JP2022159647A - 振動デバイス - Google Patents

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Masahiro Fujii
龍一 黒澤
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Abstract

【課題】信頼性を向上させることが可能な振動デバイスを提供する。【解決手段】ベース10と、振動素子と、樹脂体20と、リッド30と、を備え、振動素子は、第4面と第5面とが接合されることにより、ベース10と樹脂体20とリッド30とによって画定される封止部に封止され、検査用配線75aは、第1面と第3面とが接合されている接合部を跨いで封止部から封止部の外側に延伸している。【選択図】図1

Description

本発明は、振動デバイスに関する。
例えば、特許文献1には、振動部を有する圧電振動板を備え、振動部の周囲の圧電振動板の両主面に樹脂フィルムを接合することにより、振動部を封止した圧電振動デバイスが開示されている。特許文献1によれば、このような構造を採用することにより、安価な圧電振動デバイスの提供が可能であるとしている。
特開2020-141264号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構造では、有機材料である樹脂フィルムによって振動部を封止しているので、無機材料で封止する構成と比較して気密性が劣り、振動デバイスの周波数の経年変化が生じやすくなるという課題がある。
振動デバイスは、第1面、及び前記第1面と表裏関係にある第2面、を有し、前記第1面に配線が配置されたベースと、前記第1面に配置された振動素子と、前記第1面に接合された第3面、及び前記第3面と表裏関係にある第4面、を有し、前記第1面に直交する方向からの平面視において、前記振動素子を囲む環状の樹脂体と、第5面、及び前記第5面と表裏関係にある第6面、を有し、前記第1面と前記第5面とによって前記振動素子を挟むように配置されたリッドと、を備え、前記振動素子は、前記第4面と前記第5面とが接合されることにより、前記ベースと前記樹脂体と前記リッドとによって画定される封止部に封止され、前記配線は、前記第1面と前記第3面とが接合されている接合部を跨いで前記封止部から前記封止部の外側に延伸している。
振動デバイスの構成を示す概略斜視図。 図1に示す振動デバイスのA-A’線に沿う断面図。 振動デバイスにおいてリッドを外した状態の構成を示す平面図。 図3に示す振動デバイスのB-B’線に沿う断面図。 振動デバイスの製造方法を工程順に示すフローチャート。 振動デバイスの製造方法を示す断面図。 振動デバイスの製造方法を示す断面図。 振動デバイスの製造方法を示す断面図。 振動デバイスの製造方法を示す断面図。 振動デバイスの製造方法を示す断面図。 振動デバイスの製造方法を示す断面図。 振動デバイスの製造方法を示す断面図。 振動デバイスの製造方法を示す断面図。
以下の各図においては、互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸、及びZ軸として説明する。X軸に沿う方向を「X方向」、Y軸に沿う方向を「Y方向」、Z軸に沿う方向を「Z方向」とし、矢印の方向が+方向であり、+方向と反対の方向を-方向とする。なお、+Z方向を「上」又は「上方」、-Z方向を「下」又は「下方」ということもあり、+Z方向から見ることを平面視あるいは平面的ともいう。また、Z方向+側の面を上面、これと反対側となるZ方向-側の面を下面として説明する。
さらに、以下の説明において、例えば基板に対して、「基板上に」との記載は、基板の上に接して配置される場合、基板の上に他の構造物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接して配置され、一部が他の構造物を介して配置される場合のいずれかを表すものとする。
まず、図1~図3を参照しながら、振動デバイス100の構成について説明する。
図1に示すように、振動デバイス100は、ベース10と、ベース10の上に配置された樹脂体20と、樹脂体20の上に配置されたリッド30と、樹脂体20とリッド30とを接合する第1接合部40と、を備えている。
ベース10の一部には、樹脂体20の側面から張り出した張り出し部10cが設けられている。張り出し部10cの上面には、樹脂体20で囲まれた中に配置された振動素子70(図2参照)やベース10に配置された集積回路52(図2参照)と電気的に接続された、配線としての検査用配線75aが配置されている。
ベース10の下面には、外部と電気的な接続を行う外部端子60が備えられている。ベース10の上には、上記したように、振動素子70が配置されている。樹脂体20は、振動素子70を囲むように、ベース10の上に環状に配置されている。そして、樹脂体20の上にリッド30を配置することにより、振動素子70を封止することが可能となっている。
なお、第1接合部40は、樹脂体20とリッド30との接合において、気密性を高めるために、第1金属層41と第2金属層42とによって接合されている。以下、図2及び図3を参照しながら、振動デバイス100の構成を具体的に説明する。
図2~図4に示すように、振動デバイス100のベース10は、振動素子70が配置される側の第1面10aと、第1面10aと表裏関係にあり、外部端子60が配置される側の第2面10bと、を有する。
樹脂体20は、ベース10の第1面10aに接合される第3面20aと、第3面20aと表裏関係にある第4面20bと、を有する。樹脂体20は、図3に示すように、樹脂材20eと保護膜21とを有し、平面視において(第1面10aに直交する方向から見て)、振動素子70を囲むようにベース10の上に環状に配置されている。樹脂材20eの材料としては、公知の材料を用いることができ、例えば、感光性の樹脂である。
また、樹脂体20は、図2に示すように、第3面20aと第4面20bとに接続される側面20c,20dに無機材料からなる保護膜21が被覆されている。無機材料としては、例えば、酸化シリコン(SiO2)である。また、樹脂体20は、第4面20bにも保護膜21が被覆されている。このように、樹脂体20の第4面20bや側面20c,20dに保護膜21が被覆されていることにより、ガスバリア性を高くすることが可能となり、樹脂体20における気密性を高めることができる。
リッド30は、振動素子70が配置される側の面である第5面30aと、第5面30aと表裏関係にある第6面30bと、を有する。即ち、リッド30の第5面30aと、ベース10の第1面10aとによって、振動素子70を挟むように配置することができる。リッド30は、例えば、シリコン基板によって形成されている。なお、リッド30の第5面30aには、絶縁層31が形成されている。絶縁層31は、例えば、酸化シリコン(SiO2)である。
ベース10には、上記したように、第1面10a側又は第2面10b側の少なくとも一方に、集積回路52を有する半導体基板50が配置されている。樹脂体20は、図2に示すように、集積回路52の少なくとも一部と重なって配置されている。言い換えれば、樹脂体20は、集積回路52を有する半導体基板50の少なくとも一部と重なって配置されている。集積回路52は、トランジスターなどの能動素子を有する回路である。
また、ベース10の第1面10aには、保護膜21が形成されている。保護膜21は、例えば、酸化シリコン(SiO2)である。保護膜21の厚みは、例えば、1μmである。即ち、集積回路52を有する半導体基板50の上面を覆っている。保護膜21は、集積回路52を保護する機能を有する。
このように、集積回路52を有する半導体基板50と樹脂体20とが重なって配置されているので、集積回路52と樹脂体20とが重ならないように配置する場合と比較して、振動デバイス100を小型化することができる。また、第1面10aの側に集積回路52を配置することによって、ベース10における接合面に凹凸が生じた場合でも、凹凸を樹脂体20で吸収することが可能となるので、振動デバイス100の気密性を高めることができる。
第1接合部40は、樹脂体20の第4面20bに配置された第1金属層41と、リッド30の第5面30aに配置された第2金属層42とが、活性化接合されている部分である。活性化接合は、活性化された金属表面の自由エネルギーにより進行し、金属原子の拡散と再組織化により接合層が完成するため、接合後には接合界面は無く、材料の母材強度に近い接合強度が得られる。また、接合時に過大な熱や圧力を加えないので、接合後の残留応力を抑制し、振動素子70の周波数変動の影響を抑制できる。
また、第1金属層41及び第2金属層42は、接合金属として機能し、金(Au)を含んだ材料で構成されている。本実施形態の第1金属層41及び第2金属層42は、金の薄膜で構成されている。このように、金の薄膜で構成されているので、第1金属層41及び第2金属層42の表面に金属酸化膜が形成されない。よって、活性化接合や原子拡散結合において、金属酸化膜を除去する必要がなく、第1金属層41と第2金属層42とを容易に接合することができる。また、表面粗さが小さいので、接合は常温で無荷重、又は少ない荷重で実現することができる。これにより、第1接合部40の下層にある絶縁層やCMOSトランジスター、コンデンサー等の回路素子機能が、接合により損なわれることが無い。
なお、樹脂体20に設けられた第1金属層41の厚みは、例えば、20nmである。リッド30に設けられた第2金属層42の厚みは、例えば、20nmである。即ち、第1金属層41及び第2金属層42で構成された第1接合部40の厚みは、40nmである。なお、第1金属層41及び第2金属層42の下地の密着層として、例えば、チタン(Ti)や、チタン(Ti)とタングステン(W)の積層膜を用いるようにしてもよい。これによれば、線膨張差による応力を低減する応力緩和層として信頼性を高めることができる。
振動素子70は、ベース10の第1面10aに、片持ち梁の状態で実装されている。振動素子70は、振動基板71と、振動基板71の上面に配置された励振電極72と、振動基板71の下面に配置された励振電極73と、を備えている。振動素子70は、励振電極72,73と接続された導電性接合部材74及びマウント電極75を介して、半導体基板50の集積回路52と電気的に接続されている。
また、振動素子70は、第1金属層41と第2金属層42とが接合されることにより、ベース10と樹脂体20とリッド30とによって真空封止された状態となる。これにより、振動デバイス100の内部には、封止された封止部Sが形成される。
図3に示すように、検査用配線75aは、例えば、各マウント電極75から樹脂体20の領域を跨ぎ、張り出し部10cまで引き出されて形成されている。検査用配線75aは、マウント電極75を介して、振動素子70及び集積回路52と電気的に接続されている。
検査用配線75aは、例えば、振動素子70の特性に関する信号を出力する出力端子である。このように、出力端子が封止部Sの外側におけるベース10の上面に設けられているので、例えば、周波数調整時や検査時に出力信号を取り出す作業を容易に行うことができる。
また、図3及び図4に示すように、検査用配線75aは、ベース10の上に成膜された保護膜21の上に配置されている。なお、本実施形態のように、樹脂体20が配置される領域を跨いで検査用配線75aが配置されている場合でも、検査用配線75aの凹凸を樹脂体20によって吸収することが可能となっている。よって、ベース10と樹脂体20との接合部としての第2接合部80(具体的には、第1面と第3面とが接合されている第2接合部80)において、検査用配線75aの周囲の気密性を保持することができる。
外部端子60は、ベース10の第2面10bに形成されている。外部端子60は、ベース10を貫通して設けられた貫通電極61を介して、半導体基板50の集積回路52と電気的に接続されている。図2に示すように、外部端子60とベース10との間には、絶縁層62が形成されている。この絶縁層62は、貫通電極61とベース10との間にも形成されている。
次に、図5~図13を参照しながら、振動デバイス100の製造方法について説明する。なお、振動デバイス100の製造方法は、主に、ベース10(及び樹脂体20)の形成工程、振動素子70の形成工程、リッド30の形成工程、接合及び個片化の工程、を有する。
まず、図5に示すように、ベース10の製造方法を説明する。ステップS11では、図示しないが、シリコンウエハを準備し、ベース10となる部分に貫通電極61を形成するための貫通孔を形成する。具体的には、ベース10に、ドライエッチング処理を施して貫通孔を形成する。次に、貫通孔の内壁に熱酸化膜を形成し、絶縁層62が形成された貫通孔を完成させる。
ステップS12では、貫通電極61を形成する。具体的には、例えば、ボロン(B)が注入されたポリシリコンを貫通孔の中に埋め込むことにより形成する。貫通電極61の形成は、半導体基板50を形成した後に行ってもよい。なお、貫通電極61を先に形成することにより、多層化する半導体基板50の欠陥を少なくし、高品質のベース10を形成することができる。
ステップS13では、公知の製造方法を用いて、集積回路52を有する半導体基板50を形成する。ステップS14では、半導体基板50の上にマウント電極75、及び検査用配線75aを形成する。具体的には、図6に示すように、まず、半導体基板50を含むベース10の上面に保護膜21を形成する。
その後、集積回路52と電気的に接続される図示しない電極を形成し、電極の上にマウント電極75、及び検査用配線75aを形成する。マウント電極75及び検査用配線75aは、例えば、チタン(Ti)の薄膜を下地に、金(Au)の薄膜を、例えば、スパッタ処理及びエッチング処理によって形成する。
ステップS15では、ベース10の上面に樹脂体20を形成する。まず、図7に示すように、ベース10の上面(即ち、第1面10a)の周囲に、例えば、感光性樹脂を塗布して樹脂材20eを形成する。その後、図8に示すように、樹脂材20eが配置されたベース10の全体に、例えば、酸化シリコンを成膜する。これにより、樹脂材20eの上面(即ち、第4面20b)から側面20c,20dに亘る樹脂材20eの表面全体に酸化シリコンの保護膜21が形成される。その後、図9に示すように、検査用配線75aに成膜された保護膜21を除去して、電気的に導通可能な状態にする。
ステップS16では、樹脂体20の第4面20bに相当する面に、第1接合部40を構成する第1金属層41を形成する。具体的には、図10に示すように、樹脂体20の第1接合部40が形成される接合面20b1に、例えば、チタン(Ti)の薄膜を下地に、金(Au)の薄膜を、例えば、スパッタ処理及びエッチング処理によって形成する。チタンの薄膜と金の薄膜とを合わせて、例えば、20nmである。
次に、ステップS21では、公知の製造方法を用いて、振動素子70を形成する。ステップS22では、ベース10に振動素子70を搭載する。具体的には、導電性接合部材74を介して、振動素子70の図示しない端子とマウント電極75とを電気的に接続させる。これにより、ベース10の第1面10aに振動素子70が搭載される(図12参照)。
次に、リッド30の製造方法を説明する。ステップS31では、リッド30となるシリコンウエハを洗浄する。ステップS32では、図11に示すように、リッド30の第5面30aの全面に酸化シリコンを成膜し、絶縁層31を形成する。
ステップS33では、リッド30に、第1接合部40となる第2金属層42を形成する。具体的には、図11に示すように、リッド30の第1接合部40が形成される接合面30a1に、例えば、チタン(Ti)の薄膜を下地に、金(Au)の薄膜を、例えば、スパッタ処理及びエッチング処理によって形成する。チタンの薄膜と金の薄膜とを合わせて、例えば、20nmである。
次に、接合工程及び個片化工程を説明する。ステップS41では、第1金属層41及び第2金属層42の表面を活性化させる。ステップS42では、第1金属層41と第2金属層42を活性化接合する。
まず、図12に示すように、第1金属層41の表面と、第2金属層42の表面とを、活性化させる。具体的には、中性アルゴンイオンビームなどを第1金属層41及び第2金属層42に照射することにより、第1金属層41及び第2金属層42の表面を活性化させる。
その後、図13に示すように、振動素子70及び樹脂体20が配置されたベース10に、リッド30を載置して、第1金属層41と第2金属層42とを接触させる。即ち、ベース10側のシリコンウエハと、リッド30側のシリコンウエハと、を貼り合わせる。
このような活性化接合によれば、第1金属層41及び第2金属層42の表面の金属原子、本実施形態では、金(Au)原子が第1金属層41と第2金属層42との接触面において拡散、再組織化を生じて接合が行われるため、接合界面のない強固な接合となる。また、第1金属層41及び第2金属層42の表面を平滑にすることにより、第1金属層41及び第2金属層42の表面の自由表面エネルギーのみで接合を行うことができるので、常温でかつ積極的な加圧をせずに接合を行うことができる。
この際、加圧しても良いし、しなくても良い。加圧する場合は、室温での接合がより確実に行うことができる。表面粗さ(Ra:算術平均粗さ)が5nm以下等と平滑な場合は、自由表面エネルギーだけで接合が瞬時に実現できるので、大きな加圧力は必要なく、積極的な加圧はしなくても良い。
また、接合工程での荷重や熱等の負荷により、第1接合部40の下層の絶縁層やCMOSトランジスター、コンデンサー等の回路素子機能が損なわれることがなく、回路素子上へのリッド30の接合を可能とし、振動デバイス100の小型化、シリコンウエハからの振動デバイス100の取れ数を確保することができる。また、この場合、接合装置の負荷も軽減するため、より安価な装置で接合が可能となる。
また、接合時に過大な圧力や熱を加えないため、集積回路52の少なくとも一部と樹脂体20が重なっている場合でも、接合時における集積回路52の破損を低減することができる。更に、振動デバイス100を小型化することができる。
なお、本実施形態では、第1金属層41と第2金属層42とを、活性化接合により接合しているが、原子拡散接合を用いても構わない。原子拡散接合を用いることにより、活性化接合と同様に、接合時に過大な圧力や熱を加えずに、第1金属層41と第2金属層42とを接合することができる。
活性化接合により、第1金属層41と第2金属層42とが接合され、第1接合部40が形成される。このようにして、ベース10側のシリコンウエハと、リッド30側のシリコンウエハと、が貼り合わされて、複数の振動デバイス100が一体的に形成された状態のシリコンウエハが得られる。
また、ベース10とリッド30との間に樹脂体20が配置されるので、検査用配線75aが封止部Sから封止部Sの外側に引き出され、樹脂体20が配置される領域を跨ぐ場合でも、樹脂体20によって、検査用配線75aに起因する凹凸を吸収することが可能となる。よって、検査用配線75aの周囲に隙間ができることが抑えられ、封止部Sの気密性を高めることができる。
ステップS43では、シリコンウエハを研磨、研削することにより薄板化し、振動デバイス100を薄型化する。ステップS44では、ベース10の第2面10bに絶縁層62及び外部端子60を形成する。なお、ステップS44のあとにステップS43を実施してもよく、すなわち、外部端子60を形成したあとに、リッド30側のシリコンウエハを研磨、研削することにより薄板化してもよく、この場合、シリコンウエハハンドリング時のシリコンウエハの割れ欠けを抑制することができる。次に、リッド30側から検査用配線75aが露出するように、ダイシングなどの方法を用いて、リッド30側のシリコンウエハの一部を開口させる。ステップS45では、リッド30側のシリコンウエハの開口から導電性プローブを挿入して検査用配線75aに接触させ、振動素子70からの出力信号を取り出して周波数調整を行う。
ステップS46では、シリコンウエハから各振動デバイス100をダイシングなどの切断方法を用いて個片化する。以上の製造工程により、振動デバイス100を製造することができる。
以上述べたように、本実施形態の振動デバイス100は、第1面10a、及び第1面10aと表裏関係にある第2面10b、を有し、第1面10aに検査用配線75aが配置されたベース10と、第1面10aに配置された振動素子70と、第1面10aに接合された第3面20a、及び第3面20aと表裏関係にある第4面20b、を有し、第1面10aに直交する方向からの平面視において、振動素子70を囲む環状の樹脂体20と、第5面30a、及び第5面30aと表裏関係にある第6面30b、を有し、第1面10aと第5面30aとによって振動素子70を挟むように配置されたリッド30と、を備え、振動素子70は、第4面20bと第5面30aとが接合されることにより、ベース10と樹脂体20とリッド30とによって画定される封止部Sに封止され、検査用配線75aは、第1面10aと第3面20aとが接合されている第2接合部80を跨いで封止部Sから封止部Sの外側に延伸している。
この構成によれば、ベース10とリッド30との間に樹脂体20が配置されるので、検査用配線75aが第2接合部80を跨いで封止部Sから封止部Sの外側に延在することで形成されるベース10上の凹凸を、樹脂体20によって吸収することが可能となる。よって、気密性を高めることができる。
なお、第1金属層41は、第4面20bに加えて、樹脂体20の側面20c、20dに配置されていてもよく、樹脂体20が第1金属層41で覆われることで、更に気密性を高めることが可能となる。
また、振動デバイス100において、検査用配線75aは、振動素子70の特性に関する信号を出力する出力端子であることが好ましい。この構成によれば、出力端子が封止部Sの外側におけるベース10の上面に設けられているので、例えば、検査時に出力信号を取り出す作業を容易に行うことができる。
また、振動デバイス100において、ベース10は、第1面10a及び第2面10bの少なくとも一方に、集積回路52を有する半導体基板50が配置されており、検査用配線75aは、振動素子70又は集積回路52に電気的に接続されていることが好ましい。この構成によれば、ベース10に集積回路52が配置されているので、振動デバイス100を小型化することができる。
また、振動デバイス100において、集積回路52は、第1面10aに配置されており、樹脂体20は、平面視において、集積回路52の少なくとも一部と重なって配置されていることが好ましい。この構成によれば、集積回路52と樹脂体20とが重なって配置されているので、集積回路52と樹脂体20とが重ならないように配置する場合と比較して、振動デバイス100を小型化することができる。また、第1面10aに集積回路52を配置することによって、ベース10における第2接合部80の下層で凹凸が生じた場合でも、凹凸を樹脂体20で吸収することが可能となるので、振動デバイス100の気密性を高めることができる。
また、振動デバイス100において、第2面10bには、外部端子60が配置されており、外部端子60と集積回路52とは、ベース10に配置された貫通電極61を介して電気的に接続されていることが好ましい。この構成によれば、集積回路52と電気的に接続された外部端子60を第2面10bに配置し、外部端子60と出力端子とが異なる面に配置されるので、表面実装により回路基板やSoC(System on a Chip)などに実装されて利用される際、短絡するような不具合を抑えることが可能となる。よって、品質のよい振動デバイス100を提供することができると共に、ウエハレベルでの検査を容易にすることができる。
また、振動デバイス100において、樹脂体20は、第4面20bを含む表面に第1金属層41が配置され、リッド30は、第5面30aに第2金属層42が配置され、振動素子70は、第1金属層41と第2金属層42とが接合されることにより、ベース10と樹脂体20とリッド30とによって封止されることが好ましい。この構成によれば、第1金属層41及び第2金属層42のように無機材料を接合して封止するので、第1金属層41及び第2金属層42が有機材料である場合と比較して、気密性を高めることが可能となり、振動素子70、即ち、振動デバイス100の周波数の経年変化が生じることを抑えることができる。
また、振動デバイス100において、第1金属層41と第2金属層42とは、活性化接合されていることが好ましい。この構成によれば、活性化接合することにより、接合界面のない強固な接合にすることができる。よって、常温でかつ積極的な加圧をすることなく、第1金属層41と第2金属層42とを接合することができる。
また、振動デバイス100において、第1金属層41及び第2金属層42は、金を含むことが好ましい。この構成によれば、金を含むので、第1金属層41及び第2金属層42の表面に金属酸化膜が形成されない。よって、活性化接合や原子拡散結合において、金属酸化膜を除去する必要がなく、第1金属層41と第2金属層42とを容易に接合することができる。
また、振動デバイス100において、樹脂体20は、第3面20aと第4面20bとに接続される側面20c,20dが無機材料からなる保護膜21で被覆されていることが好ましい。この構成によれば、樹脂体20の側面20c,20dが保護膜21で被覆されているので、ガスバリア性を高くすることが可能となり、更に気密性を高めることができる。
また、振動デバイス100において、樹脂体20は、第4面20bが保護膜21で被覆されていることが好ましい。この構成によれば、ベース10に樹脂体20を配置した後、樹脂体20の全体に保護膜21を被覆すればよいので、部分的に保護膜21を除去する必要がなく、製造プロセスを容易にすることができる。
以下、上記した実施形態の変形例を説明する。
上述した実施形態では、リッド30をシリコン基板によって形成したが、ホウ珪酸ガラス等によって形成してもよい。ホウ珪酸ガラスはシリコンウエハから形成されたベース10と同等の線膨張係数を有するので、熱応力による周波数変動を抑制でき、また、絶縁層31を形成するステップS32を省略できる。
また、第2金属層42は、第5面30aの全面に形成してもよい。第2金属層42により封止部Sを静電遮蔽することができるのでノイズによる影響を抑制でき、また、第2金属層42を第1接合部40のみに形成するためのエッチング工程を省略することができる。
なお、上述した振動デバイス100は、発振器や、加速度センサーや角速度センサーなどの慣性センサーとして好適に用いることができる。
10…ベース、10a…第1面、10b…第2面、10c…張り出し部、20…樹脂体、20a…第3面、20b…第4面、20b1…接合面、20c,20d…側面、20e…樹脂材、21…保護膜、30…リッド、30a…第5面、30a1…接合面、30b…第6面、31…絶縁層、40…第1接合部、41…第1金属層、42…第2金属層、50…半導体基板、52…集積回路、60…外部端子、61…貫通電極、62…絶縁層、70…振動素子、71…振動基板、72…励振電極、73…励振電極、74…導電性接合部材、75…マウント電極、75a…配線としての検査用配線、80…接合部としての第2接合部、100…振動デバイス。

Claims (10)

  1. 第1面、及び前記第1面と表裏関係にある第2面、を有し、前記第1面に配線が配置されたベースと、
    前記第1面に配置された振動素子と、
    前記第1面に接合された第3面、及び前記第3面と表裏関係にある第4面、を有し、前記第1面に直交する方向からの平面視において、前記振動素子を囲む環状の樹脂体と、
    第5面、及び前記第5面と表裏関係にある第6面、を有し、前記第1面と前記第5面とによって前記振動素子を挟むように配置されたリッドと、
    を備え、
    前記振動素子は、前記第4面と前記第5面とが接合されることにより、前記ベースと前記樹脂体と前記リッドとによって画定される封止部に封止され、
    前記配線は、前記第1面と前記第3面とが接合されている接合部を跨いで前記封止部から前記封止部の外側に延伸していることを特徴とする振動デバイス。
  2. 請求項1に記載の振動デバイスであって、
    前記配線は、前記振動素子の特性に関する信号を出力する出力端子であることを特徴とする振動デバイス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の振動デバイスであって、
    前記ベースは、前記第1面及び前記第2面の少なくとも一方に、集積回路を有する半導体基板が配置されており、
    前記配線は、前記振動素子又は前記集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする振動デバイス。
  4. 請求項3に記載の振動デバイスであって、
    前記集積回路は、前記第1面に配置されており、
    前記樹脂体は、前記平面視において、前記集積回路の少なくとも一部と重なって配置されていることを特徴とする振動デバイス。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の振動デバイスであって、
    前記第2面には、外部端子が配置されており、
    前記外部端子と前記集積回路とは、前記ベースに配置された貫通電極を介して電気的に接続されていることを特徴とする振動デバイス。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の振動デバイスであって、
    前記樹脂体は、前記第4面を含む表面に第1金属層が配置され、
    前記リッドは、前記第5面に第2金属層が配置され、
    前記振動素子は、前記第1金属層と前記第2金属層とが接合されることにより、前記ベースと前記樹脂体と前記リッドとによって封止されることを特徴とする振動デバイス。
  7. 請求項6に記載の振動デバイスであって、
    前記第1金属層と前記第2金属層とは、活性化接合されていることを特徴とする振動デバイス。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の振動デバイスであって、
    前記第1金属層及び前記第2金属層は、金を含むことを特徴とする振動デバイス。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の振動デバイスであって、
    前記樹脂体は、前記第3面と前記第4面とに接続される側面が無機材料からなる保護膜で被覆されていることを特徴とする振動デバイス。
  10. 請求項9に記載の振動デバイスであって、
    前記樹脂体は、前記第4面が前記保護膜で被覆されていることを特徴とする振動デバイス。
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