JP2022168447A - 給電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両のユーザが予め預けた電力を給電設備(EVSE)で引き出すことを容易にしてユーザの電気料金の負担を軽減することができる給電システムを提供する。【解決手段】給電システムにおけるサーバ300は、車両210のユーザから電力預入れ申請及び電力引出し申請の各々を受け付ける。サーバ300は、ユーザから電力預入れ申請を受け、この申請に従って電力の預入れが行なわれたことを確認すると、預入れ電力量をユーザに関連付けて記録する。サーバ300において預入れ電力量が記録されたユーザが、複数のEVSEのいずれかである対象設備(EVSE-1)を用いて車両210に対して給電を行なう場合に、ユーザが電力引出し申請をサーバ300に対して行なうと、サーバ300は、預入れ電力量の少なくとも一部を引き出して対象設備に供給することを、対象設備に電力を供給する電気事業者(契約DPO)に通知するように構成される。【選択図】図8

Description

本開示は、給電システムに関する。
たとえば特開2019-197425号公報(特許文献1)が開示するシステムでは、電気事業者(たとえば、電力/ガス小売事業者)が、ユーザから電力を預かり、ユーザからの返還要求に応じて、預かった電力を返還するサービスを提供する。
特開2019-197425号公報
近年、電力事業の自由化やアンバンドリングが進み、電気事業者(送配電事業者など)が増加している。また、電動車両の普及により、電動車両に搭載された蓄電装置を充電するためのインフラストラクチャ(充電インフラ)の整備が進められ、EVSE(Electric Vehicle Supply Equipment)が増加している。EVSEは、充電ステーションに設置される。充電ステーションの所有者は、任意の送配電事業者と契約を結んで、契約を結んだ送配電事業者から電力の供給を受けることができる。送配電事業者は、契約に係るEVSEに対して電力を供給するが、EVSEの管理は行なわない。
上記特許文献1に記載されるシステムでは、ユーザ(顧客)から電気事業者に対して電力預入れ/電力引出しの申請が行なわれる。しかし、車両のユーザが予め預けた電力を外出先のEVSEで引き出す場合において、ユーザが、電力を預けた電気事業者と、これから使用するEVSEに電力を供給する電気事業者とが一致することを確認した後、電気事業者に対して電力引出しの申請を行なうことは、必ずしも容易ではない。また、電気事業者が電力預入れ/電力引出しの申請に関するサービスを提供するモデルは、サービスを提供するために電気事業者が負担するコストが大きくなり過ぎて、ビジネスモデルとして成立しにくい。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両のユーザが予め預けた電力を給電設備(EVSE)で引き出すことを容易にしてユーザの電気料金の負担を軽減することができる給電システムを提供することである。
本開示に係る給電システムは、複数の給電設備を管理するサーバを含む。複数の給電設備の各々は、車両に対して給電を行なうように構成される。サーバは、車両のユーザから電力預入れ申請及び電力引出し申請の各々を受け付けるように構成される。サーバは、ユーザから電力預入れ申請を受け、この申請に従って電力の預入れが行なわれたことを確認すると、預入れ電力量をユーザに関連付けて記録するように構成される。サーバにおいて預入れ電力量が記録されたユーザが、複数の給電設備のいずれかである対象設備を用いて車両に対して給電を行なう場合に、ユーザが電力引出し申請をサーバに対して行なうと、サーバは、預入れ電力量の少なくとも一部を引き出して対象設備に供給することを、対象設備に電力を供給する電気事業者に通知するように構成される。
以下、上記サーバを、「管理サーバ」とも称する。また、管理サーバを利用して上記複数の給電設備を管理する事業者を、「設備管理事業者」とも称する。また、管理サーバが管理する上記複数の給電設備の各々を、「管理設備」とも称する。管理設備の設置場所(ステーション)の所有者を、「サイトホスト」とも称する。管理設備は、EVSE(Electric Vehicle Supply Equipment)として機能する。
上記管理サーバは、電力預入れ/電力引出しの申請を受け付け、ユーザごとの預入れ電力量を管理する。このため、管理サーバは、各管理設備においてユーザが引出し可能な電力を容易に確認することができる。車両のユーザは、予め預けた電力を外出先の管理設備で引き出す場合において、管理サーバ(設備管理事業者)に電力引出しを申請し、その管理設備で引出し可能な電力があれば、その電力を引き出すことができる。ユーザは、余剰電力(又は、安価で調達した電力)を預け、預けた電力を引き出して使用できるため、ユーザの電気料金(電気事業者から電力を購入する料金)の負担が軽減される。
また、上記給電システムでは、管理サーバ(設備管理事業者)が、車両のユーザと電気事業者(送配電事業者)とを仲介することで、ビジネスモデルとして成立しやすくなる。設備管理事業者は、サイトホストからサービス料(給電設備を管理することに対する対価)を受け取ることができるため、車両ユーザに対して無償又は低価格で上記サービス(より特定的には、電力預入れ/電力引出しの申請に関するサービス)を提供することができる。このため、上記給電システムは、ユーザが予め預けた電力を給電設備(EVSE)で引き出すことを容易にしてユーザの電気料金の負担を軽減することができる。
上記管理サーバは、各管理設備の位置及び料金(たとえば、給電設備を使用したユーザからサイトホストに支払われる料金)を管理するように構成されてもよい。上記管理サーバは、各管理設備の情報(たとえば、位置)をユーザに報知するように構成されてもよい。上記管理サーバはクラウドサーバであってもよい。
サイトホストは設備管理事業者から給電設備を購入してもよい。また、設備管理事業者はサイトホストに給電設備をリースしてもよい。設備管理事業者は、CPO(Charge Point Operator)であってもよい。
上記電気事業者は、特定規模電気事業者であってもよい。特定規模電気事業者は、一般送配電事業者よりも後に送配電事業に参入した新規参入の電気事業者である。このため、特定規模電気事業者にとって新規顧客獲得の重要性は高い。特定規模電気事業者が設備管理事業者とともにユーザに対して上記サービス(電力預入れ/電力引出しの申請に関するサービス)を行なうことは、特定規模電気事業者にとって新規顧客獲得のチャンスになり得る。上記電気事業者が特定規模電気事業者である給電システムでは、ビジネスモデルが成立しやすくなる。
本開示によれば、車両のユーザが予め預けた電力を給電設備(EVSE)で引き出すことを容易にしてユーザの電気料金の負担を軽減することができる給電システムを提供することが可能になる。
本開示の実施の形態に係る給電システムの概略構成を示す図である。 本開示の実施の形態に係る給電システムにおいて、ユーザの自宅に設けられた設備について説明するための図である。 本開示の実施の形態に係る給電システムにおいて、管理設備に含まれる複数のEVSE、及びサーバが保有する情報を示す図である。 本開示の実施の形態に係る給電システムにおいて、EVSEの利用に関するお金の流れを説明するための図である。 本開示の実施の形態に係る給電システムにおいて実行されるユーザ登録に係る処理について説明するための図である。 本開示の実施の形態に係る給電システムにおいて実行される電力預入れに係る処理について説明するための図である。 本開示の実施の形態に係る給電システムにおいて実行されるカーナビゲーションに係る処理について説明するための図である。 本開示の実施の形態に係る給電システムにおいて実行される電力引出しに係る処理について説明するための図である。 電力預入れ及び電力引出しの形態の変形例を示す図である。 図8に示した電力引出しの形態の変形例を示す図である。
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。以下、「EVSE」は、車両用給電設備(Electric Vehicle Supply Equipment)を意味する。また、「CPO」は、充電ステーション運用事業者(Charge Point Operator)を意味する。また、「DPO」は、送配電事業者(Distribute Power Operator)を意味する。
図1は、この実施の形態に係る給電システムの概略構成を示す図である。図1を参照して、給電システム1は、ユーザの自宅と、ユーザが所有する車両210と、ユーザに携帯される携帯端末220と、CPOが所有するサーバ300と、CPOが管理する管理設備310と、DPO-1,DPO-2,・・・がそれぞれ所有するサーバ610,620,・・・とを含む。各サーバは、プロセッサ、RAM(Random Access Memory)、記憶装置、及び通信装置(いずれも図示せず)を備える。記憶装置に記憶されているプログラムをプロセッサが実行することで、サーバにおける各種処理が実行される。
電力系統PGは、所定の地域(ユーザの自宅及び管理設備310を含む)に敷設された電力網である。複数のDPO(DPO-1,DPO-2,・・・)の各々は、電力を調達して、調達した電力を電力系統PGに供給する。サーバ610,620,・・・は、それぞれDPO-1,DPO-2,・・・が電力管理のために使用する端末である。
サーバ300は、CPO(充電ステーション運用事業者)に帰属する端末である。詳細は後述するが、サーバ300は管理設備310を管理するように構成される。管理設備310は、DPO(DPO-1,DPO-2,・・・のいずれか)から電力の供給を受ける複数のEVSEを含む。この実施の形態において、管理設備310に含まれる各EVSEは、CPOからサイトホスト(充電ステーションの所有者)に提供され、充電ステーションに設置される。充電ステーションに設置されたEVSEは、不特定多数のユーザが使用可能な公共のEVSEに相当する。この実施の形態では、サーバ300、CPOがそれぞれ「管理サーバ」、「設備管理事業者」に相当する。
サーバ300は、アグリゲーションクラウド(複数のEVSEのアグリゲーションを行なうためのクラウド)と、EVSE管理用クラウド(複数のEVSEを個別に管理するためのクラウド)とを提供するように構成される。EVSE管理用クラウドは、たとえば各EVSEの位置、仕様、状態、予約状況、及び課金状況を管理するように構成される。また、EVSE管理用クラウドは、外部の決済システム320を用いてEVSEの利用に関する決済を行なうように構成される。EVSE管理用クラウドと各EVSEとの通信プロトコルは、OCPP(Open Charge Point Protocol)であってもよい。EVSE管理用クラウドと決済システム320との通信プロトコルは、OICP(Open InterChange Protocol)又はOCPI(Open Charge Point Interface)であってもよい。
車両210は、管理設備310に含まれるEVSEから供給される電力によって充電可能に構成される蓄電装置(たとえば、後述する図8に示すバッテリB)を備え、その蓄電装置に蓄えられた電力を用いて走行するように構成される。車両210は、エンジン(内燃機関)を備えないEV(電気自動車)であってもよいし、エンジン(内燃機関)を備えるPHV(プラグインハイブリッド車両)であってもよい。
携帯端末220は、ユーザが携帯する端末に相当する。携帯端末220はコンピュータを内蔵する。この実施の形態では、携帯端末220として、タッチパネルディスプレイを具備するスマートフォンを採用する。ただしこれに限られず、携帯端末220としては、任意の携帯端末を採用可能であり、タブレット端末、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)、電子キー、又はサービスツールなども採用可能である。
図2は、ユーザの自宅に設けられた設備について説明するための図である。図1とともに図2を参照して、ユーザの自宅は家屋100を含む。家屋100の屋根には、太陽光パネル110が設置されている。家屋100の屋内には、PCS(Power Conditioning System)120と、分電盤141と、電力負荷142と、スマートメータ143とが設けられている。また、ユーザの自宅の敷地内(屋外)には、ESS(Energy Storage System)130と、EVSE150とが設置されている。
電力負荷142は、屋内で使用される電気機器であり、分電盤141から電力の供給を受ける。電力負荷142はコンセント(図示せず)を介して分電盤141と接続されてもよい。電力負荷142は、照明器具、空調設備、調理器具、情報機器、電話機、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、又はアイロンであってもよい。
EVSE150は、車両(たとえば、図1に示した車両210)に対して給電を行なう設備であり、分電盤141から電力の供給を受ける。EVSE150の本体につながる充電ケーブル152のコネクタ151が車両のインレットに接続(プラグイン)されることによって、EVSE150と車両とが電気的に接続される。こうしたプラグイン状態において、EVSE150は、分電盤141から供給される電力を用いて、車両に対する給電を行なうことができる。
太陽光パネル110は、太陽光を利用して発電を行なう。太陽光パネル110は、気象条件によって発電出力が変動する自然変動電源であり、発電した電力をPCS120へ出力する。PCS120は、発電電力を系統電力(電力系統PGの電力)に変換する機能を備える。PCS120は、DC/DCコンバータ121と、インバータ122と、DC/DCコンバータ123と、制御装置124とを含む。制御装置124は、たとえば太陽光パネル110の発電電力と、ユーザの自宅における消費電力(需要電力)と、ESS130のSOC(State Of Charge)とに基づいて、DC/DCコンバータ121、インバータ122、及びDC/DCコンバータ123の各々を制御するように構成される。また、制御装置124は、ユーザからの指示に従い、太陽光パネル110の発電電力又はESS130の蓄電電力を、電力系統PGに対して逆潮流する。
DC/DCコンバータ121は、太陽光パネル110が発電した直流電力を、系統電力に応じた電圧に変圧する。そして、インバータ122は、DC/DCコンバータ121から出力された直流電力を、系統電力に応じた交流電力に変換して分電盤141へ出力する。制御装置124は、DC/DCコンバータ121及びインバータ122の少なくとも一方を制御することにより、太陽光パネル110から分電盤141に入力される電力を調整できる。
また、DC/DCコンバータ123は、DC/DCコンバータ121から出力された直流電力を、ESS130の充電に適した電圧に変圧してESS130へ出力する。制御装置124は、DC/DCコンバータ121及びDC/DCコンバータ123の少なくとも一方を制御することにより、太陽光パネル110からESS130に入力される電力を調整できる。
連系時には、電力系統PGから分電盤141に電力が供給される。停電時(すなわち、家屋100が電力系統PGから電力の供給を受けられないとき)には、太陽光パネル110及びESS130が、自立運転のための電源として機能する。
電力系統PGは、各種建物に設置された発電設備及び蓄電設備(太陽光パネル110及びESS130を含む)のほか、各種電気事業者が保有する多くの発電設備及び蓄電設備(図示せず)と接続されており、同時同量(バランシング)が達成されるように調整される。
需要家は、DPO(送配電事業者)と契約することによって、電力系統PGの電力を使用できるようになる。需要家によって使用された分の電力は、その需要家と契約したDPOが電力系統PGに供給する。こうした仕組みにより、電力系統PGの同時同量が達成される。DPOは、自身が保有する発電設備で発電した電力を電力系統PGに供給することもできるし、外部(たとえば、電力市場)から調達した電力を電力系統PGに供給することもできる。
この実施の形態におけるユーザは、多数のDPO(たとえば、図1に示したDPO-1,DPO-2,・・・)のうちDPO-1と契約を結んでいる。ユーザは、電力使用量に応じた電気料金(電力供給の対価)をDPO-1に支払う。DPO-1に帰属するサーバ610は、スマートメータ143から電力使用量を取得する。スマートメータ143は、ユーザの自宅で使用された電力系統PGの電力量(すなわち、電力系統PGからユーザの自宅に供給された電力量)を計測する電力量計である。スマートメータ143は、DPO-1によって保守及び管理される。スマートメータ143は、所定時間経過ごと(たとえば、30分経過ごと)に電力使用量を計測し、計測した電力使用量を記憶するとともにサーバ610へ送信する。また、スマートメータ143は、サーバ610からの要求に応じて、電力使用量の計測値をサーバ610へ送信する。
サーバ610は、契約を結んだ顧客に顧客ID(当該顧客を識別するための情報)を付与し、顧客に関する情報(以下、「顧客情報」とも称する)を管理する。顧客情報はサーバ610の記憶装置に記憶される。顧客情報は、顧客IDによって顧客ごとに区別されて管理される。サーバ610が管理する顧客情報には、電力使用量のほか、後述する預入れ電力量及び引出し電力量が含まれる(図6及び図8参照)。
この実施の形態におけるDPO-1は、特定規模電気事業者(一般に「PPS」又は「新電力」とも称される)である。DPO-1の電源構成(kW割合)は、30%以上を卸電力取引所に依存している。このため、DPO-1は、後述する電力の預入れ/引出しにより多少の電力変動が生じても電力取引きによって容易に調整できる。
図3は、管理設備310に含まれる複数のEVSE、及びサーバ300が保有する情報を示す図である。図3において、X座標及びY座標は経度及び緯度(EVSEの位置)を示す。図1とともに図3を参照して、管理設備310は、EVSE-1~EVSE-6を含む。管理設備310に含まれる各EVSEは、電力系統PGから電力の供給を受ける。各EVSEは、電力系統PGから供給される電力を用いて、車両に対する給電を行なう。このため、サイトホストは、充電量(充電で使用した電力量)に応じた電気料金を契約DPOに支払う。契約DPOは、サイトホストとの契約に基づき、そのサイトホストに帰属するEVSEに電力供給を行なうDPOである。この実施の形態では、EVSEの利用にかかる電気料金が従量制である。以下、EVSEの利用にかかる電気料金単価を、「充電単価」と称する。
充電単価は、たとえば単位電力量(単位充電量)あたりの電気料金である。ただし、充電単価は、単位時間(単位充電時間)あたりの電気料金であってもよい。充電単価は、DPO(EVSEの契約DPO)、地域(EVSEの位置)、及び時間帯(充電時刻)によって変動する。たとえば、図3に示す例では、EVSE-1~EVSE-3が設置された地域Aの充電単価は高く、EVSE-4~EVSE-6が設置された地域Bの充電単価は安い。管理設備310に含まれる各EVSEは、CPOと契約したサイトホストに帰属するEVSEであり、契約時にサーバ300に登録される。サーバ300に登録されたEVSEには、EVSE-ID(当該EVSEを識別するための情報)が付与される。
ユーザは、管理設備310に含まれる各EVSE(たとえば、EVSE-1~EVSE-6)を利用するために、サーバ300から提供されたアプリケーションソフトウェア(以下、単に「アプリ」と称する)を携帯端末220にインストールする。携帯端末220は、上記アプリを通じてサーバ300と情報のやり取りを行なうことができる。携帯端末220は、サーバ300と無線通信可能に構成される。ユーザは、たとえば携帯端末220のタッチパネルディスプレイを通じて、上記アプリを操作できる。ユーザは上記アプリを通じてサーバ300に対して登録申請を行なうことができる。サーバ300は、登録申請を行なったユーザを登録し、そのユーザに対してユーザID(当該ユーザを識別するための情報)を発行する。ユーザIDは、ユーザ認証や情報管理などに使用される。
管理設備310に含まれる各EVSEは、ユーザにユーザ認証を要求し、ユーザ認証によってユーザを特定する。EVSE及びサーバ300が、ユーザからEVSEに入力された情報(たとえば、ユーザID及び認証コード)と、サーバ300に登録された情報とを照合することにより、ユーザ認証の成否を判断する。ユーザ認証に成功したユーザは、そのEVSEを使用できる。管理設備310に含まれる各EVSEは、たとえば図2に示したEVSE150に準ずる構成を有する。プラグイン状態(EVSEと車両210とが電気的に接続された状態)において、ユーザは、EVSEを用いて車両210の蓄電装置を充電できる。ユーザによってEVSEが使用されると、EVSEの使用履歴情報(たとえば、充電開始時刻、充電終了時刻、及び充電量)がユーザID及びEVSE-IDとともにEVSEからサーバ300へ送信される。
なお、サーバ300は、ユーザからEVSEの予約を受け付けてもよい。ユーザによってEVSEが予約された場合には、サーバ300は、予約された期間においては、予約したユーザにのみ、そのEVSEに対するユーザ認証を許可してもよい。
サーバ300は、登録されたユーザに関する情報(以下、「ユーザ情報」と称する)と、登録されたEVSEに関する情報(以下、「EVSE情報」と称する)とを管理する。ユーザ情報及びEVSE情報の各々はサーバ300の記憶装置に記憶される。ユーザ情報は、ユーザIDによってユーザごとに区別されて管理される。EVSE情報は、EVSE-IDによってEVSEごとに区別されて管理される。ユーザ情報及びEVSE情報の各々は随時更新される。
詳細は後述するが、ユーザ情報は、各ユーザの預入れ電力量及び預入れ先のDPOを含む。また、図示は省略しているが、ユーザ情報には、ユーザが契約しているDPOに関する情報(たとえば、DPOが当該ユーザを識別するために使用する顧客ID)と、前述のアプリで使用されるパラメータ(たとえば、ログインのためのパスワード)と、ユーザ端末に関する情報(たとえば、携帯端末220の通信アドレス)とがさらに含まれる。
EVSE情報は、各EVSEの位置及び契約DPOを含む。また、図示は省略しているが、EVSE情報には、各EVSEの充電単価、利用料金、及び使用履歴を示す情報も含まれる。EVSE情報は、各EVSEの位置及び契約DPOに応じた時間帯別の料金表(時間帯別の充電単価を示す情報)を含んでもよい。そして、サーバ300が、EVSEごとの上記料金表を参照して、EVSEごとの充電単価を決定してもよい。EVSE利用料金は、たとえばサイトホストによって予め決められる。EVSE利用料金は、従量制であってもよいし、定額であってもよい。サーバ300は、EVSEから使用履歴情報を受信するたびにEVSE情報を更新する。
EVSE情報は、各EVSEのEVSE電気料金及び充電料金をさらに含む。各EVSEのEVSE電気料金及び充電料金は、ユーザごとに算出され、サーバ300に記録される。EVSE電気料金は、EVSEの利用にかかる電気料金に相当する。サーバ300は、EVSEの充電単価及び使用履歴情報に基づいてEVSE電気料金を算出できる。充電料金は、EVSE電気料金とEVSE利用料金との合計に相当する。ユーザは、EVSEを利用した後、充電量に応じた充電料金を支払う。
図4は、EVSEの利用に関するお金の流れを説明するための図である。図4を参照して、模式図F1は、CPOが関与しない場合のお金の流れを示している。サイトホストがCPOと契約していない場合には、模式図F1に示すように、EVSEを使用したユーザがサイトホストに充電料金を支払う。そして、サイトホストは、ユーザから受領した充電料金のうち、EVSE電気料金を契約DPOに支払う。
一方、模式図F2は、CPOが関与する場合のお金の流れを示している。CPOは、サイトホストからサービス料(サービス提供の対価)を受け取り、サイトホストに帰属するEVSEの利用に関するお金の受け渡しを代行する。具体的には、模式図F2に示すように、CPOが、EVSEを使用したユーザから充電料金(EVSE電気料金及びEVSE利用料金)を徴収し、EVSEの契約DPOにEVSE電気料金を支払う。そして、CPOは、ユーザから徴収したEVSE利用料金をサイトホストに渡す。CPOは、単位期間ごと(たとえば、1ヶ月ごと)に充電料金をユーザに請求してもよい。サーバ300は、充電料金の支払いを拒否したユーザの認証を停止することにより、充電料金不払いのユーザによるEVSEの利用を禁止してもよい。
サービス料をCPOに支払ったサイトホストに帰属するEVSEには、EVSE-IDが付与されるとともに、オペレーションソフトウェアがインストールされる。そして、EVSE-IDが付与されたEVSEはサーバ300に登録される。こうしてサーバ300に登録されたEVSEが管理設備310となる。管理設備310に含まれる各EVSEは、サーバ300で情報が管理され、CPOによってメンテナンスされる。
この実施の形態に係る給電システム1では、サーバ300が、車両210のユーザから電力預入れ申請及び電力引出し申請の各々を受け付けるように構成される。サーバ300は、ユーザから電力預入れ申請を受け、この申請に従って電力の預入れが行なわれたことを確認すると、預入れ電力量をユーザに関連付けて記録するように構成される。具体的には、ユーザは、契約したDPO-1に電力を預け入れた後、サーバ300に電力預入れ申請を行なう。そして、サーバ300は、DPO-1に対する電力の預入れが行なわれたか否かを確認する。ユーザは、自宅から電力系統PGに対して逆潮流を行なうことで、DPO-1に電力を預け入れることができる。DPO-1は、スマートメータ143(図2)によって逆潮流が計測されると、電力系統PGに供給する電力量を、ユーザから預け入れられた電力の分だけ減らす。これにより、電力の預入れが完了する。預入れ電力量(ユーザがDPO-1に預け入れた電力量)は、DPO-1(預入れ先のDPO)とともに、ユーザ情報としてサーバ300の記憶装置に保存される(図3参照)。
預入れ電力量がサーバ300に記録された上記ユーザが、管理設備310に含まれる複数のEVSEのうち、契約DPOがDPO-1であるEVSE(対象設備)を用いて車両210に対して給電を行なう場合に、ユーザが電力引出し申請をサーバ300に対して行なうと、サーバ300は、預入れ電力量の少なくとも一部を引き出して対象設備に供給することをDPO-1(対象設備に電力を供給する電気事業者)に通知する。DPO-1は、この通知に応じて、ユーザから預かった電力の少なくとも一部を電力系統PGに供給する。これにより、電力の引出しが完了する。ユーザが預けた電力を引き出して使用する場合、引き出した電力については電気料金が発生しない。すなわち、EVSE電気料金は、引き出した電力の分だけ減額される(図4参照)。
以下、図5~図8を用いて、この実施の形態に係る給電システム1において実行されるユーザ登録、電力預入れ、カーナビゲーション、及び電力引出しに係る処理について説明する。
図5は、この実施の形態に係る給電システム1において実行されるユーザ登録に係る処理について説明するための図である。図1とともに図5を参照して、ユーザが携帯端末220でアプリを立ち上げると、ログイン画面S1が表示される。ログイン画面S1は、登録ボタンM11を含む。ユーザは、登録ボタンM11を操作することにより、サーバ300に対して登録申請を行なうことができる。サーバ300は、ユーザから登録申請を受けると、申請に従ってユーザ登録を行なう。登録されたユーザには、ユーザIDと、ログインのためのパスワードとが付与される。サーバ300がこれらの情報を携帯端末220へ送信すると、携帯端末220が登録完了画面S2を表示する。登録完了画面S2には、発行されたユーザIDと、ログインのためのパスワードとが表示される。その後、携帯端末220は、再びログイン画面S1を表示する。
ログイン画面S1は、ユーザID及びパスワードの入力欄と、ログインボタンM12とをさらに含む。ユーザが、ログイン画面S1に対して、サーバ300から発行されたユーザID及びパスワードを入力してログインボタンM12を操作すると、ログインに成功し、ホーム画面S3が表示される。パスワードは、サーバ300によって管理され、ユーザからの要求に応じて変更される。
ホーム画面S3は、預け入れボタンM31、引き出しボタンM32、NAVIボタンM33、及び認証ボタンM34を含む。ユーザが認証ボタンM34を操作すると、携帯端末220は、管理設備310に含まれる各EVSEを利用するための認証コードを表示する。認証コードは、バーコード又は二次元コードであってもよいし、文字、数字、及び記号の少なくとも1つで構成されてもよい。ユーザは、EVSEを利用するときに、上記認証コードをEVSEに入力する。EVSEは、携帯端末220に表示されたバーコード又は二次元コードを読み取るためのリーダを備えてもよい。EVSEは、ユーザから入力された認証コードを、サーバ300から発行された認証コードと照合して、ユーザ認証の成否を判断する。
預け入れボタンM31、引き出しボタンM32、及びNAVIボタンM33については後述する。また、ホーム画面S3には現在の預入れ電力量も表示される。ユーザは、現在の預入れ電力量に基づいて、前述した電力預入れ/電力引出しを行なうか否かを判断できる。
図6は、この実施の形態に係る給電システム1において実行される電力預入れに係る処理について説明するための図である。図1とともに図6を参照して、図5に示したホーム画面S3において、ユーザが預け入れボタンM31を操作すると、携帯端末220が電力預入れ申請画面S4を表示する。ユーザは、契約したDPO-1に電力を預け入れた後、電力預入れ申請画面S4を操作してサーバ300に電力預入れ申請を行なう。具体的には、ユーザは、図2に示した太陽光パネル110の発電電力又はESS130の蓄電電力を電力系統PGに対して逆潮流するようにPCS120(制御装置124)に指示することで、DPO-1に対して電力の預入れを行なうことができる。また、ユーザは、電力預入れ申請画面S4に対して、預入れ先のDPO(この実施の形態では、DPO-1)及び預入れ電力量(逆潮流された電力量に相当)を入力した後、決定ボタンを操作することにより、サーバ300に電力預入れ申請を行なうことができる。電力預入れ申請画面S4において決定ボタンが操作されると、携帯端末220が、ユーザによって入力された情報をユーザIDとともにサーバ300へ送信する。
サーバ300は、携帯端末220から電力預入れ申請を受信すると、DPO-1に帰属するサーバ610に受電確認を依頼する。この際、サーバ300は顧客ID(上記ユーザIDに対応する顧客ID)及び預入れ電力量をサーバ610へ送信する。サーバ610は、顧客IDに基づいて対象ユーザを特定する。そして、サーバ610は、スマートメータ143の計測値に基づいて受電の有無(すなわち、電力預入れが行なわれたか否か)を判断する。サーバ610は、受電が確認されたら、顧客情報に含まれる預入れ電力量を更新する。その後、サーバ610は、受電が確認されたことと、受電日時と、受電電力量とを、サーバ300に通知する。以下、この通知を「受電通知」とも称する。
サーバ300は、サーバ610から受電通知を受けると、ユーザ情報(図3)に含まれる預入れ電力量を更新する。その後、サーバ300は、電力預入れが完了したことを携帯端末220に通知する。以下、この通知を「預入れ完了通知」とも称する。
携帯端末220は、サーバ300から預入れ完了通知を受けると、預入れ完了画面S5を表示する。預入れ完了画面S5には、更新された預入れ電力量(今回の預入れによって増えた預入れ電力量)が表示される。
図7は、この実施の形態に係る給電システム1において実行されるカーナビゲーションに係る処理について説明するための図である。図1とともに図7を参照して、図5に示したホーム画面S3において、ユーザがNAVIボタンM33を操作すると、携帯端末220がナビゲーション画面S6を表示する。図7に示す例では、車両210に乗ったユーザ(車内のユーザ)が携帯する携帯端末220にナビゲーション画面S6が表示される。
ホーム画面S3においてユーザがNAVIボタンM33を操作すると、サーバ300が、管理設備310に含まれる各EVSEの情報(たとえば、位置、仕様、料金レート、及び契約DPO)を携帯端末220に送信する。そして、携帯端末220のアプリが地図データベースと連携して、管理設備310に含まれる各EVSEの位置を地図上に表示する。この実施の形態に係るナビゲーション画面S6では、ユーザが預け入れた電力を引き出すことができるEVSE(以下、「第1EVSE」と称する)が、他のEVSE(以下、「第2EVSE」と称する)とは区別されて、地図上に表示される。第1EVSEの契約DPOは、ユーザが電力を預け入れたDPOと一致する。図7に示すナビゲーション画面S6において、マークM61は車両210の位置、マークM62は第1EVSEの位置、マークM63は第2EVSEの位置を示している。ユーザは、ナビゲーション画面S6を見て、第1EVSEの位置を確認することができる。
なお、ナビゲーション画面S6は、各EVSEの仕様(たとえば、給電方式(AC/DC)、コネクタの種類、電圧、及び最大出力)、料金レート、及び契約DPOを表示してもよい。また、車両210に搭載されたカーナビゲーションシステム(表示装置を含む)が、携帯端末220の代わりにナビゲーション画面S6を表示してもよい。
図8は、この実施の形態に係る給電システム1において実行される電力引出しに係る処理について説明するための図である。図1とともに図8を参照して、図5に示したホーム画面S3において、ユーザが引き出しボタンM32を操作すると、携帯端末220が電力引出し申請画面S7を表示する。ユーザは、たとえば前述の第1EVSE(たとえば、図8に示すEVSE-1)を用いて、車両210に搭載されたバッテリBの充電を行なう場合に、まず認証ボタンM34を操作してユーザ認証を済ませた後、引き出しボタンM32を操作して携帯端末220に電力引出し申請画面S7を表示させる。図8に示す例では、EVSE-1が対象設備に相当する。
ユーザは、電力引出し申請画面S7に対して、電力を引き出すDPO(この実施の形態では、DPO-1)及び引出し電力量を入力した後、決定ボタンを操作することにより、サーバ300に電力引出し申請を行なうことができる。引出し電力量は、ユーザが引出しを申請する電力量であり、預入れ電力量以内であれば任意に設定できる。電力引出し申請画面S7において決定ボタンが操作されると、携帯端末220が、ユーザによって入力された情報をユーザIDとともにサーバ300へ送信する。
サーバ300は、携帯端末220から電力引出し申請を受信すると、預入れ電力量の少なくとも一部を引き出してEVSE-1に供給することを、DPO-1に帰属するサーバ610に通知する。具体的には、サーバ300は、ユーザが預け入れた電力の引出しをサーバ610に依頼する。この際、サーバ300は、顧客ID(上記ユーザIDに対応する顧客ID)、EVSE-1の位置及びEVSE-ID、並びに引出し電力量を、サーバ610へ送信する。
サーバ610は、サーバ300から電力引出しの依頼を受けると、顧客IDに基づいて対象ユーザを特定し、位置及びEVSE-IDに基づいて対象設備(EVSE-1)を特定する。サーバ610は、ユーザによりEVSE-1を利用したバッテリBの充電が開始されると、EVSE-1に内蔵される電力量計PMによって充電量を計測する。
サーバ610は、電力量計PMの計測値に基づいて電力引出しの有無(すなわち、電力引出しが行なわれたか否か)を判断する。サーバ610は、電力の引出しが確認されたら、顧客情報に含まれる預入れ電力量及び引出し電力量を更新する。その後、サーバ610は、電力引出しが確認されたことと、引出し日時と、引出し電力量とを、サーバ300に通知する。以下、この通知を「引出し通知」とも称する。
DPO-1は、電力引出しに応じて電力系統PGに電力を供給する。さらに、EVSE-1による充電が継続している間は、DPO-1は充電量に応じて電力系統PGに電力を供給する。DPO-1が供給する電力は電力系統PGを介してEVSE-1に供給される。サーバ610は、電力量計PMの計測値に基づいて、充電量(電力使用量)を確認する。サーバ610は、EVSE-1による充電が終了すると、顧客情報に含まれる電力使用量を更新する。また、EVSE-1による充電が終了すると、EVSE-1からサーバ300へ使用履歴情報(たとえば、充電開始時刻、充電終了時刻、及び充電量)が送信される。
サーバ300は、サーバ610から上記引出し通知を受け取ると、ユーザ情報(図3)に含まれる預入れ電力量を更新する。その後、サーバ300は、電力引出しが完了したことを携帯端末220に通知する。以下、この通知を「引出し完了通知」とも称する。
携帯端末220は、サーバ300から引出し完了通知を受け取ると、引出し完了画面S8を表示する。引出し完了画面S8には、更新された預入れ電力量(今回の引出しによって減った預入れ電力量)が表示される。
以上説明した給電システム1によれば、ユーザは、自宅で余剰電力を用いて電力預入れを行ない、外出先で料金レートの高いEVSE(たとえば、図3に示したEVSE-1~EVSE-3)を使用する場合に電力引出しを行なうことで、電気料金の負担を軽減することができる。これにより、充電料金が過度に高くなることが抑制される。
ユーザは、自家発電以外の方法で調達した電力を用いて電力預入れを行なってもよい。たとえば、ユーザは、DPO-1よりも電気料金が安い格安DPOから買い取った電力を、その格安DPOに預け入れてもよい。図9は、電力預入れ及び電力引出しの形態の変形例を示す図である。図9に示す例では、DPO-2が格安DPOに相当する。
図1とともに図9を参照して、この変形例では、ユーザがDPO-2に対して電力買取申請を行なう。そして、ユーザとDPO-2との間で電力売買契約が成立すると、ユーザはDPO-2にユーザIDを伝える。DPO-2に帰属するサーバ620は、ユーザに関する情報をユーザIDを用いて管理する。ユーザが買い取った電力は、たとえばDPO-2が所有するESS621に蓄電される。そして、預入れ電力量及び預入れ日時がユーザIDと紐付けられてサーバ620に記録される。
ユーザは、携帯端末220を用いてサーバ300に電力預入れ申請を行なう。電力預入れ申請には、預入れ先のDPO(この変形例では、DPO-2)、預入れ電力量(ユーザが買い取った電力量に相当)、及びユーザIDが含まれる。サーバ300は、携帯端末220から電力預入れ申請を受信すると、DPO-2に帰属するサーバ620に預入れ確認を依頼する。サーバ620は、この依頼に応じて、預入れが確認されたことと、預入れ日時と、預入れ電力量とを、サーバ300に通知する。サーバ300は、サーバ620から通知を受け取ると、ユーザ情報(図3)に含まれる預入れ電力量を更新する。その後、サーバ300は、電力預入れが完了したことを携帯端末220に通知する。
ユーザが、EVSE-1を用いてバッテリB(車両210の蓄電装置)を充電する際に、DPO-2に預け入れた電力を引き出す場合には、ユーザは、携帯端末220を用いてサーバ300に電力引出し申請を行なう。電力引出し申請には、電力を引き出すDPO(この変形例では、DPO-2)、引出し電力量、及びユーザIDが含まれる。サーバ300は、携帯端末220から電力引出し申請を受信すると、DPO-2に帰属するサーバ620に引出し電力量及びユーザIDを送信して電力引出しを依頼するとともに、DPO-1(EVSE-1の契約DPO)に帰属するサーバ610に対して、預入れ電力量の少なくとも一部を引き出してEVSE-1に供給することをDPO-1に通知する。サーバ610に対する通知には、電力を引き出すDPO(DPO-2)、顧客ID(上記ユーザIDに対応する顧客ID)、EVSE-1の位置及びEVSE-ID、並びに引出し電力量が含まれる。
サーバ620がサーバ300から上記電力引出しの依頼を受信すると、DPO-2は、指定された電力量(引出し電力量)をESS621から引き出して電力系統PGに供給する。ESS621から引き出された電力は電力系統PGを介してEVSE-1に供給される。その後、サーバ620は、ユーザに関する情報(特に、預入れ電力量)を更新する。
一方、サーバ610がサーバ300から上記通知を受けると、DPO-1は、EVSE-1による充電量のうち引出し電力量を超える分だけ電力系統PGに電力を供給する。EVSE-1による充電が終了すると、サーバ610は、顧客情報に含まれる電力使用量及び引出し電力量を更新する。
CPOは、上記のような形態で電力預入れ/電力引出しに関するサービスをユーザに提供してもよい。上記変形例では、ユーザが買い取った電力がDPO-2のESS621に預け入れられる。しかしこれに限られず、ユーザが買い取った電力は、CPOが所有するESSに預け入れられてもよい。
車両210のユーザ端末は、車両210のユーザが携帯する端末(携帯端末220)に限られず、車両210に搭載された端末であってもよい。前述のアプリは、車両210に搭載されたユーザ端末にインストールされてもよい。
車両210に搭載されたユーザ端末は、電力引出し時にEVSEを介してサーバ300と通信を行なってもよい。図10は、図8に示した電力引出しの形態の変形例を示す図である。
図1とともに図10を参照して、この変形例では、車両210に搭載された図示しないECU(Electronic Control Unit)に前述のアプリがインストールされている。ECUはEVSE-1を介してサーバ300と通信を行なうように構成される。ECUはEVSE-1を介してサーバ300に電力引出し申請を行なう。たとえば、EVSE-1が、ECUからの要求に応じて、サーバ300に対して電力引出し申請を行なう。また、ECUは、EVSE-1との通信によってユーザ認証を行なう。電力引出し申請画面S7及び引出し完了画面S8は、車両210に搭載された表示装置(たとえば、カーナビゲーションシステムの表示装置)に表示される。
上記実施の形態では、管理設備310に含まれる各EVSEが、1つのDPO(契約DPO)から電力の供給を受けるEVSEである。しかしこれに限られず、管理設備310は、複数のDPOから電力の供給を受けるEVSEを含んでもよい。EVSEは、複数のDPOのうちユーザが選んだ1つのDPOから電力の供給を受けるように構成されてもよい。
上記実施の形態では、CPOが電力預入れ/電力引出しに関するサービスを無償でユーザに提供している。しかしこれに限られず、CPOは、ユーザが損しない程度の少額のサービス料をユーザから受け取ってもよい。また、CPOは、電力預入れ及び/又は電力引出しの手数料をユーザに請求してもよい。また、CPOは、電力を長期間預かる場合に蓄電にかかる費用をユーザに請求してもよい。
CPOは、預入れの対象電力を制限してもよい。サーバ300は、たとえば所定の要件を満たす電力(たとえば、再生可能エネルギー、又は所定電力量以上の大電力)を預け入れるための申請(電力預入れ申請)のみを承諾してもよい。
CPOは、電力預入れ及び/又は電力引出しのタイミングを制限してもよい。サーバ300は、ユーザから電力預入れ申請を受けたときに、電力預入れのタイミングを指定してもよい。サーバ300は、ユーザから電力引出し申請を受けたときに、電力引出しのタイミングを指定してもよい。サーバ300は、インバランスを抑制するように、電力預入れ及び/又は電力引出しのタイミングを指定してもよい。また、サーバ300は、電力預入れが行なわれてから所定期間を経過するまでは電力引出し申請を受け付けないように構成されてもよい。
電力系統PGは、インフラストラクチャとして整備された大規模な電力網に限られず、マイクログリッドであってもよい。車両は、POV(個人が所有する車両)に限られず、MaaS(Mobility as a Service)車両であってもよい。MaaS車両は、MaaS事業者が管理する車両である。車両は、乗用車に限られず、バス又はトラックであってもよい。車両は、非接触充電可能に構成されてもよい。車両は、自動運転可能に構成されてもよいし、飛行機能を備えてもよい。車両は、無人で走行可能な車両(たとえば、無人搬送車(AGV)又は農業機械)であってもよい。
上記の各種変形例は任意に組み合わせて実施されてもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 給電システム、100 家屋、110 太陽光パネル、121,123 DC/DCコンバータ、122 インバータ、124 制御装置、130 ESS、141 分電盤、142 電力負荷、143 スマートメータ、150 EVSE、210 車両、220 携帯端末、300 サーバ、310 管理設備、320 決済システム、610,620 サーバ、621 ESS、B バッテリ、PG 電力系統。

Claims (1)

  1. 複数の給電設備を管理するサーバを含む給電システムであって、
    前記複数の給電設備の各々は、車両に対して給電を行なうように構成され、
    前記サーバは、前記車両のユーザから電力預入れ申請及び電力引出し申請の各々を受け付けるように構成され、
    前記サーバは、前記ユーザから前記電力預入れ申請を受け、この申請に従って電力の預入れが行なわれたことを確認すると、預入れ電力量を前記ユーザに関連付けて記録し、
    前記サーバにおいて前記預入れ電力量が記録された前記ユーザが、前記複数の給電設備のいずれかである対象設備を用いて前記車両に対して給電を行なう場合に、前記ユーザが前記電力引出し申請を前記サーバに対して行なうと、前記サーバは、前記預入れ電力量の少なくとも一部を引き出して前記対象設備に供給することを、前記対象設備に電力を供給する電気事業者に通知するように構成される、給電システム。
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