JP2022158126A - 車両用締結構造 - Google Patents

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大一 中沢
Daiichi Nakazawa
和幸 山田
Kazuyuki Yamada
弘和 岡
Hirokazu Oka
菜央 中村
Nao Nakamura
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Abstract

Figure 2022158126000001
【課題】第1ナットの供回りを防止するための工具を用いることなく、第2ナットの締め付け作業を行うことができる、車両用締結構造を提供する。
【解決手段】車両用締結構造は、車体の第1部材に設けられたボルトと、車体の第2部材にボルトの軸周りの回転を拘束された状態で、ボルトに遊嵌された第3部材と、ボルトに螺合して、ボルトの軸方向一側への第3部材の移動を規制する第1ナットと、第1ナットよりもボルトの軸方向一側においてボルトに螺合した第2ナットと、第1ナットと第2ナットとの間に介挿された第4部材と、を備える。第4部材は、第1ナットと第2ナットとに挟持される座金部と、第3部材に当接する当接部とを有し、第3部材は、当接部に当接し第4部材のボルトの軸周りの回転を規制する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用締結構造に関するものである。
特許文献1は、ボルト頭部を嵌合するための穴部を備えたソケット部と、穴部に嵌合されるボルト頭部の嵌合先端面を係止するべく穴部の反開口側に設けられた係止部材と、ソケット部の周面から穴部半径方向外方へ延設されたアーム部と、アーム部に設けられた磁石とを有する供回り防止具を開示している。
特開2009-34733号公報
ところで、車両を構成する部材を締結するためのダブルナットによるゆるみ止め作業を行う際に、第1ナットに対して第2ナットを締め込むと、第2ナットから第1ナットにモーメントが伝達され、第1ナットと第2ナットとが供回りしようとするため、第1ナットの共回りを防止するための工具を用いる場合があった。
本発明の目的は、第1ナットの供回りを防止するための工具を用いることなく、第2ナットの締め付け作業を行うことができる、車両用締結構造を提供することである。
本発明の一態様にかかる車両用締結構造では、第1ナットと第2ナットとの間に介挿された第4部材は、第1ナットと第2ナットとに挟持される座金部と、第3部材に当接する当接部とを有する。第3部材は、当接部に当接し第4部材のボルトの軸周りの回転を規制する。
本発明によれば、第1ナットの供回りを防止するための工具を用いることなく、第2ナットの締め付け作業を行うことができる。
実施形態に係る車両用締結構造を備える車体構造の斜視図であって、当該車両用締結構造に係る部材と、他の車体用部材との配設関係を示す図である。 実施形態に係る車両用締結構造が備える部材の配設関係を示す分解斜視図である。 仮保持状態における、実施形態に係る車両用締結構造が備える部材の配設関係を示す斜視図である。 締結状態における、実施形態に係る車両用締結構造が備える部材の配設関係を示す斜視図である。 締結状態における、実施形態に係る車両用締結構造が備える部材の配設関係を示す図であって、図4のA-A線に沿った一部断面図である。 実施形態に係る車両用締結構造の、車体における作用を説明するための図であって、第2部材であるアンカアームの位置決め方法を示す図である。
以下、図面を参照しながら、実施形態にかかる車両用締結構造について説明する。なお、各図中のFR,RRは、車両前後方向前方、後方をそれぞれ示し、LH,RHは、車幅方向左方、右方を、UP,DNは、車両上下方向上方、下方をそれぞれ示す。以下の説明では、車両前後方向前方、後方、車両上下方向上方、下方を、それぞれ単に「車両前方」「車両後方」「車両上方」「車両下方」と称する。なお、同一の機能を有する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
実施形態にかかる車両用締結構造1は、例えば、車体(図示せず)の姿勢調整機構における、ダブルナットによる締結に用いられる。
図1に示すように、車体はその左右において車両前後方向に延伸する一対のサイドメンバ3と、サイドメンバ3の車両後部側において車幅方向に延在する第1部材であるクロスメンバ10と、を備える。一対のサイドメンバ3の各々の車両前方部における車幅方向外側には、図に例示するようにダブルウィッシュボーン式のサスペンション5が設けられている。
サスペンション5はアッパーアーム5aと、ロアーアーム5bと、図示しないスプリングを内蔵するショックアブソーバ5cと、備える。また、アッパーアーム5aとロアーアーム5bとは、車両の前輪(図示せず)を支持するナックル(図示せず)によって車両上下方向において連結される。また、ショックアブソーバ5cは車両上下方向に延在し、その上端はサイドメンバ3に固定され、その下端はロアーアーム5bに所定の角度範囲で回転可能に連結される。
アッパーアーム5aは車両上下方向視でU字型の形状を有し、車幅方向内側の端部5dには、車両前後方向に向けて貫通する貫通孔が設けられている。この貫通孔にはトーションバー7が挿通されており、例えば鋸歯状の凹凸が嵌合することによってアッパーアーム5aとトーションバー7とが連結される。
トーションバー7は、サイドメンバ3に沿うようにして車両前後方向に延在する円柱状の長尺部材であり、例えばバネ鋼鋼材(SUP材)等の金属から構成される。トーションバー7の車両前方側端部は前述のようにアッパーアーム5aと連結され、車両後方側端部は、車幅方向内側に向けて延在する第2部材であるアンカアーム20と連結されている。アンカアーム20は、車両用締結構造1を用いてクロスメンバ10に固定される。
アンカアーム20は、トーションバー7の軸周りに所定の角度捻じられた状態で、車両用締結構造1を用いて位置決めされている。これにより、トーションバー7はその軸周り方向の捻じりモーメントを受けた状態で、アッパーアーム5aとアンカアーム20との間に固定される。そして、トーションバー7に生じた反発力はアッパーアーム5aに対して入力される。このため、アンカアーム20を捻じる角度を調整することにより、トーションバー7に入力する捻じりモーメントを調整し、その結果、アッパーアーム5aのトーションバー7の軸周り方向のモーメントを調整することができる。
例えば、トーションバー7に対して図1の矢印B方向に向けた捻じりモーメントを増加することにより、アッパーアーム5a及びロアーアーム5bは車幅方向外側が下がるように傾く。これにより、車両における前輪の相対的位置を車両下方に移動させ、車両前部における車高を高くする(リフトアップする)ことができる。また、トーションバー7に対して入力される捻じりモーメントを減少させることにより、車両前部における車高を低くする(ロアーダウンする)ことができる。
車両はこのようなサスペンション5、トーションバー7、アンカアーム20及び車両用締結構造1を車幅方向左右それぞれにおいて有するため、車両前部における車高を左右それぞれに調整することができる。従って、車両は、左右の前輪の各々について、車両における相対的な上下方向位置を調整する、姿勢調整機構を備える。
実施形態に係る車両用締結構造1は、図2乃至図6に示すように、ボルト50と、第1ナット60と、第2ナット70と、第3部材であるアンカ部材30と、第4部材であるアンカブラケット40と、を備える。
ボルト50は、その軸方向(以下、ボルト軸方向)における、一側(図2における下方側)に所定の範囲でネジ山が形成され、他側(図2における上方側)の端部にはスイベル50aを有し、車体のクロスメンバ10に設けられている。
スイベル50aは、ボルト軸方向に対して垂直、かつトーションバー7の軸方向に平行な方向に延在する半円柱状の部材である。図1に示すように、スイベル50aはクロスメンバ10に設けられた車両前後方向に貫通する円形の穴部10aに挿し込まれる。このため、ボルト50はスイベル50aを支軸として所定の角度範囲で揺動可能な状態で、クロスメンバ10によって保持される。
アンカ部材30は、ボルト軸方向に対して垂直、かつスイベル50aの長手方向に平行な方向に延在する半円柱状の部材であり、例えば鋼、ステンレス、アルミニウム等の金属からなる。アンカ部材30の側面のうち、ボルト軸方向一側の側面はボルト軸方向に対して垂直な平面であり、他側の側面はアンカ部材30の延在方向の周りに湾曲する曲面(上曲面)である。また、アンカ部材30の長手方向中央部には、平面及び上曲面を貫通する円形の穴部(アンカ穴部30a)が形成されている。アンカ穴部30aの内径はボルト50の軸の外径よりも大きい。また、アンカ部材30の長手方向両端部には、ボルト軸方向と平行で平坦な側面30bが形成され、側面30bにはアンカ部材30の長手方向に沿って突出する突出部30cが形成されている。換言すれば、アンカ部材30は、その長手方向に突出する突出部30cを備える。
図示した例では、突出部30cの側面のうち、ボルト軸方向他側の側面は、突出部30cの突出方向周りに湾曲する曲面となっている。もっとも、ボルト軸方向他側の側面以外の側面が湾曲する曲面となっていてもよい。換言すれば、突出部30cが突出する方向と平行な軸方向視において、突出部30cの輪郭の少なくとも一部は湾曲する。
第1ナット60は、ボルト50と螺合する部材であり、アンカ部材30よりもボルト軸方向の一側に配置される。第2ナット70は、第1ナット60よりもボルト50の軸方向一側においてボルト50に螺合する部材である。第2ナット70は第1ナット60の緩みを防止するために配置される部材であり、第1ナット60と第2ナット70とでダブルナット構造を構成する。
アンカブラケット40は第1ナット60と第2ナット70との間に介挿される部材であり、例えば鋼、ステンレス、アルミニウム等の金属からなる。また、アンカブラケット40は、第1ナット60と第2ナット70とに挟持される座金部40aと、アンカ部材30に当接する当接部40bとを有する。
図示した例では、座金部40aはボルト軸方向に対して垂直な方向に延在する平板であり、その一部はボルト軸方向と平行な軸方向視(ボルト軸方向視)で略U字の形状に切り欠かれ、座金切欠き部40dが形成されている。座金切欠き部40dにボルト50を通すことにより第1ナット60と第2ナット70との間に座金部を配置し、第2ナット70を第1ナット60に向けて締め込むことにより、座金部40aを第1ナット60と第2ナット70との間に挟持することができる。
当接部40bは、座金部40aが第1ナット60と第2ナット70とによって挟持された状態において、ボルト軸方向と直交する方向における両端部の各々からボルト軸方向他側に向けて立設された一対の壁部である。なお、アンカ部材30の長手方向両端の平面である側面30b同士の間の寸法と、当接部40b同士の間の寸法とはほぼ等しく構成されていてもよい。なお、図示した例ではアンカブラケット40は一対の当接部40bを備えるが、これに限定されない。1つの当接部40bが座金部40aの周縁部に沿って立設されていてもよい。
また、当接部40bには、その一部を切り欠くことにより溝部40cが形成されている。溝部40cは、当接部40bの立設する方向に対して垂直な方向に所定の幅で切り取られるとともに、当接部40bが立設される方向に向けて所定の幅で切り取られ形成される。このため、図に例示するように当接部40bは全体としてフック状の形状をなす。よって、溝部40cは後述するように突出部30cと掛合可能に構成されている。
次に、図2乃至図6を参照しながら、実施形態に係る車両用締結構造1に係る締結方法を説明する。
まず、アンカ部材30のアンカ穴部30aに、ボルト50が遊びを持った状態で挿通される。そして、アンカ部材30をボルト50に沿ってボルト軸方向他側に向けて移動することにより、ボルト50上の所定位置でアンカ部材30とアンカアーム20とを当接させる。
アンカアーム20の一端部にはトーションバー7を挿し込み固定するためのアーム穴部20aが設けられ、他端部のボルト軸方向一側には、アンカ部材30と摺動可能に嵌め合わされるように構成されたアーム切欠き部20bが形成されている。図示した例では、アーム切欠き部20bは、トーションバー7の延在方向と平行な軸方向視で、アンカアーム20の他端部を半円弧状に切り欠くことにより形成される。ここで、アーム切欠き部20bとアンカ部材30の上曲面とは、略同一の曲率を備える。このため、アンカアーム20とアンカ部材30とは、アンカ部材30の長手方向と平行な軸を中心として摺動可能に嵌め合わせることができる。その一方で、アンカアーム20は、アーム穴部20aに連結されたトーションバー7によってボルト50の軸周りの回転を拘束されているため、アンカ部材30のボルト50の軸周りの回転は、アンカアーム20によって拘束される。従って、アンカ部材30は、アンカアーム20によってボルト50の軸周りの回転を拘束された状態で、ボルト50に遊嵌される。
なお、ダブルナットを用いた他の車体用部材の締結構造に車両用締結構造1を用いた場合には、第3部材のボルト50の軸周りの回転を拘束する第2部材は、アンカアーム20以外の部材であってもよい。また、第3部材の形状は上述のアンカ部材30の形状に限定されず、第2部材の形状に応じて適宜変更することができる。
次に、第1ナット60をボルト50のネジ山に対して締め込む。これにより、第1ナット60のボルト軸方向他側の座面は、アンカ部材30のボルト軸方向一側に当接し、アンカ部材30のボルト軸方向一側への移動は第1ナット60により規制される。従って、第1ナット60は、ボルト50に螺合して、ボルト50の軸方向一側へのアンカ部材30の移動を規制する。これにより、アンカ部材30のボルト50に沿った移動は、ボルト軸方向一側で当接するアンカアーム20と、ボルト軸方向他側で当接する第1ナット60とによって規制されることとなる。
さらに、図6に示すように、アンカ部材30とアンカアーム20とが嵌合した状態で、さらに第1ナット60をボルト軸方向他側に向けて締め込むことによって、アンカ部材30がボルト50に沿ってボルト軸方向他側に向けて移動する。これにより、アンカアーム20はアンカ部材30に押され、トーションバー7の軸方向周りを矢印C方向に回転し、所定の角度で位置決めされる。これにより、トーションバー7には捻じりモーメントが入力され反発力が生じる。当該反発力はトーションバー7からサスペンション5のアッパーアーム5aに入力され、前述のように車両の姿勢を調整することができる。なお、第1ナット60を締め込む距離は、所望の車両姿勢に応じて適宜調整することができる。
次に、図3に示すように、アンカブラケット40の座金部40aに形成された座金切欠き部40dにボルト50を通すとともに、溝部40cにアンカ部材30の突出部30cを通し、突出部30cのボルト軸方向他側の面に、溝部40cのボルト軸方向一側の縁部を引っ掛けるようにして、アンカブラケット40を一時的に保持した状態(仮保持状態)にする。この状態では、突出部30cのボルト軸方向一側の面と、溝部40cのボルト軸方向一側の縁部とは所定の距離を隔てて離間する。また、第1ナット60のボルト軸方向一側の座面と、座金部40aのボルト軸方向他側の面とは、所定の距離を隔てて離間する。
なお、アンカブラケット40のうち、座金部40aの第1ナット60と第2ナット70との間で挟持される部分以外の部分は、第1ナット60から離間する。このため、当接部40bと第1ナット60の側面とは、所定の距離を隔てて離間する。従って、当接部40bと第1ナット60の側面とが干渉することがなく、アンカ部材30に対する第1ナット60の相対角度を自由に設定することができる。
次に、ボルト50に第2ナット70をボルト軸方向他側に向けて締め込むことで、第2ナット70のボルト軸方向他側の座面と座金部40aのボルト軸方向一側の面とを当接させ、さらに第2ナット70を締め込み、アンカブラケット40をボルト軸方向他側に持ち上げる。このとき、当接部40bと、アンカアーム20によってボルト軸方向周りの回転を拘束されたアンカ部材30の側面30bと、が当接しているため、アンカブラケット40のボルト軸方向周りの回転はアンカ部材30によって規制されている。換言すれば、アンカ部材30は、当接部40bに当接しアンカブラケット40のボルト50の軸周りの回転を規制している。さらに、アンカ部材30の突出部30cが突出する方向における両端の平面である側面30bと、突出部30cが突出する方向において当該平面に対向する当接部40bの平面とは、アンカブラケット40がボルト50の軸周りに回転するときに干渉するように構成されていてもよい。このため、第2ナット70とともにアンカブラケット40とが供回りすることを抑制しながら、第2ナット70を締め込み、図4乃至図6に示すような、座金部40aを第1ナット60と第2ナット70とで挟持した状態(締結状態)とすることができる。なお、この状態では、突出部30cのボルト軸方向他側の面と、溝部40cのボルト軸方向他側の縁部とは、所定の距離を隔てて離間した状態となる。
次に、実施形態に係る車両用締結構造1の作用効果を説明する。
(1)実施形態に係る車両用締結構造1は、車体のクロスメンバ10に設けられたボルト50と、車体のアンカアーム20にボルト50の軸周りの回転を拘束された状態で、ボルト50に遊嵌されたアンカ部材30と、ボルト50に螺合して、ボルト50の軸方向一側へのアンカ部材30の移動を規制する第1ナット60と、第1ナット60よりもボルト50の軸方向一側においてボルト50に螺合した第2ナット70と、第1ナット60と第2ナット70との間に介挿されたアンカブラケット40と、を備える。アンカブラケット40は、第1ナット60と第2ナット70とに挟持される座金部40aと、アンカ部材30に当接する当接部40bとを有する。アンカ部材30は、当接部40bに当接しアンカブラケット40のボルト50の軸周りの回転を規制する。
このため、車両用締結構造1を図3に示す仮保持状態から、図4に示す締結状態にする際に、第2ナット70を締め込むと、第2ナット70から座金部40aを介して、アンカブラケット40と第1ナット60とにモーメントが伝達され、第1ナット60とアンカブラケット40とが第2ナット70と供回りしようとするが、アンカブラケット40の回転は、当接部40bがアンカ部材30に当接することで規制される。そのため、更に第2ナット70を締め込んでも、当該モーメントが第1ナット60に伝達されることはない。即ち、第1ナット60の供回りを防止するための工具を用いることなく、第2ナット70の締め付け作業を行うことができる。
また、第2ナット70を締め込むと、第1ナット60と第2ナット70とが座金部40aを介して互いに押し付けられ、座金部40aは圧縮される。この状態では、第1ナット60の内径部に設けられたネジ山のうち、座金部40aとは反対側を向いた面が、ボルト50のネジ山のうち座金部40a側を向いた面に対して押し当てられ、摩擦力が生じる。また、第2ナット70の内径部に設けられたネジ山のうち、座金部40aとは反対側を向いた面が、ボルト50のネジ山のうち座金部40a側を向いた面に対して押し当てられ、摩擦力が生じる。そして、ボルト50には、第1ナット60と第2ナット70との間において引っ張り方向の軸力が生じる。即ち、ダブルナットによる緩み止めの効果を得ることができる。
(2)実施形態に係る車両用締結構造1は、アンカブラケット40のうち、座金部40aの第1ナット60と第2ナット70との間で挟持される部分以外の部分は、第1ナット60から離間する。
これにより、第1ナット60の側面とアンカブラケット40の当接部とが接触することが無い。そのため、第1ナット60の側面にアンカブラケット40の一部を当接させることで第1ナット60の回転を拘束した場合と比較して、アンカ部材30に対する第1ナット60の相対角度を自由に設定できる。従って、第1ナット60のボルト50上の位置を自由に設定できる。
(3)実施形態に係る車両用締結構造1では、アンカ部材30は、ボルト50の軸方向とは垂直な方向に向けて突出する突出部30cを備え、当接部40bには、突出部30cと掛合可能に構成された溝部40cが形成される。
これにより、第1ナット60でボルト50上におけるアンカ部材30の位置を調整した後、溝部40cにアンカ部材30の突出部30cを通すようにしてアンカブラケット40を配置することにより、突出部30cにアンカブラケット40を引っ掛けて一時的に保持することができる。そのため、アンカブラケット40の座金部40aを第1ナット60と第2ナット70との間で挟持する際に、アンカブラケット40を別途保持することなく、第2ナット70を締め込むことができる。従って、容易に第1ナット60と第2ナット70との間にアンカブラケット40を挟持することができる。
(4)実施形態に係る車両用締結構造1では、突出部30cが突出する方向と平行な軸方向視において、突出部30cの輪郭の少なくとも一部は湾曲する。
これにより、突出部30cは、突出部30cが突出する方向周りに湾曲する曲面を備える。そのため、アンカ部材30の突出部30cをアンカブラケット40の溝部40cに通す際の、突出部30cと当接部40bとの引っ掛かりが抑制される。従って、より容易にアンカブラケット40を突出部30cに引っ掛けて一時的に保持することができる。
(5)実施形態に係る車両用締結構造1は、アンカ部材30の突出部30cが突出する方向における両端の平面と、突出部30cが突出する方向において当該平面に対向する当接部40bの平面とは、アンカブラケット40がボルト50の軸周りに回転するときに干渉するように構成される。
これにより、アンカブラケット40を突出部30cに引っ掛けて一時的に保持した際に、ボルト50の軸周りにおいてアンカブラケット40が回転しようとしたとき、アンカ部材30と当接部40bとが干渉し、アンカブラケット40の回転が規制される。従って、より確実にアンカブラケット40を突出部30cに引っ掛けて一時的に保持することができる。
なお、上記実施形態では、車体の姿勢調整機構においてアンカアーム20を所望の角度で位置決めするための締結構造を例にとって説明したが、車両用締結構造1をダブルナットを用いた他の車体用部材の締結構造にも用いることができることは勿論である。
1 車両用締結構造
10 クロスメンバ(第1部材)
20 アンカアーム(第2部材)
30 アンカ部材(第3部材)
30c 突出部
40 アンカブラケット(第4部材)
40a 座金部
40b 当接部
40c 溝部
50 ボルト
60 第1ナット
70 第2ナット

Claims (5)

  1. 車体の第1部材に設けられたボルトと、
    前記車体の第2部材に前記ボルトの軸周りの回転を拘束された状態で、前記ボルトに遊嵌された第3部材と、
    前記ボルトに螺合して、前記ボルトの軸方向一側への前記第3部材の移動を規制する第1ナットと、
    前記第1ナットよりも前記ボルトの軸方向一側において前記ボルトに螺合した第2ナットと、
    前記第1ナットと前記第2ナットとの間に介挿された第4部材と、
    を備え、
    前記第4部材は、前記第1ナットと前記第2ナットとに挟持される座金部と、前記第3部材に当接する当接部とを有し、
    前記第3部材は、前記当接部に当接し前記第4部材の前記ボルトの軸周りの回転を規制する、
    車両用締結構造。
  2. 前記第4部材の内、前記座金部の前記第1ナットと前記第2ナットとの間で挟持される部分以外の部分は、前記第1ナットから離間する、請求項1に記載の車両用締結構造。
  3. 前記第3部材は、前記ボルトの軸方向とは垂直な方向に向けて突出する突出部を備え、
    前記当接部には、前記突出部と掛合可能に構成された溝部が形成される、請求項1又は2に記載の車両用締結構造。
  4. 前記突出部が突出する方向と平行な軸方向視において、前記突出部の輪郭の少なくとも一部は湾曲する、請求項3に記載の車両用締結構造。
  5. 前記第3部材の前記突出部が突出する方向における両端の平面と、前記突出部が突出する方向において当該平面に対向する前記当接部の平面とは、前記第4部材が前記ボルトの軸周りに回転するときに干渉するように構成される、請求項3又は4に記載の車両用締結構造。
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