JP2022190400A - 口唇化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布時に軽い付け心地で、色移り抑制効果に優れた口唇化粧料を提供する。【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):(A)アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、(B)シリコーン樹脂、(C)揮発性油、(D)着色剤、(E)不揮発性油を含有する口唇化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、口唇化粧料に関する。
従来、口唇化粧料において、化粧持続性や二次付着防止効果を改善するため、トリメチルシロキシケイ酸等の皮膜形成剤と揮発性油を含有する口唇化粧料が検討されている。
例えば、特許文献1には、トリメチルシロキシケイ酸、揮発性炭化水素油、デキストリン脂肪酸エステル、マイクロクリスタリンワックスを含有するペースト状口唇化粧料が、化粧持続性及び二次付着(色移り)防止効果を有し、塗布時の伸び、滑らかさ等の使用感に優れることが記載されている。
特開2015-101550号公報
しかしながら、従来の口唇化粧料は、食事に含まれる油剤により、皮膜が可塑化してしまうため、食事後の色残り、耐色移り性などの点で課題があった。
本発明者は、シリコーン樹脂及び揮発性油とともに、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーンを組合わせて用いることにより、塗布時に軽い付け心地で、食事後の色残り、食事後の色移り抑制効果に優れた口唇化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
(A)アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、
(B)シリコーン樹脂、
(C)揮発性油、
(D)着色剤、
(E)不揮発性油
を含有する口唇化粧料に関する。
本発明の口唇化粧料は、塗布時に軽い付け心地で、色移り抑制効果に優れ、特に、食事後の色残り、食事後の色移り抑制効果に優れたものである。
本発明で用いる成分(A)のアルキルグリセリルエーテル変性シリコーンとしては、次の一般式(1)で表されるものが挙げられる。
Figure 2022190400000001
(R1及びR9は、それぞれ独立に同一であっても異なってもよい炭素数の最頻値が1~32の直鎖又は分岐を有する炭化水素基;R2~R8は、それぞれ独立に同一であっても異なってもよい炭素数1~5の直鎖又は分岐を有する炭化水素基;Qは炭素数3~20の直鎖又は分岐を有する二価の炭化水素基;R10及びR11はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1~28の直鎖又は分岐を有する炭化水素基で、少なくとも一方は水素原子;pは繰り返し単位個数を表し、平均値で5以上60以下の数;qは繰り返し単位個数を表し、平均値で2.5以上10以下の数;繰り返し数p及びqの構成単位はブロック共重合体又はランダム共重合体のいずれであってもよい)
一般式(1)において、R1及びR9は、それぞれ独立に炭素数の最頻値が1~32の直鎖又は分岐を有する炭化水素基を示す。ここで炭素数の最頻値とは、分布を有する炭化水素基の鎖長のうち、最も多く含まれる炭化水素基の炭素数をいい、口紅等のメイクアップ化粧料に一般的に用いられる油剤との相溶性と、化粧持続性の発現を左右する重要な因子である。油剤との良好な相溶性、食事に含まれる油剤による皮膜の可塑化を防ぎ、食事後の色残りを向上し、食事後の色移りを抑制する観点から、炭素数の最頻値が8~32であるのが好ましく、より好ましくは12~28、さらに好ましくは16~18である。
一般式(1)において、R2~R8は、それぞれ独立に炭素数1~5の直鎖又は分岐を有する炭化水素基を示し、同一であっても異なってもよい。炭素数がこの範囲である炭化水素基を使用することによって、食事に含まれる油剤による皮膜の可塑化をより効果的に防ぐことができる。具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、ペンチル基の直鎖アルキル基;イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ネオペンチル基等の分岐鎖アルキル基などが挙げられる。これらのうち、入手のしやすさの観点から、メチル基が好ましい。
また、一般式(1)において、Qは炭素数3~20の直鎖又は分岐を有する二価の炭化水素基を示す。炭素数が3以上であると顔料の分散を阻害することが抑制され、炭素数が20以下であると食事に含まれる油剤による皮膜の可塑化をより効果的に防ぐことができる。
Qで示される炭素数3~20の二価の炭化水素基としては、例えば、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、オクタデカメチレン基等の直鎖アルキレン基;プロピレン基、2-メチルテトラメチレン基、2-メチルペンタメチレン基、3-メチルペンタメチレン基、2-エチルオクタメチレン基等の分岐鎖アルキレン基などが挙げられる。これらのうち、食事に含まれる油剤による皮膜の可塑化を防ぐ性能を最大限発揮させる観点から、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基が好ましい。
また、R10及びR11はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1~28の直鎖又は分岐を有する炭化水素基であって、少なくとも一方は水素原子である。この組み合わせによって、食事に含まれる油剤による皮膜の可塑化をより効果的に防ぐことができる。炭素数1~28の直鎖又は分岐を有する炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、ドエイコシル基、テトラエイコシル基、ヘキサエイコシル基、オクタエイコシル基等の直鎖アルキル基;イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ネオペンチル基、1-エチルプロピル基、1-ヘプチルデシル基等の分岐鎖アルキル基などが挙げられる。これらのうち、食事に含まれる油剤による皮膜の可塑化を防ぐ観点から、R10及びR11はともに水素原子であるのが好ましい。
一般式(1)において、pは繰り返し単位個数を示し、平均値で5~60の数を示し、20~30の数が好ましい。pの値が5以上であると顔料の分散を阻害することが抑制され、また60以下であると、口紅等のメイクアップ化粧料に一般的に使用される油剤との相溶性が促進される。ここで、pの平均値は1H-NMRにより、ポリシロキサンの両末端に導入された炭化水素基の末端メチル基を基準に、R4及びR5に帰属されるピークの強度比から算出する。
また、qは繰り返し単位個数を示し、平均値で2.5~10の数を示し、3.0~6.0の数が好ましい。qの値が2.5以上であると食事に含まれる油剤による皮膜の可塑化をより効果的に防ぐことができ、10以下であると顔料の分散を阻害することが抑制される。ここで、qの平均値は1H-NMRにより、ポリシロキサンの両末端に導入された炭化水素基の末端メチル基を基準に、OR10及びOR11が付加したメチン及びメチレン水素に帰属されるピークの強度比から算出する。
繰り返し数p及びqの構成単位はブロック共重合体又はランダム共重合体のいずれであってもよいが、顔料の分散をより阻害しない、ランダム共重合体が好ましい。また、pはqよりも大きいことが好ましい。
一般式(1)で表されるアルキルグリセリルエーテル変性シリコーンは、例えば、特開平4-134013号公報記載の方法に従って、少なくとも1個のケイ素-水素結合を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンに、対応するアルケニルグリセリルエーテルなどをヒドロシリル化反応させることにより製造することができる。
成分(A)のアルキルグリセリルエーテル変性シリコーンとしては、食事に含まれる油剤による皮膜の可塑化を防ぎ、食事後の色残りを向上し、色移りを抑制する観点から、グリセリルウンデシルジメチコン、ビスアルキルグリセリルウンデシルジメチコンが好ましい。
成分(A)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、食事後の色残り向上、食事後の色移り抑制の観点から、全組成中に0.1質量%以上であるのが好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、軽い付け心地、顔料の分散を阻害しない観点から、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.1~30質量%であるのが好ましく、0.5~25質量%がより好ましく、1~20質量%がさらに好ましい。
成分(B)のシリコーン樹脂は、通常の化粧料に用いられるものであればいずれのものも使用することができ、25℃で固体状のものが好ましく、40℃以下で固体状のものがより好ましい。
成分(B)のシリコーン樹脂としては、トリメチルシロキシケイ酸、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリプロピルシルセスキオキサン、トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸等のフッ素変性シリコーン樹脂等が挙げられる。
成分(B)のうち、成分(B-1)トリメチルシロキシケイ酸としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、シロキサン構造を主骨格とした架橋構造を持つ化合物であればよく、一般式(2)で表されるものが好ましい。
[(CHSiO1/2[SiO (2)
(式中、aは1~3、bは0.5~8)
成分(B-1)トリメチルシロキシケイ酸は、25℃で固体状のものが好ましく、配合性の観点から、溶剤によって希釈された溶液もしくは分散された分散液の状態、又は、事前に混合して得られた溶液もしくは分散液の状態で使用することも可能である。希釈又は分散させる溶剤としては、ジメチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、揮発性のジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンがより好ましい。なお、本明細書において、揮発性とは、引火点が100℃未満のものである。不揮発性とは、引火点が100℃以上のものである。引火点は、密閉式引火点測定器で測定される。
成分(B-1)の市販品としては、予め溶剤に溶解させたもの、例えば、KF-7312J(固形分50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、KF-9021(固形分50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、X-21-5249(固形分50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、X-21-5595(固形分60%イソドデカン溶液)(以上、信越化学工業社製)、SS4267(固形分35%ジメチルポリシロキサン溶液)、SR1000(固形分100%)(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)、BY11-018(固形分30%シクロペンタシロキサン溶液)(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、BELSIL TMS 803(Wacker Chemie AG社製)等を使用することができる。
成分(B)のうち、成分(B-2)フッ素変性シリコーン樹脂としては、一般式(3)で表される構造を有するものが好ましい。
12 SiO(4-d)/2 (3)
(式中、R12は炭素数1~8の炭化水素基、フェニル基、水酸基又は一般式-R13-Rf(R13は炭素数2~6の2価のアルキレン基を示し、Rfは炭素数1~8のパーフルオロアルキル基を示す)であって、水酸基及び一般式-R13-Rfを必須とする官能基から任意に選ばれる。dは平均数で1.0≦d≦1.8である)
フッ素変性シリコーン樹脂は、発色の良い仕上がりが得られる点から、分子内にシラノール基を有してよく、シラノール基中のOH基の割合が、樹脂質量に対して0.1~5質量%であるのが好ましく、0.5~5質量%がより好ましい。
成分(B-2)フッ素変性シリコーン樹脂は、25℃で固体状のものが好ましく、配合性の観点から、溶剤によって希釈された溶液もしくは分散された分散液の状態、又は、事前に混合して得られた溶液もしくは分散液の状態で使用することも可能である。希釈又は分散させる溶剤としては、環状シリコーン、ジメチルポリシロキサン、イソドデカン等が好ましい。環状シリコーンとしては、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)及びデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)から選ばれる1種以上が好ましい。
このようなフッ素変性シリコーン樹脂としては、INCI名「トリフルオロプロピルジメチル/トリメチルシロキシシリケート(Trifluoropropyldimethyl/Trimethylsiloxysilicate)」である、XS66-B8226、XS66-C1191、XS66-B8636(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)等の市販品を用いることができる。
成分(B)のシリコーン樹脂としては、塗布5分後の色移り抑制、食事後の色残り向上、食事後の色移り抑制の観点から、トリメチルシロキシケイ酸、トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸が好ましい。
成分(B)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、塗布5分後の色移り抑制、食事後の色移り抑制の観点から、全組成中に1質量%以上であるのが好ましく、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましく、軽い付け心地の観点から、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に1~50質量%であるのが好ましく、3~45質量%がより好ましく、5~40質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、食事に含まれる油剤による皮膜の可塑化を防ぐ点から、0.01以上であるのが好ましく、0.05以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、軽い付け心地の観点から、2以下が好ましく、1.5以下がより好ましく、1以下がさらに好ましい。また、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、0.01~2であるのが好ましく、0.05~1.5がより好ましく、0.1~1がさらに好ましい。
成分(C)の揮発性油としては、揮発性シリコーン油、揮発性炭化水素油が挙げられる。
揮発性シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン(1cs)、ジメチルポリシロキサン(1.5cs)、ジメチルポリシロキサン(2cs)等の直鎖状ジメチルポリシロキサン;メチルトリメチコン、トリス(トリメチルシリル)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシリル)シラン等の分岐状シロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシロキサンなどが挙げられる。
揮発性炭化水素油としては、例えば、n-デカン、n-ウンデカン、n-ドデカン等のパラフィン系炭化水素油;イソデカン、イソドデカン、水添ポリイソブテン等のイソパラフィン系炭化水素油;シクロデカン、シクロドデカン等の環状パラフィン炭化水素油が挙げられる。これらのうち、炭素数8~16の炭化水素油が好ましく、炭素数10~16の炭化水素油がより好ましく、炭素数12の炭化水素油がさらに好ましい。
成分(C)の揮発性油としては、軽い付け心地、塗布5分後の色移り抑制の観点から、揮発性炭化水素油を含むのが好ましく、イソパラフィン系炭化水素油を含むのがより好ましく、イソドデカンを含むのがさらに好ましい。
成分(C)の揮発性油は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、軽い付け心地の観点から、全組成中に1質量%以上であるのが好ましく、2質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましく、塗布5分後の色移り抑制の観点から、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に1~40質量%であるのが好ましく、2~35質量%がより好ましく、3~30質量%がさらに好ましい。
成分(D)の着色剤としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、着色顔料、油溶性染料、光輝性顔料等を用いることができる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物;マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体;更にカーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料;β-カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素などが挙げられる。
油溶性染料としては、例えば、赤色218号、赤色223号、橙201号などが挙げられる。
光輝性顔料としては、雲母、合成金雲母、ガラス、シリカ、アルミナ、タルク等の板状粉体等の表面を酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、紺青、酸化クロム、酸化スズ、水酸化クロム、金、銀、カルミン、有機顔料等の着色剤で被覆したものなど、及びポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミ蒸着末、ポリエチレンテレフタレート・金蒸着積層末などの、フィルム原反を任意形状に断裁したものなどを用いることができる。
これらの着色剤は、そのまま用いることができるほか、疎水化処理して用いることができる。
疎水化処理としては、通常の化粧料用粉体に施されている処理であれば制限されず、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等を用いたシリコーン処理;メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン等を用いたアルキルアルコキシシシラン処理;パーフルオロアルキルリン酸、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸等を用いたフッ素化合物処理;N-アシルグルタミン酸、N-アシルアスパラギン酸、N-アシルリシン等を用いたN-アシルアミノ酸処理;レシチン処理;リシン処理;金属石鹸処理;トリイソステアリン酸イソプロピルチタン等を用いた有機チタネート処理などが挙げられる。
これらの処理は、1種又は2種以上組み合わせて行うことができる。また、これらの疎水化処理は、通常の方法により、行うことができる。
成分(D)着色剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、発色の良い仕上がりが得られる点から、全組成中に0.1質量%以上であるのが好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、むらが少なく均一な仕上がりが得られる点から、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に0.1~30質量%であるのが好ましく、0.5~25質量%がより好ましく、1~20質量%がさらに好ましい。
成分(E)の不揮発性油は、成分(B)のシリコーン樹脂を可塑化する作用を有する。
成分(E)としては、成分(A)及び(B)との相溶性が高く、塗布5分後の色移り抑制、食事後の色残り、食事後の色移り抑制を向上する観点から、(E1)一般式(4)で表される構造のイソステアリル基を有する液状エステル化合物を含むのが好ましい。
Figure 2022190400000002
(式中、R14及びR15は、それぞれ炭素数7の分岐の炭化水素基を示しており、互いに同一であっても異なっていてもよい)
成分(E1)の液状エステル化合物は、20℃で液状のものが好ましく、0℃以下で液状のものがより好ましい。ここで液状とは、流動性等、液体の性状を示すことを指し、ペースト状を含む。
成分(E1)として、具体的には、モノイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、ペンタイソステアリン酸ジペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、トリイソステアリン酸ジペンタエリスリチル、リンゴ酸ジイソステアリル等が挙げられる。
成分(E1)としては、例えば、サラコス3318、コスモール43N、サラコスDP-518N、コスモール222(以上、日清オイリオグループ社製)等の市販品を用いることができる。
成分(E1)の20℃における粘度は、塗布5分後の耐色移り性の観点から、2500mPa・s以上であるのが好ましく、5500mPa・s以上がより好ましく、10000mPa・s以上がさらに好ましく、軽い付け心地の観点から、1000000mPa・s以下が好ましく、850000mPa・s以下がより好ましく、700000mPa・s以下がさらに好ましい。また、成分(E1)の20℃における粘度は、2500~1000000mPa・sであるのが好ましく、5500~850000mPa・sがより好ましく、10000~700000mPa・sがさらに好ましい。
なお、粘度は、20℃の環境下において、回転式粘度計、具体的にはB型粘度計により測定される。
また、成分(E)としては、成分(A)と組み合わせることで、食事後の色残り、食事後の色移り抑制を向上する観点から、(E2)ポリエーテル変性シリコーンを含むのが好ましい。
成分(E2)のポリエーテル変性シリコーンは、メチルシリコーン鎖を主鎖とし、ポリオキシエチレン基からなる側鎖をもつ化合物であり、例えば、一般式(5)で表されるものが挙げられる。
Figure 2022190400000003
(式中、R16は炭素数1~4のアルキル基を示し、mは5~50の数、nは2~10の数、kは5~50の数をそれぞれ示す)
成分(E2)のポリエーテル変性シリコーンとしては、食事後の色残り、食事後の色移り抑制を向上する観点から、PEG-8ジメチコン、PEG-10ジメチコン、PEG-12ジメチコン、PEG-14ジメチコンが好ましく、PEG-12ジメチコンがより好ましい。
さらに、成分(E)としては、前記成分(E1)及び(E2)以外に、通常の化粧料に用いられる不揮発性油を用いることができる。かかる不揮発性油としては、例えば、流動パラフィン、軽質イソパラフィン、流動イソパラフィン、ミネラルオイル、ポリブテン、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、水添ポリデセン、スクワラン、スクワレン等の直鎖又は分岐の炭化水素油;アボガド油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、アマニ油、綿実油、大豆油、パーム油、ヤシ油、ヒマシ油、ホホバ油、ヒマワリ油、ツバキ油、トウモロコシ油等の植物油;液状ラノリン等の動物油;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸オレイル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソステアリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、パルミチン酸エチルヘキシル、エチルヘキサン酸セチル、メトキシケイ皮酸オクチル、酢酸トコフェロール、炭酸プロピレン、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸プロパンジオール、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、ジ(カプリン酸/カプリル酸)プロパンジオール、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリエチルヘキサノイン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリット、オクタカプリル酸ポリグリセリル-6、(イソステアリン酸/セバシン酸)ジトリメチロールプロパンオリゴエステル、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、イソステアリン酸トレハロースエステルズ、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、フィトステロール脂肪酸エステル、コレステロール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、dl-α-トコフェロール、ニコチン酸dl-α-トコフェロール等の脂肪酸エステル;オクチルドデカノール等の高級アルコール;ジフェニルジメチコン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン等のシリコーン油;フルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルエーテルシリコーン等のフッ素油;クリーム状やペースト状のものとして、トリラノリン脂肪酸グリセリル、軟質ラノリン脂肪酸、ワセリン、分岐又はヒドロキシル化した脂肪酸コレステリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル(ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリトリット等)、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、モノヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油、トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリド、乳酸ミリスチル、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、ダイマージリノール酸(フィトルテリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、オレイン酸フィトステリル、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル・フィトステリル・ベヘニル)等が挙げられる。
成分(E)の不揮発性油は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、軽い付け心地の観点から、全組成中に1質量%以上であるのが好ましく、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましく、塗布5分後の色移り抑制、食事後の色残り、食事後の色移り抑制の観点から、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。また、成分(E)の含有量は、全組成中に1~50質量%であるのが好ましく、3~45質量%がより好ましく、5~40質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(E)に対する成分(A)の質量割合(A)/(E)は、食事後の色残り向上、食事後の色移り抑制の観点から、0.05以上であるのが好ましく、0.08以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、軽い付け心地、塗布5分後の色移り抑制の観点から、1.6以下が好ましく、1.4以下がより好ましく、1.2以下がさらに好ましい。また、成分(E)に対する成分(A)の質量割合(A)/(E)は、0.05~1.6であるのが好ましく、0.08~1.4がより好ましく、0.1~1.2がさらに好ましい。
本発明において、成分(E)に対する成分(B)の質量割合(B)/(E)は、塗布5分後の色移り抑制、食事後の色移り抑制の観点から、0.1以上であるのが好ましく、0.15以上がより好ましく、0.2以上がさらに好ましく、軽い付け心地の観点から、4以下が好ましく、3.5以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい。また、成分(E)に対する成分(B)の質量割合(B)/(E)は、0.1~4であるのが好ましく、0.15~3.5がより好ましく、0.2~3がさらに好ましい。
本発明の口唇化粧料は、さらに、(F)油ゲル化剤を含有することができ、軽い付け心地をより向上させることができる。
成分(F)の油ゲル化剤としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、固形のワックス、金属石鹸、有機変性粘土鉱物、ナノシリカ、デキストリン脂肪酸エステル、アミノ酸系ゲル化剤等が挙げられる。
固形のワックスとしては、融点が61℃以上のワックスが挙げられる。融点が61℃以上のワックスは、25℃において固体の性状を示す。
本発明において、融点は、医薬部外品原料規格、一般試験法の第1法、第2法、又は第3法のいずれかにより、測定されるものである。いずれの方法を採用するかは、各成分について、医薬部外品原料規格において測定法の記載がある場合には、それに従う。記載がない場合には、融点を考慮して測定法を選択する。具体的には、融点が80℃を大きく超えるような高い場合には第1法、これより融点が低い固体脂には第2法、カタログ等でペースト油と呼ばれるものには第3法を用いるのが一般的であるが、測定できる方法であればいずれの方法であっても良い。
かかるワックスとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、合成炭化水素ワックス等の合成炭化水素;カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ライスワックス、サンフラワーワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、鯨ロウ等の動物性ワックス;シリコーンワックス、合成ミツロウ等の合成ワックスなどが挙げられる。
これらのうち、油成分をゲル化し、唇への密着性を向上させる観点から、パラフィン、マイクロクリスタリンワックスが好ましく、少なくともマイクロクリスタリンワックスを含むものがより好ましい。
固形のワックスは、口唇化粧料に適度な硬さを付与し、油の染み出しを抑制し、潤いを付与する観点から、融点65℃以上、140℃以下が好ましく、70℃以上、105℃以下がより好ましい。また、ムラづきのない滑らかな使用感を付与する観点から、融点が105℃を超えるワックスを含まないことが好ましい。
金属石鹸としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸アルミニウム、ミリスチン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩が挙げられる。
これらのうち、油成分をゲル化し、唇への密着性を向上させる観点から、少なくともステアリン酸亜鉛を含むものが好ましい。
有機変性粘土鉱物としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されずに用いることができる。例えば、ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト、モンモリロナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム等の層状粘土鉱物を第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理して得られるカチオン変性粘土鉱物が好ましい。
ここで、第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤は、下記一般式(6):
Figure 2022190400000004
(式中、R17は炭素原子数10~22のアルキル基又はベンジル基を示し、R18はメチル基又は炭素原子数10~22のアルキル基を示し、R19及びR20は炭素原子数1~3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、Xはハロゲン原子又はメチルサルフェート残基を示す)
で表されるものである。
具体的には、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルジメチルエチルアンモニウムクロリド、セチルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ミリスチルジエチルメチルアンモニウムクロリド、セチルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルミリスチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルベヘニルアンモニウムクロリド、ベンジルメチルエチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルメチルエチルステアリルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジヒドロキシエチルアンモニウムクロリド、および上記各化合物のクロリドに代えてブロミド化合物としたもの等、さらにジパルミチルプロピルエチルアンモニウムメチルサルフェート等が挙げられる。
これらのうち、油成分をゲル化し、唇への密着性を向上させる観点から、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド、ジメチルジステアリルアンモニウムクロリドが好ましく、少なくともジメチルジステアリルアンモニウムクロリドを含むものが好ましい。
層状粘土鉱物を第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理して得られるカチオン変性粘土鉱物としては、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト等が好ましく、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライトがより好ましい。また、市販品としては、ベントン38、ベントン38VCG、ベントン27(以上、エレメンティスジャパン社製)等が挙げられる。
有機変性粘土鉱物は、作業性向上の点、油の増粘効果に優れる点から、溶媒によって希釈された分散液として用いることもできる。
具体的には、有機変性粘土鉱物を予め溶媒に分散させたプレミックスゲルを用いることが好ましい。溶媒としては、有機変性粘土鉱物によって増粘可能であれば制限されないが、油の増粘効果の点から、オクチルドデカノール、ミネラルオイル等が好ましい。また、有機変性粘土鉱物を効率良く分散させて増粘効果を発現させる点から、炭酸プロピレン、エタノール、水、各種界面活性剤等の極性添加剤を含むことが好ましい。
プレミックスゲル中の有機変性粘土鉱物の含有量は、作業性向上の点、油の増粘効果、及び増粘した油性ゲル自体の油分離を抑制する点から、5~25質量%が好ましく、8~20質量%がより好ましく、10~18質量%がさらに好ましい。
プレミックスゲルとしては、カチオン変性粘土鉱物を10質量%含有するベントンゲルEUGV、ベントンゲルMIOV、18質量%含有するベントンゲルVS-5 PCV、15質量%含有するベントンゲルPTM(以上、エレメンティスジャパン社製)等の市販品を用いることができる。
ナノシリカは、平均一次粒径が100nm以下のシリカ粒子のことである。油成分をゲル化し、唇への密着性を向上させる観点から、平均粒子径は5~100nmが好ましく、10~80nmがより好ましく、10~40nmがさらに好ましい。
本発明において、平均粒子径は、レーザー回折/散乱法による粒度分布における積算値50%での粒径によって、測定される。具体的には、エタノールを分散媒として、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(例えば、堀場製作所製、LA-920)により測定される。
また、ナノシリカは、油成分をゲル化し、唇への密着性を向上させる観点から、BET法による比表面積が、5m2/g以上であるのが好ましく、10m2/g以上であるのがより好ましく、450m2/g以下であるのが好ましく、420m2/g以下であるのがより好ましい。
さらに、ナノシリカは、種々の油剤との親和性を向上させる点から、その表面が疎水化処理されているのが好ましい。疎水化処理としては、シリコーン処理、金属セッケン処理、アルキル処理、フッ素処理、アミノ酸処理、樹脂ポリマー処理等が挙げられ、特にシリコーン処理、アルキル処理が好ましい。
ナノシリカの市販品としては、例えば、アエロジルOX50、同RX50、同RY50、同RY51、同RM50、同50、同NAX50、同NY50、同NA50H、同NA50Y、同90G、同NA90G、同REA90、同130、同R972、同R972CF、同R972V、同RY200S、同150、同R202、同200、同200CF、同200V、同R974、同R9200、同RX200、同R8200、同RY200、同RY200L、同RA200H、同RA200HS、同REA200、同R805、同R711,同R7200、同400、同R976、同R976S、同RX300、同R812、同R812S、同RY300、同380(以上、日本アエロジル社製)等が挙げられる。
デキストリン脂肪酸エステルとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、炭素数8~24の脂肪酸とデキストリンのエステルが好ましく、炭素数14~20の脂肪酸とデキストリンのエステルがより好ましい。また、デキストリンの平均重合度が3~150であるのが好ましい。
具体的には、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、パルミチン酸・ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸・2-エチルヘキサン酸デキストリン等が挙げられる。
これらのうち、油成分をゲル化し、唇への密着性を向上させる観点から、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸・2-エチルヘキサン酸デキストリンが好ましく、少なくともパルミチン酸デキストリンを含むものがより好ましい。
アミノ酸系ゲル化剤としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されずに用いることができる。具体的には、ジブチルラウロイルグルタミド、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドが好ましい。
これらの市販品としては、味の素社製のジブチルラウロイルグルタミド(GP-1)、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド(EB-21)が挙げられる。
アミノ酸系ゲル化剤は、作業性向上の点、油のゲル化に優れる点から、溶媒によって希釈溶解されたプレミックスゲルとして用いることもできる。
具体的には、アミノ酸系ゲル化剤を予め溶媒に溶解させたプレミックスゲルを用いることが好ましい。溶媒としては、アミノ酸系ゲル化剤によってゲル化可能であれば制限されないが、油のゲル化の点から、オクチルドデカノール、イソステアリン酸等が好ましい。プレミックスゲル中のアミノ酸系ゲル化剤の含有量は、作業性向上の点、油のゲル化、及びプレミックスゲル自体の油分離を抑制する点から、10~45質量%が好ましく、15~40質量%がより好ましく、20~36質量%がさらに好ましい。
プレミックスゲルとしては、アミノ酸系ゲル化剤を20質量%含有するAJK-OD2046、36質量%含有するAJK-IS3613(以上、高級アルコール社製)等の市販品を用いることができる。
成分(F)の油ゲル化剤としては、軽い付け心地、塗布5分後の色移り抑制、食事後の色残り向上、食事後の色移り抑制の観点から、固形ワックスを含むのが好ましい。
成分(F)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、ゲル化することで成分の分離、沈降を防ぐ観点から、1質量%以上であるのが好ましく、2質量%以上がより好ましく、3質量%がさらに好ましく、軽い付け心地の観点から、30質量%以下が好ましく、25質量%以下が好ましく、20以下がさらに好ましい。また、成分(F)の含有量は、全組成中に1~30質量%であるのが好ましく、2~25質量%がより好ましく、3~20質量%がさらに好ましい。
本発明の口唇化粧料は、さらに、前記成分以外に、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、高分子化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、香料、防腐剤、pH調整剤、血行促進剤、消炎剤、冷感剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤、水等を含有することができる。
本発明の口唇化粧料は、通常の方法により、製造することができ、固形状、液状の何れにもすることができる。また、口紅、リップクリーム、リップグロス、唇用下地などとすることができる。
製造例1(グリセリルウンデシルジメチコンの製造)
冷却管及び磁気攪拌子を備えた100mL 2口フラスコに、下記式
Figure 2022190400000005
で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン15g(4.4mmol)、10-ウンデセニルグリセリルエーテル8.1g(33mmol)、酢酸カリウムの10%エタノール溶液0.65g(0.66mmol)及びイソプロピルアルコール50gを仕込み、これに塩化白金酸の2%イソプロピルアルコール溶液0.17g(6.6×10-3 mmol)を加え、加熱し昇温した。内容物の温度を40℃に保ち、2.5時間攪拌した。溶媒を留去し活性炭処理を行ったのち、減圧蒸留により、未反応の10-ウンデセニルグリセリルエーテルを留去し、褐色高粘稠物を得た。得られた生成物の1H-NMRスペクトルより、得られた生成物は、グリセリルウンデシルジメチコン(下記式;p=60,q=4)であることを確認した(1H-NMRより算出した平均分子量5800、アルキルグリセリルエーテル基含有率17重量%)。
Figure 2022190400000006
製造例2(ビスアルキル(C16-18)グリセリルウンデシルジメチコンの製造)
(1)STEP-1:シリコーン鎖の両末端にシリコーン鎖中の他のアルキル基とは異なるアルキル基を有するテトラメチルジシロキサンの合成:
1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン44.8g、Spiers触媒1.0g(2質量%塩化白金酸の2-プロパノール溶液)を三ツ口フラスコに加え、70℃に加温した。窒素雰囲気下に70℃で、α-オレフィン(三菱化学社製「ダイアレン168」、炭素数16及び18の1/1(質量比)混合物))174.2gを滴下した後、2時間撹拌を行った。冷却後、水酸化ナトリウム水溶液で反応系内を中和し、減圧下に蒸留精製を行った。得られた生成物の1H-NMRスペクトル(400MHz)より、得られた生成物は、両末端に炭素数16及び炭素数18のアルキル基を有する1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン誘導体(下記式)であることを確認した(22.1g、収率;85%)。
Figure 2022190400000007
(2)STEP-2:シリコーン鎖の両末端にシリコーン鎖中の他のアルキル基とは異なるアルキル基を有し、シリコーン鎖中にケイ素-水素結合を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンの合成:
(1)で合成した両末端に炭素数16及び炭素数18のアルキル基を有する1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン誘導体44.8g、デカメチルシクロペンタシロキサン78.6g、1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン19.8g、n-ヘプタン50g、活性白土5gを三ツ口フラスコに加え、12時間環流した。冷却後、減圧下に蒸留精製を行った。得られた生成物の1H-NMRスペクトルより、得られた生成物は、両末端に炭素数16及び炭素数18のアルキル基を有するジメチルシロキサン/メチルシロキサン共重合体(下記式;p=23,q=4)であることを確認した(132.8g、収率;95%)。
Figure 2022190400000008
(3)STEP-3:両末端をアルキル基で置換し、かつ、側鎖をグラフト状にアルキルグリセリルエーテル基で変性したポリシロキサンの合成:
(2)で合成した両末端に炭素数16及び炭素数18のアルキル基を有するジメチルシロキサン/メチルシロキサン共重合体50.0g、10-ウンデセニルグリセリルエーテル61.0g、5質量%白金担持カーボン触媒0.25gを三ツ口フラスコに加え、70℃で3時間撹拌を行った。冷却後、減圧下に蒸留精製を行った。得られた生成物の1H-NMRスペクトルより、得られた生成物は、両末端に炭素数16及び炭素数18のアルキル基を有するビスアルキル(C16-18)グリセリルウンデシルジメチコン(下記式;p=23,q=4)であることを確認した(63.0g、収率;95%)。
Figure 2022190400000009
実施例1~16及び比較例1
表1に示す組成の液状口紅を製造した。得られた液状口紅について、塗布時の軽い付け心地、塗布5分後の色移りのなさ、食事後の色残り、食事後の色移りのなさを評価した。結果を表1に併せて示す。
(製造方法)
成分(D)、(E)、(F)及びその他成分を100℃で30分間加熱溶解し、ディスパーにて均一混合した。次に、成分(A)、(B)及び(C)を加えて、更に15分間均一混合し、脱泡した後、ディッピング容器に流し込み、冷却することで、液状口紅を得た。
(評価方法)
(1)塗布時の軽い付け心地:
専門パネラー5人が、各液状口紅を唇に塗布したとき、塗布時の付け心地について、以下の基準で評価した。結果は、専門パネラー5人の合計点で示した。なお、化粧料塗布具(チップ)は、塗布部が扁平形状で表面が植毛されたものを用いた。
4;付け心地がとても軽い。
3;付け心地が軽い。
2;付け心地がやや軽い。
1;付け心地が軽くない。
(2)塗布5分後の色移りのなさ:
専門パネラー5人が、各液状口紅を唇に塗布し、塗布5分後に20℃の水を入れたカップの水を飲み、カップへの色移りのなさについて、以下の基準で評価した。結果は、専門パネラー5人の合計点で示した。
4;色移りが全くない。
3;色移りがほとんどない。
2:色移りがややある。
1;色移りがある。
(3)食事後の色残り:
専門パネラー5人が、各液状口紅を唇に塗布し、食事をした後の口紅の色残り状態について、以下の基準で評価した。結果は、専門パネラー5人の合計点で示した。
4;色がすべて残っている。
3;色がほとんど残っている。
2:色がやや残っている。
1;色が残っていない。
(4)食事後の色移りのなさ:
専門パネラー5人が、各液状口紅を唇に塗布し、食事をした後に、20℃の水を入れたカップの水を飲み、カップへの色移りのなさについて、以下の基準で評価した。結果は、専門パネラー5人の合計点で示した。
4;色移りが全くない。
3;色移りがほとんどない。
2:色移りがややある。
1;色移りがある。
Figure 2022190400000010

Claims (8)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
    (A)アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、
    (B)シリコーン樹脂、
    (C)揮発性油、
    (D)着色剤、
    (E)不揮発性油
    を含有する口唇化粧料。
  2. 成分(E)が、
    (E1)一般式(4)で表される構造のイソステアリル基を有する液状エステル化合物
    Figure 2022190400000011
    (式中、R14及びR15は、それぞれ炭素数7の分岐の炭化水素基を示しており、互いに同一であっても異なっていてもよい)
    を含む、請求項1記載の口唇化粧料。
  3. 成分(E)が、(E2)ポリエーテル変性シリコーンを含む、請求項1又は2記載の口唇化粧料。
  4. さらに、(F)油ゲル化剤を含有する請求項1~3のいずれか1項記載の口唇化粧料。
  5. 成分(A)の含有量が、0.1~30質量%である請求項1~4のいずれか1項記載の口唇化粧料。
  6. 成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.01~2である請求項1~5のいずれか1項記載の口唇化粧料。
  7. 成分(E)に対する成分(A)の質量割合(A)/(E)が、0.05~1.6である請求項1~6のいずれか1項記載の口唇化粧料。
  8. 成分(E)に対する成分(B)の質量割合(B)/(E)が、0.1~4である請求項1~7のいずれか1項記載の口唇化粧料。
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