JP2022172129A - モータ固定子、モータ及び車両 - Google Patents

モータ固定子、モータ及び車両 Download PDF

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Abstract

【課題】本願は、固定子コア及び巻線を含むモータ固定子を提供する。【解決手段】固定子コアは複数の固定子スロットを含み、3つの隣接する固定子スロット毎に固定子スロット群が形成される。複数のワイヤスロットが各固定子スロットに配置され、固定子コアには複数の順次取り囲まれたワイヤスロット層が形成される。巻線は三相巻線を含み、三相巻線は異なる固定子スロット群及びワイヤスロット層に順次且つ交互に巻かれる。各相巻線は複数のU字状ワイヤを含み、U字状ワイヤのそれぞれは、直列に接続される2つのU字状ワイヤの間に形成される屈曲端及び溶接端を含む。2つの隣接するワイヤスロット層は、屈曲端又は溶接端を用いることにより接続される。加えて、屈曲端は同じ形状及び同じスパンを有し、溶接端は同じスパン及び同じねじれ角を有する。U字状ラインの数を低減し、モータ固定子のプロセスの困難性及び製造コストを低減する。【選択図】図2

Description

本願はモータの分野に関し、具体的にはモータ固定子、モータ固定子を用いたモータ及び車両に関する。
フラットワイヤモータは、高い銅充填率、良好な放熱効果、高い耐圧性能、高いトルク密度及び出力密度という特徴を有し、新エネルギ-車等の分野で徐々に用いられている。フラットワイヤモータによって駆動される電気自動車又はハイブリッド電気自動車は相対重量が軽く、耐久走行距離が長く、内部空間の利用率が高い。しかしながら、分岐間のバランスを考慮すると、フラットワイヤモータの固定子の巻線の巻線方法は通常複雑であり、U字状のワイヤが大量に用いられるため、それに対応してフラットワイヤモータのプロセスの複雑性及び製造コストが高まる。
本願はモータ固定子を提供し、少量のU字状のワイヤをモータ固定子の巻線に用いることにより、モータ固定子のプロセスの複雑性及び製造コストが抑制される。本願は、モータ固定子を用いたモータ及び車両をさらに提供する。本願は具体的に下記の技術的解決策を含む。
第1の態様によれば、本願は、固定子コアと、巻線とを含むモータ固定子を提供する。固定子コアは円筒状であり、内壁と、該内壁に配置される複数の固定子スロットとを含む。複数の固定子スロットは該内壁の円周方向に均等に分布し、3つの隣接する固定子スロット毎に固定子スロット群が形成される。固定子コアの半径方向において、各固定子スロットに複数のワイヤスロットが配置され、固定子コアの円の中心と各固定子スロットにおけるワイヤスロットとは半径サイズが異なる。固定子コアの円周方向において、固定子スロットにおける同じ半径サイズのワイヤスロットはワイヤスロット層を形成する。
巻線は三相巻線を含む。該三相巻線は、固定子コアの円周方向におけて、異なる固定子スロット群に順次且つ交互に巻かれ、三相巻線はさらにワイヤスロット層に順次巻かれる。各相巻線は少なくとも1つの分岐を含み、該少なくとも1つの分岐は直列に接続される複数のU字状ワイヤを含む。各U字状ワイヤは屈曲端を含み、直列に接続される2つのU字状ワイヤの間に溶接端が形成される。屈曲端及び溶接端は、固定子スロット群の間に交互に接続されるとともに、ワイヤスロット層の間でも交互に接続される。同じ2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される端部の全ては、U字状ワイヤの屈曲端であるか又は全ては前記U字状ワイヤの間の溶接端である。加えて、同じ2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される屈曲端は同じ形状及び同じスパンを有し、同じ2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される溶接端は同じスパン及び同じねじれ角の両方を有する。
本願のモータ固定子によれば、固定子スロットはコア内で円周方向に配置されているため、三相巻線を順次且つ交互に巻くことができる。加えて、固定子スロットに配置されるワイヤスロットは複数のワイヤスロット層を形成し、三相巻線を、円周方向に巻かれる場合に異なるワイヤスロット層の間にさらに巻かれて、固定子コアの銅充填率が改善される。具体的には、各相巻線は、少なくとも1つの分岐を用いることにより、ワイヤスロット層の間及び固定子スロット群の間に接続される。各分岐は、直列に接続される複数のU字状ワイヤを含む。
本願のモータ固定子によれば、U字状ワイヤの屈曲端及び2つの隣接するU字状ワイヤの間に接続される溶接端を用いることにより、分岐の接続構造が形成される。加えて、任意の2つのワイヤスロット層の間の接続のために、同じ形状及び同じスパンのU字状ワイヤ又は同じスパン及び同じねじれ角の溶接端部を用いられるため、U字状ワイヤの屈曲端部が同じ形状及び同じスパンを有する隣接する2つのワイヤスロット層の間に同じ形状のU字状ワイヤを配置できる。さらに、ワイヤスロット層の間で屈曲端と溶接端とが交互に接続されているため、同じスパン及び同じねじれ角を用いることにより、2つのU字状ワイヤの間に溶接端が接続され得る。
したがって、本願のモータ固定子では、隣接するワイヤスロット層の間の接続のために用いられるU字状ワイヤの数は、U字状ワイヤを用いることにより接続される2つの隣接するワイヤスロット層の数のみに依存する。複数のワイヤスロット層の間に別々に接続される巻線の巻線方法に比べ、本願のモータ固定子ではU字状ワイヤの種類が少なくて済むため、モータ固定子の製造コストが低減される。加えて、U字状ワイヤの種類の減少によって、モータ固定子のワイヤ巻線プロセスも簡素化されるため、製造効率が改善され、歩留まり率が高まる。
可能な実施では、2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される屈曲端のスパンはそれぞれフルピッチであり、2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される溶接端のスパンはそれぞれフルピッチである。
この実施では、U字状ワイヤのスパンをフルピッチに設定されるため、固定子コアの半径方向における一度の接続プロセスで、U字状ワイヤの全てが同じ位相帯区画に配置され、U字状ワイヤの巻線プロセスが簡素化される。
可能な実施では、各固定子スロット群の3つの隣接する固定子スロットは3つの位相帯区画を順次形成する。ワイヤスロット層は、半径サイズが最も小さいスロット開口層と、半径サイズが最も大きいスロット底層とを含む。分岐は該スロット開口層の固定子スロット群の間にさらに接続され、分岐は2つの固定子スロット群の間の異なる位相帯区画を接続する、及び/又は分岐はスロット底層における固定子スロット群の間にさらに接続され、分岐は2つの固定子スロット群の間の異なる位相帯区間を接続する。
この実施では、異なる位相帯区間が同じ分岐上に別々に直列接続されるため、異なる位相帯区間の間の角度差を解消でき、異なる分岐の間で生じる循環干渉が回避される。
可能な実施では、各相巻線はスロット変更区画を含み、該スロット変更区画は、スロット開口層における固定子スロット群の間に接続され、スロット変更区画はスロット底層における固定子スロット群の間にさらに接続される。スロット変更区画は3つの経路を含む。相巻線の各分岐は、3つの経路の異なるスパンの組み合わせを介して、2つの固定子スロット群の間での位相帯区画切り替えを実施する。
この実施では、スロット変更区画は、2つの隣接する固定子スロット群の間の位相帯区画の切り替えを実施する。これは、スロット開口層及びスロット底層のワイヤの巻線プロセスを簡素化するのに役立つため、歩留まり率が高まる。
可能な実施では、スロット変更区画における3つの経路のスパンの組み合わせは、10/10/7又は8/8/11である。
可能な実施では、スロット底層に位置するスロット変更区画における3つの経路のスパンの組み合わせは、スロット開口層に位置するスロット変更区画における3つの経路のスパンの組み合わせと同じである。
この実施では、スロット底層におけるスパンの組み合わせの全ては、スロット開口層におけるスパンの組み合わせと同じになるように設定されるため、3つの異なる位相帯区画が同じ分岐上で別々に直列に接続され、同じ分岐上の角度差をより効果的に解消できる。
可能な実施では、相巻線は第1のスロット変更ワイヤ及び第2のスロット変更ワイヤを含む。第1のスロット変更ワイヤはスロット開口層内における固定子スロットの間に接続され、該第2のスロット変更ワイヤはスロット底層における固定子スロットの間に接続され、該第1のスロット変更ワイヤ及び該第2のスロット変更ワイヤの双方は、相巻線の各分岐の位相帯区画の切り替えを実施するように構成されている。
この実施では、スロット開口層及びスロット底層における任意の固定子スロット群について、第1のスロット変更ワイヤ及び第2のスロット変更ワイヤの配置を介して、固定子スロット群の両側の固定子スロット群に、固定子スロット群が別々に接続され得るため、巻線の同一層の帯区画変更の間の柔軟性が改善されるため、より多くの巻線方法及び並列接続された分岐の設計の実施に役立つ。
可能な実施では、第1のスロット変更ワイヤは同じスパンを有する、及び/又は
第2のスロット変更ワイヤは同じスパンを有する。
この実施では、第1のスロット変更ワイヤ及び/又は第2のスロット変更ワイヤのスパンの全ては、モータ固定子で用いるU字状ワイヤの種類の数をさらに減らすため同じに設定されるため、モータ固定子の製造コストがより良好に抑制される。
可能な実施では、ワイヤスロット層の数は偶数であり、分岐は、U字状ワイヤの屈曲端を用いることにより、スロット開口層及びスロット底層の両方における異なる固定子スロットの間に接続される。
あるいは、ワイヤスロット層の数は奇数である。分岐はU字状ワイヤの屈曲端を用いることによりスロット開口層における異なる固定子スロットの間に接続され、分岐は溶接端を用いることにより、スロット底層における異なる固定子スロットの間に接続されるか又は分岐は溶接端を用いることによりスロット開口層における異なる固定子スロットの間に接続され、分岐はU字状ワイヤの屈曲端を用いることにより、スロット底層における異なる固定子スロットの間に接続される。
この実施では、ワイヤスロット層の数の違いに基づいて、スロット開口層及びスロット底層でスロット接続機能を実施するための構造を意図的に配置し、各分岐の特徴安定性を確保するために屈曲端又は溶接端が制御される。
第2の態様によれば、本願は、モータ回転子と、本願の第1の態様で提供されるモータ固定子とを含むモータを提供し、モータ回転子はモータ固定子の内側に位置する。
第3の態様によれば、本願は、本願の第2の態様で提供されるモータを含む車両を提供する。
なお、本願の第1の態様で提供されるモータ固定子は、本願の第2の態様で提供されるモータ及び本願の第3の態様で提供される車両の両方で用いられるため、本願のモータ及び車両の製造コストは別々に抑制され、モータ固定子がモータ及び車両に対してそれぞれもたらす有益な効果は基本的に同じであり、ここでは1つずつ説明しない。
図1は、本願に係るモータのフレーム構造の概略図である。 図2は、本願に係るモータのモータ固定子の構造の概略図である。 図3は、本願に係るモータ固定子の固定子コアの構造の概略図である。 図4は、本願に係るモータ固定子の固定子スロットの構造の概略図である。 図5は、本願に係るモータ固定子の複数のワイヤスロット層の構造の概略図である。 図6は、本願に係るモータ固定子の巻線構造の概略図である。 図7は、本願に係るモータ固定子の単相巻線の構造の概略図である。 図8は、本願に係る、モータ固定子の巻線の、各ワイヤスロットにある相の概略図である。 図9は、本願に係るモータ固定子の単相巻線における分岐の構造の概略図である。 図10は、本願に係るモータ固定子の分岐上のU字状ワイヤの構造の概略図である。 図11は、本願に係る、モータ固定子の分岐の、各ワイヤスロット内にある巻線の概略図である。 図12は、本願に係る、モータ固定子の別の分岐の、各ワイヤスロット内にある巻線の概略図である。 図13は、本願に係る、モータ固定子のさらに別の分岐の、各ワイヤスロット内にある巻線の概略図である。 図14は、本願に係る、モータ固定子の単相巻線の、各ワイヤスロット内にある巻線の概略図である。 図15は、本願に係る、モータ固定子の単相巻線の巻線方法の概略図である。 図16は、本願に係る、モータ固定子の単相巻線の別の巻線方法の概略図である。 図16は、本願に係る、モータ固定子の単相巻線のさらに別の巻線方法の概略図である。 図18は、本願に係る、モータ固定子の単相巻線が中間ワイヤスロット層で巻かれた構造の概略図である。 図19は、本願に係る、モータ固定子の単相巻線がスロット開口層で巻かれた構造の概略図である。 図20は、本願に係る、モータ固定子の単相巻線がスロット底層で巻かれた構造の概略図である。 図21は、本願に係る、モータ固定子の三相巻線が中間ワイヤスロット層で巻かれた構造の概略図である。 図22は、本願に係る、モータ固定子の三相巻線がスロット開口層で巻かれた構造の概略図である。 図23は、本願に係る、モータ固定子の三相巻線がスロット底層で巻かれた構造の概略図である。 図24は、本願に係る、モータ固定子の単相巻線の他の巻線方法の概略図である。 図25は、本願に係る、モータ固定子で6つの分岐を並列に接続する場合に用いられるスタ-配線方法の概略図である。 図26は、本願に係る、モータ固定子で6つの分岐を並列に接続する場合に用いられる三角配線方法の概略図である。 図27は、本願に係る、モータ固定子で3つの分岐を並列に接続する場合に用いられるスタ-配線方法の概略図である。 図28は、本願に係る、モータ固定子で3つの分岐を並列に接続する場合に用いられる三角配線方法の概略図である。 図29は、本願に係る、モータ固定子で2つの分岐を並列に接続する場合に用いられるスタ-配線方法の概略図である。 図30は、本願に係る、モータ固定子で2つの分岐を並列に接続する場合に用いられる三角配線方法の概略図である。 図31は、本願に係る、モータ固定子の単相巻線の別の巻線方法の概略図である。 図32は、本願に係る、スロット変更ワイヤを用いることにより、モータ固定子の同じ層で帯区画が変更された巻線の概略図である。 図33は、本願に係る、スロット変更ワイヤを用いることにより、モータ固定子の同じ層で帯区画が変更された別の巻線の概略図である。 図34は、本願に係る、スロット変更ワイヤを用いることにより、モータ固定子の同じ層で帯区画が変更された別の巻線の概略図である。 図35は、本願に係る、スロット変更ワイヤを用いることにより、モータ固定子の同じ層で帯区画が変更された別の巻線の概略図である。 図36は、本願に係る、スロット変更ワイヤを用いることにより、モータ固定子の同じ層で帯区画が変更された別の巻線の概略図である。 図37は、本願に係る、スロット変更ワイヤを用いることにより、モータ固定子の同じ層で帯区画が変更された別の巻線の概略図である。 図38は、本願に係る、スロット変更ワイヤを用いることにより、モータ固定子の同じ層で帯区画が変更された別の巻線の概略図である。 図39は、本願に係る、スロット変更ワイヤを用いることにより、モータ固定子の同じ層で帯区画が変更された別の巻線の概略図である。
以下、本願の実施形態における技術的解決策を、本願の実施形態における添付の図面を参照しながら説明する。説明する実施形態は、本願の実施形態の全てではなく、むしろ一部にすぎないことは明らかである。本願の実施形態に基づいて、創造的努力なしに当業者により得られる他の全ての実施形態は、本願の保護範囲に含まれるものとする。
図1は、本願に係るモータ400のフレーム構造を示す。
モータ400は、モータ固定子300及びモータ回転子410を含む。モータ固定子300は基本的に円筒状であり、モータ回転子410はモータ固定子300の内部に位置する。モータ固定子300は、図1に中心軸301として示す幾何学的中心軸を有する。この場合、モータ回転子410の円中心は中心軸301と重なる。モータ固定子300には巻線200が巻かれ、巻線200に対応して、モータ回転子410には複数対の磁極(図示せず)が配置され得る。磁極は、モータ回転子410の円周方向に配置される永久磁石であり得るか又はモータ回転子410に巻かれた回転子巻線であってもよく、回転子巻線は、モータ回転子410の円周方向に分布する導電性のバ-を形成する。巻線200の電源が投入されると、モータ固定子300の内部で磁場が形成される。磁場を感知した後、モータ回転子410上の永久磁石又は導電性のバ-はモータ回転子410を駆動して、中心軸301を中心に回転させて動力を出力できる。
本願におけるモータ400は、本願では車両に適用され得る。本願における車両は、電気自動車又はハイブリッド電気自動車であり得る。モータ400は車両に収容され、車両を走行させるために動力を提供し得る。本願におけるモータ400の適用シナリオは車両に限定されず、モータ400は、動力出力を提供する必要がある他の装置にさらに適用され得ることが理解されよう。
図2は、本願に係るモータ固定子300の構造を示す。
モータ固定子300は固定子コア100及び巻線200を含む。巻線200は固定子コア100に巻かれている。
詳細については、図3に示す固定子コア100の構造を参照されたい。固定子コア100は基本的に円筒状であり、お互い反対側にある内壁110及び外壁120を有する。内壁110及び外壁120のそれぞれは円筒状であり得る。加えて、内壁110及び外壁120の幾何学的中心は互いに重なり、双方が中心軸301を取り囲む。
内壁110には複数の固定子スロット130がさらに配置されている。複数の固定子スロット130は、内壁110の円周方向に均等に分布する。複数の固定子スロット130は、モータ固定子100の半径方向において、外壁120の方向に向かってさらに延びる。加えて、中心軸301の方向において、各固定子スロット130は固定子コア100を貫通している。巻線200は、中心軸301の方向において固定子スロット130の両端を通り、各固定子スロット130に巻かれている。
具体的には、図4を参照して、固定子コア100の半径方向において、固定子スロット130は互いに対向するスロット開口端131及びスロット底端132を含む。スロット開口端131は内壁110と連通し、内壁110に間隙が形成されている。スロット底端132は内壁110から離れて位置する。また、複数のワイヤスロット133が固定子スロット130に配置され、ワイヤスロット133はスロット開口端131からスロット底端132にかけて順次配置されている。すなわち、ワイヤスロット133は固定子コア100の半径方向に順次配置されている。巻線200は固定子スロット130を通り、具体的には、巻線は各ワイヤスロット133を通る。
複数のワイヤスロット133は、固定子コア100の半径方向に配置されている。同じ固定子スロット130における中心軸301とワイヤスロット133の距離は異なる。つまり、同じ固定子スロット130におけるワイヤスロット133の半径は異なる。加えて、固定子スロット130は固定子コア100の円周方向に均等に分布し、固定子スロット130内にあり、半径サイズが同じワイヤスロット133はワイヤスロット層140を形成する。図4に示すように、1つの固定子スロット130内のワイヤスロット133の数は8つである。したがって、図5に示すように、半径サイズが異なる8つのワイヤスロット133は、固定子コア100上に8つのワイヤスロット層140をそれぞれ形成する。8つのワイヤスロット層140は、固定子コア100を順次取り囲む。半径サイズが最も小さいワイヤスロット133で形成されるワイヤスロット層140をスロット開口層141と定義し、半径サイズが最も大きいワイヤスロット133によって形成されるワイヤスロット層140をスロット底層142と定義する。スロット開口層141は、固定子コア100を順次取り囲むワイヤスロット層140の最も内側の環に位置し、スロット底層142は、固定子コア100を順次取り囲むワイヤスロット層140の最も外側の環に位置する。別の実施形態では、1つの固定子スロット130内のワイヤスロット133の数は異なるため、固定子コア100に形成されるワイヤスロット層140の数も異なることが理解されよう。
再び図3を参照して、本願におけるモータ固定子300については次のことがさらに定義される。固定子コア100の円周方向において、3つの隣接する固定子スロット130は固定子スロット群150を形成する。図3に示すように、固定子スロット130の数は54であり、18の固定子スロット群150が形成される。本願におけるモータ固定子300の巻線200は三相巻線である。図6を参照して、巻線200は、U相巻線210、V相巻線220及びW相巻線230を含む。モータ固定子300の各極における相毎のスロットの数は3つであり、3つのスロットは各固定子スロット群150の3つの固定子スロット130に対応する。具体的には、各相巻線は3つの隣接する固定子スロット130を同時に通り、三相巻線は固定子コア100の円周方向において順次且つ交互に巻かれる。したがって、本実施形態におけるモータ固定子100では、モータ400の極距離は、3(3相)×3(各極における相毎のスロット数)=9である。
固定子スロット130の数(54)と協調するため、本実施形態におけるモータ400のモータ回転子410の極の数は6である。もちろん、各極における相毎のスロットの数が3つであるモータの場合、モータの極-スロット協調は8極72スロット、10極90スロット、12極108スロット等であり得る。これは、ここでは1つずつ限定されない。様々な極-スロット協調を有するモータ400に対応して、モータ400の極距離は9である。つまり、2つの隣接する極間の固定子スロット130の数は9つである。固定子コア100に巻線200を巻くプロセスで、単線を2つのワイヤスロット133の間に接続する場合に通される固定子スロット130の数はスパンである。スパンが極距離に等しい場合、単線のスパンはフルピッチである。スパンが極距離よりも大きい場合、線のスパンは長ピッチであるか又はスパンが極距離より小さい場合、線のスパンは短ピッチである。
なお、図示の三相巻線は、固定子コア100に反時計回りに順次巻かれている。しかし、一部の他の実施形態では、三相巻線は固定子コア100に時計回りで順次巻かれてもよく、これは本願におけるモータ固定子300の機能実施には影響しない。
図7は、U相巻線210を用いる巻線200の相巻線の構造を示している。U相巻線210は、固定子コア100の円周方向において、6つの異なる固定子スロット群150に間隔をあけて巻かれている。6つの固定子スロット群150は、固定子コア100の円周方向に均等に分布し、任意の2つの固定子スロット群150の間の距離は同じである。加えて、固定子スロット群150のいずれかでは、U相巻線210は3つの固定子スロット130にも巻かれており、固定子スロット130のワイヤスロット133にも巻かれている。つまり、本願の固定子コア100内の任意の固定子スロット群150は、一相巻線の巻線を実施するためにのみ用いられ、3つの隣接する固定子スロット130に巻かれた巻線の相は同じである。
詳細については、本願に係る、モータ固定子300の巻線200の、各ワイヤスロット133内にある相を示す図8を参照されたい。図8の表において、水平座標は同じ回転方向で順次配置される固定子スロット130の配置を示し、垂直座標は固定子スロット130の長さ方向に順次配置されるワイヤスロット133を示す。図7に示すU相巻線210は、計6つの固定子スロット群150であるスロット1~3、スロット10~12、スロット19~21、スロット28~30、スロット37~39、スロット46~48に分布していることが分かるであろう。加えて、各固定子スロット群150の各ワイヤスロット133にはU相巻線210のみが巻かれている。
これに対応して、図8に示すV相巻線220は、計6つの固定子スロット群150であるスロット4~6、スロット13~15、スロット22~24、スロット31~33、スロット40~42及びスロット49~51に分布している。各固定子スロット群150の各ワイヤスロット133にはV相巻線220のみが巻かれている。W相巻線230は、計6つの固定子スロット群150であるスロット7~9、スロット16~18、スロット25~27、スロット34~36、スロット43~45、スロット52~54に分布している。各固定子スロット150の各ワイヤスロット133にはW相巻線220のみが巻かれている。
したがって、三相巻線は、固定子コア100の円周方向において、異なる固定子スロット群150に順次且つ交互に巻かれている。各固定子スロット群150は、同じ相の巻線のためだけに用いられている。相が異なる巻線が別々に巻かれた2つの固定子スロット群150は、相が同じ2つの隣接する固定子スロット群150の間に配置されている。例えば、V相巻線220を有する固定子スロット群150(スロット4~6)及びW相巻線230を有する固定子スロット群150(スロット7~9)は、U相巻線210を有する2つの隣接する固定子スロット群150(スロット1~3及びスロット10~12)の間にさらに配置されている。
なお、円周方向に均等に分布する固定子スロット130の場合、任意の固定子スロット130がスロット1として用いられ得る。つまり、図8に示す固定子コア100の固定子スロット130では、始点となるスロット1は、図3の任意の固定子スロット130であり得る。本願のモータ固定子300では、これは具体的に限定されていない。
また、同じ固定子スロット群150内の3つの固定子スロット130は、3つの固定子スロット130間の位置及び角度の差に基づいて、位相帯区画I、位相帯区画II及び位相帯区画IIIの3つの異なる位相帯区画をさらに順次形成する。固定子スロット群150内の三つの位相帯区画は同じ順序で並んでいる。例えば、スロット1~3を含む固定子スロット群150では、第1の固定子スロット130(スロット1)が位相帯区画Iとして定義され、第2の固定子スロット130(スロット2)が位相帯区画IIとして定義され、第3の固定子スロット130(スロット3)が位相帯区画IIIとして定義される。つまり、スロット1~3を含む固定子スロット群150では、W相巻線230に近い固定子スロット130が位相帯区画Iとして定義され、V相巻線220に近い固定子スロット130が位相帯区画IIIとして定義され、位相帯区画Iと位相帯区画IIIとの間に位置する固定子スロット130が位相帯区画IIとして定義される。
これに対応して、スロット10~12を含む固定子スロット群150では、スロット10を形成する固定子スロット130が位相帯区画Iであり、スロット11を形成する固定子スロット130が位相帯区画IIであり、スロット12を形成する固定子スロット130が位相帯区画IIIである。加えて、V相巻線220及びW相巻線230の位相帯区画も同じ順序で配置されている。スロット4~6を含む固定子スロット群150では、スロット4を形成する固定子スロット130が位相帯区画Iであり、スロット5を形成する固定子スロット130が位相帯区画IIであり、スロット6を形成する固定子スロット130が位相帯区画IIIである。スロット7~9を含む固定子スロット群150では、スロット7を形成する固定子スロット130が位相帯区画Iであり、スロット8を形成する固定子スロット130が位相帯区画IIであり、スロット9を形成する固定子スロット130が位相帯区画IIIである。加えて、三相巻線の順序は、三相巻線の反時計回りに広がり、三相巻線が時計周りの場合、位相帯区画I及び位相帯区画IIIの位置を対応させて入れ替えられる。
各相巻線は少なくとも1つの分岐240を含む。モータの性能パラメータ及び実際の動作条件を考慮して、各相巻線の分岐240の数は6、3、又は2であり得る。同じ相巻線の分岐240の全ては相巻線とともに異なる固定子スロット群150に順次巻かれ、分岐240は並列に接続された後に相巻線を形成する。図9はU相巻線210の分岐240の構造を示し、図9の実施形態では、U相巻線210は3つの分岐240を並列に接続することにより形成されている。図9に示す分岐240の全ては、U相巻線210と共に6つの異なる固定子スロット群150に順次巻かれている。各分岐240は、ワイヤ入口端241と、ワイヤ出口端242と、ワイヤ入口端241とワイヤ出口端242との間で直列に接続された複数のU字状ワイヤ250とをさらに含む。
具体的には、図10に示すように、U字状ワイヤ250は2つの導体251と、2つの導体251の間に接続された屈曲端252とを含む。導体251は両方とも直線状であり、2つの導体251は基本的に互いに平行である。各導線251はワイヤスロット133に挿入され、2つの導線251が挿入されるワイヤスロット133は異なる固定子スロット群150に位置する。屈曲端252は2つの導体251の間に接続され、2つの導体251の間で電気伝導を実施するように構成されている。各導体251の、屈曲端252から離れた側に脚253がさらに延びている。脚253は、2つの隣接するU字状ワイヤ250間で直列接続を実施し得る。具体的には、直列に接続された2つのU字状ワイヤ250の間に、互いに近接した2つのU字状254ワイヤ250の2つの脚253を溶接することにより溶接端254(図9を参照)が形成されるため、溶接端254を用いることにより、2つのU字状ワイヤ250が直列に接続される。2つのU字状ワイヤ250の間に溶接端254を接続されると、2つの脚253のそれぞれは、脚253に接続された導体251と角度を形成する。1つの脚253と、1つの脚253に接続された導体251との間の角度はねじれ角と定義される。ねじれ角は、溶接端254のねじれ角とも解釈され得る。同じ隣接するワイヤスロット層140の間に位置する2つの隣接するU字状ワイヤ250の複数対は同じスパンを用いる場合、2つの隣接するU字状ワイヤ250の対の全ての間に形成されるねじれ角も同じであることが理解されよう。つまり、同じ隣接する2つのワイヤスロット層140の間では、同じスパンを有する溶接端254は全て同じねじれ角を有する。
図9の分岐240の、各ワイヤスロット133にある巻線を示す図11を参照されたい。分岐240は、46番目の固定子スロット及び(1)番目のワイヤスロット層(以降、説明を容易にするために「スロットN‐層(M)」という)から入って、スロット39‐層(1)から出る。ブランチ240は次のスロット及び層を通る:スロット46‐層(1)-スロット1‐層(2)-スロット10‐層(3)-スロット19‐層(4)-スロット28‐層(5)-スロット37‐層(6)-スロット46‐層(7)-スロット1‐層(8)-スロット11‐層(8)-スロット2‐層(7)-スロット47‐層(6)-スロット38‐層(5)-スロット29‐層(4)-スロット20‐層(3)-スロット11‐層(2)-スロット2‐層(1)-スロット12‐層(1)-スロット21‐層(2)-スロット30‐層(3)-スロット39‐層(4)-スロット48‐層(5)-スロット3‐層(6)-スロット12‐層(7)-スロット21‐層(8)-スロット28‐層(8)-スロット19‐層(7)-スロット10‐層(6)-スロット1‐層(5)-スロット46‐層(4)-スロット37‐層(3)-スロット28‐層(2)-スロット19‐層(1)-スロット29‐層(1)-スロット38‐層(2)-スロット47‐層(3)-スロット2‐層(4)-スロット11‐層(5)-スロット20‐層(6)-スロット29‐層(7)-スロット38‐層(8)-スロット48‐層(8)-スロット39‐層(7)-スロット30‐層(6)-スロット21‐層(5)-スロット12‐層(4)-スロット3‐層(3)-スロット48‐層(2)-スロット39‐層(1)。
本願のこの実施形態では、分岐240が各固定子スロット群150に巻かれた場合、分岐240は固定子コア100の半径方向の異なるワイヤスロット層140の間でさらに巻かれることが理解されよう。加えて、分岐240は固定子コア100の円周方向において2つの隣接する固定子スロット群150の間に接続され、固定子コア100の半径方向において2つの隣接するワイヤスロット層140の間にも接続される。前述したように、U字状ワイヤ250の2つの導体251は各ワイヤスロット133を通るように構成されており、2つの導体251の間に接続された屈曲端252及び2つのU字状ワイヤ250の間に接続された溶接端254は、分岐240の接続動作を実施するように構成されている。つまり、分岐240は、屈曲端252及び溶接端254を用いることにより、2つの隣接する固定子スロット群150の間及び2つの隣接するワイヤスロット層140の間に接続される。1つのU字状ワイヤ250上に屈曲端252が配置され、2つのU字状ワイヤ250の間に溶接端254も配置されている。したがって、本実施形態では、屈曲端252及び溶接端254を導体251間に交互に接続して、固定子スロット群150間及びワイヤスロット層140間の分岐240の接続機能を実施する。溶接端254は、2つの隣接するU字状ワイヤ250の脚253及び2つの脚253の間の溶接を介して形成された溶接点構造を含み得る。
図11に示すように、実線の矢印を用いて屈曲端252を表し、破線の矢印を用いて溶接端254を表す。分岐240がスロット46‐層(1)から固定子コア100に入った後、分岐240の第1のU字状ワイヤ250がスロット1‐層(2)とスロット10‐層(3)との間に挿入されることが分かるであろう。スロット46‐層(1)とスロット1‐層(2)とは、接続を実施するために溶接端254を用いることにより連通している(ここでは、分岐240のワイヤ入口端241とU字状ワイヤ250との溶接も溶接端254の構造と考えられ得る)。次に、U字状ワイヤ250の屈曲端252を用いることにより、スロット1‐層(2)とスロット10‐層(3)とが連通され、溶接端254を用いることにより、スロット10‐層(3)とスロット19‐層(4)とがさらに連通されている等である。加えて、本実施形態では、2つのワイヤスロット層140の間に接続されるU字状ワイヤ250のスパンはフルピッチ9であり、2つのワイヤスロット層140の間に接続される溶接端254のスパンもフルピッチ9である。
分岐240がスロット46‐層(1)、スロット1‐層(2)、スロット10‐層(3)、スロット19‐層(4)、スロット28‐層(5)、スロット37‐層(6)、スロット46‐層(7)、スロット1‐層(8)の間に順次巻かれた場合、分岐240は6つの固定子スロット群150の位相帯区画Iに別々に巻かれる。分岐240がスロット11‐層(8)、スロット2‐層(7)、スロット47‐層(6)、スロット38‐層(5)、スロット29‐層(4)、スロット20‐層(3)、スロット11‐層(2)、スロット2‐層(1)の間に順次巻かれ、スロット12‐層(1)、スロット21‐層(2)、スロット30‐層(3)、スロット39‐層(4)、スロット48‐層(5)、スロット3‐層(6)、スロット12‐層(7)及びスロット21‐層(8)の間に順次巻かれた場合、分岐240は6つの固定子スロット群150の位相帯区画IIと位相帯区画IIIに別々に巻かれる。続いて、分岐240はスロット28‐層(8)とスロット19‐層(1)との間に巻かれた場合、位相帯区画Iにも位置し、分岐240は、スロット29‐層(1)とスロット38‐層(8)との間に巻かれた場合、位相帯区画IIに位置し、分岐240は、スロット48‐層(8)とスロット39‐層(1)との間に巻かれた場合、位相帯区画IIIに位置する。
分岐240は、スロット開口層141(8番目の層)とスロット底層142(1番目の層)で位相帯区画変換をさらに別々に実施する。具体的には、8つの位相帯区画I間の巻線を完了するために分岐240がスロット46‐層(1)からスロット1‐層(8)に巻かれた後に、スロット開口層141のスロット1からスロット11に分岐240を接続され、スロット1は位相帯区画Iに位置し、スロット11は位相帯区画IIに位置する。次に、8つの位相帯区画II間の巻線を完了するために分岐240がスロット11‐層(8)からスロット2‐層(1)に順次巻かれた後に、分岐240はスロット底層142のスロット2からスロット12に接続され、スロット12は位相帯区画IIIに位置する。また、8つの位相帯区画III間の巻線を完了するために、分岐がスロット12‐層(1)からスロット21‐層(8)に巻かれる。
図11に示すように、2つの隣接するワイヤスロット層140間の分岐240の接続を表すために記号「-」が用いられ、同じワイヤスロット層140内の異なる位相帯区画間の分岐240の接続を表すために記号「―」が使用される。図に示す分岐240の巻線全体において、分岐240は、位相帯区画Iから位相帯区画IIへの2つの同一層の帯区画変更(スロット1‐層(8)からスロット11‐層(8)へ及びスロット19‐層(1)からスロット29‐層(1)へ)と、位相帯区画IIから位相帯区画IIIへの2つの同一層の帯区画変更(スロット2‐層(1)からスロット12‐層(1)へ及びスロット38‐層(8)からスロット48‐層(8)へ)と、位相帯区画IIIから位相帯区画Iへの1つの同一層の帯区画変更(スロット21‐層(8)からスロット28‐層(8)へ)を別々に完了する。したがって、この分岐240では、6つの位相帯区間の間で計5つの同一層の帯区間変更動作が実施される。分岐240は、位相帯区画Iから入り、位相帯区画II、位相帯区画III、位相帯区画I、位相帯区画II及び位相帯区画IIIを順次直列に接続し、最終的に位相帯区画IIIから導き出される。分岐240によって連通される位相帯区画I、位相帯区画II及び位相帯区画IIIの数は全て2つである。
また、位相帯区画Iにおける分岐240の巻線の場合、先ず、分岐240はスロット開口層141からスロット底層142に(スロット46‐層(1)からスロット1‐層(8)に)順次巻かれ、次に、スロット底層142からスロット開口層141に(スロット28‐層(8)からスロット19‐層(1)に)順次巻かれ、計16個のワイヤスロット層140を接続する。位相帯区画IIの分岐240の巻線の場合、先ず、分岐240はスロット開口層141からスロット底層142に(スロット11‐層(8)からスロット2‐層(1)に)順次巻かれ、次にスロット底層142からスロット開口層141に(スロット29‐層(1)からスロット38‐層(8)に)順次巻かれ、計16個のワイヤスロット層140を接続する。位相帯区画IIIの分岐240の巻線の場合、先ず、分岐240はスロット開口層141からスロット底層142に(スロット12‐層(1)からスロット21‐層(8)に)順次巻かれ、次にスロット底層142からスロット開口層141に(スロット48‐層(8)からスロット39‐層(1)に)順次巻かれ、計16個のワイヤスロット層140を接続する。分岐240の三相帯区間の線長も同じである。このように、分岐240は、位相帯域区間差によってもたらされ得る電気信号の角度差を取り除く。
図12及び図13は、他の二つの分岐240の巻線を示す。図12に示す分岐240は位相帯区画IIから固定子コア100に入り、位相帯区画Iから導き出される。分岐240は次のスロット及び層を順次通る:スロット47‐層(1)―スロット2‐層(2)―スロット11‐層(3)―スロット20‐層(4)―スロット29‐層(5)―スロット38‐層(6)―スロット47‐層(7)―スロット2‐層(8)―スロット12‐層(8)―スロット3‐層(7)―スロット48‐層(6)―スロット39‐層(5)―スロット30‐層(4)―スロット21‐層(3)―スロット12‐層(2)―スロット3‐層(1)―スロット10‐層(1)―スロット19‐層(2)―スロット28‐層(3)―スロット37‐層(4)―スロット46‐層(5)―スロット1‐層(6)―スロット10‐層(7)―スロット19‐層(8)―スロット29‐層(8)―スロット20‐層(7)―スロット11‐層(6)―スロット2‐層(5)―スロット47‐層(4)―スロット38‐層(3)―スロット29‐層(2)―スロット20‐層(1)―スロット30‐層(1)―スロット39‐層(2)―スロット48‐層(3)―スロット3‐層(4)―スロット12‐層(5)―スロット21‐層(6)―スロット30‐層(7)―スロット39‐層(8)―スロット46‐層(8)―スロット37‐層(7)―スロット28‐層(6)―スロット19‐層(5)―スロット1‐層(3)―スロット1‐層(3)―スロット46‐層(2)―スロット37‐層(1)。
隣接する固定子スロット群150のすべての間に巻かれた場合、図12に示す分岐240は、固定子コア100の半径方向における2つの隣接する異なるワイヤスロット層140の間にも巻かれることが理解されよう。分岐240の屈曲端252及び溶接端254も相互に交互であり、U字状ワイヤ250のスパン及び溶接端254のスパンのそれぞれはフルピッチ9である。図12の分岐240によって連通される位相帯区画I、位相帯区画II及び位相帯区画IIIの数は全て2つであり、3つの位相帯区画の線長は同じであるため、電気信号の角度差がなくなる。
図13に示す分岐240は、位相帯区画IIIから固定子コア100に入り、位相帯区画IIから導出される。分岐240は次のスロット及び層を順次通過する:スロット48‐層(1)-スロット3‐層(2)-スロット12‐層(3)-スロット21‐層(4)-スロット30‐層(5)-スロット39‐層(6)-スロット48‐層(7)-スロット3‐層(8)-スロット10‐層(8)-スロット1‐層(7)-スロット46‐層(6)-スロット37‐層(5)-スロット28‐層(4)-スロット19‐層(3)-スロット10‐層(2)-スロット1‐層(1)-スロット11‐層(1)-スロット20‐層(2)-スロット29‐層(3)-スロット38‐層(4)-スロット47‐層(5)-スロット2‐層(6)-スロット11‐層(7)-スロット20‐層(8)-スロット30‐層(8)-スロット21‐層(7)スロット12‐層(6)-スロット3‐層(5)-スロット48‐層(4)-スロット39‐層(3)-スロット39‐層(2)-スロット21‐層(1)-スロット28‐層(1)-スロット37‐層(2)-スロット46‐層(3)-スロット1‐層(4)-スロット10‐層(5)-スロット19‐層(6)-スロット28‐層(7)-スロット37‐層(8)-スロット47‐層(8)-スロット38‐層(7)-スロット29‐層(6)-スロット20‐層(5)-スロット11‐層(4)-スロット2-‐層(3)-スロット47‐層(2)-スロット38‐層(1)。
隣接する固定子スロット群150のすべての間に巻かれた場合、図13に示す分岐240は、固定子コア100の半径方向における2つの隣接する異なるワイヤスロット層140の間にも巻かれることが理解されよう。分岐240の屈曲端252及び溶接端254も相互に交互であり、U字状ワイヤ250のスパン及び溶接端254のスパンのそれぞれはフルピッチ9である。図13の分岐240によって連通される位相帯区画I、位相帯区画II及び位相帯区画IIIの数は全て2つであり、3つの位相帯区画の線長は同じであるため、電気信号の角度差がなくなる。
したがって、U相巻線210の3つの分岐240が各固定子スロット群150に巻かれた全体的な概略図を示す図14を参照して、説明を容易にするために、本願の添付の図面では、同じ分岐240によって巻かれたワイヤスロット133を区別するために「U1」、「U2」、「U3」等の識別子が用いられる。6つの分岐240が並列に接続される後続の実施形態では、「U1~U6」を用いることにより分岐240が区別され、2つの分岐240が並列に接続される実施形態では、2つの分岐はそれぞれ「U1」及び「U2」で特定される。図14に示す構造では、3つの分岐240は、2つの隣接する固定子スロット群150の間で並列に接続され且つ2つの隣接するワイヤスロット層140の間で並列に接続されるように各固定子スロット群150で同じ様に巻かれている。加えて、屈曲端252及び溶接端254を用いることにより、3つの分岐240の接続が交互に実施されている。したがって、任意の2つの隣接するワイヤスロット層140間の接続を実施するために、同じ形状及び同じスパンを有する屈曲端252又は同じスパン及び同じねじれ角を有する溶接端254が用いられ得る。
具体的には、この実施形態では、屈曲端252は、第2及び第3のワイヤスロット層140の間、第4及び第5のワイヤスロット層140の間及び第6及び第7のスロット層の間の接続を実施するように構成されている。第2のワイヤスロット層140内のワイヤスロット133の半径サイズは同じであり、第3のワイヤスロット層140内のワイヤスロット133の半径サイズも同じである。したがって、同じ形状及び同じスパンを有する屈曲端252が、第2及び第3のスロット層140間の接続のために用いられる。第4及び第5のワイヤスロット層140間の構造及び第6及び第7のワイヤスロット層140の間の構造のそれぞれは前述の構造と同様であり、U相巻線210は、同じ形状及び同じスパンを有する屈曲端252を用いることにより、第4及び第5のワイヤスロット層140の間及び第6及び第7のワイヤスロット層140の間に別々に接続され得る。したがって、本願におけるモータ固定子300では、U相巻線210が2つの隣接するワイヤスロット層140毎に接続される場合、3つの外観構造のU字状ワイヤ250を用いるだけでよく、U字状ワイヤ250の種類の数は少ないため、U字状ワイヤ250の製造コストが抑制される。
加えて、本願では、モータ固定子100の残りのワイヤスロット層140間の接続を実施するために溶接端254が用いられる。図面に示すように、溶接端254は、第1及び第2のワイヤスロット層140の間、第3及び第4のワイヤスロット層140の間、第5及び第6のワイヤスロット層140の間、第7及び第8のスロット層140の間に別々に接続されている。屈曲端252の構造と同様に、第1のワイヤスロット層140内のワイヤスロット133の半径サイズは同じであり、第2のワイヤスロット層140内のワイヤスロット133の半径サイズも同じである。したがって、第1及び第2のワイヤスロット層140の間の接続のために、同じねじれ角及び同じスパンを有する溶接端254が用いられ得る。同様に、第3及び第4のワイヤスロット層140の間、第5及び第6のワイヤスロット層140の間、第7及び第8のワイヤスロット層140の間の接続のためにも、同じねじれ角及び同じスパンを有する溶接端254が用いられ得る。本願のモータ固定子300では、2つの隣接するワイヤスロット層140の間にU相巻線210が接続される場合、U相巻線210の溶接端254は4つの外観構造のみを含む。これに対応して、U字状ワイヤ250間の溶接プロセスが簡素化され、溶接点での電気干渉の制御に役立ち、U字状ワイヤの製造コストも抑制できる。
三相巻線であり、三相巻線の、固定子コア100の各ワイヤスロット133にある相の概略図を示す図8を参照して、U相巻線210、V相巻線220及びW相巻線230は異なる固定子スロット群150に交互に巻かれているため、巻線200の他の二相巻線は、それぞれの二相巻線に対応する6つの固定子スロット群150において、U相巻線210と同様の巻線方法で用いられ得るため、二相巻線を固定子コア100に別々に巻き付けるために、3つの外観構造を有するU字状ワイヤ250を用いることにより且つ4つの外観構造を有する溶接端254を用いることにより、二相巻線のそれぞれの3つの分岐240も連通される。
上記の配置によれば、本願のモータ固定子300の巻線200の三相巻線が、任意の2つの隣接するワイヤスロット層140の間に接続される場合、2つの隣接するワイヤスロット層140間の接続は、U字状ワイヤ250の屈曲端252を用いることにより又は2つのU字状ワイヤ250の間の溶接端254を用いることにより実施できる。加えて、同じ2つの隣接するワイヤスロット層140間に接続されたU字状ワイヤ250の屈曲端252は同じ形状及び同じスパンを有し、同じ2つの隣接するワイヤスロット層140間に接続された溶接端254は同じスパン及び同じねじれ角を有する。この配置によれば、モータ固定子300全体のU字状ワイヤ250の数は少なく、U字状ワイヤ250の製造コストを抑制できる。加えて、モータ固定子300全体の溶接端254の外観構造の数が減少し得るため、巻線200の溶接工程が簡素化され、モータ固定子300の製造コストがさらに低減される。
本願のモータ固定子300を用いるモータ400及び本願のモータ400を用いる車両の場合、モータ固定子300のコストが抑制されるため、モータ400及び車両のコストは別々に抑制されることが理解されよう。別の態様では、各相巻線で並列に接続される分岐240のそれぞれにおいて、線路長が同じ位相帯区画I、位相帯区画II及び位相帯区画IIIが直列に接続されるため、相巻線で並列に接続される分岐240の電気信号角の差がなくなり、モータ400の動作の間に発生し得る循環衝撃を軽減できるため、モータ400のモータ固定子300の動作特性がより安定し、モータ400及び車両の確実な走行が可能となる。
前述の実施形態は、各相巻線において並列に接続される分岐240の数が3つであることに基づいて説明されている。しかしながら、本願のモータ固定子300の場合、前述の巻線方法が用いられた場合、モータ固定子300で並列に接続される分岐240の数は3つに限定されず、別の値であってもよい。例えば、並列に接続される分岐240の数が6つの場合に用いられる巻線方法を示す図15を参照されたい。説明を容易にするために、図15は、U相巻線210の巻線構造のみを示す。具体的には、U相巻線210は6つの分岐240を含む。6つの分岐240は、2つの隣接する異なる固定子スロット群150(スロット37~39及びスロット46~48)から固定子コア100に別々に入り、2つの隣接する異なる固定子スロット群150(スロット19~21及びスロット28~30)から固定子コア100の外に導き出される。
1つの分岐240を一例として用いて、分岐240はスロット46‐層(1)から入り、スロット21‐層(8)から出る。ブランチ240は次のスロット及び層を順次通る:スロット46‐層(1)-スロット1‐層(2)-スロット10‐層(3)-スロット19‐層(4)-スロット28‐層(5)-スロット37‐層(6)-スロット46‐層(7)-スロット1‐層(8)-スロット11‐層(8)-スロット2‐層(7)-スロット47‐層(6)-スロット38‐層(5)-スロット29‐層(4)-スロット20‐層(3)-スロット11‐層(2)-スロット2‐層(1)-スロット12‐層(1)-スロット21‐層(2)-スロット30‐層(3)-スロット39‐層(4)-スロット48‐層(5)-スロット3‐層(6)-スロット12‐層(7)-スロット21‐層(8)。
分岐240がスロット46‐層(1)とスロット1‐層(8)の間にある場合、分岐240は位相帯区画Iに位置し、分岐240がスロット11‐層(8)とスロット2‐層(1)の間にある場合、分岐240は位相帯区画IIに位置し、最後に、分岐240がスロット12‐層(1)とスロット21‐層(8)との間にある場合、分岐240は位相帯区画IIIに位置する。加えて、スロット開口層141(第8の層)では、分岐240は、スロット1‐層(8)からスロット11‐層(8)に接続することで、位相帯区画Iから位相帯区画IIへの同一層の帯区画変更を実施し、スロット底層142(第1の層)では、分岐240はスロット2‐層(1)からスロット12‐層(1)に接続することで、位相帯区画IIから位相帯区画IIIへの同一層帯区画変更を実施する。分岐240の位相帯区間の線長も同じである。
固定子スロット群150に巻かれた2つの分岐240は、分岐240と同様に、それぞれスロット47‐層(1)から入り、スロット19‐層(8)から出て、スロット48‐層(1)から入り、スロット20‐層(8)から出る。2つの分岐240のそれぞれはスロット開口層141及びスロット底層142で同一層帯域区画変更を実施し、3つの異なる相帯区画間の直列接続を実施し、相帯区画の線長は同じである。
別の固定子スロット群150に位置する3つの分岐240は、それぞれスロット28‐層(8)から入り、スロット39‐層(1)から出て、スロット29‐層(8)から入り、スロット37‐層(1)から出て、スロット30‐層(8)から入り、スロット38‐層(1)から出る。3つの分岐240のそれぞれは、スロット開口層141及びスロット底層142で同一帯区画変更を実施し、3つの異なる相帯区画部間で直列接続を実施し、相帯区画の線長は同じである。
図15の実施形態では、同じ形状及び同じスパンを有する屈曲端252又は同じスパン及び同じねじれ角を有する溶接端254を用いて、任意の2つの隣接するワイヤスロット層140間の接続を形成してもよい。つまり、本実施形態では、巻線200も3種類のU字状ワイヤ250を用い、巻線200の溶接端254も4つの外観構造を有するため、前述の実施形態と同様の有益な効果を得ることができる。
図16は、2つの分岐が並列に接続される場合の巻線方法を示す。説明を容易にするために、図16はU相巻線210の巻線構造のみを示す。具体的には、U相巻線210は2つの分岐240を含む。2つの分岐240は、異なる固定子スロット130及び異なるワイヤスロット層140から別々に固定子コア100に入る。加えて、2つの分岐240のU字状ワイヤ250は、任意の固定子スロット群150の任意のワイヤスロット層140に同時に巻かれる。最後に、2つの分岐240は、異なる固定子スロット130及び異なるワイヤスロット層140から固定子コア100の外に別々に導き出される。
具体的には、2つの分岐240のうちの1つがスロット46‐層(1)から入り、スロット20‐層(8)から出る。分岐240は次のスロット及び層を順次通る:スロット46‐層(1)-スロット1‐層(2)-スロット10‐層(3)-スロット19‐層(4)-スロット28‐層(5)-スロット37‐層(6)-スロット46‐層(7)-スロット1‐層(8)-スロット11‐層(8)-スロット2‐層(7)-スロット47‐層(6)-スロット38‐層(5)-スロット29‐層(4)-スロット20‐層(3)-スロット11‐層(2)-スロット2‐層(1)-スロット12‐層(1)-スロット21‐層(2)-スロット30‐層(3)-スロット39‐層(4)-スロット48‐層(5)-スロット3‐層(6)-スロット12‐層(7)-スロット21‐層(8)-スロット24‐層(8)-スロット19‐層(7)-スロット10‐層(6)-スロット1‐層(5)-スロット46‐層(4)-スロット37‐層(3)-スロット28‐層(2)-スロット19‐層(1)-スロット29‐層(1)-スロット38‐層(2)-スロット47‐層(3)-スロット2‐層(4)-スロット11‐層(5)-スロット20‐層(6)-スロット29‐層(7)-スロット38‐層(8)-スロット48‐層(8)-スロット39‐層(7)-スロット30‐層(6)-スロット21‐層(5)-スロット12‐層(4)-スロット3‐層(3)-スロット48‐層(2)-スロット39‐層(1)-スロット48‐層(1)-スロット3‐層(2)-スロット12‐層(3)-スロット21‐層(4)-スロット30‐層(5)-スロット39‐層(6)-スロット48‐層(7)-スロット3‐層(8)-スロット10‐層(8)-スロット1‐層(7)-スロット46‐層(6)-スロット37‐層(5)-スロット28‐層(4)-スロット19‐層(3)-スロット10‐層(2)-スロット1‐層(1)-スロット11‐層(1)-スロット20‐層(2)-スロット29‐層(3)-スロット38‐層(4)-スロット47‐層(5)-スロット2‐層(6)-スロット11‐層(7)-スロット20‐層(8)。
分岐240は、位相帯区画I、位相帯区画II、位相帯区画III、位相帯区画I、位相帯区画II、位相帯区画III、位相帯区画III、位相帯区画I及び位相帯区画IIを順次直列接続する。すなわち、分岐240は、3つの位相帯区画I、三相帯区画II及び位相帯区画IIIを順次直列接続する。分岐240によって連通する位相帯域区間の線長は同じである。
他方の分岐240は、スロット30‐層(8)から入り、スロット37‐層(2)から出る。分岐240は、位相帯区画III、位相帯区画I、位相帯区画II、位相帯区画II、位相帯区画III、位相帯区画I、位相帯区画II、位相帯区画III及び位相帯区画Iを順次直列接続する。すなわち、分岐240も、位相帯区画I、位相帯区画II及び位相帯区画IIIを順次直列接続する。分岐240により連結される位相帯区画の線長も同じである。
加えて、2つの分岐240はそれぞれも、屈曲端252及び溶接端254が交互に接続された形態を形成するため、同じ形状及び同じスパンを有する屈曲端252又は同じスパン及び同じねじれ角を有する溶接端254が、任意の2つの隣接するワイヤスロット層140間の接続を形成するために用いられる。したがって、この実施形態では、巻線200も3種類のU字状ワイヤ250を用い、巻線200の溶接端254も4つの外観構造を有するため、前述の実施形態と同様の有益な効果を得ることができる。
図14、図15及び図16を同時に参照に参照して、各分岐240は、各相巻線にスロット変更区画260を配置することにより、スロット開口層141及びスロット底層142でスロットを変更し得る。具体的には、スロット変更区画260はスロット開口層141及びスロット底層142に位置し、2つの隣接する固定子スロット群150間の電気伝導及び2つの固定子スロット群150間の位相帯区画変更機能を実施するように構成されている。スロット変更区画260は、第1の経路261、第2の経路262及び第3の経路263を含む。3つの経路は、異なるスパンの組み合わせを介して、2つの隣接する固定子スロット群150間で接続される。各経路は、2つの異なる固定子スロット130間で接続される。2つの異なる固定子スロット130は、それぞれ2つの隣接する固定子スロット群150に位置することが理解されよう。加えて、同じ経路により連通される2つの固定子スロット130は、異なる位相帯区画を有する。
例えば、図14~図16の実施形態では、同じスパンの組み合わせを有するスロット変更区画260が用いられる。第1の経路261及び第2の経路262のスパンは共に10であり、第3の経路263のスパンは7である。図14の2つの隣接する固定子スロット群150(スロット1~3及びスロット10~12)を一例として用いる。2つの隣接する固定子スロット群150のスロット底層142では、第1の経路261は、位相帯区画Iと位相帯区画IIとの間のスロット変更を実施するために、スロット1‐層(1)とスロット11‐層(1)との間を連通し、長ピッチ10のスパンを有する。第2の経路262は、位相帯区画IIと位相帯区画IIIとの間のスロット変更を実施するために、スロット2‐層(1)とスロット12‐層(1)との間を連通し、長ピッチ10のスパンを有する。第3の経路263は、位相帯区画IIIと位相帯区画Iとの間のスロット変更を実施するために、スロット3‐層(1)とスロット10‐層(1)の間を通信し、長ピッチ10のスパンを有する。
しかしながら、2つの隣接する固定子スロット群150のスロット開口層141では、第1の経路261は、位相帯区画Iと位相帯区画IIとの間のスロット変更を実施するために、スロット1‐層(8)とスロット11‐層(8)との間を連通し、長ピッチ10のスパンを有する。第2の経路262は、位相帯区画IIと位相帯区画IIIとの間のスロット変更を実施するために、スロット2‐層(8)とスロット12‐層(8)の間を連通し、長ピッチ10のスパンを有する。第3の経路263は、位相帯区画IIIと位相帯区画Iとの間のスロット変更を実施するために、スロット3‐層(8)とスロット10‐層(8)との間を連通し、長ピッチ10のスパンを有する。
図14に示すように、U相巻線210は、並列に接続された3つの分岐240を含み、各分岐240は、6つの位相帯区画を直列に接続し、計5回の同一層帯区画変更を行う必要がある。したがって、図14の実施形態では、U相巻線210は5つのスロット変更区画260を含み、3つの分岐240の5回の同一層帯区画変更動作をそれぞれ実施するように構成されている。図15に示すように、U相巻線210は並列に接続された6つの分岐240を含み、各分岐240は3つの位相帯区画を直列に接続し、各分岐240は2回の同一層帯区画変更を行う必要がある。したがって、図15の実施形態では、U相巻線210は4つのスロット変更区画260を含み、6つの分岐240の2つの同一層帯区画変更動作をそれぞれ実施するように構成されている。図16に示すように、U相巻線210は、並列に接続された2つの分岐240を含み、各分岐240は、9つの位相帯区画を直列に接続し、計8回の同一層帯区画変更を行う必要がある。したがって、図16の実施形態では、U相巻線210は4つのスロット変更区画260を含み、2つの分岐240の6回の同一層帯区画変更動作をそれぞれ実施するように構成されている。2つの分岐240の他の2つの同一層帯区画変更動作は、2つの分岐240の出入りそれぞれのための2つの隣接する固定子スロット群150の間で行われる。
図17は、スロット変更区画260の別のスパンの組み合わせの形態を示す。図17に示すように、第1の経路261のスパンは長ピッチ11であり、第2の経路262及び第3の経路263のスパンは共に8である。同様に、2つの隣接する固定子スロット群150(スロット1~3及びスロット10~12)を一例として用いる。2つの隣接する固定子スロット群150のスロット底層142では、第1の経路261は、位相帯区画Iと位相帯域区画IIIとの間のスロット変更を実施するために、スロット1‐層(1)とスロット12‐層(1)との間を連通し、長ピッチ11のスパンを有する。第2の経路262は、位相帯区画IIと位相帯区画Iとの間のスロット変更を実施するために、スロット2‐層(1)とスロット10‐層(1)との間を連通し、短ピッチ8のスパンを有する。第3の経路263は、位相帯区画IIIと位相帯区画IIとの間のスロット変更を実施するために、スロット3‐層(1)とスロット11‐層(1)との間を連通氏、短ピッチ8のスパンを有する。
しかしながら、2つの隣接する固定子スロット群150のスロット開口層141では、第1の経路261は、位相帯区画Iと位相帯区画IIIとの間のスロット変更を実施するために、スロット1‐層(8)とスロット12‐層(8)との間を連通し、長ピッチ11のスパンを有する。第2の経路262は、位相帯区画IIと位相帯区画Iとの間のスロット変更を実施するために、スロット2‐層(8)とスロット10‐層(8)との間を連通し、短ピッチ8のスパンを有する。第3の経路263は、位相帯区画IIIと位相帯区画IIとの間のスロット変更を実施するために、スロット3‐層(8)とスロット11‐層(8)との間を連通し、短ピッチ8のスパンを有する。
図17は、3つの分岐240が並列に接続された実施形態を示す。6つの分岐240が並列に接続された実施形態及び2つの分岐240が並列に接続された実施形態では、各分岐240における同一層の帯区画変更動作を実施するために、スロット変更区画260の同じスパンの組み合わせを用いてもよいことが理解されよう。
本願のモータ固定子300の場合、同一層の帯区画変更動作を実施するためにスロット変更区画260が用いられる場合、モータ固定子300の2つの隣接する固定子スロット群150毎の間のスパンの組み合わせは同じである。加えて、一部の実施形態では、同様の同一層の帯区画変更動作を別々に実施するために、スロット開口層141とスロット底層142の間で同じスパンの組み合わせを有するスロット変更区画260がさらに用いられ得る。スロット開口層141に位置するスロット変更区画260は固定のスパンの組み合わせを有するため、スロット変更区画260の各経路のU字状ワイヤ250の種類も抑制されていることから、スロット開口層141のU字状ワイヤ250の種類の数が減少し、モータ固定子300で用いられるU字状ワイヤ250の種類の数がさらに減少する。加えて、スロット底層142に位置するスロット変更区画260も固定のスパンの組み合わせを有するため、U字状ワイヤ250の種類の数が減少し、モータ固定子300で用いられるU字状ワイヤ250の種類の数が抑制される。加えて、スロット変更区画260のスパンの組み合わせが固定されている場合、スロット変更区画260の各溶接端254の溶接プロセスが簡素化される。したがって、前述の実施形態におけるスロット変更区画260の配置を介して、モータ固定子300の製造コストがさらに抑制され得る。
図14~図17に示す巻線200の様々な巻線方法を参照して、本願のモータ固定子300では、並列接続される分岐の数が異なるため、実施形態におけるスロット開口層141及びスロット底層142の入口位置及び出口位置に違いがあり、これと連動してスロット変更区画260の接続位置も異なることが分かる。しかしながら、実際の巻線方法、スパン及びU字状ワイヤ250の屈曲端252及び溶接端254を交互に配置する方法の全ては、スロット開口層141及びスロット底層142以外では残りのワイヤスロット層140間で同じである。したがって、U字状ワイヤ250の種類及び溶接端254の種類を抑制することにより、モータ固定子300の全体的な製造コストが抑制される。
図18は、第2~第7のワイヤスロット層140のU相巻線210の巻線の、図14~図17の実施形態に対応する具体的な構造を示す。図19及び図20は、スロット開口層141及びスロット底層142のU相巻線210の特定の構造にそれぞれ対応する。図19に示すように、3つのスロット変更区画260は、6つの異なる固定子スロット群150に別々に巻かれ、全てがスロット開口層141に位置する。しかしながら、図20に示すように、2つのスロット変更区画260は4つの異なる固定子スロット群150に別々に巻かれ、残りの2つの固定子スロット群150は、3つの分岐240のワイヤ入口端241及びワイヤ出口端242を挿入するようにそれぞれ構成されている。
図21、図22及び図23は、第2~第7のワイヤスロット層140で三相巻線が同時に巻かれた具体的な構造及びスロット開口層141及びスロット底層142に三相巻線が同時に位置する具体的な構造をそれぞれ示す。図18~図20に示す構造と比較して、第2から第7のワイヤスロット層140に三相巻線が同時に巻かれている場合、次のものも形成される:同じ形状及び同じスパンを有する屈曲端252又は同じスパン及び同じねじれ角を有する溶接端254を用いて、任意の2つの隣接するワイヤスロット層140間の接続が形成される。図22及び図23のスロット変更区画260の配置及びワイヤ入口端241及びワイヤ出口端242の配置と連携して、3つの分岐240が並列に接続される巻線形態が形成される。
図21に示す具体的な構造は、図15~図17の実施形態における具体的な構造にも適用可能であり、スロット変更区画260の配置と、ワイヤ入口端241及びワイヤ出口端242の配置との連携で、異なる巻線形態が別々に形成され、例えば、6つの分岐240が並列に接続されるか又は2つの分岐240が並列に接続される。具体的には、本願のモータ固定子300の場合、巻線200にワイヤを巻くプロセスで、スロット開口層141及びスロット底層142以外の中間ワイヤスロット層140(本実施形態では第2~第7のワイヤスロット層140を含む)での各U字状ワイヤ250の巻線手順が先ず完了し得る。そして、スロット開口層141及びスロット底層142の巻線手順が、異なる使用シナリオ及び電気パラメータに基づいて完了する。最後に、本願のモータ固定子300で並列に接続される分岐の数が決定される。中間ワイヤスロット層140での巻線手順があらかじめ完了した製造方法によれば、本願のモータ固定子300で直列に接続される巻きの数及び並列に接続される分岐の数はより柔軟に設定され、本願のモータ固定子300の適用範囲も広がる。
前述の実施形態では、各分岐240のワイヤ入口端241及びワイヤ出口端242の双方は、屈曲端252に近い側に配置されている。固定子コア100に入った後、ワイヤ入口端241及びワイヤ出口端242は、溶接端254を用いることにより、U字状ワイヤ250と先ず連通し、U字状ワイヤ250を用いて別のワイヤスロット層140に接続される。しかしながら、本願のモータ固定子300の巻線方法では、ワイヤ入口端241及びワイヤ出口端242の位置は具体的に限定されない。ワイヤ入口端241及びワイヤ出口端242は、溶接端254に近い側から固定子コア100に入り得る。図24に示すように、U相巻線210の3つの分岐240の全ては、同じ固定子スロット群150(スロット37~39)から固定子コア100に入る。加えて、3つのワイヤ入口端241の全ては溶接端254に近い側に位置し、それぞれは、溶接ワイヤを用いた溶接を介して連絡して、固定子スロット群150内の3つのU字状ワイヤ250と連通している。3つのU字状ワイヤ250の全ては、スロット底層142の同一のスロット変更区画260で3つの経路として用いられる。このように、溶接端254の近くで固定子コア100に入った後、U相巻線210の3つの分岐240は、1つの同層の帯区画変更(スロット46~48に)を先ず完了し、そして6つの異なる固定子スロット群150に順次巻かれる。
例えば、分岐240のうちの1つは、次のスロット及び層を順次通る:スロット39‐層(1)-スロット46‐層(1)-スロット1‐層(2)-スロット10‐層(3)-スロット19‐層(4)-スロット28‐層(5)-スロット37‐層(6)-スロット46‐層(7)-スロット1‐層(8)-スロット11‐層(8)-スロット2‐層(7)-スロット47‐層(6)-スロット38‐層(5)-スロット29‐層(4)-スロット20‐層(3)-スロット11‐層(2)-スロット2‐層(1)-スロット12‐層(1)-スロット21‐層(2)-スロット30‐層(3)-スロット39‐層(4)-スロット48‐層(5)-スロット3‐層(6)-スロット12‐層(7)-スロット21‐層(8)-スロット28‐層(8)-スロット19‐層(7)-スロット10‐層(6)-スロット1‐層(5)-スロット46‐層(4)-スロット37‐層(3)-スロット28‐層(2)-スロット19‐層(1)-スロット29‐層(1)-スロット38‐層(2)-スロット47‐層(3)-スロット2‐層(4)-スロット11‐層(5)-スロット20‐層(6)-スロット29‐層(7)-スロット38‐層(8)-スロット48‐層(8)-スロット39‐層(7)-スロット30‐層(6)-スロット21‐層(5)-スロット12‐層(4)-スロット3‐層(3)-スロット48‐層(2)。
つまり、この実施形態では、ワイヤ入口端241は溶接端254に近い側から入るため、ワイヤ出口端242も溶接端254に近い側から導き出す必要がある。したがって、ワイヤ出口端242は、最終的にスロット48‐層(2)から導き出される。加えて、スロット48が位置する固定子スロット群150では、固定子コア100に入った後、固定子スロット群150のスロット底層142は、3つの分岐240がスロット変更区画260を用いて1つの同一層の帯区画変更を完了する位置として用いられる。U相巻線210も、6つの固定子スロット群150に巻かれ、固定子スロット群150の各ワイヤスロット133を通ることにより、モータ固定子300の銅充填率が保障される。また、図24の実施形態から、このような巻線方法では、線の2つのワイヤスロット層140間の接続を形成するために同じ形状及び同じスパンを有する屈曲端252又は同じスパン及び同じねじれ角を有する溶接端254を用いてもよく、これによっても、前述の実施形態と同様の有益な効果を得ることができることが分かるであろう。
なお、本願のモータ固定子300では、スロット変更区画260、ワイヤ入口端241及びワイヤ出口端242の異なる組み合わせを用いることにより、スロット底層142及びスロット開口層141において、直列に接続された巻きの数及び並列に接続される分岐の数の複数の協調が形成され得る。加えて、本願におけるモータ固定子300の巻線方法は、作業環境及び電気的パラメータに基づいてランダムに選択されてもよい。図25及び図26は、6つの分岐が並列接続された場合の三相巻線が星型及び三角型に接続される配線方法をそれぞれ示し、図27及び図28は3つの分岐が並列接続された場合の三相巻線が星型及び三角型に接続される配線方法をそれぞれ示し、図29及び図30は、2つの分岐が並列接続された場合の三相巻線が星型及び三角型に接続される配線方法をそれぞれ示す。本願では、巻線200の分岐の全ては、スロット開口層141及びスロット底層142において直列又は並列に接続される。したがって、本願のモータ固定子300の巻線プロセスも簡素化され、実際の作業環境及び電気的パラメータに基づいて巻線方法がランダムに設定され得る。
ワイヤスロット層140の数が8つであり、スロット開口層141及びスロット底層142以外に6つの中間ワイヤスロット層140がある例を用いることにより、前述の実施形態の全てを説明していきた。しかしながら、本願のモータ固定子300では、ワイヤスロット層140の数は厳密に限定されず、ワイヤスロット層140の数は3つであっていいし、3つより大きい任意の他の値であってもよい。例えば、ワイヤスロット層140の数は7、10又は12である。巻線200は、これらの全ての場合において、前述の巻線方法で配置され得るため、U字状ワイヤ250の種類の数が減少し、モータ固定子300の製造コストが抑制される。
図31は、ワイヤスロット層140の数が7つの場合の各ワイヤスロット層140のU相巻線210の巻線を示す。この実施形態では、U相巻線210は3つの分岐240を並列に接続することにより巻かれている。分岐240のうちの1つはスロット46‐層(1)から入り、スロット39‐層(1)から出る。分岐240は、次のスロット及び層を順次通る:スロット46‐層(1)-スロット1‐層(2)-スロット10‐層(3)-スロット19‐層(4)-スロット28‐層(5)-スロット37‐層(6)-スロット46‐層(7)-スロット2‐層(7)-スロット47‐層(6)-スロット38‐層(5)-スロット29‐層(4)-スロット20‐層(3)-スロット11‐層(2)-スロット2‐層(1)-スロット12‐層(1)-スロット21‐層(2)-スロット30‐層(3)-スロット39‐層(4)-スロット48‐層(5)-スロット3‐層(6)-スロット12‐層(7)-スロット19‐層(7)-スロット10‐層(6)-スロット1‐層(5)-スロット46‐層(4)-スロット37‐層(3)-スロット28‐層(2)-スロット19‐層(1)-スロット29‐層(1)-スロット38‐層(2)-スロット47‐層(3)-スロット2‐層(4)-スロット11‐層(5)-スロット20‐層(6)-スロット29‐層(7)-スロット39‐層(7)-スロット30‐層(6)-スロット21‐層(5)-スロット12‐層(4)-スロット3‐層(3)-スロット48‐層(2)-スロット39‐層(1)。
この実施形態では、ワイヤスロット層140の数は奇数であるため、第2と第3のワイヤスロット層140の間、第4と第5のワイヤスロット層140の間及び第6と第7のワイヤスロット層140の間に、それぞれ3つの異なる種類のU字状ワイヤ250が接続されていることが分かるであろう。加えて、本願のこの実施形態では、スロット開口層141として第7のワイヤスロット層140も用いられる。したがって、スロット開口層141で同一層の帯区域変更を実施するための構造は、溶接端254の構造である必要がある。しかしながら、スロット底層142で同一層の帯区域変更を実施するための構造は、屈曲端252の構造である。加えて、この実施形態では、同一層の帯区画変更を行うためにスロット変更区画260も用いられる。したがって、この実施形態では、スロット底層142に位置し、同一層の帯区画変更を実施するスロット変更区画260の場合、スロット変更区画260の3つの経路のそれぞれはU字状ワイヤ250を含み得る。しかしながら、スロット開口層141に位置し、同一層の帯区画変更を実施するスロット変更区画260の場合、スロット変更区画260の3つの経路のそれぞれは溶接端254を含み得る。
反対に、第1と第2のワイヤスロット層140との間、第3と第4のワイヤスロット層140との間及び第5と第6のワイヤスロット層140との間で3つの異なる種類のU字状ワイヤ250がそれぞれ接続される場合、本願のこの実施形態では、スロット底層142において、溶接端254を用いることにより同一層の帯区画変更を完了する必要があり、スロット開口層141において、U字状ワイヤ250を用いることにより同一層の帯区画変更を完了する必要がある。あるいは、これは次のように説明される。ワイヤスロット層140の数が奇数の場合、各分岐240は、U字状ワイヤ250の屈曲端252を用いることにより、スロット開口層141の異なる固定子スロット130間に接続され、溶接端254を用いることにより、スロット底層142の異なる固定子スロット130間に接続されるか又は分岐240は、溶接端254を用いることにより、スロット開口層141の異なる固定子スロット130間に接続され、U字状ワイヤ250の屈曲端252を用いることにより、スロット底層142の異なる固定子スロット130間に接続される。
ワイヤスロット層140の数が偶数の実施形態では、ワイヤスロット層140のスロット開口層141及びスロット底層142の両方で同一層の帯区画変更を実施するために、U字状ワイヤ250が用いられ得る。各スロット変更区画260のスパンの組み合わせは固定されているため、スロット変更区画260の構築にU字状ワイヤ250が用いられる場合、電気的パラメータの安定性を確保しながら、U字状ワイヤ250の種類の数も抑制される。
一実施形態では、スロット変更線を用いることにより、スロット開口層141及びスロット底層142で同一層の帯区画変更が実施され得る。同じ固定子スロット群150内の3つの固定子スロット130は、スロット変更ワイヤを用いることにより、異なる固定子スロット群150に別々に接続され、これも同一層の帯区画変更機能を実施できる。具体的には、第1のスロット変更ワイヤ271がスロット開口層141に配置され、第2のスロット変更ワイヤ272がスロット底層142に配置される。第1のスロット変更ワイヤ271は、スロット開口層141の固定子スロット群150にあり、同一層の帯区間変更機能を実施するために、固定子スロット群150の前後の2つの隣接する固定子スロット群150に別々に接続される。第2のスロット変更ワイヤ272は、スロット底層142の固定子スロット群150にあり、同一層の帯区間変更機能を実施するために、固定子スロット群150の前後の2つの隣接する固定子スロット群150に別々に接続される。第1のスロット変更ワイヤ271は、同じ相巻線で並列接続される分岐に対して位相帯区画切り替え動作を実施するために、第2のスロット変更ワイヤ272と連携する。
詳細については、並列に接続された6つの分岐240の、8つのワイヤスロット層140にある巻線を示す図32を参照されたい。加えて、説明を容易にするために、図32では、一部の中間ワイヤスロット層140(第3~第6の層)の構造を省略し、第1の層(スロット底層142)、第2の層、第7の層及び第8の層(スロット開口層141)の計4つのワイヤスロット層140の構造のみを示す。図32に示すように、並列に接続された6つの分岐240は、異なる固定子スロット群150から固定子コア100に入り、異なる固定子スロット群150から導き出される。具体的には、分岐240のうちの1つはスロット47‐層(1)から固定子コア100に入る。分岐240は固定子コア100に入る場合に位相帯区画IIに位置し、スロット2‐層(8)に順次巻かれてスロット開口層141に到達する。そして、分岐240は、位相帯区画IIから位相帯区画IIIへの同一層の帯区画変更を実施するために、スパンが長ピッチ10である第1のスロット変更ワイヤ271を用いることにより、スロット2‐層(8)からスロット12‐層(8)に接続される。その後、分岐240はさらにスロット3‐層(1)に順次巻かれて、スロット底層142に到達し、位相帯区画IIIから位相帯区画Iへの同一層の帯区画変更を実施するために、スパンが短ピッチ7である第2のスロット変更ワイヤ272を用いることにより、スロット3‐層(1)からスロット10‐層(1)に接続される。したがって、第1のスロット変更ワイヤ271と第2のスロット変更ワイヤ272との協働を介して、分岐240は順次3つの位相帯区画を直列に接続し、スロット19‐層(8)から最終的に導き出される。
スロット開口層141における分岐240の帯区画変更動作のために、分岐240はスロット2‐層(8)からスロット12‐層(8)に接続されている。これは、スロット2が位置する固定子スロット群150(スロット1~3)からスロット12が位置する固定子スロット群150(スロット10~12)に第1のスロット変更ワイヤ271が接続されていることと理解されよう。加えて、スロット2が位置する固定子スロット群150(スロット1~3)から、スロット47が位置する固定子スロット群150(スロット46~48)に、第1のスロット変換ワイヤ271がさらに接続されている。つまり、第1のスロット変換ワイヤ271は、同一層の帯区間変更機能を別々に実施するために、固定子スロット群150の前後の2つの隣接する固定子スロット群150(それぞれスロット10~12及びスロット46~48)に接続されている。さらに、この実施形態では、第1のスロット変更ワイヤ271の全てのスパンは10であり、位相帯区画IIから位相帯区画IIIへの各分岐240の帯区画変更の動作を実施するように構成されている。
スロット底層142における分岐240の帯区画変更動作のために、分岐240はスロット3‐層(1)からスロット10‐層(1)に接続されている。これは、スロット3が位置する固定子スロット群150(スロット1~3)からスロット10が位置する固定子スロット群150(スロット10~12)に第2のスロット変更ワイヤ272が接続されていることと理解されよう。加えて、スロット3が位置する固定子スロット群150(スロット1~3)から、スロット48が位置する固定子スロット群150(スロット46~48)に、第2のスロット変換ワイヤ272がさらに接続されている。つまり、第2のスロット変換ワイヤ272は、同一層の帯区間変更機能を別々に実施するために、固定子スロット群150の前後の2つの隣接する固定子スロット群150(それぞれスロット10~12及びスロット46~48)に接続されている。さらに、この実施形態では、第2のスロット変更ワイヤ272の全てのスパンは7であり、位相帯区画Iから位相帯区画IIIへの各分岐240の帯区画変更の動作を実施するように構成されている。
したがって、図32に示す実施形態では、第1のスロット変更ワイヤ271と、第2のスロット変更ワイヤ272との協働を介して、スロット開口層141及びスロット底層142の各分岐240の同一層の帯区画変更動作を別々に実施する。加えて、第1のスロット変更ワイヤ271のスパンも同じであり、第2のスロット変更ワイヤ272のスパンも同じである。8つのスロット層140を有するモータ固定子300の場合、固定子コア100に巻線200全体を巻くのを完了するのに必要なU字状ワイヤ250は5種類のみであるため、巻線200で循環が起こる等の事態を効果的に回避できるため、モータ固定子300の確実な動作が保障される。この実施形態では、モータ固定子300の製造コストも低減され得る。
他の実施形態については、図33を参照されたい。この実施形態では、並列接続される分岐の数、進入方法、退出方法等の全ては、図32の実施形態のものと同じであり、第1のスロット変更ワイヤ271及び第2のスロット変更ワイヤ272のスパンのみ互いに入れ替えられているため、第1のスロット変更ワイヤ271のスパンは短ピッチ7であり、第2のスロット変更ワイヤ272のスパンは長ピッチ10であり、図32の実施形態のものと同様の有益な効果を得ることができる。この実施形態では、スロット46~48を含む固定子スロット群150から入る分岐240は、具体的に、スロット48‐層(1)から固定子スロット群150に入り、分岐240は、固定子コア100に入る場合に位相帯区画IIIに位置し、その後、スロット3‐層(8)に順次巻かれてスロット開口層141に到達する。分岐240は、位相帯区画IIIから位相帯区画Iへの同一層の帯区画変更を実施するために、スパンが短ピッチ7の第1のスロット変更ワイヤ271を用いることにより、スロット3‐層(8)からスロット10‐層(8)に接続されている。その後、分岐240はスロット1‐層(1)に順次巻かれて、スロット底層142に到達し、位相帯区画Iから位相帯区画IIへの同一層の帯区画変更を実施するために、スパンが長ピッチ10の第2のスロット変更ワイヤ272を用いることにより、スロット1‐層(1)からスロット11‐層(1)に接続されている。したがって、第1のスロット変更ワイヤ271と第2のスロット変更ワイヤ272との協働を介して、分岐240は、3つの位相帯区間を順次直列に接続し、最終的にスロット20‐層(8)から導き出される。
図33の実施形態では、第1のスロット変更ワイヤ271のスパン及び第2のスロット変更ワイヤ272のスパンはそれぞれ同じであるため、モータ固定子300のU字状ワイヤ250の種類の数も減少することが分かるであろう。
同様の巻線方法については、図34及び図35を参照されたい。図34の巻線方法では、第1のスロット変更ワイヤ271の全てのスパンは8であり、スロット開口層141において位相帯区画IIから位相帯区画Iへの同一層の帯区画変更を実施するように構成されている。第2のスロット変更ワイヤ272の全てのスパンは11であり、スロット底層142において位相帯区画Iから位相バンド区画IIIへの同一層の帯区画変更を実施するように構成されている。しかしながら、図35の巻線方法では、第1のスロット変更ワイヤ271の全てのスパンは11であり、スロット開口層141において位相帯区画Iから位相帯区画IIIへの同一層の帯区画変更を実施するように構成されている。第2のスロット変更ワイヤ272の全てのスパンは8であり、スロット底層142において位相帯区画IIIから位相帯区画IIへの同一層の帯区画変更を実施するように構成されている。
図34及び図35の実施形態では、第1のスロット変更ワイヤ271のスパン及び第2のスロット変更ワイヤ272のスパンはそれぞれ同じであるため、モータ固定子300のU字状ワイヤ250の種類の数も減少することが分かるであろう。
図36の実施形態を参照されたい。同じ相巻線で3つの分岐が並列に接続された場合、スロット開口層141及びスロット底層142での同一層の帯区間変更動作も、第1のスロット変更ワイヤ271と、第2のスロット変更ワイヤ272との協働を介して実施され得る。例えば、図36に示す1つの分岐240は、スロット46‐層(1)から固定子コア100に入る。分岐240は、固定子コア100に入る場合に位相帯区画Iに位置し、スロット1‐層(8)に順次巻かれてスロット開口層141に到達する。次に、分岐240は、位相帯区画Iから位相帯区画IIへの同一層の帯区画変更を実施するために、スパンが長ピッチ10の第1のスロット変更ワイヤ271を用いることにより、スロット1‐層(8)からスロット11‐層(8)に接続されている。その後、分岐240はさらにスロット2‐層(1)に順次巻かれて、スロット底層142に到達し、位相帯区画IIから位相帯区画IIIへの同一層の帯区画変更を実施するために、スパンが長ピッチ10の第2のスロット変更ワイヤ271を用いることにより、スロット2‐層(1)からスロット12‐層(1)に接続されている。次に、分岐240はさらにスロット21層(8)に順次巻かれて、スパンがフルピッチ9の第1のスロット変更ワイヤ271を用いることにより、スロット30‐層(8)に接続され、分岐240は依然位相帯域区画IIIに位置している。また、分岐240はスロット21‐層(1)に順次巻かれ、。位相帯区画IIIから位相帯区画IIへの同一層の帯区画変更を実施するために、スパンが長ピッチ10の第2のスロット変更ワイヤ272を用いることにより、スロット11‐層(1)に接続されている。次に、分岐240はスロット20‐層(8)に順次巻かれ、。位相帯区画IIから位相帯区画Iへの同一層の帯区画変更を実施するために、スパンが長ピッチ10の第1のスロット変更ワイヤ271を用いることにより、スロット10‐層(1)に接続されている。最後に、分岐240はスロット1‐層(1)から導き出される。
この実施形態では、第2のスロット変更ワイヤ272のスパンのそれぞれは長ピッチ10であり、第1のスロット変更ワイヤ271のスパンは長ピッチ10及びフルピッチ9を含む。第1のスロット変更ワイヤ271と、第2のスロット変更ワイヤ272との協働を介して、分岐240は順次3つの相帯区画を直列に二回接続する動作を完了し、3つの分岐240を並列に接続する巻線プロセスにおいて、モータ固定子300内のU字状ワイヤ250の種類の数が6つに抑制され得るため、モータ固定子300の製造コストが低減することもできる。
図37は、2つの分岐が並列に接続される場合に、スロット開口層141及びスロット底層142における同一層の帯区間変更動作が、第1のスロット変更ワイヤ271及び第2のスロット変更ワイヤ272を用いることにより実施される実施形態をさらに示す。この実施形態では、長ピッチ10及びフルピッチ9を含む2種類の第1のスロット変更ワイヤ271があり、長ピッチ10及びフルピッチ9を含む2種類の第2のスロット変更ワイヤ272がある。スパンが長ピッチ10の第1のスロット変更ワイヤ271は、位相帯区画IIから位相帯区画IIIへの同一層の帯区画変更を実施するように構成してもよく、スパンが長ピッチ10の第2のスロット変更ワイヤ272は、位相帯区画Iから位相帯区画IIへの同一層の帯区画変更を実施するように構成され得る。それぞれのスパンがフルピッチ9である第1のスロット変更ワイヤ271及び第2のスロット変更ワイヤ272は、同一層で同一の位相帯区間の間でスロット変更動作を実施するように構成されている。したがって、第1のスロット変更ワイヤ271と、第2のスロット変更ワイヤ272との協働を介して、2つの分岐はそれぞれ順次3つの位相帯区画を直列に3回接続する動作を実施し、モータ固定子300のU字状ワイヤ250の種類の数が7つに抑制されることにより、モータ固定子300の製造コストが低減される。
一実施形態では、図38及び図39を参照されたい。第1のスロット変更ワイヤ271及び第2のスロット変更ワイヤ272のスパンを同じ長ピッチ10又は同じ短ピッチ8に設定してもよく、第1のスロット変更ワイヤ271と、第2のスロット変更ワイヤ272とは互いに協働して、スロット開口層141及びスロット底層142でそれぞれの同一層の帯区画変更動作を実施する。図38に示すように、スロット開口層141でのスパンが長ピッチ10の第1のスロット変更ワイヤ271は、位相帯区画Iから位相帯区画IIへの同一層の帯区画変更の動作を実施するように構成され、スロット底層142でのスパンが長ピッチ10の第2のスロット変更ワイヤ272は、位相帯区画IIから位相帯区画IIIへの同一層の帯区画変更の動作を実施するように構成されている。第1のスロット変更ワイヤ271と、第2のスロット変更ワイヤ272との協働を介して、各分岐240は3つの位相帯区画を順次直列に接続し、モータ固定子300内のU字状ワイヤ250の種類の数も減少させる。
図39に示すように、スロット開口層141におけるスパンが短ピッチ8の第1のスロット変更ワイヤ271は、位相帯区画IIから位相帯区画IIIへの同一層の帯区画変更の動作を行うように構成され、スロット底層142におけるスパンが短ピッチ8の第2のスロット変更ワイヤ272は、位相帯区画IIIから位相帯区画Iへの同一層の帯区画変更動作を行うように構成されている。第1のスロット変更ワイヤ271と、第2のスロット変更ワイヤ272との協働を介して、各分岐240は3つの位相帯区画を順次直列に接続し、モータ固定子300内のU字状ワイヤ250の種類の数も減少させる。
上記の説明は、本願の特定の実施形態にすぎず、この本願の保護範囲を限定することを意図したものではない。本願で開示された技術的範囲内で当業者が容易に把握できる変更又は置き換え、例えば、機械部品の減少若しくは追加又は機械部品の形状の変更は、本願の保護範囲に含まれるものとする。本願の実施形態及び実施形態の特徴は、矛盾が生じない限り、相互に組み合わせられ得る。したがって、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。

Claims (15)

  1. 固定子コアと、巻線とを含むモータ固定子であって、
    前記固定子コアは円筒状であり、内壁と、該内壁に配置される複数の固定子スロットとを含み、該複数の固定子スロットは該内壁の円周方向に均等に分布し、3つの隣接する固定子スロット毎に固定子スロット群が形成され、
    前記固定子コアの半径方向において、各固定子スロットに複数のワイヤスロットが配置され、前記固定子コアの円の中心と各固定子スロットにおけるワイヤスロットとは半径サイズが異なり、前記固定子コアの円周方向において、前記固定子スロットにおける同じ半径サイズのワイヤスロットはワイヤスロット層を形成し、
    前記巻線は三相巻線を含み、該三相巻線は、前記固定子コアの円周方向におけて、異なる固定子スロット群に順次且つ交互に巻かれ、前記三相巻線はさらにワイヤスロット層に順次巻かれ、各相巻線は少なくとも1つの分岐を含み、該少なくとも1つの分岐は直列に接続される複数のU字状ワイヤを含み、各U字状ワイヤは屈曲端を含み、直列に接続される2つのU字状ワイヤの間に溶接端が形成され、前記屈曲端及び前記溶接端は、前記固定子スロット群の間に交互に接続されるとともに、前記ワイヤスロット層の間でも交互に接続され、
    同じ2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される端部の全ては、前記U字状ワイヤの屈曲端であるか又は全ては前記U字状ワイヤの間の溶接端であり、同じ2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される前記屈曲端は同じ形状及び同じスパンを有し、同じ2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される前記溶接端は同じスパン及び同じねじれ角の両方を有する、モータ固定子。
  2. 2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される屈曲端のスパンはそれぞれフルピッチであり、2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される溶接端のスパンはそれぞれフルピッチである、請求項1に記載のモータ固定子。
  3. 各固定子スロット群の3つの隣接する固定子スロットは3つの位相帯区画を順次形成し、前記ワイヤスロット層は、半径サイズが最も小さいスロット開口層と、半径サイズが最も大きいスロット底層とを含み、前記分岐は該スロット開口層の固定子スロット群の間にさらに接続され、前記分岐は2つの固定子スロット群の間の異なる位相帯区画を接続する、及び/又は
    前記分岐は前記スロット底層における固定子スロット群の間にさらに接続され、前記分岐は2つの固定子スロット群の間の異なる位相帯区間を接続する、
    請求項1に記載のモータ固定子。
  4. 各相巻線はスロット変更区画を含み、該スロット変更区画は、前記スロット開口層における前記固定子スロット群の間に接続され、前記スロット変更区画は前記スロット底層における前記固定子スロット群の間にさらに接続され、
    前記スロット変更区画は3つの経路を含み、前記相巻線の各分岐は、前記3つの経路の異なるスパンの組み合わせを介して、2つの固定子スロット群の間での位相帯区画切り替えを実施する、請求項3に記載のモータ固定子。
  5. 前記スロット変更区画における前記3つの経路のスパンの組み合わせは、10/10/7又は8/8/11である、請求項4に記載のモータ固定子。
  6. 前記スロット底層に位置するスロット変更区画における3つの経路のスパンの組み合わせは、前記スロット開口層に位置するスロット変更区画における3つの経路のスパンの組み合わせと同じである、請求項4に記載のモータ固定子。
  7. 前記相巻線は第1のスロット変更ワイヤ及び第2のスロット変更ワイヤを含み、該第1のスロット変更ワイヤは前記スロット開口層内における固定子スロットの間に接続され、該第2のスロット変更ワイヤは前記スロット底層における固定子スロットの間に接続され、該第1のスロット変更ワイヤ及び該第2のスロット変更ワイヤの双方は、前記相巻線の各分岐の位相帯区画の切り替えを実施するように構成されている、請求項3に記載のモータ固定子。
  8. 前記第1のスロット変更ワイヤは同じスパンを有する、及び/又は
    第2のスロット変更ワイヤは同じスパンを有する、請求項7に記載のモータ固定子。
  9. ワイヤスロット層の数は偶数であり、前記分岐は、前記U字状ワイヤの屈曲端を用いることにより、前記スロット開口層及び前記スロット底層の両方における異なる固定子スロットの間に接続されるか又は
    ワイヤスロット層の数は奇数であり、前記分岐は前記U字状ワイヤの屈曲端を用いることにより前記スロット開口層における異なる固定子スロットの間に接続され、前記分岐は前記溶接端を用いることにより、前記スロット底層における異なる固定子スロットの間に接続されるか又は前記分岐は前記溶接端を用いることにより前記スロット開口層における異なる固定子スロットの間に接続され、前記分岐は前記U字状ワイヤの屈曲端を用いることにより、前記スロット底層における異なる固定子スロットの間に接続される、請求項3に記載のモータ固定子。
  10. モータ回転子と、モータ固定子とを含むモータであって、該モータ固定子は、固定子コアと、巻線とを含み、
    前記固定子コアは円筒状であり、内壁と、該内壁に配置される複数の固定子スロットとを含み、該複数の固定子スロットは該内壁の円周方向に均等に分布し、3つの隣接する固定子スロット毎に固定子スロット群が形成され、
    前記固定子コアの半径方向において、各固定子スロットに複数のワイヤスロットが配置され、前記固定子コアの円の中心と各固定子スロットにおけるワイヤスロットとは半径サイズが異なり、前記固定子コアの円周方向において、前記固定子スロットにおける同じ半径サイズのワイヤスロットはワイヤスロット層を形成し、
    前記巻線は三相巻線を含み、該三相巻線は、前記固定子コアの円周方向において、異なる固定子スロット群に順次且つ交互に巻かれ、前記三相巻線はさらにワイヤスロット層に順次巻かれ、各相巻線は少なくとも1つの分岐を含み、該少なくとも1つの分岐は直列に接続される複数のU字状ワイヤを含み、各U字状ワイヤは屈曲端を含み、直列に接続される2つのU字状ワイヤの間に溶接端が形成され、前記屈曲端及び前記溶接端は、前記固定子スロット群の間に交互に接続されるとともに、前記ワイヤスロット層の間でも交互に接続され、
    同じ2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される端部の全ては、前記U字状ワイヤの屈曲端であるか又は全ては前記U字状ワイヤの間の溶接端であり、同じ2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される前記屈曲端は同じ形状及び同じスパンを有し、同じ2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される前記溶接端は同じスパン及び同じねじれ角の両方を有し、
    前記モータ回転子は前記モータ固定子の内側に位置する、モータ。
  11. 2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される屈曲端のスパンはそれぞれフルピッチであり、2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される溶接端のスパンはそれぞれフルピッチである、請求項10に記載のモータ。
  12. 各固定子スロット群の3つの隣接する固定子スロットは3つの位相帯区画を順次形成し、前記ワイヤスロット層は、半径サイズが最も小さいスロット開口層と、半径サイズが最も大きいスロット底層とを含み、前記分岐は該スロット開口層の固定子スロット群の間にさらに接続され、前記分岐は2つの固定子スロット群の間の異なる位相帯区画を接続する、及び/又は
    前記分岐は前記スロット底層の固定子スロット群の間にさらに接続され、前記分岐は2つの固定子スロット群の間の異なる位相帯区間を接続する、
    請求項10に記載のモータ。
  13. モータを含む車両であって、該モータは、モータ回転子と、モータ固定子とを含み、該モータ固定子は、固定子コアと、巻線とを含み、
    前記固定子コアは円筒状であり、内壁と、該内壁に配置される複数の固定子スロットとを含み、該複数の固定子スロットは該内壁の円周方向に均等に分布し、3つの隣接する固定子スロット毎に固定子スロット群が形成され、
    前記固定子コアの半径方向において、各固定子スロットに複数のワイヤスロットが配置され、前記固定子コアの円の中心と各固定子スロットにおけるワイヤスロットとは半径サイズが異なり、前記固定子コアの円周方向において、前記固定子スロットにおける同じ半径サイズのワイヤスロットはワイヤスロット層を形成し、
    前記巻線は三相巻線を含み、該三相巻線は、前記固定子コアの円周方向において、異なる固定子スロット群に順次且つ交互に巻かれ、前記三相巻線はさらにワイヤスロット層に順次巻かれ、各相巻線は少なくとも1つの分岐を含み、該少なくとも1つの分岐は直列に接続される複数のU字状ワイヤを含み、各U字状ワイヤは屈曲端を含み、直列に接続される2つのU字状ワイヤの間に溶接端が形成され、前記屈曲端及び前記溶接端は、前記固定子スロット群の間に交互に接続されるとともに、前記ワイヤスロット層の間でも交互に接続され、
    同じ2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される端部の全ては、前記U字状ワイヤの屈曲端であるか又は全ては前記U字状ワイヤの間の溶接端であり、同じ2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される前記屈曲端は同じ形状及び同じスパンを有し、同じ2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される前記溶接端は同じスパン及び同じねじれ角の両方を有し、
    前記モータ回転子は前記モータ固定子の内側に位置する、車両。
  14. 2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される屈曲端のスパンはそれぞれフルピッチであり、2つの隣接するワイヤスロット層の間に接続される溶接端のスパンはそれぞれフルピッチである、請求項13に記載の車両。
  15. 各固定子スロット群の3つの隣接する固定子スロットは3つの位相帯区画を順次形成し、前記ワイヤスロット層は、半径サイズが最も小さいスロット開口層と、半径サイズが最も大きいスロット底層とを含み、前記分岐は該スロット開口層の固定子スロット群の間にさらに接続され、前記分岐は2つの固定子スロット群の間の異なる位相帯区画を接続する、及び/又は
    前記分岐は前記スロット底層の固定子スロット群の間にさらに接続され、前記分岐は2つの固定子スロット群の間の異なる位相帯区間を接続する、
    請求項13に記載の車両。
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