JP2022181270A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置において、トナー排出シーケンスが行なわれると、この間印刷ができないので、能率的な印刷の妨げになっていた。【解決手段】IDユニット19と、転写部(20,35)と、定着装置40と、定着装置40の温度を検出するサブ温度センサ65と、印刷データを受信し、印刷データに基づいて記録媒体に印刷を行う印刷動作を制御する主制御部110とを備え、主制御部110は、印刷画像密度に応じてトナー廃棄カウンタ値を算出し、定着装置40の温度が閾値以上場合に、順次搬送して印刷する複数の記録媒体の紙間を第1の紙間からより長い第2の紙間にし、廃棄トナー量に応じて、第2の紙間に対応するタイミングで廃棄トナー画像を中間転写ベルト25に転写する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に装置内に溜まった劣化トナーを廃棄する機能を有する画像形成装置に関する。
従来、印刷ドット数が所定値になるごとに、トナー排出シーケンスを実行するものがあった(例えば、特許文献1参照)。また、定着装置の温度を下げる間、印刷は行わずに、所定の速度で連続媒体の搬送のみを行うものがあった(例えば、特許文献2参照)。
特開2004-45481号公報(第6頁、図4) 特開2019-23718号公報(第12頁、図14)
定着器を適切な印刷温度にするためには、必要に応じて通常より印刷間隔をあけるクーリングタイムが必要となり、またトナー排出シーケンスが行なわれると、この間印刷ができないので、どちらも能率的な印刷の妨げとなっていた。
本発明による画像形成装置は、
トナーを収容し、トナー画像を形成するトナー画像形成部と、転写ベルトを備え、前記トナー画像を記録媒体に転写する転写部と、前記記録媒体に転写されたトナー画像を前記記録媒体に定着させる定着部と、前記定着部の温度を検出する温度検出部と、印刷データを受信し、前記印刷データに基づいて前記記録媒体に印刷を行う印刷動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、印刷画像密度に応じて廃棄トナー量を算出し、
前記定着部の温度が閾値以上の場合に、順次搬送して印刷する複数の記録媒体の紙間を第1の紙間から該第1の紙間より長い第2の紙間にし、前記廃棄トナー量に応じて、前記第2の紙間に対応するタイミングで廃棄トナー画像を前記転写ベルトに転写することを特徴とする。
本発明の画像形成装置によれば、定着器の温度を適切な印刷温度にするための第2の紙間に、廃棄トナー画像を転写ベルトに転写して廃棄するため、廃棄トナーの廃棄時間を短縮できるため、印刷効率を向上できる。
図1は、本発明による実施の形態1の画像形成装置の要部構成を示す要部構成図である。 画像形成装置の制御システムの構成を示すブロック図である。 定着装置の内部構成を概略的に示す要部構成図であり(a)は、記録用紙を受け入れる用紙搬入側から見た正面図であり、(b)はその左側面図である。 定着装置の定着ヒータの通電駆動制御部を示す回路図である。 本発明によるトナー廃棄処理の流れを示すフローチャートである。 ステップS110での廃棄量分割制御の処理の流れを示すフローチャートである。 中間転写ベルト上に形成された単位トナー廃棄パターンを示す図である。 (a)はトナー廃棄処理の流れに基づくタイムチャートであり、(b)は、比較例としてあげたトナー廃棄処理の流れに基づくタイムチャートである。 変形例1で処理されるトナー廃棄タイミングの一例を示すタイムチャートである。 変形例2で処理されるトナー廃棄タイミングの一例を示すタイムチャートであり、(a)はトナーロー状態でない場合のタイムチャートであり、同図(b)は、トナーロー状態の場合のタイムチャートである。 変形例2でのトナー検出機構の説明に供する図である。 変形例3の画像形成装置の要部構成を示す要部構成図である。
実施の形態1.
図1は、本発明による実施の形態1の画像形成装置1の要部構成を示す要部構成図である。
同図において、画像形成装置1は、電子写真方式によって画像を形成する中間転写方式の電子写真式プリンタであるものとして説明する。記録媒体としての記録用紙45は、給紙カセット30の内部に積層された状態で収容され、ピックアップローラ31によって、一枚ずつ順次搬送経路に繰り出される。ピックアップローラ31は、後述する搬送モータ部121(図2参照)によって矢印方向に回転駆動され、且つ内部に図示せぬワンウェイクラッチ機構を内蔵しているため回転駆動が停止した場合でも矢印方向には空転可能となっている。尚、同図中、矢印A方向に搬送される記録用紙45の用紙搬送経路50を点線で示す。
記録用紙45の搬送方向における、ピックアップローラ31の下流側には、記録用紙45の斜行を矯正し、所定のタイミングで記録用紙45を二次転写部35に送り込む搬送ローラ対32が配設されている。この搬送ローラ対32は、後述する搬送モータ部121から、図示しないギア等の駆動伝達手段を経由して動力が伝達される。
カラー画像形成部10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の各色のトナー画像を各々に形成する4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kを有し、これらが、後述する中間転写ベルトユニット20の中間転写ベルト25が、中間転写ベルトユニット20の上部で移動する移動方向を示す矢印B方向に沿って、その上流側から順に配置されている。
これらの画像形成ユニット11の内部構成は共通しているため、例えばブラック(K)の画像形成ユニット11Kを例にとり、これらの内部構成を説明する。
尚、4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、基本的に同一の構成を有するもので、使用するトナーの色のみが異なる。従って、説明上、4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kを特に区別する必要がない場合には、単に画像形成ユニット11として説明する。更に、画像形成ユニット11が含む各部材及びその他の部材についても、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色に対応するものとして区別する必要がある場合にはY、M、C及びKの符号を付与して説明し、特に区別する必要がない場合には、Y、M、C及びKの符号を付与せずに説明する。
画像形成ユニット11Kは、内部に感光体ドラム21、現像ローラ52等を備えたトナー画像形成部としてのIDユニット19と、このIDユニット19に着脱自在に備えられたトナーカートリッジ58とからなる。
IDユニット19には、感光体ドラム21が矢印方向に回転可能に配置され、後述する感光体ドラムモータ122(図2参照)により同方向に回転駆動される。この感光体ドラム21の周囲には、その回転方向上流側から順に、感光体ドラム21の表面に電荷を供給して帯電させる帯電ローラ51、帯電された感光体ドラム21の表面に選択的に光を照射して静電潜像を形成する露光装置12が配設される。更に、静電潜像が形成された感光体ドラム21の表面に、ブラック(K)のトナーを付着させて現像する現像ローラ52、感光体ドラム21上に現像されたトナー画像を転写した際に残留した転写残トナーを除去するクリーニングブレード53が配設される。
現像ローラ52に接して配置され、同方向に回転するトナー供給ローラ54は、トナーカートリッジ58から排出されるトナーを現像ローラ52に供給し、現像ローラ52の周面に圧接して配置される現像ブレード55は、現像ローラ52上のトナーを、均一で薄いトナー層厚に規制する。トナーカートリッジ58内に配置されたトナー供給バー61は、回転することでトナーカートリッジ58内のトナーをIDユニット19内部に排出する。
中間転写ベルトユニット20は、中間転写ベルトモータ123(図2参照)により駆動されるドライブローラ22、図示しないコイルスプリング等の付勢手段による付勢力を受けて、中間転写ベルト25に張力を付与するテンションローラ24、二次転写ローラ27と対向して配置されて二次転写部35を構成する二次転写バックアップローラ23、及びそれらローラに張架された転写ベルトとしての中間転写ベルト25を備え、更に、各画像形成ユニット11の感光体ドラム21に対向して配置され、各感光体ドラム21上に形成された各色トナー画像を順次重ねて中間転写ベルト25上に一次転写するために所定の電圧を印加する4つの一次転写ローラ26を備えている。
この中間転写ベルトユニット20は、上述したカラー画像形成部10により形成されたトナー画像を中間転写ベルト25に転写し、更にこのトナー画像を、二次転写バックアップローラ23と共に二次転写部35で、搬送ローラ対32から搬出された記録用紙45に転写する。尚、中間転写ベルトユニット20と二次転写部35が転写部に相当する。
ドライブローラ22の対向する位置には、中間転写ベルト25を介して、現像剤像除去部としてのクリーニングブレード36が配設されている。このクリーニングブレード36は、そのエッジ部が中間転写ベルト25の表面に当接し、中間転写ベルト25の表面に付着するトナーを掻き落として清掃する。ここで掻き落とされたトナーは、クリーナ容器37内に落下し、廃棄される。
定着部としての定着装置40は、加熱部としての環状ベルト41及び定着ヒータ43、加圧部としての加圧ローラ42を備えている。定着装置40は、加熱部と、定着モータ124(図2参照)によって駆動されて回転する加圧ローラ42により、記録用紙45を矢印C方向(通紙方向)に搬送する間に加熱及び加圧を実行し、記録用紙45に付着したトナーを融着して記録用紙45にトナー画像を定着させる。
環状ベルト41の上方には、環状ベルト41の表面温度を検出する赤外線温度センサ44が幅方向の中央部に配設され、また環状ベルト41の幅方向端部において、環状ベルト41の端部温度を検出する温度検出部としてのサブ温度センサ65が配置されている。
その後、記録用紙45は、用紙搬送経路50に沿って搬送され、やがて排出ローラ対33によってスタッカ部34へと排出される。排出ローラ対33には、搬送モータ部121(図2参照)から図示しない駆動伝達手段を経由して動力が伝達される。
図2は、画像形成装置1の制御システムの構成を示すブロック図である。
同図において、制御部としての主制御部110は、中央処理装置(CPU)、ROM、RAM、入出力ポート、タイマ等を備え、画像形成装置1の各部の動作を制御し、パーソナルコンピュータ等の上位装置2から、データ受信部111を介して、制御データ、印刷データ、及び、制御信号から成る印刷コマンドとしての印刷指示103を受信し、これを解釈し、画像形成装置1の全体のシーケンスをプログラム制御して印刷動作を行わせる。
主制御部110には、記憶回路部112、操作パネル部114、検出回路部113、及び搬送部115が接続され、更に、定着装置40の定着ヒータ43を温度制御する定着ヒータ制御部116、4つの露光装置12を制御する画像露光部117、4つの画像形成ユニット11からなるカラー画像形成部10を制御する画像形成制御部118、及び4つの一次転写ローラ26及び二次転写ローラ27を制御する転写制御部119が接続されている。
記憶回路部112は、画像形成装置1の各種設定情報を記憶する不揮発性メモリと、上位装置2から受信した印刷データを印刷するために一時的に記憶する一時記憶領域(以下、「ラスタイメージバッファ」と言う)に展開するためのバッファメモリと、を備えている。
操作パネル部114は、画像形成装置1の印刷処理時における動作モード情報等を設定するためのものであり、操作キー114a、操作状況を表示するための液晶(LCD)表示パネル114b、電源オン/オフ状態等を表示するためのLEDランプ114cと、を備えている。検出回路部113には、定着装置40の環状ベルト41の端部温度情報を検出するサブ温度センサ65、IDユニット19内のトナー量を検出する後述するトナーセンサ69、搬送される記録用紙45の搬送位置を検出する図示しない用紙検出器等の各種検出器が接続されている。
搬送部115は、ピックアップローラ31、搬送ローラ対32、及び排出ローラ対33等を駆動する搬送モータ部121、感光体ドラムモータ122、中間転写ベルトモータ123、及び定着モータ124の動作を制御し、定着ヒータ制御部116は、定着装置40の環状ベルト41の温度を監視する赤外線温度センサ44から温度情報を受信し、定着ヒータ43を温度制御する。尚、定着ヒータ43、赤外線温度センサ44、サブ温度センサ65及び定着ヒータ制御部116については、後で詳しく説明する。
画像露光部117は、4つの画像形成ユニット11において各感光体ドラム21の表面に静電潜像を形成するための4つの露光装置12の動作を制御し、画像形成制御部118は、4つの画像形成ユニット11において、各帯電ローラ51、トナー供給ローラ54及び現像ローラ52に印加される電圧を制御する。転写制御部119は、中間転写ベルト25を介して4つの感光体ドラム21に対向して配置された各一次転写ローラ26、及び二次転写部35を構成する二次転写ローラ27に印加される電圧を制御する。
次に、定着ヒータ43とこれを温度制御する定着ヒータ制御部116について更に詳細に説明する。ここでは、定着ヒータ43として面状のヒータを採用する。
図3は、定着装置40の内部構成を概略的に示す要部構成図であり、同図(a)は、記録用紙45を受け入れる用紙搬入側から見た正面図であり、同図(b)はその左側面図である。尚、定着装置40を、記録用紙45が搬入される側(通紙方向)からみて、前(手前側)後(奥側)左右を特定する場合がある。
同図に示すように、エンドレスで円筒状に形成された定着部材としての環状ベルト41と、加圧部としての加圧ローラ42とは、図示しない付勢手段によって当接し、当接部にニップ部が形成されるように構成されている。このため、環状ベルト41は、左右の両端部が、各端部に対向して配置された図示しないフランジに形成された溝に嵌入して円筒形状が保たれ、且つ長手方向移動が規制されている。
環状ベルト41は、適度の剛性を得るため、ここでは、複数層からなる部材によって構成され、内周側の基材として、適度な剛性と可撓性を有するSUS等の弾性を有した金属が用いられ、その上層にシリコーンゴム等の弾性層が形成されている。弾性層上に更に離型層形成してもよい。加圧ローラ42は、定着モータ124(図2参照)によって、矢印C方向に回転駆動され、これに伴って環状ベルト41が供回りする。尚、図2(a)では、環状ベルト41の内側を明示するため、透視した図となっている。
環状ベルト41のニップ部の内側には、環状ベルト41の内側表面に接するようにステンレス製の熱拡散部材73が配置され、その内側には、熱拡散部材73の内側表面に接するように面状の定着ヒータ43が配設されている。熱拡散部材73の、環状ベルト41の内側に接する外側表面には、環状ベルト41との摺動を円滑にするため、図示しない摺動性グリスが塗布されている。
面状の定着ヒータ43は、環状ベルト41の幅方向(以後、長手方向と称す場合もある)に延在する面状発熱体であり、ステンレス基板上に、電気絶縁層、抵抗発熱体、電極と保護層が順に積層され、抵抗発熱体に電力を供給することにより発熱させることができる。面状の定着ヒータ43は、保護層側が熱拡散部材73に接触して発熱を熱拡散部材73に伝え、熱拡散部材73は、その熱を環状ベルト41に熱伝達する。これにより、長手方向における熱伝達のムラが抑制される。
ヒータとしての面状の定着ヒータ43は、発熱部が長手方向において5分割されており、中央部に位置するメインヒータ82、メインヒータ82の左右両側に隣接配置された左中間ヒータ83L及び右中間ヒータ83R、左中間ヒータ83Lに隣接して配置された左端部ヒータ84L、そして右中間ヒータ83Rに隣接して配置された右端部ヒータ84Rを備える。
これらの5分割された各ヒータは、長手方向において、メインヒータ82の中心に対して左右対称に形成されている。左中間ヒータ83L及と右中間ヒータ83Rとは電気的に並列接続され、同時通電されて同時に発熱し、同じく、左端部ヒータ84Lと右端部ヒータ84Rとは電気的に並列接続され、同時通電されて同時に発熱する。尚、メインヒータ82、左右の中間ヒータ83L,83R、及び左右の端部ヒータ84L,84Rが部分ヒータに相当する。
ここでは、メインヒータ82は、発熱部の長さが138[mm]あり、B6縦サイズ(128[mm])の幅に対応したヒータである。メインヒータ82と、左右の中間ヒータ83L,83Rとの発熱部の合計長は230[mm]あり、合せてLetter縦サイズ(215.9[mm])の幅に対応したヒータとなる。メインヒータ82と、左右の中間ヒータ83L,83Rと、左右の端部ヒータ84L,84Rとの合計長は306[mm]であり、合せてA4横(297[mm])の幅に対応したヒータとなる。
メインヒータ82、左中間ヒータ83L、及び左端部ヒータ84Lの各基板側の裏面には、それぞれの温度を検出するメインヒータ裏サーミスタ75、中間ヒータ裏サーミスタ76、端部ヒータ裏サーミスタ77が配設されている。これらのサーミスタは、夫々が検出した温度情報を定着ヒータ制御部116(図4参照)に送信する。
赤外線温度センサ44は、環状ベルト41の表面温度を検出する。このため赤外線温度センサ44は、通紙方向(矢印A方向)の入り口側にあって、環状ベルト41の外側面に非接触に対向し、長手方向におけるメインヒータ82の中央部に相当する位置に設置され、環状ベルト41の外側面から発せられる赤外線を受光し温度に変換し、その温度情報を定着ヒータ制御部116(図4参照)に送信する。尚、赤外線温度センサ44は、長手方向と垂直な平面において、メインヒータ裏サーミスタ75と同平面上となることが望ましい。
一方、環状ベルト41の端部温度を検出するサブ温度センサ65は、環状ベルト41の長手方向端部に対向して配置され、端部温度情報を検出回路部113(図2参照)に送信する。
以上のように構成された定着装置40は、二次転写部35(図1)から送り出された記録用紙45をニップ部で挟むようにして矢印A方向に搬送する。その間に、記録用紙45上に転写されて弱い静電気力で付着しているトナー画像を、熱によって溶解し、更に加圧して記録用紙45に定着させる。
図4は、定着装置40の面状の定着ヒータ43の通電駆動制御部を示す回路図である。
同回路図に示すように、メインヒータ裏サーミスタ75、中間ヒータ裏サーミスタ76、端部ヒータ裏サーミスタ77、及び赤外線温度センサ44でそれぞれ検出された温度情報は、共に定着ヒータ駆動制御部151に送信される。
面状の定着ヒータ43の5つの各ヒータ82,83L,83R,84L,84Rの一方の電極は商用電源152の一方の端子に接続され、メインヒータ82の他方の電極はトライアック153の一方の端子に接続され、左中間ヒータ83L及び右中間ヒータ83Rの他方の電極は共にトライアック154の一方の端子に接続され、左端部ヒータ84L及び右端部ヒータ84Rの他方の電極は共にトライアック155の一方の端子に接続されている。
3つのトライアック153,154,155の各他方の端子は共に商用電源152の他方の端子に接続され、トライアック153のゲート端子はトライアック駆動回路156の第1駆動端子156aに接続され、トライアック154のゲート端子はトライアック駆動回路156の第2駆動端子156bに接続され、トライアック155のゲート端子はトライアック駆動回路156の第3駆動端子156cに接続されている。
定着ヒータ駆動制御部151は、第1定着オン信号157をトライアック駆動回路156の第1入力端子156dに送信し、第2定着オン信号158をトライアック駆動回路156の第2入力端子156eに送信し、第3定着オン信号159をトライアック駆動回路156の第3入力端子156fに送信する。
トライアック駆動回路156は、第1定着オン信号157、第2定着オン信号158、及び第3定着オン信号159の各パルス幅に応じて、それぞれ対応するトライアック153、トライアック154、及びトライアック155の通電時間を変え、面状の定着ヒータ43への供給電力を制御する。尚、ここでは、面状の定着ヒータ43に商用電源を印加することを、通電と称す場合がある。また、定着ヒータ駆動制御部151、トライアック駆動回路156、及びトライアック153~155が定着ヒータ制御部116に相当する。
尚、定着ヒータ制御部116は、各ヒータの発熱をそれぞれ所望の温度に調整しながら赤外線温度センサ44が所定の温度になる様に制御可能であるが、ここでは、メインヒータ82、左右の中間ヒータ83、及び左右の端部ヒータ84が均一に温度変化するように御するものとする。
以上の構成により、主制御部110は、印刷処理時に、記録用紙45の、記録媒体収容カセット14からの取り出しと搬送、及び感光体ドラム21等の各回転部材の回転を所定のタイミングで開始するように搬送部115に指示を出す。そして露光装置12による発光動作を制御する画像露光部117にデータを送信すると共に、各画像形成ユニット11の帯電ローラ51、現像ローラ52、トナー供給ローラ54、一次転写ローラ26及び二次転写ローラ27にそれぞれ所定のタイミングで高電圧を印加するように、画像形成制御部118及び転写制御部119に指示する。
これにより、感光体ドラム21の表面には、露光装置12によって画像データに応じた静電潜像が形成され、更に現像ローラ52による現像によってトナー像が形成される。感光体ドラム21表面に形成されたトナー像は、一次転写ローラ26によって中間転写ベルト25に一次転写され、更に二次転写部35において、用紙搬送経路50に沿って搬送されてきた記録用紙45に、二次転写ローラ27によって二次転写される。
尚、記録用紙45に印刷を行う際には、記録用紙45の所定の印刷箇所と中間転写ベルト25上のトナー像とが、同時に二次転写部35に到達しなければならない。このため、主制御部110は、図示しない用紙検出センサによって記録用紙45の位置を確認し、これに同期して静電潜像の形成開始を指示する。
トナー像が転写された記録用紙45は、搬送部115及び定着ヒータ制御部116により、定着速度及び加熱温度が制御された定着装置40の環状ベルト41と加圧ローラ42のニップ部を通過する過程で加熱及び加圧されてトナー像が定着された後、排出ローラ対33によってスタッカ部34に排出される。
一方、IDユニット19に蓄積した劣化現像剤としての劣化トナーを廃棄する場合、主制御部110は、劣化トナー像を中間転写ベルト25上に転写し、二次転写部35において二次転写することなく素通りさせる。これにより中間転写ベルト25上の劣化トナー像は、そのままクリーニングブレード36に至り、このクリーニングブレード36によって除去されてクリーナ容器37内に廃棄される。
ここでいう劣化トナーの定義について説明する。感光体ドラム21に一度移動したトナーが、現像ローラ52で再度かき取られること、外添剤が剥離しやすく、その結果、トナーの凝集度が低下したり、帯電特性が変化したりする場合がある。そのため、新品トナーとは特性が変化したトナーを、ここでは「劣化トナー」と定義する。この劣化トナーは、後述する印刷画像密度の低い印刷を行うと発生し易く、IDユニット19内部の新品トナーに混ざって特にその下層に混在する。
以上のように、本発明による画像形成装置1は、IDユニット19内に蓄積する劣化トナーを所定のタイミングで中間転写ベルト25に転写し、中間転写ベルト25に転写された劣化トナーをクリーニングブレード36で除去してクリーナ容器37に廃棄する機能を有するものであるが、以下にその内容について説明する。
図5は、本発明によるトナー廃棄処理の流れを示すフローチャートであり、図6は、図5のフローチャートのステップS110の処理内容を詳細に説明するフローチャートであり、図8は、トナー廃棄処理に基づくタイムチャートである。これらの図を参照しながらトナー廃棄処理について以下に説明する。
ここでは、給紙カセット30から搬送される記録用紙45に、上位装置2から受信した印刷指示103に従って1ページ毎の印刷を行っている際の印刷制御について説明する。即ち、印刷ジョブが終了するまで、1頁分の印刷処理が開始される毎にこのフローが実行される。
先ず、後述するように、定着クーリングモード時の1つの紙間において、形成する単位トナー廃棄パターン85の数を示す廃棄パターン数を0リセットする(ステップS101)。ここで、単位トナー廃棄パターン85は、劣化トナー廃棄処理時に中間転写ベルト25に転写される単位となるパターンであり、図7に、中間転写ベルト25上に形成された単位トナー廃棄パターン85の一例を示す。同図に示すように、ここでのトナー廃棄用のトナー画像は、感光体ドラム21の主走査方向に1、0、1、0、…を繰り返す(即ち、露光装置の全LED発光(オン)、全LED消灯(オフ)、…を繰り返す)、印刷画像密度50%の静電潜像パターンに基づく画像である。
同図に示すように、単位トナー廃棄パターン85の、図1において矢印B方向に移動する中間転写ベルト25上に形成される同方向の長さaは、ここでは29[mm]である。従って、例えば廃棄パターン数がnの廃棄トナー画像としてのトナー廃棄パターンの場合、長さ29[mm]の単位トナー廃棄パターン85が、矢印B方向に連続してn個形成されたトナー廃棄パターンに相当する。尚、単位トナー廃棄パターン85の長さa[mm]は、条件や印刷装置毎に適宜変更されるものである。
次に印刷画像密度について説明する。所定の領域(例えば、感光体ドラム21の1周分や記録用紙45の1ページ分等)の印刷可能範囲に全面ベタ印刷時の面積率100%印刷のことを印刷画像密度100%といい、この印刷画像密度100%に対して1%の面積に相当する印刷を印刷画像密度1%という。即ち、
印刷画像密度=〔Cm(i)/(Cd×C0)〕×100
である。但し、
Cm(i):感光体ドラム21がCd回転したときに実際に印刷で用いられたドットの数、すなわち、露光されたドット数。
C0:感光体ドラム1回転あたりのドット数、すなわち、露光の有無に限らず、感光体ドラム1回転あたりで(印刷でドットが潜在的に)可能なドットであり、仮に、ベタ画像(ソリッド画像)の場合に用いられるドット数。
Cd×C0は感光体ドラムがCd回転したときの(印刷でドットが潜在的に)可能なドット数。
次に、サブ温度センサ65により環状ベルト41の端部表面温度を検出し(ステップS102)、この表面温度tsが、高温環境判断に用いられる第1の閾値Htmp=220℃以上の場合(ステップS103、Yes)、高温環境状態にあるとして特定動作期間としての定着クーリングモードを設定し(ステップS104)、一方表面温度tsが、閾値Htmp未満で(ステップS103、No)、更に低温環境判断に用いられる第2の閾値Ltmp=200℃以下の場合(ステップS105、Yes)、低温環境状態にあるとして定着クーリングモードを解除し(ステップS106)、どちらでもない(ステップS103,S105、No)、即ち
Htmp>ts>Ltmp
の場合、設定或いは解除の現在の状態を維持したまま次のステップに進み、紙間設定を行う(ステップS107)。
このステップS107における紙間設定について説明する。定着クーリングモードは、環状ベルト41の中央部温度に対する端部温度が許容範囲を超えて高いため、中央部と端部の温度差を均す期間に相当する。このため、この期間の印刷では、給紙カセット30から順次送出される記録用紙45の第2の紙間としての紙間を110[mm]に設定し、この長く設定した紙間の間に環状ベルト41の中央部温度と端部温度とを均らし、端部温度が結果的に低下するようにする。
尚、環状ベルト41の端部温度が上昇する要因として、以下の場合が考えられる。用紙幅の狭い記録用紙を連続して印刷した時など、環状ベルト41の中央部を連続して記録用紙が通過する状態で定着することになる。この場合、中央部の温度が低下しないように定着ヒータ43を温度制御することになるが、この温度制御によって、記録用紙が通過せずに定着対象がない端部の温度が上昇する。
ここでは、この端部温度を検出するサブ温度センサ65は、図3に示すように、環状ベルト41の端部に配設されるが、これに限定されるものではなく、例えば環状ベルト41を幅方向において、略全域にわたって対峙する全幅306mmの定着ヒータ43の、端部からその四分の一(76.5mm)の範囲内に配置してもよい。この範囲内であれば、上記した端部温度の上昇を確認することができた。
一方、定着クーリングモードが解除された状態は、環状ベルト41の中央部温度に対する端部温度が許容範囲にある状態を示し、この期間の印刷では、給紙カセット30から順次送出される記録用紙45の第1の紙間としての紙間を通常時の50[mm]として連続印刷を行う。尚、これらの紙間は、温度条件や印刷速度、媒体の種別によって適宜変更されるものとする。続いてトナー廃棄カウンタ値を算出する(ステップS108)。
ここで、廃棄トナー量に相当するトナー廃棄カウンタ値の算出方法及びその意味について説明する。A4縦サイズの印刷画像密度が5%のときの印刷可能範囲での印刷ドット数を基準ドットカウント値として、今回印刷する印刷ジョブのドットカウント値と差を求める。今回印刷する印刷ジョブのドットカウント値が、基準ドットカウント値以下の場合は、印刷画像密度が低い印刷として、劣化トナーが蓄積しつつある状態と判断し、基準ドットカウント値を上回っていた場合は、印刷画像密度の高い印刷として、劣化トナーが蓄積しない(又は減少する)状態と判断することができる。
具体的には、トナー廃棄カウンタは、「127」から「-128」までの範囲で、印刷画像密度情報に応じた値をカウントするものであり、トナー廃棄カウンタ値は、印刷画像密度の高い印刷を実行すると減少し、印刷画像密度の低い印刷を実行すると増加する。従って、トナー廃棄カウンタ値が正の値の場合には、延べにして印刷画像密度の低い印刷が多くて劣化トナーが蓄積している状態を表し、負の値である場合には、延べにして印刷画像密度の高い印刷が多いことを表わし、且つその絶対値が高いほど各程度が高いことを示す。
尚ここでは、前記した単位トナー廃棄パターン85の一回の転写で消費される劣化トナーの量がトナー廃棄カウンタ値の単位となるように調整されている。例えば、トナー廃棄カウンタ値が3の場合、トナー廃棄パターン85の3回の転写に相当する劣化トナーが蓄積していることを示す。従って、ステップS101でゼロリセットした廃棄パターン数の単位とトナー廃棄カウンタ値の単位は同じトナー量である。
次に、定着クーリングモードか否かを判定し、定着クーリングモードでない場合(ステップS109、No)、そのまま印刷終了まで印刷を実行し(ステップS111)、定着クーリングモードの場合には、廃棄量分割制御を行って(ステップS110)、印刷終了まで印刷を実行する(ステップS111)。
ここでステップS110での廃棄量分割制御について説明する。図6は、この廃棄量分割制御の処理の流れを示すフローチャートである。
先ず廃棄回数をカウントする廃棄回数を+1更新する(ステップS110-1)。この廃棄回数は、これから説明するように、トナー廃棄を印刷ページ毎に分割実行した回数であり、図示しない印刷ジョブの先頭等で0に初期化されるものとする。
次にステップS108で算出されたトナー廃棄カウンタ値が閾値(=3)以下か否かを判断する。閾値(=3)は、定着クーリングモードが設定されている場合の紙間110[mm]に、長さが29[mm]の単位トナー廃棄パターン85(図7参照)を幾つ並べて転写できるかを示す数値で、
29[mm]×3(=87[mm])
<110[mm]<29[mm]×4(=116[mm])
であることから、閾値を3としている。即ち、110[mm]の紙間には、最大3の単位トナー廃棄パターン85を並べて転写できる。
トナー廃棄カウンタ値が3以下の場合(ステップS110-2、Yes)、トナー廃棄カウンタ値を廃棄パターン数として設定する(ステップS110-4)。即ち、トナー廃棄カウンタ数が3以下の場合、定着クーリングモード時の1つの紙間(110{mm})に、溜まった劣化トナー量に相当する3つ分の単位トナー廃棄パターン85(87[mm])を形成してトナー廃棄が可能であるため、分割せずに一括でトナー廃棄するように設定する。ここで廃棄パターン数は、定着クーリングモード時の1つの紙間において、形成する単位トナー廃棄パターン85の数を設定する数値である。
一方、トナー廃棄カウンタ値が3を超えている場合(ステップS110-2、No)、廃棄回数が3以上か否かを判定し、3未満の場合(ステップS110-3、No)、廃棄回数を廃棄パターン数として設定する(ステップS110-5)。ステップS110-3で、トナー廃棄カウンタ値が3以上と判定された場合(ステップS110-3、Yes)、廃棄パターン数を閾値と同数の3に設定する(ステップS110-6)。
従って、廃棄量分割制御するステップS110では、トナー廃棄カウンタ値が3以下の場合、最初の廃棄タイミングで一括して劣化トナーを廃棄処理するように設定し、トナー廃棄カウンタ値が3を超える場合、廃棄タイミング毎に、単位トナー廃棄パターン85の数を1,2,3と増加し、以後3を維持するように設定し、劣化トナーの廃棄量を徐々に増やすようにしている。これは、帯電量が低下した劣化トナーを中間転写ベルトに転写してトナー廃棄することで発生する転写不良によるカブリを避け、カブリによる二次的な印刷品質低下を抑制するためである。尚、ここでは、非画像部にトナーが付着することをカブリとする。
以上のようにして、図5のフローチャートのステップS110では、残留する劣化トナーの量、即ちトナー廃棄カウンタ値に応じて、クーリングモード時の各紙間における劣化トナーの廃棄量(廃棄パターン数)が、設定される。
処理中の記録用紙45への印刷が終了すると(ステップS111、Yes)、帯電ローラ51のクリーニングモードか否かを判断する(ステップS112)。この帯電ローラ51のクリーニングモードは、帯電ローラ51に蓄積された転写残トナーを除去するために、印刷枚数が例えば50枚毎の印刷終了時に設定され、このクリーニングモード下では印刷動作が一時停止する。
帯電ローラクリーニングモードの場合(ステップS112、Yes)、ステップS113に遷移し、帯電ローラクリーニングモードでない場合(ステップS112、No)、そのままステップS116に遷移する。ステップS113では、トナー廃棄カウンタ値が7以上か否かを判定し、7以上の場合には(ステップS113、Yes)、廃棄パターン数を7とし(ステップS114)、7未満の場合には(ステップS113、No)、トナー廃棄カウンタ値を廃棄パターン数とし(ステップS115)、ステップS116に遷移する。
その後、現時点でのトナー廃棄カウンタから、いままでの処理で最終的に設定された廃棄パターン数を減算して(ステップS116)、トナー廃棄を実行する(ステップS117)。
以上のように、ステップS112~ステップS115の処理では、トナー廃棄を実行するに際して、帯電ローラクリーニングモードの場合には、これを優先して廃棄パターン数を設定することで、帯電ローラクリーニングモード時には、多量の劣化トナーを廃棄することを可能としている。
図8(a)は、上記したフローチャートに沿って処理されたトナー廃棄タイミングの一例を示すタイムチャートであり、同図(b)は、その比較例を示すタイムチャートである。
同図(a)において、定着クーリングモードとなる時刻t1まで、紙間50[mm]での印刷となるように記録用紙の各頁のトナー印刷画像の一次転写を続け、この間トナー廃棄パターンの転写は行わない。時刻t1でステップS104の処理により定着クーリングモードになると、ステップS107の処理により印刷時の紙間を110[mm]とする。
この時のトナー廃棄カウント値が7であったため、ステップS111の処理により、定着クーリングモードとなって最初の紙間でのトナー廃棄量、即ち廃棄パターン数が1に設定され、記録用紙1頁分のトナー印刷画像の一次転写が終了した後、ステップS117の処理により、1回分の単位トナー廃棄パターン85の一次転写が実行される。
尚、単位トナー廃棄パターン85は中間転写ベルト25に転写された後、二次転写部35で二次転写されることなくクリーニングブレード36に達し、これによって掻き取られてクリーナ容器37に廃棄される。
同様にして、時刻t1で定着クーリングモードになって以降、廃棄回数が2回目となる2回目の紙間では、廃棄パターン数が2に設定されて2回分の単位トナー廃棄パターン85が連続して一次転写され、更に、時刻t1で定着クーリングモードになって以降、廃棄回数が3回目となる3回目の紙間では、廃棄パターン数が3に設定されて3回分の単位トナー廃棄パターン85が連続して一次転写され、同様にしてクリーナ容器37に廃棄される。
尚、廃棄回数が少ないタイミングで転写されるトナー廃棄パターンほど、劣化トナーの割合が多く含まれる場合がある。そのため、廃棄回数毎に廃棄パターン数を増やして、劣化トナーが分散して転写されるようにすることで、劣化トナーが集中して転写、廃棄される場合に発生し易い、転写カブリやクリーニング不良の発生を抑制し、印刷品質低下を抑制する効果が得られる。
次の頁分のトナー印刷画像の一次転写が開始された後の時刻t2でステップS105の処理により定着クーリングモードが解除されると、再び紙間50[mm]での印刷となるように記録用紙の各頁のトナー印刷画像の一次転写が続き、この間トナー廃棄パターンの転写は行わない。その後時刻t3でステップS112の処理により帯電ローラ51のクリーニングモードが確認されると、ステップS115の処理により、このときのトナー廃棄カウンタ値1(=7-1-2-3)が廃棄パターン数として設定され、1回分の単位トナー廃棄パターン85の一次転写が実行される。
この場合、帯電ローラ51のクリーニングモード時に、1回分の単位トナー廃棄パターン85の一次転写が実行された段階で、このクリーニングモードを解除し、通常の印刷処理に復帰することが可能となる。但し、クリーニングモードが継続する場合はクリーニングモードが終了した時点での復帰となる。
以上のように、ここでは記録用紙45の50枚の印刷毎に行われる帯電ローラ51のクリーニングモード間において、複数回発生する定着クーリングモード毎に所定量の劣化トナーの廃棄処理が行われるため、帯電ローラ51のクリーニングモード時に廃棄する劣化トナー量を軽減することができる。従って、帯電ローラ51のクリーニングモード時に行われる劣化トナーの廃棄処理にかかる時間も僅かとなり、クリーニングモードを短縮して通常印刷に復帰することが出来る。
図8(b)は、比較例として示すタイムチャートである。ここでは、時刻t1で始まる定着クーリングモードでの劣化トナーの廃棄は行わず、時刻t3で始まる帯電ローラ51のクリーニングモード時に、トナー廃棄カウント値が7の劣化トナーに相当する7回分の単位トナー廃棄パターン85の一次転写を実行している。
即ち、図8(a)の本実施の形態よる劣化トナーの処理方法によれば、図8のタイムチャート例において、比較例の方法による処理方法に対して、帯電ローラ51のクリーニングモードの時間をTだけ、言い換えると最大1/7の時間に短縮できる。
また劣化トナーが多い場合に、廃棄回数に応じて廃棄量を分散することで、廃棄トナーによる、転写カブリやクリーニング不良の発生を抑制することができるため、印刷品質低下を抑制する効果が得られる。
変形例1.
図9は、変形例1で処理されるトナー廃棄タイミングの一例を示すタイムチャートである。
この変形例1では、定着クーリングモードで、廃棄回数に拘わらず常に廃棄パターン数を1とするものである。この場合、図5に示すフローチャートのステップS110で、廃棄パターン数を1に設定し、そのままステップS111に遷移するようにすることで実施できる。
この場合、図9のタイムチャートに示すように、時刻t1で定着クーリングモードになって以降、各紙間で常に1回分の単位トナー廃棄パターン85が一次転写され、二次転写部35で二次転写されることなくクリーニングブレード36に達して廃棄される。
この変形例の場合でも、クリーニングモード間において、複数回発生する定着クーリングモード毎に所定量の劣化トナーの廃棄処理が行われるため、帯電ローラ51のクリーニングモード時に廃棄する劣化トナーが減少するため、図8(b)に示す比較例に対して、帯電ローラ51のクリーニングモードの時間を短縮できる。
変形例2.
図10は、変形例2で処理されるトナー廃棄タイミングの一例を示すタイムチャートである。
この変形例では、IDユニット19内部に収容されているトナーが僅かになった段階で、トナー廃棄処理方法を切り替えるものである。ここで、IDユニット19内部のトナーが、一杯のトナーフル状態と、僅かに残った状態のトナーロー状態を検出するトナー量検出方法について説明する。図11は、トナー検出機構の説明に供する図である。
図11に示すように、IDユニット19内部にはトナーセンサレバー66が配設されている。トナーセンサレバー66は、トナーセンサ69(図2参照)と共にIDユニット19内のトナーの残量を検出するものである。ここでは、IDユニット19内に収容されるトナーが、点線で示すトナーフルレベル67以上のトナーフルの状態と、点線で示すトナーローレベル68以下のトナーローの状態とを検出し、検出したトナー残量情報を検出回路部113(図2参照)に送信する。尚、トナーセンサレバー66とトナーセンサ69とがトナー残量検出部に相当する。
トナー残量を検出する構成について更に説明する。トナーセンサレバー66は、クランク形状に形成され、回転自在になっており、回転する駆動部に押されて回転するようになっている。従ってトナーの残量が少ない場合は、トナーセンサレバー66のクランク部は駆動部に押されて上死点に達した後、トナーの上面に向かって自重落下する。
クランク部が所定の高さより下に位置する時間は、残量トナーが多い場合は短く、残量トナーが少ない場合は長い。従って、トナーセンサレバー66のクランク部の高さによって出力の変化するトナーセンサ69を設けることにより、トナーセンサレバー66が所定の高さより下にある時間と回転周期の比率よりトナー残量を検出することができる。そしてこの比率に対して2つの閾値を設けることにより、異なる2つのレベル、即ちトナーフルレベルとトナーローレベルのトナー残量を検出することが可能となる。
変形例2のトナー残量検出では、少なくとも図11に点線で示すトナーフルレベル67とトナーローレベル68の2つの残量レベルを境に、トナーフルレベル67以上のトナーフルの状態とトナーローレベル68以下のトナーローの状態とが検出可能となっている。
変形例2では、図5に示すフローチャートにおいて、ステップS101の前に、トナー残量検出部(トナーセンサレバー66及びトナーセンサ69)により検出されるIDユニット19内部のトナーの残量状態が一定量以下(=トナーロー状態)か否かを判定するステップ(以下ステップS100と称す場合がある)を設け、トナーロー状態の場合には直ちにステップS112に遷移し、トナーロー状態でない場合にはステップS101に遷移して以後のフローを実行する構成としている。
図10において、同図(a)は、トナーロー状態でない場合のトナー廃棄タイミングの一例を示すタイムチャートであり、その推移は前記した図8(a)で説明した実施の形態1でのタイムチャートの推移と全く同じなので、ここでの説明は省略する。一方、同図(b)は、トナーロー状態の場合のトナー廃棄タイミングの一例を示すタイムチャートであり、その推移は前記した図8(b)で説明した比較例でのタイムチャートの推移と全く同じなので、同じくここでの説明は省略する。
即ち、この変形例2では、トナーロー状態でない場合には、定着クーリングモード時及び帯電ローラ51のクリーニングモード時に、劣化トナーの廃棄を実行し、トナーロー状態では、定着クーリングモード時には劣化トナーの廃棄は行わず、帯電ローラ51のクリーニングモード時にのみ劣化トナーの廃棄を行う。
この変形例2で、以上のような劣化トナーの廃棄処理を行うのは以下の理由によるものである。即ち、トナーロー状態(IDユニット19内部のトナーが少ない状態)において、IDユニット19内に残ったトナーは、劣化トナーの割合が多くてカブリが発生しやすい。そのため、紙間で廃棄すると、劣化トナーの廃棄処理の次の印刷でカブリが発生する確率が高くなるため、帯電ローラ51のクリーニングモード時にのみ劣化トナーの廃棄を行うものである。
変形例3.
図12は、変形例3の画像形成装置200の要部構成を示す要部構成図である。この画像形成装置200が実施の形態1の画像形成装置1に対して異なるのは、画像形成装置1が中間転写方式であるのに対してこの画像形成装置200では、直接転写方式になっている点である。ここでも図5、図6に示すトナー廃棄処理の流れを示すフローチャートに基づいてトナー廃棄処理が実行され、図8(a)のタイムチャートが、上記したフローチャートに沿って処理されたトナー廃棄タイミングの一例を示すものとなる。
但し、ここでは、各トナー印刷画像が、対応する記録用紙45に順次直接転写され、定着クリーンモードにおいては、その紙間において単位トナー廃棄パターン85が設定された廃棄パターン数に応じて転写部としての転写ベルトユニット201の転写ベルト202に転写される。転写ベルト202に転写された単位トナー廃棄パターン85は、クリーニングブレード36によって掻き取られてクリーナ容器37に排出される。
従って、変形例3による劣化トナー廃棄処理による効果は、前記した実施の形態1の画像形成装置1おいて得られた効果と同じなので、ここでの記述は省略する。
尚、本実施の形態では、図5、図6に示すフローチャートにおいて、1つの画像形成ユニット11を対象にしたトナー廃棄処理の流れを説明したが、複数の画像形成ユニット11を対象にトナー廃棄処理を行う場合には、例えば図8(a)に示すタイムチャートにおいて、時刻t1以後のクーリングモード時の第2の紙間(110[mm])において、各画像形成ユニット11のトナー廃棄カウンタ値に基づいて設定した廃棄パターン数の単位トナー廃棄パターンを転写するようにして実施することも可能である。このとき、複数の画像形成ユニットにより形成される廃棄トナーパターン同士を重ねて転写してもよいし、重ねずに転写してもよい。
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、例えば比較例のように、帯電ローラのクリーニングに集中して実施していたトナー廃棄動作を、定着ベルトの定着クーリングモード中の紙間を利用してこの紙間にも分割して実行するため、トナー廃棄に起因する印刷待ち時間を軽減することができ、印刷効率を向上できる。
上記した実施形態では、カラープリンタに採用した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複写機、ファクシミリ、MFP等の画像処理装置にも利用可能である。またカラープリンタについて説明したが、モノクロプリンタであってもよい。
1 画像形成装置、 2 上位装置、 10 カラー画像形成部、 11 画像形成ユニット、 12 露光装置、 14 記録媒体収容カセット、 15 ホッピングローラ、 18 レジストローラ対、 19 IDユニット、 20 中間転写ベルトユニット、 21 感光体ドラム、 22 ドライブローラ、 23 二次転写バックアップローラ、 24 テンションローラ、 25 中間転写ベルト、 26 一次転写ローラ、 27 二次転写ローラ、 30 給紙カセット、 31 ピックアップローラ、 搬送ローラ対、 33 排出ローラ対、 34 スタッカ部、 35 二次転写部、 36 クリーニング、 37 クリーナ容器、 40 定着装置、 41 環状ベルト、 42 加圧ローラ、 43 定着ヒータ、 44 赤外線温度センサ、 45 記録用紙、 50 用紙搬送経路、 51 帯電ローラ、 52 現像ローラ、 53 クリーニングブレード、 54 トナー供給ローラ、 55 現像ブレード、 58 トナーカートリッジ、 61 トナー供給バー、 65 サブ温度センサ、 66 トナーセンサレバー、 67 トナーフルレベル、 68 トナーローレベル、 69 トナーセンサ、 73 熱拡散部材、 75 メインヒータ裏サーミスタ、 76 中間ヒータ裏サーミスタ、 77 端部ヒータ裏サーミスタ、 82 メインヒータ 83L 左中間ヒータ、 83R 右中間ヒータ、 84L 左端部ヒータ、 84R 右端部ヒータ、 85 単位トナー廃棄パターン、 103 印刷指示、 110 主制御部、 111 データ受信部、 112 記憶回路部、 113 検出回路部、 114 操作パネル部、 114a 操作キー、 114b 液晶(LCD)表示パネル、 114c LEDランプ、 115 搬送部、 116 定着ヒータ制御部、 117 画像露光部、 118 画像形成制御部、 119 転写制御部、 121 搬送モータ部、 122 感光体ドラムモータ、 123 中間転写ベルトモータ、 124 定着モータ、 151 定着ヒータ駆動制御部、 152 商用電源、 153 トライアック、 154 トライアック、 155 トライアック、 156 トライアック駆動回路、 200 画像形成装置、 201 転写ベルトユニット、 202 転写ベルト。

Claims (8)

  1. トナーを収容し、トナー画像を形成するトナー画像形成部と、
    転写ベルトを備え、前記トナー画像を記録媒体に転写する転写部と、
    前記記録媒体に転写されたトナー画像を前記記録媒体に定着させる定着部と、
    前記定着部の温度を検出する温度検出部と、
    印刷データを受信し、前記印刷データに基づいて前記記録媒体に印刷を行う印刷動作を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、印刷画像密度に応じて廃棄トナー量を算出し、
    前記定着部の温度が閾値以上の場合に、順次搬送して印刷する複数の記録媒体の紙間を第1の紙間から該第1の紙間より長い第2の紙間にし、
    前記廃棄トナー量に応じて、前記第2の紙間に対応するタイミングで廃棄トナー画像を前記転写ベルトに転写する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記定着部の温度が閾値未満の場合は、順次搬送して印刷する複数の記録媒体の紙間を前記第1の紙間にすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記定着部は、前記記録媒体の幅方向に延在するヒータ及び環状ベルトからなる加熱部を有し、前記温度検出部が、前記ヒータにより加熱された前記環状ベルトの端部温度を検出することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記第2の紙間に対応するタイミングで転写される廃棄トナー画像の面積は、順次生じる前記第2の紙間毎に増加することを特徴とする請求項1から3までの何れかに記載の画像形成装置。
  5. 前記第2の紙間に対応するタイミングで転写される廃棄トナー画像の面積は、順次生じる前記第2の紙間において一定であることを特徴とする請求項1から3までの何れかに記載の画像形成装置。
  6. 前記トナー画像形成部に収容されるトナー量を検出するトナー残量検出部を備え、収容されるトナー量が一定量以下となった段階で、前記第2の紙間における前記廃棄トナー画像の転写を停止することを特徴とする請求項1から5までの何れかに記載の画像形成装置。
  7. 前記廃棄トナー画像は、単位となるトナー廃棄パターンを連続して形成したものであり、前記廃棄トナー量は、前記単位となるトナー廃棄パターンを形成するトナー量を単位として換算した数値であることを特徴とする請求項1から6までの何れかに記載の画像形成装置。
  8. 前記転写ベルトに転写された前記廃棄トナー画像を除去する現像剤像除去部を備えたことを特徴とする請求項1から7までの何れかに記載の画像形成装置。
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