JP2022510089A - 超電導帯状導体の電気接触方法 - Google Patents

超電導帯状導体の電気接触方法 Download PDF

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Abstract

第1の超電導帯状導体(1a)とこれとは別の電気導体素子(41)との間に電気的接触を形成するために、- 第1の超電導帯状導体(1a)を帯状導体(1)の接触領域(21)において反応性多層膜(43)の第1の主面(43a)に面接触させ、- 反応性多層膜(43)の第1の主面(43a)とは反対側の第2の主面(43b)を別の電気導体素子(41)と面接触させ、- 続いての多層膜(43)における発熱化学反応の点火によって第1の超電導帯状導体(1a)と別の電気導体素子(41)との間に永続的な導電接続を形成させる方法が提示される。さらにこのように接触させられた電気導体アセンブリが提示される。

Description

本発明は、第1の超電導帯状導体とこれとは別の電気導体素子との間に電気接触を形成し、第1の超電導帯状導体の接触領域と別の導体素子との間に永続的な導電接続が形成されるようにする方法に関する。本発明はさらに、第1の超電導帯状導体と別の電気導体素子とがこのような方法で永続的に導電接続される電気導体アセンブリに関する。
超電導機械や超電導磁石コイルの分野では、超電導帯状導体がコイル巻線に巻き付けられるコイル装置が知られている。これらはしばしば高温超電導体(HTS)、すなわち転移温度が25K以上で、いくつかの材料種では77K以上である超電導材料である。これらの高温超電導体は、典型的には帯状の基板帯と、この基板帯上に配置された超電導体層とを有する平坦な帯状導体の形を取る。加えて帯状導体は、しばしば安定化層、接触層、緩衝層などの他の層を有し、多くの場合に絶縁層も有する。いわゆる第二世代HTS導体(2G‐HTS)の最も重要な材料種はREBaCu型の化合物であり、REは希土類元素またはそのような元素の混合物を表す。
基板帯は、典型的には鋼、ニッケル-タングステン合金、またはハステロイ合金のいずれかからなる。外部の電流回路への電気的接触は、通常、銅または銀からなる常電導被覆層または安定化層を介して行われ、この常電導層は片側で超電導層を介して施されるか、または被覆層として帯状導体全体を取り囲むことができる。電気接触片を作るには、最も外側にある常電導層を例えばろう付けプロセスによって銅で作られた接触片に接続し、この接触片を作動中に外部の電流回路の他の素子と電気的に導電接続すればよい。典型的には、そのようなコイル装置の各々に対して、対応する接触片に接続するための2つのそのようなろう付け接触片を設けてコイル巻線全体を2つの端部領域を介して電流回路に組み込み、例えば外部電源に接続することができる。
しかしながら多くの超電導コイル装置では、常電導接触片への電気的接触だけでなく、超電導帯状導体の個々の部分片間の電気的接触も必要とされる。これは、種々の理由により望まれることがある。例えばコイル巻線に必要な帯状導体の全長は、一つの片に製造することができる長さよりも大きくなることがある。この場合には、帯状導体の複数の部分片を、コイル巻線の上位にある導体全体に接続しなければならない。あるいは、コイル巻線の内側に帯状導体を方向付けることも好ましい。これは、例えば帯状導体が常電導接触片と接触するために好ましい側面を有する場合に有用である。このような場合には、好ましい接触面がコイルの半径方向内側および半径方向外側の両方で自由にアクセスできるように、2つの帯状導体部分の間に付加的な内側巻線接触片を設けることが有用である。このような内側巻線接触片点は、例えば特許文献1に記載されている。多数の帯状導体部品と接触させる別の理由は、コイルがコイルのヘッド側にほとんどスペースを必要とせずに製造される必要があるためであり、従って90°のターンが空間的に狭い領域において帯状導体の平面内で達成されるべきである。これはまだ公開されていない独国特許出願(特許文献2)に記載されているように、帯状導体に対応して位置決めされた多数の部分導体と接触させることによって、特に省スペースの方法で達成することができる。最後に、同じ帯状導体の2つの端部に接触させる別の理由は、環状に閉じた導体ループが、連続電流または少なくとも擬似連続電流の形成のために形成されることにある。
従来技術によれば、超電導帯状導体の常電導接触片との接触及び別の帯状導体との接触はしばしば従来から行われているろう付け接合で行われる。このような従来のろう付け接合は、接合すべき2つの素子と、それらの間に施される比較的低融点のろう層とがろう材料の融点以上の温度に一緒に加熱されることにより行われる。このような従来のろう付け接合による超電導帯状導体の電気的接触の欠点は、巻回された帯状導体の高温超電導層が熱損傷、特に層間剥離に対して極めて敏感であることにある。帯状導体の積層体に機械的又は熱的負荷が加わると層間剥離が極めて容易に発生し、これは超電導特性に直接影響し、さらには帯状導体の破壊に至ることもある。超電導層及び/又は常電導被膜層のこのような剥離リスクは、この場合にとられる加熱によるろう付け接触片の製造中に生じるとともに、ろう付けによって接触させられるコイル巻線の冷却中および動作中にも生じる。コイル巻線の帯状導体はろう付けの際少なくとも接触片領域の厚さ全体において、典型的には少なくとも130℃~180℃の温度にもたらされる。これは、一般に200℃程度である通常の帯状導体の熱負荷限界に極めて近い。鋳造樹脂で既に鋳造されたコイル巻線を後から電気的に接触させる場合には、鋳造樹脂はろう付け工程により接触時に熱的に損傷することがある。
超電導帯状導体の接触のための従来技術から公知の別の方法は、帯状導体と別の電気導体素子との間にプレス接続を形成することにある。このようなプレス接続では、接続される素子は、例えば強固なねじ止め又は締め付けにより、互いに機械的にしっかりと押し付けられる。この場合電気接触を改善するために、例えば容易に変形可能で導電性のインジウム膜を接続すべき素子の間に挿入することができる。しかしながら、このようなプレス接続には、比較的大量の追加の設置スペースが必要であり、クランプ装置またはねじ止め装置の機械的要素子もまたコイル装置の重量に付加的に寄与するという欠点がある。重量が問題となる用途、又は超電導帯状導体が高加速度に曝される用途では、これらの付加的な機械的素子は望ましくない。
独国特許出願公開第102012223366A1号明細書 独国特許出願番号第102018203139.8号(未公開)
そこで本発明の課題は、上述した欠点を克服した超電導帯状導体の電気的接触を形成する方法を提供することにある。特に、所要空間および容積の要求が少なく、超電導帯状導体の損傷リスクが低い接触を可能にする接触方法が提供されるべきである。別の課題は、このように接触された超電導帯状導体を備えた電気導体アセンブリを提供することにある。
これらの課題は、請求項1に記載の方法および請求項14に記載の導体アセンブリによって解決される。
本発明による方法は、第1の超電導帯状導体とこれとは別の電気導体素子との間に電気的接触を形成するのに有効である。この場合第1の超電導帯状導体は、帯状導体の接触領域において、反応性多層膜の第1の主面に平坦に接触させられる。さらに、第1主面とは反対側の反応性多層膜の第2主面は別の電気導体素子に平坦に接触させられる。続いて、多層膜中での発熱化学反応の点火により、第1の超電導帯状導体と別の電気導体素子との間に永続的な導電接続が形成される。
前述の最初の2つの工程、すなわち帯状導体と多層膜との相対的配置ならびに多層膜と別の導体素子との相対的配置は、原理的には任意の順序であるいは同時に行うことができる。前述の最後の工程、すなわち多層膜の点火は、前述の2つの工程に続いて、すなわち多層膜が帯状導体と別の導体素子との間に配置された後に行われるべきである。
ここで言う反応性多層膜とは、複数の部分層の積層体から形成される膜を意味するものである。膜は、膜の活性化後膜内で発熱化学反応が起こり、それが点火後に自動的に継続されるという意味で「反応性」と言うべきである。このように発熱化学反応は、特に点火された膜の部分領域から膜の残りの領域に伝搬する。この伝搬は、発熱化学反応の反応熱が既に反応している領域から、膜の隣接するまだ反応していない領域に必要な活性化エネルギーを供給することにより生じる。特に多層膜の個々の部分層は、少なくとも2つの異なる材料から形成される。この場合異なる材料は積層体の交互の部分層に存在する。部分層の少なくとも2つの異なる材料は、特に発熱化学反応のための2つの異なる反応物(すなわちエダクト)を形成する。この場合多層膜の個々の部分層は特にそれぞれ比較的薄く作られているので、発熱反応に関与するエダクト間の空間的距離は小さい。この小さな空間的距離は発熱反応の点火と伝播の両方を容易にする。したがって発熱反応で発生した熱エネルギーは、本発明によれば、プロセス熱として利用され、上述の素子間の永続的な電気的接続を形成する。例えばこのような接続は、ろうを加熱するために発熱反応のエネルギーが使用されるろう付けプロセスによって行うことができる。ろうは、多層膜の材料及び/又は別の材料から形成することができる。ただし接続方法は、ろう付け方法に限定されない。他の種類の永続的な導電接続も考慮することができ、この場合には接続部を製造するために加熱工程、例えば溶接または導電性接着剤を用いた加熱接着も必要となる。
従来のろう付け方法と比較して本発明による方法の本質的な利点は、接触すべき超電導帯状導体が接触工程中に強く加熱される必要がないことである。これは、帯状導体と別の導体要素との間に挿入される箔が、その中でトリガされる発熱化学反応のために、接続工程のための狭く限定された局所的熱源として働くことで達成される。これにより(例えば局所的なろう付けによって)永続的な電気的接続を形成するのに十分に強い局所的な加熱が用意される。箔が帯状導体や別の導体素子に比べて比較的薄く作られていることにより、発熱反応で投入されるエネルギーが制限されるので、箔の直近の狭い空間領域に加熱が集中するようになる。帯状導体の超電導層の強い加熱は有利に回避される。勿論発熱化学反応を点火させることにより、非常に高い温度が膜内部および膜に直接隣接する層中に発生する。放出されるエネルギー量が比較的少なく、隣接する帯状導体および隣接する別の導体素子の熱容量が比較的大きいため、膜に直接隣接する領域のみが加熱され、しかもこれはごく短時間だけである。帯状導体及び別の導体素子の残りの領域は、高い反応温度に曝されず、室温近くの比較的低い温度レベルに留まる。反応膜及びこれに直接接する表面の領域における短時間のヒートパルスは、それにもかかわらず、膜及び/又はそれに隣接する表面の材料を強く加熱し、特にそれを溶融させ、それによって永続的で平坦な導電接続を形成するのに十分である。
膜の領域における高温ではあるが空間的に非常に狭く制限された加熱により、全体として著しく異なる熱膨張係数を有する種々の材料が存在する導体アセンブリを製造することができるという追加の利点が生じる。例えば、膨張係数が著しく異なる部分層を超電導帯状導体内に存在させることができる。強力な加熱が最も外側の表面上でのみ生じ、帯状導体の内側層系および接触領域とは反対側の面では回避されるため、接触形成中の層系内の強い熱応力は有利に回避される。
本発明による電気導体アセンブリは、少なくとも1つの第1の超電導帯状導体と、これとは別の少なくとも1つの電気導体素子とを有する。この場合第1の超電導帯状導体と別の電気導体素子との接触領域には永続的な導電接続が多層膜内の発熱化学反応の点火によって形成される。本発明による導体アセンブリの利点は、上述した本発明による方法の利点と同様である。接触に必要な熱量を発生させる反応性多層膜の使用は、このようにして形成された導体アセンブリにおいては、多層膜からのエダクト材料が接触領域に形成された接続層の材料成分として存在することに認められる。ここでエダクト材料は、例えば接続層の主成分を一緒に構成できるか、または接続層の別の必須材料(例えばろう材及び/又は銅)と並んで二次成分として存在することができる。この場合多層膜のエダクト材料及び随意の別の材料は、エダクト材料及びろう材がそれぞれ金属又は金属合金である場合には、特に一緒に金属間接続を形成することができる。
上述の方法で製造された電気導体アセンブリと従来のやり方でろう付けされた導体アセンブリとの区別は付加的に次のことによっても、すなわち永続的接触を形成する接続層が明らかに溶融プロセスによって形成され、これに必要な溶融温度が第1の超電導帯状導体が不可逆的損傷を受けるであろう温度を著しく上回るという点でも可能である。超電導帯状導体がこのような不可逆的な損傷を示さない場合には、上述の特徴からして、ここで互いに接続された電気素子が、従来のろう付けプロセスとは異なり、全体として必要なプロセス温度まで加熱されたことになる。
本発明の有利な発展的実施態様は、請求項1及び14に従属する請求項及び以下の説明から明らかにされる。この場合方法および導体アセンブリの記載された実施形態は、一般に互いに有利に組み合わせることができる。
例えば形成される永続的に導電性の接続は、有利には、第1の超電導帯状導体と別の電気導体素子との間のろう接合であり得る。したがって多層膜の発熱化学反応によって放出される熱量はろう材を溶融するために特に有利に使用することができ、その結果永続的な導電接続が形成される。第1の実施形態によると、ろう材料は主として多層膜自体のエダクト材料から形成することができる。しかしながら代替的または追加的に、ろう材は1つ以上の別のろう層の材料を含むこともでき、これは例えば第1の超電導帯状導体または別の電気導体素子の接触領域に位置する対応する表面に施すことができる。
したがって形成されるろう付け接続部は、反応性多層膜の材料から主に成る接続層によって形成されることが有利である。ここで「主に」という用語は、形成される接続層の少なくとも50体積パーセントが多層膜のエダクト材料から成ることを意味する。
一般的にかつ接続層の正確な材料成分とは無関係に、この接続層は、多層膜のエダクト材料からの、さらに任意に第1の超電導帯状導体及び/又は別の電気導体素子の隣接する表面の1つ以上の他の金属材料からの金属間化合物である材料から形成することができる。このような別の金属材料とは特に有利には銅であり得る。発熱化学反応の反応温度は、特に箔に隣接する銅層を溶融するのに十分に高くすることができる。次いでこの銅は多層膜のエダクト材料と金属間結合を形成することができる。このような銅層または銅含有層は、例えば超電導帯状導体の外側に存在することができる。代替として又は加えて、そのような銅層又は銅含有層を別の電気導体素子の外側表面上に設けることができる。別の電気導体素子は主として銅又は銅含有合金から形成されることが特に有利である。
一般にろう付け接続部は、反応性多層膜の材料とさらには少なくとも1つの別のろう層の材料を加えた接続層によって形成することができる。随意に接続層は、付加的に別の材料成分、例えば超電導帯状導体又は別の導体素子の隣接層からの上述の銅もしくは銅含有材料を付加的に有することができる。ここで「別のろう層」とは、特に箔の点火前に超電導帯状導体及び/又は別の導体素子の表面上の接触領域に存在する層として理解されるべきである。この層は比較的低融点の材料から形成されることが有利である。また種々のろう層(特に種々のろう材料からなる)も、超電導帯状導体及び別の導体素子上に存在し得る。特に少なくとも1つの別のろう層は、銅よりも低い融点を有する材料から形成されるべきである。この別のろう層は400°以下の融点を有する材料から形成されると特に有利である。このような材料は特に錫含有ろう合金であると有利である。このようなろう材を溶融するのに必要な熱が箔の発熱反応の熱によって発生する場合、ろう材と箔の材料との混合が特に容易になる。この場合接続層には対応する材料混合物及び/又は上述の材料から形成された化合物が生じる。これは特に導電性金属間化合物であり得る。
本方法の好ましい実施形態によれば、第1の超電導帯状導体および別の電気導体素子は発熱化学反応の点火中に互いに押し付けられることができる。このような押し付けは上述の素子間にできるだけ安定した低抵抗の導電接続を形成するために特に有利である。使用される押圧力は例えば0.2N / mmと5N / mmの間の範囲、特に1N / mmの近くにすることができる。
本方法の有利な一実施形態によると、別の電気導体素子は第2の超電導帯状導体とすることができる。言い換えれば、本発明に係る方法は2つの超電導帯状導体を互いに平坦に接触させるのに利用することができる。このように形成された電気導体アセンブリは特に上述の理由から複数の超電導部分導体を有する超電導電気コイル巻線において使用することができる。第2の超電導帯状導体は、代替的に超電導コイル用の超電導による電流供給の導体素子であってもよい。本発明による方法の一般的な利点により、互いに接続される2つの超電導帯状導体は接続工程時に熱損傷から保護される。それにもかかわらず接触領域には膜の発熱反応の間、従って接続層の形成の間、極めて高い温度が存在し得る。
しかしながら本方法の代替の実施形態によれば、別の電気導体素子は常電導接触片であってもよい。このような常電導接触片は、特に第1の超電導帯状導体から形成されたコイル巻線を外部電流回路に接続するために設けることができる。常電導接触片は、主に銅からなるかもしくは主に銅を含む合金からなることが特に有利である。これにより全体的に比較的低抵抗の接触が達成できる。常電導接触片は、特に超電導帯状導体から形成されるコイル巻線の端部領域に設けることができる。このような端部領域は、例えばコイルの半径方向内側の端部領域又はコイルの半径方向外側の端部領域とすることができる。
一般に有利には発熱化学反応の点火は、電気的点火パルスによって、光学的点火パルスによって、及び/又は熱的点火パルスによってトリガすることができる。例えば電気的点火パルスは、膜の部分領域に電気電圧を短時間印加することによって得ることができる。光学的及び/又は熱的点火パルスは、例えば膜の部分領域にレーザを短時間作用させることによって得ることができる。点火の上述の有利な態様は、全てイニシャルエネルギーの放出によって膜内に化学反応をトリガするのに適している。次いで点火パルスが得られる膜の部分領域から、化学反応が上述のようにして自動的に伝播することができる。
本方法の有利な実施形態によれば、発熱化学反応のトリガにより1000℃~2000℃の範囲の反応温度を形成することができる。このような高い反応温度は、今日入手可能な多層膜では膜の空間的に限定された範囲で容易に達成することができる。反応温度は特に好ましくは1200℃~1800℃の範囲であり、特に好ましくは1500℃~1800℃の範囲である。このような高い反応温度により、1つまたは複数の膜に隣接する低融点ろう層を迅速に溶融できるだけでなく、超電導帯状導体及び/又は別の導体素子の隣接面にある銅含有層を溶融させることができる。
上述の多層膜を熱源として用いることの顕著な利点は、形成すべき接続層の領域に非常に高い温度を得ることにあるが、それにもかかわらず帯状導体の超電導体材料の領域は特に高い温度に達することがないことにある。これは一般的には、特に帯状導体の超電導体材料がその外側表面の領域には存在せず、むしろ内側に存在することにより達成される。帯状導体の超電導体材料は、特に全接触プロセスの間200℃以下の温度に留まることができる。このようにして帯状導体の超電導層の熱負荷限界を下回ることができる。特に有利なことにこの熱負荷限界は、例えば超電導材料が100°の温度以下に永続的に留まることによって明確に下回ることができる。
本発明に関連して驚くべきことは、電気接続を形成するためのプロセス温度が典型的な超電導材料の損傷限界をはるかに上回るような高さに選択できることである。これは一方では、反応膜内で極めて局所的にしか放出されない比較的少量のエネルギーによって達成される。短時間の極めて高い温度を局所的に狭く制限することは、高い反応速度、特に膜内での反応の伝播速度によっても助成される。例えば反応膜内の発熱反応の横方向の伝播速度は、一般に5m/s~100m / sの範囲、特に5m/s~30m / sの範囲とすることができる。このように高い伝搬速度の結果、膜上の所定の点での高い反応温度は極めて短時間しか存在しないことが達成される。エネルギーの量および温度効果の持続時間は極めて短いので、対応する温度上昇がさらに内側に位置する帯状導体の超電導層に浸透することができない。
驚くべきことに帯状導体の超電導層の熱損傷は、反応中に超電導層が反応膜から200μm以下しか離れていない場合でも回避できることが示されている。超電導層と反応性膜間の距離は特に10μm~200μmの範囲、特に好ましくは20μm~100μmの範囲とすることができる。
一般に有利には、反応性多層膜の材料はアルミニウム及び/又はニッケルを含むことができる。特に有利なのは、箔内に主にアルミニウムと主にニッケルとの交互に形成される多数の層が存在する場合である。このようなアルミニウム-ニッケル多層膜は、特に強発熱反応によりニッケルアルミ化物を形成するのに適している。得られたニッケルアルミ化物は、反応中は溶融しているが、室温まで冷却すると凝固して固体の導電層を形成する。言い換えれば、得られたニッケルアルミ化物は、それ自体形成された接続層におけるろう材料としての役割を果たすことができる。しかし随意に、形成されるニッケルアルミ化物は、帯状導体及び/又は別の導体素子の隣接表面からの材料と混合及び/又は接合することもできる。このような材料としては例えば銅、銅合金及び/又は錫含有ろう層の材料である。
一般におよび正確な材料組成とは無関係に、多層膜は2つの材料の交互のシーケンスを有する層系を形成することができ、この2つの材料は互いに発熱化学反応に入ることができる。導電性反応生成物の形成は、電気的に接触される2つの素子の間にできるだけ低い抵抗を有する接続層を形成するために一般に有利である。しかしながらこれは必ずしも必要なものではない。接触すべき素子の金属表面(特にそのような表面に施されるろう層)が、接触中に溶融または融着する場合、これが主に表面の金属材料から成るものであって、二次成分としてのみ多層膜の電気絶縁性反応生成物が存在する場合にも、全体として導電性接続層を形成することができる。
上述のニッケル-アルミニウム多層膜に加えて、同様に反応性多層膜を形成できる他の材料の組合せも知られている。例えばこのような多層膜は、アルミニウムとチタン、チタンとアモルファスシリコン、チタンとホウ素もしくはアルミニウムとパラジウムから成る交互層を有することもできる。これらの材料の組合せによっても、2つの交互の主成分の発熱反応による高反応温度の短時間の局所的に限定された形成が可能である。
一般的にかつ正確な材料組成とは無関係に、反応性多層膜の全厚は10μm~300μmの範囲、特に20μm~200μmの範囲とすることができる。このように選択された膜厚は、材料を溶融するための十分な量のエネルギーを提供するのに特に適している。一方このような膜で放出されるエネルギー量は、接続すべき素子の残りの領域がともに高い反応温度にまで加熱されないように十分に制限される。
一般的にかつ正確な材料組成とは無関係に、反応性多層膜の全厚はナノ構造多層膜とすることができる。換言すれば、層系の個々の部分層の厚さはそれぞれ1μm以下にすることができる。特に個々の部分層の層厚は、それぞれ10nm~200nmの範囲にできる。この場合個々の部分層の層厚は特に異なるように選択することもでき、選択された層厚は特に好ましくはそれぞれの部分層の材料に関係して選択することができる。
一般に有利には、超電導帯状導体は超電導層と特に高温超電導層とを有することができる。超電導層は特に帯状導体の全厚に関連して比較的薄くすることができる。高温超電導体(HTS)は25 K以上及びいくつかの材料種では77 K以上の遷移温度を有する超電導材料であり、その動作温度には液体ヘリウム以外の他の極低温材料で冷却することにより到達できる。HTS材料は、動作温度の選択によってはこれらの材料が高い上部臨界磁場と高い臨界電流密度を有することができるので、特に魅力的である。高温超電導体は例えば二ホウ化マグネシウムまたは酸化物-セラミック超電導体、例えばREBa2Cu3Ox型(略してREBCO)の化合物を有することができ、ここでREは希土類元素又はそのような元素の混合物を表す。上記のHTS材料は過度の加熱によって容易に熱損傷を受けるおそれがあり、これは典型的には超電導特性の損失をもたらす。したがって本発明の利点は、これらのHTS材料に関連して特に有効である。
上記の方法で形成された接触においては、500nΩ・cm以下の接触面積に基づく接触抵抗を有利に達成することができる。この接触抵抗は特に100 nΩ・cm以下の範囲、特に10 nΩ・cm~50nΩ・cmの間であることが望ましい。このような低い接触抵抗は、市販の多層膜を用いて既に達成されている。十分に大きな接触面積の場合には十分に低い絶対接触抵抗をこのようにして達成することができ、例えば超電導電気コイル装置においてこのように形成された導体アセンブリの適用を可能にする。このために接触面積は例えば1cm~10cmの範囲とすることができる。例えば接触面は、超電導帯状導体の幅のかなりの部分にわたって(典型的には4mmから20mmの間)、及び帯状導体の長手方向に数cmにわたって延在することができる。
一般に有利なことに、この方法はフラックス材なしで、特に有機フラックス材なしで実施することができる。従来のろう付けプロセスとは対照的に、このようなフラックス材の使用は特に高い局所的プロセス温度のために必要ではない。この実施形態の本質的な利点は、形成される接続層がフラックス材の残留物を含まず、また空隙を含まないようにできることである。その結果このようなフラックス材を用いるろう付けプロセスと比較して、接触抵抗を有利に低減することができる。
電気導体アセンブリの有利な実施形態によれば、永続的電気接続は接続層によるろう付け接続によって形成される。特に好ましい実施形態では、この接続層はアルミニウム及びニッケルの成分との金属間化合物を有する。任意に追加の金属成分、例えば銅、錫及び/又は低融点錫含有ろう材の別の成分をここに介在させることができる。
加えて上述の方法の実施形態は、電気導体アセンブリの好ましい実施形態にも有効である。特に導体アセンブリは2つの超電導帯状導体の間の導体アセンブリとすることができる。あるいは導体アセンブリは超電導帯状導体と常電導接触片との間の導体アセンブリとすることもできる。
本発明を以下に添付図面を参照して、いくつかの好ましい実施例に基づいて説明する。
本発明の方法で接触させられる超電導帯状導体の概略横断面図である。 本発明の方法により互いに接触させられた2つの超電導帯状導体の概略縦断面図である。 本発明の方法により接触片に接触させられた帯状導体の概略縦断面図である。 点火中の接触方法の概略図である。
図中同一又は同一の作用をする要素には、同一の符号が施されている。
図1は、例えば本発明による接触方法において使用できるような帯状導体1の概略横断面図を示す。帯状導体1は帯状の金属基板3を備える。この基板3の2つの主表面のうちの1つの上に、バッファ層(ここでは示されていない)の積層体の上に平坦な超電導層5が析出される。この超電導層5は、今度は金属製の被覆層7で覆われている。この被覆層7は、例えば銅又は銀、又は両方の材料の積層体から成ることができる。基板、超電導層5および被覆層7ならびにバッファ層(図示せず)は、ともに外側の常電導安定化層9によって囲まれる。この安定化層9は例えば銅からなる。任意に比較的低融点のろう材料からなるろう層11を帯状導体1の接触面10上に形成することもできる。これは後述する接触方法による比較的低抵抗の電気接触の形成に有益ではあるが、必ずしも必要なものではない。
図2は、本発明の第1の実施例による電気導体アセンブリ20の概略縦断面を示す。導体アセンブリ20は第1の超電導帯状導体1aと第2の超電導帯状導体1bとを有し、これらの導体は本発明の一実施例により互いに接触させられたものである。両帯状導体1a及び1bは、例えばそれぞれ図1の例の場合と同様の方法で形成することができる。いずれにせよそれらは、内側の超電導層5および外側の常電導層(ここでは囲み用安定化層9)を有する。
両帯状導体1a及び1bは、接触領域21で永続的な導電接続によって互いに接続されている。この接続は導電材料からなる接続層23によって形成される。この接続層23は両帯状導体1a,1bの間に挿入された反応性多層膜の点火によって形成されたものである。点火中は接触すべき両帯状導体1a,1bは互いに押し付けられている。反応性多層膜を点火すると膜内で発熱化学反応がトリガされ、膜の部分層に存在する材料が互いに反応しあうことになる。この場合の反応温度は明らかに1000℃以上であった。しかしこの場合に加熱される領域は、両帯状導体間に配置された多層膜と、これに直接接する両帯状導体の表面に限定される。即ちこの場合加熱されるのは安定化層9のそれぞれ別の帯状導体に対向する表面のみであり、帯状導体の残りの層3、5、7と安定化層9の反対側は室温に近い温度に留まる。このようにしてこの発熱反応中に接続層23が形成される。この場合接続層の材料は、最初は溶融状態であり、その後の冷却中に固化して固体の接続層23を形成する。
したがって接続層23は少なくとも元の多層膜の材料を含む。加えて随意に、接続層23に直接隣接する層9の材料を含むこともできる。図2に示す例では、これらの隣接層9は銅からなる安定化層として形成されている。したがって多層膜の材料に加えて接続層23はここでは銅も有しているが、この銅はこれらの隣接層から熱間発熱反応中に表面で溶け落ちたものである。この場合形成された接続層は特に上記の材料からなる金属間化合物として存在し得る。いずれにせよ導電性であり、その結果接続層23を介して両帯状導体1a及び1bの間に永続的な平坦な電気接触片点が介在することになる。
安定化層9の材料の組み込みの代わりにまたはこれに加えて、接続層23は、図1に任意の層として示されているように、ここには示されていないが任意に各帯状導体の接触面に適用されるろう層の材料を含むこともできる。これらのろう層の材料は、特に比較的低融点の例えば錫を含有するろう材とすることができる。
帯状導体間に挿入される多層膜の領域内の反応温度が接続層23の形成中は非常に高いにも拘わらず、引き続き内部に位置する超電導層5は反応中もこの強い加熱から免れている。これにより、超電導層5の熱損傷が有利に回避される。これは超電導層5とその間に配置された多層膜との間の距離dが比較的小さくても実現可能である。図2は多層膜自体ではなく接続層が形成された後の状態を示すため、ここでは上述の距離dとして超電導層5と接続層23との距離を採用して示す。しかしながらここで接続層23が主に元の多層膜の材料から形成される場合には、これら2つの距離はほぼ同じである。
図3は、本発明の第2の実施例による電気導体アセンブリ20の概略縦断面を示す。ここでも第1の帯状導体1aが示されており、これはしかしながらここでは別の帯状導体とは接触せず、常電導接触片31と接触させられている。常電導接触片31はここでは中実の銅ブロックとして形成される。この接触片との第1の帯状導体1aの電気的接触は、図2の例で説明したのと同様の方法で行った。ここでも接触させる素子間に挿入される反応性多層膜における著しい発熱反応により電気的接続を形成するために必要なプロセス熱が作られた。このプロセス熱の結果として電気接続層23はまず液体形態で生成され、次いで冷却の際に固化する。ここでも形成される接続層23はいずれにせよ多層膜のエダクト材料と、付加的に隣接する素子1aおよび31の隣接面からの銅を有している。さらに付加的に接続層は、ここでは示されていないが場合によっては接触表面に塗布されるろう層からの低融点ろう材を有する。
図4は、発熱反応の点火中の本発明による接触方法の実施例の概略図を示す。接続される2つの素子の間に挿入される反応性多層膜43が示されている。これら2つの素子とは、第1の超電導帯状導体1aと、これとは別の導体素子41である。この別の導体素子41は、例えば図2の第2の超電導帯状導体、又は図3の常電導接触片とすることができる。膜の第1の主面43aは超電導帯状導体1bと面接触し、反対側の第2の主面43bは別の導体素子41と面接触している。接触される2つの素子1aと41との間に永続的な導電接続を形成するために、これらの素子は押圧力pでその間に置かれた膜43とともに押圧される。この場合には、当然ながら明瞭化のために図4に示されている個々の素子間のギャップは閉じられる。
図4の例における反応性多層膜43は第1の部分層44と第2の部分層45との交互のシーケンスを有する層系を有する。図4には3つの第1の部分層44および4つの第2の部分層45のみが例示されている。しかしながらこれらの部分層の数はもっと多くすることができる。特にこれは個々の部分層44および45の層厚が1μm以下であるナノ構造膜である。第1の部分層44は第1のエダクト材料から形成され、第2の部分層45は第2のエダクト材料から形成される。両エダクト材料は適切に点火すると強く発熱反応を起こして互いに反応することができる。例えば第一のエダクト材はニッケルであってもよく、第二のエダクト材料はアルミニウムであってもよい。これら2つの材料の発熱化学反応中に導電性のニッケルアルミ化物が形成され、同時に熱エネルギーが放出される。
多層膜43における発熱化学反応の点火は、図4に模式的に示す点火パルス47によってトリガされる。これは例えば電気、光及び/又は熱パルスとすることができる。点火パルス47が作用する膜の部分領域では、発熱反応の活性化エネルギーが上回り、異なる部分層の2つのエダクト材料が互いに反応することができる。このようにして放出された反応熱により、発熱反応の反応領域48は膜を通って横方向に伝播する。これは比較的高速で起こり、高い反応温度は膜上の所定の位置に極めて短時間しか存在しない。膜43の全厚は図4において符号d43で示される。この厚さは例えば数10μmとすることができる。
図4の例では、接続される2つの素子1aおよび41は、少なくとも形成すべき接触領域に付加的なろう層11を有している。多層膜もその2つの外側表面上に同様のろう層46を有する。これらのろう層は低融点ろう材からなることが好ましく、比較的低抵抗の電気接触の形成に寄与することができる。しかしそれらはそれぞれ一般的に任意である。永続的な平坦な電気接触の形成のためには、導電接続層23が膜材料から形成され、随意に接続すべき素子の隣接表面の材料からも形成されれば十分である。
1 超電導帯状導体
1a 第1の超電導帯状導体
1b 第2の超電導帯状導体
3 基板
5 超電導層
7 常電導被覆層
9 常電導安定化層
10 接触面
11 ろう層
20 電気導体アセンブリ
21 接触領域
23 接続層
31 接触片
41 別の導体素子
43 反応性多層膜
43a 第1の主面
43b 第2の主面
44 第1の部分層
45 第2の部分層
46 ろう層
47 点火パルス
48 反応領域
d 距離
d43 多層膜の厚さ
p 押圧力

Claims (15)

  1. 第1の超電導帯状導体(1a)とこれとは別の電気導体素子(41)との間に電気的接触を形成するために、
    - 第1の超電導帯状導体(1a)を帯状導体(1)の接触領域(21)において反応性多層膜(43)の第1の主面(43a)に面接触させ、
    - 反応性多層膜(43)の第1の主面(43a)とは反対側の第2の主面(43b)を別の電気導体素子(41)と面接触させ、
    - 続いての多層膜(43)における発熱化学反応の点火によって第1の超電導帯状導体(1a)と別の電気導体素子(41)との間に永続的な導電接続を形成させる
    方法。
  2. 形成された永続的な導電接続が第1の超電導帯状導体(1a)と別の電気導体素子(41)との間のろう付け接合である、請求項1に記載の方法。
  3. ろう付け接合は主に反応性多層膜(43)の材料から形成された接続層(23)により形成される、請求項2に記載の方法。
  4. ろう付け接合は反応性多層膜(23)の材料と、少なくとも1つの別のろう層(11、46)の材料を加えた接続層(23)によって形成される、請求項2または3に記載の方法。
  5. 別のろう層(11)を発熱化学反応の点火前に第1の超電導帯状導体(1a)の接触領域(21)内における被膜として、及び/又は別の電気導体素子(41)の被膜として設ける、請求項4に記載の方法。
  6. 発熱化学反応の点火時に第1の超電導帯状導体(1a)と別の電気導体素子(41)とを発熱化学反応が行われている間互いに押し付ける、請求項1から5の1つに記載の方法。
  7. 別の電気導体素子(41)が第2の超電導帯状導体(1b)である、請求項1から6の1つに記載の方法。
  8. 別の電気導体素子(41)が常電導接触片(31)である、請求項1から6の1つに記載の方法。
  9. 発熱化学反応の点火が電気的点火パルス(47)、光学的点火パルス(47)及び/又は熱的点火パルス(47)によってトリガされる、請求項1から8の1つに記載の方法。
  10. 発熱化学反応の点火により1000℃~2000℃の範囲にある反応温度が形成される、請求項1から9の1つに記載の方法。
  11. 反応性多層膜(43)の材料がアルミニウム及び/又はニッケルを含む、請求項1から10の1つに記載の方法。
  12. 反応性多層膜(43)が10μm~300μmの範囲、特に20μm~200μmの範囲の全厚(d43)を有する、請求項1から11の1つに記載の方法。
  13. 反応性多層膜(43)がナノ構造の多層系を有する、請求項1から12の1つに記載の方法。
  14. 第1の超電導帯状導体(1a)とこれとは別の電気導体素子(41)とを有し、第1の超電導帯状導体(1a)と別の電気導体素子(41)との間の接触領域(21)に永続的導電接続を多層膜(43)における発熱化学反応の点火により形成される、電気導体アセンブリ(20)。
  15. 永続的導電接続が接続層(23)によるろう接合により形成され、この接続層(23)がアルミニウム及びニッケルとの金属間接合を有する、請求項14に記載の電気導体アセンブリ(20)。
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