JP2022180218A - 非破壊検査装置及び非破壊検査システム - Google Patents

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聡 弥延
Satoshi Yanobe
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Akira Yajima
華子 愛甲
Hanako Aiko
哲 石黒
Satoru Ishiguro
淑恵 大竹
Toshie Otake
泰生 若林
Yasuo Wakabayashi
正人 高村
Masato Takamura
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Abstract

【課題】被検査物に対して中性子線を用いて行う非破壊検査において、安全な検査を行うことができる非破壊検査装置及び非破壊検査システムを提供する。【解決手段】非破壊検査システム1は非破壊検査装置2と管理装置3を有し、非破壊検査装置2は、中性子線を照射可能な中性子照射部10と、ガンマ線を検出可能なガンマ線検出部20と、中性子照射部10及びガンマ線検出部20を覆い、開口部30aが形成された装置筐体30と、開口部30aを開閉する外シャッタ31と、装置筐体30に設けられ、放射線量を検出する線量モニタ51、52、53と、検出された放射線量を含む装置情報を管理装置3に送信可能であり、且つ管理装置3からの検査許可情報を受信可能な装置通信部56と、検査許可情報を取得した場合に、外シャッタ31を開放し、中性子照射部10からの中性子線の照射を可能とする装置制御部40と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、中性子線を用いた被検査物の非破壊検査装置及び非破壊検査システムに関するものである。
近年、道路、橋梁、トンネル、建築物等のインフラストラクチャー(以下、インフラ構造物という)の老朽化に対して、適切な維持管理、補修、更新が望まれている。
このようなインフラ構造物の検査においては、物体に対して透過性を有するX線等の放射線を用いることで、被検査物を破壊することなく内部構造を解析することが可能な非破壊検査が行われている。
特に近年においては、X線よりも透過性の高い中性子線を用いた非破壊検査装置も検討されている。例えば、特許文献1及び非特許文献1には、中性子線とその中性子線との反応で発生するガンマ(γ)線を利用してコンクリート内部の塩分濃度分布を得ることができる非破壊検査方法が開示されている。
特開2011-85481号公報
理化学研究所/若林泰生・吉村雄一・水田真紀・池田裕二郎・大竹淑恵、「コンクリート内の非破壊塩分測定法NPGA日本工業出版 検査技術 2019年2月号
中性子線を用いる特許文献1及び非特許文献1のような技術においては、現場で検査を行う作業者やその他周囲の者に対する放射線被爆を抑えたり、被爆量を管理したり、他者による放射線源を含む装置の誤用や悪用を防いだり、等の安全対策が必要である。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、被検査物に対して中性子線を用いて行う非破壊検査において、安全な検査を行うことができる非破壊検査装置及び非破壊検査システムを提供するものである。
上記した目的を達成するために、本発明に係る非破壊検査装置は、被検査物に中性子線を照射して、当該中性子線に反応して生じた放射線から前記被検査物の内部構造を解析する非破壊検査装置であって、所定の照射方向に前記中性子線を照射可能な中性子照射部と、前記照射方向と交差する所定の検出方向から入射する前記放射線を検出可能な放射線検出部と、前記中性子照射部及び前記放射線検出部を覆い、前記照射方向上及び前記検出方向上に開口部が形成された装置筐体と、前記装置筐体の開口部を開閉するシャッタと、前記装置筐体に設けられ、放射線量を検出する線量検出部と、前記線量検出部により検出された放射線量を含む装置情報を外部に送信可能であり、且つ外部からの検査許可情報を受信可能な装置通信部と、前記装置通信部を介して前記外部からの検査許可情報を取得した場合に、前記シャッタを開放し、前記中性子照射部からの前記中性子線の照射を可能とする装置制御部と、を備える。
また、上記非破壊検査装置において、前記装置筐体に設けられ位置情報を取得可能な位置情報取得部を備え、前記装置情報には、前記位置情報が含まれてもよい。
上記した目的を達成するために、本発明に係る非破壊検査システムは、上記非破壊検査装置と、前記装置通信部からの前記装置情報を受信可能であり、且つ前記装置通信部に検査許可情報を送信可能な管理通信部と、前記装置情報に基づく所定の検査可能要件を満たした場合に、前記管理通信部を介して前記装置通信部に検査許可情報を送信する管理制御部と、を備える。
また、上記非破壊検査システムにおいて、前記検査可能要件には、前記装置情報に含まれる位置情報に基づき、前記非破壊検査装置が検査対象地点又は検査対象範囲内にあるか否かを判定する検査位置要件が含まれてもよい。
また、上記非破壊検査システムにおいて、前記検査可能要件には、前記装置情報に含まれる放射線量に基づき、前記非破壊検査装置に起因する放射線量が所定の範囲内であるか否かを判定する装置使用要件が含まれてもよい。
また、上記非破壊検査システムにおいて、前記管理通信部は、前記非破壊検査装置を用いて作業を行う作業者の作業者情報を取得可能であり、前記検査可能要件には、前記作業者情報に基づき、前記非破壊検査装置を用いた作業を行うことができる作業者であるか否かを判定する作業者要件が含まれてもよい。
また、上記非破壊検査システムにおいて、前記管理制御部は、前記装置情報に含まれる位置情報と、地図情報とから、検査対象地点又は検査対象範囲までの経路情報を生成してもよい。
また、上記非破壊検査システムにおいて、前記管理制御部は、前記非破壊検査装置の電源情報を取得して、前記非破壊検査装置の電力残量が所定の電力残量以下である場合には、前記非破壊検査装置に対して前記シャッタを閉じて電源をオフにさせる電源オフ情報を生成してもよい。
上記手段を用いる本発明によれば、被検査物に対して中性子線を用いて行う非破壊検査において、周囲への安全性を確保して検査を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る非破壊検査装置を含む非破壊検査システムを示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る非破壊検査装置を含む非破壊検査システムの制御系を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る非破壊検査装置を含む非破壊検査システムにおける検査実施手順を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る非破壊検査装置を含む非破壊検査システムを示す概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係る非破壊検査装置を含む非破壊検査システムの制御系を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
(第1実施形態)
まず本発明の第1実施形態について説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る非破壊検査装置2を含む非破壊検査システム1の概略構成図であり、図2は非破壊検査装置2を含む非破壊検査システム1の制御系を示すブロック図である。以下これらの図に基づき本実施形態の非破壊検査装置2を含む非破壊検査システム1の構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態の非破壊検査システム1は、主に、被検査物に中性子線を照射して当該中性子線に反応して生じた放射線から被検査物の内部構造を解析する非破壊検査装置2と、当該非破壊検査装置2を外部から遠隔管理する管理装置3と、非破壊検査装置2を直接操作する作業者(オペレータ)Aと、を有している。なお、説明を簡略化するため、作業者を1名として説明するが、作業者の数は複数でもよい。また作業者Aはスマートフォンやタブレット等の携帯端末Mを保有しているものとする。
本実施形態の非破壊検査装置2は、中性子照射部10とガンマ線検出部(放射線検出部)20が装置筐体30内に設けられている。また、非破壊検査装置2は装置制御部40を有し、当該装置制御部40にはそれぞれの設置箇所において放射線量を検出する外部線量モニタ51(第1の線量検出部)、内部線量モニタ52(第2の線量検出部)、線源線量モニタ53(第3の線量検出部)や、警報を行う警報器54、位置情報を取得するGSNN(Global Navigation Satellite System)55(位置情報取得部)、装置通信部56が接続されている。また非破壊検査装置2は、図示しないがバッテリ―等の電源を有している。本実施形態では、非破壊検査装置2が被検査物であるコンクリートからなる橋B上に配置されている。
中性子照射部10は、中性子線源11が線源筐体(第2の筐体)12内に設けられている。本実施形態の中性子線源11は自発的に放射状に中性子線を発生させる放射性同位体であり、例えば252Cf線源である。
線源筐体12は、中空の略立方体形状をなしており、本実施形態では底面に中性子線の照射孔12aが形成されている。また線源筐体12には、照射孔12aを開閉する線源シャッタ13が設けられている。線源筐体12及び線源シャッタ13は例えば鉛、鉄等の中性子線を遮蔽可能な材料により形成されている。照射孔12aは例えば円孔であり、線源シャッタ13は図示しないアクチュエータにより照射孔12aを開閉するよう線源筐体12の底面上を摺動する開閉板部材である。
このように構成された中性子照射部10は、中性子線源11から放射状に照射される中性子線のうち、照射孔12aが設けられている下方に向かう中性子線のみを外部に照射可能である。つまり、本実施形態では下方が中性子線の照射方向D1となる。そして、線源シャッタ13の開閉により中性子線の照射と停止(非照射)を制御可能である。
ガンマ線検出部20は、ガンマ(γ)線を検出可能な検出器21と、コリメータ22と、可動軸23と、を有している。
検出器21は、例えばゲルマニウム半導体検出器(Ge検出器)である。検出器21の先端にはコリメータ22が接続されており、検出器21はコリメータ22を介して入射されるガンマ線量を検出可能である。
コリメータ22は、例えば鉛、鉄等のガンマ線を遮蔽する材料からなる筒体であり、外部から入射されてくるガンマ線のうち検出器21に向かう一方向のガンマ線に絞り込む機能を有する。つまり、本実施形態ではコリメータ22の軸線方向がガンマ線の検出方向D2である。図1に示すように検出方向D2は照射方向D1上の一点で交わり、この交点が被検査物の橋B内部における検査位置Pとなる。この検査位置Pの塩分濃度が高いと検出器21にて検出されるガンマ線量が通常よりも高くなる。
検出器21の後端部分には水平方向に延びる可動軸23が設けられている。検出器21はコリメータ22と一体に、可動軸23を軸として鉛直方向に揺動可能である。このように可動軸23回りに検出器21が揺動することで、照射方向D1上で検査位置Pを移動させることが可能である。
装置筐体30は、中性子照射部10及びガンマ線検出部20を覆っており、照射方向D1上及び検出方向D2上に開口部30a(第1の開口部)が形成されている。
詳しくは、装置筐体30は、中空の略直方体形状をなしており、例えば鉛、鉄等の中性子線を遮蔽可能な材料により形成されている。装置筐体30は、内部にて水平方向一側に中性子照射部10が配置され、水平方向他側にガンマ線検出部20が配置されている。
そして、装置筐体30の底面において、照射方向D1上及び検出方向D2上を開口内に含む開口部30aが形成されている。開口部30aは照射方向D1上及び検出方向D2上を開口内に含まれれば特に開口形状は限定されないが、例えば本実施形態では矩形孔とする。なお、当該開口部30aは、ガンマ線検出部20が可動軸23回りに揺動により検出方向D2が変化する範囲を含むように開口範囲が設計されている。
また、装置筐体30の底面には、開口部30aを開閉する外シャッタ31(第1のシャッタ)が設けられている。外シャッタ31は例えば鉛、鉄等の中性子線を遮蔽可能な材料により形成されている。外シャッタ31は図示しないアクチュエータにより開口部30aを開閉するよう装置筐体30の底面上を摺動する板材である。
また、装置筐体30の底面外側には、車輪32が設けられており、装置筐体30は橋B状を自由に移動可能である。なお、本実施形態では装置筐体30に直接車輪32が設けられているが、例えば車輪を有していない装置筐体30を台車や移動体に載せることで移動可能としてもよい。
本実施形態では、装置筐体30の頂面外側に外部線量モニタ51が設けられており、外部線量モニタ51は非破壊検査装置2の外部周辺の放射線量を検出する。また、装置筐体30の頂面内側に内部線量モニタ52が設けられており、内部線量モニタ52は非破壊検査装置2の内部の放射線量を検出する。さらに、線源筐体12の頂面内側に線源線量モニタ53が設けられており、線源線量モニタ53は線源筐体12内の放射線量を検出する。
各線量モニタ51、52、53が検出可能な放射線には、例えばアルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線が含まれる。また、各線量モニタ51、52、53は放射線量として空間線量率(マイクロシーベルト毎時(μSv/h))を検出可能である。なお、検出可能な放射線の種類や放射線量はこれに限られるものではなく、人体の被爆量を検出できるものであればよい。
警報器54は、装置筐体30の頂面外側に設けられており、非破壊検査装置2の周囲に対して警報を行う機能を有している。警報器54における警報は、例えば警報音を発したり、危険を知らせる音声を発したり、警告灯を点灯又は点滅させたりする。また、警報器44は、単に警報を発するのみではなく、警報後のアクションを指示したり、警報の理由を表示したり、してもよい。警報後のアクションとしては、例えば避難、周辺への避難勧告等、がある。
GNSS55は、例えばGPS(Global Positioning System)であり、本実施形態では、中性子Nの照射方向D1の軸上、すなわち検査位置Pの鉛直上に設けられている。GNSS45は、衛星からの情報を受信して自己の位置座標と検査位置Pの相対的な位置情報を生成可能である。
装置通信部56は、非破壊検査装置2外部の種々の情報端末と相互に通信可能な通信機である。例えば装置通信部56は、インターネット等のネットワーク(通信網)を介して、又は無線や有線を介して、情報端末と通信可能である。
図2に示すように、装置制御部40は、専用のコンピュータや、ソフトウエアがインストールされた汎用のコンピュータ等である。具体的には、装置制御部40は、各種演算処理を行う演算処理部41、ガンマ線検出部20により検出したガンマ線量や各線量モニタ51、52、53で検出した放射線量等の情報、GNSS55が取得した位置情報、等を記憶可能な記憶部42、演算結果等を表示可能な表示部43、作業者A等の外部からの操作を受け付ける入力部44、等を有している。
装置制御部40は、線源シャッタ13、ガンマ線検出部20、外シャッタ31、各線量モニタ51、52、53、警報器54、GNSS55、装置通信部56と電気的に接続されている。装置制御部40は、少なくとも検査に関する制御(以下、検査制御という)を実行可能である。
装置制御部40は、検査制御において、主に線源シャッタ13、外シャッタ31、ガンマ線検出部20を制御する。具体的には装置制御部40は、検査許可情報を取得したことを条件に、検査のために外シャッタ31及び線源シャッタ13を開ける。一方、装置制御部40は、検査不可情報を取得した場合には、線源シャッタ13及び外シャッタ31を閉じ、警報器54による警報を発する。なお上述した通りこの際に、警報だけでなく、警報後のアクションを指示したり、警報の理由を表示したり、してもよい。
特に検査時において、装置制御部40は外シャッタ31を線源シャッタ13よりも先に開ける。より具体的には、装置制御部40は外シャッタ31を開けて、ガンマ線検出部20により中性子線照射前のガンマ線量を検出した後、線源シャッタ13を開けて検査のための中性子線の照射を行う。
本実施形態の検査は、中性子照射部10から被検査物に照射した中性子線に対して発生するガンマ線をガンマ線検出部20により検出し、ガンマ線の検出量から検査位置Pの塩素の量(塩分濃度)を解析する。なお、具体的な被検査物における塩分濃度解析手法については、従来周知の手法を用いればよく、例えば上述の非特許文献1に記載のコリメート法やガンマ線強度比較法を用いる。
また、装置制御部40は、装置通信部56を介して管理装置3と相互に通信可能に接続されている。装置制御部40は、非破壊検査装置2の装置ID、各線量モニタ51、52、53により検出した放射線量、GNSS55により取得した位置情報、非破壊検査装置2が有する電源の電力残量を含む電源情報、等の非破壊検査装置2に関する情報である装置情報を、装置通信部56を介して管理装置3に送信可能である。また装置制御部40は、検査の結果得られた塩分濃度や、使用した非破壊検査装置2の装置ID、作業者Aの作業者ID、検査日時や中性子線の照射時間等を含めた検査結果情報を、装置通信部56を介して管理装置3に送信可能である。
管理装置3は、専用のコンピュータや、ソフトウエアがインストールされた汎用のコンピュータ等であり、管理通信部60、管理制御部61、管理データベース62(以下、管理DB62と記す)を有している。
管理通信部60は、装置通信部56と同様に種々の情報端末と相互に通信可能な通信機であり、例えばインターネット等のネットワーク(通信網)を介して、又は無線や有線を介して、情報端末と通信可能である。
管理制御部61は、図示しないが各種演算処理を行う演算処理部、演算結果等を表示可能な表示部、管理者等の外部からの操作を受け付ける入力部、等を有している。管理通信部60を介して装置制御部40や作業者Aが所有する携帯端末M等と通信し、取得した情報に基づいて、非破壊検査装置2の管理を行う機能を有している。
具体的には、管理制御部61は、非破壊検査装置2による検査を実行可能か否かの検査可能要件の判定を行う。検査可能要件は複数の要件が含まれており、例えば非破壊検査装置2の位置情報に基づく検査位置要件、各線量モニタ51、52、53により検出された放射線量に基づく装置使用要件、作業者情報に基づく作業者要件がある。
検査位置要件は、非破壊検査装置2が正しい位置に配置されているかを判定するための要件である。具体的には、検査位置要件の判定では、例えば非破壊検査装置2のGSNN55により取得した位置情報が、検査対象地点又は検査対象範囲内であるか否かを判定する。非破壊検査装置2の位置情報が、検査対象地点又は検査対象範囲内である場合は検査位置要件を満たし、検査対象地点又は検査対象範囲外である場合は検査位置要件を満たさない、と判定する。
装置使用要件は、非破壊検査装置2に起因する放射線量が安全な所定の範囲であるか否かを判定するための要件である。具体的には、装置使用要件の判定では、非破壊検査装置2の各線量モニタ51、52、53により検出された放射線量のそれぞれが所定の閾値以下であるか否かを判定する。いずれかの放射線量も所定の閾値以内である場合は装置使用要件を満たし、いずれかの放射線量が所定の閾値を超えた場合には装置使用要件を満たさない、と判定する。
この所定の閾値は、例えば各線量モニタ51、52、53のそれぞれに対応して設定されており、本実施形態では外部線量モニタ51に対応する閾値を第1の閾値T1、内部線量モニタ52に対応する閾値を第2の閾値T2、線源線量モニタ53に対応する閾値を第3の閾値T3とする。特に第1の閾値T1は人体へ被爆量に関係する値に設定されている。そして、通常、中性子線源11に近い線量モニタほど高い放射線量となることから、中性子線源11に近い線量モニタに対応する閾値ほど高い値に設定されている。つまり、第1の閾値T1、第2の閾値T2、第3の閾値T3の順に大きい値となる(T1<T2<T3)。
作業者要件は、作業者Aが検査に関わることができるかを判定するための要件である。具体的には、作業者要件の判定では、後述する作業者情報を取得して、作業者Aの作業者IDが事前に登録されたIDであるか、非破壊検査装置2を使用する作業者として登録されているか、作業者Aの累積の被爆量が所定の閾値を超えていないか、前回の検査日から所定の日数以上経過しているか等、種々の条件の判定を行う。これらの条件のいずれも満たす場合は作業者要件を満たし、いずれかの条件を満たさない場合には作業者要件を満たさない、と判定する。
管理制御部61は、上述した各検査可能要件の判定を行い、例えばすべての要件を満たす場合には、検査可能要件の判定結果として非破壊検査装置2での検査を実行可能とする検査可能情報を生成する。一方、管理制御部61は、いずれかの検査可能要件を満たさない場合には、検査可能要件の判定結果として非破壊検査装置2での検査を不可とする検査不可情報を生成する。検査不可情報には少なくとも線源シャッタ13及び外シャッタ31を閉じる命令が含まれている。また管理制御部61は、例えば検査可能要件のどの要件を満たさなかったかを示す検査不可理由も検査不可情報に含めるように生成する。
また、管理制御部61が行う非破壊検査装置2の管理制御は、検査可能要件の判定の他にも、非破壊検査装置2を検査地点に案内する案内制御、非破壊検査装置2の電源管理制御、等も実行可能である。
案内制御では、管理制御部61は、非破壊検査装置2のGSNN55により取得した位置情報と、後述する管理DB62に記憶されている地図情報から、検査対象地点又は検査対象範囲までの経路情報を生成し非破壊検査装置2又は作業者Aの携帯端末Mに送信する。これにより作業者Aは非破壊検査装置2の表示部43又は携帯端末Mに表示される経路情報に基づいて非破壊検査装置2を検査対象地点又は検査対象範囲に移動可能である。管理制御部61は、例えば周辺への被爆を考慮して、住居や人の少ない地域を優先的に選択して経路を選択する。
また電源管理制御では、管理制御部61は、非破壊検査装置2の装置情報に含まれる電源情報から、非破壊検査装置2の電力残量が所定の電力残量以下と判定した場合には、電源オフ情報を生成し、非破壊検査装置2に送信する。当該電源オフ情報は、非破壊検査装置2の線源シャッタ13及び外シャッタ31を閉じた上で、非破壊検査装置2の電源をオフにさせる情報である。
管理DB62は、非破壊検査装置2に関する情報、作業者Aに関する情報や、地図情報等の各種情報が記憶されている。なお、管理DB62に記憶されている情報は、図1、2に示されている1つの非破壊検査装置2や1人の作業者Aだけでなく、他の非破壊検査装置や作業者の情報も記憶されている。
例えば非破壊検査装置に関する情報としては、装置を識別するための装置IDや、各非破壊検査装置の仕様、検査を実施した場所と日時(検査日時)や、各検査実施における中性子線を照射した照射時間、これまでの累積照射時間、検査結果、等の情報が記憶されている。
また、作業者に関する情報としては、例えば各作業者の氏名、年齢、住所、連絡先等の個人情報、各作業者に付与された作業者ID、当該作業者が携わった検査日時、検査毎の作業者に対する被爆量、累積の被爆量、等の情報が記憶されている。これらの情報は、管理制御部61の検査可能要件の判定に用いられる。
また、地図情報には、少なくとも検査地点を含む地域の地形や緯度経度の情報や、検査地点までの移動経路等の情報が含まれている。さらに、当該地図情報には、上述の非破壊検査装置に関する情報から、非破壊検査を行った場所や日時の情報が反映されており、各地の被爆量等の情報も含まれている。
このように構成された管理装置3は非破壊検査装置2の遠隔制御を実行可能である。
図3には、非破壊検査システム1における検査手順を示すフローチャートが示されており、以下同フローチャートに基づき、説明する。
前提として、例えば作業者Aが非破壊検査装置2を検査位置P上に設置する。検査位置Pは、予め装置制御部40の記憶部42に記憶されていたり、管理DB62に記憶されている情報を装置制御部40が管理装置3から取得したりしてもよい。また、非破壊検査装置2の位置情報はGSNN54により取得可能であり、装置制御部40の表示部43により作業者Aを目的の検査位置Pに誘導してもよい。非破壊検査装置2が検査位置P上に設置された後、以下のルーチンが開始される。
ステップS1において、例えば作業者Aが非破壊検査装置2を起動する。これは例えば装置制御部40の入力部44への操作により電源を入れる。
ステップS2において、装置制御部40は、作業者Aの作業者IDの入力を受け付ける。これは例えば装置制御部40の入力部44を介して作業者Aが作業者IDを入力したり、作業者Aが保有する携帯端末Mを用いたり、作業者IDの情報が含まれる非接触型の認証カードを入力部44の読み取り部にかざしたりすることで、取得してもよい。
ステップS3において、装置制御部40は、各線量モニタ51、52、53により検出した放射線量、及びGNSS55により取得した位置情報を含む装置情報を取得する。
ステップS4において、装置制御部40は、ステップS2で取得した作業者IDとステップS3で取得した装置情報を、装置通信部56を介して管理装置3へ送信する。
ステップS5において、管理装置3の管理制御部61は、管理通信部60を介して、非破壊検査装置2から送信された作業者IDと装置情報を受信する。
ステップS6において、管理制御部61は、管理DB62に記憶されている情報の中から、ステップS5で取得した作業者IDと装置情報に対応する情報を照合し、検査可能条件を満たすか否かを判定する。具体的には、管理制御部61は、上述した検査位置要件、装置使用要件、及び作業者要件について判定を行う。そして、管理制御部61は、検査可能要件を全て満たす場合は判定結果として検査許可情報を生成し、検査可能要件のいずれかを満たさない場合は判定結果として検査不可情報を生成する。
ステップS7において、管理制御部61は、管理通信部60を介して判定結果を管理装置3へ送信する。
ステップS8において、非破壊検査装置2の装置制御部40は、装置通信部56を介して、管理装置3から送信された判定結果を受信する。
ステップS9において、装置制御部40は、受信した判定結果から検査可能であるか否かを判定する。装置制御部40は、受信した判定結果が検査不可情報である場合は、ステップS10に処理を進める。一方、ステップS9において、受信した判定結果が検査許可情報であった場合は、装置制御部40はステップS11に処理を進める。
ステップS10において、装置制御部40は、検査不可情報に含まれている検査不可理由を表示部43に表示させて、当該ルーチンを終了する。なお、検査不可理由は作業者Aが保有する携帯端末Mに表示させてもよい。
一方、ステップS11では、装置制御部40は、検査を開始すべく、線源シャッタ13及び外シャッタ31の開放を行う。具体的には、装置制御部40は、外シャッタ31を先に開けて、ガンマ線検出部20により中性子線照射前のガンマ線量を検出した後、線源シャッタ13を開ける。
続くステップS12において、装置制御部40は、検査を実施する。具体的には、上記ステップS11にて線源シャッタ13が開放されたことで中性子照射部10から中性子線が照射され、当該中性子線が照射された被検査物から発生するガンマ線をガンマ線検出部20により検出し、ガンマ線の検出量から検査位置Pの塩素の量(塩分濃度)を解析する。そして、装置制御部40は、この解析した塩分濃度と、今回使用した非破壊検査装置2の装置ID、作業者Aの作業者ID、検査日時や中性子線の照射時間等を含めた検査結果情報を生成する。
ステップS13において、装置制御部40は、ステップS12で生成した検査結果情報を、装置通信部56を介して管理装置3へ送信する。
ステップS14において、管理装置3の管理制御部61は、管理通信部60を介して、非破壊検査装置2から送信された検査結果情報を受信する。
ステップS15において、管理制御部61は、検査結果情報から管理DB62に記憶されている情報の更新を行う。例えば管理制御部61は、管理DB62に検査位置Pにおける塩分濃度の情報を記憶する。また、今回使用した非破壊検査装置2における中性子線の累積照射時間、及び検査を行った作業者Aの累積被爆量の情報等を更新する。管理制御部61はこれら更新した情報を管理DB62の更新情報として生成する。
ステップS16において、管理制御部61は、管理通信部60を介して管理DB62の更新情報を管理装置3へ送信する。
ステップS17において、非破壊検査装置2の装置制御部40は、装置通信部56を介して、非破壊検査装置2から送信された判定結果を受信する。
ステップS18において、装置制御部40は、ステップS17において受信した管理DBの更新情報を表示部43に表示し、当該ルーチンを終了する。なお、管理DB62の更新情報は作業者Aの携帯端末Mにも表示させてもよい。
以上のように本実施形態の非破壊検査装置2を含む非破壊検査システム1では、非破壊検査装置2は線源シャッタ13及び外シャッタ31を有する装置筐体30により中性子照射部10とガンマ線検出部20を覆っており、装置筐体30の内外及び線源筐体12内に各線量モニタ51、52、53を設けて、装置通信部56を介して放射線量を外部に送信している。そして、装置制御部40は、管理装置3からの検査許可情報を取得した場合に限り、線源シャッタ13及び外シャッタ31を開放して、中性子照射部10からの中性子線の照射を可能としている。
このように本実施形態の非破壊検査装置2は、装置内外の被爆量を外部から遠隔監視することができ、安全性が確認できた場合に限り中性子線を用いた検査を実行させることができる。これにより、被検査物に対して中性子線を用いて行う非破壊検査において、安全な検査を行うことができる。
特に非破壊検査装置2はGSNN55により位置情報を取得し、当該位置情報を含めた装置情報を外部に送信することで、外部から非破壊検査装置2の位置を容易に把握することが可能となり、より安全性を確保しやすくすることができる。
また、このような非破壊検査装置2と通信し、外部から管理を行う管理装置3を含む非破壊検査システム1は、管理制御部61が非破壊検査装置2から受信した装置情報に基づく所定の検査可能要件を満たした場合に、非破壊検査装置2に対する検査許可情報を送信している。このように、非破壊検査装置2は管理制御部61の許可なしで検査を行うことができないことで、他者による誤用や悪用を防ぐことができる。
特に、検査可能要件に非破壊検査装置2が検査対象地点又は検査対象範囲内にあるか否かを判定する検査位置要件が含まれることで、誤った位置での検査を防止することができ、不要な場所での被爆を回避することができる。
また、検査可能要件に非破壊検査装置に起因する放射線量が所定の範囲内であるか否かを判定する装置使用要件が含まれることで、作業者や周辺地域への被爆を抑えることができる。
さらに、作業者情報も取得し、検査可能要件に非破壊検査装置2を用いた作業を行うことができる作業者であるか否かを判定する作業者要件が含まれることで、作業者の安全性を確保できるとともに、他者による誤用や悪用をより確実に防ぐことができる。
また、管理制御部61は、装置情報に含まれる位置情報と地図情報とから、検査対象地点又は検査対象範囲までの経路情報を生成可能であることで、非破壊検査装置2を安全に且つ確実に検査対象地点又は検査対象範囲に配置することができる。
さらに、管理制御部61は、非破壊検査装置2の電源情報を取得して、非破壊検査装置2の電力残量が所定の電力残量以下である場合には線源シャッタ13及び外シャッタ31を閉じて電源をオフにさせる電源オフ情報を生成することで、非破壊検査装置2を安全に停止させることができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る非破壊検査装置2’を含む非破壊検査システム1’の概略構成図であり、図5は非破壊検査装置2’を含む非破壊検査システム1’の制御系を示すブロック図である。以下これらの図に基づき第2実施形態の非破壊検査装置2’を含む非破壊検査システム1’の構成について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成要素については同じ符号を付して、詳しい説明を省略する。
第1実施形態の中性子照射部10は中性子線源11を用いたものであったが、第2実施形態の中性子照射部70は線形加速器72を用いている点が異なる。また、第2実施形態の非破壊検査装置2’は線源線量モニタを有していない。
中性子照射部70は、電源部71、荷電粒子線である陽子ビーム(プロトンビーム)を出射する線形加速器72、偏向部73、ターゲット部74、照射コリメータ75を有している。
詳しくは、電源部71は、各部に電力を供給する発電機である。電源部71の発電機は、少なくとも荷電粒子である陽子(プロトン)を発生可能な発電性能を備え、電圧変動が少なく、高調波電流に耐えられるものが好ましい。また、電源部71は、発電機が発電した電力を蓄電可能なバッテリを有していてもよい。
線形加速器72は、陽子を出射するイオン源72aを有し、当該イオン源72aから円筒状の加速部72bを介して偏向部73に接続されている。加速部72bは、イオン源72aで発生した陽子を加速し、陽子ビームとして偏向部73に照射する。
偏向部73は、線形加速器72から照射された陽子ビームを、磁力により陽子ビームの入射方向に対して、略垂直方向に偏向しターゲット部74に向けて出射する。偏向部73は、例えば2つの対向する磁石を有し、対向する磁石の間に磁場を有する。磁石は電磁石であり、電磁石に流す電流を制御することで、磁石間に所定の磁束密度の磁場を形成することができる。なお、磁石は磁束密度を確保できれば永久磁石を用いてもよい。
ターゲット部74は、陽子と衝突して中性子線を生じるものであり、例えばベリリウムを含んで形成されている。ターゲット部74には、ターゲット部74から発生した中性子線のうち所定方向の中性子線を選択する照射コリメータ75が接続されている。照射コリメータ75によって、照射される中性子線の指向性を高めることができる。中性子線の照射方向D1は第1実施形態と同様に装置下方である。なお、線形加速器72からターゲット部74までは、荷電粒子の飛翔を妨げないようにその経路は高真空状態を維持可能な構造となっている。
このように構成された中性子照射部70は、装置制御部40’と電気的に接続されている。装置制御部40’は、イオン源72aにおける陽子を出射させるタイミングを制御することで、任意のタイミングで中性子照射部70から中性子線を照射させることが可能である。
図5に示すように第2実施形態の装置制御部40’は、中性子照射部70の他に、ガンマ線検出部20、外シャッタ31、外部線量モニタ51、内部線量モニタ52、警報器54、GNSS55、装置通信部56と電気的に接続されている。装置制御部40’は、少なくとも検査制御を実行可能である。
装置制御部40’は、検査制御において、主に中性子照射部70、外シャッタ31、ガンマ線検出部20を制御する。具体的には装置制御部40’は、検査許可情報を取得したことを条件に、検査のために外シャッタ31を開放し、中性子照射部70から中性子線を照射させる。ガンマ線検出部20により検出したガンマ線の検出量から塩分濃度を解析することは上記第1実施形態と同じである。一方、装置制御部40’は、検査不可情報を取得した場合には、外シャッタ31を閉じ、イオン源72aによる陽子の出射を禁止して、警報器54による警報を発する。
装置制御部40’は、装置通信部56を介して管理装置3と相互に通信可能に接続されている。管理装置3の構成や機能については上記第1実施形態と同様であり、第2実施形態における非破壊検査システム1’の検査手順も図3で示した第1実施形態のフローチャートと同様であるため、説明を省略する。
以上のように第2実施形態の非破壊検査装置2’を含む非破壊検査システム1’では、非破壊検査装置2’は、装置筐体30により中性子照射部50とガンマ線検出部20を覆っており、装置筐体30の内外に各線量モニタ51、52を設けて、装置通信部56を介して放射線量を外部に送信している。そして、装置制御部40’は、管理装置3からの検査許可情報を取得した場合に限り、外シャッタ31を開放して、中性子照射部70からの中性子線の照射を可能としている。
このように第2実施形態の非破壊検査装置2’においても、装置内外の被爆量を外部から遠隔監視することができ、安全性が確認できた場合に限り中性子線を用いた検査を実行させることができる。これにより、被検査物に対して中性子線を用いて行う非破壊検査において、安全な検査を行うことができる。その他第2実施形態の非破壊検査システム1’は上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上で本発明の各実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれらの実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、橋Bを被検査物として説明しているが、被検査物はこれに限られるものではない。例えば、道路、建物やトンネルの壁や、柱等、その他のコンクリート構造物に適用可能である。
また、上記実施形態では、中性子線の照射方向を装置下方としているが、中性子線の照射方向はこれに限られるものではない。例えば被検査物が壁や柱である場合には、中性子線の照射方向を水平方向とするのが好ましく、そのような場合は装置筐体の側面に開口部を有する構成とすればよい。
また、中性子線の照射方向は1方向に限られず複数方向に中性子線を照射可能としてもよい。例えば装置筐体の底面と側面に開口部を形成し、被検査物に応じて中性子線の照射方向を下方と水平方向とに切替可能としてもよい。
上記実施形態の非破壊検査装置は、ガンマ線検出部を1つのみ備えた構成であるが、ガンマ線検出部の数は1つに限られない。装置筐体内に収納可能であれば2つ以上のガンマ線検出部を備えてもよい。
また、上記実施形態では、ガンマ線検出部によりガンマ線を検出して塩分濃度分布を解析しているが、検出する放射線はガンマ線に限られるものではない。例えば、中性子線を照射された被検査物から発生する熱中性子を検出して被検査物内の空隙や水分を検出する非破壊検査装置であってもよい。
また、上記実施形態では、管理制御部61において、放射線量が所定の閾値を超えた場合に検査不可情報を生成していたが、他の閾値を設定してもよい。例えば、上記第1実施形態の構成において、線源線量モニタ53により検出される放射線量は中性子線源11が放射する中性子線のエネルギーにも相関することから、管理制御部61は第4の閾値T4を設定し、線源線量モニタ53により検出される放射線量が第4の閾値を下回った場合にも、検査不可情報を装置制御部40に送ってもよい。これにより、中性子線源11のエネルギー不足による検査の精度低下や無駄な検査を防止できる。また、これにより中性子線源の交換時期を作業者等に知らせることができる。
また、上記実施形態では、非破壊検査装置の各部に線量モニタを設けているが、線量モニタはこれに限られない。例えば作業者が線量モニタを所持し、当該線量モニタにより検出された放射線量を管理装置に送信し、当該放射線量を装置使用要件に含めてもよい。
1、1’ 非破壊検査システム
2、2’ 非破壊検査装置
10、70 中性子照射部
10a 照射孔
11 中性子線源
12 線源筐体
13 線源シャッタ
20 ガンマ線検出部(放射線検出部)
21 検出器
22 コリメータ
23 可動軸
30 装置筐体
30a 開口部
31 外シャッタ
32 車輪
40 装置制御部
51 外部線量モニタ(線量検出部)
52 内部線量モニタ(線量検出部)
53 線源線量モニタ(線量検出部)
54 警報器
55 GNSS(位置情報取得部)
56 装置通信部
60 管理通信部
61 管理制御部
62 管理DB
71 電源部
72 線形加速器
72a イオン源
72b 加速部
73 偏向部
74 ターゲット部
75 照射コリメータ

Claims (8)

  1. 被検査物に中性子線を照射して、当該中性子線に反応して生じた放射線から前記被検査物の内部構造を解析する非破壊検査装置であって、
    所定の照射方向に前記中性子線を照射可能な中性子照射部と、
    前記照射方向と交差する所定の検出方向から入射する前記放射線を検出可能な放射線検出部と、
    前記中性子照射部及び前記放射線検出部を覆い、前記照射方向上及び前記検出方向上に開口部が形成された装置筐体と、
    前記装置筐体の開口部を開閉するシャッタと、
    前記装置筐体に設けられ、放射線量を検出する線量検出部と、
    前記線量検出部により検出された放射線量を含む装置情報を外部に送信可能であり、且つ外部からの検査許可情報を受信可能な装置通信部と、
    前記装置通信部を介して前記外部からの検査許可情報を取得した場合に、前記シャッタを開放し、前記中性子照射部からの前記中性子線の照射を可能とする装置制御部と、
    を備える非破壊検査装置。
  2. 前記装置筐体に設けられ位置情報を取得可能な位置情報取得部を備え、
    前記装置情報には、前記位置情報が含まれる
    請求項1に記載の非破壊検査装置。
  3. 請求項1又は2に記載の非破壊検査装置と、
    前記装置通信部からの前記装置情報を受信可能であり、且つ前記装置通信部に検査許可情報を送信可能な管理通信部と、
    前記装置情報に基づく所定の検査可能要件を満たした場合に、前記管理通信部を介して前記装置通信部に検査許可情報を送信する管理制御部と、
    を備える非破壊検査システム。
  4. 前記検査可能要件には、前記装置情報に含まれる位置情報に基づき、前記非破壊検査装置が検査対象地点又は検査対象範囲内にあるか否かを判定する検査位置要件が含まれる
    請求項3に記載の非破壊検査システム。
  5. 前記検査可能要件には、前記装置情報に含まれる放射線量に基づき、前記非破壊検査装置に起因する放射線量が所定の範囲内であるか否かを判定する装置使用要件が含まれる、
    請求項3又は4に記載の非破壊検査システム。
  6. 前記管理通信部は、前記非破壊検査装置を用いて作業を行う作業者の作業者情報を取得可能であり、
    前記検査可能要件には、前記作業者情報に基づき、前記非破壊検査装置を用いた作業を行うことができる作業者であるか否かを判定する作業者要件が含まれる、
    請求項3から5のいずれか一項に記載の非破壊検査システム。
  7. 前記管理制御部は、前記装置情報に含まれる位置情報と、地図情報とから、検査対象地点又は検査対象範囲までの経路情報を生成可能である
    請求項3から6のいずれか一項に記載の非破壊検査システム。
  8. 前記管理制御部は、前記非破壊検査装置の電源情報を取得して、前記非破壊検査装置の電力残量が所定の電力残量以下である場合には、前記非破壊検査装置に対して前記シャッタを閉じて電源をオフにさせる電源オフ情報を生成する
    請求項3から7のいずれか一項に記載の非破壊検査システム。

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