JP2022157088A - 回転電機のロータ - Google Patents

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Yoshinaga Kubota
雅志 井上
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Abstract

【課題】飽和部を容易に形成できる回転電機のロータを提供する。【解決手段】回転電機1のロータ10は、ロータコア20と、ロータコア20に形成された複数の磁極部30と、を備える。各磁極部30は、第1磁石収容孔51と、第1磁石収容孔51に収容された第1永久磁石61と、を有する。ロータコア20には、第1永久磁石61の内側面611及び外側面612の少なくとも一方と向かい合う位置に、第1磁気飽和部71が形成されている。第1磁気飽和部71は、第1磁石収容孔51の壁部510と、第1永久磁石61の内側面611及び外側面612の少なくとも一方と、の間に形成された凸部71aと、第1磁石収容孔51の壁部510と、第1永久磁石61の内側面611及び外側面612の少なくとも一方と、の間に形成された空隙部71bと、によって構成される。【選択図】図2

Description

本発明は、回転電機のロータに関する。
従来から、コイルが取り付けられたステータと、磁石が取り付けられたロータと、を備える回転電機が知られている。このような回転電機では、コイルに電流を流すことによって生じるステータの磁界と、ロータに取り付けられた磁石によって生じるロータの磁界とが相互作用して、ロータが回転駆動される。このようにして、回転電機によって、電気エネルギから回転動力を得ることができるため、近年では、低炭素社会の実現に向けた取り組みとして、ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車等、回転電機が搭載され、回転電機の回転動力によって駆動する電動車両の普及が進んでいる。
そして、電動車両に搭載される回転電機においては、省エネルギ且つ高出力であることが強く求められており、そのためには、高負荷運転時における最大出力トルクを維持しつつ、無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機に生じる損失を低減させることが望ましい。
そこで、例えば特許文献1には、内周側ロータと外周側ロータとを備える回転電機が開示されている。特許文献1の回転電機は、内周側ロータと外周側ロータとを係脱させることによって、回転電機のロータの界磁状態を可変させ、高負荷運転時における最大出力トルクを維持しつつ、無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機に生じる損失を低減させる。
特開2007-236049号公報
しかしながら、特許文献1の回転電機は、内周側ロータと外周側ロータとを係脱するための油路と、内周側ロータと外周側ロータとを係脱するための油圧を供給する位相制御装置と、が必要となる。そのため、特許文献1の回転電機は、構成が複雑化してしまう、という課題があった。
本発明は、回転電機の高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制しつつ、回転電機の無負荷運転時における回転電機に生じる損失を低減させることが可能な飽和部を容易に形成できる回転電機のロータを提供する。
本発明は、
回転軸心を中心とする略円環形状を有するロータコアと、
前記ロータコアに周方向に沿って形成された複数の磁極部と、を備え、
各磁極部は、前記ロータコアに形成された軸方向に延在する磁石収容孔と、前記磁石収容孔に収容された永久磁石と、を有する回転電機のロータであって、
前記永久磁石は、前記軸方向に延在する第1主面と、前記軸方向に延在する第2主面と、を有し、
前記磁石収容孔は、前記軸方向から見た前記磁石収容孔の輪郭を形成する壁部を有し、
前記ロータコアには、前記軸方向から見て、前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と向かい合う位置に、前記回転電機の無負荷運転時において磁気飽和する飽和部が形成されており、
前記飽和部は、前記軸方向から見て、
前記磁石収容孔の前記壁部と、前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と、の間で、前記ロータコアの一部が前記第1主面又は前記第2主面と交差する方向に延びて形成されたコア突起と、
前記磁石収容孔の前記壁部と、前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と、の間に形成された非磁性部と、によって構成される。
本発明によれば、回転電機のロータにおいて、飽和部は、軸方向から見て、磁石収容孔の壁部と、永久磁石の第1主面及び第2主面の少なくとも一方と、の間に形成されたコア突起及び非磁性部によって構成されているので、回転電機の高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制しつつ、回転電機の無負荷運転時における回転電機に生じる損失を低減させることができる。また、飽和部は、コア突起と、非磁性部と、によって構成されるので、飽和部を容易に形成できる。
本発明の第1実施形態の回転電機のロータを備える回転電機の正面図である。 図1のロータの磁極部の正面図である。 (a)は、本発明の第1磁気飽和部、第2磁気飽和部、第3磁気飽和部が形成されている場合における、回転電機の無負荷運転時のロータの磁極部の磁束密度のコンター図であり、(b)は、本発明の第1磁気飽和部、第2磁気飽和部、第3磁気飽和部が形成されていない場合における、回転電機の無負荷運転時のロータの磁極部の磁束密度のコンター図である。 (a)は、回転電機の無負荷運転時における、本発明のロータの磁極部の磁束密度のコンター図であり、(b)は、回転電機の高負荷運転時における、本発明のロータの磁極部の磁束密度のコンター図である。 図1の第1実施形態の回転電機のロータの第1磁気飽和部、第2磁気飽和部、及び第3磁気飽和部の占積率を変更した場合における回転電機の最大出力トルク-無負荷運転時損失の特性を示したグラフである。 本発明の第1実施形態の回転電機のロータの第1磁気飽和部の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態の回転電機のロータの第1磁気飽和部の第1実施例を示す図である。 本発明の第2実施形態の回転電機のロータの第1磁気飽和部の第2実施例を示す図である。 本発明の第2実施形態の回転電機のロータの第1磁気飽和部の第3実施例を示す図である。 本発明の第3実施形態の回転電機のロータの磁極部の正面図である。 縦軸を磁束密度B、横軸を磁場HとするB-Hカーブ、及び、本発明の第1磁気飽和部、第2磁気飽和部、第3磁気飽和部において、透磁率すなわちB-Hカーブの傾きが低下し始めた状態を示す図である。
以下、本発明の回転電機のロータを備える回転電機の各実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は、符号の向きに見るものとする。また、本明細書等では、断りなく軸方向、径方向、周方向というときは、ロータの回転軸心を基準にした方向をいう。また、軸方向内側とは、軸方向における回転電機の中央側をいい、軸方向外側とは、軸方向における回転電機の中央から離れる側をいう。また、周方向内側とは、磁極部の周方向中央側をいい、周方向外側とは、磁極部の周方向中央から離れる側をいう。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態の回転電機のロータについて図1~図6を参照しながら説明する。
<回転電機>
図1に示すように、本実施形態の回転電機1は、回転軸心RCを回転軸心として回転し、回転軸心RCを中心とする略円環形状のロータ10と、ロータ10の外周面を取り囲むように配置されたステータ90と、を備える。
<ロータ>
図1に示すように、本実施形態の回転電機のロータ10は、回転軸心RCを中心とする略円環形状のロータコア20と、ロータコア20に周方向に沿って形成された複数の磁極部30と、を備える。
ロータコア20は、回転軸心RCを中心とする略円環形状を有する。ロータコア20の内周面21は、圧入等によって不図示のロータシャフトがロータコア20の円環内部に締め付けられるロータシャフト孔の壁面となっている。
ロータコア20は、回転軸心RCを中心とする略円環形状を有する複数の電磁鋼板40が軸方向に積層されて形成されている。
磁極部30は、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。本実施形態では、12個の磁極部30が、周方向に沿って等間隔、すなわち30度間隔に形成されている。
本明細書等においては、軸方向から見て、各磁極部30の周方向中央を径方向に延びる軸をd軸(図中d-axis)、各磁極部30の周方向端部を径方向に延び、d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸(図中q-axis)と定義する。
各磁極部30は、ロータコア20に形成された軸方向に延在する磁石収容孔50と、磁石収容孔50に収容された永久磁石60と、を有する。本実施形態では、各磁極部30は、3つの磁石収容孔50と、3つの磁石収容孔50に収容された3つの永久磁石60と、を有する。
<ステータ>
ステータ90は、ロータ10の外周面から径方向に所定の間隔を隔てて配置された略円環形状のステータコア91と、ステータコア91に取り付けられたステータコイル92と、を備える。
ステータコイル92に電流を流すと、ステータ90に磁界が発生する。そして、ステータ90に発生した磁界と、ロータ10の各磁極部30の永久磁石60によって発生する磁界と、が相互作用することによって、ロータ10が回転する。このようにして、回転電機1は回転駆動する。
<磁極部>
図2に示すように、各磁極部30に形成される磁石収容孔50は、軸方向から見て、d軸と略直交するように周方向に延在し、d軸に対して略対称な形状を有する第1磁石収容孔51と、d軸に対して周方向一方側(図2中、反時計回り側)で、第1磁石収容孔51の周方向の外側に形成された第2磁石収容孔52と、d軸に対して周方向他方側(図2中、時計回り側)で、第1磁石収容孔51の周方向の外側に形成された第3磁石収容孔53と、を有する。第2磁石収容孔52と第3磁石収容孔53とは、径方向の外側に向かって互いの周方向の距離が長くなるように広がる略ハの字状に配置されている。したがって、第2磁石収容孔52は、周方向の外側に向かうにしたがって径方向の外側となるように周方向に対して傾斜して延在する。第3磁石収容孔53は、周方向の外側に向かうにしたがって径方向の外側となるように周方向に対して傾斜して延在する。第2磁石収容孔52及び第3磁石収容孔53は、周方向内側端部が第1磁石収容孔51の周方向端部と周方向で対向するように配置されている。
3つの永久磁石60は、第1磁石収容孔51に収容される第1永久磁石61と、第2磁石収容孔52に収容される第2永久磁石62と、第3磁石収容孔53に収容される第3永久磁石63と、を有する。第1永久磁石61、第2永久磁石62、及び第3永久磁石63は、いずれも軸方向から見た断面が略長方形で軸方向に延在する平板状である。
第1永久磁石61は、軸方向から見て、d軸と略直交する方向を長手方向とする長方形状を有する。第1永久磁石61は、径方向の内側を向いて軸方向に延在する内側面611と、径方向の外側を向いて軸方向に延在する外側面612と、周方向一端側で内側面611と外側面612とを接続して軸方向に延在する第1端面613aと、周方向他端側で内側面611と外側面612とを接続して軸方向に延在する第2端面613bと、を有する。第1永久磁石61は、軸方向から見て、内側面611及び外側面612と直交する方向に磁化されている。
第1磁石収容孔51は、軸方向から見た第1磁石収容孔51の輪郭を形成する壁部510を有する。壁部510は、軸方向から見て、第1永久磁石61の内側面611と対向して軸方向に延在する内側壁部511と、第1永久磁石61の外側面612と対向して軸方向に延在する外側壁部512と、内側壁部511の周方向一方側の端部と外側壁部512の周方向一方側の端部とを接続して軸方向に延在する第1端壁部513aと、内側壁部511の周方向他方側の端部と外側壁部512の周方向他方側の端部とを接続して軸方向に延在する第2端壁部513bと、を備える。第1端壁部513aと第2端壁部513bとは、軸方向から見て、内側壁部511の端部から外側壁部512の端部に向かうにしたがってd軸側に傾斜して延在している。
第2永久磁石62は、軸方向から見て、d軸に対して周方向一方側(図2中、反時計回り側)で、周方向の外側に向かうにしたがって径方向の外側となるように周方向に対して傾斜して延在し、当該延在方向を長手方向とする略長方形状を有する。第2永久磁石62は、径方向の内側を向いて長手方向に延在し、軸方向に延在する内側面621と、径方向の外側を向いて長手方向に延在し、軸方向に延在する外側面622と、内側面621のd軸側の端部と外側面622のd軸側の端部とを接続して軸方向に延在するd軸側端面623dと、内側面621のq軸側の端部と外側面622のq軸側の端部とを接続して軸方向に延在するq軸側端面623qと、を有する。第2永久磁石62は、q軸側端面623qが第1永久磁石61よりも径方向の外側となるように配置されている。第2永久磁石62は、軸方向から見て、内側面621及び外側面622と直交する方向に磁化されている。
第2磁石収容孔52は、軸方向から見た第2磁石収容孔52の輪郭を形成する壁部520を有する。壁部520は、軸方向から見て、第2永久磁石62の内側面621と対向して軸方向に延在する内側壁部521と、第2永久磁石62の外側面622と対向して軸方向に延在する外側壁部522と、内側壁部521のd軸側の端部と外側壁部522のd軸側の端部とを接続して軸方向に延在するd軸側壁部523dと、内側壁部521のq軸側の端部と外側壁部522のq軸側の端部とを接続して軸方向に延在するq軸側壁部523qと、を備える。d軸側壁部523dは、第1磁石収容孔51の第1端壁部513aと対向して延在している。q軸側壁部523qは、軸方向から見て、内側壁部521の端部及び外側壁部522の端部から第2永久磁石62の長手方向の外側に向かって大きく湾曲して延在しており、第2永久磁石62のq軸側端面623qの長手方向外側には、フラックスバリアが形成されている。
第3永久磁石63は、軸方向から見て、d軸に対して周方向他方側(図2中、時計回り側)で、周方向の外側に向かうにしたがって径方向の外側となるように周方向に対して傾斜して延在し、当該延在方向を長手方向とする略長方形状を有する。第3永久磁石63は、径方向の内側を向いて長手方向に延在し、軸方向に延在する内側面631と、径方向の外側を向いて長手方向に延在し、軸方向に延在する外側面632と、内側面631のd軸側の端部と外側面632のd軸側の端部とを接続して軸方向に延在するd軸側端面633dと、内側面631のq軸側の端部と外側面632のq軸側の端部とを接続して軸方向に延在するq軸側端面633qと、を有する。第3永久磁石63は、q軸側端面633qが第1永久磁石61よりも径方向の外側となるように配置されている。第3永久磁石63は、軸方向から見て、内側面631及び外側面632と直交する方向に磁化されている。
第3磁石収容孔53は、軸方向から見た第3磁石収容孔53の輪郭を形成する壁部530を有する。壁部530は、軸方向から見て、第3永久磁石63の内側面631と対向して軸方向に延在する内側壁部531と、第3永久磁石63の外側面632と対向して軸方向に延在する外側壁部532と、内側壁部531のd軸側の端部と外側壁部532のd軸側の端部とを接続して軸方向に延在するd軸側壁部533dと、内側壁部531のq軸側の端部と外側壁部532のq軸側の端部とを接続して軸方向に延在するq軸側壁部533qと、を備える。d軸側壁部533dは、第1磁石収容孔51の第2端壁部513bと対向して延在している。q軸側壁部533qは、軸方向から見て、内側壁部531の端部及び外側壁部532の端部から第3永久磁石63の長手方向の外側に向かって大きく湾曲して延在しており、第3永久磁石63のq軸側端面633qの長手方向外側には、フラックスバリアが形成されている。
磁極部30には、第1磁石収容孔51、第2磁石収容孔52、及び第3磁石収容孔53の径方向の外側に、ステータコイル92を流れるq軸電流によるq軸鎖交磁束が通る第1q軸磁路31qが形成される。また、磁極部30には、第1磁石収容孔51、第2磁石収容孔52、及び第3磁石収容孔53の径方向の内側に、ステータコイル92を流れるq軸電流によるq軸鎖交磁束が通る第2q軸磁路32qが形成される。したがって、第1q軸磁路31q及び第2q軸磁路32qは、第1磁石収容孔51、第2磁石収容孔52、及び第3磁石収容孔53の外側に形成される。第1q軸磁路31qには、第1磁石収容孔51の外側壁部512、第2磁石収容孔52の外側壁部522、及び第3磁石収容孔53の外側壁部532に沿って径方向の内側に向かって凸状に湾曲してq軸鎖交磁束が通る。第2q軸磁路32qには、第1磁石収容孔51の内側壁部511、第2磁石収容孔52の内側壁部521、及び第3磁石収容孔53の内側壁部531に沿って径方向の内側に向かって凸状に湾曲してq軸鎖交磁束が通る。
磁極部30には、第1q軸磁路31qと第2q軸磁路32qとの間に、フラックスバリア領域33が形成される。フラックスバリア領域33は、第1磁石収容孔51、第2磁石収容孔52、及び第3磁石収容孔53を含み、第1q軸磁路31q及び第2q軸磁路32qに沿って、径方向の内側に向かって凸状に湾曲した領域である。フラックスバリア領域33は、q軸磁束が可能な限り通らないように形成されることが好ましい。
<磁気飽和部>
回転電機1で生じる損失には、鉄損と銅損とが含まれる。鉄損は、ロータコア20及びステータコア91の物性の為に発生する損失である。銅損は、ステータコイル92の抵抗成分により発生する損失である。ステータコイル92に電力が供給されていない無負荷運転時、及び、ステータコイル92に供給される電力が小さい低負荷運転時では、回転電機1で生じる損失は、ステータコイル92を流れる電流がゼロ又は小さいため銅損が少なく、鉄損が支配的となる。一方、ステータコイル92に供給される電力が大きい高負荷運転時では、回転電機1で生じる損失は、ステータコイル92を流れる電流が大きいため、銅損が支配的となる。
したがって、回転電機1は、高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制しつつ、無負荷運転時及び低負荷運転時において、永久磁石60から発生する磁束を低減させることによって、鉄損を低減させることが望ましい。
(第1磁気飽和部)
第1磁石収容孔51には、第1永久磁石61の内側面611及び外側面612の少なくとも一方と対向する位置に、第1磁気飽和部71が形成されている。本実施形態では、第1磁気飽和部71は、第1永久磁石61の内側面611と対向する位置に形成されている。第1磁気飽和部71は、軸方向から見て、第1磁気飽和部71と対向する第1永久磁石61の対向面、本実施形態では第1永久磁石61の内側面611と対向して延在する。
第1磁気飽和部71は、ロータコア20の一部が第1磁石収容孔51の内側壁部511から第1永久磁石61の内側面611に向かって突出し、第1磁気飽和部71の延在方向に沿って複数形成される凸部71aと、隣接する凸部71aの間に形成され、第1磁気飽和部71の延在方向に沿って複数形成される空隙部71bと、を有する。
本実施形態では、凸部71aは、第1磁石収容孔51の内側壁部511から、周方向に波形に湾曲して、第1永久磁石61の内側面611に向かって突出している。
このように、第1磁気飽和部71は、軸方向から見て、第1磁石収容孔51の壁部510の内側に形成される。そして、第1磁気飽和部71は、軸方向から見て、第1磁石収容孔51の内側壁部511から第1永久磁石61に向かって突出し、第1永久磁石の内側面611と対向して延在する。そして、第1磁気飽和部71は、ロータコア20の一部によって形成された凸部71aと、第1磁石収容孔51の内側壁部511と第1永久磁石61の内側面611との間に形成される空隙部71bと、によって構成される。
第1磁気飽和部71は、回転電機1の無負荷運転時に磁気飽和するように形成される。磁気飽和とは、第1永久磁石61の磁化方向に発生する磁界の磁束密度が第1磁気飽和部71の飽和磁束密度に近くなり、第1磁気飽和部71において透磁率、すなわち、図11に示す縦軸を磁束密度B、横軸を磁場HとするB-Hカーブの傾きが低下し始めた状態のことを言う。
ロータコア20は、前述したように、回転軸心RCを中心とする略円環形状を有する複数の電磁鋼板40が軸方向に積層されて形成されているが、空隙部71bは、電磁鋼板40よりも比透磁率が低いため、第1磁気飽和部71は、ロータコア20において、空隙部が形成されずに電磁鋼板40が軸方向に積層された部分よりも飽和磁束密度が低くなっている。
そのため、図3に示すように、第1磁気飽和部71は、空隙部が形成されずに電磁鋼板40が軸方向に積層された部分よりも磁気飽和しやすい。したがって、回転電機1の無負荷運転時に、ロータコア20の第2q軸磁路32qは磁気飽和せず、第1磁気飽和部71は磁気飽和するように形成することができる。
そして、第1磁気飽和部71は、回転電機1の無負荷運転時に磁気飽和するように形成されているので、回転電機1の無負荷運転時において、第1永久磁石61から発生する磁束により第1磁気飽和部71が磁気飽和して第1磁気飽和部71の磁気抵抗が増加し、第1磁気飽和部71が形成されていない場合よりも、第1永久磁石61の磁化方向に発生する磁束が低減する。
回転電機1の無負荷運転時において回転電機1で生じる損失は、鉄損が支配的であるので、第1磁気飽和部71によって、回転電機1の無負荷運転時における回転電機1に生じる損失を低減させることができる。
一方、図4に示すように、回転電機1の高負荷運転時においては、ステータコイル92に大電流が供給されて、ステータ90から大きな磁界が発生する。このとき、第1永久磁石61の磁化方向に発生する磁束は、ステータコイル92を流れる負のd軸電流によるd軸鎖交磁束と相殺されるため、回転電機1の無負荷運転時よりも低減する。したがって、回転電機1の無負荷運転時において磁気飽和が生じるように第1磁気飽和部71を形成しても、回転電機1の高負荷運転時において、第1磁気飽和部71に磁気飽和は生じないようにすることができる。よって、第1磁気飽和部71を形成しても、回転電機1の高負荷運転時において第1永久磁石61の磁化方向に発生する磁束は、第1磁気飽和部71が形成されていない場合とほぼ変わらず、回転電機1は、高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制できる。
このようにして、回転電機1のロータ10は、第1磁石収容孔51に第1磁気飽和部71が形成されていることによって、回転電機1の高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制しつつ、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機1に生じる損失を低減させることができる。また、第1磁気飽和部71は、ロータコア20の一部によって形成された凸部71aと、第1磁石収容孔51の内側壁部511と第1永久磁石61との間に形成される空隙部71bと、によって構成されるので、第1磁気飽和部71を容易に形成することができる。さらに、第1磁気飽和部71における凸部71aが占める割合と、空隙部71bが占める割合とを容易に調整することができるので、第1磁気飽和部71の飽和磁束密度を容易に調整することができる。
さらに、第1磁気飽和部71は、ロータコア20の一部が第1磁石収容孔51の内側壁部511から第1永久磁石61の内側面611に向かって突出した凸部71aと、隣接する凸部71aの間に形成される空隙部71bと、によって構成されるので、電磁鋼板40を所望の形状で打ち抜き加工することで、ロータ10の製造工数の増加を抑制しつつ第1磁気飽和部71を形成できる。
図2に戻って、第1磁気飽和部71は、第1永久磁石61の内側面611と対向して延在する主面711と、主面711の両端部から第1磁石収容孔51の内側壁部511へと第1磁気飽和部71の延在方向の外側を向いて延在する一対の側面712と、を有する。一対の側面712は、第1磁石収容孔51の内部に露出するように形成される。
本実施形態では、主面711は、複数の凸部71aの先端面によって形成される。また、一対の側面712は、第1磁気飽和部71の延在方向の両端に形成された凸部71aにおける、第1磁気飽和部71の延在方向の外側を向く面によって形成される。
そして、第1永久磁石61は、第1磁石収容孔51において、軸方向から見て、内側面611の両端部が第1磁石収容孔51の壁部510から離間した位置に配置される。換言すると、第1永久磁石61は、第1磁石収容孔51において、軸方向から見て、内側面611の両端部が第1磁石収容孔51の内側壁部511、外側壁部512、第1端壁部513a、及び第2端壁部513bのいずれにも接触しない位置に配置される。
したがって、第1磁気飽和部71は、第1磁石収容孔51、第2磁石収容孔52、及び第3磁石収容孔53を含むフラックスバリア領域33に配置される。このようにして、第1磁気飽和部71は、第1q軸磁路31q及び第2q軸磁路32qを避けた位置に形成される。
これにより、第1磁気飽和部71は、ステータコイル92を流れるq軸電流によるq軸鎖交磁束を減少させない位置に配置されるので、回転電機1の高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制しつつ第1磁気飽和部71を設けることができる。
(第2磁気飽和部)
第2磁石収容孔52には、第2永久磁石62の内側面621及び外側面622の少なくとも一方と対向する位置に、第2磁気飽和部72が形成されている。本実施形態では、第2磁気飽和部72は、第2永久磁石62の内側面621と対向する位置に形成されている。第2磁気飽和部72は、軸方向から見て、第2磁気飽和部72と対向する第2永久磁石62の対向面、本実施形態では第2永久磁石62の内側面621と対向して延在する。
第2磁気飽和部72は、ロータコア20の一部が第2磁石収容孔52の内側壁部521から第2永久磁石62の内側面621に向かって突出し、第2磁気飽和部72の延在方向に沿って複数形成される凸部72aと、隣接する凸部72aの間に形成され、第2磁気飽和部72の延在方向に沿って複数形成される空隙部72bと、を有する。
本実施形態では、凸部72aは、第2磁石収容孔52の内側壁部521から、周方向に波形に湾曲して、第2永久磁石62の内側面621に向かって突出している。
このように、第2磁気飽和部72は、軸方向から見て、第2磁石収容孔52の壁部520の内側に形成される。そして、第2磁気飽和部72は、軸方向から見て、第2磁石収容孔52の内側壁部521から第2永久磁石62に向かって突出し、第2永久磁石の内側面621と対向して延在する。そして、第2磁気飽和部72は、ロータコア20の一部によって形成された凸部72aと、第2磁石収容孔52の内側壁部521と第2永久磁石62の内側面621との間に形成される空隙部72bと、によって構成される。
第2磁気飽和部72は、回転電機1の無負荷運転時に磁気飽和するように形成される。磁気飽和とは、第2永久磁石62の磁化方向に発生する磁界の磁束密度が第2磁気飽和部72の飽和磁束密度に近くなり、第2磁気飽和部72において透磁率、すなわち、図11に示す縦軸を磁束密度B、横軸を磁場HとするB-Hカーブの傾きが低下し始めた状態のことを言う。
ロータコア20は、前述したように、回転軸心RCを中心とする略円環形状を有する複数の電磁鋼板40が軸方向に積層されて形成されているが、空隙部72bは、電磁鋼板40よりも比透磁率が低いため、第2磁気飽和部72は、ロータコア20において、空隙部が形成されずに電磁鋼板40が軸方向に積層された部分よりも飽和磁束密度が低くなっている。
そのため、図3に示すように、第2磁気飽和部72は、空隙部が形成されずに電磁鋼板40が軸方向に積層された部分よりも磁気飽和しやすい。したがって、回転電機1の無負荷運転時に、ロータコア20の第2q軸磁路32qは磁気飽和せず、第2磁気飽和部72は磁気飽和するように形成することができる。
そして、第2磁気飽和部72は、回転電機1の無負荷運転時に磁気飽和するように形成されているので、回転電機1の無負荷運転時において、第2永久磁石62から発生する磁束により第2磁気飽和部72が磁気飽和して第2磁気飽和部72の磁気抵抗が増加し、第2磁気飽和部72が形成されていない場合よりも、第2永久磁石62の磁化方向に発生する磁束が低減する。
回転電機1の無負荷運転時において回転電機1で生じる損失は、鉄損が支配的であるので、第2磁気飽和部72によって、回転電機1の無負荷運転時における回転電機1に生じる損失を低減させることができる。
一方、図4に示すように、回転電機1の高負荷運転時においては、ステータコイル92に大電流が供給されて、ステータ90から大きな磁界が発生する。このとき、第2永久磁石62の磁化方向に発生する磁束は、ステータコイル92を流れる負のd軸電流によるd軸鎖交磁束と相殺されるため、回転電機1の無負荷運転時よりも低減する。したがって、回転電機1の無負荷運転時において磁気飽和が生じるように第2磁気飽和部72を形成しても、回転電機1の高負荷運転時において、第2磁気飽和部72に磁気飽和は生じないようにすることができる。よって、第2磁気飽和部72を形成しても、回転電機1の高負荷運転時において第2永久磁石62の磁化方向に発生する磁束は、第2磁気飽和部72が形成されていない場合とほぼ変わらず、回転電機1は、高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制できる。
このようにして、回転電機1のロータ10は、第2磁石収容孔52に第2磁気飽和部72が形成されていることによって、回転電機1の高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制しつつ、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機1に生じる損失を低減させることができる。また、第2磁気飽和部72は、ロータコア20の一部によって形成された凸部72aと、第2磁石収容孔52の内側壁部521と第2永久磁石62との間に形成される空隙部72bと、によって構成されるので、第2磁気飽和部72を容易に形成することができる。さらに、第2磁気飽和部72における凸部72aが占める割合と、空隙部72bが占める割合とを容易に調整することができるので、第2磁気飽和部72の飽和磁束密度を容易に調整することができる。
さらに、第2磁気飽和部72は、ロータコア20の一部が第2磁石収容孔52の内側壁部521から第2永久磁石62の内側面621に向かって突出した凸部72aと、隣接する凸部72aの間に形成される空隙部72bと、によって構成されるので、電磁鋼板40を所望の形状で打ち抜き加工することで、ロータ10の製造工数の増加を抑制しつつ第2磁気飽和部72を形成できる。
図2に戻って、第2磁気飽和部72は、第2永久磁石62の内側面621と対向して延在する主面721と、主面721の両端部から第2磁石収容孔52の内側壁部521へと第2磁気飽和部72の延在方向の外側を向いて延在する一対の側面722と、を有する。一対の側面722は、第2磁石収容孔52の内部に露出するように形成される。
本実施形態では、主面721は、複数の凸部72aの先端面によって形成される。また、一対の側面722は、第2磁気飽和部72の延在方向の両端に形成された凸部72aにおける、第2磁気飽和部72の延在方向の外側を向く面によって形成される。
そして、第2永久磁石62は、第2磁石収容孔52において、軸方向から見て、内側面621の両端部が第2磁石収容孔52の壁部520から離間した位置に配置される。換言すると、第2永久磁石62は、第2磁石収容孔52において、軸方向から見て、内側面621の両端部が第2磁石収容孔52の内側壁部521、外側壁部522、d軸側壁部523d、及びq軸側壁部523qのいずれにも接触しない位置に配置される。
したがって、第2磁気飽和部72は、第1磁石収容孔51、第2磁石収容孔52、及び第3磁石収容孔53を含むフラックスバリア領域33に配置される。このようにして、第2磁気飽和部72は、第1q軸磁路31q及び第2q軸磁路32qを避けた位置に形成される。
これにより、第2磁気飽和部72は、ステータコイル92を流れるq軸電流によるq軸鎖交磁束を減少させない位置に配置されるので、回転電機1の高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制しつつ第2磁気飽和部72を設けることができる。
(第3磁気飽和部)
第3磁石収容孔53には、第3永久磁石63の内側面631及び外側面632の少なくとも一方と対向する位置に、第3磁気飽和部73が形成されている。本実施形態では、第3磁気飽和部73は、第3永久磁石63の内側面631と対向する位置に形成されている。第3磁気飽和部73は、軸方向から見て、第3磁気飽和部73と対向する第3永久磁石63の対向面、本実施形態では第3永久磁石63の内側面631と対向して延在する。
第3磁気飽和部73は、ロータコア20の一部が第3磁石収容孔53の内側壁部531から第3永久磁石63の内側面631に向かって突出し、第3磁気飽和部73の延在方向に沿って複数形成される凸部73aと、隣接する凸部73aの間に形成され、第3磁気飽和部73の延在方向に沿って複数形成される空隙部73bと、を有する。
本実施形態では、凸部73aは、第3磁石収容孔53の内側壁部531から、周方向に波形に湾曲して、第3永久磁石63の内側面631に向かって突出している。
このように、第3磁気飽和部73は、軸方向から見て、第3磁石収容孔53の壁部530の内側に形成される。そして、第3磁気飽和部73は、軸方向から見て、第3磁石収容孔53の内側壁部531から第3永久磁石63に向かって突出し、第3永久磁石の内側面631と対向して延在する。そして、第3磁気飽和部73は、ロータコア20の一部によって形成された凸部73aと、第3磁石収容孔53の内側壁部531と第3永久磁石63の内側面631との間に形成される空隙部73bと、によって構成される。
第3磁気飽和部73は、回転電機1の無負荷運転時に磁気飽和するように形成される。磁気飽和とは、第3永久磁石63の磁化方向に発生する磁界の磁束密度が第3磁気飽和部73の飽和磁束密度に近くなり、第3磁気飽和部73において透磁率、すなわち、図11に示す縦軸を磁束密度B、横軸を磁場HとするB-Hカーブの傾きが低下し始めた状態のことを言う。
ロータコア20は、前述したように、回転軸心RCを中心とする略円環形状を有する複数の電磁鋼板40が軸方向に積層されて形成されているが、空隙部73bは、電磁鋼板40よりも比透磁率が低いため、第3磁気飽和部73は、ロータコア20において、空隙部が形成されずに電磁鋼板40が軸方向に積層された部分よりも飽和磁束密度が低くなっている。
そのため、図3に示すように、第3磁気飽和部73は、空隙部が形成されずに電磁鋼板40が軸方向に積層された部分よりも磁気飽和しやすい。したがって、回転電機1の無負荷運転時に、ロータコア20の第2q軸磁路32qは磁気飽和せず、第3磁気飽和部73は磁気飽和するように形成することができる。
そして、第3磁気飽和部73は、回転電機1の無負荷運転時に磁気飽和するように形成されているので、回転電機1の無負荷運転時において、第3永久磁石63から発生する磁束により第3磁気飽和部73が磁気飽和して第3磁気飽和部73の磁気抵抗が増加し、第3磁気飽和部73が形成されていない場合よりも、第3永久磁石63の磁化方向に発生する磁束が低減する。
回転電機1の無負荷運転時において回転電機1で生じる損失は、鉄損が支配的であるので、第3磁気飽和部73によって、回転電機1の無負荷運転時における回転電機1に生じる損失を低減させることができる。
一方、図4に示すように、回転電機1の高負荷運転時においては、ステータコイル92に大電流が供給されて、ステータ90から大きな磁界が発生する。このとき、第3永久磁石63の磁化方向に発生する磁束は、ステータコイル92を流れる負のd軸電流によるd軸鎖交磁束と相殺されるため、回転電機1の無負荷運転時よりも低減する。したがって、回転電機1の無負荷運転時において磁気飽和が生じるように第3磁気飽和部73を形成しても、回転電機1の高負荷運転時において、第3磁気飽和部73に磁気飽和は生じないようにすることができる。よって、第3磁気飽和部73を形成しても、回転電機1の高負荷運転時において第3永久磁石63の磁化方向に発生する磁束は、第3磁気飽和部73が形成されていない場合とほぼ変わらず、回転電機1は、高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制できる。
このようにして、回転電機1のロータ10は、第3磁石収容孔53に第3磁気飽和部73が形成されていることによって、回転電機1の高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制しつつ、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機1に生じる損失を低減させることができる。また、第3磁気飽和部73は、ロータコア20の一部によって形成された凸部73aと、第3磁石収容孔53の内側壁部531と第3永久磁石63との間に形成される空隙部73bと、によって構成されるので、第3磁気飽和部73を容易に形成することができる。さらに、第3磁気飽和部73における凸部73aが占める割合と、空隙部73bが占める割合とを容易に調整することができるので、第3磁気飽和部73の飽和磁束密度を容易に調整することができる。
さらに、第3磁気飽和部73は、ロータコア20の一部が第3磁石収容孔53の内側壁部531から第3永久磁石63の内側面631に向かって突出した凸部72aと、隣接する凸部72aの間に形成される空隙部72bと、によって構成されるので、電磁鋼板40を所望の形状で打ち抜き加工することで、ロータ10の製造工数の増加を抑制しつつ第3磁気飽和部73を形成できる。
図2に戻って、第3磁気飽和部73は、第3永久磁石63の内側面631と対向して延在する主面731と、主面731の両端部から第3磁石収容孔53の内側壁部531へと第3磁気飽和部73の延在方向の外側を向いて延在する一対の側面732と、を有する。一対の側面732は、第3磁石収容孔53の内部に露出するように形成される。
本実施形態では、主面731は、複数の凸部73aの先端面によって形成される。また、一対の側面732は、第3磁気飽和部73の延在方向の両端に形成された凸部73aにおける、第3磁気飽和部73の延在方向の外側を向く面によって形成される。
そして、第3永久磁石63は、第3磁石収容孔53において、軸方向から見て、内側面631の両端部が第3磁石収容孔53の壁部530から離間した位置に配置される。換言すると、第3永久磁石63は、第3磁石収容孔53において、軸方向から見て、内側面631の両端部が第3磁石収容孔53の内側壁部531、外側壁部532、d軸側壁部533d、及びq軸側壁部533qのいずれにも接触しない位置に配置される。
したがって、第3磁気飽和部73は、第1磁石収容孔51、第2磁石収容孔52、及び第3磁石収容孔53を含むフラックスバリア領域33に配置される。このようにして、第3磁気飽和部73は、第1q軸磁路31q及び第2q軸磁路32qを避けた位置に形成される。
これにより、第3磁気飽和部73は、ステータコイル92を流れるq軸電流によるq軸鎖交磁束を減少させない位置に配置されるので、回転電機1の高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制しつつ第3磁気飽和部73を設けることができる。
<最大出力トルク-無負荷損失特性>
次に、図5を参照しながら、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73が形成されている場合の回転電機1のトルク-無負荷損失特性について説明する。
図5は、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73において、ロータコア20の一部で形成された凸部71a、72a、73aが占める割合を変化させた場合の最大出力トルク-無負荷損失特性を示した図である。なお、本明細書等においては、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73における凸部71a、72a、73aが占める割合を、占積率と言うこともある。
図5に示す最大出力トルクT0は、占積率が0[%]、すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73が設けられる領域が、全て空隙となっている場合における回転電機1の最大出力トルクである。
最大出力トルクT20は、占積率が20[%]、すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73において、ロータコア20の一部で形成された凸部71a、72a、73aが占める割合が20[%]である場合における回転電機1の最大出力トルクである。
最大出力トルクT40は、占積率が40[%]、すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73において、ロータコア20の一部で形成された凸部71a、72a、73aが占める割合が40[%]である場合における回転電機1の最大出力トルクである。
最大出力トルクT60は、占積率が60[%]、すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73において、ロータコア20の一部で形成された凸部71a、72a、73aが占める割合が60[%]である場合における回転電機1の最大出力トルクである。
最大出力トルクT80は、占積率が80[%]、すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73において、ロータコア20の一部で形成された凸部71a、72a、73aが占める割合が80[%]である場合における回転電機1の最大出力トルクである。
最大出力トルクT100は、占積率が100[%]、すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73が設けられる領域が、全てロータコア20となっている場合における回転電機1の最大出力トルクである。
図5に示す無負荷時損失L0は、占積率が0[%]、すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73が設けられる領域が、全て空隙となっている場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。
無負荷時損失L20は、占積率が20[%]、すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73において、ロータコア20の一部で形成された凸部71a、72a、73aが占める割合が20[%]である場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。
無負荷時損失L40は、占積率が40[%]、すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73において、ロータコア20の一部で形成された凸部71a、72a、73aが占める割合が40[%]である場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。
無負荷時損失L60は、占積率が60[%]、すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73において、ロータコア20の一部で形成された凸部71a、72a、73aが占める割合が60[%]である場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。
無負荷時損失L80は、占積率が80[%]、すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73において、ロータコア20の一部で形成された凸部71a、72a、73aが占める割合が80[%]である場合における回転電機1の最大出力トルクである。
無負荷時損失L100は、占積率が100[%]、すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73が設けられる領域が、全てロータコア20となっている場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。
本実施形態では、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73は、占積率が20[%]以上60[%]以下、すなわち、ロータコア20の一部で形成された凸部71a、72a、73aが占める割合が20[%]以上60[%]以下となっている。より好ましくは、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73は、占積率が40[%]近傍、すなわち、ロータコア20の一部で形成された凸部71a、72a、73aが占める割合が40[%]近傍となっている。
これにより、図5に示すように、回転電機1の最大出力トルクの低下をより抑制しつつ、回転電機1の無負荷運転時における損失をより低減することができる。
(変形例)
図6に示すように、第1磁気飽和部71は、凸部71aが、第1磁石収容孔51の内側壁部511から、第1磁気飽和部71の延在方向の一端側に凸の円弧状に湾曲して、第1永久磁石61の内側面611に向かって突出して形成されていてもよい。なお、詳細な説明は省略するが、第2磁気飽和部72及び第3磁気飽和部73も第1磁気飽和部71と同様に、凸部72aが、第2磁石収容孔52の内側壁部521から、第2磁気飽和部72の延在方向の一端側に凸の円弧状に湾曲して、第2永久磁石62の内側面621に向かって突出して形成されていてもよく、凸部73aが、第3磁石収容孔53の内側壁部531から、第3磁気飽和部73の延在方向の一端側に凸の円弧状に湾曲して、第3永久磁石63の内側面631に向かって突出して形成されていてもよい。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態の回転電機のロータ10について図7~図9を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態の回転電機のロータ10と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略又は簡略化する。第2実施形態の回転電機のロータ10は、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73の形状が第1実施形態の回転電機をロータ10と異なる。以下、第2実施形態の回転電機のロータ10における第1磁気飽和部71の形状について詳細に説明する。なお、詳細な説明は省略するが、第2実施形態の回転電機のロータ10における第2磁気飽和部72及び第3磁気飽和部73は、第2実施形態の回転電機のロータ10における第1磁気飽和部71と同様の形状を有している。
図7~図9に示すように、本実施形態の第1磁気飽和部71は、軸方向から見て、ロータコア20の一部が第1磁石収容孔51の内側壁部511から第1永久磁石61の内側面611に向かって突出する突出部71cと、第1磁気飽和部71の延在方向に沿って突出部71cの内部に複数形成される空隙部71dと、を有する。
(第1実施例)
図7に示すように、本実施形態の第1実施例の第1磁気飽和部71の突出部71cは、軸方向から見て、ロータコア20の一部が第1磁石収容孔51の内側壁部511から第1永久磁石61の内側面611に向かって突出し、第1磁気飽和部71の延在方向に沿って複数形成される凸部71eと、各凸部71eの先端部を接続し、第1永久磁石61の内側面611と対向して延在する主面部71fと、によって構成される。凸部71eは、第1磁石収容孔51の内側壁部511から、周方向に波形に湾曲して、第1永久磁石61の内側面611に向かって突出している。
本実施例では、主面711は、主面部71fによって形成される。また、一対の側面712は、第1磁気飽和部71の延在方向の両端に形成された凸部71eにおける、第1磁気飽和部71の延在方向の外側を向く面によって形成される。
また、本実施例では、空隙部71dは、隣接する2つの凸部71eと、主面部71fと、第1磁石収容孔51の内側壁部511と、によって囲まれており、突出部71cの内部に複数形成される。
(第2実施例)
図8に示すように、本実施形態の第2実施例の第1磁気飽和部71の突出部71cは、軸方向から見て、ロータコア20の一部が第1磁石収容孔51の内側壁部511から第1永久磁石61の内側面611に向かって突出し、第1磁気飽和部71の延在方向に沿って複数形成される凸部71gと、各凸部71gの先端部を接続し、第1永久磁石61の内側面611と対向して延在する主面部71hと、によって構成される。凸部71gは、第1磁石収容孔51の内側壁部511から、第1永久磁石61の内側面611と略直交する方向に略直線状に突出している。
本実施例では、主面711は、主面部71hによって形成される。また、一対の側面712は、第1磁気飽和部71の延在方向の両端に形成された凸部71gにおける、第1磁気飽和部71の延在方向の外側を向く面によって形成される。
また、本実施例では、空隙部71dは、隣接する2つの凸部71gと、主面部71hと、第1磁石収容孔51の内側壁部511と、によって囲まれており、突出部71cの内部に複数形成される。
(第3実施例)
図9に示すように、本実施形態の第3実施例の第1磁気飽和部71の突出部71cは、軸方向から見て、ロータコア20の一部が第1磁石収容孔51の内側壁部511から第1永久磁石61の内側面611に向かって突出し、第1磁気飽和部71の延在方向を長手方向とする略長方形状を有する。
本実施例では、主面711は、軸方向から見て略長方形状を有する突出部71cの第1永久磁石61の内側面611と対向する先端面によって構成される。一対の側面712は、軸方向から見て、第1磁気飽和部71の延在方向の両端に形成された側壁面によって形成される。
また、本実施例では、空隙部71dは、軸方向から見て略円形状を有し、第1磁気飽和部71の延在方向に沿って突出部71cの内部に複数形成されている。
第1実施例から第3実施例で示したように、本実施形態の第1磁気飽和部71は、ロータコア20の一部が第1磁石収容孔51の内側壁部511から第1永久磁石61の内側面611に向かって突出した突出部71cと、第1磁気飽和部71の延在方向に沿って突出部71cの内部に複数形成される空隙部71dと、によって構成されるので、電磁鋼板40を所望の形状で打ち抜き加工することで、ロータ10の製造工数増加を抑制しつつ第1磁気飽和部71を形成できる。
さらに、空隙部71dは、突出部71cの内部に形成されるので、第1磁気飽和部71を高い剛性で形成することができる。
[第3実施形態]
続いて、本発明の第3実施形態の回転電機のロータ10について図10を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態の回転電機のロータ10と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略又は簡略化する。第3実施形態の回転電機のロータ10は、第1磁石収容孔51、第2磁石収容孔52、及び第3磁石収容孔53の配置及び形状、並びに、第1永久磁石61、第2永久磁石62、及び第3永久磁石63の配置及び形状が、第1実施形態の回転電機をロータ10と異なる。以下、第1実施形態の回転電機のロータ10と第3実施形態の回転電機のロータ10との相違点について詳細に説明する。
図10に示すように、本実施形態では、第1磁石収容孔51は、ロータコア20の外周面近傍に形成されている。さらに、第2磁石収容孔52は、第2永久磁石62のd軸側端面623dが第1永久磁石61の径方向内側に位置し、第2永久磁石62のq軸側端面623qが第1永久磁石61と径方向において略同位置となるように形成されている。第3磁石収容孔53は、第3永久磁石63のd軸側端面633dが第1永久磁石61の径方向内側に位置し、第3永久磁石63のq軸側端面633qが第1永久磁石61と径方向において略同位置となるように形成されている。
本実施形態では、磁極部30には、第1磁石収容孔51の径方向の外側に、ステータコイル92を流れるq軸電流によるq軸鎖交磁束が通る第1q軸磁路31qが形成される。また、磁極部30には、第1磁石収容孔51の径方向の内側、且つ、第2磁石収容孔52及び第3磁石収容孔53の径方向の外側の領域に、ステータコイル92を流れるq軸電流によるq軸鎖交磁束が通る第2q軸磁路32qが形成される。さらに、第2磁石収容孔52及び第3磁石収容孔53の径方向の内側に、ステータコイル92を流れるq軸電流によるq軸鎖交磁束が通る第3q軸磁路35qが形成される。
第1q軸磁路31qには、第1磁石収容孔51の外側壁部512に沿って径方向の内側に向かって凸状に湾曲してq軸鎖交磁束が通る。第2q軸磁路32qには、第1磁石収容孔51の内側壁部511と、第2磁石収容孔52の外側壁部522及び第3磁石収容孔53の外側壁部532に沿って径方向の内側に向かって凸状に湾曲してq軸鎖交磁束が通る。第3q軸磁路35qには、第2磁石収容孔52の内側壁部521及び第3磁石収容孔53の内側壁部531に沿って径方向の内側に向かって凸状に湾曲してq軸鎖交磁束が通る。
磁極部30に形成されるフラックスバリア領域33は、第1q軸磁路31qと第2q軸磁路32qとの間に形成される第1フラックスバリア領域331と、第2q軸磁路32qと第3q軸磁路35qとの間に形成される第2フラックスバリア領域332と、を有する。第1フラックスバリア領域331は、第1磁石収容孔51を含み、第1q軸磁路31q及び第2q軸磁路32qに沿って、径方向の内側に向かって凸状に湾曲した領域である。第2フラックスバリア領域332は、第2磁石収容孔52及び第3磁石収容孔53を含み、第2q軸磁路32q及び第3q軸磁路35qに沿って、径方向の内側に向かって凸状に湾曲した領域である。第1フラックスバリア領域331及び第2フラックスバリア領域332は、q軸磁束が可能な限り通らないように形成されることが好ましい。
第1磁気飽和部71は、第1磁石収容孔51の内側壁部511の延在方向における略中央部分で、ロータコア20の一部が第1磁石収容孔51の内側壁部511から第1永久磁石61の内側面611に向かって突出する凸部71aと、凸部71aを挟んで形成される一対の空隙部71bと、を有する。換言すると、一対の空隙部71bは、第1磁石収容孔51の内側壁部511の延在方向において凸部71aの一方側と他方側とに形成される。
第2磁気飽和部72は、第2磁石収容孔52の内側壁部521の延在方向における略中央部分で、ロータコア20の一部が第2磁石収容孔52の内側壁部521から第2永久磁石62の内側面621に向かって突出する凸部72aと、凸部72aを挟んで形成される一対の空隙部72bと、を有する。換言すると、一対の空隙部72bは、第2磁石収容孔52の内側壁部521の延在方向において凸部72aの一方側と他方側とに形成される。
第3磁気飽和部73は、第3磁石収容孔53の内側壁部531の延在方向における略中央部分で、ロータコア20の一部が第3磁石収容孔53の内側壁部531から第3永久磁石63の内側面631に向かって突出する凸部73aと、凸部73aを挟んで形成される複数の空隙部73bと、を有する。換言すると、複数の空隙部73bは、第3磁石収容孔53の内側壁部531の延在方向において凸部73aの一方側と他方側とに形成される。
これにより、簡素な形状で、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73を構成できるので、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び第3磁気飽和部73を容易に製造できる。
以上、本発明の各実施形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
例えば、第1磁気飽和部71の空隙部71bを含む第1磁石収容孔51の内部には、樹脂が充填されていてもよい。同様に、第2磁気飽和部72の空隙部72bを含む第2磁石収容孔52の内部には、樹脂が充填されていてもよい。また同様に、第3磁気飽和部73の空隙部73bを含む第3磁石収容孔53の内部には、樹脂が充填されていてもよい。
例えば、本実施形態では、第1磁気飽和部71は、第1磁石収容孔51の内側壁部511に形成されているものとしたが、第1磁気飽和部71は、第1磁石収容孔51の外側壁部512に形成されていてもよいし、第1磁石収容孔51の内側壁部511及び外側壁部512の双方に形成されていてもよい。
例えば、本実施形態では、第2磁気飽和部72は、第2磁石収容孔52の内側壁部521に形成されているものとしたが、第2磁気飽和部72は、第2磁石収容孔52の外側壁部522に形成されていてもよいし、第2磁石収容孔52の内側壁部521及び外側壁部522の双方に形成されていてもよい。
例えば、本実施形態では、第3磁気飽和部73は、第3磁石収容孔53の内側壁部531に形成されているものとしたが、第3磁気飽和部73は、第3磁石収容孔53の外側壁部532に形成されていてもよいし、第3磁石収容孔53の内側壁部531及び外側壁部532の双方に形成されていてもよい。
例えば、本実施形態では、回転電機のロータ10は、第1磁石収容孔51に形成された第1磁気飽和部71、第2磁石収容孔52に形成された第2磁気飽和部72、及び、第3磁石収容孔53に形成された第3磁気飽和部73、を有するものとしたが、回転電機のロータ10は、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び、第3磁気飽和部73の少なくとも1つを有していればよい。すなわち、第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、及び、第3磁気飽和部73のいずれか1つ又は2つは省略されていてもよい。
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を一例として示しているが、これに限定されるものではない。
(1) 回転軸心(回転軸心RC)を中心とする略円環形状を有するロータコア(ロータコア20)と、
前記ロータコアに周方向に沿って形成された複数の磁極部(磁極部30)と、を備え、
各磁極部は、前記ロータコアに形成された軸方向に延在する磁石収容孔(第1磁石収容孔51、第2磁石収容孔52、第3磁石収容孔53)と、前記磁石収容孔に収容された永久磁石(第1永久磁石61、第2永久磁石62、第3永久磁石63)と、を有する回転電機(回転電機1)のロータ(ロータ10)であって、
前記永久磁石は、前記軸方向に延在する第1主面(内側面611、621、631)と、前記軸方向に延在する第2主面(外側面612、622、632)と、を有し、
前記磁石収容孔は、前記軸方向から見た前記磁石収容孔の輪郭を形成する壁部(壁部510、520、530)を有し、
前記ロータコアには、前記軸方向から見て、前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と向かい合う位置に、前記回転電機の無負荷運転時において磁気飽和する飽和部(第1磁気飽和部71、第2磁気飽和部72、第3磁気飽和部73)が形成されており、
前記飽和部は、前記軸方向から見て、
前記磁石収容孔の前記壁部と、前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と、の間で、前記ロータコアの一部が前記第1主面又は前記第2主面と交差する方向に延びて形成されたコア突起(凸部71a、72a、73a、突出部71c)と、
前記磁石収容孔の前記壁部と、前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と、の間に形成された非磁性部(空隙部71b、72b、73b、71d)と、によって構成される、回転電機のロータ。
(1)によれば、回転電機のロータにおいて、飽和部は、軸方向から見て、磁石収容孔の壁部と、永久磁石の第1主面及び第2主面の少なくとも一方と、の間に形成されたコア突起及び非磁性部によって構成されているので、回転電機の高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制しつつ、回転電機の無負荷運転時における回転電機に生じる損失を低減させることができる。また、飽和部は、コア突起と、非磁性部と、によって構成されるので、飽和部を容易に形成することができる。
(2) (1)に記載の回転電機のロータであって、
前記軸方向から見て、
前記飽和部は、前記磁石収容孔の前記壁部の内側に形成されており、
各磁極部の前記磁石収容孔の外側には、前記回転電機のq軸鎖交磁束が通るq軸磁路(第1q軸磁路31q、第2q軸磁路32q)が形成される、回転電機のロータ。
(2)によれば、飽和部は磁石収容孔の内部に形成されているので、各磁極部の磁石収容孔の外側に形成されるq軸磁路を避けた位置に飽和部を設けることができ、回転電機の高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制しつつ飽和部を設けることができる。
(3) (1)又は(2)に記載の回転電機のロータであって、
前記コア突起(凸部71a、72a、73a)は、前記磁石収容孔の前記壁部と、前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と、の間に複数形成され、
前記非磁性部(空隙部71b、72b、73b)は、複数の前記コア突起の間に形成されている、回転電機のロータ。
(3)によれば、コア突起は、磁石収容孔の壁部と、永久磁石の第1主面及び第2主面の少なくとも一方と、の間に複数形成され、非磁性部は、複数のコア突起の間に形成されているので、ロータの製造工数の増加を抑制しつつ飽和部を形成できる。
(4) (1)又は(2)に記載の回転電機のロータであって、
前記飽和部は、前記軸方向から見て、
前記コア突起(突出部71c)と、前記コア突起に形成された複数の前記非磁性部(空隙部71d)と、によって構成される、回転電機のロータ。
(4)によれば、飽和部は、軸方向から見て、コア突起と、コア突起に形成された複数の非磁性部と、によって構成されるので、ロータの製造工数の増加を抑制しつつ飽和部を形成できる。さらに、非磁性部は、コア突起に形成されるので、飽和部を高い剛性で形成することができる。
(5) (1)又は(2)に記載の回転電機のロータであって、
前記飽和部は、前記軸方向から見て、
前記コア突起(凸部71a、72a、73a)と、前記コア突起を挟んで形成された複数の前記非磁性部(空隙部71b、72b、73b)と、によって構成される、回転電機のロータ。
(5)によれば、飽和部は、軸方向から見て、コア突起と、コア突起を挟んで形成された一対の非磁性部と、によって構成されるので、簡素な形状で飽和部を構成できる。これにより、飽和部を容易に製造できる。
(6) (1)から(5)のいずれかに記載の回転電機のロータであって、
前記飽和部は、前記ロータコアの一部が占める割合が、20%以上60%以下である、回転電機のロータ。
(6)によれば、飽和部は、ロータコアの一部が占める割合が、20%以上60%以下であるので、回転電機の最大出力トルクの低下をより抑制しつつ、回転電機の無負荷運転時における損失をより低減することができる。
(7) (1)から(6)のいずれかに記載の回転電機のロータであって、
前記飽和部は、前記軸方向から見て、
前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と向かい合って延在する主面(主面711、721、731)と、
前記主面の両端部から前記磁石収容孔の前記壁部へと前記飽和部の延在方向の外側を向いて延在する一対の側面(側面712、722、732)と、を有し、
前記一対の側面は、前記磁石収容孔の内部に露出するように形成され、
前記永久磁石は、前記磁石収容孔において、前記軸方向から見て、前記永久磁石の前記第1主面又は前記第2主面の両端部が前記磁石収容孔の前記壁部から離間した位置に配置される、回転電機のロータ。
(7)によれば、飽和部の一対の側面は、磁石収容孔の内部に露出するように形成され、永久磁石は、磁石収容孔において軸方向から見て、対向面の両端部が磁石収容孔の壁部から離間した位置に配置されるので、飽和部は、q軸鎖交磁束を減少させない位置に配置される。これにより、回転電機の高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制しつつ飽和部を設けることができる。
1 回転電機
10 ロータ
20 ロータコア
30 磁極部
31q 第1q軸磁路(q軸磁路)
32q 第2q軸磁路(q軸磁路)
51 第1磁石収容孔(磁石収容孔)
510 壁部
52 第2磁石収容孔(磁石収容孔)
520 壁部
53 第3磁石収容孔(磁石収容孔)
530 壁部
61 第1永久磁石(永久磁石)
611 内側面(第1主面)
612 外側面(第2主面)
62 第2永久磁石(永久磁石)
621 内側面(第1主面)
622 外側面(第2主面)
63 第3永久磁石(永久磁石)
631 内側面(第1主面)
632 外側面(第2主面)
71 第1磁気飽和部(飽和部)
71a 凸部(コア突起)
71b 空隙部(非磁性部)
71c 突出部(コア突起)
71d 空隙部(非磁性部)
711 主面
712 側面
72 第2磁気飽和部(飽和部)
72a 凸部(コア突起)
72b 空隙部(非磁性部)
721 主面
722 側面
73 第3磁気飽和部(飽和部)
73a 凸部(コア突起)
73b 空隙部(非磁性部)
731 主面
732 側面
RC 回転軸心

Claims (7)

  1. 回転軸心を中心とする略円環形状を有するロータコアと、
    前記ロータコアに周方向に沿って形成された複数の磁極部と、を備え、
    各磁極部は、前記ロータコアに形成された軸方向に延在する磁石収容孔と、前記磁石収容孔に収容された永久磁石と、を有する回転電機のロータであって、
    前記永久磁石は、前記軸方向に延在する第1主面と、前記軸方向に延在する第2主面と、を有し、
    前記磁石収容孔は、前記軸方向から見た前記磁石収容孔の輪郭を形成する壁部を有し、
    前記ロータコアには、前記軸方向から見て、前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と向かい合う位置に、前記回転電機の無負荷運転時において磁気飽和する飽和部が形成されており、
    前記飽和部は、前記軸方向から見て、
    前記磁石収容孔の前記壁部と、前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と、の間で、前記ロータコアの一部が前記第1主面又は前記第2主面と交差する方向に延びて形成されたコア突起と、
    前記磁石収容孔の前記壁部と、前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と、の間に形成された非磁性部と、によって構成される、回転電機のロータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機のロータであって、
    前記軸方向から見て、
    前記飽和部は、前記磁石収容孔の前記壁部の内側に形成されており、
    各磁極部の前記磁石収容孔の外側には、前記回転電機のq軸鎖交磁束が通るq軸磁路が形成される、回転電機のロータ。
  3. 請求項1又は2に記載の回転電機のロータであって、
    前記コア突起は、前記磁石収容孔の前記壁部と、前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と、の間に複数形成され、
    前記非磁性部は、複数の前記コア突起の間に形成されている、回転電機のロータ。
  4. 請求項1又は2に記載の回転電機のロータであって、
    前記飽和部は、前記軸方向から見て、
    前記コア突起と、前記コア突起に形成された複数の前記非磁性部と、によって構成される、回転電機のロータ。
  5. 請求項1又は2に記載の回転電機のロータであって、
    前記飽和部は、前記軸方向から見て、
    前記コア突起と、前記コア突起を挟んで形成された複数の前記非磁性部と、によって構成される、回転電機のロータ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機のロータであって、
    前記飽和部は、前記ロータコアの一部が占める割合が、20%以上60%以下である、回転電機のロータ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の回転電機のロータであって、
    前記飽和部は、前記軸方向から見て、
    前記永久磁石の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方と向かい合って延在する主面と、
    前記主面の両端部から前記磁石収容孔の前記壁部へと前記飽和部の延在方向の外側を向いて延在する一対の側面と、を有し、
    前記一対の側面は、前記磁石収容孔の内部に露出するように形成され、
    前記永久磁石は、前記磁石収容孔において、前記軸方向から見て、前記永久磁石の前記第1主面又は前記第2主面の両端部が前記磁石収容孔の前記壁部から離間した位置に配置される、回転電機のロータ。
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