以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
<1 ゲームシステム全体の構成図>
図1は、ゲームシステム1の全体の構成を示す図である。
図1に示すように、ゲームシステム1は、複数の端末装置(図1では端末装置10Aおよび端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して通信接続する。
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。端末装置10は、移動体通信システムに対応したスマートフォン、タブレット等の携帯端末などにより実現される。この他に、端末装置10は、例えば据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであるとしてもよい。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、5G、LTE(Long Term Evolution)などの通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することによりネットワーク80に接続される。
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
図示するように、端末装置10は、ゲームコントローラ11Aと有線又は無線により接続する。ユーザは、ゲームコントローラ11Aを操作してゲームプレイをすることができる。端末装置10は、複数のゲームコントローラ11Aと通信可能であるとしてもよい。例えば、複数のユーザが、1台の端末装置10を使用してゲームを行うことができる。
また、図示するように、端末装置10は、睡眠測定デバイス11Bと有線又は無線により接続する。睡眠測定デバイス11Bは、端末装置10のユーザの睡眠に関する情報を取得するためのデバイスである。睡眠測定デバイス11Bは、例えば、ユーザの身体に装着されるウェアラブルデバイスであり、ジャイロセンサ等のモーションセンサを備える。また、睡眠測定デバイス11Bは、ユーザが就寝しているマットレス等に載置するデバイスであってもよい。また、端末装置10と睡眠測定デバイス11Bとが同一の装置であるとしてもよい。これにより、睡眠中のユーザの身体の動きをジャイロセンサ等により検出することができる。ユーザが睡眠中である間に各種センサによってセンシングされたセンシング結果を蓄積することで、ユーザが睡眠中であるか、浅い睡眠状態であるか、深い睡眠状態であるか、レム睡眠であるか、ノンレム睡眠であるか等を判別することができる。このようにレム睡眠、ノンレム睡眠の波形を判別する等により、ユーザの睡眠の質を評価することができる。例えば、良質な睡眠である場合のレム睡眠、ノンレム睡眠のサイクルが予め設定されており、ユーザの睡眠時のレム睡眠、ノンレム睡眠の波形と比較することで、ユーザの睡眠の質を評価することができる。また、端末装置10は、睡眠測定デバイス11B、端末装置10のモーションセンサの出力等に基づいて、ユーザが入床したこと(例えば、ベッドに横たわったこと)、入床した後に入眠したことを検出する。これにより、端末装置10は、ユーザが入床した後、入眠するまでの間に、ユーザが端末装置10に対して入力操作をしていたか、ユーザが端末装置10のディスプレイ132に表示される情報を閲覧していたか等を判定することができる。すなわち、寝ようとしているユーザが、寝る前に端末装置10を操作してしまっているか否かを判定することができる。
サーバ20は、各ユーザの情報を管理する。サーバ20は、ユーザの情報として、各ユーザが保有するゲームキャラクタ、ゲームアイテム、仮想通貨の保有量(無償でユーザに付与したもの、有償でユーザに付与したものを含む)、各ユーザがゲーム単位(クエストとも称される)をプレイするのに消費する行動量のパラメータ(「スタミナ値」とも称される)の現在値および最大値(上限値)、各ユーザがフレンド登録している他のユーザの情報、等を管理する。
また、サーバ20は、睡眠測定デバイス11Bによりセンシングされる、各ユーザの睡眠に関する情報を収集し、データベースに蓄積する。例えば、端末装置10が、睡眠測定デバイス11Bのセンシング結果を取得してサーバ20へ送信する。
サーバ20は、ユーザ間の交流を促すための処理として、具体的には、複数のユーザでゲームプレイをするマルチプレイを支援するため、ユーザのマッチング等を行う。また、サーバ20は、ユーザ間のメッセージの送受信等を行う。
サーバ20は、各ユーザのスタミナ値の現在値および最大値を管理しており、時間の経過とともに、現在値を最大値まで回復させる。例えば、サーバ20は、3分毎など所定時間ごとに、スタミナ値の現在値を増加させる。サーバ20は、ユーザがゲーム単位のゲームプレイを開始すること等により、スタミナ値の最大値からスタミナ値を減少させたことに応答して、所定時間のタイマーを設定する。当該タイマーにより所定時間が経過したことを検出して、スタミナ値を所定量だけ増加させる。サーバ20は、スタミナ値を回復させた結果、スタミナ値の上限に達していない場合に、再びタイマーを設定する。
なお、ゲーム単位のゲームプレイに消費する行動力パラメータの量が、いずれのゲーム単位についても同値である(スタミナ消費量が固定である)場合もあれば、ゲーム単位ごとに、ゲームプレイの際に消費する行動力パラメータの量が設定されていることとしてもよい。
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
なお、図示する例では、端末装置10は、サーバ20を介して互いに通信することとしているが、サーバ20を介さず、近距離無線通信により複数の端末装置10が互いに直接通信することとしてもよい。例えば、2台の端末装置10を使用して、インターネットを介さずローカル通信で対戦プレイ等が可能であるとしてもよい。
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1のゲームシステム1を構成する端末装置10のブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(タッチ・センシティブ・デバイス131およびディスプレイ132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、モーションセンサ170と、記憶部180と、制御部190と、を含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部190へ与える。
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む。タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部190へ出力する。
ディスプレイ132は、制御部190の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。例えば、ゲームシステム1において、フレンド登録しているユーザの位置を参照可能にしている場合、端末装置10は、ユーザの近くにいるフレンドの一覧をディスプレイ132に表示することができる。
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
モーションセンサ170は、加速度センサ、角速度センサ等を含み、端末装置10の動きを検出する。例えば、端末装置10を、ユーザが就寝するベッドのマットレス等に載置することにより、就寝中のユーザがマットレス上で動いている場合に、当該動きを検出することができる。これにより、就寝中のユーザが、浅い睡眠であるか、深い睡眠であるか、レム睡眠であるか等を判別することができる。
記憶部180は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部180は、ユーザ情報181と、睡眠情報182と、を記憶する。
ユーザ情報181は、ゲームプログラムに基づくゲームにおけるユーザの情報である。ユーザの情報としては、ユーザを識別する情報、ユーザの名称、ゲームプログラムに基づくゲームにおけるユーザのレベル、スタミナ値の現在値および最大値(上限値)、ユーザが保有しているゲームオブジェクト(ゲームキャラクタ、ゲームアイテムを含む)、ユーザが保有している仮想通貨の量、ユーザとフレンド登録している他のユーザの識別情報、ユーザの属性の設定、ユーザの睡眠状態に応じて課されるゲーム進行上の制約、等が含まれる。
睡眠情報182は、睡眠測定デバイス11Bにより測定される、ユーザの睡眠状態に関する情報である。端末装置10は、睡眠測定デバイス11Bと、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi等の近距離無線通信により通信し、睡眠測定デバイス11Bのセンシング結果を受信する。
制御部190は、記憶部180に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、例えばアプリケーションプロセッサである。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部191と、送受信部192と、データ処理部193と、通知制御部194としての機能を発揮する。
入力操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20、ゲームコントローラ11A、睡眠測定デバイス11B、等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
データ処理部193は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
(i)クエストのゲームプレイに伴うスタミナ値の減少: 例えば、データ処理部193は、ユーザがクエストを選択してゲームプレイをする際に、スタミナ値を減算等する一連の処理を行う。具体的には、複数のゲーム単位(クエスト)をディスプレイ132に表示して、ユーザから、ゲームプレイの対象となるゲーム単位の指定を受け付ける。データ処理部193は、ゲーム単位のゲームプレイに必要な消費量を、ユーザのスタミナ値の現在値が上回っている場合に、当該ゲーム単位のゲームプレイを開始する。データ処理部193は、ユーザがゲーム単位のゲームプレイをすることにより、スタミナ値の現在値から所定の消費量を減算する。また、ユーザがゲームプレイの対象とするゲーム単位に設定されている消費量が、ユーザのスタミナ値の現在値よりも大きい場合に(すなわち、スタミナ値が不足しておりクエストを開始させられない場合に)、ユーザに対し、スタミナ値を回復させられるアイテム等の消費を促す画面等を表示する。
(ii)スタミナ値の時間経過による回復: データ処理部193は、スタミナ値の現在値を、時間の経過に応じてスタミナ値の最大値まで順次回復させる処理を行う。
(iii)購入処理: データ処理部193は、ユーザからの購入処理を受け付ける。例えば、データ処理部193は、購入処理を受け付けることにより、ユーザに対し有償仮想通貨を付与する。また、購入処理により、スタミナ値の現在値を回復できることとしてもよく、特定のゲームオブジェクト(ゲームキャラクタ、ゲームアイテム等)をユーザに付与することとしてもよく、継続してユーザに特典を付与する(特別なログインボーナスを受け取れるようにする等)こととしてもよい。有償仮想通貨は、様々な用途に使用することができ、スタミナ値の現在値を回復させること、抽選によりゲームオブジェクトを得ること等に用いることができる。
通知制御部194は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部194は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理、振動をカメラ160に発生させる処理等を行う。
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、ユーザ情報データベース281と、フレンドリスト282と、睡眠実績情報283等を記憶する。
ユーザ情報データベース281は、ゲームプログラムに基づくゲームにおける各ユーザの情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
フレンドリスト282は、各ユーザがフレンド登録しているユーザの情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
睡眠実績情報283は、各ユーザの睡眠に関する情報である。サーバ20は、各ユーザの端末装置10から、睡眠に関する情報を受信することにより、各ユーザの睡眠に関する情報を蓄積する。詳細は後述する。
制御部203は、サーバ20のプロセッサがプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして示す機能を発揮する。
操作内容取得モジュール2041は、ユーザの操作内容を取得する。操作内容取得モジュール2041は、例えば、ユーザがゲームプレイの対象としていずれのゲーム単位を指定したか等を、ユーザの操作内容として取得する。
受信制御モジュール2042は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
送信制御モジュール2043は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
マッチングモジュール2044は、マルチプレイ等を行うユーザをマッチングさせる。マッチングモジュール2044は、例えば、フレンドリストに登録されているユーザのフレンドをマッチングの対象としてもよい。
ゲーム進行モジュール2045は、ユーザがゲーム単位を指定する操作に基づいて、当該ユーザがゲーム単位をゲームプレイするのに十分なスタミナ値を保有しているか判定し、スタミナ値の現在値から、当該ゲーム単位に設定される消費量を減算してユーザ情報DB281を更新する。ゲーム進行モジュール2045は、ゲーム単位のゲームプレイに必要なデータ(キャラクタの音声データ、キャラクタを移動させるマップのデータ、敵キャラクタのデータ等)を、ユーザの端末装置10へ応答する。
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶するユーザ情報データベース281、フレンドリスト282、睡眠実績情報283のデータ構造を示す図である。
図4に示すように、ユーザ情報データベース281のレコードのそれぞれは、ユーザを識別する情報それぞれについて、項目「ユーザ識別情報(ユーザID)」と、項目「ユーザ名」と、項目「ユーザレベル」と、項目「スタミナ現在値」と、項目「スタミナ最大値」と、項目「保有ゲームオブジェクト」と、項目「ユーザ属性設定」と、項目「睡眠評価による制約」等を含む。
図示していないが、ユーザ情報DB281は、各ユーザが保有する有償仮想通貨、無償仮想通貨の保有量の情報を含む。無償仮想通貨は、ユーザに無償で付与された仮想通貨についてユーザが保有している量を示す。例えば、端末装置10は、ログインボーナス、イベントの報酬等により、無償仮想通貨をユーザに付与する。有償仮想通貨は、ユーザに有償で付与された仮想通貨についてユーザが保有している量を示す。例えば、端末装置10は、購入処理により、有償仮想通貨を購入する処理を受け付けることで、有償仮想通貨をユーザに付与する。これら無償仮想通貨と有償仮想通貨とは、ゲームにおいて同じ名称であるとしてもよいし(例えば、「仮想通貨(無償付与分)」、「仮想通貨(有償付与分)」等のように表記する)、異なる名称であるとしてもよい。
項目「ユーザ識別情報(ユーザID)」は、ユーザそれぞれを識別する情報である。
項目「ユーザ名」は、ユーザが設定した名称である。
項目「ユーザレベル」は、ユーザがゲームプレイを繰り返すことにより、ゲームキャラクタ等のレベルとは別に上昇するパラメータである。例えば、ユーザレベルが上昇するにつれて、項目「スタミナ最大値」に設定される値が増加する。これにより、ユーザレベルが上昇するほど、よりスタミナ値の消費量が大きいゲーム単位をユーザがプレイしやすくなる。
項目「スタミナ現在値」は、ユーザの行動力のパラメータの現在値(スタミナ値の現在値)である。スタミナ値の現在値が、ゲーム単位に設定される消費量に満たない場合、ユーザは、当該ゲーム単位のゲームプレイを開始することができない。ユーザは、スタミナ値の現在値を、スタミナ値を回復させられるゲームアイテムを消費することにより、または、有償又は無償仮想通貨を消費することにより、増加させることができる。このとき、スタミナ値の現在値を、スタミナ値の最大値を超えて回復させられることとしてもよい。
項目「スタミナ最大値」は、ユーザの行動力のパラメータの最大値(スタミナ値の最大値、上限値)である。スタミナ値の現在値は時間経過により当該最大値まで回復する。
項目「保有ゲームオブジェクト」は、ユーザが保有しているゲームキャラクタ、ゲームアイテム等の情報である。当該項目において、各ゲームキャラクタ、ゲームアイテムのレベル等の情報も含まれる。
項目「ユーザ属性設定」は、ユーザに設定される属性を示す。属性は、ユーザの操作により設定される場合もある。例えば、ゲームにおいて、複数のユーザが所属するグループ(チーム、ギルド等とも称される)を立ち上げることができるものとする。サーバ20は、立ち上げられたグループに、固有の識別情報(グループID)を付与するとともに、グループの名称の設定を、グループに所属するユーザから受け付ける。ユーザは、グループに参加することで、グループ内のメンバーとメッセージを送受信する機能(グループの掲示板等)、グループ内のメンバーとマルチプレイをする機能(グループ内での対戦、共闘等)、グループ間でマルチプレイをする機能(グループ同士での対戦、共闘等)等の各機能を利用することができる。
また、例えば、ユーザと、他のユーザとが家族などの関係にある場合に、ユーザが、当該他のユーザを家族として指定することができる。例えば、ユーザ「C」がユーザ「D」を家族として指定した場合に、ユーザ「D」にとってもユーザ「C」が家族として設定される。
また、ユーザは、家族としてグループを設定することができる。当該グループは、例えば、グループを立ち上げたユーザの承認を得ること、または、グループに含まれるメンバーの家族として設定されているユーザに限り、メンバーを加入させることができる。
項目「睡眠評価による制約」は、ユーザの睡眠に関する情報に応じて、各ユーザのゲームプレイに設定される各種条件、制約の内容を示す。
(i)睡眠の実績に応じた、ゲームプレイ中のゲームパラメータの調整
ゲームプレイに設定される条件として、例えば、ユーザが、ユーザに設定される睡眠の目標を達するほど、ゲームの進行がユーザに有利になるようゲームパラメータが調整される。このようなゲームパラメータは、単にユーザにアイテム等として付与されるもの(例えば、ユーザが睡眠の目標を達成すると、ゲーム内の通貨を付与する等)に限られない。このゲームパラメータは、例えば、ユーザがゲームプレイ中にゲームプログラムによって参照されるパラメータであり、ゲームのバランスを調整するものであり得る。当該パラメータにより、敵キャラクタの強さ等の難易度の高さ、アイテムの入手しやすさ等のユーザの支援の程度等が調整される。
具体的には、例えば、ユーザが覚醒した時間(ユーザの目がさめたタイミング)、ユーザが起床した時間(ユーザが寝床から起き出たタイミング)、ユーザが入床した時間(ユーザが寝床に入ったタイミング)、ユーザが就寝した時間(ユーザが入眠したタイミング)、ユーザの睡眠の質などに応じて、ゲーム内の演出を変更する。なお、ユーザが起床したタイミングでは、ユーザの目がさめていることになるため、「ユーザが起床した」は、「ユーザが覚醒した」ことを含む。同様に、「ユーザが入眠した」は、「ユーザが入床した」ことを含む。例えば、ユーザが、起床する目標時間に沿って起床した場合に、ゲーム内のアイテムを獲得しやすくする。例えば、ユーザがゲームプレイ中にアイテムを購入する場合にアイテムの購入の単価が下がる、ゲームプレイ中にユーザがアイテムを販売する場合に購入される機会が多くなる、等である。なお、ユーザの睡眠に関する時間の情報(起床した時間、就寝した時間)とは関係なく、ゲームプレイがユーザにとって有利になる時間帯を設定してもよい。例えば、ユーザが起床した時間が朝の7時で、予め定めた起床の予定時間を満たしている場合に、午前10時から午前12時までの間のように、ユーザが起床したタイミングとは異なる時間帯に、ユーザのゲームプレイを有利にしてもよい。
(ii)睡眠の実績に応じた、ユーザのゲームプレイ機会の調整
(ア)ゲームプレイの可否: ゲームプレイに設定される制約として、例えば、ユーザが、ユーザに設定される睡眠の目標を達するほど、特定のゲーム単位(「クエスト」等とも称される)をプレイできるようにしてもよい。例えば、クリア時の報酬が比較的大きいゲーム単位、難易度が高いゲーム単位、ゲームの運営事業者が一定期間にわたってイベントとして提供しているゲーム単位等を対象として、ユーザが睡眠の目標を達することにより、ユーザによるゲームプレイを可能としたり、ゲームプレイ可能な回数を増やしたりしてもよい。
(イ)ゲームプレイ可能な期間の変動: ユーザに設定される睡眠の目標を達成したか否かに応じて、特定のゲーム単位のゲームプレイが可能な期間を調整してもよい。例えば、睡眠の目標をユーザが達成したか否かにかかわらず、ユーザが特定のゲーム単位をゲームプレイすることはできるが、ユーザが睡眠の目標を達成することにより、当該特定のゲーム単位をユーザがプレイできる期間が長く設定されることとしてもよく、ユーザが指定した時間帯等の、特定の時間帯でゲームプレイできることとしてもよい。
(iii)睡眠の実績に応じた、ユーザの操作機会・ゲーム中の行動の調整
ユーザに対する制約として、ユーザの睡眠の実績に応じて、ユーザに特定の操作を行う機会を設定してもよい。例えば、ユーザが睡眠の目標を達することにより、プレゼントアイテム等の報酬を受け取るための操作を行えること(当該操作を行える期間を設定すること)としてもよい。
また、ユーザに対する制約として、ユーザの睡眠の実績に応じて、ゲーム中の特定の行動を行えることとしてもよい。ゲーム中の特定の行動とは、アイテムの譲渡、アイテムの入手、プレイヤキャラクタと他のキャラクタとの戦闘、等である。例えば、ユーザが睡眠中である場合にのみ、特定のアイテム等を他のユーザ、NPC(ノンプレイヤキャラクタ)等に譲渡することがユーザに許可される。詳細は後述する。
フレンドリスト282のレコードのそれぞれは、項目「ユーザ1」と、項目「ユーザ2」と、項目「フレンド登録日」と、項目「睡眠情報の公開有無」と、項目「共通の属性」と、項目「共通睡眠時間」等を含む。
項目「ユーザ1」は、互いにフレンドとして登録しているユーザのうちの一方のユーザを示す。
項目「ユーザ2」は、互いにフレンドとして登録しているユーザのうちの他方のユーザを示す。
項目「フレンド登録日」は、ユーザ同士がフレンドとして登録された日時を示す。
項目「睡眠情報の公開有無」は、フレンドとして登録しているユーザ間で、各ユーザの睡眠に関する情報を公開するか否かの設定を示す。例えば、フレンドとして登録しているユーザ間での公開を禁止する「非公開」、フレンド間で相互に公開する「相互に公開」、一方のユーザが他方のユーザに公開する「片方に公開」等の設定がある。
項目「共通の属性」は、フレンドとして登録している各ユーザに設定される属性のうち、各ユーザで共通するものを示す。例えば、フレンド登録しているユーザ同士が「家族」である場合、また、同じ「グループ」に所属している場合等があり得る。
項目「共通睡眠時間」は、フレンドとして登録している各ユーザが、ともに睡眠する時間としている時間帯を示す。すなわち、各ユーザが、ともに睡眠中である時間帯である。
なお、フレンド登録の方法としては、一方のユーザが他のユーザに対しフレンド登録の申請をし、他のユーザが承認した場合に、フレンドリストに登録されることとしてもよい。また、一方のユーザが他のユーザの承認がなくともリストに追加できる(フォローする)こととしてもよい。この場合、双方のユーザが互いにフォローしあうことで、相互フォローの状態となる。
睡眠実績情報283のレコードのそれぞれは、項目「ユーザ識別情報」、項目「日時」、項目「睡眠目標」、項目「睡眠実績」、項目「睡眠の評価パラメータ」等を含む。
項目「ユーザ識別情報(ユーザID)」は、ユーザそれぞれを識別する情報である。
項目「日時」は、ユーザが睡眠をすることで睡眠測定デバイス11Bがセンシングを行ったタイミングを示す。
項目「睡眠目標」は、ユーザが睡眠を行う目標値を示す。例えば、睡眠を行う目標値として、ユーザが就寝する時刻、および、ユーザが起床する時刻の情報を含む。
項目「睡眠実績」は、ユーザが睡眠を行い、睡眠測定デバイス11Bによってセンシングが行われることで記録される、各ユーザの睡眠の実績値を示す。睡眠の実績値としては、例えば、ユーザが就寝した時刻と、ユーザが起床した時刻とが含まれる。
サーバ20は、各ユーザの端末装置10から、睡眠の実績に関する情報を受信して睡眠実績情報283を更新する。ユーザが就寝した時刻は、睡眠測定デバイス11Bのセンシング結果に基づいて判別することとしてもよいし、ユーザから、就寝を開始するための操作を受け付けたタイミングである等としてもよい。ユーザが起床した時刻は、睡眠測定デバイス11Bのセンシング結果に基づいて判別することとしてもよいし、ユーザから、起床したことを示す操作を受け付けたタイミングである等としてもよい。
項目「睡眠の評価パラメータ」は、ユーザの睡眠の実績を評価した評価パラメータである。例えば、睡眠時間が目標時間に達している、睡眠の質が良好である等に応じて、評価パラメータの値を良好にすることとしてもよい。当該評価パラメータは、ユーザの睡眠の実績に応じて、いわば睡眠負債を値として可視化したものであるとしてもよい。
サーバ20は、各ユーザの端末装置10から、睡眠の実績に関する情報を受信して、各ユーザについて、当該評価パラメータを演算する。サーバ20は、当該評価パラメータを用いたゲームプレイをユーザに提供する。例えば、ユーザに設定される睡眠の目標を達成することを促すよう、当該評価パラメータが良好でない場合(ユーザの睡眠が適切ではなく、寝不足気味である等)、サーバ20または端末装置10は、ユーザのゲームプレイの効率を下げるよう各種パラメータを調整し、ユーザに対し、適切に睡眠を取るよう促す通知をする。
例えば、ユーザの睡眠が良好でない場合には、端末装置10は、「身体がつかれているから寝よう」と、ユーザに対して就寝を促す通知をする。また、端末装置10は、ユーザがゲームプレイをしたとしても、経験値、ゲームアイテム等の獲得のしやすさを下げることで、ユーザによるゲームプレイの効率が低下するようにゲームプレイの環境を変化させる。これにより、ユーザが疲れているときにゲームプレイをしても、ゲームを効率的に進行させることができないことをユーザに認識させることができ、ユーザの睡眠が良好な状態になるよう、睡眠を促すことができる。
また、当該評価パラメータは、ユーザの体調のよさを表すものともいえる。端末装置10またはサーバ20は、当該評価パラメータに基づいて、ユーザの体調のよさに応じたゲームプレイをユーザに提案することができる。例えば、ユーザが十分に睡眠をとっている場合、ユーザの身体が程よく疲れることが健康面でよいとも解される。そのため、端末装置10またはサーバ20は、ユーザが十分に睡眠をとっていることに応答して、複数のゲーム候補の内、ユーザの身体を動かすことを要するゲームを選択し、当該ゲームのゲームプレイを促す通知をすることができる。例えば、あるゲームのゲームプレイ中において、ユーザの睡眠の実績に基づきユーザの体調が良好であると判別されることにより、他のゲーム(例えば、ユーザが歩くことで進行させられるゲーム)のゲームプレイをするようユーザに提案することができる。また、ユーザの睡眠の実績に基づきユーザの体調が良好でないと判別されることにより、他のゲーム(例えば、ユーザが移動しないでも進行させられるゲーム)のゲームプレイをするようユーザに提案することができる。
<3 動作>
以下、端末装置10によるゲーム処理を説明する。
<3.1 動作例1>
図5は、ユーザがゲーム単位を指定して当該ゲーム単位に設定される消費量をスタミナ値の現在値から消費してゲームプレイを行う処理であって、ゲーム単位のクリア時の報酬を、ユーザの睡眠の実績に応じた内容とする処理を示すフローチャートである。
ステップS501において、端末装置10は、プレイ単位となるクエストをディスプレイ132に表示して、ユーザから、クエストの選択を受け付ける。
ステップS503において、端末装置10は、ユーザのスタミナ値の現在値が、ユーザが指定したクエストに設定されるスタミナ消費量を上回っているか否かを判定する。ユーザのスタミナ値の現在値が、クエストのスタミナ消費量を上回っている場合、端末装置10は、サーバ20に対し、当該クエストのゲームプレイを開始することを示す信号を送信する。端末装置10は、ユーザのスタミナ値の現在値から、クエストに設定されたスタミナ消費量を減算する。
ステップS553において、サーバ20は、ユーザが指定しているクエストに設定される消費量に基づいて、ユーザのスタミナ値から消費量を減算して、ユーザ情報DB281を更新する。
ステップS505において、端末装置10は、ユーザが指定したクエストのゲームプレイを、ユーザの入力操作に応じて進行させる。
ステップS507において、端末装置10は、クエストの終了条件を満たしたか否かを判定し(例えば、クエストに設定されるボスキャラクタをユーザが操作するゲームキャラクタが撃破する、ユーザが操作するゲームキャラクタが戦闘不能になる、等)、クエストを終了させる場合に、各種パラメータを更新する。例えば、端末装置10は、ユーザの経験値を増加させる、クエストに設定されたドロップアイテムをユーザに付与する等により、各種パラメータを更新する。ここで、端末装置10は、クエストの終了条件を満たしたと判定した場合に、睡眠実績情報283のユーザの睡眠の情報に基づいて、睡眠の実績が、予め定められた条件を満たすか否かを判定する。例えば、ユーザが予め定めた睡眠の目標(入床時間、就寝時間、覚醒時間、起床時間、睡眠の質の目標)に対し、実際のユーザの睡眠の実績が達している場合に、端末装置10は、睡眠の実績が、条件を満たすと判定する。すなわち、端末装置10は、ユーザの睡眠の質が良好であることを判定する。
当該条件を満たさない場合、端末装置10は、クエストクリア時の報酬の内容を、第1の報酬とする。当該条件を満たす場合、端末装置10は、クエストクリア時の報酬の内容を、第1の報酬よりもユーザに有利な第2の報酬とする。例えば、第1の報酬よりも第2の報酬のほうが、クエストクリア時に得られる経験値が多い、ゲーム内通貨が多い、ゲームアイテムが良いまたは多い等により、ユーザにとって有利となる。
ステップS555において、サーバ20は、ユーザの各種パラメータの更新結果に基づいて、ユーザ情報DB281を更新する。
以上により、ユーザは、規則正しい睡眠をとることで、ゲームにおいて報酬を得ることができ、睡眠の習慣を適切なものとするよう促される。また、ゲームを起動したうえでクエストをクリアすることで、睡眠に応じた報酬を付与することとしているため、ユーザは、睡眠をとりつつも起床後のゲームプレイをよりいっそう楽しむこともできる。
<3.2 動作例2>
図6は、ユーザが睡眠中である場合に、ユーザのスタミナ値を回復させる処理を示すフローチャートである。
ステップS601において、端末装置10は、ユーザの睡眠に関する情報をサーバ20へ送信する。端末装置10は、ユーザの睡眠に関する情報として、ユーザが入床した時間、ユーザが就寝を開始した時間、ユーザが覚醒した時間、ユーザが起床した時間、睡眠の質の情報をサーバ20へ送信する。
ステップS653において、サーバ20は、ユーザ情報DB281を参照し、ユーザのスタミナ値の現在値について、ユーザが睡眠中でない時間(例えば、ユーザが起床した時間から就寝するまでの時間)は回復させず、ユーザが睡眠中の時間の時間経過により、回復させる。
なお、ステップS653では、ユーザが睡眠中でない時間においても時間経過によりスタミナ値の現在値を回復させつつ、ユーザが睡眠中の時間において、時間経過により、スタミナ値をより大きく回復させることとしてもよい。例えば、ユーザが一日中起床している(睡眠中でない)とした場合の時間経過によるスタミナ値の回復量を、所定のゲーム単位を所定回数プレイできる量にする。これにより、1日あたりのゲーム単位のゲームプレイの回数を制限しつつユーザに睡眠を促すことができる。
ステップS655において、サーバ20は、ユーザの睡眠の実績を評価した評価パラメータを生成する。
ステップS657において、サーバ20は、端末装置10から受信したユーザの睡眠に関する実績の情報、ステップS655で生成した評価パラメータに基づいて睡眠実績情報283を更新する。
ステップS603において、端末装置10は、サーバ20から、睡眠の実績を評価した評価パラメータを受信する。
ステップS605において、端末装置10は、評価パラメータに基づいて、ユーザのゲーム進行を制御する。
以上のように、ゲーム単位をプレイするにあたりスタミナ値を消費するものにおいて、ユーザは、睡眠をとることで、スタミナ値の現在値を回復させることができる。よって、ゲームプレイによる興趣性を実現しつつ、ユーザに適切な睡眠を促すことができる。
<3.3 動作例3>
図7は、ユーザの睡眠に関する情報に基づいて、端末装置10がユーザのゲームプレイを進行させる処理を示すフローチャートである。
ステップS701において、端末装置10は、ユーザの操作に応じて、またはユーザの操作によらず所定の規則に応じて、ユーザが操作対象とするプレイヤキャラクタ(PC)に、ユーザが睡眠中に行わせる行動(例えば、アイテムの譲渡、他のキャラクタとの戦闘等)を設定する。
ステップS703において、端末装置10は、睡眠測定デバイス11Bのセンシング結果に基づいて、ユーザが入眠したこと(または、入床したこと)を検出すると、サーバ20に、ユーザの睡眠に関する情報を送信する。
ステップS753において、サーバ20は、端末装置10から、ユーザの睡眠に関する情報を受信する。端末装置10は、ユーザが睡眠中の時間帯において、ユーザのプレイヤキャラクタに、ステップS701で設定した行動を許可する。サーバ20は、ユーザのプレイヤキャラクタに対する他のユーザのキャラクタ、ノンプレイヤキャラクタ(NPC)のアクションを受け付ける。例えば、ユーザのプレイヤキャラクタがアイテム等の販売を行う場合に、ユーザが睡眠中の時間帯において、NPC等がアイテム等を購入する処理を行う。よって、ユーザが適切に睡眠を取ることにより、ゲームを進行させることができる。
ステップS755において、サーバ20は、ユーザの睡眠の実績(入床時間、就寝時間、覚醒時間、起床時間、睡眠の質)に基づいて、ユーザから特定の操作を受け付ける期間、ユーザが特定のイベントに参加できる期間を設定する。サーバ20は、例えば、ユーザが適切に睡眠を取ることにより、報酬を受け取る操作が可能な期間を設ける、ユーザがイベントに参加できる期間を設ける、これらの期間を長くする等の処理を行う。
ステップS757において、サーバ20は、ユーザの睡眠の実績に基づいて、ユーザがゲームプレイをする際に、特定のイベントを発生させる時刻、特定のゲームパラメータ等を調整する。サーバ20は、例えば、ユーザが起床した時間が特定の時間である場合に(例えば、ユーザが朝7時に起床することを目標として、実際に朝7時に起床した場合)、ゲーム進行がユーザに有利になるように、イベントを発生しやすくする、ゲーム内演出を特定の時間に行う等の処理を行う。
ステップS705において、端末装置10は、ユーザの睡眠の実績に基づいて、ゲーム進行を調整する。
以上のように、ユーザが適切に睡眠を取ることで、ゲームプレイを進行させること自体が可能になる、ゲームプレイが有利になる、ゲームプレイにおけるユーザの特定の操作を実行しやすくすることができる。よって、ユーザに対し、適切に睡眠を取るよう促しつつ、ゲームプレイによる興趣性もいっそう向上させることができる。
<3.4 動作例4>
図8は、複数のユーザで睡眠の目標を達成することにより、各ユーザのゲーム進行を有利にする、各ユーザに報酬を付与する等の処理を示すフローチャートである。図8の例において、第1のユーザは、端末装置10Aを操作し、第2のユーザは、端末装置10Bを操作している。第1のユーザと第2のユーザとは共通の属性を有し、具体的には家族として登録されているフレンドユーザである。
ステップS801Aにおいて、端末装置10Aは、第1のユーザと共通の属性を有する第2のユーザの、睡眠予定の情報(就寝予定時刻、起床予定時刻)を第1のユーザに通知する。端末装置10Aは、第2のユーザについて設定される睡眠の目標の時間帯に、第1のユーザが睡眠を取ることにより、ゲームプレイで利用できる報酬を付与されることを第1のユーザに通知する。
ステップS811Bにおいて、端末装置10Bは、第2のユーザと共通の属性を有する第1のユーザの、睡眠予定の情報を第2のユーザに通知する。端末装置10Bは、第1のユーザについて設定される睡眠の目標の時間帯に、第2のユーザが睡眠を取ることにより、ゲームプレイで利用できる報酬を付与されることを第2のユーザに通知する。
ステップS803Aにおいて、端末装置10Aは、第1のユーザが睡眠中であることを検出すると、第1のユーザの睡眠に関する情報をサーバ20へ送信する。
ステップS813Bにおいて、端末装置10Bは、第2のユーザが睡眠中であることを検出すると、第2のユーザの睡眠に関する情報をサーバ20へ送信する。
ステップS853において、サーバ20は、端末装置10A、端末装置10Bから、第1のユーザおよび第2のユーザの睡眠に関する情報をそれぞれ受信して睡眠実績情報283を更新する。
ステップS855において、サーバ20は、第1のユーザおよび第2のユーザが睡眠を取った実績を参照し、第1のユーザと第2のユーザとの睡眠時間の関連性(具体的には、第1のユーザと第2のユーザとが一緒の時間帯に睡眠を取ったこと)に応じて、第1のユーザと第2のユーザとに付与する報酬を決定し、決定した報酬の内容を端末装置10Aおよび端末装置10Bに通知する。また、第1のユーザと第2のユーザとの睡眠時間の関連性として、第1のユーザと第2のユーザとの睡眠の時間帯が、所定時間以上重なっていることにより、各ユーザに付与する報酬を決定することとしてもよい。さらに、当該重なっている時間帯において第1のユーザと第2のユーザとがともに睡眠中であることにより、各ユーザに報酬を付与することとしてもよい。また、第1のユーザと第2のユーザとの睡眠の時間帯が重なっていないことにより、各ユーザに報酬を付与することとしてもよい。報酬が付与されるユーザは、第1のユーザと第2のユーザとのうちいずれかであってもよい。例えば、第1のユーザと第2のユーザとのうち、より適切な睡眠を取ったユーザに対し、報酬を付与することとしてもよい。
ステップS805Aにおいて、端末装置10Aは、第1のユーザが、第2のユーザと一緒の時間帯に睡眠を取ったことに応じて付与された報酬を第1のユーザに通知する。
ステップS815Bにおいて、端末装置10Bは、第2のユーザが、第1のユーザと一緒の時間帯に睡眠を取ったことに応じて付与された報酬を第2のユーザに通知する。
以上の処理において、第1のユーザと第2のユーザとが、ともに共通の睡眠の目標(就寝時間、起床時間)を定めており、各ユーザが一緒に睡眠の目標を達成することで、各ユーザに報酬を付与することとしてもよい。また、第1のユーザと第2のユーザとが、互いに(または第1のユーザと第2のユーザのいずれかが)、睡眠の目標を通知できることとしてもよい。例えば、第1のユーザが、端末装置10Aを操作することにより、第2のユーザが操作する端末装置10Bに対し、「夜22時から朝7時まで寝よう」等のように、睡眠の目標を提示するメッセージを送信できることとしてもよい。ここで、第2のユーザが、当該メッセージを閲覧する操作を行うこと等により、第1のユーザと第2のユーザとに睡眠の目標が設定される。また、端末装置10Bは、第2のユーザが、当該メッセージを閲覧したことを、第1のユーザの端末装置10Aに通知することとしてもよい。これにより、第1のユーザと第2のユーザとがともに睡眠の目標を達成しようと睡眠をとることが促される。
また、睡眠の目標を達成した場合にユーザに付与される報酬を、他のユーザが設定できることとしてもよい。例えば、第2のユーザが睡眠の目標を達成した場合に第2のユーザに付与される報酬を、第1のユーザが設定することができる。これにより、例えば第1のユーザが第2のユーザの親である場合に、親(第1のユーザ)が子(第2のユーザ)に対して睡眠の目標を提示しつつ、子(第2のユーザ)が目標のとおりに睡眠をとることにより、子(第2のユーザ)に報酬が付与される。ここで、第2のユーザが睡眠の目標を達することにより付与される報酬を第1のユーザが設定する場合に、端末装置10Aは、第1のユーザが第2のユーザに提示する報酬のおすすめを、第2のユーザのゲームプレイの実績等により抽出して表示することとしてもよい。例えば、第2のユーザがゲームプレイで使用するプレイヤーキャラクタのうち、使用頻度が高いものに関連するゲームオブジェクトのリスト(例えば、使用頻度が高いプレイヤーキャラクタの装備アイテム、上級職に移行できるアイテム、進化させられる素材等)を、第1のユーザに、第2のユーザに設定する報酬のおすすめとして提示することとしてもよい。
これにより、複数のユーザが連帯して睡眠の目標を達成しようと促されることになり、さらに複数のユーザでともに睡眠を取ることで報酬を付与することでゲームの興趣性もいっそう向上させることができる。
<4 画面例>
図9は、端末装置10の画面例を示す図である。
図9の画面例(A)は、ユーザの睡眠の実績を評価して評価パラメータを生成し、評価パラメータを用いたゲームプレイを行う局面を示す図である。図6のステップS657、S603、S605に対応する。
画面例(A)に示すように、端末装置10は、ディスプレイ132に、ユーザレベル132Aと、評価パラメータ132Bと、ゲーム起動ボタン132Cと、通知表示部132Gとを表示する。
ユーザレベル132Aは、ゲームプレイを行っているユーザの、プレイヤとしてのレベルを表す。端末装置10は、ユーザがゲームプレイをすることにより、ゲームキャラクタではなくユーザ自身に対して経験値(プレイヤ経験値)を付与する。端末装置10は、プレイヤとしてのレベルがレベルアップすることにより、スタミナ値を回復させたり、スタミナ値の最大値を上昇させたりする。
評価パラメータ132Bは、ユーザの睡眠の実績を評価した評価パラメータを表示する領域である。
通知表示部132Gは、評価パラメータ(ユーザの睡眠の実績を評価したパラメータであるため、ユーザの体調の良好さを表しうるパラメータでもある)に基づき、ゲーム進行を制御する内容をユーザに通知する領域である。画面例(A)では、端末装置10は、評価パラメータ(睡眠パラメータ)に応じて、ユーザの体調が良好であることを示す通知を表示する(「体調は良好です。」等の表示)。評価パラメータの値が良好であることに応じて、ユーザの体調の良さがゲームプレイにも反映されるかのような体験をユーザに提供することができる。具体的には、端末装置10は、通知表示部132Gにおいて、ユーザがゲームプレイで獲得する経験値が増量されること、ユーザがプレイヤキャラクタにより敵キャラクタと戦闘をした場合にダメージを受けにくくなること等、ゲーム進行がユーザに有利になる旨をユーザに通知する。
ゲーム起動ボタン132Cは、端末装置10が、実行中のゲームプログラムではなく、他のゲームを起動するための操作をユーザから受け付けるための領域である。
例えば、ユーザの体調が良好である場合には、ユーザ自身の身体を動かすように促すことで、よりユーザの体調を良好にし得る。そこで、端末装置10は、評価パラメータの値が良好である場合に、ゲーム起動ボタン132Cへのユーザの操作を受け付けたことに応答して、ユーザの身体を動かすよう促されるような他のゲームプログラム(例えば、地図情報を用いたゲームであり、ユーザが現実世界で移動をすることによりゲームを進行させられるゲーム等)を起動するようユーザに促す表示をしてもよい。端末装置10は、ユーザの起動操作に応答して、他のゲームプログラムを起動する。
また、評価パラメータが良好でなく、ユーザの体調が不調である場合もある。
画面例(B)は、ユーザの体調が良好でない場合の画面の表示例を示す。端末装置10は、通知表示部132Gにおいて、ユーザがゲームプレイで獲得する経験値が減量されること、ユーザがプレイヤキャラクタにより敵キャラクタと戦闘をした場合にダメージを受けやすくなること等、ゲーム進行がユーザに不利になる旨をユーザに通知する。また、端末装置10は、通知表示部132Gに示すように、ユーザの身体に蓄積された疲労が増えないよう、他のゲームをプレイするよう促す通知をしてもよい。
以上のように、ゲーム起動ボタン132Cへのユーザの操作に応答して、他のゲームを起動する例を説明した。ここで、評価パラメータの値は、複数のゲームプログラムで共通にユーザが利用できるパラメータあるとしてもよい。端末装置10は、評価パラメータの値をユーザが利用することができるゲームプログラムのリストを表示して、ユーザから、実行するゲームプログラムの指定を受け付けることとしてもよい。
また、端末装置10またはサーバ20の少なくともいずれかにおいて、ユーザが日々の睡眠をとることで生成される評価パラメータを累積して管理することとしてもよい。端末装置10とサーバ20は、これら累積される評価パラメータの値を用いて、評価パラメータを利用できる複数のゲームをユーザに提供することとしてもよい。例えば、ポータルサイト等においてユーザのIDを発行し、ユーザのIDと対応付けて、ユーザが蓄積している評価パラメータの累積値を管理することができる。評価パラメータは、複数のゲームそれぞれで、様々な態様で利用され得る。例えば、評価パラメータを消費することでのみ入手できるゲームアイテムを提供することができる。また、例えば、仮想通貨に代えて、評価パラメータを用いて特定のゲーム処理を行うことができることとしてもよい。
これにより、ユーザは、睡眠の目標を達成するよう、日々の睡眠をとるよう促される。
画面例(C)は、複数のユーザで睡眠の目標を達成させるよう促す局面を示す図である。図8の各処理に対応する。
画面例(C)に示すように、端末装置10は、通知表示部132Gにおいて、睡眠予定情報132Hと、フレンド睡眠予定132Jとを表示する。端末装置10は、通知ボタン132Kを表示する。
端末装置10は、通知表示部132Gに、他のユーザと一緒の時間帯に就寝するよう促す表示をする。このとき、睡眠予定情報132Hに、端末装置10のユーザの睡眠予定の情報(就寝時間、起床時間の予定)を表示する。あわせて、フレンド睡眠予定132Jに、ユーザと共通の属性を有する他のユーザ(画面例(C)では、家族)の睡眠予定の情報を表示する。
通知ボタン132Kは、ユーザが睡眠を開始する際の操作を受け付けるための領域である。ユーザは、通知ボタン132Kへの入力操作を行った後、睡眠を取り始める。ユーザが就寝しようとしているにもかかわらず端末装置10に対して操作をしてしまうことを抑止するため、端末装置10は、通知ボタン132Kへのユーザの入力操作に応答して、ユーザの起床予定の時間までの間、端末装置10への入力操作を受け付けないこととしてもよい。
端末装置10は、通知ボタン132Kへのユーザの入力操作に応答して、ユーザと共通の属性を有する他のユーザに対し、ユーザが就寝しようとしている旨を通知する。
画面例(D)は、ユーザが睡眠の目標に沿って睡眠を取ることにより、端末装置10が、睡眠中の間にプレイヤキャラクタに特定のゲーム行動を行わせ、ユーザが起床した後に、そのゲーム行動の結果を表示する局面を示す。図7の各処理に対応する。
端末装置10は、通知表示部132Pと、メッセージ132Qと、受取操作受付部132R等を表示する。
通知表示部132Pは、ユーザが、睡眠の目標に沿って睡眠を取ったか否かを表示する。図示する例では、端末装置10は、ユーザが、睡眠の目標としている起床予定時間に起床できたことを通知表示部132Pに表示している。
メッセージ132Qは、ユーザが睡眠の目標に沿って睡眠を取った結果、睡眠中にプレイヤキャラクタが行ったゲーム行動の内容を表示する領域である。図示する例では、端末装置10は、ユーザが睡眠中にプレイヤキャラクタに特定のゲーム行動(アイテムの販売等)を行わせ、他のユーザ(ユーザ「C」)から、アイテムの購入を受け付けたこと、その代価をゲーム内通貨で受領したことを表示している。
受取操作受付部132Rは、ユーザに付与された報酬をユーザが受け取るための操作を受け付けるための領域である。ユーザの睡眠が目標に達している場合に、受取操作受付部132Rにより報酬を受け取れることとしてもよい。
<小括>
以上のように、本実施形態によると、ユーザが適切に睡眠を取ることにより、ユーザのゲーム進行が有利になり得る。ゲーム進行が有利になる具体的な態様として、ユーザが起床時にゲームプレイを行い、ゲーム単位のクリア条件を満たした際に、クリア時の報酬が、ユーザの睡眠が適切であるほどユーザによって有利なものとすることがある。
これにより、ユーザに適切な睡眠を取るよう促しつつ、ゲーム単位のクリア時の報酬付与とすることで、ゲームをプレイすること自体のインセンティブもユーザに提供する。
<変形例>
(1)図8等の説明において、第1のユーザと第2のユーザとが互いに睡眠の目標を提示し、共に睡眠を取り、睡眠の目標を達成することで報酬を付与する例を説明した。この他にも、第1のユーザと、第2のユーザとが睡眠を取る期間が異なる場合もあり得る。第1のユーザが就寝中である期間に、第2のユーザがゲームプレイを行うことにより、第1のユーザ、第2のユーザの少なくともいずれかに報酬を付与することとしてもよい。これにより、睡眠の目標に達するよう第1のユーザに睡眠を促しつつ、第2のユーザがゲームプレイをすることの興趣性もいっそう向上させることができる。
(2)図4、図8、図9等において、ユーザにはグループ等の様々な属性が設定されることを説明した。グループとしては、「家族」などがあることを説明した。この他にも、ユーザが睡眠の目標を達成した場合に付与する報酬を、ユーザの属性に応じた内容にしてもよい。例えば、図8等において、家族である複数のユーザが睡眠の目標を達成した場合の報酬と、家族ではなくギルド等のグループのユーザ同士が睡眠の目標を達成した場合の報酬とを異なるものとしてもよい。
(3)上記の実施形態において、端末装置10は、ユーザが入床したこと、ユーザが入床してから入眠に至ったことを検出することについて説明した。この場合、端末装置10は、ユーザが入床してから、端末装置10に対する入力操作を受け付けることなくユーザが入眠に至ったことにより、ユーザに報酬を付与することとしてもよい。寝ようとしているユーザが端末装置10を操作してしまうことなく睡眠目標を達成することを支援することができる。
<第2の実施の形態>
以上のように第1の実施の形態では、ユーザが睡眠の目標を達成することにより、ユーザに、ゲームにおける様々な報酬を付与する例について説明した。第2の実施の形態では、以下について説明する。
(1)ユーザが入眠する前に端末装置10を操作してしまうことに対処する技術
ユーザがベッドに入って入眠しようとしているにもかかわらず、手持ち無沙汰となったり、端末装置10への通知が気になったり等により、端末装置10等を操作してしまい、なかなか寝付けないことがある。端末装置10のディスプレイ132のバックライト等の発光をユーザが見てしまうことにより、ユーザの入眠が妨げられ、睡眠の習慣が適切なものとならないおそれがある。
そこで、ユーザが入眠前に端末装置10を操作してしまうことを抑止する技術が必要とされている。
実施の形態2では、ユーザが入床している状態(入眠していないがベッドで横になっている状態)から入眠に至るまでの間に、ユーザが端末装置10を操作しないよう促す技術を説明する。
(2)ユーザに対して睡眠をするよう促す通知を、適切なタイミングで行う技術
ユーザに対し、プッシュ通知等により、予め定めた睡眠予定時刻をユーザに通知する技術の場合、仮にユーザが睡眠中の時間帯にプッシュ通知を行ってしまうと、かえってユーザの睡眠を妨げるおそれがある。
そこで、実施の形態2では、適切な時間帯に、ユーザに対して睡眠をするよう促す通知を行う技術を説明する。
(3)ユーザの現在位置の情報に基づき、ユーザが適切に睡眠をするよう移動を促す技術
ユーザが外出中である場合など、ユーザが睡眠をとる場所から離れていると、就寝予定時刻が到来していてもユーザが睡眠をとることは困難となるおそれがある。
そこで、実施の形態2では、ユーザの睡眠を支援するため、ユーザの現在位置を考慮して、ユーザに通知を行う技術を説明する。
図10は、ユーザが入眠する前に端末装置10を操作しなかったことにより、ゲームにおける報酬をユーザに付与する処理を示すフローチャートである。
ステップS1001において、端末装置10は、睡眠測定デバイス11B、端末装置10のモーションセンサの出力等に基づいて、ユーザが睡眠をする態勢であること(例えば、ベッドで横たわったこと等の、ユーザが入床したこと)を検出する。
ステップS1003において、端末装置10は、ステップS1001でユーザが睡眠をする態勢であることを検出したことに応答して、ゲームポイントを初期化し、時間経過とともにゲームポイントを変動させる処理を開始する。例えば、端末装置10は、一定時間が経過するごとに、ゲームポイントに所定値を加算する。
ステップS1005において、端末装置10は、ユーザが入床した後、睡眠測定デバイス11B、端末装置10のモーションセンサの出力等に基づいて、ユーザが入眠したか否かを判定する。端末装置10は、ユーザが入眠するまでの間に、端末装置10へのユーザの入力操作を検出した場合に、上記のゲームポイントを初期化する。すなわち、端末装置10は、ユーザが入眠するまでの間に端末装置10を操作すると、時間経過によるゲームポイントの変動分を破棄し、ユーザへの報酬となるゲームポイントをリセットする。端末装置10は、ユーザが入眠したことを検出すると、ユーザが睡眠をする態勢になってからユーザが入眠するまでの期間においてユーザが端末装置10への操作を行わなかったことに対する報酬をユーザに付与する。また、端末装置10は、当該期間の長さ(すなわち、ユーザが寝ようとしてから実際に入眠するまでに経過した時間)に応じて、当該期間が長いほどユーザにとってゲームプレイで有利になる報酬を当該ユーザに付与する。また、端末装置10は、ユーザが入眠したタイミングに基づいて、ゲームポイントを時間経過で変動させる処理を中断し、ユーザが入眠するまでの期間において時間経過により変動したゲームポイントをユーザに付与する。なお、ユーザに付与する報酬をリセットする条件として、ユーザが入眠するまでの間にユーザが端末装置10を操作した場合の他に、端末装置10に限らずその他の装置をユーザが操作した場合も含めることとしてもよい。例えば、ユーザが入床した後、端末装置10を操作していないものの、ウェアラブルデバイスなど他の装置を操作した場合に、ユーザに付与する報酬をリセットしてもよい。すなわち、ユーザは、入床した後、端末装置10の他に何らの装置も操作しないことにより、入眠するまでの期間における報酬を獲得することができることとしてもよい。
これにより、ユーザは、ベッドで横になるなど入床してからなかなか寝付けなかったとしても、端末装置10を操作しないことによりゲームで利用できる報酬が得られ、さらに、なかなか寝付けなかった期間が長くなるほどに報酬の内容が有利になり得る。したがって、ユーザは、入床してから入眠するまで長引いたとしても、端末装置10を操作することなく、入眠に集中するよう促される。
ステップS1007において、端末装置10は、ユーザが睡眠をする態勢を検出したタイミング、ユーザが入眠したタイミング、ユーザが端末装置10への操作を行った履歴(入床した後、入眠しようとして、結局、ユーザが端末装置10を操作してしまった場合の端末装置10への操作の履歴も含む)、ユーザが獲得した報酬の内容、ユーザが獲得したゲームポイントの情報をサーバ20へ送信する。
ステップS1055において、サーバ20は、ユーザの各種パラメータの情報を端末装置10から受信して、ユーザ情報データベース281、睡眠実績情報283等の各種データを更新する。
以上のように、(1)ユーザが入眠する前に端末装置10を操作してしまうことに対処する技術について説明した。
図11は、端末装置10が、睡眠に関する情報の通知を、ユーザに対して適切なタイミングで行う処理を示すフローチャートである。
ステップS1101において、端末装置10は、ユーザが就寝を予定する時刻(就寝予定時刻)を、ユーザの操作により設定する。端末装置10は、ユーザが睡眠をとる場所を、ユーザの操作により、またはユーザの操作によらずユーザの現在位置の履歴に基づき設定する。端末装置10は、就寝予定時刻、ユーザが睡眠をとる場所の情報をサーバ20へ送信する。
ステップS1155において、サーバ20は、端末装置10から、ユーザの就寝予定時刻、ユーザが睡眠をとる場所の情報を受信して、これら情報を、ユーザ情報データベース281等を更新することで保持する。
ステップS1103において、端末装置10は、ユーザに、睡眠をとるよう促す通知を行うタイミングを決定する。端末装置10は、ステップS1101でユーザが指定した就寝予定時刻に基づいて、例えば当該就寝予定時刻から一定時間前に通知をするよう、通知を行う時間帯(通知を行うタイミング)を決定する。また、端末装置10は、サーバ20の睡眠実績情報283に蓄積されるように、ユーザの過去の睡眠の実績に基づいて、通知を行う時間帯を決定する。例えば、ユーザが前日に入床した時刻から起床した時刻までの間は、ユーザが寝ようとしていた、またはユーザが実際に寝ていた時間帯になる。そのため、端末装置10は、過去のユーザの睡眠の実績に基づいて、ユーザが実際に就寝していた時間帯を、上記の通知を行わないタイミングであるものと決定してもよい(すなわち、上記の時間帯を除いた時間帯において、通知を行うこととしてもよい)。
ステップS1105において、端末装置10は、ユーザの現在位置の情報を、位置情報センサ150等により取得する。なお、端末装置10は、ユーザのスケジュールの情報において、各スケジュールに場所の情報が入力されている場合に、当該スケジュールの時間におけるユーザの現在位置を、スケジュールに対応付けられる場所の情報に基づき特定してもよい。
端末装置10は、ユーザの現在位置の情報と、ユーザが睡眠をとる場所の情報とに基づいて、ユーザの現在位置から睡眠をとる場所まで移動するのに要する移動所要時間を特定する。例えば、端末装置10は、公共交通機関等の路線情報、道路の混雑状況の情報等に基づいて、ユーザの現在位置から、睡眠をとる場所までの移動の所要時間を特定してもよい。
端末装置10は、ユーザに設定される就寝予定時刻までに、ユーザが睡眠をとるための行動(入床する等)を行えるよう、移動の所要時間に基づいて、ユーザに通知を行うタイミングを決定する。端末装置10は、就寝予定時刻から、移動の所要時間の分、時刻を遡り、かつ、一定のマージンを設けて、ユーザに通知を行うタイミングを決定する。例えば、就寝予定時刻が「23時」であり、移動の所要時間が「55分」である場合に、端末装置10は、マージンとして「35分間」を設けて、例えば、ユーザに通知を行うタイミングを「21時30分」と決定する。また、端末装置10は、ユーザが睡眠の目標を達するように(就寝予定時刻に睡眠を行えるように)、ユーザが睡眠をとる場所(自宅など)への移動を開始すべき時刻を通知(例えば、「就寝予定時刻23時に就寝できるよう、現在の位置を21時30分には出立しましょう」等の通知)する。端末装置10は、上記のマージンを、ユーザの過去の睡眠の実績に基づいて決定することとしてもよい。例えば、マージンとして第1の時間を設定してユーザに通知を行うタイミングを決定したにもかかわらずユーザが睡眠の目標を達することができなかった場合、端末装置10は、マージンとして第1の時間よりも長い時間を設定することとしてもよい。
ステップS1107において、端末装置10は、ユーザに就寝することを通知するタイミングにおいて、ユーザが入眠中であるか否かを判定し、入眠中である場合は、ユーザの睡眠を通知で妨げないよう、当該通知を行わない。また、端末装置10は、ユーザに就寝することを通知するタイミングにおいて、ユーザが入眠中ではない場合に、ユーザに当該通知を行う。
また、端末装置10は、ユーザに対し通知を行うタイミングにおいて、ユーザの現在位置が、ユーザが睡眠を行う場所と異なる場合に、ユーザに対し当該通知を行う。すなわち、ユーザが睡眠を行う場所にいないため、ユーザに対し就寝を促す通知を行う。
なお、ユーザが睡眠を行う場所と異なる場所にいる場合、過去のユーザの睡眠の実績にかかわらず、睡眠をとる場所にユーザがいないため、所定のタイミングで、ユーザに睡眠を促す通知をすることとしてもよい。
以上のように、(2)ユーザに対して睡眠をするよう促す通知を、適切なタイミングで行う技術、また、(3)ユーザの現在位置の情報に基づき、ユーザが適切に睡眠をするよう移動を促す技術について説明した。
図12は、実施の形態2における端末装置10の画面例の図である。
画面例(A)は、(1)ユーザが入眠する前に端末装置10を操作してしまうことに対処する技術における表示例を示す。画面例(A)に示すように、端末装置10は、ディスプレイ132において、通知132T1と、通知132T2と、ボタン132T3とを表示する。
通知132T1は、端末装置10が、ユーザに対し、ユーザが入床した後、入眠するまでの間に、端末装置10への操作を行わないことでゲームポイントの報酬が得られることを通知する領域である。通知132T1において、端末装置10は、ユーザが複数日にわたってゲームポイントを獲得することにより累積しているゲームポイントの累積値を、「入眠集中ゲームポイント」として表示している。通知132T1には、ゲームポイントの初期値と、ユーザが入眠するまでの間に、時間経過に応じてゲームポイントが上昇していくことと、ユーザが入眠するまでの間にユーザが端末装置10を操作することでゲームポイントがリセットしてしまうことを表示している。ゲームポイントは、ゲームにおいて様々な用途に利用できることとしてもよい。例えば、ゲームポイントを、ゲームで利用できる仮想通貨として、または仮想通貨に交換して使用することができることとしてもよい。
通知132T2は、ユーザが、入床した後に入眠するまでの間、端末装置10を操作しないことに対して、ゲームで利用できる報酬が付与されることを表示している。
ボタン132T3は、ユーザの入力操作を受け付けるためのボタンである。端末装置10は、ボタン132T3に対する入力操作を受け付けることにより、ユーザが入床をするタイミング、または、入眠をするタイミングを特定することとしてもよい。端末装置10は、ボタン132T3に対する入力操作に応答して、ゲームからユーザをログオフさせ、端末装置10に対する操作を無効化(ロック)する。端末装置10は、このように端末装置10への操作を無効化した場合に、ユーザの睡眠の目標(起床予定時刻等)に基づいて、無効化を解除するタイミングを決定することとしてもよい。
画面例(B)と画面例(C)は、(2)ユーザに対して睡眠をするよう促す通知を、適切なタイミングで行う技術、また、(3)ユーザの現在位置の情報に基づき、ユーザが適切に睡眠をするよう移動を促す技術における表示例を示す。
画面例(B)に示すように、端末装置10は、通知132T5を表示する。通知132T5は、ユーザが睡眠の目標を達成するために、外出先から帰宅するよう促す内容を含む。また、通知132T5は、睡眠の目標を達すること、また、入床してから入眠に至るまでに端末装置10を操作しないことに対する報酬を得るようユーザに促す内容を含む。また、端末装置10は、通知132T5に示すように、通知の内容に、ユーザが帰宅を開始する時刻を示す情報を含めている。画面例(B)では、現在時刻と、テキスト「そろそろ家に帰り始めないと・・・」のように、睡眠をとる場所までの移動を開始するタイミングをユーザに示唆する文言(文言「そろそろ」)が含まれている。これにより、ユーザは、現在時刻として示されている時間に、帰宅を開始すべきことを認識することができる。
画面例(C)は、画面例(B)において、ユーザが、端末装置10のロックを解除した状態の画面例を示す。画面例(C)に示すように、端末装置10は、目標132T4と、通知132T5と、報酬内容132T6と、報酬内容132T7とを表示する。
目標132T4は、ユーザの現在位置の情報と、ユーザが睡眠をとる場所までの移動に要する時間の情報と、就寝予定時刻の情報とを含む。
報酬内容132T6は、睡眠の目標をユーザが達することで、ゲームにおける報酬を受け取れることをユーザに通知する。具体的には、報酬を獲得する条件として、就寝予定時刻までに入床すべきであること、入眠すべきであることをユーザに提示する。図示するように、報酬の内容もユーザに提示される。
報酬内容132T7は、ユーザが入床してから入眠するまでの間に端末装置10を操作しないことに対して、ゲームにおける報酬が付与されることをユーザに通知する。図示するように、報酬の内容もユーザに提示される。
<第3の実施の形態>
以上のように、第2の実施の形態では、ユーザが入眠する前に端末装置10を操作してしまうことに対処する技術、および、ユーザに対して睡眠をとるよう促す通知を適切なタイミングで行う技術等について説明した。第3の実施の形態では、以下について説明する。
(1)ユーザの睡眠に関するデータを、ランキング情報と対応付けることで、ユーザを規則正しい睡眠習慣にするよう促す技術を提供する。
(i)例えば、適切な睡眠習慣を行っているユーザが参加できる一方で、睡眠習慣が適切でないユーザが参加できないゲームモードを用意する。このようなゲームモードとしては、複数のユーザが参加するマルチプレイのモードがある。例えば、睡眠習慣が適切なユーザグループ同士でマッチングを行い、共闘や対戦ゲームを行うことができることとしてもよい。
(ii)適切な睡眠習慣を行っているユーザ同士の交流、および、睡眠習慣が適切でないユーザグループ同士の交流を促すこととしてもよい。例えば、交流として、メッセージの送受信、マルチプレイの可否、ランキングへの参加等がある。すなわち、睡眠習慣が適切であるユーザ同士でのランキング戦を提供する一方、睡眠習慣が適切でないユーザのみ、または、睡眠習慣にかかわらず複数のユーザが参加できるランキング戦を提供することとしてもよい。
(iii)ユーザの睡眠の時間帯に応じてユーザのグループ分けを行い、各グループでユーザ同士の交流を促すこととしてもよい。例えば、ユーザの睡眠の時間帯に応じて、ユーザを朝型、夜型とグループ分けを行い、朝型のユーザ同士がメッセージの送受信、マルチプレイ、ランキング等に参加できることとしてもよい。
(iv)ユーザの睡眠時間の長さに応じてユーザのグループ分けを行うこととしてもよい。例えば、一定時間以上の睡眠時間をとっているユーザのみが割り当てられるグループを提供し、当該グループのユーザ同士でマルチプレイ、ランキング等を行うことができることとしてもよい。以上により、ユーザが別のユーザと交流を望むとき、それぞれが別々のユーザグループに割り当てられている場合には、いずれか一方のユーザが睡眠習慣を変化する必要が生じることになる。
(2)ユーザの睡眠に関する情報をゲームに利用して、ユーザ同士の交流に影響するパラメータとすることにより、ユーザを規則正しい睡眠習慣にするよう促す技術を提供する。
例えば、ユーザの睡眠の質が良好であるほどユーザが有利になるようにゲームを進行させてもよい。ユーザの睡眠の質が良好であることとして、入眠に至るまでの時間の短さ、睡眠時間の長さ、入床する時間、睡眠をする習慣がユーザに定着していること(日々の睡眠の実績が、睡眠の時間帯、睡眠の質等において一定程度に安定している等)、等がある。
例えば、ユーザの睡眠の質を評価してユーザのゲームパラメータを決定し、決定したゲームパラメータによりゲームプレイを進行させることとしてもよい。ユーザの睡眠の質がよいほど、ユーザの体調がよいと想定される。そこで、ユーザの睡眠の質がよいほど、当該ゲームパラメータの値を、ゲームにおいて良好なものとする。これにより、当該ゲームパラメータに基づきユーザ間のマッチングを行う(睡眠の質がよく体調がよいユーザ同士のマッチング)、当該ゲームパラメータに基づき、ゲームキャラクタの能力値等のパラメータを調整すること(例えば、ゲームキャラクタの調子のよさを表すパラメータ等)等ができる。また、ゲームパラメータの値に応じて、ゲームの難易度を調整することとしてもよい。例えば、当該ゲームパラメータに基づき、ユーザの睡眠の質がよいほど、ゲームプレイの難易度を高めることとしてもよい。また、当該ゲームパラメータに基づき、ユーザの睡眠の質が同程度のユーザ同士をマッチングさせることとしてもよい。当該ゲームパラメータは、例えば、実施の形態1で説明した評価パラメータ(ステップS655等)であるとしてもよい。
以上のように構成することで、ユーザが適切な睡眠をすることによりゲームの興趣性がよりいっそう向上することになるため、ユーザが適切な睡眠をするよう習慣づけることができ得る。
また、例えば、多数のユーザが参加するゲームプログラムにおいて、特定の時間帯のみ同時接続数が増加する場合(例えば、深夜の時間帯のみ、接続中のユーザが極端に大きい場合)がある。この場合も、ユーザが適切な睡眠の習慣になるよう促すことで、ユーザが参加する時間帯を分散させ得る。したがって、ゲーム運営事業者がゲームの運営に必要なリソース(サーバコストなど)を用意するにあたり、ユーザが同時に参加するピークを低減させることができ、運営コストを抑え得る。
図13は、ユーザの睡眠に関する情報をランキングに利用する処理を示すフローチャートである。
ステップS1301において、端末装置10は、ユーザの睡眠に関する情報を取得してサーバ20へ送信する。
ステップS1353において、サーバ20は、ユーザから、睡眠に関する情報を受信して、睡眠実績情報283等を更新する。
ステップS1355において、サーバ20は、各ユーザの睡眠の実績に基づいて、各ユーザを複数のグループのいずれかに割り当てる。サーバ20は、ユーザの睡眠の質が一定以上であるかを評価して、睡眠の質が一定以上であるユーザを、特定のグループに割り当てる。例えば、睡眠の質が一定以上であるとは、ユーザの睡眠の目標(就寝予定時刻、起床予定時刻)に沿って、ユーザが睡眠を取っている場合であるとしてもよく、睡眠時間が一定以上である場合としてもよく、ユーザが入眠するまでの時間が一定時間内である場合(すなわち、寝つきがよい)等としてもよい。
また、サーバ20は、各ユーザの睡眠の時間帯に応じて、各ユーザのグループ分けを行ってもよい。例えば、朝型の生活スタイルのユーザ同士を同グループとし、夜型の生活スタイルのユーザ同士を同グループとしてもよい。
ステップS1357において、サーバ20は、ユーザが属するグループごとにランキングを集計する。例えば、イベント期間中において、ユーザのゲームプレイに応じてランキングポイントをユーザに付与する。例えば、ユーザがゲームキャラクタを操作して敵キャラクタを撃破した回数、ゲームキャラクタにスキル発動等の特定の行動を行わせた履歴、ゲームクリアに要した時間の長短等に応じて、ランキングポイントが付与される。サーバ20は、グループごとにランキングを集計した結果をストレージ等にデータベースとして保持し、端末装置10へ送信する。
ステップS1303において、端末装置10は、サーバ20から、ランキングに関する情報を受信する。端末装置10は、ユーザが属するグループのランキングの集計結果を、ディスプレイ132に表示する等によりユーザに提示する。これにより、ユーザは、ランキングの結果(ユーザの順位)に応じて、ゲームで利用できる報酬(ゲームアイテム等)を獲得することができる。例えば、ユーザが特定のランキングでしか獲得できない報酬の獲得を望む場合に、単にゲームを長時間プレイするだけでは当該ランキングに参加すらできないことが発生する。そして、その場合にはユーザは生活スタイルの改善や、より長時間の睡眠時間を確保する行動を促される。
ステップS1305において、端末装置10は、ユーザの睡眠の実績に応じて割り当てられたグループに基づくゲームプレイをユーザから受け付ける。例えば、端末装置10は、ユーザに対し、同グループに割り当てられた他のユーザとマッチングさせることで、対戦、共闘等のマルチプレイによるゲームを提供する。
端末装置10は、サーバ20が、端末装置10のユーザを、ステップS1355において睡眠の質が一定以上であるグループに割り当てた場合に、当該グループのユーザのみに提供されるゲームモードをユーザに解放する。
なお、サーバ20は、ステップS1355でユーザのグループ割り当てを行っているが、当該グループの割り当ては、一日ごとに行ってもよいし、一定期間ごとに行ってもよい。例えば、サーバ20がユーザの睡眠に関する情報に基づくグループ分けを毎日行う場合、端末装置10のユーザは、前日に割り当てられたグループのランキングに基づいて報酬を獲得できることとしてもよい。
<第4の実施の形態>
以上のように、第3の実施の形態の説明では、ユーザを規則正しい睡眠習慣にするよう促す技術について説明した。具体的には、睡眠習慣が適切であることによりユーザ間の交流が促される技術として、睡眠の習慣が適切であるユーザ同士で対戦、共闘などのマルチプレイが可能であること、睡眠の習慣が適切であるユーザ間で、ゲームのイベント等のランキングを表示すること等を説明した。
実施の形態4では、ユーザが特定の位置で睡眠をとるよう促す技術について説明する。
特定の位置とは、例えば、ホテル、旅館等の、ユーザに宿泊機能を提供する施設(宿泊施設)である。また、特定の位置とは、リラクゼーションサロン等の、ユーザの身体に施術を行って休息させる施設であってもよい。
ここで、端末装置10またはサーバ20は、ユーザから、自宅などユーザが日常的に睡眠をする位置の登録を受け付けて、ユーザ情報データベース281等に記憶させるものとして説明する。以下、ユーザが登録した位置以外の場所であって、特定の位置で睡眠をとることにより、ユーザに特典を付与する処理について説明する。
これにより、例えば、観光地等へユーザが移動して位置することに留まらず、当地で宿泊をするようユーザを促すことができる。
図14は、ユーザが宿泊施設など特定の位置で睡眠をとることによりユーザに特典を付与する処理を示すフローチャートである。なお、予め、端末装置10のユーザから自宅の登録を受け付けているものとする。
ステップS1401において、端末装置10は、ユーザから、宿泊施設への宿泊を予約する操作を受け付ける。宿泊施設への宿泊の予約は、宿泊日、宿泊人数、宿泊施設を識別する情報、料理のコース、クーポンの適用、その他の宿泊予約にかかる情報を含む。端末装置10は、ユーザの操作内容に基づき、宿泊の予約内容を示す情報をサーバ20へ送信する。
ステップS1451において、サーバ20は、端末装置10のユーザの入力操作に応答して、宿泊施設への宿泊の予約を受け付ける。サーバ20は、宿泊施設の端末装置に対し、宿泊を予約するユーザの情報、宿泊日その他の宿泊予約にかかる情報を提示する。サーバ20は、端末装置10のユーザの宿泊予約の操作に応答して、宿泊費用を決済する処理を行う。サーバ20は、記憶部202において、ユーザの宿泊予約にかかる情報をデータベースとして記憶する。また、図示していないが、サーバ20は、睡眠実績情報283において、ユーザが睡眠をとったタイミングにおけるユーザの位置の情報を記録する。例えば、端末装置10において、ユーザが入床していること、ユーザが入眠中であること、ユーザが起床したタイミング等におけるユーザの位置を、位置情報センサ150により取得する。端末装置10は、ユーザの睡眠に関する情報に、ユーザが睡眠を行った位置の情報を含めて、サーバ20へ送信する。
その後、端末装置10が、ユーザが入床したこと、ユーザが入眠したこと等を検出したとする。
ステップS1403において、端末装置10は、ユーザが入床したこと、ユーザが入眠したこと等の、ユーザが睡眠を開始したことを検出すると、位置情報センサ150等の出力に基づいて、ユーザが睡眠をとっている位置の情報を取得する。
ステップS1405において、端末装置10は、ユーザの睡眠のタイミングに関する情報と、睡眠をとっている位置の情報とをサーバ20へ送信する。
ステップS1453において、サーバ20は、端末装置10から、ユーザの睡眠のタイミングに関する情報、睡眠をとっている位置の情報を受信すると、睡眠実績情報283等を更新する。
ステップS1455において、サーバ20は、睡眠実績情報283等に基づいて、ユーザが特定の時間帯(例えば、23時から翌日午前2時まで等の深夜帯)に、宿泊施設など特定の位置で睡眠を行ったか否かを判定する。サーバ20は、ユーザが特定の時間帯に特定の位置で睡眠を行った場合に、ゲームにおける特典を付与する。
ここで、特定の位置とは、ユーザが宿泊、一時利用等の滞在の予約を行った施設の位置であるとしてもよい。また、特定の位置とは、ユーザが予約したことを示す情報をサーバ20が保持しているか否かにかかわらず、サーバ20が予め保持しているリストに含まれる施設の位置であるとしてもよい。また、宿泊施設等を利用することをユーザが予約したうえで、当該宿泊施設等の予約内容に従ってユーザが睡眠を行った場合に、予約がなく睡眠を行った場合と比べて、ユーザに有利な特典を付与することとしてもよい。例えば、要約をして宿泊施設等を利用したことに対する特典をユーザに付与することとしてもよい。これにより、施設等を予約したうえで利用するようユーザを促すことができる。
また、ユーザに特典を付与する条件として、複数の特定の位置においてユーザが睡眠を行うことを含めることとしてもよい。このとき、睡眠をとる当該複数の位置の順番、または、睡眠をとる日付等を端末装置10またはサーバ20において指定することとしてもよい。例えば、第1の日付においてユーザが睡眠をとり、第1の日付から一定期間内(例えば、翌日)に別の施設でユーザが睡眠をとることでユーザに特典を付与することとしてもよい。また、まずユーザが第1の地域にある宿泊施設(例えば、施設「A」)で睡眠をとり、続いて第2の地域にある宿泊施設(例えば、施設「B」)で睡眠をとることでユーザに特典を付与することとしてもよい。これにより、例えば、ある地域において、ユーザが連泊するとともに、複数の地域に滞在するよう促すことができる。また、一定の順番で各地を宿泊するようユーザに促すこともできる。
なお、特定の時間帯とは、深夜帯に限らず他の時間帯であってもよい。例えば、ユーザがホテル、リラクゼーションサロン等に、時間帯として13時から15時等のように、宿泊ではない時間帯にユーザが睡眠をとったことにより、ユーザに特典を付与することとしてもよい。さらに、特典付与の条件として、特定の時間帯をどの時間帯とするかは、宿泊施設等の運営者やシステムの管理者等が、運営者用の端末や管理者用の端末を介して自由に設定変更できることとしてもよい。
また、ユーザに特典を付与するとは、例えばログインボーナスが有利になる、ユーザの所定のパラメータが上昇する等の、ユーザのゲーム進行を有利にする効果をユーザに付与することとしてもよい。また、ユーザに特典を付与するとは、報酬として所定のゲームアイテム(無償仮想通貨、ゲームオブジェクトを抽選により得るためのアイテム、素材アイテム等)をユーザに付与することとしてもよい。
また、サーバ20がユーザに特典を付与するにあたり、ユーザの睡眠に関する情報に基づいて、ユーザの睡眠の質を評価し、ユーザの睡眠の質に応じて特典の内容を変更することとしてもよい。例えば、ユーザの睡眠の質が一定以上である(例えば、ユーザが入眠するまでの時間が一定時間内である、レム睡眠・ノンレム睡眠の時間に基づきユーザが熟睡していると判定できる、所定の時間帯に入床している等)場合に、睡眠の質が一定以下の場合よりも有利な特典をユーザに付与することとしてもよい。また、睡眠の質が一定以下の場合に、ユーザに特典を付与しないこととしてもよい。これにより、ユーザが宿泊施設等で十分な睡眠をとるよう促すことができる。
ステップS1457において、サーバ20は、ユーザの睡眠の質に基づいて、ユーザが睡眠を行った宿泊施設等を評価する評価値を決定する。サーバ20は、ユーザの情報と対応付けて、宿泊施設等の情報と、宿泊施設等の評価値とを記憶部202に記録する。これにより、複数の施設それぞれについて、ユーザが利用して睡眠を行った際の睡眠の質に基づいて、評価値が蓄積される。
ステップS1459において、サーバ20は、宿泊施設等の評価値に基づいて、端末装置10のユーザに対し、宿泊等により睡眠を取るために利用することをお勧めする施設の情報を抽出する。サーバ20は、抽出した施設の情報を、端末装置10へ送信する。
例えば、ステップS1457において各施設について複数のユーザの睡眠の質に基づく評価値を蓄積させることとしているため、評価値が一定以上の施設をユーザに提示することとしてもよい。また、端末装置10のユーザに関連するユーザとして、フレンドリスト282において、フレンドとして登録されているユーザ等の評価値が高い施設を、端末装置10のユーザにお勧めとして提示することとしてもよい。また、端末装置10のユーザに関連するユーザとして、端末装置10のユーザの睡眠の実績(睡眠実績情報283)と一定以上に類似する睡眠の実績を有する他のユーザ等の評価値が高い施設を、端末装置10のユーザにお勧めとして提示することとしてもよい。
ステップS1409において、端末装置10は、サーバ20からお勧めとして提示された施設の情報を、ディスプレイ132等によりユーザに提示する。端末装置10は、これらお勧めとして提示される施設を、宿泊等により利用することにより、ユーザに対して付与される特典の内容をユーザに提示する。端末装置10は、これら特典の内容とともに、ユーザに対し施設の利用を予約するための入力操作を受け付けるためのユーザインタフェース(操作ボタン等)をディスプレイ132に表示することとしてもよい。これにより、ユーザは、特典の内容を確認しつつ、施設の予約をするための操作を開始することができる。
なお、端末装置10は、ユーザのゲームの進行状況が特定の状況である場合に、ユーザに対し、ユーザが利用する対象となる施設の候補を提示し、あわせて、当該施設で特定の時間帯に睡眠を行うことで特典が付与されることを提示することとしてもよい。
ここで、ゲームの進行状況が特定の状況であるとは、例えばユーザが所定のゲーム単位(クエスト)のクリア条件を満たす可能性が高くない場合に、ユーザが特典を得ることでゲーム進行が有利になる状況等がある。例えば、ユーザの操作キャラクタの強さに対してボスキャラクタのレベルが高く、ボスキャラクタを撃破することに失敗する可能性が一定以上である場合、また、操作キャラクタの強さの総合力(レベル、能力値)が、ゲーム単位で推奨される値よりも低い場合等において、ユーザが所定のゲーム単位のクリア条件を満たす可能性が高くないと判別される。この場合に、特典の内容を、ユーザの操作キャラクタを強化するゲームアイテムが付与されること、ゲーム進行を有利にする効果が得られること(例えば、ゲーム単位中、ユーザの操作キャラクタのパラメータが上昇する効果を得られる等)等としてもよい。
以上のように、実施の形態4について説明した。上記の構成によると、宿泊施設等においてユーザが睡眠をとることでゲームにおける特典をユーザに付与することとしているため、ユーザが宿泊施設等を利用することを促すことができる。また、ユーザが宿泊施設等を事前に予約した場合にユーザに特典を付与する場合、宿泊施設等のキャンセル率をいっそう低減し得る。
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1) プロセッサ(19、29)と、メモリ(15、25)とを備えるコンピュータ(10、20)に実行させるためのゲームプログラムであって、ゲームプログラムは、プロセッサに、ゲームプレイのための入力操作をユーザから受け付けてゲームを進行させる第1のステップ(S505)と、ユーザの身体が睡眠をする態勢であることを検出する第2のステップ(S1001)と、ユーザが入眠したことを検出する第3のステップ(S1005)と、ユーザが睡眠をする態勢になった後、入眠するまでの間において、ユーザがコンピュータを操作しなかったことにより、ユーザに、ゲームプログラムに基づくゲームにおける報酬を付与する第4のステップ(S1005)と、を実行させる。
(付記2) 第4のステップにおいて、ユーザが睡眠をする態勢になった後、入眠するまでの第1の期間の長さに応じて、ユーザに付与する報酬を決定する(S1005)、(付記1)に記載のゲームプログラム。
(付記3) 第4のステップにおいて、ユーザが睡眠をする態勢であることを検出したことに応答して、所定のゲームポイントを、初期値から、時間の経過に応じて変動させることを開始し、ユーザが入眠するまでの間にユーザがコンピュータを操作した場合に、所定のゲームポイントの変動結果を破棄し、ユーザがコンピュータを操作することなく入眠した場合に、変動した所定のゲームポイントを報酬としてユーザに獲得させる(S1005)、(付記2)に記載のゲームプログラム。
(付記4) 第2のステップにおいて、ユーザが入眠することを示す第1の入力操作をユーザから受け付けることにより(図12、132T3)、ユーザの身体が睡眠をする態勢であることを検出し、第1のステップにおいて、第1の入力操作を受け付けたことに応答して、ゲームプログラムからユーザをログオフさせる(図12、132T3)、(付記1)から(付記3)のいずれかに記載のゲームプログラム。
(付記5) 第1のステップにおいて、第1の入力操作を受け付けたことに応答して、コンピュータの操作受付部に対するユーザの操作を無効化する(図12、132T3)、(付記4)に記載のゲームプログラム。
(付記6) ゲームプログラムは、さらに、ユーザが行う睡眠に関する情報を取得してログとして蓄積させる第5のステップ(283、S601、S1007)と、ユーザが就寝する予定である就寝予定時刻を設定し(283)、当該就寝予定時刻に基づきユーザに睡眠を促す通知を行う第6のステップ(S1107)とを実行させ、第6のステップにおいて、取得される睡眠に関する情報に基づきユーザが入眠していると判定される間は、通知を行わない(S1107)、(付記1)から(付記5)のいずれかに記載のゲームプログラム。
(付記7) ゲームプログラムは、さらに、ユーザが行う睡眠に関する情報を取得してログとして蓄積させる第5のステップ(283、S601、S1007)と、ユーザが就寝する予定である就寝予定時刻を設定し、当該就寝予定時刻に基づきユーザに睡眠を促す通知を行う第6のステップ(S1107)とを実行させ、第6のステップにおいて、ユーザの過去の睡眠の実績に基づいて、ユーザに通知を行う時間帯を設定する(S1103)、(付記1)から(付記5)のいずれかに記載のゲームプログラム。
(付記8) メモリは、ユーザが睡眠をとる場所の情報を記憶するように構成されており(S1101、S1155)、ゲームプログラムは、さらに、ユーザの現在位置の情報を取得する第7のステップと、ユーザに、睡眠をとるよう促す通知をする第8のステップ(S1105、S1107)と、を実行させ、第8のステップにおいて、ユーザの現在位置が、ユーザが睡眠をとる場所と異なる場合に、通知を行う(S1107)、(付記1)に記載のゲームプログラム。
(付記9) 第8のステップにおいて、ユーザの現在位置と、睡眠をとる場所とが異なる場合に、ユーザが睡眠をとる場所へ移動するのに要する時間を取得し、ユーザが就寝する予定である就寝予定時刻までにユーザが睡眠をとる場所へ移動することができるよう、ユーザが移動を開始する移動開始時刻を決定し、当該移動開始時刻に関する情報をユーザに通知する(S1105)、(付記8)に記載のゲームプログラム。
(付記10) 通知は、第4のステップにおける報酬をユーザが獲得することを促す内容を含む(132T7)、(付記8)または(付記9)に記載のゲームプログラム。