合物B18a(50 mg、0.040 mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(5 mL)中の4N塩酸を加え、反応混合物を一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると白色固体が得られ、これをメタノール/ジクロロメタンからの再結晶/沈殿により精製し、生成物ABX4011を五塩酸塩(824.97g/mol、31mg、0.038mmol、94%収率)として白色固体として得た。LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 1.63; MS(m/z) = 643.3(M+H+) 観測値、643.34(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.63(1H), 5.62(d, J = 52 Hz, 1H), 5.17(1H), 4.46 - 4.03(4H), 4.03 - 3.61(8H), 3.61 - 3.42(3H), 3.42 - 3.25(1H), 3.25 - 3.11(2H), 2.43 - 2.27(1H), 2.27 - 2.08(1H), 2.02 - 1.74(2H), 1.53(3H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = -215.70(dt, 2JHF = 52 Hz, 3JHF = 28 Hz).
3’epi-カナマイシンA骨格(3’-Me-3’epi-KanaA-AHB-F-Gua)を基にした対応する誘導体は、カナマイシンAを出発点として、上記ABX4011の場合と同様の一連の反応を経て得ることができる。
B.4.5 6N-2-アミノ-エチル-Tobra-AHB-F-Gua(ABX5037)
Figure 2022514472000323
ABX5037は、工程(a)の修正と追加の工程(工程(h)と(i))を除いて、ABX5020について説明した手順(上記B.4.3項)に従って合成し、それぞれについて以下に説明する。
工程(a).ジメチルスルホキシド(1.3L)中のトブラマイシン(30.0g、64mmol)の懸濁液に、ZnOAc2x2H2O(42.3g、192.7mmol、3当量)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。BND(20.1g、64.2mmol、1当量)を加えた後、反応物を室温でさらに一日撹拌した。ジ-tert-ブチルジカーボネート(30.8g、141.1mmol、2.2当量)を加え、反応物をさらに4時間室温で撹拌した後、水(4.2L)に注ぎ、使用前に水(1L)、メタノール(1L)、水(1L)で洗浄したアンバーライトCG50(H+形)のプラグに付与した。ジメチルスルホキシドを水(6L)で溶出した。生成物C13を、25%NH3水溶液/メタノール/水(1:2:1;6L)の混合液で溶出した。溶媒を真空中で除去し、残渣をメタノールに溶解した。不溶物をコットンでろ過した。ろ液を真空中で濃縮し、トルエン(3x)との共蒸発で乾燥させ、生成物C13(29.1g、36.3mmol、57%)を白色固体として得た。 LC/MS(システム2、方法A): tR(min) = 5.84; MS(m/z) = 802.2(M+H+) 観測値、802.41(M+H+) 計算値。
工程(h).化合物C19(3.3 g、2.65 mmol)をメタノール(70 mL)に溶解し、水酸化パラジウム・炭素(20 wt.%)(70 mg、0.13 mmol、5 mol%)と酢酸(0.66 mL、0.69 g、11.5 mmol、4.3当量)を加えた。反応容器を水素でフラッシングした後、水素雰囲気下(1気圧)室温で撹拌した。2日後、反応物をセライト上でろ過し、乾燥するまで濃縮して、生成物C20を白色固体として得た(2.3g、2.06mmol、78%)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 7.31; MS(m/z) = 1113.4(M+H+) 観測値、1113.59(M+H+) 計算値。
工程(i).水酸化セシウム(II)一水和物(302 mg、1.80 mmol、1当量)とモレキュラーシーブ(4 A、600 mg)をDMF(20 mL)に取り込んで、懸濁液を35℃で10分間撹拌した後、化合物C20(2 g、1.80 mmol、1当量)を加えた。35℃で2時間撹拌した後、N-(2-ブロモエチル)フタルイミド(3.01 g、11.85 mmol、6.6当量)を加え、反応混合物を35℃で24時間撹拌した。モレキュラーシーブをガラスフィルター上でろ過して除去し、溶液を濃縮した。この粗生成物を、シリカのカラムクロマトグラフィーで、最初にヘプタン中50-100%の酢酸エチルを用いて不純物を除去し、次に酢酸エチル中1-3%のメタノールを用いて精製し、生成物C21(259mg、0.2mmol、11%)を溶出した。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 8.13; MS(m/z) = 1286.6(M+H+) 観測値、1286.64(M+H+) 計算値。
生成物C21が得られた工程(i)に続いて、ABX5020の合成(上記B.4.3項)の工程(h)および(i)で記載した条件で工程(j)および(k)を行い、最終生成物ABX5037を得た。
N-ベンジルオキシカルボニルオキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド(N‐Benzyloxycarbonyloxy‐5‐norbornene‐2,3‐dicarboximide(BND))
Figure 2022514472000324
テトラヒドロフラン(900 mL)中の4-ベンジルクロロホルメート(39 mL、46.61 g、0.273 mol)の溶液を0℃に冷却し、N-ヒドロキシジカルボキシイミド(47.5 g、0.265 mol)を加えた。続いてトリエチルアミン(36.9 mL、26.77 g、0.265 mol)を0℃で加えた後、反応混合物を室温まで加温し、さらに4時間撹拌した。反応物を-5℃まで冷却し(氷塩浴)、固体をろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をメタノール(900mL)に取り込んだ。形成された固体をガラスフィルター上でろ過し、空気中で乾燥させると、N-ベンジルオキシカルボニルオキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミドが白色固体として得られた。(48.5g、0.15mol、58%)。LC/MS(システム1、方法D): tR(min) = 1.89; MS(m/z) = 352.1(M+K+) 観測値、352.06(M+K+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ = 7.38(5H), 6.17(2H), 5.27(2H), 3.45(2H), 3.31(2H), 1.78(1H), 1.54(1H).
6N位に残基2-アミノ-エチルを持つカナマイシンA骨格(6N-2-アミノ-エチル-KanaA-AHB-F-Gua)またはカナマイシンB骨格(6N-2-アミノ-エチル-KanaB-AHB-F-Gua)を基にした対応する誘導体は、上記ABX5037の場合と同様の一連の反応により、カナマイシンAまたはカナマイシンBのそれぞれから、得ることができる。
B.4.6 Tobra-(AHB-Gua)-F-Gua(ABX5033) / Tobra-(AFB)-F-Gua(ABX5034)
Figure 2022514472000325
化合物C2は、上記B.1.1のクラス1化合物と同様にして合成した。
工程(c).ジメチルホルムアミド(19 mL)中のAHB-Gua(1.7 g、4.7 mmol、1.2当量)の溶液に、トリエチルアミン(670 μL、4.8 mmol、1.2当量)を加え、混合物を室温で10分間撹拌した。ジメチルホルムアミド(19 mL)中のトブラマイシン誘導体C2(3.45 g、4 mmol、1当量)の溶液を加え、続いてHATU(1.54 g、4 mmol、1当量)を直ちに加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。ジメチルホルムアミドを真空中で蒸発させた後、残渣に水(60mL)を加え、白色固体が形成されて残油がなくなるまで混合物を振とうした。白色固体をろ過し、十分な量の水(120mL)で洗浄し、残りの水をトルエン(3x)と共蒸発することで、真空中で乾燥させた。得られた生成物C23(4.14g、3.43mmol、収率86%)は白色固体として単離された。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 8.35; MS(m/z): 1207.45(M+H+) 観測値、1207.57(M+H+) 計算値。
工程(d).化合物C23(4g、3.31mmol)をピリジン(33mL)に溶解し、室温で無水酢酸(3.15mL、33.1mmol、10当量)を加え、2日間撹拌した。粗混合物をヘプタン(100 mL)に注ぎ、懸濁液をシリカのプラグ上でろ過した。生成物C24は、酢酸エチル(50~70%)を含むヘプタンで溶出した(ヘプタン中の70%酢酸エチルを用いてRf=0.41)。揮発性物質を真空中で除去した後、生成物C24を白色の固体として得た(2.05g、1.45mmol、収率44%)。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 10.78; MS(m/z): 1417.6(M+H+) 観測値、1417.57(M+H+) 計算値。
工程(e).トブラマイシン誘導体C24(1.95g、1.37mmol)をジクロロメタン(14mL)に溶解し、トリエチルアミン(382μL、2.74mmol、2当量)、トリエチルアミン3フッ化水素酸塩(893μL、5.48mmol、4当量)およびXtalFluor-E(941mg、4.11mmol、2当量)をこの順序で加えた。室温で一晩撹拌した後、反応混合物を0℃に冷却し、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(50mL)を注意深く加えた。粗混合物を撹拌下で室温まで加温し、水層と有機層を分離した。水溶液をジクロロメタン(3x50mL)で抽出し、合わせたすべての有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。酢酸エチル(60%)/ヘプタン(ヘプタン中70%酢酸エチルを使用してRf=0.57)を用いたシリカのカラムクロマトグラフィーで精製し、生成物C25を淡黄色固体として得た(1.02g、0.72mmol、52%の収率)。LC/MS(システム1、方法A): tR(min) = 10.74; MS(m/z): 1419.2(M+H+) 観測値、1419.62(M+H+) 計算値。
工程(f).メタノール(6.9 mL)中のアミノグリコシド誘導体C25(985.6 mg、0.69 mmol)の溶液に、ナトリウムメタノレート(373 mg、6.9 mmol、10当量)を加え、反応混合物を室温で2日間撹拌させた。アンバーライトCG50(H+ 形(from))をpH7になるまで少しずつ加えた。ろ過によってアンバーライトを除去した後、残りの溶液を乾燥するまで濃縮して、粗生成物C26(1g)を白色固体として得たが、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC/MS(システム2、方法 A): tR(min) = 6.31; MS(m/z): 1013.4(M-Boc+H+) 観測値、1013.53(M-Boc+H+) 計算値。
工程(g).粗生成物C26(1g)をDMF(50mL)に溶解し、トリエチルアミン(1mL、7.17mmol、約4.5当量)と試薬Q1(1.2g、3.87mmol、約2.4当量)を加えた。この反応混合物を室温で2日間撹拌した。すべての揮発性物質を除去した後、粗混合物を酢酸エチル中の5%メタノール溶液を用いたシリカのカラムクロマトグラフィーで精製し(100%EtOAc中のRf=0.23)、白色固体として生成物C27を得た(169mg、0.13mmol、2段階で19%の収率)。LC/MS(システム1、方法A): tR(min) = 8.24; MS(m/z): 1255.4(M+H+) 観測値、1255.67(M+H+) 計算値。
工程(h).1,4-ジオキサン(12 mL)中の化合物C27(118.6 mg、0.094 mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(12 mL)中の4N塩酸を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると白色の固体が得られ、これをメタノール/テトラヒドロフランから再結晶/沈殿させることで精製し、生成物ABX503をが五塩酸塩(836.99g/mol、55mg、0.066mmol、70%収率)として、白色の固体として得た。LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 2.02; MS(m/z): 655.2(M+H+) 観測値、655.35(M+H+) 計算値。
Figure 2022514472000326
工程(c)で(2S)-Boc-4-アミノ-2-フルオロ-酪酸(AFB-Boc)を試薬として、ABX5033に示した方法でABX5034の五塩酸塩を合成した。
ABX5034(796.94 g/mol、五塩酸塩): 白色固形; LC/MS(システム1、方法B): tR(min) = 1.77; MS(m/z) = 615.2(M+H+) 観測値、615.33(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, D2O) δ = 5.64(d, J = 52 Hz, 1H), 5.49(1H), 5.18(ddd, J = 3.3 Hz, J = 9.1 Hz, J = 48.2 Hz, 1H), 5.16(1H), 4.51 - 4.03(3H), 4.03 - 3.62(10H), 3.55 - 3.40(2H), 3.34 - 3.16(3H), 2.49 - 2.16(3H), 2.16 - 1.98(1H), 1.98 - 1.78(1H). 19F NMR(282 MHz, D2O) δ = -191.37(ddd, 2JHF = 48.6 Hz, 3JHF= 33.8 Hz, 3JHF = 18.8 Hz)、-215.93(dt, 2JHF= 52.5 Hz, 3JHF = 26.2 Hz).
1N位にAHB-GuaまたはAFBを持つカナマイシンA骨格(KanaA-(1N-R4)-F-Gua)またはカナマイシンB骨格(KanaB-(1N-R4)-F-Gua)を基にした対応する誘導体は、上記ABX5033およびABX5034の場合と同様の一連の反応により、カナマイシンAまたはカナマイシンBのそれぞれから、得ることができる。
試薬AHB-GuaおよびAFB-Bocの合成
Figure 2022514472000327
ジメチルホルムアミド(20ml)中の(2S)-4-アミノ-2-ヒドロキシ酪酸(AHB)(16.8mmol、2g、1当量)の懸濁液に、Q1(4.72g、15.2mmol、0.9当量)を室温で加え、続いてトリエチルアミン(25.7ml、184mmol、11当量)を加えた。室温で5日間撹拌した後、揮発性物質を真空中で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(9:1;酢酸エチル/ヘプタン)で精製すると、所望の生成物AHB-Guaが淡黄色のオイルとして得られた(3.82g、10.58mmol、63%収率)。LC/MS(システム1、方法D): tR(min) =1.89; MS(m/z) = 362.4(M+H+) 観測値、362.19(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, CD3OD) δ = 4.22(1H), 3.57(2H), 2.11(1H), 1.91(1H), 1.57(9H), 1.52(9H).
Figure 2022514472000328
試薬(2S)-Boc-4-アミノ-2-フルオロ-酪酸(AFB-Boc)は、公開された手順(M. E. Farkas, B. C. Li, C. Dose, P. B. Dervan, Bioorg. & Med. Chem. Lett. 2009, 19, 3919-3923)に従って合成した。
AFB-Boc(221.11 g/mol): 無色オイル; LC/MS(システム1、方法D): tR(min) = 0.55; MS(m/z) = 244.4(M+Na+) 観測値、244.10(M+Na+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ = 13.27(1H), 6.89(1H), 4.96(ddd, 2J = 49.0 Hz, 3J = 8.3 Hz, 3J = 3.7 Hz, 1H), 3.04(2H), 2.08 - 1.65(2H), 1.37(9H).
B.4.7 Tobra-(AHCA)-F-Gua(ABX5035)
Figure 2022514472000329
化合物C2は、上記B.1.1のクラス1化合物と同様にして合成した。
工程(c).DMF(0.5ml)中のトブラマイシン誘導体C2(72 mg、0.084 mmol、1 当量)の溶液に、-40℃でDMF(1.5ml)中のDIPEA(60 μl、0.34 mmol、4当量)およびOSu-AHCA(98 mg、0.21 mmol、2.5当量)の溶液を滴下して加えた。1時間後、反応混合物を室温に加温し、16時間撹拌した。揮発性物質を真空中で除去し、粘り気のある残渣を水に懸濁し、数時間撹拌して微粉末を得た。懸濁液をガラス漏斗でろ過し、残った生成物をトルエン(3x)で共蒸発させて乾燥させた。所望の生成物C28をベージュ色の粉末として得た(72.4 mg、0.06 mmol、71%)。LC/MS(システム1、方法A): tR(min) = 9.23; MS(m/z) = 1104.2(M-Boc+H+) 観測値、1104.1(M-Boc+H+) 計算値。
最終的な化合物ABX5035は、6N-置換クラス4化合物の上記B.4.5に記載された手順(B.4.5の工程(d)から(h)および(k))を用いて、反応スキームに示された一連の反応に従って、中間体C28から利用できる。
1N位にAHCAを持つカナマイシンA骨格(KanaA-(1N-R4)-F-Gua)またはカナマイシンB骨格(KanaB-(1N-R4)-F-Gua)を基にした対応する誘導体は、上記ABX5035の場合と同様の一連の反応により、カナマイシンAまたはカナマイシンBのそれぞれから、得ることができる。
試薬OSu-AHCAの合成
Figure 2022514472000330
試薬OSu-AHCAの合成については、公開された手順(P. Dozzo, A. A. Goldblum, J. B. Aggen, M. Sheringham Linsell, WO2010132768A9, 2011)を次のように採用した(3工程):
工程1.無水ジクロロメタン(180 mL)中のベンジルクロロホルメート(7.8 mL、55 mmol、1当量)を、窒素雰囲気下、-78℃で無水ジクロロメタン(540 mL)中の1,2-ジアミノエタン(36 mL、539 mmol、10当量)のよく撹拌された溶液に7時間かけて滴下した。この溶液を0℃までゆっくりと加温し、同温度で一晩撹拌した。副生成物であるジカルバメートをろ過により除去し、ろ液を水(3×500mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、ベンジル(2-アミノエチル)カルバメートとビス-Cbz保護エチレンジアミンの混合物を得た。この混合物をジクロロメタンに溶かし、1Mの塩酸で洗浄した。水相をpH=12まで塩基性化し、再度ジクロロメタンで抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、揮発性物質を真空中で除去すると、所望の生成物が白色固体として得られた(8.7g、44.8mmol、82%)。LC/MS(システム1、方法D): tR(min) = 0.68; MS(m/z) = 195.4(M+H+) 観測値、195.11(M+H+) 計算値。
工程2.飽和水溶液NaHCO3(656 mL)中のベンジル-N-(2-アミノエチル)カルバメート塩化物塩(7.9 g、34.25 mmol、1当量)の溶液に、1 M NaOH(219 mL)を加え、反応は激しく撹拌された。ジクロロメタン(438 mL)を加え、続いてベンゾイルペルオキシド(25%の水を含む、22.05 g、68.5 mmol、2当量)を加え、反応を室温で一晩撹拌した。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、約100mlの溶液が残るまで真空中で濃縮した。この溶液を、シリカカラムに過剰なヘプタン(400ml)を注ぎ、ヘプタンでたっぷりと洗浄した。生成物をヘプタン中の35%酢酸エチル溶液で溶出し(ヘプタン中40%酢酸エチルを用いた場合、Rf=0.48)、真空中で揮発性物質を除去して、生成物を無色のオイルとして得た(5.63g、17.9mmol、53%)。LC/MS(システム1、方法D): tR(min) = 1.98; MS(m/z) = 315.4(M+H+) 観測値、315.13(M+H+) 計算値。
工程3.アセトニトリル(25 mL)中のジスクシンイミジルカーボネート(461 mg、1.8 mmol、1.1当量)の撹拌溶液に、アセトニトリル(25 mL)溶液としてベンジル-2-(ベンゾイルオキシアミノ)エチルカルバメート(252 mg、1.6 mmol、1当量)の溶液を滴下して加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌した後、すべての揮発性物質を真空で除去した。粗生成物をシリカゲル(1:1;ヘプタン/EtOAc)で精製したところ、所望の生成物を黄色のオイルとして得た(98mg、0.21mmol、13%)。LC/MS(システム1、方法D): tR(min) = 1.971; MS(m/z) = 456.3(M+H+) 観測値、456.14(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ = 8.08(2H), 7.71 - 7.61(1H), 7.55 - 7.42(2H), 7.41 - 7.28(5H), 5.57(1H), 5.09(2H), 4.02(2H), 3.52(2H), 2.77(4H).
B.4.8 3’-epi-3’-O-アルキル KanaB-AHB-F-Gua(ABX4012)
Figure 2022514472000331
化合物B9aは、上記B.2.2のクラス2化合物と同様にして合成した。
工程(h).LDA(THF/ヘプタン/エチルベンゼン中2M、1.2当量)の溶液を、テトラヒドロフラン(20mL/mmol)中のカナマイシンB誘導体B9a(1当量)の予冷された溶液に、-35℃で滴下して加えた。この温度で30分撹拌した後、反応を-20℃に加温し、テトラヒドロフラン中のブロモアセトニトリル(2当量)の溶液(1.5 mL/mmolのブロモアセトニトリル)を滴下して加えた。反応物を-10℃で4時間撹拌した後、室温で一晩撹拌させた。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、水層をDCM(3倍)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、濃縮して所望の生成物B19aを得た。
工程(i).アミノグリコシド誘導体B19a(1当量)のメタノール性アンモニア(メタノール中7N NH3、20mL/mol)溶液を、不活性雰囲気下(N2)でRaney-Ni(50%スラリー、H2O中、1mL/mmol)に室温で加えた。反応容器をH2でフラッシュし、反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をセライトでろ過し、真空で濃縮して所望の粗生成物を得た。テトラヒドロフラン(10mL/mmol)中の粗生成物(1当量)の溶液に、トリエチルアミン(3当量)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(1.5当量)を加え、反応混合物を室温で2日間撹拌した。真空で濃縮した後、残渣を水で振とうした。形成された沈殿物をろ過し、水(2x)で洗浄し、トルエン(3x)との共蒸発で乾燥させ、生成物B20aを得た。
工程(j).メタノール(10mL/mmol)中のアミノグリコシド誘導体B20a(1当量)の溶液に、ナトリウムメタノレート(10当量)を加え、反応混合物を室温で2日間撹拌した。アンバーライトCG50(H+ 形(from))をpH7になるまで少しずつ加えた。ろ過によりアンバーライトを除去した後、残った溶液を乾燥するまで濃縮し、粗生成物B21aを得た。
工程(k).カナマイシンB誘導体B21a(1当量)を1,4-ジオキサン(70mL/mmol)に溶解し、トリエチルアミン(10当量)およびN,N'-ビス- boc-1-グアニルピラゾール(Q1)(9当量)を加え、反応混合物を45℃で3日間撹拌させた。すべての揮発性物質を除去した後、粗混合物を、ヘプタン中の酢酸エチルを用いたシリカのカラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物B22aを得た。
工程(l).1,4-ジオキサン(20mL/mmol)中の化合物B22a(1当量)の溶液に、1,4-ジオキサン中の4N塩酸(20mL/mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると、粗生成物が得られ、これをメタノール/DCMから再結晶/沈殿させて精製し、生成物ABX4012を六塩酸塩として得た。
3’位にエピマー化 ヒドロキシ基を持つカナマイシンA骨格(3’-epi-3’-O-アルキル KanaA-AHB-F-Gua)を基にした対応する誘導体は、上記ABX4012の場合と同様の一連の反応により、得ることができる。
B.4.9 3’-Me-3’-epi-3’-O-アルキルカナマイシンB-AHB-F-Gua(ABX4013)
Figure 2022514472000332
化合物B16aは、上記B.4.4のクラス4化合物と同様にして合成した(これにより、B.1.2に記載されたクラス1化合物の一連の反応を用いて化合物B4aを得ることができる)。
工程(h).LDA(2M、1.2当量)の溶液を、テトラヒドロフラン(20 mL/mmol)中のカナマイシンB誘導体B16a(1当量)の予冷された溶液に-35℃で滴下して加えた。この温度で30分撹拌した後、反応を-20℃に加温し、テトラヒドロフラン中のブロモアセトニトリル(2当量)の溶液(1.5 mL/mmol)を滴下して加えた。反応物を-10℃で4時間撹拌した後、室温で一晩撹拌させた。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、水層をDCM(3倍)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、濃縮して所望の生成物B23aを得た。
工程(i).アミノグリコシド誘導体B23a(1当量)のメタノール性アンモニア(メタノール中7N NH3、20mL/mol)溶液を、不活性雰囲気下(N2)でRaney-Ni(50%スラリー、H2O中、1mL/mmol)に室温で加えた。反応容器をH2でフラッシュし、反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をセライトでろ過し、真空中で濃縮して所望の粗生成物を得た。粗生成物(1当量)のテトラヒドロフラン(10mL/mmol)溶液に、トリエチルアミン(3当量)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(1.5当量)を加え、反応混合物を室温で2日間撹拌した。真空で濃縮した後、残渣を水で振とうした。形成された沈殿物をろ過し、水(2x)で洗浄し、トルエン(3x)との共蒸発で乾燥させ、生成物B24aを得た。
工程(j).メタノール(10mL/mmol)中のアミノグリコシド誘導体B24a(1当量)の溶液に、ナトリウムメタノレート(10当量)を加え、反応混合物を室温で2日間撹拌した。アンバーライトCG50(H+形(from))をpH7になるまで少しずつ加えた。ろ過によりアンバーライトを除去した後、残った溶液を乾燥するまで濃縮し、粗生成物B25aを得た。
工程(k).カナマイシンB誘導体B25a(1当量)を1,4-ジオキサン(70mL/mmol)に溶解し、トリエチルアミン(10当量)およびN,N'-ビス-boc-1-グアニルピラゾール(Q1)(9当量)を加え、反応混合物を45℃で3日間撹拌した。すべての揮発性物質を除去した後、粗混合物を、ヘプタン中の酢酸エチルを用いたシリカのカラムクロマトグラフィーによって精製し、生成物B26aを得た。
工程(l).1,4-ジオキサン(20mL/mmol)中の化合物B26a(1当量)の溶液に、1,4-ジオキサン中の4N塩酸(20mL/mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると粗生成物が得られ、これをメタノール/DCMからの再結晶/沈殿により精製し、生成物ABX4013を六塩酸塩として得た。
3’位にエピマー化ヒドロキシ基を持つカナマイシンA骨格(3’-Me-3’-epi-3’-O-アルキル KanaA-AHB-F-Gua)を基にした対応する誘導体は、上記ABX4013の場合と同様の一連の反応により得ることができる。
B.4.10 6N-2-ヒドロキシ-エチル-Tobra-AHB-F-Gua(ABX5045)
Figure 2022514472000333
化合物C20は、上記B.4.5のクラス4化合物と同様にして合成した。
工程(i).水酸化セシウム(II)一水和物(1当量)とモレキュラーシーブ(4A)をDMF(10 mL/mmol)に取り込んで、懸濁液を35℃で10分間撹拌した後、化合物C20(1当量)を加えた。35℃で2時間撹拌した後、(2-ブロモエトキシ)-tert-ブチルジメチルシラン(2当量)を加え、反応混合物を35℃で24時間撹拌した。モレキュラーシーブをガラスフィルター上でろ過して除去し、溶液を濃縮した。粗生成物を、酢酸エチル中のメタノールを用いたシリカのカラムクロマトグラフィーで精製し、生成物C23を溶出させた。
工程(j).1,4-ジオキサン(20mL/mmol)中の化合物C23(1当量)の溶液に、1,4-ジオキサン中の4N塩酸(20mL/mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。揮発性物質を真空中で除去すると粗生成物が得られ、これをメタノール/DCMからの再結晶/沈殿により精製すると、生成物ABX5045が塩酸塩として得られた。
五塩酸塩としてのABX5045(839.00 g/mol)は白色固体。LC/MS(システム2、方法 B): tR(min) = 2.13; MS(m/z): 657.4(M+H+) 観測値、657.36(M+H+) 計算値。
6N位に2-ヒドロキシエチルを持つカナマイシンA骨格(6N-2-ヒドロキシ-エチル-KanaA-AHB-F-Gua)またはカナマイシンB骨格(6N-2-ヒドロキシ-エチル-KanaB-AHB-F-Gua)を基にした対応する誘導体は、上記ABX5045の場合と同様の一連の反応により、カナマイシンAまたはカナマイシンBから、得ることができる。
B.5 グアニジン化(Guanidination)試薬
Figure 2022514472000334
Q1とR5を有するアルコールから出発して、試薬Q2~Q6およびQ8~Q29を合成するための一般的な手順:
Figure 2022514472000335
実施例Q2:
Figure 2022514472000336
N,N'-ビス- boc -1-グアニルピラゾールQ1(10.09 g、32.5 mmol)とN-(2-ヒドロキシエチル)フタルイミド(9.32 g、48.75 mmol、1.5当量)をテトラヒドロフラン(140 mL)に溶解し、室温でトリフェニルホスフィン(12.79 g、48.75 mmol、1.5当量)を加えた。反応混合物を0℃に冷却し、ジ-イソプロピル-アゾジカルボキシレート(15.21 g、14.81 mL、75.22 mmol、2.3当量)を30分かけて滴下して加えた。反応混合物を室温まで加温し、2日間撹拌した。揮発性物質を除去した後、粗残渣全体を、ヘプタン中最大30%の酢酸エチルを用いたカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘプタン中30%の酢酸エチルを用いた場合、Rf = 0.38)、生成物Q2を白色固体として得た(10.33 g、21.36 mmol、66%の収率)。LC/MS(システム1、方法D): tR(min) = 2.19; MS(m/z) = 484.2(M+H+) 観測値、484.22(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ = 7.95(1H), 7.83(2H), 7.69(2H), 7.57(1H), 6.37(1H), 4.05(4H), 1.40(9H), 1.24(9H).
Q1とR5を有するブロマイドから試薬Q7を合成する一般的な手順:
実施例Q7:
Figure 2022514472000337
乾燥DMF(16mL)中の水酸化カリウム(純度85%、768mg、11.63mmol、1当量)およびN,N'-ビス-boc-1-グアニルピラゾール Q1(3.61g、11.63mmol、11当量)の溶液に、乾燥DMF(20mL)中の(2-ブロモメトキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン(2.5mL、11.63mmol、1当量)を滴下して加えた。30℃で10日間撹拌した後、反応混合物を水と酢酸エチルで分配した。有機相を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製したところ、ヘプタン中10%までの酢酸エチルを使用して(ヘプタン中30%までの酢酸エチルを使用してRf = 0.76)、生成物Q7を無色のオイルとして得た(1.85 g、3.95 mmol、34%の収率)。LC/MS(システム1、方法D): tR(min) = 2.91; MS(m/z) = 469.4(M+H+) 観測値、469.28(M+H+) 計算値。 1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ = 7.97(1H), 7.67(1H), 6.37(1H), 3.85(4H), 1.49(9H), 1.26(9H), 0.83(9H), 0.01(6H).
生物学的データおよび結果
大腸菌(Escherichia coli)は、特に、病院で治療を受けた感染症や院内感染で見られる最も著名なグラム陰性菌の一つである。大腸菌が引き起こす疾患の多様性は、伝達可能な遺伝子要素(例、プラスミド)や、病原性アイランドと呼ばれる非病原性株には存在しない別個のDNAセグメント内に保有されている特定の病原性因子の獲得に起因している。その結果、Escherichia coliには多くの株が存在し、その中には他の株よりも病原性の高いものもある。この適応性の高い細菌種は、通常、病院で遭遇する日和見的なものであり、特に、尿路感染症、腹腔内創傷感染症、菌血症などでよく確認される。アミノグリコシド(AG)系抗生物質に対する耐性菌の原因となることが知られている、異なるアミノグリコシド修飾酵素(AME)をコードするプラスミドを保有する大腸菌株を含む、大腸菌に対して活性を示す新規化合物を提供することは、当技術分野への貴重な貢献となり、したがって、本発明の基礎となる目的を構成する。
上述したように、本発明の化合物は、野生型大腸菌や、アミノグリコシド(AG)系抗生物質に対する耐性の原因とされる一連の異なるアミノグリコシド修飾酵素(AME)を発現する大腸菌を含む様々な大腸菌株に対して優れた活性を示すだけでなく、5-フルオロ置換基または3''-グアニジル置換基のいずれかを単独で有する類似の化合物と比較して、相乗的な活性プロファイルを示す。このように、5-フルオロ置換基と3''-グアニジル置換基の両方を特異的に組み合わせることで、それぞれの大腸菌株に対して、公知の先行技術では全く予測できなかったレベルの活性が得られる。この点に関して、本出願人の知る限り、先行技術には、5-フルオロ(すなわち5-エピ-5-フルオロ)置換基と3''-グアニジル置換基の両方が、抗菌活性の観点から1つの分子内で同時に許容されることを期待させるような教示はなく、ましてや本発明の化合物で実証されたような広範囲のアミノグリコシド構造ではない。このような置換基の組み合わせにより、それぞれの細菌株に対して継続的に活性を示す化合物が得られるだけでなく、実際に相乗的な(単なる相加的ではない)効力の増加が観察されることは、まったくの驚きであり、予想外である。
これに関して、以下の表1に示すデータが参照される。5-フルオロ置換基も3''-グアニジル置換基も有していない、4つのアミカシン様(N1位にAHB基を有する4,6-二置換-2-DOS AG;2-DOS=2-デソキシストレプトアミン、AHB=(2S)-4-アミノ-2-ヒドロキシブチレート)抗生物質を、置換基の効果を検証する骨格として選択した。具体的には、これらの化合物は、ABX4001(1N-AHB-カナマイシンB=アミカシンB)、ABX5004(1N-AHB-トルブラマイシン)、ABX3002(1N-AHB-3'-epi-カナマイシンA=3'-epi-アミカシンA)、ABX4002(1N-AHB-3'-epi-カナマイシンB=3'-epi-アミカシンB)であり、これらの構造は上記および下記の図1に示されている。5-フルオロ、3''-グアニジル、および5-フルオロと3''-グアニジルの両方の置換基を有するそれぞれの類似化合物を、本明細書で概説したように合成した。各化合物の抗菌活性を、上記実施例のA.3.1に記載の方法による抗菌感受性試験を用いて調べ、その際、表1に記載の様々な細菌株に対する各化合物の最小発育阻止濃度(MIC)を決定した。さらに、これらの細菌株に対して、3''-グアニジル基に追加の置換を有する一連の化合物を試験した。表1は、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)の大腸菌株に対する前記化合物のMIC値を示している。すべての化合物は,品質コントロールにも用いられている大腸菌の野生型株(すなわちATCC25922)と,異なるAMEをコードするプラスミドを保有する大腸菌株に対して試験された。
Figure 2022514472000338
表1からわかるように、どの大腸菌株(野生型または各種AMEを発現しているもの)に対して試験を行うかにかかわらず、5-フルオロ基と3''-グアニジル基の両方を同時に有する化合物(すなわち ABX4006、ABX4004、ABX3003、ABX5006)は、前記置換基をどちらも持たない「親化合物」(すなわちABX4001、ABX4002、ABX3002、ABX5004)と比較して、それぞれの菌株に対して向上した活性を示すだけでなく(これ自体が全く予想外であった)、これらの置換基のいずれかを単独で導入した場合と比較して、向上した活性レベルを示した。さらに、最も驚くべきことに、これらの各置換基を1つの分子に組み合わせると、それぞれの「親化合物」に対して5-フルオロ基または3''-グアニジル基を有する類似化合物の活性に対するそれぞれの効果を考慮した場合、表1に示されたデータから予想される以上の活性に対する相乗効果が見られる。実際、いくつかのケースでは、3''-グアニジル置換基の導入だけでは活性が失われるが、この置換基を5-フルオロ置換基を有する対応する分子に導入すると、予想された活性の喪失が見られないだけでなく、驚くべきことに、効力の向上が見られることが確認された。これに関しては、APH3'(IIIa)を発現している大腸菌に対して、化合物ABX4009対ABX4006、ABX4005対ABX4004、ABX3004対ABX3003のデータ;APH3'(Ia)を発現している大腸菌に対してABX4005対ABX4004、ABX3004対ABX3003のデータ;AAC(6')Ie-APH(2'')Iaを発現している大腸菌に対して、ABX4005対ABX4004、ABX3004対ABX3003のデータは、特に参照される。
このように、表1のデータは、5-フルオロ基と3''-グアニジル基の両方を有する化合物、すなわちABX4006、ABX4004、ABX3003およびABX5006が、試験したすべてのAMEを媒介とする細菌の耐性を克服することをさらに明確に示している。AME APH(3')IIIaを発現するEscherichia coli株はアミカシンに耐性を示すが(Breakpoint for amikacin at MIC >16 according to EUCAST - "The European Committee on Antimicrobial Susceptibility Testing. Breakpoint tables for interpretation of MICs and zone diameters, Version 8.1, 2018. http://www.eucast.org.")、耐性原因酵素AAC(3)III、AAC(6')Ie-APH(2'')IaまたはAAC(3')IVを保有する株はゲンタマイシン(Breakpoint for MIC>4 according to EUCAST Breakpoint tables for interpretation of MICs and zone diameters. Version 8.1, 2018. http://www.eucast.org.") に耐性があり、試験したすべての細菌株は、本発明の化合物に対する感受性の増加を示す。さらに、本発明の化合物は、ほとんどすべての場合、試験したすべての病原菌に対して、臨床的に投与されている抗生物質アミカシンよりも実質的に高い効力を示し(低い効力を示すことはない)、一方で、AAC(3)III、AAC(6')Ie-APH(2'')IaまたはAAC(3')IVを発現している大腸菌に対しては、本発明のすべての化合物がゲンタマイシンと比較して実質的に改善された効力を示すことがわかった。特定の菌株に対する効力がアミカシン(またはゲンタマイシン)と同等であり、したがってゲンタマイシンと比較して改善されていない化合物の場合でも、本発明の化合物は臨床的な比較対象と比較して、試験した菌株に対してより広い抗菌スペクトルを有することがわかる。本発明の化合物がアミカシンと同程度のブレーキングポイントを有すると仮定すると、5-フルオロ基および3''-グアニジル基を有する各化合物は、AMEを介するクラス関連細菌耐性を克服する。
表1のデータは、3''-C位(3''位ともいう)に遊離のグアニジン基を有する本発明の化合物の上述の効果と利点を示すのに役立つだけでなく、さらにこれまで知られていなかったこの位置の置換(誘導体化)グアニジンの驚くべき活性も示されている(化合物ABX5020、ABX5025、ABX5026、ABX5027、ABX5029、ABX5030、ABX5034、ABX5038、ABX5039、ABX5040、ABX5041、ABX5042、ABX5043、ABX5044、ABX5045、ABX5046、ABX5047、ABX5048、ABX5050およびABX5051)。このような付加的な構造変化は、細菌耐性に取り組むためのツールとして、あるいは薬物の一般的な効力や標的分子への親和性を高めるためのツールとして興味深いだけでなく、分子の物理的特性(溶解度、融点、親油性、吸湿性など)および/または薬理的特性(分布容積、血漿タンパク質結合、毒性、代謝プロファイル、CYP阻害、hERG活性など)を修正するための重要な戦略であり、これらの特性は医薬品開発において極めて重要な役割を果たしている。表1のデータは、グアニジン基へのこのような置換が、試験したすべての病原体に対する活性/効力の点で許容されることを示しているだけでなく、これらの置換基を有する化合物は、それぞれの親化合物(ABX5004)と比較して、有意に改善された活性を示し続けている。さらに、多くの場合(例えば、E.coliおよびE.coli APH(3')IIIaに対して)、これらの化合物は、ABX5024(5-F)およびABX5005(3''-グアニジル)の個々のデータに基づいて予想されるものと比較して、相乗的なレベルの活性を連続して示す。さらに、3''-C位にそのような置換グアニジン部位を有するすべての化合物は、臨床的に投与されている抗生物質アミカシンと比較して、試験したすべての病原菌に対して有意に改善された活性を示した。さらに、それらの誘導体のそれぞれは、ゲンタマイシンと比較して、改善された、または少なくとも同等の抗菌活性を有している。
さらに、表1の結果は、5-フルオロ置換基と3''-グアニジル置換基を同時に導入することで、以前の構造改変により活性の一部が失われたAG誘導体の効力を取り戻すこともできることを示している。例えば、4,6-二置換-2-DOS AGでは、APH(3')酵素を介する細菌耐性に取り組むために、3'-C位の水酸基のエピマー化が導入された(Jaeger, M. Selective oxidation of glycosides, Ph.D. thesis,BN 978-90-367-7965-4(digital version), 2015, 83-130)。しかし、この修飾により、野生型大腸菌株に対する抗菌活性が著しく失われた。表1に示すように、誘導体ABX3002およびABX4002は、それぞれアミカシンおよびABX4001(=アミカシンB)の3'-C位の水酸基がエピマー化された直接の類似体である。表1のMIC値は、3'-C位のエピマー化により、アミカシンとアミカシンB(ABX4001)の骨格では、それぞれ抗菌活性が4倍および8~16倍の間に低下し、AG誘導体のABX4002とABX3002の両方の野生型大腸菌に対するMIC値はそれぞれ8および16~32になったことを示している。しかし、表1に示すように、本発明による5-フルオロ置換基および3''-グアニジル置換基の導入により(それぞれABX3003およびABX4004が得られる)、3'-C位でのエピマー化にもかかわらず、親化合物であるアミカシンおよびABX4001の効力が再び実現した(表1)。さらに、本発明の化合物は、試験したすべての大腸菌株に対して抗菌活性を回復しただけでなく、試験したすべてのAMEを媒介とする細菌耐性を克服していることが確認された。
以下の表(表1)および本明細書に記載されているすべての別の表において、カンマ(特にドイツでは「小数点」を表す標準的な表現)を使用して表現された値は、例えば英国や米国で小数点を使用して表現されるであろう同じ値に対応すると理解される。例えば、本明細書の表で0,25と表現されている値は、例えば英国や米国では0.25と表現される値に相当し、1クオーター(1/4)に相当する。さらに、本明細書の表で報告されている値は、1-2、4-8、16-32などの範囲で表されることが多い。このような範囲は、明示的に記載された終点の間のすべての値を含むが、前記終点を含まないと理解されるべきである。そのようなものとしては、1-2の範囲は、1及び2の間の数値を指すが、1または2は含まない、すなわち1を超え2未満を指すと理解されるべきである。その結果、報告された活性1は、報告された活性1-2を超えた改善を表し、前記活性の数値1と重複しない。同様に、報告された活性値1-2は、報告された活性値2よりも改善されており、前記活性の数値2との重複はない。同じことが、以下の本明細書の表でこの方法で表現されたすべてのさらなる活性範囲および値に適用される。最後に、明確にするために、例えば、1-2または4-8のような範囲を表現するために本明細書で使用される方法および形態は、当技術分野において、ハイフンとは対照的に「スラッシュ」を使用して、すなわち、それぞれ1/2および4/8として一般的に表現され得ることに留意すべきである。前記範囲を表現するそれぞれの方法は、当技術分野において標準的なものである。
Figure 2022514472000339
本発明の化合物が、さらなる細菌種、特に前述の選択されたESKAPEファミリーの細菌に対しても効力を示すかどうかを追加的に判断するために、ESKAPEパネルの4つのグラム陰性病原体と1つのグラム陽性病原体、すなわち、黄色ブドウ球菌(グラム+)、クレブシエラ肺炎桿菌(グラム-)、アシネトバクター・バウマニ(グラム-)、緑膿菌(グラム-)、エンテロバクター・クロアカエ(グラム-)に対して、前記化合物のインビトロ活性を最初に試験した。さらに、すべての化合物をグラム陽性の病原体であるエンテロコッカス・フェカリスに対しても試験した。その結果を表2および3に示す。
表2に示したデータに関して、後者の細菌株(エンテロバクター・クロアカエ)は臨床分離株であり,他の細菌種は「the Deutsche Sammlung von Mikroorganismen」(DSM)の実験室株である。この感受性試験により、5-C位(5位ともいう)のフッ素化と3''-C位のグアニジン導入(官能化されていてもされていなくてもよい)の組み合わせにより、驚くべきことに、試験したすべての細菌株に対して優れた効力を持つAG誘導体が得られることが確認されただけでなく、まったく予期せぬことに、大腸菌株に対して観察されたのと同じ相乗効果(表1参照)が再び見られることがわかった。この点に関して、例えばエンテロコッカス・フェカリス、クレブシエラ肺炎桿菌、エンテロバクター・クロアカエに対するデータを比較すると、5-フルオロ置換基と3''-グアニジル置換基の両方を導入することで、単に相加性が生じるだけでなく(それ自体は公知の先行技術の教示に基づけば予想外である)、本発明のすべての化合物(ABX4006、ABX4006、ABX4004、ABX3003、ABX5006)の活性において、前記置換基のいずれかを単独で導入した場合と比較して相乗効果が得られた。このことは、多くの場合、3''グアニジル置換基を単独で導入すると活性が失われるという事実を考慮すると、より顕著である(例えば、エンテロコッカス・フェカリスに対するABX4009、ABX4005およびABX3004の活性データ、クレブシエラ肺炎桿菌に対するABX4009およびABX4005の活性データ、エンテロバクター・クロアカエに対するABX4005およびABX3004の活性データ、およびアシネトバクター・バウマニに対するABX3004の活性データを参照のこと)。さらに、3''-グアニジル基の誘導体化(ABX5020、ABX5025、ABX5026、ABX5027、ABX5029、ABX5030、ABX5038、ABX5039、ABX5040、ABX5041、ABX5042、ABX5043、ABX5045、ABX5046、ABX5047、ABX5048、ABX5040、ABX5041、ABX5042、ABX5043、ABX5045、ABX5046、ABX5047、ABX5048、ABX5051)からは、試験したすべての病原体に対して優れた活性を示す化合物が得られ、ほぼすべての場合において、それぞれの親化合物(ABX5004)よりも活性が向上し、すべての場合において、臨床比較対照薬であるアミカシンよりも活性が向上したことがわかった。クレブシエラ肺炎桿菌、アシネトバクター・バウマニおよびエンテロバクター・クロアカエの場合、本発明のすべての化合物は、臨床的に関連するアミノグリコシドであるアミカシンおよびゲンタマイシンのそれぞれが示す活性と少なくとも同等であり、ほとんどの場合、はるかに大きいレベルの活性を示す。その結果、個々のESKAPEパネルの病原菌やエンテロコッカス・フェカリスに対して全く驚くべきレベルの活性を示すだけでなく、アミカシンやゲンタマイシンと比較して、試験した病原菌のパネル全体に対して、全く予想外で実質的に改善された幅広いスペクトルの活性(クロスパネル活性)を示す化合物が得られた。
Figure 2022514472000340
上記の表2にデータが示されている細菌株に加えて、本発明の化合物(骨格ABX4002、ABX3002およびABX5004に基づく)を、緑膿菌の実験室ATCC株(ATCC 29212)および黄色ブドウ球菌の実験室ATCC株(ATCC 29213)、ならびに大腸菌の実験室ATCC株(ATCC BAA-1025=BL1)に対してさらに試験した。前記感受性試験(表1,2)とは対照的に,今回はMIC50値の代わりにMIC90値を求めた(これらの値は,細菌の増殖を90%および50%阻害するレベルのMICを示す)。その結果を表3に示す。
本発明のすべての化合物(ABX4004、ABX3003、ABX5006、ABX5030、ABX5020、ABX5026)は、それぞれの親化合物(ABX4002、ABX3002、ABX5004)と比較して、全体的に優れた抗菌力を有していることがわかる。さらに、5-フルオロ置換基と3''-グアニジル置換基の両方を導入することで、どちらか一方のみの導入に比べて活性に予想外の相乗効果があることが、これらのターゲットに対して再び観察された。これは、例えばABX3004の場合、3''-C位にグアニジン基を導入するだけでは抗菌活性が低下することから、より顕著になったと考えられる。しかし、この置換基を5-フルオロ基を有する化合物(ABX3005)に導入して誘導体ABX3003を得た場合、3''-グアニジル基の活性への悪影響は完全に否定され、ATCCの大腸菌株および黄色ブドウ球菌株の場合、活性の増加につながることさえ確認された。したがって、ABX3003は、両方の構造変化を持たない親化合物ABX3002と比較して、3つの細菌株に対して4/8倍の活性増加を有することが確認された。
Figure 2022514472000341
さらに、表2および表3に示したデータによると、エンテロコッカス・フェカリスおよび黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に対する効力が向上していることが注目される。これらの種はグラム陽性菌であり、AG抗生物質は現在、グラム陽性菌による感染症の単剤療法として使用されていないため、特に重要である。その理由の一つは、アミカシンに見られるように、AGの抗菌活性が低いことである(表2および3)。対照的に、本発明の化合物は、エンテロコッカス・フェカリスおよび黄色ブドウ球菌に対してそれぞれ実質的に増加したレベルの活性を示すので、これらのグラム陽性ターゲットに対するアミノグリコシド(AG)単剤療法、または他の規制当局が承認した抗生物質、特に(規制当局が承認した)β-ラクタム抗生物質と一緒に使用した場合に組み合わされる、より効果的な併用療法の候補となる可能性がある。
選択された野生型細菌株および複数のアミノグリコシド修飾酵素を発現している臨床分離株に対する抗菌性
本発明の化合物ABX5006、ABX5026およびABX5039は,ESKAPEパネルの2つの野生型細菌株、すなわち緑膿菌(PAO1)およびアシネトバクター・バウマニ(ATCC19606)に対して、また一連の臨床分離株,すなわちアシネトバクター・バウマニに対して試験された。また、様々なAMESを保有する一連の臨床分離株、すなわちアシネトバクター・バウマニ(195N(a) and 48F)、大腸菌(C1162、and C1181)、モルガネラ・モルガニー(S49)、プロビデンシア・スチュアルティ(B8-1)に対しても同様の結果が得られた。大腸菌のC1162は単一のAME、すなわちAPH(3')Iaを保持していたが、残りの分離株は複数の異なるサブクラスのAME酵素、すなわちAAC、ANT、APHを発現していた。表4は、アミノグリコシド系のアミカシン、アプリマイシン、ゲンタマイシンと比較した、前記細菌分離株に対する本発明の化合物のMIC値を示している。驚くべきことに、本発明のすべての化合物は、すべての比較対象のアミノグリコシドと比較して、実質的に増加したレベルの活性を示す(表4)。また、試験したすべての細菌株が本発明の化合物に感受性を示すことも強調しておかなければならない。対照的に、EUCAST(The European Committee on Antimicrobial Susceptibility Testing. Breakpoint tables for interpretation of MICs and zone diameters. Version 8.1, 2018. http://www.eucast.org)により定義された臨床ブレーキングポイントに従うと、5つの種は、ゲンタマイシン(MIC>4)に耐性であり3つがアミカシンに対して耐性である。アプリマイシンはまだヒト用に開発中であるため、このアミノグリコシドのブレーキングポイントはまだ定義されていない。しかし、アプリマイシンのMIC値は、本発明の化合物のMIC値に比べて2~16倍高い。
Figure 2022514472000342
耐性を示すESKAPEパネル株に対する抗菌活性
臨床的に使用されている抗生物質、特にアミカシンなどのアミノグリコシド系抗生物質に対して耐性を示す細菌株を治療することができる新規化合物を提供することは、当技術分野への大きな貢献となる(したがって、本発明の目的を構成する)。この点を考慮して、本発明の一連の化合物をさらに評価し、ESKAPEパネルの代表的なグラム陰性およびグラム陽性病原体の選択された耐性菌株に対して、それぞれの効力をテストした(表5)。特に、この感受性試験には、異なる抗生物質クラスに属する抗生物質に対する様々な臨床的に関連する耐性メカニズムの遺伝子を保有する黄色ブドウ球菌(ATCC BAA-1717)、クレブシエラ肺炎桿菌(ATCC BAA-1705、ATCC BAA-2524)、緑膿菌(ATCC BAA-2108)およびアシネトバクター・バウマニ(ATCC BAA-1800)のATCC株が採用された。
表5に示すように、本発明のすべての化合物は、臨床比較薬であるアミカシンと比較して、グラム陽性およびグラム陰性の病原体に対して全体的に力価が上昇している。本発明のすべての化合物は、アミカシン耐性の病原体であるクレブシエラ肺炎桿菌(ATCC BAA-1705)およびアシネトバクター・バウマニ(ATCC BAA-1800)に対してより強力であり、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)株ATCC BAA-1717に対しては、アミカシンと比較して最大16倍に増幅された抗菌活性を有する。
グラム陰性菌である緑膿菌、アシネトバクター・バウマニ、クレブシエラ肺炎桿菌およびグラム陽性菌である腸球菌、黄色ブドウ球菌の臨床分離株に対する抗菌活性
緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、クレブシエラ肺炎桿菌は、院内感染の原因となる代表的なグラム陰性菌であり、尿路感染症、院内肺炎、人工呼吸器関連肺炎、血流感染症、腹腔内感染症、皮膚・皮膚構造物感染症など、院内感染の大半を占めている。これらの病原体に感染した患者に対する臨床医の治療選択肢は非常に限られている。
緑膿菌は、病院内で最も頻繁に分離される病原体であり、製氷機、薬局製剤、石膏、洗口剤、ネブライザー、ジェットバス、マットレス、流し台、鉢植えなど、さまざまな場所や材料から発見されている。この病原体は、多様な感染タイプを引き起こす能力を持つ多目的病原体である。主に、院内肺炎や新生児、手術後の傷口などに感染する。広域抗生物質の集中的な使用により、緑膿菌は利用可能なほとんどの抗生物質に耐性を持つ入院患者の最も顕著な病原体となった。ポリミキシンのような毒性のある薬剤は、しばしば最後の治療法となるが、重大な副作用を伴う。さらに、緑膿菌感染症のほとんどは風土病であり、散発的である。しかし、体液や医療機器が大量に汚染されていたり、特に病原性の強い緑膿菌株は大流行を引き起こす。
アシネトバクター・バウマニは、院内血流感染症、肺炎、軟部組織感染症、尿路感染症、腹部感染症、髄膜炎、心内膜炎などの原因となる。この病原体は、集中治療室の患者に多く見られ、人工呼吸器関連細菌性肺炎の主な原因の1つとなっている。多剤耐性アシネトバクター・バウマニが出現した背景には、主要な抗生物質に対する耐性を急速に獲得する能力にある。実際、この病原体は、病院で取り組むべき重要なグラム陰性菌の一つとなっている。過去にはカルバペネム系抗菌薬がアシネトバクター・バウマニによる多剤耐性感染症に有効であったが、過去10年間でカルバペネム耐性アシネトバクター・バウマニ(CRAB)種が出現した。現在では、CRAB感染症は、コリスチンやポリミキシンBなどの毒性のある抗生物質でしか治療できないことが多い。
多剤耐性菌の発生により、クレブシエラ肺炎桿菌(KP)は、集中治療室の患者から分離される最も重要なグラム陰性菌の1つとなった。実際、クレブシエラ肺炎桿菌は、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)の中で最も臨床的に重要な菌であり、院内肺炎、尿路感染症、創傷・熱傷感染症、血流感染症などの様々な院内感染症の原因となっており、特に免疫力の低下した患者に多く見られる。さらに、この日和見病原体は、第三世代のセファロスポリン系抗菌薬に対する耐性を獲得している。この耐性は、ESBL(extended-spectrum beta-lactamase)の発現を介している。特に、セフタジジム耐性のクレブシエラ肺炎桿菌による感染症は、有害な臨床転帰と関連しているため、病院環境での真の課題となっている。例えば、これらの第3世代セファロスポリン耐性菌に感染した患者の敗血症関連死亡率は、セファロスポリンに感受性のあるクレブシエラ肺炎桿菌株に比べて30%以上高い。2006年には欧州で分離された臨床分離株の6-33%が第3世代セファロスポリンに耐性を示していたが、2013年には欧州で分離された臨床分離株の14-55%が第3世代セファロスポリンに耐性を示している(European Center for Disease Control and Prevention, Antimicrobial Surveillance Report, 2008 and 2013)。
黄色ブドウ球菌および腸球菌(エンテロコッカス・フェシウム)は、心内膜炎、尿路感染症、肺感染症、菌血症、皮膚や皮膚構造物の感染症など、さまざまな院内感染の原因となる著名なグラム陽性菌である。特に、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)やメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)などの耐性菌に感染した場合、臨床医の治療選択肢は非常に限られている。
黄色ブドウ球菌は、市中感染や院内感染の原因となるヒトの主要な細菌である。多剤耐性菌であるMRSAは、菌血症、骨・関節感染症、皮膚・軟部組織感染症、心内膜炎、胃腸炎、髄膜炎、毒素性ショック症候群、尿路感染症などの主な原因となっている。MRSA感染症は、傷口が開いていたり、カテーテルなどの侵襲的な器具を使用していたり、免疫力が低下している入院患者によく見られる。院内感染のMRSAは、入院期間の長期化や経済的コストの増大をもたらす。さらに、流行株が次々と出現することから、MRSAは持続的に高い罹患率と死亡率を示す感染症を引き起こす危険な臨床上の脅威となっている。MRSAに感染した入院患者の治療を成功させるためには、新しい抗菌薬や、感染症相談、心エコー検査、感染源対策などの補助的なケアが緊急に必要であることは疑いない。
1990年以降、腸球菌は、多剤耐性腸球菌感染症の主要な原因の一つとして出現している。腸球菌の病原性分離株の約50%は、バンコマイシン、アンピシリン、およびアミノグリコシドに耐性を示している。現在、腸球菌病原体による感染症の治療は非常に困難であり、その結果、死亡率が上昇している。VREとアンピシリン耐性腸球菌は、それぞれ院内感染の80%と90.4%の原因となっており、人工呼吸器やカテーテルなどの器具の使用に関連している。VREは、そのコロニー形成戦略、環境中での持続性、ゲノムの可塑性により、世界中で主要な院内病原体となっている。免疫抑制状態にある患者では、菌血症、感染性心内膜炎、腹腔内・骨盤内感染症、尿路感染症、中枢神経系感染症、皮膚・皮膚構造物感染症など、幅広い感染症の原因となっている。集中治療室におけるVRE感染症の治療には、新しい薬剤、投与法の改善、併用療法が緊急に必要とされている。
以上の観点から、これらの菌株(特に耐性を示す菌株)による感染症を治療することができる新規化合物を提供することは、当技術分野へのさらなる大きな貢献となり、本発明の目的となる。そこで、本研究では、緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、クレブシエラ肺炎桿菌、黄色ブドウ球菌、腸球菌の臨床分離株に対する本発明の化合物の試験を行った。
この目的のために、すべてクロアチアのUniversity Hospital Zagrebに由来する緑膿菌(PA)の臨床分離株のパネルを集め、アミノグリコシド、カルバペネム、第三世代セファロスポリン、マクロライド、キノロンを含む多種多様な抗生物質クラスに対する感受性について、上記の本明細書の「材料と方法」の項で概説したように試験した。2018年5月16日にEUCASTが定義した臨床上のブレーキングポイント(Breakpoint tables for interpretation of MICs and zone diameters, Version 8.1, 2018. http://www.eucast.org)によると、検査した臨床分離株は多剤耐性であり、ほとんどの利用可能な抗生物質には感受性がない。6つの臨床分離株のパネルとしては、アミノグリコシドに対して中間的な耐性を持つ5つの病原体と、高レベルの耐性を持つ1つの病原体が挙げられる。対応する非耐性の緑膿菌のATCC27853株を品質コントロールとして用いた。表6の結果は、本発明の化合物(ABX5006、ABX5020、ABX5026およびABX5039)が、他のアミノグリコシド系抗生物質(AmikacinおよびGentamicin)や、他のクラスの抗生物質の代表である第三世代セファロスポリン(セフタジジム)およびカルバペネム(メロペネム)と比較して、優れた性能を有することを示している。
さらに、同じくクロアチアのザグレブ大学病院から分離されたアシネトバクター・バウマニ(AB)の臨床分離株パネルを集め、上記の「材料と方法」の項で説明したように、アミノグリコシド系、カルバペネム系、第三世代セファロスポリン系、マクロライド系、キノロン系などの多種多様な抗生物質に対する感受性を調べた。EUCAST(Breakpoint tables for interpretation of MICs and zone diameters. Version 8.1, 2018. http://www.eucast.org; 2018年5月16日付)で定義された臨床上のブレークポイントによると、選択された臨床分離株は多剤耐性であり、ほとんどの利用可能な抗生物質に感受性がない。検査した分離株はすべてCRAB株であり、それゆえに最後の手段である薬剤であるカルバペネム系薬剤に耐性を示している。5つの臨床分離株のパネルとしては、アミノグリコシドに対して中間耐性を持つ1株と高耐性を持つ4株が挙げられる。品質コントロースとして、対応する非耐性のアシネトバクター・バウマニ ATCC17978株を用いた。表7のMIC値は、本発明の化合物(ABX5006、ABX5020、ABX5026、ABX5039)が圧倒的に高い効力を持ち、比較対照化合物に耐性のある分離株を含む病原体パネル全体に対して有効であることを示している。
さらに、クロアチアのザグレブ大学病院から分離されたクレブシエラ肺炎桿菌(KP)の臨床分離株を集め、上記の「材料と方法」の項で説明したように、アミノグリコシド系、カルバペネム系、第三世代セファロスポリン系、マクロライド系、キノロン系などの多種多様な抗生物質に対する感受性を調べた。これらの病原体は、尿路感染症、院内肺炎、血流感染症、腹腔内感染症に罹患した入院患者から分離された。EUCAST(Breakpoint tables for interpretation of MICs and zone diameters. Version 8.1, 2018. http://www.eucast.org; 2018年5月16日付)で定義された臨床上のブレークポイントによると、検査した臨床分離菌は多剤耐性であり、ほとんどの利用可能な抗生物質には感受性がない。それらの細菌分離株は、OXA-、NDM-、またはVIM-タイプのカルバペネマーゼおよび拡張スペクトルβ-ラクタマーゼ(ESBL)を発現している。さらに、7つの臨床分離株の選択されたパネルとしては、アミノグリコシドに対して、中程度の耐性を持つ6つの株、および高い耐性を持つ1つの株が挙げられる。品質コントロールとして、対応する非耐性のクレブシエラ肺炎桿菌のATCC43816株を用いた。表8の結果は、本発明の選択された化合物(ABX5006、ABX5020、ABX5026、ABX5039およびABX4006)の抗菌活性プロファイルを示している。驚くべきことに、本発明のすべての化合物は、アミカシンと比較して改善された活性プロファイルを示すだけでなく、最後の砦であるアミノグリコシドであるアミカシンに耐性のある多剤耐性クレブシエラ肺炎桿菌株に対しても強力な効果を示す。
さらに、クロアチアのザグレブ大学病院に由来するメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の臨床分離株のパネルを集め、アミノグリコシド、カルバペネム、および第三世代セファロスポリンを含む多種多様な抗生物質クラスに対する感受性について、上記の本明細書の「材料と方法」の項で概説したように試験した。2018年5月16日にEUCAST(Breakpoint tables for interpretation of MICs and zone diameters, Version 8.1, 2018. http://www.eucast.org)が定義した臨床上のブレーキングポイントによると、試験した臨床分離株は多剤耐性であり、ほとんどのカルバペネム類および第三世代セファロスポリン類には感受性を示さない。表9の結果は、他のアミノグリコシド系抗生物質(アミカシンおよびゲンタマイシン)、ならびに他のクラスの抗生物質の代表である第三世代セファロスポリン(セフタジジム)およびカルバペネム(メロペネム)と比較して、本発明の3つの化合物ABX5006、ABX5026およびABX5039のすべての優れた性能を示している。
さらなる研究では、クロアチアのザグレブ大学病院に由来するバンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム(VRE)の臨床分離株のパネルを集め、アミノグリコシド、カルバペネム、および第三世代セファロスポリンを含む多種多様な抗生物質クラスに対する感受性について、上記の本明細書の「材料と方法」の項で概説したように試験した。2018年5月16日にEUCAST(Breakpoint tables for interpretation of MICs and zone diameters, Version 8.1, 2018. http://www.eucast.org)が定義した臨床上のブレーキングポイントによると、試験した臨床分離株は多剤耐性であり、ほとんどのアミノグリコシド、カルバペネム、および第三世代セファロスポリンには感受性を示さない。特に注目すべきは(表10に見られるように)、9つの臨床分離株のパネル全体が、アミノグリコシドに対して高い耐性を持っていることである。表10の結果は、他のアミノグリコシド系抗生物質(アミカシンおよびゲンタマイシン)、ならびに他のクラスの抗生物質の代表である第三世代セファロスポリン(セフタジジム)およびカルバペネム(メロペネム)と比較して、本発明の3つの化合物ABX5006、ABX5026およびABX5039のすべての優れた性能を示している。
Figure 2022514472000343
Figure 2022514472000344
Figure 2022514472000345
Figure 2022514472000346
Figure 2022514472000347
Figure 2022514472000348
本発明の化合物の臨床応用の可能性を実証するために、ABX5006をオランダのUniversity Medical Center Groningen(UMCG)由来の臨床分離株に対してさらに試験した。大腸菌の8つのAG耐性株(EUCAST(Breakpoint tables for interpretation of MICs and zone diameters. Version 8.1, 2018. http://www.eucast.org; dated May 16 in 2018))で定義されるようにアミカシン、トブラマイシンおよびゲンタマイシンについてMIC>ブレーキングポイント、汎耐性緑膿菌株、6つのアミノグリコシド感受性緑膿菌株、9つの汎耐性クレブシエラ肺炎桿菌カルバペネマーゼ(KPC)産生菌分離株、および4つのアミノグリコシド感受性アシネトバクター・バウマニ株を選択し、本明細書の上記「材料と方法」の項で説明したように試験した。汎耐性菌は、重大な罹患率と死亡率を伴う感染症を引き起こす、新たな高薬剤耐性グラム陰性桿菌群である。汎耐性菌は、入手可能なすべての抗生物質に耐性のある、あるいは感受性のない感染症の患者から分離された。本実験の品質コントロールとして、対応する細菌種の非耐性ATCC株を用いた。表11に示すABX5006のMIC値は、驚くべきことに、試験した高度アミノグリコシド耐性菌および汎耐性菌などのすべての分離株が本発明の化合物に感受性を示すことを示している。
Figure 2022514472000349
in vivo効力試験
本発明の化合物ABX5006、ABX5020、ABX5026およびABX5039をさらにin vivoで試験した。化合物のin vivoの効力は、「材料と方法」の項で上述したように、好中球減少性マウスの大腿部感染モデルを用いて評価した。病原体を含まない雄のCD-1(非近交系)マウス(1群6匹)と、非耐性のATCC株クレブシエラ肺炎桿菌(ATCC 43816)を用いた。このATCC株に対するABX5006のMIC 90(μg/ml)値は0.25であり,ABX5020,ABX5026,ABX5039の各MIC 90(μg/ml)値は1であった。in vivo効力試験は,メロペネム(広域抗生物質)を基準化合物(品質コントロール用)として用い,感染後1時間および9時間に各薬剤を1日2回(BID)皮下投与した。
この試験では、メロペネムの1回の投与量(100 mg/kg)と、新規アミノグリコシドごとに3種類の異なる投与量で試験を行った。化合物ABX5006およびABX5020については、まず4、16または64 mg/kgの用量で試験を行った(表12)。両方の大腿部を感染させた結果、大腿部1gあたりのコロニー形成単位(CFU)を測定するためのサンプルは合計12個となった。しかし、対照群(ビヒクル)の死亡率は50%であり、その結果、読み取るためのサンプルは6個しかなかった。メロペネムと本発明の両化合物で処理したグループの生存率は100%であった。すべてのマウスは、感染後24時間にケタミン+キシラジンで過剰投与された。各大腿部を、Ultraturax、IKAを用いて滅菌PBS中でホモジナイズした。ホモジナイズ後、ホモジネートの連続希釈液をCFU測定に用いた。各大腿部のCFU数は、単一の結果として作用する。
in vivo効力試験の結果を表12にまとめた。ABX5006およびABX5020は、優れたin vivo活性を示し、最低総投与量である4mg/kgで、ビヒクルコントロール群と比較して、それぞれ7-log10および>7-log10(7-log10超える)の有意なCFU数の減少にすでに到達している。また、最高用量である64mg/kgでは、対照群と比較して>7-log10(7-log10超える)のCFU数の減少に両者とも到達している。実際、ABX5006およびABX5020を投与した群の複数のサンプルでは、CFU数が検出限界(LOD = 1,0X102 CFU/mL)を下回り、両化合物の高いin vivo活性が示された。また、驚くべきことに、化合物ABX5020は、ABX5006と比較して、それぞれを同じ用量で適用した場合、同程度のin vivo活性を有する。上述のように、ABX5020は、in vivo試験でも使用されたクレブシエラ肺炎桿菌株に対して、ABX5006と比較してin vitroで4倍低い抗菌活性を示した(表12)。理論に縛られることなく、ABX5020の3''-グアニジル基上のR5残基は、ABX5006と比較して低下したin vitro活性を補い、in vivo性能に影響を与えていると考えられる。
Figure 2022514472000350
ABX5006およびABX5020のin vivoでの効力が高かったため、化合物ABX5026およびAXB5039を用いた次の試験では、4倍の低用量、すなわち0.25、1または4mg/kgを投与した(表13)。この試験では、上述のABX5006およびABX5020の試験とまったく同じプロトコルを使用した。in vivo効力試験の結果を表13にまとめた。驚くべきことに、ABX5026およびABX5039は、優れたin vivo活性を示し、1mg/kgの投与量ですでに、ビヒクルコントロール群と比較して、それぞれ>6-log10(6-log10を超える)および>4-log10(4-log10を超える)の有意なCFU数の減少に達した。両化合物は、最も高い投与量、すなわち4 mg/kgでビヒクルコントロール群と比較して、>7-log10(7-log10を超える)のCFU数の減少に達する。
Figure 2022514472000351

本発明の化合物ABX5006およびABX020を、耐性クレブシエラ肺炎桿菌株ATCC BAA-1705に対してさらに試験した。この株は、KPC保有のクレブシエラ肺炎桿菌株であり、アミノグリコシドであるトブラマイシンおよびアミカシンに対しても耐性または非感受性である。この菌株に対するMIC値を表5に示す。詳細な実験手順は、上記の実験・方法の項に記載されている。病原体を含まない雄のCD-1(非近交系)マウス(1群6匹)と、参照化合物としてアミカシンを使用した。アミカシン(品質コントロールのためにも使用した臨床上の比較対象)および本発明の各化合物を、感染後1時間および9時間に1日2回(BID)皮下(SC)に投与した。各化合物の2種類の投与量(16または64mg/kg)を調べた(表10)。両方の大腿部に感染させ、大腿部1gあたりのCFUを測定するために合計12個のサンプルを得た。ABX5020を投与したグループの2匹の動物は、臨床症状が弱いために2回目の投与前に安楽死させ、その結果、CFU測定用のサンプルは8個となった。他のすべての動物群の生存率は100%であった。感染後24時間後にすべてのマウスにケタミン+キシラジンを過剰投与した。IKAのUltraturaxを用いて、各大腿部を滅菌したPBSでホモジナイズした。ホモジナイズ後、ホモジネートの連続希釈液をCFU測定に使用した。各大腿部のCFU数は、単一の結果として作用する。
in vivo効力試験の結果を表14にまとめた。ここでもABX5006とABX5020は、アミカシンと比較して、耐性感染症に対して優れたin vivo活性を示した。ABX5006を16および64mg/kg(SC、BID)の用量で投与したところ、ビヒクルコントロール群と比較して、大腿部のCFU数が統計的に有意に減少した(~2,8-3,2 log10減少)。さらに、ABX5020を16および64mg/kg(SC、BID)の用量で投与したところ、ビヒクルコントロール群と比較して、大腿部のCFU数が統計的に有意に減少した(~2,7-3,6 log10減少)。一方、アミカシン投与では、いずれの適用量においても、ビヒクルコントロールと比較して大腿部のCFU数を有意に減少させることはできなかった。
本発明の各化合物のin vitroおよびin vivoの活性を比較したところ、クレブシエラ肺炎桿菌の場合に上記で見られた効果と同様の効果が見られた。ここでも、同じ用量を適用した場合、化合物ABX5020は驚くべきことにABX5006と同様のin vivo活性を示した。表5に示すように、ABX5020は、このin vivo試験で試験されたクレブシエラ肺炎桿菌株に対して、ABX5006と比較して、in vitroで4倍低い抗菌活性を有する(表14)。理論に縛られることなく、ABX5020の3''-グアニジル基上のR5残基は、ABX5006と比較して低下したin vitro活性を補い、in vivo性能に影響を与えていると考えられる。
Figure 2022514472000352
本発明の化合物のインビボでの有効性をさらに評価するために、ABX5006およびABX5026を尿路感染症のマウスモデルを採用してインビボで試験した。尿路感染症(UTI)は、人間の最も一般的な細菌感染症の一つである。全世界で年間約700万人が病院で治療を受けている尿路感染症は、グラム陰性菌だけが原因とされている。そこで、大腸菌の感染モデルを用いて、本発明の化合物の効力をゲンタマイシン(広域抗生物質)と比較して評価した。ゲンタマイシンは、すべてのアミノグリコシドの中で、病院で治療を受けるグラム陰性感染症に対して最も頻繁に使用されるアミノグリコシドである。この研究の詳細なプロトコルは、上記の「材料と方法」の項で説明されている。病原体を含まない雌のC3H/HeNRj(近交系)マウス(1群8匹)と大腸菌の非抵抗性ATCC株(ATCC 700336)を採用した。このATCC株に対するABX5006およびABX5026のMIC(μg/ml)値は、それぞれ0,25および1であった。また,同じ大腸菌に対するゲンタマイシンのMIC(μg/ml)値は1であった。
比較対象のゲンタマイシンと、本発明の化合物ABX5006およびABX5020の各薬剤を、15および30mg/kgの用量で試験した(表15)。各薬剤は、感染後24時間後に1日1回(QD)皮下(SC)に投与した。各マウスは、軽いケタミン+キシラジン麻酔下で、100μL/マウスの細菌懸濁液を経尿道的に投与して感染させた。感染前90分および感染後1時間の間、マウスは絶水した。投与24時間後に腎臓でコロニー形成単位(CFU)を測定した。ビークル群および治療群の生存率は100%であった。感染後24時間後にすべてのマウスにケタミン+キシラジンを過剰投与した。腎臓は,IKAのUltraturaxを用いて,滅菌したPBSでホモジナイズした。ホモジナイズ後、ホモジネートの連続希釈液をCFU測定に使用した。各1対の腎臓のCFUカウントは、単一の結果として作用する。
in vivo効力試験の結果を表15にまとめた。ABX5006およびABX5026を両用量、すなわち30および15mg/kgで皮下投与したところ、ビヒクル対照群と比較して、腎臓におけるCFU数の強力かつ有意な減少が認められた。ABX5006およびABX5026は、優れたin vivo活性を示し、ビヒクルコントロール群と比較して、30mg/kgの投与量でそれぞれ1.53-log10および1.72-log10、15mg/kgの投与量でそれぞれ1.38-log10および1.58-log10の有意なCFU数の減少に達した。腎臓におけるCFU数は、ABX5006を30mg/kgの用量で投与した場合、同用量のゲンタマイシン投与群と比較して有意な減少が認められた。また、ABX5026では、いずれの用量においても、同用量のゲンタマイシン投与群と比較して、腎臓におけるCFU数の有意な減少が認められた。実際、ABX5026を投与した群では、8検体中5検体でCFU数が検出限界(LOD = 2,0X102 CFU/mL)を下回り、in vivoでの高い効力が示された。特に注目すべきは、今回使用した大腸菌株に対するABX5026のMIC値がゲンタマイシンと同じであるにもかかわらず、ABX5026のin vivoでの効力がゲンタマイシンよりも有意に高いことである。また、驚くべきことに、化合物ABX5026は、ABX5006と比較して、同じ用量を適用した場合、in vivoでの活性がわずかに高い。前述のように、ABX5026は、in vivo試験でも使用された大腸菌株に対して、ABX5006と比較してin vitroで4倍(すなわち、1対0,25)低い抗菌活性を有する(表15)。理論にとらわれることなく、ABX5026の3''-グアニジル基上のR5残基がin vivo性能に影響を与え、ABX5006と比較して低下したin vitro活性を補っていると考えられる。この結果は、マウス大腿部感染モデルを用いたABX5006およびABX5026のin vivo試験で得られた観察結果を裏付けるものである(表12)。
Figure 2022514472000353
In vivo毒性試験
本発明の化合物であるABX5006,ABX5026およびABX5039について,ラットを用いたin vivo急性毒性試験を行った。この試験では,雄のCD(Sgraque Dawley)ラットを用いて,静脈内投与法により最大耐量(MTD)および中央致死量(LD50)を測定した。1群3匹を用い、50、75、100、150または200 mg/kg/dayを1日1回投与した。各化合物は15分かけてゆっくりと静脈内に投与し、投与量は5mL/kgとした。試験期間中(4日間)、1日2回、すなわち朝と終業時に死亡率を記録した。動物は、投与前、投与後30分、1時間後、4時間後、8時間後に臨床検査を受け、その後、試験期間中は1日2回検査を行った。第1日目の投与後30分から90分の間、および第4日目には、動物を収容ケージの外で、完全な外見検査、姿勢および動作の観察、ならびに行動検査などの十分な臨床検査に供した。4日目に生き残った動物はすべて安楽死させた。すべての動物を肉眼的に剖検し、各群のすべての動物について臓器重量(副腎、脳、心臓、腎臓、肝臓、脾臓、副睾丸、胸腺、精巣)を記録し、ビヒクル群のものと比較した。表16は、in vivoの急性毒性試験の結果を示している。驚くべきことに、病理学的には、処置群では巨視的な所見は得られなかった。また、絶対的および相対的な臓器重量は、ビヒクル群と同じ範囲であった(データは示されていない)。ABX5026とABX5049のMTDは同じ75であり、そのLD50値は75mg/kg以上(死亡例なし)、100mg/kg以下(すべての動物が死亡)と判定されている。対照的に、ABX5006は、ABX5026およびABX5039と比較して、MTDおよびLD50値が有意に(少なくとも2倍)高く、際立っている(表16)。それにもかかわらず、本発明のすべての化合物は、ゲンタマイシンと比較して、急性毒性が著しく低い。以前の研究(Robbinsら、1971年)では、ゲンタマイシンのラットにおけるLD50値は67mg/kgと報告されている。一方、ABX5006のLD50値は200mg/kg以上(3匹中1匹のみ死亡)で、ゲンタマイシンの報告値よりも約3倍高い値を示している。また、本発明の化合物ABX5026およびAXB5039は、LD50値が75mg/kgを超え、基準となる抗生物質に比べて急性毒性が著しく低い。
Figure 2022514472000354

Claims (15)

  1. 式(I)の化合物:
    Figure 2022514472000355

    またはその医薬上許容し得る塩であって、
    (i)R1はH、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、C3-6シクロアルキル、
    Figure 2022514472000356

    (式中、*は、式(I)中のR1が結合しているN原子との結合点である)からなる群より選択され;
    (ii)R2は、H、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-OCH2F、-OCF3、-NH2、-NHCH3、-NHEt、-N(CH3)2、-N(Et)2、-NHCH2F、-NHCF3、および -NHQからなる群より選択され;
    R2が、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2の場合、前記R2基中のアルキルおよびシクロアルキル部分は、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-NH2、-NHCH3、-NHEt、-N(CH3)2、-N(Et)2、および -NHQからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい;ただし、R2が-OEt、-NHEtまたは-N(Et)2の場合、前記OEt、-NHEt、もしくは-N(Et)2基のEt基を前記OEt、-NHEt、もしくは-N(Et)2基のOもしくはN原子に結合する炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい;
    (iii)R3は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-NH2、-NHCH3、-NHCH2F、-NHCF3、-NHEt、-NHC3-8アルキル、-N(CH3)2、-N(Et)2、-N(C3-8アルキル)2、および-NHQからなる群より選択され;
    R3が-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-NHEt、-NHC3-8アルキル、-N(Et)2、-N(C3-8アルキル)2の場合、R3基中のアルキルおよびシクロアルキル部分は、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-4アルキル、-NH2、-NHCH3、-NHC2-4アルキル、-N(CH3)2、-N(C2-4アルキル)2、および-NHQからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい;ただし、前記各R3基のOまたはN原子に直接結合している前記各R3基の炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい;ならびに
    R3が、-OCH3または-NHCH3の場合、前記-OCH3または-NHCH3基のCH3部分は、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;もしくは任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルで任意に置換されてもよい;
    (iv)R4は、H、メチル、エチル、-CH2F、-CF3、直鎖または分枝状C3-6アルキル、置換された直鎖C2-6アルキル、置換された分枝状C3-6アルキル、任意に置換されたC3-6シクロアルキル、任意に置換された-CH2C3-6シクロアルキル、ホルミル、任意に置換されたフェニル、任意に置換された5員もしくは6員のヘテロアリール、
    Figure 2022514472000357

    (式中、*は、式(I)中のR4が結合しているN原子との結合点である)からなる群より選択され、ならびに
    R4が、置換された直鎖C2-6アルキル、置換された分枝状C3-6アルキル、置換されたC3-6シクロアルキルまたは置換された-CH2C3-6シクロアルキルの場合、R4は、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OC2-4アルキル、-NH2、-NHCH3、-NHC2-4アルキル、-N(CH3)2、-N(C2-4アルキル)2、および -NHQからなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で置換される; ただし、式(I)の構造において、R4が結合しているN原子に直接結合している前記R4基の炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい;
    (v)R5は、H; メチル;-CH2F;-CF3;エチル;直鎖または分枝状C3-8アルキル; 置換された直鎖C2-8アルキル;置換された分枝状C3-8アルキル;任意に置換されたC3-6シクロアルキル;任意に置換された-CH2C3-6シクロアルキル;任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;-C(=NH)NH2;-C(=NR7)NH2;-C(=NH)NHR8;-C(=NR7)NHR8;-C(=NR7)NR8R9;および
    -X-Z からなる群より選択され、
    Xは、メチレン、エチレン、直鎖または分枝状C3-8アルキレンからなる群より選択され;それぞれが、Zに結合していることに加えて、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、ハロゲン、-OH、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-6アルキル、-NH2、-NHQ、-NHR10、-NR10R11、-CO2H、-CO2CH3、-CO2C2-6アルキル、-OCOCH3、-OCOC2-6アルキル、-CN、-CONHR12、-CONR12R13、-NHCOCH3、-NHCOC2-6アルキル、-NR14COCH3、および-NR15COC2-6アルキルからなる群から独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい;ただし、式(I)の構造において、Rが結合しているN原子に結合している前記X基の原子は、さらにOまたはN原子に直接結合されえない;
    および
    Zは、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたC3-6シクロアルキル(式中、R7 からR15のそれぞれは、H、メチル、エチル、C3-6アルキルおよびC3-6シクロアルキルからなる群から独立して選択される)からなる群より選択される;
    (vi)R6は、OHまたはNH2;
    (vii)ただし、すべての式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩について、式(I)の構造において、R2とR3の両方が結合しているテトラヒドロピラン環に結合するR2の原子がOまたはN原子である場合、前記テトラヒドロピラン環に結合するR3の原子はOまたはN原子ではありえない;および式(I)の構造において、R3とR2の両方が結合しているテトラヒドロピラン環に結合するRの原子がOまたはN原子である場合、前記テトラヒドロピラン環に結合するRの原子はOまたはN原子ではありえない;および
    (viii)開示されている各基について、
    m = 0、1、2、3、4または5;
    n = 1または2;
    p = 0、1または2;
    q = 1、2、3、4または5;
    r = 1、2、3または4;および
    (ix)すべての上記置換基およびQ部分を含む基に関しては、
    Qは、
    Figure 2022514472000358

    (式中、*は、Qが結合しているN原子との結合点である)である。
  2. R2が、H、メチル、-CH2F、-CF3、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-OCH2F、-OCF3、-NH2、-NHCH3、-NHEt、-N(CH3)2、-N(Et)2、-NHCH2F、-NHCF3および-NHQからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
  3. R2が、H、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、-F、ヒドロキシル、-OCH3、-OEt、-OCH2Fおよび-OCF3からなる群より選択される、先行する請求項のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
  4. R3が、H、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキルおよび-OCH2C3-6シクロアルキルからなる群より選択される、先行する請求項のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩であって、
    R3が、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキルまたは-OCH2C3-6シクロアルキルの場合、前記R3基中のアルキルおよびシクロアルキル部分が、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OC2-4アルキル、-NH2、-NHCH3、-NHC2-4アルキル、-N(CH3)2、-N(C2-4アルキル)2および-NHQからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で任意で置換されてもよい;ただし、前記各R3基中のO原子に直接結合している前記各R3基中の炭素原子は、ハロゲンから独立して選択される1つ以上の置換基でのみ置換されていてもよい;ならびに
    R3が、-OCH3の場合、前記-OCH3基のCH3部分は、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;もしくは任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルで任意に置換されていてもよい。
  5. R3が、H、ハロゲン、ヒドロキシル、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-OCH2(任意に置換されたフェニル)、-OCH2(任意に置換された5員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換された6員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);および -OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル)からなる群より選択される、先行する請求項のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
  6. 式(I)の化合物は、式(Ia)から(If)の化合物:
    Figure 2022514472000359

    から選択され、
    式(Ia)~(If)の化合物のそれぞれについて、独立して、R1、R4、R5およびR6は、先行する請求項のいずれかに定義される通りであり、Wは、式(Ie)~(If)の化合物のそれぞれについて、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-OCH2(任意に置換されたフェニル)、-OCH2(任意に置換された5員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換された6員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);および -OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル)からなる群から独立して選択される、先行する請求項のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
  7. 式(I)の化合物は、式(Ig)~(Ip)の化合物:
    Figure 2022514472000360

    から選択され、
    式(Ig)から(Ip)の化合物についてそれぞれについて、独立して、R1、R4およびR5は、先行する請求項のいずれかに定義される通りであり、Wは、式(In)から(Ip)の化合物のそれぞれについて、-OCH3、-OCH2F、-OCF3、-OEt、-OC3-8アルキル、-OC3-6シクロアルキル、-OCH2C3-6シクロアルキル、-OCH2(任意に置換されたフェニル)、-OCH2(任意に置換された5員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換された6員のヘテロアリール)、-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル);-OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;および -OCH2(任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキル)からなる群から独立して選択される、先行する請求項のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
  8. R1は、H、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、C3-6シクロアルキル、
    Figure 2022514472000361

    からなる群より選択され;
    好ましくは、H、
    Figure 2022514472000362

    からなる群から選択され、
    前記R1部分中qおよびQは請求項1に定義した通りである、先行する請求項のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
  9. R4は、H、
    Figure 2022514472000363

    からなる群より選択され、前記R4部分中rおよびQは請求項1に定義した通りである、先行する請求項のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
  10. R4は、H、
    Figure 2022514472000364

    からなる群より選択される、先行する請求項のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
  11. R5は、H、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-8アルキル、置換された直鎖C2-8アルキル、置換された分枝状C3-8アルキル、任意に置換されたC3-6シクロアルキル、
    Figure 2022514472000365

    (式中、*は、式(I)中のR5が結合しているN原子との結合点である)からなる群より選択され、ならびに
    Aは、任意に置換されたフェニル;任意に置換された5員のヘテロアリール;任意に置換された6員のヘテロアリール;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個のヘテロ原子を含む4員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員の非芳香族ヘテロシクロアルキル;もしくは任意に置換されたO、NおよびSから選択された1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む6員の非芳香族ヘテロシクロアルキルからなる群より選択され;ならびに
    前記R5部分中m、n、q、pおよびR10は、前記請求項のいずれかに定義される、
    先行する請求項のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
  12. R5は、H、メチル、エチル、直鎖または分枝状C3-6アルキル、
    Figure 2022514472000366

    からなる群より選択され、ならびに
    前記R5部分におけるQおよびR10は先行する請求項のいずれかに定義される、先行する請求項のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩。
  13. 先行する請求項のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩および医薬上許容される担体を含む医薬組成物。
  14. 少なくとも1つの請求項1から12のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩および少なくとも1つのさらなる抗菌剤を含む組成物であって、前記少なくとも1つのさらなる抗菌剤は、少なくとも1つの請求項1から12のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩とは異なる、組成物。
  15. 医薬として使用するための、請求項1から12のいずれかに記載の化合物またはその医薬上許容し得る塩、または請求項13~14のいずれかに記載の組成物。
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