JP2022191840A - モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】回転軸の軸方向における移動を制限するモータを提供すること。
【解決手段】モータ1は、回転軸2と、フレーム1aと、回転軸2をフレーム1aに対して支持する軸受22と、回転軸2に固定された弾性部材32と、弾性部材32と軸受22との間にある、1又は複数の部品331,332を有する摺動部材33と、を備え、
摺動部材33は、回転軸2の軸方向Xにおいて、弾性部材32側にある面33aと、弾性部材32側にある軸受22の面22aに対して摺動可能な摺動面33bと、を備え、
弾性部材32は、回転軸2の軸方向Xにおいて、弾性部材32側にある摺動部材33の面33aに接触する接触面32bを備え、
弾性部材32と摺動部材33との接触面積(S1)は、軸受22と摺動部材33との接触面積(S2)よりも小さい(S1<S2)。
【選択図】図2
【解決手段】モータ1は、回転軸2と、フレーム1aと、回転軸2をフレーム1aに対して支持する軸受22と、回転軸2に固定された弾性部材32と、弾性部材32と軸受22との間にある、1又は複数の部品331,332を有する摺動部材33と、を備え、
摺動部材33は、回転軸2の軸方向Xにおいて、弾性部材32側にある面33aと、弾性部材32側にある軸受22の面22aに対して摺動可能な摺動面33bと、を備え、
弾性部材32は、回転軸2の軸方向Xにおいて、弾性部材32側にある摺動部材33の面33aに接触する接触面32bを備え、
弾性部材32と摺動部材33との接触面積(S1)は、軸受22と摺動部材33との接触面積(S2)よりも小さい(S1<S2)。
【選択図】図2
Description
本発明は、モータに関する。
車載用途などのモータにおいて、アマチュア組立等の便宜から、回転部材は軸方向に隙間(以下、「スラスト隙間」と称する場合がある。)が設けられている。そのため、外部振動や衝撃への耐性に対しては不利な場合がある。また、小型化の要請等により、スラスト隙間を極力小さくしたり無くしたりすることが望まれている。
一方、スラスト隙間が小さいと、例えば、モータの出力としてウォームギアを使用する仕様においては、回転方向によって、回転部材が固定された回転軸を軸方向に移動(以下、「スラスト移動」と称する場合がある。)させる力が生じる。そのため、かかる仕様においては、回転時に回転部材と固定部とが接して摺動してしまう懸念がある。また、スラスト隙間が無い場合にも、回転時に回転部材と固定部とが接して摺動する。回転部材と固定部とが接して摺動してしまうと、振動や騒音が生じる他、摺動による負荷トルクが大きい場合には、回転の出力トルクが低下してしまう懸念があった。
したがって、本発明は、回転軸の軸方向における移動を制限するモータを提供すること、などを課題の一例とする。
上記課題は、以下の本発明により解決される。即ち、本発明のモータは、回転軸と、フレームと、前記回転軸を前記フレームに対して支持する軸受と、前記回転軸に固定された弾性部材と、前記弾性部材と前記軸受との間にある、1又は複数の部品を有する摺動部材と、を備え、前記摺動部材は、前記回転軸の軸方向において、前記弾性部材側にある面と、前記弾性部材側にある前記軸受の面に対して、直接又は他の部材を介して摺動可能な摺動面と、を備え、前記弾性部材は、前記回転軸の軸方向において、当該弾性部材側にある前記摺動部材の面に直接又は他の部材を介して接触する接触面を備え、前記弾性部材と前記摺動部材との接触面積(S1)は、前記軸受と前記摺動部材との接触面積(S2)よりも小さい(S1<S2)。
以下、本発明の例示的態様である2つの実施形態(第1の実施形態及び第2の実施形態)にかかるモータを挙げて説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の一例である第1の実施形態にかかるモータについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態にかかるインナーロータ型のモータ1の全体構成を示す側断面図である。
まず、本発明の一例である第1の実施形態にかかるモータについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態にかかるインナーロータ型のモータ1の全体構成を示す側断面図である。
なお、本実施形態の説明においては、便宜上、モータ1が回転する際の軸線Xが延びる方向を回転軸の軸方向Xまたは軸線X方向とする。また、以下の説明では、便宜上、回転軸の軸方向Xにおいて矢印a方向を一方側、矢印b方向を他方側とする。また、本実施形態の説明において、「径方向」とは、軸線Xを中心とする円の径方向であり、図中、その径方向の外側を矢印c、内側を矢印dで表し、径方向そのものを表す場合には、「径方向cd」と表記する。
以下の説明において、上側および下側は、図面上におけるモータ1の上下関係を意味し、重力方向における上下関係とは、必ずしも一致しない。
図1に示すように、本実施形態にかかるモータ1は、静止部としてのフレーム1aと、フレーム1aに対して回転可能に支持された可動部としてのアマチュア1bと、を有している。モータ1は、いわゆるインナーロータ型のブラシ付DCモータである。
図1に示すように、本実施形態にかかるモータ1は、静止部としてのフレーム1aと、フレーム1aに対して回転可能に支持された可動部としてのアマチュア1bと、を有している。モータ1は、いわゆるインナーロータ型のブラシ付DCモータである。
ここで「静止部」とは、可動部に対して相対的に静止している部位を指し、完全に静止していなくても構わない。本実施形態において、静止部としては、フレーム1aを構成する筒部10や底板13の他、後述するマグネット4、第1軸受21、第2軸受22、コネクタ14、ブラケット15などが含まれる。
モータ1は、アマチュア1bをフレーム1aに対して回転可能に支持するシャフト(回転軸)2を備えている。このシャフト2及びアマチュア1bは、「可動部」に相当する。換言すれば、「可動部」とは、モータ1の稼働により回転する要素を云う。
アマチュア1bは、ロータ6及び整流子5などを有している。
ロータ6は、シャフト2に固定されている。ロータ6は、径方向の外側cに複数突出する突極(磁極部)を有するロータコア61、及び、各突極に巻回されたコイル62、などを有している。
アマチュア1bは、ロータ6及び整流子5などを有している。
ロータ6は、シャフト2に固定されている。ロータ6は、径方向の外側cに複数突出する突極(磁極部)を有するロータコア61、及び、各突極に巻回されたコイル62、などを有している。
フレーム1aは、筒部10と、底部11と、蓋としての底板13と、で形成されている。筒部10には、径方向cdにおいてロータ6の外周面と対向するマグネット4、コネクタ4やブラシ12等を支持するブラケット15などが取り付けられている。マグネット4は、筒部10の内周面に取り付けられている。ロータ6におけるロータコア61の突極(磁極部)は、このマグネット4の内周面に対向している。
筒部10は、閉じた一端部10x(図1において一方側aの端部近傍をいう。)を備え、筒形状を有している。この閉じた一端部10xは、筒部10の底部11となっている。筒部10の他端部(図1において他方側bの端部近傍をいう。)10yの開口部は、底板13により閉じられている。また、筒部10の他端部10yからシャフト2が突出している。
筒部10の内部にアマチュア1bが収納され、筒部10の他端部10yが底板13により閉じられていることで、ロータ6を内部に収容するフレーム1aが構成されている。
筒部10の内部にアマチュア1bが収納され、筒部10の他端部10yが底板13により閉じられていることで、ロータ6を内部に収容するフレーム1aが構成されている。
筒部10の一端部10x側の端部に位置する底部11には、シャフト2の一方側aの端部が収まるように、一方側a方向に向けて突出した部位(以下、「突出部」又は「一方側突出部」と呼称する。)10aがある。この一方側突出部10aの内部には、第1軸受21及びプレート7が固定されている。
筒部10の他端部10y側に位置する底板13には、シャフト2の他方側bの端部に向けて(他方側b方向に向けて)突出した部位(以下、「突出部」又は「他方側突出部」と呼称する。)10bがある。この他方側突出部10bの内部には、第2軸受21が固定されている。
第1軸受21は、筒部10の一端部10xにおける軸線x方向から見た中央部に保持されている。また、軸線x方向から見た底板13の中央部には、第2軸受22が保持されている。すなわち、第1軸受21は、ロータ6の軸方向の一方側aに位置し、第2軸受22は、ロータ6の軸方向の他方側bに位置している。そして、シャフト2は、他方側bに延び、他方側突出部10bの径方向cdの中心に設けられた開口を貫通して外部に突き出している。この外部に突き出した他方側bのシャフト2から、モータ1による回転駆動力がモータ1の外部に取り出されるようになっている。
第1軸受21及び第2軸受22(まとめて、「軸受21,22」という場合がある。)は、シャフト2をフレーム1aに対して回転可能に支持している。アマチュア1bは、軸受21,22により、筒部10に対して回転可能に保持されている。シャフト2の一方側aの端部に他方側bを向くプレート7の表面が接触している。このプレート7に対して、シャフト2の一方側aの端部は回転可能に支持されている。また、プレート7によって、シャフト2の一方側aの端部は軸方向Xにおいて支持されている。このため、一方側突出部10a内において、シャフト2の一方の端部が一方側aへ移動することが規制されている。
軸受21,22としては、焼結軸受、含油軸受などのスリーブベアリングや、外輪と内輪との間にボールを介在させたボールベアリング等、何れの軸受も使用可能であるが、本実施形態では、軸受21,22として、スリーブベアリングを用いている。特に、第2軸受22においては、後述するワッシャ33と接触する平面22aを有するスリーブベアリングを用いることが好ましい。
ロータ6に対して底板13側にあるシャフト2の一部分(シャフト2の他方側bの一部分)には、整流子5が設けられている。整流子5は、整流子5を支持する支持部51の外周面に複数の整流子片52を有し、複数の整流子片52がそれぞれロータコア61に巻回された複数のコイル62に接続されている。
コネクタ14は、フレーム1aの外側に、ブラケット15を介して取り付けられている。コネクタ14には、不図示の外部装置のプラグが挿し込まれ、不図示の外部装置からの電流が供給されるようになっている。
コネクタ14とブラシ12とは電気的に接続されており、ブラシ12の先端部が整流子5の外周面に接触するように配置されている。ブラシ12を介して、整流子5の整流子片52に電力が供給されることにより、モータ1が駆動するようになっている。
コネクタ14とブラシ12とは電気的に接続されており、ブラシ12の先端部が整流子5の外周面に接触するように配置されている。ブラシ12を介して、整流子5の整流子片52に電力が供給されることにより、モータ1が駆動するようになっている。
図1における整流子5及び第2軸受22の周辺を拡大した拡大側断面図を図2に示す。
図2に示されるように、本実施形態においては、整流子5の他方側bにリング部材(回転体)31が配置されている。また、このリング部材31の他方側bには、ゴム製で全体が円環状のOリング(弾性部材)32が固定されている。そして、Oリング32と第2軸受22との間には、摺動部材33の部品としての2枚のワッシャ331,332が配置されている。
図2に示されるように、本実施形態においては、整流子5の他方側bにリング部材(回転体)31が配置されている。また、このリング部材31の他方側bには、ゴム製で全体が円環状のOリング(弾性部材)32が固定されている。そして、Oリング32と第2軸受22との間には、摺動部材33の部品としての2枚のワッシャ331,332が配置されている。
リング部材31は、円盤状の部材であり、シャフト2及び整流子5の他方側bに固定されて、シャフト2とともに回転する。このリング部材31は、例えば、スリーブベアリングである第2軸受22から浸み出した油が整流子5に浸入するのを防止する部材であるが、本実施形態に云う「回転体」としても機能する。なお、本実施形態に云う「回転体」とは、回転軸であるシャフト2に固定された部材であって、弾性部材(Oリング32)の摺動部材33側(他方側b)とは逆側(一方側a)に備えられた部材である。
摺動部材33の部品である2枚のワッシャ331,332は、重ねられた状態で、シャフト2が嵌挿されている。2枚のワッシャ331,332は、互いに摺動可能になっている。また、2枚のワッシャ331,332は、シャフト2に対して回転可能であり、2枚のワッシャ331、332の内周部とシャフト2の外周面との間には所定の間隙が形成されている。
摺動部材33の部品の1つであって、軸受(第2軸受22)側(他方側b)に位置するワッシャ332は、軸受(第2軸受22)側(他方側b)に摺動面33bを備えている。摺動面33bは、回転体(リング部材31)側(一方側a)にある第2軸受22の面である平面22aに、直接又は他の部材を介して摺動可能となっている。ここで、摺動面33bと平面22aとの間に介在可能な他の部材としては、例えば、焼結軸受である第2の軸受22のオイル(油)や、グリース、摺動部材33の部品又は第2軸受22に対して摩擦係数が低い部品などを挙げることができる。摺動部材33の摺動面33bと、回転体(リング部材31)側(他方側b)にある第2軸受22の平面22aとの間には、動摩擦が生じる。
一方、摺動部材33の部品の他の1つであって、回転体(リング部材31)側(一方側a)に位置するワッシャ331は、回転体(リング部材31)側(一方側a)にある面(以下、「対向面」と呼称する場合がある。)33aを備えている。対向面33aは、直接又は他の部材を介してOリング32の接触面32bと接触している。ここで、対向面33aと接触面32bとの間に介在可能な他の部材としては、例えば、第2の軸受22のオイル(油)、Oリング32に付与されたグリースを挙げることができる。
Oリング32には、シャフト2が通されている。また、Oリング32はシャフト2に固定されている。したがって、Oリング32は、シャフト2とともに回転する。また、Oリング32は、軸線X方向において、回転体(リング部材31)側にある摺動部材33の面(詳しくは、ワッシャ331の対向面33a)に接触する接触面32bを有する。Oリング32の接触面32bと、摺動部材33の対向面33aとの間には、動摩擦が生じる。
摺動部材33の摺動部品としてのワッシャ331,332は、ステンレスや鉄、アルミニウム等の金属製の一般的なワッシャであるが、摺動性や耐久性を有するものであれば、例えば、軸受より摩擦係数が低い樹脂製のワッシャでもよく、特に材料は限定されない。
一方、弾性部材としてのOリング32は、一般にゴムやエラストマーと称される弾性材料が用いられる。使用可能な材料としては、その使用環境や目標性能、規格等の各種条件に応じて、適宜選択すればよい。
一方、弾性部材としてのOリング32は、一般にゴムやエラストマーと称される弾性材料が用いられる。使用可能な材料としては、その使用環境や目標性能、規格等の各種条件に応じて、適宜選択すればよい。
例えば、モータの使用環境として、高温環境下(150℃以上)を想定した場合には、高い耐熱性を有するフッ素系ゴムやシリーン系ゴムを弾性部材としてのOリング32に使用することが好ましい。ただし、本実施形態のモータ1のようにブラシモータの場合、シリーン系ゴムでは、Oリング32から脱落したシリコン(ケイ素)を含む粒子が、ブラシ12と整流子5との接点に対して影響を及ぼす場合があるため、フッ素系ゴムを選択しても構わない。
これに対して、モータがブラシレスモータの場合、ブラシと整流子を使用しないので、シリコーン系ゴムを弾性部材としてのOリング32に使用しても構わない。
一方、例えば、モータの使用環境が120℃以下である場合には、高い耐熱性は要求されないため、例えば、天然ゴム、合成天然ゴム、アクリル系ゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム等、幅広いゴム材料から適宜選択することができる。
一方、例えば、モータの使用環境が120℃以下である場合には、高い耐熱性は要求されないため、例えば、天然ゴム、合成天然ゴム、アクリル系ゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム等、幅広いゴム材料から適宜選択することができる。
本実施形態においては、第2軸受22の平面22aに摺擦する摺動部材33を第2軸受22との間に挟み込むように、ゴム製のOリング(弾性部材)32が配置されているため、可動部の軸線X方向への移動が規制され、かつ、振動や衝撃が吸収される。したがって、Oリング32の配置により、軸方向における、可動部としてのアマチュア1bやシャフト2の移動を制限し、外部からの振動や衝撃の影響を緩和しつつ、振動や騒音の発生を抑えることができる。
図2に示されるように、Oリング32(詳しくは、接触面32b)と摺動部材33(詳しくは、ワッシャ331の対向面33a)との接触面積(S1)は、第2軸受22(詳しくは、平面22a)と摺動部材33(詳しくは、ワッシャ332の対向面33b)との接触面積(S2)よりも小さい(S1<S2…式1)。したがって、本実施形態によれば、接触面積(S1)を小さく抑えることにより、摺動時の負荷トルクの軽減を図ることができる。
図3に、図2から、弾性部材としてのOリング32及び摺動部材33を抜き出して、さらに拡大した要部拡大断面図を示す。また、図3において、Oリング32を無負荷状態にした仮想拡大断面図を図4に示す。なお、図1~図4は全て、Oリング32及び摺動部材33については、それぞれの周方向の断面(周方向と垂直の断面)が現れている。
図4に示されるように、Oリング32は、無負荷状態では、周方向の断面形状が円形(以下、単に「断面円形」と略す場合がある。)になっている。なお、ここで云う「無負荷状態」とは、Oリング32に外部から力が作用していないフリーな状態を指している。
無負荷状態でOリング32は円形の断面形状を有するが、モータ1として組み上げられた状態では、Oリング32は、リング部材31と摺動部材33との間に挟み込まれて押圧されて変形した形状を有する。図3に示されるように、Oリング32は、軸線X方向に押しつぶされて上下方向に伸びて扁平状になった、長円状の断面形状を有する。即ち、図3に示されるように、モータ1として組み上げられて負荷が作用した状態であるため、Oリング32の接触面32bは、所定の広さを持った面で、摺動部材33の対向面33aと接触している。
図3に示されるように、Oリング32は、摺動部材33における対向面33aに対して傾斜する傾斜面32cを備えており、この傾斜面32cは、径方向cdにおいて、Oリング32の接触面32bに隣接している。この傾斜面32cの存在により、Oリング32(詳しくは、接触面32b)と摺動部材33(詳しくは、ワッシャ331の対向面33a)との接触面積(S1)を小さくすることができる。したがって、傾斜面32cの存在により、既述の式1を満たすことができる。
また、Oリング32を図4に示す断面円形の形状から図3に示す断面長円状に変形させて用いているため、可動部の軸方向への移動を規制したり、振動や衝撃を吸収したりすることができる。
また、Oリング32を図4に示す断面円形の形状から図3に示す断面長円状に変形させて用いているため、可動部の軸方向への移動を規制したり、振動や衝撃を吸収したりすることができる。
本実施形態では、回転軸の軸方向Xと垂直の方向(即ち、径方向cd)において、摺動部材33の外形の大きさ(L2)は、第2の軸受22の外形の大きさ(L3)より小さく(L2<L3…式2)、Oリング(弾性部材)32の外形の大きさ(L1)は、摺動部材33の外形の大きさ(L2)より小さい(L1<L2…式3)。上記式2及び式3を満たすことで、結果、既述の式1を満たすことができる。
なお、ここで「外形の大きさ」とは、外径を含む概念である。例えば、径方向cdにおいて、本実施形態におけるOリング32、摺動部材33及び第2の軸受22の外形が円形の場合には、Oリング32、摺動部材33及び第2の軸受22の「外径」と「外径の大きさ」とは、実質的に同義である。しかし、円形以外の形状の場合、「外形の大きさ」とは、それら各形状の外形の内側の領域の面積を指す。
[第2の実施形態]
まず、本発明の他の一例である第2の実施形態にかかるモータについて、図面を参照しながら説明する。
図5は、第2の実施形態にかかるインナーロータ型のモータ1′の全体構成を示す側断面図である。また、図6は、図5における第1軸受21の周辺を拡大した拡大側断面図である。
まず、本発明の他の一例である第2の実施形態にかかるモータについて、図面を参照しながら説明する。
図5は、第2の実施形態にかかるインナーロータ型のモータ1′の全体構成を示す側断面図である。また、図6は、図5における第1軸受21の周辺を拡大した拡大側断面図である。
第2の実施形態にかかるモータ1′は、第1の実施形態にかかるモータ1において、シャフト2の他方側bに配置されたOリング32及び摺動部材33等をシャフト2の一方側aにも配置し、それに合わせて周辺構造を変更させたことを除き、第1の実施形態にかかるモータ1と同様の構成のものである。よって、本実施形態においては、第1の実施形態と同一の構成の部材に同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。なお、シャフトの他方側bに配置された弾性部材であるOリング32や摺動部材33を必要に応じて配置しなくても構わない。
図5に示されるように、回転体としてのリング部材31′は、円盤状の部材であり、軸線X方向において、ロータ6の一方側aにある部分に隣接している。リング部材31′は、シャフト2に固定されて、シャフト2とともに回転する。本実施形態におけるリング部材31′は、第1の実施形態におけるリング部材31と同様の構成及び構造の部材であり、シャフト2の軸方向Xにおいて移動しないようにシャフト2に強固に固定されて、シャフト2とともに回転する。
本実施形態においては、図6に示されるように、リング部材31′の一方側aに、ゴム製で全体が円環状のOリング(弾性部材)32′が固定されている。そして、Oリング32′と第1軸受21との間には、摺動部材33′の部品としての2枚のワッシャ(摺動部品)332′,331′が配置されている。本実施形態におけるOリング32′、並びに、摺動部材33′(ワッシャ331′,332′)は、第1の実施形態におけるOリング32、並びに、摺動部材33(ワッシャ331,332)と、それぞれ、同様の構成及び構造の部材である。
摺動部材33′の部品の1つであって、軸受(第1軸受21)側(一方側a)に位置するワッシャ332′は、軸受(第1軸受21)側(一方側a)に摺動面33a′を備えている。摺動面33a′は、回転体(リング部材31′)側(他方側b)にある第1軸受21の面である平面21bに、直接又は他の部材を介して摺動可能となっている。ここで、摺動面33a′と平面21bとの間に介在可能な他の部材としては、例えば、焼結軸受である第1の軸受21のオイル(油)、グリース、摺動部材33′の部品又は第1軸受21に対して摩擦係数が低い部品などを挙げることができる。摺動部材33′の摺動面33a′と、回転体(リング部材31′)側(他方側b)にある第1軸受21の平面21bとの間には、動摩擦が生じる。
一方、摺動部材33′の部品の他の1つであって、回転体(リング部材31′)側(他方側b)に位置するワッシャ331′は、回転体(リング部材31′)側(他方側b)にある面(以下、「対向面」と呼称する場合がある。)33b′を備えている。対向面33b′は、直接又は他の部材を介してOリング32′の接触面32a′と接触している。ここで、対向面33b′と接触面32a′との間に介在可能な他の部材としては、例えば、Oリング32′に付与されたグリース、第1の軸受21のオイル(油)などを挙げることができる。
Oリング32′には、シャフト2が嵌挿されている。また、Oリング32′はシャフト2に固定されている。したがって、Oリング32′は、シャフト2とともに回転する。また、Oリング32′は、軸線X方向において、回転体(リング部材31′)側にある摺動部材33′の面(詳しくは、ワッシャ331′の対向面33b′)に接触する接触面32a′を有する。Oリング32′の接触面32a′と、摺動部材33′の対向面33b′との間には、動摩擦が生じる。
本実施形態においては、第1軸受21の平面21bに摺擦する摺動部材33′を第1軸受21との間に挟み込むように、ゴム製のOリング(弾性部材)32′が配置されているため、可動部の軸線X方向への移動が規制され、かつ、振動や衝撃が吸収される。したがって、Oリング32′の配置により、軸方向における、可動部としてのアマチュア1bやシャフト2の移動を制限し、外部からの振動や衝撃の影響を緩和しつつ、振動や騒音の発生を抑えることができる。
また、図6に示されるように、Oリング32′(詳しくは、接触面32a′)と摺動部材33′(詳しくは、ワッシャ331の対向面33b′)との接触面積(S1)は、第1軸受21(詳しくは、平面21b)と摺動部材33′(詳しくは、ワッシャ332′の対向面33a′)との接触面積(S2)よりも小さい(S1<S2…式1)。したがって、本実施形態によれば、接触面積(S1)を小さく抑えることにより、摺動時の負荷トルクの軽減を図ることができる。
さらに、本実施形態におけるOリング32′、並びに、摺動部材33′(ワッシャ331′,332′)が、第1の実施形態におけるOリング32、並びに、摺動部材33(ワッシャ331,332)と、それぞれ、同様の構成及び構造の部材であることから、第1の実施形態において、図3及び図4を用いて説明したOリング32の形状、並びに、式3及び式4で表される各部材の外形の大きさの関係についても、本実施形態において同様である。
以上、本発明のモータについて、好ましい実施形態を挙げて説明したが、本発明のモータは、上記実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、インナーロータ型のブラシモータを例に挙げているが、本発明のモータは、これに限定されるものではなく、アウターロータ型のモータでも、ブラシレスモータでも、さらにこれらインナーorアウター、並びに、ブラシorブラシレスの何れの組み合わせのモータでも適用可能である。
また、上記実施形態においては、摺動部材33又は33′の部品としてのワッシャ331,332又は331′,332′が2個の例を挙げて説明しているが、本発明のモータは、これに限定されるものではなく、摺動部材の部品の数が1個(1枚)でも、3個(3枚)以上でも適用可能である。なお、摺動する箇所としては、摺動部材と軸受との間の他に、摺動部材における隣り合う複数の部品の間において摺動しても構わない。このように、摺動部材の部品が複数個(複数枚)であることで、摺動部材の部品が互いに回転しやすくなり、負荷トルクをより低減することができる。
また、上記実施形態においては、第1の実施形態に云う「回転体」として機能する部材として、兼用のリング部材31及び専用のリング部材31′の如く、シャフト2に固定された円盤状の部材を用いた例を挙げているが、矩形状や多角形状等他の形状の部材であっても構わない。また、整流子5の他方側bの端部に直接、弾性部材(Oリング32,32′)を接触させることで、整流子5自体を「回転体」として機能させるようにしても構わない。さらに、この「回転体」に相当する部材は必須の構成ではなく、弾性部材(Oリング32,32′)がシャフト2に固定されていれば、「回転体」に相当する部材が無くても構わない。
また、上記実施形態においては、摺動部材が摺動する軸受としてスリーブベアリングを用いた例を挙げているが、これに限定されず、例えば、ボールベアリングであっても構わない。ボールベアリングであっても、その外輪の一方側a又は他方側bを向く面に、摺動部材(33又は33′)を接触させるように構成することによって、摺動部材が摺動する軸受としての第2軸受22又は第1軸受21として、適用することができる。
上記実施形態において、弾性部材は、接着剤などによってシャフトに固定されていても構わない。あるいは、弾性部材は、シャフト以外の可動部に固定されていても構わない。この場合には、回転軸の軸方向において、シャフトにおける弾性部材の位置は保たれている。
上記実施形態において、シャフトに固定された弾性部材に代えて、回転軸の軸方向において、弾性部材をシャフトに対して変位可能に通して配置しても構わない。弾性部材は、シャフト以外の可動部や、摺動部材、軸受により挟まれて、シャフトにおける弾性部材の変位の範囲は制限される。この場合、弾性部材は、可動部の軸線X方向への移動が規制され、かつ、振動や衝撃が吸収される。
上記実施形態において説明した、摺動部材33の摺動面33bと第2の軸受22の平面22aとの間に介在可能な他の部材(以下、単に「他の部材」と称する。)として適用可能な、摩擦係数が低い部品は、例えば、樹脂製のワッシャが挙げられる。他の部材として適用可能な摩擦係数が低い部品は、径方向において、摺動部材の部品と同じ幅、或いは摺動部材の部品の幅より大きく軸受(第1軸受、第2軸受)の幅より小さい幅であってもよい。他の部材として適用可能な摩擦係数が低い部品は、摺動部材の部品又は軸受に対して摩擦係数が低い部品であってもよい。なお、他の部材は、摺動部材の部品に代えることで、摺動部材が示された図1、図2、図5及び図6によって、本件明細書及び図面に開示されているものとする。
また、上記実施形態においては、シャフト2は他方側bにのみ延び、他方側突出部10bの開口から外部に突き出したシャフト2から、回転駆動力が取り出されるようになっているが、これに限定されるものではない。例えば、図5に二点鎖線で表されるように、シャフト2は一方側aに延び、一方側突出部10aの開口から外部に突き出したシャフト2から、回転駆動力が取り出されるようになっていてもよい。さらに、シャフト2は一方側aと他方側bの双方に延び、一方側突出部10a及び他方側突出部10bの両開口から外部に突き出したシャフト2の両側から、回転駆動力が取り出されるようになっていてもよい。
その他、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明のモータを適宜改変することができる。かかる改変によってもなお本発明の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1,201…モータ、1a…フレーム、1b…アマチュア、2…シャフト(回転軸)、4…マグネット、5…整流子、6…ロータ、7…プレート、8…リング部材、10…筒部、10a…突出部(一方側突出部)、10b…突出部(他方側突出部)、10x…一端部、10y…他端部、11…底部、12…ブラシ、13…底板、14…コネクタ、15…ブラケット、21…第1軸受、21b…平面、22…第2軸受、22a…平面、31,31′…リング部材(回転体)、32,32′…Oリング(弾性部材)、32b…接触面、33,33′…摺動部材、33a…対向面、33b…摺動面、51…支持部、52…整流子片、61…ロータコア、62…コイル、331,332,331′,332′…ワッシャ(摺動部材の部品)
Claims (7)
- 回転軸と、
フレームと、
前記回転軸を前記フレームに対して支持する軸受と、
前記回転軸に固定された弾性部材と、
前記弾性部材と前記軸受との間にある、1又は複数の部品を有する摺動部材と、
を備え、
前記摺動部材は、前記回転軸の軸方向において、前記弾性部材側にある面と、前記弾性部材側にある前記軸受の面に対して、直接又は他の部材を介して摺動可能な摺動面と、を備え、
前記弾性部材は、前記回転軸の軸方向において、当該弾性部材側にある前記摺動部材の面に直接又は他の部材を介して接触する接触面を備え、
前記弾性部材と前記摺動部材との接触面積(S1)は、前記軸受と前記摺動部材との接触面積(S2)よりも小さい(S1<S2)、モータ。 - 前記回転軸の軸方向において、前記弾性部材の前記摺動部材側とは逆側に、前記回転軸に固定された回転部材を備える、請求項1に記載のモータ。
- 前記軸受が、スリーブベアリングである、請求項1又は2に記載のモータ。
- 前記回転軸の軸方向において、前記弾性部材側にある前記摺動部材の面は、前記弾性部材に対向しており、
前記弾性部材は、当該弾性部材側にある前記摺動部材の面に対して傾斜する傾斜面を備え、
径方向において、前記傾斜面は、前記弾性部材の前記接触面に隣接している、請求項1から3のいずれかに記載のモータ。 - 前記弾性部材は、円環状であり、
周方向において、無負荷状態の前記弾性部材の断面形状は円形である、請求項1から4のいずれかに記載のモータ。 - 前記回転軸の径方向において、前記摺動部材の外形の大きさ(L2)は、前記軸受の外形の大きさ(L3)より小さく(L2<L3)、前記弾性部材の外形の大きさ(L1)は、前記摺動部材の外形の大きさ(L2)より小さい(L1<L2)、請求項1から5のいずれかに記載のモータ。
- 前記摺動部材は、複数の部品を有し、
前記複数の部品は互いに摺動可能である、請求項1から6のいずれかに記載のモータ。
Priority Applications (1)
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JP2021100303A JP2022191840A (ja) | 2021-06-16 | 2021-06-16 | モータ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2021100303A JP2022191840A (ja) | 2021-06-16 | 2021-06-16 | モータ |
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ID=84624299
Family Applications (1)
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JP2021100303A Pending JP2022191840A (ja) | 2021-06-16 | 2021-06-16 | モータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022191840A (ja) |
-
2021
- 2021-06-16 JP JP2021100303A patent/JP2022191840A/ja active Pending
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