JP2022189541A - フィギュアシステムおよび動力機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】外観上の審美性に優れ、多彩な動作が実現されるフィギュアシステムを提供する。【解決手段】このフィギュアシステムは、複数のアクチュエータの回転位置を決定する事で表現されるフィギュアのポーズや動作モーションといったフィギュア制御情報は、インターネットや外部ネットワークを通じて接続されたPC、スマートホン、タブレットなどの情報端末4000のアプリケーション画面上に表示されたアイコンMICを選択し指でタッチする事でモーションメッセージMMとしてフィギュアの制御部CTに伝達され、制御部CTがモーションメッセージに対応させてフィギュアを動作させる制御情報を生成する。【選択図】図19
Description
本発明は、所定の動作を行うことのできる可動のフィギュアシステム、ならびにそれに好適な動力機構に関する。
従来、アニメーションのキャラクタやスポーツ選手あるいは動物などをモチーフとしてその形を模したフィギュアが、例えば個人向けの嗜好品として作製、販売等されている。このようなフィギュアに関し、本出願人は、駆動部からの駆動力を、ワイヤを使用して可動部に伝達するようにしたものを既に提案している(例えば特許文献1,2, 3参照)。
ところで、このようなフィギュアに対しては、その用途により、よりいっそうの正確な動作と容易な操作性が求められることが予想される。
したがって、外観上の審美性を担保しつつ、多彩かつ正確な動作を実現することのできるフィギュアシステムが望まれる。また、容易な操作でこれを実現できるフィギュアシステムが望まれる。
本発明の一実施形態としての第1のフィギュアシステムは、回転力を発生するアクチュエータを各々有する複数の駆動ユニットと、回転力により動作する可動体を各々含む複数の可動機構、および複数の可動体と接続された第1の端部を各々含む複数の回転力伝達部材、を有するフィギュアと、可動体の動作量を検出する動作量検出部とを備える。複数の駆動ユニットは、フィギュアの内部に設けられた第1の駆動ユニットを含む。複数のアクチュエータのうちの1つのアクチュエータが発生する回転力は、複数の回転力伝達部材のうちの1つの回転力伝達部材を介して複数の可動体のうちの対応する1の可動体に伝達される。
ここで、複数の駆動ユニットは、フィギュアの内部に設けられた第1の駆動ユニットおよびフィギュアの外部に設けられた第2の駆動ユニットのうちの少なくとも一方を含んでいる。すなわち、複数の駆動ユニットの一部または全部がフィギュアの外部に有ってもよいし、複数の駆動ユニットの一部または全部がフィギュアの内部に有ってもよい。また、動作量検出部は、例えば各可動機構に設置されていてもよいし、駆動ユニット内に設置されていてもよい。
さらに、フィギュアを動作させるためのポーズや動作モーション、音声データといったフィギュア制御情報をフィギュアの制御部で実行させるために、インターネットや外部ネットワークを通じて接続されたPC, スマートホン, タブレットといった情報端末のアプリケーション画面上に表示されたアイコンを選択し指でタッチする事で、そのフィギュア制御情報を表すモーションメッセージをフィギュアの制御部に伝達することが出来る。そのアイコンはそれに関連付けられたフィギュアの動きがイメージしやすい画像になっているので、利用者はフィギュアをどのように動かしたいかを考えて、そのイメージに近いアイコンを選んで指でタッチするだけでフィギュアに所望の動きをさせることが出来る。例えば喜んでいる動作をフィギュアにさせたい場合は喜んでいる画像のアイコンを選べばよい。動作させる対象がロボットアームの場合も所望の動作を表すアイコンを選んでタッチすればロボットアームを動作させることが出来る。そのためにフィギュアの動きを表すモーションメッセージには、フィギュアの動きとの関連付けを決定するためのID番号があり、フィギュアの制御部(CPU)はそのID番号を元に、そのIDに関連付けられたフィギュアの動きを再生する。そのためにフィギュアの制御部はその関連性を決定するための制御情報関連付け機能を持っている。その構成により、多種なデータを含むモーションメッセージを毎回ネットワークを通じてスマートホンとフィギュアの間でやり取りする必要が無く、単にID番号をやり取りするだけで良いので、容易で高速なモーションメッセージの伝達が可能となる。むろん、モーションメッセージ自体を伝達することも可能ではある。
ここで、複数の駆動ユニットは、フィギュアの内部に設けられた第1の駆動ユニットおよびフィギュアの外部に設けられた第2の駆動ユニットのうちの少なくとも一方を含んでいる。すなわち、複数の駆動ユニットの一部または全部がフィギュアの外部に有ってもよいし、複数の駆動ユニットの一部または全部がフィギュアの内部に有ってもよい。また、動作量検出部は、例えば各可動機構に設置されていてもよいし、駆動ユニット内に設置されていてもよい。
さらに、フィギュアを動作させるためのポーズや動作モーション、音声データといったフィギュア制御情報をフィギュアの制御部で実行させるために、インターネットや外部ネットワークを通じて接続されたPC, スマートホン, タブレットといった情報端末のアプリケーション画面上に表示されたアイコンを選択し指でタッチする事で、そのフィギュア制御情報を表すモーションメッセージをフィギュアの制御部に伝達することが出来る。そのアイコンはそれに関連付けられたフィギュアの動きがイメージしやすい画像になっているので、利用者はフィギュアをどのように動かしたいかを考えて、そのイメージに近いアイコンを選んで指でタッチするだけでフィギュアに所望の動きをさせることが出来る。例えば喜んでいる動作をフィギュアにさせたい場合は喜んでいる画像のアイコンを選べばよい。動作させる対象がロボットアームの場合も所望の動作を表すアイコンを選んでタッチすればロボットアームを動作させることが出来る。そのためにフィギュアの動きを表すモーションメッセージには、フィギュアの動きとの関連付けを決定するためのID番号があり、フィギュアの制御部(CPU)はそのID番号を元に、そのIDに関連付けられたフィギュアの動きを再生する。そのためにフィギュアの制御部はその関連性を決定するための制御情報関連付け機能を持っている。その構成により、多種なデータを含むモーションメッセージを毎回ネットワークを通じてスマートホンとフィギュアの間でやり取りする必要が無く、単にID番号をやり取りするだけで良いので、容易で高速なモーションメッセージの伝達が可能となる。むろん、モーションメッセージ自体を伝達することも可能ではある。
本発明の一実施形態としての第2のフィギュアシステムは、回転力を発生するアクチュエータを各々有する複数の駆動ユニットと、回転力により動作する可動体を含む可動機構、および可動体と接続された一端を含む回転力伝達部材、を各々有する複数のモジュールが結合してなるフィギュアと、可動体の動作量を検出する動作量検出部とを備える。複数の駆動ユニットは、フィギュアの内部に設けられた第1の駆動ユニットを含む。複数のアクチュエータのうちの1つのアクチュエータが発生する回転力が、複数の回転力伝達部材のうちの1つの回転力伝達部材を介して複数の可動体のうちの対応する1の可動体に伝達されるようになっている。
ここで、複数の駆動ユニットは、フィギュアの内部に設けられた第1の駆動ユニットおよびフィギュアの外部に設けられた第2の駆動ユニットのうちの少なくとも一方を含んでいる。すなわち、複数の駆動ユニットの一部または全部がフィギュアの外部に有ってもよいし、複数の駆動ユニットの一部または全部がフィギュアの内部に有ってもよい。また、動作量検出部は、例えば各可動機構に設置されていてもよいし、駆動ユニット内に設置されていてもよい。
本発明の一実施形態としての第1および第2のフィギュアシステムでは、駆動ユニットがアクチュエータを有する。このため、駆動ユニットがフィギュア外にある場合はフィギュアそのものに駆動源が存在せず、フィギュアの小型化や軽量化に適する。駆動ユニットがフィギュア内にある場合であっても、例えば胴体部に駆動源を集約することにより、フィギュアの小型化や軽量化を図ることができる。そのうえ、例えばスリムな体形を有するなど、審美性に優れたフィギュアが実現される。また、アクチュエータが発生する回転力が、回転力伝達部材を介して可動機構における可動体に伝達されるうえ、動作量検出部により可動体の動作量が検出されるので、フィギュアの動作が安定化および高精度化され、高い動作再現性が期待できる。また、回転力伝達部材として、フレキシブルワイヤなどの可撓性に優れる部材を採用すれば、フィギュアの動作上における高い自由度が得られ、多彩な動作が再現される。
本発明の一実施形態としての第1のフィギュアシステムでは、駆動ユニットは、複数のアクチュエータからの駆動力によりそれぞれ回転する複数の第1カプラを含む第1カプラユニットをさらに有し、フィギュアは、複数のフレキシブルワイヤの第2の端部とそれぞれ接続されて回転する複数の第2カプラを含む第2カプラユニットをさらに有し、複数の第1カプラは、それぞれ、複数の第2カプラのうちの対応する1の第2カプラと脱着可能に連結され、または脱着可能に構成されているとよい。駆動ユニットとフィギュアとが一体化されている場合よりも取り扱いが容易となるうえ、互換性を確保すれば、1つの駆動ユニットを複数のフィギュアにより共有することができるからである。この場合、第1カプラユニットと第2カプラユニットとが連結されることにより、複数のアクチュエータを覆う遮音構造が構成されるようになっていてもよい。動作時の静音性が確保されるからである。
本発明の一実施形態としての第1のフィギュアシステムでは、複数の駆動ユニットは、それぞれ、複数の動作量検出部からの情報に基づいて複数のアクチュエータを制御することによりフィギュアの動作を実行する制御部をさらに有するとよい。その場合、複数の動作量検出部と複数の制御部とをそれぞれ繋ぐ複数の信号線、および複数の動作量検出部と複数の制御部とをそれぞれ繋ぐ複数の電力線、をさらに備えていてもよい。
本発明の一実施形態としての動力機構は、位置検出センサが設けられた第1の端部、および第1の端部と反対側の第2の端部、を有する先端モジュールと、第2の端部と接続される第3の端部、および第3の端部と反対側の第4の端部、を有する中間モジュールと、第4の端部と接続される基端モジュールと、回転力を各々発生する複数のアクチュエータを含む駆動ユニットと、位置検出センサからの先端モジュールの位置情報に基づき、駆動ユニットの動作の制御を行う制御部とを備える。基端モジュールおよび中間モジュールは、複数のアクチュエータのうちの一のアクチュエータが発生する回転力により動作する可動体と、一のアクチュエータと可動体とを繋ぎ、一のアクチュエータが発生する回転力を可動体に伝達する回転力伝達部材とを有する。
本発明の一実施形態としてのフィギュアシステムによれば、フィギュアにおける外観上の審美性を担保することができるうえ、多彩な動作を実現することが可能となる。また、本発明の一実施形態としての動力機構によれば、その機能、形状、寸法および重量などを自由に設定しつつ、多彩な動作を実現することが可能である。また、本発明の一実施形態としてのフィギュアシステムによれば、フィギュアや動力機構を容易に操作することが可能となる。なお、本発明の効果はこれに限定されるものではなく、以下の記載のいずれの効果であってもよい。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(基本構造を有するフィギュアシステム)
(1)フィギュアシステムの基本構成例
(2)関節部の詳細な構成例
(3)フィギュアシステムの基本動作の例
(4)関節部の動作の例
(5)作用および効果
2.変形例
1.実施の形態(基本構造を有するフィギュアシステム)
(1)フィギュアシステムの基本構成例
(2)関節部の詳細な構成例
(3)フィギュアシステムの基本動作の例
(4)関節部の動作の例
(5)作用および効果
2.変形例
<1.一実施の形態>
[1.フィギュアシステムの基本構成例]
図1は、本発明の一実施の形態としてのフィギュアシステムの全体構成を表す外観斜視図である。図2Aは、本実施の形態のフィギュアシステム全体の機構を説明するための説明図である。図2Bは、図1に示したフィギュアシステムの要部を説明するための説明図である。図3は、図1に示した駆動ユニットDU(後出)の内部機構を説明するためのブロック図である。図4Aは、図1に示したフィギュア2の外観および内部の骨格を表す模式図である。図4Bは、フィギュア2を斜め後方から眺めたときの外観を表す模式図である。図4Cは、フィギュア2の上部外観を拡大して表す模式図である。
[1.フィギュアシステムの基本構成例]
図1は、本発明の一実施の形態としてのフィギュアシステムの全体構成を表す外観斜視図である。図2Aは、本実施の形態のフィギュアシステム全体の機構を説明するための説明図である。図2Bは、図1に示したフィギュアシステムの要部を説明するための説明図である。図3は、図1に示した駆動ユニットDU(後出)の内部機構を説明するためのブロック図である。図4Aは、図1に示したフィギュア2の外観および内部の骨格を表す模式図である。図4Bは、フィギュア2を斜め後方から眺めたときの外観を表す模式図である。図4Cは、フィギュア2の上部外観を拡大して表す模式図である。
図1に示したように、本実施の形態のフィギュアシステムは、ベース1と、このベース1の上に配置されたフィギュア2と、ベース1とフィギュア2とを脱着可能に連結し、または脱着可能に構成された中間部3とを備えたものである。中間部3は、フィギュア2を、その胴体部20(後出)を支点として自在に動作できるようにベース1の上方に支持する。
フィギュア2は、その骨部材として、例えば胴体部20、頭部21、右腕部22R、左腕部22L、右脚部23Rおよび左脚部23Lを有している(図1,図4Aおよび図4B参照)。なお、本出願では、右腕部22R、左腕部22L、右脚部23Rおよび左脚部23Lを包括して肢体部ともいう場合がある。これらの骨部材は、例えば板状や棒状などの形状を有する剛性の高い材料からなる。骨部材における長手方向と直交する断面の形状は、例えば円形、楕円形、四角形などの多角形である。また、骨部材は中実構造でもよいが、軽量化を図るために中空構造であることが望ましい。胴体部20は、例えば胴体上部20Aと胴体下部20Bとが腰関節部30により連結されたものである。胴体上部20Aの背面にはマルチカプラ25Bが設けられている。このマルチカプラ25Bが中間部3に設けられたマルチカプラ25Aと連結されてマルチカプラ対25を形成することにより、胴体部20(胴体上部20A)と中間部3とが連結されるようになっている。頭部21、右腕部22R、左腕部22L、右脚部23Rおよび左脚部23Lは、それぞれ、関節部としての首関節部31、肩関節部32R、肩関節部32L、股関節部33Rおよび股関節部33Lによって胴体部20と連結されている。このようにフィギュア2では、複数の骨部材が複数の関節部において連結されることにより、骨格が形成されている。ここで、これらの複数の関節部の各々は、後述する可動機構5を1または複数含んでいる。なお、右腕部22R、左腕部22L、右脚部23Rおよび左脚部23Lは、それらの骨部材を内蔵するように、皮膚に相当するカバー240~249が設けられている。カバー240~249は、例えばポリ塩化ビニル(PVC)などの硬質樹脂を用いて構成され、曲面を含む外表面を有する。
右腕部22Rは、上腕221R、前腕222Rおよび手223Rを有している。上腕221Rは、その一端が肩関節部32Rを介して胴体上部20Aの右端と連結され、他端が肘関節部34Rによって前腕222Rと連結されている。前腕222Rは、その一端が肘関節部34Rを介して上腕221Rと連結され、他端が手関節部35Rによって手223Rと連結されている。手223Rは、その一端が手関節部35Rを介して前腕222Rと連結され、他端には例えば5本の指が設けられている。上腕221Rはカバー240Aとカバー240Bとによって自らの周囲が覆われており、前腕222Rはカバー249Aとカバー249Bとによって自らの周囲が覆われている。
左腕部22Lは、胴体部20を中心として右腕部22Rと左右対称の構造を有している。具体的には、左腕部22Lは上腕221L、前腕222Lおよび手223Lを有している。上腕221Lは、その一端が肩関節部32Lを介して胴体上部20Aの左端と連結され、他端が肘関節部34Lによって前腕222Lと連結されている。前腕222Lは、その一端が肘関節部34Lを介して上腕221Lと連結され、他端が手関節部35Lによって手223Lと連結されている。手223Lは、その一端が手関節部35Lを介して前腕222Lと連結され、他端には例えば5本の指が設けられている。上腕221Lはカバー248Aとカバー248Bとによって自らの周囲が覆われており、前腕222Lはカバー247Aとカバー247Bとによって自らの周囲が覆われている。
右脚部23Rは、大腿231R、下腿232Rおよび足233Rを有している。大腿231Rは、その一端が股関節部33Rを介して胴体下部20Bの右端と連結され、他端が膝関節部36Rによって下腿232Rと連結されている。下腿232Rは、その一端が膝関節部36Rを介して大腿231Rと連結され、他端が足関節部37Rによって足233Rと連結されている。足233Rは、その一端が足関節部37Rを介して下腿232Rと連結され、他端には例えば5本の指が設けられている。大腿231Rはカバー245Aとカバー245Bとによって自らの周囲が覆われており、下腿232Rはカバー244Aとカバー244Bとによって自らの周囲が覆われている。
左脚部23Lは、胴体部20を中心として右脚部23Rと左右対称の構造を有している。具体的には、左脚部23Lは大腿231L、下腿232Lおよび足233Lを有している。大腿231Lは、その一端が股関節部33Lを介して胴体下部20Bの左端と連結され、他端が膝関節部36Lによって下腿232Lと連結されている。下腿232Lは、その一端が膝関節部36Lを介して大腿231Lと連結され、他端が足関節部37Lによって足233Lと連結されている。足233Lは、その一端が足関節部37Lを介して下腿232Lと連結され、他端には例えば5本の指が設けられている。大腿231Lはカバー242Aとカバー242Bとによって自らの周囲が覆われており、下腿232Lはカバー241Aとカバー241Bとによって自らの周囲が覆われている。
本実施の形態では、腰関節部30、首関節部31、肩関節部32R,32L、股関節部33R,33L、肘関節部34R,34L、手関節部35R,35L、膝関節部36R,36L、足関節部37R,37Lをまとめて関節部と呼ぶ。なお、上記以外の箇所、例えば指などにも関節部を設けるようにしてもよい。これらの関節部のうち、肩関節部32R,32L、股関節部33R,33L、肘関節部34R,34L、手関節部35R,35L、膝関節部36R,36L、足関節部37R,37Lは、それぞれ、回転軸を中心として回転すると共にその回転軸と直交する断面における少なくとも一部が円弧状である回転部材を含むとよい。例えば、後述する図7に示したように、肘関節部34Lおよび手関節部35Lは、それぞれ、出力軸54を中心として回転すると共にその出力軸54と直交する断面における少なくとも一部が円弧状である回転部材342Lおよび回転部材352Lを含んでいるとよい。特に、肩関節部32R,32L、股関節部33R,33L、肘関節部34R,34L、手関節部35R,35L、膝関節部36R,36L、足関節部37R,37Lは、それぞれ、球面を含む外表面を有する略球体のカバーによってそれぞれ覆われているとよい。例えば図4Aおよび図4Bでは、股関節部33R,33Lが、球面を含む外表面を有する略球体のカバー243,246によってそれぞれ覆われている様子を表している。
フィギュア2は、図2A,2Bおよび図3に示したように、複数の可動機構5と、複数のカプラユニット26Bと、複数のフレキシブルワイヤFW2と、複数の信号線SW2と、複数の電力線PW2と、複数の接地線GW2とを有している(図2A)。フレキシブルワイヤFW2は、その延在方向を回転軸として回転することにより、駆動モータDMが発生する回転力を可動機構5における可動体(例えば後述のウォームギヤ51)へ伝達する動力伝達部材(回転力伝達部材)である。フレキシブルワイヤFW2は、例えば鋼線などの金属細線を撚り合わせた可撓性を有する素材からなり、フレキシブルシャフトとも呼ばれる。フレキシブルワイヤFW2は、可動機構5ごとに1つ設けられている。信号線SW2、電力線PW2および接地線GW2についても可動機構5ごとに1つ設けられている。図5に、可動機構5を含むフィギュア2の動作機構を説明するための構成例を模式的に表す。
図5などに示したように、複数の可動機構5は、後述する駆動モータDMの回転力により動作する可動体としての減速ギヤ53と、その減速ギヤ53の動作量(例えば回転角)を検出するエンコーダ55とを各々含んでいる。より詳細には、複数の可動機構5は、ウォームギヤ51と、減速ギヤ52と、減速ギヤ53と、出力軸54と、エンコーダ55とをそれぞれ有している。ここで、ウォームギヤ51はフレキシブルワイヤFW2の端部2T1と接続されており、その延在方向を回転軸として、フレキシブルワイヤFW2と共に+R51方向および-R51方向へ回転可能に構成されている。減速ギヤ52はウォームギヤ51と係合しており、+R51方向にウォームギヤ51が回転すると減速ギヤ52は例えば+R52方向へ回転し、-R51方向にウォームギヤ51が回転すると減速ギヤ52は-R52方向へ回転するようになっている。減速ギヤ53は減速ギヤ52と係合しており、+R52方向に減速ギヤ52が回転すると減速ギヤ53は例えば+R53方向へ回転し、-R52方向に減速ギヤ52が回転すると減速ギヤ53は-R53方向へ回転するようになっている。減速ギヤ53の回転量(回転角)はエンコーダ55により随時検出するようになっている。出力軸54は減速ギヤ53の回転中心に固定され、減速ギヤ53と一体となって回転するようになっている。回転部材56は出力軸54に固定されている。したがって、回転部材56は、減速ギヤ53と一体となって回転する。
また、図2Aおよび図3に示したように、フレキシブルワイヤFW2の、ウォームギヤ51と反対側に位置する端部2T2は、ワイヤカプラ27Bと接続されている。ワイヤカプラ27Bは、カプラユニット26Bに回転可能に保持され、フレキシブルワイヤFW2と共に回転するようになっている。ワイヤカプラ27Bは、例えば図6に示したように、後出のワイヤカプラ27Aと脱着可能に構成されており、ワイヤカプラ27Aと連結することによりワイヤカプラ対27を形成するようになっている。なお図6は、ワイヤカプラ対27の構成を拡大して表す斜視図である。図6に示したように、ワイヤカプラ27Bは、例えば略円柱状の部材であり、その外周面に1以上の突起(図6では2つの突起T1,T2)を有している。ワイヤカプラ27Aは、例えば中間部3を通過するフレキシブルワイヤFW3の端部3T2と接続され、例えばワイヤカプラ27Bが挿入される空間27Vを含む略円筒状の部分を含む部材であり、その内面に、ワイヤカプラ27Bの突起と対応する1以上の溝(図6では2つの溝U1,U2)を有している。このような構造により、突起T1,T2が溝U1,U2に差し込まれるようにワイヤカプラ27Aとワイヤカプラ27Bとが接近して空間27Vにワイヤカプラ27Bが挿入される。このため、突起T1,T2と溝U1,U2とがそれぞれ係合し、例えばフレキシブルワイヤFW3がRFW3の方向へ回転するとフレキシブルワイヤFW2がRFW2の方向へ回転するようになっている。
カプラユニット26Bには、さらに、信号線カプラ281Bと、電力線カプラ282Bと、接地線カプラ283Bとが保持されている。フィギュア2には、信号線カプラ281Bとエンコーダ55とを繋ぐ信号線SW2と、電力線カプラ282Bとエンコーダ55とを繋ぐ電力線PW2と、接地線カプラ283Bとエンコーダ55とを繋ぐ接地線GW2とがさらに配設されている。ここでフレキシブルワイヤFW2は、対応する可動機構5ごとに可撓性を有するチューブ6に収容され、信号線SW2、電力線PW2および接地線GW2は、対応する可動機構5ごとに可撓性を有するチューブ7に収容されているとよい(図5参照)。互いの干渉を回避するためである。特に、フレキシブルワイヤFW2は回転動作を伴うので、信号線SW2などとの摩擦や干渉が生じやすいと考えられる。このため、フレキシブルワイヤFW2と、信号線SW2、電力線PW2および接地線GW2とを別々のチューブに挿通させることが望ましい。ただし、信号線SW2、電力線PW2および接地線GW2についても、それぞれ個別に異なるチューブに挿通させるようにしてもよい。
フィギュア2には、複数の可動機構5の各々に対応して複数のカプラユニット26Bが設けられている。これら複数のカプラユニット26Bは、一体化されてマルチカプラ25Bを構成している。なお、フィギュア2では、全てのカプラユニット26Bをまとめることで1つのマルチカプラ25Bを構成するようにしてもよいし、全てのカプラユニット26Bをいくつかのグループごとにまとめることで複数のマルチカプラ25Bを構成するようにしてもよい。マルチカプラ25Bは、中間部3における後出のマルチカプラ25Aと脱着可能に構成されており、マルチカプラ25Aと連結することによりマルチカプラ対25を形成するようになっている。
中間部3は、ベース1に対しフィギュア2を支持するステー3Aと、ステー3Aの内部に挿通されたフレキシブルワイヤFW3、信号線SW3、電力線PW3および接地線GW3と、ステー3Aの一端に設けられてステー3Aとベース1の筐体10とを連結する連結部3Bと、ステー3Aの他端に設けられてステー3Aとフィギュア2の連結部2Cとを連結する連結部3Cと有している。連結部3Bには、1または複数のマルチカプラ16Bが設けられている。一方、連結部3Cには、1または複数のマルチカプラ25Aが設けられている。フレキシブルワイヤFW3は、駆動モータDMが発生する回転力をフィギュア2へ伝達する可撓性を有する動力伝達部材であり、例えばフレキシブルワイヤFW2と同様の素材からなる。フレキシブルワイヤFW3の端部3T1はワイヤカプラ27Aと接続され、フレキシブルワイヤFW3の端部3T2はワイヤカプラ18Bと接続されている。信号線SW3の一端は信号線カプラ281Aと接続され、信号線SW3の他端は信号線カプラ191Bと接続されている。電力線PW3の一端は電力線カプラ282Aと接続され、電力線PW3の他端は電力線カプラ192Bと接続されている。接地線GW3の一端は接地線カプラ283Aと接続され、接地線GW3の他端は接地線カプラ193Bと接続されている。ここで、既に述べたように、ワイヤカプラ27Aはフィギュア2のワイヤカプラ27Bと脱着可能に構成され、ワイヤカプラ27Bと連結することでワイヤカプラ対27を構成するようになっている。一方、ワイヤカプラ18Bはベース1に設けられたワイヤカプラ18A(後出)と脱着可能に構成され、そのワイヤカプラ18Aと連結することでワイヤカプラ対18を構成するようになっている。同様に、信号線カプラ281A,電力線カプラ282A,接地線カプラ283Aとフィギュア2の信号線カプラ281B,電力線カプラ282B,接地線カプラ283Bとがそれぞれ脱着可能に構成され、両者がそれぞれ連結されることにより、信号線カプラ対281,電力線カプラ対282および接地線カプラ対283をそれぞれ構成するようになっている。さらに、信号線カプラ191B,電力線カプラ192B,接地線カプラ193Bはベース1に設けられた信号線カプラ191A,電力線カプラ192A,接地線カプラ193Aとそれぞれ脱着可能に構成され、両者がそれぞれ連結されることにより、信号線カプラ対191,電力線カプラ対192および接地線カプラ対193をそれぞれ構成するようになっている。
カプラユニット26Aには、ワイヤカプラ27Aが回転可能に保持されている。カプラユニット26Aには、さらに、信号線カプラ281A,電力線カプラ282Aおよび接地線カプラ283Aがそれぞれ保持されている。カプラユニット26Aは、カプラユニット26Bと連結することでカプラユニット対26を構成するようになっている。中間部3の連結部3Cには、複数のカプラユニット26Aが設けられている。これら複数のカプラユニット26Aは、一体化されてマルチカプラ25Aを構成している。なお、中間部3の連結部3Cでは、全てのカプラユニット26Aをまとめて1つのマルチカプラ25Aを構成するようにしてもよいし、全てのカプラユニット26Aをいくつかのグループごとにまとめて複数のマルチカプラ25Aを構成するようにしてもよい。マルチカプラ25Aは、フィギュア2におけるマルチカプラ25Bと脱着可能に構成されており、マルチカプラ25Bと連結することによりマルチカプラ対25を形成する。
連結部3Bには、図2Bに示したように、ベース1の筐体10に設けられたマルチカプラ16Aと対向するようにマルチカプラ16Bが設けられている。マルチカプラ16Bはマルチカプラ16Aと脱着可能に構成されており、マルチカプラ16Aと連結することによりマルチカプラ対16を形成する。マルチカプラ16Bは、複数のカプラユニット17Bにより構成されている。図2Bでは、3つのカプラユニット17B1~17B3によりマルチカプラ16Bが構成されると共に、3つのカプラユニット17A1~17A3によりマルチカプラ16Aが構成されている場合を例示している。カプラユニット17B(17B1~17B3)には、ワイヤカプラ18B(18B1~18B3)が回転可能に保持されている。カプラユニット17B(17B1~17B3)には、さらに、信号線カプラ191B(191B1~191B3),電力線カプラ192B(192B1~192B3)および接地線カプラ193B(193B1~193B3)がそれぞれ保持されている。カプラユニット17B(17B1~17B3)は、ベース1に設けられたカプラユニット17A(17A1~17A3)と連結することでカプラユニット対17(17-1~17-3)を構成するようになっている。なお、中間部3の連結部3Bでは、全てのカプラユニット17Bをまとめて1つのマルチカプラ16Bを構成するようにしてもよいし、全てのカプラユニット17Bをいくつかのグループごとにまとめて複数のマルチカプラ16Bを構成するようにしてもよい。なお、図2Bでは、フレキシブルワイヤFW3、信号線SW3、電力線PW3および接地線GW3の図示を省略している。
図1に示したように、ベース1は、筐体10の内部に駆動ユニットDUを複数備えている。図2A,2Bおよび図3に示したように、複数の駆動ユニットDUは、回転力を発生するアクチュエータとしての駆動モータDMと、その駆動モータDMを制御することによりフィギュア2における可動機構5の動作を実行するモータ制御部MCと、マルチカプラ16Aと、インターフェイス部15(図3)とを各々有する。
モータ制御部MCは、エンコーダ55からの情報に基づいて駆動モータDMを制御することにより、可動機構5の動作を実行するように機能する。例えば、ある可動機構5を回転させた場合に、実際にその可動機構5が所望の回転角だけ回転したかどうかをエンコーダ55からの情報により判断し、必要に応じて回転角を補正する動作をさらに行うようにする。
図2Bに示したように、マルチカプラ16Aは、複数のカプラユニット17Aを有している。各カプラユニット17Aには、それぞれ、ワイヤカプラ18A、電力線カプラ192A、信号線カプラ191Aおよび接地線カプラ193Aが設けられている。インターフェイス部15は、図3に示したように、電源端子151と接地端子152と信号入力端子153とを有している。駆動ユニットDUは、さらに、電源端子151と電力線カプラ192Aとを繋ぐ電力線PW1と、接地端子152と接地線カプラ193Aとを繋ぐ接地線GW1と、信号入力端子153とモータ制御部MCとを繋ぐ信号線SW0と、モータ制御部MCと信号線カプラ191Aとを繋ぐ信号線SW1とを有している。駆動ユニットDUは、さらに、電力線PW1から分岐されてモータ制御部MCと接続された電力線PW1Aと、電力線PW1から分岐されて駆動モータDMと接続された電力線PW1Bと、接地線GW1から分岐されてモータ制御部MCと接続された接地線GW1Aと、接地線GW1から分岐されて駆動モータDMと接続された接地線GW1Bとを有する。さらに、駆動ユニットDUは、駆動モータDMとワイヤカプラ18Aとを繋ぐ動力伝達部材としての駆動軸FW1を有している。駆動軸FW1はフレキシブルワイヤFW2などと同じ素材からなるものであってもよいし、剛性を有する金属シャフトであってもよい。さらに、この駆動軸FW1を、ワイヤカプラ18Aに対し脱着可能に構成するとよい。なお、図2Bでは、電力線PW1,PW1A,PW1Bおよび接地線GW1,GW1A,GW1Bの図示を省略している。
筐体10の内部には、CPU12と、電源13と、記憶部14とがさらに設けられている。CPU12は、例えばフィギュアシステム全体の制御を行うものである。記憶部14には、例えばフィギュアシステム全体の制御、またはフィギュア2の動作制御を行うためのプログラムや各種データが格納されているとよい。CPU12には端子12Tが設けられており、端子12Tが信号入力端子153と接続されることで、信号線SW0を介してモータ制御部MCに対し制御信号が送られるようになっている。モータ制御部MCからの制御信号は、信号線SW1、マルチカプラ対16、信号線SW3,SW2などを介して各可動機構5のエンコーダ55に伝達されるようになっている。電源端子151は、電源13に設けられた端子13Tと接続されることで、電力線PW1、電力線PW1A、電力線PW1B、マルチカプラ対16、電力線PW3,PW2などを介してモータ制御部MC、駆動モータDM、エンコーダ55に対して電源が供給可能となっている。また、接地端子152は接地されるようになっている。
[2.関節部の詳細な構成例]
続いて、関節部の構成の詳細について説明する。各関節部は、1または複数の可動機構5をそれぞれ含んでいる。
続いて、関節部の構成の詳細について説明する。各関節部は、1または複数の可動機構5をそれぞれ含んでいる。
(首関節部31の構成例)
例えば首関節部31は3つの可動機構5を含んでいる(図4C参照)。具体的には、胴体上部20Aに対して鉛直方向の軸31J1を中心として回動する本体311により構成される可動機構と、本体311に対してフィギュア2の左右方向の軸31J2を中心として回動する回転部材312により構成される可動機構と、回転部材312に対してフィギュア2の前後方向の軸31J3を中心として回動する回転部材313により構成される可動機構との3つである。
例えば首関節部31は3つの可動機構5を含んでいる(図4C参照)。具体的には、胴体上部20Aに対して鉛直方向の軸31J1を中心として回動する本体311により構成される可動機構と、本体311に対してフィギュア2の左右方向の軸31J2を中心として回動する回転部材312により構成される可動機構と、回転部材312に対してフィギュア2の前後方向の軸31J3を中心として回動する回転部材313により構成される可動機構との3つである。
このような可動機構を含む首関節部31を設けることにより以下のような挙動が実現される。例えば軸31J1を中心として本体311が回動することにより、フィギュア2の胴体上部20Aが正面を向いたまま頭部21が左右方向(矢印Y311の方向)に回転することとなる。また、回転部材312が軸31J2を中心として回動することにより、頭部21が前後方向(矢印Y312の方向)に傾くこととなる。さらに、回転部材313が軸31J3を中心として回動することにより、フィギュア2の胴体上部20Aが正面を向いたまま頭部21が左右方向(矢印Y313の方向)に傾くこととなる。
(肩関節部32Lの構成例)
また、例えば肩関節部32Lは2つの可動機構を含んでいる(図4C参照)。具体的には、胴体上部20Aに対して左右方向の軸32J1を中心として回動する回転部材321Lにより構成される可動機構と、回転部材321Lに対してフィギュア2の前後方向の軸32J2を中心として回動する回転部材322Lにより構成される可動機構との2つである。肩関節部32Lが含む2つの可動機構により、例えば軸32J1を中心として回転部材321Lが回動することにより、軸32J1を中心として左腕部22Lが前後方向(矢印Y321の方向)に回動することとなる。また、軸32J2を中心として回転部材322Lが回動することにより、左腕部22Lが上下方向(矢印Y322の方向)に回動することとなる。
また、例えば肩関節部32Lは2つの可動機構を含んでいる(図4C参照)。具体的には、胴体上部20Aに対して左右方向の軸32J1を中心として回動する回転部材321Lにより構成される可動機構と、回転部材321Lに対してフィギュア2の前後方向の軸32J2を中心として回動する回転部材322Lにより構成される可動機構との2つである。肩関節部32Lが含む2つの可動機構により、例えば軸32J1を中心として回転部材321Lが回動することにより、軸32J1を中心として左腕部22Lが前後方向(矢印Y321の方向)に回動することとなる。また、軸32J2を中心として回転部材322Lが回動することにより、左腕部22Lが上下方向(矢印Y322の方向)に回動することとなる。
なお、ここでは首関節部31および肩関節部32Lを例に挙げて説明したが、他の関節部についても出力軸54を含む可動機構が1以上設けられている。
(可動機構5とフレキシブルワイヤFWとの関係)
次に、図7を参照して、左腕部22Lにおける肘関節部34Lおよび手関節部35Lを例に挙げて可動機構5とフレキシブルワイヤFWとの関係について説明する。図7は、駆動ユニットDUから肘関節部34Lおよび手関節部35Lへの動力伝達を行う仕組みを説明する概念図である。
次に、図7を参照して、左腕部22Lにおける肘関節部34Lおよび手関節部35Lを例に挙げて可動機構5とフレキシブルワイヤFWとの関係について説明する。図7は、駆動ユニットDUから肘関節部34Lおよび手関節部35Lへの動力伝達を行う仕組みを説明する概念図である。
図7などに示したように、肘関節部34Lは、上腕221Lに固定された固定部材341Lと、その固定部材341Lに対して回転可能に保持される回転部材342Lと、それらを介在する可動機構5とを有している。回転部材342Lは可動機構5における出力軸54に固定され、固定部材341Lに対して出力軸54を中心として回転可能に保持されている。回転部材342Lには、前腕222Lが固定されている。また、ウォームギヤ51には、上腕221Lに沿って配設されてチューブ6Aの内部に挿通されるフレキシブルワイヤFW2(図7ではチューブ6Aのみを示す)の端部が接続され、ウォームギヤ51に駆動モータDMからの回転力が伝達されるようになっている。さらにエンコーダ55には、上腕221Lに沿って配設されてチューブ7Aの内部に挿通される信号線SW2,電力線PW2および接地線GW2(図7ではチューブ7Aのみを示す)の端部がそれぞれ接続されている。
同様に、手関節部35Lは、前腕222Lに固定された固定部材351Lと、その固定部材351Lに対して回転可能に保持される回転部材352Lと、それらを介在する可動機構5とを有している。回転部材352Lは可動機構5における出力軸54に固定され、固定部材351Lに対して出力軸54を中心として回転可能に保持されている。回転部材352Lには、手223Lが固定されている。また、ウォームギヤ51には、前腕222Lに沿って配設されてチューブ6Bの内部に挿通されるフレキシブルワイヤFW2(図7ではチューブ6Bのみを示す)の端部が接続され、ウォームギヤ51に駆動モータDMからの回転力が伝達されるようになっている。さらにエンコーダ55には、前腕222Lに沿って配設されてチューブ7Bの内部に挿通される信号線SW2,電力線PW2および接地線GW2(図7ではチューブ7Bのみを示す)の端部がそれぞれ接続されている。ここで、チューブ6Bおよびチューブ7Bは、それぞれ、駆動ユニットDUと手関節部35Lとの間に位置する他の可動体、すなわち肘関節部34Lにおける可動機構5の中心部(例えば出力軸54)の近傍を貫いて延設されているとよい。例えば肘関節部34Lにおける回転部材342Lを回転させた際、その回転部材342Lの回転がチューブ6Bおよびチューブ7Bと干渉することで、チューブ6Bおよびチューブ7Bを通るフレキシブルワイヤFW2などに対して不要な張力が印加されるなどの事態を避けるためである。
なお、ここでは肘関節部34Lおよび手関節部35Lを例示したが、他の関節部における可動機構5と、フレキシブルワイヤFW2との関係についても同様の構成である。
[3.フィギュアシステムの基本動作の例]
本実施の形態のフィギュアシステムでは、CPU12の指令に基づいてフィギュア2の動作制御を行う。具体的には、記憶部14に格納された所定のプログラムにしたがって各関節部に対応する駆動モータDMへ信号を送信し、その駆動モータDMを起動し(電源オンの状態とし)、各関節部における可動機構の回転動作を実行させ、肢体を自在に動かすようにする。なお、電源オフ時における駆動モータDMを動かすのに要するトルクは、その駆動モータDMに対応する関節部に及ぶ重量によるトルクよりも大きいことが望ましい。電源をオフにした際のフィギュア2の姿勢を保持することができるからである。
本実施の形態のフィギュアシステムでは、CPU12の指令に基づいてフィギュア2の動作制御を行う。具体的には、記憶部14に格納された所定のプログラムにしたがって各関節部に対応する駆動モータDMへ信号を送信し、その駆動モータDMを起動し(電源オンの状態とし)、各関節部における可動機構の回転動作を実行させ、肢体を自在に動かすようにする。なお、電源オフ時における駆動モータDMを動かすのに要するトルクは、その駆動モータDMに対応する関節部に及ぶ重量によるトルクよりも大きいことが望ましい。電源をオフにした際のフィギュア2の姿勢を保持することができるからである。
また、CPU12は、全ての駆動モータDMの電源をオンの状態とせず、一部の駆動モータDMの電源のみをオンの状態とし、残りの駆動モータDMの電源をオフの状態とするようにしてもよい。例えば複数の可動機構のうちの一部の可動機構のみを動かす際は、その一部の可動機構に対応する一部の駆動モータDMの電源を所定時間に亘ってオンとし、他の駆動モータDMの電源を所定時間に亘ってオフとするようにしてもよい。動作を行わない可動機構に対応する駆動モータDMの電源をオフにしたとしても、上述のようにその駆動モータDMを動かすのに要するトルクを利用してフィギュア2の姿勢を保持することができるからである。
[4.関節部の動作]
ここで、図7などを参照して、肘関節部34Lおよび手関節部35Lを例に挙げて前腕222Lおよび手223Lの動作について説明する。前腕222Lは、肘関節部34Lの回転部材342Lが回転することにより動作する。すなわち、駆動モータDMの回転力を、駆動軸FW1およびフレキシブルワイヤFW2,FW3を介して可動機構5の出力軸54と接続された回転部材342Lへ伝達することにより、前腕222Lを動かすことができる。具体的には、CPU12からの信号に基づいて対応する駆動モータDMが駆動し、その駆動軸FW1が所定の方向へ回転すると、ワイヤカプラ対18,フレキシブルワイヤFW3,ワイヤカプラ対18およびフレキシブルワイヤFW2も同方向へ回転する。このため、対応するウォームギヤ51が例えば+R51方向へ回転し、これに係合する減速ギヤ52は+R52方向へ回転し、減速ギヤ52に係合する減速ギヤ53は+R53方向へ回転する。よって、回転部材342Lが出力軸54を中心として矢印+R342Lの方向へ回転(図7紙面において左回転)する。その結果、回転部材342Lに固定された前腕222Lが肘関節部34Lを支点として上腕221Lと平行に近づく方向(肘を伸ばす方向)へ回動することとなる。反対に、対応するウォームギヤ51が-R51方向へ回転するようにすれば、回転部材342Lが出力軸54を中心として矢印-R342Lの方向へ回転(図7紙面において右回転)する。その結果、回転部材342Lに固定された前腕222Lが肘関節部34Lを支点として上腕221Lに対して近づく方向(肘を曲げる方向)へ回動することとなる。なお、この肘関節部34Lおよび前腕222Lの動作に伴って、それよりも先端側に位置する手関節部35Lおよび手223Lが影響を受けることはほとんどない。フレキシブルワイヤFW2を収容するチューブ6Aや信号線SW2などを収容するチューブ7Bが、回転部材342Lの中心部を貫いて延設されているからである。
ここで、図7などを参照して、肘関節部34Lおよび手関節部35Lを例に挙げて前腕222Lおよび手223Lの動作について説明する。前腕222Lは、肘関節部34Lの回転部材342Lが回転することにより動作する。すなわち、駆動モータDMの回転力を、駆動軸FW1およびフレキシブルワイヤFW2,FW3を介して可動機構5の出力軸54と接続された回転部材342Lへ伝達することにより、前腕222Lを動かすことができる。具体的には、CPU12からの信号に基づいて対応する駆動モータDMが駆動し、その駆動軸FW1が所定の方向へ回転すると、ワイヤカプラ対18,フレキシブルワイヤFW3,ワイヤカプラ対18およびフレキシブルワイヤFW2も同方向へ回転する。このため、対応するウォームギヤ51が例えば+R51方向へ回転し、これに係合する減速ギヤ52は+R52方向へ回転し、減速ギヤ52に係合する減速ギヤ53は+R53方向へ回転する。よって、回転部材342Lが出力軸54を中心として矢印+R342Lの方向へ回転(図7紙面において左回転)する。その結果、回転部材342Lに固定された前腕222Lが肘関節部34Lを支点として上腕221Lと平行に近づく方向(肘を伸ばす方向)へ回動することとなる。反対に、対応するウォームギヤ51が-R51方向へ回転するようにすれば、回転部材342Lが出力軸54を中心として矢印-R342Lの方向へ回転(図7紙面において右回転)する。その結果、回転部材342Lに固定された前腕222Lが肘関節部34Lを支点として上腕221Lに対して近づく方向(肘を曲げる方向)へ回動することとなる。なお、この肘関節部34Lおよび前腕222Lの動作に伴って、それよりも先端側に位置する手関節部35Lおよび手223Lが影響を受けることはほとんどない。フレキシブルワイヤFW2を収容するチューブ6Aや信号線SW2などを収容するチューブ7Bが、回転部材342Lの中心部を貫いて延設されているからである。
手関節部35Lについても同様である。すなわち、駆動モータDMの回転力を、駆動軸FW1およびフレキシブルワイヤFW2,FW3を介して可動機構5の出力軸54と接続された回転部材352Lへ伝達することにより、手223Lを動かすことができる。
[5.作用および効果]
本実施の形態のフィギュアシステムでは、ベース1に収容される駆動ユニットDUに、フィギュア2を駆動するための駆動モータDMを設けるようにした。このため、フィギュア2そのものに駆動源を設ける必要がないので、フィギュア2の小型化や軽量化に適する。そのうえ、例えばスリムな体形を有するなど、審美性に優れたフィギュア2が実現される。フィギュア2の軽量化により、駆動に必要な駆動モータDMの出力を低く抑えることができるうえ、フィギュア2の大型化をした場合であっても低コスト化や転倒時の危険性の排除などの点でフィギュア2の軽量化は有利となる。また、フィギュア2を駆動するにあたり、駆動ユニットDUにおける駆動モータDMの回転力を、フレキシブルワイヤFWを介して各関節部へ伝達するようにしたので、フィギュア2の動作が安定し、高い動作再現性が得られる。そのうえ、エンコーダ55により可動機構5における出力軸54の動作量(回転角)が検出されるので、フィギュア2の動作が安定化および高精度化され、より高い動作再現性が期待できる。また、可撓性を有するフレキシブルワイヤFWの採用により、フィギュア2の動作上における高い自由度が得られ、多彩な動作が再現される。
本実施の形態のフィギュアシステムでは、ベース1に収容される駆動ユニットDUに、フィギュア2を駆動するための駆動モータDMを設けるようにした。このため、フィギュア2そのものに駆動源を設ける必要がないので、フィギュア2の小型化や軽量化に適する。そのうえ、例えばスリムな体形を有するなど、審美性に優れたフィギュア2が実現される。フィギュア2の軽量化により、駆動に必要な駆動モータDMの出力を低く抑えることができるうえ、フィギュア2の大型化をした場合であっても低コスト化や転倒時の危険性の排除などの点でフィギュア2の軽量化は有利となる。また、フィギュア2を駆動するにあたり、駆動ユニットDUにおける駆動モータDMの回転力を、フレキシブルワイヤFWを介して各関節部へ伝達するようにしたので、フィギュア2の動作が安定し、高い動作再現性が得られる。そのうえ、エンコーダ55により可動機構5における出力軸54の動作量(回転角)が検出されるので、フィギュア2の動作が安定化および高精度化され、より高い動作再現性が期待できる。また、可撓性を有するフレキシブルワイヤFWの採用により、フィギュア2の動作上における高い自由度が得られ、多彩な動作が再現される。
また、本実施の形態では、ベース1と中間部3との接続、および中間部3とフィギュア2との接続を、マルチカプラ16A,16B、およびマルチカプラ25A,25Bにより行う構造としたので、取り扱いの容易性に優れる。
<2.変形例>
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば駆動源としては、ポリマーアクチュエータやソレノイドアクチュエータなどの他の簡易アクチュエータを用いることもできる。また、より大きな駆動力を必要とする関節部には、サーボモータにより直接駆動させてもよい。いずれにせよ、用途や使用に応じて異なる種類のアクチュエータを組み合わせて用いてもよい。
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば駆動源としては、ポリマーアクチュエータやソレノイドアクチュエータなどの他の簡易アクチュエータを用いることもできる。また、より大きな駆動力を必要とする関節部には、サーボモータにより直接駆動させてもよい。いずれにせよ、用途や使用に応じて異なる種類のアクチュエータを組み合わせて用いてもよい。
また、上記実施の形態では、ベース1とフィギュア2との間に中間部3を設けるようにしたが、ベース1とフィギュア2とを直接接続するようにしてもよい。その場合、例えば図2の例において、マルチカプラ16Aとマルチカプラ25Bとを連結し、マルチカプラ対を形成するようにすればよい。
また、本発明では、例えばフィギュア2の内部においても複数のパーツをマルチカプラにより脱着可能に連結するようにしてもよい。その場合、例えば図8に示した第1の変形例のように、複数の骨部材としての上腕221L,前腕222Lおよび手223Lと、それらを繋ぐ複数の関節部としての肘関節部34Lおよび手関節部35Lとの各接続部においてそれぞれマルチカプラ対291~293を設ければよい。ここで、フレキシブルワイヤFW2は、上腕221Lに沿ったチューブ6A1,6B1を通る部分FW2A1,FW2B1と、肘関節部34Lに設けられたチューブ6A2,6B2を通る部分FW2A2,FW2B2と、前腕222Lに沿ったチューブ6B3を通る部分FW2B3と、手関節部35Lに設けられたチューブ6B4を通る部分FW2B4とに分割されている。また、信号線SW2は、上腕221Lに沿ったチューブ7A1,7B1を通る部分SW2A1,SW2B1と、肘関節部34Lに設けられたチューブ7A2,7B2を通る部分SW2A2,SW2B2と、前腕222Lに沿ったチューブ7B3を通る部分SW2B3と、手関節部35Lに設けられたチューブ7B4を通る部分SW2B4とに分割されている。電力線PW2および接地線GW2についても信号線SW2と同様に分割されている。マルチカプラ対291において、部分FW2A1,FW2B1と、部分FW2A2,FW2B2とがそれぞれ接続され、部分SW2A1,SW2B1と、部分SW2A2,SW2B2とがそれぞれ接続される。マルチカプラ対292において、部分FW2B2と部分FW2B3とが接続され、部分SW2B2と部分SW2B3とが接続される。さらに、マルチカプラ対293において、部分FW2B3と部分FW2B4とが接続され、部分SW2B3と部分SW2B4とが接続される。電力線PW2および接地線GW2についても信号線SW2と同様に接続される。このように、マルチカプラ対291~293において骨部材と関節部とが、フレキシブルワイヤFW2、信号線SW2、電力線PW2および接地線GW2と共に脱着可能に構成されていると、製造時、修理時および交換時などにおける取り扱い性が向上するので好ましい。
また、上記実施の形態のフィギュアシステムでは、駆動ユニットDUを、フィギュア2の外部にあるベース1の筐体10の内部に設けるようにしたが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば図9に示した第2の変形例としてのフィギュアシステムのように、一部の駆動ユニット(便宜上、駆動ユニットDU1とする)をフィギュア2の内部に設け、他の駆動ユニット(便宜上、駆動ユニットDU2とする)をフィギュアの外部、例えば筐体10の内部に設けるようにしてもよい。その場合、駆動ユニットDU1に対し、CPU12から信号線および電力線を直接接続するとよい。なお、フィギュア2の内部に駆動ユニットDU1を設ける場合、図9に示した第2の変形例のように、フィギュア2の重心の近くに、例えば胴体部20に設けることが望ましい。胴体部20からそれぞれ延設される肢体部、すなわち、右腕部22R、左腕部22L、右脚部23Rまたは左脚部23Lに設けるようにした場合と比較して、動作時の慣性モーメントを低減でき、動作性能の点で有利だからである。なお、駆動ユニットDU1としては、駆動ユニットDU2におけるアクチュエータの出力よりも小さな出力のアクチュエータを有するものとするとよい。駆動ユニットDU1を軽量化できるからである。
また、上記実施の形態等では、胴体部20の背面からフレキシブルワイヤFWなどをフィギュア2の内部に導入するようにしたが、フィギュアの他の部分(足裏など)を通じてワイヤをフィギュア内部に導入してもよい。
また、実施の形態では、ベース1と中間部3とフィギュア2とが脱着可能に構成されているが、ベース1と中間部3とが分離できない構造や中間部3とフィギュア2とが分離できない構造であってもよい。
また、本発明では、例えば図10に示したフィギュア2Aのように、1または複数の可動機構を各々含む複数のモジュールMDが結合してなるものとしてもよい。図10は、本発明の第3の変形例としてのフィギュア2Aの全体構成を概略的に表したものである。
具体的には、フィギュア2Aは、例えば胴体部モジュールMD1と、頭部モジュールMD2と、右腕部モジュールMD3と、左腕部モジュールMD4と、右脚部モジュールMD5と、左脚部モジュールMD6とを有している。これらの胴体部モジュールMD1、頭部モジュールMD2、右腕部モジュールMD3、左腕部モジュールMD4、右脚部モジュールMD5および左脚部モジュールMD6は、それぞれ骨部材と可動機構とを有する。また、胴体部モジュールMD1には、マルチカプラ4B1,4C1,4D1,4E1,4F1が設けられている。頭部モジュールMD2には胴体部モジュールMD1のマルチカプラ4B1と脱着可能に構成されたマルチカプラ4B2が設けられている。そのマルチカプラ4B2がマルチカプラ4B1と連結することでマルチカプラ対4Bを構成し、その結果、頭部モジュールMD2と胴体部モジュールMD1とが連結されるようになっている。右腕部モジュールMD3には胴体部モジュールMD1のマルチカプラ4C1と脱着可能に構成されたマルチカプラ4C2が設けられている。そのマルチカプラ4C2がマルチカプラ4C1と連結することでマルチカプラ対4Cを構成し、その結果、右腕部モジュールMD3と胴体部モジュールMD1とが連結されるようになっている。左腕部モジュールMD4には胴体部モジュールMD1のマルチカプラ4D1と脱着可能に構成されたマルチカプラ4D2が設けられている。そのマルチカプラ4D2がマルチカプラ4D1と連結することでマルチカプラ対4Dを構成し、その結果、左腕部モジュールMD4と胴体部モジュールMD1とが連結されるようになっている。右脚部モジュールMD5には胴体部モジュールMD1のマルチカプラ4E1と脱着可能に構成されたマルチカプラ4E2が設けられている。そのマルチカプラ4E2がマルチカプラ4E1と連結することでマルチカプラ対4Eを構成し、その結果、右脚部モジュールMD5と胴体部モジュールMD1とが連結されるようになっている。左脚部モジュールMD6には胴体部モジュールMD1のマルチカプラ4F1と脱着可能に構成されたマルチカプラ4F2が設けられている。そのマルチカプラ4F2がマルチカプラ4F1と連結することでマルチカプラ対4Fを構成し、その結果、左脚部モジュールMD6と胴体部モジュールMD1とが連結されるようになっている。
このように、フィギュア2Aを複数のモジュールの結合体とすることで、各モジュールを個別に製造し、最終的にそれらを組み立てることによりフィギュア2Aを完成させることができる。このため、生産性の向上を図ることができる。また、フィギュア2Aではモジュール単位での交換が可能であるため、修理等を容易にかつ速やかに行うことができる。よってメンテナンス性の向上も期待できる。
また、複数の信号線や複数の電力線は、それぞれいくつかのデバイスにより共用するようにしてもよい。さらには、信号線と電力線との共用を行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態等で示した関節部は例示であり、本技術は説明した関節部の全てを備える場合に限定されるものではない。また、他の関節部を設けるようにしてもよい。さらに、フィギュアは人形に限定されるものではなく、例えば犬などの自然界の動物のほか、空想上あるいは想像上のキャラクタをモチーフとしたものであってもよい。また、フィギュアは、その全体の寸法が例えば15cmから30cm程度に縮小されたものでもよいし、等身大のものであってもよい。
さらに、本技術では、表示装置、スピーカなどの音響装置、投影機などの各種デバイスをベースやフィギュアに搭載させてもよい。具体的には、フィギュアは、入力デバイスとして撮像装置やマイク、あるいはタッチセンサなどを有していてもよい。さらにフィギュアは、出力デバイスとして、スピーカや照明(発光ダイオードなど)、振動素子あるいは表示デバイス(LCD:liquid crystal display)などを有していてもよい。それらの入力デバイスや出力デバイスは、信号線SW、電力線PWおよび接地線GWなどによりCPU12、電源13およびGNDと接続される。このような入力デバイスや出力デバイスをフィギュアシステムが備えることにより、フィギュアを介して画像情報や音声情報、あるいは接触情報をCPU12に取り込むことができる。一方、出力デバイスを備えることにより、取得した画像情報や音声情報に対応した会話や動作をフィギュアにさせることができる。
また、本技術では、例えば減速ギヤ53と出力軸54との間にクラッチ機構を設けるとよい。関節に外部(人体)から大きな力が加わった場合などにそのクラッチ機構が働くことで、駆動ユニットDUからの力を出力軸54と切り離すことができるからである。その結果、人体やフィギュア2自体などに強い力が及ぶのを回避することができる。
また、上記実施の形態等では、駆動ユニットDUから各可動機構5に至るまで、フレキシブルワイヤFW2を挿通させるようにしたが、本技術はこれに限定されるものではない。すなわち、本開示は、回転力伝達部材としてフレキシブルワイヤ以外の部材を用いることができる。例えば、複数のフレキシブルワイヤのうちの1以上のフレキシブルワイヤにおける長手方向の一部分が、1以上のフレキシブルワイヤの剛性よりも高い剛性を有する1以上の棒材に置換されていてもよい。その場合、それらの棒材は、複数の骨部材に沿って配設されているとよい。例えば図11に示した第4の変形例では、では、骨部材としての上腕221Lに沿って棒材9A1,9B1,9B3(以下、総括して棒材9という場合がある。)がそれぞれ配設されている様子を表している。図11は、本開示の第4の変形例としてのフィギュアの関節部近傍の構造を説明する概念図である。図11では、骨部材としての上腕221Lに沿って棒材9A1,9B1が配設されると共に、骨部材としての前腕222Lに沿って棒材9B3が配設されている。棒材9A1,9B1,9B3は、それぞれ、図8に示したフレキシブルワイヤFW2のうちの部分FW2A1,FW2B1,FE2B3をそれぞれ置換したものである。なお、棒材9A1,9B1,9B3の各々の一端はマルチカプラ対290と接続され、棒材9A1,9B1,9B3の各々の他端はマルチカプラ対291と接続されている。すなわち、棒材9A1,9B1は、マルチカプラ対290を介してフレキシブルワイヤFW2の部分FW2A0,FW2B0とそれぞれ接続されると共に、マルチカプラ対291を介してフレキシブルワイヤFW2の部分FW2A2,FW2B2とそれぞれ接続されている。また、棒材9B3は、マルチカプラ対291を介してフレキシブルワイヤFW2の部分FW2B2と接続されると共に、マルチカプラ対293を介してフレキシブルワイヤFW2の部分FW2B4と接続されている。なお、信号線SW2の部分SW2A1,SW2B1は、マルチカプラ対290を介して信号線SW2の部分SW2A0,SW2B0とそれぞれ接続されている。
棒材9は、例えばアルミニウムやカーボンを主原料とするシャフトであり、例えば5mm~10mm程度の直径を有する。棒材9はフレキシブルワイヤFW2よりも高い剛性を有するので、フレキシブルワイヤFW2と比べて捻じれや曲がりなどの変位量が小さい。よって、フレキシブルワイヤFW2の一部を棒材9に置換することにより、フレキシブルワイヤFW2の一部を棒材9に置換しなかった場合と比べ、駆動モータDMの回転力をより速くかつ、より効率的に可動機構5へ伝達することができる。したがって、第4の変形例のフィギュアによれば、曲げを伴う部分にのみフレキシブルワイヤFW2を使用し、曲がらない部分、例えば骨部材に沿う部分には高剛性の棒材9を用いることで、より素早い動作を遅滞なく行うことができるなど、より多彩な動作の再現に有利なものとなる。また、可撓性を有するフレキシブルワイヤFW2よりも高剛性を有しハンドリングし易い棒材9を用いることで、製造時、修理時および交換時などにおける取り扱い性が向上するうえ、棒材9に汎用品を適用することで低コスト化も期待できる。また、回転力伝達部材として棒材のみを用いることにより、フレキシブルワイヤを用いた場合よりもより大きな回転力を伝達するのに有利となる。
図12Aは、本開示の第5の変形例としての回転力伝達部材を表す模式図である。図12Aに示したように、回転力伝達部材としての棒材9の先端に傘歯車9Gをさらに備えるようにしてもよい。このように、先端に傘歯車9Gをそれぞれ取り付けた2つの棒材9を組み合わせることにより、回転力の伝達方向を任意の方向へ変換することができる。
本開示では、回転力伝達部材として、例えば図12Bに示した本開示の第6の変形例としてのベルト機構91を用いてもよい。ベルト機構91は、アクチュエータの回転力により回転する駆動ローラ91Aと、従動ローラ91Bと、駆動ローラ91Aおよび従動ローラ91Bにより張架されたタイミングベルト91Cとを有する。駆動ローラ91Aの回転に伴って回転するタイミングベルト91Cにより、従動ローラ91Bに回転力が伝達されるようになっている。
本開示では、さらに、一部の回転力伝達部材として、例えば図12Cに示した本開示の第7の変形例としてのワイヤ機構92のように、ワイヤの牽引力を利用したものを用いてもよい。上記実施の形態のフレキシブルワイヤは、その延在方向に沿った中心軸を回転中心とする軸回転により、アクチュエータの回転力を可動機構に伝達するようにしたものである。これに対し、本変形例としてのワイヤ機構92は、一方の回転体92Aが一対のワイヤ92B1,92B2のうちのいずれか一方を牽引することにより、回転体92Aの回転力を他方の回転体92Cへ伝達するようにしたものである。なお、図12Cでは、一方の回転体92Aが、アクチュエータからの回転力により矢印92R+の方向へ回転すると、ワイヤ92B1が牽引されて他方の回転体92Cが矢印92R+の方向へ回転する。反対に、一方の回転体92Aが、アクチュエータからの回転力により矢印92R-の方向へ回転すると、ワイヤ92B2が牽引されて他方の回転体92Cが矢印92R-の方向へ回転する。但し、ワイヤ機構92では、回転体92Aおよび回転体92Bの回転角は180°未満である。なお、ワイヤ92B1,92B2は、それぞれチューブの内部を挿通するものであってもよい。
さらに、本開示の回転力伝達部材は、例えば図12Dに示した本開示の第8の変形例としてのワイヤ機構93のように、一本のワイヤ93Cが、プーリ93Aとプーリ93Bとによって張架されたものであってもよい。その場合、プーリ93Aおよびプーリ93Bの回転角は特に制限されず、連続回転が可能である。なお、ワイヤ93Cは、チューブの内部を挿通するものであってもよい。
また、本開示のフィギュアシステムでは、例えば図13に示した第9の変形例のように、駆動ユニットDUにおける駆動モータDMと隣接した位置に電磁ブレーキなどのブレーキ機構94を設けるようにしてもよい。このブレーキ機構94は、電源喪失や電圧低下時にアクチュエータからの回転力が失われた場合であっても、各可動機構の動作を制動するように機能する機械ブレーキである。このブレーキ機構94を備えることにより、意図しない電源喪失や電圧低下が生じた場合であっても、例えば高所にある肢体が自重により落下するなどの不測の事態の発生を防ぎ、高い安全性を確保できる。なお、ブレーキ機構はコンパクト化のためには駆動ユニットに設けることが望ましいが、フィギュアの関節部などに設けるようにしてもよい。さらに、減速機95を、可動機構5が設けられた関節部ではなく、駆動ユニットDUにも設けるようにしてもよい。
また、本開示のフィギュアシステムでは、例えば図14に示した第10の変形例のように、一部の小型の駆動ユニットDUを肢体部に設けるようにしてもよい。例えば胴体部20に駆動ユニットDU1を設けると共に、図14に示したように、右腕部22Rの前腕222Rの内部に駆動ユニットDU3を設けることもできる。駆動ユニットDU3は、例えば3つのサーボモータ97A~97Cを有している。サーボモータ97A~97Cには、それぞれ、CPU12からの信号線SWや電源13からの電力線PWが接続されている。また、手関節部35Rには3つの可動機構98A~98Cが設けられている。サーボモータ97A~97Cと可動機構98A~98Cとが、例えば前腕222Rの内部に挿通された3つのフレキシブルワイヤ99A~99Cによりそれぞれ接続されており、サーボモータ97A~97Cの回転力が可動機構98A~98Cへ伝達されるようになっている。ここで、駆動ユニットDU3におけるサーボモータ97A~97Cの出力は、他のアクチュエータ、例えば図9に示した駆動ユニットDU1における駆動モータの出力よりも小さいものである。このように、本開示では、フィギュアのうち頭部や手首などの肢体部の先端近傍の、大きな駆動力を必要としない関節部に対しては、汎用の小型軽量のサーボモータ(駆動部、減速機構および制御回路を内部に含むもの)をフィギュア内部に設置してそのサーボモータの駆動力を供給するようにしてもよい。なお、図14の例ではフィギュアの骨部材(右腕部22Rの前腕222R)の内部にサーボモータ97A~97Cを設置したが、関節部内のスペースに設置するようにしてもよい。このように、可動機構を含む関節部の近傍に小型軽量のアクチュエータを設置することで、回転力伝達部材の長さを短縮でき、コンパクト化、軽量化および設計の自由度の改善が期待できる。
また、本開示のフィギュアシステムは、例えば図15に示した第11の変形例のように、走行可能な移動機構2001によりフィギュア2を支持するようにしてもよい。移動機構2001は、ステージ2002と、そのステージ2002に立設するピラー2003と、ピラー2003に対し鉛直方向に移動可能なステー2004と、ステー2004を稼働させる動力を発生するモータ2005と、車輪2007と、センサユニット2008とを備えている。ステージ2002には、電源13や駆動ユニットDUが設けられている。ピラー2003はステージ2002に固定されており、CPU12およびモータ2005を内蔵している。車輪2007は、それぞれモータを内蔵しており、電源13からの電力の供給を受けてCPU12の制御に従って駆動するようになっている。車輪2007は例えばメカナムホイールであり、車輪2007の駆動により、ステージ2002が水平面内において自在に移動するようになっているとよい。センサユニット2008は、例えば赤外線センサや撮像素子を有しており、人間や物体との衝突を回避するため、それら人間や物体の検出を行うものである。このような移動機構2001を備えることにより、フィギュア2の移動を自由に行うことができる。そのうえ、フィギュア2が上下動可能なステー2004に取り付けられているので、よりダイナミックな動作が可能となる
また、上記実施の形態等では、回転力を伝達するフレキシブルワイヤ同士の接続と、信号線同士の接続と、電力線同士の接続と、接地線同士の接続とをマルチカプラなどのカプラ部分において全て接続するようにしたが、本技術はこれに限定されるものではない。例えばフレキシブルワイヤ同士以外の接続、すなわち、信号線同士の接続、電力線同士の接続または接地線同士の接続などは、それぞれ別途設けたコネクタにより行うようにしてもよい。カプラ部分のコンパクト化や構造の簡素化が実現され、製造時、修理時および交換時などにおける取り扱い性の向上が期待できる。
また、上記実施の形態等では、フィギュアに減速機構を設けるようにしたが、本技術では、可動体の部位に応じたアクチュエータの種類により、駆動ユニット側に減速機構を設けるようにしてもよい。例えば、手や指などの比較的小さなトルクで作動する部位においては、出力トルクは比較的低いものの高い回転数で動作するDCモータを用いることで、より低コストでありながらより多彩な動作が実現可能となる。但し、アクチュエータの出力トルクが低い場合、フレキシブルワイヤなどの回転力伝達部材を介して可動機構に回転力(回転トルク)を伝達する際の回転力(回転トルク)の損失が問題となる場合がある。そこで、アクチュエータの近くに減速機構を設け、予めある程度回転トルクを大きくした上で回転力伝達部材を介して可動機構に回転力(回転トルク)を伝達することで、その損失を抑えることができる。なお、DCモータのように高回転数で動作するアクチュエータを用いると、ステッピングモータのように出力トルクが大きく低回転数のアクチュエータを用いた場合と比べ、減速比を大きくすることができる。このため、関節部が外部からトルクを受けた場合であっても、その関節部の動作はその外部からのトルクによる影響を受けにくくなる。この場合、減速機構をフィギュア側に設置する、駆動ユニット側に設置する、またはその両方に設置する(図13参照)、という3種の選択肢がありうる。駆動ユニット側だけに置いた場合は、関節動作の精密さという点では不利であるが、関節をより簡便に軽量に構成するという場合には好適で、より低コストのコンシューマ製品には向く方法である。また、減速機構としては、遊星ギヤを使ったものや、平ギヤを使ったもの、あるいは、ハーモニックドライブなど波動ギヤを使ったものなどが利用可能である。
また、上記実施の形態等では動作量検出部を可動機構(可動体)の近傍に設けるようにしたが、本開示は動作量検出部の配置位置を限定するものではなく、例えば動作量検出部を駆動ユニット(アクチュエータ)の近傍に設けるようにしてもよい。具体的には、図13の第9の変形例に示したように、動作量検出部としてのエンコーダ55を、可動機構5ではなく駆動ユニットDUの駆動モータDMの近傍に設けるようにしてもよい。その場合、動作量検出部と駆動ユニットとを繋ぐ信号線や電力線をフィギュアの内部に設ける必要がないので、フィギュアの構成を簡素化できる。なお、上記実施の形態等では、動作量検出部としてエンコーダを例示して説明したが、本開示はこれに限定されるものではない。本開示では、動作量検出部として、例えばポテンショメータを用いてもよい。
また、上記実施の形態等では、可動機構やフレキシブルワイヤを有するフィギュアおよびフィギュアシステムを例示して説明したが、本開示はこれに限定されるものではない。本開示は、可動機構や回転力伝達部材を有するロボットアームまたはロボットなどの動力機構をも含む概念である。本開示の動力機構は、例えば回転力を発生するアクチュエータと、回転力により動作する可動体と、その可動体の動作量を検出する動作量検出部と、アクチュエータと可動体とを繋ぎ、アクチュエータが発生する回転力を可動体に伝達する回転力伝達部材とを有する。あるいは、本開示の動力機構は、互いに結合された複数のモジュールと、回転力を各々発生する複数のアクチュエータを含む駆動ユニットと接続可能な脱着部とを備える。複数のモジュールは、それぞれ、複数のアクチュエータのうちの一のアクチュエータが発生する回転力により動作する可動体と、その可動体の動作量を検出する動作量検出部と、一のアクチュエータと可動体とを繋ぎ、一のアクチュエータが発生する回転力を可動体に伝達する回転力伝達部材とを有する。本開示の動力機構は、上記実施の形態等で説明したフィギュアと同様に、複数の骨部材と、複数の可動体をそれぞれ含んで複数の骨部材同士を互いに繋ぐ複数の関節部と、をさらに有するようにしてもよい。このような構成を有する本開示の動力機構は、これまでのロボット等と比較して、例えばアームの長さなどを変更しやすいなど、設計上自由度が高く、多彩な動作を実現することが可能である。
また、本開示のフィギュアシステムおよび動力機構では、例えば図9に示した変形例のように、CPU12の指令に基づいてフィギュア2の動作制御を行う。具体的には、記憶部14に格納された所定のプログラムにしたがって各関節部に対応する駆動モータDMへ信号を送信し、その駆動モータDMを起動し(電源オンの状態とし)、各関節部における可動機構の回転動作を実行させ、肢体を自在に動かすようにする。
図18は、本開示のフィギュアシステムの構成例を概略図により示しており、図19は、本開示の制御情報関連付け機能の構成例を概略図により示している。
図18に示した第12の変形例のように、フィギュア2を個々の関節の動作というだけでなく、フィギュア2全体として利用者が見た場合の表現としてまとまりのある動作をさせるためのモーションメッセージMM(フィギュア2の動き、音声データ、LCDへの表示データ、LEDの発光データなども含む)を制御部CT(CPU12、電源13、記憶部14、DUを含む)に送り、それを元にフィギュア2の制御部CTの所定のプログラムを実行させる事でフィギュア2に一連の動き(例えば、“挨拶をする”、“すごくうれしい!”などの表現)をさせることが出来る。
そのために、そのフィギュア2の動きを表すモーションメッセージMMをそれぞれに区別するためのID番号があり、インターネットや外部ネットワーク3002(以下において、符号3002はインターネットや外部ネットワークを含むネットワークの総称として使用する)を通じて接続されたPC, スマートホン, タブレットなどの情報端末4000上で実行されるアプリケーション画面上に表示されたモーションメッセージMMを表すアイコンMICを選択し指でタッチする事でフィギュア2の制御部CTにそのID番号が伝達され、実際のフィギュア2の動き(フィギュア制御情報)は制御部CTにおいて制御情報関連付け機能CAにより決定される。事前に情報端末4000とフィギュア2との間でモーションメッセージMMとID番号を統一的に扱えるようにしておく(制御用サーバー3001を経由して共有化を計るなど)ことにより、モーションメッセージMM(多くのデータを含む)そのものを毎回情報端末4000からフィギュア2に送る必要が無く、ID番号だけを伝達すればよいので、モーションメッセージMMの伝達が簡素化、高速化される。
そのアイコンMICはそれに関連付けられたフィギュア2の動きがイメージしやすい画像になっているので、利用者はフィギュア2をどのように動かしたいかを考えて、そのイメージに近いアイコンMICを選んで指でタッチするだけでフィギュア2に所望の動きをさせることが出来る。例えば、喜んでいる動作をフィギュア2にさせる場合は喜んでいる画像のアイコンMICを選べばよい。動作させる対象がロボットアームの場合も所望の動作を表すアイコンMICを選んでタッチすればロボットアームを動作させることが出来る。その場合のアイコンMICは静止したアイコンMICでも良いし動くアイコンMICでも良い。
このような変形例を構成するフィギュアシステムは、以下の構成を含むと言える。
ネットワーク3002に接続されて、複数の動作可能な関節部を有するフィギュア2と、前記ネットワーク3002に接続可能で、アイコンMICを表示可能で同アイコンMICの操作情報を同アイコンMICに対応づけられたモーションメッセージMMとして出力可能な情報端末4000と、前記情報端末4000から前記ネットワーク3002を介して出力されるモーションメッセージMMに基づいて、同モーションメッセージMMに関連づけられた前記複数の関節部の時間の流れに沿う動作の制御情報を決定する制御情報関連づけ機能CAを含む制御部CT。
この場合、制御情報関連づけ機能CAは、モーションメッセージMMに関連づけて、前記複数の関節部の時間の流れに沿う動作の制御情報を記憶している関連づけデータベースCA1を備えた構成とすることができる。
また、前記情報端末4000は、表示している前記アイコンMICをユーザーが指で選択してタッチ操作を検出すると、前記モーションメッセージMMに対応づけられたID番号を出力し、前記制御情報関連づけ機能CAは前記ID番号に基づいて、予め対応づけられた前記関節部の時間の流れに沿う動作の制御情報を特定する。
本開示ではモーションメッセージMMの伝達はネットワーク3002を通じて情報端末4000からフィギュア2の制御部CTにそのID番号を送ることでされるとしているが、直接的にモーションメッセージMMそのもの(フィギュア制御情報)を送る場合も有りうる。その場合、送るデータ容量が大きいので遅延時間的には不利ではあるが、事前にフィギュア制御情報を送らないで済むので、伝達作業そのものは容易であるというメリットがある。また、モーションメッセージMMは利用者自身が制作・編集することも出来る。PC上の制作ソフトを使ってモーションデータ、音声データ、音楽データなどを組み合わせて制作・編集する事も出来るし、スマートホン, タブレットなどの情報端末4000上のモーションメッセージMMを表すアイコンMICには、利用者が作成した文字情報や自身で録音した音声情報、音楽データを容易に関連付けることも出来る。そしてそれを制御用サーバー3001を経由して情報端末4000とフィギュア2との間でID番号を付けて共用できるようにすればよい。
このように、前記モーションメッセージMMは、前記フィギュア2の複数の関節部の動作量を時間の流れに沿って確定するモーションデータ並びにモーションに付随する音声データを含んでいると言える。
また、自身でスマートホンに向かって話した音声を録音し、それをアイコンMICに関連付けて登録し、モーションメッセージMMとして利用することが出来る。例えば、家にいる母親に対して『今から帰るからご飯作っておいて!』といった音声を録音し、モーションメッセージMMとして送ることも出来る。そのモーションメッセージMMは実際にフィギュア2で再生させたい時点より先に制御用サーバー3001経由でフィギュア2とID番号を付けて共有化しておけば、その場合でもID番号を送るだけでモーションメッセージMMのタイムリーな再生が可能となる。
また、モーションメッセージMMは他の人が制作したものでも利用可能で、他者のサイトなどからダウンロードし利用することも出来る。
さらに、前記モーションメッセージMMは、前記情報端末4000上で録音した音声や入力した文字情報を付加して制作され、同モーションメッセージMMを前記フィギュア2上で再生したいタイミングより以前に同フィギュアに送っておくことにより、新たなID番号のモーションメッセージMMを利用可能とすることもできる。
図18は、本開示のフィギュアシステムの構成例を概略図により示しており、図19は、本開示の制御情報関連付け機能の構成例を概略図により示している。
図18に示した第12の変形例のように、フィギュア2を個々の関節の動作というだけでなく、フィギュア2全体として利用者が見た場合の表現としてまとまりのある動作をさせるためのモーションメッセージMM(フィギュア2の動き、音声データ、LCDへの表示データ、LEDの発光データなども含む)を制御部CT(CPU12、電源13、記憶部14、DUを含む)に送り、それを元にフィギュア2の制御部CTの所定のプログラムを実行させる事でフィギュア2に一連の動き(例えば、“挨拶をする”、“すごくうれしい!”などの表現)をさせることが出来る。
そのために、そのフィギュア2の動きを表すモーションメッセージMMをそれぞれに区別するためのID番号があり、インターネットや外部ネットワーク3002(以下において、符号3002はインターネットや外部ネットワークを含むネットワークの総称として使用する)を通じて接続されたPC, スマートホン, タブレットなどの情報端末4000上で実行されるアプリケーション画面上に表示されたモーションメッセージMMを表すアイコンMICを選択し指でタッチする事でフィギュア2の制御部CTにそのID番号が伝達され、実際のフィギュア2の動き(フィギュア制御情報)は制御部CTにおいて制御情報関連付け機能CAにより決定される。事前に情報端末4000とフィギュア2との間でモーションメッセージMMとID番号を統一的に扱えるようにしておく(制御用サーバー3001を経由して共有化を計るなど)ことにより、モーションメッセージMM(多くのデータを含む)そのものを毎回情報端末4000からフィギュア2に送る必要が無く、ID番号だけを伝達すればよいので、モーションメッセージMMの伝達が簡素化、高速化される。
そのアイコンMICはそれに関連付けられたフィギュア2の動きがイメージしやすい画像になっているので、利用者はフィギュア2をどのように動かしたいかを考えて、そのイメージに近いアイコンMICを選んで指でタッチするだけでフィギュア2に所望の動きをさせることが出来る。例えば、喜んでいる動作をフィギュア2にさせる場合は喜んでいる画像のアイコンMICを選べばよい。動作させる対象がロボットアームの場合も所望の動作を表すアイコンMICを選んでタッチすればロボットアームを動作させることが出来る。その場合のアイコンMICは静止したアイコンMICでも良いし動くアイコンMICでも良い。
このような変形例を構成するフィギュアシステムは、以下の構成を含むと言える。
ネットワーク3002に接続されて、複数の動作可能な関節部を有するフィギュア2と、前記ネットワーク3002に接続可能で、アイコンMICを表示可能で同アイコンMICの操作情報を同アイコンMICに対応づけられたモーションメッセージMMとして出力可能な情報端末4000と、前記情報端末4000から前記ネットワーク3002を介して出力されるモーションメッセージMMに基づいて、同モーションメッセージMMに関連づけられた前記複数の関節部の時間の流れに沿う動作の制御情報を決定する制御情報関連づけ機能CAを含む制御部CT。
この場合、制御情報関連づけ機能CAは、モーションメッセージMMに関連づけて、前記複数の関節部の時間の流れに沿う動作の制御情報を記憶している関連づけデータベースCA1を備えた構成とすることができる。
また、前記情報端末4000は、表示している前記アイコンMICをユーザーが指で選択してタッチ操作を検出すると、前記モーションメッセージMMに対応づけられたID番号を出力し、前記制御情報関連づけ機能CAは前記ID番号に基づいて、予め対応づけられた前記関節部の時間の流れに沿う動作の制御情報を特定する。
本開示ではモーションメッセージMMの伝達はネットワーク3002を通じて情報端末4000からフィギュア2の制御部CTにそのID番号を送ることでされるとしているが、直接的にモーションメッセージMMそのもの(フィギュア制御情報)を送る場合も有りうる。その場合、送るデータ容量が大きいので遅延時間的には不利ではあるが、事前にフィギュア制御情報を送らないで済むので、伝達作業そのものは容易であるというメリットがある。また、モーションメッセージMMは利用者自身が制作・編集することも出来る。PC上の制作ソフトを使ってモーションデータ、音声データ、音楽データなどを組み合わせて制作・編集する事も出来るし、スマートホン, タブレットなどの情報端末4000上のモーションメッセージMMを表すアイコンMICには、利用者が作成した文字情報や自身で録音した音声情報、音楽データを容易に関連付けることも出来る。そしてそれを制御用サーバー3001を経由して情報端末4000とフィギュア2との間でID番号を付けて共用できるようにすればよい。
このように、前記モーションメッセージMMは、前記フィギュア2の複数の関節部の動作量を時間の流れに沿って確定するモーションデータ並びにモーションに付随する音声データを含んでいると言える。
また、自身でスマートホンに向かって話した音声を録音し、それをアイコンMICに関連付けて登録し、モーションメッセージMMとして利用することが出来る。例えば、家にいる母親に対して『今から帰るからご飯作っておいて!』といった音声を録音し、モーションメッセージMMとして送ることも出来る。そのモーションメッセージMMは実際にフィギュア2で再生させたい時点より先に制御用サーバー3001経由でフィギュア2とID番号を付けて共有化しておけば、その場合でもID番号を送るだけでモーションメッセージMMのタイムリーな再生が可能となる。
また、モーションメッセージMMは他の人が制作したものでも利用可能で、他者のサイトなどからダウンロードし利用することも出来る。
さらに、前記モーションメッセージMMは、前記情報端末4000上で録音した音声や入力した文字情報を付加して制作され、同モーションメッセージMMを前記フィギュア2上で再生したいタイミングより以前に同フィギュアに送っておくことにより、新たなID番号のモーションメッセージMMを利用可能とすることもできる。
制御情報関連付け機能CAが行うモーションメッセージMMID番号とフィギュア制御情報(フィギュア2の動き)との関連付けは一義に決められていることも有るし、フィギュア2がカメラやセンサを持ち、AI機能CA2などを使って新たにその時のフィギュア2の状況や周りの状況、それまでのメッセージのやり取りから最もふさわしいフィギュア制御情報(フィギュア2の動き)を折々に生成する事もある。
また、そのメッセージの内容をAI機能CA2が分析しそれまでのやり取りの内容から判断して適宜内容を修正・追加して送ることも有る。例えば、前記の『今から帰るからご飯作っておいて!』というメッセージをAI機能CA2が修正して、『お母さん、今から帰るからご飯作っておいて!お願いします。』と言ったように修正するとよい。
このように、前記制御情報関連付け機能CAは、AI機能CA2を有しており、前記AI機能CA2は、前記モーションメッセージMMと、前記フィギュア2の状況や、装備されているセンサで取得した周辺の状況とを入力情報として、所定の変換を実施した動作の制御情報を決定することができる。
図21は、本開示の制御情報関連付け機能がサーバ上にある場合を概略図により示している。
制御情報関連付け機能CAは、フィギュア2の制御部CTに内蔵されることも有れば、ネットワーク3002上の制御用サーバー3001に内蔵されることも有る。制御用サーバー3001に内蔵すれば接続されたすべてのフィギュア2のモーションメッセージMMをAI機能CA2が把握する事も可能で、それによりAI機能CA2が判断するための動作情報が豊富になるというメリットがある。それにより、制御用サーバー3001がネットワーク3002に接続されたフィギュア2のモーションメッセージMMを解析し、その結果をもとにして新しいメッセージを自動的に生成することも出来、フィギュア2同士がネットワーク3002を通じて動き付きで会話するようにすることも可能となる。
制御情報関連付け機能CAが制御用サーバー3001に内蔵される場合は、制御用サーバー3001とフィギュア2の間で事前にモーションデータや、音声データ、音楽データなどのフィギュア制御情報を共有化(それらもID番号で共有化)しておくとよい。それによりそれらデータそのものをモーションメッセージMM再生時にフィギュア2に送る必要が無く、フィギュア2の動きが遅延することが無くなる。
このように、前記制御情報関連づけ機能CAは、前記ネットワーク3002に接続されて前記フィギュア2を直に制御する制御部CT、あるいは前記ネットワーク3002に接続されて同ネットワーク3002を介して複数の前記フィギュア2の複数のフィギュア制御部CTを制御する制御用サーバー3001が実現することもできる。
また、そのメッセージの内容をAI機能CA2が分析しそれまでのやり取りの内容から判断して適宜内容を修正・追加して送ることも有る。例えば、前記の『今から帰るからご飯作っておいて!』というメッセージをAI機能CA2が修正して、『お母さん、今から帰るからご飯作っておいて!お願いします。』と言ったように修正するとよい。
このように、前記制御情報関連付け機能CAは、AI機能CA2を有しており、前記AI機能CA2は、前記モーションメッセージMMと、前記フィギュア2の状況や、装備されているセンサで取得した周辺の状況とを入力情報として、所定の変換を実施した動作の制御情報を決定することができる。
図21は、本開示の制御情報関連付け機能がサーバ上にある場合を概略図により示している。
制御情報関連付け機能CAは、フィギュア2の制御部CTに内蔵されることも有れば、ネットワーク3002上の制御用サーバー3001に内蔵されることも有る。制御用サーバー3001に内蔵すれば接続されたすべてのフィギュア2のモーションメッセージMMをAI機能CA2が把握する事も可能で、それによりAI機能CA2が判断するための動作情報が豊富になるというメリットがある。それにより、制御用サーバー3001がネットワーク3002に接続されたフィギュア2のモーションメッセージMMを解析し、その結果をもとにして新しいメッセージを自動的に生成することも出来、フィギュア2同士がネットワーク3002を通じて動き付きで会話するようにすることも可能となる。
制御情報関連付け機能CAが制御用サーバー3001に内蔵される場合は、制御用サーバー3001とフィギュア2の間で事前にモーションデータや、音声データ、音楽データなどのフィギュア制御情報を共有化(それらもID番号で共有化)しておくとよい。それによりそれらデータそのものをモーションメッセージMM再生時にフィギュア2に送る必要が無く、フィギュア2の動きが遅延することが無くなる。
このように、前記制御情報関連づけ機能CAは、前記ネットワーク3002に接続されて前記フィギュア2を直に制御する制御部CT、あるいは前記ネットワーク3002に接続されて同ネットワーク3002を介して複数の前記フィギュア2の複数のフィギュア制御部CTを制御する制御用サーバー3001が実現することもできる。
また、モーションメッセージMMはネットワーク3002上に接続された多くのフィギュア2に一斉に送ることも出来る。それにより例えば人気グループの新曲ダンスが発表されるときに、その曲とダンスを含むモーションメッセージMMを一斉にすべてのフィギュア2に送ることで、その新曲のプロモーションをすることも出来る。同様に何かの新製品が発表されるときにそのPRのためのモーションメッセージMMを全てのフィギュア2に同時配信することも出来る。それによりフィギュア2は利用者に対して新しい種類の情報メディアにもなる。
さらに、フィギュア2を利用者の代わりに会議や講演会の席上に置き、そのフィギュア2に利用者自身の代わりに会話、講演させるといったことも可能になる。コロナ禍で本人が参加できない会議などに代理で参加させることが出来る。
また、各地でのイベントなどで会場にフィギュア2を置いておき、そのフィギュア2に遠隔地からモーションメッセージMMを送ることで、イベントを盛り上げるメッセンジャーとして利用することも出来る。たとえば、当日そのイベントに参加できない人からモーションメッセージMMをいただくと言ったことも出来るから、会場とネットワーク3002上の多くの人を結び付けるコミュニケーションメディアになることが出来る。
図20は、本開示の制御情報関連付け機能のセマンティックの効果を概略図により示している。
モーションメッセージMMのID番号はネットワーク3002に接続されたすべてのフィギュア2に共通のセマンティック(意味性)を持っていて、例えフィギュア2の外形や大きさが異なっている場合でも特定のセマンティック(例えば『ものすごくうれしい!』という表現内容)を持ったID番号をフィギュア2に送ればそれを見た人が同じような印象を受ける意味性を持たせる事を可能とする。制御部CT内または制御用サーバー3001上の制御情報関連付け機能CAがセマンティック解釈機能CA3を持っている。そのセマンティック解釈機能CA3がそのフィギュア2の外形にふさわしい制御情報を生成する。従って、図20に示すように、外形1のフィギュア2と外形2のフィギュア2とがある場合において、フィギュア2の外形が異なれば生成されるフィギュア2の動きも異なってくるが、そのメッセージを見た利用者に伝わるイメージは同じようになる。例えば、『ものすごくうれしい!』という意味性を持つモーションメッセージMMは、フィギュア2の外形が人型(外形1)であろうと犬型(外形2)であろうと動きは違っても同じような印象を人に与えることが可能となる。
このように、前記制御情報関連付け機能CAは、セマンティック解釈機能CA3を有しており、前記セマンティック解釈機能CA3は、複数の形状の異なるフィギュアに対して、前記モーションメッセージMMの表現内容に対応した動作の制御情報を決定する。
このように、モーションメッセージMMはID番号とセマンティックを使うことで異なる外形でも共通に使える様に出来る。このため、すべてのフィギュア2に共通のデータベースを制御用サーバー3001上に用意した後、異なる外形のフィギュアが追加されるときには随時アップデートしていくことで、ネットワーク3002につながるすべてのフィギュア2に共通のモーションメッセージデータベースとすることが出来る。
すなわち、前記セマンティック解釈機能CA3は、形状の異なるフィギュア2が追加されると、同フィギュア2の形状に応じて前記モーションメッセージMMの表現内容に対応した動作の制御情報を追加していくことができる。追加するのは、個々のフィギュア2の制御部CT内のセマンティック解釈機能CA3でも良いし、ネットワーク3002上の制御用サーバー3001でもよい。
このようにする場合、前記モーションメッセージMMは、特定のフィギュア2に依存しない汎用的なモーションメッセージMMと、特定の前記情報端末4000と特定のフィギュア2だけが利用する個別的なモーションメッセージMMとがあることになる。そして、前記モーションメッセージMMには両者を区別する仕組みを備えておく。これは、一例としてフラグの機能を有するパラメータを内蔵することで解決可能である。
また、フィギュア2がカメラやセンサを持ち、フィギュア2が動作した時のカメラ画像やセンサ情報をインターネットや外部ネットワーク3002を通じて接続されたPC, スマートホン, タブレットなどの端末に送り返すことも有る。それを返信メッセージと呼ぶ。それにより情報端末4000を操作する人がフィギュア2や動力機構が置いてある場所の状況やその動きを見た人の反応を知ることも出来る。具体的には、情報端末4000上でアイコンMICを選んでタッチする事でモーションメッセージMMを送った送信者が、そのフィギュア2の動きを見た人(受信者)がどんな反応をしたかやそれを見た感想などをスマートホン上で知ることも出来る。その返信メッセージはフィギュア2の制御部CTが、カメラ画像やセンサ情報などを使って自動的に生成することも有るし、受信者にスマートホンやタブレットでの返信メッセージ(音声又は文字またはアイコンMICによる)の作成を促すことも有る。
このように、前記フィギュア2はカメラやセンサを備え、前記カメラの撮影画像や前記センサの検出結果を出力可能であり、前記フィギュア2は、前記情報端末4000に対して前記撮像画像や前記検出結果を伝達する構成としても良い。
なお、以上の説明では、主にフィギュア2の動作について説明したが、ロボットアームにも同様に適用可能である。この場合、ロボットアームシステムとして利用可能である。むろん、ロボット全般、例えば自律型ロボット、二足歩行ロボット、動物型ロボットなどに適用可能であることは言うまでも無い。
さらに、フィギュア2を利用者の代わりに会議や講演会の席上に置き、そのフィギュア2に利用者自身の代わりに会話、講演させるといったことも可能になる。コロナ禍で本人が参加できない会議などに代理で参加させることが出来る。
また、各地でのイベントなどで会場にフィギュア2を置いておき、そのフィギュア2に遠隔地からモーションメッセージMMを送ることで、イベントを盛り上げるメッセンジャーとして利用することも出来る。たとえば、当日そのイベントに参加できない人からモーションメッセージMMをいただくと言ったことも出来るから、会場とネットワーク3002上の多くの人を結び付けるコミュニケーションメディアになることが出来る。
図20は、本開示の制御情報関連付け機能のセマンティックの効果を概略図により示している。
モーションメッセージMMのID番号はネットワーク3002に接続されたすべてのフィギュア2に共通のセマンティック(意味性)を持っていて、例えフィギュア2の外形や大きさが異なっている場合でも特定のセマンティック(例えば『ものすごくうれしい!』という表現内容)を持ったID番号をフィギュア2に送ればそれを見た人が同じような印象を受ける意味性を持たせる事を可能とする。制御部CT内または制御用サーバー3001上の制御情報関連付け機能CAがセマンティック解釈機能CA3を持っている。そのセマンティック解釈機能CA3がそのフィギュア2の外形にふさわしい制御情報を生成する。従って、図20に示すように、外形1のフィギュア2と外形2のフィギュア2とがある場合において、フィギュア2の外形が異なれば生成されるフィギュア2の動きも異なってくるが、そのメッセージを見た利用者に伝わるイメージは同じようになる。例えば、『ものすごくうれしい!』という意味性を持つモーションメッセージMMは、フィギュア2の外形が人型(外形1)であろうと犬型(外形2)であろうと動きは違っても同じような印象を人に与えることが可能となる。
このように、前記制御情報関連付け機能CAは、セマンティック解釈機能CA3を有しており、前記セマンティック解釈機能CA3は、複数の形状の異なるフィギュアに対して、前記モーションメッセージMMの表現内容に対応した動作の制御情報を決定する。
このように、モーションメッセージMMはID番号とセマンティックを使うことで異なる外形でも共通に使える様に出来る。このため、すべてのフィギュア2に共通のデータベースを制御用サーバー3001上に用意した後、異なる外形のフィギュアが追加されるときには随時アップデートしていくことで、ネットワーク3002につながるすべてのフィギュア2に共通のモーションメッセージデータベースとすることが出来る。
すなわち、前記セマンティック解釈機能CA3は、形状の異なるフィギュア2が追加されると、同フィギュア2の形状に応じて前記モーションメッセージMMの表現内容に対応した動作の制御情報を追加していくことができる。追加するのは、個々のフィギュア2の制御部CT内のセマンティック解釈機能CA3でも良いし、ネットワーク3002上の制御用サーバー3001でもよい。
このようにする場合、前記モーションメッセージMMは、特定のフィギュア2に依存しない汎用的なモーションメッセージMMと、特定の前記情報端末4000と特定のフィギュア2だけが利用する個別的なモーションメッセージMMとがあることになる。そして、前記モーションメッセージMMには両者を区別する仕組みを備えておく。これは、一例としてフラグの機能を有するパラメータを内蔵することで解決可能である。
また、フィギュア2がカメラやセンサを持ち、フィギュア2が動作した時のカメラ画像やセンサ情報をインターネットや外部ネットワーク3002を通じて接続されたPC, スマートホン, タブレットなどの端末に送り返すことも有る。それを返信メッセージと呼ぶ。それにより情報端末4000を操作する人がフィギュア2や動力機構が置いてある場所の状況やその動きを見た人の反応を知ることも出来る。具体的には、情報端末4000上でアイコンMICを選んでタッチする事でモーションメッセージMMを送った送信者が、そのフィギュア2の動きを見た人(受信者)がどんな反応をしたかやそれを見た感想などをスマートホン上で知ることも出来る。その返信メッセージはフィギュア2の制御部CTが、カメラ画像やセンサ情報などを使って自動的に生成することも有るし、受信者にスマートホンやタブレットでの返信メッセージ(音声又は文字またはアイコンMICによる)の作成を促すことも有る。
このように、前記フィギュア2はカメラやセンサを備え、前記カメラの撮影画像や前記センサの検出結果を出力可能であり、前記フィギュア2は、前記情報端末4000に対して前記撮像画像や前記検出結果を伝達する構成としても良い。
なお、以上の説明では、主にフィギュア2の動作について説明したが、ロボットアームにも同様に適用可能である。この場合、ロボットアームシステムとして利用可能である。むろん、ロボット全般、例えば自律型ロボット、二足歩行ロボット、動物型ロボットなどに適用可能であることは言うまでも無い。
図16は、本開示の一実施の形態としての動力機構1001の全体構成例を表す模式図である。動力機構1001は、基端モジュール1002と、中間モジュール1003と、中間モジュール1004と、先端モジュール1005とが順に連結された構造を有するものである。この基端モジュール1002、中間モジュール1003、中間モジュール1004、および先端モジュール1005が順に連結された構造を便宜上、アームユニットと呼ぶこととする。基端モジュール1002と中間モジュール1003とは、連結部CP1において互いに脱着可能に接続されている。同様に、中間モジュール1003と中間モジュール1004とは、連結部CP2において互いに脱着可能に接続されている。さらに、中間モジュール1004と先端モジュール1005とは、連結部CP3において互いに脱着可能に接続されている。連結部CP1~CP3は、いずれも、例えば図2Aに示したワイヤカプラ対27を含むマルチカプラ対25に相当する構造を有する。動力機構1001は、アームユニットに加えて、駆動ユニット1006と、制御部1007と、電源1008と、記憶部1009とをさらに備えている。駆動ユニット1006、制御部1007、電源1008および記憶部1009は、例えば図1などに示した駆動ユニットDU、CPU12、電源13および記憶部14とそれぞれ実質的に同じ構成を有する。駆動ユニット1006や制御部1007などは、アームユニットのうちの例えば基端モジュール1002内に設けられていてもよいし、アームユニットの外部に設けられていてもよい。
基端モジュール1002は、例えば床面などに固定される基部1002Aと、回転部1002Bと、アーム部1002Cと、関節部1002Dと、アーム部1002Eとを有している。基端モジュール1002の内部には、駆動ユニット1006における複数のアクチュエータのうちの一のアクチュエータが発生する回転力により動作する可動体と、一のアクチュエータと可動体とを繋ぎ、一のアクチュエータが発生する回転力を可動体に伝達する回転力伝達部材とが設けられている。回転部1002Bは、略円柱状をなす部材であり、回転軸1002Jを回転中心として基部1002Aに対し矢印で示した回転方向R1002へ回転可能に設けられている。アーム部1002Cは、略円柱状をなす部材であり、回転部1002Bと関節部1002Dとを繋いでいる。アーム部1002Cおよび関節部1002Dは、回転部1002Bに固定されており、回転部1002Bと一体に回転方向R1002へ回転可能となっている。関節部1002Dは、例えば図1などに示したフィギュア2の関節部と同様の構成を有している。すなわち、関節部1002Dは、例えば図5に示した可動機構5と同様に、ウォームギヤ51などの可動体を有している。可動体は、駆動ユニット1006において発生する回転力がフレキシブルワイヤなどの回転力伝達部材により伝達されて動く部材である。関節部1002Dには減速機がさらに設けられていてもよい。但し、その場合、エンコーダなどの、可動体の動作量を検出する動作量検出部を関節部1002Dには設けなくともよい。また、関節部1002Dは、その回転軸と直交する断面における少なくとも一部が円弧状である回転部材を含んでおり、球面を含む外表面を有する略球体のカバーS1002によって覆われている。アーム部1002Eは、関節部1002Dを回転中心として、矢印で示した回転方向R1003へ回転可能に設けられている。また、アーム部1002Eは、回転部1002Bの回転方向R1002へ回転と連動して回転方向R1002にも回転可能となっている。アーム部1002Eのうちの関節部1002Dと反対側の端部には連結部CP1を構成するカプラが設けられており、そのカプラが中間モジュール1003のアーム部1003A(後出)のカプラと脱着可能に連結されている。したがって、アーム部1002Eは、中間モジュール1003のアーム部1003Aと一体に動くようになっている。
中間モジュール1003は、基端モジュール1002の側から順に、アーム部1003Aと、関節部1003Bと、アーム部1003Cとを有している。中間モジュール1003の内部にも、駆動ユニット1006における複数のアクチュエータのうちの一のアクチュエータが発生する回転力により動作する可動体と、一のアクチュエータと可動体とを繋ぎ、一のアクチュエータが発生する回転力を可動体に伝達する回転力伝達部材とが設けられている。アーム部1003Aは、略円柱状をなす部材であり、アーム部1002Eと関節部1003Bとを繋いでいる。アーム部1003Aはアーム部1002Eと対向する端部にカプラを有しており、そのカプラがアーム部1002Eに設けられたカプラと脱着可能に連結されている。したがって、アーム部1003Aは、アーム部1002Eと一体となって関節部1002Dを回転中心として、矢印で示した回転方向R1003へ回転可能である。また、関節部1003Bは、その回転軸と直交する断面における少なくとも一部が円弧状である回転部材を含んでおり、球面を含む外表面を有する略球体のカバーS1003によって覆われている。アーム部1003Cは、関節部1003Bを回転中心として、矢印で示した回転方向R1004へ回転可能に設けられている。アーム部1003Cのうちの関節部1003Bと反対側の端部には連結部CP2を構成するカプラが設けられており、そのカプラが中間モジュール1004のアーム部1004A(後出)のカプラと脱着可能に連結されている。したがって、アーム部1003Cは、中間モジュール1004のアーム部1004Aと一体に動くようになっている。
中間モジュール1004は、中間モジュール1003と実質的に同じ構造を有する。すなわち、中間モジュール1004は、中間モジュール1003の側から順に、アーム部1004Aと、関節部1004Bと、アーム部1004Cとを有している。中間モジュール1004の内部にも、駆動ユニット1006における複数のアクチュエータのうちの一のアクチュエータが発生する回転力により動作する可動体と、一のアクチュエータと可動体とを繋ぎ、一のアクチュエータが発生する回転力を可動体に伝達する回転力伝達部材とが設けられている。アーム部1004Aは、略円柱状をなす部材であり、アーム部1003Cと関節部1004Bとを繋いでいる。アーム部1004Aはアーム部1003Cと対向する端部にカプラを有しており、そのカプラがアーム部1003Cに設けられたカプラと脱着可能に連結されている。したがって、アーム部1004Aは、アーム部1003Cと一体となって関節部1003Bを回転中心として、矢印で示した回転方向R1004へ回転可能である。また、関節部1004Bは、その回転軸と直交する断面における少なくとも一部が円弧状である回転部材を含んでおり、球面を含む外表面を有する略球体のカバーS1004によって覆われている。アーム部1004Cは、関節部1004Bを回転中心として、矢印で示した回転方向R1005へ回転可能に設けられている。アーム部1004Cのうちの関節部1004Bと反対側の端部には連結部CP3を構成するカプラが設けられており、そのカプラが先端モジュール1005の本体1005A(後出)のカプラと脱着可能に連結されている。したがって、アーム部1004Cは、先端モジュール1005の本体1005Aと一体に動くようになっている。
先端モジュール1005は、本体1005Aと、物体検出センサ1005Bと、位置検出センサ1005Cと、マニピュレータ1005Dとを備えている。本体1005Aの一端には位置検出センサ1005Cが取り付けられている。本体1005Aの内部にも、中間モジュール1004から伝達される、駆動ユニット1006における一のアクチュエータが発生する回転力を、マニピュレータ1005Dへ伝達する回転力伝達部材が設けられている。マニピュレータ1005Dは、例えばグリッパであり、中間モジュール1004から回転力伝達部材を介して伝達される回転力により、例えばクランプ動作およびリリース動作などを行うものである。本体1005Aの他端には、連結部CP3を構成するカプラが設けられており、そのカプラが中間モジュール1004のアーム部1004Cのカプラと脱着可能に連結されている。物体検出センサ1005Bおよび位置検出センサ1005Cは、それぞれ、例えば本体1005Aの側面に設けられている。物体検出センサ1005Bは、検出対象とする周囲の物体の存在や、その物体の位置、形状もしくは材質、あるいは先端モジュール1005からその物体までの距離などを検出するセンサであり、例えば撮像素子、レーダや赤外線等を用いた測距センサ、あるいは触覚センサなどである。物体検出センサ1005Bは、検出対象とする物体に関する情報を制御部1007へ送信する機能を有する。位置検出センサ1005Cは、自らの位置を検出することのできるセンサであり、例えば撮像素子や9軸センサなどである。9軸センサは、例えば3軸ジャイロセンサ、3軸加速度センサおよび3軸地磁気センサを有するものである。また、位置検出センサ1005Cは、例えば外部からの情報(ビーコン)を受信し、その情報に基づいて自らの位置を把握するシステムであってもよい。位置検出センサ1005Cは、先端モジュール1005の位置情報を制御部1007へ送信する機能を有する。なお、先端モジュール1005におけるマニピュレータ1005Dは、グリッパに限定されるものではなく、例えば鋏やカッター、レーザ照射装置などでもよい。
制御部1007は、位置検出センサ1005Cからの先端モジュール1005の位置情報に基づき、駆動ユニット1006による基端モジュール1002、中間モジュール1003,1004および先端モジュール1005の各動作の制御を行うものである。また、制御部1007は、物体検出センサ1005Bからの物体に関する情報に基づき、駆動ユニット1006による基端モジュール1002、中間モジュール1003,1004および先端モジュール1005の各動作の制御を行うことができる。例えば、制御部1007は、物体検出センサ1005Bからの検出情報に基づいて、先端モジュール1005が物体を追尾するよう、駆動ユニット1006の制御を行うものであってもよい。
動力機構1001によれば、制御部1007が、位置検出センサ1005Cからの先端モジュール1005の位置情報に基づき、駆動ユニット1006の動作の制御を行うようにした。このため、基端モジュール1002における可動体の動作量や中間モジュール1003,1004における各々の可動体の動作量を厳密に制御しなくとも、先端モジュール1005の位置を所望の位置に合わせることができる。位置検出センサ1005Cからの位置情報を利用しているからである。よって、動力機構1001では、アームユニットが自重等により撓む場合であっても、先端モジュール1005の位置精度への影響は少ない。したがって、アームユニットの構成材料として金属などの高剛性の材料を用いる必要がなく、例えば樹脂などの軽量かつ加工性に優れる材料を適用できる。その結果、軽量化や低コスト化に有利となる。
このような、動力機構1001は高い安全性を有するので、衆人環境下での各種作業を行う装置としての使用に好適である。例えば販売店等での搬送作業等の補助、屋内外での農作業、医療行為、運搬作業、荷役作業、あるいは屋内外での製品等の外観検査業務での適用可能性がある。
また、動力機構1001のアームユニットは、複数のモジュールが脱着可能に連結されたものであるので、用途に応じて任意のモジュールを容易に装着することができ、利便性に優れる。また、故障時には、故障箇所を含むモジュールを交換することで、速やかに、かつ簡便に復旧を図ることができる。
さらに、動力機構1001は、駆動ユニット1006をアームユニットの外部に設置するようにすれば、アームユニットの軽量化がなされ、駆動力を低減することができ、操作性の向上が期待できるうえ、メンテナンス上においても有利である。
動力機構1001は、複数のモジュールが直列に接続されたアームユニットを備えたものとしたが、本開示の動力機構は、1つのモジュールから2つのモジュールに枝分かれする構造のアームユニットを備えたものであってもよい。あるいは他の動力機構と協働するもの、例えばある動力機構の先端モジュールが他の動力機構の先端モジュールとの間に1つの物体を把持するものであってもよい。また、各モジュールは硬質の材料からなるものに限定されず、可撓性材料や蛇腹構造を有するものであってもよい。さらに、動力機構1001は、互いに直列に接続された2つの中間モジュール、すなわち中間モジュール1003および中間モジュール1004)を有するようにしたが、その数は任意に選択可能である。すなわち、1つの中間モジュールが基端モジュールと先端モジュールとを繋ぐようにしてもよいし、直列接続された3以上の中間モジュールが基端モジュールと先端モジュールとを繋ぐようにしてもよい。3以上の中間モジュールを有する場合、そのうちの1つの中間モジュールの一端が先端モジュールと接続され、3以上の中間モジュールのうちの他の1つの中間モジュールの一端が基端モジュールと接続されることとなる。
さらに、動力機構1001は、外部からの水の浸入を防ぐ防水機能を有することが望ましい。例えば連結部CP1~CP3においては、その接合面に、マルチカプラ対25に相当する構造を取り囲むパッキンなどの防水部材が設けられているとよい。
さらに、動力機構1001は、可動体の動作量を検出する動作量検出部を備え、制御部1007が、先端モジュール1005の位置情報に加えてその動作量検出部からの情報にも基づいて駆動ユニット1006におけるアクチュエータを制御することにより、アームユニットの動作の制御を行うようにしてもよい。動作量検出部は、例えば駆動ユニット1006に設けられたエンコーダやポテンショメータなどである。このような動作量検出部を用いることにより、各モジュール(中間モジュール1003,1004や先端モジュール1005など)のおおよその姿勢(角度や向き)を把握することができ、より素早く先端モジュール1005を所望の位置へ移動させることができる。また、動力機構1001では、一部のアクチュエータが基端モジュール1002以外の部分、すなわち中間モジュール1003、中間モジュール1004、および先端モジュール1005に設けられていてもよい。その場合、一部のアクチュエータは、例えば中間モジュール1004のうち、関節部1003Bではなくアーム部1003Aに設けるようにするとよい。
また、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であってその記載に限定されるものではなく、他の効果があってもよい。当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。
本開示のフィギュアシステムおよび動力機構は以下のような産業上の利用可能性を有する。
例えばパチンコ台や据え置き型ゲーム機などの遊技機に搭載し、それらの遊技機と連動した多彩な動作をさせることができる。本開示のフィギュアシステムによれば小型軽量が実現できるので、上記の用途に好適である。また、自動車の室内、例えばダッシュボード上に本開示のフィギュアシステムを配置してもよい。その場合、カーナビゲーション・システムなどと連動した道案内や情報伝達などの所作を行うようにしてもよい。ここでいう連動としては、例えばカーナビゲーション・システムのソフトウェアからの信号に基づき、フィギュアの出力(機械的動作、音声、光の出力など)を行うことが挙げられる。あるいは、フィギュア側から何らかの信号をカーナビゲーション・システムに送信し、カーナビゲーション・システムの制御を行うようにしてもよい。
また、本開示のフィギュアシステムおよび動力機構では、ベースに電気系統部分を集約することもできるので、防水構造を比較的容易に実現できる。このため、屋外に設置する用途に好適である。
また、本開示のフィギュアシステムおよび動力機構は、ベースやフィギュアの胴体部に重量の大きな駆動ユニットを集約している。このため、フィギュア全体の軽量化やフィギュアの肢体部の軽量化による低モーメント化を図ることができるので、安全性に優れており、衆人環境下にも設置できる。したがって、例えば人通りの多い店舗周辺や美術館等における案内役として好適である。
また、本開示のフィギュアシステムおよび動力機構は、一般家庭での高齢者やペットなどの見守りシステム、あるいは留守宅の監視システムとしての利用可能性を有する。本開示のフィギュアシステムおよび動力機構に通信機能を搭載し、外部との双方向通信を行うことや、外部からの制御を行うようにしてもよい。例えば異常時には外部へ警報を出力したり、あるいは定期的に映像データを取得し、外部送信したりすることが考えられる。さらには、双方向の会話を行うようにしてもよい。
また、パーソナルコンピュータやネットワーク上のサーバ等にインストールされた教育用アプリケーションとの連動により、学習者のサポートを行うこともできる。例えば、予め用意された情報の範囲内で、または外部との通信により取得した情報に基づき、学習内容の解説と併せて動作したり、学習者の回答に対する正誤判定や間違った箇所の指摘などの指導を行ったりするような使い方が想定される。
また、本開示のフィギュアシステムおよび動力機構は、テレビ放送やラジオ放送と連動して放送内容に関連した解説や情報伝達を行うデバイスとしての利用可能性がある。この場合、フィギュアシステムおよび動力機構は、放送データの解説等を音声で行い、併せて手足が何らかの動作を行うようにしてもよい。本開示のフィギュアシステムおよび動力機構は、さらに、パーソナルコンピュータ等の情報端末と連動して、インターネット回線を通じた情報伝達を行うデバイスとして利用できる。本開示のフィギュアシステムおよび動力機構は小型かつ軽量であるうえ、駆動部を一箇所にまとめていることから、例えばストラップのような装飾性を有する付属品として情報端末に繋げておくこともできる。
さらに、本開示のフィギュアシステムおよび動力機構は、音楽制作ソフトと連動して踊る玩具としての利用可能性を有する。例えば音楽ソフトのプログラムからの指令により本開示のフィギュアシステムおよび動力機構を動作させることができる。あるいは、キャプチャー機器と連動して、人間の動作を取り込み、同一の動作を再現する(いわゆる物真似をする)デバイスとしても利用できる。さらには、ゲーム機器やゲームソフトと連動した動作を行うデバイスとして利用することもできる。二次元の画面上におけるキャラクタと同じ動作(あるいは対応した動作)をさせることで、ゲームのプレーヤーの臨場感を高めることができる。例えば対戦型ゲーム(戦闘ゲームやスポーツゲームなど)において、対戦相手のキャラクタの動作を二次元の画面の表示と連動してフィギュアシステムにさせたり、二次元画面上に映っていないユーザ側のキャラクタの動作をフィギュアシステムにさせたりすることが想定される。
さらに、本開示のフィギュアシステムおよび動力機構は、フィギュアの外観や声質などのキャラクタを管理するためのシステム、例えばフィギュア固有のID情報と、その管理ソフトウェアなどをさらに備えるとよい。そうすることにより、各フィギュアと、そのフィギュアが有するキャラクタとを関連付けて管理するプロダクション機能を実現することができる。各々のフィギュアのID情報は、それぞれのフィギュア自体の内部の記憶部等に保持させるようにするとよい。このようなプロダクション機能においては、フィギュアと、そのフィギュアに持たせたい個性(外観、声の質、仕草、コンテンツなど)とを関連付けた上で、その関連付けられた個別情報を管理する。なお、ネットワークを通じて各々のフィギュアおよびそのフィギュアの個性に適合するコンテンツ(声や仕草など)を配信するようにしてもよい。例えば図17に示したように、インターネット3001と、サーバ3002と、複数のフィギュア2(図17では2つのフィギュア2Aおよびフィギュア2Bを例示)とを有するネットワークを構成するとよい。図17のネットワークでは、管理ソフトウェアにより、各フィギュア2A,2Bの個別情報に応じて、インターネット3001を介してサーバ3002に格納された適切なコンテンツを各フィギュア2A,2Bに配信して各フィギュア2A,2Bを駆動させるなどのプロダクション機能が実現できる。
さらに、本開示は、下記の動力機構をも包含する概念である。
(1)
回転力を発生するアクチュエータと、
前記回転力により動作する可動体と、
前記可動体の動作量を検出する動作量検出部と、
前記アクチュエータと前記可動体とを繋ぎ、前記アクチュエータが発生する前記回転力を前記可動体に伝達する回転力伝達部材と、
前記アクチュエータからの前記回転力により回転する第1カプラと、
前記回転力伝達部材と共に回転可能に構成された第2カプラとを有し、
前記回転力伝達部材は、前記可動体と接続された第1の端部と、前記第2カプラと接続された第2の端部とを含み、
前記第1カプラは、前記第2カプラと脱着可能に連結され、または脱着可能に構成されている
動力機構。
(2)
前記動作量検出部からの情報に基づいて前記アクチュエータを駆動することにより前記可動体の動作を制御する制御部をさらに有する
上記(1)記載の動力機構。
(3)
互いに結合された複数のモジュールと、
回転力を各々発生する複数のアクチュエータを含む駆動ユニットと接続可能な脱着部と、
前記複数のアクチュエータのうちの一の前記アクチュエータが発生する回転力により動作する可動体の動作量を検出する動作量検出部と
を備え、
前記複数のモジュールは、それぞれ、
前記可動体と、
前記一のアクチュエータと前記可動体とを繋ぎ、前記一のアクチュエータが発生する前記回転力を前記可動体に伝達する回転力伝達部材と、
前記一のアクチュエータからの前記回転力により回転する第1カプラと、
前記回転力伝達部材と共に回転可能に構成された第2カプラと
を有し、
前記回転力伝達部材は、前記可動体と接続された第1の端部と、前記第2カプラと接続された第2の端部とを含み、
前記第1カプラは、前記第2カプラと脱着可能に連結され、または脱着可能に構成されている
動力機構。
(4)
複数の骨部材と、複数の前記可動体をそれぞれ含んで前記複数の骨部材同士を互いに繋ぐ複数の関節部と、をさらに有する
上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の動力機構。
(5)
前記複数の関節部は、それぞれ、回転軸を中心として回転すると共に前記回転軸と直交する断面における少なくとも一部が円弧状である回転部材を含む
上記(4)に記載の動力機構。
(1)
回転力を発生するアクチュエータと、
前記回転力により動作する可動体と、
前記可動体の動作量を検出する動作量検出部と、
前記アクチュエータと前記可動体とを繋ぎ、前記アクチュエータが発生する前記回転力を前記可動体に伝達する回転力伝達部材と、
前記アクチュエータからの前記回転力により回転する第1カプラと、
前記回転力伝達部材と共に回転可能に構成された第2カプラとを有し、
前記回転力伝達部材は、前記可動体と接続された第1の端部と、前記第2カプラと接続された第2の端部とを含み、
前記第1カプラは、前記第2カプラと脱着可能に連結され、または脱着可能に構成されている
動力機構。
(2)
前記動作量検出部からの情報に基づいて前記アクチュエータを駆動することにより前記可動体の動作を制御する制御部をさらに有する
上記(1)記載の動力機構。
(3)
互いに結合された複数のモジュールと、
回転力を各々発生する複数のアクチュエータを含む駆動ユニットと接続可能な脱着部と、
前記複数のアクチュエータのうちの一の前記アクチュエータが発生する回転力により動作する可動体の動作量を検出する動作量検出部と
を備え、
前記複数のモジュールは、それぞれ、
前記可動体と、
前記一のアクチュエータと前記可動体とを繋ぎ、前記一のアクチュエータが発生する前記回転力を前記可動体に伝達する回転力伝達部材と、
前記一のアクチュエータからの前記回転力により回転する第1カプラと、
前記回転力伝達部材と共に回転可能に構成された第2カプラと
を有し、
前記回転力伝達部材は、前記可動体と接続された第1の端部と、前記第2カプラと接続された第2の端部とを含み、
前記第1カプラは、前記第2カプラと脱着可能に連結され、または脱着可能に構成されている
動力機構。
(4)
複数の骨部材と、複数の前記可動体をそれぞれ含んで前記複数の骨部材同士を互いに繋ぐ複数の関節部と、をさらに有する
上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の動力機構。
(5)
前記複数の関節部は、それぞれ、回転軸を中心として回転すると共に前記回転軸と直交する断面における少なくとも一部が円弧状である回転部材を含む
上記(4)に記載の動力機構。
なお、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であってその記載に限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。
Claims (41)
- 回転力を発生するアクチュエータを各々有する複数の駆動ユニットと、
前記回転力により動作する可動体を各々含む複数の可動機構、および複数の前記可動体と接続された第1の端部を各々含む複数の回転力伝達部材、を有するフィギュアと、
前記可動体の動作量を検出する動作量検出部と
を備え、
前記複数の駆動ユニットは、前記フィギュアの内部に設けられた第1の駆動ユニットおよび前記フィギュアの外部に設けられた第2の駆動ユニットのうちの少なくとも一方を含み、
複数の前記アクチュエータのうちの1つの前記アクチュエータが発生する前記回転力が、前記複数の回転力伝達部材のうちの1つの前記回転力伝達部材を介して複数の前記可動体のうちの対応する1の前記可動体に伝達され、
前記複数の可動体の動作量を時間の流れに沿って確定するモーションデータ並びにモーションに付随する音声データを含むモーションメッセージのID番号が、インターネットや外部ネットワークを通じて接続された情報端末のアプリケーション画面上に表示されたアイコンを利用者が選択し指でタッチする事でフィギュアの制御部に伝達され、
制御部内でモーションメッセージのID番号と制御情報関連付け機能により、再生するフィギュア制御情報が決定される事を特徴とするフィギュアシステム。 - 前記複数の駆動ユニットは、前記第1の駆動ユニットおよび前記第2の駆動ユニットの双方を含む
請求項1記載のフィギュアシステム。 - 前記第2の駆動ユニットにおける前記複数のアクチュエータのうちの少なくとも1つの物理量は、前記第1の駆動ユニットにおける前記複数のアクチュエータのうちの少なくとも1つの前記物理量よりも大きく、
前記物理量は、出力、寸法および重量のうちの少なくとも1つである
請求項1または請求項2に記載のフィギュアシステム。 - 前記フィギュアは、胴体部と、前記胴体部に接続された複数の肢体部および頭部とをさらに有し、
前記複数の駆動ユニットは、前記フィギュアの内部に設けられた第3の駆動ユニットをさらに含み、
前記第1の駆動ユニットは前記胴体部に設けられ、
前記第3の駆動ユニットは前記肢体部および前記頭部のうちの少なくとも一方に設けられ、
前記第3の駆動ユニットにおける前記複数のアクチュエータのうちの少なくとも1つの物理量は、前記第1の駆動ユニットにおける前記複数のアクチュエータのうちの少なくとも1つの前記物理量よりも小さく、
前記物理量は、出力、寸法および重量のうちの少なくとも1つである
請求項1または請求項2に記載のフィギュアシステム。 - 前記フィギュアは、複数の骨部材と、複数の前記可動体をそれぞれ含んで前記複数の骨部材同士を互いに繋ぐ複数の関節部と、をさらに有し、
前記動作量検出部は、前記関節部に設けられている
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のフィギュアシステム。 - 前記動作量検出部は、前記複数の駆動ユニットに設けられている
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のフィギュアシステム。 - 前記回転力伝達部材は、フレキシブルワイヤ、ワイヤ、棒材、ギヤおよびベルトのうちの少なくとも1種である
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のフィギュアシステム。 - 前記回転力伝達部材は、フレキシブルワイヤであり、
前記フィギュアは複数の第1チューブを有し、
複数の前記フレキシブルワイヤは、前記複数の可動機構のうちの対応する前記可動機構ごとに前記複数の第1チューブのいずれかに収容されて延設されている
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のフィギュアシステム。 - 前記複数の駆動ユニットは、それぞれ、前記動作量検出部からの情報に基づいて前記アクチュエータを制御することにより前記可動機構の動作を実行する制御部をさらに有する
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のフィギュアシステム。 - 前記フィギュアは、複数の骨部材と、複数の前記可動体をそれぞれ含んで前記複数の骨部材同士を互いに繋ぐ複数の関節部とを、さらに有し、
前記複数の関節部は、それぞれ、回転軸を中心として回転すると共に前記回転軸と直交する断面における少なくとも一部が円弧状である回転部材を含む
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のフィギュアシステム。 - 前記関節部は、球面を含む外表面を有するカバーによって覆われている
請求項10記載のフィギュアシステム。 - 前記フィギュアは、複数の骨部材と、複数の前記可動体をそれぞれ含んで前記複数の骨部材同士を互いに繋ぐ複数の関節部と、をさらに有し、
前記複数のフレキシブルワイヤは、前記骨部材に沿って配設され、または前記骨部材の内部に挿通された第1部分と、前記関節部に沿って配設され、または前記関節部の内部に挿通された第2部分とを各々含み、
前記骨部材は、前記第1部分の端部に設けられた第1部分カプラを含み、
前記関節部は、前記第2部分の端部に設けられ、前記第1部分カプラと脱着可能に連結され、または脱着可能に構成された第2部分カプラを含み、
前記第1部分と前記第2部分との接続および離脱は、前記第1部分カプラと前記第2部分カプラとの脱着により行われるようになっている
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のフィギュアシステム。 - 前記複数の駆動ユニットは、それぞれ、前記アクチュエータからの前記回転力により回転する第1カプラを含む第1カプラユニットをさらに有し、
前記フィギュアは、前記複数のフレキシブルワイヤの第2の端部と各々接続されて前記複数のフレキシブルワイヤと共にそれぞれ回転可能に構成された複数の第2カプラを含む第2カプラユニットをさらに有し、
複数の前記第1カプラは、それぞれ、前記複数の第2カプラのうちの対応する1の前記第2カプラと脱着可能に連結され、または脱着可能に構成されている
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のフィギュアシステム。 - 中間部をさらに備え、
前記複数の駆動ユニットは、それぞれ、前記アクチュエータからの前記回転力により回転する第1カプラを含む第1カプラユニットをさらに有し、
前記フィギュアは、前記複数のフレキシブルワイヤの第2の端部と各々接続されて前記複数のフレキシブルワイヤと共にそれぞれ回転可能に構成された複数の第2カプラを含む第2カプラユニットをさらに有し、
前記中間部は、複数の前記第1カプラのうちの対応する1の前記第1カプラと各々脱着可能に連結され、または各々脱着可能に構成され、前記第1カプラと共に回転可能に構成された複数の第3カプラを含む第3カプラユニットと、前記複数の第2カプラのうちの対応する1の前記第2カプラと各々脱着可能に連結され、または各々脱着可能に構成され、前記第2カプラと共に回転可能に構成された複数の第4カプラを含む第4カプラユニットと、前記複数の第3カプラと前記複数の第4カプラとを各々繋ぎ、前記回転力を前記第3カプラから前記第4カプラへ各々伝達する複数の中間回転力伝達部材を有する
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のフィギュアシステム。 - 前記フィギュアは、複数の第1チューブと複数の第2チューブとを有し、
前記複数のフレキシブルワイヤは、複数の前記可動体のうちの対応する前記可動体ごとに前記第1チューブに収容されて延設されており、
前記複数の信号線の少なくとも一部および前記複数の電力線の少なくとも一部は、前記複数の可動体のうちの対応する前記可動体ごとに前記第2チューブに収容されて延設されている
請求項14記載のフィギュアシステム。 - 回転力を発生するアクチュエータを各々有する複数の駆動ユニットと、
前記回転力により動作する可動体を含む可動機構、および前記可動体と接続された一端を含む回転力伝達部材、を各々有する複数のモジュールが結合してなるフィギュアと、
前記可動体の動作量を検出する動作量検出部と
を備え、
前記複数の駆動ユニットは、前記フィギュアの内部に設けられた第1の駆動ユニットおよび前記フィギュアの外部に設けられた第2の駆動ユニットのうちの少なくとも一方を含み、
複数の前記アクチュエータのうちの1つの前記アクチュエータが発生する前記回転力が、複数の前記回転力伝達部材のうちの1つの前記回転力伝達部材を介して複数の前記可動体のうちの対応する1の前記可動体に伝達され、
前記複数の可動体の動作量を時間の流れに沿って確定するモーションデータ並びにモーションに付随する音声データを含むモーションメッセージのID番号が、インターネットや外部ネットワークを通じて接続された情報端末のアプリケーション画面上に表示されたアイコンを利用者が選択し指でタッチする事でフィギュアの制御部に伝達され、
制御部内でモーションメッセージのID番号と制御情報関連付け機能により、再生するフィギュア制御情報が決定される事を特徴とするフィギュアシステム。 - 前記複数の駆動ユニットは、前記第1の駆動ユニットおよび前記第2の駆動ユニットの双方を含む
請求項16記載のフィギュアシステム。 - 前記第2の駆動ユニットにおける前記複数のアクチュエータのうちの少なくとも1つの物理量は、前記第1の駆動ユニットにおける前記複数のアクチュエータのうちの少なくとも1つの前記物理量よりも大きく、
前記物理量は、出力、寸法および重量のうちの少なくとも1つである
請求項16または請求項17に記載のフィギュアシステム。 - 前記複数のモジュールは、胴体部モジュールと、前記胴体部モジュールに接続された複数の肢体部モジュールおよび頭部モジュールとをさらに有し、
前記複数の駆動ユニットは、前記複数の肢体部モジュールおよび前記頭部モジュールのうちの少なくとも一方の内部に設けられた第3の駆動ユニットをさらに含み、
前記第1の駆動ユニットは前記胴体部モジュールに設けられ、
前記第3の駆動ユニットにおける前記複数のアクチュエータのうちの少なくとも1つの物理量は、前記第1の駆動ユニットにおける前記複数のアクチュエータのうちの少なくとも1つの前記物理量よりも小さく、
前記物理量は、出力、寸法および重量のうちの少なくとも1つである
請求項16または請求項17に記載のフィギュアシステム。 - 位置検出センサが設けられた第1の端部、および前記第1の端部と反対側の第2の端部、を有する先端モジュールと、
一の中間モジュール、または互いに直列に接続された複数の中間モジュールと、
前記一の中間モジュールまたは前記複数の中間モジュールを介して前記第2の端部と接続される基端モジュールと、
回転力を各々発生する複数のアクチュエータを含む駆動ユニットと、
前記位置検出センサからの前記先端モジュールの位置情報に基づき、前記駆動ユニットの動作の制御を行う制御部と
を備え、
前記基端モジュール、および前記一の中間モジュールまたは前記複数の中間モジュールは、
前記複数のアクチュエータのうちの一の前記アクチュエータが発生する前記回転力により動作する可動体と、
前記一のアクチュエータと前記可動体とを繋ぎ、前記一のアクチュエータが発生する前記回転力を前記可動体に伝達する回転力伝達部材と
を有し、
前記複数の可動体の動作量を時間の流れに沿って確定するモーションデータ並びにモーションに付随する音声データを含む動力機構制御情報のID番号が、インターネットや外部ネットワークを通じて接続された情報端末のアプリケーション画面上に表示されたアイコンを利用者が選択し指でタッチする事でフィギュアの制御部に伝達され、
制御部内で動力機構制御情報のID番号と制御情報関連付け機能により、再生する動力機構制御情報が決定される事を特徴とする動力機構。 - 前記一の中間モジュールは、前記先端モジュールの前記第2の端部と脱着可能な第3の端部と、前記基端モジュールと脱着可能な第4の端部とを含み、
または、
前記複数の中間モジュールのうちの第1の前記中間モジュールは、前記先端モジュールの前記第2の端部と脱着可能な第3の端部を含み、前記複数の中間モジュールのうちの第2の前記中間モジュールは、前記基端モジュールと脱着可能な第4の端部を含む
請求項20記載の動力機構。 - 前記先端モジュールは、物体の検出を行う物体検出センサをさらに有する
請求項20または請求項21記載の動力機構。 - 前記制御部は、
前記物体検出センサからの検出情報に基づいて前記先端モジュールが前記物体を追尾するよう、前記駆動ユニットの制御を行う
請求項22記載の動力機構。 - 前記駆動ユニットは、前記基端モジュールに設けられている
請求項20から請求項23のいずれか1項に記載の動力機構。 - 複数の骨部材と、複数の前記可動体をそれぞれ含んで前記複数の骨部材同士を互いに繋ぐ複数の関節部と、をさらに有する
請求項20から請求項24のいずれか1項に記載の動力機構。 - 前記複数の関節部は、それぞれ、回転軸を中心として回転すると共に前記回転軸と直交する断面における少なくとも一部が円弧状である回転部材を含む
請求項25に記載の動力機構。 - 前記複数の関節部は、球面を含む外表面を有するカバーによって覆われている
請求項25または請求項26記載の動力機構。 - 前記基端モジュールと、前記一の中間モジュールまたは前記複数の中間モジュールと、前記先端モジュールとは、いずれも防水機能を有する
請求項20から請求項27のいずれか1項に記載の動力機構。 - 前記可動体の動作量を検出する動作量検出部をさらに備え、
前記制御部は、さらに前記動作量検出部からの情報をも考慮して前記アクチュエータを制御することにより前記可動体の動作の制御を行う
請求項20から請求項28のいずれか1項に記載の動力機構。 - 前記フィギュアの固有情報と前記フィギュアに関連付けられた個別情報とを記憶する記憶部と、
前記固有情報および前記個別情報に応じて前記フィギュアを駆動させる管理ソフトウェアと
をさらに備えた
請求項1から請求項19のいずれか1項に記載のフィギュアシステム。 - ネットワークに接続されて、複数の動作可能な関節部を有するフィギュアと、
前記ネットワークに接続可能で、アイコンを表示可能で同アイコンの操作情報を同アイコンに対応づけられたモーションメッセージとして出力可能な情報端末と、
前記情報端末から前記ネットワークを介して出力されるモーションメッセージに基づいて、同モーションメッセージに関連づけられた前記複数の関節部の時間の流れに沿う動作の制御情報を決定する制御情報関連づけ機能を有することを特徴とするフィギュアシステム。 - 前記情報端末は、表示している前記アイコンをユーザーが指で選択してタッチ操作を検出すると、前記モーションメッセージに対応づけられたID番号を出力し、
前記制御情報関連づけ機能は前記ID番号に基づいて、予め対応づけられた前記関節部の時間の流れに沿う動作の制御情報を特定することを特徴とする請求項31に記載のフィギュアシステム。 - 前記モーションメッセージは、前記フィギュアの複数の関節部の動作量を時間の流れに沿って確定するモーションデータ並びにモーションに付随する音声データを含んでいる
ことを特徴とする請求項31または請求項32に記載のフィギュアシステム。 - 前記制御情報関連づけ機能は、前記ネットワークに接続されて前記フィギュアを直に制御する制御部、あるいは前記ネットワークに接続されて同ネットワークを介して複数の前記フィギュアを制御する制御用サーバーが実現することを特徴とする請求項31~請求項33のいずれかに記載のフィギュアシステム。
- 前記制御情報関連付け機能は、AI機能を有しており、
前記AI機能は、前記モーションメッセージと、前記フィギュアの状況や、装備されているセンサで取得した周辺の状況とを入力情報として、所定の変換を実施した動作の制御情報を決定することを特徴とする請求項31~請求項34のいずれかに記載のフィギュアシステム。 - 前記制御情報関連付け機能は、セマンティック解釈機能を有しており、
前記セマンティック解釈機能は、複数の形状の異なるフィギュアに対して、前記モーションメッセージの表現内容に対応した動作の制御情報を決定することを特徴とする請求項31~請求項35のいずれかに記載のフィギュアシステム。 - 前記セマンティック解釈機能は、形状の異なるフィギュアが追加されると、同フィギュアの形状に応じて前記モーションメッセージの表現内容に対応した動作の制御情報を追加することを特徴とする請求項36に記載のフィギュアシステム。
- 前記アイコンは、関連付けられた前記フィギュアの動きがイメージしやすい画像になっており、利用者は前記フィギュアをどのように動かしたいかを考えて、そのイメージに近い前記アイコンを選んで指でタッチすると、前記フィギュアに所望の動きをさせることが出来ることを特徴とする請求項1、請求項31~請求項37のいずれかに記載のフィギュアシステム。
- 前記フィギュアはカメラやセンサを備え、前記カメラの撮影画像や前記センサの検出結果を出力可能であり、前記フィギュアは、前記情報端末に対して前記撮影画像や前記検出結果を伝達することを特徴とする請求項1、請求項31~請求項38のいずれかに記載のフィギュアシステム。
- 前記モーションメッセージは、前記情報端末上で録音した音声や入力した文字情報を付加して制作され、同モーションメッセージを前記フィギュア上で再生したいタイミングより以前に同フィギュアに送っておくことにより、新たなID番号のモーションメッセージを利用可能とすることを特徴とする請求項1、請求項31~請求項39のいずれかに記載のフィギュアシステム。
- 前記モーションメッセージは、特定のフィギュアに依存しない汎用的なモーションメッセージと、特定の前記情報端末と特定のフィギュアだけが利用する個別的なモーションメッセージとがあり、前記モーションメッセージは両者を区別する仕組みを有していることを特徴とする請求項1、請求項31~請求項40のいずれかに記載のフィギュアシステム。
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