JP2022159821A - 発電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】発電効率のよい発電機を提供する。【解決手段】発電機(1)は、収納空間を有するホルダー(2)と、ホルダーに回転自在に支持され、少なくともその一方端がホルダーの外に露出している回転軸(3)と、ホルダーの収納空間内に配置され、回転軸に固定された回転磁石(4)と、一方端部が回転磁石に近接し、他方端部が回転磁石から離れるように配置され、ホルダーに保持される非磁性体の筒状部材(7)と、筒状部材の外周に配置されたコイル(8)と、筒状部材内に配置され、回転磁石からの磁力を受けて磁性の向きの反転を繰り返す軟磁性材料の磁心(6)とを備える。【選択図】図2
Description
本発明は、発電機に関する。
発電機を用いた技術として、例えば、特開2018-191417号公報(特許文献1)が挙げられる。特許文献1は、自転車のペダル部に固定された外部マグネットと、自転車のボディ部に固定され、内部に球状磁石が収容された電流発生装置とを備える振動ダイナモ発電装置を開示している。特許文献1の振動ダイナモ装置は、外部マグネットの回転軌道上に電流発生装置が配置されているため、ペダル部を回転するだけで電流発生装置内部の球状磁石が振動し、発電することができる。
特許文献1に開示された振動ダイナモ装置は、ペダル部の回転軸を中心とする外部マグネットの公転運動により、電流発生装置内部の球状磁石が振動することで発電する。このため、ペダル部の回転に要する労力に対して得られる電力が比較的少なく、発電効率の向上が望まれている。
本発明は、発電効率のよい発電機を提供することを目的とする。
本実施の一態様に係る発電機は、収納空間を有するホルダーと、ホルダーに回転自在に支持され、少なくともその一方端がホルダーの外に露出している回転軸と、ホルダーの収納空間内に配置され、回転軸に固定された回転磁石と、一方端部が回転磁石に近接し、他方端部が回転磁石から離れるように配置され、ホルダーに保持される非磁性体の筒状部材と、筒状部材の外周に配置されたコイルと、筒状部材内に配置され、回転磁石からの磁力を受けて磁性の向きの反転を繰り返す軟磁性材料の磁心とを備える。
好ましくは、磁心の少なくとも一方端部または他方端部のいずれかに当接し、ホルダーに保持される軟磁性材料のヨークをさらに備える。
好ましくは、筒状部材と、コイルと、磁心とを含む電流発生部が、回転軸を中心とした回転対称位置に設けられた第1電流発生部と、第2電流発生部とを含む。
本実施の他の態様に係る発電機は、収納空間を有するホルダーと、ホルダーに回転自在に支持され、少なくともその一方端がホルダーの外に露出している回転軸と、ホルダーの収納空間内に配置され、回転軸に固定された回転磁石と、一方端部および他方端部を有し、その外周面が回転磁石に近接するように配置され、ホルダーに保持される非磁性体の筒状部材と、筒状部材の外周に配置されたコイルと、筒状部材内に配置され、回転磁石からの磁力を受けて磁性の向きの反転を繰り返す軟磁性材料の磁心と、磁心の一方端部および他方端部に当接し、ホルダーに保持される軟磁性材料のヨークとを備える。
好ましくは、筒状部材に巻かれたコイルの外周面は、回転軸に近接しており、筒状部材の中心軸線は、回転軸に交差しない位置で回転軸に対して垂直な方向に延びている。
好ましくは、筒状部材と、前記コイルと、前記磁心と、前記ヨークとを含む電流発生部が、回転軸を中心とした回転対称位置に設けられた第1電流発生部と、第2電流発生部とを含む。
好ましくは回転磁石は、円筒形状の磁石であり、周方向に2極に着磁されている。
好ましくは、回転軸は、ホルダーから露出している一方端部分にピニオンを有している。
本発明の発電機によれば、回転軸を中心に回転する回転磁石と、回転磁石からの磁力を受けて磁性の向きの反転を繰り返す軟磁性材料の磁心とを利用することで、発電効率を向上することができる。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<実施の形態1>
図1,2を参照して、本発明の一実施形態の発電機1について説明する。なお、図2において、矢印A1で示す方向を左右方向といい、矢印A2で示す方向を前後方向という。
図1,2を参照して、本発明の一実施形態の発電機1について説明する。なお、図2において、矢印A1で示す方向を左右方向といい、矢印A2で示す方向を前後方向という。
発電機1は、収納空間21を有するホルダー2と、ホルダー2に回転自在に支持され、少なくともその一方端がホルダー2の外に露出している回転軸3と、ホルダー2の収納空間21内に配置され、回転軸3に固定された回転磁石4と、一方端部が回転磁石4に近接し、他方端部が回転磁石4から離れるように配置され、ホルダー2に保持される非磁性体の筒状部材7と、筒状部材7の外周に配置されたコイル8と、筒状部材7内に配置され、回転磁石4からの磁力を受けて磁性の向きの反転を繰り返す軟磁性材料の磁心6とを備える。
ホルダー2は、回転磁石4を収容する収納空間21と、回転軸3を上下方向に挿通する貫通孔22とを有している。本実施の形態では、収納空間21の左右に筒状部材7が収容されるための溝部23をさらに有している。
ホルダー2は、非磁性体で形成されている。非磁性体とは、強磁性体ではない物質で、常磁性体、反磁性体および反強磁性体を含む。非磁性体として、例えば、アルミニウムなどの金属、プラスチックなどの合成樹脂などが挙げられる。本実施の形態では、ホルダー2は、合成樹脂で形成されることが好ましい。
回転軸3は、このホルダー2の貫通孔22に回転自在に支持されている。回転軸3は、その延在方向に沿った回転軸線Oを中心に回転可能に設けられている。回転軸3は、ホルダー2の貫通孔22および収納空間21内全体を貫通して延びている。回転軸3は、ホルダー2から露出している一方端部分にピニオン31を有している。
ホルダー2の内部に挿通される回転軸3のうち、収納空間21に位置する部分には、回転磁石4が固定される。回転磁石4は、たとえば接着、圧嵌などの手法で回転軸3に固定されており、回転軸線Oを中心にして回転軸3と共に回転する。本実施の形態では、回転磁石4は、円筒形状の磁石である。
回転磁石4として使用する磁石は、永久磁石である。本実施の形態の回転磁石4は、周方向に2極に着磁されているが、回転磁石4の極数は2極以上であれば特に限定されない。なお、「周方向」とは、回転磁石4の外周に沿うように延びる円周方向である。本実施の形態の回転磁石4は、平面断面視リング形状の円筒磁石であるが、その形状または個数については限定されない。たとえば、2つ以上の永久磁石を回転軸3に固定して、周方向の極性が交互に変わる構成としてもよい。回転磁石4は、少なくともその外周面が着磁されていればよいため、片面着磁であってもよく、両面着磁であってもよい。回転磁石4の材料は特に限定されないが、高い磁力を示す観点から、Nd‐Fe‐B焼結磁石(ネオジム磁石)を用いることが好ましい。
この回転磁石4の上下方向両端面と対向するように、ワッシャー32が配置されている。ワッシャー32は、リング状の板材であり、中央部分には回転軸3が挿通される。すなわちワッシャー32は、回転軸線Oを中心にして回転可能に配置されている。ワッシャー32は、たとえばステンレスなどで形成された平ワッシャーである。これにより、回転軸3の回転に伴うホルダー2および回転磁石4の摩耗を防止または抑制することができる。
筒状部材7と、コイル8と、磁心6とを含む構成は、電磁誘導により電流を発生させる。そのため、これらの構成はまとめて「電流発生部5」と捉えることができる。電流発生部5は、回転軸3を中心とした回転対称位置に設けられた第1電流発生部51と、第2電流発生部52とを含む。第1電流発生部51は、第1筒状部材71と、第1筒状部材71の外周に配置された第1コイル81と、第1電流発生部51の筒状部材71内に配置された第1磁心61とを含む。第2電流発生部52は、第2筒状部材72と、第2筒状部材72の外周に配置された第2コイル82と、第2電流発生部52の筒状部材72内に配置された第2磁心62とを含む。すなわち、第1および第2電流発生部51,52は、同様の構成を備えている。以下の説明において、第1電流発生部51と、第2電流発生部52とを区別する必要がない場合には、これらを「電流発生部5」と表現する。同様に、第1磁心61および第2磁心62は「磁心6」と表現し、第1筒状部材71および第2筒状部材72は「筒状部材7」と表現し、第1コイル81および第2コイル82は「コイル8」と表現する。
筒状部材7は、たとえば円筒形状で内部が中空の棒状であり、少なくとも一方端部または他方端部のいずれかがホルダー2に固定されている。筒状部材7は非磁性体で形成されている。本実施の形態では、形成容易の観点から、プラスチックなどの合成樹脂で形成されている。本実施の形態の筒状部材7は、図2に示すように左右方向(矢印A1の方向)に延在している。
この筒状部材7の外周には、コイル8が巻回されている。そのため、筒状部材7は、コイル8のボビンの役割も担う。本実施の形態のコイル8は、筒状部材7の外周の一部に設けられているが、筒状部材7の全周に設けられていてもよい。コイル8は、例えばソレノイドコイルである。
磁心6は、筒状部材7の内部に収容される長尺状の棒状部材である。長尺状の棒状部材とは、全体的にみて長尺状であればよく、1つの部材で構成されるものでもよいし、複数の部材が連続的に連なって構成されるものであってもよい。磁心6は、起電力を高める観点から、筒状部材7の内部において、一方端部から他方端部に亘って収容されることが好ましい。
磁心6は、磁性の切り替え易さの観点から軟磁性材料で構成され、少なくとも一方端部または他方端部のいずれかに磁石を近接させることで磁性体に変化する。磁心6は、軟磁性材料であればよく、たとえば鉄材、SUS(ステンレス)材、SKH(ハイスピード鋼)材、フェライト材などである。これにより、たとえば無線リモコンのスイッチの押下によりピニオン31が回転することで発電することができるように設計した場合、スイッチを押下するだけで瞬時に発電して無線を送信できるため、タイムラグを低減できる。
本実施の形態の磁心6は、一方端部が、回転磁石4の外周面と対向する位置にホルダー2を隔てて配置される。これにより、磁心6は回転磁石4の磁力を受けて磁化される。磁心6は、回転磁石4からの磁力を受けて、磁性の向きの反転を繰り返すことで、コイル8に電流を発生させる。つまり、磁心6から発生する磁力線がコイル8と交差(直交)することで、コイル8に交流電流が発生する。
図1に一点鎖線で示すように、発電機1は、磁心6の少なくとも一方端部または他方端部のいずれかに当接し、ホルダー2に保持される軟磁性材料のヨーク9をさらに備える。これにより、漏れ磁束をさらに低減することができ、誘導起電力を増加することができるため、発電機1の発電量を増加することができる。ヨークとは、マグネットが持つ吸着力を増幅する軟鉄であり、鉄を含んでいればよく、軟磁性材料を含む。ヨーク9は、発電量をさらに増加させる観点から、磁心6の少なくとも一方端部または他方端部のいずれかと当接していることが好ましい。
本実施の形態におけるヨーク9は、回転軸3を中心としてホルダー2の外周面に保持されており、電流発生部5が外部から見えない。これにより、電流発生部5への異物混入により不具合が生じてしまうことを防止できる。また、磁心6の他方端部とヨーク9とが当接していれば、ヨーク9および磁心6の磁性を一体的に切り替えることができるため、誘導起電力を大きくすることができる。
本実施の形態の磁心6の外径と、筒状部材7の内径(中空形状の直径)とは、略同一である。筒状部材7内部に配置された磁心6は、回転磁石4からの吸引力に引き寄せられるため、磁心6と回転磁石4との間にはホルダー2の一部分が配置されることが好ましい。これにより、磁心6は筒状部材7内に保持されるため、磁心6が回転磁石4とくっついてしまうことを防止できる。
電流発生部5のコイル8の一端は、整流部(図示せず)に接続されており、整流部(図示せず)によって整流された電流が外部部材(図示せず)に伝達される。これにより、電流発生部5で発生した電流によって外部部材を起動させることができる。なお、コイル8に発生した交流電流を、整流することなく外部部材に伝達してもよい。
また、本実施の形態の発電機1は、回転磁石4と磁心6とが常に近接した位置にあるため、漏れ磁束を低減することができる。発電機1は、回転磁石4および磁心6の両方から発生する磁力を有効利用できるからこそ、少ない動きであっても十分な発電量を確保することができる。換言すれば、本実施の形態の発電機1は、動きに対する発電効率がよいという特徴を備える発電機である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、回転軸3と、回転磁石4とを「回転体」と見做した場合、ホルダー2と、筒状部材7と、コイル8と、磁心6は「固定体」と見做すことができる。つまり、筒状部材7自体を回転、揺動、あるいは振動させなくても、回転する回転磁石4の磁力によって磁心6から軽やかに電流を発生させることができる。
その結果、本実施の形態によれば、低トルクでありながら、効率的に電流を発生させることができる。つまり、電流発生部5の発電効率を向上させることができる。また、特許文献1のように筒状部材内部で球状磁石が振動する必要がなく、また球状磁石が振動するための部材も必要ないため、発電機1を簡易かつ小型な構造にすることができる。
本実施の形態の発電機1は、たとえば回転体が180°回転するだけで無線リモコンの動作に十分な電力を発電することができるように設計した場合、ピニオン31と無線リモコンの入力部とを接続し、回転磁石4の外周を2極着磁とすれば、回転体が180°回転する間に、磁心6における磁性の向きが1回反転することになる。つまり、無線リモコンの入力部を1回押下するだけで、軟磁性材料の磁心6の磁性が反転することによる程よいクリック感を得ることができる。「クリック感」とは、スイッチを押下した際に感じる音または手応えである。すなわち、本実施の形態の発電機1は、たとえば無線リモコンなどの小型機材の発電機として好適に用いることができる。
本実施の形態の発電機1は、発電機として安価な電磁誘導方式を採用している。また、電磁誘導を引き起こすものを軟磁性体材料である磁心6としたことで、さらにコストを低減することができた。
<実施の形態2>
図3,4を参照して、本発明の実施の形態2の発電機1Aについて説明する。図3は、本実施の形態における発電機1Aの斜視図であり、図4は、本実施の形態における発電機1Aの断面図である。実施の形態2の発電機1Aは、基本的には実施の形態1の発電機1と同様の構成を備えているが、図3に示すように、ヨーク9Aと電流発生部5Aとの配置構成について異なる。なお、図3において、矢印A3で示す方向を上下方向という。
図3,4を参照して、本発明の実施の形態2の発電機1Aについて説明する。図3は、本実施の形態における発電機1Aの斜視図であり、図4は、本実施の形態における発電機1Aの断面図である。実施の形態2の発電機1Aは、基本的には実施の形態1の発電機1と同様の構成を備えているが、図3に示すように、ヨーク9Aと電流発生部5Aとの配置構成について異なる。なお、図3において、矢印A3で示す方向を上下方向という。
図3に示すように、本実施の形態における発電機1Aは、回転軸3を中心とした回転対称位置に回転軸3を中心とした回転対称位置に第1電流発生部51Aと、第2電流発生部52Aとが設けられている。発電機1Aは、第1電流発生部51Aおよび第2電流発生部52Aの一方端部または他方端部に当接し、ホルダー2Aに保持されるヨーク9Aを備える。
ヨーク9Aは、回転軸3を中心としてホルダー2Aの外周面を覆うようにホルダー2Aに保持される。本実施の形態の発電機1Aは、発電機1と異なり、コイル8Aの外周面がヨーク9Aに覆われていない。
本実施の形態の発電機1Aは、回転軸3および回転磁石4Aが回転すると、回転磁石4Aからの磁力を受けて、磁心6Aの磁性の向きの反転を繰り返す。すなわち、本実施の形態における発電機1Aは磁心6Aの磁性の向きが切り替わるだけで、電流発生部5Aに電磁誘導が発生することにより発電する。また、発電機1Aは、特許文献1の振動ダイナモ装置のように、筒状部材内部に配置された球状磁石が振動する必要がなく、振動のための部材も必要としない。つまり、発電機1Aの回転磁石4と、磁心6Aは、運動時(発電時)であっても各々の相対的な位置関係が変わらない。そのため、発電機1Aの大きさを小型化することができる。
〈実施の形態3〉
図5、6を参照して、本発明の実施の形態3の発電機1Bについて説明する。図5は、本実施の形態における発電機1Bの斜視図であり、図6は、本実施の形態における発電機1Bの断面図である。実施の形態3の発電機1Bは、基本的には実施の形態1の発電機1と同様の構成を備えているが、図5に示すように、電流発生部5Bの配置構成について異なる。
図5、6を参照して、本発明の実施の形態3の発電機1Bについて説明する。図5は、本実施の形態における発電機1Bの斜視図であり、図6は、本実施の形態における発電機1Bの断面図である。実施の形態3の発電機1Bは、基本的には実施の形態1の発電機1と同様の構成を備えているが、図5に示すように、電流発生部5Bの配置構成について異なる。
図5,6に示すように、本実施の形態における発電機1Bは、収納空間21Bを有するホルダー2Bと、ホルダー2Bに回転自在に支持され、少なくともその一方端がホルダー2Bの外に露出している回転軸3と、ホルダー2Bの収納空間21B内に配置され、回転軸3に固定された回転磁石4Bと、一方端部および他方端部を有し、その外周面が回転磁石4Bに近接するように配置され、ホルダー2Bに保持される非磁性体の筒状部材7Bと、筒状部材7Bの外周に配置されたコイル8Bと、筒状部材7B内に配置され、回転磁石4Bからの磁力を受けて磁性の向きの反転を繰り返す軟磁性材料の磁心6Bと、磁心6Bの一方端部および他方端部に当接し、ホルダー2Bに保持される軟磁性材料のヨーク9Bとを備える。
実施の形態3の発電機1Bは、実施の形態1,2の発電機1,1Aとは異なり、磁心6Bの端部が回転磁石4Bの外周面と対向していない。つまり、筒状部材7Bに巻かれたコイル8Bの外周面83Bの少なくとも一部分が、回転軸3に近接している。また、本実施の形態の筒状部材7Bの中心軸線は、回転軸3に交差しない位置で回転軸3に対して垂直な方向に延びている。このような構成のため、発電機1Bは、磁心6Bと回転磁石4Bとを十分に近接させることが困難であり、回転磁石4Bは磁心6Bで発生する誘導起電力に殆ど寄与することができない。
しかし、発電機1Bは、ヨーク9Bと回転磁石4Bとが近接する配置構成である。ヨーク9Bは、回転磁石4Bからの磁力を受けて磁化され、ヨーク9Bと当接する磁心6Bを磁化させる。つまり、発電機1Bは、回転磁石4Bとヨーク9Bとが近接しており、ヨーク9Bと磁心6Bとが当接しているため、回転磁石4Bの回転に応じてヨーク9Bの磁性が切り替わり、磁心6Bの極性が反転することで発電する。
筒状部材7Bと、コイル8Bと、磁心6Bと、ヨーク9Bとを含む構成は、電磁誘導により電流を発生させる。そのため、これらの構成はまとめて「電流発生部5B」と捉えることができる。電流発生部5Bは、回転軸3を中心とした回転対称位置に設けられた第1電流発生部51Bと、第2電流発生部52Bとを含む。つまり、発電機1Bの電流発生部5Bは、発電機1,1Aの電流発生部5,5Aよりも大きい分、磁性の向きが反転する際に生じる誘導起電力も大きくなるため、発電量を多くすることができる。
ヨーク9Bは、少なくともホルダー2Bの上面および下面に設けられる。ヨーク9Bは、回転磁石4Bの磁力を受けることができ、かつ磁心6Bを磁化することのできる配置であればよい。具体的には、ヨーク9Bは、ホルダー2Bの上面(下面)のうち、回転磁石4Bに近接する位置および磁心6Bの一方端部(他方端部)に当接する位置を覆うように設けられる。換言すれば、一対のヨーク9Bは、磁心6Bおよび回転磁石4Bを上下から挟み込むように設けられる。ヨーク9Bは、たとえば1枚の板状部材であってもよいし、複数の板状部材であってもよい。これにより、回転磁石4Bの磁力を磁心6Bへ伝達することができる。
なお、本実施の形態では、筒状部材7Bの中心軸線が、回転軸3に交差しない位置で回転軸3に対して垂直な方向に延びている場合について説明した。しかしながら、ヨーク9Bは、回転磁石4Bの磁力を受けることができ、かつ磁心6Bを磁化することのできる配置であれば、筒状部材7Bの中心軸線は、回転軸3に対して水平な方向に延びていてもよい。
なお、本実施の形態1,2,3の電流発生部5,5A,5Bは、回転軸3を中心とした回転対称位置に2つ設ける構成であるとしたが、その個数に限定されない。たとえば、外部部材を作動させるのに十分な発電量を確保できるのであれば、電流発生部5,5A,5Bを1つ設けるのみとしてもよい。
また、電流発生部5,5A,5Bを1つしか設けない場合であっても、ヨーク9,9A,9Bは、各々の発電機の形態に合わせて(磁心6,6A,6Bの他方端部と当接するようにして)ホルダー2,2A,2Bに保持される。
また、実施の形態1、2の発電機1,1Aについて、ヨーク9,9Aを備える例を説明したが、これらの実施の形態に係る発電機1,1Aは、ヨーク9,9Aを備えずとも十分な起電力を有している。つまり、発電機1,1Aはヨーク9,9Aを備えていなくてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1,1A,1B 発電機、2,2A,2B ホルダー、3 回転軸、4 回転磁石、5,5A,5B 電流発生部、6,6A,6B 磁心、7,7A,7B 筒状部材、8,8A,8B コイル、9,9A,9B ヨーク、31 ピニオン、51,51A,51B 第1電流発生部、52,52A,52B 第2電流発生部、61,61A,61B 第1磁心、62,62A,62B 第2磁心、71,71A,71B 第1筒状部材、72,72A,72B 第2筒状部材、81,81A,81B 第1コイル、82,82A,82B 第2コイル。
Claims (8)
- 収納空間を有するホルダーと、
前記ホルダーに回転自在に支持され、少なくともその一方端が前記ホルダーの外に露出している回転軸と、
前記ホルダーの収納空間内に配置され、前記回転軸に固定された回転磁石と、
一方端部が前記回転磁石に近接し、他方端部が前記回転磁石から離れるように配置され、前記ホルダーに保持される非磁性体の筒状部材と、
前記筒状部材の外周に配置されたコイルと、
前記筒状部材内に配置され、前記回転磁石からの磁力を受けて磁性の向きの反転を繰り返す軟磁性材料の磁心とを備える、発電機。 - 前記磁心の少なくとも一方端部または他方端部のいずれかに当接し、前記ホルダーに保持される軟磁性材料のヨークをさらに備える、請求項1に記載の発電機。
- 前記筒状部材と、前記コイルと、前記磁心とを含む電流発生部が、
前記回転軸を中心とした回転対称位置に設けられた第1電流発生部と、第2電流発生部とを含む、請求項1または2に記載の発電機。 - 収納空間を有するホルダーと、
前記ホルダーに回転自在に支持され、少なくともその一方端が前記ホルダーの外に露出している回転軸と、
前記ホルダーの収納空間内に配置され、前記回転軸に固定された回転磁石と、
一方端部および他方端部を有し、その外周面が前記回転磁石に近接するように配置され、前記ホルダーに保持される非磁性体の筒状部材と、
前記筒状部材の外周に配置されたコイルと、
前記筒状部材内に配置され、前記回転磁石からの磁力を受けて磁性の向きの反転を繰り返す軟磁性材料の磁心と、
前記磁心の一方端部および他方端部に当接し、前記ホルダーに保持される軟磁性材料のヨークとを備える、発電機。 - 前記筒状部材に巻かれたコイルの外周面は、前記回転軸に近接しており、前記筒状部材の中心軸線は、前記回転軸に交差しない位置で前記回転軸に対して垂直な方向に延びている、請求項4に記載の発電機。
- 前記筒状部材と、前記コイルと、前記磁心と、前記ヨークとを含む電流発生部が、
前記回転軸を中心とした回転対称位置に設けられた第1電流発生部と、第2電流発生部とを含む、請求項4または5に記載の発電機。 - 前記回転磁石は、円筒形状の磁石であり、周方向に2極に着磁されている、請求項1~6のいずれかに記載の発電機。
- 前記回転軸は、前記ホルダーから露出している一方端部分にピニオンを有している、請求項1~7のいずれかに記載の発電機。
Priority Applications (2)
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JP2021064245A JP2022159821A (ja) | 2021-04-05 | 2021-04-05 | 発電機 |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021064245A JP2022159821A (ja) | 2021-04-05 | 2021-04-05 | 発電機 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2022159821A true JP2022159821A (ja) | 2022-10-18 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021064245A Pending JP2022159821A (ja) | 2020-11-24 | 2021-04-05 | 発電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022159821A (ja) |
-
2021
- 2021-04-05 JP JP2021064245A patent/JP2022159821A/ja active Pending
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