JP2022162797A - 電動圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイル部に接続される導線の樹脂製の被覆部が損傷することを防止するとともに導線と他の部材との絶縁距離を適切に確保する。【解決手段】ハウジング10と、潤滑油を含む冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮機を回転駆動するモータと、を備え、モータは、ステータと、ロータと、複数のコイル部46に接続される複数のリード線47と、リード線47の全周を取り囲むように配置されるとともにリード線47を潤滑油に含まれる水分から保護する保護チューブ48と、を備え、リード線47は、樹脂製の被覆部により被覆されるとともに軸線X回りの周方向CDに沿って配置されており、保護チューブ48は、ハウジング10の内部空間ISに貯留される潤滑油にリード線47が浸漬する領域を含む周方向CDの一部の保護領域PAにのみ配置される電動圧縮機100を提供する。【選択図】図3

Description

本開示は、電動圧縮機に関するものである。
従来、電動圧縮機等に用いられる、いわゆるハーメチックモータにおいては、固定子にコイルを巻き付けたコイル部に対して、外部から電力を供給している。外部からの電力は、モータ収容ケースを貫通して設置される密封端子とコイル部とをリード線により接続することによりコイル部に供給される。
特許文献1には、リード線の一部が固定子端部とモータ収容ケースとの間でフリー状態となり、そのフリー部分が回転子等と接触し、リード線の被覆部にダメージを与え、短絡が発生する問題点が指摘されている。特許文献1では、コイルが巻き付けられるボビンに、リード線の回転子側への移動を規制するガイド部を設けることにより、リード線の回転子等との接触を防止している。
特開2013-146157号公報
電動圧縮機が内蔵する圧縮機構により圧縮される冷媒には、電動圧縮機の内部で用いられる潤滑油が含まれている。モータ収容ケースに貯留される潤滑油に水分が含まれる場合、潤滑油に浸漬したリード線の樹脂製の被覆部が加水分解により損傷して短絡が発生する可能性がある。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、コイル部に接続される導線の樹脂製の被覆部が損傷することを防止するとともに導線と他の部材との絶縁距離を適切に確保することが可能な電動圧縮機を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る電動圧縮機は、軸線に沿って延びる筒状に形成されるハウジングと、前記ハウジングの内部に配置されるとともに前記軸線回りに回転して潤滑油を含む冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機を前記軸線回りに回転駆動するモータと、を備え、前記モータは、前記ハウジングの内部に固定されるとともにコイルが巻かれる複数のティース部を有するステータと、前記ステータの内周側に配置されるロータと、複数の前記ティース部に前記コイルが巻かれて形成された複数のコイル部と、複数の前記コイル部の前記軸線に沿った方向の一端側に接続される複数の導線と、前記導線の全周を取り囲むように配置されるとともに前記導線を前記潤滑油に含まれる水分から保護する保護部材と、を備え、前記導線は、樹脂製の被覆部により被覆されるとともに前記軸線回りの周方向に沿って配置されており、前記保護部材は、前記ハウジングの内部空間に貯留される前記潤滑油に前記導線が浸漬する領域を含む前記周方向の一部の保護領域にのみ配置される。
本開示によれば、コイル部に接続される導線の樹脂製の被覆部が損傷することを防止するとともに導線と他の部材との絶縁距離を適切に確保することが可能な電動圧縮機を提供することができる。
本開示の一実施形態に係る電動圧縮機を示す部分縦断面図である。 図1に示す電動圧縮機のA-A矢視断面図である。 図1に示す電動圧縮機のB-B矢視断面図である。 リード線を示す断面図である。 図3に示す電動圧縮機のC-C矢視断面図である。 図3に示す電動圧縮機のD-D矢視断面図である。
以下、本開示の一実施形態に係る電動圧縮機100について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る電動圧縮機を示す部分縦断面図である。図2は、図1に示す電動圧縮機100のA-A矢視断面図である。図3は、図1に示す電動圧縮機100のB-B矢視断面図である。図4は、図3に示す電動圧縮機100のC-C矢視断面図である。図5は、図3に示す電動圧縮機100のD-D矢視断面図である。図3では、図2に示すロータ42および駆動軸43の図示を省略している。
本実施形態の電動圧縮機100は、吸入ポートP1から吸入される冷媒(流体)を圧縮して吐出ポートP2から外部へ吐出する装置である。図1に示すように、本実施形態の電動圧縮機100は、ハウジング10と、エンドハウジング(封止部材)20と、圧縮機30と、モータ40と、密封端子50と、第1軸受60と、第2軸受70と、保持部80と、を備える。
ハウジング10は、軸線Xに沿って延びる略円筒状に形成される部材であり、内部に圧縮機30およびモータ40を収容する。ハウジング10は、アルミニウム合金等の金属材料により形成されている。ハウジング10は、軸線X方向のエンドハウジング20側の端部に、エンドハウジング20により封止される開口部11を有する。図2および図3に示すように、ハウジング10は、軸線Xを水平方向に配置した状態で、脚部14を介して筐体200に固定されている。
図1に示すように、ハウジング10の底部12の近傍の外周面には、鉛直方向(重力方向)VDの上方側に、吸入ポートP1が設けられている。外部から供給される冷媒は、吸入ポートP1からハウジング10の内部に導入される。ハウジング10に導入された冷媒は、軸線Xに沿って底部12から開口部11へ向けて流通する。
エンドハウジング20は、開口部11からハウジング10の内部に圧縮機30およびモータ40が挿入された状態で、ハウジング10の開口部11を封止する部材である。エンドハウジング20は、締結ボルト21をハウジング10の開口部11に形成された締結穴(図示略)に締結することにより、ハウジング10に固定される。ハウジング10の軸線Xに沿った圧縮機30側の端部に配置される開口部11は、エンドハウジング20により封止される。
圧縮機30は、ハウジング10の内部に配置されるとともに軸線X回りに回転して冷媒を圧縮する装置である。圧縮機30は、例えば、ハウジング10に固定される固定スクロール(図示略)に対して組み合わされる旋回スクロール(図示略)を軸線X回りに公転旋回運動させることにより冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構を備える。圧縮機30により圧縮される冷媒には、圧縮機30を潤滑するための潤滑油が含まれている。
圧縮機30は、吸入ポートP1からハウジング10の内部に導入された冷媒を吸入して圧縮し、圧縮された冷媒をエンドハウジング20に設けられた吐出ポートP2に導く。吐出ポートP2に導かれた冷媒は、吐出ポートP2に接続される配管(図示略)を介して外部へ供給される。
モータ40は、圧縮機30を軸線X回りに回転駆動する装置である。モータ40は、ステータ41と、ロータ42と、駆動軸43と、ボビン44と、ボビン45と、複数のコイル部46と、複数のリード線(導線)47と、複数の保護チューブ48と、を有する。
ステータ41は、ハウジング10の内部に固定されており、環状に打抜き成形された電磁鋼板を所定枚数積層して構成される。図2に示すように、ステータ41の内周側には、複数のティース部41aが設けられている。ステータ41には、複数のティース部41aのそれぞれにコイル(図示略)が巻き回されている。
ロータ42は、ステータ41の内周側に所定の隙間(ギャップ)を設けた状態で配置される。ロータ42は、環状に打抜き成形された電磁鋼板を所定枚数積層して構成される。
駆動軸43は、ロータ42の中心に形成される貫通穴に挿入されてロータ42に連結され、軸線X上に配置される部材である。駆動軸43は、ロータ42と一体となって軸線X回りに回転し、圧縮機30に軸線X回りに回転する駆動力を伝達する。駆動軸43の開口部11側の端部は第1軸受60により軸線X回りに回転自在に支持される。駆動軸43の底部12側の端部は第2軸受70により軸線X回りに回転自在に支持される。
ボビン44は、ステータ41のティース部41aに巻き回されるコイルを軸線Xに沿った方向の底部12側で支持する部材である。同様に、ボビン45は、ステータ41のティース部41aに巻き回されるコイルを軸線Xに沿った方向の開口部11側で支持する部材である。ボビン44およびボビン45は、樹脂材料により形成されている。
図3に示すように、軸線Xに沿った方向の底部12側に配置されるボビン44は、ティース部41aに巻き回されるコイルを支持するための複数の支持部44aを有する。支持部44aは、ティース部41aと同数(図3では9個)が設けられている。また、ボビン44には、各ボビン44に巻き回されたコイルに接続されるリード線47を巻き付けて固定するための固定部44bが設けられている。
コイル部46は、ステータ41の複数のティース部41aにコイルが巻かれて形成された部分である。図3に示すように、コイル部46の軸線Xに沿った方向の底部12側の端部は、ボビン44により支持されている。
リード線47は、複数のコイル部46の軸線Xに沿った方向の底部12側の端部に接続される導線である。リード線47は、コイル部46と密封端子50とを電気的に接続する。リード線47は、複数の固定部44bのそれぞれに一端が巻き付けられ、図3に示す周方向CDに沿って時計回りに延びるように配置される。複数のリード線47は、複数本ずつケーブルカバーCA1,CA2,CA3により被覆された状態で、密封端子50に接続される。
図4は、リード線47を示す断面図である。図4に示すように、リード線47は、芯線47aと、被覆部47bとを有する。芯線47aは銅により形成されており、樹脂製(例えば、ポリエステルイミド,ポリアミドイミド)の被覆部47bにより被覆されている。
保護チューブ48は、リード線47の全周を取り囲むように配置されるとともにリード線47を潤滑油に含まれる水分から保護する部材である。保護チューブ48は、チューブ状の部材であり、樹脂材料(例えば、ポリエステル)により形成されている。保護チューブ48は、リード線47の被覆部47bよりも厚い。
図3に示すハウジング10の内部空間ISの鉛直方向(重力方向)VDの下方には、冷媒に含まれる潤滑油(図示略)が貯留される。内部空間ISには冷媒が流通するため、潤滑油は一定の高さの液面を有しないが、内部空間ISの鉛直方向(重力方向)VDの下方に集積する。図3に示すように、潤滑油は、ハウジング10の鉛直方向VDの最下端の位置から高さH1に至るまでの領域に主に貯留される。この領域は、リード線47が潤滑油に浸漬する領域となる。
図3に示すように、保護チューブ48は、ハウジング10の内部空間ISに貯留される潤滑油にリード線47が浸漬する領域(高さH1以下の領域)を含む周方向の一部の保護領域PAにのみ配置される。保護領域PAは、ハウジング10の軸線Xよりも重力方向における下方側の領域であり、軸線X回りの周方向CDに沿った角度θの範囲の領域である。また、保護チューブ48は、軸線Xに沿った方向において、コイル部46の一対の端部(ボビン44側の端部およびボビン45側の端部)のうち吸入ポートP1に近接した側の端部(ボビン44側の端部)に接続されるリード線47に配置されている。
リード線47は、ケーブルカバーCA1,CA2,CA3により被覆された状態では潤滑油に直接的に接触しないため、この領域に保護チューブ48を配置する必要はない。一方、高さH1以下の領域においてケーブルカバーCA1,CA2,CA3により被覆されない部分には、リード線47を覆うように保護チューブ48を配置している。これは、リード線47が潤滑油に直接的に接触しないようにするためである。
ここで、図5および図6を参照して、保護チューブ48を保護領域PAにのみ配置している理由について説明する。図5は、図3に示す電動圧縮機100のC-C矢視断面図である。図6は、図3に示す電動圧縮機100のD-D矢視断面図である。
図5に示すように、保護領域PAにおいては、ボビン44の支持部44aにより支持されるコイル部46の軸線X方向の底部12側の端部に、保護チューブ48が配置される。保護チューブ48の内部には、保護チューブ48の内径ID1よりも小さい外径OD1を有するリード線47が挿入されている。図5に示すように、軸線Xと平行な長手方向LDにおいて、ステータ41の端部から保護チューブ48の底部12側の端部までの長さはL1となっている。
一方、図6に示すように、保護領域PAでない他の領域においては、ボビン44の支持部44aにより支持されるコイル部46の軸線X方向の底部12側の端部に、保護チューブ48が配置されない。コイル部46の端部には、外径OD1を有するリード線47が配置されている。図6に示すように、軸線Xと平行な長手方向LDにおいて、ステータ41の端部からリード線47の底部12側の端部までの長さはL1よりも短いL2となっている。
保護チューブ48を保護領域PAでない他の領域に配置してしまうと、図5に示すように、ステータ41の端部から保護チューブ48の端部までの長さがL1となり、保護チューブ48を配置しない場合の長さL2よりも長くなってしまう。この場合、保護チューブ48を配置しない場合よりも、モータ40の底部12側の端部が底部12側に近接した状態となってしまう。そして、モータ40の底部12側の端部が底部12側に近接すると、他の部材との絶縁距離が十分に保てなくなる可能性がある。
そこで、本実施形態では、保護チューブ48を保護領域PAにのみ配置することで、保護領域PAでない他の領域において他の部材との絶縁距離が十分に保てなくなることを防止している。
密封端子50は、ハウジング10に設置されるとともにリード線47に接続される部材である。密封端子50は、ハウジング10の内部空間ISが密閉された状態を維持するように、内部空間ISを密封するように取り付けられる。
保持部80は、ハウジング10に固定されるとともに第1軸受60を保持する部材である。保持部80は、底部12側の端面がハウジング10の段部13に接触し、開口部11側の端面が圧縮機30に接触する。保持部80は、ハウジング10にエンドハウジング20を固定することにより、ハウジング10と圧縮機30との間に挟まれた状態で軸線X方向の位置が固定される。
以上説明した本実施形態の電動圧縮機100は、以下の作用及び効果を奏する。
本実施形態に係る電動圧縮機100において、複数のコイル部46の軸線Xに沿った方向の一端側に接続される複数のリード線47は、樹脂製の被覆部47bにより被覆されているが、ハウジング10の内部空間ISに貯留される潤滑油に浸漬すると潤滑油に含まれる水分により加水分解して損傷する可能性がある。
そこで、本実施形態に係る電動圧縮機100では、ハウジング10の内部空間ISに貯留される潤滑油にリード線47が浸漬する領域を含む周方向CDの一部の保護領域PAにのみ、リード線47を潤滑油に含まれる水分から保護する保護チューブ48がリード線47の全周を取り囲むように配置される。本実施形態に係る電動圧縮機100によれば、リード線47が潤滑油と直接的に接触することが保護チューブ48により防止されるため、リード線47の被覆部47bが加水分解により損傷して短絡が発生することを防止することができる。
また、本実施形態に係る電動圧縮機100によれば、保護チューブ48は、ハウジング10の内部空間ISに貯留される潤滑油にリード線47が浸漬する領域を含む周方向CDの一部の保護領域PAにのみ配置され、他の領域には配置されない。したがって、保護チューブ48が配置されない他の領域においては、保護チューブ48がリード線47を取り囲むように配置されないため、コイル部46の端部に隣接する他の部材との軸線X方向の距離が短くなることがない。したがって、コイル部46の端部に隣接する他の部材とリード線47との絶縁距離を適切に確保することができる。
また、本実施形態の電動圧縮機100によれば、ハウジング10が軸線Xを水平方向に配置した状態で筐体200に固定されているため、重力方向の下方側の領域に冷媒に含まれる潤滑油が貯留される。そして、保護チューブ48が配置される保護領域PAが重力方向におけるハウジング10の下方側の領域であるため、潤滑油が貯留される重力方向の下方側の領域でリード線47が潤滑油と直接的に接触することが防止され、リード線47の被覆部47bが加水分解により損傷して短絡が発生することを防止することができる。
なお、以上の説明において、保護チューブ48に替えて他の部材によりリード線47を潤滑油に含まれる水分から保護するようにしてもよい。例えば、保護領域PAにおいて、エポキシ樹脂等の樹脂材料をリード線47の外周面に塗布して硬化させ、保護部材として利用するようにしてもよい。リード線47の外周面のみに選択的に塗布することが困難な場合は、コイル部46の端部の保護領域PAに相当する部分全体に塗布してもよい。
また、潤滑油に含まれる水分によってリード線47の樹脂製の被覆部47bが加水分解により損傷して短絡が発生するという不適合は、外部から吸入される冷媒の時間当たりの流通量が他の領域よりも多い部分で発生しやすいと考えられる。具体的には、吸入ポートP1の近傍で、被覆部47bの損傷による短絡が発生する可能性が高いと想定される。
そのため、上述の実施形態のようにボビン44とボビン45のうち、軸線X方向で吸入ポートP1に近い側であるボビン44側にのみ保護チューブ48等の保護部材を設けることで、短絡を防止するための部品追加が最小限となる効果がある。ここで、以上で説明した実施形態とは異なり、ボビン44側よりもボビン45側に近接した位置に吸入ポートP1が設けられている場合は、このような観点から、ボビン45側のみに保護部材を設けてもよい。
また、軸線X方向で吸入ポートP1がボビン44とボビン45の中間位置に相当する部分に設けられている場合は、ボビン44側とボビン45側の双方に保護部材を設けてもよい。この場合、ボビン44とボビン45のうち一方の側にリード線47が設けられていない場合は、コイル部46の端部の保護が必要な領域に樹脂材料等の保護部材を設けてもよい。
また、以上の実施形態で述べた冷媒の浸漬に起因する不適合よりも、吸入ポートP1に近接していることに起因する不適合の方が重篤な場合は、必ずしも保護領域PAに相当する部分に保護部材を設ける必要はなく、吸入ポートP1近傍に保護部材を設けてもよい。
なお、以上の実施形態では、特定の周方向位置のみに保護部材を設けているが、周方向の全周にわたって保護部材を設けたうえで、特定の周方向位置に集中的に重畳的な保護部材を設けることもできる。例えば、必要に応じて、コイル部46の端部の周方向全周にわたって断続的に樹脂材料を塗布したうえで、さらに重畳的にコイル部46に接続されたリード線47のうち周方向の保護領域PAに相当する部分や、吸入ポートP1側部分のリード線47に、保護チューブ48を設けてもよい。また、保護チューブ48による保護を全周にわたって施したうえで、さらに周方向の保護領域PAに相当する部分や吸入ポートP1側の部分に保護チューブ48を二重や三重に設けてもよい。
以上説明した本実施形態に記載の電動圧縮機は、例えば以下のように把握される。
本開示に係る電動圧縮機(100)は、軸線(X)に沿って延びる筒状に形成されるハウジング(10)と、前記ハウジングの内部に配置されるとともに前記軸線回りに回転して潤滑油を含む冷媒を圧縮する圧縮機(30)と、前記圧縮機を前記軸線回りに回転駆動するモータ(40)と、を備え、前記モータは、前記ハウジングの内部に固定されるとともにコイルが巻かれる複数のティース部(41a)を有するステータ(41)と、前記ステータの内周側に配置されるロータ(42)と、複数の前記ティース部に前記コイルが巻かれて形成された複数のコイル部(46)と、複数の前記コイル部の前記軸線に沿った方向の一端側に接続される複数の導線(47)と、前記導線の全周を取り囲むように配置されるとともに前記導線を前記潤滑油に含まれる水分から保護する保護部材(48)と、を備え、前記導線は、樹脂製の被覆部(47b)により被覆されるとともに前記軸線回りの周方向(CD)に沿って配置されており、前記保護部材は、前記ハウジングの内部空間に貯留される前記潤滑油に前記導線が浸漬する領域を含む前記周方向の一部の保護領域(PA)にのみ配置される。
本開示に係る電動圧縮機において、複数のコイル部の軸線に沿った方向の一端側に接続される複数の導線は、樹脂製の被覆部により被覆されているが、ハウジングの内部空間に貯留される潤滑油に浸漬すると潤滑油に含まれる水分により加水分解して損傷する可能性がある。そこで、本開示に係る電動圧縮機では、ハウジングの内部空間に貯留される潤滑油に導線が浸漬する領域を含む周方向の一部の保護領域にのみ、導線を潤滑油に含まれる水分から保護する保護部材が導線の全周を取り囲むように配置される。本開示に係る電動圧縮機によれば、導線が潤滑油と直接的に接触することが保護部材により防止されるため、導線の被覆部が加水分解により損傷して短絡が発生することを防止することができる。
また、本開示に係る電動圧縮機によれば、保護部材は、ハウジングの内部空間に貯留される潤滑油に導線が浸漬する領域を含む周方向の一部の保護領域にのみ配置され、他の領域には配置されない。したがって、保護部材が配置されない他の領域においては、保護部材が導線を取り囲むように配置されないため、コイル部の端部に隣接する他の部材との軸線方向の距離が短くなることがない。したがって、コイル部の端部に隣接する他の部材と導線との絶縁距離を適切に確保することができる。
本開示に係る電動圧縮機において、前記ハウジングに設置される端子(50)を備え、前記導線は、複数の前記コイル部の前記軸線に沿った方向の一端側と前記端子とを接続するリード線である構成としてもよい。
本構成の電動圧縮機によれば、コイル部に接続されるリード線の樹脂製の被覆部が損傷することを防止するとともにリード線と他の部材との絶縁距離を適切に確保することができる。
本開示に係る電動圧縮機において、前記ハウジングは、前記軸線(X)を水平方向に配置した状態で筐体(200)に固定されており、前記保護部材が配置される前記保護領域は、重力方向における前記ハウジングの下方側の領域である構成としてもよい。
本構成の電動圧縮機によれば、ハウジングが軸線を水平方向に配置した状態で筐体に固定されているため、重力方向の下方側の領域に冷媒に含まれる潤滑油が貯留される。そして、保護部材が配置される保護領域が重力方向におけるハウジングの下方側の領域であるため、潤滑油が貯留される重力方向の下方側の領域で導線が潤滑油と直接的に接触することが防止され、導線の被覆部が加水分解により損傷して短絡が発生することを防止することができる。
本開示に係る電動圧縮機において、前記ハウジングには、外部から前記冷媒が導入される吸入ポートが設けられており、前記保護部材は、前記コイル部の前記軸線に沿った方向の一対の端部のうち前記吸入ポートに近接した側の前記端部に接続される前記導線に配置されている構成としてもよい。
本構成の電動圧縮機によれば、吸入ポートに近接した側のコイル部の端部に接続される導線が保護部材により保護される。そのため、吸入ポートに近接して他の領域よりも冷媒の流通量が多い領域において、導線の被覆部が加水分解により損傷して短絡が発生することを防止することができる。
上記構成に係る電動圧縮機において、前記保護部材は、樹脂材料により形成されたチューブ状の部材である構成としてもよい。
本構成の電動圧縮機によれば、チューブ状の保護部材に導線を挿入するという比較的簡易な作業により、導線の被覆部が加水分解により損傷して短絡が発生することを防止することができる。
上記構成に係る電動圧縮機において、前記保護部材は、前記導線の外周面に塗布されて硬化した樹脂材料である構成としてもよい。
本構成の電動圧縮機によれば、導線の外周面に樹脂材料を塗布して硬化させることにより、導線の被覆部が加水分解により損傷して短絡が発生することを防止することができる。
10 ハウジング
11 開口部
12 底部
13 段部
14 脚部
20 エンドハウジング
21 締結ボルト
30 圧縮機
40 モータ
41 ステータ
41a ティース部
42 ロータ
43 駆動軸
44,45 ボビン
44a 支持部
44b 固定部
46 コイル部
47 リード線
47a 芯線
47b 被覆部
48 保護チューブ(保護部材)
50 密封端子
60 第1軸受
70 第2軸受
80 保持部
100 電動圧縮機
200 筐体
CA1,CA2,CA3 ケーブルカバー
CD 周方向
H1 高さ
ID1 内径
IS 内部空間
LD 長手方向
OD1 外径
P1 吸入ポート
P2 吐出ポート
PA 保護領域
X 軸線

Claims (6)

  1. 軸線に沿って延びる筒状に形成されるハウジングと、
    前記ハウジングの内部に配置されるとともに前記軸線回りに回転して潤滑油を含む冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機を前記軸線回りに回転駆動するモータと、を備え、
    前記モータは、
    前記ハウジングの内部に固定されるとともにコイルが巻かれる複数のティース部を有するステータと、
    前記ステータの内周側に配置されるロータと、
    複数の前記ティース部に前記コイルが巻かれて形成された複数のコイル部と、
    複数の前記コイル部に接続される複数の導線と、
    前記導線の全周を取り囲むように配置されるとともに前記導線を前記潤滑油に含まれる水分から保護する保護部材と、を備え、
    前記導線は、樹脂製の被覆部により被覆されるとともに前記軸線回りの周方向に沿って配置されており、
    前記保護部材は、前記ハウジングの内部空間に貯留される前記潤滑油に前記導線が浸漬する領域を含む前記周方向の一部の保護領域にのみ配置される電動圧縮機。
  2. 前記ハウジングに設置される端子を備え、
    前記導線は、複数の前記コイル部の前記軸線に沿った方向の一端側と前記端子とを接続するリード線である請求項1に記載の電動圧縮機。
  3. 前記ハウジングには、外部から前記冷媒が導入される吸入ポートが設けられており、
    前記保護部材は、前記コイル部の前記軸線に沿った方向の一対の端部のうち前記吸入ポートに近接した側の前記端部に接続される前記導線に配置されている請求項1または請求項2に記載の電動圧縮機。
  4. 前記ハウジングは、前記軸線を水平方向に配置した状態で筐体に固定されており、
    前記保護部材が配置される前記保護領域は、重力方向における前記ハウジングの下方側の領域である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電動圧縮機。
  5. 前記保護部材は、樹脂材料により形成されたチューブ状の部材である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電動圧縮機。
  6. 前記保護部材は、前記導線の外周面に塗布されて硬化した樹脂材料である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電動圧縮機。
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