JP2022187655A - 充填装置及び容器詰め粘性物の製造方法 - Google Patents

充填装置及び容器詰め粘性物の製造方法 Download PDF

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和宏 永井
Kazuhiro Nagai
尚志 松岡
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Abstract

【課題】充填ノズルから容器に充填した粘性物を切断しやすく、粘性物が容器の縁に垂れることによるシール不良や製品汚れ等の品質不良を抑制でき、充填ノズルの衛生性にも優れた充填装置、及びそれを用いた容器詰め粘性物の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】容器5に粘性物を充填する充填装置において、容器5内へ粘性物を吐出して充填する充填ノズル34を備える充填部3と、充填ノズル34の周囲に設けられ、充填ノズル34から吐出された粘性物に向けて気体を噴射する2以上の気体噴射ノズル35とを設ける。前記充填装置を用いて、充填ノズル34から粘性物を吐出させて容器5内に充填した後、容器5から充填ノズル34まで繋がっている粘性物に気体噴射ノズル35から気体を噴射する。【選択図】図4

Description

本発明は、充填装置及び容器詰め粘性物の製造方法に関する。
アイスクリーム等の冷菓のような粘性物を充填する充填装置としては、例えばコンベアに設けられた複数のリテーナのそれぞれに容器を設置して間歇的に搬送しながら、充填ノズルから粘性物を順次吐出して容器に充填していく充填装置が知られている(例えば、特許文献1~3)。このような充填装置では、粘性物の充填後に充填ノズルを引き上げた際に粘性物が千切れず、容器から充填ノズルの吐出口まで粘性物が繋がっている状態になる。この状態になると、リテーナが移動して次の容器が搬送されてくる際に粘性物の充填ノズルの吐出口まで繋がっている部分が千切れて容器の縁に垂れ、シール不良や製品汚れといった品質不良を引き起こすことがある。
特許文献4には、充填ノズル内にエア噴出機構を設け、ノズル内の吐出口近傍の内周面に形成したエア噴出口から径方向内側にエアを噴き出して粘性物をカットし、粘性物のテーリング現象を抑制することが開示されている。
特許第2934499号公報 特許第6270574号公報 特開2020-141562号公報 特開2010-136687号公報
しかし、特許文献4のような従来の充填ノズルでは、粘性物がエア噴出口から侵入して残留することがあり、十分な衛生性を確保することが難しい。
本発明は、充填ノズルから容器に充填した粘性物を切断しやすく、粘性物が容器の縁に垂れることによるシール不良や製品汚れ等の品質不良を抑制でき、充填ノズルの衛生性にも優れた充填装置、及びそれを用いた容器詰め粘性物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]容器に粘性物を充填する充填装置であって、
前記容器内へ前記粘性物を吐出して充填する充填ノズルを有する充填部と、
前記充填部の前記充填ノズルの周囲に設けられ、前記充填ノズルから吐出された前記粘性物に向けて気体を噴射する2以上の気体噴射ノズルと、を備える、充填装置。
[2]前記気体噴射ノズルが、前記充填ノズルから離間して設けられている、[1]に記載の充填装置。
[3]前記気体噴射ノズルの気体の噴射方向が斜め下向きである、[1]又は[2]に記載の充填装置。
[4]前記の2以上の前記気体噴射ノズルの気体の噴射方向の合成ベクトルが鉛直下向き方向である、[1]~[3]のいずれかに記載の充填装置。
[5]前記充填ノズルから粘性物を吐出させて容器内に充填する充填工程と、前記容器から前記充填ノズルまで繋がっている粘性物に気体噴射ノズルから気体を噴射する気体噴射工程と、を有する容器詰め粘性物の製造方法。
本発明によれば、充填ノズルから容器に充填した粘性物を切断しやすく、粘性物が容器の縁に垂れることによるシール不良や製品汚れ等の品質不良を抑制でき、充填ノズルの衛生性にも優れた充填装置、及びそれを用いた容器詰め粘性物の製造方法を提供できる。
実施形態の充填装置を示した概略構成図である。 図1の充填装置の充填部を示した部分断面図である。 図1の充填装置の充填部を示した部分断面図である。 図2の充填部の充填ノズル及び気体噴射ノズルの部分を拡大して示した断面図である。 気体噴射ノズルの数が2の場合における気体の噴射方向の合成ベクトルが鉛直下向き方向になっている様子を説明した説明図である。 充填ノズルから容器に粘性物を充填する様子を説明した説明図である。 容器から充填ノズルまで繋がっている粘性物に気体噴射ノズルから気体を噴射する際の様子を説明した説明図である。
以下、本発明の一態様に係る充填装置を示して説明する。なお、以下の説明において例示される図の寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。「~」で表される数値範囲は、特に断りのない限り、~の前後の数値を下限値及び上限値とする数値範囲を意味する。
[充填装置]
図1に示すように、本実施形態の充填装置100は、粘性物が充填される容器5を搬送する容器搬送部1と、容器搬送部1に容器5を供給する容器供給部2と、容器5に粘性物を充填する充填部3と、粘性物が充填された容器5を密封する容器密封部4と、を備えている。
容器搬送部1は、容器を搬送できるものであればよく、公知の搬送装置を利用できる。この例の容器搬送部1は、平行に設置された2つの周回するコンベアチェーン11に、容器5を保持できる複数のリテーナ12が跨るように隣接して配置され、全体が帯状に形成されてなるリテーナコンベアである。
図4に示すように、リテーナ12としては、板状で、厚み方向に貫通する容器保持孔13が形成されたものを例示できる。リテーナ12の容器保持孔13に上方から容器5を嵌め込むことで、容器5をリテーナ12で保持することができる。
なお、容器搬送部1としては、リテーナコンベアには限定されず、例えば、ベルトコンベアであってもよい。
図1に示すように、容器供給部2は、容器搬送部1の搬送方向Aにおける上流側の容器搬送部1の上方に配置されている。容器供給部2は、容器搬送部1のリテーナ12に容器5を供給できるものであればよく、例えば、公知の容器供給装置を採用できる。
容器密封部4は、容器搬送部1の搬送方向Aにおける下流側の容器搬送部1の上方に配置されている。容器密封部4は、粘性物が充填された容器5の開口部を密封できるものであればよく、例えば、公知の容器密封装置を採用できる。
充填部3は、容器搬送部1の搬送方向Aにおける容器供給部2と容器密封部4の間の容器搬送部1の上方に配置されている。充填部3は、図示しない昇降装置によって上昇及び下降させることができるようになっている。
この例の充填部3は、ブロック31と、貯蔵部(ホッパ)32と、定量部33と、充填ノズル34と、気体噴射ノズル35と、を備えている。貯蔵部32は、ブロック31の上方に設けられている。定量部33は、ブロック31の側方に設けられている。充填ノズル34は、ブロック31の下方に設けられている。気体噴射ノズル35は、充填ノズル34の周囲に2以上設けられている。
貯蔵部32は、粘性物を貯蔵する部分である。貯蔵部32の形状及び寸法は、特に限定されず、適宜設定できる。
図2に示すように、ブロック31の内部には、上方の貯蔵部32から粘性物をブロック31内に引き込む第1流路31aと、下方の充填ノズル34に粘性物を供給する第2流路31bと、側方の定量部33へと粘性物を引き込む第3流路31cと、が形成されている。また、ブロック31の内部の中央には、90°に屈曲した切替流路36aを有する切替ロータ36が設けられている。切替ロータ36を回動させることにより、第1流路31aと第3流路31cを切替流路36aで接続した状態と、第3流路31cと第2流路31bを切替流路36aで接続した状態とを切り替えることができる。
定量部33は、第3流路31cと接続されたシリンダ37と、シリンダ37内を前後に移動するピストンロッド38と、を備えている。
図2に示すように、切替ロータ36を回動させ、第1流路31a、切替流路36a及び第3流路31cを接続した状態で、ピストンロッド38を矢印Bの方向に引くことで貯蔵部32内の粘性物をシリンダ37内に吸引できる。図3に示すように、切替ロータ36を回動させ、第3流路31c、切替流路36a及び第2流路31bを接続した状態で、ピストンロッド38を矢印Cの方向に押し込むことで粘性物を充填ノズル34へと供給して吐出させることができる。これにより、粘性物を定量しつつ、充填ノズル34から吐出させることができる。
図4に示すように、充填ノズル34は、容器搬送部1によって搬送されてくる容器5の上方に位置している。充填ノズル34の粘性物の吐出方向は、鉛直下向きになっている。充填ノズル34の吐出口34aから粘性物が下方に吐出され、吐出された粘性物が容器5内に充填されるようになっている。なお、充填ノズル34の粘性物の吐出方向は、充填ノズル34の中心軸O1方向、すなわち吐出口34aの中心を通り、かつ吐出口34aの開口面に対して垂直な方向とする。
充填ノズル34の吐出口34aの形状は、特に限定されず、例えば、円形とすることができる。
充填ノズル34の吐出口34aの直径は、粘性物の種類に応じて適宜設定でき、例えば、下限値としては12mm以上が好ましく、18mm以上がより好ましく、上限値としては40mm以下が好ましく、30mm以下がより好ましい。また、好適な範囲として、12~30mm、18~30mmとすることができる。なお、吐出口34aの形状が正円でない場合、吐出口34aの正面視形状に対する内接円の直径を吐出口34aの直径とする。
充填ノズル34の周囲には、充填ノズル34から吐出された粘性物に向けて気体を噴射する気体噴射ノズル35が2以上設けられている。これにより、各々の気体噴射ノズル35から粘性物に向けて気体を噴射することで、その気体の勢いによって充填ノズル34から吐出された粘性物を切断されやすくすることができる。
気体噴射ノズル35は、充填ノズル34とは別のノズルとして、充填ノズル34から離間して設けられている。「気体噴射ノズル35が充填ノズル34から離間している」とは、充填ノズル34の吐出口34a、及び吐出口34aの開口面を吐出方向(中心軸O1方向)に延ばした柱状の吐出領域とは重ならない位置に気体噴射ノズル35の噴射口35aが位置していることを意味する。気体噴射ノズル35の噴射口35aと充填ノズル34の吐出口34aとの最短距離は、5mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、上限値としては30mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましい。
図4に例示した気体噴射ノズル35の噴射口35aは、充填ノズル34の径方向の外側で、かつ充填ノズル34の吐出口34aよりも上側に位置している。気体噴射ノズル35をこのような態様とすることで、充填ノズル34から吐出された粘性物が気体噴射ノズル35内に侵入することを抑制できるため、衛生性に優れる。気体噴射ノズル35は、噴射口35aが充填ノズル34の吐出口34aよりも高い位置となるように配置されていることが好ましい。これにより、粘性物が気体噴射ノズル35内にさらに侵入しにくくなり、衛生性がさらに向上する。
充填ノズル34の周囲に配置する気体噴射ノズル35の数は、2以上である。気体噴射ノズル35が1つであると、気体噴射ノズル35から噴射された気体が粘性物に当たった際に、容器5の縁や外側まで粘性物が飛び散りやすい。これに対し、気体噴射ノズル35が2以上であれば、それぞれの気体噴射ノズル35から噴射される気体が粘性物にぶつかったときに、気体の衝突による粘性物の水平方向の勢いを打ち消し合うように配置することができる。これにより、粘性物が容器5の縁や外側に飛び散ることを抑制できる。また、それぞれの気体噴射ノズル35から噴射した気体で粘性物を挟み込むようにして切断、もしくは粘性物の気体が接触した部分をより細く切断されやすい形状に変形させることができるため、容器5に充填された粘性物の切断が容易になる。これらのことから、粘性物の飛び散りを抑制しつつ、容器5に充填された粘性物を容易に切断することができる。
2以上の気体噴射ノズル35は、すべての気体噴射ノズル35の噴射方向が、充填ノズル34の中心軸O1の延長線上で交差するように配置されることが好ましい。すなわち、すべての気体噴射ノズル35から噴射される気体が、充填ノズル34から吐出された粘性物の1箇所に集中して当たるように各々の気体噴射ノズル35を配置することが好ましい。これにより、充填ノズル34から吐出されて容器5に充填された粘性物が切断されやすくなる。
複数の気体噴射ノズル35から噴射される気体が粘性物に衝突したときに水平方向の勢いが互いに相殺されるようにするには、気体の噴出方向を充填ノズル34の中心軸O1に向けた各々の気体噴射ノズル35を中心軸O1周りに等角度間隔に配置することが好ましい。この場合、気体噴射ノズル35の数が2n(偶数、nは自然数)であると、充填ノズル34の中心軸O1から見たとき、中心軸O1を挟んで対向する2つの気体噴射ノズル35の気体の噴出方向(中心軸O2方向)の水平方向の成分は同一直線上で逆向きとなる。例えば図4に示すように、容器搬送部1の搬送方向Aにおいて中心軸O1を挟んで2つの気体噴射ノズル35が対向している場合、一方の気体噴射ノズル35の気体の噴射方向aの水平方向の成分aと、他方の気体噴射ノズル35の気体の噴射方向bの水平方向の成分bとは、同一直線上で逆向きとなる。このように、気体噴射ノズル35の数が偶数の場合は、対向する2つ気体噴射ノズル35を一組として、互いの噴射した気体が粘性物に衝突したときの水平方向の勢いを相殺させる。一方、気体噴射ノズル35の数が2n+1(奇数、nは自然数)であると、充填ノズル34の中心軸O1から見たとき、各々の気体噴射ノズル35の気体の噴出方向(中心軸O2方向)の水平方向の成分はいずれも同一直線上には存在しない。このように、気体噴射ノズル35の数が奇数の場合は、すべての気体噴射ノズル35間で互いの噴射した気体が粘性物に衝突したときの水平方向の勢いを相殺させる。これらのことから、気体噴射ノズル35の数が奇数の場合の方が、偶数の場合に比べて、エア使用量と安定性の観点から効率的に粘性物の飛散を抑制できる。また、アイスの架橋の仕方は毎回一定のものではなく架橋の仕方が毎回少しずれることから、そのズレに対しても安定的に切断を容易にする効果を得ることができる。
気体噴射ノズル35の噴射方向のズレが粘性物の水平方向への飛散に与える影響が小さい点では、充填ノズル34の周囲に配置する気体噴射ノズル35の数は、3以上の奇数であることが好ましい。気体噴射ノズル35の数が多いほど、容器5に充填された粘性物の切断が容易になり、また粘性物の飛び散りを抑制しやすい。一方、気体噴射ノズル35の数が少ないほど、気体の噴射量を低減でき、コスト面で有利である。また、すべての気体噴射ノズル35から噴射される気体が、充填ノズル34から吐出された粘性物の1箇所に集中して当たるように調節することが容易になる。充填ノズル34の周囲に配置する気体噴射ノズル35の好ましい数としては、3、5又は7であることが好ましい。
充填ノズル34の周囲の2以上の気体噴射ノズル35の配置は、粘性物の飛び散りを抑制しやすい点から、それぞれの気体噴射ノズル35から噴射される気体の水平方向の勢いを打ち消し合うように配置することが好ましい。すなわち、平面視で充填ノズル34周りに2以上の気体噴射ノズル35が等角度間隔に配置されていることが好ましい。具体的には、例えば、気体噴射ノズル35の数が2の場合、平面視で充填ノズル34周りに2つの気体噴射ノズル35が180°反対側に配置されていることが好ましい。また、気体噴射ノズル35の数が3の場合、平面視で充填ノズル34周りに3つの気体噴射ノズル35が120°間隔で配置されていることが好ましい。
気体噴射ノズル35の気体の噴射方向は、斜め下向きであることが好ましい。ただし、「気体噴射ノズル35の気体の噴射方向が斜め下向きである」とは、気体噴射ノズル35の気体の噴射方向(中心軸O2方向)が、水平よりも下向きで、かつ鉛直下向き方向と平行でなく鉛直下向き方向と交差する方向であることを意味する。すなわち、「気体噴射ノズル35の気体の噴射方向が斜め下向きである」とは、鉛直方向に対して気体噴射ノズル35の気体の噴射方向(中心軸O2方向)がなす角度θが0°超90°未満であることを意味する。
また、図4に示すように、気体噴射ノズル35の気体の噴射方向は、気体噴射ノズル35から気体を噴射するタイミングにおいて、噴射方向の延長線が容器5内に入るように調節することがより好ましい。これにより、気体噴射ノズル35から噴射された気体によって粘性物が容器5の縁や外側に飛び散ることを抑制しやすくなる。
鉛直方向に対して気体噴射ノズル35の気体の噴射方向がなす角度θは、下限値としては0°超が好ましく、10°以上がより好ましく、15°以上がさらに好ましく、20°以上が特に好ましく、上限値としては、90°未満が好ましく、45°以下がより好ましく、40°以下がさらに好ましく、35°以下が特に好ましい。また、好適な範囲としては、0~90°が好ましく、0~45°がより好ましい。角度θが小さくなるほど、粘性物が容器5の縁や外側に飛び散ることを抑制しやすい。2以上の気体噴射ノズル35の噴射方向の角度θは、同じであってもよく、異なっていてもよく、同じであることが好ましい。
なお、気体噴射ノズル35の気体の噴射方向は、気体噴射ノズル35の中心軸O2方向、すなわち噴射口35aの中心を通り、かつ噴射口35aの開口面に対して垂直な方向とする。
また、これら2以上の気体噴射ノズル35は、それらの気体の噴射方向の合成ベクトルが鉛直下向き方向になっていることが好ましい。ただし、「気体の噴射方向の合成ベクトルが鉛直下向き方向になっている」とは、以下の意味を示す。図4に示すように容器5の移動方向(容器搬送部1の搬送方向Aと同じ方向)をX軸方向、水平面上でX軸方向に垂直な方向をY軸方向(図4中の符号Yが示す黒点は紙面の上方に向かう矢印を示している)、鉛直方向をZ軸方向とする。このXYZ空間において、各々の気体噴射ノズル35の中心軸O2が1点で交わり、その交点で各々の気体噴射ノズル35の気体の噴射方向(中心軸O2に沿う方向)の単位ベクトルを合成したときに、合成ベクトルのXY平面(水平面)上のベクトル大きさがほぼ0であり、かつ当該合成ベクトルのZ軸方向の大きさが0超で下向きである。例えば気体噴射ノズル35の数が2の場合、図5に示すXYZ空間において、各々の気体噴射ノズル35の中心軸O2の交点Pで各々の気体噴射ノズル35の気体の噴射方向(中心軸O2に沿う方向)の単位ベクトルe1,e2を合成した合成ベクトルu1(単位ベクトルe1と単位ベクトルe2の和)は、XY平面上の成分(水平成分)の大きさがほぼ0であり、Z軸方向の成分の大きさが0超で下向きである。これにより、容器5から充填ノズル34の吐出口34aまで繋がっている部分に対し、各々の気体噴射ノズル35から噴射した気体によって下方に押し戻すような力が加わるため、粘性物が切断されやすくなる。また、粘性物の切断された部分が容器5の縁や外側まで飛び散ることもさらに抑制される。
2以上の気体噴射ノズル35の気体の噴射方向の合成ベクトルと鉛直方向とがなす角度は、0°以上15°以下が好ましく、0°以上10°以下がより好ましく、0°以上5°以下がさらに好ましく、0°が特に好ましい。前記合成ベクトルと鉛直方向とがなす角度が小さいほど、粘性物の切断がしやすく、粘性物の飛び散りを抑制する効果が高くなる。
気体噴射ノズル35にはフィルタを設け、フィルタを通過した気体が気体噴射ノズル35から噴射されるようにすることが好ましい。前記フィルタは単独のフィルタを設けてもよく、複数枚のフィルタを設けてもよい。これにより、衛生性がさらに向上する。
フィルタとしては、特に限定されず、例えば、粗塵用フィルタ、中性能フィルタ、HEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)フィルタ、ULPA(Ultra Low Penetration Air Filter)フィルタ等の公知のフィルタを採用できる。
気体噴射ノズル35の噴射口35aの形状は、特に限定されず、例えば、円形、多角形とすることができ、円形が好ましい。
気体噴射ノズル35の噴射口35aの直径は、適宜設定でき、例えば、下限値としては0.5mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましく、上限値としては、3mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましい。また、好適な範囲として1~2mmが好ましい。なお、噴射口35aの形状が正円でない場合、噴射口35aの正面視形状に対する内接円の直径を噴射口35aの直径とする。
[容器詰め粘性物の製造方法]
本発明の容器詰め粘性物の製造方法は、粘性物を容器に充填して容器詰め粘性物を製造する方法である。
粘性物としては、特に限定されないが、食品粘性物が好ましい。また、食品粘性物としては、例えば、マヨネーズ、ケチャップ類、はちみつ、水あめ、ヨーグルト、フローズンヨーグルト、アイスクリーム等の冷菓が挙げられ、特に冷菓が好ましい。
本発明に用いる容器としては、特に限定されないが、例えば、樹脂製容器、ガラス容器、紙製容器、可食容器(コーン等)が挙げられる。
本発明の容器詰め粘性物の製造方法は、充填ノズルから粘性物を吐出させて容器内に充填する充填工程と、前記容器から前記充填ノズルまで繋がっている粘性物に気体噴射ノズルから気体を噴射する気体噴射工程と、を有する。以下、本発明の一態様に係る容器詰め粘性物の製造方法の一例として、充填装置100を用いた容器詰め粘性物の製造方法について説明する。
(充填工程)
図1に示すように、充填装置100を用いる場合、まず容器供給部2から複数のリテーナ12のそれぞれに容器5を供給し、容器搬送部1によって充填部3の下方に複数の容器5を間歇的に搬送する。そして、間歇的に搬送されてくる各々の容器5に、充填部3から粘性物を充填する。
充填部3による粘性物の容器5への充填は、以下のように実施する。
図2に示すように、切替ロータ36を回動させ、第1流路31a、切替流路36a及び第3流路31cを接続し、ピストンロッド38を引いて貯蔵部32内の粘性物をシリンダ37内に吸引する。図6に示すように、充填部3の下方に容器5が搬送されてきたタイミングで、昇降装置によって充填部3を下降させる。そして、図3に示すように、切替ロータ36を回動させ、第3流路31c、切替流路36a及び第2流路31bを接続し、ピストンロッド38を押し込んで粘性物を充填ノズル34から吐出して容器5内に充填する。
(気体噴射工程)
次いで、図7に示すように、昇降装置によって充填部3を上昇させ、容器5から充填ノズル34まで繋がっている粘性物に各々の気体噴射ノズル35から気体を噴射する。このとき、充填部3を上昇させている途中で各々の気体噴射ノズル35から気体を噴射してもよく、充填部3が最高点に達した時点で各々の気体噴射ノズル35から気体を噴射してもよい。気体噴射工程では、気体噴射ノズル35から噴射した気体の勢いによって容器5から充填ノズル34まで繋がっている粘性物を切断してから、充填部3が最高点に達し、粘性物が切断された状態でリテーナ12を移動させ、次の容器5を充填部3の下方に供給してもよい。また、気体噴射ノズル35から噴射した気体の勢いによって容器5から充填ノズル34まで繋がっている粘性物の一部をより細く切断されやすいように変形させ、リテーナ12を移動させることで粘性物を切断し、次の容器5を充填部3の下方に供給してもよい。
これらの動作を繰り返すことで、間歇的に搬送されてくる容器5に順次粘性物を充填する。粘性物を充填した容器5は容器密封部4へと供給し、例えば蓋材を被せてシールすることによって密封する。これにより、容器詰め粘性物が得られる。
気体噴射ノズル35から噴射する気体としては、特に限定されず、例えば、圧縮空気を使用することができる。
各々の気体噴射ノズル35への気体の供給圧は、気体噴射ノズル35の噴射口35aと粘性物との距離等に応じて、粘性物の切断が容易になるように適宜調節すればよく、例えば、0.10~0.40MPaとすることができる。各々の気体噴射ノズル35への空気の供給圧が高いほど、粘性物の切断が容易になる。各々の気体噴射ノズル35への空気の供給圧が低いほど、粘性物が飛び散りにくく、また気体の使用量を低減できる。
各々の気体噴射ノズル35の気体の噴射時間は、粘性物の切断が容易になる範囲で適宜調節でき、30ミリ秒以上が好ましく、40ミリ秒以上がより好ましい。また好適な範囲として、30~60ミリ秒が好ましく、40~60ミリ秒がより好ましい。気体の噴射時間が前記範囲内であれば、気体の消費量を低減し、粘性物の飛散を抑制しつつ粘性物を切断することが容易になるとともに、気流による粉塵等の巻き上がり影響を抑えることができ、充填時の衛生面で有利に働くことができる。
以上説明したように、本発明では、充填時に容器から充填ノズルまで繋がっている粘性物に気体噴射ノズルから気体を噴射する。これにより、粘性物の切断が容易になり、粘性物が容器の縁に付着してシール不良や製品汚れ等の品質不良が生じることが抑制される。また、噴射する気体によって粘性物の切断が容易になるために粘性物の物性には制約がなく、さらには非接触での切断のため衛生性にも優れている。
なお、本発明の充填装置及び容器詰め粘性物の製造方法は、前記した充填装置100、及び容器詰め粘性物の製造方法には限定されない。本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
100…充填装置、1…容器搬送部、2…容器供給部、3…充填部、4…容器密封部、5…容器、11…コンベアチェーン、12…リテーナ、13…容器保持孔、31…ブロック、32…貯蔵部、33…定量部、34…充填ノズル、34a…吐出口、35…気体噴射ノズル、35a…噴射口、36…切替ロータ、37…シリンダ、38…ピストンロッド。

Claims (5)

  1. 容器に粘性物を充填する充填装置であって、
    前記容器内へ前記粘性物を吐出して充填する充填ノズルを有する充填部と、
    前記充填部の前記充填ノズルの周囲に設けられ、前記充填ノズルから吐出された前記粘性物に向けて気体を噴射する2以上の気体噴射ノズルと、を備える、充填装置。
  2. 前記気体噴射ノズルが、前記充填ノズルから離間して設けられている、請求項1に記載の充填装置。
  3. 前記気体噴射ノズルの気体の噴射方向が斜め下向きである、請求項1又は2に記載の充填装置。
  4. 前記の2以上の前記気体噴射ノズルの気体の噴射方向の合成ベクトルが鉛直下向き方向である、請求項1~3のいずれか一項に記載の充填装置。
  5. 充填ノズルから粘性物を吐出させて容器内に充填する充填工程と、
    前記容器から前記充填ノズルまで繋がっている粘性物に気体噴射ノズルから気体を噴射する気体噴射工程と、
    を有する容器詰め粘性物の製造方法。
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