JP2022167719A - 溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造 - Google Patents

溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2022167719A
JP2022167719A JP2021073708A JP2021073708A JP2022167719A JP 2022167719 A JP2022167719 A JP 2022167719A JP 2021073708 A JP2021073708 A JP 2021073708A JP 2021073708 A JP2021073708 A JP 2021073708A JP 2022167719 A JP2022167719 A JP 2022167719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten metal
immersion heater
heater
sleeve
furnace
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021073708A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7428312B2 (ja
Inventor
博俊 籔本
Hirotoshi Yabumoto
成実 吉本
Narumi Yoshimoto
高久 園田
Takahisa Sonoda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanken Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Sanken Sangyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanken Sangyo Co Ltd filed Critical Sanken Sangyo Co Ltd
Priority to JP2021073708A priority Critical patent/JP7428312B2/ja
Publication of JP2022167719A publication Critical patent/JP2022167719A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7428312B2 publication Critical patent/JP7428312B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vertical, Hearth, Or Arc Furnaces (AREA)
  • Furnace Details (AREA)

Abstract

【課題】酸化物の付着を防止しつつ簡易に交換可能な溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造を提供する。【解決手段】溶解保持炉10において、溶解または温度保持に使用される溶湯Mに浸漬して溶湯Mを加熱するもので、耐火材で構成され内部に浸漬ヒータ20が挿入され、溶解保持炉10に対して上下に延びるとともに下端側には径が徐々に小さくなる断面円形のテーパー部37が設けられた貫通孔35が形成され、貫通孔35の下端側が溶湯M内に浸漬されたヒータ支持部材30と、ヒータ支持部材30のテーパー部37に上方から差し込まれ、内部には浸漬ヒータ20が貫通する中空円筒部41が形成された脱着可能でテーパー部37に沿ったテーパー形状のスリーブ40を備え、スリーブ40はテーパー部37に差し込まれた状態では、テーパー部37及び浸漬ヒータ20に対して密着され浸漬ヒータ20とスリーブ40は接着されていない。【選択図】図1

Description

本発明は、溶解または温度保持に使用される溶湯に浸漬して溶湯を加熱する溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造に関するものである。
従来、図6に示すように、溶解保持炉100の溶解室101内の金属溶湯Mを浸漬ヒータ102で加熱するものが知られているが、浸漬ヒータ102が取付けられる上部蓋103と溶湯Mとの間に空気ARが存在するため上部蓋103から露出した浸漬ヒータ102の表面に溶湯Mの酸化物OXが付着するといった問題があった。
浸漬ヒータ102の表面に酸化物OXが付着すると浸漬ヒータ102の放熱が局所的に十分できなくなり断線や漏電の原因となるおそれがある。
また、浸漬ヒータ102から酸化物OXを取り除く作業は、熱間作業となるため危険であり、しかも作業中に浸漬ヒータ102などを破損させるリスクも高い。
これに対して、図7に示すように、溶解室101の上部開口部を、浸漬ヒータ102が取付けられた溶解室蓋105で閉塞し、その溶解室蓋105と溶湯Mとの間に空間を作らないようにすることで、溶解室101内で金属溶湯Mと空気ARが接触することがないようにしたものが知られている(例えば、特許文献1など)。
これによれば、溶湯Mの加熱時に酸化を防ぐことができる。
特許第6638158号公報
しかしながら、図7に示されたものでは、溶解室蓋105に対して浸漬ヒータ102は接着されしっかり固定されているため、浸漬ヒータ102に故障が生じた場合に浸漬ヒータ102だけを溶解室蓋105から取り外して交換することはできない。
そこで、本発明の目的とするところは、酸化物の付着を防止しつつ簡易に交換可能とした溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造は、溶解保持炉(10)において、溶解または温度保持に使用される溶湯(M)に浸漬して前記溶湯(M)を加熱する溶解金属加熱用の浸漬ヒータ(20)の取付構造であって、
耐火材で構成され内部に前記浸漬ヒータ(20)が挿入され、前記溶解保持炉(10)に対して上下炉内外方向に延びるとともに炉内下端側には上方から下方に向かって径が徐々に小さくなる断面円形のテーパー部(37)が設けられた貫通孔(35)が形成され、前記貫通孔(35)の炉内下端側が前記溶湯(M)内に浸漬されたヒータ支持部材(30)と、
前記ヒータ支持部材(30)のテーパー部(37)に上方から差し込まれ、内部には前記浸漬ヒータ(20)が貫通する中空円筒部(41)が形成され外形が前記テーパー部(37)に沿ったテーパー形状のスリーブ(40)を備え、
前記スリーブ(40)は前記テーパー部(37)に差し込まれた状態では、前記テーパー部(37)及び前記浸漬ヒータ(20)に対して密着され、前記スリーブ(40)は前記テーパー部(37)に対して脱着可能で接着されていないことを特徴とする。
また、本発明の溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造は、溶解保持炉(10)において、溶解または温度保持に使用される溶湯(M)に浸漬して前記溶湯(M)を加熱する溶解金属加熱用の浸漬ヒータ(20)の取付構造であって、
耐火材で構成され内部に前記浸漬ヒータ(20)が挿入され、前記溶解保持炉(10)に対して左右炉内外方向に延びるとともに炉内側には炉外側から炉内側に向かって径が徐々に小さくなる断面円形のテーパー部(57)が設けられた貫通孔(55)が形成され、前記貫通孔(55)の炉内側が前記溶湯(M)内に浸漬されたヒータ支持部材(50)と、
前記ヒータ支持部材(50)のテーパー部(57)に炉外側から差し込まれ、内部には前記浸漬ヒータ(20)が貫通する中空円筒部(41)が形成され外形が前記テーパー部(57)に沿ったテーパー形状のスリーブ(40)を備え、
前記スリーブ(40)は前記テーパー部(57)に差し込まれた状態では、前記テーパー部(57)及び前記浸漬ヒータ(20)に対して密着され、前記スリーブ(40)は前記テーパー部(57)に対して脱着可能で接着されていないことを特徴とする。
また、本発明の溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造は、溶解保持炉(10)において、溶解または温度保持に使用される溶湯(M)に浸漬して前記溶湯(M)を加熱する溶解金属加熱用の浸漬ヒータ(20)の取付構造であって、
耐火材で構成され内部に前記浸漬ヒータ(20)が挿入され、前記溶解保持炉(10)に対して上方から下方に斜めに炉内外方向に延びるとともに炉内側には炉外側から炉内側に向かって径が徐々に小さくなる断面円形のテーパー部(37)が設けられた貫通孔(35)が形成され、前記貫通孔(35)の炉内側が前記溶湯(M)内に浸漬されたヒータ支持部材(30)と、
前記ヒータ支持部材(30)のテーパー部(37)に炉外側から差し込まれ、内部には前記浸漬ヒータ(20)が貫通する中空円筒部(41)が形成され外形が前記テーパー部(37)に沿ったテーパー形状のスリーブ(40)を備え、
前記スリーブ(40)は前記テーパー部(37)に差し込まれた状態では、前記テーパー部(37)及び前記浸漬ヒータ(20)に対して密着され、前記スリーブ(40)は前記テーパー部(37)に対して脱着可能で接着されていないことを特徴とする。
また、本発明は、前記ヒータ支持部材(30,50)に形成された貫通孔(35,55)において、前記テーパー部(37,57)の炉外側には前記テーパー部(37,57)に連設して中空円筒形状の円筒部(36,56)が設けられ、
前記円筒部(36,56)には、前記スリーブ(40)を炉外側から炉内側に向けて押圧する脱着可能なカラー(60)が挿入されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記スリーブ(40)は前記浸漬ヒータ(20)に対しても接着されていないことを特徴とする。
また、本発明は、前記カラー(60)は前記浸漬ヒータ(20)に対しても接着されていないことを特徴とする。
また、本発明は、前記スリーブ(40)はセラミックファイバーで成形された圧縮成形品であることを特徴とする。
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
本発明によれば、溶解金属加熱用の浸漬ヒータを支持するヒータ支持部材の炉内側は溶湯内に浸漬されているので、浸漬ヒータと溶湯との間に空気層は存在しない。
これによって、ヒータ支持部材から露出した浸漬ヒータに酸化物が付着することが防止される。
また、ヒータ支持部材に対して浸漬ヒータは、テーパー形状のスリーブを介して取付けられ、スリーブは、ヒータ支持部材に形成された貫通孔のテーパー部に上方から差し込まれ、その状態では、スリーブはテーパー部及び浸漬ヒータに対して密着されるので、溶湯が貫通孔から入り込んでくることが防止される。スリーブを、例えばセラミックファイバーで成形された圧縮成形品で構成するとより一層密着性を高めることができる。
しかも、スリーブはテーパー部に対して脱着可能で接着されていないので、例えば浸漬ヒータの故障時などに浸漬ヒータを簡単にヒータ支持部材から外して交換することができる。
浸漬ヒータは、溶解保持炉に対して上下方向に延びるように垂直に取付けられる場合でも、溶解保持炉に対して左右方向に延びるように水平に取付けられる場合でも、あるいは溶解保持炉に対して上方から下方に斜めに延びるように取付けられる場合でも適用することができる。
浸漬ヒータが垂直に取付けられる場合には、ヒータ支持部材は溶解保持炉の例えば天井壁に取付けられ、貫通孔の炉内下端側が溶湯内に浸漬されるように突出するようにされる。また、浸漬ヒータが水平に取付けられる場合には、ヒータ支持部材は溶解保持炉の例えば側壁に取付けられ、貫通孔の炉内側が溶湯内に浸漬されるようにされる。この場合、ヒータ支持部材の炉内側は、溶湯内に側壁の炉内側面より突出するようにされてもよいし、側壁の炉内側面と面一になるようにされてもよい。また、浸漬ヒータが傾斜して取付けられる場合には、ヒータ支持部材は溶解保持炉の例えば傾斜した壁面に取付けられ、貫通孔の炉内側が溶湯内に浸漬されるようにされる。
また、ヒータ支持部材に形成された貫通孔において、テーパー部の炉外側にはテーパー部に連設して中空円筒形状の円筒部が設けられ、円筒部には、スリーブを炉外側から炉内側に向けて押圧するカラーが挿入されているので、スリーブはテーパー部に対して接着剤などで接着されていないものでも安定した状態で取付けられる。
しかも、カラーは脱着可能であるので、例えば浸漬ヒータの故障時などに浸漬ヒータをスリーブとともに簡単にヒータ支持部材から外して交換することができる。
また、本発明によれば、スリーブはテーパー部に加えて浸漬ヒータに対しても接着されていないので、スリーブから浸漬ヒータを外した状態で交換することができる。
また、本発明によれば、カラーについても円筒部に加えて浸漬ヒータに対しても接着されていないので、カラーから浸漬ヒータを外した状態で交換することができる。
これらによれば、浸漬ヒータの部分だけを交換することができ、スリーブやカラーを再利用することも可能となる。
本発明の実施形態に係る溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造を示す断面図である。 図1に示すヒータ支持部材の拡大断面図である。 図1に示す浸漬ヒータ,スリーブ,カラーの拡大分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る別の溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るさらに別の溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造を示す断面図である。 従来例に係る溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造を示す断面図である。 従来例に係る別の溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造を示す断面図である。
図1乃至図3を参照して、本発明の実施形態に係る溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造について説明する。
本実施形態に係る溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造は、図1に示すように、アルミニウムなどの非鉄金属の溶解保持炉10において、溶解または温度保持に使用される溶湯Mに浸漬され、溶湯Mを加熱する電気式の浸漬ヒータ20の取付構造に関する。
図1は、溶解保持炉10の加熱室15内の溶湯Mに浸漬ヒータ20が取付けられる場合を示したものである。
溶解保持炉10は、側壁11と底壁12と天井壁13からなり、天井壁13に浸漬ヒータ20を支持するヒータ支持部材30が設けられている。天井壁13は溶解保持炉10の上部を覆うものであればよく、全体又は一部が蓋(例えば清掃用の蓋)になっていてもよい。浸漬ヒータ20は、一般的に使用されるもので、底部が閉塞した長尺チューブ状の保護管21の中に発熱体(図示省略)と、配線端子から発熱体に電流を流す導電体(図示省略)が内蔵されている。また、ここでは1本の浸漬ヒータ20を取付ける例を示しているが、例えば間隔をあけて3本など複数本の浸漬ヒータ20を取付けるようにしてもよい。
ヒータ支持部材30は、特に限定されるわけではないが、ここでは、図2に示すように、頭部31aと脚31bからなる断面略T型の下部材31と、その下部材31の頭部31aに上に固定された上部材32と、上部材32を上から覆う金属板33と、金属板33の上方に突出して設けられ受け台34からなり、炉内下端側となる下部材31の脚31bが溶湯M内に常時浸漬された状態になっている。溶湯Mの上面は、図1では下部材31の脚31bを上下に2等分した高さよりも上側に位置しているが、溶湯Mの上面が下部材31の脚31bの下端よりも下側にならないようにされている。
下部材31は、全体が耐火材で構成され、上部材32は断熱材で構成されている。
ヒータ支持部材30には上下炉内外方向に延びて上下に貫通する貫通孔35が形成されている。
貫通孔35は、中空円筒形状の円筒部36とテーパー部37が連通して上下に延びている。テーパー部37は、下部材31の脚31bの上部から下端まで、上方から下方に向かって径が徐々に小さくなる断面円形である。円筒部36はその径が、テーパー部37の最大径(上端の径)と同一であり、上部材32と下部材31の脚31bの一部まで延びている。
そして、図3に示すように、貫通孔35の中央には浸漬ヒータ20の保護管21が貫通させられるとともに、貫通孔35のテーパー部37にスリーブ40が挿入され嵌め込まれ、貫通孔35の円筒部36にカラー60が挿入され嵌め込まれるようになっている。
スリーブ40は、円錐台で中央には浸漬ヒータ20の保護管21が貫通する中空円筒部41が形成されている。スリーブ40の外形は、貫通孔35のテーパー部37に沿った形状になっている。
また、スリーブ40はセラミックファイバーで成形された圧縮成形品であり、貫通孔35のテーパー部37に上方から差し込まれた状態では、テーパー部37及び浸漬ヒータ20に対して隙間なく密着していて、溶湯Mが入り込むことがないようにされている。
さらに、スリーブ40はテーパー部37に対しても浸漬ヒータ20に対しても接着剤などによる接着は一切されていない。
なお、スリーブ40は交換作業が容易になるということで半割形状のものとしてもよい。
カラー60は、上部円盤61とそれより径の小さい下部円盤62を柱部63で接続し、柱部63の周囲を上から下まで断熱材65で巻いてなるものである(なお、断熱材65を省くこともできる)。柱部63の径は上部円盤61及び下部円盤62の径よりも小さく、中央には、浸漬ヒータ20の保護管21が貫通する中空円筒部64が形成されている。
下部円盤62の径は、スリーブ40の上面の径より少し小さい径であり、またカラー60は、貫通孔35の円筒部36に上方から差し込まれた状態では、既に貫通孔35のテーパー部37に差し込まれたスリーブ40を上側(炉外側)から下側(炉内側)に向けて押圧するようになっている。
カラー60は円筒部36に嵌め込まれる時には、その上部円盤61が受け台34によって下から支持されるようになっている。
カラー60は、円筒部36に対しても浸漬ヒータ20に対しても接着剤などによる接着は一切されていない。
溶解保持炉10において浸漬ヒータ20を取付ける場合には、先ず、浸漬ヒータ20の保護管21をスリーブ40とカラー60に、スリーブ40の方がカラー60より下側になるように貫通させた状態にする。
次に、溶解保持炉10の天井壁13に設けられたヒータ支持部材30の貫通孔35に対して、スリーブ40とカラー60が挿通された浸漬ヒータ20の保護管21を上から下に向けて差し込んでいき、狙いの位置で浸漬ヒータ20の保護管21に対してスリーブ40を下げて貫通孔35のテーパー部37に挿入して接着剤を使用することなく嵌め込む。これによって、浸漬ヒータ20の上下方向(高さ)の位置決めが行われる。
次に、カラー60を下げて貫通孔35の円筒部36に挿入して接着剤を使用することなくスリーブ40を上から押圧するようにして嵌め込む。これによって、スリーブ40は接着剤で貫通孔35のテーパー部37に接続されていない状態であっても安定した状態で取付けられる。
また、浸漬ヒータ20に故障が発生した場合などに浸漬ヒータ20を交換する際には、ヒータ支持部材30からカラー60を上方に引き抜いた後、浸漬ヒータ20をスリーブ40とともに引き抜き、新しい浸漬ヒータ20を上述したようにスリーブ40とカラー60とともにヒータ支持部材30に挿入して取付けるようになっている。
なお、最初の取付け時には、スリーブ40とカラー60を介して浸漬ヒータ20が支持されたヒータ支持部材30を天井壁13に設けるようにすることもできる。
本実施形態に係る浸漬ヒータの取付構造によれば、浸漬ヒータ20を支持するヒータ支持部材30の炉内側は溶湯M内に完全に浸漬されているので、浸漬ヒータ20と溶湯Mとの間に空気層は存在しない。
これによって、ヒータ支持部材30から露出した浸漬ヒータ20に酸化物が付着することが防止される。
また、ヒータ支持部材30に対して浸漬ヒータ20は、テーパー形状のスリーブ40を介して取付けられ、スリーブ40は、ヒータ支持部材30に形成された貫通孔35のテーパー部37に上方から差し込まれ、その状態では、スリーブ40はテーパー部37及び浸漬ヒータ20に対して密着されるので、溶湯Mが貫通孔35から入り込んでくることが防止される。
しかも、スリーブ40はテーパー部37に対して脱着可能で接着されていないので、例えば浸漬ヒータ20の故障時などに浸漬ヒータ20を簡単にヒータ支持部材30から外して交換することができる。
また、ヒータ支持部材30に形成された貫通孔35において、テーパー部37の炉外側にはテーパー部37に連設して中空円筒形状の円筒部36が設けられ、円筒部36には、スリーブ40を炉外側から炉内側に向けて押圧するカラー60が挿入されているので、スリーブ40はテーパー部37に対して接着剤などで接着されていないものでも安定した状態で取付けられる。
しかも、カラー60は脱着可能であるので、例えば浸漬ヒータ20の故障時などに浸漬ヒータ20をスリーブ40とともに簡単にヒータ支持部材30から外して交換することができる。
また、スリーブ40はテーパー部37加えて浸漬ヒータ20に対しても接着されていないので、スリーブ40から浸漬ヒータ20を外した状態で交換することができる。
また、カラー60についても円筒部36に加えて浸漬ヒータ20に対しても接着されていないので、カラー60から浸漬ヒータ20を外した状態で交換することができる。
これらによれば、浸漬ヒータ20の部分だけを交換することができ、スリーブ40やカラー60を再利用することも可能となる。
なお、上記実施形態では、浸漬ヒータ20を溶解保持炉10に対して上下方向に延びるように垂直に取付ける場合について説明したが、図4に示すように、溶解保持炉10に対して左右方向に延びるように水平に取付けることもできるし、図5に示すように、溶解保持炉10に対して上方から下方に斜めに延びるように取付けることもできる。
すなわち、ヒータ支持部材50は、耐火材で構成され内部に浸漬ヒータ20が挿入され、溶解保持炉10に対して左右炉内外方向に延びる(図5の場合は、ヒータ支持部材30が溶解保持炉10に対して上方から下方に斜めに延びる)とともに炉内側には炉外側から炉内側に向かって径が徐々に小さくなる断面円形のテーパー部57が設けられた貫通孔55が形成され、貫通孔55の炉内側が溶湯M内に浸漬されている。ヒータ支持部材50は、溶解保持炉10の側壁11(図5の場合は、ヒータ支持部材30が溶解保持炉10の傾斜壁14)に設けられ、ヒータ支持部材50の炉内側は、側壁11(図5の場合は、ヒータ支持部材30の炉内側は、傾斜壁14)の炉内側面と面一になるようにされている。なお、ヒータ支持部材30と同様に、下部材31及び上部材32に相当する内部材51(頭部51aと脚51bからなる断面略T型)と外部材52において、内部材51の脚51bを溶湯M内に側壁11の炉内側面より突出するようにしてもよい。外部材52は金属板53で覆われ、金属板53から突出して受け台54が設けられている。
スリーブ40は、ヒータ支持部材50に形成された貫通孔55のテーパー部57に炉外側から差し込まれる。スリーブ40の内部には浸漬ヒータ20が貫通する中空円筒部41が形成され外形がテーパー部57に沿ったテーパー形状となっている。スリーブ40はテーパー部57に差し込まれた状態では、テーパー部57及び浸漬ヒータ20に対して密着され、テーパー部57及び浸漬ヒータ20に対して脱着可能で接着されていない。
また、カラー60は、ヒータ支持部材50に形成された貫通孔55において、テーパー部57の炉外側に連設して設けられた中空円筒形状の円筒部56に炉外側から差し込まれ、スリーブ40を炉外側から炉内側に向けて押圧するようになっている。カラー60は、円筒部56に差し込まれた状態では、円筒部56及び浸漬ヒータ20に対して脱着可能で接着されていない。
また、本実施形態では、スリーブ40を浸漬ヒータ20に対しても接着しないようにしたがスリーブ40を浸漬ヒータ20に接着して交換時にはスリーブ40が一体化された浸漬ヒータ20をヒータ支持部材30,50から取外したり逆に差し込むようにしたりしてもよい。
また、カラー60についても浸漬ヒータ20に対しては接着するようにしてもよい。
また、本実施形態では、カラー60を設けてスリーブ40を押圧するようにしたが、スリーブ40をヒータ支持部材30,50に形成された貫通孔35,55のテーパー部37,57に差し込んだときにスリーブ40を安定した状態にすることができればカラー60を省略することもできる。
また、本実施形態では、ヒータ支持部材30(図1,図5)については溶解保持炉10の天井壁13又は傾斜壁14に設け、ヒータ支持部材50(図4)については溶解保持炉10の側壁11に設けるようにしたが、これに限定されることはなく、浸漬ヒータ20が上下(垂直)又は上下斜め(傾斜)に延び浸漬ヒータ20と溶湯Mとの間に空気層が存在しないようにヒータ支持部材30が設けられ、浸漬ヒータ20が左右(水平)に延び浸漬ヒータ20と溶湯Mとの間に空気層が存在しないようにヒータ支持部材50が設けられるものであればよい。
10 溶解保持炉
11 側壁
12 底壁
13 天井壁
14 傾斜壁
15 加熱室
20 浸漬ヒータ
21 保護管
30 ヒータ支持部材
31 下部材
31a 頭部
31b 脚部
32 上部材
33 金属板
34 受け台
35 貫通孔
36 円筒部
37 テーパー部
40 スリーブ
41 中空円筒部
50 ヒータ支持部材
51 内部材
51a 頭部
51b 脚部
52 外部材
53 金属板
54 受け台
55 貫通孔
56 円筒部
57 テーパー部
60 カラー
61 上部円盤
62 下部円盤
63 柱部
64 中空円筒部
65 断熱材
100 溶解保持炉
101 溶解室
102 浸漬ヒータ
103 上部蓋
105 溶解室蓋
AR 空気
OX 酸化物
M 溶湯

Claims (7)

  1. 溶解保持炉において、溶解または温度保持に使用される溶湯に浸漬して前記溶湯を加熱する溶解金属加熱用の浸漬ヒータの取付構造であって、
    耐火材で構成され内部に前記浸漬ヒータが挿入され、前記溶解保持炉に対して上下炉内外方向に延びるとともに炉内下端側には上方から下方に向かって径が徐々に小さくなる断面円形のテーパー部が設けられた貫通孔が形成され、前記貫通孔の炉内下端側が前記溶湯内に浸漬されたヒータ支持部材と、
    前記ヒータ支持部材のテーパー部に上方から差し込まれ、内部には前記浸漬ヒータが貫通する中空円筒部が形成され外形が前記テーパー部に沿ったテーパー形状のスリーブを備え、
    前記スリーブは前記テーパー部に差し込まれた状態では、前記テーパー部及び前記浸漬ヒータに対して密着され、前記スリーブは前記テーパー部に対して脱着可能で接着されていないことを特徴とする溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造。
  2. 溶解保持炉において、溶解または温度保持に使用される溶湯に浸漬して前記溶湯を加熱する溶解金属加熱用の浸漬ヒータの取付構造であって、
    耐火材で構成され内部に前記浸漬ヒータが挿入され、前記溶解保持炉に対して左右炉内外方向に延びるとともに炉内側には炉外側から炉内側に向かって径が徐々に小さくなる断面円形のテーパー部が設けられた貫通孔が形成され、前記貫通孔の炉内側が前記溶湯内に浸漬されたヒータ支持部材と、
    前記ヒータ支持部材のテーパー部に炉外側から差し込まれ、内部には前記浸漬ヒータが貫通する中空円筒部が形成され外形が前記テーパー部に沿ったテーパー形状のスリーブを備え、
    前記スリーブは前記テーパー部に差し込まれた状態では、前記テーパー部及び前記浸漬ヒータに対して密着され、前記スリーブは前記テーパー部に対して脱着可能で接着されていないことを特徴とする溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造。
  3. 溶解保持炉において、溶解または温度保持に使用される溶湯に浸漬して前記溶湯を加熱する溶解金属加熱用の浸漬ヒータの取付構造であって、
    耐火材で構成され内部に前記浸漬ヒータが挿入され、前記溶解保持炉に対して上方から下方に斜めに炉内外方向に延びるとともに炉内側には炉外側から炉内側に向かって径が徐々に小さくなる断面円形のテーパー部が設けられた貫通孔が形成され、前記貫通孔の炉内側が前記溶湯内に浸漬されたヒータ支持部材と、
    前記ヒータ支持部材のテーパー部に炉外側から差し込まれ、内部には前記浸漬ヒータが貫通する中空円筒部が形成され外形が前記テーパー部に沿ったテーパー形状のスリーブを備え、
    前記スリーブは前記テーパー部に差し込まれた状態では、前記テーパー部及び前記浸漬ヒータに対して密着され、前記スリーブは前記テーパー部に対して脱着可能で接着されていないことを特徴とする溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造。
  4. 前記ヒータ支持部材に形成された貫通孔において、前記テーパー部の炉外側には前記テーパー部に連設して中空円筒形状の円筒部が設けられ、
    前記円筒部には、前記スリーブを炉外側から炉内側に向けて押圧する脱着可能なカラーが挿入されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造。
  5. 前記スリーブは前記浸漬ヒータに対しても接着されていないことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造。
  6. 前記カラーは前記浸漬ヒータに対しても接着されていないことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造。
  7. 前記スリーブはセラミックファイバーで成形された圧縮成形品であることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一つに記載の溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造。
JP2021073708A 2021-04-24 2021-04-24 溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造 Active JP7428312B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021073708A JP7428312B2 (ja) 2021-04-24 2021-04-24 溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021073708A JP7428312B2 (ja) 2021-04-24 2021-04-24 溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022167719A true JP2022167719A (ja) 2022-11-04
JP7428312B2 JP7428312B2 (ja) 2024-02-06

Family

ID=83852285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021073708A Active JP7428312B2 (ja) 2021-04-24 2021-04-24 溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7428312B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61159079A (ja) * 1984-12-28 1986-07-18 東芝セラミツクス株式会社 低融点金属用保持炉
JP2002357387A (ja) * 2001-06-04 2002-12-13 Meichuu:Kk 浸漬型金属溶湯保持炉の構造

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61159079A (ja) * 1984-12-28 1986-07-18 東芝セラミツクス株式会社 低融点金属用保持炉
JP2002357387A (ja) * 2001-06-04 2002-12-13 Meichuu:Kk 浸漬型金属溶湯保持炉の構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP7428312B2 (ja) 2024-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101148330B1 (ko) 열처리로 및 그 제조 방법
KR102594267B1 (ko) 광 파이버의 제조 방법
KR101860620B1 (ko) 광섬유 인선 방법 및 광섬유 인선 장치
JP2022167719A (ja) 溶解金属加熱用浸漬ヒータの取付構造
KR20080093380A (ko) 채널 전기 인덕터 어셈블리
KR102429617B1 (ko) 광섬유용 와이어 드로잉 노의 시일 구조, 광섬유의 제조 방법
JP6973397B2 (ja) 光ファイバ線引方法および線引装置
US10462851B2 (en) Molten metal holding furnace
JP2016028989A (ja) 光ファイバの製造方法及び製造装置
CN108165909B (zh) 一种铜杆涂覆装置及使用其的铜杆涂覆方法
JP6303744B2 (ja) 光ファイバの製造装置および光ファイバの製造方法
CN104390470A (zh) 一种加热管及其安装方法
JP2005119958A (ja) ガラス溶融体精錬装置
US4408708A (en) Method of securing prefabricated lagging components to a metal surface, and a prefabricated lagging component for use in the method
RU2081066C1 (ru) Огнеупорный блок и печь
JP2011085279A (ja) 溶融非鉄金属用液中加熱ヒータ
KR100870162B1 (ko) 야금 용기용 내화 노즐
JP4088253B2 (ja) 炉に加熱部材を取付ける構造
KR101473745B1 (ko) 제철설비용 내열커버
US20180070410A1 (en) Heater protective tube for molten metal holding furnace
JP5907351B2 (ja) 溶融金属精錬装置の浸漬管およびその浸漬管における耐火物の施工方法
KR200142795Y1 (ko) 재생 튜브의 응력 제거용 어닐링 장치
JP5365832B2 (ja) 溶融金属の真空精錬装置
RU2271340C2 (ru) Узел кольца диафрагмы в сборе, предназначенный для применения в устройстве для формирования заключенного в оболочку потока стекла
KR101007265B1 (ko) 전로용 출강구 플러그

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7428312

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150