JP2022502283A - 光学可変エレメント、セキュリティ文書、光学可変エレメントの製造方法、セキュリティ文書の製造方法 - Google Patents

光学可変エレメント、セキュリティ文書、光学可変エレメントの製造方法、セキュリティ文書の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、好ましくはセキュリティ文書(1d)用の光学可変エレメント(1a)、特にセキュリティエレメント(1b)および/または装飾エレメント(1c)に関する。光学可変エレメント(1a)は、2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)を含む少なくとも1つのピクセルアレイ(2)を含み、1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、入射電磁放射(6)を1つ以上の立体角で投影、回折、および/または散乱する。本発明は、特に1つ以上の光学可変エレメント(1a)を含むセキュリティ文書(1d)と、好ましくはセキュリティ文書(1d)用の光学可変エレメント(1a)、好ましくはセキュリティエレメント(1b)および/または装飾エレメント(1c)の製造方法と、好ましくは1つ以上の光学可変エレメント(1a)を含む、好ましくは1つ以上の層を含むセキュリティ文書(1d)の製造方法と、にも関する。

Description

本発明は、光学可変エレメント、特にセキュリティエレメントおよび/または装飾エレメント、セキュリティ文書、光学可変エレメントの製造方法、ならびにセキュリティ文書の製造方法に関する。
セキュリティエレメントは、例えば、紙幣、パスポート、小切手カード、ビザ、クレジットカード、証明書および/または類似の有価証券もしくは識別書類などのセキュリティ文書の偽造に対する保護を増大させ、したがって、改善するために使用される。さらに、セキュリティエレメントによって提供される光学可変効果は、技術的補助、または、例えば、カメラなどの技術的補助手段なしに、素人によって容易かつ明確に検出することができ、素人は、可能な限り少ない努力で、この種のセキュリティエレメントを装備したセキュリティ文書の真正性を検証することができると共に、セキュリティ文書および/または偽造されたセキュリティ文書への操作的介入を可能な限り迅速に認識することができる。
回折構造および薄膜素子は、セキュリティエレメントとして頻繁に使用される。この場合、回折構造は、視野角に依拠して、例えば虹色効果を示す。対照的に、薄膜素子は、規定された変色効果によって特徴付けられる。しかしながら、これらの広い認知度および周知度のために、この種のセキュリティエレメントは、もはや素人に気付かれることはほとんどない。
この種のセキュリティエレメントは、例えば、ドイツ特許出願公開第10 2004 016 596号公報により知られている。
したがって、本発明の目的は、改良された光学可変エレメント、1つ以上の改良された光学可変エレメントを含むセキュリティ文書、改良された光学可変エレメントを製造する方法、ならびに1つ以上の改良された光学可変エレメントを含むセキュリティ文書を製造する方法を提供することである。特に、改良された光学可変エレメントは、特に記憶可能な光学可変効果を提供する。
上記目的は、好ましくはセキュリティ文書用の光学可変エレメント、特にセキュリティエレメントおよび/または装飾エレメントによって達成され、光学可変エレメントは、2つ以上のピクセルを含む少なくとも1つのピクセルアレイを有し、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルは、1つ以上の構造を有し、1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、1つ以上の立体角で入射電磁放射を投影、回折、および/または散乱する。
上記目的は、特に1つ以上の光学可変エレメントを備えるセキュリティ文書によってさらに達成される。
上記目的は、さらに、以下のステップを特徴とする、セキュリティ文書用の光学可変エレメントの製造方法、好ましくはセキュリティエレメントおよび/または装飾エレメントの製造方法によって達成される:
・2つ以上の仮想ピクセルを含む少なくとも1つの仮想ピクセルアレイを提供するステップ、
・前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの前記2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルに、少なくとも1つの立体角を割り当てるステップ、
・前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域または少なくとも1つのセグメント内/上に1つ以上の仮想フィールドソースを配置するステップであって、前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域または少なくとも1つのセグメントを、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの前記2つ以上の仮想ピクセルのうちの前記1つ以上の仮想ピクセルから第1の距離に配置するステップ、
・前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの前記2つ以上の仮想ピクセルのうちの前記1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイが広がる表面、特に平面内/上において、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの前記2つ以上の仮想ピクセルのうちの前記1つ以上の仮想ピクセルから所定の距離で、前記1つ以上の仮想フィールドソースから発せられる1つ以上の仮想電磁場を算出するステップ、
・前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの前記2つ以上の仮想ピクセルのうちの前記1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイが広がる表面、特に平面内/上における前記1つ以上の仮想電磁場の重ね合わせからなる全仮想電磁場から、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの前記2つ以上の仮想ピクセルのうちの前記1つ以上の仮想ピクセルの1つ以上の位相画像を算出するステップ、
・前記1つ以上の位相画像から、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの前記2つ以上の仮想ピクセルのうちの前記1つ以上の仮想ピクセルの仮想構造プロファイルを算出するステップ、
・2つ以上のピクセルを含む少なくとも1つのピクセルアレイとして、基板内/上に、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの前記2つ以上の仮想ピクセルのうちの前記1つ以上の仮想ピクセルの前記仮想構造プロファイルを形成するステップであって、前記少なくとも1つのピクセルアレイの前記2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルは、光学可変エレメントを提供する1つ以上の構造を有する。
上記目的は、さらに、セキュリティ文書の製造方法によって達成され、特に、好ましくは1つ以上の光学可変エレメントを含む1つ以上の層を有するセキュリティ文書の製造方法によって達成される。ここで、1つ以上の光学可変エレメントは、積層フィルムおよび/またはエンボスフィルムとして、セキュリティ文書および/もしくはセキュリティ文書の1つ以上の層に適用され、ならびに/または、セキュリティ文書および/もしくはセキュリティ文書の1つ以上の層のうちの1つ以上の層に導入される。
そのような光学可変エレメントは、好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイを含み、少なくとも1つのピクセルアレイは、構造を含む2つ以上のピクセルを有し、特に、各ピクセルは、所定の立体角で入射光を投影、回折、および/または散乱することを特徴とする。ここで、所定の立体角のサイズは、好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイの光学的に検出可能な外観を決定する。構造によって投影、回折および/または散乱される出射光の方向は、非常に正確に規定することができる。
光学可変エレメントは、光学的移動効果を生成し、観察者および/またはセンサにより検出可能であり、対応する外観の高輝度、高強度および高光沢性の結果として優れた検出能を有する。
本発明の有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造が、入射電磁放射を1つ以上の立体角で無彩色に投影、回折、および/または散乱することが可能である。ここで、構造は、特に、例えばマイクロミラーまたはマイクロファセットのようには入射電磁放射を1つ以上の立体角で反射しないように設計される。
「立体角」とは、通常、特に球体の球面の部分表面Aの表面領域を意味し、球体の半径Rの二乗で割ることが好ましい。立体角は、特に、無次元単位ステラジアンで表される。全立体角は、好ましくは、1の半径、したがって特に4πの半径を有する単位球または球の表面に対応する。
特に、光を投影、回析および/または散乱させるピクセル内の構造のもつ立体角の数値は、好ましくは当該構造に垂直に入射する光に対して規定される。ここで、立体角の数値は、好ましくは、垂直z軸に関連して光円錐の方向を示す。
「開口角」とは、特に、光円錐の中心線に関連する光円錐の幅を意味する。軸、特にxまたはy軸に対する光円錐の方向は、好ましくは、それぞれの場合における光学的効果に依存し、x軸およびy軸は、好ましくは、互いに垂直に配列され、特に、x軸およびy軸に広がる平面内で互いに対して90°の角度で配列される。
少なくとも1つのピクセルアレイは、好ましくは、ピクセルの1次元、2次元、または3次元のアレイまたは配列またはマトリックスとして、特に、ピクセルの1つ以上の1次元および/または2次元のアレイまたは配列またはマトリックスの重ね合わせとして形成される。
光学可変エレメントおよび/またはセキュリティ文書は、1つ以上の層を含み、特に少なくとも1つのピクセルアレイは、1つ以上の層のうちの少なくとも1つの層の上または中に配置され、1つ以上の層のうちの1つ以上の層は、好ましくは、HRI層(HRI=High Refractive Index、約1.5の平均屈折率と比較して高い屈折率を有する層)、特に、HRIおよび/またはLRIワニス層を含む層(LRI=Low Refractive Index、約1.5の平均屈折率と比較して低い屈折率を有する層)、金属層、干渉層、特に、干渉層シーケンス、好ましくは、HLH(それぞれの層の屈折率に対して高−低−高)またはHLHLH(それぞれの層の屈折率に対して高−低−高−低−高)、さらに好ましくは、ファブリペロー三層システムまたは多層システム、液晶層、発光層、特に、蛍光層、着色層、特にグレージングインク層、プラズモン共鳴効果を生成するためにグレージングインク層と直接接触する金属層、から選択することが可能である。
さらに、少なくとも1つのピクセルアレイを含む光学可変エレメントおよび/または基板は、2つの層、特に2つのさらなる層の間に埋め込むことが可能である。1つ以上のさらなる層の1つ以上の層は、好ましくは、保護層、接着促進層、接着剤層、バリア層、装飾層、反射層、導電層として形成される。
層は、(例えば、ポリエステル、特にPETから作製される)キャリア基板上に着脱可能または非着脱可能に配置され得る。
1つ以上の層は、好ましくは、金属層であり、好ましくは、光学可変エレメントおよび/またはセキュリティ文書に、いずれの場合も、表面全体ではなく、部分的にのみ設けられる。ここで、金属層は、特に、不透明または半透明に形成される。ここで、各金属層は、好ましくは、異なる、特に明らかに異なる反射および/または透過スペクトルを有し、好ましくは、観察者および/またはセンサによって区別することができる。金属層は、好ましくは、アルミニウム、銅、金、銀、クロム、スズ、および/またはこれらの金属の1つ以上の合金の1つ以上の金属を含む。さらに、部分的に設けられた金属層は、好ましくは、局所的に異なる層厚で格子状にされ、および/または設計される。格子は、特に規則的に、またはフラクタルに、または不規則に、特に確率的に形成することができ、領域ごとに形成が変化してもよい。
特に、ここで、金属層の1つ以上の金属層は、好ましくは、金属層の金属が提供される1つ以上の画像エレメントを含むと共に、金属層の金属が提供されない背景領域を含むか、またはその逆の形態で、パターン化された様式で構造化される。ここで、画像エレメントは、好ましくは、英数字の形状で形成することができるが、モチーフ、パターン、グラフィック、およびオブジェクトの複雑な表現でも形成することができる。
1つ以上の層は、好ましくは、1つ以上の着色層、特にグレージングインクを含む。これらの着色層は、特に、印刷法によって塗布され、好ましくはバインダーマトリックス中に組み込まれた1種以上の染料および/または顔料を有する着色層である。着色層、特にインクは、透明、部分散乱、半透明、および/または不透明であってもよい。
少なくとも1つのピクセルアレイに加えて、1つ以上の層が1つ以上の光学活性レリーフ構造を有することが可能であり、この光学活性レリーフ構造は、好ましくは、それぞれの場合において、ワニス層、好ましくは複製ワニス層の少なくとも1つの表面に導入される。この種のレリーフ構造は、特に、例えば、ホログラム、回折格子、フレネル自由形状表面、対称または非対称プロファイル形状を有する回折格子および/または0次回折構造などの回折レリーフ構造である。
さらに、レリーフ構造は、例えばマイクロレンズ、マイクロプリズムまたはデジタルマイクロミラーなどの、実質的に反射/透過作用を有する等方性および/もしくは異方性散乱マット構造、ブレーズド格子ならびに/またはレリーフ構造であることが好ましい。
追加の光学活性レリーフ構造は、特に、少なくとも1つのピクセルアレイに対して水平に隣接して配置され得る、および/または、さらなる層平面において、少なくとも1つのピクセルアレイの上下に垂直に配置され得る。
「等方性強度分布」は、特に、全ての立体角にわたって同一である強度分布を意味する。
「異方性強度分布」とは、特に、少なくとも1つの第1立体角と少なくとも1つの第2立体角とが異なる放射パワーをもつ強度分布を意味する。
1つ以上の層が1つ以上の液晶層を有することが可能であり、これらの液晶層は、一方では、入射光の偏光に依存する入射光の反射および/または透過を生じさせ、他方では、液晶の配向に依存する入射光の波長選択反射および/または透過を生じさせることが好ましい。
「HRI層」とは、特に、例えば、TiOまたはZnSから完全にまたは部分的になる高屈折率を有する層、または少なくとも1つの金属酸化物、金属硫化物、二酸化チタンおよび/または他の物質および/または上記物質の組み合わせの蒸着層からなる高屈折率を有する層を意味する。特に、HRI層は、10nm〜150nmの層厚を有し、「HRI層」は、特に、全面または部分的に存在することができる。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造および/または少なくとも1つのピクセルアレイは、薄膜構造、特にファブリペロー層構造に導入されることが好ましい。薄膜構造は、好ましくは、1つ以上の構造および/または少なくとも1つのピクセルアレイに適用される。特に、この種のファブリペロー層構造は、特に、少なくとも領域において、少なくとも1つの第1半透明吸収体層、少なくとも1つの透明スペーサ層、および少なくとも1つの第2半透明吸収体層および/または不透明反射層を有する。
「薄膜構造」とは、特に、入射光または1つ以上の入射電磁波の半波長(λ/2)または4分の1波長(λ/4)の領域の光学的厚さを有する層の配置に基づいて、視野角に依存する色シフト効果を生み出す薄膜素子からなる構造を意味する。屈折率nおよび厚さdを有する干渉層における構造的干渉は、好ましくは、以下の式によって算出される:
2nd cos(θ)=mλ
ここで、θは照明方向と観察方向との間の角であり、λは光または視野の波長であり、mは整数である。これらの層は、好ましくは、特に吸収層と反射層との間に配置されたスペーサ層を含む。
「半透明」とは、赤外、可視および/または紫外線波長範囲の透過率が10%〜70%、好ましくは10%〜50%であることを意味し、好ましくは、入射電磁波、特に入射光の無視できない部分が吸収されることを意味する。
第1半透明吸収体層は、好ましくは、5nm〜50nmの層厚を有する。吸収層は、好ましくは、アルミニウム、銀、銅、錫、ニッケル、インコネル、チタンおよび/またはクロムを特徴とする。アルミニウムおよびクロムの場合、第1半透明吸収体層は、好ましくは、5nm〜15nmの層厚を有する。
透明スペーサ層は、好ましくは、100nm〜800nm、特に300nm〜600nmの層厚を有する。スペーサ層は、好ましくは有機材料、特に、ポリマー、および/または、無機Al、SiOおよび/またはMgFから構成される。
さらに好ましくは、透明スペーサ層は、特にグラビア印刷、スロットキャスティングまたはインクジェット印刷によって適用される印刷ポリマー層からなる。
「不透明」とは、特に、赤外線、可視および/または紫外線波長範囲の光が一切透過しない、あるいは、赤外線、可視および/または紫外線波長範囲の無視できる量の光のみ、特に10%未満、さらに好ましくは5%未満、特に好ましくは2%未満の光のみが、基板、特に1つ以上の層の1つ以上の層を透過することを意味する。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造が、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルの各ピクセルに割り当てられることもできる。ここで、ピクセルに割り当てられた1つ以上の構造は、入射電磁放射を1つ以上の所定の立体角で投影、回折、および/または散乱させ、特に、ある方向、好ましくは所定の方向が、それぞれの場合に、1つ以上の所定の立体角に割り当てられる。
さらに、1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造および/または1つ以上の割り当てられた構造のうちの1つ以上の割り当てられた構造は、特に、それぞれ異なる1つ以上の立体角のうちの1つ以上の立体角で、および/または1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上の所定の立体角で、回折、および/または散乱させる。ここで、ピクセルの周りに配置された球体、特に単位半径1の単位球体に投影される1つ以上の立体角のうちの1つ以上の立体角、および/または1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上の所定の立体角は、1つ以上の、特に同一または異なる形状を形成する。この形状は、好ましくは、円形表面、楕円形表面、三角形表面、正方形表面、長方形表面、多角形表面、環状表面から選択される。
さらに、1つ以上の形状のうちの1つ以上の形状は、開放または閉鎖しており、および/または1つ以上の部分形状からなり、特に、少なくとも2つの部分形状が、互いに組み合わされるか、または重ね合わされることが可能である。
少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルが入射電磁放射を投影、回折、および/または散乱する、1つ以上の立体角のうち観察者によって検出可能な1つ以上の立体角、または1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上の所定の立体角は関数に従うことも可能である。この関数は、観察者が、立体角または所定の立体角を、波のように動く輝度の帯域、好ましくは正弦波状に動く輝度の帯域として検出するように定立される。
1つ以上の立体角のうちの1つ以上または全ての立体角および/または1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上または全ての所定の立体角は、少なくとも1つの方向において、好ましくは70°まで、好ましくは50°まで、さらに好ましくは40°までとされる。1つ以上または全ての立体角の広がりまたは開口角は、好ましくは最大20°、さらに好ましくは最大15°、特に好ましくは最大10°である。
入射光または入射電磁放射を70°まで、好ましくは50°まで、さらに好ましくは40°までの立体角で投影、回折、および/または散乱させることが可能であり、その結果、ここで生まれる視覚的外観は、観察者および/またはセンサ、特に高光沢または半光沢または部分高光沢および部分半光沢に対して、好ましくは少なくとも3D効果および/または移動効果として検出可能である。
3D効果および/または移動効果を有する高光沢領域の部分領域、特に半光沢に見える部分領域は、ここでは、好ましくは、例えば、アイコン、文字、通貨記号などの形状の、モチーフ、パターン、グラフィック、またはオブジェクトの複雑な表現の形状で形成される。
さらに、高光沢に見える部分領域を半光沢に見える領域に設けることも可能である。半光沢と高光沢外観との組み合わせは、特に、設計要素をより現実的にし、したがって、素人がより容易に認識できるようにするために使用される。例えば、山頂の領域に半光沢部分領域を設けた山の高光沢な3D効果を生成することができる。これは、好ましくは、高光沢な3D効果によって雪で覆われた山頂のような錯覚を生む。特に、半光沢と高光沢外観との組み合わせは、例えば、高光沢領域において半光沢に見える部分領域として影を形成することによって、高光沢な3D効果を視覚的に強化する。
センサは、特に少なくとも1つの人間の目、および/または少なくとも1つの二次元検出器、好ましくは少なくとも1つのCMOSセンサ(CMOS=相補性金属酸化膜半導体)、さらに好ましくは少なくとも1つのCCDセンサ(CCD=電荷結合素子)を意味する。特に、センサはスペクトル分解能、特に可視電磁スペクトルのスペクトル分解能を有する。センサは、カメラ、特に少なくとも1つのCCDチップを含む少なくとも1つのカメラ、少なくとも1つのIRカメラ(IR=赤外線)、少なくとも1つのVISカメラ(VIS=視覚)、少なくとも1つのUVカメラ(UV=紫外線)、少なくとも1つの光電子増倍管、少なくとも1つの分光器および/または少なくとも1つの転移端センサ(TES)から選択または結合されることが好ましい。
少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つのピクセルに割り当てられた構造および/または1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、光学的に可変な情報のアイテムを提供し、特に1つ以上の3D効果および/または移動効果を提供し、好ましくは無彩色または単色の3D効果および/または移動効果を提供するように形成されることが可能である。
少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つのピクセルに割り当てられた構造および/または1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、電磁放射、特に入射電磁放射を、立体角、特に点状立体角、特に0°に近い開口角で投影、回折、および/または散乱することも可能である。
特に、1つ以上の割り当てられた構造のうちの1つ以上の割り当てられた構造を含む少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルの1つ以上の構造および/または1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、2つ以上の構造グループおよび/または2つ以上のピクセルグループに割り当てられ、特に、2つ以上の構造グループのうちのグループおよび/または2つ以上のピクセルグループのうちのグループは、互いに異なる。
さらに、2つ以上の構造グループのうちの2つ以上の構造グループおよび/または2つ以上のピクセルグループのうちの2つ以上のピクセルグループは、電磁放射、特に入射電磁放射を、同一もしくは異なる立体角および/または所定の立体角、特に点状立体角、および/または所定の立体角、好ましくは異なる形状の立体角および/または所定の立体角で投影、回折、および/または散乱することが可能である。
2つ以上の構造グループのうちの2つ以上の構造グループおよび/または2つ以上のピクセルグループのうちの2つ以上のピクセルグループは、好ましくは、3D効果を含む光学的に可変な情報のアイテムを提供する。
また、1つ以上、または全ての構造が、電磁放射、特に入射電磁放射を回析的に散乱、偏向、および/または投影することも可能である。
特に、少なくとも1つのピクセルアレイは、少なくともある領域において、少なくとも1つの方向においてゼロとは異なる曲率を有する。
「曲率」とは、特に、直線からの曲線の局所的な偏差を意味する。曲線の曲率とは、特に、十分に短い曲線片または曲線進行を通過する長さおよび/または延伸当たりの方向の変化を意味する。直線の曲率は、どこでもゼロに等しい。半径Rの円は、どこでも同じ曲率、すなわち1/Rを有する。ほとんどの湾曲の場合、曲率は湾曲点ごとに変化する。特に、曲率は、湾曲点から湾曲点へと連続的に変化し、その結果、湾曲は、特に、捩れおよび/または不連続点を有しない。したがって、点Pにおける曲線の曲率は、点Pのすぐ近くの周囲における曲線が直線からどれだけずれているかを示す。曲率の大きさは曲率半径と呼ばれ、これは局所半径ベクトルの大きさの逆数に相当する。曲線の曲率半径は、接線点Pのみに接触し、かつ/または接線点Pの局所的な周囲における最良の近似を表す円の半径である。曲線は、例えば、2次元表面および/または球のセグメント、または円形表面のセグメントもしくは円形表面である。
少なくとも1つのピクセルアレイにおける2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルの少なくとも1つの横方向寸法は、好ましくは5μm〜500μm、好ましくは10μm〜300μm、さらに好ましくは20μm〜150μmである。
少なくとも1つのピクセルアレイにおける2つ以上のピクセルのうちの1つ以上ピクセルの横方向寸法は、少なくとも1つのピクセルアレイにおいて、特に少なくとも領域において、周期的に、非周期的に、擬似ランダムに、および/またはランダムに、1つ以上の空間方向に変化することが可能である。
ランダム変化とは、特に、変動、特に変動に関連する値が基づく分布が、好ましくはランダム分布であることを意味する。
擬似ランダム変動とは、特に、変動、特に変動に関連する値が基づく分布が、好ましくは擬似ランダム分布であることを意味する。
周期的変動とは、特に、変動、特に変動に関連する値が、好ましくは規則的に、特に規則的な空間間隔および/または時間間隔で繰り返されることを意味する。
非周期的変動とは、特に、変動、特に変動に関連する値が、好ましくは不規則に、特に不規則な空間間隔および/または時間間隔で繰り返されることを意味する。
少なくとも1つのピクセルアレイ内の2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルの1つ以上の横方向寸法が、少なくとも1つのピクセルアレイ内の1つ以上の空間方向、特に少なくとも領域内の1つ以上の空間方向における平均値を中心に、最大で±70%、好ましくは最大で±50%変動することがさらに可能である。
好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイにおける2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルは、少なくとも1つのピクセルアレイにおいて、特に少なくとも領域において、周期的に、非周期的に、ランダムに、および/または擬似ランダムに配置される。
ピクセルアレイ内のピクセルがタイルを形成することが可能である。タイルとは、好ましくは、ここでは、一様なまたは異なる部分表面、ここでは特にピクセルによる平面のギャップのない、オーバーラップのないカバレージを意味する。部分的な表面またはピクセルは、特に、複雑な輪郭形状を有することができる。有利には、タイルは、好ましくは周期性を有さないが、特に非周期性である。一実施形態では、タイルは、好ましくは、ペンローズタイルを表す。さらなる実施形態では、タイルは、ベクトル状の2次元、特に細長いピクセルから構成されることが好ましい。細長いピクセルの形状は、特に、ここでは少なくとも断片として真っ直ぐな外縁を有することができるが、自由形状として存在することもできることが好ましい。この種のベクトル状の二次元ピクセルは、好ましくは丸みを帯びた角および湾曲した縁を有し、さらに好ましくは、ピクセルアレイの50%を超える角および縁、特に好ましくは70%を超える角および縁のが、それぞれ丸みを帯びているかまたは湾曲している。丸い角とは、好ましくは、角が少なくとも2μm、好ましくは少なくとも5μm、特に少なくとも10μmの曲線半径を有することを意味する。同時に、曲線半径は、特に最大300μm、好ましくは最大200μm、特に最大100μmでなければならない。
さらに好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイ内の2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルは、曲線部または曲線セグメントまたは円形経路または円形経路セグメントに沿って配置される。部分表面またはピクセルの輪郭形状は、好ましくは、曲線セグメントまたは円形経路セグメントとして設計され、特に、ギャップのないシーケンスを可能にする。ピクセルに割り当てられた所定の立体角が1つのピクセルから次のピクセルへと変更される場合、好ましくは10°よりも小さいステップで、特に好ましくは5°よりも小さい、特に好ましくは2°よりも小さいステップで、個々のポイントの実質的に連続した移動シーケンス、例えば微細なライン移動が、好ましくは、観察者に提供され得る。特に、観察者がパターン、モチーフ、記号、アイコン、画像、英数字、自由形状、正方形、円形、長方形または多角形を形成するために見える点を組み合わせることによって、曲線部、曲線セグメント、円形経路または円形経路セグメントに沿った移動シーケンスを達成することができる。
少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルの1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセル、好ましくは2つ以上のピクセルの各々の最大横方向寸法の半分よりも小さい、好ましくは3分の1よりも小さい、さらに好ましくは4分の1よりも小さい構造隆起の平均間隔または格子周期を有することも可能である。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造が、制限最大構造深さを有することもさらに可能であり、制限最大構造深さは、特に15μm未満、好ましくは10μm未満、さらに好ましくは7μm以下、さらに好ましくは4μm以下、特に好ましくは2μm以下である。
特に、1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、少なくとも1つのピクセルアレイの50%を超えるピクセル、特に70%を超えるピクセル、好ましくは90%を超えるピクセルにおいて、1つ以上の構造の制限最大構造深さが15μm以下、特に7μm以下、好ましくは2μm以下であるように形成される。
好ましくは、1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、1つ以上の構造の制限最大構造深さが、少なくとも1つのピクセルアレイの全てのピクセルについて、15μm以下、特に7μm以下、好ましくは2μm以下であるように形成される。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造が、互いに異なるか、類似しているか、同一であることも可能である。
さらに、1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、無彩色回折構造として、好ましくはブレーズド格子、特に線形ブレーズド格子として形成される。特に、無彩色回折構造の格子周期は3μmよりも大きく、好ましくは5μmよりも大きく、および/または、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの特に70%よりも多く、さらに好ましくはピクセルのうちの90%よりも多く、特に好ましくは全てのピクセルが、少なくとも2つの格子周期を含む。格子周期は、格子の深さおよびx/y平面内の格子の配置と共に規定され、このときの立体角において、それぞれのピクセル内に存在する格子は無彩色に入射光を回折する。x/y平面における格子の配置は、方位角とも呼ばれることが好ましい。
特に、少なくとも1つのピクセルアレイ内の2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルにおいて、無彩色回折構造は、さらなる微細構造および/またはナノ構造、特に線形格子構造、好ましくは交差格子構造、さらに好ましくはサブ波長格子構造と重ね合わされる。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、凸状または凹状に作用するマイクロレンズおよび/またはその部分領域として、特に反射作用するマイクロレンズおよび/またはその部分領域として形成することができる。特に1つ以上の構造の焦点距離は、0.04mm〜5mm、特に0.06mm〜3mm、好ましくは0.1mm〜2mmであり、および/または特に方向Xおよび/またはYにおける焦点距離は、次式によって決定される。
Figure 2022502283
ここで、Δx,yは、好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルにおける、X方向またはY方向の横方向寸法であり、Φx,yは、1つ以上の構造が入射電磁波を投影、回折および/または散乱する、X方向またはY方向の立体角である。
さらに好ましくは、1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、円柱レンズとして形成され、特に、1つ以上の構造の焦点距離は、無限に大きい。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、フレネルマイクロレンズ構造、特に反射作用するフレネルマイクロレンズ構造として形成されることがさらに可能である。ここで、特にフレネルマイクロレンズ構造の格子線は、曲線格子線として形成される、および/または格子周期が変化する格子線を有する。さらに/あるいは、特に、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのそれぞれのピクセルは、少なくとも1つの空間方向に少なくとも2つの格子周期を含むことが好ましい。
フレネルマイクロレンズ構造に対する微細構造プロファイルを算出するために、1つの仮想フィールドソースを、割り当てられた立体角およびピクセルの横方向寸法に依存して、各ピクセルに正確に割り当てることが好ましい。仮想フィールドソースは、特に、仮想球面波を放射する。仮想フィールドソースによって放射される仮想電磁場の位相画像は、好ましくは、ピクセルの表面において算出され、好ましくは、仮想構造プロファイルに線形に変換される。ここで、特に、位相値0は最小構造深さを表し、位相値2×Piは最大仮想構造深さを表す。
また、1つ以上の構造のうちの1つ以上または全ての構造に対する上記変形例は、バイナリ構造プロファイルもしくは1つ以上のバイナリ構造プロフィールの重ね合わせを有する、および/または、1つ以上または全ての構造は、バイナリ構造プロファイルもしくは1つ以上のバイナリ構造プロフィールの重ね合わせを有することもできる。この種のバイナリ構造または微細構造は、特に、ベース表面および1つ以上の構造要素を有し、これらは、好ましくは、それぞれ、ベース表面と比較して隆起または沈み込んだエレメント表面と、好ましくは、エレメント表面とベース表面との間に配置されたフランクとを有する。特に、微細構造のベース表面は、座標軸x、yにより広がるベース平面を画定し、構造要素のエレメント表面は、それぞれ、好ましくは、ベース平面に実質的に平行に延びる。構造要素のエレメント表面およびベース表面は、好ましくは、座標軸zの方向となるベース平面と垂直に延びる方向に、特に、第1の距離hで離間される。第1の距離hは、好ましくは、特に、反射光におけるベース表面およびエレメント表面上で反射された光の干渉、および/または、特に、透過光におけるエレメント表面およびベース表面を透過した光の干渉に起因して、第2の色が1つ以上の第1のゾーンにおいて生成されるように選択される。ここで、第2の色は、好ましくは、直接反射または透過で生成され、特に、それを補完する第1の色は、1次またはそれよりも高い次数で生成される。例えば、第1の色は黄色で第2の色は青色であってもよく、または第1の色は緑色で第2の色は赤色であってもよい。
さらに、第1の距離は、所望の第1の色を達成するように設定することが可能である。ここで、第1の距離hは、好ましくは150nm〜1000nm、さらに好ましくは200nm〜600nmである。透過光の効果のために、第1の距離は、好ましくは300nm〜4000nm、さらに好ましくは400nm〜2000nmである。ここで、設定される第1の距離は、特に、好ましくは2つの平面の間に位置する材料の屈折率に依存する。
好ましくは、できるだけ均一な色印象を達成するために、構造高さまたは第1の距離の十分な均一性が有利または有用である。均一な色印象を有する表面領域において、この第1の距離は、好ましくは+/−50nm未満、さらに好ましくは+/−20nm未満、さらに好ましくは+/−10nm未満で変化する。
さらに好ましくは、ステップ状に配置された幾つかの構造要素が設けられ、特に、全ての構造要素は、ベース表面に実質的に平行に配置され、各場合において、1つの構造要素から次の構造要素までの距離は、好ましくは、第1の距離または第1の距離の整数倍のいずれかである。
1つ以上の構造のうちの1つ以上または全ての構造は、光を無彩色に反射するマイクロミラーおよび/またはマイクロプリズムとして形成することはあまり好ましくなく、特に、好ましくは光を無彩色に反射するマイクロミラーおよび/またはマイクロプリズムとしては形成されないことが好ましい。
さらに好ましくは、1つ以上の構造のうちの1つ以上または全ての構造は、入射光を回折投影する。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、好ましくはピクセルごとに、少なくとも2つの隆起、特に少なくとも3つの隆起、好ましくは少なくとも4つの隆起を有することが可能である。
さらに、少なくとも1つのピクセルアレイ内の2つ以上のピクセルのうちの70%を超えるピクセル、特にピクセルの90%を超えるピクセルが、好ましくはピクセルごとに、少なくとも2つの隆起、特に少なくとも3つの隆起、好ましくは少なくとも4つの隆起を有する1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造を有することが可能である。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造、特に、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルにおける1つ以上の構造は、色回折格子構造、特に、線形格子、好ましくは正弦波プロファイルを有する線形格子、および/またはナノテキストおよび/またはミラー表面として形成されることも可能である。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、サブ波長格子として、特に、線形サブ波長格子および/または蛾の目風構造として、形成することも可能である。ここで、サブ波長格子、特に、線形サブ波長格子および/または蛾の目風構造の格子周期は、好ましくは、450nm未満であり、および/または、特に、この種の少なくとも1つのピクセルアレイは、光学可変エレメントおよび/または少なくとも1つのピクセルアレイが傾斜している場合に、観察者により検出可能な光学可変効果、特に、観察者により検出可能な追加的光学可変効果を提供する。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、好ましくは金属層を備え、および/または入射電磁放射を吸収し、特に、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルは、観察者にとって、反射により、暗い灰色から黒色で検出可能である。
特に、1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、HRI層を有し、特に、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルは、反射により、観測者にとって有色で検出可能である。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、入射電磁放射を全ての空間方向に擬似ランダムまたはランダムに投影、回折、および/または散乱することが可能であり、少なくとも1つのピクセルアレイ、特に1つ以上のピクセルは、反射により、観察者が等方性白色で、好ましくは等方性無彩色で検出可能である。
さらに、1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、エレメントおよび/または少なくとも1つのピクセルアレイが形状から外れて屈曲されたときに光学的に可変な効果を提供することが可能であり、特に第1のモチーフは、エレメントおよび/または少なくとも1つのピクセルアレイの非湾曲状態で検出可能であり、第2のモチーフは、エレメントおよび/または少なくとも1つのピクセルアレイの湾曲状態で検出可能である。
例えば、観察者および/またはセンサによって観察または検出された場合、モチーフは、1つ以上の文字、ポートレート、風景または建物の表現、画像、バーコード、QRコード(登録商標)、英数字、文字、幾何学的自由形状、正方形、三角形、円、曲線および/または輪郭の形状、あるいは上記の形状のうちの1つ以上の組合せの形状を想定することができる。
「自由形状」とは、特に、少なくとも1つの方向に平坦または湾曲した、3次元空間内の開放または閉鎖された2次元表面を意味する。例えば、球体の表面またはセグメント、あるいは円環の表面またはセグメントは、閉鎖自由形状表面である。サドル表面または湾曲した円形表面は、例えば、開放自由形状表面である。
1つ以上のモチーフは、それぞれ、1つ以上のパターンおよび/またはオーバーラップから構成されることも可能であり、パターンは、好ましくは、それぞれ、線、直線、モチーフ、画像、三角形、バーコード、QRコード、波、四角形、多角形、曲線、円、楕円、台形、平行四辺形、菱形、十字形、鎌形、分岐構造、星形、楕円、ランダムパターン、擬似ランダムパターン、特にフラクタルまたはマンデルブロットセットから特に選択または組み合わされる幾何学的形状および/または形状を有する。
以下、セキュリティ文書の好ましい実施形態を述べる。
セキュリティ文書は、好ましくは、1つ以上の領域、特に1つ以上の帯状領域、好ましくは1つ以上の糸状領域に、1つ以上の光学可変エレメントを有する。個々の光学可変エレメントは、特に、互いに間隔を置いて配置することができ、光学可変エレメントの間に非光学可変領域を配置することができることが好ましい。これに代わるものとして、個々の光学可変エレメントが、好ましくは、互いに直接隣接し、および/または互いに結合し、特に、一緒になって光学可変組み合わせ要素を形成することが可能である。
特に、それぞれの場合に1つ以上の光学可変エレメントを含む1つ以上の領域のうちの1つ以上の領域は、帯状および/またはパッチ状に形成される。
1つ以上の光学可変エレメントは、好ましくは、セキュリティ文書を、セキュリティ文書の広がる表面の法線ベクトルに沿って見たときに、少なくとも部分的に重なり合って配置される。
以下、光学可変エレメントの製造方法の好適な実施形態について説明する。
少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルの各ピクセルに、少なくとも1つの立体角が割り当てられることが可能である。
少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルの各ピクセルは、1つ以上の構造、特に微細構造を含み、入射光を所望の様式で投影、回折、および/または散乱する。ここで、この種の構造は、入射光を、好ましくは非常に効率的に、1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上の所定の立体角で、特に空間内の点に焦点を合わせて投影、回折、および/または散乱させる。かかる点は、例えば、焦点であり得る。
好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルの各ピクセルについて、1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上の所定の立体角は、ピクセルによって構成される微細構造が、これらの所定の立体角で入射光を投影、回折、および/または散乱するように形成される。ここで、好ましくは、1つ以上の効果、特に1つ以上の静的または可変光学的効果が生成される。
さらに、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルは、観察者またはセンサによって検出可能な所定の3Dオブジェクトを生成することが可能であり、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルの異なるグループは、1つ以上の異なる構造、特に1つ以上の異なる構造を含み、好ましくは、1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上、特に異なる所定の立体角で入射光を投影、回折、および/または散乱することが好ましい。
好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルに特に割り当てられる、1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上の所定の立体角は、好ましくは、少なくとも1つの空間方向に走る3Dオブジェクトの局所曲率と相関する。ここで、観察者にとって仮想認識可能な3D物体は、特に、好ましくは入射光として、好ましくは1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造によって投影され、回折され、および/または散乱された出射光を特徴とする複数の光点を含む。1つの光点は、好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルの各ピクセルにそれぞれ割り当てられ、および/または、それぞれの場合に1つの光点を生成する。ここで、複数の光点のうちの1つ以上の光点は、特に、互いに重なり合い、好ましくは、互いに重ならない。
1つ以上の構造のうちの1つ以上または全ての構造は、好ましくは、1つ以上のコンピュータによって算出され、特に、少なくとも1つのプロセッサと少なくとも1つのメモリ、好ましくは、少なくとも1つのグラフィックスプロセッサと少なくとも1つのメモリとを備える。特に、従来技術から知られているコンピュータ生成ホログラム(CGH)とは異なり、全体的な効果、例えば、仮想3Dオブジェクトまたは無彩色移動効果は、全体としてまたは一緒に算出されない。本発明によれば、所定の方向に光を無彩色で投影、回折、および/または散乱するそれぞれの構造は、好ましくは、各ピクセルについて別々に算出される。特に、各ピクセルは、他のピクセルとは実質的に独立して動作する。少なくとも1つのピクセルアレイの全てのピクセルの光学的効果に係る本発明による相互作用は、好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイの所望の全体的効果をもたらす。
セキュリティおよび/または装飾エレメントの算出のために、微細構造が光を投影、回折、および/または散乱する立体角が、少なくとも1つのピクセルアレイの各ピクセルに割り当てられる。割り当てられたそれぞれの立体角は、好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイの局所的な曲率と直接相関する。
少なくとも1つの割り当てられた立体角および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域は、少なくとも1つのセグメントに及ぶことが可能であり、特に、少なくとも1つのセグメントは、球体の少なくとも1つのセグメント、好ましくは少なくとも1つの円錐セグメントに対応する。ここで、少なくとも1つのセグメントの開口角の半分は、20°未満、好ましくは15°未満、さらに好ましくは10°未満である。
さらに、特に、少なくとも1つのセグメントの1つ以上の部分領域上/内部に配置された、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域上に配置された仮想フィールドソースは、少なくとも1つのセグメントの1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域上、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域上のうちの1つ以上の部分領域上の少なくとも1つの方向に、周期的および/または擬似ランダムおよび/またはランダムに配置されることが可能である。
隣接する仮想フィールドソース間の距離は、少なくとも1つのセグメントの1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域内/上において、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域のうちの1つ以上の部分領域内/上において、0.01mm〜100mm、特に0.1mm〜50mm、好ましくは0.25mm〜20mmとすることもできる。さらに/あるいは、隣接する仮想フィールドソース間の距離は、少なくとも1つのセグメントの1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域内/上において、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域のうちの1つ以上の部分領域内/上において、特に、平均して0.01mm〜100mm、特に0.1mm〜50mm、好ましくは0.25mm〜20mmの間とすることもできる。
仮想フィールドソース、特に交差グリッド、好ましくは等距離交差グリッドとしての仮想点フィールドソースの配置は、少なくとも1つのセグメントの1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域内/上、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域のうちの1つ以上の部分領域内/上において実現される。ここで、隣接する仮想フィールドソースの互いの距離は0.01mm〜100mm、特に0.1mm〜50mmである。および/または、特に、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイに2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルの位置に対する2つの隣接する仮想フィールド間の角度は1°未満、好ましくは0.5°未満であることもさらに可能である。
球面セグメントおよび/または球体の少なくとも1つのセグメントの開口角度の半分は、20°未満、特に15°未満、好ましくは10°未満とすることが可能である。1つ以上の点フィールドソースは、球面セグメントおよび/または球体の少なくとも1つのセグメント上に、好ましくは空間的に等距離交差グリッド状に配置される。2つの隣接する点フィールドソース、特に空間的に隣接する点フィールドソース間の角度は、好ましくは1°未満、さらに好ましくは0.5°未満である。
1つ以上の仮想フィールドソースのうちの1つ以上の仮想フィールドソースは、好ましくは、特に、文字、ポートレート、画像、英数字、文字、幾何学的自由形状、正方形、三角形、円、曲線、輪郭から選択されるマイクロシンボルの形態の配置を有する。
マイクロシンボルの横方向寸法は、さらに好ましくは0.1°〜10°、特に0.2°〜5°である。
好ましくは、1つ以上の仮想フィールドソースのうちの1つ以上の仮想フィールドソースの第1のグループは、0.3m、特に0.15m〜0.45mの距離からスクリーン上に投影することができず、および/または1つ以上の仮想フィールドソースのうちの1つ以上の仮想フィールドソースの第2のグループは、1.0m、特に0.8m〜1.2mの距離からスクリーン上に投影することができる。
特に好ましくは、1つ以上の仮想フィールドソースから発する、特に全ての仮想フィールドソースから発する仮想電磁場は、少なくとも1つの割り当てられた立体角にわたって、および/または少なくとも1つのセグメントにわたって、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域にわたって、同じ強度および/または同じ強度分布を有する。
「強度」とは、特に、所定の立体角で1つ以上の仮想フィールドソースによって放出される総放射パワーの割合を意味し、放射パワーは、特に、電磁場によって、特に電磁波により、所定の時間間隔内に輸送されるエネルギーの量として理解される。放射パワーは、単位ワットで表されることが好ましい。
2つ以上の仮想フィールドソースから発する、特に全ての仮想フィールドソースから発する仮想電磁場は、1つ以上の立体角にわたって、特に立体角全体にわたって、および/または少なくとも1つの領域にわたって、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つのセグメントにわたって、異なる強度および/または異なる強度分布を有することが可能である。
さらに、1つ以上の仮想フィールドソースから発する、特に全ての仮想フィールドソースから発する仮想電磁場は、少なくとも1つの割り当てられた立体角にわたって、および/または少なくとも1つのセグメントにわたって、および/またはガウス分布またはスーパーガウス分布を有する少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域にわたって強度分布を有することが可能である。
また、2つ以上の仮想フィールドソースから発する、特に全ての仮想フィールドソースから発する仮想電磁場が、少なくとも1つの割り当てられた立体角にわたって、および/または少なくとも1つのセグメントにわたって、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角のうちの少なくとも1つの領域にわたって、異なる強度および/または異なる強度分布を有することも可能である。
さらに、1つ以上の仮想フィールドソースから発する、特に全ての仮想フィールドソースから発する仮想電磁場が、少なくとも1つの割り当てられた立体角にわたって、および/または少なくとも1つの領域にわたって、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つのセグメントにわたって、等方性または異方性強度分布を有することも可能である。
特に、1つ以上の仮想フィールドソース、特に全ての仮想フィールドソースのうちの1つ以上の仮想フィールドソースは、仮想点フィールドソースを形成する。仮想点フィールドソースは、仮想球面波を放射することが好ましい。
「球面波」または「仮想球面波」とは、フィールドソース、特に仮想フィールドソースから、全体立体角において、特に立体角4πで、同心円面で伝搬する波を意味する。フィールドソースは、好ましくは、球面波の点状のソースであると理解される。
1つ以上の仮想フィールドソース、特に1つ以上の仮想点フィールドソースは、それぞれ、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルから1m離れた場所から、仮想球面波として、1つ以上の仮想フィールドのうちの1つ以上の仮想フィールドを放出することが可能である。ここで、均等に明るい表面および/または均一な強度の表面が、好ましくは、1つ以上のピクセルから1mの距離で生成される。表面のサイズおよび/または形状は、少なくとも1つの割り当てられた立体角によって、および/または少なくとも1つのセグメントにわたって、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域によって決定される。
特に、30cmの距離、好ましくは人間の観察者および/またはセンサの典型的なおよび/または一般的な読み取り距離または観察距離において結果として生じる少なくとも1つのピクセルアレイおよび/または結果として生じる光学可変エレメントは、好ましくは、画像として視覚的に検出されないが、さらに好ましくは、散乱として検出されることが可能である。1mの距離では、表面、特に均等に明るい表面および/または均一な強度の表面が、特に視認可能となる。
個々の仮想点フィールドソースを不活性化することも可能であり、不活性化された点フィールドソースは、好ましくは、1mの距離において、観察者および/またはセンサにより1つ以上のモチーフとして、特にテキストとして、均等に明るい表面上および/または均一な強度の表面内に検出可能である。特に、不活性化されたフィールドソースおよび/または点フィールドソースは、いかなる仮想電磁場も放出しない。観察者および/またはセンサは、特に、30cmの距離で不活性化された点フィールドソースによって引き起こされる個々の光点の存否を検出することができず、このようにして、有利には、少なくとも1つのピクセルアレイおよび/または光学可変エレメントに情報を隠すことができる。
さらに、モチーフ、特に画像が、好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルによって生成されるように、および/または、モチーフ、特に画像が、好ましくは、1mの距離で観察者および/またはセンサによって検出されるように、仮想点フィールドソースを少なくとも1つの割り当てられた立体角および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域に配置することも可能である。
少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイが広がる表面、特に平面内/上において、少なくとも1つの座標(x、y、z)、特に、座標(x、y、z=0)=(x、y)の位置(x、y、z)におけるi番目の仮想点フィールドソースから発せられる仮想電磁場Uは、好ましくは、次の式により算出される。
Figure 2022502283
仮想電磁場Uは、特に380nm〜780nm、好ましくは430nm〜690nmの可視スペクトル範囲、好ましくは赤外、可視および/または紫外線スペクトル範囲の1つ以上の部分に存在する1つ以上の波長を含むことができる。1つ以上の波長に隣接する波長、好ましくは可視スペクトル範囲の波長は、それぞれ互いに離間、好ましくは等距離に離間している。
さらに、1つ以上の波長、特に1つ以上の仮想電磁波の1つ以上の波長、好ましくは入射光または入射電磁放射の1つ以上の波長は、赤外および/または可視および/または紫外線スペクトル、特に電磁スペクトルから選択することが可能である。
赤外線スペクトルは、好ましくは、電磁スペクトルの赤外線範囲の1つ以上の部分を意味し、赤外線スペクトルは、特に、780nm〜1400nmの波長範囲の1つ以上の部分から選択される。
可視スペクトルとは、好ましくは、電磁スペクトルの可視範囲の1つ以上の部分を意味し、可視スペクトルは、特に、380nm〜780nmの波長範囲の1つ以上の部分から選択される。特に、可視スペクトルは、人間の裸眼で検出可能である。
紫外線スペクトルとは、好ましくは、電磁スペクトルの紫外線範囲の1つ以上の部分を意味し、紫外線スペクトルは、特に、250nm〜380nmの波長範囲の1つ以上の部分から選択される。
1つ以上の波長、特に380nm〜780nm、好ましくは430nm〜690nmの可視スペクトル範囲内のいくつかの波長について、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルの1つ以上の仮想構造プロファイルのうちの1つ以上の仮想構造プロファイルの算出が可能である。1つ以上の波長は、好ましくは等しく高い効率で算出される。波長依存部分フィールドUは、特に効率で重み付けされ、合計される。
1つ以上の仮想構造プロファイルは、好ましくは、可視スペクトル範囲にわたって分布される少なくとも5つの波長に対して算出される。結果として生じる形成される構造は、少なくとも1つの所定の立体角において、破壊的な回折色効果を伴わずに、入射光を無彩色且つ有利に投影、回折、および/または散乱する。
少なくとも5つの波長は、好ましくは、可視スペクトル範囲にわたって均等に分配されるように選択される。代替実施形態では、人間の光受容体の感度曲線の側面上の少なくとも6つの波長が、好ましくは選択され、好ましくは、それぞれの場合に、各光受容体のそれぞれの側面上の2つの波長が選択される。青色受容体については、好ましくは420nm〜460nmの範囲で2つの波長が選択され、および/または緑色受容体については、好ましくは470nm〜530nmの範囲で2つの波長が選択され、および/または赤色受容体については、好ましくは560nm〜630nmの範囲で2つの波長が選択される。
特に、少なくとも1つの波長は波動ベクトルに含まれ、好ましくは、k=2×π/λの波動ベクトルに含まれる。
さらに、仮想電磁場Uは、特に赤外、可視および/または紫外線スペクトル範囲にある1つ以上の波長を含むことができる。1つ以上の波長のうちの1つ以上の隣接する波長、好ましくは赤外、可視および/または紫外線スペクトル範囲にある1つ以上の波長は、それぞれ互いに離間、好ましくは等距離に離間している。
少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイが広がる表面、特に平面内/上の全仮想電磁場Uは、好ましくは、次の式により算出される。
Figure 2022502283
ここで、少なくとも1つの座標(x、y、z=0)=(x、y)における、特に、i=1、…、N番目の仮想点フィールドソースから発せられる仮想電磁場Uおよび/または特に任意選択される基準波U 、好ましくは少なくとも1つの任意選択される基準波U は、パラメータ(x、y)に関し、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイが広がる表面、特に平面内/上における少なくとも1つの点で算出される。
少なくとも1つの任意選択される基準波は、1つ以上のフィールドソースのうちの1つ以上の仮想フィールドソースについて、対応する強度および位相が理想的に補償されるように選択されることが可能である。ここで、少なくとも1つの任意選択される基準波は、例えば、少なくとも1つのピクセルアレイおよび/または光学可変エレメントから1.5mの距離にあるスポットライトからの入射電磁放射をシミュレートすることができる。特に、少なくとも1つの任意選択される基準波の位相は、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルの仮想構造プロファイルを算出するための、1つ以上の位相画像のうちの1つ以上の位相画像に含まれる。
特に、1つ以上の位相画像のうちの1つ以上の位相画像は、仮想構造プロファイルに変換、好ましくは、仮想構造プロファイルに線形変換される。ここで、位相値0は、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上または全てのピクセルの形成された1つ以上の構造の最小深さに対応し、位相値2πはその最大深さに対応する。
1つ以上の位相画像の1つ以上または全ての位相画像をバイナリ仮想構造プロファイルに変換することがさらに可能であり、好ましくは0からπの間の位相値は、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルの形成された1つ以上の構造の最小深さに対応し、好ましくはπとから2πの間の位相値は、その最大深さに対応する。さらに、3つ以上のステップ、特にn個のステップを有する仮想構造プロファイルへの位相値の割り当てが可能である。
位相画像の変換は、好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルの各ピクセルについて実行され、特に、1つ以上の位相画像のうちの1つ以上の位相画像は、それぞれ少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルの各ピクセルに割り当てられる。
少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルの仮想構造プロファイルは、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルの1つ以上の構造として、フォトレジストでコーティングされたプレート上のレーザー露光および現像によって、あるいは、電子ビームリソグラフィによって、形成されることも可能である。さらなる製造方法は、例えば、ポリマーまたはガラスまたは金属基板、特にポリカーボネート(PC)またはポリメチルメタクリレート(PMMA)または銅に対して直接実行されるレーザーアブレーションである。
さらに、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルに含まれるか、または形成される1つ以上の構造は、仮想電磁場および/または全仮想電磁場の平均波長の半分の光学的深さ、特に空気またはポリマー中の光学的深さを有することも可能である。
光学的深さとは、特に、物理的媒体および/または物質が電磁波または電磁放射線を遅くする程度に関する無次元の尺度を意味する。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、好ましくは、算出された仮想電磁場の平均波長の半分に対応する光学的深さを有する。フィールドは、好ましくは、視野波長の整数倍について算出・実装され、例えば、5×550nm=2750nmについて算出され、深さ1375nmで実装される。これは、特に、構造がより少ない回折作用を有し、したがって、より無彩色に見えるという利点を有する。
特に、構造は、深さ、好ましくは光学的深さによって従来のホログラムとは異なり、このように増加し、ここでは、構造は、特に、純粋な偏向および/または回折作用を有しない。さらに、構造は、特に純粋な屈折作用を有さず、プロセスにおいてマイクロミラーとは異なるように、小さく、平坦である。マイクロミラーと比較して構造の深さが小さいことは、好ましくは、セキュリティ特徴の必要な厚さを減少させ、さらに、特に、大量生産においてより簡単な製造を可能にする。構造は、従来のホログラムおよび従来のマイクロミラーの特性を有する、いわゆる「多次回折エレメント」であることが好ましい。
以下、セキュリティ文書、特に1つ以上の光学可変エレメントを含むセキュリティ文書の製造方法の好ましい実施形態を述べる。
形成された構造プロファイルは、好ましくは、不透明もしくは透明基板、特に不透明もしくは透明な紙またはポリマー文書、または不透明もしくは透明な紙またはポリマー紙幣に導入または適用される。
特に、構造プロファイルは、電気めっき、再結合、およびロールツーロール複製の方法によって、フィルム上の層、特に少なくとも1つの複製層、および/または金属層、および/または透明な高屈折率層もしくは低屈折率層に導入される。複製層の場合、特に、続けて金属層および/または透明な高屈折率層もしくは低屈折率層を設けることができ、その結果、金属層および/または透明な高屈折率層もしくは低屈折率層は、好ましくは、複製層の構造プロファイルに従う。
「高屈折率層」とは、特に高い屈折率、特に1.5を超える、好ましくは1.7を超える屈折率を有する層を意味する。
「低屈折率層」とは、特に、低屈折率、特に1.5未満、好ましくは1.4未満の屈折率を有する層を意味する。
屈折率、屈折数、または光学密度とは、特に、電磁波または電磁放射線の波長および/または位相速度が、真空中よりも材料中で何倍小さいかを示す、特に無次元の光学材料特性を意味することが好ましい。異なる屈折率を有する材料および/または物質間の電磁波の遷移では、電磁波は屈折および/または散乱され、特に反射される。
特に、フィルムは、HRI層(HRI=High Refractive Index;HRI層=高屈折率層)を有する。この種の高屈折率層は、特にZnSまたはTiOから形成される。代替的にまたは追加的に、フィルムは、好ましくは金属層、特に以下の金属:アルミニウム、銅、金、銀、クロム、スズおよび/またはこれらの金属の1つ以上の合金から選択される金属層を有する。HRI層および/または金属層は、好ましくは、ロールツーロール複製ステップの後に、1つ以上の構造プロファイルのうちの1つ以上の構造プロファイル上/中でフィルムに適用される。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造および/または少なくとも1つのピクセルアレイは、少なくとも1つのウインドウ領域、特にID1カードの少なくとも1つのウインドウ領域、または透明基板、特に透明ポリマー紙幣に導入または適用することができる。これにより、1つ以上の構造および/または少なくとも1つのピクセルアレイは、少なくとも前面および背面から、ならびに/または透過光で見たときに検出可能となる。少なくとも1つのウインドウ領域は、特に、基板に貫通孔を有し、および/または、破断されていない、基板の透明領域を有する。
「透明」とは、特に、赤外、可視および/または紫外線波長範囲における透過率が70%〜100%、好ましくは80%〜95%であることを意味し、入射電磁放射、特に入射光のうちの無視できる部分は好ましくは吸収される。
「ID1カード」とは、特に、85.6mm×53.99mmの寸法を有するセキュリティ文書またはセキュリティカードを意味し、セキュリティ文書またはカードの寸法は、ID1フォーマットに対応する。
特に、1つ以上の光学可変エレメントは、あらゆる種類のパッケージ、好ましくは装飾目的および/または識別目的のためのパッケージに対して導入および/または適用される。
1つ以上の光学可変エレメントは、特に相互に位置合わせされて、基板および/または1つ以上のさらなる層に、および/またはさらなるセキュリティエレメント/さらなる装飾エレメントに、および/または基板/1つ以上の層の縁に導入および/または適用されることが可能である。
位置合わせまたは位置合わせ精度または位置精度とは、特に、2つ以上のエレメントおよび/または層の相互の位置精度を意味する。位置合わせ精度は、好ましくは、所定の公差内の範囲であり、好ましくは、可能な限り高い。同時に、いくつかのエレメントおよび/または層の相互の位置合わせ精度は、特にプロセスの信頼性を高めるために、より好ましく重要な特徴である。位置的に正確な位置決めは、特に、感覚的に、好ましくは光学的に検出可能な見当合わせマークまたは位置マークによって実現される。これらの見当マークまたは位置マークは、特別な個別のエレメントまたは領域または層を表すことができ、あるいはそれら自体を位置決めされる要素または領域または層の一部とすることができる。
仮想構造プロファイルの導入の前または後に、基板に対し、カラーフィルタの機能を有するグレージングインク層を設けることが可能である。グレージングインク層の提供は、仮想構造プロファイルの導入の前または後に、および金属層/透明な高屈折率層もしくは低屈折率層の適用の前または後に、行うことができる。例えば、グレージングインク層は、観察者および/またはセンサに対し、少なくとも1つのピクセルアレイおよび/または光学可変エレメントの無彩色白色の外観を単色の外観に変化させる。
以下、添付図面を用いて、いくつかの実施例を参照して本発明を説明する。
セキュリティ文書の概略図を示す。 セキュリティ文書の概略図を示す。 光学可変エレメントの概略図を示す。 光学可変エレメントの概略断面を示す図である。 光学可変エレメントの概略断面を示す図である。 光学可変エレメントの概略図を示す。 光学可変エレメントの概略図である。 光学可変エレメントの概略図を示す。 光学可変エレメントの概略図である。 光学可変エレメントの概略図である。 ピクセルアレイの概略図を示す。 ピクセルの概略図である。 ピクセルの概略図を示す。 ピクセルの概略図を示す。 ピクセルの概略図を示す。 光学可変エレメントの顕微鏡像および写真を示す。 光学可変エレメントの概略図を示す。 光学可変エレメントの概略図を示す。 光学可変エレメントの概略図を示す。 光学可変エレメントの概略図を示す。 光学可変エレメントの概略図を示す。 光学可変エレメントの写真を示す図である。 ピクセルアレイの顕微鏡画像を示す。 光学可変エレメントの概略図を示す。 光学可変エレメントの写真を示す図である。 ピクセルアレイの顕微鏡画像を示す。 光学可変エレメントの写真を示す。 光学可変エレメントの写真を示す。
図1は、帯状のセキュリティエレメント1b’を有する基板10を含む、セキュリティ文書1d、特に紙幣を示す。セキュリティエレメント1b’が反射光および/または透過光で見られるとき、観察方向に視覚的に実質的に飛び出し、かつ/または観察方向から飛び戻る移動効果および/または3Dエレメントが、観察者に検出可能である。この種の光学的効果は、好ましくは、基板10が広がる平面に対する傾斜角および/または視野角に依存する。
セキュリティ文書1dは、帯状領域1b’の中または外側に、特にセキュリティエレメント1b’と部分的または完全に重なり合う1つ以上のさらなる光学可変エレメントおよび/または光学的に不変のセキュリティエレメントを有することが可能である。
さらに、セキュリティ文書1d内および/または上に、それぞれ1つ以上のさらなる光学可変エレメントを含む1つ以上のさらなる領域を、帯状および/またはパッチ状に形成することが可能である。
また、セキュリティ文書1dを、特に観察者および/またはセンサによって、セキュリティ文書1dの広がる表面の法線ベクトルに沿って見たときに、1つ以上の光学可変エレメントが少なくとも部分的に重なり合うように配置されることも可能である。
帯状のセキュリティエレメント1bは、2つの光学可変エレメント1aをさらに含み、その各エレメントは、特に、2つ以上のピクセルを含む少なくとも1つのピクセルアレイを有する。2つの光学可変エレメントのうちの1つの光学可変エレメントは、太陽を含むモチーフの形状に形成され、2つの光学可変エレメントの別の光学可変エレメントは、互いに離間された複数の10本の波線または細い帯を含むモチーフの形状に形成される。この種のモチーフは、特に、パターン、文字、ポートレート、画像、英数字、文字、風景の表現、建物の表現、幾何学的自由形状、正方形、三角形、円、曲線および/または輪郭から選択される。
帯状セキュリティエレメント1b’は、さらに、数列「45」、2つの雲状のモチーフ、航空機の形状のモチーフ、2つの水平線を有する文字列「UT」として設計される複数のセキュリティエレメント8を備える。数列「45」および2つの水平線を有する文字列「UT」は、例えば、金属除去された領域として実現でき、2つの雲状のモチーフ、航空機の形状のモチーフ、航海船の形状のモチーフは、特に、鮮やかな色の回折構造により実現できる。
さらに、セキュリティ文書1dは、ポートレートを含むモチーフを有するセキュリティエレメント8’を含む。ここで、光学可変構造8’は、照射されたときに回折的に光る表面として形成し、および/または、特にフレネル自由形状表面として形成されるポートレート8’の光学的印象が、反射光および/または透過光により観察者および/またはセンサから検出可能とすることができる。あるいは、セキュリティエレメント8’は、特に凹版またはオフセット印刷であってもよい。
帯状のセキュリティエレメント1b’は、各々がピクセルアレイを有する光学可変エレメント1aに加えて、回折レリーフ構造、特に回折格子、フレネル自由形状レンズ、0次回折構造、ブレーズ格子、マイクロミラー構造、等方性もしくは異方性マット構造および/またはマイクロレンズ構造から選択される少なくとも1つのさらなる光学可変構造の少なくとも1つの高さプロファイルを含むことが好ましい。
また、1つ以上または全ての構造が、電磁放射、特に入射電磁放射を回折的に散乱、偏向、および/または投影することも可能である。
特に、少なくとも1つのピクセルアレイは、少なくとも領域において、少なくとも1つの方向においてゼロとは異なる曲率を有する。
セキュリティ文書1dのドキュメント本体は、特に、1つ以上の層を含み、基板10は、好ましくは、紙およびプラスチックの組み合わせからなる紙基板および/またはプラスチック基板またはハイブリッド基板である。
さらに、帯状のセキュリティエレメント1b’は、1つ以上の層を有し、特に、着脱可能または着脱不能であるキャリア基板(好ましくは、ポリエステル、特にPETで作られる)、および/または1つ以上のポリマーワニス層、特に、1つ以上の複製層を有してもよく、当該複製層は、少なくとも1つのさらなる光学可変構造となる高さプロファイルを複製することができる。
また、帯状のセキュリティエレメント1b’は、1つ以上の保護層および/または1つ以上の装飾層および/または1つ以上の接着層もしくは接着促進層および/または1つ以上のバリア層および/または1つ以上のさらなるセキュリティ特徴を備えることも可能である。
装飾層のうちの1つ以上の装飾層は、好ましくは、1つ以上の金属層および/またはHRI層を有し、これらの層は、好ましくは、それぞれの場合に、表面全体ではなく、部分的にのみ、光学可変エレメントおよび/またはセキュリティ文書に設けられる。ここで、金属層は、特に、不透明、半透明に形成される。ここで、金属層は、好ましくは、異なる、特にはっきりと異なる反射、吸収および/または透過スペクトル、特に異なる反射率、吸収率および/または透過率を有する異なる金属を含み、これらは、好ましくは、観察者および/またはセンサによって区別することができる。金属層は、好ましくは、アルミニウム、銅、金、銀、クロム、スズ、および/またはこれらの金属の1つ以上の合金のうちの1つ以上の金属を含む。さらに、部分的に設けられた金属層は、格子化され、および/または局所的に異なる層厚で設計される。
反射率とは、特に、電磁波または電磁放射線の反射部分の強度と、電磁波または電磁放射線の入射部分の強度との間の関係を意味する。強度は、特に、電磁波または電磁放射線によって輸送されるエネルギーの尺度である。
吸収率または吸収係数とは、特に、物質および/または材料を貫通するときの電磁波または電磁放射線の強度の減少の尺度を意味する。ここで、吸収率および/または吸収係数の寸法は、特に、長さの1/単位、好ましくは長さの1/尺度である。例えば、不透明層は、空気よりも可視光線に対する吸収係数が大きい。
透過率および/または光学密度とは、好ましくは、電磁波または電磁放射線が物質および/または材料を透過するときに、電磁波または電磁放射線の強度がどれだけ減少するかを示す、特に無次元の尺度を意味する。
特に、ここで、金属層の1つ以上の金属層は、好ましくは、金属層の金属が提供される1つ以上の画像要素を含み、金属層の金属が提供されない背景領域を含むような形態でパターン化された様式で構造化される。ここで、画像要素は、好ましくは、英数字の形状で形成することができるが、グラフィックおよびオブジェクトの複雑な表現でも形成することができる。画像要素は、特に、格子状の高解像度グレースケール画像、例えば、ポートレート、建物、景観または動物のグレースケール画像として形成することもできる。格子は、特に規則的に、またはフラクタルに、または不規則に、特に確率的に形成することができ、好ましくは、領域ごとに形成が変化してもよい。
装飾層の1つ以上の装飾層は、好ましくは、特に1つ以上の着色層、特にグレージングインクをさらに含む。これらの着色層は、特に、印刷法によって塗布され、好ましくはバインダーマトリックス中に組み込まれた1種以上の染料および/または顔料を有する着色層である。着色層、特にインクは、透明、部分散乱、半透明、および/または不透明であり得る。例えば、太陽1aの領域に黄色の着色層を設け、波1aの領域に青色の着色層を設けることができる。
装飾層の1つ以上の装飾層は、好ましくはそれぞれ、ワニス層、好ましくは複製ワニス層の少なくとも1つの表面に導入される、1つ以上の光学活性レリーフ構造を有することが可能である。この種のレリーフ構造は、特に、例えば、ホログラム、回折格子、フレネル自由形状表面、対称または非対称プロファイル形状を有する回折格子および/または0次回折構造などの回折レリーフ構造である。
さらに好ましくは、レリーフ構造は、例えばマイクロレンズ、マイクロプリズムまたはマイクロミラーなどの、実質的に反射および/または透過作用を有する、等方性および/または異方性散乱マット構造、ブレーズ格子および/またはレリーフ構造である。
装飾層の1つ以上の装飾層は、1つ以上の液晶層を有することが可能であり、これらの液晶層は、好ましくは、入射光の偏光に依存する入射光の反射および/または透過や、液晶の配置に依存する入射光の波長選択反射および/または透過を生成する。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造および/または少なくとも1つのピクセルアレイは、薄膜構造、特にファブリペロー層構造に導入されることが好ましい。薄膜構造は、好ましくは、1つ以上の構造および/または少なくとも1つのピクセルアレイに適用される。特に、この種のファブリペロー層構造は、特に、少なくとも領域において、少なくとも1つの第1半透明吸収体層、少なくとも1つの透明スペーサ層、および少なくとも1つの第2半透明吸収体層および/または不透明反射層を有する。薄膜構造のこれらの層は全て、特に、それぞれ、表面全体または部分的に存在することができ、透明および不透明または半透明領域は、特に、重なり合うかまたは重なり合わないことができる。
第1半透明吸収体層は、好ましくは、5nm〜50nmの層厚を有する。吸収層は、好ましくは、アルミニウム、銀、銅、錫、ニッケル、インコネル、チタンおよび/またはクロムを特徴とする。アルミニウムおよびクロムの場合、第1半透明吸収体層は、好ましくは、5nm〜15nmの層厚を有する。
透明スペーサ層は、好ましくは、100nm〜800nm、特に300nm〜600nmの層厚を有する。スペーサ層は、好ましくは有機材料、特に、ポリマー、および/または、無機Al、SiOおよび/またはMgFから構成される。
さらに好ましくは、透明スペーサ層は、特にグラビア印刷、スロットキャスティングまたはインクジェット印刷によって適用される印刷ポリマー層からなる。
さらに、1つ以上の光学可変エレメント1aおよび/または帯状セキュリティエレメント1b’および/または上記層の1つ以上の層および/または基板10の1つ以上の層を、例えば、以下のさらなる層および/または多層構造と組み合わせ、かつ/または使用することができる:
蒸着、スパッタリング、または化学蒸着(CVD)によって、特に全面または部分的に適用される、ZnS、TiOなどを含む1つ以上のHRI層;
グラビア印刷によって、特に全面または部分的に印刷される、(例えば、透過における光学的効果のための)1つ以上のHRIまたはLRIワニス層;
全面または部分的に、蒸着またはスパッタリング、特に、カソードスパッタリングによってスパッタリングされる、および/またはナノ粒子を含むインクとして印刷される、アルミニウム、銀、銅、および/もしくはクロム、並びに/またはこれらの合金を含む1つ以上の金属;
HLH(HRI層、LRI層、HRI層からなるシーケンス)、HLHLH(HRI層、LRI層、HRI層、LRI層、HRI層からなるシーケンス)を含む1つ以上の干渉層構造;
好ましくはHRI層およびLRI層が交互に並べられた1つ以上のHRI層およびLRI層からなるシーケンスと、特に1つ以上のPVDおよび/またはCVDスペーサ層を含むファブリペロー三層システム;
1つ以上の液晶層;
体積ホログラムの露出マスターとしての利用;
1つ以上のグレージングインク層との重ね合わせ;および/または
Aztec構造の生成用テンプレート、および/または少なくとも1つの色効果を提供する多段位相レリーフへの変換用テンプレートとしての利用。
特に、1つ以上のグレージングインク層との重ね合わせは、有利には、明確化が容易である記憶可能な光学的効果を生成する可能性を提供する。さらに好ましくは、1つ以上のグレージングインク層との重ね合わせによって生成される、光学可変エレメントの少なくとも1つのピクセルアレイの無彩色回折効果は、1つ以上のグレージングインク層を透過する色において単色に見えるか、または1つ以上のグレージングインク層によってフィルタリングされない。特に、1つ以上のグレージングインク層は、カラーフィルタとして作用する。
2つの光学可変エレメント1aは、それぞれ、好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイを含む。各ピクセルアレイは2つ以上のピクセルを有し、各ピクセルアレイ(2)の2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルは、1つ以上の構造を有する。1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、1つ以上の立体角で入射電磁放射を投影、回折、および/または散乱する。
図1aは、特に、立体角の定義を示し、これは、好ましくは、球体Eの球面の部分表面Aの表面領域を意味し、ここで、部分表面Aの表面領域は、好ましくは、球の半径Rの二乗で割られる。立体角の数値は、好ましくは、垂直z軸に対する光円錐の角度αを示す。開口角Ωは、好ましくは、図1aの矢印でマークされた、光円錐の中心における直線に対する光円錐の幅を示す。x軸またはy軸に対する光円錐の方向は、特に、目的とする光学的効果に依存する。
光学可変セキュリティエレメント、特に光学可変セキュリティエレメント1aの製造方法は、好ましくは以下のステップを特徴とする:
2つ以上の仮想ピクセルを含む少なくとも1つの仮想ピクセルアレイを提供するステップ;
少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルに、少なくとも1つの立体角を割り当てるステップ;
少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域および/または少なくとも1つのセグメント内/上に1つ以上の仮想フィールドソースを配置するステップであって、少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域または少なくとも1つのセグメントを、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルから第1の距離に配置するステップ;
少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイが広がる表面、特に平面内/上において、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルから所定の距離で、1つ以上の仮想フィールドソースから発せられる1つ以上の仮想電磁場を算出するステップ;
少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイが広がる表面、特に平面内/上における1つ以上の仮想電磁場の重ね合わせからなる全仮想電磁場から、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルの1つ以上の位相画像を算出するステップ;
1つ以上の位相画像から、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルの仮想構造プロファイルを算出するステップ;
2つ以上のピクセルを含む少なくとも1つのピクセルアレイとして、基板内/上に、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルの仮想構造プロファイルを形成するステップであって、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルは、光学可変エレメントを提供する1つ以上の構造を有するステップ。
少なくとも1つの割り当てられた立体角および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域が、セグメントSに及ぶことが可能である。セグメントSは、特に、球体のセグメント、好ましくは円錐セグメントに対応し、例えば、図11に示すセグメントSの開口角の半分、特にθ/2および/またはφ/2は、10°未満、好ましくは5°未満、さらに好ましくは1°未満である。
さらに、特に、図11または図12に示すセグメントSの1つ以上の部分領域内/上、および/または、少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域上に配置される仮想フィールドソースは、図11または図12に示すセグメントSの1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域上の少なくとも1つの方向に、周期的および/または擬似ランダムおよび/またはランダムに配置される。
また、少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域のうちの1つ以上の部分領域および/または図11または図12に示すセグメントSの1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域内/上における、隣接する仮想フィールドソース間の距離は、0.01mm〜100mm、特に0.1mm〜50mm、好ましくは0.25mm〜20mmとすることもできる。さらに/あるいは、少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域のうちの1つ以上の部分領域および/または図11または図12に示すセグメントSの1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域内/上における、隣接する仮想フィールドソース間の距離は、特に、平均して0.01mm〜100mm、特に0.1mm〜50mm、好ましくは0.25mm〜20mmとすることもできる。
さらに、交差グリッド、好ましくは等距離交差グリッドとしての仮想フィールドソース、特に仮想点フィールドソースの配置は、少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域および/または図11または図12に示すセグメントSの1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域上で実現される。隣接する仮想フィールドソース間の相互距離は、0.01mm〜100mm、特に0.1mm〜50mm、好ましくは0.25mm〜20mmであり、および/または特に少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルの位置に対する2つの隣接する仮想フィールドソース間の角度は、1°未満、好ましくは0.5°未満である。
1つ以上の仮想フィールドソースのうちの1つ以上の仮想フィールドソースは、好ましくは、特に、文字、ポートレート、画像、英数字、幾何学的自由形状、正方形、三角形、円、曲線、アウトラインから選択されるマイクロシンボルの形状を有する。
マイクロシンボルの横方向寸法は、好ましくは0.1°〜10°、特に0.2°〜5°である。
好ましくは、1つ以上の仮想フィールドソースのうちの1つ以上の仮想フィールドソースの第1のグループは、0.3m、特に0.15m〜0.45mの距離からスクリーン上に投影することができず、および/または1つ以上の仮想フィールドソースのうちの1つ以上の仮想フィールドソースの第2のグループは、1.0m、特に0.8m〜1.2mの距離からスクリーン上に投影することができる。
特に好ましくは、1つ以上の仮想フィールドソース、特に全ての仮想フィールドソースから発する仮想電磁場は、少なくとも1つの割り当てられた立体角にわたって、および/または少なくとも1つの領域にわたって、および/または少なくとも1つのセグメントにわたって、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角におけるセグメントSにわたって、同じ強度および/または同じ強度分布を有する。
さらに、1つ以上の仮想フィールドソース、特に全ての仮想フィールドソースから発する仮想電磁場は、少なくとも1つの割り当てられた立体角にわたって、および/または少なくとも1つの領域にわたって、および/または少なくとも1つのセグメントにわたって、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角のセグメントSにわたって、ガウス分布またはスーパーガウス分布を有する強度分布を有することが可能である。
2つ以上の仮想フィールドソース、特に全ての仮想フィールドソースから発する仮想電磁場は、少なくとも1つの割り当てられた立体角にわたって、および/または少なくとも1つの領域にわたって、および/または少なくとも1つのセグメントにわたって、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角のセグメントSにわたって、異なる強度および/または異なる強度分布を有することも可能である。
さらに、1つ以上の仮想フィールドソース、特に全ての仮想フィールドソースから発する仮想電磁場は、少なくとも1つの割り当てられた立体角にわたって、および/または少なくとも1つの領域にわたって、および/または少なくとも1つのセグメントにわたって、および/または少なくとも1つの割り当てられた立体角のセグメントSにわたって、等方性または異方性強度分布を有することも可能である。
特に、1つ以上の仮想フィールドソース、特に全ての仮想フィールドソースは、仮想点フィールドソースを形成し、仮想点フィールドソースは、好ましくは仮想球面波を放射する。
少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ4の2つ以上の仮想ピクセル4aa〜4ddのうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ4が広がる表面、特に平面内/上、および/または、例えば、図2、図9、図10、図11、図12、または図12aに示すピクセル2aa〜2dd、2aa〜2dd、2ad、2da、2da、2daのそれぞれにおいて、少なくとも1つの座標(x、y、z)、特に、座標(x、y、z=0)=(x、y)の位置(x、y、z)におけるi番目の仮想点フィールドソースから発せられる仮想電磁場Uは、好ましくは、次の式により算出される。
Figure 2022502283
仮想電磁場Uは、特に380nm〜780nm、好ましくは430nm〜690nmの可視スペクトル範囲にある1つ以上の波長を含むことが可能であり、1つ以上の波長のうちの隣接する1つ以上の波長、好ましくは可視スペクトル範囲の波長は、互いに、好ましくは等距離に離間している。
仮想電磁場Uは、入射電磁放射の1つ以上の波長よりも、2〜40倍、特に3〜10倍、好ましくは4〜8倍大きい1つ以上の波長を含むことが好ましい。
さらに、仮想電磁場Uは、特に赤外、可視および/または紫外線スペクトル範囲にある1つ以上の波長を含むことができ、好ましくは赤外、可視および/または紫外線スペクトル範囲において、1つ以上の波長のうちの1つ以上の隣接する波長は、互いに、好ましくは等距離に離間している。
少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ4の2つ以上の仮想ピクセル4aa〜4ddのうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ4が広がる表面、特に平面内/上、および/または、例えば、図2、図9、図10、図11、図12または図12aに示すピクセル2aa〜2dd、2aa〜2dd、2ad、2da、2da、2da内の全仮想電磁場Uは、好ましくは、次の式により算出される。
Figure 2022502283
ここで、少なくとも1つの座標(x、y、z=0)=(x、y)における、特に、i=1、…、N番目の仮想点フィールドソースから発せられる仮想電磁場Uおよび/または特に任意選択される基準波U 、好ましくは少なくとも1つの任意選択される基準波U は、パラメータ(x、y)に関し、少なくとも1つの点、または、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ4の2つ以上の仮想ピクセル4aa〜4ddのうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイが広がる表面、特に平面内/上で算出される。
1つ以上の位相画像のうちの1つ以上の位相画像は、1つ以上の仮想構造プロファイルに変換、好ましくは仮想構造プロファイルに線形変換される。ここで、位相値0は、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルの形成された1つ以上の構造の最小深さに対応し、位相値2πはその最大深さに対応する。
さらに、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルの仮想構造プロファイルは、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルの1つ以上の構造として、フォトレジストでコーティングされたプレート上のレーザー露光および現像によって、および/または電子ビームリソグラフィによって、形成されることが可能である。
また、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルに含まれるか、または形成される1つ以上の構造は、仮想電磁場および/または全仮想電磁場の平均波長の半分の光学的深さ、特に空気中の光学的深さを有することも可能である。
さらに好ましくは、セキュリティ文書、特にセキュリティ文書1dの製造方法は、このましくは1つ以上の層を含み、より好ましくは1つ以上の光学可変エレメント、特に、光学可変エレメント1aを含み、以下のステップにより特徴付けられる:
1つ以上の光学可変エレメントを、積層フィルムおよび/またはエンボスフィルムとして、セキュリティ文書および/またはセキュリティ文書の1つ以上の層に適用および/または導入するステップ。
図2は、16個のピクセル2aa〜2ddを含むピクセルアレイの平面図を示す。ピクセル2aa〜2ddは4×4のマトリックスとして配置され、4行および4列を有する。第1行は、x方向に沿って、ピクセル2aa、2ab、2ac、2adを含み、第2行は、x方向に沿って、ピクセル2ba、2bb、2bc、2bdを含み、第3行は、x方向に沿って、ピクセル2ca、2cb、2cc、2cdを含み、第4行は、x方向に沿って、ピクセル2da、2db、2dc、2ddを含む。第1列は、y方向に沿って、ピクセル2da、2ca、2ba、2aaを含み、第2列は、y方向に沿って、ピクセル2db、2cb、2bb、2abを含み、第3列は、y方向に沿って、ピクセル2dc、2cc、2bc、2acを含み、第4列は、y方向に沿って、ピクセル2dd、2cd、2bd、2adを含む。
図2に示すピクセル2aa〜2ddは、x方向に沿って同一の横寸法ΔXを有し、y方向に沿って同一の横寸法ΔYを有し、それぞれ、x方向およびy方向に広がる平面内に正方形を形成する。
特に、ピクセルアレイ2によって画定される平面および/またはx方向およびy方向によって画定される平面において、2つ以上のピクセル2aa〜2ddのうちの1つ以上のピクセルは互いに同一または異なる形状を形成することも可能であり、その形状はそれぞれ、好ましくは、円形表面、卵形表面、楕円形表面、三角形表面、正方形表面、矩形表面、多角形表面、環状表面、自由形状表面から選択される。ここで、ピクセルの形状として円形表面および/または卵形表面が選択される場合には、2つ以上のピクセルはそれぞれ、特に、隣接するピクセルと接するまたは接しない1つ以上の隣接する背景表面を有することが好ましい。ピクセルの形状は、特に多角形に、ランダムまたは擬似ランダムに変化する。さらに好ましくは、少なくとも1つのピクセルアレイ、特にピクセルアレイ2は、好ましくは上記形状の異なる形状を含み、および/または好ましくは上記形状の変形例と異なる変形を有する2つ以上のピクセルを含む。
さらに、2つ以上のピクセル2aa〜2ddのうちの1つ以上または全てのピクセルは、特にピクセルアレイ2によって画定される平面および/またはxおよびy方向によって画定される平面において、異なる方向、特に異なる方向xおよびyに、異なる横方向寸法を有することも可能である。
また、2つ以上のピクセル2aa〜2ddのうちの1つ以上または全てのピクセルは、特にピクセルアレイ2によって画定される平面および/またはxおよびy方向によって画定される平面において、異なる表面を占め、および/または重なり、および/または重ならないことも可能である。
さらに、ピクセルアレイ2におけるピクセル2aa〜2ddの配置は周期関数に従うことも可能である。例えば、ピクセルアレイの行または列内のピクセル中心は、それぞれ、隣接するピクセルのピクセル中心が、列または行によって画定される方向に沿って、好ましくは等しく離間されるように配置することができる。図2に示すピクセル2aa〜2ddは、それぞれ、xまたはy方向に沿って互いに等距離を有し、特に、ピクセル2aa〜2ddの隣接するピクセルは、それぞれ互いに等距離を有している。さらに好ましくは、ピクセル2aa〜2ddの1つ以上または全てのピクセルは、ピクセルアレイ2内に、および/または1つ以上の方向に沿って、および/またはx方向およびy方向により定義される平面内に、非周期的に、または特にランダムに、または擬似ランダムに配置される。
ピクセル中心またはピクセルの幾何学的中心とは、特に2次元ピクセルの場合には、特に下層のピクセルの全ての点の平均化において決定される領域の重心を意味する。
ピクセルの非周期的配置は、ピクセルの大きさもしくは形状および/または横方向寸法により形成される破壊的な回折効果を低減または抑制することができ、特に完全に抑制することができるという利点を有する。
少なくとも1つの方向に沿った、特にx方向および/またはy方向に沿ったピクセル2aa〜2ddの1つ以上のピクセルの横方向寸法は、好ましくは5μm〜500μm、特に10μm〜300μm、特に20μm〜150μmである。
このような横方向寸法において、当該横方向寸法の桁数では、ピクセルは、人間の観察者の目、特に、通常の読み取り距離である約300mmでは解像できない、または光学的にほとんど解像できない、という特有の利点がある。一方、ピクセルは、提供される微細構造が彩色作用を有すことができる程度には十分に大きい。
少なくとも1つのピクセルアレイ2内の1つ以上のピクセル2aa〜2ddの1つ以上の横方向寸法および/またはピクセルサイズは、1つ以上の方向、特にxおよびy方向の一方または両方向に、好ましくはエリア内で、非周期的に、周期的に、擬似ランダムに、またはランダムに変化するか、または変化しないことが可能である。少なくとも1つのピクセルアレイにおけるピクセルサイズは、好ましくは、少なくとも1つの空間方向において、平均値を中心に、最大±70%、好ましくは最大±50%変化する。少なくとも1つのピクセルアレイ2内の2つ以上のピクセル2aa〜2ddのうちの1つ以上のピクセルの1つ以上の横方向寸法は、好ましくは、1つ以上の空間方向、特にxおよびy方向の一方または両方向において、少なくとも1つのピクセルアレイ2内で、少なくとも領域内で、平均値を中心に、最大±70%、好ましくは最大±50%だけ変化する。ここで、1つ以上の方向における平均値は、特に5μm〜500μm、特に10μm〜300μm、特に20μm〜150μmである。
さらに、少なくとも1つのピクセルアレイ2内の1つ以上のピクセル2aa〜2ddは、少なくとも1つのピクセルアレイ2内、特に少なくとも領域内に、周期的に、非周期的に、フラクタルに、ランダムに、および/または擬似ランダムに配置されることが可能である。
図3は、断面Qに沿ったピクセル2ca、2cb、2cc、2cdを含む図2のピクセルアレイ2を示す。ピクセル2caは構造3caを含み、ピクセル2cbは構造3cbを含み、ピクセル2ccは構造3ccを含み、ピクセル2cdは構造3cdを含む。構造3ca、3cb、3cc、3cdは、基板10上に適用され、堆積され、および/または成形され、基板は特に1つ以上の層を有する。
図3aは、断面における断面Qに沿ったピクセル2ca、2cb、2cc、2cdを含む、図2のピクセルアレイ2の別の実施形態を示す。ピクセル2caは構造3caを含み、ピクセル2cbは構造3cbを含み、ピクセル2ccは構造3ccを含み、ピクセル2cdは構造3cdを含む。構造3ca、3cb、3cc、3cdは、基板10上に適用され、堆積され、および/または成形され、基板は特に1つ以上の層を有する。図3とは対照的に、この実施形態では、構造3ca、3cb、3cc、3cdは、特に、第1の距離または均一な構造高さhを有するバイナリ構造である。
ここで、図3aに示されるバイナリ構造3ca、3cb、3cc、3cdまたはバイナリ微細構造は、好ましくは、1つ以上の構造要素、特に、ベース表面GFおよびいくつかの構造要素を有し、これらは、好ましくは、それぞれ、ベース表面GFと比較して隆起したエレメント表面EFと、好ましくは、エレメント表面EFとベース表面GFとの間に配置されたフランクとを有する。特に、構造3ca、3cb、3cc、3cdのベース表面GFは、座標軸x、yにより広がるベース表面を画定し、構造要素のエレメント表面EFは、それぞれ、好ましくは、ベース表面GFに実質的に平行に延びる。構造要素のエレメント表面EFおよびベース表面GFは、好ましくは、座標軸zの方向となるベース表面と垂直に延びる方向に、特に、好ましくは、第1の距離hで離間される。第1の距離hは、好ましくは、特に、反射光におけるベース表面GFおよびエレメント表面EF上で反射された光の干渉、透過光におけるエレメント表面EFおよびベース表面GFを透過した光の干渉に起因して、第2の色が1つ以上の第1のゾーンで生成されるように選択される。ここで、第2の色は、好ましくは、直接反射または透過で生成され、特に、それを補完する第1の色は、1次またはそれよりも高い次数で生成される。例えば、第1の色は紫色で第2の色はオレンジ色であることがあってもよく、または第1の色は青色で第2の色は黄色であってもよい。
光学可変エレメント1aは、1つ以上の層を含むことが可能であり、特に、少なくとも1つのピクセルアレイ2は、1つ以上の層のうちの少なくとも1つの層の上または中に配置される。1つ以上の層のうちの1つ以上の層は、好ましくは、HRI層、特に、HRIおよび/またはLRIワニス層を含む層、金属層、干渉層、特に、干渉層シーケンス、好ましくは、HLHまたはHLHLH、さらに好ましくは、ファブリペロー三層システムまたは多層システム、液晶層、着色層、特に、グレージングインク層から選択される。
各構造3ca、3cb、3cc、3cdは、制限最大構造深さΔzを有することが好ましく、特に、図3の最大構造深さは、対応するピクセル2ca、2cb、2cc、2cdにおける全ての構造3ca、3cb、3cc、3cdについて同一である。
さらに好ましくは、1つ以上の構造3ca、3cb、3cc、3cdのうちの1つ以上の構造は、制限最大構造深さΔzを有し、最大構造深さΔzは、特に35μm未満、好ましくは20μm未満、さらに好ましくは15μm以下、さらに好ましくは7μm以下、特に好ましくは2μm以下である。
特に、この利点は、少なくとも1つのピクセルアレイ2を含む光学可変エレメント1aの厚さまたは全体の厚さが、特に紙幣、IDカードまたはパスポート上のセキュリティ文書1dでの使用に適した状態に保たれることにある。
特に、フィルムベースの光学可変エレメント1a、好ましくはセキュリティエレメントおよび/または装飾エレメント、好ましくは紙幣、IDカードまたはパスポートの全体の厚さは35μm未満である。1つ以上の光学可変エレメント1aを含む対象のフィルムを用いる上で、紙幣が屈曲されて形状が崩れることを防止するには、全体の厚さは20μmより小さいことが好ましい。さらに、再現法により構造3ca、3cb、3cc、3cdを望ましく適用、沈着、成形するべく、対応するピクセル2ca、2cb、2cc、2cdの全ての構造3ca、3cb、3cc、3cdの制限最大構造深さを制限することが可能である。
1つ以上の構造3ca、3cb、3cc、3cdのうちの1つ以上の構造は、少なくとも1つのピクセルアレイ2の50%を超えるピクセル、特に70%を超えるピクセル、特に90%を超えるピクセルにおいて、1つ以上の構造3ca、3cb、3cc、3cdの制限最大構造深さΔzが15μm以下、特に7μm以下、好ましくは2μm以下となるように形成されることが可能である。
さらに、1つ以上の構造3ca、3cb、3cc、3cdのうちの1つ以上の構造は、1つ以上の構造の最大構造深さΔzが、全てのピクセルについて15μm以下、特に7μm以下、好ましくは2μm以下となるように形成されることが可能である。
15μm以下の制限最大構造深さは、UV複製(UV=紫外線)を含む方法と有利に適合し、7μm以下、特に2μm以下の制限最大構造深さは、UV複製および/または熱複製を含む方法と有利に適合する。
また、1つ以上の構造3ca、3cb、3cc、3cdのうちの1つ以上の構造は、ピクセル2ca、2cb、2cc、2cdの最大横方向寸法の、特に半分よりも小さい、好ましくは3分の1よりも小さい、さらに好ましくは4分の1よりも小さい格子周期を有し、好ましくは、ピクセル2ca、2cb、2cc、2cdのいずれよりも小さくすることが可能である。
さらに、1つ以上の構造3ca、3cb、3cc、3cdのうちの1つ以上の構造は、互いに異なるか、類似しているか、または同一とすることが可能である。
図4は、図2のピクセルアレイ2を示す。ただし、対応する構造3aa〜3ddがピクセル2aa〜2ddのそれぞれに割り当てられ、または、ピクセル2aa〜2ddのそれぞれのピクセルが対応する構造3aa〜3ddを含み、構造3aa〜3ddが、特に無彩色に投影、回折、および/または散乱入射光のホログラム風構造として形成されている点が異なる。
特に、構造3aa〜3ddのうちの1つ以上または全ての構造は、互いに異なる光学特性を有する。
1つ以上の構造3aa〜3ddのうちの1つ以上の構造は、少なくとも1つのピクセルアレイ2のピクセル2aa〜2ddの各ピクセルに割り当てられることができる。ピクセルに割り当てられた1つ以上の構造は、入射電磁放射を1つ以上の所定の立体角で投影、回折、および/または散乱させる。特に、方向、好ましくは所定の方向が、1つ以上の所定の立体角にそれぞれ割り当てられる。
1つ以上の構造3aa〜3ddのうちの1つ以上の構造、および/または1つ以上の割り当てられた構造3aa〜3ddのうちの1つ以上の割り当てられた構造は、特に、互いに異なる1つ以上の立体角のうちの1つ以上の立体角および/または1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上の所定の立体角で投影、回析、および/または散乱させることが可能である。ここで、球体、特に単位半径1の単位球体上に投影され、ピクセルの周りに配置された1つ以上の立体角のうちの1つ以上の立体角および/または1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上の所定の立体角は、1つ以上の、特に同一または異なる形状を形成する。当該形状は、好ましくは、それぞれ、それぞれ、好ましくは、円形表面、楕円形表面、三角形表面、正方形表面、矩形表面、多角形表面、環状表面から選択される。特に、1つ以上の形状のうちの1つ以上の形状は、開放または閉鎖しており、および/または1つ以上の部分形状からなる。そのうち、少なくとも2つの部分形状は、好ましくは、互いに組み合わされるか、または重ね合わされる。
図5は、図2のピクセルアレイ2を示す。ただし、対応する構造3aa〜3ddがピクセル2aa〜2ddのそれぞれに割り当てられ、または、ピクセル2aa〜2ddのそれぞれのピクセルが対応する構造3aa〜3ddを含み、構造3aa〜3ddが、格子構造として形成され、入射光を無彩色に投影、回折、および/または散乱する点で異なる。特に、格子構造は、線形格子構造であり、これらの格子構造は、ブレーズ状の格子プロファイルを有することが好ましい。
少なくとも1つのピクセルアレイ2内のピクセル2aa〜2ddのうちの1つ以上のピクセルにおいて、無彩色回折格子構造は、好ましくは、さらなる微細構造および/またはナノ構造、特に線形格子構造、好ましくは交差格子構造、さらに好ましくはサブ波長格子構造と重ね合わされる。
無彩色回折格子構造として形成される1つ以上の構造3aa〜3ddのうちの1つ以上の構造は、無彩色回折格子構造として形成されることが可能であり、好ましくは、ブレーズ格子として形成され、特に、3μmよりも大きく、好ましくは5μmよりも大きい格子周期を有し、および/または特に、ピクセル2aa〜2ddの各ピクセルは無彩色回折構造の少なくとも2つの格子周期を含む。
図6は、図2のピクセルアレイ2を示す。ただし、対応する構造3aa〜3ddがピクセル2aa〜2ddのそれぞれに割り当てられ、または、ピクセル2aa〜2ddのそれぞれのピクセルが対応する構造3aa〜3ddを含み、構造3aa〜3ddが、フレネルマイクロレンズ構造および/またはフレネルマイクロレンズ構造の部分領域または部分断面として形成されている点で異なる。特に、フレネルマイクロレンズ構造の格子線は、曲線格子線として形成される、および/または、格子周期が変化する格子線を有する、および/または、特に、2つ以上のピクセルのそれぞれのピクセルは、少なくとも2つの格子周期を含み、好ましくは、少なくとも1つの空間方向において少なくとも2つの格子周期を含む。
フレネルマイクロレンズ構造はブレーズ格子として設計されることが可能であり、格子線は特に湾曲しており、および/または格子周期が好ましくは変化する。
特に、1つ以上または全ての構造は、マイクロミラーおよび/またはマイクロプリズムとして形成することは好ましくなく、特に、無彩色屈折性に投影する微細構造として形成することは好ましくない。
さらに、少なくとも1つのピクセルアレイ2内のピクセル2aa〜2ddのうちの70%を超えるピクセル、特に90%を超えるピクセルは、1つ以上の構造3aa〜3ddのうちの1つ以上の構造を有し、1ピクセル当たり少なくとも2つの隆起、特に少なくとも3つの隆起、好ましくは少なくとも4つの隆起を有することが可能である。
さらに好ましくは、1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、ピクセル当たり少なくとも2つの隆起、特に少なくとも3つの隆起、好ましくは少なくとも4つの隆起を有する。
好ましくは、ブレーズ格子および/またはフレネルマイクロレンズ構造として形成される構造の少なくとも2つの格子周期は、少なくとも1つのピクセル内に存在し、ここでの格子周期は、好ましくは、各ピクセルの最大横寸法の半分よりも小さい。
また、1つ以上の構造3aa〜3ddのうちの1つ以上の構造は、色格子構造として、特に、線形格子として、好ましくは、正弦波プロファイルを有する線形格子として、および/またはナノテキストとして、および/または鏡面として、形成することも可能である。それにより、特に、色付き設計エレメントおよび/または隠れた特徴を、無彩色に現れるピクセルアレイに統合することが可能である。
図7は、図2のピクセルアレイ2を示す。ただし、ピクセル2aa、2ad、2ccがそれぞれ、特に正弦波プロファイルを含む線形格子30aa、30ad、30ccを有している点が異なる。
さらなる構造の利用、適用、または成形を通して、および偽造に対する保護をさらに向上させるために有利なプロセスにおいて、さらなる光学的効果を有する1つ以上の構造3aa〜3ddの無彩色効果を拡張することが可能である。
さらに、1つ以上の構造3aa〜3ddのうちの1つ以上の構造、好ましくはピクセル2aa〜2ddのうちの1つ以上のピクセルは、サブ波長格子、特に線形サブ波長格子として形成されることが可能である。サブ波長格子、特に線形サブ波長格子の格子周期は、好ましくは450nm未満であり、および/または、特に、この種の少なくとも1つのピクセルアレイは、光学可変エレメントおよび/または少なくとも1つのピクセルアレイが傾斜および/または回転されたときに、観察者によって検出可能な光学可変効果を提供する。特に、この種の光学可変効果は、観察者および/またはセンサによって検出可能な1つ以上のアイコン、ロゴ、画像および/またはさらなるモチーフであり、好ましくは、光学可変エレメント1aが強く傾斜されたときに点灯する。
また、1つ以上の構造3aa〜3ddのうちの1つ以上の構造は、特に、少なくとも部分的に、金属層が設けられ、および/または入射電磁放射を吸収することがさらに可能である。ここで2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルは、反射により、好ましくは、直接反射により、観察者によって暗灰色から黒色で検出可能である。
図8は、図2のピクセルアレイ2を示す。ただし、ピクセル2aa、2ad、2ccはそれぞれ、光吸収、特に入射光吸収微細構造31aa、31ad、31ccを有し、これらの吸収微細構造31aa、31ad、31ccはそれぞれ、好ましくは、観察者および/またはセンサに対して暗灰色から黒色に見える点が異なる。特に、吸収微細構造31aa、31ad、31ccは、それぞれ、サブ波長交差格子として、特に450nm以下、好ましくは350nm以下の格子周期を有するサブ波長交差格子として形成される。暗灰色から黒色に見える微細構造を有するこの種のピクセルは、特に、ピクセルアレイの外観のコントラストを増大させ、例えば、キャストシャドウの錯覚を生じさせることを可能にする。
1つ以上の構造3aa〜3ddのうちの1つ以上の構造は、光、特に入射光を吸収する微細構造として、および/または通常観察の場合または直接反射の場合に観察者および/またはセンサによりカラーで見える微細構造として形成されることも可能である。
さらなる光学的効果を有するさらなる構造を拡張することや、偽造に対する保護をさらに向上させるプロセスにおいてさらなる構造を拡張することが有利である。
さらに、少なくとも1つのピクセルアレイ2の1つ以上のピクセル2aa〜2ddに光吸収微細構造を使用、適用または成形することにより、1つ以上の構造3aa〜3ddの無彩色効果を、コントラスト線またはコントラスト表面で補うことが可能である。このプロセスでは、例えば、観察者および/またはセンサに向かって視覚的に飛び出し、対応するピクセル2aa〜2ddの構造によって生成されるポートレートのような3Dオブジェクトを設計することが可能である。当該構造は、観察者および/またはセンサから暗く、黒色に見える光吸収微細構造を含むピクセルを用いることでより高いコントラストで検出可能となるように、入射光を所望の方法で投影、回析および/または散乱させる。特に、暗く見えるピクセルは、例えば、より高いコントラストで観察者によって期待されるキャストシャドウを表すことが可能である。
特に、1つ以上の構造3aa〜3ddのうちの1つ以上の構造は、HRI層を有し、特に、1つ以上の構造を有するピクセルは、反射により、観察者および/またはセンサによってカラーで検出可能である。
好ましくは、設計によって予め定義されたピクセル2aa〜2ddのピクセルの量において、特に少なくとも1つの高屈折誘電体層、特に少なくとも1つのHRI層を有する少なくとも部分的なコーティングの場合において、観察者および/またはセンサによって検出されたときに、好ましくは通常の観察または直接反射の場合に、例えば赤色または緑色に着色されて現れる微細構造を提供することが可能である。この種の微細構造は、好ましくは、線形サブ波長回折格子として形成され、ここで、この種の微細構造を含む着色ピクセルは、例えば、ポートレートで、観察者および/またはセンサによって緑色で検出可能な瞳を生成する。
図9は、上面斜視図において、16個のピクセル2aa〜2ddを含むピクセルアレイ2の詳細を示し、ピクセルアレイは、xおよびy方向に広がる平面内に延在する。また、図9には、入射光6の入射方向と、対応するピクセル2aa〜2ddに対する出射光20aa〜20ddの出射方向とが示されている。特に、出射光20aa〜20ddは、ピクセルアレイの平面によって画定される半空間内に出射される。入射光6は、この半空間の方向から入射することが好ましい。入射光6は、出射光20aa〜20ddとして、特に、出射光20aa〜20ddの対応する方向に無彩色に回折される。ここで、入射光6は、特に、それぞれの構造3aa〜3ddを含む各ピクセル2aa〜2dd内または各ピクセル2aa〜2ddにおいて、出射光20aa〜20ddとして、任意の所望の空間方向に向けて、擬似ランダムで、無彩色に投影、回折、および/または散乱される。
1つ以上の構造3aa〜3ddのうちの1つ以上の構造は、好ましくはピクセル2aa〜2ddの対応するピクセルにおいて、入射電磁放射、特に入射光6を、擬似ランダムまたはランダムに、全ての空間方向に投影、回折、および/または散乱させることが可能であり、これにより、ピクセルアレイ2の1つ以上のピクセルは、反射により、観察者および/またはセンサによって、好ましくは等方性白色、好ましくは等方性無彩色で検出可能となる。
図10は、図9のピクセルアレイ2の拡大詳細図を示す。ピクセルアレイ2は、例えば、光の投影、回析および/または散乱構造3adを有するピクセル2adを備える。当該ピクセルは、入射光または入射電磁放射を出射光20adとして、所定の方向におよび/または所定の立体角で投影、回析、および/または散乱する。ここで、出射光20adの経路および/または伝播方向は、互いに平行に延びることが好ましい。
また、ピクセルアレイ2に対する入射光、または入射電磁放射は、1つ以上の所定の立体角の少なくとも1つの領域においてのみ、特に、1つ以上の少なくとも部分的にコヒーレントまたは非コヒーレントおよび/または少なくとも部分的に重複または非重複領域においてのみ、出射光2aa〜2ddとして擬似ランダムまたはランダムに投影、回折、および/または散乱されることも可能である。出射光または出射電磁放射線の輝度および/または強度は、これらの領域内および/または所定の立体角で有利に増加され、特に、観察者および/またはセンサによって検出可能な効果、好ましくは視覚的効果は、不十分な照明条件の場合により良好に検出され得る。
さらに、厳しい制限、特に、1つ以上の開口角の場合、少なくとも1つの方向における1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上の所定の立体角の場合において、非対称および/または動的な白色効果を生成することも可能である。ここで、所定の立体角の開口角は、特に少なくとも1つの方向において、+/−10°より小さく、好ましくは+/−5°より小さく、さらに好ましくは+/−3°に制限されることが好ましい。
最も重要な構造パラメータおよびこれらのパラメータの値範囲のまとめを表1に列挙する。
Figure 2022502283
図11は、図6のピクセルアレイ2の拡大詳細図を示す。ピクセルアレイ2は、少なくとも1つの構造3daがフレネルマイクロレンズ構造として成形されるピクセル2daを備える。入射光または入射電磁放射は、構造3daによって、ピクセルアレイ2がまたがる平面および/またはxおよびy方向に広がる平面に垂直な空間内の1つ以上の点および/または1つ以上の表面上に投影され、回折され、および/または散乱され、特に集束される。図11は、概略的なものにすぎず、縮尺通りではない。
1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、マイクロレンズ、特にフレネルマイクロレンズとして形成することができ、ここで、特に1つ以上の構造の焦点距離は、0.04mm〜5mm、特に0.06mm〜3mm、好ましくは0.1mm〜2mmであり、および/または特にxおよび/またはy方向における焦点距離は、次式によって決定される。
Figure 2022502283
ここで、Δx,yは、好ましくは、x方向またはy方向における少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルのそれぞれの横方向寸法であり、Φx,yは、1つ以上の構造が入射電磁波、特に入射光を投影、回折、および/または散乱するx方向またはy方向におけるそれぞれの立体角である。
さらに、1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、円柱レンズとして形成されることが可能であり、特に、1つ以上の構造の焦点距離は、無限に大きい。
特に、ピクセルおよび/または割り当てられた立体角の大きさおよび/または横方向寸法は、対応する焦点距離を決定する。
図12は、図6のピクセルアレイ2の拡大詳細図を示す。ピクセルアレイ2は、少なくとも1つの構造3daがフレネルマイクロレンズ構造として成形されるピクセル2daを備える。入射光または入射電磁放射は、構造3daによって、特に、ピクセルアレイ2がまたがる平面および/またはxおよびy方向に広がる平面と非垂直で、当該平面の表面法線fに対して角度αなす空間内の1つ以上の点および/または1つ以上の表面上で、R方向に投影され、回折され、および/または散乱され、特に集束される。
ここで、球体Eの半径は、特に焦点高さfと等しい。フレネルマイクロレンズ構造は、入射光の550nmの波長、特に450nm〜650nmの波長範囲に対して算出または設計されることが好ましい。
図12aは、図6のピクセルアレイ2の拡大詳細図を示す。ピクセルアレイ2は、少なくとも1つの構造3daがフレネルマイクロレンズ構造として成形されるピクセル2daを備える。入射光または入射電磁放射は、構造3daによって、特に、ピクセルアレイ2がまたがる平面および/またはxおよびy方向に広がる平面と非垂直で、当該平面の表面法線fに対して角度αなす空間内の1つ以上の点および/または1つ以上の表面上で、R方向に投影され、回折され、および/または散乱され、特に集束される。
特に、2つ以上の仮想ピクセルを含む少なくとも1つの仮想ピクセルアレイは、図11、図12、図12aに示されるセグメントS内および/またはセグメントS上に設けられ、少なくとも1つの立体角が、好ましくは、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルのそれぞれに割り当てられる。図11に示される、ライン20daによって区切られる割り当てられた立体角の半開角は、例えば、θ/2およびφ/2である。図11、図12、図12aのそれぞれにおいて、1つの仮想ピクセルは、それぞれのピクセル2daに割り当てられることが好ましい。
さらに好ましくは、1つ以上の仮想フィールドソースが、図11、図12、図12aに示すセグメントS内/上に配置され、特に、図11、図12、図12aに示すセグメントSは、それぞれの場合において、それぞれの仮想ピクセルから第1の距離に配置される。図11、図12、図12aのそれぞれの仮想ピクセルの位置および/または配列は、それぞれ、好ましくは、図11、図12、図12aに示されるピクセル2daの位置および/または配列に対応する。
少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルから所定の距離で、特に図11、図12、図12aに示されるセグメントSに配置される1つ以上の仮想フィールドソースから発せられる1つ以上の仮想電磁場は、好ましくは、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上で、および/または、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイが広がる表面、特に平面内/上で算出される。
少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルに対する1つ以上の位相画像は、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイが広がる表面、特に平面内/上の1つ以上の仮想電磁場の重ね合わせからなる全仮想電磁場から算出するのが好ましい。図11、図12、図12aのそれぞれの平面は、特にそれぞれのピクセル2daが広がる平面に対応する。
さらに好ましくは、仮想構造プロファイルは、1つ以上の位相画像から、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルのうちの1つ以上の仮想ピクセルについて算出される。
特に好ましくは、少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの2つ以上の仮想ピクセルの仮想構造プロファイルは、2つ以上のピクセルを含む少なくとも1つのピクセルアレイとして光学可変エレメントを設けるために、基板内/上に形成される。少なくとも1つのピクセルアレイの図11、図12、図12aに示すピクセル2daのそれぞれは、1つ以上の構造3daを有する。
図13は、一例として、数学者兼物理学者であるカール・フリードリヒ・ガウスのポートレート9の3Dモデルを含むデザインを示す。図の上部の6つの変形例は、それぞれ左から右に、立体角の増加する開口角を有し、それによって、下層のピクセルアレイの対応する微細構造が、それぞれ所定の立体角によって広げられた入射光または入射電磁放射を投影、回折、および/または散乱する。特に、対応する構造が広げた入射光を投影するそれぞれの割り当てられた立体角の開口角は、左から右に、0.5°、1.25°、2.5°、5°、7.5°、10°である。
特に、所定の立体角の小さい開口角は、観察者および/またはセンサが検出可能な3D効果を生成し、ポートレートまたはモチーフの表面を滑らかに見せる。立体角の大きな開口角は、好ましくは、観察者および/またはセンサが検出可能な3D効果を生成し、ポートレートまたはモチーフの表面を強い艶消しに見せる。この制御された艶消しは、例えば、3D効果として表現される山のピークが雪で覆われたように見えるようにするために、設計要素として使用することができる。
開口角は、好ましくは0.5°〜70°、好ましくは1°〜60°の範囲にある。
図13bの上部は、ライオンの3Dモデルの5つの細部91、92、93、94、95を示しており、特に、開口角は、左から右へ1°から60°まで増加している。全てのピクセルは、入射光を、特に、ピクセルのために設けられた方向にほぼ同じ開口角で回折する。左端のライオンの細部91は反射仮想表面を有し、右端のライオンの細部95は半光沢表面を有する。中間のライオンの3つの細部92、93、94は、艶消しの中間値を示す。
さらに、3D効果の部分領域を異なる艶消しで現れるようにすることも可能である。図13bの下部は、ライオン96、97の3Dモデルを参照してこれを示し、ここで、左側では、ライオン96のK字形の部分領域において、艶消しは、ライオンの残りの部分よりも大きい。また、右側ライオン97において、ライオンのK字形の部分領域において、艶消しは、ライオンの残りの部分よりも小さい。左側ライオン96では、開口角は、K字形の部分領域のない領域では1°であり、右側ライオン97では、開口角は15°である。左側のライオン96内のK字形の部分領域は、60°の開口角を有し、右側のライオン97内のK字形の部分領域は、1°の開口角を有する。
図13の下部は、図13の上部に示されるポートレートの下にあるピクセルアレイの細部の顕微鏡画像を異なる縮尺で示す。特に、ピクセルアレイに配列されたピクセルによって構成される構造を検出することができる。
特に、ピクセルが入射光を投影、回折、および/または散乱させる所定の立体角の変化は、好ましくは、下層の構造の明確な変化をもたらし、開口角が大きくなるにつれて、特に、規則的または周期的な構造からの明確な偏差をもたらす。
図14は、一例として、図13に示すデザインの選択されたピクセルの構造のそのような変化を示し、当該構造は、開口角が大きくなるにつれて、左から右に変化する。
さらに、特に上述したように、3D効果を、部分的にまたは完全に、または全体的に、可視にするか、または所定の方向においてのみ検出可能にすることが可能である。この目的のために、ピクセル内の構造は、好ましくは、3D効果の所定の領域内において入射電磁放射を、好ましくは実質的に所定の方向に投影および/または回折および/または散乱するように選択される。ここで、開放角度は、特に方向に応じて選択される。
図13cの左側部分98は、数学者兼物理学者のカール・フリードリヒ・ガウスのポートレートの3Dモデルを含むデザインを示し、ここで、通常の観察では、顔部分は、好ましくは、入射電磁放射を実質的に観察者の方向に投影および/または回折および/または散乱させる。ポートレートのこの領域は、特に、3Dでドーム状に見え、明るい艶消しに見える。他方、ポートレートの他の領域は、好ましくは、暗く見え、ほとんど知覚できない。特に、光学可変エレメントを時計回りに90°回転させると、図13cの右側部分99に示すように、後に、顔部分は、暗く見えるか、かろうじて知覚可能であり、ポートレートの残りの領域は、特に3Dでドーム状に見え、明るい艶消しに見える。ここで、開口角は、好ましくは0.5°〜70°、さらに好ましくは1°〜60°の範囲にある。
少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上または全てのピクセルにおいて、無彩色微細構造として形成される構造は、さらなる微細構造および/またはナノ構造と重ね合わせることが可能である。そのようなさらなる微細構造および/またはナノ構造の例は、線形格子構造、交差格子構造、特にサブ波長格子構造である。ここでは、無彩色構造によって生成される無彩色効果と、サブ波長格子構造によって生成される色効果、特にいわゆる0次回折色効果との組み合わせを達成することが可能である。このような0次回折色効果の例は、特に、HRIコーティングの場合にはいわゆる共鳴格子、または金属コーティング、特にアルミニウムコーティングの場合にはプラズモン共鳴に基づく効果を有する格子である。いずれの場合も、少なくとも1つのピクセルアレイの光学的効果は、特に、重ね合わされたサブ波長格子構造効果の色において形成される。HRIで被覆される共振格子の格子周期は、好ましくは、200nm〜500nmの範囲内にある。さらに、共振格子のサブ波長格子構造は、好ましくは、線形格子である。
さらに、少なくとも1つのピクセルアレイまたは1つの表面を、割り当てられた異なる立体角および/または所定の立体角を有するピクセルに分割する代わりに、表面または隣接するピクセルを、特に同一またはほぼ同一の構造および/または微細構造で覆うことも可能である。
図15は、対応する構造を備えるピクセルアレイ2のピクセルの配列を示し、これは、特に、観察者および/またはセンサによって検出可能な微細な線の動きが生成されるように形成される。検出可能な線の幅は、好ましくは、ピクセルの大きさおよび/または横寸法に依存する。
図15に示す光学可変エレメントでは、線状に配列されたピクセルGの個々のグループの構造は、特に、異なる空間方向および/または異なる所定の立体角で入射光を投影するように設計される。好ましくは、この種の光学可変エレメントを、視野状況および/または観察方向および/または入射光および/または入射光の入射方向に依存して傾けることで、線状に配列されたピクセルGの隣接する一群は、特に、傾斜方向に依存して、次々に、特に、無彩色に照明する。
また、線状に配列された1つ以上のピクセルグループを省略し、および/またはランダムな角度で点灯することも可能であり、線状に配列されたピクセル群の点灯は、好ましくは、任意の所望のシーケンスで生成される。特に、好ましくは観察者および/またはセンサによって検出可能な、無彩色の細線モーフィング効果を生成することもできる。
さらに、観察者および/またはセンサによって検出可能な以下の効果のうちの1つ以上の効果を生成することも可能である:観察者および/またはセンサに向かって仮想的に飛び出すまたは引っ込む自由形状;光学可変エレメントの広がる平面の前または後ろに仮想的に浮遊する形状;無彩色微細線変動および変換;無彩色変動、特に線形および/または半径方向の動き;無彩色画像フリップ、特に二重、三重または多重フリップ、および/または好ましくは複数のモチーフ、特に複数の画像を含むアニメーション;観察者および/またはセンサに対して等方的に艶消しに見える1つ以上の表面;観察者および/またはセンサに対して異方的に艶消しに見える1つ以上の表面;例えば、ナノテキストのような隠れた効果を含む少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセル;1つ以上の所定の画像平面内、あるいは1つ以上の所定の立体角および/または光学可変エレメントから所定の距離にある、隠されたモチーフ(所定の距離および/または1つ以上の所定の波長範囲で観察者および/またはセンサから隠されたモチーフ)、特に隠されたテキスト(所定の距離および/または1つ以上の所定の波長範囲で観察者および/またはセンサから隠されたテキスト)および/または隠された画像(所定の距離および/または1つ以上の所定の波長範囲で観察者および/またはセンサから隠された画像)。
二重フリップの生成のため、ピクセルアレイの第1ピクセルグループにおいて、特に、入射光を無彩色に投影、回折、および/または散乱する第1の構造グループを、例えば、コンピュータ生成ホログラム構造に成形することが可能である。第1の構造グループのこれらの構造は、光学可変エレメントの広がる平面の表面に対して約30°の第1傾斜角で、無彩色に入射光を投影、回折、および/または散乱する。第1ピクセルグループのピクセルは、好ましくは、第1のモチーフを形成する。
さらに、二重フリップの生成のため、ピクセルアレイの第2ピクセルグループにおいて、特に、入射光を無彩色に投影、回折、および/または散乱させる第2の構造グループを、例えばコンピュータ生成ホログラム構造に成形することが可能である。第2の構造グループのこれらの構造は、光学可変エレメントが広がる平面の表面に対して約5°の第2傾斜角度で、無彩色に入射光を投影、回折、および/または散乱する。第2ピクセルグループのピクセルは、このましくは、第2のモチーフを形成する。
少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つのピクセルに割り当てられた構造に割り当てられた構造および/または1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、電磁放射、特に入射電磁放射を立体角、特に点状立体角で投影、回折、および/または散乱させることも可能である。
1つ以上の割り当てられた構造のうちの1つ以上の1つ以上の割り当てられた構造を含む少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルおよび/または1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、好ましくは、2つ以上のピクセルグループおよび/または2つ以上の構造グループに割り当てられる。特に、2つ以上のピクセルグループまたは2つ以上の構造グループは互いに異なる。
2つ以上のグループ構造のうちの2つ以上のグループ構造および/または2つ以上のグループピクセルのうちの2つ以上のグループピクセルは、同一または異なる立体角および/または所定の立体角、特に点状立体角および/または所定の立体角、好ましくは異なる形状の立体角および/または所定の立体角で、電磁放射、特に入射電磁放射を投影、回折、および/または散乱することが可能である。
さらに、2つ以上のグループ構造のうちの2つ以上のグループ構造および/または2つ以上のグループピクセルのうちの2つ以上のグループピクセルは、3D効果を含む光学的に可変な情報のアイテムを提供することが可能である。
ここで、特に、第1傾斜角に対して所定の立体角から光学可変エレメントが検出される場合、第1のモチーフは明るく見え、第2のモチーフは暗く見えるようにすることが可能である。さらに、観察者および/またはセンサに対して傾斜させた後、光学可変エレメントが、特に第2傾斜角に対して所定の立体角から検出可能となるように、光学可変エレメントを配置することが可能であり、第2のモチーフは、好ましくは明るく見え、第1のモチーフは暗く見える。この種の効果は、画像フリップ効果とも呼ばれることが好ましい。
構造は、入射光を3つ以上の所定の立体角で投影、回折、および/または散乱できることが好ましく、異なるモチーフ、特に画像が、特に、それぞれ、各所定の立体角に割り当てられる。ここで、例えば、所定の立体角に対応する観察方向に応じて、3つ以上のモチーフ間でフリップを生成することが可能である。特に、観察者および/またはセンサに対して、モチーフの連続的なおよび/またはジャンプ的な動きの錯覚が生成され、これは、特に、光学可変エレメントの対応する動き、回転および/または傾斜により現れる。下層のピクセルアレイは、好ましくは、各モチーフを生成する部分ごとに分割され、および/または、ピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルは、対応するモチーフを生成する、所定の立体角で入射光を投影、回折、および/または散乱する異なる構造を有する部分またはサブピクセルに分割される。
2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルは、好ましくは、それぞれ、3つ、特に4つ、さらに好ましくは5つの部分またはサブピクセルに分割され、特に、当該部分またはサブピクセルは、それぞれ異なる構造を有することが好ましい。
少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルが入射電磁放射を投影、回折、および/または散乱する、1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上の立体角または所定の立体角のうちの、観察者によって検出可能な1つ以上の立体角は、ある関数に従う。当該関数は、観察者が、立体角または所定の立体角を、波のように動く輝度の帯域、好ましくは正弦波状に動く輝度の帯域として検出するように定立される。
さらに、観察者および/またはセンサにより検出可能なモチーフの形状変化、例えばあるモチーフの変換、例えば文字列「CH」のさらなるモチーフ、例えばスイス十字への変換を生成することが可能である。特に大きさを視覚的に増加または減少させるモチーフの輪郭を生成することが可能である。
さらに、少なくとも1つのピクセルアレイの2つ以上のピクセルのうちの1つ以上のピクセルは、異なる所定の立体角でモチーフの少なくとも2つのビューを投影、回折、および/または散乱させることも可能であり、特に、少なくとも所定の距離において、モチーフの少なくとも1つの立体画像が、観察者および/またはセンサによって検出可能である。
図16は、左側において、図1の帯状のセキュリティエレメント1b’を示し、ここで、観察者および/またはセンサは、セキュリティエレメント1b’を特に反射光および/または透過光で見たときに、視覚的に視覚方向に実質的に飛び出し、かつ/または視覚方向から飛び戻る移動効果および/または3Dエレメントを検出する。
セキュリティ文書1dは、帯状領域1b’の中または外側に、1つ以上の別の光学可変エレメントを有することが可能である。
帯状のセキュリティエレメント1bは、さらに、2つの光学可変エレメント1aを備え、特に、当該2つの光学可変エレメントは、それぞれ2つ以上のピクセルを含む少なくとも1つのピクセルアレイを有し、図16の右側に拡大されて示されている。
帯状セキュリティエレメント1b’は、さらに、数列「45」、2つの雲状のモチーフ、航空機の形状のモチーフ、航海船の形状のモチーフ、および2つの水平線を有する文字列「UT」として設計される複数のセキュリティエレメント8を備える。
図16の右上に示されている太陽の形の光学可変エレメント1aは、特に、出射光が、好ましくは、太陽9aのドーム状の面によって反射されるように観察者および/またはセンサから見えるような、光学的効果を発生する。セキュリティエレメントは、完全に均一および/または平坦であることが好ましいが、太陽9aは、好ましくは、明らかに突出するように見え、これにより、観察者は、光学可変エレメント1aの広がる平面および/または表面から、明白にまたは触覚的に太陽9aを検出することができると期待される。図16に右下に示された光学可変エレメントは、特に、観察者および/またはセンサに対して波のように動く水9bの光学的錯覚を生成するピクセルアレイを含む。光学可変エレメント1aが傾斜している場合に、観察者および/またはセンサに対して左から右および/または反対方向に移動する輝度帯が現れることが好ましい。
エレメントおよび/または少なくとも1つのピクセルアレイが屈曲された場合に、1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造が光学的可変効果を提供することが可能であり、特に、エレメントおよび/または少なくとも1つのピクセルアレイが非屈曲状態で第1のモチーフが検出可能であり、エレメントおよび/または少なくとも1つのピクセルアレイが屈曲状態で第2のモチーフが検出可能である。
また、特に、非屈曲状態で第1のモチーフが検出可能であり、屈曲状態で第2のモチーフが検出可能となるように、画像フリップが観察者および/またはセンサによって検出されることも可能である。特に、仮想ピクセルアレイは、仮想ピクセル内の対応する構造を算出するための屈曲状態で提供され、好ましくは、1つ以上の仮想点フィールドソースによって放射される仮想電磁場は、好ましくは、屈曲された仮想ピクセルアレイ上で算出される。これにより、特に、構造が入射光を投影、回折、および/または散乱させる1つ以上の所定の立体角が、好ましくは屈曲状態における光学可変エレメントの局所的な曲率によって相応に補償される。入射光が、ピクセルが特に屈曲状態で設計されている平坦なピクセルアレイに当たると、モチーフは、1つ以上の立体角において投影、回析、および/または散乱するため、好ましくは、観察者および/またはセンサによって一切検出されないおよび/または視覚的にゆがんだ状態でのみ検出される。
観察者および/またはセンサは、1つ以上の光学可変エレメントによって生成される以下の効果のうちの1つ以上、特に、1つ以上の光学可変エレメントによって生成される以下の光学的効果を検出することができる:反射における1つ以上の効果;透過における1つ以上の効果;反射および透過における上記効果の組み合わせ、例えば、反射および透過における異なる移動効果(特に、少なくとも1つのピクセルアレイのピクセルおよび/またはサブピクセルの50%が、それぞれ、反射および透過におけるそれぞれの効果に使用される);1つ以上の光学可変エレメントのうちの1つ以上の光学可変エレメントの屈曲または非屈曲状態に対する1つ以上の効果。
反射において2×180°、透過において1×360°の位相シフトが生じるように、1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造を成形することも可能である。この種の位相シフトは、好ましくは、1つの波長においてのみ正確に発生し、対応する効果は、好ましくは、この波長付近で色選択的なものである。これにより、効果は、特に、観察者および/またはセンサに対して明確に定義された色で現れる。上記の全ての効果、特に上記の全ての光学的効果は、例えば、そのような方法で、対応して定義された色で実現することができる。
図17は、複数の光点200を含む無彩色アーチを一例として示す。この光点は、特に、光学可変エレメントが前方および/または後方、または方向R’に沿って傾けられたとき、あるいはxおよびy方向にまたがる図形平面において上方および/または下方、または方向R’に沿って傾けられたときに、方向R’に沿って上方および/または下方に移動する。下層のピクセルアレイのピクセルの構造は、光学可変エレメントがxおよびy方向にまたがる図形平面に対して−30°〜+30°だけ傾けられたときに、入射光によって、観察者および/またはセンサに対して移動する明るいアーチの錯覚が発生するように設計されることが好ましい。
図18は、対応する構造を有するピクセルを備えた下層のピクセルアレイについて、上部に第1の拡大図を、下部に、さらに拡大した第2の拡大図を示す。構造3eを備える、枠で囲んだピクセル2eは、xおよびy方向の横寸法がそれぞれ50μmを有する。
図19は、概略斜視図で、光学エレメント1aが広がる平面内で、特に方向R’’に沿って移動する、無彩色アーチ形状モチーフ9cの、観察者Bおよび/またはセンサSによって検出可能な移動シーケンスを示す。光学可変エレメント1aに含まれるピクセルアレイ2の構造は、入射光20を観察者Bおよび/またはセンサSの方向に投影、回折、および/または散乱させる。
図20は、観測者および/またはセンサに対して、特にxおよびy方向に広がる平面から無彩色に突出した貝殻9dの形状をした3Dオブジェクトを示す。特に、入射光が当該3Dオブジェクトの錯覚を生成するように、下層のピクセルアレイのピクセルの構造が設計される。前後および左右に傾けられると、光および影は、観察者および/またはセンサに対して貝の上を移動する。
図21は、図20に示す貝殻9dに関し、対応する構造を有するピクセルを備えた下層のピクセルアレイについて、上部に第1の拡大図を、下部に、さらに拡大した第2の拡大図を示す。構造3fを備える、枠で囲んだピクセル2fは、xおよびy方向の横寸法がそれぞれ50μmを有する。
図22は、数学者兼物理学者のカール・フリードリヒ・ガウスのポートレート9eの3Dモデルを含むデザインの、28の異なる変形例を示し、図23は、図22の拡大図を示す。下層のピクセルアレイのピクセルの構造は、特に、変形例を生成するのに用いられるフレネルマイクロレンズ構造として成形される。特に、1列目において、ポートレートは、左から右に、観察者および/またはセンサによって検出可能な3D効果強度の増強変化を示す。それぞれ、別の列における最初の4つのポートレートは、左から右に、2μmの構造深さを有する構造に基づく対応するポートレートに関する効果を示し、当該列における後半の3つのポートレートは、左から右に、約1μmの構造深さを有する構造に基づく対応するポートレートに関する効果を示す。
1a 光学可変エレメント
1b セキュリティエレメント
1b’ 帯状セキュリティエレメント
1c 装飾エレメント
1d セキュリティ文書
10 基板
2 ピクセルアレイ
2aa〜2dd、2e〜2f ピクセル
20aa〜20dd 出射光
200 光点
3aa〜3dd、3e〜3f 構造
30aa、30ad、30cc 微細構造
31aa、31ad、31cc 微細構造
4 仮想ピクセルアレイ
4aa〜4dd 仮想ピクセル
6 入射光
9、9a、9b、9c、9d、9e モチーフ
91、92、93,94、95 モチーフ
96、97 モチーフ
98、99 モチーフ
Δ,Δ 横方向寸法
Δ 構造深さ
P 焦点
F 焦点面
f 距離
θ、φ、α、Ω 角度
S セグメント
R、R’、R’’ 方向
G ピクセルグループ
B 観察者
S センサ
L 光源
GF ベース表面
EF エレメント表面

Claims (63)

  1. 光学可変エレメント(1a)、特にセキュリティエレメント(1b)および/または装飾エレメント(1c)、好ましくはセキュリティ文書(1d)であって、
    前記光学可変エレメント(1a)は、2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)を含む少なくとも1つのピクセルアレイ(2)を有し、
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルは、1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)を有し、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、1つ以上の立体角で入射電磁放射(6)を投影、回折、および/または散乱する、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  2. 請求項1に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、入射電磁放射(6)を1つ以上の立体角で無彩色に投影、回折、および/または散乱する、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  3. 請求項1または2に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記光学可変エレメント(1)は、1つ以上の層を含み、
    特に、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)は、前記1つ以上の層の少なくとも1つの層の上または内部に配置され、
    前記1つ以上の層のうちの1つ以上の層は、好ましくは、HRI層、特に、HRIおよび/またはLRIワニス層を含む層、金属層、干渉層、特に、干渉層シーケンス、好ましくは、HLHまたはHLHLH、さらに好ましくは、ファブリペロー三層システムまたは多層システム、液晶層、着色層、特に、グレージングインク層から選択される、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)の各ピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)に割り当てられ、
    ピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)に割り当てられた前記1つ以上の構造は、入射電磁放射(6)を1つ以上の所定の立体角で投影、回折、および/または散乱させ、
    特に、1つの方向、好ましくは1つの所定の方向が、前記1つ以上の所定の立体角にそれぞれ割り当てられる、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造、および/または前記1つ以上の割り当てられた構造のうちの1つ以上の割り当てられた構造は、互いに異なる、前記1つ以上の立体角のうちの1つ以上の立体角および/または前記1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上の所定の立体角において、投影、回析、および/または散乱させ、
    ピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)の周りに配置された球体、特に1の単位半径を有する球体に投影された、前記1つ以上の立体角のうちの1つ以上の立体角および/または前記1つ以上の所定の立体角のうちの所定の立体角は、好ましくは、円形表面、楕円形表面、三角形表面、正方形表面、長方形表面、多角形表面、環状表面から選択される、特に同一または異なる1つ以上の形状を形成する、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  6. 請求項5に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の形状のうちの1つ以上の形状は、開放または閉鎖され、および/または1つ以上の部分形状からなり、
    特に、少なくとも2つの部分形状が、互いに組み合わされるか、または重ね合わされる、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    特に、観察者および/またはセンサによって検出可能な、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルが入射電磁放射(6)を投影、回折、および/または散乱させる、前記1つ以上の立体角のうちの1つ以上の立体角、または前記1つ以上の所定の立体角のうちの所定の立体角は、関数に従い、
    前記関数は、観察者が、前記立体角または所定の立体角を、波のように動く輝度の帯域、好ましくは正弦波状に動く輝度の帯域として検出するように定立される、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の立体角のうちの1つ以上もしくは全ての立体角、および/または前記1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上もしくは全ての所定の立体角は、少なくとも1つの方向において、70°まで、好ましくは50°まで、さらに好ましくは40°までであり、および/または、
    1つ以上または全ての立体角の前記開口角は、好ましくは最大20°、さらに好ましくは最大15°、特に好ましくは最大10°である、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の立体角のうちの1つ以上または全ての立体角および/または前記1つ以上の所定の立体角のうちの1つ以上または全ての所定の立体角は、少なくとも1つの方向において、70°まで、好ましくは50°まで、さらに好ましくは40°までである、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つのピクセルに割り当てられた構造および/または前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、光学的に可変な情報のアイテムを提供、特に、1つ以上の3D効果および/または移動効果を提供し、好ましくは、無彩色または単色の3D効果および/または移動効果を提供するように形成される、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つのピクセルに割り当てられた構造に割り当てられた前記構造(3aa〜3dd、3e〜3f)および/または前記1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、電磁放射、特に入射電磁放射(6)を立体角、特に点状立体角で投影、回折、および/または散乱させる、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の割り当てられた構造のうちの1つ以上の割り当てられた構造を含む、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルおよび/または前記1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造は、2つ以上のピクセルグループおよび/または2つ以上の構造グループに割り当てられ、
    特に、前記2つ以上の構造グループのグループおよび/または前記2つ以上のピクセルグループのグループは、互いに異なる、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  13. 請求項12に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記2つ以上の構造グループのうちの2つ以上の構造グループおよび/または前記2つ以上のピクセルグループ(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの2つ以上のピクセルグループは、同一または異なる立体角および/または所定の立体角、特に点状立体角、好ましくは0°に近い開口角、および/または所定の立体角、好ましくは異なる形状の立体角および/または所定の立体角で、電磁放射、特に入射電磁放射(6)を投影、回折、および/または散乱する、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  14. 請求項12または13に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記2つ以上の構造グループのうちの2つ以上の構造グループおよび/または前記2つ以上のピクセルグループのうちの2つ以上のピクセルグループは、3D効果を含む光学的に可変な情報のアイテムを提供する、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記構造(3aa〜3dd、3e〜3f)の1つ以上または全ておよび/または前記割り当てられた構造の1つ以上または全ては、電磁放射、特に入射電磁放射(6)を回析的に散乱、偏向、および/または投影する、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)は、少なくとも領域において、少なくとも1つの方向においてゼロとは異なる曲率を有する、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)内の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルの少なくとも1つの横方向寸法は、5μm〜500μm、好ましくは10μm〜300μm、好ましくは20μm〜150μmである、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)内の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルの1つ以上の横方向寸法は、前記ピクセルアレイ(2)内、特に少なくとも領域内の1つ以上の空間方向において、周期的に、非周期的に、擬似ランダムに、および/またはランダムに変化する、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  19. 請求項1〜18のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)内の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルの1つ以上の横方向寸法は、前記ピクセルアレイ(2)内、特に少なくとも領域内の1つ以上の空間方向において、平均値を中心に、最大±70%、好ましくは最大±50%変動する、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  20. 請求項1〜19のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)内の前記1つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)の1つ以上のピクセルは、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)内、特に少なくとも領域内に、周期的に、非周期的に、ランダムに、および/または擬似ランダムに配置される、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  21. 請求項1〜20のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、特に、前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)の最大横方向寸法、好ましくは、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセルの最大横方向寸法の半分よりも小さい、好ましくは3分の1よりも小さい、さらに好ましくは4分の1よりも小さい格子周期を有することを特徴とする光学可変エレメント。
  22. 請求項1〜21のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、制限最大構造深さを有し、
    前記制限最大構造深さは、特に15μm未満、好ましくは10μm未満、さらに好ましくは7μm以下、さらに好ましくは4μm以下、特に好ましくは2μm以下である、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  23. 請求項22に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の50%を超える前記ピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)、特に70%を超えるピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)、好ましくは90%を超えるピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)において、前記1つ以上の構造の前記制限最大構造深さが15μm以下、特に7μm以下、好ましくは2μm以下となるように、前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造が形成されることを特徴とする光学可変エレメント。
  24. 請求項22または23に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    全てのピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)において、前記1つ以上の構造の前記制限最大構造深さが15μm以下、特に7μm以下、好ましくは2μm以下となるように、前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造が形成される、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  25. 請求項1〜24のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、互いに異なるか、類似しているか、または同一である、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  26. 請求項1〜25のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、無彩色回折構造として、好ましくはブレーズド格子、特に線形ブレーズ格子として形成され、
    特に、前記無彩色回折構造の前記格子周期は3μmより大きく、好ましくは5μmより大きく、および/または
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの70%を超えるピクセル、特に90%を超えるピクセル、好ましくは全てのピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)が少なくとも2つの格子周期を含む、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  27. 請求項1〜26のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルにおいて、前記無彩色回折構造は、別の微細構造および/またはナノ構造、特に線形格子構造、好ましくは交差格子構造、さらに好ましくはサブ波長格子構造と重ね合わされる、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  28. 請求項1〜27のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造のうちの1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)は、凸状または凹状に作用するマイクロレンズおよび/またはマイクロレンズの部分領域、特に反射作用するマイクロレンズおよび/またはマイクロレンズの部分領域として形成され、
    特に、前記1つ以上の構造の前記焦点距離は、0.04mm〜5mm、特に0.06mm〜3mm、好ましくは0.1mm〜2mmであり、および/または
    特に、Xおよび/またはY方向の前記焦点距離は、以下の式によって決定される、ことを特徴とする光学可変エレメント。
    Figure 2022502283
    ここで、ΔX,Yは、好ましくは、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルの、X方向またはY方向におけるそれぞれの横方向寸法であり、
    ΦX,Yは、それぞれ前記1つ以上の構造が入射電磁波を投影、回折、および/または散乱する、X方向またはY方向におけるそれぞれの立体角である。
  29. 請求項1〜28のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は円筒レンズとして形成され、
    特に、前記1つ以上の構造の焦点距離は無限に大きい、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  30. 請求項1〜29のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、フレネルマイクロレンズ構造、特に反射作用するフレネルマイクロレンズ構造として形成され、
    特に、前記フレネルマイクロレンズ構造の格子線は、曲線格子線として形成される、および/または格子周期が変化する格子線を有する、および/または
    特に、少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)の各ピクセル(2aa〜2d、2e〜2f)は、少なくとも1つの空間方向において少なくとも2つの格子周期を含むことが好ましい、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  31. 請求項1〜30のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、好ましくはピクセル当たり(2aa〜2dd、2e〜2f)少なくとも2つの隆起、特に少なくとも3つの隆起、好ましくは少なくとも4つの隆起を有する、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  32. 請求項1〜31のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)の70%を超えるピクセル、特に90%を超えるピクセルは、前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造であって、好ましくはピクセル当たり(2aa〜2dd、2e〜2f)少なくとも2つの隆起、特に少なくとも3つの隆起、好ましくは少なくとも4つを有する構造を有する、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  33. 請求項1〜32のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、色格子構造として、特に線形格子として、好ましくは正弦波プロファイルおよび/またはナノテキストおよび/またはミラー表面を有する線形格子として形成される、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  34. 請求項1〜33のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、サブ波長格子として、特に線形サブ波長格子として、および/または蛾の目風構造として形成され、
    前記サブ波長格子、特に線形サブ波長格子および/または蛾の目風構造の格子周期は、好ましくは450nm未満であり、および/または
    特に、この種の少なくとも1つのピクセルアレイ(2)は、前記光学可変エレメントおよび/または前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)が傾けられたとき、観察者により検出可能な光学可変効果、特に観察者により検出可能な追加的光学可変効果を提供する、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  35. 請求項1〜34のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、金属層を備え、および/または入射電磁放射を吸収し、
    特に、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルは、反射により、観察者が暗灰色から黒色で検出可能である、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  36. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、HRI層を有し、
    特に、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルは、反射により、観察者がカラーで検出可能である、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  37. 請求項1〜36のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は、入射電磁放射を全ての空間方向に擬似ランダムまたはランダムに投影、回折、および/または散乱し、
    特に、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルは、反射により、観察者が等方性白色で、好ましくは等方性無彩色で検出可能である、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  38. 請求項1〜37のいずれか一項に記載の光学可変エレメント(1a)であって、
    前記エレメントおよび/または前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)が屈曲されると、前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)のうちの1つ以上の構造は光学可変効果を提供し、
    特に、前記エレメントおよび/または前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の非屈曲状態で第1のモチーフが検出可能であり、前記エレメントおよび/または前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の屈曲状態で第2のモチーフが検出可能である、ことを特徴とする光学可変エレメント。
  39. 特に1つ以上の光学可変エレメント(1a)、特に、請求項1〜38のいずれか一項に記載の光学可変エレメントを含む、ことを特徴とするセキュリティ文書(1d)。
  40. 請求項39に記載のセキュリティ文書(1d)であって、
    前記セキュリティ文書(1d)は、1つ以上の領域、特に1つ以上の帯状領域、好ましくは1つ以上の糸状領域に、1つ以上の光学可変エレメント(1a)を有する、ことを特徴とするセキュリティ文書。
  41. 請求項39または40に記載のセキュリティ文書(1d)であって、
    それぞれ1つ以上の光学可変エレメント(1a)を含む前記1つ以上の領域のうちの1つ以上の領域は、帯状および/またはパッチ状に形成される、ことを特徴とするセキュリティ文書。
  42. 請求項39〜41のいずれか一項に記載のセキュリティ文書(1d)であって、
    前記セキュリティ文書(1d)を、当該セキュリティ文書(1d)が広がる表面の法線ベクトルに沿って見たとき、1つ以上の光学可変エレメント(1a)は、少なくとも部分的に重なり合って配置される、ことを特徴とするセキュリティ文書。
  43. 好ましくはセキュリティ文書(1d)、特に請求項39〜42のいずれか一項に記載のセキュリティ文書に用いられる光学可変エレメント(1a)、特に請求項1〜38のいずれか一項に記載の光学可変エレメント、好ましくはセキュリティエレメント(1b)および/または装飾エレメント(1c)の製造方法であって、
    2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)を含む少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)を提供し、
    前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)の前記2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)のうちの1つ以上の仮想ピクセルに、少なくとも1つの立体角を割り当て、
    前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の少なくとも1つの領域または少なくとも1つのセグメント内/上に1つ以上の仮想フィールドソースを配置するものであって、前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の前記少なくとも1つの領域または前記少なくとも1つのセグメントを、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)の前記2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)のうちの前記1つ以上の仮想ピクセルから第1の距離に配置し、
    前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)の前記2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)のうちの前記1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)が広がる表面、特に平面内/上において、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)の前記2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)のうちの前記1つ以上の仮想ピクセルから所定の距離で、前記1つ以上の仮想フィールドソースから発せられる1つ以上の仮想電磁場を算出し、
    前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイの前記2つ以上の仮想ピクセルのうちの前記1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイが広がる表面、特に平面内/上における前記1つ以上の仮想電磁場の重ね合わせからなる全仮想電磁場から、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)の前記2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)のうちの前記1つ以上の仮想ピクセルの1つ以上の位相画像を算出し、
    前記1つ以上の位相画像から、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)の前記2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)のうちの前記1つ以上の仮想ピクセルの仮想構造プロファイルを算出し、
    2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)を含む少なくとも1つのピクセルアレイ(2)として、基板内/上に、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)の前記2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)のうちの前記1つ以上の仮想ピクセルの前記仮想構造プロファイルを形成するものであって、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルは、光学可変エレメント(1a)を提供する1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)を有する、ことを特徴とする製造方法。
  44. 請求項43に記載の方法であって、
    前記少なくとも1つの割り当てられた立体角および/または前記少なくとも1つの割り当てられた立体角前記の少なくとも1つの領域は、少なくとも1つのセグメントにまたがり、
    特に、前記少なくとも1つのセグメントは、球体の少なくとも1つのセグメント、好ましくは少なくとも1つの円錐セグメントに対応し、
    前記少なくとも1つのセグメントの開口角の半分は、20°未満、好ましくは15°未満、さらに好ましくは10°未満である、ことを特徴とする方法。
  45. 請求項43または44に記載の方法であって、
    特に、前記少なくとも1つのセグメントの1つ以上の部分領域内/上、および/または前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の前記少なくとも1つの領域の1つ以上の部分領域内/上に配置される、前記仮想フィールドソースは、前記少なくとも1つのセグメントの前記1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域上、および/または前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の前記少なくとも1つの領域の1つ以上の部分領域上で、少なくとも1つの方向に、周期的および/または擬似ランダムにおよび/またはランダムに配置される、ことを特徴とする方法。
  46. 請求項43〜45のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の前記少なくとも1つの領域の1つ以上の部分領域および/または前記少なくとも1つのセグメントの前記1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域内/上における、隣接する仮想フィールドソース間の前記距離は、0.01mm〜100mm、特に0.1mm〜50mm、好ましくは0.25mm〜20mmであり、および/または
    前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の前記少なくとも1つの領域の1つ以上の部分領域および/または前記少なくとも1つのセグメントの前記1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域内/上における、隣接する仮想フィールドソース間の前記距離は、特に、平均して0.01mm〜100mm、特に0.1mm〜50mm、好ましくは0.25mm〜20mmである、ことを特徴とする方法。
  47. 請求項43〜46のいずれか一項に記載の方法であって、
    交差グリッド、好ましくは等距離交差グリッドとしての前記仮想フィールドソース、特に前記仮想点フィールドソースの前記配置は、前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の前記少なくとも1つの領域の1つ以上の部分領域および/または前記少なくとも1つのセグメント前記の1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域内/上で実現され、
    隣接する仮想フィールドソース間の前記相互距離は、0.01μm〜100μm、特に0.1μm〜50μmであり、および/または
    隣接する仮想フィールドソース間の前記角度、特に前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)の前記2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)のうちの1つ以上の仮想ピクセルの前記位置に対する2つの隣接する仮想フィールドソース間の角度は、1°未満、好ましくは0.5°未満である、ことを特徴とする方法。
  48. 請求項43〜47のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記1つ以上の仮想フィールドソースのうちの1つ以上の仮想フィールドソースは、マイクロシンボル、特に、文字、ポートレート、画像、英数字、幾何学的自由形状、正方形、三角形、円、曲線、アウトラインから選択されるマイクロシンボルの形成を有する、ことを特徴とする方法。
  49. 請求項48に記載の方法であって、
    前記少なくとも1つのセグメントの前記1つ以上の部分領域のうちの1つ以上の部分領域において、前記マイクロシンボルの前記横方向寸法は、好ましくは0.1°〜10°、特に0.2°〜5°である、ことを特徴とする方法。
  50. 請求項43〜49のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記1つ以上の仮想フィールドソースのうちの1つ以上の仮想フィールドソースの第1のグループは、0.3m、特に0.15m〜0.45mの距離からスクリーン上に投影することができず、および/または
    前記1つ以上の仮想フィールドソースのうちの1つ以上の仮想フィールドソースの第2のグループは、1.0m、特に0.8m〜1.2mの距離からスクリーン上に投影することができる、ことを特徴とする方法。
  51. 請求項43〜50のいずれか一項に記載の方法であって、
    1つ以上の仮想フィールドソース、特に全ての前記仮想フィールドソースから発せられる前記仮想電磁場は、前記少なくとも1つの割り当てられた立体角にわたって、および/または前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の前記少なくとも1つの領域にわたって、同じ強度および/または同じ強度分布を有する、ことを特徴とする方法。
  52. 請求項43〜51のいずれか一項に記載の方法であって、
    1つ以上の仮想フィールドソース、特に全ての前記仮想フィールドソースから発せられる前記仮想電磁場は、前記少なくとも1つの割り当てられた立体角にわたって、および/または前記少なくとも1つのセグメントにわたって、および/または前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の前記少なくとも1つの領域にわたって、ガウス分布またはスーパーガウス分布を有する強度分布を有する、ことを特徴とする方法。
  53. 請求項43〜52のいずれか一項に記載の方法であって、
    2つ以上の仮想フィールドソース、特に全ての前記仮想フィールドソースから発せられる前記仮想電磁場は、前記少なくとも1つの割り当てられた立体角にわたって、および/または前記少なくとも1つのセグメントにわたって、および/または前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の前記少なくとも1つの領域にわたって、異なる強度および/または異なる強度分布を有する、ことを特徴とする方法。
  54. 請求項43〜53のいずれか一項に記載の方法であって、
    1つ以上の仮想フィールドソース、特に全ての前記仮想フィールドソースから発せられる前記仮想電磁場は、前記少なくとも1つの割り当てられた立体角にわたって、および/または前記少なくとも1つのセグメントにわたって、および/または前記少なくとも1つの割り当てられた立体角の前記少なくとも1つの領域にわたって、等方性または異方性強度分布を有する、ことを特徴とする方法。
  55. 請求項43〜54のいずれか一項に記載の方法であって、
    1つ以上の前記仮想フィールドソース、特に全ての前記仮想フィールドソースは、仮想点フィールドソースを形成し、
    前記仮想点フィールドソースは、好ましくは仮想球面波を放射する、ことを特徴とする方法。
  56. 請求項43〜55のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)の前記2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)のうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)が広がる表面、特に平面内/上において、少なくとも1つの座標(x、y、z)、特に、座標(x、y、z=0)=(x、y)の前記位置(x、y、z)におけるi番目の仮想点フィールドソースから発せられる前記仮想電磁場Uは、以下の式により算出される、ことを特徴とする方法。
    Figure 2022502283
  57. 請求項56に記載の方法であって、
    前記仮想電磁場Uは、1つ以上の波長、特に380nm〜780nm、好ましくは430nm〜690nmの可視スペクトル範囲にある前記1つ以上の波長を含み、
    1つ以上の波長のうちの隣接する1つ以上の波長、好ましくは可視スペクトル範囲の波長は、互いに、好ましくは等距離に離間している、ことを特徴とする方法。
  58. 請求項56または57に記載の方法であって、
    前記仮想電磁場Uは、1つ以上の波長、特に赤外、可視および/または紫外線スペクトル範囲にある1つ以上の波長を含み、
    1つ以上の波長のうちの隣接する1つ以上の波長、好ましくは赤外、可視および/または紫外線スペクトル範囲にある前記隣接する1つ以上の波長は、互いに、好ましくは等距離に離間している、ことを特徴とする方法。
  59. 請求項56〜58のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)の前記2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)のうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)が広がる表面、特に平面内/上の前記全仮想電磁場Uは、以下の式により算出される、ことを特徴とする方法。
    Figure 2022502283
    ここで、特に、少なくとも1つの座標(x、y、z=0)=(x、y)における、i=1、…、N番目の仮想点フィールドソースから発せられる前記仮想電磁場Uおよび/または、特に、前記任意選択される基準波U 、好ましくは前記少なくとも1つの任意選択される基準波U は、パラメータ(x、y)に関し、少なくとも1つの点、または、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)の前記2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)のうちの1つ以上の仮想ピクセル内/上、および/または、前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)が広がる表面、特に平面内/上で算出される。
  60. 請求項43〜59のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記1つ以上の位相画像のうちの1つ以上の位相画像は、仮想構造プロファイルに変換され、
    位相値0は、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルの前記形成された1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)の最小深さに対応し、位相値2πはその最大深さに対応する、ことを特徴とする方法。
  61. 請求項43〜60のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記少なくとも1つの仮想ピクセルアレイ(4)の前記2つ以上の仮想ピクセル(4aa〜4dd)のうちの1つ以上の仮想ピクセルの前記仮想構造プロファイルは、前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの1つ以上のピクセルの前記1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)として、フォトレジストでコーティングされたプレート上のレーザー露光および現像によって、および/または電子ビームリソグラフィによって、形成される、ことを特徴とする方法。
  62. 請求項43〜61のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記少なくとも1つのピクセルアレイ(2)の前記2つ以上のピクセル(2aa〜2dd、2e〜2f)のうちの複数のピクセルに形成される1つ以上の構造(3aa〜3dd、3e〜3f)は、前記仮想電磁場および/または前記全仮想電磁場の前記平均波長の半分の光学的深さ、特に空気中の光学的深さを有する、ことを特徴とする方法。
  63. 好ましくは1つ以上の層、好ましくは1つ以上の光学可変エレメント(1a)、特に請求項1〜39のいずれか一項に記載の光学可変エレメントおよび/または特に請求項43〜62のいずれか一項に記載の方法により製造される光学可変エレメントを含む1つ以上の層を含むセキュリティ文書(1d)、特に請求項39〜42のいずれか一項に記載のセキュリティ文書の製造方法であって、
    1つ以上の光学可変エレメント(1a)を、積層フィルムおよび/またはエンボスフィルムとして、前記セキュリティ文書(1d)および/または前記セキュリティ文書(1d)の前記1つ以上の層に適用および/または導入する、ことを特徴とする方法。
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