JP2022189649A - 積層構造体、ケーブル及びチューブ - Google Patents

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Seiichi Kashimura
和史 末永
Kazufumi Suenaga
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Abstract

【課題】シリコーンゴムを母材とする積層構造体であって、UV-C光への耐性に優れる積層構造体、並びにその積層構造体からなる絶縁体を備えたケーブル及びチューブを提供する。【解決手段】本発明の一態様において、シリコーンゴムを母材とするシース23及び被膜24を備えた積層構造体であって、1404J/cm2のUV-C光を照射した後の引張試験により測定される破断点伸度が250%以上であり、前記1404J/cm2のUV-C紫外線を照射した後の45~50%引張相当の曲げ試験時に、光学顕微鏡を用いて50倍の観察倍率で表面の10箇所の1.5mm×4.5mmの領域を観察したときに、クラックが観察される領域が3箇所以下である、積層構造体1を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、積層構造体、ケーブル及びチューブに関する。
従来、微粒子を含むシリコーンゴムからなり、シースを覆うように設けられた被膜を備えた医療機器用ケーブルが知られている(特許文献1参照)。シリコーンゴムは、従来シースの材料として一般的に用いられてきたポリ塩化ビニル(PVC)と比較して、時間の経過に伴う変色がほとんどないなどの優位点があるが、表面の滑り性が低い傾向にある。
特許文献1に記載のケーブルの被膜は微粒子を含むシリコーンゴムからなるため、その表面には、微粒子に由来する凹凸が形成されている。この凹凸により、被膜と他の部材とが接触したときに接触面積を小さくすることができ、被膜表面の滑り性、すなわちケーブルの滑り性を高めることができる。
特許6723489号公報
近年、医療機器用ケーブルの殺菌方法として、簡便、安価、かつ確実に殺菌することができる、UV-C光の照射による殺菌方法が注目されているが、UV-C光の照射による殺菌を実施するためには、ケーブルのUV-C光への耐性が問題となる。シリコーンゴムからなるシースを備えたケーブルも、UV-C光の照射を繰り返すと、シースが劣化するのでケーブルを曲げるなどの応力が作用するとシースにクラックが入ることが確認されている。
本発明の目的は、シリコーンゴムを母材とする積層構造体であって、UV-C光への耐性に優れる積層構造体、並びにその積層構造体からなる絶縁体を備えたケーブル及びチューブを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、シリコーンゴムを母材とする絶縁体を備えた積層構造体であって、1404J/cmのUV-C光を照射した後の引張試験により測定される破断点伸度が250%以上であり、前記1404J/cmのUV-C紫外線を照射した後の45~50%引張相当の曲げ試験時に、光学顕微鏡を用いて50倍の観察倍率で表面の10箇所の1.5mm×4.5mmの領域を観察したときに、クラックが観察される領域が3箇所以下である、積層構造体を提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、シリコーンゴムを母材とする絶縁体を備えた積層構造体であって、2808J/cmのUV-C光を照射した後の引張試験により測定される破断点伸度が150%以上であり、前記2808J/cmのUV-C紫外線を照射した後の45~50%引張相当の曲げ試験時に、光学顕微鏡を用いて50倍の観察倍率で表面の10箇所の1.5mm×4.5mmの領域を観察したときに、クラックが観察される領域が3箇所以下である、積層構造体を提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、シリコーンゴムを母材とし、第1のTiO微粒子を含む第1の層と、前記第1の層上に積層された、シリコーンゴムを母材とし、第2のTiO微粒子を含む第2の層と、を備え、前記第1の層のTi濃度が0.35質量%以上3.0質量%以下であり、前記第2の層のTi濃度が1.0質量%以上4.4質量%以下である、積層構造体を提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、上記の積層構造体からなる絶縁体を備えた、ケーブル又はチューブを提供する。
本発明によれば、シリコーンゴムを母材とする積層構造体であって、UV-C光への耐性に優れる積層構造体、並びにその積層構造体からなる絶縁体を備えたケーブル及びチューブを提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る積層構造体の垂直断面図である。 図2は、第1の層のTi濃度と、第2の層のTi濃度の好ましい範囲を示すグラフである。 図3は、本発明の第2の実施の形態に係る超音波プローブケーブルの構成を模式的に示す平面図である。 図4(a)は、超音波プローブケーブルのケーブルの径方向の断面図である。図4(b)は、図3に記載の切断線A-Aで切断された超音波プローブケーブルの径方向の断面図である。 図5(a)~(c)は、それぞれ本発明の第2の実施の形態に係る医療用チューブの径方向の断面図である。 図6(a)は、試料B1の引張試験の結果を示すグラフである。図6(b)は、試料B2の引張試験の結果を示すグラフである。 図7(a)は、試料B3の引張試験の結果を示すグラフである。図7(b)は、試料B4の引張試験の結果を示すグラフである。 図8(a)は、試料B1~B4の、UV-C光の照射時間と基体の破断時の応力との関係を示すグラフである。図8(b)は、試料B1~B4の、UV-C光の照射時間と基体の破断時の伸びとの関係を示すグラフである。 図9(a)は、曲げ試験の様子を示す模式図である。図9(b)は、導線及び導線に巻き付けられたシース片の、導線の径方向の断面図である。 図10(a)、(b)は、2808J/cmの照射エネルギーでUV-C光を照射された試料C6から切り出されたシース片の表面と断面のSEM観察像である。 図11(a)、(b)は、2808J/cmの照射エネルギーでUV-C光を照射された試料C7から切り出されたシース片の表面と断面のSEM観察像である。 図12は、曲げ試験後の試料C1~C11から切り出されたシース片の表面の代表的な観察像である。 図13(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ試料D1、D3、D4、D7におけるUV-C光の照射エネルギーと破断点伸度との関係を示すグラフである。 図14(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ試料D8、D9、D10、D11におけるUV-C光の照射エネルギーと破断点伸度との関係を示すグラフである。 図15(a)、(b)は、第1の層中のTi濃度と破断点伸度との関係をプロットしたグラフである。 図16(a)、(b)は、それぞれ試料C11と試料C12の拭き取り試験前の表面の観察像である。 図17(a)、(b)は、それぞれ試料C11と試料C12の拭き取り試験後の表面の観察像である。
〔第1の実施の形態〕
(積層構造体の構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る積層構造体1の垂直断面図である。積層構造体1は、シリコーンゴムを母材101とし、酸化チタン(TiO)微粒子102を含む第1の層10と、第1の層10上に積層された、シリコーンゴムを母材111とし、酸化チタン(TiO)微粒子113を含む第2の層11とを備える。
第1の層10と第2の層11の母材であるシリコーンゴムは、シリコーン樹脂の一種である。シリコーンゴムは、従来、医療用途に使用されるケーブルやチューブの材料として一般的に用いられているポリ塩化ビニルと比較して紫外線(UV-A光、UV-B光)に対する耐性が高い。
積層構造体1は、その用途に応じて様々な形態をとり得る。例えば、ケーブルやチューブの絶縁体に用いられる場合は管状に成形され、高紫外線耐性の恒温室ハウス用シートや殺菌室などからの紫外線漏れを遮蔽するための紫外線遮蔽シート(紫外線遮蔽カーテン)などに用いられる場合はシート状に成形される。
(第2の層の構成)
第2の層11の母材111であるシリコーンゴムとしては、例えば、付加反応型のシリコーンゴムコーティング剤又は縮合反応型のシリコーンゴムコーティング剤を用いることができる。特に、シリコーンゴムを母材とする第1の層10との密着性及び耐摩耗性の観点から、付加反応型のシリコーンゴムコーティング剤を用いることが好ましい。
第2の層11によって積層構造体1の表面の良好な滑り性及び所定の拭き取り耐性を得るためには、第2の層11の厚さが3μm以上であることが好ましい。また、第2の層11は第1の層10の両面に積層されていてもよい。なお、第2の層11の厚さの上限は特に制限されるものではないが、生産性、高可撓性及び高屈曲性の観点から100μm以下であることが好ましい。
第2の層11に含まれるTiO微粒子113は、UV-C光を吸収及び/又は散乱により遮蔽することができる。ここで、UV-C光は、200~280nmの波長域の紫外光である。TiO微粒子113がUV-C光を遮蔽することにより、シリコーンゴムからなる母材111のUV-C光による劣化を抑えることができる。TiO微粒子113を構成するTiOは、アナターゼ型、ルチル型、又はブルッカイト型のいずれであってもよく、2つ以上の混合物であってもよい。また、酸化チタンには、ニオブ酸化物を添加して、安定性を持たせるようにしてもよい。
また、第2の層11は、図1に示されるように、第2の層11の表面に凹凸を付与するための微粒子112を含むことが好ましい。表面に凹凸があると、表面が平坦な場合と比較して、第2の層11が接触物と接触したときの接触面積が小さくなり、滑り性が高くなる。
微粒子112は、例えば、シリコーンレジン微粒子、シリコーンゴム微粒子、及びシリカ微粒子のうちの少なくとも1つを含む。反応基(例えば、メチル基)の数がシリコーンゴムよりも少ないシリコーンレジンは、シリコーンゴムよりも硬度が高く、反応基を有しないシリカは、さらに硬度が高い。また、密度についても、シリカが最も高く、シリコーンレジンが次に高く、シリコーンゴムが最も低い。
第2の層11が接触物と接触した際の表面の凹凸の変形を抑えるためには、微粒子112の硬度が高いことが好ましい。これは、接触物により第2の層11の表面に押し付け圧力が加わった際に、微粒子112の硬度が高いほど第2の層11の表面の凹凸の変形を抑えることができるためである。これにより、第2の層11の接触物との接触面積の増加を抑え、滑り性を維持することができる。このため、第2の層11が接触物と接触した際の表面の凹凸の変形を抑える観点からは、微粒子112としてシリカ微粒子が最も好ましく、シリコーンレジン微粒子が次に好ましい。
一方で、シリカは上述のように密度が高いため、シリカ微粒子は第2の層11の製造過程において母材となるシリコーンゴムコーティング剤中で沈降しやすく、シリコーンレジン微粒子やシリコーンゴム微粒子と比べて、シリコーンゴムコーティング剤中(第2の層11中)に分散させることが難しい。したがって、シリコーンゴムコーティング剤中(第2の層11中)の分散の均一性を高める観点からは、微粒子112としてシリコーンゴム微粒子が最も好ましく、シリコーンレジン微粒子が次に好ましい。
したがって、第2の層11が接触物と接触した際の滑り性の維持と、シリコーンゴムからなる母材111中の微粒子112の分散の均一性とを両立させるためには、シリコーンレジン微粒子を微粒子112として用いることが好ましい。
また、シリコーンレジンとシリカの分子構造における原子間の結合エネルギーは、シリコーンゴムの分子構造における原子間の結合エネルギーよりも高い。このため、シリコーンレジンとシリカは、シリコーンゴムよりもUV-C光に対する耐性が高い。
例えば、シリコーンゴムに多く含まれるC-H結合は、結合エネルギー(およそ4.27eV)がUV-C光のエネルギー(およそ6.2eV)よりも小さいため、UV-C光の照射により結合が切れるが、シリコーンレジンに多く含まれるSi-O結合は、結合エネルギー(およそ6.52eV)がUV-C光のエネルギーよりも大きいため、UV-C光の照射により結合が切れない。このため、UV-C光に対する耐性の観点からは、シリコーンレジン微粒子又はシリカ微粒子を微粒子112として用いることが好ましい。
微粒子112としての平均粒径は、例えば、1μm以上10μm以下である。また、第2の層11中の微粒子112としての濃度(質量%)は、例えば、10質量%以上60質量%以下である。ここで、本願明細書における「平均粒径」は、レーザー回折散乱法により測定されたものをいう。
(第1の層の構成)
第1の層10は、第2の層11を透過したUV-C光による劣化を抑えるため、TiO微粒子113を含む第2の層11と同様に、UV-C光を吸収及び/又は散乱により遮蔽するためのTiO微粒子102を含む。
上述のように、母材101はシリコーンゴムからなるが、第1の層10をシース材料として用いる場合には、各種架橋剤、架橋触媒、老化防止剤、可塑剤、滑剤、充填剤、難燃剤、安定剤、着色剤等の一般的な配合剤が添加されたシリコーンゴムを母材101として用いてもよい。
(TiO微粒子)
図2は、TiO微粒子102を含む第1の層10のTi濃度と、TiO微粒子113を含む第2の層11のTi濃度の好ましい範囲を示すグラフである。
図2に示されるように、第1の層10中のTi濃度は、0.35質量%以上3.0質量%以下であることが好ましい。第1の層10が、Ti濃度が0.35質量%以上となる濃度のTiO微粒子102を含むことにより、積層構造体1を絶縁体(シース及びその被膜)として備えるケーブルにUV-C光を照射した後で、“JIS K6251(1994)”に規定される引張試験を実施したときに測定される破断点伸度を高い数値で維持することができる。この引張試験の具体的な方法については後述する。
一方で、第1の層10が、Ti濃度が3.0質量%を超える濃度のTiO微粒子102を含むと、第1の層10が硬くなるため、積層構造体1の可撓性が低くなり引き裂き強度が低下する。このため、第1の層10をケーブルやチューブの絶縁体に用いた場合のケーブルやチューブの取扱い性を考えると、第1の層10中のTi濃度は3.0質量%以下であることが好ましい。
また、図2に示されるように、第2の層11中のTi濃度は、1.0質量%以上4.4質量%以下であることが好ましい。第2の層11が、Ti濃度が1.0質量%以上となる濃度のTiO微粒子113を含むことにより、1404J/cmのUV-C光を照射した後の45~50%引張相当の曲げ試験による、第1の層10に到達するような積層構造体1の表面におけるクラックの発生を抑えることができる。なお、曲げ試験の方法及びクラックの有無の観察方法については後述する。
一方で、第2の層11が、Ti濃度が4.4質量%を超えるような濃度のTiO微粒子を含む場合、第2の層11の表面荒れが大きくなる。表面荒れが大きくなると、汚れや細菌が付着し易く、また、除去し難くなる。また、第2の層11がシリコーンレジン微粒子などの微粒子112を含む場合は、Ti濃度が4.4質量%を超えるような濃度のTiO微粒子を含むと、シリコーンゴムからなる母材111と微粒子112との密着性が低下して、微粒子112が脱落し易くなり、第2の層11の表面の滑り性が低下する。このため、第2の層11中のTi濃度は、4.4質量%以下であることが好ましい。
また、図2に示されるように、第2の層11に含まれるTiO微粒子113の濃度が、第1の層10に含まれるTiO微粒子102の濃度よりも高い、すなわち、第2の層11のTi濃度が第1の層10のTi濃度よりも高いことが好ましい。第2の層11中のTiO微粒子113の濃度を第1の層10中のTiO微粒子102の濃度よりも高くすることにより、第2の層11中でUV-C光を効果的に吸収及び/又は散乱し、第1の層10のUV-C光による劣化を抑え、積層構造体1の可撓性や引き裂き強度の低下を抑えることができる。
なお、第1の層10中のTiは、いずれもTiO微粒子102に含まれるものであり、第2の層11中のTiは、いずれもTiO微粒子113に含まれるものである。第1の層10中のTi濃度及び第2の層11中のTi濃度は、走査電子顕微鏡(SEM)に搭載されたエネルギー分散型X線分析装置(EDS)を用いて、横125μm×縦95μmの測定領域での平均値として求められる。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態に係る積層構造体1からなる絶縁体を備えたケーブル又はチューブである。以下、その一例として、医療用の超音波プローブケーブルに用いられるケーブルについて説明する。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る超音波プローブケーブル2の構成を模式的に示す平面図である。超音波プローブケーブル2においては、図3に示されるように、ケーブル20の一端部に、この一端部を保護するブーツ31を介して、超音波プローブ32が取り付けられている。一方、ケーブル20の他端部には、超音波撮像装置の本体部と接続されるコネクタ33が取り付けられている。
図4(a)は、超音波プローブケーブル2のケーブル20の径方向の断面図である。ケーブル20の内部には、例えば、複数の同軸ケーブルに代表される電線21が収納されており、この複数の電線21を覆うように編組シールドなどのシールド22が設けられている。そして、シールド22を覆うようにシース23が設けられている。さらに、ケーブル20においては、上述したシース23の周囲を覆い、かつ、シース23と密着する被膜24が形成されている。
図4(b)は、図3に記載の切断線A-Aで切断された超音波プローブケーブル2の径方向の断面図である。ブーツ31は、図4(b)に示されるように、被膜24上に接着層34を介して被膜24を覆うように取り付けられる。接着層34は、例えば、シリコーン系接着剤やエポキシ系接着剤から形成される。また、ブーツ31は、例えば、PVC、シリコーンゴム、クロロプレンゴム等で形成されてもよく、第1の層10と同様に、UV-C光を遮蔽するためのTiO微粒子102や有機系紫外線吸収剤を含むことが好ましい。
ケーブル20のシース23と被膜24は、それぞれ積層構造体1の第1の層10と第2の層11からなる。すなわち、ケーブル20において、シース23及び被膜24として積層構造体1が用いられている。なお、シース23中のTiO微粒子102と、被膜24中の微粒子112及びTiO微粒子113の図示は省略する。
UV-C光への耐性に優れる積層構造体1をケーブル20の絶縁体(シース23と被膜24)として用いているため、ケーブル20はUV-C光への耐性に優れる。また、積層構造体1の第2の層11が微粒子112を含む場合には、ケーブル20は表面の滑り性に優れ、シース23の表面のべたつきに起因する引っ掛かりを抑制することができる。被膜24の厚さは、例えば、3μm以上100μm以下である。
また、第1の層10が、Ti濃度が0.35質量%以上3.0質量%以下となる濃度のTiO微粒子102を含み、第2の層11が、Ti濃度が1.0質量%以上4.4質量%以下となる濃度のTiO微粒子113を含む場合、ケーブル20の絶縁体(シース23と被膜24)の1404J/cmのUV-C光を照射した後の引張試験により測定される破断点伸度が250%以上となり、かつ、1404J/cmのUV-C光を照射した後の45~50%引張相当の曲げ試験による、第2の層11の表面におけるクラックの発生を抑えることができる。TiO微粒子102を含まない第2の層11を有する積層構造体1において、UV-C光を未照射時の破断点伸度が250%以上であること(図7(b)参照)から、1404J/cmのUV-C光を照射した後であっても破断点伸度が250%以上となることを目標に定めた。
また、第1の層10が、Ti濃度が0.35質量%以上3.0質量%以下となる濃度のTiO微粒子102を含み、第2の層11が、Ti濃度が1.0質量%以上4.4質量%以下となる濃度のTiO微粒子113を含む場合、ケーブル20の絶縁体(シース23と被膜24)の2808J/cmのUV-C光を照射した後の引張試験により測定される破断点伸度が150%以上となり、かつ、2808J/cmのUV-C光を照射した後の45~50%引張相当の曲げ試験による、第2の層11の表面におけるクラックの発生を抑えることができる。一般的なゴム材料に求められる破断点伸度が、150%以上であることから、2808J/cmのUV-C光を照射した後であっても破断点伸度が150%以上となることを目標に別途定めた。
第1の層10に含まれるTiO微粒子の濃度が高くなると、第1の層10の可撓性や引裂き強度が低下するおそれがある。そのため、第2の層11に含まれるTiO微粒子の濃度を高くして、第2の層11においてUV-C光を遮蔽することが好ましい。第2の層11に含まれるTiO微粒子113の濃度が、第1の層10に含まれるTiO微粒子102の濃度よりも高い場合、第1の層10のUV-C光による劣化を抑え、ケーブル20の絶縁体(シース23と被膜24)の可撓性や引き裂き強度の低下を抑えることができる。
次に、本実施の形態における超音波プローブケーブル2の製造方法の一例について説明する。まず、複数本(例えば100本以上)の電線21を一括に束ねる。そして、束ねた複数本の電線21を覆うようにシールド22を形成する。
続いて、シールド22を覆うように、積層構造体1の第1の層10と第2の層11を順に形成し、シース23と被膜24を形成する。シース23は、例えば、押出機を用いる押出成形によって形成される。被膜24は、例えば、ディッピング法やスプレー塗布法やロール塗布法などによって形成される。ディッピング法では、シース23まで形成された超音波プローブケーブル2を液状の被膜材中を通して引き上げることにより、シース23の表面に被膜24を形成する。このディッピング法は、形成される被膜24の膜厚の均一性において、スプレー塗布法やロール塗布法に比べて優れている。
ディッピング法で使用される液状のコーティング剤は、微粒子112とTiO微粒子113を含む液状のシリコーンゴムであり、有機溶媒を含む。この液状のコーティング剤に含まれる微粒子112とTiO微粒子113の含有量を調整することにより、被膜24に含まれる微粒子112とTiO微粒子113の含有量を制御することができる。有機溶媒としては、例えばトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、イソオクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンなどの脂肪族炭化水素系溶剤などを、単独あるいは2種以上混合して用いることができる。また例えば、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類やアセトンを用いることができる。
また、以下に、積層構造体1からなる絶縁体を備えたケーブル又はチューブの他の一例として、カテーテルなどの医療用途に使用されるチューブ(中空管)の構成について説明する。
図5(a)~(c)は、それぞれ本発明の第2の実施の形態に係る医療用チューブの径方向の断面図である。図5(a)に示される医療用チューブ40aは、チューブ本体41の外表面41aに外側被膜42を備える。図5(b)に示される医療用チューブ40bは、チューブ本体41の内表面41bに内側被膜43を備える。図5(c)に示される医療用チューブ40cは、チューブ本体41の外表面41aと内表面41bにそれぞれ外側被膜42と内側被膜43を備える。
医療用チューブ40a、40b、40cに例示されるように、本実施の形態に係るチューブは、チューブ本体41と、チューブ本体41の外表面41aを覆う外側被膜42、チューブ本体41の内表面41bを覆う内側被膜43、又は外側被膜42と内側被膜43の両方を備える。
医療用チューブ40a、40b、40cのチューブ本体41は、積層構造体1の第1の層10からなり、外側被膜42及び内側被膜43は積層構造体1の第2の層11からなる。このため、医療用チューブ40a、40b、40cは、上述の超音波プローブケーブル2のケーブル20と同様に、UV-C光への耐性に優れる。
また、積層構造体1の第2の層11が微粒子112を含む場合には、内表面や外表面の滑り性に優れるため、例えば、カテーテル等の医療用チューブなどのように、チューブ内に器具を挿入して使用する場合に、器具のスムーズな挿抜が可能となる。その他、本実施の形態に係るチューブは、内視鏡手術器用チューブセット、超音波手術器用チューブセット、血液分析器用チューブ、酸素濃縮器内配管、人工透析血液回路、人工心肺回路、気管内チューブなどに用いることができる。
(実施の形態の効果)
上記第1の実施の形態によれば、UV-C光への耐性に優れる積層構造体1を提供することができる。また、上記第2の実施の形態によれば、積層構造体1を絶縁体に用いることにより、UV-C光への耐性に優れる超音波プローブケーブル2や医療用チューブ40a、40b、40cを提供することができる。
(積層構造体1の作製)
積層構造体1の第2の層11におけるUV-C光の遮蔽効果を検証するための4種の試料(試料A1~A4とする)を作製した。まず、直径約0.25mmの同軸ケーブル200本を撚り合わせたものを編組線で覆い、ケーブルコアを作製した。続いて、押出機を用いて、ケーブルコアの外周にシース材料を5m/分の速度で押出被覆し、積層構造体1の第1の層10としての厚さ0.8mmのシース23を形成した(ケーブル外径約8mm)。ここで、試料A1のシース材料には、一般に用いられているPVCを用いた。また、試料A2~A4のシース材料には、チタン酸化物入りのカラーバッチ(信越化学工業株式会社製の「KE-color-W」と「KE-174-U」を混合したもの)を用いた。走査電子顕微鏡(SEM)に搭載されたエネルギー分散型X線分析装置(EDS)により分析(横125μm×縦95μmの測定領域での平均値)したTi濃度が0.12質量%となるように混合した。ここまでの工程により、積層構造体1の第2の層11としての被膜24を有しない試料A1、A2が作製された。
続いて、試料A3の被膜24を形成するための材料を調製した。母材111となるゴム成分として、付加反応型シリコーンゴムコーティング剤(商品名:SILMARK-TM、信越化学工業株式会社製)を準備した。また、微粒子112として、平均粒径が5μmのシリコーンレジン微粒子(商品名:X-52-1621、信越化学工業株式会社製)を準備した。このゴム成分100質量部に対して、シリコーンレジン微粒子を120質量部、粘度調整用の溶媒としてトルエンを600質量部、架橋剤(商品名:CAT-TM、信越化学工業株式会社製)8質量部、硬化触媒(商品名:CAT-PL-2、信越化学工業株式会社製)0.3質量部を混合し、被膜24に対する微粒子112の割合が55質量%となるコーティング溶液を調製した。なお、上記の被膜24中の微粒子112の含量は、コーティング剤がほぼ質量減少無しに硬化するもの(配合質量比とほぼ等価である)と仮定して、算出した。
続いて、ケーブルコア上に設けられたシース23の表面を洗浄した。その後、ケーブルコアにシース23が設けられたものを、ディップコーティング法により、上記コーティング溶液に浸漬させて、シース表面にシリコーンゴムからなる塗膜を製膜した。その後、塗膜に150℃の温度で十分に乾燥・硬化処理を施すことで、表面に凹凸を有する被膜24を形成した。得られた試料A3の被膜24の膜厚は15μmであった。以上の工程により、試料A3が作製された。
次に、試料A4の被膜24を形成するための材料を調製した。試料A4の被膜24のために、試料A3の被膜24に用いたものと同じ母材111となるゴム成分及び微粒子112としてのシリコーンレジン微粒子に加えて、TiO微粒子113として、平均粒径が250nmのアナターゼ型のTiO微粒子を準備した。そして、ゴム成分100質量部に対して、シリコーンレジン微粒子を120質量部、TiO微粒子、粘度調整用の溶媒としてトルエンを600質量部、架橋剤(商品名:CAT-TM、信越化学工業株式会社製)8質量部、硬化触媒(商品名:CAT-PL-2、信越化学工業株式会社製)0.3質量部を混合し、被膜24に対する微粒子112の割合が55質量%、被膜24に対するTiO微粒子113の割合が所定濃度となるコーティング溶液を調製した。なお、TiO微粒子113であるTiO微粒子の濃度は、走査電子顕微鏡(SEM)に搭載されたエネルギー分散型X線分析装置(EDS)により求められる被膜24中(横125μm×縦95μmの測定領域での平均値)のチタンの濃度が0.6質量%となるように、調整を行った。また、上記の被膜24中の微粒子112の含量は、コーティング剤がほぼ質量減少無しに硬化するもの(配合質量比とほぼ等価である)と仮定して、算出した。
続いて、試料A3の被膜24と同様に、シース23の表面の洗浄、ディップコーティング法による塗膜の製膜、及び塗膜の乾燥・硬化処理を実施して、表面に凹凸を有する被膜24を形成した。得られた試料A4の被膜24の膜厚は15μmであった。以上の工程により、試料A4が作製された。
(UV-C光への耐性の検証)
積層構造体1のUV-C光への耐性を検証するため、UV-C光照射前後の試料A1~A4の引張試験を実施した。まず、上記の方法で作製したケーブル状の試料A1~A4のシース23(試料A3、A4においては被膜24で覆われたシース23)に長さ方向に沿った切れ目を入れて、シース23内の内容物を除去し、シース23を開いた。そして、開いたシース23を6号ダンベルで打ち抜いてダンベル試験片(厚さ0.8mm)を作製した。ここで、試料A1、A2、A3、A4のシース23(試料A3、A4においては被膜24で覆われたシース23)から形成されたダンベル試験片をそれぞれ試料B1、B2、B3、B4とする。以下の表1に、試料B1~B4の構成を示す。
Figure 2022189649000002
引張試験は、“JIS K6251(1994)”に規定される試験であり、上記の試料B1~B4に対して、環境温度15~35℃、環境湿度28~65RH%、大気圧の条件で実施した。また、UV-C光照射は、殺菌灯付保管庫(大信工業株式会社DM-5、ランプGL-10)を用いて、庫内温度25~40℃、庫内湿度28~65%、庫内圧力1気圧(大気圧)、波長253.7nm、照度1.3mW/cm、照射時間100時間と200時間の条件で実施した。照度計は、エムケー・サイエンティフィック製のUVC-254Aを使用した。
図6(a)は、試料B1の引張試験の結果を示すグラフである。図6(a)の“未照射”は、UV-C光が照射されていない状態の試料B1を示し、“照射後”は、上記のUV-C光を200時間照射した後の試料B1を示している。図6(a)に示されるように、UV-C光の照射後の方が、照射前よりも強度(基体が破断したときの応力の大きさ)、及び伸びが小さく、試料B1がUV-C光の照射により劣化(破断しやすくなるような変質)することが確認された。また、試料B1はグレー色のPVCであったため、UV-C光の照射により黄色み掛かる変色が生じることが目視で確認できた。なお、伸び100%とは、ダンベル試験片の長さが当初の長さの2倍になったことを示す。
図6(b)は、試料B2の引張試験の結果を示すグラフである。図6(b)の“未照射”は、UV-C光が照射されていない状態の試料B2を示し、“照射後”は、上記のUV-C光を200時間照射した後の試料B2を示している。図6(b)に示されるように、UV-C光の照射後の方が、照射前よりも強度、及び伸びが小さく、試料B2がUV-C光の照射により劣化(変質)することが確認された。なお、シリコーンゴムからなる試料B2(白色)には、UV-C光の照射による変色は目視で確認されなかった。一方で、図6(a)のグラフと比較すると、PVCよりもシリコーンゴムの方がUV-C光の照射による劣化の度合いが大きいことがわかる。
なお、試料B2にはUV-C光を吸収するTiO微粒子が含まれているが、低濃度(シース23中のTi濃度が0.12質量%)であるため、UV-C光に対する耐性にはほとんど影響を及ぼさなかったものと考えられる。また、試料B2は第2の層11に対応する被膜を有しないため、試料B3、B4と比較すると、表面の滑り性に劣る。
図7(a)は、試料B3の引張試験の結果を示すグラフである。図7(a)の“未照射”は、UV-C光が照射されていない状態の試料B3を示し、“照射後”は、上記のUV-C光を200時間照射した後の試料B3を示している。図7(a)に示されるように、UV-C光の照射後の方が、照射前よりも強度、及び伸びが小さく、試料B3がUV-C光の照射により劣化することが確認された。また、試料B3(白色)は、試料B2と同様に、UV-C光の照射による変色は目視で確認されなかった。
図7(a)によれば、伸びが50%を超えたあたりで第2の層11に対応する被膜24にクラックが生じている。試料B3の被膜24には、UV-C光に対する耐性に優れる微粒子112としてのシリコーンレジン微粒子が含まれているが、主にこのシリコーンレジン微粒子が存在しない領域のシリコーンゴムが劣化し、クラックが生じたものと考えられる。
図7(b)は、試料B4の引張試験の結果を示すグラフである。図7(b)の“未照射”は、UV-C光が照射されていない状態の試料B4を示し、“照射後”は、上記のUV-C光を200時間照射した後の試料B4を示している。図7(b)に示されるように、UV-C光の照射前後で、強度、及び伸びがほぼ等しく、試料B4のUV-C光の照射による劣化が効果的に抑えられていることが確認された。また、試料B4(白色)は、試料B2と同様に、UV-C光の照射による変色は目視で確認されなかった。
試料B4の試験結果を試料B3の試験結果と比較すると、第2の層11に対応する被膜に含まれるTiO微粒子がUV-C光を遮蔽し、劣化が抑えられたことがわかる。
図8(a)は、試料B1~B4の、UV-C光の照射時間と基体の破断時の応力との関係を示すグラフである。また、図8(b)は、試料B1~B4の、UV-C光の照射時間と基体の破断時の伸びとの関係を示すグラフである。
図8(a)、(b)によれば、第2の層11に対応する被膜にTiO微粒子を含まない試料B3は、UV-C光の照射時間の増加とともに、強度と伸びが低下している。一方で、第2の層11に対応する被膜にTiO微粒子を含む試料B4は、UV-C光の照射時間が増加しても、強度と伸びに変化がない。また、試料B4は、UV-C光の照射前の伸びは試料B1よりも劣るが、UV-C光を200時間照射した後の伸びは試料B1よりも優れている。これらの結果からも、試料B4の被膜に含まれるTiO微粒子により、UV-C光による劣化の進行を抑制できることがわかる。
(積層構造体1の作製)
積層構造体1のUV-C光への耐性を検証するための11種の試料(試料C1~C11とする)を作製した。試料C1~C11は、いずれも第1の層10と第2の層11を備え、第1の層10にTiO微粒子102を含んでいる。試料C1~C11のうち、試料C1、C6、C9は、第2の層11にTiO微粒子113を含んでおらず、上記実施例1の試料A3と同様の工程及び材料で製造した。また、C2~C5、C7、C8、C10、C11は、第2の層11にTiO微粒子113を含んでおり(Ti濃度が1.5質量%又は1.9質量%)、上記実施例1の試料A4と同様の工程及び材料で製造した。以下の表2に、試料C1~C11のシース23及び被膜24の構成を示す。なお、第1の層10(シース23)の厚みは0.8mmであり、第2の層11(被膜24)の厚みは20μmであった。
Figure 2022189649000003
(UV-C光耐性の検証)
積層構造体1のUV-C光への耐性を曲げに対する強度から検証するため、UV-C光照射後の試料C1~C11の45~50%引張相当の曲げ試験を実施した。UV-C光照射は、殺菌灯付保管庫(大信工業株式会社DM-5、ランプGL-10)を用いて、庫内温度25~40℃、庫内湿度28~65%、庫内圧力1気圧(大気圧)、波長253.7nm、照度1.3mW/cm、照射時間200、300、400、600時間の条件で実施した。照度計は、エムケー・サイエンティフィック製のUVC-254Aを使用した。また、曲げ試験は、上記の試料C1~C11に対して、環境温度15~35℃、環境湿度28~65RH%、大気圧の条件で実施した。
図9(a)は、曲げ試験の様子を示す模式図である。シース片50は、試料C1~C11の各々から切り取られた、被膜24に覆われたシース23の一部である。曲げ試験においては、まず、試料C1~C11の各々から長方形のシース片50を切り出し、図9(a)に示されるように、半径が0.5mmの導線(金属線)51に巻き付け、シース片50の重なった部分を両側から挟み込んで固定する(固定具の図示は省略する)。ここで、シース片50は、長さ1mのケーブル状の試料C1~C11を用意し、ケーブル長手方向に沿って等間隔に10箇所から12mm(ケーブル円周方向)×18mm(ケーブル長手方向)となる大きさで切り出した。そして、ケーブル長手方向の辺が導線51の円周方向に沿い、かつ第2の層11が外周側に位置するようにシース片50を導線51に巻き付けた。
図9(b)は、導線51及び導線51に巻き付けられたシース片50の、導線51の径方向の断面図である。導線51の半径をr、シース片50の厚さをtとすると、図9(b)に示されるように、任意の角度θの範囲におけるシース片50の中立面50aでの長手方向の長さは(r+t/2)・θ、シース片50の外周面50bの長手方向の長さは(r+t)・θとなる。このため、導線51に巻き付けられたシース片50の外周面50bの長手方向の伸び率は、{(r+t)・θ-(r+t/2)・θ}/((r+t/2)・θ)×100=t/(2r+t)×100で表され、導線51の半径rが0.5mm、シース片50の厚さtが0.82mmであることから、およそ45%となる。
試料C1~C11から切り出されたシース片50に対して曲げ試験を実施した。曲げ試験時(第2の層11に45~50%相当の伸びが作用した状態)のシース片50の表面を光学顕微鏡(キーエンス製、デジタルマイクロスコープ VHX―1000)により50倍の倍率で観察した。その結果、第2の層11にTiO微粒子を含んでいない試料C1、C6、C9のシース片50については、936J/cmの照射エネルギー(照度(W/cm)×照射時間(秒))でUV-C光を照射された試料には表面にクラックが生じていなかったが、1404J/cm、1872J/cm、2808J/cmの照射エネルギーでUV-C光を照射された試料には表面にクラックが生じていた。
一方、第2の層11にTiO微粒子を含んでいる試料C2~C5、C7、C8、C10、C11から切り出されたシース片50については、936J/cm、1404J/cm、1872J/cm、2808J/cmの照射エネルギーでUV-C光を照射された試料のいずれの表面にもクラックが生じていなかった。なお、この曲げ試験でいうクラックとは、第2の層11(被膜24)から第1の層10(シース23)にまで到達する凹み部のことをいう。
図10(a)、(b)は、2808J/cmの照射エネルギーでUV-C光を照射された試料C6から切り出されたシース片50の表面と断面のSEM観察像である。図11(a)、(b)は、2808J/cmの照射エネルギーでUV-C光を照射された試料C7から切り出されたシース片50の表面と断面のSEM観察像である。図10(a)、(b)のSEM観察像においては、第2の層11から第1の層10にまで到達するクラック52が観察される。一方、図11(a)、(b)のSEM観察像において観察される凹み部53は第1の層10にまで到達しておらず、クラックとしてカウントしない。図10(a)、図11(a)は100倍でのSEM観察像であり、図10(b)、図11(b)は1000倍でのSEM観察像である。また、曲げ試験後にシース片50を導線51から取り外し、この取り外されたシース片50のSEM観察像である。
また、積層構造体1がUV-C光への耐性を有するかの判定条件の1つとして、この曲げ試験の結果を用いた。UV-C光を照射された各試料の10箇所からそれぞれシース片50を採取した。これら10個のシース片50の各々に対して上記の曲げ試験を実施し、光学顕微鏡を用いて50倍の観察倍率で1.5mm×4.5mmの領域を観察したときに、クラックが観察されるシース片50の個数を数えた。試料の表面の10箇所の1.5mm×4.5mmの領域を観察したときに、クラックが観察される1.5mm×4.5mmの領域が10箇所中3箇所以下である場合に、積層構造体1はUV-C光への耐性を有すると判定した。
図12は、試料C1~C11から切り出されたシース片50に対して曲げ試験を実施したときの、シース片50の表面の代表的な観察像である。図12の観察像は、光学顕微鏡(キーエンス製、デジタルマイクロスコープ VHX―1000)を用いて50倍の観察倍率で観察した、試料C1~C11から作製されたシース片50の表面の1.5mm×4.5mmの大きさの領域の像である。図12によれば、1404J/cm、1872J/cm、2808J/cmの照射エネルギー(照度(W/cm)×照射時間(秒))でUV-C光を照射された、第2の層11にTiO微粒子を含んでいない試料C1、C6、C9のシース片50の表面にクラックが観察される。第2の層11にTiO微粒子を含んでいる試料C2~C5、C7、C8、C10、C11から切り出されたシース片50については、936J/cm、1404J/cm、1872J/cm、2808J/cmの照射エネルギーでUV-C光を照射された試料のいずれの表面にもクラックが生じていなかった。
なお、例えば、2808J/cmのエネルギーを照射後の試料C10、C11において、試料長手方向に沿った筋状の模様が観察される。この模様は、シース23には到達しておらず、被膜24のみに現れる凹み部である。すなわち、被膜24の厚みは、凹み部の深さよりも大きい。このような凹み部は、シース23の破断の起点にはならないため、上述のように、クラックとしてカウントしない。なお、筋状の模様が、クラックであるかは、図10(b)、図11(b)に示されるような断面SEM観察像により、この模様がシース23に到達しているか否かで判断することもできる。
図12の結果より、試料C2~C5、C7、C8、C10、C11については、クラックが観察される1.5mm×4.5mmの領域が10箇所中3箇所以下(具体的には、0箇所(クラック発生無し))であり、これらの試料はUV-C光への耐性を有すると判定した。また、C1、C6、C9については、クラックが観察される1.5mm×4.5mmの領域が10箇所中4箇所以上であり、これらの試料はUV-C光への耐性を有していないと判定した。以上より、積層構造体1のクラックを抑制するためには、第2の層11中のTiO微粒子の含有量を増やすことが効果的であることが分かった。具体的には、第2の層11中のTi濃度を1.0質量%以上とすることにより、積層構造体1のクラックを抑制できることを確認した。
次に、積層構造体1のUV-C光への耐性を破断点伸度から検証するため、UV-C光照射後の試料C1~C5、C7~C11の引張試験を実施した。UV-C光照射は、殺菌灯付保管庫(大信工業株式会社DM-5、ランプGL-10)を用いて、庫内温度25~40℃、庫内湿度28~65%、庫内圧力1気圧(大気圧)、波長253.7nm、照度1.3mW/cm、照射時間100、200、300、400、600時間の条件で実施した。
UV-C光の照射後、上記実施例1の試料A1~A4から試料B1~B4を形成する方法と同様の方法により、ケーブル状の試料C1~C5、C7~C11から、ダンベル試験片である試料D1~D5、D7~D11をそれぞれ形成した。試料D1~D5、D7~D11(6号ダンベル試験片)に対する引張試験は、“JIS K6251(1994)”に規定される試験を、上記の試料B1~B4に対して実施したものと同じ方法、条件で実施した。引張試験評価場所の、環境温度は25±3℃、環境湿度は50±10%、大気圧であった。また、標線間距離は20mm、引張速度は500mm/分で破断に至るまで行った。
図13(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ試料D1、D3、D4、D7におけるUV-C光の照射エネルギー(照度(W/cm)×照射時間(秒))と破断点伸度との関係を示すグラフである。また、図14(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ試料D8、D9、D10、D11におけるUV-C光の照射エネルギーと破断点伸度との関係を示すグラフである。下記の表3に、図13(a)、(b)、(c)、(d)と図14(a)、(b)、(c)、(d)のプロット点の数値、すなわち各試料におけるUV-C光の照射エネルギーごとの破断点伸度(%)の値を示す。
Figure 2022189649000004
図13(a)~(d)と図14(a)~(d)、表3によれば、試料D1、D3、D4、D7~D11の破断点伸度のうち、試料D7~D11の破断点伸度がUV-C光の照射エネルギーが1404J/cmであるときでも250%以上であり、試料D7~D11が破断点伸度の観点からのUV-C光への高い耐性を有することがわかる。また、試料D1、D3、D4、D7~D11の破断点伸度のうち、試料D7~D11の破断点伸度がUV-C光の照射エネルギーが1872J/cmであるときでも200%以上であり、試料D7~D11が破断点伸度の観点からのUV-C光への高い耐性を有することがわかる。さらに、試料D1、D3、D4、D7~D11の破断点伸度のうち、試料D7~D11の破断点伸度がUV-C光の照射エネルギーが2808J/cmであるときでも150%以上であり、試料D7~D11が破断点伸度の観点からのUV-C光への高い耐性を有することがわかる。
図13(a)~(d)と図14(a)~(d)、表3の結果から、積層構造体1の破断点伸度を大きくするためには、第1の層10中のTiO微粒子の含有量を増やすことが効果的であることが分かった。また、図15(a)、(b)に示されるように、第1の層10中のTi濃度(TiO微粒子の含有量)と破断点伸度との関係(D3、D7、D10の結果、D4、D8、D11の結果)をプロットし、多項式近似を行った。図15(a)は、1404J/cmのUV-C光を照射した後の結果であり、図15(b)は、2808J/cmのUV-C光を照射した後の結果である。1404J/cmのUV-C光を照射した後であっても、破断点伸度が250%以上になるようにするためには、第1の層10中のTi濃度が0.4質量%以上となるようにすればよいことが分かった。また、2808J/cmのUV-C光を照射した後であっても、破断点伸度が150%以上になるようにするためには、第1の層10中のTi濃度が0.35質量%以上となるようにすればよいことが分かった。
次に、被膜24である第2の層11にTi濃度が1.9質量%となる濃度のTiO微粒子113を含む試料C11と、試料C11と同様の方法で作製した、第2の層11にTi濃度が4.4質量%となる濃度のTiO微粒子113を含む試料(試料C12とする)に対して、表面の拭き取り試験を実施した。この拭き取り試験用サンプル作製及び試験は、特許第6723489号と同じ方法で実施した。また、拭き取り試験前後での静止摩擦係数の測定用サンプル作製及び測定も、特許第6723489号と同じ方法で実施した。拭き取り試験場所及び静止摩擦係数測定場所の、環境温度は25±3℃、環境湿度は50±10%、大気圧であった。
この拭き取り試験では、被膜24の表面に、消毒用アルコールを含むコットンリンターを用いた長繊維不織布(拭き取り方向の長さ50mm)を、2×10-3MPa~4×10-3MPaのズリ応力が働くように当接させて、被膜24の表面を、拭き取る方向の長さ150mm、速さ80回/分~120回/分でふき取ることを2万回繰り返した(往復1万回)。その結果、試料C11、C12の被膜24の静止摩擦係数の試験前後での差(絶対値)は、それぞれ0.019、0.047であり、ともに0.1以下であった。下記の表4に、測定された試料C11、C12の被膜24の静止摩擦係数の値を示す。
Figure 2022189649000005
一方で、拭き取り試験前後の試料C11、C12の表面の状態をSEMにより観察したところ、両者に差異が見られた。
図16(a)、(b)は、それぞれ試料C11と試料C12の拭き取り試験前の表面の観察像(1000倍)である。また、図17(a)、(b)は、それぞれ試料C11と試料C12の拭き取り試験後の表面の観察像である。図16(a)、(b)、図17(a)、(b)の観察像に観察される球状粒子とその周りに存在する白いパウダー粒子は、それぞれ微粒子112とTiO微粒子113である。
図16(a)、(b)に示されるように、空孔は、試料C11の被膜24よりも、試料C10の被膜24の方で多く観察された。また、図17(a)、(b)に示されるように、微粒子112の脱落は、試料C11の被膜24よりも、試料C12の被膜24の方が多かった。これらの結果の大きな原因の1つとして、試料C12の被膜24(第2の層11)中のTiO微粒子113の濃度が高すぎたためと考えられる。微粒子112の周囲にTiO微粒子113がより多く存在することになり、シリコーンゴムからなる母材111と微粒子112との接触面積が小さくなり、その結果、密着性が低下したことが、考えられる。拭き取り試験及びSEM観察の結果から、被膜24中のTi濃度の上限値は、4.4質量%であることが確認できた。
第1の実施の形態において図2を用いて説明した、TiO微粒子102を含む第1の層10のTi濃度と、TiO微粒子113を含む第2の層11のTi濃度の好ましい範囲は、本実施例の試験結果などに基づいて導出されたものである。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]シリコーンゴムを母材とする絶縁体(10、11)を備えた積層構造体であって、1404J/cmのUV-C光を照射した後の引張試験により測定される破断点伸度が250%以上であり、前記1404J/cmのUV-C紫外線を照射した後の45~50%引張相当の曲げ試験時に、光学顕微鏡を用いて50倍の観察倍率で表面の10箇所の1.5mm×4.5mmの領域を観察したときに、クラックが観察される領域が3箇所以下である、積層構造体(1)。
[2]シリコーンゴムを母材とする絶縁体(10、11)を備えた積層構造体であって、2808J/cmのUV-C光を照射した後の引張試験により測定される破断点伸度が150%以上であり、前記2808J/cmのUV-C紫外線を照射した後の45~50%引張相当の曲げ試験時に、光学顕微鏡を用いて50倍の観察倍率で表面の10箇所の1.5mm×4.5mmの領域を観察したときに、クラックが観察される領域が3箇所以下である、積層構造体(1)。
[3]シリコーンゴムを母材(101)とし、第1のTiO微粒子(102)を含む第1の層(10)と、前記第1の層(10)上に積層された、シリコーンゴムを母材(111)とし、第2のTiO微粒子(113)を含む第2の層(11)と、を備え、前記第1の層(10)のTi濃度が0.35質量%以上3.0質量%以下であり、前記第2の層(11)のTi濃度が1.0質量%以上4.4質量%以下である、積層構造体(1)。
[4]前記第2の層(11)のTi濃度が、前記第1の層(10)のTi濃度よりも高い、上記[3]に記載の積層構造体(1)。
[5]前記第2の層(11)が、シリコーンレジン微粒子及びシリカ微粒子のうちの少なくとも1つを含む、上記[3]又は[4]に記載の積層構造体(1)。
[6]上記[3]~[5]のいずれか1項に記載の積層構造体(1)からなる絶縁体(23、24)を備えた、ケーブル(20)。
[7]上記[3]~[5]のいずれか1項に記載の積層構造体(1)からなる絶縁体(41、42、43)を備えた、チューブ(40a、40b、40c)。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、本発明は、上記実施の形態及び実施例に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。また、上記に記載した実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1 積層構造体
10 第1の層
101 母材
102 TiO微粒子
11 第2の層
111 母材
112 微粒子
113 TiO微粒子
2 超音波プローブケーブル
20 ケーブル
23 シース
24 被膜
40a、40b、40c 医療用チューブ
41 チューブ本体
42 外側被膜
43 内側被膜

Claims (7)

  1. シリコーンゴムを母材とする絶縁体を備えた積層構造体であって、
    1404J/cmのUV-C光を照射した後の引張試験により測定される破断点伸度が250%以上であり、
    前記1404J/cmのUV-C紫外線を照射した後の45~50%引張相当の曲げ試験時に、光学顕微鏡を用いて50倍の観察倍率で表面の10箇所の1.5mm×4.5mmの領域を観察したときに、クラックが観察される領域が3箇所以下である、
    積層構造体。
  2. シリコーンゴムを母材とする絶縁体を備えた積層構造体であって、
    2808J/cmのUV-C光を照射した後の引張試験により測定される破断点伸度が150%以上であり、
    前記2808J/cmのUV-C紫外線を照射した後の45~50%引張相当の曲げ試験時に、光学顕微鏡を用いて50倍の観察倍率で表面の10箇所の1.5mm×4.5mmの領域を観察したときに、クラックが観察される領域が3箇所以下である、
    積層構造体。
  3. シリコーンゴムを母材とし、第1のTiO微粒子を含む第1の層と、
    前記第1の層上に積層された、シリコーンゴムを母材とし、第2のTiO微粒子を含む第2の層と、
    を備え、
    前記第1の層のTi濃度が0.35質量%以上3.0質量%以下であり、
    前記第2の層のTi濃度が1.0質量%以上4.4質量%以下である、
    積層構造体。
  4. 前記第2の層のTi濃度が、前記第1の層のTi濃度よりも高い、
    請求項3に記載の積層構造体。
  5. 前記第2の層が、シリコーンレジン微粒子及びシリカ微粒子のうちの少なくとも1つを含む、
    請求項3又は4に記載の積層構造体。
  6. 請求項3~5のいずれか1項に記載の積層構造体からなる絶縁体を備えた、
    ケーブル。
  7. 請求項3~5のいずれか1項に記載の積層構造体からなる絶縁体を備えた、
    チューブ。
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