JP2022182756A - 入室管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】異常体温のユーザに対して、建物内の各部屋へのアクセスを柔軟的に規制できるようにする。【解決手段】入室管理システム10は、建物80のセキュリティゲート40をユーザ92が通る際に取得されたユーザ識別情報とユーザ体温を紐づけたユーザ体温情報18、および、建物内の複数の部屋82のそれぞれの人口密度のランクを示すランク情報20を記憶する記憶装置16と、建物内の各部屋の扉に設けられた電気錠34を解錠要求を受けて制御すると共に、解錠要求を出すユーザ92のユーザ識別情報を取得する制御装置12と、を備える。制御装置12は、ユーザ体温情報18におけるユーザ体温が異常体温であるユーザによる低い人口密度のランクを有する部屋82-2の電気錠の解錠要求に対して、その電気錠の解錠を行い、そのユーザによる高い人口密度のランクを有する部屋82-1の電気錠の解錠要求に対して、その電気錠の解錠を回避する。【選択図】図1
Description
本発明は、入室管理システムに関し、特に、建物内においてユーザの体温に応じてユーザの入室管理を行うシステムに関する。
従来、感染症の蔓延などを防ぐ観点から、体温が比較的高い人の建物内への入場を規制することが行われている。特許文献1、2には、建物のセキュリティゲートをユーザが通過しようとする際に、そのユーザの体温を検出し、検出された体温が予め定められた値より高い時には、セキュリティゲートのゲートフラッパを閉状態にして、そのユーザがセキュリティゲートを通過できないようにするシステムが開示されている。
体温の異常が認められるユーザに対して、建物の中へのアクセスを規制するのではなく、建物の中の各部屋へのアクセスを柔軟的に規制できるようにすることが望まれている。
本発明に係る入室管理システムは、建物のセキュリティゲートをユーザが通る際に取得されたユーザ識別情報とユーザ体温を紐づけたユーザ体温情報、および、前記建物内の複数の部屋のそれぞれの人口密度のランクを示すランク情報を記憶する記憶装置と、前記建物内の前記各部屋の扉に設けられた電気錠を解錠要求を受けて制御すると共に、前記解錠要求を出すユーザのユーザ識別情報を取得する制御装置と、を備え、前記ランク情報の前記ランクは、第1ランクと、前記第1ランクよりも人口密度が高い第2ランクを含み、前記制御装置は、前記ユーザ体温情報における、前記解錠要求を出すユーザのユーザ識別情報に紐づけられた前記ユーザ体温が、異常体温であるか否かを判定し、前記異常体温を有するユーザによる前記第1ランクを有する部屋の電気錠の前記解錠要求に対して、その電気錠の解錠を行い、そのユーザによる前記第2ランクを有する部屋の電気錠の前記解錠要求に対して、その電気錠の解錠を回避する、ことを特徴とする。
本発明に係る入室管理システムにおいて、前記各部屋の中の人を検出する検出手段、をさらに備え、前記制御装置は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記各部屋の中の人の数を取得し、前記各部屋の中の人の数に基づいて、前記ランク情報における前記各部屋の人口密度の前記ランクを更新する、としてもよい。
本発明に係る入室管理システムにおいて、前記部屋の外側における前記扉の近傍に設けられ、ユーザから前記扉の電気錠の解錠操作を受ける入室用操作部と、前記部屋の内側における前記扉の近傍に設けられ、ユーザから前記扉の電気錠の解錠操作を受ける退室用操作部と、をさらに備え、前記制御装置は、前記入室用操作部と前記退室用操作部のそれぞれが操作された回数に基づいて、前記ランク情報における前記各部屋の人口密度の前記ランクを更新する、としてもよい。
本発明に係る入室管理システムにおいて、前記ユーザ体温情報における前記ユーザ体温は、最新のユーザ体温であり、前記ユーザ体温情報は、ユーザ識別情報と紐づけられた、そのユーザ識別情報に対応するユーザが前記セキュリティゲートを通るたびに取得された過去のユーザ体温をさらに含み、前記制御装置は、前記ユーザ体温情報のユーザ識別情報と紐づけられた前記過去のユーザ体温を用いて、そのユーザ識別情報に対応するユーザの平熱体温を算出し、前記ユーザ体温情報における、前記解錠要求を出すユーザのユーザ識別情報に紐づけられた前記最新のユーザ体温と、そのユーザの前記平熱体温との差が、予め定められた閾値以上ある場合には、前記最新のユーザ体温が異常体温であると判定する、としてもよい。
本発明に係る入室管理システムにおいて、前記セキュリティゲートを通るユーザの前記ユーザ体温を取得するサーマルカメラをさらに備え、前記制御装置は、前記サーマルカメラが前記最新のユーザ体温を取得する際の時間帯、外気温、天候、および季節の少なくとも1つに基づいて、前記最新のユーザ体温または前記閾値を補正し、補正された前記最新のユーザ体温または前記閾値を用いて前記異常体温の判定を行う、としてもよい。
本発明に係る入室管理システムにおいて、前記ランク情報の前記ランクは、前記第1ランクよりも人口密度が高く、かつ、前記第2ランクよりも人口密度が低い第3ランクをさらに含み、前記制御装置は、前記ユーザ体温情報における、前記解錠要求を出すユーザのユーザ識別情報に紐づけられた前記ユーザ体温が、予め定められた第1閾値以上である場合には、前記ユーザ体温が前記異常体温であると判定し、前記ユーザ体温情報における、前記解錠要求を出すユーザのユーザ識別情報に紐づけられた前記ユーザ体温が、前記第1閾値よりも低く、かつ、前記第1閾値よりも低い値である予め定められた第2閾値以上である場合には、前記ユーザ体温が準異常体温であると判定し、前記異常体温を有するユーザによる前記第3ランクを有する部屋の電気錠の前記解錠要求に対して、その電気錠の解錠を回避し、前記準異常体温を有するユーザによる前記第1又は第3ランクを有する部屋の電気錠の前記解錠要求に対して、その電気錠の解錠を行い、そのユーザによる前記第2ランクを有する部屋の電気錠の前記解錠要求に対して、その電気錠の解錠を回避する、としてもよい。
本発明によれば、異常体温を有するユーザに対して、人口密度が低いランク(第1ランク)の部屋へのアクセスを可能にする一方で、人口密度が高いランク(第2ランク)の部屋へのアクセスを規制することができる。
以下、本発明の各実施形態を図面に従って説明する。以下で述べる構成は、説明のための例示であって、システム、装置の仕様等に合わせて適宜変更が可能である。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。全ての図面において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、入室管理システム10を模式的に示す図である。入室管理システム10は、建物80のエントランスホールに設置されたセキュリティゲート40およびサーマルカメラ46と、建物80内の各部屋82-1,82-2,82-3の扉50に設けられた電気錠34と、ユーザ92から各電気錠34の解錠操作を受けるタグリーダ30(入室用操作部30とも言う)と、各タグリーダ30から出される解錠要求を受けて各電気錠34を制御する制御装置12(入室管理装置12とも言う)と、を備える。以下、複数の部屋82-1,82-2,82-3のそれぞれを区別する必要がない場合には、それを部屋82と言う。
本実施形態では、建物80はオフィスビルであり、各ユーザ92はそのオフィスビルで働く社員または予め定められた者である。セキュリティゲート40は、公開エリアと規制エリアの間に設けられて、社員または予め定められた者のみが公開エリアから規制エリアに入場できるように、人のアクセスを規制する設備である。各部屋82は、建物80の規制エリア内にある。なお、建物80は、オフィスビルに限定されない。
セキュリティゲート40は、タグリーダ42を備える。タグリーダ42は、ユーザ92が所持するIDカード96が近づけられることで、IDカード96内のICタグに記憶されたユーザ識別情報(例えば社員番号)を取得する装置である。タグリーダ42で取得されたユーザ識別情報は、制御装置12に送信される。制御装置12は、タグリーダ42からユーザ識別情報を受信して、それを、記憶装置16に予め格納されたリスト(不図示)と照合する。制御装置12は、タグリーダ42から受信したユーザ識別情報が、そのリスト内にあればセキュリティゲート40のゲートフラッパを開状態に制御する。また、制御装置12は、タグリーダ42から受信したユーザ識別情報が、そのリスト内になければセキュリティゲート40のゲートフラッパを閉状態に制御する。このようなセキュリティゲート40の制御は、既存技術を使うことができる。
なお、ユーザ92が所持するIDカード96は、例えばカード形状を有しており、ICタグが組み込まれている。ICタグは、ICチップとアンテナ(いずれも不図示)を含み、ICチップには、ユーザ識別情報が記憶されている。なお、セキュリティゲート40のタグリーダ42は、スマートフォン等の携帯端末装置に記憶されたユーザ識別情報を読み取る装置であってもよい。
なお、セキュリティゲート40は、タグリーダ42に代えて、顔認証用カメラを備えてもよい。この場合には、ユーザ92が顔認証用カメラの前に立つことで、顔認証用カメラが、そのユーザ92の顔画像を取得して制御装置12に送信する。そして、制御装置12は、顔認証用カメラから顔画像を受信して、その顔画像から顔の特徴情報を抽出し、それを、記憶装置16に予め格納されたリスト(不図示、顔の特徴情報とユーザ識別情報を紐づけたリスト)と照合する。制御装置12は、抽出した顔画像の特徴情報が、そのリスト内にあればセキュリティゲート40のゲートフラッパを開状態に制御する。また、制御装置12は、抽出した顔画像の特徴情報が、そのリスト内になければセキュリティゲート40のゲートフラッパを閉状態に制御する。このようなセキュリティゲート40の制御も既存技術を使うことができる。なお、制御装置12は、そのリストにより、抽出した顔画像の特徴情報に対応するユーザ識別情報(セキュリティゲート40を通るユーザのユーザ識別情報)を取得することができる。なお、ここでは顔認証としたが、それ以外の生体認証を用いてもよい。
サーマルカメラ46は、人が発する赤外線を検知して、人の体表温度を計測する装置である。サーマルカメラ46は、厳密には人の体温を計測する装置ではないが、実際には人の体温を計測する装置として広く利用されている。本実施形態においても、ユーザ92の体温を計測する装置として用いる。サーマルカメラ46は、セキュリティゲート40の近くに設けられるか、または、セキュリティゲート40と一体化して設けられる。
ユーザ92がセキュリティゲート40を通る際に、サーマルカメラ46は、そのユーザ92の体温(以下、ユーザ体温と言う)を取得する。すなわち、ユーザ92がセキュリティゲート40を通る際に、そのユーザ92のユーザ識別情報とユーザ体温の両方が取得される。ユーザ識別情報とユーザ体温は、紐づけられて、ユーザ体温情報18(図2参照)の一部として、記憶装置16に格納される。
制御装置12は、パーソナルコンピュータまたはサーバ等のコンピュータである。制御装置12は、CPUを有するプロセッサ14と、プログラム(不図示)および各種データ等を記憶した記憶装置16とを備える。なお、プロセッサ14は、CPUに代えて、またはそれとともにASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を含んでもよい。また、制御装置12は、物理的に分離された複数のプロセッサを含んでもよく、複数のコンピュータを組み合わせて構成されてもよい。記憶装置16は、例えばハードディスク、フラッシュメモリ、RAM、ROM等である。記憶装置16には、ユーザ体温情報18、ランク情報20、制御情報22、および判定結果情報23が格納される。なお、記憶装置16は、一部または全部が制御装置12とは分離して存在してもよく、物理的に分離された複数の記憶装置を組み合わせて構成されてもよい。制御装置12と記憶装置16は、建物80の中に配置されてもよいし、建物80の外に配置されてもよい。
制御装置12には、セキュリティゲート40、サーマルカメラ46、各部屋82の電気錠34、および各部屋82の入室用のタグリーダ30(入室用操作部30)とが電気的に接続されている。なお、図1には、各部屋82の中に配置されたカメラ24、および、各部屋82の退室用のタグリーダ32(退室用操作部32とも言う)とが示されているが、それらは、後述する実施形態に用いるものであり、必須の構成要素ではない。
建物80内の各部屋82には、扉50が設けられており、扉50には電気錠34が配置されている。各部屋82の外側における扉50の近傍の壁には、ユーザ92から扉50の電気錠34の解錠操作を受けるタグリーダ30(入室用操作部)が配置されている。各タグリーダ30は、その近傍に位置する扉50の電気錠34と一対一で対応づけられている。タグリーダ30は、ユーザ92が所持するIDカード96が近づけられることで、そのタグリーダ30に対応づけられた電気錠34の解錠要求を受けるとともに、IDカード96内のICタグに記憶されたユーザ識別情報を取得する装置である。タグリーダ30で取得されたユーザ識別情報は、解錠要求と共に、制御装置12に送信される。制御装置12は、ユーザ識別情報と解錠要求を受信して、そのユーザ識別情報に基づいて、解錠要求が出された電気錠34を制御する(詳細は後述)。
なお、入室用操作部30は、タグリーダに代えて、顔認証用カメラであってもよい。この顔認証用カメラは、上記したセキュリティゲート40の顔認証用カメラと同様の装置である。入室用操作部30が顔認証用カメラである場合には、次のような制御となる。ユーザ92が顔認証用カメラの前に立った際に、顔認証用カメラは、それに対応づけられた電気錠34の解錠要求を受けるとともに、そのユーザ92の顔画像を取得する。そして、顔認証用カメラで取得された顔画像は、解錠要求と共に、制御装置12に送信される。制御装置12は、顔画像と解錠要求を受信して、受信した顔画像に基づいてユーザ識別情報を取得し、取得したユーザ識別情報に基づいて、解錠要求が出された電気錠34を制御する。なお、ここでは顔認証としたが、それ以外の生体認証が用いられてもよい。
次に、記憶装置16に格納された各種情報について説明する。図2は、ユーザ体温情報18の一例を示す図である。ユーザ体温情報18は、ユーザごとに、ユーザ識別情報とユーザ体温を紐づけた情報である。各ユーザ体温は、上記したように、ユーザ92がセキュリティゲート40を通る際に取得された体温である。ユーザ体温情報18は、ユーザごとの、最新のユーザ体温TL(一番最近、取得されたユーザ体温)と、最新のユーザ体温よりも前に取得された過去のユーザ体温を含んでいる。各ユーザ体温には、それが取得された日時(取得日時)が紐づけられている。過去のユーザ体温において、数字が小さいナンバー(No.)が対応づけられている体温ほど、後で取得された体温である。なお、過去のユーザ体温は、後述する実施形態で用いるものである。
図3は、ランク情報20の一例を示す図である。ランク情報20は、部屋ごとの、部屋識別情報、部屋名、部屋面積、および人口密度のランク(以下、単にランクとも言う)を示す情報である。図3には、図1に示す各部屋82-1,82-2,82-3に対応する部屋識別情報に、部屋の参照符号(82-1、82-2、または82-3)が括弧書きで付されている。部屋82-1は、「第1会議室」であり、部屋面積が「40m2」、ランクが「A」である。部屋82-2は、「大オフィスルーム」であり、部屋面積が「500m2」、ランクが「B」である。なお、部屋82-2(大オフィスルーム)は、比較的大きな部屋面積を有しているが、図1には、図示の都合上、部屋82-2の大きさが小さめに描かれている。部屋82-3は、「第2会議室」であり、部屋面積が「40m2」、ランクが「B」である。
ここで、ランクは、図4に示すように、部屋の人口密度の高低を示す情報である。ランクの種類は、ランクB(第1ランク)と、第1ランクよりも人口密度が高いことを示すランクA(第2ランク)がある。上記したように、ランク情報20(図3参照)には、各部屋のランクが設定されている。この実施形態では、各部屋のランクは、予め決められて固定である。すなわち、人口密度が低い状態で維持される部屋はランクBが設定されており、人口密度が高くなる可能性がある部屋はランクAが設定されている。部屋82-2(大オフィスルーム)は、部屋面積が比較的広く、部屋に入室できる人を属性等により制限した部屋であるため、人口密度が低い状態で維持される部屋として、ランクBが設定されている。一方、部屋82-1(第1会議室)および部屋82-3(第2会議室)は、部屋面積が比較的狭く、多くの人が集まる可能性があるため、人口密度が高くなる可能性がある部屋として、ランクAが設定されている。
なお、図4に示すように、部屋の中の1人当たりの面積が、閾値(例えば8m2)以上となる部屋はランクBを設定し、部屋の中の1人当たりの面積が、閾値(例えば8m2)未満となる部屋はランクAを設定する、としてもよい。
図5は、判定結果情報23の一例である。判定結果情報23は、ユーザごとの、ユーザ識別情報、最新のユーザ体温TL、体温判定結果、およびアクセス可能な部屋のランクを示す情報である。なお、判定結果情報23は、ユーザ体温情報18と結合されて、ユーザ体温情報18の一部として存在してもよい。ユーザ体温情報18の「最新のユーザ体温TL」と、判定結果情報23の「最新のユーザ体温TL」は同じものである。制御装置12は、ユーザごとに、最新のユーザ体温TLが閾値(例えば37℃)以上の場合には、最新のユーザ体温TLが異常体温であると判定し、最新のユーザ体温TLが閾値(例えば37℃)未満の場合には、最新のユーザ体温TLが正常体温であると判定する。制御装置12は、その判定結果を、判定結果情報23の体温判定結果とする。
図6は、制御情報22の一例を示す図である。制御情報22は、正常体温のユーザと異常体温のユーザのそれぞれが、アクセス可能な部屋のランクを示す情報である。制御情報22は、正常体温を有するユーザはランクA、Bのどちらの部屋にもアクセスできることを示している。また、制御情報22は、異常体温を有するユーザはランクB(第1ランク、人口密度:低)の部屋にはアクセスできるが、ランクA(第2ランク、人口密度:高)の部屋にはアクセスできないことを示している。制御装置12は、制御情報22を参照することで、ユーザごとに、判定結果情報23(図5参照)の「体温判定結果」の正常体温、異常体温に対応する「アクセス可能な部屋のランク」を設定する。
次に、入室管理システム10の動作について具体的に説明する。
図1に示すように、ユーザ92が建物80のセキュリティゲート40を通る際に、セキュリティゲート40のタグリーダ42によりユーザ識別情報が取得され、サーマルカメラ46によりユーザ体温が取得される。制御装置12は、ユーザ識別情報とユーザ体温を取得して、それらを紐づけてユーザ体温情報(図2参照)に格納する。この際、制御装置12は、取得したユーザ体温を、最新のユーザ体温TLとして格納する。なお、ユーザ体温情報18において、以前、最新のユーザ体温TLであったユーザ体温は、過去のユーザ体温として管理される。また、判定結果情報23(図5参照)における「最新のユーザ体温TL」も、ユーザ体温情報18の「最新のユーザ体温TL」と連動して更新される。
制御装置12は、例えば、ユーザBがセキュリティゲート40を通った際に、ユーザBのユーザ識別情報:U02と、ユーザ体温:38.3℃とを取得し、それらを紐づけてユーザ体温情報18に格納する。この際、制御装置12は、取得したユーザ体温:38.3℃を、ユーザBの最新のユーザ体温TLとして格納する。また、判定結果情報23(図5参照)における、ユーザBの最新のユーザ体温TLも更新される。
そして、制御装置12は、判定結果情報23(図5参照)における、最新のユーザ体温TLが更新されたユーザの「体温判定結果」と「アクセス可能な部屋のランク」を更新する。上記の例では、ユーザBの最新のユーザ体温TLが更新された為、制御装置12は、ユーザBの「体温判定結果」と「アクセス可能な部屋のランク」を更新する。具体的には、制御装置12は、ユーザBの最新のユーザ体温TLが38.3℃(≧閾値37.0℃)であるため、ユーザBの「体温判定結果」を異常体温と更新し、「アクセス可能な部屋のランク」をランクBのみに更新する。
そして、ユーザ92は、セキュリティゲート40を通って規制エリアに進んでくる。そして、ユーザ92は、自身が入室を望む部屋82のタグリーダ30に、IDカード96を近づけて、その部屋82の扉50の電気錠34の解錠操作を行う。IDカード96が近づけられたタグリーダ30は、IDカード96に記憶されたユーザ識別情報を取得し、取得したユーザ識別情報とともに、そのタグリーダ30に対応づけられた電気錠34を解錠する要求(解錠要求)を、制御装置12に送信する。
制御装置12は、タグリーダ30からユーザ識別情報と解錠要求を受信する。そして、制御装置12は、判定結果情報23(図5参照)を参照して、受信したユーザ識別情報に対応づけられた「アクセス可能な部屋のランク」を取得する。また、制御装置12は、ランク情報20(図3参照)を参照して、解錠要求が出された部屋に対応づけられた「ランク」を取得する。
そして、制御装置12は、取得した「アクセス可能な部屋のランク」に、解錠要求が出された部屋の「ランク」が含まれている場合には、解錠要求が出された電気錠34を解錠する制御を行い、そうでない場合には、解錠要求が出された電気錠34の解錠を回避する制御を行う。
例えば、ユーザBが、自身のIDカード96を部屋82-1(第1会議室)のタグリーダ30に近づけた際には、制御装置12は、判定結果情報23(図5参照)からユーザB(ユーザ識別情報:U02)に対応づけられたランクB(アクセス可能な部屋のランク)を取得し、ランク情報20(図3参照)から部屋82-1に対応づけられたランクAを取得する。この場合、制御装置12は、アクセス可能な部屋のランク(ランクB)に、解錠要求が出された部屋82-1のランク(ランクA)が含まれていないので、解錠要求が出された部屋82-1の電気錠34の解錠を回避する。すなわち、制御装置12は、電気錠34の解錠を行わない。
一方、ユーザBが、自身のIDカード96を部屋82-2(大オフィスルーム)のタグリーダ30に近づけた際には、制御装置12は、判定結果情報23(図5参照)からユーザB(ユーザ識別情報:U02)に対応づけられたランクB(アクセス可能な部屋のランク)を取得し、ランク情報20(図3参照)から部屋82-2に対応づけられたランクBを取得する。この場合、制御装置12は、アクセス可能な部屋のランク(ランクB)に、解錠要求が出された部屋82-2のランク(ランクB)が含まれているので、解錠要求が出された部屋82-2の電気錠34の解錠を行う。
このように、ユーザBのような異常体温を有するユーザは、「アクセス可能な部屋のランク」がBのみであるため、解錠要求が出された部屋の「ランク」がB(人口密度:低)である場合には、解錠要求に応じた電気錠34の解錠が行われるが、解錠要求が出された部屋の「ランク」がA(人口密度:高)である場合には、電気錠34の解錠が回避されることになる。
なお、正常体温を有するユーザ(例えば、図5のユーザA)は、「アクセス可能な部屋のランク」がA、Bであるため、それには、解錠要求が出される部屋の「ランク」(A又はB)が必ず含まれ、解錠要求に応じた電気錠34の解錠が必ず行われることになる。
以上説明した入室管理システム10によれば、異常体温を有するユーザに対して、人口密度が低いランクB(第1ランク)の部屋へのアクセスを可能にする一方で、人口密度が高いランクA(第2ランク)の部屋へのアクセスを規制することができる。異常体温を有するユーザが、人口密度が高いランクAの部屋に入室できなくなることで、感染症の蔓延などを効果的に抑制することができる。
入室管理システム10は、様々な機能拡張が可能である。以下、入室管理システム10の様々な実施形態について説明していく。
まず、ランク情報の各部屋のランクを変動させる実施形態について説明する。図7は、この実施形態のランク情報20Aの一例を示す図である。ランク情報20Aには、各部屋に現在いる人の数(現在の人数)が含まれており、この実施形態では、各部屋の現在の人数に応じて、ランク情報20の各部屋のランクを変動させる。
図1に示すように、各部屋82にカメラ24を設置する。カメラ24は、部屋82の中の人(ユーザ92)を検出する検出手段である。各カメラ24は、制御装置12と電気的に接続されており、各カメラ24から撮像画像(検出結果)が制御装置12に送信される。制御装置12は、各カメラ24から撮像画像を受信して、各撮像画像を既存技術により解析することで、各撮像画像に映っている人の数(各部屋82に現在いる人の数)を取得する。そして、制御装置12は、図7のランク情報20Aのように、部屋ごとに、部屋識別情報と、部屋に現在いる人の数(現在の人数)を紐づける。なお、部屋の中の人を検出する検出手段は、カメラ24以外の機器であってもよい。
ランク情報20Aは、各部屋の部屋面積を含んでいる。制御装置12は、ランク情報20Aにおける、部屋ごとに、部屋面積を現在の人数で除算することで、1人当たりの面積を算出する。そして、制御装置12は、1人当たりの面積が閾値(例えば8m2)以上の部屋であれば、その部屋にBランク(人口密度:低)を対応づけ、1人当たりの面積が閾値(例えば8m2)未満の部屋であれば、その部屋にAランク(人口密度:高)を対応づける。
制御装置12は、ランク情報20(図3参照)に代えて、このようなランク情報20A(図7参照)を用いて、上記したユーザ92の入室管理を行う。この実施形態によれば、各部屋82の現在の人口密度に基づいて、ランク情報20Aの各部屋のランクが変動するので、異常体温を有するユーザ92が、現在、人口密度が低い部屋にアクセスすることが可能となり、現在、人口密度が高い部屋にアクセスすることを規制することができる。
以上説明した実施形態では、各部屋の人の数を取得するためにカメラ24を用いたが、カメラ24を用いずに各部屋の人の数を取得することもできる。それについて、以下、説明する。これは、ユーザ92の入室操作回数と退室操作回数に基づいて、部屋にいる人の数(現在の人数)を取得するものである。
図1に示すように、各部屋82の内側における扉50の近傍の壁に、ユーザ92から扉50の電気錠34の解錠操作を受けるタグリーダ32(退室用操作部32とも言う)を配置する。各タグリーダ32は、制御装置12と電気的に接続されている。タグリーダ32は、ユーザ92が所持するIDカード96が近づけられることで、そのタグリーダ32の近傍に設けられた扉50の電気錠34を解錠する要求(解錠要求)を、制御装置12に送信する。制御装置12は、それを受信して、解錠要求が出された電気錠34を解錠する。なお、退室用操作部32は、タグリーダに代えて、顔認証用カメラであってもよい。また、退室用操作部32は、顔認証以外の生体認証を行うための機器であってもよい。これは、上記した入室用操作部30と同様である。
図8は、この実施形態のランク情報20Bの一例を示す図である。ランク情報20Bは、各部屋の入室操作回数、退室操作回数、および現在の人数を含んでいる。入室操作回数は、ユーザ92により入室用操作部30が操作されて(この例ではタグリーダ30にIDカード96が近づけられて)電気錠34が解錠された回数であり、退室操作回数は、ユーザ92により退室用操作部32が操作されて(この例ではタグリーダ32にIDカード96が近づけられて)電気錠34が解錠された回数である。制御装置12は、部屋ごとに、入室用操作部30の操作により電気錠34を解錠した回数と、退室用操作部32の操作により電気錠34を解錠した回数をカウントすることで、ランク情報20Bの各部屋の入室操作回数と退室操作回数を更新する。また、制御装置12は、ランク情報20Bの各部屋の入室操作回数と退室操作回数を、例えば、毎日、深夜0時または早朝の時刻などに0にリセットする。ランク情報20Bの各部屋の現在の人数は、各部屋の入室操作回数から退室操作回数を差し引いた数である。
この実施形態でも、上記した実施形態と同様に、各部屋の現在の人数に応じて、ランク情報20Bの各部屋のランクを変動させる。すなわち、制御装置12は、ランク情報20Bにおける、部屋ごとに、部屋面積を現在の人数で除算することで、1人当たりの面積を算出し、1人当たりの面積が閾値(例えば8m2)以上の部屋であれば、その部屋にBランク(人口密度:低)を対応づけ、1人当たりの面積が閾値(例えば8m2)未満の部屋であれば、その部屋にAランク(人口密度:高)を対応づける。
そして、制御装置12は、このようなランク情報20Bを用いて、上記したユーザ92の入室管理を行う。この実施形態においても、各部屋82の現在の人口密度に基づいて、ランク情報20Bの各部屋のランクが変動するので、異常体温を有するユーザ92が、現在、人口密度が低い部屋にアクセスすることが可能となり、現在、人口密度が高い部屋にアクセスすることを規制することができる。
なお、以上説明した各実施形態では、各部屋に現在いる人の数に基づいて、ランク情報20A、20Bの各部屋のランクを設定しているが、各部屋に過去にいた人の数に基づいて、ランク情報20A、20Bの各部屋のランクを設定してもよい。例えば、上記したカメラ24、または、入室用操作部30および退室用操作部32により、制御装置12が、曜日ごと、1日の中の時間帯ごとの各部屋にいる人の数の傾向を把握し、それを用いて、曜日ごと、1日の中の時間帯ごとにランク情報20A、20Bの各部屋のランクを変化させてもよい。
次に、ユーザ92の平熱体温を用いた異常体温の判定の実施形態について説明する。各ユーザ92の平熱体温には、ばらつきがあり、各ユーザの体温を予め定められた閾値と比較しても、正確な異常体温の判定が行えない可能性がある。そこで、この実施形態では、ユーザ92の平熱体温を考慮して、異常体温の判定を行う。ユーザ体温情報18(図1参照)には、各ユーザの「過去のユーザ体温」が含まれている。制御装置12は、ユーザごとに、ユーザ体温情報18の「過去のユーザ体温」のうち、直近取得された複数個(例えば10個、予め定められた数)の体温の平均値を、平熱体温TAとして算出する。
図9は、この実施形態の判定結果情報23Aの一例である。判定結果情報23Aには、上記のようにして算出された、各ユーザの平熱体温TAが含まれている。制御装置12は、ユーザごとに、最新のユーザ体温TLと平熱体温TAとの差TD(体温差TD)を算出する。そして、制御装置12は、ユーザごとに、体温差TDが閾値(例えば0.7℃)以上の場合には、最新のユーザ体温TLが異常体温であると判定し、最新のユーザ体温TLが閾値(例えば0.7℃)未満の場合には、最新のユーザ体温TLが正常体温であると判定する。制御装置12は、その判定結果を、判定結果情報23Aの体温判定結果とする。
そして、上記した各実施形態と同様に、制御装置12は、制御情報22(図6参照)を参照することで、ユーザごとに、判定結果情報23A(図9参照)の「体温判定結果」の正常(正常体温)、異常(異常体温)に対応する「アクセス可能な部屋のランク」を設定する。そして、制御装置12は、判定結果情報23(図5参照)に代えて、このような判定結果情報23Aを用いて、上記したユーザ92の入室管理を行う。この実施形態によれば、各ユーザ92の平熱体温を考慮して、各ユーザ92の最新のユーザ体温TLが判定されるので、各ユーザ92の「アクセス可能な部屋のランク」がより的確なものとなる。
なお、ユーザ体温は、サーマルカメラ46(図1参照)がユーザの体表温度を検出することで取得される。ユーザの体表温度は、外気温などにより変動するため、サーマルカメラ46が出力するユーザ体温が正確でない可能性がある。そこで、制御装置12は、サーマルカメラ46がユーザ体温を取得する際の時間帯、外気温、天候、および季節の少なくとも1つに基づいて、サーマルカメラ46から取得したユーザ体温を補正し、補正されたユーザ体温をユーザ体温情報18に記録する、としてもよい。制御装置12は、例えば、体表温度が上がる条件(例えば、時間帯が昼間、かつ、天候が晴れ等)であれば、サーマルカメラ46から取得したユーザ体温に、1.0未満の補正係数を乗算してそれを補正してもよい。また、制御装置12は、例えば、体表温度が下がる条件(例えば、時間帯が早朝、かつ、天候が雨や雪等)であれば、サーマルカメラ46から取得したユーザ体温に、1.0よりも大きな補正係数を乗算してそれを補正してもよい。
また、制御装置12は、サーマルカメラ46が最新のユーザ体温TLを取得する際の時間帯、外気温、天候、および季節の少なくとも1つに基づいて、異常体温であるか否かを判定する際の閾値(図5、9に示した閾値)を補正してもよい。制御装置12は、例えば、体表温度が上がる条件(例えば、時間帯が昼間、かつ、天候が晴れ等)であれば、最新のユーザ体温TLが上がるため、それに合わせて、図5の閾値に1.0よりも大きな補正係数を乗算してそれを補正してもよい。また、制御装置12は、例えば、体表温度が下がる条件(例えば、時間帯が早朝、かつ、天候が雨や雪等)であれば、最新のユーザ体温TLが下がるため、それに合わせて、図5の閾値に1.0未満の補正係数を乗算してそれを補正してもよい。また、制御装置12は、例えば、体表温度が大きく変動する条件(上記した、体表温度が上がる条件、または、体表温度が下がる条件)であれば、最新のユーザ体温TLが、平熱体温TAから乖離しやすいため、それに合わせて、図9の閾値に1.0よりも大きな補正係数を乗算してそれを補正してもよい。
次に、人口密度のランクが3段階以上ある実施形態について説明する。以上説明した実施形態では、人口密度のランクがA、Bの2段階であったが、人口密度のランクは3段階以上あってもよい。図10には、3段階の人口密度のランクが示されている。同図において、ランクの種類は、人口密度が低いランクB2(第1ランク)、人口密度が高いランクA(第2ランク)、および、ランクB2よりも人口密度が高くかつランクAよりも人口密度が低いランクB1(第3ランク)がある。
図11は、この実施形態のランク情報20Cの一例を示す図である。ランク情報20Cには、各部屋のランクが3段階で設定されている。各部屋のランクは、予め決められて固定されていてもよいし、図7、8を用いて説明したように、各部屋に現在いる人の数に応じて変動してもよい。制御装置12は、例えば、図10に示すように、部屋の中の1人当たりの面積が第2閾値(例えば14m2)以上となる部屋はランクB2(人口密度:低)を設定するようにし、部屋の中の1人当たりの面積が第2閾値(例えば14m2)未満、かつ、第2閾値より小さい第1閾値(例えば8m2)以上である部屋はランクB1(人口密度:中)を設定するようにし、部屋の中の1人当たりの面積が第1閾値(例えば8m2)未満となる部屋はランクA(人口密度:高)を設定するようにしてもよい。
図12は、この実施形態の判定結果情報23Bの一例を示す図である。制御装置12は、最新のユーザ体温TLが第1閾値(例えば37.5℃)以上の場合にはユーザ体温TLが異常体温であると判定し、最新のユーザ体温TLが第1閾値(例えば37.5℃)よりも低く、かつ、第1閾値よりも低い値である第2閾値(例えば37.0℃)以上である場合には、ユーザ体温TLが準異常体温であると判定し、最新のユーザ体温TLが第2閾値(例えば37.0℃)未満である場合には、ユーザ体温TLが正常体温であると判定する。
図13は、この実施形態の制御情報22Aの一例を示す図である。制御情報22Aは、正常体温を有するユーザはランクA、B1、B2のどの部屋にもアクセスできることを示しており、準異常体温を有するユーザはランクB1(第3ランク、人口密度:中)とランクB2(第1ランク、人口密度:低)の部屋にはアクセスできるが、ランクA(第2ランク、人口密度:高)の部屋にはアクセスできないことを示している。また、制御情報22Aは、異常体温を有するユーザはランクB2(第1ランク、人口密度:低)の部屋にはアクセスできるが、ランクA(第2ランク、人口密度:高)とランクB1(第3ランク、人口密度:中)の部屋にはアクセスできないことを示している。制御装置12は、制御情報22Aを参照することで、ユーザごとに、判定結果情報23B(図12参照)の「体温判定結果」の正常体温、準異常体温、および異常体温に対応する「アクセス可能な部屋のランク」を設定する。
そして、制御装置12は、判定結果情報23B(図12参照)とランク情報20C(図11参照)を用いて、上記したユーザ92の入室管理を行う。すなわち、制御装置12は、電気錠34の解錠要求を出したユーザの「アクセス可能な部屋のランク」に、解錠要求が出された部屋の「ランク」が含まれている場合には、解錠要求が出された電気錠34を解錠する制御を行い、そうでない場合には、解錠要求が出された電気錠34の解錠を回避する制御を行う。
例えば、ユーザCは、準異常体温を有するため、「アクセス可能な部屋のランク」がB1、B2である。ユーザCが、自身のIDカード96により部屋82-3(第2会議室、ランクB1)または部屋82-2(大オフィスルーム、ランクB2)の電気錠34の解錠要求を出した場合には、制御装置12は、その電気錠34を解錠して、ユーザCが部屋82-3または82-2にアクセスできるようにする。一方、ユーザCが、自身のIDカード96により部屋82-1(第1会議室、ランクA)の電気錠34の解錠要求を出した場合には、制御装置12は、その電気錠34を解錠を回避して、ユーザCが部屋82-1にアクセスできないようにする。
この実施形態によれば、各ユーザの最新のユーザ体温TLに応じて、より柔軟にユーザの入室管理を行うことができる。
なお、以上説明した実施形態では、最新のユーザ体温TLを2つの閾値と比較することで準異常体温および異常体温の判定を行ったが、図9を用いて説明した体温差TDを2つの閾値と比較することで準異常体温および異常体温の判定を行ってもよい。図14は、その実施形態の判定結果情報23Cの一例を示す図である。制御装置12は、体温差TDが第1閾値(例えば1.1℃)以上の場合には、最新のユーザ体温TLが異常体温であると判定し、体温差TDが第1閾値(例えば1.1℃)よりも低く、かつ、第1閾値よりも低い値である第2閾値(例えば0.6℃)以上である場合には、最新のユーザ体温TLが準異常体温であると判定し、体温差TDが第2閾値(例えば0.6℃)未満である場合には、最新のユーザ体温TLが正常体温であると判定する。
そして、制御装置12は、制御情報22A(図13参照)を参照することで、ユーザごとに、判定結果情報23C(図14参照)の「体温判定結果」の正常体温、準異常体温、および異常体温に対応する「アクセス可能な部屋のランク」を設定する。そして、制御装置12は、判定結果情報23C(図14参照)とランク情報(図11参照)を用いて、上記したユーザ92の入室管理を行う。このようにしても、各ユーザの最新のユーザ体温TLに応じて、より柔軟にユーザの入室管理を行うことができる。
なお、以上説明した各実施形態では、建物80のエントランスホールに設置されたセキュリティゲート40のタグリーダ42とサーマルカメラ46で、ユーザ識別情報とユーザ体温を取得した。しかし、エントランスホール以外の建物80内に設置されたセキュリティゲート40のタグリーダ42とサーマルカメラ46で、ユーザ識別情報とユーザ体温を取得してもよい。また、ユーザ体温は、サーマルカメラ46以外の機器で取得されてもよい。
なお、本明細書における「扉」とは、例えば、部屋と廊下の間に設けられるゲート(セキュリティゲートのような設備)のゲートフラッパであってもよい。また、本明細書における「電気錠」とは、例えば、部屋と廊下の間に設けられるゲートフラッパの開閉機構であってもよい。この場合、「電気錠を解錠する」とはゲートフラッパを開くことを意味し、「電気錠の解錠を回避する」とはゲートフラッパを閉状態のまま維持することを意味する。
10 入室管理システム、12 制御装置(入室管理装置,コンピュータ)、14 プロセッサ、16 記憶装置、18 ユーザ体温情報、20,20A,20B,20C ランク情報、22,22A 制御情報、23,23A,23B,23C 判定結果情報、24 カメラ(検出手段)、30 タグリーダ(入室用操作部)、32 タグリーダ(退室用操作部)、34 電気錠、40 セキュリティゲート、42 タグリーダ、46 サーマルカメラ、50 扉、80 建物、82,82-1,82-2,82-3 部屋、92 ユーザ、96 IDカード(ICタグ)。
Claims (6)
- 建物のセキュリティゲートをユーザが通る際に取得されたユーザ識別情報とユーザ体温を紐づけたユーザ体温情報、および、前記建物内の複数の部屋のそれぞれの人口密度のランクを示すランク情報を記憶する記憶装置と、
前記建物内の前記各部屋の扉に設けられた電気錠を解錠要求を受けて制御すると共に、前記解錠要求を出すユーザのユーザ識別情報を取得する制御装置と、を備え、
前記ランク情報の前記ランクは、第1ランクと、前記第1ランクよりも人口密度が高い第2ランクを含み、
前記制御装置は、
前記ユーザ体温情報における、前記解錠要求を出すユーザのユーザ識別情報に紐づけられた前記ユーザ体温が、異常体温であるか否かを判定し、
前記異常体温を有するユーザによる前記第1ランクを有する部屋の電気錠の前記解錠要求に対して、その電気錠の解錠を行い、そのユーザによる前記第2ランクを有する部屋の電気錠の前記解錠要求に対して、その電気錠の解錠を回避する、
入室管理システム。 - 請求項1に記載の入室管理システムにおいて、
前記各部屋の中の人を検出する検出手段、をさらに備え、
前記制御装置は、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記各部屋の中の人の数を取得し、
前記各部屋の中の人の数に基づいて、前記ランク情報における前記各部屋の人口密度の前記ランクを更新する、
入室管理システム。 - 請求項1に記載の入室管理システムにおいて、
前記部屋の外側における前記扉の近傍に設けられ、ユーザから前記扉の電気錠の解錠操作を受ける入室用操作部と、
前記部屋の内側における前記扉の近傍に設けられ、ユーザから前記扉の電気錠の解錠操作を受ける退室用操作部と、をさらに備え、
前記制御装置は、
前記入室用操作部と前記退室用操作部のそれぞれが操作された回数に基づいて、前記ランク情報における前記各部屋の人口密度の前記ランクを更新する、
入室管理システム。 - 請求項1に記載の入室管理システムにおいて、
前記ユーザ体温情報における前記ユーザ体温は、最新のユーザ体温であり、
前記ユーザ体温情報は、ユーザ識別情報と紐づけられた、そのユーザ識別情報に対応するユーザが前記セキュリティゲートを通るたびに取得された過去のユーザ体温をさらに含み、
前記制御装置は、
前記ユーザ体温情報のユーザ識別情報と紐づけられた前記過去のユーザ体温を用いて、そのユーザ識別情報に対応するユーザの平熱体温を算出し、
前記ユーザ体温情報における、前記解錠要求を出すユーザのユーザ識別情報に紐づけられた前記最新のユーザ体温と、そのユーザの前記平熱体温との差が、予め定められた閾値以上ある場合には、前記最新のユーザ体温が異常体温であると判定する、
入室管理システム。 - 請求項4に記載の入室管理システムにおいて、
前記セキュリティゲートを通るユーザの前記ユーザ体温を取得するサーマルカメラをさらに備え、
前記制御装置は、
前記サーマルカメラが前記最新のユーザ体温を取得する際の時間帯、外気温、天候、および季節の少なくとも1つに基づいて、前記最新のユーザ体温または前記閾値を補正し、
補正された前記最新のユーザ体温または前記閾値を用いて前記異常体温の判定を行う、
入室管理システム。 - 請求項1に記載の入室管理システムにおいて、
前記ランク情報の前記ランクは、前記第1ランクよりも人口密度が高く、かつ、前記第2ランクよりも人口密度が低い第3ランクをさらに含み、
前記制御装置は、
前記ユーザ体温情報における、前記解錠要求を出すユーザのユーザ識別情報に紐づけられた前記ユーザ体温が、予め定められた第1閾値以上である場合には、前記ユーザ体温が前記異常体温であると判定し、
前記ユーザ体温情報における、前記解錠要求を出すユーザのユーザ識別情報に紐づけられた前記ユーザ体温が、前記第1閾値よりも低く、かつ、前記第1閾値よりも低い値である予め定められた第2閾値以上である場合には、前記ユーザ体温が準異常体温であると判定し、
前記異常体温を有するユーザによる前記第3ランクを有する部屋の電気錠の前記解錠要求に対して、その電気錠の解錠を回避し、
前記準異常体温を有するユーザによる前記第1又は第3ランクを有する部屋の電気錠の前記解錠要求に対して、その電気錠の解錠を行い、そのユーザによる前記第2ランクを有する部屋の電気錠の前記解錠要求に対して、その電気錠の解錠を回避する、
入室管理システム。
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2021
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