JP2022163635A - バイオマス燃料利用システム - Google Patents
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Abstract
【課題】より多くのバイオマス燃料を利用可能で且つ効率的なバイオマス燃料利用システムを提供する。【解決手段】一実施形態に係るバイオマス燃料利用システムは、バイオマスからバイオガスを生成するガス化装置と、バイオガスを用いて発電するバイオガス発電装置と、バイオマスを燃焼して蒸気を生成するバイオマス燃焼装置と、を備え、バイオマス燃焼装置は、バイオガス発電装置から排出される排ガスを熱源として利用するように構成される。【選択図】図1
Description
本開示はバイオマス燃料利用システムに関する。
木質チップなどのバイオマス燃料からバイオガスを生成するガス化装置を備えたバイオマスガス化発電システムが知られている(特許文献1)。ガス化することによって発生したバイオガスを、ガスエンジンやガスタービンなどの内燃機関に供給することにより発電することで、高い発電効率を実現することができるとされている。
昨今の再生可能エネルギを将来の主力電源とする社会的な情勢の中で、バイオマスを燃料としたバイオマス発電に対するニーズも益々高まっている。このような社会情勢の下、より多くのバイオマス燃料を利用可能で且つ効率的なバイオマス燃料利用システムが求められている。
本開示は、上述する事情に鑑みてなされたもので、より多くのバイオマス燃料を利用可能で且つ効率的なバイオマス燃料利用システムを提供すること目的とする。
本開示に係るバイオマス燃料利用システムの一態様は、バイオマスからバイオガスを生成するガス化装置と、前記バイオガスを用いて発電するバイオガス発電装置と、前記バイオマスを燃焼して蒸気を生成するバイオマス燃焼装置と、を備え、前記バイオマス燃焼装置は、前記バイオガス発電装置から排出される排ガスを熱源として利用するように構成される。
本開示に係るバイオマス燃料利用システムの一態様によれば、バイオガスを用いて発電するバイオガス発電装置と、バイオマスを燃焼して蒸気を生成するバイオマス燃焼装置と、を備えているため、バイオマスを燃料として電気と蒸気とを生産することが出来る。また、バイオマス燃焼装置は、バイオガス発電装置から排出される排ガスを熱源として利用するため、システム全体の熱効率を向上できる。
以下、添付図面を参照して、本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、これらの実施形態に記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1~図3は、幾つかの実施形態に係るバイオマス燃料利用システム10(10A、10B、10C)のブロック線図である。図1~図3において、バイオマス燃料利用システム10(10A~10C)は、バイオマスからバイオガスを生成するガス化装置12と、ガス化装置12で生成されたバイオガスを用いて発電するバイオガス発電装置14(14a、14b)と、バイオマスを燃焼して蒸気を生成するバイオマス燃焼装置16と、を備えている。バイオガス発電装置14は、ガス化装置12で生成したバイオガスを熱源として発電を行う。バイオマス燃焼装置16は、バイオガス発電装置14から排出される排ガスを熱源として利用するように構成されている。
図1~図3に示す実施形態によれば、バイオガスを用いて発電するバイオガス発電装置14と、バイオマスを燃焼して蒸気を生成するバイオマス燃焼装置16と、を備えているため、バイオマスを燃料として電気と蒸気とを生産することができ、再生可能エネルギとしてのバイオマスの活用を促進できる。また、バイオマス燃焼装置16は、バイオガス発電装置14から排出される排ガスを熱源として利用するため、システム全体の熱効率を向上できる。
一実施形態では、図4に示すように、ガス化装置12は、ガス化炉50と、ガス化炉50に供給される燃焼用空気aとガス化炉から排出されるバイオガスとを熱交換する熱交換器52と、熱交換器52より下流側のバイオガス流路で、バイオガスから夾雑物を除去する除塵装置54と、を備える。熱交換器52で燃焼用空気aがバイオマスによって予熱されるため、システム全体の熱効率を向上できる。また、除塵装置54によって、バイオガス発電装置14に夾雑物を除去されたバイオガスを供給できる。
また、別な実施形態では、ガス化装置として、例えば、廃棄物をメタン発酵してバイオガスを生成するガス化装置を用いることができる。
また、別な実施形態では、ガス化装置として、例えば、廃棄物をメタン発酵してバイオガスを生成するガス化装置を用いることができる。
一実施形態では、バイオガス発電装置14として、例えば、図1及び図2に示すように、発電機を備えたガスエンジン14(14a)を用いることができる。この実施形態では、ガスエンジンに設けられたクランク軸が発電機の主軸と連結され、バイオガスの燃焼によってクランク軸が回転することで、発電機で電力を発生させる。
別な実施形態では、図3に示すように、バイオガス発電装置14として、固体酸化物形燃料電池(SOFC)14(14b)を用いることができる。SOFC14bには、バイオガスと空気とが供給される。バイオガスに含まれる微量成分の状況によっては、バイオガスの前処理装置として、スクラバや脱硫装置を設けても良い。また、一実施形態では、バイオガスと水とをSOFC14bに供給することで、SOFC14bの内部における改質反応によって水素を生成しても良い。
SOFC14bにおいてバイオガス中の水素と空気中の酸素とが反応して電力が発生する。反応後にSOFC14bから排出される排ガスには、排燃料と排空気とがあり、排燃料は排ガス流路42からバイオマス燃焼装置16に燃料の補助として供給される。排空気は、排ガス流路44から、一部がバイオマス燃焼装置16の燃焼用空気として供給され、その他は水加熱器26の熱源として水加熱器26に供給される。
本明細書では、「バイオマス燃焼装置16としてのSOFCから排出される排ガス」とは、排燃料及び排空気の少なくとも一方を含むものであることを意味する。
本明細書では、「バイオマス燃焼装置16としてのSOFCから排出される排ガス」とは、排燃料及び排空気の少なくとも一方を含むものであることを意味する。
一実施形態では、バイオマス燃焼装置16としてボイラを用いる。ボイラは、バイオマスを燃焼して蒸気を生成すると共に、バイオマス発電装置14から排出される排ガスの保有熱を熱源として利用する。一実施形態では、ガスエンジン14aから排出される排ガスをバイオマス燃焼装置16に直接供給することで、排ガス中に含まれる未燃燃料成分を燃焼させるとともに、その排ガスの保有熱を炉内温度の上昇に利用することが出来る。一実施形態では、SOFC14bから排出される排ガス(排燃料)をバイオマス燃焼装置16に直接供給することで、排ガス(排燃料)中に含まれる未燃燃料成分を燃焼させるとともに、その排ガス(排燃料)の保有熱を炉内温度の上昇に利用することが出来る。
一実施形態では、図1に示すように、通常運転時、バイオマス燃料利用システム10(10A)で生成した電力をバイオマス燃料利用システム10(10A)の動力源として使用する。
一実施形態では、バイオマス燃料利用システム10は、ガス化装置12及びバイオマス燃焼装置16に同一種類のバイオマスが供給されるように構成する。これによって、バイオマスの貯蔵、輸送等の取扱い設備及び燃料調達ルートの共有化が可能になり、設備のコストダウンが可能になると共に、燃料を調達する際のボリュームディスカウントが可能になる。
ここで、「同一種類」とは、例えば、木質バイオマス、農産物加工残渣、廃棄物、汚泥、等、大きな分類上における同一種類か又は別な種類かを意味しており、例えば、木質バイオマスの中で、ヒノキか杉か、あるいはチップかペレットかなど、細かい分類上におけるの「同一種類」を意味するものではない。
ここで、「同一種類」とは、例えば、木質バイオマス、農産物加工残渣、廃棄物、汚泥、等、大きな分類上における同一種類か又は別な種類かを意味しており、例えば、木質バイオマスの中で、ヒノキか杉か、あるいはチップかペレットかなど、細かい分類上におけるの「同一種類」を意味するものではない。
図2及び図3に示す実施形態では、バイオガス発電装置14(14a、14b)が発電した電力の供給先を切り替える電力供給切替部18をさらに備えている。電力供給切替部18は、少なくともバイオマス燃料利用システム10(10B、10C)又はバイオマス燃料利用システム10(10B、10C)の所在地周辺地域23に電力を供給可能な系統配電線24に切替え供給可能に構成されている。
この実施形態では、通常運転時は、バイオガス発電装置14(14a、14b)が発電した電力を配電線20を介してバイオマス燃料利用システム10(10B、10C)に送る。これによって、バイオマス燃料利用システム自体の動力源として活用できると共に、必要に応じて、バイオガス発電装置14(14a、14b)が発電した電力を配電線22を介して所在地周辺地域23の系統配電線24に供給する。また、非常時(災害時など)には、必要に応じて、バイオガス発電装置14(14a、14b)が発電した電力を所在地周辺地域23の系統配電線24に切替え供給できる。
一実施形態では、図2及び図3に示すように、バイオガス発電装置14(14a、14b)から排出される排ガスを熱源として温水を生成する水加熱器26と、水加熱器26で生成された温水をバイオマス燃焼装置16に供給する第一の温水供給流路28と、をさらに備える。バイオマス燃焼装置16には給水として、水加熱器26で生成された温水が第一の温水供給流路28を介して供給される。
この実施形態によれば、水加熱器26及び第一の温水供給流路28を備えるため、バイオガス発電装置14(14a、14b)から排出される排ガスの保有熱を有効利用して温水を生成でき、かつ生成した温水をバイオマス燃焼装置16に供給して蒸気を生成できるため、システム全体の熱効率を向上できる。
一実施形態では、図2及び図3に示すように、水加熱器26からバイオマス燃料利用システム10(10B、10C)の所在地周辺地域23に温水を供給可能な地域供給流路32に温水を供給する第二の温水供給流路30と、第一の温水供給流路28又は第二の温水供給流路30に温水を切替え供給するための温水供給切替部34と、をさらに備える。
本実施形態では、通常運転時は、水加熱器26で生成した温水を第一の温水供給流路28を介してバイオマス燃焼装置16に供給し、ボイラ給水として利用できると共に、必要に応じて、第二の温水供給流路30を介してバイオマス燃料利用システム10(10B、10C)の所在地周辺地域23に温水を供給可能な地域供給流路32に切り替え供給できる。また、非常時(災害時など)には、必要に応じて、温水を地域供給流路32に供給できる。
一実施形態では、図2及び図3に示すように、バイオマス燃料利用システム10(10B、10C)の所在地周辺地域23における停電を検知したとき、電力供給切替部18を系統配電線24側に切り替える切替制御部36を備える。非常時(災害時など)に、バイオマス燃料利用システム10(10B、10C)の所在地周辺地域23に停電が起きたとき、切替制御部36によって所在地周辺地域23に電力を供給可能な系統配電線24に電力を切り替え供給できるため、非常時に迅速に地域貢献が可能になる。
一実施形態では、図2及び図3に示すように、バイオマス燃料利用システム10(10B、10C)の所在地周辺地域23における断水を検知したとき、切替制御部36は、温水の供給先が地域供給流路32となるように温水供給切替部34を制御する。これによって、非常時(災害時など)に、所在地周辺地域23に断水が起きたとき、切替制御部36によって所在地周辺地域23に温水を切り替え供給できる。そのため、非常時に迅速に地域貢献が可能になる。
図2及び図3に示す実施形態では、切替制御部36は、電力供給切替部18及び温水供給切替部34の両方を制御可能に構成されている。他方、別な実施形態では、電力供給切替部18の制御と温水供給切替部34の制御とを夫々別な専用の制御部で行うように構成してもよい。
図3に示す実施形態では、バイオガス発電装置14で排ガス流路42から排ガスとして排出される排空気は、その一部を燃焼用空気として排ガス流路42からバイオマス燃焼装置16に供給することで、その排空気の保有熱を炉内温度の上昇に利用することが出来る。
他方、別な実施形態では、排ガス流路42から排空気をバイオマス燃焼装置16に供給せず、バイオガス発電装置14(14b)から排出される排空気の全部を、排ガス流路44を介して水加熱器26に供給しても良い。この場合、この排空気を熱源として水加熱器26で生成した温水を第一の温水供給流路28を介してバイオマス燃焼装置16に供給すると共に、バイオマスの燃焼によりさらに加熱して蒸気にする。水加熱器26で温水を生成した後の排空気を図3中の排ガス流路46を介してバイオマス燃焼装置16に燃焼用空気として供給するようにしてもよい。
一実施形態では、図2及び図3に示すように、バイオマス燃焼装置16で生成した蒸気を利用して発電する蒸気タービン38をさらに備えている。蒸気タービン38の回転する主軸は発電機40に接続され、該主軸の回転によって発電機40で発電が行われる。本実施形態では、バイオガス発電装置14(14b)に加えて蒸気タービン38で発電するため、システム全体の電力量を増加できる。ガス化装置12及びバイオガス発電装置14(14b)を備えていない場合、システムの起動時に、蒸気タービン38の発電が開始するまで補機動力用に商用電力を買電する必要がある。これに対して、本実施形態のように、ガス化装置12及びバイオガス発電装置14(14b)を備えている場合、起動時、バイオガス発電装置14(14b)が発電した電力を補機動力に使用することで、商用電力の使用を抑制可能である。また、安定状態に移行した後も、引き続きバイオガス発電装置14(14b)で生成される電力が補機動力を賄うことで、蒸気タービン38の発電量が補機動力に消費されない。つまりは商用系統への送電量(売電量)の低減を抑制することが可能になる。
一実施形態として、図2及び図3に示す実施形態は、蓄電装置56を備えている。この実施形態では、バイオガス発電装置14(14b)や蒸気タービン38で生成した電力のうちの余剰電力を知に蓄電しておく。そのため、非常時(災害時など)にバイオマス燃料が調達できなくても、蓄電装置56に蓄電した電力をガス化装置12、バイオガス発電装置14(14b)及びバイオマス燃焼装置16等に供給することで、システムの円滑な起動が可能になる。
一実施形態では、原料となるバイオマスとして木質バイオマスを用いる。木質バイオマスは入手が容易なバイオマスである。また、木質バイオマスは軟質であるため、木質チップなどに加工するのが容易である。従って、非常時(災害時など)にバイオマスの供給が滞っても、バイオマス燃料利用システム10の所在地周辺地域23から木質バイオマスを調達することで、システムの運転を継続することができる。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
1)バイオマス燃料利用システムの一態様は、バイオマスからバイオガスを生成するガス化装置(12)と、前記バイオガスを用いて発電するバイオガス発電装置(14)と、前記バイオマスを燃焼して蒸気を生成するバイオマス燃焼装置(16)と、を備え、前記バイオマス燃焼装置(16)は、前記バイオガス発電装置(14)から排出される排ガスを熱源として利用するように構成される。
このような構成によれば、バイオガスを用いて発電するバイオガス発電装置と、バイオマスを燃焼して蒸気を生成するバイオマス燃焼装置と、を備えているため、バイオマスを燃料として電気と蒸気とを生産することができ、再生可能エネルギとしてのバイオマスの活用を促進できる。また、バイオマス燃焼装置は、バイオガス発電装置から排出される排ガスを熱源として利用するため、システム全体の熱効率を向上できる。
2)別な態様に係るバイオマス燃料利用システムは、1)に記載のバイオマス燃料利用システムにおいて、前記ガス化装置(12)及び前記バイオマス燃焼装置(16)に同一種類のバイオマスが供給されるように構成される。
このような構成によれば、バイオマスの貯蔵、輸送等の取扱い設備及び燃料調達ルートの共有化が可能になり、これによって、設備のコストダウンが可能になる。また、同一種類のバイオマスを調達することで、燃料を調達する際のボリュームディスカウントが可能になる。
3)さらに別な態様に係るバイオマス燃料利用システムは、1)又は2)に記載のバイオマス燃料利用システムにおいて、前記バイオガス発電装置(14)が発電した電力の供給先を切り替える電力供給切替部(18)をさらに備え、前記電力供給切替部(18)は、少なくとも前記バイオマス燃料利用システム(10)又は前記バイオマス燃料利用システム(10)の所在地周辺地域(23)に電力を供給可能な系統配電線(24)に切替え供給可能に構成されている。
このような構成によれば、通常運転時に、バイオガス発電装置が発電した電力をバイオマス燃料利用システム自体の動力源として活用できると共に、必要に応じて、バイオマス燃料利用システムの所在地周辺地域の電力を供給可能な系統配電線に供給できる。また、非常時(災害時など)には、必要に応じて、電力を上記系統配電線に切替え供給できる。
4)さらに別な態様に係るバイオマス燃料利用システムは、1)乃至3)の何れかのバイオマス燃料利用システムにおいて、前記バイオガス発電装置(14)から排出される排ガスを熱源として温水を生成する水加熱器(26)と、前記水加熱器(26)から前記バイオマス燃焼装置(16)に前記温水を供給する第一の温水供給流路(28)と、をさらに備える。
このような構成によれば、上記水加熱器において、バイオマス燃焼装置から排出される排ガスの保有熱を有効利用して温水を生成でき、かつ生成した温水をバイオマス燃焼装置に供給して蒸気を生成できる。即ち、バイオガス発電装置から排出される排ガスを熱源としてボイラ給水を加熱することで、バイオガス発電装置から排出される排ガスを間接的に熱源として利用するように構成される。このため、システム全体の熱効率を向上できる。
5)さらに別な態様に係るバイオマス燃料利用システムは、4)に記載のバイオマス燃料利用システムにおいて、前記水加熱器(28)から前記バイオマス燃料利用システム(10)の所在地周辺地域(23)に前記温水を供給可能な地域供給流路(32)に前記温水を供給する第二の温水供給流路(30)と、前記第一の温水供給流路(28)又は前記第二の温水供給流路(30)に前記温水を切替え供給するための温水供給切替部(34)と、をさらに備える。
このような構成によれば、通常運転時は、上述のように、水加熱器で生成した温水を上記第一の温水供給流路を介してボイラ給水として利用できると共に、必要に応じて、温水を上記第二の温水供給流路を介してバイオマス燃料利用システムの所在地周辺地域に切り替え供給できる。また、非常時(災害時など)には、必要に応じて、温水をバイオマス燃料利用システムの所在地周辺地域に供給できる。
6)さらに別な態様に係るバイオマス燃料利用システムは、3)に記載のバイオマス燃料利用システムにおいて、前記バイオマス燃料利用システム(10)の所在地周辺地域(23)における停電を検知すると、前記電力供給切替部(18)を前記系統配電線(24)側に切り替える電力切替制御部(36)を備える。
このような構成によれば、非常時(災害時など)に、バイオマス燃料利用システムの所在地周辺地域に停電が起きたとき、上記電力切替制御部によってバイオマス燃料利用システムの所在地周辺地域に電力を切り替え供給できる。そのため、非常時に迅速に地域貢献が可能になる。
7)さらに別な態様に係るバイオマス燃料利用システムは、5)に記載のバイオマス燃料利用システムにおいて、前記バイオマス燃料利用システム(10)の所在地周辺地域における断水を検知すると前記温水供給切替部(34)を第二の温水供給流路(30)側に切り替える温水切替制御部(36)を備える。
このような構成によれば、非常時(災害時など)に、バイオマス燃料利用システムの所在地周辺地域に断水が起きたとき、上記温水切替制御部によってバイオマス燃料利用システムの所在地周辺地域に温水を切り替え供給できる。そのため、非常時に迅速に地域貢献が可能になる。
8)さらに別な態様に係るバイオマス燃料利用システムは、1)乃至7)の何れかに記載のバイオマス燃料利用システムにおいて、前記バイオマス燃焼装置(16)で生成した蒸気を利用して発電する蒸気タービン(38)をさらに備える。
このような構成によれば、バイオガス発電装置に加えて蒸気タービンでも発電するため、システム全体の電力量を増加できる。また、ガス化装置及びバイオガス発電装置を備えていない場合、システムの起動時に、蒸気タービンの発電が開始するまで補機動力用に商用電力を買電する必要がある。これに対して、上記実施形態のように、ガス化装置及びバイオガス発電装置を備えている場合、起動時、バイオガス発電装置が発電した電力を補機動力に使用することで、商用電力の使用を抑制可能である。また、安定運転状態に移行した後も、引き続きバイオガス発電装置で生成される電力が補機動力を賄うことで、蒸気タービンの発電量が補機動力に消費されない。つまりは商用系統への送電量(売電量)の低減を抑制することが可能になる。
9)さらに別な態様に係るバイオマス燃料利用システムは、1)乃至8)の何れかに記載のバイオマス燃料利用システムにおいて、前記バイオマスは木質バイオマスである。
このような構成によれば、木質バイオマスはバイオマスとして入手が容易である。また、木質バイオマスは軟質であるため、木質チップなどに加工するのが容易である。従って、非常時に道路寸断などでバイオマスの供給が滞っても、バイオマス燃料利用システムの所在地周辺地域から木質チップを調達することで、システムの運転を継続することができる。
10(10A、10B、10C) バイオマス燃料利用システム
12 ガス化装置
14(14a、14b) バイオガス発電装置
16 バイオマス燃焼装置
18 電力供給切替部
20、22 配電線
23 所在地周辺地域
24 系統配電線
26 水加熱器
28 第一の温水供給流路
30 第二の温水供給流路
32 地域供給流路
34 温水供給切替部
36 切替制御部
38 蒸気タービン
40 発電機
42、44、46 排ガス流路
50 ガス化炉
52 熱交換器
54 除塵装置
56 蓄電装置
a 燃焼用空気
12 ガス化装置
14(14a、14b) バイオガス発電装置
16 バイオマス燃焼装置
18 電力供給切替部
20、22 配電線
23 所在地周辺地域
24 系統配電線
26 水加熱器
28 第一の温水供給流路
30 第二の温水供給流路
32 地域供給流路
34 温水供給切替部
36 切替制御部
38 蒸気タービン
40 発電機
42、44、46 排ガス流路
50 ガス化炉
52 熱交換器
54 除塵装置
56 蓄電装置
a 燃焼用空気
Claims (9)
- バイオマスからバイオガスを生成するガス化装置と、
前記バイオガスを用いて発電するバイオガス発電装置と、
前記バイオマスを燃焼して蒸気を生成するバイオマス燃焼装置と、
を備え、
前記バイオマス燃焼装置は、前記バイオガス発電装置から排出される排ガスを熱源として利用するように構成された、
バイオマス燃料利用システム。 - 前記ガス化装置及び前記バイオマス燃焼装置に同一種類のバイオマスが供給されるように構成された、
請求項1に記載のバイオマス燃料利用システム。 - 前記バイオガス発電装置が発電した電力の供給先を切り替える電力供給切替部をさらに備え、
前記電力供給切替部は、少なくとも前記バイオマス燃料利用システム又は前記バイオマス燃料利用システムの所在地周辺地域に電力を供給可能な系統配電線に切替え供給可能に構成された、
請求項1又は2に記載のバイオマス燃料利用システム。 - 前記バイオガス発電装置から排出される排ガスを熱源として温水を生成する水加熱器と、
前記水加熱器から前記バイオマス燃焼装置に前記温水を供給する第一の温水供給流路と、
をさらに備える、
請求項1乃至3の何れか一項に記載のバイオマス燃料利用システム。 - 前記水加熱器から前記バイオマス燃料利用システムの所在地周辺地域に前記温水を供給可能な地域供給流路に前記温水を供給する第二の温水供給流路と、
前記第一の温水供給流路又は前記第二の温水供給流路に前記温水を切替え供給するための温水供給切替部と、
をさらに備える、
請求項4に記載のバイオマス燃料利用システム。 - 前記バイオマス燃料利用システムの所在地周辺地域における停電を検知すると、前記電力供給切替部を前記系統配電線側に切り替える電力切替制御部を備える、
請求項3に記載のバイオマス燃料利用システム。 - 前記バイオマス燃料利用システムの所在地周辺地域における断水を検知すると前記温水供給切替部を第二の温水供給流路側に切り替える温水切替制御部を備える、
請求項5に記載のバイオマス燃料利用システム。 - 前記バイオマス燃焼装置で生成した蒸気を利用して発電する蒸気タービンをさらに備える、
請求項1乃至7の何れか一項に記載のバイオマス燃料利用システム。 - 前記バイオマスは、木質バイオマスである、
請求項1乃至8の何れか一項に記載のバイオマス燃料利用システム。
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JP2021068706A JP2022163635A (ja) | 2021-04-14 | 2021-04-14 | バイオマス燃料利用システム |
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JP2021068706A Pending JP2022163635A (ja) | 2021-04-14 | 2021-04-14 | バイオマス燃料利用システム |
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- 2021-04-14 JP JP2021068706A patent/JP2022163635A/ja active Pending
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