JP2022161524A - コイル、及び、コイル部品 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022161524000001
【課題】一層単位で層数を増やすことを可能にすること。
【解決手段】巻軸Kの周りに導線50が巻き回された巻回部22と、前記巻回部22から引き出された一対の引出部24と、を備え、前記巻回部22は、前記巻軸Kに沿って、少なくとも3層以上のコイル部26を備え、互いに隣接する一対の前記コイル部26が互いの内周で接続されており、当該一対のコイル部26以外の前記コイル部はそれぞれの内周が、隣接する他のコイル部26の外周と接続されており、前記引出部24は、前記巻軸Kに沿った最上層の前記コイル部26、及び最下層の前記コイル部26の外周から引き出されているコイル20を構成した。
【選択図】図5

Description

本発明は、コイル、及び、コイル部品に関する。
電子部品に使用されるコイルの1つにアルファ巻コイルがある。このアルファ巻コイルにおいて、対向する一対の渦巻部を有する一本の巻線から構成され、一対の渦巻部のそれぞれの最内周部同士が繋がる構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005-057309号公報
従来の構造によれば、複数の一対の渦巻部を対向配置することで、渦巻部の層数を増やすことができる。
しかしながら、コイルの層数を増やす場合、一対の渦巻部単位で増やす必要があるため、当該コイルを備えるコイル部品(例えば、インダクタなど)において、インダクタンス値や直流抵抗値、コイルの積層の方向における寸法に制約が生じる。
本発明は、一層単位で層数を増やすことができるコイル、及び、コイル部品を目的とする。
本発明の一態様は、巻軸の周りに導線が巻き回された巻回部と、前記巻回部から引き出された一対の引出部と、を備え、前記巻回部は、前記巻軸に沿って、少なくとも3層以上のコイル部を備え、互いに隣接する一対の前記コイル部が互いの内周で接続されており、当該一対のコイル部以外の前記コイル部はそれぞれの内周が、隣接する他の前記コイル部の外周と接続されており、前記引出部は、前記巻軸に沿った最上層の前記コイル部、及び最下層の前記コイル部の外周から引き出されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、一層単位でコイル部を増やすことができる。
本発明の実施形態に係るコイル部品を上面の側から視た斜視図である。 コイル部品を実装面の側から視た斜視図である。 コイル部品の内部構成を示す透視斜視図である。 コイルの側面図である。 アルファ巻きコイル部と追加コイル部との接続部の構成を示す斜視図である。 巻軸の方向から視たコイルを模式的に示す平面図である。 接続部の他の態様の説明図である。 コイルが2以上の追加コイル部を備える場合の説明図である。 コイルがアルファ巻きコイル部の上側及び下側の両方に追加コイル部を備える場合の説明図である。 巻回部における複数の接続部の配置の説明図である。 巻回部の成形工程を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係るコイル部品1を上面12の側から視た斜視図であり、図2はコイル部品1を実装面10の側から視た斜視図である。
本実施形態のコイル部品1は、表面実装型の電子部品として構成されており、略六面体形状の一態様である略直方体形状の素体2と、当該素体2の表面に設けられた一対の外部電極4とを備えている。
以下、素体2において、実装時に図示しない実装基板に向けられる第1の主面を実装面10と定義し、実装面10に対向する第2の主面を上面12と言い、実装面10に直交する一対の第3の主面を端面14と言い、これら実装面10、及び一対の端面14に直交する一対の第4の主面を側面16と言う。
また、図1に示すように、実装面10から上面12までの距離を素体2の厚みと定義し、一対の側面16の間の距離を素体2の幅と定義し、一対の端面14の間の距離を素体2の長さと定義する。
図3はコイル部品1の内部構成を示す透視斜視図である。
素体2は、コイル20と、当該コイル20が埋設された略六面体形状のコア30と、を備え、かかるコイル20をコア30に封入した導体封入型磁性部品として構成されている。
コア30は、磁性粉と樹脂を混合した混合粉を、コイル20を内包した状態で加圧及び加熱することで略六面体形状に圧縮成型された成型体である。
また、本実施形態の磁性粉は、平均粒径が比較的大きな大粒子の第1磁性粒子と、平均粒径が比較的小さな小粒子の第2磁性粒子との2種の粒度の粒子を含み、圧縮成型時において、大粒子の第1磁性粒子の間に、小粒子である第2磁性粒子が樹脂とともに入り込むことでコア30の充填率を大きくし、また透磁率も高めることができる。
なお、磁性粉が第1磁性粒子と第2磁性粒子の間の平均粒径の粒子を含むことで、3種以上の粒度の粒子を含んでもよい。
本実施形態において、第1磁性粒子及び第2磁性粒子はいずれも、金属粒子と、その表面を覆う数nmから数十nmの膜厚の絶縁膜とを有した粒子であり、金属粒子にはFe-Si系アモルファス合金粉が用いられ、絶縁膜にはリン酸亜鉛ガラスが用いられている。金属粒子が絶縁膜で覆われることで、絶縁抵抗と耐電圧とが高められる。
なお、第1磁性粒子において、金属粒子には、CrレスのFe-C-Si合金粉、Fe-Ni-Al合金粉、Fe-Cr-Al合金粉、Fe-Si-Al合金粉、Fe-Ni合金粉、Fe-Ni-Mo合金粉を用いてもよい。
また、第1磁性粒子及び第2磁性粒子において、絶縁膜には、他のリン酸塩(リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸マンガン、リン酸カドミウムなど)、又は、樹脂材料(シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂など)を用いてもよい。
本実施形態の混合粉において、樹脂の材料には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を主剤としたエポキシ樹脂が用いられている。
なお、エポキシ樹脂は、フェノールノボラック型エポキシ樹脂であってもよい。
また、樹脂の材料は、エポキシ樹脂以外であってもよく、また、1種ではなく2種以上であってもよい。例えば、樹脂の材料には、エポキシ樹脂の他にも、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることができる。
コイル20は、図3に示すように、導線50が巻軸Kの周りに巻回された巻回部22と、当該巻回部22から引き出された一対の引出部24とを備え、その構成の詳細については後述する。素体2の内部において、コイル20は、巻回部22の中心軸が素体2の厚みTの方向に沿う姿勢でコア30に埋設されており、また引出部24は、巻回部22から一対の端面14のそれぞれまで引き出され、外部電極4に電気的に接続されている。
コイル20の形成に用いられる導線50は、絶縁被覆材によって被覆されている。絶縁被覆材は、電気的絶縁性を有した絶縁被覆層と、当該絶縁被覆層の上に形成された融着被覆層とを含んでいる。コイル20の成形時には、導線50を加熱しながら巻回することで融着被覆層が溶融して導線50同士が固着するため、成形後において巻回部22の型崩れが抑えられる。またコイル20とコア30とが絶縁被覆層によって確実に絶縁される。
一対の外部電極4はそれぞれ、コア30の端面14から実装面10に亘って延びるL字状部材であり、コア30の端面14においてコイル20の引出部24と電気的に接続され、また実装面10において、はんだなどの適宜の実装手段によって実装基板の配線に電気的に接続される。
なお、外部電極4の形状は、図示のL字状の電極に限らない。外部電極4は、例えば、端面14の全面から、当該端面14に隣接する実装面10、上面12、及び一対の側面16のそれぞれの一部に亘って延びる5面電極でもよく、実装面10にのみに形成された底面電極でもよい。
かかる構成のコイル部品1は、磁性粉に金属磁性粒子を用いることにより、直流重畳特性を改善できるので、大電流が流れる電気回路の部品、DC-DCコンバータ回路や電源回路のチョークコイルとして用いられ、また、パソコン、DVDプレーヤー、デジカメ、TV、携帯電話、スマートフォン、カーエレクトロニクス、医療用・産業用機械などの電子機器の部品に用いられる。ただし、コイル部品1の用途はこれに限られず、例えば、同調回路、フィルタ回路や整流平滑回路などにも用いることもできる。
なお、コイル部品1において、外部電極4の範囲を除く素体2の表面全体に、素体保護層を形成してもよい。素体保護層の材料には、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、又は、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。なお、これらの樹脂は酸化ケイ素、酸化チタン等を含むフィラーを更に含んでいても良い。
次いで、本実施形態のコイル20について詳述する。
以下では、巻軸Kに直交する方向から視たコイル20の面を側面と定義する。
図4はコイル20の側面図である。
コイル20は、導線50を巻軸Kの周りに巻回して形成された巻線コイルであり、本実施形態の導線50は、互いに対向する一対の幅広面51を有し、断面が矩形形状のいわゆる平角線である。
コイル20の巻回部22は、前掲図3に示すように、導線50を巻軸Kの周りに螺旋状に巻回して形成された3つのコイル部26を備え、これらコイル部26が巻軸Kに沿って層状に重なっている。また、巻軸Kの方向を上下方向とすると、引出部24は、最上層である第1層のコイル部26、及び、最下層である第3層のコイル部26のそれぞれの外周から引き出されている。
この巻回部22において、第1層及び第2層のコイル部26は、アルファ巻きによって巻回されることで、互いに内周で接続されており、また、第2層及び第3層のコイル部26は、第2層のコイル部26の外周と第3層のコイル部26の内周とで接続されている。各層のコイル部26の巻数は、所望のインダクタンス値に応じて適宜に決定されている。この場合において、各層のコイル部26の巻数は同じであっても、異なっていてもいずれでもよい。各層のコイル部26の巻数が異なることで、インダクタンス値の設定の自由度が高められる。
以下では、2つのコイル部26の互いの内周を接続する接続態様を「内側-内側接続」と呼び、一方のコイル部26の外周と他方のコイル部26の内周とを接続する接続態様を「外側-内側接続」と呼ぶ。
また、内側-内側接続で接続された一対のコイル部26をアルファ巻きコイル部27と呼び、アルファ巻きコイル部27に隣接した層(本実施形態では第3層)のコイル部26を追加コイル部28と呼ぶ。
すなわち、本実施形態の巻回部22は、1つのアルファ巻きコイル部27と、1つの追加コイル部28と、を備え、アルファ巻きコイル部27と追加コイル部28とが巻軸Kの方向に層状に配置されており、アルファ巻きコイル部27と追加コイル部28とが外側-内側接続で接続されている。
図5は、アルファ巻きコイル部27と追加コイル部28との接続部70の構成を示す斜視図である。なお、同図において、接続部70の構成の把握を容易とするために、最下層の追加コイル部28の巻回部分の殆どを省略している。
接続部70は、アルファ巻きコイル部27と追加コイル部28とを外側-内側接続で接続する部分であり、導入部72と、延在部74と、導出部76と、含んでいる。
導入部72は、アルファ巻きコイル部27と追加コイル部28の層間29A(図4)へ、アルファ巻きコイル部27の外周の導線50を導入する部位である。延在部74は、導入部72から導出部76に亘って層間29Aを導線50が延びる部位である。導出部76は、層間29Aから追加コイル部28の内周へ導線50を導出する部位である。
延在部74において導線50は、アルファ巻きコイル部27と追加コイル部28のそれぞれに幅広面51を対面させた状態で配置されることで、層間29Aの隙間δ(図4)が導線の50の厚み程度に抑えられており、コイル部品1の低背化、及び、高インダクタンス化が図られている。
なお、本実施形態の導線50は、断面矩形状の長辺の長さである幅が0.180mmであり、短辺の長さである厚みが0.019mmである。なお、導線50の幅は0.080mmから0.340mmの範囲であることが好ましく、導線50の厚みは0.017から0.120mmであることが好ましい。アルファ巻きコイル部27の一対のコイル部26の層間29Bは、その隙間の大きさが0から0.01mm程度となっている。
導入部72は、エッジワイズ曲げによって導線50が折り曲げられることで、アルファ巻きコイル部27の側面からの突出量が抑えられている。エッジワイズ曲げは、断面矩形状の平角線の導線50を、当該断面矩形状の短辺側に曲げる加工である。
さらに詳述すると、導入部72は、図5に示すように、導線50の延伸方向が互いに異なる第1部位72A、第2部位72B、及び第3部位72Cを含んでいる。
第1部位72Aは、導線50の延伸方向がアルファ巻きコイル部27の周方向(巻軸Kに略直交する方向)から下方(巻軸Kの下方向)へ変わる部位である。第2部位72Bは、導線50の延伸方向がアルファ巻きコイル部27の外周から内周へ変わる部位である。第3部位72Cは、導線50の延伸方向が第2部位72Bから追加コイル部28の内周の導出部76へ向けて導線50の延伸方向が変わる部位である。
そして、第1部位72A及び第3部位72Cにはエッジワイズ曲げが施されており、第2部位72Bには略Lの字(略90度)の曲げ加工が施されている。第1部位72Aの曲げ角(導線50の延伸方向の変化角)は略90度であり、第3部位72Cの曲げ角は、90度よりも若干小さい角度である。なお、第1部位72A及び第3部位72Cの曲げ角は好ましくは10度から90度の範囲である。
図6は、巻軸Kの方向から視たコイル20を模式的に示す平面図である。
ここで、巻回部22は、巻軸Kの方向から視た外形及び内形がいずれも、長方形の両端部に円弧を繋げた形状(いわゆる、トラック形状)となっており、導線50の延伸方向(図6の平面視において巻軸Kと直交する方向)に直線状に延びる直線部80を含んでいる。この直線部80の範囲内に上記導入部72(第1部位72A)及び上記導出部76がそれぞれ設けられることで、導入部72及び導出部76をアルファ巻きコイル部27の周面に隙間をあけることなく密着させることができ、また、巻回部22の径方向への導入部72及び導出部76のそれぞれの突出量を抑えることができる。
なお、平面視における巻回部22の外形は、多角形や、角丸四角、円形などもよい。
また、巻回部22は、内周面から外周面までの径方向の長さ(以下、巻回部幅WAという)が導線50の導線幅WBよりも広くなっており、層間29Aを延在する延在部74が巻回部幅WAの範囲内に収められ、径方向へ突出しないようになっている。
さらに、本実施形態では、延在部74は、導入部72と導出部76の間を直線部80が延びる方向に対して傾斜して延びているが、図7の態様Aに示すように、延在部74が直線部80と平行に延びてもよいし、図7の態様Bに示すように直線部80に略直交して延びてもよい。図7の態様Aにおいては、導入部72の第3部位72Cの曲げ角が略90度となり、図7の態様Bにおいては、導入部72から第3部位72Cが省略される。
また、図7の態様Cに示すように、導入部72と導出部76とを最短距離で繋ぐように延在部74が傾斜して延びてもよい。かかる図7の態様Cによれば、接続部70の短縮化が図られ、コイル20の直流抵抗値特性の劣化が抑えられる。
また巻回部22は、図8の模式図に示すように、追加コイル部28に、1個以上の他の追加コイル部28を備えても良い。追加コイル部28のそれぞれの内周は、隣接する他の追加コイル部28の外周に接続部70を通じて接続される。
さらに、巻回部22は、図9に示すように、アルファ巻きコイル部27の上側及び下側の両方に追加コイル部28を備えてもよい。この場合においても、それぞれの追加コイル部28の内周は、隣接するアルファ巻きコイル部27の外周に接続部70を通じて接続される。
このように、コイル20は、追加コイル部28を外側-内側接続によって、隣接するコイル部26(アルファ巻きコイル部27又は追加コイル部28)と接続することで、当該追加コイル部28を1層単位で増やすことが可能となっている。これにより、当該コイル20を備えたコイル部品1のインダクタンス値や直流抵抗値、コイル部品1の厚みTの調整の自由度が大きくなる。
また、コイル20は、2以上の追加コイル部28を備え、4層構造以上となる場合、すなわち、2以上の接続部70を備える場合には、図10の模式図に示すように、側面視において、いずれか2つの接続部70が上方から下方にかけて、巻軸Kを挟んだ両側の直線部80に配置される(図10中、側面交互配置)。これにより、巻軸Kを挟んだ両側の直線部80のいずれか一方のみに各接続部70が配置された構成(図10中、片側配置)に比べ、コイル20の側面視において、コイル20の最上層及び最下層のアルファ巻きコイル部27、又は、追加コイル部28の傾斜が抑えられ、コイル20の側面視形状がいびつになるのが抑えられる。
また図10に示すように、コイル20は、接続部70を備えることで、少なくとも1つ以上のコイル部26の中心軸CAの方向が、他のコイル部26の中心軸CAの方向と異なる。これにより、コイル20あるいはコイル部品1の高さを低くできるという効果が得られる。
図11は、コイル20の巻回部22の成形工程を模式的に示す図である。
巻回部22を成形する巻回装置90は、巻芯92と、導線50を巻芯92に巻き付ける回転治具94と、を備えている。
巻回部22の成形の際には、先ず、繰出機などから供給されたから平角線の導線50を回転治具94にセットし(第1工程)、当該回転治具94を回転させることで導線50を巻芯92にアルファ巻きによって巻き付ける(第2工程)。この第2工程によって、一対(2層)のコイル部26から成るアルファ巻きコイル部27が形成される。
次に、アルファ巻きコイル部27から離間するように、巻芯92の長軸方向KAに回転治具94を移動させ、アルファ巻きコイル部27と回転治具94との間に、追加コイル部28の形成空間を確保する(第3工程)。そして、アルファ巻きコイル部27の外周から巻芯92の側へ、適宜の折曲治具を用いて導線50を機械的に折り曲げて上記接続部70を形成する(第4工程)。
次いで、回転治具94を回転させて導線50を巻芯92に巻き付け、当該巻芯92の内周から外周の側に巻き上げることで追加コイル部28を成形し、導線50を供給側で切断する(第5工程)。
なお、2以上の追加コイル部28を形成する場合は、第3工程、および第4工程が繰り返し行われる。
また、第4工程において接続部70を形成する際、機械的に折り曲げる代わりに、アルファ巻きコイル部27を巻回しているときに、巻芯92の側へのテンションを導線50に加えることで当該導線50を折り曲げてもよい。
本実施形態によれば、次の効果を奏する。
本実施形態のコイル20は、巻軸Kの周りに導線50が巻き回された巻回部22と、この巻回部22から引き出された一対の引出部24と、を備えている。巻回部22は、巻軸Kに沿って少なくとも3層以上のコイル部26を備え、互いに隣接する一対のコイル部26(アルファ巻きコイル部27)が互いの内周で接続されている。また、当該一対のコイル部26(アルファ巻きコイル部27)以外のコイル部26(追加コイル部28)はそれぞれの内周が、隣接する他のコイル部26(アルファ巻きコイル部27又は追加コイル部28)の外周と接続されている。そして、引出部24は、巻軸Kに沿った最上層のコイル部26、及び最下層のコイル部26の外周から引き出されている。
この構成によれば、アルファ巻きコイル部27に追加コイル部28を1層単位で追加することができ、所望の特性に応じて最良な層数を設計できる。
また、当該コイル20を備えたコイル部品1においては、コイル部26の層数に制限されることなく、所望のインダクタンス値、直流抵抗値、厚みTの寸法を最良に設計できる。
本実施形態のコイル20において、各コイル部26の外形は任意であるが、各コイル部26(アルファ巻きコイル部27、及び追加コイル部28)が、巻軸Kの方向から視た平面視の外形に直線状に延びる直線部80を含んでいることが好ましい。
これにより、この直線部80の範囲内で、コイル部26の外周の導線50を曲げて、隣接するコイル部26の内周の側へ延伸させることで、この導線50を曲げ部分(第1部位72A)をコイル部26の周面に隙間をあけることなく密着させることができ、巻回部22の径方向への突出量を抑えることができる。
本実施形態のコイル20において、巻回部22の層数は3層以上であれば良いが、巻回部22が4層以上のコイル部26を備え、アルファ巻きコイル部27以外の追加コイル部28については、いずれか2つの接続部70が、巻軸Kに直交する方向から視た側面視において、巻軸Kを挟む位置にあることが好ましい。
これにより、コイル20の最上層及び最下層のアルファ巻きコイル部27、又は、追加コイル部28の傾斜が抑えられ、コイル20の側面視形状がいびつになるのが抑えられる。
本実施形態のコイル20において、巻回部22の各コイル部26の巻数は任意であるが、少なくともいずれか1つのコイル部26の巻数が他のコイル部26の巻数と異なることが好ましい。これにより、当該コイル20を備えたコイル部品1について、インダクタンス値、直流抵抗値、及び厚みTの寸法を、より一層、最良となるように設計できる。
本実施形態のコイル20において、導線50の形状は任意であるが、一対の幅広面51を有し、断面が矩形状の平角線であることが好ましい。そしてコイル部26と、当該コイル部26に隣接する他のコイル部26との層間29Aにおいて、導線50は、各コイル部26に幅広面51を対面させた状態で延びている。
これにより、層間29Aの隙間δを狭くすることができ、コイル20の低背化、高インダクタンス化が可能になる。
本実施形態のコイル20において、巻回部22の各コイル部26の中心軸CAの方向は任意であるが、少なくともいずれか1つのコイル部26の中心軸CAの方向が、他のコイル部26の中心軸CAの方向と異なっていることが好ましい。
これにより、コイル20あるいはコイル部品1の高さを低くできるという効果を奏する。
上述した実施形態は本発明の一態様を例示したものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において任意に変形及び応用が可能である。
上述した実施形態における水平、及び垂直等の方向や各種の数値、形状、材料は、特段の断りがない限り、それら方向や数値、形状、材料と同じ作用効果を奏する範囲(いわゆる均等の範囲)を含む。
1 コイル部品
2 素体(磁性体)
4 外部電極
20 コイル
22 巻回部
24 引出部
26 コイル部
27 アルファ巻きコイル部
28 追加コイル部
29A 層間
50 導線
51 幅広面
70 接続部
72 導入部
72A 第1部位
72B 第2部位
72C 第3部位
74 延在部
76 導出部
80 直線部
CA 中心軸
K 巻軸

Claims (7)

  1. 巻軸の周りに導線が巻き回された巻回部と、
    前記巻回部から引き出された一対の引出部と、を備え、
    前記巻回部は、
    前記巻軸に沿って、少なくとも3層以上のコイル部を備え、
    互いに隣接する一対の前記コイル部が互いの内周で接続されており、
    当該一対のコイル部以外の前記コイル部はそれぞれの内周が、隣接する他の前記コイル部の外周と接続されており、
    前記引出部は、
    前記巻軸に沿った最上層の前記コイル部、及び最下層の前記コイル部の外周から引き出されている、
    ことを特徴とするコイル。
  2. 前記コイル部は、
    前記巻軸の方向から視た外形に、直線状に延びる直線部を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のコイル。
  3. 前記巻回部は、
    4層以上のコイル部と、
    前記コイル部の内周と、当該コイル部に隣接する他の前記コイル部の外周とを接続する複数の接続部と、を備え、
    いずれか2つの前記接続部が前記巻軸に直交する方向から視て前記巻軸を挟む位置にある、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のコイル。
  4. 前記巻回部は、
    少なくともいずれか1つの前記コイル部の巻数が他の前記コイル部の巻数と異なる、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のコイル。
  5. 前記導線は、
    一対の幅広面を有し、断面が矩形状の平角線であり、
    前記コイル部と、当該コイル部に隣接する他の前記コイル部との層間を、当該コイル部及び当該他の前記コイル部に前記幅広面を対面させた状態で延びる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のコイル。
  6. 前記巻回部は、
    少なくともいずれか1つの前記コイル部の中心軸の方向が、他の前記コイル部の中心軸の方向と異なる、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のコイル。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のコイルと、
    前記コイルが埋設された磁性体と、
    前記磁性体の表面に設けられ、前記コイルの引出部に電気的に接続された外部電極と、
    を備えることを特徴とするコイル部品。
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