JP2022500360A - 神経変性疾患を治療する方法 - Google Patents

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Abstract

Siglec−3受容体に対する結合親和性を示すモノクローナル抗体の使用によって、アルツハイマー病(AD)のような神経変性疾患を治療する方法がここに提供される。本開示のある実施形態によると、モノクローナル抗体は、免疫細胞による神経毒性ペプチドの食作用を増強し、それにより神経保護効果を必要とする被検体にそれを提供することができる。【選択図】図3A

Description

本開示は、概略として、疾患を治療する分野に関する。より具体的には、本開示は、神経変性疾患の治療における抗Siglec−3抗体の使用に関する。
神経変性は、進行性及び不可逆的なニューロンの損傷及び死によって特徴付けられるプロセスである。筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、ハンチントン病(HD)、前頭側頭型認知症及び脊髄小脳失調症を含む多くの神経疾患は、神経変性プロセスによって引き起こされると考えられる。これらの疾患はそれらの病態生理学において多様であり、ある疾患は記憶及び認知障害を引き起こすが、一方で他の疾患は患者の動作、発話及び呼吸の力量に影響する。
神経変性プロセスを回復させる特定の治療法はない。幾つかの薬、例えば、ALSを治療するリルゾール及びエダラボン、PDを治療するサフィナミド並びにADを治療するドネペジル及びガランタミンが米国食品医薬品局(FDA)によって承認されているが、これらの薬のいずれも神経変性疾患を治すものではなく、疾患の進行を遅らせるだけである。さらに、神経変性患者は、長期治療中にこれらの薬に対する耐性を発症することがあり、それにより治療の有効性が低下することが報告されている。
上記を考慮して、関連技術において、患者の生活の質及び余命を向上するように神経変性疾患を効果的に治療する新規の方法に対するニーズが存在する。
以下に、基本的な理解を読者に与えるために開示の簡略化した概要を提示する。この概要は、開示の広範な概観ではなく、本発明の鍵となる/重要な要素を特定するものでも本発明の範囲を記述するものでもない。その専らの目的は、ここに開示される幾つかの概念を、後述のさらに詳細な説明の序章としての簡略な形態で提示することである。
ここで具現化され、広く記載されるように、本開示の一態様は、神経変性疾患の処置のための医薬品又は薬学的組成物を製造するための抗体の使用に向けられる。医薬品又は薬学的組成物は、有効量の抗体及び薬学的に許容可能な担体を備える。
本開示の実施形態によると、抗体は軽鎖可変(VL)領域及び重鎖可変(VH)領域を備え、VL領域が第1の軽鎖相補性決定領域(CDR−L1)、第2の軽鎖CDR(CDR−L2)及び第3の軽鎖CDR(CDR−L3)を備え、VH領域が第1の重鎖CDR(CDR−H1)、第2の重鎖CDR(CDR−H2)及び第3の重鎖CDR(CDR−H3)を備える。
本開示のある実施形態によると、CDR−L1はVYYのアミノ酸配列を有し、CDR−L2はISSAG(配列番号(SEQ ID No:)1)のアミノ酸配列を有し、CDR−L3はQYFNFP(配列番号2)のアミノ酸配列を有する。これらの実施形態では、CDR−H1はNNGW(配列番号3)のアミノ酸配列を有し、CDR−H2はGIGPYGGSTF(配列番号4)のアミノ酸配列を有し、CDR−H3はSRFIGSYSHM(配列番号5)のアミノ酸配列を有する。
好ましくは、抗体のVL領域が配列番号6に対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を備え、抗体のVH領域が配列番号7に対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を備える。より好ましくは、抗体のVL領域が配列番号6に対して少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を備え、抗体のVH領域が配列番号7に対して少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を備える。最も好ましくは、抗体のVL領域が配列番号6に対して少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を備え、抗体のVH領域が配列番号7に対して少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を備える。具体的な一実施例では、抗体のVL領域が配列番号6に対して100%同一であるアミノ酸配列を備え、抗体のVH領域が配列番号7に対して100%同一であるアミノ酸配列を備える。
被検体の神経変性疾患を処置する方法も、ここに開示される。方法は、本開示の有効量の抗体、医薬品又は薬学的組成物を被検体に投与するステップを備える。
本抗体、医薬品、薬学的組成物及び/又は方法によって処置可能な神経変性疾患の例は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、ハンチントン病(HD)、前頭側頭型認知症(FTD)、脊髄小脳失調症(SCA)、マチャド・ジョセフ病(MJD)、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)及び脆弱X関連振戦/失調症候群(FXTAS)を含むがこれに限定されない。本開示の所定の実施形態によると、神経変性疾患はADである。
被検体は、好ましくは、哺乳類、例えば、ヒト、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、サル、ブタ、イヌ、ネコ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ウシ又はウサギである。より好ましくは、被検体はヒトである。
本開示の付随する構成及び効果の多くは、添付図面との関連で検討される以下の詳細な説明を参照してより深く理解されることになる。
本説明は、添付図面を考慮して読まれる以下の詳細な説明からより深く理解されるはずである。
図1は、本開示の実施例1.1によるフローサイトメトリーの結果を示し、ヒトCD14単球は特定の処置が施され、続いてフローサイトメトリーの分析が行われた。None:リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で処置された単球。hIgG1:ヒトIgG1アイソタイプ抗体で処置された単球。10C8:mAb 10C8で処置された単球。isotype:アイソタイプコントロール抗体で染色された単球。 図2Aは、本開示の実施例1.2によるヒトCD14単球の平均蛍光強度(MFI)における倍数変化をそれぞれ示すヒストグラムであり、単球は特定の処置が施され、続いて0.025%又は0.05%の緑色蛍光ラテックスビーズと共にインキュベートした。単球のMFIは、フローサイトメトリーによって決定された。 図2Bは、本開示の実施例1.2によるヒトCD14単球の平均蛍光強度(MFI)における倍数変化をそれぞれ示すヒストグラムであり、単球は特定の処置が施され、続いて0.025%又は0.05%の緑色蛍光ラテックスビーズと共にインキュベートした。単球のMFIは、フローサイトメトリーによって決定された。 図3Aは、本開示の実施例1.2によるAβ1−42陽性単球の割合をそれぞれ示すヒストグラムであり、ヒトCD14単球は特定の処置が施され、続いて20μg/mlの緑色蛍光Aβ1−42ペプチドと共にインキュベートした。Aβ1−42ペプチドを示す単球の割合は、フローサイトメトリーによって決定された。 図3Bは、本開示の実施例1.2によるAβ1−42陽性単球の割合をそれぞれ示すヒストグラムであり、ヒトCD14単球は特定の処置が施され、続いて20μg/mlの緑色蛍光Aβ1−42ペプチドと共にインキュベートした。Aβ1−42ペプチドを示す単球の割合は、フローサイトメトリーによって決定された。
添付図面との関連で以下に与えられる詳細な説明は、本実施例の説明としてのものであり、本実施例が構成又は利用され得る形態のみを示すものではない。その記載は、実施例の機能及び実施例を構成して動作させるためのステップの配列を説明する。ただし、同一又は同等の機能及び配列が、異なる実施例によっても実現され得る。
I.定義
便宜上、明細書、実施例及び付随する特許請求の範囲において採用される所定の用語をここにまとめる。ここで特に断りがない限り、本開示で採用される科学的及び技術的用語は、一般的に当業者に理解及び使用される意味を有するものとする。また、文脈によってそれ以外が必要とされない限り、単数形の用語はその複数形を含むものとし、複数形の用語は単数形を含むものとすることが理解される。具体的には、ここで及び特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」及び「an」は、それ以外を文脈が明示しない限り、複数の参照を含む。また、ここで及び特許請求の範囲で使用されるように、用語「少なくとも1つの」及び「1以上の」は、同じ意味を有し、1、2、3又はそれ以上を含む。
発明の広い範囲を説明する数値範囲及びパラメータは概数であるものの、具体的な実施例で説明される数値は可能な限り厳密に報告される。ただし、いずれの数値も、それぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必然的にもたらされる所定の誤差を本来的に含む。また、ここで使用されるように、用語「約」は、所与の値又は範囲の10%、5%、1%又は0.5%内を一般に意味する。あるいは、用語「約」は、当業者によって考慮される場合の平均の許容標準誤差内を意味する。有効な/効果的な実施例以外においても、明示の断りがない限り、ここに開示されるその材料の量、継続時間、温度、動作条件、量の比率などに対するものなどの数値範囲、量、値及び割合の全ては、いずれの場合においても用語「約」によって変更されるものとして理解されるべきである。したがって、逆のことが示されない限り、本開示及び添付の特許請求の範囲で説明される数値パラメータは、所望のように変化し得る概数である。少なくとも、各数値パラメータは、報告される有効数字の数を考慮してかつ通常の四捨五入手段を適用して少なくとも解釈されるべきである。
用語「抗体」は、広義で使用され、それらが所望の生物学的活性を示す限り、具体的に、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、及び抗体フラグメントを網羅する。用語「抗体フラグメント」は、全長抗体の一部、一般にその抗原結合又は可変領域を備える。抗体フラグメントの例は、Fab、Fab’、F(ab’)2、及びFvフラグメント、二特異性抗体、リニアな抗体、一本鎖抗体分子、並びに抗体フラグメントから形成された多重特異性抗体を含む。
抗体の「可変領域」は、抗体の重鎖又は軽鎖のアミノ末端ドメインをいう。これらのドメインは、一般に抗体の最も可変的な部分であり、抗原結合部位を含有する。用語「可変の」は、可変領域の所定の部分が、抗体間の配列において大きく異なり、その特定の抗原に対する各特定の抗体の結合及び特異性において使用されるということをいう。しかし、可変性は、抗体の可変領域の全体を通して均等に分布されない。それは、相補性決定領域(CDR)又は軽鎖及び重鎖の可変領域の双方における超可変領域と呼ばれる3つのセグメントに集中している。可変領域のより高度に保存された部分は、フレームワーク(FR)と呼ばれる。生来の重鎖及び軽鎖の可変領域はそれぞれ、主にベータシート構成を採用し、3つのCDRによって接続される4つのFR領域を備え、CDRはベータシート構造を接続し場合によってはその一部を形成するループを形成する。各鎖のCDRは、FR領域によって近接して結束され、他の鎖のCDRと共に、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する。定常ドメインは、抗体の抗原への結合に直接関与しないが、抗体依存性細胞傷害における抗体の関与のような種々のエフェクター機能を示す。
ここで使用される用語「相補性決定領域」(CDR)は、結合した抗原の三次元表面に相補的な表面を形成する抗体分子の超可変領域をいう。N末端からC末端に向けて、抗体の重鎖及び軽鎖の各々は、3つのCDR(すなわち、各重鎖におけるCDR−H1、CDR−H2及びCDR−H3、並びに各軽鎖におけるCDR−L1、CDR−L2及びCDR−L3)を備える。したがって、HLA−DR抗原結合部位は、重鎖の可変領域からの3つのCDR及び軽鎖の可変領域からの3つのCDRを備える合計6つのCDRを含む。
それらの重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、抗体(免疫グロブリン)は異なるクラスに割当てられ得る。免疫グロブリンには、IgA、IgD、IgE、IgG及びIgMの5つの主要なクラスがあり、これらのいくつかはさらにサブクラス(アイソタイプ)、例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2に分類され得る。免疫グロブリンの異なるクラスに対応する重鎖定常ドメインは、それぞれα、δ、ε、γ及びμと呼ばれる。免疫グロブリンの異なるクラスのサブユニット構造及び三次元構成は既知であり、例えば、Abbas他、Cellular and Mol.Immunology、4th ed.(2000)に一般に説明されている。抗体は、抗体と1以上の他のタンパク質又はペプチドとの共有又は非共有な会合によって形成される、より大きな融合分子の一部であり得る。
ここに記載されるように、抗体のアミノ酸配列における軽微な変更は、アミノ酸配列の変更が、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%及び99%の配列同一性など、少なくとも85%の配列同一性を維持することを条件として、ここに開示され又は請求項に記載される発明の概念によって包含されているものとして考慮される。本開示の抗体は、具体的にはその生理学的活性に無関係であるペプチドの特徴を変化するように変性され得る。例えば、所定のアミノ酸は、本研究における抗体の生理学的活性(すなわち、免疫細胞の食細胞活動を高めるその能力)に影響を与えることなく変化及び/又は欠失され得る。特に、保存アミノ酸置換が考慮される。保存的置換は、それらの側鎖において関連するアミノ酸のファミリー内で起こるものである。遺伝的にコードされたアミノ酸は、以下のファミリー:(1)酸性のもの=アスパラギン酸、グルタミン酸、(2)塩基性のもの=リジン、アルギニン、ヒスチジン、(3)無極性のもの=アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン、及び(4)非電荷極性のもの=グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン、チロシン、に大別される。より好ましいファミリーとして:セリン及びスレオニンが脂肪族ヒドロキシファミリーであり、アスパラギン及びグルタミンがアミド含有ファミリーであり、アラニン、バリン、ロイシン及びイソロイシンが脂肪族ファミリーであり、フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシンが芳香族ファミリーである。例えば、イソロイシン又はバリンによるロイシンの単独置換、グルタミン酸によるアスパラギン酸の単独置換、セリンによるスレオニンの単独置換、又は構造的に関連するアミノ酸によるアミノ酸の同様な置換は、特に置換がフレームワーク部位内のアミノ酸に関与しない場合、結果として得られる分子の結合又は特性に大きな影響がないと想定するのが合理的である。アミノ酸変化が機能性ペプチドをもたらすか否かは、ペプチド誘導体の特異的な活性をアッセイすることによって直ちに判定され得る。抗体のフラグメント又は類似体は、当業者によって容易に調製可能である。フラグメント又は類似体の好ましいアミノ末端及びカルボキシ末端は、機能的ドメインの境界付近にある。一実施例では、本抗体の1つのアミノ酸残基(例えばバリン)は、(例えばロイシンにより)保存的に置換される。他の実施例では、本抗体の2つのアミノ酸残基は、他の適切なアミノ酸残基によって保存的に置換され、例えば、バリン(V)及びアルギニン(R)は、メチオニン(M)及びリジン(K)、リジン(K)及びプロリン(P)、トリプトファン(W)及びイソロイシン(I)、イソロイシン(I)及びプロリン(P)、アスパラギン(N)及びバリン(V)並びにグルタミン(G)及びリジン(K)を含むがこれらに限定されないアミノ酸の対によって置換される。
「パーセンテージ(%)配列同一性」は、最大パーセントの配列同一性を得るように必要に応じて配列の整列及びギャップの導入を行った後、保存的置換を配列同一性の一部として考慮せずに、特定のペプチド配列におけるアミノ酸残基と同一である候補配列におけるアミノ酸残基のパーセンテージとして定義される。パーセンテージ配列同一性を決定する目的のためのアライメントは、例えば、BLAST、BLAST−2、ALIGN又はMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公的に入手可能なコンピュータソフトウェアを用いる当技術内の種々の態様で達成可能である。当業者であれば、対比されている配列の全長にわたって最大アライメントを達成するのに必要な任意のアルゴリズムを含む、アライメントを測定するための適切なパラメータを決定することができる。ここでの目的のため、2つのアミノ酸配列間の配列比較は、国立生物工学情報センター(NCBI)によってオンラインで提供されるコンピュータプログラムBlastp(protein−protein BLAST)によって実行された。所与のアミノ酸配列Bに対する所与のアミノ酸配列Aのパーセンテージアミノ酸配列同一性(あるいは、所与のアミノ酸配列Bに対して所定%のアミノ酸配列同一性を有する所与のアミノ酸配列Aということもできる)は、以下の定式で計算される。
X/Y×100
ここで、Xは、そのプログラムのA及びBのアライメントにおいて配列アライメントプログラムBLASTによる完全な一致としてスコアリングされたアミノ酸残基の数であり、Yは、いずれか短い方のA又はBにおけるアミノ酸残基の合計数である。
ここでいう用語「有効量」は、所望の反応をもたらすのに充分な量の成分を示す。処置の目的のため、有効量は、処置的に有益な効果が成分の任意の毒性又は有害な効果を上回る量でもある。具体的な有効な又は充分な量は、処置されている特定の状態、患者の肉体的状態(例えば、患者の体重、年齢又は性別)、処置されている哺乳類又は動物の種類、処置の継続期間、(それがある場合には)併用療法の性質、並びに採用される具体的処方及び化合物又はその誘導体の構造といった要因で変化することになる。有効量は、例えば、グラム、ミリグラム若しくはマイクログラムで、又は体重の1キログラムあたりのミリグラム(mg/kg)として表現され得る。あるいは、有効量は、モル濃度、質量濃度、体積濃度、重量モル濃度、モル分率、質量分率及び混合比などの活性成分(例えば、本抗体)の濃度で表現され得る。当業者であれば、動物モデルから決定された用量に基づいて(本抗体のような)医薬品についてのヒト等価用量(HED)を計算できるはずである。例えば、ヒト被検体での使用に対する最大安全投与量を推定する際に、米国食品医薬品局(FDA)によって発行された工業用ガイダンス「Estimating the Maximum Safe Starting Dose in Initial Clinical Trials for Therapeutics in Adult Healthy Volunteers」に従うことができる。
ここで使用されるように、用語「治療/処置する」、「治療/処置している」又は「治療/処置」は、互換可能であり、神経変性疾患に関連する症状、続発性障害又は状態の部分的又は完全な予防、改善、緩和及び/又は管理を含む。ここで使用される用語「治療/処置している」は、神経変性疾患に関連する1以上の症状、続発性障害又は特徴の部分的若しくは完全な軽減、改善、解放、発症の遅延、進行の阻害、重症度の低減及び/又は発症率の低減の目的で、神経変性疾患に関連する症状、続発性障害又は状態を有する被検体に対しての本抗体の適用又は投与をいう。神経変性疾患に関連する症状、続発性障害及び/又は状態には、記憶喪失、感情鈍麻、不安感、激越、気分変動、認知機能低下、運動の緩慢化、自発運動の欠如、静止時振戦、硬直、協調運動障害及び行動障害が含まれるが、これらに限定されない。治療/処置は、神経変性疾患に関連する症状、続発性障害及び/又は状態の進展のリスクを減少させる目的のために、そのような症状、障害及び/又は状態の初期の兆候のみを示す被検体に施され得る。治療/処置は一般に、その用語がここで定義されるように1以上の症状又は臨床マーカーが低減される場合に「有効」となる。あるいは、治療/処置は、症状、障害又は状態の進行が低減又は停止される場合に「有効」となる。
「薬学的に許容可能」という文言は、例えば、ヒトに投与された場合に生理学的に寛容性があり、一般にアレルギー又は類似の胃の不調及びめまいなどの有害な反応を生成しない「一般に安全であるとみなされる」分子実体及び組成物のことをいう。好ましくは、ここで使用されるように、用語「薬学的に許容可能」とは、連邦政府若しくは州政府の規制機関によって承認されており、又は動物、より具体的にはヒトにおける使用に関して米国薬局方若しくは他の一般的に認められた薬局方に列挙されていることを意味する。
用語「被検体」及び「患者」は、本開示において同義で用いられ、本発明の抗体、医薬品、薬学的組成物及び/又は方法で処置可能なヒト種を含む哺乳類をいう。用語「被検体」は、雄及び雌の両方の性別をいうものとする。
II.本発明の説明
神経毒性ペプチドのニューロン中の蓄積は、異なる神経変性疾患に共有される特徴である。例えば、AD患者の脳は、ベータアミロイド(Aβ)ペプチドによって形成される細胞外アミロイドプラークの存在によって特徴付けられ、そのような不溶性の高いプラークは脳のシナプスに損傷を与え、AD患者の記憶及び認知障害を引き起こす。PDの病理学的な特質は、α−シヌクレイン原線維を備える細胞沈着物(すなわち、レビー小体)の広範な蓄積であり、蓄積された沈着物はニューロンを損傷し、それによりPD患者の精神的能力、挙動及び動作に影響することが知られている。HDに関しては、IT15遺伝子での突然変異がハンチンチン(Htt)タンパク質での異常に長いポリグルタミン(polyQ)の伸長につながり、polyQの伸長がHttタンパク質を脳に凝集及び蓄積させ、それによりHD患者のシナプスシグナル伝達を妨げることが報告されている。神経変性疾患の発症及び進行において重要な役割を果たすこれらの神経毒性ペプチドを考慮して、関連技術において、治療効果を、それを必要とする被検体、例えば、神経変性疾患を有し若しくは有するものと疑われる被検体又は神経変性疾患を有する危険がある被検体に提供するように、神経毒性ペプチドを効率的に排除する方法に対するニーズがある。
本開示は、シアル酸結合免疫グロブリン様レクチン−3(Siglec−3)に特異的な抗体が免疫細胞による神経毒性ペプチド(例えば、Aβペプチド)の食作用を増強するという発見に少なくともある程度基づいており、したがって、ニューロンから神経毒性ペプチドを除去し、神経保護効果を、それを必要とする被検体に提供するのに有用である。したがって、本開示は、Siglec−3に対する結合特異性を示すモノクローナル抗体(mAb)又はそのフラグメント、及び神経変性疾患を治療する医薬品又は薬学的組成物の調製におけるmAb又は抗体フラグメントの使用に関する。
本開示の実施形態によると、クローン10C8と表されるmAbは、VL領域及びVH領域を備え、VL領域がCDR−L1、CDR−L2及びCDR−L3を備え、VH領域がCDR−H1、CDR−H2及びCDR−H3を備える。ある実施形態によると、mAb 10C8のCDR−L1、CDR−L2及びCDR−L3はVYY、ISSAG(配列番号1)及びQYFNFP(配列番号2)のアミノ酸配列をそれぞれ有し、mAb 10C8のCDR−H1、CDR−H2及びCDR−H3はNNGW(配列番号3)、GIGPYGGSTF(配列番号4)及びSRFIGSYSHM(配列番号5)のアミノ酸配列をそれぞれ有する。
所定の実施形態によると、mAb 10C8のVL領域は配列番号6に対して少なくとも85%(すなわち、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%)同一のアミノ酸配列を備え、mAb 10C8のVH領域は配列番号7に対して少なくとも85%(すなわち、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%)同一のアミノ酸配列を備える。理解され得るように、VL及びVH領域のフレームワーク(FR)配列は、本抗体の結合親和性及び/又は特異性に影響することなく変化し得る(例えば、保存又は非保存アミノ酸残基によって置換される)。好ましくは、フレームワークの配列は、同様の特性を有する1以上の適切なアミノ酸によって保存的に置換され、例えば、ロイシン(非極性アミノ酸残基)のイソロイシン、アラニン、バリン、プロリン、フェニルアラニン若しくはトリプトファン(他の非極性アミノ酸残基)による置換、アスパラギン酸(酸性アミノ酸残基)のグルタミン酸(他の酸性アミノ酸残基)による置換、又はリジン(塩基性アミノ酸残基)のアルギニン若しくはヒスチジン(他の塩基性アミノ酸残基)による置換である。好ましい実施形態によると、mAb 10C8のVL及びVH領域は、それぞれ、配列番号6及び7に対して少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を備える。より好ましくは、mAb 10C8のVL及びVH領域は、それぞれ、配列番号6及び7に対して少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を備える。本開示の具体的な一実施例では、mAb 10C8のVL及びVH領域は、それぞれ、配列番号6及び7に対して100%同一であるアミノ酸配列を備える。
本開示のある実施例によれば、本mAb(すなわち、mAb 10C8)は、単球/マクロファージのような免疫細胞の食作用活性を増強することができる。IgGコントロール群と比較して、mAb 10C8の処置は、免疫細胞による神経毒性ペプチド(例えば、Aβペプチド)の取り込みを増加させる。
そこで、本開示の更なる態様は、本抗体(すなわち、mAb 10C8)又はそのフラグメント及び選択的に薬学的に許容可能な担体を備える薬学的組成物又は医薬品を提供することである。
一般に、本発明のmAb又は抗体フラグメントは、薬学的組成物又は医薬品の総重量に基づいて、約0.1重量%〜99重量%のレベルで存在する。ある実施形態では、本発明のmAb又は抗体フラグメントは、薬学的組成物又は医薬品の総重量に基づいて、少なくとも1重量%のレベルで存在する。所定の実施形態では、mAb又は抗体フラグメントは、薬学的組成物又は医薬品の総重量に基づいて、少なくとも5重量%のレベルで存在する。さらに他の実施形態では、mAb又は抗体フラグメントは、薬学的組成物又は医薬品の総重量に基づいて、少なくとも10重量%のレベルで存在する。またさらに他の実施形態では、mAb又は抗体フラグメントは、薬学的組成物又は医薬品の総重量に基づいて、少なくとも25重量%のレベルで存在する。
本薬学的組成物又は医薬品は、タブレット、カプセル、粉末、顆粒、溶液及び注射などの固体、半固体又は液体の形態に処方され得る。したがって、本mAb又は抗体フラグメントの投与は、経口、口腔、直腸、非経口、静脈内及び腹腔内などの投与を含む種々の態様で達成され得る。薬学的投薬形態では、本mAb又は抗体フラグメントは、神経変性疾患を処置するように、単独又は他の既知の薬学的活性薬剤と併用で投与され得る。当業者は、各経路での使用に適した種々の投薬形態を熟知している。なお、任意の所与の場合における最も適切な経路は、処置される疾患又は状態の性質又は重症度に依存する。
適用可能な固体担体は、香味料、潤滑剤、可溶化剤、懸濁剤、充填剤、流動促進剤、圧縮助剤、結合剤若しくはタブレット崩壊剤又は封入材料として作用し得る1以上の物質を含み得る。粉末では、担体は、細かく分割された有効成分と混合されている細かく分割された固体である。タブレットでは、有効成分は、必要な圧縮特性を有する担体と適切な比率で混合され、所望の形状及びサイズに圧縮される。粉末及びタブレットは、好ましくは、99%に至るまでの有効成分を含む。適切な固体担体は、例えば、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びポリビニルピロリジンなどを含む。
本発明のmAb又は抗体フラグメントは、例えば、静脈内、動脈内、筋肉内、皮下、髄腔内、腹腔内又は小脳内注入によって投与され得る滅菌の溶液又は懸濁液である液体薬学的組成物又は医薬品にも処方され得る。
本開示の薬学的組成物又は医薬品は、皮下、ボーラス注入、筋肉内、腹腔内及び静脈内注入を含むがこれに限定されない注入による投与などの非経口投与に適した溶液として処方され得る。あるいは、本開示の薬学的組成物又は医薬品は、油性又は水性ビヒクルにおける等張性懸濁液、溶液又は乳濁液として処方されてもよく、懸濁剤、安定剤及び/又は分散剤などの1以上の処方剤を含有し得る。あるいは、本開示の薬学的組成物又は医薬品は、使用前に滅菌発熱性物質除去蒸留水又は等張食塩水と共に粉末、結晶又は凍結乾燥固体などの乾燥形態で提供され得る。それらは、滅菌アンプル又はバイアルで提供され得る。
本mAb又は抗体フラグメントが静脈内、皮膚又は皮下注入により投与されるように処方される場合、mAbは発熱性物質除去による非経口的に許容可能な水溶液の形態となる。pH、等張性、安定性などを適切に考慮してそのような非経口的に許容可能なポリペプチド溶液の調製は、当技術内のものである。静脈内、皮膚又は皮下注入のための好ましい薬学的組成物又は医薬品は、本mAb又は抗体フラグメントに加えて、塩化ナトリウム液、リンゲル液、デキストロース液、デキストロース及び塩化ナトリウム液、乳酸リンゲル液、又は当技術で公知の他のビヒクルなどの等張性ビヒクルを含有すべきである。本発明の薬学的組成物又は医薬品はまた、安定化剤、防腐剤、緩衝剤、抗酸化剤又は当業者に公知の他の添加物を含有してもよい。本発明の薬学的組成物又は医薬品を用いる静脈内処置の継続期間は、処置されている疾患の深刻度、並びに各個々の被検体の状態及び潜在的な特異体質的な反応に応じて変わることになる。本mAbの各適用の継続期間は連続静脈内投与の12〜24時間の範囲となることが考慮される。最終的には、主治医が、静脈内処置の適切な継続期間を決定することになる。
本開示の他の態様は、神経変性疾患を有し若しくは有しているものと疑われる被検体又は神経変性疾患を有する危険がある被検体など、それを必要とする被検体の神経変性疾患を処置する方法に関する。方法は、有効量の本抗体若しくはそのフラグメント、又はそれを備える薬学的組成物若しくは医薬品を被検体に投与するステップを備える。
被検体に投与される有効用量は、被検体の体重1Kg当たり0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950又は1,000mgのような被検体の体重1Kg当たり約0.01〜1000mgであり、好ましくは被検体の体重1Kg当たり約0.1〜100mgである。用量は、単一のアリコート又は2以上のアリコートで投与され得る。当業者又は臨床開業医は、患者の体調又は疾患の重症度に従って投薬量又はレジュメを調整し得る。
本mAb、抗体フラグメント、医薬品、薬学的組成物及び/又は方法によって処置可能な神経変性疾患の例は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、ハンチントン病(HD)、前頭側頭型認知症(FTD)、脊髄小脳失調症(SCA)、マチャド・ジョセフ病(MJD)、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)、脆弱X関連振戦/失調症候群(FXTAS)、並びに、神経毒性ペプチド(レビー小体型認知症(LBD)など)に関連及び/又はそれによって引き起こされる他の疾患又は障害を含むが、これに限定されない。好ましい実施形態では、神経変性疾患はADである。
基本的に、本抗体若しくはそのフラグメント、医薬品、薬学的組成物及び/又は方法によって処置可能な被検体は、哺乳類、例えば、ヒト、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、サル、ブタ、イヌ、ネコ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ウシ及びウサギである。好ましくは、被検体はヒトである。
本mAb、抗体フラグメント、医薬品及び/又は薬学的組成物は、経口、経腸、経鼻、経粘膜及び非経口投与からなる群から選択される経路によって被検体に投与されてもよく、非経口投与は筋肉内、静脈内又は腹腔内注入のいずれかである。
理解されるように、本方法は、単独で又は神経変性疾患の予防若しくは処置に対してある有益な効果を有する追加の療法と組み合わせて被検体に適用され得る。意図される又は処置上の目的に応じて、本方法は、追加の療法の施用前、施用中又は施用後に被検体に適用可能である。
以下の実施例は、本発明の所定の態様を明瞭にして本発明の実施の際に当業者を補助するように提供される。これらの実施例は、いかなる態様においても発明の範囲を限定するものとしてみなされるべきではない。更なる詳述なしに、当業者であれば、ここでの説明に基づいて本発明をその最大の範囲で利用することができるはずである。ここに引用される全ての刊行物は、その全体において参照によってここに取り込まれる。
材料及び方法
ヒトCD14単球の調製
末梢血単核細胞(PBMC)を標準的な密度勾配遠心分離によって健康なヒトドナーの全血から単離した。そして、CD14細胞を、抗CD14マイクロビーズを用いた高勾配磁気ソーティングによってPBMCから精製した。
ラテックスビーズの食作用アッセイ
抗ヒトSiglec−3mAbの短期効果を試験するために、ヒトCD14単球(100μl中に5×10個)を抗Siglec−3mAb(クローン10C8)と共に37℃で1時間プレインキュベートし、続いて緑色蛍光ラテックスビーズ(最終濃度:0.025%又は0.005%)と共に37℃で1時間インキュベートした。サンプルをPBSで1回洗浄し、氷上で4%のパラホルムアルデヒドによって固定した。30分後、サンプルをPBSで1回洗浄し、その後0.5%のTRITON(商標)X−100を使用して室温で15分間にわたって透過処理した。食作用のレベルをフローサイトメトリーによって測定し、平均蛍光強度(MFI)として表した。
抗ヒトSiglec−3mAbの長期効果を試験するために、ヒトCD14単球(100μl中に5×10個)を抗Siglec−3mAb(クローン10C8)と共に37℃で24時間プレインキュベートし、続いて緑色蛍光ラテックスビーズ(最終濃度:0.025%又は0.005%)と共に37℃で1時間インキュベートした。サンプルをPBSで1回洗浄し、4%のパラホルムアルデヒドによって氷上で30分間固定した。そしてサンプルをPBSで1回洗浄し、その後0.5%のTRITON(商標)X−100を使用して室温で15分間にわたって透過処理した。食作用のレベルはフローサイトメトリーによって測定し、MFIとして表した。
アミロイドβ1−42の食作用アッセイ
抗ヒトSiglec−3mAbの短期効果を試験するために、ヒトCD14単球(100μl中に5×10個)を抗Siglec−3mAb(クローン10C8)と共に37℃で1時間プレインキュベートし、続いて緑色蛍光アミロイドβ1−42オリゴマー(最終濃度:5又は20μg/ml)と共に37℃でさらに1時間インキュベートした。サンプルをPBSで1回洗浄し、氷上で4%のパラホルムアルデヒドによって固定した。30分後、サンプルをPBSで1回洗浄し、その後0.5%のTRITON(商標)X−100を使用して室温で15分間にわった透過処理した。食作用のレベルをフローサイトメトリーによって測定し、MFIとして表した。
抗ヒトSiglec−3mAbの長期効果を試験するために、ヒトCD14単球(100μl中に5×10個)を抗Siglec−3mAb(クローン10C8)と共に37℃で24時間プレインキュベートし、続いて緑色蛍光アミロイドβ1−42オリゴマー(最終濃度:5又は20μg/ml)と共に37℃で1時間インキュベートした。サンプルをPBSで1回洗浄し、氷上で4%のパラホルムアルデヒド中に30分間固定した。そして、サンプルをPBSで1回洗浄し、その後0.5%のTRITON(商標)X−100を使用して室温で15分間にわって透過処理した。食作用のレベルをフローサイトメトリーによって測定し、MFIとして表した。
フローサイトメトリー分析
ヒトCD14単球を抗Siglec−3mAb(クローン10C8、3μg/ml)又は抗PD−1mAb(3μg/ml)と共に37℃で24時間インキュベートした。細胞を、抗Silgec−3、抗CD80、抗CD86及び抗MHCII抗体で染色した後、抗Siglec−3mAbの処置がヒトCD14単球に対してSilgec−3、CD80及びCD86の発現レベルに影響を与えるかを決定するようにフローサイトメトリーに供した。
統計分析
値を平均±標準偏差として表す。すべての実験は、少なくとも3回繰り返された。結果をスチューデントのt検定によって評価した。0.05のP値を有意であると見なした。
実施例1 ヒトCD14単球に対するmAb 10C8の効果
1.1 細胞マーカーの発現レベル
本mAb(すなわち、mAb 10C8)が単球に対してSiglec−3、CD80、CD86及びMHCIIの発現レベルに影響を与えるかを検証するために、mAb 10C8で処置したヒトCD14単球を抗Siglec−3、抗CD80、抗CD86及び抗MHCII抗体で染色し、続いてフローサイトメトリー分析を行った。図1に示す結果は、mAb 10C8がSiglec−3の発現レベルを下方制御し、CD86及びMHCIIのそれぞれのレベルを上方制御したことを確認した。CD80に関しては、その発現レベルは、mAb 10C8の処置によって影響されなかった(図1)。
1.2 食作用分析
単球の食作用活性に対するmAb 10C8の効果を評価する目的で、ヒトCD14単球をmAb 10C8と共に1時間(短期試験、図2A)又は24時間(長期試験、図2B)インキュベートし、そして材料及び方法に記載されているような特定の抗原(すなわち、緑色蛍光ラテックスビーズ又はアミロイドβ1−42オリゴマー)と混合した。結果を図2及び3にそれぞれ示した。
hIgG1コントロール群と比較して、mAb 10C8は、短期(図2A)及び長期(図2B)試験の双方において、単球によるラテックスビーズの取り込みを用量依存的に増加させた。図3A及び3BのデータはmAb 10C8の増強効果をさらに確認し、mAb 10C8の処置はIgG処置群と比較して単球によって取り込まれるアミロイドβ1−42オリゴマーのレベルを増加させた。
これらの結果は、mAb 10C8が細胞食作用を増強することにより神経毒性ペプチド(すなわち、アミロイドβ1−42ペプチド)を除去するのに有用であり、したがって、神経毒性ペプチド関連疾患、例えば、神経変性疾患(例えば、AD)を処置する有望な手段を提供することを示した。
実施形態の上記説明は例示のみのために与えられること及び種々の変形が当業者によってなされ得ることが理解されるはずである。上記仕様、実施例及びデータは、発明の例示的実施形態の構造及び使用の完全な説明を与える。発明の種々の実施形態がある程度の特殊性で又は1以上の個別の実施形態を参照して上述されたが、当業者であれば、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく開示の実施形態に対して多数の変更を行うことができるはずである。

Claims (16)

  1. 被検体における神経変性疾患を処置する方法であって、有効量の抗体を前記被検体に投与し、それにより神経変性疾患に関連する症状を改善及び/又は軽減するステップを備え、前記抗体は、
    VYY、ISSAG(配列番号1)及びQYFNFP(配列番号2)のアミノ酸配列を備える軽鎖可変領域と、
    NNGW(配列番号3)、GIGPYGGSTF(配列番号4)及びSRFIGSYSHM(配列番号5)のアミノ酸配列を備える重鎖可変領域と、
    を備える、方法。
  2. 前記軽鎖可変領域が配列番号6に対して少なくとも85%同一である前記アミノ酸配列を備え、前記重鎖可変領域が配列番号7に対して少なくとも85%同一である前記アミノ酸配列を備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記軽鎖可変領域が配列番号6に対して100%同一である前記アミノ酸配列を備え、前記重鎖可変領域が配列番号7に対して100%同一である前記アミノ酸配列を備える、請求項2に記載の方法。
  4. 前記神経変性疾患は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、ハンチントン病(HD)、前頭側頭型認知症(FTD)、脊髄小脳失調症(SCA)、マチャド・ジョセフ病(MJD)、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)又は脆弱X関連振戦/失調症候群(FXTAS)である、請求項1に記載の方法。
  5. 神経変性疾患を処置する医薬品の調製のための抗体の使用であって、前記抗体が
    VYY、ISSAG(配列番号1)及びQYFNFP(配列番号2)のアミノ酸配列を備える軽鎖可変領域と、
    NNGW(配列番号3)、GIGPYGGSTF(配列番号4)及びSRFIGSYSHM(配列番号5)のアミノ酸配列を備える重鎖可変領域と、
    を備える、使用。
  6. 前記軽鎖可変領域が配列番号6に対して少なくとも85%同一である前記アミノ酸配列を備え、前記重鎖可変領域が配列番号7に対して少なくとも85%同一である前記アミノ酸配列を備える、請求項5に記載の使用。
  7. 前記軽鎖可変領域が配列番号6に対して100%同一である前記アミノ酸配列を備え、前記重鎖可変領域が配列番号7に対して100%同一である前記アミノ酸配列を備える、請求項6に記載の使用。
  8. 前記神経変性疾患は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、ハンチントン病(HD)、前頭側頭型認知症(FTD)、脊髄小脳失調症(SCA)、マチャド・ジョセフ病(MJD)、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)又は脆弱X関連振戦/失調症候群(FXTAS)である、請求項5に記載の使用。
  9. 神経変性疾患の治療における使用のための抗体であって、
    VYY、ISSAG(配列番号1)及びQYFNFP(配列番号2)のアミノ酸配列を備える軽鎖可変領域と、
    NNGW(配列番号3)、GIGPYGGSTF(配列番号4)及びSRFIGSYSHM(配列番号5)のアミノ酸配列を備える重鎖可変領域と、
    を備える抗体。
  10. 前記抗体の前記軽鎖可変領域が配列番号6に対して少なくとも85%同一である前記アミノ酸配列を備え、前記抗体の前記重鎖可変領域が配列番号7に対して少なくとも85%同一である前記アミノ酸配列を備える、請求項9に記載の使用のための抗体。
  11. 前記軽鎖可変領域が配列番号6に対して100%同一である前記アミノ酸配列を備え、前記重鎖可変領域が配列番号7に対して100%同一である前記アミノ酸配列を備える、請求項10に記載の使用のための抗体。
  12. 前記神経変性疾患は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、ハンチントン病(HD)、前頭側頭型認知症(FTD)、脊髄小脳失調症(SCA)、マチャド・ジョセフ病(MJD)、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)又は脆弱X関連振戦/失調症候群(FXTAS)である、請求項9に記載の使用のための抗体。
  13. 神経変性疾患の処置のための薬学的組成物であって、有効量の抗体及び薬学的に許容可能な担体を備え、前記抗体は、
    VYY、ISSAG(配列番号1)及びQYFNFP(配列番号2)のアミノ酸配列を備える軽鎖可変領域と、
    NNGW(配列番号3)、GIGPYGGSTF(配列番号4)及びSRFIGSYSHM(配列番号5)のアミノ酸配列を備える重鎖可変領域と、
    を備える、薬学的組成物。
  14. 前記抗体の前記軽鎖可変領域が配列番号6に対して少なくとも85%同一である前記アミノ酸配列を備え、前記抗体の前記重鎖可変領域が配列番号7に対して少なくとも85%同一である前記アミノ酸配列を備える、請求項13に記載の薬学的組成物。
  15. 前記軽鎖可変領域が配列番号6に対して100%同一である前記アミノ酸配列を備え、前記重鎖可変領域が配列番号7に対して100%同一である前記アミノ酸配列を備える、請求項14に記載の薬学的組成物。
  16. 前記神経変性疾患は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、ハンチントン病(HD)、前頭側頭型認知症(FTD)、脊髄小脳失調症(SCA)、マチャド・ジョセフ病(MJD)、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)又は脆弱X関連振戦/失調症候群(FXTAS)である、請求項13に記載の薬学的組成物。
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