JP2022501337A - 皮膚疾患を治療するための方法および組成物 - Google Patents

皮膚疾患を治療するための方法および組成物 Download PDF

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Abstract

微生物性、自己免疫性、アレルギー、代謝、新生物ならびに物理的要因および傷害(創傷、熱傷、UV光および放射線)によって生じる炎症によって媒介される皮膚疾患を治療するための組成物および方法が開示される。一態様では、本明細書において開示される組成物および方法は、対象における感染した皮膚および皮下組織からの微生物のクリアランスを増強するためにも使用され得る。炎症媒介性皮膚疾患を有する対象における細胞中のストレス応答性転写因子および代謝転写因子のレベルを低減するための組成物および方法も本明細書において開示される。

Description

本出願は、参照により本明細書にその全体が組み込まれる、2018年9月20日出願の米国仮特許出願第62/733,997号明細書および2018年9月14日出願の米国仮特許出願第62/731,394号明細書の利益を主張する。
I.背景
合衆国および世界中で数百万の人々が皮膚疾患を罹患している。合衆国では、2013年にアメリカ人およそ8500万人が少なくとも1つの皮膚疾患について医師の診察を受けた。24種の皮膚カテゴリーの半分は、致死的転帰を有し、皮膚疾患の直接の医療費は460億ドルと概算された。炎症は、微生物性、自己免疫性、アレルギー、恒常的、代謝、物理的および新生物傷害によって生じる皮膚疾患の基本的メカニズムである(表1を参照されたい)。
Figure 2022501337
*脂漏性皮膚炎は、代謝および微生物性炎症の両方によって媒介される。
皮膚ケラチノサイト、上皮細胞およびメラノサイトを含む非免疫細胞は、毛包も含有する皮膚の最外側層を形成する。これらの細胞は、炎症性傷害に晒される。別の非免疫細胞型、内皮細胞は、小さな、中程度のおよび大きな血管の最内側の内膜を含む。これらの非免疫細胞は、重要な「バリア」機能を提供するだけでなく、炎症の外来性および内在性の原因を認識することに関与する第1線のセンチネルでもある。戦略的に配置されているマクロファージ、樹状細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞ならびに群1、2および3自然リンパ球系細胞(ILC)と共に、非免疫細胞は、炎症発症性刺激の存在を免疫細胞に警告し、炎症性応答を調節する。免疫細胞は、顆粒球としても公知であり、好中球、好塩基球および好酸球に分かれる多形核白血球を含む。骨髄性前駆体からも生じる単核食細胞は、単球、マクロファージおよび樹状細胞を含む。リンパ球系細胞は、BおよびTリンパ球、ナチュラルキラーT細胞ならびにILCを含む。微生物因子(microbial agent)、アレルゲン、自己抗原、過剰な代謝物およびホルボール−12−ミリストレート−13−アセテート(PMA、ホルボールエステルとも呼ばれる)に代表される化学物質などの炎症性傷害は、ストレス応答性転写因子(SRTF)ならびに、ステロール調節エレメント結合タンパク質(SREBP)1および2ならびに炭水化物調節エレメント結合タンパク質(CHREBP)などの代謝転写因子(MTF)をリクルートするシグナル伝達経路の活性化を誘発する。これらの炎症誘発性および代謝トランス活性化因子は、インポーチンアルファおよびベータ(図1AおよびB)と呼ばれる輸送シャトルによって核に運ばれる。炎症誘発性シグナル伝達カスケードは、細胞の核に達し、ゲノムの広範な再プログラミングを誘導する。MTFは、食物性脂肪および糖の過食によって活性化される。結果として、炎症の複数のメディエーターが産生される。それらは、それら自体の炎症のメディエーターを産生する免疫細胞を攻撃し、それにより皮膚および周囲の組織において炎症性応答を強化および永続化する。皮膚損傷が結果として生じる。これは、炎症の種類によって変化する(表1)。
微生物性炎症によって媒介される皮膚疾患の内、膿瘍およびせつ(「おでき」)は、最も一般的には黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)によって引き起こされる。これらの疾患は、他の家族に伝播する場合があり、特に糖尿病、肥満および血液疾患などの基礎症状を有する患者において再発する。一般集団の1〜3%を冒している脂漏性皮膚炎は、皮脂産生の増加ならびにマラセチア・イースト(Malassezia yeasts)および黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の慢性感染と関連している。ストレプトコッカス種による膿痂疹および壊死性筋膜炎などの微生物性炎症によって媒介される他の皮膚疾患は、病原体指向性の抗菌治療を用いて治療される。しかし、局所または全身の炎症は、皮膚構造の統合性に二次的なダメージを生じる。一部の場合では、微生物性炎症は、抗菌治療の作用を妨害し、抗菌薬によって阻害されない微生物性病原性因子の作用による皮膚損傷を永続化させる。連鎖球菌によって産生されるストレプトキナーゼなどのこれらの病原性因子は、壊死性筋膜炎において記述される通り、遺伝的に易発性の個体において皮膚および皮下組織へのダメージを容赦なく永続化する。悪名高い「肉食性細菌」によって生じる皮膚および下層構造のこの急速に進行する破壊は、生命を危うくし、広範な皮膚移植を必要とする。したがって、アジュバント抗炎症性治療は、制御できない微生物性炎症による皮膚および皮下組織壊死の原因である病原体−および宿主−活性化プロテアーゼに対抗するために緊急に必要とされている。
自己免疫性炎症は、乾癬では皮膚細胞を、腱付着部炎および指炎によって顕在化する乾癬性関節炎では関節内層を攻撃する、自己反応性Tリンパ球のクローンによる異常な自己免疫的攻撃によって生じる。抗DNA抗体を産生する自己反応性Bリンパ球は、エリテマトーデスにおける皮膚病変および他の器官機能障害(例えば、心血管系および腎臓)に関連する。自己反応性BおよびT細胞は、活性化誘導細胞死へのそれらの抵抗性のために通常持続する。核輸送モディファイヤー(NTM)、本出願に記載される抗炎症性ペプチドのクラスは、自己反応性T細胞の活性化誘導細胞死に対する抵抗性を逆転させた。膵島浸潤(islet-infiltrating)、自己反応性BおよびTリンパ球の排除は、ベータ細胞保護のNTM調節プロセスの顕著な特性である。クローン病において、特に小児では、口周囲および口腔潰瘍ならびに亀裂、瘻または肛門周囲膿瘍を含む場合がある肛門周囲病変は、狭窄および他の合併症に発展する場合がある。
アレルギー性接触性皮膚炎は、アレルゲンに接触するIV型過敏症反応である。接触過敏症(CHS)の誘導は、二相性:感作相および誘発相である。最初のアレルゲン感作後、アレルゲンを認識し、結合する皮膚樹状細胞(DC)は、皮膚から流入領域リンパ節(LN)に移動する。その中で、それらはナイーブT細胞を刺激する。LN中のアレルゲン特異的Tリンパ球は、同じアレルゲンでの再チャレンジで活性化され、移動し、アレルゲンでチャレンジされた皮膚の部位に浸潤する。
代謝炎症によって媒介される皮膚疾患は、毛包周囲での死にかけている皮膚細胞および油性の皮膚代謝物、皮脂の蓄積によって生じるアクネおよび脂漏性皮膚炎を包含する。これらの部位は、閉塞され、炎症の典型的な徴候、発赤、腫脹、そう痒を生じる。代謝皮膚炎症は、アクネ菌(Propionibacterium acnes)などの皮膚マイクロバイオームのメンバーでの二次感染によって悪化される。それにより、増加した皮脂産生は、皮膚において代謝性炎症を生じる一方で、皮膚マイクロバイオームの一部のメンバー、酵母および細菌は、しばしば再発する微生物性炎症を生じる。したがって、局所抗菌剤と皮膚代謝を改善する薬物、例えばイソトレチノインを用いる全身治療との併用治療は、ある程度の効果を有して使用される。
物理的炎症によって媒介される皮膚疾患は、偶発的および手術での創傷、老化関連皮膚微小血管病変(老年性紫斑病)、熱、化学物質および電撃での熱傷、日焼けならびに放射線誘発皮膚熱傷を包含する。外傷および熱傷を被った重篤に傷害された患者は、その末梢血液白血球において、炎症性サイトカインおよびケモカイン、シグナルトランスデューサー(シクロオキシゲナーゼおよび一酸化窒素シンターゼ)ならびに細胞接着分子をコードする活性化遺伝子の広範なスペクトルを示した。核輸送モディファイヤー(NTM)は、外傷性脳損傷の実験モデルにおいて有効であった。NF−κBによって媒介され、NTMによって妨げられた神経細胞アポトーシスに連結された転写カスケードに加えて、他の転写カスケードは、特にAP−1およびSREBPにおいて、同様に効果を表す。外傷性脳損傷へのNTMの有益な効果が、そのインポーチンβ1への標的化にも連結でき、それによりSREBP1および他の4個のストレス応答性転写因子の発現を抑制することは真実味がある(図1Aおよび1Bを参照されたい)。皮膚の光老化は、UV曝露の累積的効果ならびに反応性酸素種および反応性窒素種の形成によって生じる。これらの傷害は、細胞外マトリクス分解、特にコラーゲンおよびエラスチンの破壊に寄与する慢性炎症を誘導する。
皮膚の新生物炎症は、セザリー症候群も含む菌状息肉症として公知の皮膚T細胞リンパ腫によって代表される。皮膚T細胞リンパ腫のこれら2つの最も一般的な種類は、日光に曝露されない身体領域での鱗状、赤い皮疹によって顕在化する。それは、湿疹様皮疹に続く丘疹と呼ばれる皮膚の硬化した病変に進む。セザリー症候群では、斑を伴う全身性の皮疹および小さな腫瘍は痒みがあり、剥がれ、有痛性である。対照的に、微生物性炎症によって媒介される別の新生物皮膚疾患は、カポジ肉腫である。それは、カポジ関連ヘルペスウイルスによって、および腫瘍細胞誘発性炎症性メディエーターによって生じる。それは、後天性免疫不全症候群を有する患者だけでなく、免疫抑制剤を受けている臓器移植レシピエントおよび地中海の家系の高齢者およびアフリカの若者も苦しめる。
炎症によって媒介される多くの皮膚疾患は、従来の治療薬を使用して適切に治療されない。ステロイド性抗炎症薬(例えば、ヒドロコルチゾン、プレドニゾンおよびメチルプレドニゾロン)は、皮膚菲薄化および創傷治癒の遅延、筋力低下、感染への易罹患性の増加、白内障、眼内圧の増加、胃潰瘍および精神障害などの顕著な治療関連副作用を有する。それらは、顕著な代謝副作用も有し、血糖、血中脂質および体脂肪分布を増加させる。一部の小児は、ステロイド性抗炎症薬に不耐性である。非ステロイド性抗炎症薬(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、CELEBREX(登録商標))は、浮腫を引き起こす体液貯留、腎不全(主に、慢性使用時)、肝不全、潰瘍および損傷または手術後の長引く出血を生じる場合がある。最新の免疫抑制剤、FKBP−12としても公知のマクロフィリン−12を阻害するタクロリムスおよびピクロリムス(例えば、エリーデル)は、リンパ腫および皮膚がんの潜在的リスクを有する。したがって、炎症媒介性疾患を予防および治療するためのさらに有効な治療薬が非常に必要とされている。
II.概要
炎症性皮膚障害を治療することに関連する方法および組成物が開示される。
一態様では、例えば配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含む核輸送モディファイヤー(NTM)など、1つまたは複数のNTMを含む組成物の治療有効量を対象に投与することを含む、対象において炎症性皮膚障害(例えば、微生物因子、自己免疫プロセス、アレルギープロセス、恒常的な自己炎症プロセス、代謝プロセス、新生物プロセスならびに/または物理的要因および/もしくは創傷、熱傷、UV放射線、ガンマ放射線を含む物理的傷害によって生じる皮膚障害)を治療する/阻止する/低減する方法が本明細書において開示される。
対象に抗菌剤を投与することをさらに含む、先行するいずれかの態様の方法も本明細書において開示される。
一態様では、例えば配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含む核輸送モディファイヤー(NTM)などのNTMを含む組成物の治療有効量に創傷を接触させることを含む、創傷を治療する方法が開示される。
例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含む核輸送モディファイヤー(NTM)などのNTMを含む組成物の治療有効量に創傷を接触させることを含む、創傷の治癒にかかる時間を低減する方法も本明細書において開示される。
一態様では、本明細書において、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含む核輸送モディファイヤー(NTM)などのNTMを含む組成物の治療有効量を含む薬用粘着包帯、創傷被覆材、手術用ドレープ、縫合糸、膏薬、クリームまたは創傷接着剤(wound adhesive)が開示される。
皮膚障害および/または創傷を有する対象に、先行するいずれかの態様の薬用粘着包帯、創傷被覆材、手術用ドレープ、縫合糸、膏薬、クリームまたは創傷接着剤を投与することを含む、先行するいずれかの態様の、炎症性皮膚障害を治療する/阻止する/低減する、創傷を治療するおよび/または創傷の治癒にかかる時間を低減する方法も本明細書において開示される。
III.図面の簡単な記載
本明細書に組み込まれ、一部を構成する添付の図は、開示される組成物および方法を例示する記載と共にいくつかの実施形態を例示する。
図1Aは、細菌、真菌、ウイルス、アレルゲンおよびホルボールミリストイルアセテート(PMA)、細胞の核への炎症誘発性シグナル伝達経路の既知の誘導因子が、シグナル伝達および、炎症誘発性ストレス応答性転写因子(SRFT)の活性化を誘発することを示す模式図である。SRTFの核輸送は、炎症性傷害への細胞の応答のゲノム調節における中心的チェックポイントである。細胞透過性NTMペプチドを用いた遮断は、SRTFの利用能を低減し、それにより炎症誘発性シグナル伝達カスケードを中断し、活性化したゲノムを鎮静化させる。したがって、サイトカイン、ケモカインおよびアドヘシンの産生ならびに免疫細胞の遊走およびそれらの接着は、妨害され、それにより皮膚損傷を軽減する。凡例:NFAT(活性化T細胞の核因子);AP−1(活性化因子タンパク質1);NF−κB(核因子カッパB);NPC(核ポア複合体);STAT1(転写1のシグナルトランスデューサーおよび活性化因子);Impα5(インポーチンアルファ5);Impβ1(インポーチンベータ1);TNFα(腫瘍壊死因子アルファ);IL−1、IL−6、IL−10およびIL−17(それぞれ、インターロイキン1、6、10および17);MCP−1(単球ケモアトラクタントタンパク質−1)。 図1Bは、代謝転写因子が、食事性脂肪(SREBP)の過食および/または糖誘発高血糖(CHREBP)によって活性化されることを示す模式図である。 ホルボールミリストイルアセテート(PMA)、細胞の核への炎症誘発性シグナル伝達経路の既知の誘導因子への応答における炎症性細胞浸潤の増加が、用量依存的NTM治療によって低減されることを実証するパラフィン包埋皮膚生検のヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)染色の図である。図2Aはビヒクルのみを示す;図2BはPMA+ビヒクルを示す;図2CはPMA+低用量NTMを示す;および図2DはPMA+高用量NTMを示す(PMAチャレンジマウスからの写真はマウス3匹/群の代表)。 PMAによって誘導された毛細血管透過性の増加による耳の腫脹が局所NTM治療によって減弱されることを示す未治療耳の耳の厚さ測定を示す図である。マウス3匹/群の右耳由来の平均+SEMが示されている(PMA+ビヒクルを用いて治療されたマウスからの右耳測定値をPMA+NTMを用いて治療されたものと比較する反復測定二元配置ANOVAによって決定されたp値)。 PMAによって誘導される腫脹および細胞浸潤の増加がNTM治療によって、チャレンジ8時間後に低減されることを示すパラフィン包埋耳のパンチ生検のH&E染色を示す図である。図4Aはビヒクルのみを示す;図4BはPMA+ビヒクルを示す;および図4CはPMA+NTMを示す。耳の挿入図は、PMAによって誘導された発赤および腫脹がNTM治療マウスでは6時間後に存在しないことを示している。写真は、マウス3匹/群の代表である。 継続的なNTM治療が頻回の手術外傷の後に皮膚創傷治癒および毛髪再生を妨害しないことを示す図である。NTM(cSN50.1ペプチド、100ulのHO中10mg)を充填したALZET浸透圧ポンプを剪毛した皮膚の下にインプラントし、1週間ごとに置き換えた。3週間の実験の最初に作られ、NTMまたは希釈剤を含有する浸透圧マイクロポンプの週に1回のインプラントの際に2回再び開かれた治癒した皮膚創傷は、感染の明らかな徴候も治癒の妨害も示していない。したがって、皮膚創傷治癒は、希釈剤と比較してNTM治療によって有害な影響を受けなかった。重要なことに、過度な瘢痕、感染または脱毛は、NTM治療動物において明らかでない。
IV.詳細な説明
本化合物、組成物、物品、デバイスおよび/または方法が開示および記載されるに先立ち、他に特に規定のない限り、それらが、特定の合成方法もしくは特定の組換えバイオテクノロジー法に、または他に特に規定のない限り具体的な試薬に限定されず、当然のことながら変動し得ることが理解される。本明細書において使用される用語は、具体的な実施形態を記載する目的のためだけであり、限定することを意図しないことも理解される。
A.定義
明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が他を明らかに示す場合を除いて、複数の指示物を含む。したがって、例えば「医薬用担体」への言及は、2つ以上のそのような担体の混合物を含む、など。
範囲は、本明細書において「約」ある特定の値から、および/または「約」別の特定値で表される場合がある。かかる範囲が表される場合、別の実施形態は、ある特定値から、および/または別の特定値までを含む。同様に、先行詞「約」の使用によって値が近似値として表される場合、特定の値は別の実施形態を形成することが理解される。範囲の各端点は、他方の端点との関連において、および他方の端点とは無関係の両方で重要であることはさらに理解される。本明細書において多数の値が開示されており、各値が値自体に加えて「約」ある具体的な値としても本明細書において開示されることも理解される。例えば、値「10」が開示される場合、「約10」も開示される。値が開示される場合、値「以下」、「値以上」および値の間の可能な範囲も当業者によって適切に理解される通り開示されることも理解される。例えば、値「10」が開示される場合、「10以下」および「10以上」も開示される。本出願全体を通じて、データは多数の異なる形式で提供され、このデータがデータ点の任意の組合せについての終点および開始点ならびに範囲を表すことも理解される。例えば、具体的なデータ点「10」および具体的なデータ点15が開示される場合、10および15を超える、以上、未満、以下および等しいならびに10と15との間が開示されると見なされることが理解される。2個の具体的なユニットの間の各ユニットも開示されることも理解される。例えば、10および15が開示される場合、11、12、13および14も開示される。
本明細書においておよびそれに続く特許請求の範囲において、以下の意味を有するとして定義される多数の用語が参照される:
「任意選択の」または「任意選択で」は、続いて記載される事象または状況が生じる場合も生じない場合もあり、記載が前記事象または状況が生じる場合および生じない場合を含むことを意味する。
用語「患者」、「対象」および「個体」は、本明細書において互換的に用いられ、治療される、診断されるおよび/またはそれから生物学的試料を得る動物(例えば、哺乳動物(ヒト、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、イヌなど)、爬虫類、魚など)を意味する。
本明細書において使用される場合、「結合する(bind)」、「結合する(binds)」または「相互作用する」は、1つの分子が試料または生物中の特定の第2の分子を認識および付着するが、試料中の他の構造的に無関係の分子を実質的に認識または付着しないことを意味する。一般に、第2の分子に「特異的に結合する」第1の分子は、第2の分子に対して約10から1012モル/リットルを超える結合親和性を有し、共有結合および非共有結合(水素結合、疎水性、イオンおよびファンデルワールス)である場合がある正確な「手袋の中の手(hand-in-a-glove)」ドッキング相互作用に関与する。
句「核輸送モディファイヤー」および「NTM」は、核への転写因子の進入を調節できるペプチドを意味する。核輸送モディファイヤーの一例は、ヒト核因子カッパB1核局在化配列、およびヒト線維芽細胞増殖因子4シグナル配列疎水性領域に由来する26〜29アミノ酸ペプチドである。この表現は、句「核移行阻害剤」と互換的に使用される。
本明細書に記載されるNTMでは、NTM配列中のいずれかのアミノ酸残基は、修飾がペプチドの移行媒介機能に影響を与えない限り、変異および/または修飾され得る(すなわち、模倣物を形成する)。したがって、語「ペプチド」は模倣物を含み、語「アミノ酸」は、修飾アミノ酸、異常アミノ酸、D型アミノ酸、などを含む。
句「インポーチンベータ選択的核輸送モディファイヤー(NTM)」および「インポーチンベータ選択的NTM」は、インポーチンベータ1に結合し、その核輸送機能を改変する一方で、インポーチンアルファの類似の機能を温存し、少なくとも1つの細胞内タンパク質、例えば、代謝および炎症誘発性刺激への細胞応答を調節する細胞内タンパク質の核輸送を調節する任意のNTMを意味する。典型的には、インポーチンベータ選択的NTMは、線維芽細胞増殖因子4のシグナル配列疎水性領域に由来するSSHRドメイン、およびSSHRの疎水性特性を均衡させる親水性カーゴを含むペプチド配列を含む。
句「インポーチンアルファ選択的核輸送モディファイヤー(NTM)」および「インポーチンアルファ選択的NTM」は、それら自体の自己阻害領域または核局在化配列(NLS)を保有し、およそ45kDより大きく(例えば、炎症誘発性ストレス応答性転写因子)、少なくとも1つの細胞内タンパク質、例えば炎症誘発および代謝刺激への細胞応答を調節する細胞内タンパク質の核輸送を調節する他のタンパク質を認識する1つもしくは複数のインポーチンアルファの主なおよび/もしくはマイナーな結合ポケットに結合する、任意のNTMを意味する。典型的には、インポーチンアルファ選択的NTMは、AAVALLPAVXLAXXAPCVQRKRQKLMPC(配列番号17)(配列中Xは疎水性または特殊なアミノ酸(例えば、システイン、グリシンおよびプロリン、非天然アミノ酸)の群由来の任意のアミノ酸を表す)の配列またはそれに由来する配列である(例えば、cSN50.1ペプチド)。
本明細書において使用される場合、句「核移行アダプター」および「核輸送アダプター」は、通常45kDより大きなタンパク質(例えば、転写因子)の核への輸送を媒介できる細胞構成成分を意味する。核輸送アダプターの例は、カリオフェリンとしても公知のインポーチンである。
本明細書において使用される場合、「タンパク質」および「ポリペプチド」は、長さまたは翻訳後修飾、例えば、グリコシル化またはリン酸化に関わらず、アミノ酸の任意のペプチド連結鎖を意味する同意語として使用される。
用語「遺伝子」は、特定のタンパク質、またはある特定の場合では、機能性または構造的RNA分子をコードする核酸分子を意味する。
本明細書において使用される場合、「核酸」または「核酸分子」は、RNA(リボ核酸)およびDNA(デオキシリボ核酸)などの2つ以上のヌクレオチドの鎖を意味する。
核酸、タンパク質、プローブまたは抗体に関して用語「標識された」は、核酸、タンパク質、プローブまたは抗体に検出可能な物質(検出可能剤)をカップリングする(すなわち、物理または化学的連結)ことによって核酸、タンパク質、プローブまたは抗体を直接標識することを包含することが意図される。
本明細書において使用される場合、用語「治療薬」および「治療剤」は、互換的に用いられ、疾患または他の医学的状態を予防、回復または治療できる任意の分子、化学物質、組成物、薬物、細胞(複数可)、治療剤、化学療法剤または生物学的薬剤を包含して意味する。用語は、小分子化合物、アンチセンス試薬、siRNA試薬、抗体、酵素、ペプチド有機または無機分子、細胞、天然または合成化合物などを含む。
本明細書において使用される場合、用語「治療」は、疾患、疾患の症状または疾患に対する素因を治癒、緩和、軽減、軽くする、変化、治す、回復、改善または作用する目的で、疾患、疾患症状もしくは疾患に対する素因を有する患者もしくは対象への治療剤の適用もしくは投与、または患者もしくは対象由来の単離された組織もしくは細胞への治療剤の適用もしくは投与と定義される。
「減少」は、より少ない量の症状、疾患、組成物、状態または活性を生じる任意の変化を指し得る。物質を用いた遺伝子産生物の遺伝的産出量が物質を用いない遺伝子産生物の産出量と比較して少ない場合に、物質は遺伝子の遺伝的産出量を減少させるとも理解される。同様に、例えば減少は、症状が以前観察されたものより少ないような障害の症状における変化であり得る。減少は、統計的に有意な量での状態、症状、活性、組成物における個々の、中央値または平均のいずれの減少であってもよい。したがって減少は、減少が統計的に有意である限り、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%減少であり得る。
「阻害する」、「阻害すること」および「阻害」は、活性、応答、状態、疾患または他の生物学的パラメーターを減少させることを意味する。これは、これだけに限らないが、活性、応答、状態または疾患の完全な消失を含み得る。これは、活性、応答、状態または疾患の天然または対照レベルと比較した例えば10%低減も含み得る。したがって低減は、天然または対照レベルと比較して10、20、30、40、50、60、70、80、90、100%またはこの間の任意の量の低減であり得る。
「増加」は、より多い量の症状、疾患、組成物、状態または活性を生じる任意の変化を指し得る。増加は、統計的に有意な量での状態、症状、活性、組成物における個々の、中央値または平均でのいずれの増加であってもよい。したがって増加は、増加が統計的に有意である限り、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%増加であり得る。
本出願全体を通じて、種々の刊行物が参照される。本出願が関与する最先端をさらに完全に記載するために、これらの刊行物の開示はそれら全体が本明細書により参照によって本出願に組み込まれる。開示される参考文献は、参考文献が依拠する文において論じられるものに含まれる材料について、個々におよび具体的に本明細書に参照により組み込まれる。
開示される組成物を調製するために使用される構成成分および本明細書において開示される方法で使用される組成物自体が開示される。これらおよび他の材料は、本明細書において開示され、これらの材料の組合せ、サブセット、相互作用、群などが開示される場合、種々の個別のおよび集合的な組合せそれぞれおよびこれらの化合物の並べ替えの具体的な言及が明確に開示されていなくても、それぞれが本明細書において具体的に企図され、記載されることが理解される。例えば、具体的なNTMが開示され、論じられ、NTMを含む多数の分子に行われ得る多数の改変が論じられる場合、具体的にそうでないと示されない限り、NTMおよび可能な改変のそれぞれおよびすべての組合せおよび並べ替えが具体的に企図される。したがって、分子A、BおよびCのクラスならびに分子D、EおよびFのクラスならびに組合せ分子の例が開示される場合、A〜Dは開示され、次いで、それぞれが個々に引用されなくても、それぞれが個々におよび集合的に企図され、組合せ、A〜E、A〜F、B〜D、B〜E、B〜F、C〜D、C〜EおよびC〜Fが開示されていると見なされることを意味する。同様に、任意のサブセットまたはこれらの組合せも開示される。したがって、例えばA〜E、B〜FおよびC〜Eのサブグループは、開示されると見なされる。この概念は、これだけに限らないが、本開示の組成物を作製および使用する方法におけるステップを含む本出願のすべての態様に適用される。したがって、実施され得る種々の追加的ステップがある場合、これらの追加的ステップのそれぞれが、開示される方法の任意の特定の実施形態または実施形態の組合せを用いて実施され得ることが理解される。
B.使用方法
本明細書に記載されるものに類似のまたは等価の組成物、キット、細胞および方法は、本発明の実行または検査において使用され得るが、好適な組成物、キット、細胞および方法は、下に記載される。本明細書において述べられるすべての刊行物、特許出願および特許は、参照によりその全体が組み込まれる。例えば米国特許出願第14/349,918号明細書および米国特許第7,553,929号明細書は、参照によりその全体が組み込まれる。矛盾する場合は、定義を含む本明細書が支配する。下に論じられる具体的な実施形態は、例示のみであり、限定することを意図しない。
小さな転写因子(<45kD)、通常、細胞生存因子をコードするハウスキーピング遺伝子を調節するものは、細胞質から核へ自由に通過する。対照的に、SRTFなどの45kDより大きい転写因子の核輸送は、1つまたは複数の核局在化配列(NLS)によってガイドされる。これらの細胞内「ジップコード」は、微生物性傷害による免疫および非免疫細胞の刺激でSRTF上に示される。次にNLSは、核輸送アダプタータンパク質、インポーチン/カリオフェリンアルファ(Impα)によって認識される(図1Aを参照されたい)。SRTFおよびインポーチンα複合体の刺激誘導形成は、カーゴの核への移行を可能にするように核ポアタンパク質によって認識されるインポーチンベータ1(Imp β1)も包含する。最近まで、核輸送は、IκBαと呼ばれるNF−κBの分解抵抗性阻害剤などの炎症誘発性SRTFの阻害剤をコードする遺伝子の強制的な発現を通じて標的化されていた。しかし、NF−κBは、感染への応答において核へのシグナル伝達を媒介する複数のSRTFの1つに過ぎない。AP−1、STAT1およびNFATなどの他のSRTFも、炎症性応答の際に核に輸送されるが、それらの核輸送はIκBαによってまだ妨害されない;反対にAP−1経路が活性化される。標的化核輸送、核への複数の転写因子の移行を統合する中心的なチェックポイントは、個々の転写因子の標的化シグナル伝達経路よりもさらに効率的な戦略であり得る。この概念は、NTMの設計および開発によって証明された。
NTMは、SRTFを核に移行し、シグナル伝達経路を制御する核輸送シャトル、Imp α5およびImp β1を標的化し、ゲノム再プログラミングを終わりにする。NTMは、これだけに限らないが、核輸送のためにインポーチンアルファおよびベータヘテロ二量体を利用するNFκB、AP−1、NFAT、STAT1、またはインポーチンベータだけを利用するSREBP1a、SREBP1cおよびSREBP2を含む、転写因子によって媒介される核へのシグナル伝達を調節する、一方でChREBPは、核移行のために主にインポーチンアルファ/ベータヘテロ二量体を利用できる。NFκB、AP−1、NFAT、STAT1などのSRTFは、炎症誘発性刺激への応答で核に輸送される。核では、SRTFは、炎症のメディエーターをコードする遺伝子を活性化する。NTMの例として、続く段落および表2に記載される配列においてより詳細に記載される、SN50、cSN50およびcSN50.1が挙げられる。
近年の前臨床研究では、二重特異性を有する高溶解性の細胞透過性NTM(cSN50.1)が使用された。このNTMは、NFκB1に由来するNLSを認識するImp α5、および線維芽細胞増殖因子4に由来するシグナル配列疎水性領域(SSHR)を認識するImp β1の両方に結合するセグメントを有する。SSHRは、ATPおよびエンドサイトーシス非依存性機序を通じてペプチドおよびタンパク質の細胞内送達を可能にする膜輸送モチーフ(MTM)としても作用する。このおよび他のNTMは、SRTFの核移行および代謝転写因子、ステロール調節エレメント結合タンパク質(SREBP)を阻害し、それにより細菌毒素によって誘導される致死性ショックのモデルにおいて、炎症性応答、微小血管損傷、アポトーシスおよび出血性壊死を低減し、生存率における付随の利益を有して、代謝の混乱(例えば、高脂血症)、を補正することが示されている。
本明細書に記載される核移行を標的化する免疫治療の新規形態は、微生物感染組織および所与の器官の周囲領域の炎症駆動性破壊を抑止できる。微生物性炎症(例えば、急性炎症、亜急性炎症、慢性炎症、皮膚特異的炎症、全身性炎症など)に関して、自然免疫の主な受容体、Toll様受容体(TLR)の刺激を通じて開始される炎症誘発性シグナル伝達は、抗原提示細胞(APC)を活性化する1つの機序である。多数の微生物性傷害への応答における遺伝子調節ネットワークの再プログラミングは、微生物性炎症の基本プロセスを含む宿主細胞の核へのシグナル伝達に依存する(描写について図1Aを参照されたい)。TLRおよびサイトカイン受容体の下流に位置付けられている共通「チェックポイント」で核輸送を阻害することは、炎症性遺伝子の発現を包括的に抑制し、それによりゲノムストーム(genomic storm)を鎮静化し、複数の器官の損傷を防ぐ。
したがって、一態様では、1つまたは複数のNTMを含む組成物の治療有効量を対象に投与することを含む、皮膚疾患を有する対象における炎症の部位の細胞の核中のSRTFならびに代謝転写因子、炭水化物調節エレメント結合タンパク質(ChREBP)およびステロール調節エレメント結合タンパク質(SREBP)のレベルを低減する方法が開示される。
細胞の核におけるSRTFならびに代謝転写因子、ChREBPSおよびSREBPのレベルを低減することによって、開示されるNTMが、皮膚炎症(例えば、微生物性炎症を誘導する微生物因子、自己免疫プロセス、自己炎症プロセス、代謝障害、新生物障害ならびに/または、炎症によって媒介される物理的要因および/もしくは物理的傷害によって生じる皮膚障害など、表1に示され、これだけに限らないが、接触性皮膚炎、乾癬、全身性エリテマトーデス、水疱性皮膚炎、「肉食性疾患」、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎および移植片対宿主病が挙げられる)を低減、阻止および/または予防できることが理解され、本明細書において企図される。したがって、NTMを1つまたは複数の抗菌剤との組合せで含む組成物を微生物性炎症によって媒介される皮膚疾患を有する対象に投与することを含む、皮膚疾患(例えば、表1に例示される、微生物性炎症、自己免疫性炎症、アレルギー性炎症、代謝炎症、新生物炎症および物理的炎症によって媒介されるものなど)、を治療する、阻止する、低減するおよび/または予防する方法が本明細書において記載される。
一態様では、細胞におけるSRTF、ChREBPおよびSREBP(例えば、ChREBPα、ChREBPβ、SREBP1a、SREBP1c、SREBP2など)のレベルを低減するための方法、皮膚炎症を治療する、阻止する、低減する、および/または予防する方法は、1つまたは複数のNTMを含む組成物の治療有効量を哺乳動物対象に投与することを含む。組成物の投与は、少なくとも1つのストレス応答性転写因子調節遺伝子、または少なくとも1つのChREBPおよび/または1つのSREBP調節遺伝子の発現を減弱することによって炎症を減少させる。したがって、有効用量は、少なくとも1つのストレス応答SRTFまたは1つのChREBPのインポーチンアルファ媒介核移行を低減するため、および哺乳動物対象において皮膚炎症(例えば、微生物性炎症を誘導する微生物因子、自己免疫プロセス、自己炎症プロセス、代謝障害、新生物障害ならびに/または、炎症によって媒介される物理的要因および/もしくは物理的傷害によって生じる皮膚障害など、これだけに限らないが接触性皮膚炎、乾癬、全身性エリテマトーデス、水疱性皮膚炎、「肉食性疾患」、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎および移植片対宿主病が挙げられる)を低減するために有効な量である。同様に、有効用量は、少なくとも1つの代謝転写因子、SREBPのインポーチンベータ媒介核移行を低減するため、および哺乳動物対象における皮膚炎症を低減するために有効な量である。NTMは、インポーチンアルファに、インポーチンベータにまたはインポーチンアルファおよびインポーチンベータの両方に結合できる。
cSN50.1ペプチドおよびその同類物によって例示されるNTMの重要な態様は、感染の部位ならびに皮膚および他の骨髄性、リンパ系および非リンパ系器官における感染した宿主細胞に達するその能力である。このクラスの細胞透過性ペプチドの細胞内送達の機構は、解明されており、カポジFGFに由来するSSHRに基づく膜輸送モチーフ(MTM)によって媒介される細胞膜の通過のエンドサイトーシス非依存性プロセスが記述されている(Veach et al. (2004) J Biol Chem 279: 11425-11431)。SSHRの両親媒性ヘリックスに基づく構造は、細胞膜へのその直接挿入を促進し、傾斜した膜貫通の向きは、膜完全性を混乱させることなく直接細胞内部への、細胞膜のリン脂質二重層を通るNTMの移行を可能にする。この機構は、微生物性炎症、自己免疫性炎症、アレルギー性炎症、代謝炎症、新生物炎症および皮膚疾患を媒介する物理的炎症に関与する複数の細胞型の細胞膜を越えるSSHRガイドカーゴの効率的な送達を説明する。
本明細書において開示されるNTMは、ヒト線維芽細胞増殖因子4のシグナルSSHR由来のモチーフに融合されたNFκB1/p50サブユニット(表2を参照されたい)の核局在化配列(NLS)領域にパターン形成された親水性N50モチーフで構成されている、N50含有NTM(SN50、cSN50およびcSN50.1)に由来する。SSHRは、ATP−およびエンドソーム−非依存性機構によってペプチドが細胞膜を越えられるようにし、N50モチーフは、刺激開始シグナル伝達の際にインポーチンαに結合するように設計され、それによりNLS保有SRTFのそれらのアダプタータンパク質へのドッキングを限定し、活性化STRFの核移行を低減する。SN50、cSN50およびcSN50.1の任意の模倣物、誘導体またはホモログは、本明細書において開示される組成物、方法およびキットにおいて使用され得る。
Figure 2022501337
SN50は、カポジ線維芽細胞増殖因子(K−FGF)のSSHRとNFkB1のp50サブユニットのNLSとを組み合わせた断片連結ペプチドである。SN50の任意の模倣物、誘導体またはホモログは、本明細書において開示される組成物、方法およびキットにおいて使用され得る。SN50の配列は、AAVALLPAVLLALLAPVQRKRQKLMP(配列番号13)である。SN50の生成および使用は、米国特許第7,553,929号明細書に記載されている。
cSN50は、カポジ線維芽細胞増殖因子シグナル配列の疎水性領域とp50−NFKB1の核局在化シグナル(NLS)とを組み合わせ、鎖間ジスルフィド結合を形成するようにNLSの各側にシステインが挿入されている、断片設計された環状ペプチドである。cSN50のアミノ酸配列は、AAVALLPAVLLALLAPCYVQRKRQKLMPC(配列番号1)である。cSN50の任意の模倣物、誘導体またはホモログは、本明細書において開示される組成物、方法およびキットにおいて使用され得る。cSN50を作製および使用する方法は、例えば、米国特許第7,553,929号明細書および第6,495,518号に記載されている。これらの特許は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
cSN50.1は、第1のシステインに隣接しているcSN50の18位のチロシンが除去されていること以外は、cSN50の配列を有する環化ペプチドである。cSN50を作製および使用する方法は、例えば米国特許第7,553,929号明細書および第6,495,518号明細書に記載されている。cSN50.1のアミノ酸配列は、AAVALLPAVLLALLAPCVQRKRQKLMPC(配列番号2)である。18位のチロシンは、溶解度を増加させるためにcSN50の配列から除去されている。cSN50は、合成および精製の方法に依存して2.0mg/mLから40mg/mLの範囲のレベルで可溶性である一方で、cSN50.1は、少なくとも100mg/mlのレベルで可溶性である。cSN50.1の任意の模倣物、誘導体またはホモログは、本明細書において開示される組成物、方法およびキットにおいて使用され得る。cSN50.1は、配列番号3、配列番号4および配列番号5によっても包含される。追加的なNTMの例として、カーゴが1つよりむしろ2つのモジュールとして組み込まれている、またはカーゴがNFkB 1以外の細胞内タンパク質に由来する、断片設計および合成されたペプチドを含む。かかる追加的例として、配列番号6、配列番号7、配列番号8および配列番号9の配列が挙げられる。
したがって、これだけに限らないが微生物疾患、自己免疫疾患、自己炎症性疾患、代謝障害、新生物障害または炎症によって媒介される物理的損傷が挙げられる炎症性皮膚疾患を治療する、阻止する、低減するおよび/または予防する開示された方法における使用のためのNTMは、例えば、配列Xaa Xaa Xaa Xaa Leu Leu Pro Xaa Xaa Leu Leu Ala Leu Leu Ala Pro Xaa Xaa Xaa Gln Arg Lys Arg Gln Lys Xaa Xaa Xaa Xaa(配列番号3)(配列中Xaaは、任意のアミノ酸であるまたは欠けている)を有するNTMであってよい。例えば、核輸送モディファイヤーは、配列Xaa Xaa Xaa Xaa Leu Leu Pro Xaa Xaa Leu Leu Ala Leu Leu Ala Pro Cys Xaa Xaa Gln Arg Lys Arg Gln Lys Xaa Xaa Xaa Cys(配列中Xaaは、任意のアミノ酸であるまたは欠けている)(配列番号4)を有し得る。別の例として、核輸送モディファイヤーは、配列Xaa Xaa Xaa Xaa Leu Leu Pro Xaa Xaa Leu Leu Ala Leu Leu Ala Pro Cys Xaa Gln Arg Lys Arg Gln Lys Xaa Xaa Xaa Cys(配列中Xaaは、任意のアミノ酸または欠けている)(配列番号5)を有し得る。一実施形態では、核輸送モディファイヤーは、配列番号2に記載の配列を有するcSN50.1である。NTMの別の例では、NTMは、配列Xaa Xaa Xaa Xaa Leu Leu Pro Xaa Xaa Leu Leu Ala Val Leu Ala Pro Xaa Xaa Xaa Gln Arg Lys Arg Gln Lys Xaa Xaa Xaa Xaa(配列中Xaaは、任意のアミノ酸であるまたは欠けている)(配列番号6)を有する。さらに別の例では、NTMは、配列Ala Ala Val Ala Leu Leu Pro Ala Val Leu Leu Ala Val Leu Ala Pro Cys Val Gln Arg Lys Arg Gln Lys Leu Met Pro Cys(配列番号7)を有する。さらなる例では、NTMは、配列Xaa Xaa Xaa Xaa Leu Leu Pro Xaa Xaa Leu Leu Ala Val Leu Ala Pro Xaa Xaa Xaa Gln Arg Asp Glu Gln Lys Xaa Xaa Xaa Xaa(配列中Xaaは、任意のアミノ酸であるまたは欠けている)(配列番号8)を有する。別の例では、NTMは、配列Ala Ala Val Ala Leu Leu Pro Ala Val Leu Leu Ala Val Leu Ala Pro Cys Val Gln Arg Asp Glu Gln Lys Leu Met Pro Cys(配列番号9)を有する。
1.対象における炎症と関連する皮膚疾患および障害を治療するための組成物
炎症と関連する疾患を治療するための本明細書に記載される組成物(例えば、医薬組成物)は、薬学的に許容される担体ならびに、これだけに限らないがNFκB、AP−1、NFAT、STAT1、ChREBPα、ChREBPβ、SREBP1a、SREBP1cおよびSREBP2が挙げられ、核輸送のためにインポーチンアルファおよび/またはベータを利用する少なくとも1つの転写因子の核への進入を変更する(例えば、減少させる)ため、ならびに疾患を治療または予防するために有効な量の少なくとも1つのインポーチンベータ選択的および/または少なくとも1つのインポーチンアルファ選択的NTMを含む。例えば、少なくとも1つのSREBPの核への進入は、低減される。上述の通り、NTMは、これだけに限らないが、インポーチンアルファおよびベータヘテロ二量体を利用するNFκB、AP−1、NFAT、STAT1、SREBP1a、核輸送のためにインポーチンベータだけを利用するSREBP1cおよびSREBP2を含む転写因子によって媒介される核へのシグナル伝達を調節する、一方でChREBPは核移行のために主にインポーチンアルファを利用できる。この例では、インポーチンベータ選択的NTMは、SREBP1a、SREBP1cおよびSREBP2の核形態の核移行を低減する。任意の好適なインポーチンベータ選択的NTMは使用され得る。インポーチンベータ選択的NTMの例として、これだけに限らないが、下の表3に列挙されるSSHRドメインおよび上の表2に列挙されるカーゴを含むペプチド配列が挙げられる。かかるインポーチンベータ選択的NTMの一例は、AAVALLPAVLLALLAPVQRDEQKLMP(配列番号40)(すなわち、AAVALLPAVLLALLAP(配列番号17)のSSHRドメインおよびVQRDEQKLMP(配列番号11)のカーゴを有するペプチド配列、下の表3に列挙の通り)である。ヘテロ二量体の形成のために必要なインポーチンアルファとインポーチンベータとの相互作用を阻害するように設計されたペプチドの追加的例として、AAVALLPAVLLALLAPRRRRIEVNVELRKAKK(配列番号18)(表3においてSIBBと称される)、AAVALLPAVLLALLAPRRRRIEVNVELRKAKKDD(配列番号19)(表3においてSI−1と称される)、AAVALLPAVLLALLAPRRQRNEVVVELRKNKRDE(配列番号20)(表3においてSI−3と称される)、AAVALLPAVLLALLAPRRHRNEVTVELRKNKRDE(配列番号21)(表3においてSI−4と称される)、AAVALLPAVLLALLAPRRRREEEGLQLRKQKREE(配列番号22)(表3においてSI−5と称される)、AAVALLPAVLLALLAPRRRREEEGIQLRKQKREQ(配列番号23)(表3においてSI−7と称される)およびAAVALLPAVLLALLAPCTEMRRRRIEVC(配列番号24)(表3においてcSIBと称される)が挙げられる。インポーチンアルファの特異的阻害剤であるように設計されたペプチドの例として、AAVALLPAVLLALLAPVELRKAKKDDQMLKRRNVSSF(配列番号25)(表3においてSAR1と称される)、AAVALLPAVLLALLAPVELRKNKRDEHLLKRRNVPHE(配列番号26)(表3においてSAR3と称される)、AAVALLPAVLLALLAPVELRKNKRDEHLLKKRNVPQE(配列番号27)(表3においてSAR4と称される)、AAVALLPAVLLALLAPLQLRKQKREEQLFKRRNVATA(配列番号28)(表3においてSAR5と称される)、AAVALLPAVLLALLAPIQLRKQKREQQLFKRRNVELI(配列番号29)(表3においてSAR7と称される)、AAVALLPAVLLALLAPCVELRKAKKDDQC(配列番号30)(表3においてcSAR1−Cと称される)、AAVALLPAVLLALLAPCVELRKNKRDEHC(配列番号31)(表3においてcSAR3−Cと称される)、AAVALLPAVLLALLAPCLQLRKQKREEQC(配列番号32)(表3においてcSAR5−Cと称される)、AAVALLPAVLLALLAPCIQLRKQKREQQC(配列番号33)(表3においてcSAR7−Cと称される)、AAVALLPAVLLALLAPCQMLKRRNVSSFC(配列番号34)(表3においてcSAR1−Nと称される)、AAVALLPAVLLALLAPCHLLKRRNVPHEC(配列番号35)(表3においてcSAR3−Nと称される)、AAVALLPAVLLALLAPCHLLKKRNVPQEC(配列番号36)(表3においてcSAR4−Nと称される)、AAVALLPAVLLALLAPCQLFKRRNVATAC(配列番号37)(表3においてcSAR5−Nと称される)およびAAVALLPAVLLALLAPCQLFKRRNVELIC(配列番号38)(表3においてcSAR7−Nと称される)が挙げられる。これらの配列の任意の誘導体および/または類似体が本発明によって包含されることが理解される。
一実施形態では、本明細書に記載されるNTMは、配列AAVALLPAVXLAXXAPVELRKNKRDEHLLKRRNVPHE(配列番号39)を有する。追加的NTMとしては、配列番号1〜9、13および16〜41が挙げられる。これらの配列の任意の誘導体および/または類似体が本発明によって包含されることが理解される。
本明細書に記載されるNTMは、インポーチンベータとの相互作用のインポーチンアルファ3の阻害剤であり得る。
SI−3配列(表3を参照されたい)は、インポーチンアルファとインポーチンベータとの間の相互作用を遮断するように設計されている。したがって、このペプチドは、インポーチンアルファとインポーチンベータとの相互作用の細胞透過性阻害剤である。これらの配列の任意の誘導体および/または類似体が本発明によって包含されることが理解される。
Figure 2022501337
Figure 2022501337
一態様では、抗菌剤および、これだけに限らないが、配列番号1に記載の配列を有するSN50または配列番号2に記載の配列を有するcSN50.1、配列番号16に記載の配列を有するcSN50.1ベータ、または配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載されるアミノ酸配列を有する本明細書において開示されるNTMのいずれかが挙げられる1つまたは複数のNTMを含む組成物を対象に投与することを含む、対象における炎症性皮膚障害(例えば、微生物性炎症を誘導する微生物因子、自己免疫プロセス、自己炎症プロセス、代謝障害、新生物障害ならびに/または、炎症によって媒介される物理的要因および/もしくは物理的傷害によって生じる皮膚障害など、これだけに限らないが、接触性皮膚炎、乾癬、全身性エリテマトーデス、水疱性皮膚炎、「肉食性疾患」、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎および移植片対宿主病が挙げられる)を治療する、阻止する、低減する、および/または予防する方法が本明細書において開示される。一態様では、NTMは、アミノ酸配列AAVALLPAVLLALLAPCVQRDEQKLMPC(配列番号16)を含むcSN50.1ベータであり得る。cSN50.1ベータは、21位のリシンがアスパラギン酸に置き換えられており、22位のアルギニン残基がグルタミン酸に置き換えられていることを除いて、cSN50.1の配列を有する環化ペプチドである。
したがって、対象における炎症性皮膚疾患または障害(例えば、自己免疫性、自己炎症性、微生物性、代謝、新生物および外傷後皮膚疾患)を治療するための組成物が本明細書に記載される。組成物は、薬学的に許容される担体ならびに、SSHRドメインおよび、いずれのインポーチンアルファにも結合しないカーゴを含む少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つなど)のインポーチンベータ選択的NTM、または少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つなど)のインポーチンアルファ選択的NTMを、少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つなど)の転写因子(例えば、NFκB、AP−1、NFAT、STAT1、SREBP1a、SREBP1cおよびSREBP2ならびにChREBPαおよびChREBPβ)の、細胞の(例えば、哺乳動物細胞の)核への進入を変更するために、および炎症性疾患または障害を治療するために有効な量で、含む。少なくとも1つのインポーチンアルファ選択的NTMは、インポーチンアルファの1つまたは複数の結合ポケットに結合し、少なくとも1つの細胞内タンパク質の核輸送を調節するペプチドまたは化合物である。細胞の核への少なくとも1つの転写因子の進入を変更することは、少なくとも1つの転写因子の細胞の核への進入を阻害することを含む。少なくとも1つのインポーチンベータ選択的NTMは、配列番号2および6の群由来のアミノ酸配列を有し得る(例えば、AAVALLPAVLLALLAPVQRDEQKLMP(配列番号40)(表3においてSM12と称される)。少なくとも1つのインポーチンアルファ選択的NTMは、例えば、アミノ酸配列AAVALLPAVXLAXXAPCVQRKRQKLMPC(配列番号41)を有し得る。組成物は、副腎皮質ステロイドまたは非ステロイド性抗炎症剤と共に投与され得る。別の実施形態では、組成物は、副腎皮質ステロイドまたは非ステロイド性抗炎症剤をさらに含み得る。非ステロイド性抗炎症剤は、例えば、アセトアミノフェンまたはイブプロフェンまたはカルシニューリン阻害剤であってよい。
同様に、哺乳動物対象(例えば、アレルギー、自己免疫性、代謝、微生物性、外傷後または新生物炎症によって媒介される皮膚疾患を有するヒト対象)において炎症を治療するまたは予防する方法が本明細書において記載される。方法は、薬学的に許容される担体、ならびにSSHRドメインおよびカーゴを含む少なくとも1つのインポーチンベータ選択的NTMを含む組成物を、少なくとも1つの転写因子(例えば、NFκB、AP−1、NFAT、STAT1、SREBP1a、SREBP1cおよびSREBP2ならびにChREBPαおよびChREBPβ)の細胞の核への進入を変更するために、および哺乳動物対象における炎症を治療するまたは予防するために有効な量で哺乳動物対象に投与することを含む。方法では、少なくとも1つのインポーチンベータ選択的NTMは、少なくとも1つのインポーチンベータに結合し、活性を阻害する。少なくとも1つの転写因子の細胞の核への進入を変更することは、少なくとも1つの転写因子の細胞の核への進入を阻害することを含む。組成物の投与は、炎症に関連する少なくとも1つのシグナル伝達経路の阻害を一般に生じる。少なくとも1つのインポーチンベータ選択的NTMは、本明細書に開示されるNTM配列由来のアミノ酸配列を有し得る。組成物は、任意の好適な経路、例えば、局所的、経口、静脈内または皮下に投与され得る。
さらに、哺乳動物対象において炎症によって媒介される皮膚疾患を治療するまたは予防する方法がさらに本明細書に記載される。方法は、薬学的に許容される担体ならびに、少なくとも1つのインポーチンアルファ(例えば、インポーチンアルファ1、インポーチンアルファ3、インポーチンアルファ4、インポーチンアルファ5およびインポーチンアルファ7)と、少なくとも1つのインポーチンベータとの間の相互作用を阻害し、少なくとも1つの細胞内タンパク質の核輸送を調節する少なくとも1つの薬剤を含む組成物を、少なくとも1つの転写因子の細胞の核への進入を変更するため、および哺乳動物対象における炎症を治療するまたは予防するために有効な量で哺乳動物対象に投与することを含む。典型的には、少なくとも1つの薬剤は、少なくとも1つのインポーチンアルファに特異的に結合し、インポーチンアルファ選択的阻害剤である。
2.皮膚障害を治療する方法
一態様では、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含むNTMなどの1つまたは複数のNTMを含む組成物の治療有効量を対象に投与することを含む、対象において炎症性皮膚障害(例えば、微生物性炎症を誘導する微生物因子、自己免疫プロセス、自己炎症プロセス、代謝障害、新生物障害ならびに/または、炎症によって媒介される物理的要因および/もしくは物理的傷害によって生じる皮膚障害など、これだけに限らないが、接触性皮膚炎、乾癬、全身性エリテマトーデス、水疱性皮膚炎、「肉食性疾患」、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎および移植片対宿主病が挙げられる)または皮膚傷害によって生じる炎症性応答を治療する/阻止する/低減する方法が本明細書において開示される。
本明細書において述べた通り、炎症性皮膚障害は、これだけに限らないが、微生物感染によって生じる皮膚障害(すなわち、微生物性疾患)が挙げられるいくつもの傷害によって生じ得る。炎症が感染によって生じる疾患(「微生物性傷害」)の機構であることが理解され、本明細書において企図される。微生物性傷害によって生じる炎症性皮膚障害は、例えば、ウイルス、細菌、真菌または寄生虫などの微生物による感染への自然免疫応答から進展する。したがって、微生物性病原性因子によって生じる微生物性損傷は、侵入している微生物のクリアランスを妨害し、器官の損傷に傷害を加える宿主産生炎症性メディエーターによって増悪される。炎症およびその最終段階、皮膚およびその下層構造の壊死が、既知(または未知)の病原性因子および微生物性抗原によって誘発される任意の微生物性傷害から生じ得ることが理解され、本明細書において企図される。したがって、一態様では、炎症性皮膚障害を治療する方法が本明細書において開示され;炎症性皮膚障害は、例えば、ウイルス、細菌、真菌、および/または寄生虫などの微生物性疾患によって生じる。アジュバント抗炎症性治療は、制御できない微生物性炎症による皮膚および皮下組織壊死の原因である病原体および宿主活性化プロテアーゼに対抗するために緊急に必要とされている。かかるアジュバント治療は、NTMの抗炎症性および細胞保護的作用に基づいている。これらの細胞透過性ペプチドは、強力なアポトーシスおよび肝臓の出血性壊死の原因である炎症の宿主産生メディエーターを抑制し、肺および他の器官に侵入している細菌のクリアランスを劇的に改善する。したがって、抗菌剤および、1つまたは複数のNTM(例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41など)を含む組成物の治療有効量を対象に投与することを含む、対象において微生物性炎症によって媒介される皮膚疾患を治療する、阻止する、低減する、および/または予防する方法が、本明細書において開示される。
一態様では、炎症性皮膚障害を治療する方法が本明細書において開示され;炎症性皮膚障害は、例えば、単純ヘルペスウイルス−1、単純ヘルペスウイルス−2、水痘帯状疱疹ウイルス、エプスタイン・バーウイルス、サイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス−6、痘瘡ウイルス、水疱性口内炎ウイルス、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、麻疹ウイルス、ポリオーマウイルス、ヒトパピローマウイルス、呼吸器多核体ウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルス、デングウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、ラウス肉腫ウイルス、レオウイルス、黄熱ウイルス、ジカウイルス、エボラウイルス、マールブルグウイルス、ラッサ熱ウイルス、東部ウマ脳炎ウイルス、日本脳炎ウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、マレー渓谷熱ウイルス、西ナイルウイルス、リフトバレー熱ウイルス、A群ロタウイルス、B群ロタウイルス、C群ロタウイルス、シンドビスウイルス、サル免疫不全ウイルス、1型ヒトT細胞白血病ウイルス、ハンタウイルス、風疹ウイルス、サル免疫不全ウイルス、1型ヒト免疫不全ウイルスおよび2型ヒト免疫不全ウイルスからなる群から選択されるウイルスの感染などのウイルス感染によって生じる。
同様に、炎症性皮膚障害を治療する方法が本明細書において開示され;炎症性皮膚障害は細菌感染によって生じ、細菌感染は、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis)BCG株、BCG亜株、マイコバクテリウム・アビウム(Mycobacterium avium)、マイコバクテリウム・イントラセルラー(Mycobacterium intracellular)、マイコバクテリウム・アフリカヌム(Mycobacterium africanum)、マイコバクテリウム・カンサシ(Mycobacterium kansasii)、マイコバクテリウム・マリヌム(Mycobacterium marinum)、マイコバクテリウム・ウルセランス(Mycobacterium ulcerans)、ヨーネ菌(Mycobacterium avium subspecies paratuberculosis)、ノカルジア・アステロイデス(Nocardia asteroides)、他のノカルジア種、在郷軍人病菌(Legionella pneumophila)、他のレジオネラ種、バチルス・アントラシス(Bacillus anthracis)、アシネトバクター・バウマニ(Acinetobacter baumanii)、チフス菌(Salmonella typhi)、サルモネラ・エンテリカ(Salmonella enterica)、他のサルモネラ種、シゲラ・ボイディ(Shigella boydii)、志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae)、シゲラ・ソネイ(Shigella sonnei)、シゲラ・フレックスネリ(Shigella flexneri)、他のシゲラ種、ペスト菌(Yersinia pestis)、パスツレラ・ヘモリチカ(Pasteurella haemolytica)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、他のパスツレラ種、アクチノバチルス・プルロニューモニア(Actinobacillus pleuropneumoniae)、リステリア菌(Listeria monocytogenes)、リステリア・イバノビイ(Listeria ivanovii)、ブルセラ・アボルタス(Brucella abortus)、他のブルセラ種、コウドリア・ルミナンチウム(Cowdria ruminantium)、ライム病ボレリア(Borrelia burgdorferi)、ボルデテラ・アビウム(Bordetella avium)、百日咳菌(Bordetella pertussis)、ボルデテラ・ブロンキセプチカ(Bordetella bronchiseptica)、ボルデテラ・トレマツム(Bordetella trematum)、ボルデテラ・ヒンジイ(Bordetella hinzii)、ボルデテラ・プテリ(Bordetella pteri)、パラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)、ボルデテラ・アンソルピイ(Bordetella ansorpii)、他のボルデテラ種、鼻疽菌(Burkholderia mallei)、類鼻疽菌(Burkholderia pseudomallei)、セパシア菌(Burkholderia cepacia)、肺炎クラミジア(Chlamydia pneumoniae)、クラミジア・トラコーマ(Chlamydia trachomatis)、オウム病クラミジア(Chlamydia psittaci)、Q熱コクシエラ(Coxiella burnetii)、リケッチア種、エールリッヒア種、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)、化膿性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・アガラクチア(Streptococcus agalactiae)、大腸菌(Escherichia coli)、コレラ菌(Vibrio cholerae)、ビブリオ・バルニフィカス(Vibrio vulnificus)、キャプノサイトファーガ・カニモルサス(Capnocytophaga canimorsus)、カンピロバクター種、髄膜炎菌(Neisseria meningitides)、ナイセリア・ゴノーレア(Neisseria gonorrhea)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、他のシュードモナス種、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、軟性下疳菌(Haemophilus ducreyi)、他のヘモフィルス種、破傷風菌(Clostridium tetani)、他のクロストリジウム種、エルシニア・エンテロリチカ(Yersinia enterolitica)、および他のエルシニア種からなる群から選択される細菌の感染である。一部の場合では、細菌感染を生じさせる細菌は炭疽菌(Bacillus anthracis)ではない。
一態様では、炎症性皮膚障害を治療する方法が本明細書において開示され;炎症性皮膚障害は、真菌感染によって生じ、真菌感染は、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、マラセチア・イースト(Malassezia yeasts)、クリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、ヒストプラズマ・カプスラーツム(Histoplasma capsulatum)、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)、コクシジオイデス・イミチス(Coccidiodes immitis)、パラコクシジオイデス・ブラジリエンシス(Paracoccidiodes brasiliensis)、ブラストミセス・デルミチジス(Blastomyces dermitidis)、ニューモシスチス・カリニ(Pneumocystis carnii)、ペニシリウム・マルネッフィ(Penicillium marneffi)およびアルテルナリア・アルテナータ(Alternaria alternata)からなる群から選択される真菌の感染である。
同様に、炎症性皮膚障害を治療する方法が本明細書において開示され;炎症性皮膚障害は寄生虫感染によって生じ、寄生虫感染は、トキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii)、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)、四日熱マラリア原虫(Plasmodium malariae)、他のマラリア原虫種、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)、ネグレリア・フォーレリ(Naegleria fowleri)、リノスポリジウム・セーベリ(Rhinosporidium seeberi)、ランブル鞭毛虫(Giardia lamblia)、蟯虫(Enterobius vermicularis)、エンテロビウス・グレゴリイ(Enterobius gregorii)、ヒト回虫(Ascaris lumbricoides)、ズビニ鉤虫(Ancylostoma duodenale)、アメリカ鉤虫(Necator americanus)、クリプトスポリジウム種、トリパノソーマ・ブルセイ(Trypanosoma brucei)、トリパノソーマ・クルージ(Trypanosoma cruzi)、森林型熱帯リーシュマニア(Leishmania major)、他のリーシュマニア種、ジフィロボスリウム・ラツム(Diphyllobothrium latum)、小型条虫(Hymenolepis nana)、縮小条虫(Hymenolepis diminuta)、単包条虫(Echinococcus granulosus)、多包条虫(Echinococcus multilocularis)、エキノコッカス・ボゲリ(Echinococcus vogeli)、ヤマネコ包条虫(Echinococcus oligarthrus)、ジフィロボスリウム・ラツム(Diphyllobothrium latum)、肝吸虫(Clonorchis sinensis);クロノルキス・ベリニ(Clonorchis viverrini)、肝蛭(Fasciola hepatica)、ファシオラ・ギガンチカ(Fasciola gigantica)、槍形吸虫(Dicrocoelium dendriticum)、肥大吸虫(Fasciolopsis buski)、横川吸虫(Metagonimus yokogawai)、タイ肝吸虫(Opisthorchis viverrini)、ネコ肝吸虫(Opisthorchis felineus)、肝吸虫(Clonorchis sinensis)、トリコモナス原虫(Trichomonas vaginalis)、アカントアメーバ種、シストーマ・インターカラタム(Schistosoma intercalatum)、ビルハルツ住血吸虫(Schistosoma haematobium)、日本住血吸虫(Schistosoma japonicum)、マンソン住血吸虫(Schistosoma mansoni)、他のシストソーマ種、糞線虫(Strongyloides stercoralis)、トリコビルハルジア・レゲンチ(Trichobilharzia regenti)、旋毛虫(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ブリトビ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・ナティバ(Trichinella nativa)および赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)からなる群から選択される寄生虫の感染である。
炎症性皮膚障害に対処することは、炎症性障害の症状を軽減できる、または微生物感染によって生じる皮膚障害を軽減できるが、本明細書において開示される方法およびNTMが原因となる微生物を(かかるクリアランスは適切に調節された宿主免疫応答によって駆動され得るが)除去しないことが理解され、本明細書において企図される。本明細書において開示されるいずれかのNTMを含む組成物を投与することを含む炎症性皮膚障害を治療する任意の方法が抗菌剤の投与をさらに含み得ることが理解され、本明細書において企図される。抗菌剤の例として、感染性微生物を直接攻撃する、または微生物を寄せ付けない宿主系になるように宿主状態を変更する任意の抗生物質、抗体、小分子および機能性核酸(siRNA、RNAi、アンチセンスオリゴヌクレオチド)が挙げられる。かかる薬剤として、これだけに限らないが、アバカビル、アシクロビル、アデホビル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリジェン(Ampligen)、アルビドール、アタザナビル、アトリプラ、バラビル(Balavir)、シドホビル、コンビビル、ドルテグラビル、ダルナビル、デラビルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン、エンフビルチド、エンテカビル、エコリエベル(Ecoliever)、ファムシクロビル、ホミビルセン、ホスアンプレナビル、ホスカルネット、ホスホネット、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル(Imunovir)、イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、ラミブジン、ロピナビル、ロビリデ(Loviride)、マラビロク、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネクサビル(Nexavir)、ニタゾキサニド、ノービア、オセルタミビル、ペグインターフェロンアルファ−2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポドフィロトキシン、ラルテグラビル、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、ピラミジン(Pyramidine)、サキナビル、ソホスブビル、スタブジン、テラプレビル、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロック、ビダラビン、ビラミジン、ザルシタビン、ザナミビル、ジドブジン、クロファジミン;ダプソン;カプレオマイシン;サイクロセリン;エタンブトール(Bs);エチオナミド;イソニアジド;ピラジナミド;リファンピシン;リファブチン;リファペンチン;ストレプトマイシン;アルスフェナミン;クロラムフェニコール(Bs);ホスホマイシン;フシジン酸;メトロニダゾール;ムピロシン;プラテンシマイシン;キヌプリスチン/ダルホプリスチン;チアンフェニコール;チゲサイクリン(Bs);チニダゾール;トリメトプリム(Bs);アミノグリコシド、例えば、アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、メロペネム、ネオマイシン、ネチルマイシン、トブラマイシン、パロモマイシン、ストレプトマイシン、スペクチノマイシン、ニタゾキサニド、メラルソプロールエフロルニチン、メトロニダゾール、チニダゾール、ミルテホシン、メベンダゾール、ピランテルパモエート、チアベンダゾール、ジエチルカルバマジン、イベルメクチン、ニクロサミド、プラジカンテル、アルベンダゾール、プラジカンテル、リファンピン、アンホテリシンB、フマギリン、アンホテリシンB、カンジシジン、フィリピン、ハミシン(Hamycin)、ナタマイシン、ニスタチン、リモシジン(Rimocidin)、ビホナゾール、ブトコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、フェンチコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ルリコナゾール、ミコナゾール、オモコナゾール、オキシコナゾール、セルタコナゾール、スルコナゾール、チオコナゾール、アルバコナゾール、エフィナコナゾール、エポキシコナゾール(Epoxiconazole)、フルコナゾール、イサブコナゾール、イトラコナゾール、オマダサイクリン(Omadacycline)、ポサコナゾール、プロピコナゾール、ラブコナゾール、テルコナゾール、ボリコナゾール、アバフンギン(Abafungin)、アニデュラファンギン、カスポファンギン、ミカファンギン、アウロン(Aurone)、安息香酸、シクロピロクス、フルシトシン、グリセオフルビン、ハロプロジン、トルナフタート、ウンデシレン酸、クリスタルバイオレット、ペルーバルサム(Balsam of Peru)、オロトミド(Orotomide)、ミルテホシンなど;アンサマイシン、例えば、ゲルダナマイシン、リファキシミン、ハービマイシンなど;カルバペネム、例えば、エルタペネム、ドリペネム、イミペネム/シラスタチンおよびメロペネムなど;セファロスポリン、例えば、セファドロキシル、セファゾリン、セフラジン、セファピリン、セファロチン、セファレキシン、セファクロル、セフォキシチン、セフォテタン、セファマンドール、セフメタゾール、セフォニシド、ロラカルベフ、セフプロジル、セフロキシム、セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、モキサラクタム、セフトリアキソン、セフェピム、セフタロリンフォサミルおよびセフトビプロールなど;糖ペプチド、例えばテイコプラニン、バンコマイシン、テラバンシン、ダルババンシンおよびオリタバンシンなど;リンコサミド(Bs)、例えば、クリンダマイシンおよびリンコマイシンなど;リポペプチド、例えば、ダプトマイシン;マクロライド(Bs)、例えば、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン、テリスロマイシンおよびスピラマイシンなど;モノバクタム、例えば、アズトレオナムなど;ニトロフラン、例えば、フラゾリドンおよびニトロフラントイン(Bs)など;オキサゾリジノン(Bs)、例えば、リネゾリド、ポシゾリド(Posizolid)、ラデゾリド(Radezolid)およびトレゾリドなど;ペニシリン、例えば、アモキシシリン、アンピシリン、アズロシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、メズロシリン、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペニシリンG、ペニシリンV、ピペラシリン、ペニシリンG、テモシリンおよびチカルシリンなど;ポリペプチド、例えば、バシトラシン、コリスチンおよびポリミキシンBなど;キノロン/フルオロキノロン、例えば、シプロフロキサシン、エノキサシン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、ナジフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トロバフロキサシン、グレパフロキサシン、スパルフロキサシンおよびテマフロキサシンなど;スルホンアミド(Bs)、例えば、マフェニド、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファジアジン銀、スルファジメトキシン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニルイミド(Sulfanilimide)(古典)、スルファサラジン、スルフイソキサゾール、トリメトプリム−スルファメトキサゾール(コトリモキサゾール)(TMP−SMX)およびスルホンアミドクリソイジン(Sulfonamidochrysoidine)(古典)など;テトラサイクリン(Bs)、例えば、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、メタサイクリン、ミノサイクリン、オマダサイクリン、オキシテトラサイクリンおよびテトラサイクリンなど;モノクローナル抗体、例えば、アクトクスマブ(Actoxumab)、アチドルトクスマブ(Atidortoxumab)、ベルリマトクスマブ(Berlimatoxumab)、ベズロトクスマブ、コスフロビキシマブ(Cosfroviximab)、エドバコマブ、フェルビズマブ(Felvizumab)、フィリブマブ(Firivumab)、フォラビルマブ(Foravirumab)、ラルカビキシマブ(Larcaviximab)、マタビズマブ、ナビブマブ(Navivumab)、パノバクマブ(Panobacumab)、パリビズマブ、ポルガビキシマブ(Porgaviximab)、CR6261、ラフィビルマブ(Rafivirumab)、パギバキシマブ、オビルトキサキシマブ、イバリズマブ、レガビルマブ、Rmab、セビルマブ(Sevirumab)、リババズマブペゴル(Rivabazumab pegol)、テフィバズマブ(Tefibazumab)、ズブラトクスマブ(Suvratoxumab)およびツビルマブ(Tuvirumab)など;ならびにチェックポイント阻害剤;ペンブロリズマブ、ニボルマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、ピディリズマブ、AMP−224、AMP−514、PDR001、セミプリマブ(cemiplimab)およびイピリムマブが挙げられる。
一態様では、本明細書において開示される方法およびNTMを使用して治療される炎症性皮膚障害は、自己免疫疾患によって生じ得ることが理解され、本明細書において企図される。自己免疫疾患は、宿主生物に対する適応免疫応答(自己反応性T細胞および/またはB細胞応答)から生じる一連の疾患、障害または状態である。かかる状態では、変異または他の根本にある問題のいずれかによって、宿主T細胞および/またはB細胞および/または抗体は、宿主細胞、それらの構成物と非自己抗原由来の細胞外タンパク質とをもはや識別できず、それらが特異的である抗原を保有する宿主細胞(またはそれらの産生物)を攻撃する。例えば、自己反応性Tリンパ球は、乾癬においては皮膚細胞を、腱付着部炎および指炎によって明らかになる乾癬性関節炎においては関節内層を攻撃する。抗DNA抗体を産生する自己反応性Bリンパ球は、エリテマトーデスにおいて皮膚病変および他の器官の機能障害(例えば、心血管系および腎臓)と関連する。自己反応性BおよびT細胞は、活性化誘導細胞死への抵抗性のために通常存続する。幸いなことに、それらは、自己免疫疾患の実験モデルにおいてNTMペプチドを用いた治療によって低減または排除され得る。炎症性皮膚障害を生じる場合がある自己免疫疾患の例として、これだけに限らないが、接触性皮膚炎、移植片対宿主病、天疱瘡、乾癬、酒さ、強皮症、全身性エリテマトーデス、アカラシア、急性散在性脳脊髄炎、急性運動性軸索型ニューロパチー、アジソン病、有痛脂肪症、成人スティル病、無ガンマグロブリン血症、円形脱毛症、アミロイドーシス、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性血管浮腫、自己免疫性自律神経障害、自己免疫性蕁麻疹、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、好酸球性肉芽腫(EGPA)、瘢痕性類天疱瘡、コーガン症候群、寒冷凝集素病、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、好酸球性筋膜炎、結節性紅斑、本態性混合型クリオグロブリン血症、線維筋痛症、多発血管炎性肉芽腫症、グレーブス病、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(HSP)、妊娠ヘルペスまたは妊娠性類天疱瘡(PG)、化膿性汗腺炎(HS)(反対型アクネ)、扁平苔癬、硬化性苔癬、ループス腎炎、ループス血管炎、慢性ライム病、顕微鏡的多発血管炎(MPA)、混合性結合組織病(MCTD)、モーレン潰瘍、新生児ループス、パリー・ロンベルグ症候群、毛様体扁平部炎(抹消ブドウ膜炎)、パーソネージ・ターナー(Parsonage-Turner)症候群、天疱瘡、抹消ニューロパチー、静脈周囲脳脊髄炎、悪性貧血(PA)、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、多腺性症候群I、II、III型、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、プロゲステロン皮膚炎、乾癬、乾癬性関節炎、赤芽球ろう(PRCA)、壊疽性膿皮症、レイノー症状、反応性関節炎、反射性交感神経性ジストロフィー、再発性多発軟骨炎、ムズムズ脚症候群(RLS)、後腹膜線維症、リウマチ熱、関節リウマチ、リウマチ性血管炎、サルコイドーシス、シュミット症候群、シュニッツラー症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、精子および精巣自己免疫、全身硬直症候群(SPS)、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、スザック症候群、シデナム舞踏病、交感性眼炎(SO)、全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサ・ハント症候群(THS)、横断性脊髄炎、1型糖尿病、潰瘍性大腸炎(UC)、未分化結合組織病(UCTD)、じん麻疹、じん麻疹様血管炎、ブドウ膜炎、血管炎、白斑、フォークト・小柳・原田病ならびにウェゲナー肉芽腫症(または多発血管炎性肉芽腫症(GPA))が挙げられる。
宿主免疫系による攻撃から生じる炎症性皮膚障害のすべてが適応免疫応答を含むとは限らないことが理解される。一部の場合では、自然免疫応答(すなわち、NK細胞、マクロファージ、樹状細胞および自然リンパ球系細胞)は、恒常的に活性化され、それにより産生された炎症性メディエーターが、宿主細胞を攻撃する。宿主自然免疫応答が宿主細胞を攻撃する疾患は、「自己炎症性疾患」と称される。一態様では、核輸送モディファイヤー(NTM)を含む組成物の治療有効量を対象に投与することを含む対象における炎症性皮膚障害を治療する方法であって;炎症性皮膚障害が自己炎症性障害によって生じる方法が本明細書において開示される。開示された方法によって治療される炎症性皮膚障害を生じる場合がある自己炎症性障害の例として、これだけに限らないが、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID)(慢性小児神経皮膚関節症候群(CINCA)としても公知)、家族性地中海熱(FMF)、腫瘍壊死因子(TNF)関連周期性症候群(TRAPS)、TNFRSF11A−関連遺伝性熱疾患(TRAPS11)、周期熱症候群を伴う高グロブリンD血症(HIDS)、メバロン酸酸性尿症(Mevalonate Aciduria)(MA)、メバロン酸キナーゼ欠損症(MKD)、インターロイキン−1β(IL−1β)受容体アンタゴニスト(DIRA)の欠損症(骨髄炎、無菌性多巣性骨膜炎膿疱症としても公知)、マジード症候群、慢性非細菌性骨髄炎(CNO)、早期発症型炎症性腸疾患、憩室炎、インターロイキン−36−受容体アンタゴニストの欠損症(DITRA)、家族性乾癬(PSORS2)、膿疱性乾癬(15)、化膿性無菌性関節炎・壊疽性膿皮症・アクネ症候群(PAPA)、免疫不全、熱および発達遅延を伴う先天性鉄芽球性貧血(SIFD)、小児肉芽腫性関節炎(PGA)、家族性ベーチェット様自己炎症性症候群、NLRP12関連周期熱症候群、プロテアソーム関連自己炎症性症候群(PRAAS)、免疫調節不全を伴う脊椎内軟骨異形成(Spondyloenchondrodysplasia)(SPENCDI)、乳児期発症STING関連脈管障害(SAVI)、アイカルディ・グティエール症候群、急性熱性好中球性皮膚症、X連鎖家族性血球貪食性リンパ組織球症およびLynキナーゼ関連自己炎症性疾患(LAID)が挙げられる。
一態様では、代謝障害が、炎症性皮膚障害または皮膚に炎症性症状を生じる炎症の根底にあることが理解され、本明細書において企図される。代謝炎症が、少なくとも3つのクラスの転写因子SREBPおよびChREBPおよび炎症誘発性SRTFの核輸送に依存することから、これらの転写因子によって媒介されるシグナル伝達経路を標的化するNTMペプチドは(図1AおよびBを参照されたい)、これらの皮膚疾患において有効である可能性が高い。したがって、炎症性皮膚障害を治療する方法であって、炎症性皮膚障害が代謝症候群または疾患によって生じる方法が本明細書において開示される。一態様では、全身性または局所性代謝障害は、脂漏性アクネ、痛風、皮膚老化、黄色板腫、代謝症候群、糖尿病、肥満、ゴーシェ病、フェニルケトン尿症(PKU)、メープルシロップ尿症(MSUD)、脂肪肝、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、脂質異常症、低脂血症およびガラクトース血症からなる群から選択され得る。
炎症性皮膚障害が、ある特定の種類の皮膚細胞または皮膚浸潤細胞の制御されていない増殖(すなわち、新生物障害およびがん)によって生じ得ることが理解され、本明細書において企図される。したがって、例えば、炎症性皮膚障害を治療する方法であって、NTMを含む組成物の治療有効量を炎症性皮膚障害を有する対象に投与することを含み、炎症性皮膚障害が制御されていない増殖(例えば、新生物障害またはがんなど)によって生じている、方法が本明細書において開示される。一態様では、新生物障害またはがんによって生じる炎症性皮膚障害を治療するための方法が開示され、新生物障害またはがんは、菌状息肉症、セザリー症候群、カポジ肉腫、成人T細胞白血病/リンパ腫、PTEN過誤腫症候群、家族性大腸腺腫症、結節性硬化症、フォンヒッペル・リンダウ症候群、卵巣奇形腫、髄膜腫、骨軟骨腫、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキン病、骨髄性白血病、膀胱がん、脳がん、神経系がん、頭頸部がん、頭頸部の扁平上皮細胞癌、小細胞肺がんおよび非小細胞肺がんなどの肺がん、神経芽細胞腫/神経膠芽腫、卵巣がん、皮膚がん、肝臓がん、メラノーマ、口腔、咽頭、喉頭、および肺の扁平上皮細胞癌、子宮頸がん、子宮頸癌、乳がん、および上皮がん、腎がん、泌尿生殖器がん、肺がん(pulmonary cancer)、食道癌、頭頸部癌、大腸がん、造血器がん;精巣がん;結腸がん、直腸がん、前立腺がんならびに膵臓がんからなる群から選択される。皮膚T細胞リンパ腫などの一部の場合では、治療は、適切な増感剤を用いたUV源への血液の体外曝露を含む。NTMペプチドは、かかる治療システムに加えられてよい。
表皮剥脱、穿刺、裂傷、挫傷、鈍器外傷、虚血、手術、老化、紫外(UV)光への曝露によって生じる老化、褥瘡、移植、日焼け、化学熱傷、電気熱傷、高温熱傷、低温熱傷を通じた物理的損傷が、炎症性応答を生じ得ることは十分確立されている。これらの応答の一部は、皮膚に現れる炎症または炎症性皮膚障害のいずれかを生じ得る。したがって、炎症性皮膚障害を治療する方法であって、NTMを含む組成物の治療有効量を炎症性皮膚障害を有する対象に投与することを含み、炎症性皮膚障害が物理的損傷によって生じる方法が本明細書において開示される。一態様では、物理的損傷は、表皮剥脱、穿刺、裂傷、挫傷、鈍器外傷、虚血、手術、老化、UV光への曝露によって生じる老化、褥瘡、移植、日焼け、電気熱傷、化学熱傷、高温熱傷、低温熱傷からなる群から選択される。
本明細書において開示される方法は、炎症性皮膚障害または皮膚の他の炎症性傷害由来の症状を治療することを含む。炎症性状態の多くの治療は、創傷の治療を含むことが理解され、本明細書において企図される。したがって、一態様では、例えば配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含むNTMなどのNTMを含む組成物の治療有効量に創傷を接触させることを含む、創傷を治療する方法が本明細書において開示される。NTMを含む組成物の治療有効量を用いて創傷を治療することによって、創傷が治療されるだけでなく、治癒プロセスのために必要な時間が、未治療創傷と比較して低減され得ることはさらに理解される。したがって、例えば配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含むNTMなどのNTMを含む組成物の治療有効量に創傷を接触させることを含む、創傷の治癒にかかる時間を低減する方法が本明細書において開示される。
一態様では、創傷を治療する1つの方法は、皮下、筋肉内、静脈内、局所的(例えば、膏薬、クリーム、および/または軟膏の使用を通じてなど)でのNTMの投与を通じてであるが、NTMを含む含侵包帯(impregnating bandage)、被覆材、縫合糸、ドレープ、外科的接着剤および/またはステープルよってもあることが理解され、本明細書において企図される。したがって、一態様では、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含むNTMなどのNTMを含む組成物の治療有効量を含む薬用粘着包帯、創傷被覆材、手術用ドレープ、縫合糸、膏薬、クリームまたは創傷接着剤が、本明細書において開示される。本明細書において開示される薬用粘着包帯、創傷被覆材、手術用ドレープ、ステープル、縫合糸、膏薬、クリームまたは創傷接着剤が治療の開示された方法のいずれかと併せて使用され得ることが理解され、本明細書において企図される。したがって、一態様では、本明細書において開示される薬用粘着包帯、創傷被覆材、手術用ドレープ、ステープル、縫合糸、膏薬、クリームまたは創傷接着剤を、皮膚障害および/または創傷を有する対象に投与することを含む、炎症性皮膚障害(これだけに限らないが、微生物性疾患、自己免疫疾患、自己炎症性障害、代謝障害、新生物障害または炎症によって媒介される物理的傷害によって生じる炎症性皮膚障害が挙げられる)を治療する/阻止する/低減する、創傷を治療する、および/または創傷の治癒にかかる時間を低減する方法が、本明細書において開示される。
3.物理的要因および/または物理的傷害を治療する方法
多数の炎症性状態は、炎症(例えば、表皮剥脱、穿刺、裂傷、挫傷、鈍器外傷、虚血、出血性卒中、手術、移植、褥瘡、電撃熱傷、日焼け、化学熱傷、高温熱傷、低温熱傷、放射線損傷および皮膚老化など)によって媒介される物理的損傷から生じる。上記の通り、本明細書において開示されるNTMは、SRTFおよびSREBPを核に移行させ、シグナル伝達経路を制御する核輸送シャトル、Imp α5およびImp β1を標的化でき、結果的にゲノムリプログラミングを生じる。したがって、本明細書に記載の通り核移行を標的化する本明細書において開示される免疫治療の新規形態は、これらの物理的損傷に関連する炎症駆動性破壊を停止できる。したがって、一態様では、NTM(例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含むNTM、NTMを含む組成物など)を含む組成物の治療有効量を物理的損傷を有する対象に投与することを含む、物理的損傷(例えば、表皮剥脱、穿刺、裂傷、挫傷、鈍器外傷、虚血、出血性卒中、手術、移植、日焼け、化学熱傷、高温熱傷、低温熱傷など)によって生じる炎症を治療する方法が本明細書において開示される。
炎症性損傷または炎症によって媒介される物理的損傷から生じる多数の炎症性状態(例えば、表皮剥脱、穿刺、裂傷、挫傷、鈍器外傷、虚血、出血性卒中、手術、移植、褥瘡、電撃熱傷、日焼け、化学熱傷、高温熱傷、低温熱傷、放射線損傷および皮膚老化など)前記治療は創傷の治療を含むことが理解され、本明細書において企図される。したがって、一態様では、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含むNTMなどのNTMを含む組成物の治療有効量に創傷を接触させることを含む、創傷を治療する方法が本明細書において開示される。NTMを含む組成物の治療有効量を用いて創傷を治療することによって創傷が治療されるだけでなく、治癒プロセスのために必要な時間が未治療創傷と比較して低減され得ることはさらに理解される。したがって、例えば配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含むNTMなどのNTMを含む組成物の治療有効量に創傷を接触させることを含む、創傷の治癒にかかる時間を低減する方法が本明細書において開示される。一部の態様では、NTMは、核輸送モディファイヤー(NTM)を含む組成物の治療有効量を含んで経口、局所的、静脈内および/または薬用粘着包帯、創傷被覆材、手術用ドレープ、縫合糸、膏薬、クリームもしくは創傷接着剤で投与され得る。
一態様では、創傷を治療する1つの方法は、皮下、筋肉内、静脈内、局所的(例えば、膏薬、クリーム、および/または軟膏の使用を通じてなど)でのNTMの投与を通じてであるが、NTMを含む含侵包帯、被覆材、縫合糸、ドレープ、外科的接着剤および/またはステープルよってもあることが理解され、本明細書において企図される。したがって、一態様では、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含むNTMなどのNTMを含む組成物の治療有効量を含む薬用粘着包帯、創傷被覆材、手術用ドレープ、縫合糸、膏薬、クリーム、ローションまたは創傷接着剤が、本明細書において開示される。本明細書において開示される薬用粘着包帯、創傷被覆材、手術用ドレープ、ステープル、縫合糸、膏薬、クリームまたは創傷接着剤が、治療の開示された方法のいずれかと併せて使用され得ることが理解され、本明細書において企図される。したがって、一態様では、NTMを含む組成物および/または本明細書において開示される任意の薬用粘着包帯、創傷被覆材、手術用ドレープ、ステープル、縫合糸、膏薬、ローション、クリームもしくは創傷接着剤の治療有効量を対象に投与することを含む皮膚障害および/または創傷を有する対象に組成物を投与することを含む、炎症によって媒介される物理的損傷(これだけに限らないが、炎症によって媒介される物理的傷害によって生じる炎症性皮膚障害を含む)を治療する/阻止する/低減する、創傷を治療する、および/または創傷の治癒にかかる時間を低減する方法が本明細書において開示される。
4.哺乳動物対象における炎症性障害を治療するまたは予防する方法
哺乳動物対象における炎症性障害を治療するまたは予防する典型的な方法は、表2および3に列挙されるペプチドを含む、SSHRドメインおよびカーゴを含む少なくとも1つのインポーチンアルファ選択的NTMまたは少なくとも1つのインポーチンベータ選択的NTMを含む組成物を、哺乳動物対象に、少なくとも1つの転写因子のインポーチンアルファ−および/またはインポーチンベータ媒介核移行を低減し、哺乳動物対象における炎症を低減するために有効な量で投与することを含む。本明細書において開示される方法では、NTMは、炎症性ストレスに応答するSRTFのインポーチンアルファ媒介性核移行を低減する、ならびに/または代謝ストレスに応答する転写因子、例えばChREBPおよびSREBP転写因子のインポーチンアルファもしくはベータ媒介性核移行を、それぞれインポーチンアルファへのおよびインポーチンベータへの結合によって低減する。任意の好適なNTM、例えば本明細書において開示される配列、すなわち、配列番号1〜9、13および16〜41ならびに/またはこれらの誘導体および/もしくは類似体の1つまたは複数は使用され得る。組成物は、任意の好適な経路、例えば、経口、局所的、静脈内または皮下を介して投与され得る。一般に、本発明の治療方法は、哺乳動物、特にヒトを含むそれを必要とする対象(例えば、動物)への本明細書に記載される組成物の治療有効量の投与を含む。
5.医薬用担体/医薬品の送達
対象(例えば、ヒト対象)における、これだけに限らないが微生物疾患、自己免疫疾患、自己炎症性障害、代謝障害、新生物障害または炎症によって媒介される物理的要因および/もしくは物理的傷害が挙げられる皮膚炎症障害(例えば、急性炎症、亜急性炎症、慢性炎症、器官特異的炎症、全身性炎症、および/もしくは敗血症など)、または微生物疾患、自己免疫疾患、自己炎症性障害、代謝障害、新生物障害または炎症によって媒介される物理的要因および/もしくは物理的傷害)によって生じる炎症性皮膚障害を治療するための本明細書に記載される組成物、例えば、医薬組成物は、これだけに限らないが、微生物疾患、自己免疫疾患、自己炎症性障害、代謝障害、新生物障害または炎症によって媒介される物理的要因および/もしくは物理的傷害によって生じる皮膚障害が挙げられる炎症障害(例えば、急性炎症、亜急性炎症、慢性炎症、器官特異的炎症、全身性炎症、および/または敗血症における電撃性紫斑など)を治療するために十分なNTM(cSN50、cSN50.1、cSN50.1ベータまたは配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8および/もしくは配列番号9に記載されるNTMなど)の治療有効量を含む。同様に、対象(例えば、ヒト対象)における皮膚炎症を治療するための本明細書に記載される組成物は、これだけに限らないが、微生物疾患、自己免疫疾患、自己炎症性障害、代謝障害、新生物障害または炎症によって媒介される物理的要因および/もしくは物理的傷害によって生じる皮膚障害が挙げられる炎症障害(例えば、急性炎症、亜急性炎症、慢性炎症、器官特異的炎症、全身性炎症、および/または敗血症など)を有する対象においてSRTFおよびSREBPの核レベルを低減するために十分なNTM(cSN50、cSN50.1、cSN50.1ベータまたは配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、および/もしくは配列番号9に記載されるNTMなど)の治療有効量、ならびに薬学的に許容される担体を含む。
上に記載の通り、組成物は、薬学的に許容される担体中でin vivoでも投与され得る。「薬学的に許容される」は、生物学的にまたは他に望ましくないのではない材料を意味する、すなわち材料は、核酸またはベクターと共に、いかなる望ましくない生物学的影響を生じることなく、またはそれが含有される医薬組成物のいずれの他の構成成分とも有害な様式で相互作用することなく対象に投与され得る。担体は、当業者に周知である通り、活性成分のいなかる分解も最小化し、対象におけるいかなる有害な副作用も最小化するように必然的に選択される。
組成物は、経口、非経口(例えば、静脈内)、筋肉内注射、皮下注射によって、腹腔内注射によって、経皮的に、体外で、局所鼻腔内投与または吸入による投与を含んで局所的など、で投与され得る。本明細書において使用される場合「局所鼻腔内投与」は、組成物の任意の皮膚または露出している粘膜表面への送達を意味し、クリーム、ローション、膏薬、創傷接着剤、粘着包帯、創傷被覆材、手術用ドレープ、縫合糸、スプレー機構もしくは液滴機構による、またはエアロゾル化を通じての送達を含み得る。送達は、挿管を介して呼吸器系(例えば、肺)の任意の領域に直接でもあり得る。必要な組成物の正確な量は、対象の種、年齢、体重および全身状態、治療されるアレルギー性障害の重症度、使用される具体的な核酸またはベクター、その投与の様式などに依存して対象によって変動する。したがって、適切な量は、本明細書における教示を前提として単なる日常的実験のみを使用して当業者によって決定され得る。
非経口使用のための組成物は、単位投与形態(例えば、単一用量アンプル)中に、または好適な保存剤が添加され得る数回の用量を含有するバイアル中(下を参照されたい)中で提供され得る。組成物は、溶液、懸濁剤、乳剤、注入デバイスもしくはインプラントのための送達デバイスの形態であってよい、または使用前に水もしくは別の好適なビヒクルを用いて再構成される乾燥粉剤として存在してもよい。これだけに限らないが、微生物疾患、自己免疫疾患、自己炎症性障害、代謝障害、新生物障害または炎症によって媒介される物理的要因および/もしくは物理的傷害によって生じる皮膚障害が挙げられる皮膚炎症性障害を治療する活性薬剤とは別に。組成物は、好適な非経口的に許容される担体および/または賦形剤を含み得る。活性治療剤(複数可)は、放出制御のためにミクロスフェア、マイクロカプセル、ナノ粒子、リポソームなどに組み入れられてよい。さらに組成物は、懸濁剤、溶解剤、安定化剤、pH調整剤、浸透圧調整剤および/または分散剤を含み得る。
材料は、溶液、懸濁物(例えば、微小粒子、リポソームまたは細胞に組み込まれている)中にあってよい。これらは、抗体、受容体または受容体リガンドを介して特定の細胞型に標的化され得る。続く参考文献は、腫瘍組織に特定のタンパク質を標的化するこの技術の使用例である(Senter, et al., Bioconjugate Chem., 2:447-451, (1991); Bagshawe, K.D., Br. J. Cancer, 60:275-281, (1989); Bagshawe, et al., Br. J. Cancer, 58:700-703, (1988); Senter, et al., Bioconjugate Chem., 4:3-9, (1993); Battelli, et al., Cancer Immunol. Immunother., 35:421-425, (1992); Pietersz and McKenzie, Immunolog. Reviews, 129:57-80, (1992);およびRoffler, et al., Biochem. Pharmacol, 42:2062-2065, (1991))。「ステルス」などのビヒクルおよび他の抗体コンジュゲートリポソーム(結腸癌への脂質媒介薬物標的化を含む)、細胞特異的リガンドを通じたDNAの受容体媒介標的化、リンパ球指向性腫瘍標的化および、in vivoでのマウス神経膠腫細胞の高度に特異的な治療用レトロウイルス標的化。次の参考文献は、腫瘍組織に特定のタンパク質を標的化するためのこの技術の使用例である(Hughes et al., Cancer Research, 49:6214-6220, (1989);およびLitzinger and Huang, Biochimica et Biophysica Acta, 1104:179-187, (1992))。
a)薬学的に許容される担体
抗体を含む組成物は、薬学的に許容される担体との組合せで治療用に使用され得る。
好適な担体およびそれらの製剤は、Remington: The Science and Practice of Pharmacy (19th ed.) ed. A.R. Gennaro, Mack Publishing Company, Easton, PA 1995に記載されている。典型的には、適切な量の薬学的に許容される塩は、製剤を等張にするために製剤において使用される。薬学的に許容される担体の例として、これだけに限らないが、生理食塩水、リンゲル液およびブドウ糖溶液が挙げられる。溶液のpHは、好ましくは約5から約8、より好ましくは約7から約7.5である。さらに担体は、特定の細胞型を標的化する抗体を含んでまたは含まずに、固形疎水性ポリマーの半透性マトリクスなどの徐放調製物を含み、そのマトリクスは、造形品の形態、例えば、フィルム、リポソームまたは微小粒子中である。ある特定の担体が、例えば、投与の経路および投与される組成物の濃度に依存してさらに好ましい場合があることは当業者に明らかである。
医薬用担体は、当業者に公知である。最も典型的にはこれらは、滅菌水、生理食塩水および生理学的pHの緩衝液などの溶液を含む薬物のヒトへの投与のための標準的担体である。組成物は、筋肉内または皮下に投与され得る。他の化合物は、当業者によって使用される標準的手順に従って投与される。
医薬組成物は、選択した分子に加えて担体、増粘剤、希釈剤、緩衝剤、保存剤、界面活性剤などを含み得る。医薬組成物は、抗菌剤、抗炎症剤、麻酔剤などの1つまたは複数の活性成分も含み得る。
医薬組成物は、局所または全身治療のいずれが望ましいか、および治療される領域に応じて多数の方法で投与され得る。投与は、局所的(点眼用、経膣的、直腸内、鼻腔内を含む)、経口、吸入または非経口によって、例えば静脈内点滴によって、皮下、2区画注射器(two- compartment injector)を使用する腔内または筋肉内注射であり得る。開示される抗体は、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、腔内または経皮的に投与され得る。
非経口投与のための調製物として、滅菌水性もしくは非水性溶液、懸濁剤および乳剤が挙げられる。非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油などの植物油およびオレイン酸エチルなどの注射可能な有機エステルである。水性担体として、水、アルコール性/水性溶液、乳剤または、生理食塩水および緩衝媒体を含む懸濁剤が挙げられる。非経口ビヒクルとして、塩化ナトリウム溶液、リンゲルブドウ糖液、ブドウ糖および塩化ナトリウム、乳酸リンゲル液または固定油が挙げられる。静脈内ビヒクルは、体液および栄養補充薬、電解質補充薬(リンゲルブドウ糖液に基づくものなど)などが挙げられる。例えば、抗菌剤、抗酸化剤、キレート剤および不活性ガスなどの保存剤および他の添加物も存在してよい。
ミクロスフェアおよび/またはマイクロカプセルの調製における使用のための材料は、例えばポリガラクチン、ポリ−(イソブチルシアノアクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシエチル−L−グルタミン)、ポリ(乳酸)水溶性ハイドロゲルなどの生分解性/生体内分解性ポリマーである。放出制御非経口製剤を製剤化する際に使用され得る生体適合性担体は、炭水化物(例えば、デキストラン)、タンパク質(例えば、アルブミン)、リポタンパク質または抗体である。インプラントにおける使用のための材料は、非生分解性(例えば、ポリジメチルシロキサン)または生分解性(例えば、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)もしくはポリ(オルトエステル)またはこれらの組合せ)であり得る。
経口使用のための製剤は、活性成分(複数可)(例えば、cSN50、cSN50.1、cSN50.1ベータまたは、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8および/もしくは配列番号9に記載されるNTM)を無毒性の薬学的に許容される賦形剤との混合で含有する錠剤を含む。かかる製剤は、当業者に公知である。賦形剤は、例えば、不活性希釈剤または注入剤(例えば、ショ糖、ソルビトール、糖、マンニトール、結晶セルロース、ジャガイモデンプンを含むデンプン、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム、硫酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム);顆粒化および崩壊剤(例えば、結晶セルロースを含むセルロース誘導体、ジャガイモデンプンを含むデンプン、クロスカルメロースナトリウム、アルギン酸塩またはアルギン酸);結合剤(例えば、ショ糖、グルコース、ソルビトール、アラビアゴム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、デンプン、アルファ化デンプン、結晶セルロース、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒロドキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたはポリエチレングリコール);ならびに潤滑剤、流動促進剤および抗接着剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、シリカ、硬化植物油またはタルク)であってよい。他の薬学的に許容される賦形剤は、着色剤、香味剤、可塑剤、湿潤剤、緩衝剤などであり得る。
錠剤は、コートされなくてもよく、任意選択で胃腸管における崩壊および吸収を遅延させるために既知の技術によってコートされてもよく、それにより長期にわたる持続性作用を提供する。コーティングは、予め決定されたパターンで活性薬を放出するように(例えば、放出制御製剤を達成するために)適用され得る、または胃の通過後まで活性薬を放出しないように適用され得る(腸溶コーティング)。コーティングは、糖コーティング、フィルムコーティング(例えば、ヒロドキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリレート共重合体、ポリエチレングリコールおよび/またはポリビニルピロリドンに基づく)、または腸溶コーティング(例えば、メタクリル酸共重合体、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒロドキシプロピルメチルセルロースアセテートコハク酸、ポリビニルアセテートフタレート、セラック、および/またはエチルセルロースに基づく)であり得る。さらに、例えば、モノステアリン酸グリセリンまたはグリセリルジステアレートなどの時間遅延剤も使用され得る。
固形錠剤組成物として、望ましくない化学変化(例えば、活性治療用物質の放出に先立つ化学分解)から組成物を保護するために適合したコーティング剤を含み得る。コーティング剤は、上記Swarbrick、J. and Boylan、J. C. videに記載されるのと同様の様式で固形投与形態に適用され得る。少なくとも2つの治療剤(例えば、cSN50、cSN50.1または配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号16に記載のNTMのいずれかを含む組成物、および任意の抗菌薬)は、錠剤中に合わせて混合されてよく、または分けられてよい。一例では、第1の活性治療剤の放出より先に第2の活性治療剤のかなりの割合が放出されるように第1の活性治療剤は錠剤の内部に含有され、第2の活性治療剤は外側にある。
経口使用のための製剤は、咀嚼錠として、または活性成分が不活性固形希釈剤(例えば、ジャガイモデンプン、乳糖、結晶セルロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリン)と混合されるハードゼラチンカプセルとして、または活性成分が水もしくは油媒体、例えば、ピーナッツ油、流動パラフィンもしくはオリーブ油と混合されるソフトゼラチンカプセルとして示され得る。粉剤および顆粒剤は、例えば、撹拌機、流動床装置または噴霧乾燥装置を使用して従来の様式で錠剤およびカプセルに上に述べた成分を使用して調製され得る。本明細書に記載される組成物は、吸入および局所適用のためにも製剤化され得る。任意選択で、抗菌剤は、NTMとの組合せで投与され得る;そのような方法は、当業者に公知である(例えば、Gennaro, vide上記を参照されたい)。組合せは、有利に相乗的であることが期待される。
経口投与のための組成物として、粉剤もしくは顆粒剤、水もしくは非水性媒体中の懸濁剤もしくは溶液、カプセル、サシェまたは錠剤が挙げられる。増粘剤、香味剤、希釈剤、乳化剤、分散補助剤または結合剤が望ましい場合がある。
一部の組成物は、塩酸、臭化水素酸、過塩素酸、硝酸、チオシアン酸、硫酸およびリン酸などの無機酸、ならびにギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸およびフマル酸などの有機酸との反応によって、または水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウムなどの無機塩基ならびにモノ−、ジ−、トリアルキルおよびアリールアミンおよび置換エタノールアミンなどの有機塩基との反応によって形成される、薬学的に許容される酸または塩基付加塩として投与される可能性がある。
b)治療用使用
組成物を投与するための有効な投薬量およびスケジュールは、経験的に決定することができ、かかる決定を行うことは、当業者の技術の範囲内である。組成物の投与のための投薬量範囲は、冒されている障害の症状において望ましい効果を生じるために十分に多いものである。投薬量は、望ましくない交差反応、アナフィラキシー反応などの有害な副作用を生じるほど多いべきではない。一般に、投薬量は、年齢、状態、性別および患者における疾患の程度、投与経路または他の薬物がレジメンに含まれているかどうかに応じて変動し、当業者によって決定され得る。投薬量は、任意の禁忌(counterindication)の事象において個々の医師によって調整され得る。投薬量は、変動する場合があり、1日または数日間、毎日1または複数用量の投与で投与されてよい。指針は、所与の種類の医薬品に関する好適な投薬量についての文献において見出すことができる。例えば、抗体についての好適な用量を選択するための指針は、抗体の治療用使用についての文献、例えば、Handbook of Monoclonal Antibodies, Ferrone et al., eds., Noges Publications, Park Ridge, N.J., (1985) ch. 22 and pp. 303-357; Smith et al., Antibodies in Human Diagnosis and Therapy, Haber et al., eds., Raven Press, New York (1977) pp. 365-389において見出すことができる。単独で使用される抗体の典型的な1日投薬量は、上に述べる要因に依存して、1日あたり約1μg/kg体重から100mg/kg体重以上の範囲であってよい。
6.相同性/同一性
本明細書において開示される遺伝子、タンパク質の任意の既知の変種および誘導体またはそれから生じ得るものを定義する1つの方法は、具体的な既知の配列に対する相同性の観点で変種および誘導体を定義することを通じてであることが理解される。例えば、配列番号2は、NTM(cSN50.1)の特定の配列を記載している。述べられた配列に少なくとも、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99パーセント相同性を有する本明細書において開示されるこれらおよび他の遺伝子の変種ならびにタンパク質由来ペプチド配列は、具体的に開示される。当業者は、2つのタンパク質、ペプチドまたはタンパク質をコードする遺伝子などの核酸の相同性をどの様に決定するかを容易に理解する。例えば、相同性は、相同性がその最も高いレベルであるように2つの配列をアラインした後に算出され得る。本明細書において使用される場合、配列相同性は、配列同一性と互換的に使用される。
相同性を算出するための別の方法は、公開されたアルゴリズムによって実施され得る。比較のために配列の最適なアライメントは、Smith and Waterman Adv. Appl. Math. 2: 482 (1981)の局所相同性アルゴリズムによって、Needleman and Wunsch, J. MoL Biol. 48: 443 (1970)の相同性アライメントアルゴリズムによって、Pearson and Lipman, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 85: 2444 (1988)の類似性検索法によって、これらのアルゴリズム(Wisconsin Genetics Software Package,Genetics Computer Group,575 Science Dr.,Madison,WIのGAP、BESTFIT、FASTAおよびTFASTA)のコンピュータ化された実装によって、または調査によって実施され得る。
同じ種類の相同性は、例えば少なくとも核酸アライメントに関連する材料について、本明細書に参照により組み込まれるZuker, M. Science 244:48-52, 1989, Jaeger et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:7706-7710, 1989, Jaeger et al. Methods Enzymol. 183:281-306, 1989に開示されるアルゴリズムによって核酸について得ることができる。
7.ペプチド
a)ペプチド変種
本明細書において論じられる通り、公知であり、本明細書において企図されるNTMの多数の変種がある。ペプチド変種および誘導体は、当業者に十分理解され、アミノ酸配列改変を含む場合がある。例えば、アミノ酸配列改変は、典型的には3つの種類の1つまたは複数に該当する:置換、挿入または欠失変種。挿入は、アミノおよび/またはカルボキシル末端融合ならびに単一または複数のアミノ酸残基の配列内挿入を含む。通常、挿入は、アミノまたはカルボキシル末端融合のものよりも小さな挿入であり、例えば1から4残基ほどである。欠失は、タンパク質配列からの1つまたは複数のアミノ酸残基の除去によって特徴付けられる。典型的には、約2から6残基未満がタンパク質分子内の任意の1つの部位で欠失される。通常、これらの変種は、タンパク質をコードするDNA中のヌクレオチドの部位特異的変異導入によって調製され、それにより変種をコードするDNAを産生し、その後、組換え細胞培養においてDNAを発現させる。既知の配列を有するDNA中の予め決定された部位に置換変異を作製するために技術は、周知である、例えばM13プライマー変異導入およびPCR変異導入。アミノ酸置換は、典型的には単一残基であるが、多数の異なる位置に一度に生じる場合もある;挿入は、通常、約1から10アミノ酸残基程度であり;欠失は、約1から30残基の範囲である。好ましくは欠失または挿入は、隣接する対、すなわち、2残基の欠失または2残基の挿入で作製される。置換、欠失、挿入またはその任意の組合せは、最終構築物に達するように組み合わされ得る。変異は、読み枠の範囲外の配列に位置付けられてはならず、好ましくはmRNA二次構造を産生できる相補性領域を創出しない。置換変種は、少なくとも1つの残基が除去されており、異なる残基がその場所に挿入されたものである。そのような置換は、一般に、以下の表4および5に従って作製され、保存的置換と称される。
Figure 2022501337
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機能または免疫学的同一性における実質的な変化は、表5におけるものより保存性が少ない置換を選択すること、すなわち(a)置換の領域中のポリペプチド骨格の構造、例えば、シートもしくは、らせんコンホメーションとして、(b)標的部位の分子の電荷もしくは疎水性、または(c)側鎖のかさ高さを維持することへのそれらの影響がさらに顕著に異なる残基を選択することによって作製される。タンパク質の特性に最も大きな変化を産生することが一般に予測される置換は、(a)親水性残基、例えばセリルまたはスレオニルが、疎水性残基、例えばロイシル、イソロイシル、フェニルアラニル、バニルもしくはアラニルに(またはそれによって)置換される;(b)システインもしくはプロリンが、任意の他の残基に(またはそれによって)置換される;(c)正電荷を有する側鎖を有する残基、例えば、リシル、アルギニルもしくはヒスチジルが、負電荷を有する残基、例えば、グルタミルもしくはアスパルチルに(またはそれによって)置換される;または(d)かさ高い側鎖を有する残基、例えば、フェニルアラニンが、側鎖を有さないもの、例えば、グリシンに(またはそれによって)置換される、この場合(e)硫酸化および/またはグリコシル化のための部位の数を増加させることによる、ものである。
例えば、あるアミノ酸残基の、生物学的におよび/または化学的に類似している別のものでの置き換えは、保存的置換として当業者に公知である。例えば、保存的置換は、疎水性残基の1つを別のもので、または極性残基の1つを別のもので置き換えることである。置換は、例えば、Gly、Ala;Val、Ile、Leu;Asp、Glu;Asn、Gln;Ser、Thr;Lys、Arg;およびPhe、Tyrなどの組合せを含む。明確に開示される各配列のかかる保存的置換の多様性は、本明細書で提供されるモザイクポリペプチドに含まれる。
置換または欠失の変異導入は、N−グリコシル化(Asn−X−Thr/Ser)またはO−グリコシル化(SerもしくはThr)のための部位を挿入するために使用され得る。システインまたは他の不安定残基の欠失も望ましい場合がある。潜在的なタンパク質分解部位、例えばArgの欠失または置換は、例えば、塩基性残基のものを欠失させること、またはグルタミルまたはヒスチジル残基によってそれを置換することによって達成される。
ある特定の翻訳後誘導体化は、発現されたポリペプチドへの組換え宿主細胞の作用の結果である。グルタミルおよびアスパラギニル残基は、対応するグルタミルおよびアスパルチル残基に翻訳後にしばしば脱アミド化される。代替的に、これらの残基は、穏やかな酸性条件下で脱アミド化される。他の翻訳後修飾として、プロリンおよびリシンのヒドロキシル化、セリルまたはスレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リシン、アルギニンおよびヒスチジン側鎖のo−アミノ基のメチル化(T.E. Creighton, Proteins: Structure and Molecular Properties, W. H. Freeman & Co., San Francisco pp 79-86 [1983])、N末端アミンのアセチル化ならびに一部の場合では、C末端カルボキシルのアミド化が挙げられる。
本明細書において開示されるタンパク質由来ペプチドの変種および誘導体を定義するための1つの方法は、具体的な既知の配列への相同性/同一性の観点で、変種および誘導体を定義することを通じてである。例えば、配列番号2は、cSN50.1の具体的な配列を記載する。少なくとも、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1,%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%または100%配列同一性を述べられた配列に有する、本明細書において開示されるこれらおよび他のタンパク質の変種が具体的に開示される。2つのタンパク質の相同性をどのように決定するかを当業者は容易に理解する。例えば、相同性は、相同性がその最高のレベルであるように2つの配列をアラインした後に算出され得る。
相同性を算出するための別の方法は、公開されたアルゴリズムによって実施され得る。比較のための配列の最適なアライメントは、Smith and Waterman Adv. Appl. Math. 2: 482 (1981)の局所相同性アルゴリズムによって、Needleman and Wunsch, J. MoL Biol. 48: 443 (1970)の相同性アライメントアルゴリズムによって、Pearson and Lipman, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 85: 2444 (1988)の類似性検索法によって、これらのアルゴリズム(Wisconsin Genetics Software Package,Genetics Computer Group,575 Science Dr.,Madison,WIのGAP、BESTFIT、FASTAおよびTFASTA)のコンピュータ化された実装によって、または調査によって実行され得る。
同じ種類の相同性は、例えば、Zuker, M. Science 244:48-52, 1989, Jaeger et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:7706-7710, 1989, Jaeger et al. Methods Enzymol. 183:281-306, 1989に開示されるアルゴリズムによって核酸について得ることができる。
保存的変異および相同性の記載が、変種が保存的変異であり、具体的な配列に少なくとも70%相同性を有する実施形態などの任意の組合せで組み合わされ得ることが理解される。
本明細書が、種々のタンパク質およびタンパク質配列を論じる場合、これらのタンパク質配列をコードできる核酸も開示されることが理解される。これは、特定のタンパク質配列に関連するすべての縮重配列、すなわち、ある具体的なタンパク質配列をコードする配列を有するすべての核酸、タンパク質配列の開示される変種および誘導体をコードする縮重核酸を含む、すべての核酸を含む。したがって、具体的な核酸配列それぞれが本明細書に記載されていない場合でも、それぞれおよびすべての配列が、開示されるタンパク質配列を通じて本明細書に実際に開示および記載されることが理解される。
開示される組成物に組み込まれ得る多数のアミノ酸およびペプチド類似体があることが理解される。例えば、多数のD−アミノ酸または表4および表5に示されるアミノ酸とは異なる機能的置換を有するアミノ酸がある。天然に存在するペプチドとは逆の立体異性体およびペプチド類似体の立体異性体は、開示される。これらのアミノ酸は、選択したアミノ酸を用いてtRNA分子を荷電することによって、および部位特異的な方法でペプチド鎖に類似体アミノ酸を挿入するために、例えば、アンバーコドンを利用する遺伝的構築物を遺伝的に操作することによって、ポリペプチド鎖に容易に組み込まれ得る。
ペプチドに似ているが、天然のペプチド結合を介して繋がれていない分子は、産生され得る。例えば、アミノ酸またはアミノ酸類似体のための結合として、CHNH−、−CHS−、−CH−CH−、−CH=CH−(cisおよびtrans)、−COCH−、−CH(OH)CH−、および−CHHSO−が挙げられ(これらおよび他は、それぞれ参照により本明細書に組み込まれる、Spatola, A. F. in Chemistry and Biochemistry of Amino Acids, Peptides, and Proteins, B. Weinstein, eds., Marcel Dekker, New York, p. 267 (1983); Spatola, A. F., Vega Data (March 1983), Vol. 1, Issue 3, Peptide Backbone Modifications (一般的概論); Morley, Trends Pharm Sci (1980) pp. 463-468; Hudson, D. et al., Int J Pept Prot Res 14:177-185 (1979)(−CHNH−、CHCH−);Spatola et al. Life Sci 38:1243-1249 (1986)(−CH H−S);Hann J. Chem. Soc Perkin Trans. I 307-314 (1982)(−CH−CH−、cisおよびtrans);Almquist et al. J. Med. Chem. 23:1392-1398 (1980)(−COCH−);Jennings-White et al. Tetrahedron Lett 23:2533 (1982)(−COCH−);Szelke et al. European Appln, EP 45665 CA (1982): 97:39405 (1982)(−CH(OH)CH−);Holladay et al. Tetrahedron. Lett 24:4401-4404 (1983)(−C(OH)CH−);およびHruby Life Sci 31:189-199 (1982)(−CH−S−);において見出すことができる。)特に好ましい非ペプチド結合は−CHNH−である。b−アラニン、g−アミノ酪酸など、ペプチド類似体が、結合原子間に1個より多い原子を有し得ることが理解される。
アミノ酸類似体および類似体ならびにペプチド類似体は、さらに経済的な生産、より大きな化学的安定性、増強された薬理学的特性(半減期、吸収、効力、有効性など)、特異性の変更(例えば、生物学的活性の広域スペクトル)、抗原性の低減などの、増強されたまたは望ましい特性をしばしば有する。
D−アミノ酸は、D−アミノ酸がペプチダーゼによって認識されないなどのために、さらに安定なペプチドを生成するために使用され得る。同じ種類のD−アミノ酸(例えば、L−リシンの代わりにD−リシン)を用いた、共通配列の1つまたは複数のアミノ酸の系統的置換は、さらに安定なペプチドを生成するために使用され得る。システイン残基は、2つ以上のペプチドを併せて環化させるまたは結合するために使用され得る。このことは、ペプチドを特定のコンホメーションにさせるために有益である場合がある。シグナル配列疎水性領域の括られたアルファ−らせん配列は、NTM中のその膜輸送コンホメーションを安定化させるために使用され得る。
C.実施例
以下の実施例は、当業者に、本明細書で特許請求される化合物、組成物、物品、デバイスおよび/または方法がどのように作製され、評価されるかの完全な開示および記載を提供するために述べられ、単に例示的であることが意図され、本開示を限定することを意図しない。数字(例えば、量、温度など)に関して正確さを確保する努力はなされたが、ある程度の誤差および偏差は説明されるべきである。他に示さない限り、割合は重量による、温度は℃であるまたは周囲温度である、圧力は大気圧であるまたはその付近である。
[実施例1]
ホルボールミリストイルアセテート(PMA)の1日量を4回用いてチャレンジしたC57BL/6Jマウスの剪毛した背中への1日2回のNTM治療
a)試薬:
NTM(cSN50.1):使用直前に滅菌水100mg/ml中に再構成し、次に100%EtOHを用いて1.5mg/ml(低用量)または5mg/ml(高用量)に希釈。PMA(Calbiochem #524400):DMSO中で16.2mM(10mg/ml)保存、100%エタノール(EtOH)を用いて使用直前に100μMに希釈。PMAおよびNTMの両方について100%EtOHをビヒクル対照として投与。
b)マウス:
8週齢メスC57BL/6Jマウスは、Jackson Labsから購入し、実験開始前に1週間気候順化させた。治療24時間前にマウスをイソフルランを用いて麻酔し、背中を剃毛した。4群に無作為化した:#1=ビヒクル対照;#2〜#4 PMA+高用量NTM;#5〜#7 PMA+低用量NTM;#8〜#10 PMA+ビヒクル。
c)手順:
20μlビヒクル(#1)または20μl中2nmole(1.25μg)PMA(#2〜#10)を各マウスの背中の2スポット、両方とも1cm直径、それぞれに1日1回、4日間連続で投与した。低用量NTM(30μg/20μl;#5〜#7)、高用量NTM(100μg/20μl;#2〜#4)またはビヒクル(#1、#8〜#10)を各マウスの背中の2スポット(20μl/スポット)、直径各1cmに、初回PMAチャレンジの1時間前およびその後、実験期間中12時間ごとに投与した。マウスを4回目のPMA治療1時間後に安楽死させ、2個の皮膚生検を各マウスから回収し:1個をホルマリンに1個を液体窒素中で即時凍結させ、−80℃で保存した。
[実施例2]
NTMを用いて治療したC57BL/6J−129マウスの耳への単一PMAチャレンジ
a)試薬:
NTM(cSN50.1):使用直前に滅菌水中100mg/mlに再構成、次に100%EtOHを用いて5mg/mlに希釈。PMA(Calbiochem #524400):DMSO中16.2mM(10mg/ml)の保存液を100%エタノール(EtOH)を用いて使用直前に200μMに希釈。100%EtOHは、PMAおよびNTMの両方についてビヒクル対照として投与。
b)マウス:
8〜9週齢メスC57BL/6J−129マウスを野生型対照として室内で飼育し、3群に無作為化した:#1〜#3=ビヒクル対照;#4〜#6=PMA+ビヒクル;#7〜#9=PMA+NTM。
c)手順:
20μlビヒクル(#1〜#3)または20μl中4nmole(2.5μg)PMA(#4〜#9)を各耳に、10μlを各側の耳に投与した。ビヒクル(#1〜#6)またはNTM(100μg/20μl;#7〜#9)を各耳に、10μlを各側の耳にPMAチャレンジ0.5時間前およびチャレンジ3時間、6時間および8時間後に投与した。耳の厚さの測定をベースラインおよびPMAチャレンジの3時間、6時間、8時間後および24時間後、治療前にMitutyoキャリパーを用いて各耳から得た。PMAチャレンジの8時間後に各マウスの左耳からそれぞれ3mm直径の3個のパンチ生検、PMAチャレンジの24時間後に右耳から3個を回収し:各1個をホルマリンに、2個を液体窒素中で即時凍結させ、−80℃で保存した。
マウスを耳の測定ならびにベースライン、PMAチャレンジの3時間、6時間および8時間後でのパンチ生検を回収するためにイソフルランを用いて麻酔し、24時間でのパンチ生検回収のために屠殺した。
3.皮膚試料における作用のNTM機構の分析
利用可能な技術は、続く表から選択される:免疫組織化学/免疫蛍光:好中球浸潤を定量するための好中球マーカーおよび/またはミエロペルオキシダーゼ、他の細胞型特異的マーカー(例えば、マクロファージ、マスト細胞、TおよびBリンパ球)、増殖マーカー(例えば、PCNA、Ki67);サイトカイン/ケモカイン(例えば、TNFα、IL−1α、IL−1β、IL−6、MCP−1)もしくは他の炎症性メディエーター、ならびに/またはNF−κBおよび/または他の炎症性シグナル伝達タンパク質(例えば、リン酸化STAT3);凍結皮膚生検由来のRNA単離に続くサイトカイン/ケモカインまたは他の炎症性メディエーターおよびシグナル伝達タンパク質の定量的RT−PCR;皮膚生検可溶化液(全細胞および/または核抽出物)中のサイトカイン/ケモカインまたは他の炎症性メディエーターおよびシグナル伝達タンパク質の免疫ブロット分析;ならびに/またはELISA、サイトメトリービーズアレイ、放射免疫アッセイもしくは酵素アッセイによる皮膚生検可溶化液中のサイトカイン/ケモカインおよび他の炎症性メディエーター(例えば、ミエロペルオキシダーゼ、プロスタグランジンE2、ロイコトリエンB4)の直接測定。

Claims (28)

  1. 核輸送モディファイヤー(NTM)を含む組成物の治療有効量を対象に投与することを含む、前記対象における微生物性、アレルギー、自己免疫性、恒常的、代謝、新生物および物理的傷害によって生じる炎症性皮膚疾患または炎症性皮膚障害を治療する/阻止する/低減する方法。
  2. 前記NTMが、配列番号1、配列番号2、配列番号3;配列番号4;配列番号5;配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19;配列番号20;配列番号21;配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39;配列番号40;および/または配列番号41に記載される配列を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記炎症性皮膚疾患または炎症性皮膚障害が、微生物因子、自己免疫プロセス、アレルゲン、自己炎症プロセス、代謝プロセス、新生物/発癌プロセス、または炎症によって媒介される物理的傷害によって生じる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記炎症性皮膚疾患が、微生物感染によって生じる、請求項3に記載の方法。
  5. 前記対象に抗菌剤を投与することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記NTM組成物が、抗菌剤を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記微生物性傷害がウイルス感染によって生じる、請求項4に記載の方法。
  8. 前記ウイルス感染が、単純ヘルペスウイルス−1、単純ヘルペスウイルス−2、水痘帯状疱疹ウイルス、エプスタイン・バーウイルス、サイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス−6、痘瘡ウイルス、水疱性口内炎ウイルス、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、麻疹ウイルス、ポリオーマウイルス、ヒトパピローマウイルス、呼吸器多核体ウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルス、デングウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、ラウス肉腫ウイルス、レオウイルス、黄熱ウイルス、ジカウイルス、エボラウイルス、マールブルグウイルス、ラッサ熱ウイルス、東部ウマ脳炎ウイルス、日本脳炎ウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、マレー渓谷熱ウイルス、西ナイルウイルス、リフトバレー熱ウイルス、A群ロタウイルス、B群ロタウイルス、C群ロタウイルス、シンドビスウイルス、サル免疫不全ウイルス、1型ヒトT細胞白血病ウイルス、ハンタウイルス、風疹ウイルス、サル免疫不全ウイルス、1型ヒト免疫不全ウイルスおよび2型ヒト免疫不全ウイルスからなる群から選択されるウイルスの感染である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記微生物性傷害が、細菌感染によって生じ;前記細菌感染を生じさせる細菌が炭疽菌(Bacillus anthracis)ではない、請求項4に記載の方法。
  10. 前記細菌感染が、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis)BCG株、BCG亜株、マイコバクテリウム・アビウム(Mycobacterium avium)、マイコバクテリウム・イントラセルラー(Mycobacterium intracellular)、マイコバクテリウム・アフリカヌム(Mycobacterium africanum)、マイコバクテリウム・カンサシ(Mycobacterium kansasii)、マイコバクテリウム・マリヌム(Mycobacterium marinum)、マイコバクテリウム・ウルセランス(Mycobacterium ulcerans)、ヨーネ菌(Mycobacterium avium subspecies paratuberculosis)、ライ菌(Mycobacterium leprae)、ノカルジア・アステロイデス(Nocardia asteroides)、他のノカルジア種、在郷軍人病菌(Legionella pneumophila)、他のレジオネラ種、アシネトバクター・バウマニ(Acinetobacter baumanii)、チフス菌(Salmonella typhi)、サルモネラ・エンテリカ(Salmonella enterica)、他のサルモネラ種、シゲラ・ボイディ(Shigella boydii)、志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae)、シゲラ・ソネイ(Shigella sonnei)、シゲラ・フレックスネリ(Shigella flexneri)、他のシゲラ種、ペスト菌(Yersinia pestis)、パスツレラ・ヘモリチカ(Pasteurella haemolytica)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、他のパスツレラ種、アクチノバチルス・プルロニューモニア(Actinobacillus pleuropneumoniae)、リステリア菌(Listeria monocytogenes)、リステリア・イバノビイ(Listeria ivanovii)、ブルセラ・アボルタス(Brucella abortus)、他のブルセラ種、コウドリア・ルミナンチウム(Cowdria ruminantium)、ライム病ボレリア(Borrelia burgdorferi)、ボルデテラ・アビウム(Bordetella avium)、百日咳菌(Bordetella pertussis)、ボルデテラ・ブロンキセプチカ(Bordetella bronchiseptica)、ボルデテラ・トレマツム(Bordetella trematum)、ボルデテラ・ヒンジイ(Bordetella hinzii)、ボルデテラ・プテリ(Bordetella pteri)、パラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)、ボルデテラ・アンソルピイ(Bordetella ansorpii)、他のボルデテラ種、鼻疽菌(Burkholderia mallei)、類鼻疽菌(Burkholderia psuedomallei)、セパシア菌(Burkholderia cepacia)、肺炎クラミジア(Chlamydia pneumoniae)、クラミジア・トラコーマ(Chlamydia trachomatis)、オウム病クラミジア(Chlamydia psittaci)、Q熱コクシエラ(Coxiella burnetii)、リケッチア種、エールリッヒア種、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)、化膿性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・アガラクチア(Streptococcus agalactiae)、大腸菌(Escherichia coli)、コレラ菌(Vibrio cholerae)、ビブリオ・バルニフィカス(Vibrio vulnificus)、キャプノサイトファーガ・カニモルサス(Capnocytophaga canimorsus)、カンピロバクター種、髄膜炎菌(Neisseria meningitides)、ナイセリア・ゴノーレア(Neisseria gonorrhea)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、他のシュードモナス種、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、軟性下疳菌(Haemophilus ducreyi)、他のヘモフィルス種、破傷風菌(Clostridium tetani)、他のクロストリジウム種、エルシニア・エンテロリチカ(Yersinia enterolitica)、および他のエルシニア種からなる群から選択される細菌の感染である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記微生物性傷害が真菌感染によって生じる、請求項4に記載の方法。
  12. 前記真菌感染が、マラセチア種、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、クリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、ヒストプラズマ・カプスラーツム(Histoplasma capsulatum)、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)、コクシジオイデス・イミチス(Coccidiodes immitis)、パラコクシジオイデス・ブラジリエンシス(Paracoccidiodes brasiliensis)、ブラストミセス・デルミチジス(Blastomyces dermitidis)、ニューモシスチス・カリニ(Pneumocystis carnii)、ニューモシスチス・ジロベシ(Pneumocystis jirovecii)、ペニシリウム・マルネッフィ(Penicillium marneffi)およびアルテルナリア・アルテナータ(Alternaria alternata)からなる群から選択される真菌の感染である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記微生物性傷害が、寄生虫感染によって生じる、請求項4に記載の方法。
  14. 前記寄生虫感染が、トキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii)、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)、四日熱マラリア原虫(Plasmodium malariae)、他のマラリア原虫種、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)、ネグレリア・フォーレリ(Naegleria fowleri)、リノスポリジウム・セーベリ(Rhinosporidium seeberi)、ランブル鞭毛虫(Giardia lamblia)、蟯虫(Enterobius vermicularis)、エンテロビウス・グレゴリイ(Enterobius gregorii)、ヒト回虫(Ascaris lumbricoides)、ズビニ鉤虫(Ancylostoma duodenale)、アメリカ鉤虫(Necator americanus)、クリプトスポリジウム種、トリパノソーマ・ブルセイ(Trypanosoma brucei)、トリパノソーマ・クルージ(Trypanosoma cruzi)、森林型熱帯リーシュマニア(Leishmania major)、他のリーシュマニア種、ジフィロボスリウム・ラツム(Diphyllobothrium latum)、小型条虫(Hymenolepis nana)、縮小条虫(Hymenolepis diminuta)、単包条虫(Echinococcus granulosus)、多包条虫(Echinococcus multilocularis)、エキノコッカス・ボゲリ(Echinococcus vogeli)、ヤマネコ包条虫(Echinococcus oligarthrus)、ジフィロボスリウム・ラツム(Diphyllobothrium latum)、肝吸虫(Clonorchis sinensis);クロノルキス・ベリニ(Clonorchis viverrini)、肝蛭(Fasciola hepatica)、ファシオラ・ギガンチカ(Fasciola gigantica)、槍形吸虫(Dicrocoelium dendriticum)、肥大吸虫(Fasciolopsis buski)、横川吸虫(Metagonimus yokogawai)、タイ肝吸虫(Opisthorchis viverrini)、ネコ肝吸虫(Opisthorchis felineus)、肝吸虫(Clonorchis sinensis)、トリコモナス原虫(Trichomonas vaginalis)、アカントアメーバ種、シストーマ・インターカラタム(Schistosoma intercalatum)、ビルハルツ住血吸虫(Schistosoma haematobium)、日本住血吸虫(Schistosoma japonicum)、マンソン住血吸虫(Schistosoma mansoni)、他のシストソーマ種、糞線虫(Strongyloides stercoralis)、トリコビルハルジア・レゲンチ(Trichobilharzia regenti)、旋毛虫(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ブリトビ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・ナティバ(Trichinella nativa)および赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)からなる群から選択される寄生虫の感染である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記炎症性皮膚疾患が自己免疫または自己炎症プロセスによって生じる、請求項3に記載の方法。
  16. 前記自己免疫または自己炎症的原因が、接触性皮膚炎、家族性地中海熱、移植片対宿主病、天疱瘡、乾癬、酒さ、強皮症、全身性エリテマトーデス、アカラシア、急性散在性脳脊髄炎、急性運動性軸索型ニューロパチー、アジソン病、有痛脂肪症、成人スティル病、無ガンマグロブリン血症、円形脱毛症、アルツハイマー病、アミロイドーシス、強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBM腎炎、抗リン脂質症候群、再生不良性貧血、自己免疫性血管浮腫、自己免疫性自律神経障害、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性腸疾患、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性内耳疾患(AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性卵巣炎、自己免疫性精巣炎、自己免疫性膵炎、多腺性自己免疫症候群、自己免疫性網膜症、自己免疫性蕁麻疹、軸索および神経ニューロパチー(AMAN)、バロー疾患、ベーチェット病、良性粘膜類天疱瘡、ビッカースタッフ脳炎、水疱性類天疱瘡、キャッスルマン病(CD)、セリアック病、シャーガス病、慢性疲労症候群、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)、慢性再発性多巣性骨髄炎(CRMO)、チャーグ・ストラウス症候群(CSS)、好酸球性肉芽腫(EGPA)、瘢痕性類天疱瘡、コーガン症候群、寒冷凝集素病、先天性心ブロック、コクサッキー心筋炎、CREST症候群、クローン病、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、デビック病(視神経脊髄炎)、1型糖尿病、円板状ループス、ドレスラー症候群、子宮内膜症、腱付着部炎、好酸球性食道炎(EoE)、好酸球性筋膜炎、結節性紅斑、本態性混合型クリオグロブリン血症、エヴァンス症候群、フェルティ症候群、線維筋痛症、線維性肺胞症、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)、巨細胞性心筋炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、多発血管炎性肉芽腫症、グレーブス病、ギランバレー症候群、橋本脳症、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(HSP)、妊娠ヘルペスまたは妊娠性類天疱瘡(PG)、化膿性汗腺炎(HS)(反対型アクネ)、低ガンマグロブリン血症、IgA腎症、IgG4関連硬化性疾患、免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、封入体筋炎(IBM)、間質性膀胱炎(IC)、炎症性腸疾患(IBD)、若年性関節炎、若年性糖尿病(1型糖尿病)、若年性筋炎(JM)、川崎病、ランバート・イートン症候群、白血球破壊性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、木質性結膜炎、直鎖状IgA疾患(LAD)、ループス腎炎、ループス血管炎、慢性ライム病、メニエール病、顕微鏡的多発血管炎(MPA)、混合性結合組織病(MCTD)、モーレン潰瘍、ムッハ・ハーベルマン病、多巣性運動ニューロパチー(MMN)またはMMNCB、多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、新生児ループス、視神経脊髄炎、好中球減少症、眼部瘢痕性類天疱瘡、視神経炎、オード甲状腺炎(Ord's thyroiditis)、回帰性リウマチ(PR)、PANDAS、傍腫瘍性小脳変性症(PCD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、パリー・ロンベルグ症候群、毛様体扁平部炎(抹消ブドウ膜炎)、パーソネージ・ターナー(Parsonage-Turner)症候群、天疱瘡、抹消ニューロパチー、静脈周囲脳脊髄炎、悪性貧血(PA)、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、多腺性症候群I、II、III型、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、プロゲステロン皮膚炎、乾癬、乾癬性関節炎、赤芽球ろう(PRCA)、壊疽性膿皮症、レイノー症状、反応性関節炎、反射性交感神経性ジストロフィー、再発性多発軟骨炎、ムズムズ脚症候群(RLS)、後腹膜線維症、リウマチ熱、関節リウマチ、リウマチ性血管炎、サルコイドーシス、シュミット症候群、シュニッツラー症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、精子および精巣自己免疫、全身硬直症候群(SPS)、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、スザック症候群、シデナム舞踏病、交感性眼炎(SO)、全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサ・ハント症候群(THS)、横断性脊髄炎、1型糖尿病、潰瘍性大腸炎(UC)、未分化結合組織病(UCTD)、じん麻疹、じん麻疹様血管炎、ブドウ膜炎、血管炎、白斑、フォークト・小柳・原田病ならびにウェゲナー肉芽腫症(または多発血管炎性肉芽腫症(GPA))からなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記炎症性皮膚疾患が、自己免疫または自己炎症プロセスによって生じる、請求項3に記載の方法。
  18. 前記自己免疫または自己炎症プロセスが、アトピー性皮膚炎/湿疹、ツタウルシ、オークおよびヌルデを含む接触性皮膚炎、薬物過敏反応、虫刺症、移植片対宿主病、移植片拒絶、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID)(慢性小児神経皮膚関節症候群(CINCA)としても公知)、家族性地中海熱(FMF)、腫瘍壊死因子(TNF)関連周期性症候群(TRAPS)、TNFRSF11A関連遺伝性熱疾患(TRAPS11)、周期熱症候群を伴う高グロブリンD血症(HIDS)、メバロン酸酸性尿症(MA)、メバロン酸キナーゼ欠損症(MKD)、インターロイキン−1β(IL−1β)受容体アンタゴニスト(DIRA)の欠損症(骨髄炎、無菌性多巣性骨膜炎膿疱症としても公知)、マジード症候群、慢性非細菌性骨髄炎(CNO)、早期発症型炎症性腸疾患、憩室炎、インターロイキン−36受容体アンタゴニストの欠損症(DITRA)、家族性乾癬(PSORS2)、膿疱性乾癬(15)、化膿性無菌性関節炎・壊疽性膿皮症・アクネ症候群(PAPA)、免疫不全、熱および発達遅延を伴う先天性鉄芽球性貧血(SIFD)、小児肉芽腫性関節炎(PGA)、家族性ベーチェット様自己炎症性症候群、NLRP12関連周期熱症候群、プロテアソーム関連自己炎症性症候群(PRAAS)、免疫調節不全を伴う脊椎内軟骨異形成(SPENCDI)、乳児期発症STING関連脈管障害(SAVI)、アイカルディ・グティエール症候群、急性熱性好中球性皮膚症、X連鎖家族性血球貪食性リンパ組織球症およびLynキナーゼ関連自己炎症性疾患(LAID)からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記炎症性皮膚疾患が代謝プロセス/傷害によって生じる、請求項3に記載の方法。
  20. 前記代謝プロセスが、痛風、皮膚老化、黄色板腫、代謝症候群、糖尿病、肥満、ゴーシェ病、フェニルケトン尿症(PKU)、メープルシロップ尿症(MSUD)、脂肪肝、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、脂質異常症、低脂血症およびガラクトース血症からなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
  21. 代謝性皮膚障害が、脂漏性皮膚炎から選択される、請求項3に記載の方法。
  22. 前記炎症性皮膚障害が、新生物性皮膚障害によって生じる、請求項3に記載の方法。
  23. 前記新生物性皮膚障害応答が、菌状息肉症、セザリー症候群、カポジ肉腫、成人T細胞白血病/リンパ腫、PTEN過誤腫症候群、家族性大腸腺腫症、結節性硬化症、フォンヒッペル・リンダウ症候群、卵巣奇形腫、髄膜腫、骨軟骨腫、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキン病、骨髄性白血病、膀胱がん、脳がん、神経系がん、頭頸部がん、頭頸部の扁平上皮細胞癌、小細胞肺がんおよび非小細胞肺がんなどの肺がん、神経芽細胞腫/神経膠芽腫、卵巣がん、皮膚がん、肝臓がん、メラノーマ、口腔、咽頭、喉頭および肺の扁平上皮細胞癌、子宮頸がん、子宮頸癌、乳がん、および上皮がん、腎がん、泌尿生殖器がん、肺がん(pulmonary cancer)、食道癌、頭頸部癌、大腸がん、造血器がん;精巣がん;結腸がん、直腸がん、前立腺がんならびに膵臓がんからなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
  24. 前記炎症性皮膚障害が物理的損傷によって生じる、請求項3に記載の方法。
  25. 前記炎症性傷害が、表皮剥脱、穿刺、裂傷、挫傷、鈍器外傷、虚血、手術、移植後移植片対宿主病、褥瘡、電撃熱傷、日焼け、化学熱傷、高温熱傷、低温熱傷、放射線損傷および皮膚老化からなる群から選択される、請求項24に記載の方法。
  26. 核輸送モディファイヤー(NTM)および抗菌剤を含む組成物の治療有効量に創傷を接触させることを含む、前記創傷を治療する方法。
  27. 核輸送モディファイヤー(NTM)を含む組成物の治療有効量に創傷を接触させることを含む、前記創傷の治癒にかかる時間を低減する方法。
  28. 核輸送モディファイヤー(NTM)を含む組成物の治療有効量を含む薬用粘着包帯、創傷被覆材、手術用ドレープ、縫合糸、膏薬、クリームまたは創傷接着剤。
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