JP2022500372A - 癌治療のためのブロモドメインBRD4阻害剤としてのtert−ブチル(S)−2−(4−(フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート誘導体及び関連化合物 - Google Patents

癌治療のためのブロモドメインBRD4阻害剤としてのtert−ブチル(S)−2−(4−(フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート誘導体及び関連化合物 Download PDF

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ビンチン ウェイ,
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Abstract

本開示は、癌治療のためのブロモドメインBRD4阻害剤としての、te rt−ブチル(S)−2−(4−(フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート誘導体及び関連化合物に関する。例示化合物は例えば、tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(実施例1、化合物1a)、tert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(実施例6、化合物6a)、又は、tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−(ヒドロキシアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(実施例8、化合物8a)である。生物学的アッセイ、例えばBRD4 BD1及びBD2結合(表2)、細胞増殖アッセイ(表6)、並びに、MV−4−11細胞におけるMYC発現の阻害(表7)の結果を開示する。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年9月11日に出願された米国特許仮出願第62/729,679号の優先権及び利益を主張し、その内容が全体として本明細書に参照により組み込まれている。
本開示は、標的ポリペプチド及びタンパク質、特にブロモドメイン(例えばBRD4)を阻害するのに有用な、化合物及びその塩に関する。具体的には、化合物は、標的タンパク質(例えばBET/BRD4)に結合し、これを阻害及び/又は分解する。化合物を含む医薬組成物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)、並びに、様々なブロモドメイン媒介性疾患又は障害の治療における、そのような化合物及びそれらの塩の使用方法もまた開示する。
クロマチンは、染色体を形成する、DNAとタンパク質の複雑な組み合わせである。クロマチンは、真核細胞の核内で発見されており、ヘテロクロマチン(縮合)とユークロマチン(拡張)形状に分けられる。クロマチンの主要構成成分は、DNA及びタンパク質である。ヒストンは、クロマチンの主要タンパク質構成成分であり、周辺でDNAがらせん形成する管としての役割を果たす。クロマチンの機能は、DNAをより小さな体積に包んで細胞内に適合させ、DNAを強化して有糸分裂及び減数分裂を可能にし、発現及びDNA複製を制御するメカニズムとしての役割を果たすことである。クロマチン構造は、ヒストンタンパク質、特にヒストンH3及びH4に対する、並びに最も一般的には、コアヌクレオソーム構造の外に伸びる「ヒストン尾部」内での、一連の翻訳後修飾により制御される。ヒストン尾部は、タンパク質−タンパク質相互作用とは無関係な傾向にあり、最も翻訳後修飾を受けやすいヒストンの部分でもある。これらの修飾としては、アセチル化、メチル化、リン酸化、ユビキチン化、及びSUMO化が挙げられる。これらのエピジェネティックなマークは、ヒストン尾部内の特定の残基にタグを配置する特異的酵素により記載及び消去され、これによりエピジェネティックコードを形成し、これは次に、細胞により解釈され、クロマチン構造及びそれ故、転写の、遺伝子特異的制御を可能にする。
全ての部類のタンパク質の中でも、ヒストンは最も翻訳後修飾を受けやすい。ヒストン修飾は、特定の刺激に応答して付加又は除去されることができ、これらの修飾が、クロマチンへの構造変化、及び遺伝子転写における変更の両方を指令するため、ダイナミックである。固有の部類の酵素、即ち、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)及びヒストンデアセチラーゼ(HDAC)は、特定のヒストンリジン残基をアセチル化又は脱アセチル化する(Struhl K.,Genes Dev.,1989,12,5,599−606)。
ブロモドメインは、約110アミノ酸長であって、多数のクロマチン関連タンパク質で発見されており、多くの場合において他のタンパク質モチーフに隣接して、約70種類のヒトタンパク質にて同定されている(Jeanmougin F.,et al.,Trends Biochem.Sci.,1997,22,5,151−153;及びTamkun J.W.,et al.,Cell,1992,7,3,561−572)。ブロモドメインと修飾ヒストンとの相互作用は、クロマチンの構造変化及び遺伝子調節の根底にある、重要なメカニズムであり得る。ブロモドメイン含有タンパク質は、癌、炎症、及びウイルス複製を含む疾患プロセスにおいて示唆されている。例えば、Prinjha et al.,Trends Pharm.Sci.,33(3):146−153(2012)及びMuller et al.,Expert Rev.,13(29):1−20(September 2011)を参照のこと。
細胞種の特異性、及び適切な組織機能性には、それらの環境により密接に影響を受ける、固有の転写プログラムの厳格な制御が必要である。この転写ホメオスタシスへの変化は、多数の病状、最も顕著には癌、免疫炎症、神経障害、及び代謝疾患と直接関係している。ブロモドメインは、特有の疾患に関連する転写経路を制御する役割を果たす、鍵となるクロマチン修飾複合体の中に存在する。これは、ブロモドメイン含有タンパク質内での変異が癌、並びに免疫及び神経機能障害と関連している、という観察により強調される。更に、BRD4のブロモドメインの低分子阻害は、自己免疫から心臓肥大症にまたがる、多様なヒト疾患における臨床的有用性を有し得ることが、最近の発見により示された。これは、根底にあるメカニズムが転写制御内にあることによって可能となる。したがって、ファミリーにまたがるブロモドメインの選択的阻害により、ヒト機能障害における新規治療薬としての様々な好機が生まれる。
故に、癌、免疫障害、及び他のブロモドメイン関連疾患の治療、並びに、BRD4などのブロモドメインを阻害又は分解可能な化合物が必要とされている。
本開示は、ブロモドメインタンパク質、例えばBRD4の阻害若しくは分解による、又は、他の作用機序による、癌、免疫障害、及び他のブロモドメイン媒介性障害の治療に有効な化合物、並びにその塩及びエナンチオマーに関する。
本開示は、式(I):
Figure 2022500372
の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、式中、
は、S又はC(R11)であり、
は、存在しないか又はC(R12)であり、
は、N又はOであり、
環Aは、フェニル又は6員のヘテロアリールであり、環Aは任意に、ハロ、ヒドロキシ、−C1〜3−アルキル、−O−C1〜3−アルキル、及び−NHからなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換されており、
は、−O−C1〜−アルキル、又は−N(R)(R)であり、
は、メチルであり、
、R、R11、及びR12はそれぞれ、H、メチル、及びメトキシからなる群から独立して選択され、
は、−N(R)(R);−C(H)(CH)−NH;−C(CH−NH;メチル;及びヒドロキシからなる群から選択され、
及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、ヒドロキシ、及び−C(O)CHからなる群から独立して選択され、
及びRは、H、C〜C−アルキル、及びフェニルからなる群から独立して選択され、式中、フェニルは、R10で任意に置換されており、
10は、ヒドロキシであり、
Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンであり、
Figure 2022500372
は、単結合又は二重結合であり、XがC(R11)である場合、
Figure 2022500372
は、XとXとの間の二重結合であり、XがNである場合、
Figure 2022500372
は、Xと分子の残りの部分との間の二重結合である、
化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーに関する。
一実施形態では、本開示は、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩であって、式中、Rは、−N(R)(R)であり、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択され、Lは、C〜Cアルケニレン又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
別の実施形態では、本開示は、式(Ia)又は(Ib):
Figure 2022500372
の化合物又はその薬学的に許容される塩であって、式中、R、R、R、R、R、環A、L、及び
Figure 2022500372
は、式(I)で定義したとおりである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
別の実施形態では、本開示は、本開示の化合物(例えば、式(I)の化合物)、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)、及び、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関する。一実施形態では、医薬組成物は、追加の生物活性剤を更に含む。
別の実施形態では、本開示は、疾患又は障害の治療を必要とするヒトにおける、疾患又は障害の治療方法であって、上記ヒトに、有効量の、本開示の化合物(例えば、式(I)の化合物)、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)、又は、上記化合物若しくは塩を含む組成物を投与することを含む、方法に関する。一実施形態では、疾患又は障害はブロモドメイン媒介性障害である。
別の実施形態では、本開示は、細胞内でのブロモドメイン含有タンパク質の分解方法であって、前記方法が、細胞に、有効量の、本開示の化合物(例えば、式(I)の化合物)、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)を含む、組成物を暴露することを含み、化合物が、ブロモドメイン含有タンパク質の分解を引き起こす、方法に関する。一実施形態では、ブロモドメイン含有タンパク質はブロモドメイン含有タンパク質4(BRD4)である。
本明細書にて開示する主題をここで、以下にてより完全に記載する。しかし、本明細書で説明する、本明細書にて開示する主題の多くの修正及び他の実施形態が、前述の記載にて提示される教示の利益を有する、本明細書にて開示する主題が関係する当業者に想到されるであろう。したがって、本明細書にて開示する主題は、開示した特定の実施形態に限定されるべきではなく、修正及び他の実施形態が、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれると意図されるものと考えられるべきである。すなわち、本明細書で記載される主題は、代替物、修正物、及び等価物をカバーしている。組み込まれる文献、特許、及び同様の資料のうちの1つ以上が、本出願(定義される用語、用語の用法、記載される技法等を含むがそれらに限定されない)と異なるか、又は矛盾する場合は、本出願が優先される。別段に定義しない限りは、本明細書で使用する技術用語及び科学用語は、本開示の説明で使用する文脈においてその用語を適用して、本開示が属する当業者により一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で用いられる用語は、特定の実施形態を説明するためだけに用いられ、本開示を制限することを意図するものではない。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、参照によりその全体が援用される。
I.定義
用語「部分」又は「基」とは、別の構成成分に共有結合した、又は連結した、構成成分を意味する。
用語「共有結合した(covalently bound/covalently linked)」とは、1つ以上の電子対を共有することで形成される化学結合を意味する。
「患者」又は「個体」又は「対象」は、哺乳動物である。哺乳動物には、家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ネコ、イヌ、及びウマ)、霊長類(例えば、ヒト、及びサルなどの非ヒト霊長類)、ウサギ、並びに齧歯類(例えば、マウス及びラット)が含まれるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、患者、個体、又は対象は、ヒトである。いくつかの実施形態では、患者は、「癌患者」、即ち、癌の1つ以上の症状を患う、又は患うリスクのある患者であることができる。
用語「癌」とは、典型的には無秩序な細胞成長/増殖を特徴とする、哺乳類における生理学的条件を意味し、又は記述する。具体的には、用語「癌」は、明細書を通して、癌性又は悪性腫瘍、即ち、細胞増殖により、多くの場合通常よりも急速に増殖し、新しい増殖の停止を始める刺激の後でも増殖を続ける異常組織の形成及び増殖をもたらす病理学的プロセスを意味するように使用される。悪性新生物は、通常組織、及び最も浸潤される周囲組織との構造的組織化及び機能的協調の、部分的又は完全な欠如を示し、いくつかの部位に転移し、除去を試みた後で再発する可能性があり、適切な治療がされないと、患者の死を引き起こす可能性がある。「腫瘍」は、1つ以上の癌性細胞を含む。癌の例を、本明細書の他の場所で提供する。
「化学療法剤」又は「抗癌剤」とは、癌治療に有用な化合物を意味する。化学療法剤の例としては、チオテパ及びシクロスホスファミド(CYTOXAN(登録商標))などのアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファン、及びピポスルファンなどのアルキルスルホネート;ベンゾドーパ、カルボコン、メツレドーパ、及びウレドーパなどのアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド及びトリメチロメラミンを含むエチレンイミン及びメチラメラミン;アセトゲニン(特にブラタシン及びブラタシノン);δ−9−テトラヒドロカンナビノール(ドロナビノール、MARINOL(登録商標));β−ラパコン;ラパコール;コルヒチン;ベツリン酸;カンプトテシン(合成類似体トポテカン(HYCAMTIN(登録商標)、CPT−11(イリノテカン、CAMPTOSAR(登録商標))、アセチルカンプトテシン、スコポレクチン、及び9−アミノカンプトテシン);ブリオスタチン;カリスタチン;CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン及びビゼレシン合成類似体を含む);ポドフィロトキシン;ポドフィリン酸;テニポシド;テニポシド;クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似体、KW−2189及びCB1−TM1など);エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンギスタチン;クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニマスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード;カルマスティン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、及びラニムスチンなどのニトロソウレア;エンジイン抗生物質(例えばカリケアマイシン、特にカリケアマイシンγ1I及びカリケアマイシンωI1(例えばNicolaou et al.,Angew.Chem Intl.Ed.Engl.,33:183−186(1994)を参照のこと)などの抗生物質;経口α−4インテグリン阻害剤のCDP323;ジネミシンAを含むジネミシン;エスペラミシン、加えてネオカルチノスタチン発色団及び関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン(ADRIAMYCIN(登録商標)、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン、ドキソルビシン塩酸塩リポソーム注射剤(DOXIL(登録商標))、リポソームドキソルビシンTLC D−99(MYOCET(登録商標))、ペグ化リポソームドキソルビシン(CAELYX(登録商標))、及びデオキシドクソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンCなどのマイトマイシン、マイコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;メトトレキサート、ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標))、テガフール(UFTORAL(登録商標))、カペシタビン(XELODA(登録商標))、エポチロン、及び5−フルオロウラシル(5−FU)などの代謝拮抗物質;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキセートなどの葉酸類似体;フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどのプリン類似体;アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン等のピリミジン類似体;カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲン;アミノグルテチミド、マイトテイン、トリロスタンなどの抗副腎剤;フロリン酸などの葉酸補充剤;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキサート;デフォファミン;デメコルチン;ジアジクオン;エルフォミチン;エリプチニウムアセテート;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダイニン;メイタンシン及びアンサマイトシンなどのメイタンシノイド;ミトグアゾン;マイトキサントロン;モピダンモール;ニトラエリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖類複合体(JHS Natural Products,Eugene,OR);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2’−トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特にT−2毒素、ベラキュリンA、ロリジンA及びアングイジン);ウレタン;ビンデシン(ELDISINE(登録商標)、FILDESIN(登録商標));ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara−C」);チオテパ;タキソイド、例えばパクリタキセル(TAXOL(登録商標))、パクリタキセルのアルブミン組換ナノ粒子製剤(ABRAXANE(商標))、及びドセタキセル(TAXOTERE(登録商標));クロラムブシル;6チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチン、オキサリプラチン(例えばELOXATIN(登録商標))、及びカルボプラチンなどの白金製剤;チューブリン重合を微小管形成から保護するビンカ(ビンブラスチン(VELBAN(登録商標))、ビンクリスチン(ONCOVIN(登録商標))、ビンデシン(ELDISINE(登録商標)、FILDESIN(登録商標))、及びビノレルビン(NAVELBINE(登録商標))を含む);エトポシド(VP−16);イホスファミド;マイトキサントロン;ロイコボリン;ノバントロン;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;イバンドロネート;トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸などのレチノイド(ベキサロテン(TARGRETIN(登録商標)を含む);クロドロネート(例えばBONEFOS(登録商標)若しくはOSTAC(登録商標))、エチドロネート(DIDROCAL(登録商標))、NE−58095、ゾレドロン酸/ゾレドロネート(ZOMETA(登録商標))、アレンドロネート(FOSAMAX(登録商標))、パミドロネート(AREDIA(登録商標))、チルドロネート(SKELID(登録商標))、又はリセドロネート(ACTONEL(登録商標))などのビスホスホネート;トロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体);アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、例えばPKC−α、Raf、H−Ras、及び上皮成長因子受容体(EGF−R)などの、異所性細胞増殖で示唆されるシグナル伝達経路での遺伝子発現を阻害するもの;THERATOPE(登録商標)ワクチン、及び遺伝子治療ワクチン、例えばALLOVECTIN(登録商標)ワクチン、LEUVECTIN(登録商標)ワクチン、及びVAXID(登録商標)ワクチンなどのワクチン;トポイソメラーゼ1阻害剤(例えばLURTOTECAN(登録商標));rmRH(例えば、ABARELIX(登録商標));BAY439006(ソラフェニブ;Bayer);SU−11248(スニチニブ、SUTENT(登録商標)、Pfizer);ペリホシン、COX−2阻害剤(例えばセレコキシブ又はエトリコキシブ)、プロテオソーム阻害剤(例えばPS341);ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標));CCI−779;チピファルニブ(R11577);オラフェニブ、ABT510;オブリメルセンナトリウム(GENASENSE(登録商標)、アンチセンスオリゴヌクレオチド)などのBcl−2阻害剤;ピキサントロン;EGFR阻害剤(以下の定義を参照);チロシンキナーゼ阻害物質;ラパマイシン(シロリムス、RAPAMUNE(登録商標))などのセリン−トレオニンキナーゼ阻害剤;ロナファルニブ(SCH 6636、SARASAR(商標))などのファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;並びに薬学的に許容される上述のいずれかの塩、酸又は誘導体;並びに、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾロンの併用療法の略称)、並びに、FOLFOX(5−FU及びロイコボリンと組み合わせた、オキサリプラチン(ELOXATIN(商標))による治療レジメンの略称)などの、上記の2つ以上の組み合わせが挙げられる。
本明細書で定義される化学治療剤は、癌の成長を促進し得るホルモンの効果を調節、低減、遮断、又は阻害するように作用する「抗ホルモン剤」又は「内分泌治療薬」を含む。それらは、それら自体がホルモンであってもよく、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標))、4−ヒドロキシタモキシフェン、トレミフェン(FARESTON(登録商標))、イドキシフェン、ドロロキシフェン、ラロキシフェン(EVISTA(登録商標))、トリオキシフェン、ケオキシフェン、及びSERM3などの選択的エストロゲン受容体調節剤(SERM)を含む、混合アゴニスト/アンタゴニストプロファイルを有する抗エストロゲン;フルベストラント(FASLODEX(登録商標))、及びEM800(そのような薬剤は、エストロゲン受容体(ER)二量体化を遮断する、DNA結合を阻害する、ERターンオーバーを増加させる、及び/又はERレベルを抑制する場合がある)などのアゴニスト特性を有しない純粋な抗エストロゲン;ホルメスタン及びエキセメスタン(AROMASIN(登録商標))などのステロイド性アロマターゼ阻害剤、並びにアナストラゾール(ARIMIDEX(登録商標))、レトロゾール(FEMARA(登録商標))、及びアミノグルテチミドなどの非ステロイド性アロマターゼ阻害剤を含むアロマターゼ阻害剤、並びにボロゾール(RIVISOR(登録商標))、メゲストロールアセテート(MEGASE(登録商標))、ファドロゾール、及び4(5)−イミダゾールを含む、他のアロマターゼ阻害剤;リュープロリド(LUPRON(登録商標)及びELIGARD(登録商標))、ゴセレリン、ブセレリン、及びトリプテレリン(tripterelin)を含む、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニスト;メゲストロールアセテート及びメドロキシプロゲステロンアセテートなどのプロゲスチン、ジエチルスチルベストロール及びプレマリンなどのエストロゲン、並びにフルオキシメステロン、トランスレチオン酸(transretionic acid)、及びフェンレチニドなどのアンドロゲン/レチノイドを含む、性ステロイド;オナプリストン;抗プロゲステロン;エストロゲン受容体下方調節剤(ERD);フルタミド、ニルタミド、及びビカルタミドなどの抗アンドロゲン;並びに上記のうちのいずれかの薬学的に許容される塩、酸、又は誘導体;並びに上記のうちの2つ以上の組み合わせを含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「治療」(及びその文法的な変形語、例えば、「治療する」又は「治療すること」)は、治療される個体において本来の経過を変える試みにおける臨床的介入を指し、予防のために、又は臨床病理の経過の間に行うことができる。治療の所望の効果としては、疾患の発症又は再発を予防すること、症状の軽減、疾患の任意の直接的又は間接的な病理学的結果の減弱、転移を予防すること、疾患進行速度を低下させること、病状の寛解又は緩和、及び回復又は改善された予後が挙げられるが、これらに限られない。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する主題の化合物及び組成物を使用して、疾患の進展を遅延させる、又は、疾患の進行を遅延させる。一実施形態では、治療は予防のためだけに実施される。一実施形態では、治療は、臨床的病状の過程の間のみに(即ち、予防のためではなく)実施される。一実施形態では、治療は、臨床的病状の過程の間と、予防のための両方で実施される。
1つ以上の他の薬物と「同時に」投与される薬物は、同一治療サイクル中、1つ以上の他の薬物と同じ治療日に、また任意に1つ以上の他の薬物と同じ時間に投与される。例えば、3週間毎に付与される癌療法の場合、同時に投与される薬物はそれぞれ、3週間のサイクルの1日目に投与される。
用語「有効」とは、意図した使用の文脈内で使用したときに、所望の治療又は予防結果を達成する、化合物、組成物、又は構成成分の量を説明するために使用される。用語「有効」は、本出願において別様において説明又は使用される、他の有効量又は有効濃度の用語を包含する。本明細書で使用する場合、用語「治療に有効な量」とは、その量を受けていない対応する対象と比較したときに、疾患、障害、若しくは副作用の治療、又は、疾患若しくは障害の進行速度の減少がもたらされる、任意の量を意味する。当該用語はまた、通常の生理学的機能を増強するのに有効な量を、その範囲に含む。治療法での使用に関して、治療に有効な量の本開示の化合物、並びにその塩は、そのままの化学物質として投与され得る。更に、活性成分が、医薬組成物として提示され得る。
本明細書で使用する場合、特許請求の範囲で別様に定義されない限り、用語「任意に」とは、後で記載する事象が生じ得る、又は生じ得ず、生じる事象と生じない事象の両方を含むことを意味する。
本明細書で使用する場合、別様に定義されない限り、語句「任意に置換された」、「置換された」、「任意に更に置換された」、又はそれらの変化は、1つ以上、例えば1、2、3、4、又は5個の置換基による、複数の置換度を含む、任意の置換を表す。この語句は、本明細書で説明及び表現される置換の重複として解釈されるべきではない。
「薬学的製剤」又は「医薬組成物」という用語は、内部に含まれる活性成分の生物学的活性が有効になることを許すような形態であり、かつ製剤が投与される対象が受け入れられない程度に毒性のあるいかなる追加の成分も含まない調製物を指す。
「薬学的に許容される賦形剤」とは、対象にとって無毒である、活性成分以外の薬学的製剤中の成分を指す。薬学的に許容される賦形剤としては、緩衝液、担体、安定剤、又は防腐剤が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、語句「薬学的に許容される塩」とは、薬学的に許容される分子の有機又は無機塩を意味する。代表的な塩としては、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、及びパモ酸塩(即ち、1,1’−メチレンビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトン酸塩))が挙げられるが、これらに限定されない。薬学的に許容される塩には、酢酸イオン、コハク酸イオン又は他の対イオンなどの、別の分子が含まれてもよい。対イオンは、親化合物の電荷を安定させる任意の有機又は無機部位であってよい。更に、薬学的に許容される塩は、その構造に2つ以上の荷電原子を有してもよい。複数の荷電原子が薬学的に許容される塩の一部となっている例においては、複数の対イオンを有することができる。したがって、薬学的に許容される塩は、1個以上の荷電原子及び/又は1個以上の対イオンを有することができる。
薬学的に許容されない他の塩は、本明細書に記載する化合物の調製において有用であり得、これらは、主題の更なる態様を形成するものと考えられるべきである。シュウ酸塩又はトリフルオロ酢酸塩などのこれらの塩は、これら自体は薬学的に許容されない一方で、本明細書に記載する化合物、及びそれらの薬学的に許容される塩を得ることにおける中間体として有用な塩の調製において、有用であり得る。
「低分子」とは一般に、サイズが約5キロダルトン(Kd)未満である有機分子を意味する。いくつかの実施形態では、低分子は約4Kd、3Kd、約2Kd、又は約1Kd未満である。いくつかの実施形態では、低分子は、約800ダルトン(D)、約600D、約500D、約400D、約300D、約200D、又は約100D未満である。いくつかの実施形態では、低分子は、約2000g/mol未満、約1500g/mol未満、約1000g/mol未満、約800g/mol未満、又は約500g/mol未満である。いくつかの実施形態では、低分子は非高分子である。低分子はタンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、ペプチド、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、多糖類、糖タンパク質、プロテオグリカンなどではない。低分子の誘導体とは、元の低分子と同じ構造コアを共有するが、元の低分子からの一連の化学反応で調製可能な分子を意味する。
用語「アルキル」とは、本明細書で使用する場合、1〜12個の炭素原子(C〜C12)の任意の長さを有する、飽和直鎖又は分枝鎖一価炭化水素ラジカルであって、アルキルラジカルが独立して、本明細書に記載する1つ以上の置換基で任意に置換されていることができる、炭化水素ラジカルである。一実施形態では、アルキルラジカルは、1〜8個の炭素原子(C〜C)、又は1〜6個の炭素原子(C〜C)、又は1〜4個の炭素原子(C〜C)、又は1〜3個の炭素原子(C〜C)である。アルキル基の例としては、メチル(Me、−CH)、エチル(Et、−CHCH)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CHCHCH)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、イソプロピル、−CH(CH)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CHCHCHCH)、2−メチル−1−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CHCH(CH)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチル、−CH(CH)CHCH)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチル、tert−ブチル、−C(CH)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CHCHCHCHCH)、2−ペンチル(−CH(CH)CHCHCH)、3−ペンチル(−CH(CHCH)、2−メチル−2−ブチル(−(C(CHCHCH)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH)CH(CH)、3−メチル−1−ブチル(−CHCHCH(CH)、2−メチル−1−ブチル(−CHCH(CH)CHCH)、1−ヘキシル(−CHCHCHCHCHCH)、2−ヘキシル(−CH(CH)CHCHCHCH)、3−ヘキシル(−CH(CHCH)(CHCHCH))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CHCHCHCH)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CH(CH)CHCH)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CHCH(CH)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH)(CHCH)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CHCH)CH(CH)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CHCH(CH)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH)C(CH)、1−ヘプチル及び1−オクチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルキレン」とは、本明細書で使用する場合、1〜12個の炭素原子(C〜C12)の任意の長さを有する、飽和直鎖又は分枝鎖二価炭化水素ラジカルであって、アルキレンラジカルが独立して、本明細書に記載する1つ以上の置換基で任意に置換されていることができる、炭化水素ラジカルである。一実施形態では、アルキレンラジカルは、1〜8個の炭素原子(C〜C)、1〜6個の炭素原子(C〜C)、1〜4個の炭素原子(C〜C)、又は2〜4個の炭素原子(C〜C)である。アルキレン基の例としては、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、プロピレン(−CHCHCH−)などが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルケニル」とは、少なくとも1つの不飽和部位、即ち、炭素−炭素のsp2二重結合を有する、2〜12個の炭素原子(C〜C12)の任意の長さの直鎖又は分枝鎖一価炭化水素ラジカルであって、アルケニルラジカルが独立して、本明細書に記載する1つ以上の置換基で任意に置換され得、「cis」及び「trans」配置、又はあるいは、「E」及び「Z」配置を有するラジカルを含む、炭化水素ラジカルを意味する。例としては、エチレニル又はビニル(−CH=CH)、アリル(−CHCH=CH)などが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルケニレン」とは、少なくとも1つの不飽和部位、即ち、炭素−炭素のsp2二重結合を有する、2〜12個の炭素原子(C〜C12)の任意の長さの直鎖又は分枝鎖二価炭化水素ラジカルであって、アルケニレンラジカルが独立して、本明細書に記載する1つ以上の置換基で任意に置換され得、「cis」及び「trans」配置、又はあるいは、「E」及び「Z」配置を有するラジカルを含む、炭化水素ラジカルを意味する。例としては、エチレニレン又はビニレン(−CH=CH−)、アリル(−CHCH=CH−)、−CHCHCH=CH−などが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルキニル」とは、少なくとも1つの不飽和部位、即ち、炭素−炭素のsp三重結合を有する、2〜12個の炭素原子(C〜C12)の任意の長さの直鎖又は分枝一価炭化水素ラジカルであって、アルキニルラジカルが独立して、本明細書に記載する1つ以上の置換基で任意に置換されていることができる、炭化水素ラジカルを意味する。例としては、エチニル(−C≡CH)、プロピニル(プロパルギル、−CHC≡CH)などが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルキニレン」とは、少なくとも1つの不飽和部位、即ち、炭素−炭素のsp三重結合を有する、2〜12個の炭素原子(C〜C12)の任意の長さの直鎖又は分枝二価炭化水素ラジカルであって、アルキニレンラジカルが独立して、本明細書に記載する1つ以上の置換基で任意に置換されていることができる、炭化水素ラジカルを意味する。例としては、エチニレン(−C≡C−)、プロピニレン(プロパルギレン、−CHC≡C−)、−CHCHC≡C−などが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「炭素環」、「カルボシクリル」、「炭素環式環」、及び「シクロアルキル」とは、単環式環として3〜12個の炭素原子(C〜C12)、又は二環式環として7〜12個の炭素原子を有する、一価の非芳香族飽和又は部分的不飽和環を意味する。7〜12個の原子を有する二環式炭素環を、例えばビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、又は[6,6]系として配置することが可能であり、9又は10個の環原子を有する二環式炭素環を、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン及びビシクロ[3.2.2]ノナンなどの、ビシクロ[5,6]又は[6,6]系、あるいは架橋系として配置することが可能である。スピロ部分もまた、この定義の範囲に含まれる。単環式炭素環の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、1−シクロヘキサ−3−エニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシルなどが挙げられるが、これらに限定されない。カルボシクリル基は、任意に、本明細書に記載される1つ以上の置換基で、独立して置換される。
「アリール」とは、親芳香環系の1個の炭素原子から1個の水素原子を取り除くことにより誘導される、6〜20個の炭素原子(C〜C20)の一価の芳香族炭化水素ラジカルを意味する。アリール基の中には、例示的な構造として「Ar」で表されるものもある。アリールは、飽和、部分的不飽和環、又は芳香族炭素環式環に縮合した芳香環を含む、二環式ラジカルを含む。典型的なアリール基としては、ベンゼン(フェニル)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、インデニル、インダニル、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル等に由来するラジカルが挙げられるが、これらに限定されない。アリール基は、任意に、本明細書に記載される1つ以上の置換基で、独立して置換される。
用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、及び「複素環」は、本明細書では同じ意味で用いられ、少なくとも1個の環原子が、窒素、酸素、リン及び硫黄から選択されるへテロ原子であり、残りの環原子がCである、3〜約20個の環原子の飽和又は部分的不飽和(すなわち、環内に1つ以上の二重及び/又は三重結合を有する)炭素環式ラジカルを意味し、1個以上の環原子が独立して、本明細書に記載する1種以上の置換基で任意に置換されている。複素環は、3〜7環員(2〜6個の炭素原子並びにN、O、P、及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子)の単環又は7〜10環員(4〜9個の炭素原子並びにN、O、P、及びSから選択される1〜6個のヘテロ原子)の二環、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、又は[6,6]系であってよい。複素環は、Paquette,Leo A.;“Principles of ModernHeterocyclic Chemistry” (W.A.Benjamin,New York,1968),particularly Chapters 1,3,4,6,7,and 9;“The Chemistry ofHeterocyclic Compounds,A series of Monographs”(John Wiley & Sons,New York,1950 to present),in particular Volumes 13,14,16,19,and 28;及びJ.Am.Chem.Soc(1960)82:5566.に記載されている。「ヘテロシクリル」は、複素環ラジカルが飽和、部分的不飽和環、又は芳香族炭素環式若しくは複素環式環と縮合したラジカルもまた含む。複素環式環としては、例えば、モルホリン−4−イル、ピペリジン−1−イル、ピペラジニル、ピペラジン−4−イル−2−オン、ピペラジン−4−イル−3−オン、ピロリジン−1−イル、チオモルホリン−4−イル、S−ジオキソチオモルホリン−4−イル、アゾカン−1−イル、アゼチジン−1−イル、オクタヒドロピリド[1,2−a]ピラジン−2−イル、[1,4]ジアゼパン−1−イル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニルイミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシコ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、アザビシクロ[2.2.2]ヘキサニル、3H−インドリルキノリジニル、及びN−ピリジルウレアが挙げられるが、これらに限定されない。スピロ部分もまた、この定義の範囲に含まれる。2つの環原子がオキソ(=O)部分で置換された複素環式基の例は、ピリミジノニル及び1,1−ジオキソ−チオモルホリニルである。本明細書における複素環基は、任意に、本明細書に記載される1つ以上の置換基で、独立して置換される。
「ヘテロアリール」という用語は、5、6、又は7員環の一価の芳香族ラジカルを指し、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1つ以上のヘテロ原子を含む5〜20個の原子の縮合環系(その少なくとも1つは芳香族である)を含む。ヘテロアリール基の例は、ピリジニル(例えば2−ヒドロキシピリジニルを含む)、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン、ピリミジニル(例えば4−ヒドロキシピリミジニルを含む)、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、及びフロピリジニルである。ヘテロアリール基は、任意に、本明細書に記載される1つ以上の置換基で、独立して置換される。
複素環又はヘテロアリール基は、可能であれば、炭素(炭素結合した)又は窒素(窒素結合した)結合してもよい。例として、限定されないが、炭素結合した複素環又はヘテロアリールは、ピリジンの2、3、4、5、若しくは6位、ピリダジンの3、4、5、若しくは6位、ピリミジンの2、4、5、若しくは6位、ピラジンの2、3、5、若しくは6位、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロール、若しくはテトラヒドロピロールの2、3、4、若しくは5位、オキサゾール、イミダゾール、若しくはチアゾールの2、4、若しくは5位、イソキサゾール、ピラゾール、若しくはイソチアゾールの3、4、若しくは5位、アジリジンの2若しくは3位、アゼチジンの2、3、若しくは4位、キノリンの2、3、4、5、6、7、若しくは8位、又はイソキノリンの1、3、4、5、6、7、若しくは8位で結合される。
例として、限定されないが、窒素結合した複素環又はヘテロアリールは、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾールの1位、イソインドール又はイソインドリンの2位、モルホリンの4位、及びカルバゾ−ル又はβ−カルボリンの9位で結合される。
用語「メトキシ」とは、−O−CHを意味する。
用語「ヒドロキシ」とは、−OHを意味する。
用語「t−ブチル」又は「tBu」とは、tert−ブチルを意味する。
「キラル」という用語は、鏡像パートナーの重ね合せできない特性を有する分子を指し、一方で「アキラル」という用語は、それらの鏡像パートナーと重ね合せできる分子を指す。
「立体異性体」という用語は、同一の化学構成を有するが、空間内の原子又は基の配置に関して異なる、化合物を指す。
「ジアステレオマー」は、2つ以上のキラル性の中心を有し、それらの分子が互いの鏡像でない、立体異性体を指す。ジアステレオマーは、例えば、融点、沸点、スペクトル特性、及び反応性などの異なる物理特性を有する。ジアステレオマーの混合物は、電気泳動法及びクロマトグラフィーなどの高分解能分析手順の下で分離されてもよい。
「エナンチオマー」は、互いに重ね合せできない鏡像である、化合物の2つの立体異性体を指す。
本明細書で使用される立体化学的な定義及び慣例は、一般的にS.P.Parker,Ed.,McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(1984)McGraw−Hill Book Company,New York;及びEliel,E.and Wilen,S.,Stereochemistry of Organic Compounds(1994)John Wiley & Sons,Inc.,New Yorkに従う。多くの有機化合物は、光学的に活性な形態で存在する、すなわち、それらは、平面偏光の面を回転させる能力を有する。光学活性化合物について説明する際、接頭辞D及びL、又はR及びSは、そのキラル中心(複数可)を中心とした分子の絶対配置を表すために使用される。接頭辞d及びl又は(+)及び(−)は、化合物による平面偏光の回転の表示を指定するために用いられ、(−)又は1は、化合物が左旋性であることを意味する。接頭辞が(+)又はdの化合物は、右旋性である。所与の化学構造について、これらの立体異性体は、互いに鏡像であることを除き、同一である。特定の立体異性体はまた、エナンチオマーとも称されることがあり、このような異性体の混合物は、エナンチオマー混合物としばしば呼ばれる。エナンチオマーの50:50混合物は、ラセミ混合物又はラセミ化合物と称され、これらは、化学的な反応又はプロセスにおいて立体選択又は立体特異性がなかった場合に生じることができる。「ラセミ混合物」及び「ラセミ化合物」という用語は、光学活性がない2つのエナンチオマー種の等モル混合物を指す。
用語「同時投与」及び「同時投与すること」又は「併用療法」とは、治療薬が、好ましくは有効量で、同時にある程度患者内に存在する限り、同時投与(2つ以上の治療薬の同時での投与)、及び、時間差投与(ある追加の治療薬又は剤の投与時間とは異なる時間での、1つ以上の治療薬の投与)の両方を意味する。ある種の好ましい態様において、本明細書に記載する本化合物の1つ以上は、特に抗癌剤を含む、少なくとも1つの追加の生物活性剤と組み合わせて、同時投与される。特に好ましい態様において、化合物を同時投与することにより、抗癌活性を含む、相乗活性及び/又は治療法がもたらされる。
本明細書で使用する場合、用語「化合物」は、特に断りのない限り、本明細書で開示するあらゆる具体的な化学化合物を意味し、互変異性体、位置異性体、幾何異性体、並びに、適用できる場合、その光学異性体(エナンチオマー)及び他の立体異性体(ジアステレオマー)を含む、立体異性体、並びに、文脈において適用できる場合、その薬学的に許容される塩及び誘導体(プロドラッグ形態を含む)を含む。文脈での使用において、用語「化合物」は一般に、単一の化合物を意味するが、立体異性体、位置異性体、及び/又は光学異性体(ラセミ混合物を含む)などの他の化合物、並びに、開示した化合物の特定のエナンチオマー又はエナンチオ濃縮混合物もまた含むことができる。この用語はまた、文脈内で、化合物を投与し、活性部位に送達するのを容易にするために修飾された、化合物のプロドラッグ形態も意味する。本化合物の説明において、とりわけ、本化合物と関連する多数の置換基及び変数が記載されることに留意されたい。本明細書に記載する分子は、概して以下で説明されるように、安定した化合物であることが、当業者により理解される。結合
Figure 2022500372
が示されるとき、二重結合と単結合の両方が、示される化合物の文脈内で提示される。
本明細書で使用する場合、化学構造中の結合に交差する波線「
Figure 2022500372
」は、化学構造中にて、波状の結合が分子の残部、又は分子の断片の残部に結合する、原子の結合点を示す。
本明細書にて開示した特定の実施形態において、特定の基(例えばフェニル又はヘテロアリール)は、「置換された」と記載される。いくつかのそのような実施形態では、「置換」基は、本明細書で示されるように、1、2、3、4、5個、又はそれ以上の置換基で置換されてよい。特定の実施形態において、特定の基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ハロ(即ちハロゲン)、ハロアルキル、オキソ、OH、CN、−O−アルキル、S−アルキル、NH−アルキル、N(アルキル)、O−シクロアルキル、S−シクロアルキル、NH−シクロアルキル、N(シクロアルキル)、N(シクロアルキル)(アルキル)、NH、SH、SO−アルキル、P(O)(O−アルキル)(アルキル)、P(O)(O−アルキル)、Si(OH)、Si(アルキル)、Si(OH)(アルキル)、CO−アルキル、COH、NO、SF、SONH−アルキル、SON(アルキル)、SONH−アルキル、SON(アルキル)、CONH−アルキル、CON(アルキル)、N(アルキル)CONH(アルキル)、N(アルキル)CON(アルキル)、NHCONH(アルキル)、NHCON(アルキル)、NHCONH、N(アルキル)SONH(アルキル)、N(アルキル)SON(アルキル)、NHSONH(アルキル)、NHSON(アルキル)、及びNHSONHから独立して選択されるがこれらに限定されない、1つ以上の置換基で置換されてよい。
更に追加の定義及び略語を、本明細書の他の場所で提供する。
ある範囲の値を提供する場合、文脈が別様に明確に示す場合(例えば、多数の炭素原子を含有する基の場合であって、その範囲内に収まる各炭素数が提供される場合)を除いて下限値の単位の10分の1までの、その範囲の上限と下限の間の各中間値、及び、その述べられた範囲における、任意の他の記載値又は中間値が、本開示の中に包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限及び下限が、より小さい範囲に独立して含まれ得ることも、記載された範囲内のいずれかの特に除外された限界に従うことを条件として、本開示に包含される。記載された範囲が限界の一方又は両方を含む場合、それら包含される限界のいずれか又は両方を除いた範囲もまた、本開示に含まれる。
本明細書、及び添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「a」及び「an」は、本明細書において、文脈が別様に明確に示さない限り、冠詞の文法上の目的語の1つ又は2つ以上(即ち、少なくとも1つ)を意味するように使用される。例として、「an element(要素)」は、1つの要素又は2つ以上の要素を意味する。
特許請求の範囲では、上述の明細書と同様に、「含む(comprising/including)」、「有する(carrying/having)」、「含有する」、「伴う」、「保持する」、「で構成される」などの移行句はオープンエンドであるとして、即ち、それらを含むがそれらに限定されないことを意味するものとして理解されなければならない。移行句「からなる」及び「から本質的になる」のみが、United States Patent Office Manual of Patent Examining Procedures,Section 2111.03に説明されているように、それぞれ、クローズド、又はセミクローズドの移行句でなければならない。
本明細書の明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、1つ以上の要素の列挙に関連する「少なくとも1つ」という句は、要素の列挙の中の、いずれか又はより多くの要素から選択される少なくとも1つの要素を意味すると理解されるべきであるが、必ずしも要素の列挙内に具体的に列挙されているありとあらゆる要素の少なくとも1つを含むわけではなく、要素の列挙内の、要素のいずれかの組み合わせを除外するものではない。この定義はまた、「少なくとも1つ」という句が参照する要素の列挙内で具体的に特定される要素以外の要素が、具体的に特定されるそれらの要素に関連するかどうかにかかわらず、必要に応じて存在し得ることを可能にする。したがって、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも1つ」(又は、同等に、「A又はBの少なくとも1つ」、又は同等に「A及び/又はBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、Bが存在せず(かつ必要に応じてB以外の要素を含んで)、必要に応じて2つ以上を含む少なくとも1つのAを指すことができ;別の実施形態では、Aが存在せず(かつ必要に応じてA以外の要素を含んで)、必要に応じて2つ以上を含む少なくとも1つのBを指すことができ;さらに別の実施形態では、必要に応じて2つ以上を含む少なくとも1つのA、及び必要に応じて2つ以上を含む少なくとも1つのB(かつ必要に応じて他の要素を含んでいる)を指すことができる;などである。
2つ以上の工程又は行為を含む、本明細書に記載する特定の方法において、その方法の工程又は行為の順序は、文脈が別様に示さない限り、当該方法の工程又は行為が記載される順序に必ずしも限定されないこともまた理解されるべきである。
上で示したとおり、本明細書は、ブロモドメインタンパク質(例えばBRD4)を阻害及び/又は分解する、化合物又はその塩に関する。いくつかの実施形態では、化合物又はその塩は、ブロモドメインタンパク質、及び特にはBRD4に、結合する、これらを阻害する、かつ/又は分解する。
II.BRD4阻害剤化合物
一態様において、本開示は、式(I):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーであって、
式中、
は、S又はC(R11)であり、
は、存在しないか又はC(R12)であり、
は、N又はOであり、
環Aは、フェニル又は6員のヘテロアリールであり、環Aは任意に、ハロ、ヒドロキシ、−C1〜3−アルキル、−O−C1〜3−アルキル、及び−NHからなる群から選択される1つ以上の置換基で、一実施形態において更に置換されており、
は、−O−C〜C−アルキル、又は−N(R)(R)であり、
は、メチルであり、
、R、R11、及びR12はそれぞれ、H、メチル、及びメトキシからなる群から独立して選択され、
は、−N(R)(R);−C(H)(CH)−NH;−C(CH−NH;メチル;及びヒドロキシからなる群から選択され、
及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、ヒドロキシ、及び−C(O)CHからなる群から独立して選択され、
及びRは、H、C〜C−アルキル、及びフェニルからなる群から独立して選択され、式中、フェニルは、R10で任意に置換されており、
10は、ヒドロキシであり、
Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、及びC−Cアルキニレンからなる群から選択され、
Figure 2022500372
は、単結合又は二重結合であり、XがC(R11)である場合、
Figure 2022500372
は、XとXとの間の二重結合であり、XがNである場合、
Figure 2022500372
は、Xと分子の残りの部分との間の二重結合である、
化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーに関する。
一実施形態では、化合物は、式(I)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、X、X、X、環A、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、及び
Figure 2022500372
は、式(I)について上で定義したとおりであり、式中、LはC〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、Rは、CH、OH、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、NH−C(NH)(NH)、NH−C(O)(CH)、CH(CH)−NH、及びC(CH−NHからなる群から選択される。一実施形態では、Rは、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、CH(CH)−NH、及びNH−C(NH)(NH)からなる群から選択される。
一実施形態では、化合物は、式(I)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、X、X、X、環A、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、及び
Figure 2022500372
は、式(I)について上で定義したとおりであり、式中、Rは−N(R)(R)であり、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択され、Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一態様において、本開示は、式(Ia)又は(Ib):
Figure 2022500372
の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)であって、
式中、X、X、X、環A、R、R、R、R、R、L、及び
Figure 2022500372
は、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩に関する。
一実施形態では、化合物は、式(Ia)又は(Ib)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、LはC〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(Ia)又は(Ib)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、CH、OH、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、NH−C(NH)(NH)、NH−C(O)(CH)、CH(CH)−NH、及びC(CH−NHからなる群から選択される、化合物、又はその塩である。一実施形態では、Rは、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、CH(CH)−NH、及びNH−C(NH)(NH)からなる群から選択される。
一実施形態では、化合物は、式(Ia)又は(Ib)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−N(R)(R)であり、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択され、Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
複数の実施形態において、化合物は、式(Ia)又は(Ib)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、LはC〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンであり、Rは、−N(R)(R)(式中、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される)からなる群から選択される、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、又は(Ib)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、環Aは1、2、3、又は4個のR13基で更に置換され、式中、各R13基は、H、ハロ、ヒドロキシ、−C1〜3−アルキル、−O−C1〜3−アルキル、及び−NHからなる群から独立して選択されるか、又は、H及びハロからなる群から独立して選択される、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、又は(Ib)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、環Aは、フェニル、ピリジニル、及びピリミジニルからなる群から選択される、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、又は(Ib)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、環Aは6員のヘテロアリールであり、6員のヘテロアリールは任意に更に置換されている、化合物、又はその塩である。特定の一実施形態では、6員のヘテロアリールは、任意に置換されたピリジニル、及び任意に置換されたピリミジニルからなる群から選択される。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、又は(Ib)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、環Aは6員のヘテロアリールであり、6員のヘテロアリールは、L及びRと合わせて、
Figure 2022500372
からなる群から選択され、式中、R、R13、及びLは、式(I)、(Ia)、又は(Ib)について上で定義したとおりであり、nは0、1、2、又は3である、化合物、又はその塩である。特定の一実施形態では、環Aは、L及びRと合わせて、
Figure 2022500372
であり、式中、R、R13、及びLは、式(I)、(Ia)、又は(Ib)について上で定義したとおりであり、nは0、1、2、又は3である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、又は(Ib)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、環Aは6員のヘテロアリールであり、6員のヘテロアリールは、L及びRと合わせて、
Figure 2022500372
からなる群から選択され、
式中、L、R、及びR13は、式(I)、(Ia)、又は(Ib)について上で定義したとおりであり、nは0、1、2、又は3である、化合物、又はその塩である。特定の一実施形態では、環Aは、L及びRと合わせて、
Figure 2022500372
であり、式中、L及びRは、式(I)、(Ia)、又は(Ib)について上で定義したとおりである。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、又は(Ib)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、環Aはフェニルであり、フェニルは任意に更に置換されている、化合物、又はその塩である。一実施形態では、環Aは、L及びRと合わせて、
Figure 2022500372
からなる群から選択され、式中、R、R13、及びLは、式(I)、(Ia)、又は(Ib)について上で定義したとおりであり、nは0、1、2、3、又は4である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、又は(Ib)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、環Aは、L及びRと合わせて、
Figure 2022500372
からなる群から選択され、式中、R、R13、及びLは、式(I)、(Ia)、又は(Ib)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、又は(Ib)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、環Aは、L及びRと合わせて、
Figure 2022500372
であり、式中、L及びRは、式(I)、(Ia)、又は(Ib)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、XはSであり、Xは存在しない、化合物、又はその塩である。例えば、特定の一実施形態において、化合物は、式(II):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーであって、
式中、X、環A、R、R、R、R、R、L、及び
Figure 2022500372
は、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩若しくはエナンチオマーである。
一実施形態では、化合物は、式(IIa)又は(IIb):
Figure 2022500372
の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)であって、
式中、X、環A、R、R、R、R、R、L、及び
Figure 2022500372
は、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(II)、(IIa)、(IIb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、LはC〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
別の実施形態では、化合物は、式(II)、(IIa)、(IIb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−N(R)(R)であり、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択され、Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(II)、(IIa)、(IIb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、CH、OH、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、NH−C(NH)(NH)、NH−C(O)(CH)、CH(CH)−NH、及びC(CH−NHからなる群から選択される、化合物、又はその塩である。一実施形態では、Rは、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、CH(CH)−NH、及びNH−C(NH)(NH)からなる群から選択される。
一実施形態では、化合物は、式(I)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、XはSであり、Xは存在せず、XはNであり、
Figure 2022500372
は二重結合である、化合物、又はその塩である。例えば、特定の一実施形態において、化合物は、式(III):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーであって、
式中、環A、R、R、R、R、R、及びLは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩若しくはエナンチオマーである。
一実施形態では、化合物は、式(IIIa)又は(IIIb):
Figure 2022500372
の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)であって、
式中、環A、R、R、R、R、R、及びLは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(III)、(IIIa)、(IIIb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、LはC〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(III)、(IIIa)、(IIIb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、CH、OH、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、NH−C(NH)(NH)、NH−C(O)(CH)、CH(CH)−NH、及びC(CH−NHからなる群から選択される、化合物、又はその塩である。一実施形態では、Rは、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、CH(CH)−NH、及びNH−C(NH)(NH)からなる群から選択される。
別の実施形態では、化合物は、式(III)、(IIIa)、(IIIb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−N(R)(R)であり、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択され、Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、XはSであり、Xは存在せず、XはNであり、環Aはフェニルであり、フェニルは任意に更に置換されてよく、
Figure 2022500372
は二重結合である、化合物、又はその塩である。
例えば、特定の一実施形態において、化合物は、式(IV):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーであって、
式中、R、R、R、R、R、R13、L、及びnは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩若しくはエナンチオマーである。
特定の一実施形態では、化合物は、式(IV−1):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーであって、
式中、R、R、R、R、R、及びLは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩若しくはエナンチオマーである。
別の実施形態では、化合物は、式(IVa)又は(IVb):
Figure 2022500372
の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)であって、
式中、R、R、R、R、R、R13、L、及びnは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
別の実施形態では、化合物は、式(IV−1a)又は(IV−1b):
Figure 2022500372
の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)であって、
式中、R、R、R、R、R、及びLは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、又は(IV−1b)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、LはC〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、又は(IV−1b)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、CH、OH、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、NH−C(NH)(NH)、NH−C(O)(CH)、CH(CH)−NH、及びC(CH−NHからなる群から選択される、化合物、又はその塩である。一実施形態では、Rは、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、CH(CH)−NH、及びNH−C(NH)(NH)からなる群から選択される。
一実施形態では、化合物は、式(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、又は(IV−1b)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−N(R)(R)であり、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択され、Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、XはSであり、Xは存在せず、XはOであり、
Figure 2022500372
は単結合である、化合物、又はその塩である。例えば、特定の一実施形態において、化合物は、式(V):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーであって、
式中、環A、R、R、R、R、R、及びLは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩若しくはエナンチオマーである。
別の実施形態では、化合物は、式(Va)又は(Vb):
Figure 2022500372
の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)であって、
式中、環A、R、R、R、R、R、及びLは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(V)、(Va)、(Vb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、LはC〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(V)、(Va)、(Vb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、CH、OH、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、NH−C(NH)(NH)、NH−C(O)(CH)、CH(CH)−NH、及びC(CH−NHからなる群から選択される、化合物、又はその塩である。一実施形態では、Rは、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、CH(CH)−NH、及びNH−C(NH)(NH)からなる群から選択される。
別の実施形態では、化合物は、式(V)、(Va)、(Vb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−N(R)(R)であり、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択され、Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、XはSであり、Xは存在せず、XはOであり、環Aはフェニルであり、フェニルは任意に更に置換されてよく、
Figure 2022500372
は単結合である、化合物、又はその塩である。例えば、特定の一実施形態において、化合物は、式(VI):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーであって、
式中、R、R、R、R、R、R13、L、及びnは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩若しくはエナンチオマーである。
特定の一実施形態では、化合物は、式(IV−1):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーであって、
式中、R、R、R、R、R、及びLは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩若しくはエナンチオマーである。
別の実施形態では、化合物は、式(VIa)又は(VIb):
Figure 2022500372
の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)であって、
式中、R、R、R、R、R、R13、L、及びnは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
別の実施形態では、化合物は、式(VI−1a)又は(VI−1b):
Figure 2022500372
の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)であって、
式中、R、R、R、R、R、及びLは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、又は(VI−1b)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、LはC〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
別の実施形態では、化合物は、式(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、又は(VI−1b)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−N(R)(R)であり、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択され、Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、XはC(R11)であり、XはC(R12)である、化合物、又はその塩である。例えば、特定の一実施形態において、化合物は、式(VII):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーであって、
式中、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、L、及び
Figure 2022500372
は、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩若しくはエナンチオマーである。
別の実施形態では、化合物は、式(VIIa)又は(VIIb):
Figure 2022500372
の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)であって、
式中、R、R、R、R、R、R11、R12、L、及び
Figure 2022500372
は、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(VII)、(VIIa)、(VIIb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、LはC〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
別の実施形態では、化合物は、式(VII)、(VIIa)、(VIIb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−N(R)(R)であり、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択され、Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、XはC(R11)であり、XはC(R12)であり、XはNであり、
Figure 2022500372
は二重結合である、化合物、又はその塩である。例えば、特定の一実施形態において、化合物は、式(VIII):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーであって、
式中、R、R、R、R、R、R11、R12、及びLは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩若しくはエナンチオマーである。
別の実施形態では、化合物は、式(VIIIa)又は(VIIIb):
Figure 2022500372
の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)であって、
式中、R、R、R、R、R、R11、R12、及びLは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、LはC〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
別の実施形態では、化合物は、式(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−N(R)(R)であり、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択され、Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、XはC(R11)であり、XはC(R12)であり、XはNであり、環Aはフェニルであり、フェニルは任意に更に置換されてよく、
Figure 2022500372
は二重結合である、化合物、又はその塩である。例えば、特定の一実施形態において、化合物は、式(IX):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーであって、
式中、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、L、及びnは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩若しくはエナンチオマーである。
別の実施形態では、化合物は、式(IX−1):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その塩(例えば薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーであって、
式中、R、R、R、R、R、R11、R12、及びLは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩若しくはエナンチオマーである。
別の実施形態では、化合物は、式(IXa)又は(IXb):
Figure 2022500372
の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)であって、
式中、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、L、及びnは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
別の実施形態では、化合物は、式(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb):
Figure 2022500372
の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)であって、
式中、R、R、R、R、R、R11、R12、及びLは、式(I)について上で定義したとおりである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、LはC〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−N(R)(R)であり、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択され、Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−O−C〜C−アルキルである、化合物、又はその塩である。そのような一実施形態において、Rは、−O−t−ブチルである。そのような別の実施形態において、Rは、−O−CHである。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−N(R)(R)である、化合物、又はその塩である。一実施形態では、R及びRは、それぞれHである。一実施形態では、RはHであり、RはC〜Cアルキルである。更に別の実施形態では、RはHであり、Rはエチルである。一実施形態では、RはHであり、Rは、R10で置換されたフェニルである。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは−N(R)(R)であり、RはHであり、Rは、R10で置換されたフェニルであり、R10はヒドロキシである、化合物、又はその塩である。一実施形態では、R及びR10は合わさって、
Figure 2022500372
である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、R及びRは、それぞれメチルである、化合物、又はその塩である。一実施形態では、R及びRは、それぞれHである。一実施形態では、Rはメトキシであり、RはHである。一実施形態では、RはHであり、Rはメトキシである。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−N(R)(R)である、化合物、又はその塩である。そのような一実施形態において、R及びRは、それぞれHである。一実施形態において、RはHであり、Rはメチルである。一実施形態では、R及びRは、それぞれメチルである。一実施形態では、RはHであり、Rは−C(NH)−NHである。一実施形態では、RはHであり、Rはヒドロキシである。一実施形態では、RはHであり、Rは−C(O)CHである。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Rは、−C(H)(CH)−NH;−C(CH−NH;メチル;及びヒドロキシからなる群から選択される、化合物、又はその塩である。そのような一実施形態において、Rは、−C(H)(CH)−NHである。別の実施形態では、Rは、−C(CH−NHである。別の実施形態では、Rは、メチルである。別の実施形態では、Rは、ヒドロキシである。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Lは、C〜Cアルキレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Lは、C〜Cアルケニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、Lは、C〜Cアルキニレンである、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、L及びRは合わさって、
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
からなる群から選択される、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、L及びRは合わさって、
Figure 2022500372
からなる群から選択される、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、L及びRは合わさって、
Figure 2022500372
からなる群から選択される、化合物、又はその塩である。
一実施形態では、化合物は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であって、式中、L及びRは合わさって、
Figure 2022500372
からなる群から選択される、化合物、又はその塩である。
複数の実施形態において、本開示は、式(IV):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、式中、
は、−O−C〜C−アルキルであり、
は、メチルであり、
及びRは、それぞれメチルであり、
Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンであり、
は、−N(R)(R);−C(H)(CH)−NH;−C(CH−NH;メチル;及びヒドロキシルからなる群から選択され、式中、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、ヒドロキシ、及び−C(O)CHからなる群から独立して選択され、
各R13基は独立して、H又はハロであり、
nは0、1、2、3、又は4である、化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーに関する。
複数の実施形態において、本開示は、式(IV):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、式中、
は、−O−C(CHであり、
は、メチルであり、
及びRは、それぞれメチルであり、
Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンであり、
は、−N(R)(R);−C(H)(CH)−NH;−C(CH−NH;メチル;及びヒドロキシルからなる群から選択され、式中、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、ヒドロキシ、及び−C(O)CHからなる群から独立して選択され、
nは0である、化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーに関する。
複数の実施形態において、本開示は、式(IV)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、式中、Rは、CH、OH、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、NH−C(NH)(NH)、NH−C(O)(CH)、CH(CH)−NH、及びC(CH3)2−NH2からなる群から選択される、化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーに関する。一実施形態では、Rは、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、及びNH−C(NH)(NH)からなる群から選択される。
複数の実施形態において、本開示は、式(IV−1):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、式中、
は、−O−C〜C−アルキル、又は−N(R)(R)であり、式中、R及びRは、H、C〜C−アルキル、及びフェニルからなる群から独立して選択され、式中、フェニルは、R10で任意に置換されており、式中、R10はヒドロキシであり、
は、メチルであり、
及びRはそれぞれ、H、メチル、及びメトキシはからなる群から独立して選択され、
Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンであり、
は、−N(R)(R);−C(H)(CH)−NH;−C(CH−NH;メチル;及びヒドロキシルからなる群から選択され、式中、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、ヒドロキシ、及び−C(O)CHからなる群から独立して選択される、化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーに関する。
複数の実施形態において、本開示は、式(IV−1):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、式中、
は、−O−C〜C−アルキルであり、
は、メチルであり、
及びRは、それぞれメチルであり、
Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンであり、
は、−N(R)(R);−C(H)(CH)−NH;−C(CH−NH;メチル;及びヒドロキシルからなる群から選択され、式中、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、ヒドロキシ、及び−C(O)CHからなる群から独立して選択される、化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーに関する。
複数の実施形態において、本開示は、式(IV−1):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、式中、
は、−O−C(CHであり、
は、メチルであり、
及びRは、それぞれメチルであり、
Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンであり、
は、−N(R)(R);−C(H)(CH)−NH;−C(CH−NH;メチル;及びヒドロキシルからなる群から選択され、式中、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、ヒドロキシ、及び−C(O)CHからなる群から独立して選択される、化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーに関する。
複数の実施形態において、本開示は、式(IV−1)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、式中、Rは、CH、OH、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、NH−C(NH)(NH)、NH−C(O)(CH)、CH(CH)−NH、及びC(CH−NHからなる群から選択される、化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーに関する。一実施形態では、Rは、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、CH(CH)−NH、及びNH−C(NH)(NH)からなる群から選択される。
複数の実施形態において、本開示は、式(X):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、式中、
Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンであり、
は、−N(R)(R);−C(H)(CH)−NH;−C(CH−NH;メチル;及びヒドロキシルからなる群から選択され、式中、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、ヒドロキシ、及び−C(O)CHからなる群から独立して選択される、化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーに関する。
複数の実施形態において、本開示は、式(X):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、式中、L及びRは、
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
からなる群から選択される、化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーに関する。
複数の実施形態において、L−Rは、
Figure 2022500372
からなる群から選択される。
複数の実施形態において、本開示は、式(Xa):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、式中、L及びRは、
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
からなる群から選択される、化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーに関する。
複数の実施形態において、L−Rは、
Figure 2022500372
からなる群から選択される。
複数の実施形態において、本開示は、式(Xb):
Figure 2022500372
の化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、式中、L及びRは、
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
からなる群から選択される、化合物、又は、その薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーに関する。
複数の実施形態において、L−Rは、
Figure 2022500372
からなる群から選択される。
一実施形態では、本開示は、式(I)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)に関し、表1における構造のものからなる群から選択される構造を有する。
表1
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
Figure 2022500372
一実施形態では、本開示は、
Figure 2022500372
Figure 2022500372
からなる群から選択される化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーに関する。
一実施形態では、本開示は、
Figure 2022500372
からなる群から選択される化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)若しくはエナンチオマーに関する。
一実施形態では、本開示は、
Figure 2022500372
Figure 2022500372
からなる群から選択される化合物又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)に関する。
一実施形態では、本開示は、
Figure 2022500372
からなる群から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
ここで、本明細書に記載した本開示の化合物を参照すると、これらは、固体又は液体形態で存在することができる。固体状態において、化合物は、結晶形態若しくは非結晶形態、又はこれらの混合物として存在し得る。当事者は、薬学的に許容される溶媒和物は、結晶又は非結晶化合物から形成され得ることを理解するであろう。結晶溶媒和物において、溶媒分子は、結晶化の間に結晶格子に組み込まれる。溶媒和物は、例えば、エタノール、イソプロパノール、DMSO、酢酸、エタノールアミン、若しくは酢酸エチルを含むがこれらに限定されない、非水溶媒を伴い得る、又は、これらは、結晶格子に組み込まれる溶媒としての水を伴い得る。溶媒和物であって、水が、結晶格子に組み込まれる溶媒である溶媒和物は通常、「水和物」と呼ばれる。水和物としては、化学量論的水和物、及び、様々な量の水を含有する組成物が挙げられる。本明細書に記載する主題は、そのような溶媒和物を含む。
当業者は、様々なその溶媒和物を含む、結晶形態で存在する、本明細書に記載する特定の化合物は、多型(即ち、異なる結晶構造で生じる能力)を示し得ることを更に理解するであろう。これらの異なる結晶形態は典型的に、「多形体」として知られている。本明細書にて開示する主題は、そのような多形体を含む。多形体は、同一の化学組成を有するものの、充填、幾何学的配置、及び、結晶固体状態の他の記述特性が異なる。多形体はそれ故、形状、密度、硬度、変形性、安定性、及び溶解特性といった、異なる物理的性質を有し得る。多形体は典型的に、同定に使用され得る、異なる融点、IRスペクトル、及びX線粉末回折パターンを示す。当事者は、例えば、化合物の作製で使用する反応条件又は試薬を変える、又は調節することにより、異なる多形体を作製することができることを理解するであろう。例えば、温度、圧力、又は溶媒を変えることで、多形体がもたらされ得る。更に、ある多形体は特定の条件下で、自発的に別の多形体に変換し得る。
本明細書に記載する化合物又はその塩は、立体異性体で存在することができる(例えば、1つ以上の不斉炭素原子を含有する)。個別の立体異性体(エナンチオマー及びジアステレオマー)、並びにこれらの混合物は、本明細書にて開示する主題の範囲に含まれる。同様に、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)は、その式で示すもの以外の互変異性形態で存在することができ、これらもまた、本明細書にて開示する主題の範囲に含まれると理解されている。本明細書にて開示する主題は、本明細書で記載する具体的な基の組み合わせ及び部分集合を含むものと理解されるべきである。本明細書にて開示する主題の範囲は、立体異性体の混合物、及び、精製したエナンチオマー、又はエナンチオ的/ジアステレオ的に濃縮した混合物を含む。本明細書にて開示する主題は、本明細書上記で定義する具体的な基の組み合わせ及び部分集合を含むものと理解されるべきである。
本明細書にて開示する主題は、1つ以上の原子が、通常自然にて見出される原子質量又は質量数とは異なる、原子質量又は質量数を有する原子により置き換えられているという事実を除けば、本明細書で記載する化合物の、同位体で標識した形態もまた含む。本明細書に記載する化合物、及びその薬学的に許容される塩に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素、及び塩素の同位体、例えばH、H、11C、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123I、及び125Iが挙げられる。
上述の同位体、及び/又は、他の原子の他の同位体を含有する、本明細書にて開示する化合物及びその塩(例えば、薬学的に許容される塩)は、本明細書にて開示する主題の範囲内である。同位体標識した化合物を本明細書にて開示し、例えば、H、14Cなどの放射性同位体が組み込まれたものが、薬剤、及び/又は基質組織分配アッセイにおいて有用である。トリチウム標識された、即ちH、及び炭素−14、即ち14C同位体は一般的に、それらの調製容易性、及び検出容易性から、使用される。11C及び18F同位体はPET(陽電子放出型断層撮影法)において有用であり、125I同位体はSPECT(単一光子放射コンピュータ断層撮影法)において有用であり、これら全ては、脳イメージングにおいて有用である。更に、重水素、すなわち、Hなどのより重い同位体での置換は、より大きな代謝安定性の結果として生じるある特定の治療利益、例えば、インビボでの半減期の増加又は必要な投与量の減少をもたらす可能性があり、したがって、場合によっては、好ましい場合がある。同位体標識した式Iの化合物は一般に、以下のスキーム及び/又は実施例で開示する手順を実施し、速やかに入手可能な同位体標識試薬を、非同位体標識試薬の代わりに用いることで、調製することができる。
III.製剤
更なる態様では、明細書は、例えば、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の少なくとも1つの化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)、及びこれらの組み合わせを含む、有効量の、本明細書に記載する化合物の少なくとも1つを含む、治療又は医薬組成物を提供する。有効量の、本開示に従った少なくとも1種の化合物、並びに任意に、薬学的に有効な量の担体、添加剤又は賦形剤、及び任意に追加の生物活性剤と組み合わせた、有効量の、本明細書で別様に記載される化合物の1つ以上を含む医薬組成物は、本開示の更なる態様を示す。
特定の実施形態において、組成物は、薬学的に許容される塩、特に、本明細書に記載する化合物の酸又は塩基添加塩を含む。上述の塩基化合物の薬学的に許容される酸付加塩を調製するために使用される酸としては、無毒性酸付加塩を形成するもの、即ち、薬理学的に許容されるアニオンを含有する塩、例えば、多数の他のものの中でもとりわけ、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、酒石酸水素塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、糖酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、及びパモ酸塩[即ち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3ナフトン酸塩)]が挙げられる。
薬学的に許容される塩基付加塩もまた使用して、化合物又は誘導体の、薬学的に許容される塩形態を作製することができる。本質的に酸性である本発明の化合物の、薬学的に許容される塩基塩を調製するための試薬として使用され得る、化学的塩は、そのような化合物の無毒性塩基塩を形成するものである。そのような無毒性塩基塩としては、とりわけ、アルカリ金属カチオン(例えばカリウム及びナトリウム)、並びにアルカリ土類金属カチオン(例えばカルシウム、亜鉛、及びマグネシウム)などの、薬理学的に許容されるカチオン、N−メチルグルカミン−(メグルミン)などのアンモニウム又は水溶性アミン付加塩、並びに、薬学的に許容される有機アミンの低級アルカノールアンモニウム及び他の塩基塩に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載する組成物は、特定の実施形態において、経口、非経口、又は局所経路により、単回又は分割単位用量で投与されることができる。化合物の投与は、連続(静脈内点滴)から1日当たり複数回の経口投与(例えばQ.I.D.)の範囲で変動し得、投与の他の経路の中でもとりわけ、経口、局所、非経口、筋肉内、静脈内、皮下、経皮(浸透強化剤を含み得る)、頬側、舌下及び座薬投与、吸入スプレーによる、直腸、膣内、又は埋め込み型リザーバーによるものを含むことができる。腸溶性コーティングした経口錠剤もまた使用して、経口投与経路からの化合物の生物学的利用能を向上させることができる。最も効果的な用量剤形は、選択される特定の剤の薬学動態、及び、患者における疾患の重症度により変化する。鼻腔内、気管内、又は経肺投与用のスプレー、ミスト、又は、エアゾールとしての、本開示に従った化合物の投与もまた、使用することができる。それ故、本開示は、任意に、薬学的に許容される担体、添加剤、又は賦形剤と組み合わせた、有効量の、本開示に従った化合物を含む、医薬組成物にも関する。本開示に従った化合物は、即座放出、中間放出、又は徐放性若しくは制御放出形態で投与することができる。徐放性又は制御放出形態は、経口投与されるのが好ましいが、座薬、及び経皮又は他の局所形態で投与されてもよい。リポソーム形態での筋肉注射もまた使用して、注射部位における化合物の放出を制御、又は維持することができる。
したがって、一態様において、本明細書に記載する化合物の薬学的製剤は、薬学的に許容される非経口ビヒクルによる、及び、単位用量の注射可能形態での、非経口的投与のために調製することができる。本明細書で使用する場合の「非経口的な」という用語には、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病巣内及び頭蓋内への注射又は注入の技術が含まれる。組成物は経口、腹腔内、又は静脈内投与されるのが好ましい。所望の純度を有する本開示の化合物は任意に、再構築用の凍結乾燥製剤、又は水溶液の形態で、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤(Remington’s Pharmaceutical Sciences(1980)16th edition,Osol,A.Ed.)と混合される。
本開示の組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体を用いて、従来方式で製剤化することができ、制御放出製剤で投与されることもできる。本開示の化合物は、医薬組成物として標準的な薬務に従い製剤化することができる。本態様に従い、本開示の化合物を含む医薬組成物、例えば、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせた、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)を提供する。
典型的な製剤は、本開示の化合物を賦形剤、例えば担体、及び/又は希釈剤と混合することにより調製される。好適な担体、希釈剤、及び他の賦形剤は当業者に周知であり、炭水化物、ワックス、水溶性及び/又は水膨潤性ポリマー、親水性又は疎水性材料、ゼラチン、油、溶媒、並びに水などの材料を含む。使用する特定の担体、希釈剤、又は他の賦形剤は、化合物が利用されている手段及び目的によって左右される。これらの医薬組成物で使用され得る他の薬学的に許容される担体としては、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミン等の血清タンパク質、リン酸塩等の緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、及び、飽和植物性脂肪酸、水、塩類又は電解質(例えば硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩類、コロイダルシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、蝋、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックコポリマー、ポリエチレングリコール及び羊毛脂)の部分的なグリセリド混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
溶媒は、一般的に哺乳動物に投与するために、安全(GRAS)であると当業者によって認識される溶媒に基づいて選択される。一般に、安全な溶媒は、水及び水に可溶性又は混和性である他の非毒性溶媒などの非毒性水性溶媒である。好適な水性溶媒としては、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG300)等、及びそれらの混合物を含む。許容される希釈剤、担体、賦形剤及び安定化剤は、レシピエントに対し、用いられる投与量及び濃度で非毒性であり、リン酸、クエン酸及び他の有機酸などの緩衝剤;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(オクタデシルジメチルベンジル塩化アンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチル又はベンジルアルコール;メチル又はプロピルパラベンなどのアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;及びm−クレゾールなど);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン若しくは免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、若しくはリジンなどのアミノ酸;単糖類、二糖類、及びグルコース、マンノース、若しくはデキストリンを含む他の炭水化物;EDTAなどのキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロース、若しくはソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);並びに/又はTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)若しくはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤を含む。
製剤は、1つ以上の緩衝剤、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、潤滑剤、乳化剤、懸濁化剤、防腐剤、酸化防止剤、不透明化剤、滑剤、加工助剤、着色剤、甘味料、香料、香味料、及び、本開示の化合物の上品な表象を付与する、又は、薬剤製品の製造を補助する、他の既知の添加剤もまた含むことができる。製剤は、従来の溶解及び混合手順を使用して調製されてもよい。
製剤は、周囲温度で、適切なpHで、及び所望の度合いの純度で、生理学的に許容される担体、すなわち、用いられる用量及び濃度においてレシピエントに対して無毒性である担体と混合することによって行われてもよい。製剤のpHは、具体的な用途及び化合物の濃度に主に依存するが、約3〜約8の範囲であってもよい。pH5における酢酸緩衝液中での製剤が、好適な実施形態である。
医薬組成物は、無菌注射可能な水性又は油性懸濁液などの、無菌注射可能な調製物の形態であることができる。特に、インビボ投与用に使用される製剤は、滅菌性でなければならない。このような滅菌は、滅菌濾過膜を通す濾過により容易に達成される。この懸濁液は、上述されているこれらの好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤を使用して、既知の技術に従って製剤化され得る。無菌注射可能な調製物は更に、無菌注射可能な、非経口的に許容される無毒性の希釈剤又は溶媒、例えば1,3−ブタンジオール中での溶液又は懸濁液であってよい。無菌注射可能な調製物は、凍結乾燥粉末としても調製することができる。用いられ得る許容されるビヒクル及び溶媒の中には、水、リンゲル液及び等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、減菌の固定油が、溶媒又は懸濁媒として慣習的に用いられ得る。この目的に関して、合成モノ−又はジグリセリドを含む、任意のブランドの固定油が用いられ得る。更に、オレイン酸などの脂肪酸も同様に、注射液、及び、自然の薬学的に許容される油類、例えばオリーブ油又はヒマシ油、特に、これらのポリオキシエチル化版の調製で使用することができる。そのような油溶液又は懸濁液もまた、長鎖アルコール希釈剤又は分散剤、例えばPh.Helv又は同様のアルコールを含有することができる。
非経口投与に適した製剤には、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、及び製剤を対象とするレシピエントの血液で等張にする溶質を含有し得る水性及び非水性の滅菌注射溶液、並びに懸濁化剤及び増粘剤を含み得る水性及び非水性の滅菌懸濁液が含まれる。
本明細書に記載する医薬組成物は、カプセル、錠剤、水性懸濁液、又は溶液を含むがこれらに限定されない、任意の経口で許容される剤形で経口投与することができる。経口使用のための錠剤の場合、一般に使用される担体としてはラクトース及びコーンスターチが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤もまた、通常は添加される。カプセル形態での経口投与のために有用な希釈剤としては、ラクトース及び乾燥コーンスターチが挙げられる。経口使用のために水性懸濁液が必要な場合、有効成分を乳化剤及び懸濁化剤と組み合わせる。所望により、一定の甘味料、香味料又は着色剤もまた添加してよい。
あるいは、本明細書に記載する医薬組成物は、直腸投与用の座薬形態で投与することができる。これらは、剤を、室温では固体であるが、直腸温では液体であるが故に、直腸で溶解して薬剤を放出する、好適な非刺激性賦形剤と混合することにより調製することができる。そのような材料としては、カカオバター、蜜蝋及びポリエチレングリコールが挙げられる。
本明細書に記載する医薬組成物は、局所投与もまた可能である。好適な局所製剤は、これらの領域又は臓器のそれぞれに対して速やかに調製される。下部消化管への局所投与は肛門座薬製剤(上記参照)又は好適な浣腸製剤により達成することができる。局所で許容される経皮貼付剤もまた使用することができる。
局所投与に関して、医薬組成物は、1つ以上の担体中に懸濁又は溶解した活性成分を含有する好適な軟膏中に配合されてよい。本開示の化合物の局所投与のための担体としては、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化蝋及び水が挙げられるが、これらに限定されない。本開示の特定の好ましい態様において、化合物は、ステントであって、患者内で当該ステントで生じる閉塞の可能性を阻害又は低下させるために、当該患者に外科的に埋め込まれるステント上にコーティングすることができる。
あるいは、医薬組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体中に懸濁又は溶解した有効成分を含む好適なローション又はクリームで製剤化することができる。好適な担体としては鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水が挙げられるが、これらに限定されない。
眼科領域での使用のためには、医薬組成物は、塩化ベンジルアルコニウムなどの防腐剤と共に又はそれ無しで、等張性pH調整滅菌生理食塩水の微粉化懸濁液として、又は好ましくは、等張性pH調整滅菌生理食塩水の溶液として製剤化することができる。あるいは、眼科領域での使用のために、医薬組成物はワセリンなどの軟膏中に配合されてよい。
本開示の医薬組成物は、鼻エアゾール又は吸入により投与することもできる。そのような組成物は製剤処方の当該技術分野において既知技術に従って調製され、ベンジルアルコール若しくは他の好適な防腐剤、生物学的利用能を高めるための吸収促進剤、フルオロカーボン、及び/又は他の従来の可溶化剤若しくは分散剤を使用した、生理食塩水溶液として調製することができる。
本開示の組成物は通常、固体組成物、凍結乾燥製剤、又は水溶液として保管することができる。
本開示の化合物を含む医薬組成物は、十分な医事に合わせた様式で、すなわち、量、濃度、スケジュール、過程、ビヒクル、及び投与経路で製剤化され、処方され、投与されることができる。本文脈で考慮すべき要因としては、治療される特定の障害、治療される特定の哺乳類、個々の患者の臨床状態、障害の原因、剤の送達部位、投与方法、投与スケジュール、及び医師に公知の他の要因が挙げられる。投与される化合物の「治療に有効な量」は、このような考慮によって管理され、障害を予防、改善、又は治療するために必要な最小の量である。このような量は、宿主に毒性である量、又は、宿主が、不必要な副作用をより一層受けやすくなる量を下回るのが好ましい。
本発明の化合物は、薬剤の容易に制御可能な薬剤用量を提供し、所定のレジメンで患者コンプライアンスを可能にするように薬学的用量剤形に製剤化されることができる。適用のための薬学的組成物(又は製剤)は、薬物を投与するために使用される方法に応じて多様な方法で包装されてもよい。一般的に、分配用物品は、薬学的製剤をその中に適した形態で配置した容器を含む。好適な容器は、当業者に周知であり、ボトル(プラスチック及びガラス)、小袋、アンプル、プラスチックバッグ、金属シリンダーなどの材料が挙げられる。容器はまた、パッケージの内容物への不用意なアクセスを防止するための不正開封防止アセンブリを含んでもよい。それに加えて、容器は、容器の内容物を説明するラベルをその上に配置している。ラベルはまた、適切な注意書き含んでいてもよい。
製剤は、単位用量又は多用量の容器、例えば、密封アンプル及びバイアルに包装されてもよく、使用直前に注射するために、滅菌液体担体、例えば、水を添加するだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保管されてもよい。即席の注射溶液及び懸濁液を、前述の種類の滅菌粉末、顆粒及び錠剤から調製する。好ましい単位投与量製剤は、活性成分の本明細書に上記した一日用量又は一日単位副用量、又はその適切な画分を含有するものである。
いかなる特定の患者に対する特定用量及び治療レジメンも、用いられる特定の化合物の活性、年齢、体重、総体的な健康、性別、食事、投与時間、排泄速度、薬剤の組み合わせ、並びに治療医師の判断、及び治療されている特定の疾患又は状態の重症度を含む種々の要因に依存することもまた理解されなければならない。
本開示に従った化合物を用いる治療が必要な患者又は対象は、患者(対象)に、単独で、又は、他の既知の、本明細書で別様に同定される赤血球生成刺激剤と組み合わせてのいずれかで、任意に、薬学的に許容される担体又は希釈剤中での、薬学的に許容される塩、その溶媒和物又は多形体を含む、有効量の、本開示に従った化合物を投与することにより治療することができる。
活性化合物(例えば、本開示の化合物又はその塩)は、治療される患者に深刻な毒性作用を引き起こすことなく、所望の指標のための治療に有効な量を患者に送達するのに十分な量の、薬学的に許容される担体又は希釈剤に含まれる。本明細書で言及する状態に対する、活性化合物の好ましい用量は、約10ng/kg〜300mg/kg、好ましくは1日当たり0.1〜100mg/kg、より一般的には、1日当たり、レシピエント/患者の体重1kg当たり、0.5〜約25mgの範囲内である。1つの典型的な日用量は、上で言及した因子に応じて、約1μg/kg〜100mg/kg以上の範囲であってもよい。典型的な局所用量は、好適な担体内で0.01〜5%wt/wtの範囲である。
化合物は便利に、単位用量剤形当たり、1mg未満、1mg〜3000mg、好ましくは5〜500mgの活性成分を含有するものを含むがこれらに限定されない、任意の好適な単位用量剤形で投与される。約25〜250mgの経口用量が、多くの場合便利である。
活性成分は、約0.00001〜30mM、好ましくは約0.00001〜0.01mM、又は、他の実施形態においては約0.1〜30mMの、活性化合物のピーク血漿濃度を達成するために投与されるのが好ましい。これは例えば、任意に、生理食塩水、若しくは水性媒体中の、又は、活性成分のボーラスとして投与される、活性成分の溶液又は製剤の静脈内注射によって達成することができる。経口投与はまた、活性剤の有効な血漿濃度を生成するためにも好適である。
薬剤組成物中での活性化合物の濃度は、薬剤の吸収、分布、失活、及び排泄速度、並びに、当業者に既知の他の因子により左右される。用量値は、軽減される状態の重症度によってもまた変化することに留意されたい。いかなる特定の対象に対しても、個々のニーズ、及び、組成物を投与する、又は組成物の投与を監視する人の専門的判断に従って、特定の投薬レジメンが経時的に調節されるべきであり、本明細書で説明される濃度範囲は単に例示的なものであり、特許請求される組成物の範囲又は実践を制限することを意図するものではないことが更に理解されるべきである。活性成分は1回で投与されてもよく、様々な時間間隔で投与される、多数の小用量に分割してもよい。
一実施形態において、活性化合物は、インプラント及びマイクロカプセル化送達システムなどの制御放出製剤などの、化合物が体から急速に取り除かれることを防ぐ担体とともに調製される。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸などの生分解性、生体適合性ポリマーを使用することができる。このような製剤の調製方法は、当業者には明白であろう。
リポソーム懸濁液もまた、薬学的に許容される担体であり得る。これらは、例えば、米国特許第4,522,811号(その全体が本明細書に参照により組み込まれる)に記載されているような、当業者に既知の方法に従い調製することができる。例えば、リポソーム製剤は、適切な脂質(例えば、ステアロイルホスファチジルエタノールアミン、ステアロイルホスファチジルコリン、アラカドイルホスファチジルコリン、及びコレステロール)を無機溶媒に溶解させた後蒸発させ、容器表面の乾燥脂質の薄膜に残すことにより調製することができる。次に、活性化合物の水溶液を容器に導入する。次に、容器を手で回転させて、容器の側面から脂質材料を遊離させ、脂質アグリゲートを分散させることで、リポソーム懸濁液を形成する。
用語「薬学的に許容される塩」は、本明細書を通して、適用可能な場合に、化合物の溶解及び生物学的利用能を促進するために、患者の胃腸管の胃液中での、化合物の可溶性を増加させるために提示される、本明細書に記載する1つ以上の化合物の塩形態を説明するために使用される。薬学的に許容される塩としては、適用可能な場合に、薬学的に許容される無機又は有機塩基及び酸に由来するものが挙げられる。好適な塩としては、薬学技術分野で周知の多数の他の酸及び塩基の中でもとりわけ、カリウム及びナトリウムなどのアルカリ金属、カルシウムなどのアルカリ土類金属、マグネシウム及びアンモニウム塩に由来するものが挙げられる。ナトリウム及びカリウム塩が特に、本開示に従ったホスフェートの中和塩として好ましい。
用語「薬学的に許容される誘導体」は、本明細書を通して、患者に投与した際に、本発明の化合物、又は本発明の化合物の活性化代謝物を直接、又は間接的に提供する、任意の薬学的に許容されるプロドラッグ形態(例えばエステル、アミド、他のプロドラッグ基)を説明するために使用される。
主題は、獣医用組成物であって、上記に定義される少なくとも1つの活性成分を、それ故に獣医用担体と共に含む、獣医用組成物を更に提供する。獣医用担体は、本組成物の投与の目的に有用な材料であり、またさもければ不活性であるか、又は獣医学の技術分野において許容され、活性成分と両立可能な固体、液体、又は気体材料であってもよい。これらの獣医用組成物は、非経口で、又は任意の他の所望の経路によって投与されてもよい。
IV.適応症及び治療方法
本明細書にて開示する化合物は、様々な疾患又は障害を治療するために使用可能であることが想倒される。一般に、治療される疾患又は障害は、癌などの増殖過剰疾患である。
一実施形態では、本開示は、ブロモドメインの(インビトロ又はインビボ)阻害のための、本開示の化合物(例えば、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩))の使用に関する。一実施形態では、ブロモドメインはブロモドメイン含有タンパク質4(BRD4)である。
特定の実施形態において、本開示は、疾患又は障害の治療を必要とする対象(例えばヒト対象)における、疾患又は障害の治療方法であって、当該対象(例えばヒト対象)に、有効量の、本開示の化合物(例えば、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物)、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)、又は、上記化合物若しくは塩と、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む、本開示の医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
一実施形態では、疾患又は障害はブロモドメイン媒介性障害である。したがって、別の実施形態は、ブロモドメイン媒介性障害の治療を必要とする対象における、ブロモドメイン媒介性障害の治療方法であって、当該対象に、有効量の、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)、又は、上記化合物若しくは塩と、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む、本開示の医薬組成物を投与することを含む、方法を含む。ブロモドメイン媒介性障害としては、本明細書に記載する障害が挙げられるが、これらに限定されない。
別の実施形態は、細胞内でのブロモドメイン含有タンパク質の分解方法であって、当該方法が、細胞に、有効量の、本開示の化合物(例えば、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩))を含む組成物を暴露させることを含み、化合物が、ブロモドメイン含有タンパク質の分解を引き起こす、方法に関する。用語「分解する」とは、細胞内でのブロモドメイン含有タンパク質の分解に関連して使用する場合、細胞内のタンパク質濃度が低下することを意味する。特定の一実施形態では、ブロモドメイン含有タンパク質はBRD4である。細胞は例えば、ヒト細胞を含む任意の動物細胞であることができる。
別の実施形態は、対象における癌の治療方法であって、当該対象に、有効量の、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)、又は、上記化合物若しくは塩を含む薬学的に許容される組成物を投与することを含む、方法を含む。
別の実施形態は、対象における癌の治療方法であって、当該対象に、有効量の、(a)式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)、及び(b)細胞毒性剤を投与することを含む、方法を含む。本明細書で使用される場合、「細胞毒性剤」という用語は、細胞機能を阻害し若しくは防止し、かつ/又は細胞死若しくは破壊を引き起こす物質を指す。細胞毒性剤には、放射性同位体(例えばAt211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212、及びLuの放射性同位体);化学療法剤;成長阻害剤;核分解酵素などの酵素及びその断片;並びに細菌、真菌、植物又は動物由来の低分子毒素又は酵素的に活性な毒素などの毒素(その断片及び/又は変種を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態において、細胞毒性剤は、抗微小管剤、プラチナ配位錯体、アルキル化剤、抗生物質剤、トポイソメラーゼII阻害剤、代謝拮抗剤、トポイソメラーゼI阻害剤、ホルモン及びホルモン類似体、シグナル伝達経路阻害剤、非受容体チロシンキナーゼ血管新生阻害剤、免疫療法剤、アポトーシス促進薬、LDH−A阻害剤、脂肪酸生合成阻害剤、細胞周期シグナル阻害剤、HDAC阻害剤、プロテアソーム阻害剤、及び癌代謝阻害剤から選択される。一実施形態では、細胞毒性剤は、タキサンである。一実施形態において、タキサンは、パクリタキセル又はドセタキセルである。一実施形態では、細胞毒性剤は、白金剤である。一実施形態では、細胞毒性剤は、EGFRのアンタゴニストである。一実施形態では、EGFRのアンタゴニストは、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン、又はその薬学的に許容される塩(例えばエルロチニブ)である。一実施形態では、細胞毒性剤は、RAF阻害剤である。一実施形態では、RAF阻害剤は、BRAF又はCRAF阻害剤である。一実施形態では、RAF阻害剤は、ベムラフェニブである。一実施形態では、細胞毒性剤は、PI3K阻害剤である。
特定の実施形態において、本開示の化合物又はその塩は、充実性腫瘍、例えば卵巣の治療方法で使用される。
一実施形態では、本開示の化合物又はその塩は、卵巣、乳、及び膵癌の治療方法で使用される。癌は、MUC16/CA125/O772Pポリペプチドの発現又は活性と関連し得る。例えば、国際公開第2007/001851号;米国特許第7,989,595号;同第8,449,883号;同第7,723,485号;Chen et al(2007)Cancer Res.67(10):4924−4932;Junutula,et al.,(2008)Nature Biotech.,26(8):925−932を参照のこと。
特定の実施形態において、本開示の化合物又はその塩は、癌、例えば乳又は胃癌、より具体的には、HER2陽性乳又は胃癌の治療方法であって、当該方法が、そのような化合物を、そのような治療を必要とする患者に投与することを含む、方法で使用される。
別の実施形態は、対象における癌治療の有効性を増加させる方法であって、当該対象に、有効量の、本開示の化合物又はその塩(例えば薬学的に許容される塩)、及び細胞毒性剤を投与することを含む、方法を含む。
特定の実施形態では、1つ以上の症状が進行した後に治療を行ってよい。他の実施形態では、症状が出ていない状態で治療を行ってよい。例えば、症状の開始前に(例えば症状の経歴を考慮して、及び/又は遺伝若しくは他の感受性因子を考慮して)、かかりやすい人に対して治療を行ってよい。症状が回復した後に、例えばそれらの再発を予防する又は遅らせるために、治療を続けてもよい。
本開示の化合物又はその塩は、治療される状態に対して適切な任意の経路により、投与されることができる。化合物は典型的に、非経口、即ち注入、皮下、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内、及び硬膜外投与される。
ブロモドメイン媒介性障害
「ブロモドメイン媒介性障害」は、障害の1つ以上の症状若しくは疾患マーカー、重症度、又は進行の開始、徴候における、1つ以上のブロモドメイン(例えばBRD4)の関与を特徴とする。ブロモドメインとしては、ASH1L、ATAD2、ATAD2B、BAZ1A、BAZ1B、BAZ2A、BAZ2B、BPTF、BRD1、BRD2、BRD3、BRD4、BRD7、BRD8、BRD9、BRDT、BRPF1、BRPF3、BRWD1、BRWD3、CECR2、CREBBP(別名CBP)、EP300、GCN5L2、KIAA2026、MLL、MLL4、PBRM、PCAF、PHIP、SMARCA2、SMARCA4、SP100、SP110、SP140、SP140L、TAF1、TAF1L、TRIM24、TRIM28、TRIM33、TRIM66、ZMYND8、及びZMYND11が挙げられるが、これらに限定されない。
ブロモドメイン媒介性障害は、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌、血管肉腫、星状膠細胞腫、骨髄単球性、及び前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、脳腫瘍、乳癌、気管支原性癌、子宮頚癌、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌、慢性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、異常増殖性変化(異形成及び化生)、胎児性癌、子宮体癌、内皮肉腫、脳室上衣腫、上皮癌、赤白血病、食道癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、生殖細胞精巣癌、膠腫、グリア芽腫、膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝癌、肝細胞癌、ホルモン不感性前立腺癌、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、胸部、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞由来のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌(NMC)、非小細胞肺癌、乏突起膠腫、口腔癌、骨原性肉腫、卵巣癌、膵癌、乳頭腺癌、乳頭状癌、松果体腫、真性多血症、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌、セミノーマ、皮膚癌、小細胞肺癌、充実性腫瘍(癌及び肉腫)、小細胞肺癌、胃癌、扁平上皮細胞癌、滑膜腫、汗腺癌、甲状腺癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮癌、並びにウィルムス腫瘍を含むがこれらに限定されない、癌が挙げられる。
特定の実施形態において、癌は肺癌、乳癌、膵臓癌、結腸直腸癌、及び/又は黒色腫である。特定の実施形態において、癌は肺である。特定の実施形態において、肺癌はNSCLCである。特定の実施形態において、癌は乳癌である。いくつかの実施形態では、癌は、黒色腫である。
ブロモドメイン媒介性障害としては、更に、アジソン病、急性痛風、強直性脊椎炎、喘息、アテローム性動脈硬化症、ベーチェット病、水疱性皮膚病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、クローン病、皮膚炎、湿疹、巨細胞動脈炎、糸球体腎炎、肝炎、下垂体炎、炎症性腸疾患、川崎病、狼瘡性腎炎、多発性硬化症、心筋炎、筋炎、腎炎、臓器移植拒絶反応、変形性関節症、膵炎、心膜炎、結節性多発性動脈炎、肺炎、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、強膜炎、硬化性胆管炎、敗血症、全身性エリテマトーデス、高安動脈炎、毒素性ショック、甲状腺炎、I型糖尿病、潰瘍性大腸炎、ぶどう膜炎、白斑、血管炎、及びヴェゲナー肉芽腫症を含むがこれらに限定されない、炎症性疾患、炎症性状態、及び自己免疫疾患も挙げられる。
ブロモドメイン媒介性障害としては、更にAIDS;糖尿病性腎症、高血圧性腎症、HIV随伴腎症、糸球体腎炎、狼瘡性腎炎、IgA腎症、巣状分節性糸球体硬化症、膜糸球体腎炎、微小変化病、多発性嚢胞腎疾患、及び管状間質性腎炎を含むがこれらに限定されない慢性腎疾患;虚血再灌流誘発性、心臓及び大手術誘発性、経皮冠動脈インターベンション誘発性、放射線造影剤誘発性、敗血症誘発性、肺炎誘発性、及び薬物毒性誘発性を含むがこれらに限定されない、急性腎損傷又は疾患又は状態;肥満;脂質異常症;高コレステロール血症;アルツハイマー病;メタボリックシンドローム;肝脂肪症;2型糖尿病;インスリン抵抗性;並びに糖尿病性網膜症も挙げられる。
ブロモドメイン阻害剤は、男性の避妊をもたらすためにも使用され得る。
同時投与
本開示の化合物は、治療法において単独で、又は他の剤と組み合わせてのいずれかで、使用することができる。例えば、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)を、少なくとも1つの追加の治療薬と同時投与することができる。上述のそのような併用療法は、併用投与(2つ以上の治療薬が同じ又は別個の製剤に含まれる)及び個別投与を包含し、個別投与の場合、本開示の化合物の投与が、追加の治療薬及び/又はアジュバントの投与前に、投与と同時(例えば、同時発生的)に、及び/又は投与後に起こる。本開示の化合物又はその塩は、放射線治療と組み合わせても使用することができる。
用語「同時投与」又は「併用療法」は、少なくとも2つの化合物又は組成物が、その2つ以上の化合物のそれぞれの有効量又は濃度が、患者内で所与の時点において見いだされ得るように、患者に同時に投与されることを意味するものでなければならない。本開示に従った化合物は患者に同時に、同時投与され得るものの、この用語は、同時投与される化合物又は組成物の有効濃度が、所与の時点において対象で見いだされるのであれば、同時に、又は異なる時点で、2つ以上の剤を投与する両方のことを包含する。
更なる態様では、明細書は、追加の生物活性剤と組み合わせた、有効量の、本明細書に記載する化合物を含む併用療法を提供する。用語「生物活性剤」とは、意図する治療法、阻害、及び/又は防止/予防を有効にすることであってそのために本発明の化合物が使用されるものを、補助する生物活性を有する剤としての、本発明の化合物と組み合わせて使用される、本明細書に記載する化合物以外の剤を説明するために使用される。本明細書に用いるのに好ましい生物活性剤としては、薬理活性であってそのために本発明の化合物が使用又は投与されるものと同様のものを、有する剤が挙げられ、例えば、抗癌剤、抗ウイルス薬(特に抗HIV剤及び抗HCV剤を含む)、抗菌剤、抗カビ剤などが挙げられる。特定の実施形態において、本明細書に記載する化合物、追加の生物活性剤、又はこれら両方は有効量で、又は、特定の実施形態においては、相乗的な有効量で存在する。
用語「追加の抗癌剤」とは、癌を治療するための、本開示に従った化合物と組み合わせられ得る抗癌剤を説明するために使用される。これらの剤としては、例えば、エベロリムス、トラベクテジン、アブラキサン、TLK 286、AV−299、DN−101、パゾパニブ、GSK690693、RTA 744、ON 0910.Na、AZD 6244(ARRY−142886)、AMN−107、TKI−258、GSK461364、AZD 1152、エンザスタウリン、バンデタニブ、ARQ−197、MK−0457、MLN8054、PHA−739358、R−763、AT−9263、FLT−3阻害剤、VEGFR阻害剤、EGFR TK阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤、PIK−1制御因子、Bcl−2阻害剤、HDAC阻害剤、c−MET阻害剤、PARP阻害剤、Cdk阻害剤、EGFR TK阻害剤、IGFR−TK阻害剤、抗HGF抗体、PI3キナーゼ阻害剤、AKT阻害剤、JAK/STAT阻害剤、チェックポイント−1又は2阻害剤、局所接着キナーゼ阻害剤、Mapキナーゼキナーゼ(mek)阻害剤、VEGFトラップ抗体、ペメトレキセド、エルロチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、デカタニブ、パニツムマブ、アムルビシン、オレゴボマブ、Lep−etu、ノラトレキセド、azd2171、バタブリン、オファツムマブ、ザノリムマブ、エドテカリン、テトランドリン、ルビテカン、テスミリフェン、オブリメルセン、チシリムマブ、イピリムマブ、ゴシポール、Bio 111、131−I−TM−601、ALT−110、BIO 140、CC 8490、チレンギチド、ギマテカン、IL13−PE38QQR、INO 1001、IPdR1 KRX−0402、ルカントン、LY317615、ネウラジアブ、ビテスパン、Rta 744、Sdx 102、タランパネル、アトラセンタン、Xr 311、ロミデプシン、ADS−100380、スニチニブ、5−フルオロウラシル、ボリノスタット、エトポシド、ゲムシタビン、ドキソルビシン、リポソームドキソルビシン、5’−デオキシ−5−フルオロウリジン、ビンクリスチン、テモゾロミド、ZK−304709、セリシクリブ;PD0325901、AZD−6244、カペシタビン、L−グルタミン酸、N−[4−[2−(2−アミノ−4,7−ジヒドロ−4−オキソ−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチル]ベンゾイル]−、二ナトリウム塩、七水和物、カンプトテシン、PEG標識イリノテカン、タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、DES(ジエチルスチルベストロール)、エストラジオール、エストロゲン、共役エストロゲン、ベバシズマブ、IMC−1C11、CHIR−258);3−[5−(メチルスルホニルピペラジンメチル)−インドリル−キノロン、バタラニブ、AG−013736、AVE−0005、[D−Ser(Bu)6、Azgly10]又はpyro−Glu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(Bu)−Leu−Arg−Pro−Azgly−NHアセテート[C59841814・(C、式中、x=1〜2.4である]の酢酸塩、ゴセレリン酢酸エステル、ロイプロリド酢酸エステル、トリプトレリンパモ酸エステル、メドロキシプロゲステロン酢酸エステル、ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステル、酢酸メゲストロール、ラロキシフェン、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、酢酸メゲストロール、CP−724714;TAK−165、HKI−272、エルロチニブ、ラパタニブ、カネルチニブ、ABX−EGF抗体、エルビタックス、EKB−569、PKI−166、GW−572016、ロナファルニブ、BMS−214662、チピファルニブ;アミホスチン、NVP−LAQ824、スベロイルアナリドヒドロキサム酸、バルプロ酸、トリコスタチンA、FK−228、SU11248、ソラフェニブ、KRN951、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナグレリド、L−アスパラギナーゼ、カルメット・ゲラン桿菌(BCG)ワクチン、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ブセレリン、ブスルファン、カルボプラチン、カルマスティン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ジエチルスチルベストロール、エピルビシン、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、フルタミド、グリーベック、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イホスファミド、イマチニブ、ロイプロリド、レバミソール、ロムスチン、メクロレタミン、メルファラン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシン、マイトテイン、マイトキサントロン、ニルタミド、オクトレオチド、オキサリプラチン、パミドロネート、ペントスタチン、プリカマイシン、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ストレプトゾシン、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トレチノイン、ビンデシン、13−cis−レチノイン酸、フェニルアラニンマスタード、ウラシルマスタード、エストラムスチン、アルトレタミン、フロクシウリジン、5−デオオキシウリジン、シトシンアラビノシド、6−メルカプトプリン、デオキシコホルマイシン、カルシトリオール、バルルビシン、ミトラマイシン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、ラゾキシン、マリマスタット、COL−3、ネオバスタット、BMS−275291、スクアラミン、エンドスタチン、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン−12、IM862、アンギオスタチン、ビタキシン、ドロロキシフェン、ヨードキシフェン、スピロノラクトン、フィナステリド、シミチジン、トラスツズマブ、デニロイキンディフティトックス、ゲフィチニブ、ボルテジミブ、パクリタキセル、クレモフォア非含有パクリタキセル、ドセタキセル、エピチロンB、BMS−247550、BMS−310705、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、ピペンドキシフェン、ERA−923、アルゾキシフェン、フルベストラント、アコルビフェン、ラソフォキシフェン、ヨードキシフェン、TSE−424、HMR− 3339、ZK186619、トポテカン、PTK787/ZK 222584、VX−745、PD 184352、ラパマイシン、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、テムシロリムス、AP−23573、RAD001、ABT−578、BC−210、LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646、ワートマニン、ZM336372、L−779,450、PEG−フィルグラスチム、ダルベポエチン、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激性因子、ゾレンドロネート、プレドニゾン、セツキシマブ、顆粒球マクロファージコロニー刺激性因子、ヒストレリン、PEG化インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2a、PEG化インターフェロンα−2b、インターフェロンα−2b、アザシチジン、PEG−L−アスパラギナーゼ、レナリドマイド、ゲムツズマブ、ハイドロコルチゾン、インターロイキン−11、デクスラゾキサン、アレムツズマブ、全トランスレチノイン酸、ケトコナゾール、インターロイキン−2、メゲストロール、免疫グロブリン、ナイトロジェンマスタード、メチルプレドニゾロン、イブリツモマブチウキセタン、アンドロゲン、デシタビン、ヘキサメチルメラミン、ベキサロテン、トシツモマブ、三酸化ヒ素、コルチゾン、エディトロネート、マイトテイン、シクロスポリン、リポソームダウノルビシン、エドウィナ−アスパラギナーゼ、ストロンチウム89、カソピタント、ネツピタント、NK−1受容体アンタゴニスト、パロノセトロン、アプレピタント、ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、メトクロプラミド、ロラゼパム、アルプラゾラム、ハロペリドール、ドロペリドール、ドロナビノール、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プロクロルペラジン、グラニセトロン、オンダンセトロン、ドラセトロン、トロピセトロン、ペグフィルグラスチム、エリスロポエチン、エポエチンα、ダルベポエチンα、及びこれらの混合物が挙げられる。
炎症性疾患又は自己免疫疾患の治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、メトトレキサート、トファシチニブ、6−メルカプトプリン、アザチオプリンスルファサラジン、メサラジン、オルサラジンクロロキニン/ヒドロキシクロロキニン、ペニシラミン、オーロチオマレエート(筋肉内及び経口)、アザチオプリン、コルヒチン、コルチコステロイド(経口、吸引、及び局所注射)、β−2アドレノセプターアゴニスト(サルブタモール、テルブタリン、サルメテラル)、キサンチン(テオフィリン、アミノフィリン)、クロモグリケート、ネドクロミル、ケトチフェン、イプラトロピウム及びオキシトロピウム、シクロスポリン、FK506、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、レフルノミド、NSAID(例えばイブプロフェン)、コルチコステロイド(例えばプレドニゾロン)、ホスホジエステラーゼ阻害剤、アデノシンアゴニスト、抗血栓薬、補体阻害剤、アドレナリン作動剤、TNF又はIL−1などの炎症性サイトカインによるシグナル伝達と干渉する剤(例えば、NIK、IKK、p38、又はMAPキナーゼ阻害剤)、IL−1転換酵素阻害剤、T細胞シグナル伝達阻害剤(例えばキナーゼ阻害剤)、メタロプロテイナーゼ阻害剤、スルファサラジン、6−メルカプトプリン、アンギオテンシン転換酵素阻害剤、可溶性サイトカイン受容体(例えば可溶性p55又はp75 TNF受容体、並びに誘導体p75TNFRigG(エタネルセプト)及びp55TNFRigG(Lenercept)、siL−IRI、siL−6R)、抗炎症性サイトカイン(例えばIL−4、IL−10、IL−11、IL−13、及びTGF)、セレコキシブ、葉酸、ヒドロキシクロロキンサルフェート、ロフェコキシブ、エタネルセプト、インフリキシマブ、アダリムマブ、セルトリズマブ、トシリズマブ、アバタセプト、ナプロキセン、バルデコキシブ、スルファサラジン、メチルプレドニゾロン、メロキシカム、メチルプレドニゾロンアセテート、金チオリンゴ酸ナトリウム、アスピリン、トリアムシノロンアセトニド、プロポキシフェンナプシレート/apap、フォレート、ナブメトン、ジクロフェナク、ピロキシカム、エトドラク、ジクロフェナクナトリウム、オキサプロジン、オキシコドンHCl、ヒドロコドン酒石酸水素塩/apap、ジクロフェナクナトリウム/ミソプロストール、フェンタニール、アナキンラ、トラマドールHCl、サルサレート、スリンダク、シアノコバラミン/fa/ピリドキシン、アセトアミノフェン、アレンドロネートナトリウム、プレドニゾロン、コルチゾン、β−メタゾン、モルヒネサルフェート、塩酸リドカイン、インドメタシン、グルコサミンサルフェート/コンドロイチン、アミトリプチリンHCl、スルファジアジン、オキシコドンHCVアセトアミノフェン、オロパタジンHClミソプロストール、ナプロキセンナトリウム、オメプラゾール、シクロホスファミド、リツキシマブ、IL−1 TRAP、MRA、CTLA4−IG、IL−18 BP、抗−IL−12、抗−IL1S、BIRB−796、SClO−469、VX−702、AMG−548、VX−740、ロフルミラスト、IC−485、CDC−801、SIP1アゴニスト(FTY720など)、PKCファミリー阻害剤(例えばルボキシスタウリン若しくはAEB−071)、又はメソプラムと同時投与することができる。特定の実施形態において、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、メトトレキサート又はレフルノミドと同時投与することができる。中程度、又は深刻な関節リウマチ症例の場合において、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を、上述のとおりにシクロスポリン及び抗TNF抗体と同時投与してよい。式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、ブデノシド;上皮成長因子;コルチコステロイド;シクロスポリン、スルファサラジン;アミノサリチレート;6−メルカプトプリン;アザチオプリン;メトロニダゾール;リポキシゲナーゼ阻害剤;メサラミン;オルサラジン;バルサラジド;酸化防止剤;トロンボキサン阻害剤;IL−1受容体アンタゴニスト;抗IL−1モノクローナル抗体;抗IL−6モノクローナル抗体;成長因子;エラスターゼ阻害剤;ピリジニル−イミダゾール化合物;他のヒトサイトカイン又は成長因子(例えば、TNF、LT、IL−1、IL−2、IL−6、IL−7、IL−8、IL−12、IL−15、IL−16、IL−23、EMAP−II、GM−CSF、FGF、及びPDGF)に対する抗体、又はこれらのアンタゴニスト;細胞表面分子(例えばCD2、CD3、CD4、CD8、CD25、CD28、CD30、CD40、CD45、CD69、又はCD90、又はこれらのリガンド);メトトレキサート;シクロスポリン;FK506;ラパマイシン;ミコフェノール酸モフェチル;レフルノミド;NSAID(例えばイブプロフェン);コルチコステロイド(例えばプレドニゾロン);ホスホジエステラーゼ阻害剤;アデノシンアゴニスト;抗血栓薬;補体阻害剤;アドレナリン作動剤;TNF5又はIL−1などの炎症性サイトカインによるシグナル伝達と干渉する剤(例えば、NIK、IKK、又はMAPキナーゼ阻害剤);IL−1転換酵素阻害剤;TNF転換酵素阻害剤;キナーゼ阻害剤などのT細胞シグナル伝達阻害剤;メタロプロテイナーゼ阻害剤;スルファサラジン;アザチオプリン;6−メルカプトプリン;アンギオテンシン転換酵素阻害剤;可溶性サイトカイン受容体(例えば可溶性p55又はp75TNF受容体、siL−IRI、siL−IRII、siL−6R)、及び抗炎症性サイトカイン(例えばIL−4、IL−10、IL−11、IL−13、又はTGF)と共にも同時投与してよい。
クローン病の治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、TNFアンタゴニスト(例えば抗TNF抗体)、D2E7(アダリムマブ)、CA2(インフリキシマブ)、CDP571、TNFR−Ig構築物、(p75TNFRigG(エタネルセプト))、p55TNFRigG(LENERCEPT.TM.)阻害剤、又はPDE4阻害剤と同時投与することができる。
炎症性腸疾患の治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、コルチコステロイド(例えばブデノシド又はデキサメタゾン);スルファサラジン、5−アミノサリチル酸;オルサラジン;IL−1などの炎症性サイトカインの合成又は作用と干渉する剤(例えばIL−1転換酵素阻害剤又はIL−1ra);T細胞シグナル伝達阻害剤(例えばチロシンキナーゼ阻害剤);6−メルカプトプリン;IL−11;メサラミン;プレドニゾン;アザチオプリン;メルカプトプリン;インフリキシマブ;メチルプレドニゾロンコハク酸ナトリウム;ジフェノキシレート/アトロプ硫酸塩;ロペラミド塩酸塩;メトトレキサート;オメプラゾール;フォレート;シプロフロキサシン/デキストロース水;ヒドロコドン酒石酸水素塩/apap;テトラサイクリン塩酸塩;フルオシノニド;メトロニダゾール;チメロサール/ホウ酸;コレスチラミン/スクロース;シプロフロキサシン塩酸塩;ヒヨスチアミン硫酸塩;メペリジン塩酸塩;ミダゾラム塩酸塩;オキシコドンHCl/アセトアミノフェン;プロメタジン塩酸塩;リン酸ナトリウム;スルファメトキサゾール/トリメトプリム;セレコキシブ;ポリカルボフィル;プロポキシフェンナプシル酸塩;ハイドロコルチゾン;マルチビタミン;バルサラジド二ナトリウム;コデインリン酸塩/apap;コレセベラムHCl;シアノコバラミン;葉酸;レボフロキサシン;メチルプレドニゾロン;ナタリズマブ、又はインターフェロン−γと同時投与することができる。
多発性硬化症の治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、コルチコステロイド;プレドニゾロン;メチルプレドニゾロン;アザチオプリン;シクロホスファミド;シクロスポリン;メトトレキサート;4−アミノピリジン;チザニジン;インターフェロン−1a(AVONEX.RTM.;Biogen);インターフェロン−1b(BETASERON.RTM.;Chiron/Berlex);インターフェロン−n3)(Interferon Sciences/Fujimoto)、インターフェロン−(Alfa Wassermann/J&J)、インターフェロン1A−IF(Serono/Inhale Therapeutics)、ペグインターフェロン2b(Enzon/Schering−Plough)、コポリマー1(Cop−1;COPAXONE.RTM.;Teva Pharmaceutical Industries,Inc.);高圧酸素;静脈内免疫グロブリン;クラドリビン;他のヒトサイトカイン又は成長因子及びこれらの受容体(例えばTNF、LT、IL−1、IL−2、IL−6、IL−7、IL−8、IL−12、IL−23、IL−15、IL−16、EMAP−II、GM−CSF、FGF、若しくはPDGF)に対する抗体、又はこれらのアンタゴニストと同時投与することができる。
用語「抗HIV剤」又は「追加の抗HIV剤」としては例えば、とりわけ、ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(NRTI)、他の非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(即ち、本開示を代表するものでないもの)、プロテアーゼ阻害剤、融合阻害剤が挙げられ、これらの例示的化合物としては例えば、とりわけ、3TC(ラミブジン)、AZT(ジドブジン)、(−)−FTC、ddI(ジダノシン)、ddC(ザルシタビン)、アバカビル(ABC)、テノホビル(PMPA)、D−D4FC(レバーセット)、D4T(スタブジン)、ラシビル、L−FddC、L−FD4C、NVP(ネビラピン)、DLV(デラビルジン)、EFV(エファビレンツ)、SQVM(サキナビルメシル酸塩)、RTV(リトナビル)、IDV(インジナビル)、SQV(サキナビル)、NFV(ネルフィナビル)、APV(アンプレナビル)、LPV(ロピナビル)、T20などの融合阻害剤、現在臨床試験中又は開発中である抗HIV化合物を含む、これらの融合物及び混合物を挙げてよい。
本開示に従った化合物又はその塩と同時投与で使用され得る、他の抗HIV剤としては、例えば、とりわけ、ネビラピン(BI−R6−587)、デラビルジン(U−90152S/T)、エファビレンツ(DMP−266)、UC−781(N−[4−クロロ−3−(3−メチル−2−ブテニルオキシ)フェニル]−2メチル3−フランカルボチオアミド)、エトラビリン(TMC125)、トロビルジン(Ly300046.HCl)、MKC−442(エミビリン、コアクチノン)、HI−236、HI−240、HI−280、HI−281、リルピビリン(TMC−278)、MSC−127、HBY 097、DMP266、バイカリン(TJN−151)ADAM−II(メチル3’,3’−ジクロロ−4’,4’’−ジメトキシ−5’,5’’−ビス(メトキシカルボニル)−6,6−ジフェニルへキセノエート)、メチル3−ブロモ−5−(1−5−ブロモ−4−メトキシ−3−(メトキシカルボニル)フェニル)ヘプタ−1−エニル)−2−メトキシベンゾエート(アルケニルジアリールメタン類似体、Adam類似体)、5Cl3PhS−2Indo1CONH2(5−クロロ−3−(フェニルスルフィニル)−2’−インドールカルボキシアミド)、AAP−BHAP(U−104489又はPNU−104489)、カプラビリン(AG−1549、S−1153)、アテビリジン(U−87201E)、オーリントリカルボン酸(SD−095345)、1−[(6−シアノ−2−インドリル)カルボニル]−4−[3−(イソプロピルアミノ)−2−ピリジニル]ピペラジン(ピペラジン1ピリジン4インドリル誘導体)、1−[5−[[N−(メチル)メチルスルホニルアミノ]−2−インドリルカルボニル−4−[3−(イソプロピルアミノ)−2−ピリジニル]ピペラジン(ピペラジン1ピリジン5インドリル誘導体)、1−[3−(エチルアミノ)−2−[ピリジニル]−4−[(5−ヒドロキシ−2−インドリル)カルボニル]ピペラジン、1−[(6−ホルミル−2−インドリル)カルボニル]−4−[3−(イソプロピルアミノ)−2−ピリジニル]ピペラジン、1−[[5−(メチルスルホニルオキシ)−2−インドリル)カルボニル]−4−[3−(イソプロピルアミノ)−2−ピリジニル]ピペラジン、U88204E、ビス(2−ニトロフェニル)スルホン(NSC 633001)、カラノリドA(NSC675451)、カラノリドB、6−ベンジル−5−メチル−2−(シクロヘキシルオキシ)ピリミジン−4−オン(DABO−546)、DPC 961、E−EBU、E−EBU−dm、E−EPSeU、E−EPU、ホスカルネット(ホスカルビル)、HEPT(1−[(2−ヒドロキシエトキシ)メチル]−6−(フェニチオ)チミン)、HEPT−M(1−[(2−ヒドロキシエトキシ)メチル]−6−(3−メチルフェニル)チオ)チミン)、HEPT−S(1−[(2−ヒドロキシエトキシ)メチル]−6−(フェニルチオ)−2−チオチミン)、イノフィルムP、L−737,126、ミケラミンA(NSC650898)、ミケラミンB(NSC649324)、ミケラミンF、6−(3,5−ジメチルベンジル)−1−[(2−ヒドロキシエトキシ)メチル]−5−イソプロピルウラシル、6−(3,5−ジメチルベンジル)−1−(エトキシメチル)−5−イソプロピルウラシル、NPPS、E−BPTU(NSC 648400)、オルチプラズ(4−メチル−5−(ピラジニル)−3H−1,2−ジチオール−3−チオン)、N−{2−(2−クロロ−6−フルオロフェネチル]−N’−(2−チアゾリル)チオウレア(PETT Cl、F誘導体)、N−{2−(2,6−ジフルオロフェネチル]−N’−[2−(5−ブロモピリジル)]チオウレア{PETT誘導体)、N−{2−(2,6−ジフルオロフェネチル]−N’−[2−(5−メチルピリジル)]チオウレア{PETTピリジル誘導体)、N−[2−(3−フルオロフラニル)エチル]−N’−[2−(5−クロロピリジル)]チオウレア、N−[2−(2−フルオロ−6−エトキシフェネチル)]−N’−[2−(5−ブロモピリジル)]チオウレア、N−(2−フェネチル)−N’−(2−チアゾリル)チオウレア(LY−73497)、L−697,639、L−697,593、L−697,661、3−[2−(4,7−ジフルオロベンズオキサゾール−2−イル)エチル}−5−エチル−6−メチル(ピリジン−2(1H)−チオン(2−ピリジノン誘導体)、3−[[(2−メトキシ−5,6−ジメチル−3−ピリジル)メチル]アミン]−5−エチル−6−メチルl(ピリジン−2(1H)−チオン(2−ピリジノン3ピリド3MeNH誘導体)、R82150、R82913、R87232、R88703、R89439 (Loviride)、R90385、S−2720、Suramin Sodium、TBZ(チアゾロベンズイミダゾール、NSC 625487)、チアゾロイソインドール−5−オン、(+)(R)−9b−(3,5−ジメチルフェニル−2,3−ジヒドロチアゾロ[2,3−a]イソインドール−5(9bH)−オン、チビラピン(R86183)、UC−38及びUC−84からなる群から選択され得る、他のNNRTI(即ち、本開示に従ったNNRTI以外)が挙げられる。
AIDSの治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、CD2、CD3、CD4、CD8、CD19、CD20、CD25、CD28、CD30、CD40、CD45、CD69、CD80、CD86、CD90、又はこれらのリガンドなどの、細胞表面分子に対する抗体と同時投与することができる。式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、メトトレキサート、シクロスポリン、FK506、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、レフルノミド、SIPIアゴニスト、NSAID(例えばイブプロフェン)、コルチコステロイド(例えばプレドニゾロン)、ホスホジエステラーゼ阻害剤、アデノシンアゴニスト、抗血栓薬、補体阻害剤、アドレナリン作動剤、TNF又はIL−1などの炎症性サイトカインによるシグナル伝達と干渉する剤(例えば、NIK、IKK、p38、又はMAPキナーゼ阻害剤)、IL−1転換酵素阻害剤、TACE阻害剤、T細胞シグナル伝達阻害剤(例えばキナーゼ阻害剤)、メタロプロテイナーゼ阻害剤、スルファサラジン、アザチオプリン、6−メルカプトプリン、アンギオテンシン転換酵素阻害剤、可溶性サイトカイン受容体(例えば可溶性p55又はp75TNF受容体、siL−IRI、siL−IRII、若しくはsiL−6R)、又は抗炎症性サイトカイン(例えばIL−4、IL−10、IL−13、又はTGF)と共にも同時投与してよい。
本開示の化合物又はその塩の形態は、アレムツズマブ、ドロナビノール、ダクリズマブ、マイトキサントロン、ザリプロデン塩酸塩、ファムプリジン、グラチラマー酢酸塩、ナタリズマブ、シンナビドール、イムノカインNNS03、ABR−215062、AnergiX.MS、ケモカイン受容体アンタゴニスト、BBR−2778、カラグアリン、CPI−1189、LEM(リポソーム封入マイトキサントロン)、THC.CBD(カンナビノイドアゴニスト)、MBP−8298、メソプラム(PDE4阻害剤)、MNA−715、抗IL−6受容体抗体、ニューロバクス、ピルフェニドンアロトラップ1258(RDP−1258)、sTNF−R1、タランパネル、テリフルオミド、TGF−β2、チプリモチド、VLA−4アンタゴニスト(例えば、TR−14035、VLA4 Ultrahaler、若しくはAntegran−ELAN/Biogen)、インターフェロンγアンタゴニスト、又はIL−4アゴニストなどの剤ともまた同時投与することができる。
強直性脊椎炎の治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、イブプロフェン、ジクロフェナク、ミソプロストール、ナプロキセン、メロキシカム、インドメタシン、ジクロフェナク、セレコキシブ、ロフェコキシブ、スルファサラジン、メトトレキサート、アザチオプリン、ミノサイクリン、プレドニゾン、抗TNF抗体、D2E7(HUMIRA.RTM.)、CA2(インフリキシマブ)、CDP 571、TNFR−Ig構築物、(p75TNFRigG(ENBREL.RTM.)、又はp55TNFRigG(LENERCEPT.RTM.)と同時投与することができる。
喘息の治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、アルブテロール、サルメテロール/フルチカゾン、モンテルカストナトリウム、フルチカゾンプロピオン酸塩、ブデソニド、プレドニゾン、サルメテロールキシナホ酸塩、レバルブテロールHCl、硫酸アルブテロール/イプラトロピウム、プレドニゾロンリン酸ナトリウム、トリアムシノロンアセトニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、臭化イプラトロピウム、アジスロマイシン、酢酸ピルブテロール、プレドニゾロン、テオフィリン無水物、メチルプレドニゾロンコハク酸ナトリウム、クラリスロマイシン、ザフィルルカスト、フォルモテロールフマル酸塩、インフルエンザウイルスワクチン、アモキシシリン三水和物、フルニソリド、クロモリンナトリウム、フェキソフェナジン塩酸塩、フルニソリド/メントール、アモキシシリン/クラブラン酸塩、レボフロキサシン、グアイフェネシン、デキサメタゾンリン酸ナトリウム、モキシフロキサシンHCl、ドキシサイクリンヒクラート、グアイフェネシン/d−メトルファン、p−エフェドリン/cod/クロルフェニル、ガチフロキサシン、セチリジン塩酸塩、モメタゾンフロイン酸塩、サルメテロールキシナホ酸塩、ベンゾナテート、セファレキシン、pe/ヒドロコドン/クロルフェニル、セチリジンHCl/プソイドエフェド、フェニレフリン/cod/プロメタジン、コデイン/プロメタジン、セフプロジル、デキサメタゾン、グアイフェネシン/プソイドエフェドリン、クロルフェニラミン/ヒドロコドン、ネドクロミルナトリウム、テルブタリン硫酸塩、エピネフリン、メチルプレドニゾロン、抗IL−13抗体、又はメタプロテレノール硫酸塩と同時投与することができる。
COPDの治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、硫酸アルブテロール/イプラトロピウム、臭化イプラトロピウム、サルメテロール/フルチカゾン、アルブテロール、サルメテロールキシナホ酸塩、フルチカゾンプロピオン酸塩、プレドニゾン、テオフィリン無水物、メチルプレドニゾロンコハク酸ナトリウム、モンテルカストナトリウム、ブデソニド、フォルモテロールフマル酸塩、トリアムシノロンアセトニド、レボフロキサシン、グアイフェネシン、アジスロマイシン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、レバルブテロールHCl、フルニソリド、セフトリアキソンナトリウム、アモキシシリン三水和物、ガチフロキサシン、ザフィルルカスト、アモキシシリン/クラブラン酸、フルニソリド/メントール、クロルフェニラミン/ヒドロコドン、メタプロテレノール硫酸塩、メチルプレドニゾロン、モメタゾンフロイン酸塩、p−エフェドリン/cod/クロルフェニル、酢酸ピルブテロール、p−エフェドリン/ロラタジン、テルブタリン硫酸塩、チオトロピウム臭化物、(R,R)−フォルモテロール、TgAAT、シロミラスト、又はロフルミラストと同時投与することができる。
乾癬の治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、カルシポトリエン、クロベタゾールプロピオン酸塩、トリアムシノロンアセトニド、ハロベタソールプロピオン酸塩、タザロテン、メトトレキサート、フルオシノニド、ジプロパ補完β−メタゾン、フルオシノロンアセトニド、アシトレチン、タールシャンプー、β−メタゾン吉草酸塩、モメタゾンフランカルボン酸塩、ケトコナゾール、プラモキシン/フルオシノロン、ハイドロコルチゾン吉草酸塩、フルランドレノリド、尿素、β−メタゾン、クロベタゾールプロピオン酸塩/軟化薬、フルチカゾンプロピオン酸塩、アジスロマイシン、ハイドロコルチゾン、潤い付与式、葉酸、デソニド、ピメクロリムス、コールタール、ジフロラゾンジアセテート、エタネルセプト葉酸塩、乳酸、メトキサレン、he/ビスマスサブガル/ズノックス/レゾール、メチルプレドニゾロン酢酸塩、プレドニゾン、日焼け止め剤、ハルシノニド、サリチル酸、アントラリン、クロコルトロンピバル酸塩、石炭抽出物、コールタール/サリチル酸、コールタール/サリチル酸/硫黄、デスオキシメタゾン、ジアゼパム、皮膚軟化剤、フルオシノニド/皮膚軟化剤、鉱油/ヒマシ油/ナラクト、鉱油/ピーナッツオイル、石油/イソプロピルミリスチン酸塩、ソラレン、サリチル酸、石けん/トリブロムサラン、チメロサール/ホウ酸、セレコキシブ、インフリキシマブ、シクロスポリン、アレファセプト、エファリズマブ、タクロリムス、ピメクロリムス、PUVA、UVB、スルファサラジン、ABT−874、又はウステキヌマブと同時投与することができる。
乾癬性関節炎の治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、メトトレキサート、エタネルセプト、ロフェコキシブ、セレコキシブ、葉酸、スルファサラジン、ナプロキセン、レフルノミド、メチルプレドニゾロン酢酸塩、インドメタシン、ヒドロキシクロロキン硫酸塩、プレドニゾン、スリンダク、ジプロパ補完β−メタゾン、インフリキシマブ、メトトレキサート、葉酸塩、トリアムシノロンアセトニド、ジクロフェナク、ジメチルスルホキシド、ピロキシカム、ジクロフェナクナトリウム、ケトプロフェン、メロキシカム、メチルプレドニゾロン、ナブメトン、トルメチンナトリウム、カルシポトリエン、シクロスポリン、ジクロフェナクナトリウム/ミソプロストール、フルオシノニド、グルコサミン硫酸塩、金チオリンゴ酸ナトリウム、ヒドロコドン酒石酸水素塩/apap、イブプロフェン、リセドロネートナトリウム、スルファジアジン、チオグアニン、バルデコキシブ、アレファセプト、D2E7(アダリムマブ)、又はエファリズマブと同時投与することができる。
狼瘡の治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、NSAID(例えばジクロフェナク、ナプロキセン、イブプロフェン、ピロキシカム、若しくはインドメタシン);COX2阻害剤(例えばセレコキシブ、ロフェコキシブ、若しくはバルデコキシブ);抗マラリア剤(例えばヒドロキシクロロキン);ステロイド(例えばプレドニゾン、プレドニゾロン、ブデノシド、若しくはデキサメタゾン);細胞毒性剤(例えばアザチオプリン、シクロホスファミド、ミコフェノール酸モフェチル、若しくはメトトレキサート);PDE4の阻害剤、又はプリン合成阻害剤(例えばCellcept(登録商標))と同時投与することができる。例えば、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を、スルファサラジン;5−アミノサリチル酸;オルサラジン;Imuran(登録商標);炎症性サイトカイン(例えばIL−1)の合成、産生、若しくは作用と干渉する剤;又はカスパーゼ阻害剤(例えばIL−1転換酵素阻害剤若しくはIL−1ra)と同時投与してよい。
本開示の化合物又はその塩は、T細胞シグナル伝達阻害剤(例えばチロシンキナーゼ阻害剤)、又は、T細胞の活性化を標的にする分子(例えばCTLA−4−IgG、抗B7ファミリー抗体、若しくは抗PD−1ファミリー抗体)ともまた同時投与することができる。
本開示の化合物又はその塩は、IL−11抗体、抗サイトカイン抗体(例えばフォントリズマブ(抗IFNg抗体))、又は、抗受容体受容体抗体(例えば抗IL−6受容体抗体、若しくはB細胞表面分子に対する抗体)ともまた同時投与することができる。
本開示の化合物又はその塩は、LIP 394(アベチムス)、B細胞を枯渇又は不活性化する剤(例えばリツキシマブ(抗CD20抗体)又はリンフォスタット−B(抗体−BlyS抗体))、TNFアンタゴニスト(例えば抗TNF抗体)、D2E7(アダリムマブ)、CA2(インフリキシマブ)、CDP 571、TNFR−Ig構築物、(p75TNFRigG(エタネルセプト)、又はp55TNFRigG(LENERCEPT(登録商標))ともまた同時投与することができる。
2型糖尿病、肝脂肪症、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、又は関連障害の治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、体内での作用の持続時間を改善するために修飾されているインスリン(1種類若しくは複数種類);アセトヘキサミド、クロルプロパミド、グリブリド、グリメピリド、グリピジド、グリクラジド、グリクロピラミド、グリキドン、レパグリニド、ナテグリニド、トラザミド、若しくはトルブタミドなどの、インスリン分泌を刺激する剤;エキセナチド、リラグルチド、若しくはタスポグルチドなどのグルカゴン様ペプチドアゴニストである剤;ビルダグリプチン、シタグリプチン、サクサグリプチン、リナグリプチン、アログリプチン、若しくはセプタグリプチンなどの、ジペプチジル−ペプチダーゼIVを阻害する剤;ロシグリタゾン若しくはピオグリタゾンなどの、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γに結合する剤;メトホルミンなどのインスリン抵抗性を低下させる剤;又は、アカルボース、ミグリトール、若しくはボグリボースなどの、小腸でのグルコース吸収を低下させる剤と同時投与することができる。
急性腎障害又は慢性腎疾患の治療に関して、本開示の化合物又はその塩は、ドーパミン、利尿薬(例えばフロセミド)、ブメタニド、サイアザイド、マンニトール、グルコン酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、アルブテロール、パリカルシトール、ドキセルカルシフェロール、シナカルセト、又はバルドキソロンメチルと同時投与することができる。
投与
本開示の化合物又はその塩(及び、任意の追加の治療薬)は、非経口、肺内、及び鼻腔内を含み、局所治療に所望される場合、病巣内投与を含む、任意の好適な手段によって投与され得る。非経口輸注としては、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内、又は皮下投与が挙げられる。投薬は、投与が短時間であるか、又は慢性的であるかに部分的に応じて、任意の好適な経路によるもの、例えば、静脈内注射又は皮下注射などの注射によるものであり得る。単回又は様々な時点にわたる複数回投与、ボーラス投与、及びパルス輸注を含むが、これらに限定されない様々な投薬スケジュールが、本明細書では企図される。
疾患の予防又は治療に関して、本開示の化合物又はその塩の適切な投薬量は(単独で、又は1つ以上の他の追加の治療剤と組み合わせて使用される場合)、治療される疾患の種類、化合物の種類、疾患の重症度及び経過、化合物又はその塩が予防目的又は治療目的で投与されるかどうか、以前の療法、患者の病歴、及び化合物への応答、並びに主治医の裁量に左右される。本開示の化合物又はその塩は一度に、又は一連の治療において患者に好適に投与される。疾患の種類及び重症度に応じ、約10ng/kg〜300mg/kg(例えば0.1mg/kg〜10mg/kg)の、本開示の化合物又はその塩が、例えば、1回以上の個別投与によるか、又は連続点滴によるかにかかわらず、患者への投与のための初期候補用量であることができる。1つの典型的な日用量は、上で言及した因子に応じて、約1μg/kg〜100mg/kg以上の範囲であってもよい。数日間又はそれ以上にわたる反復投与において、状態に応じ、治療は通常、疾患症状の所望の抑制が生じるまで続けられる。本開示の化合物又はその塩の例示的な用量は、約0.05mg/kg〜約10mg/kgの範囲である。したがって、約0.5mg/kg、2.0mg/kg、4.0mg/kg、又は10mg/kg(又はこれらの任意の組合せ)のうちの1つ以上の用量が、患者に投与され得る。そのような用量は、間欠的に、例えば、毎週又は3週間に1回(例えば、患者が約2〜約20回、又は例えば約6回用量を受けるように)投与され得る。最初の多めの投与量、それに続く1回以上の量の少ない用量を投与してよい。しかしながら、他の投薬レジメンが有用であってもよい。この療法の進行は、従来の技術及びアッセイによって容易に監視される。
V.製造物品
別の態様において、製造物品を本明細書で記載し、例えば、上記の疾患及び障害の治療に有用な材料を含有する「キット」が提供される。キットは、本開示の化合物又はその塩を含む容器を含む。このキットは、容器上の、又は容器と関連したラベル又は添付文書をさらに含んでもよい。「添付文書」という用語は、そのような治療薬の適応症、使用法、投薬量、投与、禁忌症についての情報、及び/又はその使用に関する警告を含む、治療薬の商用のパッケージに通例含まれる説明書を指すように使用される。
好適な容器としては例えば、瓶、バイアル、シリンジ、ブリスターパックなどが挙げられる。「バイアル」とは、液体又は凍結乾燥調製物の保持に好適な容器である。一実施形態において、バイアルは、単回使用バイアル、例えば、栓を有する20ccの単回使用バイアルである。容器は、ガラス又はプラスチックなどの様々な材料から形成され得る。容器は、状態を治療するのに効果的である、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)、又はその製剤を保持することができ、滅菌点検口を有することができる(例えば、容器は静注液バッグ又は皮下注射針で貫通可能なストッパを有するバイアルであることができる)。
組成物中の少なくとも1種の活性剤は、本開示の化合物又はその塩である。ラベル又は添付文書は、本組成物が癌などの選択された状態を治療するために使用されることを示す。更に、治療される患者が、増殖過剰障害、神経変性、心臓肥大症、疼痛、片頭痛、又は神経外傷疾患若しくは事象などの障害を有する患者であることを、ラベル又は添付文書は示すことができる。一実施形態では、本開示の化合物又はその塩を含む組成物を使用して、異常細胞増殖により生じる障害を治療することができることを、ラベル又は添付文書は示す。ラベル又は添付文書はまた、当該組成物が他の障害を治療するために使用され得ることも示してもよい。代替的に又は追加的に、製造物品は、注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝生理食塩水、リンゲル溶液、デキストロース溶液などの薬学的に許容される緩衝液を含む第2の容器をさらに含んでもよい。他の緩衝液、希釈剤、フィルタ、針、及びシリンジを含め、商業的及びユーザの観点から望ましい他の材料を更に含んでいてもよい。
キットは、化合物又はその塩の投与のための指示書、及び存在する場合、第2の製剤処方を更に含むことができる。例えば、キットが、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)を含む第1の組成物、及び、第2の製剤処方を含む場合、キットは、第1及び第2の医薬組成物を、必要とする患者に同時、連続、又は個別投与するための指示書を更に含むことができる。
一実施形態では、キットは、本開示の化合物又はその塩の固体経口形態、例えば錠剤又はカプセルの送達に好適である。そのようなキットは好ましくは、いくつかの単位投薬量を含む。そのようなキットは、それらの意図される使用の順序で配置された用量を有するカードを含み得る。そのようなキットの例は「ブリスターパック」である。ブリスターパックは包装業界において周知であり、薬学単位用量剤形の包装に幅広く使用されている。所望される場合、治療スケジュール中の投薬量が投与され得る日を指定する、例えば数字、文字、若しくは他の印の形態での、又はカレンダーインサートを用いた記憶補助機構が提供され得る。
一実施形態に従うと、キットは、(a)本開示の化合物、例えば、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(IIa)、(IIb)、(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IV)、(IV−1)、(IVa)、(IVb)、(IV−1a)、(IV−1b)、(V)、(Va)、(Vb)、(VI)、(VI−1)、(VIa)、(VIb)、(VI−1a)、(VI−1b)、(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(IX−1)、(IXa)、(IXb)、(IX−1a)、(IX−1b)、(X)、(Xa)、又は(Xb)の化合物、又はその塩(例えば、薬学的に許容される塩)が含有される、第1の容器、及び任意に、(b)第2の製剤処方が含有される第2の容器であって、当該第2の製剤処方が、抗増殖過剰活性を有する第2の化合物を含む、第2の容器を含むことができる。代替的又は追加的に、本キットは、注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝食塩水、リンゲル溶液、及びデキストロース溶液等の薬学的に許容される緩衝液を含む第3の容器を更に備えてもよい。他の緩衝液、希釈剤、フィルタ、針、及びシリンジを含め、商業的及びユーザの観点から望ましい他の材料を更に含んでいてもよい。
キットが本開示の化合物又はその塩、及び第2の治療薬を含む他の特定の実施形態において、キットは、分割されたボトル、又は分割されたホイル包みなどの、個別の組成物を含有するための容器を含むことができるが、個別の組成物は、単一の、分割されていない容器内にも含有されることができる。典型的には、キットは、別個の成分の投与のための指示書を備える。キット形態は、別個の構成要素が好ましくは異なる剤形(例えば、経口及び非経口)で投与される場合、異なる投薬間隔で投与される場合、又は組み合わせの個々の構成成分の滴定が処方医師によって望まれる場合に、特に有利である。
以下の実施例は、限定するものではなく、例証として提供されている。
略語
ACN− アセトニトリル
AcO− 無水酢酸
AIBN− 2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)
ATP−アデノシン三リン酸
Boc− tert−ブチルオキシカルボニル
BrettPhos− 2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)3,6−ジメトキシ−2′,4′,6′−トリイソプロピル−1,1′−ビフェニル
BrettPhos Pd−G3− [(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2′,4′,6′−トリイソプロピル−1,1′−ビフェニル)−2−(2′−アミノ−1,1′−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネートメタンスルホネート
CyNMe− N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン
DCM− ジクロロメタン
DIEA− N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMA− ジメチルアセトアミド
DMF− ジメチルホルムアミド
DMFA又はDMF−DMA− ジメチルホルムアミドジメチルアセタール
DMSO− ジメチルスルホキシド
EtN− トリエチルアミン
EtNH− ジエチルアミン
EtOAc− 酢酸エチル
EtOH− エタノール
FA− ギ酸
FBS− ウシ胎児血清
HEPES− 4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸
HOAc− 酢酸
HPLC− 高速液体クロマトグラフィー
KOAc− 酢酸カリウム
LC− 液体クロマトグラフィー
LCMS− 液体クロマトグラフィー質量分析
Me− メチル
MeI− ヨウ化メチル
MeOH− メタノール
MeOLi− リチウムメトキシド
MeSONa− メタンスルフィン酸ナトリウム
MsCl− 塩化メタンスルホニル
MTBE− メチルtert−ブチルエーテル
MW− マイクロ波
NaBH(OAc)− トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム
NBS− N−ブロモスクシンイミド
NIS− N−ヨードスクシンイミド
NMP− N−メチル−2−ピロリドン
NMR− 核磁気共鳴
PBS− リン酸緩衝生理食塩水
Pd/C− パラジウム炭素
Pd(CyPhine)Cl−ビス[ジシクロヘキシル(2,4,6−トリイソプロピル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−2−イル)ホスファン]パラジウム(II)ジクロリド
Pd(dba)−トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Pd(dppf)Cl− [1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd(PhP)− テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
PE− 石油エーテル
Ph− フェニル
Phth− フタルイミド
RT− 保持時間
SAR− 構造活性相関
SFC− 超臨界流体クロマトグラフィー
SPhos− 2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル
TBAF− テトラブチルアンモニウムフルオリド
TBSCl− tert−ブチルジメチルシリルクロリド
t−Bu tert−ブチル
[t−BuPH]BF − トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート
t−BuONO− 亜硝酸tert−ブチル
TCEP− トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン
TFA− トリフルオロ酢酸
THF− テトラヒドロフラン
TLC− 薄層クロマトグラフィー
TMS− テトラメチルシラン
Ts− トシル
UV− 紫外線
LCMS法
方法A:1.5mL/分の流速で、MK RP18e 25−2mmカラム、及びイオン化源としてESIを用いる質量分析計を使用して、実験を実施した。溶媒Aは、4Lの水の中の1.5mLのTFAであり、溶媒Bは、4Lのアセトニトリルの中の0.75mLのTFAであった。勾配は、0.7分にわたり、5〜95%の溶媒Bで構成され、95%を0.4分間保持する。LCカラム温度は50℃であった。UV吸光度を220nm及び254nmで回収した。
SFC法
方法1:Chiralpak(登録商標)AD−3カラムを使用してSFCを実施した。移動相は、5〜40%の勾配、及び2.5mL/分の流速の、0.1%エタノールアミンを含むエタノールであった。
化合物A
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−クロロフェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物Aは当該技術分野において「JQ1」として知られており、Filippakopoulos et al.“Selective inhibition of BET bromodomains,” Nature(2010),468,1067−1073;Romero,et al.,J.Med.Chem.59,1271−1298(2016)で記載されている。
化合物B
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−ヨードフェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
ステップ1:tert−ブチル(S)−2−(4−(4−((ジフェニルメチレン)アミノ)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物A(1.00g、0.44mmol)、化合物B.1(0.600g、0.66mmol)、Pd(dba)(0.20g、0.04mmol)、SPhos(0.09g、0.04mmol)、CsCO(2.1g、1.31mmol)の、トルエン(10.0mL)混合物を、16時間110℃・Nで撹拌した。溶媒を真空下にて濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油中に0〜100%EtOAc、Rf=0.5)で精製し、所望の生成物(化合物B.2)(1.3g、98.5%)を黄色油として得た。LCMS(方法A):RT=0.875分、m/z=602.3[M+1]
ステップ2:tert−ブチル(S)−2−(4−(4−アミノフェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物B.2(1.30g、2.16mmol)の、THF(50.0mL)及びHCl(1.0M,26.0mL)との混合物を、20℃で1時間撹拌した。有機溶媒を真空下で除去し、飽和NaHCO溶液で、水溶液をpH=7.0に調節し、EtOAc(10.0mL×4)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過濃縮してクロマトグラフィー(DCM中の0〜5%MeOH)で精製して所望の生成物(化合物B.3)(770.0mg、81.6%)を黄色固体として得た。LCMS(方法A):RT=0.595分、m/z=438.2[M+1]
ステップ3:tert−ブチル(S)−2−(4−(4−ヨードフェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
t−BuONO(37.7mg、0.37mmol)のCHCN(10.0mL)混合物に、KI(75.9mg、0.46mmol)を20℃で添加した。混合物を65℃で撹拌し、化合物B.3(100.0g、0.23mmol)を上記混合物に添加し、混合物を65℃で18時間撹拌した。t−BuONO(75.4mg、0.73mmol)及びKI(75.9mg、0.46mmol)の別のバッチを添加し、65℃で更に2時間撹拌した。反応物を水(15mL)でクエンチし、混合物をEtOAc(20mL×3)で抽出した。有機層をブライン(10mL×2)で洗浄してNaSOで乾燥させ、濃縮して分取TLC(DCM中に5%MeOH、Rf=0.5)で精製して、所望の生成物(化合物B)(103.2mg、82%)を黄色固体として得た。LCMS(方法A):RT=0.827分、m/z=549.1[M+1]
実施例1a及び1b
tert−ブチル2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(2つの単一の立体異性体)
Figure 2022500372
化合物A(1.200g、2.63mmol)のアセトニトリル(12mL)混合物に、Pd−CyPhine(Eur.J.Org.Chem.,2014,Vol.32,pp.7184−7192に記載する類似の変換物)(168.44 mg、0.1300mmol)、CsCO(2.566g、7.88mmol)、及び化合物1.1(723.17mg、13.13mmol)を添加した。混合物をマイクロ波照射の下で1時間、90℃で撹拌した。反応混合物を濾過してフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中に0〜8%MeOH、Rf=0.3)で精製し、ラセミ生成物を得て、これを分取SFC(0.1%NHO/EtOH、40%)で分離して、tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物1b)(SFCでのピーク1、89mg、7.1%)を黄色固体として、及びtert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物1a)(SFCでのピーク2、350mg、27%)を黄色固体として得た。
化合物1a:LCMS(方法A):RT=0.772分、m/z=498.0[M+23]+;1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.41(s,4H),4.57(t,J=7.6Hz,1H),3.79(s,2H),3.57−3.55(m,2H),2.67(s,3H),2.41(s,3H),1.67(s,3H),1.50(s,9H)。SFC(方法1、2μL)ee=99%、RT=7.088。
化合物1b:LCMS(方法A):RT=0.773分、m/z=498.1[M+23]+;1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.41(s,4H),4.57(t,J=7.6Hz,1H),3.70(s,2H),3.57−3.55(m,2H),2.67(s,3H),2.41(s,3H),1.68(s,3H),1.48(s,9H)。SFC(方法1、2μL)ee=91%、RT=5.304分。
実施例2
tert−ブチル(S)−2−(2,3,9−トリメチル−4−(4−(3−(メチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物A(30.0mg、0.0700mmol)のアセトニトリル(3.0mL)混合物に、Pd−CyPhine(4.21mg、0.0033mmol)、CsCO(64.17mg、0.200mmol)、及び化合物2.1(22.68mg、0.330mmol)を添加した。混合物をマイクロ波照射下で1時間、90℃で撹拌した。反応混合物を濾過して分取TLC(DCM中に10%のMeOH、Rf=0.5)で精製し、tert−ブチル(S)−2−(2,3,9−トリメチル−4−(4−(3−(メチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物2a)(16.96mg、50%)を黄色固体として得た。LCMS(方法A):R=0.785分、m/z=512.0[M+23];1H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.42(s,4H),4.57(t,J=7.6Hz,1H),3.70(s,2H),3.57−3.55(m,2H),2.68(s,3H),2.60(s,3H),2.41(s,3H),1.68(s,3H),1.51(s,9H)。
実施例3
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−(ジメチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物1a(25.0mg、0.0500mmol)の、MeOH(0.5000mL)及びDCM(4.0mL)との撹拌溶液に、37%HCHO(1.0mL)及びHOAc(一滴、触媒)を添加した。これを10分間撹拌した後、NaBH(OAc)(111.4mg、0.530mmol)を添加し、混合物を20℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮して分取HPLC(水中にACN 18〜48/0.225%FA)で精製し、tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−(ジメチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物3a)(16.98mg、64.1%)を白色固体として得た。LCMS(方法A):RT=0.735分、m/z=504.1[M+1]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.42(s,4H),4.57(t,J=7.2Hz,1H),3.57−3.55(m,2H),3.51(s,2H),2.68(s,3H),2.40(s,9H),1.68(s,3H),1.51(s,9H)。
実施例4
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物A(80.0mg、0.180mmol)のアセトニトリル(3.0mL)混合物に、Pd−CyPhine(11.23mg、0.0100mmol)、CsCO(171.11mg、0.530mmol)、及び化合物4.1(60.49mg、0.880mmol)を添加した。混合物をマイクロ波照射下で、90℃で2時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、分取TLC(DCM中に20%のMeOH、Rf=0.5)及び分取HPLC(水中にアセトニトリル23〜53%/0.225%FA)で精製し、tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物4a)(8.45mg。収率10%)を白色固体として得た。LCMS(方法A):RT=0.651分、m/z=490.0[M+1]+;H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.37(brs,4H),4.55−4.52(m,1H),3.57−3.46(m,3H),3.03(brs,3H),2.69(brs,2H),2.64(s,3H),2.37(s,3H),1.64(s,3H),1.47(s,9H)。
実施例5
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−グアニジノプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物1a(25.0mg、0.0500mmol)及び1H−ピラゾール−1−カルボキシイミドアミドヒドロクロリド(11.56mg、0.080mmol)のDMF(1.0mL)溶液に、DIEA(20.38mg、0.160mmol)を25℃で添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過して得られた残渣を分取HPLC(水中にアセトニトリル27〜47/0.225%FA)で精製し、tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−グアニジノプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物5a)(5mg、18%)を白色固体として得た。LCMS(方法A):R=0.750分、m/z=518.5[M+1]
実施例6
tert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
ステップ1:化合物6.2
Figure 2022500372
Pd(dba)(12.0mg、0.01mmol)のNMP(3.0mL)溶液に、化合物A(30.0mg、0.07mmol)、[t−BuPH]BF (38.5mg、0.20mmol)、化合物6.1(36.9mg、0.20mmol)、及びCyNMe(15.2mg、0.05mmol)を添加した。混合物を160℃で、マイクロ波照射下で20分間撹拌した。次に混合物を濾過濃縮して、水(10.0mL)で希釈した。得られた溶液をEtOAc(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE中に0〜50%EtOAc、Rf=0.5)で精製し、所望の生成物(化合物6.2)(43.0mg、99.2%)を赤色固体として得た。LCMS(方法A):RT=0.804分、m/z 608.3[M+1]
ステップ2:tert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物6.2(31mg、0.06mmol)のCHNH/THF(2.0mol/L、10mL)溶液を16時間80℃で撹拌した。混合物を濃縮して分取HPLC(水中に、CNCN 20〜50/0.1%FA)で精製し、所望の生成物であるtert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物6a)(6.6mg、27%)を白色固体として得た。LCMS(10〜80、AB、7.0分):RT=2.630分、m/z 478.1[M+H]+;H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.41−7.33(m,4H),6.59−6.55(m,1H),6.33(brs,1H),4.57−4.54(t,J=7.2Hz,1H),3.55−3.54(m,4H),2.66(s,3H),2.40(s,3H),1.67(s,3H),1.48(s,9H)。SFC(OJ−H_1_5_40_2.5ML_10MIN):RT=3.385分、ee=89.8%。
実施例7
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
ステップ1:tert−ブチルジメチル(プロパ−2−イン−1−イルオキシ)シラン
Figure 2022500372
化合物7.1(1.2g、21.41mmol)、TBSCl(4.84g、32.11mmol)、及びイミダゾール(4.37g、64.22mmol)のDCM(15mL)混合物を、25℃で12時間撹拌した。混合物を水(20mL)でクエンチし、混合物をEtOAcで抽出した(20mL×3)。有機層をブラインで洗浄し(30mL×2)、濃縮してカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中に0〜5%EtOAc、R=0.7)で精製し、化合物7.2(2.00g、55%)を淡黄色の油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 4.9(d,J=3.6Hz,2H),0.90(s,9H),0.10(m,6H)。
ステップ2:tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物A(300.0mg、0.6600mmol)のアセトニトリル(4.0mL)溶液に、CsCO(641.67mg、1.97mmol)、化合物7.2(559.05mg、3.28mmol)、及びPd(CyPhine)Cl(42.11mg、0.0300mmol)を添加し、混合物をN下で1.5時間、100℃で撹拌した。反応混合物を濾過して水(10mL)を添加し、EtOAc(10mL×2)で抽出した。有機層を濃縮してカラムクロマトグラフィー(DCM中に0〜10%MeOH、Rf=0.5)により精製し、化合物7.3(270mg、70%)を黄色固体として得た。LCMS(方法A):R=1.187分、m/z=591.3[M+1]
ステップ3:tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物7.3(270.0mg、0.460mmol)のTHF(3.0mL)溶液に、THFのTBAF溶液(2.28mL、2.28mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。混合物を濃縮してEtOAc(20mL)に溶解させ、水(10mL×3)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ濃縮し、分取HPLC(水中にアセトニトリル47〜67/0.225%FA)で精製して、所望の生成物であるtert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物7a)(100mg、46%)を白色固体として得た。LCMS(方法A):RT=0.881分、m/z=477.2[M+H]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.47(d,J=8.4Hz,2H),7.41(d,J=8.4Hz,2H),5.37(t,J=5.6Hz,1H),4.44−4.40(m,1H),4.30(d,J=5.6Hz,2H),3.30−3.26(m,2H),2.60(s,3H),2.42(s,3H),1.63(s,3H),1.42(s,9H)。
実施例8
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−(ヒドロキシアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
ステップ1:tert−ブチル(S)−2−(2,3,9−トリメチル−4−(4−(3−((メチルスルホニル)オキシ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物7a(140.0mg、0.2900mmol)のDCM(10mL)混合物に、EtN(148.62mg、1.47mmol)、及びMsCl(310.0mg、2.71mmol)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌し、これをDCM(30mL)で希釈して水(10mL×3)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、濃縮して化合物8.1(160mg、98%)を黄色油として得、これを次工程で直接使用した。LCMS(方法A):RT=0.935分、m/z=555.1[M+1]
ステップ2:tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−(ヒドロキシアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物8.1(160.0mg、0.290mmol)のEtOH(10mL)混合物に、ヒドロキシルアミン(40.09mg、0.580mmol)及びEtN(87.57mg、0.870mmol)を添加した。混合物を90℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮してEtOAc(30mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。有機層を濃縮して分取HPLC(水中にアセトニトリル0〜40/0.1%HCl)で精製し、所望の生成物であるtert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−(ヒドロキシアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物8a)(6.37mg、4%)を白色固体として得た。LCMS(方法A):R=0.809分、m/z=492.3[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.45(d,J=8.0Hz,2H),7.41(d,J=8.0Hz,2H),5.25−4.71(br,2H),4.62(t,J=7.6Hz,1H),4.26(s,2H),3.60−3.54(m,2H),2.71(s,3H),2.44(s,3H),1.67(s,3H),1.48(s,9H)。
実施例9
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−アミノプロピル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物1a(100.0mg、0.2100mmol)の無水MeOH(6.0mL)溶液に、10%Pd/C(112mg)を添加した。反応混合物を20℃で、H雰囲気下で0.5時間撹拌した。触媒を濾過して濾液を真空濃縮した。残渣をSFC(超臨界CO/EtOH−0.1%NHO=30%;60mL/分)で分離し、その後分取HPLC(Xtimate C18 15025mm5μm、水中にアセトニトリル20〜50/0.225%FA)で精製し、tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−アミノプロピル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物9a)(27mg、24%)を白色固体として得た。LCMS(方法A):R=0.897分、m/z=480.5[M+1]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.39(brs,1H),7.35(d,J=7.6Hz,2H),7.13(d,J=8.0Hz,2H),6.79(brs,3H),4.56−4.52(m,1H),3.57−3.46(m,2H),2.76(brs,2H),2.67−2.63(m,5H),2.39(s,3H),1.90(brs,2H),1.65(s,3H),1.48(s,9H)。
実施例10
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−アセトアミドプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物1a(15.0mg、0.0300mmol)のDCM(6.0mL)溶液に、AcO(9.66mg、0.0900mmol)及びEtN(9.57mg、0.0900mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、分取TLC(DCM中に10%MeOH、Rf=0.6)で精製して、tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−アセトアミドプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物10a)(12.63mg、77%)を白色固体として得た。LCMS(方法A):RT=0.805分、m/z=518.1[M+1]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.41(s,4H),5.75(brs,1H),4.57(t,J=7.2Hz,1H),4.30−4.28(m,2H),3.57−3.55(m,2H),2.68(s,3H),2.41(s,3H),2.04(s,3H),1.51(s,9H)。SFC(OD_ETOH(DEA)_5_40_2、8ML_8MIN)ee=95%、R=3.642分。
実施例11
tert−ブチル2−((6S)−4−(4−(3−アミノブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物A(30.0mg、0.0700mmol)のアセトニトリル(2.0mL)混合物に、Pd−CyPhine(4.21mg、0.0033mmol)、CsCO(64.17mg、0.2000mmol)、及び化合物11.1(22.68mg、0.3300mmol)を添加した。混合物を、マイクロ波照射下で、95℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を濾過して分取TLC(DCM中に5%メタノール、Rf=0.5)、及び分取HPLC(水中のアセトニトリル22〜52/0.225%FA)で精製し、tert−ブチル2−((6S)−4−(4−(3−アミノブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物11a)(10.3mg、32%)を白色固体として得た。LCMS(方法A):RT=0.666分、m/z=490.1[M+1];1H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.42−7.38(m,4H),4.57(t,J=7.6Hz,1H),4.00−3.95(m,1H),3.57−3.54(m,2H),2.68(s,3H),2.41(s,3H),1.67(s,3H),1.53−1.46(m,12H)。
実施例12
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−アミノ−3−メチルブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物A(30.0mg、0.0700mmol)のアセトニトリル(2.0mL)混合物に、Pd−CyPhine(4.21mg、0.0033mmol)、CsCO(64.17mg、0.200mmol)、及び化合物12.1(27.29mg、0.3300mmol)を添加した。混合物を、マイクロ波照射下で、95℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を濾過して分取TLC(DCM中に5%MeOH、Rf=0.5)、及び分取HPLC(水中にアセトニトリル22〜52/0.225%FA)で精製し、tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−アミノ−3−メチルブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物12a)(13.77mg、38%)を白色固体として得た。LCMS(方法A):RT=0.662分、m/z=504.2[M+1]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.42−7.37(m,4H),4.57(t,J=7.6Hz,1H),3.57−3.55(m,2H),2.68(s,3H),2.41(s,3H),1.67(s,3H),1.53−1.55(m,15H)。SFC(AS_1_5_40_2、8ML_8MIN):R=2.772分、ee=98%。
実施例13
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(ブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
EtNH(106.7mg、1.46mmol)、CuI(1.4mg、0.01mmol)、及び化合物B(40.0mg、0.07mmol)のTHF(10mL)溶液に、Pd(PhP)(8.43mg、0.01mmol)、及びTBAF(0.26mL、0.26mmol)、化合物13.1(27.6mg、0.22mmol)を25℃で添加した。混合物を12時間、N下で撹拌した。反応物を濃縮して分取HPLC(水中に、CHCN 70〜100/0.1%FA)で精製し、所望の生成物であるtert−ブチル(S)−2−(4−(4−(ブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物13a)(6.9mg、20%)を黄色固体として得た。LCMS(10〜80、AB、7.0分):RT=4.935分、m/z=475.0[M+1]H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.38(s,4H),4.56(t,J=7.2Hz,1H),3.60−3.50(m,2H),2.68(s,3H),2.46−2.41(m,5H),1.67(s,3H),1.50(s,9H),1.24−1.22(m,3H)。SFC(AD_50MM_ETOH(DEA)_5_40_2,5ML):Rt=4.614分、ee=98.9%。
実施例14
tert−ブチル(S)−2−(2,3,9−トリメチル−4−(4−(プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
EtNH(106.7mg、1.46mmol)、CuI(1.4mg、0.01mmol)、及び化合物B(40.0mg、0.07mmol)のTHF(10mL)溶液に、Pd(PhP)(8.4mg、0.01mmol)、TBAF(0.26mL、0.26mmol)、及び化合物14.1(24.6mg、0.22mmol)を25℃で添加した。混合物を16時間、N下で撹拌した。反応混合物を濃縮し、分取HPLC(水中に、CHCN 65〜95/0.1%FA)で精製し、所望の生成物であるtert−ブチル(S)−2−(2,3,9−トリメチル−4−(4−(プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート(化合物14a)(8.0mg、24%)を黄色固体として得た。LCMS(10〜80、AB、7.0分):RT=4.595分、m/z=461.0[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.43−7.34(m,4H),4.57(t,J=6.4Hz,1H),3.56−3.50(m,2H),2.68(s,3H),2.41(s,3H),2.07(s,3H),1.68(s,3H),1.50(s,9H)。SFC(AD_50MM_ETOH(DEA)_5_40_2,5ML):RT=1.566分、ee=98.4%。
実施例15
メチル4−(5−(3−アミノプロパ−1−イン−1−イル)−3−フルオロピリジン−2−イル)−10−メチル−7−((メチルスルホニル)メチル)−11−オキソ−3,4,10,11−テトラヒドロ−1H−1,4,10−トリアザジベンゾ[cd,f]アズレン−6−カルボキシレート(化合物15)
Figure 2022500372
ステップ1:メチル2−(ブロモメチル)−5−ニトロ−ベンゾエート(化合物15.2)
Figure 2022500372
化合物15.1(10.00g、51.24mmol)の1,2−ジクロロエタン(100mL)溶液に、NBS(13.678g、76.86mmol)及びAIBN(420.68mg、2.56mmol)を添加した。反応混合物を80℃で1時間撹拌した。出発物質が消費され、2つの新たなスポットが発見されたことをTLC(石油エーテル中に15%EtOAc、Rf=0.6)は示した。混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中に0〜10%EtOAc)で精製して、化合物15.2(8.00g、57%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.82−8.81(d,J=2.8Hz,1H),8.34−8.31(m,1H),7.69−7.67(d,J=8.4Hz,1H),4.99(s,2H),4.00(s,3H)。
ステップ2:メチル2−(メチルスルホニルメチル)−5−ニトロ−ベンゾエート(化合物15.3)
Figure 2022500372
化合物15.2(8.00g、29.19mmol)のDMF(150mL)溶液に、MeSONa(14.899g、145.95mmol)を添加した。混合物を60℃で1時間撹拌した。出発物質が消費され、2つの新たなスポットが発見されたことをTLC(石油エーテル中に15%EtOAc、Rf=0.5)は示した。混合物を水(100mL)でクエンチし、EtOAcで抽出した(100mL×2)。有機層を水(100mL×3)及びブライン(100mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させて濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中に0〜35%EtOAc)で精製して、化合物15.3(7.500g、94%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.88(d,J=2.8Hz,1H),8.42−8.39(m,1H),7.78−7.76(d,J=8.4Hz,1H),5.03(s,2H),4.00(s,3H),2.91(s,3H)。
ステップ3:メチル5−アミノ−2−(メチルスルホニルメチル)ベンゾエート(化合物15.4)
Figure 2022500372
化合物15.3(7.500g、27.45mmol)のMeOH(150mL)及び水(20mL)溶液に、鉄(7.664g、137.23mmol)及びNHCl(7.340g、137.23mmol)を添加し、混合物を75℃で16時間撹拌した。出発物質が消費されたことをTLC(石油エーテル中に50%EtOAc、Rf=0.4)は示した。混合物を濾過してMeOH(50mL×3)で洗浄し、濾液を濃縮してフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中に50〜85%EtOAc、TLC:石油エーテル中に60%EtOAc、Rf=0.5)で精製し、化合物15.4(6.500g、97.3%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 7.12(d,J=8.4Hz,1H),7.07(d,J=2.4Hz,1H),6.72−6.69(m,1H),5.54(s,2H),4.67(s,2H),3.75(s,3H),2.75(s,3H)。
ステップ4:メチル5−アミノ−4−ヨード−2−(メチルスルホニルメチル)ベンゾエート(化合物15.5)
Figure 2022500372
化合物15.4(2.500g、10.28mmol)のDMF(30mL)溶液に、NIS(3.467g、15.41mmol)を添加した。反応混合物を22℃で16時間撹拌した。出発物質が消費されたことをTLC(石油エーテル中に50%EtOAc、Rf=0.5)は示した。混合物をNa(水溶液、20mL)及びNaHCO(水溶液、20mL)でクエンチし、次にEtOAc(30mL×2)で抽出した。有機層を水(20mL×3)及びブライン(20mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させて濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中に20%〜50%EtOAc、Rf=0.5)で精製し、化合物15.5(1.700g、44.8%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.78(s,1H),7.31(s,1H),4.68(s,2H),4.33(s,2H),3.87(s,3H),2.77(s,3H)。
ステップ5:(E)−2−(5−ブロモ−2−メトキシ−3−ニトロ−4−ピリジル)−N,N−ジメチル−エテンアミン(化合物15.7)
Figure 2022500372
化合物15.6(33.0g、133.58mmol)及びMeOLi(507.19mg、13.36mmol)のDMF(250mL)溶液に、DMF−DMA(141.96mL、1068.6mmol)を100℃で添加し、反応混合物を100℃で16時間撹拌した。出発物質が消費されたことをTLC(石油エーテル中に15%EtOAc、Rf=0.5)は示した。混合物を20℃まで冷却し、水(60mL)を注意深くクエンチした。得られた沈殿物を真空濾過で収集し、水(50mL×3)で洗浄して、乾燥させて化合物15.7(37.0g、91.7%)を赤色固体として得た。粗を、更に精製することなく次の工程で使用した。
ステップ6:4−ブロモ−7−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン(化合物15.8)
Figure 2022500372
化合物15.7(10.0g、33.1mmol)のMeOH(50mL)及び水(10mL)溶液に、鉄(9.24g、165.5mmol)及びNHCl(8.85g、165.5mmol)を添加し、混合物を75℃で16時間撹拌した。出発物質が消費され、所望の生成物が発見されたことをTLC(石油エーテル中に20%EtOAc、Rf=0.5)は示した。混合物を濾過してMeOH(10mL×3)で洗浄し、濾液を濃縮してカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中に0〜15%EtOAc)で精製して、化合物15.8(3.3g、43.2%)を白色固体として得た。LCMS(5〜95_1.5分):RT(220/254nm)=0.598分、[M+H]+226.9。
ステップ7:4−ブロモ−7−メトキシ−1−(p−トリルスルホニル)ピロロ[2,3−c]ピリジン(化合物15.9)
Figure 2022500372
NaH(858mg、21.45mmol)のDMF(15mL)溶液に、化合物15.8(3.30g、14.3mmol)を0℃で添加し、混合物を0℃で10分間撹拌した。次に、TsCl(5.452g、28.6mmol)を数回に分けて添加し、混合物を0℃で、N下で16時間撹拌した。出発物質が消費され、所望の生成物が発見されたことをTLC(石油エーテル中に30%EtOAc、Rf=0.6)は示した。混合物を水(10mL)でクエンチし、得られた沈殿物を真空濾過で収集し、水(10mL×3)で洗浄して乾燥させ、化合物15.9(3.30g、60%)を白色固体として得て、これを更に精製することなく次工程で使用した。
ステップ8:4−ブロモ−1−(p−トリルスルホニル)−6H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−7−オン(化合物15.10)
Figure 2022500372
化合物15.9(3.300g、8.65mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)溶液に、ジオキサンのHCl溶液(4.0M、19.08mL、76.33mmol)を添加した。溶液を40℃で16時間撹拌した。出発物質が消費され、所望の生成物が発見されたことをTLC(石油エーテル中に20%EtOAc、Rf=0.4)は示した。混合物を濃縮してMTBE(20mL)を添加した。得られた沈殿物を真空濾過で収集し、MTBE(20mL×2)で洗浄して乾燥させ、化合物15.10(3.00g、94%)をベージュ色固体として得た。LCMS(5〜95_1.5分):RT(220/254nm)=1.016分、[M+H]368.9。
ステップ9:4−ブロモ−6−メチル−1−(p−トリルスルホニル)ピロロ[2,3−c]ピリジン−7−オン(化合物15.11)
Figure 2022500372
化合物15.10(3.00g、8.17mmol)のDMF(20mL)溶液に、CsCO(3.194g、9.8mmol)をN下20℃で添加し、混合物を20℃で30分間撹拌した。MeI(1.80mL、28.6mmol)を添加し、溶液を20℃で3時間撹拌した。出発物質が消費され、所望の生成物が発見されたことをTLC(石油エーテル中に50%EtOAc、Rf=0.5)は示した。混合物を水(50mL)でクエンチし、得られた沈殿物を真空濾過で収集し、MTBE(50mL×3)で洗浄し、乾燥させて化合物15.11(2.50g、80%)を白色固体として得た。LCMS(5〜95_1.5分):RT(220/254nm)=0.95分、[M+H]+383。
ステップ10:6−メチル−1−(p−トリルスルホニル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−c]ピリジン−7−オン(化合物15.12)
Figure 2022500372
化合物15.11(2.00g、5.25mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(3.330g、13.12mmol)、KOAc(1.287g、13.12mmol)、Pd(dppf)Cl(433.7mg、0.520mmol)の、1,4−ジオキサン(15mL)混合物を、90℃N下で16時間撹拌した。反応が完了したことを、TLC(石油エーテル中に50%EtOAc、Rf=0.5)は示した。混合物を濃縮してカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中に30%〜50%EtOAc)で精製し、化合物15.12(1.320g、57.6%)を黄色油として得た。LCMS(5〜95_1.5分):RT(220/254nm)=0.928分、[M+H]+429.0。
ステップ11:メチル5−アミノ−4−[6−メチル−7−オキソ−1−(p−トリルスルホニル)ピロロ[2,3−c]ピリジン−4−イル]−2−(メチルスルホニルメチル)ベンゾエート(化合物15.13)
Figure 2022500372
化合物15.12(812.12mg、1.9mmol)、Pd(dppf)Cl(115.7mg、0.1400mmol)、化合物15.5(500.0mg、1.35mmol)、NaHCO(284.45mg、3.39mmol)の、1,4−ジオキサン(2.0mL)及び水(1.0mL)との混合物を90℃・N下で1時間撹拌した。混合物を濃縮して分取TLC(DCM中に5%MeOH、Rf=0.5)で精製し、化合物15.13(550mg、74.7%)を黄色固体として得た。
ステップ12:メチル5−((5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)アミノ)−4−(6−メチル−7−オキソ−1−トシル−6,7−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−4−イル)−2−((メチルスルホニル)メチル)ベンゾエート(化合物15.15)
Figure 2022500372
化合物15.14(1.43g、6.8mmol)の1,4−ジオキサン(10mL)溶液に、CsCO(1.329g、4.08mmol)、BrettPhos(365mg、0.68mmol)、化合物15.13(740mg、1.36mmol)、及びBrettPhos Pd−G3(247mg、0.27mmol)を添加した。反応物を3分間Nパージした。混合物を100℃、N下、マイクロ波照射下で3時間撹拌した。反応物を濾過してMeOH(10mL×3)で洗浄した。濾液をNaSOで乾燥させて濃縮し、残渣を分取TLC(DCM中に5%MeOH、Rf=0.6)で精製して、化合物15.15(680mg、74%)を黄色固体として得た。LCMS(方法A):R=0.945分、m/z=673.1[M+1]
ステップ13:メチル5−((5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)アミノ)−4−(6−メチル−7−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−4−イル)−2−((メチルスルホニル)メチル)ベンゾエート(化合物15.16)
Figure 2022500372
化合物15.15(680.0mg、1.01mmol)と、THFのTBAF溶液(1.0M、30mL)との混合物を、60℃で1時間撹拌した。混合物を水(20mL)で希釈してDCM(20mL×2)で抽出し、有機層をブライン(20mL×3)で洗浄した。これをNaSOで乾燥させて濃縮し、分取TLC(DCM中に5%MeOH、Rf=0.4)で精製して、化合物15.16(360mg、68%)を黄色固体として得た。LCMS(方法A):RT=0.842分、m/z=519.1[M+1]
ステップ14:メチル4−(5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)−10−メチル−7−((メチルスルホニル)メチル)−11−オキソ−3,4,10,11−テトラヒドロ−1H−1,4,10−トリアザジベンゾ[cd,f]アズレン−6−カルボキシレート(化合物15.17)
Figure 2022500372
化合物15.16(360.0mg、0.69mmol)の酢酸(5mL)溶液に、HCHO(103.6mg、3.45mmol)をN下で添加し、反応混合物を90℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮して分取TLC(DCM中に5%MeOH、Rf=0.4)で精製し、化合物15.17(170mg、46%)を黄色固体として得た。LCMS(方法A):R=0.849分、m/z=531.1[M+1]H NMR(400MHz,CDCl)δ 9.66(brs,1H),7.91(s,1H),7.84(s,1H),7.44(s,1H),7.15−7.04(m,2H),6.06−6.02(m,1H),5.01−4.94(m,2H),4.27−4.24(m,1H),3.87(s,3H),3.73(s,3H),2.87(s,3H)。
ステップ15:メチル4−(5−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロパ−1−イン−1−イル)−3−フルオロピリジン−2−イル)−10−メチル−7−((メチルスルホニル)メチル)−11−オキソ−3,4,10,11−テトラヒドロ−1H−1,4,10−トリアザジベンゾ[cd,f]アズレン−6−カルボキシレート(化合物15.19)
Figure 2022500372
化合物15.17(80.0mg、0.15mmol)のアセトニトリル(2.0mL)混合物に、Pd−CyPhine(96.7mg、0.075mmol)、CsCO(146.62mg、0.45mmol)、及び化合物15.18(116.19mg、0.75mmol)を、N下で添加した。混合物を95℃でマイクロ波照射下、N下で1.5時間撹拌した。混合物を濃縮して分取TLC(DCM中に5%MeOH、Rf=0.3)で精製し、化合物15.19(42mg、43.1%)を黄色固体として得た。LCMS(方法A):R=0.879分、m/z=650.2[M+1]
ステップ16:メチル4−(5−(3−アミノプロパ−1−イン−1−イル)−3−フルオロピリジン−2−イル)−10−メチル−7−((メチルスルホニル)メチル)−11−オキソ−3,4,10,11−テトラヒドロ−1H−1,4,10−トリアザジベンゾ[cd,f]アズレン−6−カルボキシレート(化合物15)
Figure 2022500372
化合物15.19(17.0mg、0.030mmol)のDCM(2.5mL)溶液に、TFA(0.50mL)を添加し、混合物を20℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮して得られた残渣を分取HPLC(15〜45の水(0.225%FA)−ACN)で精製し、生成物の化合物15をギ酸塩(5.77mg、37%)として、白色固体として得た。HPLC(10〜80AB/8分):RT=3.52分は、98.56%の、所望の生成物を示した。LCMS(方法A):R=0.724分、m/z=550.1[M+1]H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 11.97(s,1H),8.19(s,1H),8.01(s,1H),7.98(s,1H),7.81(s,1H),7.63(s,1H),7.39(dd,J=1.6,13.6Hz,1H),7.28(s,1H),5.99(br d,J=15.6Hz,1H),5.16(br d,J=15.2Hz,1H),4.80(br d,J=12.4Hz,1H),4.24(br d,J=17.2Hz,1H),3.76(s,3H),3.60(s,3H),3.50(s,2H),2.93(s,3H)。
実施例16
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−アミノブチル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物17a(以下を参照)(0.210mmol)の無水MeOH(6.0mL)溶液に10%Pd/C(112mg)を添加した。反応混合物を20℃で、H下で0.5時間撹拌した。触媒を濾過して濾液を真空濃縮した。残渣をSFC(超臨界CO2/EtOH−0.1%NH3H2O=30%;60mL/分)で分離し、その後分取HPLC(Xtimate C18 15025mm5μm、水中にアセトニトリル20〜50/0.225%FA)で精製して、化合物16aを得た。
実施例17
tert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
ステップ1:化合物17.2
Figure 2022500372
Pd(dba)(12.0mg、0.01mmol)のNMP(3.0mL)溶液に、化合物A(30.0mg、0.07mmol)、[t−BuPH]BF (38.5mg、0.20mmol)、化合物17.1(0.20mmol)、及びCyNMe(15.2mg、0.05mmol)を添加した。混合物を160℃で、マイクロ波照射下で20分間撹拌した。次に混合物を濾過濃縮して、水(10.0mL)で希釈した。得られた溶液をEtOAc(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE中に0〜50%EtOAc)により精製し、所望の生成物(化合物17.2)を得た。
ステップ2:tert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物17.2(0.06mmol)のCHNH/THF(2.0mol/L、10mL)溶液を16時間80℃で撹拌した。混合物を濃縮して分取HPLC(水中に、CNCN 20〜50/0.1%FA)で精製し、所望の生成物(化合物17a)を得た。
実施例20
tert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
ステップ1:化合物20.2
Figure 2022500372
Pd(dba)(12.0mg、0.01mmol)のNMP(3.0mL)溶液に、化合物A(30.0mg、0.07mmol)、[t−BuPH]BF (38.5mg、0.20mmol)、化合物20.1(0.20mmol)、及びCyNMe(15.2mg、0.05mmol)を添加した。混合物を160℃で、マイクロ波照射下で20分間撹拌した。次に混合物を濾過濃縮して、水(10.0mL)で希釈した。得られた溶液をEtOAc(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE中に0〜50%EtOAc)により精製し、所望の生成物(化合物20.2)を得た。
ステップ2:化合物20.3
Figure 2022500372
DCM(10mL)中の化合物20.2(0.29 mmol)に、EtN(148.62mg、1.47mmol)、及びMsCl(310.0mg、2.71mmol)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌し、これをDCM(30mL)で希釈して水(10mL×3)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させて濃縮し、化合物20.3を得た。
ステップ3:tert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物20.3(0.290mmol)のEtOH(10mL)混合物に、ヒドロキシルアミン(40.09mg、0.580mmol)及びEtN(87.57mg、0.870mmol)を添加した。混合物を90℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮してEtOAc(30mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。有機層を濃縮して分取HPLC(水中にアセトニトリル0〜40/0.1%HCl)で精製し、所望の生成物(化合物20a)を得た。
実施例23
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブチル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
化合物20a(0.210mmol)の無水MeOH(6.0mL)溶液に、10%Pd/C(112mg)を添加した。反応混合物を20℃で、H下で0.5時間撹拌した。触媒を濾過して濾液を真空濃縮した。残渣をSFC(超臨界CO/EtOH−0.1%NHO=30%;60mL/分)で分離し、その後分取HPLC(Xtimate C18 15025mm5μm、水中にアセトニトリル20〜50/0.225%FA)で精製して、化合物23aを得た。
実施例24
tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
ステップ1:化合物24.2
Figure 2022500372
化合物A(2.63mmol)のアセトニトリル(12mL)混合物に、Pd−CyPhine(Eur.J.Org.Chem.,2014,Vol.32,pp.7184−7192に記載する類似の変換物)(168.44 mg、0.1300mmol)、CsCO(2.566g、7.88mmol)、及び化合物24.1(723.17mg、13.13mmol)を添加した。混合物をマイクロ波照射下で1時間、90℃で撹拌した。反応混合物を濾過してフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中に0〜8%MeOH)で精製し、生成物(24.2)を得た。
ステップ2:化合物24.3
Figure 2022500372
DCM(10mL)中の化合物24.2(0.29mmol)に、EtN(148.62mg、1.47mmol)、及びMsCl(310.0mg、2.71mmol)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌し、これをDCM(30mL)で希釈して水(10mL×3)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させて濃縮し、化合物24.3を得た。
ステップ3:tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
Figure 2022500372
EtOH(10mL)中の化合物24.3(0.290mmol)に、ヒドロキシルアミン(40.09mg、0.580mmol)及びEtN(87.57mg、0.870mmol)を添加した。混合物を90℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮してEtOAc(30mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。有機層を濃縮して分取HPLC(水中にアセトニトリル0〜40/0.1%HCl)で精製し、所望の生成物(化合物24a)を得た。
生物学的アッセイ
実施例A:BRD4 BD1及びBD2生化学的結合アッセイ
以下のアッセイを使用して、試験化合物の、BRD4_BD1、及びBRD4_BD2ブロモドメインへの結合能に対するIC50を測定した。
His6タグBRD4_BD1ブロモドメイン、又は、his6タグBRD4_BD2の、ビオチン化ブロモドメインリガンド(化合物C)への結合を、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)により監視した。ブロモドメインに結合する低分子の競合結合を、ビオチン化トレーサーの置換、及び結果的な、665nmにおける測定発光強度、又は発光比率(665nmにおける発光/615における発光)の減少により検出した。
滴定シリーズを調製するために、2.5nL毎の増加のEcho 555液体ハンドラ(Labcyte)、及び適宜、中間体保存濃度の化合物を使用して、試験化合物をアッセイプレート(PE384ウェル白ProxiPlate PerkinElmerカタログ番号6008289)に移した。DMSOを必要に応じて、30nLの最終体積にバックフィルした。アッセイ試薬(his6タグBRD4_BD1ブロモドメイン、又はhis6タグBRD4_BD2、ビオチン−リガンド(化合物C)、及びEu−W1024抗6X His抗体)を、室温で解凍した。1Xアッセイ緩衝液(50mMのHEPES(Sigmaカタログ番号H3375)、pH7.5 1mMのTCEP(Sigmaカタログ番号646547)、0.069mMのBrij−35(Calbiochemカタログ番号203728)、50mMのNaCl(Sigmaカタログ番号S7653)、0.1mg/mLのBSA(Sigmaカタログ番号A9576))を調製した。溶液A−3x(アッセイ緩衝液中の、0.0075μMHisフラッグBRD4_BD1)、溶液B−3x(アッセイ緩衝液中の、0.075μM化合物C)、及び、溶液C−3x(アッセイ緩衝液に希釈した、0.3μMストレプトアビジンSurelight(SA−APC)(PerkinElmerカタログ番号CR130−100)、0.6nMのEu−W1024抗6XHis抗体(PerkinElmerカタログ番号AD0110))を調製した。1Xアッセイ緩衝液を最小シグナル対照ウェルに分配した(ウェル当たり5μL)。5μLの溶液A−3xを試験ウェル、及び最大シグナル対照ウェル(試験化合物の代わりにDMSOを含有)に分配した。サンプルを10分間室温でインキュベートした。5μLの溶液B−3xを全てのウェルに分配した。サンプルを10分間室温でインキュベートした。5μLの溶液C−3xを全てのウェルに分配した。サンプルを40分間室温でインキュベートした。以下の設定でEnvision(Perkin Elmer)を使用してプレートを読み取った:検出−LANCEデュアルレーザー50/200。ミラー:LANCE/Delfia Dual/Bias D400/D630 PEバーコード446。光源:TRFレーザー(337nm)発光フィルタ:APC 665(PEバーコード205)−波長:665nm/7.5nm帯域幅。第2発光フィルタ:Europium 615(PEバーコード203)−波長:615nm/8.5nm帯域幅。最小シグナル対照及び最大シグナル対照ウェルに対する阻害割合を計算した。IC50値を、ロバスト法を用いる4パラメータ曲線適合により導出した。
化合物Cの構造は以下である。
Figure 2022500372
結果を表2に記載する。
Figure 2022500372
実施例B:細胞内でのBRD4完全長結合アッセイ
BRD4 NanoBRET(商標)標的エンゲージメントアッセイは、細胞内で安定して発現する、NanoLuc(登録商標)BRD4融合タンパク質に可逆的に結合した、BRD4 NanoBRET(商標)トレーサーの競合置換により、細胞内での、BRD4に対する試験化合物の見かけの親和性について分析する。
滴定シリーズを調製するために、2.5nL毎の増加のEcho 555液体ハンドラ(Labcyte)、及び適宜、中間体保存濃度の化合物を使用して、試験化合物をアッセイプレート(384ウェル白非結合Corningアッセイプレート(Corning−3574))に移した。DMSOを必要に応じて、20nLの最終体積にバックフィルした。DMSO(Promega)内の、2000x BRD4 nanoBRETトレーサー(20nL)を、Echo 555を使用して各ウェルに移した。ピルベート含有のDMEM高グルコース、10%ウシ胎児血清、2mg/mLのジェネテシン選択抗生物質(50mg/mL)、及び2mMのHEPES(1M)内で、HEK 293 RT BRD4−NanoLuc(登録商標)安定細胞を培養した。細胞を、アッセイプレートに1.7×105cells/mL、ウェル当たり40μLでOpti−MEM(Life Technologies−11058−021)に播種し、500rpmで30秒間遠心分離にかけ、2時間インキュベートした。最大シグナル対照ウェルは、DMSOのみで処理した細胞で構成された。最小シグナル対照ウェルは、10μMのJQ1(BRD4アンタゴニスト−化合物A)を含有した。3X完全基質+阻害溶液を、Opti−MEM(Opti−MEM中に、NanoBRET(商標)Nano−Glo(登録商標)基質の、1:166希釈液、及び細胞外NanoLuc(登録商標)阻害剤の1:500希釈液からなる)で調製し、20μLを384ウェルプレートの各ウェルに分配して、1000rpmで1分間遠心分離にかけ、その後、2分間室温でインキュベートした。バックグラウンドシグナル対照ウェルを、バックグラウンド補正ステップ用トレーサーなしで調製した。
ルミネセンスオプション(ミラー:BRET2 Enh(PEバーコード659)、発光フィルタ:Omega 610LP(バーコード504)、第2発光フィルタ:Umbelliferone 460(バーコード207)、測定高:6.5mm、測定時間:1s)を装着したPerkinElmer Envision Reader(モデル2104−0020)を使用してプレートを読み取った。各サンプルに関して、ドナー発光値(460nm)でアクセプター発光値(610nm)を除することにより、そのままのBRET比率値を計算した。バックグラウンドに対して補正をするために、トレーサーなしにおけるBRET比率(非トレーサー対照サンプルの平均)を、各サンプルのBRET比率から差し引いた。そのままのそれぞれのBRET値に1000を乗ずることで、そのままのBRET単位をmilliBRET単位(mBU)に変換した。最大シグナル対照ウェル(DMSO処理した対照ウェル)、及び最小シグナル対照ウェルに対して正規化したNanoBRETシグナルを計算した。最小シグナル対照及び最大シグナル対照ウェルに対する阻害割合を計算した。IC50値を、ロバスト法を用いる4パラメータ曲線適合により導出した。
結果を以下の表3に記載する。
Figure 2022500372
実施例C:PC3−Steap1細胞における、BRD4分解アッセイ
Steap−1遺伝子を過剰発現するように改変した(リポフェクタミンを使用して、Steap1遺伝子(pRKベクタ−)を、ATCCから入手したPC−3細胞にトランスフェクトして作製)PC3前立腺癌細胞を、CellCarrier−384 Ultraマイクロプレート内で、ウェル当たり9000cellsの密度で、1日目に播種し、45μL/ウェルのアッセイ培地(RPMI、10%FBS、2mMのL−グルタミンを含有)内で組織培養液を処理した(Perkin Elmer番号6057300)。2日目に、化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に1/3で連続希釈し、384ウェルv底ポリプロピレンマイクロプレート(Greiner #781091)にわたって、20点希釈液を作製した。連続希釈液からの2μLの各サンプルを、中間希釈液として98μLのアッセイ培地に移した。5μLの中間希釈液を、45μLの細胞プレートに添加した。「中立対照」としてのデータ正規化のために、カラム1、2、23、及び24を、0.2%w/vの最終濃度のDMSOのみで処理した。化合物処理の後、細胞プレートを37℃のインキュベータで4時間保管した。
4時間後、15μLの16%w/vパラホルムアルデヒド(Electron Microscopy Sciences #15710−S)を直接、細胞プレート内の50μL培地及び化合物に添加することにより、細胞を3.7%の終濃度のパラホルムアルデヒドに固定した。細胞プレートを室温で20分間インキュベートした。ウェル内容物を吸引し、100μL/ウェルのPBSで3回洗浄した。0.5%w/vのウシ血清アルブミン、0.5%w/vのTriton X−100(抗体希釈緩衝液)を含有する50μL/ウェルのPBSを、各ウェルに添加した。サンプルを30分間インキュベートした。ウェル内容物を吸引し、100μL/ウェルのPBSで3回洗浄した。PBSをウェルから吸引した。
mAb抗BRD4[EPR5150]抗体(Abcam128874)1:500を、抗体希釈緩衝液(PBS、Triton X100 0.5%、BSA 0.5%)に希釈することにより、BRD4の免疫蛍光染色を実施した。緩衝液に希釈したBRD4抗体を、ウェルあたり25μLで添加し、一晩4℃でインキュベートした。3日目にサンプルを3回、100μL/ウェルのPBSで洗浄した。25μL/ウェルの二次抗体溶液(ヤギ抗ウサギIgG、DyLight 488抱合体化高交差吸収Thermo Fisher #35553)、及び、抗体希釈緩衝液に希釈したHoechst 33342 1μg/mLを、各ウェルに分配した。Hoechst 33342には、「阻害剤対照」としてのデータ正規化のために、下の3カラムのみを添加した。サンプルを2時間室温でインキュベートした。サンプルを100μLのPBSで3回洗浄した。
BRD4の定量蛍光イメージングを、Opera Phenix High−Contentスクリーニングシステムを使用して実施した。サンプルの蛍光イメージを、488nm及び405nmチャネルを使用して捕捉した。Hoechstチャネルを使用して、核領域を同定した。BRD4の平均488強度を、核領域で定量化した。Genedata Screenerを使用してデータ分析を実施し、DMSO及び非一次抗体対照処理サンプルを使用して、BRD4における0%及び100%の変化を画定した。用量応答log(阻害剤)対応答を使用して、曲線の変曲点(IC50)及び最大効果のプラトーを画定した。Sinf値は、タンパク質濃度の変更割合として分解を報告しているため、タンパク質標的の完全喪失は−100%である。Sinfは、用量応答の底部(S形状曲線が横ばいになる箇所)を測定することにより達成、入手される、最大分解である。
結果を表4に記載する。
Figure 2022500372
実施例D:EoL−1細胞におけるBRD4分解アッセイ
45μL/ウェルのアッセイ培地(RPMI、10%FBS、L−グルタミン含有)で、Corning PureCoatアミンマイクロプレート(Corning#354719)内で、ウェルあたり45,000細胞の密度で、1日目にEoL−1好酸球性白血病細胞を播種した。細胞を細胞プレートに結合した後、化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に1/3で連続希釈し、384ウェルv底ポリプロピレンマイクロプレート(Greiner #781091)にわたって、20点希釈液を作製した。連続希釈液からの2μLの各サンプルを、中間希釈液として98μLのアッセイ培地に移した。各ウェル5μLの中間希釈液を、45μLの細胞プレートに添加した。「中立対照」としてのデータ正規化のために、カラム1、2、23、及び24を、0.2%の最終濃度のDMSOのみで処理した。化合物処理の後、細胞プレートを37℃のインキュベータで4時間保管した。
4時間後、15μLの16%w/vパラホルムアルデヒド(Electron Microscopy Sciences #15710−S)を直接、細胞プレート内の50μL培地及び化合物に添加することにより、細胞を3.7%w/vの終濃度のパラホルムアルデヒドに固定した。細胞プレートを室温で20分間インキュベートした。ウェル内容物を吸引し、100μL/ウェルのPBSで3回洗浄した。0.5%w/vのウシ血清アルブミン、0.5%w/vのTriton X−100(ブロック/易透化緩衝液)を含有する50μL/ウェルのPBS(pH7.5)を、各ウェルに添加した。サンプルを20分間インキュベートした。ウェル内容物を吸引し、100μL/ウェルのPBSで3回洗浄した。PBSをウェルから吸引し、ウェルあたり、50μLのEoL−1ブロック緩衝液(10%通常ヤギ血清含有PBS(Abcam #ab7481))を、各ウェルに添加した。プレートを室温で30分間インキュベートした。ブロック緩衝液をウェルからデカントした。
mAb抗BRD4[EPR5150]抗体(Abcam128874)1:500を、抗体希釈緩衝液(PBS、2%通常ヤギ血清)に希釈することにより、BRD4の免疫蛍光染色を実施した。緩衝液に希釈したBRD4抗体を、ウェルあたり25μLで添加し、一晩4℃でインキュベートした。2日目に、サンプルを100μL/ウェルのPBSで3回洗浄した。25μL/ウェルの二次抗体溶液(ヤギ抗ウサギIgG、DyLight 488抱合体化高交差吸収Thermo Fisher #35553)、及び、抗体希釈緩衝液に希釈したHoechst 33342 1μg/mLを、各ウェルに分配した。Hoechst 33342には、「阻害剤対照」としてのデータ正規化のために、下の3カラムのみを添加した。サンプルを2時間室温でインキュベートした。サンプルを100μLのPBSで3回洗浄した。
BRD4の定量蛍光イメージングを、Opera PhenixHigh−Contentスクリーニングシステムを使用して実施した。サンプルの蛍光イメージを、488nm及び405nmチャネルを使用して捕捉した。Hoechstチャネルを使用して、核領域を同定した。BRD4の平均488強度を、核領域で定量化した。Genedata Screenerを使用してデータ分析を実施し、DMSO及び非一次抗体対照処理サンプルを使用して、BRD4における0%及び100%の変化を画定した。用量応答log(阻害剤)対応答を使用して、曲線の変曲点(IC50)及び最大効果のプラトーを画定した。Sinf値は、タンパク質濃度の変更割合として分解を報告しているため、タンパク質標的の完全喪失は−100%である。Sinfは、用量応答の底部(S形状曲線が横ばいになる箇所)を測定することにより達成、入手される、最大分解である。
結果を表5に記載する。
Figure 2022500372
実施例E:BRD4標的低分子及び抗体抱合体の細胞増殖アッセイ
個別に、又は抗体に抱合体化したペイロードとしての、BRD4の低分子分解剤としての抗増殖効果を測定するために、標準的な細胞生存能評価プロトコルを用いた。抗体抱合体は、STEAP−1又はCLL−1抗原のいずれかに標的化したため、アッセイした細胞株はPC−3−STEAP1(STEAP−1を安定して発現するPC−3細胞)及びEoL−1を含んだ。
全細胞株に用いた培養培地は、システイン濃度が低下し(50μM)、10%FBSと抗生物質を含有する、RPMI−1640であった。細胞の過剰増殖なしに試験化合物又は抗体の6日目の処理を可能にするように、細胞播種密度を各細胞株に関して決定した。全てのインキュベーションは37℃で、加湿COインキュベータ内におけるものであった。
1日目に、懸濁細胞の遠心分離、又は接着細胞のアキュターゼ処理のいずれかにより細胞を収集し、その後、384ウェルの黒/透明組織培養皿に、以下の密度で新鮮な50μLの培養培地に播種した:PC−3−STEAP−1(400cells/ウェル)及びEoL−1(2500cells/ウェル)。Echoアコースティック分配器(Labcyte)を使用する、DMSOに希釈した低分子、又は希釈緩衝液内の抗体抱合体(20mMのヒスチジン酢酸塩、240mMのスクロース、0.02%のポリソルベート20、pH5.5)のいずれかの添加により、翌日、様々な濃度の試験分子での処理を開始した。
試験分子での、6日間の処理の後、アッセイプレートを室温まで平衡させ、生存可能な細胞の濃度を、メーカーの指示、及び、Envision機器(PerkinElmer)で読み取ったルミネセンスに従って、40μLのCellTiterGlo(Promega)を添加して評価した。
ルミネセンスのレベルは、溶解細胞由来のATPと直接相関しており、生存可能な細胞の数を反映している。対照ウェル(DSMO又は抗体希釈剤)と比較して減少したシグナルを、BRD4の喪失による増殖又は細胞死の阻害指標として使用した。
結果を表6に記載する。
Figure 2022500372
実施例F:Myc mRNAアッセイ
MYCの薬理学的阻害は、低分子結合剤又は分解剤のメカニズムにより、BETブロモドメインを標的化することにより達成可能である。このような阻害剤は、癌におけるMYCの広範な病原的役割を考慮した臨床的有用性を有し得る(Mertz,J.,et al.(2011)“Targeting MYC dependence in cancer by inhibiting BET bromodomains,”Proc.Natl.Acad.Sci.USA,108(40):16669−16674)。
MYC発現の阻害を測定するために、10%ウシ胎児血清及び2mMのL−グルタミンを補充したRPMI1640培地内で、96ウェルプレートでウェルあたり10,000cellsにて、MV−4−11細胞(ATCC)をプレーティングした。DMSOに希釈した試験化合物を細胞プレートに移し、DMSOの終濃度を0.1%で一定に維持しながら、4時間37℃でインキュベートした。MYC発現のための溶解及び分析を、QuantiGene 2.0試薬(Affymetrix/eBioscience、プローブセットカタログ番号SA−50182)、及び以下の供給元の指示を用いて実施した。ルミネセンスを、EnVisionプレートリーダー(PerkinElmer)を用いて読みとり、4パラメータ非線形回帰適合を用いて、Genedata ScreenerでIC50を生成した。
標的を強力に阻害はするが分解はしない、ブロモ結合剤分子は、MV−4−11細胞内で、内因性MYC発現を最大80%遮断する。60〜70%未満のSinf値を有する活性分解剤は、79%という低さの、Mycの最大阻害を有し得る。70%を超えるSinf値を有する効果的な分解剤は、これを超えて、約85〜95%のMYCを阻害することができる。したがって、本アッセイ内にある以下の最大阻害は、貴重なSARをもたらす。
結果を表7に記載する。
Figure 2022500372
この明細書は、最良の態様を含む本発明を開示するため、かつまた任意の当業者による任意のデバイス又はシステムの作製及び使用、並びに任意の組み込まれる方法の実行を含む、本発明の実施を可能にするために、実施例を使用する。本発明の特許取得の対象となる範囲は、特許請求の範囲によって定義されるのであり、当業者に想起される他の実施例を含み得る。そのような他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文言と異ならない構造的要素を有する場合、又はそれらが特許請求の範囲の文言と実質的な差異を有さない同等の構造的要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図される。

Claims (72)

  1. 式(I):
    Figure 2022500372
    の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、
    は、S又はC(R11)であり、
    は、存在しないか又はC(R12)であり、
    は、N又はOであり、
    Figure 2022500372
    は、単結合又は二重結合であり、式中、
    がC(R11)である場合、
    Figure 2022500372
    は、XとXとの間の二重結合であり、
    がNである場合、
    Figure 2022500372
    は、Xと分子の残りの部分との間の二重結合であり、
    環Aは、フェニル又は6員のヘテロアリールであり、環Aは任意に、ハロ、ヒドロキシ、−C1〜3−アルキル、−O−C1〜3−アルキル、及び−NHからなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換されており、
    は、−O−C1〜−アルキル、又は−N(R)(R)であり、式中、
    及びRは、H、C〜C−アルキル、及びフェニルからなる群から独立して選択され、式中、フェニルは、R10で任意に置換されており、式中、R10はヒドロキシルであり、
    は、メチルであり、
    、R、R11、及びR12はそれぞれ、H、メチル、及びメトキシからなる群から独立して選択され、
    Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンであり、
    は、−N(R)(R);−C(H)(CH)−NH;−C(CH−NH;メチル;及びヒドロキシルからなる群から選択され、式中、R及びRは、H、メチル、−C(NH)−NH、ヒドロキシ、及び−C(O)CHからなる群から独立して選択される、化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  2. が、−N(R)(R)であり、
    及びRが、H、メチル、−C(NH)−NH、及びヒドロキシからなる群から独立して選択され、
    Lが、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである、
    請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  3. 前記化合物が式(Ia)又は(Ib):
    Figure 2022500372
    のものである、請求項1若しくは2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  4. 環Aが、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたピリジニル、及び任意に置換されたピリミジニルからなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  5. 環Aは、L及びRと合わさって、
    Figure 2022500372
    である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  6. 前記化合物が式(II)
    Figure 2022500372
    のものである、請求項1若しくは請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  7. 前記化合物が式(IIa)又は(IIb):
    Figure 2022500372
    のものである、請求項6に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  8. 前記化合物が式(III):
    Figure 2022500372
    のものである、請求項1若しくは請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  9. 前記化合物が式(IIIa)又は(IIIb):
    Figure 2022500372
    のものである、請求項8に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  10. 前記化合物が式(IV−1):
    Figure 2022500372
    のものである、請求項1若しくは請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  11. 前記化合物が式(IV−1a)又は(IV−1b):
    Figure 2022500372
    のものである、請求項10に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  12. 前記化合物が式(VII):
    Figure 2022500372
    のものである、請求項1若しくは請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  13. 前記化合物が式(VIIa)又は(VIIb):
    Figure 2022500372
    のものである、請求項12に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  14. 前記化合物が式(VIII):
    Figure 2022500372
    のものである、請求項1若しくは請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  15. 前記化合物が式V(IIIa)又は(VIIIb):
    Figure 2022500372
    のものである、請求項14に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  16. 前記化合物が式(IX−1):
    Figure 2022500372
    のものである、請求項1若しくは請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  17. 前記化合物が式(IX−1a)又は(IX−1b):
    Figure 2022500372
    のものである、請求項16に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  18. が、−O−C〜C−アルキルである、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  19. が、−O−t−ブチルである、請求項18に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  20. が、−O−CHである、請求項18に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  21. が、−N(R)(R)である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  22. 及びRが、それぞれHである、請求項21に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  23. がHであり、RがC〜Cアルキルである、請求項21に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  24. がHであり、Rがエチルである、請求項23に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  25. がHであり、Rが、R10で置換されたフェニルである、請求項21に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  26. 10がヒドロキシであり、R及びR10が合わさって、
    Figure 2022500372
    である、請求項25に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  27. 及びRが、それぞれメチルである、請求項1〜26のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  28. 及びRが、それぞれHである、請求項12〜26のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  29. がメトキシであり、RがHである、請求項12〜26のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  30. が、−N(R)(R)である、請求項1〜29のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  31. 及びRが、それぞれHである、請求項30に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  32. がHであり、Rがメチルである、請求項30に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  33. 及びRが、それぞれメチルである、請求項30に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  34. がHであり、Rが−C(NH)−NHである、請求項30に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  35. がHであり、Rがヒドロキシである、請求項30に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  36. Lが、C〜Cアルキレンである、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  37. Lが、C〜Cアルケニレンである、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  38. Lが、C〜Cアルキニレンである、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  39. L及びRが合わさって、
    Figure 2022500372
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  40. L及びRが合わさって、
    Figure 2022500372
    からなる群から選択される、請求項1〜39のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  41. L及びRが合わさって、
    Figure 2022500372
    からなる群から選択される、請求項40に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  42. 前記化合物が
    Figure 2022500372
    Figure 2022500372
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  43. 前記化合物が
    Figure 2022500372
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  44. 前記化合物が
    Figure 2022500372
    Figure 2022500372
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  45. 前記化合物が
    Figure 2022500372
    からなる群から選択される、請求項44に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  46. 請求項1〜45のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー、及び1種以上の薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
  47. 追加の生物活性剤を更に含む、請求項46に記載の医薬組成物。
  48. 疾患又は障害の治療を必要とするヒトにおける、疾患又は障害の治療方法であって、前記ヒトに、有効量の、請求項1〜45のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー、又は請求項46若しくは47に記載の組成物を投与することを含む、方法。
  49. 前記疾患又は前記障害がブロモドメイン媒介性疾患である、請求項48に記載の方法。
  50. 前記疾患が癌である、請求項48に記載の方法。
  51. 前記癌が、聴神経腫、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、急性T細胞白血病、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、脳腫瘍、乳癌、気管支原性癌、子宮頚癌、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌、慢性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、結腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、異常増殖性変化、胎児性癌、子宮体癌、内皮肉腫、脳室上衣腫、上皮癌、赤白血病、食道癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、生殖細胞精巣癌、膠腫、グリア芽腫、膠肉腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝癌、肝細胞癌、ホルモン不感性前立腺癌、平滑筋肉腫、白血病、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、膀胱、胸部、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚及び子宮の悪性腫瘍及び増殖過剰障害、T細胞又はB細胞由来のリンパ系悪性腫瘍、髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、NUT正中線癌(NMC)、非小細胞肺癌、乏突起膠腫、口腔癌、骨原性肉腫、卵巣癌、膵癌、乳頭腺癌、乳頭状癌、松果体腫、真性多血症、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌、セミノーマ、皮膚癌、小細胞肺癌、充実性腫瘍(癌及び肉腫)、小細胞肺癌、胃癌、扁平上皮細胞癌、滑膜腫、汗腺癌、甲状腺癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮癌、並びにウィルムス腫瘍からなる群から選択される、請求項50に記載の方法。
  52. 前記疾患が、アジソン病、急性痛風、強直性脊椎炎、喘息、アテローム性動脈硬化症、ベーチェット病、水疱性皮膚病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、クローン病、皮膚炎、湿疹、巨細胞動脈炎、糸球体腎炎、肝炎、下垂体炎、炎症性腸疾患、川崎病、狼瘡性腎炎、多発性硬化症、心筋炎、筋炎、腎炎、臓器移植拒絶反応、変形性関節症、膵炎、心膜炎、結節性多発性動脈炎、肺炎、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、強膜炎、硬化性胆管炎、敗血症、全身性エリテマトーデス、高安動脈炎、毒素性ショック、甲状腺炎、I型糖尿病、潰瘍性大腸炎、ぶどう膜炎、白斑、血管炎、及びヴェゲナー肉芽腫症からなる群から選択される自己免疫疾患又は炎症性疾患である、請求項48に記載の方法。
  53. 前記疾患又は前記障害が、AIDS;慢性腎疾患、糖尿病性腎症、高血圧性腎症、HIV随伴腎症、糸球体腎炎、狼瘡性腎炎、IgA腎症、巣状分節性糸球体硬化症、膜糸球体腎炎、微小変化病、多発性嚢胞腎疾患、及び管状間質性腎炎;急性腎損傷又は疾患又は状態;肥満;脂質異常症;高コレステロール血症;アルツハイマー病;メタボリックシンドローム;肝脂肪症;2型糖尿病;インスリン抵抗性;並びに糖尿病性網膜症からなる群から選択される、請求項48に記載の方法。
  54. 細胞内でのブロモドメイン含有タンパク質の分解方法であって、前記方法が、前記細胞を、有効量の、請求項1〜45のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーを含む組成物に暴露することを含み、前記化合物が、前記ブロモドメイン含有タンパク質の分解を引き起こす、方法。
  55. 前記ブロモドメイン含有タンパク質がブロモドメイン含有タンパク質4(BRD4)である、請求項54に記載の方法。
  56. L−Rが、
    Figure 2022500372
    Figure 2022500372
    Figure 2022500372
    Figure 2022500372
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  57. Lが、C〜Cアルキレンである、請求項1及び3〜35のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  58. が、CH、OH、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、NH−C(NH)(NH)、NH−C(O)(CH)、CH(CH)−NH、及びC(CH−NHからなる群から選択される、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  59. が、NH、NH(CH)、N(CH、NH(OH)、CH(CH)−NH、及びNH−C(NH)(NH)からなる群から選択される、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  60. L−Rが、
    Figure 2022500372
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  61. 前記化合物が式(IV)
    Figure 2022500372
    の化合物である、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーであって、
    式中、各R13基は、H及びハロからなる群から独立して選択され、
    nは1、2、3、又は4である、化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  62. 前記化合物が
    tert−ブチル2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(2,3,9−トリメチル−4−(4−(3−(メチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(3−(ジメチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(4−アミノブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(3−グアニジノプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
    tert−ブチル(E)−2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(3−(ヒドロキシアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(3−アミノプロピル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(3−アセトアミドプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(3−アミノブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(3−アミノ−3−メチルブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(ブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(2,3,9−トリメチル−4−(4−(プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(4−アミノブチル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(E)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(E)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−2−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(Z)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−3−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(E)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(E)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−2−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(Z)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−3−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブチル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−2−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−3−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−(4−(4−(4−アミノブタ−2−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル」)アセテート、及び
    tert−ブチル2−(4−(4−(4−アミノブタ−3−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、
    又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  63. 前記化合物が
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(2,3,9−トリメチル−4−(4−(3−(メチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(2,3,9−トリメチル−4−(4−(3−(メチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−(ジメチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(3−(ジメチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−グアニジノプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(3−グアニジノプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R,E)−2−(4−(4−(3−アミノプロパ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−(ヒドロキシアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(3−(ヒドロキシアミノ)プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−アミノプロピル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(3−アミノプロピル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−アセトアミドプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(3−アセトアミドプロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−((6S)−4−(4−(3−アミノブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル2−((6R)−4−(4−(3−アミノブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(3−アミノ−3−メチルブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(3−アミノ−3−メチルブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(ブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(ブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(2,3,9−トリメチル−4−(4−(プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(2,3,9−トリメチル−4−(4−(プロパ−1−イン−1−イル)フェニル)−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−アミノブチル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(4−アミノブチル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R,E)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−2−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R,E)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−2−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S,Z)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−3−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R,Z)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−3−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R,E)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S,E)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−2−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート
    tert−ブチル(R,E)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−2−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S,Z)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−3−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R,Z)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−3−エン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブチル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブチル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−1−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−2−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−2−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−3−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(4−(ヒドロキシアミノ)ブタ−3−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−2−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−2−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    tert−ブチル(S)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−3−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、及び
    tert−ブチル(R)−2−(4−(4−(4−アミノブタ−3−イン−1−イル)フェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ジアゼピン−6−イル)アセテート、
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  64. 医学療法に用いるための、請求項1〜45、若しくは56〜63のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー。
  65. ブロモドメイン媒介性障害の治療に用いるための、請求項1〜45、若しくは56〜63のいずれか一項に記載の化合物、請求項1〜45、若しくは56〜61のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマー、又は請求項46〜47のいずれか一項に記載の組成物。
  66. 前記ブロモドメイン媒介性障害が癌である、請求項65に記載の化合物又は組成物。
  67. ブロモドメイン媒介性障害の治療のための、請求項1〜45、若しくは56〜63のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーの使用。
  68. ブロモドメイン媒介性障害の治療のための薬剤を調製するための、請求項1〜45、若しくは56〜63のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはエナンチオマーの使用。
  69. 前記ブロモドメイン媒介性障害が癌である、請求項67又は68に記載の使用。
  70. 請求項1〜45、又は56〜63のいずれか一項に記載の化合物の調製方法。
  71. 前記化合物が、請求項68に記載の方法により得られる、請求項1〜45、又は56〜63のいずれか一項に記載の化合物。
  72. 上記に記載する通りの発明。
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