JP2022168495A - 菓子 - Google Patents

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Ryosuke Takahashi
貴裕 山口
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【課題】新たな嗜好性をもったセンター部と、前記センター部を被覆するコーティング部とを有する菓子、及び菓子同士の付着の抑制された菓子を提供する。【解決手段】センター部と、センター部を被覆するコーティング部と、を有し、センター部は、以下の方法により測定した硬度が2000g以下であり、コーティング部は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含む、菓子。ここで、センター部の硬度の測定方法は、センター部の生地からなる特定形状の測定用成形物に対し、その品温を20℃に維持した状態で、1mm/secの降下速度で測定用成形物の測定面の中心部付近の表面に、加重測定可能な測定プローブ(直径0.9mmの円柱状)を、挿入させる測定プローブ挿入工程と、前記測定プローブが該測定用成形物を貫通するまで要した荷重の最大値を硬度として計測する硬度計測工程と、を備える方法である。【選択図】図1

Description

新規性喪失の例外適用申請有り
本発明は、センター部と、前記センター部を被覆するコーティング部とを有する菓子に関する。
現在、センター部と、該センター部を被覆するコーティング部とを有する菓子が広く流通している。
特許文献1には、硬度が低い軟らかいゼリーのセンターに、糖衣を設けたゼリー菓子が開示されている。
また、特許文献2には、キサンタンガムを被覆材に用いた冷菓が開示されている。
また、特許文献3には、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーが保水性と保型性付与効果を発揮することが開示されている。
また、近年、軟らかい歯ごたえを有するソフトキャンディの新たな商品が種々検討されている。
特開2000-166477号公報 特開平8-275732号公報 特開2019-206521号公報
新たな嗜好性をもった菓子が種々提案されている中、センター部と、センター部を被覆するコーティング部とを有する菓子の更なる開発が求められていた。
新たな嗜好性をもった菓子の開発にあたり、センター部の硬度を一定以下(例えば、ソフトキャンディの形態)とした場合には、菓子同士の付着が問題としてあった。
また、センター部の硬度を一定以下(例えば、ソフトキャンディの形態)とした場合に、個々の菓子の変形(保型性の低さ)が問題としてあった。
ここで、従来の技術では、菓子同士の付着抑制効果・個々の菓子の変形抑制効果を達成しようとした場合、コーティングの食感を感じる菓子(通常の糖衣製品)とする必要があった。
もしくは、菓子の食感を優先した結果、十分な、菓子同士の付着抑制効果・個々の菓子の変形抑制効果を得られないものとする必要があった。
上記事情に鑑みなされた本発明は、新たな嗜好性をもったセンター部と、前記センター部を被覆するコーティング部とを有する菓子の提供を課題とする。
また、本発明の好ましい実施の形態では、コーティング部の食感をほとんど感じさせず、菓子同士の付着抑制効果・個々の菓子の変形抑制効果を得られる菓子の提供を課題とする。
上記課題を解決する本発明は、センター部と、
前記センター部を被覆するコーティング部と、
を有し、
前記センター部は、以下の方法により測定した硬度が2000g以下であり、
前記コーティング部は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含む、菓子である。
ここで、前記センター部の硬度の測定方法は、
11mmの厚み、かつ直径11mmの円からなる測定面を有する円柱又は直方体とした前記センター部の生地からなる測定用成形物に対し、その品温を20℃に維持した状態で、1mm/secの降下速度で測定用成形物の測定面の中心部付近の表面に、加重測定可能な測定プローブ(直径0.9mmの円柱状)を、挿入させる測定プローブ挿入工程と、
前記測定プローブが該成形物を貫通するまで要した荷重の最大値を硬度として計測する硬度計測工程と、を備える方法である。
本発明によれば、やわらかいセンター部であっても、コーティング部の食感をほとんど感じさせず、付着抑制効果・保型性向上効果を得られる。
すなわち、本発明の好ましい形態では、前記センター部は、ソフトキャンディ生地からなる。
本発明の好ましい形態では、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンの質量比が1:7.5~1:0.05の範囲内にある。
ここで、各成分の質量比は、特段指定のないときには、製造した菓子における成分質量比を指す。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンの質量比が上記範囲内にあることで、センター部2の硬度が一定以下の形態においても、菓子同士の付着が抑制される。
また、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンの質量比が上記範囲内にある菓子とすることで、コーティング部の食感をほとんど感じさせず、菓子同士の付着の抑制、及び、個々の菓子の変形の抑制をより好適に両立できる。
本発明の好ましい形態では、前記菓子は、コーティング部は、さらに、セルロースナノファイバーを含む。
コーティング部にセルロースナノファイバーを含む形態とすることで、センター部の硬度が一定以下の形態においても、菓子同士の付着が抑制される。
また、コーティング部にセルロースナノファイバーを含む形態によれば、コーティング部の食感をほとんど感じさせず、菓子同士の付着の抑制、及び、個々の菓子の変形の抑制をより好適に両立できる。
そして、本発明の好ましい形態において、前記セルロースナノファイバーは、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの塩である。
コーティング部にカルボキシルメチルセルロース塩を含む形態とすることで、センター部の硬度が一定以下の形態においても、菓子同士の付着が抑制される。
また、コーティング部にセルロースナノファイバーとしてカルボキシメチル化セルロースナノファイバーの塩を含む形態によれば、コーティング部の食感をほとんど感じさせず、菓子同士の付着の抑制、及び、個々の菓子の変形の抑制をより好適に両立できる。
また、本発明の好ましい形態では、コーティング部における、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、セルロースナノファイバーとの質量比が1:0.002~1:0.03の範囲内にある。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースとセルロースナノファイバーの質量比が上記範囲内にあることで、センター部の硬度が一定以下の形態においても、菓子同士の付着が抑制される。
また、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとセルロースナノファイバーの質量比が上記範囲内にある菓子とすることで、コーティング部の食感をほとんど感じさせず、菓子同士の付着の抑制、及び、個々の菓子の変形の抑制をより好適に両立できる。
また、本発明の好ましい形態では、前記コーティング部は、さらに、キサンタンガム及び/又はゼラチンを含み、
前記コーティング部における、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、キサンタンガム及び/又はゼラチンとの質量比が1:0.0002~1:0.01の範囲内にある。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、キサンタンガム及び/又はゼラチンの質量比が上記範囲内にあることで、センター部2の硬度が一定以下の形態においても、菓子同士の付着が抑制される。
また、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンガム及び/又はゼラチンの質量比が上記範囲内にある菓子とすることで、コーティング部の食感をほとんど感じさせず、菓子同士の付着の抑制、及び、個々の菓子の変形の抑制をより好適に両立できる。
本発明の好ましい実施の形態では、前記センター部は、水への溶解性を有する。
より具体的には、前記センター部は、以下の方法により測定した水への溶解性が、1gあたり20分以下のものである。
ここで、前記センター部の溶解性の測定方法は、
2~3gの前記センター部の生地からなる測定用成形物を、20℃・200gの水を入れた200ccビーカーに投入し、長さ3cmのスターラーバーとスターラーを使用し、1000rpmで水を回転させ測定用組成物を溶解させる溶解工程と、
該溶解工程で要した時間を、投入したセンター部の質量で割ることでセンター部1gあたりの水への溶解性を算出する工程と、からなる測定方法である。
また、本発明は、前述の方法により測定した硬度が2000g以下であるセンター部に、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含むコーティング液を用い、前記センター部を被覆するコーティング部を形成するコーティング工程を備える、菓子の製造方法でもある。
また、本発明は、センター部と、
前記センター部を被覆するコーティング部と、
を有し、
前記センター部は、前述の方法により測定した硬度が2000g以下であり、
前記センター部を被覆する前記コーティング部は、セルロースナノファイバーを含む、菓子でもある。
本発明によれば、やわらかいセンター部であっても、コーティング部の食感をほとんど感じさせず、菓子同士の付着の抑制、及び、個々の菓子の変形の抑制を好適に両立できる。
菓子の縦断面を示す模式図である。 菓子同士の付着、菓子の変形の程度の評価手法を示す参考縦断面図である。 膜厚の測定箇所を示す参考縦断面図である。 膜厚の測定の様子を示す顕微鏡写真である。
以下、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、特許請求の範囲に記載された範囲内において適宜変更が可能である。
本発明の菓子1は、センター部2と、
センター部2を被覆するコーティング部3を有する(図1 参照)。
そして、センター部2は、後述の方法により測定した硬度が2000g以下である。
また、コーティング部3は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含む。
[センター部2]
以下、センター部2ついて、より好ましい形態を説明する。
センター部2は、その硬度が、好ましくは2000g以下、より好ましくは1500g以下、さらに好ましくは1000g以下、特に好ましくは500g以下である。
また、センター部2は、その硬度が、好ましくは50g以上、より好ましくは100g以上、さらに好ましくは200g以上、特に好ましくは250g以上である。
ここで、センター部2の硬度の測定方法は、11mmの厚み、かつ直径11mmの円からなる測定面を有する円柱又は直方体とした前記センター部の生地からなる測定用成形物に対し、その品温を20℃に維持した状態で、1mm/secの降下速度で測定用成形物の測定面の中心部付近の表面に、加重測定可能な測定プローブ(直径0.9mmの円柱状)を、挿入させる測定プローブ挿入工程と、
前記測定プローブが該成形物を貫通するまで要した荷重の最大値を硬度として計測する硬度計測工程と、を備える方法である。
センター部2は、ソフトキャンディ、グミキャンディ、チューインガム、チョコレート、キャラメルから選ばれる何れかであることが好ましい。
中でも、センター部2は、ソフトキャンディであることが好ましい。
以下、センター部2がソフトキャンディである形態について、より好ましい実施の形態を説明する。
センター部2がソフトキャンディである場合の、センター部2のグリセリンの含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上とすることができる。
センター部2のグリセリンの含有量を多くすることで、前述のセンター部2の硬度を低くすることができる。
センター部2がソフトキャンディである場合の、センター部2のグリセリンの含有量は、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下とすることができる。
センター部2のグリセリンの含有量を少なくすることで、前述のセンター部2の硬度を高くすることができる。
センター部2がソフトキャンディである場合の、センター部2の水分含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは6質量%以上、さらに好ましくは7質量%以上とすることができる。
センター部2の含水量を多くすることで、前述のセンター部2の硬度を低くすることができる。
また、センター部2がソフトキャンディである場合の、センター部2の水分含有量は、好ましくは14質量%以下、より好ましくは12質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下とすることができる。
センター部2の含水量を低くすることで、前述のセンター部2の硬度を高くすることができる。
センター部2がソフトキャンディである場合の、センター部2の油脂の含有量は、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは7質量%以上とすることができる。
センター部2の油脂の含有量を多くすることで、前述のセンター部2の硬度を低くすることができる。
また、センター部2がソフトキャンディである場合の、センター部2の油脂の含有量は、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは12質量%以下とすることができる。
センター部2の油脂の含有量を低くすることで、前述のセンター部2の硬度を高くすることができる。
ここで、油脂としては、パーム核油、ヤシ油、パーム油、大豆油、菜種油、動物性油脂、オリーブオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、ヘーゼルナッツオイル、グレープシードオイル、カカオバター、ピーナッツバター、乳脂、バター、マーガリン、ショートニング、生クリーム、などを挙げることができる。
また、本発明のセンター部2(ソフトキャンディ)に含まれる成分としては、糖アルコール、タンパク質、その他香料、乳化剤、甘味料、着色料等を適宜含むことができる。
また、糖アルコールの含有量、糖組成の変更等によっても、センター部2の硬度を調節可能である
また、センター部2は、水への溶解性を有するものであることが好ましい。
ここでセンター部2は、以下の測定方法により測定した水への溶解性が、好ましくは25分以下、より好ましくは22分以下、さらに好ましくは21分以下、特に好ましくは20分以下である。
ここで、センター部2の溶解性の測定方法は、
2~3gのセンター部2の生地からなる測定用成形物を、20℃・200gの水を入れた200ccビーカーに投入し、長さ3cmのスターラーバーとスターラーを使用し、1000rpmで水を回転させ測定用組成物を溶解させる溶解工程と、
該溶解工程で要した時間を、センター部2の質量で割ることで1gあたりの水への溶解性を算出する工程と、からなる測定方法である。
なお、本発明においては、上述の硬度及び/又は溶解性を備えるものであれば、そのセンター部2の組成に特に制限はない。
また、センター部2の形状に特に制限はない。
センター部2の形状としては、例えば、球形状、略直方体形状、楕円球形、動物(亀、ウサギ等)・建造物(エッフェル塔、東京タワー等)、乗り物(車・船等)、日用品(コップ・食器等)、食品(レモン、イチゴ、バナナ)等の具体的意匠の形を模した形状を挙げることができる。
センター部2の体積は、好ましくは65mm以上、より好ましくは250mm以上、より好ましくは500mm以上である。
また、センター部2の体積は、好ましくは8500mm以下、より好ましくは4500mm以下、さらに好ましくは2000mm以下である。
センター部2が球形状である場合の大きさは、好ましくは直径5mm以上、より好ましくは直径8mm以上、より好ましくは直径10mm以上である。
また、センター部2が球形状である場合の大きさは、好ましくは直径25mm以下、より好ましくは直径20mm以下、より好ましくは直径15mm以下である。
[コーティング部3]
以下、コーティング部3ついて、より好ましい形態を説明する。
以下の説明の成分質量比は、特段指定のないときには、製造した菓子1におけるコーティング部3の成分質量比を指す。
コーティングの膜厚(図4 参照)は、好ましくは50μm以上、より好ましくは60μm以上、より好ましくは75μm以上である。
また、コーティングの膜厚(図4 参照)は、好ましくは500μm以下、より好ましくは400μm以下、より好ましくは300μm以下、より好ましくは250μm以下である。
膜厚には、菓子1の断面を顕微鏡により計測した値を、用いることができる。
膜厚は、使用するコーティング液の量、コーティングの層の数、乾燥の程度などを変更することにより、適宜調整することができる。
また、でんぷん、加工でんぷん、小麦粉、片栗粉、大豆粉(きなこ)、乾燥じゃがいも粉、粉糖、粉飴、粉末状セルロース、粉末茶葉、乾燥野菜パウダー、乾燥果汁パウダー、乳酸カルシウムなどの粉体をコーティング液と併用し用いることで、膜厚を調整することができる。
本発明のコーティング部3は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含む。
コーティング部3がヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含む形態であることで、センター部2の硬度が一定以下の形態においても、菓子1同士の付着をより確実に抑制できる。
また、コーティング部3がヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含む形態とすることで、菓子1同士の付着の抑制、及び、個々の菓子1の変形の抑制をより好適に両立できる。
コーティング部3における、グリセリンの含有量は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量を1としたとき、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、さらに好ましくは0.2以上、さらに好ましくは0.3以上である。
また、コーティング部3における、グリセリンの含有量は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量を1としたとき、好ましくは7.5以下、より好ましくは5以下、さらに好ましくは4以下、さらに好ましくは3以下である。
ここでコーティング部3における、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンの質量比は、好ましくは1:7.5~1:0.05、より好ましくは1:5~1:0.1、さらに好ましくは1:4~1:0.3の範囲内にあることが好ましい。
コーティング部3におけるヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンの質量比が上記範囲内にある菓子1は、センター部2の硬度が一定以下の形態においても、菓子1同士の付着をより確実に抑制できる。
コーティング部3は、さらに、セルロースナノファイバーを含むことが好ましい。
コーティング部3がヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンに加え、さらにセルロースナノファイバーを含む形態であることで、センター部2の硬度が一定以下の形態においても、菓子1同士の付着をより確実に抑制できる。
ここで、コーティング部3におけるセルロースナノファイバーの含有量は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量を1としたとき、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.0015以上、さらに好ましくは0.002以上、さらに好ましくは0.004以上、特に好ましくは0.01以上である。
また、コーティング部3におけるセルロースナノファイバーの含有量は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量を1としたとき、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.05以下、さらに好ましくは0.03以下、特に好ましくは0.02以下である。
コーティング部3における、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、セルロースナノファイバーとの質量比が1:0.002~1:0.03の範囲内にあることが好ましい。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースとセルロースナノファイバーの質量比が上記範囲内にあることで、センター部2の硬度が一定以下の形態においても、菓子1同士の付着が抑制される。
また、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとセルロースナノファイバーの質量比が上記範囲内にある菓子1は、菓子1同士の付着が抑制され、かつ、個々の菓子1の変形度合いも少ない。そのため、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとセルロースナノファイバーの質量比が上記範囲内にある菓子1とすることで、菓子1同士の付着の抑制、及び、個々の菓子1の変形の抑制をより好適に両立できる。
ここで、コーティング部3に含ませるセルロースナノファイバーは、カルボキシルメチル化されたセルロースナノファイバーであることが好ましい。
また、コーティング部3に含ませるセルロースナノファイバーは、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの塩であることが好ましい。
ここで、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの塩としては、セルロースナノファイバーのナトリウム塩、セルロースナノファイバーのカルシウム塩を好ましく挙げることができる。
コーティング部3にカルボキシルメチルセルロース塩を含む形態とすることで、センター部2の硬度が一定以下の形態においても、菓子1同士の付着が抑制される。
また、コーティング部3にカルボキシルメチルセルロース塩を含む菓子1とすることで、菓子1同士の付着の抑制、及び、個々の菓子1の変形の抑制をより好適に両立できる。
中でも、本発明には、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーのナトリウム塩を特に好ましく用いることができる。
コーティング部3は、さらに、キサンタンガム及び/又はゼラチンを含むことが好ましい。
コーティング部3がヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンに加え、さらにキサンタンガム及び/又はゼラチンを含む形態であることで、センター部2の硬度が一定以下の形態においても、菓子1同士の付着をより確実に抑制できる。
ここで、コーティング部3におけるキサンタンガム及び/又はゼラチンの含有量は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量を1としたとき、好ましくは0.0001以上、より好ましくは0.00015以上、さらに好ましくは0.0002以上、さらに好ましくは0.0004以上、特に好ましくは0.001以上である。
また、コーティング部3におけるキサンタンガム及び/又はゼラチンの含有量は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量を1としたとき、好ましくは0.01以下、より好ましくは0.005以下、さらに好ましくは0.003以下、特に好ましくは0.002以下である。
コーティング部3における、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、キサンタンガム及び/又はゼラチンとの質量比が1:0.0002~1:0.01の範囲内にあることが好ましい。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースとキサンタンガム及び/又はゼラチンの質量比が上記範囲内にあることで、センター部2の硬度が一定以下の形態においても、菓子1同士の付着が抑制される。
また、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンガム及び/又はゼラチンの質量比が上記範囲内にある菓子1は、菓子1同士の付着が抑制され、かつ、個々の菓子1の変形度合いも少ない。そのため、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンガム及び/又はゼラチンの質量比が上記範囲内にある菓子1とすることで、菓子1同士の付着の抑制、及び、個々の菓子1の変形の抑制をより好適に両立できる。
なお、本発明のコーティング部3は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、通常菓子に用いられる他の成分を任意に配合することができる。かかる任意成分としては、例えば、菓子添加物、単糖、オリゴ糖、アミノ酸、有機アミン、pH調整剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤等のほか、乳原料、食物繊維、安定剤、粉体などが挙げられる。
ここで、粉体としては、でんぷん、加工でんぷん、小麦粉、片栗粉、大豆粉(きなこ)、乾燥じゃがいも粉、粉糖、粉飴、粉末状セルロース、粉末茶葉、乾燥野菜パウダー、乾燥果汁パウダー、乳酸カルシウムなどを挙げることができる。
<菓子の製造方法>
以下、本発明の菓子の製造方法について、説明する。
本発明の菓子1の製造方法は、硬度が2000g以下であるセンター部2に、
センター部2を被覆するコーティング部3を形成するコーティング工程を備える、菓子1の製造方法である。
この際、本発明では、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含むコーティング液を用いることを特徴とする。
ここで、センター部2の製造には、当業者が通常行う手法を採ることができる。
例えば、センター部2の製造には、以下の手法を採ることができる。
まず、原材料(例えば、砂糖、水飴、油脂、乳化剤、グリセリンなどのソフトキャンディ生地原材料)と水を混合・溶解した後、濃縮により含水量を調製する工程と、ゼラチン溶液、フォンダント、酸味料、香料等各種原料を加えて混合する工程と、その後、混合した生地の成形を行う工程と、を含む形態とすることができる。生地の成形を行う工程のときに、同ロットの生地について前述の方法によりセンター部2の硬度を測定することが好ましい。
なお、センター部2の成形方法にもなんら限定はない。
また、コーティング部3の形成手法にも、特に制限はない。
例えば、コーティング部3の形成には、成型したセンター部2をコーティング液に浸漬させ、余剰のコーティング液を乾燥時にエアーにより除去した後乾燥させる方法を採ることができる。また、成型したセンター部2に対し、スプレーを用いコーティング液を吹きかけた後、乾燥させコーティング部3を形成する方法を採ることもできる。
他のコーティング部3の形成手法としては、コーティング液と粉体とを併用してセンター部2を覆うコーティング部3を形成する手法を採ることができる。より具体的には、センター部2を回転釜に入れて回転させながら、センター部2にコーティング液と粉体とを交互に付与して、センター部2を覆うコーティング部3の形成手法を採ることができる。
ここで、粉体としては、例えば、でんぷん、加工でんぷん、小麦粉、片栗粉、大豆粉(きなこ)、乾燥じゃがいも粉、粉糖、粉飴、粉末状セルロース、粉末茶葉、乾燥野菜パウダー、乾燥果汁パウダー、乳酸カルシウム等を好適に用いることができる。
ここで、コーティング工程は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含むコーティング液を用いセンター部2を被覆することで、コーティング部3を形成可能な手段であれば、特に制限はない。
また、コーティング部3を形成するためのコーティング液の成分にも、特に制限はない。具体的には、コーティング液には、上述のコーティング部3を形成する有効成分の他、水、揮発性溶媒を含むものを用いることができる。
また、上記の他、コーティング液には、香料、色素、酸味料等を含めてもよい。
ここで、コーティング液中のヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは7.5質量%以上を目安とすることができる。
また、コーティング液中のヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量は、好ましくは25質量%以下、より好ましくは22質量%以下を目安とすることができる。
また、本発明の菓子1の製造方法における好ましい実施の形態(各成分や物性)は、前述した本発明の菓子1の説明がそのままあてはまる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
ただし、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[試験例1] ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)及びグリセリンを含むコーティング部3の効果
ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びグリセリンを含むコーティング部3が菓子1の物性に与える効果を検討した。
(1)菓子1の製造
(1-1)センター部2の製造及び硬度測定
砂糖、水飴、油脂、乳化剤、グリセリンを含むソフトキャンディ生地原材料を混合した後、濃縮により含水量を調製する工程と、ゼラチン溶液、フォンダント、酸味料、香料を加えて混合する工程によりソフトキャンディ生地を製造した。
また、本試験では、ソフトキャンディ生地原材料中のグリセリン量を調製することで、硬度の異なるセンター部2を用意した(表1 ロットNo1~ロットNo5 参照)。
なお、表に示す成分(グリセリン量)以外の他の成分は、実施例比較例ともに同じものを用いている。
その後、製造したソフトキャンディ生地を球状に成型し、センター部2を得た。
製造したソフトキャンディ生地の硬度を、後述の方法により測定した。
(1-2)コーティング部3の形成
球状に成型したセンター部2を爪楊枝に刺し、表に示す有効成分を含有するコーティング液に浸漬させた。浸漬後、エアーで余分な溶液を除去することで、コーティング部3を形成した。乾燥後、爪楊枝を除去することで、センター部2と、センター部2を被覆するコーティング部3と、を有する菓子1を用意した。
なお、本試験において、実施例1~5のコーティング液は同じものを使用している。
コーティング液における表中で示された有効成分以外の成分は、水である。
表中で表されたコーティング部3を構成する各成分の含有量は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量を1としたときの含有質量比で表した値である。
また、本試験では、同ロットのセンター部2であって、コーティング部3を形成しないものを、比較例とした。
(2)耐久試験及び評価項目
後述の試験手法により、菓子1同士の付着の程度、及び、菓子1の変形の程度の観察を行った(図2 参照)。結果を表1に示す。
Figure 2022168495000002
<硬度の測定方法>
以下の方法により、センター部2の硬度を測定した。
(i)ソフトキャンディ生地(センター部2に相当)を、11mmの厚み、かつ直径11mmの円からなる測定面を有する円柱又は直方体とした前記センター部の生地からなる測定用成形物に形成する。
(ii)測定用成形物を、テクスチャーアナライザーの試料台に固定し、品温を20℃に保持する。
(iii)アナライザーの測定プローブ(直径0.9mmの円柱状)を1mm/secのスピードで降下させ、
測定用成形物の測定面の中心部付近の表面に測定プローブを進入させ、最大荷重5kgの範囲内で荷重を測定する。
(iv)測定プローブが成形物の表面から14mm進入した(すなわち、測定プローブが成形物を貫通した)ところで、測定を終了する。
(v)測定した荷重の最大値を硬度とする。
<変形率の測定方法>
以下の方法により、センター部2の変形率を測定した。
(i)ソフトキャンディ生地(センター部2に相当)を、15mm×26mmの底面、11mmの厚みを有する直方体に成形することで測定用成形物を用意する。
(ii)測定用成形物を、透明板に底面が全て接するように静置し、測定用成形物の下部が全て写るように画像記録をとる。
(iii)測定用成形物を、品温を35℃に2時間保持する。
(iv)(ii)と同様の方法にて画像記録をとる。
(v)(ii)及び(iv)の底面積を画像処理等により算出し、(iv)の面積/(ii)の面積を変形率とした。
<水への溶解性の測定方法>
以下の方法により、センター部2の水への溶解性を測定した。
(i)2~3gのソフトキャンディ生地(センター部2に相当)からなる測定用成形物を、20℃・200gの水を入れた200ccビーカーに投入する。
(ii)200ccビーカー中の測定用組成物を、長さ3cmのスターラーバーを1000rpmで回転させ、溶解させる。
(ii)溶解に要した時間を、投入したソフトキャンディ生地(センター部2に相当)の質量で割ることで、ソフトキャンディ生地(センター部2に相当)1gあたりの水への溶解性を算出する。
ここで、参考例としてグミ(株式会社明治 製)、及び、サプリメント(打錠製剤:株式会社DHC 製)を上記測定に供したところ、グミ1gあたりの水への溶解性は250min/g、サプリメント1gあたりの水への溶解性は44.4min/gであった。
<菓子1同士の付着程度の評価>
以下の方法により、菓子同士の付着の程度を評価した。
(i)製造した菓子を三つ縦に重ね、20℃ 16h静置した(図2 参照)。
(ii)20℃ 16h静静置後、菓子の製造を専門とする評価者により、以下観点での評点を付す。
1点:菓子同士が完全に付着しており、原形を保っていない。
2点:菓子同士の一部が強く付着しており、剥がすことで菓子の形状が変形してしまう。
3点:菓子同士が一部付着しているが、力を加えると形状を変えずにはがせる。
4点:菓子同士が一部付着しているが、手で触ると簡単にはがれる。
5点:菓子同士は付着していない。
<菓子の変形の程度の評価>
以下の方法により、菓子の変形の程度を評価した。
(i)製造した菓子を三つ縦に重ね、20℃ 16h静置した(図2 参照)。
(ii)20℃ 16h静静置後、菓子の製造を専門とする評価者により、以下観点での評点を付す。
1点:菓子同士の境界線がなくなるほどの強い変形。
2点:菓子に強い変形あり。ただ、菓子同士の境界線は一部残存。
3点:菓子に変形はあるものの、製造時点の菓子の全体形状(球形状)を保っている。
4点:菓子に一部変形はあるものの、変形の程度はわずかである。
5点:菓子に変形なし。
(3)結果及び考察
同ロットの実施例と比較例との対比により、コーティング部3にヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)とグリセリンを含む形態とすることで、やわらかいセンター部2であっても、菓子1同士の付着をより確実に抑制できることがわかった。
また、コーティング部3がヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含む形態とすることで、菓子1同士の付着の抑制、及び、個々の菓子1の変形の抑制をより好適に両立できることがかわった。
[試験例2] コーティング液の検討
コーティング部3の組成を検討した。
(1)試験内容及び評価項目
表2に示すコーティング液を用意した。
表中で示された有効成分以外の成分は、水である。
なお、コーティング液に関し、表に示す成分以外の他の成分は、実施例比較例ともに同じものを用いている。
表中で表されたコーティング部3を構成する各成分の含有量は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量を1としたときの含有質量比で表した値である。
Figure 2022168495000003
<コーティング液の性状評価>
○:均一な溶液
△:溶液になっているが、白濁して均一な溶液にならない
×:ゲル化して溶液にならず
(2)結果及び考察
表2の結果から、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンとを組み合わせて用いることで均一のコーティング液とすることができることがわかった。
換言すると、種々の可塑剤、フィルム形成剤の中でも、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンとの組み合わせが好適であることがわかった。
そして、前述の試験の結果と併せると、均一溶液のコーティング液をすることで、製造した菓子1同士の付着をより確実に抑制できることがわかった。
[試験例3] コーティング部3の組成の検討
(1)菓子1の製造及び評価試験
試験例1と同様の方法で製造したセンター部2(ソフトキャンディ)に対して、表3に示す成分を含むコーティング部3を形成した菓子1を製造した。
ここで、センター部2には、実施例3と同一のものを用いた。
製造した菓子1を、試験例1と同じ評価試験に供した。結果を表3に示す。
なお、実施例8~15、及び比較例16では、ソフトキャンディ生地原料、コーティング液に関し、表に示す成分以外の他の成分は、ともに同じものを用いている。
表中で表されたコーティング部3を構成する各成分の含有量は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量を1としたときの含有質量比で表した値である。
ここで、比較例16は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースに相当する成分としてシェラックのみを含むことを示す。
また、コーティング部3を形成しない試験を比較例13とした。
また、コーティング液中のヒドロキシプロピルメチルセルロース濃度を、20%、8%としたものを、比較例14、比較例15とした。
ここで、コーティング液中の表で示された有効成分以外の成分は、水である。
Figure 2022168495000004
(2)結果及び考察
表3の結果から、コーティング部3におけるヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンとの質量比が1:5(実施例8)、1:0.5(実施例9)、1:0.1(実施例10)の範囲内であっても、菓子1同士の付着をより確実に抑制できることがわかった。
また、実施例11~14の結果から、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンに加え、カルボキシルメチルセルロースナトリウムさらに含む形態とすることで、菓子1同士の付着をより確実に抑制できることがわかった。
また、実施例12~15の結果から、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンに加え、さらに、キサンタンガム及び/又はゼラチンを含む形態とすることで、菓子1同士の付着をより確実に抑制できることがわかった。
[試験例4] コーティング部3の組成の検討
(1)菓子1の製造及び評価試験
試験例1と同様の方法で製造したセンター部2(ソフトキャンディ)に対して、表4に示す膜厚のコーティング部3を形成した菓子1を製造した。
ここで、センター部2に関し、実施例16~18は実施例4と同配合のものを、実施例19~21は実施例1と同配合のものを用いた。
また、コーティング部3の組成は、実施例14と同一のものを用いた。
製造した菓子1を、食感評価の試験に供した。結果を表4に示す。
なお、各実施例におけるソフトキャンディ生地原料、コーティング液に関し、表に示す成分以外の他の成分は、同じものを用いている。
Figure 2022168495000005
<膜厚の測定方法>
製造した菓子1の断面の縁を一点基準として設定し、該基準から90°ごとに菓子1の活断面を回転させた位置を膜厚測定箇所(計4か所)とした(図3 符号4 参照)。そして、各々の膜厚測定箇所での膜厚を、顕微鏡を用い測定した。
測定した膜厚の平均値を、菓子1の膜厚とした。
<評価基準>
菓子1の製造を専門とする評価者5名により、実際に製造した菓子1を喫食することで、以下の評価を行った。
◎:コーティング部の食感を感じない。
○:コーティング部の食感をわずかに感じる。
△:コーティング部の食感を感じる。
(2)結果及び考察
表4の結果から、コーティング部3の膜厚を変更した各実施例についても、何れもソフトキャンディの食感を損なうことなく、優れた食感を有していた。
そして、前述の試験の結果と併せると、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含むコーティング部3とすることで、コーティング部3の食感を感じさせず、菓子同士の付着抑制効果・個々の菓子の変形抑制効果を得られることがわかった。
本発明は、センター部2と、センター部2を被覆するコーティング部3と、を有する菓子1に応用することができる。
1 菓子
2 センター部
3 コーティング部
4 測定箇所

Claims (9)

  1. センター部と、
    前記センター部を被覆するコーティング部と、
    を有し、
    前記センター部は、以下の方法により測定した硬度が2000g以下であり、
    前記コーティング部は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含む、菓子;
    ここで、前記センター部の硬度の測定方法は、
    11mmの厚み、かつ直径11mmの円からなる測定面を有する円柱又は直方体とした前記センター部の生地からなる測定用成形物に対し、その品温を20℃に維持した状態で、1mm/secの降下速度で測定用成形物の測定面の中心部付近の表面に、加重測定可能な測定プローブ(直径0.9mmの円柱状)を、挿入させる測定プローブ挿入工程と、
    前記測定プローブが該成形物を貫通するまで要した荷重の最大値を硬度として計測する硬度計測工程と、を備える方法である。
  2. 前記センター部は、ソフトキャンディ生地からなる、請求項1に記載の菓子。
  3. 前記コーティング部における、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンとの質量比が1:7.5~1:0.05の範囲内にある、請求項1又は2に記載の菓子。
  4. 前記コーティング部は、さらに、セルロースナノファイバーを含む、請求項1~3の何れか一項に記載の菓子。
  5. 前記セルロースナノファイバーが、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの塩である、請求項4に記載の菓子。
  6. 前記コーティング部における、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、セルロースナノファイバーとの質量比が1:0.002~1:0.03の範囲内にある、請求項4又は5に記載の菓子。
  7. 前記コーティング部は、さらに、キサンタンガム及び/又はゼラチンを含み、
    前記コーティング部における、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、キサンタンガム及び/又はゼラチンとの質量比が1:0.0002~1:0.01の範囲内にある、
    請求項1~6の何れか一項に記載の菓子。
  8. 前記センター部は水への溶解性を有する、請求項1~7の何れか1項に記載の菓子。
  9. 以下の方法により測定した硬度が2000g以下であるセンター部に、
    ヒドロキシプロピルメチルセルロースとグリセリンを含むコーティング液を用い、前記センター部を被覆するコーティング部を形成するコーティング工程を備える、菓子の製造方法;
    ここで、前記センター部の硬度の測定方法は、
    11mmの厚み、かつ直径11mmの円からなる測定面を有する円柱又は直方体とした前記センター部の生地からなる測定用成形物に対し、その品温を20℃に維持した状態で、1mm/secの降下速度で測定用成形物の測定面の中心部付近の表面に、加重測定可能な測定プローブ(直径0.9mmの円柱状)を、挿入させる測定プローブ挿入工程と、
    前記測定プローブが該測定用成形物を貫通するまで要した荷重の最大値を硬度として計測する硬度計測工程と、を備える方法である。
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