JP2022178991A - 配線基板及び配線基板の製造方法 - Google Patents

配線基板及び配線基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配線基板の品質向上。【解決手段】実施形態の配線基板は、外部回路に接続される導体パッド1a~1cを有する導体層11と、導体層11の上に形成されていて導体パッド1a~1cの上に開口2abを有する絶縁層2aと、開口2abの内部に形成されていて導体パッド1a~1cに接続されている金属ポスト51、52と、絶縁層2aにおける導体層11と反対側の表面2aaに設けられている所定の標示6と、を備えている。標示6は、導体層11を露出させない表面2aaの凹部61である。【選択図】図1

Description

本発明は、配線基板及び配線基板の製造方法に関する。
特許文献1には、最上層配線と最上層配線を覆うソルダーレジスト層とを含む配線基板が開示されている。最上層配線は、ソルダーレジスト層の開口部にそれぞれ露出する、半導体チップ接続用のパッド、及び配線パターンを含んでいる。ソルダーレジスト層から露出される配線パターンによって認識マークが構成されている。
特開2012-74443号公報
特許文献1に開示の配線基板では、半導体チップなどの部品との接続用のパッドの周縁部がソルダーレジスト層(絶縁層)に覆われている。そのため、例えばソルダーレジスト層の厚さやその開口部の大きさ又は位置のばらつきによって、パッドに接続される部品とパッドとが十分に接触できずに両者の適切な接続が得られないことがある。また、露出しているパッド及び配線パターン(認識マーク)の機能及び美観が経時的に低下することがある。
本発明の配線基板は、外部回路に接続される導体パッドを有する導体層と、前記導体層の上に形成されていて前記導体パッドの上に開口を有する絶縁層と、前記開口の内部に形成されていて前記導体パッドに接続されている金属ポストと、前記絶縁層における前記導体層と反対側の表面に設けられている所定の標示と、を備えている。そして、前記標示は、前記導体層を露出させない前記表面の凹部である。
本発明の配線基板の製造方法は、導体パッドを含む導体層を形成することと、前記導体層の上に絶縁層を形成することと、前記絶縁層に前記導体パッドを露出させる開口を形成することと、前記開口の内部の前記導体パッドの上に金属ポストを形成することと、前記絶縁層における前記導体層と反対側の表面に、所定の標示を設けることと、を含んでいる。そして、前記標示を設けることは、前記導体層が露出しないように前記表面に凹部を形成することを含んでいる。
本発明の実施形態によれば、配線基板と外部回路との接続不良が抑制されると考えられる。また、配線基板の製造の容易化と共に、配線基板上の標示の機能や美観の低下が抑制されると考えられる。
本発明の一実施形態の配線基板の一例を示す断面図。 図1の配線基板の平面図 図1のIII部の拡大図。 実施形態の配線基板における標示の他の例を示す図。 実施形態の配線基板における標示のさらに他の例を示す模式図。 実施形態の配線基板における標示のさらに他の例を示す模式図。 実施形態の配線基板の他の例を示す断面図。 本発明の実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。
本発明の一実施形態の配線基板が図面を参照しながら説明される。図1には、本実施形態の配線基板の一例である配線基板100の断面図が示されており、図2は、図1の配線基板100の平面図を示している(図1は図2のI-I線での断面図である)。また、図3には図1のIII部の拡大図が示されている。なお、図1~図3に例示される配線基板100は本実施形態の配線基板の一例に過ぎない。例えば実施形態の配線基板の積層構造、並びに、導体層及び絶縁層それぞれの数は、配線基板100の積層構造、並びに、配線基板100に含まれる導体層及び絶縁層それぞれの数に限定されない。
図1に示されるように、配線基板100は、コア基板3と、コア基板3の第1面3a及び第2面3bそれぞれの上に交互に積層されている絶縁層及び導体層とを含んでいる。コア基板3は、絶縁層32と、絶縁層32の両面それぞれの上に形成されている導体層31と、導体層31同士を接続するスルーホール導体33と、を含んでいる。
なお、実施形態の説明では、配線基板100の厚さ方向において絶縁層32から遠い側は「上側」若しくは「外側」、「上方」、又は単に「上」とも称され、絶縁層32に近い側は「下側」若しくは「内側」、「下方」、又は単に「下」とも称される。さらに、各導体層及び各絶縁層において、絶縁層32と反対側を向く表面は「上面」とも称され、絶縁層32側を向く表面は「下面」とも称される。
コア基板3の第1面3aの上には、絶縁層20及び導体層10が積層されており、絶縁層20及び導体層10の上に絶縁層(第1絶縁層)21が積層されている。そして、絶縁層21の上に導体層(第1導体層)11が形成されており、さらに、絶縁層21及び導体層11の上に絶縁層(第2絶縁層)2aが形成されている。このように配線基板100は導体層11と導体層11の上に形成されている絶縁層2aとを備えている。なお、コア基板3の第2面3b上には、2つの絶縁層22のそれぞれと2つの導体層12のそれぞれとが交互に積層されており、外側の絶縁層22及び導体層12の上に絶縁層2bが形成されている。絶縁層20~22それぞれには、各絶縁層を貫通し、各絶縁層を介して隣接する導体層同士を接続するビア導体4が形成されている。
導体層10~12及び導体層31、並びに、スルーホール導体33及びビア導体4は、それぞれ、銅又はニッケルなどの任意の金属を用いて形成される。図1では各導体層が1つの層で構成されるように描かれているが、各導体層は多層構造を有し得る。導体層31は、例えば、金属箔、無電解めっき膜、及び電解めっき膜を含む3層構造を有し得る。一方、導体層10~12及びビア導体4は、それぞれ、図3に示される導体層11のように、電解めっき膜層10b、及び電解めっき膜層10bの形成時に給電層として機能する金属被膜層10aを含む2層構造を有し得る。金属被膜層10aは、例えば無電解めっき膜又はスパッタリング膜である。
導体層10~12及び導体層31は、それぞれ、所定の導体パターンを含んでいる。例えば導体層11は、外部回路に接続される導体パッド1a~1cを有している。図1の例における導体層11は複数の導体パッド1a~1cを含んでいる。導体パッド1aは、絶縁層21を貫通するビア導体4のビアパッドでもある。導体パッド1cは、導体パッド1a~1c以外の導体パターンである導体領域1dと一体的に形成されている。図1には、外部回路として電子部品Eが示されている。導体パッド1a~1cは、それぞれ、電子部品Eの電極E1と接続される。導体パッド1a~1cと接続される外部回路は電子部品Eに限定されず、例えば外部回路は配線基板100以外の配線基板であってもよい。電子部品Eは、例えば半導体集積回路装置のような能動部品であってもよく、抵抗やコンデンサのような受動部品であってもよい。
絶縁層20~22及び絶縁層32は、それぞれ、主に任意の絶縁性樹脂によって形成される。絶縁性樹脂としては、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)又はフェノール樹脂などが例示される。図1の例では、絶縁層32はガラス繊維やアラミド繊維などで形成される芯材(補強材)32aを含んでいる。図示されていないが、絶縁層32以外の各絶縁層も、ガラス繊維などからなる芯材を含み得る。絶縁層20~22及び絶縁層32は、さらに、例えば二酸化ケイ素やアルミナなどの無機物を含むフィラーを含み得る。
絶縁層2a、2bそれぞれも、同様に任意の絶縁性樹脂によって形成され得る。すなわち、絶縁層2a、2bは、前述したエポキシ樹脂、BT樹脂、又はフェノール樹脂のような、層間絶縁層である絶縁層20~22を構成する樹脂と同様の樹脂を用いて形成されてもよい。或いは、絶縁層2a、2bは、例えばポリイミド樹脂のような、配線基板の表面保護に適した、より対候性に優れた樹脂を用いて形成されてもよい。絶縁層2a、2bは、また、感光性物質を含有するエポキシ樹脂又はポリイミド樹脂のような感光性樹脂を用いて形成されていてもよい。
図1の例では、絶縁層2a、2bはソルダーレジスト層として設けられている。すなわち、絶縁層2a、2bは、配線基板100の最外層の導体層である導体層11及び外側の導体層12を機械的衝撃や熱的衝撃などの外来のストレスから保護する保護層である。また絶縁層2a、2bは、例えばはんだなどの接合材を用いて外部回路が導体層11のような最外層の導体層に接続される場合に、接合材を介した短絡不良の発生を抑制する。従って、絶縁層2a、2bは、はんだなどの接合材との親和性の低い材料を用いて形成されていてもよい。
図1に示されるように、絶縁層2aは導体層11を覆っている。しかし、絶縁層2aは、導体層11の導体パッド1a~1cの上に開口2abを有している。そのため導体パッド1a~1cそれぞれは部分的に絶縁層2aから露出している。導体パッド1a~1cそれぞれにおける開口2abと重なる部分が開口2ab内に露出している。導体パッド1a、1bでは、導体パッド1a、1bそれぞれの周縁部が絶縁層2aに覆われており、周縁部の内側の中央部が開口2ab内に露出している。なお、絶縁層2bは開口2bbを有しており、外側の導体層12の一部が開口2bb内に露出している。
導体パッド1a~1cそれぞれにおける開口2abへの露出部分の上には、金属ポスト51又は金属ポスト52が形成されている。各開口2abは、金属ポスト51又は金属ポスト52で充填されている。金属ポスト51は、導体層11側の端面において導体パッド1a又は導体パッド1bに接続されており、金属ポスト52は、導体層11側の端面において導体パッド1cに接続されている。このように実施形態の配線基板100は、さらに、絶縁層2aの開口2abの内部に形成されていて導体パッド1a~1cのいずれかに接続されている金属ポスト51、52を備えている。
図1及び図2の例において、金属ポスト51の幅は、金属ポスト52の幅よりも大きい。配線基板100は2種類の大きさの金属ポスト(金属ポスト51、52)を備えている。なお、金属ポスト51、52の「幅」は、平面視における各金属ポストの外周上の任意の2点間の最長距離である。「平面視」は、実施形態の配線基板をその厚さ方向に沿う視線で見ることを意味している。
導体パッド1a~1cそれぞれは、金属ポスト51又は金属ポスト52を介して、電子部品Eのような外部回路と接続される。本実施形態では導体パッド1a~1cに接続されている金属ポスト51、52が備えられているので、絶縁層2aの厚さや開口2abの位置及び/又は大きさがばらついても、電子部品Eのような外部回路と導体パッド1a~1cとが導通可能に接触し易い。従って外部回路と配線基板100との接続不良が抑制されると考えられる。
図1に例示の配線基板100は、さらに、金属ポスト51、52における導体パッド1a~1cと反対側の端面5bに形成されている金属層5aを備えている。金属層5aは、金属ポスト51、52と電子部品Eのような外部回路との接合に用いられる。また、金属層5aは、金属ポスト51、52の端面5bの保護層としても機能し得る。例えば、金属層5aによって端面5bの酸化などの腐食を防ぐことができる。そのため、金属層5aは、金属ポスト51、52と電子部品Eなどの外部回路との接合材として機能し得ると共に、好ましくは良好な耐食性及び耐候性を有する材料を用いて形成される。例えば金属層5aは、すず、ニッケル、銀、銅、亜鉛、又はビスマスなどを含んでいてもよく、これらを組み合わせて含むはんだを含んでいてもよい。
図1及び図2に示されるように、実施形態の配線基板100は、さらに、絶縁層2aにおける導体層11と反対側の表面2aaに設けられている所定の標示6を備えている。標示6は、配線基板100に関する所定の情報を示すように設けられている。「所定の情報」は、配線基板100全体に関する情報であってもよく、配線基板100の構成要素に関する情報であってもよい。例えば「所定の情報」は、個々の配線基板100に付与された、各配線基板100固有の識別符号であってもよく、配線基板100の製造ロット及び/又は製造場所のような製造履歴に関する情報であってもよい。また「所定の情報」は、配線基板100を構成する各絶縁層や各導体層の材料ロットであってもよく、例えば特定の配線のインピーダンスのように外観では容易に判別不能な各種の特性であってもよい。
また「所定の情報」は、配線基板100における導体パッド1a~1c及び/又は金属ポスト51、52の位置についての情報であってもよい。例えば、標示6が金属ポスト51、52に対する所定の相対的な位置関係に基づく位置に設けられる場合、標示6は、金属ポスト51、52に対するその相対的な位置関係の下で金属ポスト51、52の位置を示し得る。例えば標示6の位置を把握することによって、金属ポスト51、52の位置が特定され得る。すなわち標示6は、所謂認識マークとしての機能を有し得る。その場合、標示6を認識してその位置を特定することによって、例えば、金属ポスト51、52の上に適切に電子部品Eの電極E1を位置づけることができる。このように標示6は、電子部品6のような部品の配線基板100への搭載時にその搭載位置の特定のために用いられる、部品搭載用のアライメント(位置合わせ)マークとして機能し得る。
図2に示されるように配線基板100では、平面視において複数の金属ポスト51及び複数の金属ポスト52がマトリクス状に配置されている。すなわち図1の導体パッド1a~1cは平面視でマトリクス状に配置されている。そして、所定の標示6は、平面視で、マトリクス状に配置されている金属ポスト51、52の外側に配置されている。図2の例では、4つの標示6が設けられている。4つの標示6は、平面視で配線基板100の四隅に設けられており、マトリクス状に配置された複数の金属ポスト51、52の対角位置に配置されている。これら4つの標示6のうちの複数の標示6を認識することによって、より正確に金属ポスト51、52の位置を特定し得ることがある。
図1に示されるように、実施形態の配線基板100の標示6は、絶縁層2aの表面2aaにおける凹部61である。凹部61の底部は絶縁層2a内に位置している。そのため凹部61は導体層11に達しておらず、凹部61は導体層11を凹部61内に露出させていない。そのため、標示6の機能や美観が経時的に低下し難いと考えられる。詳述すると、例えば前述した特許文献1に開示の配線基板では、部品との接続用パッドや配線パターン(認識マーク)がソルダーレジスト層から露出している。そのため、酸化などの腐食によって、接続用パッドにおけるはんだなどの接合材との親和性(濡れ性)や認識マークの被認識性、並びにこれら接続用パッド及び認識マークの美観が低下することがある。
これに対して本実施形態では、標示6を構成する凹部61は、導体層11を凹部61内に露出させていない。そのため、標示6における、被認識性のような所定の情報を示す機能、及び美観は低下し難い。加えて、図1~図3の例の配線基板100では、導体パッド1a~1cそれぞれにおける絶縁層2aからの露出部は金属ポスト51又は金属ポスト52と接続していて金属ポスト51又は金属ポスト52に覆われている。すなわち、導体パッド1a~1cは配線基板100の外部に露出しておらず、そのため、導体パッド1a~1cにおける機能や美観は低下し難い。
このように本実施形態では、金属ポスト51、52が形成されているため電子部品Eなどの外部回路と導体パッド1a~1cとの接触不良が生じ難いうえ、導体パッド1a~1cにおける美観の低下及び外部回路との接続機能の低下が抑制される。すなわち、電子部品Eと配線基板100との接続不良が抑制されると考えられる。なお、金属ポスト51、52の表面は好ましくは金属ポスト51、52よりも耐食性の良好な材料を用いて形成される金属層5aに覆われているので、金属ポスト51、52における接続機能や美観は低下し難い。
加えて、凹部61が導体層11を露出させていないので、導体層11の腐食などによる標示6の被認識性及び美観の低下が防がれる。従って、導体層11の表面の防食用の例えば金などの貴金属めっき膜からなる保護膜(図示せず)の形成は特段求められない。そのため、配線基板100の製造工程における、例えばめっきのようなウェットプロセスによる導体層11への保護膜の形成工程を省略し得ることがある。このように本実施形態によれば、導体層における認識マークなどの標示に関わる部分が露出する場合と比べて配線基板の製造を簡略にし得ることがある。加えて、外部回路との接続不良、並びに所定の情報を示す標示の機能及び美観の低下を抑制し得ることがある。
なお標示6は、カメラなどの撮像装置を用いて認識される場合、例えば凹部61の底面と、絶縁層2aの表面2aaとの高低差によってもたらされる凹部61とその周囲部との撮影画像上の様相の差異によって認識され得る。また標示6は、後述される凹部61の形成のための例えばレーザー光などを用いた加工の結果生じる、凹部61の内面と表面2aaとの色調の差異及び/又は面粗度の差異によって認識されてもよい。さらに、標示6は、凹部61の内面と表面2aaとの反射率の差異によって認識されてもよい。このように、凹部61の内面と絶縁層2aの表面2aaとは、外観上の特性及び/又は光学的特性に関して互いに異なっていてもよい。
図1及び図2に示されるように、配線基板100では、絶縁層2aは、開口2abへの露出部分以外の導体層11の全てを覆っている。そして開口2abに露出する導体パッド1a~1cの全ての上に金属ポスト51又は金属ポスト52が形成されている。そのため、図2に示されるように絶縁層2aの表面2aaには、導体パターンは露出しておらず、金属ポスト51、52及び金属層5aだけが露出している。図1及び図2の例のように部品接続用の導体パッド(例えば導体パッド1a~1c)の全てが絶縁層2aに覆われていても、標示6において導体層11が露出していると、前述した保護膜の形成を要することがある。しかし図1及び図2に示されるように、標示6を構成する凹部61が導体層11を露出させていないので、標示6に関わる部分のためだけにめっきなどによる保護膜の形成を求められる状況を回避することができる。このように本実施形態は、導体層11における導体パッド1a~1cのような外部回路との接続用の導体パッドの全てが絶縁層2aに覆われて露出していない場合に、一層好ましいことがある。
図1及び図3に示されるように、金属ポスト51、52は、絶縁層2aの表面2aaから突出している。金属ポスト51、52の端面5bが表面2aaと面一又は表面2aaよりも凹んでいる場合に比べて、電子部品Eなどの外部回路と金属ポスト51、52とがより確実に接続されると考えられる。
図1及び図3に示されるように、導体層11は、平面視で凹部61と重なっていて絶縁層2aに覆われている導体領域1dを含んでいる。導体領域1dが凹部61と重なるように設けられているため、標示6がカメラなどの撮像装置を用いて認識される際に、凹部61とその周囲部とのコントラストが際立つことがある。結果として、標示6の被認識性が高まり、認識が容易になることがある。
凹部61は導体層11を露出させていないので、絶縁層2aの表面2aaからの凹部61の深さは、導体層11上における絶縁層2aの厚さよりも小さい。例えば、導体層11上の絶縁層2aの厚さが、10μm以上、60μm以下の場合、表面2aaからの凹部61の深さDは、導体層11の上の絶縁層2aの厚さTの10%以上、50%以下である。凹部61の底面と表面2aaとの高低差によって標示6が容易に認識されると共に、凹部61の形成時に深さDが多少ばらついても、導体層11が露出し難いと考えられる。
凹部61の底は、図1及び図3に示されるような平面でなくてもよく、例えば、表面2aa側又は導体層11側に向かって湾曲していてもよく、凹凸を有していてもよい。また、凹部61の底は、表面2aaに対する傾斜面を含んでいてもよく、複数の傾斜面同士が接する屈曲部を有していてもよい。また凹部61は、図1及び図3に示されるように導体層11に向かって先細りするテーパー状の形状を有していてもよく、表面2aaに向かって先細りする形状であってもよく、或いは、その深さ方向において一定の幅を有していてもよい。
金属ポスト51、52は、図1では簡略化されているが、図3に示される金属ポスト52にように、金属被膜層50a及び電解めっき膜層50bを含む2層構造を有し得る。金属被膜層50aは、電解めっき膜層50bの形成時に給電層として機能する。金属ポスト51、52は任意の金属を用いて形成され得る。例えば、銅又はニッケルなどが用いられる。そして、好ましくは金属ポスト51、52及び導体パッド1a~1cは、互いに同じ材料を用いて形成される。特に図1及び図3の例では、金属ポスト51及び金属ポスト52は、それぞれ、導体パッド1a~1cのいずれかの上に直接形成されている。すなわち、各金属ポストと各導体パッドとの間には介在物、例えば各金属ポスト及び各導体パッドと異種の材料からなる介在物が挟まれていない。そのため、金属ポスト51、52それぞれと、導体パッド1a~1cそれぞれとの間の界面剥離やクラックなどが生じ難いと考えられる。
図3の例では、金属層5aも二層構造を有している。金属層5aは、金属ポスト5の端面5b上に直接形成されている第1層5a1、及び第1層5a1の上に形成されている第2層5a2を含んでいる。第2層5a2は、例えば、すずによって、又は、ニッケル、銀、銅、亜鉛、若しくはビスマスなどとすずとを適度な配合比で含むはんだによって構成されている。金属ポスト51、52と部品E(図1参照)などの外部回路とが良好に接続されると考えられる。第1層5a1は、第2層5a2の材料が金属ポスト51、52の材料中に拡散して脆弱な合金層を形成することを防ぐバリア層として機能する。第1層5a1は、例えばニッケルを用いて形成されている。
図1~図3の例では、標示6は平面視で円形の単一の凹部61によって構成されている。しかし、凹部61の平面形状は、円形に限定されず、凹部61は任意の平面形状を有し得る。例えば、凹部61の平面形状は、矩形であってもよく、楕円形であってもよく、例えば十字形や星形であってもよい。図4A~図4Cには、標示6を構成する凹部のさらに他の例が示されている。
図4Aに示される標示6は、絶縁層2aに設けられていて文字を示す平面形状を有する凹部62によって構成されている。図4Aに例示の凹部62は平面視においてアルファベットの「A」を示している。凹部62は、一文字だけでなく、複数の文字からなる文字列を示していてもよい。凹部62のように標示6を構成する凹部が文字を示す平面形状を有していると、単なる円形などの平面形状の凹部に比べてより多くの情報を、ヒトの目で容易且つ直接的に標示6から読み取り得ることがある。
標示6は、図4Bに示されるように、一列に並ぶ一連の複数の凹部63によって構成されていてもよい。図4Bに例示の複数の凹部63は、全体で一次元バーコードを構成している。標示6によってより多くの情報が示され得る。また、図4Cに示される凹部64のように、標示6を構成する複数の凹部は2次元に配列されていてもよい。図4Cの複数の凹部64は、全体で二次元バーコードを構成するように形成されている。一層多くの情報を、標示6を用いて示すことができる。
図5には、本実施形態の配線基板の他の例である配線基板101が示されている。配線基板101は、図1の配線基板100と同様に、コア基板3、及び、コア基板3の第1面3a及び第2面3bそれぞれに積層された複数の絶縁層及び複数の導体層を含んでいる。コア基板3の第1面3a上には、4つの絶縁層20と4つの導体層10とが交互に積層され、その上にさらに絶縁層21a及び絶縁層(第1絶縁層)21bが積層されている。さらに絶縁層21bの上には、導体パッド1e及び導体パッド1fを有する導体層(第1導体層)11が形成されている。そして、絶縁層21b及び導体層11の上に絶縁層(第2絶縁層)2aが形成されている。一方、コア基板3の第2面3b上には、4つの絶縁層22及び4つの導体層12が交互に積層され、その上にさらに2つの絶縁層22及び導体層12が積層されている。そして、最外層の絶縁層22及び最外層の導体層12の上に絶縁層2bが形成されている。絶縁層2bは、導体層12の一部を露出させる開口2bbを有している。絶縁層20~22それぞれには、各絶縁層を貫くビア導体4が形成されている。
配線基板101は、絶縁層21a及び絶縁層21aの直下の絶縁層20を貫く貫通孔からなるキャビティ7を備えている。キャビティ7には、電極Ea1を備える部品Eaが載置されており、キャビティ7は、絶縁層21bを構成する材料で充填されている。すなわち配線基板101は部品内蔵基板である。部品Eaの電極Ea1は、絶縁層21bを貫くビア導体41によって導体パッド1fに接続されている。
絶縁層2aは、導体層11の導体パッド1e、1fの上に開口2abを有している。導体パッド1e、1fそれぞれは部分的に開口2ab内に露出している。導体パッド1e、1fそれぞれにおける開口2abへの露出部分の上には、金属ポスト53が形成されており、各開口2abは金属ポスト53で充填されている。金属ポスト53は、導体層11側の端面において導体パッド1e又は導体パッド1fに接続されている。金属ポスト53における導体層11と反対側の端面には、すずなどを含むはんだなどで形成されていて、金属ポスト53と外部回路(図示せず)との接合に用いられる金属層5aが形成されている。
図5に例示の配線基板101も、図1に例示の配線基板100と同様に、絶縁層2aにおける導体層11と反対側の表面2aaに設けられている所定の標示6を備えている。標示6は、図1の例の標示6と同様に、配線基板101に関する所定の情報を示すように設けられている。配線基板101の標示6は、複数の凹部65によって形成されている。凹部65の底部は絶縁層2a内に位置している。すなわち、配線基板101の凹部65も、配線基板100の凹部61と同様に導体層11を露出させていない。そのため、図5の例の配線基板101においても、標示6の機能や美観が経時的に低下し難いと考えられる。
図5の例の配線基板101も、金属ポスト53、及び導体層11を露出させない凹部65によって構成された標示6を備えているので、導体層における認識マークなどの標示に関わる部分が露出する場合と比べて配線基板の製造を簡略にし得ることがある。加えて、外部回路との接続不良、並びに所定の情報を示す標示の機能及び美観の低下を抑制し得ることがある。本実施形態の配線基板は、図5の例の配線基板101のように部品内蔵配線基板であってもよい。
なお本実施形態において絶縁層2aに覆われる導体層は、配線基板101の導体層11のように、標示6を構成する凹部(例えば凹部65)と平面視で重なる導体領域を含んでいなくてもよい。例えば前述した表面2aaと凹部61との高低差などによって標示6の十分な被認識性が確保されていれば、標示6と平面視で重なる導体領域を導体層11が含んでいなくても、特に問題は生じない。
つぎに、一実施形態の配線基板の製造方法が、図1の配線基板100を例に用いて図6A~図6Hを参照して説明される。
図6Aに示されるように、コア基板3が用意される。例えば、コア基板3の絶縁層32となる絶縁層と、この絶縁層の両表面にそれぞれ積層された金属箔を含む出発基板(例えば両面銅張積層板)が用意される。そして、貫通孔の形成及びパネルめっきに続くサブトラクティブ法を用いたパターニングによって、所望の導体パターンを有する導体層31と、スルーホール導体33が形成される。
そして、コア基板3の第1面3a上に、絶縁層20及び導体層10が順に形成され、第2面3b上には、絶縁層22及び導体層12が順に形成される。絶縁層20及び絶縁層22の形成では、例えばフィルム状のエポキシ樹脂が、コア基板3の上に積層され、加熱及び加圧される。その結果、絶縁層20及び絶縁層22が形成される。各絶縁層には、ビア導体4を形成するための貫通孔4aが、例えば炭酸ガスレーザー光の照射などによって形成される。
導体層10及び導体層12は、それぞれ、例えばセミアディティブ法によって形成される。すなわち、導体層10及び導体層12それぞれの下地となる絶縁層20及び絶縁層22の表面、及び貫通孔4a内に無電解めっきやスパッタリングによって金属膜が形成される。その金属膜を給電層として用いる電解めっきを含むパターンめっきによってめっき膜が形成される。その結果、貫通孔4a内にはビア導体4が形成される。その後、金属膜の不要部分が例えばエッチングなどで除去される。その結果、所定の導体パターンを含む導体層10及び導体層12が形成される。導体層10及び導体層12は、銅又はニッケルなどの任意の金属を用いて形成される。
図6Bに示されるように、絶縁層20及び導体層10の上に絶縁層21が積層され、絶縁層21の上に導体層11が形成される。また、絶縁層22及び導体層12の上にはさらなる絶縁層22が積層され、その絶縁層22の上にさらなる導体層12が形成される。絶縁層21、及びさらなる絶縁層22は、例えば、前述した絶縁層20の形成方法と同様の方法で形成される。また、導体層11及びさらなる導体層12は、例えば、前述した導体層10の形成方法と同様の方法で、銅又はニッケルなどの任意の金属を用いて形成され得る。導体層11は、例えば、パターンめっき時に用いるめっきレジストに適切な開口を設けることによって、導体パッド1a~1cを含むように形成される。このように本実施形態の配線基板の製造方法は、導体パッド1a~1cのような任意の導体パッドを含む導体層11を形成することを含んでいる。
図6Cに示されるように、本実施形態の配線基板の製造方法は、導体層11及び絶縁層21の上に絶縁層2aを形成することを含んでいる。コア基板3の第2面3b側では、それぞれ外側の絶縁層22及び導体層12の上に絶縁層2bが形成されている。本実施形態の配線基板の製造方法において、絶縁層2aは、任意の方法で形成され得る。例えば絶縁層2aは、感光性のエポキシ樹脂やポリイミド樹脂を導体層11及び絶縁層21の上に、スプレーイングにより吹き付けること、カーテンコーテング若しくはロールコーティングなどにより塗布することに、などによって形成され得る。また絶縁層2aは、絶縁層20などと同様に、フィルム状やシート状に成形されたエポキシ樹脂やポリイミド樹脂を導体層11及び絶縁層21の上に積層することによって形成されてもよい。絶縁層2bも、例えば絶縁層2aと同様の方法で形成され得る。
図6Dに示されるように本実施形態の配線基板の製造方法は、絶縁層2aに、導体パッド1a~1cのような導体層11に含まれている導体パッドを露出させる開口2abを形成することを含んでいる。絶縁層2bには導体層12の一部を露出させる開口2bbが形成されている。開口2ab及び開口2bbは、例えば、フォトリソグラフィ技術を用いて形成される。すなわち、開口2ab又は開口2bbに対応する適度な開口を有する露光マスク(図示せず)が、絶縁層2a及び絶縁層2bそれぞれの上に設けられ、絶縁層2a及び絶縁層2bが露光される。露光マスクの除去後に絶縁層2a及び絶縁層2bが現像され、絶縁層2a及び絶縁層2bにおける可溶性の状態の部分(例えば導体パッド1a~1cそれぞれを部分的に覆っている部分)が除去される。その結果、各開口2ab及び各開口2bbが形成される。なお、開口2ab及び開口2bbは、露光及び現像以外の方法、例えばレーザー光の照射によって形成されてもよく、任意の方法で形成され得る。
図6E及び図6Fに示されるように、本実施形態の配線基板の製造方法は、絶縁層2aの開口2abの内部の導体パッド上に金属ポストを形成することを含んでいる。図6Fは、図6EのVIF部の拡大図である。図6Eの例では、導体層11に含まれていて開口2abの内部に露出している導体パッド1a~1cそれぞれの上に、金属ポスト51、52が形成されている。なお、絶縁層2bの上には、金属ポスト51、52の形成中に絶縁層2b及び導体層12を保護する保護材Pが設けられている。保護材Pは、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)を含むシートを絶縁層2b上に積層することによって設けられる。
金属ポスト51、52の形成方法は、特に限定されないが、例えば、前述した導体層10などの形成に用いられるセミアディティブ法と同様の方法で形成される。すなわち、先ず絶縁層2aの表面2aa及び貫通孔2abの内面に、無電解めっき又はスパタリングなどによって、金属被膜層50a(図6F参照)が形成される。そして金属被膜層50a上に、開口2abに対応する位置に開口R1を有するめっきレジストRが設けられる。そして、金属被膜層50aを給電層として用いる電解めっきによって、開口R1内にめっき金属が析出される。その結果、開口R1内に電解めっき膜層50bが形成され、金属被膜層50a及び電解めっき膜層50bを含む金属ポスト51、52が形成される。
金属被膜層50a及び電解めっき膜層50bからなる金属ポスト51、52は、例えば、銅又はニッケルなどの任意の金属で形成され得る。金属ポスト51、52は、好ましくは、導体パッド1a~1cの材料と同じ材料を用いて形成される。すなわち、導体層11及び金属ポスト51、52は互いに同じ材料を用いて形成されてもよい。金属ポスト51、52それぞれと、導体パッド1a~1cそれぞれとが、強固に接続されると考えられる。
また図6E及び図6Fの例では、金属ポスト51、52それぞれは、導体パッド1a~1cそれぞれの上に直接形成されている。すなわち、金属ポスト51、52それぞれは、介在物を挟まずに導体パッド1a~1cそれぞれと接している。このように金属ポスト51、52は、好ましくは、介在物を挟まずに導体パッド1a~1cの上に直接形成される。導体ポスト51、52それぞれと、導体パッド1a~1cそれぞれとが、一層強固に接続されると考えられる。
金属ポスト51、52の形成後、図6E及び図6Fに示される例では、金属ポスト51、52の端面5b上に2層構造を有する金属層5aが形成されている。金属層5aは、例えば金属被膜層50aを用いる電解めっきによって形成され得る。図6Fに示されるように、まず、例えばニッケルを含む第1層5a1が、金属被膜層50aを給電層として用いる電解めっきによって端面5b上に形成される。さらに、第1層5a1の上に、すずを含む第2層5a2が、金属被膜層50aを給電層として用いる電解めっきによって形成される。その結果、2層構造の金属層5aが形成される。なお、第2層5a2は、後述する標示6(図6G参照)の形成後に、ニッケル、銀、銅、亜鉛、若しくはビスマスなどとすずとを適度な配合比で含むペースト状のはんだを、スクリーン印刷などを用いて塗布することによって形成されてもよい。
金属ポスト51、52及び金属層5aの形成後、めっきレジストRが適切な溶剤を用いて除去される。そして金属被膜層50aにおいてめっきレジストRの除去によって露出する部分が、例えばエッチングによって除去される。さらに、保護材P(図6E参照)も除去される。
図6Gに示されるように、本実施形態の配線基板の製造方法は、絶縁層2aにおける導体層11と反対側の表面2aaに、所定の標示6を設けることを含んでいる。図6Gに示されるように、標示6を設けることは、導体層11がその内部に露出しないように、絶縁層2aの表面2aaに凹部61のような凹部を形成することを含んでいる。
標示6は、前述したように、製造されている配線基板に関する所定の情報を示すように設けられる。従って凹部61は、例えば、製造されている配線基板固有の識別符号、製造ロットなどの製造履歴に関する情報、絶縁層や導体層の材料のロット番号、及び、配線基板の特性などを、文字や形状によって示すように設けられる。また、凹部61は、導体パッド1a~1cのような特定の導体パターンの位置を、所定の相対的な位置関係に基づいて示し得る位置に形成されてもよい。すなわち標示6は所謂認識マークであってもよい。このように形成された標示6を認識することによって、所定の情報を把握することができる。
本実施形態の配線基板の製造方法では、標示6として導体層11を露出させない凹部61が形成される。そのため、標示6が絶縁層2aから露出する導体層によって構成される場合に経時的な被認識性や美観の低下を防ぐべく形成される保護膜の形成は特に求められない。例えばめっきのようなウェットプロセスによる金めっき膜などからなる保護膜の形成は特に求められない。従って配線基板の製造を容易にし得ることがある。
特に図6C~図6Gに示される例では、絶縁層2aを形成することは、導体層11の全てを絶縁層2aで覆うことを含んでいる。そして、絶縁層2aの開口2ab及び金属ポスト51、52は、金属ポスト51、52の形成後に金属ポスト51、52(図6Gでは、金属ポスト51、52及び金属層5a)だけが絶縁層2aの表面2aaから露出するように形成されている。すなわち、導体層11において開口2abによって絶縁層2aから露出される部分は全て、金属ポスト51又は金属ポスト52に覆われていて配線基板100の外部には露出していない。そして本実施形態の配線基板の製造方法では標示6を構成する凹部61が導体層11を露出しないように形成されるので、導体層11における標示6に関わる部分のためだけに保護膜を形成することは求められない。本実施形態は、例えばこのように配線基板の製造を簡略化し得ることがある。
凹部61は、例えば、絶縁層2aの表面2aaにレーザー光を照射することによって形成される。すなわち本実施形態において凹部61を形成することは、レーザー光を絶縁層2aに照射することを含み得る。レーザー光のパワー、ショット数、及び/又は焦点位置などを調整することによって、導体層11を露出させない凹部61を形成することができる。
凹部61を形成するレーザー光に用いられるレーザーは、炭酸ガスレーザーであってもよく、UVレーザーであってもよく、又はYAGレーザーであってもよい。凹部61は、これらのレーザーに限定されず、任意のレーザーを用いて形成される。加えて、凹部61の形成方法はレーザー光の照射に限定されない。凹部61は、例えば凹部61の形成個所に開口を有するマスクを用いたブラスト加工又はエッチングによって形成されてもよい。さらに、凹部61は露光及び現像によって形成されてもよい。
凹部61、すなわち標示6の形成は、絶縁層2aへの開口2abの形成のための露光及び現像によって行われてもよく、開口2abの形成後であって金属ポスト51、52の形成の前に行われてもよい。しかし金属ポスト51、52の前に凹部61が形成されると、凹部61の内部にまで金属被膜層50a(図6F参照)が形成されることがある。その場合、金属被膜層50aの除去が煩雑になり得るため、金属ポスト51、52の形成後に標示6を形成することが好ましいと考えられる。
図6Hに示されるように、金属層5aが一旦溶解されて再度固化されることによって整形される。例えば、リフロー炉に通されることによって金属層5aが溶融し、その後の除熱によって金属層5aが固化して半球状の形状に整形される。以上の工程を経ることによって図1に示される状態の配線基板100が完成する。
なお、金属層5aの整形後、さらに、図6Hに示されるように、標示6、すなわち凹部61がカメラCを用いて認識されてもよい。前述したように、標示6を認識することによって、例えば金属ポスト51、52の位置を特定し得ることがある。そしてその特定された金属ポスト51、52上に電極が位置するように電子部品E(図1参照)が配置されてもよい。その結果、部品付きの配線基板が製造されてもよい。このように、本実施形態の配線基板の製造方法は、さらに、凹部61を用いて絶縁層2aの表面2aaにおける所定の対象物(例えば金属ポスト51、52)の位置を特定することを含んでいてもよい。
また、前述したように標示6が配線基板固有の識別符号及び/又は製造履歴に関する情報を示している場合、標示6、すなわち凹部61を認識することによって、個々の配線基板100の特定や、配線基板100の製造履歴の把握をすることができる。そのように凹部61の認識によって得られる情報は、例えば、検査工程のような最終工程に関する情報と紐づけて製造データとして記録されてもよい。このように、本実施形態の配線基板の製造方法は、さらに、凹部61を用いて製造工程中の配線基板100の製造履歴を把握又は記録することを含んでいてもよい。配線基板100のトレーサビリティが高まることがある。
実施形態の配線基板は、各図面に例示される構造、並びに、本明細書において例示される構造、形状、及び材料を備えるものに限定されない。例えば、前述したように実施形態の配線基板は任意の積層構造を有し得る。実施形態の配線基板はコア基板を含まないコアレス基板であってもよい。実施形態の配線基板は、任意の数の導体層及び絶縁層を有し得る。金属層5aは必ずしも備えられない。その場合、金属ポスト51、52だけが絶縁層2aの表面2aaに露出していてもよい。導体層11は任意の数及び形状の導体パッドを含み得る。さらに、実施形態の配線基板は任意の数及び大きさの金属ポストを備え得る。
実施形態の配線基板の製造方法は、各図面を参照して説明された方法に限定されない。例えば導体層10~12はフルアディティブ法によって形成されてもよい。絶縁層20~22は、フィルム状の樹脂に限らず任意の形態の樹脂を用いて形成され得る。実施形態の配線基板の製造方法には、前述された各工程以外に任意の工程が追加されてもよく、前述された工程のうちの一部が省略されてもよい。
100、101 配線基板
10~12 導体層
1a~1c、1e、1f 導体パッド
1d 導体領域
20~22 絶縁層
2a 絶縁層(ソルダーレジスト層)
2aa 表面
2ab 開口
51~53 金属ポスト
5a 金属層
5b 端面
6 標示
61~65 凹部

Claims (16)

  1. 外部回路に接続される導体パッドを有する導体層と、
    前記導体層の上に形成されていて前記導体パッドの上に開口を有する絶縁層と、
    前記開口の内部に形成されていて前記導体パッドに接続されている金属ポストと、
    前記絶縁層における前記導体層と反対側の表面に設けられている所定の標示と、
    を備える配線基板であって、
    前記標示は、前記導体層を露出させない前記表面の凹部である。
  2. 請求項1記載の配線基板であって、前記標示は、部品搭載用のアライメントマークである。
  3. 請求項1記載の配線基板であって、前記金属ポスト及び前記導体パッドは互いに同じ材料で形成されている。
  4. 請求項3記載の配線基板であって、前記金属ポストは、介在物を挟まずに前記導体パッドの上に直接形成されている。
  5. 請求項1記載の配線基板であって、さらに、前記金属ポストにおける前記導体パッドと反対側の端面に形成されていて前記金属ポストと外部回路との接合に用いられる金属層を備えている。
  6. 請求項5記載の配線基板であって、前記金属層ははんだを含んでいる。
  7. 請求項1記載の配線基板であって、前記金属ポストは、前記絶縁層の前記表面から突出している。
  8. 請求項1記載の配線基板であって、前記絶縁層は、前記開口への露出部分以外の前記導体層の全てを覆っている。
  9. 請求項1記載の配線基板であって、
    前記導体層は複数の前記導体パッドを有しており、
    前記複数の導体パッドの全ての上に前記金属ポストが形成されている。
  10. 請求項1記載の配線基板であって、前記凹部の深さは、前記導体層の上の前記絶縁層の厚さの10%以上、50%以下である。
  11. 請求項1記載の配線基板であって、前記導体層は、平面視で前記凹部と重なっていて前記絶縁層に覆われている導体領域を含んでいる。
  12. 導体パッドを含む導体層を形成することと、
    前記導体層の上に絶縁層を形成することと、
    前記絶縁層に前記導体パッドを露出させる開口を形成することと、
    前記開口の内部の前記導体パッドの上に金属ポストを形成することと、
    前記絶縁層における前記導体層と反対側の表面に、所定の標示を設けることと、
    を含む配線基板の製造方法であって、
    前記標示を設けることは、前記導体層が露出しないように前記表面に凹部を形成することを含んでいる。
  13. 請求項12記載の配線基板の製造方法であって、前記導体層及び前記金属ポストは互いに同じ材料を用いて形成される。
  14. 請求項12記載の配線基板の製造方法であって、前記金属ポストは、介在物を挟まずに前記導体パッドの上に直接形成される。
  15. 請求項12記載の配線基板の製造方法であって、前記凹部を形成することは、レーザー光を前記絶縁層に照射することを含んでいる。
  16. 請求項12記載の配線基板の製造方法であって、
    前記絶縁層を形成することは、前記導体層の全てを前記絶縁層で覆うことを含み、
    前記開口及び前記金属ポストは、前記金属ポストの形成後に前記金属ポストだけが前記絶縁層の前記表面から露出するように形成される。
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