JP2022167171A - 遊技機 - Google Patents

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潤也 ▲高▼▲崎▼
Junya Takasaki
和宏 古橋
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Abstract

【課題】遊技状態の遷移を通じて遊技者の興趣を向上させることができる遊技機を提供する。【解決手段】高確率状態ではあるが滞在回数に上限のある「第1確変遊技状態」中に大当たりに当選することができた場合には、高確率状態かつ時短状態である「第2確変遊技状態」に移行する。なお、「第2確変遊技状態」は、「第2確変遊技状態」又は「時短遊技状態」における大当たり抽選の当選回数が、時短リミッタの上限回数に到達するまで「第2確変遊技状態」が生起され、上限回数に到達した後に「高確非時短状態」に移行する。また、「時短遊技状態」における時短回数は、通常確率状態での大当たり確率の分母よりも多い値である(1000回-40回=960回)。このため、「高確非時短状態」に移行するまでに時短リミッタの上限回数分の大当たり当選を経由することになり、上限回数分の大当たり出玉を手に入れることが可能となる。【選択図】図28

Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機には、始動口への遊技球の入賞を契機に大当たり抽選を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の遊技機では、決定された大当たりの種類に応じて、遊技者に有利な遊技状態や不利な遊技状態など様々な遊技状態が設定される。また、予め定めた遷移条件が成立すると、遊技状態が遷移する。
特開2016-67682号公報
しかしながら、遊技状態の設定に関する技術については、なお改善の余地があった。
本発明は、従来における問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技状態の遷移を通じて遊技者の興趣を向上させることができる遊技機を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明に係る遊技機は、始動口への遊技球の入球を契機に大当たりか否かの大当たり抽選が行われ、該大当たり抽選の結果を示す態様で図柄が停止表示される遊技機であって、遊技状態を制御する遊技状態制御手段を備え、前記遊技状態制御手段が制御可能な遊技状態には、前記始動口への遊技球の入球状態を第1状態よりも入球し易い第2状態とする入球容易状態と、前記大当たり抽選の当選確率を高確率状態とする確変状態と、があり、前記遊技状態制御手段は、前記始動口への遊技球の入球状態が前記第1状態であって、かつ前記大当たり抽選の当選確率が低確率状態である通常遊技状態中に前記大当たり抽選に当選した場合、前記確変状態を付与するとともに前記始動口への遊技球の入球状態を前記第2状態とする第1遊技状態を生起し、前記第1遊技状態における図柄の変動回数が第1上限回数に到達すると前記通常遊技状態に移行させる一方で、前記第1上限回数に到達する前に前記大当たり抽選に当選した場合には、前記確変状態及び前記入球容易状態を付与する第2遊技状態を生起し、前記第2遊技状態における図柄の変動回数が第2上限回数に到達すると前記大当たり抽選の当選確率を低確率状態とする一方で、低確率状態での大当たり確率の分母よりも多い所定回数に到達するまで前記入球容易状態を維持するようになっており、前記第2上限回数に到達する前に前記大当たり抽選に当選した場合、又は前記第2上限回数に到達したことにより前記大当たり抽選の当選確率が低確率状態とされ、かつ前記入球容易状態が維持された状態で前記大当たり抽選に当選した場合には、前記第2遊技状態における前記大当たり抽選の当選回数及び前記大当たり抽選の当選確率が低確率状態とされ、かつ前記入球容易状態が維持された状態における前記大当たり抽選の当選回数の合計値が予め定めた規定回数に到達するまで、大当たり遊技終了後に前記第2遊技状態を生起し、前記大当たり抽選の当選回数が前記規定回数に到達した後は、前記確変状態を付与するとともに前記始動口への入球状態を前記第1状態とする第3遊技状態を生起することを特徴とする。
前記構成を有する本発明に係る遊技機によれば、遊技状態の遷移を通じて遊技者の興趣を向上させることができる。
パチンコ遊技機の正面図である。 主制御基板及び周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 サブ制御基板及び周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 (a)は大当たり判定テーブルの説明図であり、(b)は大当たり種別判定テーブルの説明図である。 (a)は、パチンコ遊技機の遊技状態を説明する説明図であり、(b)はリーチ判定テーブルの説明図である。 (a)~(c)は特図変動パターン選択テーブルの説明図である。 メイン側主制御処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割込処理のフローチャートである。 始動口センサ検出処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図大当たり判定処理のフローチャートである。 特図変動パターン選択処理のフローチャートである。 図12の続きのフローチャートである。 図13の続きのフローチャートである。 特別図柄変動処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 遊技状態の遷移を説明する模式図である。 サブ側主制御処理のフローチャートである。 1msタイマ割込処理のフローチャートである。 10msタイマ割込処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 第2実施形態における大当たり種別判定テーブルの説明図である。 (a)~(c)は、第2実施形態における変動パターン選択テーブルの説明図である。 第2実施形態における遊技状態管理処理のフローチャートである。 第2実施形態における遊技状態設定処理のフローチャートである。 第2実施形態における遊技状態の遷移を説明する模式図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る遊技機について図を参照しつつ説明する。以下の説明では、本発明の実施形態に係る遊技機としてパチンコ遊技機について説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機の各部の方向を説明する場合は、そのパチンコ遊技機と対向して遊技を行う遊技者から見た方向を基準とする。具体的には、パチンコ遊技機の各部の左右方向及び上下方向は、遊技者から見た左右方向及び上下方向とする。また、パチンコ遊技機を基準として遊技者に近づく方向を前方とし、遊技者から遠ざかる方向を後方とする。
[パチンコ遊技機の主要構成]
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技機枠16を備える。遊技機枠16は、前方側から順に、前面枠18、内枠(図示せず)、外枠(図示せず)によって構成される。前面枠18は、ハンドル4と、演出レバー6と、スピーカ8と、演出ボタン9と、左サイドランプ23aと、右サイドランプ23bと、打球供給皿(上皿ともいう)24と、余剰球受皿(下皿ともいう)25とを備えている。
ハンドル4は、前面枠18のうち右下、つまり、パチンコ遊技機1と対向して遊技を行う遊技者が右手で握ることができる位置に設けられている。ハンドル4は、タッチスイッチ92(図2)と、発射レバー4aと、発射停止ボタン4bとを備えている。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力するものであり、ハンドル4を握った遊技者の右手が触れる部分に配置されている。発射レバー4aは、遊技球の発射強度を調整するためのものであり、ハンドル4に回動可能に設けられている。発射停止ボタン4bは、遊技球が発射されているときに遊技球の発射を停止するためのものであり、ハンドル4を握った右手の親指により操作可能な位置に設けられている。
前面枠18のうち余剰球受皿25の左方、つまり、前面枠18のうち下側の左端寄りには、演出レバー6が設けられている。換言すると、演出レバー6は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向した遊技者が左手で操作可能な位置に設けられている。演出レバー6は、左手で把持できる形状とされており、右回転又は左回転の回転操作の他、上下左右の4方向に傾倒操作可能としている。また、演出レバー6には、演出レバー振動モータ6c(図3)が設けられている。演出レバー振動モータ6cは、演出レバー6を振動させるものであり、演出レバー6の操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。遊技者が、演出レバー6の操作が有効な期間に演出レバー6を操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出レバー6の操作を契機として行われる特定の演出のことをレバー演出という。
スピーカ8は、前面枠18のうち上部の左右の隅部にそれぞれ設けられており、音楽、効果音及び報知音等の音を演出内容に応じて出力する。
演出ボタン9は、前面枠18のうち打球供給皿24の上方を覆う部分に設けられている。換言すると、演出ボタン9は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向する遊技者が右手又は左手で押圧操作可能な位置に設けられている。また、演出ボタン9は、前面枠18のうち、遊技者が左手で演出レバー6を操作している状態で、右手で押下操作可能な位置に設けられている。演出ボタン9は、例えばプッシュオン式のボタンスイッチを採用することができる。演出ボタン9には、演出ボタン振動モータ9b(図3)と、演出ボタンランプ9c(図3)とが内蔵されている。演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させるものであり、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。本実施形態では、演出ボタンランプ9cはLEDである。演出ボタンランプ9cは、複数色を発光可能であり、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9が押圧操作されたときや演出内容に応じて点灯又は点滅し、さらに発光色を変化させる。演出ボタン9の表面は透光性材料によって形成されており、演出ボタンランプ9cが発した光を遊技者が視認できるように工夫されている。
演出ボタン9には、押圧操作された演出ボタン9を押圧操作前の位置に復帰させるためのバネ等の弾性部材(図示せず)が内蔵されており、演出ボタン9は、押圧操作状態が解除されると、弾性部材の復元力によって押圧操作前の状態に復帰する。遊技者が、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9を押圧操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出ボタン9の操作を契機として行われる特定の演出のことをボタン演出という。
前面枠18のうち、左方には左サイドランプ23aが設けられており、右方には右サイドランプ23bが設けられている。左サイドランプ23a及び右サイドランプ23bが設けられている部分の前面枠18は透光性を有し、その透光性を有する部分の内側には複数のLEDが配置されている。各LEDは、それぞれ複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯又は点滅し、さらに発光色を変化させる。
打球供給皿(上皿ともいう)24は、前面枠18のうち中央下側に設けられている。打球供給皿24は、貸球払出装置80(図2)及び賞球払出装置400(図2)から払出された遊技球を貯留する、又は発射装置90(図2)に供給する遊技球を貯留するためのものである。余剰球受皿(下皿ともいう)25は、前面枠18のうち打球供給皿24の下方に設けられている。余剰球受皿25は、打球供給皿24の貯留可能数を超えた遊技球を貯留する。
また、パチンコ遊技機1は、遊技盤2と、ガラス板5と、演出表示装置7とを備える。
遊技盤2は、パチンコ遊技機1の略中央、つまり、遊技者の顔と略正対する位置に配置されている。遊技盤2の盤面の前方は、透明のガラス板5によって覆われている。演出表示装置7は、遊技盤2の後方に配置されており、その画面が遊技盤2の略中央から露出している。
遊技盤2の盤面には、遊技球が流下(転動)する遊技領域3が形成されている。遊技領域3は、演出表示装置7の画面の左方に形成された左遊技領域3Lと、演出表示装置7の画面の右方に形成された右遊技領域3Rとを有する。遊技盤2の盤面には、遊技球の流下方向を変化させるための複数の遊技釘(図示せず)が打ち込まれている。遊技盤2の複数箇所には、LEDが設けられており、図3では、それら各LEDを総称して「盤ランプ2a」と示している。盤ランプ2aを構成する各LEDは、複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯又は点滅し、さらに発光色を変化させる。
遊技盤2は、第1始動口10と、一般入賞口11と、ゲート12と、第3始動口13と、センター装飾体14と、可動体15と、レール部材17と、普通可変入賞装置(電チューともいう)20と、大入賞装置30と、表示器類50とを備える。本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1特図の入賞口が盤面の下部の1箇所(第1始動口10)、第2特図の入賞口が右側に2箇所(第3始動口13及び普通可変入賞装置20)存在する。
第1始動口10は、遊技盤2の略中央に配置されている。第1始動口10は、遊技球が1個ずつ入賞(入球)可能な大きさとされている。第1始動口10は常時開口しており、遊技球が第1始動口10に入賞する確率は略変動しない。一般入賞口11は、左遊技領域3Lであって第1始動口10の左方に配置されている。ゲート12は、右遊技領域3Rに配置されており、右遊技領域3Rを流下する遊技球が通過可能に構成されている。普通可変入賞装置20は、右遊技領域3Rのうちゲート12の下方に配置されている。普通可変入賞装置20は、可動部材(電動チューリップ)21を備える。可動部材21は、水平方向(前後方向)にスライド移動可能に構成されており、可動部材21が開閉動作することにより、可動部材21の下方に設けられた第2始動口22が開閉する。また、可動部材21の下流には第3始動口13が設けられている。可動部材21の開作動により、可動部材21が後方に退避すると、第2始動口22が開口され、上流側から流れてきた遊技球が、第2始動口22に高確率で入賞可能な状態となる。一方、可動部材21の閉作動により、可動部材21が前方に進出すると、第2始動口22が閉口され、遊技球が第2始動口22に入賞できない状態となる。ただし、その遊技球は可動部材21の上を転動し、普通可変入賞装置20の下流にある第3始動口13に高確率で入賞する。
すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技者が左遊技領域3Lを狙う所謂左打ちを行った場合、基本的に遊技球は第1始動口10にのみ入賞する。一方、遊技者が右遊技領域3Rを狙う所謂右打ちを行った場合、後述する時短遊技状態中など普通可変入賞装置20が作動する状態(電サポ状態)では、基本的に遊技球は第2始動口22に入賞する。ただし、電サポ状態であっても、可動部材21上を遊技球が転動し、第3始動口13に入賞する場合も稀にある。また、遊技者が右打ちを行った場合、後述する「高確非時短状態」などの普通可変入賞装置20が作動しない状態(非電サポ状態)では、基本的に遊技球は可動部材21上を転動し、第3始動口13に入賞する。ただし、非電サポ状態であっても、可動部材21が開口し、第2始動口22に入賞する場合も稀にある。
左遊技領域3Lが本発明の第1流路の一例である。右遊技領域3Rが本発明の第2流路の一例である。第1始動口10が本発明の第1始動口の一例である。第2始動口22が、本発明の第2始動口の一例である。第3始動口13が本発明の第3始動口の一例である。可動部材21が、本発明の開閉部材の一例である。
センター装飾体14は、遊技盤2の上部に配置されている。センター装飾体14は透光性を有し、その内側には、演出内容に応じて点灯・点滅する複数のLEDが設けられている。
可動体15は、センター装飾体14の後方に配置されている。図1は、可動体15がセンター装飾体14に略隠れた状態を示す。可動体15は、演出内容に応じて所定のタイミングで下方に降下し、遊技者から視認可能な状態に変位する。
レール部材17は、遊技盤2の周囲に沿って配置されている。レール部材17は、発射装置90(図2)によって発射された遊技球を遊技領域3に案内する。遊技盤2の下部中央には、どこにも入賞しなかった遊技球を排出するためのアウト口19が開口している。
大入賞装置30は、右遊技領域3Rであって、演出表示装置7の右方に配置されている。大入賞装置30は、大入賞口32と、大入賞口32を開閉する開閉部材31とを備える。大入賞口32は、複数の遊技球が入賞(入球)可能な大きさに形成されている。開閉部材31は、基端を回動軸にして回動可能に構成されており、開閉部材31が開閉動作することにより、大入賞口32が開閉する。開閉部材31が回動して大入賞口32が開口された状態では、右遊技領域3Rを流下する遊技球が大入賞口32に高確率で入賞する。
図2に示すように、表示器類50は、遊技盤2のうち遊技領域3の外側下方に設けられている。表示器類50は、第1特別図柄(第1特図ともいう)を変動表示する第1特別図柄表示器51と、第2特別図柄(第2特図ともいう)を変動表示する第2特別図柄表示器52と、普通図柄(普図ともいう)を変動表示する普通図柄表示器53とを備える。さらに、表示器類50は、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を表示する第1特図保留表示器51aと、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を表示する第2特図保留表示器52aと、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を表示する普図保留表示器53aとを備える。以下、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄という。また、第1特別図柄表示器51及び第2特別図柄表示器52に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄表示器という。
本実施形態において各特別図柄表示器51,52は、それぞれ複数(例えば4個)のLEDから構成されている。点灯したLED及び消灯したLEDがそれぞれ特別図柄を表しており、LEDの点灯箇所が所定方向(例えば、左から右)へ流れる状態が特別図柄の変動表示を表している。以下、特別図柄が変動表示を開始してから特別図柄が確定表示されるまでの特別図柄の変動パターンを特図変動パターンという。
また、本実施形態において普通図柄表示器53は、複数(例えば2個)のLEDから構成されている。点灯したLED及び消灯したLEDが普通図柄を表しており、各LEDが交互に点灯する状態が普通図柄の変動表示を表している。また、遊技球がゲート12を通過すると、当たりか否かを判定する普通図柄の抽選が実行され、普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示する。そして、普通図柄表示器53は、普通図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄を確定表示する。普通図柄表示器53が確定表示した普通図柄が、当たりを示す普通図柄であった場合は、普通可変入賞装置20が作動して可動部材21が開閉し、第2始動口22が開閉する。
遊技球が第1始動口10に入賞すると大当たりか否かを判定する大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示する。そして、第1特別図柄表示器51は、第1特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第1特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第1特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、大入賞装置30が作動して開閉部材31が開閉し、大入賞口32が開閉する。第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口10に入賞したときは、その入賞を契機とする第1特別図柄表示器51の作動が保留され、その作動保留の数を示す記憶数が第1特図保留表示器51aによって表示される。以下、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を第1特図保留数という。
また、遊技球が第2始動口22又は第3始動口13に入賞すると大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示する。そして、第2特別図柄表示器52は、第2特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第2特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第2特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、大入賞装置30が作動して開閉部材31が開閉し、大入賞口32が開閉する。第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22又は第3始動口13に入賞したときは、その入賞を契機とする第2特別図柄表示器52の作動が保留され、その作動保留の数を示す記憶数が第2特図保留表示器52aによって表示される。以下、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を第2特図保留数という。
また、第1特図保留数及び第2特図保留数に共通の事項を説明する場合は、単に特図保留数という。また、特別図柄表示器が特別図柄の変動表示を開始してから特別図柄を確定表示するまでを特別図柄の1回の変動という。また、特別図柄が1回変動される毎に特図保留数が1個ずつ減少することを特図保留数の消化という。
なお、パチンコ遊技機1では、大当たり判定で大当たりと判定されなかった場合に小当たりに当選することがある。小当たりに当選した場合も、開閉部材31の開閉により大入賞口32が開閉する。また、パチンコ遊技機1では、第1特図と第2特図がそれぞれ別々に変動表示可能となっている。つまり、第2特別図柄表示器52で第2特図の変動表示中であっても、第1特別図柄表示器51で第1特図が変動可能である。同様に、第1特別図柄表示器51で第1特図が変動表示中であっても、第2特別図柄表示器52で第2特図が変動可能である。よって、第2特図保留の有無は第1特図保留の消化に関与せず、第1特図保留の有無は第2特図保留の消化に関与しない。このように、第1特図と第2特図の両方を並行して(同時に)変動表示することが可能な遊技機を「同時変動機(並行変動機)」ともいう。
次に、演出表示装置7について説明する。
演出表示装置7は、演出画像、メッセージ画像、デモンストレーション画像(デモ画像)等の動画像及び静止画像を表示する。遊技者は、それらの画像をパチンコ遊技機1の前方から見ながら遊技を行う。演出表示装置7は、演出画像として、演出(装飾)図柄を特別図柄の変動表示と同期させて変動表示する。演出図柄は、算用数字(例えば、1~10)を表した図柄である。なお、演出図柄には、アルファベットや特別なキャラクタ等、数字以外を表した図柄を含めてもよいし、数字以外を表した図柄と組み合わせてもよい。演出表示装置7が演出図柄を変動表示する領域として、左から順に、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域が設定されている。左演出図柄表示領域では左演出図柄7Lが、中演出図柄表示領域では中演出図柄7Cが、右演出図柄表示領域では右演出図柄7Rがそれぞれ変動表示される。以下、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域及び右演出図柄表示領域に共通の事項を説明する場合は、単に演出図柄表示領域という。
各演出図柄の主な変動パターン(変動態様)は、演出図柄が表す数字が昇順となるように画面の上から下に移動する変動パターン、つまり、縦方向にスクロールする変動パターンである。なお、変動パターンとして、演出図柄が画面の左右の一方から他方へ移動する横スクロール方式、演出図柄が同じ表示位置にて数字の昇順に順番に表示される方式等を用いることもできる。また、演出表示装置7は、演出画像として各演出図柄の背景に背景画像を表示する。例えば、背景画像は、テレビドラマや映画等の動画像、その動画像をアニメ化した動画像、アニメーション、パチンコ遊技機メーカーオリジナルの動画像等である。演出表示装置7は、液晶表示装置である。なお、演出表示装置7として、有機EL表示装置、ドットマトリクスLEDを使った表示装置等を用いることもできる。
演出表示装置7は、特別図柄の変動表示と同期させて各演出図柄を変動表示し、特別図柄が確定表示されると同時に各演出図柄を確定表示し、大当たり判定結果を表示する。ここで、確定表示とは、演出図柄が上下に揺れたり、再変動したりすることなく、完全に停止した停止表示状態のことである。
ちなみに、演出表示装置7では、遊技状態に基づく一方の特別図柄(以下、メイン特図という)に対応する演出図柄の変動表示が行われる。なお、他方の特別図柄(以下、非メイン特図という)については、表示器類50では表示されるが、演出表示装置7で表示されない。パチンコ遊技機1の遊技状態として、「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」、「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」、「時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」、「高確非時短状態(高確率状態かつ非時短状態)」の4種類がある。「通常遊技状態」では第1特図がメイン特図となる。「確変遊技状態」、「時短遊技状態」、「高確非時短状態」では第2特図がメイン特図となる。遊技状態の詳細は後述する。
以下、大当たり判定の結果が大当たりであったことを表す演出図柄を大当たり演出図柄といい、大当たり判定の結果がハズレであったことを表す演出図柄をハズレ演出図柄という。大当たり演出図柄は、各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃った状態、いわゆる、ぞろ目の状態である。例えば、図1に示すように、確定表示された左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rがそれぞれ「7」で揃った状態である。また、ハズレ演出図柄は、各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃っていない状態、つまり、ぞろ目ではない状態の図柄である。例えば、確定表示された左演出図柄7Lが「7」、中演出図柄7Cが「6」、右演出図柄7Rが「7」の状態である。以下、演出表示装置7が特別図柄と同期させて変動表示する演出図柄の変動パターンを演出図柄変動パターンといい、その演出図柄変動パターンの背景に表示される画像を背景画像という。背景画像は、静止画像又は動画像である。
演出図柄変動パターンの変動表示は、特図変動パターンの変動表示と同期して行われ、特別図柄表示器の作動保留が発生した場合は、演出表示装置7の作動も保留される。つまり、特別図柄表示器の作動保留数と、演出表示装置7の作動保留数とは一致する。なお、第1特図保留数に対応する演出表示装置7の作動保留数、及び第2特図保留数に対応する演出表示装置7の作動保留数は、保留画像によって演出表示装置7に表示される。従って、遊技者は、演出表示装置7に表示される保留画像の数を数えることにより、第1特図保留数や第2特図保留数を知ることができるとともに、第1特図保留数や第2特図保留数に起因する演出表示装置7の作動保留数を知ることができる。なお、演出表示装置7の作動保留数については演出表示装置7に表示せずに演出表示装置7の周辺にあるランプ等を用いて遊技者に報知してもよい。
また、パチンコ遊技機1では、演出図柄による大当たり判定の結果の報知に加えて、演出表示装置7に表示される背景画像、スピーカ8から出力される音、盤ランプ2aの点灯等を複合的に用いて、大当たり判定の結果の報知を行う。具体的には、予告演出、リーチ演出等の各種演出が該当する。
[パチンコ遊技機の主な電気的構成]
次に、図2及び図3に従って、パチンコ遊技機1の主な電気的構成について説明する。
パチンコ遊技機1は、主制御基板60(図2)と、払出制御基板73(図2)と、サブ制御基板100(図3)と、画像制御基板200(図3)と、音声制御基板78(図3)と、ランプ制御基板79(図3)とを備えている。
図2に示すように、主制御基板60には、遊技制御用ワンチップマイコン(以下、遊技制御用マイコンという)61が実装されている。遊技制御用マイコン61は、CPU62と、ROM63と、RAM64と、入出力回路65とを備えている。遊技制御用マイコン61は、大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数等、各種の判定(抽選)にて使用する乱数を発生する。CPU62は、入賞の検出、大当たり判定、各種乱数の更新等を実行する。ROM63には、CPU62が実行するコンピュータプログラム、大当たり判定テーブルT1(図4(a))、大当たり種別判定テーブルT2(図4(b))、リーチ判定テーブルT3(図5(b))、特図変動パターン選択テーブルT4-1~T4-3(図6(a)~(c))等の各種のテーブルが記憶されている。
RAM64は、CPU62がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリ等として使用される。また、RAM64には、第1特図保留記憶部64aと、第2特図保留記憶部64bと、普図保留記憶部64cとが設けられている。
第1特図保留記憶部64aは、第1乃至第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第1特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第1始動口10に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数及び変動パターン乱数が記憶される。第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口10に入賞したときは、その入賞に起因する第1特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数等は第1特図保留記憶部64aに記憶される。
第2特図保留記憶部64bは、第1乃至第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第2特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第2始動口22又は第3始動口13に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数及び変動パターン乱数が記憶される。第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22又は第3始動口13に入賞したときは、その入賞に起因する第2特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数等は第2特図保留記憶部64bに記憶される。
大当たり乱数等は、作動保留の発生順、つまり、遊技制御用マイコン61による取得順に第1特図保留記憶部64a及び第2特図保留記憶部64bの各第1記憶領域から順番に記憶される。このため、大当たり乱数等が第1乃至第4記憶領域まで記憶されている場合は、第4記憶領域に記憶されている大当たり乱数等が時間的に最も新しい情報であり、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数等が時間的に最も古い情報である。各記憶領域に記憶されている大当たり乱数等は、特別図柄の変動表示が1回終了する毎に、記憶の順番が古い方の記憶領域に1つずつシフトする。例えば、第2記憶領域に記憶されていた大当たり乱数等は第1記憶領域にシフトする。また、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数等に基づく判定(抽選)は、特別図柄表示器による特別図柄の当該変動表示が終了し、次の変動表示が始まる前に実行される。
普図保留記憶部64cには、遊技球がゲート12を通過したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した普通当たり乱数(普通図柄が当たりか否かを判定(抽選)するための乱数)が記憶される。普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示しているときに遊技球がゲート12を通過したときは、その通過に起因する普通図柄表示器53の作動は一旦保留(作動保留)され、その通過に起因して取得された普通当たり乱数は普図保留記憶部64cに記憶される。普通図柄の保留された変動表示は、現在行われている普通図柄の変動表示が終了した次に行われる。パチンコ遊技機1では、普図保留記憶部64cは、計4個の保留を行うための記憶領域を有し、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数は最大4個である。以下、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を普図保留数という。
また、主制御基板60には、表示器類50が電気的に接続されている。前述したように、表示器類50は、第1特別図柄表示器51と、第2特別図柄表示器52と、普通図柄表示器53とを備える。さらに、表示器類50は、第1特図保留表示器51aと、第2特図保留表示器52aと、普図保留表示器53aとを備える。さらに、主制御基板60には、中継基板74を介して第1始動口センサ10aと、一般入賞口センサ11aと、ゲートセンサ12aと、第3始動口センサ13aと、第2始動口センサ22aと、大入賞口センサ32aと、電チューソレノイド20aと、大入賞口ソレノイド30aとが電気的に接続されている。
第1始動口センサ10aは、第1始動口10の直下に設けられており、遊技球が第1始動口10に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。一般入賞口センサ11aは、一般入賞口11の直下に設けられており、遊技球が一般入賞口11に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。ゲートセンサ12aは、ゲート12のうち遊技球の通過領域に設けられており、遊技球がゲート12を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第3始動口センサ13aは、第3始動口13の直下に設けられており、遊技球が第3始動口13に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第2始動口センサ22aは、第2始動口22の直下に設けられており、遊技球が第2始動口22に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。大入賞口センサ32aは、大入賞口32の直下に設けられており、遊技球が大入賞口32に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。
電チューソレノイド20aは、普通可変入賞装置20の可動部材21を開閉駆動する。大入賞口ソレノイド30aは、大入賞装置30の開閉部材31を開閉駆動する。
また、主制御基板60には、払出制御基板73を介してカードユニット76と、貸球払出装置80と、賞球払出装置400とが電気的に接続されている。カードユニット76は、パチンコ遊技機1に隣接して設けられており、プリペイドカードに対して残高の読取りや書き込み等を行う。貸球払出装置80は、球貸モータ81と、球貸センサ82とを備えている。球貸モータ81は、貸球としての遊技球を払出す部材を駆動し、球貸センサ82は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を、払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、貸球払出装置80が払出した貸球数を計数する。カードユニット76に挿入されたプリペイドカードに、払出可能な最小残高以上の残高が記録されているときに、球貸ボタン(図示せず)が操作されると、貸球払出装置80が作動し、最小単位個数の貸球が打球供給皿24に払出される。
賞球払出装置400は、賞球モータ401と、賞球センサ402とを備えている。賞球モータ401は、賞球としての遊技球を払出す部材を駆動し、賞球センサ402は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を、払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、賞球払出装置400が払出した賞球数を計数する。
また、主制御基板60には、発射制御回路75を介して発射装置90が電気的に接続されている。発射装置90は、発射モータ91と、タッチスイッチ92と、発射ボリューム93とを備えている。発射モータ91は、遊技球を打撃して発射する打撃槌(図示せず)を駆動する。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力する。発射ボリューム93は、発射レバー4aの回転量に応じて打撃槌が遊技球を打撃する強度を調節する。
また、パチンコ遊技機1は、電源基板70を備えている。電源基板70は、主制御基板60及び払出制御基板73に電力を供給する。また、電源基板70は、払出制御基板73に電気的に接続された各装置に対して、払出制御基板73を介して電力を供給する。また、電源基板70は、中継基板74に電気的に接続された各センサ及びソレノイドに対して、主制御基板60から中継基板74を介して電力を供給する。また、電源基板70は、主制御基板60に電気的に接続された表示器類50に対して、主制御基板60を介して電力を供給する。
電源基板70には、バックアップ電源回路71が設けられている。バックアップ電源回路71は、パチンコ遊技機1に対して外部から電力が供給されていない場合に、主制御基板60のRAM64等に対して情報の保持に必要な電力を供給する。電源基板70には、電源基板70へ電力を供給する主電源をオンオフするための電源スイッチ72が電気的に接続されている。
主制御基板60は、サブ制御基板100に対して各種コマンドを送信する。主制御基板60は、コマンドをサブ制御基板100へ送信することはできるが、サブ制御基板100は、主制御基板60へコマンドを送信することができない。つまり、主制御基板60とサブ制御基板100との通信は、主制御基板60からサブ制御基板100へ送信することのみが可能な単方向通信となっている。
図3に示すように、サブ制御基板100には、演出制御用ワンチップマイコン(以下、演出制御用マイコンという)101が実装されている。演出制御用マイコン101は、CPU102と、ROM110と、RAM120と、入出力回路103とを備えている。CPU102は、遊技に伴って演出を制御する。ROM110には、CPU102が演出を制御するためのコンピュータプログラムの他、演出選択テーブル(図示せず)等の各種のテーブルが記憶されている。RAM120は、CPU102がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。また、RAM120には、第1特図保留演出記憶部121と、第2特図保留演出記憶部122と、当該変動用演出記憶部123とが設けられている。
第1特図保留演出記憶部121は、第1乃至第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第1始動入賞コマンド等を記憶する。第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口10に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数を含むコマンドである。
第2特図保留演出記憶部122は、第1乃至第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第2始動入賞コマンド等を記憶する。第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口22又は第3始動口13に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数を含むコマンドである。
当該変動用演出記憶部123は、変動演出パターンの当該変動に用いる第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンドを記憶する。
入出力回路103は、サブ制御基板100に接続された各基板等との間でデータの送信又は受信を行う。
サブ制御基板100には、画像制御基板200が電気的に接続されている。画像制御基板200には、演出表示装置7が電気的に接続されている。画像制御基板200には、VDP201(Video Display Processor)と、画像制御用CPU202と、制御用ROM203と、制御用RAM204と、CGROM(Character Generator Read Only Memory)205と、VRAM(Video Random Access Memory)206とが実装されている。画像制御用CPU202は、変動演出パターン、ボタン演出画像、及び予告画像等の演出画像を表示するよう演出表示装置7を制御する。制御用ROM203には、画像制御用CPU202が演出表示装置7を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御用RAM204は、画像制御用CPU202がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。CGROM205には、演出表示装置7が演出画像を表示するための画像データが記憶されている。VDP201は、画像制御用CPU202によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM205から画像データを読み出し、その読み出した画像データをVRAM206内の展開領域に展開する。そして、VDP201は、VRAM206内に展開した画像データを合成し、その合成した画像データをVRAM206内のフレームバッファに記憶する。そして、VDP201は、VRAM206内のフレームバッファに記憶した画像データをRGB信号に変換して演出表示装置7に出力する。これにより、演出表示装置7は演出画像を表示する。
サブ制御基板100には、ランプ制御基板79を介して盤ランプ2a、演出ボタンランプ9c、左サイドランプ23a、右サイドランプ23bが電気的に接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて各ランプの発光態様を決める発光パターンデータを作成し、その発光パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、ランプ制御基板79は、受信した発光パターンデータに従って各ランプの発光制御を行う。
ランプ制御基板79には、中継基板77を介して可動体15が電気的に接続されている。可動体15は、可動体15を動作させるための装置(図示せず)が接続されており、その装置には、その装置を駆動するための可動体モータ(図示せず)が接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて可動体15の動作パターンを決める動作パターンデータを作成し、その動作パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、動作パターンデータを受信したランプ制御基板79は、その動作パターンに従って中継基板77を介して可動体モータを駆動し、可動体15の動作制御を行う。
サブ制御基板100には、音声制御基板78を介して各スピーカ8が電気的に接続されている。音声制御基板78には、音声制御用CPU(図示せず)と、音声データROM(図示せず)と、音声合成回路(図示せず)と、アンプ(図示せず)とが搭載されている。音声データROMには、各スピーカ8が音楽や効果音等の音を出力するための音声データが記憶されている。音声制御用CPUは、サブ制御基板100から受信したコマンドに基づいて音声データROMから音声データを読み出し、その読み出した音声データを音声合成回路に出力する。音声合成回路は、入力した音声データを合成するとともに、その合成した合成音声データをアナログの音声信号に変換してアンプに出力する。アンプは、入力した音声信号を増幅して各スピーカ8に出力する。そして、各スピーカ8は、入力した音声信号により示される音を出力する。
また、サブ制御基板100には、演出レバー押込検出スイッチ6aと、演出レバー回転検出スイッチ6bと、演出ボタン検出スイッチ9aと、演出レバー振動モータ6cと、演出ボタン振動モータ9bとが電気的に接続されている。
演出レバー押込検出スイッチ6aは、演出レバー6が押込操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力する。演出制御用マイコン101は、演出レバー押込検出スイッチ6aから入力した信号に基づいて、演出レバー6が押込操作されたときに行うレバー演出を実行する。演出レバー回転検出スイッチ6bは、演出レバー6が回転操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力する。演出制御用マイコン101は、演出レバー回転検出スイッチ6bから入力した信号に基づいて、演出レバー6が回転操作されたときに行うレバー演出を実行する。演出ボタン検出スイッチ9aは、演出ボタン9が押下操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力する。演出制御用マイコン101は、演出ボタン検出スイッチ9aから入力した信号に基づいて、ボタン演出を実行する。
演出レバー振動モータ6cは、演出レバー6を振動させる部材であり、演出レバー6と接する部位又は演出レバー6の内部に設けられている。演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させる部材であり、演出ボタン9の内部に収容されている。ROM110には、演出レバー振動モータ6cの動作パターンを決める動作パターンデータと、演出ボタン振動モータ9bの動作パターンを決める動作パターンデータとが記憶されている。演出制御用マイコン101は、演出レバー6を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読み出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出レバー振動モータ6cを駆動制御する。また、演出制御用マイコン101は、演出ボタン9を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読み出し、その読み出した動作パターンデータに基づいて演出ボタン振動モータ9bを駆動制御する。
[遊技状態の説明]
次に、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機1の特別図柄表示器及び普通図柄表示器53には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能とが備わっている。特別図柄表示器の確率変動機能が作動している状態(特別図柄の大当たり判定で大当たりと判定される確率が高確率である状態)を「高確率状態」という。確率変動機能が作動していない状態(特別図柄の大当たり判定で大当たりと判定される確率が通常確率である状態)を「通常確率状態(低確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。本実施形態のパチンコ遊技機1は、予め定められた回数(所定回数)の特別図柄の変動表示が実行されることで高確率状態が終了するタイプのパチンコ遊技機(所謂「ST機(確変回数切りの遊技機)」)である。このため、高確率状態において、大当りが発生することなく所定回数(この例では40回)の特別図柄の変動表示が実行されると通常確率状態となる。なお、大当たり遊技中も高確率状態は終了する。
また、特別図柄表示器の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始から確定表示までに要する時間)が、非時短状態よりも短くなっている。特別図柄表示器の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して特別図柄の変動時間として短い変動時間が選択され易くなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化ペースを早め、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生し易くなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たり当選を狙うことができる。
特別図柄表示器の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器53の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄表示器の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。したがって、時短状態では、普通図柄の抽選において当たりと判定される確率が非時短状態よりも高くなっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器53に確定表示する普通図柄が、普通当たり図柄(普通図柄の抽選において当たりと判定されたことを示す普通図柄)となる確率が高くなる。
また、時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。例えば、普通図柄の変動時間は非時短状態では10秒であるが、時短状態では1秒である。さらに時短状態では、普通可変入賞装置20の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における普通可変入賞装置20の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放回数増加機能が作動している。補助遊技とは、確定表示された普通図柄が予め定めた特定の普通図柄である場合に、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口22を開閉させる遊技のことである。
普通図柄表示器53の確率変動機能及び変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能及び開放回数増加機能とが作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、普通可変入賞装置20が頻繁に開放され、第2始動口22へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合が高くなるため、遊技者は、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、このように、普通図柄表示器53の確率変動機能及び変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能及び開放回数増加機能とが作動している状況下で、普通可変入賞装置20により第2始動口22への入賞をサポートする制御を電サポ制御という。また、電サポ制御が行われている状態を「高ベース状態」といい、電サポ制御が行われていない状態(非電サポ状態)を「低ベース状態」という。電サポ制御が行われていない状態が、本発明の第1状態の一例である。電サポ制御が行われている状態が、始動口への遊技球の入球状態が第1状態よりも入球し易い本発明の第2状態の一例である。
パチンコ遊技機1では、大当たりに当選すると必ず所定回数の特図変動が実行されるまで高確率状態とされるが、特別図柄の変動時間短縮機能の有無や変動時間短縮機能の作動回数は、大当たり当選時の遊技状態によって決まる。パチンコ遊技機1で生起される遊技状態は、前述したように、「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」、「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」、「時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」、「高確非時短状態(高確率状態かつ非時短状態)」の4種類である。時短状態中は電サポ制御が行われ、非時短状態中は電サポ制御が行われない。
[大当たり判定テーブル]
図4(a)に示す大当たり判定テーブルT1は、遊技制御用マイコン61が大当たりか否かの大当たり判定を実行する際に参照するテーブルである。大当たり判定テーブルは、遊技状態と、抽選の種類(第1特図の抽選か第2特図の抽選か)、大当たり乱数値とを対応付けて構成されている。大当たり乱数値は、大当たり乱数カウンタが発生する大当たり乱数の中から所定の乱数を選択したものである。大当たり乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり乱数カウンタが動作して大当たり乱数が発生する。大当たり乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。パチンコ遊技機1の大当たり乱数カウンタは、0~65535の計65536個の大当たり乱数をカウントする。つまり、0~65535の計65536個の大当たり乱数を発生する。
大当たり判定テーブルT1には、通常確率状態における第1特図抽選用の大当たり乱数値として、0~164の計165個の大当たり乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、通常確率状態のときに大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が0~164の範囲内の値であった場合は大当たりと判定し、0~65535のうち0~164以外であった場合は、大当たりではない、つまり、ハズレと判定する。また、第1特図抽選でハズレと判定される場合であって、取得した大当たり乱数が165~264の範囲内の値であった場合は、小当たりと判定される。
大当たり判定テーブルT1には、通常確率状態における第2特図抽選用の大当たり乱数値として、0~164の計165個の大当たり乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、通常確率状態のときに取得した大当たり乱数が0~164範囲内の値であった場合は大当たりと判定し、0~65535のうち0~164以外であった場合は、大当たりではない、つまり、ハズレと判定する。また、第2特図抽選でハズレと判定される場合であって、特に取得した大当たり乱数が165~33015の範囲内の値であった場合は、小当たりと判定される。すなわち、通常確率状態における第2特図抽選では、大当たりに当選しなかった場合であっても、約1/2の確率で小当たりに当選する。なお、第1特図抽選では小当たりを設定しなくてもよい。また、大当たり乱数とは別に小当たり乱数を設け、大当たりに当選しなかった場合に小当たり判定を行うようにしてもよい。また、第2特図抽選において、小当たりの当選確率を1/2よりも高く設定してもよい。
また、大当たり判定テーブルT1には、高確率状態における第1特図抽選用の大当たり乱数値として、0~649の計650個の大当たり乱数が設定されている。つまり、通常確率状態よりも多くの大当たり乱数が設定されており、通常確率状態よりも大当たりと判定される確率が高くなっている。遊技制御用マイコン61は、高確率状態のときに取得した大当たり乱数が0~649の範囲内の値であった場合は大当たりと判定し、0~65535のうち0~649以外であった場合は、大当たりではない、つまり、ハズレと判定する。また、第1特図抽選でハズレと判定される場合であって、特に取得した大当たり乱数が650~749の範囲内の値であった場合は、小当たりと判定される。つまり、小当たりに当選する確率は、通常確率状態であっても高確率状態であっても変化しない。
また、大当たり判定テーブルT1には、高確率状態における第2特図抽選用の大当たり乱数値として、0~649の計650個の大当たり乱数が設定されている。つまり、通常確率状態よりも多くの大当たり乱数が設定されており、通常確率状態よりも大当たりと判定される確率が高くなっている。遊技制御用マイコン61は、高確率状態のときに取得した大当たり乱数が0~649の範囲内の値であった場合は大当たりと判定し、0~65535のうち0~649以外であった場合は、大当たりではない、つまり、ハズレと判定する。また、第2特図抽選でハズレと判定される場合であって、特に取得した大当たり乱数が650~33665の範囲内の値であった場合は、小当たりと判定される。つまり、小当たりに当選する確率は、通常確率状態であっても高確率状態であっても変化しない。
[大当たり種別判定テーブル]
図4(b)に示す大当たり種別判定テーブルT2は、大当たりと判定された場合に遊技制御用マイコン61が大当たりの種別判定を実行する際に参照するテーブルである。大当たり種別判定テーブルT2は、当選時の遊技状態と、大当たり種別乱数値とを対応付けて構成されている。大当たり種別乱数値は、大当たり種別乱数カウンタが発生する大当たり種別乱数の中から所定の乱数を選択したものである。大当たり種別乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり種別乱数カウンタが動作して大当たり種別乱数が発生する。大当たり種別乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。本実施形態において大当たり種別乱数カウンタは、0~9の計10個の大当たり種別乱数をカウントする。つまり、0~9の計10個の大当たり種別乱数を発生する。パチンコ遊技機1では、大当たりの種別として「3R(ラウンド)大当たり」と「10R(ラウンド)大当たり」が設定されている。大入賞口が開口してから次回開口するまでの期間を「ラウンド」という。最初のラウンド開始から最終ラウンドが終了するまでの遊技を大当たり遊技という。3R大当たりは、大当たり遊技を構成するラウンド数が「3」である。10R大当たりは、大当たり遊技を構成するラウンド数が「10」である。前述したように、パチンコ遊技機1では、大当たりに当選すると必ず所定回数の特図変動が実行されるまで高確率状態とされるが、特別図柄の変動時間短縮機能の有無や変動時間短縮機能の作動回数は、大当たり当選時の遊技状態によって決まる。パチンコ遊技機1で生起される遊技状態は、前述したように、「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」、「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」、「時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」、「高確非時短状態(高確率状態かつ非時短状態)」の4種類である。
図5(a)に従って、各遊技状態について説明する。
「通常遊技状態」は、特別図柄の大当たり確率は通常確率状態であって特別図柄の変動時間短縮機能は機能しない。同様に、普通図柄の大当たり確率についても通常確率状態であって普通図柄の変動時間短縮機能も機能しない。また、本実施形態では第1特図と第2特図の変動は並行して行われるが、「通常遊技状態」では非メイン特図である第2特図は極めて長い変動時間(例えば600秒)となるように設定されている。従って、「通常遊技状態」で第3始動口13を狙って第2特図変動が行われたとしても、第2特図の変動時間が極めて長く、また、第2特図の大当たり判定で小当たりに当選しても大入賞口32はごく短い時間しか開放されない。従って、メーカー側や遊技店側が想定しない「通常遊技状態」での小当たりを狙った右打ち遊技を防止することが可能となる。
「高確非時短状態」は、特別図柄の大当たり確率は高確率状態となるが特別図柄の変動時間短縮機能は機能しない。一方、普通図柄の大当たり確率は通常確率状態となり普通図柄の変動時間短縮機能は機能しない、すなわち電サポは機能しない。ただし、可動部材21が閉鎖した状態であっても、右打ちされた遊技球は高確率で第3始動口13に入賞するため、時短状態に比べると特図2保留の消化は遅いが、右打ちすることによって特図2保留を切らすことが無い程度には第3始動口13に遊技球を入賞させることが可能となる。
「時短遊技状態」は、特別図柄の大当たり確率は通常確率状態であるが特別図柄の変動時間短縮機能は機能する。さらに、普通図柄の大当たり確率も高確率状態となってかつ普通図柄の変動時間短縮機能も機能する。その結果、いわゆる電サポ状態となり、遊技者は右打ちすることによって遊技球を大きく減少させることなく、かつ特図2保留を切らすことなく次々と第2始動口22に入賞させることが可能となる。すなわち、「時短遊技状態」では可動部材21がほぼ開放された状態となるので、右打ちした遊技球は第2始動口22に優先して入賞し、普通可変入賞装置20の下流にある第3始動口13にはあまり入賞しない。
「確変遊技状態」は、特別図柄の大当たり確率は高確率状態となってかつ特別図柄の変動時間短縮機能も機能する。さらに、普通図柄の大当たり確率も高確率状態となってかつ普通図柄の変動時間短縮機能も機能する。その結果、いわゆる電サポ状態となり、遊技者は右打ちすることによって遊技球を大きく減少させることなく、かつ特図2保留を切らすことなく次々と第2始動口22に遊技球を入賞させることが可能となる。すなわち、「確変遊技状態」では可動部材21がほぼ開放された状態となるので、右打ちした遊技球は第2始動口22に優先して入賞し、普通可変入賞装置20の下流にある第3始動口13にはあまり入賞しない。
以上、図5(a)を用いて説明した遊技状態を前提とし、図4(b)に示す大当たり種別判定テーブルT2を用いて大当たり種別が決定された場合、大当たり遊技後に生起される遊技状態について説明する。
大当たり当選時の遊技状態が「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」である場合、第1特図がメイン特図となる。「通常遊技状態」では、取得した大当たり種別乱数の値にかかわらず、「3R大当たり」が決定される。「通常遊技状態」で3R大当たりに当選した場合、大当たり遊技後40回目までは「高確非時短状態」となり、大当たり遊技後41回目からは「通常遊技状態」となる。
大当たり当選時の遊技状態が「高確非時短状態」である場合、第2特図がメイン特図となる。「高確非時短状態」では、取得した大当たり種別乱数が0~2の範囲内の値であれば、「3R大当たり」が決定される。取得した大当たり種別乱数が3~9の範囲内の値であれば、「10R大当たり」が決定される。「高確非時短状態」で「3R大当たり」又は「10R大当たり」に当選した場合、大当たり遊技後40回目までは「確変遊技状態」となり、大当たり遊技後41回目~1000回目までは「時短遊技状態」となり、大当たり遊技後1001回目からは「通常遊技状態」となる。つまり、大当たりの種別にかかわらず、大当たり遊技後の遊技状態は同一である。
大当たり当選時の遊技状態が「時短遊技状態」である場合、第2特図がメイン特図となる。「時短遊技状態」では、取得した大当たり種別乱数が0~2の範囲内の値であれば、「3R大当たり」が決定される。取得した大当たり種別乱数が3~9の範囲内の値であれば、「10R大当たり」が決定される。「時短遊技状態」で「3R大当たり」又は「10R大当たり」に当選した場合、大当たり遊技後40回目までは「確変遊技状態」となり、大当たり遊技後41回目~200回目までは「時短遊技状態」となり、大当たり遊技後201回目からは「通常遊技状態」となる。つまり、大当たりの種別にかかわらず、大当たり遊技後の遊技状態は同一である。
大当たり当選時の遊技状態が「確変遊技状態」である場合、第2特図がメイン特図となる。「確変遊技状態」では、取得した大当たり種別乱数が0~2の範囲内の値であれば、「3R大当たり」が決定される。取得した大当たり種別乱数が3~9の範囲内の値であれば、「10R大当たり」が決定される。「確変遊技状態」で「3R大当たり」又は「10R大当たり」に当選した場合、大当たり遊技後40回目までは「確変遊技状態」となり、大当たり遊技後41回目~200回目までは「時短遊技状態」となり、大当たり遊技後201回目からは「通常遊技状態」となる。つまり、大当たりの種別にかかわらず、大当たり遊技後の遊技状態は同一である。
[リーチ判定テーブル]
図5(b)に示すリーチ判定テーブルT3は、遊技制御用マイコン61が大当たり判定の結果がハズレであった場合に、リーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かを判定する際に参照するテーブルである。ここで、リーチとは、複数の特別図柄のうち変動表示されている特別図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている特別図柄がどの特別図柄で確定表示されるか次第で大当たりを示す特別図柄の組み合わせとなる状態のことである。また、リーチとは、演出表示装置7の複数の表示領域においてそれぞれ変動表示されている演出図柄のうち、変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの演出図柄で確定表示されるか次第で大当たり演出図柄の組み合わせとなる状態のことである。
例えば、大当たり演出図柄の組み合わせの1つが「777」である場合に、左演出図柄表示領域において左演出図柄7Lとして「7」が確定表示されており、右演出図柄表示領域において右演出図柄7Rとして「7」が確定表示されており、中演出図柄表示領域において中演出図柄7Cが変動表示されている状態のことである。なお、リーチの概念には、中演出図柄7Cがスクロールしている状態の他、揺れている状態、拡大と縮小を繰り返す状態等が含まれる。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がハズレであった場合(小当たりを除く)に、リーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かを判定するための乱数である。リーチ判定テーブルT3は、遊技状態とリーチ乱数値とを対応付けて構成されている。リーチ乱数値は、リーチ乱数カウンタが発生するリーチ乱数の中から所定の乱数を選択したものである。本実施形態では、リーチ乱数カウンタは、0~255の計256個のリーチ乱数をカウントする。つまり、0~256の計256個のリーチ乱数を発生する。リーチ乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、リーチ乱数カウンタが動作してリーチ乱数が発生する。本実施形態では、遊技状態が非時短状態のときのリーチ乱数値として、0~27の計28個のリーチ乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が非時短状態のときにリーチ乱数カウンタから取得したリーチ乱数が0~27の範囲内の値であった場合は、リーチ判定においてリーチ有りと判定し、0~255のうち0~27以外であった場合は、リーチ無しと判定する。
また、本実施形態では、遊技状態が時短状態のときのリーチ乱数値として、0~11の計12個のリーチ乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が時短状態のときにリーチ乱数カウンタから取得したリーチ乱数が0~11の範囲内の値であった場合は、リーチ判定においてリーチ有りと判定し、0~255のうち0~11以外であった場合は、リーチ無しと判定する。
リーチ有りと判定されるリーチ乱数は、非時短状態よりも時短状態の方が少なく設定されている。これにより、時短状態ではリーチ有りと判定される確率が非時短状態よりも低くなる。つまり、リーチ無しと判定される確率が高くなるため、その分、特図変動パターンを選択する際に、リーチ無しの特図変動パターンを選択する確率が高くなる。このため、時短状態では、特図保留数の消化のペースが速くなる。なお、図5(b)のテーブルは、基本的に第1特図に対応するリーチ判定テーブルを示す。第2特図に対応するリーチ判定テーブルは、第1特図のテーブルと同一内容にしてもよいし、異なるテーブルとしてもよい。
[特図変動パターン選択テーブル]
図6(a)~(c)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-1~T4-3は、遊技制御用マイコン61が特図変動パターンを抽選により決定する際に参照するテーブルである。特図変動パターン選択テーブルT4-1~T4-3は、遊技状態毎に設定されている。図6(a)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-1は、通常遊技状態用のテーブルである。図6(b)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-2は、高確非時短状態用のテーブルである。図6(c)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-3は、時短遊技状態用及び確変遊技状態用のテーブルである。以下、特図変動パターン選択テーブルT4-1~T4-3をまとめて説明するときは、「特図変動パターン選択テーブルT4」と示す。
各特図変動パターン選択テーブルT4は、判定(大当たり判定及びリーチ判定)結果と、特図保留数と、変動パターン乱数値と、特図変動パターンと、変動時間と、を対応付けて構成されている。なお、大当たり種別について対応付けてもよい。また、各特図変動パターン選択テーブルT4に示す変動演出パターンは、選択された特図変動パターンに対応して演出表示装置7が変動表示する変動演出パターンを指しており、参考のために記載してある。変動パターン乱数値は、変動パターン乱数カウンタが発生する変動パターン乱数の中から所定の乱数を選択したものである。パチンコ遊技機1の変動パターン乱数カウンタは、0~99の計100個の変動パターン乱数をカウントする。つまり、0~99の計100個の変動パターン乱数を発生する。変動パターン乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、変動パターン乱数カウンタが動作して変動パターン乱数が発生する。
まず、図6(a)に従って、特図変動パターン選択テーブルT4-1(通常遊技状態用)について説明する。前述したように、「通常遊技状態」におけるメイン特図は、第1特図である。
「通常遊技状態」における第1特図の大当たり判定で大当たりと判定され、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~94の範囲内の値であった場合は、特図保留数に関係なく、特図変動パターンP1が選択される。また、変動パターン乱数が95~99の範囲内の値であった場合は、特図保留数に関係なく、特図変動パターンP2が選択される。特図変動パターンP1の変動時間は400,000msであり、特図変動パターンP2の変動時間は150,000msである。特図変動パターンP1に対応する変動演出パターンには、リーチ状態から発展したSP(スーパー)リーチを表示させる内容が対応付けられている。特図変動パターンP2に対応する変動演出パターンには、N(ノーマル)リーチを表示させる内容が対応付けられている。
第1特図の大当たり判定でハズレと判定され、かつリーチ判定でリーチ有りと判定された場合、取得した変動パターン乱数が0~9の範囲内の値であるならば、特図保留数に関係なく、特図変動パターンP3が選択される。取得した変動パターン乱数が10~99の範囲内の値であるならば、特図保留数に関係なく、特図変動パターンP4が選択される。特図変動パターンP3の変動時間は400,000msであり、特図変動パターンP4の変動時間は150,000msである。特図変動パターンP3に対応する変動演出パターンには、リーチ状態から発展したSPリーチを表示させる内容が対応付けられている。特図変動パターンP4に対応する変動演出パターンには、ノーマルリーチを表示させる内容が対応付けられている。
第1特図の大当たり判定でハズレと判定され、かつ、リーチ判定でリーチ無しと判定された場合、特図保留数が0~2個であるならば、取得した変動パターン乱数の値に関係なく、特図変動パターンP5が選択される。また、特図保留数が3~4個であるならば、取得した変動パターン乱数の値に関係なく、特図変動パターンP6が選択される。特図変動パターンP5の変動時間は10,000msであり、特図変動パターンP6の変動時間は5,000msである。特図変動パターンP5,P6に対応する変動演出パターンには、通常変動を表示させる内容が対応付けられている。
第1特図の大当たり判定で小当たりと判定された場合、特図変動パターンP7が選択される。特図変動パターンP7の変動時間は5,000msである。特図変動パターンP7に対応する変動演出パターンには、小当たり当選時の専用演出を表示させる内容が対応付けられている。
一方、「通常遊技状態」で第2特図の変動表示が行われる場合、大当たり判定の結果にかかわらず、極めて長い変動時間(例えば600,000ms)を特定する特図変動パターンP8が選択される。「通常遊技状態」における第2特図は非メイン特図であるため、演出表示装置7で表示されることなく、表示器類50でのみ表示される。
図6(b)に従って、特図変動パターン選択テーブルT4-2(高確非時短状態用)について説明する。前述したように、高確非時短状態におけるメイン特図は、第2特図である。
「高確非時短状態」における第2特図の大当たり判定で大当たりと判定され、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~94の範囲内の値であった場合は、特図保留数に関係なく、特図変動パターンP9が選択される。また、変動パターン乱数が95~99の範囲内の値であった場合は、特図保留数に関係なく、特図変動パターンP10が選択される。特図変動パターンP9は、前述の特図変動パターンP1と同一の内容(変動時間、変動演出パターン)である。特図変動パターンP10は、前述の特図変動パターンP2と同一の内容(変動時間、変動演出パターン)である。
第2特図の大当たり判定でハズレと判定され、かつリーチ判定でリーチ有りと判定された場合、取得した変動パターン乱数が0~9の範囲内の値であるならば、特図保留数に関係なく、特図変動パターンP11が選択される。取得した変動パターン乱数が10~99の範囲内の値であるならば、特図保留数に関係なく、特図変動パターンP12が選択される。特図変動パターンP11は、前述の特図変動パターンP3と同一の内容(変動時間、変動演出パターン)である。特図変動パターンP12は、前述の特図変動パターンP4と同一の内容(変動時間、変動演出パターン)である。
第2特図の大当たり判定でハズレと判定され、かつ、リーチ判定でリーチ無しと判定された場合、特図保留数が0~2個であるならば、取得した変動パターン乱数の値に関係なく、特図変動パターンP13が選択される。また、特図保留数が3~4個であるならば、取得した変動パターン乱数の値に関係なく、特図変動パターンP14が選択される。特図変動パターンP13は、前述の特図変動パターンP5と同一の内容(変動時間、変動演出パターン)である。特図変動パターンP14は、前述の特図変動パターンP6と同一の内容(変動時間、変動演出パターン)である。
第2特図の大当たり判定で小当たりと判定された場合、特図変動パターンP15が選択される。特図変動パターンP15は、前述の特図変動パターンP7と同一の内容(変動時間、変動演出パターン)である。
一方、「高確非時短状態」で第1特図の変動表示が行われる場合、大当たり判定の結果にかかわらず、極めて長い変動時間(例えば600,000ms)を特定する特図変動パターンP16が選択される。「高確非時短」における第1特図は非メイン特図であるため、演出表示装置7で表示されることなく、表示器類50でのみ表示される。
図6(c)に従って、特図変動パターン選択テーブルT4-3(時短遊技状態用・確変遊技状態用)について説明する。前述したように、時短遊技状態及び確変遊技状態におけるメイン特図は、第2特図である。
「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」における第2特図の大当たり判定で大当たりと判定された場合、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数の値及び特図保留数に関係なく、特図変動パターンP17が選択される。特図変動パターンP17は、前述の特図変動パターンP1と同一の内容(変動時間、変動演出パターン)である。
第2特図の大当たり判定でハズレと判定され、かつリーチ判定でリーチ有りと判定された場合、取得した変動パターン乱数の値及び特図保留数に関係なく、特図変動パターンP18が選択される。特図変動パターンP18は、前述の特図変動パターンP3と同一の内容(変動時間、変動演出パターン)である。
第2特図の大当たり判定でハズレと判定され、かつ、リーチ判定でリーチ無しと判定された場合、特図保留数が0~1個であるならば、取得した変動パターン乱数の値に関係なく、特図変動パターンP19が選択される。また、特図保留数が2~4個であるならば、取得した変動パターン乱数の値に関係なく、特図変動パターンP20が選択される。特図変動パターンP19は、前述の特図変動パターンP5と同一の内容(変動時間、変動演出パターン)である。特図変動パターンP20の変動時間は2,500msであり、特図変動パターンP20に対応する変動演出パターンには、通常変動を表示させる内容が対応付けられている。
第2特図の大当たり判定で小当たりと判定された場合、特図変動パターンP21が選択される。特図変動パターンP21の変動時間は2,500msであり、特図変動パターンP21に対応する変動演出パターンには、小当たり当選時の専用演出を表示させる内容が対応付けられている。
一方、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」で第1特図の変動表示が行われる場合、大当たり判定の結果にかかわらず、極めて長い変動時間(例えば600,000ms)を特定する特図変動パターンP22が選択される。「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」における第1特図は非メイン特図であるため、演出表示装置7で表示されることなく、表示器類50でのみ表示される。
また、本実施形態のように第1特図と第2特図の変動を並行して行う機種では、大当たり遊技中、他方の特別図柄の変動時間の計測が停止される。例えば、第1特図の変動中に第2特図で大当たりした場合、大当たり遊技中は第1特別図柄の変動時間の計測が停止される。なお、これらの特図変動パターンの選択割合や特図変動パターンの種類、変動時間等は、前述の例に限られず、遊技性等に応じて適宜変更されてもよい。
[遊技制御用マイコン61の主な処理]
次に、遊技制御用マイコン61が実行する主な処理について図を参照しつつ説明する。
(メイン側主制御処理)
最初に、図7に従って、メイン側主制御処理の内容について説明する。
遊技制御用マイコン61は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM63からメイン側主制御処理のコンピュータプログラムを読み出して実行する。遊技制御用マイコン61は、最初に初期設定を行う(ステップ(以下、Sと略す)1)。この初期設定では、例えば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU62の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタ及びタイマ等のリセット等を行う。続いて、遊技制御用マイコン61は、割込禁止を実行し(S2)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S3)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、前述した大当たり乱数、大当たり種別乱数、転落乱数、リーチ乱数及び変動パターン乱数を発生する各乱数カウンタの初期値をそれぞれ「1」加算して更新する。各乱数カウンタのカウント値は上限値に達すると「0」に戻って再び「1」加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数カウンタのカウント値にそれぞれ「2」以上の数値を加算して更新してもよい。また、各乱数は、カウンタIC等から成る公知の乱数生成回路を利用して生成される、いわゆるハードウェア乱数であってもよい。このハードウェア乱数を用いる場合は、ソフトウェアによる乱数の更新処理(S3)は必要ない。
続いて、遊技制御用マイコン61は、割込許可を実行する(S4)。割込許可中は、メイン側タイマ割込処理(S5)の実行が可能となる。メイン側タイマ割込処理(S5)は、例えば、4msec周期でCPU62に対して入力される割込パルスに基づいて実行される。つまり、4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割込処理(S5)が終了してから、次にメイン側タイマ割込処理(S5)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)による各種カウンタの初期値更新処理が実行される。なお、割込禁止状態のときにCPU62に割込パルスが入力された場合は、メイン側タイマ割込処理(S5)は直ぐには開始されず、割込許可(S4)が実行されてから開始される。
(メイン側タイマ割込処理)
次に、図8に従って、メイン側タイマ割込処理(図7のS5)について説明する。
遊技制御用マイコン61は、出力処理を実行する(S10)。この出力処理では、以下に説明する各処理において主制御基板60のRAM64に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等をサブ制御基板100や払出制御基板73等に出力する。遊技制御用マイコン61は、普通図柄が変動を開始した場合に普通図柄が変動を開始したことを示す普図用の変動開始コマンド、及び特別図柄が変動を開始した場合に特別図柄が変動を開始したことを示す特図用の変動開始コマンドについても出力する。続いて、遊技制御用マイコン61は、入力処理を実行する(S11)。この入力処理では、主にパチンコ遊技機1に取付けられている各種センサ(第1始動口センサ10a、第2始動口センサ22a、第3始動口センサ13a、一般入賞口センサ11a、ゲートセンサ12a、大入賞口センサ32a等)が検出した各検出信号を読み込む。続いて、遊技制御用マイコン61は、タイマ更新処理を実行する(S12)。このタイマ更新処理では、タイマとして作動している減算カウンタの更新(減算)を行う。続いて、遊技制御用マイコン61は、賞球制御処理を実行する(S13)。この賞球制御処理では、入力処理(S11)において読み込んだ各種センサの検出信号に基づいて、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払出コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。払出コマンドは、払出制御基板73に対して出力されるコマンドである。続いて、遊技制御用マイコン61は、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S14)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理は、図7のメイン側主制御処理で実行する普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)と同じである。つまり、各乱数カウンタの初期値の更新処理は、メイン側タイマ割込処理(S5)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割込処理(S5)の終了後、次のメイン側タイマ割込処理(S5)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する始動口センサ検出処理(S15)、普通動作処理(S16)、特別図柄待機処理(S17)、特別図柄変動処理(S18)、その他の処理(S19)を実行して、メイン側タイマ割込処理を終了する。その他の処理(S19)は、不正入賞を検知して報知するセキュリティ制御処理、磁気を利用した不正行為を検知して報知する磁気検出処理、前面枠18や内枠の開放を検知して報知する扉開放処理、電波を利用した不正行為を検知して報知する不正電波検出処理、パチンコ遊技機1を振動させる不正行為を検知して報知する衝撃検出処理等である。また、その他の処理では、第1特図保留数に基づいて第1特図保留表示器51aをその数を示す表示態様に制御したり、第2特図保留数に基づいて第2特図保留表示器52aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU62に割込パルスが入力されるまではメイン側主制御処理(図7)のS2~S4の処理が繰り返し実行され、割込パルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割込処理(図7のS5)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割込処理の出力処理(図8のS10)においては、前回のメイン側タイマ割込処理(図7のS5)にてRAM64の出力バッファにセットされたコマンド等が所定の基板へ出力される。
(始動口センサ検出処理)
次に、図9に従って、始動口センサ検出処理(図8のS15)について説明する。
遊技制御用マイコン61は、遊技球がゲート12を通過したか否かを判定する(S20)。遊技球がゲート12を通過したことはゲートセンサ12aによって検出される。遊技球がゲート12を通過したと判定した場合(S20:Yes)、遊技制御用マイコン61は、ゲート通過処理を実行する(S21)。このゲート通過処理では、普図保留数が4以上であるか否か判定し、普図保留数が4以上でなければ、普図保留数に「1」を加算し、普通図柄の抽選を行うための当たり乱数を取得して記憶する処理を行う。
S21の終了後、又は遊技球がゲート12を通過していないと判定した場合(S20:No)、遊技制御用マイコン61は、遊技球が第1始動口10に入賞したか否かを判定する(S22)。遊技球が第1始動口10に入賞したことは第1始動口センサ10aによって検出される。遊技球が第1始動口10に入賞したと判定した場合(S22:Yes)、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U1が上限値の「4」に達しているか否か判定する(S23)。第1特図保留数U1が「4」に達していないと判定した場合(S23:No)、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U1に1を加算する(S24)。これにより、第1特別図柄の変動保留条件が成立する。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図関係乱数取得処理を実行する(S25)。この第1特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数カウンタがカウントする大当たり乱数と、大当たり種別乱数カウンタがカウントする大当たり種別乱数と、リーチ乱数カウンタがカウントするリーチ乱数と、変動パターン乱数カウンタがカウントする変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第1特図保留記憶部64aのうち、現在の第1特図保留数に応じた記憶領域に記憶する。例えば、現在の第1特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第1始動入賞コマンド作成処理を実行する(S26)。この第1始動入賞コマンド作成処理では、S25で第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数群に基づいて第1始動入賞コマンドを作成する。この第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口10に入賞したことを示すデータ、S25で第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数を示すデータ等により構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S26で作成した第1始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S27)。このセットされた第1始動入賞コマンドは、出力処理(図8のS10)においてサブ制御基板100に出力され、演出制御用マイコン101が第1始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。
S27の終了後、遊技球が第1始動口10に入賞していないと判定した場合(S22:No)、又は第1特図保留数U1が「4」に達していると判定した場合(S23:Yes)、遊技制御用マイコン61は、遊技球が第2始動口22又は第3始動口13に入賞したか否かを判定する(S28)。遊技球が第2始動口22に入賞したことは第2始動口センサ22aによって検出される。遊技球が第3始動口13に入賞したことは第3始動口センサ13aによって検出される。遊技球が第2始動口22又は第3始動口13に入賞したと判定した場合(S28:Yes)、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2が上限値の「4」に達しているか否か判定する(S29)。第2特図保留数U2が「4」に達していないと判定した場合(S29:No)、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2に1を加算する(S30)。これにより、第2特別図柄の変動保留条件が成立する。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図関係乱数取得処理を実行する(S31)。この第2特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数と、大当たり種別乱数と、リーチ乱数と、変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第2特図保留記憶部64bのうち、現在の第2特図保留数に応じた記憶領域に格納する。例えば、現在の第2特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第2始動入賞コマンド作成処理を実行する(S32)。この第2始動入賞コマンド作成処理では、S31で第2特図保留記憶部64bに格納した各乱数群に基づいて第2始動入賞コマンドを作成する。この第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口22又は第3始動口13に入賞したことを示すデータ、S31で第2特図保留記憶部64bに格納した各乱数を示すデータ等により構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S32で作成した第2始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S33)。このセットされた第2始動入賞コマンドは、出力処理(図8のS10)においてサブ制御基板100に出力され、演出制御用マイコン101が第2始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。
S33の終了後、遊技球が第2始動口22又は第3始動口13に入賞していないと判定した場合(S28:No)、又は第2特図保留数U2が「4」に達していると判定した場合(S29:Yes)、遊技制御用マイコン61は、始動口センサ検出処理を終了する。
(普通動作処理)
次に、普通動作処理(図8のS16)について説明する。
遊技制御用マイコン61は、普図保留数の加算、普通図柄表示器53による普通図柄の変動表示、普通図柄が当たりか否かの当たり判定、当たり判定の結果が当たりであった場合の普通可変入賞装置20の開閉動作等の処理を行う。
(特別図柄待機処理)
次に、図10に従って、特別図柄待機処理(図8のS17)について説明する。なお、第1特図の特別図柄待機処理と第2特図の特別図柄待機処理は、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。また、第1特図保留記憶部64a及び第2特図保留記憶部64bに共通の事項を説明する場合は、単に特図保留記憶部という。同様に、第1特図保留表示器51a及び第2特図保留表示器52aに共通の事項を説明する場合は、単に特図保留表示器という。
遊技制御用マイコン61は、特図保留数が「0」であるか否かを確認する(S40)。遊技制御用マイコン61は、第1特図の場合、第1特図保留数U1が「0」であるか否かを判定し、第2特図の場合、第2特図保留数U2が「0」であるか否かを判定する。「0」ではないと判定した場合(S40:No)、遊技制御用マイコン61は、後述する特図大当たり判定処理(図11)を実行する(S41)。続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する特図変動パターン選択処理(図12,図13)を実行する(S42)。続いて、遊技制御用マイコン61は、特図保留数から「1」を減算する(S43)。遊技制御用マイコン61は、第1特図の場合、第1特図保留数U1から「1」を減算し、第2特図の場合、第2特図保留数U2から「1」を減算する。その後、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の各記憶領域に格納されている各データを、記憶の順番が古い方の記憶領域、つまり、読み出される側に1つずつシフトする(S44)。
続いて、遊技制御用マイコン61は、特図変動開始処理を実行する(S45)。つまり、特別図柄表示器は、遊技制御用マイコン61が特図保留記憶部に記憶されている大当たり乱数に基づいて当否判定を実行する順に特別図柄の変動表示を行う。また、特別図柄表示器が特別図柄の変動表示を行う毎に、特図保留記憶部の各記憶領域に記憶されている各データは、記憶の順番が古い方の記憶領域にシフトされる。
この特図変動開始処理で遊技制御用マイコン61は、特図用の変動開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットして、特別図柄の変動表示を開始する。RAM64の出力バッファにセットする特図用の変動開始コマンドには、後述する特図大当たり判定処理(図11)においてセットされた特図停止図柄のデータや特図変動パターン選択処理(図12,図13)においてセットされた特図変動パターンのデータが含まれている。S45の実行後、遊技制御用マイコン61は、特別図柄待機処理を終了する。
また、S40において、第1特図保留数U1及び第2特図保留数U2がともに「0」であると判定した場合(S40:Yes)、遊技制御用マイコン61は、待機状態中か否かを判定する(S46)。待機状態は、大当たり遊技中でなく、特別図柄の変動中ではなく、かつ特図保留数が零である状態を指す。より詳しくは、待機状態は、前述の条件に加え、特別図柄(又は演出図柄)の確定表示後に、図柄が停止した状態が一定時間以上経過したことを契機に生起される状態である。ここで、待機状態中と判定した場合(S46:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特別図柄待機処理を終了する。一方、待機状態中ではないと判定した場合(S46:No)、遊技制御用マイコン61は、待機画面設定処理を実行する(S47)。この待機画面設定処理では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。その後、遊技制御用マイコン61は特別図柄待機処理を終了する。
このように、本実施形態では、第1特図の変動表示は、第2特図保留数U2にかかわらず、第1特図保留数U1が「0」でなければ行われる。同様に、第2特図の変動表示は、第1特図保留数U1にかかわらず、第2特図保留数U2が「0」でなければ行われる。つまり、第2特図保留の消化と第1特図保留の消化は、並行して実行される。
(特図大当たり判定処理)
次に、図11に従って、特図大当たり判定処理(図10のS41)について説明する。なお、第1特図の特図大当たり判定処理と第2特図の特図大当たり判定処理は、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。また、第1特図保留記憶部64a及び第2特図保留記憶部64bに共通の事項を説明する場合は、単に特図保留記憶部という。
遊技制御用マイコン61は、RAM64の特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数を読み出し(S50)、大当たり判定テーブルT1を参照する(S51)。続いて、遊技制御用マイコン61は、確変フラグがONであるか否か、つまり、現在の遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(S52)。本実施形態において確変フラグは、大当たり遊技の終了後にONにされ、大当たり遊技終了後、予め定められた回数の特別図柄の変動表示が実行されるとOFFにされる。ここで、確変フラグがONではない、つまり、通常確率状態であると判定した場合(S52:No)、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定テーブルT1のうち、通常確率状態の大当たり乱数を参照し、S50で読み出した大当たり乱数と同じ乱数が存在するか否か、つまり、大当たりか否かの当否判定を行う(S53)。
一方、S52で確変フラグがONである、つまり、現在の遊技状態が高確率状態であると判定した場合(S52:Yes)、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定テーブルT1のうち、高確率状態の大当たり乱数を参照し、S50で読み出した大当たり乱数と同じ乱数があるか否か、つまり、大当たりか否かの当否判定を行う(S54)。
S53で大当たりと判定した場合(S53:Yes)又はS54で大当たりと判定した場合(S54:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている大当たり種別乱数を読み出し、複数の大当たりの種別が設定された大当たり種別判定テーブルT2を参照し、大当たりの種別を判定する(S55)。大当たりの種別によって、特図の大当たり図柄、特図の停止図柄、振分率、最大ラウンド数及び大当たり演出図柄等が異なる。ここで、振分率とは、大当たり種別判定テーブルに設定されている複数種類の大当たりのうち、所定の大当たりが選択される確率のことである。また、最大ラウンド数とは、大当たり遊技における実行可能な最大ラウンド数のことである。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定において、大当たりと判定したことを示す大当たりフラグをONにする(S56)。その後、遊技制御用マイコン61は、S57に移行する。
一方、S53で大当たりと判定しなかった場合(S53:No)、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定テーブルT1のうち、通常確率状態の小当たりに対応する乱数値の範囲を参照し、S50で読み出した大当たり乱数と同じ乱数があるか否か、すなわち小当たりか否かの判定を行う(S58)。同様に、S54で大当たりと判定しなかった場合(S54:No)、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定テーブルT1のうち、高確率状態の小当たりに対応する乱数値の範囲を参照し、S50で読み出した大当たり乱数と同じ乱数があるか否か、すなわち小当たりか否かの判定を行う(S59)。
S58で小当たりと判定した場合(S58:Yes)、又はS59で小当たりと判定した場合(S59:Yes)、遊技制御用マイコン61は、小当たりと判定したことを示す小当たりフラグをONにする(S60)。その後、遊技制御用マイコン61は、S57に移行する。
S58で小当たりと判定しなかった場合(S58:No)、S59で小当たりと判定しなかった場合(S59:No)、遊技制御用マイコン61は、S57に移行する。
S57において、S53,S54で大当たりと判定した場合、遊技制御用マイコン61は、S55で判定した大当たりの種別に応じた特図の大当たり図柄を確定表示するための特図停止図柄データをRAM64に設けた特図バッファにセットし、特図大当たり判定処理を終了する。また、S58,S59で小当たりと判定した場合、遊技制御用マイコン61は、特図の小当たり図柄を確定表示するための特図停止図柄データを特図バッファにセットし、特図大当たり判定処理を終了する。また、S58,S59で小当たりではない、すなわちハズレと判定した場合、遊技制御用マイコン61は、特図のハズレ図柄を確定表示するための特図停止図柄データを特図バッファにセットし、特図大当たり判定処理を終了する。なお、S58,S59の小当たり判定を実行せずに、S57の処理を実行してもよい。すなわち、大当たりではないと判定されたが、小当たりであることを特定する特図停止図柄データを作成することができれば、S58,S59の処理を省略してもよい。
(特図変動パターン選択処理)
次に、図12及び図13に従って、特図変動パターン選択処理(図10のS42)について説明する。なお、第1特図変動パターン選択処理と第2特図変動パターン選択処理とは、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。
遊技制御用マイコン61は、現在の遊技状態を確認する。この例では、遊技制御用マイコン61は、まず最初に、遊技状態が「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」であるか否かを判定する(S70)。「通常遊技状態」であるか否かは、確変状態中であるか否かを特定可能な情報(確変フラグ)と、時短状態中であるか否かを特定可能な情報(時短フラグ)とによって判定することができる。確変フラグは、前述したように、大当たり遊技の終了後にONにされ、大当たり遊技終了後、予め定められた回数の特別図柄の変動表示が実行されるとOFFにされる。時短フラグは、時短状態に制御されるときにONされる一方、時短状態が終了するときにOFFされる。これにより、遊技制御用マイコン61は、確変フラグ及び時短フラグがともにOFFとなっている場合に、「通常遊技状態」であると判定する。
「通常遊技状態」であると判定した場合(S70:Yes)、遊技制御用マイコン61は、S71に移行する。一方、「通常遊技状態」ではないと判定した場合(S70:No)、遊技制御用マイコンは、図13のS81に移行する。図13のS81において遊技制御用マイコン61は、遊技状態が「高確非時短状態(高確率状態かつ非時短状態)」であるか否かを確認する。遊技制御用マイコン61は、確変フラグがONで時短フラグがOFFであるときに「高確非時短状態」であると判定する。「高確非時短状態」であると判定した場合(S81:Yes)、遊技制御用マイコン61は、S82に移行する。一方、高確非時短状態ではないと判定した場合(S81:No)、遊技状態は、「時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」又は「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」となる。この場合、遊技制御用マイコン61は、図14のS91に移行する。ちなみに、パチンコ遊技機1では、「時短遊技状態」と「確変遊技状態」で参照される特図変動パターン選択テーブルを同一のテーブルとしたが、遊技状態毎にテーブルを設定する場合には、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」それぞれに応じた特図変動パターン選択処理を行うことが好ましい。
S71、S82又はS91に移行した遊技制御用マイコン61は、特図変動パターンを選択する対象となる特別図柄が、メイン特図であるか否かを判定する(S71,S82,S91)。「通常遊技状態」では第1特図がメイン特図となる。一方、「確変遊技状態」「時短遊技状態」「高確非時短状態」では第2特図がメイン特図となる。
特図変動パターンを選択する対象となる特別図柄がメイン特図ではないと判定した場合(S71,S82,S91:No)、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定等の判定結果にかかわらず、固定の特図変動パターンを選択する(S72,S83,S92)。例えば、「通常遊技状態」である場合、遊技制御用マイコン61は、図6(a)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-1から固定の特図変動パターンP8を選択する。一方、「高確非時短状態」である場合、遊技制御用マイコン61は、図6(b)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-2から固定の特図変動パターンP16を選択する。一方、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」である場合、遊技制御用マイコン61は、図6(c)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-3から固定の特図変動パターンP22を選択する。その後、遊技制御用マイコン61は、S80に移行する。
一方、特図変動パターンを選択する対象となる特別図柄がメイン特図であると判定した場合(S71,S82,S91:Yes)、遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S73,S84,S93)。大当たりフラグがONしていると判定した場合(S73,S84,S93:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルを参照して大当たり用の特図変動パターンを選択する(S74,S85,S94)。例えば、「通常遊技状態」である場合、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得した変動パターン乱数が「50」であるとすると、遊技制御用マイコン61は、図6(a)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-1を参照し、特図変動パターンP1を選択する(S74)。同様に、「高確非時短状態」である場合、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得した変動パターン乱数が「50」であるとすると、遊技制御用マイコン61は、図6(b)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-2を参照し、特図変動パターンP9を選択する(S85)。同様に、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」である場合、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得した変動パターン乱数が「50」であるとすると、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターンP17を選択する(S94)。その後、遊技制御用マイコン61は、S80に移行する。
また、大当たりフラグがONではないと判定した場合(S73,S84,S93:No)、遊技制御用マイコン61は、小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S75,S86,S95)。小当たりフラグがONしていると判定した場合(S75,S86,S95:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルを参照して小当たり用の特図変動パターンを選択する(S76,S87,S96)。例えば、「通常遊技状態」である場合、遊技制御用マイコン61は、図6(a)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-1を参照し、小当たり用の特図変動パターンP7を選択する(S76)。同様に、「高確非時短状態」である場合、遊技制御用マイコン61は、図6(b)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-2を参照し、小当たり用の特図変動パターンP15を選択する(S87)。同様に、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」である場合、遊技制御用マイコン61は、図6(c)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-3を参照し、小当たり用の特図変動パターンP21を選択する(S96)。その後、遊技制御用マイコン61は、S80に移行する。
また、小当たりフラグがONではないと判定した場合、つまり、ハズレと判定した場合(S75,S86,S95:No)、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されているリーチ乱数を取得し、その取得したリーチ乱数がリーチ成立乱数であるか否かを判定する(S77,S88,S97)。非時短状態である場合、取得したリーチ乱数が、リーチ判定テーブルT3のうち非時短状態用のリーチ乱数の中に存在する場合、遊技制御用マイコン61は、リーチ成立乱数であると判定する(S77,S88:Yes)。同様に、時短状態である場合、取得したリーチ乱数が、リーチ判定テーブルT3のうち時短状態用のリーチ乱数の中に存在する場合、遊技制御用マイコン61は、リーチ成立乱数であると判定する(S97:Yes)。
その後、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルを参照して、リーチ有ハズレ用の特図変動パターンを選択する(S78,S89,S98)。例えば、「通常遊技状態」である場合、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得した変動パターン乱数が「30」であるとすると、遊技制御用マイコン61は、図6(a)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-1を参照し、特図変動パターンP4を選択する(S78)。同様に、「高確非時短状態」である場合、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得した変動パターン乱数が「30」であるとすると、遊技制御用マイコン61は、図6(b)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-2を参照し、特図変動パターンP12を選択する(S89)。同様に、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」である場合、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得した変動パターン乱数が「30」であるとすると、遊技制御用マイコン61は、図6(c)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-3を参照し、特図変動パターンP18を選択する(S98)。その後、遊技制御用マイコン61は、S80に移行する。
取得したリーチ乱数がリーチ成立乱数ではないと判定した場合(S77,S88,S97:No)、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルを参照して、リーチ無しハズレ用の特図変動パターンを選択する(S79,S90,S99)。例えば、「通常遊技状態」である場合、遊技制御用マイコン61は、図6(a)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-1を参照し、特図保留数が0~2の場合は特図変動パターンP5を選択し、特図保留数が3~4の場合は特図変動パターンP6を選択する(S79)。特図変動パターンP6の変動時間は特図変動パターンP5よりも短くなっており、特図保留数が3~4の場合には、特図の変動が早く終了し、特図保留の消化ペースが速くなるようになっている。同様に、「高確非時短状態」である場合、遊技制御用マイコン61は、図6(b)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-2を参照し、特図保留数が0~2の場合は特図変動パターンP13を選択し、特図保留数が3~4の場合は特図変動パターンP14を選択する(S90)。特図変動パターンP14の変動時間は特図変動パターンP13よりも短くなっており、特図保留数が3~4の場合には、特図の変動が早く終了し、特図保留の消化ペースが速くなるようになっている。同様に、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」である場合、遊技制御用マイコン61は、図6(c)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-3を参照し、特図保留数が0~1の場合は特図変動パターンP19を選択し、特図保留数が2~4の場合は特図変動パターンP20を選択する(S99)。特図変動パターンP20の変動時間は特図変動パターンP19よりも短くなっており、特図保留数が2~4の場合には、特図の変動が早く終了し、特図保留の消化ペースが速くなるようになっている。その後、遊技制御用マイコン61は、S80に移行する。
S74,S76,S78,S79,S85,S87,S89,S90,S94,S96,S98,S99で特図変動パターンを選択した遊技制御用マイコン61は、S80において、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64に設けた特図変動パターンバッファにセットし、特図変動パターン選択処理を終了する。
S80で特図変動パターンバッファにセットした変動パターンデータは、前述した特別図柄待機処理(図10)のS45でセットされる特図用の変動開始コマンドに含められ、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図8のS10)により、サブ制御基板100へ出力される。
(特別図柄変動処理)
次に、図15に従って、特別図柄変動処理(図8のS18)について説明する。なお、第2特図の特別図柄変動処理と第1特図の特別図柄変動処理とは、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。
遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動時間(図10のS42で選択された特図変動パターンに応じて決まる変動時間)が終了したか否かを判定する(S100)。特別図柄の変動時間が終了していないと判定した場合(S100:No)、遊技制御用マイコン61は、特別図柄変動処理を終了する。特別図柄の変動時間が終了したと判定した場合(S100:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動表示を停止させるための変動停止コマンドをRAM64に設けた出力バッファにセットする(S101)。続いて、遊技制御用マイコン61は、特別図柄表示器で実行中である特別図柄の変動表示を、特図変動パターンに定められた変動時間の経過後に、特図大当たり判定処理(図11のS57)においてセットした特図停止図柄データに応じた図柄(特図の大当たり図柄又は特図のハズレ図柄)で停止させる特別図柄停止処理を実行する(S102)。
続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する遊技状態管理処理を実行する(S103)。その後、遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグがONであるか否かを判定し(S104)、ONであると判定した場合(S104:Yes)、遊技状態リセット処理を実行する(S105)。この遊技状態リセット処理では、確変フラグがONであるか否かを判定し、ONであると判定した場合は、確変フラグをOFFにする。また、時短フラグがONであるか否かを判定し、ONになっていると判定した場合は、時短フラグをOFFにする。つまり、大当たり遊技の実行中は、通常確率状態かつ非時短状態に制御される。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たり遊技を開始するために、大当たりオープニング設定を行い(S106)、大当たりオープニングを実行させるためのオープニングコマンドをセットする(S107)。大当たりオープニングとは、大当たりの発生を祝う演出画像を演出表示装置7に表示したり、大当たりの発生を祝う楽曲を各スピーカ8から再生したりする演出のことである。オープニング設定では、大当たり遊技のオープニングの実行時間を所定のタイマにセットする。
続いて、遊技制御用マイコン61は、特別電動役物処理を実行する(S108)。まず、遊技制御用マイコン61は、特別電動役物処理において、特別電役作動有効カウンタの値をセットする。特別電役作動有効カウンタは、大当たり遊技におけるラウンド数の残回数をカウントするカウンタである。そして、ラウンド開始時期に到達すると、遊技制御用マイコン61は、ラウンド開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。そして、遊技制御用マイコン61は、大当たりの種類に応じた開放パターンで大入賞口32を開閉させる。そして、ラウンド遊技中、大入賞口32が開状態となってから上限個数の遊技球が入賞するか、あるいは所定の開放時間が経過すると、遊技制御用マイコン61は、開閉部材31の閉動作により大入賞口32を閉状態としてラウンド遊技を終了する。遊技制御用マイコン61は、大当たりの種別毎に定められたラウンド回数分、大入賞口32の開閉動作を行う。また、遊技制御用マイコン61は、ラウンド遊技を開始させる度に特別電役作動有効カウンタの値を1減算し、特別電役作動有効カウンタの値が「0」となった場合、大当たり遊技を終了させる。具体的には、遊技制御用マイコン61は、エンディング演出を実行させるためのエンディングコマンドをRAM64の出力バッファにセットする。その後、遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグをOFFとする。
特別電動役物処理(S108)の終了後、遊技制御用マイコン61は、後述する遊技状態設定処理(S109)を実行する。その後、遊技制御用マイコン61は、特別図柄変動処理を終了する。
一方、大当たりフラグがONではないと判定した場合(S104:No)、遊技制御用マイコン61は、小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S110)。小当たりフラグがONではないと判定した場合(S110:No)、遊技制御用マイコン61は、特別図柄変動処理を終了する。一方、小当たりフラグがONであると判定した場合(S110:Yes)、遊技制御用マイコン61は、当選した小当たりに応じた大入賞口の開放パターンのセットを行う(S111)。具体的には、遊技制御用マイコン61は、当選した小当たりに応じた開放パターン(例えば0.3秒開放を2回とする開放パターンと、1秒開放を1回とする開放パターン等)に従って大入賞口32を開放させ、大入賞口の閉鎖条件が成立している場合には、大入賞口を閉鎖し、小当たり遊技を終了させる。その後、遊技制御用マイコン61は、小当たりフラグをOFFとする。S111の実行後、遊技制御用マイコン61は、特別図柄変動処理を終了する。
(遊技状態管理処理)
次に、図16に従って、遊技状態管理処理(図15のS103)について説明する。
遊技制御用マイコン61は、確変フラグがONであるか否かを判定する(S120)。確変フラグがONである場合(S120:Yes)、遊技制御用マイコン61は、確変カウンタの値を1減算する。(S121)。確変カウンタとは、高確率状態中における特別図柄の変動回数を減算方式でカウントするものである。本実施形態のパチンコ遊技機1はST機を前提としているため、大当たり遊技後の高確率状態への移行時に、確変カウンタに所定回数(この例では「40」)がセットされるようになっている。次に、遊技制御用マイコン61は、1減算後の確変カウンタの値が「0」になったか否かを判定する(S122)。確変カウンタの値が「0」である場合(S122:Yes)、遊技制御用マイコン61は、確変フラグをOFFとする(S123)。S123の実行後、確変フラグがOFFである場合(S120:No)、又は1減算後の確変カウンタの値が「0」ではない場合(S122:No)、遊技制御用マイコン61は、S124に移行する。
S124において遊技制御用マイコン61は、時短フラグがONであるか否かを判定する。時短フラグがONである場合(S124:Yes)、遊技制御用マイコン61は、時短カウンタの値を1減算する(S125)。時短カウンタとは、時短状態中における特別図柄の変動回数を減算方式でカウントするものである。本実施形態のパチンコ遊技機1では、時短状態とすることが決定された場合、大当たり当選時の遊技状態に応じて、大当たり遊技後の時短状態への移行時に、時短カウンタに所定の値(この例では「200」又は「1000」)がセットされるようになっている。なお、時短カウンタとしては、第1特図の変動回数のみをカウントするカウンタと、第2特図の変動回数のみをカウントするカウンタと、第1特図の変動回数と第2特図の変動回数の合計回数をカウントするカウンタがある。第1特図の変動停止時であれば、第1特図用の時短カウンタ及び合計時短カウンタの値をそれぞれ1減算し、第2特図の変動停止時であれば、第2特図用の時短カウンタ及び合計時短カウンタの値をそれぞれ1減算する。
次に、遊技制御用マイコン61は、1減算後の時短カウンタの値が「0」になったか否かを判定する(S126)。前述の3つの時短カウンタのうちいずれか1つでも「0」になっているものがあれば(S126:Yes)、遊技制御用マイコン61は、時短フラグをOFFとした後(S127)、現在の遊技状態の情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットし(S128)、その後、遊技状態管理処理を終了する。RAM64の出力バッファにセットされた遊技状態指定コマンドは、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図8のS10)においてサブ制御基板100に出力される。
また、遊技制御用マイコン61は、時短フラグがOFFである場合(S124:No)、又は1減算後の時短カウンタの値が「0」ではない場合(S126:No)も、S128の処理を実行し、その後、遊技状態管理処理を終了する。なお、時短カウンタに「1000」がセットされた場合、実質、時短カウンタの値が「0」になる可能性は低い。なぜならば、時短カウンタの値が「0」となる前に大当たりに当選する確率が高いからである。また、時短カウンタにセットされる値は、遊技性等に応じて適宜変更してもよい。
(遊技状態設定処理)
次に、図17に従って、遊技状態設定処理(図15のS109)について説明する。なお、当該処理は、メイン特図を前提として説明する。
遊技制御用マイコン61は、確変フラグをONにするとともに(S130)、確変カウンタに「40」をセットする(S131)。続いて、遊技制御用マイコン61は、時短状態を制御するために、大当たり当選時の遊技状態を確認する(S132)。そして、遊技制御用マイコン61は、大当たり当選時の遊技状態を参照して時短フラグをON又はOFFにするとともに(S133)、大当たり当選時の遊技状態を参照して時短カウンタに値をセットする(S134)。
具体的には、大当たり当選時の遊技状態が「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」であった場合、遊技制御用マイコン61は、時短フラグをOFFにするとともに、時短カウンタに「0」をセットする。これにより、大当たり遊技後の遊技状態が「高確非時短状態(高確率状態かつ非時短状態)」となる。この「高確非時短状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると終了する。つまり、遊技制御用マイコン61は、図16に示す遊技状態管理処理において確変フラグ及び時短フラグをOFFにする。これにより、「高確非時短状態」終了後は、「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」に移行する。
大当たり当選時の遊技状態が「高確非時短状態(高確率状態かつ非時短状態)」であった場合、遊技制御用マイコン61は、時短フラグをONにするとともに時短カウンタに「1000」をセットする。これにより、大当たり遊技後の遊技状態が「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」となる。「高確非時短状態」で大当たりに当選したことで生起された「確変遊技状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると終了する。つまり、遊技制御用マイコン61は、図16に示す遊技状態管理処理において確変フラグをOFFにする。これにより、「確変遊技状態」終了後であって、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が41回~1000回の間の遊技状態は、「時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」となる。そして、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が1000回に到達すると時短状態が終了するため、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が1001回目以降の遊技状態は、「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」となる。つまり、遊技制御用マイコン61は、図16に示す遊技状態管理処理において時短フラグをOFFにする。ただし、時短カウンタに「1000」がセットされた場合、実質、時短カウンタの値が「0」になる可能性は低い。すなわち、時短カウンタの値が「0」になる前に大当たりに当選する確率が高いからである。
大当たり当選時の遊技状態が「時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」であった場合、遊技制御用マイコン61は、時短フラグをONにするとともに時短カウンタに「200」をセットする。これにより、大当たり遊技後の遊技状態が「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」となる。この「確変遊技状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると終了する。つまり、遊技制御用マイコン61は、図16に示す遊技状態管理処理において確変フラグをOFFにする。これにより、「確変遊技状態」終了後であって、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が41回~200回の間の遊技状態は、「時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」となる。そして、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が200回に到達すると時短状態が終了する。つまり、遊技制御用マイコン61は、図16に示す遊技状態管理処理において時短フラグをOFFにする。これにより、「時短遊技状態」終了後であって、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が201回目以降の遊技状態は、「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」となる。
ちなみに、遊技制御用マイコン61は、前述した遊技状態の切替契機となる回数に到達する前に大当たり抽選に当選した場合も、現在の遊技状態を終了させ、新たに当選した大当たりに基づく遊技状態を生起させる。
その後、遊技制御用マイコン61は、遊技状態設定処理で設定した遊技状態の情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S135)。その後、遊技制御用マイコン61は、遊技状態設定処理を終了する。
図16の遊技状態管理処理及び図17の遊技状態設定処理を実行する遊技制御用マイコン61は、遊技状態制御手段の一例である。
<遊技状態の遷移に関する説明>
次に、図18に従って、パチンコ遊技機1における遊技状態の遷移について説明する。
「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」におけるメイン特図は、第1特図である。このため、「通常遊技状態」では、左遊技領域3Lに配置される第1始動口10を狙って遊技球が発射される。そして、「通常遊技状態」における第1特図大当たり判定で大当たりと判定されると、大当たり遊技後の遊技状態は「高確非時短状態(高確率状態かつ非時短状態)」となる。
「高確非時短状態」におけるメイン特図は、第2特図である。そして、「高確非時短状態」では、電サポ制御が行われないため、右遊技領域3Rに配置される第3始動口13を狙って遊技球が発射される。「高確非時短状態」は、左打ちよりも入球効率の良い右打ちで行われるが、電サポ制御が行われないため、第2始動口22が頻繁に開放されている状態に比べると入球効率が悪い。そして、特別図柄の変動時間短縮機能が機能していないため、変動時間短縮機能が機能している場合に比して特別保留の消化ペースが早まらず、第3始動口13への有効な入賞が発生し難い。そして、第2特図では小当たりの当選確率が高く設定されているが、小当たり当選に基づく大入賞口32の開放時間がごく短ければ(例えば0.3秒開放を2回)、遊技球は大入賞口32にほとんど入賞せず、大入賞口32よりも下流に位置する第3始動口13へ流れやすい。仮に、小当たり当選に基づく大入賞口32の開放時間を、例えば1球の遊技球が入賞し得る程度の長さとし(例えば1秒開放を1回)、大入賞口32への入賞によって遊技球を徐々に増やすことができたとしても、「高確非時短状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が「40回」に到達すると終了する。このため、滞在回数が上限(40回)に到達する前に大当たりに当選しなかった場合には、「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」に転落する。一方、大当たり遊技後40回以内に自ら大当たりを引き当てることができた場合、大当たり遊技後の遊技状態は「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」となる。つまり、「高確非時短状態」から「確変遊技状態」への昇格は100%保証されているわけではなく、高確率状態ではあるが遊技球が入賞し難く、かつ滞在回数に上限のある「高確非時短状態」中に、大当たりに当選しなければならない。
「高確非時短状態」を経由して突入した「確変遊技状態」におけるメイン特図は、第2特図である。そして、「確変遊技状態」では、電サポ制御が行われることで特図保留の消化ペースが早まり、遊技球を大きく減少させることなく、かつ特図2保留を切らすことなく次々と第2始動口22に遊技球を入賞させることが可能となる。また、第2特図では小当たりの当選確率が高く設定され、かつ「確変遊技状態」における小当たり当選時の変動時間が短く設定されている。これにより、小当たり当選に基づく大入賞口32の開放時間を、例えば1球の遊技球が入賞し得る程度の長さとすれば、遊技球が大入賞口32に入賞し得ることがあり、大入賞口32への入賞によって遊技球を徐々に増やしつつ、大当たりを狙うことも可能である。そして、「高確非時短状態」では、大当たり遊技後40回以内に大当たりに当選しなかった場合、「通常遊技状態」に転落していたが、「確変遊技状態」では、大当たり遊技後40回以内に大当たりに当選しなかった場合でも、「高確率状態」は終了するが、時短状態は継続するようになっている。すなわち、「確変遊技状態」における特別図柄の変動回数が40回を超えると、41回目からは「時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」となる。以下、「高確非時短状態」を経て突入した「確変遊技状態」を「第1確変遊技状態」と示し、「第1確変遊技状態」を経由して突入した「時短遊技状態」を「第1時短遊技状態」と示す。
「第1時短遊技状態」におけるメイン特図は、第2特図である。そして、「第1時短遊技状態」では、「第1時短遊技状態」突入前に滞在していた「第1確変遊技状態」と同じく、第2始動口22に遊技球が入賞し易くなっているため、遊技状態の移行に合わせて遊技球を打ち出す方向を変える必要がない。そして、前述したように「第1時短遊技状態」においても電サポ制御が行われることで特図保留の消化ペースが早まり、遊技球を大きく減少させることなく、かつ特図2保留を切らすことなく次々と第2始動口22に遊技球を入賞させることが可能となる。また、第2特図では小当たりの当選確率が高く設定され、かつ「第1時短遊技状態」における小当たり当選時の変動時間が短く設定されている。これにより、小当たり当選に基づく大入賞口32の開放時間を、例えば1球の遊技球が入賞し得る程度の長さとすれば、遊技球が大入賞口32に入賞し得ることがあり、大入賞口32への入賞によって遊技球を徐々に増やしつつ、大当たりを狙うことも可能である。また、「第1時短遊技状態」は、960回(1000回-40回)継続する。この回数は、通常確率状態での大当たり確率の分母(約397)よりも多い値である。仮に、通常確率状態における大当たり確率(約1/397)で必ず大当たりに当選可能であるとすると、少なくとも「397回に1回」は大当たりに当選可能であるため、特別図柄の変動回数が「960回」に到達する前に大当たりに当選する可能性が高いと推測される。つまり、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が1001回目に到達して「通常遊技状態」となる前に大当たりに当選する確率が高い。言い換えると、高確率状態ではあるが遊技球が入賞し難く、かつ滞在回数に上限のある「高確非時短状態」に大当たりに当選することができた場合には、さらに1回分大当たりに当選可能な状態(高確率状態が終了しても、残り960回は時短状態が継続する状態)が生起され、1回の大当たり当選で2回分の大当たり出玉を手に入れることが可能となる。なお、「第1時短遊技状態」の回数は、通常確率状態での大当たり確率の分母より多い値であれば、如何なる回数であってもよい。
そして、「第1確変遊技状態」中、又は「第1時短遊技状態」中に大当たり抽選に当選すると、再度、「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」が生起される。以下、「第1確変遊技状態」又は「第1時短遊技状態」を経て突入した「確変遊技状態」を、「第2確変遊技状態」と示す。この「第2確変遊技状態」は、「第2確変遊技状態」突入前に滞在していた「第1確変遊技状態」又は「第1時短遊技状態」と同じく、第2始動口22に遊技球が入賞し易くなっているため、遊技状態の移行に合わせて遊技球を打ち出す方向を変える必要がない。また、「第2確変遊技状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達するまでは継続されるが、41回目からは「時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」に移行する。
ただし、「第2確変遊技状態」を経て突入した「時短遊技状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が201回に到達すると「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」に移行する。この点が、「第1時短遊技状態」と異なる。以下、「第2確変遊技状態」を経て突入した「時短遊技状態」を、「第2時短遊技状態」と示す。なお、以下の説明において、単に「確変遊技状態」と示す場合は、「第1確変遊技状態」及び「第2確変遊技状態」の両方を指すものとする。同様に、単に「時短遊技状態」と示す場合は、「第1時短遊技状態」及び「第2時短遊技状態」の両方を指すものとする。
「第2時短遊技状態」は、160回(200回-40回)継続する。この回数は、通常確率状態での大当たり確率の分母(約397)よりも少なく、かつ「第1確変遊技状態」を経て突入した「第1時短遊技状態」の滞在回数「960回」よりも少ない回数である。仮に、通常確率状態における大当たり確率(約1/397)で必ず大当たりに当選可能であるとすると、少なくとも「397回に1回」は大当たりに当選可能であるが、「第2時短遊技状態」の継続回数は最長で「160回」であるため、「第2時短遊技状態」中に大当たりに当選する可能性は、「第1時短遊技状態」中に大当たりに当選する可能性と比較すると低い。よって、「第2確変遊技状態(大当たり遊技後40回まで)」又は「第2時短遊技状態(大当たり遊技後41回~200回)」で再度、大当たりに当選することができた場合には、「第2確変遊技状態」が生起されるが、「第2時短遊技状態」中に大当たりに当選することができなければ、「通常遊技状態」に転落することになる。なお、「第2時短遊技状態」の回数は、「第1時短遊技状態」の回数よりも少ない値であれば、如何なる回数であってもよい。
特別図柄及び普通図柄の変動時間短縮機能が機能し、かつ電サポ制御が行われている状態が、本発明の入球容易状態の一例である。「通常遊技状態」が、本発明の「通常遊技状態」の一例である。「高確非時短状態」が、本発明の「第1遊技状態」の一例である。「第1確変遊技状態」が本発明の「第2遊技状態」の一例である。「第2確変遊技状態」が、本発明の「第3遊技状態」の一例である。「高確非時短状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると終了するため、「高確非時短状態」における特別図柄の変動回数「40回」が本発明の第1上限回数の一例である。また、「第1確変遊技状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると、41回目からは「第1時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」に移行するため、「第1確変遊技状態」における特別図柄の変動回数「40回」が本発明の第2上限回数の一例である。また、「第2確変遊技状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると、41回目からは「第2時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」に移行するため、「第2確変遊技状態」における特別図柄の変動回数「40回」が本発明の第3上限回数の一例である。また、「第2時短遊技状態」は、「第2時短遊技状態」での特別図柄の変動回数が160回に到達すると、次の変動からは「通常遊技状態」に移行するため、「第2時短遊技状態」における特別図柄の変動回数「160回」が本発明の第4上限回数の一例である。
(サブ側主制御処理)
次に、図19に従って、サブ側主制御処理について説明する。
最初に、演出制御用マイコン101は、初期設定を実行する(S140)。この初期設定では、例えば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU102の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタ及びタイマ等のリセット等を行う。続いて、演出制御用マイコン101は、電源断信号がONしており、かつ、RAM120の内容が正常であるか否かを判定し(S141)、否定判定した場合(S141:No)、RAM120を初期化し(S142)、S143に進む。また、S141で肯定判定した場合(S141:Yes)、演出制御用マイコン101は、RAM120を初期化しないでS143に進む。つまり、電源断信号がONになっていない場合、又は、電源断信号がONになっていてもRAM120の内容が正常でない場合には(S141:No)、演出制御用マイコン101は、RAM120を初期化するが、停電等で電源断信号がONとなったがRAM120の内容が正常に保たれている場合には(S141:Yes)、RAM120を初期化しない。なお、RAM120を初期化すれば、各種のフラグ、カウンタ及びタイマ等の値はリセットされる。また、このS140~S142は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
続いて、演出制御用マイコン101は、割込禁止を行い(S143)、乱数更新処理を実行する(S144)。この乱数更新処理では、種々の演出決定用乱数カウンタの初期値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の遊技制御用マイコン61が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。続いて、演出制御用マイコン101は、コマンド送信処理を実行する(S145)。このコマンド送信処理では、演出制御用マイコン101のRAM120内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板200、音声制御基板78及びランプ制御基板79等に送信する。続いて、演出制御用マイコン101は割込許可を実行する(S146)。以降、S143~S146を繰り返し実行する。また、割込許可中においては、受信割込処理(S147)、1msタイマ割込処理(S148)及び10msタイマ割込処理(S149)の実行が可能となる。
(受信割込処理)
次に、受信割込処理(図19のS147)について説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60から、演出制御用マイコン101の外部INT(割込)入力部に与えられるストローブ信号(STB信号)の信号レベルが変化したか否か、つまり、コマンドを受信するタイミングであるか否かを判定する。例えば、ストローブ信号の信号レベルがハイレベルからローレベルに変化したか否かを判定する。そして、受信するタイミングではないと判定した場合、演出制御用マイコン101は、本処理を終了する。一方、受信するタイミングであると判定した場合、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から送信されてきた各種のコマンドを受信し、それら受信した各種のコマンドをRAM120の受信バッファに格納する。この受信割込処理は、他の割込処理(S148,S149)に優先して実行される処理である。
(1msタイマ割込処理)
次に、図20に従って、1msタイマ割込処理(図19のS148)について説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に1msec周期の割込パルスが入力される度に、この1msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、入力処理を実行する(S150)。この入力処理では、演出制御用マイコン101が、演出レバー押込検出スイッチ6a、演出レバー回転検出スイッチ6b、及び演出ボタン検出スイッチ9aからの検出信号に基づいて、スイッチがONしたことを示すスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、演出制御用マイコン101は、出力処理を実行する(S151)。この出力処理では、後述する変動演出開始処理(図23のS195)においてRAM120の出力バッファにセットされる演出図柄変動表示開始コマンドを画像制御基板200に出力する。また、演出表示装置7の表示に合わせて盤ランプ2a、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23bを発光させるために、後述する10msタイマ割込処理におけるランプ処理(図21のS163)等で作成したランプデータをランプ制御基板79に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ2a、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23bを所定の発光態様で発光させる。また、演出表示装置7の表示に合わせてスピーカ8から音声を出力させるために、後述する10msタイマ割込処理における音声制御処理(図21のS164)等で作成した音声データを音声制御基板78に出力する。つまり、音声データに従ってスピーカ8から音声を出力させる。また、演出表示装置7の表示に合わせて可動体15を駆動させるために、駆動データ(可動体15を駆動するためのデータ)を作成し、その作成した駆動データを出力する。つまり、駆動データにしたがって可動体15を所定の動作パターンで駆動させる。
続いて、演出制御用マイコン101は、演出図柄変動表示開始コマンドを出力したか否かを判定する(S152)。演出図柄変動表示開始コマンドは、後述する変動演出開始処理(図23のS195)においてRAM120の出力バッファにセットされ、S151において画像制御基板200に出力される。ここで、演出制御用マイコン101は、演出図柄変動表示開始コマンドを出力したと判定した場合(S152:Yes)、変動演出パターンの変動時間の計測を開始する(S153)。続いて、演出制御用マイコン101は、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S154)。S154の終了後、又は演出図柄変動表示開始コマンドを出力していないと判定した場合(S152:No)、演出制御用マイコン101は、1msタイマ割込処理を終了する。
(10msタイマ割込処理)
次に、図21に従って、10msタイマ割込処理(図19のS149)について説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に10msec周期の割込パルスが入力される度に、この10msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、後述する受信コマンド解析処理(図22)を実行し(S160)、スイッチ状態取得処理を実行する(S161)。このスイッチ状態取得処理では、1msタイマ割込処理の入力処理(図20のS150)において作成したスイッチデータを10msタイマ割込処理用のスイッチデータとしてRAM120に格納する。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて、演出表示装置7が表示するボタン演出等の表示内容を設定するスイッチ処理を実行する(S162)。続いて、演出制御用マイコン101は、ランプ処理を実行する(S163)。このランプ処理では、演出表示装置7の表示に合わせて各ランプ(盤ランプ2a、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23b等)の発光を制御するためのランプデータの作成や発光演出の時間管理等を行う。これにより、各ランプは、演出表示装置7の表示に合った発光演出を行う。
続いて、演出制御用マイコン101は、音声制御処理を実行する(S164)。この音声制御処理では、音声データ(各スピーカ8からの音声の出力を制御するためのデータ)の作成、その作成した音声データの音声制御基板78への出力、音声演出の時間管理等を行う。これにより、演出表示装置7の表示に合わせて音声が各スピーカ8から出力される。続いて、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S165)、10msタイマ割込処理を終了する。その他の処理(S165)では、変動演出パターン乱数、予告演出を決定するための予告演出乱数等を更新する等の処理を実行する。
(受信コマンド解析処理)
次に、図22に従って、受信コマンド解析処理(図21のS160)について説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60から遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する(S170)。遊技状態指定コマンドを受信したと判定した場合(S180:Yes)、演出制御用マイコン101は、サブ側遊技状態設定処理を実行する(S171)。このサブ側遊技状態設定処理では、受信した遊技状態指定コマンドを解析し、遊技状態指定コマンドに含まれている情報に基づき、遊技状態フラグを設定する。遊技状態フラグは、現時点で設定されている遊技状態を示すフラグである。例えば、通常確率状態、高確率状態、時短状態、非時短状態等が識別可能なフラグ値を設定する。
S171の終了後、又は遊技状態指定コマンドを受信していないと判定した場合(S170:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(S172)。オープニングコマンドを受信したと判定した場合(S172:Yes)、演出制御用マイコン101は、オープニング演出選択処理を実行する(S173)。このオープニング演出選択処理では、大当たり遊技のオープニング中に実行する演出の種類を選択する。この演出は、演出表示装置7が表示する画像及び盤ランプ2a等の発光、各スピーカ8が出力する音声等による演出であり、大当たりの種類によって異なる。詳しくは、オープニングコマンド毎にオープニング演出が対応付けられたオープニング演出選択テーブル(図示せず)を参照し、受信したオープニングコマンドと対応付けられているオープニング演出を選択する。そして、選択した内容のオープニング演出を開始するためのオープニング演出コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。
S173の終了後、又はオープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S172:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からラウンド指定コマンドを受信したか否かを判定する(S174)。ラウンド指定コマンドを受信したと判定した場合(S174:Yes)、演出制御用マイコン101は、ラウンド演出選択処理を実行する(S175)。このラウンド演出選択処理では、大当たり遊技の各ラウンドにおいて実行する演出の種類を選択する。この演出は、演出表示装置7が表示する画像及び盤ランプ2a等の発光、各スピーカ8が出力する音声等による演出であり、大当たりの種類によって異なる。詳しくは、ラウンド指定コマンド毎にラウンド演出が対応付けられたラウンド演出テーブル(図示せず)を参照し、受信したラウンド指定コマンドと対応付けられているラウンド演出を選択する。そして、選択した内容のラウンド演出を開始するためのラウンド演出コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。
S175の終了後、又はラウンド指定コマンドを受信していないと判定した場合(S174:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(S176)。主制御基板60からエンディングコマンドを受信したと判定した場合(S176:Yes)、演出制御用マイコン101は、エンディング演出選択処理を実行する(S177)。このエンディング演出選択処理では、実行中の大当たり遊技の契機となった大当たりの種類に応じて、大当たりの終了時において実行する演出の種類を選択する。この演出は、演出表示装置7が表示する画像及び盤ランプ2a等の発光、各スピーカ8が出力する音声等による演出であり、大当たりの種類によって異なる。詳しくは、エンディングコマンド毎にエンディング演出が対応付けられたエンディング演出テーブル(図示せず)を参照し、受信したエンディングコマンドと対応付けられているエンディング演出を選択する。そして、選択した内容のエンディング演出を開始するためのエンディング演出コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。
S177の終了後、又は主制御基板60からエンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S176:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から特図用の変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S178)。特図用の変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S178:Yes)、演出制御用マイコン101は、後述する変動演出開始処理(図23)を実行する(S179)。
S179の終了後、又は主制御基板60から変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S178:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(S180)。主制御基板60から変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S180:Yes)、演出制御用マイコン101は、変動演出終了処理を実行する(S181)。この変動演出終了処理では、演出制御用マイコン101は、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(図19のS145)によって画像制御基板200に送信されると、画像制御基板200は、演出表示装置7において左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rを所定の停止パターンを経て確定表示する。
S181の終了後、又は主制御基板60から変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S180:No)、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S182)、受信コマンド解析処理を終了する。その他の処理(S182)では、上記各コマンド以外のコマンド(例えば、普図用の変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理等を行う。
(変動演出開始処理)
次に、図23に従って、変動演出開始処理(図22のS179)について説明する。
演出制御用マイコン101は、受信した変動開始コマンドを解析する(S190)。変動開始コマンドには、特図変動パターン選択処理でセットされた特図変動パターンの情報、特図停止図柄(大当たり種別判定結果)等が含まれている。
続いて、演出制御用マイコン101は、S190で解析した変動開始コマンドに基づき、特図保留演出カウンタの値を減算し(S191)、特図保留演出記憶部に記憶されている始動入賞コマンド等の各データを古い記憶領域の方にシフトする(S192)。詳しくは、S190にて解析した変動開始コマンドが第2特図変動開始コマンドである場合、演出制御用マイコン101は、第2特図保留演出カウンタの値を「1」減算し(S191)、第2特図保留演出記憶部122に記憶されている始動入賞コマンド等の各データを古い記憶領域の方にシフトする(S192)。同様に、S190にて解析した変動開始コマンドが第1特図変動開始コマンドである場合、演出制御用マイコン101は、第1特図保留演出カウンタの値を「1」減算し(S191)、第1特図保留演出記憶部121に記憶されている始動入賞コマンド等の各データを古い記憶領域の方にシフトする(S192)。続いて、演出制御用マイコン101は、演出表示装置7が変動演出パターンを表示する際に最終的に確定表示する左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rの組み合わせを、演出図柄選択テーブル(図示せず)を参照して選択する(S193)。
その後、演出制御用マイコン101は、演出内容選択処理を実行する(S194)。演出制御用マイコン101は、演出内容選択処理として、指示された特図変動パターンに基づいて、演出選択テーブル(図示せず)の中から、演出図柄の変動に伴って行われる演出の内容を選択する。続いて、演出制御用マイコン101は、S194で選択した演出内容の表示を演出表示装置7に開始させるための演出図柄変動表示開始コマンドをRAM120の出力バッファにセットする(S195)。演出図柄変動表示開始コマンドには、演出内容の他、演出図柄を演出表示装置7に表示させるための演出画像データが含まれている。そして、その演出画像データを含む演出図柄変動表示開始コマンドが、RAM120の出力バッファにセットされることで、1msタイマ割込処理の出力処理(図20のS151)において、演出画像データが画像制御基板200に出力される。これにより、演出画像データに基づく演出図柄や演出画像が演出表示装置7に表示される。その後、演出制御用マイコン101は、変動演出開始処理を終了する。
[第1実施形態の効果]
(1-1)上述した実施形態のパチンコ遊技機1を実施すれば、高確率状態ではあるが遊技球が入賞し難く、かつ滞在回数に上限のある「高確非時短状態」に大当たりに当選することができた場合には、さらに1回分大当たりに当選可能な状態(高確率状態が終了しても、残り960回は時短遊技状態が継続する状態)が生起され、1回の大当たり当選で2回分の大当たり出玉を手に入れることが可能となる。
(1-2)また、遊技制御用マイコン61(遊技状態制御手段)は、「第2確変遊技状態(第3遊技状態)」における図柄の変動回数が「40回(第3上限回数)」に到達すると「第2時短遊技状態」を生起させるようになっており、「第2時短遊技状態」における図柄の変動回数が「160回(第4上限回数)」に到達すると「通常遊技状態」に移行させる。「第2確変遊技状態」における図柄の変動回数が「40回」に到達する前、又は「第2時短遊技状態」中に大当たり抽選に当選した場合、遊技制御用マイコン61は、再度、「第2確変遊技状態」を生起する。「第2確変遊技状態」又は「第2時短遊技状態」中における遊技者の注目事項は、「第2確変遊技状態」を引き戻すことができるか、それとも最も遊技者にとって利益の低い「通常遊技状態」に転落するかの二択となるため、「第2確変遊技状態」又は「第2時短遊技状態」中の遊技の流れに注目させることができる。
(1-3)「第2確変遊技状態」に続いて生起される「第2時短遊技状態」における時短状態の付与回数(160回)は、「第1確変遊技状態」に続いて生起される「第1時短遊技状態」における時短状態の付与回数(960回)よりも少ない。その結果、「第2時短遊技状態」中に大当たり当選が発生し過ぎることがなくなり、大当たり当選のトータルバランスを調節することができる。
(1-4)始動口は、左遊技領域3L(第1流路)に設けられる第1始動口10(第1始動口)と、右遊技領域3R(第2流路)に設けられるとともに可動部材21(開閉部材)を有する第2始動口22と、右遊技領域3Rに設けられる第3始動口13と、を含む。可動部材21は、時短状態中、第2始動口22に遊技球が入球し易くなるように動作する。「通常遊技状態」中に遊技球が入球し易い始動口は第1始動口10である一方で、「高確非時短状態」中に遊技球が入球し易い始動口は第3始動口13であり、「第1確変遊技状態」中及び「第2確変遊技状態」中に遊技球が入球し易い始動口は第2始動口22である。高確率状態ではあるが遊技球が入賞し難く、かつ滞在回数に上限のある「高確非時短状態」中に大当たり抽選に当選することができれば、「第1確変遊技状態」を経て「第2確変遊技状態」に移行することになる。その結果、「確変遊技状態」への移行は、高確率状態ではあるが遊技球が入賞し難く、かつ滞在回数に上限のある「高確非時短状態」中に大当たりを引いたことに対する恩恵であるかのように遊技者に感じさせることができる。
(1-5)メイン特図が第2特図であるとき、当選可能な大当たり種別は、「3R大当たり」と「10R大当たり」の2種類である。また、メイン特図が第2特図であるときの大当たり当選確率は高確率状態とされている。これにより、遊技者は、大当たり当選を経て高確率状態を維持しつつ、得られる賞球数の多い大当たり種別に当選することに期待を持たせることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態では、主に第1実施形態と異なる点について説明する。また、第1実施形態と同一の構成又は同様に対応する構成については同一の符号及び用語を用い、図面の一部又は全部を割愛する。
図1に示すパチンコ遊技機の正面図において、可動部材21の下方に位置する第2始動口22は、第1実施形態では第2特図用の入賞口であったが、第2実施形態では第1特図用の入賞口とされている。つまり、本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1特図の入賞口が、盤面の下部(第1始動口10)と右側(普通可変入賞装置20)の計2箇所存在し、第2特図の入賞口が右側に1箇所(第3始動口13)存在する。本実施形態では、第2始動口22が本発明の第3始動口の一例であり、第3始動口13が本発明の第2始動口の一例である。また、第2実施形態のパチンコ遊技機1には、所謂「時短リミッタ」機能が搭載されている。「時短リミッタ」機能とは、大当たり遊技後に時短状態に制御された連続回数が予め定められた「制限回数」に到達した場合に、その次の大当たりが時短状態を生起可能な大当たりであっても、非時短状態(低ベース状態)に制御する機能である。本実施形態における制限回数は「5回」に設定されている。
このような構成を採用する本実施形態のパチンコ遊技機1では、電サポ状態中に遊技者が右打ちをした場合、第2始動口22と第3始動口13のいずれにも入賞する可能性がある。すなわち、第1特図と第2特図を並行して保留可能であり、かつ第1特図と第2特図の変動が並行して実行可能である。この場合、一方の特図に対応した当否判定で大当たりと判定されことで開始された大当たり遊技中は、他方の特図の変動時間の計測を停止する。
[大当たり種別判定テーブル]
図24に従って、第2実施形態の大当たり種別判定テーブルT2について説明する。
大当たり当選時の遊技状態が「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」である場合、第1特図がメイン特図となる。「通常遊技状態」では、取得した大当たり種別乱数の値にかかわらず、「3R大当たり」が決定される。「通常遊技状態」で3R大当たりに当選した場合、大当たり遊技後40回目までは「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」となり、大当たり遊技後41回目からは「通常遊技状態」となる。
大当たり当選時の遊技状態が「高確非時短状態」である場合、第2特図がメイン特図となる。「高確非時短状態」では、取得した大当たり種別乱数の値にかかわらず、「10R大当たり」が決定される。「高確非時短状態」で10R大当たりに当選した場合、大当たり遊技後40回目までは「高確非時短状態」となり、大当たり遊技後41回目からは「通常遊技状態」となる。
大当たり当選時の遊技状態が「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」である場合、第1特図がメイン特図となる。「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」では、取得した大当たり種別乱数の値にかかわらず、「3R大当たり」が決定される。「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」で3R大当たりに当選した場合、時短リミッタの制限回数に到達したか否かによって大当たり遊技後の遊技状態が異なる。すなわち、時短リミッタの制限回数に到達していない場合、大当たり遊技後40回目までは「確変遊技状態」となり、大当たり遊技後41回目~1000回目までは「時短遊技状態」となり、大当たり遊技後1001回目からは「通常遊技状態」となる。一方、時短リミッタの制限回数に到達した場合、強制的に「高確非時短状態」に制御される。これにより、大当たり遊技後40回目までは「高確非時短状態」となり、大当たり遊技後41回目からは「通常遊技状態」となる。
第2実施形態における「時短遊技状態」及び「確変遊技状態」では、遊技者は右打ちすることによって遊技球を大きく減少させることなく、かつ特図1保留を切らすことなく次々と第2始動口22に遊技球を入賞させることが可能となる。すなわち、「確変遊技状態」では可動部材21がほぼ開放された状態となるので、右打ちした遊技球は第2始動口22に優先して入賞し、普通可変入賞装置20の下流にある第3始動口13にはあまり入賞しない。また、第1特図では第2特図よりも小当たりに当選し難いため、「確変遊技状態」中、小当たり当選に基づく大入賞口32の開放が頻繁に行われることはない。
[特図変動パターン選択テーブル]
図25(a)~(c)に従って、第2実施形態の特図変動パターン選択テーブルT4-1~T4-3について説明する。
図25(a),(b)に示す特図変動パターン選択テーブルT4-1,T4-2は、第1実施形態におけるテーブルと同一であるが、第2実施形態では、「時短遊技状態」及び「確変遊技状態」におけるメイン特図が第1特図であるため、特図変動パターンP17~P21が第1特図用の特図変動パターンであり、特図変動パターンP22が第2特図用の特図変動パターンである。
(遊技状態管理処理)
図26に従って、第2実施形態における遊技状態管理処理について説明する。
遊技制御用マイコン61は、確変フラグがONであるか否かを判定する(S200)。確変フラグがONである場合(S200:Yes)、遊技制御用マイコン61は、確変カウンタの値を1減算する。(S201)。次に、遊技制御用マイコン61は、1減算後の確変カウンタの値が「0」になったか否かを判定する(S202)。確変カウンタの値が「0」である場合(S202:Yes)、遊技制御用マイコン61は、確変フラグをOFFとする(S203)。S203の実行後、確変フラグがOFFである場合(S200:No)、又は1減算後の確変カウンタの値が「0」ではない場合(S202:No)、遊技制御用マイコン61は、S204に移行する。
S204において遊技制御用マイコン61は、時短フラグがONであるか否かを判定する。時短フラグがONである場合(S204:Yes)、遊技制御用マイコン61は、時短カウンタの値を1減算する(S205)。次に、遊技制御用マイコン61は、1減算後の時短カウンタの値が「0」になったか否かを判定する(S206)。時短カウンタの値が「0」である場合(S206:Yes)、遊技制御用マイコン61は、時短フラグをOFFとする(S207)。
次に、遊技制御用マイコン61は、小当たりフラグ又は大当たりフラグの何れかがONであるか否かを判定する(S208)。小当たりフラグ又は大当たりフラグの何れもOFFである場合(S208:No)、遊技制御用マイコン61は、時短リミッタ作動カウンタの値が「0」ではないか否かを判定する(S209)。この時短リミッタ作動カウンタは、時短状態の連続制御回数をカウントするためのカウンタであり、カウンタの値が「5」になると、非時短状態に制御される。時短リミッタ作動カウンタの値が「0」ではない場合(S209:Yes)、遊技制御用マイコン61は、時短リミッタ作動カウンタの値をリセットして「0」にした後(S210)、遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットし(S211)、遊技状態管理処理を終了する。
一方、時短フラグの値がOFFである場合(S204:No)、時短カウンタの値が「0」ではない場合(S206:No)、小当たりフラグ又は大当たりフラグの何れかがONである場合(S208:Yes)、又は時短リミッタ作動カウンタの値が「0」である場合(S209:No)、遊技制御用マイコン61は、S211に移行した後、遊技状態管理処理を終了する。
(遊技状態設定処理)
図27に従って、遊技状態設定処理について説明する。当該処理は、メイン特図を前提として説明する。
遊技制御用マイコン61は、確変フラグをONにするとともに(S220)、確変カウンタに「40」をセットする(S221)。続いて、遊技制御用マイコン61は、時短リミッタ作動カウンタの値が、所定の制限回数であるか否かを判定する(S222)。本実施形態では、制限回数を「5回」としているため、時短リミッタ作動カウンタの値が「5」でなければ(S222:No)、S223に移行する。ステップS223において遊技制御用マイコン61は、大当たり当選時の遊技状態を確認する。遊技制御用マイコン61は、大当たり当選時の遊技状態を参照して時短フラグをON又はOFFにするとともに(S224)、大当たり当選時の遊技状態を参照して時短カウンタに値をセットする(S225)。
具体的には、大当たり当選時の遊技状態が「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」であった場合、遊技制御用マイコン61は、時短フラグをONにするとともに時短カウンタに「40」をセットする。これにより、大当たり遊技後の遊技状態が「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」となる。
この遊技状態は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると終了する。つまり、遊技制御用マイコン61は、図26に示す遊技状態管理処理において確変フラグ及び時短フラグをOFFにする。これにより、「確変遊技状態」終了後は、「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」に移行する。
大当たり当選時の遊技状態が「高確非時短状態(高確率状態かつ非時短状態)」であった場合、遊技制御用マイコン61は、時短フラグをOFFにするとともに時短カウンタに「0」をセットする。これにより、大当たり遊技後の遊技状態が「高確非時短状態」となる。
この遊技状態は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると終了する。つまり、遊技制御用マイコン61は、図26に示す遊技状態管理処理において確変フラグをOFFにする。これにより、「高確非時短状態」終了後は、「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」に移行する。
大当たり当選時の遊技状態が「時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」又は「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」であった場合、遊技制御用マイコン61は、時短リミッタ作動カウンタの値に応じて異なる遊技状態に制御する。すなわち、時短リミッタ作動カウンタの値が制限回数に到達していない場合、遊技制御用マイコン61は、時短フラグをONにするとともに時短カウンタに「1000」をセットする。これにより、大当たり遊技終了後の遊技状態が「確変遊技状態」となる。
この遊技状態は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると終了する。つまり、遊技制御用マイコン61は、図26に示す遊技状態管理処理において確変フラグをOFFにする。これにより、「確変遊技状態」終了後は、「時短遊技状態」となる。この「時短遊技状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が1000回に到達すると終了する。つまり、遊技制御用マイコン61は、図26に示す遊技状態管理処理において時短フラグをOFFにする。これにより、「時短遊技状態」終了後は「通常遊技状態」となる。
一方、時短リミッタ作動カウンタの値が制限回数に到達している場合、遊技制御用マイコン61は、時短フラグをOFFにするとともに時短カウンタに「0」をセットする。これにより、大当たり遊技後の遊技状態が「高確非時短状態」となる。この「高確非時短状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると終了する。つまり、遊技制御用マイコン61は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると、図26に示す遊技状態管理処理において確変フラグをOFFにする。これにより、「高確非時短状態」終了後は「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」となる。
ちなみに、遊技制御用マイコン61は、前述した遊技状態の切替契機となる回数に到達する前に大当たり抽選に当選した場合も、現在の遊技状態を終了させ、新たに当選した大当たりに基づく遊技状態を生起させる。
図27の説明に戻り、遊技制御用マイコン61は、S225の実行後、当選時の遊技状態が「高確非時短状態」であったか否かを確認する(S226)。当選時の遊技状態が「高確非時短状態」ではない場合(S226:Yes)、時短リミッタ作動カウンタの値が制限回数に達していなければ時短状態に制御することが可能であるため、遊技制御用マイコン61は、時短リミッタ作動カウンタの値を1加算し(S227)、その後、S228に移行する。一方、当選時の遊技状態が「高確非時短状態」であった場合(S226:Yes)、大当たり後に時短状態に制御することはないため、遊技制御用マイコン61は、S227を実行することなく、S228に移行する。また、S222おいて時短リミッタ作動カウンタの値が「5」であると判定した場合も(S222:Yes)、遊技制御用マイコン61は、S228に移行する。すなわち、遊技制御用マイコン61は、時短状態の連続制御回数が制限回数である「5回」に到達している場合、時短状態を生起させることができる遊技状態で大当たりに当選していたとしても、時短状態に制御しない(時短フラグをONしない)。
S228に移行した遊技制御用マイコン61は、時短フラグがONであるか否かを判定する。時短フラグがOFFある場合(S228:No)、すなわち、大当たり遊技後に時短状態を生起させない場合、遊技制御用マイコン61は、時短リミッタ作動カウンタの値をリセットして「0」とし(S229)、S230に移行する。一方、時短フラグがONである場合(S228:Yes)、すなわち大当たり遊技後に時短状態を生起させる場合、遊技制御用マイコン61は、S229を実行することなくS230に移行する。
S230に移行した遊技制御用マイコン61は、遊技状態設定処理で設定した遊技状態の情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。さらに、遊技制御用マイコン61は、時短リミッタ作動カウンタの値の情報を含む時短リミッタ回数指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S231)。その後、遊技制御用マイコン61は、遊技状態設定処理を終了する。
<遊技状態の遷移に関する説明>
次に、図28に従って、第2実施形態における遊技状態の遷移について説明する。
「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」におけるメイン特図は、第1特図である。このため、「通常遊技状態」では、左遊技領域3Lに配置される第1始動口10を狙って遊技球が発射される。そして、「通常遊技状態」における第1特図大当たり判定で大当たりと判定されると、大当たり遊技後の遊技状態は「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」となる。
「確変遊技状態」におけるメイン特図は、第1特図である。そして、「確変遊技状態」では、電サポ制御が行われるため、右遊技領域3Rに配置される第2始動口22を狙って遊技球が発射される。「確変遊技状態」では、電サポ制御が行われることで特図保留の消化ペースが早まり、遊技球を大きく減少させることなく、かつ特図1保留を切らすことなく次々と第2始動口22に遊技球を入賞させることが可能となる。また、第1特図では小当たりの当選確率が低く設定されている。これにより、滞在回数に上限(40回)のある「確変遊技状態」が頻繁に発生する小当たりによって消費されるようなことがなく、滞在可能期間中、高確率で大当たり抽選が行われ、大当たりに期待を持たせることができる。そして、「確変遊技状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が「40回」に到達すると終了する。このため、大当たり遊技後40回以内に大当たりに当選しなかった場合には、「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」に転落する。一方、大当たり遊技後40回以内に大当たりに当選した場合、大当たり遊技後の遊技状態は「確変遊技状態(高確率状態かつ時短状態)」となる。つまり、「通常遊技状態」を経て突入した「確変遊技状態」では、次回大当たりが100%保証されているわけではなく、40回以内に自力で大当たりを引き当てないと「通常遊技状態」に転落する。以下、「通常遊技状態」を経て突入した「確変遊技状態」を「第1確変遊技状態」と示し、「第1確変遊技状態」後に生起される「確変遊技状態」を「第2確変遊技状態」と示す。
「第2確変遊技状態」におけるメイン特図は、第1特図である。そして、「第2確変遊技状態」では、「第1確変遊技状態」と同じく、電サポ制御が行われることで特図保留の消化ペースが早まり、遊技球を大きく減少させることなく、かつ特図1保留を切らすことなく次々と第2始動口22に遊技球を入賞させることが可能となる。そして、「第1確変遊技状態」では、大当たり遊技後40回以内に大当たりに当選しなかった場合、「通常遊技状態」に転落していたが、「第2確変遊技状態」では、大当たり遊技後40回以内に大当たりに当選しなかった場合でも、「高確率状態」は終了するが、時短状態は継続するようになっている。すなわち、「第2確変遊技状態」における特別図柄の変動回数が40回を超えると、41回目からは「時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」となる。以下、「第2確変遊技状態」を経て突入した「時短遊技状態」を、「第2時短遊技状態」と示す。
「第2時短遊技状態」におけるメイン特図は、第1特図である。そして、「第2時短遊技状態」では、「第2時短遊技状態」突入前に滞在していた「第2確変遊技状態」と同じく、第2始動口22に遊技球が入賞し易くなっているため、遊技状態の移行に合わせて遊技球を打ち出す方向を変える必要がない。そして、前述したように「第2時短遊技状態」においても電サポ制御が行われることで特図保留の消化ペースが早まり、遊技球を大きく減少させることなく、かつ特図1保留を切らすことなく次々と第2始動口22に遊技球を入賞させることが可能となる。また、「第2時短遊技状態」は、960回(1000回-40回)継続する。この回数は、通常確率状態での大当たり確率の分母(約397)よりも多い値である。仮に、通常確率状態における大当たり確率(約1/397)で必ず大当たりに当選可能であるとすると、少なくとも「397回に1回」は大当たりに当選可能であるため、特別図柄の変動回数が「960回」に到達する前に大当たりに当選する可能性が高いと推測される。つまり、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が1001回目に到達して「通常遊技状態」となる前に大当たりに当選する確率が高い。言い換えると、高確率状態ではあるが滞在回数に上限のある「第1確変遊技状態」中に大当たりに当選することができた場合には、大当たりに当選可能な状態(高確率状態が終了しても、残り960回は時短状態が継続する状態)が生起されることになる。
加えて、前述したように、パチンコ遊技機1には、時短リミッタ機能が搭載されている。これにより、「第2確変遊技状態」中、又は「第2時短遊技状態」中に大当たりに当選した場合、時短リミッタ作動カウンタの値が制限回数(この例では5回)に到達するまで「第2確変遊技状態」が生起されることになる。繰り返し説明するが、「第2確変遊技状態」中に大当たりに当選することができなくても、「第2確変遊技状態」後には、通常確率状態での大当たり確率の分母より多い回数の時短状態を付与する「第2時短遊技状態」に移行する。つまり、本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、滞在回数に上限のある「第1確変遊技状態」における1回の大当たり当選で、時短リミッタの制限回数分の大当たり出玉を手に入れることが可能となる。
そして、「第2確変遊技状態」中、又は「第2時短遊技状態中」に大当たりに当選したが、当該大当たり当選により時短リミッタ作動カウンタの値が制限回数に到達した場合、「高確非時短状態(高確率状態かつ非時短状態)」に移行する。
「高確非時短状態」におけるメイン特図は、第2特図である。そして、「高確非時短状態」では、電サポ制御が行われないため、右遊技領域3Rに配置される第3始動口13を狙って遊技球が発射される。また、第2特図では小当たりの当選確率が高く設定され、かつ「確変遊技状態」における小当たり当選時の変動時間が短く設定されている。これにより、小当たり当選に基づく大入賞口32の開放時間を、例えば1球の遊技球が入賞し得る程度の長さとすれば、遊技球が大入賞口32に入賞し得ることがあり、大入賞口32への入賞によって遊技球を徐々に増やしつつ、大当たりを狙うことも可能である。また、「高確非時短状態」では、その他の遊技状態に比して、大当たり当選時に決定される大当たりの種別として、遊技者が獲得し得る賞球数の多い大当たり種別が決定され易い。具体的には、「高確非時短状態」で決定される大当たりの種別は、大当たり遊技を構成するラウンド遊技数が「10ラウンド」である「10R大当たり」である。一方、その他の遊技状態で決定される大当たりの種別は、大当たり遊技を構成するラウンド遊技数が「3ラウンド」である「3R大当たり」である。そして、「高確非時短状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が「40回」に到達すると終了する。このため、大当たり遊技後40回以内に大当たりに当選しなかった場合には、「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」に転落する。一方、大当たり遊技後40回以内に大当たりに当選した場合、大当たり遊技後の遊技状態は「高確非時短状態(高確率状態かつ非時短状態)」となる。
本実施形態において、「第1確変遊技状態」が、本発明の「第1遊技状態」の一例である。「第1確変遊技状態」を経て突入する「第2確変遊技状態」が本発明の「第2遊技状態」の一例である。「高確非時短状態」が、本発明の「第3遊技状態」の一例である。「第1確変遊技状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると終了するため、「第1確変遊技状態」における特別図柄の変動回数「40回」が本発明の第1上限回数の一例である。また、「第2確変遊技状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると、41回目からは「時短遊技状態(通常確率状態かつ時短状態)」に移行するため、「第2確変遊技状態」における特別図柄の変動回数「40回」が本発明の第2上限回数の一例である。また、「高確非時短状態」は、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が40回に到達すると、41回目からは「通常遊技状態(通常確率状態かつ非時短状態)」に移行するため、「高確非時短状態」における特別図柄の変動回数「40回」が、本発明の第3上限回数の一例である。
[第2実施形態の効果]
(2-1)上述した実施形態のパチンコ遊技機1を実施すれば、高確率状態ではあるが滞在回数に上限のある「第1確変遊技状態(第1遊技状態)」中に大当たり抽選に当選することができたのならば、その恩恵として、確変状態及び入球容易状態が付与される「第2確変遊技状態(第2遊技状態)」に移行する。なお、「第2確変遊技状態」は、「第2確変遊技状態」又は「時短遊技状態」における大当たり抽選の当選回数が規定回数(この例では5回)に到達するまで「第2確変遊技状態」が生起され、規定回数に到達した後、「高確非時短状態(第3確変遊技状態)」に移行するようになっている。すなわち、「高確非時短状態」に移行するまでに規定回数分の大当たり当選を経由することになり、規定回数分の大当たりの出玉を獲得することができる。
(2-2)また、遊技制御用マイコン61(遊技状態制御手段)は、「高確非時短状態(第3遊技状態)」における図柄の変動回数が「40回(第3上限回数)」に到達すると「通常遊技状態」を生起させるようになっており、40回に到達する前に大当たり抽選に当選した場合には、再度、「高確非時短状態」が生起される。「高確非時短状態」中における遊技者の注目事項は、「高確非時短状態」を引き戻すことができるか、それとも最も遊技者にとって利益の低い「通常遊技状態」に転落するかの二択となるため、「高確非時短状態」中の遊技の流れに注目させることができる。
(2-3)始動口は、左遊技領域3L(第1流路)に設けられる第1始動口10(第1始動口)と、右遊技領域3R(第2流路)に設けられる第3始動口13(第2始動口)と、右遊技領域3Rに設けられるとともに可動部材21(開閉部材)を有する第2始動口22(第3始動口)と、を含む。可動部材21は、時短状態中、第2始動口22に遊技球が入賞し易くなるように動作する。「通常遊技状態」中に遊技球が入賞し易い始動口は第1始動口10である一方で、「第1確変遊技状態」又は「第2確変遊技状態」中に遊技球が入賞し易い始動口は第2始動口22であり、「高確非時短状態」中に遊技球が入賞し易い始動口は第3始動口13である。高確率状態ではあるが滞在回数に上限のある「第1確変遊技状態」中に大当たり抽選に当選することができれば、「第2確変遊技状態」を経て「高確非時短状態」に移行することになる。その結果、「第2確変遊技状態」を経た「高確非時短状態」への移行は、滞在回数に上限のある「第1確変遊技状態」中に大当たりを引いたことに対する恩恵であるかのように遊技者に感じさせることができる。
(2-4)「通常遊技状態」、「第1確変遊技状態」、又は「第2確変遊技状態」に行われる大当たり抽選に当選した場合よりも、「高確非時短状態」中に行われる大当たり抽選に当選した場合の方が、遊技者が獲得し得る賞球数の多い大当たりの種類が高確率で決定される。「高確非時短状態」では時短状態が付与されない分、単位時間当たりの大当たり抽選の実行回数が減ってしまうが、大当たり抽選に当選した場合には多数の賞球を獲得させることができるため、遊技者に対して「高確非時短状態」が不利な状態であると感じさせ難い。
(2-5)「第1確変遊技状態」及び「第2確変遊技状態」におけるメイン特図は、第1特図である。そして、これらの「確変遊技状態」では、電サポ制御が行われるため、右遊技領域3Rに配置される第2始動口22を狙って遊技球が発射される。「確変遊技状態」では、電サポ制御が行われることで特図保留の消化ペースが早まり、遊技球を大きく減少させることなく、かつ特図1保留を切らすことなく次々と第2始動口22に遊技球を入賞させることが可能となる。また、第1特図では小当たりの当選確率が低く設定されている。これにより、滞在回数に上限(40回)のある「確変遊技状態」が頻繁に発生する小当たりによって消費されるようなことがなく、滞在可能期間中、大当たり抽選が行われ、大当たりに期待を持たせることができる。
<他の実施形態>
右遊技領域3Rにおける始動口と大入賞口の位置関係は、上記実施形態の例に限られない。例えば、右遊技領域3Rに、基端を回動軸として回動可能な可動部材21を備えた普通可変入賞装置20を配置する。普通可変入賞装置20よりも下流に、左右方向に長い板状に形成された開閉部材31を備えた大入賞装置30を配置する。大入賞装置30よりも下流に、常時開口した第3始動口13を配置するようにしてもよい。
第1実施形態において、第2始動口22を第1特図用の始動口とし、第3始動口13を第2特図用の始動口としてもよい。
第2実施形態において、第2始動口22を第2特図用の始動口とし、第3始動口13を第2特図用の始動口としてもよい。
第2実施形態において、第2始動口22を第2特図用の始動口とし、第3始動口13を第1特図用の始動口としてもよい。
第2実施形態において、時短リミッタ作動カウンタの計測開始タイミングを、第2確変遊技状態に突入後からとしてもよい。
各実施形態では、大当たり抽選に当選した場合、必ず確変状態を生起させるようにしていたが、いわゆるV確機(大入賞口内の特定領域(V領域)の通過に基づいて高確率状態に制御する遊技機)として構成してもよい。
第1実施形態では、「通常遊技状態」におけるメイン特図を第1特図とし、「高確非時短状態」、「時短遊技状態」、「確変遊技状態」におけるメインを第2特図としていた。第2実施形態では、「通常遊技状態」、「時短遊技状態」、「確変遊技状態」におけるメイン特図を第1特図とし、「高確非時短状態」におけるメイン特図を第2特図としていた。遊技状態とメイン特図の組み合わせについては適宜変更可能である。また、「高確非時短状態」において小当たり抽選の当選確率を高め、小当たり遊技により遊技球を徐々に増やす仕様(所謂小当たりラッシュ)を、搭載しても構わない。また、小当たりラッシュは非搭載であってもよい。
第1実施形態において、「高確非時短状態」中、小当たり当選により遊技球を徐々に増やすことを許容してもよい。
各実施形態では、「入球容易状態」を、「特別図柄及び普通図柄の変動時間短縮機能が機能し、かつ電サポ制御が行われている状態」として説明したが、第2始動口22への入賞が通常遊技状態よりも容易な状態を伴う状態であれば、その他の状態を指してもよい。例えば、普通図柄の当選確率が高確率状態であって、かつ普通図柄の変動時間が短縮され、更に普通可変入賞装置20の開放時間が延長された状態、又は開放回数が増加した状態のうち、いずれか1つの状態のみを満たせばよい。
第2特図保留(第2特別図柄の変動表示)を第1特図保留(第1特別図柄の変動表示)に優先して消化する制御処理(所謂「特図2優先変動」)を採用してもよい。第1特図保留を第2特図保留に優先して消化する制御処理(所謂「特図1優先変動」)を採用してもよい。また、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とに優先順位を設定せず、第1特図保留及び第2特図保留のうち、最も古く記憶されたものから順に消化する制御処理(所謂「入球順(記憶順)変動」)の制御処理としてもよい。
1 パチンコ遊技機
2 遊技盤
3 遊技領域
3L 左遊技領域
3R 右遊技領域
7 演出表示装置
10 第1始動口
13 第3始動口
21 開閉部材
22 第2始動口
61 遊技制御用マイコン
101 演出制御用マイコン

Claims (4)

  1. 始動口への遊技球の入球を契機に大当たりか否かの大当たり抽選が行われ、該大当たり抽選の結果を示す態様で図柄が停止表示される遊技機であって、
    遊技状態を制御する遊技状態制御手段を備え、
    前記遊技状態制御手段が制御可能な遊技状態には、
    前記始動口への遊技球の入球状態を第1状態よりも入球し易い第2状態とする入球容易状態と、前記大当たり抽選の当選確率を高確率状態とする確変状態と、があり、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記始動口への遊技球の入球状態が前記第1状態であって、かつ前記大当たり抽選の当選確率が低確率状態である通常遊技状態中に前記大当たり抽選に当選した場合、前記確変状態を付与するとともに前記始動口への遊技球の入球状態を前記第2状態とする第1遊技状態を生起し、
    前記第1遊技状態における図柄の変動回数が第1上限回数に到達すると前記通常遊技状態に移行させる一方で、前記第1上限回数に到達する前に前記大当たり抽選に当選した場合には、前記確変状態及び前記入球容易状態を付与する第2遊技状態を生起し、
    前記第2遊技状態における図柄の変動回数が第2上限回数に到達すると前記大当たり抽選の当選確率を低確率状態とする一方で、低確率状態での大当たり確率の分母よりも多い所定回数に到達するまで前記入球容易状態を維持するようになっており、前記第2上限回数に到達する前に前記大当たり抽選に当選した場合、又は前記第2上限回数に到達したことにより前記大当たり抽選の当選確率が低確率状態とされ、かつ前記入球容易状態が維持された状態で前記大当たり抽選に当選した場合には、前記第2遊技状態における前記大当たり抽選の当選回数及び前記大当たり抽選の当選確率が低確率状態とされ、かつ前記入球容易状態が維持された状態における前記大当たり抽選の当選回数の合計値が予め定めた規定回数に到達するまで、大当たり遊技終了後に前記第2遊技状態を生起し、
    前記大当たり抽選の当選回数が前記規定回数に到達した後は、前記確変状態を付与するとともに前記始動口への入球状態を前記第1状態とする第3遊技状態を生起することを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技状態制御手段は、
    前記第3遊技状態における図柄の変動回数が第3上限回数に到達すると前記通常遊技状態に移行させる一方で、前記第3上限回数に到達する前に前記大当たり抽選に当選した場合には、再度、前記第3遊技状態を生起する請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記始動口は、第1流路に設けられるとともに開閉部材を有しない第1始動口と、前記第1流路とは異なる第2流路に設けられるとともに開閉部材を有しない第2始動口と、前記第2流路に設けられるとともに開閉部材を有する第3始動口と、を含み、
    前記第3始動口の開閉部材は、前記入球容易状態中、前記第3始動口に遊技球が入球し易くなるように動作するようになっており、
    前記通常遊技状態中に遊技球が入球し易い始動口は前記第1始動口である一方で、前記第1遊技状態中及び前記第2遊技状態中に遊技球が入球し易い始動口は前記第3始動口であり、前記第3遊技状態中に遊技球が入球し易い始動口は前記第2始動口である請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記通常遊技状態、前記第1遊技状態、又は前記第2遊技状態中に行われる大当たり抽選に当選した場合よりも、前記第3遊技状態中に行われる大当たり抽選に当選した場合の方が、遊技者が獲得し得る賞球数の多い大当たりの種類が高確率で決定される請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の遊技機。
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