JP2022175448A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸収体の股下領域に形成した屈曲溝を、前身頃領域でも維持する。【解決手段】前身頃領域、股下領域、後身頃領域を有し、着用者から排出された体液を吸収する吸収体と、前記吸収体の前記股下領域の肌面側に設けられ、前記吸収体の長手方向に延在する一対の溝と、前記吸収体の非肌面側の、前記一対の溝の延在方向に配置され、収縮状態で、前記一対の溝の仮想の延長線の内側部分を接近させ、前記吸収体を肌面側に持ち上げる第1の収縮部材と、を、備え、前記第1の収縮部材を、前記前身頃領域に設けた、吸収性物品を提供する。【選択図】図3
Description
本発明は、吸収性物品に関する。
吸収性物品であるおむつは、積層されたシートの内部に吸収体を内蔵することが一般的である。吸収体は、着用者が排出した体液に含まれる水分を吸収するため、排出口と当接していることが望ましい。
吸収性物品においては、吸収体に屈曲溝を形成することで着用時に吸収体の幅方向断面形状をW字状にし、伸縮性のあるコアラップシートで付勢して着用者の股下部に吸収体を近づける技術が提案されている(特許文献1)。
屈曲溝は排出口に吸収体を当接させるために有用であるが、屈曲溝に体重がかかると着用者に違和感が発生するため、屈曲溝は股下領域にのみ形成されるのが通常である。しかし、前身頃領域や後身頃領域についても人体正中線に吸収体が当接していれば、より効率的に排出物を吸収することができる。
上記課題を解決するため、一対の溝の延長線上の部分同士を接近させる収縮部材を付加し、吸収体を屈曲させる。
具体的には、本発明では、前身頃領域、股下領域、後身頃領域を有し、着用者から排出された体液を吸収する吸収体と、前記吸収体の前記股下領域の肌面側に設けられ、前記吸収体の長手方向に延在する一対の溝と、前記吸収体の非肌面側の、前記一対の溝の延在方向に配置され、収縮状態で、前記一対の溝の仮想の延長線の内側部分を接近させ、前記吸収体を肌面側に持ち上げる第1の収縮部材と、を、備え、前記第1の収縮部材を、前記前身頃領域に設けた、吸収性物品を提供する。
前記第1の収縮部材を、前記吸収体の前記後身頃領域にも設けてよい。
前記一対の溝の終端部分から前記第1の収縮部材が配置される位置に至る、前記一対の溝および前記一対の溝の延長線の幅方向内側における前記吸収体の坪量は、周囲の吸収体よりも小さくしてよい。
前記吸収体の前記股下領域の非肌面側の、前記一対の溝の幅方向内側に配置され、その幅方向両端で、前記吸収体の前記一対の溝の幅方向内側と接着し、収縮状態で、前記一対の溝を接近させ、前記吸収体を肌面側に持ち上げる第2の収縮部材を更に備えてよい。
前記第2の収縮部材は、前記一対の溝の幅方向内側の長手方向に複数配置されていてよい。
前記第1の収縮部材と前記吸収体は、前記吸収体の幅方向に対して間欠的に接着していてよい。
前記第1の収縮部材と前記吸収体は、複数の接着線で接着されており、前記接着線の幅は、前記第1の収縮部材の幅方向両端と、前記吸収体の中央部において、他の接着線よりも太くてよい。
前記第1の収縮部材と前記吸収体は、複数の接着線で接着されており、前記接着線の幅は、前記第1の収縮部材の幅方向両端において、他の接着線よりも太くてよい。
前記第1の収縮部材は、前記吸収体の非肌面側と、カバーシートの肌面側との間に配置され、前記カバーシートと前記第1の収縮部材も、前記カバーシートの幅方向に対して間欠的に接着していてよい。
前記第1の収縮部材は、前記吸収体の非肌面側と、カバーシートの肌面側との間に配置され、前記カバーシートと前記第1の収縮部材は、前記第1の収縮部材の幅方向端部であって前記一対の溝の幅方向内側に相当する位置で互いに接着されて、一対の接着部を構成していてよい。
前記一対の溝は、形成位置で前記吸収体の坪量を減らすことにより形成されてよい。
前記一対の溝は、形成位置で前記吸収体に圧搾加工を施すことにより形成されてよい。
前記一対の溝は、形成位置で前記吸収体にスリットを穿つことにより形成されてよい。
本発明によれば、前身頃領域や後身頃領域、特に前身頃領域において人体正中線に吸収体を当接させることができるので、効率的に排出物を吸収できるおむつを提供できる。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態に係る吸収性物品について説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこれらの実施の形態の構成に限定されるものではない。
本実施形態では、テープ型使い捨ておむつ(本願でいう「衛生用品」の一例であり、以
下、単に「おむつ」という)について、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃(長手方向の一側)と後身頃(長手方向の他側)との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下部が位置する。また、おむつが着用者に装着された状態(以下、「装着状態」と略称する)において、着用者の肌に向かう側(装着された状態で内側)を肌面側とし、肌面側の反対側(装着された状態で外側)を非肌面側とする。さらに、肌面側と非肌面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。そのほか、厚み方向から視ることを平面視とする。
下、単に「おむつ」という)について、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃(長手方向の一側)と後身頃(長手方向の他側)との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下部が位置する。また、おむつが着用者に装着された状態(以下、「装着状態」と略称する)において、着用者の肌に向かう側(装着された状態で内側)を肌面側とし、肌面側の反対側(装着された状態で外側)を非肌面側とする。さらに、肌面側と非肌面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。そのほか、厚み方向から視ることを平面視とする。
本実施形態ではテープ型使い捨ておむつを例として用いて発明の内容を説明する。本発明は吸収体を備え、股下に装着する吸収性物品に関するものであり、パンツタイプのおむつや、インナーパッドにも、当然に適用することができる。
図1は、本実施形態に係るおむつの斜視図である。おむつ1は、装着状態において着用者の陰部を覆う股下に対応する部位である股下領域1Bと、股下領域1Bの前側に位置し、着用者の前身頃に対応する部位である前身頃領域1Fと、股下領域1Bの後ろ側に位置し、着用者の後身頃に対応する部位である後身頃領域1Rとを有する。後身頃領域1Rの左右両側の縁には、前身頃領域1Fの非着用者側の面に設けられたフロントパッチ2Fへ貼着可能なテープ2L,2Rが設けられている。おむつ1は、前身頃領域1Fが着用者の腹側に配置され、後身頃領域1Rが着用者の背側に配置された状態でテープ2L,2Rがフロントパッチ2Fに貼着されると、着用者の腹囲と大腿部を取り巻く状態で着用者の身体に固定される。おむつ1がこのような形態で着用者の身体に固定されるので、着用者はおむつ1を着用した状態で立ったり歩いたりすることができる。
おむつ1には、液体を吸収して保持することができる吸収体が主に股下領域1B付近を中心に配置されている。また、おむつ1には、おむつ1と着用者の肌との間に液体の流出経路となる隙間が形成されるのを抑制するべく、着用者の脚周り部(大腿部)を取り巻く部位にレグギャザー3AL,3ARが設けられ、レグギャザー3AL,3ARよりもおむつ1の幅方向内側に立体ギャザー3BL,3BRが設けられ、着用者の腹囲を取り巻く部位にウェストギャザー3Rが設けられている。レグギャザー3AL,3AR、立体ギャザー3BL,3BRおよびウェストギャザー3Rは、弾性部材の弾性力で着用者の肌に密着する。よって、着用者の陰部から排出される液体は、おむつ1から漏出することなくおむつ1の吸収体に吸収される。なお、弾性部材としては糸状や帯状のゴム等を適宜選択できる。
図2は、おむつ1の分解斜視図である。おむつ1は、装着状態において外表面を形成するカバーシート4を有する。カバーシート4は、長辺に相当する部位に括れ4KL,4KRを設けた略長方形の外観を有するシート状の部材であり、おむつ1の外装面を形成する。括れ4KL,4KRは、着用者の大腿部が位置する部位に設けられる。カバーシート4は、後述するバックシート5の補強や手触りの向上のために設けられ、例えば、体液の漏れを抑制するために、熱可塑性樹脂からなる液不透過性の不織布をその材料として用いることができる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等が例示できる。カバーシート4は、単層構造に限らず、インナーカバーシートおよびアウターカバーシートを有する多層構造であってもよい。
そして、おむつ1は、カバーシート4の着用者側の面において順に積層されるバックシート5、吸収体6、トップシート7を有する。バックシート5、吸収体6、トップシート7は、何れも略長方形の外観を有するシート状の部材であり、股下当接部に一対の溝部10を備えている。長手方向がカバーシート4の長手方向と一致する状態でカバーシート4に順に積層されている。バックシート5は、カバーシート4と同様に、体液の漏れを抑制
するために液不透過性の熱可塑性樹脂を材料として形成されたシートである。バックシート5は、着用状態での蒸れを抑えるため、透湿性を併せもつ材料で構成されることが好ましい。また、トップシート7は、吸収体6の吸水面を被覆するように着用者の肌面側に配置される、熱可塑性樹脂の繊維を含んで形成されたエアスルー不織布からなる。このトップシート7は、その一部又は全部において液透過性を有する。そのため、おむつ1が装着された状態において、着用者から放出された体液は、着用者の肌に接触し得るトップシート7を通って吸収体6に進入し、そこで吸収される。また、トップシート7は親水性を有していてもよい。なお、おむつ1の長手方向と、吸収体6およびトップシート7の長手方向とは、同じである。
するために液不透過性の熱可塑性樹脂を材料として形成されたシートである。バックシート5は、着用状態での蒸れを抑えるため、透湿性を併せもつ材料で構成されることが好ましい。また、トップシート7は、吸収体6の吸水面を被覆するように着用者の肌面側に配置される、熱可塑性樹脂の繊維を含んで形成されたエアスルー不織布からなる。このトップシート7は、その一部又は全部において液透過性を有する。そのため、おむつ1が装着された状態において、着用者から放出された体液は、着用者の肌に接触し得るトップシート7を通って吸収体6に進入し、そこで吸収される。また、トップシート7は親水性を有していてもよい。なお、おむつ1の長手方向と、吸収体6およびトップシート7の長手方向とは、同じである。
バックシート5、吸収体6、トップシート7は、何れも前身頃領域1Fから後身頃領域1Rにまで延在する。よって、バックシート5と吸収体6とトップシート7が積層されているカバーシート4で着用者の陰部を覆うと、バックシート5と吸収体6とトップシート7の各長手方向の両端部は、着用者の腹側と背側に位置する状態となる。すなわち、着用者の陰部は、着用者の腹側から背側まで吸収体6に覆われる状態となる。したがって、着用者が腹を下へ向けた姿勢と背を下へ向けた姿勢の何れの姿勢で液体を体外へ排出しても、排出された液体はトップシート7を介して吸収体6に接触することになる。
また、おむつ1は、上述したレグギャザー3AL,3ARを形成するための弾性部材4SL,4SRがカバーシート4とバックシート5の間におむつ1の長手方向に伸縮するように設けられる。弾性部材4SL,4SRは、おむつ1において設計上要求される弾性力(収縮力)などに応じて決定された適宜の本数で設けられる。
また、おむつ1は、細長い帯状のサイドシート8L,8Rを有する。サイドシート8L,8Rは、トップシート7の長辺の部分に設けられる液不透過性のシートである。サイドシート8L,8Rには、カバーシート4と同様、着用者の大腿部が位置する部位に括れ8KL,8KRが設けられる。そして、サイドシート8L,8Rには立体ギャザー3BL,3BRを形成するための弾性部材8EL,8ERが長手方向に沿って編み込まれている。サイドシート8L,8Rは、おむつ1が装着状態の形態、すなわち、おむつ1が側面視U字状の形態になると、弾性部材8EL,8ERの収縮力で長手方向に引き寄せられてトップシート7から立ち上がって体表に密着し、排出物の流出を防ぐ立体ギャザー3BL,3BRとなる。
なお、カバーシート4には、おむつ1と着用者の腹囲との間に隙間が形成されるのを防ぐ弾性部材4Cが弾性部材4SL,4SRよりもおむつ1の幅方向内側でおむつ1の長手方向に沿って設けられている。弾性部材4Cは、おむつ1において設計上要求される弾性力(収縮力)などに応じて設けられる。
また、上述したウェストギャザー3Rを形成するための弾性部材9ERは、吸収体6Cの端部よりも更に背側の位置において、バックシート5とトップシート7の間に設けられる。弾性部材9ERは、伸縮方向となる長手方向がおむつ1の左右方向となる向きでバックシート5とトップシート7の間に設けられる。よって、弾性部材9ERの左右両側に設けられるテープ2L,2Rが、着用者の腹側においてフロントパッチ2Fに貼着されると、弾性部材9ERは、収縮力を発揮しておむつ1を着用者に密着させ、おむつ1と着用者の腹囲との間に隙間が形成されるのを防ぐ。
吸収体6は、パルプ繊維、レーヨン繊維、またはコットン繊維のようなセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリエチレンテレフタレート等の合成繊維に親水化処理を施した短繊維の隙間に、水を吸収し保持することのできる架橋構造を持つ親水性ポリマーであるSAP(高吸収性重合体:Super Absorben
t Polymer)等の粒状の吸収性樹脂(高分子吸水材)を保持させた構造を有している。また、吸収体6には排出物の臭いを抑える消臭剤が配合されていてもよい。
t Polymer)等の粒状の吸収性樹脂(高分子吸水材)を保持させた構造を有している。また、吸収体6には排出物の臭いを抑える消臭剤が配合されていてもよい。
本実施形態のSAP粒子とは、SAPを含む樹脂組成物を粒状としたものを指す。ここで言う「SAPを含む樹脂組成物」とは、SAPのみからなる組成物、SAPを主成分とし、これに吸水性に悪影響を及ぼさない程度に他の物質が含まれた組成物、の双方を包含する概念である。「他の物質」としては、添加剤(粒子表面を疎水化する目的で添加される表面改質剤等)、SAPの合成時に残存した未反応のモノマー等を挙げることができる。
なお、吸収体6は、本図では図示しないコアラップシート6Aで包まれていてよい。コアラップシート6Aは、ティッシュペーパー等のパルプ繊維や薄い樹脂繊維で形成された不織布からなる透水性のシートであり、吸収体6の形態を維持し、SAP粒子が他の構造に散らばるのを防ぐ。また、透水性のため、肌面側からの吸収体6への尿の通過を妨げない。
図3は、実施形態に係るおむつの平面図である。シート状になっている吸収体6の股下領域1Bには、肌面側股下部からおむつの長手方向に延在する一対の溝部10が設けられている。一対の溝部10は、おむつの幅方向中央部から幅方向等距離に、幅方向に平行に延在している。一対の溝部10は、おむつの製造工程において、例えば、吸収体6に対して、形成位置で部分的に圧搾加工をしたり、形成位置で吸収体6の坪量を減らしておいたりすることにより形成できる。また、一対の溝部10は、吸収体に熱を加えて肌面側と非肌面側とを溶着するか、或いは当初からスリットが穿たれた吸収体を用いるなどしてもよい。この場合、スリットに落ち込んだ体液は、吸収体6の非肌面側に回り込んで、非肌面側からも吸収体6に吸収されるので、吸収速度を上げることができる。
溝部10により、吸収体6は着用者の肌面に沿って立ち上がり、その結果、吸収体6は尿道口当接位置において容易に尿道口と接する。また、溝部10は、尿道口当接位置の幅方向左右に設けられており、体液の流路としても機能し、排出された体液が一対の溝部10の周囲の吸収体に分散され、吸収速度が上がるのを助ける。このようにして作られた人体の正中線と当接する吸収体6の所謂W字形状は、おむつの機能性を向上させ、側面からの尿もれを防止することができる。
なお、吸収体6に対して部分的に圧搾加工をして一対の溝部10を形成する場合、一対の溝部10自体の密度が高くなることで硬化し、溝部10が着用者に対して強く当接することにより着用者に違和感を与える問題がある。この点については、一対の溝部10を、体重がかからない股下領域1Bについてのみ設けることにより、硬くなった吸収体が肌面に当接しにくくし、着用感の低下を抑えることができる。
しかし、着用者が男性の場合、尿道口当接位置は股下領域1Bではなく、前身頃領域1Fに近くなる。このため、この位置に溝部10が延在していると好適である。しかし、前述の通り、前身頃領域1Fには着用者の体重がかかるため、溝部10を前身頃領域1Fまで延在させると、固化した吸収体6により着用感が低下してしまうため、溝部10を前身頃領域1Fにまで延在させることはできない。
溝部10がなくても、股下領域1Bに溝部10が存在することにより、溝部10の長手方向末端の先にある前身頃領域1F付近の吸収体6に癖をつけることができる。癖がついていることにより、吸収体6を尿道口当接位置に近づけることができ、溝部10の長手方向末端の先に刻まれた凹みを体液流路とすることができる。
しかし、前身頃領域1Fと後身頃領域1Rでは、吸収体6は、ウェストギャザー3Rの付勢力や、フロントパッチ2Fとテープ2L,2Rを面ファスナーで接着することにより、幅方向外側に付勢される。この結果、前身頃領域1Fにおいて吸収体6に付けられた癖は消え、吸収体の所謂W字形状は消失してしまう。
そこで、本実施形態では、前身頃領域1Fにおける、股下領域1Bの一対の溝部10の仮想の延長線の内側部分に、収縮部材11を設ける。収縮部材11は、幅方向内側に収縮するよう付勢された、テープ型の収縮部材であって、吸収体6の非肌面側に伸張状態で配置されている。当該収縮部材11が収縮することにより、吸収体6に付けられた癖は前身頃領域1Fにおいても残り、吸収体の所謂W字形状を、前身頃領域1Fにおいても維持しやすくすることができる。このような位置に配置される収縮部材11は、請求項記載の第1の収縮部材に該当する。
なお、前身頃領域1Fにおいて、一対の溝部10の長手方向末端から収縮部材11が配置される位置に至る、一対の溝10および一対の溝の延長線の幅方向内側における吸収体6の坪量を、周囲よりも小さくしてよい。言い換えると、尿道口当接位置から、収縮部材11を配置する位置の吸収体6の坪量を、周囲よりも小さなものとしてもよい。また、収縮部材11を配置する位置の吸収体6の厚みを、周囲よりも薄くしてもよい。吸収体6の坪量を小さくしたり、吸収体6の厚みを薄くしたりすれば、吸収体6は収縮部材11の付勢力のみでも屈曲する。この結果、吸収体6は、一対の溝部10が存在しない前身頃領域1Fでも、収縮部材11の付勢力だけで、人体の正中線と当接する所謂W字形状を維持しやすくすることができる。
図4~図7は、実施形態に係るおむつの別形態の平面図である。図4は、収縮部材11を、前身頃領域1F(腹側)のみならず、後身頃領域1R(背側)の吸収体6非肌面側にも設けたものである。このように構成することで、前身頃領域1Fのみならず後身頃領域1Rについても、人体の正中線と当接する所謂W字形状を維持しやすくなる。また、収縮部材11の股下領域1Bを挟んで溝部10の延在方向両側に収縮部材11を設けることにより、おむつ全体として、所謂W字形状を維持しやすくなる。この際、後身頃領域1Rにおいても、収縮部材11周囲の吸収体6の坪量を小さくしてもよい。
図5は、収縮部材11を、前身頃領域1Fのみならず、股下領域1Bの吸収体6非肌面側の溝部10の幅方向内側にも設けたものである。収縮部材11をおむつの股下領域1Bに設けると、溝部10は、収縮部材11の付勢力により相互に接近する。その結果、溝部10の幅方向内側の吸収体6は着用者の肌面側に盛り上がって肌面に接しやすくなり、股下領域1Bにおいて、人体の正中線と当接する所謂W字形状を形成する。
なお、収縮部材11を設ける位置の吸収体6の坪量は、それ以外の位置よりも小さくしてよく、収縮部材11の長手方向周辺についても、吸収体6の坪量を小さくしてよい。また、これらの位置の吸収体6の厚みを薄くしてもよい。このようにすることで、吸収体6の一部が容易に変形しやすくなり、人体の正中線と当接する所謂W字形状がより明確に形成される。このように、股下領域1Bにおいて所謂W字形状が明確に形成されることにより、前身頃領域1Fにおいても、収縮部材11の付勢力により、容易に所謂W字形状を維持しやすくなる。このような位置に配置される収縮部材11は、請求項記載の第2の収縮部材に該当する。
図6は、収縮部材11を、前身頃領域1F、股下領域1B、後身頃領域1Rの吸収体6の非肌面側に設けたものである。収縮部材11を設ける位置の吸収体6の坪量をそれ以外の位置よりも小さくしてよく、収縮部材11の長手方向周辺についても、吸収体6の坪量を小さくしてよいのは上記と同様である。おむつの股下領域1Bに設けられた収縮部材1
1は、所謂W字形状を形成し、前身頃領域1F、後身頃領域1Rに設けられた収縮部材11により、当該所謂W字形状は、おむつの長手方向広範囲に渡って維持される
1は、所謂W字形状を形成し、前身頃領域1F、後身頃領域1Rに設けられた収縮部材11により、当該所謂W字形状は、おむつの長手方向広範囲に渡って維持される
図7は、図6の形態に加えて、股下領域1Bにおいて、吸収体6の非肌面側に設けられた収縮部材11を、股下領域1Bの前身頃領域方面、後身頃領域方面においても設けたものである。このように、股下領域1Bに収縮部材11を複数配置した形態では、当該複数の収縮部材11によって、吸収体6に所謂W字形状が安定して形成される。また、前身頃領域1F、後身頃領域1Rに設けられる収縮部材11と近い位置で溝部10が接近するように付勢されるので、前身頃領域1F、後身頃領域1Rに設けられる収縮部材11の奏する所謂W字形状を維持する効果をより高めることができる。収縮部材11を設ける位置の吸収体6の坪量をそれ以外の位置よりも小さくしてよく、収縮部材11の長手方向周辺についても、吸収体6の坪量を小さくしてよいのは上記と同様である。当該位置の吸収体6の厚みを薄くしてもよいのも上記と同様である。
なお、吸収体6に含まれる短繊維やSAP粒子などの内容物の構造は均等ではない。吸収体6がその機能を適切に果たすために、短繊維のみからなる部分、SAP粒子を大量に含む部分、また、内容物の密度が低い部分などが存在している。また、主に短繊維からなるシートを複数重ね合わせ、その中間にSAP粒子を散布した多層構造とすることもできる。このような内部構造を持つ吸収体6は、その構造を調整することでも特定箇所の剛性を変えることができる。このように、吸収体6の厚みを変えずに内部構造を調整し、収縮部材11の収縮力によって起きた変形が長手方向に伝わりやすくすることで、吸収体6を人体の正中線に当接しやすくしてもよい。
図8は、実施形態に係るおむつ中央部の断面図である。具体的には、図3におけるおむつをA-A線で切断した断面図である。吸収体6は、コアラップシート6Aで包まれ、更に肌面側に液透過性のトップシート7と、非肌面側に液不透過性のバックシート5によって包まれている。また、吸収体6の幅方向両端部からは、液不透過性のサイドシート8R,8Lが肌面側に向かって立ち上がっており、サイドシート8R,8Lの肌面側端部は糸ゴム等の弾性体によって付勢され、立体ギャザー3BR,3BLとして機能する。なお、各シートはホットメルト等により接着されている。本実施形態では、吸収体6と接着される各シートは、実際にはコアラップシート6Aと接着されることとなる。
吸収体6の肌面側とトップシート7には、吸収体6の幅方向中心から幅方向左右等距離の位置に、一対の溝部10が刻まれている。なお、一対の溝部10を設けるのは吸収体6のみとし、トップシート7には一対の溝部10を設けないこともできる。おむつの製造工程中で吸収体6にトップシート7を積層した後エンボス加工を施す場合には、図7に記載される通り吸収体6とトップシート7の両方に一対の溝部10が設けられることになるが、吸収体6にエンボス加工を施した後にトップシート7を積層すれば、おむつを幅方向に広げた場合、トップシート7には一対の溝部10が現れないような構成とすることも可能である。
図9は、実施形態に係る収縮部材が収縮した状態の股下部断面図である。具体的には、図5におけるおむつを装着状態で、B-B線で切断した断面図である。収縮部材11は、コアラップシート6Aで包まれた吸収体6の非肌面側であって一対の溝部10の幅方向内側に配置され、吸収体6と、ホットメルト等で接着されている。収縮部材は、接着された他の部材を一定方向に収縮させる部材であり、吸収体6を、幅方向中央に向かって付勢する。流通段階では、収縮部材11は伸張状態になっている。
おむつが着用されると、収縮部材11は収縮状態となり、吸収体6を、一対の溝部10同士を接近させるように付勢する。この結果、一対の溝部10よりも幅方向内側の吸収体
6は肌面側に盛り上がり、吸収体6は着用者の人体の正中線と接しやすくなる。人体の正中線には尿道口が存在する。このため、排出物は排出直後に吸収体6に当接して水分を吸収され、更に中心部で吸収しきれなかった水分は一対の溝部10を流路として周囲の吸収体6に広がり、横漏れが発生する前に迅速に吸収される。
6は肌面側に盛り上がり、吸収体6は着用者の人体の正中線と接しやすくなる。人体の正中線には尿道口が存在する。このため、排出物は排出直後に吸収体6に当接して水分を吸収され、更に中心部で吸収しきれなかった水分は一対の溝部10を流路として周囲の吸収体6に広がり、横漏れが発生する前に迅速に吸収される。
なお、収縮部材11は、吸収体6の肌面側、吸収体6を包むコアラップシート6Aとトップシート7との間に配置されて、コアラップシート6A側に固定されていてもよい。この場合の収縮部材11は疎水性であってもよいが、肌面側には排出物が流れやすく、吸収体6で迅速に吸収する必要があるため、収縮部材11は透水性であることがより好適である。また、収縮部材11には複数の貫通孔を設けることもできる。収縮部材11に触れた排出物は、当該複数の貫通孔を通過し、吸収体6により素早く吸収される。当該複数の貫通孔は、収縮部材11が疎水性の場合に必要性が高いが、収縮部材11が透水性である場合にも排出物の吸収がより早くなるため好適である。なお、尿道当接位置に近い収縮部材11を透水性とし、尿道当接位置から遠く、一般的に排出物が直接通過しない位置に設ける収縮部材11は疎水性としてもよい。
上述の通り、収縮部材11を吸収体6の肌面側に配置する場合であって、収縮部材11が疎水性である場合には、既に吸収体6に浸透した水分が、収縮部材11を透過して肌面に逆流し、着用感が悪化するのを阻止できる。このような収縮部材11には、貫通孔を設けない構成としてもよい。
図10は、実施形態に係る収縮部材の詳細な構造を示す図である。収縮部材11は、例えば、糸ゴム等の弾性体12を複数内蔵している。収縮部材11は、弾性体12の弾性力により、弾性体12の延在方向に収縮するように付勢されている。なお、収縮部材11の構成は本構成に限られず、収縮部材11自体が一定方向への収縮力を備える素材で形成されていてもよい。また、収縮部材11は、上述の通り複数の貫通孔を備えていてもよい。
収縮部材11の肌面側、すなわち吸収体6と接する面には、おむつの長手方向と平行にホットメルトが等間隔で塗布されている(複数の接着線)。収縮部材11は、当該ホットメルトの接着力により、吸収体6と接着している。図9の例では、収縮部材11には、幅が細く接着力が弱いホットメルト20が、おむつの長手方向と平行に付されている(他の接着線)。ホットメルト20は、収縮部材11と吸収体6との位置関係を規定する効果を有している。
塗布されるホットメルトのうち、収縮部材11におけるおむつ幅方向の両端部と、幅方向中央の吸収体当接部分の三か所については、幅が太く、強力な接着力を持つホットメルト21が、おむつ長手方向と平行に付されている。ホットメルト20は、おむつに力が加わると吸収体6と容易に剥離する。一方、ホットメルト21は、吸収体6と強力に接着しており、通常の使用法で想定される負荷では剥離しない。
このような構成により、例えば図8のように、収縮部材11の付勢力により、一対の溝部10同士を近づけるように吸収体6を収縮させる際、ホットメルト20は収縮部材11の収縮力により、吸収体6から容易に剥離する。一方で、ホットメルト21は吸収体6と強力に接着しているので剥離せず、収縮部材はおむつ幅方向に対して間欠的に吸収体6と接着されることになる。
前述の通り、ホットメルト21は、吸収体6と、収縮部材11のおむつ幅方向両端部のみに設けられている。収縮部材11が収縮しようとすると、収縮部材11の幅方向端部同士が、幅方向中央の吸収体当接部分に塗布されたホットメルト21に接近しやすくなるため、一対の溝部10に挟まれた吸収体6が肌面側に立ち上がりやすくなる。
図11は、実施形態に係る収縮部材の別形態の構造を示す図である。本図においては、ホットメルト21は、収縮部材11におけるおむつ幅方向の両端部の二か所に塗布され、幅方向中央の吸収体当接部分については、ホットメルト20が塗布されている。なお、幅方向中央の吸収体当接部分に塗布されるホットメルトは、ホットメルト20とホットメルト21の中間程度の接着力を持つものでもよい。
収縮部材11が収縮しようとすると、収縮部材11の幅方向端部同士が接近しやすくなるため、一対の溝部10に挟まれた吸収体6は、より強力に立ち上がりやすくなる。また、幅方向中央の吸収体当接部分に塗布されるホットメルトが接着したままであれば、吸収体6が肌面側と逆方向に折れ曲がるのを防ぐことができる。
図12は、実施形態に係る収縮部材の別形態の構造を示す図である。本図においては、収縮部材11にはホットメルト20は塗布されず、ホットメルト21のみが塗布されている。このような構成でも、収縮部材11が収縮しようとすると、収縮部材11の幅方向端部同士が、幅方向中央の吸収体当接部分に塗布されたホットメルト21に接近しやすくなるため、一対の溝部10に挟まれた吸収体6を肌面側に立ち上がりやすくする効果は変わらない。
図13は、実施形態に係るおむつの吸収体接着位置を示す図である。本図の例では、収縮部材11から剥離しないホットメルト21の接着線は、一対の溝部10から幅方向中央側に間欠的に設けられている。このように、接着線を間欠的に設けることにより、収縮部材11の収縮力は一対の溝部10を接近させるように効果的に働き、吸収体6は肌面側に盛り上がりやすくなる。
なお、図示しないが、収縮部材11は、吸収体6と同様に、収縮部材11の非肌面側に存在するバックシート5(収縮部材11を吸収体6の肌面側に配置する場合には、トップシート7)とも、ホットメルト等により間欠的に接着されていてよい。特に、収縮部材11を吸収体6とバックシート5との間に設ける場合、収縮部材11の非肌面側にも非接着部を設ければ、おむつ幅方向中央部の剛性が低くなるので、幅方向中央部において吸収体6が立ち上がりやすくなる。
また、収縮部材11を吸収体6の非肌面側のバックシート5との間に設ける場合、バックシート5と収縮部材11の接着は、収縮部材11の幅方向の両端部に、一対の接着部を形成することでなされてよい。また、収縮部材11を吸収体6の肌面側のトップシート7との間に設ける場合、バックシート5と吸収体6との接着は、吸収体6を挟んで収縮部材11が存在する位置の両端部に、一対の接着部を形成することでなされてよい。このように構成することにより、伸縮部材11が吸収体6を肌面側に立ち上げる際にバックシート5やカバーシート4を同方向に変形させる必要がなくなる。このため、伸縮部材11に、周囲の全積層部材を変形させるような強い伸縮力を与える必要がなくなる。
以上、本発明の特徴について実施の形態を説明したが、本発明の内容は上記実施の形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態では、強力な接着力を持つホットメルト21は、ホットメルト塗布量をホットメルト20よりも多くすることにより実現したが、ホットメルトの成分組成を変更し、より接着力の強いホットメルトを使用することによっても実現することができる。
1・・インナーパッド
2・・レグギャザー
3R,3L・・立体ギャザー
3BR,3BL・・弾性体
4・・カバーシート
5・・バックシート
6・・吸収体
6A・・コアラップシート
7・・トップシート
8R,8L・・サイドシート
10・・一対の溝部
11・・収縮部材
20・・ホットメルト
21・・ホットメルト
2・・レグギャザー
3R,3L・・立体ギャザー
3BR,3BL・・弾性体
4・・カバーシート
5・・バックシート
6・・吸収体
6A・・コアラップシート
7・・トップシート
8R,8L・・サイドシート
10・・一対の溝部
11・・収縮部材
20・・ホットメルト
21・・ホットメルト
Claims (13)
- 前身頃領域、股下領域、後身頃領域を有し、着用者から排出された体液を吸収する吸収体と、
前記吸収体の前記股下領域の肌面側に設けられ、前記吸収体の長手方向に延在する一対の溝と、
前記吸収体の非肌面側の、前記一対の溝の延在方向に配置され、収縮状態で、前記一対の溝の仮想の延長線の内側部分を接近させ、前記吸収体を肌面側に持ち上げる第1の収縮部材と、
を、備え、
前記第1の収縮部材を、前記前身頃領域に設けた、
吸収性物品。 - 前記第1の収縮部材を、前記吸収体の前記後身頃領域にも設けた、
請求項1記載の吸収性物品。 - 前記一対の溝の長手方向末端から前記第1の収縮部材が配置される位置に至る、前記一対の溝および前記一対の溝の延長線の幅方向内側における前記吸収体の坪量は、周囲の吸収体よりも小さい、
請求項1または2に記載の吸収性物品。 - 前記吸収体の前記股下領域の非肌面側の、前記一対の溝の幅方向内側に配置され、その幅方向両端で、前記吸収体の前記一対の溝の幅方向内側と接着し、収縮状態で、前記一対の溝を接近させ、前記吸収体を肌面側に持ち上げる第2の収縮部材を更に備える、
請求項1~3のうちいずれか一項記載の吸収性物品。 - 前記第2の収縮部材は、前記一対の溝の幅方向内側の長手方向に複数配置された、
請求項4に記載の吸収性物品。 - 前記第1の収縮部材と前記吸収体は、前記吸収体の幅方向に対して間欠的に接着している、
請求項1~5のうちいずれか一項に記載の吸収性物品。 - 前記第1の収縮部材と前記吸収体は、複数の接着線で接着されており、
前記接着線の幅は、前記第1の収縮部材の幅方向両端と、前記吸収体の中央部において、他の接着線よりも太い、
請求項1~6のうちいずれか一項に記載の吸収性物品。 - 前記第1の収縮部材と前記吸収体は、複数の接着線で接着されており、
前記接着線の幅は、前記第1の収縮部材の幅方向両端において、他の接着線よりも太い、
請求項1~6のうちいずれか一項に記載の吸収性物品。 - 前記第1の収縮部材は、前記吸収体の非肌面側と、カバーシートの肌面側との間に配置され、
前記カバーシートと前記第1の収縮部材も、前記カバーシートの幅方向に対して間欠的に接着している、
請求項1~8のうちいずれか一項に記載の吸収性物品。 - 前記第1の収縮部材は、前記吸収体の非肌面側と、カバーシートの肌面側との間に配置
され、
前記カバーシートと前記第1の収縮部材は、前記第1の収縮部材の幅方向端部であって前記一対の溝の幅方向内側に相当する位置で互いに接着されて、一対の接着部を構成する、
請求項1~8のうちいずれか一項に記載の吸収性物品。 - 前記一対の溝は、形成位置で前記吸収体の坪量を減らすことにより形成される、
請求項1~10のうちいずれか一項に記載の吸収性物品。 - 前記一対の溝は、形成位置で前記吸収体に圧搾加工を施すことにより形成される、
請求項1~10のうちいずれか一項に記載の吸収性物品。 - 前記一対の溝は、形成位置で前記吸収体にスリットを穿つことにより形成される、
請求項1~10のうちいずれか一項に記載の吸収性物品。
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-
2021
- 2021-05-13 JP JP2021081829A patent/JP2022175448A/ja active Pending
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