JP2022157418A - 車両用ドアラッチ装置 - Google Patents

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Masaichi Nakahigashi
伸哉 赤木
Shinya Akagi
祐輔 高田
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Abstract

【課題】高出力、高効率で電力を必要なドアに供給することの出来る車両用ドアラッチ装置を提供する。【解決手段】車両用ドアラッチ装置は、複数の車両ドアに設けられ車両ドアの施解錠を行うラッチ機構と、各ラッチ機構に設けられ、ラッチ機構のアクチュエータ部を制御しラッチ機構を施解錠駆動する制御部と、複数の車両ドアに設けられ、車両故障状態時に前記アクチュエータ部と前記制御部に給電を行う予備電源部を有し、さらに、複数の予備電源部を相互に接続する補助電源ラインと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用ドアラッチ装置に関する。
自動車などの車両のドアに電気式のドアラッチ装置を採用することが知られている。従来、電気式のドアラッチ装置においては、車両側に設置された主電源から電力供給用の配線を介してドアに設けられたドアラッチ装置に電力を供給するように構成されていた。
一方、車両の事故などによって、主電源からドアラッチ装置への電力が遮断された場合に備えて、スーパーキャパシタを使用した緊急用の予備電源を設けたドアラッチ装置が開発されており、例えば、特表2016-503135号公報にそのようなドアラッチ装置が記載されている。
特表2016-503135号公報
従来のドアラッチ装置では、緊急用のスーパーキャパシタを使用した予備電源が各ドアに配置され、各ドアのドアラッチにのみ電力を供給する構成となっている。このため、各ドアの予備電源は限られた電力能力しか得ることができなかった。
本発明の一実施形態に係る車両用ドアラッチ装置は、例えば、各車両ドアに設けられ前記車両ドアの施解錠を行うラッチ機構と、前記各ラッチ機構に設けられ前記ラッチ機構のアクチュエータ部を制御し前記ラッチ機構を施解錠駆動する制御部と、前記各車両ドアのラッチ機構に給電する主電源部と、前記各車両ドアに設けられ車両故障状態時に前記アクチュエータ部と前記制御部に給電を行う予備電源部と、前記各制御部を相互に接続する制御ラインと、前記各予備電源部を相互に接続する補助電源ラインと、を備えるものである。
また、本発明の一実施形態に係る車両用ドアラッチ装置は、車両故障状態時に、一つの車両ドアの前記操作部から解錠指示を受けると、前記補助電源ラインを介して、他の車両ドアの予備電源部から前記一つの車両ドアのラッチ機構に給電するよう構成されている。
本発明の一実施形態に係る車両用ドアラッチ装置によれば、高出力、高効率で電力を必要なドアラッチ装置に供給することが出来る。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用ドアラッチ装置を説明するための図である。 図2は、本発明の他の実施形態に係る車両用ドアラッチ装置を説明するための図である。 図3は、本発明の他の実施形態に係る車両用ドアラッチ装置を説明するための図である。 図4は、本発明の他の実施形態に係る車両用ドアラッチ装置の動作を説明するための図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素は、重複する説明を省略することがある。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用ドアラッチ装置を説明するための図である。
図1に示す車両用ドアラッチ装置は、例えば、自動車等の車両100に設置される。車両100は、車両100の各部に電力を供給する主電源101及び複数の車両ドア110並びに120を有している。
車両ドア110は、車両ドア110の施錠および解除を行うラッチ機構111を有している。かかるラッチ機構111は、ドアラッチモータ等で構成されたアクチュエータ部112、アクチュエータ部111の駆動を制御する制御部114、アクチュエータ部112及び制御部114に電源を供給する予備電源部115を有している。
車両ドア120も同様に、車両ドア120の施錠および解除を行うラッチ機構121、かかるラッチ機構121に配置されたドアラッチモータ等で構成されたアクチュエータ部122、アクチュエータ部121の駆動を制御する制御部124、アクチュエータ部122及び制御部124に電源を供給する予備電源部125を有している。
制御部114及び124は、マイクロプロセッサ等の演算装置を含んで構成されている。
また、アクチュエータ部112及び122は、特に制限されないが、ドアポストに固定されたストライカーに対して選択的に回転可能なラチェットとかかるラチェットを回転駆動するドアラッチモータを有している。制御部114及び124は、各アクチュエータ部のドアラッチモータを駆動制御するためのドライバ回路を含むことができる。他の実施形態では、かかるドライバ回路をアクチュエータ部の一部として構成することもできる。ここではアクチュエータ部の例としてドアラッチモータを例示したが、アクチュエータ部としては、モータにかぎらず、ソレノイドを用いたアクチュエータ等を用いることもできる。
車両100に設けられた主電源101は、電源ライン102を介して、常時各車両ドアのラッチ機構111及び121に電力を供給している。図1においては、制御部114及び124が電源ライン102に接続され、アクチュエータ部112及び122には制御部114及び124を介して電力が供給されるよう構成されている。他の実施形態では、アクチュエータ部112及び122に独立して電源ライン102が接続されるよう構成することもできる。また、特に制限されないが、かかる主電源101は自動車用バッテリとして広く普及している鉛蓄電池などの蓄電池を用いることができる。
制御部114は、操作部113が操作されると、その操作を検出し、アクチュエータ部112を制御し、車両ドア110の施錠又は解錠を行う。
操作部113は、車両100の乗員等がドアの施錠又は解錠を操作するためのドアラッチスイッチであり、車両100の外側に設置されたアウターハンドル及び車両100の内側に配置されたインナーハンドルを含むものである。
主電源101は、制御部等に常時電力を供給することが期待されているが、車両の事故などの緊急時において、主電源101からの電力供給が遮断されたり、電源ライン102の断線などによりその給電が途絶してしまう場合がある。各ラッチ機構に配置された予備電源部115及び125は、主電源101が途絶してしまったような車両故障状態の際にそれぞれのラッチ機構111及び121に電源を供給するものである。
後述するように、予備電源部115及び125は、例えば、スーパーキャパシタ(ウルトラキャパシタと呼ばれることもある)を用いて構成される。スーパーキャパシタは、電解二重層コンデンサ、疑似コンデンサ、又は、これらを組み合わせたコンデンサを含むものである。かかる予備電源部を設けることにより、主電源が途絶した際にラッチ機構の制御部及び/又はアクチュエータ部に電源を供給し、車両事故状態においても、アクチュエータ部を確実に動作させることができ、車両ドアの施錠動作又は解錠動作を良好に確保することができる。一般に、スーパーキャパシタは、エネルギ密度が高く、高い出力電流特性を有しており、比較的サイズも小さいため、車両ドアに設けられる予備電源部として適しているが、これに限らず、予備電源部はスーパーキャパシタ以外の静電容量素子にて構成することも可能であり、また、ニッケル水素等の二次電池において構成することも可能である。
予備電源部115及び125は、その性質上、一定の電力を蓄積・保持するものであるため限られた電力供給能力しか有していない。そこで、図1に記載された車両ドアラッチ装置においては、予備電源部115と予備電源部125とが補助電源ライン104で接続されるように構成されている。
このように、複数車両ドアに設けられ車両ドアの施解錠を行うラッチ機構と、各ラッチ機構に設けられラッチ機構のアクチュエータ部を制御しラッチ機構を施解錠駆動する制御部と、各車両ドアのラッチ機構に給電する主電源部と、各車両ドアに設けられ車両故障状態時にアクチュエータ部及び/又は制御部に給電を行う予備電源部と、各予備電源ラインを相互に接続する補助電源ラインと、を備えることにより、複数の車両ドアにそれぞれ設けられた予備電源部を共通に施錠又は解錠するべき車両ドアの電源として用いることがきる。これにより、高出力で高効率に電力を必要としているラッチ機構に電力を供給することができる。
また、図1に示された車両ドアラッチ装置によれば、制御部114と制御部124が制御ライン103により相互に接続されている。制御部の接続には、多重通信技術を用いた車内通信網を用いることができる。車内通信網の代表的なものには、シリアル通信プロトコルであるCAN(Controller Area Network)が存在する。
このように、この実施形態によれば、制御部がそれぞれ車内通信網で接続されているため、相互に通信が可能となる。これにより、車両故障状態時に、一つの車両ドアの前記操作部から解錠指示を受けた際、補助電源ラインを介して、他の車両ドアの予備電源部から前記一つの車両ドアのラッチ機構に給電するよう、制御部どうしで通信・制御することが可能となる。
図2は、本発明の実施形態に係る車両用ドアラッチ装置を説明するための図である。図1においては、車両100が車両ドアを二つ有している場合の基本的な構成を示しており、少なくとも二つの車両ドアがそれぞれラッチ機構を有し、それぞれの予備電源部が補助電源ラインにより接続され、それぞれの制御部が制御ラインにより接続されている。
図2は、本発明にかかる一実施形態を説明するための図である。車両200は、主電源201及び四つの車両ドア210、220、230並びに240を有している。各車両ドアは、それぞれラッチ機構211,221,231並びに241、及び、操作部213,223,233並びに243を有している。各ラッチ機構は、それぞれ、アクチュエータ部212,222,232並びに242、制御部214,224,234並びに244、及び、予備電源部215,225,235並びに245を有している。また、各予備電源部215,225,235及び245は、補助電源ライン204で相互に接続され、各制御部214,224,234及び244は、制御ライン203で相互に接続されている。
各ラッチ機構等の構成及び動作は図1の場合と同様であり、ここではその詳細を省略するが、ここでは、四つの車両ドアのそれぞれに予備電源部が設けられているため、いずれの車両ドアを施解錠する場合でも、他の三つの車両ドアの予備電源部を用いることが可能となる。そのため、車両事故状態においても、アクチュエータ部をより確実に動作させることができ、車両ドアの施錠動作又は解錠動作を確保することができる。また、複数の車両ドアにそれぞれ設けられた予備電源部を共通に施錠又は解錠するべき車両ドアの電源として用いることがき、高出力で高効率に電力を必要としているラッチ機構に電力を供給することができる。
なお、図2においては、車両200が四つのドアを有する場合を説明したが、これに限定されるものではなく、車両ドアの数は三つ、または五つ以上でも、図1のように二つ以上であれば、各車両ドアに予備電源部を設けることにより、同様の構成とすることが可能である。
さらに、複数存在する車両ドアの予備電源部のうち全ての予備電源部を補助電源ラインで相互接続する必要は必ずしもなく、補助電源ラインに接続されないラッチ機構を有する車両ドアが存在しても差し支えない。
図1又は図2に記載された車両ドアには、車両に対し回動可能に設けられた通常のタイプのドアのほか、スライド式のドアや、両開き式のドア、ガルウイング式のドアなど、いかなる開閉方式のドアであっても良く、ドアの方式、配置された場所、数などに応じて、補助電源ラインに接続するドアを選択することができる。
図3は、本発明の一実施形態に係る車両用ドアラッチ装置を説明するための図である。本図では、車両ドアを四つ有している場合の例を示しているが、図2の場合と同様に、これに限定されるものではなく、車両ドアの数は三つ、または五つ以上でも同様の構成とすることが可能である。さらに、複数存在する車両ドアの予備電源部のうち全ての予備電源部を補助電源ラインで相互接続する必要は必ずしもなく、補助電源ラインに接続されないラッチ機構を有する車両ドアが存在しても差し支えない。
図3に示された実施形態は、図1又は図2を用いて説明した実施形態のより具体的な形態を示したものである。図1又は図2と同様の部分についてはその説明を省略する。
図3に示す車両用ドアラッチ装置は、車両300に設置される。車両300は、主電源301及び複数の車両ドア310、320、330並びに340を有している。
車両ドア310、320、330及び340は、それぞれ、車両ドアの施錠および解除を行うラッチ機構311、321,331及び341を有している。かかるラッチ機構は、それぞれ、ドアラッチモータ等で構成されたアクチュエータ部312,322,332並びに342、アクチュエータ部の駆動を制御する制御部314,324,334並びに344、及び、アクチュエータ部及び制御部に電源を供給する予備電源部315,325,335並びに345を有している。なお、アクチュエータ部の例としてドアラッチモータを例示したが、これに限られないことは上述のとおりである。
車両300に設けられた主電源301は、電源ライン302から図示しない充電回路を介して、常時各車両ドアのラッチ機構に電力を供給している。かかる主電源301は自動車用バッテリとして広く普及している12Vの鉛蓄電を用いることができることも上述のとおりである。なお、充電回路は制御部314,324,334並びに344に設けてもよい。
各ラッチ機構の制御部は、主電源301から電力を供給されるとともに、各操作部の操作状況に応じて、各アクチュエータ部を操作し、車両ドアの施錠又は解錠を行う。
特に制限されないが、各制御部は、マイクロプロセッサ等の演算装置を含んで構成されている。
また、上述のとおり、各アクチュエータ部は、ドアポストに固定されたストライカーに対して選択的に回転可能なラチェットと、かかるラチェットの回転を阻止するポールと、そのポールを回転駆動するドアラッチモータを有している。各制御部は、各アクチュエータ部のドアラッチモータを駆動制御するためのドライバ回路を含むことができ、他の実施形態では、かかるドライバ回路をアクチュエータ部の一部として構成することもできる。
主電源301は、電源ライン302を介して、常時各車両ドアの各ラッチ機構電力を供給している。図3においては、各制御部が電源ライン302に接続され、各アクチュエータ部には各制御部を介して電力が供給されるよう構成されているが、他の実施形態では、各アクチュエータ部が独立して電源ラインに接続されるよう構成することもできる。
各制御部は、対応する操作部が操作されると、その操作を検出し、対応するアクチュエータ部を制御し車両ドアの施錠又は解錠を行う。
各操作部は、車両300の乗員等がドアの施錠又は解錠を操作するためのドアラッチスイッチであり、車両外側に設置されたアウターハンドル及び車両内側に配置されたインナーハンドルを含むものである。
上述のとおり、図3に示されたドアラッチ装置においても、車両の事故などの緊急時において、主電源301からの電力供給が遮断されたり、電源ライン302の断線などにより、その給電が途絶しても、各ラッチ機構に配置された予備電源部からそれぞれのラッチ機構に電源の供給がされるものである。
各予備電源部315、325、335及び345は、それぞれ、上述したスーパーキャパシタが直列に接続して構成されている。特に制限されないが、かかるキャパシタの最大使用電圧は2.5V程度であり、5個直列接続することにより全体として12.5Vの電圧を生じることができる。
また、別の実施形態によれば、各コンデンサと並列にツェナーダイオード等の定電圧素子(図示せず)を接続することにより、各コンデンサに蓄積される電圧を一定に保つ等価回路を設けることも可能である。
また、別の実施形態によれば、キャパシタの接続数を減らして、例えば二つとし、各予備電源部の電圧を昇圧するための昇圧コンバータ(図示せず)を、各予備電源部内又は各制御部内に設けることも可能である。また、予備電源部としては、スーパーキャパシタ以外の静電容量素子やニッケル水素等の二次電池を用いることもできる。特に限定されないが、ニッケル水素電池の公称電圧は1.2V程度であるため、ニッケル水素電池により予備電源部を構成する際には、同電池を10程度直列に接続して設けるか、直列に接続される本数を減らし上述の昇圧コンバータを設けることもできる。
かかる予備電源部の一端は接地電位に接続され、他端は予備電源ライン317,327,337及び347を介して各制御部314,324,334及び344に接続されている。すなわち、各予備電源部は、各制御部314,324,334及び344を介して電源ライン302に接続され、主電源301から電力が供給される正常状態において図示しない各制御部314,324,334及び344に設けられた充電回路により充電が行われるよう構成される。
本実施形態においては、各ラッチ機構はさらにスイッチング部316、326,336及び346を有している。かかるスイッチング部は、それぞれの予備電源ライン317,327,337並びに347と補助電源ライン304との間に配置され、各制御回路からスイッチング制御ライン318、328,338及び348を介してその開閉が制御される。なお、かかるスイッチング部は、例えば、リレー素子、半導体リレー、パワートランジスタ、又は、FETなどにより構成することができる。
以下、図4も参照しながら、本実施形態におけるドアラッチ装置の制御及び動作を説明する。各制御部は、主電源301と電源ライン302を介して接続されており、主電源の電圧を常時或いは定期的にモニタするように構成されている。これにより、各制御部は、主電源から電力が供給されている正常状態か、主電源からの電力供給が遮断された車両故障状態(又は、主電源故障状態)かを判断する。なお、制御部は、主電源からの電力が完全に途絶した場合に限らず、主電源の電圧が一定程度低下した状態を車両故障状態として検出するように構成することも可能である。
制御部により車両故障状態(主電源故障状態)が検出される(ステップ401)と、自動的に予備電源部から制御部及びアクチュエータ部に電力が供給されるようになる。なお、説明の便宜上、予備電源部から電源供給がなされる状態をバックアップモードと呼ぶことがある。図4のステップ411、421、431及び441に記載されているように、車両故障状態(主電源故障状態)は、図3の各車両ドア311,321,331及び341の各制御部314,324,334及び344によりそれぞれ検出され、各制御部がバックアップモードに入る。
このとき、車両ドアの操作部が操作されると、バックアップモードにより予備電源部から給電されている図示しないセンサ部がその操作を検出し、そのセンサ部が操作を検出したことを示す操作検出信号をそれぞれ送出し、制御部はその操作検出信号により操作部の操作を検出する(ステップ412)。ここでは、車両ドア311の操作部313が操作された場合を例に説明するが、他の車両ドアの操作部が操作された場合も同様の制御が行われる。
操作部313が操作されたことを検出した制御部314は、予備電源部315の電力量を判定し、アクチュエータ部を動作させるために十分な電力量を有するか否かを判定する(ステップ413)。電力量の判定は、例えば、予備電源部315の電圧を測定し、測定した電圧が予め定められた電圧値を有するか否かで判定することができる。予備電源部315の電圧が十分である場合、そのまま予備電源部315の電力を用いてアクチュエータ部312を駆動し(ステップ414)、一連の処理を終了する(ステップ415)。
予備電源部315の電力が十分でない場合、制御部314は、制御ライン303を介して、他の制御部324、334及び344に電源供給要請信号を送信する(ステップ416)。さらに、制御部314はスイッチング部316を制御線318を介して制御し、予備電源ライン317と補助電源ライン304を接続するように制御する(ステップ417)。
一方、他の制御部324、334及び344は、制御ライン304を介して電源供給要請信号を受信すると、それぞれの予備電源部326,336及び346の電力量を判定し、他の予備電源部に電力の供給が可能か否かを判断する(ステップ422,432及び442)。電力量の判定は、例えば、それぞれの予備電源部の電圧を測定し、測定した電圧が予め定められた電圧値を有するか否かで判定することができる。
予備電源部326,336及び346のうち、供給が可能と判断した制御部は、各スイッチング部326,336及び346を制御し、各予備電源ラインと補助電源ライン304とを接続し、電力供給を行う(ステップ423、433及び443)。供給不可と判断した制御部は、スイッチング部を導通状態とせずそのまま処理を終了する(ステップ424,434及び444)。
車両ドア311においては、制御部314が、他の予備電源部からの電力供給を受け、アクチュエータ部312を駆動し(ステップ418)、その後一連の処理を終了する(ステップ419)。
以上説明したように、各予備電源部は、主電源が途絶した際にラッチ機構の制御部及びアクチュエータ部に電源を供給し、車両故障状態においても、アクチュエータ部を確実に動作させることができるよう構成されている。これにより、一つの予備電源ではアクチュエータ部を駆動する十分な電力が得られない場合であっても、車両ドアの施錠動作又は解錠動作をより良好に確保することができる。また、複数の車両ドアにそれぞれ設けられた予備電源部を共通に施錠又は解錠するべき車両ドアの電源として用いることができ、高出力で高効率に電力を必要としているラッチ機構に電力を供給することができる。
また、本実施形態にかかる車両用ドアラッチ装置によれば、他の車両ドアの予備電源部からの給電を電源要請信号に応じて行うようにしているため、各予備電源部の無駄な電力消費を抑制することができる。
また、各制御部は、電源要請信号に応じて自身の予備電源部に十分な予備電源があるか否かを判定して対応するスイッチング部を切り替えるため、不適切な電力消費を抑制することもできる。
なお、図4において、車両ドア311の操作部が操作されたことが検出された(ステップ412)後、同ドア内の予備電源の電力量を測定するステップ(ステップ413)が設けられているが、かかるステップは必ずしも必須ではなく、主電源の故障が検出された後、操作部の操作が確認されれば、直接ステップ416に移り、他ドアへ電源供給要請信号を送信する制御とすることもできる。また、電圧値の測定だけでは、予備電源の容量、内部抵抗の劣化が測定できないため、あらかじめ正常作動中に予備電源の状態を診断し、制御部の内部メモリに記憶している容量値、内部抵抗値から予備電源の電力量を判定してもよい。
また、本実施形態によれば、他の車両ドアの予備電源部からの給電は、他の複数の予備電源部から概ね同時に行われることを想定している(ステップ423、433及び443)。しかしながら、各制御部は各スイッチング部の制御を順番に切り替えることにより、順次予備電源が供給されるように構成することも可能である。この場合、全ての予備電源を一気に消耗させてしまうことを防止することができ、車両の安全性を向上することができる。
また、本実施形態によれば、主電源故障を検出することにより、バックアップモードに入るが、これに限らず、図示しない衝突センサからの信号を各制御部が受けることにより、衝突センサからの信号により、又は、衝突センサからの信号と主電源の状態との組合せによりバックアップモードに入るよう制御することも可能である。
また、図3等に示されているように、各制御部は各予備電源ラインを介して各予備電源部の電圧をモニタするよう構成されている。従って、各予備電源ラインの電圧を定期的に測定することにより、かかる予備電源ラインが短絡している又は断線していることを検出することが可能である。予備電源ラインが短絡していた場合、制御部は対応するスイッチング部をオフ状態に維持しつづけることも可能である。また、予備電源ラインが断線している場合には、断線していない予備電源ラインのスイッチング部のみをオン状態とし、断線している予備電源ラインのスイッチング部はオフ状態を維持するような制御も可能である。
本実施形態の場合も、図2で説明した実施形態と同様に、四つの車両ドアのそれぞれの予備電源部が接続されているため、いずれの車両ドアを施解錠する場合でも、他の三つの車両ドアの予備電源部を用いることが可能となり、車両事故状態においても、アクチュエータ部をより確実に動作させることができ、車両ドアの施錠動作又は解錠動作を確保することができる。また、複数の車両ドアにそれぞれ設けられた予備電源部を共通に施錠又は解錠するべき車両ドアの電源として用いることができ、高出力で高効率に電力を必要としているラッチ機構に電力を供給することができる。
なお、図3においては、車両300が四つのドアを用いる場合を説明したが、これに限定されるものではなく、車両ドアの数は二ドアのもの、若しくは、三つ、または五つ以上でも同様の構成とすることが可能である。さらに、複数存在する車両ドアの予備電源部のうち全ての予備電源部を補助電源ラインで相互接続する必要は必ずしもなく、補助電源ラインに接続されないラッチ機構を有する車両ドアが存在しても差し支えない。また、ここでも車両ドアには、車両に対し回動可能に設けられた通常のタイプのドアのほか、スライド式のドアや、両開き式のドア、ガルウイング式のドアなど、いかなる開閉方式のドアであっても良く、ドアの方式、配置された場所、数などに応じて、補助電源ラインに接続するドアを選択することができる。
なお、スイッチング部は、補助電源ラインから予備電源ラインに電力を供給する場合と、予備電源ラインから補助電源ラインに電力を供給する場合で、それぞれ不所望な電流の逆流を防止する構成であればよい。
なお、スイッチング部は、予備電源ラインと補助電源ラインとを接続しないハイインピーダンス状態を取ることもでき、主電源から電源が供給されている間は、制御部によりハイインピーダンス状態に制御されるよう構成することもできる。この場合、主電源から電力が供給されている間はそれぞれの予備電源部を切断しておけるので、所望しない誤動作を防止し、また、予備電源部の不測の充電あるいは放電を防止することができる。また、上述のように、かかるスイッチング部は、例えば、リレー素子、半導体リレー、パワートランジスタ、FETなどにより構成することができる。
以上のとおり、本発明にかかる実施形態を説明した。これに加え、本発明の実施形態は以下の形態をも含むものである。
(1)複数の車両ドアと、前記車両ドアの施解錠を行うラッチ機構と、前記各ラッチ機構に設けられ、前記ラッチ機構のアクチュエータ部を制御し、前記ラッチ機構を施解錠駆動する制御部と、前記各車両ドアのラッチ機構に電力を供給する主電源部と、車両故障状態時に前記アクチュエータ部と前記制御部に給電を行う予備電源部と、前記各制御部を相互に接続する制御ラインと、前記各予備電源部を相互に接続する補助電源ラインと、を備え、車両故障状態又は電源故障状態時に、前記一つの車両ドアのラッチ機構を解錠制御する際、前記補助電源ラインを介して、前記他の車両ドアの予備電源部から前記一つの車両ドアのラッチ機構に給電する、車両用ドアラッチ装置。
(2)また、前記車両用ドアラッチ装置は、前記各車両ドアに設けられ、前記各予備電源と前記各アクチュエータ部及び各制御部を接続する予備電源ラインと、前記各予備電源ラインと前記補助電源ラインとの間に設けられたスイッチング部と、をさらに有し、車両故障状態又は電源故障状態時に、少なくとも一つの前記予備電源ラインが前記スイッチング部を介し前記補助電源ラインと接続される。
(3)また、前記車両用ドアラッチ装置は、前記ラッチ機構を解錠制御する際、前記一つの車両ドアの制御部が、前記一つの車両ドアの前記予備電源の電圧を判定し、その判定結果に基づいて、前記一つの車両ドアの前記スイッチング部を制御し前記予備電源ラインと前記補助電源ラインを接続する。
(4)また、前記車両用ドアラッチ装置は、前記一つの車両ドアの前記ラッチ機構を解錠操作する際、前記一つの車両ドアの制御部が、前記制御ラインを介し、他の車両ドアの制御部に対して電源供給要請信号を送信し、前記電源供給要請信号を受信した他の制御部は、他の前記スイッチング部を制御し、前記解錠対象となるアクチュエータ部に電源供給を行う。
(5)また、前記車両用ドアラッチ装置は、前記電源要請信号を受けた他の制御部が、前記他の予備電源の電力量を判定し、その判定結果に応じて、前記他のスイッチング部を制御し、前記他の予備電源ラインと前記補助電源ラインを接続する。
(6)また、前記車両用ドアラッチ装置は、少なくとも2つの車両ドアを有し、前記一つの車両ドアの前記操作部から解錠指示を受けた際、前記一つの車両ドアの制御部が、前記制御ラインを介し、他の複数の車両ドアの制御部に対して電力供給を要求する信号を送信する。
(7)また、前記車両用ドアラッチ装置は、前記一つの車両ドアの制御部が、前記複数の車両ドアの制御部に対して前記信号を同時に送信する。
(8)また、前記車両用ドアラッチ装置は、前記一つの車両ドアの制御部が、前記複数の他の制御部に対し、各予備電源から順番に給電されるようにスイッチング部を切り替える前記信号を各他の制御部に送信する。
(9)また、前記車両用ドアラッチ装置は、前記各車両ドアに設けられ、前記車両ドアの施解錠を指示する操作部を有し、前記制御部は、車両故障状態時に、前記一つの車両ドアの前記操作部から解錠指示を受けて、前記ラッチ機構を解錠制御する際、前記補助電源ラインを介して、前記他の車両ドアの予備電源部から前記一つの車両ドアのラッチ機構に給電する。
100、200、300 車両
101、201、301 主電源
102、202、302 電源ライン
103、203、303 制御ライン
104、204、304 補助電源ライン
110、120、210、220、230、240、310、320、330、340 車両ドア
111、121、211、221、231、241、311,321,331,341 ラッチ機構
112、122、212、222、232、242、312,322,332,342 アクチュエータ部
113、123、213、223、233、243、313,323,333,343 操作部
114、124、214、224、234、244、314,324,334,344 制御部
115、125、215、225、235、245、315,325,335,345 予備電源部
316、326、336,346 スイッチング部
317、327、337、347 予備電源ライン
318、328、338、348 スイッチング部制御ライン

Claims (9)

  1. 複数の車両ドアと、
    前記各車両ドアに設けられ、前記車両ドアの施解錠を行うラッチ機構と、
    前記各車両ドアに設けられ、前記ラッチ機構のアクチュエータ部を制御し、前記ラッチ機構を施解錠駆動する制御部と、
    前記各車両ドアのラッチ機構に給電する主電源部と、
    前記各車両ドアに設けられ、車両故障状態時に前記アクチュエータ部と前記制御部に給電を行う予備電源部と、
    前記各制御部を相互に接続する制御ラインと、
    前記各予備電源部を相互に接続する補助電源ラインと、を備え、
    前記制御部は、車両故障状態時に、前記一つの車両ドアのラッチ機構を解錠制御する際、前記補助電源ラインを介して、前記他の車両ドアの予備電源部から前記一つの車両ドアのラッチ機構に給電する、車両用ドアラッチ装置。
  2. 前記各車両ドアに設けられ、前記各予備電源と前記各アクチュエータ部及び各制御部を接続する予備電源ラインと、
    前記各予備電源ラインと前記補助電源ラインとの間に設けられたスイッチング部と、をさらに有し、
    前記車両故障状態時に、少なくとも一つの前記予備電源ラインが前記スイッチング部を介し前記補助電源ラインと接続される、請求項1記載の車両用ドアラッチ装置。
  3. 前記一つの車両ドアの前記ラッチ機構を解錠制御する際、前記一つの車両ドアの制御部は、前記一つの車両ドアの前記予備電源の電力量を判定し、その判定結果に応じて、前記一つの車両ドアの前記スイッチング部を制御し、前記予備電源ラインと前記補助電源ラインを接続するよう構成された、請求項1又は請求項2記載の車両用ドアラッチ装置。
  4. 前記一つの車両ドアの前記ラッチ機構を解錠制御する際、前記一つの車両ドアの制御部は、前記制御ラインを介し、他の車両ドアの制御部に対して電源供給要請信号を送信し、前記電源供給要請信号を受信した他の制御部は、他の前記スイッチング部を制御し、前記解錠対象となるアクチュエータ部に電源供給を行うよう構成された、請求項1乃至請求項3の車両用ドアラッチ装置。
  5. 前記電源要請信号を受けた他の制御部は、前記他の予備電源の電力量を判定し、その判定結果に応じて、前記他のスイッチング部を制御し、前記他の予備電源ラインと前記補助電源ラインを接続するよう構成された、請求項4に記載の車両用ドアラッチ装置。
  6. 前記複数の車両ドアは少なくとも2つの車両ドアを有し、前記一つの車両ドアの前記操作部から解錠指示を受けた際、前記一つの車両ドアの制御部は、前記制御ラインを介し、他の複数の車両ドアの制御部に対して電源供給要請信号を送信する、請求項5に記載の車両用ドアラッチ装置。
  7. 前記一つの車両ドアの制御部は、前記複数の車両ドアの制御部に対して電源供給要請信号を同時に送信する、請求項6に記載の車両用ドアラッチ装置。
  8. 前記一つの車両ドアの制御部は、前記複数の他の制御部に対し、各予備電源から同時に、または順番に給電されるようにスイッチング部を切り替える前記電源供給要請信号を各他の制御部に送信する、請求項6又は請求項7に記載の車両用ドアラッチ装置。
  9. 前記各車両ドアに設けられ、前記車両ドアの施解錠を指示する操作部を有し、
    前記制御部は、車両故障状態時に、前記一つの車両ドアの前記操作部から解錠指示を受けて、前記ラッチ機構を解錠制御する際、前記補助電源ラインを介して、前記他の車両ドアの予備電源部から前記一つの車両ドアのラッチ機構に給電することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の車両用ドアラッチ装置。
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