JP2022160872A - 固液分離装置及び汚泥処理装置及び固液分離装置の製造方法 - Google Patents

固液分離装置及び汚泥処理装置及び固液分離装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022160872A
JP2022160872A JP2021065356A JP2021065356A JP2022160872A JP 2022160872 A JP2022160872 A JP 2022160872A JP 2021065356 A JP2021065356 A JP 2021065356A JP 2021065356 A JP2021065356 A JP 2021065356A JP 2022160872 A JP2022160872 A JP 2022160872A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
solid
liquid separation
plate group
separation device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021065356A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6967814B1 (ja
Inventor
佳昭 室田
Yoshiaki Murota
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JUSTEC CO Ltd
Original Assignee
JUSTEC CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JUSTEC CO Ltd filed Critical JUSTEC CO Ltd
Priority to JP2021065356A priority Critical patent/JP6967814B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6967814B1 publication Critical patent/JP6967814B1/ja
Publication of JP2022160872A publication Critical patent/JP2022160872A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

【課題】組立工数を低減できると共に調整作業を簡易化することが可能な固液分離装置、該装置の組立方法、及び該装置を用いた汚泥処理装置を提供する。【解決手段】複数のプレートAがその厚み方向に一定の間隔で配置され一体的に構成された固定側プレート群27と、複数のプレートBがその厚み方向に一定の間隔で配置され一体的に構成された可動側プレート群28と、可動側プレート群を平行運動させる駆動手段53とを有し、各プレート群27と28とが互いの間隔に入り込んで各プレートとの間にギャップを形成し、平行運動によりギャップから処理対象物の水分を落下させつつ、処理対象物から水分が落下した固形物を搬送方向下流側に向けて搬送する濾過部2を備え、駆動手段は回転自在な複数の軸38と、複数の軸に取り付けられた複数の偏心カム47と複数の偏心カムをそれぞれ回転自在に支持すると共に可動側プレート群を支持する支持部材51とを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、畜産糞尿から発生する畜産汚水、食品工場等の排水処理から発生する含油汚泥、下水処理から発生する余剰汚泥、金属加工、メッキ、建設系、食肉加工場、弁当製造等の食品加工等の現場から発生する汚泥等の処理対象物中に含まれる固形物と水分とを分離する固液分離装置、及びこの固液分離装置の組立方法、及びこの固液分離装置を用いた汚泥処理装置に関する。
比較的多くの水分を含んだ処理対象物、例えば汚泥水を濾過して脱水処理する濾過部を備えた固液分離装置が知られている。ここで用いられる濾過部として、固定側プレート群と可動側プレート群とを備え、可動側プレート群に、前後及び上下方向に変位する平行運動を行わせ、各プレート群間に形成されたギャップから処理対象物の水分を落下させつつ、処理対象物から水分が落下した固形物を搬送方向下流側に向けて搬送する濾過部を備えた固液分離装置が知られている(例えば「特許文献1」「特許文献2」参照)。この固液分離装置では、濾過部を構成する可動側プレート群が正確に平行運動を行うことにより良好な脱水処理が行われる。
このような可動プレート群に平行運動を行わせる構成として、駆動軸及び従動軸、各軸に取り付けられたそれぞれ複数の偏心カム、可動プレート群を一体的に支持する一対の側板等を備えたものが知られている。この技術では、一対の側板に複数の偏心カムにそれぞれ対応した偏心カム軸受を取り付け、各偏心カムを各偏心カム軸受によってそれぞれ回転自在に支持し、駆動軸をモータによって回転駆動することにより一対の側板を前後及び上下方向に変位させ、可動プレート群に正確な平行運動を行わせている。
特許第3894366号公報 特開2005-118662号公報
上述した構成では、可動側プレート群に正確な平行運動を行わせるために各軸、各偏心カム、各偏心カム軸受をそれぞれ正確に位置合わせる必要があり、組立工数が増加すると共に調整作業が困難であるという問題点がある。
本発明は、組立工数を低減できると共に調整作業を簡易化することが可能な固液分離装置、及びこの固液分離装置の組立方法、及びこの固液分離装置を用いた汚泥処理装置の提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、複数のプレートがその厚み方向に一定の間隔で配置され一体的に構成された固定側プレート群と、前記固定側プレート群を構成するプレートとは異なる複数のプレートがその厚み方向に一定の間隔で配置され一体的に構成された可動側プレート群と、前記可動側プレート群を平行運動させる駆動手段とを有し、前記固定側プレート群の各プレートと前記可動側プレート群の各プレートとが互いの前記間隔に入り込んで、固定側プレート群の各プレートと可動側プレート群の各プレートとの間にギャップを形成し、前記平行運動により前記ギャップから処理対象物の水分を落下させつつ、前記処理対象物から水分が落下した固形物を搬送方向下流側に向けて搬送する濾過部を備えた固液分離装置であって、前記駆動手段は、回転自在な複数の軸と、前記複数の軸に取り付けられた複数の偏心カムと、前記複数の偏心カムをそれぞれ回転自在に支持すると共に前記可動側プレート群を支持する支持部材とを有することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の固液分離装置において、さらに前記支持部材は前記各プレート群の下方に配置されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の固液分離装置において、さらに前記処理対象物を前記各プレート群に向けて上方から加圧する加圧手段を有することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の固液分離装置において、さらに前記支持部材は前記各プレート群の上方に配置されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一つに記載の固液分離装置において、さらに前記複数の軸間の回転位相を同期させる同期手段を有し、前記同期手段は前記複数の軸に巻き掛けられた平ベルトであることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一つに記載の固液分離装置において、さらに前記可動側プレート群の前記厚み方向における中央部を支持し、前記支持部材に支持された可動側プレート支持部材を有することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一つに記載の固液分離装置において、さらに前記可動側プレート群と前記固定側プレート群とは、前記複数のプレートの上面がそれぞれ前記搬送方向下流側に向かうに連れて上方に向かうように傾斜していることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つに記載の固液分離装置の組立方法であって、前記固定側プレート群が装置本体に固定されると共に前記複数の軸がそれぞれ前記装置本体によって回転自在に支持され、前記固定側プレート群は前記装置本体に所定の取付位置で取り付けられ、前記複数の軸に取り付けられた前記複数の偏心カムは前記支持部材に所定の支持位置で支持され、前記濾過部の組立時において、位置確認用部材を用いて前記取付位置と前記支持位置とを位置合わせすることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つに記載の固液分離装置、または請求項8記載の固液分離装置の組立方法によって組み立てられた固液分離装置と、前記固液分離装置に前記処理対象物を供給する原水槽とを備え、前記原水槽から供給された前記処理対象物を前記固液分離装置により濾過して固液分離処理を行う汚泥処理装置であることを特徴とする。
本発明によれば、良好に動作することが可能な濾過部の組立工数を大幅に低減できると共に、調整作業を簡易化することが可能な固液分離装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る固液分離装置の(a)概略正面図(b)概略平面図である。 本発明の第1の実施形態に用いられる(a)濾過体の概略平面図(b)濾過体を構成する各プレートの概略図である。 本発明の第1の実施形態に用いられる濾過脱水部を搬送方向上流側から見た概略側面図である。 本発明の第1の実施形態に用いられる第2プレートユニット及び固定プレート及び偏心カム軸受及び筐体を説明する概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に用いられる駆動力伝達機構を説明する概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に用いられる駆動手段を説明する概略平面図である。 本発明の第1の実施形態に用いられる位置確認用部材を説明する概略図である。 本発明の第1の実施形態に用いられる駆動軸と偏心カムとの位相関係を説明する概略図である。 本発明の第1の実施形態に用いられる第2プレートユニットの平行運動を説明する概略図である。 本発明の第2の実施形態に用いられる濾過部を搬送方向上流側から見た概略側面図である。 本発明の第2の実施形態に用いられる濾過体を構成する各プレートの概略図である。 本発明の第2の実施形態に用いられる駆動手段を説明する概略平面図である。 本発明の各実施形態の変形例に用いられる濾過部を搬送方向上流側から見た概略側面図である。 本発明の各実施形態の変形例に用いられる補強板を説明する概略図である。 本発明の各実施形態の変形例に用いられる補強ステーを説明する概略図である。 本発明の一実施形態に係る(a)汚水処理装置の概略図(b)汚水処理装置に用いられる異物除去装置の概略図(c)汚水処理装置に用いられる前処理装置の概略図(d)汚水処理装置に用いられる余剰汚泥処理装置の概略図である。
図1(a)は本発明の第1の実施形態に係る固液分離装置の概略正面図を、図1(b)は同概略平面図をそれぞれ示している。同図において固液分離装置1は、処理対象物である汚泥から固形分を除去する濾過脱水工程を行う濾過部としての濾過脱水部2と、濾過脱水部2に供給される汚泥を収容し、収容した汚泥に凝集剤を投与して汚泥を半固形状であるフロック体となるようにフロック化させる混和槽3とを有している。
図1(a)において左右方向を示す矢印Xは固液分離装置1の長さ方向を、図1(a)において奥行き方向を、図1(b)において上下方向を示す矢印Yは固液分離装置1の幅方向を、図1(a)において上下方向を示す矢印Zは固液分離装置1の高さ方向をそれぞれ示している。以下、装置長さ方向X、装置幅方向Y、装置高さ方向Zという。
本実施形態において、固液分離装置1が処理する汚泥は畜舎から発生する余剰汚泥等を含んだ畜産汚泥であり、水分と固形物とが混在した態様を呈している。汚泥を収容する混和槽3は、混和槽3内の汚泥を攪拌する攪拌部材4と、攪拌部材4を駆動する攪拌モータ5とを有している。混和槽3内に収容された汚泥は、高分子凝集剤が投与された後に攪拌部材4により攪拌され、適正な大きさ(約5~10mm程度の固まりである)のフロック体に変性される。十分な大きさのフロック体に変性された汚泥6は、混和槽3の一側面3aから濾過脱水部2が有する後述する濾過体8へとオーバーフロー状態で供給される。
濾過脱水部2は、架台ケーシングである筐体7、筐体7内に設けられ汚泥6の搬送方向である装置長さ方向X(以下、搬送方向ともいう)の下流側に向かうに連れて上り傾斜となる濾過面を有する濾過体8、濾過体8の搬送方向上流側に設けられた濃縮ガイド9、濾過体8の搬送方向下流側において汚泥を加圧する加圧手段10、脱水処理されたフロック体である固形物としての脱水ケーキ11を外部へ排出するシュータ12等を有している。
濾過体8の処理領域は、主に重力を利用した濃縮作用でフロック化された汚泥6から水分を除去する重力濃縮部と、加圧手段10により汚泥6を強制的に加圧して脱水を行う加圧脱水部とに分離されている。
濃縮ガイド9は、搬送方向に沿った平行部9aと濾過体8の中央部に向けて傾斜した傾斜部9bとを有する屈曲形状を呈しており、濾過体8の搬送方向と直交する装置幅方向Y(以下、幅方向ともいう)に互いに間隔をおいて、一対で設けられている。各濃縮ガイド9は、後述する第1プレートユニット27を構成する側板35,36(図3参照)に平行部9aの搬送方向上流側端部を固定されている。濾過体8の搬送方向上流側に供給された汚泥6は、一対の濃縮ガイド9によって搬送方向下流側に搬送されるに連れて濾過体8の中央部に向けて幅方向に寄せられ、この濃縮ガイド9の作用により濃縮部での濃縮作用が高められる。
加圧手段10は、搬送方向上流側端部を側板35,36間に回転自在に支持されたなだらかな湾曲形状を呈する加圧プレート13と、加圧プレート13の搬送方向下流側端部上面に固定された錘14とを有している。加圧プレート13は、搬送方向上流側端部近傍を除く濾過体8の上面を覆うように設けられており、その湾曲面によって濾過体8の上面との隙間が搬送方向下流側に向かうに連れて漸減する楔状となるように構成されている。この構成により、濾過体8上における汚泥6には、搬送が進行するに連れて加圧手段10による加圧力が徐々に高まりつつ作用し、汚泥6に対する脱水作用が搬送に伴って徐々に進行する。
濃縮ガイド9によって幅方向における濾過体8の中央部に向けて寄せられた汚泥6は、加圧手段10の加圧によって逆に中央部から側方へと延ばされ、これにより汚泥6には均一な加圧力がかかり易くなる。このように、濃縮ガイド9と加圧手段10との相互作用によって汚泥6の脱水効果が高められる。
図2に示すように濾過体8は、搬送方向上流側に配置される前段プレート部8Aと、搬送方向下流側に配置される後段プレート部8Bとを有している。前段プレート部8Aと後段プレート部8Bとは、搬送方向において互いに分断されて設けられている。
前段プレート部8Aは、複数のプレートAを一体化した第1プレート群15と、プレートAよりも搬送方向長さが短い複数のプレートBを一体化した第2プレート群16とを有している。後段プレート部8Bは、プレートBよりも搬送方向長さが短い複数のCプレートを一体化した第3プレート群17と、Cプレートと同じ搬送方向長さを有する複数のプレートDを一体化した第4プレート群18とを有している。
ここで、各プレート群15,16,17,18のうち、第1プレート群15と第3プレート群17とが互いに一体的に構成され、第2プレート群16と第4プレート群18とが互いに一体的に構成されている。
図3は、前段プレート部8Aの搬送方向上流側から濾過部2を見た概略図を示している。なお、図2及び図3において、本来であれば図1に示すように濾過体8は搬送方向下流側に向かうに連れて上面が上方に向かうように傾斜して設けられるが、図の複雑化を避けるため、濾過体8はその上面が搬送方向に向けて平行となるように示している。
図3において、第1プレート群15を構成する各プレートAと第2プレート群16を構成する各プレートBとは互いに噛み合うように構成されている。また、図示はしていないが同様に、第3プレート群17を構成する各プレートCと第4プレート群18を構成する各プレートDとは互いに噛み合うように構成されている。
図2に示すように第1プレート群15は、その厚み方向にスペーサ19を介して一定の間隔となるように多数枚のプレートAを積層配置し、各プレートAの搬送方向上流側及び搬送方向下流側の両端部に長尺ボルト21をそれぞれ挿通して、長尺ボルト21及び図示しないナットにより各プレートAを一体的に保持することにより構成されている。各プレートAの搬送方向下流側端部には、下方に向けて延出形成された脚部A1が設けられている。長尺ボルト21は、プレートAの搬送方向上流側端部及び脚部A1にそれぞれ挿通されている。
第2プレート群16は、プレートAと同じ厚みで搬送方向長さがプレートAよりも短いプレートBを、その厚み方向にスペーサ19を介して一定の間隔となるように、かつ各プレートA間に位置するように多数枚積層配置している。そして第2プレート群16は、各プレートBの搬送方向上流側及び搬送方向下流側の両端部に長尺ボルト22をそれぞれ挿通して、長尺ボルト22及び図示しないナットにより各プレートBを一体的に保持することにより構成されている。各プレートBの搬送方向上流側端部及び搬送方向下流側端部には、それぞれ下方に向けて延出形成された脚部B1,B2が設けられており、長尺ボルト22は各脚部B1,B2に挿通されている。各脚部B1,B2は、装置長さ方向Xにおいて脚部A1と干渉しない位置にそれぞれ設けられている。
第3プレート群17は、プレートAと同じ厚みで搬送方向長さがプレートBよりも短いプレートCを、その厚み方向にスペーサ20を介して一定の間隔となるように多数枚積層配置している。そして第3プレート群17は、各プレートCの搬送方向上流側及び搬送方向下流側の両端部に長尺ボルト23をそれぞれ挿通して、長尺ボルト23及び図示しないナットにより各プレートCを一体的に保持することにより構成されている。各プレートCの搬送方向上流側端部及び搬送方向下流側端部には、それぞれ下方に向けて延出形成された脚部C1,C2が設けられており、長尺ボルト23は各脚部C1,C2に挿通されている。
第4プレート群18は、その厚み方向にスペーサ20を介して一定の間隔となるように、プレートCと同じ厚み及び同じ搬送方向長さを有する多数枚のプレートDを積層配置している。そして第4プレート群18は、各プレートDの搬送方向上流側及び搬送方向下流側の両端部に長尺ボルト24をそれぞれ挿通して、長尺ボルト24及び図示しないナットにより各プレートDを一体的に保持することにより構成されている。各プレートDの搬送方向上流側端部及び搬送方向下流側端部には、それぞれ下方に向けて延出形成された脚部D1,D2が設けられており、長尺ボルト24は各脚部D1,D2に挿通されている。各脚部D1,D2は、装置長さ方向Xにおいて各脚部C1,C2と干渉しない位置にそれぞれ設けられている。
本実施形態において、プレートAの厚みt1、プレートBの厚みt2、プレートCの厚みt3、プレートDの厚みt4は、それぞれ同じ厚みである1.5mmに設定されており、スペーサ19の長さw1、スペーサ20の長さw2は、それぞれ2.5mm,2.0mmに設定されている。また、プレートAとプレートBとの間のギャップg1は0.5mm、プレートCとプレートDとの間のギャップg2は0,25mmとなるようにそれぞれ設定されている。
上述したように、前段プレート部8Aと後段プレート部8Bとはそれぞれ独立して構成されている。このため、本実施形態で示すように各プレート部8A,8Bで用いられる各ギャップg1,g2に差異を持たせる場合には、前段プレート部8Aで用いられるスペーサ19の長さと後段プレート部8Bで用いられるスペーサ20の長さとを異ならせることにより、容易に各ギャップg1,g2を設定することができる。
また、各プレートC,D及びスペーサ20の製造精度に誤差が生じた場合でも、各プレートC,Dと各プレートA,Bとの間に連続性がないため、前段プレート部8Aの構成に影響を及ぼすことなく後段プレート部8Bにおける脱水効率を高めるためのギャップg1よりも狭小のギャップg2を得ることができる。従って、製造誤差の積み重ねにより後述する平行運動が阻害されることがなく、すなわちプレートC,Dの製造精度にかかわらず狭小のギャップg2を容易に実現することができる。
本実施形態では、前段プレート部8Aのギャップg1に対して後段プレート部8Bのギャップg2が半分となるように構成されている。また、各プレート部8A,8B間の間隔Sは、処理対象物である汚泥6の搬送が搬送方向において滑らかに進行するように、できる限り小さく設定される。従って本実施形態における構成では、前段プレート部8Aが重力濃縮部を後段プレート部8Bが加圧脱水部をそれぞれ構成している。
図4に示すように、第2プレート群16を構成する複数個のプレートBと第4プレート群18を構成する複数個のプレートDとは、L字形状を呈する一対の側板25,26間に保持されている。各プレートBは各長尺ボルト22を、各プレートDは各長尺ボルト24を各側板25,26にそれぞれ取り付けられており、これらによって可動側プレート群としての第2プレートユニット28が構成されている。符号25a,26aは各長尺ボルト22,24が挿通されるボルト挿通孔を、符号29は各長尺ボルト22,24を固定するナットをそれぞれ示している。第2プレートユニット28の搬送方向上流側端部及び搬送方向下流側端部は、共に図示しない側板で塞がれている。
各側板25,26には、下端部を互いに内方に向けて曲折して形成した底面25b,26bが形成されており、底面25,26b間には隙間31が設けられている。隙間31は、各プレート群16,18によって汚泥6から分離された水分が落下する空間として用いられる。また底面25b,26bには、第2プレートユニット28を後述する固定プレート51に対して固定するための取付穴25c,26cが、それぞれ4個ずつ形成されている。
図3に示すように第1プレート群15は、側板25,26よりも外側に位置するL字形の一対の側板35,36間に各長尺ボルト21が支持されることにより位置決めされている。また第3プレート群17は、図示してはいないが側板35,36間に各長尺ボルト23が支持されることにより位置決めされている。これ等第1プレート群15及び第3プレート群17によって、固定側プレート群としての第1プレートユニット27を構成している。なお、第2プレートユニット28と同様に、第1プレートユニット27の搬送方向上流側端部及び搬送方向下流側端部も、共に図示しない側板で塞がれている。
各側板35,36には、下端部を互いに外方に向けて曲折して形成した底面35a,36aが形成されており、底面35a,36aには、第1プレートユニット27を筐体7に対して固定するための図示しない取付穴がそれぞれ2個ずつ形成されている。
上述した各構成において、第1プレート群15を構成する各プレートA、第2プレート群16を構成する各プレートB、第3プレート群17を構成する各プレートC、第4プレート群18を構成する各プレートDは、それぞれの上面が一つの面をなすように同じプレート同士が揃えられて配置されている。
また、第1プレートユニット27を構成する、第1プレート群15を構成する各プレートAと第3プレート群17を構成する各プレートCとは、それぞれの上面が一つの面をなすように側板35,36間に支持されている。同様に、第2プレートユニット28を構成する、第2プレート群16を構成する各プレートBと第4プレート群18を構成する各プレートDとは、それぞれの上面が一つの面をなすように側板25,26間に支持されている。
第2プレートユニット28における重力濃縮部と加圧脱水部との境界、すなわち第2プレート群16と第4プレート群18との境界には、重力濃縮部と加圧脱水部とを仕切る仕切板30が固定されている。仕切板30の作用により第2プレートユニット28は、重力濃縮部の処理水と加圧脱水部の処理水とを分離して回収可能に構成されている。
仕切板30によって区画される第2プレートユニット28の領域に対応して、第2プレートユニット28の下方に配置される筐体7の底面7aも仕切板32によって二つの領域に区画されている。底面7aに区画された各領域には、重力濃縮部すなわち前段プレート部8Aから落下して筐体7内に収容された処理水を排出する排出口33、及び加圧脱水部すなわち後段プレート部8Bから落下して筐体7内に収容された処理水を排出する排出口34がそれぞれ設けられている。
図3に示すように、筐体7の図1において手前側(装置幅方向Yにおける上流側)であって搬送方向下流側には、第2プレートユニット28を平行運動させるモータ37が配置されている。モータ37の出力軸には駆動軸38が接続されており、駆動軸38は筐体7の側板の外側に固定された軸受39,40によって回転自在に支持される。
図5に示すように、駆動軸38よりも搬送方向上流側には、駆動軸38と平行に配置された従動軸41が設けられている。従動軸41は駆動軸38と同様に、筐体7の側板の外側に固定された軸受42,43によって回転自在に支持される。
駆動軸38及び従動軸41のモータ37側端部にはそれぞれプーリ44,45が固定されており、各プーリ44,45間には同期手段としての平ベルト46が掛け回されていて、モータ37の駆動力が従動軸41に伝達されるように構成されている。
図5に示すように駆動軸38には、駆動軸38の回転中心に対して偏心された回転中心を有する偏心カム47が2個設けられている。同様に従動軸41には、偏心カム47と同様に構成された偏心カム48が2個設けられている。各偏心カム47は図4に示す2個の偏心カム軸受49(図4には1個のみ図示)にそれぞれ回転自在に支持され、各偏心カム48は各偏心カム軸受49よりも搬送方向上流側に設けられた2個の偏心カム軸受50(図4には1個のみ図示)にそれぞれ回転自在に支持される。各偏心カム47は、それぞれの周面にイモネジ等の目印となる部材を取り付け、互いの位相が合致する態様でそれぞれ駆動軸38に対して回転不可となるように固定される。各偏心カム48も各偏心カム47と同様に、それぞれ従動軸41に対して回転不可となるように固定される。
各偏心カム軸受49,50は、第2プレートユニット28と筐体7との間に設けられる支持部材としての固定プレート51に取り付けられる。固定プレート51には、各偏心カム軸受49,50を固定するためのタップ51aが1個の軸受に対して2個、計8個設けられている。各偏心カム軸受49,50は、それぞれ2本ずつのボルト52を各タップ51aに螺合させることにより固定プレート51に対して固定される。この固定時において各偏心カム軸受49,50は、それぞれが回転自在に支持する駆動軸38と従動軸41とが互いに平行となるように、ノックピン等の周知の構成を用いる手法により固定プレート51に対してそれぞれ取り付けられる。
用いられるボルト52としては、固定プレート51の厚みよりも大きい長さのものが用いられる。固定プレート51は各偏心カム49,50の回転に伴い上下動するため、回転駆動力を発生させるモータ37の負荷を小さくするために、その厚みは本実施形態において5~10mm程度に抑えられている。従って、用いられるボルト52の長さは15~25mm程度が望ましい。なお、固定プレート51の厚み及びボルト52の長さは上述した値に限定されず、固液分離装置1の仕様に応じてそれぞれ変更可能である。
上述の構成より、各偏心カム47が固定された駆動軸38は、各偏心カム47をそれぞれ各偏心カム軸受49に回転自在に支持された後、各ボルト52で各偏心カム軸受49が固定プレート51に取り付けられることにより、固定プレート51に回転自在に支持される。同様に各偏心カム48が固定された従動軸41も、各偏心カム48をそれぞれ各偏心カム軸受50に回転自在に支持された後、各ボルト52で各偏心カム軸受50が固定プレート51に取り付けられることにより、固定プレート51に回転自在に支持される。この各偏心カム軸受49,50の取り付け時において、駆動軸38と従動軸41とは互いに平行を保った状態で固定プレート51に取り付けられる。各偏心カム軸受49,50を固定プレート51に固定した8本のボルト52は、その先端部を固定プレート51から上方に向けて突出させている。
駆動軸38及び従動軸41をそれぞれ回転自在に支持する固定プレート51は、各軸受39,40,42,43によって駆動軸38及び従動軸41が筐体7にそれぞれ回転自在に取り付けられることにより、筐体7に支持される。その後、駆動軸38にプーリ44が従動軸41にプーリ45がそれぞれ取り付けられた後に各プーリ44,45間に平ベルト46が掛け渡され、図示しないカップリングを介して駆動軸38にモータ37の出力軸が接続される。上述の工程により、上述した各部材、すなわちモータ37、駆動軸38、従動軸41、各軸受39,40,42,43、各プーリ44,45、平ベルト46、各偏心カム47,48、各偏心カム軸受49,50、固定プレート51、及び各ボルト52がそれぞれ所定の位置に取り付けられる。これ等各部材37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52によって、第2プレートユニット28を平行運動させる駆動手段53が構成される。
次に、筐体7に対する第1プレートユニット27及び固定プレート51に対する第2プレートユニット28の取り付けについて説明する。
図6は、駆動手段53が取り付けられた状態を示す筐体7の平面図である。同図において筐体7の側壁には、第1プレートユニット27を構成する各側板35,36の各底面35a,36aが取り付けられるブラケット状の取付部7bが4箇所設けられている。各取付部7bの筐体7の側壁に対する取付面には、図示しない長穴が設けられている。各取付部7bは、図示しないボルト及びナットによって、筐体7の側壁に対して図示しない長穴の範囲内でそれぞれ装置長さ方向Xに向けて位置調整可能に取り付けられる。また各取付部7bは、筐体7の側壁との間に図示しない板状のスペーサを設けることにより、それぞれ装置幅方向Yに向けて位置調整可能に取り付けられる。
各取付部7bには、各底面35a,36aに形成された図示しない取付穴と連通する取付穴7cがそれぞれ形成されており、第1プレートユニット27は各底面35a,36aを各取付部7b上に載置した状態で、図3に示すように、ボルト54及びナット55によって筐体7に対して締結固定される。
本実施形態で示す構成において、図3に示すように第2プレートユニット28は、筐体7に対する取付位置が決定された駆動軸38及び従動軸41によって筐体7に対して上下動自在に支持された固定プレート51に、各ボルト52及びこれに対応した各ナット56によって固定される。ここで、第2プレートユニット28を固定する各ボルト52は、筐体7に対して取付位置が決定されている駆動軸38及び従動軸41をそれぞれ回転自在に支持する各偏心カム軸受49,50の取付ボルトであるため、筐体7との相対位置が決定している。従って、各ボルト52に対して第2プレートユニット28を固定すれば駆動軸38及び従動軸41と第2プレートユニット28との相対位置が決定するため、あとは第2プレートユニット28と第1プレートユニット27との相対位置を決定すれば、駆動軸38及び従動軸41と第1プレートユニット27と第2プレートユニット28との相対位置が決定することになる。
この第1プレートユニット27の筐体7への取付時において、図7に示す位置確認用部材57が用いられる。板状の位置確認用部材57には、各ボルト52が貫通可能な8箇所の穴57aと、各ボルト54が貫通可能な4箇所の穴57bとがそれぞれ形成されている。各穴57aの位置は、上述したように各ボルト52と筐体7との相対位置が決定しているため、所定の位置に形成される。また、各穴57aと各穴57bとの相対位置は、第1プレートユニット27と第2プレートユニット28とが相対的に位置決めされ、第2プレートユニット28が良好に平行運動を行うことが可能である位置となるように、予め決定されている。
先ず、各ボルト52が各穴57aに挿通するように位置確認用部材57を筐体7に対して仮止めし、この状態で各ボルト54によって第1プレートユニット27を筐体7に対して仮止めする。このとき、各底面35a,36aに形成された取付穴と各取付部7bとの位置が合わない場合には、各取付部7bの位置が調整される。次に、位置確認用部材57を取り外して、筐体7に第1プレートユニット27と第2プレートユニット28とを取り付ける。これにより、駆動軸38及び従動軸41と第1プレートユニット27と第2プレートユニット28との相対位置が決定する。
図8は、偏心カム47が駆動軸38に固定された状態を説明する図である。偏心カム47は円筒状に形成され、その中心O1は駆動軸38の中心O2からδだけ離間している。この偏心量δは、適宜な値であり例えば5mmに設定されている。また、従動軸41及び偏心カム48も同様に構成されている。
これにより、各軸38,41が中心O2の周りに図8において反時計回り方向に回転すると、各偏心カム47,48の回転に伴い固定プレート51が回転運動を行い、固定側プレート群である第1プレートユニット27に対して可動側プレート群である第2プレートユニット28が平行運動を行う。ここでいう平行運動とは、第2プレートユニット28が、それぞれ前後方向及び左右方向に倒れ込むことなく水平面に対する上面(図2(b)に示す各プレートB,Dの上面)の角度が一定に維持された状態で、各偏心カム47,48の回転に伴い前後方向及び上下方向に第2プレートユニット28が第1プレートユニット27に対して相対的に移動することをいう。
図9(a)は、第1プレートユニット27を構成するプレートAの上面で形成される濾過面に汚泥6が載置されている状態を示している。この状態から上述した平行運動により、第1プレートユニット27の濾過面に対して第2プレートプレートユニット28の濾過面が上下に変位して入れ替わり、汚泥6は図9(b)に示すように、第2プレートユニット28の濾過面によって持ち上げられて搬送方向下流側へと移動される。
その後、図9(c)に示すように、第2プレートユニット28上の汚泥6は、再び上昇することにより第2プレートユニット28と入れ替わった第1プレートユニット27の濾過面に受け渡される。この動作が繰り返し行われることにより、汚泥6は徐々に搬送方向下流側へと搬送される。第1プレートユニット27を構成する各プレートA,Cと第2プレートユニット28を構成する各プレートB,Dとは相対的に上下方向に変位するため、汚泥6を搬送する濾過面は駆動軸38及び従動軸41の1回転毎に新たな濾過面として現れることとなる。
上述の平行運動では、プレートが上昇して汚泥6を受け取るときに、プレートが突き上げるように汚泥6を搾り込むことにより汚泥6からの脱水が促される。従って、第1プレートユニット27と第2プレートユニット28とを構成する各プレートの濾過面の高低差が最も大きい場合に、汚泥6から落下する水分量が最も多くなる。逆に各プレートの濾過面の高低差が最も小さい場合には、前段プレート部8Aにおいては上述したプレートの搾り込み作用による脱水効果は期待できず、単に重力のみによる脱水作用となる。
第2プレートユニット28の平行運動が行われる前段プレート部8Aでは、主に重力を利用した濃縮作用により汚泥6から水分が除去されることから、水分の分離に伴う汚泥6からの固形分の流出が極めて少ない処理水を得ることができる。後段プレート部8Bでは、加圧手段10によって汚泥6が濾過体8の濾過面に圧接されるため、フロック化された汚泥6に抱き込まれた水分の流出が促される。
本実施形態において、図1及び図4に示すように濾過体8を構成する第1プレートユニット27及び第2プレートユニット28は、各プレートA,B,C,Dの濾過面が搬送方向上流側から搬送方向下流側に向かうに連れて上方へと向かうように傾斜して配置されている。汚泥6中に含まれる異物の量が極端に多い場合や汚泥6が粘性を有していて離水性が低い場合には、濾過体8上に多量の固形物が堆積して汚泥6からの水分の流下が妨げられる場合がある。このような場合において、濾過体8の濾過面が水平に近い状態であると、汚泥6から水分が十分に分離されず、含水率が高い状態で異物が装置外へ排出される場合がある。本実施形態では濾過体8が傾斜しているため、汚泥6中の異物からの水分の分離が傾斜によって促進され、含水率が高い状態で異物が装置外へ排出されることを抑制できる。
次に、濾過脱水部2による汚泥6の濾過工程について説明する。
混和槽3において、凝集剤を添加された後に攪拌されてフロック化された汚泥6は、混和槽3からオーバーフローしつつ流出して濾過体8の前段プレート部8A上に到達する。 前段プレート部8A上に汚泥6が到達した時点でモータ37が作動しており、駆動軸38が図5において反時計回り方向に回転駆動され、この回転が平ベルト46を介して従動軸41に伝達されて、駆動軸38と同期して従動軸41が回転駆動される。この回転により、各偏心カム47,48が各軸38,41の中心O2を中心として図8において偏心回転し、第2プレートユニット28が平行運動を行う。
第2プレートユニット28の平行運動により濾過体8の前段プレート部8A上に到達した汚泥6は、図1において装置長さ方向Xである搬送方向の右方である上流側から左方である下流側に向けて搬送される。汚泥6が前段プレート部8Aによって搬送方向下流側へと搬送される過程において、汚泥6中の水分は各プレートA,B間のギャップg1から自重により下方へと落下し、残りの水分と固形物とが搬送方向下流側へと搬送される。この一連の動作により、汚泥6が前段プレート部8Aによって濾過される濃縮工程が行われる。前段プレート部8Aによって濾過されて下方へと落下した水分は、図4に示す排出口33から排出されて図示しない配管を介して次工程に送られる。
前段プレート部8Aにおいて濃縮工程が行われた汚泥6は、第2プレートユニット28の平行運動により前段プレート部8Aから後段プレート部8Bへと送られ、さらに搬送方向下流側へと搬送される。汚泥6が後段プレート部8Bによって搬送方向下流側へと搬送される過程において、搬送方向下流側に向かうに従い汚泥6には加圧手段10からの圧力が徐々に大きく作用する。これにより汚泥6中の水分は、加圧手段10から受ける圧力の大きさに応じた量が各プレートC,D間のギャップg2から下方へと落下し、残りの水分と固形物とが搬送方向下流側へと搬送される。この一連の動作により、汚泥6が後段プレート部8Bによって濾過される脱水工程が行われる。後段プレート部8Bによって濾過されて下方へと落下した水分は、図4に示す排出口34から排出されて図示しない配管を介して次工程に送られる。
濾過工程により濾過体8上に残存した固形分である脱水ケーキ11は、各側板35,36間に固定されたシュータ12によって案内されつつ下方に落下して回収される。
上述したように本発明の構成では、駆動軸38及び従動軸41に取り付けられた複数の偏心カム47,48をそれぞれ回転自在に支持する偏心カム軸受49,50を支持すると共に、第2プレートユニット28を支持する固定プレート51を有している。
上述した「特許文献1」に開示された従来の構成では、駆動軸及び従動軸に固定された偏心カムを回転自在に支持する偏心カム軸受が、可動側プレート群を支持する側板に直接取り付けられていた。このため各軸間の平行度を出すためには、一方の軸を側板に固定された偏心カム軸受に取り付けた後、他方の軸が支持された偏心カム軸受を作業者が手作業により微調整しながら取り付ける必要があり、組立工数が増加すると共に調整作業が困難であるという問題点があった。
これに対して本発明の構成では、駆動軸38及び従動軸41に固定された偏心カム47,48を回転自在に支持する偏心カム軸受49,50は固定プレート51に取り付けられている。このため、ノックピン等の周知の構成を用いる手法により機械加工によって偏心カム軸受49,50を固定プレート51に取り付けることができ、各軸38,41を各軸受39,40,42,43によって支持することにより、駆動軸38と従動軸41との平行度を保った状態で各軸38,41をそれぞれ筐体7に取り付けることができる。
また、平行運動を行い固定側プレート群である第1プレートユニット27に対して相対的に移動し、この移動により汚泥6の濾過脱水及び汚泥6の固形分の搬送を行う可動側プレート群としての第2プレートユニット28を、固定プレート51の所定の位置に取り付けることができる。
これにより、上述した従来の構成に比して、良好に動作することが可能な濾過体8の組立工数を大幅に低減できると共に、調整作業を簡易化することが可能な固液分離装置1を提供できる。
上述した固液分離装置1では、偏心カム軸受49,50を支持すると共に第2プレートユニット28を支持する固定プレート51は、第1プレートユニット27及び第2プレートユニット28の下方に配置されている。固定プレート51が各プレートユニット27,28の下方に配置されていることにより、各プレートユニット27,28の上方に他の構成を配置することが可能な空間を創出することができる。
本実施形態では、この空間に加圧手段10を配置している。この構成により、汚泥6に対して加圧手段10による加圧を行うことができ、汚泥の重力のみによる濾過脱水に比して、加圧脱水を行うことで汚泥6からの水分の除去を効果的に行うことができる。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る固液分離装置61を示している。固液分離装置61は、第1の実施形態で示した固液分離装置1と比較すると、濾過脱水部2に代えて濾過体63を備えた濾過部62を有している。濾過体63は、濾過体8と同様に、搬送方向上流側に配置される前段プレート部と搬送方向下流側に配置される後段プレート部とを筐体60の内部に有しており、各プレート部は各プレート部8A,8Bと同様に、搬送方向において互いに分断されて設けられている。
図10において、濾過体63は濾過体8と同様に、搬送方向下流側に向かうに連れて上面が上方に向かうように傾斜して設けられるが、図の複雑化を避けるため、濾過体63はその上面が搬送方向に向けて平行となるように示している。
前段プレート部は、図11に示すプレート64を複数枚一体化した第1プレート群15と同様の第1プレート群と、プレート64よりも搬送方向長さが短いプレート65を複数枚一体化した第2プレート群16と同様の第2プレート群とを有している。後段プレート部は、プレート65よりも搬送方向長さが短いプレート66を複数枚一体化した第3プレート群17と同様の第3プレート群と、プレート66と同じ搬送方向長さを有するプレート67を複数枚一体化した第4プレート群18と同様の第4プレート群とを有している。第1の実施形態と同様に、第1プレート群と第3プレート群とが互いに一体的に構成され、第2プレート群と第4プレート群とが互いに一体的に構成される。
図10において、第1プレート群を構成する各プレート64と第2プレート群を構成する各プレート65とは互いに噛み合うように構成されている。また、図示はしていないが同様に、第3プレート群を構成する各プレート66と第4プレート群を構成する各プレート67とは互いに噛み合うように構成されている。
第1プレート群は、第1プレート群15と同様に、その厚み方向にスペーサ68を介して一定の間隔となるように多数枚のプレート64を積層配置し、各プレート64の搬送方向上流側及び搬送方向下流側に長尺ボルト69をそれぞれ挿通して、長尺ボルト69及び図示しないナットにより各プレート64を一体的に保持することにより構成されている。各プレート64の両端部には下方に向けて延出形成された脚部64a,64bが設けられており、長尺ボルト69は各脚部64a,64bにそれぞれ挿通される。
第2プレート群は、第2プレート群16と同様に、その厚み方向にスペーサ68を介して一定の間隔となるように多数枚のプレート65を積層配置し、各プレート65の搬送方向上流側及び搬送方向下流側に長尺ボルト70をそれぞれ挿通して、長尺ボルト70及び図示しないナットにより各プレート65を一体的に保持することにより構成されている。
各プレート65の両端部には下方に向けて延出形成された脚部65a,65bが設けられており、長尺ボルト70は各脚部65a,65bにそれぞれ挿通される。各脚部65a,65bは、装置長さ方向Xにおいて各脚部64a,64bと干渉しない位置にそれぞれ設けられている。
第3プレート群は、第3プレート群17と同様に、その厚み方向にスペーサ68よりも長さの短いスペーサ71を介して一定の間隔となるように多数枚のプレート66を積層配置し、各プレート66の搬送方向上流側及び搬送方向下流側に長尺ボルト72をそれぞれ挿通して、長尺ボルト72及び図示しないナットにより各プレート66を一体的に保持することにより構成されている。各プレート66の両端部には下方に向けて延出形成された脚部66a,66bが設けられており、長尺ボルト72は各脚部66a,66bにそれぞれ挿通される。
第4プレート群は、第4プレート群18と同様に、その厚み方向にスペーサ71を介して一定の間隔となるように多数枚のプレート67を積層配置し、各プレート67の搬送方向上流側及び搬送方向下流側に長尺ボルト73をそれぞれ挿通して、長尺ボルト73及び図示しないナットにより各プレート67を一体的に保持することにより構成されている。
各プレート67の両端部には下方に向けて延出形成された脚部67a,67bが設けられており、長尺ボルト73は各脚部67a,67bにそれぞれ挿通される。各脚部67a,67bは、装置長さ方向Xにおいて各脚部66a,66bと干渉しない位置にそれぞれ設けられている。
第2の実施形態において、各プレート64,65,66,67の厚みはそれぞれ1.5mm、スペーサ68,71の長さはそれぞれ2.5mm,2.0mm、各プレート64,65間のギャップは0.5mm、各プレート66,67間のギャップは0.25mmとなるようにそれぞれ設定されている。
第2の実施形態においても、前段プレート部のギャップに対して後段プレート部のギャップが半分となるように構成されており、各プレート部間の間隔もできる限り小さくなるように設定されている。本実施形態では、前段プレート部が重力濃縮部8Aと同様の重力濃縮部を、後段プレート部が重力脱水部をそれぞれ構成している。
図10に示すように、第1プレート群を構成する複数個のプレート64と第3プレート群を構成する図示しない複数個のプレート66とは、各プレートA,Cと同様にL字形状を呈する一対の側板74,75間に保持されている。各プレート64は各長尺ボルト69を、各プレート66は各長尺ボルト72を各側板74,75にそれぞれ取り付けられており、これ等によって固定側プレート群としての第1プレートユニット76が構成されている。第1プレートユニット76の搬送方向上流側端部及び搬送方向下流側端部は、共に図示しない側板で塞がれている。
図10に示すように、第2プレート群を構成する複数個のプレート65と第4プレート群を構成する図示しない複数個のプレート67とは、L字形状を呈し各側板74,75よりも外側に位置する一対の側板78,79間に保持されている。各プレート65は各長尺ボルト70を、各プレート67は各長尺ボルト73を各側板78,79にそれぞれ取り付けられており、これ等によって可動側プレート群としての第2プレートユニット77が構成されている。第2プレートユニット77の搬送方向上流側端部及び搬送方向下流側端部は、共に図示しない側板で塞がれている。
上述した各構成において、第1プレート群を構成する各プレート64、第2プレート群を構成する各プレート65、第3プレート群を構成する各プレート66、第4プレート群を構成する各プレート67は、それぞれの上面が一つの面をなすように同じプレート同士が揃えられて配置されている。
また、第1プレートユニット76を構成する、第1プレート群を構成する各プレート64と第3プレート群を構成する各プレート66とは、それぞれの上面が一つの面をなすように側板74,75間に支持されている。同様に、第2プレートユニット77を構成する、第2プレート群を構成する各プレート65と第4プレート群を構成する各プレート67とは、それぞれの上面が一つの面をなすように側板78,79間に支持されている。
図10及び図12に示すように、濾過体63よりも上方に位置する筐体60の手前側であって搬送方向下流側には、第2プレートユニット77を平行運動させるモータ80が配置されている。モータ80の出力軸には駆動軸81が接続されており、駆動軸81は筐体60の側板の外側に固定された軸受82,83によって回転自在に支持される。
駆動軸81よりも搬送方向上流側には、駆動軸81と平行に配置された従動軸84が設けられている。従動軸84は駆動軸81と同様に、筐体60の側板の外側に固定された軸受85,86によって回転自在に支持される。
駆動軸81及び従動軸84のモータ80側端部にはそれぞれプーリ93,94が固定されており、各プーリ93,94間には同期手段としての平ベルト95が掛け回されていて、モータ80の駆動力が従動軸84に伝達されるように構成されている。
図12に示すように駆動軸81には、駆動軸81の回転中心に対して偏心された回転中心を有する偏心カム47と同様の偏心カム87が2個設けられている。同様に従動軸84には、偏心カム48と同様に構成された偏心カム88が2個設けられている。各偏心カム87は偏心カム軸受49と同様に構成された2個の偏心カム軸受89にそれぞれ回転時自在に支持され、各偏心カム88は偏心カム軸受50と同様に構成され各偏心カム軸受89よりも搬送方向上流側に設けられた2個の偏心カム軸受90にそれぞれ回転自在に支持される。各偏心カム87,88は、各偏心カム47,48と同様に、互いの位相が合致する態様でそれぞれ対応する駆動軸81及び従動軸84にそれぞれ回転不可となるように固定される。
各偏心カム軸受89,90は、濾過体63の上方に設けられた駆動軸81と第1プレートユニット76との間に設けられる支持部材としての固定プレート91に取り付けられる。固定プレート91には、各偏心カム軸受89,90を固定するための図示しないタップが1個の軸受に対して2個、計8個設けられている。各偏心カム軸受89,90は、それぞれ2本ずつのボルト92を各タップに螺合させることにより固定プレート91に対して固定される。この固定時において各偏心カム軸受89,90は、それぞれが支持する駆動軸81及び従動軸84が互いに平行となるように、固定プレート91に対してそれぞれ取り付けられる。ボルト92としては、ボルト52と同様に固定プレート91の厚みよりも大きい長さのものが用いられる。
上述の構成より、各偏心カム87が固定された駆動軸81は、各偏心カム87をそれぞれ各偏心カム軸受89に回転自在に支持された後、各ボルト92で各偏心カム軸受89が固定プレート91に取り付けられることにより、固定プレート91に回転自在に支持される。同様に各偏心カム88が固定された従動軸84も、各偏心カム88をそれぞれ各偏心カム軸受90に回転自在に支持された後、各ボルト92で各偏心カム軸受90が固定プレート91に取り付けられることにより、固定プレート91に回転自在に支持される。この取り付け時において駆動軸81と従動軸84とは互いに平行を保っており、各偏心カム軸受89,90を固定プレート91に固定した8本のボルト92は、その先端部を固定プレート91から下方に向けて突出させている。
駆動軸81及び従動軸84をそれぞれ回転自在に支持する固定プレート51は、各軸受82,83,85,86によって駆動軸81及び従動軸84が筐体60にそれぞれ回転自在に取り付けられることにより、筐体60に支持される。その後、駆動軸81にプーリ93が従動軸84にプーリ94がそれぞれ取り付けられた後に各プーリ93,94間に平ベルト95が掛け渡され、図示しないカップリングを介して駆動軸81にモータ80の出力軸が接続される。上述の工程により、上述した各部材、すなわちモータ80、駆動軸81、従動軸84、各軸受82,83,85,86、平ベルト95、各偏心カム87,88、各偏心カム軸受89,90、固定プレート91、及び各ボルト92がそれぞれ所定の位置に取り付けられる。これ等各部材80,81,82,83,84,85,86,87,88,89,90,91,92,93,94,95によって、第2プレートユニット77を平行運動させる駆動手段99が構成される。
次に、筐体60に対する第1プレートユニット76及び固定プレート91に対する第2プレートユニット77の取り付けについて説明する。
図12において筐体60の側壁には、第1プレートユニット76を構成する各側板74,75の各底面74a,75aがそれぞれ取り付けられるブラケット状の取付部60bが4箇所設けられている。各取付部60bは、上述した各取付部7bと同様に、筐体60に対して装置長さ方向X及び装置幅方向Yに向けて位置調整可能に取り付けられる。
各取付部60bには、各底面74a,75aに形成された図示しない取付穴と連通する取付穴60aがそれぞれ形成されており、第1プレートユニット76は各底面74a,75aを各取付部60b上に載置した状態で、図10に示すように、ボルト96及びナット97によって筐体60に対して締結固定される。
第2の実施形態において、図10に示すように第2プレートユニット77は、筐体60に対する取付位置が決定された駆動軸81及び従動軸84によって筐体60に対して上下動自在に支持された固定プレート91に、各ボルト92及びこれに対応した各ナット98によって固定される。各ボルト92は、各ボルト52と同様に、筐体60に対して取付位置が決定されている駆動軸81及び従動軸84をそれぞれ回転自在に支持する各偏心カム軸受89,90取付ボルトであるため、筐体60との相対位置が決定している。従って、各ボルト92に対して第2プレートユニット77を固定すれば駆動軸81及び従動軸84と第2プレートユニット77との相対位置が決定するため、あとは第2プレートユニット77と第1プレートユニット76との相対位置を決定すれば、駆動軸81及び従動軸84と第1プレートユニット76と第2プレートユニット77との相対位置が決定することになる。
第1プレートユニット76の筐体60への取付時において、第1の実施形態で示した位置確認用部材57と同様の図示しない位置確認用部材が用いられる。図示しない位置確認用部材には、各ボルト92が貫通可能な8箇所の穴と、各ボルト96が貫通可能な4箇所の穴とがそれぞれ形成されている。各ボルト92が貫通可能な8箇所の穴の位置は、各ボルト92と筐体60の相対位置が決定しているために所定の位置に形成される。各ボルト92が貫通可能な8箇所の穴と各ボルト96が貫通可能な4箇所の穴との相対位置は、第2プレートユニット77が良好な平行運動を行うことが可能である位置となるように予め決定されている。この図示しない位置確認用部材を用いた筐体60に対する各プレートユニット76,77の取付は、第1の実施形態と同様に行われる。
第2の実施形態によれば、駆動軸81及び従動軸84に固定された偏心カム77,88を回転自在に支持する偏心カム軸受89,90は固定プレート91に取り付けられている。このため、ノックピン等の周知の構成を用いる手法により機械加工によって偏心カム軸受89,90を固定プレート91に取り付けることができ、各軸81,84を各軸受82,83,85,86によって支持することにより、駆動軸81と従動軸84との平行度を保った状態で各軸81,84をそれぞれ筐体60に取り付けることができる。
また、平行運動を行い固定側プレート群である第1プレートユニット76に対して相対的に移動し、この移動により汚泥6の濾過脱水及び汚泥6の固形分の搬送を行う可動側プレート群としての第2プレートユニット77を、固定プレート91の所定の位置に取り付けることができる。
これにより、上述した従来の構成に比して、良好に動作することが可能な濾過体63の組立工数を大幅に低減できると共に、調整作業を簡易化することが可能な固液分離装置61を提供できる。
固液分離装置61では、偏心カム軸受89,90を支持すると共に第2プレートユニット77を支持する固定プレート91は、第1プレートユニット76及び第2プレートユニット77の上方に配置されている。固定プレート91が各プレートユニット76,77の上方に配置されていることにより、駆動軸81及び従動軸84、各軸受82,83,85,86、各偏心カム87,88、各偏心カム軸受89,90等の駆動手段99を、濾過体63の上方に配置することができる。
この構成により、濾過体63によって処理される汚泥6が処理動作中に駆動手段99に掛かってしまうことを防止でき、汚泥6による駆動手段99の汚損及び破損を効果的に抑制することができる。
上述した各実施形態では、モータ37,80からの駆動力を駆動軸38,81から従動軸41,84に伝達して各軸38,41、各軸81,84をそれぞれ同期して回転させる同期手段として、それぞれ平ベルト46,95を用いている。以下、第1の実施形態に基づいて説明するが、第2の実施形態も同様である。
モータ37の駆動力は汚泥6の上下動にも用いられるため、汚泥6の重量による負荷は各プーリ44,45にも作用している。本実施形態では、平ベルト46及びプーリ44,45に代えて、同期手段としてチェーン及び歯車等を用いることもできるが、このような場合には上述の負荷によってチェーンがスリップし、歯車とチェーンとの噛み合いが変化してしまう場合がある。このような場合には、チェーンと歯車とは互いに正規の状態とは異なる状態で噛合したまま回転を続けるため、偏心カム47と偏心カム48との位相が変化してしまう場合がある。
この場合には、第2プレートユニット28は平行状態では移動されず、第2プレートユニット28やこれを支持する各側板部25,26に負荷が生じたり、あるいは第2プレートユニット28の平行移動が妨げられて汚泥6を搬送できなくなったりするという虞がある。
そこで本実施形態では、平ベルト46及びプーリ44,45を用いている。この構成では、駆動軸38と従動軸41との間に位相差が生じても、駆動軸38の運動に連動して自動的に固定プレート51が上下動を行っている。すなわち、平ベルト46がスリップしても駆動軸38からの駆動力が固定プレート51に伝達されていれば、固定プレート51に回転自在に支持された偏心カム48は固定プレート51と一体的に回転することとなる。偏心カム48は偏心カム軸受50によって固定プレート51に固定されているため、偏心カム48の回転量は結果的に従動軸41の回転力として伝達されることとなる。
さらに、偏心カム47と偏心カム48とは同期して回転するため、力が伝達される順番こそ異なるものの、モータ37の駆動力は平ベルト46を介して伝達されても固定プレート51の運動を介して伝達されても、容易に偏心カム47と偏心カム48との間の同期を維持することができる。
また平ベルト46を用いると、従動軸41に過大な負荷がかかった場合に平ベルト46と従動軸41との間で適度に滑りが生じ、従動軸41に空転が生じる。このような滑りは各軸38,41間における位相が一致する場合に極小となることから、滑りが生じると固定プレート51の上下動を介して各軸38,41間の位相が同期した段階で従動軸41の空転が解消し、再度平ベルト46による駆動軸38と従動軸41との同期が復活する。これにより、偏心カム47と偏心カム48との間の同期も自動的に復活する。
このように、固定プレート51に加えてさらに平ベルト46及びプーリ44,45を用いることにより、平ベルト46がプーリ44に対してスリップしたとしても、容易に各偏心カム47,48間の同期を維持することができる。これにより、濾過体8に負荷がかかり第2プレートユニット28の平行運動が阻害された場合であっても、負荷が除去されれば第2プレートユニット28は自動的に平行運動を再度行うことができ、同期手段として平ベルト46を用いることにより、チェーン等を用いた場合に比して濾過効率を向上することができる。
固液分離装置1は、装置の使用によって装置幅方向Yにおける大きさがそれぞれ異なることとなる。また固液分離装置1では、第2プレートユニット28を構成する各プレートB,Dは各側板25,26間に保持されている。従って、装置幅方向Yにおける大きさが大きくなればなるほど、第2プレートユニット28も装置幅方向Yにおける大きさが大きくなり、装置幅方向Yにおける大きさが大きくなると第2プレートユニット28の中央部が下方に向けて撓み、良好な濾過動作を行うことができなくなる。
そこで第1の実施形態の変形例として、図13に示すように、第2プレートユニット28の装置幅方向Yにおける中央部に、それぞれ可動側プレート支持部材として機能する補強板58及び補強ステー59を設けている。補強板58と補強ステー59とは互いにボルトで締結されて設けられており、第2プレートユニット28の装置幅方向Yの中央部にあるプレートBのうちの何れか1枚に代えて補強板58が用いられている。第2プレートユニット28は、補強板58及び補強ステー59を介して、その装置幅方向Yの中央部において固定プレート51に連結されている。
補強板58は、図13及び図14に示すような板状部材であり、長尺ボルト22が挿通される貫通穴58aが2箇所形成されていて、各貫通穴において長尺ボルト22に対して溶接、溶着、接着等の周知の方法により固定されている。補強板58の下部には2箇所の脚部58bが下方に向けて延出形成されており、各脚部58bには貫通穴58cがそれぞれ形成されている。補強板58の上面は、他のプレートBの上面と同一面を形成するように形成されている。
補強ステー59は、図13及び図15に示すようなL字形状を呈する板状部材であり、その底面59aにはボルト59bが貫通可能な穴部59cが2箇所形成されている。補強ステー59は、ボルト59bが固定プレート51に形成された図示しないタップに螺合することにより固定プレート51に固定される。補強ステー59の上部には貫通穴58bに対応して形成された貫通穴59dが形成されており、補強板58と補強ステー59とは各貫通穴58a,59dを貫通するボルト58cとこれに螺合するナット58dとによって固定される。
上述の構成により、第2プレートユニット28の装置幅方向Yにおける大きさを大きくした場合であっても、第2プレートユニット28の中央部を補強板58と補強ステー59とによって固定プレート51に連結することにより、汚泥6の重量やその他の外的負荷によって生じる第2プレートユニット28の中央部での撓みを低減できる。
これにより、第2プレートユニット28の歪みによる濾過体8の動作停止を防止でき、第2プレートユニット28の平行運動を良好に行い効率のよい濾過工程を実施できる。
上述の変形例は、第2プレートユニット28を有する固液分離装置1について説明したが、第2プレートユニット77を有する固液分離装置61も同様に適用可能である。
上記各実施形態では、濾過体8を構成する第1プレートユニット27及び第2プレートユニット28、濾過体63を構成する第1プレートユニット76及び第2プレートユニット77は、共に各ユニットを構成するプレートの上面が搬送方向下流側に向かうに連れて上方に向かうように、それぞれ傾斜して設けられている。
この構成により、汚泥6中の異物からの水分の分離が各プレートの傾斜によって促進され、含水率が高い状態で異物が装置外へ排出されることを抑制できる。
上記各実施形態では、濾過脱水部2及び濾過部62の組立時において、筐体6,60に対する第1プレートユニット27,76の取付位置と、固定プレート51,91に対する各偏心カム47,48,87,88の支持位置とを位置合わせする位置確認用部材57を用いている。これにより、筐体6,60側に固定される第1プレートユニット27,76の取付位置と固定プレート51,91に固定される第2プレートユニット28,77の取付位置とを簡単に位置合わせすることができるため、濾過体8,63の組立調整作業の効率を大幅に向上することができる。
次に、固液分離装置1,61が適用可能な汚泥処理装置について説明する。
図16は、固液分離装置1,61が適用可能な汚泥処理装置を示している。図16(a)において汚泥処理装置100は、処理対象物である畜産汚水からなる原水が生産される豚舎119から送られる原水の処理を行う。汚泥処理装置100は、原水槽101、異物除去装置102、濾液調整槽103、前処理装置104、流量調整槽105、曝気槽106、汚泥槽107、余剰汚泥処理装置108、汚水槽109等から構成されている。
上述の構成中、原水槽101、濾液調整槽103、流量調整槽105、汚泥槽107、汚水槽109は、それぞれ少なくとも一つのポンプと図示しない槽内攪拌用のスクリュとを備えており、曝気槽106は少なくとも二つのポンプと図示しない槽内攪拌用のスクリュとを備えている。
豚舎119から送られ原水槽101内に貯容された原水は、原水槽101内のポンプの作動により異物除去装置102に送られる。異物除去装置102は、図16(b)に示すように、原水槽101から送られた原水を整流する整流箱120を有する供給部102aと、濾過体8,63と同様に構成された濾過体121を有する濾過部102bとを有している。異物除去装置102は、原水中に含まれる豚毛や餌屑等の異物のうち比較的大きなものであるし渣110を除去することにより、後段の水処理を行うポンプや配管が異物により閉塞することを防止している。異物除去装置102により、原水中からし渣110が除去されると共に細かなSS(懸濁物質)分も約10%程度除去される。除去されたし渣110は堆肥化される。
濾過体121は、濾過体8,63と同様に前段プレート部8A及び後段プレート部8Bを有していてもよいが、少なくとも前段プレート部8Aを有していればよい。供給部102aから排出された原水は原水槽101に戻され、濾過部102bで濾過された濾液は濾液調整槽103に送られる。
異物除去装置102から送られた濾液である一次濾過された原水は濾液調整槽103内に貯容され、濾液調整槽103から次工程である前処理装置104に送られる。前処理装置104は、図16(c)に示すように、混和槽3と同様に構成された混和部104a、濾過脱水部2と同様に構成された濾過脱水部104bを有している。
混和部104aは整流箱111を有しており、濾液調整槽103から送られた原水を整流すると共に、原水に凝集剤を添加して原水を半固形状であるフロック体となるようにフロック化させる。濾過脱水部104bは、濾過体8,63と同様に構成された濾過体112と、加圧手段10と同様に構成された加圧手段113とを有している。濾過脱水部104bは、原水のフロック体の外面に付着した水分を除去してフロック体を濃縮した後、濃縮された原水のフロック体をさらに加圧脱水する。前処理装置104により、一次濾過された原水中から汚泥が濃縮及び脱水されて形成された固形物である脱水ケーキ114が除去されると共に、SS(懸濁物質)分が約90%程度除去される。除去された脱水ケーキ114は堆肥化される。
混和部104aから排出された原水は濾液調整槽103に戻され、濾過脱水部104bで脱水された濾液は流量調整槽105に送られる。
一般的に水処理では、本実施形態でも採用している曝気槽106内で、微生物の力によって浄化を行う方法が採用されている。その際に、汚水(原水)の負荷を小さくすることにより、曝気槽106を小型化できること、及び小型化により容積に対する酸素供給量も削減できるため、大きなコストダウンを図ることができる。
この原水の負荷を小さくする手段として、原水に凝集剤を加えてフロック化させ、原水中のSS(懸濁物質)分を濃縮工程と脱水工程とを経て除去する方法がある。これを前処理脱水と呼ぶ。
SS(懸濁物質)分を除去することで、処理された後の原水中に含まれる汚れの指標であるBOD(生物化学的酸素要求量)分も50%程度除去可能である。従って、原水の負荷が高いほど、また水処理の規模が大きいほど前処理脱水の効果が大きくなる。この処理は、曝気槽106に送られる原水に対する前処理となる。
BOD(生物化学的酸素要求量)とは、水中の有機物質を好気性微生物が分解するときに、水1リットル当たり何mgの酸素が必要かを表した数値である。水中の汚染物質が多ければ多いほど酸素をより多く消費するため、BODの値は大きくなる。
前処理装置104から送られた濾液である二次濾過された原水は流量調整槽105内に貯容され、流量調整槽105から次工程である曝気槽106に送られる。曝気槽106は、原水流入工程、曝気工程、汚泥沈殿工程、処理水取り出し及び上澄み水放流工程を繰り返して行い、曝気工程において上述した微生物の力によって浄化を行う。汚泥沈殿工程では、曝気槽106の底部に原水中の汚泥が沈殿し、沈殿した汚泥は一方のポンプによって汚泥槽107に送られる。処理水取り出し及び上澄み水放流工程では、浄化されて清浄化され曝気槽106の上部に浮上した処理水が、他方のポンプによって矢印Uで示すように河川、海、運河等に放流される。
曝気槽106から送られた汚泥化した原水は汚泥槽107内に貯容され、汚泥槽107から次工程である余剰汚泥処理装置108に送られる。余剰汚泥処理装置108は、図16(d)に示すように、混和部104aと同様に構成された混和部108a、濾過脱水部104bと同様に構成された濾過脱水部108bを有している。
混和部108aは整流箱111と同様の整流箱115を、濾過脱水部108bは濾過体112と同様の濾過体116と加圧手段113と同様の加圧手段117をそれぞれ有している。余剰汚泥処理装置108により、汚泥化した原水中から脱水ケーキ118が除去されると共に、汚泥中からの水分が濾過脱水部108bにおいて99→85%程度に除去される。除去された脱水ケーキ118は、余剰汚泥として堆肥化される。
混和部108aから排出された汚泥は汚泥槽107に戻され、濾過脱水部108bで脱水された汚水は汚水槽109に送られて貯容された後、流量調整槽105に送られる。上述した一連の動作により、汚泥処理装置100による汚泥処理工程が行われる。
上述の構成により、豚舎119から放出された原水を、し渣110、脱水ケーキ114,118等の異物を除去した後に河川等に放流する汚泥処理装置100が形成される。このような汚泥処理装置100に用いられる前処理装置104及び余剰汚泥処理装置108として本発明の固液分離装置1,61を用いることにより、上述した実施形態で示した様々な作用効果を得ることができる。
また、混和槽3として機能させることなく、凝集剤を添加せずに原水を濾過脱水部2あるいは濾過部62に供給する構成とすれば、異物除去装置102として本発明の固液分離装置1,61を適用可能である。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本実施形態では、汚泥処理装置100が処理する処理対象物として、畜舎から発生する余剰汚泥等を含んだ畜産汚水である原水を示したが、処理対象物としてはこれに限られず、各種工場等の排水処理から発生する含油汚泥や下水処理から発生する余剰汚泥等を含んだ、水分あるいは水分と固形物とが混在したものであれば、どのようなものでもよい。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1,61 固液分離装置
2 濾過脱水部
6 処理対象物(汚泥)
10 加圧手段
11 固形物(脱水ケーキ)
27,76 固定側プレート群(第1プレートユニット)
28,77 可動側プレート群(第2プレートユニット)
38,81 駆動軸
41,84 従動軸
46,95 同期手段(平ベルト)
47,48,87,88 偏心カム
51,91 支持部材(固定プレート)
53,99 駆動手段
57 位置確認用部材
58 可動側プレート支持部材(補強板)
59 可動側プレート支持部材(補強ステー)
62 濾過部
64,65,66,67,A,B,C,D プレート
100 汚泥処理装置
101 原水槽
g1 プレートA-B間のギャップ
g2 プレートC-D間のギャップ
本発明は、畜産糞尿から発生する畜産汚水、食品工場等の排水処理から発生する含油汚泥、下水処理から発生する余剰汚泥、金属加工、メッキ、建設系、食肉加工場、弁当製造等の食品加工等の現場から発生する汚泥等の処理対象物中に含まれる固形物と水分とを分離する固液分離装置、及びこの固液分離装置を用いた汚泥処理装置、及びこの固液分離装置の製造方法に関する。
請求項1記載の発明は、複数のプレートがその厚み方向に一定の間隔で配置され、一対の側板により前記複数のプレートを一体的に構成た固定側プレート群と、前記固定側プレート群を構成する前記複数のプレートとは異なる他の複数のプレートがその厚み方向に一定の間隔で配置され、前記一対の側板とは異なる他の一対の側板により前記他の複数のプレートを一体的に構成た可動側プレート群と、前記可動側プレート群を平行運動させる駆動手段とを有し、前記固定側プレート群の前記複数のプレートと前記可動側プレート群の前記他の複数のプレートとが互いの前記間隔に入り込んで、前記固定側プレート群の前記複数のプレートと前記可動側プレート群の前記他の複数のプレートとの間にギャップを形成し、前記平行運動により前記ギャップから処理対象物の水分を落下させつつ、前記処理対象物から水分が落下した固形物を搬送方向下流側に向けて搬送する濾過部を備えた固液分離装置であって、前記駆動手段は、回転自在な複数の軸と、前記複数の軸に取り付けられた複数の偏心カムと、前記複数の軸が互いに平行な状態となるように前記複数の偏心カムをそれぞれ回転自在に支持すると共に、前記他の一対の側板を支持する平板状の支持部材とを有し、前記複数の偏心カムは、前記支持部材を介して前記他の一対の側板に固定されていることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一つに記載の固液分離装置において、さらに前記可動側プレート群と前記固定側プレート群とは、前記複数のプレート及び前記他の複数のプレートの上面がそれぞれ前記搬送方向下流側に向かうに連れて上方に向かうように傾斜していることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つに記載の固液分離装置と、前記固液分離装置に前記処理対象物を供給する原水槽とを備え、前記原水槽から供給された前記処理対象物を前記固液分離装置により濾過して固液分離処理を行う汚泥処理装置であることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1ないしの何れか一つに記載の固液分離装置の製造方法であって、前記駆動手段を組み立てた後に、該駆動手段に前記可動側プレート群を一体化して前記固液分離装置を製造することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1ないし8の何れか一つに記載の固液分離装置の製造方法であって、前記固定側プレート群が装置本体に固定されると共に前記複数の軸がそれぞれ前記装置本体によって回転自在に支持され、前記固定側プレート群は前記装置本体に所定の取付位置で取り付けられ、前記複数の軸に取り付けられた前記複数の偏心カムは前記支持部材に所定の支持位置で支持され、前記濾過部の組立時において、位置確認用部材を用いて前記取付位置と前記支持位置とを位置合わせすることを特徴とする。
図4に示すように、第2プレート群16を構成する複数個のプレートBと第4プレート群18を構成する複数個のプレートDとは、L字形状を呈する一対の側板25,26間に保持されている。各プレートBは各長尺ボルト22を、各プレートDは各長尺ボルト24を各側板25,26にそれぞれ取り付けられており、これらによって可動側プレート群としての第2プレートユニット28が構成されている。符号25a,26aは各長尺ボルト22,24が挿通されるボルト挿通孔を、符号29は各長尺ボルト22,24を固定するナットをそれぞれ示している。第2プレートユニット28の搬送方向上流側端部及び搬送方向下流側端部は、共に図示しない側板で塞がれている。
各側板25,26には、下端部を互いに内方に向けて曲折して形成した底面25b,26bが形成されており、底面25b,26b間には隙間31が設けられている。隙間31は、各プレート群16,18によって汚泥6から分離された水分が落下する空間として用いられる。また底面25b,26bには、第2プレートユニット28を後述する固定プレート51に対して固定するための取付穴25c,26cが、それぞれ4個ずつ形成されている。
駆動軸81及び従動軸84をそれぞれ回転自在に支持する固定プレート91は、各軸受82,83,85,86によって駆動軸81及び従動軸84が筐体60にそれぞれ回転自在に取り付けられることにより、筐体60に支持される。その後、駆動軸81にプーリ93が従動軸84にプーリ94がそれぞれ取り付けられた後に各プーリ93,94間に平ベルト95が掛け渡され、図示しないカップリングを介して駆動軸81にモータ80の出力軸が接続される。上述の工程により、上述した各部材、すなわちモータ80、駆動軸81、従動軸84、各軸受82,83,85,86、平ベルト95、各偏心カム87,88、各偏心カム軸受89,90、固定プレート91、及び各ボルト92がそれぞれ所定の位置に取り付けられる。これ等各部材80,81,82,83,84,85,86,87,88,89,90,91,92,93,94,95によって、第2プレートユニット77を平行運動させる駆動手段99が構成される。
第2の実施形態において、図10に示すように第2プレートユニット77は、筐体60に対する取付位置が決定された駆動軸81及び従動軸84によって筐体60に対して上下動自在に支持された固定プレート91に、各ボルト92及びこれに対応した各ナット98によって固定される。各ボルト92は、各ボルト52と同様に、筐体60に対して取付位置が決定されている駆動軸81及び従動軸84をそれぞれ回転自在に支持する各偏心カム軸受89,90取付ボルトであるため、筐体60との相対位置が決定している。従って、各ボルト92に対して第2プレートユニット77を固定すれば駆動軸81及び従動軸84と第2プレートユニット77との相対位置が決定するため、あとは第2プレートユニット77と第1プレートユニット76との相対位置を決定すれば、駆動軸81及び従動軸84と第1プレートユニット76と第2プレートユニット77との相対位置が決定することになる。
固液分離装置1は、装置の仕様によって装置幅方向Yにおける大きさがそれぞれ異なることとなる。また固液分離装置1では、第2プレートユニット28を構成する各プレートB,Dは各側板25,26間に保持されている。従って、装置幅方向Yにおける大きさが大きくなればなるほど、第2プレートユニット28も装置幅方向Yにおける大きさが大きくなり、装置幅方向Yにおける大きさが大きくなると第2プレートユニット28の中央部が下方に向けて撓み、良好な濾過動作を行うことができなくなる。
そこで第1の実施形態の変形例として、図13に示すように、第2プレートユニット28の装置幅方向Yにおける中央部に、それぞれ可動側プレート支持部材として機能する補強板58及び補強ステー59を設けている。補強板58と補強ステー59とは互いにボルトで連結されて設けられており、第2プレートユニット28の装置幅方向Yの中央部にあるプレートBのうちの何れか1枚に代えて補強板58が用いられている。第2プレートユニット28は、補強板58及び補強ステー59を介して、その装置幅方向Yの中央部において固定プレート51に連結されている。
補強板58は、図13及び図14に示すような板状部材であり、長尺ボルト22が挿通される貫通穴58aが2箇所形成されていて、各貫通穴において長尺ボルト22に対して溶接、溶着、接着等の周知の方法により固定されている。補強板58の下部には2箇所の脚部58bが下方に向けて延出形成されており、各脚部58bには貫通穴58cがそれぞれ形成されている。補強板58の上面は、他のプレートBの上面と同一面をなすように形成されている。
補強ステー59は、図13及び図15に示すようなL字形状を呈する板状部材であり、その底面59aにはボルト59bが貫通可能な穴部59cが2箇所形成されている。補強ステー59は、ボルト59bが固定プレート51に形成された図示しないタップに螺合することにより固定プレート51に固定される。補強ステー59の上部には貫通穴58cに対応して形成された貫通穴59dが形成されており、補強板58と補強ステー59とは各貫通穴58c,59dを貫通するボルト58eとこれに螺合するナット58dとによって固定される。

Claims (9)

  1. 複数のプレートがその厚み方向に一定の間隔で配置され一体的に構成された固定側プレート群と、
    前記固定側プレート群を構成するプレートとは異なる複数のプレートがその厚み方向に一定の間隔で配置され一体的に構成された可動側プレート群と、
    前記可動側プレート群を平行運動させる駆動手段とを有し、
    前記固定側プレート群の各プレートと前記可動側プレート群の各プレートとが互いの前記間隔に入り込んで、固定側プレート群の各プレートと可動側プレート群の各プレートとの間にギャップを形成し、前記平行運動により前記ギャップから処理対象物の水分を落下させつつ、前記処理対象物から水分が落下した固形物を搬送方向下流側に向けて搬送する濾過部を備えた固液分離装置であって、
    前記駆動手段は、
    回転自在な複数の軸と、
    前記複数の軸に取り付けられた複数の偏心カムと、
    前記複数の偏心カムをそれぞれ回転自在に支持すると共に前記可動側プレート群を支持する支持部材とを有する固液分離装置。
  2. 請求項1記載の固液分離装置において、
    前記支持部材は前記各プレート群の下方に配置されていることを特徴とする固液分離装置。
  3. 請求項2記載の固液分離装置において、
    前記処理対象物を前記各プレート群に向けて上方から加圧する加圧手段を有することを特徴とする固液分離装置。
  4. 請求項1記載の固液分離装置において、
    前記支持部材は前記各プレート群の上方に配置されていることを特徴とする固液分離装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか一つに記載の固液分離装置において、
    前記複数の軸間の回転位相を同期させる同期手段を有し、
    前記同期手段は前記複数の軸に巻き掛けられた平ベルトであることを特徴とする固液分離装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか一つに記載の固液分離装置において、
    前記可動側プレート群の前記厚み方向における中央部を支持し、前記支持部材に支持された可動側プレート支持部材を有することを特徴とする固液分離装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか一つに記載の固液分離装置において、
    前記可動側プレート群と前記固定側プレート群とは、前記複数のプレートの上面がそれぞれ前記搬送方向下流側に向かうに連れて上方に向かうように傾斜していることを特徴とする固液分離装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか一つに記載の固液分離装置の組立方法であって、
    前記固定側プレート群が装置本体に固定されると共に前記複数の軸がそれぞれ前記装置本体によって回転自在に支持され、
    前記固定側プレート群は前記装置本体に所定の取付位置で取り付けられ、
    前記複数の軸に取り付けられた前記複数の偏心カムは前記支持部材に所定の支持位置で支持され、
    前記濾過部の組立時において、位置確認用部材を用いて前記取付位置と前記支持位置とを位置合わせすることを特徴とする固液分離装置の組立方法。
  9. 請求項1ないし7の何れか一つに記載の固液分離装置、または請求項8記載の固液分離装置の組立方法によって組み立てられた固液分離装置と、
    前記固液分離装置に前記処理対象物を供給する原水槽とを備え、
    前記原水槽から供給された前記処理対象物を前記固液分離装置により濾過して固液分離処理を行うことを特徴とする汚泥処理装置。
JP2021065356A 2021-04-07 2021-04-07 固液分離装置及び汚泥処理装置及び固液分離装置の製造方法 Active JP6967814B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021065356A JP6967814B1 (ja) 2021-04-07 2021-04-07 固液分離装置及び汚泥処理装置及び固液分離装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021065356A JP6967814B1 (ja) 2021-04-07 2021-04-07 固液分離装置及び汚泥処理装置及び固液分離装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6967814B1 JP6967814B1 (ja) 2021-11-17
JP2022160872A true JP2022160872A (ja) 2022-10-20

Family

ID=78509617

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021065356A Active JP6967814B1 (ja) 2021-04-07 2021-04-07 固液分離装置及び汚泥処理装置及び固液分離装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6967814B1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7261520B1 (ja) * 2022-10-07 2023-04-20 ジャステック株式会社 固液分離装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6967814B1 (ja) 2021-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100948553B1 (ko) 지하수 정화 시스템
US5575921A (en) Sludge dredging and dewatering process
JP2022160872A (ja) 固液分離装置及び汚泥処理装置及び固液分離装置の製造方法
WO1991000249A1 (en) Method of concentrating and dehydrating slurried sludge
JP4183740B1 (ja) 固液分離装置
KR101133330B1 (ko) 반류수의 인성분과 막폐색 물질 제거를 이용한 막분리 고도수처리 시스템
CN117105466A (zh) 一种电厂工业废水收集净化一体化处理装置
CN106458669B (zh) 澄清废水的方法
KR100327749B1 (ko) 하천오니 처리장치 및 방법
CN110668609A (zh) 一种盾构废浆浓缩处理装置和工艺
JP4585044B1 (ja) 固液分離装置
US7892431B2 (en) Method and device for purification of effluent
JP5487258B2 (ja) 固液分離装置
JP4968546B2 (ja) 磁気分離装置
KR102108870B1 (ko) 질소, 인 제거 막분리 고도처리장치
JP2022147586A (ja) 固液分離装置及び汚泥処理装置。
JP2022126196A (ja) 固液分離装置及び汚泥処理装置
JP4238297B2 (ja) スカム加圧浮上濃縮装置
JP7261520B1 (ja) 固液分離装置
KR200344615Y1 (ko) 협잡물 처리장치
JP2004243185A (ja) 固液分離処理方法及び装置
CN220715128U (zh) 一种生产车间排污装置
CN220300584U (zh) 一种用于联苯肼酯反应釜的废水收集装置
KR200187975Y1 (ko) 하천오니 처리장치
CN109516520B (zh) 环保污水处理用平流气浮池排渣装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210407

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20210407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210629

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6967814

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150