JP2022163472A - 漏洩量推定方法、漏洩量推定装置及び漏洩量推定システム - Google Patents

漏洩量推定方法、漏洩量推定装置及び漏洩量推定システム Download PDF

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Abstract

【課題】漏洩箇所を円形に形成された単一の漏洩孔と仮定し、その径を推定することにより、漏洩量を的確に推定することができる漏洩量推定方法及び漏洩量推定装置を提供する。【解決手段】漏洩検出対象物2の漏洩箇所を、円形に形成された単一の漏洩孔であると仮定し、前記漏洩箇所から漏洩する気体から発生られる音波の音圧を検出し、前記漏洩検出対象物2内の気体圧力と検出された音圧とに基づいて、前記漏洩孔の径を推定し、前記気体圧力と前記推定した径とに基づいて漏洩量を推定する。【選択図】 図1

Description

本発明は、漏洩量推定方法、漏洩量推定装置及び漏洩量推定システムに関するものである。
従来、配管等から漏出した流体の漏洩量を、漏洩時に発生する超音波の音圧から推定するようにした漏洩量推定方法が公知である(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、漏洩する際に発生する超音波を超音波センサで検出し、ピーク検出器にて得られたピーク値に基づいてガス漏洩量を推定するようにした方法が開示されている。具体的には、漏洩孔の平均直径が一定であると仮定し、音圧から流量を推定するようにしている。
実開平6-28687号公開実用新案公報
しかしながら、実際の漏洩孔の面積は様々であり、漏洩孔の面積の違いによって音圧と流量の関係も大きく変化することが想定される。前記特許文献1では、このような漏洩孔の面積の違いは一切考慮されていない。
本発明では、漏洩箇所を円形に形成された単一の漏洩孔と仮定し、その径を推定することにより、漏洩量を的確に推定することができる漏洩量推定方法、漏洩量推定装置及び漏洩量推定システムを提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、漏洩検出対象物の漏洩箇所を、円形に形成された単一の漏洩孔であると仮定し、前記漏洩箇所から漏洩する気体から発せられる音波の音圧を検出し、前記漏洩検出対象物内の気体圧力と検出された音圧とに基づいて、前記漏洩孔の径を推定し、前記気体圧力と前記推定した径とに基づいて漏洩量を推定する、漏洩量推定方法を提供する。
これによれば、漏洩箇所を単一の漏洩孔であると仮定し、その径を推定する方法により漏洩量を的確に推定することができる。
前記仮想の漏洩孔の径Dは、音圧をS、気体圧力をPとするとき、次式により推定し、
Figure 2022163472000002
前記漏洩量Qは、次式により推定すればよい。
Figure 2022163472000003
また、前記仮想の漏洩孔の径は、次式により推定し、
Figure 2022163472000004
前記漏洩量は、次式により推定すればよい。
Figure 2022163472000005
次式から算出した漏洩対象物内の気体圧力の閾値に基づいて、漏洩孔の径と漏洩量を算出する式を切り替えるようにすればよい。
Figure 2022163472000006
前記(数5)において、漏洩する気体の流速Mを1として算出される値を、漏洩孔の径と漏洩量を算出する式を切り替える閾値とすればよい。
前記音波の音圧を、測定環境から予想される減衰量に基づいて補正するのが好ましい。
これによれば、音圧の減衰量を考慮することで、より正確に漏洩量を推定することができる。
前記音波の音圧を所定時間検出し、ピークホールドにより最大音圧又は最大漏洩量を特定するのが好ましい。
これによれば、検出される音圧のばらつきを考慮して、漏洩最大量を推定することができ、漏洩による不具合の発生を早期に検出することができる。
ある漏洩箇所に対して複数方向から前記音波の音圧を検出し、ピークホールドにより最大音圧又は最大漏洩量を特定するのが好ましい。
これによれば、漏洩量を正確に推定することが可能となる。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、漏洩検出対象物から気体が漏洩するときに発する音波の音圧を検出する検出部と、前記漏洩検出対象物からの漏洩箇所を円形に形成された単一の漏洩孔と仮定し、前記漏洩検出対象物内の気体圧力と前記検出された音圧とに基づいて、前記漏洩孔の径を推定する径推定部と、前記漏洩検出対象物内の気体圧力と前記算出した径とに基づいて漏洩量を推定する漏洩量推定部と、を備える漏洩量測定装置を提供する。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、漏洩検出対象物から気体が漏洩するときに発する音波の音圧を検出する検出部と、前記漏洩検出対象物からの漏洩箇所を円形に形成された単一の漏洩孔と仮定し、前記漏洩検出対象物内の気体圧力と前記検出された音圧とに基づいて、前記漏洩孔の径を推定する径推定部と、前記漏洩検出対象物内の気体圧力と前記算出した径とに基づいて漏洩量を推定する漏洩量推定部と、を備える漏洩量測定システムを提供する。
本発明によれば、漏洩検出対象物の漏洩箇所を円形に形成された単一の漏洩孔であると仮定し、漏洩検出対象物内の気体圧力と漏洩箇所から漏洩する気体の音圧とに基づいてその径を推定するという従来にない方法で、漏洩量を的確に推定することができる。
第1実施形態に係る漏洩量推定装置の使用形態を示す概略説明図。 図1の漏洩量推定装置のブロック図。 図2の制御部で実行する漏洩量推定方法を示すフローチャート。 配管内の気体圧力が90.4kPa以上である場合の音圧Sと気体圧力Pの関係を示す実測データのグラフ。 配管内の気体圧力と漏洩量の関係を示す実測データのグラフ。 他の実施形態に係る漏洩量測定システムの概略構成図。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
図1は、本実施形態に係る漏洩量推定装置1を漏洩検出対象物の一例である配管2からの流体(気体)の漏洩量を推定するために採用した例を示す(図1中、2点鎖線で漏洩する気体を示す。)。
漏洩量推定装置1は、図2に示すように、検出部3、記憶部4及び制御部5を備える。
検出部3は、音圧検出部6と圧力検出部7とを含む。音圧検出部6は、例えば、配管2から漏洩した気体から発生する超音波を収集するパラボラ反射板8と、パラボラ反射板8によって収集された超音波を検出する超音波マイク9とで構成することができる。パラボラ反射板8を使用することで、指向性を高くしてピンポイントで漏洩箇所を検出することが可能となる。そして、超音波マイク9で検出した超音波から音圧レベルが算出される。圧力検出部7には、例えば、配管2内に配置した圧力センサを使用することができる。圧力検出部7で配管2内の気体圧力が算出される。
記憶部4は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記憶装置である。記憶部4には、予め漏洩検出対象物から流体が漏洩する際に発生する音波の音圧Sと配管2内の気体圧力Pとから漏洩孔の径を推定する径推定処理や、推定した漏洩孔の径と、配管2内の気体の圧力とに基づいて漏洩量を推定する漏洩量推定処理を実行するためのプログラムが記憶されている。
一般に、配管2から内部を流動する気体が漏洩する場合、漏洩箇所は亀裂等の不均一で様々な開口形態となる。本実施形態では、開口形態を円形に形成された単一の漏洩孔であると仮定している。そして、径推定処理では、音速流と亜音速流に対応した2種類の演算式により漏洩孔の径を推定するようにしている。但し、漏洩孔から漏洩する気体の流速を測定するのは難しいため、予めいずれか一方に定めておいてもよい。
ここで、配管2から漏洩する気体の流速vの違いを考慮した漏洩孔の径と漏洩量の推定方法について説明する。以下、気体の流速vとして、(a)マッハ数M=1である場合、(b)マッハ数M<0.3の場合、(c)マッハ数0.3≦M<1の場合に分けて説明する。
(a)気体の流速vが音速流(マッハ数M=1)の場合
配管2から漏洩する気体の流速vがマッハ数M>0.3である場合、音圧Sは、密度ρ及び流速vに対して、S∝ρvの関係が成立することが知られている。本発明者らは、この知見に基づいて実験を行い、音圧Sがさらに漏洩孔の径Dの三乗にも比例することを見出した。そして、この実験結果に基づいて、S∝ρvの関係が成立すると推定するに至った。
音速流(マッハ数M=1)であれば、漏洩孔から漏洩する気体の流速vも一定(マッハ数M=1)となるので、この流速vを無視することができる。また、その密度ρが配管2内の気体圧力に比例するので、この密度ρを配管2内の気体圧力Pに置き換えることができる。したがって、音速流(マッハ数M=1)の場合、S∝PDすなわち次の関係が成立する。
Figure 2022163472000007
そこで、実際の配管2から漏洩する気体の漏洩条件を考慮して次式を得ることができる。
Figure 2022163472000008
そして、漏洩量Qに、Q∝ρvDの関係が成立し、前述のように、流速vが一定で無視でき、密度ρを気体圧力Pに置き換えることができるので、漏洩量Qは次式により推定することができる。
Figure 2022163472000009
(b)マッハ数M<0.3の場合
配管2から漏洩する気体の流速vがマッハ数M<0.3である場合、音圧Sは密度ρ及び流速vに対して、S∝ρvの関係が成立することが知られている。本発明者らは、この知見に基づいて実験を行い、音圧Sはさらに漏洩孔の径Dの三乗にも比例することを見出した。そして、この結果に基づいて、S∝ρvの関係が成立すると推定するに至った。
亜音速流(マッハ数M<1)である場合、漏洩孔から漏洩する気体の密度は一定と見なせ、その流速vは配管内の気体圧力Pに対して次の関係が成立することが知られている。
Figure 2022163472000010
したがって、音圧Sと、配管2内の気体圧力P及び漏洩孔の径Dとの間には次の関係が成立する。
Figure 2022163472000011
つまり、以下の関係が成立する。
Figure 2022163472000012
したがって、漏洩孔の径は、次式により推定することができる。
Figure 2022163472000013
つまり、流速vがマッハ数M<0.3の場合、漏洩量Qは、音速流の場合と同様にして次式により推定することができる。
Figure 2022163472000014
(c)マッハ数0.3≦M<1の場合
配管2から漏洩する気体の流速vがマッハ数0.3≦M<1である場合、音圧Sは密度ρ及び速度vに対してS∝ρvの関係が成立することが知られている。本発明者らは、この知見に基づいて実験を行い、音圧Sがさらに漏洩孔の直径Dの三乗にも比例することを見出した。そして、この実験結果に基づいて、S∝ρvの関係が成立すると推定するに至った。
流速vがマッハ数0.3≦M<1の場合、漏洩孔から漏洩する気体の密度ρ及び流速vはいずれも一定と見なすことができない。このため、漏洩孔の直径Dと音圧S、配管2内の気体圧力Pの関係式、及び漏洩量Qの推定式は複雑となる。本発明者らは、実験により、マッハ数M<0.3の場合の数式を外挿にて使用し、推定した漏洩量Qと実際の漏洩量がほぼ一致することを確認した。したがって、流速vがマッハ数0.3≦M<1の場合であっても、マッハ数M<0.3で成立する(数12)及び(数13)を使用することができることを見出した。
なお、漏洩孔から漏洩する気体の流速v(マッハ数)を測定するのは困難であるので、以下のようにして推定している。
すなわち、漏洩対象物内の圧力(絶対圧)Pと漏洩対象物外部の圧力(絶対圧)Pの比は、漏洩気体の流速がマッハ数M≦1の範囲では、漏洩気体の流速Mと漏洩気体の比熱比γを用いて次式で表すことができる。
Figure 2022163472000015
そこで、漏洩検出対象物内の圧力(絶対圧)Pと漏洩検出対象物外部の圧力(絶対圧)Pとを検出し、漏洩検出対象物から漏洩する気体の比熱比に基づいて、前記(数14)によりマッハ数Mを算出することができる。M<1であれば、漏洩孔から漏洩する気体が亜音速流であり、M=1であれば、音速流であると判断することができる。そして、亜音速流と音速流に対応した2種類の演算式を使い分けるようにすればよい。
漏洩対象物外部の圧力(絶対圧)Pは特殊な環境を除いてほぼ1気圧であり,漏洩気体の比熱比も1.4付近であることが多い。そこで、予め漏洩対象物外部の圧力(絶対圧)Pを1気圧,漏洩気体の比熱比を1.4に設定し、漏洩対象物内の圧力の閾値Pthを事前に計算する。そして、漏洩対象物内の圧力(絶対圧)Pに基づいて音速流と亜音速流に対応した2種類の演算式を使い分けるようにしてもよい。
制御部5は、音圧検出部6及び圧力検出部7での検出データを読み込み、読み込んだデータに基づいて、記憶部4から読み込んだプログラムに従って径算出処理及び漏洩量算出処理を実行する各種算出部10を備える。
続いて、径推定処理及び漏洩量推定処理について、図3のフローチャートに従って説明する。
漏洩量推定処理では、まず、圧力検出部7で検出された配管内の気体の圧力データを読み込む(ステップS1)。また、漏洩孔から漏洩する気体が発する音波の音圧データを読み込む(ステップS2)。この場合、音圧検出部6による検出は所定時間(例えば、約30秒間)行い、そのときにピークホールドにより検出される最大値を検出データとするのが好ましい。これは、1回の検出中であっても、気体の漏洩状態によって検出値がばらつくため、最も漏洩量Qが多いと判断される最大値を選択するためである。
そして、圧力検出部7で検出した圧力データと、予め記憶されている大気圧及び対象流体の比熱比とに基づいて、漏洩孔から漏洩する気体の流れが音速流であるのか、それとも亜音速流であるのかを判断する(ステップS3)。なお、ここでは大気圧及び対象流体の比熱比は固定値としたが、大気圧には実測値を使用し、比熱比には対象流体の比熱比を使用してもよい。
音速流であると判断した場合、漏洩する気体が発する音波の音圧Sと、配管2内の気体圧力Pとから、前記(数7)に従って漏洩孔の径Dを算出する(ステップS4:第1径推定部)。そして、得られた漏洩孔の径Dと、配管2内の気体圧力Pとから、前記(数8)に従って漏洩量を算出する(ステップS5:第1漏洩量推定部)。
亜音速流であると判断した場合、漏洩する気体が発する音波の音圧Sと、配管2内の気体圧力Pとから、前記(数12)に従って漏洩孔の径Dを算出する(ステップS6:第2径推定部)。そして、得られた漏洩孔の径Dと、配管2内の気体圧力Pとから、前記(数13)に従って漏洩量を算出する(ステップS7:第2漏洩量推定部)。
具体的に、漏洩対象物外部の圧力(絶対圧)Pが101.325kPaであり、漏洩気体の比熱比が1.4である場合に、漏洩する気体の流速(マッハ数)が1となる、すなわち漏洩する気体の流れが音速流になる気体圧力が90.4kPa以上の場合について説明する。
径Dが相違する複数の漏洩孔について、配管2内の気体圧力が90.4kPa以上である場合の音圧Sと気体圧力Pの関係を示す実測データは図4に示す通りとなった。この実測データに基づいて、音圧Sは、配管2内の気体圧力Pと漏洩孔の平均直径Dとで次式で表すことができる。
Figure 2022163472000016
この数式15を径Dについて解くと、次式が得られる。
Figure 2022163472000017
また、漏洩孔の径Dが相違する複数の漏洩孔について、配管2内の気体圧力Pと漏洩量Qの関係を示す実測データは図5に示す通りとなった。この実測データに基づいて、漏洩量Qは気体圧力Pと径Dで次式により表すことができる。
Figure 2022163472000018
そして、この(数17)に(数16)を代入して次式を得ることができる。
Figure 2022163472000019
このように、前記実施形態によれば、従来にない方法すなわち単一の漏洩孔を仮定し、その径を、漏洩する気体が発する音波の音圧と、配管2内での気体圧力とに基づいて推定することにより漏洩量を算出するようにしている。そして、漏洩する気体の流れの違いに拘わらず、適切に漏洩量を推定することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
前記実施形態では、漏洩箇所と測定位置(音圧検出部6)との間の距離については考慮しなかったが、この距離の違いに応じて推定される漏洩量Qを補正するのが好ましい。具体的に、漏洩により発生する音圧レベルは、漏洩箇所から離れるに従って減衰する。そこで、この減衰量を考慮して音圧レベルを補正することにより漏洩量Qを推定する。例えば、規格ISO-9613に基づいて、幾何拡散による減衰及び大気吸収による減衰を考慮して音圧レベルを補正することができる。また、大気吸収による減衰の場合、漏洩箇所と測定箇所(音圧検出部6)との間の温度、湿度、気圧、音の周波数の違いによっても減衰量が変化するので、これらのパラメータを考慮したり、床や壁での反射による減衰量を考慮したりして音圧レベルを補正するようにしてもよい。要するに、測定環境に応じて減衰量を予測して音波の音圧を補正するようにすればよい。
前記実施形態では、漏洩の検出角度については考慮しなかったが、この検出角度の違いに応じて推定される漏洩量Qを補正するのが好ましい。具体的に、音圧レベルが同一であっても、検出部3(超音波マイク9)の指向方向と漏洩位置の噴出方向との間の角度が相違すると、検出される音圧Sから推定される気体の漏洩量Qと実際の気体の漏洩量Qとは相違する。そこで、漏洩箇所での噴出方向を検出し、この噴出方向と検出部の指向方向とが成す角度に基づいて漏洩量Qの誤差を低減すればよい。漏洩する気体の噴出方向に対し、検出部3の指向方向が成す角度が15°から35°(最適には20°)となるようにして検出すると、音圧Sが最大値となった。このため、この角度で検出した音圧Sに基づいて検量線を作成すればよいことが分かる。但し、配管2の亀裂や腐食による漏洩では噴出方向を把握するのは難しい。そこで、漏洩箇所に対してマイクロホンを向ける角度を種々変更し、検出される音圧Sが最大となる角度での音圧Sを検出データとして読み込むようにするのが好ましい。例えば、検出部3を、漏洩箇所を中心する同一円上で移動させて漏洩する気体が発する音波の音圧を検出すればよい。
前記実施形態では、漏洩量推定装置1は、検出部3、記憶部4及び制御部5を全て備える構成としたが、これらは必ずしも1つの機器が備える構成としなくてもよく、インターネット等により接続された異なる機器で構成するようにしてもよい。例えば、図6に示すように、検出部3及び通信部11を備えた第1機器12をドローン等で現場に送り、得られたデータをサーバ13側の制御部5で把握して漏洩量を推定するようにしてもよい。また、記憶部4をサーバ13側に設け、クライアント側の制御部5で漏洩量を推定するようにしてもよい。各機器は、前記検出部3等の各部材を単独で構成しても、適宜組み合わせた構成としてもよく、その使用形態は自由に設定することができる。
1 漏洩量推定装置
2 配管(漏洩検出対象物)
3 検出部
4 記憶部
5 制御部
6 音圧検出部
7 圧力検出部
8 パラボラ反射板
9 超音波マイク
10 算出部
11 通信部
12 第1機器
13 サーバ

Claims (10)

  1. 漏洩検出対象物の漏洩箇所を、円形に形成された単一の漏洩孔であると仮定し、
    前記漏洩箇所から漏洩する気体から発せられる音波の音圧を検出し、
    前記漏洩検出対象物内の気体圧力と検出された音圧とに基づいて、前記漏洩孔の径を推定し、
    前記気体圧力と前記推定した径とに基づいて漏洩量を推定する、漏洩量推定方法。
  2. 前記漏洩孔の径Dは、音圧をS、気体圧力をPとするとき、次式により推定し、
    Figure 2022163472000020
    前記漏洩量Qは、次式により推定する、請求項1に記載の漏洩量推定方法。
    Figure 2022163472000021
  3. 前記漏洩孔の径は、次式により推定し、
    Figure 2022163472000022
    前記漏洩量Qは、次式により推定する、請求項1に記載の漏洩量推定方法。
    Figure 2022163472000023
  4. 次式から算出した漏洩対象物内の気体圧力の閾値に基づいて、漏洩孔の径と漏洩量を算出する式を切り替える、請求項1から3のいずれか1項に記載の漏洩量推定方法。
    Figure 2022163472000024
  5. 漏洩する気体の流速Mが1として算出される値を、漏洩孔の径と漏洩量を算出する式を切り替える閾値とする、請求項4に記載の漏洩量推定方法。
  6. 前記音波の音圧を、測定環境から予想される減衰量に基づいて補正する、請求項1から5のいずれか1項に記載の漏洩量推定方法。
  7. 前記音波の音圧を所定時間検出し、ピークホールドにより最大音圧又は最大漏洩量を特定する、請求項1から6のいずれか1項に記載の漏洩量推定方法。
  8. ある漏洩箇所に対して複数方向から前記音波の音圧を検出し、ピークホールドにより最大音圧又は最大漏洩量を特定する、請求項1から7のいずれか1項に記載の漏洩量推定方法。
  9. 漏洩検出対象物の漏洩孔から気体が漏洩するときに発する音波の音圧を検出する検出部と、
    前記漏洩検出対象物からの漏洩箇所を円形に形成された単一の漏洩孔と仮定し、前記漏洩検出対象物内の気体圧力と前記検出された音圧とに基づいて、前記漏洩孔の径を推定する径推定部と、
    前記漏洩検出対象物内の気体圧力と前記算出した径とに基づいて漏洩量を推定する漏洩量推定部と、
    を備える漏洩量測定装置。
  10. 漏洩検出対象物から気体が漏洩するときに発する音波の音圧を検出する検出部と、
    前記漏洩検出対象物からの漏洩箇所を円形に形成された単一の漏洩孔と仮定し、前記漏洩検出対象物内の気体圧力と前記検出された音圧とに基づいて、前記漏洩孔の径を推定する径推定部と、
    前記漏洩検出対象物内の気体圧力と前記算出した径とに基づいて漏洩量を推定する漏洩量推定部と、
    を備える漏洩量測定システム。
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