JP2022164188A - 自動分析装置 - Google Patents

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Yoshiki Takizawa
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Tsune Yabutani
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Abstract

Figure 2022164188000001
【課題】LED光源の長寿命化が可能な自動分析装置を提供する。
【解決手段】本発明の自動分析装置は、検体と試薬の混合液を収容する反応容器に光を照射するLED光源と、前記反応容器を透過した光を検出する光検出器と、前記LED光源が設置された空間の温度を測定する温度測定部と、前記温度測定部から得られる温度情報と、前記光検出器を用いて得られる吸光度情報と、の関係により、予め補正率を演算する補正率演算部と、分析時に前記温度測定部から得られた前記温度情報と、分析前に前記補正率演算部で演算された前記補正率と、に基づいて、分析時に前記光検出器を用いて得られた前記吸光度情報を補正する補正部と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動分析装置に関する。
LED(発光ダイオード)は、白熱電球やハロゲンランプと比較して省エネ・長寿命等の長所があるため、血液等の検体の成分濃度を分析する装置である、自動分析装置の分析用光源としても近年注目されている。一般的に、分析用光源の寿命は、自動分析装置としての寿命より短いため、定期的な交換が必要となる。交換頻度は光源寿命に起因するため、長寿命光源であるLEDを使用することで、分析用光源の交換頻度を低減できる。
一方で、自動分析装置の分析用光源として、LED光源を実装する場合、光量の安定化時間が課題となっている。LED光源は素子内部のP/N接合部の温度変動により、光量が変化し、点灯開始から光量安定までに時間を要することが知られている。また、LEDの光源寿命はその駆動時間に影響を受けるため、光量の安定化時間はLED光源の寿命にも直結する。そこで、LED光源を直接的に制御して、光量を早期に安定化させる技術が考えられている。例えば、特許文献1には、LEDの近傍の温度を測定し、その測定結果に応じてパルス幅等の発光パラメータを調整することが開示されている。
国際公開第07/116675号
特許文献1に記載の技術など、LED光源を直接制御して光量を調整する手段では、LED光源の素子内部のP/N接合部の温度状態が安定するまでに、数十秒~数分程度の時間を要する。1日に何度も測定状態と非測定状態を繰り返す自動分析装置では、非測定状態から測定状態に遷移する度にLED光源をONにした場合、光量が安定するまでの時間の合計は無視できないものであり、LED光源の寿命にも影響を及ぼす。
本発明の目的は、LED光源の長寿命化が可能な自動分析装置を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明の自動分析装置は、検体と試薬の混合液を収容する反応容器に光を照射するLED光源と、前記反応容器を透過した光を検出する光検出器と、前記LED光源が設置された空間の温度を測定する温度測定部と、前記温度測定部から得られる温度情報と、前記光検出器を用いて得られる吸光度情報と、の関係により、予め補正率を演算する補正率演算部と、分析時に前記温度測定部から得られた前記温度情報と、分析前に前記補正率演算部で演算された前記補正率と、に基づいて、分析時に前記光検出器を用いて得られた前記吸光度情報を補正する補正部と、を備える。
本発明によれば、LED光源の長寿命化が可能な自動分析装置を提供できる。
実施形態で係る自動分析装置の全体構成図。 実施形態に係る自動分析装置のモジュール接続例を示す図。 実施形態に係る自動分析装置に用いられる光学系とその周辺に配置される装置を示す図。 実施形態に係る自動分析装置における吸光度補正に関係する構成の機能ブロック図。 補正率を演算するまでの処理を示すフローチャート。 補正率演算部が演算した補正率に関する近似曲線を示すグラフ。 オペレーション時に吸光度を補正する処理を示すフローチャート。 LED光源の駆動開始からの温度測定部における温度変動を示すグラフ。 LED光源の駆動開始からの吸光度算出部で算出される吸光度変動を示すグラフ。 LED光源の駆動開始からの補正部で補正された吸光度を示すグラフ。 ユーザから分析の依頼があってから分析を終了までの処理を示すフローチャート。 補正率の更新の処理を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態に係る自動分析装置100の構成及び動作について、図1~図3を用いて説明する。自動分析装置100は、以下に示すように、生化学反応を利用した比色分析を行う。
最初に、図1を用いて、本実施形態の自動分析装置100の全体構成を説明する。図1は、実施形態に係る自動分析装置100の全体構成図である。自動分析装置100は、搬送ライン101、ローター102、試薬ディスク103、反応ディスク104、分注機構105、攪拌機構106、分光器107、反応セル洗浄機構108、ノズル洗浄機構109、制御部115、入力部123、表示部124等から構成される。
搬送ライン101は、検体を入れた検体容器110を保持する検体ラック111を、検体分注位置121まで必要量だけ移送する。分注機構105は、検体分注位置121で検体容器110から反応セル112(反応容器)へ検体を分注する。搬送ライン101は更に、ローター102と接続されている。ローター102を回転させることにより、他の搬送ライン101との間で検体ラック111のやり取りが行われる。
試薬ディスク103は、試薬を入れた試薬容器113を保持し、分注機構105が分注動作を行えるポジションまで試薬容器113を回転移送する。分注機構105は、試薬分注位置122で試薬容器113から反応セル112へ試薬を分注する。なお、試薬は、比色分析に必要な量だけ反応セル112へ分注され、分析対象となる検体中の成分と反応する。
反応ディスク104は、反応セル112を保持し、比色分析を行う分光器107、攪拌機構106、反応セル洗浄機構108等がそれぞれ動作する位置を示す動作ポジションまで各動作の対象となる反応セル112を回転移送する。なお、反応セル112は、水などの恒温媒体によって保温される。これにより、検体と試薬との混合物である反応液において、検体中の成分と試薬の化学反応が促進される。
分注機構105は、比色分析を行う検体を検体容器110から吸引し、反応セル112に吐出する。分注機構105は、分析対象に応じた試薬を試薬容器113から吸引し、反応セル112に吐出する。分注機構105は、アーム118、ノズル116、分注機構用モーター119を備える。アーム118は、ノズル116と液面センサ117を保持する。ノズル116は、液面センサ117に接続されている。液面センサ117は、静電容量変化により液体の有無を検出する。分注機構105が分注動作を行うポジションの近傍には、シールド部114が設置される。分注機構用モーター119は、分注機構105を上下方向、または回転方向に移動させる。
攪拌機構106は、検体容器110から反応セル112に吐出された検体中の分析対象成分と、試薬容器113から反応セル112に吐出された試薬の反応を促進するために、反応セル112中の反応液を攪拌する。
LED光源120は、攪拌機構106により攪拌され化学反応した反応液に出力光を照射する。分光器107は、反応液を通過した透過光を分光する。分光された透過光に基づいて、吸光度測定による比色分析が行われる。
反応セル洗浄機構108は、比色分析が終了した反応セル112から反応液の吸引を行い、洗剤などを吐出し、反応セル112の洗浄を行う。
ノズル洗浄機構109は、検体又は試薬を分注した分注機構105のノズル116の先端を洗浄する。これにより、ノズル116に付着した残留物が取り除かれ、次の分析対象に影響を及ぼさない。制御部115は、プロセッサ、メモリ等から構成され、各機構及び装置等を制御する。
入力部123は、キーボード、マウス、タッチパネル等から構成され、ユーザからの指示を制御部115に入力する。表示部124は、LCD(Liquid Crystal Display)等から構成され、操作画面等を表示する。
次に、図2を用いて、本実施形態の自動分析装置100のモジュール接続例を説明する。図2は、実施形態に係る自動分析装置100のモジュール接続例を示す図である。自動分析装置100は、投入・収納部201、ISE部202(電解質測定部)、検体搬送部203、比色分析部204を備える。
投入・収納部201は、検体ラック111を投入及び収納するために用いられる。投入・収納部201へ投入された検体ラック111は、検体搬送部203へ移動される。
この後、検体ラック111は、ローター102(図2で不図示)を経由して、ISE部202へ搬送される。ISE部202では、LED光源120を使用しない項目のみが測定される。測定後、検体ラック111は、ローター102を経由して、検体搬送部203へ戻される。検体搬送部203へ戻された検体ラック111は、比色分析部204の検体分注位置121まで搬送される。
反応セル112が洗浄され、セルブランク測定が実行された後、分注機構105は分注動作を行う。その後、比色分析部204は、LED光源120を使用して比色分析を行う。
次に、図3を用いて、本実施形態の自動分析装置100に用いられる光学系とその周辺に配置される装置を説明する。図3は、実施形態に係る自動分析装置100に用いられる光学系とその周辺に配置される装置を示す図である。
まず、LED光源120は、1種類以上のLED素子から構成され、定電流源301によって駆動される。LED素子が複数種類から構成される場合においては、各LED素子へ供給される電流値は、個別に設定されても良いし、全て同一に設定されても良い。
LED光源120からの光は、反応ディスク104の動作中に、LED光源120と回折格子303間の測光位置を通過する反応セル112に照射される。反応セル112内の混合液では、被検試料の測定項目成分と試薬とが反応して、その測定項目成分の濃度に比例して測光対象物質が生成または消費される。なお、反応槽302と反応セル112の間には、反応槽水(恒温媒体)がある。
混合液に照射された光のうち、測光対象物質に応じた吸収領域の波長の光は測光対象物質に吸収される。反応液を透過した光は、凹状の回折格子303に入射する。回折格子303は、入射光を波長毎に分光し、分光された光を光検出器304に出力する。光検出器304は、光量を電気信号に変換し、その電気信号を制御部115に出力する。制御部115は、光検出器304から出力された電気信号に基づいて吸光度を算出し、算出した吸光度を用いて比色分析を行う。
以下、本実施形態の自動分析装置100における吸光度補正について、図4~図12を用いて説明する。
まず、図4を用いて、吸光度補正に係る構成について説明する。図4は、本実施形態に係る自動分析装置100における吸光度補正に関係する構成の機能ブロック図である。
図4に示すように、断熱部402で囲まれた共通の空間内に、LED光源120と、温度測定部401と、が設置されている。温度測定部401は、LED光源120の近傍に設置され、LED光源120のP/N接合部の発熱に応じて変動する空間内の温度を測定する。LED光源120および温度測定部401は、断熱部402によって周囲環境と区画されているため、温度測定部401にて測定される温度情報への外乱の影響が抑制され、LED光源120の温度変動を精度良く測定できる。なお、断熱部402の材質は、発泡樹脂でも良いし、金属であっても良い。
また、制御部115は、吸光度算出部305と、補正率演算部306と、記憶部307と、補正部308と、吸光度判定部309と、分析部310と、を備える。吸光度算出部305は、光検出器304から吸光度情報を取得するものであり、具体的には、光検出器304から出力された電流値を吸光度に換算する。補正率演算部306は、温度測定部401から得られる温度情報と、吸光度算出部305から得られる吸光度情報と、の関係により予め補正率を演算するものである。記憶部307は、補正率演算部306で演算した補正率の他、温度測定部401で測定した温度情報や、吸光度算出部305が取得した吸光度情報など、を保存するものである。補正部308は、分析時に温度測定部401から得られた温度情報と、分析前に記憶部307に保存された補正率と、に基づいて、分析時に吸光度算出部305から得られる吸光度情報を補正するものである。吸光度判定部309は、補正された吸光度情報を吸光度として出力するか、吸光度算出部305で取得した吸光度情報を補正せずに吸光度としてそのまま出力するか、を判定するものである。分析部310は、吸光度判定部309から出力された吸光度を用いて、セルブランク測定や比色分析を行うものである。
次に、図5および図6を用いて、補正率の演算方法について説明する。図5は、補正率を演算するまでの処理を示すフローチャートである。補正率の演算は、LED光源120を自動分析装置100に搭載した時に実施し、以降、イニシャライズ時など所定のタイミングにて実施する。
本実施形態で補正率の演算を行う対象は、複数の反応セル112のうち、特定の1つのセルのみとし、補正率の演算(更新)の時には毎度そのセルに対して測光が行われる。また、補正率を演算を行う際には、反応セル112内がセルブランク水で満たされた状態となっている。最初に、LED光源120が定電流源301にて駆動し(ステップS101)、反応セル112内のセルブランク水に光を照射する。このときの駆動電流値は、比色分析時の駆動電流値と等しいものとする。そして、光検出器304から出力された電流値を吸光度算出部305が吸光度に換算する(ステップS102)と同時に、温度測定部401は、LED光源120近傍の温度を測定する(ステップS103)。このように、吸光度算出部305での吸光度算出と、温度測定部401での温度測定のタイミングを同期させることで、温度と吸光度の相関関係を導出することが可能となる。また、吸光度および温度の変動が安定したと判断できた段階で、吸光度算出および温度測定を終了する。安定したかどうかの判断基準は、所定時間内の吸光度変動および温度変動(例えば、10秒間の吸光度変動が3カウント以内、10秒間の温度変動が0.1℃以下)により判断するものとする。
次に、補正率演算部306は、安定時の吸光度Lf(このときの温度Tfとする)を基準値とし、各温度Txの吸光度Lxが常に吸光度Lfとなるような補正率Hxを、次の(1)式により算出する(ステップS104)。
Hx=Lf/Lx・・・(1)
補正率Hx算出後、補正率演算部306は、図6のグラフに示すような、温度Txを横軸、補正率Hxを縦軸とした、補正率に関する近似曲線を算出する。この近似曲線によれば、LED光源120近傍の温度が低いときは補正率が高く、LED光源120近傍の温度が上昇し安定してくると補正率が徐々に下がり1に近くなることが分かる。なお、近似曲線における軸は、温度Txが縦軸、補正率Hxが横軸であっても良い。また、近似曲線の係数の次数は任意のものとする。最後に、補正率演算部306は、算出した近似曲線の情報を記憶部307に保存する。
次に、前述のとおり演算した補正率を用いて行われる、オペレーション時の吸光度補正について説明する。図7は、オペレーション時に吸光度を補正する処理を示すフローチャートである。まず、LED光源120が定電流源301にて駆動し(ステップS201)、反応セル112に光を照射する。そして、光検出器304から出力された電流値を吸光度算出部305が吸光度に換算する(ステップS202)と同時に、温度測定部401は、LED光源120近傍の温度を測定する(ステップS203)。補正部308は、温度測定部401から得られた温度情報と、記憶部307に保存されている補正率(近似曲線の情報)と、に基づいて、吸光度算出部305から得られる吸光度情報を補正する(ステップS204)。
ここで、吸光度算出部305にて算出される吸光度をLa、このときの温度をTaとすると、記憶部307に保存された近似曲線の情報により、温度Taにおける補正率Haが求まる。このため、補正部308は、吸光度Laと、補正率Haと、以下の(2)式と、により、補正後の吸光度La’を算出する。
La’=La×Ha・・・(2)
次に、図8~図10を用いて、本実施形態に係る自動分析装置100による吸光度補正の効果について説明する。
図8は、LED光源120の駆動開始からの温度測定部401における温度変動を示すグラフである。LED光源120の駆動開始直後からLED光源120内部のP/N接合部の温度が上昇するため、これに伴って、温度測定部401にて測定される温度も上昇する。LED光源120の駆動開始からしばらくすると、LED光源120のP/N接合部の温度は、周囲環境との熱の移動により安定するため、温度測定部401にて測定される温度も安定する。安定したときのLED光源120駆動開始からの時間をts、このとき温度測定部401にて測定される温度をTsとする。
次に、図9を用いて、補正前の吸光度、すなわち、吸光度算出部305にて算出される実測値について説明する。図9は、LED光源120の駆動開始からの吸光度算出部305で算出される吸光度変動を示すグラフである。LED光源120のP/N接合部の温度上昇に伴い、LED光源120の発光光量は減少する。ここで、吸光度は発光光量と反比例の関係にあるため、吸光度算出部305にて算出される吸光度は光量減少に伴い、図9に示すとおり増加する。そして、LED光源120の駆動開始からts時間後、LED光源120のP/N接合部の温度が安定するため、吸光度も安定する。すなわち、LED光源120の駆動から吸光度の実測値が安定するまでにはts(数百~数千sec程度)の時間を要する。この時間tsを待たずして、比色分析を実施すると分析結果の精度が悪化する。一方、1日に何度も測定状態と非測定状態を繰り返す自動分析装置100においては、tsの合計時間が1日に1~2時間と仮定しても、年間で数百~1000時間程度と膨大なものとなり、LED光源120の寿命に及ぼす影響は無視できない。
次に、図10を用いて、補正後の吸光度、すなわち、補正部308にて補正された補正値について説明する。図10は、LED光源120の駆動開始からの補正部308で補正された吸光度を示すグラフである。前述したように、吸光度算出部305にて算出される吸光度の実測値は、LED光源120のP/N接合部の温度上昇に伴い増加するため、ts時間後でなければ安定しない。しかし、補正部308が、吸光度の実測値に、温度測定部401にて測定される温度情報に基づいて決定される補正率を乗算することで、LED光源120のP/N接合部の温度変動によらず一定の吸光度となる補正値が得られる。その結果、LED光源120の駆動開始直後から比色分析測定を実施でき、LED光源120の長寿命化も可能となる。
このように、LED光源120のP/N接合部の温度変動により、LED光源120の発光光量が変動している期間においては、吸光度として補正値を用いて分析を行うことは非常に有用である。しかし、P/N接合部の温度が安定し、発光光量が安定した段階では、補正値はが不要となるだけでなく、分析精度の低下につながる可能性もある。そのため、本実施形態の吸光度判定部309は、温度測定部401での測定温度が安定した段階で、出力する吸光度を、補正値から実測値に切り替える。
次に、図11を用いて、吸光度の補正値と、吸光度の実測値と、の切り替え方法について具体的に説明する。図11は、ユーザから分析の依頼があってから分析を終了までの処理を示すフローチャートである。
自動分析装置100は、スタンバイ状態において、入力部123を介してユーザから分析依頼を受けると、分析モード(オペレーション)に遷移する。分析モードに遷移すると、検体ラック111の搬送、反応セル112の洗浄(ステップS306)、が行われる。その後、まずセルブランク測定が行われる(ステップS307)。このセルブランク測定において、自動分析装置100は、全ての反応セル112に対しセルブランク水を分注し、340~800nmの各波長の吸光度を測定した後、測定結果をセルブランク値として記憶部307に保存する。次に、比色分析が行われる(ステップS308)。この比色分析では、自動分析装置100は、検体と試薬を反応セル112に分注し、分析対象である反応液の吸光度を測定した後、記憶部307に保存されたセルブランク値と比較することにより吸光度の変化分を特定し、反応液の分析結果として表示部124などに出力する。比色分析が完了すると、反応セル112の洗浄が行われる(ステップS309)。
なお、ステップS307とステップS308における吸光度の測定には、補正値が用いられる。ユーザから分析依頼を受けて最初のセルブランク測定であるステップS307のときに、LED光源120の電源がONとなり(ステップS401)、しばらくは温度変動により光量が安定していない可能性があるためである。
ここで、吸光度の切り替えの判定方法について、図11の右側を用いて説明する。ステップS401において、LED光源120の電源がONとなった後、吸光度判定部309は、温度測定部401の測定する温度変動が所定範囲内(例えば、10秒間の温度変動が0.1℃以下)か否かを判定する(ステップS402)。温度変動が所定範囲内でない場合、吸光度判定部309は、吸光度情報を補正し(ステップS404)、吸光度として補正値を出力する。一方、ステップS402において、温度変動が所定範囲内の場合、吸光度判定部309は、LED光源120がONとなってから所定時間(例えば、30分)が経過したか否かを判定する(ステップS403)。所定時間が経過していない場合、吸光度判定部309は、吸光度情報を補正し(ステップS404)、吸光度として補正値を出力する。つまり、温度変動が所定範囲以内となっても、LED光源120が駆動してから所定時間が経過するまでは、補正値が出力されるため、温度測定部401による誤測定が補償される。ただし、温度変動の条件を判定するステップS402さえあれば、時間の条件を判定するステップS403はなくても良い。
ステップS403において、所定時間が経過した場合、LED光源120の光量が安定したと見做すことができるが、直ちに実測値に切り替えると、それまで補正値を用いて分析していた反応セル112については分析結果に影響を与えてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、吸光度判定部309は、次のサイクルの開始タイミングか否かを判定する(ステップS405)。そして、現在の分析サイクルが終了して次の分析サイクルに移行するタイミングで、吸光度判定部309は、出力する吸光度を、補正値から実測値に切り替える(ステップS406)。すなわち、温度や時間が所定条件を満たすようになっても、補正値を用いて分析中だった反応セル112については、当該分析が終了するまでは補正値が継続して用いられる。
再び、図11の左側の説明に戻る。ステップS310において、吸光度判定部309は、分析サイクルが変わるタイミングで、実測値に切り替えが可能か否かを判定する。実測値への切り替えが不可の場合は、補正値を用いたセルブランク測定(ステップS311)および補正値を用いた比色分析(ステップ312)が継続される。
一方、ステップS310において、実測値への切り替えが可の場合は、実測値を用いたセルブランク測定(ステップS316)および実測値を用いた比色分析(ステップS317)が行われる。実測値への切り替え後は、全ての検体の分析が終了するまで実測値が用いられ、分析動作が終了すると(ステップS315)、LED光源120の電源がOFFとなり(ステップS407)、再びスタンバイ状態に遷移する(ステップS305)。
最後に、図12を用いて、補正率の更新タイミングについて説明する。LED光源120は、経年劣化によりその光量が低下していくため、吸光度の補正率を定期的に更新する必要がある。図12は、補正率の更新の処理を示すフローチャートである。
まず、自動分析装置100を立ち上げる(自動分析装置100の電源をONにする)と(ステップS301)、制御部115は、イニシャライズ動作を開始する(ステップS302)。イニシャライズ動作は、必要最小限の初期化および測定の準備を行うものであり、この動作の中には、分注機構105のリセット、セルブランク測定(ステップS303)などが含まれる。イニシャライズ時のセルブランク測定で得られた基準吸光度は、オペレーション時のセルブランク測定で得られる測定吸光度との比較に用いられ、差分が一定の範囲を超えた場合には、異常であるとして分析に使用しないようにしている。
本実施形態では、補正率の更新要否のチェックのため、制御部115が、イニシャライズ時のセルブランク測定で得られた基準吸光度と、現状補正率の演算時の吸光度(Lf)と、の差が所定範囲内か否かの判定を行う(ステップS501)。2つの吸光度の差が、例えば20カウント以上の場合、制御部115は、前述の図5に示す手順で新たな補正率を演算し(ステップS502)、得られた補正率にて記憶部307のデータを更新する(ステップS503)。なお、ステップS501で、吸光度の差が所定範囲内であると判定された場合は、これまでの補正率が以降のオペレーションで使用されることになる(ステップS504)。また、補正率が更新された段階、または、吸光度の差が所定範囲内であると判定された段階で、制御部115は、イニシャライズ動作を終えてスタンバイ状態に遷移し(ステップS304)、ユーザからの分析依頼の待機状態となる。
本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前述の実施形態では、吸光度算出部305、補正率演算部306、補正部308および吸光度判定部309の各構成要素を制御部115が具備する例について説明したが、これらの構成要素のうち少なくとも一部を光検出器304に具備させても良い。また、前述の実施形態では、吸光度算出部305で換算された吸光度情報(吸光度)を補正する例について説明したが、吸光度算出部305が換算する前の、光検出器304が出力する吸光度情報(電流値)自体を補正するものであっても良い。
101…搬送ライン
102…ローター
103…試薬ディスク
104…反応ディスク
105…分注機構
106…攪拌機構
107…分光器
108…反応セル洗浄機構
109…ノズル洗浄機構
110…検体容器
111…検体ラック
112…反応セル
113…試薬容器
114…シールド部
115…制御部
116…ノズル
117…液面センサ
118…アーム
119…分注機構用モーター
120…LED光源
121…検体分注位置
122…試薬分注位置
123…入力部
124…表示部
201…投入・収納部
202…ISE部
203…検体搬送部
204…比色分析部
301…定電流源
302…反応槽
303…回折格子
304…光検出器
305…吸光度算出部
306…補正率演算部
307…記憶部
308…補正部
309…吸光度判定部
310…分析部
401…温度測定部
402…断熱部

Claims (7)

  1. 検体と試薬の混合液を収容する反応容器に光を照射するLED光源と、
    前記反応容器を透過した光を検出する光検出器と、
    前記LED光源が設置された空間の温度を測定する温度測定部と、
    前記温度測定部から得られる温度情報と、前記光検出器を用いて得られる吸光度情報と、の関係により、予め補正率を演算する補正率演算部と、
    分析時に前記温度測定部から得られた前記温度情報と、分析前に前記補正率演算部で演算された前記補正率と、に基づいて、分析時に前記光検出器を用いて得られた前記吸光度情報を補正する補正部と、
    を備える自動分析装置。
  2. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    出力する吸光度を判定する吸光度判定部を備え、前記吸光度判定部は、
    所定条件を満たさない場合には、前記補正部で補正された前記吸光度情報を出力し、
    前記所定条件を満たす場合には、前記吸光度情報を補正せずに出力する自動分析装置。
  3. 請求項2に記載の自動分析装置において、
    前記所定条件を満たすようになった時点で、補正された前記吸光度情報を用いて分析中だった前記反応容器については、当該分析が終了するまで補正された前記吸光度情報が用いられる自動分析装置。
  4. 請求項2に記載の自動分析装置において、
    前記吸光度判定部は、前記温度測定部の測定する温度変動が所定範囲以内の場合、前記吸光度情報を補正せずに出力する自動分析装置。
  5. 請求項4に記載の自動分析装置において、
    前記吸光度判定部は、前記温度測定部の測定する温度変動が所定範囲以内の場合であっても、前記LED光源が駆動してから所定時間が経過するまでは、前記吸光度情報を補正して出力する自動分析装置。
  6. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    イニシャライズ時に、前記補正率が更新される自動分析装置。
  7. 請求項6に記載の自動分析装置において、
    前記イニシャライズ時の吸光度と、現状の前記補正率の演算時の吸光度と、の差が所定範囲を超える場合に、前記補正率演算部が新たに演算した補正率により、現状の前記補正率が更新される自動分析装置。
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