JP2022512990A - 急速に時効した高強度かつ熱処理可能なアルミニウム合金製品、及びそれを製造する方法 - Google Patents

急速に時効した高強度かつ熱処理可能なアルミニウム合金製品、及びそれを製造する方法 Download PDF

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Abstract

本明細書には、加速時効工程を使用して熱処理可能なアルミニウム合金を処理する方法、及び前記方法に従って作製されたアルミニウム合金製品が記載されている。本明細書に記載の前記熱処理可能なアルミニウム合金を処理する方法は、望ましい強度及び成形性を有する圧延アルミニウム合金製品を製造するためのより効率的な方法を提供する。例えば、合金を処理する従来の方法では、24時間の時効を必要とする場合がある。しかし、本明細書に記載の方法は、前記時効時間を大幅に短縮し、多くの場合、8時間以下の時効時間で足りる。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年11月12日出願の米国特許出願第62/758,840号の優先権及び出願の利益を主張する。
本開示は、アルミニウム合金及びそれから作製される製品の分野、更に具体的にはアルミニウム合金製品を処理する方法に関する。
高強度のアルミニウム合金は、自動車用途及び他の輸送(例えば、限定されないが、トラック、トレーラー、列車、航空宇宙、及び船舶を含む)用途、ならびに電子用途を含む、多くの用途での製品性能の改善にとって好ましい。このような高強度のアルミニウム合金製品を得るには、費用のかかる処理工程が必要になることが多い。例えば、人工時効手順では、高温で最大24時間以上の処理が必要になり、非常に非効率な製造工程になる可能性がある。
本発明が適用される実施形態は、本概要ではなく、特許請求の範囲によって定められる。この概要は、本発明の様々な態様の高水準の概説であり、以下の詳細な説明の箇所で更に説明される、概念の一部を紹介している。この概要は、特許請求されている本主題の重要または本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求される本主題の範囲を決定するために独立して使用されることも意図していない。本主題は、明細書全体、いずれかまたはすべての図面、及び各特許請求の範囲の適切な部分を参照することにより理解されるべきである。
本明細書に記載されているのは、圧延アルミニウム合金製品を少なくとも約400℃の溶体化温度で溶体化させ、圧延アルミニウム合金製品をクエンチしてW質別圧延アルミニウム合金製品を製造し、W質別圧延アルミニウム合金製品を自然時効させて中間時効圧延アルミニウム合金製品を製造し、中間時効圧延アルミニウム合金製品を最大約8時間人工時効することを含む、圧延アルミニウム合金製品を処理する方法である。場合によっては、溶体化温度は約400℃~約500℃である。いくつかの非限定的な例で、この方法は、約125℃~約500℃の温度で圧延アルミニウム合金製品を変形させることを更に含む。いくつかの態様にて、圧延アルミニウム合金製品のクエンチは、圧延アルミニウム合金製品を約5℃/秒~約1000℃/秒の速度で冷却することを含み、圧延アルミニウム合金製品を溶体化した後、圧延アルミニウム合金製品を変形させた後、またはその両方で行うことができる。いくつかの例で、W質別圧延アルミニウム合金製品を自然時効することは、W質別圧延アルミニウム合金製品を室温で最大約12か月(例えば、最大約6か月)時効することを含む。いくつかの態様にて、中間時効圧延アルミニウム合金製品を人工時効することは、中間時効圧延アルミニウム合金製品を少なくとも約140℃の温度まで加熱し、この温度を最大約8時間維持することを含む、単一工程の時効手順を含み得る。場合によっては、中間時効圧延アルミニウム合金製品を人工時効することは、少なくとも第1の時効工程及び少なくとも第2の時効工程を含む、複数工程の時効手順を含み得る。いくつかの非限定的な例では、第1の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を約90℃~約120℃の第1の時効温度まで加熱し、第1の時効温度を約0.5時間~約2時間維持することを含み得る。いくつかの非限定的な例では、第2の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を約140℃~約220℃の第2の時効温度まで加熱し、第2の時効温度を約0.5時間~約7.5時間維持することを含み得る。
特定の実施形態で、第1の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を約50℃~約90℃の第1の時効温度まで加熱し、第1の時効温度を最大約1時間維持することを含む。従って、第2の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を約160℃~約200℃の第2の時効温度まで加熱し、第2の時効温度を最大約1時間維持することを含む。
特定の更なる実施形態で、この方法は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を約90℃~約135℃の第1の時効温度まで加熱し、第1の時効温度を一定期間維持することを含み、第2の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を約140℃~約220℃の第2の時効温度まで加熱し、第2の時効温度を一定期間維持することを含み、ここで、第1の時効工程と第2の時効工程の総時効時間は5時間を超える。
いくつかの態様にて、圧延アルミニウム合金製品は、熱処理可能な圧延アルミニウム合金製品であり得て、所望によりモノリシックな合金から、またはコア層及び少なくとも1つのクラッド層を有するクラッド圧延アルミニウム合金製品から作製され得る。
更に本明細書には、圧延アルミニウム合金製品を約125℃~約500℃の温度で変形させ、圧延アルミニウム合金製品をクエンチしてW質別圧延アルミニウム合金製品を製造し、W質別圧延アルミニウム合金製品を自然時効して中間時効圧延アルミニウム合金製品を製造し、中間時効圧延アルミニウム合金製品を最大約8時間人工時効することを含む、圧延アルミニウム合金製品を処理する方法も記載されている。場合によっては、クエンチは、圧延アルミニウム合金製品を変形させた後、約5℃/秒~約1000℃/秒の速度で圧延アルミニウム合金製品を冷却することを含む。いくつかの非限定的な例で、W質別圧延アルミニウム合金製品を自然時効することは、W質別圧延アルミニウム合金製品を最大約12か月(例えば、最大約6か月)時効することを含む。所望により、中間時効圧延アルミニウム合金製品を人工時効することは、中間時効圧延アルミニウム合金製品を少なくとも約140℃の温度まで加熱し、この温度を最大約8時間維持することを含む、単一工程の時効手順を含み得る。所望により、中間時効圧延アルミニウム合金製品を人工時効することは、少なくとも第1の時効工程及び少なくとも第2の時効工程を含む、複数工程の時効手順を含み得る。いくつかの非限定的な例では、第1の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を約90℃~約120℃の第1の時効温度まで加熱し、第1の時効温度を約0.5時間~約2時間維持することを含み得る。第2の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を約140℃~約220℃の第2の時効温度まで加熱し、第2の時効温度を約0.5時間~約7.5時間維持することを含み得る。
特定の実施形態で、第1の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を約50℃~約90℃の第1の時効温度まで加熱し、第1の時効温度を最大約1時間維持することを含む。従って、第2の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を約160℃~約200℃の第2の時効温度まで加熱し、第2の時効温度を最大約1時間維持することを含む。
特定の更なる実施形態で、この方法は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を約90℃~約135℃の第1の時効温度まで加熱し、第1の時効温度を一定期間維持することを含み、第2の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を約140℃~約220℃の第2の時効温度まで加熱し、第2の時効温度を一定期間維持することを含み、ここで、第1の時効工程と第2の時効工程の総時効時間は5時間を超える。
いくつかの非限定的な例で、圧延アルミニウム合金製品は、モノリシックな合金から、またはコア層及び少なくとも1つのクラッド層を有するクラッド圧延アルミニウム合金製品から所望により作製され得る、熱処理可能な圧延アルミニウム合金製品であり得る。
本明細書に記載の方法に従って作製した製品も、本明細書で開示される。いくつかの非限定的な例で、製品はT7質別である。いくつかの態様にて、粒界析出物の円相当径は最大約10nm(例えば、約5nm~約10nm)であり得る。場合によっては、製品は、国際軟銅線規格の最大約40%の導電率(%IACS)(例えば、約30%IACS~約40%IACS)、少なくとも約450MPaの降伏強度、少なくとも約6%の一様伸び、及び/または少なくとも132.5°の3点曲げベータ角度(β角度)を示すことができる。
いくつかの非限定的な例で、本明細書に記載の製品は、自動車の車体部品(例えば、バンパー、サイドビーム、ルーフビーム、クロスビーム、ピラー補強材、内側パネル、外側パネル、サイドパネル、内側ボンネット、外側ボンネット、またはトランクリッドパネル)、航空宇宙機の機体部品、または電子機器ハウジングに形成されることができる。
特定の態様にて、製品は、セルフピアシリングリベットに十分な3点曲げβ角度、及び応力腐食割れに対する耐性を示すのに十分な導電率を示す。
他の目的及び利点は、以下の非限定例の詳細な説明及び図から明らかになるであろう。
本明細書に記載の方法に従って作製及び処理された熱処理可能な圧延アルミニウム合金製品の加熱履歴を示す、概略図である。 本明細書に記載の方法に従って3点曲げ試験で測定された外部3点曲げα角度及び内部3点曲げβ角度を示す、概略図である。 本明細書に記載の方法に従って作製及び処理された熱処理可能な圧延アルミニウム合金製品の微細構造を示す、走査型透過電子顕微鏡(STEM)写真である。 本明細書に記載の方法に従って作製及び処理された熱処理可能な圧延アルミニウム合金製品の過時効した微細構造を示す、STEM写真である。
本明細書に、加速時効処理を使用して熱処理可能なアルミニウム合金を処理する方法、及びその方法に従って作製されたアルミニウム合金製品が記載されている。本明細書に記載の熱処理可能なアルミニウム合金を処理する方法は、望ましい強度及び成形性を有する圧延アルミニウム合金製品を製造するためのより効率的な方法を提供する。例えば、合金を処理する従来の方法では、高温で24時間以上の時効が必要になる場合がある。しかし、本明細書に記載の方法は、時効時間を大幅に短縮し、多くの場合、8時間以下の時効時間で足りる。得られた圧延アルミニウム合金製品は、その後の熱処理(例えば、塗装焼付または成形後の熱処理)を受けると、驚くべきことに、より長い時効時間により従来の方法に従って作製されたものと同等またはそれ以上の強度を示す。
定義及び説明
本明細書で使用される「発明(invention)」、「本発明(the invention)」、「本発明(this invention)」及び「本発明(the present invention)」という用語は、本特許出願の主題のすべて及び以下の特許請求の範囲を概して指すことを意図している。これらの用語を含む明細書は、本明細書に記載された主題を限定することも、以下の特許請求の範囲の意味または範囲を限定することもないと理解されるべきである。
この説明では、「シリーズ」または「7xxx」などのアルミニウム業界の名称で識別される合金を参照する。アルミニウム及びその合金の命名及び識別に最も一般に使用される番号名称体系の理解については、「International Alloy Designations and Chemical Composition Limits for Wrought Aluminum and Wrought Aluminum Alloys」または「Registration Record of Aluminum Association Alloy Designations and Chemical Compositions Limits for Aluminum Alloys in the Form of Castings and Ingot」(両方ともAluminum Associationにより発行された)を参照のこと。
本明細書で使用する場合、「a」、「an」、または「the」の意味は、文脈が明確に別途指示しない限り、単数及び複数の指示対象を含む。
本明細書で使用する場合、プレートは一般に、約15mmを超える厚さを有する。例えば、プレートは、約15mm超、約20mm超、約25mm超、約30mm超、約35mm超、約40mm超、約45mm超、約50mm超、または約100mm超の厚さを有する、圧延アルミニウム合金製品を指し得る。
本明細書で使用する場合、シェート(シートプレートとも称される)は一般に、約4mm~約15mmの厚さを有する圧延アルミニウム合金製品を指す。例えば、シェートは、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、約11mm、約12mm、約13mm、約14mm、または約15mmの厚さを有し得る。
本明細書で使用する場合、シートは一般に、約4mm未満の厚さを有する圧延アルミニウム合金製品を指す。例えば、シートは、約4mm未満、約3mm未満、約2mm未満、約1mm未満、約0.5mm未満、約0.3mm未満、または約0.1mm未満の厚さを有し得る。
本出願では、合金の調質または質別に対する言及がなされる。最も一般的に使用されている合金質別の記述を理解するために、「American National Standards(ANSI)H35 on Alloy and Temper Designation Systems」を参照されたい。F調質または質別とは、製造されたアルミニウム合金を指す。O調質または質別は、焼きなまし後のアルミニウム合金を指す。T1調質または質別とは、熱間加工から冷却され、(例えば、室温で)自然時効させたアルミニウム合金を指す。T2調質または質別とは、熱間加工から冷却され、冷間加工され、自然時効されたアルミニウム合金を指す。T3調質または質別とは、溶体化熱処理され、冷間加工され、自然時効されたアルミニウム合金を指す。T4調質または質別とは、溶体化熱処理され、自然時効されたアルミニウム合金を指す。T5調質または質別とは、熱間加工から冷却され、(高温で)人工時効されたアルミニウム合金を指す。T6調質または質別とは、溶体化熱処理され、人工時効されたアルミニウム合金を指す。T7調質または質別とは、溶体化熱処理され、人工過時効されたアルミニウム合金を指す。T8x調質または質別とは、溶体化熱処理され、冷間加工され、人工時効されたアルミニウム合金を指す。T9調質または質別とは、溶体化熱処理され、人工時効され、冷間加工されたアルミニウム合金を指す。W調質または質別とは、溶体化熱処理されてクエンチされた、時効硬化される前のアルミニウム合金を指す。
本明細書で使用する場合、「室温」の意味は、約15℃~約30℃の温度、例えば、約15℃、約16℃、約17℃、約18℃、約19℃、約20℃、約21℃、約22℃、約23℃、約24℃、約25℃、約26℃、約27℃、約28℃、約29℃、または約30℃を含み得る。
本明細書で使用する場合、「鋳造金属製品」、「鋳造製品」、「鋳造アルミニウム合金製品」などの用語は互換性があり、ダイレクトチル鋳造(ダイレクトチル共鋳造を含む)もしくは半連続鋳造、連続鋳造(例えば、双ベルト鋳造機、双ロール鋳造機、ブロック鋳造機、または他の任意の鋳造機の使用によるものを含む)、電磁鋳造、ホットトップ鋳造、または他の任意の鋳造法により作製された製品を指す。
本明細書に開示する範囲はすべて、それらに包含される任意のあらゆる部分的な範囲を包含すると理解されるべきである。例えば、記載された範囲「1~10」は、最小値1と最大値10の間の(及びこれらを含む)任意のあらゆる部分的な範囲を含むとみなされるべきであり、すなわち、すべての部分的な範囲は、1以上の最小値(例えば、1~6.1)から始まり、かつ10以下の最大値(例えば、5.5~10)で終わる。
場合によっては、アルミニウム合金は、合金の総重量に基づく重量パーセント(重量%)での元素組成を単位として説明される。各合金の特定の例では、不純物の合計の最大重量が0.15重量%である場合、残部はアルミニウムである。
作製及び処理方法
本明細書に記載の方法は、圧延アルミニウム合金製品を熱処理工程(例えば、高温での溶体化工程及び/または変形工程)に供し、続いてクエンチ及び加速時効処理を行うことを含む。いくつかの非限定的な例で、圧延アルミニウム合金製品を溶体化して可溶相を溶融することができ、これは、圧延アルミニウム合金製品を十分な温度で十分な時間維持して、ほぼ均一な固溶体を得て、次にクエンチして過飽和を達成したときに生じる。他のいくつかの非限定的な例で、圧延アルミニウム合金製品を高温で変形させて成形したアルミニウム合金製品を提供し、次にクエンチして変形工程から生じる転位の運動を阻止することができる。前述のような熱処理及びクエンチ工程(例えば、溶体化及びクエンチ工程、及び/または高温で行われる変形及びクエンチ工程)は、本明細書に記載の加速時効処理を可能にする。
例えば、本明細書に記載の方法で使用するのに適した圧延アルミニウム合金製品は、熱処理可能なアルミニウム合金製品(例えば、2xxxシリーズのアルミニウム合金製品、6xxxシリーズのアルミニウム合金製品、及び/または7xxxシリーズのアルミニウム合金製品)を含み得る。いくつかの例では、アルミニウム合金製品は、2xxxシリーズのアルミニウム合金製品(例えば、AA2001、A2002、AA2004、AA2005、AA2006、AA2007、AA2007A、AA2007B、AA2008、AA2009、AA2010、AA2011、AA2011A、AA2111、AA2111A、AA2111B、AA2012、AA2013、AA2014、AA2014A、AA2214、AA2015、AA2016、AA2017、AA2017A、AA2117、AA2018、AA2218、AA2618、AA2618A、AA2219、AA2319、AA2419、AA2519、AA2021、AA2022、AA2023、AA2024、AA2024A、AA2124、AA2224、AA2224A、AA2324、AA2424、AA2524、AA2624、AA2724、AA2824、AA2025、AA2026、AA2027、AA2028、AA2028A、AA2028B、AA2028C、AA2029、AA2030、AA2031、AA2032、AA2034、AA2036、AA2037、AA2038、AA2039、AA2139、AA2040、AA2041、AA2044、AA2045、AA2050、AA2055、AA2056、AA2060、AA2065、AA2070、AA2076、AA2090、AA2091、AA2094、AA2095、AA2195、AA2295、AA2196、AA2296、AA2097、AA2197、AA2297、AA2397、AA2098、AA2198、AA2099、またはAA2199)を含むことができる。
所望により圧延アルミニウム合金製品は、6xxxシリーズのアルミニウム合金製品(例えば、AA6101、AA6101A、AA6101B、AA6201、AA6201A、AA6401、AA6501、AA6002、AA6003、AA6103、AA6005、AA6005A、AA6005B、AA6005C、AA6105、AA6205、AA6305、AA6006、AA6106、AA6206、AA6306、AA6008、AA6009、AA6010、AA6110、AA6110A、AA6011、AA6111、AA6012、AA6012A、AA6013、AA6113、AA6014、AA6015、AA6016、AA6016A、AA6116、AA6018、AA6019、AA6020、AA6021、AA6022、AA6023、AA6024、AA6025、AA6026、AA6027、AA6028、AA6031、AA6032、AA6033、AA6040、AA6041、AA6042、AA6043、AA6151、AA6351、AA6351A、AA6451、AA6951、AA6053、AA6055、AA6056、AA6156、AA6060、AA6160、AA6260、AA6360、AA6460、AA6460B、AA6560、AA6660、AA6061、AA6061A、AA6261、AA6361、AA6162、AA6262、AA6262A、AA6063、AA6063A、AA6463、AA6463A、AA6763、A6963、AA6064、AA6064A、AA6065、AA6066、AA6068、AA6069、AA6070、AA6081、AA6181、AA6181A、AA6082、AA6082A、AA6182、AA6091、またはAA6092)を含むことができる。
所望により圧延アルミニウム合金製品は、7xxxシリーズのアルミニウム合金(例えば、AA7011、AA7019、AA7020、AA7021、AA7039、AA7072、AA7075、AA7085、AA7108、AA7108A、AA7015、AA7017、AA7018、AA7019A、AA7024、AA7025、AA7028、AA7030、AA7031、AA7033、AA7035、AA7035A、AA7046、AA7046A、AA7003、AA7004、AA7005、AA7009、AA7010、AA7012、AA7014、AA7016、AA7116、AA7122、AA7023、AA7026、AA7029、AA7129、AA7229、AA7032、AA7034、AA7036、AA7136、AA7037、AA7040、AA7140、AA7041、AA7049、AA7049A、AA7149、AA7249、AA7349、AA7449、AA7050、AA7050A、AA7150、AA7250、AA7055、AA7155、AA7255、AA7056、AA7060、AA7064、AA7065、AA7068、AA7168、AA7175、AA7475、AA7076、AA7178、AA7278、AA7278A、AA7081、AA7181、AA7185、AA7090、AA7093、AA7095、またはAA7099)を含むことができる。
いくつかの例で、本明細書に記載の方法で使用する圧延アルミニウム合金製品は、モノリシックな合金から作製される。他の例で、本明細書に記載の方法で使用する圧延アルミニウム合金製品は、コア層及び1つまたは2つのクラッド層を有する、クラッド圧延アルミニウム合金製品である。場合によっては、コア層及び/またはクラッド層(複数可)は、7xxxシリーズのアルミニウム合金であり得る。場合によっては、コア層の組成は、クラッド層の一方または両方と異なる。いくつかの非限定的な例で、クラッド圧延アルミニウム合金製品は、6xxxシリーズのアルミニウム合金コア層と7xxxシリーズのアルミニウム合金クラッド層、2xxxシリーズのアルミニウム合金コア層と6xxxシリーズのアルミニウム合金クラッド層、または2xxxシリーズのアルミニウム合金コア層と7xxxシリーズのアルミニウム合金クラッド層を含むことができる。
本明細書に記載の方法は、任意の適切な鋳造処理を使用してアルミニウム合金を鋳造することによって作製された、圧延アルミニウム合金製品で実施することができる。例えば、本明細書に記載のアルミニウム合金は、これらに限定されないが、双ベルト鋳造機、双ロール鋳造機またはブロック鋳造機の使用を含み得る、連続鋳造(CC)処理を使用して鋳造することができる。いくつかの例で、鋳造処理は、ビレット、スラブ、ストリップなどの鋳造製品を形成するために、CC処理によって実行される。いくつかの例で、鋳造処理は、インゴットなどの鋳造製品を形成するためのダイレクトチル(DC)鋳造処理によって実行される。
次いで、鋳造製品は、更なる加工工程に供され得る。1つの非限定的な例で、処理方法は、以下の工程、均質化、熱間圧延、冷間圧延、及び/または焼きなまし、のうちの1つ以上を含んで、圧延アルミニウム合金製品を製造することができる。所望により本明細書に記載の方法で使用する圧延アルミニウム合金製品のゲージは、約15mm以下(例えば、約14mm以下、約13mm以下、約12mm以下、約11mm以下、約10mm以下、約9mm以下、約8mm以下、約7mm以下、約6mm以下、約5mm以下、約4mm以下、約3mm以下、約2mm以下、約1mm以下、約0.9mm以下、約0.8mm以下、約0.7mm以下、約0.6mm以下、約0.5mm以下、約0.4mm以下、約0.3mm以下、約0.2mm以下、または約0.1mm以下)であり得る。このような圧延アルミニウム合金製品の質別は、F質別と称される。
溶体化及びクエンチ
F質別の圧延アルミニウム合金製品を、溶体化(すなわち、溶体化熱処理)工程などの熱処理工程にかけることができる。溶体化工程は、圧延アルミニウム合金製品を室温から少なくとも約400℃の溶体化温度に加熱することを含むことができる。場合によっては、溶体化温度は、約400℃~約500℃(例えば、約410℃~約490℃、約420℃~約480℃、約430℃~約470℃、または約440℃~約460℃)であり得る。例えば、溶体化温度は、約400℃、約405℃、約410℃、約415℃、約420℃、約425℃、約430℃、約435℃、約440℃、約445℃、約450℃、約455℃、約460℃、約465℃、約470℃、約475℃、約480℃、約485℃、約490℃、約495℃、または約500℃であり得る。
圧延アルミニウム合金製品を、所望の期間、溶体化温度で維持する(すなわち、溶体化温度で浸漬させる)ことができる。特定の態様で、圧延アルミニウム合金製品を、少なくとも約30秒間(例えば、約60秒~約120分(両端含む))浸漬させることができる。例えば、圧延アルミニウム合金製品は、溶体化温度で約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、約65秒、約70秒、約75秒、約80秒、約85秒、約90秒、約95秒、約100秒、約105秒、約110秒、約115秒、約120秒、約125秒、約130秒、約135秒、約140秒、約145秒、約150秒、約5分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、約45分、約50分、約55分、約60分、約65分、約70分、約75分、約80分、約85分、約90分、約95分、約100分、約105分、約110分、約115分、もしくは約120分、またはこの範囲の間の任意の間で、浸漬させることができる。
溶体化工程の後に、クエンチ工程が続くことができる。本明細書で使用する場合、「クエンチする」という用語は、アルミニウム合金製品の温度を急速に低下させることを指す。この場合、溶体化工程に続くクエンチ工程は、前述のように溶体化された圧延アルミニウム合金製品の温度を下げることを含む。クエンチは、液体(例えば、水)及び/またはガスまたは別の選択されたクエンチ媒体を使用して実施することができる。いくつかの例で、クエンチは、圧延アルミニウム合金製品を2つの冷却したプレートの間に圧締することによって実行することができる。特定の態様で、圧延アルミニウム合金製品は、約40℃と約75℃の間の温度の水を使用してクエンチすることができる。特定の態様で、圧延アルミニウム合金製品は、強制空気を使用してクエンチされる。
クエンチ速度は、約5℃/秒から約1000℃/秒であり得る。クエンチ速度及び他の条件は、様々な要因(例えば、圧延アルミニウム合金製品によって示される特性の所望の組み合わせ及び/または圧延アルミニウム合金製品のゲージ)に基づいて選択することができる。場合によっては、クエンチ速度は、約5℃/秒~約975℃/秒、約10℃/秒~約950℃/秒、約25℃/秒~約800℃/秒、約50℃/秒~約700℃/秒、約75℃/秒~約600℃/秒、約100℃/秒~約500℃/秒、約200℃/秒~約400℃/秒、またはこの間の任意の値であり得る。例えば、クエンチ速度は、約5℃/秒、約10℃/秒、約15℃/秒、約20℃/秒、約25℃/秒、約30℃/秒、約35℃/秒、約40℃/秒、約45℃/秒、約50℃/秒、約55℃/秒、約60℃/秒、約65℃/秒、約70℃/秒、約75℃/秒、約80℃/秒、約85℃/秒、約90℃/秒、約95℃/秒、約100℃/秒、約200℃/秒、約300℃/秒、約400℃/秒、約500℃/秒、約600℃/秒、約700℃/秒、約800℃/秒、約900℃/秒、または約1000℃/秒であり得る。
変形及びクエンチ
本明細書に記載の方法は、少なくとも1つの変形工程を含むことができる。本明細書で使用する場合、「変形させる」という用語は、切断、打ち抜き、圧締、プレス成形、線引き、成形、歪み、または当業者であれば既知の二次元もしくは三次元形状を作成できる他の処理を含み得る。例えば、打ち抜きまたは圧締工程で、圧延アルミニウム合金製品は、相補的な形状の2つのダイの間でそれを圧締することによって変形される。変形工程は、クエンチ工程後の圧延アルミニウム合金製品、または高温での圧延アルミニウム合金製品のいずれかで実施することができる。
いくつかの例で、変形工程は、高温(例えば、室温超~約500℃)で圧延アルミニウム合金製品に対して実施することができる。例えば、変形工程は、約40℃~約500℃、約100℃~約440℃、または約150℃~約400℃の温度で、圧延アルミニウム合金製品に対して実施することができる。場合によっては、変形工程は、温間成形処理であり得る。本明細書で使用する場合、温間成形とは、室温超~約250℃で実行される変形工程を指す。場合によっては、温間成形は、約40℃~約250℃、約50℃~約240℃、約75℃~約200℃、または約100℃~約175℃の温度で実施することができる。例えば、温間成形は、約40℃、約50℃、約60℃、約70℃、約80℃、約90℃、約100℃、約110℃、約120℃、約130℃、約140℃、約150℃、約160℃、約170℃、約180℃、約190℃、約200℃、約210℃、約220℃、約230℃、約240℃、または約250℃の温度で実行され得る。
場合によっては、変形工程は、熱間成形処理であり得る。本明細書で使用する場合、熱間成形とは、約255℃~約500℃の温度で実施される変形工程を指す。場合によっては、熱間成形は、約260℃~約500℃、約275℃~約475℃、約300℃~約450℃、または約325℃~約400℃の温度で実施することができる。例えば、熱間成形は、例えば、約255℃、約260℃、約265℃、約270℃、約275℃、約280℃、約285℃、約290℃、約295℃、約300℃、約305℃、約310℃、約315℃、約320℃、約325℃、約330℃、約335℃、約340℃、約345℃、約350℃、約355℃、約360℃、約365℃、約370℃、約375℃、約380℃、約385℃、約390℃、約395℃、約400℃、約405℃、約410℃、約415℃、約420℃、約425℃、約430℃、約435℃、約440℃、約445℃、約450℃、約455℃、約460℃、約465℃、約470℃、約475℃、約480℃、約485℃、約490℃、約495℃、または約500℃の温度で実施することができる。場合によっては、前述のように、変形工程の後にクエンチ工程を続けることができる。
場合によっては、変形工程は、125℃未満の温度(例えば、室温~125℃未満の温度)で圧延アルミニウム合金製品に対して実行できる。例えば、変形工程は、約15℃~約120℃、約30℃~約110℃、または約50℃~約90℃の温度で、圧延アルミニウム合金製品に対して実施することができる。所望により、約20℃、約30℃、約40℃、約50℃、約60℃、約70℃、約80℃、約90℃、約100℃、約110℃、または約120℃の温度で実施することができる。
加速時効
前述の熱処理及びクエンチ工程によって作製された圧延アルミニウム合金製品は、W質別(すなわち、熱処理及びクエンチの後、かつ時効硬化前のアルミニウム合金を説明する名称)にある。本明細書に記載の方法で、W質別圧延アルミニウム合金製品は、加速時効処理を受けることができ、その結果、圧延アルミニウム合金製品の時効硬化が生じ得る。いくつかの態様で、時効硬化は、室温(自然時効)及び/または高温(人工時効または析出熱処理)のいずれかで合金元素の溶質原子の析出を得るために実行される。場合によっては、本明細書に記載の加速時効処理は、自然時効処理と、W質別圧延アルミニウム合金製品を90℃~220℃の範囲の高温で最大約8時間加熱する、人工時効処理を含む。場合によっては、自然時効工程は実行されない。本明細書に記載の加速時効処理によって処理された圧延アルミニウム合金製品は、費用及び時間のかかる従来の人工時効方法(それは、大幅に長い時効時間を必要とする(例えば少なくとも24時間))によって得られるものと同等またはそれ以上の強度及び硬度特性の改善を達成する。
いくつかの非限定的な例では、W質別圧延アルミニウム合金製品は、一定期間(例えば、最大約12か月、最大約9か月、最大約6か月、最大約3か月、最大約1か月、または最大約2週間)自然時効される。場合によっては、自然時効の期間は、約1日~約10か月、約3か月~約8か月、または約4か月~約6か月であり得る。例えば、圧延アルミニウム合金製品は、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約2週間、約3週間、約1か月、約2か月、約3か月、約4か月、約5か月、約6か月、約7か月、約8か月、約9か月、約10か月、約11か月、約12か月、またはこの範囲の任意の間自然時効されることができる。自然時効工程によって、中間時効圧延アルミニウム合金製品が得られる。
自然時効後、中間時効圧延アルミニウム合金製品は、人工時効処理を受けることができる。人工時効処理は、最大約8時間(例えば、最大約7時間、最大約6時間、最大約5時間、最大約4時間、最大約3時間、最大約2時間、最大約1時間、または最大約30分)の期間、実施することができる。場合によっては、人工時効処理は単一工程の時効手順である。単一工程の時効手順で、中間時効圧延アルミニウム合金製品を、少なくとも約140℃の温度(例えば、約140℃~約300℃)まで加熱することができる。例えば、中間時効圧延アルミニウム合金製品は、約140℃、約150℃、約160℃、約170℃、約180℃、約190℃、約200℃、約210℃、約220℃、約230℃、約240℃、約250℃、約260℃、約270℃、約280℃、約290℃、または約300℃の温度まで加熱することができる。中間時効圧延アルミニウム合金製品を、少なくとも約140℃の温度で最大約8時間(例えば、10分~8時間、20分~7時間、30分~6時間、1時間~5時間、または2時間~4時間)維持することができる。
場合によっては、人工時効処理は、少なくとも第1の時効工程と少なくとも第2の時効工程を含む、複数工程の時効手順である。第1の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を第1の時効温度まで加熱し、中間時効圧延アルミニウム合金製品を第1の時効温度で一定期間維持することを含む。場合によっては、第1の時効温度は約90℃~約120℃であり得る。例えば、第1の時効工程の温度は、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、または約120℃であり得る。中間時効圧延アルミニウム合金製品を、第1の時効温度で最大約2時間(例えば、約30分~約2時間)維持することができる。例えば、中間時効圧延アルミニウム合金製品を、第1の時効温度で約10分、約20分、約30分、約40分、約50分、約1時間、または約2時間維持することができる。
第1の時効工程に続いて、中間時効圧延アルミニウム合金製品の温度を第2の時効温度まで上昇させ、第2の時効温度で一定期間維持することができる。第2の時効温度は、約140℃~約220℃であり得る。例えば、第2の時効工程の温度は、約140℃、約145℃、約150℃、約155℃、約160℃、約165℃、約170℃、約175℃、約180℃、約185℃、約190℃、約195℃、約200℃、約205℃、約210℃、約215℃、または約220℃であり得る。中間時効圧延アルミニウム合金製品を、第2の時効温度で最大約7.5時間(例えば、約30分~約7.5時間)維持することができる。例えば、中間時効圧延アルミニウム合金製品を、第1の時効温度で約1分、約5分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、約45分、約50分、約55分、約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、または約7.5時間維持することができる。
別の実施形態で、人工時効処理は、少なくとも第1の時効工程と少なくとも第2の時効工程を含む複数工程の時効手順であり、ここで、総時効時間(例えば、第1の時効工程と第2の時効工程の合計時間)は以下に詳述するように5時間超である。第1の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を第1の時効温度まで加熱し、中間時効圧延アルミニウム合金製品を第1の時効温度で一定期間維持することを含む。第1の時効温度は、約90℃~約135℃であり得る。例えば、第1の時効工程の温度は、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約125℃、約130℃、または約135℃であり得る。中間時効圧延アルミニウム合金製品を、第1の時効温度で最大約2時間(例えば、約30分~約2時間)維持することができる。例えば、中間時効圧延アルミニウム合金製品を、第1の時効温度で約10分、約20分、約30分、約40分、約50分、約1時間、または約2時間維持することができる。
第1の時効工程に続いて、中間時効圧延アルミニウム合金製品の温度を第2の時効温度まで上昇させ、第2の時効温度で一定期間維持することができる。第2の時効温度は、約140℃~約220℃であり得る。例えば、第2の時効工程の温度は、約140℃、約145℃、約150℃、約155℃、約160℃、約165℃、約170℃、約175℃、約180℃、約185℃、約190℃、約195℃、約200℃、約205℃、約210℃、約215℃、または約220℃であり得る。中間時効圧延アルミニウム合金製品を、第2の時効温度で最大約7.5時間(例えば、約30分~約7.5時間)維持することができる。例えば、中間時効圧延アルミニウム合金製品を、第1の時効温度で約1分、約5分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、約45分、約50分、約55分、約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、または約7.5時間維持することができる。
前述のように、いくつかの実施形態で、加速時効処理の総時効時間は5時間を超える。言い換えれば、第1の時効工程、第2の時効工程、及び任意の追加の時効工程のそれぞれの時間は、合計時効時間が5時間を超えるように選択される。場合によっては、総時効時間は、5時間超、約5.5時間以上、約6時間以上、約6.5時間以上、約7時間以上、約7.5時間以上、約8時間以上、約8.5時間以上、または約9時間以上である。
更なる実施形態で、人工時効処理は、約50℃~約90℃の温度で実行される少なくとも第1の時効工程と、約160℃~約200℃の温度で実行される少なくとも第2の時効工程とを含む、複数工程の時効手順である。第1の時効工程は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を第1の時効温度まで加熱し、中間時効圧延アルミニウム合金製品を第1の時効温度で一定期間維持することを含む。第1の時効温度は、約50℃~約90℃であり得る。例えば、第1の時効工程の温度は、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、または約90℃であり得る。中間時効圧延アルミニウム合金製品を、第1の時効温度で最大約60分(例えば、約1分~約1時間)維持することができる。例えば、中間時効圧延アルミニウム合金製品を、第1の時効温度で約1分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、約45分、約50分、約55分、または約1時間維持することができる。
そのうえ、更なる実施形態で、中間時効圧延アルミニウム合金製品の温度を第2の時効温度まで上昇させ、第2の時効温度で一定期間維持することができる。第2の時効温度は、約160℃~約200℃であり得る。例えば、第2の時効工程の温度は、約160℃、約165℃、約170℃、約175℃、約180℃、約185℃、約190℃、約195℃、または約200℃であり得る。中間時効圧延アルミニウム合金製品は、第2の時効温度で最大約1時間(例えば、約1分~約1時間)維持することができる。例えば、中間時効圧延アルミニウム合金製品を、第1の時効温度で約1分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、約45分、約50分、約55分、または約1時間維持することができる。
前述したとおり、場合によっては、自然時効工程は行われない。これらの例で、前述のように人工時効手順は、W質別圧延アルミニウム合金製品で実行できる。
加速時効処理が完了した後、熱処理可能な圧延アルミニウム合金製品はT7質別になる。例示的な加速時効処理は、本明細書の実施例の部分に提供されている。
場合によっては、圧延アルミニウム合金製品を処理する方法は、125℃未満の温度で圧延アルミニウム合金製品を変形させる工程を含むことができる。所望により、得られた製品を自然時効させることができる。次に製品を、本明細書に記載されるように、最大約8時間、人工時効させることができる。
他の場合で、圧延アルミニウム合金製品を処理する方法は、約125℃~約300℃の温度で圧延アルミニウム合金製品を変形させる工程を含むことができる。所望により、得られた製品を自然時効させることができる。次に製品を、本明細書に記載されるように、最大約8時間、人工時効させることができる。
場合によっては、圧延アルミニウム合金製品を処理する方法は、約300℃~約500℃の温度で圧延アルミニウム合金製品を変形させる工程を含むことができる。次に、得られた製品をクエンチして、W質別圧延アルミニウム合金製品を製造することができる。必要に応じて、W質別圧延アルミニウム合金製品を自然時効して、中間時効圧延アルミニウム合金製品を製造することができる。次に中間時効圧延アルミニウム合金製品を、本明細書に記載されるように、最大約8時間、人工時効させることができる。
特定の態様で、圧延アルミニウム合金製品を処理する方法は、処理後の熱処理(例えば、成形後の熱処理及び/または塗装焼付)の工程を含むことができる。例えば、圧延アルミニウム合金製品は、塗装焼付温度に加熱され、一定期間その温度で維持される(焼付塗装とも呼ばれる)ことができる。場合によっては、塗装焼付温度は約80℃~約125℃であり得る。例えば、塗装焼付温度は、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、または約125℃であり得る。いくつかの例で、圧延アルミニウム合金製品は、最大約45分間塗装焼付されることができる。例えば、塗装焼付温度は、約30秒、約1分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、または約45分維持されることができる。
例示的な熱履歴1000を示す概略図を図1に示す。いくつかの非限定的な例で、圧延アルミニウム合金製品は、最初に溶体化及びクエンチ、及び/または熱間成形及びクエンチ工程1100に供される。溶体化及びクエンチ、及び/または熱間成形及びクエンチ工程1100の開始時1110に、圧延アルミニウム合金製品はF質別にある。圧延アルミニウム合金製品は、約400℃~約500℃の溶体化及び/または熱間成形温度1115に加熱され、この温度で最大約2時間の期間1120、維持され得る。圧延アルミニウム合金製品は、おおよそ室温の温度1125までクエンチされることができる。得られたW質別圧延アルミニウム合金製品は、最大約1年の期間1130、自然時効されて、中間時効圧延アルミニウム合金製品を提供することができる。自然時効後、中間時効圧延アルミニウム合金製品は、人工時効処理1500を受けることができる。いくつかの非限定的な例で、人工時効処理1500は、約90℃~約135℃の第1の時効温度1515へ加熱することと、第1の時効温度1515で約0.5時間~約2時間の第1の期間1520、維持することと、続いて約140℃~約220℃の第2の時効温度1525に加熱することと、第2の時効温度1525で約0.5時間~約7.5時間の第2の期間1530、維持することと、を含む、複数工程の時効手順である。所望により人工時効処理1500は、中間時効圧延アルミニウム合金製品を少なくとも約140℃の温度1535に加熱し、温度1535で最大約8時間の期間1550、維持することができる、単一工程処理であり得る。
特性
本明細書に記載の方法から得られる製品は、T7質別である。T7質別の達成は、粒界の溶質析出に起因する可能性があり、そこで、溶質析出物は、最大約10ナノメートル(nm)の三次元形状の円相当径(ECD、つまり顕微鏡技術で観察された直径であって、そこで析出物はその三次元形状にかかわりなく、視野内で円形に見え得る)を有し得る。場合によっては、溶質析出物は、約5nm~約10nm(例えば、約5nm、約6nm、約7nm、約8nm、約9nm、または約10nm)のECDを有することができる。このような析出物は、析出硬化をサポートするには大きすぎる可能性があるため、冶金学的に安定した圧延アルミニウム合金製品を提供する。
更に、T7質別の圧延アルミニウム合金製品は、粒界での溶質析出のため、腐食に耐性があり得る。いくつかの態様で、T7質別の圧延アルミニウム合金製品は、様々な下流の処理方法に供されたときに好ましい特性を示す。例えば、T7質別圧延アルミニウム合金製品は、様々な種類の接合(例えば、セルフピアシリングリベット、溶接(抵抗スポット溶接、金属不活性ガス溶接、タングステン不活性ガス溶接、被覆アーク溶接、及び摩擦撹拌溶接を含む)、及び接着結合)に適している。いくつかの非限定的な例では、T7質別の圧延アルミニウム合金製品は、良好な塗装焼付反応を示す(例えば、コーティングを硬化させるための熱処理後の強化)。
本明細書に記載の方法に従って作製されたT7質別の圧延アルミニウム合金製品は、所望の伸長特性を示す。例えば、本明細書に記載の方法に従って作製及び処理された圧延アルミニウム合金製品は、少なくとも約6%(例えば、約6.5%~約12%、約7%~約11%、または約7.5%~約10%)の一様伸びを得ることができる。場合によっては、一様伸びは、約6%、約6.1%、約6.2%、約6.3%、約6.4%、約6.5%、約6.6%、約6.7%、約6.8%、約6.9%、約7%、約7.1%、約7.2%、約7.3%、約7.4%、約7.5%、約7.6%、約7.7%、約7.8%、約7.9%、約8%、約8.1%、約8.2%、約8.3%、約8.4%、約8.5%、約8.6%、約8.7%、約8.8%、約8.9%、約9%、約9.1%、約9.2%、約9.3%、約9.4%、約9.5%、約9.6%、約9.7%、約9.8%、約9.9%、約10%、約10.1%、約10.2%、約10.3%、約10.4%、約10.5%、約10.6%、約10.7%、約10.8%、約10.9%、約11%、約11.1%、約11.2%、約11.3%、約11.4%、約11.5%、約11.6%、約11.7%、約11.8%、約11.9%、または約12%であり得る。
いくつかの例で、本明細書に記載の方法に従って作製及び処理された圧延アルミニウム合金製品は、少なくとも約9%(例えば、約9%~約15%または約9.5%~約14%)の全伸びを達成することができる。場合によっては、全伸びは、約9%、約9.1%、約9.2%、約9.3%、約9.4%、約9.5%、約9.6%、約9.7%、約9.8%、約9.9%、約10%、約10.1%、約10.2%、約10.3%、約10.4%、約10.5%、約10.6%、約10.7%、約10.8%、約10.9%、約11%、約11.1%、約11.2%、約11.3%、約11.4%、約11.5%、約11.6%、約11.7%、約11.8%、約11.9%、約12%、約12.1%、約12.2%、約12.3%、約12.4%、約12.5%、約12.6%、約12.7%、約12.8%、約12.9%、約13%、約13.1%、約13.2%、約13.3%、約13.4%、約13.5%、約13.6%、約13.7%、約13.8%、約13.9%、約14%、約14.1%、約14.2%、約14.3%、約14.4%、約14.5%、約14.6%、約14.7%、約14.8%、約14.9%、または約15%であり得る。
本明細書に記載の方法に従って作製されたT7質別の圧延アルミニウム合金製品は、ISO7438(一般的な曲げ規格)及びVDA238-100に準拠した3点曲げ試験によって測定された、望ましい曲げ特性を示す。図2は、3点曲げ試験で測定された外部α角度及び内部β角度を示す。例えば、本明細書に記載の方法に従って作製及び処理された圧延アルミニウム合金製品は、少なくとも約132.5°(例えば、約132.5°、約133°、約133.5°、約134°、約134.5°、約135°、約135.5°、約136°、約136.5°、約137°、約137.5°、約138°、約138.5°、約139°、約139.5°、約140°、約140.5°、約141°、約141.5°、約142°、約142.5°、約143°、約143.5°、約144°、約144.5°、約145°、約145.5°、約146°、約146.5°、約147°、約147.5°、約148°、約148.5°、約149°、約149.5°、または約150°)の3点曲げβ角度を得ることができる。
本明細書に記載の方法は、強度特性を維持しながら、圧延アルミニウム合金製品の伸びを改善する。例えば、本明細書に記載の方法に従って作製された圧延アルミニウム合金製品は、少なくとも約450MPa(例えば、約450MPa~約600MPa、または約475MPa~約575MPa)の降伏強度を有することができる。いくつかの例で、降伏強度は、約450MPa、約460MPa、約470MPa、約480MPa、約490MPa、約500MPa、約510MPa、約520MPa、約530MPa、約540MPa、約550MPa、約560MPa、約570MPa、約580MPa、約590MPa、約600MPa、またはこの間の任意の値であり得る。
本明細書に記載の方法に従って作製された圧延アルミニウム合金製品は、少なくとも約450MPa(例えば、約450MPa~約650MPa、または約475MPa~約600MPa)の最大引っ張り強度を有することができる。いくつかの例で、最大引っ張り強度は、約450MPa、約460MPa、約470MPa、約480MPa、約490MPa、約500MPa、約510MPa、約520MPa、約530MPa、約540MPa、約550MPa、約560MPa、約570MPa、約580MPa、約590MPa、約600MPa、約610MPa、約620MPa、約630MPa、約640MPa、約650MPa、またはこの間の任意の値であり得る。
本明細書で使用される方法は、製造基準に適した範囲内で圧延アルミニウム合金製品の冶金学的状態を変えることができる。冶金学的状態は、標準プロトコルに従って測定された導電率によって特徴付けられ得る。「Standard Test Method for Determining Electrical Conductivity Using the Electromagnetic (Eddy-Current) Method」と題されたASTM E1004は、金属材料の関連する試験手順を指定する。本明細書に記載の方法に従って作製された圧延アルミニウム合金製品は、国際軟銅線標準の最大約40%(%IACS)(例えば、約30%IACS~約40%IACS、約30.5%IACS~約39%IACS、約31%IACS~約38.5%IACS、または約31.5%IACS~約38%IACS)の導電率を有することができる。例えば、場合によっては、本明細書に記載の方法に従って作製及び処理された圧延アルミニウム合金製品は、約30%IACS、約30.5%IACS、約31%IACS、約31.5%IACS、約32%IACS、約32.5%IACS、約33%IACS、約33.5%IACS、約34%IACS、約34.5%IACS、約35%IACS、約35.5%IACS、約36%IACS、約36.5%IACS、約37%IACS、約37.5%IACS、約38%IACS、約38.5%IACS、約39%IACS、約39.5%IACS、または約40%IACSの導電率を有することができる。
使用方法
本明細書に記載の製品及び方法は、自動車用途及び/または輸送用途(自動車、航空機及び鉄道用途を含む)、または他の任意の所望の用途で使用できる。いくつかの例で、製品及び方法は、自動車の車体部品製品(例えば、バンパー、サイドビーム、ルーフビーム、クロスビーム、ピラー補強材(例えば、Aピラー、Bピラー及びCピラー)、内側パネル、外側パネル、サイドパネル、内側ボンネット、外側ボンネット、またはトランクリッドパネル)を作製するために使用できる。本明細書に記載の圧延アルミニウム合金製品及び方法は、例えば、外部パネル及び内部パネルを作製するために航空機または鉄道車両用途で使用できる。
本明細書に記載の製品及び方法は、例えば、外部及び内部容器を作製するために、電子機器用途で使用できる。例えば、本明細書に記載の製品及び方法は、携帯電話及びタブレットコンピュータを含む、電子装置のハウジングを作製するためにも使用され得る。いくつかの例で、製品は、携帯電話(例えば、スマートフォン)の外側筐体及びタブレットの底面筐体のハウジングを作製するために使用できる。
特定の態様で、製品及び方法は、航空宇宙機の機体部品製品を作製するために使用することができる。例えば、開示された製品及び方法は、スキン合金などの飛行機の機体部品を作製するために使用することができる。
特定の態様では、本明細書に記載の製品は、下流処理(例えば、エンドユーザー及び/または相手先商標による受託製造業者による後処理)中に驚くべき特性を示す。本明細書に記載の製品は、応力腐食割れ試験での改善された腐食反応、改善された曲げ特性(例えば、セルフピアシングリベット(SPR)に適した7xxxシリーズ圧延アルミニウム合金を提供する)、及び改善された衝突及び/または粉砕反応を示すことができる。更に、本明細書に記載の製品は、塗装焼付(PB)処理中の人工時効反応に悪影響を及ぼさない。更に、本明細書に記載の製品は、下流の処理に起因する強度の損失を示さない。
例示
例示1は、圧延アルミニウム合金製品を少なくとも約400℃の溶体化温度で溶体化させることと、前記圧延アルミニウム合金製品をクエンチしてW質別圧延アルミニウム合金製品を製造することと、前記W質別圧延アルミニウム合金製品を自然時効させて中間時効圧延アルミニウム合金製品を製造することと、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を最大約8時間の期間人工時効させることと、を含む、圧延アルミニウム合金製品を処理する方法である。
例示2は、前記溶体化温度が少なくとも約400℃~約500℃である、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示3は、約125℃~約500℃の温度で前記圧延アルミニウム合金製品を変形させることを更に含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示4は、前記圧延アルミニウム合金製品をクエンチすることが、約5℃/秒~約1000℃/秒の速度で前記圧延アルミニウム合金製品を冷却することを更に含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示5は、前記圧延アルミニウム合金製品をクエンチすることが、前記圧延アルミニウム合金製品を溶体化させた後に実施される、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示6は、前記圧延アルミニウム合金製品をクエンチすることが、前記圧延アルミニウム合金製品を変形させた後に実施される、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示7は、前記W質別圧延アルミニウム合金製品を自然時効させることが、前記W質別圧延アルミニウム合金製品を室温で最大約12か月間時効させることを含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示8は、前記W質別圧延アルミニウム合金製品を自然時効させることが、前記W質別圧延アルミニウム合金製品を室温で最大約6か月間時効させることを含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示9は、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を人工時効させることが、単一工程の時効手順を含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示10は、前記単一工程の時効手順が、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を少なくとも約140℃の温度に加熱することと、この温度を最大約8時間維持することと、を含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示11は、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を人工時効させることが、複数工程の時効手順を含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示12は、前記複数工程の時効手順が、少なくとも第1の時効工程及び少なくとも第2の時効工程を含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示13は、前記第1の時効工程が、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を約90℃~約120℃の第1の時効温度まで加熱することと、前記第1の時効温度を約0.5時間~約2時間維持することと、を含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示14は、前記第2の時効工程が、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を約140℃~約220℃の第2の時効温度まで加熱することと、前記第2の時効温度を約0.5時間~約7.5時間維持することと、を含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示15は、前記第1の時効工程が、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を約50℃~約90℃の第1の時効温度まで加熱することと、前記第1の時効温度を最大約1時間維持することと、を含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示16は、前記第2の時効工程が、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を約160℃~約200℃の第2の時効温度まで加熱することと、前記第2の時効温度を最大約1時間維持することと、を含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示17は、前記第1の時効工程が、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を約90℃~約135℃の第1の時効温度まで加熱することと、前記第1の時効温度を一定期間維持することと、を含み、前記第2の時効工程が、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を約140℃~約220℃の第2の時効温度まで加熱することと、前記第2の時効温度を一定期間維持することと、を含み、ここで、前記第1の時効工程と前記第2の時効工程の総時効時間が5時間を超える、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示18は、前記圧延アルミニウム合金製品が、熱処理可能な圧延アルミニウム合金製品を含む、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示19は、前記圧延アルミニウム合金製品が、モノリシックな合金から作製される、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示20は、前記圧延アルミニウム合金製品が、コア層及び少なくとも1つのクラッド層を有するクラッド圧延アルミニウム合金製品から作製される、任意の先行または後続の例示の方法である。
例示21は、圧延アルミニウム合金製品を約125℃~約500℃の温度で変形させることと、前記圧延アルミニウム合金製品をクエンチしてW質別圧延アルミニウム合金製品を製造することと、前記W質別圧延アルミニウム合金製品を自然時効させて中間時効圧延アルミニウム合金製品を製造することと、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を最大約8時間の期間人工時効させることと、を含む、任意の先行または後続の例示に従う圧延アルミニウム合金製品を処理する方法である。
例示22は、任意の先行または後続の例示の方法に従って作製された製品である。
例示23は、前記製品がT7質別で提供される、任意の先行または後続の例示の製品である。
例示24は、粒界析出物の円相当径が、最大約10nmを含む、任意の先行または後続の例示の製品である。
例示25は、前記粒界析出物の円相当径が、約5nm~約10nmを含む、任意の先行または後続の例示の製品である。
例示26は、前記製品が最大約40%IACSの導電率を有する、任意の先行または後続の例示の製品である。
例示27は、前記製品が少なくとも約450MPaの降伏強度を有する、任意の先行または後続の例示の製品である。
例示28は、前記製品が少なくとも約6%の一様伸びを有する、任意の先行または後続の例示の製品である。
例示29は、前記製品が少なくとも約132.5°の3点曲げβ角度を有する、任意の先行または後続の例示の製品である。
例示30は、前記製品が、自動車の車体部品、航空宇宙機の機体部品、船舶の船体部品、または電子機器のハウジングである、任意の先行または後続の例示の製品である。
例示31は、前記製品が自動車の車体部品であり、前記自動車の車体部品が、バンパー、サイドビーム、ルーフビーム、クロスビーム、ピラー補強材、内側パネル、外側パネル、サイドパネル、内側ボンネット、外側ボンネット、またはトランクリッドパネルである、任意の先行または後続の例示の製品である。
例示32は、前記製品がセルフピアシリングリベットに十分な3点曲げβ角度を示す、任意の先行または後続の例示の製品である。
例示33は、前記製品が応力腐食割れに対する耐性を示すのに十分な導電率を示す、任意の先行または後続の例示の製品である。
以下の実施例は、本発明を更に説明するのに役立つが、そのいかなる限定も構成しない。反対に、本明細書の説明を読んだ後、本発明の趣旨から逸脱することなく、当業者に提案し得る、多種多様な実施形態、修正、及びその等価物に対する手段を取られ得ることは、明確に理解されなければならない。
実施例1:機械的特性に対する加速時効の影響
2つの7xxxシリーズ圧延アルミニウム合金製品、合金1(AA7075アルミニウム合金)及び合金2(9.16重量%のZn、1.18重量%のCu、2.29重量%のMg、0.23重量%のFe、0.1重量%のSi、0.11重量%のZr、0.042重量%のMn、0.04重量%のCr、0.01重量%のTi、最大0.15重量%の不純物、及び残部はAlを含む、7xxxアルミニウム合金)を機械的試験のために同一の方法で作製した。具体的には、合金を480℃の温度で溶体化し、この温度で5分間維持した。続いて、合金を3日間自然時効させた。次に、合金は、表1及び表2の「時効条件」の見出しの下に挙げられたパラメータに従って、2段階の加速時効処理を含む、加速時効処理にかけられた。更に、合金1及び合金2のそれぞれからの2つの試料は、合金をT73質別(表1及び表2では「107℃/6時間~160℃/24時間」と表記)及びT6質別(表1及び表2では「125℃/24時間」と表記)に時効させるために、比較人工時効処理にかけられた。
合金製品の機械的特性は、製品が加速時効処理の後に塗装焼付処理にかけられる、その前後に評価された。塗装焼付処理には、圧延アルミニウム合金製品を180℃に加熱し、この温度を30分間維持する工程が含まれた。試料の引っ張り試験は、「Standard Test Methods for Tension Testing of Metallic Materials」と題するASTM E8/EM8に従って実施された。具体的には、降伏強度(「YS」)、極限引っ張り強度(「UTS」)、一様伸び(「UE」)、及び全伸び(「TE」)が測定された。合金製品の曲げ特性は、VDA238-100小半径曲げ試験に従って、内側の3点曲げβ角度を測定する3点曲げ試験に合金製品をかけることによって決定した。導電率(「EC」)試験は、「Standard Test Method for Determining Electrical Conductivity Using the Electromagnetic (Eddy-Current) Method」と題するASTM E1004に従って実施された。合金1の結果を以下の表1に示す。
Figure 2022512990000002
Figure 2022512990000003
合金2の機械的特性試験の結果を以下の表2に示す。
Figure 2022512990000004
Figure 2022512990000005
本明細書に記載の加速時効処理に従ってT7質別に処理された合金1及び合金2は、T6質別(表1及び表2では「125℃/24時間」と表記)の合金1及び合金2と同等以上の降伏強度(「YS」)及び極限引っ張り強度(「UTS」)を得ることができた。また、T7質別の合金1及び合金2は、T6質別の合金1及び合金2よりも高い3点曲げβ角度を示し、成形性が高いことを示した。本明細書に記載の加速時効処理を使用して処理された合金1及び合金2は、T6質別の合金1及び合金2と同等の導電率(「EC」)を示した。
表1及び表2に示すように、本明細書に記載の加速時効処理に従って処理された合金1及び合金2は、塗装焼付処理の前後で高い強度値(降伏強度及び極限引っ張り強度を含む)を維持した。しかし、T6質別の合金2(表2で「125℃/24時間」と表記)は、塗装焼付の後にそれぞれ約40MPaの降伏強度の低下及び極限引っ張り強度の低下を示した。
合金製品の微細構造は、製品が前述の加速時効処理の後に塗装焼付処理にかけられる、その前後に評価された。図3は、T6質別の合金1の微細構造を示す。図4は、T7質別の合金1の微細構造を示す。図4に示すように、合金1は、図3に示すように、塗装焼付処理の前の合金1と比較して、塗装焼付処理の後の円相当径が大きい粒子間粒子を示した。粒子間粒子が大きいことは、合金1が塗装焼付処理の後に過時効され、従って合金1は塗装焼付処理の後にT7質別を得ていたことを示した。
実施例2:例示的な人工時効処理
以下の表3は、本明細書に記載されている例示的な人工時効処理を提供する。
Figure 2022512990000006
前述で引用したすべての特許、出版物及び要約は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本発明の様々な実施形態が、本発明の様々な目的を実現させる中で説明されてきた。これらの実施形態は、本発明の原理を例示するに過ぎないことが認識されるべきである。以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨及び範囲から逸脱することのない、多数の修正及び変更は、当業者には容易に明白であろう。

Claims (20)

  1. 圧延アルミニウム合金製品を処理する方法であって、前記方法が、
    少なくとも約400℃の溶体化温度で圧延アルミニウム合金製品を溶体化することと、
    前記圧延アルミニウム合金製品をクエンチして、W質別圧延アルミニウム合金製品を製造することと、
    前記W質別圧延アルミニウム合金製品を自然時効させて、中間時効圧延アルミニウム合金製品を製造することと、
    前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を最大約8時間の期間、人工時効させることと、を含む、前記方法。
  2. 前記溶体化温度が少なくとも約400℃~約500℃である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記圧延アルミニウム合金製品を約125℃~約500℃の温度で変形させることを更に含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記圧延アルミニウム合金製品をクエンチすることが、約5℃/秒~約1000℃/秒の速度で前記圧延アルミニウム合金製品を冷却することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記圧延アルミニウム合金製品をクエンチすることが、前記圧延アルミニウム合金製品を変形させた後に実施される、請求項3に記載の方法。
  6. 前記W質別圧延アルミニウム合金製品を自然時効させることが、前記W質別圧延アルミニウム合金製品を室温で最大約12か月間時効させることを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を人工時効させることが、単一工程の時効手順を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を人工時効させることが、複数工程の時効手順を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記複数工程の時効手順が、少なくとも第1の時効工程及び少なくとも第2の時効工程を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記第1の時効工程が、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を約90℃~約135℃の第1の時効温度まで加熱し、前記第1の時効温度を一定期間維持することを含み、
    前記第2の時効工程が、前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を約140℃~約220℃の第2の時効温度まで加熱し、前記第2の時効温度を一定期間維持することを含み、
    ここで、前記第1の時効工程及び前記第2の時効工程の総時効時間が5時間を超える、請求項9に記載の方法。
  11. 前記圧延アルミニウム合金製品が、モノリシックな合金から作製される、または前記圧延アルミニウム合金製品が、コア層と少なくとも1つのクラッド層を有するクラッド圧延アルミニウム合金製品から作製される、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 圧延アルミニウム合金製品を処理する方法であって、前記方法が、
    圧延アルミニウム合金製品を約125℃~約500℃の温度で変形させることと、
    前記圧延アルミニウム合金製品をクエンチして、W質別圧延アルミニウム合金製品を製造することと、
    前記W質別圧延アルミニウム合金製品を自然時効させて、中間時効圧延アルミニウム合金製品を製造することと、
    前記中間時効圧延アルミニウム合金製品を最大約8時間の期間、人工時効させることと、を含む、前記方法。
  13. 請求項1~12のいずれか1項に記載の方法に従って作製した製品。
  14. 前記製品がT7質別で提供される、請求項13に記載の製品。
  15. 最大約10nmの円相当径を備える、粒界析出物を有する、請求項13または14に記載の製品。
  16. 前記製品が少なくとも約450MPaの降伏強度を有する、請求項13~15のいずれか1項に記載の製品。
  17. 前記製品が、少なくとも約6%の一様伸びを有する、請求項13~16のいずれか1項に記載の製品。
  18. 前記製品が、自動車の車体部品、航空宇宙機の機体部品、船舶の船体部品、または電子機器のハウジングである、請求項13~17のいずれか1項に記載の製品。
  19. 前記製品が、少なくとも132.5°の3点曲げβ角度を示す、請求項13~18のいずれか1項に記載の製品。
  20. 前記製品が最大約40%IACSの導電率を示す、請求項13~19のいずれか1項に記載の製品。
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