JP2022163956A - 窒化ガリウム系半導体発光素子とその製造方法 - Google Patents

窒化ガリウム系半導体発光素子とその製造方法 Download PDF

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【課題】p型窒化ガリウム系半導体層にオーミック接触する電極材料としてNiAuを採用し、剥離せず、信頼性の高い窒化ガリウム系半導体発光素子を得ることである。【解決手段】n型窒化ガリウム系半導体層と、前記n型窒化ガリウム系半導体層上に積層された発光層と、前記発光層上に積層されたp型窒化ガリウム系半導体層と、前記p型窒化ガリウム系半導体層上に配置されたニッケル酸化物(NiOx)および金(Au)を含むp側電極層と、を備え、前記p側電極層上面から見て、前記p側電極層の全面積に占める前記ニッケル酸化物の面積の占める割合が35%以上となっている窒化ガリウム系半導体発光素子を提供する。【選択図】図2(a)

Description

本発明は、半導体発光素子に関する。より具体的には、窒化ガリウム系半導体発光素子のp側電極とその製造方法に関する。
従来の窒化ガリウム系半導体発光素子は、例えば成長基板上にn型窒化ガリウム系半導体層、発光層、p型窒化ガリウム系半導体層を順に積層し、n型窒化ガリウム系半導体層とp型窒化ガリウム系半導体層にそれぞれn側電極、p側電極を接続した構造となっている。そして、n側電極とp側電極との間に電流を印可することにより、発光層において発光再結合が起こり、発光層のバンドギャップに応じた発光を得ることができる。
p側電極としては、p型窒化ガリウム系半導体層とオーミック接触を取るためにNiAuが使用できることが、例えば特許文献1に記載されている。この文献によれば、p側全面電極として膜厚20nmのNi/Auをp型窒化ガリウム系半導体層上面に積層している。
一方、特許文献2においては、反射電極としてAgを使用するに際し、大面積化すると剥離が発生するという課題を、反射電極を島状に形成することで解決するとしている。Agは、熱膨張率の違いによって面内方向に応力が生じるため、島状にすることで面内方向への応力発生を分断する趣旨と解される。
特開2002-033511 特開2007-027540
NiAuは、p型窒化ガリウム系半導体層との間にオーミック接触を取りやすい金属である。しかし、Ni層は、この金属自体の特性として薄膜とした場合に面内方向に応力が大きく生じる傾向がある。このため、p側電極としてp型窒化ガリウム系半導体層上に積層しても剥離の問題が生じる。これを解消するために、特許文献2にあるように島状にNi層を形成することも考えられる。しかし、このようにした場合、設計自由度が失われる問題がある上に、デバイスの所定の箇所に電流が集中することにより信頼性が低下する問題が生じる。特に、p型窒化ガリウム系半導体層の膜厚が50nm以下と薄い場合や、p型窒化ガリウム系半導体層のAl組成が高い、例えば50%以上である場合は、面内方向への電流拡散が起きにくいため、p型窒化ガリウム系半導体層上面に形成したp側電極によってデバイス全面に電流拡散をしておかなければ、顕著に信頼性が低下する。
本発明は、上記課題を解決し、p型窒化ガリウム系半導体層にオーミック接触する電極材料としてNiAuを採用し、剥離せず、信頼性の高い窒化ガリウム系半導体発光素子を得ることを目的とするものである。
本願の第一の発明は、n型窒化ガリウム系半導体層と、前記n型窒化ガリウム系半導体層上に積層された発光層と、前記発光層上に積層されたp型窒化ガリウム系半導体層と、前記p型窒化ガリウム系半導体層上に配置されたニッケル酸化物(NiO)および金(Au)を含むp側電極層と、を備え、前記p側電極層上面から見て、前記p側電極層の全面積に占める前記ニッケル酸化物の面積の占める割合が35%以上となっている窒化ガリウム系半導体発光素子である。
また、本願の第二の発明は、n型窒化ガリウム系半導体層と、前記n型窒化ガリウム系半導体層上に積層された発光層と、前記発光層上に積層されたp型窒化ガリウム系半導体層と、を備えた窒化ガリウム系半導体積層構造を準備する工程と、前記p型窒化ガリウム系半導体層及び前記発光層の一部を除去して前記n型窒化ガリウム系半導体層の表面の一部を露出する工程と、前記p型窒化ガリウム系半導体層上面を絶縁膜で覆う工程と、前記絶縁膜上をフォトレジストで覆う工程と、前記フォトレジストのうち、前記p型窒化ガリウム系半導体層上面に配置する予定のp側電極となる箇所を取り除き、前記絶縁膜を露出する工程と、前記露出した絶縁膜を取り除き、前記p型窒化ガリウム系半導体層上面を露出する工程と、前記露出したp型窒化ガリウム系半導体層上面にニッケル層およびAu層を配置する工程と、前記ニッケル層およびAu層を酸素雰囲気下でアニールする工程と、を含む窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法である。
本発明の窒化ガリウム系半導体発光素子は、p型窒化ガリウム系半導体層にオーミック接触する電極材料としてNiAuを用いながら、剥離が抑制されている。このため、信頼性が高い。また、本発明の窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法は、剥離が抑制されたNiAuを含むp側電極を実現できる。このため、信頼性の高い窒化ガリウム系半導体発光素子を製造できる。
本願発明を適用した窒化ガリウム系半導体発光素子の全体的な概略図である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子のp側電極表面の光学顕微鏡写真である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子のp側電極表面の光学顕微鏡写真である。 比較例による窒化ガリウム系半導体発光素子のp側電極表面の光学顕微鏡写真と、画像処理を施して同じ写真を二値化した画像である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子のp側電極表面の光学顕微鏡写真(図2(a))に画像処理を施して二値化した画像である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子のp側電極表面の光学顕微鏡写真(図2(b))に画像処理を施して二値化した画像である。 比較例による窒化ガリウム系半導体発光素子のp側電極表面の光学顕微鏡写真(図2(c))に画像処理を施して二値化した画像である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法の一部を示す図である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法の一部を示す図である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法の一部を示す図である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法の一部を示す図である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法の一部を示す図である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法の一部を示す図である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法の一部を示す図である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法の一部を示す図である。 本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法の一部を示す図である。
以下に、本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子を、図を参照しながら説明する。図1は、本願発明を適用した窒化ガリウム系半導体発光素子の全体的な概略図である。この素子は、成長基板1、n型窒化ガリウム系半導体層2、発光層3、p型窒化ガリウム系半導体層4、n側電極5、p側電極6からなっている。成長基板1の上には、n型窒化ガリウム系半導体層2がエピタキシャル成長している。そして、その上に、発光層3およびp型窒化ガリウム系半導体層4が順にエピタキシャル成長している。更に、n型窒化ガリウム系半導体層2にn側電極5がオーミック接触し、かつ、p型窒化ガリウム系半導体層4にp側電極6がオーミック接触している。
成長基板1は、窒化ガリウム系半導体層をその上面にエピタキシャル成長するための基板となる部分である。材料としては、サファイアまたは窒化アルミニウム(AlN)が用いられる。また、成長基板1表面(図1における成長基板1とn型窒化ガリウム系半導体層2の界面)は、c面、m面またはa面が好適だが、わずかに傾いていてもよい。
成長基板1上面に、n型窒化ガリウム系半導体層2がエピタキシャル成長している。n型窒化ガリウム系半導体層2は、一般的に組成式InGaAl1-x-yN(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦x+y≦1)で表される。n型窒化ガリウム系半導体層2上面にエピタキシャル成長される発光層3がどのような発光波長を備えるかによるが、可視光領域であればGaN、350nm以下の紫外光領域であればAlGaNが好適である。また、n型窒化ガリウム系半導体層2には、n型ドーパント、例えばSiがドーピングされており、n型導電性を示す。なお、好適には、n型窒化ガリウム系半導体層2と成長基板1との界面に両層の格子歪みを緩和するためのバッファ層が挿入されていてもよい。さらに、n型窒化ガリウム系半導体層2は、複数の層で構成されていてもよく、ドーパントを含まない層が複数の層のうちの一つ以上含まれていてもよい。
n型窒化ガリウム系半導体層2上面に、発光層3がエピタキシャル成長している。発光層3は、例えば、青色領域の発光を得るために、GaN組成の障壁層とInGaN組成の井戸層を複数交互に積層した多重量子井戸構造を有している。また、例えば、紫外領域の発光を得るために、相対的に高Al組成を有するAlGaN組成を備えた障壁層と、相対的に低Al組成を有するAlGaN組成を備えた井戸層を複数交互に積層した多重量子井戸構造を有している。なお、具体的な量子井戸構造は、発光素子としてどの波長の光を得たいかによって自由に選択できる。
発光層3上面に、p型窒化ガリウム系半導体層4がエピタキシャル成長している。p型窒化ガリウム系半導体層4は、一般的に組成式InGaAl1-x-yN(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦x+y≦1)で表される。また、p型窒化ガリウム系半導体層4には、p型ドーパント、例えばMgがドーピングされており、p型導電性を示す。さらに、p型窒化ガリウム系半導体層4は、発光層3との間にキャリアブロック層としてp型窒化ガリウム系半導体層4よりもバンドギャップが大きい、すなわちAl組成が高い層を備えていてもよい。
p型窒化ガリウム系半導体層4および発光層3の一部が取り除かれ、その部分からn型窒化ガリウム系半導体層2が露出している。そして、n側電極5が露出したn型窒化ガリウム系半導体層2表面に配置され、オーミック接触している。n側電極5は、例えば、Ti層と、その上にAl層を積層した構造、あるいはTiN層と、その上にTi、Al、Au層を積層した構造を採用することができる。n側電極5の上には、n側パッド電極7が積層されている。
p型窒化ガリウム系半導体層4上面には、p側電極6が配置され、オーミック接触している。p側電極6は、NiとAuを積層し、酸素雰囲気下でアニールしたものを使用する。なお、アニール処理を行わなくてもオーミック接触となっているが、アニール処理を行うことにより、ニッケル酸化物(NiO)の相分離が進行し、電極剥離を抑制できる。p側電極6の上には、p側パッド電極8が積層されている。
n型窒化ガリウム系半導体層2およびp型窒化ガリウム系半導体層4のn側パッド電極7上面およびp側パッド電極8上面を除く表面、および露出した発光層3側面には保護膜9、例えばSiO膜が積層されている。保護膜9により、n型窒化ガリウム系半導体層2とp型窒化ガリウム系半導体層4の間の短絡や劣化を防止することができる。
本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子は、n側電極5とp側電極6との間に電流を印可することにより、発光層3で発光再結合が生じ、発光を得ることができる。この発光の波長は、発光層3の組成および多重量子井戸構造の構成によるが、例えば、ピーク波長が200nm~480nm、半値幅が30nmから60nm程度の光を得ることができる。
図2(a)-(f)に、本願発明および比較例による窒化ガリウム系半導体発光素子のp側電極表面の光学顕微鏡写真と、画像処理を施して同じ写真を二値化した画像を示す。
本願発明を適用したp側電極表面の写真は図2(a)、(b)である。このp側電極表面の黒く表示されている箇所(二値化した画像である図2(d)、(e)で黒く表示されている箇所)は、EDX分析により、ニッケル酸化物が凝集しているものであることが判明した。このニッケル酸化物のp側電極表面における占有率を二値化した画像から算出すると、図2(a)の場合は40.6%、図2(b)の場合は36.2%であることが判明した。一方で、比較例であるp側電極表面の写真の図2(c)は、ニッケルと酸素がまんべんなく存在しており、その表面にニッケル酸化物の凝集体がほとんど存在しないことがEDX分析により判明した。図2(f)の二値化した画像のうち、黒く表示されている箇所は、画像処理上そのように表示されているだけであり、ニッケル酸化物凝集体のp側電極表面における占有率は、実質的に0%である。
本願発明を適用した、図2(a)、(b)のp側電極を備えた窒化ガリウム系半導体発光素子は、いずれもp側電極の剥離が発生しなかった。一方で、比較例である図2(c)のp側電極を備えた窒化ガリウム系半導体発光素子は、剥離が発生した。このことから、ニッケル酸化物のp側電極表面における占有率が所定の値、特に35%を超えると、p側電極の密着性が向上するものと考えられる。
ニッケル酸化物の凝集が起こることによってp側電極の密着性が向上する理由は不明である。しかし、ニッケル酸化物の凝集によってNi層の面内方向のつながりが分断され、この結果として応力が分散されるものと推測される。
図3(a)-(i)に、本願発明による窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法を示す。
まず、成長基板1として窒化アルミニウム(AlN)単結晶基板を準備する。AlN単結晶基板は、例えばサファイア基板上にHVPE(Hydride Vapor Phase Epitaxy)法によりAlNを成長させ、成長後にサファイア基板を除去する等の既存の方法により製造できる。成長面は、例えばc面とする。サファイア基板除去後、AlN単結晶基板の両面を研磨する。
成長基板1であるAlN単結晶基板表面に、有機金属気相成長(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)法により、n型窒化ガリウム系半導体層2、発光層3、p型窒化ガリウム系半導体層4を順次エピタキシャル成長することにより、成長基板1上に窒化物半導体積層構造を積層したウェハを作製する(図3(a))。
このウェハのp型窒化ガリウム系半導体層4表面にフォトリソグラフィ法によるパターニングを行い、エッチングを行う箇所以外をレジストで覆う。その後、レジストで覆われていない箇所を反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)法によって除去する。この結果、n側電極5を形成する予定の箇所においてp型窒化ガリウム系半導体層4および発光層3が取り除かれ、n型窒化ガリウム系半導体層2の表面が露出する(図3(b))。
n型窒化ガリウム系半導体層2が露出したウェハの全面に対して、保護膜9aとしてSiO膜を成膜し、p型窒化ガリウム系半導体層4と露出したn型窒化ガリウム系半導体層2の表面を覆う。その後、SiO膜上に、フォトリソグラフィ法によるパターニングを行い、n型窒化ガリウム系半導体層2上のn側電極5の形状の部分のみSiO膜が露出し、それ以外がレジストで覆われるようにする。露出したSiO膜は、バッファードフッ酸(Buffered Hydrogen Fluoride:BHF)によるウェットエッチングで除去し、n側電極5の形状にn型窒化ガリウム系半導体層2が露出する。次に、Ti層20nm、Al層170nmおよびAu層5nmをこの順で積層する。レジストを剥離し、窒素雰囲気下870℃、1分の条件で合金化処理を行うことでn側電極5を形成する(図3(c))。
n側電極5を形成した後、続いてp側電極6を形成する。まずは、p型窒化ガリウム系半導体層4表面にはSiO膜が形成されているので、この上にフォトリソグラフィ法によるパターニングを行ってレジスト10を形成し、p側電極6の形状にSiO膜が露出するようにする。このパターニングの際、レジスト除去用の現像液によって過現像を行う。すなわち、例えば通常は100秒の現像時間でレジストを除去し、SiO膜を露出できるところを、例えば200秒の現像時間とする。これは、現像液によるSiO膜表面のクリーニングのためである。この過現像処理によって、SiO膜表面の汚染がそのままp型窒化ガリウム系半導体層4表面に付着し、電極形成を阻害することを防ぐことができる(図3(d))。
現像処理後、UVオゾン洗浄処理を10分行ってSiO膜表面の有機物を除去する。その後、BHFによるウェットエッチングでp側電極6の形状にSiO膜を除去する。更に、再度UVオゾン洗浄処理を40分行ってp側電極6を形成するためのp型窒化ガリウム系半導体層4表面の箇所の有機物を除去し、酸化膜除去のための50%希釈塩酸処理を15分行う(図3(e))。
p側電極6を形成するためのp型窒化ガリウム系半導体層4表面の箇所に蒸着処理を行う。蒸着は、Ni層20nmおよびAu層150nmをこの順で積層する。蒸着後、レジストを剥離することで、p側電極6の形状で成膜される。その後、純酸素雰囲気下600℃、15分の条件でアニール処理を行う。このアニール処理は、電極劣化及び電極剥離対策として行うものであり、オーミック電極形成を目的としていない。なぜなら、アニール処理を行わなくてもp型窒化ガリウム系半導体層4との間でオーミック接触となっているからである。Au層が十分に厚く、p型窒化ガリウム系半導体層4表面が清浄であり、かつ、純酸素雰囲気下でアニールされると、p側電極6表面でニッケル酸化物の相分離が進行する。この結果、電極の剥離が防止される(図3(f))。
アニール処理後、スパッタ法によって保護膜9bとしてSiO膜をウェハ全面に形成する。その後、上述した方法と同様に、フォトリソグラフィ法によるパターニングとBHFによるウェットエッチングまたはRIE法によるドライエッチングにより、n側電極5上およびp側電極6上に形成されたSiO膜を除去し、n側電極5およびp側電極6を露出させる開口部を設ける(図3(g))。この開口部に対し、例えばTi層20nm、Ni層340nm、Au層275nm、Ti層5nmをこの順に設け、電極上面のパッド電極(n側パッド電極7およびp側パッド電極8)を形成する(図3(h))。
パッド電極形成後、成長基板1の成長表面とは反対側の面を化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)法によって研磨し、厚みを100μm程度とする。さらに、スクライビングにより各素子をウェハから切り離し、素子化する。この工程により、本発明の窒化ガリウム系半導体発光素子が完成する(図3(i))。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1 成長基板
2 n型窒化ガリウム系半導体層
3 発光層
4 p型窒化ガリウム系半導体層
5 n側電極
6 p側電極
7 n側パッド電極
8 p側パッド電極
9 保護膜
9a 保護膜(第一保護膜)
9b 保護膜(第二保護膜)
10 レジスト

Claims (2)

  1. n型窒化ガリウム系半導体層と、
    前記n型窒化ガリウム系半導体層上に積層された発光層と、
    前記発光層上に積層されたp型窒化ガリウム系半導体層と、
    前記p型窒化ガリウム系半導体層上に配置されたニッケル酸化物(NiO)および金(Au)を含むp側電極層と、を備え、
    前記p側電極層上面から見て、前記p側電極層の全面積に占める前記ニッケル酸化物の面積の占める割合が35%以上となっている窒化ガリウム系半導体発光素子。
  2. n型窒化ガリウム系半導体層と、前記n型窒化ガリウム系半導体層上に積層された発光層と、前記発光層上に積層されたp型窒化ガリウム系半導体層と、を備えた窒化ガリウム系半導体積層構造を準備する工程と、
    前記p型窒化ガリウム系半導体層及び前記発光層の一部を除去して前記n型窒化ガリウム系半導体層の表面の一部を露出する工程と、
    前記p型窒化ガリウム系半導体層上面を絶縁膜で覆う工程と、
    前記絶縁膜上をフォトレジストで覆う工程と、
    前記フォトレジストのうち、前記p型窒化ガリウム系半導体層上面に配置する予定のp側電極となる箇所を取り除き、前記絶縁膜を露出する工程と、
    前記露出した絶縁膜を取り除き、前記p型窒化ガリウム系半導体層上面を露出する工程と、
    前記露出したp型窒化ガリウム系半導体層上面にニッケル層およびAu層を配置する工程と、
    前記ニッケル層およびAu層を酸素雰囲気下でアニールする工程と、を含む窒化ガリウム系半導体発光素子の製造方法。
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